(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-20
(54)【発明の名称】基板対基板ソケット及び基板対基板コネクタ組立体
(51)【国際特許分類】
H01R 12/71 20110101AFI20230413BHJP
【FI】
H01R12/71
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022552599
(86)(22)【出願日】2020-12-31
(85)【翻訳文提出日】2022-09-07
(86)【国際出願番号】 CN2020141926
(87)【国際公開番号】W WO2021179762
(87)【国際公開日】2021-09-16
(31)【優先権主張番号】202010176170.0
(32)【優先日】2020-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010176129.3
(32)【優先日】2020-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010176952.4
(32)【優先日】2020-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010176143.3
(32)【優先日】2020-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522345744
【氏名又は名称】深▲せん▼市長盈精密技術股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN EVERWIN PRECISION TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Block 3 Fuqiao Indst.zne.3 Qiaotou Fuyong Town Bao‘an Dist.Shenzhen,Guangdong 518000(CN)
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】黎 英岳
(72)【発明者】
【氏名】田 剛
(72)【発明者】
【氏名】石 義平
(72)【発明者】
【氏名】李 亜勇
(72)【発明者】
【氏名】彭 ▲しん▼雲
【テーマコード(参考)】
5E223
【Fターム(参考)】
5E223AA01
5E223AA11
5E223AA30
5E223AB06
5E223AB15
5E223AB61
5E223BA01
5E223BA07
5E223CB22
5E223CB29
5E223CB31
5E223CB38
5E223CD01
5E223DA05
5E223DB25
5E223EA31
(57)【要約】
【課題】
【解決手段】基板対基板ソケットであって、ソケット本体、ソケット端子及びソケット補強部材を含み、前記ソケット本体は、底壁と、前記底壁の縦方向両端から上向きに突出して形成されたソケット側壁と、前記ソケット本体の横方向両端に形成されたソケットガイド部と、前記底壁から上向きに突出して形成された島部とを含み、前記ソケットガイド部は、プラグガイド部収容キャビティと、前記プラグガイド部収容キャビティの横方向外側に位置する縦方向外周壁と、前記プラグガイド部収容キャビティの縦方向両側に位置する一対の横方向外周壁とを含み、前記ソケット補強部材は、前記縦方向外周壁の上面に覆われる本体部と、前記本体部から延在しかつ前記横方向外周壁の外に覆われる横方向外周壁カバー部と、前記横方向外周壁カバー部から前記横方向外周壁の前記プラグガイド部収容キャビティに近接する側まで延在する弾性アーム部とを含み、前記弾性アーム部の頂部は、縦方向外側へ折り曲げられて延在して、前記横方向外周壁の頂面に掛合される掛合部を形成する。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板対基板ソケットであって、ソケット本体、ソケット端子及びソケット補強部材を含み、
前記ソケット本体は、底壁と、前記底壁の縦方向両端から上向きに突出して形成されたソケット側壁と、前記ソケット本体の横方向両端に形成されたソケットガイド部と、前記底壁から上向きに突出して形成された島部とを含み、
前記ソケットガイド部は、プラグガイド部収容キャビティと、前記プラグガイド部収容キャビティの横方向外側に位置する縦方向外周壁と、前記プラグガイド部収容キャビティの縦方向両側に位置する一対の横方向外周壁とを含み、
前記ソケット補強部材は、前記縦方向外周壁の上面に覆われる本体部と、前記本体部から延在しかつ前記横方向外周壁の外に覆われる横方向外周壁カバー部と、前記横方向外周壁カバー部から前記横方向外周壁の前記プラグガイド部収容キャビティに近接する側まで延在する弾性アーム部とを含み、
前記弾性アーム部の頂部は、縦方向外側へ折り曲げられて延在して、前記横方向外周壁の頂面に掛合される掛合部を形成する、ことを特徴とする基板対基板ソケット。
【請求項2】
前記ソケット本体の横方向外周壁は、支持肩部と、前記支持肩部の縦方向内側に位置して前記プラグガイド部収容キャビティに連通する弾性逃げ部とを含み、
前記弾性アーム部は、前記弾性逃げ部で縦方向に弾性変形を生成することができる、ことを特徴とする請求項1に記載の基板対基板ソケット。
【請求項3】
前記支持肩部の縦方向外側には、取付段差部が形成され、前記横方向外周壁カバー部は、前記取付段差部に延在する、ことを特徴とする請求項2に記載の基板対基板ソケット。
【請求項4】
前記支持肩部の少なくとも横方向の一端には、前記弾性逃げ部に連通する連通段差部が形成され、前記弾性アーム部は、前記横方向外周壁カバー部の横方向の一端から折り曲げられかつ前記連通段差部に延在する引き締め部と、前記引き締め部から横方向に少なくとも部分的に前記弾性逃げ部に延在する弾性本体アームとを含み、前記掛合部は、前記弾性本体アームの頂端から縦方向に沿って外向きに折り曲げられ、支持肩部の上方に掛合されるものである、ことを特徴とする請求項2に記載の基板対基板ソケット。
【請求項5】
前記弾性本体アームは、前記プラグガイド部収容キャビティに向かって突出して接触凸部を形成し、上から下へ観察したときに、前記接触凸部は、少なくとも部分的に前記プラグガイド部収容キャビティ内に位置する、ことを特徴とする請求項4に記載の基板対基板ソケット。
【請求項6】
前記横方向外周壁カバー部の頂端は、前記プラグガイド部収容キャビティの方向に向かって折り曲げられて、前記支持肩部に支持される保護部を形成する、ことを特徴とする請求項4に記載の基板対基板ソケット。
【請求項7】
前記支持肩部の頂部の前記連通段差部に近接する位置には、高位台が形成され、前記支持肩部の頂部には、さらに前記高位台に隣接する低位溝が形成され、前記保護部は前記高位台に支持され、前記掛合部は前記低位溝内に支持される、ことを特徴とする請求項6に記載の基板対基板ソケット。
【請求項8】
前記低位溝の表面の水平位置は、前記高位台の表面の水平位置よりも低く、前記掛合部の上面は、前記保護部の上面よりも低い、ことを特徴とする請求項7に記載の基板対基板ソケット。
【請求項9】
前記基板対基板ソケットは、基板対基板プラグと嵌合し、前記プラグが嵌合接続状態にあり、上から下へ観察したときに、前記保護部の自由端は、前記弾性本体アームを覆わず、前記プラグが前記ソケットに挿入された後、前記保護部は、少なくとも部分的に前記弾性本体アームを覆う、ことを特徴とする請求項8に記載の基板対基板ソケット。
【請求項10】
前記島部の横方向両端には、水平位置が前記島部よりも低い被保護部が設けられ、前記ソケット補強部材は、さらに前記本体部の横方向内側から下向きに折り曲げられ、前記被保護部まで延在して前記被保護部を覆う中央ガイド部を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の基板対基板ソケット。
