(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-20
(54)【発明の名称】オンデマンド式飲料炭酸化装置
(51)【国際特許分類】
B01F 23/2361 20220101AFI20230413BHJP
B01F 21/00 20220101ALI20230413BHJP
B01F 35/60 20220101ALI20230413BHJP
B01F 35/71 20220101ALI20230413BHJP
B01F 35/42 20220101ALI20230413BHJP
A23L 2/00 20060101ALI20230413BHJP
B01F 101/14 20220101ALN20230413BHJP
【FI】
B01F23/2361
B01F21/00
B01F35/60
B01F35/71
B01F35/42
A23L2/00 T
A23L2/00 X
B01F101:14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022553627
(86)(22)【出願日】2021-03-05
(85)【翻訳文提出日】2022-11-02
(86)【国際出願番号】 AU2021050189
(87)【国際公開番号】W WO2021174307
(87)【国際公開日】2021-09-10
(32)【優先日】2020-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(32)【優先日】2020-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(32)【優先日】2020-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522352764
【氏名又は名称】ソーダキング アイピーブイ ピーティーワイ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドナゲイ、アンドリュー
【テーマコード(参考)】
4B117
4G035
4G037
【Fターム(参考)】
4B117LC14
4B117LP11
4B117LT01
4B117LT02
4G035AA06
4G035AA11
4G035AA12
4G035AB05
4G035AE09
4G035AE13
4G037AA01
4G037DA25
4G037EA01
(57)【要約】
直立したボトルの挿入時にボトルを捕捉して保持し、炭酸化のための作動シールを形成するばね式ボトル取付機構を有する飲料炭酸化装置である。ボトル取付機構は、ボトルをリリースして付勢ばねをリセットするように枢動可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直立したボトルの挿入時に前記ボトルを捕捉して保持し、炭酸化のための作動シールを形成するばね式のボトル取付機構を有する飲料炭酸化装置であって、前記ボトル取付機構は、前記ボトルをリリースして付勢ばねをリセットするように枢動可能である、飲料炭酸化装置。
【請求項2】
前記取付機構は、ボトル口部のシールの周りに配置された捕捉デバイスを含み、前記捕捉デバイスは、前記直立したボトルのフランジの下で捕捉するように構成された捕捉脚部を有する、請求項1に記載の飲料炭酸化装置。
【請求項3】
前記取付機構は、前記捕捉デバイスの周りに配置され、前記捕捉デバイスに対して摺動可能に移動するように取り付けられたカラーを含む、請求項2に記載の飲料炭酸化装置。
【請求項4】
前記カラーは前記捕捉デバイスに作用し、前記捕捉デバイスの前記捕捉脚部が前記ボトルを受けるために開いている第1の位置と、使用時に前記捕捉脚部が前記ボトルの前記フランジの下に固定される第2の位置との間を移動可能である、請求項3に記載の飲料炭酸化装置。
【請求項5】
付勢ばねは、前記カラーを前記第1の位置に向かって付勢するように前記カラーに作用する少なくとも1つのカラーばねを含む、請求項4に記載の飲料炭酸化装置。
【請求項6】
前記カラーと係合可能な少なくとも1つのラッチピンを含み、前記直立したボトルの口部を前記シールに向けて挿入することにより、前記ラッチピンは前記カラーをリリースし、前記カラーは前記少なくとも1つのカラーばねの作用によって前記第2の位置へ移動される、請求項5に記載の飲料炭酸化装置。
【請求項7】
前記捕捉デバイスは、使用時に前記ボトルの前記フランジの周りに配置される、複数の下方に延びる捕捉脚部を含む、請求項2~請求項6のいずれか一項に記載の飲料炭酸化装置。
【請求項8】
前記捕捉脚部の各々は、前記ボトルの前記フランジの下に延びるように構成された内方突起を有し、前記捕捉脚部の突起は前記ボトルの前記フランジの下に保持されて前記作動シールが保たれ、前記カラーが第2の位置にある間の前記ボトルの取り外しが阻止される、請求項7に記載の飲料炭酸化装置。
【請求項9】
前記捕捉脚部は複数の引張捕捉部及び複数の保持捕捉部を含むことができ、前記引張捕捉部及び前記保持捕捉部は異なる形状の突起を有し、前記引張捕捉部は、前記カラーが第1の位置から第2の位置へ移動する際に前記ボトルの前記フランジと係合し、前記ボトルを前記シールに向かって引っ張るように構成されている、請求項8に記載の飲料炭酸化装置。
【請求項10】
前記捕捉脚部の各々は、外方に弾性的に付勢された可撓性の脚部によって前記捕捉デバイスに接続されている、請求項7~請求項9のいずれか一項に記載の飲料炭酸化装置。
【請求項11】
