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特表2023-516094展開式オペレータステーションを備えたリフトデバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-17
(54)【発明の名称】展開式オペレータステーションを備えたリフトデバイス
(51)【国際特許分類】
   B66F 9/075 20060101AFI20230410BHJP
   B66F 9/065 20060101ALI20230410BHJP
【FI】
B66F9/075 E
B66F9/065 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022553105
(86)(22)【出願日】2021-03-05
(85)【翻訳文提出日】2022-10-27
(86)【国際出願番号】 US2021021176
(87)【国際公開番号】W WO2021178867
(87)【国際公開日】2021-09-10
(31)【優先権主張番号】62/985,955
(32)【優先日】2020-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/985,956
(32)【優先日】2020-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/986,357
(32)【優先日】2020-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/986,465
(32)【優先日】2020-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】508151024
【氏名又は名称】オシュコッシュ・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ミラー ウェントン エス
(72)【発明者】
【氏名】ギルブライド マシュー
(72)【発明者】
【氏名】マストロナーディ シェイン
(72)【発明者】
【氏名】プラセティアワン エコー
(72)【発明者】
【氏名】プシュカヴィッチ イグナシー
【テーマコード(参考)】
3F333
【Fターム(参考)】
3F333AA01
3F333AB04
3F333AE02
3F333CA07
3F333CA19
3F333CA26
3F333DA04
(57)【要約】
リフトデバイスはリフト装置とベースアセンブリとを有する。リフト装置は、機器アセンブリを昇降させるように構成される。ベースアセンブリは、リフト装置を支持するように構成される。ベースアセンブリは、展開位置と収納位置の間で移行可能な展開式オペレータステーションを有する。展開式オペレータステーションは、展開位置では、オペレータのための座席及び制御部を備えるように構成される。展開式オペレータステーションは、収納位置では、展開式オペレータステーションへのアクセスを制限するために外周囲から実質的に封鎖される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器アセンブリを昇降させるように構成されたリフト装置と、
前記リフト装置を支持するように構成されたベースアセンブリであって、展開位置と収納位置との間で移行可能な展開式オペレータステーションを有するベースアセンブリと、
を備えたリフトデバイスであって、
前記展開式オペレータステーションは、前記展開位置では、オペレータのための座席及び制御部を備えるように構成され、
前記展開式オペレータステーションは、前記収納位置では、前記展開式オペレータステーションへのアクセスを制限するために外周囲から実質的に封鎖される
リフトデバイス。
【請求項2】
請求項1に記載のリフトデバイスにおいて、
前記展開式オペレータステーションは複数のシェル部材を備え、前記シェル部材は、前記展開式オペレータステーションが前記収納位置に移行するときに互いに結合するように構成されるリフトデバイス。
【請求項3】
請求項1に記載のリフトデバイスにおいて、
前記展開式オペレータステーションは、
前記ベースアセンブリに旋回可能に連結され、収納姿勢と展開姿勢との間で移行するように構成された第1シェル部材と、
前記ベースアセンブリに固定的に連結された第2シェル部材と、
前記ベースアセンブリに旋回可能に連結され、収納姿勢と展開姿勢との間で移行するように構成された第3シェル部材と、を有するリフトデバイス。
【請求項4】
請求項3に記載のリフトデバイスにおいて、
前記展開式オペレータステーションは、
第1端部において前記ベースアセンブリと旋回可能に連結された第1フレームアセンブリであって、前記第3シェル部材が固定的に連結された第1フレームアセンブリと、
前記第1フレームアセンブリの第2端部に旋回可能に連結された第2フレームアセンブリと、
前記第1フレームアセンブリに前記第1端部に近接して旋回可能に連結されたシート面と、
一対のアームレストは、それぞれが前記第1フレームアセンブリの前記第1端部に近接して旋回可能に連結されているリフトデバイス。
【請求項5】
請求項4に記載のリフトデバイスにおいて、
前記展開式オペレータステーションは、
前記収納姿勢から前記展開姿勢へ旋回する前記第1シェル部材と、
前記収納姿勢から前記展開姿勢へ一体に旋回する前記第1フレームアセンブリ及び前記第3シェル部材と、
前記第1フレームアセンブリに対して旋回して展開する前記第2フレームアセンブリと、
前記第1フレームアセンブリに対して旋回して展開する前記シート面及び前記一対のアームレストと、
により前記収納位置から前記展開位置へ移行するように構成されているリフトデバイス。
【請求項6】
請求項4に記載のリフトデバイスにおいて、
前記第1フレームアセンブリが転倒保護構造体を構成し、前記第2フレームアセンブリが頭上保護構造体を構成しているリフトデバイス。
【請求項7】
請求項4に記載のリフトデバイスにおいて、
前記展開式オペレータステーションは、前記第1フレームアセンブリを自動的に駆動して展開するように構成されたリニア電気アクチュエータをさらに備えるリフトデバイス。
【請求項8】
請求項4に記載のリフトデバイスにおいて、
前記展開式オペレータステーションは選択的係合機構をさらに備え、前記選択的係合機構は、前記第2フレームアセンブリと前記第1フレームアセンブリとの間の相対回転を制限し、ユーザが前記選択的係合機構を選択的に係合解除するためにバーを押すと前記第2フレームアセンブリと前記第1フレームアセンブリとの間の相対回転を許容するように構成されているリフトデバイス。
【請求項9】
第1端部で支持構造体に回転可能に連結された転倒保護構造体と、
前記転倒保護構造体の第2端部に旋回可能に連結された頭上保護構造体であって、前記頭上保護構造体が選択的係合機構を介して前記転倒保護構造体に旋回可能に連結され、前記選択的係合機構が、前記頭上保護構造体と前記転倒保護構造体の間の回転を選択的に制限し、且つ前記頭上保護構造体を前記転倒保護構造体に対して回転させるために前記選択的係合機構を係合解除するユーザ入力を受けるように構成されている頭上保護構造体と、を有するリフトデバイス用の展開式オペレータステーションであって、
展開位置と収納位置の間で移行可能である展開式オペレータステーション。
【請求項10】
請求項9に記載の展開式オペレータステーションにおいて、
前記展開位置では、オペレータ用の座席及び制御部を備えるように構成され、前記収納位置では、前記展開式オペレータステーションへのアクセスを制限するために外周囲から実質的に封鎖される展開式オペレータステーション。
【請求項11】
請求項9に記載の展開式オペレータステーションにおいて、
前記転倒保護構造体は、リニア電気アクチュエータによって展開姿勢と収納姿勢の間で移行するために旋回駆動されるように構成されている展開式オペレーションステーション。
【請求項12】
請求項9に記載の展開式オペレータステーションにおいて、
複数のシェル部材をさらに備え、前記複数のシェル部材の第1シェル部材は、前記支持構造体に旋回可能に連結され、前記複数のシェル部材の第2シェル部材は、前記転倒保護構造体に固定的に連結され、前記複数のシェル部材は、前記展開式オペレータステーションが前記収納位置に移行するときに互いに結合するように構成されている展開式オペレータステーション。
【請求項13】
請求項9に記載の展開式オペレータステーションにおいて、
さらに、
前記転倒保護構造体に前記転倒保護構造体の第1端部の近傍で旋回可能に連結されたシート面と、
前記転倒保護構造体に固定的に連結されたシートバックと、
前記転倒保護構造体に前記転倒保護構造体の第1端部の近傍で旋回可能に連結された一対のアームレストと、
を有する展開式オペレータステーション。
【請求項14】
請求項13に記載の展開式オペレータステーションにおいて、
前記アームレストの1つは、制御入力を受けるように構成されたジョイスティックを有する展開式オペレータステーション。
【請求項15】
請求項9に記載の展開式オペレータステーションにおいて、
前記転倒保護構造体は、前記第2端部に連結部材を備え、
前記連結部材に収納スロット及び展開スロットが定められ、
前記選択的係合機構は、
ばねによって前記収納スロットまたは前記展開スロットと係合するように付勢されたプランジャであって、前記頭上保護構造体を前記頭上保護構造体に対して収納姿勢または展開姿勢でロックするように構成されたプランジャと、
ユーザ入力を受け、前記プランジャを前記収納スロットまたは前記展開スロットから係合解除するように構成された開放バーと、を備え、
前記プランジャが前記収納スロットまたは前記展開スロットとの係合から外れて移行するときに、前記頭上保護構造体が前記転倒保護構造体に対して自由に回転する展開式オペレータステーション。
【請求項16】
リフトデバイスであって、
シャーシと、
前記シャーシに回転可能に連結され、且つ前記シャーシを支持するように構成された複数の牽引要素と、
駆動動作及び操舵動作のために複数の牽引要素を駆動するように構成された電気モータと、
展開位置と押込位置との間で移行するように構成された展開式オペレータステーションと、を備え、
前記展開式オペレータステーションは、
支持部材に第1端部で旋回可能に連結され、リニア電気アクチュエータによって展開するために前記支持部材に対して旋回するように構成された転倒保護構造体と、
前記転倒保護構造体の第2端部に旋回可能に連結された頭上保護構造体であって、選択的係合機構を介して前記転倒保護構造体に旋回可能に連結され、前記選択的係合機構が、前記頭上保護構造体と前記頭上保護構造体との間の回転を選択的に制限するためのユーザ入力を受けるように構成された頭上保護構造体と、
を有するリフトデバイス。
【請求項17】
請求項16に記載のリフトデバイスにおいて、
前記展開式オペレータステーションは複数のシェル部材を備え、複数の前記シェル部材は、前記展開式オペレータステーションが押込位置に移行するときに互いに結合するように構成されているリフトデバイス。
【請求項18】
請求項16に記載のリフトデバイスにおいて、
前記展開式オペレータステーションは、展開位置では、オペレータ用の座席及び制御部を備えるように構成され、前記展開式オペレータステーションは、押込位置では、前記展開式オペレータステーションへのアクセスを制限するために外周囲から実質的に封鎖されるリフトデバイス。
【請求項19】
請求項16に記載のリフトデバイスにおいて、
前記展開式オペレータステーションは、さらに、
前記転倒保護構造体の第1端部の近傍で前記転倒保護構造体に旋回可能に連結されたシート面と、
前記転倒保護構造体に固定的に連結されたシートバックと、
それぞれが前記転倒保護構造体の第1端部の希望で前記転倒保護構造体に旋回自在に連結された一対のアームレストと、を備えたリフトデバイス。
【請求項20】
請求項16に記載のリフトデバイスにおいて、
全電動式であるリフトデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連特許出願の相互参照]
本出願は、2020年3月6日に提出された米国仮出願第62/985,955号、2020年3月6日に提出された米国仮出願第62/986,465号、2020年3月6日に提出された米国仮出願第62/985,956号及び2020年3月6日に提出された米国仮出願第62/986,357号の利益及び優先権を主張するものであり、それらの開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願は一般にリフトデバイスに関する。より詳細には、本願は移動式の高所作業プラットフォームに関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の一つの実施態様は、例示的な実施態様に係るリフトデバイスである。このリフトデバイスは、リフト装置とベースアセンブリとを有する。リフト装置は、機器アセンブリを昇降させるように構成されている。ベースアセンブリは、リフト装置を支持するように構成されている。ベースアセンブリは、展開位置と収納位置との間で移行可能な展開式オペレータステーションを有する。展開式オペレータステーションは、展開位置では、オペレータのための座席及び制御部を備えるように構成されている。展開式オペレータステーションは、収納位置では、展開式オペレータステーションへのアクセスを制限するために外周囲から実質的に封鎖される。
【0004】
本開示の他の実施態様は、例示的な実施形態に係るリフトデバイス用の展開式オペレータステーションである。展開式オペレータステーションは、転倒保護構造体と頭上保護構造体とを有する。転倒保護構造体は、第1端部で支持構造体に回転可能に連結される。頭上保護構造体は、転倒保護構造体の第2端部と旋回可能に連結される。頭上保護構造体は、選択的係合機構を介して転倒保護構造体に旋回可能に連結される。選択的係合機構は、頭上保護構造体と転倒保護構造体との間の回転を選択的に制限し、転倒保護構造体に対して頭上保護構造体を回転させるために選択的係合機構を係合解除するユーザ入力を受けるように構成される。展開式オペレーションステーションは、展開位置と収納位置との間で移行可能である。
【0005】
本開示の他の実施態様は、例示的な実施態様に係るリフトデバイスである。リフトデバイスは、シャーシと、複数の牽引要素と、電気モータと、展開式オペレータステーションとを有する。複数の牽引要素は、シャーシに回転可能に連結され、シャーシを支持するように構成される。電気モータは、駆動動作及び操舵動作のために複数の牽引要素を駆動するように構成される。展開式オペレータステーションは、展開位置と押込位置との間で移行するように構成される。展開式オペレータステーションは、転倒保護構造体及び頭上保護構造体を有する。転倒保護構造体は、第1端部において支持部材に旋回可能に連結され、リニア電気アクチュエータによって展開するために支持部材に対して旋回するように構成される。頭上保護構造体は、転倒保護構造体の第2端部と旋回可能に連結される。頭上保護構造体は、選択的係合機構を介して転倒保護構造体に旋回自在に連結される。選択的係合機構は、頭上保護構造体と頭上保護構造体の間の回転を選択的に制限するためのユーザ入力を受けるように構成される。
【0006】
本発明は、他の実施形態が可能であり、種々の態様で実施することが可能である。ほかの例示的な実施形態は、本明細書に記載され得るような他の特徴及び特徴の組み合わせに関連する。
【0007】
同じ参照符号が同じ要素を示す添付の図面と以下の詳細な説明により、本開示をより十分に理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、例示的な実施形態に係るリフトデバイスの斜視図である。
図2図2は、例示的な実施形態において、展開式オペレータステーションを展開位置で示す図1のリフトデバイスの斜視図である。
図3図3は、例示的な実施形態において、展開式オペレータステーションを押込位置ないし収納位置で示す図1のリフトデバイスの斜視図である。
図4図4は、例示的な実施形態において、図1のリフトデバイスのターンテーブルアセンブリ用の制御システムのブロック図である。
図5図5は、例示的な実施形態において、リフトデバイスのベースアセンブリ及びターンテーブルアセンブリの部分をより詳細に示し、分割バッテリ構造を示す図1のリフトデバイスの斜視図である。
図6図6は、例示的な実施形態において、分割バッテリ構造を示す図1のリフトデバイスのベースアセンブリの斜視図である。
図7図7は、例示的な実施形態において、図1のリフトデバイスのターンテーブルアセンブリの電気スリップリングの斜視図である。
図8図8は、例示的な実施形態において、図1のリフトデバイスのベースアセンブリのバッテリ保存部の斜視図である。
図9図9は、例示的な実施形態において、図1のリフトデバイスのベースアセンブリのバッテリ保存部の斜視図である。
図10図10は、例示的な実施形態において、図1のリフトデバイス用の制御システムのブロック図である。
図11図11は、例示的な実施形態において、展開式オペレータステーションを押込位置ないし収納位置で示す図1のリフトデバイスの斜視図である。
図12図12は、例示的な実施形態において、第1フレームアセンブリ及び第2フレームアセンブリを有する図1のリフトデバイスの展開式オペレータステーションの斜視図である。
図13図13は、例示的な実施形態において、図1のリフトデバイスの展開式オペレータステーションの平面図である。
図14図14は、例示的な実施形態において、図1のリフトデバイスの展開式オペレータステーションの収納位置ないし押込位置での側面図である。
図15図15は、例示的な実施形態において、図1のリフトデバイスの展開式オペレータステーションの一部の部分的展開位置での斜視図である。
図16図16は、例示的な実施形態において、図1のリフトデバイスの展開式オペレータステーションの一部の展開位置での斜視図である。
図17図17は、例示的な実施形態において、係合機構を有する図1のリフトデバイスの展開式オペレータステーションの一部の斜視図である。
図18図18は、例示的な実施形態において、図10の係合機構の部分斜視図である。
図19図19は、例示的な実施形態において、図1のリフトデバイスの展開式オペレータステーションのアームレストの斜視図である。
図20図20は、例示的な実施形態において、図1のリフトデバイスの展開式オペレータステーションの正面図である。
図21図21は、例示的な実施形態において、図1のリフトデバイスの展開式オペレータステーションのアームレストの斜視図である。
図22図22は、例示的な実施形態において、フード部材を旋回させるリニア電気アクチュエータを有する図1のリフトデバイスの展開式オペレータステーションの部分斜視図である。
図23図23は、例示的な実施形態において、フード部材を有する図1のリフトデバイスの展開式オペレータステーションの部分斜視図である。
図24図24は、例示的な実施形態において、図1のリフトデバイスの展開式オペレータステーションに配置できる種々のディスプレイ画面の斜視図である。
図25図25は、例示的な実施形態において、図1のリフトデバイス用の制御システムのブロック図である。
図26図26は、例示的な実施形態において、作業プラットフォームと共に使用するように構成された図1のリフトデバイスの斜視図である。
図27図27は、例示的な実施形態において、フォークアセンブリと共に使用するように構成された図1のリフトデバイスの斜視図である。
図28図28は、例示的な実施形態に係る図1のリフトデバイスの制御システムのブロック図である。
図29図29は、例示的な実施形態に係る図1のリフトデバイスのステアリングシステムの部分平面図である。
図30図30は、例示的な実施形態に係る図1のリフトデバイスのステアリングシステムの部分正面図である。
図31図31は、例示的な実施形態に係る図1のリフトデバイスのステアリングシステムの部分斜視図である。
図32図32は、例示的な実施形態に係る図1のリフトデバイスのステアリングシステムの部分斜視図である。
図33図33は、例示的な実施形態に係る図1のリフトデバイスのステアリングシステムの部分斜視図である。
図34図34は、他の例示的な実施形態において、展開式オペレータステーションを有し、それを収納位置で示すリフトデバイスの斜視図である。
図35図35は、例示的な実施形態において、展開式オペレータステーションを有し、それを展開位置で示す図34のリフトデバイスの他の斜視図である。
図36図36は、例示的な実施形態において、展開式オペレータステーションを有し、それを展開位置で示す図34のリフトデバイスの背面斜視図である。
図37図37は、例示的な実施形態において、展開可能な収納室を有し、それを展開位置で示す図34のリフトデバイスの他の斜視図である。
図38図38は、例示的な実施形態において、展開式オペレータステーションの内部を示す図34のリフトデバイスの平面斜視図である。
図39図39は、例示的な実施形態において、展開式オペレータステーション内に存在するオペレータを示す図34のリフトデバイスの正面斜視図である。
図40図40は、例示的な実施形態において、図34のリフトデバイスの他の正面斜視図である。
図41図41は、例示的な実施形態において、リフトデバイスを操作するために使用できる制御機構を詳細に示す、図38に示す展開式オペレータステーション内の斜視図である。
