(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-21
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/57 20200101AFI20230414BHJP
A24F 40/50 20200101ALI20230414BHJP
【FI】
A24F40/57
A24F40/50
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022550236
(86)(22)【出願日】2022-01-25
(85)【翻訳文提出日】2022-08-22
(86)【国際出願番号】 KR2022001305
(87)【国際公開番号】W WO2022169174
(87)【国際公開日】2022-08-11
(31)【優先権主張番号】10-2021-0017688
(32)【優先日】2021-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100172683
【氏名又は名称】綾 聡平
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(72)【発明者】
【氏名】イ,ヨンソブ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ミンギュ
(72)【発明者】
【氏名】パク,ジュオン
(72)【発明者】
【氏名】チョ,ビョンサン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB14
4B162AC16
4B162AC22
4B162AC34
4B162AD06
4B162AD13
4B162AD15
4B162AD23
(57)【要約】
エアロゾル生成装置及びその動作方法が開示される。本開示のエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を吸収する芯と、前記芯を加熱するヒーターと、パフを感知するセンサーと、制御部とを含む。前記制御部は、前記パフが感知されるうちに前記ヒーターを加熱するように制御し、前記ヒーターの温度を検出する。前記ヒーターの温度が既設定の臨界温度以上の場合、前記制御部は前記ヒーターに対する電力供給を遮断し、前記ヒーターの温度が前記臨界温度未満の場合、前記制御部は前記臨界温度の変更が必要であるかを判断する。前記臨界温度の変更が必要な場合、前記制御部は前記検出されたヒーターの温度に基づいて前記臨界温度を変更することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成物質を吸収する芯と、
前記芯を加熱するヒーターと、
エアロゾル生成装置のパフを感知するセンサーと、
パフが感知される場合、前記ヒーターを加熱するように制御し、前記ヒーターの温度を検出し、前記ヒーターの温度が既設定の臨界温度以上の場合、前記ヒーターに対する電力供給を遮断し、前記ヒーターの温度が前記臨界温度未満の場合、前記既設定の臨界温度の変更が必要であるかを判断し、前記既設定の臨界温度の変更が必要であると判断される場合、前記検出されたヒーターの温度に基づいて前記臨界温度を変更する制御部と、を含む、ことを特徴とする、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記検出されたヒーターの温度が前記既設定の臨界温度以上の場合、既設定の基準によって前記ヒーターに供給される電力量が減少した後、前記ヒーターに対する電力供給を遮断することを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記臨界温度の変更が必要であるかの判断は検出されたパフ回数が既設定の基準回数以上の場合に遂行されることを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
メモリをさらに含み、
前記制御部は、パフが感知されるうちに検出された前記ヒーターの温度の最大値を前記メモリに保存し、前記メモリに保存された前記ヒーターの温度の最大値に基づいて前記臨界温度を変更することを特徴とする、請求項3に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記メモリは、前記検出されたパフに対応する複数の最大値を保存し、
前記臨界温度の変更が必要であるかの判断は、前記複数の最大値のうちで少なくとも既設定の数の最大値が前記既設定の臨界温度と所定の温度差以下だけ異なる場合にさらに遂行されることを特徴とする、請求項4に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記メモリは前記検出されたパフに対する複数の最大値を保存し、前記既設定の臨界温度は前記保存された複数の最大値のうちで最も大きい最大値に変更されることを特徴とする、請求項4に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記メモリは前記検出されたパフに対応する複数の最大値を保存し、前記既設定の臨界温度は前記保存された複数の最大値のうちの代表値に変更されることを特徴とする、請求項4に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
複数の温度プロファイルを保存するメモリをさらに含み、
前記制御部は、前記ヒーターに電力が供給される前、前記ヒーターの抵抗値を測定し、前記保存された複数の温度プロファイルのうちで前記測定された抵抗値に対応する温度プロファイルを決定し、
前記ヒーターは前記決定された温度プロファイルによって加熱されることを特徴とする、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記測定された抵抗値が既設定の有効範囲に含まれない場合、前記ヒーターに対する電力供給を遮断することを特徴とする、請求項8に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
エアロゾル生成装置の動作方法であって、
パフが感知される場合、エアロゾル生成装のヒーターを加熱して、エアロゾル生成物質を吸収している芯を加熱する動作と、
前記ヒーターの温度を検出する動作と、
前記検出されたヒーターの温度が既設定の臨界温度以上の場合、前記ヒーターに対する電力供給を遮断する動作と、
前記検出されたヒーターの温度が前記既設定の臨界温度未満の場合、前記既設定の臨界温度の変更が必要であるかを判断する動作と、
前記既設定の臨界温度の変更が必要であると判断される場合、前記検出されたヒーターの温度に基づいて前記既設定の臨界温度を変更する動作と、を含む、エアロゾル生成装置の動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はエアロゾル生成装置及びその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル生成装置はエアロゾルを介して媒質または物質から所定の成分を抽出するためのものである。媒質は多様な成分の物質を含むことができる。媒質に含まれる物質は多様な成分の香味物質であることができる。例えば、媒質に含まれる物質は、ニコチン成分、ハーブ成分及び/またはコーヒー成分などを含むことができる。近年、このようなエアロゾル生成装置に対する多くの研究が遂行されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は前述した問題及び他の問題を解決することを目的とする。
【0004】
本開示の他の目的は、製造上の誤差を考慮して芯の炭化を防止することができるエアロゾル生成装置及びその動作方法を提供しようとする。
【0005】
本開示のさらに他の目的は、製造上の誤差によるヒーターの抵抗値偏差を考慮して、ヒーターを所望の温度に加熱することができるエアロゾル生成装置及びその動作方法を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するための本開示の一側面によるエアロゾル生成装置は、エアロゾル生成物質を吸収する芯と、前記芯を加熱するヒーターと、パフを感知するセンサーと、制御部とを含む。前記制御部は、前記パフが感知されるうちに前記ヒーターを加熱するように制御し、前記ヒーターの温度を検出する。前記ヒーターの温度が既設定の臨界温度以上の場合、前記制御部は前記ヒーターに対する電力供給を遮断し、前記ヒーターの温度が前記臨界温度未満の場合、前記制御部は前記臨界温度の変更が必要であるかを判断する。前記臨界温度の変更が必要な場合、前記制御部は前記検出されたヒーターの温度に基づいて前記臨界温度を変更することができる。
