(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-19
(54)【発明の名称】車両ヘッドランプ用の照明デバイス
(51)【国際特許分類】
F21S 45/49 20180101AFI20230412BHJP
F21S 45/42 20180101ALI20230412BHJP
F21W 102/00 20180101ALN20230412BHJP
【FI】
F21S45/49
F21S45/42
F21W102:00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022551747
(86)(22)【出願日】2021-02-16
(85)【翻訳文提出日】2022-08-26
(86)【国際出願番号】 EP2021053739
(87)【国際公開番号】W WO2021175576
(87)【国際公開日】2021-09-10
(32)【優先日】2020-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】593045569
【氏名又は名称】ツェットカーヴェー グループ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】ズバイ、アンドレイ
(72)【発明者】
【氏名】グッテン、ローベルト
(57)【要約】
【課題】改良された照明デバイスを提供する。
【解決手段】照明デバイスは、照明モジュール、ファン(100)、及び支持フレーム上の確保デバイス(200)を含み、ファンの係合開口部(110)を確保デバイスの突出部(210)に嵌合することによってファンが枢動可能に搭載され、中間位置から開始して軸(Z)を中心にファンを回転させることによって、エンド位置においてファンが確保される。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光分布を放出するように構成される照明モジュール(50)と、
ファン(100)がエンド位置(P2)に在る場合に、照明モジュール(50)によって生成された熱を放散するように構成されるファン(100)と、
照明モジュール(50)を保持するように構成される支持フレーム(70)、ここで、支持フレーム(70)は支持フレーム(200)に配置される確保デバイス(200)を含み、確保デバイス(200)は確保デバイス(200)のエンド位置(P2)にファン(100)を確保するように構成される、と、
を含む車両ヘッドランプ用の照明デバイスであって、
確保デバイス(200)は、軸(Z)に沿って延在する突出部(210)及び第1の留め要素(220)を含み、
ファン(100)は、確保デバイス(200)の突出部(210)に対応する係合開口部(110)を含むとともに確保デバイス(200)の第1の留め要素(220)に対応する第2の留め要素(120)を含み、
確保デバイス(200)の軸(Z)を中心に枢動可能にファン(100)が搭載されるように、ファン(100)の係合開口部(110)を突出部に嵌合することによって、確保デバイス上(200)の中間位置(P1)へファン(100)を移入可能なような仕方で確保デバイス(200)が配設され、
ファン(100)の第2の留め要素(120)が確保デバイス(200)の第1の留め要素(220)と係合してファン(100)をエンド位置(P2)に確保するように、中間位置(P1)から開始して軸(Z)を中心にファン(100)を回転させることによって確保デバイス(200)のエンド位置(P2)へファン(100)を移入可能な仕方で確保デバイス(200)が配設される、
ことを特徴とする照明デバイス。
【請求項2】
確保デバイス(200)が溝部(250)として構築されるガイド部分を含み、ガイド部分は軸(Z)に対して直交して延在し、ファン(100)が中間位置(P1)から開始してエンド位置(P2)へ移入される場合に、ガイド要素(150)と溝部(250)との組み合わせがファン(100)をエンド位置(P2)へ導くように、ファン(100)は溝部(250)に対応するガイド要素(150)を含み、溝部(250)はガイド要素(150)を受容するように構成される、
請求項1の照明デバイス。
【請求項3】
確保デバイス(200)が第1の当接部分(260)を含み、軸(Z)を中心としたファン(100)の枢動移動を制限するために、ファン(100)がエンド位置(P2)へ移入される場合にファン(100)が第1の当接部分(260)と当接する、
