(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-21
(54)【発明の名称】組織表面穿刺システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
A61B 17/04 20060101AFI20230414BHJP
【FI】
A61B17/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022551719
(86)(22)【出願日】2021-02-27
(85)【翻訳文提出日】2022-10-18
(86)【国際出願番号】 US2021020129
(87)【国際公開番号】W WO2021174148
(87)【国際公開日】2021-09-02
(32)【優先日】2020-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522339053
【氏名又は名称】アルティクス サージカル, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】シェル, ダグラス
(72)【発明者】
【氏名】ゴールドバーグ, ロジャー
(72)【発明者】
【氏名】ロスタミ ニア, ガザレー
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160BB01
4C160MM43
(57)【要約】
本技術は、概して、組織固定および/または固着(例えば、組織固定)システムの分野および関連付けられる方法に関する。ガイドを通して挿入される針の進行経路を画定する、針ガイドと、組織および該針ガイドを接近させ、針の進行経路において、組織の少なくとも一部を位置付けるように構成される、組織マニピュレータとを含む、システムであって、組織マニピュレータおよび針ガイドは、進行経路が、複数回、組織の同一表面を交差するように整合可能である、システム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織固定システムであって、
第1の端部部分と第2の端部部分との間に延在する伸長された構造を有する針ガイドであって、前記伸長された構造は、
前記第1の端部部分と前記第2の端部部分との間の空洞であって、前記空洞は、組織の一部を受容するように構成される、空洞と、
針を受容するように構成される管腔であって、前記管腔は、前記第1の端部部分と前記空洞との間に延在する第1の管腔部分と、前記第2の端部部分と前記空洞との間に延在する第2の管腔部分とを含む、管腔と
を有する、針ガイドと、
前記空洞内に前記組織の一部を指向するように構成される1つまたはそれを上回る展開可能なプローブを有する組織マニピュレータと
を備え、
前記システムは、前記1つまたはそれを上回る展開可能なプローブが、前記空洞内に前記組織の一部を指向し、針が、前記管腔を通して前進されるとき、前記針は、前記空洞を横断し、前記第1の管腔部分から前記第2の管腔部分へ移動するにつれて、前記組織の一部を穿刺するように構成される、
組織固定システム。
【請求項2】
前記組織の一部は、外面および内面を有し、前記システムは、前記内面を穿刺することなく、少なくとも2つの場所において、前記外面を穿刺するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記空洞は、内面と、第1の外側面と、第2の外側面とを有し、
前記第1の外側面は、前記第1の管腔部分と流体連通する第1の開口部を有し、
前記第2の外側面は、前記第2の管腔部分と流体連通する第2の開口部を有し、
前記第1の開口部および前記第2の開口部は、前記針が、前記第1の管腔部分から前記第2の管腔部分へ前記管腔を通して前進されるとき、前記針を受容するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記システムは、前記針が、前記第1の開口部から前記第2の開口部へ前進されるとき、前記プローブと前記空洞の前記内面との間の前記組織の一部を穿通するように構成される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記プローブの幾何学形状は、前記空洞の幾何学形状に相補的である、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記プローブは、薄型送達構成と展開された構成との間で遷移可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
システムであって、
針ガイドであって、前記針ガイドは、前記ガイドを通して挿入される針の進行経路を画定する、針ガイドと、
組織マニピュレータであって、前記組織マニピュレータは、組織および前記針ガイドを接近させ、前記針の前記進行経路において、前記組織の少なくとも一部を位置付けるように構成される、組織マニピュレータと
を備え、
前記組織マニピュレータおよび前記針ガイドは、前記進行経路が、複数回、前記組織の同一表面を交差するように整合可能である、
システム。
【請求項8】
前記針ガイドは、前記組織マニピュレータの少なくとも一部を収容するように構成される空洞を備える、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記進行経路は、前記空洞によって露出される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記組織マニピュレータは、少なくとも1つのプローブを備える、請求項7に記載のシステム。
【請求項11】
前記プローブは、発光要素を備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記組織マニピュレータは、外殻を備え、少なくとも1つのプローブが、前記外殻から外方向に放射状に延在する、請求項7に記載のシステム。
【請求項13】
前記組織マニピュレータは、ハンドルを備え、前記プローブの延在部の長さ、位置、および空間的配向のうち1つが、前記ハンドルと関連して調節可能である、請求項7に記載のシステム。
【請求項14】
前記ガイドの少なくとも一部および前記組織マニピュレータの少なくとも一部の幾何学形状は、相補的である、請求項7に記載のシステム。
【請求項15】
前記組織マニピュレータの少なくとも一部は、可撓性である、請求項7に記載のシステム。
【請求項16】
前記組織マニピュレータは、少なくとも1つの発光ダイオードを備える、請求項7に記載のシステム。
【請求項17】
前記組織マニピュレータは、第1の磁石を備え、前記針ガイドは、第2の磁石を備える、請求項7に記載のシステム。
【請求項18】
前記針ガイドは、前記針ガイドから外へ針の退出経路を指向するように構成される第2の開口部を備える、請求項7に記載のシステム。
【請求項19】
前記針ガイドの前記第2の開口部は、対象の組織に結合するように構成される、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記針ガイドは、前記空洞管腔と前記第2の開口部との間にスロットを備え、前記ガイドの壁の全厚に跨架する、請求項18に記載のシステム。
【請求項21】
前記針ガイドは、自己結合針ガイドである、請求項7に記載のシステム。
【請求項22】
前記針ガイドは、クリップを備え、前記針ガイドの空間的配向が、前記組織マニピュレータと関連して、独立して固定された状態を維持され、前記進行経路が、複数回、前記組織の同一表面を交差する、請求項7に記載のシステム。
【請求項23】
直腸固定術を実施するための方法であって、
直腸検査を実施し、過剰な/異常な直腸の可動性の部位を特定することと、
仙棘靱帯に対する前記直腸および/または直腸傍組織の前記過剰な/異常な直腸の可動性の特定された部位の接近を特定することと、
腹部内にかつ直腸外に係留具および縫合糸を導入し、外側直腸壁の少なくとも一部を通して、前記係留具および縫合糸を通過させ、その後、前記仙棘靱帯内に、前記係留具および縫合糸を誘導することと、
前記仙棘靱帯に、少なくとも部分的に前記係留具および縫合糸を係留させることと
を含む、方法。
【請求項24】
組織に通糸する方法であって、
第1の組織の第1の側に、針ガイドを位置付けることと、
同一の第1の組織の第2の側に、組織マニピュレータを位置付けることと、
前記針ガイドに対して、前記組織マニピュレータを接近させることと、
前記針ガイドを通して進行する針の進行経路において、前記第1の組織の少なくとも一部を位置付けることと、
前記針が、前記第1の組織の前記第2の側を交差することなく、複数回、前記第1の組織を進行しているように、前記針ガイド内に針を挿入することと
を含む、方法。
【請求項25】
前記針ガイドと前記組織マニピュレータとの間の前記組織を捕捉することを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記組織マニピュレータの近位にある前記組織の表面が、損傷を受けない状態で維持されるように、前記組織を穿刺することを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記組織マニピュレータと前記針ガイドとは、磁力で誘引される、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
第1の組織を第2の組織に結合する方法であって、
進行経路が、複数回、前記第1の組織の同一表面を交差するように、針ガイドの針の進行経路に沿った位置において、第1の組織を位置付けることと、
前記進行経路に沿って、針を挿入する間、前記第1の組織の前記位置を固定された状態で維持することであって、前記針は、縫合糸に結合される、ことと、
前記縫合糸が、前記第1の組織を前記第2の組織に結合するように、前記針を用いて、第2の組織を穿刺することと
を含む、方法。
【請求項29】
前記縫合糸が、前記針から除去されるように、前記第2の組織からおよび/または前記縫合糸から前記針を後退させることを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記第1の組織および前記針ガイドを接近させ、前記針の前記進行経路に前記組織の少なくとも一部を位置付けるように構成される組織マニピュレータを使用して、前記第1の組織を位置付けることを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
装置であって、
外殻であって、前記外殻は、鈍的遠心端を画定するように成形され、対象のオリフィスを通して、前記対象の管腔内に遠位に前進されるように構成される、外殻と、
針ガイドであって、前記針ガイドは、前記対象の標的組織に向かって遠位に前進されるように構成され、側方に向いている空洞を画定するように成形され、前記装置は、前記空洞が、前記外殻と対向しているとき、前記空洞を通して、かつ前記針ガイド内に、前記管腔の壁の少なくとも一部の引込を促進するように構成される、針ガイドと、
縫合糸展開要素であって、前記縫合糸展開要素は、穿刺先端を画定するように成形され、前記針ガイド内で遠位に前進されるように構成され、
前記部分が、前記ガイド部材内にある間に、前記管腔壁の前記部分を穿刺することと、
前記標的組織を少なくとも部分的に穿刺することと、
前記穿刺先端を通して縫合糸を通過させ、前記標的組織内に前記縫合糸を穿通させ、前記標的組織に対して、前記管腔壁の前記部分を固定することと
を行う、縫合糸展開要素と
を含む、装置。
【請求項32】
前記対象の前記管腔は、前記対象の直腸を含み、前記オリフィスは、肛門を含み、前記標的組織は、仙棘靱帯を含み、
前記外殻は、前記肛門を通して、前記直腸内に遠位に前進されるように構成され、
前記針ガイドは、前記仙棘靱帯に向かって遠位に前進されように構成され、
前記縫合糸展開要素は、
前記部分が、前記ガイド部材内にある間に、前記直腸壁の前記組織の前記部分を穿刺することと、
前記仙棘靱帯を少なくとも部分的に穿刺することと、
前記穿刺先端を通して縫合糸を通過させ、前記仙棘靱帯内に前記縫合糸の少なくとも一部を展開し、前記仙棘靱帯に対して、前記直腸壁を固定することと