前記取付機構は前記ボトル口部のシール、前記捕捉デバイス及び前記カラーを支持する接続ハウジングを含み、前記接続ハウジングは前記装置のシャーシに枢動可能に取り付けられている、請求項5又は請求項6に記載の飲料炭酸化装置。
【請求項12】
前記カラーはばね式のリセット突起を有しており、前記突起は、前記ボトル取付機構が前記シャーシに対して枢動された際に前記カラーを前記第2の位置から前記第1の位置に向けて駆動するために、前記シャーシに対して固定された表面と係合している、請求項11に記載の飲料炭酸化装置。
【請求項13】
前記接続ハウジングによって支持されたバルブアセンブリをさらに含み、前記バルブアセンブリは加圧ガス逃がし弁を含む、請求項11又は請求項12に記載の飲料炭酸化装置。
【請求項14】
前記バルブアセンブリは、加圧下で延出するプランジャを有する圧力逃がし弁を含み、前記逃がし弁の前記プランジャは、前記プランジャが延出している間に前記ボトル取付機構が枢動されて前記ボトルをリリースするのを防ぐように配置されている、請求項13に記載の飲料炭酸化装置。
【請求項15】
前記バルブアセンブリは、使用時に加圧ガスを前記ボトル内にリリースするための、ユーザによる操作が可能なガスリリース機構を含み、前記ガスリリース機構は常開型の口栓弁に結合されており、前記ガスリリース機構が前記ユーザによって操作される場合にのみ前記口栓弁が強制的に閉じられるようになっている、請求項13又は請求項14に記載の飲料炭酸化装置。
【請求項16】
加圧ガス炭酸化システムにボトルを取り付けるための機構であって、ボトルの口部のシールの周りに配置された捕捉デバイスと、前記捕捉デバイスの周りに配置され、前記捕捉デバイスに対して摺動可能に移動可能な固定カラーと、前記カラーと係合可能なラッチピンと、を含み、直立ボトルの口部を前記シールに向けて挿入することにより前記ラッチピンが前記固定カラーをリリースし、前記固定カラーを前記捕捉デバイスに対して移動させる、ボトル取付機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はオンデマンド式飲料炭酸化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、液体に加圧ガスを装填することによって飲料を炭酸化するための装置に関する。このような炭酸化装置は、家庭などで水道水やいわゆるスティルウォーター(炭酸を含まない水)を二酸化炭素(及び必要に応じて香料添加物)と混ぜて、オンデマンドで炭酸飲料を作るために使用されることが多くなっている。
【0003】
炭酸水(香味料などを含む)の製造は、通常、ボトルなどの容器に入れた水にある量の二酸化炭素ガスを高圧で導入することを含む。二酸化炭素の水への溶解度は比較的高く、室温で約10バールまでの低圧では、圧力の上昇に伴って直線的に増加する。したがって、室温及び約4バールの圧力では、およそ4標準リットルのCO2ガスが1リットルの水に溶解することができる(標準リットルは、標準の温度及び圧力の条件下で1000cm3のガス量を表す)。
【0004】
二酸化炭素ガスの水への溶解を促すために、加圧ガスは一般に、容器が別の方法でシール(密閉)されている間に水中に注入される。このことを実現するためには、信頼性の高いシールを形成する態様で容器の開口を炭酸化装置に接続すること、加圧されたガスを容器内の水に導入すること、そして容器を装置から取り外すことができるようにシール接続を解除することが必要である。家庭用炭酸化装置の場合、ユーザが必要な操作を行うのに便利であり、また安全かつ効果的な操作のために必要な物理的配置を実現する態様で、容器を機械に結合したり機械から結合を解除することができる機構の提供に課題がある。ガス圧がかかるため、未熟練者と思われる装置のユーザの安全と安心が特に懸念されている。
【0005】
現在、多数の炭酸化装置が市販されている。このような炭酸化装置には多くの明白な利点があるにもかかわらず、従来の炭酸化装置には様々な欠点がある。操作が簡単であることと構造が簡素であることは、相反する問題であるように思われる。
【0006】
したがって、家庭用飲料炭酸化装置は、熟練していないユーザによる操作が簡単かつ安全であることが望ましい。さらに、装置自体は、製造し易く低コストになるように可動部品が比較的少なく、単純かつ堅牢であることが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記を踏まえ、本発明の実施形態は、比較的単純で堅牢な機構を用いる一方で操作が簡便で安全な、家庭での使用に適した飲料炭酸化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に従って、直立したボトルの挿入時にボトルを捕捉し、炭酸化のための作動シールを形成するばね式ボトル取付機構を有する飲料炭酸化装置が提供される。ボトル取付機構は、ボトルをリリースして付勢ばねをリセットするように枢動可能である。
【0009】
取付機構は、ボトル口部のシールの周りに配置された捕捉デバイスを含み、捕捉デバイスは、直立ボトルのフランジの下で捕捉するように構成された捕捉脚部を有することが好ましい。また、取付機構は、捕捉デバイスの周りに配置され、捕捉デバイスに対して摺動可能に移動するように取り付けられたカラーを含むこともできる。実施形態において、カラーは捕捉デバイスに作用し、捕捉デバイスの捕捉脚部がボトルを受けるために開いている第1の位置と、使用時に捕捉脚部がボトルのフランジの下に固定される第2の位置との間を移動可能である。
【0010】
