(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-21
(54)【発明の名称】積み卸し装置、積み卸しシステム及び積み卸し方法
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20230414BHJP
B65G 1/14 20060101ALI20230414BHJP
【FI】
B65G1/04 555Z
B65G1/14 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022552904
(86)(22)【出願日】2021-03-04
(85)【翻訳文提出日】2022-10-17
(86)【国際出願番号】 CN2021079173
(87)【国際公開番号】W WO2021179993
(87)【国際公開日】2021-09-16
(31)【優先権主張番号】202010520140.7
(32)【優先日】2020-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010157383.9
(32)【優先日】2020-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020281542.1
(32)【優先日】2020-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020281007.6
(32)【優先日】2020-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010157413.6
(32)【優先日】2020-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020280361.7
(32)【優先日】2020-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020281070.X
(32)【優先日】2020-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020282274.5
(32)【優先日】2020-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020283790.X
(32)【優先日】2020-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020281558.2
(32)【優先日】2020-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519311813
【氏名又は名称】深▲せん▼市海柔▲創▼新科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】陳叶广
(72)【発明者】
【氏名】孔哲
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022EE01
3F022EE05
3F022EE09
3F022FF01
3F022KK16
3F022KK18
3F022KK20
3F022LL07
3F022LL38
3F022MM11
(57)【要約】
本開示の実施例は、搬送ロボット、搬送システム、搬送方法、及びその積み卸し装置、積み卸しシステム、積み卸し方法を提供する。搬送ロボットは、鉛直方向に沿って設置された縦型フレームと、搬送すべき貨物を保管するための複数の保管ユニットを含む保管機構と、を含み、複数の保管ユニットは鉛直方向において等間隔に縦型フレームに設置される。荷卸しするとき、保管機構の複数の保管ユニットは、同期して動いて同期荷卸し動作を実行でき、各保管ユニット内の貨物の同期荷卸しを実現する。搬送ロボット内の貨物を一度に荷卸しでき、荷卸し効率を高め、荷卸し時間を減らし、搬送ロボットの全体的な作業効率を向上させることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉛直方向に沿って設置された縦型フレームと、
搬送すべき貨物を保管する複数の保管ユニットを含む保管機構と、を含み、
複数の前記保管ユニットは鉛直方向において等間隔に、前記縦型フレームに設置されている
ことを特徴とする搬送ロボット。
【請求項2】
隣り合う2つの前記保管ユニット間の間隔が等しく、
前記搬送ロボットが荷卸しするとき、複数の前記保管ユニットは同期して動いて、同期荷卸し動作を実行できる
ことを特徴とする請求項1に記載の搬送ロボット。
【請求項3】
前記搬送ロボットはさらに少なくとも1つの連動機構を含み、1つの前記連動機構は少なくとも2つの前記保管ユニットに接続され、各前記保管ユニットを駆動して前記縦型フレームに対して同期して動かし、同期荷卸し動作を実行させる
ことを特徴とする請求項2に記載の搬送ロボット。
【請求項4】
前記連動機構は、少なくとも2つの前記保管ユニットに同時に接続された連動接続部材を含み、前記連動接続部材は各前記保管ユニットを同期して動かして、同期振り上げ/振り下げ運動を行わせる
ことを特徴とする請求項3に記載の搬送ロボット。
【請求項5】
同一水平方向において、前記連動接続部材と前記縦型フレームとの距離は前記保管ユニットの長さ以下である
ことを特徴とする請求項4に記載の搬送ロボット。
【請求項6】
前記連動接続部材の数は少なくとも1つであり、
前記連動接続部材の数が1つの場合、前記連動接続部材と前記縦型フレームとは前記保管ユニットの両端に分かれて設置され、
前記連動接続部材の数が複数の場合、複数の前記連動駆動部材は前記保管ユニットの外周に沿って間隔をあけて設置される
ことを特徴とする請求項4に記載の搬送ロボット。
【請求項7】
前記連動機構はさらに連動駆動部材を含み、前記連動駆動部材と前記連動接続部材とが連携して各前記保管ユニットを駆動して、同期荷卸し動作を実行させる
ことを特徴とする請求項4~6のいずれか一項に記載の搬送ロボット。
【請求項8】
前記連動駆動部材の出力端は、前記保管ユニットのうちの1つに接続される
ことを特徴とする請求項7に記載の搬送ロボット。
【請求項9】
前記連動駆動部材の出力端は、前記保管ユニットのうちの1つの、底部または頂部に接続される
ことを特徴とする請求項8に記載の搬送ロボット。
【請求項10】
前記連動駆動部材の出力端は前記連動接続部材に接続される
ことを特徴とする請求項7に記載の搬送ロボット。
【請求項11】
前記保管ユニットは貨物を載置するトレイを含み、前記トレイはそれぞれ回転可能に前記連動接続部材および前記縦型フレームに接続される
ことを特徴とする請求項2~6のいずれか一項に記載の搬送ロボット。
【請求項12】
前記保管ユニットはさらに前記トレイに転動可能に設置された転動部材を含み、前記転動部材は前記トレイ内の貨物に転動可能に接触する
ことを特徴とする請求項11に記載の搬送ロボット。
【請求項13】
前記搬送ロボットはさらに、前記縦型フレームに対して鉛直方向に沿って昇降可能な昇降機構と、貨物を搬送するための搬送機構と、を含み、前記搬送機構は鉛直方向に沿って可動に前記縦型フレームに設置されるとともに、前記昇降機構に接続され、前記搬送機構は前記昇降機構に動かされて鉛直方向に沿って昇降して、前記搬送機構内の貨物を対応する前記保管ユニットに投入できる
ことを特徴とする請求項2~6のいずれか一項に記載の搬送ロボット。
【請求項14】
前記搬送ロボットはさらに回転機構を含み、前記回転機構は前記搬送機構と前記昇降機構の間に設置され、前記搬送機構を駆動して前記昇降機構に対して回転させ、前記搬送機構を対応する前記保管ユニットに位置合わせするために用いられる
ことを特徴とする請求項13に記載の搬送ロボット。
【請求項15】
前記搬送機構は、受渡し部材と、前記受渡し部材に伸縮可能に設置されたピッカーとを含み、前記ピッカーは貨物を取り出して前記受渡し部材に保管することができ、前記ピッカーはさらに前記受渡し部材内の貨物を押し出すことができる
ことを特徴とする請求項13に記載の搬送ロボット。
【請求項16】
前記搬送ロボットはさらに移動可能なシャシーを含み、前記シャシーは前記縦型フレームの底部に設置される
ことを特徴とする請求項2~6のいずれか一項に記載の搬送ロボット。
【請求項17】
床面を移動可能なシャシーと、
前記縦型フレームに設置され、前記縦型フレームに対して鉛直方向に沿って昇降可能な昇降機構と、
貨物を搬送するための搬送機構と、を含み、
前記搬送機構は鉛直方向に沿って可動に前記縦型フレームに設置されるとともに、前記昇降機構に接続され、前記搬送機構は前記昇降機構に動かされて鉛直方向に沿って昇降して、前記搬送機構内の貨物を対応する前記保管ユニットに投入できる
ことを特徴とする請求項1に記載の搬送ロボット。
【請求項18】
前記搬送ロボットが荷卸しするとき、複数の前記保管ユニットは同期して動いて、同期荷卸し動作を実行し、
好ましくは、前記搬送ロボットはさらに少なくとも1つの連動機構を含み、1つの前記連動機構は少なくとも2つの前記保管ユニットに接続され、各前記保管ユニットを駆動して前記縦型フレームに対して同期して動かし、同期荷卸し動作を実行させ、
より好ましくは、前記連動機構は少なくとも2つの前記保管ユニットに同時に接続された連動接続部材を含み、前記連動接続部材は各前記保管ユニットを同期して動かして、同期振り上げ/振り下げ運動を行わせ、
さらに好ましくは、前記連動接続部材の数は少なくとも1つであり、
前記連動接続部材の数が1つの場合、前記連動接続部材と前記縦型フレームとは前記保管ユニットの両端に分かれて設置され、
前記連動接続部材の数が複数の場合、複数の前記連動駆動部材は前記保管ユニットの外周に沿って間隔をあけて設置される
ことを特徴とする請求項17に記載の搬送ロボット。
【請求項19】
前記連動機構はさらに連動駆動部材を含み、前記連動駆動部材と前記連動接続部材とが連携して各前記保管ユニットを駆動して、同期荷卸し動作を実行させ、
好ましくは、前記連動駆動部材の出力端は前記保管ユニットのうちの1つに接続されるか、または前記連動駆動部材の出力端は前記連動接続部材に接続される
ことを特徴とする請求項18に記載の搬送ロボット。
【請求項20】
前記保管ユニットは貨物を載置するトレイを含み、前記トレイはそれぞれ回転可能に前記連動接続部材および前記縦型フレームに接続され、
好ましくは、前記保管ユニットはさらに前記トレイに転動可能に設置された転動部材を含み、前記転動部材は前記トレイ内の貨物に転動可能に接触する
ことを特徴とする請求項18に記載の搬送ロボット。
【請求項21】
前記搬送ロボットはさらにブロック機構を含み、前記ブロック機構はブロック位置と退避位置とを有し、前記ブロック機構が前記ブロック位置にあるとき、前記ブロック機構は前記保管ユニット内の貨物が滑り出すことを阻止し、前記ブロック機構が前記退避位置にあるとき、前記保管ユニットは貨物を出し入れでき、
好ましくは、前記ブロック機構は各前記保管ユニット内の貨物を同時にブロックでき、
より好ましくは、前記ブロック機構の数は複数であり、1つの前記ブロック機構が少なくとも2つの前記保管ユニット内の貨物を同時にブロックでき、
さらに好ましくは、前記ブロック機構は前記保管ユニットの少なくとも一方側に設置される
ことを特徴とする請求項17に記載の搬送ロボット。
【請求項22】
前記ブロック機構は、可動なブロック接続部材と、前記ブロック接続部材にそれぞれ接続された複数のブロックユニットとを含み、少なくとも1つの前記ブロックユニットは1つの前記保管ユニットに対応し、前記ブロック接続部材は各前記ブロックユニットを動かして積み卸し端へ移動させて、前記保管ユニット内の貨物をブロックさせ、
好ましくは、前記ブロックユニットはブロッカーを含み、前記ブロッカーは前記ブロック接続部材に固定設置され、前記ブロック接続部材が移動して前記ブロッカーを動かして前記積み卸し端へ出入りさせ、または、前記ブロックユニットはスイング部材とブロック部材とを含み、前記スイング部材の一端は前記ブロック接続部材に回転可能に接続され、前記スイング部材の他端は前記ブロック部材に取り付けられ、前記スイング部材の中間部は前記保管ユニットの前記積み卸し端に回転可能に取り付けられ、前記ブロック接続部材が昇降するとき、前記スイング部材を動かしてスイングさせ、前記スイング部材に前記ブロック部材を動かして前記積み卸し端へ出入りさせ、または、前記ブロック機構はさらにブロック駆動部材を含み、前記ブロック駆動部材の出力端は前記ブロック接続部材に接続されて、前記ブロックユニットを駆動して前記積み卸し端へ出入りさせる
ことを特徴とする請求項21に記載の搬送ロボット。
【請求項23】
前記保管ユニットの底部は活動スペースを有し、前記活動スペースは、搬送システムの積み卸し機構が進入して、前記保管ユニットへの積み込みまたは荷卸しを行うために用いられ、
好ましくは、前記保管ユニットは前記縦型フレームに設置された第1側板と第2側板とを含み、前記第1側板と前記第2側板は対向して設置され、前記活動スペースを囲んでいる
ことを特徴とする請求項21または22に記載の搬送ロボット。
【請求項24】
前記搬送ロボットはさらに回転機構を含み、前記回転機構は前記搬送機構と前記昇降機構との間に設置され、前記搬送機構を駆動して前記昇降機構に対して回転させ、前記搬送機構を対応する前記保管ユニットまたはラックに位置合わせさせるために用いられ、
または、前記搬送機構は受渡し部材と、前記受渡し部材に伸縮可能に設置されたピッカーとを含み、前記ピッカーは貨物を取り出して前記受渡し部材へ保管することができ、前記ピッカーはさらに前記受渡し部材内の貨物を押し出すこともできる
ことを特徴とする請求項17、18、21のいずれか一項に記載の搬送ロボット。
【請求項25】
前記搬送ロボットはさらにブロック機構を含み、前記ブロック機構はブロック位置と退避位置とを有し、前記ブロック機構が前記ブロック位置にあるとき、前記ブロック機構は前記保管ユニット内の貨物が滑り出すことを阻止し、前記ブロック機構が前記退避位置にあるとき、前記保管ユニットは貨物を出し入れできる
ことを特徴とする請求項1に記載の搬送ロボット。
【請求項26】
前記ブロック機構は各前記保管ユニット内の貨物を同時にブロックできる
ことを特徴とする、請求項25に記載の搬送ロボット。
【請求項27】
前記ブロック機構の数は複数であり、1つの前記ブロック機構が少なくとも2つの前記保管ユニット内の貨物を同時にブロックできる
ことを特徴とする請求項25に記載の搬送ロボット。
【請求項28】
前記保管ユニットは前記縦型フレームと反対側の積み卸し端を有し、前記ブロック機構は前記積み卸し端に入るか、または前記積み卸し端から出ることができる
ことを特徴とする請求項25に記載の搬送ロボット。
【請求項29】
前記ブロック機構が前記ブロック位置にあるとき、前記ブロック機構は貨物の側壁または底面に当接する
ことを特徴とする請求項25に記載の搬送ロボット。
【請求項30】
前記ブロック機構は前記保管ユニットの少なくとも一方側に設置される
ことを特徴とする請求項25に記載の搬送ロボット。
【請求項31】
前記ブロック機構は可動なブロック接続部材と、前記ブロック接続部材にそれぞれ接続された複数のブロックユニットとを含み、少なくとも1つの前記ブロックユニットは1つの前記保管ユニットに対応し、
前記ブロック接続部材は各前記ブロックユニットを動かして前記積み卸し端へ移動させて、前記保管ユニット内の貨物をブロックさせる
ことを特徴とする請求項25~30のいずれか一項に記載の搬送ロボット。
【請求項32】
前記ブロックユニットはブロッカーを含み、前記ブロッカーは前記ブロック接続部材に固定設置され、前記ブロック接続部材が移動して前記ブロッカーを動かして前記積み卸し端へ出入りさせる
ことを特徴とする請求項31に記載の搬送ロボット。
【請求項33】
前記ブロックユニットは、スイング部材とブロック部材とを含み、前記スイング部材の一端は前記ブロック接続部材に回転可能に接続され、前記スイング部材の他端は前記ブロック部材に取り付けられ、前記スイング部材の中間部は前記保管ユニットの前記積み卸し端に回転可能に取り付けられ、前記ブロック接続部材が昇降するとき、前記スイング部材を動かしてスイングさせ、前記スイング部材が前記ブロック部材を動かして前記積み卸し端へ出入りさせる
ことを特徴とする請求項31に記載の搬送ロボット。
【請求項34】
前記ブロック機構はさらにブロック駆動部材を含み、前記ブロック駆動部材の出力端は前記ブロック接続部材に接続されて、前記ブロックユニットを駆動して前記積み卸し端へ出入りさせる
ことを特徴とする請求項31に記載の搬送ロボット。
【請求項35】
前記保管ユニットの底部は活動スペースを有し、前記活動スペースは、搬送システムの積み卸し機構が進入して、前記保管ユニットへの積み込みまたは荷卸しを行うために用いられる
ことを特徴とする請求項25~30のいずれか一項に記載の搬送ロボット。
【請求項36】
前記保管ユニットは前記縦型フレームに設置された第1側板と第2側板とを含み、前記第1側板と前記第2側板は対向して設置され、前記活動スペースを囲んでいる
ことを特徴とする請求項35に記載の搬送ロボット。
【請求項37】
前記搬送ロボットはさらに、前記縦型フレームに対して鉛直方向に沿って昇降可能な昇降機構と、貨物を搬送するための搬送機構と、を含み、前記搬送機構は鉛直方向に沿って可動に前記縦型フレームに設置されるとともに、前記昇降機構に接続され、前記搬送機構は前記昇降機構に動かされて鉛直方向に沿って昇降して、前記搬送機構内の貨物を対応する前記保管ユニットに投入できる
ことを特徴とする請求項25~30のいずれか一項に記載の搬送ロボット。
【請求項38】
前記搬送ロボットはさらに回転機構を含み、前記回転機構は前記搬送機構と前記昇降機構の間に設置され、前記搬送機構を駆動して前記昇降機構に対して回転させ、前記搬送機構を対応する前記保管ユニットまたはラックに位置合わせさせるために用いられる
ことを特徴とする請求項37に記載の搬送ロボット。
【請求項39】
前記搬送機構は受渡し部材と、前記受渡し部材に伸縮可能に設置されたピッカーとを含み、前記ピッカーは貨物を取り出して前記受渡し部材に保管することができ、前記ピッカーはさらに前記受渡し部材内の貨物を押し出すことができる
ことを特徴とする請求項25~30のいずれか一項に記載の搬送ロボット。
【請求項40】
前記搬送ロボットはさらに移動可能なシャシーを含み、前記シャシーは前記縦型フレームの底部に設置される
ことを特徴とする請求項25~30のいずれか一項に記載の搬送ロボット。
【請求項41】
前記搬送ロボットはさらに、
前記縦型フレームに設置され、前記縦型フレームに対して鉛直方向に沿って昇降可能な昇降機構と、
貨物を搬送するための搬送機構と、を含み、
前記搬送機構は鉛直方向に沿って可動に前記縦型フレームに設置されるとともに、前記昇降機構に接続され、前記搬送機構は前記昇降機構に動かされて鉛直方向に沿って昇降して、異なる高さにおいて前記搬送機構内の貨物を対応する前記保管ユニットに投入できる
ことを特徴とする請求項1に記載の搬送ロボット。
【請求項42】
前記搬送ロボットが荷卸しするとき、複数の前記保管ユニットは同期して動いて、同期荷卸し動作を実行でき、
好ましくは、前記搬送ロボットはさらに少なくとも1つの連動機構を含み、1つの前記連動機構は少なくとも2つの前記保管ユニットに接続され、各前記保管ユニットを駆動して前記縦型フレームに対して同期して動かし、同期荷卸し動作を実行させ、
より好ましくは、前記連動機構は、少なくとも2つの前記保管ユニットに同時に接続された連動接続部材を含み、前記連動接続部材は各前記保管ユニットを同期して動かして、同期振り上げ/振り下げ運動を行わせ、
さらに好ましくは、前記連動接続部材の数は少なくとも1つであり、
前記連動接続部材の数が1つの場合、前記連動接続部材と前記縦型フレームとは前記保管ユニットの両端に分かれて設置され、
前記連動接続部材の数が複数の場合、複数の前記連動駆動部材は前記保管ユニットの外周に沿って間隔をあけて設置される
ことを特徴とする請求項41に記載の搬送ロボット。
【請求項43】
前記連動機構はさらに連動駆動部材を含み、前記連動駆動部材と前記連動接続部材とが連携して各前記保管ユニットを駆動して、同期荷卸し動作を実行させ、
好ましくは、前記連動駆動部材の出力端は前記保管ユニットのうちの1つに接続されるか、または前記連動駆動部材の出力端は前記連動接続部材に接続される
ことを特徴とする請求項42に記載の搬送ロボット。
【請求項44】
前記保管ユニットは貨物を載置するトレイを含み、前記トレイはそれぞれ回転可能に前記連動接続部材および前記縦型フレームに接続され、
好ましくは、前記保管ユニットはさらに前記トレイに転動可能に設置された転動部材を含み、前記転動部材は前記トレイ内の貨物に転動可能に接触する
ことを特徴とする請求項42に記載の搬送ロボット。
【請求項45】
前記搬送ロボットはさらにブロック機構を含み、前記ブロック機構はブロック位置と退避位置とを有し、前記ブロック機構が前記ブロック位置にあるとき、前記ブロック機構は前記保管ユニット内の貨物が滑り出すことを阻止し、前記ブロック機構が前記退避位置にあるとき、前記保管ユニットは貨物を出し入れでき、
好ましくは、前記ブロック機構は各前記保管ユニット内の貨物を同時にブロックでき、
より好ましくは、前記ブロック機構の数は複数であり、1つの前記ブロック機構が少なくとも2つの前記保管ユニット内の貨物を同時にブロックでき、
さらに好ましくは、前記ブロック機構は前記保管ユニットの少なくとも一方側に設置される
ことを特徴とする請求項41に記載の搬送ロボット。
【請求項46】
前記ブロック機構は、可動なブロック接続部材と、前記ブロック接続部材にそれぞれ接続された複数のブロックユニットとを含み、少なくとも1つの前記ブロックユニットは1つの前記保管ユニットに対応し、前記ブロック接続部材は各前記ブロックユニットを動かして積み卸し端へ移動させて、前記保管ユニット内の貨物をブロックさせ、
好ましくは、前記ブロックユニットはブロッカーを含み、前記ブロッカーは前記ブロック接続部材に固定設置され、前記ブロック接続部材が移動して前記ブロッカーを動かして前記積み卸し端へ出入りさせ、または、前記ブロックユニットはスイング部材とブロック部材とを含み、前記スイング部材の一端は前記ブロック接続部材に回転可能に接続され、前記スイング部材の他端は前記ブロック部材に取り付けられ、前記スイング部材の中間部は前記保管ユニットの前記積み卸し端に回転可能に取り付けられ、前記ブロック接続部材が昇降するとき、前記スイング部材を動かしてスイングさせ、前記スイング部材が前記ブロック部材を動かして前記積み卸し端へ出入りさせ、または、前記ブロック機構はさらにブロック駆動部材を含み、前記ブロック駆動部材の出力端は前記ブロック接続部材に接続されて、前記ブロックユニットを駆動して前記積み卸し端へ出入りさせる
ことを特徴とする請求項45に記載の搬送ロボット。
【請求項47】
前記保管ユニットの底部は活動スペースを有し、前記活動スペースは、搬送システムの積み卸し機構が進入して、前記保管ユニットへの積み込みまたは荷卸しを行うために用いられ、
好ましくは、前記保管ユニットは前記縦型フレームに設置された第1側板と第2側板とを含み、前記第1側板と前記第2側板は対向して設置され、前記活動スペースを囲んでいる
ことを特徴とする請求項45または46に記載の搬送ロボット。
【請求項48】
前記搬送ロボットはさらに回転機構を含み、前記回転機構は前記搬送機構と前記昇降機構との間に設置され、前記搬送機構を駆動して前記昇降機構に対して回転させ、前記搬送機構を対応する前記保管ユニットまたはラックに位置合わせさせために用いられ、
好ましくは、前記搬送機構は受渡し部材と、前記受渡し部材に伸縮可能に設置されたピッカーとを含み、前記ピッカーは貨物を取り出して前記受渡し部材へ保管することができ、前記ピッカーはさらに前記受渡し部材内の貨物を押し出すこともでき、
より好ましくは、前記搬送ロボットはさらに移動可能なシャシーを含み、前記シャシーは前記縦型フレームの底部に設置され、前記シャシーはシャシーフレームと、走行駆動ユニットと、複数のキャスターとを含み、前記縦型フレームは前記シャシーフレームの上部に設置され、複数の前記キャスターは前記シャシーフレームの底部に設置され、前記走行駆動ユニットは前記シャシーフレームに設置され、少なくとも1つの前記キャスターが前記走行駆動ユニットに伝動接続される
ことを特徴とする請求項41、42、45のいずれか一項に記載の搬送ロボット。
【請求項49】
床面を移動可能なシャシーと、
前記縦型フレームに設置され、前記縦型フレームに対して鉛直方向に沿って昇降可能な昇降機構と、
貨物を搬送するために用いられ、鉛直方向に沿って可動に前記縦型フレームに設置されるとともに前記昇降機構に接続され、前記昇降機構に動かされて鉛直方向に沿って昇降して、内部の貨物を対応する前記保管ユニットに投入できる搬送機構と、
前記シャシーと前記昇降機構と前記搬送機構とに電気的に接続され、前記シャシーと前記昇降機構と前記搬送機構とを制御して、単独で動作させるかまたは連携して動作させるためのコントローラと、を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の搬送ロボット。
【請求項50】
前記搬送ロボットが荷卸しするとき、複数の前記保管ユニットは同期して動いて、同期荷卸し動作を実行する
ことを特徴とする請求項49に記載の搬送ロボット。
【請求項51】
前記搬送ロボットはさらに少なくとも1つの連動機構を含み、1つの前記連動機構は少なくとも2つの前記保管ユニットに接続され、各前記保管ユニットを駆動して前記縦型フレームに対して同期して動かし、同期荷卸し動作を実行させ、
好ましくは、前記連動機構は、少なくとも2つの前記保管ユニットに同時に接続された連動接続部材を含み、前記連動接続部材は各前記保管ユニットを同期して動かして、同期振り上げ/振り下げ運動を行わせ、
より好ましくは、前記連動機構はさらに連動駆動部材を含み、前記連動駆動部材と前記連動接続部材とが連携して各前記保管ユニットを駆動して、同期荷卸し動作を実行させ、前記連動駆動部材の出力端は前記保管ユニットのうちの1つに接続されるか、または前記連動駆動部材の出力端は前記連動接続部材に接続される
ことを特徴とする請求項50に記載の搬送ロボット。
【請求項52】
前記保管ユニットは貨物を載置するトレイを含み、前記トレイはそれぞれ回転可能に前記連動接続部材および前記縦型フレームに接続され、
好ましくは、前記保管ユニットはさらに前記トレイに転動可能に設置された転動部材を含み、前記転動部材は前記トレイ内の貨物に転動可能に接触する
ことを特徴とする請求項51に記載の搬送ロボット。
【請求項53】
前記搬送ロボットはさらにブロック機構を含み、前記ブロック機構はブロック位置と退避位置とを有し、前記ブロック機構が前記ブロック位置にあるとき、前記ブロック機構は前記保管ユニット内の貨物が滑り出すことを阻止し、前記ブロック機構が前記退避位置にあるとき、前記保管ユニットは貨物を出し入れでき、
好ましくは、前記ブロック機構は各前記保管ユニット内の貨物を同時にブロックでき、
より好ましくは、前記ブロック機構の数は複数であり、1つの前記ブロック機構が少なくとも2つの前記保管ユニット内の貨物を同時にブロックでき、
さらに好ましくは、前記ブロック機構は前記保管ユニットの少なくとも一方側に設置される
ことを特徴とする請求項49に記載の搬送ロボット。
【請求項54】
前記保管ユニットは、前記縦型フレームと反対側の積み卸し端を有し、前記ブロック機構は前記積み卸し端に入るか、または前記積み卸し端から出ることができ
好ましくは、前記ブロック機構が前記ブロック位置にあるとき、前記ブロック機構は貨物の側壁または底面に当接する
ことを特徴とする請求項53に記載の搬送ロボット。
【請求項55】
前記ブロック機構は、可動なブロック接続部材と、前記ブロック接続部材にそれぞれ接続された複数のブロックユニットとを含み、少なくとも1つの前記ブロックユニットは1つの前記保管ユニットに対応し、
前記ブロック接続部材は各前記ブロックユニットを動かして前記積み卸し端へ移動させて、前記保管ユニット内の貨物をブロックさせる
ことを特徴とする請求項53または54に記載の搬送ロボット。
【請求項56】
前記ブロックユニットはブロッカーを含み、前記ブロッカーは前記ブロック接続部材に固定設置され、前記ブロック接続部材が移動して前記ブロッカーを動かして前記積み卸し端へ出入りさせ、
または、前記ブロックユニットはスイング部材とブロック部材とを含み、前記スイング部材の一端は前記ブロック接続部材に回転可能に接続され、前記スイング部材の他端は前記ブロック部材に取り付けられ、前記スイング部材の中間部は前記保管ユニットの前記積み卸し端に回転可能に取り付けられ、前記ブロック接続部材が昇降するとき、前記スイング部材を動かしてスイングさせ、前記スイング部材に前記ブロック部材を動かして前記積み卸し端へ出入りさせ、
または、前記ブロック機構はさらにブロック駆動部材を含み、前記ブロック駆動部材の出力端は前記ブロック接続部材に接続されて、前記ブロックユニットを駆動して前記積み卸し端へ出入りさせる
ことを特徴とする請求項55に記載の搬送ロボット。
【請求項57】
前記保管ユニットの底部は活動スペースを有し、前記活動スペースは、搬送システムの積み卸し機構が進入して、前記保管ユニットへの積み込みまたは荷卸しを行うために用いられ、
好ましくは、前記保管ユニットは前記縦型フレームに設置された第1側板と第2側板とを含み、前記第1側板と前記第2側板は対向して設置され、前記活動スペースを囲んでいる
ことを特徴とする請求項53または54に記載の搬送ロボット。
【請求項58】
前記搬送ロボットはさらに回転機構を含み、前記回転機構は前記搬送機構と前記昇降機構との間に設置され、前記搬送機構を駆動して前記昇降機構に対して回転させ、前記搬送機構を対応する前記保管ユニットまたはラックに位置合わせさせるために用いられ、
または、前記搬送機構は受渡し部材と、前記受渡し部材に伸縮可能に設置されたピッカーとを含み、前記ピッカーは貨物を取り出して前記受渡し部材へ保管することができ、前記ピッカーはさらに前記受渡し部材内の貨物を押し出すこともできる
ことを特徴とする請求項49、50、53のいずれか一項に記載の搬送ロボット。
【請求項59】
補助装置と、請求項2~16のいずれか一項に記載の搬送ロボットと、を含み、
前記補助装置は、支持フレームと、鉛直方向において間隔をあけて前記支持フレームに設置された複数の輸送機構と、を含み、複数の前記輸送機構が間隔をあけて設置される方式は、複数の前記保管ユニットが間隔をあけて設置される方式と同じであり、
前記搬送ロボットは前記補助装置のところまで移動すると、複数の前記保管ユニット上の貨物を対応する前記輸送機構へ同時に移送することができ、同期荷卸しを実現し、または、複数の前記輸送機構上の貨物を対応する前記保管ユニットへ同時に移送することができ、同期積み込みを実現する
ことを特徴とする搬送システム。
【請求項60】
前記輸送機構は、前記支持フレームに設置された取付枠と、前記取付枠に可動に設置された輸送部とを含み、前記輸送部は貨物を動かして移動させることができる
ことを特徴とする請求項59に記載の搬送システム。
【請求項61】
前記補助装置はさらに移動可能な台座を含み、前記台座は前記支持フレームの底部に設置される
ことを特徴とする請求項59に記載の搬送システム。
【請求項62】
前記搬送システムはさらに運搬装置と、前記補助装置と前記運搬装置との間に設置され、鉛直方向に沿って昇降運動して、前記輸送機構および前記運搬装置にドッキングする昇降装置と、を含み、
前記昇降装置は、前記輸送機構の貨物を受け取って前記運搬装置へ移送でき、または、前記昇降装置は、前記運搬装置の貨物を受け取って前記輸送機構へ移送できる
ことを特徴とする請求項59~61のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項63】
前記昇降装置は、鉛直方向に沿った昇降フレームと、前記昇降フレームに設置された移動機構と、前記移動機構に設置された少なくとも1段の転送機構と、を含み、前記移動機構は前記昇降フレームに沿って昇降運動するとともに前記転送機構を動かして移動させて、前記輸送機構に対して貨物を受け取るかまたは移送できる
ことを特徴とする請求項62に記載の搬送システム。
【請求項64】
前記転送機構は、前記移動機構に設置された転送台と、前記転送台に可動に設置された転送部と、を含み、前記転送部は貨物を動かして移動させ、かつ前記転送部は少なくとも1つの前記輸送機構に対して、貨物を受け取るかまたは移送できる
ことを特徴とする請求項63に記載の搬送システム。
【請求項65】
コントロールセンターと、請求項17~24のいずれか一項に記載の搬送ロボットと、を含み、前記コントロールセンターと前記搬送ロボットのコントローラが伝送接続され、前記搬送ロボットを制御して動かす
ことを特徴とする搬送システム。
【請求項66】
前記搬送システムはさらに補助装置を含み、前記補助装置は支持フレームと、鉛直方向において間隔をあけて前記支持フレームに設置された複数の輸送機構と、を含み、複数の前記輸送機構が間隔をあけて設置される方式は、前記搬送ロボットの複数の保管ユニットが間隔をあけて設置される方式と同じであり、
前記搬送ロボットは前記補助装置のところまで移動すると、複数の前記保管ユニット上の貨物を対応する前記輸送機構へ同時に移送することができ、同期荷卸しを実現し、または、複数の前記輸送機構上の貨物を対応する前記保管ユニットへ同時に移送することができ、同期積み込みを実現する
ことを特徴とする請求項65に記載の搬送システム。
【請求項67】
前記輸送機構は、前記支持フレームに設置された取付枠と、前記取付枠に可動に設置された輸送部とを含み、前記輸送部は貨物を動かして移動させることができる
ことを特徴とする請求項66に記載の搬送システム。
【請求項68】
前記搬送システムはさらに積み卸し装置を含み、前記積み卸し装置は前記搬送ロボットへ貨物を送るか、または前記搬送ロボット上の貨物を卸すために用いられ、前記積み卸し装置は、鉛直方向に沿って延びた架台と、鉛直方向に間隔をあけて前記架台に設置された複数の積み卸し機構と、を含み、複数の前記積み卸し機構が間隔をあけて設置される方式は、前記搬送ロボットの複数の保管ユニットが間隔をあけて設置される方式と同じであり、
前記搬送ロボットが前記積み卸し装置にドッキングした後、複数の前記積み卸し機構はそれぞれ異なる高さにおいて各前記保管ユニットに貨物を送るか、または各前記保管ユニット内の貨物を卸すことができる
ことを特徴とする請求項65に記載の搬送システム。
【請求項69】
前記積み卸し機構は、ブラケットと積み卸しユニットと積み卸し駆動部材とを含み、複数の前記ブラケットは鉛直方向において間隔をあけて前記架台に設置され、前記積み卸し駆動部材および前記積み卸しユニットはそれぞれ対応する前記ブラケットに設置され、前記積み卸しユニットは前記積み卸し駆動部材に接続され、前記積み卸しユニットは前記保管ユニットに貨物を送るか、または前記保管ユニット内の貨物を卸すために用いられる
ことを特徴とする請求項68に記載の搬送システム。
【請求項70】
前記搬送システムはさらに運搬装置と昇降装置を含み、
前記昇降装置は前記補助装置と前記運搬装置との間に設置され、前記昇降装置は鉛直方向に沿って昇降運動して、前記輸送機構および前記運搬装置にドッキングし、前記昇降装置は前記輸送機構の貨物を受け取って、前記運搬装置へ移送でき、または、前記昇降装置は前記運搬装置の貨物を受け取って、前記輸送機構へ移送でき、または、前記昇降装置は前記積み卸し装置と前記運搬装置との間に設置され、前記昇降装置は鉛直方向に沿って昇降運動して、前記積み卸し機構および前記運搬装置にドッキングし、前記昇降装置は前記積み卸し機構の貨物を受け取って、前記運搬装置へ移送でき、または、前記昇降装置は前記運搬装置の貨物を受け取って、前記積み卸し機構へ移送できる
ことを特徴とする請求項66~69のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項71】
前記昇降装置は、鉛直方向に沿った昇降フレームと、前記昇降フレームに設置された移動機構と、前記移動機構に設置された少なくとも1段の転送機構と、を含み、前記移動機構は前記昇降フレームに沿って昇降運動するとともに前記転送機構を動かして移動させて、前記輸送機構に対して貨物を受け取るかまたは移送でき、あるいは、前記積み卸し機構に対して貨物を受け取るかまたは移送でき、
好ましくは、前記転送機構は、前記移動機構に設置された転送台と、前記転送台に可動に設置された転送部と、を含み、前記転送部は貨物を動かして移動させ、かつ前記転送部は少なくとも1つの前記輸送機構に対して貨物を受け取るかまたは移送でき、あるいは、前記転送部は少なくとも1つの前記積み卸し機構に対して貨物を受け取るかまたは移送できる
ことを特徴とする請求項70に記載の搬送システム。
【請求項72】
積み卸し装置と、請求項25~40のいずれか一項に記載の搬送ロボットと、を含み、
前記積み卸し装置は、前記搬送ロボットへ貨物を送るか、または前記搬送ロボット上の貨物を卸すために用いられ、前記積み卸し装置は、鉛直方向に沿って延びた架台と、鉛直方向に間隔をあけて前記架台に設置された複数の積み卸し機構と、を含み、複数の前記積み卸し機構が間隔をあけて設置される方式は、前記搬送ロボットの複数の保管ユニットが間隔をあけて設置される方式と同じであり、
前記搬送ロボットが前記積み卸し装置にドッキングした後、複数の前記積み卸し機構はそれぞれ異なる高さにおいて各前記保管ユニットに貨物を送るか、または各前記保管ユニット内の貨物を卸すことができる
ことを特徴とする搬送システム。
【請求項73】
前記積み卸し機構は、ブラケットと積み卸しユニットと積み卸し駆動部材とを含み、複数の前記ブラケットは鉛直方向において間隔をあけて前記架台に設置され、前記積み卸し駆動部材および前記積み卸しユニットはそれぞれ対応する前記ブラケットに設置され、前記積み卸しユニットは前記積み卸し駆動部材に接続され、前記積み卸しユニットは前記保管ユニットに貨物を送るか、または前記保管ユニット内の貨物を卸すために用いられる
ことを特徴とする請求項72に記載の搬送システム。
【請求項74】
前記補助装置はさらに移動可能な台座を含み、前記台座は前記架台の底部に設置される
ことを特徴とする請求項72に記載の搬送システム。
【請求項75】
前記搬送システムはさらに運搬装置と、前記補助装置と前記運搬装置との間に設置され、鉛直方向に沿って昇降運動して前記輸送機構および前記運搬装置にドッキングする昇降装置と、を含み、
前記昇降装置は前記積み卸し機構の貨物を受け取って、前記運搬装置へ移送でき、または、前記昇降装置は前記運搬装置の貨物を受け取って、前記積み卸し機構へ移送できる
ことを特徴とする請求項72~74のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項76】
前記昇降装置は、鉛直方向に沿った昇降フレームと、前記昇降フレームに設置された移動機構と、前記移動機構に設置された少なくとも1段の転送機構と、を含み、前記移動機構は前記昇降フレームに沿って昇降運動するとともに前記転送機構を動かして移動させて、前記積み卸し機構に対して貨物を受け取るかまたは移送できる
ことを特徴とする請求項75に記載の搬送システム。
【請求項77】
前記転送機構は、前記移動機構に設置された転送台と、前記転送台に可動に設置された転送部と、を含み、前記転送部は貨物を動かして移動させ、かつ前記転送部は少なくとも1つの前記積み卸し機構に対して貨物を受け取るかまたは移送できる
ことを特徴とする請求項76に記載の搬送システム。
【請求項78】
請求項41~48のいずれか一項に記載の搬送ロボットを含む
ことを特徴とする搬送システム。
【請求項79】
前記搬送システムはさらに補助装置を含み、前記補助装置は支持フレームと、鉛直方向において間隔をあけて前記支持フレームに設置された複数の輸送機構と、を含み、複数の前記輸送機構が間隔をあけて設置される方式は、前記搬送ロボットの複数の保管ユニットが間隔をあけて設置される方式と同じであり、
前記搬送ロボットは前記補助装置のところまで移動すると、複数の前記保管ユニット上の貨物を対応する前記輸送機構へ同時に移送することができ、同期荷卸しを実現し、または、複数の前記輸送機構上の貨物を対応する前記保管ユニットへ同時に移送することができ、同期積み込みを実現する
ことを特徴とする請求項78に記載の搬送システム。
【請求項80】
前記輸送機構は、前記支持フレームに設置された取付枠と、前記取付枠に可動に設置された輸送部とを含み、前記輸送部は貨物を動かして移動させることができる
ことを特徴とする請求項79に記載の搬送システム。
【請求項81】
前記搬送システムはさらに積み卸し装置を含み、前記積み卸し装置は前記搬送ロボットへ貨物を送るか、または前記搬送ロボット上の貨物を卸すために用いられ、前記積み卸し装置は、鉛直方向に沿って延びた架台と、鉛直方向に間隔をあけて前記架台に設置された複数の積み卸し機構と、を含み、複数の前記積み卸し機構が間隔をあけて設置される方式は、前記搬送ロボットの複数の保管ユニットが間隔をあけて設置される方式と同じであり、
前記搬送ロボットが前記積み卸し装置にドッキングした後、複数の前記積み卸し機構はそれぞれ異なる高さにおいて各前記保管ユニットに貨物を送るか、または各前記保管ユニット内の貨物を卸すことができる
ことを特徴とする請求項78に記載の搬送システム。
【請求項82】
前記積み卸し機構は、ブラケットと積み卸しユニットと積み卸し駆動部材とを含み、複数の前記ブラケットは鉛直方向において間隔をあけて前記架台に設置され、前記積み卸し駆動部材および前記積み卸しユニットはそれぞれ対応する前記ブラケットに設置され、前記積み卸しユニットは前記積み卸し駆動部材に接続され、前記積み卸しユニットは前記保管ユニットに貨物を送るか、または前記保管ユニット内の貨物を卸すために用いられる
ことを特徴とする請求項81に記載の搬送システム。
【請求項83】
前記補助装置はさらに移動可能な台座を含み、前記台座は前記支持フレームの底部に設置される
ことを特徴とする請求項78~82のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項84】
前記搬送システムはさらに運搬装置と昇降装置とを含み、
前記昇降装置は前記補助装置と前記運搬装置との間に設置され、前記昇降装置は鉛直方向に沿って昇降運動して、前記輸送機構および前記運搬装置にドッキングし、前記昇降装置は前記輸送機構の貨物を受け取って、前記運搬装置へ移送でき、または、前記昇降装置は前記運搬装置の貨物を受け取って、前記輸送機構へ移送でき、または、前記昇降装置は前記積み卸し装置と前記運搬装置との間に設置され、前記昇降装置は鉛直方向に沿って昇降運動して、前記積み卸し機構および前記運搬装置にドッキングし、前記昇降装置は前記積み卸し機構の貨物を受け取って、前記運搬装置へ移送でき、または、前記昇降装置は前記運搬装置の貨物を受け取って、前記積み卸し機構へ移送でき、
好ましくは、前記昇降装置は鉛直方向に沿った昇降フレームと、前記昇降フレームに設置された移動機構と、前記移動機構に設置された少なくとも1段の転送機構と、を含み、前記移動機構は前記昇降フレームに沿って昇降運動するとともに前記転送機構を動かして移動させて、前記輸送機構に対して貨物を受け取るかまたは移送でき、あるいは、前記積み卸し機構に対して貨物を受け取るかまたは移送でき、
より好ましくは、前記転送機構は、前記移動機構に設置された転送台と、前記転送台に可動に設置された転送部と、を含み、前記転送部は貨物を動かして移動させ、かつ前記転送部は少なくとも1つの前記輸送機構に対して貨物を受け取るかまたは移送でき、あるいは、前記転送部は少なくとも1つの前記積み卸し機構に対して貨物を受け取るかまたは移送できる
ことを特徴とする請求項78~82のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項85】
コントロールセンターと、請求項49~58のいずれか一項に記載の搬送ロボットと、を含み、前記コントロールセンターと前記搬送ロボットのコントローラが伝送接続され、前記搬送ロボットを制御して動かす
ことを特徴とする搬送システム。
【請求項86】
前記搬送システムはさらに補助装置を含み、前記補助装置は支持フレームと、鉛直方向において間隔をあけて前記支持フレームに設置された複数の輸送機構と、を含み、複数の前記輸送機構が間隔をあけて設置される方式は、前記搬送ロボットの複数の保管ユニットが間隔をあけて設置される方式と同じであり、
前記搬送ロボットは前記補助装置のところまで移動すると、複数の前記保管ユニット上の貨物を対応する前記輸送機構へ同時に移送することができ、同期荷卸しを実現し、または、複数の前記輸送機構上の貨物を対応する前記保管ユニットへ同時に移送することができ、同期積み込みを実現し、
好ましくは、前記輸送機構は、前記支持フレームに設置された取付枠と、前記取付枠に可動に設置された輸送部とを含み、前記輸送部は貨物を動かして移動させることができる
ことを特徴とする請求項85に記載の搬送システム。
【請求項87】
前記搬送システムはさらに積み卸し装置を含み、前記積み卸し装置は前記搬送ロボットへ貨物を送るか、または前記搬送ロボット上の貨物を卸すために用いられ、前記積み卸し装置は、鉛直方向に沿って延びた架台と、鉛直方向に間隔をあけて前記架台に設置された複数の積み卸し機構と、を含み、複数の前記積み卸し機構が間隔をあけて設置される方式は、前記搬送ロボットの複数の保管ユニットが間隔をあけて設置される方式と同じであり、
前記搬送ロボットが前記積み卸し装置にドッキングした後、複数の前記積み卸し機構はそれぞれ異なる高さにおいて各前記保管ユニットに貨物を送るか、または各前記保管ユニット内の貨物を卸すことができ
好ましくは、前記積み卸し機構は、ブラケットと積み卸しユニットと積み卸し駆動部材とを含み、複数の前記ブラケットは鉛直方向において間隔をあけて前記架台に設置され、前記積み卸し駆動部材および前記積み卸しユニットはそれぞれ対応する前記ブラケットに設置され、前記積み卸しユニットは前記積み卸し駆動部材に接続され、前記積み卸しユニットは前記保管ユニットに貨物を送るか、または前記保管ユニット内の貨物を卸すために用いられる
ことを特徴とする請求項85に記載の搬送システム。
【請求項88】
前記積み卸しユニットは、チェーンと凸ブロックとを含み、前記チェーンは積み卸し方向に沿って回転可能に前記ブラケットに設置され、前記凸ブロックは前記チェーンに固定設置され、前記積み卸し駆動部材は駆動モータを含み、前記駆動モータは前記チェーンに伝動接続され、前記チェーンは貨物を載置可能であり、前記チェーンが回転したとき、前記凸ブロックは貨物の底部を押して、貨物を搬送ロボットへ送り出すか、または前記凸ブロックが貨物の底部を引き寄せて、貨物を搬送ロボットから前記チェーンまで引き出し、
好ましくは、前記積み卸し機構は2セットの前記積み卸しユニットを含み、2セットの前記積み卸しユニットは平行に、間隔をあけて前記ブラケットに設置され、前記駆動モータは2本の前記チェーンに伝動接続され、
より好ましくは、前記積み卸し機構はさらに同期ロッドを含み、2本の前記チェーンはそれぞれ前記同期ロッドに伝動接続され、前記駆動モータが1本の前記チェーンに伝動接続される
ことを特徴とする請求項87に記載の搬送システム。
【請求項89】
前記積み卸し装置はさらに調節駆動機構を含み、前記調節駆動機構は前記架台を動かして積み卸し方向に沿って前記搬送ロボットに近づけるかまたは遠ざけ、前記調節駆動機構が前記架台を動かして前記搬送ロボットに近づけるかまたは遠ざけたとき、前記積み卸し機構は前記搬送ロボットへ貨物を送るか、または前記搬送ロボット上の貨物を卸す
ことを特徴とする請求項87に記載の搬送システム。
【請求項90】
各前記積み卸し機構は、積み卸しアームとプッシュプルユニットを含み、複数の前記積み卸しアームの一端は鉛直方向において間隔をあけて前記架台に設置され、前記プッシュプルユニットは対応する前記積み卸しアームの他端に回転可能に設置され、前記プッシュプルユニットが回転するとき、押引位置と退避位置を有し、前記プッシュプルユニットが前記押引位置まで回転したとき、前記搬送ロボットへ貨物を送るか、または前記搬送ロボット上の貨物を引き出し、前記プッシュプルユニットが前記退避位置まで回転したとき、前記プッシュプルユニットは貨物を回避し、
好ましくは、前記架台の同一水平方向上に間隔をあけて2つの前記積み卸しユニットが設置され、同一水平方向上の2つの前記プッシュプルユニットは、同期して前記押引位置または前記退避位置まで回転し、同一水平方向上の2つの前記プッシュプルユニットは、同期して積み卸し方向に沿って貨物の両側を駆動し、
より好ましくは、前記プッシュプルユニットは、プッシュプルロッドとプッシュプルモータを含み、前記プッシュプルモータは前記積み卸しアームの前記架台から離れた側の一端に設置にされ、前記プッシュプルロッドは前記プッシュプルモータの出力軸に設置され、前記プッシュプルモータが前記プッシュプルロッドを駆動して、押引位置または前記退避位置まで回転させる
ことを特徴とする請求項89に記載の搬送システム。
【請求項91】