【請求項11】
前記ソケット補強部材は、さらに前記本体部の横方向外側から下向きに折り曲げられ、前記縦方向外周壁を覆う縦方向外周壁カバー部を含み、前記縦方向外周壁カバー部の底部は、フィレットとして固定される、ことを特徴とする請求項10に記載の基板対基板ソケット。
【請求項12】
前記プラグガイド部収容キャビティは、前記被保護部と縦方向外周壁との間に貫通口が形成され、前記中央ガイド部は、前記本体部の横方向内側から下向きに折り曲げられて前記縦方向外周壁の内側面に延在する第1中央ガイドアームと、前記第1中央ガイドアームから折り曲げられて前記貫通口に沿って前記被保護部の底部まで延在する支持底アームと、前記支持底アームから折り曲げられて前記被保護部に沿って延在する第2中央ガイドアームとを含む、ことを特徴とする請求項10に記載の基板対基板ソケット。
【請求項13】
前記被保護部は、水平面が前記島部よりも低い台面部と、前記台面部から斜め下方に傾斜して形成された逃げ斜面と、前記台面部から下向きに凹んで形成された係止溝とを含み、前記第2中央ガイドアームは、前記逃げ斜面に沿って斜め上方に延在し、前記第2中央ガイド部の末端は、下向きに折り曲げられて前記係止溝内に係入される係入端部を形成する、ことを特徴とする請求項12に記載の基板対基板ソケット。
【請求項14】
前記縦方向外周壁カバー部の前記掛合部に対応する位置には、接触片が形成され、前記弾性アーム部が縦方向外側に沿って押圧されたときに、前記掛合部が縦方向外側へ移動して前記接触片と電気的に接触しつつ、前記プラグ補強部材が前記弾性アーム部と電気的に接触する、ことを特徴とする請求項1に記載の基板対基板ソケット。
【請求項15】
前記縦方向外周壁カバー部の底部は、フィレットとしてプリント回路基板に固定され、電流の伝送は、前記プラグ補強部材から掛合部を介して前記縦方向外周壁カバー部のフィレットに伝導され、前記ソケット本体の横方向外周壁は、支持肩部と、前記支持肩部の縦方向内側に位置して前記プラグガイド部収容キャビティに連通する弾性逃げ部とを含み、前記弾性アーム部は、前記弾性逃げ部で縦方向に弾性変形を生成することができる、ことを特徴とする請求項14に記載の基板対基板ソケット。
【請求項16】
基板対基板コネクタ組立体であって、ソケット及びソケットと嵌合するプラグを含み、
前記プラグは、プラグ本体と、プラグ端子と、プラグ補強部材とを含み、前記プラグ本体は、頂壁と、前記頂壁の縦方向両端から下向きに延在して形成されたプラグ側壁と、前記プラグ本体の横方向両端に形成されたプラグガイド部と、前記プラグ側壁とプラグガイド部との間に位置する島部収容キャビティとを含み、
前記ソケットは、ソケット本体と、ソケット端子と、ソケット補強部材とを含み、前記ソケット本体は、底壁と、前記底壁の縦方向両端から上向きに突出して形成されたソケット側壁と、前記ソケット本体の横方向両端に形成されたソケットガイド部と、前記底壁から上向きに突出して形成された島部と、前記島部とソケット側壁との間に形成されたプラグ側壁収容キャビティとを含み、
前記ソケットガイド部は、プラグガイド部収容キャビティと、前記プラグガイド部収容キャビティの横方向外側に位置する縦方向外周壁と、前記プラグガイド部収容キャビティの縦方向両側に位置する一対の横方向外周壁とを含み、
前記ソケット補強部材は、前記縦方向外周壁の表面を覆う本体部と、前記本体部から延在し、前記横方向外周壁の外に覆われる横方向外周壁カバー部と、前記横方向外周壁カバー部から前記横方向外周壁の前記プラグガイド部収容キャビティに近接する側まで延在する弾性アーム部とを含み、
前記弾性アーム部の頂部は、縦方向外側へ折り曲げられて延在して、前記横方向外周壁の頂面に掛合される掛合部を形成し、
前記プラグとソケットが嵌合接続を完了したときに、前記プラグ補強部材は、前記弾性アーム部と電気的に接触する、ことを特徴とする基板対基板コネクタ組立体。
【請求項17】
前記ソケット本体の横方向外周壁は、支持肩部と、前記支持肩部の縦方向内側に位置して前記プラグガイド部収容キャビティに連通する弾性逃げ部とを含み、
前記弾性アーム部は、前記弾性逃げ部で縦方向に弾性変形を生成することができる、ことを特徴とする請求項16に記載の基板対基板コネクタ組立体。
【請求項18】
前記支持肩部の縦方向外側には、取付段差部が形成され、前記横方向外周壁カバー部は、前記取付段差部に延在し、
前記支持肩部の少なくとも横方向の一端には、前記弾性逃げ部に連通する連通段差部が形成され、前記弾性アーム部は、前記横方向外周壁カバー部の横方向の一端から折り曲げられかつ前記連通段差部に延在する引き締め部と、前記引き締め部から横方向に少なくとも部分的に前記弾性逃げ部に延在する弾性本体アームとを含み、前記掛合部は、前記弾性本体アームの頂端から縦方向に沿って外向きに折り曲げられ、支持肩部の上方に掛合されるものである、ことを特徴とする請求項17に記載の基板対基板コネクタ組立体。
【請求項19】
前記弾性本体アームは、前記プラグガイド部収容キャビティに向かって突出して接触凸部が形成され、上から下へ観察したときに、前記接触凸部は、少なくとも部分的に前記プラグガイド部収容キャビティ内に位置する、ことを特徴とする請求項18に記載の基板対基板コネクタ組立体。
【請求項20】
前記横方向外周壁カバー部の頂端は、前記プラグガイド部収容キャビティの方向に向かって折り曲げられて、前記支持肩部に支持される保護部を形成する、ことを特徴とする請求項18に記載の基板対基板コネクタ組立体。
【請求項21】
前記支持肩部の頂部の前記連通段差部に近接する位置には、高位台が形成され、前記支持肩部の頂部には、さらに前記高位台に隣接する低位溝が形成され、前記保護部は前記高位台に支持され、前記掛合部は前記低位溝内に支持される、ことを特徴とする請求項20に記載の基板対基板コネクタ組立体。
【請求項22】
前記低位溝の表面の水平位置は、前記高位台の表面の水平位置よりも低く、前記掛合部の上面は、前記保護部の上面よりも低い、ことを特徴とする請求項21に記載の基板対基板コネクタ組立体。
【請求項23】
前記プラグが挿着されていない状態で、上から下へ観察したときに、前記保護部の自由端は、前記弾性本体アームを覆わず、前記プラグが前記ソケットに挿入された後、前記保護部は、少なくとも部分的に前記弾性本体アームを覆う、ことを特徴とする請求項22に記載の基板対基板コネクタ組立体。
【請求項24】
前記島部の横方向両端には、水平位置が前記島部よりも低い被保護部が設けられ、前記ソケット補強部材は、さらに前記本体部の横方向内側から下向きに折り曲げられ、前記被保護部まで延在して前記被保護部を覆う中央ガイド部を含む、ことを特徴とする請求項17に記載の基板対基板コネクタ組立体。
【請求項25】
前記ソケット補強部材は、さらに前記本体部の横方向外側から下向きに折り曲げられ、前記縦方向外周壁を覆う縦方向外周壁カバー部を含み、前記縦方向外周壁カバー部の底部は、フィレットとして固定される、ことを特徴とする請求項24に記載の基板対基板コネクタ組立体。
【請求項26】
前記プラグガイド部収容キャビティは、前記被保護部と縦方向外周壁との間に貫通口が形成され、前記中央ガイド部は、前記本体部の横方向内側から下向きに折り曲げられて前記縦方向外周壁の内側面に延在する第1中央ガイドアームと、前記第1中央ガイドアームから折り曲げられて前記貫通口に沿って前記被保護部の底部まで延在する支持底アームと、前記支持底アームから折り曲げられて前記被保護部に沿って延在する第2中央ガイドアームとを含む、ことを特徴とする請求項24に記載の基板対基板コネクタ組立体。
【請求項27】
前記被保護部は、水平面が前記島部よりも低い台面部と、前記台面部から斜め下方に傾斜して形成された逃げ斜面と、前記台面部から下向きに凹んで形成された係止溝とを含み、前記第2中央ガイドアームは、前記逃げ斜面に沿って斜め上方に延在し、前記第2中央ガイド部の末端は、下向きに折り曲げられて前記係止溝内に係入される係入端部を形成する、ことを特徴とする請求項26に記載の基板対基板コネクタ組立体。