を行うように構成される、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記縦方向外殻は、前記外殻の外側表面から突出する1つまたはそれを上回るプローブを画定するようにさらに成形され、前記管腔壁の一部は、前記突出によって突出され、前記突出された部分は、前記空洞内に引き込まれる部分である、請求項30に記載の装置。
【請求項34】
(a)前記プローブおよび前記空洞は、それぞれ、個別の磁気素子を備え、前記磁気素子は、前記壁管腔の前記部分を前記空洞内に引き込むように構成される、請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記外殻は、前記プローブに結合されるユーザ制御可能なスライドバーまたはノブを備え、前記スライドバーの遠位前進または前記ノブの回転は、前記外殻の前記外側表面を通して、前記プローブの突出を生産する、請求項33に記載の装置。
【請求項36】
前記空洞は、吸引ポートを備え、前記装置は、前記吸引ポートを通して、吸引の印加によって、前記空洞内に前記管腔壁の引込を促進するように構成される、請求項31に記載の装置。
【請求項37】
前記吸引源をさらに備える、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記管腔壁の前記部分が、前記針ガイドの空洞内に引き込まれると、報告信号を生成するように構成される報告センサをさらに備える、請求項31に記載の装置。
【請求項39】
前記報告センサは、照明光源を備える、請求項38に記載の装置。
【請求項40】
前記縫合糸をさらに備える、請求項31に記載の装置。
【請求項41】
前記穿刺先端は、前記管腔を通して通過することなく、前記管腔の前記壁を穿刺するように構成される、請求項31に記載の装置。
【請求項42】
前記装置は、前記縫合糸の前記部分の展開に続いて、近位に後退されるように構成される、請求項31に記載の装置。
【請求項43】
前記外殻は、前記管腔を通して前記外殻の遠位前進を制御するように構成されるユーザ制御可能なスライドバーを前記外殻の近位部分に備える、請求項31に記載の装置。
【請求項44】
前記針ガイドは、その少なくとも一部が透明である針ガイド壁を画定するように成形される、請求項31に記載の装置。
【請求項45】
前記外殻の前記鈍的遠心端の少なくとも一部は、ドーム形である、請求項31に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、参照することによって、全体として本明細書に組み込まれる、2020年2月27日に出願された、米国仮特許出願第62/982,440号の利点を主張する。
【0002】
本技術は、概して、組織固定および/または固着(例えば、組織固定)システムの分野および関連付けられる方法に関する。
【背景技術】
【0003】
例えば、デバイスまたは物質を組織内に導入するために、組織を穿刺するために使用される針は、多くの場合、針ガイドを使用して、組織に沿って位置付けられる。ある場合には、針ガイドは、その端部に開口部を備える管であり、針を開口部内に指向するために使用される。いくつかの実施形態では、針ガイドの開口部は、ガイドを通して進行する針が、組織を穿刺するように、組織の近位に位置付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
本技術の多くの側面は、以下の図面を参照し、より深く理解されることができる。図面内の構成要素は、必ずしも縮尺通りではない。代わりに、本技術の原則を明白に図示することに、強調が置かれている。
【0005】
【
図1A】
図1Aは、本技術の実施形態に従って構成される、組織固定システムの斜視図である。
【0006】
【0007】
【
図2】
図2は、本技術の実施形態に従って構成される、針ガイドの斜視図である。
【0008】
【
図3A】
図3Aおよび3Bは、それぞれ、本技術の実施形態に従って構成される、針ガイドの斜視図および断面斜視図である。
【
図3B】
図3Aおよび3Bは、それぞれ、本技術の実施形態に従って構成される、針ガイドの斜視図および断面斜視図である。
【0009】
【
図4-1】
図4A、4B、4C、4D、4E、および4Fは、本技術のいくつかの実施形態による、組織の厚さに対応する、進行経路の高さの変形例の斜視図および対応する断面図である。
【
図4-2】
図4A、4B、4C、4D、4E、および4Fは、本技術のいくつかの実施形態による、組織の厚さに対応する、進行経路の高さの変形例の斜視図および対応する断面図である。
【0010】
【
図5A】
図5A、5B、および5Cは、本技術のいくつかの実施形態に従って構成される、組織マニピュレータの斜視図である。
【
図5B】
図5A、5B、および5Cは、本技術のいくつかの実施形態に従って構成される、組織マニピュレータの斜視図である。
【
図5C】
図5A、5B、および5Cは、本技術のいくつかの実施形態に従って構成される、組織マニピュレータの斜視図である。
【0011】
【
図6】
図6Aおよび6Bは、それぞれ、本技術の実施形態に従って構成される、プローブの斜視図および断面図である。
【0012】
【
図7】
図7は、本技術の実施形態に従って、組織に通糸するための方法のフローチャートである。
【0013】
【
図8A】
図8A、8B、および8Cは、本技術の別の実施形態に従って構成される、組織固定システムの斜視図である。
【
図8B】
図8A、8B、および8Cは、本技術の別の実施形態に従って構成される、組織固定システムの斜視図である。
【
図8C】
図8A、8B、および8Cは、本技術の別の実施形態に従って構成される、組織固定システムの斜視図である。
【0014】
【
図9A】
図9Aおよび9Bは、本技術のさらなる実施形態に従って構成される、組織固定システムの斜視図である。
【
図9B】
図9Aおよび9Bは、本技術のさらなる実施形態に従って構成される、組織固定システムの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本技術は、解剖学的疾患を治療するための組織固定システム、デバイス、および方法を対象とする。いくつかの実施形態では、組織固定システムは、針ガイドと、組織マニピュレータとを含むことができる。針ガイドは、第1の端部部分と第2の端部部分との間に延在する、伸長された構造またはフレームを含むことができる。伸長された構造は、針を受容し、第1の端部部分と第2の端部部分との間に延在するために、それを通して軸方向に延在する、経路または管腔を有する。針ガイドは、第1の端部部分と第2の端部部分との間に位置付けられる、伸長された構造内に、空洞、カットアウト、または陥凹部をさらに含む。空洞は、針が、管腔を通して前進されるとき、針が、空洞の一部を通して進行するように、管腔の縦軸を両断する。組織マニピュレータは、中空器官または他の身体の管腔(例えば、直腸)内への設置のために構成される、伸長体を含むことができる。組織マニピュレータはさらに、1つまたはそれを上回る展開可能なプローブ、もしくは中空器官または他の身体の管腔の組織と接触し、それを特定の方向または配向に指向するために、他の身体部分から展開され得る、拡張機能を含む。
【0016】
手術時、針ガイドは、中空器官または他の身体の管腔に近接するものの、それらの外部に位置付けられることができるが、組織マニピュレータは、中空器官または他の身体の管腔の中に位置付けられることができる。針ガイドおよび組織マニピュレータは、針ガイドの空洞が、組織マニピュレータ上で、プローブの展開経路と整合するように、相互に関連して位置付けられることができる。いったん整合されると、プローブは、組織マニピュレータから展開され、患者の組織の一部(例えば、中空器官の壁)を針ガイドの空洞内に指向することができる(例えば、患者の組織のその部分が、プローブと空洞の内面との間に「挟まれる」)。縫合糸に接続された針は、次いで、針ガイドの管腔を通して、前進されることができる。針が前進されるにつれて、針は、空洞を横断し、したがって、空洞内に位置付けられた組織のその部分を穿刺する。針はさらに、前進され、第1の組織とは異なる第2の組織を穿刺し、縫合糸は、第1の組織を第2の組織に固着するために使用されることができる。特に、少なくともいくつかの実施形態では、前述の手技は、中空器官または他の管腔の内側表面を穿通することなく、したがって、中空器官または他の管腔からの可能性として考えられる漏出を作成することなく、中空器官または他の管腔の組織を別の組織に縫合するために使用されることができる。故に、本技術の1つの予期される利点は、標的器官の完全性に影響を及ぼすことなく、組織固定手技(例えば、直腸固定術)を実施する能力である。
【0017】
いくつかの実施形態では、例えば、組織固定システムは、針ガイドを通して挿入される針の進行経路を画定する、針ガイドを備える。組織固定システムは、相互に複数の組織を取着するように構成される。いくつかの実施形態では、取着されることになる組織のうち少なくとも1つは、中空器官の少なくとも一部、例えば、中空器官の壁である。組織固定システムは、中空器官の管腔の完全性を阻害することなく、中空器官を別の組織に取着するように構成される。
【0018】
いくつかの実施形態では、本システムは、組織および針ガイドを接近させるように構成される、組織マニピュレータを備え、組織マニピュレータと針との間に位置付けられる、組織の少なくとも一部は、針の進行経路内に設置される。組織マニピュレータおよび針ガイドは、整合可能であり、針の進行経路内に設置される組織は、針ガイドと関連して配向され、進行経路は、組織の全厚を横断することなく、複数回、組織の同一の表面を交差する。
【0019】
いくつかの実施形態では、本明細書の他の場所でより詳細に解説されるように、針ガイドは、針ガイドの縦軸に沿って、1つまたはそれを上回る空洞を備える。組織マニピュレータは、針ガイドおよび/または空洞を接近させるように構成される。いくつかの実施形態では、本システムの実装の間、組織マニピュレータは、針ガイドおよび/または1つまたはそれを上回る空洞に近接するように構成され、組織は、組織マニピュレータと針ガイドとの間で捕捉される。
【0020】
いくつかの実施形態では、針ガイドは、組織マニピュレータ上に固止するように構成される自己保持機構を備え、その間に位置付けられる組織層は、損傷を受けない状態を維持する。いくつかの実施形態では、針ガイドは、例えば、ユーザ介入を伴うことなく、組織マニピュレータと関連して固定される、針ガイドの空間的配向を独立して維持する、自己保持機構を備える。
【0021】
いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る空洞は、組織マニピュレータの少なくとも一部を収容するように構成される。いくつかの実施形態では、組織マニピュレータは、組織および針ガイドならびに/もしくは針ガイドの1つまたはそれを上回る空洞を接近させるために、組織マニピュレータの本体部分から延在する、1つまたはそれを上回るプローブを備える。
【0022】
いくつかの実施形態では、針の進行経路は、組織マニピュレータのプローブと針ガイドとの間で捕捉される組織を交差する。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの針ガイドおよび組織マニピュレータの幾何学形状は、針ガイドに沿って挿入される針の進行経路が、組織の全厚を横断することなく、複数回、組織の同一の表面を交差するようなものである。
【0023】
本技術のさらなる実施形態は、直腸障害、例えば、直腸脱を治療するために、直腸固定術を実施するための方法を対象とする。そのような方法は、例えば、直腸検査を実施し、過剰な/異常な直腸の可動性の部位を特定するステップと、仙棘靱帯に対する、直腸および/または直腸傍組織の過剰な/異常な直腸の可動性の特定された部位の接近を特定するステップと、腹部内にかつ直腸外に係留具および縫合糸を導入し、外側直腸壁の少なくとも一部を通して、係留具および縫合糸を通過させ、その後、仙棘靱帯内に、係留具および縫合糸を誘導するステップと、仙棘靱帯に、少なくとも部分的に前記係留具および縫合糸を係留させるステップとを含んでもよい。
【0024】
