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特表2023-516267容器の首部に固定することが意図されたキャッピング装置および容器とキャッピング装置とを備える組立品
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  • 特表-容器の首部に固定することが意図されたキャッピング装置および容器とキャッピング装置とを備える組立品 図1
  • 特表-容器の首部に固定することが意図されたキャッピング装置および容器とキャッピング装置とを備える組立品 図2
  • 特表-容器の首部に固定することが意図されたキャッピング装置および容器とキャッピング装置とを備える組立品 図3
  • 特表-容器の首部に固定することが意図されたキャッピング装置および容器とキャッピング装置とを備える組立品 図4
  • 特表-容器の首部に固定することが意図されたキャッピング装置および容器とキャッピング装置とを備える組立品 図5
  • 特表-容器の首部に固定することが意図されたキャッピング装置および容器とキャッピング装置とを備える組立品 図6
  • 特表-容器の首部に固定することが意図されたキャッピング装置および容器とキャッピング装置とを備える組立品 図7
  • 特表-容器の首部に固定することが意図されたキャッピング装置および容器とキャッピング装置とを備える組立品 図8
  • 特表-容器の首部に固定することが意図されたキャッピング装置および容器とキャッピング装置とを備える組立品 図9
  • 特表-容器の首部に固定することが意図されたキャッピング装置および容器とキャッピング装置とを備える組立品 図10
  • 特表-容器の首部に固定することが意図されたキャッピング装置および容器とキャッピング装置とを備える組立品 図11
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-19
(54)【発明の名称】容器の首部に固定することが意図されたキャッピング装置および容器とキャッピング装置とを備える組立品
(51)【国際特許分類】
   B65D 55/16 20060101AFI20230412BHJP
【FI】
B65D55/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022545145
(86)(22)【出願日】2021-01-25
(85)【翻訳文提出日】2022-08-25
(86)【国際出願番号】 ES2021070051
(87)【国際公開番号】W WO2021148707
(87)【国際公開日】2021-07-29
(31)【優先権主張番号】P202030056
(32)【優先日】2020-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】ES
(31)【優先権主張番号】P202030057
(32)【優先日】2020-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】ES
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522294660
【氏名又は名称】ベタパック、エス・エー・ユー
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベロア・ガルシア、フランシスコ、ザビエル
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AB01
3E084BA01
3E084CA01
3E084DA01
3E084DB12
3E084FA01
3E084FB01
3E084GA01
3E084GA06
3E084GB01
3E084GB06
3E084HA01
3E084HD01
3E084KB01
3E084LB02
(57)【要約】
本発明は、オリフィス(3)を含む容器の首部(2)に固定されることが意図されたキャッピング装置に関し、このキャッピング装置は、
首部(2)に形成された螺旋状ねじ部(6)と協働することが意図された螺旋状ねじ部(6)を有するキャップ(1)と、
首部(2)に軸方向に固定された下部リング(9)と、
キャップ(1)を下部リング(9)に連結するヒンジ装置と
を含み、更に、キャップ(1)を傾斜開位置に係止するように構成されたキャップ係止装置(1)を含み、そのような係止装置は、2つのブレード(11、12)の間に形成され、キャップ(1)が傾斜開位置にある時に容器の首部(2)に当接するように構成されたビーズ(22)を含み、ヒール(22)は、螺旋状ねじ部の列(7)の少なくとも1つのリブが形成された内面を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
穴(3)を含む容器の首部(2)に取り付けることが意図されたキャッピング装置であって、
上壁(13)および外周スカート(14)を含むキャップ(1)であって、前記外周スカート(14)は、
軸Xの周囲で前記首部(2)の前記キャップ(1)を螺合解除して、前記キャップ(1)を、前記上壁(13)が前記首部の穴(3)を閉じ前記外周スカート(14)が前記首部(2)を取り囲む閉位置から、前記キャップ(1)が前記首部(2)から取り外される解放位置に向かって動かし、
前記キャップ(1)を前記首部(2)に螺合し、前記キャップ(1)を前記解放位置から前記閉位置まで動かす
ことを可能にするために前記首部(2)に形成された螺旋状ねじ部(6)と協働することが意図された、一連のリブによって形成された螺旋状ねじ部(7)を有する、キャップ(1)と、
前記首部(2)に軸方向に固定され、前記X軸に沿って前記首部(2)の周囲で回動可能である下部リング(9)と、
前記キャップ(1)を前記下部リング(9)に連結するヒンジ装置であって、前記外周スカート(14)および前記下部リング(9)を連結し、前記解放位置と、前記キャップ(1)が前記首部の穴(2)から外れる傾斜開位置との間で前記キャップ(1)を回転させるために配置された2つのプレート(11、12)を含むヒンジ装置と、
を含み、
前記キャップ(1)を前記傾斜開位置に係止するように構成された係止装置を更に含み、そのような係止装置は、前記2つのシート(11、12)の間で前記外周スカート(14)に形成され、前記キャップ(1)が前記傾斜開位置にある時に前記容器の前記首部(2)に当接するように構成されたビーズ(22)を含み、前記ビーズ(22)は、前記螺旋状ねじ部の列(7)の少なくとも1つのリブが形成された内面を有する、キャッピング装置。