前記積み卸し装置はさらに一時保管ラックを含み、前記架台は前記一時保管ラックに水平方向に沿って可動に設置され、前記調節駆動機構は前記架台を駆動して、前記一時保管ラックに対して水平方向に沿って移動させ、前記一時保管ラックは鉛直方向に複数段のラックを含み、前記積み卸し機構は前記搬送ロボット上の異なる高さの貨物を前記一時保管ラックの対応する各段のラックまで引き出すか、または前記積み卸し機構は各段のラック上の貨物を前記搬送ロボットへ押し出し、
好ましくは、前記一時保管ラックは、鉛直方向に複数段設置された一時保管ローラを含み、各段の前記一時保管ローラは積み卸し方向に沿って単独に貨物を運搬できる
ことを特徴とする請求項90に記載の搬送システム。
【請求項92】
前記搬送システムはさらに運搬装置と昇降装置を含み、
前記昇降装置は前記補助装置と前記運搬装置との間に設置され、前記昇降装置は鉛直方向に沿って昇降運動して、前記輸送機構および前記運搬装置にドッキングし、前記昇降装置は前記輸送機構の貨物を受け取って前記運搬装置へ移送でき、または、前記昇降装置は前記運搬装置の貨物を受け取って前記輸送機構へ移送でき、または、前記昇降装置は前記積み卸し装置と前記運搬装置との間に設置され、前記昇降装置は鉛直方向に沿って昇降運動して、前記積み卸し機構および前記運搬装置にドッキングし、前記昇降装置は前記積み卸し機構の貨物を受け取って前記運搬装置へ移送でき、または、前記昇降装置は前記運搬装置の貨物を受け取って前記積み卸し機構へ移送できる
ことを特徴とする請求項85~91のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項93】
前記昇降装置は、鉛直方向に沿った昇降フレームと、前記昇降フレームに設置された移動機構と、前記移動機構に設置された少なくとも1段の転送機構と、を含み、前記移動機構は前記昇降フレームに沿って昇降運動するとともに前記転送機構を動かして移動させて、前記輸送機構に対して貨物を受け取るかまたは移送でき、あるいは、前記積み卸し機構に対して貨物を受け取るかまたは移送でき、
好ましくは、前記転送機構は、前記移動機構に設置された転送台と、前記転送台に可動に設置された転送部と、を含み、前記転送部は貨物を動かして移動させ、かつ前記転送部は少なくとも1つの前記輸送機構に対して貨物を受け取るかまたは移送でき、あるいは、前記転送部は少なくとも1つの前記積み卸し機構に対して貨物を受け取るかまたは移送できる
ことを特徴とする請求項92に記載の搬送システム。
【請求項94】
搬送ロボットの搬送方法であって、
請求項17~24のいずれか一項の搬送ロボットに適用され、前記搬送方法は、
コントローラが第1積み卸し指令を受信するステップと、
前記コントローラが前記搬送ロボットを制御して、前記第1積み卸し指令に基づいて第1積み卸し位置まで移動させるステップと、
前記コントローラが前記第1積み卸し位置は積み込み位置であると確認した場合、前記コントローラが搬送機構を制御して、貨物を保管機構の保管ユニット内に移送させるステップと、
前記コントローラが前記第1積み卸し位置は荷卸し位置であると確認した場合、前記コントローラが前記搬送ロボットを制御して、前記荷卸し位置で荷卸しさせるステップと、を含む
ことを特徴とする搬送方法。
【請求項95】
前記搬送ロボッが荷卸しするとき、複数の前記保管ユニットは同期して動いて、同期荷卸し動作を実行でき、前記第1積み卸し指令は第1荷卸し指令を含み、前記コントローラが前記搬送ロボットを制御して、前記荷卸し位置で荷卸しさせるステップは、
前記コントローラが第1荷卸し指令を受信して、前記コントローラが前記第1荷卸し指令に基づいて少なくとも2つの前記保管ユニットを制御して同期荷卸しさせるステップを含み、
好ましくは、前記搬送ロボットは前記コントローラに電気的に接続された連動機構を含み、前記コントローラが前記第1荷卸し指令に基づいて少なくとも2つの前記保管ユニットを制御して同期荷卸しさせるステップは、
前記コントローラが前記第1荷卸し指令に基づいて前記連動機構を動かして、少なくとも2つの保管ユニットを動かして同時に運動させるステップを含む
ことを特徴とする請求項94に記載の搬送方法。
【請求項96】
前記搬送ロボットはさらに前記コントローラに電気的に接続されたブロック機構を含み、前記ブロック機構はブロック位置と退避位置を有し、前記第1積み卸し指令は第1荷卸し指令を含み、前記コントローラが前記搬送ロボットを制御して、前記荷卸し位置で荷卸しさせるステップはさらに、
前記コントローラが前記第1荷卸し指令を受信して、前記コントローラが前記第1荷卸し指令に基づいて前記ブロック機構を制御して退避位置まで移動させ、前記保管ユニットを荷卸し可能状態にするステップを含み、
好ましくは、前記ブロック機構は複数のブロックユニットを含み、複数の前記ブロックユニットはそれぞれ複数の前記保管ユニットに対応し、前記コントローラが前記第1荷卸し指令に基づいて前記ブロック機構を制御して退避位置まで移動させるステップは、
前記コントローラが前記第1荷卸し指令に基づいて指定位置の前記ブロックユニットを制御して、対応する退避位置まで移動させ、指定位置の前記保管ユニットを荷卸し可能状態にするステップか、または
前記コントローラが前記第1荷卸し指令に基づいて複数の前記ブロックユニットを制御して、それぞれ対応する退避位置まで移動させ、少なくとも2つの前記保管ユニットを荷卸し可能状態にするステップを含む
ことを特徴とする請求項94に記載の搬送方法。
【請求項97】
前記保管ユニットは、貨物を積み卸すための積み卸し端を有し、前記搬送方法はさらに、
前記コントローラが前記第1荷卸し指令を受信した後、前記コントローラが前記搬送機構を制御して前記積み卸し端から退避させるステップを含む
ことを特徴とする請求項95または96に記載の搬送方法。
【請求項98】
搬送システムの搬送方法であって、請求項65~71のいずれか一項に記載の搬送システムに適用され、前記搬送方法は、
コントロールセンターが第2積み卸し指令を受信するステップと、
前記コントロールセンターが前記搬送ロボットを制御して、前記第2積み卸し指令に基づいて前記第2積み卸し位置まで移動させるステップと、
前記コントロールセンターが前記第2積み卸し位置は積み込み位置または荷卸し位置であると確認するとともに、前記搬送ロボットを制御して積み込みまたは荷卸し操作を実行させるステップと、を含む
ことを特徴とする搬送方法。
【請求項99】
前記コントロールセンターが前記第2積み卸し位置は積み込み位置または荷卸し位置であると確認するとともに、前記搬送ロボットを制御して積み込みまたは荷卸し操作実行させる場合、
前記コントロールセンターが保管ユニット内の貨物の情報を取得するステップと、
前記保管ユニット内に貨物が有る場合、前記コントロールセンターが前記第2積み卸し位置は荷卸し位置であると確認し、前記コントロールセンターが前記搬送ロボットを制御して前記荷卸し位置で荷卸しさせるステップと、
前記保管ユニット内に貨物が無い場合、前記コントロールセンターが前記第2積み卸し位置は積み込み位置であると確認し、前記コントロールセンターが前記搬送ロボットを制御して前記積み込み位置で積み込みさせるステップと、を含む
ことを特徴とする請求項98に記載の搬送方法。
【請求項100】
前記搬送ロボットが荷卸しするとき、前記搬送ユニットの複数の保管ユニットは同期して動いて同期荷卸し動作を実行でき、前記第2積み卸し指令は第2荷卸し指令を含み、前記搬送システムはさらに補助装置を含み、前記補助装置は鉛直方向に間隔をあけて設置された複数の輸送機構を含み、前記コントロールセンターが前記搬送ロボットを制御して前記荷卸し位置で荷卸しさせるステップは、
前記コントロールセンターが前記第2荷卸し指令を受信するステップと、
前記コントロールセンターが前記搬送ロボットを前記荷卸し位置まで移動させ、前記搬送ロボットの各前記保管ユニットがそれぞれ各前記輸送機構に対応するステップと、
前記コントロールセンターが少なくとも2つの前記保管ユニットを制御して同期荷卸しさせ、少なくとも2つの前記保管ユニット内の貨物を対応する前記輸送機構へ移送するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項99に記載の搬送方法。
【請求項101】
前記搬送ロボットは前記コントロールセンターに電気的に接続された連動機構を含み、前記コントロールセンターが前記第2荷卸し指令に基づいて少なくとも2つの前記保管ユニットを制御して同期荷卸しさせるステップは、
前記コントロールセンターが前記第2荷卸し指令に基づいて前記連動機構を制御して、少なくとも2つの保管ユニットを動かして同時に運動させ、貨物を対応する前記輸送機構へ移送させるステップを含む
ことを特徴とする請求項100に記載の搬送方法。
【請求項102】
前記搬送ロボットはさらに、前記コントロールセンターに電気的に接続されたブロック機構を含み、前記ブロック機構はブロック位置と退避位置を有し、前記第2積み卸し指令は第2荷卸し指令を含み、
前記搬送システムはさらに前記コントロールセンターに電気的に接続された積み卸し装置を含み、前記積み卸し装置は鉛直方向において間隔をあけて設置された複数の積み卸し機構を含み、前記コントロールセンターが前記搬送ロボットを制御して前記荷卸し位置で荷卸しさせるステップは、
前記コントロールセンターが前記第2荷卸し指令を受信するステップと、
前記コントロールセンターが前記搬送ロボットを制御して前記荷卸し位置まで移動させ、前記搬送ロボットの各保管ユニットが各前記積み卸し機構に対応するステップと、
前記コントロールセンターが前記第2荷卸し指令に基づいて前記ブロック機構を制御して退避位置まで移動させ、前記保管ユニットを荷卸し可能状態にするステップと、
前記コントロールセンターが前記積み卸し機構を制御して、前記保管ユニットに進入して前記保管ユニットの貨物を受け取って運び去らせるステップと、を含む
ことを特徴とする請求項99に記載の搬送方法。
【請求項103】
前記コントロールセンターが前記第2積み卸し位置は荷卸し位置であると確認するステップは、
前記コントロールセンターが荷卸し標識に対応する第1相対位置情報を取得し、前記搬送ロボットと前記第1相対位置情報とのずれが第1閾値より小さければ、前記搬送ロボットが前記荷卸し位置にあると確認するステップか、または、
前記コントロールセンターが前記補助装置または前記積み卸し装置に対応する第2相対位置情報を取得し、前記搬送ロボットと前記第2相対位置情報とのずれが第2閾値より小さければ、前記搬送ロボットが前記荷卸し位置にあると確認するステップを含む
ことを特徴とする請求項100または102に記載の搬送方法。
【請求項104】
前記第2積み卸し指令は第2積み込み指令を含み、前記コントロールセンターが前記搬送ロボットを制御して前記積み込み位置で積み込みさせるステップは、
前記コントロールセンターが前記第2積み込み指令を受信するステップと、
前記コントロールセンターが前記搬送ロボットを制御して、前記第2積み込み指令に基づいて前記第2積み卸し位置まで移動させるステップと、
前記コントロールセンターが前記第2積み卸し位置は積み込み位置であると確認した場合、前記コントロールセンターが搬送機構を制御して貨物を対応する前記保管ユニットへ移送させるステップと、
前記コントロールセンターが前記第2積み卸し位置は荷卸し位置であると確認した場合、前記コントロールセンターが少なくとも1つの前記積み卸し機構または少なくとも1つの前記輸送機構を制御して、貨物を対応する前記保管ユニットへ移送させるステップと、を含む
ことを特徴とする請求項100または102に記載の搬送方法。
【請求項105】
前記搬送システムはさらに、前記コントロールセンターに電気的に接続された昇降装置および運搬装置を含み、前記搬送方法はさらに、
前記積み卸し機構または前記輸送機構が貨物を受け取った後、前記コントロールセンターが前記昇降装置を制御して、少なくとも1つの前記積み卸し機構内の貨物または少なくとも1つの前記輸送機構の貨物を受け取らせ、貨物を運搬装置に移送させるステップを含む
ことを特徴とする請求項99~102のいずれか一項に記載の搬送方法。
【請求項106】
搬送ロボットへ貨物を送るか、または搬送ロボット上の貨物を卸すための積み卸し装置であって、
鉛直方向に沿って延びた架台と、
鉛直方向において間隔をあけて前記架台に設置された複数の積み卸しユニットと、を含み、
複数の前記積み卸しユニットはそれぞれ異なる高さにおいて搬送ロボットへ貨物を送るか、または搬送ロボット上の貨物を卸す
ことを特徴とする積み卸し装置。
【請求項107】
各前記積み卸しユニットは、ブラケットと積み卸し構造と第1駆動構造とを含み、複数の前記ブラケットは鉛直方向において間隔をあけて前記架台に設置され、前記第1駆動構造および前記積み卸し構造はそれぞれ対応する前記ブラケットに設置され、前記積み卸し構造は前記第1駆動構造に伝動接続され、前記積み卸し構造は搬送ロボットへ貨物を送るか、または搬送ロボット上の貨物を卸すために用いられる
ことを特徴とする請求項106に記載の積み卸し装置。
【請求項108】
前記積み卸し構造は、チェーンと凸ブロックとを含み、前記チェーンは積み卸し方向に沿って回転可能に前記ブラケットに設置され、前記凸ブロックは前記チェーンに固定設置され、前記第1駆動構造は駆動モータを含み、前記駆動モータは前記チェーンに伝動接続され、前記チェーンは貨物を載置可能であり、前記チェーンが回転したとき、前記凸ブロックは貨物の底部を押して、貨物を搬送ロボットへ送り出すか、または前記凸ブロックが貨物の底部を引き寄せて、貨物を搬送ロボットから前記チェーンまで引き出す
ことを特徴とする請求項107に記載の積み卸し装置。
【請求項109】
前記積み卸しユニットは2セットの前記積み卸し構造を含み、2セットの前記積み卸し構造は平行に、間隔をあけて前記ブラケットに設置され、前記駆動モータは2本の前記チェーンに伝動接続される
ことを特徴とする請求項108に記載の積み卸し装置。
【請求項110】
前記積み卸しユニットはさらに同期ロッドを含み、2本の前記チェーンはそれぞれ前記同期ロッドに伝動接続され、前記駆動モータは1本の前記チェーンに伝動接続される
ことを特徴とする請求項109に記載の積み卸し装置。
【請求項111】
前記積み卸し装置はさらに第2駆動構造を含み、前記第2駆動構造は前記架台を動かして積み卸し方向に沿って搬送ロボットに近づけるかまたは遠ざけ、前記第2駆動構造が前記架台を動かして搬送ロボットに近づけるかまたは遠ざけたとき、前記積み卸しユニットは搬送ロボットへ貨物を送るか、または搬送ロボット上の貨物を卸す
ことを特徴とする請求項106に記載の積み卸し装置。
【請求項112】
各前記積み卸しユニットは積み卸しアームとプッシュプル構造とを含み、複数の前記積み卸しアームの一端は鉛直方向において間隔をあけて前記架台に設置され、前記プッシュプル構造は対応する前記積み卸しアームの他端に回転可能に設置され、前記プッシュプル構造が回転するとき、押引位置と退避位置とを有し、前記プッシュプル構造が前記押引位置まで回転したとき、搬送ロボットへ貨物を送るか、または搬送ロボット上の貨物を卸し、前記プッシュプル構造が前記退避位置まで回転したとき、前記プッシュプル構造は貨物を回避する
ことを特徴とする請求項111に記載の積み卸し装置。
【請求項113】
前記架台の同一水平方向上に間隔をあけて2つの前記積み卸しユニットが設置され、同一水平方向上の2つの前記プッシュプル構造は、同期して前記押引位置または前記退避位置まで回転し、同一水平方向上の2つの前記プッシュプル構造は、同期して積み卸し方向に沿って貨物の両側を駆動する
ことを特徴とする請求項112に記載の積み卸し装置。
【請求項114】
前記プッシュプル構造は、プッシュプルロッドとプッシュプルモータとを含み、前記プッシュプルモータは前記積み卸しアームの前記架台から離れた側の一端に設置され、前記プッシュプルロッドは前記プッシュプルモータの出力軸に設置され、前記プッシュプルモータが前記プッシュプルロッドを駆動して、前記押引位置または前記退避位置まで回転させる
ことを特徴とする請求項113に記載の積み卸し装置。
【請求項115】
前記積み卸し装置はさらに一時保管ラックを含み、前記架台は前記一時保管ラックに水平方向に沿って可動に設置され、前記第2駆動構造は前記架台を駆動して、前記一時保管ラックに対して水平方向に沿って移動させ、前記一時保管ラックは鉛直方向において複数段のラックを含み、前記積み卸しユニットは搬送ロボット上の異なる高さの貨物を前記一時保管ラックの対応する各段のラックまで引き出すか、または前記積み卸しユニットは各段のラック上の貨物を搬送ロボットへ送り出す
ことを特徴とする請求項114に記載の積み卸し装置。
【請求項116】
前記一時保管ラックは、鉛直方向に複数段設置された一時保管ローラを含み、各段の前記一時保管ローラは積み卸し方向に沿って単独に貨物を運搬できる
ことを特徴とする請求項115に記載の積み卸し装置。
【請求項117】
前記積み卸し装置はさらに昇降ユニットを含み、前記昇降ユニットは前記積み卸しユニットの搬送ロボットから離れた側の一端に設置され、前記昇降ユニットは各前記積み卸しユニットから卸された貨物を順次受け取るか、または貨物を各前記積み卸しユニットへ順次送るために用いられる
ことを特徴とする請求項106~116のいずれか一項に記載の積み卸し装置。
【請求項118】
昇降ユニットは昇降ローラを含み、前記昇降ローラは積み卸し方向に沿って延びており、前記昇降ローラは複数の貨物を同時に載置できる
ことを特徴とする請求項117に記載の積み卸し装置。
【請求項119】
前記積み卸し構造はチェーンと凸ブロックとを含み、前記チェーンは積み卸し方向に沿って回転可能に前記ブラケットに設置され、前記凸ブロックは前記チェーンに固定設置され、前記第1駆動構造は駆動モータを含み、前記駆動モータは前記チェーンに伝動接続され、前記チェーンは貨物を載置可能であり、前記チェーンが回転したとき、前記凸ブロックは貨物の底部に当接し、ひいては貨物を搬送ロボットへ送り出すか、または貨物を搬送ロボットから前記チェーンまで引き出す
ことを特徴とする請求項107に記載の積み卸し装置。
【請求項120】
前記チェーンが回転したとき、前記凸ブロックは貨物の底部を押して貨物を搬送ロボットまで送り出すか、または前記凸ブロックが貨物の底部を引き寄せて貨物を搬送ロボットから前記チェーンまで引き出すか、または前記凸ブロックが貨物の底部をブロックして、搬送ロボットが前記積み卸し装置から離れたとき、貨物を前記チェーンへ移す
ことを特徴とする請求項119に記載の積み卸し装置。
【請求項121】
前記積み卸しユニットは2セットの前記積み卸し構造を含み、2セットの前記積み卸し構造は平行に、間隔をあけて前記ブラケットに設置され、前記駆動モータは2本の前記チェーンに伝動接続される
ことを特徴とする請求項119または120に記載の積み卸し装置。
【請求項122】
前記積み卸しユニットはさらに同期ロッドを含み、2本の前記チェーンはそれぞれ前記同期ロッドに伝動接続され、前記駆動モータの出力端は1本の前記チェーンに伝動接続される
ことを特徴とする請求項121に記載の積み卸し装置。
【請求項123】
前記積み卸し装置はさらに第2駆動構造を含み、前記第2駆動構造は前記架台を動かして積み卸し方向に沿って搬送ロボットに近づけるかまたは遠ざけ、前記第2駆動構造が前記架台を動かして搬送ロボットに近づけるかまたは遠ざけたとき、前記積み卸しユニットは搬送ロボットへ貨物を送るか、または搬送ロボット上の貨物を卸す
ことを特徴とする請求項106に記載の積み卸し装置。
【請求項124】
各前記積み卸しユニットは、積み卸しアームとプッシュプル構造とを含み、複数の前記積み卸しアームの一端は鉛直方向において間隔をあけて前記架台に設置され、前記プッシュプル構造は対応する前記積み卸しアームの他端に設置され、
前記積み卸しアームが積み卸し方向に沿って搬送ロボットに近づくかまたは遠ざかるとき、前記プッシュプル構造は貨物を押し引きして、搬送ロボットへ貨物を送るか、または搬送ロボット上の貨物を卸す
ことを特徴とする請求項123に記載の積み卸し装置。
【請求項125】
前記プッシュプル構造は、対応する前記積み卸しアームの前記架台から離れた他端に回転可能に設置され、前記プッシュプル構造が回転するとき、押引位置と第2退避位置とを有し、前記プッシュプル構造が前記押引位置まで回転したとき、搬送ロボットへ貨物を送るか、または搬送ロボット上の貨物を引き出し、前記プッシュプル構造が前記第2退避位置まで回転したとき、前記プッシュプル構造は貨物を回避する
ことを特徴とする請求項124に記載の積み卸し装置。
【請求項126】
前記プッシュプル構造は、プッシュプルロッドとプッシュプルモータとを含み、前記プッシュプルモータは前記積み卸しアームの前記架台から離れた側の一端に設置され、前記プッシュプルロッドは前記プッシュプルモータの出力軸に設置され、前記プッシュプルモータが前記プッシュプルロッドを駆動して、前記押引位置または前記第2退避位置まで回転させる
ことを特徴とする請求項125に記載の積み卸し装置。
【請求項127】
前記架台の同一水平方向上に間隔をあけて2つの前記積み卸しユニットが設置され、同一水平方向上の2つの前記プッシュプル構造は、それぞれ前記押引位置または前記第2退避位置まで回転し、同一水平方向上の2つの前記プッシュプル構造は、それぞれ積み卸し方向に沿って貨物の両側を駆動する
ことを特徴とする請求項124~126のいずれか一項に記載の積み卸し装置。
【請求項128】
前記積み卸し装置はさらに少なくとも1つの一時保管ラックを含み、前記架台は前記一時保管ラックに水平方向に沿って可動に設置され、前記第2駆動構造は前記架台を駆動して、前記一時保管ラックに対して水平方向に沿って移動させ、前記一時保管ラックは鉛直方向において複数段のラックを含み、前記積み卸しユニットは搬送ロボット上の異なる高さの貨物を前記一時保管ラックの対応する各段のラックまで引き出すか、または前記積み卸しユニットは各段のラック上の貨物を搬送ロボットへ送り出す
ことを特徴とする請求項127に記載の積み卸し装置。
【請求項129】
前記一時保管ラックは、鉛直方向において複数段設置された一時保管ローラを含み、各段の一時保管ローラが積み卸し方向に沿って単独に貨物を運搬できる
ことを特徴とする請求項128に記載の積み卸し装置。
【請求項130】
各前記積み卸しユニットは、独立した駆動構造を含む
ことを特徴とする請求項106に記載の積み卸し装置。
【請求項131】
各前記積み卸しユニットは、積み卸し構造と第1駆動構造とを含み、複数の前記第1駆動構造と複数の前記積み卸し構造は鉛直方向に沿ってそれぞれ前記架台に設置され、前記積み卸し構造は対応する前記第1駆動構造に伝動接続され、前記積み卸し構造は搬送ロボットへ貨物を送るか、または搬送ロボット上の貨物を卸すために用いられる
ことを特徴とする請求項130に記載の積み卸し装置。
【請求項132】
各前記積み卸しユニットはさらにブラケットを含み、複数の前記ブラケットは鉛直方向において間隔をあけて前記架台に設置され、複数の前記ブラケットの水平面内の投影は重なり合い、前記第1駆動構造と前記積み卸し構造はそれぞれ対応する前記ブラケットに設置される
ことを特徴とする請求項131に記載の積み卸し装置。
【請求項133】
前記積み卸し構造は、チェーンと凸ブロックとを含み、前記チェーンは積み卸し方向に沿って回転可能に前記ブラケットに設置され、前記凸ブロックは前記チェーンに固定設置され、前記チェーンは前記第1駆動構造に伝動接続され、
前記チェーンは貨物を載置可能であり、前記第1駆動構造が前記チェーンを駆動して回転させたとき、前記凸ブロックは貨物の底部に当接し、ひいては貨物を搬送ロボットへ送り出すか、または貨物を搬送ロボットから前記チェーンへ引き出す
ことを特徴とする請求項132に記載の積み卸し装置。
【請求項134】
前記チェーンが回転したとき、前記凸ブロックは貨物の底部を押して貨物を搬送ロボットへ送り出すか、または前記凸ブロックが貨物の底部を引き寄せて、貨物を搬送ロボットから前記チェーンまで引き出すか、または前記凸ブロックが貨物の底部をブロックして、搬送ロボットが前記積み卸し装置から離れたとき、貨物を前記チェーンへ移す
ことを特徴とする請求項133に記載の積み卸し装置。
【請求項135】
前記第1駆動構は駆動モータを含み、前記駆動モータは前記チェーンに伝動接続される
ことを特徴とする請求項133に記載の積み卸し装置。
【請求項136】
前記積み卸しユニットは2セットの前記積み卸し構造を含み、2セットの前記積み卸し構造は平行に、間隔をあけて前記ブラケットに設置され、前記第1駆動構造は2本の前記チェーンに伝動接続される
ことを特徴とする請求項133~135のいずれか一項に記載の積み卸し装置。
【請求項137】
前記積み卸しユニットはさらに同期ロッドを含み、2本の前記チェーンはそれぞれ前記同期ロッドに伝動接続され、前記第1駆動構造の出力端は1本の前記チェーンに伝動接続される
ことを特徴とする請求項136に記載の積み卸し装置。
【請求項138】
さらに第2駆動構造を含み、前記第2駆動構造は前記架台を動かして、積み卸し方向に沿って搬送ロボットに近づけるかまたは遠ざけ、前記第2駆動構造が前記架台を動かして搬送ロボットに近づけるかまたは遠ざけるとき、前記積み卸しユニットは搬送ロボットへ貨物を送るか、または搬送ロボット上の貨物を卸す
ことを特徴とする請求項106に記載の積み卸し装置。
【請求項139】
各前記積み卸しユニットは、積み卸しアームとプッシュプル構造とを含み、複数の前記積み卸しアームの一端は鉛直方向において間隔をあけて前記架台に設置され、前記プッシュプル構造は対応する前記積み卸しアームの他端に設置され、前記積み卸しアームが積み卸し方向に沿って搬送ロボットに近づくかまたは遠ざかるとき、前記プッシュプル構造は貨物を押すかまたは引いて、搬送ロボットへ貨物を送るかまたは搬送ロボット上の貨物を卸す
ことを特徴とする請求項138に記載の積み卸し装置。
【請求項140】
前記プッシュプル構造は、対応する前記積み卸しアームの前記架台から離れた他端に回転可能に設置され、前記プッシュプル構造が回転するとき、押引位置と退避位置とを有し、前記プッシュプル構造が前記押引位置まで回転したとき、搬送ロボットへ貨物を送るか、または搬送ロボット上の貨物を引き出し、前記プッシュプル構造が前記退避位置まで回転したとき、前記プッシュプル構造は貨物を回避する
ことを特徴とする請求項139に記載の積み卸し装置。
【請求項141】
前記プッシュプル構造はプッシュプルロッドを含み、前記プッシュプルロッドは前記積み卸しアームの前記架台から離れた側の一端に回転可能に設置され、前記プッシュプルロッドが回転するとき、前記押引位置あるいは前記退避位置を有する
ことを特徴とする請求項140に記載の積み卸し装置。
【請求項142】
前記プッシュプル構造はさらにプッシュプルモータを含み、前記プッシュプルモータは前記積み卸しアームの前記架台から離れた側の一端に設置され、前記プッシュプルロッドは前記プッシュプルモータの出力軸に設置され、前記プッシュプルモータが前記プッシュプルロッドを駆動して、前記押引位置または前記退避位置まで回転させる
ことを特徴とする請求項141に記載の積み卸し装置。
【請求項143】
前記架台の同一水平方向上に間隔をあけて2つの前記積み卸しユニットが設置され、同一水平方向上の2つの前記プッシュプル構造は、それぞれ同期して前記押引位置または前記退避位置まで回転し、同一水平方向上の2つのプッシュプル構造は、積み卸し方向に沿って同期してそれぞれ貨物の両側を駆動する
ことを特徴とする請求項140~142のいずれか一項に記載の積み卸し装置。
【請求項144】
前記積み卸し装置はさらに少なくとも1つの一時保管ラックを含み、前記架台は前記一時保管ラックに水平方向に沿って可動に設置され、前記第2駆動構造は前記架台を駆動して、前記一時保管ラックに対して水平方向に沿って移動させ、前記一時保管ラックは鉛直方向において複数段のラックを含み、前記積み卸しユニットは搬送ロボット上の異なる高さの貨物を前記一時保管ラックの対応する各段のラックまで引き出すか、または前記積み卸しユニットは各段のラック上の貨物を搬送ロボットへ押し出す
ことを特徴とする請求項143に記載の積み卸し装置。
【請求項145】
前記一時保管ラックは、鉛直方向において複数段設置された一時保管ローラを含み、各段の前記一時保管ローラが積み卸し方向に沿って単独に貨物を運搬できる
ことを特徴とする請求項144に記載の積み卸し装置。
【請求項146】
搬送ロボットと、請求項106~118のいずれか一項に記載の積み卸し装置とを含み、前記積み卸し装置は前記搬送ロボットへ貨物を送るか、または前記搬送ロボット上の貨物を卸すために用いられる
ことを特徴とする積み卸しシステム。
【請求項147】
前記搬送ロボットは、搬送ユニットと、縦型フレームと、移動シャシーと、複数段の保管プレートとを含み、前記縦型フレームは前記移動シャシーに設置され、複数段の前記保管プレートは、それぞれ鉛直方向において間隔をあけて前記縦型フレームの一方側に設置され、前記搬送ユニットは鉛直方向に沿って昇降可能に前記縦型フレームの他方側に設置され、前記搬送ユニットは各段の前記保管プレートへ貨物を送ることができ、または前記搬送ユニットは各段の前記保管プレート上の貨物を取り出すことができる
ことを特徴とする請求項146に記載の積み卸しシステム。
【請求項148】
前記保管プレートは、第1側板と第2側板とを含み、前記第1側板と前記第2側板は前記縦型フレームの同一の高さに設置され、前記第1側板と前記第2側板は平行に、間隔をあけて前記縦型フレームに設置され、前記第1側板と前記第2側板はそれぞれ貨物の両側の底部を支え持つために用いられ、
前記保管プレートは前記積み卸し装置が貨物の底部から貨物を引き寄せることを許容するか、または前記保管プレートは前記積み卸し装置が貨物を前記保管プレートまで送り出すことを許容する
ことを特徴とする請求項147に記載の積み卸しシステム。
【請求項149】
前記保管プレートは積み卸し端を有し、前記積み卸し端は前記搬送ユニットから近い側または遠い側である
ことを特徴とする請求項148に記載の積み卸しシステム。
【請求項150】
前記保管プレートの前記搬送ユニットから遠い側の一端に積み卸し端を有し、前記搬送ロボットはさらにブロックユニットを含み、前記ブロックユニットはブロック位置と退避位置を有し、前記ブロックユニットは前記ブロック位置にあるとき前記積み卸し端から突出し、前記保管プレート上の貨物が滑り出すことを防ぎ、前記ブロックユニットが前記退避位置にあるとき前記積み卸し端を回避する
ことを特徴とする請求項149に記載の積み卸しシステム。
【請求項151】
前記ブロックユニットは、駆動ロッドと複数のブロックロッドとを含み、複数の前記ブロックロッドの中間部分は、それぞれ1つの前記保管プレートの前記積み卸し端に回転可能に設置され、複数の前記ブロックロッドの尾部は、それぞれ回転可能に前記駆動ロッドに設置され、前記駆動ロッドが複数の前記ブロックロッドの尾部を動かして動作させると、複数の前記ブロックロッドの頭部はそれぞれ前記積み卸し端から突出するか、または前記積み卸し端から退避する
ことを特徴とする請求項150に記載の積み卸しシステム。
【請求項152】
前記積み卸しシステムはさらに運搬ラインを含み、前記積み卸し装置が貨物を前記運搬ラインまで送るか、または前記積み卸し装置が前記運搬ライン上の貨物を受け取る
ことを特徴とする請求項146~151のいずれか一項に記載の積み卸しシステム。
【請求項153】
前記積み卸しシステムはさらに固定ラックを含み、前記搬送ロボットは前記固定ラック上の貨物を搬出するか、または前記搬送ロボットは貨物を前記固定ラックまで搬送する
ことを特徴とする請求項152に記載の積み卸しシステム。
【請求項154】
搬送ロボットと、請求項130~137のいずれか一項に記載の積み卸し装置とを含み、前記積み卸し装置は前記搬送ロボットへ貨物を送るか、または前記搬送ロボット上の貨物を卸すために用いられる
ことを特徴とする積み卸しシステム。
【請求項155】
前記積み卸しシステムはさらに昇降ローラと運搬ラインとを含み、前記昇降ローラは、前記積み卸しユニットの搬送ロボットから離れた側の一端に設置され、前記昇降ローラは積み卸し方向に沿って延びており、前記昇降ローラは同時に複数の貨物を載置でき、
前記昇降ローラは各前記積み卸しユニットから卸された貨物を順次受け取るために用いられるか、または前記昇降ローラは貨物を各前記積み卸しユニットへ順次送るために用いられ、
前記昇降ローラは貨物を前記運搬ラインまで運搬するか、または前記昇降ローラは前記運搬ライン上の貨物を受け取る
ことを特徴とする請求項154に記載の積み卸しシステム。
【請求項156】
搬送ロボットと、請求項138~145のいずれか一項に記載の積み卸し装置とを含み、前記積み卸し装置は前記搬送ロボットへ貨物を送るか、または前記搬送ロボット上の貨物を卸すために用いられる
ことを特徴とする積み卸しシステム。
【請求項157】
前記積み卸しシステムはさらに昇降ローラと運搬ラインとを含み、前記昇降ローラは、前記積み卸しユニットの搬送ロボットから離れた側の一端に設置され、前記昇降ローラは積み卸し方向に沿って延びており、前記昇降ローラは同時に複数の貨物を載置でき、前記昇降ローラは各前記積み卸しユニットから卸された貨物を順次受け取るために用いられるか、または前記昇降ローラは貨物を各前記積み卸しユニットへ順次送るために用いられ、前記昇降ローラは貨物を前記運搬ラインまで運搬するか、または前記昇降ローラは前記運搬ライン上の貨物を受け取る
ことを特徴とする請求項156に記載の積み卸しシステム。
【請求項158】
請求項106、107、119~129のいずれか一項に記載の積み卸し装置に適用される積み卸し方法であって、
第2積み卸し指令を受信するステップS30と、
前記第2積み卸し指令に基づいて、少なくとも一部の前記積み卸しユニットをそれぞれ動作させて貨物の積み卸しを行うか、または少なくとも一部の前記積み卸しユニットを同期して連動させて貨物の積み卸しを行うステップS40と、を含む
ことを特徴とする積み卸し方法。
【請求項159】
前記ステップS40において、少なくとも一部の前記積み卸しユニットが動作するとき、貨物を搬送ロボットから前記積み卸し装置へ引き出すか、または一部の前記積み卸しユニットが動作するとき貨物をブロックして、搬送ロボットが前記積み卸し装置から離れるとき貨物を対応する前記積み卸しユニットに残す
ことを特徴とする請求項158に記載の積み卸し方法。
【請求項160】
前記ステップS40において、前記積み卸し装置は、搬送ロボット上の保管プレートの、搬送ユニットに近い側の一端から貨物の積み卸しを行うか、または前記積み卸し装置は、搬送ロボット上の保管プレートの搬送ユニットと離れた側の一端から貨物の積み卸しを行う
ことを特徴とする請求項158に記載の積み卸し方法。
【請求項161】
各前記積み卸しユニットは、ブラケットと積み卸し構造と駆動モータとを含み、複数の前記ブラケットは鉛直方向において間隔をあけて前記架台に設置され、前記駆動モータおよび前記積み卸し構造は、それぞれ対応する前記ブラケットに設置され、
前記積み卸し構造はチェーンと凸ブロックとを含み、前記チェーンは積み卸し方向に沿って回転可能に前記ブラケットに設置され、前記凸ブロックは前記チェーンに固定設置され、前記駆動モータは前記チェーンに伝動接続され、
前記チェーンは貨物を載置可能であり、前記ステップS40において、前記凸ブロックが貨物の底部を押して貨物を搬送ロボットへ送り出すか、または前記凸ブロックが貨物の底部を引き寄せて貨物を搬送ロボットから前記チェーンまで引き出すか、または前記凸ブロックが貨物の底部をブロックして、搬送ロボットが前記積み卸し装置から離れるときに貨物を前記チェーンへ移す
ことを特徴とする請求項158~160のいずれか一項に記載の積み卸し方法。
【請求項162】
前記チェーンが回転するとき、前記凸ブロックを動かして移動させることにより積み卸し位置と第1退避位置が形成され、前記凸ブロックが前記積み卸し位置にあるとき、積み卸し方向に沿って貨物の底部に当接でき、
前記ステップS40は、
前記第2積み卸し指令に基づいて、荷卸し動作を実行する必要がある1つのまたは複数の前記積み卸しユニットを判断するステップS41と
荷卸し動作を実行する必要がある前記積み卸しユニットにおける前記凸ブロックを制御して、前記第1退避位置まで移動させるステップS42と
搬送ロボットが積み卸し位置まで移動した後、荷卸し動作を実行する必要がある前記積み卸しユニットにおける前記凸ブロックを制御して前記積み卸し位置まで移動させ、前記凸ブロックを貨物の底部に当接させるステップS43と
前記チェーンが前記凸ブロックを動かして移動させ、貨物を搬送ロボットから積み卸し装置へ引き出すか、または搬送ロボットが前記積み卸し装置から離れ、貨物が対応する前記積み卸しユニットに残される、ステップS44と、を含む
ことを特徴とする請求項161に記載の積み卸し方法。
【請求項163】
前記ステップS42において、各前記積み卸しユニットにそれぞれ対応する高さにおいて、搬送ロボットに貨物が存在するか否かを判断し、搬送ロボットの対応する高さに貨物が存在する場合、対応する高さの各前記積み卸しユニットにおける前記凸ブロックを制御して、前記第1退避位置まで移動させるか、または前記ステップS42において、すべての前記積み卸しユニットにおける前記凸ブロックを制御して、前記第1退避位置まで回転させる
ことを特徴とする請求項162に記載の積み卸し方法。
【請求項164】
前記積み卸し装置はさらに第2駆動構造を含み、前記第2駆動構造は前記架台を動かして積み卸し方向に沿って搬送ロボットに近づけるかまたは遠ざけ、前記第2駆動構造が前記架台を動かして搬送ロボットに近づけたとき、前記積み卸しユニットは搬送ロボットへ貨物を送るか、または搬送ロボット上の貨物を卸し、
各前記積み卸しユニットは、積み卸しアームとプッシュプル構造とを含み、複数の前記積み卸しアームの一端は鉛直方向において間隔をあけて前記架台に設置され、前記プッシュプル構造は対応する前記積み卸しアームの他端に回転可能に設置され、
前記ステップS40において、前記積み卸しアームが前記第2駆動構造に駆動された積み卸し方向に沿って搬送ロボットに近づくかまたは遠ざかるとき、前記プッシュプル構造が貨物を押すかまたは引いて、搬送ロボットへ貨物を送るかまたは搬送ロボット上の貨物を卸し、あるいは、前記プッシュプル構造が貨物をブロックして、搬送ロボットが前記積み卸し装置から離れるとき、貨物を前記積み卸し装置へ移す
ことを特徴とする請求項158~160のいずれか一項に記載の積み卸し方法。
【請求項165】
前記プッシュプル構造は、プッシュプルロッドとプッシュプルモータとを含み、前記プッシュプルモータは前記積み卸しアームの前記架台から離れた側の一端に設置され、前記プッシュプルロッドは前記プッシュプルモータの出力軸に設置され、前記プッシュプルモータが前記プッシュプルロッドを駆動して回転させるとき、押引位置または第2退避位置を有し、前記プッシュプルロッドが押引位置まで回転すると、積み卸し方向において貨物に当接し、前記ステップS40は、
前記第2積み卸し指令に基づいて、荷卸し動作を実行する必要がある1つのまたは複数の前記積み卸しユニットを判断するステップS45と、
荷卸し動作を実行する必要がある前記積み卸しユニットにおける前記プッシュプルロッドを制御して、前記第2退避位置まで回転させるステップS46と、
搬送ロボットが積み卸し位置まで移動した後、前記第2駆動構造がすべての前記積み卸しユニットを駆動して搬送ロボットに近づく方向に伸出させ、荷卸し動作を実行する必要がある前記積み卸しユニットにおける前記プッシュプルロッドを制御して前記押引位置まで移動させて、前記プッシュプルロッドを貨物に当接させるステップS47と、
前記積み卸しユニットが前記第2駆動構造に駆動されて積み卸し方向に沿って搬送ロボットから離れ、前記プッシュプルロッドが搬送ロボット上の貨物を卸すか、または前記プッシュプルロッドが貨物をブロックして、搬送ロボットが前記積み卸し装置から離れるときに貨物を前記積み卸し装置に移す、ステップS48と、を含む
ことを特徴とする請求項164に記載の積み卸し方法。
【請求項166】
前記ステップS46において、各前記積み卸しユニットにそれぞれ対応する高さにおいて、搬送ロボット上に貨物が存在するか否かを判断し、搬送ロボットの対応する高さに貨物が存在する場合、対応する高さの各前記積み卸しユニットにおける前記プッシュプルロッドを制御して前記第2退避位置まで移動させるか、または、
前記ステップS46において、すべての前記積み卸しユニットにおける前記プッシュプルロッドを制御して前記第2退避位置まで移動させる
ことを特徴とする請求項165に記載の積み卸し方法。
【請求項167】
前記積み卸し装置はさらに少なくとも1つの一時保管ラックを含み、前記架台は前記一時保管ラックに水平方向に沿って可動に設置され、前記第2駆動構造が前記架台を駆動して前記一時保管ラックに対して水平方向に沿って移動させ、
前記一時保管ラックは鉛直方向において複数段のラックを含み、
前記ステップS40において、前記積み卸しユニットは搬送ロボット上の異なる高さの貨物を前記一時保管ラックの対応する各段のラックまで引き出すか、または前記積み卸しユニットは各段のラック上の貨物を搬送ロボットへ押し出す
ことを特徴とする請求項164に記載の積み卸し方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、2020年06月09日に中国専利局へ提出された、出願番号202010520140.7、出願の名称が「積み卸し装置及び積み卸し方法」である中国専利出願と、2020年03月09日に中国専利局へ提出された、出願番号202010157383.9、出願の名称が「積み卸し装置及び積み卸し方法」である中国専利出願と、2020年03月09日に中国専利局へ提出された、出願番号202020281542.1、出願の名称が「積み卸し装置及び積み卸しシステム」である中国専利出願と、2020年03月09日に中国専利局へ提出された、出願番号202020281007.6、出願の名称が「搬送ロボット及び該搬送ロボットを備えた搬送システム」である中国専利出願と、2020年03月09日に中国専利局へ提出された、出願番号202010157413.6、出願の名称が「搬送ロボット、搬送システム及びその搬送方法」である中国専利出願と、2020年03月09日に中国専利局へ提出された、出願番号202020280361.7、出願の名称が「搬送ロボット及び該搬送ロボットを備えた搬送システム」である中国専利出願と、2020年03月09日に中国専利局へ提出された、出願番号202020281070.X、出願の名称が「搬送ロボット及び該搬送ロボットを備えた搬送システム」である中国専利出願と、2020年03月09日に中国専利局へ提出された、出願番号202020282274.5、出願の名称が「積み卸し装置及び積み卸しシステム」である中国専利出願と、2020年03月09日に中国専利局へ提出された、出願番号202020283790.X、出願の名称が「積み卸し装置及び積み卸しシステム」である中国専利出願と、2020年03月09日に中国専利局へ提出された、出願番号202020281558.2、出願の名称が「搬送ロボット及び該搬送ロボットを備えた搬送システム」である中国専利出願の優先権を主張し、そのすべての内容は援用により本願に組み込まれる。
【0002】
本開示は、倉庫物流の技術分野に関し、特に搬送ロボット、搬送システム、搬送方法、及びその積み卸し装置、積み卸しシステム及び積み卸し方法に関する。
【背景技術】
【0003】
スマート倉庫は物流プロセスの1つの要である。スマート倉庫の応用により、貨物倉庫管理の各段階でのデータ入力の速度と精度が保証され、企業は在庫の実際のデータをタイムリーかつ正確に把握でき、企業の在庫を合理的に保持しコントロールできる。科学的なコード化により、在庫貨物のロット番号や品質保証期間等も管理しやすくなる。倉庫内位置管理機能を利用することで、よりタイムリーにすべての在庫貨物の現在位置を把握でき、倉庫管理の作業効率の向上に役立つ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
搬送ロボットは、スマート倉庫において重要な役割を演じ、人間の代わりに貨物を搬送する。しかし、従来の搬送ロボットは全体的な作業効率が低い。
【0005】
上記技術的課題を解決するため、本開示の実施例は、搬送ロボットの全体的作業効率を向上させるための搬送ロボット、搬送システム、搬送方法、及びその積み卸し装置、積み卸しシステム及び積み卸し方法を提供する。また、上記技術的課題を解決するため、本開示の実施例は以下の技術案を提供する
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様として、本開示が提供する搬送ロボットは、鉛直方向に沿って設置された縦型フレームと、搬送すべき貨物を保管する複数の保管ユニットを含む保管機構と、を含み、複数の前記保管ユニットは鉛直方向において等間隔に、前記縦型フレームに設置されている。
【0007】
選択可能に、隣り合う2つの前記保管ユニット間の間隔は等しく、前記搬送ロボットが荷卸しするとき、複数の前記保管ユニットは同期して動いて、同期荷卸し動作を実行することができる。
【0008】
選択可能に、さらに、床面を移動可能なシャシーと、前記縦型フレームに設置され、前記縦型フレームに対して鉛直方向に沿って昇降可能な昇降機構と、貨物を搬送するための搬送機構と、を含み、前記搬送機構は鉛直方向に沿って可動に前記縦型フレームに設置されるとともに、前記昇降機構に接続され、前記搬送機構は前記昇降機構に動かされて鉛直方向に沿って昇降して、前記搬送機構内の貨物を対応する前記保管ユニットに投入することができる。
【0009】
選択可能に、さらに、ブロック機構を含み、前記ブロック機構はブロック位置と退避位置とを有し、前記ブロック機構が前記ブロック位置にあるとき、前記ブロック機構は前記保管ユニット内の貨物が滑り出すことを阻止し、前記ブロック機構が前記退避位置にあるとき、前記保管ユニットは貨物の出し入れが可能である。
【0010】
選択可能に、さらに、前記縦型フレームに設置され、前記縦型フレームに対して鉛直方向に沿って昇降可能な昇降機構と、貨物を搬送するための搬送機構とを含み、前記搬送機構は鉛直方向に沿って可動に前記縦型フレームに設置されるとともに、前記昇降機構に接続され、前記搬送機構は前記昇降機構に動かされて鉛直方向に沿って昇降して、異なる高度において前記搬送機構内の貨物を対応する前記保管ユニットに投入することができる。
【0011】
選択可能に、さらに、床面を移動可能なシャシーと、前記縦型フレームに設置され、前記縦型フレームに対して鉛直方向に沿って昇降可能な昇降機構と、鉛直方向沿って可動に前記縦型フレームに設置されるとともに、前記昇降機構に接続され、貨物を搬送するための搬送機構であって、前記昇降機構に動かされて鉛直方向に沿って昇降して、前記搬送機構内の貨物を対応する前記保管ユニットに投入することができる搬送機構と、前記シャシー、前記昇降機構、及び前記搬送機構に電気的に接続され、前記シャシー、前記昇降機構、及び前記搬送機構が単独動作または連携動作を行うよう制御する、コントローラと、を含む。
【0012】
第2の態様として、本開示はさらに搬送システムを提供する。前記搬送システムは、補助装置と、上記第1の態様で提供される搬送ロボットとを含む。
【0013】
第3の態様として、本開示はさらに搬送システムを提供する。前記搬送システムは、コントロールセンターと、上記第1の態様で提供される搬送ロボットとを含む。
【0014】
第4の態様として、本開示はさらに搬送システムを提供する。前記搬送システムは、積み卸し装置と、上記第1の態様で提供される搬送ロボットとを含む。
【0015】
第5の態様として、本開示はさらに、搬送ロボットへ貨物を送るか、または搬送ロボット上の貨物を卸す積み卸し装置を提供する。前記積み卸し装置は、鉛直方向に延びた架台と、鉛直方向において間隔をあけて前記架台に設置された複数の積み卸しユニットとを含み、複数の前記積み卸しユニットは、それぞれ異なる高さにおいて搬送ロボットへ貨物を送るか、または搬送ロボット上の貨物を卸すことができる。
【0016】
選択可能に、各前記積み卸しユニットは、ブラケットと、積み卸し構造と、第1駆動構造とを含み、複数の前記ブラケットは、鉛直方向において等間隔に前記架台に設置され、前記第1駆動構造と前記積み卸し構造は、対応する前記ブラケットにそれぞれ設置され、前記第1駆動構造は、搬送ロボットへ貨物を送るかまたは搬送ロボット上の貨物を卸す積み卸し構造に伝動接続される。
【0017】
選択可能に、前記積み卸し構造は、積み卸し方向に沿って回転可能に前記ブラケットに設置されたチェーンと、前記チェーンに固定設置された凸ブロックとを含み、前記第1駆動構造は、前記チェーンに伝動接続された駆動モータを含み、前記チェーンは貨物を載置可能であり、前記チェーンが回転するとき、前記凸ブロックが貨物の底部を押し出して貨物を搬送ロボットへ送り出すか、または前記凸ブロックが貨物の底部を引き寄せて、貨物を搬送ロボットから前記チェーンまで引き出す。
【0018】
選択可能に、各前記積み卸しユニットは、独立した駆動構造を含む。
【0019】
選択可能に、さらに、第2駆動構造を含み、前記第2駆動構造は、積み卸し方向に沿って搬送ロボットに近づくかまたは遠ざかるように前記架台を動かし、前記第2駆動構造が搬送ロボットに近づくかまたは遠ざかるように前記架台を動かすとき、前記積み卸しユニットは搬送ロボットへ貨物を送るか、または搬送ロボット上の貨物を卸す。
【0020】
