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▶ ローレンス・イクイップメント・インコーポレイテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-19
(54)【発明の名称】セルフクリア式生地ボールローダ
(51)【国際特許分類】
   A21C 9/08 20060101AFI20230412BHJP
   A21C 11/00 20060101ALI20230412BHJP
【FI】
A21C9/08
A21C11/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022554337
(86)(22)【出願日】2021-03-08
(85)【翻訳文提出日】2022-10-27
(86)【国際出願番号】 US2021021309
(87)【国際公開番号】W WO2021183418
(87)【国際公開日】2021-09-16
(31)【優先権主張番号】16/813,521
(32)【優先日】2020-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500437485
【氏名又は名称】ローレンス・イクイップメント・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】LAWRENCE EQUIPMENT, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】ローレンス,エリック クレイ
【テーマコード(参考)】
4B031
【Fターム(参考)】
4B031CA12
4B031CA19
4B031CL10
4B031CM07
(57)【要約】
可食物処理機であって、ローダプレートを貫通する離間した複数の開口部を含むローダプレートと、開口部のそれぞれでローダプレートに枢動可能に取り付けられた第1のフラットナおよび第2のフラットナと、複数の開口部のうちの1つ以上の開口部内に配置された可食品を検出するように構成されたセンサと、ローダプレートに結合され、複数の開口部のうちの1つ以上からの可食物の除去を支援するように構成されたアクチュエータとを含む可食物処理機。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可食物処理機であって、
ローダプレートを貫通する離間した複数の開口部を含むローダプレートと、
開口部のそれぞれでローダプレートに枢動可能に取り付けられた第1のフラットナおよび第2のフラットナと、
複数の開口部のうちの1つ以上の開口部内に配置された可食品を検出するように構成されたセンサと、
ローダプレートに結合され、複数の開口部のうちの1つ以上からの可食物の除去を支援するように構成されたアクチュエータと、
を含む可食物処理機。
【請求項2】
センサは、レーザービームを検出するように構成されたレーザー検出器を含む、
請求項1に記載の可食物処理機。
【請求項3】
センサは、ローダプレート内の複数の開口部の1つ以上の画像を捕捉するように構成された画像感知デバイスを含む、
請求項1に記載の可食物処理機。
【請求項4】
アクチュエータは、可食物の除去を支援するためにローダプレートを動かすように構成される、
請求項1に記載の可食物処理機。
【請求項5】
アクチュエータは、可食物の除去を支援するためにローダプレートを振動させるように構成される、
請求項1に記載の可食物処理機。
【請求項6】
アクチュエータは、第1及び第2のフラットナのうちの1つを枢動させて可食物の除去を支援するように構成される、
請求項1に記載の可食物処理機。
【請求項7】
可食物処理機から可食物を排出するように構成された排出コンベヤを含む、
請求項1に記載の可食物処理機。
【請求項8】
センサが複数の開口部の1つ以上の中に配置された可食物を検出すると、可食物処理機の1つ以上の構成要素を停止するように構成されたコントローラをさらに含む、
請求項1に記載の可食物処理機。
【請求項9】
可食物処理機であって、
フレームと、
フレーム上に支持されたコンベヤベルトと、
フレームに移動可能に結合され、コンベヤベルトに対して移動可能なローダプレートと、
ローダプレートの開口部上に整列された積載管と、
開口部に隣接してローダプレートに枢動可能に取り付けられたフラットナと、
開口部内に配置された可食物を検出するためのセンサと、
ローダプレートに結合され、開口部内からの可食物の除去を支援するように構成されたアクチュエータと、を含む
可食物処理機。
【請求項10】
アクチュエータは、フラットナを枢動させて可食物の除去を支援するように構成される、
請求項9に記載の可食物処理機。
【請求項11】
アクチュエータは、ローダプレートを動かして、開口部からの可食物の除去を支援するように構成される、
請求項9に記載の可食物処理機。
【請求項12】
センサは、レーザービームを検出するように構成されたレーザー検出器を含む、
請求項9に記載の可食物処理機。
【請求項13】
可食物処理機から可食物を感知して除去する方法であって、
一対の対向するフラットナを閉じた位置に枢動させるステップと、
対向するフラットナが閉じた位置にある状態で、管を介して、対向する一対のフラットナの上面上に、可食物を搬送するステップと、
対向するフラットナを互いに反対方向に枢動させて、上面上に可食物を支持した状態で開いた位置にし、それによって、対向するフラットナの間に可食物が通過し得るスペースを形成するステップと、
対向するフラットナを枢動させて閉じた位置に戻すステップと、
開口部に可食物が存在するかどうかを感知し、対向するフラットナを相互に反対方向に枢動させて開いた位置にするステップと、
開口部から可食物を除去するステップと、
を含む方法。
【請求項14】
開口部から可食物を除去するステップは、可食物処理機のローダプレートを作動させるステップを含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
ローダプレートを作動させるステップは、ローダプレートを動かすステップを含む、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
ローダプレートを作動させるステップは、ローダプレートを振動させるステップを含む、
請求項14に記載の方法。
【請求項17】
可食物を感知するステップは、
レーザービームがレーザービーム検出器によって受信されたかどうかを検出するステップ、
レーザービームが妨害されたかどうかを検出するステップ、
画像捕捉装置を使用して可食物を検出するステップ、のうちの1つを含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項18】
開口部から可食物を除去するステップは、開口部に空気を注入するステップを含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項19】
開口部から可食物を取り除いた後、可食物処理機から可食物を排出させるステップをさらに含む、
請求項13に記載の方法。
【請求項20】
開口部内に可食物が存在することを感知すると、可食物処理機の構成要素を停止させるステップをさらに含む、
請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の参照】
【0001】
本出願は、2020年3月9日に出願された米国特許出願番号16/813,521に基づく優先権を主張する。前述の出願はその全体がここに参照され援用される。
【技術分野】
【0002】
可食製品の例はフラットブレッドであり、例えば、トルティーヤ、ピタブレッド、ピザクラスト、チャパティ、およびナンが含まれる。フラットブレッドは、手作業で、または自動化された装置で作ることができる。例えば、工場は、1種類以上のフラットブレッドを製造することができる。工場は、フラットブレッドを製造するために、部分的または完全な自動化システムを使用することができる。フラットブレッドを形成するための自動化された方法は、例えば、フラットブレッド生地(dough)の型抜き、シート化、またはプレス押しを含むことができる。
【背景技術】
【0003】
工場は、ミキサ、フォーマ(「デバイダ/ラウンダ」とも呼ばれる)、プルーファ(proofer)、プレス、オーブン、冷却コンベヤ、品質管理/リジェクトシステム、カウンタースタッカ、アキュムレータ、スタックインデクサ、および包装機械などの生産工程の異なる段階に対する異なるタイプのツールまたは装置を含むことができる。製造ラインには、フラットブレッド生地をボール状に成形する装置と、焼成のために生地を平らにする装置がある。平らにした生地は、円形で特定の厚さにすることができ、焼成後のフラットブレッドが所望の厚さになるようにすることができる。
【発明の概要】
【0004】
トルティーヤなどの可食物(comestible)フラットブレッド製品を製造するシステムは、複数の構成要素を含むことができる。本開示は、自動処理および高速システムで可食製品を製造するシステムおよび方法について説明するものであり、可食製品の一部は、製造中に詰まり(jam)を起こし、製造ラインにおける障害を引き起こすことがある。これらのシステム及び方法は、詰まり又は障害物を検出し、通知し、セルフクリア(self-clear:自己除去)する様々な態様を考慮する。
【0005】
これらのシステムの中には、ローダ(loader)の開口部に生地ボールなどの1つまたは複数の可食物が置かれたときに生じる詰まりを検出し、通知し、セルフクリアするものがある。例えば、複数の生地ボールが同じ開口部にあると、開口部に詰まりが発生し、生地ボールが通常動作時のようにローダを通過してコンベヤに乗ることができなくなることがある。ローダの開口部内には、例えば数秒に一度(例えば2~6秒に一度)、頻繁に新しい生地ボールが配置されるため、生地ボールの配置や複数の生地ボールの配置が発生する可能性がある。開口部に複数の生地ボールが配置されている場合、従来のシステムでは検出が困難であり、問題の原因となる。このような堆積(buildup)は、(i)ローダから生地ボールを取り除くために生産ラインの流れを止めなければならないため、検出されるとダウンタイムが発生し、(ii)急いで取り除こうとするとオペレータに害が及ぶ可能性があり、(iii)それが検出されるまで、廃棄物として、製品が欠けたり誤った量の製品がプレスされて、廃棄物と非効率を生み出すなど生産ラインの下流で問題を引き起こす可能性もある。従来の処理システムの実施形態では、生産中に詰まりや障害物が発生し、生産時間、効率、生産ライン全体のスループットが損なわれることがよくある。
【0006】
障害物を除去するために、オペレータは生産ラインを停止させる必要がある場合がある。複数の安全インターロックをリセットする必要があり、その結果、生産における時間が失われる。また、障害物を除去すると、廃棄物または廃棄製品が発生し、これはコスト高で非効率的である。障害物を取り除いたら、生産ラインを再稼働させる必要がある。このように、障害物を取り除く作業は非常に時間がかかるため、連続操業、すなわち毎週7日間24時間操業、が可能な生産ラインでは好ましくない。