【0007】
上述した目的を達成するための本開示の一側面によるエアロゾル生成装置の動作方法は、パフが感知される場合、エアロゾル生成装のヒーターを加熱して、エアロゾル生成物質を吸収している芯を加熱する動作と、前記ヒーターの温度を検出する動作と、前記検出されたヒーターの温度が既設定の臨界温度以上の場合、前記ヒーターに対する電力供給を遮断する動作と、前記検出されたヒーターの温度が前記既設定の臨界温度未満の場合、前記既設定の臨界温度の変更が必要であるかを判断する動作と、前記既設定の臨界温度の変更が必要であると判断される場合、前記検出されたヒーターの温度に基づいて前記既設定の臨界温度を変更する動作とを含むことができる。
【発明の効果】
【0008】
本開示の実施例のうちの少なくとも一つによれば、製造上の誤差によってエアロゾル生成物質が芯に吸収される程度が異なる場合にもヒーターの加熱による芯などの炭化を防止することができる。
【0009】
本開示の実施例のうちの少なくとも一つによれば、製造上の誤差によるヒーターの抵抗値偏差にもかかわらず、ヒーターを所望の温度に加熱することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の実施例によるエアロゾル生成装置についての説明に参照される図である。
【
図2】本開示の実施例によるエアロゾル生成装置についての説明に参照される図である。
【
図3】本開示の実施例によるエアロゾル生成装置についての説明に参照される図である。
【
図4】本開示の実施例によるエアロゾル生成装置についての説明に参照される図である。
【
図5】本開示の実施例によるエアロゾル生成装置についての説明に参照される図である。
【
図6】本開示の一実施例によるエアロゾル生成装置のブロック図である。
【
図7】本開示の多様な実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法についての説明に参照される図である。
【
図8】本開示の多様な実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法についての説明に参照される図である。
【
図9】本開示の多様な実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法についての説明に参照される図である。
【
図10】本開示の多様な実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法についての説明に参照される図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の適用可能な追加的な範囲は以下の詳細な説明から明らかになるであろう。しかし、本開示の思想及び範囲内で多様な変更及び修正は当業者に明らかに理解可能であるので、詳細な説明及び本開示の好適な実施例のような特定の実施例はただ例示として与えられたものと理解されなければならない。
【0012】
本開示の前記及び他の目的、特徴及び他の特徴は添付図面を参照する以降の詳細な説明から明らかに理解可能であろう。
【0013】
以下、添付図面を参照してこの明細書に開示する実施例を詳細に説明する。図面を参照する説明の簡潔さのために、同一または類似の構成要素は同じ参照番号を付与し、それについての重複説明は省略する。
【0014】
以下の説明で使われる構成要素に対する接尾辞「モジュール」及び「部」は明細書の説明の容易性のみのためのものであり、特別な意味または役割を有するものではない。
【0015】
本開示において、当業者によく知られているものは簡潔さのために省略する。添付図面は多様な技術的特徴を容易に理解することができるようにするためのものであり、ここで開示する実施例は添付図面に限定されないことを理解しなければならない。したがって、本開示は、添付図面に具体的に開示したものに加えて、すべての変更、均等物及び代替物を含むものと解釈されなければならない。
【0016】
第1、第2などのような序数を含む用語は多様な構成要素を説明するのに使われることができるが、前記構成要素は前記用語によって限定されないことを理解しなければならない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素と区別する目的のみで使われる。
【0017】
ある構成要素が他の構成要素に「連結」されていると言及するときには、中間に他の構成要素が存在することもできると理解可能であろう。一方で、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結」されていると言及するときには、中間に他の構成要素が存在しないと理解可能であろう。
【0018】
単数の表現は、文脈上明白に他に指示しない限り、複数の表現を含む。
【0019】
以下、
図1~
図5に示す直交座標系を基準に、エアロゾル生成装置の方向を定義する。直交座標系で、x軸方向はエアロゾル生成装置の左右方向と定義することができる。ここで、原点を基準に、+xに向かう方向は右側方向を、-xに向かう方向は左側方向を意味することができる。y軸方向はエアロゾル生成装置の上下方向と定義することができる。ここで、原点を基準に、+yに向かう方向は上側方向を、-yに向かう方向は下側方向を意味することができる。z軸方向はエアロゾル生成装置の前後方向と定義することができる。原点を基準に、+zに向かう方向は前側方向を、-zに向かう方向は後側方向を意味することができる。
【0020】
図1を参照すると、本開示の一実施例によるエアロゾル生成装置100は、本体10及び/またはカートリッジ20を含むことができる。
【0021】
カートリッジ20は本体10に結合されることができる。カートリッジ20はカートリッジ20の一部分が本体10の収容空間19に挿入されることで、本体10に装着されることができる。
【0022】
カートリッジ20は、内部にエアロゾル生成物質を収容することができる。例えば、カートリッジ20は、液状、固状、気状、ゲル(gel)状などのいずれか一状態を有するエアロゾル生成物質を保有することができる。エアロゾル生成物質は液状組成物を含むことができる。例えば、液状組成物は揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体であってもよく、非タバコ物質を含む液体であってもよい。
【0023】
液状組成物は、例えば、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、及びビタミン混合物のうちのいずれか一成分、またはこれらの成分の混合物を含むことができる。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種の果物香成分などを含むことができるが、これに限定されない。香味剤は、使用者に多様な香味または風味を提供することができる成分を含むことができる。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうちの少なくとも一つが混合されたものであることができるが、これに限定されない。また、液状組成物はグリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含むことができる。
【0024】
例えば、液状組成物はニコチン塩が添加された任意の重量比のグリセリン及びプロピレングリコール溶液を含むことができる。液状組成物は2種以上のニコチン塩を含むこともできる。ニコチン塩は、ニコチンに有機酸または無機酸を含む適切な酸を添加することで形成されることができる。ニコチンは自然的に発生するニコチンまたは合成ニコチンであり、液状組成物の総溶液重量に対する任意の適切な重量の濃度を有することができる。
【0025】
ニコチン塩の形成のための酸は、血中ニコチン吸収速度、エアロゾル生成装置100の作動温度、香味または風味、溶解度などを考慮して適切に選択することができる。例えば、ニコチン塩の形成のための酸は、安息香酸、乳酸、サリチル酸、ラウリン酸、ソルビン酸、レブリン酸、ピルビン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、クエン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、フェニル酢酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、グルコン酸、糖酸、マロン酸またはリンゴ酸からなる群から選択される単独の酸または前記群から選択される2種以上の酸の混合物であることができるが、これに限定されない。