第6の態様として、本開示はさらに積み卸しシステムを提供する。前記積み卸しシステムは、搬送ロボットと、前記搬送ロボットへ貨物を送るかまたは前記搬送ロボット上の貨物を卸す、第5の態様で提供される積み卸し装置と、を含む。
【発明の効果】
【0021】
上記の技術案を採用することで、本開示は少なくとも以下のような技術的効果を奏する。すなわち、本開示が提供する搬送ロボットは、荷卸しの際に、保管機構の複数の保管ユニットが同期して動いて同期荷卸し動作を実行して、各保管ユニット内の貨物の同期荷卸しを実現し、貨物を一段ずつ卸す必要があって荷卸し効率が低いという従来の課題を効果的に解決して、搬送ロボット内の貨物を一度に卸すことができるため、荷卸し効率を高め、荷卸し時間を減らし、搬送ロボットの全体的な作業効率を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は本開示の一実施例の搬送ロボットのある角度から見た斜視図である。
【
図2】
図2は
図1に示す搬送ロボットのA箇所の部分概略図である。
【
図3】
図3は
図1に示す搬送ロボットの別の角度から見た斜視図である。
【
図4】
図4は
図1に示す搬送ロボットの、シャシーと縦型フレームと昇降機構とを除去した斜視図である。
【
図6】
図6は
図1に示す搬送ロボットを備えた搬送システムの斜視図である。
【
図7】
図7は
図6に示す搬送システムにおける補助装置の斜視図である。
【
図8】
図8は
図6に示す搬送システムにおける昇降装置の斜視図である。
【
図9】
図9は本開示の別の一実施例の搬送ロボットの斜視図である。
【
図12】
図12は
図9に示す搬送システムにおける、一実施形態の積み卸し装置の斜視図である。
【
図14】
図14は
図11に示す搬送システムにおける別の一実施形態の積み卸し装置の斜視図である。
【
図16】
図16は本開示の更に別の一実施形態で提供する積み卸し装置の斜視図である。
【
図18】
図18は本開示の一実施例で提供する積み卸し装置の構造概略図である。
【
図20】
図20は本開示の一実施例で提供する、
図18の積み卸し装置に対応する搬送ロボットの構造概略図である。
【
図22】
図22は本開示の一実施例で提供する積み卸しシステムの構造概略図である。
【
図23】
図23は本開示の別の一実施例で提供する積み卸し装置の構造概略図である。
【
図25】
図25は本開示の更に別の一実施例で提供する積み卸し装置の構造概略図である。
【
図26】
図26は本開示の更に別の一実施例で提供する積み卸しシステムの構造概略図である。
【
図27】
図27は本開示の一実施例で提供する積み卸し方法の概略図である。
【
図28】
図28は本開示の一実施例で提供するステップS40の具体的なステップの概略図である。
【
図29】
図29は本開示の他の一実施例で提供するステップS40の具体的なステップの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
実施例1
図1、
図3、
図6に示すように、本開示は搬送ロボット100を提供する。該搬送ロボット100は搬送システムに適用され、貨物200の搬送を実現できる。なお、ここでいう貨物200はブラケットを有する貨物であってもよく、搬送ロボット100はブラケットを利用して貨物200の搬送を実現できる。もちろん、コンテナに積まれた貨物でもよく、搬送ロボット100はコンテナを利用して貨物200の搬送を実現できる。以下で述べる貨物200は、コンテナに積まれた貨物であり、コンテナに貨物200を積載して貨物200を搬送し、搬送ロボット100がコンテナを荷卸し位置へ運び、コンテナ内の貨物200を卸した後、コンテナはまた搬送ロボット100に戻される。コンテナを繰り返し利用でき、コストを下げることができる。または、貨物200は貨物を積んだコンテナであり、搬送ロボット100がコンテナを荷卸し位置に運び、荷卸し装置によって貨物を積んだコンテナを卸す。
【0024】
搬送ロボット100は、スマート倉庫において重要な役割を演じ、貨物200の搬送を実現し、貨物200の搬送速度を保証し、貨物200の搬送効率を向上させ、ヒューマンリソースの消耗を削減できる。本開示の搬送ロボット100は同期して荷卸しでき、搬送ロボット100内の貨物200を一度に荷卸しするので、荷卸し効率を向上させ、荷卸し時間を減らし、搬送ロボット100の的全体的な作業効率を高める。
【0025】
図1、
図3に示すように、一実施例において、搬送ロボット100は縦型フレーム110と保管機構120とを含む。縦型フレーム110は鉛直方向に沿って設置される。保管機構120は、搬送すべき貨物200を保管するための複数の保管ユニット121を含み、複数の保管ユニット121は鉛直方向において間隔をあけて、かつ移動可能に縦型フレーム110に設置される。また、隣り合う2つの保管ユニット121の間隔は等しい。搬送ロボット100が荷卸しするとき、複数の保管ユニット121は同期して動いて、同期荷卸し動作を実行できる。
【0026】
縦型フレーム110は支持する役割を果たし、搬送ロボット100の各部材がそれに取り付けられる。搬送ロボット100が貨物200を搬送するとき、縦型フレーム110によって搬送ロボット100の各部材を同期運動させることができ、貨物200の搬送が実現する。保管機構120は縦型フレーム110に位置し、貨物200を保管するために用いられ、保管機構120が縦型フレーム110に従って同期して動いて、貨物200の搬送を実現する。搬送ロボット100が積み込み位置まで移動すると、搬送すべき貨物200は保管機構120に送られて保管され、その後、搬送ロボット100が積み込み位置から荷卸し位置まで移動すると、それに応じて、保管機構120が縦型フレーム110に従って荷卸し位置まで移動する。このとき、保管機構120内の貨物200が卸されて運び去られる。保管機構120は搬送すべき貨物200を一時的に保管でき、搬送ロボット100が貨物200を携帯する能力を高める。
【0027】
また、保管機構120は複数の保管ユニット121を含み、複数の保管ユニット121は間隔をあけて縦型フレーム110に設置され、隣り合う2つの保管ユニット121間の間隔は等しい。1つの保管ユニット121ごとに1コンテナの貨物200を載置でき、搬送ロボット100の保管能力を保証する。つまり、各保管ユニット121は鉛直方向に均等に縦型フレーム110に配置される。搬送すべき貨物200は各保管ユニット121に送られ、搬送ロボット100が各保管ユニット121内の貨物200を荷卸し位置まで搬送する。
【0028】
搬送ロボット100の搬送効率をより一層向上させるため、本開示の搬送ロボット100は荷卸し位置において同期荷卸しを実現する。具体的には、荷卸しのときに、複数の保管ユニット121が同期して動いて、貨物200を保管ユニット121から移して、同期荷卸し動作を実行する。これにより、各保管ユニット121内の貨物200は同期して卸され、荷卸し時間を短縮でき、搬送ロボット100の荷卸し効率を向上させる。荷卸し完了後、搬送ロボット100は積み込み位置に戻って積み込みを続けるため、搬送ロボット100の作業効率が向上する。
【0029】
上記実施例の搬送ロボット100が荷卸しするとき、保管機構120の複数の保管ユニット121が同期して動き、同期荷卸し動作を実行し、各保管ユニット121内の貨物200の同期荷卸しを実現して、貨物を一段ずつ卸す必要があって荷卸し効率が低いという従来の課題を効果的に解決して、搬送ロボット100内の貨物200を一度に卸すことができるため、荷卸し効率を向上させ、荷卸し時間を削減し、搬送ロボット100の全体的な作業効率を高める。
【0030】
一実施例において、搬送ロボット100はさらに、移動可能なシャシー160を含む。シャシー160は縦型フレーム110の底部に設置される。移動可能なシャシー160は搬送ロボット100を移動させることができ、搬送ロボット100の実際の現場条件への適応度を大幅に向上させる。具体的には、シャシー160はシャシーフレーム161と、走行駆動ユニットと、複数のキャスター162とを含む。縦型フレーム110はシャシーフレーム161の上部に設置され、複数のキャスター162はシャシーフレーム161の底部に設置され、走行駆動ユニットはシャシーフレーム161に設置され、少なくとも1つのキャスター162が走行駆動ユニットに伝動接続される。さらには、少なくとも2つのキャスター162が走行駆動ユニットにそれぞれ伝動接続され、走行駆動ユニットにそれぞれ伝動接続された少なくとも2つのキャスター162がシャシーフレーム161の走行方向の両側に分かれて配置されて、シャシー160の方向転換機能を実現する。走行駆動ユニットは少なくとも2つの車輪駆動モータを含み、シャシーフレーム161の走行方向の両側に分かれて配置された少なくとも2つのキャスター162は、それぞれ単独の車輪駆動モータにより駆動される。シャシーフレーム161の走行方向の両側に分かれて配置された少なくとも2つのキャスター162をそれぞれ単独の車輪駆動モータで駆動することで、シャシー160の伝動構造を簡素化することができる。
【0031】
一実施例において、キャスター162は主動輪と従動輪を含む。主動輪と従動輪は、シャシー160の底部に取り付けられる。主動輪と従動輪は、シャシー160に対してそれぞれ回転可能である。主動輪と従動輪が共同でシャシー160を支持し、主動輪が車輪駆動モータで駆動されてシャシー160を移動させる。移動可能なシャシー160を配置することで、搬送ロボット100は積み込み位置と荷卸し位置の間で貨物200を搬送することができる。主動輪の数は2つであり、2つの主動輪が対称に配置され、これに応じて、車輪駆動モータの数も2つである。2つの主動輪が2つの車輪駆動モータでそれぞれ駆動し、2つの主動輪の回転速度を異ならせることで、シャシー160の方向転換を実現する。従動輪の数は4つであり、4つの従動輪は矩形状に配置される。従動輪はユニバーサルホイールでもよいし、方向転換機能を有するその他の車輪構造でもよい。実際の状況に応じて、従動輪の数は4つに限定されず、6つ、3つ等でもよい。
【0032】
本実施例において、シャシー160には誘導装置が取付けられており、誘導装置は、シャシー160を所定の経路で走行させるよう、床面に貼付された図形コードを識別するカメラである。図形コードはQRコード(登録商標)、バーコード、またはオーダーメイドの標識記号等でもよい。他の実施例においては、誘導装置はシャシー160をレーザ光に沿って走行させるレーザ誘導装置であるか、または所定の短波信号を受信することでシャシー160を所定の経路に沿って走行させる短波受信装置でありうる。なお、その他の実施例においては、シャシー160を省略することができ、縦型フレーム110を直接床面またはその他の平坦な台に固定的に取り付けて、その周囲の積み込み位置と荷卸し位置との間で貨物200を搬送することのみに用いてもよい。
【0033】
図1~
図4に示すように、一実施例において、搬送ロボット100はさらに少なくとも1つの連動機構130を含む。1つの連動機構130が少なくとも2つの保管ユニット121に接続され、縦型フレーム110に対して各保管ユニット121を同期して動かし、同期荷卸し動作を実行させる。連動機構130が動いたとき、各保管ユニット121の同期運動が実現する。なお、1つの連動機構130がすべての保管ユニット121に接続されてもよいし、複数の連動機構130のうちの各連動機構130が、複数の保管ユニット121に接続されてもよい。例示的に、連動機構130の数は2つであり、そのうち一方の連動機構130が1段目から3段目の保管ユニット121に接続され、他方の連動機構130が4段目から6段目の保管ユニット121に接続される。もちろん、本搬送ロボット及び該搬送ロボットを備える搬送システムの他の実施形態においては、連動機構130の数はより多くてもよい。本搬送ロボット及び該搬送ロボットを備える搬送システムについて、連動機構130がすべての保管ユニット121に接続される例で説明するが、複数の連動機構130の場合の作動原理は、1つの連動機構130を用いた場合の作動原理と実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0034】
各保管機構120は回転可能に縦型フレーム110に取り付けられ、さらに各保管機構120は連動機構130に接続されうる。連動機構130が動くと、各保管ユニット121を動かして縦型フレーム110に対して回転させ、各保管ユニット121に振り上げ/振り下げ運動させる。なお、連動機構130の端部は縦型フレーム110に取り付けられてもよいし、シャシー160に取り付けられてもよく、連動機構130が保管ユニット121を駆動して振り上げ/振り下げ運動させることが保証されさえすればよい。
【0035】
連動機構130が保管ユニット121を動かして振り上げ運動させると、保管ユニット121の一端が持ち上げられ、他端が縦型フレーム110に対して回転して、初期位置に保持される。このとき、保管ユニット121が持ち上げられ、その上にある貨物200が自重の作用によって保管ユニット121から滑り出て、貨物200の荷卸しが実現される。連動機構130は各保管ユニット121を同時に動かして振り上げ運動させるので、各保管ユニット121は同時に持ち上げられ、ひいては同時に荷卸し操作を実行し、荷卸しを実現する。荷卸しが完了すると、連動機構130は各保管ユニット121を動かして下降させ、各保管ユニット121は水平な初期位置まで戻る。
【0036】
連動機構130が各保管ユニット121を動かして振り下げ運動をさせると、外部の貨物200は同時に各保管ユニット121に送られ、貨物200は重力の作用で保管ユニット121に滑り込み、同期積み込みを実現する。なお、搬送ロボット100の同期積み込みは、搬送システムの補助装置300を組み合わせることで実現でき、その具体的なプロセスは後述する。本実施例においては、搬送ロボット100の同期荷卸しについてのみ詳細に説明する。
【0037】
搬送ロボット100が積み込み位置で各保管ユニット121に貨物200を積み込むと、搬送ロボット100は積み込み位置から荷卸し位置へ移動する。このとき、連動機構130が各保管ユニット121を動かして振り上げ運動させると、保管ユニット121は持ち上げられる。このようにすることで、保管ユニット121内の貨物200は自重の作用で保管ユニット121から滑り出し、指定された装置、例えば補助装置300に保管され、搬送ロボット100の同期荷卸しが実現する。荷卸し完了後、搬送ロボット100は積み込み位置へ戻って積み込みする。このように繰り返して搬送ロボット100の搬送機能を実現する。
【0038】
一実施例において、連動機構130は、同時に少なくとも2つの保管ユニット121に接続される連動接続部材131を含む。連動接続部材131は同期して各保管ユニット121を動かし、同期振り上げ/振り下げ運動をさせる。なお、ここで振り上げ/振り下げ運動は、振り上げ/振り下げ回転運動でもよいし、曲線運動でもよい。もちろん、振り上げ/振り下げ運動を生じさせる他の方式でもよい。保管ユニット121の一端は縦型フレーム110に回転可能に接続され、保管ユニット121はさらに連動接続部材131に接続される。連動接続部材131は昇降運動が可能であり、連動接続部材131が昇降するとき各保管ユニット121を動かして昇降し、各保管ユニット121を縦型フレーム110に対して回転させ、つまり保管ユニット121に振り上げ/振り下げ運動させる。なお、そのうちの1つの保管ユニット121が、振り上げ/振り下げ運動するのと同時に連動接続部材131を駆動して昇降運動させ、連動接続部材131によってそれ以外の各保管ユニット121を動かしてもよい。また、連動接続部材131が昇降運動して、各保管ユニット121を動かしてもよい。
【0039】
図1及び
図2に示すように、選択可能に、連動接続部材131と各保管ユニット121とは回転可能に接続されてもよいし、固定接続されてもよい。連動接続部材131と各保管ユニット121とが回転可能に接続される場合、保管ユニット121が回転軸を備え、保管ユニット121が回転軸を介して回転可能に連動接続部材131に取り付けられてもよいし、または、連動接続部材131が回転軸を備え、連動接続部材131が回転軸を介して回転可能に保管ユニット121に取り付けられてもよい。あるいは、連動接続部材131と保管ユニット121との接続は、くちばし咬合式の構造でもよい。また、回転軸はヒンジまたはその他の回転可能な接続が実現できる部材に置き換えてもよい。
【0040】
選択可能に、連動接続部材131は1本のリンクであり、1本のリンクで各保管ユニット121を接続してもよい。また、選択可能に、連動部材は複数のリンクを含み、隣り合う2つの連動部材がリンクで接続されてもよい。この場合、1つの保管ユニット121が運動すると、隣り合うリンクによってそれ以外の保管ユニット121を動かして運動させる。なお、連動接続部材131の具体的な構造はリンクに限定されず、接続ピース等でもよい。
【0041】
なお、本開示の実質的な主旨は、連動接続部材131と各保管ユニット121との連動にあり、連動接続部材131によって各保管ユニット121の同期運動を実現でき、ひいては荷卸し操作を同期して実行できる。本実施例において、接続部材の連通はリンクによって実現され、リンクは1本でもよいし複数本でもよい。また、連動接続部材131の設置方式は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の連動方式は上記の具体的な構造による実現に限定されない。
【0042】
図1及び
図3に示すように、一実施例において、同一水平方向上での連動接続部材131と縦型フレーム110との距離は、保管ユニット121の長さ以下である。なお、連動接続部材131と保管ユニット121との接続箇所は、保管ユニット121の長さと等しくてもよい。このとき、連動接続部材131と縦型フレーム110が、それぞれ保管ユニット121の両端に位置する。連動接続部材131と保管ユニット121の接続箇所は保管ユニット121の長さ未満でもよく、連動接続部材131と保管ユニット121の接続箇所は保管ユニット121の側面に位置する。つまり、連動接続部材131は保管ユニット121の外周の任意の位置に位置することができる。このようにすることで、連動接続部材131が昇降運動するとき、いずれも保管ユニット121を動かして同期して昇降運動させることができ、搬送ロボット100の同期荷卸し操作を実現できる。
【0043】
一実施例において、連動接続部材131の数は少なくとも1つである。連動接続部材131の数が1つである場合、縦型フレーム110との組み合わせで、保管ユニット121が確実に固定されると同時に、保管ユニット121を動かす駆動を保証する。連動接続部材131の数が複数の場合、複数の連動接続部材131は各保管ユニット121の連動性をより一層高め、各保管ユニット121の動きの一致を保証する。
【0044】
連動接続部材131の数が1つの場合、連動接続部材131と縦型フレーム110は保管ユニット121の両端に分かれて設置される。つまり、連動接続部材131と保管ユニット121との接続箇所と、縦型フレーム110とは、保管ユニット121の両端にそれぞれ位置し、該接続箇所と縦型フレーム110との距離は、保管ユニット121の水平方向における寸法と等しい。このようにすることで、連動接続部材131及び縦型フレーム110で保管ユニット121を確実に支持でき、保管ユニット121が下にかしぐことを防ぎ、保管ユニット121が確実に貨物200を保管できる。
【0045】
連動接続部材131の数が複数の場合、複数の連動駆動部材132が保管ユニット121の外周に沿って間隔をあけて設置される。連動接続部材131が保管ユニット121の外周に沿って間隔をあけて配置される場合、均等に配置されてもよいし、不均等に配置されてもよし、対称に配置されてもよい。複数の連動接続部材131と縦型フレーム110とで保管ユニット121を確実に支持でき、保管ユニット121が下にかしぐことを防ぎ、保管ユニット121が確実に貨物200を保管できる。
【0046】
図1、
図3、
図4に示すように、一実施例において、連動機構130はさらに連動駆動部材132を含む。連動駆動部材132は連動接続部材131と組み合わされて各保管ユニット121を駆動して、同期荷卸し動作を実行させる。連動駆動部材132は連動機構130を動かすための動力源であり、連動運動部材の動きを駆動することを実現する。また、連動駆動部材132は連動接続部材131が昇降運動し、保管ユニット121が振り上げ/振り下げ運動ができるように、直線運動を出力する。選択可能に、連動駆動部材132はガスシリンダ、油圧シリンダ、リニアモータまたは電動リニアアクチュエータを含むが、これらに限定されず、その他の直線運動を出力できる直線駆動ユニットでもよい。例示的に、連動駆動部材132はリニアモータである。例示的に、連動駆動部材132の一端はシャシー160に設置される。もちろん、連動駆動部材132の一端は縦型フレーム110に設置されてもよい。
【0047】
選択可能に、連動駆動部材132は保管ユニット121と接続されうる。一実施例において、連動駆動部材132の出力端は、1つの保管ユニット121に接続される。連動駆動部材132の一端は縦型フレーム110に取り付けられ、他端が保管ユニット121に接続される。連動駆動部材132が直線運動を出力すると、それに接続された保管ユニット121を導いて動かし、ひいては該保管ユニット121が連動接続部材131を動かして昇降運動させる。このとき連動接続部材131はその他の各保管ユニット121を同期運動させ、各保管ユニット121を縦型フレーム110に対して回転させて、各保管ユニット121を持ち上げることを実現し、さらには各保管ユニット121が同期して荷卸し操作を行うことを実現する。
【0048】
さらに、連動駆動部材132の出力端は、1つの保管ユニット121の底部または頂部に接続される。連動駆動部材132と保管ユニット121の頂部が接続される場合、連動駆動部材132が収縮すると保管ユニット121が動かされて振り上がり、連動駆動部材132が伸展すると保管ユニット121が動かされて振り下がる。連動駆動部材132と保管ユニット121の底部が接続される場合、連動駆動部材132が伸展すると保管ユニット121が動かされて振り上がり、連動駆動部材132収縮すると保管ユニット121が動かされて振り下がる。例示的に、連動駆動部材132は保管ユニット121の底部に接続される。さらにまた、連動駆動部材132は最下方に位置する保管ユニット121の底部に接続され、かつ連動駆動部材132の出力端は保管ユニット121底部の中間領域に当接する。このようにすることで、連動駆動部材132が載置ユニットの貨物200の積み卸しに影響を与えることはなく、干渉を回避できる。
【0049】
さらに選択可能に、連動駆動部材132の出力端は連動接続部材131に接続される。連動駆動部材132が連動接続部材131を直接駆動して昇降運動させ、ひいては連動接続部材131が各保管ユニット121を動かして同期運動させるようにしてもよい。さらには、連動駆動部材132が最下方の保管ユニット121の底部に位置し、シャシー160に設置され、連動駆動部材132の出力端が連動接続部材131に接続されてもよい。もちろん、連動駆動部材132は保管ユニット121の最上方に位置してもよい。
【0050】
本実施例の連動機構130は各保管ユニット121の同期荷卸しを実現でき、各保管ユニット121が同一の連動接続部材131に接続され、連動駆動部材132の出力端が最下方の保管ユニット121に接続される。連動駆動部材132が伸展すると、連動駆動部材132が保管ユニット121を上に押し上げ、保管ユニット121が縦型フレーム110に対して回転する。該保管ユニット121は回転すると同時に、連動接続部材131を動かして同期運動させ、さらには連動接続部材131がその他の各保管ユニット121を動かして同期運動させ、すべての保管ユニット121の振り上げ運動の同期駆動を実現し、ひいては同期荷卸し操作を実現する。
【0051】
なお、保管ユニット121が縦型フレーム110に対して回転して振り上げ/振り下げ運動を実現する回転駆動方式は多種多様であり、本実施例においては直線運動を出力可能な連動駆動部材132で保管ユニット121の動きを駆動するにすぎないが、それ以外でも、保管ユニット121の振り上げ/振り下げ運動を実現できる駆動部材であれば、本開示の保護範囲に含まれるとみなされるべきである。
【0052】
図1、
図3、
図5に示すように、一実施例において、保管ユニット121は貨物200を載置するトレイ1211を含み、トレイ1211は連動接続部材131と縦型フレーム110とにそれぞれ回転可能に接続される。トレイ1211は貨物200を載置するメインボディ―であり、トレイ1211の一端は縦型フレーム110に回転可能に接続され、他端は連動接続部材131に回転可能に接続される。トレイ1211の縦型フレーム110と接続される一端を先端と称し、トレイ1211の連動接続部材131と接続される一端を末端と称する。連動接続部材131がトレイ1211を動かして昇降させると、トレイ1211の末端はトレイ1211の先端まわりに回転し、トレイ1211の振り上げ/振り下げ運動を実現する。選択可能に、トレイ1211のエッジが連動接続部材131と縦型フレーム110のそれぞれに回転可能に接続される。もちろん、トレイ1211の中間領域が連動接続部材131と縦型フレーム110それぞれに回転可能に接続されてもよい。
【0053】
なお、トレイ1211と縦型フレーム110との回転可能な接続は、トレイ1211に回転軸を有し、トレイ1211が回転軸を介して回転可能に縦型フレーム110に取り付けられてもよいし、縦型フレーム110が回転軸を有し、トレイ1211が回転可能に回転軸に取り付けられる等でもよい。また、上記の回転軸により回転可能な接続を実現する方式は、ヒンジ接続またはその他の方式による回転可能な接続に置き換えてもよい。
【0054】
選択可能に、トレイ1211は平面状を呈し、貨物200のコンテナはトレイ1211上に移送されうる。さらには、トレイ1211のエッジは三方にフランジを有し、三方のフランジは縦型フレーム110の箇所で積み卸し口を形成し、貨物200は積み卸し口を介してトレイ1211内に安置される。また、フランジは貨物200のトレイ1211上での位置ずれを規制し、貨物200がトレイ1211から落下することを回避して、トレイ1211が正確に貨物200を保管することを保証する。
【0055】
一実施例において、保管ユニット121はさらに、転動可能にトレイ1211に設置される転動部材1212を含み、転動部材1212は転動可能にトレイ1211内の貨物200に接触する。転動部材1212は貨物200とトレイ1211との摩擦力を小さくして、貨物200の積み込みと荷卸しに役立つ。貨物200を積み込むとき、貨物200の底部は自重の作用で転動部材1212と接触する。貨物200がトレイ1211の奥へと移動する過程で、貨物200はホイールローラを回転させ、貨物200とトレイ1211との摩擦力を小さくし、貨物200の積み込みに役立つ。貨物200を荷卸しするとき、連動接続部材131がトレイ1211を動かして振り上げ、このときトレイ1211の末端がトレイ1211の先端よりも高くなるので、トレイ1211内の貨物200が重力の作用でトレイ1211から滑り出す。また、貨物200がトレイ1211に沿って摺動する過程で、貨物200の底部が転動部材1212を動かして転動させるため、貨物200がより容易にトレイ1211から滑り出し、貨物200の荷卸しに役立つ。
【0056】
選択可能に、トレイ1211には転動溝が設けられ、転動部材1212は転動可能に転動溝に取り付けられる。転動部材1212の最上面がトレイ1211の最上面よりもわずかに高くなっているので、転動部材1212が貨物200の底部と接触することが保証される。また、トレイ1211の底部には、さらに防護カバーを有し、防護カバーはトレイ1211の底部に転動部材1212を覆うように設置され、転動部材1212の底部とその他の部材とが干渉することを防ぐ。
【0057】
選択可能に、転動部材1212はホイールローラ、シャフトローラ、またはボールローラ等を含むがこれらに限定されず、転動を実現できるその他の部材でもよい。また、転動部材1212の数は複数であり、複数の転動部材1212は一列に設置されてもよいし、複数列に設置されてもよい。例示的に、転動部材1212はホイールローラであり、ホイールローラが3列に設置される。
【0058】
図1、
図3に示すように、一実施例において、搬送ロボット100はさらに、縦型フレーム110に対して鉛直方向に昇降可能な昇降機構140と、貨物200を搬送する搬送機構150とを含む。搬送機構150は鉛直方向に沿って可動に縦型フレーム110に設置されるとともに、昇降機構140に接続される。搬送機構150は昇降機構140に動かされて鉛直方向に昇降して、搬送機構150内の貨物200を対応する保管機構120に投入することができる。
【0059】
搬送機構150は搬送ロボット100の動作を実現する実行端末である。積み込み位置において、搬送機構150は搬送すべき貨物200を載置して、当該貨物200をトレイ1211内へ運ぶ。もちろん、何らかの場合に保管ユニット121内の貨物200を単独で荷卸しする必要があるときは、搬送機構150はトレイ1211内の貨物200を取り出すこともできる。選択可能に、搬送機構150はマニピュレータ、動作可能な牽引ロッド、または輸送機能を有する平面等を含むが、これらに限定されない。昇降機構140は搬送機構150の昇降運動を実現するために用いられ、搬送機構150を動かして鉛直方向に昇降運動させることができる。
【0060】
積み込み位置には、貨物200を載置する複数段のラックを有し、搬送ロボット100が積み込み位置で積み込みするとき、昇降機構140は搬送機構150を駆動して昇降運動させ、搬送機構150がラックから貨物を取得することができるようにする。そして、昇降ユニットは再度搬送機構150を動かして昇降運動させ、搬送機構150内の貨物200を保管ユニット121内に移送する。各保管ユニット121にすべて貨物200を保管するまでこのように繰り返す。積み込み完了後、搬送ロボット100は積み込み位置から荷卸し位置へ移動し、連動機構130が各保管ユニット121に、同期した荷卸し操作を実行させ、一括荷卸しを完了する。荷卸し完了後、搬送ロボット100は積み込み位置に戻る。このように繰り返して貨物200の連続搬送を実現し、搬送効率を向上させる。
【0061】
昇降機構140の役割は、搬送機構150を動かして鉛直方向に昇降させることである。一実施例において、昇降機構140は昇降動力源と、昇降伝動ユニットを含む。昇降動力源と昇降伝動ユニットはそれぞれ縦型フレーム110に設置される。昇降伝動ユニットは、昇降動力源と搬送機構150とに伝動接続される。具体的には、昇降動力源の出力端が昇降伝動ユニットの入力端に伝動接続され、昇降伝動ユニットの出力端が搬送機構150に伝動接続される。昇降動力源と昇降伝動ユニットとがそれぞれ縦型フレーム110に設置されることと、昇降動力源と昇降伝動ユニットとの伝動接続関係により、昇降機構140を縦型フレーム110で脱着させるのに便利である。選択可能に、昇降動力源が出力する動力の形式は、回転、直線運動、またはその他いずれかの形式の運動であり、昇降動力源に伝動接続された昇降伝動ユニットが最終的に出力するのは鉛直方向の運動である。選択可能に、昇降動力源は駆動モータを含み、駆動モータと昇降伝動ユニットの入力端が伝動接続される。モータ形式の昇降動力源は運転がより安定する。さらに、駆動モータは回転または逆回転が可能であり、昇降機構140の昇降プロセスの制御に便利である。
【0062】
選択可能に、昇降伝動ユニットは伸縮ロッド構造、チェーン伝動構造、またはベルト伝動構造等でもよいし、搬送機構150に昇降運動をさせることができるその他の構造でもよい。例示的に、昇降伝動ユニットはチェーン伝動構造であり、スプロケット及びチェーンを含み、チェーンが搬送機構150に接続され、チェーンは鉛直方向に沿って縦型フレーム110に設置される。昇降動力源の出力端がスプロケットを動かして回転させると、チェーンは縦型フレーム110に沿って昇降運動し、ひいては搬送機構150を動かして昇降運動させる。
【0063】
なお、昇降伝動ユニットの本質は、昇降運動を出力して搬送機構150を動かして昇降運動させ、ひいては貨物200の積み込みを実現することにある。本実施例において、昇降伝動ユニットはチェーン伝動構造によって実現される。また、昇降を実現する構造は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の昇降運動方式は上記の具体的構造での実現に限定されない。
【0064】
一実施例において、搬送ロボット100はさらに回転機構を含む。回転機構は搬送機構150と昇降機構140の間に設置され、搬送機構150を昇降機構140に対して回転させるように駆動し、搬送機構150を対応する保管機構120に位置合わせするために用いられる。回転機構は搬送機構150に回転可能に接続され、搬送機構150は回転機構に対して回転できる。搬送機構150が回転機構を介して回転すると、搬送機構150の方向を調節でき、搬送機構150の積み卸し口を調整できる。搬送機構150は積み卸し口を介して貨物200の搬入と搬出を実現できる。搬送ロボット100が積み込み位置にあるとき、回転機構は搬送機構150を動かして回転させ、搬送機構150の積み卸し口をラックに向けさせ、貨物200が搬送機構150内に積み込まれるようにする。搬送機構150が貨物200を保管ユニット121へ移送するとき、回転機構は搬送機構150を動かして回転させ、搬送機構150の積み卸し口を保管ユニット121に向けさせる。このとき、搬送機構150内の貨物200は保管ユニット121内へと移される。
【0065】
選択可能に、回転機構は運搬支柱と、運搬支柱に設置された回転ギアと、運搬支柱に固定取り付けされた回転モータとを含む。回転モータの出力端は回転ギアに接続され、自動回転ギアに搬送機構150が取り付けられ、運搬支柱が昇降機構140に取り付けられる。回転モータが回転ギアを動かして回転させ、ひいては搬送機構150を動かして回転させることができる。
【0066】
なお、回転機構の本質は、回転運動を出力し、搬送機構150を動かして回転運動させ、ひいては貨物200の積み卸しを実現することにある。本実施例において、回転機構は回転モータと回転ギアによって実現される。また、回転を実現できる構造設計は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の回転運動方式は上記の具体的構造による実現に限定されない。
【0067】
図1、
図3に示すように、一実施例において、搬送機構150は受渡し部材151と、受渡し部材151に伸縮可能に設置されたピッカー152とを含む。ピッカー152は貨物200を取り出して受渡し部材151に保管することができ、ピッカー152はさらに受渡し部材151内の貨物200を押し出すこともできる。ピッカー152は伸縮可能に受渡し部材151の中に設置されている。積み込み位置にあるとき、ピッカー152は受渡し部材151から伸出して、ラックから貨物200を取り出し、その後ピッカー152は収縮して受渡し部材151に戻り、貨物200を受渡し部材151に一時保管する。その後、昇降機構140と回転機構が搬送機構150を動かして、貨物を入れるべき保管ユニット121のところまで搬送機構150を移動させる。このとき、ピッカー152が受渡し部材151から伸出して、貨物200を受渡し部材151から搬出し、保管ユニット121内へ移送する。移送完了後、ピッカー152は収縮して受渡し部材151内に戻る。選択可能に、受渡し部材151は受渡し箱を含むがこれに限定されず、ピッカー152は伸縮モータと伸縮ロッドを組み合わせた構造や、マニピュレータ機構等を含むがこれに限定されない。
【0068】
一実施例において、搬送ロボット100はさらにコントローラを含み、コントローラはシャシー160、搬送機構150、昇降機構140、及び回転機構とそれぞれ電気的に接続されて、各部材の同期運動を制御するか、または少なくとも1つの部材の運動を制御して、自動貨物搬送機能を実現する。
【0069】
図1、
図3、
図6、
図7に示すように、本開示はさらに、補助装置300と上記実施例における搬送ロボット100とを含む搬送システムを提供する。補助装置300は支持フレーム310と、鉛直方向において間隔をあけて支持フレーム310に設置された複数の輸送機構320とを含む。複数の輸送機構320が間隔をあけて設置される方式は、複数の保管ユニット121が間隔をあけて設置される方式と同じである。搬送ロボット100が補助装置300のところまで移動すると、複数の保管ユニット121上の貨物200を対応する輸送機構320へ同時に移送することができ、同期荷卸しが実現する。あるいは、複数の輸送機構320上の貨物200を対応する保管ユニット121へ同時に移送することができ、同期積み込みを実現する。
【0070】
補助装置300は貨物200の同期荷卸しまたは同期積み込みを実現する。補助装置300は荷卸し位置または積み込み位置に設置される。補助装置300が荷卸しするとき、補助装置300は荷卸し位置に位置し、補助装置300が積み込みするとき、補助装置300は積み込み位置に位置する。本開示は、補助装置300が荷卸し位置に位置する例のみを説明する。補助装置300が荷卸し位置に位置しており、搬送ロボット100が積み込み位置で積み込みを完了すると、搬送ロボット100は荷卸し位置まで移動する。このとき、搬送ロボット100と補助装置300がドッキングし、補助装置300は搬送ロボット100の各保管ユニット121内の貨物200を受け取ることができる。
【0071】
具体的には、取付枠321が支持機能を果たし、貨物200を輸送する各輸送機構320を支持する。補助装置300は、保管ユニット121と同数の輸送機構320を有し、また、輸送機構320が位置する高さと対応する保管ユニット121が位置する高さは一致している。搬送ロボット100と補助装置300がドッキングしたあと、保管ユニット121と輸送機構320は水平方向に同一の高さに位置する。荷卸しするとき、連動機構130の連動駆動部材132が伸展して、最下方の保管ユニット121の末端を駆動して上に持ち上げる。保管ユニット121は持ち上がる過程で連動接続部材131を動かして上昇させる。連動接続部材131は上昇する過程でその他の各保管ユニット121を動かして持ち上げる。このようにすることで、各保管ユニット121が同時に持ち上げられ、保管ユニット121内の貨物200が重力の作用と転動部材1212の作用で保管ユニット121から滑り出し、対応する輸送機構320に移動する。輸送機構320が上にのった貨物200送り出し、貨物200の荷卸しが実現する。
【0072】
補助装置300は貨物200の積み込みも実現できる。具体的には、各段の輸送機構320が、貨物200を対応する保管ユニット121に向かって移動させ、貨物200を対応する保管ユニット121内に移送する。なお、貨物200を積み込むとき、連動機構130が保管ユニット121の末端を動かして下降させると同時に、各輸送機構320が対応する保管ユニット121へ同時に貨物200を送る。貨物200が徐々にトレイ1211に移る過程で、転動体1212に接触すると、貨物200は自重の作用と転動部材1212との連携により保管ユニット121内へ滑りこむ。もちろん、保管ユニット121が動かさず、輸送機構320の推力と転動部材1212の連携により、貨物200を保管ユニット121内へ移すことも可能である。
【0073】
図6及び
図7に示すように、一実施例において、輸送機構320は支持フレーム310に設置された取付枠321と、取付枠321に可動に設置された輸送部322とを含む。輸送部322は貨物200を動かして移動させる。取付枠321は枠体構造であり、輸送部322を支え、輸送部322の取り付けを実現するために用いられる。輸送部322は貨物200の輸送を実現する主要部材である。貨物200が輸送部322に位置するとき、輸送部322は貨物200を動かして、保管ユニット121へ向かう方向または遠ざかる方向に移動させる。
【0074】
選択可能に、輸送部322はベルトコンベヤ構造、生産ライン、伝送ローラ構造、または回転ローラ構造などの水平輸送が可能な構造である。例示的に、輸送部322は回転ローラ構造であり、具体的には複数のローラを含み、それぞれのローラにモータが内蔵され、ローラを駆動して回転させ、ひいては貨物200の輸送を実現する。なお、貨物200の水平輸送を実現する構造は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の輸送部322は上記の具体的構造による実現に限定されない。
【0075】
一実施例において、補助装置300はさらに移動可能な台座を含む。台座は支持フレーム310の底部に設置される。移動可能な台座により補助装置300を動かして移動させることができ、補助装置300の実際の現場条件への適応度が大幅に向上する。このようにすることで、補助装置300を積み込み位置、荷卸し位置またはその他の任意の位置まで容易に移動させ、搬送ロボット100と連携して動作させることができる。選択可能に、台座の構造と搬送ロボット100のシャシー160の構造は完全に同じであり、ここでは逐一説明しない。
【0076】
図1、
図6、
図8に示すように、一実施例において、搬送システムはさらに、運搬装置500と、補助装置300と運搬装置500との間に設置される昇降装置400とを含む。昇降装置400は鉛直方向に沿って昇降運動し、輸送機構320及び運搬装置500にドッキングする。昇降装置400は輸送機構320の貨物200を受け取り、運搬装置500に移送する。または、昇降装置400は運搬装置500の貨物200を受け取り、輸送機構320に移送する。
【0077】
昇降装置400は輸送機構320の貨物200を受け取るか、または輸送機構320に貨物200を輸送するために用いられる。各輸送機構320は鉛直方向において間隔をあけて配置されているため、補助装置300の積み込み及び荷卸しが容易になるよう、昇降装置400が対応する位置の輸送機構320のところまで移動して相応の操作を行う必要がある。運搬装置500は貨物200の運搬を実現するために用いられ、昇降装置400から卸された貨物200を運び去ることも、または積み込むべき貨物200を昇降装置400まで輸送することもできる。選択可能に、運搬装置500はベルトコンベヤ構造、生産ライン、伝送ローラ構造または回転ローラ構造等の水平輸送が可能な構造である。例示的に、運搬装置500は生産ライン構造である。
【0078】
具体的には、荷卸しの場合、昇降装置400は1つの輸送機構320の位置まで上昇して、該輸送機構320の貨物200を受け取る。そして、昇降装置400は下降して、貨物200を運搬装置500に移送し、運搬装置500が運び去る。その後、昇降装置400は再び別の輸送機構320の位置まで上昇して、輸送機構320上の貨物200をすべて運び去るまでこのように繰り返す。積み込みの場合、昇降装置400は下降して運搬装置500で運ばれた貨物200を受け取る。そして、昇降装置400は1つの輸送機構320の位置まで上昇して、貨物200を該輸送機構320に移送する。その後、昇降装置400は再び運搬装置500の位置まで下降して、輸送機構320がすべて貨物200を積み込むまでこのように繰り返す。
【0079】
一実施例において、昇降装置400は鉛直方向に沿った昇降フレーム410と、昇降フレーム410に設置された移動機構420と、移動機構420に設置された少なくとも1段の転送機構430とを含む。移動機構420は昇降フレーム410に沿って昇降運動が可能であり、輸送機構320に対して貨物200を受け取るかまたは移送するよう転送機構430を動かして作動させる。昇降フレーム410は支持作用を果たし、移動機構420及び転送機構430を支持する。選択可能に、様々な応用場面に適応できるよう、昇降フレーム410の底部にキャスターを設置してもよい。転送機構430は貨物200を載置し、輸送機構320のような高い位置と運搬装置500のような低い位置との間での貨物200の移送を実現する。移動機構420は鉛直方向に沿って昇降フレーム410に設置され、鉛直方向の運動を出力でき、転送機構430を動かして昇降運動させる。
【0080】
なお、移動機構420は転送機構430の鉛直方向に沿った昇降運動を実現するために用いられる。移動機構420の具体的構造は、伸縮ロッド構造、チェーン伝動構造またはベルト伝動構造等であり、あるいは搬送機構150を昇降運動させるその他の構造でもよい。例示的に、移動機構420の具体的構造は搬送ロボット100の昇降機構140の構造と同じであり、ここでは逐一説明しない。もちろん、移動機構420の具体的構造は搬送ロボット100の昇降機構140の構造と異なってもよく、移動機構420が昇降運動を実現できさえすればよい。
【0081】
例示的に、転送機構430の数は1段であり、転送機構430は1回に1つの輸送機構320の貨物を受け取るか、または1つの輸送機構320へ貨物を送る。もちろん、本搬送ロボット及び該搬送ロボットを有する搬送システムの他の実施形態において、転送機構430が少なくとも2段の場合、少なくとも2段の転送機構430が1回に少なくとも2つの輸送機構320の貨物を移送するか、少なくとも2つの輸送機構320へ貨物を送り、貨物の受渡し効率を向上させてもよい。
【0082】
一実施例において、転送機構430は、移動機構420に設置された転送台431と、転送台431に可動に設置された転送部432とを含む。転送部432は貨物200を動かして移動させるとともに、転送部432は少なくとも1つの輸送機構320に対して貨物200を受け取るかまたは移送する。転送台431は支持作用を果たし、転送部432が移動機構420に取り付けられるよう転送部432を支持する。移動機構420が昇降運動するとき、転送台431により転送部432を動かして同期して昇降させ、ひいては貨物200の積み込みと荷卸しを実現する。
【0083】
選択可能に、転送部432はベルトコンベヤ構造、生産ライン、伝送ローラ構造、または回転ローラ構造などの水平輸送が可能な構造である。例示的に、転送部432は回転ローラ構造であり、具体的には複数のローラを含み、それぞれのローラにモータが内蔵され、ローラを駆動して回転させ、ひいては貨物200の輸送を実現する。なお、貨物200の水平輸送を実現する構造は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の転送部432は上記の具体的構造による実現に限定されない。
【0084】
転送部432は1回に1つの輸送機構320の貨物200を受け取ることは上記のとおりであるが、転送部432は1回に複数の輸送機構320の貨物200を受け取ってもよい。移動機構420は一段一段輸送機構320の貨物200を受け取り、受け取りが完了した後、まとめて運搬装置500へ送り、運び去る。例示的に、移動機構420が転送部432を動かして最頂部まで上昇させ、転送部432が1つの輸送機構320の貨物200を受け取った後、1段下降して1つの輸送機構320の貨物200を受け取り、転送部432が満杯になるか、輸送機構320の貨物200の受け取りが完了した後、移動機構420が転送部432を動かして運搬装置500の位置まで下降させ、転送部432がその上に載せられたすべての貨物200を運搬装置500へ移送する。もちろん、移動機構420は下から上へ一段一段移動してもよく、その原理は上から下への原理と実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0085】
もちろん、転送部432は、運搬装置500で移送された複数の貨物200を1回で受け取り、その後、一段一段各輸送機構320へ送ってもよい。その原理は上記の荷卸しの原理と実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0086】
本開示の搬送ロボット100及びその搬送システムは、荷卸しのとき、保管機構120の複数の保管ユニット121が同期して動いて同期荷卸し動作を実行し、各保管ユニット121内の貨物200の同期荷卸しを実現する。搬送ロボット100内の貨物200は一度に荷卸しされ、荷卸し効率が向上し、荷卸し時間が減少し、搬送ロボット100の全体的な作業効率を向上させる。また、搬送ロボット100と補助装置300を組み合わせて使用すると、同時積み込み/荷卸しが実現でき、搬送システムの作業効率を向上させる。
【0087】
実施例2
図1、
図3、
図6、
図9、
図11に示すように、本開示は搬送ロボット100を提供する。該搬送ロボット100は搬送システムに適用され、貨物200の搬送を実現できる。なお、ここでいう貨物200は、ブラケットを有する貨物であってもよく、搬送ロボット100はブラケットを利用して貨物200の搬送を実現できる。もちろん、コンテナに積まれた貨物でもよく、搬送ロボット100はコンテナを利用して貨物200の搬送を実現できる。以下で述べる貨物200は、コンテナに積まれた貨物であり、コンテナに貨物200を積載して貨物200を搬送し、搬送ロボット100がコンテナを荷卸し位置へ運び、コンテナ内の貨物200を卸した後、コンテナはまた搬送ロボット100に戻される。コンテナを繰り返し利用でき、コストを下げることができる。または、貨物200は貨物を積んだコンテナであり、搬送ロボット100がコンテナを荷卸し位置に運び、荷卸し装置によって貨物を積んだコンテナを卸す。