【0007】
時には、開口部に生地ボールが存在すべきではない工程の時に、開口部に生地ボールが詰まる、妨害する、または存在することは、生産ラインの混合段階に由来する生地の不一致に起因したものである場合がある。また、生地に粘りがあり、分割丸め機から出た生地ボールがプルーフィング機(またはプルーファ)のプルーフィングトレイの1つのカップに入る際にくっついてしまうこともある。生地ボールが1つのプルーファ・カップに入ってプルーファに入ると、ほとんどのプルーファ・カップはプルーファ装置内を通過するとオペレータがアクセスできないため、問題を特定して修正することは一般に困難である。
【0008】
一般に、本明細書に記載される主題の一態様は、ローダプレートを貫通する離間した複数の開口部を含むローダプレートを含む可食物処理機を含むシステムにおいて具現化される。また、この可食物処理機は、開口部のそれぞれでローダプレートに枢動可能に取り付けられた第1のフラットナ(flattener)および第2のフラットナを含む。また、可食物処理機は、複数の開口部のうちの1つ以上の開口部内に配置された可食品を検出するように構成されたセンサを含む。また、可食物処理機は、ローダプレートに結合され、複数の開口部のうちの1つ以上からの可食物の除去を支援するように構成されたアクチュエータを含む。この態様の他の実施形態は、対応する方法、コンピュータシステム、装置、コンピュータプログラム製品、および1つまたは複数のコンピュータ記憶装置に記録されたコンピュータプログラムを含み、各々がシステムの作用を実行するように構成されている。
【0009】
一般に、本明細書に記載される主題の一態様は、フレームを含む可食物処理機を含むシステムにおいて具現化される。可食物処理機はまた、フレーム上に支持されたコンベヤベルトを含む。可食物処理機は、フレームに移動可能に結合され、コンベヤベルトに対して移動可能なローダプレートも含む。可食物処理機は、ローダプレートの開口部上に整列された積載管(loading tube)をも含む。また、可食物処理機は、開口部に隣接してローダプレートに枢動可能に取り付けられたフラットナを含む。可食物処理機は、開口部内に配置された可食物を検出するためのセンサを含む。また、可食物処理機は、ローダプレートに結合され、開口部内からの可食物の除去を支援するように構成されたアクチュエータを含む。この態様の他の実施形態には、対応する方法、コンピュータシステム、装置、コンピュータプログラム製品、および1つまたは複数のコンピュータ記憶装置に記録されたコンピュータプログラムが含まれ、それら各々はシステムの作用を実行するように構成される。
【0010】
一般に、本明細書に記載された主題の一態様は、可食物処理機から可食物を感知して除去する動作を含む方法において具体化され、一対の対向するフラットナを閉じた位置に枢動させるステップを含む。本方法はまた、対向するフラットナが閉じた位置にある状態で、管を介して、対向する一対のフラットナの上面上に、可食物を搬送するステップを含む。本方法はまた、対向するフラットナを互いに反対方向に枢動させて、上面上に可食物を支持した状態で開位置にし、それによって、対向するフラットナの間に可食物が通過し得るスペースを形成するステップも含む。本方法はまた、対向するフラットナを枢動させて閉じた位置に戻すステップを含む。本方法はまた、開口部に可食物が存在するかどうかを感知するステップと、対向するフラットナを相互に反対方向に枢動させて開位置にするステップとを含む。本方法は、開口部から可食物を除去するステップも含む。この態様の他の実施形態は、対応するコンピュータシステム、装置、コンピュータプログラム製品、および1つまたは複数のコンピュータ記憶装置に記録されたコンピュータプログラムを含み、それぞれが方法の作用を実行するように構成される。1つ以上のコンピュータのシステムは、動作においてシステムに動作を行わせる、または行わせるソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせをシステムにインストールすることによって、特定の動作またはアクションを行うように構成することができる。1つまたは複数のコンピュータプログラムは、データ処理装置によって実行されたときに、装置に動作を実行させる命令を含むことによって、特定の動作または行為を実行するように構成することができる。
【0011】
前述および他の実施形態はそれぞれ、単独でまたは組み合わせて、以下の特徴のうちの1つ以上を任意に含むことができる。記載された技術の実施形態は、ハードウェア、方法もしくはプロセス、又はコンピュータアクセス可能な媒体上のコンピュータソフトウェアを含み得る。
【0012】
いくつかの実施形態では、可食物処理機のセンサは、レーザービームを検出するように構成されたレーザー検出器を含む。いくつかの実施形態では、可食物処理機のセンサは、ローダプレート内の複数の開口部の1つ以上の画像を捕捉するように構成された画像感知デバイスを含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、可食物処理機のアクチュエータは、可食物の除去を支援するためにローダプレートを動かすように構成される。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、フラットナを動かして、可食物の除去を支援するように構成される。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、ローダプレートを動かして、開口部からの可食物の除去を支援するように構成される。いくつかの実施形態では、可食物処理機のアクチュエータは、可食物の除去を支援するためにローダプレートを振動させるように構成される。いくつかの実施形態では、可食物処理機のアクチュエータは、第1及び第2のフラットナのうちの1つを枢動させて可食物の除去を支援するように構成される。
【0014】
いくつかの実施形態では、可食物処理機は、可食物処理機から可食物を排出するように構成された排出コンベヤを含む。いくつかの実施形態では、可食物処理機は、センサが複数の開口部の1つ以上の中に配置された可食物を検出すると、可食物処理機の1つ以上の構成要素を停止又は中断するように構成されたコントローラを含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、可食物を感知する方法ステップは、レーザービームがレーザービーム検出器によって受信されたかどうかを検出するステップ、レーザービームが妨害されたかどうかを検出するステップ、画像捕捉装置を使用して可食物を検出するステップのうちの1つを含む。いくつかの実施形態では、開口部から可食物を除去する方法ステップは、開口部に空気を注入するステップを含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、開口部から可食物を除去する方法ステップは、可食物処理機のローダプレートを作動させるステップを含む。いくつかの実施形態では、ローダプレートを作動させる方法ステップは、ローダプレートを動かすステップを含む。いくつかの実施形態では、ローダプレートを作動させる方法ステップは、ローダプレートを振動させるステップを含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、本方法は、開口部から可食物を取り除いた後、可食物処理機から可食物を排出させるステップを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、開口部内に可食物が存在することを感知すると、可食物処理機の構成要素を停止又は中断させるステップを含む。
【0018】
本明細書に記載された主題は、様々な方法で実施することができ、以下の利点のうちの1つ以上をもたらすことができる。
【0019】
不適合生地ボールは、ローダに関連するセンサまたはセンサ群によって検出することができるので、より大きな問題が生じる前に生産ラインを停止、減速、または一定期間停止することができる。これにより、無駄がなくなり、処理機のダウンタイムが少なくて済む。いくつかの実施形態では、生産ラインの選択されたコンポーネントが停止、減速、または一時停止され、他のコンポーネントは実行を継続することで、効率が向上する。
【0020】
セルフクリア機能は、オペレータの介入の必要性を減少させるか、あるいは排除することができる。例えば、詰まり又は他の不適合事象(例えば、生地ボールが開口部に存在すべきでない工程中の時間にローダの開口部に生地ボールが存在すること)が頻繁に起こる場合、これにより、オペレータは他の職務を行うことができ、工程中の不適合事象の監視に主に注意を払わなくてもよくなる。
【0021】
セルフクリア機能は、生地ボールの最初の詰まりが、装置を損傷する可能性のある生地ボールの山積みを引き起こす雪ダルマ効果を低減するか、あるいは排除することさえできる。時には、この装置は、特別な訓練を受けた整備士を修理のために呼び出す必要があり、装置と生産ラインのダウンタイムが増加する。生産ラインのシステムは1分間に18~22サイクルの頻度で稼働しているため、このような雪ダルマ式の詰まりは30秒以内という速さで発生することもある。さらに、くっついた生地ボールのグループがプレスされた1つの塊に形成され、プレスされてオーブン内に前方供給される場合、安全上の懸念がある。この肥大化したプレスされた塊は、ラインによってはその配合が火災の危険性につながり得る。
【0022】
製造工程の一部において、可食物は一般に球状構造の形態をとる。この構造は、生地ボールと呼ばれることがある。しかしながら、可食物は、生地組成物に限定されない。例えば、コーン、チョコレート、または他の種類の可食物であってもよい。
【0023】
本明細書に記載された主題の1つ以上の実施形態の詳細は、添付の図面及び以下の説明に記載されている。主題の他の特徴、態様、及び利点は、説明、図面、及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、可食物処理機の構成要素の系統図である。
図2図2は、可食物処理機の構成要素の斜視図である。
図3A図3Aは、可食物(例えば生地ボール)が図2の可食物処理機の成形機から出てプルーフィング機に入るところを示す斜視図である。
図3B図3Bは、可食物検知システムの例示である。
図4図4は、図2の可食物処理機の構成要素の正面図である。
図5図5は、図2の可食物処理機のローダおよび移送管の斜視図である。
図6A図6Aは、ローダの側面図である。図6Aは、閉じた構成にあるローダを示す。
図6B図6Bは、ローダの側面図である。図6Bは、開いた構成にあるローダを示す。
図6C図6Cは、図6Aおよび6Bに示すローダの上面図である。
図7A図7Aは、動作中のローダの様々な構成を示す。
図7B図7Bは、動作中のローダの様々な構成を示す。