いくつかの実施形態では、過剰な/異常な直腸の可動性の部位を特定するステップは、触診によって、視覚的にまたは撮像(例えば、超音波)を介して行われる。いくつかの実施形態では、外側直腸壁の少なくとも一部を通して、係留具および縫合糸を通過させるステップは、直腸の外側表面を通してのみ、複数回、係留具および縫合糸を通過させるステップを含む。いくつかの実施形態では、直腸壁の全厚を横断することなく、外側直腸壁の少なくとも一部を通して、係留具および縫合糸を通過させるステップを含む。いくつかの実施形態では、直腸の管腔の完全性を破壊することなく、外側直腸壁の少なくとも一部を通して、係留具および縫合糸を通過させるステップを含む。
【0025】
本技術のいくつかの実施形態のある側面によると、壁の全厚を横断することなく、組織の一区画、例えば、組織壁を穿刺するための方法が提供される。いくつかの実施形態では、本法は、組織マニピュレータと針ガイドとの間に、組織壁を位置付けるステップを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、組織の第1の側に沿って、針ガイドを位置付けるステップと、組織の第2の側に沿って、組織マニピュレータを位置付けるステップとを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、針ガイドに対して、組織マニピュレータを接近させるステップを含み、組織の少なくとも一部が、針の進行経路内に設置される。いくつかの実施形態では、本方法は、組織を通して、針を駆動するステップを含み、針は、組織の全厚を横断することなく、複数回、組織の同一の表面を交差する。
【0026】
本明細書に説明されるシステムおよび方法の1つの予期される利点は、針の進行経路が、組織の1つを上回る表面、すなわち、組織の全厚を交差しないように防止され、本システムの組織マニピュレータが、組織管腔を穿通することなく、中空器官壁を縫合するために、例えば、裂け目または開口部を修復するだけではなく、中空器官の壁を他の組織に縫合する(例えば、組織固定)ために、採用されることができるという点にある。
【0027】
例えば、いくつかの実施形態では、本システムは、直腸固定術の手技において実装され、組織マニピュレータは、対象の直腸内に挿入され、針が、腹部内に挿入される。
【0028】
組織の管腔を交差しない針の進行経路の可能性として考えられる利点は、本システムが、管腔を穿通することなく、中空器官の組織壁(例えば、膀胱または消化管壁)に通糸することを可能にするという点にある。例えば、直腸固定術の手技において、直腸の管腔は、損傷を受けない状態で維持される。換言すると、直腸の管腔は、針によって穿通されないままである。したがって、直腸固定術の手技において、本システム内の実装の間、針の進行経路は、直腸の組織壁を交差するが、直腸管腔を穿通せず、無菌状態を破壊することもない。
【0029】
下記に提示される説明において使用される専門用語は、たとえ、それが、本技術のある具体的な実施形態の詳細な説明と併せて使用されていたとしても、その最も広範な合理的な様式で、解釈されることを意図する。ある用語は、下記に強調さえされ得るが、しかしながら、任意の制限された様式で解釈されることを意図される任意の専門用語は、本「発明を実施するための形態」節において、そのようなものとして過度にかつ具体的に定義されるであろう。加えて、本技術は、実施例の範囲内であるが、
図1A-9Bに対して詳細に説明されない、他の実施形態を含むことができる。
【0030】
本明細書全体を通して、「一実施形態」または「ある実施形態」の言及は、実施形態に関連して説明される、特定の特徴、構造、または特性が、本技術の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通して、種々の位置における、語句「一実施形態では」または「ある実施形態では」の表出は、必ずしも全てが同一の実施形態を指すわけではない。さらに、特定の特徴または特性は、1つまたはそれを上回る実施形態において、任意の好適な様式で、組み合わせられてもよい。
【0031】
本明細書全体を通して、例えば、「generally(概して)」、「approximately(おおよそ)」、および「about(約)」等の相対的な用語の言及は、記述された値のプラスまたはマイナス10%を意味するために、本明細書で使用される。
【0032】
本明細書で提供される見出しは、利便性のためのみにあり、請求される本技術の範囲または意味を説明しない。
組織固定システムおよび実装
【0033】
図1Aは、本技術の実施形態に従って構成される、組織固定システム100の斜視図であり、
図1Bは、
図1Aの組織固定システムの断面図である。
図1Aと
図1Bをともに参照すると、システム100は、針ガイド102と、組織マニピュレータ104とを備える。いくつかの実施形態では、システム100は、針ガイド102によって指向される、針106を用いて、第1の組織150の一部に通糸するように構成される。いくつかの実施形態では、本明細書の他の場所でより詳細に説明されるように、針ガイド102は、第2の組織175に結合および/または係留させるように構成される。いくつかの実施形態では、本明細書の他の場所でより詳細に説明されるように、結合および/または係留されると、針ガイド102は、第2の組織175に対して、静止状態で維持される。システム100は、第1の組織150の管腔を穿通することなく、第1の組織150を第2の組織175に結合することを可能にする。
【0034】
針106は、進行経路135に沿って、針ガイド102の管腔に沿って、および/またはその内側を進み、針ガイド102内の空洞214(
図2-下記にさらに説明される)の少なくとも一部を横断し、針ガイド102の先端における、第2の開口部204(
図2)を通して、したがって、針ガイド102から退出する。故に、手術時、針ガイドの開口部204は、第2の組織175の表面に当接して設置され、第1の組織150の少なくとも一部は、例えば、針ガイド102の内側壁112に対して、空洞214の中に押勢される。針ガイド102を通して駆動される針106は、第1の組織150を穿通し、針ガイドの第2の開口部204から退出し、第2の組織175を穿通し、したがって、第1の組織150の少なくとも一部を第2の組織175と結合する。いくつかの実施形態では、針106は、第1の組織150および/または第2の組織175を通して、縫合糸を誘導するように構成される。いくつかの実施形態では、縫合糸は、第2の開口部204と1つまたはそれを上回る空洞214との間で、スロット116を通して、針ガイド102から解放される。
【0035】
いくつかの実施形態では、針106は、結合部材、例えば、第1の組織150を第2の組織175に係留する、係留具および/または糸を備える。いくつかの実施形態では、針ガイド102は、ハンドル125を備える。
【0036】
いくつかの実施形態では、組織マニピュレータ104は、器官の管腔、例えば、対象の直腸の中へおよびその中に挿入するために構成される。いくつかの実施形態では、組織マニピュレータ104は、針ガイド102と関連して位置付けられ、第1の組織150は、組織マニピュレータ104と針ガイド102との間に障壁を形成する。いくつかの実施形態では、組織マニピュレータ104は、針ガイド102に向かって、第1の組織150の一部を引き込むように構成される。例えば、いくつかの実施形態では、本明細書の他の場所でより詳細に説明されるように、組織マニピュレータ104は、組織マニピュレータ104と針ガイド102との間で、第1の組織150の一部を捕捉するするように構成される、1つまたはそれを上回るプローブ508を備える。
【0037】
いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回るプローブ508(
図5A-5Cを参照して、以下により詳細に説明される)は、プローブ先端602と針ガイド102との間で、ある厚さの第1の組織150を維持しながら、組織および針ガイド102を接近させるように構成される。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回るプローブ508は、針ガイド102内の1つまたはそれを上回る空洞214の中に挿入可能である。
【0038】
いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回るプローブ508および空洞214および/または内側壁112の接近は、自動式である。例えば、いくつかの実施形態では、空洞214および/または内側壁112および1つまたはそれを上回るプローブ508は、進行経路135の少なくとも一部に沿って、ある厚さの第1の組織150を捕捉するように構成される、誘引磁石を備える。いくつかの実施形態では、針ガイド102は、進行経路135の少なくとも一部に沿って、ある厚さの第1の組織150を位置付けるように構成される、吸引機構を備える。
【0039】
いくつかの実施形態では、空洞214および/または針ガイド102は、吸引ポートを備え、針ガイド102は、吸引ポートを通して、吸引の印加によって、空洞214の中へ、組織、例えば、管腔壁の引込を促進するように構成される。
図1Bが、参照され、これは、本技術のいくつかの実施形態によるシステムの断面簡略図である。いくつかの実施形態では、組織マニピュレータ104は、組織の一部および針ガイド102の内側壁112を接近させるために、針ガイド102の1つまたはそれを上回る空洞214内に、組織(例えば、第1の組織150)を導入するように構成され、組織(例えば、第1の組織150の少なくとも一部)は、内側壁112と組織マニピュレータ104との間で捕捉され、内側壁112に対して押勢される。
【0040】
例えば、いくつかの実施形態では、システム100は、組織マニピュレータ104を器官の管腔127の中に挿入し、器官の管腔127の外面130の近位に、針ガイド102を位置付けることによって実装される。
【0041】
いくつかの実施形態では、本明細書の他の場所でより詳細に説明されるように、針ガイド102は、組織マニピュレータ104の少なくとも一部および/または組織層または厚さおよび/または組織質量を収容するように構成される、空洞214を備える。
【0042】
いくつかの実施形態では、組織マニピュレータ104は、組織および針ガイド102を接近させるように構成され、第1の組織150の組織部分156は、針ガイド102に向かって、空洞214の中へ、組織マニピュレータ104によって押勢される。
【0043】
いくつかの実施形態では、組織部分156は、組織マニピュレータ104と針ガイド102との間に障壁を形成する。いくつかの実施形態では、プローブヘッド602の組織接触表面152の幾何学形状は、内側壁112の幾何学形状に共形化し(例えば、相補的な幾何学形状)、第1の組織150の一部が、プローブヘッド602と内側壁112の表面152の間で捕捉されると、ある厚さの第1の組織150のみが、針106の進行経路135内に設置される。いくつかの実施形態では、進行経路135は、複数回、組織部分156の同一の表面を交差するように構成される。いくつかの実施形態では、進行経路135は、器官の管腔127を穿通またはそれに進入することなく、複数回、組織部分156の外面130を交差するように構成される。
【0044】
いくつかの実施形態では、組織マニピュレータ104、空洞214、および内側壁112の1つまたはそれを上回るものの幾何学形状は、相補的である。いくつかの実施形態では、組織マニピュレータ104、空洞214、および内側壁112の幾何学形状は、進行経路135と関連して、固定された位置で、組織層を維持するように構成される。例えば、本明細書により詳細に説明されるように、いくつかの実施形態では、内側壁112は、概して、必ずしもそうではないが、進行経路135に対して平行である。
【0045】
本構成の可能性として考えられる利点は、進行経路135に追従する、針106が、第1の組織150の全厚を横断することなく、進入地点190-1において、第1の組織150の部分156に進入し、第1の組織150を通して進行し、退出地点190-2を介して退出するという点にある。いくつかの実施形態では、第1の組織150は、中空器官の壁を備え、その場合、進行経路135に沿って進行する針106は、中空器官(第1の組織150)の壁の全厚192を横断せず、中空器官の管腔の完全性を破壊しない。中空器官の内容物が非無菌、例えば、直腸である場合、中空器官の管腔の完全性の維持は、手術部位の無菌状態を維持する。