図42図42は、例示的な実施形態において、展開式オペレータステーションの内部を示す図34のリフトデバイスの側面図である。
図43図43は、図38に示された展開式オペレータステーションを詳細に示す、図34のリフトデバイスの上方背面斜視図である。
図44図44は、例示的な実施形態において、図43に示された展開式オペレータステーション内にオペレータが座った状態の、図34のリフトデバイスの上方背面斜視図である。
図45図45は、例示的な実施形態に係る図44のリフトデバイスの側面図である。
図46図46は、例示的な実施形態において、作業現場を監視するドローンの絵画図である。
図47図47は、例示的な実施形態において、図1または図34のリフトデバイスなどのリフトデバイスを操作するために使用されるリモートコントローラの絵画図である。
図48図48は、例示的な実施形態において、図1または図34のリフトデバイスのような選択的自律リフトデバイスまたは半自律リフトデバイスを遠隔操作するオペレータの絵画図である。
図49図49は、 例示的な実施形態において、図1または図34のリフトデバイスのような選択的自律リフトデバイスまたは半自律リフトデバイスを遠隔操作するオペレータの他の絵画図である。
図50図50は、例示的な実施形態において、太陽光再充電ステーションへ移動するリフトデバイスの絵画図である。
図51図51は、例示的な実施形態において、リフトデバイス用の材料を届けるための目標投影を行うオペレータの絵画図である。
図52図52は、例示的な実施形態において、図1または図34のリフトデバイスのようなリフトデバイスが、図51に示された投影目標に荷を配送する様子を示す絵画図である。
図53図53は、例示的な実施形態において、ドローン配送のヒューマンマシンインターフェースを通じてツールを要求する、図1または図34のリフトデバイスのようなリフトデバイスに従事するオペレータの絵画図である。
図54図54は、例示的な実施形態において、図53のオペレータがドローン配送インターフェースからツールを選択し、選択されたツールをドローンで配送する様子を示す絵画的斜視図である。
図55図55は、例示的な実施形態において、リフトデバイスが材料を配送するための目標投影を行うドローンの絵画図である。
図56図56は、例示的な実施形態において、リフトデバイスのための目標投影を行うドローンの他の絵画図である。
図57図57は、図1または図34のリフトデバイスのようなリフトデバイスが、図56のドローンによって提供された目標投影に材料を配送する様子を示す絵画図であり、材料が目標投影に向かって移動しているときにドローンが材料をアクティブに監視している図である。
図58図58は、例示的な実施形態において、配置ブームまたは溶接ブームの動作を監視して遠隔制御するオペレータの絵画図である。
図59図59は、例示的な実施形態において、構造体に溶接接続部を協力して形成する配置ブームと溶接ブームの絵画図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
例示的な実施形態を詳細に示す図に目を向ける前に、本願は、明細書で説明され、または図に示された詳細ないし方法に限定されないことを理解されたい。また、用語は説明のためだけに用いられており、限定的であると見なされるべきでないことも理解されたい。
【0010】
概要
図面を概略的に参照すると、リフトデバイスは、展開式オペレータステーションを有する。展開式オペレータステーションは、互いに旋回可能に連結された2つのフレームアセンブリを有することができ、そのうちの第1のものは、リフトデバイスのベースと旋回可能に連結される。ベースと旋回可能に連結されるフレームアセンブリは、自動的に展開するためにリニア電気アクチュエータで駆動してもよい。第2フレームアセンブリは、係合機構を介して第1フレームアセンブリに選択的に回転可能に連結してもよく、ユーザは、選択的に係合解除し、その後、第2フレームアセンブリを手動で展開することができる。展開式オペレータステーションは、その展開式オペレータステーションを密閉し、その展開式オペレータステーションに配置されるリフトデバイスの種々の入力デバイスへの不正なアクセスを防止するために、互いに結合するように構成される種々のフード部材またはシェル部材を有してもよい。リフトデバイスは、複数のユーザインターフェースを含むことができる。例えば、リフトデバイスは、プラットフォームまたは機器アセンブリに第1ユーザインターフェースを有することができ、オペレータが座るか立ってリフトデバイスを操作する第2ユーザインターフェースを有することができる。リフトデバイスは、リフト装置の端部に配置される機器アセンブリを上昇または下降させるためにリニア電気アクチュエータ及び/または電気モータを使用するリフト装置を有する全電動式のリフトデバイスであってよい。
【0011】
リフトデバイスは、全電動式のリフトデバイスであってよく、ベースアセンブリに第1組のバッテリを含み、リフトデバイスのターンテーブルアセンブリに第2組のバッテリを含むことができる。ターンテーブルアセンブリは、ターンテーブル部材をベースアセンブリまたはフレームに回転可能に連結するスリップリング伝導部(例えば、電気機械式スリップリング伝導部)を有することができる。リフト装置は、スリップリング伝導部の動作でターンテーブル部材及びリフト装置を駆動してベースアセンブリまたはフレームに対して回転または旋回させるように、ターンテーブル部材上に配置することができる。ベースアセンブリ上に配置される第1組のバッテリは、(例えば、運転、操舵、または車軸ロックアウトの操作のために)ベースアセンブリの電気部品に電力を供給するように構成することができる。ターンテーブルアセンブリ上に配置される第2組のバッテリは、(例えば、上昇または下降動作のために)リフト装置の電気部品に電力を供給するように構成することができる。
【0012】
第1組のバッテリは、第1組のバッテリ及び第2組のバッテリを充電するために、設備電源に接続するように構成することができる。充電器を設備電源に接続し、充電電力ないし充電エネルギを第1組のバッテリに伝達してもよい。第1組のバッテリは、インバータを介してベースアセンブリの電気部品のいずれかに電力を供給できる。第1組のバッテリは主電源として機能させてもよく、必要に応じて第2組のバッテリの補充または再充電に使用してもよい。例えば、コントローラで第2組のバッテリのバッテリレベルを監視し、第1組のバッテリから供給される電気エネルギを用いて第2組のバッテリを再充電することができる。第2組のバッテリは、スリップリング伝導部を介して第1組のバッテリによって再充電することができる。具体的には、第1組のバッテリは、インバータ及びスリップリング伝導部を介してターンテーブルアセンブリの充電器に電気エネルギを伝達することができる。ターンテーブルアセンブリの充電器は、スリップリング伝導部を介して供給される電力を使用して、第2組のバッテリを充電してもよい。このようにして、スリップリング伝導部は、ターンテーブル部材とベースアセンブリのフレームとの間で相対回転駆動する原動機として機能または作用することができ、さらに第1組のバッテリから第2組のバッテリへの電気エネルギの伝達を促進するものとしても機能または作用することができる。
【0013】
ある実施形態では、コントローラは、第2組のバッテリのバッテリレベルに基づいてリフト装置の動作を防止または制限するように構成することもできる。例えば、第2組のバッテリのバッテリレベルが第1の閾値より低くなった場合、コントローラは、機器アセンブリを上昇させるリフト装置の動作を防止してもよい。また、コントローラは、第1組のバッテリが第2組のバッテリを充電するのに十分なバッテリ容量を有するかどうかを判断して、第1組のバッテリを用いて第2組のバッテリを充電することができる。第1組のバッテリが第2組のバッテリを充電するのに十分なバッテリ容量を有していない場合、コントローラは、第1組のバッテリを再充電のために電源に接続すべきと決定し、リフトデバイスのオペレータに(例えば、ディスプレイ画面の操作、視覚警報の提供、聴覚警報の供給等によって)通知することができる。第2組のバッテリのバッテリレベルが第2の閾値レベルより低くなり、第1組のバッテリが第2組のバッテリを再充電するのに十分な容量をまだ有していない場合、コントローラは、第1組のバッテリが再充電用の電源に接続されるまでリフト装置の運転を完全に制限することができる。
【0014】
ある例では、リフトデバイスは、自律型または半自律型の現場フリート(現場のリフトデバイス群)の一部として使用することができる。リフトデバイスは、リフトデバイスの監視及び制御を遠隔で可能にする1つ以上の無線通信プロトコルを介して通信するように構成されるコントローラを有することができる。リフトデバイスは、リフトデバイスの状態(例えば、バッテリ充電レベル、健康状態、位置など)を監視し、リフトデバイスの状態を1つ以上のネットワークデバイス(例えば、コンピュータ、スマートフォン、タブレットなど)に送信する通信ゲートウェイを有することができる。同じネットワークデバイスを使用して遠隔コマンドを送信することができ、そのコマンドは、運転、持ち上げ、または、オペレータが存在する必要なくリフトデバイスによって次に実行され得る他の指示を含むことができる。ある例では、遠隔コマンドは、リフトデバイス上のヒューマンマシンインターフェースに送られて、その後、リフトデバイス内に位置するオペレータに読まれるか、あるいは提示し得る特定のタスクに関連する指示を供給できる。さらに他の例では、リフトデバイスは、自律的な仕事を実行するために、リフトデバイスにタスク及び特定の目標位置を提供できる補助装置(例えば、ドローン、モバイルデバイスなど)とともに動作するように構成される。リフトデバイスは、リフトデバイスの正確な手動の遠隔制御を可能にするネットワークデバイスの視点を提供するために用いることができる1つ以上のカメラを有することができる。
【0015】
リフトデバイス
特に図1を参照すると、リフトデバイス10として示されているリフトデバイス、ブーム、連結ブーム、リフト、MEWP、テレハンドラ等は、ベースアセンブリ12(例えば、ベース、本体、車両等)、リフト装置14(例えば。伸縮アーム、連結アーム、ブームアーム、ブームなど)、及び機器アセンブリ16(例えば、プラットフォーム、プラットフォームアセンブリ、作業プラットフォーム、フォークアセンブリ、装置など)を有する。図1に示されているように、リフトデバイス10は、機器アセンブリ16が作業プラットフォームである移動式高所作業プラットフォーム(MEWP)として提供される。機器アセンブリ16は、リフトデバイス10をMEWPであるものからマテリアルハンドラ(MH)であるものへ移行させるために、異なる機器アセンブリ(例えば、フォークアセンブリ)に交換可能できるようにしてもよい。リフトデバイス10がMHであるとき、機器アセンブリ16は、フォークリフトポケットを有する構成の作業プラットフォームを取り付けることができる多用途の取り付けインターフェースとして、またマテリアルハンドライナー用の一対のフォーク等として機能し得るフォークキャリッジであってもよい。さらに、フォークキャリッジは、機器アセンブリ16が交換可能であるように、他のツールアタッチメントに用いることができる。
【0016】
ベースアセンブリ12は、フレーム20(例えば、キャリッジ、構造部材、支持部材、シャーシ、フレーム部材など)、及び複数の牽引要素22(例えば、車輪、踏板、回転可能部材、ローラなど)を有する。また、ベースアセンブリ12は、電気モータ24として示されている原動機(例えば、電気モータ、内燃機関、油圧モータ、空気圧モータなど)を有する。電気モータ24は、リフトデバイス10の輸送のために、機械的な動力(例えば、回転運動エネルギ)を牽引要素22に(例えば、トランスミッション、動力伝達システム、1つまたは複数のギアボックスなどを介して)供給するように構成できる。電気モータ24は、リフト装置14、リフトデバイス10のステアリングシステム、リフトデバイス10の展開式オペレータステーションの展開などの操作のための機械的な動力、または、運転するための機械的な動力を要するリフトデバイス10の他の任意の機能や特徴などのための機械的な動力を供給することもできる。電気モータ24は、機械的な動力を生成するために、電気エネルギ保存デバイス40として示されている1つ以上のバッテリ、パワーセル、コンデンサ、動力保存デバイス、動力保存システム等から電気エネルギを摂取するか、または受け取るように構成された、単一の電気モータまたは電気モータの集合体であり得る。牽引要素22は、電気モータ24から機械的な動力を受け取って、フレーム20に対して回転できる。牽引要素22は、それぞれ、牽引要素22がフレーム20に対して相対的に回転して、リフトデバイス10の駆動または搬送運転(例えば、ある現場から別の現場へのリフトデバイス10の搬送)を容易にするように、フレーム20に旋回可能または回転可能に連結することができる。
【0017】
牽引要素22は、第1対ないし前部対の牽引要素と、第2対ないし後部対の牽引要素とを含んでもよい。対の牽引要素22は、それぞれ、フレーム20と固定的に連結、一体的に形成、溶接、締結などがされている対応する車軸(例えば、前車軸及び後車軸のそれぞれ)に回転可能または旋回可能に連結してもよい。車軸の一方または両方は、ステアリング軸の周りで牽引要素を旋回または回転させるように構成されてリフトデバイス10の旋回方向を示す1つまたは複数のステアリング部材(例えば、タイロッド、細長部材など)を含んでもよい。このようにして、電気モータ24及び牽引要素22は、ある場所から他の場所へのリフトデバイス10の輸送を容易にすることができる。
【0018】
さらに図1を参照すると、ベースアセンブリ12は、展開式オペレータステーション100として示されているオペレータステーション(例えば、運転室、ハウジング、エンクロージャ、空間、ゾーン、ステーション、スタンド型ステーション、プラットフォームなど)を有する。展開式オペレータステーション100は、オペレータが展開式オペレータステーション100に座るかまたは立って、リフトデバイス10が駆動及び操舵される際にリフトデバイス10と一緒に搬送されるように、フレーム20またはリフトデバイス10の本体と固定的に連結することができる。展開式オペレータステーション100は、本体、フレーム、側壁、屋根、ドア、窓などを有することができ、そうでなければオペレータ用のエンクロージャを形成してもよい。展開式オペレータステーション100は、リフトデバイス10の左側または右側に配置してもよく、またはフレーム20の上方の中央に配置してもよい。ある実施形態では、展開式オペレータステーション100は、展開されていない状態、位置、モード等と、展開された状態、位置、モード等との間で展開可能または移行可能である。展開式オペレータステーション100は、オペレータの保護または周囲の要素からの遮蔽をする、完結したまたは部分的な筐体とすることができる。
【0019】
さらに図1を参照すると、リフト装置14は、中間部材44で旋回可能にまたはヒンジ動作可能に連結される第1伸縮部材58及び第2伸縮部材60として示されている一対の連結された伸縮部材であるか、またはその伸縮部材を有する。第2伸縮部材60は、外側部材26(例えば第1部材)と内側部材28とを有する。内側部材28は、外側部材26の内部容積内に受容でき、外側部材26に対して摺動、平行移動などをするように構成できる。ある実施形態において、内側部材28及び外側部材26は、第2伸縮部材60の全長を増減させて、機器アセンブリ16の昇降を容易にすることができるように摺動可能に連結される。内側部材28及び外側部材26は、リニア電気アクチュエータ38として示されているリニア電気アクチュエータ、電気モータ、油圧シリンダ、空気圧シリンダなどの原動機の動作により伸縮するように構成してもよい。リニア電気アクチュエータ38は、リフトデバイス10の1つ以上のバッテリ、電源、エネルギ保存デバイス等から(例えば、電気エネルギ保存デバイス40から)電力または電気エネルギを引き出し、電気エネルギを使用して伸縮する動作を行い、それによって内側部材28を外側部材26に対して平行移動させ(て、それによって機器アセンブリ16を昇降させて高所へ到達させ)るように駆動してもよい。
【0020】
外側部材26は、第1端部ないし基端部を通して内側部材28を受け入れ、第2端部ないし反対端部で中間部材44と回転可能に連結またはヒンジ連結することができる。具体的には、外側部材26は、中間部材44の上部または角部とヒンジ連結または回転可能に連結できる。外側部材26は、リニア電気アクチュエータ30として示されているリニアアクチュエータ、電気モータ、リニア電気アクチュエータ、空気圧アクチュエータ、油圧シリンダ等によって、機器アセンブリ16を昇降させるために中間部材44に対して回転駆動または旋回駆動することができる。リニア電気アクチュエータ30は、第1端部で外側部材26と、第2端部で中間部材44の一部と、旋回可能に連結できる。
【0021】
リフト装置14は、中央部材36として示されている中間部材、細長部材などを有することができる。中央部材36は、ピン32として示されているヒンジ、ピン、ヒンジ接続部などを介して内側部材28と旋回可能に連結できる。内側部材28は、第1端部で外側部材26の内部容積の中へ延び、反対側の端部ないし第2端部で中央部材36と旋回可能に連結できる。中央部材36は、リニア電気アクチュエータ42を介して、機器アセンブリ16を旋回または回転させるためにピン32を中心に回転するように駆動される構成にすることができる。リニア電気アクチュエータ42は、リニア電気アクチュエータ42の伸縮で、中央部材36及び機器アセンブリ16をピン32の周りで内側部材28に対して回転駆動するように、中央部材36に第1端部で旋回可能に連結され、内側部材28に第2端部で旋回可能に連結できる。
【0022】
さらに図1を参照すると、リフト装置14の第1伸縮部材58は、外側部材48及び内側部材46を有することができる。外側部材48は、内部容積を通して内側部材46を受入可能であり、内側部材46を外側部材48に摺動可能に連結できる。内側部材46は、(例えば、中間部材44の底部で)中間部材44と回転可能に連結またはヒンジ連結することができる。ある実施形態において、内側部材46の第1端部ないし基端部は、外側部材48の中へ延び、内側部材46の第2端部または先端部は、中間部材44と回転可能に連結またはヒンジ連結される。また、外側部材26は、(例えば中間部材44の上端部で)中間部材44にヒンジ連結または回転可能に連結してもよい。このように、中間部材44は、第1端部(例えば上端部)で外側部材26とヒンジ連結、回転可能に連結、または旋回可能に連結され、第2端部(例えば下端部)で内側部材46とヒンジ連結、回転可能に連結、または旋回可能に連結されるリンケージまたは中間部材にすることができる。中間部材44は、外側部材26及び内側部材28によって形成される第2伸縮部材60と、内側部材46及び外側部材48によって形成される第1伸縮部材58または装置との間でリンケージを形成する垂直な構造部材にすることができる。内側部材46及び外側部材48は、内側部材28及び外側部材26によって形成される第2伸縮部材60と同じまたは類似の伸縮部材を形成してもよい。(外側部材48及び内側部材46によって形成される)第1伸縮部材58は、リフトデバイス10の前部または前方部分から後方へ(例えば、ベースアセンブリ12またはフレーム20から)延在してもよく、(外側部材26及び内側部材28によって形成される)第1伸縮部材は、リフトデバイス10の後方部分または後方領域から前方へ(例えば、中間部材44から)延在してもよい。
【0023】
さらに図1を参照すると、外側部材48は、支持部材50を介してベースアセンブリ12に回転可能に連結、旋回可能に連結、またはヒンジ連結できる。支持部材50は、ベースアセンブリ12またはフレーム20に固定的に連結され、外側部材48の一端部を受け入れ且つ外側部材48の端部と旋回可能に連結するように構成された部分を有することができる。また、リフト装置14は、第1端部でベースアセンブリ12と(例えば支持部材50と)、第2端部または反対端部で外側部材48に、旋回可能に連結またはヒンジ連結されるように構成されたリニア電気アクチュエータ52を有する。リニア電気アクチュエータ52は、外側部材48を支持部材50に対して旋回させるために伸縮するように構成できる。
【0024】
さらに図1を参照すると、リフト装置14は、内側部材46を外側部材48に対して平行移動させるように駆動するために、伸縮するように構成されたリニア電気アクチュエータ54を有することができる。ある実施形態において、リニア電気アクチュエータ54の伸長により内側部材46を並進駆動して内側部材46及び外側部材48の全長を長くする一方、リニア電気アクチュエータ54の収縮により内側部材46を並進駆動して内側部材46及び外側部材48の全長を短くするように、リニア電気アクチュエータ54は外側部材48の中に配置されている。リニア電気アクチュエータ52及びリニア電気アクチュエータ54は、本明細書に記載されている他のリニア電気アクチュエータのいずれか(例えば、リニア電気アクチュエータ42)と同じまたは類似のものでよく、電気エネルギ保存デバイス40から電気エネルギまたは電力を受け取るか、または取得するように構成できることを理解されたい。ある実施形態では、リニア電気アクチュエータ52及びリニア電気アクチュエータ54は、コントローラ200から制御信号を受信し、制御信号を使用してリフト装置14に要求される機能を実行すべく動作するように構成することもできる。
