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特表2023-516852制御回路と異なるウェハサイズを有する発光回路との統合
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-21
(54)【発明の名称】制御回路と異なるウェハサイズを有する発光回路との統合
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/33 20060101AFI20230414BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20230414BHJP
   H01L 33/00 20100101ALI20230414BHJP
   H01L 33/62 20100101ALI20230414BHJP
   H01L 33/48 20100101ALI20230414BHJP
   G02B 27/02 20060101ALN20230414BHJP
【FI】
G09F9/33
G09F9/00 338
G09F9/00 361
H01L33/00 L
H01L33/62
H01L33/48
G02B27/02 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022541825
(86)(22)【出願日】2021-03-10
(85)【翻訳文提出日】2022-08-24
(86)【国際出願番号】 US2021021633
(87)【国際公開番号】W WO2021183603
(87)【国際公開日】2021-09-16
(31)【優先権主張番号】62/987,744
(32)【優先日】2020-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/021,441
(32)【優先日】2020-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/043,898
(32)【優先日】2020-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/193,855
(32)【優先日】2021-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515046968
【氏名又は名称】メタ プラットフォームズ テクノロジーズ, リミテッド ライアビリティ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】META PLATFORMS TECHNOLOGIES, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110002974
【氏名又は名称】弁理士法人World IP
(72)【発明者】
【氏名】ペンゼ, ラジェンドラ ディー.
【テーマコード(参考)】
2H199
5C094
5F142
5G435
【Fターム(参考)】
2H199CA12
2H199CA23
2H199CA25
2H199CA30
2H199CA34
2H199CA50
2H199CA54
2H199CA67
2H199CA68
2H199CA92
2H199CA93
2H199CA94
2H199CA96
5C094AA43
5C094AA44
5C094AA46
5C094BA12
5C094BA23
5C094BA27
5C094BA43
5C094CA19
5C094CA24
5C094EB05
5C094FA01
5C094FA02
5C094FA03
5C094FB01
5C094FB02
5C094FB14
5C094FB16
5C094HA10
5F142BA32
5F142CB14
5F142CD02
5F142CG03
5F142CG07
5F142DB24
5F142FA42
5F142FA48
5F142GA01
5G435AA17
5G435BB04
5G435BB05
5G435BB12
5G435BB19
5G435CC09
5G435CC11
5G435HH13
5G435HH16
5G435KK05
5G435LL00
(57)【要約】
いくつかの例では、物品は、少なくとも1つの集積回路を含む半導体と、半導体の第1の表面に接合された無機半導体層を備えている。無機半導体層はμLEDアレイを備え、半導体の第1の表面は無機半導体層の第1の縁部を越えて延びている。無機半導体層の第1の縁部は半導体の第1の表面と実質的に垂直に配向されている。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの集積回路を含む半導体と、
前記半導体の第1の表面に接合され、μLEDアレイを含む無機半導体層であって、前記半導体の前記第1の表面は前記無機半導体層の第1の縁部を越えて延び、前記無機半導体層の前記第1の縁部は前記半導体の前記第1の表面と実質的に垂直に配向されている、無機半導体層とを備えた、物品。
【請求項2】
前記半導体の前記第1の表面上に配置され、前記無機半導体層の前記第1の縁部に接触している充填材料をさらに備えた、請求項1に記載の物品。
【請求項3】
充填材料は酸化物または誘電ポリマーを備えている、請求項1または請求項2に記載の物品。
【請求項4】
充填材料の表面は、前記半導体の前記第1の表面の反対側の前記無機半導体層の主表面と実質的に同一平面である、請求項1から3のいずれか一項に記載の物品。
【請求項5】
前記無機半導体層の前記第1の縁部は、前記無機半導体層の主表面および充填材料の表面と実質的に垂直に配向されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の物品。
【請求項6】
充填材料の表面は、前記無機半導体層の前記第1の縁部を越えて延びている、請求項1から5のいずれか一項に記載の物品。
【請求項7】
前記半導体は、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)またはbi-CMOSを含み、かつ/または好ましくは、前記少なくとも1つの集積回路は、デジタル回路またはアナログ回路のうちの少なくとも1つを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の物品。
【請求項8】
前記μLEDアレイは、赤色光、緑色光、または青色光のうちの少なくとも1つを発するように構成され、かつ/または好ましくは、前記少なくとも1つの集積回路は、前記μLEDアレイの少なくとも1つの素子を駆動するように構成されている、請求項1から7のいずれか一項に記載の物品。
【請求項9】
複数の単体化されたダイにウェハを単体化することであって、前記ウェハは基板上に無機半導体層を含み、各単体化されたダイは、前記基板の一部分および前記無機半導体層の対応する部分を含む、ウェハを単体化することと、
複数の集積回路を含む半導体ウェハに前記複数の単体化されたダイを接合することと、
前記半導体ウェハに前記複数の単体化されたダイを接合した後に、前記複数の単体化されたダイの各々から実質的に基板部分の全体を除去することと、
前記無機半導体層の前記部分のうちの少なくとも1つにμLEDアレイを形成することとを含む方法。
【請求項10】
前記μLEDアレイを形成することは、前記無機半導体層の各対応する部分に前記μLEDアレイを形成することを含み、かつ/または好ましくは、前記複数の集積回路を含む前記半導体ウェハに前記複数の単体化されたダイを接合することは、前記複数の集積回路の対応する集積回路に、単体化された集積回路を接合することを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記無機半導体層は、窒化ガリウム、ヒ化ガリウム、窒化インジウムガリウム、またはヒ化インジウムガリウムのうちの少なくとも1つを含むエピタキシャル層を含む、請求項9または請求項10に記載の方法。
【請求項12】
複数の集積回路を含む前記半導体ウェハは、複数のデバイスドライバ集積回路を含む相補型金属酸化膜半導体(CMOS)ウェハ、または複数のデバイスドライバ集積回路を含むbi-CMOSウェハを含む、請求項9から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記基板上に前記無機半導体層を含む前記ウェハは、前記複数の集積回路を含む前記半導体ウェハとは異なるサイズであり、かつ/または好ましくは、前記方法は、接合された前記複数の単体化されたダイの間の空間を充填材料で充填することをさらに含み、
前記複数の単体化されたダイの各々から実質的に基板部分の全体を除去することは、前記接合された複数の単体化されたダイおよび前記充填材料を薄肉化および平坦化することを含み、前記充填材料は酸化物を含む、請求項9から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記複数の集積回路を含む前記半導体ウェハに前記複数の単体化されたダイを接合することは、
キャリア基板に前記単体化されたダイの前記基板の前記部分を接合することと、
前記複数の単体化されたダイの間の空間を充填材料で充填することと、
前記無機半導体材料および前記充填材料の部分を含む実質的に平坦な表面を画定するために前記複数の単体化されたダイおよび前記充填材料を平坦化することと、
ウェハ対ウェハ接合を介して、前記複数の集積回路を含む前記半導体ウェハに、前記複数の単体化されたダイの各々の前記無機半導体層の前記部分を接合することとを含み、
好ましくは、前記複数の単体化されたダイの各々から実質的に前記基板部分の全体を除去することは、
前記半導体ウェハに前記複数の単体化されたダイの各々の前記無機半導体層の前記部分を接合した後に、前記複数の単体化されたダイの各々の前記無機半導体層の前記部分を露出させるようにキャリア基板、前記複数の単体化されたダイおよび前記充填材料を薄肉化および平坦化することをさらに含む、請求項9から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
人工現実システムであって、
少なくとも1つの集積回路を含む半導体と、
前記半導体の第1の表面に接合され、μLEDアレイを含む無機半導体層であって、前記半導体の前記第1の表面は前記無機半導体層の第1の縁部を越えて延び、前記無機半導体層の前記第1の縁部は前記半導体の前記第1の表面と実質的に垂直に配向されている、無機半導体層とを備えた、
ヘッドマウントディスプレイを備えた、
人工現実システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、半導体デバイスおよび半導体処理に関する。
【背景技術】
【0002】
光学ディスプレイなどの光学デバイスは、ユーザにコンテンツを提示する。たとえば、光学ディスプレイは発光し、典型的には空間的および一時的に光を変調して、画像および/またはビデオを形成する。いくつかの応用例では、ディスプレイは、1つまたは複数の光源から均一な光を空間的に発し、液晶(LC)パネルなどの空間的フィルタを使用して光を変調する。他の応用例では、光学ディスプレイの光源は、2Dアレイに配置し、光度の範囲を発することにより光を空間的に変調してもよい。いくつかの光源は、異なる光学特徴を達成するために、ドライブ回路および発光デバイス用の異なる基板材料を組み込んでもよい。
【0003】
発光ダイオード(LED)は、電気エネルギーを光エネルギーへと変換し、低減されたサイズ、改善された耐久性、および高められた効率など、その他の光源に勝る多くの利点を提供する。LEDは、テレビ、コンピュータモニタ、ラップトップコンピュータ、タブレット、スマートフォン、プロジェクションシステム、ウェアラブル電子機器など、多くのディスプレイシステムにおける光源として使用されることが可能である。AlN、GaN、InN、AlGaInP、その他の四級リン化物組成物等の合金などのIII族窒化物半導体に基づくマイクロLED(「μLED」)は、それらの小さなサイズ(たとえば、100μm未満、50μm未満、10μm未満、または5μm未満の直線寸法を伴う)、高いパッキング密度(したがって、より高い解像度)、および高い輝度に起因して、さまざまなディスプレイ用途向けに開発され始めている。たとえば、別々の色(たとえば、赤、緑、および青)の光を放出するマイクロLEDを使用して、テレビまたはニアアイディスプレイシステムなどのディスプレイシステムのサブピクセルを形成することが可能である。
【発明の概要】
【0004】
一般に、本開示は、マイクロ発光ダイオード(μLED)をデジタルおよび/またはアナログ回路と統合されたμLEDを含むデジタルおよび/またはアナログ回路およびデバイスと統合するための半導体ウェハ製造方法、システムおよび物品を記載している。技術は、μLEDが形成されたまたは形成される層で、CMOSデバイスドライバ集積回路(DDIC)ウェハなどの半導体ウェハを再構成することを含む。いくつかの例では、ウェハ再構成は、基板上に無機半導体層を形成した後に起こる。基板および無機半導体層は、基板の部分および無機半導体層の対応する部分をそれぞれ含む、複数のダイに単体化することができる。無機半導体層はその後、半導体ウェハ内で各対応する半導体ダイに接合され、処理され、μLEDアレイは各無機半導体層に形成されている。結果は、複数の積み重ねられた集積回路であり、それぞれ半導体チップ上にμLEDアレイを含む。これは、積み重ねられたμLEDアレイ内での放出デバイスとのデバイスドライバ回路の統合を可能にしてもよい。
【0005】
いくつかの例では、ウェハ再構成は、半導体ウェハ上への半導体ウェハおよび埋め込みピクセルアレイ層を含む積み重ねられたウェハの形成後に起こってもよい。埋め込みピクセルアレイ層は、それぞれ対応する半導体ダイ上に複数のμLEDアレイを含むことができる。本明細書に記載された技術は、積み重ねられたダイに積み重ねられたウェハを単体化することと、キャリアウェハに個別の積み重ねられたダイを一時的に取り付けることと、(スルーシリコンビア、スルーパッケージビアなどを含んでもよい)半導体ダイ上のスルー基板ビア(TSV)処理を完了することとを含んでもよい。
【0006】
したがって、本明細書に記載した技術は、制御回路およびμLED用の放出デバイスを組み合わせるためのウェハ再構成を行う。このように、開示された技術は、μLEDディスプレイパッケージの製造の効率の増加、および費用および時間の減少を可能にしてもよい。
【0007】
一例では、この開示は、少なくとも1つの集積回路を含む半導体と、半導体の第1の表面に接合され、μLEDアレイを含む無機半導体層であって、半導体の第1の表面は無機半導体層の第1の縁部を越えて延び、無機半導体層の第1の縁部は半導体の第1の表面と実質的に垂直に配向されている無機半導体層とを含む物品を記載している。
【0008】
いくつかの実施形態では、物品はさらに、半導体の第1の表面上に配置され、無機半導体層の第1の縁部に接触する充填材料を含んでもよい。
【0009】
いくつかの実施形態では、充填材料は酸化物または誘電ポリマーを含んでもよい。
【0010】
いくつかの実施形態では、充填材料の表面は、半導体の第1の表面の反対側の無機半導体層の主要表面と実質的に同一平面であってもよい。
【0011】
いくつかの実施形態では、無機半導体層の第1の縁部は、無機半導体層の主要表面および充填材料の表面と実質的に垂直に配向されていてもよい。
【0012】
いくつかの実施形態では、充填材料の表面は、無機半導体層の第1の縁部を越えて延びてもよい。
【0013】
いくつかの実施形態では、半導体は、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)またはbi-CMOSを含んでもよい。
【0014】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの集積回路は、デジタル回路またはアナログ回路のうちの少なくとも1つを備えてもよい。
【0015】
いくつかの実施形態では、μLEDアレイは、赤色光、緑色光、または青色光のうちの少なくとも1つを発するように構成されてもよい。
【0016】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの集積回路は、μLEDアレイの少なくとも1つの素子を駆動するように構成されてもよい。
【0017】
別の例では、本開示は、複数の単体化されたダイにウェハを単体化することであって、ウェハは基板上に無機半導体層を含み、各単体化されたダイは基板の部分および無機半導体層の対応する部分を含む、単体化することと、複数の集積回路を含む半導体ウェハに複数の単体化されたダイを接合することと、半導体ウェハに複数の単体化されたダイを接合した後に、複数の単体化されたダイの各々から基板部分の全体を実質的に除去することと、無機半導体層の部分のうちの少なくとも1つにμLEDアレイを形成することとを含む方法を記載している。
【0018】
いくつかの実施形態では、μLEDアレイを形成することは、無機半導体層の各対応する部分にμLEDアレイを形成することを含んでもよい。
【0019】
いくつかの実施形態では、複数の集積回路を含む半導体ウェハに複数の単体化されたダイを接合することは、複数の集積回路の対応する集積回路に単体化されたダイを接合することを含んでもよい。
【0020】
いくつかの実施形態では、無機半導体層は、窒化ガリウム、ヒ化ガリウム、窒化インジウムガリウム、またはヒ化インジウムガリウムのうちの少なくとも1つを含むエピタキシャル層を含んでもよい。
【0021】
いくつかの実施形態では、複数の集積回路を含む半導体ウェハは、複数のデバイスドライバ集積回路を含む相補型金属酸化膜半導体(CMOS)ウェハ、または複数のデバイスドライバ集積回路を含むbi-CMOSウェハを含んでもよい。
【0022】
いくつかの実施形態では、基板上に無機半導体層を含むウェハは、複数の集積回路を含む半導体ウェハとは異なるサイズであってもよい。
【0023】
いくつかの実施形態では、方法はさらに、充填材料で接合された複数の単体化されたダイの間の空間を充填することを含んでもよく、複数の単体化されたダイの各々から基板部分の全体を実質的に除去することは、接合された複数の単体化されたダイおよび充填材料を薄肉化および平坦化することを含み、充填材料は酸化物を含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、複数の集積回路を含む半導体ウェハに複数の単体化されたダイを接合することは、キャリア基板に単体化されたダイの基板の部分を接合することと、複数の単体化されたダイの間の空間を充填材料で満たすことと、無機半導体材料および充填材料の部分を含む実質的に平面表面を画定するために複数の単体化されたダイおよび充填材料を平坦化することと、ウェハ対ウェハ接合を介して、複数の集積回路を含む半導体ウェハに複数の単体化されたダイの各々の無機半導体層の部分を接合することとを含んでもよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、複数の単体化されたダイの各々から基板の部分全体を実質的に除去することはさらに、半導体ウェハに複数の単体化されたダイの各々の無機半導体層の部分を接合した後に、複数の単体化されたダイの各々の無機半導体層の部分を露出させるようにキャリア基板、複数の単体化されたダイおよび充填材料を薄肉化および平坦化することを含んでもよい。
【0026】
別の例では、本開示は、少なくとも1つの集積回路を含む半導体と、半導体の第1の表面に接合された無機半導体層であって、半導体の第1の表面は無機半導体層の第1の縁部を越えて延びる無機半導体層とを含む人工現実システムを記載している。
【0027】
別の例では、本開示は、少なくとも1つの集積回路を含む半導体と、半導体ダイの第1の表面上のμLEDアレイと、半導体の第1の縁部上に配置された充填材料であって、少なくともμLEDアレイの第1の縁部または半導体は半導体の第1の表面に対して実質的に垂直に配向された充填材料とを含む物品を記載している。
【0028】
別の例では、本開示は、少なくとも1つの集積回路およびμLEDアレイを含む少なくとも1つの半導体をキャリアウェハに取り付けることであって、キャリアウェハが少なくとも1つの半導体の直径とは異なる直径を有する、半導体をキャリアウェハに取り付けることと、半導体内に少なくとも1つのスルー基板ビアを形成することとを含む方法を記載している。
【0029】
別の例では、本開示は、第1のウェハをキャリアウェハに取り付けることであって、第1のウェハは複数の対応する集積回路上に複数のμLEDアレイを含み、キャリアウェハは第1のウェハの直径とは異なる直径を有する、第1のウェハをキャリアウェハに取り付けることと、複数の集積回路のうちの少なくとも1つの基板内に少なくとも1つのスルー基板ビアを形成することとを含む方法を記載している。
【0030】
したがって、開示された例は、μLEDダイをデジタル/アナログ回路と統合するための方法および技術を提供する。1つまたは複数の例の詳細は、添付の図面および以下の説明に記載されている。他の特性、目的および利点が、記載、図面および特許請求の範囲から明らかだろう。
【0031】
この「発明の概要」は、特許請求される主題の鍵となる特徴または必要不可欠な特徴を識別することを意図されているものではなく、特許請求される主題の範囲を特定するために切り離して使用されることを意図されているものでもない。主題は、本開示の明細書全体のうちの適切な部分、いずれかのまたはすべての図面、およびそれぞれの特許請求の範囲を参照することによって理解されるべきである。上述のことは、その他の特徴および例とともに、以降の明細書、特許請求の範囲、および添付の図面において、さらに詳細に後述される。
【0032】
下記の図を参照しながら、例示的な実施形態が詳細に後述される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本開示に記載された技術による、ニアアイディスプレイを含む人工現実システム環境の例の単純化されたブロック図である。
図2A】本明細書において開示されている例のうちのいくつかを実施するためのヘッドマウントディスプレイ(HMD)デバイスの形態のニアアイディスプレイの例の斜視図である。
図2B】本明細書において開示されている例のうちのいくつかを実施するためのメガネの形態のニアアイディスプレイの例の斜視図である。
図3】本開示に記載された技術による、導波管ディスプレイを含む光学シースルー拡張現実システムの例を示す図である。
図4A】本開示に記載された技術による、導波管ディスプレイを含むニアアイディスプレイデバイスの例を示す図である。
図4B】本開示に記載された技術による、導波管ディスプレイを含むニアアイディスプレイデバイスの例を示す図である。
図5】本開示に記載された技術による、拡張現実システム内の画像ソースアセンブリの例を示す図である。
図6】本開示に記載された技術による、ウェハを再構成するための例示的方法のフローチャートである。
図7】本開示に記載された技術による、図6の方法ステップを示すウェハおよび無機半導体層の略図である。
図8】本開示に記載された技術による、ウェハを再構成するための別の例示的方法のフローチャートである。
図9】本開示に記載された技術による、図8の方法ステップを示すウェハおよび無機半導体層の略図である。
図10】本開示に記載された技術による、ウェハを再構成するための別の例示的方法のフローチャートである。
図11】本開示に記載された技術による、図10の方法ステップを示すウェハおよび無機半導体層の略図である。
図12】本開示に記載された技術による図6図11の例示的方法のいずれかによる、ウェハ再構成後の、集積回路上のμLEDアレイを含む積み重ねられたダイの略図である。
図13】本開示に記載された技術による、ウェハを再構成するための別の例示的方法のフローチャートである。
図14】本開示に記載された技術による、図13の方法ステップ中に処理されるような埋め込みピクセルアレイ層を有する例示的ウェハを示すプロセス図である。
図15】本開示に記載された技術による、ウェハを再構成するための別の例示的方法のフローチャートである。
図16】本開示に記載された技術による、図15の方法ステップ中に処理されるような埋め込みピクセルアレイ層を有する例示的ウェハを示すプロセス図である。
図17】本開示に記載された技術による図13図16の例示的方法のいずれかによる、ウェハ再構成後のスルー基板ビアを含む集積回路上にμLEDアレイを含む積み重ねられたダイの略図である。
図18】本開示に記載された技術による、ウェハを再構成するための別の例示的方法のフローチャートである。
図19】本開示に記載された技術による、図18の方法ステップ中に処理されるような埋め込みピクセルアレイ層を有する例示的ウェハを示すプロセス図である。
図20】本開示に記載された技術による、ウェハを再構成するための別の例示的方法のフローチャートである。
図21】本開示に記載された技術による、図20の方法ステップ中に処理されるような埋め込みピクセルアレイ層を有する例示的ウェハを示すプロセス図である。
図22】本開示に記載された技術による、ウェハを再構成するための別の例示的方法のフローチャートである。
図23】本開示に記載された技術による、図22の方法ステップ中に処理されるような埋め込みピクセルアレイ層を有する例示的ウェハを示すプロセス図である。
図24】本開示に記載された技術による図18図23の例示的方法のいずれかによるウェハ再構成後のスルー基板ビアを含む複数の対応する集積回路上に複数のμLEDアレイを含む積み重ねられたダイの略図である。
図25A】特定の実施形態による垂直メサ構造を有する発光ダイオード(LED)の例を示す図である。
図25B】特定の実施形態による放物線メサ構造を有するLEDの例の断面図である。
図26A】特定の実施形態によるLEDのアレイのためのダイ対ウェハ接合の方法の例を示す図である。
図26B】特定の実施形態による、LEDのアレイのためのウェハ対ウェハ接合の方法の例を示す図である。
図27A】特定の実施形態による、LEDのアレイのためのハイブリッド接合の方法の例を示す図である。
図27B】特定の実施形態による、LEDのアレイのためのハイブリッド接合の方法の例を示す図である。
図27C】特定の実施形態による、LEDのアレイのためのハイブリッド接合の方法の例を示す図である。
図27D】特定の実施形態による、LEDのアレイのためのハイブリッド接合の方法の例を示す図である。
図28】特定の実施形態による、その上に製作された二次光学部品をもつLEDアレイの例を示す図である。
図29】特定の実施形態によるニアアイディスプレイの例の電子システムの簡略化されたブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
これらの図は、例示のみを目的として本開示の実施形態を示している。本開示の原理またはうたわれている利点から逸脱することなく、示されている構造および方法の代替実施形態が採用されることが可能であるということを当業者なら以降の記述から容易に認識するであろう。
【0035】
添付の図においては、同様の構成要素どうしおよび/または機能どうしが、同じ参照ラベルを有する場合がある。さらに、ダッシュと、同様の構成要素どうしの間を区別する第2のラベルとを参照ラベルの後に付けることによって、同じタイプのさまざまな構成要素が区別される場合がある。本明細書において第1の参照ラベルのみが使用されている場合には、その記述は、第2の参照ラベルとは関わりなく、同じ第1の参照ラベルを有する同様の構成要素のうちのいずれの構成要素にも適用可能である。
【0036】
本開示は一般に、発光ダイオード(LED)および/または半導体構成部品に関する。いくつかの例では、これに限らないが、本開示は、積み重ねられた構成で、μLEDの制御またはドライバ回路などの、関連するデジタルおよび/またはアナログ回路にマイクロ発光ダイオード(μLED)を統合するシステム、方法および物品を対象としている。デバイス、システム、方法、材料などを含む、さまざまな本発明の実施形態が、本明細書に記載されている。
【0037】
いくつかのデバイス、たとえば、(仮想現実、拡張現実、および複合現実を含む)人工現実デバイスでは、μLEDおよび導波管を使用して、人工現実画像をレンダリングしてもよい。μLEDは、1つまたは複数のデジタル/アナログダイの形のデジタルおよびアナログ回路と統合してもよく、小型ディスプレイパッケージ内でグラフィクスプロセッサなどの他の構成要素と統合してもよい。
【0038】
デジタル/アナログ回路とのμLEDの統合はしばしば、既存のCMOSデジタル/アナログ回路で予め形成されたウェハの表面へのμLEDの埋め込み、またはμLEDがディスプレイパッケージ内への回路の統合を容易にするために埋め込まれた後のウェハ内のスルーシリコンビア(TSV、またはビア)の形成などのウェハレベル製造動作を必要とする。しかし、これらの製造動作は、異なるウェハサイズの半導体製造ラインを利用してもよい。たとえば、CMOSデジタル/アナログ回路を製造するためのプロセスは、300mmウェハを使用してもよく、300mm製造ライン上で行われる。これに対して、μLEDアレイを形成するプロセスは、異なる製造ラインを使用して、100mmまたは200mmウェハ製造を使用してもよい。たとえば、緑色、青色および赤色μLED用のベースを形成する窒化ガリウム(GaN)および/またはヒ化ガリウム(GaAs)の下層エピタキシャルウェハは現在、しばしば、100mmまたは200mmの直径で生成され、100mmまたは200mm製造ラインを使用して処理される。さらに、ビアの形成のためのプロセスは普通、300mmウェハを使用し、300mm製造ライン上で行われる。
【0039】