【0046】
いくつかの実施形態では、針ガイド102および組織マニピュレータ104の少なくとも1つは、組織マニピュレータ104と針ガイド102の整合を示すための1つまたはそれを上回るセンサを備える。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回るセンサは、近接センサ、光学センサ、圧力センサ、および同等物の1つまたはそれを上回るものを備える。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回るセンサは、針ガイド102および/または組織マニピュレータ104に沿って、位置付けられる。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回るセンサは、組織マニピュレータ104の少なくとも具体的な部分と空洞214の正確な整合について、ユーザに示す。いくつかの実施形態では、組織マニピュレータ104および針ガイド102は、組織マニピュレータ104の少なくとも具体的な部分と空洞214を整合するように構成される、誘引磁石を備える。
針ガイド
【0047】
図2は、本技術の実施形態に従って構成される、針ガイド200の斜視図である。いくつかの実施形態では、針ガイド200は、システム100(
図1Aおよび1B)の針ガイド102と同一または実質的に同一であり得、したがって、「針ガイド102」、「針ガイド200」、または「針ガイド102/200」と称されてもよい。手術時、針ガイド102は、それを通して挿入される、針を指向するために使用される。例えば、針ガイド102は、それを通して挿入される、針の少なくとも一部に周着する。いくつかの実施形態では、針ガイド102は、針ガイド102内に挿入される、針106の進行経路を画定する、管またはチャネルを有する、針ガイド本体202を含む。
【0048】
いくつかの実施形態では、針ガイド102および/または針ガイド本体202は、1つまたはそれを上回る組織の少なくとも一部を収容するように構成される。例えば、いくつかの実施形態では、針ガイド102の少なくとも一部は、凹面および/または凸面部分もしくは陥凹部を備える。いくつかの実施形態では、進行経路135は、針ガイド102と同軸である。
【0049】
いくつかの実施形態では、針ガイド本体202の断面の直径は、変動する。例えば、いくつかの実施形態では、針ガイド本体202の一部は、徐々に減少される。
【0050】
いくつかの実施形態では、針ガイド本体202は、針を受容するように構成される、第1の端部212と、針106を針ガイド102から外へ誘導するするように構成される、第2の開口部204を備える、第2の反対端部210とを備える。いくつかの実施形態では、針ガイド102/200は、第1の端部212が、第1の開口部216を備え、第2の端部210が、第2の開口部204を備えるように位置付けられる、第1の端部212と第2の端部210とを備える。
【0051】
いくつかの実施形態では、本明細書の他の場所で開示されるように、針ガイド102は、組織の一部および/またはプローブを収容するように構成される、1つまたはそれを上回る空洞214を備える。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る空洞214は、針ガイド本体202内に、1つまたはそれを上回る開口部を備える。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る空洞214は、針ガイド102内に、少なくとも進行経路135の部分を露出するようにサイズ指定および/または構成される。
【0052】
いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る空洞214を通した、進行経路135の露出は、針ガイド200に接近する組織が、空洞214の1つまたはそれを上回るものの中に位置付けられることができ、進行経路135が、組織の一部を横断することを確実にする。いくつかの実施形態では、空洞214は、対象の組織を収容するように構成される。いくつかの実施形態では、対象の組織は、空洞214内に進行経路135に沿って位置付けられる。いくつかの実施形態では、本明細書の他の場所でより詳細に説明されるように、組織は、空洞214内で、針ガイド102/200と組織マニピュレータとの間で捕捉される。
【0053】
いくつかの実施形態では、空洞214は、針ガイド102の内側壁112/206の少なくとも一部を露出するように構成される。いくつかの実施形態では、針ガイド本体202は、内側壁112/206と、管腔228とを備える。いくつかの実施形態では、管腔228は、進行経路135を備える。いくつかの実施形態では、針ガイド102は、針ガイド本体202の管腔228の少なくとも一部を露出するように構成される、1つまたはそれを上回る空洞214を備える。いくつかの実施形態では、進行経路135は、管腔228の縦軸に沿って、指向される。
【0054】
いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る空洞214は、1つまたはそれを上回る横断壁224によって画定される。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る横断壁224は、針ガイド本体202内に位置付けられる、管腔228の非露出部分から、管腔228の露出部分(例えば、1つまたはそれを上回る空洞214)を隔離するように構成される。 いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る横断壁224は、進行経路と垂直である。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る横断壁224は、針によって貫通可能である。 いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る横断壁224は、針によって穿刺可能な材料から成り、針ガイド102に沿って挿入される針は、1つまたはそれを上回る横断壁224を交差する。
【0055】
いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る横断壁224は、進行経路135を指向するように構成される、1つまたはそれを上回る開口部222を備える。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る開口部222は、針と嵌合するようにサイズ指定される。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る開口部222は、1つまたはそれを上回る横断壁224に沿って位置付けられ、進行経路135に沿って進行する針を受け入れる。
【0056】
いくつかの実施形態では、第1の端部212の第1の開口部216は、針ガイド102の管腔228内に、針を指向するするように構成される。いくつかの実施形態では、第2の端部210の第2の開口部204は、針ガイド102から退出する針を指向するように構成される。いくつかの実施形態では、第2の開口部204は、進行経路135と関連して、所定の角度で、針の退出経路275を指向するように構成される。
【0057】
いくつかの実施形態では、針ガイド102は、針ガイド102の管腔228から針106によって誘導される縫合糸を解放するように構成される。1つまたはそれを上回るスロット116を備える。いくつかの実施形態では、スロット116は、第1の開口部216および第2の開口部204の1つまたはそれを上回るものと、1つまたはそれを上回る空洞214との間に延在する。いくつかの実施形態では、スロット116は、針ガイド本体202のある厚さの壁を通して延在する。いくつかの実施形態では、スロット116は、実質的に針ガイドに沿って延在するが、必ずしも進行経路135に平行ではなく、針106によって誘導される縫合糸は、針106の後退中および/または後退後、スロット116を通して針ガイド102の管腔228から解放可能である。いくつかの実施形態では、スロット116の幅は、針106から解放される縫合糸を収容するようにサイズ指定される。
【0058】
いくつかの実施形態では、針ガイド102は、磁石部分230を備える。いくつかの実施形態では、内側壁112/206は、組織マニピュレータ104上で、磁石に誘引されるように構成される、磁石部分230を備える。いくつかの実施形態では、磁石部分230は、内側壁112/206に沿って、および/またはその後方に位置付けられる。いくつかの実施形態では、磁石部分230は、進行経路135の周囲に位置する。例えば、いくつかの実施形態では、針ガイド102は、進行経路135の側方に沿って位置付けられる、複数の磁石部分230を備える。
【0059】
いくつかの実施形態では、針ガイド102/200は、ユーザによって保持されるように構成される。例えば、いくつかの実施形態では、針ガイド本体202は、針ガイドとユーザとの間の牽引力を増加するように構成される、リブ型部分208を備える。いくつかの実施形態では、リブ型部分208は、針ガイド102の第1の端部212の近位に位置付けられる。
【0060】
いくつかの実施形態では、針ガイド本体202は、対象の組織に係留可能であり、組織は、退出経路275に沿って位置付けられる。例えば、いくつかの実施形態では、針ガイド102は、第2の開口部204の近位に位置付けられる、穿刺先端を備える。いくつかの実施形態では、針ガイド102は、対象の組織に結合するように構成され、第2の開口部204は、組織(例えば、
図1に描写されるような第2の組織175)によって、少なくとも部分的に被覆される。
【0061】
システム100のいくつかの例示的実装では、針ガイド102は、第2の組織175に係留され、1つまたはそれを上回る空洞214において、針によって通糸される第1の組織150は、第2の開口部204を通して、針の少なくとも一部で通糸することによって、第2の組織に結合される。
【0062】
図3Aおよび3Bが参照され、これは、本技術のいくつかの実施形態による、針ガイドの斜視図および断面斜視簡略図である。いくつかの実施形態では、針ガイド200は、システム100(
図1Aおよび1B)の針ガイド102と同一または実質的に同一であり得、したがって、「針ガイド102」、「針ガイド300」、または「針ガイド102/300」と称されてもよい。いくつかの実施形態では、針ガイド102/300は、対象の組織の少なくとも一部に係合する、および/または組織マニピュレータ104にわたって引き込まれる対象の組織に対して係合するように構成される。いくつかの実施形態では、針ガイド102/300は、組織マニピュレータ104を被覆する組織の一部と連動する、および/またはそれに結合するように構成される。いくつかの実施形態では、針ガイド300は、自己結合針ガイド300であり、いったん組織が被覆された組織マニピュレータ104に結合されると、組織マニピュレータ104と関連して、その空間的配向を独立して維持する。
【0063】
例えば、いくつかの実施形態では、針ガイド102/300は、組織マニピュレータ104に結合し、組織マニピュレータ104を被覆する組織は、針ガイド102/300の空洞314内で静止する。
【0064】
いくつかの実施形態では、針ガイド102/300は、設定位置において、針ガイド102/300が、組織によって被覆される組織マニピュレータ104に結合され、針106の進行経路310が、複数回、組織の同一の表面を交差するように構成される。いくつかの実施形態では、自己結合針ガイド300は、組織マニピュレータ104を被覆する組織の一部に結合した状態を維持するように構成され、進行経路310は、組織および/または組織マニピュレータ104と関連して、固定される。
【0065】
組織マニピュレータ104を被覆する組織の一部に自己結合されている、針ガイド102/300の可能性として考えられる利点は、針ガイド102/300が、ユーザに、組織および/または組織マニピュレータ104と関連して、具体的な位置において、進行経路310の位置を持続的に保持および/または維持することを要求せず、ユーザの片手を自由にするという点にある。