図7C図7Cは、動作中のローダの様々な構成を示す。
図7D図7Dは、動作中のローダの様々な構成を示す。
図7E図7Eは、動作中のローダの様々な構成を示す。
図7F図7Fは、動作中のローダの様々な構成を示す。
図7G図7Gは、動作中のローダの様々な構成を示す。
図7H図7Hは、動作中のローダの様々な構成を示す。
図7I図7Iは、動作中のローダの様々な構成を示す。
図7J図7Jは、動作中のローダの様々な構成を示す。
図7K図7Kは、動作中のローダの様々な構成を示す。
図8図8は、ローダの動作の流れ図を示す。
図9A図9Aは、センサを備えたローダの斜視図である。
図9B図9Bは、図9Aのローダの上面図である。
図9C図9Cは、図9A-9BのローダプレートのA-Aに沿った側面断面図である。
図10A図10Aは、可食物処理機の動作中にローダの開口部にある不適合生地ボールを除去する工程を示す模式図である。
図10B図10Bは、可食物処理機の動作中にローダの開口部にある不適合生地ボールを除去する工程を示す模式図である。
図10C図10Cは、可食物処理機の動作中にローダの開口部にある不適合生地ボールを除去する工程を示す模式図である。
図10D図10Dは、可食物処理機の動作中にローダの開口部にある不適合生地ボールを除去する工程を示す模式図である。
図10E図10Eは、可食物処理機の動作中にローダの開口部にある不適合生地ボールを除去する工程を示す模式図である。
図11図11は、ローダの1つまたはそれ以上の開口部にある可食物を検出するためのセンサを備えたローダの動作を示す流れ図である。
【0025】
様々な図面における同様の参照番号および指定は、同様の構成要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
トルティーヤなどの様々な可食性のフラットブレッド製品を作る可食物処理機/システムは、複数の構成要素を含むことができる。そのような構成要素は、バッター(batter:ねり粉)を作成するミキサ、バッターから生地ボールを作成する成形機(または「フォーマ」)、生地を寝かせる(relax)プルーフィング機(または「プルーファ」)、生地ボールをコンベヤ上に配置するローダまたはローダプレート(またはフレームプレート)、平らにした可食物を形成するプレス、平らにした可食物を焼くオーブン、焼いた可食物の温度を下げる冷却器、を含んでいる。また、ローダプレートに形成された開口部に発生した詰まった可食物や邪魔な可食物を取り除くためのセルフクリアシステムも含んでいる。機械は、冷却された可食物が丸みや大きさ(例えば、直径)などの所定の基準に適合しているかどうかを判断する監視ステーションも含んでいる。機械は、可食物のスタックを作成するカウンタースタッカを含む。可食物のスタックが作成されると、機械は、例えば、バガーを使用して、可食物のスタックを袋詰めする。
【0027】
図1は、可食物処理機10に含まれるいくつかの構成要素の系統図である。可食物処理機10は、トルティーヤなどの様々な可食物フラットブレッド製品を製造するために使用することができる。可食物処理機10は、ミキサ1100、フォーマ1200、プルーファ1300、ローダ1400、フラットブレッドプレス1500、オーブン1600、冷却器1700、監視ステーション1800、カウンタースタッカ1900、及びバガー2000を含む。可食物処理機には、機械構成や目的に応じて、構成要素がもっと多いものもあれば、もっと少ないものもある。
【0028】
図2は、一般にオペレータ109によって監視される可食物処理機10の様々な構成要素を示している。ミキサ1100(図1に概略的に示す)は、プロセスレシピに従って複数の材料を組み合わせて、生地バッターを作成するために使用される。ミキサ1100は、生地バッターを形成するためのフォーマ1200に接続されている。フォーマ1200(デバイダまたはラウンダとも呼ばれる)は、生地バッターを分割して複数のほぼ球状の生地ボール150(図3Aに示されるように)を作成する。フォーマ1200の回転ドラムは、生地ボール150が、例えば、10インチのトルティーヤ又は8インチのトルティーヤを作成するためのサイズに基づく所望のサイズになるように、生地バッターの量を選択する。生地バッターに使用される成分によっては、これらの生地ボール150が粘着性になることもある。
【0029】
図2及び3Aを参照すると、ほぼ球形の生地ボール150は、コンベヤ154上でフォーマ1200を出る。この例では、生地ボール150の連続した列がフォーマ1200を出て、プルーファ1300のタイミングゲート153に落下する。図2では、フォーマ1200から出る2つの生地ボール150が並んで示されているが、任意の数の生地ボール150を一列に並べることができる。図3Aでは、フォーマ1200から8個の生地ボール150が並んで出てきて、生地ボール152がプルーファのタイミングゲート153に落下している様子を示している。
【0030】
機械構成により、8個以上の生地ボール150を一列に形成してもよいし、8個以下の生地ボール150を一列に形成してもよい。フォーマ1200の回転ドラムとコンベヤは、可食物処理機10によってコンピュータ制御され、減速、加速、あるいは間欠的な運動の停止または中断を指令または指示することが可能である。例えば、フォーマ1200の回転ドラムおよびコンベヤのコントローラ、例えばデータ処理および制御装置は、生地ボール150の障害物または詰まりがローダ1400(図4に示す)から除去される間、寝かせコンベヤ(relaxation conveyor)22(図4)に減速または一時的に停止するように命令することができる。場合によっては、生地ボール150の障害物または詰まりが取り除かれる間、可食物処理機10の構成要素は、停止、減速、または中断されることが可能である。場合によっては、ローダ1400から生地ボール150の障害物または詰まりを取り除く間、フォーマ1200の全動作を停止させることも可能である。
【0031】
図2に戻って、プルーファ1300は、生地ボール150をプルーフさせる、または休ませる(rest)。このプロセスは、時にはプルーフィングステップまたはプルービングステップと呼ばれることもある。トルティーヤ生地の大部分はイーストを含まないかもしれないが、プルーファ1300は、生地ボール150に、フォーマ1200の成形工程から生じる生地の弾力性における非対称な緊張を緩和し均等化する時間を与える。生地中にイーストが存在しない場合、プルーフィングステップは、混合、分割、または丸めステップのいずれかによって生じた生地中のグルテンの張力から非対称な緊張を均等化させる。
【0032】
図4は、可食物処理機10のプルーファ1300、ローダ1400、およびフラットブレッドプレス1500をさらに詳細に示す図である。図4に示すように、機械10は、フレーム12と、フレーム12上のコンベヤベルト14と、パーベイク(parbake:部分的焼きあげ)プレスユニット16と、排出コンベヤ18とを含む。ローダ1400は、フラットブレッドプレス1500の搬入コンベヤベルト14の上方に取り付けられている。プルーファ1300および関連する寝かせコンベヤ22は、ローダ1400の上に配置され、ローダ1400に生地ボール150を供給する。プルーファ1300の寝かせコンベヤ22は、好ましくは、生地ボールカップ44内の生地ボール150を搬送する平坦なプレスベルトである。寝かせコンベヤ22は、形成される生地ボール150(および調理済み製品)の所望の数の列を収容するのに十分な幅を有し、生地ボールカップ44のチェーン38を含んでいる。チェーン38は、スプロケット40a~40dの上を通過し、生地ボールカップ44を矢印42の方向に移動させる。生地ボールカップ44は、チェーン38に枢動可能に支持されている。カップ44の各々は偏心的に枢動し、自動的に枢動して生地ボール150を移送管(transfer tube)または積載管170に、そしてローダプレート180を含むローダ1400の上にばら撒く、または落とすことにより積み下ろしをする。
【0033】
生地ボール150は、フォーマ1200から生地ボール150が提供された積載シュート48を介して、またはタイミングゲート153を介して、プルーファ1300の寝かせコンベヤ22に積載される(図3Aに示す)。シュート48で生地ボール150を積載してから生地ボール150がローダプレート180に搬送されるまでの移動時間は、一般に約5分~20分、すなわち生地を寝かせるのに十分な時間である。この移動時間は、機械構成に依存する。プルーファ1300上の寝かせコンベヤ22は、可食物処理機10によってコンピュータ制御され、減速、加速、または間欠的な動作停止または中断を指令することができる。例えば、寝かせコンベヤ22のコントローラは、ローダプレート180から生地ボール150の障害物または詰まりを取り除く間、寝かせコンベヤ22に減速または一時的な運動の停止または中断を指示することが可能である。
【0034】
図5を参照すると、ローダ1400のローダプレート180は、4×4の正方形のグリッドに配置された間隔を空けて配置された16個の開口部182を含む。各開口部182は、それぞれのダウンチューブ170と整列している。移送管170は、プルーファ1300の寝かせコンベヤ22からローダプレート180の開口部182に生地ボール150を供給する中空の管である。移送管170は、図4に示すように、それぞれ上部の入口開口部54と下部の排出開口部66を有する。機械構成に応じて、複数のセットの中空管が設けられてもよい。例えば、図5に見られるように、可食物処理機10は、4×4の長方形グリッドに配置された16本の移送管170を備えて構成される。
【0035】
図3Bは、フォーマ1200の排出口に配置された、フォトアイ、フォトディテクタ、撮像装置、または視覚装置などの検出装置160を示す。検出装置160は、生地ボール150の存在、不在、または不適合を検出するために使用される。検出装置160は、可食物処理機10のコントローラによって制御される。コントローラは、検出装置160に、生地ボール150を順次検出させる。
【0036】
図6A~6Cは、図5に示すローダ1400のローダプレート180がコンベヤ14の上の位置にあるところを示す。ローダプレート180は、様々なパターン、例えば、3×3、4×4、5×5、5×3、6×2を含むように製造され得る。
【0037】
ローダプレート180は、可食物処理機10のフレーム12に支持され、フレーム12及びコンベヤ14に対して相対的に移動することができる。ローダプレート180は、ローダプレート180を貫通する間隔を空けて配置された複数の開口部182を含む。示される例示的な実施形態において、ローダプレート180は、開口部182の各々に配置された対向するフラットナ100の対を含む。
【0038】
フレーム12及び/又はコンベヤ14に対するローダプレート180の移動又は作動は、可食物処理機10のコントローラ186によって制御される。コントローラ186は、フレーム12上に配置されたアクチュエータ184に信号を伝達し、ローダプレート180を移動させる。いくつかの実施形態では、アクチュエータ184は、ローダプレート180上に配置される。いくつかの実施形態では、複数のアクチュエータ184が、開口部182の1つ以上に配置される。