【0088】
搬送ロボット100は、スマート倉庫において重要な役割を演じ、貨物200の搬送を実現し、貨物200の搬送速度を保証し、貨物200の搬送効率を向上させ、ヒューマンリソースの消耗を削減できる。本開示の搬送ロボット100は同期して荷卸しでき、搬送ロボット100内の貨物200を一度に荷卸しするので、荷卸し効率を向上させ、荷卸し時間を減らし、搬送ロボット100の的全体的な作業効率を高める。
【0089】
図1、
図3に示すように、一実施例において、搬送ロボット100は縦型フレーム110と保管機構120とを含む。縦型フレーム110は鉛直方向に沿って設置される。保管機構120は、搬送すべき貨物200を保管するための複数の保管ユニット121を含み、複数の保管ユニット121は鉛直方向において等間隔に縦型フレーム110に設置される。
【0090】
縦型フレーム110は支持する役割を果たし、搬送ロボット100の各部材がそれに取り付けられる。搬送ロボット100が貨物200を搬送するとき、縦型フレーム110によって搬送ロボット100の各部材を同期して移動させることができ、貨物200の搬送が実現する。保管機構120は縦型フレーム110に位置し、貨物200を保管するために用いられ、保管機構120が縦型フレーム110に従って同期して移動して、貨物200の搬送を実現する。搬送ロボット100が積み込み位置まで移動すると、搬送すべき貨物200は保管機構120に送られて保管され、その後、搬送ロボット100が積み込み位置から荷卸し位置まで移動すると、それに応じて、保管機構120が縦型フレーム110に従って荷卸し位置まで移動する。このとき、保管機構120内の貨物200が卸されて運び去られる。保管機構120は搬送すべき貨物200を一時的に保管でき、搬送ロボット100が貨物200を携帯する能力を高める。
【0091】
また、保管機構120は複数の保管ユニット121を含み、複数の保管ユニット121は間隔をあけて縦型フレーム110に設置され、1つの保管ユニット121ごとに1コンテナの貨物200を載置でき、搬送ロボット100の保管能力を保証する。隣り合う2つの保管ユニット121間の間隔は均等でもよいし、不均等でもよい。例示的に、各保管ユニット121は鉛直方向に均等に縦型フレーム110に配置される。搬送すべき貨物200は各保管ユニット121に送られ、搬送ロボット100が各保管ユニット121内の貨物200を荷卸し位置まで搬送する。
【0092】
図1、
図3に示すように、一実施例において、搬送ロボット100はさらに、縦型フレーム110に対して鉛直方向に昇降可能な昇降機構140と、貨物200を搬送する搬送機構150とを含む。搬送機構150は鉛直方向に沿って可動に縦型フレーム110に設置されるとともに、昇降機構140に接続される。搬送機構150は昇降機構140に動かされて鉛直方向に昇降して、搬送機構150内の貨物200を対応する保管機構120に投入することができる。
【0093】
搬送機構150は搬送ロボット100の動作を実現する実行端末である。積み込み位置において、搬送機構150は搬送すべき貨物200を載置して、当該貨物200を保管ユニット121内へ運ぶ。もちろん、何らかの場合に保管ユニット121内の貨物200を単独で荷卸しする必要があるときは、搬送機構150は保管ユニット121内の貨物200を取り出すこともできる。選択可能に、搬送機構150はマニピュレータ、動作可能な牽引ロッド、または輸送機能を有する平面等を含むが、これらに限定されない。昇降機構140は搬送機構150の昇降運動を実現するために用いられ、搬送機構150を動かして鉛直方向に昇降運動させることができる。
【0094】
積み込み位置には、貨物200を載置する複数段のラックを有し、搬送ロボット100が積み込み位置で積み込みするとき、昇降機構140は搬送機構150を駆動して昇降運動させ、搬送機構150がラックから貨物を取得することができるようにする。そして、昇降機構140は再度搬送機構150を動かして昇降運動させ、搬送機構150内の貨物200を保管ユニット121内に移送する。各保管ユニット121にすべて貨物200を保管するまでこのように繰り返す。積み込み完了後、搬送ロボット100は積み込み位置から荷卸し位置へ移動し、各保管ユニット121が荷卸し操作を実行する。荷卸し完了後、搬送ロボット100は積み込み位置に戻る。このように繰り返して貨物200の連続搬送を実現し、搬送効率を向上させる。
【0095】
昇降機構140の役割は、搬送機構150を動かして鉛直方向に昇降させることである。一実施例において、昇降機構140は昇降動力源と、昇降伝動ユニットを含む。昇降動力源と昇降伝動ユニットはそれぞれ縦型フレーム110に設置される。昇降伝動ユニットは、昇降動力源と搬送機構150とに伝動接続される。具体的には、昇降動力源の出力端が昇降伝動ユニットの入力端に伝動接続され、昇降伝動ユニットの出力端が搬送機構150に伝動接続される。昇降動力源と昇降伝動ユニットとがそれぞれ縦型フレーム110に設置されることと、昇降動力源と昇降伝動ユニットとの伝動接続関係により、昇降機構140を縦型フレーム110で脱着させるのに便利である。選択可能に、昇降動力源が出力する動力の形式は、回転、直線運動、またはその他いずれかの形式の運動であり、昇降動力源に伝動接続された昇降伝動ユニットが最終的に出力するのは鉛直方向の運動である。選択可能に、昇降動力源は駆動モータを含み、駆動モータと昇降伝動ユニットの入力端が伝動接続される。モータ形式の昇降動力源は運転がより安定する。さらに、駆動モータは回転または逆回転が可能であり、昇降機構140の昇降プロセスの制御に便利である。
【0096】
選択可能に、昇降伝動ユニットは伸縮ロッド構造、チェーン伝動構造、またはベルト伝動構造等でもよいし、搬送機構150に昇降運動をさせることができるその他の構造でもよい。例示的に、昇降伝動ユニットはチェーン伝動構造であり、スプロケット及びチェーンを含み、チェーンが搬送機構150に接続され、チェーンは鉛直方向に沿って縦型フレーム110に設置される。昇降動力源の出力端がスプロケットを動かして回転させると、チェーンは縦型フレーム110に沿って昇降運動し、ひいては搬送機構150を動かして昇降運動させる。
【0097】
なお、昇降伝動ユニットの本質は、昇降運動を出力して搬送機構150を動かして昇降運動させ、ひいては貨物200の積み込みを実現することにある。本実施例において、昇降伝動ユニットはチェーン伝動構造によって実現される。また、昇降を実現する構造は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の昇降運動方式は上記の具体的構造での実現に限定されない。
【0098】
一実施例において、搬送ロボット100はさらに回転機構を含む。回転機構は搬送機構150と昇降機構140の間に設置され、搬送機構150を昇降機構140に対して回転させるように駆動し、搬送機構150を対応する保管機構120に位置合わせするために用いられる。回転機構は搬送機構150に回転可能に接続され、搬送機構150は回転機構に対して回転できる。搬送機構150が回転機構を介して回転すると、搬送機構150の方向を調節でき、搬送機構150の積み卸し口を調整できる。搬送機構150は積み卸し口を介して貨物200の搬入と搬出を実現できる。搬送ロボット100が積み込み位置にあるとき、回転機構は搬送機構150を動かして回転させ、搬送機構150の積み卸し口をラックに向けさせ、貨物200が搬送機構150内に積み込まれるようにする。搬送機構150が貨物200を保管ユニット121へ移送するとき、回転機構は搬送機構150を動かして回転させ、搬送機構150の積み卸し口を保管ユニット121に向けさせる。このとき、搬送機構150内の貨物200は保管ユニット121内へと移される。
【0099】
選択可能に、回転機構は運搬支柱と、運搬支柱に設置された回転ギアと、運搬支柱に固定取り付けされた回転モータとを含む。回転モータの出力端は回転ギアに接続され、回転ギアに搬送機構150が取り付けられ、運搬支柱が昇降機構140に取り付けられる。回転モータが回転ギアを動かして回転させ、ひいては搬送機構150を動かして回転させることができる。
【0100】
なお、回転機構の本質は、回転運動を出力し、搬送機構150を動かして回転運動させ、ひいては貨物200の積み卸しを実現することにある。本実施例において、回転機構は回転モータと回転ギアによって実現される。また、回転を実現できる構造設計は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の回転運動方式は上記の具体的構造による実現に限定されない。
【0101】
上記実施例の搬送ロボット100は、積み込むするとき、昇降機構140が搬送機構150を動かして貨物200を保管機構120における対応する高さの保管ユニット121内に移送させ、荷卸しするとき、昇降機構140が搬送機構150を動かして保管機構120における対応する高さの保管ユニット121内の貨物200を取り出させる。昇降機構140と搬送機構150の連携により貨物200の積み卸しの自動化を実現し、従来の搬送方式に存在する高コスト・低効率という課題を有効に解決して、貨物の積み下ろしコストを下げると同時に、貨物200の積み卸し効率を大幅に向上させる。また、搬送機構150は昇降機構140に動かされて異なる高さまで移動し、ひいては搬送すべき貨物200を保管機構120における異なる高さの保管ユニット121内に投入できるため、汎用性が高く占有面積を小さくできる。
【0102】
図1、
図3に示すように、一実施例において、搬送機構150は受渡し部材151と、受渡し部材151に伸縮可能に設置されたピッカー152とを含む。ピッカー152は貨物200を取り出して受渡し部材151に保管することができ、ピッカー152はさらに受渡し部材151内の貨物200を押し出すこともできる。ピッカー152は伸縮可能に受渡し部材151の中に設置されている。積み込み位置にあるとき、ピッカー152は受渡し部材151から伸出して、ラックから貨物200を取り出し、その後ピッカー152は収縮して受渡し部材151に戻り、貨物200を受渡し部材151に一時保管する。その後、昇降機構140と回転機構が搬送機構150を動かして、貨物を入れるべき保管ユニット121のところまで搬送機構150を移動させる。このとき、ピッカー152が受渡し部材151から伸出して、貨物200を受渡し部材151から搬出し、保管ユニット121内へ移送する。移送完了後、ピッカー152は収縮して受渡し部材151内に戻る。選択可能に、受渡し部材151は受渡し箱を含むがこれに限定されず、ピッカー152は伸縮モータと伸縮ロッドを組み合わせた構造や、マニピュレータ機構等を含むがこれに限定されない。
【0103】
一実施例において、搬送ロボット100はさらに、移動可能なシャシー160を含む。シャシー160は縦型フレーム110の底部に設置される。移動可能なシャシー160は搬送ロボット100を移動させることができ、搬送ロボット100の実際の現場条件への適応度を大幅に向上させる。具体的には、シャシー160はシャシーフレーム161と、走行駆動ユニットと、複数のキャスター162とを含む。縦型フレーム110はシャシーフレーム161の上部に設置され、複数のキャスター162はシャシーフレーム161の底部に設置され、走行駆動ユニットはシャシーフレーム161に設置され、少なくとも1つのキャスター162が走行駆動ユニットに伝動接続される。さらには、少なくとも2つのキャスター162が走行駆動ユニットにそれぞれ伝動接続され、走行駆動ユニットにそれぞれ伝動接続された少なくとも2つのキャスター162がシャシーフレーム161の走行方向の両側に分かれて配置されて、シャシー160の方向転換機能を実現する。走行駆動ユニットは少なくとも2つの車輪駆動モータを含み、シャシーフレーム161の進行方向の両側に分かれて配置された少なくとも2つのキャスター162は、それぞれ単独の車輪駆動モータにより駆動される。シャシーフレーム161の走行方向の両側に分かれて配置された少なくとも2つのキャスター162をそれぞれ単独の車輪駆動モータで駆動することで、シャシー160の伝動構造を簡素化することができる。
【0104】
一実施例において、キャスター162は主動輪と従動輪を含む。主動輪と従動輪は、シャシー160の底部に取り付けられる。主動輪と従動輪は、シャシー160に対してそれぞれ回転可能である。主動輪と従動輪が共同でシャシー160を支持し、主動輪が車輪駆動モータで駆動されてシャシー160を移動させる。移動可能なシャシー160を配置することで、搬送ロボット100は積み込み位置と荷卸し位置の間で貨物200を搬送することができる。主動輪の数は2つであり、2つの主動輪が対称に配置され、これに応じて、車輪駆動モータの数も2つである。2つの主動輪が2つの車輪駆動モータでそれぞれ駆動し、2つの主動輪の回転速度を異ならせることで、シャシー160の方向転換を実現する。従動輪の数は4つであり、4つの従動輪は矩形状に配置される。従動輪はユニバーサルホイールでもよいし、その他の方向転換機能を有する車輪構造でもよい。実際の状況に応じて、従動輪の数は4つに限定されず、6つ、3つ等でもよい。
【0105】
本実施例において、シャシー160には誘導装置が取付けられており、誘導装置は、シャシー160を所定の経路で走行させるよう、床面に貼付された図形コードを識別するカメラである。図形コードはQRコード、バーコード、またはオーダーメイドの標識記号等でもよい。他の実施例においては、誘導装置はシャシー160をレーザ光に沿って走行させるレーザ誘導装置であるか、または所定の短波信号を受信することでシャシー160を所定の経路に沿って走行させる短波受信装置でありうる。なお、その他の実施例においては、シャシー160を省略することができ、縦型フレーム110を直接床面またはその他の平坦な台に固定的に取り付けて、その周囲の積み込み位置と荷卸し位置との間貨物200を搬送することのみに用いてもよい。
【0106】
一実施例において、搬送ロボット100はさらにコントローラを含み、コントローラはシャシー160、搬送機構150、昇降機構140、及び回転機構とそれぞれ電気的に接続されて、各部材の同期運動を制御するか、または少なくとも1つの部材の運動を制御して、自動貨物搬送機能を実現する。
【0107】
(第1実施例)
図1~
図8に示すように、本開示の第1実施例において、搬送ロボット100が荷卸しする場合、複数の保管ユニット121が同期して動いて同期荷卸し動作を実現する。
【0108】
搬送ロボット100の搬送効率をより一層向上させるため、本開示の搬送ロボット100は荷卸し位置において同期荷卸しを実現する。具体的には、荷卸しのときに、複数の保管ユニット121が同期して動いて、貨物200を保管ユニット121から移して、同期荷卸し動作を実行する。これにより、各保管ユニット121内の貨物200は同期して卸され、荷卸し時間を短縮でき、搬送ロボット100の荷卸し効率を向上させる。荷卸し完了後、搬送ロボット100は積み込み位置に戻って積み込みを続けるため、搬送ロボット100の作業効率が向上する。
【0109】
上記実施例の搬送ロボット100が荷卸しするとき、保管機構120の複数の保管ユニット121が同期して動き、同期荷卸し動作を実行し、各保管ユニット121内の貨物200の同期荷卸しを実現して、貨物を一段ずつ卸す必要があって荷卸し効率が低いという従来の課題を効果的に解決して、搬送ロボット100内の貨物200を一度に卸すことができるため、荷卸し効率を向上させ、荷卸し時間を削減し、搬送ロボット100の全体的な作業効率を高める。
【0110】
図1~
図4に示すように、一実施例において、搬送ロボット100はさらに少なくとも1つの連動機構130を含む。1つの連動機構130が少なくとも2つの保管ユニット121に接続され、縦型フレーム110に対して各保管ユニット121を同期して動かし、同期荷卸し動作を実行させる。連動機構130が動いたとき、各保管ユニット121の同期運動が実現する。なお、1つの連動機構130がすべての保管ユニット121に接続されてもよいし、複数の連動機構130のうちの各連動機構130が、複数の保管ユニット121に接続されてもよい。例示的に、連動機構130の数は2つであり、そのうち一方の連動機構130が1段目から3段目の保管ユニット121に接続され、他方の連動機構130が4段目から6段目の保管ユニット121に接続される。もちろん、本開示の他の実施形態においては、連動機構130の数はより多くてもよい。本開示は連動機構130がすべての保管ユニット121に接続される例のみで説明するが、複数の連動機構130の場合の作動原理は、1つの連動機構130を用いた場合の作動原理と実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0111】
各保管機構120は回転可能に縦型フレーム110に取り付けられ、さらに各保管機構120は連動機構130に接続されうる。連動機構130が動くと、各保管ユニット121を動かして縦型フレーム110に対して回転させ、各保管ユニット121に振り上げ/振り下げ運動させる。なお、連動機構130の端部は縦型フレーム110に取り付けられてもよいし、シャシー160に取り付けられてもよく、連動機構130が保管ユニット121を駆動して振り上げ/振り下げ運動させることが保証されさえすればよい。
【0112】
連動機構130が保管ユニット121を動かして振り上げ運動させると、保管ユニット121の一端が持ち上げられ、他端が縦型フレーム110に対して回転して、初期位置に保持される。このとき、保管ユニット121が持ち上げられ、その上にある貨物200が自重の作用によって保管ユニット121から滑り出て、貨物200の荷卸しが実現される。連動機構130は各保管ユニット121を同時に動かして振り上げ運動させるので、各保管ユニット121は同時に持ち上げられ、ひいては同時に荷卸し操作を実行し、荷卸しを実現する。荷卸しが完了すると、連動機構130は各保管ユニット121を動かして下降させ、各保管ユニット121は水平な初期位置まで戻る。
【0113】
連動機構130が各保管ユニット121を動かして振り下げ運動をさせると、外部の貨物200は同時に各保管ユニット121に送られ、貨物200は重力の作用で保管ユニット121に滑り込み、同期積み込みを実現する。なお、搬送ロボット100の同期積み込みは、搬送システムの補助装置300を組み合わせることで実現でき、その具体的なプロセスは後述する。本実施例においては、搬送ロボット100の同期荷卸しについてのみ詳細に説明する。
【0114】
搬送ロボット100が積み込み位置で各保管ユニット121に貨物200を積み込むと、搬送ロボット100は積み込み位置から荷卸し位置へ移動する。このとき、連動機構130が各保管ユニット121を動かして振り上げ運動させると、保管ユニット121は持ち上げられる。このようにすることで、保管ユニット121内の貨物200は自重の作用で保管ユニット121から滑り出し、指定された装置、例えば補助装置300に保管され、搬送ロボット100の同期荷卸しが実現する。荷卸し完了後、搬送ロボット100は積み込み位置へ戻って積み込みする。このように繰り返して搬送ロボット100の搬送機能を実現する。
【0115】
一実施例において、連動機構130は、同時に少なくとも2つの保管ユニット121に接続される連動接続部材131を含む。連動接続部材131は同期して各保管ユニット121を動かし、同期振り上げ/振り下げ運動をさせる。なお、ここで振り上げ/振り下げ運動は、振り上げ/振り下げ回転運動でもよいし、曲線運動でもよい。もちろん、振り上げ/振り下げ運動を生じさせる他の方式でもよい。保管ユニット121の一端は縦型フレーム110に回転可能に接続され、保管ユニット121はさらに連動接続部材131に接続される。連動接続部材131は昇降運動が可能であり、連動接続部材131が昇降するとき各保管ユニット121を動かして昇降し、各保管ユニット121を縦型フレーム110に対して回転させ、つまり保管ユニット121に振り上げ/振り下げ運動させる。なお、そのうちの1つの保管ユニット121が、振り上げ/振り下げ運動するのと同時に連動接続部材131を駆動して昇降運動させ、連動接続部材131によってそれ以外の各保管ユニット121を動かしてもよい。また、連動接続部材131が昇降運動して、各保管ユニット121を動かしてもよい。
【0116】
図1及び
図2に示すように、選択可能に、連動接続部材131と各保管ユニット121とは回転可能に接続されてもよいし、固定接続されてもよい。連動接続部材131と各保管ユニット121とが回転可能に接続される場合、保管ユニット121が回転軸を備え、保管ユニット121が回転軸を介して回転可能に連動接続部材131に取り付けられてもよいし、または、連動接続部材131が回転軸を備え、連動接続部材131が回転軸を介して回転可能に保管ユニット121に取り付けられてもよい。あるいは、連動接続部材131と保管ユニット121との接続は、くちばし咬合式の構造でもよい。また、回転軸はヒンジまたはその他の回転可能な接続が実現できる部材に置き換えてもよい。
【0117】
選択可能に、連動接続部材131は1本のリンクであり、1本のリンクで各保管ユニット121を接続してもよい。また、選択可能に、連動部材は複数のリンクを含み、隣り合う2つの連動部材がリンクで接続されてもよい。この場合、1つの保管ユニット121が運動すると、隣り合うリンクによってそれ以外の保管ユニット121を動かして運動させる。なお、連動接続部材131の具体的な構造はリンクに限定されず、接続ピース等でもよい。
【0118】
なお、本開示の実質的な主旨は、連動接続部材131と各保管ユニット121との連動にあり、連動接続部材131によって各保管ユニット121の同期運動を実現でき、ひいては荷卸し操作を同期して実行できる。本実施例において、接続部材の連通はリンクによって実現され、リンクは1本でもよいし複数本でもよい。また、連動接続部材131の設置方式は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の連動方式は上記の具体的な構造による実現に限定されない。
【0119】
図1及び
図3に示すように、一実施例において、同一水平方向上での連動接続部材131と縦型フレーム110との距離は、保管ユニット121の長さ以下である。なお、連動接続部材131と保管ユニット121との接続箇所は、保管ユニット121の長さと等しくてもよい。このとき、連動接続部材131と縦型フレーム110が、それぞれ保管ユニット121の両端に位置する。連動接続部材131と保管ユニット121の接続箇所は保管ユニット121の長さ未満でもよく、連動接続部材131と保管ユニット121の接続箇所は保管ユニット121の側面に位置する。つまり、連動接続部材131は保管ユニット121の外周の任意の位置に位置することができる。このようにすることで、連動接続部材131が昇降運動するとき、いずれも保管ユニット121を動かして同期して昇降運動させることができ、搬送ロボット100の同期荷卸し操作を実現できる。
【0120】
一実施例において、連動接続部材131の数は少なくとも1つである。連動接続部材131の数が1つである場合、縦型フレーム110との組み合わせで、保管ユニット121が確実に固定されると同時に、保管ユニット121を動かす駆動を保証する。連動接続部材131の数が複数の場合、複数の連動接続部材131は各保管ユニット121の連動性をより一層高め、各保管ユニット121の動きの一致を保証する。
【0121】
連動接続部材131の数が1つの場合、連動接続部材131と縦型フレーム110は保管ユニット121の両端に分かれて設置される。つまり、連動接続部材131と保管ユニット121との接続箇所と、縦型フレーム110とは、保管ユニット121の両端にそれぞれ位置し、該接続箇所と縦型フレーム110との距離は、保管ユニット121の水平方向における寸法と等しい。このようにすることで、連動接続部材131及び縦型フレーム110で保管ユニット121を確実に支持でき、保管ユニット121が下にかしぐことを防ぎ、保管ユニット121が確実に貨物200を保管できる。
【0122】
連動接続部材131の数が複数の場合、複数の連動駆動部材132が保管ユニット121の外周に沿って間隔をあけて設置される。連動接続部材131が保管ユニット121の外周に沿って間隔をあけて配置される場合、均等に配置されてもよいし、不均等に配置されてもよし、対称に配置されてもよい。複数の連動接続部材131と縦型フレーム110とで保管ユニット121を確実に支持でき、保管ユニット121が下にかしぐことを防ぎ、保管ユニット121が確実に貨物200を保管できる。
【0123】
図1、
図3、
図4に示すように、一実施例において、連動機構130はさらに連動駆動部材132を含む。連動駆動部材132は連動接続部材131と組み合わされて各保管ユニット121を駆動して、同期荷卸し動作を実行させる。連動駆動部材132は連動機構130を動かすための動力源であり、連動運動部材の動きを駆動することを実現する。また、連動駆動部材132は連動接続部材131が昇降運動し、保管ユニット121が振り上げ/振り下げ運動ができるように、直線運動を出力する。選択可能に、連動駆動部材132はガスシリンダ、油圧シリンダ、リニアモータまたは電動リニアアクチュエータを含むが、これらに限定されず、その他の直線運動を出力できる直線駆動ユニットでもよい。例示的に、連動駆動部材132はリニアモータである。例示的に、連動駆動部材132の一端はシャシー160に設置される。もちろん、連動駆動部材132の一端は縦型フレーム110に設置されてもよい。
【0124】
選択可能に、連動駆動部材132は保管ユニット121と接続されうる。一実施例において、連動駆動部材132の出力端は、1つの保管ユニット121に接続される。連動駆動部材132の一端は縦型フレーム110に取り付けられ、他端が保管ユニット121に接続される。連動駆動部材132が直線運動を出力すると、それに接続された保管ユニット121を導いて動かし、ひいては該保管ユニット121が連動接続部材131を動かして昇降運動させる。このとき連動接続部材131はその他の各保管ユニット121を同期運動させ、各保管ユニット121を縦型フレーム110に対して回転させて、各保管ユニット121を持ち上げることを実現し、さらには各保管ユニット121が同期して荷卸し操作を行うことを実現する。
【0125】
さらに、連動駆動部材132の出力端は、1つの保管ユニット121の底部または頂部に接続される。連動駆動部材132と保管ユニット121の頂部が接続される場合、連動駆動部材132が収縮すると保管ユニット121が動かされて振り上がり、連動駆動部材132が伸展すると保管ユニット121が動かされて振り下がる。連動駆動部材132と保管ユニット121の底部が接続される場合、連動駆動部材132が伸展すると保管ユニット121が動かされて振り上がり、連動駆動部材132収縮すると保管ユニット121が動かされて振り下がる。例示的に、連動駆動部材132は保管ユニット121の底部に接続される。さらにまた、連動駆動部材132は最下方に位置する保管ユニット121の底部に接続され、かつ連動駆動部材132の出力端は保管ユニット121底部の中間領域に当接する。このようにすることで、連動駆動部材132が載置ユニットの貨物200の積み卸しに影響を与えることはなく、干渉を回避できる。
【0126】
さらに選択可能に、連動駆動部材132の出力端は連動接続部材131に接続される。連動駆動部材132が連動接続部材131を直接駆動して昇降運動させ、ひいては連動接続部材131が各保管ユニット121を動かして同期運動させるようにしてもよい。さらには、連動駆動部材132が最下方の保管ユニット121の底部に位置し、シャシー160に設置され、連動駆動部材132の出力端が連動接続部材131に接続されてもよい。もちろん、連動駆動部材132は保管ユニット121の最上方に位置してもよい。
【0127】
本実施例の連動機構130は各保管ユニット121の同期荷卸しを実現でき、各保管ユニット121が同一の連動接続部材131に接続され、連動駆動部材132の出力端が最下方の保管ユニット121に接続される。連動駆動部材132が伸展すると、連動駆動部材132が保管ユニット121を上に押し上げ、保管ユニット121が縦型フレーム110に対して回転する。該保管ユニット121は回転すると同時に、連動接続部材131を動かして同期運動させ、さらには連動接続部材131がその他の各保管ユニット121を動かして同期運動させ、すべての保管ユニット121の振り上げ運動の同期駆動を実現し、ひいては同期荷卸し操作を実現する。
【0128】
なお、保管ユニット121が縦型フレーム110に対して回転して振り上げ/振り下げ運動を実現する回転駆動方式は多種多様であり、本実施例においては直線運動を出力可能な連動駆動部材132で保管ユニット121の動きを駆動するにすぎないが、それ以外でも、保管ユニット121の振り上げ/振り下げ運動を実現できる駆動部材であれば、本開示の保護範囲に含まれるとみなされるべきである。
【0129】
図1、
図3、
図5に示すように、一実施例において、保管ユニット121は貨物200を載置するトレイ1211を含み、トレイ1211は連動接続部材131と縦型フレーム110とにそれぞれ回転可能に接続される。トレイ1211は貨物200を載置するメインボディ―であり、トレイ1211の一端は縦型フレーム110に回転可能に接続され、他端は連動接続部材131に回転可能に接続される。トレイ1211の縦型フレーム110と接続される一端を先端と称し、トレイ1211の連動接続部材131と接続される一端を末端と称する。連動接続部材131がトレイ1211を動かして昇降させると、トレイ1211の末端はトレイ1211の先端まわりに回転し、トレイ1211の振り上げ/振り下げ運動を実現する。選択可能に、トレイ1211のエッジが連動接続部材131と縦型フレーム110それぞれに回転可能に接続される。もちろん、トレイ1211の中間領域が連動接続部材131と縦型フレーム110それぞれに回転可能に接続されてもよい。
【0130】
なお、トレイ1211と縦型フレーム110との回転可能な接続は、トレイ1211に回転軸を有し、トレイ1211が回転軸を介して回転可能に縦型フレーム110に取り付けられてもよいし、縦型フレーム110が回転軸を有し、トレイ1211が回転可能に回転軸に取り付けられる等でもよい。また、上記の回転軸により回転可能な接続を実現する方式は、ヒンジ接続またはその他の方式による回転可能な接続に置き換えてもよい。
【0131】
選択可能に、トレイ1211は平面状を呈し、貨物200のコンテナはトレイ1211上に移送されうる。さらには、トレイ1211のエッジは三方にフランジを有し、三方のフランジは縦型フレーム110の箇所で積み卸し口を形成し、貨物200は積み卸し口を介してトレイ1211内に安置される。また、フランジは貨物200のトレイ1211上での位置ずれを規制し、貨物200がトレイ1211から落下することを回避して、トレイ1211が正確に貨物200を保管することを保証する。なお、ここでいう積み卸し口は、第2実施例における積み卸し端1215である。
【0132】
一実施例において、保管ユニット121はさらに、転動可能にトレイ1211に設置される転動部材1212を含み、転動部材1212は転動可能にトレイ1211内の貨物200に接触する。転動部材1212は貨物200とトレイ1211との摩擦力を小さくして、貨物200の積み込みと荷卸しに役立つ。貨物200を積み込むとき、貨物200の底部は自重の作用で転動部材1212と接触する。貨物200がトレイ1211の奥へと移動する過程で、貨物200はホイールローラを回転させ、貨物200とトレイ1211との摩擦力を小さくし、貨物200の積み込みに役立つ。貨物200を荷卸しするとき、連動接続部材131がトレイ1211を動かして振り上げ、このときトレイ1211の末端がトレイ1211の先端よりも高くなるので、トレイ1211内の貨物200が重力の作用でトレイ1211から滑り出す。また、貨物200がトレイ1211に沿って摺動する過程で、貨物200の底部が転動部材1212を動かして転動させるため、貨物200がより容易にトレイ1211から滑り出し、貨物200の荷卸しに役立つ。
【0133】
選択可能に、トレイ1211には転動溝が設けられ、転動部材1212は転動可能に転動溝に取り付けられる。転動部材1212の最上面がトレイ1211の最上面よりもわずかに高くなっているので、転動部材1212が貨物200の底部と接触することが保証される。また、トレイ1211の底部には、さらに防護カバーを有し、防護カバーはトレイ1211の底部に転動部材1212を覆うように設置され、転動部材1212の底部とその他の部材とが干渉することを防ぐ。
【0134】
選択可能に、転動部材1212はホイールローラ、シャフトローラ、またはボールローラ等を含むがこれらに限定されず、転動を実現できるその他の部材でもよい。また、転動部材1212の数は複数であり、複数の転動部材1212は一列に設置されてもよいし、複数列に設置されてもよい。例示的に、転動部材1212はホイールローラであり、ホイールローラが3列に設置される。
【0135】
図1、
図3、
図6、
図7に示すように、本開示の第1実施例はさらに、補助装置300と上記実施例における搬送ロボット100とを含む搬送システムを提供する。補助装置300は支持フレーム310と、鉛直方向において間隔をあけて支持フレーム310に設置された複数の輸送機構320とを含む。複数の輸送機構320が間隔をあけて設置される方式は、複数の保管ユニット121が間隔をあけて設置される方式と同じである。搬送ロボット100は補助装置300のところまで移動すると、複数の保管ユニット121上の貨物200を対応する輸送機構320へ同時に移送することができ、同期荷卸しが実現する。あるいは、複数の輸送機構320上の貨物200を対応する保管ユニット121へ同時に移送することができ、同期積み込みを実現する。
【0136】
補助装置300は貨物200の同期荷卸しまたは同期積み込みを実現する。補助装置300は荷卸し位置または積み込み位置に設置される。補助装置300が荷卸しするとき、補助装置300は荷卸し位置に位置し、補助装置300が積み込みするとき、補助装置300は積み込み位置に位置する。本開示は、補助装置300が荷卸し位置に位置する例のみを説明する。補助装置300が荷卸し位置に位置しており、搬送ロボット100が積み込み位置で積み込みを完了すると、搬送ロボット100は荷卸し位置まで移動する。このとき、搬送ロボット100と補助装置300がドッキングし、補助装置300は搬送ロボット100の各保管ユニット121内の貨物200を受け取ることができる。
【0137】
具体的には、取付枠321が支持機能を果たし、貨物200を輸送する各輸送機構320を支持する。補助装置300は、保管ユニット121と同数の輸送機構320を有し、また、輸送機構320が位置する高さと対応する保管ユニット121が位置する高さは一致している。搬送ロボット100と補助装置300がドッキングしたあと、保管ユニット121と輸送機構320は同一の水平高さに位置する。荷卸しするとき、連動機構130の連動駆動部材132が伸展して、最下方の保管ユニット121の末端を駆動して上に持ち上げる。保管ユニット121は持ち上がる過程で連動接続部材131を動かして上昇させる。連動接続部材131は上昇する過程でその他の各保管ユニット121を動かして持ち上げる。このようにすることで、各保管ユニット121が同時に持ち上げられ、保管ユニット121内の貨物200が重力の作用と転動部材1212の作用で保管ユニット121から滑り出し、対応する輸送機構320に移動する。輸送機構320が上にのった貨物200送り出し、貨物200の荷卸しが実現する。
【0138】
補助装置300は貨物200の積み込みも実現できる。具体的には、各段の輸送機構320が、貨物200を対応する保管ユニット121に向かって移動させ、貨物200を対応する保管ユニット121内に移送する。なお、貨物200を積み込むとき、連動機構130が保管ユニット121の末端を動かして下降させると同時に、各輸送機構320が対応する保管ユニット121へ同時に貨物200を送る。貨物200が徐々にトレイ1211に移る過程で、転動体1212に接触すると、貨物200は自重の作用と転動部材1212との連携により保管ユニット121内へ滑りこむ。もちろん、保管ユニット121が動かさず、輸送機構320の推力と転動部材1212の連携により、貨物200を保管ユニット121内へ移すことも可能である。
【0139】
図6及び
図7に示すように、一実施例において、輸送機構320は支持フレーム310に設置された取付枠321と、取付枠321に可動に設置された輸送部322とを含む。輸送部322は貨物200を動かして移動させる。取付枠321は枠体構造であり、輸送部322を支え、輸送部322の取り付けを実現するために用いられる。輸送部322は貨物200の輸送を実現する主要部材である。貨物200が輸送部322に位置するとき、輸送部322は貨物200を動かして、保管ユニット121へ向かう方向または遠ざかる方向に移動させる。
【0140】
選択可能に、輸送部322はベルトコンベヤ構造、生産ライン、伝送ローラ構造、または回転ローラ構造などの水平輸送が可能な構造である。例示的に、輸送部322は回転ローラ構造であり、具体的には複数のローラを含み、それぞれのローラにモータが内蔵され、ローラを駆動して回転させ、ひいては貨物200の輸送を実現する。なお、貨物200の水平輸送を実現する構造は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の輸送部322は上記の具体的構造による実現に限定されない。
【0141】
一実施例において、補助装置300はさらに移動可能な台座を含む。台座は支持フレーム310の底部に設置される。移動可能な台座により補助装置300を動かして移動させることができ、補助装置300の実際の現場条件への適応度が大幅に向上する。このようにすることで、補助装置300を積み込み位置、荷卸し位置またはその他の任意の位置まで容易に移動させ、搬送ロボット100と連携して動作させることができる。選択可能に、台座の構造は搬送ロボット100のシャシー160の構造と完全に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0142】
図1、
図6、
図8に示すように、一実施例において、搬送システムはさらに、運搬装置500と、補助装置300と運搬装置500との間に設置される昇降装置400とを含む。昇降装置400は鉛直方向に沿って昇降運動し、輸送機構320及び運搬装置500にドッキングする。昇降装置400は輸送機構320の貨物200を受け取り、運搬装置500へ移送する。または、昇降装置400は運搬装置500の貨物200を受け取り、輸送機構320へ移送する。
【0143】
昇降装置400は輸送機構320の貨物200を受け取るか、または輸送機構320に貨物200を輸送するために用いられる。各輸送機構320は鉛直方向において間隔をあけて配置されているため、補助装置300の積み込み及び荷卸しが容易になるよう、昇降装置400が対応する位置の輸送機構320のところまで移動して相応の操作を行う必要がある。運搬装置500は貨物200の運搬を実現するために用いられ、昇降装置400から卸された貨物200を運び去ることも、または積み込むべき貨物200を昇降装置400まで輸送することもできる。選択可能に、運搬装置500はベルトコンベヤ構造、生産ライン、伝送ローラ構造または回転ローラ構造等の水平輸送を実現可能な構造である。例示的に、運搬装置500は生産ライン構造である。
【0144】
具体的には、荷卸しの場合、昇降装置400は1つの輸送機構320の位置まで上昇して、該輸送機構320の貨物200を受け取る。そして、昇降装置400は下降して、貨物200を運搬装置500に移送し、運搬装置500が運び去る。その後、昇降装置400は再び別の輸送機構320の位置まで上昇して、輸送機構320上の貨物200をすべて運び去るまでこのように繰り返す。積み込みの場合、昇降装置400は下降して運搬装置500で運ばれた貨物200を受け取る。そして、昇降装置400は1つの輸送機構320の位置まで上昇して、貨物200を該輸送機構320に移送する。その後、昇降装置400は再び運搬装置500の位置まで下降して、輸送機構320がすべて貨物200を積み込むまでこのように繰り返す。
【0145】
一実施例において、昇降装置400は鉛直方向に沿った昇降フレーム410と、昇降フレーム410に設置された移動機構420と、移動機構420に設置された少なくとも1段の転送機構430とを含む。移動機構420は昇降フレーム410に沿って昇降運動が可能であり、輸送機構320に対して貨物200を受け取るかまたは移送するよう転送機構430を動かして作動させる。昇降フレーム410は支持作用を果たし、移動機構420及び転送機構430を支持する。選択可能に、様々な応用場面に適応できるよう、昇降フレーム410の底部にキャスターを設置してもよい。転送機構430は貨物200を載置し、輸送機構320のような高い位置と運搬装置500のような低い位置との間での貨物200の移送を実現する。移動機構420は鉛直方向に沿って昇降フレーム410に設置され、鉛直方向の運動を出力でき、転送機構430を動かして昇降運動させる。
【0146】
なお、移動機構420は転送機構430の鉛直方向に沿った昇降運動を実現するために用いられる。移動機構420の具体的構造は、伸縮ロッド構造、チェーン伝動構造またはベルト伝動構造等であり、あるいは搬送機構150を昇降運動させるその他の構造でもよい。例示的に、移動機構420の具体的構造は搬送ロボット100の昇降機構140の構造と同じであり、ここでは逐一説明しない。もちろん、移動機構420の具体的構造は搬送ロボット100の昇降機構140の構造と異なってもよく、移動機構420が昇降運動を実現できさえすればよい。
【0147】
例示的に、転送機構430の数は1段であり、転送機構430は1回に1つの輸送機構320の貨物を受け取るか、または1つの輸送機構320へ貨物を送る。もちろん、本開示の他の実施形態において、転送機構430が少なくとも2段の場合、少なくとも2段の転送機構430が1回に少なくとも2つの輸送機構320の貨物を移送するか、少なくとも2つの輸送機構320へ貨物を送り、貨物の受渡し効率を向上させてもよい。
【0148】
一実施例において、転送機構430は、移動機構420に設置された転送台431と、転送台431に可動に設置された転送部432とを含む。転送部432は貨物200を動かして移動させるとともに、転送部432は少なくとも1つの輸送機構320に対して貨物200を受け取るかまたは移送する。転送台431は支持作用を果たし、転送部432が移動機構420に取り付けられるよう転送部432を支持する。移動機構420が昇降運動するとき、転送台431により転送部432を動かして同期して昇降させ、ひいては貨物200の積み込みと荷卸しを実現する。
【0149】
選択可能に、転送部432はベルトコンベヤ構造、生産ライン、伝送ローラ構造、または回転ローラ構造などの水平輸送が可能な構造である。例示的に、転送部432は回転ローラ構造であり、具体的には複数のローラを含み、それぞれのローラにモータが内蔵され、ローラを駆動して回転させ、ひいては貨物200の輸送を実現する。なお、貨物200の水平輸送を実現する構造は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の転送部432は上記の具体的構造による実現に限定されない。
【0150】
転送部432は1回に1つの輸送機構320の貨物200を受け取ることは上記のとおりであるが、転送部432は1回に複数の輸送機構320の貨物200を受け取ってもよい。移動機構420は一段一段輸送機構320の貨物200を受け取り、受け取りが完了した後、まとめて運搬装置500へ送り、運び去る。例示的に、移動機構420が転送部432を動かして最頂部まで上昇させ、転送部432が1つの輸送機構320の貨物200を受け取った後、一段下降して1つの輸送機構320の貨物200を受け取り、転送部432が満杯になるか、輸送機構320の貨物200の受け取りが完了した後、移動機構420が転送部432を動かして運搬装置500の位置まで下降させ、転送部432がその上に載せられたすべての貨物200を運搬装置500へ移送する。もちろん、移動機構420は下から上へ一段一段移動してもよく、その原理は上から下への原理と実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0151】
もちろん、転送部432は、運搬装置500で移送された複数の貨物200を1回で受け取り、その後、一段一段各輸送機構320へ送ってもよい。その原理は上記の荷卸しの原理と実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0152】
一実施例において、搬送システムはさらにコントロールセンターを含み、搬送システムの各部分は、それぞれコントロールセンターの制御のもとで協調して動作を実行する。搬送システムのコントロールセンターは外部のサーバと通信接続を保持する。コントロールセンターは搬送すべき貨物200の情報を識別できるとともに、搬送すべき貨物200それぞれに対応する積み込み位置と荷卸し位置の情報を取得できる。コントロールセンターは取得した各項目の情報に基づいて各部分を協調制御し、ひいては貨物200の搬送を高い効率で成し遂げる。
【0153】
本実施例の搬送ロボット100及びその搬送システムは、荷卸しのとき、保管機構120の複数の保管ユニット121が同期して動いて同期荷卸し動作を実行し、各保管ユニット121内の貨物200の同期荷卸しを実現する。搬送ロボット100内の貨物200は一度に荷卸しされ、荷卸し効率が向上し、荷卸し時間が減少し、搬送ロボット100の全体的な作業効率を向上させる。また、搬送ロボット100と補助装置300を組み合わせて使用すると、同時積み込み/荷卸しが実現でき、搬送システムの作業効率を向上させる。
【0154】
(第2実施例)
図9、
図17に示すように、在本開示の第2実施例において、搬送ロボット100はさらにブロック機構170を含み、ブロック機構170はブロック位置と退避位置とを有し、ブロック機構170がブロック位置にあるとき、ブロック機構170は保管ユニット121内の貨物200が滑り出すことを阻止し、ブロック機構170が退避位置にあるとき、保管ユニット121は貨物200の出し入れが可能である。
【0155】
なお、保管ユニット121に搬送すべき貨物200を保管した後、搬送ロボット100が積み込み位置から荷卸し位置へ移動する過程で、搬送ロボット100は一定距離走行するので、保管ユニット121内に保管された貨物200は落下するリスクがある。ひとたび保管ユニット121内の貨物200が落下すると、貨物200が損傷して経済的ロスが生じるばかりでなく、人の手またはスマートピッキング装置等で貨物200を拾い上げて再び保管ユニット121内に置いて輸送する必要があり、貨物200の搬送効率に影響を与えかねない。
【0156】
そのため、本開示の搬送ロボット100はさらにブロック機構170を含み、ブロック機構170により保管ユニット121内の貨物200をブロックする。このようにすることで保管ユニット121内の貨物200が滑り出すことを回避できる。具体的には、ブロック機構170はブロック位置と退避位置を有する。ブロック機構170が退避位置にあるとき、保管ユニット121に貨物200を積み込むことができ、保管ユニット121から貨物200を取り出すこともできる。ブロック機構170がブロック位置にあるとき、保管ユニット121内の貨物200はブロック機構170に当接し、ブロック機構170が保管ユニット121内の貨物200の滑り出しを規制して、貨物200の落下を防ぐ。
【0157】
具体的には、搬送ロボット100が積み込み位置にあるとき、ブロック機構170は退避位置にあり、このとき、保管ユニット121へ貨物200を積み込むことができる。積み込み完了後、ブロック機構170はブロック位置に移動し、このとき、ブロック機構170は保管ユニット121内の貨物200と当接し、貨物200が保管ユニット121から滑り出すことを規制する。その後搬送ロボット100は積み込み位置から荷卸し位置に移動するが、この過程でブロック機構170は終始ブロック位置にある。ブロック機構170が荷卸し位置に位置した後、ブロック機構170はブロック位置から退避位置へ移動し、このとき、保管ユニット121内の貨物200は取り出すことができる。そして、搬送ロボット100はこのように繰り返し移動する。なお、ブロック機構170は搬送ロボット100の移動過程において、保管ユニット121内の貨物の有無に関わりなくブロック作用を発揮してもよいし、貨物を搬送中、すなわち保管ユニット121に貨物が有るときのみブロック作用を発揮してもよい。
【0158】
