(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-20
(54)【発明の名称】広帯域誘導
(51)【国際特許分類】
H01F 17/00 20060101AFI20230413BHJP
H01F 17/02 20060101ALI20230413BHJP
【FI】
H01F17/00 C
H01F17/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022562031
(86)(22)【出願日】2021-04-15
(85)【翻訳文提出日】2022-12-09
(86)【国際出願番号】 US2021027499
(87)【国際公開番号】W WO2021211855
(87)【国際公開日】2021-10-21
(32)【優先日】2020-04-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516218823
【氏名又は名称】スリーディー グラス ソリューションズ,インク
【氏名又は名称原語表記】3D GLASS SOLUTIONS,INC
(74)【代理人】
【識別番号】100107984
【氏名又は名称】廣田 雅紀
(74)【代理人】
【識別番号】100182305
【氏名又は名称】廣田 鉄平
(74)【代理人】
【識別番号】100096482
【氏名又は名称】東海 裕作
(74)【代理人】
【識別番号】100131093
【氏名又は名称】堀内 真
(74)【代理人】
【識別番号】100150902
【氏名又は名称】山内 正子
(74)【代理人】
【識別番号】100141391
【氏名又は名称】園元 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100221958
【氏名又は名称】篠田 真希恵
(74)【代理人】
【識別番号】100192441
【氏名又は名称】渡辺 仁
(72)【発明者】
【氏名】フレミング ジェブ エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】バンガラ レディ
【テーマコード(参考)】
5E070
【Fターム(参考)】
5E070AA01
5E070AB02
5E070CA06
5E070CB13
5E070CB17
(57)【要約】
本発明は、コンデンサとともに用いて広帯域フィルタを形成することができる、低コストで、信頼できる新規な広帯域インダクタに関する方法を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
広帯域インダクタを製造する方法であって、
コニカルインダクタの基板の第1の側に第1のトレンチを形成し、前記トレンチを導電性材料で充填するステップと、
前記第1のトレンチの各々の第1の端部及び第2の端部に各々、接続する第1及び第2のビアを、前記基板を通して形成し、前記第1及び第2のビアを導電性材料で充填するステップと、
前記第1の側と反対の前記基板の第2の側に第2のトレンチを形成し、前記第2のトレンチを導電性材料で充填するステップであって、第1及び第2のビアを接続する前記第2のトレンチのそれぞれが円錐形状であり、前記第1及び第2のトレンチが前記広帯域インダクタである、前記第2のトレンチを導電性材料で充填するステップと、
を含む、前記方法。
【請求項2】
前記基板が感光性ガラス基板であり、第1の側又は第2の側にトレンチを形成するステップが、
前記基板上にトレンチパターンでフォトレジストを形成するステップと、
前記感光性ガラス基板の少なくとも一部分を活性化エネルギー源で露光するステップと、
前記感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、
前記感光性ガラス基板を冷却して、前記露光したガラスの少なくとも一部を結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、
前記ガラス結晶基板のトレンチをエッチャントでエッチングするステップと、
前記感光性ガラス基板のエッチングされたトレンチの外側の領域を活性化エネルギー源でフラッド露光するステップと、
前記感光性ガラス基板をそのガラス転移温度をより高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、
前記感光性ガラス/セラミック基板を冷却して、前記露光したガラスを結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、
前記トレンチを導電性材料のグランドプレーンで、また入力及び出力チャネルを1又は2以上の金属で選択的に充填するステップであって、前記金属が回路に接続される、前記1又は2以上の金属で選択的に充填するステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基板が感光性ガラス基板であり、第1の側から第2の側へビアを形成するステップが、
前記基板上にビアパターンでフォトレジストを形成するステップと、
前記感光性ガラス基板の少なくとも一部分を活性化エネルギー源で露光するステップと、
前記感光性ガラス基板をそのガラス転移温度をより高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、
前記感光性ガラス基板を冷却して、前記露光したガラスの少なくとも一部を結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、
前記ガラス結晶基板のビアをエッチャントでエッチングするステップと、
前記感光性ガラス基板のエッチングされたビアの外側の領域を活性化エネルギー源でフラッド露光するステップと、
前記感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、
前記感光性ガラス/セラミック基板を冷却して、前記露光したガラスを結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、
前記ビアを導電性材料で選択的に充填するステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記基板が感光性ガラスである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ビアと前記トレンチの間隔が10μm~250μm、好ましくは50μmである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ビアの直径が5μm~200μm、好ましくは25μmである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ビア及び前記トレンチの高さが25μm~1000μm、好ましくは300μmである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記広帯域インダクタが高周波及び低周波セクションを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記広帯域インダクタが2つの半導体基板で構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記広帯域インダクタが1つの半導体基板で構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記広帯域インダクタが矩形でない、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記広帯域インダクタが、フェライト材料で充填されたキャビティを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記広帯域インダクタが、抵抗器、コネクタ、又はコンデンサから選択される、回路を形成する1又は2以上の電気素子をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記広帯域インダクタが回路基板に結合される、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
広帯域インダクタを製造する方法であって、
コニカルインダクタの感光性ガラス基板の第1の側に第1のトレンチを形成し、前記トレンチを導電性材料で充填するステップ
を含み、
前記トレンチを導電性材料で充填するステップが、
前記第1のトレンチの各々の第1の端部及び第2の端部に各々、接続する第1及び第2のビアを、前記感光性ガラス基板を通して形成し、前記第1及び第2のビアを導電性材料で充填するステップと、