【請求項2】
前記下部リング(9)は、前記下部リング(9)内に径方向に突出し、前記下部リング(9)を前記容器の前記首部(2)に軸方向に保持するために前記結合カラー(5)の下に配置されることが意図された結合要素(18)を備える第1のセクタ(16)と、第2のセクタ(17)とを含み、前記下部リング(9)の前記第1のセクタ(16)および前記第2のセクタ(17)は、前記第2のセクタ(17)が前記第1のセクタ(16)に対し、前記第2のセクタ(17)が前記係止カラー(5)の下に位置することが意図された下降位置と、前記第2のセクタ(17)が前記係止カラー(5)より少なくとも部分的に上に配置されることが意図された上昇位置との間で回転するように互いにヒンジ接続される、請求項1に記載のキャッピング装置。
【請求項3】
前記下部リング(9)の前記第1のセクタ(16)は、前記第2のセクタ(17)と径方向に対向する前部領域(19)と、前記第1のセクタ(16)の前記前部領域(19)と前記第2のセクタ(17)との間に各々が配置された2つの結合領域(20、21)とを含み、前記結合部(18)は、前記2つの結合領域(20、21)にのみ配置され、前記下部リング(9)の径方向の動きを可能にし、前記第2のセクタ(17)が前記下降位置と前記上昇位置との間で動く際に前記結合カラー(5)の両側で前記第2のセクタ(17)の一部を通過し易くすることが可能である、請求項2に記載のキャッピング装置。
【請求項4】
前記結合要素(18)は、径方向内側に突出する突起である、請求項3に記載のキャッピング装置。
【請求項5】
前記ヒンジ装置(10)は、Pb二分面によって二等分される第1の角度間隔にわたり延び、前記キャップ(1)の前記外周スカート(14)に形成された前記螺旋状ねじ部(7)は、第1の方向に沿ってX軸の周囲に展開するとともに、下端および上端を有し、前記螺旋状ねじ部(7)の前記下端は、前記Pb二分面と、前記第1の方向と反対の第2の方向に沿って前記Pb二分面から160°の位置にある径方向平面との間に画定された第2の角度間隔に配置される、請求項1~4のいずれかに記載のキャッピング装置。
【請求項6】
排出穴(3)と、結合カラー(5)と、螺旋状ねじ部(6)とを含む首部(2)を備える容器と、請求項1~5のいずれかに記載のキャッピング装置とを備える組立品であって、前記下部リング(9)は、前記首部(2)に軸方向に固定され、前記X軸に沿って前記首部(2)の周囲で回転して動く、組立品。
【請求項7】
前記キャッピング装置は、前記キャップ(1)を前記傾斜開位置に係止するように構成された係止装置も含み、そのような係止装置は、前記キャップ(1)から径方向外側に突出し、前記キャップ(1)が前記傾斜開位置から前記解放位置まで動く際、前記首部(2)の前記カラー(5)に当接して、前記下降位置と前記上昇位置との間の前記第2のセクタ(17)の動きを補助するために、前記第2のセクタ(17)に、径方向外側に向けられた成分および軸方向上方に向けられた成分を有する引張力を加えるように構成された止め具(23)を含む、請求項6に記載の組立品。
【請求項8】
前記止め具(23)は、前記キャップ(1)が前記解放位置から前記傾斜開位置まで動く際、前記止め具(23)が前記下部リング(9)の前記第2のセクタ(17)の上端に当接し、前記第2のセクタ(17)を前記上昇位置から前記下降位置まで動かすように構成される、請求項7に記載の組立品。
【請求項9】
前記係止装置は、前記キャップ(1)の前記外周スカート(14)に形成され、軸方向に延びるビーズ(22)も含み、前記ビーズ(22)は、前記キャップ(1)が前記傾斜開位置から前記解放位置まで動く際、前記容器の前記首部(2)に形成された前記螺旋状ねじ部(6)の螺旋状リブに当接し、前記下降位置から前記上昇位置への前記第2のセクタ(17)の動きを補助するために、前記第2のセクタ(17)に、径方向外側に向けられた成分および軸方向上方に向けられた成分を有する牽引力を加えるように構成される、請求項7または8に記載の組立品。
【請求項10】
前記ヒンジ装置(10)は、2つのプレート(11、12)を含み、前記ビーズ(22)は、前記2つのプレート(11、12)の間に形成される、請求項9に記載の組立品。
【請求項11】
前記止め具(23)は、前記ビーズ(22)から径方向外側に突出する、請求項9に記載の組立品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器と、栓を備え、栓を容器の首部に固定された状態に保つことを可能にし、それによって栓の完全な紛失を防止するキャッピング装置とを備える組立品に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献ES1232089Uは、容器の首部に軸方向に固定されることが意図された下部リングと、容器のパッキン押えに形成された追加のねじ部に取り付けられることが意図されたねじ部およびキャップを下部リングに接合する接合部を含むキャップとを含むキャッピング装置を開示する。下部リングは、下部リングを容器のパッキン押えに保持することが意図されたアタッチメント手段を含む。アタッチメント手段が存在する部分は、下部リングの径の25~75%に及ぶ。ヒンジ装置によってストッパに連結された下部リングの一部にはアタッチメント手段が存在せず、これにより、その部分が下降位置と上昇位置との間で回転すること、特にストッパを螺合解除することが可能である。また、キャップは、下部リングに形成された相補的なラチェット手段と協働することが意図されたラチェット手段を含み、それによってキャップが傾斜開位置に保持されることが可能である。
【0003】
このキャッピング装置は、十分に優れたものではない。特に、このキャッピング装置は、圧力に対する不十分な抵抗を示す可能性があり、特に炭酸飲料を保管することが意図された場合、容器内の過度に大きな圧力によってキャップが不用意に開きやすい。
【0004】
また、接合部によってキャップに連結された下部リングの部分へのアタッチメント手段がないにもかかわらず、キャップを傾斜開位置から閉位置に動かさなくてはならない時、キャップに連結された下部リングの部分を上昇位置に回転させるためのキャップの取扱いが容易ではない。
【発明の概要】
【0005】
本発明の基本概念は、容器の首部に取り付けられた状態でキャップを保持することを可能にする、信頼性が高く製造および使用が容易なキャッピング装置を提案することである。