【0025】
図45に示されているように、リフトデバイス10は、伸張された作業形態と、よりコンパクトな移動位置との間で動くように構成されている。作業形態では、リフト装置14及び機器アセンブリ16は、概ねフレーム20から前方に、そしてリフトデバイス10から前方に、外へ延びる。コンパクトな移動位置では、機器アセンブリ16は、フレーム20の近くで内側へ引き込まれる。中央部材36は、後方へ回転させることができ、これにより、機器アセンブリは、フレーム20の一部の上で上方へ回転する。同様に、中間部材44も後方へ回転することができ、これにより、外側部材26及びリフト装置14全体及び機器アセンブリ16がフレーム20の上方でフレーム20に向かって、後方へ駆動される。従来のリフトデバイスは非常に長いブームを有し、このことにより、一般に機器アセンブリがリフトシャーシのかなり前方に配置されることになる。この従来の構成は、シャーシと機器との間の距離がトレーラでの路上輸送を著しく制限するために、輸送を困難にしている。リフトデバイス10のマルチ伸縮ブームのリフト装置14を使用すると、大幅なスペース削減が実現される。機器アセンブリ16は、ほぼ全体的に(例えば、少なくとも50%)フレーム20の上に配置されるように格納されて回転する。従って、リフトデバイス10の設置面積が大幅に制限できるため、トレーラまたは他のタイプの輸送が従来のリフトと比較して著しく改善される。
【0026】
特に図2を参照すると、リフトデバイス10は、機器アセンブリ16がフォーク18として示されている一対の細長部材を有するマテリアルハンドラモードで示されている。機器アセンブリ16は、リフト装置14の操作を通じて機器アセンブリ16が昇降するように、リフト装置14の中央部材36と固定的に連結できる。機器アセンブリ16は、バケット、プラットフォーム(例えば、図1に示すような空中作業プラットフォーム)、ドリル、オーガなど、または他の任意の他の装置を有してもよい。
【0027】
再び図1を参照すると、リフトデバイス10は、本明細書に記載される種々の機能を実行するためにリフトデバイス10を操作するように構成されたコントローラ200を有することができる。例えば、コントローラ200は、電気エネルギ保存デバイス40の、バッテリ寿命、健康状態、充電状態、容量などの状態を監視し、ヒューマンマシンインターフェース(HMI)(例えば、図3に示すようなHMI500)、ユーザインターフェース、ディスプレイ画面などを操作して、電気エネルギ保存デバイス40の状態または性能特性に関する表示または通知をリフトデバイス10のオペレータに提供することができる。また、コントローラ200は、電気モータ24及びステアリングシステム(例えば、旋回方向を示すために牽引要素22を旋回させるためのリニア電気アクチュエータを含む)への制御信号を生成できる。コントローラ200は、リフト装置14を動作させる(例えば、機器アセンブリ16を昇降させる)ために、リニア電気アクチュエータ52、リニア電気アクチュエータ54、リニア電気アクチュエータ30、リニア電気アクチュエータ38、またはリニア電気アクチュエータ42のいずれに対する制御信号を生成することもできる。コントローラ200は、HMIまたはユーザ入力デバイス(例えば、HMI500)を通じてリフトデバイス10を操作するためのユーザの入力を受けるのに応じて、リフトデバイス10を操作するための制御信号を生成してもよい。HMIまたはユーザ入力デバイスは、オペレータステーション34に、または(図3にHMI500で表されているように)リフトデバイス10の外面に配置してもよい。HMIまたはユーザ入力デバイスは、ユーザ入力を受けてコントローラ200にそのユーザ入力を表す信号を与えるように構成された、任意の数のボタン、レバー、タッチスクリーン、ジョイスティック、ユーザ入力デバイス、ディスプレイ画面、ステアリングホイールなどを有することができる。さらに、コントローラ200は、その信号を使用してリフトデバイス10のどの動作の実行が要求されているかを判断し、要求された機能または動作を実行するために、リフトデバイス10の種々の制御可能要素(例えば、電気モータ24、リニア電気アクチュエータ30、リニア電気アクチュエータ38、リニア電気アクチュエータ42など)への制御信号を生成できる。
【0028】
展開式オペレータステーション
図2~3、11~23、及び34~45を参照すると、展開式オペレータステーション100は、図3に示す第1位置または状態(例えば、収納状態、押込状態、収納位置、押込位置等)と図2に示す第2位置または状態(例えば、展開状態、展開位置等)の間で動作可能または移行可能である。有利なことには、展開式オペレータステーション100は、収納位置に移行することで、展開式オペレータステーション100内またはそこに配置することのできるリフトデバイス10の種々の制御パネル、HMI、オペレータパネル、制御デバイス等へのアクセスを容易に禁止または制限できる。このことにより、権限のない個人がリフトデバイス10にアクセスして操作するのを阻止できる(例えば、盗難の可能性を低減し、種々の制御パネル、HMI、オペレータパネル、制御デバイスなどを保護し、展開式オペレータステーション100の種々の構成要素の損傷の可能性を低減するなど)。
【0029】
特に図2~3及び図11を参照すると、展開式オペレータステーション100は、図2に示す展開位置と図3及び図11に示す押込位置または収納位置との間で変化できる。展開式オペレータステーション100は、第1シェル部材106(例えば、第1の平面状部材、第1ハウジング部材、フード部材、フード等)、第2シェル部材108(例えば、平面状部材、ハウジング部材、フード等)、及び第3シェル部材109(例えば、平面状部材、ハウジング部材、フード等)を有することができる。第1シェル部材106、第2シェル部材108、及び第3シェル部材109は、展開式オペレータステーション100が(図3及び図11に示す)押込位置または収納位置に移行したときに、互いに結合し、隣接、係合、接触等するように構成できる。ある実施形態では、第1シェル部材106は、展開式オペレータステーション100が(図3及び図11に示す)押込位置または収納位置から(図2に示す)展開位置に移行するときに軸126の周りで回転または旋回するように構成される。具体的には、第1シェル部材106は、展開式オペレータステーション100が展開されると、軸126の周りで方向129へ回転できる。第1シェル部材106は、展開式オペレータステーション100が展開されるときに第1シェル部材106が軸126の周りで回転または旋回するように駆動できるように、ベースアセンブリ12にヒンジ動作可能にまたは旋回可能に連結連結できる。あるいは、第1シェル部材106は、図34~45に示されているように、第1シェル部材106の後部でベースアセンブリ12と旋回可能に連結してもよい。
【0030】
第2シェル部材108は、ベースアセンブリ12またはフレーム20に固定的に連結でき、展開式オペレータステーション100が展開されるか、または押し込まれる/収納されるときに静止したままでもよい。例えば、第2シェル部材108は、(図3及び図4に示すように)展開式オペレータステーションが押し込まれたときまたは収納されたときに第1シェル部材106と結合し、隣接、係合、嵌合等する、垂直方向へ延びる側壁であってもよい。第3シェル部材109は、軸122の周りで回転する展開式オペレータステーション100の第1フレームアセンブリ102(例えば、転倒保護構造体、ROPS)に固定的に連結することができる。したがって、展開式オペレータステーション100が展開位置と押込位置との間で移行するとき、第3シェル部材109は、軸122の周りで回転または旋回できる。展開式オペレータステーション100が押し込まれる(例えば、図3~4に示される位置に移行する)とき、第3シェル部材109は、第1シェル部材106及び第2シェル部材108と結合し、隣接、接触、係合、嵌合などして、展開式オペレータステーション100の種々の構成要素を収容するシェル、構造体、ハウジング、容器など形成してもよい。あるいは、図34~35に示されているように、第3シェル部材109が省略され、第1シェル部材106が第2シェル部材108に対して後方へ回転して展開位置へ移行する。ある例では、第1シェル部材106は、ばねまたは他の付勢要素によって開位置へ向かって付勢される。したがって、第1シェル部材106を第2シェル部材108からロック解除またはラッチ解除することにより、第1シェル部材106は第2シェル部材108から離れて展開位置へ必然的且つ受動的に上昇可能になる。あるいは、モータ及び/またはアクチュエータを使用して、第1シェル部材106を第2シェル部材108から離れるように上昇させてもよい。第1シェル部材106のロック解除と開位置への移行の両方を行うために、ユーザが押すかまたは他の方法で操作することが可能な1つ以上のボタンを第2シェル部材108の外側に沿って配置できる。ある例では、1つまたは複数のボタンは、ボタンへの、そしてより広くは展開式オペレータステーション100への不正アクセスを阻止する、ロックされ遮蔽されたキャビネットの下に配置される。さらに他の例では、1つまたは複数のロック及び/またはアクチュエータは、遠隔制御でき、無線通信を用いてロック位置からアンロック位置に移行できる。機械的なキー式のロックのほかに、RFIDリーダ、ブルートゥースリーダ、近距離無線通信(NFC)タグリーダなどを有する自動ロックまたは電子ロックを含む種々の異なるタイプのロック機構を用いて、第1シェル部材106を展開位置へ開いて移行させることができる。
【0031】
展開式オペレータステーション100に加え、リフトデバイス10は、展開可能または選択的にアクセス可能な収納室113を有することができる。図37及び図39に描かれているように、収納室113は、概ねオペレータステーション100と同様に構成され、第2シェル部材119に回転可能に連結及び/またはヒンジ連結された第1シェル部材117を備えている。第1シェル部材117及び第2シェル部材119は、一緒になって収納室113を区画し、この収納室113は、工具、燃料、食料、及び/または作業現場でのタスクを行うための他の必要な材料を保持するために使用できる。収納室113は、エンジンを有さない種類のリフトデバイス10(例えば、完全バッテリ駆動のバージョンなど)に組み込むことができる。
【0032】
ある例では、図34~35及び37~40に示すように、リフトデバイス10は、ユーザがオペレータステーション100に乗り込むかまたは収納室113にアクセスするのに役立てるために1組以上のステップ121を有する。ステップ121は、リフトデバイス10の片側または両側に配置でき、ベースアセンブリ12に直接取り付けるかまたは他の方法で形成できる。ステップ121は、リフトデバイス10の下方の地面に向かって、下方へ延びている。あるいは、ステップ121は選択的に展開することができる。例えば、ステップ121は、第1シェル部材106が開位置ないし展開位置にあるときにのみ下方へ延びる格納式アセンブリの一部とすることができる。第1シェル部材106が押込位置または収納位置に戻る移行をするとき、ステップ121は、自動的に内側に格納されてリフトデバイス10の外周長さが小さくなり、これらの構成要素が地面から高いところにあるので、展開式オペレータステーション100または収納室113への不正なアクセスまたは干渉をさらに制限できる。ある例では、オペレータステーション100内のユーザがオペレータステーション100内に適切に位置するとステップ121を格納できるように、ボタンまたはスイッチを展開式オペレータステーション100内に配置できる。ある実施形態では、オペレータステーション100内の座席124は、座席124への負荷を検出するセンサ(例えば、圧力センサ、スイッチ、荷重センサなど)を含む。座席124への負荷(オペレータステーション100内に着座しているユーザに対応する負荷)が検出されると、ステップ121は格納される。負荷が検出されないとき、ステップ121は、オペレータステーション100へのユーザの出入りを可能にするように展開する(または展開されたままである)。
【0033】
特に図2を参照すると、展開式オペレータステーション100は、第1フレームアセンブリ102、及び第2フレームアセンブリ104(例えば、落下物保護構造体、FOPS、頭上保護構造体等)を有することができる。第1フレームアセンブリ102は、ベースアセンブリ12と(例えば、フレーム20と)第1端部で回転可能または旋回可能に連結され、第2フレームアセンブリ104と第2端部または先端部で旋回可能または回転可能に連結できる。第2フレームアセンブリ104は、第1フレームアセンブリ102に対して軸120の周りで回転または旋回するように構成してもよい。このようにして、第1フレームアセンブリ102及び第2フレームアセンブリ104は、軸122の周りでベースアセンブリ12に対して回転または旋回することができる一方、第2フレームアセンブリ104は、展開式オペレータステーション100が展開位置と押込位置/収納位置の間で移行するときに軸120の周りで第1フレームアセンブリ102に対して回転または旋回するように構成することができる。展開式オペレータステーション100は座席124を有してもよい。
【0034】
特に図3を参照すると、リフトデバイス10は、ターンテーブルアセンブリ800として示されている回転体アセンブリ、プラットフォーム回転体アセンブリ、ターンテーブル等を有することができる。ターンテーブルアセンブリ800は、中心軸62の周りで旋回または回転するように構成されたターンテーブル部材803を有することができる。リフト装置14は、ベースアセンブリ12に対してリフト装置14が中心軸62の周りで容易に回転するように、ターンテーブルアセンブリ800を介してベースアセンブリ12と連結できる。特に、支持部材50は、リフト装置14がフレーム20に対して中心軸62の周りで回転または旋回できるように、ターンテーブル部材803と固定的に連結できる。展開式オペレータステーション100は、ベースアセンブリ12に対する、またはフレーム20に対するターンテーブル部材803の回転により、展開式オペレータステーション100がフレーム20に対して回転するように、ターンテーブル部材803に配置できる。
【0035】
さらに図3を参照すると、ターンテーブルアセンブリ800は、ターンテーブルモータ64として示されているプラットフォーム回転体、モータ、電気モータなどを有することができる。ターンテーブルモータ64は、エネルギ保存デバイス40から電気エネルギを消費して回転運動エネルギを生成し、ターンテーブル部材803をフレーム20に対して回転駆動することができる電気モータとして示されている。また、ターンテーブルモータ64は、内燃機関、油圧モータ、空気圧モータ等、または他の任意の原動機とすることも可能である。ある実施形態では、ターンテーブルモータ64は、コントローラ200がターンテーブルモータ64を動作させるように(例えば、ユーザ入力またはユーザ要求に基づいてターンテーブルアセンブリ800を所定または所望の角度で回転させるように)コントローラ200から制御信号を受信する。ターンテーブルモータ64は、ギアボックス、トランスミッション、平歯車、リングギア、ウォームギアなど、または任意の他のギアもしくは動力伝達構造もしくはその組み合わせを介して、ターンテーブル部材803を駆動するように構成できる。フレーム20に対するターンテーブルアセンブリ800の回転は、リフトデバイス10に対して角度的にオフセットされている高所へのアクセスを容易にすることができる。
【0036】
特に図5図9を参照すると、例示的な実施形態に係る展開式オペレータステーション100の一部がより詳細に示されている。展開式オペレータステーション100は、支持構造体110として示されているフレーム、ベース、支持構造体などを有する。支持構造体110は、ベースアセンブリ12に、またはフレーム20に固定的に連結され、展開式オペレータステーション100を構造的に支持する。支持構造体110は、平面状部材111からある距離、垂直に延びることができる。支持構造体110は、積層され且つ種々の幅を有する複数の構造部材から形成できる。支持構造体110は、第1フレームアセンブリ102及び第2フレームアセンブリ104を支持するように構成される。
【0037】
第1フレームアセンブリ102は、第1フレームアセンブリ102が支持構造体110に対して軸122の周りで回転または旋回できるように、支持構造体110にヒンジ動作可能に連結または旋回可能に連結される。図12図16に示すように、第1フレームアセンブリ102は、第1部材112aとして示されている第1フレーム部材、第1細長部材等と、第2部材112bとして示されている第2フレーム部材、第2細長部材等を有することができる。第1部材112a及び第2部材112bは、互いから距離130だけ横方向へオフセットしている。第1フレーム部材112a及び第2フレーム部材112bは、それぞれ、第1端部で支持構造体110に旋回可能または回転可能に連結され、反対端部または先端部で第2フレームアセンブリ104に旋回可能または回転可能に連結される。第1フレーム部材112a及び第2フレーム部材112bは、それぞれ、ピン134を介して支持構造体110に旋回可能に連結できる。第1フレームアセンブリ102は、第1フレーム部材112aと第2フレーム部材112bとの間に延び、横方向に延びる1つ以上のフレーム部材132を有してもよい。横方向に延びるフレーム部材132により、第1フレームアセンブリ102に構造的な支持を追加することができる。
【0038】
第1フレーム部材112a及び第2フレーム部材112bは、それぞれ、対応する連結部材118と固定的に連結されるか、または一体的に形成される。具体的には、第1フレーム部材112aが第1連結部材118aと固定的に連結または一体的に形成され、第2フレーム部材112bが第2連結部材118bと固定的に連結または一体的に形成される。第1フレームアセンブリ102は、第1連結部材118a及び第2連結部材118bを介して第2フレームアセンブリ104と旋回可能に連結またはヒンジ動作可能に連結される。第1フレームアセンブリ102は、フレーム部材112a~112bの第1端部においてピン134を介して支持構造体110に旋回可能に連結またはヒンジ動作可能に連結され、フレーム部材112a~112bの第2端部または先端部において連結部材118a~118bを介して第2フレームアセンブリ104に旋回可能に連結またはヒンジ動作可能に連結される。
【0039】
特に図14~18を参照すると、連結部材118は、それぞれ、ピン136として示されている、対応するピン、円筒状部材、回転可能部材、連結部材などを有する。ピン136は、第2フレームアセンブリ104が第1フレームアセンブリ102に対して回転または旋回する中心となる軸120を定める。連結部材118は、それぞれ、平行または横方向にオフセットされた部材を有し、その間で、第2フレームアセンブリ104の対応部分が延びることができる。第2フレームアセンブリ104の対応部分は、連結部材118を介して第1フレームアセンブリ102に回転可能に連結することができる。また、展開式オペレータステーション100は、第1フレームアセンブリ102と第2フレームアセンブリ104との間の相対回転を選択的にロックまたは制限するように構成された係合機構180を有する。係合機構180は、ユーザ入力によって、ロック位置またはロック状態とロック解除位置または係合解除状態との間で変化できる。係合機構180は、種々の所定位置(例えば、図12図14及び図15に示すような第1フレームアセンブリ102に対する第2フレームアセンブリ104の収納角度位置または押込角度位置、及び図16~17に示すような第1フレームアセンブリ102に対する第2フレームアセンブリ104の展開角度位置)における、第1フレームアセンブリ102に対する第2フレームアセンブリ104の角度的な方向性のロックを容易にする。
【0040】
特に図15~17を参照すると、第2フレームアセンブリ104は、1つ以上のフレーム部材114と、横方向に延びる1つ以上のフレーム部材116とを有する。横方向に延びるフレーム部材116は、正方形または円形の断面形状を有するとよく、フレーム部材114に対して構造的な支持を追加することができる。ある実施形態では、各フレーム部材114は、横方向に延びるフレーム部材116がその中を通って延在する、対応する開口を有する。図15に示すように、フレーム部材114の一対の最外部部材115は、連結部材118内に受け入れられ、ピン136を介して連結部材118に回転可能または旋回可能に連結される。最外部部材115の間にある部材114は、それぞれ、バー154として示されている係合機構180のバー、ビーム、細長部材などが延びて並進することができるスロット158を有することができる。フレーム部材114は、最外部部材115の間に横方向に均等に間隔を空けて配置できる。最外部部材115は、それぞれ、バー154を(例えば、ユーザ、オペレータ、技術者などによって)挿入及び保存できる開口156として示されている隙間、開口、穴、ボアなどを有することもできる。
【0041】