【0066】
いくつかの実施形態では、
図2、3A、および3Bに描写される空洞214は、本明細書の他の場所で説明されるような空洞314と構造的におよび/または機能的に類似する。
【0067】
いくつかの実施形態では、自己結合針ガイド300は、クリップ302と、針ガイド本体304とを備える。いくつかの実施形態では、自己結合針ガイド300は、ハンドルがない。いくつかの実施形態では、
図3Bに描写されるように、クリップ302は、対象の組織の一部および/または組織マニピュレータ104を堅持するように構成される。
【0068】
いくつかの実施形態では、針ガイド本体304は、第1の開口部306および第2の開口部308の少なくとも1つを備え、第1の開口部306および第2の開口部308の1つまたはそれを上回るものを通して、自己結合針ガイド300内に挿入される針106の進行経路310を画定するように構成される、いくつかの実施形態では、針ガイド本体304は、その中に組織マニピュレータ104の少なくとも一部を嵌合するように構成される、空洞314を備える。いくつかの実施形態では、進行経路310は、空洞314の少なくとも一部を横断するように画定される。いくつかの実施形態では、第1の開口部306および第2の開口部308は、空洞314の反対側にある。
【0069】
いくつかの実施形態では、空洞314は、空洞314の開口部318に対向して位置付けられる、内側壁316によって画定される。いくつかの実施形態では、空洞314の深さは、画定された進行経路310と内側壁316との間の距離を含む。いくつかの実施形態では、空洞314の深さは、組織の厚さと相関するように構成され、進行経路310は、複数回、組織の同一の表面を交差する。
【0070】
いくつかの実施形態では、クリップ302は、針ガイド本体304に結合される、および/または取外可能に結合される。いくつかの実施形態では、クリップ302は、狭窄部312を通して、針ガイド304に結合される、および/または取外可能に結合される。いくつかの実施形態では、狭窄部312は、クリップ302と針ガイド本体304との間で結合するように構成される。
【0071】
いくつかの実施形態では、クリップ302は、その間で、組織および/または組織マニピュレータ104を捕捉するように構成される、1つまたはそれを上回るアーム320を備える。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回るアーム320は、剛性または半剛性である。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回るアーム320は、弾力性がある。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回るアーム320は、針ガイド本体304および/または狭窄部312の1つまたはそれを上回るものに結合される。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回るアーム320は、針ガイド本体304に向かって、組織マニピュレータ104および/または対象の組織350を指向するように構成される。
【0072】
いくつかの実施形態では、自己結合針ガイド300は、組織350の厚さと関連して、進行経路310の深さを画定するように構成される、バンド322を備える。いくつかの実施形態では、バンド322は、組織マニピュレータ104と関連して、進行経路310を画定するように構成される。
【0073】
いくつかの実施形態では、バンド322は、針ガイド300/102と一体型である。例えば、いくつかの実施形態では、バンド322は、開口部306/308の1つまたはそれを上回るものに近接して位置付けられる。いくつかの実施形態では、バンド322は、組織350の一部の周囲に少なくとも部分的に周着するように構成される。いくつかの実施形態では、バンド322は、弾性または半剛性である。いくつかの実施形態では、バンド322は、組織マニピュレータ104および/または空洞314内に挿入される組織の部分に当接するように構成される。
図4A、4B、4C、4D、4E、および4Fが参照され、これは、本技術のいくつかの実施形態による、組織の厚さに対応する、進行経路の高さの変形例の斜視図および断面簡略図である。
図4A、4B、4C、4D、4E、および4Fは、組織マニピュレータ104、および/または進行経路310がそれを通して交差する、組織450-1/450-2/450-3の厚さと関連して、例示的バンド322/422の高さを描写する。
【0074】
いくつかの実施形態では、バンド322/422のサイズおよび/または直径は、固定および/または剛性である。いくつかの実施形態では、バンド322/422のサイズおよび/または形状は、組織の厚さに従うように構成される。例えば、異なる範囲の厚さを有する、異なる組織は、具体的なサイズ指定されたバンド322/422を要求する。
【0075】
いくつかの実施形態では、組織マニピュレータ104と関連する、バンド322/422の位置は、バンド322/422と組織マニピュレータ104との間に位置付けられる、組織の厚さと相関する。
図4A-4Fでは、組織450-1/450-2/450-3は、それぞれ、異なる厚さを備えており、それによって、バンド322/422が、組織マニピュレータ104から異なる距離で位置付けられるであろうことを要求する。
【0076】
例えば、
図4Aおよび4Bは、進行経路310が、組織450-1を交差し、進行経路310が、複数回、組織450-1の同一の表面を交差する、例示的実施形態を描写する。例えば、
図4Cおよび4Dは、進行経路310が、組織450-2の1つを上回る表面を交差する、例示的実施形態を描写する。例えば、
図4Eおよび4Fは、進行経路310が、組織450-3の表面を交差しない、例示的実施形態を描写する。
【0077】
いくつかの実施形態では、バンド322/422は、組織マニピュレータ104と関連して、固定された場所で、バンド322/422を位置付けるように、進行経路310が、複数回、組織の同一の表面を交差するように、組織の厚さに従ってサイズ指定される。
【0078】
いくつかの実施形態では、バンド322/422は、組織マニピュレータ104と関連して、固定された場所で、バンド322/422を位置付けるように、進行経路310が、組織マニピュレータを交差しないように、組織の厚さに従ってサイズ指定される。
組織マニピュレータ
【0079】
図5A、5B、および5Cが参照され、これは、本技術のいくつかの実施形態による、組織マニピュレータの斜視簡略図である。いくつかの実施形態では、組織マニピュレータ104は、組織の一部を操作するように構成される、1つまたはそれを上回るプローブ508を備える。いくつかの実施形態では、プローブ508は、器官の管腔内から、例えば、直腸の管腔内から、組織の一部、例えば、中空器官の壁を操作するように構成される。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回るプローブ508は、1つまたはそれを上回るプローブ508および/または組織マニピュレータ104にわたって延在または展布される、組織の位置を調節するように構成される。
【0080】
いくつかの実施形態では、組織マニピュレータ104は、針ガイド102と関連して、プローブ508の空間的配向の操作において、ユーザを支援するするように構成される、ハンドル504を備える。いくつかの実施形態では、組織マニピュレータ104は、ハンドル504から延在する、外殻または枢軸502を備える。いくつかの実施形態では、本明細書の他の場所でより詳細に説明されるように、ハンドル504は、ハンドル504および/または外殻502と関連して、プローブ508の移動を制御するように構成される、制御レバー514を備える。
【0081】
いくつかの実施形態では、ハンドル504および/または外殻502と関連して、1つまたはそれを上回るプローブ508の空間的配向は、調節可能である。いくつかの実施形態では、 外殻と関連して、1つまたはそれを上回るプローブ508の空間的配向は、固定可能である。
【0082】
いくつかの実施形態では、外殻502は、管、チャネル、または同等物を備える。いくつかの実施形態では、外殻502は、円筒形状を備える。いくつかの実施形態では、外殻502は、ハンドル504と関連して位置付けられる、スケール530等のマークを備える。いくつかの実施形態では、マークは、外科医が、例えば、器官の管腔において、外殻502の挿入深さを把握することを可能にする、深さゲージであるように構成される。
【0083】
いくつかの実施形態では、外殻502は、1つまたはそれを上回るプローブ508の少なくとも一部を格納するように構成される。いくつかの実施形態では、プローブ508が少なくとも部分的に延在された状態で、1つまたはそれを上回るプローブ508は、外殻502を通して外方向に放射状に延在する。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回るプローブ508が、完全に収縮された状態で、プローブヘッド602は、外殻502の表面とぴったり重なる。
【0084】
いくつかの実施形態では、外殻502は、プローブが、外殻502および/または外殻502の表面と関連して、それを通して可動である、鳩目510を備える。いくつかの実施形態では、鳩目510は、スロットまたは陥凹部を備え、ある厚さの外殻502を通して延在される。いくつかの実施形態では、鳩目510は、円形である。いくつかの実施形態では、鳩目510は、伸長され、外殻502に沿って、円周方向にかつ放射状に延在する。いくつかの実施形態では、鳩目510は、外殻502の縦軸550に沿って延在する。いくつかの実施形態では、鳩目510は、外殻502の縦軸550に垂直に延在する。
【0085】
いくつかの実施形態では、鳩目510は、1つまたはそれを上回るプローブ508の移動を限定するように、外殻502に沿って、サイズ指定され、位置付けられる。いくつかの実施形態では、鳩目510は、プローブ508が、外殻502と関連して可動であるように、外殻502に沿って、サイズ指定され、位置付けられる。いくつかの実施形態では、鳩目510は、組織マニピュレータ104の遠位端部532に沿って、または換言すると、ハンドル504と対向する組織マニピュレータ104の端部近傍に位置付けられる。いくつかの実施形態では、鳩目301は、外殻先端506の近位に位置付けられる。
【0086】
いくつかの実施形態では、外殻502は、組織マニピュレータ104の遠位端部532において、外殻先端506を備える。いくつかの実施形態では、外殻先端506は、身体の空洞、例えば、直腸または膣内への組織マニピュレータ104の安全な挿入のために、丸みを帯びた部分を備える。いくつかの実施形態では、外殻先端506は、柔らかい。いくつかの実施形態では、外殻先端506は、可撓性である。いくつかの実施形態では、外殻先端506は、対象の組織管腔内の外殻先端506の場所を判定するための1つまたはそれを上回る近接センサ、光学センサ、および圧力センサを備える。
【0087】
いくつかの実施形態では、ハンドル504は、外殻502および/またはハンドル504と関連して、1つまたはそれを上回るプローブ508の延在部(L)の位置、場所、配向、および長さのうち1つまたはそれを上回るものを制御するように構成される、1つまたはそれを上回る制御レバー514を備える。いくつかの実施形態では、各プローブ508は、対応する1つまたはそれを上回る制御レバー514によって、別個に制御される。
【0088】
いくつかの実施形態では、プローブ508は、外殻502と関連して、複数の位置に対して操作しやすい。例えば、プローブ508の閉位置において、
図5Bによって描写されるように、プローブヘッド602は、鳩目510と同じ高さにされる、および/または外殻502の内側に位置付けられる。例えば、延在された位置において、