上記実施例の搬送ロボット100が貨物を搬送するとき、ブロック機構170はブロック位置まで移動して保管ユニット121内の貨物200と当接し、貨物200が保管ユニット121から滑り出すことを規制して、貨物搬送時に貨物が容易に搬送ロボットのラックから滑り出すという現状の課題を有効に解決する。搬送ロボット100は、搬送過程において貨物200が保管ユニット121から滑り出すことがなく、貨物200の安全を保証し、滑り出すリスクを回避し、搬送効率を向上させる。また、搬送ロボット100が積み卸しするとき、ブロック機構170は退避位置まで移動する。このとき、各保管ユニット121へ貨物200を積み込むことも、各保管ユニット121内の貨物200を搬出することもでき、搬送ロボット100の積み卸し操作を阻害せず、使用に便利である。
【0159】
一実施例において、ブロック機構170は各保管ユニット121内の貨物200を同時にブロックすることができる。すなわち、ブロック機構170はブロック位置まで同時に移動して、保管ユニット121内の貨物200をブロックできる。さらに、ブロック機構170は退避位置まで同時に移動して、保管ユニット121が積み卸し操作できるようにすることもできる。もちろん、本開示の他の実施形態において、ブロック機構170の数は複数であり、1つのブロック機構170が少なくとも2つの保管ユニット121内の貨物200を同時にブロックできる。なお、1つのブロック機構170がすべての保管ユニット121の貨物200に同時に作用してもよいし、複数のブロック機構170が複数の保管ユニット121に作用してもよい。例示的に、ブロック機構170の数は2つであり、そのうちの一方のブロック機構170が1段目から3段目の保管ユニット121の貨物200をブロックし、他方のブロック機構170が4段目から6段目の保管ユニット121の貨物200をブロックする。もちろん、本開示の他の実施形態において、ブロック機構170の数はさらに多くてもよい。本開示は、ブロック機構170で全ての保管ユニット121の貨物200を同時にブロックする例で説明したが、複数のブロック機構170の場合の作動原理と1つのブロック機構170の場合の作動原理は実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0160】
なお、ブロック機構170の設置位置は原則として限定されず、縦型フレーム110に可動に設置されてもよいし、シャシー160に可動に設置されてもよい。または保管ユニット121に可動に設置されてもよく、ブロック機構170が退避位置またはブロック位置に移動できることが保証されさえすればよい。本実施例においては、ブロック機構170がシャシー160に可動に設置されることのみを例として説明するが、ブロック機構170が他の位置に設定される場合の作動原理は、ブロック機構170がシャシー160に可動に設置される場合の動作原理は実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。具体的には、ブロック機構170がシャシー160に対して移動するとき、ブロック機構170はブロック位置または退避位置に移動できる。ブロック機構170がブロック位置まで移動すると、各保管ユニット121内の貨物200をブロックできる。ブロック機構170が退避位置まで移動すると、保管ユニット121をブロックしないので、貨物200は自由に保管ユニット121に出入りできる。
【0161】
一実施例において、保管ユニット121は縦型フレーム110から離れた側の積み卸し端1215を含む。貨物200は保管ユニット121の積み卸し端1215から貨物200の積み卸しを完了する。例示的に、
図10に示すように、保管ユニット121の縦型フレーム110から離れた側の一端に積み卸し端1215を有し、積み込みのとき、貨物200は積み卸し端1215から保管ユニット121内へ入り、荷卸しのとき、貨物200は積み卸し端1215から保管ユニット121外へ出る。選択可能に、積み卸し端1215は保管ユニット121の端部の開口であるか、または貨物200が出入りできるその他の出入口である。もちろん、本開示の他の実施形態において、積み卸し端1215は保管ユニット121のうち縦型フレーム110に近い側の一端に設置されてもよい。このようにしても、貨物200の保管ユニット121への積み卸しは実現できる。
【0162】
選択可能に、積み卸し端1215は搬送機構150と同じ側に設置される。積み卸し端1215が積み卸し操作を行うとき、搬送機構150は積み卸し端1215から離れて、搬送機構1215と積み卸し装置600が干渉しないようにして、積み卸しの確実性を保証する必要がある。このとき、搬送機構150は搬送ロボット100の最高位置または積み卸し装置600よりも高い位置まで上昇するか、あるいは搬送ロボット100の他方側へ移動してもよい。また、選択可能に、積み卸し端1215と搬送機構150は異なる側に設置される。積み卸し端1215の積み卸しが搬送機構150の影響を受けないため、保管ユニット121の積み卸しのとき、搬送機構150は積み卸し装置600に対して干渉しない。
【0163】
図9、
図10に示すように、一実施例において、ブロック機構170は移動して積み卸し端1215に出入りする。すなわち、ブロック機構170が移動して積み卸し端1215へ入った場合、ブロック機構170がブロック位置にあり、このとき、貨物200の端部とブロック機構170が当接し、ブロック機構170が貨物200をブロックして、貨物200が積み卸し端1215から滑り出ることを規制する。ブロック機構170が移動して積み卸し端1215から外れた場合、ブロック機構170は退避位置にあり、このとき、積み卸し端1215はブロックされず、積み卸し端1215を介して保管ユニット121へ貨物200を積み込むことも、積み卸し端1215を介して保管ユニット121内の貨物200を卸すこともできる。
【0164】
一実施例において、ブロック機構170がブロック位置にあとき、ブロック機構170と貨物200の側壁または底面とが当接する。すなわち、ブロック機構170のブロック位置は保管ユニット121の底面または側面に位置しうる。ブロック機構170がブロック位置まで移動したとき、ブロック機構170は側面または底面において保管ユニット121内の貨物200と当接し、このとき、ブロック機構170の当接力が貨物200の保管ユニット121内での移動を規制し、貨物200が保管ユニット121から滑り出すのを防止する。ブロック機構170が退避位置まで移動すると、ブロック機構170が保管ユニット121の貨物200の側面または底面から離脱し、貨物200は保管ユニット121内で移動でき、保管ユニット121の積み卸し操作を実現する。
【0165】
一実施例において、ブロック機構170は保管ユニット121の少なくとも一方側に設置される。なお、ブロック機構170は
図9、
図10に示すように保管ユニット121の一方側に設置され、このとき、ブロック機構170はブロック位置において保管ユニット121内の貨物200をブロックできる。もちろん、本開示の他の実施形態において、ブロック機構170は保管ユニット121の両側にそれぞれ位置してもよい。このようにすることで保管ユニット121内の貨物200をより一層ブロックすることができる。さらには、2つのブロック機構170は対称に配置しても非対称に配置してもよく、保管ユニット121内の貨物200をブロックできさえすればよい。
【0166】
例示的に、本実施例はブロック機構170が移動して積み卸し端1215へ出入りでき、かつブロック機構170が保管ユニット121の一方側に設置されている例のみを説明するが、他の実施例に係る異なるレイアウト形式のブロック機構170の作業原理も、本実施例のブロック機構170の作動原理と実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。このとき、ブロック機構170のブロック位置は積み卸し端1215に位置する。ブロック機構170が積み卸し端1215へ移動すると、ブロック機構170は積み卸し端1215内に位置して貨物200に正対し、貨物200をブロックする。
【0167】
一実施例において、ブロック機構170は可動なブロック接続部材171及びブロック接続部材171にそれぞれ接続された複数のブロックユニット172を含み、少なくとも1つのブロックユニット172が1つの保管ユニット121に対応する。ブロック接続部材171は各ブロックユニット172を動かして積み卸し端1215へ移動させ、保管ユニット121内の貨物200をブロックさせる。ブロック接続部材171は接続の作用を果たし、各ブロックユニット172を接続するために用いられる。ブロック接続部材171が移動すると、複数のブロックユニット172を同期して動かして移動させ、ブロックユニット172が対応する保管ユニット121の積み卸し端1215まで移動するか、または保管ユニット121の積み卸し端1215から出る。選択可能に、ブロック接続部材171はリンクまたは長い板等を含むが、これらに限定されない。
【0168】
ブロックユニット172はブロック作用を果たし、貨物200のブロックを実現するために用いられる。ブロック接続部材171がブロックユニット172を動かしてブロック位置まで移動させると、ブロックユニット172はちょうど積み卸し端1215内に位置し、このとき、貨物200の端部がブロックユニット172に正対して、ブロックユニット172は貨物200が保管ユニット121から出ることを規制する。ブロック接続部材171がブロックユニット172を動かして退避位置まで移動させると、ブロックユニット172は積み卸し端1215から離脱し、このとき、貨物200の端部にはブロックする物体がないので、保管ユニット121への積み込みまたは荷卸しを行うことができる。
【0169】
なお、退避位置はブロックユニット172の外側に位置してもよいし、保管ユニット121の底部、または保管ユニット121と面一の位置に位置してもよい。退避位置が保管ユニット121の底部に位置する場合、ブロックユニット172が下の段の貨物200の出し入れに影響を与えない位置にありさえすればよい。
【0170】
選択可能に、ブロック接続部材171は昇降運動が可能であり、ブロック接続部材171が昇降するとき各ブロックユニット172を動かして同期して昇降させ、ブロックユニット172を積み卸し端1215に位置させるかまたは積み卸し端1215から移動させる。このとき、退避位置は保管ユニット121の底部、または保管ユニット121と面一の位置にありうる。もちろん、ブロック接続部材171は水平運動してもよく、ブロック接続部材171が水平運動する場合、各ブロックユニット172を動かして同期して水平移動させ、ブロックユニット172を積み卸し端1215に位置させるかまたは積み卸し端1215から移動させる。このとき、退避位置はブロックユニット172の外側にありうる。もちろん、ブロック接続部材171は回転運動、振り子運動、移動運動等の他の形式の運動のうちの1つまたは複数の組み合わせでもよく、ブロックユニット172が移動して積み卸し端1215に出入りできさえすればよい。例示的に、本開示はブロック接続部材171が昇降運動してシフトする例のみを説明する。また、退避位置は保管ユニット121の底部、または保管ユニット121と面一の位置に位置する。
【0171】
一実施例において、ブロックユニット172はブロッカーを含み、ブロッカーがブロック接続部材171に固定設置される。ブロック接続部材171の移動によりブロッカーを動かして積み卸し端1215に出入りさせる。本実施例において、ブロッカーはブロック接続部材171に固定設置され、ブロック接続部材171が移動してブロッカーを直接移動させ、ブロッカーをブロック位置または退避位置まで移動させる。例えば、ブロック接続部材171がブロッカーを動かして上昇させると、ブロッカーは積み卸し端1215まで移動して、貨物200をブロックする。ブロック接続部材171がブロッカーを動かして下降させると、ブロッカーは退避位置まで移動して、貨物200をブロックしない。選択可能に、ブロッカーはバッフルプレート、ストッパブロック、位置決め柱等のブロックを実現する部材でありうる。
【0172】
図9、
図10に示すように、一実施例において、ブロックユニット172はスイング部材1721及びブロック部材1722を含む。スイング部材1721の一端は回転可能にブロック接続部材171に接続され、スイング部材1721の他端はブロック部材1722に接続され、スイング部材1721の中間部は回転可能に保管ユニット121の積み卸し端1215に接続される。ブロック接続部材171が昇降すると、スイング部材1721を動かしてスイングさせ、スイング部材1721がブロック部材1722を動かして積み卸し端1215に出入りさせる。
【0173】
すなわち、ブロック接続部材171はブロックユニット172のスイング運動のような間接運動により、ブロック位置と退避位置との切換えを実現する。具体的には、ブロック接続部材171が移動すると、スイング部材1721の一端を動かして移動させ、保管ユニット121に対してスイングさせる。さらにスイング部材721の他端はブロック部材1722を動かして移動させ、ブロック部材1722を退避位置またはブロック位置まで移動させる。スイング部材1721の頭部はブロック接続部材171に回転可能に接続され、スイング部材1721の中間部は回転可能に保管ユニット121に接続され、スイング部材1721の尾部はブロック部材1722に接続される。ブロック部材1722は退避位置またはブロック位置に移動可能である。
【0174】
例示的に、ブロック接続部材171が鉛直方向に沿って上へ移動すると、ブロック接続部材171はスイング部材1721を介してブロック部材1722を動かし、ブロック位置まで移動させ、ブロック接続部材171が鉛直方向に沿って下へ移動すると、ブロック接続部材171はスイング部材1721を介してブロック部材1722を動かし、退避位置まで移動させる。選択可能に、スイング部材1721はスイングバーであり、ブロック部材1722はブロックロッドである。
【0175】
なお、本開示の実質的な主旨は、ブロック接続部材171と各ブロックユニット172が移動して、各ブロックユニット172をそれぞれ対応する保管ユニット121の退避位置またはブロック位置まで移動させることにある。上記2つの実施例において、ブロックユニット172の2種類の形式を紹介した。ブロックユニット172の設置方式は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の連動方式は、上記の具体的構造による実現に限定されない。
【0176】
一実施例において、ブロック機構170はさらにブロック駆動部材を含む。ブロック駆動部材の出力端はブロック接続部材171に接続されて、ブロックユニット172を駆動して積み卸し端1215へ出入りさせる。ブロック駆動部材はブロック機構170の運動の動力源であり、ブロック運動部材の運動を駆動する。また、ブロック接続部材171が昇降運動できるように、ブロック駆動部材は直線運動を出力して、ひいてはブロック接続部材171がブロックユニット172を動かして移動させ、ブロックユニット172を退避位置またはブロック位置まで移動させる。選択可能に、ブロック駆動部材はガスシリンダ、油圧シリンダ、リニアモータ、または電動プッシュロッドを含むがこれらに限定されず、直線運動を出力できるその他の直線駆動ユニットでもよい。例示的に、ブロック駆動部材はリニアモータである。例示的に、ブロック駆動部材の一端はシャシー160に接続される。もちろん、本開示の他の実施形態においては、回転モータに突起部材を組み合わせて駆動してもよい。
【0177】
一実施例において、保管ユニット121の底部は活動スペースを備える。活動スペースは搬送システムの積み卸し機構620が進入して、保管ユニット121への積み込みまたは取り出しを行うために用いられる。保管ユニット121は積み卸しのとき移動できないため、積み卸しのときは、他の部材、例えば搬送機構150または積み卸し装置600のような連携構造が貨物200を保管ユニット121に出し入れする必要があり、そのため保管ユニット121の積み卸しに便利なように、保管ユニット121の底部に搬送機構150及び補助装置300が進入するスペースを有することが必要となる。保管ユニット121に積み込む場合、搬送機構150または積み卸し装置600が活動スペース内に進入して貨物200を保管ユニット121に置き、また活動スペースから出る。保管ユニット121から荷卸しする場合、搬送機構150または積み卸し装置600は活動スペースに進入して保管ユニット121の貨物200を支え持ち、貨物200を保管ユニット121から搬出する。
【0178】
一実施例において、保管ユニット121は縦型フレーム110に設置された第1側板1213と第2側板1214とを含む。第1側板1213と第2側板1214は対向して設置され、活動スペースを囲んでいる。第1側板1213と第2側板1214は縦型フレーム110の同一の高さに設置され、かつ第1側板1213と第2側板1214は平行に設置されている。このようにすることで、第1側板1213と第2側板1214はそれぞれ貨物200の両側の底部を支え持ち、貨物200を平らに確保し、傾きを防ぐ。第1側板1213と第2側板1214の間の部分は切り欠き、すなわち上記の活動スペースであり、搬送機構150または積み卸し装置600が進入して積み卸し操作を行うことを許容する。
【0179】
もちろん、本開示の他の実施形態において、保管ユニット121は貨物200を載置するためのトレイを含む。トレイは貨物200の進入進出方向に沿って活動スペースを有し、活動スペースの貨物200の進入進出方向における寸法は、トレイの貨物200の進入進出方向における寸法よりも小さい。すなわち、この場合の活動スペースはトレイの開口である。トレイによって貨物200を載置し、トレイの活動スペースは、搬送機構150または積み卸し装置600が進入して積み卸し操作を行うことを許容する。
【0180】
図9、
図11に示すように、本開示の第2実施例はさらに、積み卸し装置600と上記実施例における搬送ロボット100とを含む搬送システムを提供する。積み卸し装置600は搬送ロボット100へ貨物200を送るか、または搬送ロボット100上の貨物200を卸すために用いられる。積み卸し装置600は、鉛直方向に延びた架台610と、鉛直方向において間隔をあけて架台610に設置された複数の積み卸し機構620とを含む。複数の積み卸し機構620が間隔をあけて設置される方式は、複数の保管ユニット121が間隔をあけて設置される方式と同じである。搬送ロボット100が積み卸し装置600にドッキングすると、複数の積み卸し機構620はそれぞれ異なる高さにおいて各保管ユニット121へ貨物200を送るか、または各保管ユニット121内の貨物200を卸す。
【0181】
積み卸し装置600は貨物200の同期荷卸しまたは同期積み込みを実現する。積み卸し装置600は荷卸し位置または積み込み位置に設置される。積み卸し装置600が荷卸しするとき、積み卸し装置600は荷卸し位置に位置し、積み卸し装置600が積み込みするとき、積み卸し装置600は積み込み位置に位置する。本開示は、積み卸し装置600が荷卸し位置に位置する例のみを説明する。積み卸し装置600が荷卸し位置に位置しており、搬送ロボット100が積み込み位置で積み込みを完了すると、搬送ロボット100は荷卸し位置まで移動する。このとき、搬送ロボット100と積み卸し装置600がドッキングし、積み卸し装置600は搬送ロボット100の各保管ユニット121の貨物200を受け取ることができる。もちろん、この位置において、搬送ロボット100と積み卸し装置600がドッキングしたあと積み卸し装置600が貨物200を各保管ユニット121に移送する、貨物200の逆方向の輸送も実現しうる。
【0182】
具体的には、架台610が支持機能を果たし、貨物200を輸送する各積み卸し機構620を支持する。積み卸し装置600は、保管ユニット121と同数の積み卸し機構620を有する。複数の積み卸し機構620はそれぞれ異なる高さにおいて搬送ロボット100へ貨物200を送るか、または搬送ロボット100上の貨物200を卸すことができ、搬送ロボット100の積み卸し過程における待機時間を大幅に短縮させる。また、積み卸し機構620の位置する高さは、対応する保管ユニット121が位置する高さと一致する。搬送ロボット100と積み卸し装置600とのドッキング後、保管ユニット121と積み卸し機構620は水平方向に同一の高さに位置し、複数の積み卸し機構620が一度に搬送ロボット100上のすべての保管ユニット121へ貨物200を送るか、または複数の積み卸し機構620が一度に搬送ロボット100上のすべての保管ユニット121内の貨物200を取り出すことを実現する。もちろん、具体的な現場条件においては、積み卸し装置600のうちの1つまたは複数の積み卸し機構620が同時に搬送ロボット100へ貨物200を送るか、または搬送ロボット100上の貨物200を卸すことを実現してもよい。
【0183】
各積み卸し機構620は単独で動作して、搬送ロボット100へ貨物200を送るか、または搬送ロボット100上の貨物200を卸すこともできる。
図10、
図11、
図12、
図13に示すように、一実施例において、積み卸し機構620はブラケット621と、積み卸しユニット622と、積み卸し駆動部材623とを含み、複数のブラケット621は鉛直方向において間隔をあけて架台610に設置され、積み卸し駆動部材623と積み卸しユニット622とはそれぞれ対応するブラケット621に設置され、積み卸しユニット622は積み卸し駆動部材623に接続され、積み卸しユニット622は保管ユニット121へ貨物200を送るか、または保管ユニット121内の貨物200を卸すために用いられる。積み卸し駆動部材623は、対応する積み卸しユニット622が単独で搬送ロボット100へ貨物200を送るか、または搬送ロボット100上の貨物200を卸すことを許容する。
【0184】
さらに、
図10~
図13に示すように、積み卸しユニット622はチェーン6221と凸ブロック6222とを含む。チェーン6221は積み卸し方向に沿ってブラケット621に回転可能に設置され、凸ブロック6222はチェーン6221に固定設置される。積み卸し駆動部材623は駆動モータを含み、駆動モータはチェーン6221と伝動接続される。チェーン6221は貨物200を載置可能であり、駆動モータがチェーン6221を駆動して回転させると、凸ブロック6222が貨物200の底部を押して貨物200を搬送ロボット100へ送り出すか、または凸ブロック6222が貨物200の底部を引き寄せて、貨物200を搬送ロボット100からチェーン6221まで引き出す。あるいは、凸ブロック6222が貨物200の底部をブロックし、搬送ロボット100が積み卸し装置600から離れるときに貨物200をチェーン6221に移す。具体的には、チェーン6221は積み卸し方向に間隔をあけて設置された2つのスプロケット上に設置され、駆動モータの出力軸とスプロケットのうちの1つが伝動接続される。駆動モータが回転すると、チェーン6221を駆動して動作させ、ひいては凸ブロック6222が貨物200の底部を押して貨物200を搬送ロボット100まで送り出す。または、凸ブロック6222が貨物200の底部を引き寄せて、貨物200を搬送ロボット100からチェーン6221まで引き出す。さらに、積み卸し機構620は2セットの積み卸しユニット622を含み、2セットの積み卸しユニット622は平行に、間隔をあけてブラケット621に設置され、駆動モータと2本のチェーン6221が伝動接続される。2セットの積み卸しユニット622により貨物200の積み卸し過程における安定性が増す。本開示の1つの実施例においては、
図13に示すように、積み卸し機構620はさらに同期ロッド624を含み、2本のチェーン6221はそれぞれ同期ロッド624に伝動接続され、駆動モータがチェーン6221のうちの1本と伝動接続される。具体的には、同期ロッド624は積み卸し方向に垂直な水平方向に沿って、2つの間隔をあけて設置されたスプロケットを接続し、ひいては2本のチェーン6221の同期回転を保証する。なお、上記実施例におけるチェーン6221は伝動及び貨物を載置する作用を担うだけであり、本開示の他の実施例においては、チェーンの代わりにベルト、シンクロベルト等が用いられる。
【0185】
別の一実施例においては、
図10、
図11、
図14、
図15に示すように、各積み卸し機構620は積み卸しアーム625とプッシュプルユニット626とを含む。複数の積み卸しアーム625の一端は鉛直方向に間隔をあけて架台610に設置され、プッシュプルユニット626は対応する積み卸しアーム625の他端に回転可能に設置されている。プッシュプルユニット626が回転するとき、押引位置と回避位置を有し、プッシュプルユニット626が押引位置まで回転したとき、搬送ロボット100へ貨物200を送るか、または搬送ロボット100上の貨物200を引き出す。プッシュプルユニット626が回避位置まで回転したとき、プッシュプルユニット626は貨物200を回避する。なお、プッシュプルユニット626が貨物200を押すまたは引くときは、貨物200の頂部、中間部、または底部を押すまたは引く。本開示の一実施例において、架台610の同一水平方向上に間隔をあけて2つの積み卸しユニット620が設置され、同一水平方向上の2つのプッシュプルユニット626は、それぞれ押引位置または回避位置まで回転する。同一水平方向上の2つのプッシュプルユニット626は、積み卸し方向に沿ってそれぞれ貨物200の両側を駆動する。プッシュプルユニット626が同期して貨物200の両側を押すまたは引くので、貨物200を押すまたは引く過程の安定性が効果的に保証される。さらには、同一水平方向上の2つのプッシュプルユニット626は、積み卸し方向に沿って貨物200の中間部の両側を押すまたは引く。なお、同一水平方向上の2つのプッシュプルユニット626は、同期して押引位置または回避位置まで回転するか、または前後して押引位置または回避位置まで回転する。本開示の他の実施例においては、架台610の同一高さ方向に積み卸し機構620は1つだけ設置され、積み卸し機構620は貨物200を押すまたは引くとき、貨物200の頂部または底部を押すまたは引く。
【0186】
1つの実現可能な態様として、
図14、
図15に示すように、プッシュプルユニット626はプッシュプルロッド6261とプッシュプルモータ6262とを含む。プッシュプルモータ6262は積み卸しアーム625の架台610から離れた側の一端に設置され、プッシュプルロッド6261はプッシュプルモータ6262の出力軸に設置される。プッシュプルモータ6262がプッシュプルロッド6261を駆動して、押引位置または回避位置まで回転させる。2つのプッシュプルロッド6261はそれぞれプッシュプルモータ6262に駆動されて押引位置まで回転し、貨物200を搬送ロボット100から引き出すか、または貨物200を搬送ロボット100まで押し出す。なお、プッシュプルモータ6262の役割はプッシュプルロッド6261を駆動して回転させることであり、プッシュプルロッド6261は直接プッシュプルモータ6262の出力軸に設置されてもよいし、あるいはプッシュプルロッド6261は伝動機構を介してプッシュプルモータ6262の出力軸に接続されてもよく、プッシュプルモータ6262がプッシュプルロッド6261を駆動して押引位置または回避位置まで回転させることができさえすればよい。
【0187】
一実施例において、積み卸し装置600におけるすべての積み卸し機構620が同期動作して、異なる高さで搬送ロボット100へ貨物200を送るか、搬送ロボット100上の貨物200を卸すことを実現する。または、積み卸し装置600における一部の積み卸し機構620が単独動作して、指定された高さで搬送ロボット100へ貨物200を送るか、搬送ロボット100上の貨物200を卸すことを実現する。
図16、
図17に示すように、1つの実現可能な形態として、積み卸し装置600はさらに調節駆動機構630を含む。調節駆動機構630は、積み卸し方向に沿って搬送ロボット100に近づくかまたは遠ざかるように架台610を動かす。調節駆動機構630が、搬送ロボット100に近づくかまたは遠ざかるように架台610を動かすと、積み卸し機構620は搬送ロボット100へ貨物200を送るか、搬送ロボット100上の貨物200を卸す。本実施例が提供する積み卸し装置600は、一度に搬送ロボット100上のすべての貨物200または指定した貨物200を取り出すか、または同期して搬送ロボット100に複数の貨物200を送る。1つの実現可能な形態として、調節駆動機構630はモータ及びベルトの方式による駆動構造を採用する。
【0188】
本開示の一実施例において、積み卸し装置600はさらに一時保管ラック640を含む。架台610は一時保管ラック640に水平方向に沿って可動に設置される。調節駆動機構630が架台610を駆動して、一時保管ラック640に対して水平方向に沿って移動させる。一時保管ラック640は鉛直方向において複数段のラックを含み、積み卸し機構620が搬送ロボット100上の異なる高さの貨物200を一時保管ラック640の対応する各段のラックまで引き出すか、または積み卸し機構620が各段のラック上の貨物200を搬送ロボット100へ押し出す。一時保管ラック640は積み卸し装置600が搬送ロボット100から卸した貨物200を一時保管するか、または搬送ロボット100へ送る搬送すべき貨物200を一時保管する。1つの実現可能な形態として、一時保管ラック640は鉛直方向に複数段設置された一時保管ローラ641を含み、各段の一時保管ローラ641が積み卸し方向に沿って単独に貨物200を運搬できる。選択可能に、各段の一時保管ローラ641は同時に複数の貨物200を載置できる。
【0189】
一実施例において、積み卸し装置600はさらに移動可能な台座を含む。台座は架台610の底部に設置される。積み卸し装置600はさらに移動可能な台座を含む。台座は架台610の底部に設置される。移動可能な台座により積み卸し装置600を動かして移動させることができ、積み卸し装置600の実際の現場条件への適応度が大幅に向上する。このようにすることで、積み卸し装置600を積み込み位置、荷卸し位置またはその他の任意の位置まで容易に移動させ、搬送ロボット100と連携して動作させることができる。選択可能に、台座の構造は搬送ロボット100のシャシー160の構造と完全に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0190】
図9、
図11に示すように、一実施例において、搬送システムはさらに運搬装置500と、積み卸し装置600と運搬装置500との間に設置される昇降装置400とを含む。昇降装置400は鉛直方向に沿って昇降運動し、積み卸し機構620及び運搬装置500にドッキングする。昇降装置400は積み卸し機構620の貨物200を受け取り、運搬装置500へ移送する。または、昇降装置400は運搬装置500の貨物200を受け取り、積み卸し機構620へ移送する。
【0191】
昇降装置400は積み卸し機構620の貨物200を受け取るか、または積み卸し機構620に貨物200を輸送するために用いられる。各積み卸し機構620は鉛直方向において間隔をあけて配置されているため、積み卸し装置600の積み込み及び荷卸しが容易になるよう、昇降装置400が対応する位置の積み卸し機構620のところまで移動して、相応の操作を行う必要がある。運搬装置500は貨物200の運搬を実現するために用いられ、昇降装置400から卸された貨物200を運び去ることも、または積み込むべき貨物200を昇降装置400まで送ることもできる。選択可能に、運搬装置500はベルトコンベヤ構造、生産ライン、伝送ローラ構造、または回転ローラ構造等の水平輸送を実現可能な構造である。例示的に、運搬装置500は生産ライン構造である。
【0192】
具体的には、荷卸しの場合、昇降装置400は1つの積み卸し機構620の位置まで上昇して、該積み卸し機構620の貨物200を受け取る。そして、昇降装置400は下降して、貨物200を運搬装置500に移送し、運搬装置500が運び去る。その後、昇降装置400は再び別の積み卸し機構620の位置まで上昇して、積み卸し機構620上の貨物200をすべて運び去るまでこのように繰り返す。積み込みの場合、昇降装置400は下降して運搬装置500で運ばれた貨物200を受け取る。そして、昇降装置400は1つの積み卸し機構620の位置まで上昇して、貨物200を該積み卸し機構620に移送する。その後、昇降装置400は再び運搬装置500の位置まで下降して、積み卸し機構620がすべて貨物200を積み込むまでこのように繰り返す。
【0193】
一実施例において、昇降装置400は鉛直方向に沿った昇降フレーム410と、昇降フレーム410に設置された移動機構420と、移動機構420に設置された少なくとも1段の転送機構430とを含む。移動機構420は昇降フレーム410に沿って昇降運動が可能であり、積み卸し機構620に対して貨物200を受け取るかまたは移送するよう転送機構430を動かして作動させる。昇降フレーム410は支持作用を果たし、移動機構420及び転送機構430を支持する。選択可能に、様々な応用場面に適応できるよう、昇降フレーム410の底部にキャスターを設置してもよい。転送機構430は貨物200を載置し、積み卸し機構620のような高い位置と運搬装置500のような低い位置との間での貨物200の移送を実現する。移動機構420は鉛直方向に沿って昇降フレーム410に設置され、鉛直方向の運動を出力でき、転送機構430を動かして昇降運動させる。
【0194】
なお、移動機構420は転送機構430の鉛直方向に沿った昇降運動を実現するために用いられる。移動機構420の具体的構造は、伸縮ロッド構造、チェーン伝動構造またはベルト伝動構造等であり、あるいは搬送機構150を昇降運動させるその他の構造でもよい。例示的に、移動機構420の具体的構造は搬送ロボット100の昇降機構140の構造と同じであり、ここでは逐一説明しない。もちろん、移動機構420の具体的構造は搬送ロボット100の昇降機構140の構造と異なってもよく、移動機構420が昇降運動を実現できさえすればよい。
【0195】
例示的に、転送機構430の数は1段であり、転送機構430は1回に1つの積み卸し機構620の貨物200を受け取るか、または1つの積み卸し機構620へ貨物200を送る。もちろん、本開示の他の実施形態において、転送機構430が少なくとも2段の場合、少なくとも2段の転送機構430が1回に少なくとも2つの積み卸し機構620の貨物200を移送するか、少なくとも2つの積み卸し機構620へ貨物200を送り、貨物の受渡し効率を向上させてもよい。
【0196】
一実施例において、転送機構430は、移動機構420に設置された転送台431と、転送台431に可動に設置された転送部432とを含む。転送部432は貨物200を動かして移動させるとともに、転送部432は少なくとも1つの積み卸し機構620に対して貨物200を受け取るかまたは移送する。転送台431は支持作用を果たし、転送部432が移動機構420に取り付けられるよう転送部432を支持する。移動機構420が昇降運動するとき、転送台431により転送部432を動かして同期して昇降させ、ひいては貨物200の積み込みと荷卸しを実現する。
【0197】
選択可能に、転送部432はベルトコンベヤ構造、生産ライン、伝送ローラ構造、または回転ローラ構造などの水平輸送が可能な構造である。例示的に、転送部432は回転ローラ構造であり、具体的には複数のローラを含み、それぞれのローラにモータが内蔵され、ローラを駆動して回転させ、ひいては貨物200の輸送を実現する。なお、貨物200の水平輸送を実現する構造は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の転送部432は上記の具体的構造による実現に限定されない。
【0198】
転送部432は1回に1つの積み卸し機構620の貨物200を受け取ることは上記のとおりであるが、転送部432は1回に複数の積み卸し機構620の貨物200を受け取ってもよい。移動機構420は一段一段積み卸し機構620の貨物200を受け取り、受け取りが完了した後、まとめて運搬装置500へ送り、運び去る。例示的に、移動機構420が転送部432を動かして最頂部まで上昇させ、転送部432が1つの積み卸し機構620の貨物200を受け取った後、1段下降して1つの積み卸し機構620の貨物200を受け取り、転送部432が満杯になるか、積み卸し機構620の貨物200の受け取りが完了した後、移動機構420が転送部432を動かして運搬装置500の位置まで下降させ、転送部432がその上に載せられたすべての貨物200を運搬装置500へ移送する。もちろん、移動機構420は下から上へ一段一段移動してもよく、その原理は上から下への原理と実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0199】
もちろん、転送部432は、運搬装置500で移送された複数の貨物200を1回で受け取り、その後、一段一段各積み卸し機構620へ送ってもよい。その原理は上記の荷卸しの原理と実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0200】
一実施例において、搬送システムはさらにコントロールセンターを含み、搬送システムの各部分は、コントロールセンターの制御のもとでそれぞれ協調して動作を実行する。搬送システムのコントロールセンターは外部のサーバと通信接続を保持する。コントロールセンターは搬送すべき貨物200の情報を識別できるとともに、搬送すべき貨物200それぞれに対応する積み込み位置と荷卸し位置の情報を取得できる。コントロールセンターは取得した各項目の情報に基づいて各部分を協調制御し、ひいては貨物200の搬送を高い効率で成し遂げる。
【0201】
本実施例の搬送ロボット100及びその搬送システムは、貨物搬送時に、ブロック機構170がブロック位置まで移動して、ブロック機構170が保管ユニット121内の貨物200に当接し、貨物200が保管ユニット121を滑り出すことを規制する。搬送ロボット100の搬送過程において貨物200が保管ユニット121から滑り出すことがなく、貨物200の安全を保証し、滑り出しのリスクを回避し、搬送効率を向上させる。また、搬送ロボット100の積み卸し時には、ブロック機構170は退避位置まで移動し、このとき、各保管ユニット121へ貨物200を積み込むことも、各保管ユニット121内の貨物200を取り出すこともでき、搬送ロボット100の積み卸し操作を阻害せず、使用に便利である。
【0202】
上記2つの実施例の搬送ロボット100に基づいて、本開示はさらに、上記2つの実施例における搬送ロボット100に適用される搬送ロボット100の搬送方法を提供する。搬送方法は、コントローラが第1積み卸し指令を受信するステップと、コントローラが搬送ロボット100を制御して、第1積み卸し指令に基づいて第1積み卸し位置まで移動させるステップと、コントローラが第1積み卸し位置は積み込み位置であると確認した場合、コントローラが搬送機構150を制御して、貨物200を保管機構120の保管ユニット121内に移送させるステップと、コントローラが第1積み卸し位置は荷卸し位置であると確認した場合、コントローラが搬送ロボット100を制御して、荷卸し位置で荷卸しさせるステップと、を含む。
【0203】
搬送ロボット100の各部分は、コントローラの制御のもとでそれぞれ協調して動作を実行する。搬送ロボット100のコントローラは、搬送システムのコントロールセンターまたは外部のサーバ等と通信接続を保持する。搬送ロボット100は搬送すべき貨物200の情報を識別できるとともに、搬送すべき貨物200それぞれに対応する積み込み位置と荷卸し位置の情報を取得できる。搬送ロボット100は取得した各項目の情報に基づいて各部分を協調制御し、ひいては貨物200の搬送を高い効率で成し遂げる。選択可能に、コントローラはCPUを含むがこれに限定されず、制御を実現できる他の部材であってもよい。
【0204】
積み卸しを実行する必要がある場合、コントローラは第1積み卸し指令を受信して、第1積み卸し指令に基づいて搬送ロボット100を制御して移動させ、搬送ロボット100を第1積み卸し位置で動作させる。第1積み卸し位置は積み込み位置及び荷卸し位置を含む。積み込み位置をラックの所在位置、荷卸し位置を輸送機構320または積み卸し機構620の所在位置と定義する。なお、積み込み位置と荷卸し位置は互換可能であり、すなわち、搬送ロボット100は荷卸し位置で積み込みし、積み込み位置で荷卸ししてもよい。
【0205】
通常、搬送ロボット100は積み込み位置において搬送機構150により積み込みし、荷卸し位置において輸送機構320または積み卸し機構620により荷卸しを行う。コントローラが第1積み卸し指令に基づいて搬送ロボット100を制御し積み込み位置まで移動させた後、コントローラは昇降機構140を制御して、搬送機構150が昇降運動するよう駆動させ、搬送機構150がラックから貨物を取り出せるようにする。そして、昇降機構140は再び搬送機構150を動かして昇降運動し、搬送機構150内の貨物200を保管ユニット121内へ移送して、貨物200の積み込みを実現する。各保管ユニット121がすべて貨物200を保管するまで、このように繰り返す。コントローラが第1荷卸し指令に基づいて、積み込み位置から荷卸し位置まで移動させた後、コントローラは輸送機構320または積み卸し機構620を制御して、保管ユニット121内の貨物200を受け取らせて、貨物200の荷卸しを実現する。
【0206】
もちろん、積み卸しプロセスは逆に行ってもよい。すなわち、搬送ロボット100は荷卸し位置で輸送機構320または積み卸し機構620により積み込みし、積み込み位置で搬送機構150により荷卸しする。コントローラが第1積み卸し指令に基づいて搬送ロボット100を制御して荷卸し位置まで移動させた後、コントローラは輸送機構320または積み卸し機構620を制御して、その上にある貨物200を対応する保管ユニット121へ移送させ、貨物200の積み込みを実現する。搬送ロボット100がいっぱいになるまで貨物200を積み込むと、コントローラが第1荷卸し指令に基づいて、荷卸し位置から積み込み位置まで移動させた後、コントローラは昇降機構140を制御して、搬送機構150が昇降運動するよう駆動させ、搬送機構150が保管ユニット121から貨物を取り出せるようにする。そして、昇降機構140は再び搬送機構150を動かして昇降運動し、搬送機構150内の貨物200を運び去る。各保管ユニット121の貨物200がすべて取り出されるまでこのように繰り返し、貨物200の荷卸しを実現する。
【0207】
なお、コントローラが搬送ロボット100を制御して第1積み卸し位置へ移動させた後、第1積み卸し位置が積み込み位置であるか荷卸し位置であるかを判断する必要がある。例えば、搬送ロボット100内に貨物200が無い場合、搬送ロボット100が第1積み卸し位置へ移動した後、第1積み卸し位置が積み込み位置であれば、搬送機構150は保管ユニット121へ貨物を積み込む。搬送ロボット100内に貨物200が有る場合、搬送ロボット100が第1積み卸し位置へ移動した後、第1積み卸し位置が荷卸し位置であれば、このとき、輸送機構320または積み卸し機構620により荷卸しする。
【0208】
上記実施例の搬送方法は、貨物200の自動搬送を実現し、従来の搬送方式に存在する高コスト・低効率という課題を有効に解決して、貨物の積み下ろしコストを下げると同時に、貨物200の積み卸し効率を大幅に向上させる。また、搬送機構150は昇降機構140に動かされて異なる高さまで移動し、ひいては搬送すべき貨物200を保管機構120における異なる高さの保管ユニット121内に投入できるため、汎用性が高く占有面積を小さくできる。
【0209】
一実施例において、搬送ロボット100が荷卸しするとき、複数の保管ユニット121が同期して動いて、同期荷卸し動作を実行する。第1積み卸し指令は第1荷卸し指令を含み、コントローラが搬送ロボット100を制御して、荷卸し位置荷卸しさせるステップは、コントローラが第1荷卸し指令を受信して、コントローラが第1荷卸し指令に基づいて少なくとも2つの保管ユニット121を制御して同期荷卸しさせるステップを含む。
【0210】
搬送ロボット100が第1実施例における搬送ロボット100である場合、搬送ロボット100の各保管ユニット121は同期荷卸しを実現できる。具体的には、コントローラが受信した第1積み卸し指令が第1荷卸し指令である場合、コントローラは第1荷卸し指令に基づいて搬送ロボット100を制御し、積み込み位置から荷卸し位置まで移動させる。このとき、荷卸し位置は搬送システムの補助装置300に対応する。また、各保管ユニット121はそれぞれ各輸送機構320にドッキングする。コントローラが少なくとも2つの保管ユニット121を制御して同期荷卸しさせる場合、保管ユニット121に対応する少なくとも2つの輸送機構320が保管ユニット121内から搬出される貨物200を受け取ることができ、搬送ロボット100の荷卸し操作を完了する。
【0211】
一実施例において、搬送ロボット100の積み込み時には、複数の保管ユニット121が同期して動いて、同期積み込み動作を実行する。第1積み卸し指令は第1積み込み指令を含み、コントローラが搬送ロボット100を制御して積み込み位置で積み込みさせるステップは、コントローラが第1積み込み指令を受信して、コントローラが第1積み込み指令に基づいて補助装置300を制御して、少なくとも2つの保管ユニット121へ同時に積み込ませるステップを含む。
【0212】
搬送ロボット100が第1実施例における搬送ロボット100である場合、搬送ロボット100の各保管ユニット121は同期積み込みを実現できる。搬送ロボット100が積み込みを行う必要がある場合、該積み込み操作は補助装置300により実現される。具体的には、コントローラが受信した第1積み卸し指令が第1積み込み指令である場合、コントローラは第1積み込み指令に基づいて搬送ロボット100を制御し、荷卸し位置から積み込み位置まで移動させる。このときの積み込み位置は上記実施例の積み込み位置と反対で、荷卸し位置は上記実施例の荷卸し位置と反対である。このときの積み込み位置は搬送システムの補助装置300に対応する。また、各保管ユニット121は、それぞれ各輸送機構320にドッキングする。コントローラは補助装置300の各輸送機構320を制御して、対応する位置の保管ユニット121へ貨物を入れさせ、各保管ユニット121の同期積み込みを実現して、搬送ロボット100の積み込み操作を完了する。
【0213】
一実施例において、搬送ロボット100はコントローラに電気的に接続された連動機構130を含み、コントローラが第1荷卸し指令に基づいて少なくとも2つの保管ユニット121を制御して同期荷卸しさせるステップは、コントローラが第1荷卸し指令に基づいて連動機構130を制御して、少なくとも2つの保管ユニット121を動かして同時に運動させるステップを含む。
【0214】
コントローラは連動機構130に電気的に接続され、さらには連動機構130の連動駆動部材132に電気的に接続される。コントローラは連動駆動部材132を制御して移動させ、連動機構130は少なくとも2つの保管ユニット121を動かして同期運動させ荷卸し動作を実行させる。なお、コントローラが第1荷卸し指令を受信し、搬送ロボット100の保管ユニット121と補助装置300の輸送機構320がドッキングした後、コントローラは連動駆動部材132を介して連動機構130を制御して、少なくとも2つの保管ユニット121を動かして同期して持ち上げさせ、保管ユニット121内の貨物200を保管ユニット121から滑り出させるとともに対応する輸送機構320へ移動させて、搬送ロボット100の荷卸し操作を完了する。
【0215】
一実施例において、搬送ロボット100はさらにコントローラに電気的に接続されたブロック機構170を含む。ブロック機構170はブロック位置と退避位置とを有し、第1積み卸し指令は第1荷卸し指令を含み、コントローラが搬送ロボット100を制御して、荷卸し位置で荷卸しさせるステップはさらに、コントローラが第1荷卸し指令を受信して、コントローラが第1荷卸し指令に基づいてブロック機構170を制御して退避位置まで移動させ、保管ユニット121を荷卸し可能状態にするステップを含む。
【0216】
搬送ロボット100が第2実施例における搬送ロボット100である場合、搬送ロボット100は保管ユニット121内の貨物200をブロックして、搬送ロボット100が貨物200を輸送する過程において貨物200が保管ユニット121から滑り出すことを防ぎ、保管ユニット121内の貨物200を保護する作用を果たし、貨物200の損傷を避けることができる。具体的には、本開示の搬送ロボット100は、搬送過程においては、ブロック機構170がブロック位置にあり、保管ユニット121内の貨物200をブロックし、荷卸しする必要があるときは、ブロック機構170がブロック位置から退避位置まで移動する。このとき、積み卸し装置600は保管ユニット121に対して荷卸し操作を実行できる。
【0217】
ブロック機構170の構造及びその作動原理は第2実施例において詳細に説明したので、逐一説明しないが、ここでは制御方法の方向から説明する。具体的には、コントローラが第1荷卸し指令を受信した後、コントローラは第1荷卸し指令に基づいて搬送ロボット100を制御して、荷卸し位置まで移動させる。そして、コントローラはブロック機構170を制御してブロック位置から退避位置まで移動させる。ブロック機構170は保管ユニット121内の貨物200をブロックしないようになり、保管ユニット121内の貨物200が取り出し可能な荷卸し可能状態になる。具体的に積み卸し装置600の積み卸し機構620を介して実現する。具体的には、搬送ロボット100は荷卸し位置にあり、このとき搬送ロボット100は積み卸し装置600に近づき、各保管ユニット121がそれぞれ積み卸し機構620にドッキングする。そして、コントローラがブロック機構170を制御して、ブロック位置から退避位置まで移動させる。ブロック機構170は保管ユニット121内の貨物200をブロックしなくなり、積み卸し機構620は保管ユニット121内に進出して、保管ユニット121内の貨物200を受け取って運び去り、搬送ロボット100の荷卸し操作を実現する。