ウェハ直径の不一致は、共通の半導体ウェハ内へのμLEDおよびデジタルおよびアナログ回路の統合のための制限および技術的課題を示す。たとえば、より小さい直径のμLEDウェハへの不一致のサイズのウェハ、たとえば300mmCMOSウェハのウェハ対ウェハ接合は、難しいまたは不可能である。このように、いくつかの技術では、デジタル/アナログ回路を備えた予め形成されたCMOS300mmウェハは「芯」があってもよい、たとえば、μLEDウェハの直径に一致する中心部分がCMOSウェハから切断され、より大きな直径の外側部分が廃棄される。これには、CMOSウェハからの大容積の廃棄物につながる。さらに、スルー基板ビアの形成などの下流側動作では、CMOS集積回路および埋め込みピクセルアレイ層を含むより小さいウェハは、300mmプロセスおよび製造ラインを使用したウェハのさらなる処理を可能にするために、有効300mm直径を有するアセンブリを形成するために、人工「ハンドル」ウェハを使用して収容することができる。これは、人工「ハンドル」ウェハを形成すること、およびCMOS集積回路および埋め込みピクセルアレイ層を含むより小さいウェハと「ハンドル」ウェハを組み立てることにより、増大する費用、複雑性および処理時間につながる。
【0040】
本開示の例示的技術は、ウェハ再構成プロセスを通してこれらの問題の少なくともいくつかに対処する。いくつかの例では、300mmCMOSウェハは、基板および無機半導体層を含む1つまたは複数のウェハから複数の個別のダイで再構成されてもよい。無機半導体層は、μLEDアレイが形成される材料を含んでもよい。再構成は、特定の直径、たとえば100mm、200mmなどを有するウェハからそれぞれ基板および対応する無機半導体層を含むダイを単体化することを含んでもよい。ダイはその後、異なる直径、たとえば300mmを有するCMOSウェハ上に装着させて、300mmプロセスおよび製造ラインを使用して、対応するCMOS集積回路と統合され、上に積み重ねられるμLEDアレイを形成するためにシームレス処理されてもよいウェハを形成することができる。
【0041】
他の例では、より小さな(たとえば、100mmまたは200mm)積み重ねられたμLEDおよび集積回路ウェハを単体化して、それぞれ積み重ねられたμLEDアレイおよび集積回路を含む複数のダイを形成してもよい。複数の積み重ねられたμLEDおよび集積回路ダイは、より大きい(たとえば、300mm)キャリアウェハに取り付け、その後、処理して、集積回路の基板内にスルー基板ビアを形成してもよい。これにより、300mmプロセスおよび製造ラインを使用して、スルー基板ビアを形成することを可能にしてもよい。
【0042】
本明細書に記載した例のいずれかでは、ウェハ再構成は、デジタルおよび/またはアナログ回路とμLEDを統合する費用、複雑性、および/または処理時間を減少させてもよい。加えて、再構成は、そうでなければ、たとえばより大きなCMOSデジタル/アナログ回路ウェハから捨てられる予め処理された材料を保存してもよい。さらに、再構成は、上に記載した収納プロセスの必要性をなくすことがある。
【0043】
本明細書に記述されているマイクロLEDは、人工現実システムなどのさまざまなテクノロジーとともに使用することが可能である。ヘッドマウントディスプレイ(HMD)またはヘッドアップディスプレイ(HUD)システムなどの人工現実システムは一般に、仮想環境内のオブジェクトを描写する人工画像を提示するように構成されているディスプレイを含む。そのディスプレイは、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、または複合現実(MR)アプリケーションにおけるのと同様に、仮想オブジェクトを提示すること、または現実のオブジェクトの画像を仮想オブジェクトと組み合わせることが可能である。たとえば、ARシステムにおいては、ユーザは、たとえば、透明なディスプレイグラスもしくはレンズ(しばしば光学シースルーと呼ばれる)を通じて見ること、またはカメラによって取り込まれた周囲環境の表示された画像(しばしばビデオシースルーと呼ばれる)を閲覧することによって、仮想オブジェクトの表示された画像(たとえば、コンピュータ生成画像(CGI))と、周囲環境との両方を閲覧することが可能である。いくつかのARシステムにおいては、LEDベースのディスプレイサブシステムを使用して人工画像がユーザに提示されることが可能である。
【0044】
本明細書において使用される際には、「発光ダイオード(LED)」という用語は、少なくともn型半導体層、p型半導体層、およびn型半導体層とp型半導体層との間における発光領域(すなわち、活性領域)を含む光源を指す。発光領域は、量子井戸などの1つまたは複数のヘテロ構造を形成する1つまたは複数の半導体層を含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、発光領域は、それぞれが複数の(たとえば、約2個から6個の)量子井戸を含む1つまたは複数の多重量子井戸(MQW)を形成する複数の半導体層を含むことが可能である。
【0045】
本明細書において使用される際には、「マイクロLED」または「μLED」という用語は、チップの直線寸法が、100μm未満、50μm未満、20μm未満、10μm未満、またはそれ未満など、約200μm未満であるチップを有するLEDを指す。たとえば、マイクロLEDの直線寸法は、6μm、5μm、4μm、2μm、またはそれ未満程度の小ささである場合がある。いくつかのマイクロLEDは、少数キャリアの拡散長に匹敵する直線寸法(たとえば、長さまたは直径)を有する場合がある。しかしながら、本明細書における開示は、マイクロLEDには限定されず、ミニLEDおよび大型LEDに適用されることも可能である。
【0046】
本明細書において使用される際には、「接合」という用語は、接着接合、金属対金属接合、金属酸化物接合、ウェハ対ウェハ接合、ダイ対ウェハ接合、ハイブリッド接合、はんだ付け、アンダーバンプメタライゼーション等など、2つ以上のデバイスおよび/またはウェハを物理的におよび/または電気的に接続するためのさまざまな方法を指すことが可能である。たとえば、接着接合は、硬化型接着剤(たとえば、エポキシ)を使用して、接着を通じて2つ以上のデバイスおよび/またはウェハを物理的に接合することが可能である。金属対金属接合は、たとえば、はんだ付け界面(たとえば、パッドもしくはボール)、導電性接着剤、または金属どうしの間における溶接継手を使用するワイヤ接合またはフリップチップ接合を含むことが可能である。金属酸化物接合は、それぞれの表面上に金属および酸化物のパターンを形成し、酸化物セクションどうしをともに接合し、次いで金属セクションどうしをともに接合して、導電性経路を作成することが可能である。ウェハ対ウェハ接合は、いかなる中間層も伴わずに2つのウェハ(たとえば、シリコンウェハまたはその他の半導体ウェハ)を接合することが可能であり、それらの2つのウェハの表面どうしの間における化学接合に基づく。ウェハ対ウェハ接合は、ウェハ洗浄およびその他の前処理、室温での位置合わせおよび前接合、ならびに約250℃以上などの高温でのアニーリングを含む場合がある。ダイ対ウェハ接合は、1つのウェハ上のバンプを使用して、事前に形成されたチップの機能をウェハのドライバと位置合わせすることが可能である。ハイブリッド接合は、たとえば、ウェハ洗浄、あるウェハの接点と別のウェハの接点との高精度の位置合わせ、室温でのウェハ内の誘電材料どうしの誘電接合、および、たとえば250~300℃以上での、アニーリングによる接点どうしの金属接合を含む場合がある。本明細書において使用される際には、「バンプ」という用語は、接合中に使用または形成される金属相互接続を総称的に指すことが可能である。
【0047】
以降の記述においては、説明の目的から、本開示の例の徹底的な理解を提供するために具体的な詳細が示されている。しかしながら、これらの具体的な詳細を伴わずにさまざまな例が実施されることが可能であるということは明らかであろう。たとえば、それらの例を不必要に詳細にわかりにくくしないために、デバイス、システム、構造、アセンブリ、方法、およびその他の構成要素が、ブロック図形式の構成要素として示される場合がある。その他の場合においては、それらの例をわかりにくくすることを回避するために、よく知られているデバイス、プロセス、システム、構造、および技術は、必要な詳細を伴わずに示されることがある。図および記述は、限定的であることを意図されているものではない。本開示において採用されている用語および表現は、限定のではなく、記述の用語として使用されており、そのような用語および表現の使用において、示され記述されている特徴またはそれらの部分のいかなる均等物も除外する意図はない。「例」という言葉は、本明細書においては、「例、実例、または例示としての役割を果たすこと」を意味するために使用されている。本明細書において「例」として記述されているいずれの実施形態または設計も、必ずしもその他の実施形態または設計よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。図1は、特定の実施形態によるニアアイディスプレイ120を含む人工現実システム環境100の例の簡略化されたブロック図である。図1において示されている人工現実システム環境100は、ニアアイディスプレイ120、任意選択の外部撮像デバイス150、および任意選択の入力/出力インターフェース140を含むことが可能であり、それらのそれぞれは、任意選択のコンソール110に結合されることが可能である。図1は、1つのニアアイディスプレイ120と、1つの外部撮像デバイス150と、1つの入力/出力インターフェース140とを含む人工現実システム環境100の例を示しているが、任意の数のこれらのコンポーネントが人工現実システム環境100に含まれることが可能であり、またはこれらのコンポーネントのうちのいずれかが省略されることが可能である。たとえば、コンソール110と通信状態にある1つまたは複数の外部撮像デバイス150によってモニタされる複数のニアアイディスプレイ120があることが可能である。いくつかの構成においては、人工現実システム環境100は、外部撮像デバイス150、任意選択の入力/出力インターフェース140、および任意選択のコンソール110を含まないことが可能である。代替構成においては、異なるコンポーネントまたは追加のコンポーネントが人工現実システム環境100に含まれることが可能である。
【0048】
ニアアイディスプレイ120は、コンテンツをユーザに提示するヘッドマウントディスプレイであることが可能である。ニアアイディスプレイ120によって提示されるコンテンツの例は、画像、ビデオ、オーディオ、またはそれらの任意の組合せのうちの1つまたは複数を含む。いくつかの実施形態においては、ニアアイディスプレイ120、コンソール110、または両方からオーディオ情報を受信し、そのオーディオ情報に基づいてオーディオデータを提示する外部デバイス(たとえば、スピーカーおよび/またはヘッドフォン)を介してオーディオが提示されることが可能である。ニアアイディスプレイ120は、1つまたは複数の剛体を含むことが可能であり、それらは、互いに堅固にまたは非堅固に結合されることが可能である。剛体どうしの間における堅固な結合は、結合されている剛体どうしを単一の剛体エンティティーとして機能させることが可能である。剛体どうしの間における非堅固な結合は、剛体どうしが互いに対して移動することを可能にすることができる。さまざまな実施形態においては、ニアアイディスプレイ120は、メガネを含む任意の適切なフォームファクタで実装されることが可能である。ニアアイディスプレイ120のいくつかの実施形態が、以降で図2および図3に関連してさらに記述されている。加えて、さまざまな実施形態においては、本明細書において記述されている機能性は、ニアアイディスプレイ120の外部の環境の画像と、人工現実コンテンツ(たとえば、コンピュータ生成画像)とを組み合わせるヘッドセットにおいて使用されることが可能である。したがって、ニアアイディスプレイ120は、生成されたコンテンツ(たとえば、画像、ビデオ、サウンドなど)を用いてニアアイディスプレイ120の外部の物理的な現実世界環境の画像を拡張して、拡張現実をユーザに提示することが可能である。
【0049】
さまざまな実施形態においては、ニアアイディスプレイ120は、ディスプレイエレクトロニクス122、ディスプレイオプティクス124、およびアイトラッキングユニット130のうちの1つまたは複数を含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、ニアアイディスプレイ120は、1つまたは複数のロケータ126、1つまたは複数の位置センサ128、および慣性測定ユニット(IMU)132を含むことも可能である。ニアアイディスプレイ120は、さまざまな実施形態においては、アイトラッキングユニット130、ロケータ126、位置センサ128、およびIMU 132のうちのいずれかを省略すること、または追加の要素を含むことが可能である。加えて、いくつかの実施形態においては、ニアアイディスプレイ120は、図1に関連して記述されているさまざまな要素の機能を組み合わせる要素を含むことが可能である。
【0050】
ディスプレイエレクトロニクス122は、たとえば、コンソール110から受信されたデータに従ってユーザに画像を表示すること、またはそれらの画像の表示を容易にすることが可能である。さまざまな実施形態においては、ディスプレイエレクトロニクス122は、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、無機発光ダイオード(ILED)ディスプレイ、マイクロ発光ダイオード(μLED)ディスプレイ、能動マトリックスOLEDディスプレイ(AMOLED)、透明OLEDディスプレイ(TOLED)、またはその他の何らかのディスプレイなど、1つまたは複数のディスプレイパネルを含むことが可能である。たとえば、ニアアイディスプレイ120の一実施態様においては、ディスプレイエレクトロニクス122は、フロントTOLEDパネル、リアディスプレイパネル、およびフロントディスプレイパネルとリアディスプレイパネルとの間における光学部品(たとえば、減衰器、ポラライザ、または回折フィルムもしくはスペクトルフィルム)を含むことが可能である。ディスプレイエレクトロニクス122は、赤、緑、青、白、または黄色などの主色の光を放出するためのピクセルを含むことが可能である。いくつかの実施態様においては、ディスプレイエレクトロニクス122は、画像の奥行きの主観的な知覚をもたらすために、2次元パネルどうしによって生成された立体感を通じて3次元(3D)画像を表示することが可能である。たとえば、ディスプレイエレクトロニクス122は、ユーザの左目および右目の前にそれぞれ配置されている左ディスプレイおよび右ディスプレイを含むことが可能である。左ディスプレイおよび右ディスプレイは、立体感(すなわち、画像を閲覧しているユーザによる画像の奥行きの知覚)をもたらすために、互いに対して水平にシフトされた画像のコピーどうしを提示することが可能である。
【0051】
特定の実施形態においては、ディスプレイオプティクス124は、画像コンテンツを光学的に(たとえば、光導波管およびカプラを使用して)表示するか、またはディスプレイエレクトロニクス122から受信された画像光を拡大し、その画像光に関連付けられている光学エラーを訂正し、訂正された画像光をニアアイディスプレイ120のユーザに提示することが可能である。さまざまな実施形態においては、ディスプレイオプティクス124は、たとえば、基板、光導波管、アパーチャ、フレネルレンズ、凸レンズ、凹レンズ、フィルタ、入力/出力カプラ、または、ディスプレイエレクトロニクス122から放出される画像光に影響を与えることが可能であるその他の任意の適切な光学要素など、1つまたは複数の光学要素を含むことが可能である。ディスプレイオプティクス124は、さまざまな光学要素の組合せ、ならびにその組合せにおける光学要素どうしの相対的な間隔および向きを保持するための機械的結合を含むことが可能である。ディスプレイオプティクス124内の1つまたは複数の光学要素は、反射防止コーティング、反射コーティング、フィルタリングコーティング、またはさまざまな光学コーティングの組合せなどの光学コーティングを有することが可能である。
【0052】
ディスプレイオプティクス124による画像光の拡大は、ディスプレイエレクトロニクス122が、より大きなディスプレイよりも物理的に小さいこと、軽量であること、およびより少ない電力を消費することを可能にすることができる。加えて、拡大は、表示されるコンテンツの視野を広げることが可能である。ディスプレイオプティクス124による画像光の拡大の量は、ディスプレイオプティクス124からの光学要素を調整すること、追加すること、または除去することによって変更されることが可能である。いくつかの実施形態においては、ディスプレイオプティクス124は、表示される画像を、ユーザの目からニアアイディスプレイ120よりもさらに遠く離れていることが可能である1つまたは複数の画像平面に投影することが可能である。
【0053】
ディスプレイオプティクス124は、2次元光学エラー、3次元光学エラー、またはそれらの任意の組合せなど、1つまたは複数のタイプの光学エラーを訂正するように設計されることも可能である。2次元エラーは、2次元で発生する光学収差を含む場合がある。2次元エラーの例示的なタイプは、たる形歪み、糸巻型歪み、縦色収差、および横色収差を含む場合がある。3次元エラーは、3次元で発生する光学エラーを含む場合がある。3次元エラーの例示的なタイプは、球面収差、コマ収差、像面湾曲、および非点収差を含む場合がある。
【0054】
ロケータ126どうしは、互いに対して、およびニアアイディスプレイ120上の基準点に対して、ニアアイディスプレイ120上の特定の位置に配置されたオブジェクトどうしであることが可能である。いくつかの実施態様においては、コンソール110は、外部撮像デバイス150によって取り込まれた画像内のロケータ126を識別して、人工現実ヘッドセットの位置、向き、または両方を特定することが可能である。ロケータ126は、LED、コーナーキューブリフレクタ、反射マーカ、ニアアイディスプレイ120が動作する環境と対照をなすタイプの光源、またはそれらの任意の組合せであることが可能である。ロケータ126がアクティブコンポーネント(たとえば、LEDまたはその他のタイプの発光デバイス)である実施形態においては、ロケータ126は、可視帯域(たとえば、約380nmから750nm)における、赤外線(IR)帯域(たとえば、約750nmから1mm)における、紫外線帯域(たとえば、約10nmから約380nm)における、電磁スペクトルの別の部分における、または電磁スペクトルの部分どうしの任意の組合せにおける光を放出することが可能である。
【0055】
外部撮像デバイス150は、1つもしくは複数のカメラ、1つもしくは複数のビデオカメラ、ロケータ126のうちの1つもしくは複数を含む画像を取り込むことが可能なその他の任意のデバイス、またはそれらの任意の組合せを含むことが可能である。加えて、外部撮像デバイス150は、(たとえば、信号対雑音比を高めるために)1つまたは複数のフィルタを含むことが可能である。外部撮像デバイス150は、外部撮像デバイス150の視野においてロケータ126から放出または反射された光を検知するように構成されることが可能である。ロケータ126が受動要素(たとえば、再帰反射器)を含む実施形態においては、外部撮像デバイス150は、外部撮像デバイス150内の光源に光を再帰反射することが可能であるロケータ126のうちのいくつかまたはすべてを照らす光源を含むことが可能である。低速較正データが、外部撮像デバイス150からコンソール110へ通信されることが可能であり、外部撮像デバイス150は、1つまたは複数の較正パラメータをコンソール110から受信して、1つまたは複数の撮像パラメータ(たとえば、焦点距離、ピント、フレームレート、センサ温度、シャッタースピード、アパーチャなど)を調整することが可能である。
【0056】
位置センサ128は、ニアアイディスプレイ120の動きに応答して1つまたは複数の測定信号を生成することが可能である。位置センサ128の例は、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、その他の動き検知もしくはエラー訂正センサ、またはそれらの任意の組合せを含むことが可能である。たとえば、いくつかの実施形態においては、位置センサ128は、並進運動(たとえば、前方/後方、上/下、または左/右)を測定するための複数の加速度計と、回転運動(たとえば、ピッチ、ヨー、またはロール)を測定するための複数のジャイロスコープとを含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、さまざまな位置センサは、互いに直交して配向されることが可能である。
【0057】
IMU132は、位置センサ128のうちの1つまたは複数から受信された測定信号に基づいて高速較正データを生成する電子デバイスであることが可能である。位置センサ128は、IMU132の外部、IMU132の内部、またはそれらの任意の組合せに配置されることが可能である。1つまたは複数の位置センサ128からの1つまたは複数の測定信号に基づいて、IMU132は、ニアアイディスプレイ120の初期位置に対するニアアイディスプレイ120の推定位置を示す高速較正データを生成することが可能である。たとえば、IMU132は、経時的に加速度計から受信された測定信号どうしを統合して速度ベクトルを推定し、その速度ベクトルを経時的に統合してニアアイディスプレイ120上の基準点の推定位置を特定することが可能である。あるいは、IMU132は、サンプリングされた測定信号をコンソール110に提供することが可能であり、コンソール110は、高速較正データを特定することが可能である。基準点は、一般には空間における点として定義されることが可能であるが、さまざまな実施形態においては、基準点は、ニアアイディスプレイ120内の点(たとえば、IMU132の中心)として定義されることも可能である。
【0058】
アイトラッキングユニット130は、1つまたは複数のアイトラッキングシステムを含むことが可能である。アイトラッキングとは、ニアアイディスプレイ120に対する、目の向きおよび場所を含む、目の位置を特定することを指すことが可能である。アイトラッキングシステムは、1つまたは複数の目を撮像するための撮像システムを含むことが可能であり、また任意選択で発光体を含むことが可能であり、その発光体は、目に向けられる光を生成することが可能であり、それにより、目によって反射された光が撮像システムによって取り込まれることが可能である。たとえば、アイトラッキングユニット130は、可視スペクトルまたは赤外線スペクトルにおける光を放出する非コヒーレントまたはコヒーレント光源(たとえば、レーザーダイオード)と、ユーザの目によって反射された光を取り込むカメラとを含むことが可能である。別の例として、アイトラッキングユニット130は、小型レーダユニットによって放出された反射電波を取り込むことが可能である。アイトラッキングユニット130は、目を傷つけることのない、または身体的不快感を引き起こすことのない周波数および強度で光を放出する低電力発光体を使用することが可能である。アイトラッキングユニット130は、アイトラッキングユニット130によって消費される全体的な電力を低減しながら(たとえば、アイトラッキングユニット130に含まれている発光体および撮像システムによって消費される電力を低減しながら)、アイトラッキングユニット130によって取り込まれた目の画像におけるコントラストを高めるようにアレンジされることが可能である。たとえば、いくつかの実施態様においては、アイトラッキングユニット130は、100ミリワット未満の電力を消費することが可能である。
【0059】
ニアアイディスプレイ120は、目の向きを使用して、たとえば、ユーザの瞳孔間距離(IPD)を特定すること、視線方向を特定すること、奥行き手がかりを導入すること(たとえば、ユーザの主視線の外側の画像をぼかすこと)、VRメディアにおけるユーザの対話についてのヒューリスティック(たとえば、露出されている刺激に応じた、いずれかの特定の被写体、オブジェクト、もしくはフレーム上で費やされた時間)を収集すること、ユーザの目のうちの少なくとも1つの向きに部分的に基づくその他のいくつかの機能、またはそれらの任意の組合せが可能である。向きは、ユーザの両方の目に関して特定されることが可能であるので、アイトラッキングユニット130は、どこをユーザが見ているかを特定することが可能であり得る。たとえば、ユーザの視線の方向を特定することは、ユーザの左目および右目の特定された向きに基づいて収束点を特定することを含むことが可能である。収束点は、ユーザの目の2つの中心窩軸が交差する点であることが可能である。ユーザの視線の方向は、収束点と、ユーザの両目の瞳孔どうしの間における中点とを通過する線の方向であることが可能である。
【0060】
入力/出力インターフェース140は、ユーザがアクション要求をコンソール110へ送信することを可能にするデバイスであることが可能である。アクション要求は、特定のアクションを実行するための要求であることが可能である。たとえば、アクション要求は、アプリケーションを開始することもしくは終了すること、またはアプリケーション内で特定のアクションを実行することであることが可能である。入力/出力インターフェース140は、1つまたは複数の入力デバイスを含むことが可能である。例示的な入力デバイスは、キーボード、マウス、ゲームコントローラ、グローブ、ボタン、タッチスクリーン、または、アクション要求を受信して、その受信されたアクション要求をコンソール110へ通信するためのその他の任意の適切なデバイスを含むことが可能である。入力/出力インターフェース140によって受信されたアクション要求は、コンソール110へ通信されることが可能であり、コンソール110は、要求されたアクションに対応するアクションを実行することが可能である。いくつかの実施形態においては、入力/出力インターフェース140は、コンソール110から受信された命令に従って触覚フィードバックをユーザに提供することが可能である。たとえば、入力/出力インターフェース140は、アクション要求が受信された場合に、または要求されているアクションをコンソール110が実行して入力/出力インターフェース140に命令を通信した場合に、触覚フィードバックを提供することが可能である。いくつかの実施形態においては、外部撮像デバイス150は、ユーザの動きを特定する目的で、コントローラ(たとえば、IR光源を含むことが可能である)またはユーザの手の場所または位置を追跡把握することなど、入力/出力インターフェース140を追跡把握するために使用されることが可能である。いくつかの実施形態においては、ニアアイディスプレイ120は、ユーザの動きを特定する目的で、コントローラまたはユーザの手の場所または位置を追跡把握することなど、入力/出力インターフェース140を追跡把握するための1つまたは複数の撮像デバイスを含むことが可能である。
【0061】
コンソール110は、外部撮像デバイス150、ニアアイディスプレイ120、および入力/出力インターフェース140のうちの1つまたは複数から受信された情報に従ってユーザに提示するためにニアアイディスプレイ120にコンテンツを提供することが可能である。図1において示されている例においては、コンソール110は、アプリケーションストア112、ヘッドセットトラッキングモジュール114、人工現実エンジン116、およびアイトラッキングモジュール118を含むことが可能である。コンソール110のいくつかの実施形態は、図1に関連して記述されているものとは異なるモジュールまたは追加のモジュールを含むことが可能である。以降でさらに記述されている機能は、ここで記述されているのとは異なる様式でコンソール110のコンポーネントどうしの間において分散されることが可能である。
【0062】
いくつかの実施形態においては、コンソール110は、プロセッサと、プロセッサによって実行可能な命令を格納している非一時的コンピュータ可読ストレージメディアとを含むことが可能である。プロセッサは、命令どうしを並行して実行する複数の処理ユニットを含むことが可能である。非一時的コンピュータ可読ストレージメディアは、ハードディスクドライブ、リムーバブルメモリ、またはソリッドステートドライブ(たとえば、フラッシュメモリまたはダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM))など、任意のメモリであることが可能である。さまざまな実施形態においては、図1に関連して記述されているコンソール110のモジュールは、プロセッサによって実行されたときに、以降でさらに記述されている機能をプロセッサに実行させる非一時的コンピュータ可読ストレージメディア内の命令としてエンコードされることが可能である。
【0063】
アプリケーションストア112は、コンソール110によって実行するための1つまたは複数のアプリケーションを格納することが可能である。アプリケーションは、プロセッサによって実行されたときに、ユーザに提示するためのコンテンツを生成する命令のグループを含むことが可能である。アプリケーションによって生成されるコンテンツは、ユーザの目の動きを介してユーザから受信された入力、または入力/出力インターフェース140から受信された入力に応答することが可能である。アプリケーションの例は、ゲーミングアプリケーション、会議アプリケーション、ビデオ再生アプリケーション、またはその他の適切なアプリケーションを含むことが可能である。
【0064】
