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特表2023-516427放射放出半導体本体、および放射放出半導体本体を製造するための方法
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  • 特表-放射放出半導体本体、および放射放出半導体本体を製造するための方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-19
(54)【発明の名称】放射放出半導体本体、および放射放出半導体本体を製造するための方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/30 20100101AFI20230412BHJP
【FI】
H01L33/30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022553097
(86)(22)【出願日】2021-02-22
(85)【翻訳文提出日】2022-10-05
(86)【国際出願番号】 EP2021054312
(87)【国際公開番号】W WO2021175635
(87)【国際公開日】2021-09-10
(31)【優先権主張番号】102020106113.7
(32)【優先日】2020-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】599133716
【氏名又は名称】エイエムエス-オスラム インターナショナル ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】ams-OSRAM International GmbH
【住所又は居所原語表記】Leibnizstrasse 4, D-93055 Regensburg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】イェンス エベッケ
【テーマコード(参考)】
5F241
【Fターム(参考)】
5F241AA03
5F241CA34
5F241CA53
5F241CA57
5F241CA88
5F241CB11
5F241CB15
5F241CB36
(57)【要約】
放射放出半導体本体(1)であって、当該放射放出半導体本体(1)は、・第1の導電型の第1の半導体領域(2)、・第2の導電型の第2の半導体領域(3)、および・第1の半導体領域(2)と第2の半導体領域(3)との間の活性領域(4)を有し、・半導体本体(1)の縁部領域(5)における活性領域(4)は、半導体本体(1)の中央領域(6)よりも大きなバンドギャップを有し、・第2の半導体領域(3)のバンドギャップは、縁部領域(5)と中央領域(6)とにおいて同じである、放射放出半導体本体(1)が提示される。さらに、放射放出半導体チップ(16)と、放射放出半導体本体(1)を製造するための方法とが提示される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射放出半導体本体(1)であって、
当該放射放出半導体本体(1)は、
第1の導電型の第1の半導体領域(2)、
第2の導電型の第2の半導体領域(3)、および
前記第1の半導体領域(2)と前記第2の半導体領域(3)との間の活性領域(4)
を有し、
前記活性領域は、InGaAlPを含み、
前記第1の導電型は、n導電型に形成されており、前記第2の導電型は、p導電型に形成されており、
前記半導体本体(1)の縁部領域(5)における前記活性領域(4)は、前記半導体本体(1)の中央領域(6)よりも大きなバンドギャップを有し、
前記第2の半導体領域(3)のバンドギャップは、前記縁部領域(5)と前記中央領域(6)とにおいて同じである、
放射放出半導体本体(1)。
【請求項2】
前記縁部領域(5)における前記活性領域(4)は、第1のドーピング材料(13)を含み、
前記縁部領域(5)と前記中央領域(6)との間の前記半導体本体(1)の移行領域(7)における前記第1のドーピング材料(13)の密度は、横方向において連続的に減少し、
前記移行領域(7)の幅は、最大でも前記活性領域(4)の厚さと同じ大きさである、
請求項1記載の放射放出半導体本体(1)。
【請求項3】
前記中央領域(6)における前記活性領域(4)は、前記第1のドーピング材料(13)を含まない、
請求項2記載の放射放出半導体本体(1)。
【請求項4】
前記第1のドーピング材料(13)は、p型ドーピング材料を含む、
請求項1から3までのいずれか1項記載の放射放出半導体本体(1)。
【請求項5】
前記第2の半導体領域(3)は、第2のドーピング材料(14)を含む、
請求項1から4までのいずれか1項記載の放射放出半導体本体(1)。
【請求項6】
前記第2のドーピング材料(14)と前記第1のドーピング材料(13)とは、同じである、
請求項5記載の放射放出半導体本体(1)。
【請求項7】
前記第2の半導体領域(3)は、前記第1のドーピング材料(13)を含まない、
請求項1から5までのいずれか1項記載の放射放出半導体本体(1)。
【請求項8】
前記活性領域(4)は、前記第2のドーピング材料(14)を含まない、
請求項7記載の放射放出半導体本体(1)。
【請求項9】
前記縁部領域(5)における前記活性領域(4)のバンドギャップは、前記中央領域(6)よりも少なくとも50meV~最大で150meVだけ大きい、