特に図17~18を参照すると、例示的な実施形態に係る係合機構180がより詳細に示されている。係合機構180は、第1フレームアセンブリ102と第2フレームアセンブリ104とを所定の相対的な角度位置で容易に結合させるように構成される。係合機構180は、バー154におけるユーザ入力により、係合状態またはロック状態とロック解除状態との間で移行させることができる。例えば、ユーザは、係合機構180をロック解除状態に移行させるために、バー154に方向160の力を与えることによって、スロット158に沿ってバー154を並進させることができる。係合機構180がロック解除状態に移行すると、ユーザは、第2フレームアセンブリ104を第1フレームアセンブリ102に対して種々の所定の角度位置(例えば、展開角度位置及び押込角度位置または収納角度位置)に回転させるために、回転力またはトルクを第2フレームアセンブリ104に加えてもよい。ユーザが第2フレームアセンブリ104を所定の角度位置の1つに回転させると、ユーザは、第1フレームアセンブリ102に対する現在の角度位置で第2フレームアセンブリ104をロックするために、バー154を解放することができる。
【0042】
さらに図17図18を参照すると、係合機構180は連結部材118を有する。連結部材118は、それぞれ、展開スロット148として示されている第1ノッチ、第1スロット等と、収納スロット151として示されている第2ノッチ、第2スロット等とを有する。第2フレームアセンブリ104は、ガイド部材138として示されているハウジング部材、ガイド部材等を有する。ガイド部材138は、第2フレームアセンブリ104が軸120の周りで第1フレームアセンブリ102に対して回転または旋回するときに、ガイド部材138が最外部部材115と共に回転または旋回するように構成されるよう、最外部部材115の内側面または内側を向く面に固定的に連結される。ガイド部材138は、プランジャ140として示されているプランジャ、係合部材、結合部材などを受け入れるように構成された、内部容積、トラック、溝、開口、中空部などを有する。プランジャ140は、ガイド部材138の内面または内周面に並進または摺動可能に連結するように構成できる。プランジャ140は、円形の断面形状を有することができ、ガイド部材138は、プランジャ140がガイド部材138に対して並進し得るように、対応する断面形状の内部容積を有することができる。ある実施形態において、プランジャ140は、展開スロット148及び収納スロット151に対し、係合する、結合する、内部配置される、隣接する、接触する、内部に受け入れられるなどのために、ガイド部材138に対して並進するように構成される。プランジャ140が、展開スロット148または収納スロット151において連結部材118との係合へ移行するとき、第1フレームアセンブリ102に対する第2フレームアセンブリ104の角度位置はロックまたは固定される。
【0043】
ある実施形態において、プランジャ140の第1端部146は、スロット148及び/またはスロット151と結合する、係合する、連結する、中に受け入れられるなどのように構成される。プランジャ140の反対端部142は、ガイド部材138の反対側から外へ延び、引張部材144として示されているケーブル、ロープ等に固定的に連結、取り付け、締結等することができる。引張部材144は、第2フレームアセンブリ104のフレーム部材114または最外部部材115と同じ方向に延びる。引張部材144は、横方向に延びる各フレーム部材116の整列したまたは対応する開口を通って延びることができ、バー154と固定的に連結することができる。引張部材144の第1端部は、反対端部142でプランジャ140と固定的に連結または取り付けられ、一方、引張部材144の第2端部または先端部または反対端部は、バー154と固定的に連結、取り付け、締結などがなされている。このようにして、(例えば、ユーザが方向160に力を入力することによる)方向160へのバー154の並進が引張部材144を介して伝達され、プランジャ140の第1端部146が展開スロット148または収納スロット151との係合から解除されるように、プランジャ140をガイド部材138に対して並進させる。このことにより、ユーザは、プランジャ140を連結部材118との係合を解除するように選択的に並進させ、それによって、係合機構をロック状態からロック解除状態へと移行させることができる。次に、ユーザは、バー154を並進位置に維持し、プランジャ140が展開スロット148または収納スロット151の所望の1つに近接するまで第2フレームアセンブリ104を回転させることができる。第2フレームアセンブリ104が、オペレータによって所望の展開スロット148または収納スロット151の角度位置まで回転すると、オペレータは、プランジャ140が展開スロット148または収納スロット151の所望の1つと係合するようにバー154を解放できる。
【0044】
特に図18を参照すると、係合機構180は、ばね161として示されているばねまたは弾性部材を有することができる。ばね161は、プランジャ140が展開スロット148または収納スロット151に係合するように、ガイド部材138に対してプランジャ140を並進するよう付勢できる。このようにして、係合機構180は、バー154の解放により、係合機構180がロック状態へ自動的に移行するように(第1フレームアセンブリ102に対する第2フレームアセンブリ104の現在の角度位置に応じて)ばね付勢することができる。ある例では、第2フレームアセンブリ104は、第1部材112a及び第2部材112bに対して垂直方向に調節可能にすることができる。第2フレームアセンブリ104は、オペレータステーション100内のオペレータの位置を検出するための近接センサを有することができ、第2フレームアセンブリ104の位置がオペレータの頭部との間のスペースを小さくするように自動的に調整されて、さらに安全性が高められる。
【0045】
特に図14を参照すると、展開式オペレータステーション100は、展開のために支持構造体110に対して第1フレームアセンブリ102及び第2フレームアセンブリ104を展開、回転、駆動、旋回等するように構成されるリニア電気アクチュエータ164を有することができる。特に、リニア電気アクチュエータ164は、展開式オペレータステーション100を部分的に展開するために、第1フレームアセンブリ102を軸122の周りで回転駆動するように構成できる。リニア電気アクチュエータ164は、電気エネルギ保存デバイス40から電力を引き出し、電気エネルギを使用して直線運動を発生させることができる。直線運動は、展開式オペレータステーション100の展開のために、第1フレームアセンブリ102を軸122の周りで(例えば方向123に)回転するように駆動するために第1フレームアセンブリ102に伝達することができる。例えば、リニア電気アクチュエータ164は、支持構造体110(または平面状部材111)及び第1フレームアセンブリ102(例えば、第1部材112aまたは第2部材112)と反対端部で並進運動については固定的に連結でき、旋回運動については可能に連結できる。このようにして、リニア電気アクチュエータ164の伸長及び格納は、展開または格納/収納のために、第1フレームアセンブリ102と第2フレームアセンブリ104を軸122の周りで回転駆動する。ある実施形態では、コントローラ200は、HMI500からのユーザ入力を受けるのに応じて、展開式オペレータステーション100を展開するためにリニア電気アクチュエータ164用の制御信号を生成するように構成される。ある実施形態では、コントローラ200は、オペレータまたはユーザが、ユーザがアクセス権を有することを示す資格情報を(例えば、HMI500を介して)提供する場合に、展開式オペレータステーション100を展開するための制御信号を生成する。他の実施形態では、HMIは、HMIにアクセスするためのキーを有するユーザだけが、展開式オペレータステーション100を展開できるように(例えばロックされたボックスの中で)物理的に保護される。
【0046】
図14をさらに参照すると、第2フレームアセンブリ104は、展開式オペレータステーション100を完全に展開するために、軸120を中心として手動で回転させることができる。例えば、展開式オペレータステーション100は、(例えばリニア電気アクチュエータ164の動作により)自動的に部分的に展開され、その後にバー154の手動の作動または並進、及び第1フレームアセンブリ102に対する第2フレームアセンブリ104の回転により完全に展開できる。
【0047】
特に図16を参照すると、展開式オペレータステーション100は、シートバック166、第1アームレスト128a、第2アームレスト128b、及びシート面168を有することができる。シートバック166は、横方向に延びるフレーム部材133に固定的に連結することができる。ある実施形態では、シートバック166及び横方向に延びるフレーム部材133は、いずれも、第1部材112aと第2部材112bとの間で横方向に延びる部材170に回転可能に連結される。このようにして、シートバック166と横方向に延びるフレーム部材133は、展開位置と押込位置の間で(例えば、電気モータ、リニア電気アクチュエータ等の動作により自動的に)旋回または回転させることができる。他の実施形態では、横方向に延びるフレーム部材133は、第1部材112a及び第2部材112bに固定的に連結されるか、または第1部材112a及び第2部材112bと一体的に形成される。
【0048】
図16をさらに参照すると、第1アームレスト128a及び第2アームレスト128bは、それぞれ第1フレーム部材112a及び第2フレーム部材112bにヒンジ動作可能に、旋回可能に、または回転可能に連結することができる。第1アームレスト128a及び第2アームレスト128bは、(図9に示す)展開位置と(図8に示す)押込位置または収納位置との間で回転可能または旋回可能にすることができる。ある実施形態では、第1アームレスト128a及び第2アームレスト128bは、展開位置と押込位置または収納位置との間で(例えばユーザによって)手動で移行するか、または展開位置と押込位置または収納位置との間で(例えばHMI500を介してユーザ入力を受けるのに応じてコントローラ200で生成される制御信号を受信できる、対応するリニア電気アクチュエータの電気モータの動作により)自動的に移行できるように構成される。
【0049】
図16をさらに参照すると、シート面168は、横方向に延びる部材170に回転可能または旋回可能に連結され、(図16に示す)展開位置と(図15に示す)押込位置または収納位置の間で変位可能にすることができる。シート面168は、展開位置と押込位置または収納位置との間で手動で変位させることができ、または、押込位置または収納位置と展開位置との間で(例えばリニア電気アクチュエータの動作により)自動的に変位させることができる。
【0050】
特に図15を参照すると、展開式オペレータステーション100は、ゴムストッパ172として示されている複数のゴム部材、ゴムストッパ、吸収部材などを有することができる。ゴムストッパ172は、ピン134を有する第1フレーム部材112a及び第2フレーム部材112bの端部(例えば、支持構造体110に旋回可能に連結される第1フレーム部材112a及び第2フレーム部材112bの端部)の近傍で第1フレーム部材112aと第2フレーム部材112bとの間で横方向に延びるフレーム部材174に沿って(例えば間隔を置いて)配置することができる。ゴムストッパ172は、シート面168が展開位置に移行するときに、シート面168の表面の対応する部分に係合、隣接、接触などするように構成できる。
【0051】
特に図20を参照すると、展開式オペレータステーション100の一部がより詳細に示されている。図20は、展開式オペレータステーション100の座席配置を具体的に示している。シート面168は、着座したときにユーザの快適さを促進するためにクッションまたはパッド192で覆うことができる。第1アームレスト128aは、レスト部材178として示されているカバー、レスト部材などを含む。レスト部材178は、オペレータが腕を休ませるための領域を提供する硬質の材料または柔軟な材料にすることができる。
【0052】
特に図20及び図21を参照すると、第1アームレスト128aは、ジョイスティック190として示されているジョイスティックまたは旋回可能なユーザ入力デバイスを有することができる。ジョイスティック190は、リフト装置14を操作するために第1アームレスト128aに対して旋回するように構成されたユーザ入力デバイスである。ある実施形態では、第1アームレスト128aは、ユーザの右手用のアームレストであり、ユーザが右手でリフト装置14を操作できる。ジョイスティック190は、ユーザによって旋回または回転させることができ、コントローラ200用の入力信号を生成できる。コントローラ200は、ジョイスティック190から入力信号を受け取り、ジョイスティック190から得られた入力信号に応じてリフト装置14(例えば、リフト装置14を昇降させるように構成された種々の制御可能要素またはリニア電気アクチュエータ)を操作する。
【0053】
図20及び図21をさらに参照すると、第1アームレスト128aは、レバーツイスト入力デバイス194を有することができる。ある実施形態では、レバーツイスト入力デバイス194は、リフト装置14の異なる機能を選択するため、またはジョイスティック190の異なる機能を選択するため、(例えば、種々の所定の選択または位置の間で回転させる)ユーザ入力を受けるように構成される。例えば、レバーツイスト入力デバイス194が第1位置にあるとき、ジョイスティック190は、リフト装置14を操作するか、またはリフト装置14の第1の機能を操作してもよく、一方、第2位置では、ジョイスティック190は、リフトデバイス10の異なるサブシステムまたはシステムを操作するために使用するか、またはリフト装置14の第2の機能を操作してもよい。図20に示すように、ジョイスティック190は、第1アームレスト128aの外側端部182に配置できる。
【0054】
特に図20及び図19を参照すると、第2アームレスト128bは、駆動及び操舵ジョイスティック188と、駆動及び操舵有効化のスイッチ186と、ボタン184とを有する。駆動及び操舵ジョイスティック188は、ユーザの親指で操作ないし旋回されるように構成された親指ジョイスティックとすることができる。ある実施形態では、駆動及び操舵ジョイスティック188は、ジョイスティック190と同じかまたは類似する。例えば、駆動及び操舵ジョイスティック188は、ユーザの親指で作動または旋回させることができ、コントローラ200用の入力信号を生成できる。コントローラ200は、入力信号を用いて、駆動及び/または操舵の操作のために牽引要素22を駆動するリフトデバイス10の電気モータ24または駆動システム及び/またはステアリングシステム用の制御信号を生成できる。ユーザは、駆動及び操舵有効化のスイッチ186を作動させて、コントローラ200用の入力信号を生成し、リフトデバイス10の駆動及び操舵動作を有効化または無効化することができる。
【0055】
特に図22及び図23を参照すると、展開式オペレータステーション100は、ベースアセンブリ12に対して第1シェル部材106を軸126の周りで旋回駆動または回転駆動するように構成されたリニア電気アクチュエータ164を有することができる。第1シェル部材106は、平面状部材111に固定的に連結されるとともに第1シェル部材106に固定的に連結される、対応する係合部分を含む支持構造体127を介してベースアセンブリ12によって支持でき、ヒンジ動作可能に連結できる。支持構造体127は、軸126の周りでの第1シェル部材106の回転を促進するために、それらの間にヒンジ接続部を有することができる。図23に示すように、第1シェル部材106は、参照符号106a及び106bで表されるように、種々の角度位置(例えば、展開位置及び押込位置または収納位置)の間で回転するようにリニア電気アクチュエータ302によって駆動することができる。リニア電気アクチュエータ302が伸長することで、展開式オペレータステーション100の展開のために第1シェル部材106を軸126の周りで第1方向へ回転または旋回させることができる一方、リニア電気アクチュエータ302が収縮することで、展開式オペレータステーション100の収納のために第1シェル部材106を軸126の周りで第2の方向へ回転させることができる。
【0056】
特に図23及び図24を参照すると、展開式オペレータステーション100は、1つまたは複数のディスプレイ画面304(例えば、HMI)を有し得る。ある実施形態では、ディスプレイ画面304は、リフトデバイス10の種々の動作データ(例えば、上昇、位置、バッテリ状態、モード、移動速度、移動方向、警告など)を表示するように構成される。ディスプレイ画面304は、第1シェル部材106上に配置でき、または、展開式オペレータステーション100が展開されたときにオペレータがディスプレイ画面304を見てアクセスできるような他の配置にすることができる。ある実施形態では、ディスプレイ画面304(例えば、ディスプレイ画面304a及びディスプレイ画面304b)は、タッチスクリーンであり、リフトデバイス10の種々の機能を制御または操作するためにコントローラ200用の入力信号を生成するように構成できる。
【0057】
分割バッテリ構造
特に図4を参照すると、リフトデバイス10は、分割バッテリシステム400を使用することができる。分割バッテリシステム400は、ベースアセンブリ12またはターンテーブルアセンブリ800のサブシステムとしてもよい。分割バッテリシステム400は、ベース構成部品450(例えば、ベースアセンブリ12のアクチュエータ、バッテリ、充電器、コントローラなどの電気構成部品)及びターンテーブル構成部品460(例えば、ターンテーブルアセンブリ800のアクチュエータ、バッテリ、充電器、コントローラなどの電気構成部品)を有する。ベース構成部品450は、フレーム20上に配置(例えば、固定、取り付け、保存、固定的に連結など)できる。ターンテーブル構成部品460は、ターンテーブル部材803とともに配置(例えば、固定、取り付け、保存、固定的に連結など)できる。ある実施形態では、ベース構成部品450は静止し、フレーム20に(例えば、直接または間接に)固定的に連結されている。ターンテーブル構成部品460は、ターンテーブル構成部品460がフレーム20に対してターンテーブル部材803とともに回転または旋回するように、ターンテーブル部材803に固定的に連結することができる。
【0058】
ベース構成部品450は、レセプタクル(アウトレット)402、第1充電器404、第2充電器406、第1バッテリパック408、インバータ410、ベース制御モジュール412、少なくとも1つの牽引コントローラ414、及び少なくとも1つの操舵コントローラ416を有する。ベース制御モジュール412は、コントローラ200と同じまたは類似のものでよく、処理回路、プロセッサ、及びメモリを有し得る。ある実施形態では、ベース制御モジュール412は、MC43制御モジュールである。ベース制御モジュール412は、第1充電器404、第2充電器406、牽引コントローラ414、操舵コントローラ416、及び電気スリップリング418の制御信号を生成するように構成できる。ベース制御モジュール412は、制御用エリアネットワークバス(CANバス)を介して第1充電器404、第2充電器406、牽引コントローラ414、操舵コントローラ416、及び電気スリップリング418と通信可能に連結できる。ある実施形態では、ベース制御モジュール412は、第1CANバスを介して第1充電器404、第2充電器406、牽引コントローラ414、及び操舵コントローラ416と通信可能に連結され、第2CANバスを通じて電気スリップリング418と通信可能に連結される。
【0059】
第1充電器404は、レセプタクル402に取り外し可能に連結され、50ボルトの直流電力を第1バッテリパック408、インバータ410、牽引コントローラ414、及び操舵コントローラ416に出力するように構成できる。また、第1充電器404は、レセプタクル402と240ボルトの交流電力をやり取りするように構成してもよい。第2充電器406は、240ボルトの交流電力をレセプタクル402及び第1充電器404とやり取りするように構成できる。第2充電器406は、50ボルトの直流を第1バッテリパック408、インバータ410、牽引コントローラ414、及び操舵コントローラ416に出力するように構成してもよい。
【0060】
ある実施形態において、第1バッテリパック408は、リフトデバイス10によって使用される第1の、主な、または大型のバッテリパックである。第1バッテリパック408は、フレーム20に、そうでなければベースアセンブリ12に配置でき、リフトデバイス10が運搬作業を行う際にリフトデバイス10とともに運搬することができる。第1バッテリパック408は、エネルギ保存デバイス40と同じまたは類似のものにすることができる。第1バッテリパック408は、インバータ410、牽引コントローラ414、及び/または操舵コントローラ416に、それぞれの機能を実行するための50ボルトの直流電気エネルギ/電力を供給するように構成し得る。第1バッテリパック408は、22.1KWhのバッテリパックとすることができ、12個のモジュール(例えば12個のバッテリセル)を有することができる。
【0061】