【0026】
カートリッジ20は本体10から伝達される電気信号または無線信号などに応じて作動することで、カートリッジ20の内部のエアロゾル生成物質の相(phase)を気相に変換してエアロゾル(aerosol)を発生させる機能を果たすことができる。ここで、エアロゾルは、エアロゾル生成物質から発生した蒸気化した粒子と空気とが混合された状態の気体を意味することができる。
【0027】
例えば、カートリッジ20は本体10から電気信号を受けてエアロゾル生成物質を加熱するか、または超音波振動方式を用いるか、誘導加熱方式を用いることにより、エアロゾル生成物質の相を変換することができる。他の例として、カートリッジ20が自体電源を含む場合には、本体10からカートリッジ20に伝達される電気的制御信号や無線信号に応じてカートリッジ20が作動することによってエアロゾルを発生させることができる。
【0028】
カートリッジ20は、内部にエアロゾル生成物質を収容する液体貯蔵部21と、液体貯蔵部21のエアロゾル生成物質をエアロゾルに変換する機能を果たす噴霧器(atomizer)とを含むことができる。
【0029】
液体貯蔵部21が内部に「エアロゾル生成物質を収容する」というのは、液体貯蔵部21が容器(container)の用途のようにエアロゾル生成物質を単純に収容する機能を果たすことと、液体貯蔵部21の内部にエアロゾル生成物質を含浸(含有)する要素、例えば、スポンジ(sponge)、綿、布地、多孔性セラミック構造体などを含むこととを意味する。
【0030】
噴霧器は、例えば、エアロゾル生成物質を吸収してエアロゾルに変換するための最適の状態に維持する芯(wick)と、芯を加熱してエアロゾルを発生させるヒーターとを含むことができる。
【0031】
芯は、例えば、綿繊維、セラミック繊維、ガラス繊維、及び多孔性セラミックのうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0032】
ヒーターは、電気抵抗によって熱を発生させることで、芯に伝達されるエアロゾル生成物質を加熱するために、銅、ニッケル、タングステンなどの金属素材を含むことができる。ヒーターは、例えば、金属熱線(wire)、金属熱板(plate)、セラミック発熱体などによって具現されることができ、ニクロム線のような素材を用いた伝導性フィラメントによって具現されるかまたは芯に巻かれるか芯に隣接して配置されることができる。
【0033】
噴霧器は、別途の芯を使わず、エアロゾル生成物質を吸収してエアロゾルに変換するための最適の状態に維持する機能、及びエアロゾル生成物質を加熱してエアロゾルを発生させる機能の両者を果たすメッシュ状(mesh shape)または板状(plate shape)の発熱体によって具現されることができる。
【0034】
カートリッジ20の内部に収容されたエアロゾル生成物質を外部で視覚的に確認することができるように、カートリッジ20の液体貯蔵部21は少なくとも一部が透明な素材を含むことができる。液体貯蔵部21は、本体10に結合するときに本体10の溝11に挿入できるように、液体貯蔵部21から突出する突出窓21aを含む。マウスピース22及び液体貯蔵部21の全体が透明なプラスチック、ガラスなどの素材から製作されることができ、液体貯蔵部21の一部に相当する突出窓21aのみが透明な素材から製作されることができる。
【0035】
本体10は、収容空間19の内側に配置された接続端子10tを含むことができる。本体10の収容空間19にカートリッジ20の液体貯蔵部21が挿入されれば、本体10は接続端子10tを介してカートリッジ20に電力を提供するか、カートリッジ20の作動に係わる信号をカートリッジ20に供給することができる。
【0036】
カートリッジ20の液体貯蔵部21の一端部にはマウスピース22が結合されることができる。マウスピース22はエアロゾル生成装置100の使用者の口腔に挿入される部分であることができる。マウスピース22は、液体貯蔵部21の内部のエアロゾル生成物質から発生したエアロゾルを外部に排出する排出孔22aを有することができる。
【0037】
本体10にはスライダー7が本体10に対して移動可能に結合されることができる。スライダー7は本体10に対して移動することで、本体10に結合されたカートリッジ20のマウスピース22の少なくとも一部を覆うか、マウスピース22の少なくとも一部を外部に露出させる機能を果たすことができる。スライダー7は、カートリッジ20の突出窓21aの少なくとも一部を外部に露出させる長孔7aを有することができる。
【0038】
スライダー7は、両端部が開放した筒形状を有するように形成されることができる。スライダー7の構造は、図面に示すような筒形状に制限されるものではなく、本体10の縁部に結合された状態を維持しながら本体10に対して移動可能なクリップの断面形状を有する折曲板の構造、または湾曲した円弧の断面形状を有する半円筒形状などの構造を有することもできる。
【0039】
スライダー7は、本体10及びカートリッジ20に対するスライダー7の位置を維持するための磁性体を含むことができる。磁性体は、永久磁石、鉄、ニッケル、コバルト、またはこれらの合金などの素材を含むことができる。
【0040】
磁性体は、スライダー7の内部空間を挟んで互いに対向する二つの第1磁性体8aと、スライダー7の内部空間を挟んで互いに対向する二つの第2磁性体8bとを含むことができる。第1磁性体8aと第2磁性体8bとは、スライダー7の移動方向、すなわち本体10が延びる方向である本体10の長手方向に互いに離隔するように配置されることができる。
【0041】
本体10は、スライダー7が本体10に対して移動するうちスライダー7の第1磁性体8a及び第2磁性体8bが移動する経路上に配置された固定磁性体9を含むことができる。本体10は、収容空間19を挟んで互いに対向するように配置される複数の固定磁性体9を含むこともできる。
【0042】
スライダー7の位置によって、固定磁性体9と第1磁性体8aとの間、または固定磁性体9と第2磁性体8bとの間で作用する磁力によって、スライダー7はマウスピース22の端部を覆うか露出させる位置に安定的に維持されることができる。
【0043】
本体10は、スライダー7の位置変化を感知する位置変化感知センサー3を含むことができる。位置変化感知センサー3は、スライダー7が本体10に対して移動するうちスライダー7の第1磁性体8a及び第2磁性体8bが移動する経路上に配置されることができる。
【0044】
位置変化感知センサー3は、磁性材料(magnetic material)の磁化または磁場の方向、強度などの変化を感知することができる。例えば、位置変化感知センサー3は、ホール効果センサー(hall effect sensor)、回転コイル(rotating coil)、磁気抵抗素子(magnetoresistor)、またはSQUID(superconducting quantum interference device)であることができるが、これに限定されるものではない。
【0045】
上述した実施例によるエアロゾル生成装置100において、本体10、カートリッジ20及びスライダー7は長手方向を横切る方向への断面形状が、互いに対向する表面に沿って延びる二つの長辺と、長辺より小さい長さを有し、二つの長辺の両端部をそれぞれ連結する二つの端辺とを含む略直四角形を有することができるが、実施例はこのようなエアロゾル生成装置100の形状に制限されない。例えば、エアロゾル生成装置100は、円形、楕円形、正方形、さまざまな形態の多角形の断面形状などを有することもできる。
【0046】
また、エアロゾル生成装置100が長手方向に延びるとき、必ずしも直線方向に延びる構造に制限されるものではなく、使用者が手で握りやすく、例えば、流線形に湾曲するか、特定の領域で所定の角度に折り曲げられながら長く延びることもできる。
【0047】
図2を参照すると、本体10とカートリッジ20とが結合された状態で、スライダー7がマウスピース22の端部を覆う位置(以下、第1位置)に移動した場合、マウスピース22はスライダー7によって外部の異物から安全に保護され、清潔な状態に維持されることができる。
【0048】