ヘッドセットトラッキングモジュール114は、外部撮像デバイス150からの低速較正情報を使用してニアアイディスプレイ120の動きを追跡把握することが可能である。たとえば、ヘッドセットトラッキングモジュール114は、低速較正情報およびニアアイディスプレイ120のモデルから、観察されたロケータを使用してニアアイディスプレイ120の基準点の位置を特定することが可能である。ヘッドセットトラッキングモジュール114は、高速較正情報からの位置情報を使用してニアアイディスプレイ120の基準点の位置を特定することも可能である。加えて、いくつかの実施形態においては、ヘッドセットトラッキングモジュール114は、高速較正情報、低速較正情報、またはそれらの任意の組合せの部分を使用して、ニアアイディスプレイ120の今後の場所を予測することが可能である。ヘッドセットトラッキングモジュール114は、ニアアイディスプレイ120の推定されたまたは予測された今後の位置を人工現実エンジン116に提供することが可能である。
【0065】
人工現実エンジン116は、人工現実システム環境100内でアプリケーションを実行し、ニアアイディスプレイ120の位置情報、ニアアイディスプレイ120の加速度情報、ニアアイディスプレイ120の速度情報、ニアアイディスプレイ120の予測される今後の位置、またはそれらの任意の組合せをヘッドセットトラッキングモジュール114から受信することが可能である。人工現実エンジン116は、推定された目の位置および向きの情報をアイトラッキングモジュール118から受信することも可能である。受信された情報に基づいて、人工現実エンジン116は、ユーザに提示するためにニアアイディスプレイ120に提供するためのコンテンツを特定することが可能である。たとえば、受信された情報が、ユーザが左を見たということを示している場合には、人工現実エンジン116は、仮想環境におけるユーザの目の動きを反映するニアアイディスプレイ120のためのコンテンツを生成することが可能である。加えて、人工現実エンジン116は、入力/出力インターフェース140から受信されたアクション要求に応答して、コンソール110上で実行しているアプリケーション内でアクションを実行し、そのアクションが実行されたということを示すフィードバックをユーザに提供することが可能である。そのフィードバックは、ニアアイディスプレイ120を介した視覚フィードバックもしくは可聴フィードバック、または入力/出力インターフェース140を介した触覚フィードバックであることが可能である。
【0066】
アイトラッキングモジュール118は、アイトラッキングユニット130からアイトラッキングデータを受信し、そのアイトラッキングデータに基づいてユーザの目の位置を特定することが可能である。目の位置は、ニアアイディスプレイ120またはそのいずれかの要素に対する目の向き、場所、または両方を含むことが可能である。目の回転軸は、そのソケット内の目の場所に応じて変化するので、そのソケット内の目の場所を特定することは、アイトラッキングモジュール118が目の向きをより正確に特定することを可能にすることができる。
【0067】
いくつかの例では、人工現実システム100は、本明細書に記載したような1つまたは複数の再構成された半導体構成部品を含んでもよい、たとえば、ディスプレイエレクトロニクス122は、本明細書に記載したような1つまたは複数の再構成された半導体構成部品を含んでもよい。いくつかの例では、本明細書に記載したような1つまたは複数の再構成された半導体構成部品は、積み重ねた構成でディスプレイドライバ回路と統合してもよい、μLEDおよび/またはμLEDのアレイを備えてもよい。たとえば、μLEDアレイはディスプレイドライバ回路上に積み重ねてもよく、ディスプレイドライバ回路は、μLEDアレイを制御するためのデジタルおよびアナログ回路を含む集積回路を含んでもよい。これは、比較的小容積で、および/または効率的、費用効果のあるプロセスを使用して、μLEDおよびディスプレイドライバ回路の梱包を容易にしてもよい。積み重ねられたμLEDおよびディスプレイドライバ回路は、本明細書に記載した技術のいずれかを使用して形成してもよい。図2Aは、本明細書において開示されている例のうちのいくつかを実施するためのHMDデバイス200の形態のニアアイディスプレイの例の斜視図である。HMDデバイス200は、たとえば、VRシステム、ARシステム、MRシステム、またはそれらの任意の組合せの一部であることが可能である。HMDデバイス200は、本体220およびヘッドストラップ230を含むことが可能である。図2Aは、本体220の下側223、前側225、および左側227を斜視図において示している。ヘッドストラップ230は、調整可能なまたは延長可能な長さを有することが可能である。ユーザがHMDデバイス200をユーザの頭に取り付けることを可能にするために、HMDデバイス200の本体220とヘッドストラップ230との間には十分なスペースがあることが可能である。さまざまな実施形態においては、HMDデバイス200は、追加の、より少ない、または異なるコンポーネントを含むことが可能である。たとえば、いくつかの実施形態においては、HMDデバイス200は、ヘッドストラップ230ではなく、たとえば、以降の図2Bにおいて示されているようなメガネテンプルおよびテンプルチップを含むことが可能である。
【0068】
HMDデバイス200は、コンピュータによって生成された要素を伴う、物理的な現実世界環境の仮想のおよび/または拡張されたビューを含むメディアをユーザに提示することが可能である。HMDデバイス200によって提示されるメディアの例は、画像(たとえば、2次元(2D)もしくは3次元(3D)画像)、ビデオ(たとえば、2Dもしくは3Dビデオ)、オーディオ、またはそれらの任意の組合せを含むことが可能である。画像およびビデオは、HMDデバイス200の本体220に含まれている1つまたは複数のディスプレイアセンブリ(図2においては示されていない)によってユーザのそれぞれの目に提示されることが可能である。さまざまな実施形態においては、1つまたは複数のディスプレイアセンブリは、単一の電子ディスプレイパネルまたは複数の電子ディスプレイパネル(たとえば、ユーザのそれぞれの目に対して1つのディスプレイパネル)を含むことが可能である。電子ディスプレイパネルの例は、たとえば、LCD、OLEDディスプレイ、ILEDディスプレイ、μLEDディスプレイ、AMOLED、TOLED、その他の何らかのディスプレイ、またはそれらの任意の組合せを含むことが可能である。HMDデバイス200は、2つのアイボックス領域を含むことが可能である。
【0069】
いくつかの実施態様においては、HMDデバイス200は、奥行きセンサ、モーションセンサ、位置センサ、およびアイトラッキングセンサなど、さまざまなセンサ(図示せず)を含むことが可能である。これらのセンサのうちのいくつかは、感知のために、構造化された光パターンを使用することが可能である。いくつかの実施態様においては、HMDデバイス200は、コンソールと通信するための入力/出力インターフェースを含むことが可能である。いくつかの実施態様においては、HMDデバイス200は、仮想現実エンジン(図示せず)を含むことが可能であり、仮想現実エンジンは、HMDデバイス200内でアプリケーションを実行し、さまざまなセンサからHMDデバイス200の奥行き情報、位置情報、加速度情報、速度情報、予測される今後の位置、またはそれらの任意の組合せを受信することが可能である。いくつかの実施態様においては、仮想現実エンジンによって受信された情報は、1つまたは複数のディスプレイアセンブリへの信号(たとえば、表示命令)を生成するために使用されることが可能である。いくつかの実施態様においては、HMDデバイス200は、互いに対して、および基準点に対して、本体220上の固定された位置に配置されたロケータどうし(図示せず、ロケータ126どうしなど)を含むことが可能である。それらのロケータのそれぞれは、外部撮像デバイスによって検知可能である光を放出することが可能である。
【0070】
いくつかの例では、HMDデバイス200は、本明細書に記載したような1つまたは複数の再構成された半導体構成部品を含んでもよい。
【0071】
図2Bは、本明細書において開示されている例のうちのいくつかを実施するためのメガネの形態のニアアイディスプレイ300の例の斜視図である。ニアアイディスプレイ300は、図1のニアアイディスプレイ120の特定の実施態様であることが可能であり、仮想現実ディスプレイ、拡張現実ディスプレイ、および/または複合現実ディスプレイとして動作するように構成されることが可能である。ニアアイディスプレイ300は、フレーム305およびディスプレイ310を含むことが可能である。ディスプレイ310は、コンテンツをユーザに提示するように構成されることが可能である。いくつかの実施形態においては、ディスプレイ310は、ディスプレイエレクトロニクスおよび/またはディスプレイオプティクスを含むことが可能である。たとえば、図1のニアアイディスプレイ120に関して上述されているように、ディスプレイ310は、LCDディスプレイパネル、LEDディスプレイパネル、または光学ディスプレイパネル(たとえば、導波管ディスプレイアセンブリ)を含むことが可能である。
【0072】
ニアアイディスプレイ300はさらに、フレーム305上にまたはフレーム305内にさまざまなセンサ350a、350b、350c、350d、および350eを含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、センサ350a~350eは、1つまたは複数の奥行きセンサ、モーションセンサ、位置センサ、慣性センサ、または環境光センサを含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、センサ350a~350eは、別々の方向における別々の視野を表す画像データを生成するように構成されている1つまたは複数の画像センサを含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、センサ350a~350eは、ニアアイディスプレイ300の表示されるコンテンツを制御するための、もしくはそのコンテンツに影響を与えるための、および/またはニアアイディスプレイ300のユーザにインタラクティブなVR/AR/MR体験を提供するための入力デバイスとして使用されることが可能である。いくつかの実施形態においては、センサ350a~350eは、立体画像化のために使用されることも可能である。
【0073】
いくつかの実施形態においては、ニアアイディスプレイ300はさらに、光を物理的環境へと投射するための1つまたは複数の照明器330を含むことが可能である。投射される光は、さまざまな周波数帯域(たとえば、可視光、赤外線、紫外線など)に関連付けられることが可能であり、さまざまな目的を果たすことが可能である。たとえば、照明器330は、暗い環境に(または低強度の赤外線、紫外線などを伴う環境に)光を投射して、センサ350a~350eがその暗い環境内のさまざまなオブジェクトの画像を取り込むのを支援することが可能である。いくつかの実施形態においては、照明器330は、環境内のオブジェクト上に特定の光パターンを投射するために使用されることが可能である。いくつかの実施形態においては、照明器330は、図1に関連して上述されているロケータ126などのロケータとして使用されることが可能である。
【0074】
いくつかの実施形態においては、ニアアイディスプレイ300は、高解像度カメラ340を含むことも可能である。カメラ340は、視野内の物理的環境の画像を取り込むことが可能である。取り込まれた画像は、たとえば、仮想現実エンジン(たとえば、図1の人工現実エンジン116)によって処理されて、取り込まれた画像に仮想オブジェクトを付加すること、または取り込まれた画像内の物理オブジェクトを修正することが可能であり、処理された画像は、ARまたはMRアプリケーションのためにディスプレイ310によってユーザに表示されることが可能である。
【0075】
いくつかの例では、ニアアイディスプレイ300は、本明細書に記載したような1つまたは複数の再構成された半導体構成部品を含んでもよい。
【0076】
図3は、特定の実施形態による導波管ディスプレイを含む光学シースルー拡張現実システム400の例を示している。拡張現実システム400は、プロジェクタ410およびコンバイナ415を含むことが可能である。プロジェクタ410は、光源または画像ソース412およびプロジェクタオプティクス414を含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、光源または画像ソース412は、上述されている1つまたは複数のマイクロLEDデバイスを含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、画像ソース412は、LCDディスプレイパネルまたはLEDディスプレイパネルなど、仮想オブジェクトを表示する複数のピクセルを含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、画像ソース412は、コヒーレントなまたは部分的にコヒーレントな光を生成する光源を含むことが可能である。たとえば、画像ソース412は、レーザーダイオード、垂直キャビティ面発光レーザー、LED、および/または上述されているマイクロLEDを含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、画像ソース412は、原色(たとえば、赤、緑、または青)に対応する単色画像光をそれぞれが放出する複数の光源(たとえば、上述されているマイクロLEDのアレイ)を含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、画像ソース412は、マイクロLEDの3つの2次元アレイを含むことが可能であり、マイクロLEDのそれぞれの2次元アレイは、原色(たとえば、赤、緑、または青)の光を放出するように構成されているマイクロLEDを含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、画像ソース412は、空間光変調器などの光学パターン生成器を含むことが可能である。プロジェクタオプティクス414は、画像ソース412からの光を拡大すること、コリメートすること、スキャンすること、またはコンバイナ415へ投射することなど、画像ソース412からの光を調整することが可能である1つまたは複数の光学部品を含むことが可能である。1つまたは複数の光学部品は、たとえば、1つまたは複数のレンズ、液体レンズ、ミラー、アパーチャ、および/または格子を含むことが可能である。たとえば、いくつかの実施形態においては、画像ソース412は、マイクロLEDの1つまたは複数の1次元アレイまたは細長い2次元アレイを含むことが可能であり、プロジェクタオプティクス414は、マイクロLEDの1次元アレイまたは細長い2次元アレイをスキャンして画像フレームを生成するように構成されている1つまたは複数の1次元スキャナ(たとえば、マイクロミラーまたはプリズム)を含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、プロジェクタオプティクス414は、画像ソース412からの光のスキャニングを可能にする複数の電極を備えた液体レンズ(たとえば、液晶レンズ)を含むことが可能である。
【0077】
コンバイナ415は、プロジェクタ410からの光をコンバイナ415の基板420へと結合するための入力カプラ430を含むことが可能である。コンバイナ415は、第1の波長範囲における光の少なくとも50%を透過すること、および第2の波長範囲における光の少なくとも25%を反射することが可能である。たとえば、第1の波長範囲は、約400nmから約650nmまでの可視光であることが可能であり、第2の波長範囲は、たとえば、約800nmから約1000nmまでの赤外線帯域にあることが可能である。入力カプラ430は、体積ホログラフィック格子、回折光学要素(DOE)(たとえば、表面レリーフ格子)、基板420の傾斜面、または屈折カプラ(たとえば、くさびまたはプリズム)を含むことが可能である。たとえば、入力カプラ430は、反射体積Bragg格子または透過体積Bragg格子を含むことが可能である。入力カプラ430は、可視光に対して30%、50%、75%、90%、またはそれ以上の結合効率を有することが可能である。基板420へと結合された光は、たとえば、全反射(TIR)を通じて基板420内を伝搬することが可能である。基板420は、メガネのレンズの形態であることが可能である。基板420は、平面または曲面を有することが可能であり、ガラス、石英、プラスチック、ポリマー、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、水晶、またはセラミックなど、1つまたは複数のタイプの誘電材料を含むことが可能である。基板の厚さは、たとえば、約1mm未満から約10mm以上に及ぶことが可能である。基板420は、可視光に対して透明であることが可能である。
【0078】
基板420は、複数の出力カプラ440を含むことが可能であり、または複数の出力カプラ440に結合されることが可能であり、それらの出力カプラ440はそれぞれが、基板420によって導かれて基板420内を伝搬する光の少なくとも一部分を基板420から抽出して、抽出された光460をアイボックス495に向けるように構成されており、拡張現実システム400のユーザの目490は、拡張現実システム400が使用中である場合には、そのアイボックスに配置されることが可能である。複数の出力カプラ440は、アイボックス495のサイズを増大させるように射出瞳を複製することが可能であり、それによって、表示される画像は、より大きなエリアで可視である。入力カプラ430のように、出力カプラ440は、格子カプラ(たとえば、体積ホログラフィック格子または表面レリーフ格子)、その他の回折光学要素(DOE)、プリズムなどを含むことが可能である。たとえば、出力カプラ440は、反射体積Bragg格子または透過体積Bragg格子を含むことが可能である。出力カプラ440は、さまざまな場所においてさまざまな結合(たとえば、回折)効率を有することが可能である。基板420は、コンバイナ415の前の環境からの光450がほとんどまたはまったく損失なしに通過することを可能にすることもできる。出力カプラ440は、光450がほとんど損失なしに通過することを可能にすることもできる。たとえば、いくつかの実施態様においては、出力カプラ440は、光450に対して低い回折効率を有することが可能であり、それによって光450は、屈折するか、またはさもなければ、ほとんど損失なしに出力カプラ440を通過することが可能であり、ひいては、抽出された光460よりも高い強度を有することが可能である。いくつかの実施態様においては、出力カプラ440は、光450に対して高い回折効率を有することが可能であり、光450を特定の所望の方向(すなわち、回折角)においてほとんど損失なく回折することが可能である。結果として、ユーザは、コンバイナ415の前の環境と、プロジェクタ410によって投射された仮想オブジェクトの画像との組み合わされた画像を閲覧することが可能であり得る。
【0079】
いくつかの例では、拡張現実システム400は、本明細書に記載したような1つまたは複数の再構成された半導体構成部品を含んでもよい、たとえば、画像ソース412は、本明細書に記載したような1つまたは複数の再構成された半導体構成部品を含んでもよい。
【0080】
図4Aは、特定の実施形態による導波管ディスプレイ530を含むニアアイディスプレイ(NED)デバイス500の例を示している。NEDデバイス500は、ニアアイディスプレイ120、拡張現実システム400、または別のタイプのディスプレイデバイスの例であることが可能である。NEDデバイス500は、光源510、投射オプティクス520、および導波管ディスプレイ530を含むことが可能である。光源510は、赤色発光体512のパネル、緑色発光体514のパネル、および青色発光体516のパネルなど、別々の色の発光体の複数のパネルを含むことが可能である。赤色発光体512は、アレイへと編成されており、緑色発光体514は、アレイへと編成されており、青色発光体516は、アレイへと編成されている。光源510における発光体の寸法およびピッチは、小さくてもよい。たとえば、それぞれの発光体は、2μm未満(たとえば、約1.2μm)の直径を有することが可能であり、ピッチは、2μm未満(たとえば、約1.5μm)であることが可能である。したがって、それぞれの赤色発光体512、緑色発光体514、および青色発光体516における発光体の数は、960×720、1280×720、1440×1080、1920×1080、2160×1080、または2560×1080ピクセルなど、表示画像におけるピクセルの数以上であることが可能である。したがって、表示画像は、光源510によって同時に生成されることが可能である。スキャニング要素は、NEDデバイス500において使用されないことが可能である。
【0081】
導波管ディスプレイ530に到達する前に、光源510によって放出された光は、投射オプティクス520によって調整されることが可能であり、投射オプティクス520は、レンズアレイを含むことが可能である。投射オプティクス520は、光源510によって放出された光を導波管ディスプレイ530へコリメートすることまたは集めることが可能であり、導波管ディスプレイ530は、光源510によって放出された光を導波管ディスプレイ530へと結合するためのカプラ532を含むことが可能である。導波管ディスプレイ530へと結合された光は、たとえば、図3に関連して上述されているような全反射を通じて、導波管ディスプレイ530内を伝搬することが可能である。カプラ532は、導波管ディスプレイ530内を伝搬する光の部分を、導波管ディスプレイ530からユーザの目590へ向けて結合することも可能である。
【0082】
いくつかの例では、NEDデバイス500は、本明細書に記載したような1つまたは複数の再構成された半導体構成部品を含んでもよい、たとえば、光源510は、本明細書に記載したような1つまたは複数の再構成された半導体構成部品を含んでもよい。
【0083】
図4Bは、特定の実施形態による導波管ディスプレイ580を含むニアアイディスプレイ(NED)デバイス550の例を示している。いくつかの実施形態においては、NEDデバイス550は、スキャニングミラー570を使用して、光源540からの光を、ユーザの目590が位置していることが可能である鏡像力場へ投射することが可能である。NEDデバイス550は、ニアアイディスプレイ120、拡張現実システム400、または別のタイプのディスプレイデバイスの例であることが可能である。光源540は、赤色発光体542の複数の行、緑色発光体544の複数の行、および青色発光体546の複数の行など、別々の色の発光体の1つもしくは複数の行または1つもしくは複数の列を含むことが可能である。たとえば、赤色発光体542、緑色発光体544、および青色発光体546は、それぞれN個の行を含むことが可能であり、それぞれの行は、たとえば、2560個の発光体(ピクセル)を含む。赤色発光体542は、アレイへと編成されており、緑色発光体544は、アレイへと編成されており、青色発光体546は、アレイへと編成されている。いくつかの実施形態においては、光源540は、それぞれの色に関して単一の列の発光体を含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、光源540は、赤色、緑色、および青色のそれぞれに関して複数の列の発光体を含むことが可能であり、この場合、それぞれの列は、たとえば1080個の発光体を含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、光源540における発光体の寸法および/またはピッチは、比較的大きい(たとえば、約3~5μmである)ことが可能であり、ひいては光源540は、表示画像全体を同時に生成するための十分な発光体を含まない場合がある。たとえば、単一の色に関する発光体の数は、表示画像におけるピクセルの数(たとえば、2560×1080ピクセル)よりも少ない場合がある。光源540によって放出される光は、光のコリメートされたまたは発散するビームのセットであることが可能である。
【0084】
スキャニングミラー570に到達する前に、光源540によって放出された光は、コリメーティングレンズまたは自由形状光学要素560など、さまざまな光学デバイスによって調整されることが可能である。自由形状光学要素560は、たとえば、光源540によって放出された光の伝搬方向を、たとえば約90°以上変更することなど、光源540によって放出された光をスキャニングミラー570へ向けることが可能である多面プリズムまたは別の光折り畳み要素を含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、自由形状光学要素560は、光をスキャンするために回転可能であり得る。スキャニングミラー570および/または自由形状光学要素560は、光源540によって放出された光を反射して導波管ディスプレイ580へ投射することが可能であり、導波管ディスプレイ580は、光源540によって放出された光を導波管ディスプレイ580へと結合するためのカプラ582を含むことが可能である。導波管ディスプレイ580へと結合された光は、たとえば、図3に関連して上述されているような全反射を通じて、導波管ディスプレイ580内を伝搬することが可能である。カプラ582は、導波管ディスプレイ580内を伝搬する光の部分を導波管ディスプレイ580からユーザの目590へ向けて結合することも可能である。
【0085】
スキャニングミラー570は、微小電気機械システム(MEMS)ミラーまたはその他の任意の適切なミラーを含むことが可能である。スキャニングミラー570は、1次元または2次元でスキャンを行うために回転することが可能である。スキャニングミラー570が回転するにつれて、光源540によって放出された光は、導波管ディスプレイ580のさまざまなエリアに向けられることが可能であり、それによって、表示画像全体が、導波管ディスプレイ580上へ投射されて、それぞれのスキャニングサイクルにおいて導波管ディスプレイ580によってユーザの目590に向けられることが可能である。たとえば、光源540が、1つまたは複数の行または列におけるすべてのピクセルに関する発光体を含む実施形態においては、スキャニングミラー570は、画像をスキャンするために列方向または行方向(たとえば、x方向またはy方向)に回転されることが可能である。光源540が、1つまたは複数の行または列におけるすべてではないがいくつかのピクセルに関する発光体を含む実施形態においては、スキャニングミラー570は、行方向および列方向の両方(たとえば、x方向およびy方向の両方)に回転されて、(たとえば、ラスタタイプのスキャニングパターンを使用して)表示画像を投射することが可能である。
【0086】
NEDデバイス550は、事前に定義された表示期間で動作することが可能である。表示期間(たとえば、表示サイクル)は、画像全体がスキャンまたは投射される持続時間を指すことが可能である。たとえば、表示期間は、所望のフレームレートの逆数であることが可能である。スキャニングミラー570を含むNEDデバイス550においては、表示期間は、スキャニング期間またはスキャニングサイクルと呼ばれる場合もある。光源540による光生成は、スキャニングミラー570の回転と同期化されることが可能である。たとえば、それぞれのスキャニングサイクルは、複数のスキャニングステップを含むことが可能であり、この場合、光源540は、それぞれの各スキャニングステップにおいて別々の光パターンを生成することが可能である。
【0087】
それぞれのスキャニングサイクルにおいて、スキャニングミラー570が回転するにつれて、表示画像が導波管ディスプレイ580およびユーザの目590上へ投射されることが可能である。表示画像の所与のピクセル場所の実際の色値および光強度(たとえば、輝度)は、スキャニング期間中にピクセル場所を照らす3つの色(たとえば、赤、緑、および青)の光ビームの平均であることが可能である。スキャニング期間が完了した後に、スキャニングミラー570は、次の表示画像の最初の数行のための光を投射するために初期位置へ戻ることが可能であり、または逆の方向もしくはスキャンパターンに回転して、次の表示画像のための光を投射することが可能であり、この場合、駆動信号の新たなセットが光源540に供給されることが可能である。それぞれのスキャニングサイクルにおいてスキャニングミラー570が回転するので、同じプロセスが繰り返されることが可能である。したがって、別々のスキャニングサイクルにおいて別々の画像がユーザの目590へ投射されることが可能である。
【0088】
いくつかの例では、NEDデバイス550は、本明細書に記載したような1つまたは複数の再構成された半導体構成部品を含んでもよい、たとえば、光源540は、本明細書に記載したような1つまたは複数の再構成された半導体構成部品を含んでもよい。
【0089】
図5は、特定の実施形態によるニアアイディスプレイシステム600における画像ソースアセンブリ610の例を示している。画像ソースアセンブリ610は、たとえば、ユーザの目へ投射されることになる表示画像を生成することが可能であるディスプレイパネル640と、ディスプレイパネル640によって生成された表示画像を、図4図5Bに関連して上述されている導波管ディスプレイへ投射することが可能であるプロジェクタ650とを含むことが可能である。ディスプレイパネル640は、光源642と、光源642のためのドライバ回路644とを含むことが可能である。光源642は、たとえば、光源510または540を含むことが可能である。プロジェクタ650は、たとえば、上述されている自由形状光学要素560、スキャニングミラー570、および/または投射オプティクス520を含むことが可能である。ニアアイディスプレイシステム600は、光源642およびプロジェクタ650(たとえば、スキャニングミラー570)を同期的に制御するコントローラ620を含むことも可能である。画像ソースアセンブリ610は、画像光を生成して、導波管ディスプレイ530または580などの導波管ディスプレイ(図5においては示されていない)へ出力することが可能である。上述されているように、導波管ディスプレイは、1つまたは複数の入力結合要素において画像光を受け取ること、および受け取られた画像光を1つまたは複数の出力結合要素へ導くことが可能である。入力結合要素および出力結合要素は、たとえば、回折格子、ホログラフィック格子、プリズム、またはそれらの任意の組合せを含むことが可能である。入力結合要素は、導波管ディスプレイで全反射が発生するように選ばれることが可能である。出力結合要素は、導波管ディスプレイからの全反射された画像光の部分どうしを結合することが可能である。