実施形態において、付勢ばねは、カラーを第1の位置に向かって付勢するようにカラーに作用する少なくとも1つのカラーばねを含む。ボトル取付機構は、カラーと係合可能な少なくとも1つのラッチピンを含むことができ、直立ボトルの口部をシールに向けて挿入することにより、ラッチピンはカラーをリリースし、カラーは少なくとも1つのカラーばねの作用によって第2の位置へ移動される。
【0011】
好ましい形態において、捕捉デバイスは、使用時にボトルのフランジの周りに配置される、複数の下方に延びる捕捉脚部を含む。捕捉脚部の各々は、ボトルのフランジの下に延びるように構成された内方突起を有することができ、捕捉脚部の突起はボトルのフランジの下に保持されて作動シールが保たれ、カラーが第2の位置にある間のボトルの取り外しが阻止される。
【0012】
捕捉脚部は複数の引張捕捉部及び複数の保持捕捉部を含むことができ、引張捕捉部及び保持捕捉部は異なる形状の突起を有する。引張捕捉部は、カラーが第1の位置から第2の位置へ移動する際にボトルのフランジと係合し、ボトルをシールに向かって引っ張るように構成されている。1つの特定の形態において、捕捉脚部の各々は、外方に弾性的に付勢された可撓性の脚部によって捕捉デバイスに接続されている。
【0013】
飲料炭酸化装置の一実施形態において、取付機構はボトルの口部のシール、捕捉デバイス及びカラーを支持する接続ハウジングを含み、接続ハウジングは装置のシャーシに枢動可能に取り付けられている。カラーはばね式のリセット突起を有しており、この突起は、ボトル取付機構がシャーシに対して枢動された際にカラーを第2の位置から第1の位置に向けて駆動するために、シャーシに対して固定された表面と係合している。ボトル取付機構が、使用時に、直立した向きから第1の傾斜角まで枢動され、次に第2の傾斜角まで減少されると、ラッチピンはカラーと再び係合することができるようになり、カラーをその第1の位置に保持する。このように、ボトルと取付機構を傾けることにより、ユーザによる取り外しのために機構からボトルがリリースされる。
【0014】
実施形態において、飲料炭酸化装置はシャーシによって支持されたバルブアセンブリも含んでおり、バルブアセンブリは加圧ガス逃がし弁を含んでいる。バルブアセンブリは、加圧下で延出するプランジャを有する圧力逃がし弁を含むことができ、逃がし弁のプランジャは、プランジャが延出している間にボトル取付機構が枢動されてボトルをリリースするのを防ぐように配置されている。また、バルブアセンブリは、使用時に加圧ガスをボトル内にリリースするための、ユーザによる操作が可能なガスリリース機構を含むこともできる。ガスリリース機構は常開型の口栓弁(bung valve)に結合されており、ガスリリース機構がユーザによって操作される場合にのみ口栓弁が強制的に閉じられるようになっている。
【0015】
本発明に従って、加圧ガス炭酸化システムにボトルを取り付けるための機構も提供される。この機構は、ボトルの口部のシールの周りに配置された捕捉デバイスと、捕捉デバイスの周りに配置され、捕捉デバイスに対して摺動可能に移動可能な固定カラーと、カラーと係合可能なラッチピンとを含み、直立ボトルの口部をシールに向けて挿入することによりラッチピンが固定カラーをリリースし、固定カラーを捕捉デバイスに対して移動させる。
【0016】
オンデマンド式の飲料炭酸化システムにおいて、本発明は、シール構成に関連して飲料容器を取り付け、取り外すための装置を提供する。この装置は、容器が直立状態で挿入された際に容器のフランジを捕捉し、炭酸化のための作動シールを形成するばね式飲料容器取付機構を有し、取付機構は、飲料容器をリリースして付勢ばねをリセットするように枢動可能である。
【0017】
本発明のさらなる開示内容、目的、利点及び態様は、好ましい実施形態に関する以下の説明を添付の図面と共に参照することにより、当業者によってよりよく理解されうるが、これらは例としてのみ与えられており、よって本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施形態による炭酸化装置の正面斜視図である。
【
図2A】
図1の炭酸化装置の使用を段階的に示している。
【
図2B】
図1の炭酸化装置の使用を段階的に示している。
【
図2C】
図1の炭酸化装置の使用を段階的に示している。
【
図2D】
図1の炭酸化装置の使用を段階的に示している。
【
図2E】
図1の炭酸化装置の使用を段階的に示している。
【
図2F】
図1の炭酸化装置の使用を段階的に示している。
【
図2G】
図1の炭酸化装置の使用を段階的に示している。
【
図2H】
図1の炭酸化装置の使用を段階的に示している。
【
図4】ボトルインターフェースアセンブリの斜視図である。
【
図5】直立した向きのボトルインターフェースアセンブリを示す炭酸化システムの正面斜視図である。
【
図6】傾いた向きのボトルインターフェースアセンブリを示す炭酸化システムの正面斜視図である。
【
図7】斜視図で見たボトルインターフェースアセンブリの捕捉リング構成要素を示している。
【
図8】ボトル保持機構の第1の態様を示す炭酸化システムの正面断面図である。
【
図9】
図8からのばね式プランジャ構成要素の、ある角度から見た拡大正面断面図である。
【
図10A】
図8と同様の正面断面図であり、ボトルネックの挿入を段階的に示している。
【
図10B】
図8と同様の正面断面図であり、ボトルネックの挿入を段階的に示している。
【
図10C】
図8と同様の正面断面図であり、ボトルネックの挿入を段階的に示している。
【
図10D】
図8と同様の正面断面図であり、ボトルネックの挿入を段階的に示している。