使用者はスライダー7の長孔7aを通してカートリッジ20の突出窓21aを視覚的に確認することにより、カートリッジ20に収容されたエアロゾル生成物質の残量を確認することができる。
【0049】
図3を参照すると、本体10とカートリッジ20とが結合された状態で、スライダー7がマウスピース22の端部を外部に露出させる位置(以下、第2位置)に移動した場合、マウスピース22の端部は使用者の口腔に挿入されることができ、使用者はマウスピース22の排出孔22aを通して排出されるエアロゾルを吸入することができる。
【0050】
スライダー7が第2位置に移動した状態でもスライダー7の長孔7aを通してカートリッジ20の突出窓21aが外部に露出されるので、使用者はカートリッジ20が保有するエアロゾル生成物質の残量を視覚的に確認することができる。
【0051】
図4及び
図5を参照すると、カートリッジ20に含まれる噴霧器は、エアロゾル生成物質を吸収する芯40、芯40に吸収されたエアロゾル生成物質を加熱するヒーター50、及び/または芯40及びヒーター50を支持し、チャンバー49を形成する下部キャップ30を含むことができる。
【0052】
芯40はエアロゾル生成物質を吸収した状態を維持することができる。ヒーター50によって芯40が加熱されれば、芯40に吸収されたエアロゾル生成物質が気化してエアロゾルが発生することができる。
【0053】
図面に示す下部キャップ30、芯40、及び/またはヒーター50の構造は例示に過ぎず、さまざまな形態に変形されることができる。例えば、ヒーター50は芯40に巻かれず、芯40に隣接して配置されるか、芯40の内部に挿入されることができる。例えば、芯40は、メッシュ状または板状に形成されることができる。例えば、芯40とヒーター50とが単一の構成要素、例えば、金属素材からなるメッシュ状のヒーターに統合されて具現されることができる。
【0054】
液体貯蔵部21の一端部にはマウスピース22が結合され、液体貯蔵部21の他端部には下部キャップ30が結合されることができる。下部キャップ30は芯40及びヒーター50を支持するとともに液体貯蔵部21の他端部を密封する機能を果たすことができる。下部キャップ30の上端には、芯40の両端部を支持する支持突部30pが形成されることができる。
【0055】
下部キャップ30は液体貯蔵部21の他端部に挿入されることができる。下部キャップ30と液体貯蔵部21との間に密封リング39が配置されることができる。例えば、密封リング39は、ゴム、シリコンなどの弾性素材から構成されることができる。
【0056】
下部キャップ30は、チャンバー49に空気を伝達する空気通路31を有することができる。下部キャップ30の空気通路31を通過する空気は、チャンバー49に配置された芯40に供給されることができる。
【0057】
液体貯蔵部21の内部には、マウスピース22の排出孔22aとチャンバー49とを連結することで、チャンバー49で発生したエアロゾルを排出孔22aに伝達する伝達管60が配置されることができる。例えば、伝達管60の一端はチャンバー49と連結され、伝達管60の他端はマウスピース22の排出孔22aと連結されることができる。
【0058】
図面では、伝達管60が液体貯蔵部21が延びる長手方向に液体貯蔵部21の中心軸線上に配置されるが、本発明がこれに限定されるものではない。例えば、伝達管60は液体貯蔵部21の縁端側に偏って配置されることもできる。
【0059】
伝達管60と芯40との間には押圧部70が配置されることができる。押圧部70は、チャンバー49に向かう伝達管60の一端と芯40tとの間に配置されて芯40を下方に押圧することができる。
【0060】
密封リング39は、下部キャップ30と押圧部70との間に配置されることができる。
【0061】
押圧部70は、伝達管60の一端を取り囲み、伝達管60の一端をチャンバー49に連結する連結管71を含むことができる。
【0062】
液体貯蔵部21は、液体貯蔵部21の内部で伝達管60の他端を取り囲み、伝達管60の他端を排出孔22aに連結する支持管21sを含むことができる。
【0063】
伝達管60の両端には、伝達管60の外面から外側に突出するフランジ61、62が形成されることができる。伝達管60は、両端にそれぞれ形成されたフランジ61、62によってチャンバーと排出孔22aとの間で堅固に支持されることができる。
【0064】
押圧部70は、連結管71の外側から芯40に向かって延びて芯40に接触する接触部72と、液体貯蔵部21に収容されているエアロゾル生成物質を芯40に伝達するように接触部72の外側から上下方向に開放した物質伝達孔73とを含むことができる。
【0065】
芯40は円筒形に形成されることができ、芯40に接触する接触部72の表面は芯40の外側表面の形状に対応して曲面形状を有することができる。
【0066】
カートリッジ20の液体貯蔵部21の下端には、本体10との電気的な連結のための端子21tが外部に露出されるように配置されることができる。例えば、端子21tは、下部キャップ30の下端部に設けられることができる。端子21tは、下部キャップ30の外側に露出されるように配置されることができる。本体10から供給された電力は端子21tを介してヒーター50に伝達されることができる。端子21tは、下部キャップ30の端子通路36を貫いてチャンバー49に向かって突出する結合管21pを含むことができる。結合管21pはヒーター50の端部と堅固に結合されることができる。
【0067】
図6は本開示の一実施例によるエアロゾル生成装置のブロック図である。
【0068】
図1を参照すると、エアロゾル生成装置100は、通信インターフェース110、入出力インターフェース120、エアロゾル生成モジュール130、メモリ140、センサーモジュール150、バッテリー160、及び/または制御部170を含むことができる。
【0069】
一実施例で、エアロゾル生成装置100はカートリッジ20と本体10とから構成されることができ、エアロゾル生成装置100に含まれた構成要素はカートリッジ20及び本体10のうちの少なくとも一つに位置することができる。
【0070】
通信インターフェース110は、外部装置及び/またはネットワークとの通信のための少なくとも一つの通信モジュールを含むことができる。例えば、通信インターフェース110は、USB(universal serial bus)などの有線通信のための通信モジュールを含むことができる。例えば、通信インターフェース110は、WiFi(wireless fidelity)、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth(登録商標))、ブルートゥース(登録商標)低電力(BLE)、ジグビー(Zigbee(登録商標))、NFC(near field communication)などの無線通信のための通信モジュールを含むことができる。
【0071】
入出力インターフェース120は、使用者から命令を受信する入力装置及び/または使用者に情報を出力する出力装置を含むことができる。例えば、入力装置は、タッチパネル、物理的ボタン、マイクなどを含むことができる。例えば、出力装置は、ディスプレイ、発光ダイオード(Light Emitting Diode、LED)などの視覚情報を出力する表示装置、スピーカー、ブザーなどの聴覚情報を出力するオーディオ装置、触覚効果などの触覚情報を出力するモーターなどを含むことができる。
【0072】
入出力インターフェース120は、入力装置を介して使用者から入力された命令に対応するデータをエアロゾル生成装置100の他の構成要素(等)に伝達することができ、エアロゾル生成装置100の他の構成要素(等)から受信されたデータに対応する情報を出力装置を介して出力することができる。
【0073】
エアロゾル生成モジュール130は、エアロゾル生成物質からエアロゾル(aerosol)を発生させることができる。ここで、エアロゾル生成物質は、エアロゾルを発生させることができる液体状態、固体状態、ゲル(gel)状態などの多様な状態のうちのいずれか1種の物質または2種以上の物質の組合せを意味することができる。
【0074】
液体状態のエアロゾル生成物質は、一実施例によって、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体であることができ、他の実施例によって、非タバコ物質を含む液体であることができる。例えば、液体状態のエアロゾル生成物質は、水、ソルベント、ニコチン、植物抽出物、香料、香味剤、ビタミン混合物などを含むことができる。
【0075】