【0090】
上述されているように、光源642は、アレイまたはマトリックスに配置された複数の発光体を含むことが可能である。それぞれの発光体は、赤色光、青色光、緑色光、赤外線等などの単色光を放出することが可能である。本開示においてはRGB色がしばしば論じられているが、本明細書において記述されている実施形態は、原色として赤、緑、および青を使用することに限定されない。その他の色がニアアイディスプレイシステム600の原色として使用されることも可能である。いくつかの実施形態においては、一実施形態によるディスプレイパネルは、3つよりも多い原色を使用することが可能である。光源642におけるそれぞれのピクセルは、赤色マイクロLED、緑色マイクロLED、および青色マイクロLEDを含む3つのサブピクセルを含むことが可能である。半導体LEDは一般に、半導体材料の複数の層内に活性発光層を含む。半導体材料の複数の層は、別々の化合物材料、または、別々のドーパントおよび/もしくは別々のドーピング密度を有する同じベース材料を含むことが可能である。たとえば、半導体材料の複数の層は、n型材料層と、ヘテロ構造(たとえば、1つまたは複数の量子井戸)を含むことが可能である活性領域と、p型材料層とを含むことが可能である。半導体材料の複数の層は、特定の向きを有している基板の表面上に成長させることが可能である。いくつかの実施形態においては、光抽出効率を高めるために、半導体材料の層のうちの少なくともいくつかを含むメサが形成されることが可能である。
【0091】
コントローラ620は、光源642および/またはプロジェクタ650のオペレーションなど、画像ソースアセンブリ610の画像レンダリングオペレーションを制御することが可能である。たとえば、コントローラ620は、画像ソースアセンブリ610が1つまたは複数の表示画像をレンダリングするための命令を特定することが可能である。それらの命令は、表示命令およびスキャニング命令を含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、表示命令は、画像ファイル(たとえば、ビットマップファイル)を含むことが可能である。表示命令は、たとえば、図1に関連して上述されているコンソール110などのコンソールから受信されることが可能である。スキャニング命令は、画像光を生成するために画像ソースアセンブリ610によって使用されることが可能である。スキャニング命令は、たとえば、画像光源のタイプ(たとえば、単色もしくは多色)、スキャニングレート、スキャニング装置の向き、1つもしくは複数の照明パラメータ、またはそれらの任意の組合せを指定することが可能である。コントローラ620は、本開示のその他の態様をわかりにくくしないためにここには示されていないハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアの組合せを含むことが可能である。
【0092】
いくつかの実施形態においては、コントローラ620は、ディスプレイデバイスのグラフィクスプロセッシングユニット(GPU)であることが可能である。その他の実施形態においては、コントローラ620は、その他の種類のプロセッサであることが可能である。コントローラ620によって実行されるオペレーションは、表示のためのコンテンツを取り込み、そのコンテンツを個別のセクションへと分割することを含むことが可能である。コントローラ620は、光源642の個々のソース要素に対応するアドレスおよび/または個々のソース要素に適用される電気的バイアスを含むスキャニング命令を光源642に提供することが可能である。コントローラ620は、最終的にユーザに表示される画像におけるピクセルの1つまたは複数の行に対応する発光体を使用して個別のセクションを順次提示するように光源642に指示することが可能である。コントローラ620は、光のさまざまな調整を実行するようにプロジェクタ650に指示することも可能である。たとえば、コントローラ620は、図4Bに関連して上述されている導波管ディスプレイ(たとえば、導波管ディスプレイ580)の結合要素のさまざまなエリアへの個別のセクションをスキャンするようにプロジェクタ650を制御することが可能である。したがって、導波管ディスプレイの射出瞳では、それぞれの個別の部分が、別々のそれぞれの場所において提示される。それぞれの個別のセクションは、別々のそれぞれの時点において提示されるが、それらの個別のセクションの提示およびスキャニングは、十分に高速に生じ、それによってユーザの目は、それらの別々のセクションを単一の画像または一連の画像へと統合することが可能である。
【0093】
画像プロセッサ630は、汎用プロセッサ、および/または、本明細書において記述されている機能を実行することに特化している1つもしくは複数の特定用途向け回路であることが可能である。一実施形態においては、汎用プロセッサがメモリに結合されて、本明細書において記述されている特定のプロセスをプロセッサに実行させるソフトウェア命令を実行することが可能である。別の実施形態においては、画像プロセッサ630は、特定の機能を実行することに特化している1つまたは複数の回路であることが可能である。図5における画像プロセッサ630は、コントローラ620およびドライバ回路644とは別個であるスタンドアロンのユニットとして示されているが、画像プロセッサ630は、その他の実施形態においてはコントローラ620またはドライバ回路644のサブユニットであることが可能である。言い換えれば、それらの実施形態においては、コントローラ620またはドライバ回路644は、画像プロセッサ630のさまざまな画像処理機能を実行することが可能である。画像プロセッサ630は、画像処理回路と呼ばれる場合もある。
【0094】
図5において示されている例においては、光源642は、コントローラ620または画像プロセッサ630から送信されたデータまたは命令(たとえば、表示およびスキャニング命令)に基づいて、ドライバ回路644によって駆動されることが可能である。一実施形態においては、ドライバ回路644は、回路パネルを含むことが可能であり、その回路パネルは、光源642のさまざまな発光体に接続し、それらの発光体を機械的に保持する。光源642は、1つまたは複数の照明パラメータに従って光を放出することが可能であり、それらの照明パラメータは、コントローラ620によって設定され、潜在的に画像プロセッサ630およびドライバ回路644によって調整される。照明パラメータは、光を生成するために光源642によって使用されることが可能である。照明パラメータは、たとえば、ソース波長、パルスレート、パルス振幅、ビームタイプ(連続もしくはパルス)、放出される光に影響を与えることが可能であるその他のパラメータ、またはそれらの任意の組合せを含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、光源642によって生成される光源光は、赤色光、緑色光、および青色光の複数のビーム、またはそれらの任意の組合せを含むことが可能である。
【0095】
プロジェクタ650は、光源642によって生成された画像光を集めること、組み合わせること、調整すること、またはスキャンすることなど、光学機能のセットを実行することが可能である。いくつかの実施形態においては、プロジェクタ650は、組合せアセンブリ、光調整アセンブリ、またはスキャニングミラーアセンブリを含むことが可能である。プロジェクタ650は、光源642からの光を光学的に調整して潜在的に向け直す1つまたは複数の光学部品を含むことが可能である。光の調整の一例は、拡大すること、コリメートすること、1つもしくは複数の光学エラー(たとえば、像面湾曲、色収差など)に関して訂正を行うこと、光のいくつかのその他の調整、またはそれらの任意の組合せなど、光を調整することを含むことが可能である。プロジェクタ650の光学部品は、たとえば、レンズ、ミラー、アパーチャ、格子、またはそれらの任意の組合せを含むことが可能である。
【0096】
プロジェクタ650は、画像光を、その1つまたは複数の反射部分および/または屈折部分を介して向け直すことが可能であり、それによって画像光は、導波管ディスプレイへ特定の向きで投射される。画像光が導波管ディスプレイへ向け直される場所は、1つまたは複数の反射部分および/または屈折部分の特定の向きに依存することが可能である。いくつかの実施形態においては、プロジェクタ650は、少なくとも2次元でスキャンする単一のスキャニングミラーを含む。その他の実施形態においては、プロジェクタ650は、互いに直交する方向にそれぞれがスキャンする複数のスキャニングミラーを含むことが可能である。プロジェクタ650は、ラスタスキャン(水平にまたは垂直に)、双共鳴スキャン、またはそれらの任意の組合せを実行することが可能である。いくつかの実施形態においては、プロジェクタ650は、特定の振動周波数で水平および/または垂直方向に沿って、制御された振動を実行して、2次元に沿ってスキャンし、ユーザの目に提示されるメディアの2次元投影画像を生成することが可能である。その他の実施形態においては、プロジェクタ650は、1つまたは複数のスキャニングミラーと同様のまたは同じ機能を果たすことが可能であるレンズまたはプリズムを含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、画像ソースアセンブリ610は、プロジェクタを含まないことが可能であり、この場合、光源642によって放出された光は、導波管ディスプレイ上に直接入射することが可能である。
【0097】
半導体LEDにおいては、光子は、普通、活性領域(たとえば、1つまたは複数の半導体層)内の電子および正孔の再結合を通じて、特定の内部量子効率において生成され、この場合、内部量子効率は、光子を放出する活性領域内の放射電子正孔再結合の割合である。生成される光は、次いで、特定の方向において、または特定の立体角内でLEDから抽出されることが可能である。LEDから抽出される放出される光子の数と、LEDを通過する電子の数との間における比は、外部量子効率と呼ばれ、外部量子効率は、どれぐらい効率よくLEDが、注入される電子をデバイスから抽出される光子に変換するかについて記述している。
【0098】
外部量子効率は、注入効率、内部量子効率、および抽出効率に比例する場合がある。注入効率は、活性領域へと注入される、デバイスを通過する電子の割合を指す。抽出効率は、デバイスから脱出する、活性領域内で生成される光子の割合である。LED、および特に、低減された物理的な寸法を伴うマイクロLEDに対して、内部および外部量子効率を改善すること、ならびに/または放出スペクトルを制御することは困難であることがある。いくつかの実施形態においては、光抽出効率を高めるために、半導体材料の層のうちの少なくともいくつかを含むメサが形成されることが可能である。
【0099】
いくつかの例では、ニアアイディスプレイシステム600は、本明細書に記載したような1つまたは複数の再構成された半導体構成部品を含んでもよい、たとえば、ディスプレイパネル640は、本明細書に記載したような1つまたは複数の再構成された半導体構成部品を含んでもよい。
【0100】
いくつかの例では、1つまたは複数の再構成された半導体構成部品は、μLEDおよび/またはμLEDアレイを含んでもよい。μLEDおよび/またはμLEDアレイは、ディスプレイドライバ回路上に積み重ねられた放出μLED素子を含んでもよく、本明細書に記載した技術のいずれかを使用して形成してもよい。
【0101】
いくつかの例では、μLEDアレイは、任意の適切なサブピクセル配置で配置された赤色、緑色および青色μLEDのアレイを備えてもよい。他の例では、μLEDアレイは、投射オプティクスおよび/または導波管を介した投影の前または後に組み合わせてもよい別個の赤色、緑色および青色μLEDアレイを含んでもよい。いくつかの例では、μLEDアレイは、図6図24を参照して以下にさらに記載するように、再構成技術および方法を介して形成してもよい。
【0102】
積み重ねられたμLEDおよびディスプレイドライバ回路は、上に記載したように、ウェハ再構成技術を使用して形成されてもよい。いくつかの例では、積み重ねられたμLEDおよびディスプレイドライバ回路は、μLED放出素子を形成する前に、ウェハ上にダイを再構成することによって形成されてもよい。たとえば、図6および図7は、ウェハを再構成する、たとえば、ディスプレイドライバ回路にμLEDダイを統合する例示的方法を示し、同時に記載される。図6は、本開示に記載された技術による、ウェハを再構成する例示的方法のフローチャートである。図7は、本開示に記載された技術による、図6の方法ステップを示す、半導体ウェハ708の略図である。
【0103】
図6の技術は、複数のダイ(672)を形成するためにウェハ700を単体化することを含む。ウェハ700は、基板704、および基板704上の無機半導体層702を含んでもよい。基板704は、基板704上の無機半導体層702の形成を支持および可能にするように構成された任意の適切な材料を含んでもよい。たとえば、基板704はシリコン、サファイアなどを含んでもよい。無機半導体層702は、エピタキシャルGaN層、エピタキシャルGaAs層、エピタキシャルInGaN、またはエピタキシャルInGaAs層などのエピタキシャル層であってもよい。無機半導体層702は、量子井戸、または多数の量子井戸を含み、たとえば、赤色、緑色、および/または青色などの所定のスペクトルを有する光子の生成のために半導体内にバンドギャップを形成してもよい。いくつかの例では、μLEDウェハ800は、75mm、100mm、150mm、200mm、または同様の直径ウェハであってもよい。
【0104】
ウェハ700を単体化することは、複数のダイにウェハ700を切断してもよい。複数のダイの各ダイは、基板704の対応する部分上の無機半導体層702の部分を含んでもよい。単体化中に、フレーム層706は、単体化後にウェハ700およびダイの支持のために使用してもよい。いくつかの例では、単体化されたダイは、約3mmx4mmの表面積、および約5μmの厚さを有する。他の例では、単体化されたダイは、任意の他の適切なサイズおよび暑さであってよい。
【0105】
ウェハ700が単体化されると(672)、個別のダイは、複数の集積回路(674)を含む半導体ウェハ708に接合させてもよい。複数のダイは、隣接するダイの間に空間を備えて半導体ウェハ708に接合させてもよい。特に、それぞれのダイの無機半導体層702の表面は、半導体ウェハ708に接合される。
【0106】
半導体ウェハ708は、集積回路、たとえば、複数の集積回路を含む。いくつかの例では、各集積回路は、無機半導体層702に形成されたμLEDアレイの通信および制御のためにデバイスドライバ集積回路(DDIC)を構成する。いくつかの例では、集積回路はデジタルおよびアナログ回路を含む。いくつかの例では、ウェハ708は、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)ウェハ、bi-CMOSウェハ、またはμLEDの通信および制御のためのデジタルおよび/またはアナログ回路を含む任意の他のアーキテクチャである。
【0107】
ダイは、無機半導体層702が(たとえば、半導体ウェハ708内の各集積回路用の)対応する集積回路に接合されるように、半導体ウェハ708に接合されてもよい。半導体ウェハ708の集積回路は、ダイより大きい表面積、たとえば、4mmx5mm面積を有してもよい。いくつかの例では、半導体ウェハ708の集積回路は、(たとえば、μLEDが無機半導体層702に形成されると)電気信号が集積回路と対応する無機半導体層702の間を通過することを可能にした、ダイが接合される半導体ウェハ808の表面上に1つまたは複数の電気接点を含む。
【0108】
いくつかの例では、半導体ウェハ708の表面およびダイの表面、たとえば、無機半導体層702の表面は、半導体ウェハ708にダイを接合する(664)前に化学的および/または機械的手段を使用して洗浄してもよい。ダイはその後、たとえば、さらなる下流側処理ステップでビアの形成によって、無機半導体層702と集積回路に埋め込まれるμLEDの間の電気接続を形成するように、集積回路に(たとえば、集積回路の電気接点に)実質的に整列させてもよい。いくつかの例では、無機半導体層702と半導体ウェハ708の間の接合は、(たとえば、アニーリングを介した)金属対金属接合、(たとえば、半導体ウェハ708および無機半導体層702上の表面酸化物層のアニーリングを介した)酸化物間接合などを含んでもよい。
【0109】
複数のダイが半導体ウェハ708に接合されると、CMOSウェハ708に接合されたダイの間の空間は充填材料710で充填されてもよく、得られた構造は平坦化される(676)。充填材料710は、有機材料または無機材料であってもよい。たとえば、充填材料710は、酸化物または誘電ポリマーであってもよい。充填材料は、ダイ間の容積内に堆積、回転、あるいは配置してもよい。基板704と充填材料710の組合せは、基板704の表面および充填材料710が表面712で実質的に平面であるように、その後、研ぎ、研磨、化学機械研磨などを使用して平坦化してもよい。
【0110】
表面712はその後、充填材料710を薄肉化し、基板704を実質的に除去するように加工(678)してもよい。たとえば、表面712は、研ぎ、研磨、化学機械研磨などを使用して薄肉化されてもよい。表面712は、無機半導体層702の表面が露出されるように薄肉化されてもよい。
【0111】
無機半導体層702の表面が露出されると、μLEDは、無機半導体層702内に埋め込まれる(たとえば、パターン化される)(680)。μLEDの埋め込みは、リソグラフィ、または任意の適切な方法を介して行ってもよく、図7で下流側ピクセル処理714と呼ばれる。埋め込むこと(680)は、各ダイ上のμLEDのアレイにつながる。このように、図6および図7の技術は、デバイスドライバ回路などの下層集積回路上に積み重ねられ、統合されたμLEDにつながってもよい。これは、放出μLED素子および対応デバイスドライバ回路の空間効率包装を可能にし、HMDなどの厳しいサイズ要件を有する応用例に有益であってもよい。
【0112】
他の例では、ウェハを再構成するために半導体ウェハに個別のダイを直接接合するよりも、複数のダイは最初に、キャリアウェハに取り付けられ、その後、半導体ウェハに接合されてもよい。図8および図9は、ウェハを再構成する、たとえば、集積回路とμLEDダイを統合するための例示的技術を示し、同時に記載される。図8は、本開示に記載した技術により、ウェハを再構成する例示的方法のフローチャートである。図9は、本開示に記載された技術により、図8の方法ステップを示す略図である。
【0113】
最初に、ウェハ700は複数のダイに単体化されてもよい(802)。ウェハ700、基板704、無機半導体層702、および単体化ステップ(802)は、図7に図示した対応する構造および図6に図示した対応するステップと同様、または実質的に同じであってもよい。
【0114】
ウェハ700が複数のダイに単体化されると(802)、多数のダイは、キャリアウェハまたはダミーウェハ902に接合されてもよい(804)。特に、各ダイの基板704はキャリアウェハ902に接合される。キャリアウェハ902は、シリコンウェハ、またはダイの接合および後の処理ステップでのその後の薄肉化および除去のための任意の適切な材料であってもよい。いくつかの例では、ダイは、各無機半導体層702が半導体ウェハ708内で対応する集積回路と実質的に整列されるように、半導体ウェハ708に含まれる複数の集積回路の位置に対応する位置でキャリアウェハ902に位置決めおよび接合される。いくつかの例では、キャリアウェハ902は、約300mmなどの、半導体ウェハ708と実質的に同じ直径を画定する。
【0115】
いくつかの例では、キャリアウェハ902にダイを接合する(804)前に、基板704の表面およびキャリアウェハ902を洗浄してもよい。いくつかの例では、基板704とキャリアウェハ902の間の接合は、(たとえば、アニーリングを使用した)金属対金属接合、(たとえば、アニーリングを使用した)酸化物間接合、または両方であってもよい。
【0116】
隣接するダイ間の空間はその後、充填してもよく、充填材料710および無機半導体層702は平坦化される(806)。充填材料710は、たとえば、酸化物またはポリマーを含んでもよい。平坦化は、研ぎ、研磨、化学機械研磨などを使用して達成されてもよい。充填材料710は、その後の処理中にダイに対する機械的支持を提供してもよい。
【0117】
充填材料710および無機半導体層702が平坦化されると(806)、無機半導体層702を半導体ウェハ708に接合させてもよい(808)。いくつかの例では、ウェハ対ウェハ接合技術を使用してもよく、表面の洗浄は図6および図7の技術ほど重要ではない可能性がある。接合は、金属対金属接合、酸化物間接合などを使用してもよい。図6および図7を参照して上に記載するように、それぞれの無機半導体層702は、半導体ウェハ708の各対応する集積回路に接合してもよい。
【0118】
キャリアウェハ902、基板704、および充填材料710の一部はその後、薄肉化および除去されてもよい(810)。このステップは、図6のステップ(678)と同様、または実質的に同じであってもよい。
【0119】
無機半導体層702の表面が露出されると、μLEDは、無機半導体層702内に埋め込まれる(たとえば、パターン化される)(812)。μLEDの埋め込みは、リソグラフィ、または任意の適切な方法を介して行ってもよく、図9で下流側ピクセル処理714と呼ばれる。埋め込むこと(812)は、各ダイ上のμLEDのアレイにつながる。このように、図8および図9の技術は、デバイスドライバ回路などの下層集積回路上に積み重ねられ、統合されたμLEDにつながってもよい。これは、放出μLED素子および対応するデバイスドライバ回路の空間効率包装を可能にし、HMDなどの厳しいサイズ要件を有する応用例に有益であってもよい。加えて、図6および図7の技術と比べて、半導体ウェハ708への無機半導体層702の接合を単純化してもよく、より少ない洗浄および準備を使用してもよい。
【0120】
いくつかの例では、無機半導体層702を半導体ウェハ708に接合した後に無機半導体層702内にμLEDを埋め込むことよりも、無機半導体層702を半導体ウェハ708に接合する前にμLEDを無機半導体層702に埋め込んでもよい。図10および図11は、ウェハを再構成する、たとえば、μLEDダイを集積回路と統合するための例示的方法を示し、同時に記載される。図10は、本開示に記載された技術により、ウェハを再構成するための例示的技術のフローチャートである。図11は、本開示に記載された技術による、図10の方法ステップを示す略図である。
【0121】
図10および図11の技術のステップは、図8および図9の技術のステップと実質的に同じであるが、異なる順序である。図10および図11の技術では、ウェハ700は単体化されて、複数のダイを形成する(1002)。多数のダイがキャリアウェハに接合される(1004)。充填材料710はその後、ダイ周りで充填され、ダイおよび充填材料710は平坦化される(1006)。
【0122】
これらのステップが完了すると、μLEDは無機半導体層702に埋め込まれる(1008)。半導体ウェハ708に接合される無機半導体層702の表面がμLEDの埋め込み中に露出されると、処理は逆の順序で行われる、すなわち、半導体ウェハ708に隣接する構造(たとえば、導電性ビア)が最初に形成される。μLEDが無機半導体層702に埋め込まれ(1008)、たとえば、μLED埋め込み無機半導体層1102を形成した後に、μLED埋め込み無機半導体層1102は半導体ウェハ708に接合される(1010)。最後に、キャリアウェハ902、基板704、および充填材料710の一部を薄肉化して、μLED埋め込み無機半導体層1102の表面を露出させてもよい(1012)。
【0123】
図12は、本開示に記載された技術による、図6図11の例示的方法のいずれかによるウェハ再構成後の集積回路上のμLEDアレイを含む積み重ねられたダイの略図である。図6図11の技術のいずれかでは、μLEDが無機半導体層702に埋め込まれると、集積μLEDアレイを含む半導体ウェハ708は単体化されて、デバイスドライバ回路などの集積回路上に、μLEDアレイ、たとえばμLED埋め込み無機半導体層1102を含む積み重ねられたダイ1110を形成してもよい。図示した例では、ステップ(680)または(812)でのμLED埋め込み、またはステップ(1012)でのキャリアウェハおよびダイ基板の薄肉化および除去の後に、図6図11のウェハ再構成技術のいずれかは、μLEDアレイを含む積み重ねられたダイ1110の形成につながってもよい。
【0124】
図示した例では、積み重ねられたダイ1110はそれぞれ、集積回路、たとえば、少なくとも1つの集積回路、μLED埋め込み無機半導体層1102および充填材料710を含んでもよい半導体ウェハ708を含む。いくつかの例では、無機半導体層702(μLED埋め込み前)および/またはμLED埋め込み無機半導体層1102は、積み重ねられたダイ1110を形成するために単体化前に半導体ウェハ708に接合されるので、半導体層1102は、μLED埋め込み無機半導体層1102を越えて、たとえば、図示するようなx-y方向に延びる。たとえば、半導体ウェハ708の表面1140は、μLED埋め込み無機半導体層1102の縁部1142を越えて、図示する例ではまた、μLED埋め込み無機半導体層1102の縁部1144を越えて、たとえば、x方向に延びる。いくつかの例では、半導体ウェハ708の表面1140は、y方向にもμLED埋め込み無機半導体層1102の縁部を越えて、たとえば、正のy方向にμLED埋め込み無機半導体層1102の第1の縁部(図示せず)を越えて、および負のy方向にμLED埋め込み無機半導体層1102を越えて延びてもよい。いくつかの例では、μLED埋め込み無機半導体層1102の縁部1142、1144と、x-z平面のμLED埋め込み無機半導体層1102の他の縁部(図12の断面図には図示せず)は、半導体ウェハ708の表面1140と実質的に垂直であってもよい。
【0125】
いくつかの例では、充填材料710は、μLED埋め込み無機半導体層1102の厚さまで延び、表面1140の幅まで縁部1142、1144(およびx-z平面の他の縁部)から延びる表面1140上の容積(たとえば、表面1140から正のz方向)を充填してもよい。すなわち、積み重ねられたダイ1110はそれぞれ、半導体ウェハ708の表面1140上に配置され、縁部1142、1144のうちの少なくとも1つ、またはx-z平面のμLED埋め込み無機半導体層1102の他の縁部に接触し、これらを越えて延びる充填材料710を含んでもよい。いくつかの例では、充填材料710は、μLED埋め込み無機半導体層1102の上部(たとえば、正のz方向)表面と実質的に同一平面であってもよい。すなわち、充填材料710の表面1148は、μLED埋め込み無機半導体層1102の主表面1146と実質的に同一平面であってもよい。いくつかの例では、μLED埋め込み無機半導体層1102の縁部1142、1144と、x-z平面のμLED埋め込み無機半導体層1102の他の縁部(図12の断面図には図示せず)は、μLED埋め込み無機半導体層1102の主表面1144、および充填材料710の表面1148と実質的に垂直であってもよい。
【0126】
いくつかの例では、μLEDアレイを形成する前にウェハを再構成するよりむしろ、ウェハは半導体ウェハ上にμLEDアレイを形成した後に再構成されてもよい。図13および図14は、ウェハを再構成する、たとえばμLEDダイをデジタル/アナログ回路と統合する例示的方法を示し、同時に記載される。図13は、本開示に記載された技術による、ウェハを再構成するための例示的方法1200のフローチャートである。図14は、本開示に記載された技術による、図13の処理ステップ全体を通したウェハ1302の略図である。
【0127】
図13および図14の技術は、複数の集積回路および複数のμLEDアレイを含むウェハ1302を複数のダイ(1202)内に単体化することを含む。単体化プロセス中、ウェハ1302および単体化されたダイは、フレーム層706によって支持されてもよい。集積回路は、半導体ウェハ1303の一部であってもよい。半導体ウェハ1303は、図7を参照して上に記載した半導体ウェハ708と同様、または実質的に同じであってもよい。複数のμLEDアレイは、埋め込みピクセルアレイ層1304の一部であってもよい。埋め込みピクセルアレイ層1304は、GaN、GaAs、InGaN、InGaAsなどの無機半導体層を含んでもよい。各単体化されたダイは、集積回路、および集積回路上に積み重ねられ、統合されたμLEDアレイを含む。上に記載した集積回路と同様に、集積回路は、μLEDアレイ用のデバイスドライバ回路などのアナログおよび/またはデジタル回路を含んでもよい。いくつかの例では、μLEDアレイは対応する集積回路上にあってもよい。いくつかの例では、各単体化されたダイは、集積回路と統合され、1つまたは複数のTSVに電気接続されるように構成されてもよい1つまたは複数のI/Oコンタクトを含む。
【0128】
