(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-19
(54)【発明の名称】表示機器駆動方法、表示機器及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G09G 3/34 20060101AFI20230412BHJP
G09G 3/36 20060101ALI20230412BHJP
【FI】
G09G3/34 J
G09G3/36
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022544230
(86)(22)【出願日】2021-12-29
(85)【翻訳文提出日】2022-07-21
(86)【国際出願番号】 CN2021142618
(87)【国際公開番号】W WO2022161094
(87)【国際公開日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】202110114329.0
(32)【優先日】2021-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521540726
【氏名又は名称】重慶恵科金渝光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHONGQING HKC OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 1 Shijing Rd., Jieshi, Banan District Chongqing 401320, China
(71)【出願人】
【識別番号】521141718
【氏名又は名称】恵科股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HKC Corporation Limited
【住所又は居所原語表記】1F-3F, 5F-7F of Factory Building 1, 7F of Factory Building 6, Huike Industrial Park, No.1 Industrial 2nd Road, Shilong Community, Shiyan Street, Baoan District, Shenzhen, China
(74)【代理人】
【識別番号】100205936
【氏名又は名称】崔 海龍
(74)【代理人】
【識別番号】100132805
【氏名又は名称】河合 貴之
(72)【発明者】
【氏名】熊 志
(72)【発明者】
【氏名】鄭 浩旋
【テーマコード(参考)】
5C006
5C080
【Fターム(参考)】
5C006AF72
5C006BF01
5C006BF08
5C006BF15
5C006BF38
5C006BF41
5C006BF45
5C006EA01
5C080FF02
5C080FF03
5C080JJ02
5C080JJ04
5C080JJ07
5C080KK02
5C080KK07
5C080KK47
(57)【要約】
本願は表示機器に適用される表示機器駆動方法を開示し、この方法は、前記第1制御チップによって、対象表示データを受信すると、対象表示データに基づいて、変換クロック信号、フレーム同期信号および前処理表示信号を得るステップS11と、第2制御チップによって、変換クロック信号とフレーム同期信号とに基づいて、結果クロック信号を得るステップであって、結果クロック信号の周期とフレーム同期信号の周期とが既定条件を満たすステップS12と、第2制御チップによって、前処理表示信号に基づいて、結果表示信号を得るステップS13と、第3制御チップによって、結果クロック信号と結果表示信号とに基づいて、発光部品を点灯させるステップS14と、を含む。本願はさらに、表示機器及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を開示する。本願の表示機器駆動方法によれば、第3制御チップによって、クロック信号と結果表示信号とに基づいて発光部品を点灯させる場合、発光部品の発光が安定し、表示効果が優れている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示機器に適用される表示機器駆動方法であって、前記表示機器は、第1制御チップ、第2制御チップ、第3制御チップ及び発光部品を含み、
前記方法は、
前記第1制御チップによって、対象表示データを受信すると、前記対象表示データに基づいて、変換クロック信号、フレーム同期信号および前処理表示信号を得るステップと、
前記第2制御チップによって、前記変換クロック信号と前記フレーム同期信号とに基づいて、結果クロック信号を得るステップであって、前記結果クロック信号の周期と前記フレーム同期信号の周期とが既定条件を満たすステップと、
前記第2制御チップによって、前記前処理表示信号に基づいて、結果表示信号を得るステップと、
前記第3制御チップによって、前記結果クロック信号と前記結果表示信号とに基づいて、前記発光部品を点灯させるステップと、を含む
表示機器駆動方法。
【請求項2】
前記の前記第2制御チップによって、前記変換クロック信号と前記フレーム同期信号とに基づいて、結果クロック信号を得るステップは、
前記第2制御チップによって、前記フレーム同期信号に基づいて、既定クロック信号を得るステップと、
前記第2制御チップによって、前記既定クロック信号と前記変換クロック信号とに基づいて、前記結果クロック信号を得るステップと、
を含む請求項1に記載の表示機器駆動方法。
【請求項3】