請求項1から8までのいずれか1項記載の放射放出半導体本体(1)。
【請求項10】
放射放出半導体チップであって、
当該放射放出半導体チップは、
請求項1から9までのいずれか1項記載の放射放出半導体本体(1)、
第1の半導体領域(2)上に配置された第1のコンタクト層、および
第2の半導体領域(3)上に配置された第2のコンタクト層
を有する、放射放出半導体チップ。
【請求項11】
前記第2のコンタクト層は、支持体上に配置されている、
請求項10記載の放射放出半導体チップ。
【請求項12】
放射放出半導体本体(1)を製造するための方法であって、
当該方法は、
第1の導電型を有する第1の半導体領域(2)を提供するステップであって、前記第1の導電型は、n導電型に形成されており、かつ第2の導電型は、p導電型に形成されている、ステップと、
前記第1の半導体領域(2)上に活性領域(4)を被着させるステップであって、前記活性領域は、InGaAlPを含む、ステップと、
製造されるべき前記半導体本体(1)の縁部領域(5)における前記活性領域(4)のバンドギャップを拡大させるステップと、
前記第2の導電型を有する第2の半導体領域(3)を被着させるステップと
を有する、方法。
【請求項13】
前記活性領域のバンドギャップを拡大させるためにドーピングが実施され、
前記活性領域(4)のドーピング時に、前記縁部領域(5)における前記活性領域(4)に第1のドーピング材料(13)が導入される、
請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記活性領域(4)のドーピング前に、前記縁部領域(5)がマスクを含まないように、前記活性領域(4)上にマスク(11)が被着される、
請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記第2の半導体領域(3)の被着前に、前記マスク(11)が除去される、
請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記第2の半導体領域(3)は、被着時に第2のドーピング材料(14)によってドーピングされる、
請求項12から15までのいずれか1項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
放射放出半導体本体が提示される。さらに、放射放出半導体チップと、放射放出半導体本体を製造するための方法とが提示される。
【0002】
解決されるべき課題は、特に高い効率を有する放射放出半導体本体を提供することである。さらに、放射放出半導体チップと、このような放射放出半導体本体を製造するための方法とを提示したい。
【0003】
放射放出半導体本体は、例えば、III-V族化合物半導体材料をベースにしている。化合物半導体材料は、好ましくはリン化合物半導体材料である。
【0004】
放射放出半導体本体は、電磁放射を放出するように構成されている。半導体本体から放出される電磁放射は、例えば可視光、とりわけ赤色光である。この場合には、放出される電磁放射のピーク波長は、赤色波長領域にある。すなわち、放射放出半導体本体から放出される電磁放射のピーク波長は、例えば630nm以上~750nm以下の間である。
【0005】
半導体本体は、主延在平面を有する。垂直方向は、主延在平面に対して垂直に延在しており、横方向は、主延在平面に対して平行に延在している。
【0006】
放射放出半導体本体は、横方向において、例えば最大で500μm、とりわけ最大で10μmである広がりを有する。
【0007】
少なくとも1つの実施形態によれば、半導体本体は、第1の導電型の第1の半導体領域を含む。第1の半導体領域は、少なくとも1つの第1の半導体層を含む。さらに、第1の半導体領域は、第1の半導体積層体を含むことができる。第1の半導体領域は、例えばn型ドーピングされており、したがってn導電型に形成されている。したがって、この場合には、第1の導電型は、n導電型である。
【0008】
少なくとも1つの実施形態によれば、放射放出半導体本体は、第2の導電型の第2の半導体領域を含む。第2の半導体領域は、垂直方向において、例えば第1の半導体領域の上方に配置されている。
【0009】
第2の半導体領域は、少なくとも1つの第2の半導体層を含む。さらに、第2の半導体領域は、第2の半導体積層体を含むことができる。第2の半導体領域は、例えばp型ドーピングされており、したがってp導電型に形成されている。したがって、この場合には、第1の導電型は、p導電型である。
【0010】
第1の半導体領域および/または第2の半導体領域は、例えばInAl1-xPを含み、ここで、0≦x≦1である。すなわち、第1の半導体領域および/または第2の半導体領域は、例えばリン化インジウムアルミニウムを含む。
【0011】
第2の半導体領域は、例えば少なくとも10nm、最大で5μm、とりわけ約200nmの垂直方向の厚さを有する。
【0012】
少なくとも1つの実施形態によれば、放射放出半導体本体は、第1の半導体領域と第2の半導体領域との間の活性領域を含む。すなわち、第1の半導体領域と第2の半導体領域との間に活性領域が配置されている。活性領域は、動作時に電磁放射を生成するように構成されている。
【0013】
活性領域は、例えば、第1の半導体領域および/または第2の半導体領域と直接的にコンタクトしている。代替的に、活性領域上にバリア層を配置することができる。バリア層は、例えば、活性領域と第2の半導体領域との間に配置されている。この場合には、バリア層は、活性領域および第2の半導体領域と直接的にコンタクトしている。バリア層は、例えば少なくとも5nm、最大で200nm、とりわけ少なくとも10nm、最大で100nmの垂直方向の厚さを有する。