前記第1の側と反対の前記感光性ガラス基板の第2の側に第2のトレンチを形成し、前記第2のトレンチを導電性材料で充填するステップであって、第1及び第2のビアを接続する前記第2のトレンチのそれぞれが円錐形状であり、前記第1及び第2のトレンチが前記広帯域インダクタである、前記第2のトレンチを導電性材料で充填するステップと、
によって行われる、前記方法。
【請求項16】
第1の側又は第2の側にトレンチを形成するステップが、
基板上にトレンチパターンでフォトレジストを形成するステップと、
前記感光性ガラス基板の少なくとも一部分を活性化エネルギー源で露光するステップと、
前記感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、
前記感光性ガラス基板を冷却して、前記露光したガラスの少なくとも一部を結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、
前記ガラス結晶基板のトレンチをエッチャントでエッチングするステップと、
前記感光性ガラス基板のエッチングされたトレンチの外側の領域を活性化エネルギー源でフラッド露光するステップと、
前記感光性ガラス基板をそのガラス転移温度をより高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、
前記感光性ガラス/セラミック基板を冷却して、前記露光したガラスを結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、
前記トレンチを導電性材料のグランドプレーンで、また入力及び出力チャネルを1又は2以上の金属で選択的に充填するステップであって、前記金属が回路に接続される、前記1又は2以上の金属で選択的に充填するステップと、
を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
第1の側から第2の側へビアを形成するステップが、
基板上にビアパターンでフォトレジストを形成するステップと、
前記感光性ガラス基板の少なくとも一部分を活性化エネルギー源で露光するステップと、
前記感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、
前記感光性ガラス基板を冷却して、前記露光したガラスの少なくとも一部を結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、
前記ガラス結晶基板のビアをエッチャントでエッチングするステップと、
前記感光性ガラス基板のエッチングされたビアの外側の領域を活性化エネルギー源でフラッド露光するステップと、
前記感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、
前記感光性ガラス/セラミック基板を冷却して、前記露光したガラスを結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、
前記ビアを導電性材料で選択的に充填するステップと、
を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記ビアと前記トレンチの間隔が10μm~250μm、好ましくは50μmである、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記ビアの直径が5μm~200μm、好ましくは25μmである、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記ビア、前記トレンチ、又は両方が、25μm~1000μm、好ましくは300μmの高さを有する、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記広帯域インダクタが高周波及び低周波セクションを備える、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
前記広帯域インダクタが2つの半導体基板で構成される、請求項15に記載の方法。
【請求項23】
前記広帯域インダクタが1つの半導体基板で構成される、請求項15に記載の方法。
【請求項24】
前記広帯域インダクタが矩形でない、請求項15に記載の方法。
【請求項25】
前記広帯域インダクタが、フェライト材料で充填されたキャビティを備える、請求項15に記載の方法。
【請求項26】
前記広帯域インダクタが、抵抗器、コネクタ、又はコンデンサから選択される、回路を形成する1又は2以上の電気素子をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項27】
前記広帯域インダクタが回路基板に結合される、請求項15に記載の方法。
【請求項28】
コニカルインダクタの基板の第1の側の第1のトレンチであって、導電性材料で充填されている、前記第1のトレンチと、
前記第1のトレンチの各々の第1の端部及び第2の端部に各々、接続する、前記基板を通る第1及び第2のビアであって、導電性材料で充填されている、前記第1及び第2のビアと、
前記第1の側と反対の前記基板の第2の側の第2のトレンチであって、導電性材料で充填されている、第2のトレンチとを含み、第1及び第2のビアを接続する前記第2のトレンチのそれぞれが円錐形状であり、前記第1及び第2のトレンチが広帯域インダクタである、広帯域インダクタ。
【請求項29】
前記基板が感光性ガラス基板である、請求項28に記載の広帯域インダクタ。
【請求項30】
前記ビアと前記トレンチの間隔が10μm~250μm、好ましくは50μmである、請求項28に記載の広帯域インダクタ。
【請求項31】
前記ビアの直径が5μm~200μm、好ましくは25μmである、請求項28に記載の広帯域インダクタ。
【請求項32】
前記ビア、前記トレンチ、又は両方が、25μm~1000μm、好ましくは300μmの高さを有する、請求項28に記載の広帯域インダクタ。
【請求項33】
高周波及び低周波セクションを含む、請求項28に記載の広帯域インダクタ。
【請求項34】
2つの半導体基板で構成される、請求項28に記載の広帯域インダクタ。
【請求項35】
1つの半導体基板で構成される、請求項28に記載の広帯域インダクタ。
【請求項36】
矩形でない、請求項28に記載の広帯域インダクタ。
【請求項37】
フェライト材料で充填されたキャビティを備える、請求項28に記載の広帯域インダクタ。
【請求項38】
抵抗器、コネクタ、又はコンデンサから選択される、回路を形成する1又は2以上の電気素子をさらに含む、請求項28に記載の広帯域インダクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本PCT国際特許出願は、2020年4月17日に出願された米国仮出願第63/011,505号に対する優先権を主張するものであり、このそれぞれの内容を参照により本明細書に組み込む。
【0002】
連邦政府による資金提供を受けた研究の記載
なし。
【0003】
本発明は、広帯域インダクタ及びシャントコンデンサで構成される広帯域低損失挿入損失回路を作製することに関する。同じ回路を広帯域フィルタとして用いることもできる。
【背景技術】
【0004】
本発明の範囲を限定することなく、その背景を従来の広帯域インダクタに関連して説明する。
【0005】
広帯域インダクタは、テスト機器からマイクロ波回路設計にわたる用途にとって最適である。広帯域インダクタは、100GHzまでの通信プラットフォーム及びRFマイクロストリップで用いるための優れたバイアスティーになる。1つのこのようなテーパーコイルインダクタが
図1に示され、これは先行技術である従来の広帯域インダクタを示す。
【0006】
テーパーコイルの広帯域応答は、巻線の精度及び関連する絶縁剥離とともに選択的金めっき及び粉末鉄充填材料に直接、関係している。広帯域テーパーコニカルインダクタは、様々なサイズ、電流処理及び周波数範囲とともにSMT及びフライングリードバージョンで入手可能である。従来は、単一のコニカルインダクタの広い周波数範囲に対応するためには、複数の狭帯域インダクタを直列又は並列に組み合わせる必要があった。このタイプのコニカルインダクタは市販されており、例えば、Piconics社によって作製されている。
【0007】