【
図11A】ボトルとの係合が解除された捕捉リング構成要素を示している。
【
図11B】ボトルと係合された捕捉リング構成要素を示している。
【
図12】ボトルと係合されたボトルインターフェースアセンブリを示している。
【
図17A】ボトルネックを引っ張って係合位置に入れる動作を示す正面断面図である。
【
図17B】ボトルネックを引っ張って係合位置に入れる動作を示す正面断面図である。
【
図18A】ボトルネックを係合位置に保持する動作を示す正面断面図である。
【
図18B】ボトルネックを係合位置に保持する動作を示す正面断面図である。
【
図20】ボトルをリリースするための特徴を示すボトルインターフェースアセンブリの正面斜視図である。
【
図21】ボトルをリリースするための特徴を示すボトルインターフェースアセンブリの側面図である。
【
図22A】ボトルをリリースするための特徴の段階的な動作を示すボトルインターフェースアセンブリの正面斜視図である。
【
図22B】ボトルをリリースするための特徴の段階的な動作を示すボトルインターフェースアセンブリの正面斜視図である。
【
図22C】ボトルをリリースするための特徴の段階的な動作を示すボトルインターフェースアセンブリの正面斜視図である。
【
図23A】ボトルをリリースするための特徴の段階的な動作を示すボトルインターフェースアセンブリの側面図である。
【
図23B】ボトルをリリースするための特徴の段階的な動作を示すボトルインターフェースアセンブリの側面図である。
【
図23C】ボトルをリリースするための特徴の段階的な動作を示すボトルインターフェースアセンブリの側面図である。
【
図24A】ボトルをリリースするための特徴の詳細を示すボトルインターフェースの側面図である。
【
図24B】ボトルをリリースするための特徴の詳細を示すボトルインターフェースの側面図である。
【
図25】ボトルをリリースするための特徴の詳細を示すボトルインターフェースの正面断面図である。
【
図26】ガスリリース機構及び口栓弁の動作を示す炭酸化システムの側面中央断面図である。
【
図27】ガスリリース機構及び口栓弁の動作を示す炭酸化システムの側面中央断面図である。
【
図28】ガスリリース機構の動作を示す口栓弁の側面中央断面図である。
【
図29】ガスリリース機構の動作を示す口栓弁の側面中央断面図である。
【
図30A】ガス供給時の口栓弁及びガスリリース機構の断面斜視図を示している。
【
図30B】休止中の口栓弁及びガスリリース機構の断面斜視図を示している。
【
図33】圧力逃がし弁及びバルブアクチュエータの後方斜視図である。
【
図34A】動作を段階的に示した圧力逃がし弁の側断面図である。
【
図34B】動作を段階的に示した圧力逃がし弁の側断面図である。
【
図34C】動作を段階的に示した圧力逃がし弁の側断面図である。
【
図34D】動作を段階的に示した圧力逃がし弁の側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の一実施形態による炭酸化装置10が
図1の正面斜視図に示されている。炭酸化装置10は、基部14上に支持された直立型のシャーシ(筐体)12を有し、例えば家庭の台所の卓上に立てるのに適している。シャーシの後部は、加圧された二酸化炭素ガスを含有する加圧ガスボンベ16を収容するように構成されている。ガスボンベ16は、装置に取り付けられると、シャーシによって装置の上部に支持された炭酸化システム20に加圧された二酸化炭素ガスを供給する。図示されていないが、商業的には、炭酸化装置は、安全性及び外観を向上させるために、その上部及び後部(例えば、ガスボンベ及び炭酸化システムの機能)を覆うカバーを有することができる。
【0020】
炭酸化装置10の目的は、例えば家庭環境において、ユーザがボトル30のような容器内に炭酸水(又は水ベースの飲料)を作ることができるようにすることである。ボトル30は、ガス注入の圧力に耐えることができるプラスチック又は他の適切な材料から作製することができる。ボトル30は、その上部に、ボトルの口部の開口32を画定するリム31を有する。ボトルのリムの下のネック(首部)には、キャップ(図示せず)を固定して口部をシールできるように設けられたねじ山形成部がある。ねじ山の下には、ネックの周りに延び、ボトルを支持するために使用することのできるリング状のフランジ34がある。
【0021】
炭酸化システム20は、炭酸化装置のシャーシの上部に固定して取り付けられ、基部14の上に張り出した左右のシャーシ側板18A、18Bを有する。炭酸化システム20と基部14との間の垂直方向の間隔は、例えば
図2Aに見られるように、ボトル30を挿入することができるように十分なものである。シャーシ板18間に支持された炭酸化システムは、2つの主要アセンブリ、すなわちボトルインターフェースアセンブリ100及びバルブアセンブリ200(
図1では見えない)を有する。ボトルインターフェースアセンブリ100の目的は、ボトル口部と係合して加圧ガスボンベからボトル内にガスを供給し、操作の完了時にボトルを装置から選択的にリリースできるようにすることである。バルブアセンブリ200の主な目的は、装置の安全な操作を確実にするために加圧ガスを適宜逃がすことである。導管(図示せず)は、加圧ガスボンベ16の出口からボトルインターフェースアセンブリ100及びバルブアセンブリ200までガスを運ぶ。
【0022】
シャーシを取り除いた後方斜視図で示される
図3において、炭酸化システム20を加圧ガスボンベ16との関係において見ることができる。ガスボンベ16の上方に、