【0014】
活性領域は、例えば少なくとも2nm、最大で500nm、とりわけ少なくとも5nm、最大で100nmの垂直方向の厚さを有する。
【0015】
例えば、活性領域は、例えばダブルヘテロ構造、単一量子井戸構造(SQW構造)、または多重量子井戸構造(MQW構造)のような、電磁放射を生成するためのpn接合部を含む。
【0016】
さらに、活性領域は、例えばInGaAl1-xPを含み、ここで、0≦x≦1および0≦y≦1である。すなわち、活性領域は、例えばリン化インジウムガリウムアルミニウムを含む。半導体本体がバリア層を有する場合には、バリア層は、例えばドーピングされていないInGaAl1-xPを含み、ここで、0≦x≦1および0≦y≦1である。
【0017】
放射放出半導体本体の少なくとも1つの実施形態によれば、半導体本体の縁部領域における活性領域は、半導体本体の中央領域よりも大きなバンドギャップを有する。例えば、中央領域における活性領域は、第1のバンドギャップを有する。さらに、例えば、縁部領域における活性領域は、第2のバンドギャップを有する。この場合には、第1のバンドギャップは、第2のバンドギャップよりも小さい。とりわけ、第1のバンドギャップは、平均してかつ/またはあらゆる箇所で、第2のバンドギャップよりも小さい。
【0018】
第1のバンドギャップは、例えば、中央領域における活性領域における伝導帯から価電子帯までの第1の距離によって規定されている。第2のバンドギャップは、例えば、縁部領域における活性領域における伝導帯から価電子帯までの第2の距離によって規定されている。中央領域における活性領域の価電子帯は、とりわけ、縁部領域における活性領域の価電子帯に連続的に接続されている。さらに、中央領域における活性領域の伝導帯は、縁部領域における活性領域の伝導帯に、とりわけ連続的に接続されている。したがって、活性領域のバンドギャップは、とりわけ中央領域から縁部領域まで連続的に増大している。
【0019】
縁部領域は、第2のバンドギャップが、第2のバンドギャップと第1のバンドギャップとの間の差の例えば10%、とりわけ15%だけ減少しているところで終端する。中央領域は、第1のバンドギャップが、この差の例えば10%、とりわけ15%増大しているところで終端する。すなわち、縁部領域と中央領域とは、横方向において互いに離間されて配置されている。
【0020】
半導体本体の縁部領域は、半導体本体の中央領域を、例えば横方向において完全に包囲する。縁部領域は、横方向において、例えばつながるように形成されている。縁部領域は、中央領域を、例えばフレーム状またはリング状に包囲する。例えば、縁部領域は、半導体本体の少なくとも1つの側面から横方向において半導体本体内に延在している。
【0021】
半導体本体の縁部領域は、幅を有する。縁部領域の幅は、半導体本体の側面から縁部領域の端部までの横方向の最小の広がりであり、縁部領域のこの端部では、第2のバンドギャップが、第2のバンドギャップと第1のバンドギャップとの間の差が例えば10%、とりわけ15%減少している。縁部領域の幅は、例えば少なくとも50nm、最大で10μmである。
【0022】
放射放出半導体本体の少なくとも1つの実施形態によれば、第2の半導体領域のバンドギャップは、縁部領域と中央領域とにおいて同じである。第2の半導体領域は、とりわけ中央領域および縁部領域において第3のバンドギャップを有する。第2の半導体領域の第3のバンドギャップは、とりわけ横方向および/または垂直方向において同じである。すなわち、第2の半導体領域のバンドギャップ、とりわけ第3のバンドギャップは、中央領域と縁部領域とにおける横方向および/または垂直方向において、第3のバンドギャップの平均値から5%以下、とりわけ1%以下しか偏差しない。
【0023】
さらに、第1の半導体領域のバンドギャップは、縁部領域と中央領域とにおいて同じである。第1の半導体領域は、とりわけ中央領域および縁部領域において第4のバンドギャップを有する。第1の半導体領域の第4のバンドギャップは、とりわけ横方向および/または垂直方向において同じである。すなわち、第1の半導体領域のバンドギャップ、とりわけ第4のバンドギャップは、中央領域と縁部領域とにおける横方向および/または垂直方向において、第4のバンドギャップの平均値から5%以下、とりわけ1%以下しか偏差しない。
【0024】
少なくとも1つの実施形態では、放射放出半導体本体は、第1の導電型の第1の半導体領域、第2の導電型の第2の半導体領域、および第1の半導体領域と第2の半導体領域との間の活性領域を含む。活性領域は、半導体本体の縁部領域において、半導体本体の中央領域よりも大きなバンドギャップを有する。さらに、第2の半導体領域のバンドギャップは、縁部領域と中央領域とにおいて同じである。
【0025】
本明細書において説明される放射放出半導体本体の1つの着想は、とりわけ活性領域が、縁部領域において中央領域よりも大きなバンドギャップを有するように、活性領域を形成することである。これにより、縁部領域からの電磁放射の送出が、有利には抑制されている。これによって有利には、特に均質な放射特性、ひいては特に高い効率を達成することが可能となる。とりわけ有利には、縁部領域における非放射性の再結合(英語:“non radiative radiation”、略してNRR)が、より大きなバンドギャップによって抑制される。