【0006】
1つの実施形態によると、本発明は、オリフィスを含む容器の首部に取り付けることが意図されたキャッピング装置を提供し、このキャッピング装置は、
上壁および外周スカートを含むキャップであって、外周スカートは、
軸Xの周囲で首部のキャップを螺合解除して、キャップを、上壁が首部の穴を閉じ外周スカートが首部を取り囲む閉位置から、キャップが首部から取り外される解放位置に向かって動かし、
キャップを首部に螺合し、キャップを解放位置から閉位置まで動かす
ことを可能にするために首部に形成された螺旋状ねじ部と協働することが意図された、一連のリブによって形成された螺旋状ねじ部を有する、キャップと、
首部に軸方向に固定され、X軸に沿って首部の周囲で回転して動く下部リングと、
キャップを下部リングに接合するヒンジ装置であって、外周スカートおよび下部リングを連結し、解放位置と、キャップが首部の穴から外れる傾斜開位置との間でキャップを回転させるために配置された2つのプレートを含むヒンジ装置と
を含み、
キャップを傾斜開位置に係止するように構成された係止装置を更に含み、そのような係止装置は、2つのシートの間で外周スカートに形成され、キャップが傾斜開位置にある時に容器の首部に当接するように構成されたビーズを含み、ビーズは、螺旋状ねじ部の列の少なくとも1つのリブが形成された内面を有する。
【0007】
これにより、キャッピング装置の圧力抵抗が大きくなることが可能である。
【0008】
他の有利な実施形態により、この形式のキャッピング装置は、以下の特徴の1または複数を有し得る。
【0009】
1つの実施形態によると、下部リングは、下部リング内に径方向に突出し、下部リングを容器の首部に軸方向に保持するために結合カラーの下に配置されることが意図された結合要素を備える第1のセクタと、第2のセクタとを含み、下部リングの第1のセクタおよび第2のセクタは、第2のセクタが第1のセクタに対し、第2のセクタが係止カラーの下に位置することが意図された下降位置と、第2のセクタが係止カラーより少なくとも部分的に上に配置されることが意図された上昇位置との間で回転するように、互いにヒンジ接続される。
【0010】
1つの実施形態によると、下部リングの第1のセクタは、第2のセクタと径方向に対向する前部領域と、第1のセクタの前部領域と第2のセクタとの間に各々が配置された2つの結合領域とを含み、結合要素は、2つの結合領域にのみ配置され、下部リングの径方向の動きを可能にし、第2のセクタが下降位置と上昇位置との間で動く際に結合カラーの両側で第2のセクタの一部を通過し易くすることが可能である。このようにして、第2のセクタを下降位置と上昇位置との間で動かすために下部リングに加えられる引張力が小さくなり、キャッピング装置の使用が容易になる。
【0011】
1つの実施形態によると、結合要素は、径方向内側に突出する突起である。
【0012】
実施形態により、第2のセクタは、90°~150°の角度範囲にわたり延びる。
【0013】
実施形態により、第2のセクタの前部は、90°~150°の角度範囲にわたり延びる。
【0014】
実施形態により、2つの取付け領域の各々は、30°~90°の角度範囲にわたり延びる。
【0015】
1つの実施形態によると、ヒンジ装置は、Pb二分面によって二等分される第1の角度間隔にわたり延び、2つのヒンジ領域は、Pb二分面に関して対称な角度部分に及ぶ。
【0016】
1つの実施形態によると、ヒンジ装置は、Pb二分面によって二等分される第1の角度間隔にわたり延び、キャップの外周スカートに形成された螺旋状ねじ部は、第1の方向に沿ってX軸の周囲に展開するとともに、下端および上端を有し、螺旋状ねじ部の下端は、Pb二分面と、第1の方向と反対の第2の方向に沿ってPb二分面から160°の位置にある径方向平面との間に画定された第2の角度間隔に配置される。これにより、キャップが傾斜開位置から閉位置まで動く時にキャップを首部に結合することが容易になる。
【0017】
1つの実施形態によると、本発明は、排出穴と、結合カラーと、螺旋状ねじ部とを含む首部を備える容器と、上述したキャッピング装置とを備える組立品であって、下部リングが、首部に軸方向に固定され、首部において上記X軸の周囲で回転して動く組立品にも関する。
【0018】
実施形態により、キャッピング装置は、キャップを傾斜開位置に係止するように構成された係止装置も含み、係止装置は、キャップから径方向外側に突出し、キャップが傾斜開位置から、第2のセクタで使用するために解放位置まで動く際、首部の取付けカラーに当接して、下降位置と上昇位置との間の第2のセクタの動きを補助するために、径方向外側に向けられた成分および軸方向上方に向けられた成分を有する引張力を加えるように構成された止め具を含む。これにより、特にキャップを傾斜開位置から閉位置まで動かす必要がある時のキャッピング装置の使用が更に容易になる。
【0019】
1つの実施形態によると、止め具は、キャップが解放位置から傾斜開位置まで動く際、止め具が下部リングの第2のセクタの上端に当接し、第2のセクタを上昇位置から下降位置まで動かすように構成される。これもまた、キャッピング装置の使用を容易にする。
【0020】
実施形態により、係止装置は、キャップの外周スカートに形成され、軸方向に延びるビーズも含み、ヒールは、キャップが傾斜開位置から解放位置まで動く際、容器の首部に形成された螺旋状ねじ部の螺旋状リブに当接し、下降位置から上昇位置への第2のセクタの動きを補助するために、第2のセクタに、径方向外側に向けられた成分および軸方向上方に向けられた成分を有する引張力を加えるように構成される。これもまた、キャッピング装置の使用を容易にする。
【0021】
実施形態により、ヒンジ装置は2つのブレードを含み、ヒールは2つのブレード間に形成される。
【0022】
実施形態により、止め具は、ヒールから径方向外側に突出する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明は、添付図面を参照する、限定ではなく単に例示として提供される本発明のいくつかの特定の実施形態に関する以下の説明において、より適切に理解され、他の目的、詳細、および利点が明らかになる。
【0024】
図1】キャッピング装置を斜め前方から見た斜視図である。
図2図1のキャッピング装置を受けることが意図された容器首部の断面図である。
図3】容器の首部に取り付けられたキャッピング装置の側面図であり、容器の首部と係合していない解放位置にあるキャッピング装置のキャップを示す。