【請求項28】
前記プラグ補強部材は、前記第1中央ガイドアーム、第2中央ガイドアームによってガイドされて、前記支持底アームの上方の第1中央ガイドアーム、第2中央ガイドアームの間に入り、挿入過程において、前記支持底アームが圧力を受けて支持力を生成することによって、前記第1中央ガイドアーム、第2中央ガイドアームが一定の弾性を持つようにし、前記プラグの挿入が完了した状態で、前記第1中央ガイドアーム、第2中央ガイドアームが前記プラグ補強部材と電気的に接触しない、ことを特徴とする請求項27に記載の基板対基板コネクタ組立体。
【請求項29】
前記縦方向外周壁カバー部の前記掛合部に対応する位置には、接触片が形成され、前記弾性アーム部が縦方向外側に沿って押圧されたときに、前記掛合部が縦方向外側へ移動して前記接触片と電気的に接触しつつ、前記プラグ補強部材が前記弾性アーム部と電気的に接触する、ことを特徴とする請求項16に記載の基板対基板ソケットコネクタ組立体。
【請求項30】
前記縦方向外周壁カバー部の底部は、フィレットとしてプリント回路基板に固定され、電流の伝送は、前記プラグ補強部材から掛合部を介して前記縦方向外周壁カバー部のフィレットに伝導され、前記ソケット本体の横方向外周壁は、支持肩部と、前記支持肩部の縦方向内側に位置して前記プラグガイド部収容キャビティに連通する弾性逃げ部とを含み、前記弾性アーム部は、前記弾性逃げ部で縦方向に弾性変形を生成することができる、ことを特徴とする請求項29に記載の基板対基板ソケットコネクタ組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年3月13日に中国特許庁の4件の中国特許出願の優先権を要求し、これらの中国特許出願は、順に、出願番号が202010176170.0であり、発明の名称が「基板対基板コネクタ組立体」であるもの、出願番号が202010176129.3であり、発明の名称が「基板対基板ソケット」であるもの、出願番号が202010176952.4であり、発明の名称が「基板対基板コネクタ組立体」であるもの、出願番号が202010176143.3であり、発明の名称が「基板対基板ソケット」であるものである。
【0002】
本願は、コネクタの分野に関し、特に基板対基板ソケット及び基板対基板コネクタ組立体に関するものである。
【背景技術】
【0003】
基板対基板コネクタ組立体は、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ウェアラブル装置などの消費電子の分野に広く応用されている。現在、スマートフォン及びウェアラブル装置は、いずれも空間への要求が極めて高く、部品のサイズが同様に縮減され、一流の基板対基板メーカーによる基板対基板プラグがソケットと嵌合した後の最低高さが既に0.6mmの超低高さに達し、端子ピッチも0.25mmの距離に達し、このような微小なコネクタでは、コネクタ構造の強度に対して高い要求があり、かつ従来の基板対基板コネクタ組立体に比べて、従来のスマートフォンの大規模な機能が集積化されるため、電流負荷能力に対してより高い要求があり、例えば、液晶パネルなどによる電流伝送に対する要求が5Aの負荷能力に達し、従来の基板対基板コネクタ組立体の設計では、現在の市場の強度及び電流伝送に対する要求に適応することができなくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに鑑み、製品の薄型化された後に依然として高い強度を有しかつ大電流を伝送できるという需要を満たすことが可能な基板対基板ソケット及び基板対基板コネクタ組立体を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術問題を解決するために、本願は、ソケット本体、ソケット端子及びソケット補強部材を含む基板対基板ソケットを提供し、前記ソケット本体は、底壁と、前記底壁の縦方向両端から上向きに突出して形成されたソケット側壁と、前記ソケット本体の横方向両端に形成されたソケットガイド部と、前記底壁から上向きに突出して形成された島部とを含み、前記ソケットガイド部は、プラグガイド部収容キャビティと、前記プラグガイド部収容キャビティの横方向外側に位置する縦方向外周壁と、前記プラグガイド部収容キャビティの縦方向両側に位置する一対の横方向外周壁とを含み、前記ソケット補強部材は、前記縦方向外周壁の上面に覆われる本体部と、前記本体部から延在しかつ前記横方向外周壁の外に覆われる横方向外周壁カバー部と、前記横方向外周壁カバー部から前記横方向外周壁の前記プラグガイド部収容キャビティに近接する側まで延在する弾性アーム部とを含み、前記弾性アーム部の頂部は、縦方向外側へ折り曲げられて延在して、前記横方向外周壁の頂面に掛合される掛合部を形成する。
【0006】
上記技術問題を解決するために、本願は、さらにソケット及びソケットと嵌合するプラグを含む基板対基板コネクタ組立体を提供し、前記プラグは、プラグ本体と、プラグ端子と、プラグ補強部材とを含み、前記プラグ本体は、頂壁と、前記頂壁の縦方向両端から下向きに延在して形成されたプラグ側壁と、前記プラグ本体の横方向両端に形成されたプラグガイド部と、前記プラグ側壁とプラグガイド部との間に位置する島部収容キャビティとを含み、前記ソケットは、ソケット本体と、ソケット端子と、ソケット補強部材とを含み、前記ソケット本体は、底壁と、前記底壁の縦方向両端から上向きに突出して形成されたソケット側壁と、前記ソケット本体の横方向両端に形成されたソケットガイド部と、前記底壁から上向きに突出して形成された島部と、前記島部とソケット側壁との間に形成されたプラグ側壁収容キャビティとを含み、前記ソケットガイド部は、プラグガイド部収容キャビティと、前記プラグガイド部収容キャビティの横方向外側に位置する縦方向外周壁と、前記プラグガイド部収容キャビティの縦方向両側に位置する一対の横方向外周壁とを含み、前記ソケット補強部材は、前記縦方向外周壁の表面に覆われる本体部と、前記本体部から延在し、前記横方向外周壁の外に覆われる横方向外周壁カバー部と、前記横方向外周壁カバー部から前記横方向外周壁の前記プラグガイド部収容キャビティに近接する側まで延在する弾性アーム部とを含み、前記弾性アーム部の頂部は、縦方向外側へ折り曲げられて延在して、前記横方向外周壁の頂面に掛合される掛合部を形成し、前記プラグとソケットが嵌合接続を完了するときに、前記プラグ補強部材は、前記弾性アーム部と電気的に接触する。
【発明の効果】
【0007】
本願は、弾性本体アームにおいて縦方向外側に向かって折り曲げられて延在して支持肩部に掛合される掛合部を形成することによって、かつ、横方向外周壁カバー部の頂端が縦方向内側に向かって折り曲げられて前記掛合部よりも高い保護部を形成することによって、プラグが挿入されるときに、プラグ補強部材に下向きに引っ掛かることによって前記弾性本体アームを損傷することがないように前記弾性本体アームを保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
ここで説明される図面は、本願に対するさらなる理解を提供するために用いられ、本願の一部を構成するものであり、本願の例示的な実施例及びその説明は、本願を解釈するために用いられ、本願に対する不当な限定を構成するものではない。
【0009】
図1~
図15は、本願の基板対基板コネクタ組立体の実施例1の図面である。
【0010】
【
図1】実施例1の基板対基板コネクタ組立体の組み合わせ図である。
【0011】
【0012】
【
図3】実施例1の基板対基板プラグの斜視組み合わせ図である。
【0013】
【
図4】実施例1の基板対基板プラグのプラグ本体の斜視図及びその部分拡大図である。
【0014】
【