【0026】
さらに、第2の半導体領域は、実質的に等方性のバンドギャップを有する。この場合、バンドギャップの推移は、活性領域と第2の半導体領域とにおいて分離されている。したがって、有利には、第2の半導体領域を特に薄く形成することができる。第2の半導体領域を比較的特に薄く形成することにより、パーセル係数を、比較的特に大きくすることができる。パーセル係数は、半導体本体の放射率に比例するので、これによって効率も高くすることができる。
【0027】
放射放出半導体本体の少なくとも1つの実施形態によれば、縁部領域における活性領域は、第1のドーピング材料を含む。縁部領域における活性領域における第1のドーピング材料の密度は、例えば実質的に一定である。ここでの実質的に一定とは、製造に起因して密度が変動する可能性があることを意味する。縁部領域における活性領域における第1のドーピング材料の密度は、例えば1cm当たり少なくとも1015、とりわけ1cm当たり少なくとも1016である。
【0028】
放射放出半導体本体の少なくとも1つの実施形態によれば、縁部領域と中央領域との間の半導体本体の移行領域における第1のドーピング材料の密度は、横方向において連続的に減少する。この場合には、移行領域は、横方向において、とりわけ縁部領域と中央領域との間に配置されている。
【0029】
縁部領域における活性領域における第1のドーピング材料の他に、活性領域は、縁部領域において空格子点を含む。この場合、空格子点の密度は、第1のドーピング材料の密度に伴ってスケーリングされる。とりわけ、空格子点の密度は、第1のドーピング材料の密度に正比例している。とりわけ、第1のドーピング材料の密度は、例えば縁部領域における活性領域における空格子点の密度を規定する。さらに、空格子点の密度は、縁部領域における活性領域におけるバンドギャップ、とりわけ第2のバンドギャップを規定する。すなわち、活性領域における第1のドーピング材料の密度が高く規定されればされるほど、第2のバンドギャップが大きくなる。
【0030】
放射放出半導体本体の少なくとも1つの実施形態によれば、移行領域の幅は、最大でも活性領域の厚さと同じ大きさである。移行領域の幅は、例えば、縁部領域から中央領域までの横方向における最小の距離である。移行領域は、例えば少なくとも2nm、最大で500nmの幅を有する。
【0031】
半導体本体がバリア層を有する場合には、移行領域の幅は、最大でも活性領域の厚さおよびバリア層の厚さと同じ大きさである。
【0032】
放射放出半導体本体の少なくとも1つの実施形態によれば、中央領域における活性領域は、第1のドーピング材料を含まない。とりわけ、中央領域における活性領域は、第1のドーピング材料を実質的に含まない。ここでの第1のドーピング材料を実質的に含まないとは、中央領域における活性領域における第1のドーピング材料の密度が、縁部領域における活性領域における第1のドーピング材料の密度の最大でも5%、とりわけ最大でも1%に相当することを意味する。
【0033】
放射放出半導体本体の少なくとも1つの実施形態によれば、第1のドーピング材料は、p型ドーピング材料を含む。例えば、第1のドーピング材料は、ZnもしくはSiを含むか、またはZnもしくはSiから成る。
【0034】
放射放出半導体本体の少なくとも1つの実施形態によれば、第2の半導体領域は、第2のドーピング材料を含む。第2のドーピング材料の密度は、例えば、縁部領域および中央領域における第2の半導体領域におけるバンドギャップ、とりわけ第3のバンドギャップを規定する。
【0035】
第2の半導体領域における第2のドーピング材料の密度は、例えば1cm当たり少なくとも1016、とりわけ1cm当たり少なくとも1017である。とりわけ、第2の半導体領域における第2のドーピング材料の密度は、縁部領域と中央領域とにおいて実質的に同じである。ここでの実質的に同じとは、第2のドーピング材料の密度が、第2の半導体領域における横方向および/または垂直方向において、第2の半導体領域における第2のドーピング材料の密度の平均値から5%以下、とりわけ1%以下しか偏差しないことを意味する。
【0036】
第2のドーピング材料は、例えばp型ドーピング材料を含む。この場合には、第2のドーピング材料は、MgもしくはZnを含むか、またはMgもしくはZnから成る。
【0037】
放射放出半導体本体の少なくとも1つの実施形態によれば、第2のドーピング材料と第1のドーピング材料とは、同じである。とりわけ、第1のドーピング材料および第2のドーピング材料は、Znである。
【0038】
放射放出半導体本体の少なくとも1つの実施形態によれば、第2の半導体領域は、第1のドーピング材料を含まない。とりわけ、第2の半導体領域は、第1のドーピング材料を実質的に含まない。ここでの第1のドーピング材料を実質的に含まないとは、第2の半導体領域における第1のドーピング材料の密度が、縁部領域における活性領域における第1のドーピング材料の密度の最大でも5%、とりわけ最大でも1%であることを意味する。
【0039】
代替的または追加的に、第1の半導体領域は、第1のドーピング材料を含まない。とりわけ、第1の半導体領域は、第1のドーピング材料を実質的に含まない。ここでの第1のドーピング材料を実質的に含まないとは、第1の半導体領域における第1のドーピング材料の密度が、縁部領域における活性領域における第1のドーピング材料の密度の0.1%未満であることを意味する。