ウェハ1302は、ウェハ1302が300mm処理機器を使用して処理することができないように、300mmより小さい直径を画定してもよい。たとえば、ウェハ1302は、75mm、100mm、150mm、200mm、または同様の直径ウェハであってもよい。いくつかの例では、ウェハ1302は、より大きい半導体層の外側環を除去するために、より大きい半導体ウェハをコアリングすることによって形成されてもよい。いくつかの例では、埋め込みピクセルアレイ層1304は約5μmの公称厚さを有してもよく、半導体ウェハ1303は約780μmの公称厚さを有してもよい。いくつかの例では、半導体ウェハ1303は、ウェハ1302の単体化前に薄肉化されてもよい。たとえば、半導体ウェハ1303は、機械研ぎ、機械研磨、化学機械研磨などを使用して薄肉化されてもよい。いくつかの例では、半導体ウェハ1303は、その公称厚さ、たとえば780μmから約500μmの公称厚さまで薄肉化されてもよい。いくつかの例では、半導体ウェハ1303の薄肉化は、ウェハ再構成方法1200中に弓形を少なくしてもよい。
【0129】
多数の単体化されたダイは、キャリアウェハ1306に取り付けられてもよい(1204)。図示した例では、μLEDアレイは、たとえば、一時的接着剤1308を介してキャリアウェハ1306に取り付けられている。いくつかの例では、キャリアウェハ1306は、半導体処理技術に適合するような寸法であってもよい。たとえば、キャリアウェハ1306は300mmの直径を有してもよい。図6図11の半導体ウェハ708に関して上に記載したように、半導体1303は同様に、アナログおよび/またはデジタル回路などの複数の集積回路を同様に含んでもよい。いくつかの例では、キャリアウェハ1306はシリコンであってもよく、いくつかの例では、キャリアウェハ1306はガラスであってもよい。
【0130】
いくつかの例では、個別の単体化されたダイ1305は、単体化後に、たとえば、キャリアウェハ1306への取付後に薄肉化されてもよい。たとえば、半導体ウェハ1303が単体化、およびキャリアウェハ1306への単体化されたダイ1305の取付前に薄肉化されなかった場合、個別のダイ1305の半導体ウェハ材料は、上に記載したのと同様に、機械研ぎもしくは研磨、または化学機械研磨を介して、その公称厚さ、たとえば780μmから約500μmの公称厚さまで薄肉化されてもよい。いくつかの例では、個別のダイの半導体ウェハ材料の薄肉化は、ウェハ再構成方法1200中に弓形を少なくしてもよい。
【0131】
多数の単体化されたダイがキャリアウェハ1306に取り付けられると、充填材料1310は、隣接する単体化されたダイ間の容積を充填材料1310で充填するように、単体化されたダイ周りに堆積させてもよい(1206)。充填材料1310は、酸化物、ポリマーなどであってもよい。いくつかの例では、充填材料1310は、ダイを越えて延びる厚さを有してもよく、ダイを包んでもよい。
【0132】
充填材料1310および半導体ウェハ1303はその後、薄肉化および平坦化されてもよい(1208)。薄肉化および平坦化は、機械研ぎ、機械研磨、化学機械研磨などを含んでもよい。充填材料1310および半導体ダイ1305は、所定の厚さに薄肉化されてもよい(1208)。充填材料1310および半導体ダイ1305は、機械研ぎ、機械研磨、化学機械研磨などを使用して薄肉化されてもよい。所定の厚さは、たとえば、約150マイクロメートルであってもよい。半導体ダイ1305の表面は、薄肉化後に露出されてもよい。
【0133】
スルー基板ビア1314はその後、複数の半導体ダイ1305それぞれに形成されてもよい(1210)。たとえば、スルー基板ビア1314は、スルーシリコンビアを形成するための半導体処理技術を介して形成されてもよい。いくつかの例では、スルー基板ビアは、集積回路、および/またはμLEDアレイ、および/または個別のμLEDにI/O接続点を提供し、1つまたは複数のI/Oコンタクトに接続されてもよい。加えて、方法1200は、方法1600および図18および図19に関して以下にさらに図示および記載するように、TSV形成中に露出されたダイ表面およびウェハの側壁上に薄い保護層をコーティングすることを含んでもよい。
【0134】
図15および図16は、ウェハを再構成する、たとえば、μLEDダイをデジタル/アナログ回路と統合する別の例示的方法1400を図示し、同時に記載される。図15は、本開示に記載された技術により、ウェハを再構成するための例示的方法1400のフローチャートである。図16は、本開示に記載した技術による、図15の処理ステップ全体を通してウェハ1502の略図である。
【0135】
図15および図16の技術は、複数の集積回路および複数のμLEDアレイを含むウェハ1502を複数の単体化されたダイ1505に単体化することを含む(1402)。単体化プロセス中、ウェハ1502および単体化されたダイ1505は、フレーム層706によって支持されてもよい。集積回路は、半導体ウェハ1503の一部であってもよい。半導体ウェハ1503は、図7を参照して上に記載した半導体ウェハ708と同様、または実質的に同じであってもよい。複数のμLEDアレイは、埋め込みピクセルアレイ層1504の一部であってもよい。埋め込みピクセルアレイ層1504は、GaN、GaAs、InGaN、InGaAsなどの無機半導体層を含んでもよい。各単体化されたダイ1505は、集積回路、および集積回路上に積み重ねられ、統合されたμLEDアレイを含む。上に記載した集積回路と同様に、集積回路は、μLEDアレイ用のデバイスドライバ回路などのアナログおよび/またはデジタル回路を含んでもよい。いくつかの例では、μLEDアレイは対応する集積回路上にあってもよい。いくつかの例では、各単体化されたダイは、集積回路と統合され、1つまたは複数のTSVに電気接続されるように構成されてもよい1つまたは複数のI/Oコンタクトを含む。
【0136】
ウェハ1502は、ウェハ1502が300mm処理機器を使用して処理することができないように、300mmより小さい直径を画定してもよい。たとえば、ウェハ1502は、75mm、100mm、150mm、200mm、または同様の直径ウェハであってもよい。いくつかの例では、ウェハ1502は、より大きい半導体ウェハの外側環を除去するために、より大きい半導体ウェハをコアリングすることによって形成されてもよい。いくつかの例では、埋め込みピクセルアレイ層1504は約5μmの公称厚さを有してもよく、半導体ウェハ1503は約780μmの公称厚さを有してもよい。いくつかの例では、半導体ウェハ1503は、ウェハ1502の単体化前に薄肉化されてもよい。たとえば、半導体ウェハ1503は、機械研ぎ、機械研磨、化学機械研磨などを使用して薄肉化されてもよい。いくつかの例では、半導体ウェハ1503は、その公称厚さ、たとえば780μmから約500μmの公称厚さまで薄肉化されてもよい。いくつかの例では、半導体ウェハ1503の薄肉化は、ウェハ再構成方法1400中に弓形を少なくしてもよい。
【0137】
多数の単体化されたダイ1505は、中間キャリア1507に取り付けられてもよい(1404)。図示した例では、埋め込みピクセルアレイ層1504は、たとえば、接着剤1509を介して中間キャリア1507に取り付けられている。いくつかの例では、中間キャリア1507は、半導体処理技術に適合するような寸法であってもよい、たとえば、中間キャリア1507は300mmの直径を有してもよい。いくつかの例では、中間キャリア1507はシリコンであってもよく、他の例では、中間キャリアは、シリコンと比べて、より硬く、大きな安定性、たとえば、寸法および/または温度安定性を有する材料であってもよい。たとえば、中間キャリア1507は銅などの金属であってもよい。
【0138】
いくつかの例では、接着剤1509は、比較的薄い層の接着剤、たとえば、約200μm未満、または約150μm未満、または約100μm未満、または約50μm未満であってもよい。いくつかの例では、接着剤1509は、ダイ配置および処理中、たとえば、中間キャリア1507への単体化されたダイ1505の取付中、および/または充填および平坦化中に、単体化されたダイ1505の傾斜および/またはシフトなどの変形の減少を示すように構成されている(1406)。たとえば、接着剤1509は、たとえば、比較的柔らかい接着剤1509に対して、10μm未満の厚さを有してもよい。他の例では、接着剤1509は、たとえば比較的剛性のある接着剤1509に対して、最大50μmの厚さを有してもよい。いくつかの例では、接着剤1509は、販売名称3M(商標)液体UV硬化性接着剤、たとえば3MウェハサポートシステムLCシリーズ接着剤で市販されるアクリル系接着剤などのアクリル系接着剤であってもよい。いくつかの例では、接着剤1509は、Sekisui SELFA HSテープおよび/またはSekisui SELFA SEテープなどであってもよい。さらに他の例では、接着剤1509は、Loctite(登録商標)Ablestik ATBシリーズ接着フィルム、またはBrewer Science BrewerBOND(登録商標)シリーズ接着剤であってもよい。
【0139】
いくつかの例では、複数のダイは、隣接したダイ間の空間を備えて中間ウェハ1507に接合させることができる。いくつかの例では、埋め込みピクセルアレイ層1504は、裏向き展開プロセスを介して中間ウェハ1507に取り付けられてもよい。
【0140】
いくつかの例では、個別の単体化されたダイ1505は、単体化後、たとえば、中間ウェハ1507への取付後に薄肉化されてもよい。たとえば、半導体ウェハ1503が単体化、および中間ウェハ1507への単体化されたダイ1505の取付前に薄肉化されなかった場合、個別のダイ1505の半導体ウェハ材料は、上に記載したのと同様に、機械研ぎもしくは研磨、または化学機械研磨を介して、その公称厚さ、たとえば780μmから、約500μmの公称厚さまで薄肉化されてもよい。いくつかの例では、個別のダイの半導体ウェハ材料の薄肉化は、ウェハ再構成方法1400のその後のステップ中に弓形を少なくしてもよい。
【0141】
多数の単体化されたダイ1505が中間ウェハ1507に取り付けられると、充填材料1511は、隣接する単体化されたダイ1505間の容積を充填材料1511で充填するように、単体化されたダイ1505周りに堆積させてもよい(1406)。充填材料1511は、ポリマーなどであってもよい。いくつかの例では、充填材料1511は、ダイを越えて延びる厚さを有してもよく、ダイを包んでもよい。いくつかの例では、充填材料1511は金型プロセスを介して堆積させてもよく、型材であってもよい。たとえば、充填材料1511は、たとえば、ノズルおよび/または液体分配針を介して分配させてもよい。
【0142】
いくつかの例では、充填材料1511は、たとえば、TSV形成のためのキャリアウェハへの単体化されたダイ1505のその後の一時的接着中に、単体化されたダイ1505の傾斜およびシフトを減少させるように構成されてもよい。充填材料1511は、上に記載したように、たとえば、機械研ぎおよび/または研磨、または化学機械研磨を介して、薄肉化および平坦化されてもよい。いくつかの例では、充填材料1511および単体化されたダイ1505は、充填および平坦化中に、所定の厚さ、たとえば約150μmに平坦化および薄肉化されてもよい(1406)。他の例では、所定の厚さへの平坦化および薄肉化は、その後のステップ、たとえば、両方とも以下に記載する、(1408)での中間キャリア1507の除去後、または(1410)でのキャリアウェハ1506への取付後に起こってもよい。
【0143】
中間キャリア1507は、充填材料1511および単体化されたダイ1505から除去されてもよい(1408)。充填材料1511および単体化されたダイ1505は、キャリアウェハ1506に取り付けられてもよい(1410)。図示した例では、μLEDアレイは、たとえば、一時的接着剤1508を介して、キャリアウェハ1506に取り付けられている。いくつかの例では、キャリアウェハ1506は、半導体処理技術と適合するようなサイズであってもよい。たとえば、キャリアウェハ1506は300mmの直径を有してもよい。いくつかの例では、キャリアウェハ1506はシリコンであってもよく、いくつかの例では、キャリアウェハ1506はガラスであってもよい。
【0144】
充填材料1511および単体化されたダイ1505はその後、薄肉化および平坦化されてもよい(1412)。充填材料1511および半導体ダイ1505は、所定の厚さに薄肉化されてもよい(1412)。充填材料1511および単体化されたダイ1505は、機械研ぎ、機械研磨、化学機械研磨などを使用して薄肉化されてもよい。所定の厚さは、たとえば、約150マイクロメートルであってもよい。半導体ダイ1505の表面は、薄肉化後に露出されてもよい。
【0145】
スルー基板ビア1514はその後、複数の半導体ダイ1505それぞれに形成されてもよい(1414)。たとえば、スルー基板ビア1415は、スルーシリコンビアを形成するための半導体処理技術を介して形成されてもよい。いくつかの例では、スルー基板ビアは、集積回路、および/またはμLEDアレイ、および/または個別のμLEDにI/O接続点を提供し、1つまたは複数のI/Oコンタクトに接続されてもよい。最初に単体化されたダイ1505を中間キャリア1507に取り付け(1404)、単体化されたダイ1505周りで充填および平坦化する(1406)ことによって、部分的に包まれた単体化されたダイ1505を含むポリマーウェハが形成され、一時的接着剤1508を使用したキャリアウェハ1506へのその後の取付により適合されてもよい。たとえば、部分的に包まれた単体化されたダイ1505を含むポリマーウェハは、図13および図14の技術で行われるのと同様に、キャリアウェハ1306に個別の単体化されたダイ1305を直接取り付けるより、キャリアウェハ1506に取り付けられた場合に単体化されたダイ1505の間により正確な空間的関係を可能にしてもよい。これにより、所望の位置でスルー基板ビア1514を形成することを容易にしてもよい。加えて、方法1400は、方法1600および図18および図19に関してさらに図示および以下に記載するように、TSV形成中に露出されたダイ表面およびウェハの側壁上に薄い保護層をコーティングすることを含んでもよい。
【0146】
図17は、本開示に記載された技術による図13図16の例示的方法のいずれかによる、ウェハ再構成後のスルー基板ビアを含む集積回路上にμLEDアレイを含む積み重ねられたダイの略図である。図13図16の技術のいずれかでは、TSVが複数の半導体ダイそれぞれに形成されると、キャリアウェハを除去してもよく、統合されたμLEDアレイを含む半導体を単体化させて、μLEDアレイおよびTSVを含む積み重ねられたダイを形成してもよい。図示した例では、ステップ(1210)で形成されたTSV1314またはステップ(1412)で形成されたTSV1514のいずれかであってもよいTSV1534の形成の後に、埋め込みピクセルアレイ層1524および充填材料1521の少なくとも一部分を含む単体化されたダイ1535(それぞれ、単体化されたダイ1305、1505、埋め込みピクセルアレイ層1304、1504、および充填材料1310、1511のいずれかに対応してもよい)を単体化させて、積み重ねられたダイ1550を形成してもよい。
【0147】
図示した例では、積み重ねられたダイ1550はそれぞれ、集積回路、たとえば、少なくとも1つの集積回路、複数のμLEDアレイを含んでもよい埋め込みピクセルアレイ層1524、充填材料1521、およびTSV1514を含んでもよい単体化されたダイ1535を含む。いくつかの例では、単体化されたダイ1535および埋め込みピクセルアレイ層1524は、互いに単体化され、その後、TSV処理用キャリア、たとえば、キャリア1306、1506に接合されるので、単体化されたダイ1535の表面1540は、埋め込みピクセルアレイ層1524を越えて、たとえば、図示するようなx-y方向に延びないこともある。たとえば、埋め込みピクセルアレイ層1524の第1の縁部1542は、単体化されたダイ1535の第1の縁部1543と実質的に同一平面であってもよく、埋め込みピクセルアレイ層1524の第2の縁部1544は、単体化されたダイ1535の第2の縁部1545と実質的に同一平面であってもよく、埋め込みピクセルアレイ層1524の、1つまたは複数の他の縁部、たとえば、x-z平面内にあるが、図17の断面図に示されていない縁部は、単体化されたダイ1535の対応する縁部と実質的に同一平面であってもよい。いくつかの例では、縁部1542~1545と、x-z平面(図示せず)内などの他の縁部のいずれかは、単体化されたダイ1535の表面1540に実質的に垂直であってもよい。
【0148】
いくつかの例では、充填材料1521は、埋め込みピクセルアレイ層1524の第1の縁部1542、単体化されたダイ1535の第1の縁部1543、埋め込みピクセルアレイ層1524の第2の縁部1544、単体化されたダイ1535の第2の縁部1545、またはx-z平面(図示せず)などの任意の他の縁部のうちの1つまたは複数に配置されてもよい。すなわち、下流側ピクセル処理1526の後、積み重ねられたダイ1550それぞれは、1つまたは複数の縁部、たとえば、単体化されたダイ1535の表面1540および/または埋め込みピクセルアレイ層1524の主表面1546に実質的に垂直である縁部上に配置された充填材料1521を含んでもよい。
【0149】
図18および図19は、ウェハを再構成する、たとえば、μLEDダイをデジタル/アナログ回路と統合する別の例示的方法1600を示し、同時に記載する。図18は、本開示に記載された技術による、ウェハを再構成するための例示的方法1600のフローチャートである。図19は、本開示に記載された技術による、図18の処理ステップ全体を通した、ウェハ1702B、1702Rおよび1702Gの略図である。いくつかの例では、方法1600は、最終パッケージ構成内で、複数の発光色、たとえば、赤色、緑色、および青色(RGB)に対応する複数のダイの配置を再構成することを含み、それにより、各色用の再構成方法をそれぞれ繰り返し、最終色配置に再構成色を置く下流側処理ステップをなくす。方法1600はまた、μLEDアレイの発光表面が、「面参照」と呼ぶこともできる実質的に同一平面であるように、最終色配置で複数の色に対応する複数のダイを構成することを含む。加えて、方法1600は、TSV形成中に露出したダイ表面およびウェハの側壁上に薄い保護層をコーティングすることを含んでもよい。
【0150】
図18および図19の技術は、複数の単体化されたダイ1705B、1705R、および1705G内に、複数の集積回路および複数のμLEDアレイを含むウェハ1702B、1702R、および1702Gそれぞれを単体化させること(1602)を含む。ウェハ1702B、1702R、および1702Gの複数のμLEDアレイは、ウェハ1702B、1702R、および1702Gに対応する特定の色、たとえば、緑色、赤色、および青色の光を発光するように構成されてもよい。いくつかの例では、図18および図19の技術は加えて、他の色の光を発光する、および/または帯域幅、たとえば、白色光を発光するように構成された、複数の集積回路および複数のμLEDアレイを含むウェハを単体化することを含んでもよい。たとえば、「白色」μLEDアレイを含むウェハは、方法1600の方法ステップに含めてもよく、埋め込みμLEDアレイ1704B、1704R、および1704Gをそれぞれ含むウェハ1702B、1702R、および1702Gに加える、またはその代わりであってもよい。単体化プロセス中、ウェハ1702B、1702R、および1702G(集合的に、ウェハ1702と呼ばれる)、および単体化されたダイ1705B、1705R、および1705G(集合的に、単体化されたダイ1705と呼ばれる)は、フレーム層706によって支持されてもよい。複数の集積回路は、半導体ウェハ1703G、1703R、および1703B(集合的に、半導体ウェハ1703と呼ばれる)の一部であってもよい。半導体ウェハ1703は、図7を参照して上に記載した半導体ウェハ708と同様、または実質的に同じであってもよい。複数のμLEDアレイは、埋め込みピクセルアレイ層1704B、1704R、および1704G(集合的に、埋め込みピクセルアレイ層1704と呼ばれる)の一部であってもよい。埋め込みピクセルアレイ層1704は、GaN、GaAs、InGaN、InGaAsなどの無機半導体層を含んでもよい。各単体化されたダイ1705は、集積回路、および集積回路上に積み重ねられ、統合されたμLEDアレイを含む。上に記載した集積回路と同様に、集積回路は、μLEDアレイ用のデバイスドライバ回路などのアナログおよび/またはデジタル回路を含んでもよい。いくつかの例では、μLEDアレイは対応する集積回路上にあってもよい。いくつかの例では、各単体化されたダイは、集積回路と統合され、1つまたは複数のTSVに電気接続されるように構成されてもよい1つまたは複数のI/Oコンタクト1710を含む。
【0151】
ウェハ1702は、ウェハ1702が300mm処理機器を使用して処理することができないように、300mmより小さい直径を画定してもよい。たとえば、ウェハ1702は、75mm、100mm、150mm、200mm、または同様の直径ウェハであってもよい。いくつかの例では、ウェハ1702は、より大きい半導体ウェハの外側環を除去するために、より大きい半導体ウェハをコアリングすることによって形成されてもよい。いくつかの例では、埋め込みピクセルアレイ層1704は約5μmの公称厚さを有してもよく、半導体ウェハ1703は約780μmの公称厚さを有してもよい。いくつかの例では、半導体ウェハ1703は、ウェハ1702の単体化前に薄肉化されてもよい。たとえば、半導体ウェハ1703は、機械研ぎ、機械研磨、化学機械研磨などを使用して薄肉化されてもよい。いくつかの例では、半導体ウェハ1703は、その公称厚さ、たとえば780μmから約500μmの公称厚さまで薄肉化されてもよい。いくつかの例では、半導体ウェハ1703の薄肉化は、ウェハ再構成方法1600中に弓形を少なくしてもよい。
【0152】
多数の単体化されたダイ1705は、中間キャリア1707に取り付けられ、最終RGBパッケージ構成および/または配置に置かれてもよい(1604)。図示した例では、埋め込みピクセルアレイ層1704は、たとえば、接着剤1709を介して中間キャリア1707に取り付けられている。いくつかの例では、中間キャリア1707は、半導体処理技術に適合するようなサイズであってもよい、たとえば、中間キャリア1707は300mmの直径を有してもよい。いくつかの例では、中間キャリア1707はシリコンであってもよく、他の例では、中間キャリアは、シリコンと比べて、より硬く、大きな安定性、たとえば、寸法および/または温度安定性を有する材料であってもよい。たとえば、中間キャリア1707は銅などの金属であってもよい。
【0153】
いくつかの例では、接着剤1709は、比較的薄い層の接着剤、たとえば、約200μm未満、または約150μm未満、または約100μm未満、または約50μm未満であってもよい。いくつかの例では、接着剤1709は、ダイ配置および処理中、たとえば、中間キャリア1707への単体化されたダイ1705の取付中、および/または充填および平坦化中に、単体化されたダイ1705の傾斜および/またはシフトなどの変形の減少を示すように構成されている(1606)。たとえば、接着剤1709は、たとえば、比較的柔らかい接着剤1709に対して、10μm未満の厚さを有してもよい。他の例では、接着剤1709は、たとえば比較的剛性のある接着剤1709に対して、最大50μmの厚さを有してもよい。いくつかの例では、接着剤1709は、販売名称3M(商標)液体UV硬化性接着剤、たとえば3MウェハサポートシステムLCシリーズ接着剤で市販されるアクリル系接着剤などのアクリル系接着剤であってもよい。いくつかの例では、接着剤1709は、Sekisui SELFA HSテープおよび/またはSekisui SELFA SEテープなどであってもよい。さらに他の例では、接着剤1509は、Loctite(登録商標)Ablestik ATBシリーズ接着フィルム、またはBrewer Science BrewerBOND(登録商標)シリーズ接着剤であってもよい。
【0154】
いくつかの例では、複数の単体化されたダイ1705は、複数の最終RGBパッケージ構成および/または配置を含む中間ウェハ1707に接合させることができる。最終RGB配置は、色、たとえば、RGB、RBG、GRB、GBR、BRG、BGRに対応する単体化されたダイ1705の任意の配置、または配置内で多数回1つまたは複数の色を利用する他の配置、たとえば、RBGBのことを言ってもよい。たとえば、図19の例は、左右の両方のGRB配置において単体化されたダイ1705G、1705R、および1705Bそれぞれの間の所定の間隙、および各GRB配置の間、たとえば、左側(たとえば、左GRG配置の右側)の単体化されたダイ1705Bと右側(たとえば、右GRB配置の左側)の単体化されたダイ1705Gの間の間隙を有する単体化されたダイ1705の2つのGRB配置を示す。いくつかの例では、単体化されたダイ1705は、たとえば、埋め込みピクセルアレイ層1504が裏向き展開プロセスを介して裏向きに中間ウェハ1507に取り付けられてもよいように、「裏向きに」中間ウェハ1707に接合されてもよい。いくつかの例では、中間ウェハ1707は、埋め込みピクセルアレイ層1504それぞれの表面が同一平面である、または中間ウェハ1707の実質的に平らな表面によって「面参照」されるように、単体化されたダイ1705が接合される実質的に平らな表面を有してもよい。
【0155】
いくつかの例では、個別の単体化されたダイ1705は、単体化後、たとえば、中間ウェハ1707への取付後に薄肉化されてもよい。たとえば、半導体ウェハ1703が単体化、および中間ウェハ1707への単体化されたダイ1705の取付前に薄肉化されなかった場合、個別のダイ1705の半導体ウェハ材料は、上に記載したのと同様に、機械研ぎもしくは研磨、または化学機械研磨を介して、その公称厚さ、たとえば780μmから、約500μmの公称厚さまで薄肉化されてもよい。いくつかの例では、個別のダイの半導体ウェハ材料の薄肉化は、ウェハ再構成方法1600のその後のステップ中に弓形を少なくしてもよい。
【0156】
多数の単体化されたダイ1705が中間ウェハ1707に配置され、取り付けられると、充填材料1711は、隣接する単体化されたダイ1705間の容積を充填材料1711で充填するように、単体化されたダイ1705周りに堆積させてもよい(1606)。充填材料1711は、ポリマーなどであってもよい。いくつかの例では、充填材料1711は、ダイを越えて延びる厚さを有してもよく、ダイを包んでもよい。いくつかの例では、充填材料1711は金型プロセスを介して堆積させてもよく、型材であってもよい。たとえば、充填材料1711は、たとえば、ノズルおよび/または液体分配針を介して分配させてもよい。
【0157】
いくつかの例では、充填材料1711は、たとえば、TSV形成のためのキャリアウェハへの単体化されたダイ1705のその後の一時的接着中に、単体化されたダイ1705の傾斜およびシフトを減少させるように構成されてもよい。充填材料1711は、上に記載したように、機械研ぎおよび/または研磨、または化学機械研磨を介して、薄肉化および平坦化されてもよい。いくつかの例では、充填材料1711および単体化されたダイ1705は、充填および平坦化中に、所定の厚さ、たとえば約170μmに平坦化および薄肉化されてもよい(1606)。他の例では、所定の厚さへの平坦化および薄肉化は、その後のステップ、たとえば、両方とも以下に記載する、(1608)での中間キャリア1707の除去後、または(1610)でのキャリアウェハ1706への取付後に起こってもよい。
【0158】
中間キャリア1707は、充填材料1711および単体化されたダイ1705から除去されてもよい(1608)。充填材料1711および単体化されたダイ1705は、キャリアウェハ1706に取り付けられてもよい(1610)。図示した例では、μLEDアレイは、たとえば、一時的接着剤1708を介して、キャリアウェハ1706に取り付けられている。いくつかの例では、キャリアウェハ1706は、半導体処理技術と適合するようなサイズであってもよい。たとえば、キャリアウェハ1706は300mmの直径を有してもよい。いくつかの例では、キャリアウェハ1706はシリコンであってもよく、いくつかの例では、キャリアウェハ1706はガラスであってもよい。
【0159】
充填材料1711および単体化されたダイ1705はその後、薄肉化および平坦化されてもよい(1612)。充填材料1711および半導体ダイ1705は、所定の厚さに薄肉化されてもよい(1612)。充填材料1711および単体化されたダイ1705は、機械研ぎ、機械研磨、化学機械研磨などを使用して薄肉化されてもよい。所定の厚さは、たとえば、約170マイクロメートルであってもよい。半導体ダイ1705の表面は、薄肉化後に露出されてもよい。
【0160】
スルー基板ビア1714はその後、複数の半導体ダイ1705それぞれに形成されてもよい(1614)。たとえば、スルー基板ビア1714は、スルーシリコンビアを形成するための半導体処理技術を介して形成されてもよい。いくつかの例では、スルー基板ビアは、集積回路、および/またはμLEDアレイ、および/または個別のμLEDにI/O接続点を提供し、I/Oコンタクト1710に接続されてもよい。いくつかの例では、薄いコーティング1712は、TSV1714の形成前に、半導体ダイ1705と充填材料1711の露出表面、および充填材料1711、半導体ダイ1705、一時的接着剤1708およびキャリアウェハ1706のいずれかの露出した側壁上にコーティングされてもよい。薄いコーティング1712は保護層であってもよく、薄い酸化物層であってもよい。たとえば、TSV1714は、反応性イオンエッチ(RIE)またはディープRIEプロセスを使用して形成されてもよく、薄いコーティング1712は、TSV形成プロセス、たとえば、RIEによる劣化から充填材料1711を保護してもよい。いくつかの例では、充填材料1711は有機ポリマーであってもよく、薄いコーティング1712は、TSV形成中に、側壁を含む充填材料1711を保護してもよい。