前記既定クロック信号は、周期が同じである複数のサブ既定クロック信号を含み、前記変換クロック信号は、周期が同じである複数のサブ変換クロック信号を含み、前記の前記第2制御チップによって、前記既定クロック信号と前記変換クロック信号とに基づいて、前記結果クロック信号を得るステップは、
前記第2制御チップによって、前記サブ変換クロック信号の周期に基づいて、調整周期を得るステップと、
前記第2制御チップによって、前記サブ既定クロック信号の周期を前記調整周期に置き換えることで、前記結果クロック信号を得るステップと、
を含む請求項2に記載の表示機器駆動方法。
【請求項4】
前記の前記第2制御チップによって、前記サブ変換クロック信号の周期に基づいて、調整周期を得るステップは、
前記第2制御チップによって、前記サブ変換クロック信号の周期と前記第2制御チップの既定パラメータとに基づいて、前記調整周期を得るステップを含む
請求項3に記載の表示機器駆動方法。
【請求項5】
前記既定パラメータは、前記第2制御チップの既定逓倍と前記第2制御チップの既定分周とを含み、前記の前記第2制御チップによって、前記サブ変換クロック信号の周期と前記第2制御チップの既定パラメータとに基づいて、前記調整周期を得るステップは、
前記第2制御チップによって、前記サブ変換クロック信号の周期、前記既定逓倍及び前記既定分周に基づいて、前記調整周期を得るステップを含む
請求項4に記載の表示機器駆動方法。
【請求項6】
前記の前記第2制御チップによって、前記サブ変換クロック信号の周期、前記既定逓倍及び前記既定分周に基づいて、前記調整周期を得るステップは、
前記第2制御チップによって、前記サブ変換クロック信号の周期、前記既定逓倍及び前記既定分周に基づいて、式1により、前記調整周期を得るステップを含み、
前記式1は
【数1】
であり、
ここで、T
GCLKは前記調整周期で、T
CPVは前記サブ変換クロック信号の周期で、Aは前記既定逓倍で、Bは前記既定分周である
請求項5に記載の表示機器駆動方法。
【請求項7】
前記第1制御チップはロジックボードであり、前記第2制御チップはシングルチップマイコンであり、前記第3制御チップは発光ダイオード駆動チップである
請求項1に記載の表示機器駆動方法。
【請求項8】
前記発光部品は発光ダイオードである
請求項7に記載の表示機器駆動方法。
【請求項9】
前記結果クロック信号は、複数のサブ結果クロック信号を含み、各サブ結果クロック信号の周期は全て同じであり、前記結果クロック信号の周期は、前記複数のサブ結果クロック信号の周期の和である
請求項1に記載の表示機器駆動方法。
【請求項10】
前記既定条件は、結果クロック信号の周期がフレーム同期信号の周期以下であるように、結果クロック信号の周期とフレーム同期信号の周期との比が既定区間内にあることである
請求項1に記載の表示機器駆動方法。
【請求項11】
前記結果クロック信号の周期と前記フレーム同期信号の周期との比が区間(0.7,1)内にある
請求項10に記載の表示機器駆動方法。
【請求項12】
前記第1制御チップは、システム制御チップからの対象表示データを受信し、対象表示データを、前記第1制御チップによって予備処理して、変換クロック信号、フレーム同期信号及び前処理表示データ信号を得る
請求項1に記載の表示機器駆動方法。
【請求項13】
前記変換クロック信号は、複数のサブ変換クロック信号を含み、各サブ変換クロック信号の周期は全て同一であり、前記変換クロック信号の周期は複数のサブ変換クロック信号の周期の和である
請求項1に記載の表示機器駆動方法。
【請求項14】
表示機器であって、
前記表示機器は、メモリ(302)と、プロセッサ(301)と、前記メモリ(302)に記憶されて且つ前記プロセッサ(301)によって実行される表示機器駆動プログラムとを含み、前記表示機器駆動プログラムが前記プロセッサによって実行されたときに、請求項1に記載の表示機器駆動方法のステップを実現する
表示機器。
【請求項15】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には表示機器駆動プログラムが記憶されており、前記表示機器駆動プログラムがプロセッサ(301)により実行されたときに、請求項1に記載の表示機器駆動方法のステップを実現する
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は2021年1月27日に出願された、出願番号が202110114329.0である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容を引用により本願に組み入れる。
【0002】
本願は、表示技術の分野に関し、特に、表示機器駆動方法、表示機器及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
表示機器の高画質化要求が高まるのに伴い、従来のバックライトや比較的低レベルのローカルディミング技術では、もはや需要を満たすことができない。そこで、関連技術において、mini LED(100μmオーダーのLEDで、LEDは即ち発光ダイオードである)とMicro LED(微細化およびマトリックス化された発光ダイオード)に基づく新しいバックライト表示技術を提案した。新しいバックライト表示技術は、そのピクセルレベルに近いディミングにより、低階調では極めて低い明るさを、高階調では極めて高い明るさを実現したので、表示機器の明るさ表示効果が非常に優れている。
【0004】