インバータ410は、第1バッテリパック408、第1充電器404、または第2充電器406から50ボルトの直流電力/電気エネルギを受け、直流電力/電気エネルギを3KWの交流電力/電気エネルギに変換するように構成される。インバータ410は、50ボルトの直流電力を受け、240ボルトの交流電力を出力するように構成された240V交流インバータとすることができる。電気スリップリング418は、240ボルトの交流電力を受け、240ボルトの交流電力を用いて(例えば、ベースアセンブリ12またはフレーム20に対してターンテーブルを回転させるように)ターンテーブルアセンブリ800を動作させることができる。電気スリップリング418は、第1バッテリパック408と通信可能に連結でき、第1バッテリパック408と離散デジタル制御信号をやり取りするように構成できる。有利には、電気スリップリング418は、ターンテーブルアセンブリ800の連続回転を促進するために、(例えば、500アンペアより大きい)牽引電流またはバッテリ電流に対して大きさが調整された高電流のスリップリングとすることができる。その他のテレハンドラは、それらのターンテーブルアセンブリを連続的に回転させる。
【0062】
さらに図4を参照すると、ターンテーブル構成部品460は、第3充電器420、負荷422、第2バッテリパック424、スタータないしイグニッションモジュール426、ターンテーブル制御モジュール428、及び少なくとも1つのアクチュエータ430を有することができる。第3充電器420は、第2バッテリパック424及びアクチュエータ430と電気的に連結されている。アクチュエータ430は、それらアクチュエータのそれぞれの機能を実行するために、第2バッテリパック424及び/または第3充電器420から50ボルトの直流電力または電気エネルギを引き出すことができる。アクチュエータ430は、本明細書に記載されているリニア電気アクチュエータ(例えば、リニア電気アクチュエータ52、リニア電気アクチュエータ54、リニア電気アクチュエータ42、リニア電気アクチュエータ30、リニア電気アクチュエータ38など)のいずれであってもよい。第3充電器420は、第2バッテリパック424用の電力または電気エネルギを生成するように構成され、第2バッテリパック424に電力または電気エネルギを供給して第2バッテリパック424を充電することができる。第3充電器420は、240ボルトの交流電力または電気エネルギを電気スリップリング418に供給するように構成できる。負荷422は、空中電気負荷または溶接電気負荷(a sky or a welder electrical load)とすることができる。また、第3充電器420は、負荷422に電力または電気エネルギを提供するように構成できる。負荷422は、機器アセンブリ16(例えば、溶接機)における1つ以上の電気装置に電力供給するための機器アセンブリ16のプラグ(例えば、コンセント)であってもよいし、プラグを有してもよい。
【0063】
ターンテーブル制御モジュール428は、電気スリップリング418、アクチュエータ430、第3充電器420、またはイグニッションモジュール426のいずれかに対する制御信号を生成するように構成される。ターンテーブル制御モジュール428は、ベース制御モジュール412と同じまたは類似のものとすることができる。ターンテーブル制御モジュール428は、リフトデバイス10のCANバスを介して、電気スリップリング418、アクチュエータ430、充電器420、またはイグニッションモジュール426のいずれかに制御信号を提供するように構成してもよい。
【0064】
第2バッテリパック424は、第1バッテリパック408と比較して、補助的または小さなバッテリパックとすることができる。例えば、第2バッテリパック424は、4つのモジュールを有する7.4KWhのバッテリパックとすることができる。有利には、分割バッテリシステム400は、ベースアセンブリ12(またはフレーム20)に配置された第1バッテリパック408と、ターンテーブルアセンブリ800に配置された第2バッテリパック424とを用いて、リフトデバイス10のターンテーブル機能を行うために電気スリップリング418を駆動させる。
【0065】
特に図5を参照すると、リフトデバイス10は、ターンテーブルアセンブリ800及びベースアセンブリ12を有する。ベースアセンブリ12はベースアセンブリバッテリ806を有し、一方、ターンテーブルアセンブリ800はターンテーブルバッテリ802を有する。ターンテーブルバッテリ802は第2バッテリパック424と同じまたは類似するものにすることができる。ベースアセンブリバッテリ806は、第1バッテリパック408と同じまたは類似のものにすることができる。このようにして、リフトデバイス10用の電気エネルギは、(例えば、リフトデバイス10を駆動/操舵するための電気モータ24を作動させるために、アクチュエータ430のために、ターンテーブルアセンブリ800を作動させるためなどに)主にベースアセンブリバッテリ806に保存でき、ターンテーブルバッテリ802にも保存できる。ベースアセンブリバッテリ806は主エネルギ保存デバイスまたはシステムとして機能し、ターンテーブルアセンブリバッテリ802は補助エネルギ保存デバイスまたはシステムとして機能することができる。
【0066】
図5をさらに参照すると、ベースアセンブリ12は、ベースアセンブリバッテリ806における最小充電レベルを維持するためにベースアセンブリバッテリ806を充電する動作をするように構成された充電器808を有することができる。充電器808は、ベースアセンブリバッテリ806の充電レベルを監視するスマート充電装置とすることができる。また、ターンテーブルアセンブリ800は、ターンテーブルバッテリ802を充電するように構成された充電器804を有する。充電器804は、充電器808と同じまたは類似のものにすることができる。充電器804は第3充電器420であってもよい。充電器808は、第1充電器404及び/または第2充電器406であってもよい。
【0067】
特に図6を参照すると、リフトデバイス10の一部がより詳細に示されている。具体的には、図6は、フレーム20と、そのベースアセンブリ12の種々の構成部品とを示す。ベースアセンブリ12は、リフトデバイス10の左側152に配置される左側エネルギ保存室822aと、リフトデバイス10の右側150に配置される右側エネルギ保存室822bを有することができる。左側エネルギ保存室822aは、1つ以上のベースアセンブリバッテリ806を有することができる。同様に、右側エネルギ保存室822bは、1つまたは複数のベースアセンブリバッテリ806を有することができる。左側エネルギ保存室822a及び右側エネルギ保存室822bは、フレーム20のいずれかの側で(例えば、フレーム20の長手方向の両側で)フレーム20と固定的に連結できる。
【0068】
図6をさらに参照すると、ステアリングシステム700は、リフトデバイス10の旋回方向を示すために牽引要素22を旋回または回転させるように構成された操舵アクチュエータ722を有することができる。操舵アクチュエータ722は、リフトデバイス10を操舵するために伸縮して牽引要素22を旋回させるように構成されたリニア電気操舵アクチュエータとすることができる。
【0069】
図6をさらに参照すると、リフトデバイス10は、フレーム20に配置され、ベースアセンブリ12またはリフトデバイス10の種々の制御可能要素を操作するように構成されたベースアセンブリコントローラ820を有する。ベースアセンブリコントローラ820は、ベース制御モジュール412であってよい。ベースアセンブリコントローラ820は、牽引制御システムまたはステアリングシステム700を動作させるように構成できる。また、リフトデバイス10は、フレーム20に配置され、ベースアセンブリバッテリ806のいずれか(例えば、充電状態、健康状態など)を監視するように構成されたベースバッテリ管理システム834を有する。
【0070】
さらに図6を参照すると、リフトデバイス10は、フレーム20に固定的に連結されるスリップリング伝導部812(例えば、回転電気インターフェース、回転電気コネクタ、コレクタ、スイベル継手、電気回転ジョイントなど)を有する。スリップリング伝導部812は、電気スリップリング418であってよい。スリップリング伝導部812は、ベースアセンブリバッテリ806及び/またはターンテーブルバッテリ802から電力または電気エネルギを受け取り、ターンテーブル部材803をフレーム20に対して回転駆動するように構成できる。スリップリング伝導部812は、ターンテーブルアセンブリ800が回転する中心軸62を定め得る。スリップリング伝導部812は、ベースアセンブリ12とターンテーブルアセンブリ800との間でエネルギ及び/またはデータを伝送するように構成できる。
【0071】
さらに図6を参照すると、リフトデバイス10は、パワーインバータ810を有する。パワーインバータ810は、ベースアセンブリバッテリ806から電力(例えば、直流電力)を受け取り、電力を(例えば交流電力に)変換し、変換された電力をスリップリング伝導部812に出力してターンテーブルアセンブリ800を作動させるように構成される。
【0072】
特に図7を参照すると、図示されたスリップリング伝導部812は、第1部分814及び第2部分816を有する。第1部分814及び第2部分816は、互いに同軸にすることができ、中心軸62の周りで互いに対して回転するように構成できる。第1部分814は、第2部分816に中心軸818を介して回転可能に連結できる。ある実施形態では、中心軸818及び第2部分816は互いに一体的に形成される。第1部分814はターンテーブル部材803と固定的に連結することができ、一方、第2部分816はフレーム20と固定的に連結できる。スリップリング伝導部812は、電気エネルギを摂取して、第1部分814を第2部分816に対して回転させる回転運動エネルギを生成するように構成できる。
【0073】
特に図8を参照すると、例示的な実施形態に係る、エネルギ保存室822の1つがより詳細に示されている。左側エネルギ保存室822a及び右側エネルギ保存室822bの両方は、左側エネルギ保存室822aについて言えることがすべて右側エネルギ保存室822bについても言え、その逆も言えるように、同様に構成できることを理解されたい。
【0074】
図8をさらに参照すると、エネルギ保存室822は、第1フレーム部材828及び第2フレーム部材826を有する。第1フレーム部材838及び第2フレーム部材826は、フレーム20に固定的に連結でき、フレーム20の横の側面から延ばし得る。ある実施形態では、第2フレーム部材826は、第1フレーム部材828に(例えば留め具を介して)固定的に連結される。第1フレーム部材828はフレーム20に固定的に連結できる。
【0075】
第1フレーム部材828及び第2フレーム部材826は、複数のベースアセンブリバッテリ806を支持するように構成できる。また、第1フレーム部材828及び第2フレーム部材826は、充電器808を支持するように構成することもできる。また、リフトデバイス10は、ユーザ入力を受けるように構成された手動オン/オフスイッチ824を有する。手動オン/オフスイッチ824は、第1位置と第2位置の間で動作させて、コントローラ200、ベースバッテリ管理システム834、ベースアセンブリコントローラ820、牽引コントローラ414、操舵コントローラ416、ベース制御モジュール412、またはターンテーブル制御モジュール428に信号を与えることができ、リフトデバイス10の一つ以上の機能を起動または停止させたり、またはリフトデバイス10を始動させたりできる。
【0076】
図8をさらに参照すると、エネルギ保存室822は、1つまたは複数の電気制御スイッチ836を有してもよい。電気制御スイッチ836は、第1フレーム部材828または第2フレーム部材826のうちの1つに固定的に連結または配置できる。電気制御スイッチ836は、スイッチの故障を検出するためのフィードバックをすることも可能である。
【0077】
ある実施形態では、エネルギ保存室822は、ベースバッテリ管理システム834も有する。例えば、ベースバッテリ管理システム834は、エネルギ保存室822に配置でき、第1フレーム部材828及び第2フレーム部材826によって支持できる。
【0078】
特に図7~8を参照すると、ベースアセンブリバッテリ806は、ベースアセンブリ12及び/またはターンテーブルアセンブリ800の任意の電気モータ、アクチュエータ、システム、機能などのための主電源として機能するように構成できる。例えば、ベースアセンブリバッテリ806は、フレーム20に対してターンテーブル部材803を回転させるためのスリップリング伝導部812に電力を供給できる。また、ベースアセンブリバッテリ806は、ターンテーブルバッテリ802を補充または再充電するように構成してもよい。同様に、ターンテーブルバッテリ802は、リフト装置14の種々の電気アクチュエータまたはモータ(例えば、リニア電気アクチュエータ54、リニア電気アクチュエータ52、リニア電気アクチュエータ42、及び/またはリニア電気アクチュエータ30)用の電気エネルギまたは電力を供給するように構成できる。
【0079】
特に図9を参照すると、例示的な実施形態に係るターンテーブルアセンブリ800の一部が詳細に示されている。ターンテーブルバッテリ802は、ターンテーブル部材803に固定的に連結、取り付け、固定、配置などすることができる。ターンテーブルバッテリ802は、リフト装置14の種々の制御可能要素のための主電源として機能でき、ベースアセンブリバッテリ806によって再充電できる。
【0080】
さらに図9を参照すると、ターンテーブルアセンブリ800は、手動オン/オフスイッチ832、及び1つ以上のターンテーブルの電気制御スイッチ830を有することができる。手動オン/オフスイッチ832は、ベースアセンブリ12の手動オン/オフスイッチ824と同じまたは類似のものにすることができる。ターンテーブルの電気制御スイッチ830は、ベースアセンブリ12の電気制御スイッチ836と同じまたは類似のものにすることができる。
【0081】
さらに図9を参照すると、ターンテーブルアセンブリ800は、(例えば、センサデータに基づいて)ターンテーブルバッテリ802の状態を監視するかまたは放電を制御するように構成されたターンテーブルバッテリ管理システム840を有する。ターンテーブルバッテリ管理システム840は、ベースバッテリ管理システム834と同じまたは類似のものにすることができる。また、ターンテーブルアセンブリ800は、ターンテーブルバッテリ802から電力を引き出す種々の制御可能要素(例えば、リフト装置14のリニア電気アクチュエータ)の操作を行うべきターンテーブルマスターコントローラ842も含む。
【0082】
ターンテーブル部材803は、ターンテーブルバッテリ802、充電器804、手動オン/オフスイッチ832、電気制御スイッチ830、ターンテーブルバッテリ管理システム840、またはターンテーブルマスターコントローラ842を支持してもよい。このようにして、ターンテーブルバッテリ802、充電器804、手動オン/オフスイッチ832、電気制御スイッチ830、ターンテーブルバッテリ管理システム840、及びターンテーブルマスターコントローラ842は、フレーム20に対して中心軸62の周りでターンテーブル部材803とともに回転または旋回できる。
【0083】
図4図9を参照すると、ターンテーブルバッテリ802は、パワーインバータ810(例えば、インバータ410)、スリップリング伝導部812、充電器808(例えば、ベースアセンブリ12の充電器808またはターンテーブルアセンブリ800の充電器804)を介してベースアセンブリバッテリ806によって補充ないし再充電できる。パワーインバータ810は、ベースアセンブリバッテリ806からの直流電力を交流電力に変換し、交流電力をスリップリング伝導部812に供給するように構成できる。スリップリング伝導部812は、パワーインバータ810から充電器804に交流の電力または電気エネルギを伝達できる。充電器804は、リフト装置14またはリフトデバイスの種々のリニア電気アクチュエータがターンテーブルバッテリ802から電力を引き出すことができるように、スリップリング伝導部812から交流の電力または電気エネルギを受けて、ターンテーブルバッテリ802を再充電ないし補充できる。コントローラ200、ターンテーブルバッテリ管理システム840、ターンテーブルマスターコントローラ842、ベースアセンブリコントローラ820、ベースバッテリ管理システム834、ベース制御モジュール412またはターンテーブル制御モジュール428は、ターンテーブルバッテリ802とベースアセンブリバッテリ806間のエネルギバランスを、同調してまたは個別に調整できる。
【0084】
再び図8を参照すると、エネルギ保存室822は、モジュール式のベースエネルギ保存室であってよい。各エネルギ保存室822は、6つのベースアセンブリバッテリ806、充電器808、手動オン/オフスイッチ824、及び2つの電気制御スイッチ836を有することができる。リフトデバイス10は、フレーム20の両側に配置された2つのエネルギ保存室822を含むことができる。手動オン/オフスイッチ824は、ベースアセンブリバッテリ806を切断するための手動切断スイッチにすることができる。
【0085】
特に図5及び図9を参照すると、リフト装置14は、機器アセンブリ16の上昇または下降、内側部材28に対する外側部材26の伸縮、ターンテーブルアセンブリ800の旋回等のリフト装置の種々の機能を行うために動作するときに、ターンテーブルバッテリ802から電力を引き出すように構成できる。これらの機能を実行する種々のリニア電気アクチュエータまたは電気モータは、ターンテーブルバッテリ802のエネルギまたは充電レベルが所定のレベルより上に維持される限りは、ターンテーブルバッテリ802から電力を引き出してもよい。ターンテーブルバッテリ802は、ターンテーブルバッテリ802をそのレベルより上に維持するために、ベースアセンブリバッテリ806によって補充してもよい。ターンテーブルバッテリ802が、リフト装置14、または本明細書に記載された機能を実行するのに必要な種々の制御可能要素に十分な電気エネルギを供給できず、ベースアセンブリバッテリ806からの充電ができない場合、コントローラ200は、(例えば、リフト装置14が機器アセンブリ16を下降させる動作のみを許可する)低速モードまたは制限モードに従ってリフト装置14を動作させるための予備エネルギを維持してもよい。ターンテーブルバッテリ802のエネルギレベルがさらに減少し、ベースアセンブリバッテリ806からの充電がまだできない場合、エネルギ補充ができるようになるまで、リフト装置14の機能は、コントローラ200によって無効にするか制限できる。コントローラ200は、ベースアセンブリバッテリ806のバッテリレベル(例えば、充電状態)が閾値を下回る場合は、ベースアセンブリ12の種々のリニア電気アクチュエータ(例えば、駆動アクチュエータ、操舵アクチュエータ722などの操舵アクチュエータ、車軸ロックアウトアクチュエータ)への電力供給を抑制することも可能である。
【0086】
ベースアセンブリ12が駆動及び操舵などの通常の機能をする間に、ベースアセンブリ12の種々の制御可能要素(例えば、リニア電気アクチュエータ、電気モータ24など)を起動するために必要なエネルギは、ベースアセンブリバッテリ806によって供給してもよい。ベースアセンブリバッテリ806のエネルギ保存が少ないかまたは所定のレベルを下回り、エネルギの補充ができない場合、コントローラ200は、補充できるようになるまでベースアセンブリ12の動作を無効にしてもよい。
【0087】
リフトデバイス10が設備のエネルギ源(例えば、レセプタクル402を通じて電気コンセントまたは充電ステーション)に接続されるとき、充電器808は、設備のエネルギ保存庫によって供給されるエネルギを用いてベースアセンブリバッテリ806を充電することができる。同時に、パワーインバータ810は、ベースアセンブリバッテリ806の直流電圧または直流電力を、スリップリング伝導部812によって消費するのに十分低い電流の交流電力に変換してもよい。この交流電力は、次に、ターンテーブルバッテリ802の補充のためにスリップリング伝導部812を介してターンテーブルバッテリ802または充電器804に伝達できる。充電器804は、次に、ターンテーブルバッテリ802及びベースアセンブリバッテリ806が共に100%の充電状態に達するまでターンテーブルバッテリ802を充電できる。
【0088】
リフトデバイス10が設備のエネルギ源に接続されていないとき、ターンテーブルバッテリ802は、本明細書に記載されているように、ベースアセンブリバッテリ806によって依然として補充ないし再充電できる。ある実施形態では、リフトデバイス10のコントローラ200または制御システムは、ベースアセンブリバッテリ806の充電レベルが10%以上であることを条件として、ターンテーブルバッテリ802が75%~80%の充電状態に維持されるように分割バッテリシステム400を動作させる。ベースアセンブリバッテリ806からターンテーブルバッテリ802へのエネルギ伝達は、ベースアセンブリバッテリ806が10%の充電状態を下回ると停止できる。
【0089】
テレハンドラ・モード