固体状態のエアロゾル生成物質は、再構成タバコシート、細断タバコ、顆粒タバコなどのタバコ原料を基にする固体物質を含むことができる。固体状態のエアロゾル生成物質は、味調節剤、調味料などが含まれた固体物質を含むことができる。例えば、味調節剤は、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、酸化カルシウムなどを含むことができる。例えば、調味料は、ハーブ顆粒などの天然物質、香成分を含むシリカ(silica)、ゼオライト(zeolite)、デキストリン(dextrin)などを含むことができる。
【0076】
エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤をさらに含むことができる。
【0077】
エアロゾル生成モジュール130は、少なくとも一つのヒーター(例えば、
図4のヒーター50)を含むことができる。
【0078】
エアロゾル生成モジュール130は、電気抵抗性ヒーターを含むことができる。例えば、電気抵抗性ヒーターは、少なくとも一つの電気伝導性トラック(track)を含むことができ、電気伝導性トラックに流れる電流によって加熱されることができる。ここで、加熱された電気抵抗性ヒーターによってエアロゾル生成物質を加熱することができる。
【0079】
電気伝導性トラックは、電気抵抗性物質を含むことができる。一例として、電気伝導性トラックは、金属物質から形成されることができる。他の一例として、電気伝導性トラックは、セラミック物質、炭素、金属合金、またはセラミック物質と金属との合成物質から形成されることができる。
【0080】
電気抵抗性ヒーターは、多様な形状に形成された電気伝導性トラックを含むことができる。例えば、電気伝導性トラックはコイル形状に形成されることができる。
【0081】
エアロゾル生成モジュール130は、誘導加熱(induction heating)方式を用いるヒーターを含むことができる。例えば、誘導加熱式ヒーターは、電気伝導性コイルを含むことができ、電気伝導性コイルに流れる電流を調節することで、周期的に方向が変わる交番磁場(alternating magnetic field)を発生させることができる。ここで、交番磁場が磁性体に印加される場合、磁性体で渦電流損(eddy current loss)及びヒステリシス損(hysteresis loss)によるエネルギー損失が発生することがあり、損失されるエネルギーが熱エネルギーとして放出されることにより、磁性体に隣接したエアロゾル生成物質を加熱することができる。ここで、磁場によって発熱する客体はサセプタ(susceptor)と言える。
【0082】
一方、エアロゾル生成モジュール130は、超音波振動を発生させることで、エアロゾル生成物質からエアロゾルを生成することもできる。
【0083】
エアロゾル生成モジュール130は、カートマイザー(cartomizer)、噴霧器(atomizer)、気化器(vaporizer)などと言える。
【0084】
メモリ140は、制御部170内の各信号処理及び制御のためのプログラムを保存することができ、処理されたデータ及び処理対象のデータを保存することができる。
【0085】
例えば、メモリ140は、制御部170によって処理可能な多様な作業を遂行するための目的で設計された応用プログラムを保存し、制御部170の要請の際、保存された応用プログラムのうちの一部を選択的に提供することができる。
【0086】
例えば、メモリ140は、エアロゾル生成装置100の動作時間、最大パフ回数、現在パフ回数、少なくとも一つの温度プロファイルなどが保存されることができる。ここで、パフは使用者の吸入を意味することができ、吸入は使用者が口や鼻を通して使用者の口腔内、鼻腔内または肺内に引き込む状況を意味することができる。
【0087】
メモリ140は、揮発性メモリ(例えば、DRAM、SRAM、SDRAMなど)、非揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリー(Flashme mory)、ハードディスクドライブ(Hard disk drive;HDD)、ソリッドステートドライブ(Solid-state drive;SSD)など)のうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0088】
センサーモジュール150は、少なくとも一つのセンサーを含むことができる。
【0089】
例えば、センサーモジュール150は、パフを感知するセンサー(以下、パフセンサー)を含むことができる。ここで、パフセンサーは、圧力センサー、ジャイロセンサー、加速度センサー、磁場センサーなどによって具現されることができる。
【0090】
例えば、センサーモジュール150は、エアロゾル生成モジュール130に含まれたヒーターの温度、エアロゾル生成物質の温度などを感知するセンサー(以下、温度センサー)を含むことができる。ここで、エアロゾル生成モジュール130に含まれたヒーターが温度センサーの役割を果たすこともできる。例えば。ヒーターの電気抵抗性物質は抵抗温度係数(temperature coefficient of resistance)を有する物質であってもよい。センサーモジュール150は、温度によって変わるヒーターの抵抗を測定してヒーターの温度をセンシングすることができる。
【0091】
例えば、センサーモジュール150は、本体10に対するカートリッジ20の装着/分離などを感知するセンサー(以下、カートリッジ感知センサー)を含むことができる。
【0092】
ここで、カートリッジ感知センサーは、インダクタンス基盤のセンサー、静電容量型センサー、抵抗センサー、ホール効果(hall effect)を用いたホールセンサー(hall IC)などによって具現されることができる。
【0093】
例えば、センサーモジュール150は、エアロゾル生成装置100に備えられた構成(例えば、バッテリー160)に印加される電圧を感知する電圧センサー及び/または電流を感知する電流センサーを含むことができる。
【0094】
例えば、センサーモジュール150は、スライダー7を含む場合、スライダー7の位置を感知するセンサー(例えば、
図1の位置変化感知センサー3)を含むことができる。
【0095】
バッテリー160は、制御部170の制御によって、エアロゾル生成装置100の動作に用いられる電力を供給することができる。バッテリー160は、エアロゾル生成装置100に備えられた他の構成、例えば、通信インターフェース110に含まれた通信モジュール、入出力インターフェース120に含まれた出力装置、エアロゾル生成モジュール130に含まれたヒーターなどに電力を供給することができる。
【0096】
バッテリー160は、充電が可能なバッテリーであるか使い捨てバッテリーであることができる。例えば、バッテリー160は、リチウムイオンバッテリーまたはリチウムポリマー(Li-Polymer)バッテリーであることができるが、これに限定されない。例えば、バッテリー160が充電可能な場合、バッテリー160の充電率(C-rate)は10C、放電率(C-rate)は10C~20Cであることができるが、これに限定されない。また、安定的な使用のために、バッテリー160は、充電/放電が2000回遂行された場合にも、総容量の80%以上を確保することができるように製作されることができる。
【0097】
エアロゾル生成装置100は、バッテリー160を保護するための回路であるバッテリー保護モジュール(Protection Circuit Module、PCM)をさらに含むことができる。バッテリー保護モジュール(PCM)はバッテリー160の上面に隣接して配置されることができる。例えば、バッテリー保護モジュール(PCM)は、バッテリー160の過充電及び過放電を防止するために、バッテリー160と連結された回路で短絡が発生する場合、バッテリー160に過電圧が印加される場合、バッテリー160に過電流が流れる場合などにおいて、バッテリー160に対する電路を遮断することができる。
【0098】
エアロゾル生成装置100は、外部から供給される電力が入力される充電端子をさらに含むことができる。例えば、エアロゾル生成装置100の本体10の一側に充電端子が形成されることができ、エアロゾル生成装置100は、充電端子を介して供給される電力を用いてバッテリー160を充電することができる。ここで、充電端子は、USB通信のための有線端子、ポゴピン(pogo pin)などから構成されることができる。
【0099】