しかしながら、従来からある表示機器の駆動方法を利用して表示機器を制御する場合、表示機器の表示効果が悪い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願の主な目的は、従来技術において従来からある表示機器の駆動方法を利用して表示機器を制御する場合、表示機器の表示効果が悪いという技術的問題を解決することを目的とする表示機器駆動方法、表示機器及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を実現するために、本願は表示機器に適用される表示機器駆動方法を提案し、前記表示機器は、第1制御チップ、第2制御チップ、第3制御チップ及び発光部品を含み、前記方法は、
前記第1制御チップによって、対象表示データを受信すると、前記対象表示データに基づいて、変換クロック信号、フレーム同期信号および前処理表示信号を得るステップと、
前記第2制御チップによって、前記変換クロック信号と前記フレーム同期信号とに基づいて、結果クロック信号を得るステップであって、前記結果クロック信号の周期と前記フレーム同期信号の周期とが既定条件を満たすステップと、
前記第2制御チップによって、前記前処理表示信号に基づいて、結果表示信号を得るステップと、
前記第3制御チップによって、前記結果クロック信号と前記結果表示信号とに基づいて、前記発光部品を点灯させるステップと、を含む。
【0007】
一実施例において、前記の前記第2制御チップによって、前記変換クロック信号と前記フレーム同期信号とに基づいて、結果クロック信号を得るステップは、
前記第2制御チップによって、前記フレーム同期信号に基づいて、既定クロック信号を得るステップと、
前記第2制御チップによって、前記既定クロック信号と前記変換クロック信号とに基づいて、前記結果クロック信号を得るステップと、を含む。
【0008】
一実施例において、前記既定クロック信号は、周期が同じである複数のサブ既定クロック信号を含み、前記変換クロック信号は、周期が同じである複数のサブ変換クロック信号を含み、前記の前記第2制御チップによって、前記既定クロック信号と前記変換クロック信号とに基づいて、前記結果クロック信号を得るステップは、
前記第2制御チップによって、前記サブ変換クロック信号の周期に基づいて、調整周期を得るステップと、
前記第2制御チップによって、前記サブ既定クロック信号の周期を前記調整周期に置き換えることで、前記結果クロック信号を得るステップと、を含む。
【0009】
一実施例において、前記の前記第2制御チップによって、前記サブ変換クロック信号の周期に基づいて、調整周期を得るステップは、
前記第2制御チップによって、前記サブ変換クロック信号の周期と前記第2制御チップの既定パラメータとに基づいて、前記調整周期を得るステップを含む。
【0010】
一実施例において、前記既定パラメータは、前記第2制御チップの既定逓倍と前記第2制御チップの既定分周とを含み、前記の前記第2制御チップによって、前記サブ変換クロック信号の周期と前記第2制御チップの既定パラメータとに基づいて、前記調整周期を得るステップは、
前記第2制御チップによって、前記サブ変換クロック信号の周期、前記既定逓倍及び前記既定分周に基づいて、前記調整周期を得るステップを含む。
【0011】
一実施例において、前記の前記第2制御チップによって、前記サブ変換クロック信号の周期、前記既定逓倍及び前記既定分周に基づいて、前記調整周期を得るステップは、
前記第2制御チップによって、前記サブ変換クロック信号の周期、前記既定逓倍及び前記既定分周に基づいて、式1により、前記調整周期を得るステップを含み、
前記式1は
【数1】
であり、
ここで、T
GCLKは前記調整周期で、T
CPVは前記サブ変換クロック信号の周期で、Aは前記既定逓倍で、Bは前記既定分周である。
【0012】
一実施例において、前記第1制御チップはロジックボードであり、前記第2制御チップはシングルチップマイコンであり、前記第3制御チップは発光ダイオード駆動チップである。
【0013】
一実施例において、前記発光部品は発光ダイオードである。
【0014】
また、上記目的を実現するために、本願はさらに表示機器を提案し、前記表示機器は、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶されて且つ前記プロセッサによって実行される表示機器駆動プログラムとを含み、前記表示機器駆動プログラムが前記プロセッサによって実行されたときに、上記何れか一項に記載の表示機器駆動方法のステップを実現する。
【0015】
また、上記目的を実現するために、本願はさらにコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提案し、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には表示機器駆動プログラムが記憶されており、前記表示機器駆動プログラムがプロセッサにより実行されたときに、上記何れか一項に記載の表示機器駆動方法のステップを実現する。
【0016】
本願の技術案は表示機器に適用される表示機器駆動方法を提案し、前記表示機器は、第1制御チップ、第2制御チップ、第3制御チップ及び発光部品を含み、前記方法は、前記第1制御チップによって、対象表示データを受信すると、前記対象表示データに基づいて、変換クロック信号、フレーム同期信号および前処理表示信号を得るステップと、前記第2制御チップによって、前記変換クロック信号と前記フレーム同期信号とに基づいて、結果クロック信号を得るステップであって、前記結果クロック信号の周期と前記フレーム同期信号の周期とが既定条件を満たすステップと、前記第2制御チップによって、前記前処理表示信号に基づいて、結果表示信号を得るステップと、前記第3制御チップによって、前記クロック信号と前記結果表示信号とに基づいて、前記発光部品を点灯させるステップと、を含む。