請求項1又は2の照明デバイス。
【請求項4】
確保デバイス(200)が、ファン(100)がエンド位置(P2)に在る場合に、軸(Z)に沿ったファン(100)の移動を制限するように構成される第2の当接部分(270)を含む、
請求項1~3のいずれか1項に記載の照明デバイス。
【請求項5】
確保デバイス(200)の第1の留め要素(220)がラッチング要素として構築され、ファン(100)の第2の留め要素(120)が対応ラッチング要素として構築される、請求項1~4のいずれか1項に記載の照明デバイス。
【請求項6】
確保デバイス(200)の第1の留め要素(220)が係止爪として構築され、第2の留め要素(120)が堅固な突出部として構築され、ファン(100)がエンド位置(P2)へ移入した時に堅固な突出部が係止爪の内側へスナップ式に入り込む、請求項1~5のいずれか1項に記載の照明デバイス。
【請求項7】
支持フレーム(70)及び確保デバイス(200)が一体式の材料、好ましくは1種類の材料で製造される、請求項1~6のいずれか1項に記載の照明デバイス。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の照明デバイス(10)の少なくとも1つを含む車両ヘッドランプ。
【請求項9】
下記ステップを記載の順番で含む、照明デバイス(10)の組み立て方法、
a)光分布を放出するように構成される照明モジュール(50)と、
ファン(100)がエンド位置(P2)に在る場合に、照明モジュール(50)によって生成された熱を放散するように構成されるファン(100)と、
照明モジュール(50)を保持するように構成される支持フレーム(70)、ここで、支持フレーム(70)は支持フレーム(200)に配置される確保デバイス(200)を含み、確保デバイス(200)は確保デバイス(200)のエンド位置(P2)にファン(100)を確保するように構成され、確保デバイス(200)は、軸(Z)に沿って延在する突出部(210)及び第1の留め要素(220)を含み、ファン(100)は、確保デバイス(200)の突出部(210)に対応する係合開口部(110)を含むとともに確保デバイス(200)の第1の留め要素(220)に対応する第2の留め要素(120)を含む、と、
を提供すること、
b)確保デバイス(200)の軸(Z)を中心に枢動可能にファン(100)が搭載されるように、突出部(210)に係合開口部(110)を嵌合することによって、ファン(100)を中間位置(P1)へ移入すること、
c)ファン(100)の第2の留め要素(120)が確保デバイス(200)の第1の留め要素(220)と係合してファン(100)をエンド位置(P2)に確保するように、中間位置(P1)から開始して軸(Z)を中心にファン(100)を回転させることによって、ファン(100)をエンド位置(P2)へ移入すること。
【請求項10】
確保デバイス(200)が溝部(250)として構築されるガイド部分を含み、ガイド部分が軸(Z)と直交して延在し、ファン(100)が溝部(250)に対応するガイド要素(150)を含み、中間位置(P1)から開始してファン(100)がエンド位置(P2)へ移入される時に、ガイド要素(150)と溝部(250)との組み合わせがエンド位置(P2)へファン(100)を導くように、溝部(250)がガイド要素(150)を受容するように構成される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
確保デバイス(200)が第1の当接部分(260)を含み、ステップc)において、軸(Z)を中心としたファン(100)の枢動移動を制限するために、ファン(100)がエンド位置(P2)へ移入された時に、ファン(100)が第1の当接部分(260)と当接する、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
ファン(100)がエンド位置(P2)に在る場合に、確保デバイス(200)が、軸(Z)に沿ったファン(100)の移動を制限するように構成される第2の当接部分(270)を含む、請求項9~11のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、
光分布を放出するように構成される照明モジュールと、
ファンがエンド位置に在る場合に、照明モジュールによって生成された熱を放散するように構成されるファンと、