【0039】
例えば、アクチュエータ184は、ローダプレート180の1つ以上の開口部182からの生地ボールの障害物又は詰まりを取り除くのを支援するために、ローダプレート180を垂直方向181(例えば、フレーム12及び/又はコンベヤ14に対して上下に)、又は任意の方向に移動するように、コントローラ186により制御されることが可能である。いくつかの実施形態では、ローダプレート180は、ローダプレート180の1つ以上の開口部182から1つ以上の生地ボールを取り除くのを支援するために振動するように作動される。いくつかの実施形態では、ローダプレート180は、ローダプレート180の1つ以上の開口部182から1つ以上の生地ボールを取り除くのを支援するために、ローダプレート180をコンベヤに対して接触させるように作動される。いくつかの実施形態では、ローダプレート180は、1つ以上の生地ボールがローダプレート180の1つ以上の開口部から取り除かれる間、一時的に動きを停止または中断するように作動される。
【0040】
開口部182の各々に配置された対向するフラットナ100の対の各々は、平坦な底面102と湾曲した上面104を有することが好ましい。フラットナ100は、ローダプレート180のエンドフレーム108に、ピボットベアリング110上で枢動可能に取り付けられている。フラットナ100は、エンドリンク114に取り付けられており、このエンドリンクは続いて、ピン又はボルト115を介してロッドエンド116に枢動可能に取り付けられている。アクチュエータ124は、ローダプレート180の上に取り付けられ、フラットナ100を駆動し、周期的にフラットナ100をピボット開閉させ、そのシーケンス(sequence:一連の手順)とタイミングはコンベヤ14と同期している。アクチュエータ124は、電気的または空気圧的に駆動されてもよく、可食物処理機10のコントローラ132によって電気的に制御される。フラットナ100およびローダ1400は、米国特許第6,015,584号にさらに記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0041】
機械的リンケージは、アクチュエータ124と各フラットナ100との間に延び、各フラットナ100が、アクチュエータ124によって直接又は間接的に駆動されて開閉するようにする。この目的のために、様々な等価なリンケージ及び配置を使用することができる。アクチュエータ124は、ローダプレート180の開口部182の1つ以上から1つ以上の生地ボールを取り除くことを支援するときに、フラットナ100を開閉または部分的に開かせるようにコントローラ132によって制御され得る。
【0042】
コントローラ132、186は、選択された生地レシピまたはプレスパターンに基づいてローダプレート180の作動のための適切な制御戦略を決定する制御システムの一部を形成する。場合によっては、中央集約コントローラが、コントローラ132、186、および、可食物処理機10の他のコントローラを制御する。中央集約コントローラは、PLC技術を使用してワンタッチで有効になり、PLC、または任意の記憶媒体に制御戦略またはセンサデータに関連する情報を保存する能力を有する。場合によっては、このデータは、オペレータ109またはデータベースによって照会される。
【0043】
図7A~7Kを参照すると、可食物処理機10の動作中のローダプレート180の工程は、図8に示す工程500によって模式的に図示されている。
【0044】
動作中、一対の対向するフラットナ100は、実質的に生地がローダプレート180の開口部182を通ってコンベヤベルト14上に通過することができないように、閉じた位置に移動される(図8、ステップ510)。生地ボール150は、プルーファ1300を横断し、移送管170に装填される(図8、ステップ520)。プロセスのこの時点では、ローダプレート180は、図7Aに示すように、コンベヤベルト14に対して上昇した位置にあり、フラットナ100は、図7Bに示すように、閉じた位置にある。生地ボールは、図7Bに透視図で示すように、移送管170を通って、ローダプレートに形成された開口部182に落下し、フラットナ100の湾曲上面104上に止まる。この例示的な実施形態では、コンベヤベルト14は停止している。生地ボール150は、ローダプレート180の、漏斗または他の適切な形状の形態をとることができるカップの側壁に形成された孔(aperture)183を通して観察することができる。場合によっては、コンベヤベルト14は、往復運動コンベヤである。
【0045】
アクチュエータ184は、図7Cに示すように、ローダプレート180をコンベヤベルト14に対して下降させ、図7Dに示すように、フラットナドア100はまだ閉じた位置にある。アクチュエータ124は、アクチュエータアーム126を図6Aの矢印Oの方向に枢動させ、フラットナ100を開き、すなわち、相互に反対方向に枢動させ、ローダプレート180内に、開口182を残し、図7Eに示す位置とする(図8、ステップ530)。場合によっては、ローダプレート180を下げる工程と、フラットナ100を開く工程は、同時に発生することができる。
【0046】
フラットナ100が十分に開いた後、生地ボール150は、図6Aに示す位置Jから、生地ボール150が現在コンベヤ14上に静止している図6Bに示す位置Kに落下してもよい。
【0047】
次に、コントローラ132は、アクチュエータ124を逆転させ、アクチュエータアーム126を図6Bに示す方向Pに駆動させる。これにより、図7Gに示すように、フラットナ100が部分的に閉じる(図8、ステップ540)。フラットナ100の部分的に閉じることにより、フラットナ100は、図7Gに示すように、生地ボール150を球形状から実質的に三角形状または「タム(tam:太鼓)」形状に形成することができる。特に、フラットナ100の平坦な底面102は、生地ボール150をタム形状にしてコンベヤ14上に押圧する。タム形状は、可食物処理機10によって次の動作が行われる前に、生地ボール150がコンベヤ14上で転がることを防止する。これらのタム形状、すなわち平らにされた生地ボール150は、その後、コンベヤベルト14上の位置に実質的に固定され、その後の動作中にずれたり位置が変わったりする可能性を制限している。これはまた、廃棄物を減らすのに役立つ。生地ボール150がコンベヤ14上で転がるのを防ぐことを助ける様々な形状、平坦化、または予備プレスが使用され得る。
【0048】
アクチュエータ184は、図7Fに示すように、ローダプレート180をコンベヤベルト14に対して上昇位置に引き上げ、タム形状生地ボール150をコンベヤ14上に残す。
【0049】
フラットナのドア100は、図7Iに示すように、再び閉じられる(図8、ステップ550)。注目すべきは、図7Iに示すように、この段階では、ローダプレート180のカップの側壁にある孔183を通して生地ボール150が観察されないことである。フラットナのドア100が閉じた位置にある状態で、ローダプレート180は、図7Hに示されるように、生地ボール150をコンベヤ14に対してさらに平坦化させるように生地ボールの上に下ろされる。ここで、さらに平らにされた生地ボール150は、図7Jに示すように、ローダプレート180のプレスパターン、例えば4×4のプレスパターンで各箇所についてコンベヤ14の上面に配置される。
【0050】
平坦化後、フラットナ100は再び開かれ、平らにされた生地ボール150の上面から平坦な底面が剥離され、その後再び閉じられる。図7Jは、フラットブレッドプレス1500に向かう途中の平らにされた(またはプレス前の)状態の生地ボール150を示す。生地ボール150は、この状態でアイスホッケーのパックに似てると言え、例えば、生地ボール150は、有限の高さを有する実質的に円筒形であってもよい。
【0051】
可食物処理機10のコントローラは、図7Jおよび図7Kに示すように、コンベヤ14を前方に並進させて、生地ボール150をフラットブレッドプレス1500の下に移動させる。新しい生地ボール150は、図7Kに示すように、プルーファ1300からフラットナ100の上部湾曲面上に落下する。ローダプレート180とフラットナ100の工程はリセットされ、さらなる可食物処理のために繰り返される。
【0052】
次に、フラットブレッドプレス1500は、平らにされた生地ボール150を、最終的な、プレスされた形状にプレスする。プレス操作の間、フラットブレッドプレス1500は、プレスされた生地150がその最終的なプレスされた形状を維持する可能性を高めるために、生地150をわずかに焼くことができる。
【0053】
フラットブレッドプレス1500は、その後、プレスされた生地150をフラットブレッドプレス1500に含まれる排出ステーションに移送することができる。排出ステーションは、プレスされた生地150をパーベイクするためのヒータを含むことができる。排出ステーションの使用は、フラットブレッドプレス1500がプレス工程の間、より低い温度を使用することを可能にし得る。
【0054】
図1を参照すると、次に、可食物処理機10は、プレスされた生地150をフラットブレッドプレス1500からオーブン1600に移送する。可食物処理機10は、1つ以上のコンベヤを使用して、生地150をフラットブレッドプレス1500からオーブン1600に移送することができる。
【0055】
オーブン1600は、調理プロセス中にオーブン1600を通してプレスされた生地150を移送する1つ以上のオーブンコンベヤを含む。1つ以上のコンベヤがオーブン1600を通してプレスされた生地150を移送するとき、プレスされた生地150は調理され、プレスされた生地150がオーブン1600を出るとき、調理プロセスが完了するようになる。いくつかの実施形態では、プレスされた生地150は、オーブン1600から取り出した後、別の調理工程に進む。
【0056】
調理後、可食物処理機10は、調理され、プレスされた生地ボール150を1つ以上のコンベヤ上に移し、プレスされた生地150をオーブン1600から冷却器1700に移送することができる。いくつかの実施形態では、可食物処理機10は、プレスされた生地150を冷却器1700の上部に移送する1つ以上のコンベヤを使用することができる。
【0057】
冷却器1700は、冷却器1700を通してプレスされた生地150を搬送する複数の冷却コンベヤを含むことができる。冷却器1700は、プレスされた生地150の温度を下げるために、任意の適切なプロセス、構成要素、又はその両方を使用することができる。例えば、プレスされた生地150が冷却器1700を通って移動するとき、空気流がプレスされた生地150の表面を横切って移動し、プレスされた生地を低下した温度まで冷却することができる。
【0058】
