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特表2023-516239取り付けられた電池を備えるフレキシブルプリント回路基板
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-19
(54)【発明の名称】取り付けられた電池を備えるフレキシブルプリント回路基板
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/1473 20060101AFI20230412BHJP
   H05K 1/03 20060101ALI20230412BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20230412BHJP
【FI】
A61B5/1473
H05K1/03 670
H05K1/03 610L
H01L23/12 501F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022533544
(86)(22)【出願日】2021-03-12
(85)【翻訳文提出日】2022-06-03
(86)【国際出願番号】 EP2021056320
(87)【国際公開番号】W WO2021180917
(87)【国際公開日】2021-09-16
(31)【優先権主張番号】62/989,587
(32)【優先日】2020-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522093823
【氏名又は名称】アセンシア ディアベテス ケア ホールディングス エージー
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ゴフマン,イゴール ワイ.
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038KK10
4C038KL02
4C038KX04
(57)【要約】
フレキシブルプリント回路基板(PCB)は、フレキシブルPCBの可撓性が維持されるように、一つまたは複数のコイン型電池をそこに取り付けてもよい。フレキシブルPCBは、その上に作製された一つまたは複数の電池コンタクトパッドを備える。各電池コンタクトパッドは、それぞれ、フレキシブルPCBのトップ面から底面へ延在するメタライズドビアのパターンを備える。コイン型電池は、電池コンタクトパッドの上または下に配置されてもよい。導電性光硬化性エポキシは、コイン型電池に接触して接着するために各メタライズドビアにおよびその中に塗布され、電池から電池コンタクトパッドを通ってフレキシブルPCB上の印刷導体への導電経路を形成する。他の態様と同様に、一つまたは複数のコイン型電池をフレキシブルPCBに取り付ける方法も提供される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレキシブルプリント回路基板(PCB)であって、
前記フレキシブルPCBを貫通して前記フレキシブルPCBの第一の表面から反対側の第二の表面まで延在するメタライズドビアと、
前記第二の表面と接触し、メタライズドビアを覆う電池と、
導電性光硬化性エポキシであって、前記導電性光硬化性エポキシは前記電池に接触して接着し、前記電池から前記メタライズドビアへの導電経路を提供するように、前記第一の表面上で前記メタライズドビアの上および中に配置される、導電性光硬化性エポキシと、を備える、フレキシブルプリント回路基板(PCB)。
【請求項2】
前記導電経路が前記電池から印刷導体まで延在するように、前記第一の表面上の前記メタライズドビアを取り囲む前記印刷導体をさらに備える、請求項1に記載のフレキシブルPCB。
【請求項3】
コンタクトパッドをさらに備え、前記コンタクトパッドは、前記メタライズドビアおよびパターンで配置される複数の他のメタライズドビアを備え、印刷導体は前記パターンの前記メタライズドビアのそれぞれを囲み、かつ電気的に接続する、請求項1に記載のフレキシブルPCB。
【請求項4】
前記導電性光硬化性エポキシが前記電池に接触して接着し、前記電池から前記印刷導体への導電経路を提供するように、前記導電性光硬化性エポキシが、前記第一の表面上の前記コンタクトパッド上で前記パターンの前記メタライズドビアのそれぞれの上および中に配置される、請求項3に記載のフレキシブルPCB。
【請求項5】
前記電池がコイン型電池である、請求項1に記載のフレキシブルPCB。
【請求項6】
前記フレキシブルPCBの前記第一の表面上に作製された無線送信機回路をさらに備える、請求項1に記載のフレキシブルPCB。
【請求項7】
請求項6に記載のフレキシブルPCBと、
前記無線送信機回路に接続するセンサーであって、前記センサーが血糖値を測定するよう構成される、センサーと、を備える、持続血糖モニター。
【請求項8】
フレキシブルプリント回路基板(PCB)であって、
第一および第二の部分であって、前記第一の部分が、前記フレキシブルPCBを貫通してトップ面から底面まで延在するスリットによって前記第二の部分から分離される、第一および第二の部分と、
前記フレキシブルPCBを貫通して前記第一の部分の前記トップ面から前記底面まで延在する第一のメタライズドビアと、
前記フレキシブルPCBを貫通して前記第二の部分の前記トップ面から前記底面まで延在する第二のメタライズドビアと、
電池であって、前記電池が、前記第一のメタライズドビアの下の前記第一の部分の前記底面と接触し、前記第二のメタライズドビアの上の前記第二の部分の前記トップ面と接触するように、前記スリットに挿入される、電池と、
第一の導電性光硬化性エポキシであって、前記第一の導電性光硬化性エポキシが前記電池に接触して接着し、前記電池から前記第一のメタライズドビアへの導電経路を提供するように、前記第一の部分の前記トップ面上で前記第一のメタライズドビアの上および中に配置される、第一の導電性光硬化性エポキシと、
第二の導電性光硬化性エポキシであって、前記第二の導電性光硬化性エポキシが前記電池に接触して接着し、前記電池から前記第二のメタライズドビアへの導電経路を提供するように、前記第二の部分の前記底面上で前記第二のメタライズドビアの上および中に配置される、第二の導電性光硬化性エポキシと、を備える、フレキシブルプリント回路基板(PCB)。
【請求項9】
