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特表2023-516755スピリッツを精製するためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-20
(54)【発明の名称】スピリッツを精製するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   C12G 3/07 20060101AFI20230413BHJP
   C12H 1/00 20060101ALI20230413BHJP
【FI】
C12G3/07
C12H1/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022553586
(86)(22)【出願日】2021-03-04
(85)【翻訳文提出日】2022-11-07
(86)【国際出願番号】 US2021020878
(87)【国際公開番号】W WO2021178670
(87)【国際公開日】2021-09-10
(31)【優先権主張番号】62/985,657
(32)【優先日】2020-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522351871
【氏名又は名称】ビースポークン スピリッツ,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110002022
【氏名又は名称】弁理士法人コスモ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャノーゼク, マーティン
(72)【発明者】
【氏名】シュピッツァー, ジョーダン
(72)【発明者】
【氏名】バランタイン, アーン
(72)【発明者】
【氏名】カプール, サンジヴ
【テーマコード(参考)】
4B115
4B128
【Fターム(参考)】
4B115LG02
4B115LP02
4B115MA02
4B128AC15
4B128AG07
4B128AP25
4B128AP29
4B128AP30
4B128AS20
4B128AT08
4B128AT20
(57)【要約】
様々な実施形態のシステム、方法、およびデバイスが、スピリッツまたは他の製品の熟成を可能にし得る。様々な実施形態は、プロセスステップが一塊のスピリッツの原料に対して実施される、未加工のスピリッツから熟成されたスピリッツを作成するための方法を提供し得る。様々な実施形態は、熟成されたスピリッツの1つ以上の所望のパラメータを達成するために、フィードフォワード制御などのプロセス制御を適用することを含み得る。様々な実施形態は、未加工のスピリッツから熟成されたスピリッツを作成するように構成されたスピリッツプロセッサを含み得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
未加工のスピリッツから熟成されたスピリッツを作成するための方法であって、
一群の微小樽板および未加工のスピリッツをスピリッツプロセッサの器物に導入することと、
前記器物内の1つ以上の処理条件を一定期間維持して、熟成されたスピリッツを生成することと、を含む、方法。
【請求項2】
微小樽板を作成することと、
前記微小樽板が作製された木材、および/または前記微小樽板を検査して、所望の木材特性を有する微小樽板を選択することと、
所望の木材特性を有する前記微小樽板の一部分をトースティングすることと、
所望の木材特性を有する前記微小樽板の少なくとも一部分をチャーリングすることと、をさらに含み、
前記一群の微小樽板は、トースティングされた微小樽板、トースティングされていない微小樽板、および/またはチャーリングされた微小樽板を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記微小樽板は、20mm×20mm×100cmよりも小さい、請求項1~2のいずれか一項に記載の方法。
【請求項4】
前記微小樽板は、5mm×5mm×2cmである、請求項1~2のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記微小樽板は、0.05~5mm×0.05~5mm×0.05~5mmである、請求項1~2のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記期間は、1時間~20日間である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記1つ以上の処理条件は、温度、空気量、圧力、または酸素量を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
トースティングされていない微小樽板、トースティングされた微小樽板、およびチャーリングされた微小樽板の比率は、前記熟成されたスピリッツの風味プロファイルを達成するように調整される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
微小樽板のためのトースティング温度および時間は、前記熟成されたスピリッツの風味プロファイルを達成するように調整される、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
微小樽板のためのトースティング温度および時間、ならびにトースティングされた微小樽板、トースティングされていない微小樽板、およびチャーリングされた微小樽板の比率は、前記熟成されたスピリッツの風味プロファイルを達成するように調整される、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
微小樽板のチャーリングされた表面積は、前記熟成されたスピリッツの風味プロファイルを達成するように調整される、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
熟成されたスピリッツを生成するために、前記器物内の1つ以上の処理条件を一定期間維持することは、特徴付けられた測定基準を使用して制御される、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記特徴付けられた測定基準は、前記熟成されたスピリッツの味因子と相関している、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記特徴付けられた測定基準は、前記スピリッツのpH、分光計で測定した前記スピリッツの色測定、重要化合物の存在について前記スピリッツを特徴付けるためのガスクロマトグラフ質量分析、前記スピリッツのUVスペクトル吸着、前記スピリッツの濁度測定、溶存硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩、亜リン酸エステル濃度、特定の酸の測定、メタノールもしくはアセトンの測定、導電率もしくは抵抗率測定、および/またはアルコール度もしくは含水量の測定のうちの1つ以上を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記検査は、青色光、紫外線(ブラックライト)光、またはUV光で実施される、請求項2~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記熟成されたスピリッツの1つ以上の所望の特性を選択することをさらに含み、
前記器物内の前記処理条件は、前記選択された1つ以上の所望の特性を有する前記熟成スピリッツを生成するための1つ以上のフィードフォワードプロセスによって制御される、請求項2~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記1つ以上の所望の特性は、アルコール濃度、香り、風味、および色のうちの1つ以上を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
器物を含むスピリッツプロセッサであって、前記スピリッツプロセッサは、請求項1~17に記載の方法のいずれか一項の動作を実施するように構成されている、スピリッツプロセッサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2020年3月5日に出願された「System and Methods for Refining Spirits」と題する米国仮特許出願第62/985,657号に対する優先権の利益を主張するものであり、その内容全体はあらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
スピリッツまたは他の製品を熟成させるための標準的なプロセスは、典型的には、蒸留酒または他の製品をオーク樽などの樽に入れ、その樽の内面と一定期間接触させて保つことを含む。これらの標準的なプロセスでは、スピリッツまたは他の製品に所望の風味を与えるための試みにおいて、チャーリングなどによって樽自体を処理することがある。しかしながら、これらの標準的なプロセスでは、熟成プロセスによる風味の結果を正確に予測することはできない。スピリッツまたは他の製品の風味が所望の結果に向かうようなフィードフォワードプロセスが必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
様々な実施形態のシステム、方法、およびデバイスが、スピリッツおよび他の製品の熟成を可能にし得る。様々な実施形態は、プロセスステップが一塊のスピリッツの原料に対して実施される、未加工のスピリッツから熟成されたスピリッツを作成するための方法を提供し得る。様々な実施形態は、熟成されたスピリッツの1つ以上の所望のパラメータを達成するために、フィードフォワード制御などのプロセス制御を適用することを含み得る。様々な実施形態は、未加工のスピリッツから熟成されたスピリッツを作成するように構成されたスピリッツプロセッサを含み得る。
【0004】