いくつかの例では、プレスされた生地150は、冷却器1700に入るときに200°Fに近い温度を有し得る。冷却器は、冷却器1700の外部の環境(例えば、約65~約80°Fの間の周囲温度)から、冷却コンベヤ及びプレスされた生地150を横切って空気を移動させるための1つ以上のファンを含むことができる。空気がプレスされた生地150を横切って通過するとき、プレスされた生地から熱が除去され、プレスされた生地が冷却される。
【0059】
可食物処理機10は、プレスされた生地150を冷却器から監視ステーション1800に移送する。監視ステーション1800は、プレスされた生地150の、直径及び色を含む1つ以上の特性を分析することができる。例えば、監視ステーション1800は、いくつかのプレスされた生地150が焦げているか、プレスパターンの生地レシピのサイズ要件に適合しているか、またはその両方を判断することができる。
【0060】
監視ステーション1800は、生地レシピの所定の基準に適合しない生地150を監視ステーションから除去するために使用される生地除去装置を含むことができる。例えば、監視ステーションは、焼き過ぎ、プレスし過ぎ、プレスが不十分、またはこれらの組み合わせであるプレスされた生地150を除去するために、例えばプレスパターンに対する各処理レーンに対して1つである、1つ以上の空気ブロワを含むことができる。
【0061】
可食物処理機10は、所定の基準に適合するプレスされた生地150をカウンタースタッカ1900に移送する。カウンタースタッカ1900は、可食物処理機10の生地レシピで特定されたスタック量に基づき、プレスされた生地150のスタックを作成する。
【0062】
可食物処理機10は、プレスされた生地150のスタックを、各スタックを袋に入れるバガー2000に移送する。その後、袋詰めされたプレスされた生地ボール150のスタックは、バガー2000および可食物処理機10から取り外すことができる。
【0063】
先に説明したように、生地ボール150のような1つまたは複数の可食物は、可食物を作る過程で可食物処理機10の様々な場所で停滞してしまう可能性がある。特に、生地ボール150は、ローダプレート180の1つ以上の開口部182に停滞するか、または詰まってしまうことがある。詰まった又は停滞した生地ボール150は、その後、他の生地ボール150が開口部182を通って正しく移動するのを妨げ、ローダプレート180の表面上又は内部で生地ボール150の渋滞を引き起こす可能性がある。
【0064】
例えば、生地ボール150がローダプレート180の1つまたは複数の開口部182で停止または停滞すると、プルーファ1300は生地ボール150をローダプレート180に落とし続け得る。開口部182における障害は、1つまたは複数の生地ボール150が開口部182に詰まるかまたは他の方法で動けなくなり、それによって生地ボール150が開口部182を通ってコンベヤ14上に通過することができなくなった場合に発生し得る。この場合、その後ローダプレート180上に落下した生地ボール150が詰まった生地ボール150と衝突して障害となり、生産ラインの一部または全体を停止または中断する必要性が生じる可能性がある。
【0065】
時には、生地ボール150の固有の粘着性によって、生地ボール150はフォーマ1200を出るときに互いに付着し、二倍または三倍の生地ボールに形成される。場合によっては、これらの二倍または三倍のボールは、プルーファ1300の単一のカップ44に入り、これが移送管170に落下される。移送管170から、二倍または三倍の生地ボールは、ローダプレート180の同じ開口部182に落とされる。
【0066】
不適合生地ボールは、互いに結合した2つ、3つ、またはそれ以上の生地ボールから形成される特大生地ボール、ずれた生地ボール、停滞した生地ボール、詰まった生地ボール、2つ以上の生地ボールが積まれた生地ボール、またはこれらの2つ以上の組み合わせによって特徴付けられ得る。
【0067】
詰まった生地ボールは、別の生地ボール、例えば、失速した生地ボールまたは別の詰まった生地ボールと接触または合体する生地ボール、または捕捉された、引っかかった、動けなくなった生地ボール、またはこれらの2つ以上の組合せであり得る。
【0068】
しわを有する、畳まれた、折り目を有する、または球とは異なる形状を有する生地ボールのようなトポロジー特性は、不適合と考えられ得る。場合によっては、サイズが小さい、重すぎる、または重量不足の生地ボールは不適合である。
【0069】
図3Bを参照すると、いくつかの実施形態において、フォーマ1200の排出口に位置する検出装置160は、不適合生地ボールを検出するために使用される。検出装置160は、可食物処理機10のコントローラによって制御される。コントローラは、検出装置に生地ボールを順次検出させ、不適合生地ボールの存在を検出すると、コントローラは、生産ラインのある位置での詰まりまたは問題を示すアラームをトリガすることができる。アラームは、聴覚、視覚、触覚のいずれでもよい。例えば、不適合生地ボールが感知されると、赤色回転アラームまたはサイレンが作動するようにしてもよい。場合によっては、スピーカまたはアナウンスの放送によって、不適合生地ボールの感知を示すようにすることができる。いくつかの実施形態では、生産ラインまたは生産ラインの一部は、不適合生地ボールの検出時に停止または中断されることがある。
【0070】
コントローラは、不適合生地ボールの感知に応答して、フォーマ1200を減速または一時的に停止または中断させるように構成することができる。場合によっては、コントローラは、いつでも、可食物処理機10の任意の構成要素を減速または一時的に停止または中断させるように構成することができる。
【0071】
ローダプレートは、フォーマ1200に加えて、またはその代わりに、不適合生地ボールを検出するセンサを含むこともできる。
【0072】
図9A~9Cは、ローダプレート180と実質的に類似しているが、5×5のプレスパターンで構成され、開口202の各々に1つ以上の生地ボールの存在を感知するための5つのセンサ204、206を含むローダプレート200を示す。ローダプレート200のいくつかの実施形態は、可食物処理機10によって処理される可食物の所望の数に応じて、任意のプレスパターンおよび任意の数のセンサの構成を含むことができる。例示的な実施形態では、センサ204、206は、ローダプレート200のそれぞれの列に沿った1つ以上の生地ボールの存在または不在を感知するための5つのレーザーエミッタ204および5つのレーザー検出器206を含むことができる。
【0073】
ローダプレート200は、それぞれが一対の対向するフラットナ230を含むローダプレート200を貫通する離間した多数の開口部202を含む。フラットナ230の各対向する対は、第1のフラットナ及び第2のフラットナを含む。ローダプレート200のいくつかの実施形態は、可食物処理機10によって処理される可食物の所望の数に応じて、開口部202の任意の構成を含むことができる。例示的な実施形態では、25個の開口部202がローダプレート200上の5×5グリッドに配置される。
【0074】
例示的な実施形態では、フラットナ230の動作は、ローダプレート180のフラットナ100と実質的に同じである。例示的な実施形態では、フラットナ230は、開位置から閉じた位置まで軸を中心に枢動するように構成される。
【0075】
ローダプレート200は、ローダプレート200の並進及び回転を可能にする、図6Aに関して上述したようなアクチュエータ184と同様の、1つ又は複数の各アクチュエータに結合される。例えば、ローダプレート200は、ローダプレート200の両側に配置され、横方向軸に沿って互いに離間した2つのアクチュエータと結合することができる。
【0076】
レーザーエミッタ204は、ローダプレート200に取り付けられ、ローダプレート200のカップ又は漏斗201の側壁に形成された孔208と整列される。各カップ201は、単一のレーザービームがカップ201に形成された開口部208を通過できるように、互いに反対側にある2つの開口部208を含む。開口部208は、円形の切り抜きとして示されているが、正方形、長方形、台形、または他の適切な形状のような他の形状を使用することができる。場合によっては、2つ以上のレーザービームが開口部を通過できるように、各カップ201に2つ以上の開口部を含むことができる。場合によっては、カップ201の開口部内の生地ボール150又は複数の生地ボール150の位置を決定することができるように、複数の開口部を互いに垂直又は水平に、又は互いに千鳥に配置することができる。
【0077】
動作中、コントローラは、レーザーエミッタ204に、カップ201のそれぞれの孔208を通過するレーザービーム210を(図9Bまたは9Cに見られるように)放射させる。例示的な実施形態では、レーザービーム210は、カップ201の列全体に沿って進み、ローダプレート200の反対側にあるレーザー検出器206によって感知される。コントローラは、レーザービーム210が遮断され、レーザー検出器206によって受け取られないときを検出することによって、ローダプレート200の開口部202内の1つまたは複数の生地ボール150の存在を検出するために使用される。開口部202内の閉塞は、1つ以上の生地ボール150が開口部202内に存在し得ることを示す。
【0078】
レーザーエミッタ204、レーザー検出器206、およびレーザーエミッタ204とレーザー検出器206を制御するためのコントローラは、センサシステムまたは感知システム220を定義する。センサシステム220は、可食物処理機10のコントローラと通信する。例えば、センサシステム220は、カップ201のその特定の列を通過するレーザービーム210が遮断されたが、普通は遮断されるべきではないときに、例えば開口部202の列に沿った開口部202の少なくとも1つが詰まったことを検出することができる。センサシステム220は、この情報を可食物処理機10のコントローラに送信して、機械の構成要素を停止、動作の中断、または減速させることができる。例えば、プルーファ1300またはフォーマ1200は、1つ以上の生地ボールが検出されたときに、後続の生地ボール150がローダプレート200上に落下しないように、停止、動作の中断、または減速を指示することが可能である。別の例では、コントローラは、不適合生地ボールを可食物処理機10から除去できるように、詰まりが解消された後に生地ボール150をプレスしないようにフラットブレッドプレス1500に命令することができる。別の例では、コントローラは、不適合生地ボールが可食物処理機10によってマークされ選別され得るように、詰まりが取り除かれた後に生地ボール150を部分的にプレスするようにフラットブレッドプレス1500に命令することができる。
【0079】
センサシステム220は、同じまたは異なるセンサからのデータを使用して、生地ボール150の存在を検出し、1つまたは複数の開口部202内の生地ボール150を数え、および/または不適合生地ボールを検出することができる。いくつかの実施形態では、センサシステム220は、図3Bに示される検出装置160に類似し得る。動作中、センサシステム220が、存在するはずのない生地ボール150を検出すると、セルフクリアプロセスが、可食物処理機10のコントローラによってトリガされ開始される。