図1に示されていないガスリリース機構300の構成要素を見ることができる。これらは、使用時に、ボンベからガスをリリースしてボトル30内の液体を炭酸化するためにユーザによって押下されるガスボタン310を含む。
【0023】
ボトルインターフェースアセンブリ100及びバルブアセンブリ200の部品は
図4に別個に示されており、ボトルインターフェースアセンブリの構成要素は第1の休止構成で示されている。接続ハウジング110は、下方に延びるノズル102の周りに対称的に配置された4つの下方に延びるカラースライドポスト112を有する。装置の使用時に、加圧ガスはノズル102を通ってボトル内に供給される。スライドカラー120がそれぞれの開口部を介してスライドポスト112に取り付けられており、接続ハウジング110の表面とスライドカラー120との間にはカラー圧縮ばね113が配置されている。スライドカラー120は底部が開いた中空の中央部を有し、ノズルがその中央にある。スライドカラー内には、接続ハウジング110に固定された捕捉リング130が配置されている。この第1の構成において、カラー120は接続ハウジングに向かう上方位置にあり、カラーばね113は圧縮されている。
【0024】
図5及び
図6は、シャーシ側板18A、18Bの間に支持された炭酸化システムの構成要素であるボトルインターフェースアセンブリ及びバルブアセンブリを別個に示す正面斜視図であり、シャーシ側板は透明に示されている。ボトルインターフェースアセンブリ100は、接続ハウジング110から延びるピボットロッド111によって枢動されるように支持されている。バルブアセンブリ200は接続ハウジング110に取り付けられており、使用時に、シャーシ及びバルブアクチュエータ160に対して接続ハウジング110と共に枢動する。
図5は、ボトルインターフェースアセンブリ100をその休止した垂直構成で示しており、
図6は、ボトルインターフェースアセンブリ100を第2の傾斜構成で示している。
【0025】
ボトルインターフェースアセンブリ100及びバルブアセンブリ200が
図5に別個に示されており、ボトルインターフェースアセンブリの構成要素は第1の休止構成で示されている。ここで見られるように、接続ハウジング110は、下方に延びるノズル102の周りに対称的に配置された4つの下方に延びるカラースライドポスト112を有する。装置の使用時に、加圧ガスはノズル102を通ってボトル内に供給される。スライドカラー120がそれぞれの開口部を介してスライドポスト112に取り付けられており、接続ハウジング110の表面とスライドカラー120との間にはカラーばね113が配置されている。スライドカラー120は底部が開いた中空の中央部を有し、ノズルがその中央にある。スライドカラー内には、接続ハウジング110に固定された捕捉リング130が配置されている。ボトルインターフェースアセンブリ100は、ピボットロッド111と位置合わせされた軸を中心に、装置の残りの部分に対して枢動可能である。
図6は、第2の傾斜構成のボトルインターフェースアセンブリ100を示している。
【0026】
前述の捕捉リング構成要素130が
図7に別個に示されている。捕捉リング130の主な機能は、装置の操作時にボトル30を把持し、これを保持することである。捕捉リング130はほぼ円筒状の本体部分131を有しており、捕捉リングを接続ハウジング110に固定するために使用される外方に延びるフランジ132を上部に備えている。本体部分131の両側にはばね式プランジャ用開口部133が配置されており、その目的はさらに後述される。複数の捕捉脚部134が周囲に配置され、本体部分131から下方に突出している。捕捉脚部134は径方向の可撓性を有し、その下端が本体部分131の直径の外側にあるように、その休止構成において外側に広がっている。
【0027】
ユーザによる炭酸化装置10の一般的な操作方法を、手順を段階的に示す
図2A~
図2Hを参照しながら以下に説明する。まずユーザは、ノズル102をボトル口部の開口32のほぼ中央に位置合わせした状態で、ボトル30(炭酸化が望まれる水又は他の液体を含む)をボトルインターフェースアセンブリ100の下に配置する。ユーザは、ボトル30を装置の基部14上に一時的に置くことができるが(
図2A)これは必須ではない。次に、ユーザは、
図2Bの矢印2で示すように、ボトル30を垂直に上方へ持ち上げる。こうすることによってノズル102はボトル口部に入り、ボトルネックは、捕捉脚部134によって囲まれた捕捉リング130の中央開口部内に収容される。これによってボトルは、後述する態様で、ボトルインターフェースアセンブリ100によって係合される位置に配置される。
【0028】
図8は、ボトル保持機構の第1の態様を示す炭酸化システムの正面断面図である。前述のように、スライドカラー120は、接続ハウジング110及び捕捉リング130に対してスライドポスト112上で摺動するように取り付けられている。スライドカラーの動きは、スライドカラー内に取り付けられ、装置の両側に配置され、捕捉リング130のばね式プランジャ用開口部133と相互作用する、径方向に配された2つのばね式プランジャ140によって支配されている。プランジャ140は、プランジャとスライドカラーとの間で作用するそれぞれのプランジャばね141によって内方に付勢されており、これにより、休止状態のプランジャ140は、それぞれのプランジャ開口部133内に突出する内端部142を有する。この状態では、
図8に見られるように、捕捉リング130とスライドカラーとの間の相対移動が阻止されている。
図9は、