様々な実施形態は、プロセスステップが一塊のスピリッツの原料に対して実施される、未加工のスピリッツから熟成されたスピリッツを作成するための方法を提供し得る。このような方法は、広葉樹などの所望の木質材から微小樽板を作成するステップと、所望の木材特性のために樽板または微小樽板を検査するステップと、所望の木材特性を有する樽板または微小樽板のすべてまたは一部分をトースティングするステップと、所望の木材特性を有する樽板または微小樽板のすべてまたは一部分をチャーリングするステップと、所望の木材特性、チャーリングされた微小樽板、および/またはトースティングされた微小樽板を、未加工のスピリッツ、空気、酸素、および/または他の混合物とともに処理デバイスに導入し、処理デバイス内の状態を1時間~数日間維持して、熟成されたスピリッツを作成するステップと、を含み得る。
【0005】
様々な実施形態は、トースティングされていない微小樽板、トースティングされた微小樽板、およびチャーリングされた微小樽板の比率が、個別の反復可能な風味プロファイルを達成するように調整することができる方法を含み得る。様々な実施形態は、微小樽板のためのトースティング温度および時間が、個別の反復可能な風味プロファイルを達成するように調整することができる方法を含み得る。様々な実施形態は、微小樽板のためのトースティング温度および時間、ならびにトースティングされていない微小樽板、トースティングされた微小樽板、およびチャーリングされた微小樽板の比率が、個別の反復可能な風味プロファイルを達成するように調整することができる方法を含み得る。様々な実施形態は、微小樽板の、チャーリングされた表面積を制御することが、個別の反復可能な風味プロファイルを達成するように調整することができる方法を含み得る。様々な実施形態は、設計実験または製造プロセスのいずれかを監視するために特徴付けられた測定基準を使用し、味因子との相関を形成することによって、評価プロセスから人間による試飲者を排除し、重要な測定基準を用いてプロセス制御をさらに可能にする方法を含み得る。様々な実施形態は、味因子に相関する測定基準を使用して、スピリッツを特徴付ける方法を含み得る。様々な実施形態では、これらのスピリッツの伝達関数は、その味特性について特徴づけられてもよく、その後、所望の熟成プロセスが適用されてもよい。様々な実施形態では、特徴付けおよび制御において使用され得る測定基準は、スピリッツのpH、分光計で測定したスピリッツの色測定、重要化合物の存在についてスピリッツを特徴付けるためのガスクロマトグラフ質量分析、スピリッツの紫外線(UV)スペクトル吸着、スピリッツの濁度測定、溶存硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩、亜リン酸エステル濃度、特定の酸の測定、メタノールもしくはアセトンの測定、導電率もしくは抵抗率測定、および/またはアルコール度もしくは含水量の測定のうちの1つ以上を含み得る。
【0006】
様々な実施形態は、スピリッツを精製するための構造および方法を提供し得る。様々な実施形態は、所望の最終味を達成するために、精製プロセスパラメータのフィードフォワードを通じてスピリッツの風味および味の最適化の方法を提供し得る。
【0007】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付図面は、特許請求の範囲の例示的な態様を示し、前出の概要および以下の詳述と一緒に、特許請求の範囲の特徴を説明するのに役立つものである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】様々な実施形態のプロセスが行われ得る処理容器を示す。
図2】様々な実施形態のプロセスが行われ得る精製器の一実施形態のモデルである。
図3】スピリッツを熟成させるためのインラインプロセスおよびデバイスの一実施形態を示す。
図4】様々な実施形態による、スピリッツプロセッサを含むシステムを示す。
図5】様々な実施形態による、伝達関数に基づいて投入されたスピリッツの味を修正するための方法を示す。
図6】様々な実施形態による、例示的な香りの予測プロファイルを示す。
図7】様々な実施形態による、例示的な色予測プロファイルを示す。
図8】様々な実施形態による、未加工のスピリッツから熟成されたスピリッツを作成するための方法を示す。
図9】様々な実施形態と共に使用するのに適した例示的なコンピューティングデバイスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
様々な態様は、添付図面を参照して詳細に説明される。可能な限り、同じ参照番号は、同じ部品または同様の部品を指すために図面全体で使用される。特定の例および実装形態への言及は、例示的な目的のためであり、特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。
【0010】
様々な実施形態は、蒸留酒または他の製品をオーク樽などの容器に入れ、その樽の内面と一定期間接触させて保つ、スピリッツまたは他の製品を熟成させるプロセスに関する。標準的なプロセスでは、樽は、製品に所望の風味を与えるための、チャーリングなどのプロセスで処理され得る。
【0011】
いくつかの方法では、様々な手段を通してスピリッツの熟成を加速させることを試みる。ある方法では、光の存在下で加熱する方法が使用され、別の方法では、超音波エネルギーが導入される。また、加熱、蒸気注入、圧力印加の方法も使用され得る。これらの方法はいずれも、制御された結果が達成され得るように、熟成プロセスを一貫して加速することを示していない。これらの方法では、熟成プロセスによる風味の結果を正確に予測することはできない。したがって、スピリッツの風味が所望の結果に向かうフィードフォワードプロセスが実践されていない。
【0012】
本明細書で使用するとき、「熟成された」という用語は、未加工の(もしくは精製されていない)スピリッツから、香り、色、風味など、1つ以上の選択されたプロファイル特性を有する状態に向かって変化したスピリッツを指し得る。このような変化は、「熟成」または「熟成している」と呼ばれ得る。一般的に、スピリッツのこのような熟成は、典型的な樽ベースのエイジングプロセスによって達成されてきた。また、熟成されたスピリッツは、「エイジドスピリッツ」と呼ばれることもある。本明細書で考察されるように、熟成されたスピリッツ(または熟成もしくは熟成している)は、異なる時間枠で達成され得、様々な実施形態に関連して使用されるとき、熟成された(または熟成もしくは熟成している)という用語は、任意の特定の期間を意味することを意図するものではなく、様々な実施形態または特許請求の範囲を任意の特定の期間に限定することを意図するものでもない。
【0013】
様々な実施形態は、プロセスステップが一塊のスピリッツの原料に対して実施される、未加工のスピリッツから熟成されたスピリッツを作成する方法を提供する。いくつかの実施形態では、微小樽板は、広葉樹(例えば、オーク、トネリコ、ブナなど)、針葉樹(例えば、スギ、セイヨウネズ、マツ、トウヒなど)、木質材様牧草(例えば、竹など)などの、所望の木質材から作成され得る。いくつかの実施形態では、微小樽板は、所望の木材特性のために検査され得る。いくつかの実施形態では、微小樽板は、トースティングされ得る。いくつかの実施形態では、微小樽板は、チャーリングされ得る。いくつかの実施形態では、微小樽板は、トースティングされ、かつチャーリングされ得る。いくつかの実施形態では、微小樽板およびスピリッツ、ならびに空気、酸素、混合物をプロセッサに導入し、約1時間、約1時間~1日、1時間~数日間、数日間など、一定期間これらの状態に保ち得る。
【0014】
本明細書で使用するとき、「微小樽板」という用語は、結果として得られるより小さい木片(すなわち、微小樽板)がおよそ20mm×20mm×100cm以下で、およそ0.09mm×0.09mm×0.09mmを超える立方寸法を有するように、より大きい木片から加工(例えば、切断、細切り、彫刻など)されたより小さい木片を指す場合がある。別の言い方をすれば、微小樽板は、20mm×20mm×100cmの矩形体積内に完全に収まる一方で、0.05mm×0.05mm×0.05mmの矩形体積内に完全に収まらない加工(例えば、切断、細切り、彫刻など)木材構造物であってもよい。微小樽板は、微小樽板である木片の体積および表面積が、選択された体積および表面積を達成するように制御され、それにより、スピリッツによる木材成分の制御された均一な抽出を可能にするように、より大きい木片から加工(例えば、切断、細切り、彫刻など)されてもよい。本明細書では、「微小樽板」の一部として「微小」という用語を使用して呼んでいるが、「微小」という用語は、「微小樽板」の一部としてそのメートル法の接頭辞の意味で使用されているのではなく、むしろ本明細書に記載する「微小樽板」が、約10mm×60mm×1000mm以上であることが多い一般的なワインまたはスピリッツ樽に使用される樽板よりも小さいことを示す記述子である。
【0015】
本明細書で使用するとき、「トースティングされた」という用語は、微小樽板のような木質製品が熱にさらされ、それにより、木質製品を形成する木材中のセルロース、ヘミセルロース、およびリグニンが熱分解され、木材の外面に目に見える炭化物が蓄積しない木質製品の状態を指す。トースティングされた木質製品は、目に見える炭素残留物(例えば、炭化層)をもたらすように起こる木材表面の燃焼反応がなく、木材表面の何らかの分解が起こるように加熱された可能性がある。本明細書に記載のトースティングは、木材の全体積が均一に変質および分解されるように、実施され得る。トースティングは、オーブンで行われてもよく、木質製品のトースティングされた状態を達成するために数分~数時間または数日の期間がかかることがある。
【0016】