図1図3を参照すると、機器アセンブリ16は、異なる機器または器具を交換可能に受け入れることができ、または異なる機器と交換することができる。例えば、図2図3において、機器アセンブリ16がフォーク18を有する構成で示され、リフトデバイス10はマテリアルハンドリング用に構成されている(例えば、マテリアルハンドラとして構成されている)。しかしながら、機器アセンブリ16を取り外し、異なる機器アセンブリ(例えば、図1に示すようなプラットフォーム機器)を組み込んで、リフトデバイス10を異なる用途(例えば、移動式高所作業プラットフォーム、MEWP)のために構成してもよい。
【0090】
特に図26を参照すると、リフトデバイス10は、MEWPとして構成された状態で示されている。具体的には、リフト装置14の端部に配置される機器アセンブリ16は、ベースまたはプラットフォーム92及びレール94を有するプラットフォームアセンブリ90である。プラットフォームアセンブリ90は、高所位置504に容易にアクセスするために昇降させることができる。プラットフォームアセンブリ90は、作業者502を支持するように構成してもよい。ある実施形態では、機器アセンブリ16がプラットフォームアセンブリ90である場合、展開式オペレータステーション100は、押込または収納のモードもしくは位置もしくは状態に移行できる。機器アセンブリ16がプラットフォームアセンブリ90である場合、作業者502は、プラットフォームアセンブリ90に配置されるHMIを操作することによって、またはコントローラ200と無線で通信可能に連結されるモバイルデバイス(例えば、スマートフォン)を用いることによって、プラットフォームアセンブリ90からリフトデバイス10を操作することができる。また、リフトデバイス10は、機器アセンブリ16がプラットフォームアセンブリ90であり、展開式オペレータステーション100が押し込まれるかまたは収納されると、地上のコントロールパネルから操作することができる。プラットフォームアセンブリ90は、フォーク18を通して受けるように構成されたフォークポケットを有することができ、フォークポケットは、プラットフォームアセンブリ90をフォーク18に取り外し可能に連結してリフトデバイス10をMEWPテレハンドラに移行させる。
【0091】
特に図27を参照すると、リフトデバイス10は、機器アセンブリ16がフォーク18を有する場合、またはプラットフォームアセンブリ90がフォーク18から取り外される場合に、MHとして構成されている状態で示されている。フォーク18は、材料を高所位置504から配置または除去できるように、パレット、支持材料などを容易に取り外し可能にするように構成できる。リフトデバイス10がフォーク18を有するマテリアルハンドラとして構成される場合、リフトデバイス10は、展開可能な作業ステーション100から操作できる。特に、リフトデバイス10がマテリアルハンドラとして構成される場合、展開式オペレータステーション100に配置される種々のユーザ入力デバイスを介してオペレータ502がリフトデバイス10を制御または操作できるように、展開可能な作業ステーション100を、展開された状態、位置、ないしはモードに移行してもよい。
【0092】
図2図3を再び参照すると、展開式オペレータステーション100がリフトデバイス10の右側150に配置された状態で示されている。展開式オペレータステーション100は、リフトデバイス10の右側150に配置してもよいし、あるいはリフトデバイス10の左側152に配置してもよい。好ましい実施形態では、展開式オペレータステーション100は、図示されているようにリフトデバイス10の右側150に配置される。
【0093】
図1図3を再び参照すると、リフトデバイス10は、リニア電気アクチュエータ52、リニア電気アクチュエータ54、リニア電気アクチュエータ30、及びリニア電気アクチュエータ38を用いて機器アセンブリ16を昇降させる全電動テレハンドラとして構成された状態で示されている。しかしながら、リフトデバイス10は、同様に、リニア電気アクチュエータ52、リニア電気アクチュエータ54、リニア電気アクチュエータ30、及びリニア電気アクチュエータ38が油圧シリンダに置き換えられる、油圧テレハンドラとして構成してもよい。他の実施形態では、リフトデバイス10がハイブリッド式のテレハンドラである場合、リニア電気アクチュエータ52、リニア電気アクチュエータ54、リニア電気アクチュエータ30、またはリニア電気アクチュエータ38の1つまたは複数が、油圧リニアアクチュエータと置き換えられる。さらに他の実施形態では、リフトデバイス10は、電気油圧式またはハイブリッド式のテレハンドラとして構成される。ある実施形態では、リフトデバイス10は直線リフトアセンブリを有するMEWPとして構成されている。リフトデバイス10が(図4に示された)MEWPモードまたは(図5に示された)MHモードにある場合、リフトデバイス10は、牽引要素22の2つ(例えば、前部のペアまたは後部のペア)を、操舵入力を受けてリフトデバイス10の旋回方向を示すように構成して、二輪操舵テレハンドラとして構成してもよい。ある実施形態では、リフトデバイス10は、牽引要素22の両方のペア(例えば、前部のペア及び後部のペアの両方)を、リフトデバイス10の旋回方向を示す操舵入力を受けるように構成して、四輪操舵テレハンドラとして構成される。ある実施形態では、リフトデバイス10は、リフトデバイス10を搬送するための回転運動エネルギを牽引要素22のうちの2つのみが(例えば、電気モータ24から、または対応する各電気モータ24から)受けるように、二輪駆動テレハンドラとして構成される。ある実施形態では、リフトデバイス10は、リフトデバイス10を搬送するための回転運動エネルギを牽引要素22の4つ全てが(例えば、電気モータ24から、または対応する各電気モータ24から)受けるように、四輪駆動テレハンドラとして構成される。ある実施形態では、電気モータ24は、各牽引要素22を対応する電気モータ24によって独立して駆動できるように、各牽引要素22の近傍に配置される。電気モータ24は、高速、高効率の電気モータ(例えば、所望の駆動速度または搬送速度で最大効率を有する電気モータ)にすることができる。
【0094】
ステアリングシステム
ここで図29図33を参照すると、例示的な実施形態に係るステアリングシステム700が詳細に示されている。ステアリングシステム700は、牽引要素22を旋回させて回転するように構成される。ステアリングシステム700は、ステアリングナックル706として示されている、1つ以上のフレーム部材、制御アームアセンブリ、ハブアセンブリ、ナックルなどを有する。フレーム部材(例えば、横方向に延びるフレーム部材702/704)のいずれも、フレーム20の構成要素または一部分にすることができる。牽引要素22は、ステアリングナックル706と回転可能に連結されている。牽引要素22は、ステアリングナックル706に対して軸790の周りで回転するように構成される。牽引要素22は、電気モータ24によって回転駆動されるときに、地面との間で摩擦作用が生じ、それによってリフトデバイス10を駆動することができる。
【0095】
ステアリングナックル706は、リフトデバイス10の操舵を容易にするために、横方向に延びるフレーム部材702/704に対して軸720の周りで回転/旋回するように構成されている。ステアリングナックル706は、横方向に延びるフレーム部材702/704にベアリングで回転可能に連結できる。電気モータ24は、ステアリングナックル706が軸720の周りで回転するときに、ステアリングナックル706と共に旋回するように構成できる。ステアリングナックル706は、ステアリング部材792として示されているタイロッド、コントロールアーム、剛性部材等によって軸720の周りで旋回するように駆動される。ステアリング部材792は、第1弧状部材708a及び第2弧状部材708b(例えば、曲線部材、弓状部材、アーチ状部材等)を有する。弧状部材708は、概ね弧状の形状、曲線形状、一定半径の曲線形状、非一定半径の曲線形状、角のある形状(例えば、2つの直線部分または曲線部分の角度に差がある形状)等を有することができる。ステアリング部材792は、ステアリングナックル706の接続部分712に軸711の周りで旋回可能に連結されるように構成される。ステアリング部材792は、第1弧状部材708aと第2弧状部材708bとの間で接続部分712の対応する開口を通して延びるピン714として示されている、細長部材、シリンダ、ピン、ロッドなどと連結できる。ある実施形態では、ピン714は、弧状部材708と固定的に連結され、ステアリングナックル706の開口/ボアに回転可能に連結される。他の実施形態では、ピン714は、ステアリングナックル706と固定的に連結され、弧状部材708の開口/ボアに回転可能に連結される。第1弧状部材708a及び第2弧状部材708bは、それぞれ、接続端部796を有する。接続端部796は、ピン714と連結するように構成された開口、ボア、穴などを有することができる。ある実施形態では、ベアリング(例えば、スリーブベアリング、ボールベアリングなど)が接続部分712の開口内に配置され、このベアリングは、第1弧状部材708aと第2弧状部材708bとの間で延びるピン714に連結するように構成される。ステアリングナックル706と第1及び第2弧状部材708a及び708bとの間の旋回可能/回転可能な接合部により、ステアリングナックル706とステアリング部材792とが軸711の周りで容易に相対回転する。
【0096】
電気モータ24は、牽引要素22を駆動するように構成される。電気モータ24は、横方向に延びるフレーム部材702と横方向に延びるフレーム部材704との間に取り付けることができる。横方向に延びるフレーム部材702/704は、横フレーム部材710のうちの1つ(例えば、前部、後部)の端部である。横フレーム部材710は、リフトデバイス10の横方向幅の実質全体に沿って延びてよい。横フレーム部材710は、牽引要素22とベースアセンブリ12との間の構造的支持となる。横フレーム部材710は、リフトデバイス10の横方向軸780に沿って延びる。
【0097】
ステアリング部材792は、概ね弧状の形状を有し、電気アクチュエータ722(例えば、リニア電気アクチュエータ、リニア電気操舵アクチュエータ等)とステアリングナックル706との間に延びている。ステアリング部材792は、ロッド726として示されている電気アクチュエータ722のロッド、シリンダ、延長部材、プッシュロッド等と連結するように構成される。ステアリング部材792は、端部730として示されているロッド726の端部、接続部、クレビス、取付部などと固定的に連結できる。ロッド726は、本体724として示されている電気アクチュエータ722の本体、ハウジング、フレーム、メイン部材、外側部材等に対して伸縮するように構成される。ロッド726は、電気アクチュエータ722の本体724内に受け入れられ、電気モータ732によって伸縮するように駆動することができる。電気モータ732は、駆動ナット(図示せず)を駆動する歯車と相互作用するように構成できる。駆動ナットは、ロッド726を伸縮するように駆動できる。
【0098】
ロッド726の端部730は、第1弧状部材708aと第2弧状部材708bとの間に受け入れられるように構成されている。第1弧状部材708a及び第2弧状部材708bは、互いに実質的に平行にすることができ、電気アクチュエータ722と牽引要素22との間で外側へ延びる。端部730は、第1弧状部材708a及び第2弧状部材708bと固定的に連結することができる。ある実施形態では、端部730は、端部730を通って延びる留め具728(例えば、ボルト、リベット、ねじなど)を用いて第1弧状部材708a及び第2弧状部材708bと固定的に連結される。ある実施形態では、ロッド726の端部730をステアリング部材792と(つまり、第1弧状部材708a及び第2弧状部材708bと)固定的に連結するために、2つ以上の留め具728が用いられる。他の実施形態では、ロッド726の端部730とステアリング部材792は一体に形成されるか、溶接などされるか、または他の方法で固定的に取り付けられる。
【0099】
ロッド726の端部730とステアリング部材792との間の固定接続により、ロッド726とステアリング部材792との間での回転が防止される。このことにより、有利なことに、電気アクチュエータ722に加えられる横方向の荷重を容易に低減できる。このことにより、電気アクチュエータ722の内部構成要素のいずれかが過度の横荷重/力によって故障するおそれが少なくなる。
【0100】
電気アクチュエータ722は、長手方向に延びるフレーム部材742に、旋回可能に連結されるように構成されている。長手方向に延びるフレーム部材742は、横フレーム部材710から長手方向外側へ延びている。長手方向に延びるフレーム部材742は、横フレーム部材710の中心点から延びるようにすることができる。長手方向に延びるフレーム部材742は、横フレーム部材710から外側(例えば、前方向750)へ延びることができる。長手方向に延びるフレーム部材742は、横フレーム部材710に(例えば留め具で)取り外し可能に連結され、横フレーム部材710と一体的に形成され、または他の方法で横フレーム部材710と接続/連結することができる。電気アクチュエータ722は、長手方向に延びるフレーム部材742aと長手方向に延びるフレーム部材742bとの間に配置される。電気アクチュエータ722の本体724は、長手方向に延びるフレーム部材742aと長手方向に延びるフレーム部材742bの間に配置できる。
【0101】
ピン798は、少なくとも一部(または全体)が電気アクチュエータ722の開口及び長手方向に延びるフレーム部材742の対応する開口を通じて延びるようにすることができる。電気アクチュエータ722は、長手方向に延びるフレーム部材742に対して軸776の周りで旋回、回動、回転などするように構成される。電気アクチュエータ722が伸縮するときに、電気アクチュエータ722は、軸776の周りでいずれかの方向へ旋回できる。軸776は、ピン798を通って延びるように定めることができる。ピン798は、電気アクチュエータ722と固定的に連結されるように構成し、連結部材740として示されているベアリング、取り付け部材、回転可能な連結部材等に回転可能に連結されるように構成してもよい。連結部材740は、長手方向に延びるフレーム部材742の外側面に配置することができる。例えば、連結部材740aは、長手方向に延びるフレーム部材742aの上面または外面に配置することができ、連結部材740bは、長手方向に延びるフレーム部材742bの下面または外面に配置される。ピン798は、電気アクチュエータ722の本体724の開口、ボア、穴などに摺動可能に連結できる。他の実施形態では、ピン798は、本体724のボアに固定的に連結される。さらに他の実施形態では、ピン798は、本体724のボアの内面と滑り嵌合する。ピン798は、連結部材740と回転可能に連結できる。連結部材740は、それぞれ、ピン798と連結されるように構成されたベアリング(例えば、ボールベアリング、ローラベアリング、スリーブベアリングなど)を有してもよい。連結部材740は、長手方向に延びるフレーム部材742と連結できる。
【0102】
長手方向に延びるフレーム部材742a及び長手方向に延びるフレーム部材742bは、互いに実質的に平行にすることができ、その間に受入領域が形成されている。この受入領域は、電気アクチュエータ722の本体724をその間に受け入れるように構成されている。ピン798は、長手方向に延びるフレーム部材742aと長手方向に延びるフレーム部材742bとの間に形成された受入領域の少なくとも一部または実質的に全体を通って延びるようにすることができる。
【0103】
電気アクチュエータ722が伸びる(例えば、ロッド726が本体724に対して伸びる)と、電気アクチュエータ722は軸776の周りで回転することができる。同様に、ステアリングナックル706及びステアリング部材792は、互いに対して軸711の周りで回転する。同じように、電気アクチュエータ722が引き込まれる(例えば、ロッド726が本体724に対して引き込まれる)とき、電気アクチュエータ722は軸776の周りで回転でき、ステアリングナックル706及びステアリング部材792は中心軸711の周りで互いに対して回転する。このようにして、電気アクチュエータ722の伸縮により、ステアリングナックル706を軸720の周りで回転駆動/旋回駆動して牽引要素22を旋回させることができる。電気アクチュエータ722は、電気保存デバイス40から伸縮するための電力を受けることができる。電気アクチュエータ722は、コントローラ200から、伸縮の程度を(示し、それによって牽引要素22の旋回の程度を)示す制御信号を受けることができる。コントローラ200は、HMI500、またはリフトデバイス10の任意の他のユーザ入力デバイスからユーザ入力を受けるのに応じて、伸縮の程度を示す制御信号を電気アクチュエータ722に供給することができる。コントローラ200は、リフトデバイス10の旋回方向を示すように、電気アクチュエータ722を伸縮動作させる。
【0104】
電気モータ24は、エネルギ保存デバイス40から電力を受けて、牽引要素22を駆動することもできる。電気モータ24は、コントローラ200から制御信号を受けて(例えば、所望の速度で)動作することができる。
【0105】
弧状部材708は、牽引要素22がそれらの角度の限界まで旋回したとき(例えば、電気アクチュエータ722が完全に伸びたときの最も大きな旋回など)、ステアリング部材792が電気モータ24に接触しないように湾曲している。このことにより、ステアリング部材792が電気モータ24に接触せずに、リフトデバイス10のより大きな旋回が容易になる。
【0106】
特に図30を参照すると、リフトデバイス10は、ガード部材731として示されているシールド、ガード、平面状部材などを有することができる。ガード部材731は、リフトデバイス10の移動方向へリフトデバイス10から外に突出してもよい。ガード部材731は、リフトデバイス10が駆動されるときに電気アクチュエータ722が物体に接触しないように、リフトデバイス10の前方の物体に対する障壁を構成する。リフトデバイス10は、リフトデバイス10の両反対端部に配置された前ガード部材731及び後ガード部材731を有することができる。ガード部材731は、長手方向軸778に沿って、前方向750または後方向のいずれかの外側へ突出できる。例えば、前ガード部材731は、ベースアセンブリ12の前部から前方向750の外側へ突出できる。同様に、後ガード部材731は、ベースアセンブリ12の後部から後方向へ突出してもよい。
【0107】
ステアリングシステム700によって旋回/回転する1つの牽引要素22のみが図示されているが、リフトデバイス10の牽引要素82のどれでも、または全てを同様に構成できることに留意されたい。例えば、ステアリングシステム700は、反対側で牽引要素22を操舵するベースアセンブリ12の反対側(例えば、右側/左側)に、同様且つ対称の電気アクチュエータ722を有することができる。ある実施形態では、ステアリングシステム700は、横部材710の外向きの側(例えば、前部横フレーム部材710の前向きの面、後部横フレーム部材710の後向きの面)に配置される。他の実施形態では、ステアリングシステム700は、横部材710の内向きの面(例えば、前部横フレーム部材710の内向きの面、後部横フレーム部材710の前向きの面)に配置される。
【0108】
制御システム
特に図10を参照すると、リフトデバイス10用の制御システム1000は、コントローラ200、ターンテーブルバッテリ802、充電器804、バッテリセンサ1004、スリップリング伝導部812、パワーインバータ810、ベースアセンブリバッテリ806、バッテリセンサ1002、充電器808、ベースアセンブリ12、及びリフト装置14を有する。コントローラ200は、ベース制御モジュール412、ターンテーブル制御モジュール428、牽引コントローラ414、操舵コントローラ416、ベースアセンブリコントローラ820、ベースバッテリ管理システム834、ターンテーブルバッテリ管理システム840、またはターンテーブルマスターコントローラ842などのいずれかまたはその組合せを表し得るものである。ベース制御モジュール412、ターンテーブル制御モジュール428、牽引コントローラ414、操舵コントローラ416、ベースアセンブリコントローラ820、ベースバッテリ管理システム834、ターンテーブルバッテリ管理システム840、またはターンテーブルマスターコントローラ842の機能のいずれかは、コントローラ200によって実行してもよい。ある実施形態では、本明細書に記載されるコントローラ200の機能のいずれかが、ベース制御モジュール412、ターンテーブル制御モジュール428、牽引コントローラ414、操舵コントローラ416、ベースアセンブリコントローラ820、ベースバッテリ管理システム834、ターンテーブルバッテリ管理システム840、またはターンテーブルマスターコントローラ842の組み合わせにわたって分散されるか、またはそれらによって実行される。
【0109】
コントローラ200は、処理回路202と、プロセッサ204と、メモリ206とを有する。処理回路202は、処理回路202及びその種々の構成要素が通信インターフェースを介してデータを送受信できるように、通信インターフェースに通信可能に接続できる。プロセッサ204は、汎用プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、処理コンポーネント群、または他の適切な電子処理コンポーネントとして実装することができる。
【0110】