図5】実施例1の基板対基板プラグのプラグ補強部材の斜視図である。
【0015】
【
図6】実施例1の基板対基板プラグのプラグ補強部材の別の角度の斜視図である。
【0016】
【
図7】実施例1の基板対基板ソケットの斜視組み合わせ図である。
【0017】
【
図8】実施例1の基板対基板ソケットのソケット本体の斜視図及びその部分拡大図である。
【0018】
【
図9】実施例1の基板対基板ソケットのソケット補強部材の斜視図である。
【0019】
【
図10】実施例1の基板対基板ソケットのソケット補強部材の別の角度の斜視図である。
【0020】
【
図11】実施例1の基板対基板ソケットのソケット補強部材の平面図である。
【0021】
【
図12】実施例1の基板対基板ソケットのソケット補強部材の左又は右側面図である。
【0022】
【
図13】実施例1の基板対基板ソケットのソケット補強部材の側面図である。
【0023】
【
図14】
図1に示すB-B破線に沿う断面図である。
【0024】
【
図15】
図1に示すC-C破線に沿う部分断面図である。
【0025】
図16~
図18は、本願の基板対基板コネクタ組立体の実施例2の図面である。
【0026】
【
図16】実施例2の基板対基板ソケットの部分斜視図である。
【0027】
【
図17】実施例2の基板対基板ソケットのソケット補強部材の斜視図である。
【0028】
【
図18】実施例2の基板対基板ソケットのソケット補強部材の側面図である。
【0029】
図19~
図25は、本願の基板対基板コネクタ組立体の実施例3の図面である。
【0030】
【
図19】実施例3の板対板ソケットの斜視図及びその部分拡大図である。
【0031】
【
図20】実施例3の基板対基板ソケットのソケット本体の部分拡大図である。
【0032】
【
図21】実施例3の基板対基板ソケットのソケット補強部材の斜視図である。
【0033】
【
図22】実施例3の基板対基板ソケットのソケット補強部材の別の角度の斜視図である。
【0034】
【
図23】実施例3の基板対基板ソケットのソケット補強部材の側面図である。
【0035】
【
図24】実施例3の基板対基板ソケットのソケット補強部材の前又は後面図である。
【0036】
【
図25】実施例3の基板対基板ソケットのソケット補強材の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本願の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下、本願の具体的な実施例及び対応する図面を参照しながら本願の技術案を明確かつ完全に説明する。明らかなように、説明される実施例は、全ての実施例ではなく、本願の一部の実施例だけである。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労力を要さずに想到し得る他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に属するものである。
【0038】
本願の方向は、
図1に示すように、X方向を左右方向の右方向(又は横方向)、Y方向を前後方向の前方向(又は縦方向)、Z方向を上下方向の上方向(即ち垂直方向)と定義する。
【0039】
実施例1
【0040】
図1に示すように、本願の基板対基板コネクタ組立体は、プリント回路基板に貼り付けられたプラグAと、別のプリント回路基板に貼り付けられたソケットBとを含み、前記プラグAと前記ソケットBは、互いに係合接続される。
【0041】
前記プラグAは、プラグ本体10と、前記プラグ本体10内に成形された複数のプラグ端子20と、前記プラグ本体10の横方向両端に固定されたプラグ補強部材30とを含む。前記ソケットBは、ソケット本体40と、前記ソケット本体40に取り付けられたソケット端子50と、前記ソケット本体40の横方向両端に取り付け固定されたソケット補強部材60とを含む。
【0042】
図2~
図6に示すように、前記プラグAのプラグ本体10は、頂壁11と、前記頂壁11の縦方向両側から下向きに延在して形成された一対のプラグ側壁12と、前記プラグ本体10の横方向両端に形成されたプラグガイド部14と、前記頂壁11、一対のプラグ側壁12とプラグガイド部14との間に形成された島部収容キャビティ13とを含む。
【0043】
前記プラグ端子20は、横方向に2列を呈して一対のプラグ側壁12に一体成形され、前記プラグガイド部14は、底面141と、縦方向外側面142と、一対の横方向外側面143と、前記島部収容キャビティ13に向かう斜面144とを含む。前記縦方向外側面142には第1切り欠き1421が設けられ、前記横方向外側面143は、2つの縦方向に突出するバンプ1431、1432と、2つのバンプ1431、1432の間に位置する第2切り欠き1433と、前記バンプ1432と前記プラグ側壁12との間に位置する第3切り欠き1434とを含む。前記斜面144は、前記底面141から前記頂壁11まで上向きに延在する傾斜面1441と、前記傾斜面1441から前記底面141に近接する側に上向きに凹んで形成された係止孔1442とが形成されている。
【0044】
前記プラグ補強部材30は、縦方向に沿って前記プラグガイド部14の底面141に覆われる被覆基部31と、前記被覆基部31の横方向両端から上向きに折り曲げられて延在して形成された、前記縦方向外側面142に覆われる縦方向外側面被覆部35及び前記係止孔1442内に係止される縦方向内側面被覆部34と、前記被覆基部31の縦方向両端から上向きに折り曲げられて延在して形成された、横方向に沿って前記横方向外側面143外に覆われる横方向外側面被覆部33とを含む。前記縦方向外側面被覆部35は、前記第1切り欠き1421内に係入される。
【0045】
前記横方向外側面被覆部33は、前記第2切り欠き1421内に係入された接触部331と、前記横方向外側面被覆部33の前記縦方向外側面被覆部35から離間する一方端の頂部より縦方向外側へ垂直に折り曲げられて形成されたフィレット332とを含み、前記横方向外側面被覆部33の接触部331は、前記第2切り欠き1433内に係入され、前記フィレット332は、前記第3切り欠き1434に係入された後に更に縦方向外側へ垂直に折り曲げられて形成されたものであり、前記横方向外側面被覆部33にはさらに係止口333が設けられて前記バンプ1432の外周に係入され、前記プラグ補強部材30と前記プラグガイド部14との間の固着力を強化させる。
【0046】
図2を重点的に参照し、前記プラグ端子20は、前記頂壁11の上面から縦方向に前記頂壁11の外に延在するプラグ端子フィレット24と、前記プラグ端子フィレット24から前記頂壁11の表面に沿って前記プラグ側壁12の内側面に折り曲げられたプラグ端子第1接触部22と、前記プラグ端子第1接触部22の低端から逆方向に折り曲げられて前記プラグ側壁12の外側面に延在するプラグ端子第2接触部23とを含む。前記プラグ端子の第2接触部23には凹溝構造が開設されている。
【0047】
引き続き
図1、
図2、
図7、
図8を参照し、本願の基板対基板コネクタ組立体のソケットBのソケット本体40は、底壁41と、前記底壁41の縦方向両側から上向きに延在して形成された一対のソケット側壁42と、前記底壁41から一対の前記ソケット側壁42の間に位置して上向きに突出して形成された島部45と、前記ソケット本体40の横方向両端に形成されたソケットガイド部44と、前記島部45と一対の前記ソケット側壁42との間に形成されたプラグ側壁収容キャビティ43とを含む。
【0048】