本明細書で使用するとき、「チャーリングされた」という用語は、微小樽板のような木質製品が熱にさらされ、それにより、木材の外面に目に見える炭化物が蓄積する、少なくともある時点に木材中のセルロース、ヘミセルロース、およびリグニンが熱分解される木質製品の状態を指す。チャーリングされた木質製品は、木材表面で起こった何らかの燃焼反応が目に見える炭素残留物(例えば、炭化層)をもたらすように加熱された可能性がある。このような結果として得られる目に見える炭素残留物(例えば、炭化層)は、チャーリングされた木質製品の表面上において、わずか数ミクロン(例えば、2ミクロン)の厚さまで薄くなることがある。木質製品の少なくとも表面上は、チャーリングされた木質製品とみなされるために目に見える炭素残留物(例えば、チャーリング)を示す必要はなく、その結果、木質製品の表面の一部分が目に見える炭素残留物(例えば、チャーリング)を示す限り、その木質製品はチャーリングされた木質製品である。これに対して、トーストされた木質製品は、目に見える炭素残留物(例えば、チャーリング)を示さない場合がある。本明細書に記載されるようなチャーリングは、チャーリングされている表面において非常に高い温度による木材の変質および分解に勾配があるように実施され得る。チャーリングは、ガス炎/トーチ、IRヒータなどの熱源で行われてもよく、木質製品のチャーリングされた状態を達成するためには、数秒から数分間かかることがある。
【0017】
様々な実施形態は、プロセスステップが一塊のスピリッツの原料に対して実施される、未加工のスピリッツから熟成されたスピリッツを作成するための方法を提供し得る。このような方法は、広葉樹(例えば、オーク、トネリコ、ブナなど)、針葉樹(例えば、スギ、セイヨウネズ、マツ、トウヒなど)、木質材様牧草(例えば、竹など)などの所望の木質材から微小樽板を作成するステップと、所望の木材特性のために樽板または微小樽板を検査するステップと、所望の木材特性を有する木質材のすべてまたは一部分をトースティングするステップと、所望の木材特性を有する微小樽板のすべてまたは一部分をチャーリングするステップと、所望の木材特性、チャーリングされた微小樽板、および/またはトースティングされた微小樽板を、未加工のスピリッツ、空気、酸素、および/または他の混合物とともに処理デバイスに導入し、処理デバイス内の状態を1時間~数日間維持して、熟成されたスピリッツを作成するステップと、を含み得る。いくつかの実施形態では、木質材は、検査および/またはトースティング後、微小樽板に形成され得る。いくつかの実施形態では、トースティングされていない微小樽板、トースティングされた微小樽板、および/またはチャーリングされた微小樽板に加えて、トースティングされていない木質材、木粉(例えば、おがくず)などの他の木質製品が処理デバイスに添加され得る。いくつかの実施形態では、トースティングされていない木質材、木粉(例えば、おがくず)などの他の木質製品は、トースティングされていない微小樽板の代わりになり得る。
【0018】
様々な実施形態では、微小樽板は、トースティングされない場合がある。トースティングされていない微小樽板は、乾燥させた(例えば、6~48ヶ月など、特定の時間乾燥させた)木材から形成され得る。トースティングされていない微小樽板は、トースティングまたはチャーリングされなくてもよい。様々な実施形態では、微小樽板は、トースティングされている場合がある。トースティングされた微小樽板は、微小樽板を形成する前にトースティングされた木材から形成され得る。木材は、乾燥させてもよいし、または乾燥させなくてもよい。様々な実施形態では、微小樽板は、チャーリングされ得る。チャーリングされた微小樽板は、トースティングされた微小樽板をチャーリングすることによって、かつ/またはトースティングされていない微小樽板をチャーリングすることによって形成され得る。
【0019】
様々な実施形態は、以下のプロセスステップが一塊のスピリッツの原料に対して実施される、未加工のスピリッツから熟成されたスピリッツを作成する方法を含む。
a)微小樽板は、およそ5~20mm×5~20mm×2~100cmの寸法を有する、オークなど所望の木質材から作成される。およそ0.1mm~5mm×0.1mm~5mm×0.1mm~5mmの寸法を有する微小樽板など、より小さい微小樽板もまた作成され使用され得、
b)微小樽板は、所望の木材特性のために検査され、辺材は除外される。検査は、青色光および/または紫外線(ブラックライト)光/UV光を使用して、辺材を識別することを含み得、例えば、350nm~400nmの波長の光を使用して辺材を識別し得る。青色光および/または紫外線(ブラックライト)光/UV光を使用すると、辺材と心材との間の差異が増加し、これらの光によって、かつ/または分光測定と組み合わせて、心材と辺材とを選別し辺材を除外するための完全自動検査プロセスが可能になり得、
c)微小樽板は、330°F(166℃)と550°F(288℃)で10分~最大100時間までトースティングされる。トースティング中、微小樽板の重量および/または密度変化を測定し、トースティングを制御し得、
d)微小樽板は、赤外線ヒータで数秒から数分間チャーリングされ、
e)トースティングされていない微小樽板、トースティングのみされた微小樽板、ならびにトースティングおよびチャーリングされた微小樽板の比率は、任意の範囲または比率(例えば、トースティングされた微小樽板、トースティングされていない微小樽板、およびチャーリングされた微小樽板、ならびにチャーリングされた微小樽板なしの微小樽板、トースティングされていない微小樽板なしの微小樽板、またはトースティングされた微小樽板なしの微小樽板との間の任意の比率)において、目標とする風味に応じて使用され得る。一例として、すべてのチャーリングされた微小樽板は、トースティングされた微小樽板またはトースティングされていない微小樽板を使用せずに使用され得る。一例として、すべてのトースティングされた微小樽板は、チャーリングされた微小樽板またはトースティングされていない微小樽板を使用せずに使用され得る。さらなる例として、すべてのトースティングされていない微小樽板は、トースティングされた微小樽板またはチャーリングされた微小樽板を使用せずに使用され得る。さらに別の例として、チャーリングされた微小樽板のパーセンテージとトースティングされた微小樽板のパーセンテージは、トースティングされていない微小樽板を使用せずに使用され得る。さらに別の例として、チャーリングされた微小樽板のパーセンテージとトースティングされていない微小樽板のパーセンテージは、トースティングされた微小樽板を使用せずに使用され得る。さらに別の例として、トースティングされていない微小樽板のパーセンテージとトースティングされた微小樽板のパーセンテージは、チャーリングされた微小樽板を使用せずに使用され得る。またさらなる別の例として、チャーリングされた微小樽板のパーセンテージと、トースティングされた微小樽板のパーセンテージと、トースティングされていない微小樽板のパーセンテージとが、使用され得る。チャーリングされた微小樽板、トースティングされた微小樽板、および/またはトースティングされていない微小樽板に加えて、トースティングされていない木質材、木粉(例えば、おがくず)などの他の木質製品が使用され得る。いくつかの実施形態では、トースティングされていない木質材、木粉(例えば、おがくず)などの他の木質製品は、トースティングされていない微小樽板の代わりになり得る。所望の風味のレシピに応じて、木材の装填は、木材のグラムとスピリッツの体積との比率が0.25%~20%の間で確立され得る。濃縮液を処理するとき、木材とスピリッツの体積との比率は、比率の範囲が0.5%~200%となるように、濃縮係数によって増加する。微小樽板の寸法は、より高濃度のスピリッツで微小樽板の有効性を高めるために、0.1mm~5mmなど、5~20mmの範囲よりも小さくすることができる。微小樽板が制御された寸法ならびにトースティングおよびチャーリングを有する粉状材料は、表面積を大きくするために、小さい寸法で形成することができ、
f)微小樽板およびスピリッツならびに空気は、ほぼ大気圧に保たれ、攪拌流で120°F(49℃)~170°F(77℃)の範囲の温度に保持された器物(例えば、鋼製ドラム缶など)に導入され、この器物は、1/4~最大3/4までしか満たされないような25/75~75/25のスピリッツ/空気比を有し、このプロセスは、1~5日間実行される。
【0020】
様々な実施形態は、典型的な樽ベースのエイジングよりも希薄な濃度における処理を含む、スピリッツの熟成または精製を行う方法を含み得る。典型的なエイジングでは、高いアルコール濃度(例えば、アルコール度数(ABV)で測定したとき)は、木樽との必要な相互作用を達成する必要がある(例えば、一般的には50%以上のABV(バーボンは通常およそ60%のABV))。様々な実施形態のプロセスでは、温度、木材、および雰囲気条件によって付与された加速のため、典型的な樽ベースのエイジングよりも低いアルコール濃度で熟成を行うことができる。様々な実施形態は、アルコール0%(例えば、すべてが水)、ABV50%未満、ABV20~30%などの低いアルコール濃度などで木材からかなりの量の風味を抽出するのに適し得る。一例として、様々な実施形態は、アルコール濃度25%の低アルコールウイスキーの製造を可能にし得る。より低いアルコール量を得るための従来の方法では、より高い%ABV(例えば、60%ABV)で樽エイジングをし、その後、水を添加し、かつ/またはアルコールを除去することによって(例えば、ろ過または蒸留によって)アルコール度を低減する必要があった。これに対して、様々な実施形態は、様々な実施形態プロセスによる熟成後に水を添加し、かつ/またはアルコールを除去することなく、より低いアルコール濃度(例えば、25%ABV)の製造を可能にし得る。
【0021】
様々な実施形態は、所望の味の結果を達成するために、熟成プロセスの前または後のいずれかで、水の濃度を変更するステップをさらに含み得る。
【0022】