メモリ206(例えば、メモリ、メモリユニット、ストレージデバイスなど)は、本明細書で説明される種々のプロセス、階層、及びモジュールを完成または促進するためのデータ及び/またはコンピュータのコードを保存するための1つ以上のデバイス(例えば、ランダムアクセスメモリ、リードオンリーメモリ、フラッシュメモリ、ハードディスクストレージなど)を有するものにすることができる。メモリ206は、揮発性メモリまたは不揮発性メモリにしてもよく、またはそれらを含むものにしてもよい。メモリ206は、データベースコンポーネント、オブジェクトコードコンポーネント、スクリプトコンポーネント、または種々の活動をサポートする他の任意のタイプの情報構造及び
本明細書で説明される情報構造を含むことができる。ある実施形態によれば、メモリ206は、処理回路202を介してプロセッサ204に通信可能に接続され、本明細書に記載される1つ以上の処理を(例えば、処理回路202及び/またはプロセッサ204によって)実行するためのコンピュータコードを含む。
【0111】
コントローラ200は、ユーザ入力デバイス1006によって入力された、要求される機能を実行するために、ベースアセンブリ12及び/またはリフト装置14の制御信号を生成するように構成される。例えば、ユーザ入力デバイス1006は、リフトデバイス10のユーザまたはオペレータがそのユーザ入力デバイスを通じて提供できる、任意のボタン、レバー、ヒューマンマシンインターフェース、タッチスクリーン、ステアリングホイールなどにすることができる。コントローラ200は、ユーザ入力を受けて、ベースアセンブリ12、リフト装置14、または種々の制御可能要素(例えば、電気アクチュエータ、リニア電気アクチュエータ、電気モータなど)への制御信号を生成し、ベースアセンブリ12またはリフト装置14の要求される機能(例えば、操舵動作、駆動動作、リフト動作、ターンテーブル動作など)を実行することができる。
【0112】
コントローラ200は、1つ以上のセンサを通じて、本明細書に記載されるシステム、サブシステム、電気装置などのいずれかからセンサのフィードバックを受信してもよい。コントローラ200は、バッテリセンサ1004からターンテーブルバッテリ802のバッテリレベルを受信し、バッテリセンサ1002からベースアセンブリバッテリ806のバッテリレベルを受信する。また、コントローラ200は、上記でより詳細に説明したように、充電器808、パワーインバータ810、スリップリング伝導部812、または充電器804への制御信号を、再充電動作を実行するために生成して供給することができる。
【0113】
充電器808は、設備電源に接続することができ、充電された電力をベースアセンブリバッテリ806に供給することができる。コントローラ200は、ベースアセンブリバッテリ806のバッテリレベルを監視し、充電器808を操作してベースアセンブリバッテリ806を所望の充電レベルになるように充電できる。ベースアセンブリバッテリ806は、ベースアセンブリ12の電気部品がそれぞれの機能(例えば、駆動機能及び操舵機能)の実行のために動作できるように、ベースアセンブリ12またはベースアセンブリ12の種々の電気部品に電力を供給できる。ある実施形態では、ベースアセンブリバッテリ806は、パワーインバータ810を介してベースアセンブリ12またはその種々の電気部品に電力(例えば交流電力)を供給する。
【0114】
ベースアセンブリバッテリ806は、パワーインバータ810に直流電力を供給することができる。パワーインバータ810は、スリップリング伝導部812に交流電力を供給することができ、そうすると、(例えば、充電器808によって供給されるか、設備電源から供給されるような)交流電力をターンテーブルバッテリ802に供給して、(例えば、充電器804を介して)ターンテーブルバッテリ802を再充電できる。コントローラ200は、パワーインバータ810からターンテーブルバッテリ802に電力を伝えてターンテーブルバッテリ802を再充電するために、充電器804及び/またはスリップリング伝導部812用の制御信号を生成できる。ある実施形態において、コントローラ200は、ターンテーブルバッテリ802のバッテリレベルをバッテリセンサ1004から受信し、充電器804、スリップリング伝導部812及びパワーインバータ810を作動させて、ターンテーブルバッテリ802が少なくとも最小充電レベルになるまでターンテーブルバッテリ802を充電する。また、コントローラ200は、ベースアセンブリ12に対してターンテーブルアセンブリ800を回転させるための制御信号を、ユーザ入力で要求されたように(例えば、ターンテーブル操作を実行するように)、スリップリング伝導部812用に生成できる。
【0115】
充電器808が設備電力に接続されているとき、または充電器808が設備電力に接続されていないときに、ターンテーブルバッテリ802を補充ないし再充電するために、コントローラ200が、充電器808、パワーインバータ810、スリップリング伝導部812、及び充電器804を動作させるように構成できることが理解されるだろう。例えば、コントローラ200が、バッテリセンサ1004によって取得したバッテリレベルが閾値レベルより小さいことを検出すると、コントローラ200は、ベースアセンブリバッテリ806によって供給されるエネルギを用いてターンテーブルバッテリ802を補充するために、充電器808、パワーインバータ810、スリップリング伝導部812、及び充電器804を動作させることができる。
【0116】
コントローラ200は、設備電力への充電器808の接続状態、ターンテーブルバッテリ802のバッテリレベル、及びベースアセンブリバッテリ806のバッテリレベルに基づいて、ベースアセンブリ12及び/またはリフト装置14の動作を制限することもできる。例えば、ターンテーブルバッテリ802が第1の閾値よりも小さいバッテリレベルであることをコントローラ200が検出すると、コントローラ200は、ターンテーブルバッテリ802が充電されるまでリフト装置14の動作を制限して、機器アセンブリ16を上昇させることができる。コントローラ200は、ベースアセンブリバッテリ806のバッテリレベルがターンテーブルバッテリ802を充電または補充するのに十分である場合、且つ/または充電器808が設備電力に接続されている場合、本明細書に記載される充電技術または補充技術を用いてターンテーブルバッテリ802を補充することができる。ターンテーブルバッテリ802のバッテリレベルが第2の閾値を下まわって小さくなり、コントローラ200が、充電器808がまだ設備電力に接続されていなくてベースアセンブリバッテリ806がターンテーブルバッテリ802を補充するのに十分なバッテリレベルを有していないと判断すると、コントローラ200は、充電器が設備電力に接続されるまでベースアセンブリ12の動作を制限してもよいし、充電器808を充電するために設備電力への接続をオペレータに促すようにリフトデバイス10のディスプレイデバイスまたは通知システムを動作させてもよい。コントローラ200は、同様に、ベースアセンブリバッテリ806のバッテリレベルを用いて、ベースアセンブリ12の動作を制限してもよい。コントローラ200は、ベースアセンブリバッテリ806及び/またはターンテーブルバッテリ802の充電状態を維持または保持するために、ユーザの非活動期間の検出に応じて、リフトデバイス10への(例えば、ベースアセンブリ12への、及び/またはリフト装置14への、及び/またはターンテーブルアセンブリ800への)電力を遮断してもよい。
【0117】
特に図25を参照すると、リフトデバイス10用の制御システム1800は、コントローラ200、入力デバイス1802、及び制御可能要素1804を有する。ある実施形態では、入力デバイス1802は、スイッチ186、ボタン184、ジョイスティック188、HMI500、ジョイスティック190、及びレバーツイスト入力デバイス194を有するが、これらには限定されない。同様に、制御可能要素1804は、リニア電気アクチュエータ38、リニア電気アクチュエータ52、リニア電気アクチュエータ30、リニア電気アクチュエータ54、リニア電気アクチュエータ42、リニア電気アクチュエータ164、リニア電気アクチュエータ302、及び電気モータ24を有することができるが、これらには限定されない。コントローラ200は、入力デバイス1802から種々の入力信号を受信し、リフトデバイス10の制御可能要素1804のいずれかに対する制御信号を生成するように構成される。
【0118】
ある実施形態では、コントローラ200は、リモートユーザデバイス208と無線で通信可能に接続される。コントローラ200は、展開式オペレータステーション100を展開するためのユーザ入力または要求をリモートユーザデバイス208から受信できる。コントローラ200は、ユーザ入力の受信に応答して、種々の制御可能要素1804用の制御信号を生成し、展開式オペレータステーション100を展開することができる。有利には、リモートユーザデバイス208及びコントローラ200は、ユーザまたはオペレータがリフトデバイス10に存在する(例えば、リフトデバイス10からある距離だけ離れて存在する)より前に、展開式オペレータステーション100を容易に展開開始できる。
【0119】
コントローラ200は、展開式オペレータステーション100にオペレータが存在しないというオペレータセンサ210からの表示を受けるのに応じて、リフトデバイス10の1つ以上の機能を制限、防止、または抑制するように構成してもよい。オペレータセンサ210は、カメラ、距離または近接センサ、動き検出器、温度センサ、重さセンサ、加速度計など、または展開式オペレータステーション100におけるオペレータの存在を検出できる他の任意のセンサにすることができる。ある例では、コントローラ200は、リフトデバイス10内の1つ以上の電気モータを動作させるのに使用できるキーとして機能できる。ある実施例では、図41に示されるように、ドッキングステーション125がオペレータステーション100内に配置される。リフトデバイス10を動作させるために、ユーザは、まず、携帯される遠隔のコントローラ200をドッキングステーション125にドッキングさせることができる。携帯型のコントローラ200をドッキングステーション125に連結することにより、リフトデバイス10全体の種々のシステムに対してコマンドの実行及び通信をするために、コントローラ200との有線またはその他の方式の信頼できる接続を成立させることができる。オペレータが装置の操作を終えると、オペレータは、携帯型のコントローラ200を取り外すことができる。その後、携帯型のコントローラ200は、例えば、リフトデバイス10に搭載設置された電気エネルギ保存デバイス40からの電流の流れを制限するために、現地外で個別に充電することができる。携帯型のコントローラ200をオペレータステーション100から取り外すことにより、オペレータは、リフトデバイス10の操作システム全体を効果的に取り外すことができ、これによって、さらにリフトデバイス10の不正使用を禁止することもできる。リフトデバイス10のベースアセンブリ12に配置されたカメラからのフィードバックを取り込むために、追加のディスプレイ要素を設けることができる。ディスプレイ要素は、オペレータステーション100内のオペレータがリフトデバイス10で所望のタスクを実行するのを補助できる診断情報または操作情報を提供できる。
【0120】
特に図28を参照すると、リフトデバイス10用の他の制御システム600は、コントローラ200、入力デバイス602、及び制御可能要素604を有する。制御システム600は、制御システム1000と同じものでもよいし、類似するものでもよい。例えば、制御システム600は、図25に示されるような入力デバイス1802のいずれかを有するものにすることができる。ある実施形態では、入力デバイス602は、オペレータステーション入力デバイス602a及びプラットフォーム入力デバイス602bを有するが、これらには限定されない。同様に、制御可能要素604は、リニア電気アクチュエータ38、リニア電気アクチュエータ52、リニア電気アクチュエータ30、リニア電気アクチュエータ54、リニア電気アクチュエータ42、電気モータ24、電気アクチュエータ722、ターンテーブルモータ64、及び/または展開式オペレータステーション100に少なくとも部分的に展開する動作をするように構成されたステーションアクチュエータ606を有するものにすることができるが、それらには限定されない。コントローラ200は、入力デバイス602から種々の入力信号を受信し、リフトデバイス10の制御可能要素604のいずれかへの制御信号を生成するように構成される。
【0121】
ある実施形態において、コントローラ200は、リモートユーザデバイス208と無線通信可能に連結される。コントローラ200は、リモートユーザデバイス208から、展開式オペレータステーション100を展開するためのユーザ入力または要求を受信できる。コントローラ200は、ユーザ入力を受信するのに応じて、展開式オペレータステーション100を展開するために、種々の制御可能要素604(例えば、ステーションアクチュエータ606)への制御信号を生成できる。有利には、リモートユーザデバイス208及びコントローラ200は、ユーザまたはオペレータがリフトデバイス10に存在する(例えば、リフトデバイス10からある距離だけ離れて存在する)より前に、展開式オペレータステーション100の展開開始を進めることができる。ある実施形態では、コントローラ200は、リモートユーザデバイス208から入力信号を受信して、リフトデバイス10を操作する(例えば、リフトデバイス10を駆動または操舵する)ように構成される。例えば、リフトデバイス10がMEWPとして構成される場合、オペレータは、リモートユーザデバイス208を用いて、プラットフォームアセンブリ90からリフトデバイス10を操作する(例えば、リフト装置14、ステアリングシステム700を操作する、ターンテーブルアセンブリ800を駆動操作、操舵操作する)ことができる。また、オペレータは、オペレータがプラットフォームアセンブリ90から降りているときと乗っているときに、リモートユーザデバイス208を通じてリフトデバイス10を制御することができる。リフトデバイス10がMEWPモードであるとき、オペレータは、地上制御及び/または作業プラットフォーム制御によりリフトデバイス10を制御または操作することができる。
【0122】
さらに図28を参照すると、制御可能要素604が、エネルギ保存デバイス40から電気エネルギを取り入れることまたは受け取ることが示されている。エネルギ保存デバイス40は、ターンテーブルアセンブリ800の連続的な回転を保証し、制御可能な要素604のバッテリ寿命の延長またはエネルギ消費効率の改善を促進するために、分割バッテリ技術または技法を使用できる。
【0123】
コントローラ200は、種々のモードに従って制御可能要素604を動作させることができる。例えば、コントローラ200は、リフトデバイス10をMEWPモード及びMHモードで動作させることができる。リフトデバイス10がMEWPとして構成される場合、コントローラ200は、機能的な性能及び負荷容量が、MHに変形可能でない従来のMEWPと同等またはそれをより大きく維持されるように、電気モータ24を動作させることができる。MEWPモードでは、コントローラ200は、従来のMEWPで標準的なリフト速度を許容してもよい。しかしながら、コントローラ200は、リフトデバイス10を従来のMEWPの2倍の速度で移動または搬送できるように電気モータ24を動作させてもよい。ある実施形態では、コントローラ200は、リフトデバイス10がMEWPモードであるときに、展開式オペレータステーションを展開状態または展開位置に維持する。
【0124】
コントローラ200は、プラットフォームアセンブリ90が、フォーク18、マテリアルハンドリングアセンブリ、ガラスホルダー、材料または追加の荷物を支持するように構成されたプラットフォーム等、または任意の他の機器に置き換えられた後に、リフトデバイス10をMHモードに移行させることもできる。コントローラ200は、制御可能要素604を操作して、展開式オペレータステーション100をMHモード用に展開できる。このようにして、オペレータは、展開式オペレータステーション100に座って、リフトデバイス10を操作できる。ある実施形態では、MHモードのときにリフトデバイス10が達成できる駆動速度は、MEWPモードのときにリフトデバイス10が達成できる最大速度の2~3倍である。コントローラ200がMHモードに従ってリフトデバイス10を動作させるとき、リフト装置14のリフト速度は、従来のマテリアルハンドラのリフト速度と同じでもよいし、類似でもよい。有利には、リフトデバイス10は、MHモードにあるとき、従来のMHよりも大きい耐荷重能力を有するとよい。有利には、展開式オペレータステーション100は、視認性を容易に高めるために、展開でき、または押し込み/収納できる。さらに、展開式オペレータステーション100は、従来の運転台を用いる他のテレハンドラと比較して、視界を広くするか、または視界をよくすることができる。
【0125】
コントローラ200は、展開式オペレータステーション100にオペレータが存在しないというオペレータセンサ210からの指示を受けるのに応じて、リフトデバイス10の1つ以上の機能を制限、防止、または抑制するように構成することもできる。図2に示されるように、オペレータセンサ210は、展開式オペレータステーション100に(例えば、座席124に)配置できる。オペレータセンサ210は、カメラ、距離または近接センサ、動き検出器、温度センサ、重さセンサ、加速度計など、または展開式オペレータステーション100におけるオペレータの存在を検出できる他の任意のセンサにすることができる。
【0126】
図10図25、及び図28を参照すると、リフトデバイス10に実装できる制御システム1000、1800、または600のいずれも、可動コントロールボックス1008を有するものにすることができる。可動コントロールボックス1008は、リフトデバイス10の構成要素とすることができる。可動コントロールボックス1008は、コントローラ200と無線または有線で通信可能に連結されるように構成できる。例えば、可動コントロールボックス1008は、展開式オペレータステーション800(例えば、HMI500)、リフトデバイス10の固定されたオペレータステーション、プラットフォームアセンブリ90、機器アセンブリ16などのいずれかに、ワイヤまたはプラグを介してコントローラ200と通信可能に連結できる。可動コントロールボックス1008は、取り外してそのプラグから有線で非接続にし、リフトデバイス10上の別の位置に移動させて、そこで別のプラグと通信可能に連結できる。例えば、可動コントロールボックス1008は、展開式オペレータステーション800において、または機器アセンブリ16において、(例えば、機器アセンブリ16がプラットフォームアセンブリ90として提供される場合に)プラグと有線接続またはクイック切断できる。
【0127】
可動コントロールボックス1008は、コントローラ200にユーザ入力を供給容易にするために、種々のスイッチ、ボタン、レバー、ジョイスティックなどを有することができる。可動コントロールボックス1008は、リフトデバイス10を操作するために(例えば、リフトデバイス10を駆動または操舵するために、またはリフト装置14を操作するために)コントローラ200にユーザ入力を供給できる。プラットフォームアセンブリ90またはオペレータステーション800は、可動コントロールボックス1008を保存するためのレセプタクルを有することができる。例えば、展開式オペレータステーション800は、展開式オペレータステーション800が押込位置または収納位置に移行するときに可動コントロールボックス1008を保護して安全にするように、可動コントロールボックス1008の収納(または他の収納)用のレセプタクルを有することができる。
【0128】
高度な作業現場制御
図46図58を参照すると、リフトデバイス10は、現場2000における種々の異なるタイプのタスクを実行するために使用でき、これらのタスクには、オペレータがリフトデバイス10内に実際に存在する間または離れている間にオペレータによって実行できる、自律、半自律、及び手動のタスクが含まれる。作業現場2000は、作業現場2000全体に配置される一連のカメラ及びコントローラを用いて遠隔で監視及び制御できるリフトデバイス10及び他のMEWP及びマテリアルハンドリング車両2002を含む種々の異なる機器を有することができる。カメラは、リフトデバイス10、MEWP、マテリアルハンドリング車両2002、及び空中から作業現場2000を監視できる1つ以上のドローン2004に配置することができる。作業現場2000の種々の車両及びデバイスは、モバイルデバイス(例えば、電話、タブレット、コンピュータなど)によって集中的に制御または監視することができる。ある例では、複数のモバイルデバイスが、現場上の異なるカメラからのカメラ映像、及び機器またはドローン2004から受信した操作情報を用いて、現場2000の異なる機器を同時に監視及び/または制御できる。ある例では、作業現場全体に配置された種々のカメラが、作業現場2000の活動を記録できる。ある例では、ドローン2004及び/または他の機器が、作業現場2000に存在する騒音及び汚染などの環境特性を監視できる。
【0129】