前記第一の部分の第一のコンタクトパッドをさらに備え、前記第一のコンタクトパッドが、前記第一のメタライズドビアおよび第一のパターンで配置される第一の複数の他のメタライズドビアを備え、第一の印刷導体は前記第一のパターンの前記メタライズドビアのそれぞれを囲み、かつ電気的に接続する、請求項8に記載のフレキシブルPCB。
【請求項10】
前記第二の部分の第二のコンタクトパッドをさらに備え、前記第二のコンタクトパッドが、前記第二のメタライズドビアおよび第二のパターンで配置される第二の複数の他のメタライズドビアを備え、第二の印刷導体は前記第二のパターンの前記メタライズドビアのそれぞれを囲み、かつ電気的に接続する、請求項9に記載のフレキシブルPCB。
【請求項11】
前記フレキシブルPCBの前記第一の表面上に作製された無線送信機回路をさらに備える、請求項8に記載のフレキシブルPCB。
【請求項12】
請求項11に記載のフレキシブルPCBと、
前記無線送信機回路に接続するセンサーであって、前記センサーが血糖値を測定するよう構成される、センサーと、を備える、持続血糖モニター。
【請求項13】
フレキシブルプリント回路基板(PCB)であって、
前記フレキシブルPCBを貫通して前記フレキシブルPCBのトップ面から底面まで延在する第一のメタライズドビアと、
前記トップ面上で前記第一のメタライズドビアの上に配置される電池と、
第一の導電性光硬化性エポキシであって、前記第一の導電性光硬化性エポキシが前記電池に接触して接着し、前記電池から前記第一のメタライズドビアへの導電経路を提供するように、前記フレキシブルPCBの前記底面上で前記第一のメタライズドビアの上および中に配置される、第一の導電性光硬化性エポキシと、
アームであって、前記アームが、前記アームを貫通して前記アームのトップ面から底面まで延在する第二のメタライズドビアを備え、前記アームが、前記アームの前記底面が前記電池に接触し、前記第二のメタライズドビアが前記電池の上にあるように前記電池上に配置される、アームと、
第二の導電性光硬化性エポキシであって、前記第二の導電性光硬化性エポキシが前記電池に接触して接着し、前記電池から前記第二のメタライズドビアへの導電経路を提供するように、前記アームの前記トップ面上で前記第二のメタライズドビアの上および中に配置される、第二の導電性光硬化性エポキシと、を備える、フレキシブルプリント回路基板(PCB)。
【請求項14】
前記アームが、最初は前記フレキシブルPCBから外側に延在し、前記電池上に折り畳み可能である、請求項13に記載のフレキシブルPCB。
【請求項15】
前記フレキシブルPCBの前記トップ面上にコネクターをさらに備え、前記アームが前記コネクターに挿入される端部を備える、請求項13に記載のフレキシブルPCB。
【請求項16】
前記コネクターがフレキシブルプリント回路(FPC)コネクターである、請求項15に記載のフレキシブルPCB。
【請求項17】
前記電池を保持するサイズの非導電性補強材をさらに備え、前記非導電性補強材が、前記電池の厚さまたは高さを超えない厚さまたは高さを有する、請求項13に記載のフレキシブルPCB。
【請求項18】
前記第一のメタライズドビアおよび第一のパターンで配置される第一の複数の他のメタライズドビアを含む第一のコンタクトパッドをさらに備え、第一の印刷導体は前記第一のパターンの前記メタライズドビアのそれぞれを囲み、かつ電気的に接続する、請求項13に記載のフレキシブルPCB。
【請求項19】
前記アームが、前記第二のメタライズドビアおよび第二のパターンで配置される第二の複数の他のメタライズドビアを含む第二のコンタクトパッドを備え、第二の印刷導体は前記第二のパターンの前記メタライズドビアのそれぞれを囲み、かつ電気的に接続する、請求項13に記載のフレキシブルPCB。
【請求項20】
前記フレキシブルPCBの前記トップ面上に作製される無線送信機回路をさらに備える請求項13に記載のフレキシブルPCBと、
前記無線送信機回路に接続するセンサーであって、前記センサーが血糖値を測定するよう構成される、センサーと、を備える、持続血糖モニター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
これは、2020年3月13日に出願された米国仮特許出願第62/989,587号の優先権を主張し、その開示は、参照によりその全体がすべての目的に対して本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、概ね電池駆動式装置、より具体的には、フレキシブルプリント回路基板(PCB)を備える電池駆動式装置に関する。
【背景技術】
【0003】
フレキシブルPCBは、フレキシブル基材上に製造された電子回路および構成要素のアセンブリーである。リジッドPCBと比較して、フレキシブルPCBは、所望の形状(例えば、湾曲)に適合する能力を含む多数の利点を有する。多くの小型の電池駆動式電子デバイスは、フレキシブルPCBを備えることで恩恵を受ける可能性がある。しかし、このようなデバイスの一つまたは複数の電池および電池ホルダーは、通常、PCB上の電子アセンブリーの最も厚い部分であり、したがってPCBに剛性を加え、フレキシブルPCBを備える趣旨にそぐわない。したがって、フレキシブルPCBの可撓性に悪影響を及ぼすことなく、フレキシブルPCBを備える小型の電池駆動式電子デバイスに電池電力を供給する必要性がある。
【発明の概要】
【0004】
一態様によれば、以下の、フレキシブルPCBを貫通してフレキシブルPCBの第一の表面から反対側の第二の表面まで延在するメタライズドビアと、第一の表面と接触し、メタライズドビアを覆う電池と、導電性光硬化性エポキシであって、導電性光硬化性エポキシが電池に接触して接着し、電池からメタライズドビアへの導電経路を提供するように、第二の表面上でメタライズドビアの上および中に配置される、導電性光硬化性エポキシと、を備えるフレキシブルプリント回路基板(PCB)が提供される。
【0005】
別の態様によれば、第一および第二の部分を備えるフレキシブルPCBが提供され、第一の部分は、フレキシブルPCBを貫通してトップ面から底面まで延在するスリットによって第二の部分から分離される。フレキシブルPCBはまた、第一および第二のメタライズドビアを備え、第一のメタライズドビアはフレキシブルPCBを貫通して第一の部分のトップ面から底面まで延在し、第二のメタライズドビアはフレキシブルPCBを貫通して第二の部分のトップ面から底面まで延在する。フレキシブルPCBは、電池が、第一のメタライズドビアの下の第一の部分の底面と接触し、第二のメタライズドビアの上の第二の部分のトップ面と接触するように、スリットに挿入される電池をさらに備える。フレキシブルPCBはさらに、第一の導電性光硬化性エポキシおよび第二の導電性光硬化性エポキシをさらに備える。第一の導電性光硬化性エポキシは、第一の導電性光硬化性エポキシが電池に接触して接着し、電池から第一のメタライズドビアへの導電経路を提供するように、第一の部分のトップ面上で第一のメタライズドビアの上および中に配置される。および第二の導電性光硬化性エポキシは、第二の導電性光硬化性エポキシが電池に接触して接着し、電池から第二のメタライズドビアへの導電経路を提供するように、第二の部分の底面上で第二のメタライズドビアの上および中に配置される。