市販のコニカルインダクタは、±150μmの精度公差を有する機械で製造される。市販のコニカルインダクタは、手巻きインダクタと比較して、性能がより良好で、損失が低く、信頼性が改善され、生産時間が短縮され、またプリント回路基板上でスペースを節約する。インダクタは無線周波数(RF)及びマイクロ波回路設計に不可欠なコンポーネントであり、通常インピーダンス整合素子又はバイアスチョークのいずれかとして用いられる。今日の多様な用途に合うように設計された多種多様なインダクタがある。所与の用途でインダクタを用いるには、その能力及び制限を理解することが要求される。インダクタの主な制約の1つはその自己共振周波数又は第1の並列共振周波数(PRF,parallel-resonance frequency)であり、これは使用可能な帯域幅に影響する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施形態において、本発明は広帯域インダクタを製造する方法を含み、これは、コニカルインダクタの基板の第1の側に第1のトレンチを形成し、当該トレンチを導電性材料で充填するステップと、第1のトレンチの各々の第1の端部及び第2の端部に各々、接続する第1及び第2のビアを、基板を通して形成し、第1及び第2のビアを導電性材料で充填するステップと、第1の側と反対の基板の第2の側に第2のトレンチを形成し、第2のトレンチを導電性材料で充填するステップと、を含み、第1及び第2のビアを接続する第2のトレンチのそれぞれは円錐形状であり、第1及び第2のトレンチは広帯域インダクタである。一態様において、基板は感光性ガラス基板であり、第1又は第2の側にトレンチを形成するステップは、基板上にトレンチパターンでフォトレジストを形成するステップと、感光性ガラス基板の少なくとも一部を活性化エネルギー源で露光するステップと、感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、感光性ガラス基板を冷却して、露光したガラスの少なくとも一部を結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、ガラス結晶基板のトレンチをエッチャントでエッチングするステップと、感光性ガラス基板のエッチングされたトレンチの外側の領域を活性化エネルギー源でフラッド露光するステップと、感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、感光性ガラス/セラミック基板を冷却して、露光したガラスを結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、トレンチを導電性材料のグランドプレーンで、また入力及び出力チャネルを1又は2以上の金属で選択的に充填するステップと、を含み、金属は回路に接続される。他の一態様において、基板は感光性ガラス基板であり、第1から第2の側へビアを形成するステップは、基板上にビアパターンでフォトレジストを形成するステップと、感光性ガラス基板の少なくとも一部を活性化エネルギー源で露光するステップと、感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、感光性ガラス基板を冷却して、露光したガラスの少なくとも一部を結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、ガラス結晶基板のビアをエッチャントでエッチングするステップと、感光性ガラス基板のエッチングされたビアの外側の領域を活性化エネルギー源でフラッド露光するステップと、感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、感光性ガラス/セラミック基板を冷却して、露光したガラスを結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、ビアを導電性材料で選択的に充填するステップと、を含む。他の一態様において、基板は感光性ガラスである。他の一態様において、ビアとトレンチの間隔は10μm~250μm、好ましくは50μmである。他の一態様において、ビアの直径は5μm~200μm、好ましくは25μmである。他の一態様において、ビア及びトレンチの高さは25μm~1000μm、好ましくは300μmである。他の一態様において、広帯域インダクタは高周波及び低周波セクションを含む。他の一態様において、広帯域インダクタは2つの半導体基板で構成される。他の一態様において、広帯域インダクタは1つの半導体基板からなる。他の一態様において、広帯域インダクタは矩形でない。他の一態様において、広帯域インダクタは、フェライト材料で充填されたキャビティを含む。他の一態様において、広帯域インダクタは、回路を形成する、抵抗器、コネクタ、又はコンデンサから選択される1又は2以上の電気部品をさらに含む。他の一態様において、広帯域インダクタは回路基板に結合される。
【0009】
他の一実施形態において、本発明は広帯域インダクタを製造する方法を含み、これは、コニカルインダクタの感光性ガラス基板の第1の側に第1のトレンチを形成し、これらのトレンチを導電性材料で充填するステップを含み、これは、第1のトレンチの各々の第1の端部及び第2の端部に各々、接続する第1及び第2のビアを、感光性ガラス基板を通して形成し、第1及び第2のビアを導電性材料で充填するステップと、第1の側と反対の感光性ガラス基板の第2の側に第2のトレンチを形成し、第2のトレンチを導電性材料で充填するステップと、によって行われ、第1及び第2のビアを接続する第2のトレンチのそれぞれは円錐形状であり、第1及び第2のトレンチは広帯域インダクタである。一態様において、第1又は第2の側にトレンチを形成するステップは、基板上にトレンチパターンでフォトレジストを形成するステップと、感光性ガラス基板の少なくとも一部を活性化エネルギー源で露光するステップと、感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、感光性ガラス基板を冷却して、露光したガラスの少なくとも一部を結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、ガラス結晶基板のトレンチをエッチャントでエッチングするステップと、感光性ガラス基板のエッチングされたトレンチの外側の領域を活性化エネルギー源でフラッド露光するステップと、感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、感光性ガラス/セラミック基板を冷却して、露光したガラスを結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、トレンチを導電性材料のグランドプレーンで、また入力及び出力チャネルを1又は2以上の金属で選択的に充填するステップと、を含み、金属は回路に接続される。他の一態様において、第1から第2の側へビアを形成するステップは、基板上にビアパターンでフォトレジストを形成するステップと、感光性ガラス基板の少なくとも一部を活性化エネルギー源で露光するステップと、感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、感光性ガラス基板を冷却して、露光したガラスの少なくとも一部を結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、ガラス結晶基板のビアをエッチャントでエッチングするステップと、感光性ガラス基板のエッチングされたビアの外側の領域を活性化エネルギー源でフラッド露光するステップと、感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、感光性ガラス/セラミック基板を冷却して、露光したガラスを結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、ビアを導電性材料で選択的に充填するステップと、を含む。他の一態様において、ビアとトレンチの間隔は10μm~250μm、好ましくは50μmである。他の一態様において、ビアの直径は5μm~200μm、好ましくは25μmである。他の一態様において、ビア、トレンチ、又は両方は、25μm~1000μm、好ましくは300μmの高さを有する。他の一態様において、広帯域インダクタは高周波及び低周波セクションを含む。他の一態様において、広帯域インダクタは2つの半導体基板で構成される。他の一態様において、広帯域インダクタは1つの半導体基板からなる。他の一態様において、広帯域インダクタは矩形でない。他の一態様において、広帯域インダクタは、フェライト材料で充填されたキャビティを含む。他の一態様において、広帯域インダクタは、回路を形成する、抵抗器、コネクタ、又はコンデンサから選択される1又は2以上の電気部品をさらに含む。他の一態様において、広帯域インダクタは回路基板に結合される。
【0010】