従来の表示機器駆動方法によれば、第2制御チップは、フレーム同期信号により、既定クロック信号を得るが、既定クロック信号の周期は一定値であり、一方、フレーム同期信号の周期は可変値であるため、既定クロック信号の周期とフレーム同期信号の周期とが既定条件を満たさず、第3制御チップが既定クロック信号と結果表示信号とに基づいて発光部品を点灯させると、発光部品の発光が不安定になり、表示画面がちらつき、表示機器の表示効果が悪い。一方、本願によれば、第2制御チップによって、第1制御チップの変換クロック信号とフレーム同期信号とに基づいて、結果クロック信号を得て、前記結果クロック信号の周期と前記フレーム同期信号の周期とは既定条件を満たし、第3制御チップによって、結果クロック信号と結果表示信号とに基づいて、発光部品を点灯させると、発光部材の発光が安定し、表示画面がちらつかず、表示機器の表示効果が優れているので、本願の表示機器駆動方法を利用して、表示機器の表示効果が悪いという技術的問題を解決した。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本願の実施例及び従来技術の技術案をより明確に説明するために、以下では、実施例或いは従来技術の説明に必要とされる添付図面を簡単に紹介する。下記説明における添付図面は本願の一部の実施例に過ぎないことは明らかであって、当業者にとって、創造的な労働を行うことなく、これらの添付図面が示す構造により他の添付図面を得ることができる。
【
図1】本願の実施例の案に係るハードウェア運転環境の表示機器構造模式図である。
【
図2】本願の表示機器駆動方法の第1実施例の模式フローチャートである。
【
図3】本願の表示機器駆動方法の各信号の模式図である。
【
図4】本願の表示機器駆動装置の第1実施例の構造ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
添付図面を参照して、実施例と組み合わせて本願目的の実現、機能特徴及び長所をさらに説明する。
【0019】
以下では、本願実施例における図面と組み合わせ、本願実施例における技術案を明確且つ完全に説明する。説明される実施例は本願の全ての実施例ではなく、本願の一部の実施例に過ぎないことは明らかである。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行わないことを前提に得た全ての他の実施例は、本願の保護する範囲に属す。
【0020】
図1を参照し、
図1は本願の実施例の案に係るハードウェア運転環境の表示機器構造模式図である。
【0021】
表示機器は、携帯電話、スマートフォン、またはノートパソコンなどであってもよい。
【0022】
通常、表示機器は、少なくとも1つのプロセッサ301と、メモリ302と、前記メモリに記憶されて且つ前記プロセッサ上で実行できる表示装置駆動プログラムとを含み、前記表示装置駆動プログラムは、前述した表示装置駆動方法のステップを実現するように構成されている。
【0023】
プロセッサ301は、例えば4コアプロセッサ、8コアプロセッサなどのように、1つまたは複数のプロセッサコアを含むことができる。プロセッサ301は、DSP(Digital Signal Processing、デジタル信号処理)、FPGA(Field-Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)、PLA(Programmable Logic Array、プログラマブルロジックアレイ)のうちの少なくとも1つのハードウェア形態で実現することができる。プロセッサ301は、メインプロセッサとコプロセッサを含んでもよい。メインプロセッサは、通常状態でのデータを処理するように構成されたプロセッサであり、CPU(Central Processing Unit、中央処理装置)とも呼ばれ、コプロセッサは、スタンバイ状態でのデータを処理するように構成された低消費電力プロセッサである。いくつかの実施例において、プロセッサ301にはGPU(Graphics Processing Unit、画像処理装置)が統合されていてもよく、GPUは、ディスプレイによって表示される必要のあるコンテンツのレンダリングおよび描画を担うように構成されている。プロセッサ301はまた、AI(Artificial Intelligence、人工知能)プロセッサを含んでもよく、当該AIプロセッサは、表示機器駆動方法のモデルが自律的に訓練および学習できるようにして、効率および精度を向上させることができるように、表示機器駆動方法に関する操作を処理するように構成されている。
【0024】
メモリ302は、1つまたは複数のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含むことができるが、このコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は非一時的であってもよい。メモリ302はさらに、高速ランダムアクセスメモリ、および不揮発性メモリ、例えば1つまたは複数の磁気ディスク記憶装置、フラッシュメモリ記憶装置を含んでもよい。いくつかの実施例において、メモリ302内の非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、少なくとも1つの命令を記憶するように構成され、当該少なくとも1つの命令は、プロセッサ301に実行されることにより、本願における方法の実施例が提供する表示機器駆動方法を実施する。
【0025】
いくつかの実施例において、端末はさらに、通信インターフェース303および少なくとも1つの周辺機器を備えてもよい。プロセッサ301、メモリ302および通信インターフェース303の間は、バスまたは信号ライン介して接続されていてもよい。各周辺機器は、バス、信号ラインまたは回路基板を介して、通信インターフェース303に接続することができる。具体的には、周辺機器は、無線周波数回路304、ディスプレイ305および電源306のうちの少なくとも1つを含む。