【0006】
別の態様によれば、以下の、フレキシブルPCBを貫通してフレキシブルPCBのトップ面から底面まで延在する第一のメタライズドビアと、トップ面上で第一のメタライズドビアの上に配置される電池と、第一の導電性光硬化性エポキシであって、第一の導電性光硬化性エポキシが電池に接触して接着し、電池から第一のメタライズドビアへの導電経路を提供するように、フレキシブルPCBの底面上で第一のメタライズドビアの上および中に配置される、第一の導電性光硬化性エポキシと、アームであって、アームが、アームを貫通してアームのトップ面から底面まで延在する第二のメタライズドビアを備え、アームが、アームの底面が電池に接触し、第二のメタライズドビアが電池の上にあるように電池上に配置される、アームと、第二の導電性光硬化性エポキシであって、第二の導電性光硬化性エポキシが電池に接触して接着し、電池から第二のメタライズドビアへの導電経路を提供するように、アームのトップ面上で第二のメタライズドビアの上および中に配置される、第二の導電性光硬化性エポキシと、を備えるフレキシブルPCBが提供される。
【0007】
本開示のさらに別の態様、特徴、および利点は、本発明を実施するために企図される最良の態様を含む、いくつかの例示的実施形態および実施例の以下の詳細な説明および図から容易に明らかであろう。本開示はまた、他の異なる実施形態をとることができ、そのいくつかの詳細は、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な点で修正され得る。本開示は、添付の特許請求の範囲(さらに以下を参照)に含まれる全ての修正、均等物、および代替物を網羅することを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0008】
以下に説明される図面は、例示を目的としたものであり、必ずしも正確な縮尺で描かれるとは限らない。したがって、図面および説明は、本質的に例示として見なされ、制限するものとして見なされるべきではない。図面は、本発明の範囲をいかなる方法でも制限することを意図するものではない。
【0009】
図1図1Aは、実施形態による、上に形成された電池コンタクトパッドを備えるフレキシブルプリント回路基板(PCB)の部分の平面図である。
【0010】
図1Bは、図1Aの断面線1B-1Bに沿って切り取られた図1AのフレキシブルPCBの部分の断面側面図である。
【0011】
図2図2は、実施形態による、コイン型電池が取り付けられ、電気的に接続するフレキシブルPCBの別の部分の断面側面図である。
【0012】
図3図3は、実施形態による、コイン型電池をフレキシブルPCBに取り付ける方法のフローチャートである。
【0013】
図4図4Aおよび4Bは、実施形態による、フレキシブルPCBへの一つまたは複数の電池の取り付けおよび電気的接続に対応するために配置される複数のスリットまたはカットを備えるフレキシブルPCBの別の部分の平面図である。
【0014】
図5図5は、実施形態による、コイン型電池をフレキシブルPCBに取り付ける別の方法のフローチャートである。
【0015】
図6図6Aは、実施形態による、延在する折り畳み式アームを備えるフレキシブルPCBの平面図である。
【0016】
図6Bはおよび図6Cはそれぞれ、実施形態による、一対のコイン型電池をフレキシブルPCBに取り付けて電気的に接続するために折り畳み式アームを折りたたんだ状態の、図6AのフレキシブルPCBの平面図および側面図である。
【0017】
図7図7は、実施形態による、それぞれが折り畳み式アームを備えるフレキシブルPCBを製造するように構成されるフレキシブルPCB材料の平面図である。
【0018】
図8図8は、実施形態による、一対のコイン型電池をフレキシブルPCBに取り付けて電気的に接続するための取り付け可能なアームを備えるフレキシブルPCBの平面図である。
【0019】
図9図9は、実施形態による、図8の取り付け可能なアームの平面図である。
【0020】
図10図10は、実施形態による、コイン型電池をフレキシブルPCBに取り付ける別の方法のフローチャートである。
【0021】
図11図11は、実施形態による、電池コンタクトパッドを備えるフレキシブルPCBの平面図である。
【0022】
図12図12は、実施形態によるフレキシブルPCBを備える持続血糖モニター(CGM)無線送信機の簡略化された平面ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
フレキシブルプリント回路基板(PCB)は、例えば、フレキシブルプラスチック基材上に表面実装される電子回路および/または構成要素のアセンブリーを備えることができる。フレキシブルプラスチック基材は、例えば、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、導電性透明ポリエステルフィルムなどであってもよい。フレキシブルPCBは通常、非常に薄く、通常は数ミリメートル以下の厚さである。フレキシブルPCBは、使用中に有利に折れ曲がる、または曲がることができる。対照的に、フレキシブルPCBよりも厚いリジッドPCBは、使用中にそれらが折り曲げられる、または曲げられる場合、破損したり、および/またはその上にインプリントされる回路が誤動作したりする可能性がある。
【0024】
フレキシブルPCBを備えることで恩恵を受けることができる小型の電池駆動式電子デバイスは、持続血糖モニター(CGM)無線送信機である。CGM無線送信機をユーザーの体に配置して、定期的に血糖値測定を自動的に行い、それらの測定値をレシーバーおよび/またはインスリンポンプに無線で送信することができる。センサーおよび無線送信機回路用のフレキシブルPCBを備えるCGM無線送信機により、CGM無線送信機が取り付け部位でユーザーの体の表面に共形することができ、それによりCGM無線送信機を装着している間のCGM無線送信機のそこへの接着性および/またはユーザーの快適性を向上させる。CGMは通常、コイン型電池、例えば小型酸化銀電池で駆動される。しかし、一般的にリジッドPCBに取り付けるように構成される従来のコイン型電池ホルダーに保持されたコイン型電池は、電池ホルダーの厚さおよびサイズがフレキシブルPCBに剛性を加えるので、フレキシブルPCBを備える目的にそぐわない。