図4】容器の首部に取り付けられたキャッピング装置の斜視図であり、キャップが首部のオリフィスから取り外された傾斜開位置にあるキャッピング装置のキャップを示す。
図5】キャッピング装置の側面斜視図である。
図6】キャッピング装置の別の側面斜視図である。
図7】キャッピング装置の背面斜視図である。
図8】キャッピング装置の正面斜視図である。
図9】容器の首部に取り付けられたキャッピング装置の断面図であり、キャップが首部のオリフィスから取り外された傾斜開位置にあるキャッピング装置のキャップを示す。
図10】容器の首部に取り付けられたキャッピング装置の断面図であり、解放位置と傾斜開位置との間の中間位置にあるキャッピング装置のキャップを示す。
図11】容器の首部に取り付けられたキャッピング装置の斜視図であり、傾斜開位置にあるキャッピング装置のキャップを示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
説明および図面において、軸Xは、キャッピング装置のキャップ1が容器の首部2に螺合される時の回転軸に対応する。慣例により、「径方向」の向きは、軸Xに直交するように方向付けられ、軸方向の向きは、軸Xに平行に方向付けられる。「外部」および「内部」という用語は、X軸を基準として、ある要素の別の要素に対する相対位置を定義するために用いられ、軸Xに近い要素は、外周に径方向に位置する外部要素に対して内部と分類される。
【0026】
「上」および「下」という用語は、首部2のオリフィス3が上方に向けられ、キャップ1が容器の首部2における閉位置にある位置を基準として、ある要素の別の要素に対する相対位置を定義するために用いられ、低い方に配置されることが意図された要素は下と称され、高い方に配置されることが意図された要素は上と称される。「前」および「後」という用語は、軸Xに垂直である径に沿って、ある要素の別の要素に対する相対位置を定義するために用いられる。
【0027】
図1~10を参照して、特に図1に表されるキャッピング装置と、特に図2に表される首部2を備える容器とを備える組立品が以下で説明される。
【0028】
図2に示すように、容器の首部2は、容器の内容物を注出することを可能にするオリフィス3が形成された上端を有する。容器の首部2は、径方向外側に突出する支持カラー4と、径方向外側に突出し、支持カラー4とオリフィス3との間に軸方向に配置された係合カラー5とを含む。支持カラー4とオリフィス3との間に、円筒部が軸方向に形成される。一方、首部2は、係合カラー5とオリフィス3との間に軸方向に配置され、首部2の外側表面から外部に向かって径方向に突出する、一連の螺旋状リブによって形成された螺旋状ねじ部6を含む。螺旋状ねじ部6は、キャッピング装置のキャップ1上に形成された一連の螺旋状リブで形成された相補的な螺旋状ねじ部7と協働することが意図される。
【0029】
1つの実施形態によると、首部2に形成された螺旋状ねじ部6およびキャップ1に形成された螺旋状ねじ部7は断続的である。言い換えると、隣接する螺旋状リブは、通気口を形成し、特に、キャップ1が首部2に取り付けられている間、容器内に存在する気体を排出することを可能にする空間によって分離されている。 キャッピング装置は、容器の首部2に保持される下部リング9と、容器のオリフィス3を密封するために覆うことが意図されたキャップ1と、キャップ1を下部リング9と接合するヒンジ装置10と、キャップ1を図4図9、および図11に示す傾斜開位置に係止するために配置された係止装置とを含む。傾斜開位置において、キャップ1は容器のオリフィス3から取り外され、容器の内容物の注出は妨げられない。
【0030】
図7および図8に示すように、ヒンジ装置10は、垂直二分面Pbによって二等分される角度範囲S1にわたり延びる。
【0031】
図1を再び参照すると、キャップ1は、上記キャップ1が閉位置にある時に首部2のオリフィス3の反対側に、軸Xに実質的に直交して配置されることが意図された上壁13を含む。キャップ1は更に、キャップ1が閉位置にある時に容器の首部2を取り囲むことが意図された外周スカート14を含む。外周スカート14は、上記上壁13の外周から、上壁13に垂直に下方へ延びる。
【0032】
外周スカート14は、その内面に、図2および図5~7に示される、軸Xの周囲に第1の回転方向に延びる一連の螺旋状リブによって形成された螺旋状ねじ部7を有する。螺旋状ねじ部7は、首部2の外側表面に形成された螺旋状ねじ部6と協働することが意図される。このようにして、キャップ1は、容器を閉めるために首部2に螺合し、容器を開けるために首部2から螺合解除されることが可能である。したがってキャップ1は、図3に示す解放位置と閉位置との間で動かされ得る。上記解放位置において、キャップ1は首部2と係合していない。したがって、図4図9、および図11に表される傾斜開位置に向けて傾けることが可能であり、この位置では、キャップ1は、容器の内容物の注出が妨げられないように首部2のオリフィス3から取り外されている。
【0033】
特に図9に示すように、キャップ1は、キャップ1の上壁13から垂直下方に延び、首部2のオリフィス3内に挿入されるような寸法の内側スカート8も含む。またキャップ1は、上壁13から内側スカート8と外周スカート14との間に径方向に延びる環状リップ15も含む。内側スカート8および環状リップ15は、キャップ1が閉位置にある時、容器の首部2において、内側スカート8が首部2の内面と接し、環状リップ15が首部2の外面と接するような寸法にされる。このようにすると、内側スカート8および環状リップ15により、密閉装置の密封を保証することが可能である。
【0034】
有利には、容器を最初に開封する前、下部リング9は、図では見えていない、キャップ1を開ける際に破損することが意図されたいくつかの脆弱性ブリッジによってキャップ1に連結されている。したがって、これらの脆弱性ブリッジは、不正開封防止シールを構成する。
【0035】
下部リング9は、軸Xを中心として容器の首部2に対して回転可能でありながら、容器の首部2に軸方向に保持されている。図3に示すように、下部リング9は、互いに結合された2つの部分、すなわち第1の部分16と、ヒンジ装置10によってキャップ1に連結される第2の部分17とを含む。
【0036】
1つの実施形態によると、下部リング9は、2つの狭窄領域を含み、すなわちその径方向の厚さは、上記狭窄領域の外側の下部リング9の径方向の厚さより小さい。2つの狭窄領域は、第1の部分16および第2の部分17を画定する。したがって狭窄領域は、第2の部分17が第1の部分16に結合されることを可能にするピボットを形成する。