【0040】
放射放出半導体本体の少なくとも1つの実施形態によれば、活性領域は、第2のドーピング材料を含まない。ここでの第2のドーピング材料を実質的に含まないとは、活性領域における第2のドーピング材料の密度が、第2の半導体領域における第2のドーピング材料の密度の最大でも5%、とりわけ最大でも1%であることを意味する。
【0041】
放射放出半導体本体の少なくとも1つの実施形態によれば、縁部領域における活性領域のバンドギャップは、中央領域よりも少なくとも50meV、最大で150meVだけ大きい。すなわち、第1のバンドギャップは、第2のバンドギャップよりも少なくとも50meV~最大で150meVだけ大きい。例えば、第1のバンドギャップは、第2のバンドギャップよりも約80meVだけ大きい。
【0042】
さらに、放射放出半導体チップが提示される。したがって、放射放出半導体チップに関連して開示された全ての特徴および実施形態は、放射放出半導体との関連においても開示されており、またその逆も同様である。
【0043】
少なくとも1つの実施形態によれば、放射放出半導体チップは、本明細書において説明される放射放出半導体本体を含む。放射放出半導体チップは、例えば発光ダイオード、略してLEDである。
【0044】
とりわけ、放射放出半導体チップは、マイクロLEDである。放射放出半導体チップがマイクロLEDである場合には、放射放出半導体チップは、最大で100μm、とりわけ最大で50μmまたは10μmの横方向の広がりを有する。
【0045】
少なくとも1つの実施形態によれば、放射放出半導体チップは、第1の半導体領域上に配置された第1のコンタクト層を含む。第1のコンタクト層は、電荷担体を、例えば第1の半導体領域に導入するように構成されている。
【0046】
少なくとも1つの実施形態によれば、放射放出半導体チップは、第2の半導体領域上に配置された第2のコンタクト層を含む。第2のコンタクト層は、電荷担体を、例えば第2の半導体領域に導入するように構成されている。
【0047】
第1のコンタクト層および/または第2のコンタクト層は、例えば、透明導電性金属または透明導電性酸化物(英語:transparent conductive oxide、略してTCO)を有する。TCOは、導電性の透明な材料であり、例えば、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化カドミウム、酸化チタン、酸化インジウム、および/または酸化インジウムスズ(ITO)を含む。
【0048】
代替的に、第2のコンタクト層は、例えば、反射性の導電性金属を有することが可能である。この場合には、第2のコンタクト層は、例えば、Au、Ag、Al、Cu、Rh、Pd、Ptのうちの1つまたは複数を含むか、またはこれらの材料のうちの1つまたは複数から成る。
【0049】
さらに、第2のコンタクト層上にミラー層を配置することが可能である。とりわけ、第2のコンタクト層、および/または放出される電磁放射のためのミラー層は、少なくとも90%、とりわけ少なくとも95%の反射率を有する。
【0050】
放射放出半導体チップの少なくとも1つの実施形態によれば、第2のコンタクト層は、支持体上に配置されている。第2のコンタクト層は、支持体と、例えば導電的にコンタクトしている。
【0051】
支持体は、例えば、プラスチック、金属、および/またはセラミック金属から形成されているか、またはこれらから成る。支持体は、例えば、回路基板、プリント回路基板(英語:printed circuit board、略してPCB)、またはリードフレーム(英語:leadframe)であるか、またはこれらを含む。
【0052】
さらに、放射放出半導体本体を製造するための方法が提示され、本方法を用いて、とりわけ、本明細書において説明される放射放出半導体本体を製造することができる。したがって、放射放出半導体本体に関連して開示された全ての特徴および実施形態は、方法との関連においても開示されており、またその逆も同様である。
【0053】
本方法の少なくとも1つの実施形態によれば、第1の導電型を有する第1の半導体領域が提供される。
【0054】
本方法の少なくとも1つの実施形態によれば、第1の半導体領域上に活性領域が被着される。とりわけ、活性領域は、第1の半導体領域上にエピタキシャルに被着される。
【0055】
本方法の少なくとも1つの実施形態によれば、製造されるべき半導体本体の縁部領域における活性領域のバンドギャップが拡大される。例えば、縁部領域におけるバンドギャップを拡大させるために、活性領域がドーピングされる。ドーピングにより、縁部領域における活性領域において、例えば空格子点が生成される。空格子点は、例えば縁部領域における活性領域のバンドギャップを規定するように構成されている。
【0056】
本方法の少なくとも1つの実施形態によれば、第2の導電型を有する第2の半導体領域が被着される。とりわけ、第2の半導体領域は、活性領域上にエピタキシャルに成長させられる。例えば、第2の半導体領域は、活性領域のドーピング後に被着される。
【0057】
活性領域のドーピング後に第2の領域を成長させることにより、活性層におけるドーピングされる縁部領域の幅を、横方向において特に小さく形成することができる。これによって有利には、横方向の広がりが特に小さい半導体本体を製造することができる。このような半導体本体は、100nm以上~10μm以下の間の横方向の最大の広がりを有することができる。