他の一実施形態において、本発明は、コニカルインダクタの基板の第1の側の第1のトレンチであって、導電性材料で充填されている、第1のトレンチと、第1のトレンチの各々の第1の端部及び第2の端部に各々、接続する、基板を通る第1及び第2のビアであって、導電性材料で充填されている、第1及び第2のビアと、第1の側と反対の基板の第2の側の第2のトレンチであって、導電性材料で充填されている、第2のトレンチと、を含む広帯域インダクタを含み、第1及び第2のビアを接続する第2のトレンチのそれぞれは円錐形状であり、第1及び第2のトレンチは広帯域インダクタである。一態様において、基板は感光性ガラス基板である。他の一態様において、ビアとトレンチの間隔は10μm~250μm、好ましくは50μmである。他の一態様において、ビアの直径は5μm~200μm、好ましくは25μmである。他の一態様において、ビア、トレンチ、又は両方は、25μm~1000μm、好ましくは300μmの高さを有する。他の一態様において、広帯域インダクタは高周波及び低周波セクションを含む。他の一態様において、広帯域インダクタは2つの半導体基板で構成される。他の一態様において、広帯域インダクタは1つの半導体基板からなる。他の一態様において、広帯域インダクタは矩形でない。他の一態様において、広帯域インダクタは、フェライト材料で充填されたキャビティを含む。他の一態様において、広帯域インダクタは、回路を形成する、抵抗器、コネクタ、又はコンデンサから選択される1又は2以上の電気部品をさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明の特徴及び利点のより完全な理解のため、ここで本発明の詳細な説明を添付の図とともに参照する。
【
図1】先行技術の従来の広帯域インダクタを示す図である。
【
図2】広帯域インダクタの3Dレンダリングを示す図である。
【
図3】本発明の広帯域フィルタの概略図を示す図である。
【
図4】新規な広帯域インダクタを用いる広帯域フィルタ用の電気回路を示す図である。
【
図5】新規な広帯域インダクタを用いる広帯域フィルタ用の電気回路のシミュレーションを示す図である。
【
図6】Coilcraft社製の広帯域インダクタのバイアスT回路における挿入損失を示す図である。
【
図7】BBIのシングルウエハの実装を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態を添付の図面を参照して十分に説明してきたが、様々な変更及び修正が当業者に明らかになるということに留意されるべきである。このような変更及び修正は、添付の請求項によって定義されるような本発明の実施形態の範囲内に含まれるものとして理解されるべきである。
【0013】
本発明の様々な実施形態の作製及び使用を以下で議論するが、本発明は、多種多様な具体的な文脈において具現化することができる多くの適用可能な発明の概念を提供するということが理解されるべきである。本明細書で議論する具体的な実施形態は、本発明を作製及び使用する具体的な方法の単なる例示であり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0014】
本発明は、広帯域UHFからミリ波チョーキング又はバイアスフィード用途に用いられる高性能インダクタ、及びこれを作製する方法を含む。コニカルインダクタは、低損失RFチョーキング及びバイアスフィーディングに用いることができるマイクロヘンリー範囲内の非常に広帯域で、共振のないインダクタンスが可能である。低容量取り付けパッドへの慎重な組み立てを円錐形状と組み合わせることにより、これらのインダクタの10MHzから40GHzまでの使用可能な帯域幅が可能になる。コニカルインダクタは、その円錐設計及び慎重な組み立てにより、標準SMTインダクタに見られる限定された帯域幅を克服する。
【0015】
本発明の広帯域インダクタの新規な設計及び製造の方法は、RF設計者に比類のない利点を提供する。RF回路における多数の部分で広帯域フィルタが用いられる。
図2は、本発明の完成した、高精度テーパーコニカル広帯域インダクタ10の3Dレンダリングを示す。
【0016】
図3は、本発明の高精度テーパーコニカル広帯域インダクタ10及びコンデンサ回路12の断面を示す。
図3は、本発明の高精度テーパーコニカル広帯域インダクタ10の第1の基板14及び第2の基板16を備えた2つのウエハの実装を示す。インダクタの第1の部分は、デバイスの右で始まり、またここに示されており、インダクタ10の低周波数用高値インダクタンス18である。インダクタの第2の部分は、デバイスの左側で始まり、またここに示されており、インダクタ10の高周波数用小値インダクタンス20である。高周波インダクタは1枚のウエハ上にあり、小さい方(高周波インダクタ)から広い方(低周波インダクタ)へと先細りしている。この広帯域インダクタの独自の構造は、本明細書で教示される感光性ガラス処理方法を用いて作製される。
図3は、以下で、表1においてさらに説明する。
図4は本発明の広帯域インダクタの電気回路図を示す。
【0017】
本発明は、集積回路精度及び±0.5μmの公差で感光性ガラスに作製され、機械巻きコニカルインダクタと比較して、大幅に性能が向上し、挿入損失がより低く、信頼性が改善され、大量に生産され、信頼性が最高で、スペースを節約する広帯域インダクタを作製することを含む。これは30,000%を超える精度の向上である。この機械的精度により、
図6(これは、
図1に示すもののような、先行技術のコニカルインダクタの性能を示す)と並べて比較して、
図5のグラフに示す予想外の結果が可能になる。
【0018】
感光性処理基板はここで概して、感光性ガラス基板の少なくとも一部を活性化エネルギー源で露光すること、感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱すること、感光性ガラス基板を冷却して、露光したガラスの少なくとも一部を結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成すること、ガラス結晶基板(トレンチ及びビア)をエッチャントでエッチングすること、感光性ガラス基板のエッチングされたトレンチ及びビアの外側の領域を活性化エネルギー源でフラッド露光すること、感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱すること、感光性ガラス/セラミック基板を冷却して、露光したガラスを結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成すること、(トレンチ及びビアを)導電性材料のグランドプレーンで、また入力及び出力チャネルを、回路に接続されている1又は2以上の金属で選択的に充填すること、また感光性ガラスのセラミック化された周囲をエッチングして、充填されたトレンチを露出させること、によって作製される。
【0019】
一態様において、感光性ガラス基板は、60~76重量%のシリカ、少なくとも3重量%のK2Oと6重量%~16重量%のK2OとNa2Oの組み合わせ、Ag2O及びAu2Oからなる群から選択される少なくとも1つの酸化物の0.003~1重量%、0.003~2重量%のCu2O、0.75重量%~7重量%のB2O3、及び6~7重量%のAl2O3、及びB2O3の組み合わせ、及び13重量%を超えないAl2O3、8~15重量%のLi2O、及び0.001~0.1重量%のCeO2、の組成を含むガラス基板である。他の一態様において、感光性ガラス基板は、35~76重量%のシリカ、3~16重量%のK2O、0.003~1重量%のAg2O、8~15重量%のLi2O、及び0.001~0.1重量%のCeO2、の組成を含むガラス基板である。他の一態様において、感光性ガラス基板は、少なくとも0.1重量%のSb2O3又はAs2O3を含む感光性ガラス基板、0.003~1重量%のAu2Oを含む感光性ガラス基板、CaO、ZnO、PbO、MgO、SrO及びBaOからなる群から選択される酸化物の1~18重量%を含み、10~20:1、21~29:1、30~45:1、20~40:1、41~45:1、及び30~50:1の少なくとも1つである露光部分の上記非露光部分に対する異方性エッチング比を有してもよい感光性ガラス基板、の少なくとも1つである。他の一態様において、感光性ガラス基板は、シリカ、酸化リチウム、酸化アルミニウム、又は酸化セリウムの少なくとも1つを含む感光性ガラスセラミック複合基板である。他の一態様において、電子回路である。他の一態様において、この方法は、機械的及び熱的に安定化された伝送線構造を少なくとも1又は2以上の受動及び能動部品のフィーチャへと形成して、バンドパス、ローパス、ハイパス、シャント又はノッチフィルタ及び他の回路を形成することをさらに含む。
【0020】