【0026】
通信インターフェース303は、I/O(Input/Output、入力/出力)関連の少なくとも1つの周辺機器をプロセッサ301およびメモリ302に接続するように構成されてもよい。いくつかの実施例において、プロセッサ301、メモリ302および通信インターフェース303は、同一のチップまたは回路基板に集積され、いくつかの他の実施例において、プロセッサ301、メモリ302および通信インターフェース303のうちのいずれか1つまたは2つが別個のチップまたは回路基板に実装されてもよく、本実施例ではそれについて制限を設けない。
【0027】
無線周波数回路304は、電磁信号とも呼ばれるRF(Radio Frequency、無線周波数)信号を送受信するように構成されている。無線周波数回路304は、電磁信号によって通信ネットワークおよび他の通信装置と通信する。無線周波数回路304は、電気信号を電磁信号に変換して送信するか、又は受信した電磁信号を電気信号に変換する。あるいは、無線周波数回路304は、アンテナシステム、RFトランシーバ、1つまたは複数の増幅器、チューナ、発振器、デジタル信号プロセッサ、符号化/復号化チップセット、サブスクライバアイデンティティモジュールなどを含んでもよい。無線周波数回路304は、少なくとも1つの無線通信プロトコルによって他の端末と通信することができる。この無線通信プロトコルは、メトロポリタンエリアネットワーク、各世代の移動通信ネットワーク(2G、3G、4Gおよび5G)、無線ローカルエリアネットワークおよび/またはWiFi(Wireless Fidelity、ワイヤレスフィデリティ)ネットワークを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施例において、無線周波数回路304はさらに、NFC(Near Field Communication、近距離無線通信)関連の回路を含んでもよいが、本願はそれについて制限を設けない。
【0028】
ディスプレイ305は、UI(User Interface、ユーザインターフェース)を表示するように構成されている。このUIは、図形、テキスト、アイコン、動画、およびそれらの任意の組み合わせを含むことができる。ディスプレイ305がタッチディスプレイである場合、ディスプレイ305はさらに、ディスプレイ305の表面または表面上方のタッチ信号を収集する能力を有する。このタッチ信号は、制御信号としてプロセッサ301に入力されて処理されることができる。この場合、ディスプレイ305はさらに、ソフトボタンおよび/またはソフトキーボードとも呼ばれる仮想ボタンおよび/または仮想キーボードを提供するように構成されてもよい。いくつかの実施例において、ディスプレイ305は一個で、電子装置のフロントパネルとしてもよく、別のいくつかの実施例において、ディスプレイ305は少なくとも2個で、それぞれ電子装置の異なる表面に配置されるか、または折り畳み設計としてもよく、さらにいくつかの実施例において、ディスプレイ305はフレキシブルディスプレイで、電子装置の湾曲した表面又は折り畳み面に設置されてもよい。ひいては、ディスプレイ305は、矩形ではない不規則な図形、すなわち異形ディスプレイとして設けられてもよい。ディスプレイ305は、LCD(Liquid Crystal Display、液晶ディスプレイ)、OLED(Organic Light-Emitting Diode、有機発光ダイオード)などの材質で作製することができる。
【0029】
電源306は、電子装置内の各部品に電力を供給するように構成されている。電源306は、交流電源、直流電源、使い捨て電池または充電可能な電池であってもよい。電源306が充電可能な電池を含む場合、この充電可能な電池はケーブル充電またはワイヤレス充電をサポートすることができる。この充電可能な電池は、急速充電技術をサポートするように構成されてもよい。
図1に示す構造は表示機器に対する限定を構成せず、図示より多い或いは少ない部品を含んでもよく、或いは一部の部品を組み合わせたり、異なる部品配置としたりしてもよいことは、当業者であれば理解できるであろう。
【0030】
また、本願の実施例はさらにコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提案し、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には表示機器駆動プログラムが記憶されており、前記表示機器駆動プログラムがプロセッサにより実行されたときに、以上に記載の表示機器駆動方法のステップを実現する。したがって、ここでは説明を省く。また、同じ方法を用いたことによる有益効果についても、説明を省く。本願に係るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体の実施例に開示されていない技術的詳細については、本願の方法の実施例の説明を参照されたい。一例として、プログラム命令は、1つの表示機器上で実行されるように、または1つの場所にある複数の表示機器上で実行されるように、または複数の場所に分布して且つ通信ネットワークを介して相互接続された複数の表示機器上で実行されるように配置することができる。
【0031】