照明モジュールを保持するように構成される支持フレーム、ここで、支持フレームは支持フレームに配置される確保デバイスを含み、確保デバイスは確保デバイスのエンド位置にファンを確保するように構成される、と、
を含む車両ヘッドランプ用の照明デバイスに関連する。
【0002】
更に、本発明は、本発明の照明デバイスを少なくとも1つを含む車両ヘッドランプに関連する。
【0003】
更に、本発明は、照明デバイスを組み立てる方法に関連する。
【背景技術】
【0004】
従来の技術では、従来の組み立て体において、ファンは、ネジ連結によって又は追加の部品を使用するクランプによって確保される。所望の位置にファンを確保することに関して顕著な労力を必要としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、改良された照明デバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
【発明を実施するための形態】
【0008】
上記の目的を達成するために、確保デバイスは軸に沿って延在する突出部及び第1の留め要素を含み、
ファンは、確保デバイスの突出部に対応する係合開口部を含むとともに確保デバイスの第1の留め要素に対応する第2の留め要素を含み、
確保デバイスの軸を中心に枢動可能にファンが搭載されるように、ファンの係合開口部を突出部に嵌合することによって、確保デバイスの中間位置へファンをもたらすこと(移入:brought into)が可能なような仕方で確保デバイスが搭載され、
中間位置から開始して軸を中心にファンを回転させることによって確保デバイス上のエンド位置(端位置、最終位置:end position)へファンを移入可能な仕方で確保デバイスが配設される。
【0009】
この解決策の結果として、照明デバイスの支持フレーム上でのファンの信頼できるロッキング及び心合わせ(調心:centering)システムが提供され、照明モジュールに対する相対的な正確な位置決めを確実にする。
【0010】
有利には、確保デバイスは溝部として構築されるガイド部分(guide section)を含み、ガイド部分は軸に対して直交して延在し、ファンが中間位置から開始してエンド位置へ移入される場合に、ガイド要素と溝部との組み合わせがファンをエンド位置へ導くように、ファンは溝部に対応するガイド要素を含み、溝部はガイド要素を受容するように構成される。
【0011】
有利には、確保デバイスは第1の当接部分(abutment-portion)を含み、軸を中心としたファンの枢動移動を制限するために、ファンがエンド位置へ移入される場合にファンが第1の当接部分と当接する。
【0012】
有利には、確保デバイスは、ファンがエンド位置に在る場合に、軸に沿ったファンの移動を制限するように構成される第2の当接部分を含む。
【0013】
有利には、確保デバイスの第1の留め要素(締結要素:fastening-element)がラッチング要素として構築され、ファンの第2の留め要素が対応ラッチング要素として構築される。
【0014】
有利には、確保デバイスの第1の留め要素が係止爪(detent lug)として構築され、第2の留め要素が堅固な突出部(rigid protrusion)として構築され、ファンがエンド位置へ移入した時に堅固な突出部が係止爪の内側へスナップ式に入り込む(snaps in)。
【0015】
有利には、支持フレーム及び確保デバイスが一体式の材料(an integral piece of material)、好ましくは1種類の材料(one material)で製造される。
【0016】
本発明の目的は、照明デバイスの少なくとも1つを含む車両ヘッドランプによっても達成される。
【0017】
本発明の目的は、下記ステップを記載の順番(chronological order)で含む、照明デバイスの組み立て方法によっても達成される:
a)光分布を放出するように構成される照明モジュールと、
ファンがエンド位置に在る場合に、照明モジュールによって生成された熱を放散するように構成されるファンと、
照明モジュールを保持するように構成される支持フレーム、ここで、支持フレームは支持フレームに配置される確保デバイスを含み、確保デバイスは確保デバイスのエンド位置にファンを確保するように構成され、確保デバイスは、軸に沿って延在する突出部及び第1の留め要素を含み、ファンは、確保デバイスの突出部に対応する係合開口部を含むとともに確保デバイスの第1の留め要素に対応する第2の留め要素を含む、と、
を提供すること、