従来の半導体処理装置を用いてこれらのガラスで微細構造が比較的安価に製造されてきた。一般に、ガラスは高温安定性、良好な機械的及び電気的特性を有し、プラスチック及び多くの金属より良好な耐化学性を有する。光エッチング可能ガラスは、微量の銀イオンを含むリチウムアルミニウムケイ酸塩ガラスで構成されている。酸化セリウムの吸収帯内のUV光で露光されると、酸化セリウムは増感剤として作用し、光子を吸収し、隣接する酸化銀を還元する電子を失って銀原子を形成する。例えば、
Ce3++Ag+=Ce4++Ag0
【0021】
銀原子は、ベーキングプロセス中に銀ナノクラスタに合体し、周囲のガラスの結晶化のための核形成部位を誘導する。マスクを通してUV光で露光されれば、ガラスの露光領域のみが後続の熱処理中に結晶化することになる。
【0022】
この熱処理は、ガラス転移温度に近い温度(例えば、空気中で465℃より大きい)で実行しなければならない。結晶相は、非露光のガラス質のアモルファス領域より、フッ化水素酸(HF,hydrofluoric acid)のようなエッチャントに溶けやすい。結晶領域は、10%のHFにおいてアモルファス領域より20倍より速くエッチングされ、露光領域が除去されたときに壁の傾斜比が約20:1の微細構造が可能になる。T. R. Dietrich et al., “Fabrication Technologies for Microsystems utilizing Photoetchable Glass”, Microelectronic Engineering 30, 497 (1996)参照、これの関連部分を参照により本明細書に組み込む。
【0023】
露光部分は、ガラス転移温度に近い温度までガラス基板を加熱することによって結晶材料へ変換させることができる。フッ化水素(HF)酸のようなエッチャントでガラス基板をエッチングするとき、ガラスが広いスペクトルの中紫外線(約308~312nm)のフラッドランプで露光されて少なくとも30:1のアスペクト比を有する成形ガラス構造を提供し、レンズ成形ガラス構造を提供すると、露光部分の非露光部分に対する異方性エッチング比は少なくとも30:1になる。露光ガラスは次いで、通常2ステッププロセスでベークされる。420℃~520℃の間の温度範囲で10分~2時間の間加熱して、銀イオンを銀ナノ粒子に合体させ、及び520℃~620℃の間の温度範囲で10分と2時間との間加熱して、酸化リチウムを銀ナノ粒子の周りに形成させることが可能になる。ガラスプレートは次いでエッチングされる。ガラス基板は、HF溶液の、通常5体積%~10体積%のエッチャントでエッチングされ、露光部分の非露光部分に対するエッチング比は少なくとも30:1である。能動デバイスに結合された金属、誘電体、及び/又は抵抗素子で充填されることになるエッチングフィーチャを作製して回路を形成する。光エッチング可能ガラス構造に電気回路及び構造を作製する前の最終処理ステップは、残りのガラス基板をセラミック相に完全に変換することである。ガラスのセラミック化は、残りの感光性ガラス基板のすべてを約20J/cm2の310nmの光で露光することによって達成される。次いで基板を2時間まで420℃~520℃の間の温度に加熱して、銀イオンを銀ナノ粒子に合体させ、及び520℃~620℃の間の温度範囲で10分と2時間との間加熱して、酸化リチウムを銀ナノ粒子の周りに形成させることが可能になる。基板を次いで冷却し、次いで金属化構造(相互接続、ビアなど)へ処理する。最後に、能動及び受動デバイスがセラミック化基板上へ配置される。
【0024】
【0025】
図7は、PGD基板である基板34上にコンデンサ32を含むシングルウエハ広帯域インダクタ30を示す。インダクタの第1の部分は、デバイスの右で始まり、またここに示されており、インダクタ30の低周波数用高値インダクタンス38である。インダクタの第2の部分は、デバイスの左で始まり、またここに示され、インダクタ10の高周波数用小値インダクタンス40である。鉄心42がインダクタ30の低周波数用高値インダクタンス38内に配置され、換言すれば、アンテナは鉄心42を取り囲み、これと接触しない。パッシベーション層44が鉄心上に配置され、高周波数用小値インダクタンス40のコイルを分離し、このパッシベーション層44は、例えば、プラズマ強化化学気相堆積(PECVD, plasma enhanced chemical vapor deposition)によって形成又は堆積することができるSiO
2層とすることができる。
【0026】
【0027】
BBIの挿入損失は、50MHzで0.01dB以下、40GHzで0.25dBまでである。市販のBBIは40MHzで0.25dB、40GHzで1.75dBまでの挿入損失を有する。サイズ縮小及び集積回路ベースの製造プロセスと組み合わせると、この性能向上は劇的な商業的利点を提供する。
【0028】
この機械的精度により、
図6(これは、
図1に示すもののような、先行技術のコニカルインダクタの性能を示す)と並べて比較して、
図5のグラフに示す予想外の結果が可能になる。
図6は、Coilcraft社製の広帯域インダクタのバイアスT回路における挿入損失を示すグラフである。
図7は本発明のBBIのシングルウエハ実装を示す。
【0029】
このように、本発明は広帯域インダクタを製造する方法を含み、これは、コニカルインダクタの基板の第1の側に第1のトレンチを形成し、これらのトレンチを導電性材料で充填するステップと、第1のトレンチの各々の第1の端部及び第2の端部に各々、接続する第1及び第2のビアを、基板を通して形成し、第1及び第2のビアを導電性材料で充填するステップと、第1の側と反対の基板の第2の側に第2のトレンチを形成し、第2のトレンチを導電性材料で充填するステップと、を含み、本質的にこれらからなり、又はこれらからなり、第1及び第2のビアを接続する第2のトレンチのそれぞれは円錐形状であり、第1及び第2のトレンチは広帯域インダクタである。一態様において、基板は感光性ガラス基板であり、第1又は第2の側にトレンチを形成するステップは、基板上にトレンチパターンでフォトレジストを形成するステップと、感光性ガラス基板の少なくとも一部を活性化エネルギー源で露光するステップと、感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、感光性ガラス基板を冷却して、露光したガラスの少なくとも一部を結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、ガラス結晶基板のトレンチをエッチャントでエッチングするステップと、感光性ガラス基板のエッチングされたトレンチの外側の領域を活性化エネルギー源でフラッド露光するステップと、感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、感光性ガラス/セラミック基板を冷却して、露光したガラスを結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、トレンチを導電性材料のグランドプレーンで、また入力及び出力チャネルを1又は2以上の金属で選択的に充填するステップと、を含み、金属は回路に接続される。他の一態様において、基板は感光性ガラス基板であり、第1から第2の側へビアを形成するステップは、基板上にビアパターンでフォトレジストを形成するステップと、感光性ガラス基板の少なくとも一部を活性化エネルギー源で露光するステップと、感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、感光性ガラス基板を冷却して、露光したガラスの少なくとも一部を結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、ガラス結晶基板のビアをエッチャントでエッチングするステップと、感光性ガラス基板のエッチングされたビアの外側の領域を活性化エネルギー源でフラッド露光するステップと、感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、感光性ガラス/セラミック基板を冷却して、露光したガラスを結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、ビアを導電性材料で選択的に充填するステップと、を含む。他の一態様において、基板は感光性可能ガラスである。他の一態様において、ビアとトレンチの間隔は10μm~250μm、好ましくは20、30、40、50、60、70、80、90、100、125、150、175、200、又は225μmである。他の一態様において、ビアの直径は5μm~200μm、好ましくは10、15、20、25、30、40、50、75、100、125、150、又は175μmである。他の一態様において、ビア及びトレンチの高さは25μm~1000μm、好ましくは100、200、250、300、350、400、500、600、700、750、800、又は900μmである。他の一態様において、広帯域インダクタは高周波及び低周波セクションを含む。他の一態様において、広帯域インダクタは2つの半導体基板で構成される。他の一態様において、広帯域インダクタは1つの半導体基板からなる。他の一態様において、広帯域インダクタは矩形でない。他の一態様において、広帯域インダクタは、フェライト材料で充填されたキャビティを含む。他の一態様において、広帯域インダクタは、回路を形成する、抵抗器、コネクタ、又はコンデンサから選択される1又は2以上の電気部品をさらに含む。他の一態様において、広帯域インダクタは回路基板に接続される。