様々な実施形態は、実施形態方法のスピリッツ熟成プロセスを実行するための構造物を含み得、この構造物は、処理されるスピリッツで満たされる容器を含み、この構造物は、酸素含有ガスが、酸素とスピリッツが定率でスピリッツに提示されるように構成されており、この構造物は、トースティングされていない微小樽板、トースティングされた微小樽板、およびチャーリングされた微小樽板の比率が決定された微小樽板の木片が、定率でスピリッツの空気混合物に提示されるように構成されており、この構造物は、これらが100~170°F(38~77℃)などの高温で数日間維持されるように構成されており、この構造物は、混合物の攪拌が完了するように構成されており、この構造物は、混合物のサンプルが、容器を開けることなく採取され得るように構成されており、この構造物は、容器からの蒸気の漏れが、ハーメチックシールを介して防止されるように構成されている。構造物は、還流率100%の濃縮塔、逆止弁(加熱)、および/または真空逃がし弁(冷却)をさらに含み得る。図1は、容器102を含むこのような実施形態構造物100の一例および説明を示す。図2は、容器を含むこのような実施形態構造物の別の例を示す。図1および図2の構造物は、スピリッツプロセッサと呼ばれ得る。スピリッツプロセッサ、例えば、図1および図2の構造物では、様々な実施形態プロセスが行われ得る。図2には示されていない濃縮塔が含まれ得る。濃縮塔は、加熱および冷却の両方中に圧力制御を行うために、真空破壊入口逆止弁とともに通気するための、スピリッツを100%再回収するために構成され得る。
【0023】
図1および図2を参照すると、図1は、空気などの酸素含有ガス104が、処理されるスピリッツ106とともに保持されている器物102(または容器)を含むスピリッツプロセッサ100を示す。木製微小樽板108は、トースティングされた微小樽板とチャーリングされた微小樽板との比率で添加され得る。いくつかの実施形態では、微小樽板108は、器物102内で自由に浮遊していてもよい。いくつかの実施形態では、微小樽板108は、メッシュバッグ、有孔容器などの器物102内に拘束されてもよい。器物102は、例えば空気などの酸素含有ガス104、および50%のガス104と50%のスピリッツ106などの比率で熟成されるスピリッツ106を保持してもよい。器物102は、密封されてもよい。器物102は、150°F(66℃)など選択された温度まで加熱され得る。例えば、加熱要素、温度センサなどを含む加熱システムのような加熱システム120は、器物102に熱を加えるように制御され得る。加熱システム120は、二重壁被覆加熱システムとしての器物102の壁の一部、外部電気ヒータ、内部電気ヒータなど、任意のタイプの加熱システムであってもよい。
【0024】
木製微小樽板108と酸素含有ガス104とスピリッツ106との比率は、制御され得る。器物102内の木製微小樽板108、酸素含有ガス104、およびスピリッツ106の混合物は、攪拌され得る。サンプリングポート121は、エイジングプロセス中の1つ以上の異なる時間においてスピリッツ106をサンプリングすることによってスピリッツエイジングプロセスの進捗を決定できるように、器物102内に設けられ得る。
【0025】
スピリッツプロセッサ100は、様々な実施形態による、スピリッツ106を熟成させるための、スピリッツプロセッサ100の条件を監視し、かつ/またはスピリッツプロセッサ100の様々な要素の動作を制御するように構成されたコントローラ118(例えば、コンピュータまたは専用の制御論理デバイスもしくは回路)を含み得る。コントローラ118は、直接的または間接的のいずれかで、スピリッツプロセッサ100内の他の構成要素、および/または1つ以上の遠隔制御端末119と通信し得る。通信は、任意のタイプの有線および/または無線接続(例えば、図1の文字A~Bでラベル付けされている)を介してもよい。具体例として、コントローラ118は、加熱システム120を制御して、器物102内の温度を制御してもよい。
【0026】
図2は、器物102(または容器)を含むスピリッツプロセッサ200の具体例を示す。スピリッツプロセッサ200は、図1を参照して説明されたスピリッツプロセッサ100の具体例であってもよい。加熱システム120、およびスピリッツ106、酸素含有ガス104、および木製微小樽板108などの、器物102の内部部分を含むスピリッツプロセッサ100の様々な要素は、例示を容易にするために図2には再現されていない。スピリッツプロセッサ200は、器物102内の攪拌棒または攪拌器に接続し得る攪拌モータ202を含み得る。コントローラ118は、直接的または間接的のいずれかで、攪拌モータ202と通信し得る。通信は、任意のタイプの有線および/または無線接続(例えば、図2の文字Cでラベル付けされている)を介してもよい。具体例として、コントローラ118は、攪拌モータ202を制御して、器物102内のスピリッツ106、酸素含有ガス104、および木製微小樽板108の混合物の攪拌を制御し得る。一例として、器物102は、ステンレス鋼の器物であってもよい。器物102は、二重壁式構造で形成されてもよい。
【0027】
器物102は、ハーメチックシールを形成するために、器物102を密封し得る器物の蓋208を含んでもよい。器物の蓋208は、複数の配管ポート204を含んでもよい。配管ポート204は、濃縮器、ガス供給、温度および他のプロセスパラメータ測定、および/またはセンサ、ポンプ接続など、様々な目的および/またはデバイスのためのアクセスを提供してもよい。器物の蓋208は、アクセスポート206を含んでもよい。アクセスポート206は、器物102への微小樽板108および/またはスピリッツ106の添加を可能にし得、器物102の洗浄をサポートし得る。
【0028】
様々な実施形態は、プロセスフローが、スピリッツが落下し、空気と混合し、次の段階に流出し、底部において、すべての段階を通って落下したスピリッツが、段階のセットの最上部に戻るスピリッツをポンプで再循環させて回収される、一連の段階が完成されるインラインプロセスを作成することを含み得る。図3は、このような実施形態のインラインプロセスおよびスピリッツプロセッサ300を示す。図1図3を参照すると、スピリッツプロセッサ300は、上述のスピリッツプロセッサ100および200と同様であってもよい。スピリッツプロセッサ300は、バケツまたは容器304の積み重ねられたカスケードを含んでもよい。容器304は、空気界面(例えば、酸素含有ガス104との界面)を有するスピリッツ310(例えば、スピリッツ106)で満たされていてもよい。いくつかの実施形態では、スピリッツプロセッサ300は、容器304を包含する器物301を含んでもよい。いくつかの実施形態では、スピリッツプロセッサ300は、屋外に直接開放されていてもよく、器物301を含まなくてもよい。容器304の底部にある流出孔306は、スピリッツ310を次の容器304に流し、最終的に底部容器またはボウル350に流すことを可能にし得る。これにより、重力を駆動混合機構とした空気とスピリッツとの大きい界面が可能になる。各容器304は、内部に微小樽板314の寝床を含んでもよく、この寝床を通して、スピリッツ310は、1つの容器304から次の容器に流出するときにろ過される。底部ボウル350に結合されたポンプ302および配管システム308は、スピリッツ310に指示して最上部容器304に戻し、再循環させる。ポンプ302は、コントローラ118に接続してもよく、直接的または間接的のいずれかで、コントローラ118と通信してもよい。通信は、任意のタイプの有線および/または無線接続(例えば、図3の文字Dでラベル付けされている)を介してもよい。このプロセスは、終点に達するまで続けられる。例示を容易にするために図3には示されていないが、当業者であれば、スピリッツプロセッサ300が、加熱システム120および/または図1および/または図2を参照して例示および考察された他の構成要素も含み得ることを理解するであろう。
【0029】
様々な実施形態では、反復可能な木材チップが、様々な実施形態プロセスにおける微小樽板の代わりになり得る。様々な実施形態では、微小樽板は、細切り、レーザー切断、小型のこぎり切断、ウォータジェット切断、電子ビーム切断などを含む様々な動作を介して形成された木片であってもよい。様々な実施形態では、微小樽板を形成するために熱切断技術を使用することにより、チャーリングステップ(複数可)が置き換えられ得る。
【0030】
様々な実施形態では、微小樽板のトースティングは、オーブンバッチプロセスによって実施され得る。様々な実施形態では、微小樽板のトースティングは、ベルト炉連続プロセスによって実施され得る。様々な実施形態では、微小樽板は、バッチプロセスまたは連続プロセスのいずれかにおいて、回転タンブラーでトースティングされ得る。
【0031】
図4は、微小樽板410がスピリッツプロセッサ402への挿入前に検査され、任意でトースティングおよび/またはチャーリングされる例示的なシステムを示す。図1図4を参照すると、スピッツプロセッサ402は、スピッツプロセッサ100、200、300など、本明細書に記載されるようなスピッツプロセッサであってもよい。システム400は、微小樽板送達システム401、ベルト420、検査システム403、炉404、およびスピリッツプロセッサ402など、様々な構成要素を含み得る。微小樽板送達システム401、ベルト420、検査システム403、炉404、およびスピリッツプロセッサ402は、コントローラ118に接続されてもよく、直接的または間接的のいずれかで、コントローラ118と通信してもよい。通信は、任意のタイプの有線および/または無線接続(例えば、図4の文字E~Hでラベル付けされている)を介してもよい。コントローラ118は、図1図3、およびさらに以下を参照して上記で考察されたように、微小樽板送達システム401、ベルト420、検査システム403、炉404、およびスピリッツプロセッサ402の動作を制御し得る。
【0032】
微小樽板送達システム401は、微小樽板を検査システム403に向かって移動させ得るベルト420上に微小樽板を提供するように、コントローラ118によって制御され得る。ベルト420の速度は、コントローラ118によって制御され得る。検査システム403は、所望の微小樽板415と所望でない微小樽板414とを選別するために、コントローラ118によって制御され得る。例えば、辺材から形成される微小樽板414は望ましくなく、心材から形成される微小樽板415は望ましい場合がある。検査システム403は、心材微小樽板415を通過させ、辺材微小樽板414を除外し得る。検査システム403は、カメラおよび/または分光計を使用して、微小樽板410を選別してもよい。検査システム403は、青色光および/または紫外線(ブラックライト)光/UV光を使用して、辺材と心材との間の差異を増加させてもよい。検査システム403は、青色光および/または紫外線(ブラックライト)光/UV光を、それら自体で、かつ/または分光測定と組み合わせて使用して、所望の微小樽板415を選択し得る。例えば、提供された微小樽板410が所望でない微小樽板414であることを検出すると、検査システム412は、移動アーム412を作動させて、所望でない微小樽板414を下方の廃棄シュート421に迂回させて、ベルト420から離し得る。