ここで図47~49を参照すると、オペレータが、コントローラ2006を用いてマテリアルハンドリング車両2002を遠隔制御する様子が描かれている。作業現場2000のいたる所にある種々の機器は、コントローラ2006を用いて監視及び/または制御でき、このコントローラは、携帯型のモバイルデバイス2008(例えば、電話、タブレット、ラップトップなど)の一部であるか、またはそれに組み込むことができる。ある例では、図48~49に描かれているように、モバイルデバイス2008は、作業現場2000に関連する種々の異なるデータセットを表示できるグラフィカルユーザインターフェース(GUI)2010を有する。データセットは、例えば、機械の性能または健康状態を含むことができ、また、作業現場2000全体に配置された1つまたは複数のリフトデバイス10、MEWP2002、またはドローン2004からのリアルタイムのデータフィード(性能パラメータ、カメラビュー等)を含むことができる。
【0130】
ある例では、コントローラ2006は、作業現場2000における1つまたは複数のリフトデバイス10、MEWP2002、またはドローン2004の状態を調整するために使用できる。例えば、そして及び図48に示されているように、コントローラ2006は、作業現場2000における機器の種々異なる動作モードを切り換えるために使用できる。ある実施形態では、異なる動作モードは、自律レベルを含むことができる。ユーザは、コントローラ2006を使用して、(例えば、誰かが装置内に物理的に存在しつつ駆動及びリフト指示を行う)手動動作モード、(例えば、オペレータがコントローラ2006または他のシステムを介して遠隔で駆動及びリフト指示を行う)遠隔手動動作モード、(ユーザが車両の移動を制御するが機器アセンブリは自律的に動作する)半自律動作モード、及び完全自律動作モード間で、機器の1つを現場2000で移行することが可能である。ある例では、機器が遠隔手動モード及び/または半自律動作モードにあるときの機器への指示は、コントローラ2006を使用して無線で行うことができる。したがって、オペレータは、リフトデバイス10、MEWP2002、またはドローン2004内に物理的に存在する必要なく、コントローラ2006を使用して機器の位置及び動作を制御できる。さらに他の実施例では、コントローラ2006は、展開式オペレータステーション100内にコントローラが物理的に存在することを機器が検出すると、手動動作モードで移動するために機器をロック解除できるキーとして機能する。
【0131】
ユーザによって選択可能な異なる動作モードは、リフトデバイス10、MEWP2002、またはドローン2004、または他のタイプの機器が実行するための所望のタスクで定義することもできる。例えば、オペレータは、リフトデバイス10を選択することができ、このことにより、リフトデバイス10によって達成できる多数の利用可能なタスク及び/またはモードがもたらされる。ある例では、異なるモードは、マテリアルハンドリングモードと空中作業プラットフォーム(AWP)モードとを含み得る。ユーザによって(例えば、コントローラ2006及び/またはGUI2010を使用して)なされたモードの選択に応じて、リフトデバイス10は、まずその機器アセンブリ16を再構成する必要があるかどうかを決定できる。マテリアルハンドリングモードが選択されると、(例えば、コントローラ200を使用する)リフトデバイス10またはコントローラ2006は、まず、適切な機器がリフト装置14に現在連結されているかどうかを判定する。プラットフォームアセンブリ90が(例えばフォーク18とは対照的に)リフト装置14に連結されていることをリフトデバイス10またはコントローラ2006が検出すると、リフトデバイス10は、まず、近くの場所に移動して機器の交換作業を実行することができる。プラットフォームアセンブリ90をリフト装置14から切り離すことができ、フォーク18をリフト装置14に組み合わせることができる。フォーク18がリフトデバイス10に取り付けられることで、マテリアルハンドリングモードを実現できる。逆に、AWPモードが選択されると、リフトデバイス10及び/またはコントローラ2006は、適切なプラットフォームアセンブリ90がリフト装置14に連結されているかどうかを判断し、マテリアルハンドリングモードからAWPモードに戻るという移行に必要であれば、変更操作を自動的に実行する。
【0132】
図48図49に示されているように、モバイルデバイス2008上のGUI2010は、機器に配置された1つまたは複数のカメラから撮影したリアルタイムメディア(例えば、画像、映像など)を供給し、さらにリフトデバイス10または他の装置を指示及び/または駆動するために使用できる制御も行う、分割された構成にすることができる。ある例では、GUI2010は、リフトデバイス10に配置されたカメラからの前向き画面2012と、駆動、操舵、リフト、またはチルトの異なる操作をオペレータが実行できる1つまたは複数の実質上のジョイスティック2014またはパッドを有するように構成される。したがって、オペレータは、モバイルデバイス2008及びGUI2010を使用して、原動機及びリフト装置14の両方を制御できる。ある例では、GUI2010は、さらにモード選択アクチュエータ2016も有する。モード選択アクチュエータ2016をタップする(軽くたたく)と、上述したように、リフトデバイス10(または他の選択された装置)を種々の動作モード中に起動できる。
【0133】
図50を参照すると、作業現場2000におけるリフトデバイス10及びMEWP2002を含む種々の機器が電力供給されている。したがって、時間とともに種々の機器のエネルギ保存デバイス40がエネルギを消費し、再充電が必要になる。作業現場2000は、種々の機器の迅速で自律的な再充電を可能にし得る充電ステーション2018を含むことができる。充電ステーション2018は、太陽光からエネルギを取得して蓄積するように構成できる複数の太陽電池パネル2020を有する。取得されたエネルギは、有線または無線接続を通じて、充電ステーション2018の下方または近くに配置されたリフトデバイス(複数可)10またはMEWP2002に伝達できる。ある例では、充電ステーション2018は、充電動作を開始するために機器の一部にプラグ接続できる1つ以上の充電コード2022を有する。コード2022を用いて機器を充電ステーション2018に連結するために物理的なプラグ接続プロセスを実行できるように、充電ステーションにオペレータを割り当てるとよい。
【0134】
図51~52及び図55~57を参照すると、リフトデバイス10及び/またはMEWP2002は、リフトデバイス10及び/またはMEWP2002を作業現場2000に向かわせるために、標的タイプの投影を用いてタスクを実行するように配置できる。ある例では、モバイルデバイス(例えば、モバイルデバイス2008またはその他のモバイルデバイス)は、目標投影2024を高所面などのある領域に形成するために使用できる。モバイルデバイスは、目標2024を表面上に投影し、その目標は、その後にリフトデバイス10のコントローラ200によって認識して、機器アセンブリ16の位置を、投影された目標2024に到達するまで調整するのに使用できる。ある例では、ドローン2004は、目標投影2024を供給できる。したがって、オペレータは、コントローラ2006を用いて目標領域を選択できる。目標が選択された状態で、ドローン2004は、目標の領域に向かって飛行し、その後、目標2024を下方の選択された領域に投影することができる。その後、コントローラ200は、投影された目標2024内に機器アセンブリ16が存在するようにリフトデバイス10の位置を合わせることができる。機器アセンブリ16が目標領域2024に一旦到達すると(センサのフィードバック、光学センサなどを用いてなし得る)、次に機器アセンブリ16は、図52に示されているように、タスクが完了するまで材料を降ろすか、またはオペレータを目標位置にとどまらせることができる。ある例では、図57に描かれているように、ドローン2004は、機器アセンブリ16の荷物が目標2024に向かって移動するときにリフトデバイス10を監視するためのカメラをさらに有する。
【0135】
図53図54を参照すると、コントローラ2006及び/またはドローン2004は、ツールまたは機器の配送作業を実行するのに使用できる。リフトデバイス10またはMEWP2002の作業者は、電話または他のモバイルデバイス(例えば、モバイルデバイス2008)を用いて、作業用のプラットフォームアセンブリ90で上昇しながら、タスクの実行に必要になり得る異なるツールの目録から選択できる。作業者は、利用可能な異なる工具のライブラリをスクロールすることができ、次にモバイルデバイス上で選択することができる。ドローン2004は、ツールの1つ以上が作業者に選択されたという通信を受けると、選択されたツールを回収し、ツールが要求される場所まで選択されたツールを作業者に運ぶように(例えば、主要なコントローラ2006から)指示を受ける。
【0136】
ここで図58図59を参照すると、高所での種々の異なるタスクを実行するために使用できる異なるロボット機器アセンブリ2030、2032を備えたリフトデバイス10が示されている。ロボット機器アセンブリ2030、2032は、特に、材料の配置を含む種々のタスクを実行するために操作できる1つ以上の関節フィンガー2034を有し得る。ロボット機器アセンブリ2030、2032は、多軸位置調整を有していて、その操作により材料の位置を所望の場所に合わせることができ、建設作業において特に有用である。例えば、第1リフトデバイス10aを位置調整装置として使用でき、第2リフトデバイス10bを溶接装置として使用できる。位置調整装置は、3フィンガーアセンブリ2036を有し得る。3フィンガーアセンブリ2036は、各フィンガー2034の先端部に配置された1つ以上の材料インターフェース2038を有するものにすることができる。ある例では、材料インターフェース2038は、材料をロボット機器アセンブリ2030に選択的に連結させるのに十分な低圧の吸引力を作り出すことのできる真空チャンバである。作られた吸引力は、異なるタスク(例えば、溶接、締結など)を実行できるように、ロボット機器アセンブリ2030が重い材料を地面から持ち上げて吊るすことを可能にし得る。材料が所望の場所に適切に配置され、及び/または連結されると、真空を解除してロボット機器アセンブリ2030を材料から分離することができる。ある品物を掴んで保持できる可動の顎状部を含む、種々の他のタイプの材料インターフェース2038も使用できる。ある例では、3フィンガーアセンブリ2036のフィンガー2034は伸縮するように構成され、そのことにより、3フィンガーアセンブリ2036は異なるサイズの対象物に対応可能にすることができる。
【0137】
ロボット機器アセンブリ2032は溶接機として構成され、その先端部に配置された溶接棒2040を有する。機器アセンブリ2032は、これも同様に、溶接を行うために複数の軸について移動するように構成された関節フィンガー2034を有する。ある例では、機器アセンブリ2032は、機器アセンブリ2032内の供給管2042を介して供給される内蔵型の溶接ワイヤ供給装置を有する。溶接棒2040の位置は、ロボット機器アセンブリ2032及びリフト装置14の両方によって同時に調整できる。ある例では、コントローラ200は溶接動作を実行するように構成される。ロボット機器アセンブリ2030、2032は、異なるロボット機器アセンブリ2032が取り付けられていると、第1リフトデバイス10aが溶接機にもなり得るように交換可能にすることができる。
【0138】
図58に示されているように、リフトデバイス10a、10b及び機器アセンブリ2030、2032は、種々のタスクを行うために遠隔制御することもできる。例えば、オペレータは、リフトデバイス10a、10bのいずれかに物理的に存在する必要なく、モバイルデバイス2008(コントローラ2006を含んでもよい)を使用して、1つ以上のリフトデバイス10a、10bに指示を与えることができる。カメラは、機器アセンブリ2030、2032の一方または両方に取り付けられ、機器アセンブリ2030、2032によって実行されているプロセスを監視し、リアルタイムでフィードバックできる。リフトデバイス10a、10bが完全自律モードである場合、モバイルデバイス2008は、操作の進捗を監視する機構として使用できる。モバイルデバイス2008は、ロボット機器アセンブリ2030、2032によって実行可能な異なるパラメータを入力するのに使用できる。例えば、オペレータは、ロボット機器アセンブリ2032によって自動的に実行されるべき特定の溶接サイズ命令を入力できる。ある例では、モバイルデバイス2008及びコントローラ2006は、一般に、ロボット機器アセンブリ2030、2032を下方の地上から制御するために使用できる。オペレータは、GUI2010及び実質上のジョイスティック2014を使用して、機器アセンブリ2030、2032のそれぞれのロボット関節フィンガー2034に、高所で異なるタスク(例えば、位置合わせ、溶接など)を実行するように指示できる。作業者は、カメラフィードと半自律制御または完全自律制御を用いて、そうしないと達成するのが困難であろうタスクを、下方の地面から離れずに実行できる。ある例では、ドローン2004または作業現場2000の他の場所に取り付けられた追加のカメラにモバイルデバイス2008でアクセスでき、機器アセンブリ2030、2032が所望のタスクを実行するのを補助できるアングルと画面を追加できる。GUI2010及び/またはモバイルデバイス2008は、タスクを完了できるように、これらの遠隔及び自律、半自律、または自動のロボット機器アセンブリ2030、2032の一部または全部と通信して制御することができる。モバイルデバイス2008について説明したが、種々のタスクは、作業現場2000に存在する中央コンピュータシステムに割り当てるか指示をし、あるいはインターネットまたは他の通信プロトコルを介して作業現場2000で種々のデバイスに通信で連絡して指示できる。ロボット機器アセンブリ2030、2032は、無線で、またはリフト装置14を介して確立される有線接続を介して、コントローラ200と通信するように構成される。ある例では、ロボット機器アセンブリ2030、2032は、コントローラ200を介してコントローラ2006からの命令を受信するように構成された無線通信機を有し、これにより双方向のデータの流れを行うことができる。位置合わせ及び溶接について示したが、種々のタイプのロボット機器アセンブリ2030、2032を使用できる。例えば、ジャックハンマーアタッチメント、ネイルガンアタッチメントなどを使用できる。ある例では、ロボット機器アセンブリは加圧水源を設けるか、または加圧水源と連通させて、窓拭き作業を行うために使用できる。さらに他の例では、ロボット機器アセンブリは、塗料噴霧ノズルとして構成できる。それぞれの例において、機器アセンブリは、自動的または自律的に動作するように構成でき、あるいは、リモートコントローラ2006から(例えば、モバイルデバイス2008を介して)受信した制御命令に従って動作するように構成でき、これによってタスクを実行するために作業者が高所に位置する必要性を少なくともある程度は排除できる。ある例では、ロボット機器アセンブリは、コントローラ2006によって出される制御コマンドが、コントローラ200を経由するのではなく、ロボット機器アセンブリに直接供給されるように、それら自身の内部制御システムで構成される。
【0139】
本開示は、種々の動作を達成するための任意の機械可読媒体における方法、システム、及びプログラム製品を意図する。本開示の実施形態は、既存のコンピュータプロセッサを使用して、またはこの目的あるいは別の目的のために組み込まれる適切なシステム用の特殊用途のコンピュータプロセッサによって、またはハードワイヤードのシステムによって実施してもよい。本開示の範囲内の実施形態は、保存された機械実行可能な指示またはデータ構造を所持または保持するための機械可読媒体を有するプログラム製品を含む。このような機械可読媒体は、汎用または特殊用途のコンピュータまたはプロセッサを有する他の機械によってアクセスできる、利用可能な任意の媒体であってよい。一例として、そのような機械可読媒体は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリーメモリ)、EPROM(消去可能なプログラマブルROM)、EEPROM(電気的に消去可能なプログラマブルROM)、CD(コンパクトディスク)-ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、または所望のプログラムコードを機械実行可能な指示またはデータ構造の形態で所持または保存するのに使用できる、プロセッサを有する汎用コンピュータまたは特殊用途コンピュータまたは他の機器でアクセスできる他の任意の媒体、が含まれ得る。ネットワークまたは他の通信接続(ハードワイヤード、ワイヤレス、またはハードワイヤードとワイヤレスの組み合わせのいずれか)を介して情報が機器に伝達または提供されると、機器はその接続を機械可読媒体と適切に見なすことができる。したがって、そのような接続はすべて適切に機械可読媒体と呼ばれる。上記の組み合わせも機械可読媒体の範囲に含まれる。機械実行可能な指示には、例えば、汎用コンピュータ、特殊用途コンピュータ、または特殊用途処理機器に、ある機能または機能群を実行させる指示及びデータが含まれる。
【0140】
本明細書で用いられる、「ほぼ」、「約」、「実質的に」、及びそれらに類似する用語は、本開示の主題が関係する技術分野の当業者による一般的で広く認められた使用法と一致する広い意味を有することが意図されている。これらの用語は、明細書と特許請求の範囲に記載された特徴が、定められた厳密な数値範囲に制限されないようにするのを意図していることが、本開示を検討する当業者によって理解されるべきである。したがって、これらの用語は、特許請求の範囲の主題の実質的でないか、または重要でない修正もしくは変更が、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内のものであると考えられることを示している、と解釈すべきである。
【0141】
種々の実施形態を説明するために本明細書で使用される「例示的」及び「例」という用語は、その実施形態が、可能な例、代表例、及び/または例示であることを示すことを意図している(そのような用語は、その実施形態が必ずしも特殊なまたは最高の例であることを意味することは意図しない)ことに留意されたい。
【0142】
本明細書で使用される「連結」、「接続」等の用語は、2つの部材が互いに直接的または間接的な接合を意味する。そのような接合は、静的(例えば、永久的等)でもよいし、動的(例えば、取り外し可能、解放可能等)でもよい。そのような接合は、2つの部材または2つの部材及び任意追加の中間部材が互いに単一のユニット体として一体的に形成されて実現してもよいし、2つの部材または2つの部材及び任意追加の中間部材を互いに取り付けて実現してもよい。
【0143】
本明細書における要素の位置(例えば、「上」、「下」、「上方」、「下方」、「間」等)の文言は、図における種々の要素の向きを説明するためだけに使用されている。種々の要素の向きは、他の例示的な実施形態に応じて異なってもよく、そのような変形は、本開示によって包含されることが意図されていることに留意されたい。
【0144】
また、「または」という用語は、例えば、要素のリストを接続するために使用されるとき、用語「または」がリスト内の要素の1つ、いくつか、あるいはすべてを意味するように、その包括的な意味で(排他的な意味ではない)使用される。「X、Y、及びZのうちの少なくとも1つ」という表現のような接続語は、特に断りのない限り、その項目や用語などが、文脈に応じて、X、Y、Z、X及びY、X及びZ、Y及びZ、またはX、Y及びZ(すなわち、X、Y、及びZの任意の組み合わせ)のいずれでもよいことを伝えるために使用される。したがって、このような接続語は、一般に、特に示されない限り、特定の実施形態においてXの少なくとも1つ、Yの少なくとも1つ、及びZの少なくとも1つがそれぞれ存在することが必要であるという示唆を意図するものではない。
【0145】
例示的な実施形態に示されるようなシステムの構成及び配置が例示にすぎないことに留意することは重要である。本開示のいくつかの実施形態のみを詳細に説明したが、本開示を検討する当業者は、記載された主題の新規な教示及び効果から実質的に逸脱することなく、多くの変更(例えば、種々の要素の大きさ、寸法、構造、形状及び比率、パラメータの値、取り付け配置、材料の使用、色、方向などの変更)が可能であることを容易に理解するだろう。例えば、一体的に形成されると示された要素を、複数の部品または要素で構成してもよい。本明細書に記載された構成材の要素及び/またはアセンブリは、十分な強度または耐久性を提供する多種多様な材料のいずれかから、多種多様な色、質感、及び組み合わせで構成できる。したがって、そのようなすべての変更は、本発明の範囲内に含まれることが意図されている。好ましい実施形態及び他の例示的な実施形態の構成、動作条件、及び配置において、本開示の範囲または添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、置換、修正、変更、及び省略をすることが可能である。
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【国際調査報告】