図5Cによって描写されるように、プローブ508は、矢印575によって描写される、ある長さの延在部(L)において、鳩目510から延在される。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回るプローブの延在部(L)の長さは、1つまたはそれを上回るコントローラ514によって制御される。
【0089】
いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る制御レバー514は、ボタンまたはノッチの1つまたはそれを上回るものを備える。いくつかの実施形態では、制御レバー514は、ハンドル504に沿って位置付けられる、1つまたはそれを上回るトラック516内で可動である。いくつかの実施形態では、制御レバー514は、1つまたはそれを上回るトラック516内で、ユーザによって操作されるように構成される。いくつかの実施形態では、制御レバー514は、1つまたはそれを上回るトラック516内で、摺動可能である。いくつかの実施形態では、トラック516は、ハンドル504に沿ってスロットを備え、1つまたはそれを上回る制御レバーは、トラック516内で摺動可能である。
【0090】
いくつかの実施形態では、トラック516の寸法の1つまたはそれを上回るものは、鳩目510の1つまたはそれを上回る寸法と一致する。例えば、いくつかの実施形態では、外殻502の半径に沿った鳩目510の長さは、ハンドル504の半径に沿ったトラックの長さと等しい。
【0091】
例えば、
図5Bおよび5Cに描写される、組織マニピュレータ104では、ハンドル504と関連して、制御レバー514の位置は、外殻502および/または鳩目510と関連して、各プローブヘッド602の延在部の長さを判定する。いくつかの実施形態では、制御レバー514が、外殻502と関連して、摺動および/または回転する距離は、鳩目510と関連して、1つまたはそれを上回るプローブ508の延在部(L)の長さ、および/またはプローブヘッド602の角度に相当する。いくつかの実施形態では、各プローブ508の延在部(L)の長さは、1つまたはそれを上回る制御レバー514によって、別個に制御される。
【0092】
いくつかの実施形態では、鳩目510と関連して、プローブヘッド602の角度は、1つまたはそれを上回る制御レバー514によって、別個に制御される。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る制御レバー514は、1つまたはそれを上回るプローブ508に結合される。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回る制御レバー514は、1つまたはそれを上回るプローブ508に電子的に結合される。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回るプローブ508は、ハンドル504に向かって、鳩目510から、外殻502内に延在し、制御レバー514に結合され、制御レバー514は、トラック516に沿って、制御レバー514を位置付けることによって、プローブ508の長さ、関節角度、空間的配向、およびプローブヘッド602の空間的配向のうち1つまたはそれを上回るものを操作する。
【0093】
いくつかの実施形態では、外殻502は、1つまたはそれを上回る鳩目510の周囲に、1つまたはそれを上回る磁石を備える。いくつかの実施形態では、磁石は、針ガイド102の一部に誘引されるように構成される。例えば、いくつかの実施形態では、針ガイド102は、磁石を備える。例えば、いくつかの実施形態では、針ガイド102は、外殻502の1つまたはそれを上回る磁石を誘引するように構成される、磁石部分を備え、プローブ508と針ガイド102との間に位置付けられる組織は、進行経路135に沿って、ピンと張って位置付けられる。
プローブ
【0094】
図6Aおよび6Bが参照され、これは、本技術のいくつかの実施形態による、プローブの斜視図および断面簡略図である。いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回るプローブ508は、柄504と、プローブヘッド602とを備える。いくつかの実施形態では、柄504は、外殻502内に、1つまたはそれを上回る鳩目510のうち1つから延在する。いくつかの実施形態では、プローブヘッド602は、プローブ508の遠位端部622において位置付けられる。
【0095】
いくつかの実施形態では、プローブヘッド602の幅は、柄504の幅よりも広い。いくつかの実施形態では、プローブヘッド602は、組織および針ガイド102および/または針ガイド102の1つまたはそれを上回る空洞214に接近するように構成される。いくつかの実施形態では、プローブヘッド602は、1つまたはそれを上回る空洞214内に挿入されるように構成される。いくつかの実施形態では、プローブヘッド602は、延在された組織層を支持するように構成される。
【0096】
いくつかの実施形態では、柄504は、棒状部材を備える。いくつかの実施形態では、柄504の空間的配向は、調節可能である。いくつかの実施形態では、柄504の空間的配向は、制御レバー514を介して、調節可能である。いくつかの実施形態では、プローブヘッド602の空間的配向は、柄504の調整器具を介して、調節可能である。
【0097】
いくつかの実施形態では、柄504は、柄504の縦軸を中心として回転可能である。いくつかの実施形態では、柄504は、延在可能である。いくつかの実施形態では、柄504の調節、回転、および/または延在は、1つまたはそれを上回るコントローラ514によって、制御可能である。
【0098】
いくつかの実施形態では、柄504は、1つまたはそれを上回る関節606を備える。いくつかの実施形態では、関節606は、調節可能である。いくつかの実施形態では、関節606の1つまたはそれを上回る角度は、制御レバー514を介して調節可能である。いくつかの実施形態では、関節606は、自由な範囲の移動を備える。いくつかの実施形態では、関節606は、2~4の自由度を備える。
【0099】
いくつかの実施形態では、柄504は、複数の関節606を備え、プローブヘッド602は、最大6自由度を備える。いくつかの実施形態では、関節606の角度は、プローブヘッド602と外殻502との間の距離の長さに相当する。
【0100】
いくつかの実施形態では、柄504に沿って、関節606の位置は、外殻502の表面と同じ高さにされる。いくつかの実施形態では、柄504に沿って、関節606の位置は、外殻502の外側に延在する。いくつかの実施形態では、関節606の位置は、外殻502と関連して調節可能である。
【0101】
いくつかの実施形態では、関節606は、柄504の第1の部分610と第2の部分612との間で、柄504に沿って位置付けられる。いくつかの実施形態では、関節606の角度、または換言すると、第1の部分610と第2の部分612との間の角度は、調節可能である。いくつかの実施形態では、いったん調節されると、関節606の角度は、固定可能であり、第1の部分610の位置は、第2の部分612と関連して固定される。
【0102】
いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回るプローブヘッド602は、針ガイド102の内側壁112/206と相補的な幾何学形状を有する、組織操作表面650を備える。例えば、いくつかの実施形態では、組織操作表面650は、略平坦、凹面、および/または凸面のうち1つまたはそれを上回るものである。いくつかの実施形態では、組織操作表面650の縁は、丸みを帯びており、内側壁112/206に対して押勢され、プローブ508の組織操作表面650と針ガイド102の内側壁112/206との間で捕捉される、組織の断裂を回避する。
【0103】
プローブ508の組織操作表面650の少なくとも一部が平坦であることの可能性として考えられる利点は、組織の一部、例えば、第1の組織150を内側壁112/206に対して押勢すると、平坦な表面が、組織を伸展させ、しわを「伸ばす」ように構成され、本明細書の他の場所でより詳細に解説されるように、いくつかの実施形態では、針が、進行経路135に沿って進行し、組織の全厚を横断し、中空器官の管腔の完全性を破壊することを可能にすることを阻止するという点にある。
【0104】
いくつかの実施形態では、プローブヘッド602は、針ガイド本体202および/または針ガイド102の内側壁112/206と相補的な幾何学形状を備える。いくつかの実施形態では、ヘッド602のの一部は、剛性、半剛性、または可撓性である。いくつかの実施形態では、プローブヘッド602は、針ガイド102の空洞214内に挿入可能および/または固定可能な幾何学形状を備える。
【0105】
いくつかの実施形態では、プローブ508および/またはプローブヘッド602は、1つまたはそれを上回る発光要素614を備える。例えば、いくつかの実施形態では、
図6Aおよび6Bによって描写されるように、プローブヘッド602は、1つまたはそれを上回るLED回路618を備える。いくつかの実施形態では、プローブヘッド602は、LED発光要素614によって放出される光を拡散するためのLED拡散器616を備える。
【0106】
1つまたはそれを上回る発光要素614を備える、プローブヘッド602の可能性として考えられる利点は、組織マニピュレータ104、外殻502、および/または1つまたはそれを上回るプローブ508の配向が、組織管腔の外側から、視覚的に監視可能である点にある。
【0107】
組織マニピュレータ104、外殻502、および/または1つまたはそれを上回るプローブ508の配向が、組織管腔の外側から、視覚的に監視可能であることの可能性として考えられる利点は、組織マニピュレータ104が、組織管腔内に位置する間、組織マニピュレータ104および/または組織マニピュレータ104の少なくとも一部は、組織管腔および/または対象の他の組織と関連して、具体的なおよび/または所望の位置に調節され得るという点にある。
【0108】
いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回るプローブ508は、磁石620を備える。いくつかの実施形態では、磁石620は、プローブヘッド602に沿って位置付けられる。 いくつかの実施形態では、磁石は、針ガイド102の一部に誘引されるように構成される。例えば、いくつかの実施形態では、針ガイド102は、磁石を備える。例えば、いくつかの実施形態では、針ガイド102の内側壁112/206は、プローブ508の磁石620を誘引するように構成される、磁石部分230を備える。いくつかの実施形態では、針ガイド102の磁石部分230は、進行経路135と関連して、位置付けられ、磁石620と磁石部分230との間に位置付けられる組織は、進行経路135に沿って位置付けられる。
【0109】
針ガイド102の一部に誘引される磁石620を備える、プローブ508の可能性として考えられる利点は、プローブ508および針ガイド102の磁石の誘引が、進行経路135と関連して、プローブ508を所定の位置に位置付けるという点にある。
【0110】
針ガイド102の一部に誘引される磁石620を備える、プローブ508の可能性として考えられる利点は、プローブ508および針ガイド102の磁石の誘引が、プローブ508を自動的に位置付け、磁石間で捕捉される組織が、進行経路135に沿って位置付けられるという点にある。
【0111】
針ガイド102の一部に誘引される磁石620を備える、プローブ508の可能性として考えられる利点は、プローブ508および針ガイド102の磁石の誘引が、組織の一部、例えば、第1の組織15を内側壁112/206に対して押勢し、本システムの操作者からの支援を伴わずに、組織のその部分を捕捉し、水平にするという点にある。
【0112】
いくつかの実施形態では、磁石は、プローブ508および/または針ガイド102に沿って位置付けられ、進行経路135は、磁石によって途切れることはない。例えば、いくつかの実施形態では、磁石は、進行経路135の両側に位置付けられる。
方法
【0113】
本技術はさらに、本明細書に説明される、組織固定システムおよびデバイスを使用して、医学的手技を実施する方法を含む。例えば、