【0030】
本発明はまた広帯域インダクタを製造する方法を含み、これは、コニカルインダクタの感光性ガラス基板の第1の側に第1のトレンチを形成し、これらのトレンチを導電性材料で充填するステップを含み、本質的にこれらからなり、又はこれらからなり、これは、第1のトレンチの各々の第1の端部及び第2の端部に各々、接続する第1及び第2のビアを、感光性ガラス基板を通して形成し、第1及び第2のビアを導電性材料で充填するステップと、第1の側と反対の感光性ガラス基板の第2の側に第2のトレンチを形成し、第2のトレンチを導電性材料で充填するステップと、によって行われ、第1及び第2のビアを接続する第2のトレンチのそれぞれは円錐形状であり、第1及び第2のトレンチは広帯域インダクタである。一態様において、第1又は第2の側にトレンチを形成するステップは、基板上にトレンチパターンでフォトレジストを形成するステップと、感光性ガラス基板の少なくとも一部を活性化エネルギー源で露光するステップと、感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、感光性ガラス基板を冷却して、露光したガラスの少なくとも一部を結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、ガラス結晶基板のトレンチをエッチャントでエッチングするステップと、感光性ガラス基板のエッチングされたトレンチの外側の領域を活性化エネルギー源でフラッド露光するステップと、感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、感光性ガラス/セラミック基板を冷却して、露光したガラスを結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、トレンチを導電性材料のグランドプレーンで、また入力及び出力チャネルを1又は2以上の金属で選択的に充填するステップと、を含み、金属は回路に接続される。他の一態様において、第1から第2の側へビアを形成するステップは、基板上にビアパターンでフォトレジストを形成するステップと、感光性ガラス基板の少なくとも一部を活性化エネルギー源で露光するステップと、感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、感光性ガラス基板を冷却して、露光したガラスの少なくとも一部を結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、ガラス結晶基板のビアをエッチャントでエッチングするステップと、感光性ガラス基板のエッチングされたビアの外側の領域を活性化エネルギー源でフラッド露光するステップと、感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、感光性ガラス/セラミック基板を冷却して、露光したガラスを結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、ビアを導電性材料で選択的に充填するステップと、を含む。他の一態様において、ビアとトレンチの間隔は10μm~250μm、好ましくは20、30、40、50、60、70、80、90、100、125、150、175、200、又は225μmである。他の一態様において、ビアの直径は5μm~200μm、好ましくは10、15、20、25、30、40、50、75、100、125、150、又は175μmである。他の一態様において、ビア及びトレンチの高さは25μm~1000μm、好ましくは100、200、250、300、350、400、500、600、700、750、800、又は900μmである。他の一態様において、広帯域インダクタは高周波及び低周波セクションを含む。他の一態様において、広帯域インダクタは2つの半導体基板で構成される。他の一態様において、広帯域インダクタは1つの半導体基板からなる。他の一態様において、広帯域インダクタは矩形でない。他の一態様において、広帯域インダクタは、フェライト材料で充填されたキャビティを含む。他の一態様において、広帯域インダクタは、回路を形成する、抵抗器、コネクタ、又はコンデンサから選択される1又は2以上の電気部品をさらに含む。他の一態様において、広帯域インダクタは回路基板に結合される。
【0031】
本発明は、コニカルインダクタの基板の第1の側の第1のトレンチであって、導電性材料で充填されている、第1のトレンチと、第1のトレンチの各々の第1の端部及び第2の端部に各々、接続する、基板を通る第1及び第2のビアであって、導電性材料で充填されている、第1及び第2のビアと、第1の側と反対の基板の第2の側の第2のトレンチであって、導電性材料で充填されている、第2のトレンチと、を含む、本質的にこれらからなる、又はこれらからなる広帯域インダクタを含み、第1及び第2のビアを接続する第2のトレンチのそれぞれは円錐形状であり、第1及び第2のトレンチは広帯域インダクタである。一態様において、基板は感光性ガラス基板である。他の一態様において、ビアとトレンチの間隔は10μm~250μm、好ましくは20、30、40、50、60、70、80、90、100、125、150、175、200、又は225μmである。他の一態様において、ビアの直径は5μm~200μm、好ましくは10、15、20、25、30、40、50、75、100、125、150、又は175μmである。他の一態様において、ビア及びトレンチの高さは25μm~1000μm、好ましくは100、200、250、300、350、400、500、600、700、750、800、又は900μmである。他の一態様において、広帯域インダクタは高周波及び低周波セクションを含む。他の一態様において、広帯域インダクタは2つの半導体基板で構成される。他の一態様において、広帯域インダクタは1つの半導体基板からなる。他の一態様において、広帯域インダクタは矩形でない。他の一態様において、広帯域インダクタは、フェライト材料で充填されたキャビティを含む。他の一態様において、広帯域インダクタは、回路を形成する、抵抗器、コネクタ、又はコンデンサから選択される1又は2以上の電気部品をさらに含む。
【0032】
本明細書に記載の特定の実施形態は、本発明の限定としてではなく例示として示されているということが理解されよう。本発明の主な特徴は、本発明の範囲から逸脱することなく様々な実施形態において使用することができる。当業者は、ただの日常的な実験を用いて、本明細書に記載の具体的な手順に対する多数の同等物を認識する、又は確認することができるであろう。このような同等物は、本発明の範囲内にあると見なされ、請求項によってカバーされる。
【0033】
本明細書に記載のすべての刊行物及び特許出願は、本発明が関係する当業者の技能のレベルを示している。すべての刊行物及び特許出願が、各個々の刊行物又は特許出願が参照により組み込まれると具体的かつ個々に示された場合と同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
【0034】
請求項及び/又は明細書において「含む(comprising)」という用語と併せて用いられるときの「a」又は「an」という単語の使用は、「1」を意味することができるが、これは「1又は2以上」、「少なくとも1つ」、及び「1又は1より多い」の意味とも一致する。請求項における「又は」という用語の使用は、本開示が代替物及び「及び/又は」のみに言及する定義を支持しているが、代替物のみを指すように明示的に示され、又はこれらの代替物が相互に排他的でない限り、「及び/又は」を意味するように用いられる。本願を通して、「約」という用語は、ある値が、この方法がその値を決定するために使用され、デバイスについての固有の誤差の変動、又は研究対象間に存在する変動を含むということを示すために用いられる。
【0035】