【0058】
とりわけ、本明細書において説明される方法では、まず始めに、第1の半導体領域が提供される。例えば、提供後、活性領域が被着される。縁部領域における活性領域のバンドギャップが拡大された後、とりわけ、第2の半導体領域の被着が後続する。
【0059】
本方法の少なくとも1つの実施形態によれば、活性領域のバンドギャップを拡大させるためにドーピングが実施され、活性領域のドーピング時に、縁部領域における活性領域に第1のドーピング材料が導入される。例えば、p型ドーピング材料が、気相、液相、または固相から縁部領域における活性領域に拡散される。
【0060】
本方法の少なくとも1つの実施形態によれば、活性領域のドーピング前に、縁部領域がマスクを含まないように、活性領域上にマスクが被着される。マスクは、例えば中央領域、および中央領域と縁部領域との間に配置された移行領域を覆っている。
【0061】
マスクは、とりわけ、このマスクを通して第1のドーピング材料が活性領域に拡散することが不可能となるように構成されている。したがって、マスクは、とりわけ第1のドーピング材料に対して透過性ではない。
【0062】
例えば、活性領域が被着された後、活性領域上に中間層が全面的に成長させられる。中間層は、例えばGaAsのような半導体複合材料である。
【0063】
中間層は、例えば活性領域のドーピング前に、活性領域の縁部領域またはバリア層の縁部領域が露出させられるように構造化される。このような構造化は、リソグラフィ法によって実施可能である。この場合には、構造化された中間層がマスクを形成する。
【0064】
代替的または追加的に、中間層上にさらなる中間層を被着させることも可能である。さらなる中間層は、例えばSiO2、SiN、またはSiOである。この場合には、マスクは、さらなる中間層である。この場合には、中間層を、活性領域にわたって全面的に配置し、さらなる中間層を、もっぱら完全に中央領域および移行領域のみに配置することが可能である。
【0065】
本方法の少なくとも1つの実施形態によれば、第2の半導体領域の被着前に、マスクが除去される。マスクがさらなる中間層によって形成されている場合には、第2の半導体領域の被着前に中間層も同様に除去することができる。とりわけ、中間層とさらなる中間層とは、1つの共通の方法ステップにおいて除去される。中間層は、または中間層とさらなる中間層とは、例えば湿式化学エッチングプロセスによって、例えばクエン酸の使用によって除去される。
【0066】
好ましくは、中間層は、活性領域を、とりわけドーピング時における外部影響から少なくとも部分的に保護する。これにより、マスクの除去後、第2の半導体領域を活性領域上に特に良好に被着させることができる。
【0067】
本方法の少なくとも1つの実施形態によれば、第2の半導体領域は、被着時に第2のドーピング材料によってドーピングされる。この場合には、第2の半導体領域は、活性領域のドーピングとは独立して生成される。さらに、第2の半導体領域を、第1の半導体領域の生成とは独立して生成することができる。したがって、有利には、第2の半導体領域を、とりわけ第1の半導体領域の成長系とは異なる成長系で生成およびドーピングすることができる。これによって有利には、ドーパントのキャリーオーバーを最小化することができ、第2の半導体領域を、特に薄く形成することができる。
【0068】
以下では、放射放出半導体本体と、放射放出半導体チップと、放射放出半導体本体を製造するための方法とを、実施例および対応する図面に基づいてより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0069】
図1】1つの実施例による半導体本体を製造する際の方法段階の概略断面図である。
図2】1つの実施例による半導体本体を製造する際の方法段階の概略断面図である。
図3】1つの実施例による半導体本体を製造する際の方法段階の概略断面図である。
図4】1つの実施例による放射放出半導体チップの概略断面図である。
【0070】
同じ、同種の、または同じ作用の要素には、複数の図面において同じ参照符号が付されている。図面と、図面に図示されている要素の相互の寸法比とは、必ずしも縮尺通りであるとみなされるべきではない。むしろ、個々の要素は、より良好な描写性および/またはより良好な理解のために誇張して大きく図示されている場合がある。
【0071】
図1図2、および図3の実施例による方法では、図1によれば、第1の導電型を有する第1の半導体領域2が提供される。第1の半導体領域2は、例えばn型ドーピングされて形成されている。さらに、第1の半導体領域2は、例えば基板12上にエピタキシャルに生成されている。基板12は、とりわけ第1の半導体領域2の成長基板である。
【0072】
さらなるステップでは、第1の半導体領域2上に活性領域4が、とりわけ全面的に被着される。さらに、活性領域4上にバリア層8が、とりわけ全面的に被着される。例えば、活性領域4は、第1の半導体領域2上にエピタキシャルに被着される。さらに、バリア層8は、例えば活性領域4上にエピタキシャルに被着される。
【0073】
さらに、バリア層8が被着された後、バリア層8上に中間層9が、とりわけ全面的に被着される。例えば、中間層9も、エピタキシャルに被着される。
【0074】
活性領域4およびバリア層8は、とりわけリン化インジウムガリウムアルミニウムを含み、中間層9は、とりわけヒ化ガリウムを含む。さらに、第1の半導体領域2は、とりわけリン化インジウムアルミニウムを含む。