【0025】
本明細書に開示される実施形態によれば、コイン型電池(および同様の構成の電池)は、従来の電池ホルダーを使用せずに、フレキシブルPCBに直接取り付けられることができる。このような直接取り付けは、コイン型電池によってフレキシブルPCBに加算される追加の厚さを最小限に抑えることにより、フレキシブルPCBの全体的な可撓性を維持する。例えば、一実施形態では、上に直接取り付けられた一つまたは複数のコイン型電池を備えるフレキシブルPCBは、わずか約1.6mmの最大の厚さを有してもよく、したがって、フレキシブルPCBを有するCGM無線送信機が、取り付け部位でユーザーの体の表面と容易に共形することを可能にする。
【0026】
電池とフレキシブルPCB間の信頼性の高い機械的および電気的接続を確実にするために、図1A~12に関連して以下でより詳細に説明されるように、フレキシブルPCB上に形成された電池コンタクトパッド、および一つまたは複数の実施形態によるフレキシブルPCBに電池を接続する方法が提供される。
【0027】
図1および1Bは、一つまたは複数の実施形態による、上に形成された電池コンタクトパッド104を備えるフレキシブルPCB102の部分100を例示している。電池コンタクトパッド104は、パターンに配置された複数のメタライズドビア106(図1Aでラベル付けされたほんの数個)を備える。示されるもの以外の他の好適なパターンを使用してもよい。各メタライズドビア106は、第一の表面108からフレキシブルPCB102の反対側の第二の表面110までフレキシブルPCB102を通って延在するスルーホールである。例えば、導電性金属111、例えば銅は、各メタライズドビア106の内側表面上およびその全体を覆って配置されてもよい。他の好適な導電性金属を使用してもよい。第一の表面108上に形成された印刷導体112aは、複数のメタライズドビア106を取り囲んで互いを電気的に接続し、第二の表面110上に形成された印刷導体112bもまた、複数のメタライズドビア106を取り囲んで互いを電気的に接続する。したがって、複数のメタライズドビア106は、印刷導体112aと112bとを互いに電気的に接続する。印刷導体112aおよび112bは、銅またはフレキシブルPCB上に印刷するのに好適な他の任意の電気的導体であってもよい。いくつかの実施形態では、各メタライズドビア106は、0.5mmから2mmの範囲の直径を有し、電池コンタクトパッド104は、3mmから15mmの範囲の直径を有することができる。
【0028】
図2は、一つまたは複数の実施形態による、フレキシブルPCB202の底面210上の電池コンタクトパッド204に取り付けられる電池214を備えるフレキシブルPCB202の部分200を例示する。電池コンタクトパッド204は、電池コンタクトパッド104と類似または同一であってもよい。電池214は、コイン型電池であってもよく、より具体的には、小型の酸化銀電池であってもよい。あるいは、電池214は、同様の外形を有する(例えば、平坦な表面を有する)別のタイプのものであってもよい。導電性光硬化性エポキシ、例えば導電性紫外線硬化性エポキシ216は、トップ面208上で各メタライズドビア206(図2では三つだけが表示されている)の上および中に配置され、導電性紫外線硬化性エポキシ216は電池214に接触して接着し、電池214からメタライズドビア206を通って印刷導体212aまで(および、いくつかの実施形態では、底面210上の印刷導体212bまで)導電経路を提供する。印刷導体212aは、フレキシブルPCB202上の他の回路、構成要素、またはコネクタ(図示せず)に接続してもよい。導電性紫外線硬化性エポキシ216は、例えば、Panacol-Elosol GmbH製Elecolit(登録商標)3063、3064、または3065であってもよい。有利なことに、電池214は、電池ホルダーなしでフレキシブルPCB202に直接取り付けられる。
【0029】
図3は、一つまたは複数の実施形態による、フレキシブルPCBに電池を取り付ける方法300を例示している。プロセスブロック302において、方法300は、電池の表面上にフレキシブルPCBの電池コンタクトパッドを配置することを含むことができる。図2に示すように、例えば、フレキシブルPCB202の電池コンタクトパッド204は、コイン型電池214のトップ面上に配置されてもよい。
【0030】
プロセスブロック304で、方法300は、導電性紫外線硬化性エポキシが電池コンタクトパッドのメタライズドビアを満たし、電池の表面に接触するように、導電性紫外線硬化性エポキシを電池コンタクトパッドに塗布することを含むことができる。導電性紫外線硬化性エポキシは、フレキシブルPCBへの表面実装構成要素、特に熱に弱い構成要素の接着剤および/または「コールド」はんだとして使用される。導電性紫外線硬化性エポキシは、任意の好適な方法で塗布することができ、電池とメタライズドビアとの間に信頼できる機械的連結および電気的接続を確立するのに十分な量が電池の表面に接触するように、メタライズドビアを少なくとも実質的に十分に満たす必要がある。再び図2を参照すると、導電性紫外線硬化性エポキシ216は、好ましくは、メタライズドビア206のそれぞれを完全に満たし、電池214のトップ面に完全に接触する。
【0031】
プロセスブロック306で、方法300は、紫外線光を電池コンタクトパッドに照射して、導電性紫外線硬化性エポキシを硬化させることを含むことができる。図2に示すように、電池コンタクトパッド204を覆う導電性紫外線硬化性エポキシ216は、紫外線218を照射されて、導電性紫外線硬化性エポキシ216を硬化し、したがって、電池214とメタライズドビア206との間に信頼できる機械的および電気的接続を確立することができる。紫外線のパワー、エポキシの種類、周囲温度に応じて、硬化時間は数秒から1分程度の範囲になる場合がある。硬化すると、電池と電池コンタクトパッドとの間に堅牢な導電性接合部が形成される。
【0032】
特に、電池コンタクトパッド上のメタライズドビアのパターンは、ほとんどまたは全てのエポキシが未硬化のままではないように、導電性紫外線硬化性エポキシの硬化を有利に促進する。未硬化のエポキシは、信頼性の高い機械的および電気的接続の形成を弱めるか、または妨げる可能性がある。メタライズドビアのパターンは導電性領域を増やし、それは全体の接続抵抗を低下させ、比較的大きなビアは、紫外線が各ビアのエポキシの底(つまり、電池表面)に到達することを可能にし、それは硬化を改善する。