本明細書及び請求項において用いられるとき、「含む(comprising)」(及び「comprise」及び「comprises」のような、comprisingのあらゆる形態)、「有する(having)」(及び「have」及び「has」のような、havingのあらゆる形態)、「含む(including)」(及び「includes」及び「include」のような、includingのあらゆる形態)又は「含む(containing)」(及び「contains」及び「contain」のような、containingのあらゆる形態)という単語は、包括的すなわちオープンエンドであり、追加の、記載されていない要素又は方法ステップを除外しない。本明細書に提供される構成物及び方法のいずれかの実施形態において、「含む(comprising)」は、「本質的に~からなる(consisting essentially of)」又は「~からなる(consisting of)」に置き換えることができる。本明細書で用いられるとき、「本質的に~からなる(consisting essentially of)」という句には、指定された完全体(integer)又はステップ、並びに特許請求された発明の特徴又は機能に実質的に影響を及ぼさないものが要求される。本明細書で用いられるとき、「構成する(consisting)」という用語は、記載された完全体(integer)(例えば、特徴、要素、特色、特性、方法/プロセスステップ又は限定)又は完全体(integer)(例えば、特徴、要素、特色、特性、方法/プロセスステップ、又は限定)の群のみの存在を示すために用いられる。
【0036】
本明細書で用いられるような「又はこれらの組み合わせ」という用語は、その用語に先行する列挙された項目のすべての順列及び組み合わせを指す。例えば、「A、B、C、又はこれらの組み合わせ」は、A、B、C、AB、AC、BC、又はABCの少なくとも1つを、また特定の文脈において順序が重要であれば、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BAC、又はCABも含むように意図されている。この例で続けると、BB、AAA、AB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABB、などのような、1又は2以上の項目又は用語の繰り返しを含む組み合わせが明示的に含まれる。当業者は、他が文脈から明らかでない限り、通常、任意の組み合わせにおける項目又は用語の数に制限がないということを理解するであろう。
【0037】
本明細書で用いられるとき、限定はしないが、「約」、「実質的な」又は「実質的に」のような近似の言葉は、そのように修正されたとき、必ずしも絶対的又は完全ではないと理解される状態であるが、その状態を存在するものとして指定することを保証するのに十分に近いと当業者に見なされるであろう状態を指す。説明が変動し得る程度は、どれくらい大きく変化が起こり、それでも当業者に、修正された特徴を、修正されていない特徴の要求される特色及び能力を依然として有するものとして認識させることができるかに依存することになる。一般に、しかし先行する議論を条件として、「約」のような近似の語によって修正される本明細書の数値は、記載された値から少なくとも±1、2、3、4、5、6、7、10、12又は15%だけ変動し得る。
【0038】
本明細書に開示及び特許請求された構成物及び/又は方法のすべては、本開示に照らして過度の実験なしに作製及び実行することができる。本発明の構成物及び方法を好ましい実施形態の観点において説明してきたが、本発明の概念、精神及び範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の構成物及び/又は方法に、また方法のステップ又はステップのシーケンスにおいて変形を適用することができるということは当業者には明らかであろう。当業者に明らかなすべてのこのような同様の代替例及び修正例は、添付の請求項によって定義されたような本発明の精神、範囲及び概念の範囲内であると見なされる。
【0039】
特許庁、及び本願に関して発行されるいかなる特許のいかなる読者も本明細書に添付の請求項を解釈するのを支援するため、出願人は、添付された請求項のいずれも、米国特許法第112条(f)項段落6、又は均等物が本願の出願の日に存在しているため、「のための手段」又は「のためのステップ」という言葉が特定の請求項において明示的に用いられていない限り、これを適用することを意図していないということを特記したい。
【0040】
請求項のそれぞれについて、各従属請求項は、前の請求項が請求項の用語又は要素のための適切な先行詞を提供する限り、独立請求項及びそれぞれすべての請求項のための前の従属請求項のそれぞれの両方から従属することができる。
【手続補正書】
【提出日】2022-12-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
広帯域インダクタを製造する方法であって、
コニカルインダクタの基板の第1の側に第1のトレンチを形成し、前記トレンチを導電性材料で充填するステップと、
前記第1のトレンチの各々の第1の端部及び第2の端部に各々、接続する第1及び第2のビアを、前記基板を通して形成し、前記第1及び第2のビアを導電性材料で充填するステップと、
前記第1の側と反対の前記基板の第2の側に第2のトレンチを形成し、前記第2のトレンチを導電性材料で充填するステップであって、第1及び第2のビアを接続する前記第2のトレンチのそれぞれが円錐形状であり、前記第1及び第2のトレンチが前記広帯域インダクタである、前記第2のトレンチを導電性材料で充填するステップと、
を含む、前記方法。
【請求項2】
前記基板が感光性ガラス基板であり、第1の側又は第2の側にトレンチを形成するステップが、
前記基板上にトレンチパターンでフォトレジストを形成するステップと、
前記感光性ガラス基板の少なくとも一部分を活性化エネルギー源で露光するステップと、
前記感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、
前記感光性ガラス基板を冷却して、前記露光したガラスの少なくとも一部を結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、
前記ガラス結晶基板のトレンチをエッチャントでエッチングするステップと、
前記感光性ガラス基板のエッチングされたトレンチの外側の領域を活性化エネルギー源でフラッド露光するステップと、
前記感光性ガラス基板をそのガラス転移温度をより高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、
前記感光性ガラス/セラミック基板を冷却して、前記露光したガラスを結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、
前記トレンチを導電性材料のグランドプレーンで、また入力及び出力チャネルを1又は2以上の金属で選択的に充填するステップであって、前記金属が回路に接続される、前記1又は2以上の金属で選択的に充填するステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基板が感光性ガラス基板であり、第1の側から第2の側へビアを形成するステップが、
前記基板上にビアパターンでフォトレジストを形成するステップと、
前記感光性ガラス基板の少なくとも一部分を活性化エネルギー源で露光するステップと、
前記感光性ガラス基板をそのガラス転移温度をより高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、
前記感光性ガラス基板を冷却して、前記露光したガラスの少なくとも一部を結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、
前記ガラス結晶基板のビアをエッチャントでエッチングするステップと、
前記感光性ガラス基板のエッチングされたビアの外側の領域を活性化エネルギー源でフラッド露光するステップと、
前記感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、
前記感光性ガラス/セラミック基板を冷却して、前記露光したガラスを結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、
前記ビアを導電性材料で選択的に充填するステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記基板が感光性ガラスである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ビアと前記トレンチの間隔が10μm~250μ