【0033】
所望の微小樽板415は、炉404へと進む。コントローラ118は、所望の微小樽板415が、炉404によってチャーリングされてチャーリングされた微小樽板418を形成し、炉404によってトースティングされてトースティングされた微小樽板417を形成し、炉404によってチャーリングおよびトースティングされてチャーリングおよびトースティングされた微小樽板416を形成し得るように、かつ/または炉404によってチャーリングおよびトースティングされないままであり得る(それにより、所望の微小樽板415として当初選択されたままにある)ように、炉404を制御し得る。様々なタイプの微小樽板415、416、417、および/または418は、様々な組み合わせおよび/または比率でベルト420からスピリッツプロセッサ402に提供され得る。
【0034】
様々な実施形態では、スピリッツの熟成プロセスは、スピリッツ体積に対する酸素部分の比率に基づいて制御されてもよく、ここで、窒素部分は無視される。様々な実施形態では、器物/反応器内の熟成中に存在する酸素が制御され得る。スピリッツ体積に対する酸素部分の比率に基づいてスピリッツの熟成プロセスを制御することは、スピリッツと、器物/反応器内の「ヘッドスペース」との間の体積比が制御されることを意味し得る。例えば、75%とは、器物に1/4がスピリッツで、3/4が空気で満たされていることを意味する。空気中の酸素は、起きている酸化反応に重要である。それらの反応は、利用可能な酸素を制御することによって制御され得る。従来の樽エイジングでは、酸素レベルは、リックハウスの温度、樽/木材の締まり具合などの事柄に依存して母なる自然に委ねてきた。様々な実施形態では、器物/反応器内のスピリッツの体積と酸素の体積(例えば、ヘッドスペースの体積)との比率が制御され得る。
【0035】
いくつかの実施形態では、熟成中に存在する酸素を制御することは、熟成プロセス全体中および/または熟成プロセスの特定の時点において、制御された方法で器物/反応器に酸素を導入する活性酸化プロセスを使用することを含み得る。例えば、酸素は、ワインのマイクロ酸化と同様に、多孔質セラミックまたはステンレス鋼の石/発泡体を使用してスピリッツに注入され得る。
【0036】
様々な実施形態では、純N2/O2または純Ar/O2または純O2またはN2、O2、およびアルゴンの混合物または他の不活性ガスのラボエアは、周囲空気の代わりに、トースティングおよび/またはチャーリングプロセスで使用され得る。
【0037】
様々な実施形態では、純N2/O2または純Ar/O2または純O2またはN2、O2、およびアルゴンの混合物または他の不活性ガスのラボエアは、周囲空気の代わりに、空気部分のためにスピリッツプロセッサで使用され得る。
【0038】
様々な実施形態では、トースティング、チャーリング、または液体処理ステップのいずれかで使用される空気の湿度は、一定にされ得る。1つのこのような代替の実施形態では、空気は、飽和状態まで完全に加湿され得る。別の実施形態では、空気は、周囲空気の水分をすべて除去して完全に乾燥され得る。第3の実施形態では、目標とする露点は、入力された空気のために達成され、制御され得る。
【0039】
様々な実施形態は、スピリッツ熟成構造物(例えば、図1図3のスピリッツプロセッサなどのスピリッツプロセッサ)、器物(例えば、容器)などにおいて攪拌効果を作成することを含み得る。攪拌効果は、直接的に、またはジェットポンプを用いてプロセス器物を通るポンピングフローなどの圧力によって作成され得る。攪拌効果は、空気駆動ベンチュリ、または超音波攪拌デバイスなどを使用して攪拌もしくは揺振する他の手段を使用して流れを駆動させることによって作成され得る。
【0040】
様々な実施形態は、本明細書に記載の様々なプロセスを木樽を用いて適用することを含み得る。様々な実施形態は、スピリッツの樽のトースティング、チャーリング、ハーフファイリング、加熱、および攪拌を含み得る。様々な実施形態は、
a)樽板が検査され、辺材が除外されるステップと、
b)樽板の50%など、特定の比率の樽板がトースティングされないまま、かつ/またはトースティングされたままであるステップと、樽板の残りがトースティングされ、次いでチャーリングされるステップと、
c)樽の75%がスピリッツで満たされるステップと、樽の25%が空気(周囲空気またはラボエアなど)で満たされるステップと、
d)樽が、スピリッツと空気の浸透性がゼロまたはコントローラのいずれかを有する外側被覆で密封されるステップと、
e)樽が120~170°F(49~77℃)で1~20日間などの期間保持されるステップと、
f)樽が、回転、振動、振盪などの手段を介して揺振されるステップと、を含み得る。
【0041】
様々な実施形態は、本明細書に記載の様々なプロセスにより制御された方法でトースティングまたはチャーリングされた木質要素の長管または溝または螺旋溝を作成することと、次いで、スピリッツを、75/25のスピリッツ/空気比で、120~170°F(49~77℃)などの温度で1~20日間再循環させることと、を含み得る。
【0042】
様々な実施形態は、スピリッツまたはワインの作製に使用される樽板または樽をスキャンして、辺材の領域を検出し、熟成から生じる良くない味が作成されるのを防止するために、これらの樽の除外または樽のこれらの部分の置き換えを可能にすることを含み得る。検査は、青色光および/または紫外線(ブラックライト)光/UV光を使用して、辺材を識別することを含み得、例えば、350nm~400nmの波長の光を使用して辺材を識別し得る。青色光および/または紫外線(ブラックライト)光/UV光を使用すると、辺材と心材との間の差異が増加し、分光測定と組み合わせて、心材と辺材とを選別し辺材を除外するための完全自動検査プロセスが可能になり得る。
【0043】
様々な実施形態は、a)スピリッツのアルコール度を高めるために除去され得る水、および/またはb)顧客に頭痛を引き起こすことが知られているメタノール、アセトン、およびその他のものなど、望ましくない不味い要素などの、望ましくないスピリッツの品目を除去するために、本明細書に記載の様々な実施形態プロセスの一部として完全または部分的な蒸留の構造物および方法を含み得る。
【0044】
様々な実施形態は、ワインなどの風味付け液に微小樽板を予浸することによって、またはワインなどの液体を500ppmなどの量で直接添加することによって、果実味、花のような香りの量を改善または調整する方法を含み得る。様々な実施形態は、予浸の程度を高めるために、これらの化合物(例えば、ワインなどの風味付け液)で木製微小樽板を加圧処理することを含み得る。
【0045】
様々な実施形態は、精製プロセスから生じ得る投入されたスピリッツからの化合物または中間化合物を吸収する手段として、チャーリングおよびトースティングされた木材の微小樽板に加えて、またはその代わりに、木炭を使用することを含み得る。
【0046】
様々な実施形態は、味と香りのために好ましい反応を誘発し、かつ加速するための触媒の使用を含み得る。
【0047】
様々な実施形態は、トースティングされていない微小樽板、トースティングされた微小樽板、およびチャーリングされた微小樽板の比率が、個別の反復可能な風味プロファイルを達成するように調整することができる方法を含み得る。
【0048】
様々な実施形態は、微小樽板のためのトースティング温度および時間が、個別の反復可能な風味プロファイルを達成するように調整することができる方法を含み得る。
【0049】
様々な実施形態は、微小樽板のためのトースティング温度および時間、ならびにトースティングされてチャーリングされた微小樽板の比率が、個別の反復可能な風味プロファイルを達成するように調整することができる方法を含み得る。
【0050】
様々な実施形態は、微小樽板の、チャーリングされた表面積を制御することが、個別の反復可能な風味プロファイルを達成するように調整することができる方法を含み得る。
【0051】
様々な実施形態は、設計実験または製造プロセスのいずれかを監視するために特徴付けられた測定基準を使用し、味因子との相関を形成することによって、評価プロセスから人間による試飲者を排除し、重要な測定基準を用いてプロセス制御をさらに可能にする方法を含み得る。
【0052】
様々な実施形態は、味因子に相関する測定基準を使用して、スピリッツを特徴付ける方法を含み得る。様々な実施形態では、これらのスピリッツの伝達関数は、その味特性について特徴づけられてもよく、その後、所望の熟成プロセスが適用されてもよい。
【0053】
様々な実施形態では、特徴付けおよび制御において使用され得る測定基準は、スピリッツのpH、分光計で測定したスピリッツの色測定、重要化合物の存在についてスピリッツを特徴付けるためのガスクロマトグラフ質量分析、スピリッツのUVスペクトル吸着、スピリッツの濁度測定、溶存硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩、亜リン酸エステル濃度、特定の酸の測定、メタノールもしくはアセトンの測定、導電率もしくは抵抗率測定、および/またはアルコール度もしくは含水量の測定のうちの1つ以上を含み得る。
【0054】
様々な実施形態は、所望の出力されたスピリッツ製品を作成するために、一塊の投入されたスピリッツに対して、
a)実験室および/または人間による味評価で、投入されたスピリッツを特徴付けるステップと、
b)味パラメータの目標結果を作成するステップと、
c)本明細書に記載の様々な実施形態プロセスの実行に対して、投入された製品の伝達関数関係を使用して出力の予測結果を作成するステップと、
d)必要に応じて、投入された塊の小部分を、伝達関数によって予測された設定に関するプロセスパラメータの行列を使用して処理する、精製実験計画法ステップを行うステップと、を行う方法を含み得る。次に、様々な実施形態プロセスを非常に小規模で実行する微小規模反応器を用いて、出力の配列が作成される。これらは、次いで、実験室または人間による方法によって特徴付けられる。そして、これらの精製結果に基づいて伝達関数が更新され、