【0218】
一実施例において、搬送ロボット100はさらにコントローラに電気的に接続されたブロック機構170を含む。ブロック機構170はブロック位置と退避位置とを有し、第1積み卸し指令は第1積み込み指令を含み、搬送方法はさらに、コントローラが第1積み込み指令を受信して、コントローラが第1積み込み指令に基づいてブロック機構170を制御して退避位置まで移動させ、保管ユニット121を積み込み可能状態にするステップを含む。
【0219】
搬送ロボット100が第2実施例における搬送ロボット100である場合、搬送ロボット100は保管ユニット121内の貨物200をブロックして、搬送ロボット100が貨物200を輸送する過程において貨物200が保管ユニット121から滑り出すことを防ぎ、保管ユニット121内の貨物200を保護する作用を果たし、貨物200の損傷を避けることができる。具体的には、本開示の搬送ロボット100は、積み込み過程においては、ブロック機構170がブロック位置から退避位置に移動する。このとき、積み卸し機構620は保管ユニット121に対して積み込み操作を行うことができる。具体的には、搬送すべき貨物200を積み卸し機構620に置き、その後、ブロック機構170をブロック位置から退避位置まで移動させて、積み卸し機構620が保管ユニット121に進入できるようにする。そして、積み卸し機構620は貨物200を保管ユニット121に置いた後、保管ユニット121から退出する。
【0220】
一実施例において、ブロック機構170は複数のブロックユニット172を含み、複数のブロックユニット172はそれぞれ複数の保管ユニット121に対応し、コントローラが第1荷卸し指令に基づいてブロック機構170を制御して退避位置まで移動させるステップは、コントローラが第1荷卸し指令に基づいて指定位置のブロックユニット172を制御して対応する退避位置まで移動させ、指定位置の保管ユニット121を荷卸し可能状態にするステップか、または、コントローラが第1荷卸し指令に基づいて複数のブロックユニット172をそれぞれ対応する退避位置に移動させ、少なくとも2つの保管ユニット121を荷卸し可能状態にするステップを含む。
【0221】
コントローラはブロック機構170に電気的に接続され、さらにはブロック機構170のブロック駆動部材に電気的に接続される。コントローラはブロック駆動部材を制御して移動させ、ひいてはブロック機構170における少なくとも1つのブロックユニット172を移動させる。なお、コントローラがブロック機構170における指定された1つまたは複数のブロックユニット172を制御して移動させる場合、指定されたブロックユニット172に対応する保管ユニット121の箇所のブロックユニット172が、ブロック位置から退避位置まで移動して、指定された1つまたは複数のブロックユニット172に対応する保管ユニット121が荷卸し可能状態になる。このとき、積み卸し機構620は、指定された1つまたは複数のブロックユニット172に対応する保管ユニット121内の貨物200を受け取ることができる。もちろん、コントローラはブロック機構170におけるすべてのブロックユニット172を制御してブロック位置から退避位置まで移動させ、各保管ユニット121を荷卸し可能状態としてもよく、このとき、積み卸し機構620は対応する保管ユニット121内の貨物200を受け取ることができる。
【0222】
一実施例において、保管ユニット121は貨物200を積み卸すための積み卸し端1215を含み、搬送方法はさらに、コントローラが第1荷卸し指令を受信した後、コントローラが搬送機構150を制御して積み卸し端1215から退避させるステップを含む。
【0223】
すなわち、コントローラは第1荷卸し指令を受信した後、搬送機構150を制御して指定位置まで移動させ、搬送機構150を積み卸し端から遠ざけ、輸送機構320または積み卸し機構620による貨物200の積み込みまたは荷卸しから退避させる。なお、積み卸し端1215とは貨物200を積み下ろす開口部であり、具体的な形式は前に述べたので、ここでは逐一説明しない。輸送機構320または積み卸し機構620を用いて荷卸しを行う場合、搬送機構150は輸送機構320または積み卸し機構620から退避して、干渉することを防ぐ必要がある。具体的には、コントローラが搬送機構150を制御して、指定位置まで移動させることができる。ここで、指定位置は搬送ロボット100の最頂端または輸送機構320や積み卸し機構620よりも高い位置でもよいし、積み卸し端1215と異なる位置でもよい。
【0224】
具体的には、積み卸し端1215が搬送機構150と同じ側に設置されている場合、コントローラは搬送機構150を制御して搬送ロボット100の最頂端まで上昇させてもよいし、搬送機構150を制御して輸送機構320または積み卸し機構620よりも高い位置まで上昇させてもよいし、縦型フレーム110の他方側まで移動させて、積み卸し端1215と搬送機構150が反対側に設置されるようにしてもよい。このようにすることで、搬送機構150を積み卸し端1215から遠ざけて、搬送機構150と積み卸し端1215の箇所にある輸送機構320または積み卸し機構620とが干渉することを防ぐことができる。積み卸し端1215と搬送機構150とが異なる側に設置されている場合は、搬送機構150が積み卸し端1215をブロックすることはなく、この場合、搬送機構150は指定位置に移動しても、移動しなくてもよく、積み卸しに影響を与えさえしなければよい。
【0225】
一実施例において、保管ユニット121は貨物200を積み下ろすための積み卸し端1215を有し、搬送方法はさらに、コントローラが第1積み込み指令を受信した後、コントローラが搬送機構150を制御して積み卸し端1215から退避させるステップを含む。
【0226】
なお、積み卸し端1215から積み込むか荷卸しするかに関わらず、コントローラは搬送機構150を制御して積み卸し端1215から退避して、搬送機構150と積み卸し端1215の箇所にある輸送機構320または積み卸し機構620とが干渉することを防ぐ必要がある。退避原理は上記実施例と同じであるため、ここでは逐一説明しない。例示的に、搬送機構150に近い方の一端から貨物200の積み卸しを行う場合は、搬送機構150をまず最高位置まで上昇させることによって、搬送ロボット100と補助装置300または積み卸し装置600とがドッキングするためのスペースを確保する。
【0227】
上記2つの実施例の搬送システムに基づいて、本開示はさらに、上記2つの実施例における搬送システムに適用される、搬送システムの搬送方法を提供する。搬送方法は、コントロールセンターが第2積み卸し指令を受信するステップと、コントロールセンターが搬送ロボット100を制御して、第2積み卸し指令に基づいて第2積み卸し位置まで移動させるステップと、コントロールセンターが、第2積み卸し位置は積み込み位置または荷卸し位置であると確認するとともに、搬送ロボット100を制御して積み込みまたは荷卸し操作を実行させるステップと、を含む。
【0228】
搬送システムの各部分は、コントロールセンターの制御のもとでそれぞれ協調して動作を実行する。搬送システムのコントロールセンターは外部のサーバと通信接続を保持する。コントロールセンターは搬送すべき貨物200の情報を識別できるとともに、搬送すべき貨物200それぞれに対応する積み込み位置と荷卸し位置の情報を取得できる。コントロールセンターは取得した各項目の情報に基づいて各部分を協調制御し、ひいては貨物200の搬送を高い効率で成し遂げる。
【0229】
積み卸しを実行する必要がある場合、コントロールセンターは第2積み卸し指令を受信して、第2積み卸し指令に基づいて搬送ロボット100を制御して移動させ、搬送ロボット100を第2積み卸し位置で動作させる。第2積み卸し位置も、積み込み位置及び荷卸し位置を含むが、第1積み卸し位置と実質的に同じであり、区別するためだけである。なお、積み込み位置と荷卸し位置は互換可能であり、すなわち、搬送ロボット100は荷卸し位置で積み込みし、積み込み位置で荷卸ししてもよい。
【0230】
通常、搬送ロボット100は積み込み位置において搬送機構150により積み込みし、荷卸し位置において輸送機構320または積み卸し機構620により荷卸しを行う。コントロールセンターが第2積み卸し指令に基づいて搬送ロボット100を制御し積み込み位置まで移動させた後、コントロールセンターは昇降機構140を制御して、搬送機構150が昇降運動するよう駆動させ、搬送機構150がラックから貨物を取り出せるようにする。そして、昇降機構140は再び搬送機構150を動かして昇降運動し、搬送機構150内の貨物200を保管ユニット121内へ移送して、貨物200の積み込みを実現する。各保管ユニット121がすべて貨物200を保管するまで、このように繰り返す。コントロールセンターが第2荷卸し指令に基づいて、積み込み位置から荷卸し位置まで移動させた後、輸送機構320または積み卸し機構620は保管ユニット121内の貨物200を受け取ることができ、貨物200の荷卸しを実現する。
【0231】
もちろん、積み卸しプロセスは逆に行ってもよい。すなわち、搬送ロボット100は荷卸し位置で輸送機構320または積み卸し機構620により積み込みし、積み込み位置で搬送機構150により荷卸しする。コントロールセンターが第2積み卸し指令に基づいて搬送ロボット100を制御して荷卸し位置まで移動させた後、輸送機構320または積み卸し機構620はその上にある貨物200を対応する保管ユニット121へ移送でき、貨物200の積み込みを実現する。搬送ロボット100がいっぱいになるまで貨物200を積み込むと、コントロールセンターは第2荷卸し指令に基づいて、荷卸し位置から積み込み位置まで移動させ、コントロールセンターは昇降機構140を制御して、搬送機構150が昇降運動するよう駆動させ、搬送機構150が保管ユニット121から貨物を取り出せるようにする。そして、昇降機構140は再び搬送機構150を動かして昇降運動し、搬送機構150内の貨物200を運び去る。各保管ユニット121の貨物200がすべて取り出されるまでこのように繰り返し、貨物200の荷卸しを実現する。
【0232】
なお、コントロールセンターが搬送ロボット100を制御して第2積み卸し位置へ移動させた後、第2積み卸し位置が積み込み位置であるか荷卸し位置であるかを判断する必要がある。例えば、搬送ロボット100内に貨物200が無い場合、搬送ロボット100が第2積み卸し位置へ移動した後、第2積み卸し位置が積み込み位置であれば、搬送機構150は保管ユニット121へ貨物を積み込む。搬送ロボット100内に貨物200が有る場合、搬送ロボット100が第1積み卸し位置へ移動した後、第2積み卸し位置が荷卸し位置であれば、このとき、輸送機構320または積み卸し機構620により荷卸しする。
【0233】
上記実施例の搬送方法は、貨物200の自動搬送を実現し、従来の搬送方式に存在する高コスト・低効率という課題を有効に解決して、貨物の積み下ろしコストを下げると同時に、貨物200の積み卸し効率を大幅に向上させる。また、搬送機構150は昇降機構140に動かされて異なる高さまで移動し、ひいては搬送すべき貨物200を保管機構120における異なる高さの保管ユニット121内に投入できるため、汎用性が高く占有面積を小さくできる。
【0234】
一実施例において、コントロールセンターが、第2積み卸し位置は積み込み位置または荷卸し位置であると確認し、搬送ロボット100が積み込みまたは荷卸し操作を行う場合、以下のステップを含む。すなわち、コントロールセンターが保管ユニット121内の貨物の情報を取得するステップと、保管ユニット121内に貨物が有る場合、コントロールセンターが第2積み卸し位置は荷卸し位置であると確認し、コントロールセンターが搬送ロボット100を制御して荷卸し位置で荷卸しさせるステップと、保管ユニット121内に貨物が無い場合、コントロールセンターが第2積み卸し位置は積み込み位置であると確認し、コントロールセンターが搬送ロボット100を制御して積み込み位置で積み込みさせるステップと、を含む。
【0235】
すなわち、保管ユニット121が積み込み操作を行うのか、それとも荷卸し操作を行うのかは、中に貨物200が有るか無いかで判定する。保管ユニット121内に貨物200が有れば、保管ユニット121が積み込みを行う必要がなく、荷卸しを行う必要があることを示し、この場合、搬送ロボット100が第2積み卸し位置まで移動すると、該第2積み卸し位置は荷卸し位置である。このとき、コントロールセンターは搬送ロボット100を制御して積み込み位置で荷卸しさせる。具体的には、保管ユニット121と補助装置300の輸送機構320とが対応し、各保管ユニット121内の貨物を対応する輸送機構320へ同期荷卸しすることができる。保管ユニット121内に貨物200が無い場合、保管ユニット121が荷卸しを行う必要が無く、積み込みを行う必要があることを示し、この場合、搬送ロボット100が第2積み卸し位置まで移動すると、該第2積み卸し位置は積み込み位置である。このとき、コントロールセンターは搬送ロボット100を制御して積み込み位置で積み込みさせる。具体的には、保管ユニット121と補助装置300の輸送機構320とが対応し、各輸送機構320内の貨物を対応する保管ユニット121へ同期積み込みすることができる。
【0236】
一実施例において、第2積み卸し指令は第2積み込み指令を含み、コントロールセンターが搬送ロボットを制御して積み込み位置で積み込みさせるステップは、コントロールセンターが第2積み込み指令を受信するステップと、コントロールセンターが搬送ロボット100を制御して、第2積み込み指令に基づいて第2積み卸し位置まで移動させるステップと、コントロールセンターが第2積み卸し位置は積み卸し位置であると確認し、コントロールセンターが搬送機構150を制御して貨物200を保管機構120の保管ユニット121へ移送させるステップと、コントロールセンターが第2積み卸し位置は荷卸し位置であると確認し、コントロールセンターが少なくとも1つの積み卸し機構620または少なくとも1つの輸送機構320を制御して貨物200を対応する保管ユニット121へ移送するステップと、を含む。
【0237】
搬送ロボット100が積み込みを行う場合、コントロールセンターは第2積み込み指令を受信する。選択可能に、コントロールセンターが第2積み込み指令に基づいて、搬送ロボット100を制御して積み込み位置まで移動させた後、昇降機構140を制御して、搬送機構150が昇降運動するよう駆動させ、搬送機構150がラックから貨物を取り出せるようにする。そして、昇降機構140は再び搬送機構150を動かして昇降運動し、搬送機構150内の貨物200を保管ユニット121内へ移送して、貨物200の積み込みを実現する。各保管ユニット121がすべて貨物200を保管するまで、このように繰り返す。また選択可能に、コントロールセンターは第2積み込み指令に基づいて、搬送ロボット100を制御して荷卸し位置まで移動させ、保管ユニット121と輸送機構320または積み卸し機構620とがドッキングした後、コントロールセンターは少なくとも1つの輸送機構320または少なくとも1つの積み卸し機構620を制御して、その上の貨物200を対応する保管ユニット121に移送させることができる。なお、1つまたは複数の輸送機構320または積み卸し機構620を指定して積み込み動作を実行してもよいし、すべての輸送機構320または積み卸し機構620が積み込み動作を実行してもよい。
【0238】
一実施例において、搬送ロボット100が荷卸しするとき、複数の保管ユニット121が同期して動いて同期荷卸し動作を実行でき、第2積み卸し指令は第2荷卸し指令を含む。搬送システムはさらに補助装置300を含み、補助装置300は鉛直方向において間隔をあけて設置される複数の輸送機構320を含み、コントロールセンターが搬送ロボット100を制御して荷卸し位置で荷卸しさせるステップは、コントロールセンターが第2荷卸し指令を受信するステップと、コントロールセンターが搬送ロボット100を制御して荷卸し位置まで移動させ、搬送ロボット100の各保管ユニット121がそれぞれ各輸送機構320に対応するステップと、コントロールセンターが少なくとも2つの保管ユニット121を制御して同期荷卸させ、少なくとも2つの保管ユニット121内の貨物200を対応する輸送機構320へ移送するステップと、を含む。
【0239】
搬送システムが第1実施例における搬送ロボット100を含む場合、搬送ロボット100の各保管ユニット121は同期荷卸しを実現できる。具体的には、コントロールセンターが受信した第2積み卸し指令が第2荷卸し指令である場合、コントロールセンターは第2荷卸し指令に基づいて搬送ロボット100を制御し、積み込み位置から荷卸し位置へ移動させる。このとき、荷卸し位置は搬送システムの補助装置300に対応する。また、各保管ユニット121はそれぞれ各輸送機構320にドッキングする。コントローラが少なくとも2つの保管ユニット121を制御して同期荷卸しさせる場合、保管ユニット121に対応する少なくとも2つの輸送機構320が保管ユニット121内から搬出される貨物200を受け取ることができ、搬送ロボット100の荷卸し操作を完了する。
【0240】
一実施例において、搬送ロボット100の積み込み時には、複数の保管ユニット121が同期して動いて、同期積み込み動作を実行でき、第2積み卸し指令は第2積み込み指令を含み、搬送システムはさらに補助装置300を含み、補助装置300は鉛直方向において間隔をあけて設置される複数の輸送機構320を含み、コントロールセンターが搬送ロボット100を制御して積み込み位置で積み込みさせるステップは、コントロールセンターが第2積み込み指令を受信するステップと、コントロールセンターが搬送ロボット100を制御して積み込み位置まで移動させ、搬送ロボット100の各保管ユニット121がそれぞれ各輸送機構320に対応するステップと、コントロールセンターが少なくとも2つの輸送機構320を制御して、少なくとも2つの保管ユニット121へ同時に積み込みさせるステップと、を含む。
【0241】
搬送ロボット100が第1実施例における搬送ロボット100である場合、搬送ロボット100の各保管ユニット121は同期積み込みを実現できる。搬送ロボット100が積み込みを行う必要がある場合、該積み込み操作は補助装置300により実現される。具体的には、コントローラが受信した第2積み卸し指令が第2積み込み指令である場合、コントローラは第2積み込み指令に基づいて搬送ロボット100を制御し、荷卸し位置から積み込み位置まで移動させる。このときの積み込み位置は上記実施例の積み込み位置と反対で、荷卸し位置は上記実施例の荷卸し位置と反対である。このときの積み込み位置は搬送システムの補助装置300に対応する。また、各保管ユニット121は、それぞれ各輸送機構320にドッキングする。コントローラは補助装置300の各輸送機構320を制御して、対応する位置の保管ユニット121へ貨物を入れさせ、各保管ユニット121の同期積み込みを実現して、搬送ロボット100の積み込み操作を完了する。
【0242】
一実施例において、搬送ロボット100はコントローラに電気的に接続された連動機構130を含み、コントロールセンターが第2荷卸し指令に基づいて少なくとも2つの保管ユニット121を制御して同期荷卸しさせるステップは、コントロールセンターが第2荷卸し指令に基づいて連動機構130を制御して、少なくとも2つの保管ユニット121を動かして同時に運動させ、貨物200を対応する輸送機構320へ移送させるステップを含む。
【0243】
コントロールセンターは連動機構130に電気的に接続され、さらには連動機構130の連動駆動部材132に電気的に接続される。コントロールセンターは連動駆動部材132を制御して移動させ、連動機構130は少なくとも2つの保管ユニット121を動かして同期運動させ荷卸し動作を実行させる。なお、コントロールセンターが第2荷卸し指令を受信し、搬送ロボット100の保管ユニット121と補助装置300の輸送機構320がドッキングした後、コントローラは連動駆動部材132を介して連動機構130を制御して、少なくとも2つの保管ユニット121を動かして同期して持ち上げさせ、保管ユニット121内の貨物200を保管ユニット121から滑り出させるとともに対応する輸送機構320へ移動させて、搬送ロボット100の荷卸し操作を完了する。
【0244】
一実施例において、搬送ロボット100はさらにコントロールセンターに電気的に接続されたブロック機構170を含む。ブロック機構170はブロック位置と退避位置とを有し、第2積み卸し指令は第2荷卸し指令を含む。搬送システムはさらにコントロールセンターに電気的に接続された積み卸し装置600を含み、積み卸し装置600は鉛直方向に間隔をあけて設置される複数の積み卸し機構620を含む。コントロールセンターが搬送ロボット100を制御して荷卸し位置で荷卸しさせるステップは、コントロールセンターが第2荷卸し指令を受信するステップと、コントロールセンターが搬送ロボット100を制御して荷卸し位置まで移動させ、搬送ロボット100の各保管ユニット121がそれぞれ各積み卸し機構620に対応するステップと、コントロールセンターが第2荷卸し指令に基づいてブロック機構170を制御して退避位置まで移動させ、保管ユニット121を荷卸し可能状態にするステップと、コントロールセンターが積み卸し機構620を制御して、保管ユニット121に進入させ、保管ユニット121の貨物200を受け取って運び去らせるステップと、を含む。
【0245】
搬送システムが第2実施例における搬送ロボット100を含む場合、搬送ロボット100は保管ユニット121内の貨物200をブロックして、搬送ロボット100が貨物200を輸送する過程において貨物200が保管ユニット121から滑り出すことを防ぎ、保管ユニット121内の貨物200を保護する作用を果たし、貨物200の損傷を避けることができる。具体的には、本開示の搬送ロボット100は、搬送過程においては、ブロック機構170がブロック位置にあり、保管ユニット121内の貨物200をブロックし、荷卸しする必要があるときは、ブロック機構170がブロック位置から退避位置まで移動する。このとき、積み卸し装置600は保管ユニット121に対して荷卸し操作を実行できる。
【0246】
ブロック機構170の構造及びその作動原理は第2実施例において詳細に説明したので、逐一説明しないが、ここでは制御方法の方向から説明する。具体的には、コントロールセンターが第2荷卸し指令を受信した後、コントロールセンターは第2荷卸し指令に基づいて搬送ロボット100を制御して、荷卸し位置まで移動させる。このとき搬送ロボット100は積み卸し装置600に近づき、各保管ユニット121がそれぞれ積み卸し機構620にドッキングする。そして、コントロールセンターがブロック機構170を制御して、ブロック位置から退避位置まで移動させる。ブロック機構170は保管ユニット121内の貨物200をブロックしなくなり、コントロールセンターは積み卸し機構620が保管ユニット121内に進出して、保管ユニット121内の貨物200を受け取って運び去るよう制御し、搬送ロボット100の荷卸し操作を実現する。
【0247】
一実施例において、搬送ロボット100はさらにコントロールセンターに電気的に接続されたブロック機構170を含む。ブロック機構170はブロック位置と退避位置とを有し、第2積み卸し指令は第2積み込み指令を含む。搬送システムはさらにコントロールセンターに電気的に接続された積み卸し装置600を含み、積み卸し装置600は鉛直方向に間隔をあけて設置される複数の積み卸し機構620を含む。コントロールセンターが搬送ロボット100を制御して積み込み位置で積み込みさせるステップは、コントロールセンターが第2積み込み指令を受信するステップと、コントロールセンターが搬送ロボット100を制御して積み込み位置まで移動させ、搬送ロボット100の各保管ユニット121がそれぞれ各積み卸し機構620に対応するステップと、コントロールセンターが第2積み込み指令に基づいてブロック機構170を制御して退避位置まで移動させ、保管ユニット121を積み込み可能状態にするステップと、コントロールセンターが積み卸し機構620を制御して貨物200を載置させ、保管ユニット121に進入して、貨物200を保管ユニット121に置かせるステップと、を含む。
【0248】
搬送システムが第2実施例における搬送ロボット100を含む場合、搬送ロボット100は保管ユニット121内の貨物200をブロックして、搬送ロボット100が貨物200を輸送する過程において貨物200が保管ユニット121から滑り出すことを防ぎ、保管ユニット121内の貨物200を保護する作用を果たし、貨物200の損傷を避けることができる。具体的には、本開示の搬送ロボット100は、積み込み過程においては、ブロック機構170がブロック位置から退避位置まで移動する。このとき、積み卸し機構620は保管ユニット121に対して積み込み操作を行うことができる。具体的には、搬送すべき貨物200を積み卸し機構620に置き、その後、ブロック機構170をブロック位置から退避位置まで移動させて、積み卸し機構620が保管ユニット121に進入できるようにする。そして、積み卸し機構620は貨物200を保管ユニット121に置いた後、保管ユニット121から退出する。
【0249】
一実施例において、コントロールセンターが第2積み卸し位置は荷卸し位置であると確認するステップは、コントロールセンターが荷卸し標識に対応する第1相対位置情報を取得し、搬送ロボット100と第1相対位置情報とのずれが第1閾値より小さければ、搬送ロボット100が荷卸し位置にあると確認するステップか、あるいは、コントロールセンターが補助装置300または積み卸し装置600に対応する第2相対位置情報を取得し、搬送ロボット100と第2相対位置情報とのずれが第2閾値より小さければ、搬送ロボット100が荷卸し位置にあると確認するステップを含む。
【0250】
選択可能に、補助装置300または積み卸し装置600の付近に荷卸し標識が設置されている。該荷卸し標識は補助装置300または積み卸し装置600に対応して設置され、補助装置300または積み卸し装置600が位置する荷卸し位置を表示するために用いられる。搬送ロボット100が荷卸し標識の示す位置まで移動すると、搬送ロボット100が位置に着いたことを表し、荷卸し操作を行うことができる。すなわち、荷卸し標識に対応する位置情報は第1相対位置情報であり、コントロールセンターは第1相対位置情報に基づいて補助装置300または積み卸し装置600の位置を特定することができ、ひいては搬送ロボット100が移動すべき荷卸し位置を特定することができる。
【0251】
具体的には、コントロールセンターは搬送ロボット100を制御して補助装置300または積み卸し装置600に近づけることができる。コントロールセンターが搬送ロボット100の現在位置を取得して、該現在位置と第1相対位置情報を比較し、搬送ロボット100と第1相対位置情報の距離のずれが第1閾値の範囲内であれば、搬送ロボット100が荷卸し位置へ移動したことを表す。このとき、保管ユニット121と輸送機構320または積み卸し機構620がドッキングして、積み卸し操作を行うことができる。搬送ロボット100と第1相対位置情報の距離のずれが第1閾値の範囲を超えた場合、搬送ロボット100が荷卸し位置まで移動していないことを表す。このとき、保管ユニット121と輸送機構320または積み卸し機構620とは離れており、有効にドッキングできない。もしこのとき積み卸し操作を行うと、貨物200が落下するリスクがある。したがって、コントロールセンターは、搬送ロボット100と第1相対位置情報の距離のずれが第1閾値の範囲内になり、搬送ロボット100が移動を停止するまで、搬送ロボット100の移動を継続して制御する必要がある。ここで第1閾値の範囲は、保管ユニット121と輸送機構320または積み卸し機構620がドッキングする際に許容される最大ずれ範囲であり、この範囲内であれば、貨物200を正常に送ることができ、この範囲を超えると、貨物200は落下するリスクがある。
【0252】
また、選択可能に、コントロールセンターは補助装置300または積み卸し装置600が位置する箇所の位置情報を、第2相対位置情報として記録することができる。コントロールセンターは第2相対位置情報に基づいて搬送ロボット100が移動すべき荷卸し位置を特定できる。具体的には、コントロールセンターは搬送ロボット100を制御して補助装置300または積み卸し装置600に近づけることができる。コントロールセンターが搬送ロボット100の現在位置を取得して、該現在位置と第2相対位置情報を比較し、搬送ロボット100と第2相対位置情報との距離のずれが第2閾値の範囲内であれば、搬送ロボット100が荷卸し位置へ移動したことを表す。このとき、保管ユニット121と輸送機構320または積み卸し機構620がドッキングして、積み卸し操作を行うことができる。搬送ロボット100と第2相対位置情報の距離のずれが第2閾値の範囲を超えた場合、搬送ロボット100が荷卸し位置まで移動していないことを表す。このとき、保管ユニット121と輸送機構320または積み卸し機構620とは離れており、有効にドッキングできない。もしこのとき積み卸し操作を行うと、貨物200が落下するリスクがある。したがって、コントロールセンターは、搬送ロボット100と第2相対位置情報の距離のずれが第2閾値の範囲内になり、搬送ロボット100が移動を停止するまで、搬送ロボット100の移動を継続して制御する必要がある。
【0253】
ここで第1閾値と第2閾値は、保管ユニット121と輸送機構320または積み卸し機構620とがドッキングする際に許容される最大ずれ範囲であり、この範囲内であれば、貨物200を正常に送ることができ、この範囲を超えると、貨物200は落下するリスクがある。
【0254】
なお、補助装置300または積み卸し装置600を利用して搬送ロボット100に積み込むステップは、補助装置300または積み卸し装置600を利用して搬送ロボット100から荷卸しするステップと実質的に同じであり、補助装置300あるいは積み卸し装置600を利用して搬送ロボット100から荷卸しするステップと逆のプロセスであるため、ここでは逐一説明しない。
【0255】
一実施例において、搬送システムはさらにコントロールセンターに電気的に接続された昇降装置400及び運搬装置500を含み、搬送方法はさらに、積み卸し機構620または輸送機構320が貨物200を受け取った後、コントロールセンターが昇降装置400を制御して、少なくとも1つの積み卸し機構620内の貨物200またはは少なくとも1つの輸送機構320の貨物200を受け取らせ、貨物200を運搬装置500へ移送させるステップを含む。
【0256】
転送機構430は一度に複数の貨物200を載置でき、動作を繰り返す必要がなく、作業効率を向上させる。具体的には、荷卸しの場合、コントロールセンターは移動機構420を制御して、転送機構430を動かして一段ずつ輸送機構320の貨物200を受け取らせ、その後、再び運搬装置500のところまで下降して、転送機構430上のすべての貨物200を一度に運搬装置500へ移送させ、運搬装置500によって指定位置まで運搬する。積み込みの場合、移動機構420は転送機構430を動かして運搬装置500のところまで下降させ、運搬装置500で運搬された複数の貨物200を順次受け取らせることができる。その後、移動機構420は転送機構430を動かして上昇させ、転送機構430に貨物200を一段ずつ輸送機構320へ移送させる。
【0257】
一実施例において、保管ユニット121は貨物200を積み下ろすための積み卸し端1215を含み、搬送方法はさらに、コントロールセンターが第2荷卸し指令を受信した後、コントロールセンターが搬送機構150を制御して積み卸し端1215から退避させるステップを含む。
【0258】
すなわち、コントロールセンターは第2荷卸し指令を受信した後、搬送機構150を制御して指定位置まで移動させ、搬送機構150を積み卸し端から遠ざけ、輸送機構320または積み卸し機構620による貨物200の積み込みまたは荷卸しから退避させる。なお、積み卸し端1215とは貨物200を積み下ろす開口部であり、具体的な形式は前に述べたので、ここでは逐一説明しない。輸送機構320または積み卸し機構620を用いて荷卸しを行う場合、搬送機構150は輸送機構320または積み卸し機構620から退避して、干渉することを防ぐ必要がある。具体的には、コントロールセンターが搬送機構150を制御して、指定位置まで移動させることができる。ここで、指定位置は搬送ロボット100の最頂端または輸送機構320や積み卸し機構620よりも高い位置でもよいし、積み卸し端1215と異なる位置でもよい。
【0259】
具体的には、積み卸し端1215が搬送機構150と同じ側に設置されている場合、コントロールセンターは搬送機構150を制御して搬送ロボット100の最頂端まで上昇させてもよいし、搬送機構150を制御して輸送機構320または積み卸し機構620よりも高い位置まで上昇させてもよいし、縦型フレーム110の他方側まで移動させて、積み卸し端1215と搬送機構150が反対側に設置されるようにしてもよい。このようにすることで、搬送機構150を積み卸し端1215から遠ざけて、搬送機構150と積み卸し端1215の箇所にある輸送機構320または積み卸し機構620とが干渉することを防ぐことができる。積み卸し端1215と搬送機構150とが異なる側に設置されている場合は、搬送機構150が積み卸し端1215をブロックすることはなく、この場合、搬送機構150は指定位置に移動しても、移動しなくてもよく、積み卸しに影響を与えさえしなければよい。
【0260】
一実施例において、保管ユニット121は貨物200を積み下ろすための積み卸し端1215を有し、搬送方法はさらに、コントロールセンターが第2積み込み指令を受信した後、コントローラが搬送機構150を制御して積み卸し端1215から退避させるステップを含む。
【0261】
なお、積み卸し端1215から積み込むか荷卸しするかに関わらず、コントロールセンターは搬送機構150を制御して積み卸し端1215から退避して、搬送機構150と積み卸し端1215の箇所にある輸送機構320または積み卸し機構620とが干渉することを防ぐ必要がある。退避原理は上記実施例と同じであるため、ここでは逐一説明しない。例示的に、搬送機構150に近い方の一端から貨物200の積み卸しを行う場合は、搬送機構150(すなわちフォーク)をまず最高位置まで上昇させることによって、搬送ロボット100と補助装置300または積み卸し装置600とがドッキングするためのスペースを確保する。
【0262】
実施例3
図9、
図11に示すように、本開示は搬送ロボット100を提供する。該搬送ロボット100は搬送システムに適用され、貨物200の搬送を実現できる。なお、ここでいう貨物200は、ブラケット621を有する貨物200であってもよく、搬送ロボット100はブラケット621を利用して貨物200の搬送を実現できる。もちろん、コンテナに積まれた貨物200でもよく、搬送ロボット100はコンテナを利用して貨物200の搬送を実現できる。以下で述べる貨物200は、コンテナに積まれた貨物であり、コンテナに貨物200を積載して貨物200を搬送し、搬送ロボット100がコンテナを荷卸し位置へ運び、コンテナ内の貨物200を卸した後、コンテナはまた搬送ロボット100に戻される。コンテナを繰り返し利用でき、コストを下げることができる。または、貨物200を積んだコンテナであり、搬送ロボット100がコンテナを荷卸し位置に運び、荷卸し装置によって貨物200を積んだコンテナを卸す。
【0263】
搬送ロボット100は、スマート倉庫において重要な役割を演じ、貨物200の搬送を実現し、貨物200の搬送速度を保証し、貨物200の搬送効率を向上させ、ヒューマンリソースの消耗を削減できる。本開示の搬送ロボット100は、搬送過程において貨物200をブロックでき、貨物200が搬送ロボット100から滑り出すことを規制して、貨物200の安全を保証し、滑り出しのリスクを回避し、搬送効率を向上させる。積み卸し時には、搬送ロボット100は貨物200をブロックせず、搬送ロボット100は積み卸し操作が実行でき、使用に便利である。
【0264】
図9、
図10に示すように、一実施例において、搬送ロボット100は縦型フレーム110、保管機構120、及びブロック機構170を含む。縦型フレーム110は鉛直方向に沿って設置される。保管機構120は、搬送すべき貨物200を保管するための複数の保管ユニット121を含み、複数の保管ユニット121は鉛直方向において等間隔に縦型フレーム110に設置される。ブロック機構170はブロック位置と退避位置を有し、ブロック機構170がブロック位置にあるとき、ブロック機構170は保管ユニット121内の貨物200の滑り出しすことを阻止し、ブロック機構170が退避位置にあるとき、保管ユニット121は貨物200を出し入れできる。
【0265】
縦型フレーム110は支持する役割を果たし、搬送ロボット100の各部材がそれに取り付けられる。搬送ロボット100が貨物200を搬送するとき、縦型フレーム110によって搬送ロボット100の各部材を同期運動させることができ、貨物200の搬送が実現する。保管機構120は縦型フレーム110に位置し、貨物200を保管するために用いられ、保管機構120が縦型フレーム110に従って同期して動いて、貨物200の搬送を実現する。搬送ロボット100が積み込み位置まで移動すると、搬送すべき貨物200は保管機構120に送られて保管され、その後、搬送ロボット100が積み込み位置から荷卸し位置まで移動すると、それに応じて、保管機構120が縦型フレーム110に従って荷卸し位置まで移動する。このとき、保管機構120内の貨物200が卸されて運び去られる。保管機構120は搬送すべき貨物200を一時的に保管でき、搬送ロボット100が貨物200を携帯する能力を高める。
【0266】
また、保管機構120は複数の保管ユニット121を含み、複数の保管ユニット121は等間隔で縦型フレーム110に設置される。1つの保管ユニット121ごとに1コンテナの貨物200を載置でき、搬送ロボット100の保管能力を保証する。つまり、各保管ユニット121は鉛直方向に均等に縦型フレーム110に配置される。搬送すべき貨物200は各保管ユニット121に送られ、搬送ロボット100が各保管ユニット121内の貨物200を荷卸し位置まで搬送する。また、保管ユニット121は縦型フレーム110に固定され、保管ユニット121は移動しない。保管ユニット121の実際の積み卸しは、搬送システムの積み卸し装置600及び/または搬送ロボット100の搬送機構150によって実現される。詳細は後述する。
【0267】
なお、保管ユニット121に搬送すべき貨物200を保管した後、搬送ロボット100が積み込み位置から荷卸し位置へ移動する過程で、搬送ロボット100は一定距離走行するので、保管ユニット121内に保管された貨物200は落下するリスクがある。ひとたび保管ユニット121内の貨物200が落下すると、貨物200が損傷して経済的ロスが生じるばかりでなく、人の手またはスマートピッキング装置等で貨物200を拾い上げて再び保管ユニット121内に置いて輸送する必要があり、貨物200の搬送効率に影響を与えかねない。
【0268】
そのため、本開示の搬送ロボット100はさらにブロック機構170を含み、ブロック機構170により保管ユニット121内の貨物200をブロックする。このようにすることで保管ユニット121内の貨物200が滑り出すことを回避できる。具体的には、ブロック機構170はブロック位置と退避位置を有する。ブロック機構170が退避位置にあるとき、保管ユニット121に貨物200を積み込むことができ、保管ユニット121から貨物200を取り出すこともできる。ブロック機構170がブロック位置にあるとき、保管ユニット121内の貨物200はブロック機構170に当接し、ブロック機構170が保管ユニット121内の貨物200の滑り出しを規制して、貨物200の落下を防ぐ。
【0269】
具体的には、搬送ロボット100が積み込み位置にあるとき、ブロック機構170は退避位置にあり、このとき、保管ユニット121へ貨物200を積み込むことができる。積み込み完了後、ブロック機構170はブロック位置に移動し、このとき、ブロック機構170は保管ユニット121内の貨物200と当接し、貨物200が保管ユニット121から滑り出すことを規制する。その後搬送ロボット100は積み込み位置から荷卸し位置に移動するが、この過程でブロック機構170は終始ブロック位置にある。ブロック機構170が荷卸し位置に位置した後、ブロック機構170はブロック位置から退避位置へ移動し、このとき、保管ユニット121内の貨物200は取り出すことができる。そして、搬送ロボット100はこのように繰り返し移動する。なお、ブロック機構170は搬送ロボット100の移動過程において、保管ユニット121内の貨物の有無に関わりなくブロック作用を発揮してもよいし、貨物を搬送中、すなわち保管ユニット121に貨物が有るときのみブロック作用を発揮してもよい。
【0270】
上記実施例の搬送ロボット100が貨物を搬送するとき、ブロック機構170はブロック位置まで移動して保管ユニット121内の貨物200と当接し、貨物200が保管ユニット121から滑り出すことを規制して、貨物搬送時に貨物が容易に搬送ロボットのラックから滑り出すという現状の課題を有効に解決する。搬送ロボット100は、搬送過程において貨物200が保管ユニット121から滑り出すことがなく、貨物200の安全を保証し、滑り出すリスクを回避し、搬送効率を向上させる。また、搬送ロボット100が積み卸しするとき、ブロック機構170は退避位置まで移動する。このとき、各保管ユニット121へ貨物200を積み込むことも、各保管ユニット121内の貨物200を搬出することもでき、搬送ロボット100の積み卸し操作を阻害せず、使用に便利である。
【0271】
一実施例において、搬送ロボット100はさらに、移動可能なシャシー160を含む。シャシー160は縦型フレーム110の底部に設置される。移動可能なシャシー160は搬送ロボット100を移動させることができ、搬送ロボット100の実際の現場条件への適応度を大幅に向上させる。具体的には、シャシー160はシャシーフレームと、走行駆動ユニットと、複数のキャスターとを含む。縦型フレーム110はシャシーフレームの上部に設置され、複数のキャスターはシャシーフレームの底部に設置され、走行駆動ユニットはシャシーフレームに設置され、少なくとも1つのキャスターが走行駆動ユニットに伝動接続される。さらには、少なくとも2つのキャスターが走行駆動ユニットにそれぞれ伝動接続され、走行駆動ユニットにそれぞれ伝動接続された少なくとも2つのキャスターがシャシーフレームの走行方向の両側に分かれて配置されて、シャシー160の方向転換機能を実現する。走行駆動ユニットは少なくとも2つの車輪駆動モータを含み、シャシーフレームの走行方向の両側に分かれて配置された少なくとも2つのキャスターは、それぞれ単独の車輪駆動モータにより駆動される。シャシーフレームの走行方向の両側に分かれて配置された少なくとも2つのキャスターをそれぞれ単独の車輪駆動モータで駆動することで、シャシー160の伝動構造を簡素化することができる。
【0272】
一実施例において、キャスターは主動輪と従動輪を含む。主動輪と従動輪は、シャシー160の底部に取り付けられる。主動輪と従動輪は、シャシー160に対してそれぞれ回転可能である。主動輪と従動輪が共同でシャシー160を支持し、主動輪が車輪駆動モータで駆動されてシャシー160を移動させる。移動可能なシャシー160を配置することで、搬送ロボット100は積み込み位置と荷卸し位置の間で貨物200を搬送することができる。主動輪の数は2つであり、2つの主動輪が対称に配置され、これに応じて、車輪駆動モータの数も2つである。2つの主動輪が2つの車輪駆動モータでそれぞれ駆動し、2つの主動輪の回転速度を異ならせることで、シャシー160の方向転換を実現する。従動輪の数は4つであり、4つの従動輪は矩形状に配置される。従動輪はユニバーサルホイールでもよいし、方向転換機能を有するその他の車輪構造でもよい。実際の状況に応じて、従動輪の数は4つに限定されず、6つ、3つ等でもよい。
【0273】
本実施例において、シャシー160には誘導装置が取付けられており、誘導装置は、シャシー160を所定の経路で走行させるよう、床面に貼付された図形コードを識別するカメラである。図形コードはQRコード、バーコード、またはオーダーメイドの標識記号等でもよい。他の実施例においては、誘導装置はシャシー160をレーザ光に沿って走行させるレーザ誘導装置であるか、または所定の短波信号を受信することでシャシー160を所定の経路に沿って走行させる短波受信装置でありうる。なお、その他の実施例においては、シャシー160を省略することができ、縦型フレーム110を直接床面またはその他の平坦な台に固定的に取り付けて、その周囲の積み込み位置と荷卸し位置との間で貨物200を搬送することのみに用いてもよい。
【0274】
一実施例において、ブロック機構170は各保管ユニット121内の貨物200を同時にブロックすることができる。すなわち、ブロック機構170はブロック位置まで同時に移動して、保管ユニット121内の貨物200をブロックできる。さらに、ブロック機構170は退避位置まで同時に移動して、保管ユニット121が積み卸し操作できるようにすることもできる。もちろん、本開示の他の実施形態において、ブロック機構170の数は複数であり、1つのブロック機構170が少なくとも2つの保管ユニット121内の貨物200を同時にブロックできる。なお、1つのブロック機構170がすべての保管ユニット121の貨物200に同時に作用してもよいし、複数のブロック機構170が複数の保管ユニット121に作用してもよい。例示的に、ブロック機構170の数は2つであり、そのうちの一方のブロック機構170が1段目から3段目の保管ユニット121の貨物200をブロックし、他方のブロック機構170が4段目から6段目の保管ユニット121の貨物200をブロックする。もちろん、本開示の他の実施形態において、ブロック機構170の数はさらに多くてもよい。本開示は、ブロック機構170で全ての保管ユニット121の貨物200を同時にブロックする例で説明したが、複数のブロック機構170の場合の作動原理と1つのブロック機構170の場合の作動原理は実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0275】
なお、ブロック機構170の設置位置は原則として限定されず、縦型フレーム110に可動に設置されてもよいし、シャシー160に可動に設置されてもよい。または保管ユニット121に可動に設置されてもよく、ブロック機構170が退避位置またはブロック位置に移動できることが保証されさえすればよい。本実施例においては、ブロック機構170がシャシー160に可動に設置されることのみを例として説明するが、ブロック機構170が他の位置に設定される場合の作動原理は、ブロック機構170がシャシー160に可動に設置される場合の動作原理は実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。具体的には、ブロック機構170がシャシー160に対して移動するとき、ブロック機構170はブロック位置または退避位置に移動できる。ブロック機構170がブロック位置まで移動すると、各保管ユニット121内の貨物200をブロックできる。ブロック機構170が退避位置まで移動すると、保管ユニット121をブロックしないので、貨物200は自由に保管ユニット121に出入りできる。
【0276】
一実施例において、保管ユニット121は縦型フレーム110から離れた側の積み卸し端1215を含む。貨物200は保管ユニット121の積み卸し端1215から貨物200の積み卸しを完了する。例示的に、
図10に示すように、保管ユニット121の縦型フレーム110から離れた側の一端に積み卸し端1215を有し、積み込みのとき、貨物200は積み卸し端1215から保管ユニット121内へ入り、荷卸しのとき、貨物200は積み卸し端1215から保管ユニット121外へ出る。選択可能に、積み卸し端1215は保管ユニット121の端部の開口であるか、または貨物200が出入りできるその他の出入口である。もちろん、本開示の他の実施形態において、積み卸し端1215は保管ユニット121のうち縦型フレーム110に近い側の一端に設置されてもよい。このようにしても、貨物200の保管ユニット121への積み卸しは実現できる。
【0277】
図9、
図10に示すように、一実施例において、ブロック機構170は移動して積み卸し端1215に出入りする。すなわち、ブロック機構170が移動して積み卸し端1215へ入った場合、ブロック機構170がブロック位置にあり、このとき、貨物200の端部とブロック機構170が当接し、ブロック機構170が貨物200をブロックして、貨物200が積み卸し端1215から滑り出ることを規制する。ブロック機構170が移動して積み卸し端1215から外れた場合、ブロック機構170は退避位置にあり、このとき、積み卸し端1215はブロックされず、積み卸し端1215を介して保管ユニット121へ貨物200を積み込むことも、積み卸し端1215を介して保管ユニット121内の貨物200を卸すこともできる。