図7は、本技術のいくつかの実施形態による、組織に通糸するための方法のフローチャートである。いくつかの実施形態では、ステップ702において、本方法は、進行経路が、複数回、第1の組織の同一の表面を交差するように、針ガイド内の針の進行経路に沿って、第1の組織を位置付けるステップを含む。これは、例えば、(a)第1の組織の外面に近接して、針ガイドを位置付けるステップと、(b)第1の組織の内面に近接して、組織マニピュレータを位置付けるステップとを含んでもよい。いったん針ガイドおよびマニピュレータが、位置付けられると、プローブは、組織マニピュレータから展開され、針ガイドの空洞、すなわち、本明細書で前述されるような、針の進行経路と一直線に並んでいる空洞内に、第1の組織の少なくとも一部を位置付けることができる。
【0114】
いくつかの実施形態では、ステップ704において、本方法は、進行経路に沿って、針ガイドを通して針を挿入する間、第1の組織の位置を固定された状態で維持するステップを含み、針は、縫合糸に結合される。随意に、ステップ706において、本方法は、縫合糸が、第1の組織を第2の組織に結合するように、針を用いて、第2の組織を穿刺するステップを含む。随意に、ステップ708において、本方法は、縫合糸が、針から除去されるように、第2の組織から、および/または縫合糸から針を後退させるステップを含む。
【0115】
いくつかの実施形態では、本方法は、第1の組織の第1の側に、針ガイドを位置付けるステップを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、同一の第1の組織の第2の側に、組織マニピュレータを位置付けるステップを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、針ガイドに対して、組織マニピュレータを接近させるステップと、針ガイドを通して進行する針の進行経路において、第1の組織の少なくとも一部を位置付けるステップと、針が、第1の組織の第2の側を交差することなく、複数回、第1の組織を進行しているように、針ガイド内に針を挿入するステップとを含む。本方法は、針ガイド内に針を挿入し、第1の組織を横断し、針ガイドから退出するステップと、第2の組織内に針を挿入するステップとを含む。
【0116】
いくつかの実施形態では、縫合糸は、針106によって駆動または搬送される、係留具を結合させ、縫合糸は、1つまたはそれを上回る組織を通して、針によって搬送され、いったん係留具が、組織内に埋設され、針106が、1つまたはそれを上回る組織から後退すると、針ガイド102から取り外される。いくつかの実施形態では、針ガイド102は、針ガイド102の先端において、少なくとも空洞214と開口部204との間に配置される、スロット116を備える。いくつかの実施形態では、本方法は、針ガイド102のスロット116を通して、縫合糸を摺動させるステップを含む。いくつかの実施形態では、スロット116は、針が、1つまたはそれを上回る組織を通して穿通した後、縫合糸が、針ガイド102から接続解除することを可能にする。
【0117】
図8A、8B、および8Cが参照され、これは、本技術のいくつかの実施形態による、システムの斜視簡略図である。いくつかの実施形態では、8A、8B、および8Cは、
図7に描写される本方法の各ステップと一致して、本技術のいくつかの実施形態に従って、システム100の実装を描写する。
【0118】
図9Aおよび9Bが参照され、これは、本技術のいくつかの実施形態による、組織固定システムの斜視簡略図である。いくつかの実施形態では、
図9Aおよび9Bは、
図7に描写される本方法の各ステップと一致して、本技術のいくつかの実施形態に従って、システム100の実装を描写する。
【0119】
いくつかの実施形態では、本方法は、1つまたはそれを上回る空洞214が、第1の組織850/150と対向するように、第1の組織850/150の第1の側830に沿って、針ガイド102/300を位置付けるステップを含む。
【0120】
いくつかの実施形態では、本方法は、針ガイド102を第2の組織875/175に結合するステップを含む。いくつかの実施形態では、例えば、第2の組織875/175は、棘上靱帯等の靱帯である。いくつかの実施形態では、本方法は、針ガイド102/300の第2の開口部204を第2の組織875/175に係留するステップを含む。
【0121】
いくつかの実施形態では、本方法は、第1の組織850/150の第2の側835に沿って、組織マニピュレータ104を位置付けるステップと、1つまたはそれを上回る制御レバー514を介して、1つまたはそれを上回るプローブ508を調節するステップとを含む。
【0122】
いくつかの実施形態では、本方法は、組織850の少なくとも一部が、針ガイド300/102の間に位置付けられるように、組織マニピュレータ104の上に針ガイド300/102を固止するステップを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、針ガイドが、組織マニピュレータ104を被覆する組織の上に位置付けられた状態を独立して維持するように、組織が被覆された組織マニピュレータ104の上に針ガイド300/102を固止するステップを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、針ガイド300/102の空間的配向が、組織マニピュレータ104と関連して、固定された状態を独立して維持するように、組織が被覆された組織マニピュレータ104の上に針ガイド300/102を固止するステップを含む。
【0123】
いくつかの実施形態では、本方法は、組織マニピュレータ104の1つまたはそれを上回るプローブ508を延在させるステップを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、ハンドル504と関連して、1つまたはそれを上回るプローブを回転させるステップを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、ヘッド602が、針ガイド102/300の空洞214と整合されるように、1つまたはそれを上回るプローブ508のヘッド602の関節606の角度を調節するステップを含む。
【0124】
いくつかの実施形態では、本方法は、外殻502から、および/または鳩目510から、ヘッド602を延在させるステップを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、ヘッド602が、針ガイド102/300の空洞214と整合されるように、ヘッド602を延在させるステップを含む。
【0125】
いくつかの実施形態では、本方法は、発光要素614のスイッチをオンにするステップを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、第1の組織850/150の第2の側835に到達する光を観察することによって、第1の組織850/150の第2の側835に位置付けられる、発光要素614を視覚的に位置特定するステップを含む。いくつかの実施形態では、発光要素614によって放出される光は、少なくとも第1の組織850/150を通して可視である。
【0126】
いくつかの実施形態では、本方法は、ヘッド602を位置特定するために発光要素614を使用して、プローブのヘッド602を針ガイド102/300および/または空洞214と整合させるステップを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、空洞214が、1つまたはそれを上回るプローブ508のヘッド602と整合されるように、針ガイド102/300を位置付けるステップを含む。
【0127】
いくつかの実施形態では、本方法は、プローブ508が、空洞214と自動的に整合されるように、磁石620を磁石部分230に接近させるステップを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、プローブ508が、空洞214内で自動的に展開されるように、磁石620を磁石部分230に接近させるステップを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、プローブ508が、空洞214に向かって自動的に延在されるように、磁石620を磁石部分230に接近させるステップを含む。
【0128】
いくつかの実施形態では、本方法は、進行経路135に沿って、針106を挿入するステップと、第1の組織850/150を通して、針106で通糸するステップとを含む。
【0129】
いくつかの実施形態では、本方法は、組織850/150の管腔に進入することなく、第1の組織850/150を通して、針106で通糸するステップを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、複数回、針ガイド102の近位にある、第1の組織850/150の表面を穿刺することによって、第1の組織850/150を通して、針106で通糸するステップを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、組織マニピュレータ104の近位にある、組織850/150の表面を交差することなく、第1の組織850/150を通して、針106で通糸するステップを含む。
(実施例)
【0130】
本技術のいくつかの側面が、以下の実施例において述べられる。
(実施例1)
組織固定システムであって、
第1の端部部分と第2の端部部分との間に延在する、伸長された構造を有する、針ガイドであって、前記伸長された構造は、
前記第1の端部部分と前記第2の端部部分との間の空洞であって、組織の一部を受容するように構成される、空洞と、
針を受容するように構成される管腔であって、前記第1の端部部分と前記空洞との間に延在する第1の管腔部分と、前記第2の端部部分と前記空洞との間に延在する、第2の管腔部分とを含む、管腔と、
を有する、針ガイドと、
前記空洞内に前記組織の一部を指向するように構成される、1つまたはそれを上回る展開可能なプローブを有する、組織マニピュレータと、
を備え、
前記1つまたはそれを上回る展開可能なプローブが、前記空洞内に前記組織の一部を指向し、針が、前記管腔を通して前進されるとき、前記針は、前記空洞を横断し、前記第1の管腔部分から前記第2の管腔部分へ移動するにつれて、前記組織の一部を穿刺するように構成される、
組織固定システム。
(実施例2)
前記組織の一部は、外面および内面を有し、前記システムは、前記内面を穿刺することなく、少なくとも2つの場所において、前記外面を穿刺するように構成される、実施例1に記載のシステム。
(実施例3)
前記空洞は、内面と、第1の外側面と、第2の外側面とを有し、
前記第1の外側面は、前記第1の管腔部分と流体連通する、第1の開口部を有し、
前記第2の外側面は、前記第2の管腔部分と流体連通する、第2の開口部を有し、
前記第1の開口部および前記第2の開口部は、前記針が、前記第1の管腔部分から前記第2の管腔部分へ、前記管腔を通して前進されるとき、前記針を受容するように構成される、実施例1または2に記載のシステム。
(実施例4)
前記システムは、前記針が、前記第1の開口部から前記第2の開口部へ前進されるとき、前記プローブと前記空洞の前記内面との間の前記組織の一部を穿通するように構成される、実施例3に記載のシステム。
(実施例5)
前記プローブの幾何学形状は、前記空洞の幾何学形状に相補的である、実施例1-4のいずれかに記載のシステム。
(実施例6)
前記プローブは、薄型送達構成と展開された構成との間で遷移可能である、実施例1-4のいずれかに記載のシステム。
(実施例7)
システムであって、
前記ガイドを通して挿入される針の進行経路を画定する、針ガイドと、
組織および前記針ガイドを接近させ、前記針の前記進行経路において、前記組織の少なくとも一部を位置付けるように構成される、組織マニピュレータと
を備え、
前記組織マニピュレータおよび前記針ガイドは、前記進行経路が、複数回、前記組織の同一表面を交差するように整合可能である、
システム。
(実施例8)
前記針ガイドは、前記組織マニピュレータの少なくとも一部を収容するように構成される、空洞を備える、実施例7に記載のシステム。
(実施例9)
前記進行経路は、前記空洞によって露出される、実施例8に記載のシステム。