【0161】
最初に単体化されたダイ1705を中間キャリア1707に取り付け(1604)、単体化されたダイ1705周りで充填および平坦化する(1606)ことによって、部分的に包まれた単体化されたダイ1705を含むポリマーウェハが形成され、一時的接着剤1708を使用したキャリアウェハ1706へのその後の取付により適合されてもよい。たとえば、部分的に包まれた単体化されたダイ1705を含むポリマーウェハは、図13および図14の技術で行われるのと同様に、キャリアウェハ1306に個別の単体化されたダイ1305を直接取り付けるより、キャリアウェハ1706に取り付けられた場合に単体化されたダイ1705の間により正確な空間的関係を可能にしてもよい。これにより、所望の位置でスルー基板ビア1714を形成することを容易にしてもよい。
【0162】
図20および図21は、ウェハを再構成する、たとえば、μLEDダイをデジタル/アナログ回路と統合する別の例示的方法1800を示し、同時に記載する。図20は、本開示に記載された技術による、ウェハを再構成するための例示的方法1800のフローチャートである。図21は、本開示に記載された技術による、図20の処理ステップ全体を通した、ウェハ1902の略図である。いくつかの例では、方法1800は、1つまたは複数のμLEDダイおよび/またはμLEDアレイを含むフルウェハ1902を再構成することを含む。いくつかの例では、フルウェハを再構成する方法1800は、μLEDダイをデジタル/アナログ回路と統合するための処理ステップの複雑性および数を減らしてもよい。たとえば、フルウェハを再構成する方法1800は、フルウェハから複数の個別のダイを単体化させること、およびその後、フレーム層706および/またはキャリアウェハなどの基板上にこれらの単体化されたダイを配置することに関連付けられたダイシフトを少なくする、またはなくしてもよい。
【0163】
いくつかの例では、ウェハ1902は、複数の集積回路および複数のμLEDアレイを含んでもよい。複数の集積回路は、半導体ウェハ1903の一部であってもよい。半導体ウェハ1903は、図7を参照して上に記載した半導体ウェハ708と同様、または実質的に同じであってもよい。複数のμLEDアレイは、埋め込みピクセルアレイ層1904の一部であってもよい。埋め込みピクセルアレイ層1904は、GaN、GaAs、InGaN、InGaAsなどの無機半導体層を含んでもよい。ウェハ1902は、1つまたは複数の集積回路、および集積回路上に積み重ねられ、統合されたμLEDアレイを含んでもよい。上に記載した集積回路と同様に、集積回路は、μLEDアレイ用のデバイスドライバ回路などのアナログおよび/またはデジタル回路を含んでもよい。いくつかの例では、μLEDアレイは対応する集積回路上にあってもよい。いくつかの例では、各集積回路およびμLEDアレイは、集積回路と統合され、1つまたは複数のTSVに電気接続されるように構成されてもよい1つまたは複数のI/Oコンタクトを含んでもよい。
【0164】
ウェハ1902は、ウェハ1902が300mm処理機器を使用して処理することができないように、300mmより小さい直径を画定してもよい。たとえば、ウェハ1902は、75mm、100mm、150mm、200mm、または同様の直径ウェハであってもよい。いくつかの例では、ウェハ1902は、より大きい半導体ウェハの外側環を除去するために、より大きい半導体ウェハをコアリングすることによって形成されてもよい。いくつかの例では、埋め込みピクセルアレイ層1904は約5μmの公称厚さを有してもよく、半導体ウェハ1903は約780μmの公称厚さを有してもよい。いくつかの例では、半導体ウェハ1903は、キャリア基板および/またはウェハへの取付前に薄肉化されてもよい。たとえば、半導体ウェハ1903は、機械研ぎ、機械研磨、化学機械研磨などを使用して薄肉化されてもよい。いくつかの例では、半導体ウェハ1903は、その公称厚さ、たとえば780μmから約500μmの公称厚さまで薄肉化されてもよい。いくつかの例では、半導体ウェハ1903の薄肉化は、ウェハ再構成方法1800中に弓形を少なくしてもよい。
【0165】
図20および図21の技術は、ウェハ1902を中間キャリア1907に取り付けることを含む(1802)。図示した例では、埋め込みピクセルアレイ層1904は、たとえば、接着剤1909を介して中間キャリア1907に取り付けられている。いくつかの例では、中間キャリア1907は、半導体処理技術に適合するようなサイズであってもよい、たとえば、中間キャリア1907は300mmの直径を有してもよい。いくつかの例では、中間キャリア1907はシリコンであってもよく、他の例では、中間キャリアは、シリコンと比べて、より硬く、大きな安定性、たとえば、寸法および/または温度安定性を有する材料であってもよい。たとえば、中間キャリア1907は銅などの金属であってもよい。
【0166】
いくつかの例では、1つまたは複数のダミー材料要素1901は、中間キャリア1907に取り付けられてもよい。たとえば、ダミー材料要素1901は、同様の厚さであってもよく、半導体ウェハ1903と同じ材料で作られてもよいが、いずれかの集積回路を含んでも含んでいなくてもよい。ダミー材料要素1901はシリコンであってもよい、または銅などの金属であってもよい。ダミー材料要素1901は、その後の包み、薄肉化、TSV形成、およびさらなる下流側処理中により大きい300mm基板および/またはキャリアに取り付けられたウェハ1902の均衡、安定性、および構造的完全性を改善してもよい。
【0167】
いくつかの例では、接着剤1909は、比較的薄い層の接着剤、たとえば、約200μm未満、または約150μm未満、または約100μm未満、または約50μm未満であってもよい。いくつかの例では、接着剤1909は、配置および処理中、たとえば、中間キャリア1907へのウェハ1902の取付中、および/または充填および平坦化中に、ウェハ1902の傾斜および/またはシフトなどの変形の減少を示すように構成されている(1804)。たとえば、接着剤1909は、たとえば、比較的柔らかい接着剤1909に対して、10μm未満の厚さを有してもよい。他の例では、接着剤1909は、たとえば比較的剛性のある接着剤1909に対して、最大50μmの厚さを有してもよい。いくつかの例では、接着剤1909は、販売名称3M(商標)液体UV硬化性接着剤、たとえば3MウェハサポートシステムLCシリーズ接着剤で市販されるアクリル系接着剤などのアクリル系接着剤であってもよい。いくつかの例では、接着剤1909は、Sekisui SELFA HSテープおよび/またはSekisui SELFA SEテープなどであってもよい。さらに他の例では、接着剤1509は、Loctite(登録商標)Ablestik ATBシリーズ接着フィルム、またはBrewer Science BrewerBOND(登録商標)シリーズ接着剤であってもよい。
【0168】
いくつかの例では、ウェハ1902は、中間ウェハ1907への取付後に薄肉化されてもよい。たとえば、半導体ウェハ1903が中間ウェハ1907への取付前に薄肉化されなかった場合、ウェハ1902の半導体ウェハ材料は、上に記載したのと同様に、機械研ぎもしくは研磨、または化学機械研磨を介して、その公称厚さ、たとえば780μmから、約500μmの公称厚さまで薄肉化されてもよい。いくつかの例では、ウェハ1902の半導体ウェハ材料の薄肉化は、ウェハ再構成方法1800のその後のステップ中に弓形を少なくしてもよい。
【0169】
ウェハ1902が中間ウェハ1907に取り付けられると、充填材料1911は、ウェハ1902と任意のダミー材料要素1901間の容積を充填材料1911で充填するように、ウェハ1902周りに堆積させてもよい(1804)。充填材料1911は、ポリマーなどであってもよい。いくつかの例では、充填材料1911は、ダイを越えて延びる厚さを有してもよく、ダイを包んでもよい。いくつかの例では、充填材料1911は金型プロセスを介して堆積させてもよく、型材であってもよい。たとえば、充填材料1911は、たとえば、ノズルおよび/または液体分配針を介して分配させてもよい。
【0170】
いくつかの例では、充填材料1911は、たとえば、TSV形成のためのキャリアウェハへのウェハ1902のその後の一時的接着中に、ウェハ1902の傾斜およびシフトを減少させるように構成されてもよい。充填材料1911は、上に記載したように、機械研ぎおよび/または研磨、または化学機械研磨を介して、薄肉化および平坦化されてもよい。いくつかの例では、充填材料1911およびウェハ1902は、充填および平坦化中に、所定の厚さ、たとえば約190μmに平坦化および薄肉化されてもよい(1804)。他の例では、所定の厚さへの平坦化および薄肉化は、その後のステップ、たとえば、両方とも以下に記載する、(1806)での中間キャリア1907の除去後、または(1808)でのキャリアウェハ1906への取付後に起こってもよい。
【0171】
中間キャリア1907は、充填材料1911およびウェハ1902およびダミー材料要素1901から除去されてもよい(1806)。充填材料1911およびウェハ1902およびダミー材料要素1901は、キャリアウェハ1906に取り付けられてもよい(1808)。図示した例では、μLEDアレイは、たとえば、一時的接着剤1908を介して、キャリアウェハ1906に取り付けられている。いくつかの例では、キャリアウェハ1906は、半導体処理技術と適合するようなサイズであってもよい。たとえば、キャリアウェハ1906は300mmの直径を有してもよい。いくつかの例では、キャリアウェハ1906はシリコンであってもよく、いくつかの例では、キャリアウェハ1906はガラスであってもよい。
【0172】
充填材料1911およびウェハ1902およびダミー材料要素1901はその後、薄肉化および平坦化されてもよい(1810)。充填材料1911およびウェハ1902およびダミー材料要素1901は、所定の厚さに薄肉化されてもよい(1810)。充填材料1911およびウェハ1902およびダミー材料要素1901は、機械研ぎ、機械研磨、化学機械研磨などを使用して薄肉化されてもよい。所定の厚さは、たとえば、約190マイクロメートルであってもよい。ウェハ1902の表面は、薄肉化後に露出されてもよい。
【0173】
スルー基板ビア1914はその後、ウェハ1902に形成されてもよい(1812)。たとえば、スルー基板ビア1914は、スルーシリコンビアを形成するための半導体処理技術を介して形成されてもよい。いくつかの例では、スルー基板ビアは、集積回路、および/またはμLEDアレイ、および/または個別のμLEDにI/O接続点を提供し、I/Oコンタクトに接続されてもよい。いくつかの例では、薄いコーティング1912は、TSV1914の形成前に、ウェハ1902と充填材料1911の露出表面、および充填材料1911、ウェハ1902、一時的接着剤1908およびキャリアウェハ1906のいずれかの露出した側壁上にコーティングされてもよい。薄いコーティング1912は保護層であってもよく、薄い酸化物層であってもよい。たとえば、TSV1914は、反応性イオンエッチ(RIE)またはディープRIEプロセスを使用して形成されてもよく、薄いコーティング1912は、TSV形成プロセス、たとえば、RIEによる劣化から充填材料1911を保護してもよい。いくつかの例では、充填材料1911は有機ポリマーであってもよく、薄いコーティング1912は、TSV形成中に、側壁を含む充填材料1911を保護してもよい。
【0174】
図22および図23は、ウェハを再構成する、たとえば、μLEDダイをデジタル/アナログ回路と統合する別の例示的方法2000を示し、同時に記載する。図22は、本開示に記載された技術による、ウェハを再構成するための例示的方法2000のフローチャートである。図23は、本開示に記載された技術による、図22の処理ステップ全体を通した、ウェハ2102の略図である。いくつかの例では、方法2000は、1つまたは複数のμLEDダイおよび/またはμLEDアレイを含むフルウェハ2102を再構成することを含む。いくつかの例では、フルウェハを再構成する方法2000は、μLEDダイをデジタル/アナログ回路と統合するための処理ステップの複雑性および数を減らしてもよい。たとえば、フルウェハを再構成する方法2000は、フルウェハから複数の個別のダイを単体化させること、およびその後、フレーム層706および/またはキャリアウェハなどの基板上にこれらの単体化されたダイを配置することに関連付けられたダイシフトを少なくする、またはなくしてもよい。方法2000が、中間キャリアおよび関連する方法ステップ、たとえば、中間キャリアにウェハ2102およびダミー材料要素2101を取り付け、充填材料での充填および平坦化後に、中間キャリアを除去するステップをなくすことを除いて、方法2000は上に図示および記載した方法1800と実質的に同様であってもよい。方法2000は、たとえば、中間キャリアの除去、および中間キャリアへウェハ2102およびダミー材料要素2101を取り付け、充填材料での充填および平坦化後に、中間キャリアを除去する関連する処理ステップによって、ウェハを再構成する複雑性を減少させてもよい。
【0175】
いくつかの例では、ウェハ2102は、複数の集積回路および複数のμLEDアレイを含んでもよい。複数の集積回路は、半導体ウェハ2103の一部であってもよい。半導体ウェハ2103は、図7を参照して上に記載した半導体ウェハ708と同様、または実質的に同じであってもよい。複数のμLEDアレイは、埋め込みピクセルアレイ層2104の一部であってもよい。埋め込みピクセルアレイ層2104は、GaN、GaAs、InGaN、InGaAsなどの無機半導体層を含んでもよい。ウェハ2102は、1つまたは複数の集積回路、および集積回路上に積み重ねられ、統合されたμLEDアレイを含んでもよい。上に記載した集積回路と同様に、集積回路は、μLEDアレイ用のデバイスドライバ回路などのアナログおよび/またはデジタル回路を含んでもよい。いくつかの例では、μLEDアレイは対応する集積回路上にあってもよい。いくつかの例では、各集積回路およびμLEDアレイは、集積回路と統合され、1つまたは複数のTSVに電気接続されるように構成されてもよい1つまたは複数のI/Oコンタクトを含んでもよい。
【0176】
ウェハ2102は、ウェハ2102が300mm処理機器を使用して処理することができないように、300mmより小さい直径を画定してもよい。たとえば、ウェハ2102は、75mm、100mm、150mm、200mm、または同様の直径ウェハであってもよい。いくつかの例では、ウェハ2102は、より大きい半導体ウェハの外側環を除去するために、より大きい半導体ウェハをコアリングすることによって形成されてもよい。いくつかの例では、埋め込みピクセルアレイ層2104は約5μmの公称厚さを有してもよく、半導体ウェハ2103は約780μmの公称厚さを有してもよい。いくつかの例では、半導体ウェハ2103は、キャリア基板および/またはウェハへの取付前に薄肉化されてもよい。たとえば、半導体ウェハ2103は、機械研ぎ、機械研磨、化学機械研磨などを使用して薄肉化されてもよい。いくつかの例では、半導体ウェハ2103は、その公称厚さ、たとえば780μmから約500μmの公称厚さまで薄肉化されてもよい。いくつかの例では、半導体ウェハ2103の薄肉化は、ウェハ再構成方法2000中に弓形を少なくしてもよい。
【0177】
図22および図23の技術は、ウェハ2102をキャリアウェハ2106に取り付けることを含む(2002)。図示した例では、μLEDアレイは、たとえば、一時的接着剤2108を介して、キャリアウェハ2106に取り付けられている。いくつかの例では、キャリアウェハ2106は、半導体処理技術と適合するようなサイズであってもよい。たとえば、キャリアウェハ2106は300mmの直径を有してもよい。いくつかの例では、キャリアウェハ2106はシリコンであってもよく、いくつかの例では、キャリアウェハ2106はガラスであってもよい。
【0178】
いくつかの例では、1つまたは複数のダミー材料要素2101は、キャリアウェハ2106に取り付けられてもよい。たとえば、ダミー材料要素2101は、同様の厚さであってもよく、半導体ウェハ2103と同じ材料で作られてもよいが、いずれかの集積回路を含んでも含んでいなくてもよい。ダミー材料要素2101はシリコンであってもよい、または銅などの金属であってもよい。ダミー材料要素2101は、その後の包み、薄肉化、TSV形成、およびさらなる下流側処理中により大きい300mmキャリアウェハ2106に取り付けられたウェハ2102の均衡、安定性、および構造的完全性を改善してもよい。
【0179】
いくつかの例では、ウェハ2102は、キャリアウェハ2106への取付後に(2002)であるが、充填および平坦化前に(2004)薄肉化されてもよい。たとえば、半導体ウェハ2103がキャリアウェハ2106への取付前に薄肉化されなかった場合、ウェハ2102の半導体ウェハ材料は、上に記載したのと同様に、機械研ぎもしくは研磨、または化学機械研磨を介して、その公称厚さ、たとえば780μmから、約500μmの公称厚さまで薄肉化されてもよい。いくつかの例では、ウェハ2102の半導体ウェハ材料の薄肉化は、ウェハ再構成方法2000のその後のステップ中に弓形を少なくしてもよい。
【0180】
ウェハ2102がキャリアウェハ2106に取り付けられると、充填材料2111は、ウェハ2102と任意のダミー材料要素2101間の容積を充填材料2111で充填するように、ウェハ2102周りに堆積させてもよい(2004)。充填材料2111は、ポリマーなどであってもよい。いくつかの例では、充填材料2111は、ダイを越えて延びる厚さを有してもよく、ダイを包んでもよい。いくつかの例では、充填材料2111は金型プロセスを介して堆積させてもよく、型材であってもよい。たとえば、充填材料2111は、たとえば、ノズルおよび/または液体分配針を介して分配させてもよい。いくつかの例では、充填材料2111は、たとえば、TSV形成中に、ウェハ2102の傾斜およびシフトを減少させるように構成されてもよい。
【0181】
充填材料2111およびウェハ2102およびダミー材料要素2101はその後、薄肉化および平坦化されてもよい(2006)。充填材料2111およびウェハ2102およびダミー材料要素2101は、所定の厚さに薄肉化されてもよい(2006)。充填材料2111およびウェハ2102およびダミー材料要素2101は、機械研ぎ、機械研磨、化学機械研磨などを使用して、上に記載するように薄肉化されてもよい。所定の厚さは、たとえば、約190μmであってもよい。ウェハ2102の表面は、薄肉化後に露出されてもよい。
【0182】
スルー基板ビア2114はその後、ウェハ2102に形成されてもよい(2008)。たとえば、スルー基板ビア2114は、スルーシリコンビアを形成するための半導体処理技術を介して形成されてもよい。いくつかの例では、スルー基板ビアは、集積回路、および/またはμLEDアレイ、および/または個別のμLEDにI/O接続点を提供し、I/Oコンタクトに接続されてもよい。いくつかの例では、薄いコーティング2112は、TSV2114の形成前に、ウェハ2102と充填材料2111の露出表面、および充填材料2111、ウェハ2102、一時的接着剤2108およびキャリアウェハ2106のいずれかの露出した側壁上にコーティングされてもよい。薄いコーティング2112は保護層であってもよく、薄い酸化物層であってもよい。たとえば、TSV2114は、反応性イオンエッチ(RIE)またはディープRIEプロセスを使用して形成されてもよく、薄いコーティング2112は、TSV形成プロセス、たとえば、RIEによる劣化から充填材料2111を保護してもよい。いくつかの例では、充填材料2111は有機ポリマーであってもよく、薄いコーティング2112は、TSV形成中に、側壁を含む充填材料2111を保護してもよい。
【0183】
図24は、本開示に記載された技術による図18図23の例示的方法のいずれかによるウェハ再構成後のスルー基板ビアを含む複数の対応する集積回路上に複数のμLEDアレイを含む積み重ねられたダイの略図である。図18図23の技術のいずれかで、TSVが複数の半導体ダイそれぞれに形成されると、キャリアウェハは除去されてもよく、多数の統合されたμLEDアレイを含む半導体を単体化させて、多数のμLEDアレイおよびTSVを含む積み重ねられたダイを形成してもよい。たとえば、下流側処理は、キャリアウェハ1706、1906、2106のいずれかを除去すること、薄いコーティング1712、1912、2112のいずれかを除去すること、および複数のμLEDアレイを含む多数の積み重ねられたダイに単体化することを含んでもよい。図示した例および以下の下流側処理では、図18図23の技術のいずれかが、それぞれ埋め込みピクセルアレイ層2204B、2204R、および2204G(埋め込みピクセルアレイ2204、別の方法では集合的にμLEDアレイ2204と呼ぶ)、単体化されたダイ2205B、2205R、および2205G(集合的に、単体化されたダイ2205)、TSV2214、および充填材料2211を含む積み重ねられたダイ2205につながってもよい。図示した例では、埋め込みピクセルアレイ層2204B、2204R、および2204Gは、埋め込みピクセルアレイ層1704B、1704R、1704G、1904、または2104のいずれかであってもよい。図示した例では、単体化されたダイ2205B、2205R、および2205Gは、単体化されたダイ1705B、1705R、および1705G、1905、または2105のいずれかであってもよい。図示した例では、TSV2214は、TSV1714、1914、または2114のいずれかであってもよく、充填材料2211は、充填材料1711、1911、または2111のいずれかであってもよい。いくつかの例では、埋め込みピクセルアレイ層2204B、2204R、および2204Gは、互いに隣接し、それぞれの埋め込みピクセル層の間に充填材料2211がなくてもよい。
【0184】
図示した例では、積み重ねられたダイ2250はそれぞれ、複数の単体化されたダイ2205を含み、それぞれ、集積回路、たとえば、少なくとも1つの集積回路、埋め込みピクセルアレイ2204、充填材料2211、およびTSV2214を含んでもよい。いくつかの例では、充填材料2211は、単体化されたダイ2205および埋め込みピクセルアレイ2204を結合してもよい。たとえば、単体化されたダイ2205G、2205R、および2205Bそれぞれと、μLEDアレイ2204G、2204R、および2204Bそれぞれは、充填材料2111によって結合されてもよく、充填材料2211は、μLEDアレイ2204および/または単体化されたダイ2205の縁部、たとえば、μLEDアレイ2204のいずれかまたはすべての第1の縁部2242および第2の縁部2244のいずれかまたはすべて、および単体化されたダイ2205のいずれかまたはすべての第1の縁部2243および第2の縁部2245のいずれかまたはすべてに配置されてもよい。
【0185】
いくつかの例では、積み重ねられたダイ2250のμLEDアレイ2204それぞれの発光表面、たとえば、表面2246G、2246R、および2246B(集合的に、発光表面2246)は、実質的に同一平面であってもよい、たとえば、図示した例ではz方向およびx-y平面の実質的に同じ位置にあってもよい。
【0186】
いくつかの例では、μLEDアレイ2204の第1の縁部2242は、対応する単体化されたダイ2205の第1の縁部2243と実質的に同一平面であってもよく、μLEDアレイ2204の第2の縁部2244は、対応する単体化されたダイ2205の第2の縁部2245と実質的に同一平面であってもよく、μLEDアレイ2204の1つまたは複数の他の縁部、たとえば、x-z平面にあるが図24の断面図には図示しない縁部は、単体化されたダイ2205の対応する縁部と実質的に同一平面であってもよい。いくつかの例では、縁部2242~2245と、x-z平面(図示せず)内などの任意の他の縁部は、単体化されたダイ2205の表面2240G、2240R、2240B(集合的に、表面2240)、および/または発光表面2246と実質的に垂直であってもよい。
【0187】
いくつかの例では、充填材料2111は、μLEDアレイ2204の第1の縁部2242、単体化されたダイ2205の第1の縁部2243、μLEDアレイ2204の第2の縁部2244、単体化されたダイ2205の第2の縁部2245、またはx-z平面(図示せず)内などの任意の他の縁部のうちの1つまたは複数に配置されてもよい。すなわち、下流側ピクセル処理の後、積み重ねられたダイ2250それぞれは、1つまたは複数の縁部、たとえば、単体化されたダイ2205の表面2240および/またはμLEDアレイ2204の発光表面2246に実質的に垂直である縁部上に配置された充填材料2221を含んでもよい。
【0188】
図25Aは、垂直メサ構造を有するLED2500の例を示している。LED2500は、光源510、540、または642内の発光体であってもよい。LED2500は、半導体材料の多数の層などの無機材料でできたマイクロLEDであってもよい。層状半導体発光デバイスは、III-V半導体材料の複数の層を含むことが可能である。III-V半導体材料は、窒素(N)、リン(P)、ヒ素(As)、またはアンチモン(Sb)など、V族元素と組み合わせて、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、またはインジウム(In)など、1つまたは複数のIII族元素を含むことが可能である。III-V半導体材料のV族元素が窒素を含む場合には、III-V半導体材料は、第III族窒化物材料と呼ばれる。層状半導体発光デバイスは、気相エピタキシ(VPE)、液相エピタキシ(LPE)、分子線エピタキシ(MBE)、または有機金属化学気相成長法(MOCVD)などの技術を使用して基板上に複数のエピタキシャル層を成長させることによって製造されることが可能である。たとえば、半導体材料の層は、GaN、GaAs、もしくはGaP基板など、特定の結晶格子配向(たとえば、極性、非極性、もしくは半極性の配向)を有する基板、または、サファイア、炭化ケイ素、シリコン、酸化亜鉛、窒化ホウ素、アルミン酸リチウム、ニオブ酸リチウム、ゲルマニウム、窒化アルミニウム、リチウムガレート、部分的に置換されたスピネル、もしくは、ベータLiAlO構造を共有する第4正方酸化物を含むがそれらに限定されない基板上に層ごとに成長させることが可能であり、この場合、基板を特定の方向に切断して、特定の面を成長表面として露出させることが可能である。
【0189】
図25Aにおいて示されている例においては、LED2500は、基板2510を含むことが可能であり、基板2510は、たとえば、サファイア基板またはGaN基板を含むことが可能である。半導体層2520を基板2510上に成長させることが可能である。半導体層2520は、GaNなどのIII-V材料を含むことが可能であり、(たとえば、Mg、Ca、Zn、もしくはBeで)pドープされること、または(たとえば、SiもしくはGeで)nドープされることが可能である。1つまたは複数の活性層2530を半導体層2520上に成長させて、活性領域を形成することが可能である。活性層2530は、1つまたは複数の量子井戸またはMQWなど、1つまたは複数のヘテロ構造を形成することが可能である、1つもしくは複数のInGaN層、1つもしくは複数のAlInGaP層、および/または1つもしくは複数のGaN層など、III-V材料を含むことが可能である。半導体層2540を活性層2530上に成長させることが可能である。半導体層2540は、GaNなどのIII-V材料を含むことが可能であり、(たとえば、Mg、Ca、Zn、もしくはBeで)pドープされること、または(たとえば、SiもしくはGeで)nドープされることが可能である。半導体層2520および半導体層2540のうちの一方はp型層であることが可能であり、他方はn型層であることが可能である。半導体層2520および半導体層2540は、活性層2530を挟んで発光領域を形成する。たとえば、LED2500は、マグネシウムでドープされたp型GaNの層と、シリコンまたは酸素でドープされたn型GaNの層との間に位置しているInGaNの層を含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、LED2500は、亜鉛またはマグネシウムでドープされたp型AlInGaPの層と、セレン、シリコン、またはテルルでドープされたn型AlInGaPの層との間に位置しているAlInGaPの層を含むことが可能である。
【0190】
いくつかの実施形態においては、電子遮断層(EBL)(図25Aにおいては示されていない)を成長させて、活性層2530と、半導体層2520または半導体層2540のうちの少なくとも1つとの間に層を形成することが可能である。EBLは、電子漏れ電流を低減すること、およびLEDの効率を改善することが可能である。いくつかの実施形態においては、PまたはP++半導体層など、高濃度にドープされた半導体層2550が、半導体層2540上に形成されることが可能であり、オーミック接触を形成してデバイスの接触インピーダンスを低減するための接触層としての役割を果たすことが可能である。いくつかの実施形態においては、導電層2560が、高濃度にドープされた半導体層2550上に形成されることが可能である。導電層2560は、たとえば、インジウムスズ酸化物(ITO)またはAl/Ni/Au膜を含むことが可能である。一例においては、導電層2560は、透明なITO層を含むことが可能である。
【0191】