b)確保デバイスの軸を中心に枢動可能にファンが搭載されるように、突出部に係合開口部を嵌合することによって、ファンを中間位置へ移入すること、
c)ファンの第2の留め要素が確保デバイスの第1の留め要素と係合してファンをエンド位置に確保するように、中間位置から開始して軸を中心にファンを回転させることによって、ファンをエンド位置へ移入すること。
【0018】
有利には、確保デバイスが溝部として構築されるガイド部分を含み、ガイド部分が軸と直交して延在し、ファンが溝部に対応するガイド要素を含み、中間位置から開始してファンがエンド位置へ移入される時に、ガイド要素と溝部との組み合わせがエンド位置へファンを導くように、溝部がガイド要素を受容するように構成される。
【0019】
有利には、確保デバイスが第1の当接部分を含み、ステップc)において、軸を中心としたファンの枢動移動を制限するために、ファンがエンド位置へ移入された時に、ファンが第1の当接部分と当接する。
【0020】
有利には、ファンがエンド位置に在る場合に、確保デバイスが、軸に沿ったファンの移動を制限するように構成される第2の当接部分を含む。
【図面の簡単な説明】
【0021】
以下では、本発明を更に実証するために、図面に示すように例示的な及び非制限的な実施形態(実施例)を議論する。
【
図1】照明モジュール、支持フレーム上に配置される確保デバイス及びファンを有する照明デバイスの斜視図(透視図)の一例であり、ここでファンは確保デバイス上のエンド位置に在る。
【
図2】
図1の確保デバイスの詳細な一斜視図である。
【
図3】確保デバイス及びファンの詳細な一斜視図である。
【
図5】確保デバイス上のファンのエンド位置の一斜視図である。
【
図6】確保デバイス上のファンのエンド位置の一側面図である。
【実施例】
【0022】
図1は、車両ヘッドランプ用の照明デバイス10を示し、光分布(light distribution)を放出するように構成される照明モジュール50と、ファン100がエンド位置P2に在る場合に照明モジュール50によって生成される熱を放散するように構成されるファン100と、照明モジュール50を保持するように構成される支持フレーム70とを含む。
【0023】
支持フレーム70は、支持フレーム70に配置される確保デバイス200を含み、ここで確保デバイス200は確保デバイス200のエンド位置P2においてファン100を確保するように構成される。確保デバイス200の詳細な斜視図を示す
図2から見出すことが可能なように、確保デバイス200は、軸Zに沿って延在する突出部210、及び第1の留め要素220を含む。更に、確保デバイス200の支持フレーム70及び確保デバイス200及び全ての構成要素が、一体式の材料、好ましくは1種類の材料で製造される。
【0024】
ファン100及び確保デバイス200を透視野で示す
図3から見出すことが可能なように、ファン100は、確保デバイス200の突出部210に対応する係合開口部110と、確保デバイス200の第1の留め要素220に対応する第2の留め要素120とを含む。
【0025】
更に、
図4に示すように、確保デバイス200の軸Zを中心に枢動可能にファン100が搭載されるように、突出部210にファン100の係合開口部110を嵌合することによって、確保デバイス200上の中間位置P1へファン100を移入可能なような仕方で確保デバイス200が配設される。
【0026】
図5に示すように、ファン100の第2の留め要素120が確保デバイス200の第1の留め要素220と係合してエンド位置P2にファン100が確保されるように、中間位置P1(
図4に示した)から開始して軸Zを中心にファン100を回転させることによって確保デバイス200上のエンド位置P2へファン100を移入可能なような仕方で確保デバイス200が配設される。また、
図4及び
図5に示すように、確保デバイス200は溝部250として構築されたガイド部分を含み、ガイド部分は軸Zに対して直交して延在し、ファン100が中間位置P1から開始してエンド位置P2へ移入される場合に、ガイド要素150と溝部250との組み合わせがファン100をエンド位置P2へ導くように、ファン100は溝部250に対応するガイド要素150を含み、溝部250はガイド要素150を受容するように構成される。
【0027】
更に、確保デバイス200は第1の当接部分260を含み、