(実施例10)
前記組織マニピュレータは、少なくとも1つのプローブを備える、実施例7-9のいずれかに記載のシステム。
(実施例11)
前記プローブは、発光要素を備える、実施例10に記載のシステム。
(実施例12)
前記組織マニピュレータは、外殻を備え、少なくとも1つのプローブが、前記外殻から外方向に放射状に延在する、実施例7-11のいずれかに記載のシステム。
(実施例13)
前記組織マニピュレータは、ハンドルを備え、前記プローブの延在部の長さ、位置、および空間的配向のうち1つが、前記ハンドルと関連して調節可能である、実施例7-12のいずれかに記載のシステム。
(実施例14)
前記ガイドの少なくとも一部および前記組織マニピュレータの少なくとも一部の幾何学形状は、相補的である、実施例7-13のいずれかに記載のシステム。
(実施例15)
前記組織マニピュレータの少なくとも一部は、可撓性である、実施例7-14のいずれかに記載のシステム。
(実施例16)
前記組織マニピュレータは、少なくとも1つの発光ダイオードを備える、実施例7-15のいずれかに記載のシステム。
(実施例17)
前記組織マニピュレータは、第1の磁石を備え、前記針ガイドは、第2の磁石を備える、実施例7-16のいずれかに記載のシステム。
(実施例18)
前記針ガイドは、前記針ガイドから外へ、針の退出経路を指向するように構成される、第2の開口部を備える、実施例7-17のいずれかに記載のシステム。
(実施例19)
前記針ガイドの前記第2の開口部は、対象の組織に結合するように構成される、実施例18に記載のシステム。
(実施例20)
前記針ガイドは、前記空洞管腔と前記第2の開口部との間にスロットを備え、前記ガイドの壁の全厚に跨架する、実施例18または19に記載のシステム。
(実施例21)
前記針ガイドは、自己結合針ガイドである、実施例7-20のいずれかに記載のシステム。
(実施例22)
前記針ガイドは、クリップを備え、前記針ガイドの空間的配向が、前記組織マニピュレータと関連して、独立して固定された状態を維持され、前記進行経路が、複数回、前記組織の同一表面を交差する、実施例7-21のいずれかに記載のシステム。
(実施例23)
直腸固定術を実施するための方法であって、
直腸検査を実施し、過剰な/異常な直腸の可動性の部位を特定するステップと、
仙棘靱帯に対する、前記直腸および/または直腸傍組織の前記過剰な/異常な直腸の可動性の特定された部位の接近を特定するステップと、
腹部内にかつ直腸外に係留具および縫合糸を導入し、外側直腸壁の少なくとも一部を通して、前記係留具および縫合糸を通過させ、その後、前記仙棘靱帯内に、前記係留具および縫合糸を誘導するステップと、
前記仙棘靱帯に、少なくとも部分的に前記係留具および縫合糸を係留させるステップと、
を含む、方法。
(実施例24)
組織に通糸する方法であって、
第1の組織の第1の側に、針ガイドを位置付けるステップと、
同一の第1の組織の第2の側に、組織マニピュレータを位置付けるステップと、
前記針ガイドに対して、前記組織マニピュレータを接近させるステップと、
前記針ガイドを通して進行する針の進行経路において、前記第1の組織の少なくとも一部を位置付けるステップと、
前記針が、前記第1の組織の前記第2の側を交差することなく、複数回、前記第1の組織を進行しているように、前記針ガイド内に針を挿入するステップと、
を含む、方法。
(実施例25)
前記針ガイドと前記組織マニピュレータとの間の前記組織を捕捉するステップを含む、実施例24に記載の方法。
(実施例26)
前記組織マニピュレータの近位にある、前記組織の表面が、損傷を受けない状態で維持されるように、前記組織を穿刺するステップを含む、実施例24または25に記載の方法。
(実施例27)
前記組織マニピュレータと前記針ガイドとは、磁力で誘引される、実施例24-26のいずれかに記載の方法。
(実施例28)
第1の組織を第2の組織に結合する方法であって、
前記進行経路が、複数回、前記第1の組織の同一表面を交差するように、針ガイドの針の進行経路に沿った位置において、第1の組織を位置付けるステップと、
前記進行経路に沿って、針を挿入する間、前記第1の組織の前記位置を固定された状態で維持するステップであって、前記針は、縫合糸に結合される、ステップと、
前記縫合糸が、前記第1の組織を前記第2の組織に結合するように、前記針を用いて、第2の組織を穿刺するステップと、
を含む、方法。
(実施例29)
前記縫合糸が、前記針から除去されるように、前記第2の組織からおよび/または前記縫合糸から前記針を後退させるステップを含む、実施例28に記載の方法。
(実施例30)
前記第1の組織および前記針ガイドを接近させ、前記針の前記進行経路に前記組織の少なくとも一部を位置付けるように構成される、組織マニピュレータを使用して、前記第1の組織を位置付けるステップを含む、実施例28または29に記載の方法。
(実施例31)
装置であって、
鈍的遠心端を画定するように成形され、対象のオリフィスを通して、前記対象の管腔内に遠位に前進されるように構成される、外殻と、
前記対象の標的組織に向かって遠位に前進されるように構成され、側方に向いている空洞を画定するように成形される、針ガイドであって、前記装置は、前記空洞が、前記外殻と対向しているとき、前記空洞をを通して、かつ前記針ガイド内に、前記管腔の壁の少なくとも一部の引込を促進するように構成される、針ガイドと、
穿刺先端を画定するように成形され、前記針ガイド内で遠位に前進されるように構成される、縫合糸展開要素であって、
前記部分が、前記ガイド部材内にある間に、前記管腔壁の前記部分を穿刺し、
前記標的組織を少なくとも部分的に穿刺し、
前記穿刺先端を通して縫合糸を通過させ、前記標的組織内に前記縫合糸を穿通させ、 前記標的組織に対して、前記管腔壁の前記部分を固定する、
縫合糸展開要素と、
を含む、装置。
(実施例32)
前記対象の前記管腔は、前記対象の直腸を含み、前記オリフィスは、肛門を含み、前記標的組織は、仙棘靱帯を含み、
前記外殻は、前記肛門を通して、前記直腸内に遠位に前進されるように構成され、
前記針ガイドは、前記仙棘靱帯に向かって遠位に前進されように構成され、
前記縫合糸展開要素は、
前記部分が、前記ガイド部材内にある間に、前記直腸壁の前記組織の前記部分を穿刺し、
前記仙棘靱帯を少なくとも部分的に穿刺し、
前記穿刺先端を通して縫合糸を通過させ、前記仙棘靱帯内に前記縫合糸の少なくとも一部を展開し、前記仙棘靱帯に対して、前記直腸壁を固定する、
ように構成される、実施例31に記載の装置。
(実施例33)
前記縦方向外殻は、前記外殻の外側表面から突出する1つまたはそれを上回るプローブを画定するようにさらに成形され、前記管腔壁の一部は、前記突出によって突出され、前記突出された部分は、前記空洞内に引き込まれる部分である、実施例30または31に記載の装置。
(実施例34)
(a)前記プローブおよび前記空洞は、それぞれ、個別の磁気素子を備え、前記磁気素子は、前記壁管腔の前記部分を前記空洞内に引き込むように構成される、実施例33に記載の装置。
(実施例35)
前記外殻は、前記プローブに結合される、ユーザ制御可能なスライドバーまたはノブを備え、前記スライドバーの遠位前進または前記ノブの回転は、前記外殻の前記外側表面を通して、前記プローブの突出を生産する、実施例33または34に記載の装置。
(実施例36)
前記空洞は、吸引ポートを備え、前記装置は、前記吸引ポートを通して、吸引の印加によって、前記空洞内に前記管腔壁の引込を促進するように構成される、実施例31-35のいずれかに記載の装置。
(実施例37)
前記吸引源をさらに備える、実施例36に記載の装置。
(実施例38)
前記管腔壁の前記部分が、前記針ガイドの空洞内に引き込まれると、報告信号を生成するように構成される、報告センサをさらに備える、実施例31-35のいずれかに記載の装置。
(実施例39)
前記報告センサは、照明光源を備える、実施例38に記載の装置。
(実施例40)
前記縫合糸をさらに備える、実施例31-35のいずれかに記載の装置。
(実施例41)
前記穿刺先端は、前記管腔を通して通過することなく、前記管腔の前記壁を穿刺するように構成される、実施例31-35のいずれかに記載の装置。
(実施例42)
前記装置は、前記縫合糸の前記部分の展開に続いて、近位に後退されるように構成される、実施例31-35のいずれかに記載の装置。
(実施例43)
前記外殻は、前記管腔を通して前記外殻の遠位前進を制御するように構成される、ユーザ制御可能なスライドバーを前記外殻の近位部分に備える、実施例31-35のいずれかに記載の装置。
(実施例44)
前記針ガイドは、その少なくとも一部が透明である、針ガイド壁を画定するように成形される、実施例31-35のいずれかに記載の装置。
(実施例45)
前記外殻の前記鈍的遠心端の少なくとも一部は、ドーム形である、実施例31-35のいずれかに記載の装置。
結論
【0131】
本技術の実施形態に関する上記の詳細な説明は、網羅的であること、または本技術を上記に開示される精密な形態に限定することを意図するものではない。本技術の具体的な実施形態およびそのための実施例が、例示的目的のために上記に説明されるが、種々の同等な修正が、当業者が認識するであろうような本技術の範囲内で、可能性として考えられる。例えば、本明細書に説明される、眼内シャントの特徴のいずれかが、本明細書に説明される、他の眼内シャントの特徴のいずれかと組み合わせられてもよく、その逆の場合も同じである。さらに、各ステップが、所与の順序で提示されるが、代替実施形態は、異なる順序で各ステップを実施してもよい。本明細書に説明される種々の実施形態はまた、さらなる実施形態を提供するために、組み合わせられてもよい。
【0132】
前述から、本技術の具体的な実施形態が、例証の目的のために、本明細書に説明されてきたことが理解されるであろうが、眼内シャントと関連付けられる、公知の構造および特徴は、本技術の実施形態の説明を不必要に曖昧にすることを回避するために詳細に示されてはいない、または説明されてはいない。文脈が容認する場合、単数または複数の用語はまた、それぞれ、複数または単数の用語を含み得る。
【0133】
文脈上明白に別様に要求されない限り、説明および実施例の全体を通して、単語「comprise(含む)」、「comprising(含む)」、および同等語は、排他的または網羅的な意味とは対照的に、包括的な意味で、すなわち、「including, but not limited to(含むが、限定ではない)」という意味で解釈されるべきである。本明細書内に使用されるように、用語「connected(接続される)」、「coupled(結合される)」、またはその異綴語は、2つまたはそれを上回る要素間の、直接的または非直接的のいずれかの、任意の接続または結合を意味し、要素間の接続の結合は、物理的、論理的、またはその組み合わせであり得る。加えて、単語「herein(本明細書に)」、「above(上記)」、「below(下記)」、および類似する意味の単語は、本明細書内に使用されるとき、全体としての本明細書を指し、本明細書の任意の特定の部分を指すものではない。文脈が容認する場合、単数または複数を使用する、上記の「発明を実施するための形態」内の単語もまた、それぞれ、複数または単数を含んでもよい。本明細書内に使用されるように、「A and/or B(Aおよび/またはB)」のような、語句「and/or(および/または)」は、Aのみ、Bのみ、ならびにAおよびBを指す。加えて、用語「comprising(備える)」は、任意のより大きな数の同一の特徴および/または付加的なタイプの他の特徴が、除外されないように、少なくとも列挙される特徴を含むことを意味するために、全体を通して使用される。具体的な実施形態が、例証の目的のために本明細書に説明されてきたが、種々の修正が、本技術から逸脱することなく、成され得ることもまた、理解されるであろう。さらに、本技術のいくつかの実施形態と関連付けられる利点が、それらの実施形態の文脈において説明されてきたが、他の実施形態もまた、そのような利点を呈し得、本技術の範囲内に含まれるために、全ての実施形態が、必ずしもそのような利点を呈する必要はない。故に、本開示および関連付けられる技術は、本明細書に明示的に示されない、または説明されない他の実施形態を含有することができる。
【国際調査報告】