前記ソケット本体40の底壁には下から上へ複数の端子溝46が開設され、前記ソケット端子50は上向きに前記端子溝46内に組み立てられ、前記ソケット端子50は、前記底壁41での端子溝46内に延在し、前記端子溝46の底部に露出する支持アーム部51と、前記支持アーム部51の縦方向外側から上向きに折り曲げられて延在して形成された、前記島部45の縦方向側面に位置しかつ前記ソケット側壁42に向かうソケット端子第2接触部52と、前記支持アーム部51の縦方向内側から上向きに折り曲げられて形成された、前記ソケット側壁42の縦方向側面に位置するソケット端子第1接触部53と、前記第1接触部53の頂端から逆方向に折り曲げられて延在して形成された固着部54と、前記固着部54の底端から垂直に折り曲げられて縦方向外側へ前記ソケット本体40の底壁41の下面に延在するフィレット55とを含む。
【0049】
前記プラグAが前記ソケットBと嵌合するとき、前記島部45が前記プラグAの島部収容キャビティ13内に収容され、前記プラグAのプラグ側壁12が前記ソケットBのプラグ側壁収容キャビティ43内に収容され、前記プラグガイド部14が前記ソケットガイド部44内にガイドされる。前記プラグ端子20は、前記ソケット端子50のソケット端子第1接触部53、ソケット端子第2接触部52の間に係入され、前記プラグ端子20の第1接触部22、第2接触部23は、それぞれ前記ソケット端子50の第1接触部53、第2接触部52と電気的に接触する。
【0050】
図8を重点的に参照し、前記島部45の横方向両端における前記ソケットガイド部44に向かう箇所には被保護部451が設けられており、前記被保護部451は、前記島部45よりも水平面が低い台面部453と、前記台面部453から斜め下方に傾斜して形成された逃げ斜面452と、前記台面部453から下向きに凹んで形成された係止溝454と、前記係止溝454から横方向外側へ開設された、前記逃げ斜面452に連通する連通溝455とを含む。
【0051】
前記ソケットガイド部44は、外周壁441、442と、前記外周壁441、442の間に位置するプラグガイド部収容キャビティ443とを含む。前記外周壁441は、縦方向外周壁441と、前記縦方向外周壁441の両端に接続された一対の横方向外周壁442とを含み、前記横方向外周壁442は、前記ソケット側壁42に接続される。
【0052】
前記プラグガイド部収容キャビティ443は、前記島部45の横方向に延在する箇所に対応して上下方向に貫通する貫通口4431を形成し、前記貫通口4431は、前記縦方向外周壁441の下端まで延在する。前記縦方向外周壁441の横方向外側と内側には、それぞれ第1延在溝4411、第2延在溝4412が設けられ、前記第2延在溝4412は、前記貫通口4431に連通する。前記縦方向外周壁442の中間が上向きに突出して支持肩部4421が形成され、前記支持肩部4421の外周には、それぞれ前記支持肩部4421の縦方向外側に位置しかつ横方向に沿って延在する取付段差部4425、前記支持肩部4421と前記ソケット側壁42とを遮断する連通段差部4426、及び前記支持肩部4421の縦方向内側に位置しかつ横方向に沿って延在する弾性逃げ部4424が設けられる。前記取付段差部4425、連通段差部4426及び弾性逃げ部4424は、互いに連通して一つのU型段差部を形成する。前記支持肩部4421の頂面には、それぞれ低位溝4423と高位台4422が設けられ、前記低位溝4423は、前記縦方向外周壁441側に近接し、前記高位台4422は、前記連通段差部4426に近接し、前記高位台442の頂面の水平位置は、前記低位溝4423の表面の水平位置よりも高くなる。前記取付段差部4425の一部は、垂直方向に貫通して第3延在溝4428が形成される。
【0053】
引き続き
図9~
図13を参照し、前記ソケット補強部材60は、縦方向に沿って前記縦方向外周壁441の頂面に覆われる本体部61と、前記本体部61の横方向外端から下向きに折り曲げられて前記第1延在溝4411内に延在する縦方向外周壁カバー部62と、前記本体部61の横方向内側から下向きに折り曲げられて前記島部45の横方向端部の被保護部451の上にまで延在する中央ガイド部63と、前記本体部61の縦方向両端から下向きに折り曲げられて前記取付段差部4425に沿って延在して形成された、前記横方向外周壁442の縦方向外側に位置する横方向外周壁カバー部64と、前記横方向外周壁カバー部64の自由端から逆方向へ折り曲げられて前記連通段差部4426を通じて前記弾性逃げ部4424の上にまで延在する弾性アーム部65とを含む。前記弾性アーム部65は、前記横方向外周壁カバー部64の横方向両端のいずれか一端から折り曲げられて前記弾性逃げ部4424の上にまで延在することができ、また、別の実施例において、前記弾性アーム部65は、前記本体部61の横方向外側の縦方向両端から下向きに逆方向へ折り曲げられてから前記弾性逃げ部4424の上にまで延在するものであってもよい。
【0054】
前記縦方向外周壁カバー部62の自由端642は、フィレットとしてプリント回路基板に固定され、前記横方向外周壁カバー部64の底端は、フィレットとして前記第3延在溝4428を通じてプリント回路基板まで延在して溶接固定される。前記本体部61の前記プラグガイド部収容キャビティ443に向かう側は、前記中央ガイド部63の縦方向両側で下向きに折り返して第1円弧面ガイド部611、第2円弧面ガイド部612が形成され、前記第1円弧面ガイド部611は、前記中央ガイド部63が前記本体部61から下向きに折り曲げられて形成されたガイド円弧面636と一致する。
【0055】
前記中央ガイド部63は、前記本体部61の横方向内側から下向きに折り曲げられて前記第2延在溝4412内に延在する第1中央ガイドアーム631と、前記第1中央ガイドアーム631の底部から横方向に折り曲げられて前記貫通口4431に沿って前記島部45の両側の被保護部451の底部まで延在する支持底アーム632と、前記支持底アーム632から斜め上向きに前記被保護部451の上方まで延在する第2中央ガイドアーム634と、前記第2中央ガイドアーム634の自由端から下向きに折り曲げられて前記係止溝454内に係入する係入端部635とを含む。前記第1中央ガイドアーム631、第2中央ガイドアーム634は、前記プラグ補強部材30の挿入をガイドし、かつ前記ソケット本体40の縦方向外周壁441と島部45の横方向両端の被保護部451を保護するために用いられる。前記プラグ補強部材30の縦方向外側面被覆部35と縦方向内側面被覆部34は、それぞれ前記第1、第2中央ガイドアーム631、634によってガイドされ、前記支持底アーム632の上方の第1、第2中央ガイドアーム631、634の間に入るが、挿入状態で、前記縦方向外側面被覆部35と前記縦方向内側面被覆部34は、前記第1、第2中央ガイドアーム631、634と電気的に接触しない。挿入過程において、前記支持底アーム632が圧力を受けて貼り付けられたプリント回路基板と支持力を生成することによって、前記第1、第2中央ガイドアーム631、634が一定の弾性を持つようにする。
【0056】
前記外周壁被覆部64の頂部は、前記弾性アーム部65に向かって折り曲げられて延在して、前記支持肩部4421の高位台4422の上方に支持される保護部66が形成されている。前記プラグAが前記ソケットB内に挿入されていない場合、即ち前記ソケットBが自然状態にある場合、上から下へ観察し(即ち
図11に示すように)、前記保護部66が前記弾性アーム部65を覆わず、前記弾性アーム部65がプラグ補強部材30の横方向外側面被覆部33の接触部331によって縦方向外側へ押圧されるとき、前記弾性アーム部65が少なくとも部分的に前記保護部66の下方に位置する。
【0057】
自然状態で、前記弾性アーム部65は、前記弾性逃げ部4424の上方に位置しかつ前記支持肩部4421の内側面との間に変形隙間が存在し、前記弾性アーム部65が縦方向に押圧されるときに、前記弾性アーム部65は、前記変形隙間内に変形する。前記弾性アーム部65は、前記横方向外周壁カバー部64の横方向の自由端から逆方向に折り曲げられて形成された引き締め部651と、前記引き締め部651から横方向に前記弾性逃げ部4424の上にまで延在する弾性本体アーム652と、前記弾性本体アーム652から前記プラグガイド部収容キャビティ443に向かって突出する接触凸部653と、前記弾性本体アーム652の頂端から前記横方向外周壁カバー部64に向かって折り曲げられて延在して形成された掛合部654とを含む。前記掛合部654は、前記支持肩部4421の低位溝4425の上方に支持される。前記掛合部654の折り曲げ部分の弧面線は、前記本体部61における第2弧面ガイド部612と一致する。