図5から見出すことが可能なように、軸Zを中心としたファン100枢動移動を制限するために、ファン100がエンド位置P2へ移入された場合にファン100が第1の当接部分260に対して当接する。さらに、確保デバイス200は、ファン100がエンド位置P2に在る場合に軸Zに沿ったファン100の移動を制限するように構成される第2の当接部分270を含む。
【0028】
図6は、側面視野において確保デバイス200上のエンド位置P2に在るファン100を示し、
図6では係止爪(detent lug)として構築された第1の留め要素220と、堅固な突出部として構築されたファン100の第2の留め要素120とが詳細に見出すことが可能であり、ここで確保デバイス200上のエンド位置P2へ移入した時に堅固な突出部が係止爪の内側へスナップ式に入り込む。
【符号の説明】
【0029】
10 照明デバイス
50 照明モジュール
70 支持フレーム
100 ファン
110 係合開口部
120 第2の留め要素
150 ガイド要素
200 確保デバイス
210 突出部
220 第1の留め要素
250 溝部
260 第1の当接部分
270 第2の当接部分
Z 軸
【手続補正書】
【提出日】2022-08-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項7】
支持フレーム(70)及び確保デバイス(200)が一体式の材料
で製造される、請求項1~6のいずれか1項に記載の照明デバイス。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、
光分布を放出するように構成される照明モジュールと、
ファンがエンド位置に在る場合に、照明モジュールによって生成された熱を放散するように構成されるファンと、
照明モジュールを保持するように構成される支持フレーム、ここで、支持フレームは支持フレームに配置される確保デバイスを含み、確保デバイスは確保デバイスのエンド位置にファンを確保するように構成される、と、
を含む車両ヘッドランプ用の照明デバイスに関連する。
【0002】
更に、本発明は、本発明の照明デバイスを少なくとも1つを含む車両ヘッドランプに関連する。
【0003】
更に、本発明は、照明デバイスを組み立てる方法に関連する。
【背景技術】
【0004】
従来の技術では、従来の組み立て体において、ファンは、ネジ連結によって又は追加の部品を使用するクランプによって確保される。所望の位置にファンを確保することに関して顕著な労力を必要としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、改良された照明デバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の視点によれば、
光分布を放出するように構成される照明モジュールと、
ファンがエンド位置に在る場合に、照明モジュールによって生成された熱を放散するように構成されるファンと、
照明モジュールを保持するように構成される支持フレーム、ここで、支持フレームは支持フレームに配置される確保デバイスを含み、確保デバイスは確保デバイスのエンド位置にファンを確保するように構成される、と、
を含む車両ヘッドランプ用の照明デバイスであって、
確保デバイスは、軸に沿って延在する突出部及び第1の留め要素を含み、
ファンは、確保デバイスの突出部に対応する係合開口部を含むとともに確保デバイスの第1の留め要素に対応する第2の留め要素を含み、
確保デバイスの軸を中心に枢動可能にファンが搭載されるように、ファンの係合開口部を突出部に嵌合することによって、確保デバイス上の中間位置へファンを移入可能なような仕方で確保デバイスが配設され、
ファンの第2の留め要素が確保デバイスの第1の留め要素と係合してファンをエンド位置に確保するように、中間位置から開始して軸を中心にファンを回転させることによって確保デバイスのエンド位置へファンを移入可能な仕方で確保デバイスが配設される、
ことを特徴とする照明デバイス、が提供される。
なお特許請求の範囲に記載した図面参照符号は専ら本発明の理解を助けるためのものであり、図示の態様に限定することを意図するものではない。
【発明を実施するための形態】
【0008】
上記の目的を達成するために、確保デバイスは軸に沿って延在する突出部及び第1の留め要素を含み、
ファンは、確保デバイスの突出部に対応する係合開口部を含むとともに確保デバイスの第1の留め要素に対応する第2の留め要素を含み、
確保デバイスの軸を中心に枢動可能にファンが搭載されるように、ファンの係合開口部を突出部に嵌合することによって、確保デバイスの中間位置へファンをもたらすこと(移入:brought into)が可能なような仕方で確保デバイスが搭載され、