【0033】
図2に示される電池214への電気的接続を完了するために(一方の端子、例えば負の端子、のみが接続されて示されている)、第二の接続は、電池214の底面上のもう一方の端子(例えば、正の端子)に対して形成される必要がある。図4A、4B、6A~6C、および8は、フレキシブルPCBの全体的な可撓性を有利に維持しながら、電池への第二の接続が形成できるいくつかの実施形態を示している。
【0034】
図4Aおよび4Bは、一つまたは複数の実施形態による、電池コンタクトパッド404a~404dでのフレキシブルPCB402への一つまたは複数のコイン電池414aおよび414b(または同様の構成の電池)の取り付けに対応するために、電池コンタクトパッド404a~404dと、フレキシブルPCB402に配置された複数のスリットまたはカット420a、420b、および420cとを備えるフレキシブルPCB402の部分400を例示している。電池コンタクトパッド404a~404dのそれぞれは、電池コンタクトパッド104と類似または同一であってもよい。スリット420a~420cはそれぞれ、フレキシブルPCB402のトップ面408から底面(図4Aおよび4Bには示されていない)までフレキシブルPCB402を貫通して延在する。スリット420a~420cは、任意の好適な方法で作製されてもよい。スリット420aおよび420bは、電池コンタクトパッド404aおよび404bを備える第一の部分422を形成し、スリット420bおよび420cは、電池コンタクトパッド404cおよび404dを備える第二の部分424を形成する。第一の部分422は、スリット420bによって第二の部分424から分離されている。
【0035】
図4Bに示すように、電池414aは、スリット420bにそしてスリット420aを通して挿入されることができ、電池414aの一方の表面(例えば、示されるような負の端子面)が、電池コンタクトパッド404a(およびそのメタライズドビア)の下の第一の部分422の底面に接触し、反対側の表面(例えば、正の端子面)が、電池コンタクトパッド404c(およびそのメタライズドビア)の上の第二の部分424のトップ面408に接触する。同様に、電池414bは、スリット420bにそしてスリット420aを通して挿入されることができ、電池414aの一方の表面(例えば、示されるような正の端子面)が、電池コンタクトパッド404a(およびそのメタライズドビア)の下の第一の部分422の底面に接触し、反対側の表面(例えば、負の端子面)が、電池コンタクトパッド404c(およびそのメタライズドビア)の上の第二の部分424のトップ面408に接触する。
【0036】
例えば、図2において同様に示すように、および図5に関連して以下で説明するように、電池414aおよび414bと電池コンタクトパッド404a~404dとの間の機械的連結および電気的接続を形成するために、導電性紫外線硬化性エポキシは電池コンタクトパッド404a~404dのそれぞれの複数のメタライズドビアの上および中に配置されることができ、紫外線によって硬化された後、導電性紫外線硬化性エポキシが各電池414aおよび414bに接触して接着し、各電池414aおよび414bからそれぞれの対の電池コンタクトパッド404a~404d(および複数のメタライズドビア)への導電経路を提供する。
【0037】
いくつかの実施形態では、フレキシブルPCB402上のインプリントされたならびに/または取り付けられた回路および/もしくは構成要素(図示せず)の構成に応じて、電池414aおよび414bは、代わりに、第二の部分424の下に挿入されて、図4Bに示すものとは反対の方法で電池コンタクトパッド404a~404dに接触することができる。
【0038】
印刷導体(図示せず)は、電池コンタクトパッド404a~404dを、フレキシブルPCB402にインプリントされるおよび/もしくは取り付けられる他の回路ならびに/または構成要素と電気的に接続することができることにも留意されたい。
【0039】
さらに、二つの電池414aおよび414bが示されているが、別の実施形態では、部分400およびスリット420a~420cは、フレキシブルPCB402にインプリントされるおよび/もしくは取り付けられる回路ならびに/または構成要素の電力需要に応じて、単一のコイン型電池のみを収容するように構成されることに留意されたい。
【0040】
図5は、一つまたは複数の実施形態による、電池を収容するための複数のスリットを備えるフレキシブルPCBにコイン型電池(または同様の構成の電池)を取り付ける方法500を例示している。プロセスブロック502では、方法500は、少なくとも二つの電池コンタクトパッドと、少なくとも一つの電池を収容するように配置される複数のスリットとを備えるフレキシブルPCBを提供することを含むことができる。例えば、図4Aに示すように、フレキシブルPCB402は、電池コンタクトパッド404a~404dと、一つまたは複数のコイン型電池414aおよび/または414bを収容するように配置される複数のスリット420a、420b、および420cとを備えることができる。
【0041】
プロセスブロック504では、方法500は、電池が電池の一方の表面上で一方の電池コンタクトパッドに接触し、電池の反対側の表面上でもう一方の電池コンタクトパッドに接触するように、一つまたは複数のスリットに電池を挿入することを含むことができる。例えば、図4Bに示すように、電池414aは、スリット420bにそしてスリット420aを通して挿入されることができ、電池414aの一方の表面(例えば、示されるような負の端子面)が電池コンタクトパッド404a(およびそのメタライズドビア)に接触し、ならびに電池414aの反対側の表面(例えば、正の端子面)が、電池コンタクトパッド404c(およびそのメタライズドビア)に接触する。
【0042】
プロセスブロック506では、方法500は、エポキシが各コンタクトパッドのメタライズドビアを満たし、電池表面に接触するように、各コンタクトパッドのアクセス可能な側に導電性紫外線硬化性エポキシを塗布することを含むことができる。例えば、図2、4A、および4Bを参照すると、第一の導電性紫外線硬化性エポキシ(例えば、導電性紫外線硬化性エポキシ216)を、第一の導電性紫外線硬化性エポキシが電池414aの負の端子面に接触するように、第一の部分422のトップ面408で電池コンタクトパッド404a(およびそのメタライズドビア)の上および中に塗布することができる。さらに、第二の導電性紫外線硬化性エポキシ(例えば、導電性紫外線硬化性エポキシ216)を、第二の導電性紫外線硬化性エポキシが電池414aの正の端子面(図4Bに示されていない)に接触するように、第二の部分424の底面(図4Bに示されていない)で電池コンタクトパッド404c(およびそのメタライズドビア)の上および中に塗布することができる。