【0080】
センサは、先に説明したようにレーザーであってもよいし、1つ以上の画像捕捉装置又は光学センサ、例えば赤外線、カメラ、ビデオカメラ、機械的センサ、又はこれらの2つ以上の組合せであってもよい。場合によっては、センサは、ローダプレート200の平面上に配置された生地ボールの位置、存在、または不在を検出するために赤外線を送受信する、例えば光電式フォトアイセンサとすることができる。
【0081】
いくつかの場合において、センサはモーションセンサであり得る。センサは、ローダプレート200内、例えば、カップ201又は開口部202の近傍にあることができる。センサは、ローダプレート200の開口部202の全て、一部、または選択された個数における1つまたは複数の生地ボールの存在を検出するように構成され得る。いくつかの実施形態では、センサシステム220は、個数を設定可能なセンサ群を有する。センサシステム220は、ローダプレート200に着脱可能に結合され得る。
【0082】
いくつかの実施形態では、センサシステム220は、各開口部202の画像を捕捉する1つ以上のカメラ又は画像捕捉装置を含む。画像は、1つ以上の生地ボール150の存在、生地ボール150の数、及び不適合生地ボールを検出するために処理されることができる。いくつかの例では、ローダプレート200は、赤外線センサとカメラの両方を含むことができる。ローダプレート200は、赤外線センサデータを使用して開口部内の生地ボール150をカウントし、カメラからのカメラデータを使用して不適合生地ボールを検出し得る。いくつかの場合において、コントローラは、画像処理技術を用いて一連の画像を組み立てるか、またはつなぎ合わせることができる。場合によっては、カメラは、ギガビットイーサネット(GigE Vision(登録商標))カメラなどの、ビデオカメラである。また、ラインスキャンカメラである場合もある。場合によっては、カメラは、平面を走査するプレーナアイである。場合によっては、カメラは3Dカメラである。場合によっては、カメラは人工知能を使用することができる。
【0083】
いくつかの実施形態では、センサシステム220は、1つ以上の生地ボール150の存在または不在を検出するために、ローダプレート200全体にまたがる領域のデータを捕捉するセンサを使用することができる。センサシステム220は、代替的に、ローダプレート200上の単一の開口部または開口部の列全体についてデータを捕捉するセンサを使用して、1つまたは複数の生地ボール150の存在または不在を検出することができる。
【0084】
センサシステム220は、人工知能を使用して、センサによって受信されたデータを分析し、1つまたは複数の生地ボール150が存在するか否か、または不適合であるか否かを決定することができる。例えば、センサシステム220は、機械学習を使用して、センサシステム220によって捕捉された、画像に描かれた生地ボール150が不適合であるか否かを判断することができる。センサシステム220は、生地ボール150の実際の存在と比較した生地ボールの存在の予測に基づいて自身を更新する連続的な学習プロセスを有することができる。センサシステム220は、生地ボール150の実際の個数と比較した生地ボールの個数の予測に基づいて自身を更新する連続的な学習プロセスを有することができる。
【0085】
センサシステム220からのデータの分析は、例えばローダプレート200上または可食物処理機10上のコントローラによって、局所的に実行することができる。センサシステム220からのデータの分析は、例えば、ネットワークを用いてセンサシステム220に接続されたデバイスによって、遠隔的に実行することができる。例えば、可食物処理機10とは物理的に異なる部屋に位置するサーバがセンサシステムによって生成されたデータを分析することができる。場合によっては、データの分析は、クラウド又はリモートコンピューティングサーバで実行することができる。
【0086】
いくつかの実施形態では、ローダプレート200の各カップ201は、カップ201の各々の動きが独立して制御され得るように、別々の並進及び回転アクチュエータを更に含むことができる。例えば、ローダプレート200の並進運動は、ローダプレート200上の各カップ201に対する追加の並進及び回転自由度に加えて、図7A~7Kのローダプレート180について描かれているように制御することができる。感知システム220が、詰まった又は不適合生地ボール250を示す生地ボール150がローダプレート200の特定の開口部202内に存在することを検出すると、特定のカップ201は、開口部202からの生地ボール150の除去を支援するために、並進、回転、又は振動させるようにアクチュエータにより制御される。
【0087】
ローダプレート200はアルミニウムで構築されているが、プラスチックやステンレススチールなどの他の材料を使用することができる。ローダプレート200は、時には1分間に40~100回と頻繁に動くように作動するため、アクチュエータの重量とエネルギー消費効率は重要である。アクチュエータは、サーボ空気圧式、サーボ油圧式、またはサーボ電気式であることができる。アクチュエータは、バングバング(bang-bang)制御(すなわち、アクチュエータがある移動限界から反対側の移動限界まで、中央で停止することなく移動するように命令される)、またはアクチュエータは、制御性を高めるために可変位置決めをサポートすることが可能である。例えば、アクチュエータは、作動時に一次元のストローク長を持つバングバング空気圧シリンダを使用することができる。サーボ装置は、異なるサイズの生地ボールを確実に位置決めするために、ストローク途中の停止位置があるため、バングバング作動する装置よりも正確な位置決めを行うことができる。これにより、レシピの制御が異なっても、別のレシピが同じローダを使用することができる。ローダプレート200の位置を検出するためにセンサを使用することができ、この情報は、アクチュエータを制御するためにコントローラによって使用され得る。
【0088】
感知システム220のコントローラが、1つ以上の生地ボール150が開口部202内に存在すると判断すると、コントローラは、ローダプレート200の現在のシーケンス(例えば、図7A~7Kのローダプレート180について描かれたシーケンス)に基づいて生地ボール150が存在すべきかを決定し得る。コントローラが、生地ボール150が存在するはずであると決定した場合、何もする必要がない。コントローラが、生地ボール150が開口部202内に存在することが予測されていないと判断した場合、コントローラは、ローダプレート200の開口部のうちの1つまたは複数から生地ボール150のセルフクリアプロセスを開始させることができる。
【0089】
場合によっては、コントローラは、ローダプレート200の現在のシーケンスに基づいて生地ボール150が存在すべきかを判断することによって、ローダプレート200の開口部202内に生地ボール150の不在を感知することが可能である。コントローラが、生地ボール150が予測されていないと判断した場合、何もする必要はない。生地ボール150が予測されるが開口部202内に存在しないとコントローラが判断した場合、コントローラは、可食物処理機10のスマートシャットダウンプロセスを開始させることができる。
【0090】
例えば、生地ボールは、プルーファ1300から移送管170を通って数秒ごとに落下することが予測される。移送管170の個々の管の長さ及び経路は異なり得るので、生地ボールは同時に到着しないかもしれない。しかしながら、コントローラは、現在のシーケンス(例えば、図7Aのローダプレート180について描かれたシーケンス)を計画通りに進めるように、可食物処理機10を制御することができる。生地ボール150をコンベヤベルト14上に予備プレスするプロセスの間、生地ボール150は、開口部202からコンベヤベルト14上に落下することが予測される。生地ボール150は、シーケンスのこの時点では、もはや開口部202にあると予測されない。コントローラは、スキャンを実行し、少なくとも1つの生地ボール150がローダプレート200のそれぞれの列に沿ってまだ存在するか否かを感知することができる。コントローラは、少なくとも1つの生地ボールがまだ存在すると判断した場合、可食物処理機10に、生地ボールの除去を支援するクリアリングプロセスを実行するよう指示することができる。
【0091】
クリアリング工程は、不適合生地ボール250を適合生地ボール150から分離することもでき、これにより廃棄物を減らすことができる。生地ボール150を検知するプロセスは、プルーファ1300から落とされる次のバッチの生地ボール150が、生地ボール150が存在する開口部202に落とされないように、迅速に行われる。前述したように、存在することが検出されたが、存在すべきでない生地ボール150は、不適合生地ボール250とみなされる。このような不適合生地ボール250の蓄積は、問題をより悪化させ、不適合生地ボール250の「雪ダルマ」効果を引き起こす可能性がある。
【0092】
スマートシャットダウンプロセスは、ローダプレート200の上流の構成要素、例えばプルーファ1300及びフォーマ1200を停止させるが、ローダプレート200の下流の構成要素、例えばオーブン1600及び冷却器1700が動作を継続することを許可することを含む。
【0093】
いくつかの実施形態では、感知システム220のコントローラは、ローダプレート200の現在のシーケンスに基づいて生地ボール150が存在すべきではないかを判断することによって、1つ以上の生地ボール150が開口部内に存在するかどうかを判断する。いくつかの実施形態では、感知システム220のコントローラは、開口部202内の生地ボール150の数量を決定する。コントローラは、生地ボール150が存在すべきではないにもかかわらず存在するか、または生地ボール150の数量が閾値、これは典型的には1個の生地ボールである、を超えたか、を判断することができる。コントローラが、生地ボールが存在しないと判断した場合、または数量の閾値を超えないと判断した場合、何もする必要がない。コントローラが、あるべきでないのに生地ボールが存在すると判断した場合、又は数量閾値を超えたと判断した場合、コントローラは、ローダプレート200のセルフクリアプロセスを開始させることができる。
【0094】
例えば、生地ボール150が存在すると感知されるが、普通は存在しないはずである場合、コントローラは、ローダプレート200を移動させ、ローダプレート200の開口部から生地ボール150の除去を支援するように、アクチュエータに信号を送ることが可能である。
【0095】
図10A~10Eは、感知システムと連携した可食物処理機10の動作中のローダプレート200の処理を描いたものであり、図11に示す処理600によって表されている。
【0096】