図8のプランジャ構成要素140の1つの、ある角度から見た拡大断面図である(それぞれのばねは示されていない)。ここで見られるように、プランジャの内端部142は捕捉リングの壁131内に突出しており、プランジャ140の外端部143はスライドカラーの表面から外方に突出している。この状態では、スライドカラー120はその摺動範囲の最上部に向かっており、ばね113の付勢による下方への摺動が、プランジャ140と捕捉リング130との係合によって阻止されている。
【0029】
図10A~
図10Dはボトルインターフェースアセンブリの正面断面図であり、ボトルネックの挿入によってスライドカラー120のロックが解除される態様を段階的に示している。前述のように、装置の使用時、ユーザはボトルネックを持ち上げて捕捉リング130の中心に入れる(
図2B)。
図10Aはボトルが挿入される前のインターフェースアセンブリ100を示しており、
図8に見られるのと同様の図を表しているが、この場合では、接続ハウジング110とスライドカラー120との間で作用するカラーばね113が示されている。カラーばね113によって加えられる力にもかかわらず、スライドカラーはプランジャ140によってこの上方位置に保持されている。ユーザがボトルを上方に持ち上げると、ボトルネックは、捕捉脚部間に位置するスライドカラー120上のリブ121により、捕捉リングの中心に向かってガイドされる(
図4B)。接続ハウジング110は、ユーザがボトルを持ち上げて適切な位置に入れるとボトル30の口部32に入る口筒部114を有する(ノズル102は口筒部114の中心を通って下方に突出しているが、これらの図には示されていない)。
図10Bを参照すると、ボトル30が上方に持ち上げられるにつれてボトルのリム31がプランジャ140の内端部142に係合し、プランジャ140をばね141の付勢に抗するように外方に押圧する。プランジャの内端部142は、ボトルのリム31と係合するための傾斜面をもたらす円錐台形状を有する。ボトルのリムが捕捉リングの側部の開口部133からプランジャを押し出すと、これらの開口部の縁部はプランジャの内端部の円錐台形の傾斜面に当接することができ、これにより、カラーばね113によって加えられる力がスライドカラー120を下方に押し、プランジャ140をさらに押し出すように作用する(
図10C)。プランジャ140が捕捉リング130から係合を解除されると、スライドカラー120は、
図10Dに見られるその相対摺動の最下方までばね113によって押される。
【0030】
図11A及び
図11Bは、使用時に、スライドカラー120の作用によって捕捉リングの脚部134がボトルネックのフランジ34を把持する態様を例示するために、捕捉リング130をボトルネックに関連して別個に示している。
図11Aは、カラー120がプランジャ140によってその上方位置に保持されている間の捕捉リング130の構成を示している。捕捉脚部134は、脚部134の端部とネックのフランジ34との間に小さな間隙があいた状態でボトルネックの周りに配置される。カラー120が下方に摺動することが可能になると、脚部134の内端部上のレッジ(突起)は、より詳細に後述する方法でフランジ34の下でロックする。これにより、ボトルのリムがガスケット129(これらの図には示さず)に対してシールされた状態でボトルが所定の位置に保持される。
【0031】
図12は、ボトル30と係合した際のボトルインターフェースアセンブリ100を示している。プランジャ140は捕捉リング130の側部の開口部133から離れており、これにより、カラー120はばね113の作用によってその下方位置まで下降することができる。この図面では見えないが、カラー120の内側表面は捕捉脚部134の端部の外側表面に当接しており、
図11Bに見られるように捕捉脚部をボトルネックフランジ34の下に係合させている。
【0032】
捕捉リング130の特徴が
図13~
図16により詳細に示されている。
図13は捕捉リング130を上部斜視図で示しており、
図14は捕捉脚部134のみを示した切欠図であり、
図15は捕捉リングの下面図であり、
図16はボトルネックのフランジ34と係合する捕捉脚部の2つの断面図を含む。ここで注目すべきは、捕捉リング脚部134が2つの異なるタイプの可撓性捕捉部(キャッチ)を含むことである。6つの捕捉リング脚部134のうちの2つは引張捕捉部135であり、他の4つは保持捕捉部136である。引張捕捉部135を有する脚部は、装置において見られるように捕捉リング130の前部及び後部に配置されており、保持捕捉部を有する脚部は引張捕捉脚部の各側に対になって配置されている。
【0033】
図16に示す断面図から分かるように、引張捕捉脚部135及び保持捕捉脚部136は異なる端部断面を有する。
図16の左側は、下向きの内側表面137を有する引張捕捉部135を示している。使用時に、スライドカラーが下降して捕捉脚部を内側に押しやると、この傾斜面はボトルネックのフランジ34の下縁部に当接し、ボトルを上方に引っ張るのを促す。ボトルが引き上げられてリム31がシール用フランジ129に押しつけられると、
図16の右側に示すように、保持捕捉脚部はレッジ形成部138によってフランジ34の下で係合する。
【0034】
図17A及び
図17Bは、引張捕捉部135によってボトルネックを引っ張って係合位置に入れる動作を示す、インターフェースアセンブリ100の正面断面図である。
図17Aは、ユーザがボトルを装置に挿入する場合など、下方に移動するスライドカラー120を示している。可撓性の引張捕捉脚部135は、ボトルネックを挿入できるように外側に広がっており、表面137は内側に面する顕著な下向きの傾斜を有する。引張捕捉脚部135の外側への広がりは、傾斜面125によって画定されるスライドカラーの下部の凹部によって収容される(