e)伝達関数および/または実験計画法からの予測出力が目標とするものであるとき、この塊は、本明細書に記載の1つ以上の様々な実施形態プロセスによって、必要なプロセスパラメータに従って処理される。
【0055】
好ましい実施形態では、様々な実施形態のスピリッツ熟成プロセスにおいて変調されるプロセスパラメータは、微小樽板を水または他の液体に予浸することと、微小樽板のトースティングまたはチャーリングレシピを変更することと、スピリッツ熟成構造物(例えば、図1図4のスピリッツプロセッサなどのスピリッツプロセッサ)におけるトースティングされていない微小樽板、トースティングされた微小樽板、およびチャーリングされた微小樽板の比率を変更することと、スピリッツ熟成プロセス完了のために選択された酸素、温度、pH、色、または他の終点を変更することと、を含む。
【0056】
図5は、伝達関数に基づいて投入されたスピリッツの味を修正するための方法500を示す。図5は、実験計画法(DOE)によって作成される伝達関数に基づいて、投入されたスピリッツの味を修正するための様々な実施形態によるプロセスステップを示す。方法500の動作は、少なくとも部分的に、上述のシステムおよびデバイス(例えば、100、200、300、および/または400)を使用して実施され得る。方法500の動作は、味、色、および/または香りなど、スピリッツのパラメータ調整のためのプロセスを提供し得る。
【0057】
第1のステップ502では、投入されたスピリッツが分析され得る。投入されたスピリッツを分析することには、味分析、実験室分析、または他のタイプの分析を実施することを含み得る。
【0058】
次のステップ504では、所望のパラメータのための1つ以上の目標値が作成され得る。例として、1つ以上の目標値は、所望の風味、味、および/または香りパラメータのための目標値であってもよい。
【0059】
次のステップ506では、前の実験計画法(DOE)データからの伝達関数を使用して、ステップ504の目標値を達成するための最良の予測レシピを決定し得る。例として、微小樽板のトースティング時間および温度、トースティングされた微小樽板とチャーリングされた微小樽板との比率、スピリッツプロセッサにおける時間、木材の予浸レベル、および/またはスピリッツ処理の他の制御可能な態様のうちの1つ以上は、ステップ504の目標値を達成するための最良の予測レシピを決定するように調整される伝達関数への入力であってもよい。
【0060】
ステップ508では、スピリッツは再び分析され得、ステップ506の予測レシピの結果が評価され得る。投入されたスピリッツを分析することには、味分析、実験室分析、または他のタイプの分析を実施することを含み得る。ステップ506の予測レシピの結果を評価することは、ステップ506の実施から得られたスピリッツの風味、味、および/または香りパラメータと関連付けられた値を特徴付けることを含み得る。
【0061】
ステップ510では、ステップ506の予測レシピによって目標値が達成されたかどうかを判定し得る。例えば、ステップ506の実施から得られたスピリッツの風味、味、および/または香りパラメータと関連付けられた値を、ステップ504で作成された目標値と比較して、それらの値が目標値と一致するかどうかを判定し、目標値が達成されたかどうかを判定し得る。閾値内で一致、もしくはほぼ一致した場合、目標値に到達したことを示し得る。不一致、もしくは閾値以外で不一致の場合、目標値に到達しなかったことを示し得る。ステップ506の予測レシピによって目標値が達成されなかったと判定したことに応答して、ステップ512では、プロセスは、伝達関数を改善するために、より正確な実験計画法(DOE)データで反復され得る。ステップ504、506、508、510、および512は、予測レシピによって目標値に到達するまで継続的に反復して実施され得る。
【0062】
目標値に到達した時点で、ステップ514では、予測レシピを用いてスピリッツのバルク処理が実施され得る。このようにして、バルク処理されたスピリッツは、予測レシピによって作成され、所望の風味、味、および/または香りパラメータを有し得る。
【0063】
図5に示される方法500はまた、ビジネスモデル適用を有してもよい。方法500は、モデルから製品を直接的に作製することを可能にし得る。方法500は、モデルからサンプルを作製し、テストを行い、モデルの微調整を行ってから、微調整されたモデルから製品を作製することを可能にし得る。方法500は、修正されるスピリッツが評価され、次いで、モデルが評価および/または微調整され、モデル(選択されたか、または微調整されたかにかかわらず)が、次に製品を作製するために使用されることを可能にし得る。
【0064】
様々な実施形態は、あまり良くない一塊のスピリッツの味を改善するために、スピリッツのブレンド、精製、仕上げを含み得る。
【0065】
様々な実施形態は、偽造を防止するために、様々な実施形態プロセスを介して処理されるスピリッツにフィンガープリント化合物を挿入することを含み得る。
【0066】
様々な実施形態は、スピリッツ熟成プロセスのためのプロセス制御スキームを含み得る。プロセス制御スキームは、所望の終点に到達したかどうかを判断するための間に、プロセス中のサンプリングを含んでもよい。プロセス制御スキームは、スピリッツの色、スピリッツの酸素量、スピリッツの酸化還元電位またはpHなどのパラメータを測定して、終点の指標を決定することを含み得る。
【0067】
様々な実施形態は、パラメータ調整のためのスピリッツ熟成プロセスの伝達関数および実験計画法の態様を作成するために、このリスト中の味評価パラメータの使用を含み得る。味パラメータ(または、味評価パラメータ)は、外観、味覚(口当たり)、木質、穀物、甘味、スパイス、バニラ、フルーティノート(リンゴまたはバナナなど)、および/またはフローラルノート(バラなど)のうちの1つ以上を含み得る。
【0068】
様々な実施形態は、微小規模反応器を使用して、実験室規模のサンプルに対して様々な実施形態プロセスを実行することと、次いで、大規模でも同じ結果を作成するために、大規模のプロセッサ(例えば、図1図4のスピリッツプロセッサなどのスピリッツプロセッサ)で塊を処理することと、を含み得る。
【0069】
様々な実施形態は、アルコール濃度を変化させるフィードフォワードの態様を使用することを含み得る。水分量は、風味または色パラメータに影響を与えるために、精製プロセスの前または後に変化させてもよい。これは、アルコールの濃度を一般的にできる限り高くして、その後に希釈する、一般的な樽プロセスとは対照的である。様々な実施形態プロセスでは、高温、および特定の微小樽板の選択などの他の加速要因があるため、樽を使用する場合よりも低いアルコール度レベルで熟成または精製プロセスが可能である。(温度効果で抽出量が増加し、低いアルコール度でも溶媒の効果が発揮される)。本明細書で使用するとき、アルコール度とは、ABVの2倍(すなわち、2×ABV)を意味する。様々な実施形態は、アルコール度0(例えば、すべてが水)、アルコール度100未満、アルコール度40~60などの低いアルコール濃度で木材からかなりの量の風味を抽出するのに適し得る。一例として、様々な実施形態は、アルコール度50の低アルコールウイスキーの製造を可能にし得る。様々な実施形態は、アルコール度ゼロ、アルコール度100未満、アルコール度40~60などの低いアルコール度レベルで、熟成および精製プロセスを可能にし得る。様々な実施形態によって可能になる低アルコールスピリッツは、ますます多くの低アルコール代替品を顧客が要求しているため、特に有利になり得る。
【0070】
実施形態の具体例の実装では、フィードフォワード動作は、フィードフォワードプロセスを使用する「香り」の予測および制御であってもよい。図6は、様々な実施形態による、例示的な香りの予測プロファイル601および605を示す。予測プロファイル601および605は、遠隔制御端末(例えば、119など)のユーザなどのユーザに、予測された香りを表示するグラフィカルユーザインターフェース要素であってもよい。予測プロファイル601および605は、ABV602、空気比603、およびトースティング時間604のグラフィカルな表示を含み得る。「香り」というパラメータは、盲検試験ではより良好な味の結果と相関している。これに続いて、プロセスパラメータは、計画された実験において変動して、「香り」というパラメータに関する結果を評価する。以下のパラメータは、2つのタイプのスピリッツで評価されている。第1のスピリッツのタイプ(予測プロファイル601)では、理想的なABVである45%が見出される。理想的な空気比約1.1が見出され、理想的なトースティング時間2.5時間が見出される。これらの結果は、「香り」の味の結果を最大限に達成する。第2のスピリッツのタイプでは、予測プロファイル605に示されるように、62%の異なる%ABV、空気比1.2、およびトースティング時間1.3時間で、最大の「香り」が達成される。
【0071】
実施形態の別の具体例の実装では、フィードフォワード動作は、「色」というパラメータであってもよく、または「SRM」が、15の値にあるときに理想的であることが見出される。図7は、様々な実施形態による、例示的な「色」または「SRM」予測プロファイル701および707を示す。予測プロファイル701および707は、遠隔制御端末(例えば、119など)のユーザなどのユーザに、予測された「色」または「SRM」を表示するグラフィカルユーザインターフェース要素であってもよい。予測プロファイル701および707は、パーセンテージABV702、パーセントチャーリング703、空気比704、木材の装填705、およびトースティング温度706のグラフィカルな表示を含み得る。5つのプロセスパラメータは、「色」に対して評価され、2つの異なるタイプのスピリッツについて、予測プロファイル701のうちの1つ、および予測提供707のうちの1つが見出された場合、結果は「SRM」が15を達成する。パーセンテージABV702、パーセントチャーリング703、空気比704、木材の装填705、およびトースティング温度706の値はすべて、各々選択されている最適化された値とともに有意であることが見出された。図7のプロファイル701、707は、5つのパラメータであるパーセンテージABV702、パーセントチャーリング703、空気比704、木材の装填705、およびトースティング温度706が、SRMにどのような影響を与えるかを示す。このようにして、所望のSRMである15を達成するために、トースティング温度706、および結果として生じる木材の装填705の変化を可視化することができる。