【0075】
次いで、中間層9が、図2に概略的に示されているように構造化される。中間層9は、例えばリソグラフィプロセスによって構造化される。構造化後、構造化された中間層9は、製造されるべき半導体本体1のもっぱら中央領域6および移行領域7だけを覆っている。すなわち、バリア層8は、中央領域6を完全に包囲する縁部領域5において中間層9を除去することにより露出させられる。
【0076】
次いで、中央領域6における中間層9上にさらなる中間層10を、とりわけ全面的に被着させることができる。代替的に、中間層9が構造化される前に、中間層9上にさらなる中間層10を、とりわけ全面的に被着させることも可能である。この場合には、中間層9とさらなる中間層10とは、例えばリソグラフィプロセスによって構造化され、これによってバリア層8は、縁部領域5において露出させられる。
【0077】
中間層9とさらなる中間層10とは、マスク11を形成する。さらなるステップでは、活性領域4が、縁部領域5において第1のドーピング材料13によってドーピングされる。マスク11は、ここでは第1のドーピング材料13が中央領域6に拡散することを阻止する。しかしながら、このステップでは、第1のドーピング材料13は、横方向において部分的にマスク11の下方に拡散する可能性がある。
【0078】
この場合には、縁部領域5における活性領域4は、中央領域6における第1のドーピング材料13の密度よりも高い第1のドーピング材料13の密度を有する。これにより、縁部領域5における活性領域4は、中央領域6におけるバンドギャップよりも約80meVだけ大きいバンドギャップを有する。
【0079】
第1のドーピング材料13は、横方向において部分的にマスク11の下方にも拡散されているので、活性領域4における第1のドーピング材料13の密度は、縁部領域5から中央領域6まで連続的に減少する。第1のドーピング材料13がマスク11の下方に拡散している領域は、移行領域7に相当する。移行領域7は、横方向において縁部領域5と中央領域6との間に配置されている。
【0080】
移行領域7の幅は、最大でも活性領域4の厚さおよびバリア層8の厚さと同じ大きさである。すなわち、第1のドーピング材料13は、横方向において最大でも活性領域4の厚さおよびバリア層8の厚さと同じ幅まで、マスク11の下方の活性領域4に拡散することができる。
【0081】
図3に概略的に示されているさらなる方法ステップにおいて、マスク11は、エッチングプロセスによって除去される。マスク11、とりわけ中間層9およびさらなる中間層10は、バリア層8が完全に露出させられるように除去される。
【0082】
次いで、露出させられたバリア層8上に、第2の導電型を有する第2の半導体領域3が被着される。第2の半導体領域3は、例えばp型ドーピングされて形成されている。第2の半導体領域3は、とりわけバリア層8上にエピタキシャルに被着される。さらに、第2の半導体領域3は、被着時に第2のドーピング材料14によってドーピングされる。
【0083】
例えば、第1のドーピング材料13と第2のドーピング材料14とは、互いに異なっている。この場合には、第1のドーピング材料13は、Znによって形成可能であり、第2のドーピング材料14は、Mgによって形成可能である。とりわけ、その場合、第2の半導体領域3は、第1のドーピング材料13を含まない。
【0084】
代替的に、第1のドーピング材料13と第2のドーピング材料14とは、同じである。この場合には、第1のドーピング材料13および第2のドーピング材料14は、Znによって形成されている。
【0085】
ドーピング材料13と14とがそれぞれ異なる場合または同じである場合には、第2の半導体領域3は、活性領域4とは異なり、縁部領域5と中央領域6とにおける横方向および/または垂直方向において同じバンドギャップを有する。
【0086】
第2の半導体領域3が被着された後、第2の半導体領域3上にはさらに、第2の半導体領域3を不動態化するための終端層15が成長させられる。終端層15は、例えばGaAsのような半導体材料を含む。
【0087】
次いで、第1の半導体領域2から基板12を剥離することができる(ここでは図示せず)。
【0088】
図4の実施例による放射放出半導体チップ16は、例えば、図1図3に関連して説明された方法を用いて製造された放射放出半導体本体1を含む。放射放出半導体本体1は、第1の半導体領域2、第2の半導体領域3、および第1の半導体領域2と第2の半導体領域3との間に配置された活性領域4を含む。この場合には、例えば図1図3に関連して示されているように、第1の半導体領域2から基板12が除去されている。
【0089】
第1の半導体領域2上には、第1のコンタクト層17が配置されている。さらに、第2の半導体領域3上には、第2のコンタクト層18が配置されている。
【0090】
さらに、第2のコンタクト層18は、支持体19上に配置されている。第2のコンタクト層18は、支持体19と導電的にコンタクトしている。
【0091】
本特許出願は、独国特許出願第102020106113号の優先権を主張するものであり、その開示内容を、参照により本明細書に援用するものとする。
【0092】
図面に関連して説明された特徴および実施例は、さらなる実施例によれば、全ての組み合わせが明示的に記載されていなくとも相互に組み合わせ可能である。さらに、図面に関連して説明された実施例は、追加的にまたは代替的に、本明細書の総論部分によるさらなる特徴を有することができる。
【0093】