半導体層2520(たとえば、n-GaN層)と接触するために、およびLED2500から活性層2530によって放出された光をより効率よく抽出するために、半導体材料層(高濃度にドープされた半導体層2550、半導体層2540、活性層2530、および半導体層2520を含む)をエッチングして、半導体層2520を露出させること、および層2520~760を含むメサ構造を形成することが可能である。メサ構造は、キャリアをデバイス内に閉じ込めることが可能である。メサ構造をエッチングすることは、成長面に直交していることが可能であるメサ側壁2532の形成につながることが可能である。パッシベーション層2570が、メサ構造の側壁2532上に形成されることが可能である。パッシベーション層2570は、SiO層などの酸化物層を含むことが可能であり、LED2500からの放出された光を反射するための反射器としての役割を果たすことが可能である。Al、Au、Ni、Ti、またはそれらの任意の組合せなどの金属層を含むことが可能である接触層2580が、半導体層2520上に形成されることが可能であり、LED2500の電極としての役割を果たすことが可能である。加えて、Al/Ni/Au金属層などの別の接触層2590が、導電層2560上に形成されることが可能であり、LED2500の別の電極としての役割を果たすことが可能である。
【0192】
電圧信号が接触層2580および2590に印加された場合には、電子および正孔は、活性層2530において再結合することが可能であり、この場合、電子および正孔の再結合は、光子放出を引き起こすことが可能である。放出された光子の波長およびエネルギーは、活性層2530における価電子帯と伝導帯との間のエネルギーバンドギャップに依存することが可能である。たとえば、InGaN活性層は、緑色または青色の光を放出することが可能であり、AlGaN活性層は、青色から紫外線を放出することが可能であり、その一方でAlInGaP活性層は、赤色、オレンジ、黄色、または緑色の光を放出することが可能である。放出された光子は、パッシベーション層2570によって反射されることが可能であり、上(たとえば、導電層2560および接触層2590)または下(たとえば、基板2510)からLED2500を出ることが可能である。
【0193】
いくつかの実施形態においては、LED2500は、放出された光を集めるもしくはコリメートするか、または放出された光を導波管へと結合するために、基板2510などの発光表面上にレンズなどの1つまたは複数のその他のコンポーネントを含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、LEDは、平面、円錐、半放物線、または放物線などの別の形状のメサを含むことが可能であり、メサのベースエリアは、円形、長方形、六角形、または三角形であることが可能である。たとえば、LEDは、湾曲した形状(たとえば、放物面形状)および/または湾曲していない形状(たとえば、円錐形状)のメサを含むことが可能である。メサは、切り詰められること、または切り詰められないことが可能である。
【0194】
いくつかの例では、LED2500は、本明細書に記載するような1つまたは複数の再構成された半導体構成部品の少なくとも一部を備えてもよい。
【0195】
図25Bは、放物線メサ構造を有するLED2505の例の断面図である。LED2500と同様に、LED2505は、III-V半導体材料の複数の層など、半導体材料の複数の層を含むことが可能である。半導体材料層は、GaN基板またはサファイア基板などの基板2515上にエピタキシャルに成長させることが可能である。たとえば、半導体層2525を基板2515上に成長させることが可能である。半導体層2525は、GaNなどのIII-V材料を含むことが可能であり、(たとえば、Mg、Ca、Zn、もしくはBeで)pドープされること、または(たとえば、SiもしくはGeで)nドープされることが可能である。1つまたは複数の活性層2535を半導体層2525上に成長させることが可能である。活性層2535は、1つまたは複数の量子井戸など、1つまたは複数のヘテロ構造を形成することが可能である、1つもしくは複数のInGaN層、1つもしくは複数のAlInGaP層、および/または1つもしくは複数のGaN層など、III-V材料を含むことが可能である。半導体層2545を活性層2535上に成長させることが可能である。半導体層2545は、GaNなどのIII-V材料を含むことが可能であり、(たとえば、Mg、Ca、Zn、もしくはBeで)pドープされること、または(たとえば、SiもしくはGeで)nドープされることが可能である。半導体層2525および半導体層2545のうちの一方はp型層であることが可能であり、他方はn型層であることが可能である。
【0196】
半導体層2525(たとえば、n型GaN層)と接触するために、およびLED2505から活性層2535によって放出された光をより効率よく抽出するために、半導体層をエッチングして、半導体層2525を露出させること、および層2525~745を含むメサ構造を形成することが可能である。メサ構造は、キャリアをデバイスの注入エリア内に閉じ込めることが可能である。メサ構造をエッチングすることは、層2525~745の結晶成長に関連付けられている成長面と非平行であること、またはいくつかのケースにおいては直交していることが可能であるメサ側壁(本明細書においてはファセットとも呼ばれる)の形成につながることが可能である。
【0197】
図25Bにおいて示されているように、LED2505は、平らな上部を含むメサ構造を有することが可能である。誘電層2575(たとえば、SiOまたはSiNx)がメサ構造のファセット上に形成されることが可能である。いくつかの実施形態においては、誘電層2575は、誘電材料の複数の層を含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、金属層2595が誘電層2575上に形成されることが可能である。金属層2595は、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、チタン(Ti)、銅(Cu)、またはそれらの任意の組合せなど、1つまたは複数の金属または金属合金材料を含むことが可能である。誘電層2575および金属層2595は、活性層2535によって放出された光を基板2515へ反射することが可能であるメサ反射器を形成することが可能である。いくつかの実施形態においては、メサ反射器は、放出された光を少なくとも部分的にコリメートすることが可能である放物面反射器としての役割を果たすように放物面形状であることが可能である。
【0198】
電気接点2565および電気接点2585は、半導体層2545および半導体層2525上にそれぞれ形成されて、電極としての役割を果たすことが可能である。電気接点2565および電気接点2585はそれぞれ、Al、Au、Pt、Ag、Ni、Ti、Cu、またはそれらの任意の組合せ(たとえば、Ag/Pt/AuまたはAl/Ni/Au)などの導電性材料を含むことが可能であり、LED2505の電極としての役割を果たすことが可能である。図25Bにおいて示されている例においては、電気接点2585は、n接点であることが可能であり、電気接点2565は、p接点であることが可能である。電気接点2565および半導体層2545(たとえば、p型半導体層)は、活性層2535によって放出された光を基板2515へ反射するための後方反射器を形成することが可能である。いくつかの実施形態においては、電気接点2565および金属層2595は、同じ材料を含み、同じプロセスを使用して形成されることが可能である。いくつかの実施形態においては、追加の導電層(図示せず)が、電気接点2565および2585と半導体層との間における中間導電層として含まれることが可能である。
【0199】
電圧信号が接点2565および2585にわたって印加された場合には、電子および正孔は、活性層2535において再結合することが可能である。電子および正孔の再結合は、光子放出を引き起こし、したがって光を生成することが可能である。放出された光子の波長およびエネルギーは、活性層2535における価電子帯と伝導帯との間のエネルギーバンドギャップに依存することが可能である。たとえば、InGaN活性層は、緑色または青色の光を放出することが可能であり、その一方でAlInGaP活性層は、赤色、オレンジ、黄色、または緑色の光を放出することが可能である。放出された光子は、多くの異なる方向において伝搬することが可能であり、メサ反射器および/または後方反射器によって反射されることが可能であり、たとえば、図25Bにおいて示されている下側(たとえば、基板2515)からLED2505を出ることが可能である。レンズまたは格子など、1つまたは複数のその他の二次光学部品が、基板2515などの発光表面上に形成されて、放出された光を集めるかもしくはコリメートすること、および/または放出された光を導波管へと結合することが可能である。
【0200】
上述されているLEDの1次元または2次元アレイは、光源(たとえば、光源642)を形成するために、ウェハ上に製造されることが可能である。ドライバ回路(たとえば、ドライバ回路644)は、たとえば、CMOSプロセスを使用してシリコンウェハ上に製作されることが可能である。ウェハ上のLEDおよびドライバ回路は、ダイシングされ、次いで、ともに接合されることが可能であるか、またはウェハレベルで接合され、次いで、ダイシングされることが可能である。接着接合、金属対金属接合、金属酸化物接合、ウェハ対ウェハ接合、ダイ対ウェハ接合、ハイブリッド接合等など、さまざまな接合技術が、LEDおよびドライバ回路を接合するために使用することができる。
【0201】
いくつかの例では、LED2505は、本明細書に記載するような1つまたは複数の再構成された半導体構成部品の少なくとも一部を備えてもよい。
【0202】
図26Aは、特定の実施形態による、LEDのアレイのためのダイ対ウェハ接合の方法の例を示す。図26Aにおいて示されている例においては、LEDアレイ2601は、キャリア基板2605上に複数のLED2607を含むことが可能である。キャリア基板2605は、GaAs、InP、GaN、AlN、サファイア、SiC、Si等など、さまざまな材料を含むことが可能である。LED2607は、たとえば、接合を実行する前に、さまざまなエピタキシャル層を成長させることと、メサ構造を形成することと、電気接点または電極を形成することとによって製作されることが可能である。エピタキシャル層は、GaN、InGaN、(AlGaIn)P、(AlGaIn)AsP、(AlGaIn)AsN、(AlGaIn)Pas、(Eu:InGa)N、(AlGaIn)N等など、さまざまな材料を含むことが可能であり、n型層と、p型層と、1つまたは複数の量子井戸あるいはMQWなど、1つまたは複数のヘテロ構造を含む活性層とを含むことが可能である。電気接点は、金属または金属合金など、さまざまな導電性材料を含むことが可能である。
【0203】
ウェハ2603は、その上に製作された受動または能動集積回路(たとえば、ドライバ回路2611)を有するベース層2609を含むことが可能である。ベース層2609は、たとえば、シリコンウェハを含むことが可能である。ドライバ回路2611は、LED2607の動作を制御するために使用されることが可能である。たとえば、各LED2607のためのドライバ回路は、2つのトランジスタおよび1つのコンデンサを有する2T1Cピクセル構造を含むことが可能である。ウェハ2603は、接合層2613をも含むことが可能である。接合層2613は、金属、酸化物、誘電体、CuSn、AuTi等など、さまざまな材料を含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、パターン化された層2615が、接合層2613の表面上に形成されることが可能であり、パターン化された層2615は、Cu、Ag、Au、Al等など、導電性材料で作られた金属グリッドを含むことが可能である。
【0204】
LEDアレイ2601は、接合層2613またはパターン化された層2615を介してウェハ2603に接合されることが可能である。たとえば、パターン化された層2615は、LEDアレイ2601のLED2607をウェハ2603上の対応するドライバ回路2611と位置合わせするために使用されることが可能である、CuSn、AuSn、またはナノポーラスAuなど、さまざまな材料で作られた金属パッドまたはバンプを含むことが可能である。一例においては、LEDアレイ2601は、LED2607が、ドライバ回路2611に対応するそれぞれの金属パッドまたはバンプと接触するまで、ウェハ2603へ近づけられることが可能である。LED2607のうちのいくつかまたはすべては、ドライバ回路2611と位置合わせされることが可能であり、次いで、金属対金属接合など、さまざまな接合技術によって、パターン化された層2615を介してウェハ2603に接合されることが可能である。LED2607がウェハ2603に接合された後、キャリア基板2605は、LED2607から除去されることが可能である。
【0205】
図26Bは、特定の実施形態による、LEDのアレイのためのウェハ対ウェハ接合の方法の例を示す。図26Bにおいて示されているように、第1のウェハ2602は、基板2604、第1の半導体層2606、活性層2608、および第2の半導体層2610を含むことが可能である。基板2604は、GaAs、InP、GaN、AlN、サファイア、SiC、Si等など、さまざまな材料を含むことが可能である。第1の半導体層2606、活性層2608、および第2の半導体層2610は、GaN、InGaN、(AlGaIn)P、(AlGaIn)AsP、(AlGaIn)AsN、(AlGaIn)Pas、(Eu:InGa)N、(AlGaIn)N等など、さまざまな半導体材料を含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、第1の半導体層2606はn型層であることが可能であり、第2の半導体層2610はp型層であることが可能である。たとえば、第1の半導体層2606は、(たとえば、SiまたはGeでドープされた)nドープされたGaN層であることが可能であり、第2の半導体層2610は、(たとえば、Mg、Ca、Zn、またはBeでドープされた)pドープされたGaN層であることが可能である。活性層2608は、たとえば、1つまたは複数の量子井戸またはMQWなど、1つまたは複数のヘテロ構造を形成することが可能である、1つまたは複数のGaN層、1つまたは複数のInGaN層、1つまたは複数のAlInGaP層等を含むことが可能である。
【0206】
いくつかの実施形態においては、第1のウェハ2602は、接合層をも含むことが可能である。接合層2612は、金属、酸化物、誘電体、CuSn、AuTi等など、さまざまな材料を含むことが可能である。一例においては、接合層2612は、p接点および/またはn接点(図示せず)を含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、基板2604と第1の半導体層2606との間のバッファ層など、他の層が第1のウェハ2602上に含まれることも可能である。バッファ層は、多結晶GaNまたはAlNなど、さまざまな材料を含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、接触層が、第2の半導体層2610と接合層2612との間にあることが可能である。接触層は、第2の半導体層2610および/または第1の半導体層2606に電気接点を提供するための任意の好適な材料を含むことが可能である。
【0207】
第1のウェハ2602は、接合層2613および/または接合層2612を介して、上述されているようにドライバ回路2611および接合層2613を含むウェハ2603に接合されることが可能である。接合層2612および接合層2613は、同じ材料で作られることも、異なる材料で作られることも可能である。接合層2613および接合層2612は、実質的に平らであることが可能である。第1のウェハ2602は、金属対金属接合、共晶接合、金属酸化物接合、陽極接合、熱圧縮接合、紫外線(UV)接合、および/または融着接合など、さまざまな方法によってウェハ2603に接合されることが可能である。
【0208】
図26Bにおいて示されているように、第1のウェハ2602は、第1のウェハ2602のp側(たとえば、第2の半導体層2610)が下に(すなわち、ウェハ2603の方へ)向いている状態でウェハ2603に接合されることが可能である。接合の後、基板2604は、第1のウェハ2602から除去されることが可能であり、次いで、第1のウェハ2602は、n側から処理されることが可能である。処理は、たとえば、個々のLEDのための特定のメサ形状の形成、ならびに個々のLEDに対応する光学部品の形成を含むことが可能である。
【0209】
いくつかの例では、図26A図26Bは、本明細書に記載するような1つまたは複数の再構成された半導体構成部品の少なくとも一部を備えたアレイおよび/またはウェハを記載してもよい。
【0210】
図27A図9Dは、特定の実施形態による、LEDのアレイのためのハイブリッド接合の方法の例を示す。ハイブリッド接合は、概して、ウェハ洗浄および活性化、あるウェハの接点の、別のウェハの接点との高精度の位置合わせ、室温でのウェハの表面における誘電材料の誘電接合、および高温でのアニーリングによる接点の金属接合を含むことが可能である。図27Aは、その上に製造された受動または能動回路2720をもつ基板2710を示す。図26A図8Bに関連して上述されているように、基板2710は、たとえば、シリコンウェハを含むことが可能である。回路2720は、LEDのアレイのためのドライバ回路を含むことが可能である。接合層は、電気相互接続2722を通して回路2720に接続された誘電領域2740およびコンタクトパッド2730を含むことが可能である。コンタクトパッド2730は、たとえば、Cu、Ag、Au、Al、W、Mo、Ni、Ti、Pt、Pd等を含むことが可能である。誘電領域2740中の誘電材料は、SiCN、SiO、SiN、Al、HfO、ZrO、Ta等を含むことが可能である。接合層は、たとえば、化学機械研磨を使用して平坦化され、研磨されることが可能であり、平坦化または研磨は、コンタクトパッドにおけるディッシング(ボウル状の外形)を引き起こすことがある。接合層の表面は、たとえば、イオン(たとえば、プラズマ)または高速原子(たとえば、Ar)ビーム2705によって清浄および活性化されることが可能である。活性化された表面は、原子的にクリーンであることが可能であり、ウェハが、たとえば、室温において接触させられたとき、ウェハの間の直接結合の形成に対して反応性であることが可能である。
【0211】
図27Bは、たとえば、図25A図8Bに関連して上述されているようにその上に製作されたマイクロLED2770のアレイを含むウェハ2750を示す。ウェハ2750は、キャリアウェハであることが可能であり、たとえば、GaAs、InP、GaN、AlN、サファイア、SiC、Si等を含むことが可能である。マイクロLED2770は、ウェハ2750上にエピタキシャル成長された、n型層、活性領域、およびp型層を含むことが可能である。エピタキシャル層は、上述されているさまざまなIII-V半導体材料を含むことが可能であり、実質的に垂直な構造、放物線構造、円錐構造等など、エピタキシャル層中にメサ構造をエッチングするためにp型層側から処理されることが可能である。パッシベーション層および/または反射層が、メサ構造の側壁上に形成されることが可能である。p接点2780およびn接点2782が、メサ構造上に堆積された誘電材料層2760中に形成されることが可能であり、それぞれ、p型層およびn型層との電気接点を作製することが可能である。誘電材料層2760中の誘電材料は、たとえば、SiCN、SiO、SiN、Al、HfO、ZrO、Ta等を含むことが可能である。p接点2780およびn接点2782は、たとえば、Cu、Ag、Au、Al、W、Mo、Ni、Ti、Pt、Pd等を含むことが可能である。p接点2780、n接点2782、および誘電材料層2760の上部表面は、接合層を形成することが可能である。接合層は、たとえば、化学機械研磨を使用して平坦化され、研磨されることが可能であり、研磨は、p接点2780およびn接点2782におけるディッシングを引き起こすことがある。接合層は、次いで、たとえば、イオン(たとえば、プラズマ)または高速原子(たとえば、Ar)ビーム2715によって清浄および活性化されることが可能である。活性化された表面は、原子的にクリーンであり、ウェハが、たとえば、室温において接触させられたとき、ウェハの間の直接結合の形成に対して反応性であることが可能である。
【0212】
図27Cは、接合層中の誘電材料を接合するための室温接合プロセスを示す。たとえば、誘電領域2740とコンタクトパッド2730とを含む接合層、およびp接点2780と、n接点2782と、誘電材料層2760とを含む接合層が、表面活性化された後、ウェハ2750およびマイクロLED2770は、逆さにされ、基板2710およびその上に形成された回路と接触させられることが可能である。いくつかの実施形態においては、接合層が互いに対して押圧されるように、圧縮圧力2725が、基板2710およびウェハ2750に加えられることが可能である。表面活性化および接点におけるディッシングにより、誘電領域2740および誘電材料層2760は、表面引力のために直接接触することが可能であり、表面原子が、ダングリングボンドを有することが可能であり、活性化の後に不安定なエネルギー状態にあることが可能であるので、反応し、誘電領域2740と誘電材料層2760との間で化学接合を形成することが可能である。したがって、誘電領域2740および誘電材料層2760中の誘電材料は、熱処理または圧力の有無にかかわらずともに接合されることが可能である。
【0213】
図27Dは、接合層中の誘電材料を接合した後、接合層中の接点を接合するためのアニーリングプロセスを示す。たとえば、コンタクトパッド2730とp接点2780またはn接点2782とが、たとえば、約200~400℃以上でのアニーリングによってともに接合されることが可能である。アニーリングプロセス中に、熱2735は、接点が(異なる熱膨張係数により)誘電材料を超えて膨張することを引き起こすことが可能であり、ひいては、コンタクトパッド2730とp接点2780またはn接点2782とが、接触することが可能であり、活性化された表面において直接金属接合を形成することが可能であるように、接点の間のディッシング間隙を閉じることが可能である。
【0214】
2つの接合されたウェハが、異なる熱膨張係数(CTE)を有する材料を含むいくつかの実施形態においては、室温において接合される誘電材料は、異なる熱膨張によって引き起こされるコンタクトパッドの位置合わせ不良を低減または防止するのを助けることが可能である。いくつかの実施形態においては、アニーリング中の高温におけるコンタクトパッドの位置合わせ不良をさらに低減または回避するために、トレンチが、接合の前に、マイクロLEDの間に、マイクロLEDのグループの間に、基板の一部または全部を通じて等、形成されることが可能である。
【0215】
マイクロLEDがドライバ回路に接合された後、マイクロLEDがその上に製作された基板は、薄くされるかまたは除去されることが可能であり、たとえば、マイクロLEDの活性領域から放出された光を抽出し、コリメートし、向け直すためのさまざまな二次光学部品が、マイクロLEDの発光表面上に製作されることが可能である。一例においては、マイクロレンズが、マイクロLED上に形成されることが可能であり、各マイクロレンズは、それぞれのマイクロLEDに対応することが可能であり、光抽出効率を改善し、マイクロLEDによって放出された光をコリメートするのを助けることが可能である。いくつかの実施形態においては、二次光学部品は、基板またはマイクロLEDのn型層中に製作されることが可能である。いくつかの実施形態においては、二次光学部品は、マイクロLEDのn型側に堆積された誘電層中に製作されることが可能である。二次光学部品の例は、レンズ、格子、反射防止(AR)コーティング、プリズム、フォトニック結晶等を含むことが可能である。
【0216】
いくつかの例では、図27A図27Dは、1つまたは複数の半導体構成部品の再構成を含んでもよい、または本明細書に記載したような1つまたは複数の再構成された半導体構成部品の少なくとも一部を含んでもよい方法を記載してもよい。
【0217】
図28は、特定の実施形態による、その上に製作された二次光学部品をもつLEDアレイ2800の例を示す。LEDアレイ2800は、たとえば、図26A図9Dに関連して上述されている任意の好適な接合技術を使用して、LEDチップまたはウェハを、その上に製作された電気回路を含むシリコンウェハと接合することによって作製されることが可能である。図28において示されている例においては、LEDアレイ2800は、図27A図9Dに関連して上述されているようにウェハ対ウェハハイブリッド接合技術を使用して接合されることが可能である。LEDアレイ2800は、たとえば、シリコンウェハであることが可能である、基板2810を含むことが可能である。LEDドライバ回路など、集積回路2820が、基板2810上に製作されることが可能である。集積回路2820は、相互接続2822およびコンタクトパッド2830を通してマイクロLED2870のp接点2874およびn接点2872に接続されることが可能であり、コンタクトパッド2830は、p接点2874およびn接点2872との金属接合を形成することが可能である。基板2810上の誘電層2840は、融着接合を通して誘電層2860に接合されることが可能である。
【0218】
LEDチップまたはウェハの基板(図示せず)は、マイクロLED2870のn型層2850を露出させるために、薄くされることが可能であるかまたは除去されることが可能である。球面マイクロレンズ2882、格子2884、マイクロレンズ2886、反射防止層2888等など、さまざまな二次光学部品が、n型層2850中にまたはn型層2850の上に形成されることが可能である。たとえば、球面マイクロレンズアレイは、グレースケールマスクと、暴露光に対して線形応答をもつフォトレジストとを使用して、またはパターン化されたフォトレジスト層の熱リフローによって形成されたエッチマスクを使用して、マイクロLED2870の半導体材料にエッチングされることが可能である。二次光学部品はまた、類似のフォトリソグラフ技術または他の技術を使用して、n型層2850上に堆積された誘電層にエッチングされることが可能である。たとえば、マイクロレンズアレイは、バイナリマスクを使用してパターン化されたポリマー層の熱リフローを通してポリマー層中に形成されることが可能である。ポリマー層中のマイクロレンズアレイは、二次光学部品として使用されることが可能であるか、またはマイクロレンズアレイの外形を誘電層または半導体層の中に転写するためのエッチマスクとして使用されることが可能である。誘電層は、たとえば、SiCN、SiO、SiN、Al、HfO、ZrO、Ta等を含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、マイクロLED2870は、マイクロレンズおよび反射防止コーティング、半導体材料にエッチングされたマイクロレンズおよび誘電材料層にエッチングされたマイクロレンズ、マイクロレンズおよび格子、球面レンズおよび非球面レンズ等など、複数の対応する二次光学部品を有することが可能である。3つの異なる二次光学部品が、マイクロLED2870上に形成することができる二次光学部品のいくつかの例を示すために、図28において示されており、これは、異なる二次光学部品があらゆるLEDアレイについて同時に使用されることを必ずしも意味しない。
【0219】
本明細書において開示されている実施形態は、人工現実システムの構成要素を実装するために使用されることが可能であるか、または人工現実システムとともに実装されることが可能である。人工現実は、ユーザへの提示の前に何らかの様式で調整された現実の形態であり、これは、たとえば、仮想現実、拡張現実、複合現実、ハイブリッド現実、あるいはそれらの何らかの組合せおよび/または派生物を含むことが可能である。人工現実コンテンツは、すべて生成されたコンテンツ、または取り込まれた(たとえば、現実世界の)コンテンツと組み合わせられた生成されたコンテンツを含むことが可能である。人工現実コンテンツは、ビデオ、オーディオ、触覚フィードバック、またはそれらの何らかの組合せを含むことが可能であり、これらのうちのいずれかが、単一チャネルで、または(閲覧者に対して3次元効果をもたらすステレオビデオなど)複数チャネルで提示されることが可能である。追加として、いくつかの実施形態においては、人工現実はまた、たとえば、人工現実中のコンテンツを作り出すために使用され、および/または場合によっては、人工現実中で(たとえば、アクティビティを実行するために)使用される、アプリケーション、製品、アクセサリ、サービス、またはそれらの何らかの組合せに関連することが可能である。人工現実コンテンツを提供する人工現実システムは、ホストコンピュータシステムに接続されたHMD、スタンドアロンHMD、モバイルデバイスまたはコンピューティングシステム、あるいは1人または複数の閲覧者に人工現実コンテンツを提供することが可能な任意の他のハードウェアプラットフォームを含む、さまざまなプラットフォーム上で実装されることが可能である。
【0220】
いくつかの例では、LEDアレイ2800は、本明細書に記載するような1つまたは複数の再構成された半導体構成部品を含んでもよい。
【0221】