図10Aに示すように、対向するそれぞれの対のフラットナ230は、ローダプレート200の開口部202を通過してコンベヤベルト14上に生地が実質的に通過できないように、閉じた位置に移動される(ステップ610)。この場合、生地ボール250a、250b、250cは、プルーファ1300の単一のカップ44に配置され、移送管170に落下される(図11、ステップ620)。ローダプレート200は、図10Aに示すように、コンベヤベルト14に対して上昇した位置にあり、フラットナ230は閉じた位置にある。不適合生地ボール250は、移送管170を通って落下し、フラットナ230の湾曲上面上に止まる。コンベヤベルト14は停止しているが、特定の実施形態では、移動していてもよい。
【0097】
コントローラは、図10Bに示すように、アクチュエータにローダプレート200をコンベヤベルト14に対して下降した位置に下降させる。当初、フラットナのドア230は、図10Aに示すように、まだ閉じた位置にある。アクチュエータは、フラットナ230を相互に反対方向に枢動させて、図10Bに示すような開位置にする(図11、ステップ630)。開位置にあるときのフラットナの間の開口は、適合生地ボールが開口202を通過し、不適合生地ボールが開口202を通過しないように、サイズおよび寸法が決められている。フラットナ230が十分に開き、ローダプレート200を通る開放エリアまたは通路が開放された後、適合生地ボールは開口部を通過するが、不適合生地ボール250は開口部を通過することはない。場合によっては、ローダプレート200を下げる工程と、フラットナのドア230を開く工程は同時に行われる。
【0098】
コントローラは、図10Cに示すように、アクチュエータにフラットナ230がその開位置にある状態で、ローダプレート200をコンベヤベルト14に対する上昇位置に上昇させるようにさせる。アクチュエータは、「予備プレス」ステップに備え、この段階でフラットナ230を閉じた位置に戻すように移動させる(ステップ640)。
【0099】
この状態では、レーザービーム210がまだ不適合生地ボール250によって遮られ、レーザービーム210がカップ201の孔208を通過できないので、センサシステム220はレーザー検出器206でレーザービーム210を感知しない(図11、ステップ650)。レーザービーム210を感知しないことによって、センサシステム220は、少なくとも1つの生地ボールが開口部202にまだ存在すると判断する。センサシステム220はさらに、この段階では生地ボールが存在すべきではないと判断し、したがって、開口部202から不適合生地ボール250を除去するためのセルフクリアプロセスを開始する(図11、ステップ660)。言い換えれば、セルフクリアプロセスがトリガされる。ローダプレート200内の不適合生地ボール250の存在は、詰まり状態、異常状態、またはその他の適切な呼称で参照してもよい。場合によっては、コントローラは、不適合生地ボール250が存在すると結論付ける前に、コンベヤ14を前方に進める(index)ように指示する。
【0100】
しかしながら、600に描かれた可食物処理機10の事象のシーケンスは、セルフクリアプロセスをトリガするために使用できる事象の単なる一例である。一般に、コントローラは、(i)生地ボールの存在を検出するステップ、(ii)生地ボール150がその特定の瞬間に存在すべきか否かを決定し、そうである場合には、これをトリガ事象として定義するステップ、及び(iii)詰まりをクリアするようにセルフクリアプロセスに指示するステップと、を含む手順を行うよう構成されている。
【0101】
いくつかの実施形態では、検出は、ローダプレート200が、図10Aに示すように、コンベヤベルト14に対して上昇した位置にあるか、または図10Bに示すように、コンベヤベルト14に対して下降した位置にある状態で実行することが可能である。また、フラットナ230は、図10Bに示すように、開いた構成にあってもよいし、図10Aに示すように、閉じた構成にあってもよい。また、フラットナ230は、図7Gに示すような予備プレス時のように、部分的に開いた状態にあってもよい。セルフクリアプロセスの感知及びトリガ中の、ローダプレート200の位置又はフラットナ230の位置には制限がない。
【0102】
いくつかの実施形態では、感知は、連続的に実行してもよく、又は特定の事象のシーケンスが発生したときに実行してもよい。例えば、センサは、生地ボール150の存在を絶えずチェックし、時間の不規則性に基づいて異常状態を検出するようにしてもよいし、又はセンサは、工程600のステップ640の後などの特定のシーケンスが実行されたときに、生地ボール150の存在をチェックするようにしてもよい。次の生地ボール150のバッチが数秒以内にローダプレート200上に落とされることが予測されるので、検知は迅速に実行される。場合によっては、検知は、詰まりの事象が発生してから2秒以内に実行される。
【0103】
いくつかの実施形態において、複数の孔208を、生地ボールの量又は他の不適合を感知するためにカップ201の同じ側に配置することができる。例えば、4つのレーザービームを通過させるように構成された8つの開口を有するカップ201は、開口202内の4つの場所における生地ボール又は複数の生地ボールの存在を検出するために使用され得る。例えば、図7D又は10Aを参照すると、複数の開口部が設けられている場合、複数の生地ボールがセンサによって感知され得て、これが発生すると、コントローラはセルフクリア処理を開始することができる。
【0104】
セルフクリアプロセスの間、コントローラは、ローダプレート200のアクチュエータに信号を送り、ローダプレート200を、例えば、並進、回転、又は振動させることによって作動させる。コントローラは、可食物処理機10上のセンサから受信した入力、又は以前の不適合事象の履歴から、並進、回転、又は振動させるかどうかを決定することができる。
【0105】
コントローラがアクチュエータに信号を送ると、ローダプレート200は、開口部202からの不適合生地ボール250の除去を支援するために移動する。一実施形態では、コントローラは、アクチュエータに信号を送り、ローダプレート200を、通常動作時のようにコンベヤベルト14に対して下降した位置に移動させる。場合によっては、コントローラは、穏やかな振動から始め、生地ボールが開口部から取り除かれない場合、振動の周波数及び/又は振幅を時間と共に増加させる信号を送ることができる。場合によっては、コントローラは、ローダプレート200をコンベヤベルト14に対して反対向きに動かし、不適合生地ボール250の除去を支援するようにアクチュエータに指示する。
【0106】
コントローラは、ローダプレート200のアクチュエータに、クリアプロセスのサイクルを繰り返すように指示することができる。サイクルは、ローダプレート200のアップ・ダウン・アップ動作を含んでもよく、これを任意の回数実行することができる。例えば、アップ・ダウン・アップのサイクルは、2回又は3回実行することができる。同じ構成で始まり、同じ構成で終わるローダプレート200又はフラットナ230の任意の動きのことを、サイクルと定義してもよい。
【0107】
いくつかの実施形態では、空気ジェットを各開口部202の上または近くに供給することができる。セルフクリアプロセスの間、エアジェットは、数サイクルにわたってクリアすることがなかった後に開口部202に発射される。このようにして、ローダプレート200に結合された空気ジェットは、不適合生地ボール250の除去を支援する。
【0108】
いくつかの実施形態では、セルフクリアプロセス中に後続の生地ボールがローダプレート200上に落とされることが防止される。この場合、コントローラは、詰まりが解消されるまで、プルーファ1300およびフォーマ1200の停止、一時停止、または減速を指示する。これは、迅速に、典型的には数秒以内に実行される。生地ボール150は、1分間に20回の割合でプルーファ1300からローダプレート200上に落とされることがあり、これが詰まりの問題を悪化させ、先に説明した「雪ダルマ」効果を引き起こすことがある。
【0109】
いくつかの実施形態では、可食物処理機10の様々なコンベヤ14、22、は、クリアプロセスが進行している間も、その動作速度を維持することができる。これは、コンベヤが大きな慣性を有し、迅速に開始及び停止することが困難な場合に有利となり得る。場合によっては、プルーファ1300の個々のプルーファトレイを移送管170から迂回させて、生地ボール150が移送管170に落下しないようにして先に述べた「雪ダルマ」効果を引き起こさないようにすることも可能である。このようにして、プルーファ1300からローダプレート200への生地ボール150の配置は、詰まりが除去されるまで中断される。例えば、プルーファトレイを制御して枢動させ、プルーファ150の容器内の生地ボール150を捨てるようにすることができる。別の例では、生地ボール150は、プルーファ1300について再循環され、再利用または再処理され得る。
【0110】
いくつかの実施形態では、代替の転用プロセスを用いて、セルフクリアプロセス中にローダプレート200上に後続の生地ボールが落とされることが防止される。この場合、生地ボールは、プルーファ1300から落下した後、ローダプレート200に到達する前に捕捉され、そちらに転用される。この転用プロセスは、セルフクリアプロセスが進行しているときに生地ボール150を捕らえるために開くように構成されたネットまたはスライドプレートを用いて実施することができる。可食物処理機10の通常の動作の下では、ネットまたはスライドプレートは邪魔にならないように引っ込んでいる。
【0111】
いくつかの実施形態では、フラットブレッドプレス1500は、セルフクリアプロセス中に生地ボールが存在しなくても作動し続ける。コントローラは、フラットブレッドプレス1500のクリアアウト(clear-out)プロセスを実行するようにフラットブレッドプレス1500に指示することができる。クリアアウトプロセスにより、コンベヤ14上の不適合および適合の両方の生地ボール250、150が、可食物処理機10から排出され、コンベヤ14がクリアされるようにすることができる。場合によっては、生産ラインの下流の構成要素は動作を継続する。例えば、オーブン1600、冷却器1700、監視ステーション1800、カウンタースタッカ1900、及びバガー2000は、セルフクリアプロセス及びクリアアウトプロセスの間、動作を継続する。
【0112】
コントローラは、セルフクリアプロセスの状態を示す警告を、可食物処理機10のオペレータ109に送信することができる。例えば、警告は、詰まりが検出されたこと、及びセルフクリアプロセスが進行中であることを示すことができる。コントローラは、セルフクリアプロセスの状態をディスプレイに伝達することができる。場合によっては、警告は、聴覚、視覚、又は触覚であってもよい。場合によっては、スピーカ又はアナウンスの放送を使ってセルフクリアプロセスの状態を示すができる。
【0113】
開口部202から不適合生地ボール250を取り除くことを支援するために、コントローラは、フラットナのドア230を制御するアクチュエータに、フラットナのドア230を再び開くよう指示する。コントローラは、ローダプレート200の動きを制御するアクチュエータに、フラットナのドア230が閉じてゆく最中に垂直方向に並進させる、すなわち、上下に移動させるように指示する。センサシステム220が不適合生地ボール250の存在を感知し続ける場合、セルフクリアプロセスは継続される。