mである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ビアの直径が5μm~200μ
mである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ビア及び前記トレンチの高さが25μm~1000μ
mである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記広帯域インダクタが高周波及び低周波セクションを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記広帯域インダクタが2つの半導体基板で構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記広帯域インダクタが1つの半導体基板で構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記広帯域インダクタが矩形でない、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記広帯域インダクタが、フェライト材料で充填されたキャビティを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記広帯域インダクタが、抵抗器、コネクタ、又はコンデンサから選択される、回路を形成する1又は2以上の電気素子をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記広帯域インダクタが回路基板に結合される、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
広帯域インダクタを製造する方法であって、
コニカルインダクタの感光性ガラス基板の第1の側に第1のトレンチを形成し、前記トレンチを導電性材料で充填するステップ
を含み、
前記トレンチを導電性材料で充填するステップが、
前記第1のトレンチの各々の第1の端部及び第2の端部に各々、接続する第1及び第2のビアを、前記感光性ガラス基板を通して形成し、前記第1及び第2のビアを導電性材料で充填するステップと、
前記第1の側と反対の前記感光性ガラス基板の第2の側に第2のトレンチを形成し、前記第2のトレンチを導電性材料で充填するステップであって、第1及び第2のビアを接続する前記第2のトレンチのそれぞれが円錐形状であり、前記第1及び第2のトレンチが前記広帯域インダクタである、前記第2のトレンチを導電性材料で充填するステップと、
によって行われる、前記方法。
【請求項16】
第1の側又は第2の側にトレンチを形成するステップが、
基板上にトレンチパターンでフォトレジストを形成するステップと、
前記感光性ガラス基板の少なくとも一部分を活性化エネルギー源で露光するステップと、
前記感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、
前記感光性ガラス基板を冷却して、前記露光したガラスの少なくとも一部を結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、
前記ガラス結晶基板のトレンチをエッチャントでエッチングするステップと、
前記感光性ガラス基板のエッチングされたトレンチの外側の領域を活性化エネルギー源でフラッド露光するステップと、
前記感光性ガラス基板をそのガラス転移温度をより高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、
前記感光性ガラス/セラミック基板を冷却して、前記露光したガラスを結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、
前記トレンチを導電性材料のグランドプレーンで、また入力及び出力チャネルを1又は2以上の金属で選択的に充填するステップであって、前記金属が回路に接続される、前記1又は2以上の金属で選択的に充填するステップと、
を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
第1の側から第2の側へビアを形成するステップが、
基板上にビアパターンでフォトレジストを形成するステップと、
前記感光性ガラス基板の少なくとも一部分を活性化エネルギー源で露光するステップと、
前記感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、
前記感光性ガラス基板を冷却して、前記露光したガラスの少なくとも一部を結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、
前記ガラス結晶基板のビアをエッチャントでエッチングするステップと、
前記感光性ガラス基板のエッチングされたビアの外側の領域を活性化エネルギー源でフラッド露光するステップと、
前記感光性ガラス基板をそのガラス転移温度より高い温度で少なくとも10分間加熱するステップと、
前記感光性ガラス/セラミック基板を冷却して、前記露光したガラスを結晶材料に変換させ、ガラス結晶基板を形成するステップと、
前記ビアを導電性材料で選択的に充填するステップと、
を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記ビアと前記トレンチの間隔が10μm~250μ
mである、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記ビアの直径が5μm~200μ
mである、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記ビア、前記トレンチ、又は両方が、25μm~1000μ
mの高さを有する、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記広帯域インダクタが高周波及び低周波セクションを備える、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
前記広帯域インダクタが2つの半導体基板で構成される、請求項15に記載の方法。
【請求項23】
前記広帯域インダクタが1つの半導体基板で構成される、請求項15に記載の方法。
【請求項24】
前記広帯域インダクタが矩形でない、請求項15に記載の方法。
【請求項25】
前記広帯域インダクタが、フェライト材料で充填されたキャビティを備える、請求項15に記載の方法。
【請求項26】
前記広帯域インダクタが、抵抗器、コネクタ、又はコンデンサから選択される、回路を形成する1又は2以上の電気素子をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項27】
前記広帯域インダクタが回路基板に結合される、請求項15に記載の方法。
【請求項28】
コニカルインダクタの基板の第1の側の第1のトレンチであって、導電性材料で充填されている、前記第1のトレンチと、
前記第1のトレンチの各々の第1の端部及び第2の端部に各々、接続する、前記基板を通る第1及び第2のビアであって、導電性材料で充填されている、前記第1及び第2のビアと、
前記第1の側と反対の前記基板の第2の側の第2のトレンチであって、導電性材料で充填されている、第2のトレンチとを含み、第1及び第2のビアを接続する前記第2のトレンチのそれぞれが円錐形状であり、前記第1及び第2のトレンチが広帯域インダクタである、広帯域インダクタ。
【請求項29】
前記基板が感光性ガラス基板である、請求項28に記載の広帯域インダクタ。
【請求項30】
前記ビアと前記トレンチの間隔が10μm~250μ
mである、請求項28に記載の広帯域インダクタ。
【請求項31】
前記ビアの直径が5μm~200μ
mである、請求項28に記載の広帯域インダクタ。
【請求項32】
前記ビア、前記トレンチ、又は両方が、25μm~1000μ
mの高さを有する、請求項28に記載の広帯域インダクタ。
【請求項33】
高周波及び低周波セクションを含む、請求項28に記載の広帯域インダクタ。
【請求項34】
2つの半導体基板で構成される、請求項28に記載の広帯域インダクタ。
【請求項35】
1つの半導体基板で構成される、請求項28に記載の広帯域インダクタ。
【請求項36】
矩形でない、請求項28に記載の広帯域インダクタ。
【請求項37】
フェライト材料で充填されたキャビティを備える、請求項28に記載の広帯域インダクタ。
【請求項38】
抵抗器、コネクタ、又はコンデンサから選択される、回路を形成する1又は2以上の電気素子をさらに含む、請求項28に記載の広帯域インダクタ。
【国際調査報告】