エアロゾル生成装置100は、通信インターフェース110を介して外部から供給される電力を無線で受信することもできる。例えば、エアロゾル生成装置100は、無線通信のための通信モジュールに含まれたアンテナを用いて無線で電力を受けることができ、無線で供給される電力を用いてバッテリー160を充電することができる。
【0100】
制御部170は、エアロゾル生成装置100の全般的な動作を制御することができる。制御部170は、エアロゾル生成装置100に備えられた各構成と連結されることができ、各構成との間に信号を送信及び/または受信して各構成の全般的な動作を制御することができる。
【0101】
制御部170は、少なくとも一つのプロセッサを含むことができ、これに含まれたプロセッサを用いてエアロゾル生成装置100の動作全般を制御することができる。ここで、プロセッサはCPU(central processing unit)のような一般的なプロセッサであってもよい。もちろん、プロセッサはASICのような専用装置(dedicated device)であるかまたは他のハードウェア基盤のプロセッサであることができる。
【0102】
制御部170は、エアロゾル生成装置100の複数の機能のうちのいずれか一つを果たすことができる。例えば、制御部170は、エアロゾル生成装置100に備えられた各構成の状態、入出力インターフェース120を介して受信される使用者の命令などに応じて、エアロゾル生成装置100の複数の機能(例えば、予熱機能、加熱機能、充電機能、掃除機能など)のうちのいずれか一つを遂行することができる。
【0103】
制御部170は、メモリ140に保存されたデータに基づいて、エアロゾル生成装置100に備えられた各構成の動作を制御することができる。例えば、制御部170は、メモリ140に保存された温度プロファイルに基づいて、バッテリー160からエアロゾル生成モジュール130に所定の電力を供給するように制御することができる。
【0104】
制御部170は、センサーモジュール150に含まれたパフセンサーを介してパフの発生を判断することができる。例えば、制御部170は、パフセンサーのセンシング値に基づいてエアロゾル生成装置100内の温度変化、流量(flow)変化、圧力変化、電圧変化などを確認することができ、確認した結果によってパフの発生を判断することができる。
【0105】
制御部170は、パフ有無及び/またはパフ回数によって、エアロゾル生成装置100に備えられた各構成の動作を制御することができる。例えば、制御部170は、パフが発生したと判断された場合、バッテリー160からエアロゾル生成モジュール130に所定の電力を供給するように制御することができる。
【0106】
制御部170は、パルス幅変調(pulse width modulation、PWM)方式及び比例-積分-微分(Proportional-Integral-Differential、PID)方式のうちの少なくとも一方式を用いてヒーターに電力を供給するように制御することができる。
【0107】
例えば、制御部170は、PWM方式を用いて、所定の周波数及びデューティ比を有する電流パルスがヒーターに供給されるように制御することができる。ここで、制御部170は、電流パルスの周波数及びデューティ比を調節することで、ヒーターに供給される電力を制御することができる。
【0108】
例えば、制御部170は、温度プロファイルに基づいて、制御の目標になる目標温度を決定することができる。ここで、制御部170は、ヒーターの温度と目標温度との差分値、差分値を時間が経つにつれて積分した値及び差分値を時間が経つにつれて微分した値によるフィードバック制御方式であるPID方式を用いて、ヒーターに供給される電力を制御することができる。
【0109】
一方、ヒーターに電力を供給する制御方式として、PWM方式と、PID方式とを例示として説明したが、本発明がこれに限定されるものではなく、比例-積分(Proportional-Integral、PI)方式、比例-微分(Proportional-Differential、PD)方式などの多様な制御方式を使うことができる。
【0110】
制御部170は、所定条件の下で、ヒーターに対する電力供給を遮断するように制御することができる。例えば、カートリッジ20が分離された場合、パフ回数が既設定の最大パフ回数に到逹した場合、既設定の時間以上パフが感知されない場合、バッテリー160の残量が所定値未満の場合などにおいて、制御部170はエアロゾル生成モジュール130に対する電力供給を遮断するように制御することができる。
【0111】
制御部170は、バッテリー160に貯蔵された電力の残量を算出することができる。例えば、制御部170は、センサーモジュール150に含まれた電圧センサー及び/または電流センサーのセンシング値に基づいてバッテリー160の残量を算出することができる。
【0112】
制御部170は、カートリッジ感知センサーを介して、本体10に対するカートリッジ20の装着有無を判断することができる。例えば、カートリッジ感知センサーは、本体10に含まれた接続端子10tを含むことができ、制御部170は、接続端子10tに流れる電流に基づいて、本体10にカートリッジ20が装着されるかを判断することができる。
【0113】
制御部170は、位置変化感知センサー3を介して、スライダー7の位置を判断することができ、スライダー7の位置によってモード(mode)を変更することができる。例えば、制御部170は、スライダー3が第1位置で第2位置に移動した場合、エアロゾル生成装置100のモードを予熱機能による動作を遂行する予熱モードに設定することができる。例えば、制御部170は、スライダー3が第2位置から第1位置に移動した場合、エアロゾル生成装置100のモードを、エアロゾル生成モジュール130に対する電力供給を遮断する待機モードに設定することができる。
【0114】
制御部170は、カートリッジ感知センサーを介して、本体10にカートリッジ20が装着された状態と判断されれば、位置変化感知センサー3を介してスライダー7の位置を判断することができる。
【0115】
図7は本開示の一実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法のフローチャートである。
【0116】
図7を参照すると、エアロゾル生成装置100は、S701動作で、ヒーター50を加熱することができる。例えば、エアロゾル生成装置100は、センサーモジュール150に含まれたパフセンサーを介してパフが感知されるうち、既設定の温度プロファイルによって、ヒーター50に所定電力を供給するように各構成を制御することができる。
【0117】
エアロゾル生成装置100は、S702動作で、ヒーター50の温度を検出することができる。例えば、エアロゾル生成装置100は、温度によって変わるヒーター50の抵抗値に基づいてヒーター50の温度を検出することができる。
【0118】
エアロゾル生成装置100は、S703動作で、検出されたヒーター50の温度が既設定の臨界温度未満であるかを判断することができる。ここで、既設定の臨界温度は、カートリッジ20に収容されたエアロゾル生成物質が消尽したかに関係なく、ヒーター50の加熱によって芯40などが炭化することができる最低温度を意味することができる。
【0119】
エアロゾル生成装置100は、S704動作で、検出されたヒーター50の温度が既設定の臨界温度以上の場合、ヒーター50に対する電力供給を遮断することができる。すなわち、ヒーター50の温度が既設定の臨界温度以上の場合、エアロゾル生成装置100は、ヒーター50の加熱を中断して芯40などの炭化を防止することができる。
【0120】
エアロゾル生成装置100は、S705動作で、検出されたヒーター50の温度が既設定の臨界温度未満の場合、既設定のパフ回数以上のパフが感知されたかを判断することができる。例えば、エアロゾル生成装置100は、パフが最初に感知された時点から累積したパフ回数を確認して、既設定のパフ回数以上のパフが感知されるかを判断することができる。
【0121】
一方、エアロゾル生成装置100は、検出されるヒーター50の温度をメモリ140に保存することができる。例えば、エアロゾル生成装置100は、パフが感知されるうちに検出されたヒーター50の温度の最大値をパフ区間ごとにメモリ140に保存することができる。
【0122】
エアロゾル生成装置100は、S706動作で、既設定のパフ回数以上のパフが感知された場合、既設定の臨界温度の変更が必要であるかを判断することができる。
【0123】