中間位置から開始して軸を中心にファンを回転させることによって確保デバイス上のエンド位置(端位置、最終位置:end position)へファンを移入可能な仕方で確保デバイスが配設される。
【0009】
この解決策の結果として、照明デバイスの支持フレーム上でのファンの信頼できるロッキング及び心合わせ(調心:centering)システムが提供され、照明モジュールに対する相対的な正確な位置決めを確実にする。
【0010】
有利には、確保デバイスは溝部として構築されるガイド部分(guide section)を含み、ガイド部分は軸に対して直交して延在し、ファンが中間位置から開始してエンド位置へ移入される場合に、ガイド要素と溝部との組み合わせがファンをエンド位置へ導くように、ファンは溝部に対応するガイド要素を含み、溝部はガイド要素を受容するように構成される。
【0011】
有利には、確保デバイスは第1の当接部分(abutment-portion)を含み、軸を中心としたファンの枢動移動を制限するために、ファンがエンド位置へ移入される場合にファンが第1の当接部分と当接する。
【0012】
有利には、確保デバイスは、ファンがエンド位置に在る場合に、軸に沿ったファンの移動を制限するように構成される第2の当接部分を含む。
【0013】
有利には、確保デバイスの第1の留め要素(締結要素:fastening-element)がラッチング要素として構築され、ファンの第2の留め要素が対応ラッチング要素として構築される。
【0014】
有利には、確保デバイスの第1の留め要素が係止爪(detent lug)として構築され、第2の留め要素が堅固な突出部(rigid protrusion)として構築され、ファンがエンド位置へ移入した時に堅固な突出部が係止爪の内側へスナップ式に入り込む(snaps in)。
【0015】
有利には、支持フレーム及び確保デバイスが一体式の材料(an integral piece of material)、好ましくは1種類の材料(one material)で製造される。
【0016】
本発明の目的は、照明デバイスの少なくとも1つを含む車両ヘッドランプによっても達成される。
【0017】
本発明の目的は、下記ステップを記載の順番(chronological order)で含む、照明デバイスの組み立て方法によっても達成される:
a)光分布を放出するように構成される照明モジュールと、
ファンがエンド位置に在る場合に、照明モジュールによって生成された熱を放散するように構成されるファンと、
照明モジュールを保持するように構成される支持フレーム、ここで、支持フレームは支持フレームに配置される確保デバイスを含み、確保デバイスは確保デバイスのエンド位置にファンを確保するように構成され、確保デバイスは、軸に沿って延在する突出部及び第1の留め要素を含み、ファンは、確保デバイスの突出部に対応する係合開口部を含むとともに確保デバイスの第1の留め要素に対応する第2の留め要素を含む、と、
を提供すること、
b)確保デバイスの軸を中心に枢動可能にファンが搭載されるように、突出部に係合開口部を嵌合することによって、ファンを中間位置へ移入すること、
c)ファンの第2の留め要素が確保デバイスの第1の留め要素と係合してファンをエンド位置に確保するように、中間位置から開始して軸を中心にファンを回転させることによって、ファンをエンド位置へ移入すること。
【0018】
有利には、確保デバイスが溝部として構築されるガイド部分を含み、ガイド部分が軸と直交して延在し、ファンが溝部に対応するガイド要素を含み、中間位置から開始してファンがエンド位置へ移入される時に、ガイド要素と溝部との組み合わせがエンド位置へファンを導くように、溝部がガイド要素を受容するように構成される。
【0019】
有利には、確保デバイスが第1の当接部分を含み、ステップc)において、軸を中心としたファンの枢動移動を制限するために、ファンがエンド位置へ移入された時に、ファンが第1の当接部分と当接する。
【0020】
有利には、ファンがエンド位置に在る場合に、確保デバイスが、軸に沿ったファンの移動を制限するように構成される第2の当接部分を含む。
【図面の簡単な説明】
【0021】
以下では、本発明を更に実証するために、図面に示すように例示的な及び非制限的な実施形態(実施例)を議論する。
【