【0058】
図14を重点的に参照し、前記保護部66の頂面の水平位置は、前記掛合部654の頂面の水平位置よりも高く(
図13を重点的に参照する)、前記掛合部654の頂面は、前記本体部61の頂面と同じ水平位置にある。側面から見ると(
図12に示すように)、前記接触凸部653は、完全に前記プラグガイド部収容キャビティ443内に位置する。プラグAが挿入される際に、前記プラグ補強部材30の横方向外側面被覆部33がまず前記保護部654に接触し、前記保護部654が前記プラグガイド部収容キャビティ433側に向かって正確な位置をガイドすることを得てから、引き続き下向きに押圧され、前記プラグ補強部材30の前記掛合部654に沿った内縁が縦方向外側へ前記弾性本体アーム652を押圧し、前記掛合部654は前記弾性本体アーム652が下向きに引っ掛かって折り返されて損傷することがないように保持し、前記プラグAが最終的に挿入した後、前記弾性本体アーム652が支持肩部4421に向かって押圧されて変形して弾性力を提供し、前記接触凸部653が最終的に前記プラグ補強部材30の接触部331と電気的接触を実現して電流を伝送する。前記プラグ補強部材30と前記ソケット補強部材60は、縦方向の2つの接触部331と2つの接触凸部653との電気的接触によって電流を伝送し、電流に対する伝送負荷は、5アンペアに達することができる。
【0059】
前記弾性本体アーム652の弾性変形量は、前記掛合部654が前記横方向外周壁カバー部64の縦方向外側面を超えないように縦方向に移動することが好適である。前記横方向外周壁カバー部64の縦方向に前記掛合部654に対応する位置において逃げ切り欠き643が設けられており、前記プラグAが挿入されるときに、前記掛合部654は、前記横方向外周壁カバー部64における逃げ切り欠き643の上方にまで延在するが、接触しない。
【0060】
本実施例は、弾性本体アーム652において縦方向外側へ折り曲げて延在することによって支持肩部4421に掛合される掛合部654を形成し、横方向外周壁カバー部64の頂端が縦方向内側へ折り曲げられることによって前記掛合部654よりも高い保護部66を形成し、プラグが挿入される時に、プラグ補強部材30に下向きに引っ掛かることによって前記弾性本体アーム652を損傷することがないように前記弾性本体アーム652を保護する。
【0061】
実施例2
【0062】
引き続き
図16~
図18を参照し、これらは本願の基板対基板コネクタ組立体の第2実施例であり、本実施例の基板対基板プラグAは、実施例1と一致し、相違点は、ソケット補強部材60の部分構造のみである。
【0063】
実施例2と実施例1との相違点は、以下のとおりである。即ち、前記横方向外周壁カバー部64の前記掛合部654に対応する箇所において実施例1における逃げ切り欠き643をキャンセルし、前記横方向外周壁カバー部64の前記掛合部654に対応する箇所から上向きに突出して延在して接触片644を形成し、前記掛合部654の自由端が小さい接触鋭端に打ち抜かれる。前記プラグAが前記ソケットBに挿入されるときに、前記弾性本体アーム652は、縦方向外側へ変形して前記掛合部654の接触鋭端655を前記接触片644に向かって延在させて最終的に電気的に接触させ、このように、電流の伝送は、前記ソケット補強部材30の接触部331を通って前記ソケット補強部材60の接触凸部653を介して前記横方向外周壁カバー部64上の接触片644に直接伝送することができ、最後に前記横方向外周壁カバー部64の底部のフィレット642を通ってプリント回路基板に伝送し、この伝送経路は第1伝送経路として定義される。それによって、電流は、接触凸部653、弾性本体アーム652、引き締め部651、横方向外周壁カバー部64の経路を単独に経由して伝送する必要がなく、この伝送経路は第2伝送経路として定義される。これによって、プラグAとソケットBの多重並列伝送を実現し、発熱現象を低減し、電流負荷能力を向上させることができる。
【0064】
前記接触片644が上向きに延在する長さは、前記本体部61及び前記保護部66の上面を超えないことが好適である。前記掛合部654及び接触片644が誤挿入によって損傷することがないように保護するために、前記接触片644の長手方向外側へ変形しやすい能力を保留する。
【0065】
本実施例2は、前記横方向外周壁カバー部64の前記掛合部654に対応する位置で上向きに延在して接触片644を形成することによって、前記弾性本体アーム652は、前記プラグAが挿入されて縦方向外側へ変形するときに、掛合部654の自由端によって前記接触片644に電気的に接触し、多重電流伝送が図られ、ソケット補強部材60の電流負荷能力を向上させることに有利である。
【0066】
シミュレーション昇温試験過程において、実施例1及び実施例2は、通過電流が5アンペアである場合、実施例1の昇温が20.4摂氏度であり、実施例2の昇温が17.4摂氏度である。
【0067】
実施例3
【0068】
図19~
図25を参照し、実施例3は、実施例1に比べて、プラグAが一致し、ソケットBの相違点は、ソケットガイド部44に一部の相違が存在し、ソケット補強部材60の構造が一致しないことにある。
【0069】
本実施例3のソケット本体40のソケットガイド部44の支持肩部4421は、縦方向両側にそれぞれ逃げ斜面4429が形成されることにより、前記支持肩部4421の頂部は、鋭い支持頂部となり、前記取付段差部4425と前記弾性逃げ部4424はさらに前記連通段差部4426により連通する必要がなくなり、即ち、前記連通段差部4426を無くしている。前記ソケット段差部44の他の構造は、実施例1と一致する。
【0070】
実施例3のソケット補強部材60は、実施例1と同様の本体部61、中央ガイド部63、縦方向外周壁カバー部62及び横方向外周壁カバー部64に加えて、さらに前記横方向外周壁カバー部64の頂端から内下向きに折り返して延在して形成された保護アーム68と接触弾性アーム69を含む。
【0071】
前記保護アーム68は、前記横方向外周壁カバー部64の自由端の頂部から縦方向内下方に折り曲げられて延在して形成され、前記接触弾性アーム69は、前記保護アーム68と前記本体部61との間に位置する横方向外周壁カバー部64の頂端が縦方向内下方に折り曲げられて延在して形成されるものである。
【0072】
前記保護アーム68は、前記横方向外周壁カバー部64の頂部から縦方向内側に折り曲げられかつ前記支持肩部4421を跨ぐ折り曲げ保護部681と、前記折り曲げ保護部681から斜め下向きに延在して形成された第1延在保護部682と、前記第1延在保護部682からさらに斜め下向きに延在して形成されかつ前記弾性逃げ部4424の上方に位置する第2延在保護部683とを含む。前記第1延在保護部682と前記第2延在保護部683との延在角度は一致せず、前記第1延在保護部682の延在角度は前記第2延在保護部683の延在角度よりも大きく、即ち、前記第1延在保護部682を前記第2延在保護部683よりも短い延在長さで前記プラグガイド部収容キャビティ443により速く近接させる。ここでの延在角度は、いずれも第1、第2延在保護部682、683と垂直方向との間の挟角として定義される。前記第1延在保護部682は、同時に前記本体部61から離れる方向に延在する。
【0073】