【0072】
図8は、様々な実施形態による、未加工のスピリッツから熟成されたスピリッツを作成するための方法800を示す。図1図8を参照すると、様々な実施形態では、方法800の動作は、少なくとも部分的に、上述のシステムおよびデバイス(例えば、100、200、300、および/または400)を使用して実施され得る。一例として、方法800の動作は、コントローラ118および/または遠隔制御端末119によって少なくとも部分的に実施され得る。
【0073】
任意ブロック802では、木材が検査されて1つ以上の所望の木材特性を有する木材が選択され得る。例えば、木材が検査されて心材である木材を選択し、辺材である木材を除外し得る。別の例として、木材が検査されて、オークなどの所望のタイプの木材を選択し、他のタイプの木材を除外し得る。検査は、青色光、紫外線(ブラックライト)光、UV光などの光で、および/または分光計で実施され得る。ブロック802は、検査前に木材を微小樽板に形成し、微小樽板のための原料木材の検査を省略し得るため、任意であってもよい。
【0074】
ブロック804では、微小樽板が作成され得る。微小樽板は、細切り、レーザー切断、小型のこぎり切断、ウォータジェット切断、電子ビーム切断、熱切断などを含む様々な動作を使用して作成され得る。微小樽板は、およそ5~20mm×5~20mm×2~100cmの寸法で作成され得る。また、およそ0.05~5mm×0.05~5mm×0.05~5mmの寸法を有する微小樽板など、より小さい微小樽板が作成され得る。
【0075】
ブロック806では、微小樽板が検査されて所望の木材特性を有する微小樽板を選択し得る。例えば、微小樽板が検査されて、心材から作製された微小樽板を選択し、辺材から作製された微小樽板を除外し得る。別の例として、微小樽板が検査されて、オークなどの所望のタイプの木製微小樽板を選択し、他のタイプの木製微小樽板を除外し得る。検査は、青色光、紫外線(ブラックライト)光、UV光などの光で、および/または分光計で実施され得る。ブロック806は、微小樽板の作成前に木材が検査されている可能性があるため、任意であってもよい。あるいは、ブロック806における検査は、少なくとも任意ブロック802の検査に加えて、さらなる検査であってもよい。
【0076】
任意ブロック808では、微小樽板の少なくとも一部分がトースティングされ得る。微小樽板のためのトースティング温度および時間は、熟成されたスピリッツの風味プロファイルを達成するように調整され得る。一例として、微小樽板は、330°F(166℃)と550°F(288℃)で10分~最大100時間までトースティングされ得る。トースティング中、微小樽板の重量および/または密度変化を測定し、トースティングを制御し得る。
【0077】
任意ブロック810では、微小樽板の少なくとも一部分がチャーリングされ得る。微小樽板のチャーリングされた表面積は、熟成されたスピリッツの風味プロファイルを達成するように調整され得る。一例として、微小樽板は、赤外線ヒータで数秒から数分間チャーリングされ得る。
【0078】
ブロック808および810は、すべての微小樽板がトースティングおよび/またはチャーリングされるとは限らないため、任意であってもよい。方法800における微小樽板は、トースティングされた微小樽板、トースティングされていない微小樽板、および/またはチャーリングされた微小樽板を含む一群の微小樽板であり得る。トースティングされていない微小樽板、トースティングのみされた微小樽板、ならびにトースティングおよびチャーリングされた微小樽板の比率は、任意の範囲または比率(例えば、トースティングされた微小樽板、トースティングされていない微小樽板、およびチャーリングされた微小樽板、ならびにチャーリングされた微小樽板なしの微小樽板、トースティングされていない微小樽板なしの微小樽板、またはトースティングされた微小樽板なしの微小樽板との間の任意の比率)において、目標とする風味に応じて使用され得る。一例として、すべてのチャーリングされた微小樽板は、トースティングされた微小樽板またはトースティングされていない微小樽板を使用せずに使用され得る。一例として、すべてのトースティングされた微小樽板は、チャーリングされた微小樽板またはチャーリングされていない微小樽板を使用せずに使用され得る。さらなる例として、すべてのトースティングされていない微小樽板は、トースティングされた微小樽板またはチャーリングされた微小樽板を使用せずに使用され得る。さらに別の例として、チャーリングされた微小樽板のパーセンテージとトースティングされた微小樽板のパーセンテージは、トースティングされていない微小樽板を使用せずに使用され得る。さらに別の例として、チャーリングされた微小樽板のパーセンテージとトースティングされていない微小樽板のパーセンテージは、トースティングされた微小樽板を使用せずに使用され得る。さらに別の例として、トースティングされていない微小樽板のパーセンテージとトースティングされた微小樽板のパーセンテージは、チャーリングされた微小樽板を使用せずに使用され得る。またさらなる例として、チャーリングされた微小樽板のパーセンテージと、トースティングされた微小樽板のパーセンテージと、トースティングされていない微小樽板のパーセンテージとが、使用され得る。このようにして、トースティングされていない微小樽板、トースティングされた微小樽板、およびチャーリングされた微小樽板の比率は、熟成されたスピリッツの風味プロファイルを達成するように調整され得る。加えて、微小樽板のためのトースティング温度および時間、ならびにトースティングされた微小樽板、トースティングされていない微小樽板、およびチャーリングされた微小樽板の比率は、熟成されたスピリッツの風味プロファイルを達成するように調整され得る。
【0079】
ブロック812では、一群の微小樽板および未加工のスピリッツは、スピリッツプロセッサ(例えば、100、200、300、402など)の器物(例えば、102、301など)に導入され得る。
【0080】
ブロック814では、熟成されたスピリッツの1つ以上の所望の特性が選択され得る。例として、1つ以上の所望の特性は、アルコール濃度、香り、風味、および色のうちの1つ以上を含み得る。
【0081】
ブロック816では、1つ以上の処理条件は、熟成されたスピリッツを生成するために一定期間器物(例えば、102、301など)内で維持され得る。様々な実施形態では、この期間は、1時間~20日間であってもよい。様々な実施形態では、1つ以上の処理条件は、温度、空気量、圧力、および/または酸素量を含み得る。様々な実施形態では、熟成されたスピリッツを生成するために、器物内の1つ以上の処理条件を一定期間維持することは、特徴付けられた測定基準を使用して制御され得る。特徴付けられた測定基準は、熟成されたスピリッツの味因子と相関し得る。特徴付けられた測定基準は、スピリッツのpH、分光計で測定したスピリッツの色測定、重要化合物の存在についてスピリッツを特徴付けるためのガスクロマトグラフ質量分析、スピリッツのUVスペクトル吸着、スピリッツの濁度測定、溶存硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩、亜リン酸エステル濃度、特定の酸の測定、メタノールもしくはアセトンの測定、導電率もしくは抵抗率測定、および/またはアルコール度もしくは含水量の測定のうちの1つ以上を含み得る。1つの具体例として、1つ以上の処理条件を維持することは、器物(例えば、102、301など)をほぼ大気圧に保つことと、器物を攪拌流で120°F(49℃)~170°F(77℃)の範囲の温度に保持することと、を含み得、この器物は、1/4~最大3/4までしか満たされないような25/75~75/25のスピリッツ/空気比を有し、このプロセスは、1~5日間実行される。
【0082】
様々な実施形態方法は、図9に示されるラップトップコンピュータ900など、様々なコンピューティングデバイス上で部分的または完全に実施され得る。ラップトップコンピュータ900は、様々な実施形態における使用に適した遠隔制御端末(例えば、119)の一例であってもよい。多くのラップトップコンピュータは、コンピュータのポインティングデバイスとして機能するタッチパッドのタッチ面917を含み、したがって、タッチスクリーンディスプレイを備え、上述のモバイルコンピューティングデバイスで実施されるものと同様のドラッグ、スクロール、およびフリックジェスチャを受信し得る。ラップトップコンピュータ900は、典型的には、揮発性メモリ912に結合されたプロセッサ911、およびフラッシュメモリのディスクドライブ913などの大容量不揮発性メモリを含む。加えて、コンピュータ900は、プロセッサ911に結合された無線データリンクおよび/またはセルラ式電話機トランシーバ916に接続され得る電磁放射線を送受信するための1つ以上のアンテナ908を有し得る。また、コンピュータ900は、プロセッサ911に結合されたフロッピーディスクドライブ914およびコンパクトディスク(CD)ドライブ915を含み得る。ノートパソコン構成では、コンピュータハウジングは、プロセッサ911にすべて結合されたタッチパッド917、キーボード918、およびディスプレイ919を含む。モバイルコンピューティングデバイスの他の構成は、よく知られているように、(例えば、USB入力を介して)プロセッサに結合されたコンピュータマウスまたはトラックボールを含んでもよく、これらも様々な実施形態と併せて使用され得る。
【0083】