図1】照明モジュール、支持フレーム上に配置される確保デバイス及びファンを有する照明デバイスの斜視図(透視図)の一例であり、ここでファンは確保デバイス上のエンド位置に在る。
【
図2】
図1の確保デバイスの詳細な一斜視図である。
【
図3】確保デバイス及びファンの詳細な一斜視図である。
【
図5】確保デバイス上のファンのエンド位置の一斜視図である。
【
図6】確保デバイス上のファンのエンド位置の一側面図である。
【実施例】
【0022】
図1は、車両ヘッドランプ用の照明デバイス10を示し、光分布(light distribution)を放出するように構成される照明モジュール50と、ファン100がエンド位置P2に在る場合に照明モジュール50によって生成される熱を放散するように構成されるファン100と、照明モジュール50を保持するように構成される支持フレーム70とを含む。
【0023】
支持フレーム70は、支持フレーム70に配置される確保デバイス200を含み、ここで確保デバイス200は確保デバイス200のエンド位置P2においてファン100を確保するように構成される。確保デバイス200の詳細な斜視図を示す
図2から見出すことが可能なように、確保デバイス200は、軸Zに沿って延在する突出部210、及び第1の留め要素220を含む。更に、確保デバイス200の支持フレーム70及び確保デバイス200及び全ての構成要素が、一体式の材料、好ましくは1種類の材料で製造される。
【0024】
ファン100及び確保デバイス200を透視野で示す
図3から見出すことが可能なように、ファン100は、確保デバイス200の突出部210に対応する係合開口部110と、確保デバイス200の第1の留め要素220に対応する第2の留め要素120とを含む。
【0025】
更に、
図4に示すように、確保デバイス200の軸Zを中心に枢動可能にファン100が搭載されるように、突出部210にファン100の係合開口部110を嵌合することによって、確保デバイス200上の中間位置P1へファン100を移入可能なような仕方で確保デバイス200が配設される。
【0026】
図5に示すように、ファン100の第2の留め要素120が確保デバイス200の第1の留め要素220と係合してエンド位置P2にファン100が確保されるように、中間位置P1(
図4に示した)から開始して軸Zを中心にファン100を回転させることによって確保デバイス200上のエンド位置P2へファン100を移入可能なような仕方で確保デバイス200が配設される。また、
図4及び
図5に示すように、確保デバイス200は溝部250として構築されたガイド部分を含み、ガイド部分は軸Zに対して直交して延在し、ファン100が中間位置P1から開始してエンド位置P2へ移入される場合に、ガイド要素150と溝部250との組み合わせがファン100をエンド位置P2へ導くように、ファン100は溝部250に対応するガイド要素150を含み、溝部250はガイド要素150を受容するように構成される。
【0027】
更に、確保デバイス200は第1の当接部分260を含み、
図5から見出すことが可能なように、軸Zを中心としたファン100枢動移動を制限するために、ファン100がエンド位置P2へ移入された場合にファン100が第1の当接部分260に対して当接する。さらに、確保デバイス200は、ファン100がエンド位置P2に在る場合に軸Zに沿ったファン100の移動を制限するように構成される第2の当接部分270を含む。
【0028】
図6は、側面視野において確保デバイス200上のエンド位置P2に在るファン100を示し、
図6では係止爪(detent lug)として構築された第1の留め要素220と、堅固な突出部として構築されたファン100の第2の留め要素120とが詳細に見出すことが可能であり、ここで確保デバイス200上のエンド位置P2へ移入した時に堅固な突出部が係止爪の内側へスナップ式に入り込む。
【0029】
本開示は以下のような形態としても把握されるがこれらに限定されるものではない。
[形態1]
光分布を放出するように構成される照明モジュールと、
ファンがエンド位置に在る場合に、照明モジュールによって生成された熱を放散するように構成されるファンと、
照明モジュールを保持するように構成される支持フレーム、ここで、支持フレームは支持フレームに配置される確保デバイスを含み、確保デバイスは確保デバイスのエンド位置にファンを確保するように構成される、と、
を含む車両ヘッドランプ用の照明デバイスであって、
確保デバイスは、軸に沿って延在する突出部及び第1の留め要素を含み、