【0037】
他の実施形態によると、下部リング9は、第1および第2の部分16、17を画定する狭窄領域を有さない。
【0038】
第2の部分17は、第2の部分17が係合カラー5の下に配置されることが意図された下降位置と、第2の部分17が係合カラー5より少なくとも部分的に上に配置される上昇位置との間で、第1の部分16に対して上方に回転することが可能である。これにより、キャップ1の螺旋状ねじ部7が容器の首部2に形成された螺旋状ねじ部6から外れるまで、キャップ1が容器の首部2に対して上方に動くことが可能である。言い換えると、キャップ1を螺合解除する時、下部リング9が軸Xの周囲で回転駆動されながら、下部リング9の第2の部分17が第1の部分16に対して上昇位置まで回転し、キャップ1を閉位置から図3に表す解放位置まで持ち上げる軸方向の動きを可能にする。キャップ1が解放位置から傾斜開位置まで回転すると、下部リング9の第2の部分17は、第1の部分16に対して反対方向に回転し、その後、下降位置に戻る。一方、詳しく後述するように、第2の部分17は、キャップ1が傾斜開位置から解放位置へ回転する時も第1の部分16に対して下降位置から上昇位置へ回転する。
【0039】
下部リング9は、特に図5~7に示される係合カラー5によって容器の首部2に軸方向に保持される。係合カラー5は、上方、すなわち容器のオリフィス3の方向に細くなる円錐台形外側表面を示す。係合カラー5は、下方、すなわちオリフィス3と反対方向に突起を画定する。下部リング9の第1の部分16は、下部リング9を容器の首部2に軸方向に保持するために容器に形成された係合カラー5と協働する係合要素18を含む。係合要素18は、特に図5および図6に詳しく表される、下部リング9の第1の部分16から径方向内側に突出する突起である。保持要素18は、下から上へ、すなわち下部リング9の上縁の方向に大きくなる径方向寸法を有する。容器の首部2にキャッピング装置を組み付ける際、係合要素18は、係合カラー5の円錐台形表面を摺動し、その後、弾性戻りによって係合カラー5の後ろ側で係止される。
【0040】
図5および図6に示すように、下部リング9の第1の部分16は、下部リング9の第2の部分17と径方向に対向する前部領域19と、前部領域19の両側に配置され、各々が前部領域19と下部リング9の第2の部分17との間に配置された2つの係合領域20、21とを含む。係合要素18は、2つの係合領域20、21にのみ配置される。したがって、第1の部分16の前部領域に係合要素18が存在しないことにより、下部リング9と首部2との間には、下部リング9が前方から後方へ、またその逆に動くことを可能にする径方向の空間が存在する。前/後方向における下部リング9と首部2との間の径方向の隙間は、たとえば0.5~1mmである。これにより、第2の部分17が下降位置と上昇位置との間で動く際に、係合カラー5の両側で第2の部分17の一部が通過し易くなる。言い換えると、第2の部分17を係合カラー5の両側で通過させるために下部リング9にかかる引張力が小さくなる。
【0041】
有利には、第2の部分17は、約90~150°の角度範囲、たとえば約120°にわたって延び、第2の部分16の前部領域は、90~150°の角度範囲、たとえば約120°にわたって延び、2つの係合領域20、21の各々は、30~90°に含まれる角度範囲、たとえば約60°にわたって延びる。
【0042】
一方、二分面Pbは、第2の部分17を二等分するとともに、第2の部分17の前部を切り離す。したがって、2つの係合領域20、21に対応する角度範囲は、二分面Pbに関して互いに対称である。
【0043】
ヒンジ装置10は、図3に示す、外周スカート14がキャップ1の上壁13から下方に延びる解放位置と、図4図9、および図11に表される、外周スカート14がキャップ1の上壁13から上方に延びる傾斜開位置との間でキャップ1が回転することを可能にするように構成される。図示する実施形態において、ヒンジ装置10は、特に図4に示される2つのフォイル11、12を含み、これにより、キャップ1、具体的にはキャップ1の外周スカート14が、下部リング9、具体的には下部リング9の第2の部分17と接合される。2つのフォイル11、12は、二分面Pbに関して対称である。
【0044】
係止装置は、特に図1に示される、キャップ1の外周スカート14に形成されたヒール22を含む。ヒール22は、2つのフォイル11、12の間に配置される。ヒール22の下端は、有利には、外周スカート14の下端と同じ高さに位置する。ヒール22は、軸Xを中心として周方向に延び、ヒール22から径方向外側に突出する止め具23を含む。
【0045】
キャップ1が解放位置から傾斜開位置に向かって動く際、止め具23は下部リング9の第2の部分17の上端に当接し、これは、上記第2の部分17を下降位置の方へ戻すのに役立つ。
【0046】
一方、キャップ1が傾斜開位置から解放位置に向かって動く際、最初、図10に示すように止め具23は係合カラー5に当接して、下部リング9の第2の部分17に、径方向外側に向けられた成分および軸方向上方に向けられた成分を有する引張力を加える。これにより、第2の部分17の上昇位置へ向かう動きを促すために、下部リング9が前方から後方へ動き、下部リング9の第1の部分16の前部領域19を容器の首部2に押し付けることが可能である。またこれにより、下降位置と上昇位置との間の第2の部分17の動きを補助することも可能である。
【0047】
その後、図10に示すように、キャップ1が傾斜開位置から解放位置に動く際、ヒール22の外側表面は第2の段階に入り、容器の首部2に形成された螺旋状ねじ部6の螺旋状リブの上面に当接し、これにより、第2の部分17に、径方向外側に向けられた成分および上方に向けられた成分を有する引張力を加え、第2の部分17を上昇位置に向かって動かすことも可能である。
【0048】
一方、図11に示すように、外周スカート14の内面に形成された螺旋状ねじ部7の下端24、すなわち螺旋状ねじ部7の始まりは、第1の回転方向と反対の第2の方向に沿って、すなわち軸Xを中心とした螺旋状ねじ部7の回転方向に二分面Pbから160°の位置にある径方向平面Prと、二分面Pbとの間に画定される角度範囲S2に配置される。したがって、外周スカート14の下側前部25には螺旋状ねじ部7が存在しないので、キャップ1が容器の首部2に容易に装着される。この配置は、キャップ1が容器の首部2と接した時にわずかに後方の位置にあることが可能である場合、特に有利である。これは特に、第1の部分16の前部領域19に係合要素18が存在せず、下部リング9が容器の首部2に対して前方から後方へ径方向に動くことが可能である場合に当てはまる。