図17A)。カラー120が下降するにつれて、捕捉脚部135は傾斜面125の上方の内面124によって内側に押される(
図17B)。これにより、引張捕捉部の端部の傾斜面137が内側に押しつけられ、フランジ34の外縁部に当接する傾斜面がボトルを引き上げる。
【0035】
図18A及び
図18Bは、保持捕捉部136によってボトルネックを係合位置に保持する動作を示す、インターフェースアセンブリ100の断面図である。全体的な動作は引張捕捉部に関して前述した動作と同様であるが、カラー120が下降するにつれて保持捕捉部136が引張捕捉部よりも後で内側に押されるように、対応する傾斜面126はより浅い角度を有する。よって、カラーが下降する動作の間、引張捕捉部135が最初にフランジ34と係合し、ボトルを所定の位置に引き上げてから、保持捕捉部136が係合してボトルをシール位置に固定する。スライドカラー120は、その下方位置に達するとばね113の力によってその位置に保持され、これにより、捕捉リング脚部はボトルネックのフランジと係合状態に保持される。スライドカラー120は、後述する態様で、ユーザによる選択された動作によってのみ上昇させることが可能である。
【0036】
図2Cは、前述のようにボトル30がインターフェースアセンブリ100と係合した状態の炭酸化装置10を示している。装置及びボトルがこのように構成される場合、ユーザはガスボタン310を作動させ、ノズル102を通して加圧ガスをボトル内に放出することができる。ユーザがガス供給ボタンを離すとバルブが開き、ガス供給事象間にボトルを減圧することができる。ガスリリース機構及び関連するバルブアセンブリの主な詳細をさらに後述する。炭酸化手順の後、ユーザは、
図2Dの矢印3で一般的に示されるように、ボトルの底部を把持して手前に枢動させることによってボトルを装置から取り外すことができる。この段階では、ボトルネックは依然としてキャッチリングによって保持されており、ボトルインターフェースアセンブリ100自体がピボットロッド111上で枢動している。このプロセスにおいて、スライドカラー120に設けられた特徴は、シャーシ側板18に設けられ、ボトルネックをリリースするためにカラーをその上方位置に向けて押しつける特徴と相互作用する。これらの特徴は、
図20~
図23を参照して後述される。
【0037】
図20及び
図21はそれぞれ、シャーシ側板が透明に示されたボトルインターフェースアセンブリの正面斜視図及び側面図であり、装置からボトルをリリースするための特徴を示している。
図22A~
図22Cは、ボトルをリリースするための特徴の段階的な動作を示すボトルインタフェースアセンブリの正面斜視図であり、
図23A~
図23Cは、段階的なリリース動作を示すボトルインタフェースアセンブリの対応する側面図である。
【0038】
スライドカラー120の各側は突出したラッチピン122(例えば
図4にも見られる)を有する。
図22A及び
図23Aは、ボトルが垂直の向きにあり、ボトルネックが係合してカラーがその下方位置にある装置を示している。ボトルを装置からリリースするには、スライドカラー120をばね113の付勢に抗して上方に移動させ、捕捉リング130がその開いた構成に戻ることができるようにする必要がある。ユーザがボトルを自分の方へ枢動させる間、ラッチピン122はシャーシ側板18の内側面の傾斜面153に当接し、カラー120をその上部位置に向かって押す効果を有する(
図22B及び
図23B)。ユーザは、カラー120が上方に押されている間、引き続きボトルを(
図2Eに見られるような)25度の角度まで枢動させる(
図22C及び
図23C)。2つの可撓性捕捉部151、152もシャーシ側板の各々に設けられている。第1の可撓性捕捉部151は、ラッチピン122と係合し、カラー120が枢動の端に達すると下方に戻れなくなることを確実にするように構成されている。第2の可撓性捕捉部152は、カラーがその上方位置にある間、インターフェースアセンブリが枢動するのを防ぐように構成されている。
【0039】
インターフェースアセンブリ100が約25度の枢動角度に達すると、カラー120はその上部位置にあり、捕捉リング脚部はボトルネックフランジ34をリリースするために開いている。その後、ユーザはボトルを装置から取り外すことができるが、実際には、ユーザはボトルをわずかに(5度)後退させることができる。このとき、プランジャ140の外端部143は、
図24A及び
図24Bに示されるシャーシ側板18上のそれぞれの停止レッジ154に当たる。特に、
図24Aは、ボトル及びインターフェースアセンブリが約25度であるその最大範囲まで枢動した状態を示している。
図24Bは、ボトルを約20度の枢動角度まで後退させたときのボトル及びインターフェースアセンブリを示しており、プランジャの外端部143が停止レッジ154に当たっている。プランジャ140がその外側位置にある間、インターフェースアセンブリはこれ以上枢動して戻ることができず、プランジャがその内側位置に戻るためにはボトルを装置から取り外すことが必要になる。
図25に見られる中央断面図は停止レッジ154とボトルリム31との間に保持されたプランジャ140を示しており、プランジャはボトルが取り外されるまで停止レッジを越えることができない。ボトルが取り外されてプランジャ140が再び捕捉リング内にロックされた後、インターフェースアセンブリをその垂直な休止位置に移動させるように付勢されたねじりばね115の作用により、ピボットアセンブリは揺動してその直立位置に戻ることができる。この動きは、