本発明は、実施例に基づく説明によってこれらの実施例に限定されるわけではない。むしろ、本発明は、とりわけ特許請求の範囲に記載された特徴の任意の組み合わせを含む、任意の新しい特徴および特徴の組み合わせを、これらの特徴または組み合わせそのものが特許請求の範囲または実施例に明示的に記載されていない場合であっても含む。
【符号の説明】
【0094】
1 放射放出半導体本体
2 第1の半導体領域
3 第2の半導体領域
4 活性領域
5 縁部領域
6 中央領域
7 移行領域
8 バリア層
9 中間層
10 さらなる中間層
11 マスク
12 基板
13 第1のドーピング材料
14 第2のドーピング材料
15 終端層
16 放射放出半導体チップ
17 第1のコンタクト層
18 第2のコンタクト層
19 支持体
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2022-10-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射放出半導体本体(1)であって、
当該放射放出半導体本体(1)は、
第1の導電型の第1の半導体領域(2)、
第2の導電型の第2の半導体領域(3)、および
前記第1の半導体領域(2)と前記第2の半導体領域(3)との間の活性領域(4)
を有し、
前記活性領域は、InGaAlPを含み、
前記第1の導電型は、n導電型に形成されており、前記第2の導電型は、p導電型に形成されており、
前記半導体本体(1)の縁部領域(5)における前記活性領域(4)は、前記半導体本体(1)の中央領域(6)よりも大きなバンドギャップを有し、
前記縁部領域(5)における前記活性領域(4)は、第1のドーピング材料(13)を含み、
前記第2の半導体領域(3)のバンドギャップは、前記縁部領域(5)と前記中央領域(6)とにおいて同じである、
放射放出半導体本体(1)。
【請求項2】
記縁部領域(5)と前記中央領域(6)との間の前記半導体本体(1)の移行領域(7)における前記第1のドーピング材料(13)の密度は、横方向において連続的に減少し、
前記移行領域(7)の幅は、最大でも前記活性領域(4)の厚さと同じ大きさである、
請求項1記載の放射放出半導体本体(1)。
【請求項3】
前記中央領域(6)における前記活性領域(4)は、前記第1のドーピング材料(13)を含まない、
請求項2記載の放射放出半導体本体(1)。
【請求項4】
前記第1のドーピング材料(13)は、p型ドーピング材料を含む、
請求項記載の放射放出半導体本体(1)。
【請求項5】
前記第2の半導体領域(3)は、第2のドーピング材料(14)を含む、
請求項記載の放射放出半導体本体(1)。
【請求項6】
前記第2のドーピング材料(14)と前記第1のドーピング材料(13)とは、同じである、
請求項5記載の放射放出半導体本体(1)。
【請求項7】
前記第2の半導体領域(3)は、前記第1のドーピング材料(13)を含まない、
請求項記載の放射放出半導体本体(1)。
【請求項8】
前記活性領域(4)は、前記第2のドーピング材料(14)を含まない、
請求項7記載の放射放出半導体本体(1)。
【請求項9】
前記縁部領域(5)における前記活性領域(4)のバンドギャップは、前記中央領域(6)よりも少なくとも50meV~最大で150meVだけ大きい、
請求項記載の放射放出半導体本体(1)。
【請求項10】
放射放出半導体チップであって、
当該放射放出半導体チップは、
請求項記載の放射放出半導体本体(1)、
第1の半導体領域(2)上に配置された第1のコンタクト層、および
第2の半導体領域(3)上に配置された第2のコンタクト層
を有する、放射放出半導体チップ。
【請求項11】
前記第2のコンタクト層は、支持体上に配置されている、
請求項10記載の放射放出半導体チップ。
【請求項12】
放射放出半導体本体(1)を製造するための方法であって、
当該方法は、
第1の導電型を有する第1の半導体領域(2)を提供するステップであって、前記第1の導電型は、n導電型に形成されており、かつ第2の導電型は、p導電型に形成されている、ステップと、
前記第1の半導体領域(2)上に活性領域(4)を被着させるステップであって、前記活性領域は、InGaAlPを含む、ステップと、
製造されるべき前記半導体本体(1)の縁部領域(5)における前記活性領域(4)のバンドギャップを、前記縁部領域(5)のドーピングによって拡大させるステップと、
前記活性領域(4)のドーピング後に、前記第2の導電型を有する第2の半導体領域(3)を被着させるステップと
を有する、方法。
【請求項13】
記活性領域(4)のドーピング時に、前記縁部領域(5)における前記活性領域(4)に第1のドーピング材料(13)が導入される、
請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記活性領域(4)のドーピング前に、前記縁部領域(5)がマスクを含まないように、前記活性領域(4)上にマスク(11)が被着される、
請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記第2の半導体領域(3)の被着前に、前記マスク(11)が除去される、
請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記第2の半導体領域(3)は、被着時に第2のドーピング材料(14)によってドーピングされる、
請求項12記載の方法。
【国際調査報告】