【0049】
有利には、螺旋状ねじ部7の下端は、キャップ1の螺旋状ねじ部7の方向と反対の第2の回転方向に沿って二分面Pbから90°および160°にそれぞれ位置する2つの径方向平面の間に画定された角度範囲に配置される。
【0050】
一方、図8図9、および図10に概略的に表されるように、螺旋状ねじ部7の一連のリブのうち少なくとも1つのリブは、ヒール22の内面に形成される。言い換えると、螺旋状ねじ部7のリブの少なくとも1つは、ヒンジ装置10の2つのフォイル11、12の間に形成される。ヒール22に形成された上記リブの存在により、螺旋状ねじ部7の圧力への抵抗が高まり、特に容器に炭酸飲料を入れることが意図される場合、容器にかかる過度の圧力によってキャップ1が意図せず開くことが防止される。
【0051】
キャップ1の運動力学は以下の通りである。最初に螺合解除する時、キャップ1は閉位置から離れ、図3に示す解放位置まで下部リング9から離れる方向に動く。この動きの過程で、脆弱性ブリッジが破損する。また、このキャップ1を螺合解除する動きの間、下部リング9は軸Xの周囲で回転駆動され、下部リング9の第2の部分17は、キャップ1が係合カラー5から離れる方向に動くと同時に上昇位置に向かって回転する。
【0052】
その後、キャップ1は、外周スカート14が上壁13から上方に延びる傾斜開位置の方向に逆回転され得る。キャップ1が傾斜開位置の方向に逆回転する際、止め具23は、下部リング9の第2の部分17の上端に当接し、それによって下部リング9の第2の部分17が上昇位置から下降位置まで回転する。
【0053】
図9に示すように、下部リング9の第2の部分17が下降位置にあり、キャップ1が傾斜開位置にある時、止め具23は、係合カラー5に対し支持される。このように、止め具23が係合カラー5に当接することにより、下部リング9の第2の部分17が下降位置に留まっている間、キャップ1は注出オリフィス3に面する解放位置に向かって回転することができないので、キャップ1は、傾斜開位置に留まる。これにより、キャップ1の最小開口角度を大きくすることが可能である。したがって、有利には、キャップ1が傾斜開位置にあり、下部リング9の第2の部分17が下降位置にある時、キャップ1の開口角度は120°より大きく、有利には、145°以上であり、たとえば約180°である。開口角度は、キャップ1の上壁13に平行な平面と水平面との交点に形成される突出角部に対応する。
【0054】
再びキャップ1を閉めるために、ユーザは、キャップ1を解放位置まで前方に傾ける。この傾ける際、止め具23は係合カラー5に当接し、下部リング9の第2の部分17に、下部リング9を前方から後方へ動かすことを可能にする径方向外側に向けられた成分と、下部リング9の第2の部分17の上昇位置への動きを補助することを可能にする軸方向上方に向けられた成分とを有する引張力を加える。またヒール22の外側表面も螺旋状ねじ部6の螺旋状リブに当接し、これもまた、下部リング9の第2の部分17の上昇位置への動きを促す。
【0055】
第2の部分17が上昇位置にあり、キャップ1が解放位置にある時、キャップ1は、容器の首部2に再び螺合されることができる。螺合の際、下部リング9は軸Xの周囲で回転駆動され、下部リング9の第2の部分17は、キャップ1が係合カラー5に近付くとともに下降位置に向かって回転する。
【0056】
有利には、キャッピング装置全体が、たとえばポリエチレン、有利には高密度ポリエチレンなどの合成材料で一体に成形される。有利には、キャッピング装置は、図1の構成で、すなわちキャッピング装置を容器の首部2に直接取り付けることが可能な位置である閉位置で成形される。
【0057】
本発明は、様々な特定の実施形態に関連して説明されたが、本発明はそれらによって限定されるものではなく、また本発明は、特許請求の範囲によって定義される本発明の枠組みに収まる場合、説明された手段の全ての技術的均等物およびそれらの組み合わせを備えることが明らかである。
【0058】
「~で構成される」、「備える」、または「含む」という動詞およびその活用形の使用は、特許請求の範囲で確立されたもの以外の要素または段階の存在を排除するものではない。
【0059】
特許請求の範囲において、括弧内の参照符号は、特許請求の範囲を限定するものと解釈されてはならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2022-09-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
また、接合部によってキャップに連結された下部リングの部分へのアタッチメント手段がないにもかかわらず、キャップを傾斜開位置から閉位置に動かさなくてはならない時、キャップに連結された下部リングの部分を上昇位置に回転させるためのキャップの取扱いが容易ではない。
米国特許出願公開第2011/297682号明細書は、キャップの汚れ防止に加えて利便性および使用感の向上をもたらす紛失防止かつアイドル回転防止キャップを有する容器を開示する。この容器は、キャップ本体、表示リング、および複数のブリッジを有するキャップと、ねじ式締付具、リング係止段、および表示リングシートを有する容器本体とを含む。キャップ本体および表示リングは、互いに分離しないように結合部を介して互いに所定の部分で一体に結合される。くさびおよびくさび穴が、キャップ本体および表示リングに、またはキャップ本体および容器本体に設けられ、それによってキャップ本体は、キャップが結合部と隣り合うように開けられた時、表示リングまたは容器本体に係止される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
1つの実施形態によると、本発明は、オリフィスを含む容器の首部に取り付けることが意図されたキャッピング装置を提供し、このキャッピング装置は、
上壁および外周スカートを含むキャップであって、外周スカートは、
軸Xの周囲で首部のキャップを螺合解除して、キャップを、上壁が首部の穴を閉じ外周スカートが首部を取り囲む閉位置から、キャップが首部から取り外される解放位置に向かって動かし、
キャップを首部に螺合し、キャップを解放位置から閉位置まで動かす
ことを可能にするために首部に形成された螺旋状ねじ部と協働することが意図された、一連のリブによって形成された螺旋状ねじ部を有する、キャップと、