前記弾性接触アーム69は、前記横方向外周壁カバー部64の頂部から縦方向内側へ折り曲げられかつ前記支持肩部4421を跨ぐ折り曲げ跨ぎ部691と、前記折り曲げ跨ぎ部691から斜め下向きに延在して形成された延在アーム692と、前記延在アーム692からさらに斜め下向きに延在して形成された、少なくとも一部が前記プラグガイド部収容キャビティ443内に位置する接点部693とを含む。前記延在アーム692と前記接点部693の延在角度は一致せず、前記延在アーム692の延在角度は、前記接点部693の延在角度よりも小さく、即ち、前記延在アーム692を前記接点部693よりも短い延在長さで前記プラグガイド部収容キャビティ443により遅く近接させる。前記延在アーム692と前記接点部693は、前記保護アーム68方向へ斜めに延在する。
【0074】
同時に、前記延在アーム692の延在角度が前記第1延在保護部682の延在角度よりも小さいことによって、前記第1延在保護部682を前記プラグガイド部収容キャビティ443により近接させる。前記接点部693の延在角度が前記第2延在保護部683の延在角度よりも大きいことによって、前記接点部693を前記プラグガイド部収容キャビティ443に接近させるか又は進入させる。前記プラグAが挿入されていない状態で、上から下へ見て、前記接点部693の自由端部の全部又は少なくとも一部は、前記プラグガイド部収容キャビティ443内に位置し、前記保護アーム68の第2延在保護部683の自由端部の全部又は少なくとも一部は、前記弾性逃げ部4424の上方に位置する。
【0075】
前記折り曲げ跨ぎ部691の頂端の水平位置は、前記保護アーム68の折り曲げ保護部681の頂端よりも高くなく、好ましくは、前記折り曲げ跨ぎ部691の頂端は、前記折り曲げ保護部681の頂端よりも低い。
【0076】
前記プラグAが前記ソケットBに挿入される過程において、前記プラグ補強部材30の横方向外側面被覆部33と前記被覆基部31との結合端縁がまず前記保護アーム68の折り曲げ保護部681にガイドされ、前記折り曲げ保護部681に沿って前記第1延在保護部682にガイドされるまで押し下げ続け、このときに前記弾性接触アーム69の延在アーム692が前記第1延在保護部682に対して前記プラグガイド部収容キャビティ43から離れ、前記延在アーム692は前記プラグ補強部材30をガイドする必要がない。前記プラグ補強部材30が前記第1延在保護部682にガイドされた後、前記プラグAの挿入位置に基本的に偏差がなく、前記第2延在保護部683のガイド作用が弱くなり、下に押し続け、前記横方向外側面被覆部33の接触部331が前記接点部693に弾性接触する。前記プラグAが係合された後、前記弾性接触アーム69は、前記支持肩部4421に向かって前記弾性逃げ部4424に変形し、かつ前記接点部693は、少なくとも部分的に前記弾性逃げ部4424の上方まで押圧される。前記保護アーム68は、前記プラグ補強部材30と接触することがない。電流の伝送は、プラグ補強部材30の接触部331、弾性接触アーム69、縦方向外周壁カバー部64を介してプリント基板に伝送される。
【0077】
前記支持肩部4424の頂端の縦方向両側の逃げ斜面4429は、前記保護アーム68と弾性接触アーム69の折り曲げ保護部681、折り曲げ跨ぎ部691を小さい挟角で折り曲げ可能であり、かつ前記支持肩部4421の支持状態にあることができる。
【0078】
本実施例の基板対基板コネクタ組立体は、前記ソケット補強部材60の横方向外周壁カバー部64の頂部に内向きに折り曲げられることによって、それぞれガイド及び電気的接続のために用いられる保護アーム68と弾性接触アーム69を形成し、前記保護アーム68は、ソケットB又はプラグを損傷しないように、前記プラグ補強部材30の挿入をガイドして保護する。
【0079】
なお、本明細書における前記プラグA又はソケットBが貼り付けられるプリント回路基板は、回路基板に限定されず、電流伝送線路が設けられた対象物に該当すればよい。
【0080】
以上の説明は、本願の実施例に過ぎず、本願を限定するものではない。当業者にとって、本願は、さまざまな修正及び変更が可能である。本願の精神及び原理内で行われるいかなる修正、同等置換、改善などは、いずれも本願の特許請求の範囲内に含まれるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2022-09-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板対基板ソケットであって、ソケット本体、ソケット端子及びソケット補強部材を含み、
前記ソケット本体は、底壁と、前記底壁の縦方向両端から上向きに突出して形成されたソケット側壁と、前記ソケット本体の横方向両端に形成されたソケットガイド部と、前記底壁から上向きに突出して形成された島部とを含み、
前記ソケットガイド部は、プラグガイド部収容キャビティと、前記プラグガイド部収容キャビティの横方向外側に位置する縦方向外周壁と、前記プラグガイド部収容キャビティの縦方向両側に位置する一対の横方向外周壁とを含み、
前記ソケット補強部材は、前記縦方向外周壁の上面に覆われる本体部と、前記本体部から延在しかつ前記横方向外周壁の外に覆われる横方向外周壁カバー部と、前記横方向外周壁カバー部から前記横方向外周壁の前記プラグガイド部収容キャビティに近接する側まで延在する弾性アーム部とを含み、
前記弾性アーム部の頂部は、縦方向外側へ折り曲げられて延在して、前記横方向外周壁の頂面に掛合される掛合部を形成する、ことを特徴とする基板対基板ソケット。
【請求項2】
前記ソケット本体の横方向外周壁は、支持肩部と、前記支持肩部の縦方向内側に位置して前記プラグガイド部収容キャビティに連通する弾性逃げ部とを含み、
前記弾性アーム部は、前記弾性逃げ部で縦方向に弾性変形を生成することができる、ことを特徴とする請求項1に記載の基板対基板ソケット。
【請求項3】
前記支持肩部の縦方向外側には、取付段差部が形成され、前記横方向外周壁カバー部は、前記取付段差部に延在する、ことを特徴とする請求項2に記載の基板対基板ソケット。
【請求項4】
前記支持肩部の少なくとも横方向の一端には、前記弾性逃げ部に連通する連通段差部が形成され、前記弾性アーム部は、前記横方向外周壁カバー部の横方向の一端から折り曲げられかつ前記連通段差部に延在する引き締め部と、前記引き締め部から横方向に少なくとも部分的に前記弾性逃げ部に延在する弾性本体アームとを含み、前記掛合部は、前記弾性本体アームの頂端から縦方向に沿って外向きに折り曲げられ、
前記支持肩部の上方に掛合されるものである、ことを特徴とする請求項2に記載の基板対基板ソケット。
【請求項5】
前記弾性本体アームは、前記プラグガイド部収容キャビティに向かって突出して接触凸部を形成し、上から下へ観察したときに、前記接触凸部は、少なくとも部分的に前記プラグガイド部収容キャビティ内に位置する、ことを特徴とする請求項4に記載の基板対基板ソケット。
【請求項6】
前記横方向外周壁カバー部の頂端は、前記プラグガイド部収容キャビティの方向に向かって折り曲げられて、前記支持肩部に支持される保護部を形成する、ことを特徴とする請求項4に記載の基板対基板ソケット。
【請求項7】
前記支持肩部の頂部の前記連通段差部に近接する位置には、高位台が形成され、前記支持肩部の頂部には、さらに前記高位台に隣接する低位溝が形成され、前記保護部は前記高位台に支持され、前記掛合部は前記低位溝内に支持される、ことを特徴とする請求項6に記載の基板対基板ソケット。
【請求項8】
前記低位溝の表面の水平位置は、前記高位台の表面の水平位置よりも低く、前記掛合部の上面は、前記保護部の上面よりも低い、ことを特徴とする請求項7に記載の基板対基板ソケット。
【請求項9】
前記基板対基板ソケットは、基板対基板プラグと嵌合し、前記プラグが嵌合接続状態にあり、上から下へ観察したときに、前記保護部の自由端は、前記弾性本体アームを覆わず、前記プラグが前記ソケットに挿入された後、前記保護部は、少なくとも部分的に前記弾性本体アームを覆う、ことを特徴とする請求項8に記載の基板対基板ソケット。
【請求項10】