例えば、エアロゾル生成装置100は、既設定の臨界温度と、ヒーター50が加熱されるうちに検出された温度の最大値との間の差が所定温度差以下の場合、臨界温度の変更が必要であると判断することができる。
【0124】
例えば、エアロゾル生成装置100は、既設定の臨界温度と、メモリ140に保存された最大値の代表値(例えば、平均値、中間値など)との間の差が所定温度差以下の場合、臨界温度の変更が必要であると判断することができる。
【0125】
例えば、エアロゾル生成装置100は、メモリ140に保存された最大値のうち、既設定の臨界温度との差が所定温度差以下である最大値の個数が所定個数以上の場合、臨界温度の変更が必要であると判断することができる。
【0126】
エアロゾル生成装置100は、S707動作で、既設定の臨界温度の変更が必要な場合、検出されたヒーター50の温度に基づいて臨界温度を変更することができる。
【0127】
例えば、エアロゾル生成装置100は、ヒーター50が加熱されるうちに検出された温度の最大値に臨界温度を変更することができる。
【0128】
例えば、エアロゾル生成装置100は、メモリ140に保存された最大値のうちで最も大きい最大値に臨界温度を変更することができる。
【0129】
例えば、エアロゾル生成装置100は、メモリ140に保存された最大値の代表値、例えば、最大値の平均値に臨界温度を変更することができる。
【0130】
同じ材料から同じ寸法(例えば、長さ、断面積)にエアロゾル生成装置100が製造されても、多くの要因による影響によって、エアロゾル生成装置100に含まれた構成に製造工程上の差が発生することがある。例えば、カートリッジ20に含まれた押圧部70が芯40を下方に押圧する程度において製造工程上の差が発生する場合、例えば、押圧部70が芯40を押圧する程度が一定水準より大きい場合、単位時間当たりエアロゾル生成物質が芯40に吸収される量が少なくなることができる。
【0131】
一方、エアロゾル生成装置100が、製造工程上の差を考慮せず、パフによってヒーター50を加熱する場合、芯40にエアロゾル生成物質が不十分に吸収された状態でヒーター50が加熱されることがある。ここで、ヒーター50の温度は芯40にエアロゾル生成物質が充分に吸収された場合より高くなることができ、芯40はより早く乾燥することができ、芯40などが容易に炭化することができる。
【0132】
図8を参照すると、ヒーター50の加熱の際、同じ電力がヒーター50に供給されても、検出されるヒーター50の温度は、グラフ810、820、830のように、エアロゾル生成装置100の製造工程上の差によって異なることができる。このような点を考慮して、ヒーター50の温度によって既設定の臨界温度を変更することで、製造工程上の差による芯40などの炭化を防止することができる。
【0133】
図9は本開示の一実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法のフローチャートである。
図7で説明した内容と重複する内容については詳細な説明を省略する。
【0134】
エアロゾル生成装置100は、S901動作で、センサーモジュール150に含まれたパフセンサーを介して、パフが感知されるかをモニタリングすることができる。
【0135】
エアロゾル生成装置100は、S902動作で、パフが感知される場合、ヒーター50を加熱することができ、ヒーター50の温度を検出することができる。
【0136】
エアロゾル生成装置100は、S903動作で、検出されたヒーター50の温度が既設定の臨界温度未満であるかを判断することができる。
【0137】
エアロゾル生成装置100は、S904動作で、検出されたヒーター50の温度が既設定の臨界温度以上の場合、既設定の基準によって、ヒーター50に供給される電力量を調節することができる。例えば、エアロゾル生成装置100は、検出されたヒーター50の温度が既設定の臨界温度以上の場合、ヒーター50に供給される電力量を一定の比(例えば、10%)だけ減らすことができる。
【0138】
エアロゾル生成装置100は、S905動作で、ヒーター50に供給される電力量が調節された状態で、ヒーター50の温度を検出することができ、ヒーター50の温度が既設定の臨界温度未満であるかを判断することができる。
【0139】
エアロゾル生成装置100は、S906動作で、ヒーター50に供給される電力量が調節された状態でもヒーター50の温度が既設定の臨界温度以上の場合、カートリッジ20に収容されたエアロゾル生成物質が消尽したと判断することができ、ヒーター50に対する電力供給を遮断することができる。
【0140】
一方、エアロゾル生成装置100は、S907動作で、検出されたヒーター50の温度が既設定の臨界温度未満の場合、センサーモジュール150に含まれたパフセンサーを介して、パフが終了するかを判断することができる。
【0141】
エアロゾル生成装置100は、パフが終了するまで、ヒーター50を加熱することができ、ヒーター50の温度を検出することができる。
【0142】
エアロゾル生成装置100は、S908動作で、パフが終了すると、パフが感知されるうちに検出されたヒーター50の温度の最大値をメモリ140に保存することができる。
【0143】
エアロゾル生成装置100は、S909動作で、使用者のパフ回数が既設定のパフ回数未満であるかを判断することができる。例えば、エアロゾル生成装置100は、パフが最初に感知された時点から累積したパフ回数が既設定のパフ回数(例えば、5回)未満であるかを判断することができる。
【0144】
エアロゾル生成装置100は、S910動作で、既設定のパフ回数以上のパフが感知された場合、既設定の臨界温度の変更が必要であるかを判断することができる。
【0145】
エアロゾル生成装置100は、S911動作で、既設定の臨界温度の変更が必要な場合、検出されたヒーター50の温度に基づいて臨界温度を変更することができる。
【0146】
図10は、本開示の一実施例によるエアロゾル生成装置の動作方法のフローチャートである。
図7及び
図9で説明した内容と重複する内容については詳細な説明を省略する。
【0147】
図10を参照すると、エアロゾル生成装置100は、S1001動作で、ヒーター50の抵抗値を測定することができる。例えば、エアロゾル生成装置100は、ヒーター50に対する電気的特性(例えば、電圧、電流、電力など)を測定した結果に基づいてヒーター50の抵抗値を測定することができる。
【0148】
ここで、エアロゾル生成装置100は、ヒーター50に電力が供給される前、すなわち、ヒーター50が加熱される前、ヒーター50の抵抗値を測定することができる。ヒーター50の抵抗値は、ヒーター50の温度と相関関係を有するので、ヒーター50が加熱される前に抵抗値を測定することで、ヒーター50の抵抗偏差をより正確に反映してヒーター50制御の精密性を向上させることができる。
【0149】
エアロゾル生成装置100は、S1002動作で、測定されたヒーター50の抵抗値が既設定の有効範囲に含まれるかを判断することができる。ここで、既設定の有効範囲は、メモリ140に保存された温度プロファイルによってヒーター50を目標温度に対応して正常に加熱することができる抵抗値範囲を意味することができる。
【0150】
エアロゾル生成装置100は、S1003動作で、測定されたヒーター50の抵抗値が既設定の有効範囲に含まれる場合、メモリ140に保存された複数の温度プロファイルのうち、測定されたヒーター50の抵抗値に対応する温度プロファイルを決定することができる。
【0151】
一実施例によれば、メモリに保存された複数の温度プロファイルは、ヒーター50の抵抗値の偏差に関係なく、ヒーター50への電力供給が開始したときから所定の時間内にヒーター50の温度が目標温度に到達するようにヒーター50に供給される電力値を含むことができる。
【0152】
一実施例において、メモリに保存された複数の温度プロファイルは、ヒーター50に対して予め設定された複数の抵抗値にそれぞれ対応する既設定の電力値を含むことができる。例えば、ヒーター50の抵抗値が第1抵抗値と測定されれば、ヒーター50に第1電力量を供給するようにする温度プロファイルを選択することができ、ヒーター50の抵抗値が第2抵抗値と測定されれば、ヒーター50に第2電力量を供給するようにする温度プロファイルを選択することができる。
【0153】
ヒーター50の抵抗値とヒーター50に供給される電力量との間の関係はルックアップテーブル(lookup table)の形態に保存されることができる。エアロゾル生成装置100は、ヒーター50の抵抗値が測定されれば、ルックアップテーブルにアクセスして抵抗値に連関した電力値を識別し、識別された電力値に対応する電力量をヒーター50に供給するように制御することができる。