【0114】
センサシステム220が、不適合生地ボール250がクリアされたと感知した場合、コントローラは、可食物処理機10に、通常運転を再開するか、生産ラインをリセットするように指示する。センサシステム220は、レーザービーム210が障害物なしにレーザービーム210と整列した全ての孔208を通過し、ローダプレート200のレーザーエミッタ204とは反対側のレーザー検出器206で受信されたときに、詰まりがクリアされたと判断するように構成される。再起動プロセスの間、コントローラは、コンベヤ14が前進運動を再開すること、フラットブレッドプレス1500がリセットすること、プルーファ1300が再起動すること、およびフォーマ1200が再起動することを指示する。いくつかのシステムでは、詰まりをクリアする間、プルーファ1300は停止されないが、プルーファトレイがトリップ(trip)されることの中断に影響し、それを反転することは、一旦詰まりがクリアされたことが確認されたときにコントローラによって再開される動作の側面となりうる。
【0115】
いくつかの実施形態では、コントローラは、ローダプレート200が下降位置にある間にコンベヤ14を前方に進めるように指示することができる。この動作により、不適合生地ボール250は、前方に剪断(shear)され、コンベヤベルト14とフラットナのドア230の底部との間に配置されることになる。剪断プロセスが成功した場合、センサシステム220は、不適合生地ボール250が開口部202から除去されたこと、例えば、詰まりが解消されたことを検出し、コントローラは、可食物処理機10に通常動作を再開するように、または動作をリセットするように指示してもよい。
【0116】
場合によっては、ローダプレート200の隙間に押し出される生地の量を減らしながら、剪断工程を行うことがある。例えば、コンベヤ14に対するローダプレート200の様々な高さを用いて、この剪断工程を行うことができる。例えば、大きな隙間から始めることによって、ローダプレート200の隙間に生地が漏れる(seep)危険性が低減される。この隙間は、コントローラによって段階的に小さくすることができる。
【0117】
いくつかの実施形態では、感知システムは、フラットブレッドプレス1500の入口でコントローラに結合された画像捕捉装置を含み、コンベヤ14上でプレスに入る生地ボールの数量を検出する。コントローラは、列ごとの生地ボールの数量を検出し、検出された数量を生地ボールの予測数量と比較するように構成される。
【0118】
例えば、ローダプレート200が5×5のプレスパターンで構成されているが、プレスに入る4つの生地ボールしか見えない場合、コントローラはプレスに生地ボールを部分的にのみ圧縮することを指示する。生地ボールの部分的な圧縮は、生地ボールを円筒形の形状に形成し、これは失敗したバッチであることを示唆する。円筒形の生地はその後オーブン1600に進むが、引き込み式メッシュ排出器を使用してフラットブレッドプレス1500を出るときに(成功したバッチであることを示している)フラットブレッドから分別される。引込み式メッシュ排出器は、プレスされた円筒形生地がメッシュを通ってビンまたはリジェクトコンベヤ上に落下することを可能にするような寸法にされた孔を含み、成功したフラットブレッド可食物はメッシュの上を移動してオーブン1600に進む。
【0119】
図10Dに示すように、不適合生地ボール250がローダプレート200から取り除かれてコンベヤベルト14上に落とされると、コントローラは、図10Eに示すように、不適合生地ボール250をローダプレート200から除外するように前進を再開するようコンベヤベルト14に命令する。コントローラは、不適合生地ボール250がプレスを通過する際に、不適合生地ボール250をプレスしないようにフラットブレッドプレス1500に指示する。場合によっては、不適合生地ボール250は、適合生地ボール150と同じ排出コンベヤで、可食物処理機10を出る。しかしながら、拒絶された不適合生地ボール250は、フラットブレッドプレス1500によって完全に平らにされることはない。
【0120】
いくつかの実施形態では、不適合生地ボール250は、リジェクトコンベヤ又は排出コンベヤへ搬送される。リジェクトコンベヤは、可食物処理機10から不適合生地ボール250を排出するように構成される。いくつかの例では、不適合生地ボール250は、搬送され、ビンに入れられ、廃棄又はリサイクルされる。いくつかの例では、コンベヤベルト14は、不適合生地ボール250がコンベヤベルト14の端からリジェクトコンベヤ上またはビンへ落下するように逆行させることが可能である。いくつかの例では、リジェクトコンベヤは、不適合生地ボール250を別のコンベヤ、ビン、またはカートなどの不適合可食物除去装置に移送する。
【0121】
いくつかの実施形態では、コントローラは、リジェクトコンベヤを断続的に作動させることができる。例えば、詰まりが検出されないとき、コントローラは、リジェクトコンベヤを作動させないように適合することができる。コントローラが不適合生地ボール250を検出したとき、コントローラはリジェクトコンベヤを作動させることができる。
【0122】
いくつかの実施形態では、ローダプレート200は、不適合生地ボール250がリジェクトコンベヤ上に置かれるか又はローダプレート200から除去された後に、生地ボール150の受け取りを再び開始することができる。例えば、ローダプレート200が1つ以上の開口部202から不適合生地ボール250を取り除き、不適合生地ボール250をリジェクトコンベヤ上に置いたとき、コントローラは、ローダプレート200が生地ボールを再び受け取ることができることを示す信号を可食物処理機10に送ることができる。
【0123】
セルフクリアプロセスが、複数秒後に、又は、あるサイクル数の間、例えば、ローダプレート200の動作の3サイクル又は4サイクル後に、不成功であった場合、コントローラは、可食物処理機10の生産ライン全体の一時停止を指示し、オペレータ109が詰まりを手動でクリアできるようにすることができる。コントローラは、セルフクリアの試みが失敗したことを示すアラームをトリガすることができる。アラームは、可聴、可視、又は触覚的であってもよい。例えば、赤色回転アラーム又はサイレンを作動させることができる。場合によっては、セルフクリアの試みが失敗したことをスピーカまたはアナウンスの放送によって示すことができる。
【0124】
コンピュータ・プログラムの実行に適したコントローラおよびコンピュータには、一例として、汎用または特殊目的のマイクロプロセッサまたはその両方、あるいは他の任意の種類の中央処理ユニットが含まれる。一般に、中央処理装置は、読み取り専用メモリまたはランダムアクセスメモリまたはその両方から命令およびデータを受け取ることになる。コンピュータの本質的な要素は、命令を実行するための中央処理装置と、命令とデータを格納するための1つ以上のメモリ装置である。一般に、コンピュータは、データを格納するための1つ以上の大容量記憶装置、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、または光ディスクからデータを受信するか、またはその両方にデータを転送するために動作可能に結合されるか、または含むことになる。しかし、コンピュータは、そのようなデバイスを有する必要はない。さらに、コンピュータは、ほんの数例を挙げると、他の装置、例えば、携帯電話、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、モバイルオーディオ又はビデオプレーヤ、ゲーム機、グローバルポジショニングシステム(GPS)受信機、又は、例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュドライブなどの携帯ストレージ装置、に組み込むことができ、このような装置を有することができる。
【0125】
コンピュータプログラム命令及びデータを格納するのに適したコンピュータ可読媒体は、例として、半導体メモリ装置、例えばEPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリ装置、磁気ディスク、例えば内蔵ハードディスク又はリムーバルディスク、光磁気ディスク、及びCD-ROM及びDVD-ROMディスクを含む不揮発メモリ、メディア及びメモリ装置の全ての形態を含む。プロセッサとメモリは、特別な目的の論理回路によって補完されるか、またはその中に組み込まれることができる。
【0126】
本明細書は、多くの特定の実施形態の詳細を含むが、これらは、請求され得るものの範囲に対する制限として解釈されるべきではなく、むしろ、特定の実施形態に固有であり得る特徴の記述として解釈されるべきである。別々の実施形態の文脈で本明細書に記載されている特定の特徴は、単一の実施形態において組み合わせて実施することも可能である。逆に、単一の実施形態の文脈で説明される様々な特徴は、複数の実施形態において別々にまたは任意の適切な下位組み合わせで実施することもできる。さらに、特徴は、特定の組み合わせで作用するものとして上記で説明され、当初はそのように主張されることさえあるが、主張された組み合わせからの1つ以上の特徴は、場合によっては組み合わせから切除され、主張された組み合わせは、サブコンビネーションまたはサブコンビネーションの変形に向けられることもあり得る。
【0127】
同様に、操作は特定の順序で図面に描かれているが、これは、望ましい結果を得るために、そのような操作を示された特定の順序で、または順次に実行すること、または図示されたすべての操作を実行することを要求するものと理解されるべきではない。特定の状況下では、マルチタスクおよび並列処理が有利である場合がある。さらに、上述した実施形態における様々なシステムモジュールおよび構成要素の分離は、すべての実施形態においてそのような分離を必要とすると理解されるべきではなく、説明したプログラム構成要素およびシステムは、一般に、単一のソフトウェア製品に一緒に統合することができ、または複数のソフトウェア製品にパッケージングすることができると理解されるべきである。
【0128】
主題の特定の実施形態が説明された。他の実施形態は、以下の特許請求の範囲の範囲内である。例えば、特許請求の範囲に記載された動作は、異なる順序で実行されても、望ましい結果を達成することができる。一例として、添付の図に描かれた処理は、望ましい結果を達成するために、必ずしも示された特定の順序、すなわち順次的な順序を必要としない。場合によっては、マルチタスクおよび並列処理が有利になることもある。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図7H
図7I
図7J
図7K
図8
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図11
【国際調査報告】