【0043】
プロセスブロック508で、方法500は、紫外線光を各電池コンタクトパッドに照射して、導電性紫外線硬化性エポキシを硬化させることを含むことができる。図4Bを参照し、上記の実施例を続けると、電池コンタクトパッド404aの上および中の第一の導電性紫外線硬化性エポキシは、紫外線(例えば、図2の紫外線218など)を照射されて、第一の導電性紫外線硬化性エポキシを硬化させることができ、したがって、電池414aの負の端子面と電池コンタクトパッド404aとの間に信頼できる機械的連結を確立することができる(すなわち、硬化したエポキシが電池の表面およびメタライズドビアに接着する)。電池414aの負の端子面から電池コンタクトパッド404aまでおよび電池コンタクトパッド404aを通る導電経路も(そのメタライズドビアを経由して)確立される。同様に、電池コンタクトパッド404cの上および中の第二の導電性紫外線硬化性エポキシは、紫外線(例えば、図2の紫外線218など)を照射されて、第二の導電性紫外線硬化性エポキシを硬化させることができ、したがって、電池414aの正の端子面と電池コンタクトパッド404cとの間に信頼できる機械的連結を確立することができる。電池414aの正の端子面から電池コンタクトパッド404cまでおよび電池コンタクトパッド404cを通る導電経路も(そのメタライズドビアを経由して)確立される。第一および第二の導電性紫外線硬化性エポキシは、順次または同時に(例えば、フレキシブルPCB402のトップ面408に向けられる一つの紫外線照明装置および底面(図示せず)に向けられる別の紫外線照明装置によって)紫外線を照射されることができることに留意されたい。
【0044】
図6A~6Cは、一つまたは複数の実施形態による、一対のコイン型電池614aおよび614b(または同様の構成の電池)をフレキシブルPCB602に取り付けて電気的に接続するように構成される折り畳み式アーム626を備えるフレキシブルPCB構成600を例示する。図6Aに示すように、フレキシブルPCB602は、最初はそこから延在する折り畳み式アーム626を有する。折り畳み式アーム626は、折り畳み式アーム626の一方の表面上の印刷導体612aによって、およびいくつかの実施形態では、折り畳み式アーム626の反対側の表面上の印刷導体612b(図6Bを参照)によって互いに接続することができる、その中に形成される電池コンタクトパッド604aおよび604bを備えることができる。電池コンタクトパッド604aおよび604bのそれぞれは、電池コンタクトパッド104と類似または同一であってもよい。フレキシブルPCB602は、フレキシブルPCB602のトップ面608でフレキシブルPCB602に形成されるそれぞれの電池コンタクトパッド604cおよび604d(図6Cを参照)の上に配置される一つまたは複数のコイン型電池614aおよび614bを備えることができる。電池コンタクトパッド604cおよび604dのそれぞれは、電池コンタクトパッド104と類似または同一であってもよい。単一の電池のみが必要とされるこれらの実施形態では、折り畳み式アーム626およびフレキシブルPCB602はそれぞれ、好適に配置された電池コンタクトパッドを一つだけ備えることができ、折り畳み式アーム626の長さは、それに応じて調整されることができる。
【0045】
フレキシブルPCB602の組立工程を容易にするために、一つまたは複数の電池が取り付けられる領域に対するいくらかの剛性が望ましい実施形態では、非導電性電池補強材628を使用して、電池614aおよび614bを保持してもよい。電池補強材628は、電池614aおよび614bの高さまたは厚さを超えない高さまたは厚さを有してもよい。任意の好適な非導電性材料(例えば、硬質プラスチック)を使用して、電池補強材628を作製することができる。電池補強材628は、電池、回路、および/または構成要素のPCBアセンブリーの高さを増加させることなく、電池取り付け領域に有利に剛性を提供することができる。フレキシブルPCB602の残りの部分の可撓性は、電池補強材628によって悪影響を受けない。
【0046】
図6Bおよび6Cは、電池614aおよび614bに覆いかかるように上に折り畳まれた折り畳み式アーム626を備えるフレキシブルPCB602を例示する。いくつかの実施形態では、折り畳み式アーム626の折り返し部における半径Rは、約1.5mm(+/- 0.1mm)であってもよい。折り畳み式アーム626は、フレキシブルPCB602の一つの表面のみに覆いかかるように上に折り畳むように構成される(例えば、図示のようにトップ面608上に)。すなわち、折り畳み式アーム626は、フレキシブルPCB602のトップ面または底面のいずれか(両方ではない)の上に折り畳むように事前に切断されて製造される。折り畳み式アーム626は、図2、3、4B、および5に関連して上記と同じまたは同様の方法で、折り畳み式アーム626のトップ面から電池コンタクトパッド604aおよび604bのそれぞれの上および中に配置される導電性紫外線硬化性エポキシ616の塗布および硬化によって、(図6Cに示すように)電池614aおよび614bに機械的連結および電気的接続をすることができる。同様に、電池614aおよび614bは、図2、3、4B、および5に関連して上記と同じまたは同様の方法で、フレキシブルPCB602の底面610から電池コンタクトパッド604cおよび604dのそれぞれの上および中に配置される導電性紫外線硬化性エポキシ616の塗布および硬化によって、フレキシブルPCB602のトップ面608に機械的連結および電気的接続をすることができる。紫外線による電池コンタクトパッド604a~604d内およびその上の導電性紫外線硬化性エポキシ616の硬化は、同時にまたは任意の好適な順序で実行されることができることに留意されたい。
【0047】