上述した実施例の方法のうちの全てのフローまたは一部のフローを実施することは、コンピュータプログラムを通して関連するハードウェアに命令することによって達成されることができ、上述したプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されていてもよく、このプログラムは、実行される場合、上述した各方法の実施例のようなフローを含んでもよいことは、当業者であれば理解できるであろう。ここで、上述したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、磁気ディスク、光ディスク、読み取り専用記憶メモリ(ROM:Read-Only Memory)、またはランダム記憶メモリ(RAM:Random Access Memory)などであってもよい。
【0032】
上述したハードウェア構成に基づいて、本願の表示機器駆動方法の実施例を提案する。
【0033】
図2を参照し、
図2は本願における、表示機器に適用される表示機器駆動方法の第1実施例の模式フローチャートであり、前記表示機器は、第1制御チップ、第2制御チップ、第3制御チップ及び発光部品を含み、前記方法は以下のステップを含む。
【0034】
ステップS11において、前記第1制御チップによって、対象表示データを受信すると、前記対象表示データに基づいて、変換クロック信号、フレーム同期信号および前処理表示信号を得る。
【0035】
なお、本願の実施主体は表示機器であり、表示機器は通常、mini LEDまたはMicro LEDバックライト技術に基づく表示機器であり、表示機器には、表示機器駆動プログラムがインストールされており、表示機器が表示機器ドライバを実行するときに、本願の表示機器駆動方法のステップを実現する。
【0036】
具体的には、前記第1制御チップはロジックボード(TCON)であり、前記第2制御チップはシングルチップマイコン(MCU)であり、前記第3制御チップは発光ダイオード駆動チップであり、前記発光部品は発光ダイオード(すなわちLED)である。通常、第1制御チップは、システム制御チップ(例えばSOC)からの対象表示データを受信し、変換クロック信号(CPV信号)、フレーム同期信号(Vsync信号)及び前処理表示信号(SPIデータ信号)を得るために、対象表示データを第1制御チップによって予備処理する必要がある。
【0037】
なお、本願では、対象表示データはフレーム単位で送信され、すなわち、1つの対象表示データは1フレームの画像に対応するデータであり、システム制御チップが1フレームの画像に対応する対象表示データを送信するたびに、第1制御チップによってそのフレームの画像に対応する対象表示データを処理する。第1制御チップは、当該フレームの画像に対応する対象表示データの処理を完了させた後、次のフレームの画像に対応する対象表示データを受信すると、引き続きステップS11を繰り返す。
【0038】
また、各1フレーム画像に対応する対象表示データのフレーム周期(Frame時間、すなわちフレーム同期信号の周期)が異なり、変換クロック信号(CPV信号)は、このFrame時間に基づいて得られるので、変換クロック信号の周期とフレーム同期信号の周期とが対応する。
【0039】
通常、変換クロック信号は、複数のサブ変換クロック信号を含み、各サブ変換クロック信号の周期は全て同一であり、変換クロック信号の周期は即ち、複数のサブ変換クロック信号の周期の和である。
【0040】
ステップS12において、前記第2制御チップによって、前記変換クロック信号と前記フレーム同期信号とに基づいて、結果クロック信号を得て、前記結果クロック信号の周期と前記フレーム同期信号の周期とは、既定条件を満たす。
【0041】
ステップS13において、前記第2制御チップによって、前記前処理表示信号に基づいて、結果表示信号を得る。
【0042】
なお、前記結果クロック信号は、複数のサブ結果クロック信号を含み、各サブ結果クロック信号の周期は全て同じであり、前記結果クロック信号の周期は、複数のサブ結果クロック信号の周期の和であり、前記既定条件は、結果クロック信号の周期がフレーム同期信号の周期以下であり、かつ、結果クロック信号の周期とフレーム同期信号の周期との差が比較的小さくなるように、結果クロック信号の周期とフレーム同期信号の周期との比が既定区間内にあることである。既定区間は、ユーザが需要に応じて決定することができ、本願では限定されないが、通常、結果クロック信号の周期とフレーム同期信号の周期との比が区間(0.7,1)内にある。
【0043】
また、第3制御チップは前処理表示信号を利用できず、前処理表示信号にフォーマット変換を行って結果表示信号を得る必要があり、発光部品を点灯させるために第3制御チップによって結果表示信号を利用することができる。
【0044】
同時に、発光部品の点灯時間を制御するために、第3制御チップによって結果クロック信号を利用することもできる。
【0045】
具体的には、ステップS12は、前記第2制御チップによって、前記フレーム同期信号に基づいて、既定クロック信号を得るステップと、前記第2制御チップによって、前記既定クロック信号と前記変換クロック信号とに基づいて、前記結果クロック信号を得るステップと、を含む。
【0046】
ここで、前記既定クロック信号は、周期が同じである複数のサブ既定クロック信号を含み、前記変換クロック信号は、周期が同じである複数のサブ変換クロック信号を含み、前記の前記第2制御チップによって、前記既定クロック信号と前記変換クロック信号とに基づいて、前記結果クロック信号を得るステップは、前記第2制御チップによって、前記サブ変換クロック信号の周期に基づいて、調整周期を得るステップと、前記第2制御チップによって、前記サブ既定クロック信号の周期を前記調整周期に置き換えることで、前記結果クロック信号を得るステップと、を含む。
【0047】