首部に軸方向に固定され、X軸に沿って首部の周囲で回転して動く下部リングと、
キャップを下部リングに接合するヒンジ装置であって、外周スカートおよび下部リングを連結し、解放位置と、キャップが首部の穴から外れる傾斜開位置との間でキャップを回転させるために配置された2つのプレートを含むヒンジ装置と
を含み、
キャップを傾斜開位置に係止するように構成された係止装置を更に含み、そのような係止装置は、2つのプレートの間で外周スカートに形成され、キャップが傾斜開位置にある時に容器の首部に当接するように構成されたヒールを含み、ヒールは、螺旋状ねじ部の列の少なくとも1つのリブが形成された内面を有する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
実施形態により、係止装置は、キャップの外周スカートに形成され、軸方向に延びるヒールも含み、ヒールは、キャップが傾斜開位置から解放位置まで動く際、容器の首部に形成された螺旋状ねじ部の螺旋状リブに当接し、下降位置から上昇位置への第2のセクタの動きを補助するために、第2のセクタに、径方向外側に向けられた成分および軸方向上方に向けられた成分を有する引張力を加えるように構成される。これもまた、キャッピング装置の使用を容易にする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0059】
特許請求の範囲において、括弧内の参照符号は、特許請求の範囲を限定するものと解釈されてはならない。
本願の出願当初の特許請求の範囲の記載を以下に付記する。
[1]
穴(3)を含む容器の首部(2)に取り付けることが意図されたキャッピング装置であって、
上壁(13)および外周スカート(14)を含むキャップ(1)であって、前記外周スカート(14)は、
軸Xの周囲で前記首部(2)の前記キャップ(1)を螺合解除して、前記キャップ(1)を、前記上壁(13)が前記首部の穴(3)を閉じ前記外周スカート(14)が前記首部(2)を取り囲む閉位置から、前記キャップ(1)が前記首部(2)から取り外される解放位置に向かって動かし、
前記キャップ(1)を前記首部(2)に螺合し、前記キャップ(1)を前記解放位置から前記閉位置まで動かす
ことを可能にするために前記首部(2)に形成された螺旋状ねじ部(6)と協働することが意図された、一連のリブによって形成された螺旋状ねじ部(7)を有する、キャップ(1)と、
前記首部(2)に軸方向に固定され、前記X軸に沿って前記首部(2)の周囲で回動可能である下部リング(9)と、
前記キャップ(1)を前記下部リング(9)に連結するヒンジ装置であって、前記外周スカート(14)および前記下部リング(9)を連結し、前記解放位置と、前記キャップ(1)が前記首部の穴(2)から外れる傾斜開位置との間で前記キャップ(1)を回転させるために配置された2つのプレート(11、12)を含むヒンジ装置と、
を含み、
前記キャップ(1)を前記傾斜開位置に係止するように構成された係止装置を更に含み、そのような係止装置は、前記2つのシート(11、12)の間で前記外周スカート(14)に形成され、前記キャップ(1)が前記傾斜開位置にある時に前記容器の前記首部(2)に当接するように構成されたビーズ(22)を含み、前記ビーズ(22)は、前記螺旋状ねじ部の列(7)の少なくとも1つのリブが形成された内面を有する、キャッピング装置。
[2]
前記下部リング(9)は、前記下部リング(9)内に径方向に突出し、前記下部リング(9)を前記容器の前記首部(2)に軸方向に保持するために前記結合カラー(5)の下に配置されることが意図された結合要素(18)を備える第1のセクタ(16)と、第2のセクタ(17)とを含み、前記下部リング(9)の前記第1のセクタ(16)および前記第2のセクタ(17)は、前記第2のセクタ(17)が前記第1のセクタ(16)に対し、前記第2のセクタ(17)が前記係止カラー(5)の下に位置することが意図された下降位置と、前記第2のセクタ(17)が前記係止カラー(5)より少なくとも部分的に上に配置されることが意図された上昇位置との間で回転するように互いにヒンジ接続される、前記[1]に記載のキャッピング装置。
[3]
前記下部リング(9)の前記第1のセクタ(16)は、前記第2のセクタ(17)と径方向に対向する前部領域(19)と、前記第1のセクタ(16)の前記前部領域(19)と前記第2のセクタ(17)との間に各々が配置された2つの結合領域(20、21)とを含み、前記結合部(18)は、前記2つの結合領域(20、21)にのみ配置され、前記下部リング(9)の径方向の動きを可能にし、前記第2のセクタ(17)が前記下降位置と前記上昇位置との間で動く際に前記結合カラー(5)の両側で前記第2のセクタ(17)の一部を通過し易くすることが可能である、前記[2]に記載のキャッピング装置。
[4]
前記結合要素(18)は、径方向内側に突出する突起である、前記[3]に記載のキャッピング装置。
[5]
前記ヒンジ装置(10)は、Pb二分面によって二等分される第1の角度間隔にわたり延び、前記キャップ(1)の前記外周スカート(14)に形成された前記螺旋状ねじ部(7)は、第1の方向に沿ってX軸の周囲に展開するとともに、下端および上端を有し、前記螺旋状ねじ部(7)の前記下端は、前記Pb二分面と、前記第1の方向と反対の第2の方向に沿って前記Pb二分面から160°の位置にある径方向平面との間に画定された第2の角度間隔に配置される、前記[1]~[4]のいずれかに記載のキャッピング装置。
[6]
排出穴(3)と、結合カラー(5)と、螺旋状ねじ部(6)とを含む首部(2)を備える容器と、前記[1]~[5]のいずれかに記載のキャッピング装置とを備える組立品であって、前記下部リング(9)は、前記首部(2)に軸方向に固定され、前記X軸に沿って前記首部(2)の周囲で回転して動く、組立品。
[7]
前記キャッピング装置は、前記キャップ(1)を前記傾斜開位置に係止するように構成された係止装置も含み、そのような係止装置は、前記キャップ(1)から径方向外側に突出し、前記キャップ(1)が前記傾斜開位置から前記解放位置まで動く際、前記首部(2)の前記カラー(5)に当接して、前記下降位置と前記上昇位置との間の前記第2のセクタ(17)の動きを補助するために、前記第2のセクタ(17)に、径方向外側に向けられた成分および軸方向上方に向けられた成分を有する引張力を加えるように構成された止め具(23)を含む、前記[6]に記載の組立品。
[8]