【0278】
一実施例において、ブロック機構170がブロック位置にあとき、ブロック機構170と貨物200の側壁または底面とが当接する。すなわち、ブロック機構170のブロック位置は保管ユニット121の底面または側面に位置しうる。ブロック機構170がブロック位置まで移動したとき、ブロック機構170は側面または底面において保管ユニット121内の貨物200と当接し、このとき、ブロック機構170の当接力が貨物200の保管ユニット121内での移動を規制し、貨物200が保管ユニット121から滑り出すのを防止する。ブロック機構170が退避位置まで移動すると、ブロック機構170が保管ユニット121の貨物200の側面または底面から離脱し、貨物200は保管ユニット121内で移動でき、保管ユニット121の積み卸し操作を実現する。
【0279】
一実施例において、ブロック機構170は保管ユニット121の少なくとも一方側に設置される。なお、ブロック機構170は
図9、
図10に示すように保管ユニット121の一方側に設置され、このとき、ブロック機構170はブロック位置において保管ユニット121内の貨物200をブロックできる。もちろん、本開示の他の実施形態において、ブロック機構170は保管ユニット121の両側にそれぞれ位置してもよい。このようにすることで保管ユニット121内の貨物200をより一層ブロックすることができる。さらには、2つのブロック機構170は対称に配置しても非対称に配置してもよく、保管ユニット121内の貨物200をブロックできさえすればよい。
【0280】
例示的に、本実施例はブロック機構170が移動して積み卸し端1215へ出入りでき、かつブロック機構170が保管ユニット121の一方側に設置されている例のみを説明するが、他の実施例に係る異なるレイアウト形式のブロック機構170の作業原理も、本実施例のブロック機構170の作動原理と実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。このとき、ブロック機構170のブロック位置は積み卸し端1215に位置する。ブロック機構170が積み卸し端1215へ移動すると、ブロック機構170は積み卸し端1215内に位置して貨物200に正対し、貨物200をブロックする。
【0281】
一実施例において、ブロック機構170は可動なブロック接続部材171及びブロック接続部材171にそれぞれ接続された複数のブロックユニット172を含み、少なくとも1つのブロックユニット172が1つの保管ユニット121に対応する。ブロック接続部材171は各ブロックユニット172を動かして積み卸し端1215へ移動させ、保管ユニット121内の貨物200をブロックさせる。ブロック接続部材171は接続の作用を果たし、各ブロックユニット172を接続するために用いられる。ブロック接続部材171が移動すると、複数のブロックユニット172を同期して動かして移動させ、ブロックユニット172が対応する保管ユニット121の積み卸し端1215まで移動するか、または保管ユニット121の積み卸し端1215から出る。選択可能に、ブロック接続部材171はリンクまたは長い板等を含むが、これらに限定されない。
【0282】
ブロックユニット172はブロック作用を果たし、貨物200のブロックを実現するために用いられる。ブロック接続部材171がブロックユニット172を動かしてブロック位置まで移動させると、ブロックユニット172はちょうど積み卸し端1215内に位置し、このとき、貨物200の端部がブロックユニット172に正対して、ブロックユニット172は貨物200が保管ユニット121から出ることを規制する。ブロック接続部材171がブロックユニット172を動かして退避位置まで移動させると、ブロックユニット172は積み卸し端1215から離脱し、このとき、貨物200の端部にはブロックする物体がないので、保管ユニット121への積み込みまたは荷卸しを行うことができる。
【0283】
なお、退避位置はブロックユニット172の外側に位置してもよいし、保管ユニット121の底部、または保管ユニット121と面一の位置に位置してもよい。退避位置が保管ユニット121の底部に位置する場合、ブロックユニット172が下の段の貨物200の出し入れに影響を与えない位置にありさえすればよい。
【0284】
選択可能に、ブロック接続部材171は昇降運動が可能であり、ブロック接続部材171が昇降するとき各ブロックユニット172を動かして同期して昇降させ、ブロックユニット172を積み卸し端1215に位置させるかまたは積み卸し端1215から移動させる。このとき、退避位置は保管ユニット121の底部、または保管ユニット121と面一の位置にありうる。もちろん、ブロック接続部材171は水平運動してもよく、ブロック接続部材171が水平運動する場合、各ブロックユニット172を動かして同期して水平移動させ、ブロックユニット172を積み卸し端1215に位置させるかまたは積み卸し端1215から移動させる。このとき、退避位置はブロックユニット172の外側にありうる。もちろん、ブロック接続部材171は回転運動、振り子運動、移動運動等の他の形式の運動のうちの1つまたは複数の組み合わせでもよく、ブロックユニット172が移動して積み卸し端1215に出入りできさえすればよい。例示的に、本開示はブロック接続部材171が昇降運動してシフトする例のみを説明する。また、退避位置は保管ユニット121の底部、または保管ユニット121と面一の位置に位置する。
【0285】
一実施例において、ブロックユニット172はブロッカーを含み、ブロッカーがブロック接続部材171に固定設置される。ブロック接続部材171の移動によりブロッカーを動かして積み卸し端1215に出入りさせる。本実施例において、ブロッカーはブロック接続部材171に固定設置され、ブロック接続部材171が移動してブロッカーを直接移動させ、ブロッカーをブロック位置または退避位置まで移動させる。例えば、ブロック接続部材171がブロッカーを動かして上昇させると、ブロッカーは積み卸し端1215まで移動して、貨物200をブロックする。ブロック接続部材171がブロッカーを動かして下降させると、ブロッカーは退避位置まで移動して、貨物200をブロックしない。選択可能に、ブロッカーはバッフルプレート、ストッパブロック、位置決め柱等のブロックを実現する部材でありうる。
【0286】
図9、
図10に示すように、一実施例において、ブロックユニット172はスイング部材1721及びブロック部材1722を含む。スイング部材1721の一端は回転可能にブロック接続部材171に接続され、スイング部材1721の他端はブロック部材1722に接続され、スイング部材1721の中間部は回転可能に保管ユニット121の積み卸し端1215に接続される。ブロック接続部材171が昇降すると、スイング部材1721を動かしてスイングさせ、スイング部材1721がブロック部材1722を動かして積み卸し端1215に出入りさせる。
【0287】
すなわち、ブロック接続部材171はブロックユニット172のスイング運動のような間接運動により、ブロック位置と退避位置との切換えを実現する。具体的には、ブロック接続部材171が移動すると、スイング部材1721の一端を動かして移動させ、保管ユニット121に対してスイングさせる。さらにスイング部材1721の他端はブロック部材1722を動かして移動させ、ブロック部材1722を退避位置またはブロック位置まで移動させる。スイング部材1721の頭部はブロック接続部材171に回転可能に接続され、スイング部材1721の中間部は回転可能に保管ユニット121に接続され、スイング部材1721の尾部はブロック部材1722に接続される。ブロック部材1722は退避位置またはブロック位置に移動可能である。
【0288】
例示的に、ブロック接続部材171が鉛直方向に沿って上へ移動すると、ブロック接続部材171はスイング部材1721を介してブロック部材1722を動かし、ブロック位置まで移動させ、ブロック接続部材171が鉛直方向に沿って下へ移動すると、ブロック接続部材171はスイング部材1721を介してブロック部材1722を動かし、退避位置まで移動させる。選択可能に、スイング部材1721はスイングバーであり、ブロック部材1722はブロックロッドである。
【0289】
なお、本開示の実質的な主旨は、ブロック接続部材171と各ブロックユニット172が移動して、各ブロックユニット172をそれぞれ対応する保管ユニット121の退避位置またはブロック位置まで移動させることにある。上記2つの実施例において、ブロックユニット172の2種類の形式を紹介した。ブロックユニット172の設置方式は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の連動方式は、上記の具体的構造による実現に限定されない。
【0290】
一実施例において、ブロック機構170はさらにブロック駆動部材を含む。ブロック駆動部材の出力端はブロック接続部材171に接続されて、ブロックユニット172を駆動して積み卸し端1215へ出入りさせる。ブロック駆動部材はブロック機構170の運動の動力源であり、ブロック運動部材の運動を駆動する。また、ブロック接続部材171が昇降運動できるように、ブロック駆動部材は直線運動を出力して、ひいてはブロック接続部材171がブロックユニット172を動かして移動させ、ブロックユニット172を退避位置またはブロック位置まで移動させる。選択可能に、ブロック駆動部材はガスシリンダ、油圧シリンダ、リニアモータ、または電動プッシュロッドを含むがこれらに限定されず、直線運動を出力できるその他の直線駆動ユニットでもよい。例示的に、ブロック駆動部材はリニアモータである。例示的に、ブロック駆動部材の一端はシャシー160に接続される。もちろん、本開示の他の実施形態においては、回転モータに突起部材を組み合わせて駆動してもよい。
【0291】
一実施例において、保管ユニット121の底部は活動スペースを備える。活動スペースは搬送システムの積み卸し機構620が進入して、保管ユニット121への積み込みまたは取り出しを行うために用いられる。保管ユニット121は積み卸しのとき移動できないため、積み卸しのときは、他の部材、例えば搬送機構150または積み卸し装置600のような連携構造が貨物200を保管ユニット121に出し入れする必要があり、そのため保管ユニット121の積み卸しに便利なように、保管ユニット121の底部に搬送機構150及び補助装置300が進入するスペースを有することが必要となる。保管ユニット121に積み込む場合、搬送機構150または積み卸し装置600が活動スペース内に進入して貨物200を保管ユニット121に置き、また活動スペースから出る。保管ユニット121から荷卸しする場合、搬送機構150または積み卸し装置600は活動スペースに進入して保管ユニット121の貨物200を支え持ち、貨物200を保管ユニット121から搬出する。
【0292】
一実施例において、保管ユニット121は縦型フレーム110に設置された第1側板1213と第2側板1214とを含む。第1側板1213と第2側板1214は対向して設置され、活動スペースを囲んでいる。第1側板1213と第2側板1214は縦型フレーム110の同一の高さに設置され、かつ第1側板1213と第2側板1214は平行に設置されている。このようにすることで、第1側板1213と第2側板1214はそれぞれ貨物200の両側の底部を支え持ち、貨物200を平らに確保し、傾きを防ぐ。第1側板1213と第2側板1214の間の部分は切り欠き、すなわち上記の活動スペースであり、搬送機構150または積み卸し装置600が進入して積み卸し操作を行うことを許容する。
【0293】
もちろん、本開示の他の実施形態において、保管ユニット121は貨物200を載置するためのトレイを含む。トレイは貨物200の進入進出方向に沿って活動スペースを有し、活動スペースの貨物200の進入進出方向における寸法は、トレイの貨物200の進入進出方向における寸法よりも小さい。すなわち、この場合の活動スペースはトレイの開口である。トレイによって貨物200を載置し、トレイの活動スペースは、搬送機構150または積み卸し装置600が進入して積み卸し操作を行うことを許容する。
【0294】
一実施例において、搬送ロボット100はさらに、縦型フレーム110に対して鉛直方向に昇降可能な昇降機構140と、貨物200を搬送する搬送機構150とを含む。搬送機構150は鉛直方向に沿って可動に縦型フレーム110に設置されるとともに、昇降機構140に接続される。搬送機構150は昇降機構140に動かされて鉛直方向に昇降して、搬送機構150内の貨物200を対応する保管ユニット121に投入することができる。
【0295】
搬送機構150は搬送ロボット100の動作を実現する実行端末である。積み込み位置において、搬送機構150は搬送すべき貨物200を載置して、当該貨物200を保管ユニット121内へ運ぶ。もちろん、何らかの場合に保管ユニット121内の貨物200を単独で荷卸しする必要があるときは、搬送機構150は保管ユニット121内の貨物200を取り出すこともできる。選択可能に、搬送機構150はマニピュレータ、動作可能な牽引ロッド、または輸送機能を有する平面等を含むが、これらに限定されない。昇降機構140は搬送機構150の昇降運動を実現するために用いられ、搬送機構150を動かして鉛直方向に昇降運動させることができる。
【0296】
積み込み位置には、貨物200を載置する複数段のラックを有し、搬送ロボット100が積み込み位置で積み込みするとき、昇降機構140は搬送機構150を駆動して昇降運動させ、搬送機構150がラックから貨物を取得することができるようにする。そして、昇降ユニットは再度搬送機構150を動かして昇降運動させ、搬送機構150内の貨物200を保管ユニット121内に移送する。各保管ユニット121にすべて貨物200を保管するまでこのように繰り返す。積み込み完了後、ブロック機構170ブロック位置まで移動して、各保管ユニット121内の貨物200ブロックし、貨物200が保管ユニット121から滑り出すことを防ぐ。そして、搬送ロボット100が積み込み位置から荷卸し位置へ移動した後、ブロック機構170は退避位置へ移動する。このとき、各保管ユニット121内の貨物200は積み卸し端1215から卸すことができる。荷卸し完了後、搬送ロボット100は積み込み位置へ戻り、このように繰り返して貨物200の連続搬送を実現し、搬送効率を向上させる。
【0297】
選択可能に、積み卸し端1215は搬送機構150と同じ側に設置される。積み卸し端1215が積み卸し操作を行うとき、搬送機構150は積み卸し端1215から離れて、搬送機構1215と積み卸し装置600が干渉しないようにして、積み卸しの確実性を保証する必要がある。このとき、搬送機構150は搬送ロボット100の最高位置または積み卸し装置600よりも高い位置まで上昇するか、あるいは搬送ロボット100の他方側へ移動してもよい。また、選択可能に、積み卸し端1215と搬送機構150は異なる側に設置される。積み卸し端1215の積み卸しが搬送機構150の影響を受けないため、保管ユニット121の積み卸しのとき、搬送機構150は積み卸し装置600に対して干渉しない。
【0298】
昇降機構140の役割は、搬送機構150を動かして鉛直方向に昇降させることである。一実施例において、昇降機構140は昇降動力源と、昇降伝動ユニットを含む。昇降動力源と昇降伝動ユニットはそれぞれ縦型フレーム110に設置される。昇降伝動ユニットは、昇降動力源と搬送機構150とに伝動接続される。具体的には、昇降動力源の出力端が昇降伝動ユニットの入力端に伝動接続され、昇降伝動ユニットの出力端が搬送機構150に伝動接続される。昇降動力源と昇降伝動ユニットとがそれぞれ縦型フレーム110に設置されることと、昇降動力源と昇降伝動ユニットとの伝動接続関係により、昇降機構140を縦型フレーム110で脱着させるのに便利である。選択可能に、昇降動力源が出力する動力の形式は、回転、直線運動、またはその他いずれかの形式の運動であり、昇降動力源に伝動接続された昇降伝動ユニットが最終的に出力するのは鉛直方向の運動である。選択可能に、昇降動力源は駆動モータを含み、駆動モータと昇降伝動ユニットの入力端が伝動接続される。モータ形式の昇降動力源は運転がより安定する。さらに、駆動モータは回転または逆回転が可能であり、昇降機構140の昇降プロセスの制御に便利である。
【0299】
選択可能に、昇降伝動ユニットは伸縮ロッド構造、チェーン伝動構造、またはベルト伝動構造等でもよいし、搬送機構150に昇降運動をさせることができるその他の構造でもよい。例示的に、昇降伝動ユニットはチェーン伝動構造であり、スプロケット及びチェーンを含み、チェーンが搬送機構150に接続され、チェーンは鉛直方向に沿って縦型フレーム110に設置される。昇降動力源の出力端がスプロケットを動かして回転させると、チェーンは縦型フレーム110に沿って昇降運動し、ひいては搬送機構150を動かして昇降運動させる。
【0300】
なお、昇降伝動ユニットの本質は、昇降運動を出力して搬送機構150を動かして昇降運動させ、ひいては貨物200の積み込みを実現することにある。本実施例において、昇降伝動ユニットはチェーン伝動構造によって実現される。また、昇降を実現する構造は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の昇降運動方式は上記の具体的構造での実現に限定されない。
【0301】
一実施例において、搬送ロボット100はさらに回転機構を含む。回転機構は搬送機構150と昇降機構140の間に設置され、搬送機構150を昇降機構140に対して回転させるように駆動し、搬送機構150を対応する保管ユニット121に位置合わせするために用いられる。
【0302】
回転機構は搬送機構150に回転可能に接続され、搬送機構150は回転機構に対して回転できる。搬送機構150が回転機構を介して回転すると、搬送機構150の方向を調節でき、搬送機構150の積み卸し口を調整できる。搬送機構150は積み卸し口を介して貨物200の搬入と搬出を実現できる。搬送ロボット100が積み込み位置にあるとき、回転機構は搬送機構150を動かして回転させ、搬送機構150の積み卸し口をラックに向けさせ、貨物200が搬送機構150内に積み込まれるようにする。搬送機構150が貨物200を保管ユニット121へ移送するとき、回転機構は搬送機構150を動かして回転させ、搬送機構150の積み卸し口を保管ユニット121に向けさせる。このとき、搬送機構150内の貨物200は保管ユニット121内へと移される。
【0303】
選択可能に、回転機構は運搬支柱と、運搬支柱に設置された回転ギアと、運搬支柱に固定取り付けされた回転モータとを含む。回転モータの出力端は回転ギアに接続され、回転ギアに搬送機構150が取り付けられ、運搬支柱が昇降機構140に取り付けられる。回転モータが回転ギアを動かして回転させ、ひいては搬送機構150を動かして回転させることができる。
【0304】
また、積み卸し装置600が搬送ロボット100に対して貨物200の積み卸しを実行するとき、搬送機構150は最高位置まで上昇して積み卸し装置600から退避する。なお、回転機構の本質は、回転運動を出力し、搬送機構150を動かして回転運動させ、ひいては貨物200の積み卸しを実現することにある。本実施例において、回転機構は回転モータと回転ギアによって実現される。また、回転を実現できる構造設計は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の回転運動方式は上記の具体的構造による実現に限定されない。
【0305】
一実施例において、搬送機構150は受渡し部材151と、受渡し部材151に伸縮可能に設置されたピッカー152とを含む。ピッカー152は貨物200を取り出して受渡し部材151に保管することができ、ピッカー152はさらに受渡し部材151内の貨物200を押し出すこともできる。ピッカー152は伸縮可能に受渡し部材151の中に設置されている。積み込み位置にあるとき、ピッカー152は受渡し部材151から伸出して、ラックから貨物200を取り出し、その後ピッカー152は収縮して受渡し部材151に戻り、貨物200を受渡し部材151に一時保管する。その後、昇降機構140と回転機構が搬送機構150を動かして、貨物を入れるべき保管ユニット121のところまで搬送機構150を移動させる。このとき、ピッカー152が受渡し部材151から伸出して、貨物200を受渡し部材151から搬出し、保管ユニット121内へ移送する。移送完了後、ピッカー152は収縮して受渡し部材151内に戻る。選択可能に、受渡し部材151は受渡し箱を含むがこれに限定されず、ピッカー152は伸縮モータと伸縮ロッドを組み合わせた構造や、マニピュレータ機構等を含むがこれに限定されない。
【0306】
図9、
図11に示すように、本開示はさらに積み卸し装置600と上記実施例における搬送ロボット100とを含む搬送システムを提供する。積み卸し装置600は搬送ロボット100へ貨物200を送るか、または搬送ロボット100上の貨物200を卸すために用いられる。積み卸し装置600は、鉛直方向に延びた架台610と、鉛直方向において間隔をあけて架台610に設置された複数の積み卸し機構620とを含む。複数の積み卸し機構620が間隔をあけて設置される方式は、複数の保管ユニット121が間隔をあけて設置される方式と同じである。搬送ロボット100が積み卸し装置600にドッキングすると、複数の積み卸し機構620はそれぞれ異なる高さにおいて各保管ユニット121へ貨物200を送るか、または各保管ユニット121内の貨物200を卸す。
【0307】
積み卸し装置600は貨物200の同期荷卸しまたは同期積み込みを実現する。積み卸し装置600は荷卸し位置または積み込み位置に設置される。積み卸し装置600が荷卸しするとき、積み卸し装置600は荷卸し位置に位置し、積み卸し装置600が積み込みするとき、積み卸し装置600は積み込み位置に位置する。本開示は、積み卸し装置600が荷卸し位置に位置する例のみを説明する。積み卸し装置600が荷卸し位置に位置しており、搬送ロボット100が積み込み位置で積み込みを完了すると、搬送ロボット100は荷卸し位置まで移動する。このとき、搬送ロボット100と積み卸し装置600がドッキングし、積み卸し装置600は搬送ロボット100の各保管ユニット121の貨物200を受け取ることができる。もちろん、この位置において、搬送ロボット100と積み卸し装置600がドッキングしたあと積み卸し装置600が貨物200を各保管ユニット121に移送する、貨物200の逆方向の輸送も実現しうる。
【0308】
具体的には、架台610が支持機能を果たし、貨物200を輸送する各積み卸し機構620を支持する。積み卸し装置600は、保管ユニット121と同数の積み卸し機構620を有する。複数の積み卸し機構620はそれぞれ異なる高さにおいて搬送ロボット100へ貨物200を送るか、または搬送ロボット100上の貨物200を卸すことができ、搬送ロボット100の積み卸し過程における待機時間を大幅に短縮させる。また、積み卸し機構620の位置する高さは、対応する保管ユニット121が位置する高さと一致する。搬送ロボット100と積み卸し装置600とのドッキング後、保管ユニット121と積み卸し機構620は水平方向に同一の高さに位置し、複数の積み卸し機構620が一度に搬送ロボット100上のすべての保管ユニット121へ貨物200を送るか、または複数の積み卸し機構620が一度に搬送ロボット100上のすべての保管ユニット121内の貨物200を取り出すことを実現する。もちろん、具体的な現場条件においては、積み卸し装置600のうちの1つまたは複数の積み卸し機構620が同時に搬送ロボット100へ貨物200を送るか、または搬送ロボット100上の貨物200を卸すことを実現してもよい。
【0309】
各積み卸し機構620は単独で動作して、搬送ロボット100へ貨物200を送るか、または搬送ロボット100上の貨物200を卸すこともできる。
図10~
図13に示すように、一実施例において、積み卸し機構620はブラケット621と、積み卸しユニット622と、積み卸し駆動部材623とを含み、複数のブラケット621は鉛直方向において間隔をあけて架台610に設置され、積み卸し駆動部材623と積み卸しユニット622とはそれぞれ対応するブラケット621に設置され、積み卸しユニット622は積み卸し駆動部材623に接続され、積み卸しユニット622は保管ユニット121へ貨物200を送るか、または保管ユニット121内の貨物200を卸すために用いられる。積み卸し駆動部材623は、対応する積み卸しユニット622が単独で搬送ロボット100へ貨物200を送るか、または搬送ロボット100上の貨物200を卸すことを許容する。
【0310】
さらに、
図10~
図13に示すように、積み卸しユニット622はチェーン6221と凸ブロック6222とを含む。チェーン6221は積み卸し方向に沿って回転可能にブラケット621に設置され、凸ブロック6222はチェーン6221に固定設定される。積み卸し駆動部材623は駆動モータを含み、駆動モータはチェーン6221と伝動接続される。チェーン6221は貨物200を載置可能であり、駆動モータがチェーン6221を駆動して回転させると、凸ブロック6222が貨物200の底部を押して貨物200を搬送ロボット100へ送り出すか、または凸ブロック6222が貨物200の底部を引き寄せて、貨物200を搬送ロボット100からチェーン6221まで引き出す。あるいは、凸ブロック6222が貨物200の底部をブロックし、搬送ロボット100が積み卸し装置600から離れるときに貨物200をチェーン6221に移す。具体的には、チェーン6221は積み卸し方向に間隔をあけて設置された2つのスプロケット上に設置され、駆動モータの出力軸とスプロケットのうちの1つが伝動接続される。駆動モータが回転すると、チェーン6221を駆動して動作させ、ひいては凸ブロック6222が貨物200の底部を押して貨物200を搬送ロボット100まで送り出す。または、凸ブロック6222が貨物200の底部を引き寄せて、貨物200を搬送ロボット100からチェーン6221まで引き出す。さらに、積み卸し機構620は2セットの積み卸しユニット622を含み、2セットの積み卸しユニット622は平行に、間隔をあけてブラケット621に設置され、駆動モータと2本のチェーン6221が伝動接続される。2セットの積み卸しユニット622により貨物200の積み卸し過程における安定性が増す。本開示の1つの実施例においては、
図13に示すように、積み卸し機構620はさらに同期ロッド624を含み、2本のチェーン6221はそれぞれ同期ロッド624に伝動接続され、駆動モータが1本のチェーン6221と伝動接続される。具体的には、同期ロッド624は積み卸し方向に垂直な水平方向に沿って、2つの間隔をあけて設置されたスプロケットを接続し、ひいては2本のチェーン6221の同期回転を保証する。
【0311】
別の一実施例においては、
図10、
図11、
図14、
図15に示すように、各積み卸し機構620は積み卸しアーム625とプッシュプルユニット626とを含む。複数の積み卸しアーム625の一端は鉛直方向に間隔をあけて架台610に設置され、プッシュプルユニット626は対応する積み卸しアーム625の他端に回転可能に設置されている。プッシュプルユニット626が回転するとき、押引位置と回避位置を有し、プッシュプルユニット626が押引位置まで回転したとき、搬送ロボット100へ貨物200を送るか、または搬送ロボット100上の貨物200を引き出す。プッシュプルユニット626が回避位置まで回転したとき、プッシュプルユニット626は貨物200を回避する。なお、プッシュプルユニット626が貨物200を押すまたは引くときは、貨物200の頂部、中間部または底部を押すまたは引く。本開示の一実施例において、架台610の同一水平方向上に間隔をあけて2つの積み卸しユニット620が設置され、同一水平方向上の2つのプッシュプルユニット626は、それぞれ押引位置または回避位置まで回転する。同一水平方向上の2つのプッシュプルユニット626は、積み卸し方向に沿ってそれぞれ貨物200の両側を駆動する。プッシュプルユニット626が同期して貨物200の両側を押すまたは引くので、貨物200を押すまたは引く過程の安定性が効果的に保証される。さらに、同一水平方向上の2つのプッシュプルユニット626は、積み卸し方向に沿って貨物200の中間部の両側を押すまたは引く。なお、同一水平方向上の2つのプッシュプルユニット626は、同期して押引位置または回避位置まで回転するか、または前後して押引位置または回避位置まで回転する。
【0312】
1つの実現可能な態様として、
図14、
図15に示すように、プッシュプルユニット626はプッシュプルロッド6261とプッシュプルモータ6262とを含む。プッシュプルモータ6262は積み卸しアーム625の架台610から離れた側の一端に設置され、プッシュプルロッド6261はプッシュプルモータ6262の出力軸に設置される。プッシュプルモータ6262がプッシュプルロッド6261を駆動して、押引位置または回避位置まで回転させる。2つのプッシュプルロッド6261はそれぞれプッシュプルモータ6262に駆動されて押引位置まで回転し、貨物200を搬送ロボット100から引き出すか、または貨物200を搬送ロボット100まで押し出す。
【0313】
一実施例において、積み卸し装置600におけるすべての積み卸し機構620が同期動作して、異なる高さで搬送ロボット100へ貨物200を送るか、搬送ロボット100上の貨物200を卸すことを実現する。または、積み卸し装置600における一部の積み卸し機構620が単独動作して、指定された高さで搬送ロボット100へ貨物200を送るか、搬送ロボット100上の貨物200を卸すことを実現する。
図16、
図17に示すように、1つの実現可能な形態として、積み卸し装置600はさらに調節駆動機構630を含む。調節駆動機構630は、積み卸し方向に沿って搬送ロボット100に近づくかまたは遠ざかるように架台610を動かす。調節駆動機構630が架台610を動かして搬送ロボット100に近づけると、積み卸し機構620は搬送ロボット100へ貨物200を送るか、搬送ロボット100上の貨物200を卸す。本実施例が提供する積み卸し装置600は、一度に搬送ロボット100上のすべての貨物200または指定した貨物200を取り出すか、または同期して搬送ロボット100に複数の貨物200を送る。1つの実現可能な形態として、調節駆動機構630はモータ及びベルトの方式による駆動構造を採用する。
【0314】
本開示の一実施例において、積み卸し装置600はさらに一時保管ラック640を含む。架台610は一時保管ラック640に水平方向に沿って可動に設置される。調節駆動機構630が架台610を駆動して、一時保管ラック640に対して水平方向に沿って移動させる。一時保管ラック640は鉛直方向において複数段のラックを含み、積み卸し機構620が搬送ロボット100上の異なる高さの貨物200を一時保管ラック640の対応する各段のラックに引き寄せるか、または積み卸し機構620が各段のラック上の貨物200を搬送ロボット100へ送り出す。一時保管ラック640は積み卸し装置600が搬送ロボット100から卸した貨物200を一時保管するか、または搬送ロボット100へ送る搬送すべき貨物200を一時保管する。1つの実現可能な形態として、一時保管ラック640は鉛直方向に複数段設置された一時保管ローラ641を含み、各段の一時保管ローラ641が積み卸し方向に沿って単独に貨物200を輸送できる。選択可能に、各段の一時保管ローラ641は同時に複数の貨物200を載置できる。
【0315】
一実施例において、積み卸し装置600はさらに移動可能な台座を含む。台座は架台610の底部に設置される。積み卸し装置600はさらに移動可能な台座を含む。台座は架台610の底部に設置される。移動可能な台座により積み卸し装置600を動かして移動させることができ、積み卸し装置600の実際の現場条件への適応度が大幅に向上する。このようにすることで、積み卸し装置600を積み込み位置、荷卸し位置またはその他の任意の位置まで容易に移動させ、搬送ロボット100と連携して動作させることができる。選択可能に、台座の構造は搬送ロボット100のシャシー160の構造と完全に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0316】
図9、
図11に示すように、一実施例において、搬送システムはさらに運搬装置500と、積み卸し装置600と運搬装置500との間に設置される昇降装置400とを含む。昇降装置400は鉛直方向に沿って昇降運動し、積み卸し機構620及び運搬装置500にドッキングする。昇降装置400は積み卸し機構620の貨物200を受け取り、運搬装置500へ移送する。または、昇降装置400は運搬装置500の貨物200を受け取り、積み卸し機構620へ移送する。
【0317】
昇降装置400は積み卸し機構620の貨物200を受け取るか、または積み卸し機構620に貨物200を輸送するために用いられる。各積み卸し機構620は鉛直方向において間隔をあけて配置されているため、積み卸し装置600の積み込み及び荷卸しが容易になるよう、昇降装置400が対応する位置の積み卸し機構620のところまで移動して、相応の操作を行う必要がある。運搬装置500は貨物200の運搬を実現するために用いられ、昇降装置400から卸された貨物200を運び去ることも、または積み込むべき貨物200を昇降装置400まで送ることもできる。選択可能に、運搬装置500はベルトコンベヤ構造、生産ライン、伝送ローラ構造、または回転ローラ構造等の水平輸送を実現可能な構造である。例示的に、運搬装置500は生産ライン構造である。
【0318】
具体的には、荷卸しの場合、昇降装置400は1つの積み卸し機構620の位置まで上昇して、該積み卸し機構620の貨物200を受け取る。そして、昇降装置400は下降して、貨物200を運搬装置500に移送し、運搬装置500が運び去る。その後、昇降装置400は再び別の積み卸し機構620の位置まで上昇して、積み卸し機構620上の貨物200をすべて運び去るまでこのように繰り返す。積み込みの場合、昇降装置400は下降して運搬装置500で運ばれた貨物200を受け取る。そして、昇降装置400は1つの積み卸し機構620の位置まで上昇して、貨物200を該積み卸し機構620に移送する。その後、昇降装置400は再び運搬装置500の位置まで下降して、積み卸し機構620がすべて貨物200を積み込むまでこのように繰り返す。
【0319】
一実施例において、昇降装置400は鉛直方向に沿った昇降フレーム410と、昇降フレーム410に設置された移動機構420と、移動機構420に設置された少なくとも1段の転送機構430とを含む。移動機構420は昇降フレーム410に沿って昇降運動が可能であり、積み卸し機構620に対して貨物200を受け取るかまたは移送するよう転送機構430を動かして作動させる。昇降フレーム410は支持作用を果たし、移動機構420及び転送機構430を支持する。選択可能に、様々な応用場面に適応できるよう、昇降フレーム410の底部にキャスターを設置してもよい。転送機構430は貨物200を載置し、積み卸し機構620のような高い位置と運搬装置500のような低い位置との間での貨物200の移送を実現する。移動機構420は鉛直方向に沿って昇降フレーム410に設置され、鉛直方向の運動を出力でき、転送機構430を動かして昇降運動させる。
【0320】
なお、移動機構420は転送機構430の鉛直方向に沿った昇降運動を実現するために用いられる。移動機構420の具体的構造は、伸縮ロッド構造、チェーン伝動構造またはベルト伝動構造等であり、あるいは搬送機構150を昇降運動させるその他の構造でもよい。例示的に、移動機構420の具体的構造は搬送ロボット100の昇降機構140の構造と同じであり、ここでは逐一説明しない。もちろん、移動機構420の具体的構造は搬送ロボット100の昇降機構140の構造と異なってもよく、移動機構420が昇降運動を実現できさえすればよい。
【0321】
例示的に、転送機構430の数は1段であり、転送機構430は1回に1つの積み卸し機構620の貨物200を受け取るか、または1つの積み卸し機構620へ貨物200を送る。もちろん、本開示の他の実施形態において、転送機構430が少なくとも2段の場合、少なくとも2段の転送機構430が1回に少なくとも2つの積み卸し機構620の貨物200を移送するか、少なくとも2つの積み卸し機構620へ貨物200を送り、貨物の受渡し効率を向上させてもよい。
【0322】
一実施例において、転送機構430は、移動機構420に設置された転送台431と、転送台431に可動に設置された転送部432とを含む。転送部432は貨物200を動かして移動させるとともに、転送部432は少なくとも1つの積み卸し機構620に対して貨物200を受け取るかまたは移送する。転送台431は支持作用を果たし、転送部432が移動機構420に取り付けられるよう転送部432を支持する。移動機構420が昇降運動するとき、転送台431により転送部432を動かして同期して昇降させ、ひいては貨物200の積み込みと荷卸しを実現する。
【0323】
選択可能に、転送部432はベルトコンベヤ構造、生産ライン、伝送ローラ構造、または回転ローラ構造などの水平輸送が可能な構造である。例示的に、転送部432は回転ローラ構造であり、具体的には複数のローラを含み、それぞれのローラにモータが内蔵され、ローラを駆動して回転させ、ひいては貨物200の輸送を実現する。なお、貨物200の水平輸送を実現する構造は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の転送部432は上記の具体的構造による実現に限定されない。
【0324】
転送部432は1回に1つの積み卸し機構620の貨物200を受け取ることは上記のとおりであるが、転送部432は1回に複数の積み卸し機構620の貨物200を受け取ってもよい。移動機構420は一段一段積み卸し機構620の貨物200を受け取り、受け取りが完了した後、まとめて運搬装置500へ送り、運び去る。例示的に、移動機構420が転送部432を動かして最頂部まで上昇させ、転送部432が1つの積み卸し機構620の貨物200を受け取った後、1段下降して1つの積み卸し機構620の貨物200を受け取り、転送部432が満杯になるか、積み卸し機構620の貨物200の受け取りが完了した後、移動機構420が転送部432を動かして運搬装置500の位置まで下降させ、転送部432がその上に載せられたすべての貨物200を運搬装置500へ移送する。もちろん、移動機構420は下から上へ一段一段移動してもよく、その原理は上から下への原理と実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0325】
もちろん、転送部432は、運搬装置500で移送された複数の貨物200を1回で受け取り、その後、一段一段各積み卸し機構620へ送ってもよい。その原理は上記の荷卸しの原理と実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0326】
本開示の搬送ロボット100及びその搬送システムは、貨物搬送時に、ブロック機構170がブロック位置まで移動して、ブロック機構170が保管ユニット121内の貨物200に当接し、貨物200が保管ユニット121を滑り出すことを規制する。搬送ロボット100の搬送過程において貨物200が保管ユニット121から滑り出すことがなく、貨物200の安全を保証し、滑り出しのリスクを回避し、搬送効率を向上させる。また、搬送ロボット100の積み卸し時には、ブロック機構170は退避位置まで移動し、このとき、各保管ユニット121へ貨物200を積み込むことも、各保管ユニット121内の貨物200を取り出すこともでき、搬送ロボット100の積み卸し操作を阻害せず、使用に便利である。
【0327】
実施例4
図1、
図3、
図6、
図9、
図11に示すように、本開示は搬送ロボット100を提供する。該搬送ロボット100は搬送システムに適用され、貨物200の搬送を実現できる。なお、ここでいう貨物200は、ブラケットを有する貨物であってもよく、搬送ロボット100はブラケットを利用して貨物200の搬送を実現できる。もちろん、コンテナに積まれた貨物でもよく、搬送ロボット100はコンテナを利用して貨物200の搬送を実現できる。以下で述べる貨物200は、コンテナに積まれた貨物であり、コンテナに貨物200を積載して貨物200を搬送し、搬送ロボット100がコンテナを荷卸し位置へ運び、コンテナ内の貨物200を卸した後、コンテナはまた搬送ロボット100に戻される。コンテナを繰り返し利用でき、コストを下げることができる。または、貨物200は貨物を積んだコンテナであり、搬送ロボット100がコンテナを荷卸し位置に運び、荷卸し装置によって貨物を積んだコンテナを卸す。
【0328】
搬送ロボット100は、スマート倉庫において重要な役割を演じ、貨物200の搬送を実現し、貨物200の搬送速度を保証し、貨物200の搬送効率を向上させ、ヒューマンリソースの消耗を削減できる。本開示の搬送ロボット100は同期して荷卸しでき、搬送ロボット100内の貨物200を一度に荷卸しするので、荷卸し効率を向上させ、荷卸し時間を減らし、搬送ロボット100の的全体的な作業効率を高める。
【0329】
図1、
図3に示すように、一実施例において、搬送ロボット100は縦型フレーム110と保管機構120とを含む。縦型フレーム110は鉛直方向に沿って設置される。保管機構120は、搬送すべき貨物200を保管するための複数の保管ユニット121を含み、複数の保管ユニット121は鉛直方向において等間隔に縦型フレーム110に設置される。
【0330】
縦型フレーム110は支持する役割を果たし、搬送ロボット100の各部材がそれに取り付けられる。搬送ロボット100が貨物200を搬送するとき、縦型フレーム110によって搬送ロボット100の各部材を同期して移動させることができ、貨物200の搬送が実現する。保管機構120は縦型フレーム110に位置し、貨物200を保管するために用いられ、保管機構120が縦型フレーム110に従って同期して移動して、貨物200の搬送を実現する。搬送ロボット100が積み込み位置まで移動すると、搬送すべき貨物200は保管機構120に送られて保管され、その後、搬送ロボット100が積み込み位置から荷卸し位置まで移動すると、それに応じて、保管機構120が縦型フレーム110に従って荷卸し位置まで移動する。このとき、保管機構120内の貨物200が卸されて運び去られる。保管機構120は搬送すべき貨物200を一時的に保管でき、搬送ロボット100が貨物200を携帯する能力を高める。
【0331】
また、保管機構120は複数の保管ユニット121を含み、複数の保管ユニット121は間隔をあけて縦型フレーム110に設置され、1つの保管ユニット121ごとに1コンテナの貨物200を載置でき、搬送ロボット100の保管能力を保証する。隣り合う2つの保管ユニット121間の間隔は均等でもよいし、不均等でもよい。例示的に、各保管ユニット121は鉛直方向に均等に縦型フレーム110に配置される。搬送すべき貨物200は各保管ユニット121に送られ、搬送ロボット100が各保管ユニット121内の貨物200を荷卸し位置まで搬送する。
【0332】
図1、
図3に示すように、一実施例において、搬送ロボット100はさらに、縦型フレーム110に対して鉛直方向に昇降可能な昇降機構140と、貨物200を搬送する搬送機構150とを含む。搬送機構150は鉛直方向に沿って可動に縦型フレーム110に設置されるとともに、昇降機構140に接続される。搬送機構150は昇降機構140に動かされて鉛直方向に昇降して、搬送機構150内の貨物200を対応する保管機構120に投入することができる。
【0333】
搬送機構150は搬送ロボット100の動作を実現する実行端末である。積み込み位置において、搬送機構150は搬送すべき貨物200を載置して、当該貨物200を保管ユニット内へ運ぶ。もちろん、何らかの場合に保管ユニット121内の貨物200を単独で荷卸しする必要があるときは、搬送機構150は保管ユニット内の貨物200を取り出すこともできる。選択可能に、搬送機構150はマニピュレータ、動作可能な牽引ロッド、または輸送機能を有する平面等を含むが、これらに限定されない。昇降機構140は搬送機構150の昇降運動を実現するために用いられ、搬送機構150を動かして鉛直方向に昇降運動させることができる。
【0334】
積み込み位置には、貨物200を載置する複数段のラックを有し、搬送ロボット100が積み込み位置で積み込みするとき、昇降機構140は搬送機構150を駆動して昇降運動させ、搬送機構150がラックから貨物を取得することができるようにする。そして、昇降機構140は再度搬送機構150を動かして昇降運動させ、搬送機構150内の貨物200を保管ユニット121内に移送する。各保管ユニット121にすべて貨物200を保管するまでこのように繰り返す。積み込み完了後、搬送ロボット100は積み込み位置から荷卸し位置へ移動し、各保管ユニット121が荷卸し操作を実行する。荷卸し完了後、搬送ロボット100は積み込み位置に戻る。このように繰り返して貨物200の連続搬送を実現し、搬送効率を向上させる。
【0335】
昇降機構140の役割は、搬送機構150を動かして鉛直方向に昇降させることである。一実施例において、昇降機構140は昇降動力源と、昇降伝動ユニットを含む。昇降動力源と昇降伝動ユニットはそれぞれ縦型フレーム110に設置される。昇降伝動ユニットは、昇降動力源と搬送機構150とに伝動接続される。具体的には、昇降動力源の出力端が昇降伝動ユニットの入力端に伝動接続され、昇降伝動ユニットの出力端が搬送機構150に伝動接続される。昇降動力源と昇降伝動ユニットとがそれぞれ縦型フレーム110に設置されることと、昇降動力源と昇降伝動ユニットとの伝動接続関係により、昇降機構140を縦型フレーム110で脱着させるのに便利である。選択可能に、昇降動力源が出力する動力の形式は、回転、直線運動、またはその他いずれかの形式の運動であり、昇降動力源に伝動接続された昇降伝動ユニットが最終的に出力するのは鉛直方向の運動である。選択可能に、昇降動力源は駆動モータを含み、駆動モータと昇降伝動ユニットの入力端が伝動接続される。モータ形式の昇降動力源は運転がより安定する。さらに、駆動モータは回転または逆回転が可能であり、昇降機構140の昇降プロセスの制御に便利である。
【0336】
選択可能に、昇降伝動ユニットは伸縮ロッド構造、チェーン伝動構造、またはベルト伝動構造等でもよいし、搬送機構150に昇降運動をさせることができるその他の構造でもよい。例示的に、昇降伝動ユニットはチェーン伝動構造であり、スプロケット及びチェーンを含み、チェーンが搬送機構150に接続され、チェーンは鉛直方向に沿って縦型フレーム110に設置される。昇降動力源の出力端がスプロケットを動かして回転させると、チェーンは縦型フレーム110に沿って昇降運動し、ひいては搬送機構150を動かして昇降運動させる。
【0337】
なお、昇降伝動ユニットの本質は、昇降運動を出力して搬送機構150を動かして昇降運動させ、ひいては貨物200の積み込みを実現することにある。本実施例において、昇降伝動ユニットはチェーン伝動構造によって実現される。また、昇降を実現する構造は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の昇降運動方式は上記の具体的構造での実現に限定されない。
【0338】
一実施例において、搬送ロボット100はさらに回転機構を含む。回転機構は搬送機構150と昇降機構140の間に設置され、搬送機構150を昇降機構140に対して回転させるように駆動し、搬送機構150を対応する保管機構120に位置合わせするために用いられる。回転機構は搬送機構150に回転可能に接続され、搬送機構150は回転機構に対して回転できる。搬送機構150が回転機構を介して回転すると、搬送機構150の方向を調節でき、搬送機構150の積み卸し口を調整できる。搬送機構150は積み卸し口を介して貨物200の搬入と搬出を実現できる。搬送ロボット100が積み込み位置にあるとき、回転機構は搬送機構150を動かして回転させ、搬送機構150の積み卸し口をラックに向けさせ、貨物200が搬送機構150内に積み込まれるようにする。搬送機構150が貨物200を保管ユニット121へ移送するとき、回転機構は搬送機構150を動かして回転させ、搬送機構150の積み卸し口を保管ユニット121に向けさせる。このとき、搬送機構150内の貨物200は保管ユニット121内へと移される。
【0339】
選択可能に、回転機構は運搬支柱と、運搬支柱に設置された回転ギアと、運搬支柱に固定取り付けされた回転モータとを含む。回転モータの出力端は回転ギアに接続され、回転ギアに搬送機構150が取り付けられ、運搬支柱が昇降機構140に取り付けられる。回転モータが回転ギアを動かして回転させ、ひいては搬送機構150を動かして回転させることができる。
【0340】
なお、回転機構の本質は、回転運動を出力し、搬送機構150を動かして回転運動させ、ひいては貨物200の積み卸しを実現することにある。本実施例において、回転機構は回転モータと回転ギアによって実現される。また、回転を実現できる構造設計は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の回転運動方式は上記の具体的構造による実現に限定されない。