【0154】
一実施例によれば、それぞれの温度プロファイルに含まれた既設定の電力値は、検出された吸入回数別に決定された個別電力値を含むことができる。吸入回数は所定回数の吸入が繰り返される1サイクルの加熱動作期間内にカウントするか、カートリッジ20の寿命全般にわたってカウントすることができる。例えば、ヒーター50の抵抗値が第1抵抗値と測定されれば、1回の吸入検出の際に第1電力量を、2回の吸入検出の際に第2電力量を、3回の吸入検出の際に第3電力量を供給するようにする温度プロファイルを選択することができ、ヒーター50の抵抗値が第2抵抗値と測定されれば、1回の吸入検出の際に第4電力量を、2回の吸入検出の際に第5電力量を、3回の吸入検出の際に第6電力量を供給するようにする温度プロファイルを選択することができる。
【0155】
エアロゾル生成装置100は、S1004動作で、センサーモジュール150に含まれたパフセンサーを介して、パフが感知されるかをモニタリングすることができる。
【0156】
エアロゾル生成装置100は、S1005動作で、パフが感知される場合、ヒーター50を加熱することができ、ヒーター50の温度を検出することができる。
【0157】
エアロゾル生成装置100は、S1006動作で、検出されたヒーター50の温度が既設定の臨界温度未満であるかを判断することができる。
【0158】
エアロゾル生成装置100は、S1007動作で、検出されたヒーター50の温度が既設定の臨界温度以上の場合、既設定の基準によって、ヒーター50に供給される電力量を調節することができる。
【0159】
エアロゾル生成装置100は、S1008動作で、ヒーター50に供給される電力量が調節された状態で、ヒーター50の温度を検出することができ、ヒーター50の温度が既設定の臨界温度未満であるかを判断することができる。
【0160】
エアロゾル生成装置100は、S1009動作で、測定されたヒーター50の抵抗値が既設定の有効範囲に含まれない場合、または、ヒーター50に供給される電力量が調節された状態でもヒーター50の温度が既設定の臨界温度以上の場合、カートリッジ20に収容されたエアロゾル生成物質が消尽したと判断することができ、ヒーター50に対する電力供給を遮断することができる。
【0161】
一方、エアロゾル生成装置100は、S1010動作で、検出されたヒーター50の温度が既設定の臨界温度未満の場合、センサーモジュール150に含まれたパフセンサーを介して、パフが終了するかを判断することができる。
【0162】
エアロゾル生成装置100は、S1011動作で、パフが終了すると、パフが感知されるうちに検出されたヒーター50の温度の最大値をメモリ140に保存することができる。
【0163】
エアロゾル生成装置100は、S1012動作で、使用者のパフ回数が既設定のパフ回数未満であるかを判断することができる。
【0164】
エアロゾル生成装置100は、S1013動作で、既設定のパフ回数以上のパフが感知された場合、既設定の臨界温度の変更が必要であるかを判断することができる。
【0165】
エアロゾル生成装置100は、S1014動作で、既設定の臨界温度の変更が必要な場合、検出されたヒーター50の温度に基づいて臨界温度を変更することができる。
【0166】
前述したように、本開示の実施例のうちの少なくとも一つによれば、製造上の誤差によってエアロゾル生成物質が芯40に吸収される程度が異なる場合にも、ヒーター50の加熱による芯40などの炭化を防止することができる。
【0167】
本開示の実施例のうちの少なくとも一つによれば、製造上の誤差によるヒーター50の抵抗値の偏差にもかかわらず、ヒーター50を所望の温度に加熱することができる。
【0168】
図1~
図10を参照すると、本開示の一側面によるエアロゾル生成装置100は、エアロゾル生成物質を吸収する芯40と、前記芯40を加熱するヒーター50と、パフを感知するセンサーと、制御部170とを含む。前記制御部170は、前記パフが感知されるうちに前記ヒーター50を加熱するように制御し、前記ヒーター50の温度を検出し、前記ヒーター50の温度が既設定の臨界温度以上の場合、前記ヒーター50に対する電力供給を遮断し、前記ヒーター50の温度が前記臨界温度未満の場合、前記臨界温度の変更が必要であるかを判断し、前記臨界温度の変更が必要な場合、前記検出されたヒーター50の温度に基づいて前記臨界温度を変更することができる。
【0169】
また、本開示の他の側面によれば、前記制御部170は、前記ヒーター50の温度が前記臨界温度以上の場合、既設定の基準によって前記ヒーター50に供給される電力が減少するように制御し、前記ヒーター50に供給される電力が減少した後、前記ヒーター50の温度が前記臨界温度以上の場合、前記ヒーター50に対する電力供給を遮断することができる。
【0170】
また、本開示の他の側面によれば、前記制御部170は、前記パフが最初に感知された時点から累積したパフ回数を確認し、前記パフ回数が既設定の基準回数以上の場合、前記臨界温度の変更が必要であるかを判断することができる。
【0171】
また、本開示の他の側面によれば、メモリ140をさらに含み、前記制御部170は、前記パフが終了すると、前記パフが感知されるうちに検出された前記ヒーター50の温度の最大値を前記メモリ140に保存し、前記メモリ140に保存された前記ヒーター50の温度の最大値に基づいて前記臨界温度を変更することができる。
【0172】
また、本開示の他の側面によれば、前記制御部170は、前記パフ回数に対応して前記メモリ140に保存された最大値のうちで前記臨界温度との差が所定温度差以下の最大値の個数が既設定の個数以上の場合、前記臨界温度の変更が必要であると判断することができる。
【0173】
また、本開示の他の側面によれば、前記制御部170は、前記臨界温度を、前記パフ回数に対応して前記メモリ140に保存された最大値のうちで最大の最大値に変更することができる。
【0174】
また、本開示の他の側面によれば、前記制御部170は、前記臨界温度を、前記パフ回数に対応して前記メモリ140に保存された最大値の代表値に変更することができる。
【0175】
また、本開示の他の側面によれば、複数の温度プロファイルを保存するメモリ140をさらに含み、前記制御部170は、前記ヒーター50に電力が供給される前、前記ヒーター50の抵抗値を測定し、前記複数の温度プロファイルのうち、前記測定された抵抗値に対応する温度プロファイルを決定し、前記決定された温度プロファイルによって、前記ヒーター50を加熱するように制御することができる。
【0176】
また、本開示の他の側面によれば、前記制御部170は、前記測定された抵抗値が既設定の有効範囲に含まれない場合、前記ヒーター50に対する電力供給を遮断することができる。
【0177】
一方、本開示の一側面によるエアロゾル生成装置100の動作方法は、パフが感知されるうちに、前記エアロゾル生成装置のヒーター50を加熱して、エアロゾル生成物質を吸収している芯40を加熱する動作と、前記ヒーター50の温度を検出する動作と、前記ヒーター50の温度が既設定の臨界温度以上の場合、前記ヒーター50に対する電力供給を遮断する動作と、前記ヒーター50の温度が前記臨界温度未満の場合、前記臨界温度の変更が必要であるかを判断する動作と、前記臨界温度の変更が必要な場合、前記検出されたヒーター50の温度に基づいて前記臨界温度を変更する動作とを含むことができる。
【0178】
前述した本開示の特定の実施例または他の実施例は互いに排他的であるか区別されるものではない。前述した本開示の実施例の特定の要素または全ての要素は構成または機能が他の要素と組み合わせられるか互いに組み合わせられることができる。
【0179】
例えば、本開示及び図面の一実施例で説明したA構成と本開示及び図面の他の実施例で説明したB構成は互いに組み合わせられることができる。すなわち、構成間の組合せについて直接的に説明しない場合であっても、前記組合せが不可であると説明した場合を除き、前記組合せは可能である。
【0180】
以上で実施例を多数の例示的実施例に応じて説明したが、本開示の原理の範囲に属する技術分野の当業者であれば多くの他の変形例及び実施例が可能であることを理解しなければならない。より具体的には、本開示、図面及び添付の特許請求の範囲の範囲内の対象組合せの構成部及び/または配置において多様な修正例及び変形例が可能である。前記構成部及び/または配置の修正例及び変形例に加えて、別の用途も当業者に明らかになるであろう。
【国際調査報告】