図7は、一つまたは複数の実施形態による、例えば、フレキシブルPCB602などの折り畳み式アームを備えるフレキシブルPCBの自動製造を最適化するように構成されるフレキシブルPCB材料700を例示する。示すように、フレキシブルPCB材料700は、未使用のPCB材料を最小化するために、フレキシブルPCB702a~702dの密接に配置されたグループを備えるように構成されてもよい。各フレキシブルPCB702a~702dは、二つのコイン型(または同様に構成される)電池を収容するために、四つの電池コンタクトパッド704a~704d(図7では電池コンタクトパッドの一つのグループのみが表示されている)を備えてもよい。単一の電池用に構成される別の実施形態は、二つの電池コンタクトパッド、例えば、電池コンタクトパッド704aおよび704dのみを備えることができる。電池コンタクトパッド704a~704dのそれぞれは、電池コンタクトパッド104と類似または同一であってもよい。各フレキシブルPCB702a~702dはまた、折り畳み式アーム726(一つだけが表示されている)を備えることができ、これは、折り畳み式アーム626と類似または同一であってもよい。各フレキシブルPCB702a~702dはさらに、印刷導体712aおよび712b(それぞれ一つだけが表示されいる)を備えることができ、印刷導体712aは、電池コンタクトパッド704cおよび704dと互いに接続するために折り畳み式アーム726の一つの表面上に形成され、印刷導体712bは、同様に電池コンタクトパッド704cおよび704dと互いに接続するために折り畳み式アーム726の反対側の表面上に形成さる。四つのフレキシブルPCB702a~702dの単一の列が図7に示されているが、PCB材料の他の実施形態は、示される構成に基づいて、フレキシブルPCBの、他の数の列および/または密接に配置されたグループを備えてもよい。
【0048】
図8は、一つまたは複数の実施形態による、一対のコイン型電池814aおよび814b(または同様の構成の電池)をフレキシブルPCB802に取り付けて電気的に接続するように構成される取り付け可能なアーム826を備えるフレキシブルPCB構成800を例示する。電池814aおよび814bは、フレキシブルPCB802のトップ面808でフレキシブルPCB802に形成されるそれぞれの電池コンタクトパッド(図示せず)の上に配置されてもよい。フレキシブルPCB802に形成される電池コンタクトパッドのそれぞれは、図1Aおよび図1Bの電池コンタクトパッド104と類似または同一であってもよい。フレキシブルPCB802の組立工程を容易にするために、一つまたは複数の電池が取り付けられる領域に対するいくらかの剛性が望ましい実施形態では、非導電性電池補強材828を使用して、電池814aおよび814bを保持してもよい。電池補強材828は、図6の電池補強材626と同一または類似していてもよい。
【0049】
図9に示すように、取り付け可能なアーム826は、取り付け可能なアーム826の一つの表面上の印刷導体912aによって、およびいくつかの実施形態では、取り付け可能なアーム826の反対側の表面上の印刷導体(図示せず)によって、互いに接続することができる電池コンタクトパッド904aおよび904bがその中に形成されることができる別個の部品である。電池コンタクトパッド904aおよび904bのそれぞれは、電池コンタクトパッド104と類似または同一であってもよい。取り付け可能なアーム826はまた、フレキシブルPCB802のトップ面808上に取り付けられるコネクター832に内に挿入されるように構成される取り付け可能なアーム826の一端に形成されたシングルエンド終端部930を備えることができる。図8に示される二つの電池の実施形態では、シングルエンド終端部930のコネクター832への連結は、単なる物理的連結であってもよい(コネクター832における電気的接続はない)。単一の電池のみを使用する別の実施形態では、シングルエンド終端部930のコネクター832への連結は、(単一の電池で回路を完成させるために)物理的連結および電気的接続であることができ、取り付け可能なアーム826は、電池のトップ面端子からコネクター832を介してトップ面808にインプリントされた回路への電気接続のために、電池コンタクトパッドからシングルエンド終端部930まで延在する印刷導体を備えることができる。いくつかの実施形態では、コネクター832は、FPC(フレキシブルプリント回路)コネクターであってもよい。他の好適なコネクターを使用してもよい。取り付け可能なアーム826の形状およびトップ面808上のコネクター832の配置は、コネクター832に挿入された場合、取り付け可能なアーム826が、電池814aに覆いかかるように上に配置される電池コンタクトパッド904a、および電池814bに覆いかかるように上に配置される電池コンタクトパッド904bを備えるように構成される。取り付け可能なアーム826のその他の形状およびコネクター832の配置が可能である。単一の電池のみが使用されるこれらの実施形態では、取り付け可能なアーム826およびフレキシブルPCB802は、それぞれ、好適に配置された一つの電池コンタクトパッドだけを備えることができ、取り付け可能なアーム826の長さおよび/または形状、ならびにコネクター832の配置は、それに応じて調整されることができる。取り付け可能なアーム826は、フレキシブルPCB802と同じフレキシブルPCB材料で作製されてもよい。あるいは、他の好適な材料を使用して、取り付け可能なアーム826を製造してもよい。
【0050】
取り付け可能なアーム826の電池814aおよび814bへの機械的連結および電気的接続を完了するために、導電性紫外線硬化性エポキシ、例えば、導電性紫外線硬化性エポキシ216または616は、図2、3、4B、5、および6Cに関連して上記と同じまたは同様の方法で、取り付け可能なアーム826のトップ面908から電池コンタクトパッド904aおよび904bのそれぞれの上および中に配置され、硬化されることができる。同様に、電池814aおよび814bは、図2、3、4B、5、および6Cに関連して上記と同じまたは同様の方法で、フレキシブルPCB802の底面からフレキシブルPCB802に形成された電池コンタクトパッドのそれぞれの上および中に配置される導電性紫外線硬化性エポキシの塗布および硬化によって、フレキシブルPCB802のトップ面808に機械的結および電気的接続をすることができる。電池コンタクトパッド904a、904b内およびその上の導電性紫外線硬化性エポキシの硬化、ならびに紫外線によってフレキシブルPCB802に形成される二つの電池コンタクトパッドは、同時にまたは任意の好適な順序で実行されることができることに留意されたい。
【0051】