前記島部の横方向両端には、水平位置が前記島部よりも低い被保護部が設けられ、前記ソケット補強部材は、さらに前記本体部の横方向内側から下向きに折り曲げられ、前記被保護部まで延在して前記被保護部を覆う中央ガイド部を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の基板対基板ソケット。
【請求項11】
前記ソケット補強部材は、さらに前記本体部の横方向外側から下向きに折り曲げられ、前記縦方向外周壁を覆う縦方向外周壁カバー部を含み、前記縦方向外周壁カバー部の底部は、フィレットとして固定される、ことを特徴とする請求項10に記載の基板対基板ソケット。
【請求項12】
前記プラグガイド部収容キャビティは、前記被保護部と縦方向外周壁との間に貫通口が形成され、前記中央ガイド部は、前記本体部の横方向内側から下向きに折り曲げられて前記縦方向外周壁の内側面に延在する第1中央ガイドアームと、前記第1中央ガイドアームから折り曲げられて前記貫通口に沿って前記被保護部の底部まで延在する支持底アームと、前記支持底アームから折り曲げられて前記被保護部に沿って延在する第2中央ガイドアームとを含む、ことを特徴とする請求項10に記載の基板対基板ソケット。
【請求項13】
前記被保護部は、水平面が前記島部よりも低い台面部と、前記台面部から斜め下方に傾斜して形成された逃げ斜面と、前記台面部から下向きに凹んで形成された係止溝とを含み、前記第2中央ガイドアームは、前記逃げ斜面に沿って斜め上方に延在し、前記第2中央ガイド部の末端は、下向きに折り曲げられて前記係止溝内に係入される係入端部を形成する、ことを特徴とする請求項12に記載の基板対基板ソケット。
【請求項14】
前記縦方向外周壁カバー部の前記掛合部に対応する位置には、接触片が形成され、前記弾性アーム部が縦方向外側に沿って押圧されたときに、前記掛合部が縦方向外側へ移動して前記接触片と電気的に接触しつつ、
前記弾性アーム部がプラグ補強部
材と電気的に接触する、ことを特徴とする請求項1に記載の基板対基板ソケット。
【請求項15】
前記縦方向外周壁カバー部の底部は、フィレットとしてプリント回路基板に固定され、電流の伝送は、前記プラグ補強部材から掛合部を介して前記縦方向外周壁カバー部のフィレットに伝導され、前記ソケット本体の横方向外周壁は、支持肩部と、前記支持肩部の縦方向内側に位置して前記プラグガイド部収容キャビティに連通する弾性逃げ部とを含み、前記弾性アーム部は、前記弾性逃げ部で縦方向に弾性変形を生成することができる、ことを特徴とする請求項14に記載の基板対基板ソケット。
【請求項16】
基板対基板コネクタ組立体であって、ソケット及びソケットと嵌合するプラグを含み、
前記プラグは、プラグ本体と、プラグ端子と、プラグ補強部材とを含み、前記プラグ本体は、頂壁と、前記頂壁の縦方向両端から下向きに延在して形成されたプラグ側壁と、前記プラグ本体の横方向両端に形成されたプラグガイド部と、前記プラグ側壁とプラグガイド部との間に位置する島部収容キャビティとを含み、
前記ソケットは、ソケット本体と、ソケット端子と、ソケット補強部材とを含み、前記ソケット本体は、底壁と、前記底壁の縦方向両端から上向きに突出して形成されたソケット側壁と、前記ソケット本体の横方向両端に形成されたソケットガイド部と、前記底壁から上向きに突出して形成された島部と、前記島部とソケット側壁との間に形成されたプラグ側壁収容キャビティとを含み、
前記ソケットガイド部は、プラグガイド部収容キャビティと、前記プラグガイド部収容キャビティの横方向外側に位置する縦方向外周壁と、前記プラグガイド部収容キャビティの縦方向両側に位置する一対の横方向外周壁とを含み、
前記ソケット補強部材は、前記縦方向外周壁の表面を覆う本体部と、前記本体部から延在し、前記横方向外周壁の外に覆われる横方向外周壁カバー部と、前記横方向外周壁カバー部から前記横方向外周壁の前記プラグガイド部収容キャビティに近接する側まで延在する弾性アーム部とを含み、
前記弾性アーム部の頂部は、縦方向外側へ折り曲げられて延在して、前記横方向外周壁の頂面に掛合される掛合部を形成し、
前記プラグとソケットが嵌合接続を完了したときに、前記プラグ補強部材は、前記弾性アーム部と電気的に接触する、ことを特徴とする基板対基板コネクタ組立体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0051】
前記ソケットガイド部44は、外周壁と、前記外周壁の間に位置するプラグガイド部収容キャビティ443とを含む。前記外周壁は、縦方向外周壁441と、前記縦方向外周壁441の両端に接続された一対の横方向外周壁442とを含み、前記横方向外周壁442は、前記ソケット側壁42に接続される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0058】
図14を重点的に参照し、前記保護部66の頂面の水平位置は、前記掛合部654の頂面の水平位置よりも高く(
図13を重点的に参照する)、前記掛合部654の頂面は、前記本体部61の頂面と同じ水平位置にある。側面から見ると(
図12に示すように)、前記接触凸部653は、完全に前記プラグガイド部収容キャビティ443内に位置する。プラグAが挿入される際に、前記プラグ補強部材30の横方向外側面被覆部33がまず前記保護部
66に接触し、前記保護部
66が前記プラグガイド部収容キャビティ433側に向かって正確な位置をガイドすることを得てから、引き続き下向きに押圧され、前記プラグ補強部材30の前記掛合部654に沿った内縁が縦方向外側へ前記弾性本体アーム652を押圧し、前記掛合部654は前記弾性本体アーム652が下向きに引っ掛かって折り返されて損傷することがないように保持し、前記プラグAが最終的に挿入した後、前記弾性本体アーム652が支持肩部4421に向かって押圧されて変形して弾性力を提供し、前記接触凸部653が最終的に前記プラグ補強部材30の接触部331と電気的接触を実現して電流を伝送する。前記プラグ補強部材30と前記ソケット補強部材60は、縦方向の2つの接触部331と2つの接触凸部653との電気的接触によって電流を伝送し、電流に対する伝送負荷は、5アンペアに達することができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0076】
前記プラグAが前記ソケットBに挿入される過程において、前記プラグ補強部材30の横方向外側面被覆部33と前記被覆基部31との結合端縁がまず前記保護アーム68の折り曲げ保護部681にガイドされ、前記折り曲げ保護部681に沿って前記第1延在保護部682にガイドされるまで押し下げ続け、このときに前記弾性接触アーム69の延在アーム692が前記第1延在保護部682に対して前記プラグガイド部収容キャビティ43から離れ、前記延在アーム692は前記プラグ補強部材30をガイドする必要がない。前記プラグ補強部材30が前記第1延在保護部682にガイドされた後、前記プラグAの挿入位置に基本的に偏差がなく、前記第2延在保護部683のガイド作用が弱くなり、下に押し続け、前記横方向外側面被覆部33の接触部331が前記接点部693に弾性接触する。前記プラグAが係合された後、前記弾性接触アーム69は、前記支持肩部4421に向かって前記弾性逃げ部4424に変形し、かつ前記接点部693は、少なくとも部分的に前記弾性逃げ部4424の上方まで押圧される。前記保護アーム68は、前記プラグ補強部材30と接触することがない。電流の伝送は、プラグ補強部材30の接触部331、弾性接触アーム69、縦方向外周壁カバー部62を介してプリント基板に伝送される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0077】
前記支持肩部4421の頂端の縦方向両側の逃げ斜面4429は、前記保護アーム68と弾性接触アーム69の折り曲げ保護部681、折り曲げ跨ぎ部691を小さい挟角で折り曲げ可能であり、かつ前記支持肩部4421の支持状態にあることができる。
【国際調査報告】