前記止め具(23)は、前記キャップ(1)が前記解放位置から前記傾斜開位置まで動く際、前記止め具(23)が前記下部リング(9)の前記第2のセクタ(17)の上端に当接し、前記第2のセクタ(17)を前記上昇位置から前記下降位置まで動かすように構成される、前記[7]に記載の組立品。
[9]
前記係止装置は、前記キャップ(1)の前記外周スカート(14)に形成され、軸方向に延びるビーズ(22)も含み、前記ビーズ(22)は、前記キャップ(1)が前記傾斜開位置から前記解放位置まで動く際、前記容器の前記首部(2)に形成された前記螺旋状ねじ部(6)の螺旋状リブに当接し、前記下降位置から前記上昇位置への前記第2のセクタ(17)の動きを補助するために、前記第2のセクタ(17)に、径方向外側に向けられた成分および軸方向上方に向けられた成分を有する牽引力を加えるように構成される、前記[7]または[8]に記載の組立品。
[10]
前記ヒンジ装置(10)は、2つのプレート(11、12)を含み、前記ビーズ(22)は、前記2つのプレート(11、12)の間に形成される、前記[9]に記載の組立品。
[11]
前記止め具(23)は、前記ビーズ(22)から径方向外側に突出する、前記[9]に記載の組立品。
【手続補正5】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
穴(3)を含む容器の首部(2)に取り付けることが意図されたキャッピング装置であって、
上壁(13)および外周スカート(14)を含むキャップ(1)であって、前記外周スカート(14)は、
軸Xの周囲で前記首部(2)の前記キャップ(1)を螺合解除して、前記キャップ(1)を、前記上壁(13)が前記首部の穴(3)を閉じ前記外周スカート(14)が前記首部(2)を取り囲む閉位置から、前記キャップ(1)が前記首部(2)から取り外される解放位置に向かって動かし、
前記キャップ(1)を前記首部(2)に螺合し、前記キャップ(1)を前記解放位置から前記閉位置まで動かす
ことを可能にするために前記首部(2)に形成された螺旋状ねじ部(6)と協働することが意図された、一連のリブによって形成された螺旋状ねじ部(7)を有する、キャップ(1)と、
前記首部(2)に軸方向に固定され、前記X軸に沿って前記首部(2)の周囲で回動可能である下部リング(9)と、
前記キャップ(1)を前記下部リング(9)に連結するヒンジ装置であって、前記外周スカート(14)および前記下部リング(9)を連結し、前記解放位置と、前記キャップ(1)が前記首部の穴(2)から外れる傾斜開位置との間で前記キャップ(1)を回転させるために配置された2つのプレート(11、12)を含むヒンジ装置と、
を含み、
前記キャップ(1)を前記傾斜開位置に係止するように構成された係止装置を更に含み、前記係止装置は、前記2つのプレート(11、12)の間で前記外周スカート(14)に形成され、前記キャップ(1)が前記傾斜開位置にある時に前記容器の前記首部(2)に当接するように構成されたヒール(22)を含み、前記ヒール(22)は、前記螺旋状ねじ部の列(7)の少なくとも1つのリブが形成された内面を有
前記ヒール(22)は、前記軸Xを中心として周方向に延び、前記ヒール(22)から径方向外側に突出する止め具(23)を含む、キャッピング装置。
【請求項2】
前記下部リング(9)は、前記下部リング(9)内に径方向に突出し、前記下部リング(9)を前記容器の前記首部(2)に軸方向に保持するために係止カラー(5)の下に配置されることが意図された結合要素(18)を備える第1のセクタ(16)と、第2のセクタ(17)とを含み、前記下部リング(9)の前記第1のセクタ(16)および前記第2のセクタ(17)は、前記第2のセクタ(17)が前記第1のセクタ(16)に対し、前記第2のセクタ(17)が前記係止カラー(5)の下に位置することが意図された下降位置と、前記第2のセクタ(17)が前記係止カラー(5)より少なくとも部分的に上に配置されることが意図された上昇位置との間で回転するように互いにヒンジ接続される、請求項1に記載のキャッピング装置。
【請求項3】
前記下部リング(9)の前記第1のセクタ(16)は、前記第2のセクタ(17)と径方向に対向する前部領域(19)と、前記第1のセクタ(16)の前記前部領域(19)と前記第2のセクタ(17)との間に各々が配置された2つの結合領域(20、21)とを含み、前記結合部(18)は、前記2つの結合領域(20、21)にのみ配置され、前記下部リング(9)の径方向の動きを可能にし、前記第2のセクタ(17)が前記下降位置と前記上昇位置との間で動く際に前記係止カラー(5)の両側で前記第2のセクタ(17)の一部を通過し易くすることが可能である、請求項2に記載のキャッピング装置。
【請求項4】
前記結合要素(18)は、径方向内側に突出する突起である、請求項3に記載のキャッピング装置。
【請求項5】
前記ヒンジ装置(10)は、Pb二分面によって二等分される第1の角度間隔にわたり延び、前記キャップ(1)の前記外周スカート(14)に形成された前記螺旋状ねじ部(7)は、第1の方向に沿ってX軸の周囲に展開するとともに、下端および上端を有し、前記螺旋状ねじ部(7)の前記下端は、前記Pb二分面と、前記第1の方向と反対の第2の方向に沿って前記Pb二分面から160°の位置にある径方向平面との間に画定された第2の角度間隔に配置される、請求項1~4のいずれかに記載のキャッピング装置。
【請求項6】
排出穴(3)と螺旋状ねじ部(6)とを含む首部(2)を備える容器と、請求項1~5のいずれかに記載のキャッピング装置とを備える組立品であって、前記下部リング(9)は、前記首部(2)に軸方向に固定され、前記X軸に沿って前記首部(2)の周囲で回転して動く、組立品。
【請求項7】
前記キャッピング装置は、前記キャップ(1)を前記傾斜開位置に係止するように構成された係止装置も含み、そのような係止装置は、前記キャップ(1)から径方向外側に突出し、前記キャップ(1)が前記傾斜開位置から前記解放位置まで動く際、前記首部(2)の前記カラー(5)に当接して、前記下降位置と前記上昇位置との間の前記第2のセクタ(17)の動きを補助するために、前記第2のセクタ(17)に、径方向外側に向けられた成分および軸方向上方に向けられた成分を有する引張力を加えるように構成された止め具(23)を含む、請求項6に記載の組立品。
【請求項8】
前記止め具(23)は、前記キャップ(1)が前記解放位置から前記傾斜開位置まで動く際、前記止め具(23)が前記下部リング(9)の前記第2のセクタ(17)の上端に当接し、前記第2のセクタ(17)を前記上昇位置から前記下降位置まで動かすように構成される、請求項7に記載の組立品。
【国際調査報告】