図29は、本明細書において開示されている例のうちのいくつかを実施するための例示的なニアアイディスプレイ(たとえば、HMDデバイス)の例示的な電子システム2900の簡略化されたブロック図である。電子システム2900は、上述されているHMDデバイスまたはその他のニアアイディスプレイの電子システムとして使用されることが可能である。この例においては、電子システム2900は、1つまたは複数のプロセッサ2910と、メモリ2920とを含むことが可能である。プロセッサ2910は、複数のコンポーネントにおいてオペレーションを実行するための命令を実行するように構成されることが可能であり、たとえば、ポータブル電子デバイス内での実施に適した汎用プロセッサまたはマイクロプロセッサであることが可能である。プロセッサ2910は、電子システム2900内の複数のコンポーネントと通信可能に結合されることが可能である。この通信可能な結合を実現するために、プロセッサ2910は、バス2940を介してその他の示されているコンポーネントと通信することが可能である。バス2940は、電子システム2900内でデータを転送するように適合されている任意のサブシステムであることが可能である。バス2940は、データを転送するための複数のコンピュータバスおよび追加の回路を含むことが可能である。
【0222】
メモリ2920は、プロセッサ2910に結合されることが可能である。いくつかの実施形態においては、メモリ2920は、短期および長期の両方の格納を提供することが可能であり、いくつかのユニットへと分割されることが可能である。メモリ2920は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)および/もしくはダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)など、揮発性であること、ならびに/または読み取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ等など、不揮発性であることが可能である。さらにメモリ2920は、セキュアデジタル(SD)カードなど、取り外し可能なストレージデバイスを含むことが可能である。メモリ2920は、電子システム2900に関するコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、およびその他のデータの格納を提供することが可能である。いくつかの実施形態においては、メモリ2920は、別々のハードウェアモジュールへと分散されることが可能である。命令のセットおよび/またはコードが、メモリ2920上に格納されることが可能である。命令は、電子システム2900によって実行可能であり得る実行可能コードの形態を取ることが可能であり、ならびに/またはソースおよび/もしくはインストール可能コードの形態を取ることが可能であり、これは、(たとえば、さまざまな一般的に利用可能なコンパイラ、インストレーションプログラム、圧縮/解凍ユーティリティーなどのいずれかを使用した)電子システム2900上でのコンパイルおよび/またはインストール時に、実行可能コードの形態を取ることが可能である。
【0223】
いくつかの実施形態においては、メモリ2920は、複数のアプリケーションモジュール2922~2924を格納することが可能であり、これらは、任意の数のアプリケーションを含むことが可能である。アプリケーションの例は、ゲーミングアプリケーション、会議アプリケーション、ビデオ再生アプリケーション、またはその他の適切なアプリケーションを含むことが可能である。アプリケーションは、奥行き感知機能またはアイトラッキング機能を含むことが可能である。アプリケーションモジュール2922~2924は、プロセッサ2910によって実行されることになる特定の命令を含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、アプリケーションモジュール2922~2924のうちの特定のアプリケーションまたは部分は、その他のハードウェアモジュール2980によって実行可能であり得る。特定の実施形態においては、メモリ2920は、セキュアなメモリを追加で含むことが可能であり、これは、セキュアな情報に対するコピーまたはその他の不正アクセスを防止するための追加のセキュリティー制御を含むことが可能である。
【0224】
いくつかの実施形態においては、メモリ2920は、その中にロードされているオペレーティングシステム2925を含むことが可能である。オペレーティングシステム2925は、アプリケーションモジュール2922~2924によって提供される命令の実行を開始するように、ならびに/またはその他のハードウェアモジュール2980と、1つまたは複数のワイヤレストランシーバを含むことが可能であるワイヤレス通信サブシステム2930とのインターフェースとを管理するように動作可能であり得る。オペレーティングシステム2925は、スレッド化、リソース管理、データストレージ制御、およびその他の同様の機能性を含めて、電子システム2900のコンポーネントどうしにわたるその他のオペレーションを実行するように適合されることが可能である。
【0225】
ワイヤレス通信サブシステム2930は、たとえば、赤外線通信デバイス、ワイヤレス通信デバイスおよび/もしくはチップセット(Bluetooth(登録商標)デバイス、IEEE2602.11デバイス、Wi-Fiデバイス、WiMAXデバイス、セルラー通信設備等など)、ならびに/または同様の通信インターフェースを含むことが可能である。電子システム2900は、ワイヤレス通信のための1つまたは複数のアンテナ2934を、ワイヤレス通信サブシステム2930の一部として、またはシステムのいずれかの部分に結合されている別個のコンポーネントとして含むことが可能である。所望の機能性に応じて、ワイヤレス通信サブシステム2930は、ベーストランシーバステーションならびにその他のワイヤレスデバイスおよびアクセスポイントと通信するための別個のトランシーバを含むことが可能であり、その通信は、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、またはワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)など、さまざまなデータネットワークおよび/またはネットワークタイプと通信することを含むことが可能である。WWANは、たとえば、WiMax(IEEE2602.16)ネットワークであることが可能である。WLANは、たとえば、IEEE2602.11xネットワークであることが可能である。WPANは、たとえば、Bluetoothネットワーク、IEEE2602.15x、またはいくつかのその他のタイプのネットワークであることが可能である。本明細書において記述されている技術は、WWAN、WLAN、および/またはWPANの任意の組合せのために使用されることも可能である。ワイヤレス通信サブシステム2930は、ネットワーク、その他のコンピュータシステム、および/または、本明細書において記述されているその他の任意のデバイスとの間でデータがやり取りされることを許可することが可能である。ワイヤレス通信サブシステム2930は、アンテナ2934およびワイヤレスリンク2932を使用して、HMDデバイスの識別子、位置データ、地理的マップ、ヒートマップ、写真、またはビデオなどのデータを送信または受信するための手段を含むことが可能である。ワイヤレス通信サブシステム2930、プロセッサ2910、およびメモリ2920はともに、本明細書において開示されているいくつかの機能を実行するための手段のうちの1つまたは複数の少なくとも一部を含むことが可能である。
【0226】
電子システム2900の実施形態は、1つまたは複数のセンサ2990を含むことも可能である。センサ2990は、たとえば、画像センサ、加速度計、圧力センサ、温度センサ、近接センサ、磁力計、ジャイロスコープ、慣性センサ(たとえば、加速度計とジャイロスコープとを組み合わせるモジュール)、環境光センサ、または、奥行きセンサもしくは位置センサなど、感覚出力を提供するように、および/もしくは感覚入力を受信するように動作可能なその他の任意の同様のモジュールを含むことが可能である。たとえば、いくつかの実施態様においては、センサ2990は、1つもしくは複数の慣性測定ユニット(IMU)および/または1つもしくは複数の位置センサを含むことが可能である。IMUは、位置センサのうちの1つまたは複数から受信された測定信号に基づいて、HMDデバイスの初期位置に対するHMDデバイスの推定位置を示す較正データを生成することが可能である。位置センサは、HMDデバイスの動きに応答して1つまたは複数の測定信号を生成することが可能である。位置センサの例は、1つもしくは複数の加速度計、1つもしくは複数のジャイロスコープ、1つもしくは複数の磁力計、動きを検知する別の適切なタイプのセンサ、IMUのエラー訂正のために使用されるタイプのセンサ、またはそれらの任意の組合せを含むことが可能であるが、それらには限定されない。位置センサは、IMUの外部に、IMUの内部に、またはそれらの任意の組合せで配置されることが可能である。少なくともいくつかのセンサは、感知のために、構造化された光パターンを使用することが可能である。
【0227】
電子システム2900は、ディスプレイモジュール2960を含むことが可能である。ディスプレイモジュール2960は、ニアアイディスプレイであることが可能であり、画像、ビデオ、およびさまざまな指示などの情報を電子システム2900からユーザにグラフィカルに提示することが可能である。そのような情報は、1つもしくは複数のアプリケーションモジュール2922~2924、仮想現実エンジン2926、1つもしくは複数のその他のハードウェアモジュール2980、それらの組合せ、または、ユーザのためのグラフィカルコンテンツを解像するためのその他の任意の適切な手段(たとえば、オペレーティングシステム2925によって)から導出されることが可能である。ディスプレイモジュール2960は、LCDテクノロジー、LEDテクノロジー(たとえば、OLED、ILED、マイクロLED、AMOLED、TOLEDなどを含む)、発光ポリマーディスプレイ(LPD)テクノロジー、またはその他の何らかのディスプレイテクノロジーを使用することが可能である。
【0228】
電子システム2900は、ユーザ入力/出力モジュール2970を含むことが可能である。ユーザ入力/出力モジュール2970は、ユーザがアクション要求を電子システム2900へ送信することを可能にすることができる。アクション要求は、特定のアクションを実行するための要求であることが可能である。たとえば、アクション要求は、アプリケーションを開始することもしくは終了すること、またはアプリケーション内で特定のアクションを実行することであることが可能である。ユーザ入力/出力モジュール2970は、1つまたは複数の入力デバイスを含むことが可能である。例示的な入力デバイスは、タッチスクリーン、タッチパッド、マイクロフォン、ボタン、ダイヤル、スイッチ、キーボード、マウス、ゲームコントローラ、または、アクション要求を受信して、その受信されたアクション要求を電子システム2900へ通信するためのその他の任意の適切なデバイスを含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、ユーザ入力/出力モジュール2970は、電子システム2900から受信された命令に従って触覚フィードバックをユーザに提供することが可能である。たとえば、触覚フィードバックは、アクション要求が受信されたときに、または実行されたときに提供されることが可能である。
【0229】
電子システム2900は、たとえば、ユーザの目の位置を追跡把握する目的で、ユーザの写真またはビデオを撮影するために使用されることが可能であるカメラ2950を含むことが可能である。カメラ2950は、たとえば、VR、AR、またはMRアプリケーションのために、環境の写真またはビデオを撮影するために使用されることも可能である。カメラ2950は、たとえば、数百万または数千万ピクセルを伴う相補型金属酸化膜半導体(CMOS)画像センサを含むことが可能である。いくつかの実施態様においては、カメラ2950は、3D画像を取り込むために使用されることが可能である2つ以上のカメラを含むことが可能である。
【0230】
いくつかの実施形態においては、電子システム2900は、複数のその他のハードウェアモジュール2980を含むことが可能である。その他のハードウェアモジュール2980のそれぞれは、電子システム2900内の物理的なモジュールであることが可能である。その他のハードウェアモジュール2980のそれぞれは、構造として恒久的に構成されることが可能であるが、その他のハードウェアモジュール2980のうちのいくつかは、特定の機能を実行するように一時的に構成されること、または一時的にアクティブ化されることが可能である。その他のハードウェアモジュール2980の例は、たとえば、オーディオ出力および/または入力モジュール(たとえば、マイクロフォンまたはスピーカー)、近距離無線通信(NFC)モジュール、充電式バッテリー、バッテリー管理システム、有線/ワイヤレスバッテリー充電システムなどを含むことが可能である。いくつかの実施形態においては、その他のハードウェアモジュール2980の1つまたは複数の機能は、ソフトウェアで実施されることが可能である。
【0231】
いくつかの実施形態においては、電子システム2900のメモリ2920は、仮想現実エンジン2926を格納することも可能である。仮想現実エンジン2926は、電子システム2900内のアプリケーションを実行すること、およびHMDデバイスの位置情報、加速度情報、速度情報、予測される今後の位置、またはそれらの任意の組合せをさまざまなセンサから受信することが可能である。いくつかの実施形態においては、仮想現実エンジン2926によって受信された情報は、ディスプレイモジュール2960への信号(たとえば、表示命令)を生成するために使用されることが可能である。たとえば、受信された情報が、ユーザが左を見たことを示している場合には、仮想現実エンジン2926は、仮想環境におけるユーザの動きを反映するHMDデバイスのためのコンテンツを生成することが可能である。加えて、仮想現実エンジン2926は、ユーザ入力/出力モジュール2970から受信されたアクション要求に応答してアプリケーション内でアクションを実行すること、およびフィードバックをユーザに提供することが可能である。提供されるフィードバックは、視覚、可聴、または触覚フィードバックであることが可能である。いくつかの実施態様においては、プロセッサ2910は、仮想現実エンジン2926を実行することが可能である1つまたは複数のGPUを含むことが可能である。
【0232】
さまざまな実施態様においては、上述のハードウェアおよびモジュールは、単一のデバイス上に、または有線もしくはワイヤレス接続を使用して互いに通信することが可能である複数のデバイス上に実装されることが可能である。たとえば、いくつかの実施態様においては、GPU、仮想現実エンジン2926、およびアプリケーション(たとえば、トラッキングアプリケーション)など、いくつかのコンポーネントまたはモジュールは、ヘッドマウントディスプレイデバイスとは別個のコンソール上に実装されることが可能である。いくつかの実施態様においては、1つのコンソールが、複数のHMDに接続されること、または複数のHMDをサポートすることが可能である。
【0233】
代替構成においては、異なるコンポーネントおよび/または追加のコンポーネントが電子システム2900に含まれることが可能である。同様に、それらのコンポーネントのうちの1つまたは複数の機能性は、上述されている様式とは異なる様式でそれらのコンポーネントの間において分散されることが可能である。たとえば、いくつかの実施形態においては、電子システム2900は、ARシステム環境および/またはMR環境など、その他のシステム環境を含むように修正されることが可能である。
【0234】
いくつかの例では、電子システム2900は、本明細書に記載するような1つまたは複数の再構成された半導体構成部品を含んでもよい。
【0235】
本明細書にさまざまな例により記載するように、開示の技術は、人工現実システムを含む、またはこれと併せて実施されてもよい。記載するように、人工現実は、たとえば、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、複合現実(MR)、ハイブリッド現実、またはそのいくつかの組合せおよび/または派生物を含んでもよい、ユーザへの提示前にいくつかの方法で調節された現実の形である。人工現実コンテンツは、完全に生成されたコンテンツ、またはキャプチャされたコンテンツと組み合わされた生成されたコンテンツ(たとえば、現実世界写真またはビデオ)を含んでもよい。人工現実コンテンツは、ビデオ、音声、触覚フィードバック、またはそのいくつかの組合せを含んでもよく、そのいずれかは単一チャネルまたは多数のチャネル(視聴者に3次元エフェクトを生成するステレオビデオなど)で提示されてもよい。加えて、いくつかの例では、人工現実は、たとえば、人工現実でコンテンツを作り出すために使用される、および/または人工現実内で(たとえば、アクティビティを行うために)使用される、アプリケーション、製品、アクセサリ、サービス、またはそのいくつかの組合せに関連付けられてもよい。人工現実コンテンツを提供する人工現実システムは、ホストコンピュータシステムに接続されたHMD、独立型HMD、モバイルデバイスまたはコンピューティングシステム、または1人または複数人の視聴者に人工現実コンテンツを提供することが可能な任意の他のハードウェアプラットフォームを含む、さまざまなプラットフォームで実施されてもよい。
【0236】
本開示に記載される技術は、少なくとも部分的に、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその任意の組合せで実施されてもよい。たとえば、記載した技術のさまざまな態様は、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、DSP、アプリケーション特定集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または任意の他の同等の集積または個別論理回路と、このような構成要素の任意の組合せを含む、1つまたは複数のプロセッサ内で実施されてもよい。「プロセッサ」または「処理回路」という用語は一般に、単独でまたは他の論理回路と組み合わせた、前述の論理回路のいずれか、または任意の他の同等の回路のことを言ってもよい。ハードウェアを備えた制御ユニットはまた、本開示の技術のうちの1つまたは複数を行ってもよい。
【0237】
このようなハードウェア、ソフトウェア、およびファームウェアは、本開示に記載したさまざまな動作および機能を支持するために、同じデバイス内で、または別個のデバイス内で実施されてもよい。加えて、記載したユニット、モジュールまたは構成要素のいずれかは、別個であるが相互運用可能な論理デバイスとして共にまたは別個に実施されてもよい。モジュールまたはユニットとしての異なる機構の記述は、異なる機能態様を強調することを意図しているが、このようなモジュールまたはユニットを別個のハードウェアまたはソフトウェア構成部品によって実現しなければならないことを必ずしも暗示するものではない。むしろ、1つまたは複数のモジュールまたはユニットに関連付けられた機能性は、別個のハードウェアまたはソフトウェア構成部品によって実行されてもよい、または共通のもしくは別個のハードウェアまたはソフトウェア構成部品内で統合されてもよい。
【0238】
本開示に記載した技術はまた、命令を含む、コンピュータ可読ストレージメディアなどのコンピュータ可読メディア内で統合されるまたは符号化されてもよい。コンピュータ可読ストレージメディア内で統合または符号化された命令は、プログラマブルプロセッサ、または他のプロセッサに、たとえば、命令が実行された場合に方法を行わせてもよい。コンピュータ可読ストレージメディアは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、プログラム可能読み取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(EPROM)、電子消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、ハードディスク、CD-ROM、フロッピーディスク、カセット、磁気メディア、光メディア、または他のコンピュータ可読メディアを含んでもよい。
【0239】
上で論じられている方法、システム、およびデバイスは、例である。さまざまな実施形態は、必要に応じて、さまざまな手順またはコンポーネントを省略すること、置換すること、または追加することが可能である。たとえば、代替構成においては、記述されている方法は、記述されているのとは異なる順序で実行されることが可能であり、ならびに/またはさまざまな段階が追加されること、省略されること、および/もしくは組み合わされることが可能である。また、特定の実施形態に関して記述されている特徴どうしは、さまざまなその他の実施形態において組み合わされることが可能である。実施形態の別々の態様および要素は、同様の様式で組み合わされることが可能である。また、テクノロジーは進化しており、したがって、要素のうちの多くは例であり、それらの例は、本開示の範囲をそれらの特定の例に限定するものではない。
【0240】
実施形態の徹底的な理解を提供するために、記述においては具体的な詳細が与えられている。しかしながら、実施形態は、これらの具体的な詳細を伴わずに実施されることが可能である。たとえば、よく知られている回路、プロセス、システム、構造、および技術は、実施形態をわかりにくくすることを回避するために、不必要な詳細を伴わずに示されている。この記述は、例示的な実施形態を提供しているだけであり、本発明の範囲、適用可能性、または構成を限定することを意図されているものではない。むしろ、実施形態についての前述の記述は、さまざまな実施形態を実施するための有効な記述を当業者に提供するであろう。特許請求の範囲から逸脱することなく、要素の機能および配置においてさまざまな変更が行われることが可能である。
【0241】
また、いくつかの実施形態は、流れ図またはブロック図として示されているプロセスとして記述された。それぞれが、オペレーションを順次プロセスとして記述している場合があるが、オペレーションのうちの多くは、並列にまたは同時に実行されることが可能である。加えて、オペレーションどうしの順序は、並べ替えられることが可能である。プロセスは、図に含まれていない追加のステップを有することが可能である。さらに、これらの方法の実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、またはそれらの任意の組合せによって実施されることが可能である。ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、またはマイクロコードで実施される場合には、関連付けられているタスクを実行するためのプログラムコードまたはコードセグメントは、ストレージメディアなどのコンピュータ可読メディアに格納されることが可能である。プロセッサは、関連付けられているタスクを実行することが可能である。
【0242】
具体的な要件に従って実質的な変更が行われることが可能であるということは当業者にとって明らかであろう。たとえば、カスタマイズされたもしくは専用のハードウェアが使用されることも可能であり、および/または特定の要素が、ハードウェア、ソフトウェア(アプレット等などのポータブルソフトウェアを含む)、もしくは両方で実装されることが可能である。さらに、ネットワーク入力/出力デバイスなどのその他のコンピューティングデバイスへの接続が採用されることが可能である。
【0243】
添付の図を参照すると、メモリを含むことが可能であるコンポーネントは、非一時的なマシン可読メディアを含むことが可能である。「マシン可読メディア」および「コンピュータ可読メディア」という用語は、マシンを特定の様式で動作させるデータを提供することに関与する任意のストレージメディアを指すことが可能である。上で提供されている実施形態においては、さまざまなマシン可読メディアが、実行のために処理ユニットおよび/またはその他のデバイスに命令/コードを提供することに関与することが可能である。追加として、または代替として、マシン可読メディアは、そのような命令/コードを格納および/または搬送するために使用されることが可能である。多くの実施態様においては、コンピュータ可読メディアは、物理的なおよび/または有形のストレージメディアである。そのようなメディアは、不揮発性メディア、揮発性メディア、および送信メディアを含むがそれらには限定されない多くの形態を取ることが可能である。コンピュータ可読メディアの一般的な形態は、たとえば、コンパクトディスク(CD)もしくはデジタル多用途ディスク(DVD)などの磁気および/もしくは光メディア、パンチカード、紙テープ、穴のパターンを有するその他の物理的なメディア、RAM、プログラム可能読み取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(EPROM)、フラッシュEPROM、その他の任意のメモリチップもしくはカートリッジ、以降で記述されている搬送波、またはコンピュータが命令および/もしくはコードを読み出すことが可能であるその他の任意のメディアを含む。コンピュータプログラム製品は、プロシージャ、関数、サブプログラム、プログラム、ルーチン、アプリケーション(アプリ)、サブルーチン、モジュール、ソフトウェアパッケージ、クラスを表すことが可能であるコードおよび/もしくはマシン実行可能命令、または命令、データ構造、もしくはプログラムステートメントの任意の組合せを含むことが可能である。
【0244】
本明細書において記述されているメッセージを通信するために使用される情報および信号は、さまざまな異なるテクノロジーおよび技術のうちのいずれかを使用して表されることが可能であるということを当業者なら理解するであろう。たとえば、上の記述全体を通して参照されることが可能であるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは粒子、光場もしくは粒子、またはそれらの任意の組合せによって表されることが可能である。
【0245】
本明細書において使用される「および」および「または」という用語は、そのような用語が使用される文脈に少なくとも部分的に依存することも予想されるさまざまな意味を含むことが可能である。典型的には、「または」は、A、B、またはCなどのリストを関連付けるために使用される場合には、A、B、およびC(ここでは包括的な意味で使用される)、ならびにA、B、またはC(ここでは排他的な意味で使用される)を意味することを意図されている。加えて、本明細書において使用される「1つまたは複数」という用語は、単数形の任意の機能、構造、もしくは特徴を記述するために使用されることが可能であり、または機能、構造、もしくは特徴の何らかの組合せを記述するために使用されることが可能である。しかしながら、これは単に説明例であり、特許請求されている主題は、この例に限定されるものではないということに留意されたい。さらに、「~の少なくとも1つ」という用語は、A、B、またはCなどのリストを関連付けるために使用される場合には、A、AB、AC、BC、AA、ABC、AAB、AABBCCC等など、A、B、および/またはCの任意の組合せを意味すると解釈されることが可能である。
【0246】
さらに、特定の実施形態が、ハードウェアおよびソフトウェアの特定の組合せを使用して記述されてきたが、ハードウェアおよびソフトウェアのその他の組合せも可能であるということを認識されたい。特定の実施形態は、ハードウェアのみで、またはソフトウェアのみで、またはそれらの組合せを使用して実施されることが可能である。一例においては、ソフトウェアは、本開示において記述されているステップ、オペレーション、またはプロセスのいずれかまたはすべてを実行するために1つまたは複数のプロセッサによって実行可能なコンピュータプログラムコードまたは命令を含むコンピュータプログラム製品を用いて実装されることが可能であり、この場合、コンピュータプログラムは、非一時的コンピュータ可読メディア上に格納されることが可能である。本明細書において記述されているさまざまなプロセスは、同じプロセッサまたは別々のプロセッサ上で任意の組合せで実施されることが可能である。
【0247】
デバイス、システム、コンポーネント、またはモジュールが、特定のオペレーションまたは機能を実行するように構成されているものとして記述されている場合には、そのような構成は、たとえば、オペレーションを実行するための電子回路を設計することによって、プログラム可能な電子回路(マイクロプロセッサなど)を、オペレーションを実行するようにプログラムすることによって、たとえば、コンピュータ命令もしくはコード、または非一時的なメモリメディア上に格納されているコードもしくは命令を実行するようにプログラムされたプロセッサもしくはコア、またはそれらの任意の組合せを実行することによって達成されることが可能である。プロセスは、プロセス間通信のための従来の技術を含むがそれらには限定されないさまざまな技術を使用して通信することが可能であり、プロセスどうしの別々のペアが、別々の技術を使用することが可能であり、またはプロセスどうしの同じペアが、別々の時点で別々の技術を使用することが可能である。
【0248】
したがって、明細書および図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味でみなされるべきである。しかしながら、特許請求の範囲に記載されているさらに広い範囲から逸脱することなく、追加、削減、削除、およびその他の修正および変更が行われることが可能であるということは明らかであろう。したがって、特定の実施形態が記述されているが、これらは、限定することを意図されているものではない。さまざまな修正および均等物は、添付の特許請求の範囲の範疇内にある。
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25A
図25B
図26A
図26B
図27A
図27B
図27C
図27D
図28
図29
【国際調査報告】