図5及び
図6に見られるように、バルブアセンブリに取り付けられ、バルブアクチュエータ構成要素の歯と係合する一方向性ロータリーダンパ150によって減速される。
【0040】
バルブアセンブリ200及び関連する構成部分の特徴が
図26~
図34に示されており、これらの特徴について以下に説明する。
【0041】
バルブアセンブリ200はボトル圧力制御弁(「口栓」弁)220を含み、その動作が
図26~
図31を参照して説明される。
図26は、ボトルがボトルインターフェースアセンブリと係合した炭酸化システム20を側断面図で示している。バルブアクチュエータ160は、ガス供給ボタン310の前部312と口栓弁220のプランジャ221との間に配置されたローブ(突出部)を有するピボットプッシュ構成要素250を支持する。したがって、ユーザがガス供給ボタンを押下すると、ガス供給ボタンはピボットローブ250に当接し、口栓弁を閉じる。ユーザがガス供給ボタンを離すと、ガス供給ボタンは水平位置に戻り、口栓弁は再び開くことができるようになる。口栓弁が開くと、バルブハウジング210内のチャンバ211内に空気が入り、ボタンが離されるたびにガスシステムが減圧される。
【0042】
ガス供給時に口栓弁220を閉じるように機能するピボットローブ250は、ガスボタン310が押下されている間にボトルインターフェースアセンブリ100が枢動するのを防ぐように動作する。具体的に、ガスボタン310が押下されている間、ピボットローブ250の座面251は、バルブハウジング210の部分212の下に部分的に延出する(
図26及び
図28)。この配置により、バルブハウジング及びボトルインターフェースアセンブリ全体が必要に応じて枢動されてボトルがリリースされることが阻止される。ボトルインターフェースアセンブリが枢動できないため、ガス供給時にボトルを意図的に又は不注意により装置から取り外すことは不可能である。ガスボタンが離されると、ローブ250はもはやバルブハウジングの部分212の動きを妨げることはなくなり、
図27に見られるようにボトルインターフェースアセンブリが傾くことを可能にする。
【0043】
図31A及び
図31Bは、本発明の一実施形態による口栓弁220とその動作を示す関連構成要素の拡大断面図である。図示の実施形態において、口栓弁のプランジャ221はプランジャシャフト222及び口栓223を含み、その間に圧縮ばね224が設けられている。
図31Aに見られる休止構成では、口栓223はばね224によって弁220のシートに軽く押しつけられている。ガス供給の際(
図31B)、ガスボタン310が押下され、その前部312がピボットプッシュ構成要素250に当接し、ピボットプッシュ構成要素250はプランジャシャフト222の端部に当接する。その結果、圧縮ばね224は口栓223をバルブシートに押しつけ、口栓弁220が閉じられる。ばね224を含むことにより、ガスレバーが押下されると、単に移動の終わりだけでなく、口栓のバルブシートに対する力強い圧縮が可能になる。ガスレバーが離されると、加圧システムはばね224の力に打ち勝って口栓223をバルブシートから押し離すことができ、小さな穴226を通してガスをバルブチャンバ内にリリースするための通路225を可能にする。
【0044】
本発明の実施形態による装置は2つの圧力逃がし弁230をさらに含む。ユーザがボトルを装置からリリースするためにボトルを持ち上げる動作によって圧力逃がし弁230も開かれ、これは
図34A~
図34Dに進行して示されている。各圧力逃がし弁230はプランジャ231を有し、このプランジャ231は装置の後部まで延びており、トグル232(
図32に最もよく見られる)を有するステムで終端している。ステムはバルブアクチュエータ160の後壁166のスロット165を通って延びている(
図33)。壁166は、トグル232が当接するカム面として動作するように輪郭形成されている。ユーザによってボトルが傾けられるとバルブハウジング210がバルブアクチュエータ160に対して枢動し、カムの動作によって弁のプランジャ231が引っ張られ、弁230が開く。弁230が開いている際、バルブハウジング内のチャンバ211はボトル内の空間と流体連通している。吐出された液体をチャンバ内に集め、排液チューブ260を通って装置の基部に排出することができる。
【0045】
本発明の実施形態の構造及び実施は非限定的な例としてのみ説明されており、説明した本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、多くの追加の変更形態及び変形形態が当業者には明らかであろう。
【0046】
本明細書における文書、装置、行為又は知識に関するいかなる考察も、本発明の文脈を説明するために含まれるものである。いずれの材料も、本明細書の開示内容及び特許請求の範囲の優先日又は優先日以前に、オーストラリア又は他国の関連技術における先行技術の基礎知識又は技術常識の一部を形成していることを認めるものと解釈されるべきではない。
【0047】
本明細書及び以下の特許請求の範囲を通して、文脈によって別途必要としない限り、「含む(comprise)」という単語、ならびに「含む(comprises)」及び「含む(comprising)」などの変形は記載された整数あるいはステップ、又は一群の整数あるいはステップを含むが、他の整数あるいはステップ、又は一群の整数あるいはステップを除外しないことを意味するものと理解されるであろう。
【国際調査報告】