以下の段落において、実装例について説明する。以下の実装例のいくつかは、例示的な方法の観点から説明されているが、さらなる例示的な実装は、以下の段落で考察される例示的な方法が、器物を含むスピリッツプロセッサ(例えば、スピリッツプロセッサ100、200、300など)によって実施され、スピリッツプロセッサが、例示的方法の動作を実施するように構成されていることを含み得る。実施例1.未加工のスピリッツから熟成されたスピリッツを作成するための方法であって、一群の微小樽板および未加工のスピリッツをスピリッツプロセッサの器物に導入することと、器物内の1つ以上の処理条件を一定期間維持して、熟成されたスピリッツを生成することと、を含む、方法。実施例2.微小樽板を作成することと、微小樽板が作製された木材ならびに微小樽板を検査して、所望の木材特性を有する微小樽板を選択することと、所望の木材特性を有する微小樽板の一部分をトースティングすることと、所望の木材特性を有する微小樽板の少なくとも一部分をチャーリングすることと、をさらに含み、一群の微小樽板は、トースティングされた微小樽板、トースティングされていない微小樽板、および/またはチャーリングされた微小樽板を含む、実施例1に記載の方法。実施例3.微小樽板は、20mm×20mm×100cmよりも小さい、実施例2に記載の方法。実施例4.微小樽板は、5mm×5mm×2cmである、実施例2に記載の方法。実施例5.微小樽板は、0.05~5mm×0.05~5mm×0.05~5mmである、実施例2に記載の方法。実施例6.期間は、1時間~20日間である、実施例1~5のいずれか一例に記載の方法。実施例7.1つ以上の処理条件は、温度、空気量、圧力、または酸素量を含む、実施例1~6のいずれか一例に記載の方法。実施例8.トースティングされていない微小樽板、トースティングされた微小樽板、およびチャーリングされた微小樽板の比率は、熟成されたスピリッツの風味プロファイルを達成するように調整される、実施例7に記載の方法。実施例9.微小樽板のためのトースティング温度および時間は、熟成されたスピリッツの風味プロファイルを達成するように調整される、実施例7~8のいずれか一例に記載の方法。実施例10.微小樽板のためのトースティング温度および時間、ならびにトースティングされた微小樽板、トースティングされていない微小樽板、およびチャーリングされた微小樽板の比率は、熟成されたスピリッツの風味プロファイルを達成するように調整される、実施例9に記載の方法。実施例11.微小樽板のチャーリングされた表面積は、熟成されたスピリッツの風味プロファイルを達成するように調整される、実施例1~10のいずれか一例に記載の方法。実施例12.熟成されたスピリッツを生成するために、器物内の1つ以上の処理条件を一定期間維持することは、特徴付けられた測定基準を使用されて制御される、実施例1~11のいずれか一例に記載の方法。実施例13.特徴付けられた測定基準は、熟成されたスピリッツの味因子と相関している、実施例12に記載の方法。実施例14.特徴付けられた測定基準は、スピリッツのpH、分光計で測定したスピリッツの色測定、重要化合物の存在についてスピリッツを特徴付けるためのガスクロマトグラフ質量分析、スピリッツのUVスペクトル吸着、スピリッツの濁度測定、溶存硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、リン酸塩、亜リン酸エステル濃度、特定の酸の測定、メタノールもしくはアセトンの測定、導電率もしくは抵抗率測定、および/またはアルコール度もしくは含水量の測定のうちの1つ以上を含む、実施例1~13のいずれか一例に記載の方法。実施例15.検査は、青色、紫外線(ブラックライト)、またはUV光で実施される、実施例2~14のいずれか一例に記載の方法。実施例16.熟成されたスピリッツの1つ以上の所望の特性を選択することをさらに含み、器物内の処理条件は、選択された1つ以上の所望の特性を有する熟成スピリッツを生成するための1つ以上のフィードフォワードプロセスによって制御される、実施例2~15のいずれか一例に記載の方法。実施例17.1つ以上の所望の特性は、アルコール濃度、香り、風味、および色のうちの1つ以上を含む、実施例16に記載の方法。
【0084】
示され、説明された様々な態様は、単に特許請求の範囲の様々な特徴を説明するための例として提供されるものである。しかしながら、任意の所与の態様に関して示され、説明される特徴は、必ずしも関連する態様に限定されるものではなく、示され、説明される他の態様とともに使用されるか、またはこれらと組み合わされ得る。さらに、特許請求の範囲は、任意の一例の態様によって限定されることを意図するものではない。
【0085】
一実施形態では、スピリッツプロセッサの1つ以上のコントローラの機能は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、および前述の任意の組み合わせで実装され得る。一実施形態では、ハードウェアは、スピリッツプロセッサの1つ以上のコントローラの特定の機能を実装するために設計された回路を含み得る。一実施形態では、ハードウェアは、スピリッツプロセッサの1つ以上のコントローラの機能を実装するための命令を用いて構成されたプログラマブル処理デバイスを含み得る。
【0086】
前述の方法の説明およびプロセスフロー図は、単に例示として提供されており、様々な実施形態のステップが、提示された順序で実施されなければならないことを要求または意味することを意図するものではない。当業者であれば理解するように、前述の実施形態におけるステップの順序は、任意の順序で実施されてもよい。さらに、「その後」、「次いで」、「次に」などの単語は、ステップの順序を限定することを意図するものではなく、これらの単語は、方法の説明を通じて読者を導くために単に使用されるものである。
【0087】
例示的な実施形態を説明するために、1つ以上のブロック図/フロー図が使用されている。ブロック図/フロー図の使用は、実施される動作の順序に関して制限することを意図するものではない。例示的な実施形態の前述の説明は、例示および説明の目的で提示されたものである。開示された正確な形態に関して網羅的または限定的であることは意図されておらず、修正および変形は、上記の教示に照らして可能であり、または開示された実施形態の実践から獲得され得る。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲およびそれらの等価物によって定義されることが意図されている。
【0088】
制御要素は、特定の機能を実施するための命令がプログラムされているプロセッサ、メモリ、およびその他の構成要素を含むコンピューティングデバイス(コンピュータなど)を使用して実装されてもよいし、または特定の機能を実施するように設計されたプロセッサで実装されてもよい。プロセッサは、本明細書に説明の様々な実施形態の機能を含む様々な機能を実施するためにソフトウェア命令(アプリケーション)によって構成されることができる任意のプログラマブルマイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、またはマルチプロセッサチップもしくは複数のチップであってもよい。いくつかのコンピューティングデバイスでは、マルチプロセッサが提供され得る。一般的に、ソフトウェアアプリケーションは、プロセッサにアクセスしてロードされる前に内部メモリに記憶され得る。いくつかのコンピューティングデバイスでは、プロセッサは、アプリケーションソフトウェア命令を記憶するのに十分な内部メモリを含み得る。
【0089】
本明細書に開示された実施形態に関連して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはこれら両方の組み合わせとして実施され得る。このハードウェアとソフトウェアとの互換性を明確に説明するために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップを、それらの機能性の観点から全般的に上述してきた。このような機能性をハードウェアとして実装するか、ソフトウェアとして実装するかは、特定のアプリケーションおよびシステム全体に課された設計上の制約に依存する。熟練した技術者であれば、特定の用途ごとに様々な方法で説明された機能を実装し得るが、このような実装の決定は、本発明の範囲からの逸脱を引き起こすと解釈すべきではない。
【0090】
本明細書に開示された態様に関連して説明される様々な例示的な論理、論理ブロック、モジュール、および回路を実装するために使用されるハードウェアは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、離散ゲートまたはトランジスタ論理、離散ハードウェア構成要素、または本明細書に記載の機能を実施するために設計されたこれらの任意の組み合わせで実装または実施され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、別の方法では、プロセッサは、従来の任意のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであってもよい。また、プロセッサは、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせた1つ以上のマイクロプロセッサ、または任意の他のこのような構成として実装され得る。あるいは、いくつかのブロックまたは方法は、所与の機能に特化した回路によって実施され得る。
【0091】
開示された実施形態の前述の説明は、当業者であれば誰でも、説明された実施形態を作製または使用することを可能にするために提供されるものである。これらの実施形態に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義される一般的な原理は、本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態に適用され得る。したがって、本発明は、本明細書に示された実施形態に限定されることを意図するものではなく、以下の請求項、ならびに本明細書に開示された原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えるものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】