なお、通常、第2制御チップによってクロック信号を予め設定し(既定クロック信号は、一定数のサブ既定クロック信号を含む)、既定クロック信号内のサブ既定クロック信号は既定周期を有し、変換クロック信号のうちサブ変換クロック信号の周期に基づいて、サブ既定クロック信号の調整期間が決定される、そして、サブ既定クロック信号のプリセット期間を前記調整期間に置き換える、調整された周期を有する新たなサブ既定クロック信号を得ることができるようにする。新しいサブ既定クロック信号は即ち上述したサブ結果クロック信号であり、複数のサブ結果クロック信号の和が即ちクロック信号である。当然のことながら、結果クロック信号内のサブ結果クロック信号の数が既定クロック信号内のサブ既定クロック信号の数と同じであり、サブ結果クロック信号の周期(前記調整周期)とサブ既定クロック信号の周期(前記既定周期)とが異なる。
【0048】
サブ結果クロック信号の周期は、サブ変換クロック信号の周期に基づいて得られるので、サブ結果クロック信号に対応する結果クロック信号の周期と、サブ変換クロック信号に対応する変換クロック信号の周期とは対応関係にある。それと同時に、変換クロック信号の周期とフレーム同期信号の周期とは対応しているので、結果クロック信号の周期とフレーム同期信号の周期ともさらに対応関係にある。すなわち、結果クロック信号の周期とフレーム同期信号の周期とは既定条件を満たす。
【0049】
さらに、前記の前記第2制御チップによって、前記サブ変換クロック信号の周期に基づいて、調整周期を得るステップは、前記第2制御チップによって、前記サブ変換クロック信号の周期と前記第2制御チップの既定パラメータとに基づいて、前記調整周期を得るステップを含む。
【0050】
ここで、前記既定パラメータは、前記第2制御チップの既定逓倍と前記第2制御チップの既定分周とを含み、前記の前記第2制御チップによって、前記サブ変換クロック信号の周期と前記第2制御チップの既定パラメータとに基づいて、前記調整周期を得るステップは、前記第2制御チップによって、前記サブ変換クロック信号の周期、前記既定逓倍及び前記既定分周に基づいて、前記調整周期を得るステップを含む。
【0051】
本願の一実施例において、前記の前記第2制御チップによって、前記サブ変換クロック信号の周期、前記既定逓倍及び前記既定分周に基づいて、前記調整周期を得るステップは、前記第2制御チップによって、前記サブ変換クロック信号の周期、前記既定逓倍及び前記既定分周に基づいて、式1により、前記調整周期を得るステップを含む。
【0052】
前記式1は
【数2】
であり、
ここで、T
GCLKは前記調整周期で、T
CPVは前記サブ変換クロック信号の周期で、Aは前記既定逓倍で、Bは前記既定分周である。
【0053】
なお、通常、変換クロック信号はM個のサブ変換クロック信号を含み、Mは自然数であり、Mは表示機器の解像度に基づいて得られる。また、既定クロック信号はN個のサブ既定クロック信号を含み、Nは自然数であり、Nは事前にセットされた一定数であり、通常は調整不可能である。本願において、既定クロック信号内のサブ既定クロック信号の周期を調整することで、結果クロック信号を得るが、結果クロック信号はN個のサブ結果クロック信号を含み、サブ結果クロック信号は即ち、サブ既定クロック信号の周期(既定周期)を調整周期に置き換えて得られる新しいサブ既定クロック信号である。
【0054】
ステップS14において、前記第3制御チップによって、前記結果クロック信号と前記結果表示信号とに基づいて、前記発光部品を点灯させる。
【0055】
第3制御チップは、表示信号に基づいて発光部品を点灯させることで対応する画面を表示し、結果クロック信号に基づいて発光部品の点灯時間を制御する。
【0056】
図3を参照し、
図3は本願の表示機器駆動方法の各信号の模式図である。
【0057】
従来の表示機器駆動方法において、第1制御チップによって、対象表示データを受信した後、それを前処理データ信号とフレーム同期信号とに変換し、第2制御チップによって、前処理データ信号とフレーム同期信号を、第3制御チップが利用可能な既定クロック信号と結果表示信号に変換し、第3制御チップは、既定クロック信号と結果表示信号とに基づいてLED(発光部品)を点灯させる。ここで、第2制御チップは、フレーム同期信号に応じて、事前にセットされた既定クロック信号を得るが、既定クロック信号はN個のサブ既定クロック信号を含み、サブ既定クロック信号の既定周期は何れもT1である。ここで、第2制御チップはT1に対してなんら調整することなく、既定クロック信号(N個のサブ既定クロック信号を含み、各サブ既定クロック信号の周期は何れもT1である)を直接適用する。
【0058】
通常、システム制御チップが送信する対象表示データに対応する1フレームの画像の信号源またはビデオコンテンツが異なるため、異なるフレーム画像のFrame時間(フレーム同期信号の周期)が異なる。それと同時に、第1制御チップは、システム制御チップから送信される対象表示データのフレーム時間を予測することができず、事前にセットされた既定クロック信号(N個のサブ既定クロック信号を含み、各サブ既定クロック信号の周期は何れもT1であり、ここで、N*T1で既定クロック信号の周期を表す)のみを利用できる。第3制御チップは、異なるframe時間に対応する結果表示信号を利用する場合、既定クロック信号に基づいてLED点灯時間の制御を行うことしかできない。
【0059】
フレーム同期信号の周期(すなわちFrame時間)と、既定クロック信号の周期(周期長さはN*T1である)とが互いに対応する場合、Frame時間はちょうど好適であり、既定クロック信号の周期が終了した後、時間t1が経つと、フレーム同期信号が終了し、t1は長すぎず、短すぎず、比較的好適である。フレーム同期信号のFrame時間が短いと、次のフレーム同期信号が既に始まったが、既定クロック信号の周期が終了するまでまだ時間t2が残っているため、信号が衝突し、LEDが点滅することがある。フレーム同期信号のFrame時間が長いと、既定クロック信号の周期が終了してt3後に、フレーム同期信号が終了し、LEDの表示効果が比較的悪く、ここで、t3が比較的長い。