図10は、一つまたは複数の実施形態による、アームを備えるフレキシブルPCBにコイン型(または同様に構成される)電池を取り付ける方法1000を例示している。プロセスブロック1002では、方法1000は、中に形成される少なくとも一つの電池コンタクトパッドを備えるフレキシブルPCBを提供することを含むことができる。例えば、図11に示すように、フレキシブルPCB1102は、中に形成される一つまたは複数の電池コンタクトパッド1104aおよび/または1104bを備えることができる。電池コンタクトパッド1104aおよび1104bのそれぞれは、電池コンタクトパッド104と類似または同一であってもよい。
【0052】
プロセスブロック1004では、方法1000は、少なくとも一つのコイン型電池(または同様の構成の電池)を、フレキシブルPCB上で少なくとも一つの電池コンタクトパッドの上に配置することを含むことができる。フレキシブルPCB上に二つ以上の電池を取り付ける場合、各電池はそれぞれの電池コンタクトパッドの上に配置される。例えば、図6A、6B、および8に示すように、一つまたは複数の電池614a、614b、814a、および/または814bは、それぞれのフレキシブルPCB602または802上で電池コンタクトパッドの上に配置されることができる。二つの電池(例えば、電池614aおよび614bまたは電池814aおよび814b)を配置する場合、必要に応じて、電池補強材628または828を使用して、フレキシブルPCBの電池取り付け領域に剛性を加えることができる。
【0053】
プロセスブロック1006では、方法1000は、少なくとも一つの電池に覆いかかるように上にアームを配置することを含むことができ、アームは、その中に形成され少なくとも一つの電池に覆いかかるように上に配置される少なくとも一つの電池コンタクトパッドを備えることができる。フレキシブルPCB上に二つ以上の電池が取り付けられる場合、アームは、その中に形成される各電池のそれぞれの電池コンタクトパッドを備える。電池コンタクトパッドは、アーム下でそれぞれの電池の上に配置されるように、アーム上で互いに好適に離間している。アーム上に形成される一つまたは複数の印刷導体は、電池コンタクトパッドを互いに電気的に接続することができる。図6A~6C、8、および9を参照すると、アームは、例えば、折り畳み式アーム626または取り付け可能なアーム826であってもよい。アームが折り畳み式アーム626であるこれらの実施形態では、プロセスブロック1006での方法1000は、図6Bおよび6Cに示すように、折り畳み式アーム626が少なくとも一つの電池に覆いかかるように上に配置され、折り畳み式アーム626の一つまたは複数の電池コンタクトパッドがそれぞれ一つまたは複数の電池に覆いかかるように上に配置されるようにアームを折り畳むことを含む。アームが取り付け可能なアーム826であるこれらの実施形態では、プロセスブロック1006での方法1000は、図8に示すように、取り付け可能アーム826が少なくとも一つの電池に覆いかかるように上に配置され、取り付け可能アーム826の一つまたは複数の電池コンタクトパッドがそれぞれ一つまたは複数の電池に覆いかかるように上に配置されるように、取り付け可能アーム826のシングルエンド終端部930をコネクター832に挿入することを含む。
【0054】
プロセスブロック1008では、方法1000は、方法500(図5)のプロセスブロック506に関連して上記と同様に、エポキシが各コンタクトパッドのメタライズドビアを満たし、電池表面に接触するように、各コンタクトパッドのアクセス可能な側に導電性紫外線硬化性エポキシを塗布することを含むことができる。
【0055】
そして、プロセスブロック1010では、方法1000は、方法500のプロセスブロック508(図5)に関連して上記と同様に、各電池コンタクトパッドに紫外線を照射して導電性紫外線硬化性エポキシを硬化させることを含むことができる。その結果、電池と、アームおよびフレキシブルPCBに形成された電池コンタクトパッドとの間に機械的連結および電気的接続が確立される。
【0056】
図12は、一つまたは複数の実施形態による、フレキシブルPCBを備える持続血糖モニター(CGM)無線送信機1200を例示する。CGM無線送信機1200は、上に取り付けられた一つまたは複数の電池1204を備えるフレキシブルPCB1202を備える。一つまたは複数の電池1204は、図2、4B、6B、6C、および/または8に示す任意の方法で、フレキシブルPCB1202上に取り付けられ、電気的に接続されてもよい。CGM無線送信機1200はまた、血糖センサー1234および無線送信機回路1236を含み、それぞれがフレキシブルPCB1202のトップ面1208上に(あるいは底面上に)作製され、印刷導体1212a、1212b、および1212cによって一つまたは複数の電池1204に、ならびに場合によっては他の回路または構成要素(図示せず)に、互いに電気的に接続している。血糖センサー1234の部分は、ユーザーの体の皮膚内に挿入され、血糖値を継続的に測定するように構成されることができ、無線送信機回路1236は、それらのグルコース測定値をCGM受信機および/またはインスリンポンプに無線で送信するように構成されることができる。他の回路および回路構成要素(図示せず)も、フレキシブルPCB1202上に作製されてもよい。有利なことに、CGM無線送信機1200は、それが取り付けられるユーザーの体の表面に共形するように折れ曲がるおよび/または曲がることができ、CGM無線送信機1200の皮膚表面への付着および/またはCGM無線送信機1200を着用中のユーザーの快適さを改善する。
【0057】
いくつかの実施形態では、他の光硬化性エポキシ、例えば他の波長(例えば、中紫外線光、近紫外線光、紫光、青色光等の波長、または他の可視波長)で硬化可能なエポキシが使用されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、方法300、500、1000は、本明細書に記載の回路基板構成のいずれかと同様に、他の光硬化性エポキシとともに使用されることができる。
【0058】
本開示は、様々な修正および代替形態をとることができるが、特定の方法および装置の実施形態は、図面に例として示されており、本明細書に詳細に説明されている。しかしながら、ここに開示される特定の方法および装置は、開示を限定することを意図するものではなく、反対に、特許請求の範囲に含まれるすべての修正、同等物、および代替物を網羅することを意図することを理解する必要がある。
図1A
図1B
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】