ファンは、確保デバイスの突出部に対応する係合開口部を含むとともに確保デバイスの第1の留め要素に対応する第2の留め要素を含み、
確保デバイスの軸を中心に枢動可能にファンが搭載されるように、ファンの係合開口部を突出部に嵌合することによって、確保デバイス上の中間位置へファンを移入可能なような仕方で確保デバイスが配設され、
ファンの第2の留め要素が確保デバイスの第1の留め要素と係合してファンをエンド位置に確保するように、中間位置から開始して軸を中心にファンを回転させることによって確保デバイスのエンド位置へファンを移入可能な仕方で確保デバイスが配設される、
ことを特徴とする照明デバイス。
[形態2]
確保デバイスが溝部として構築されるガイド部分を含み、ガイド部分は軸に対して直交して延在し、ファンが中間位置から開始してエンド位置へ移入される場合に、ガイド要素と溝部との組み合わせがファンをエンド位置へ導くように、ファンは溝部に対応するガイド要素を含み、溝部はガイド要素を受容するように構成される、
形態1の照明デバイス。
[形態3]
確保デバイスが第1の当接部分を含み、軸を中心としたファンの枢動移動を制限するために、ファンがエンド位置へ移入される場合にファンが第1の当接部分と当接する、
形態1又は2の照明デバイス。
[形態4]
確保デバイスが、ファンがエンド位置に在る場合に、軸に沿ったファンの移動を制限するように構成される第2の当接部分を含む、
形態1~3のいずれか1つに記載の照明デバイス。
[形態5]
確保デバイスの第1の留め要素がラッチング要素として構築され、ファンの第2の留め要素が対応ラッチング要素として構築される、形態1~4のいずれか1つに記載の照明デバイス。
[形態6]
確保デバイスの第1の留め要素が係止爪として構築され、第2の留め要素が堅固な突出部として構築され、ファンがエンド位置へ移入した時に堅固な突出部が係止爪の内側へスナップ式に入り込む、形態1~5のいずれか1つに記載の照明デバイス。
[形態7]
支持フレーム及び確保デバイスが一体式の材料、好ましくは1種類の材料で製造される、形態1~6のいずれか1つに記載の照明デバイス。
[形態8]
形態1~7のいずれか1つに記載の照明デバイスの少なくとも1つを含む車両ヘッドランプ。
[形態9]
下記ステップを記載の順番で含む、照明デバイスの組み立て方法、
a)光分布を放出するように構成される照明モジュールと、
ファンがエンド位置に在る場合に、照明モジュールによって生成された熱を放散するように構成されるファンと、
照明モジュールを保持するように構成される支持フレーム、ここで、支持フレームは支持フレームに配置される確保デバイスを含み、確保デバイスは確保デバイスのエンド位置にファンを確保するように構成され、確保デバイスは、軸に沿って延在する突出部及び第1の留め要素を含み、ファンは、確保デバイスの突出部に対応する係合開口部を含むとともに確保デバイスの第1の留め要素に対応する第2の留め要素を含む、と、
を提供すること、
b)確保デバイスの軸を中心に枢動可能にファンが搭載されるように、突出部に係合開口部を嵌合することによって、ファンを中間位置へ移入すること、
c)ファンの第2の留め要素が確保デバイスの第1の留め要素と係合してファンをエンド位置に確保するように、中間位置から開始して軸を中心にファンを回転させることによって、ファンをエンド位置へ移入すること。
[形態10]
確保デバイスが溝部として構築されるガイド部分を含み、ガイド部分が軸と直交して延在し、ファンが溝部に対応するガイド要素を含み、中間位置から開始してファンがエンド位置へ移入される時に、ガイド要素と溝部との組み合わせがエンド位置へファンを導くように、溝部がガイド要素を受容するように構成される、形態9に記載の方法。
[形態11]
確保デバイスが第1の当接部分を含み、ステップc)において、軸を中心としたファンの枢動移動を制限するために、ファンがエンド位置へ移入された時に、ファンが第1の当接部分と当接する、形態9又は10に記載の方法。
[形態12]
ファンがエンド位置に在る場合に、確保デバイスが、軸に沿ったファンの移動を制限するように構成される第2の当接部分を含む、形態9~11のいずれか1つに記載の方法。
【符号の説明】
【0030】
10 照明デバイス
50 照明モジュール
70 支持フレーム
100 ファン
110 係合開口部
120 第2の留め要素
150 ガイド要素
200 確保デバイス
210 突出部
220 第1の留め要素
250 溝部
260 第1の当接部分
270 第2の当接部分
Z 軸
【国際調査報告】