【0060】
図3を参照すると、本願の表示機器駆動方法において、第1制御チップによって、対象表示データを受信した後、それを変換クロック信号、前処理データ信号とフレーム同期信号に変換し、第2制御チップは、フレーム同期信号と変換クロック信号とに基づいて、第3制御チップが利用可能な結果クロック信号を得て、前処理データ信号を第3制御チップが利用可能な結果表示信号に変換し、第3制御チップは、結果クロック信号と結果表示信号とに基づいてLEDを点灯させる。
【0061】
ここで、第2制御チップは、フレーム同期信号に応じて、事前にセットされた既定クロック信号を得るが、既定クロック信号はN個のサブ既定クロック信号を含み、各サブ既定クロック信号の既定周期はT1である。第2制御チップは、本願の表示機器駆動方法を利用し、サブ既定クロック信号の調整周期TGCLKを得て、前記サブ既定クロック信号の周期(既定周期)を前記調整周期に置き換えることで、サブ結果クロック信号を得るとともに、サブ結果クロック信号に基づいて、前記結果クロック信号を得る(結果クロック信号はN個のサブ結果クロック信号を含み、サブ結果クロック信号の周期はTGCLKで、結果クロック信号の周期はN*TGCLKである)。この場合、結果クロック信号の周期が変換クロック信号の周期(変換クロック信号の周期はM*TCPVである)に対応するので、結果クロック信号の周期とフレーム同期信号の周期(Frame時間)が互いに対応する。
【0062】
図3を参照し、結果クロック信号が終了した後、それぞれ時間t
4、t
5、とt
6が経過すると、フレーム同期信号も終了するが、ここで、t
4、t
5とt
6の相対的な長さは、長すぎず、短すぎず、比較的好適であり、LEDの点灯効果に影響を与えない。この場合、フレーム同期信号が終了した後も結果クロック信号が終了していないという状況も、結果クロック信号が終了してから長い時間が経過してもフレーム同期信号が終了していないという状況も起こらない。
【0063】
本願の技術案は表示機器に適用される表示機器駆動方法を提案し、前記表示機器は、第1制御チップ、第2制御チップ、第3制御チップ及び発光部品を含み、前記方法は、前記第1制御チップによって、対象表示データを受信すると、前記対象表示データに基づいて、変換クロック信号、フレーム同期信号および前処理表示信号を得るステップと、前記第2制御チップによって、前記変換クロック信号と前記フレーム同期信号とに基づいて、結果クロック信号を得るステップであって、前記結果クロック信号の周期と前記フレーム同期信号の周期とは既定条件を満たすステップと、前記第2制御チップによって、前記前処理表示信号に基づいて、結果表示信号を得るステップと、前記第3制御チップによって、前記クロック信号と前記結果表示信号とに基づいて、前記発光部品を点灯させるステップと、を含む。従来の表示機器駆動方法によれば、第2制御チップは、フレーム同期信号により、既定クロック信号を得るが、既定クロック信号の周期は一定値であり、一方、フレーム同期信号の周期は可変値であるため、既定クロック信号の周期とフレーム同期信号の周期とが既定条件を満たさず、第3制御チップが既定クロック信号と結果表示信号とに基づいて発光部品を点灯させると、発光部品の発光が不安定になり、表示画面がちらつき、表示機器の表示効果が悪い。一方、本願によれば、第2制御チップによって、第1制御チップの変換クロック信号とフレーム同期信号とに基づいて、結果クロック信号を得て、前記結果クロック信号の周期と前記フレーム同期信号の周期とは既定条件を満たし、第3制御チップによって、結果クロック信号と結果表示信号とに基づいて、発光部品を点灯させると、発光部材の発光が安定し、表示画面がちらつかず、表示機器の表示効果が優れているので、本願の表示機器駆動方法を利用して、表示機器の表示効果が悪いという技術的問題を解決した。
【0064】
図4を参照し、
図4は本願における、表示機器に適用される表示機器駆動装置の第1実施例の構造ブロック図であり、前記表示機器は、第1制御チップ、第2制御チップ、第3制御チップ及び発光部品を含み、前記装置は、
対象表示データを受信すると、前記対象表示データに基づいて、変換クロック信号、フレーム同期信号および前処理表示信号を得るように構成された受信モジュール10と、
前記変換クロック信号と前記フレーム同期信号とに基づいて、結果クロック信号を得るように構成された第1取得モジュール20であって、前記結果クロック信号の周期と前記フレーム同期信号の周期とが既定条件を満たす第1取得モジュール20と、
前記前処理表示信号に基づいて結果表示信号を得るように構成された第2取得モジュール30と、
前記結果クロック信号と前記結果表示信号とに基づいて、前記発光部品を点灯させるように構成された点灯モジュール40と、を含む。
【0065】
以上に述べたのは本願の好ましい実施例に過ぎず、それによって本願の特許範囲を制限するわけではない。本願の出願構想の下で、本願の明細書及び添付図面の内容を利用してなされた等価構造変換、或いは他の関連する技術分野への直接/間接的な応用は、何れも本願の特許の保護範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0066】
301 プロセッサ、
302 メモリ、
303 通信インターフェース、
304 無線周波数回路、
305 ディスプレイ、
306 電源、
10 受信モジュール、
20 第1取得モジュール、
30 第2取得モジュール、
40 点灯モジュール。
【国際調査報告】