【0341】
上記実施例の搬送ロボット100は、積み込むするとき、昇降機構140が搬送機構150を動かして貨物200を保管機構120における対応する高さの保管ユニット121内に移送させ、荷卸しするとき、昇降機構140が搬送機構150を動かして保管機構120における対応する高さの保管ユニット121内の貨物200を取り出させる。昇降機構140と搬送機構150の連携により貨物200の積み卸しの自動化を実現し、従来の搬送方式に存在する高コスト・低効率という課題を有効に解決して、貨物の積み下ろしコストを下げると同時に、貨物200の積み卸し効率を大幅に向上させる。また、搬送機構150は昇降機構140に動かされて異なる高さまで移動し、ひいては搬送すべき貨物200を保管機構120における異なる高さの保管ユニット121内に投入できるため、汎用性が高く占有面積を小さくできる。
【0342】
図1、
図3に示すように、一実施例において、搬送機構150は受渡し部材151と、受渡し部材151に伸縮可能に設置されたピッカー152とを含む。ピッカー152は貨物200を取り出して受渡し部材151に保管することができ、ピッカー152はさらに受渡し部材151内の貨物200を押し出すこともできる。ピッカー152は伸縮可能に受渡し部材151の中に設置されている。積み込み位置にあるとき、ピッカー152は受渡し部材151から伸出して、ラックから貨物200を取り出し、その後ピッカー152は収縮して受渡し部材151に戻り、貨物200を受渡し部材151に一時保管する。その後、昇降機構140と回転機構が搬送機構150を動かして、貨物を入れるべき保管ユニット121のところまで搬送機構150を移動させる。このとき、ピッカー152が受渡し部材151から伸出して、貨物200を受渡し部材151から搬出し、保管ユニット121内へ移送する。移送完了後、ピッカー152は収縮して受渡し部材151内に戻る。選択可能に、受渡し部材151は受渡し箱を含むがこれに限定されず、ピッカー152は伸縮モータと伸縮ロッドを組み合わせた構造や、マニピュレータ機構等を含むがこれに限定されない。
【0343】
一実施例において、搬送ロボット100はさらに、移動可能なシャシー160を含む。シャシー160は縦型フレーム110の底部に設置される。移動可能なシャシー160は搬送ロボット100を移動させることができ、搬送ロボット100の実際の現場条件への適応度を大幅に向上させる。具体的には、シャシー160はシャシーフレーム161と、走行駆動ユニットと、複数のキャスター162とを含む。縦型フレーム110はシャシーフレーム161の上部に設置され、複数のキャスター162はシャシーフレーム161の底部に設置され、走行駆動ユニットはシャシーフレーム161に設置され、少なくとも1つのキャスター162が走行駆動ユニットに伝動接続される。さらには、少なくとも2つのキャスター162が走行駆動ユニットにそれぞれ伝動接続され、走行駆動ユニットにそれぞれ伝動接続された少なくとも2つのキャスター162がシャシーフレーム161の走行方向の両側に分かれて配置されて、シャシー160の方向転換機能を実現する。走行駆動ユニットは少なくとも2つの車輪駆動モータを含み、シャシーフレーム161の進行方向の両側に分かれて配置された少なくとも2つのキャスター162は、それぞれ単独の車輪駆動モータにより駆動される。シャシーフレーム161の走行方向の両側に分かれて配置された少なくとも2つのキャスター162をそれぞれ単独の車輪駆動モータで駆動することで、シャシー160の伝動構造を簡素化することができる。
【0344】
一実施例において、キャスター162は主動輪と従動輪を含む。主動輪と従動輪は、シャシー160の底部に取り付けられる。主動輪と従動輪は、シャシー160に対してそれぞれ回転可能である。主動輪と従動輪が共同でシャシー160を支持し、主動輪が車輪駆動モータで駆動されてシャシー160を移動させる。移動可能なシャシー160を配置することで、搬送ロボット100は積み込み位置と荷卸し位置の間で貨物200を搬送することができる。主動輪の数は2つであり、2つの主動輪が対称に配置され、これに応じて、車輪駆動モータの数も2つである。2つの主動輪が2つの車輪駆動モータでそれぞれ駆動し、2つの主動輪の回転速度を異ならせることで、シャシー160の方向転換を実現する。従動輪の数は4つであり、4つの従動輪は矩形状に配置される。従動輪はユニバーサルホイールでもよいし、その他の方向転換機能を有する車輪構造でもよい。実際の状況に応じて、従動輪の数は4つに限定されず、6つ、3つ等でもよい。
【0345】
本実施例において、シャシー160には誘導装置が取付けられており、誘導装置は、シャシー160を所定の経路で走行させるよう、床面に貼付された図形コードを識別するカメラである。図形コードはQRコード、バーコード、またはオーダーメイドの標識記号等でもよい。他の実施例においては、誘導装置はシャシー160をレーザ光に沿って走行させるレーザ誘導装置であるか、または所定の短波信号を受信することでシャシー160を所定の経路に沿って走行させる短波受信装置でありうる。なお、その他の実施例においては、シャシー160を省略することができ、縦型フレーム110を直接床面またはその他の平坦な台に固定的に取り付けて、その周囲の積み込み位置と荷卸し位置との間貨物200を搬送することのみに用いてもよい。
【0346】
(第1実施例)
図1~
図8に示すように、第1実施例において、搬送ロボット100が荷卸しする場合、複数の保管ユニット121が同期して動いて同期荷卸し動作を実現する。
【0347】
搬送ロボット100の搬送効率をより一層向上させるため、本開示の搬送ロボット100は荷卸し位置において同期荷卸しを実現する。具体的には、荷卸しのときに、複数の保管ユニット121が同期して動いて、貨物200を保管ユニット121から移して、同期荷卸し動作を実行する。これにより、各保管ユニット121内の貨物200は同期して卸され、荷卸し時間を短縮でき、搬送ロボット100の荷卸し効率を向上させる。荷卸し完了後、搬送ロボット100は積み込み位置に戻って積み込みを続けるため、搬送ロボット100の作業効率が向上する。
【0348】
上記実施例の搬送ロボット100が荷卸しするとき、保管機構120の複数の保管ユニット121が同期して動き、同期荷卸し動作を実行し、各保管ユニット121内の貨物200の同期荷卸しを実現して、貨物を一段ずつ卸す必要があって荷卸し効率が低いという従来の課題を効果的に解決して、搬送ロボット100内の貨物200を一度に卸すことができるため、荷卸し効率を向上させ、荷卸し時間を削減し、搬送ロボット100の全体的な作業効率を高める。
【0349】
図1~
図4に示すように、一実施例において、搬送ロボット100はさらに少なくとも1つの連動機構130を含む。1つの連動機構130が少なくとも2つの保管ユニット121に接続され、縦型フレーム110に対して各保管ユニット121を同期して動かし、同期荷卸し動作を実行させる。連動機構130が動いたとき、各保管ユニット121の同期運動が実現する。なお、1つの連動機構130がすべての保管ユニット121に接続されてもよいし、複数の連動機構130のうちの各連動機構130が、複数の保管ユニット121に接続されてもよい。例示的に、連動機構130の数は2つであり、そのうち一方の連動機構130が1段目から3段目の保管ユニット121に接続され、他方の連動機構130が4段目から6段目の保管ユニット121に接続される。もちろん、本開示の他の実施形態においては、連動機構130の数はより多くてもよい。本開示は連動機構130がすべての保管ユニット121に接続される例のみで説明するが、複数の連動機構130の場合の作動原理は、1つの連動機構130を用いた場合の作動原理と実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0350】
各保管機構120は回転可能に縦型フレーム110に取り付けられ、さらに各保管機構120は連動機構130に接続されうる。連動機構130が動くと、各保管ユニット121を動かして縦型フレーム110に対して回転させ、各保管ユニット121に振り上げ/振り下げ運動させる。なお、連動機構130の端部は縦型フレーム110に取り付けられてもよいし、シャシー160に取り付けられてもよく、連動機構130が保管ユニット121を駆動して振り上げ/振り下げ運動させることが保証されさえすればよい。
【0351】
連動機構130が保管ユニット121を動かして振り上げ運動させると、保管ユニット121の一端が持ち上げられ、他端が縦型フレーム110に対して回転して、初期位置に保持される。このとき、保管ユニット121が持ち上げられ、その上にある貨物200が自重の作用によって保管ユニット121から滑り出て、貨物200の荷卸しが実現される。連動機構130は各保管ユニット121を同時に動かして振り上げ運動させるので、各保管ユニット121は同時に持ち上げられ、ひいては同時に荷卸し操作を実行し、荷卸しを実現する。荷卸しが完了すると、連動機構130は各保管ユニット121を動かして下降させ、各保管ユニット121は水平な初期位置まで戻る。
【0352】
連動機構130が各保管ユニット121を動かして振り下げ運動をさせると、外部の貨物200は同時に各保管ユニット121に送られ、貨物200は重力の作用で保管ユニット121に滑り込み、同期積み込みを実現する。なお、搬送ロボット100の同期積み込みは、搬送システムの補助装置300を組み合わせることで実現でき、その具体的なプロセスは後述する。本実施例においては、搬送ロボット100の同期荷卸しについてのみ詳細に説明する。
【0353】
搬送ロボット100が積み込み位置で各保管ユニット121に貨物200を積み込むと、搬送ロボット100は積み込み位置から荷卸し位置へ移動する。このとき、連動機構130が各保管ユニット121を動かして振り上げ運動させると、保管ユニット121は持ち上げられる。このようにすることで、保管ユニット121内の貨物200は自重の作用で保管ユニット121から滑り出し、指定された装置、例えば補助装置300に保管され、搬送ロボット100の同期荷卸しが実現する。荷卸し完了後、搬送ロボット100は積み込み位置へ戻って積み込みする。このように繰り返して搬送ロボット100の搬送機能を実現する。
【0354】
一実施例において、連動機構130は、同時に少なくとも2つの保管ユニット121に接続される連動接続部材131を含む。連動接続部材131は同期して各保管ユニット121を動かし、同期振り上げ/振り下げ運動をさせる。なお、ここで振り上げ/振り下げ運動は、振り上げ/振り下げ回転運動でもよいし、曲線運動でもよい。もちろん、振り上げ/振り下げ運動を生じさせる他の方式でもよい。保管ユニット121の一端は縦型フレーム110に回転可能に接続され、保管ユニット121はさらに連動接続部材131に接続される。連動接続部材131は昇降運動が可能であり、連動接続部材131が昇降するとき各保管ユニット121を動かして昇降し、各保管ユニット121を縦型フレーム110に対して回転させ、つまり保管ユニット121に振り上げ/振り下げ運動させる。なお、そのうちの1つの保管ユニット121が、振り上げ/振り下げ運動するのと同時に連動接続部材131を駆動して昇降運動させ、連動接続部材131によってそれ以外の各保管ユニット121を動かしてもよい。また、連動接続部材131が昇降運動して、各保管ユニット121を動かしてもよい。
【0355】
図1及び
図2に示すように、選択可能に、連動接続部材131と各保管ユニット121とは回転可能に接続されてもよいし、固定接続されてもよい。連動接続部材131と各保管ユニット121とが回転可能に接続される場合、保管ユニット121が回転軸を備え、保管ユニット121が回転軸を介して回転可能に連動接続部材131に取り付けられてもよいし、または、連動接続部材131が回転軸を備え、連動接続部材131が回転軸を介して回転可能に保管ユニット121に取り付けられてもよい。あるいは、連動接続部材131と保管ユニット121との接続は、くちばし咬合式の構造でもよい。また、回転軸はヒンジまたはその他の回転可能な接続が実現できる部材に置き換えてもよい。
【0356】
選択可能に、連動接続部材131は1本のリンクであり、1本のリンクで各保管ユニット121を接続してもよい。また、選択可能に、連動部材は複数のリンクを含み、隣り合う2つの連動部材がリンクで接続されてもよい。この場合、1つの保管ユニット121が運動すると、隣り合うリンクによってそれ以外の保管ユニット121を動かして運動させる。なお、連動接続部材131の具体的な構造はリンクに限定されず、接続ピース等でもよい。
【0357】
なお、本開示の実質的な主旨は、連動接続部材131と各保管ユニット121との連動にあり、連動接続部材131によって各保管ユニット121の同期運動を実現でき、ひいては荷卸し操作を同期して実行できる。本実施例において、接続部材の連通はリンクによって実現され、リンクは1本でもよいし複数本でもよい。また、連動接続部材131の設置方式は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の連動方式は上記の具体的な構造による実現に限定されない。
【0358】
図1及び
図3に示すように、一実施例において、同一水平方向上での連動接続部材131と縦型フレーム110との距離は、保管ユニット121の長さ以下である。なお、連動接続部材131と保管ユニット121との接続箇所は、保管ユニット121の長さと等しくてもよい。このとき、連動接続部材131と縦型フレーム110が、それぞれ保管ユニット121の両端に位置する。連動接続部材131と保管ユニット121の接続箇所は保管ユニット121の長さ未満でもよく、連動接続部材131と保管ユニット121の接続箇所は保管ユニット121の側面に位置する。つまり、連動接続部材131は保管ユニット121の外周の任意の位置に位置することができる。このようにすることで、連動接続部材131が昇降運動するとき、いずれも保管ユニット121を動かして同期して昇降運動させることができ、搬送ロボット100の同期荷卸し操作を実現できる。
【0359】
一実施例において、連動接続部材131の数は少なくとも1つである。連動接続部材131の数が1つである場合、縦型フレーム110との組み合わせで、保管ユニット121が確実に固定されると同時に、保管ユニット121を動かす駆動を保証する。連動接続部材131の数が複数の場合、複数の連動接続部材131は各保管ユニット121の連動性をより一層高め、各保管ユニット121の動きの一致を保証する。
【0360】
連動接続部材131の数が1つの場合、連動接続部材131と縦型フレーム110は保管ユニット121の両端に分かれて設置される。つまり、連動接続部材131と保管ユニット121との接続箇所と、縦型フレーム110とは、保管ユニット121の両端にそれぞれ位置し、該接続箇所と縦型フレーム110との距離は、保管ユニット121の水平方向における寸法と等しい。このようにすることで、連動接続部材131及び縦型フレーム110で保管ユニット121を確実に支持でき、保管ユニット121が下にかしぐことを防ぎ、保管ユニット121が確実に貨物200を保管できる。
【0361】
連動接続部材131の数が複数の場合、複数の連動駆動部材132が保管ユニット121の外周に沿って間隔をあけて設置される。連動接続部材131が保管ユニット121の外周に沿って間隔をあけて配置される場合、均等に配置されてもよいし、不均等に配置されてもよし、対称に配置されてもよい。複数の連動接続部材131と縦型フレーム110とで保管ユニット121を確実に支持でき、保管ユニット121が下にかしぐことを防ぎ、保管ユニット121が確実に貨物200を保管できる。
【0362】
図1、
図3、
図4に示すように、一実施例において、連動機構130はさらに連動駆動部材132を含む。連動駆動部材132は連動接続部材131と組み合わされて各保管ユニット121を駆動して、同期荷卸し動作を実行させる。連動駆動部材132は連動機構130を動かすための動力源であり、連動運動部材の動きを駆動することを実現する。また、連動駆動部材132は連動接続部材131が昇降運動し、保管ユニット121が振り上げ/振り下げ運動ができるように、直線運動を出力する。選択可能に、連動駆動部材132はガスシリンダ、油圧シリンダ、リニアモータまたは電動リニアアクチュエータを含むが、これらに限定されず、その他の直線運動を出力できる直線駆動ユニットでもよい。例示的に、連動駆動部材132はリニアモータである。例示的に、連動駆動部材132の一端はシャシー160に設置される。もちろん、連動駆動部材132の一端は縦型フレーム110に設置されてもよい。
【0363】
選択可能に、連動駆動部材132は保管ユニット121と接続されうる。一実施例において、連動駆動部材132の出力端は、1つの保管ユニット121に接続される。連動駆動部材132の一端は縦型フレーム110に取り付けられ、他端が保管ユニット121に接続される。連動駆動部材132が直線運動を出力すると、それに接続された保管ユニット121を導いて動かし、ひいては該保管ユニット121が連動接続部材131を動かして昇降運動させる。このとき連動接続部材131はその他の各保管ユニット121を同期運動させ、各保管ユニット121を縦型フレーム110に対して回転させて、各保管ユニット121を持ち上げることを実現し、さらには各保管ユニット121が同期して荷卸し操作を行うことを実現する。
【0364】
さらに、連動駆動部材132の出力端は、1つの保管ユニット121の底部または頂部に接続される。連動駆動部材132と保管ユニット121の頂部が接続される場合、連動駆動部材132が収縮すると保管ユニット121が動かされて振り上がり、連動駆動部材132が伸展すると保管ユニット121が動かされて振り下がる。連動駆動部材132と保管ユニット121の底部が接続される場合、連動駆動部材132が伸展すると保管ユニット121が動かされて振り上がり、連動駆動部材132収縮すると保管ユニット121が動かされて振り下がる。例示的に、連動駆動部材132は保管ユニット121の底部に接続される。さらにまた、連動駆動部材132は最下方に位置する保管ユニット121の底部に接続され、かつ連動駆動部材132の出力端は保管ユニット121底部の中間領域に当接する。このようにすることで、連動駆動部材132が載置ユニットの貨物200の積み卸しに影響を与えることはなく、干渉を回避できる。
【0365】
さらに選択可能に、連動駆動部材132の出力端は連動接続部材131に接続される。連動駆動部材132が連動接続部材131を直接駆動して昇降運動させ、ひいては連動接続部材131が各保管ユニット121を動かして同期運動させるようにしてもよい。さらには、連動駆動部材132が最下方の保管ユニット121の底部に位置し、シャシー160に設置され、連動駆動部材132の出力端が連動接続部材131に接続されてもよい。もちろん、連動駆動部材132は保管ユニット121の最上方に位置してもよい。
【0366】
本実施例の連動機構130は各保管ユニット121の同期荷卸しを実現でき、各保管ユニット121が同一の連動接続部材131に接続され、連動駆動部材132の出力端が最下方の保管ユニット121に接続される。連動駆動部材132が伸展すると、連動駆動部材132が保管ユニット121を上に押し上げ、保管ユニット121が縦型フレーム110に対して回転する。該保管ユニット121は回転すると同時に、連動接続部材131を動かして同期運動させ、さらには連動接続部材131がその他の各保管ユニット121を動かして同期運動させ、すべての保管ユニット121の振り上げ運動の同期駆動を実現し、ひいては同期荷卸し操作を実現する。
【0367】
なお、保管ユニット121が縦型フレーム110に対して回転して振り上げ/振り下げ運動を実現する回転駆動方式は多種多様であり、本実施例においては直線運動を出力可能な連動駆動部材132で保管ユニット121の動きを駆動するにすぎないが、それ以外でも、保管ユニット121の振り上げ/振り下げ運動を実現できる駆動部材であれば、本開示の保護範囲に含まれるとみなされるべきである。
【0368】
図1、
図3、
図5に示すように、一実施例において、保管ユニット121は貨物200を載置するトレイ1211を含み、トレイ1211は連動接続部材131と縦型フレーム110とにそれぞれ回転可能に接続される。トレイ1211は貨物200を載置するメインボディ―であり、トレイ1211の一端は縦型フレーム110に回転可能に接続され、他端は連動接続部材131に回転可能に接続される。トレイ1211の縦型フレーム110と接続される一端を先端と称し、トレイ1211の連動接続部材131と接続される一端を末端と称する。連動接続部材131がトレイ1211を動かして昇降させると、トレイ1211の末端はトレイ1211の先端まわりに回転し、トレイ1211の振り上げ/振り下げ運動を実現する。選択可能に、トレイ1211のエッジが連動接続部材131と縦型フレーム110それぞれに回転可能に接続される。もちろん、トレイ1211の中間領域が連動接続部材131と縦型フレーム110それぞれに回転可能に接続されてもよい。
【0369】
なお、トレイ1211と縦型フレーム110との回転可能な接続は、トレイ1211に回転軸を有し、トレイ1211が回転軸を介して回転可能に縦型フレーム110に取り付けられてもよいし、縦型フレーム110が回転軸を有し、トレイ1211が回転可能に回転軸に取り付けられる等でもよい。また、上記の回転軸により回転可能な接続を実現する方式は、ヒンジ接続またはその他の方式による回転可能な接続に置き換えてもよい。
【0370】
選択可能に、トレイ1211は平面状を呈し、貨物200のコンテナはトレイ1211上に移送されうる。さらには、トレイ1211のエッジは三方にフランジを有し、三方のフランジは縦型フレーム110の箇所で積み卸し口を形成し、貨物200は積み卸し口を介してトレイ1211内に安置される。また、フランジは貨物200のトレイ1211上での位置ずれを規制し、貨物200がトレイ1211から落下することを回避して、トレイ1211が正確に貨物200を保管することを保証する。
【0371】
一実施例において、保管ユニット121はさらに、転動可能にトレイ1211に設置される転動部材1212を含み、転動部材1212は転動可能にトレイ1211内の貨物200に接触する。転動部材1212は貨物200とトレイ1211との摩擦力を小さくして、貨物200の積み込みと荷卸しに役立つ。貨物200を積み込むとき、貨物200の底部は自重の作用で転動部材1212と接触する。貨物200がトレイ1211の奥へと移動する過程で、貨物200はホイールローラを回転させ、貨物200とトレイ1211との摩擦力を小さくし、貨物200の積み込みに役立つ。貨物200を荷卸しするとき、連動接続部材131がトレイ1211を動かして振り上げ、このときトレイ1211の末端がトレイ1211の先端よりも高くなるので、トレイ1211内の貨物200が重力の作用でトレイ1211から滑り出す。また、貨物200がトレイ1211に沿って摺動する過程で、貨物200の底部が転動部材1212を動かして転動させるため、貨物200がより容易にトレイ1211から滑り出し、貨物200の荷卸しに役立つ。
【0372】
選択可能に、トレイ1211には転動溝が設けられ、転動部材1212は転動可能に転動溝に取り付けられる。転動部材1212の最上面がトレイ1211の最上面よりもわずかに高くなっているので、転動部材1212が貨物200の底部と接触することが保証される。また、トレイ1211の底部には、さらに防護カバーを有し、防護カバーはトレイ1211の底部に転動部材1212を覆うように設置され、転動部材1212の底部とその他の部材とが干渉することを防ぐ。
【0373】
選択可能に、転動部材1212はホイールローラ、シャフトローラ、またはボールローラ等を含むがこれらに限定されず、転動を実現できるその他の部材でもよい。また、転動部材1212の数は複数であり、複数の転動部材1212は一列に設置されてもよいし、複数列に設置されてもよい。例示的に、転動部材1212はホイールローラであり、ホイールローラが3列に設置される。
【0374】
図1、
図3、
図6、
図7に示すように、本開示の第1実施例はさらに、補助装置300と上記実施例における搬送ロボット100とを含む搬送システムを提供する。補助装置300は支持フレーム310と、鉛直方向において間隔をあけて支持フレーム310に設置された複数の輸送機構320とを含む。複数の輸送機構320が間隔をあけて設置される方式は、複数の保管ユニット121が間隔をあけて設置される方式と同じである。搬送ロボット100は補助装置300のところまで移動すると、複数の保管ユニット121上の貨物200を対応する輸送機構320へ同時に移送することができ、同期荷卸しが実現する。あるいは、複数の輸送機構320上の貨物200を対応する保管ユニット121へ同時に移送することができ、同期積み込みを実現する。
【0375】
補助装置300は貨物200の同期荷卸しまたは同期積み込みを実現する。補助装置300は荷卸し位置または積み込み位置に設置される。補助装置300が荷卸しするとき、補助装置300は荷卸し位置に位置し、補助装置300が積み込みするとき、補助装置300は積み込み位置に位置する。本開示は、補助装置300が荷卸し位置に位置する例のみを説明する。補助装置300が荷卸し位置に位置しており、搬送ロボット100が積み込み位置で積み込みを完了すると、搬送ロボット100は荷卸し位置まで移動する。このとき、搬送ロボット100と補助装置300がドッキングし、補助装置300は搬送ロボット100の各保管ユニット121内の貨物200を受け取ることができる。
【0376】
具体的には、取付枠321が支持機能を果たし、貨物200を輸送する各輸送機構320を支持する。補助装置300は、保管ユニット121と同数の輸送機構320を有し、また、輸送機構320が位置する高さと対応する保管ユニット121が位置する高さは一致している。搬送ロボット100と補助装置300がドッキングしたあと、保管ユニット121と輸送機構320は同一の水平高さに位置する。荷卸しするとき、連動機構130の連動駆動部材132が伸展して、最下方の保管ユニット121の末端を駆動して上に持ち上げる。保管ユニット121は持ち上がる過程で連動接続部材131を動かして上昇させる。連動接続部材131は上昇する過程でその他の各保管ユニット121を動かして持ち上げる。このようにすることで、各保管ユニット121が同時に持ち上げられ、保管ユニット121内の貨物200が重力の作用と転動部材1212の作用で保管ユニット121から滑り出し、対応する輸送機構320に移動する。輸送機構320が上にのった貨物200送り出し、貨物200の荷卸しが実現する。
【0377】
補助装置300は貨物200の積み込みも実現できる。具体的には、各段の輸送機構320が、貨物200を対応する保管ユニット121に向かって移動させ、貨物200を対応する保管ユニット121内に移送する。なお、貨物200を積み込むとき、連動機構130が保管ユニット121の末端を動かして下降させると同時に、各輸送機構320が対応する保管ユニット121へ同時に貨物200を送る。貨物200が徐々にトレイ1211に移る過程で、転動体1212に接触すると、貨物200は自重の作用と転動部材1212との連携により保管ユニット121内へ滑りこむ。もちろん、保管ユニット121が動かさず、輸送機構320の推力と転動部材1212の連携により、貨物200を保管ユニット121内へ移すことも可能である。
【0378】
図6及び
図7に示すように、一実施例において、輸送機構320は支持フレーム310に設置された取付枠321と、取付枠321に可動に設置された輸送部322とを含む。輸送部322は貨物200を動かして移動させる。取付枠321は枠体構造であり、輸送部322を支え、輸送部322の取り付けを実現するために用いられる。輸送部322は貨物200の輸送を実現する主要部材である。貨物200が輸送部322に位置するとき、輸送部322は貨物200を動かして、保管ユニット121へ向かう方向または遠ざかる方向に移動させる。
【0379】
選択可能に、輸送部322はベルトコンベヤ構造、生産ライン、伝送ローラ構造、または回転ローラ構造などの水平輸送が可能な構造である。例示的に、輸送部322は回転ローラ構造であり、具体的には複数のローラを含み、それぞれのローラにモータが内蔵され、ローラを駆動して回転させ、ひいては貨物200の輸送を実現する。なお、貨物200の水平輸送を実現する構造は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の輸送部322は上記の具体的構造による実現に限定されない。
【0380】
一実施例において、補助装置300はさらに移動可能な台座を含む。台座は支持フレーム310の底部に設置される。移動可能な台座により補助装置300を動かして移動させることができ、補助装置300の実際の現場条件への適応度が大幅に向上する。このようにすることで、補助装置300を積み込み位置、荷卸し位置またはその他の任意の位置まで容易に移動させ、搬送ロボット100と連携して動作させることができる。選択可能に、台座の構造は搬送ロボット100のシャシー160の構造と完全に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0381】
図1、
図6、
図8に示すように、一実施例において、搬送システムはさらに、運搬装置500と、補助装置300と運搬装置500との間に設置される昇降装置400とを含む。昇降装置400は鉛直方向に沿って昇降運動し、輸送機構320及び運搬装置500にドッキングする。昇降装置400は輸送機構320の貨物200を受け取り、運搬装置500へ移送する。または、昇降装置400は運搬装置500の貨物200を受け取り、輸送機構320へ移送する。
【0382】
昇降装置400は輸送機構320の貨物200を受け取るか、または輸送機構320に貨物200を輸送するために用いられる。各輸送機構320は鉛直方向において間隔をあけて配置されているため、補助装置300の積み込み及び荷卸しが容易になるよう、昇降装置400が対応する位置の輸送機構320のところまで移動して相応の操作を行う必要がある。運搬装置500は貨物200の運搬を実現するために用いられ、昇降装置400から卸された貨物200を運び去ることも、または積み込むべき貨物200を昇降装置400まで輸送することもできる。選択可能に、運搬装置500はベルトコンベヤ構造、生産ライン、伝送ローラ構造または回転ローラ構造等の水平輸送を実現可能な構造である。例示的に、運搬装置500は生産ライン構造である。
【0383】
具体的には、荷卸しの場合、昇降装置400は1つの輸送機構320の位置まで上昇して、該輸送機構320の貨物200を受け取る。そして、昇降装置400は下降して、貨物200を運搬装置500に移送し、運搬装置500が運び去る。その後、昇降装置400は再び別の輸送機構320の位置まで上昇して、輸送機構320上の貨物200をすべて運び去るまでこのように繰り返す。積み込みの場合、昇降装置400は下降して運搬装置500で運ばれた貨物200を受け取る。そして、昇降装置400は1つの輸送機構320の位置まで上昇して、貨物200を該輸送機構320に移送する。その後、昇降装置400は再び運搬装置500の位置まで下降して、輸送機構320がすべて貨物200を積み込むまでこのように繰り返す。
【0384】
一実施例において、昇降装置400は鉛直方向に沿った昇降フレーム410と、昇降フレーム410に設置された移動機構420と、移動機構420に設置された少なくとも1段の転送機構430とを含む。移動機構420は昇降フレーム410に沿って昇降運動が可能であり、輸送機構320に対して貨物200を受け取るかまたは移送するよう転送機構430を動かして作動させる。昇降フレーム410は支持作用を果たし、移動機構420及び転送機構430を支持する。選択可能に、様々な応用場面に適応できるよう、昇降フレーム410の底部にキャスター162を設置してもよい。転送機構430は貨物200を載置し、輸送機構320のような高い位置と運搬装置500のような低い位置との間での貨物200の移送を実現する。移動機構420は鉛直方向に沿って昇降フレーム410に設置され、鉛直方向の運動を出力でき、転送機構430を動かして昇降運動させる。
【0385】
なお、移動機構420は転送機構430の鉛直方向に沿った昇降運動を実現するために用いられる。移動機構420の具体的構造は、伸縮ロッド構造、チェーン伝動構造またはベルト伝動構造等であり、あるいは搬送機構150を昇降運動させるその他の構造でもよい。例示的に、移動機構420の具体的構造は搬送ロボット100の昇降機構140の構造と同じであり、ここでは逐一説明しない。もちろん、移動機構420の具体的構造は搬送ロボット100の昇降機構140の構造と異なってもよく、移動機構420が昇降運動を実現できさえすればよい。
【0386】
例示的に、転送機構430の数は1段であり、転送機構430は1回に1つの輸送機構320の貨物を受け取るか、または1つの輸送機構320へ貨物を送る。もちろん、本開示の他の実施形態において、転送機構430が少なくとも2段の場合、少なくとも2段の転送機構430が1回に少なくとも2つの輸送機構320の貨物を移送するか、少なくとも2つの輸送機構320へ貨物を送り、貨物の受渡し効率を向上させてもよい。
【0387】
一実施例において、転送機構430は、移動機構420に設置された転送台431と、転送台431に可動に設置された転送部432とを含む。転送部432は貨物200を動かして移動させるとともに、転送部432は少なくとも1つの輸送機構320に対して貨物200を受け取るかまたは移送する。転送台431は支持作用を果たし、転送部432が移動機構420に取り付けられるよう転送部432を支持する。移動機構420が昇降運動するとき、転送台431により転送部432を動かして同期して昇降させ、ひいては貨物200の積み込みと荷卸しを実現する。
【0388】
選択可能に、転送部432はベルトコンベヤ構造、生産ライン、伝送ローラ構造、または回転ローラ構造などの水平輸送が可能な構造である。例示的に、転送部432は回転ローラ構造であり、具体的には複数のローラを含み、それぞれのローラにモータが内蔵され、ローラを駆動して回転させ、ひいては貨物200の輸送を実現する。なお、貨物200の水平輸送を実現する構造は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の転送部432は上記の具体的構造による実現に限定されない。
【0389】
転送部432は1回に1つの輸送機構320の貨物200を受け取ることは上記のとおりであるが、転送部432は1回に複数の輸送機構320の貨物200を受け取ってもよい。移動機構420は一段一段輸送機構320の貨物200を受け取り、受け取りが完了した後、まとめて運搬装置500へ送り、運び去る。例示的に、移動機構420が転送部432を動かして最頂部まで上昇させ、転送部432が1つの輸送機構320の貨物200を受け取った後、1段下降して1つの輸送機構320の貨物200を受け取り、転送部432が満杯になるか、輸送機構320の貨物200の受け取りが完了した後、移動機構420が転送部432を動かして運搬装置500の位置まで下降させ、転送部432がその上に載せられたすべての貨物200を運搬装置500へ移送する。もちろん、移動機構420は下から上へ一段一段移動してもよく、その原理は上から下への原理と実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0390】
もちろん、転送部432は、運搬装置500で移送された複数の貨物200を1回で受け取り、その後、一段一段各輸送機構320へ送ってもよい。その原理は上記の荷卸しの原理と実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0391】
一実施例において、搬送システムはさらにコントロールセンターを含み、搬送システムの各部分は、それぞれコントロールセンターの制御のもとで協調して動作を実行する。搬送システムのコントロールセンターは外部のサーバと通信接続を保持する。コントロールセンターは搬送すべき貨物200の情報を識別できるとともに、搬送すべき貨物200それぞれに対応する積み込み位置と荷卸し位置の情報を取得できる。コントロールセンターは取得した各項目の情報に基づいて各部分を協調制御し、ひいては貨物200の搬送を高い効率で成し遂げる。
【0392】
本実施例の搬送ロボット100及びその搬送システムは、荷卸しのとき、保管機構120の複数の保管ユニット121が同期して動いて同期荷卸し動作を実行し、各保管ユニット121内の貨物200の同期荷卸しを実現する。搬送ロボット100内の貨物200は一度に荷卸しされ、荷卸し効率が向上し、荷卸し時間が減少し、搬送ロボット100の全体的な作業効率を向上させる。また、搬送ロボット100と補助装置300を組み合わせて使用すると、同時積み込み/荷卸しが実現でき、搬送システムの作業効率を向上させる。
【0393】
(第2実施例)
図9、
図17に示すように、第2実施例において、搬送ロボット100はさらにブロック機構170を含み、ブロック機構170はブロック位置と退避位置とを有し、ブロック機構170がブロック位置にあるとき、ブロック機構170は保管ユニット121内の貨物200が滑り出すことを阻止し、ブロック機構170が退避位置にあるとき、保管ユニット121は貨物200の出し入れが可能である。
【0394】
なお、保管ユニット121に搬送すべき貨物200を保管した後、搬送ロボット100が積み込み位置から荷卸し位置へ移動する過程で、搬送ロボット100は一定距離走行するので、保管ユニット121内に保管された貨物200は落下するリスクがある。ひとたび保管ユニット121内の貨物200が落下すると、貨物200が損傷して経済的ロスが生じるばかりでなく、人の手またはスマートピッキング装置等で貨物200を拾い上げて再び保管ユニット121内に置いて輸送する必要があり、貨物200の搬送効率に影響を与えかねない。
【0395】
そのため、本開示の搬送ロボット100はさらにブロック機構170を含み、ブロック機構170により保管ユニット121内の貨物200をブロックする。このようにすることで保管ユニット121内の貨物200が滑り出すことを回避できる。具体的には、ブロック機構170はブロック位置と退避位置を有する。ブロック機構170が退避位置にあるとき、保管ユニット121に貨物200を積み込むことができ、保管ユニット121から貨物200を取り出すこともできる。ブロック機構170がブロック位置にあるとき、保管ユニット121内の貨物200はブロック機構170に当接し、ブロック機構170が保管ユニット121内の貨物200の滑り出しを規制して、貨物200の落下を防ぐ。
【0396】
具体的には、搬送ロボット100が積み込み位置にあるとき、ブロック機構170は退避位置にあり、このとき、保管ユニット121へ貨物200を積み込むことができる。積み込み完了後、ブロック機構170はブロック位置に移動し、このとき、ブロック機構170は保管ユニット121内の貨物200と当接し、貨物200が保管ユニット121から滑り出すことを規制する。その後搬送ロボット100は積み込み位置から荷卸し位置に移動するが、この過程でブロック機構170は終始ブロック位置にある。ブロック機構170が荷卸し位置に位置した後、ブロック機構170はブロック位置から退避位置へ移動し、このとき、保管ユニット121内の貨物200は取り出すことができる。そして、搬送ロボット100はこのように繰り返し移動する。なお、ブロック機構170は搬送ロボット100の移動過程において、保管ユニット121内の貨物の有無に関わりなくブロック作用を発揮してもよいし、貨物を搬送中、すなわち保管ユニット121に貨物が有るときのみブロック作用を発揮してもよい。
【0397】
上記実施例の搬送ロボット100が貨物を搬送するとき、ブロック機構170はブロック位置まで移動して保管ユニット121内の貨物200と当接し、貨物200が保管ユニット121から滑り出すことを規制して、貨物搬送時に貨物が容易に搬送ロボットのラックから滑り出すという現状の課題を有効に解決する。搬送ロボット100は、搬送過程において貨物200が保管ユニット121から滑り出すことがなく、貨物200の安全を保証し、滑り出すリスクを回避し、搬送効率を向上させる。また、搬送ロボット100が積み卸しするとき、ブロック機構170は退避位置まで移動する。このとき、各保管ユニット121へ貨物200を積み込むことも、各保管ユニット121内の貨物200を搬出することもでき、搬送ロボット100の積み卸し操作を阻害せず、使用に便利である。
【0398】
一実施例において、ブロック機構170は各保管ユニット121内の貨物200を同時にブロックすることができる。すなわち、ブロック機構170はブロック位置まで同時に移動して、保管ユニット121内の貨物200をブロックできる。さらに、ブロック機構170は退避位置まで同時に移動して、保管ユニット121が積み卸し操作できるようにすることもできる。もちろん、本開示の他の実施形態において、ブロック機構170の数は複数であり、1つのブロック機構170が少なくとも2つの保管ユニット121内の貨物200を同時にブロックできる。なお、1つのブロック機構170がすべての保管ユニット121の貨物200に同時に作用してもよいし、複数のブロック機構170が複数の保管ユニット121に作用してもよい。例示的に、ブロック機構170の数は2つであり、そのうちの一方のブロック機構170が1段目から3段目の保管ユニット121の貨物200をブロックし、他方のブロック機構170が4段目から6段目の保管ユニット121の貨物200をブロックする。もちろん、本開示の他の実施形態において、ブロック機構170の数はさらに多くてもよい。本開示は、ブロック機構170で全ての保管ユニット121の貨物200を同時にブロックする例で説明したが、複数のブロック機構170の場合の作動原理と1つのブロック機構170の場合の作動原理は実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0399】
なお、ブロック機構170の設置位置は原則として限定されず、縦型フレーム110に可動に設置されてもよいし、シャシー160に可動に設置されてもよい。または保管ユニット121に可動に設置されてもよく、ブロック機構170が退避位置またはブロック位置に移動できることが保証されさえすればよい。本実施例においては、ブロック機構170がシャシー160に可動に設置されることのみを例として説明するが、ブロック機構170が他の位置に設定される場合の作動原理は、ブロック機構170がシャシー160に可動に設置される場合の動作原理は実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。具体的には、ブロック機構170がシャシー160に対して移動するとき、ブロック機構170はブロック位置または退避位置に移動できる。ブロック機構170がブロック位置まで移動すると、各保管ユニット121内の貨物200をブロックできる。ブロック機構170が退避位置まで移動すると、保管ユニット121をブロックしないので、貨物200は自由に保管ユニット121に出入りできる。
【0400】
一実施例において、保管ユニット121は縦型フレーム110から離れた側の積み卸し端1215を含む。貨物200は保管ユニット121の積み卸し端1215から貨物200の積み卸しを完了する。例示的に、
図10に示すように、保管ユニット121の縦型フレーム110から離れた側の一端に積み卸し端1215を有し、積み込みのとき、貨物200は積み卸し端1215から保管ユニット121内へ入り、荷卸しのとき、貨物200は積み卸し端1215から保管ユニット121外へ出る。選択可能に、積み卸し端1215は保管ユニット121の端部の開口であるか、または貨物200が出入りできるその他の出入口である。もちろん、本開示の他の実施形態において、積み卸し端1215は保管ユニット121のうち縦型フレーム110に近い側の一端に設置されてもよい。このようにしても、貨物200の保管ユニット121への積み卸しは実現できる。
【0401】
選択可能に、積み卸し端1215は搬送機構150と同じ側に設置される。積み卸し端1215が積み卸し操作を行うとき、搬送機構150は積み卸し端1215から離れて、搬送機構1215と積み卸し装置600が干渉しないようにして、積み卸しの確実性を保証する必要がある。このとき、搬送機構150は搬送ロボット100の最高位置または積み卸し装置600よりも高い位置まで上昇するか、あるいは搬送ロボット100の他方側へ移動してもよい。また、選択可能に、積み卸し端1215と搬送機構150は異なる側に設置される。積み卸し端1215の積み卸しが搬送機構150の影響を受けないため、保管ユニット121の積み卸しのとき、搬送機構150は積み卸し装置600に対して干渉しない。
【0402】
図9、
図10に示すように、一実施例において、ブロック機構170は移動して積み卸し端1215に出入りする。すなわち、ブロック機構170が移動して積み卸し端1215へ入った場合、ブロック機構170がブロック位置にあり、このとき、貨物200の端部とブロック機構170が当接し、ブロック機構170が貨物200をブロックして、貨物200が積み卸し端1215から滑り出ることを規制する。ブロック機構170が移動して積み卸し端1215から外れた場合、ブロック機構170は退避位置にあり、このとき、積み卸し端1215はブロックされず、積み卸し端1215を介して保管ユニット121へ貨物200を積み込むことも、積み卸し端1215を介して保管ユニット121内の貨物200を卸すこともできる。
【0403】
一実施例において、ブロック機構170がブロック位置にあとき、ブロック機構170と貨物200の側壁または底面とが当接する。すなわち、ブロック機構170のブロック位置は保管ユニット121の底面または側面に位置しうる。ブロック機構170がブロック位置まで移動したとき、ブロック機構170は側面または底面において保管ユニット121内の貨物200と当接し、このとき、ブロック機構170の当接力が貨物200の保管ユニット121内での移動を規制し、貨物200が保管ユニット121から滑り出すのを防止する。ブロック機構170が退避位置まで移動すると、ブロック機構170が保管ユニット121の貨物200の側面または底面から離脱し、貨物200は保管ユニット121内で移動でき、保管ユニット121の積み卸し操作を実現する。
【0404】
一実施例において、ブロック機構170は保管ユニット121の少なくとも一方側に設置される。なお、ブロック機構170は
図9、
図10に示すように保管ユニット121の一方側に設置され、このとき、ブロック機構170はブロック位置において保管ユニット121内の貨物200をブロックできる。もちろん、本開示の他の実施形態において、ブロック機構170は保管ユニット121の両側にそれぞれ位置してもよい。このようにすることで保管ユニット121内の貨物200をより一層ブロックすることができる。さらには、2つのブロック機構170は対称に配置しても非対称に配置してもよく、保管ユニット121内の貨物200をブロックできさえすればよい。
【0405】
例示的に、本実施例はブロック機構170が移動して積み卸し端1215へ出入りでき、かつブロック機構170が保管ユニット121の一方側に設置されている例のみを説明するが、他の実施例に係る異なるレイアウト形式のブロック機構170の作業原理も、本実施例のブロック機構170の作動原理と実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。このとき、ブロック機構170のブロック位置は積み卸し端1215に位置する。ブロック機構170が積み卸し端1215へ移動すると、ブロック機構170は積み卸し端1215内に位置して貨物200に正対し、貨物200をブロックする。
【0406】
一実施例において、ブロック機構170は可動なブロック接続部材171及びブロック接続部材171にそれぞれ接続された複数のブロックユニット172を含み、少なくとも1つのブロックユニット172が1つの保管ユニット121に対応する。ブロック接続部材171は各ブロックユニット172を動かして積み卸し端1215へ移動させ、保管ユニット121内の貨物200をブロックさせる。ブロック接続部材171は接続の作用を果たし、各ブロックユニット172を接続するために用いられる。ブロック接続部材171が移動すると、複数のブロックユニット172を同期して動かして移動させ、ブロックユニット172が対応する保管ユニット121の積み卸し端1215まで移動するか、または保管ユニット121の積み卸し端1215から出る。選択可能に、ブロック接続部材171はリンクまたは長い板等を含むが、これらに限定されない。
【0407】
ブロックユニット172はブロック作用を果たし、貨物200のブロックを実現するために用いられる。ブロック接続部材171がブロックユニット172を動かしてブロック位置まで移動させると、ブロックユニット172はちょうど積み卸し端1215内に位置し、このとき、貨物200の端部がブロックユニット172に正対して、ブロックユニット172は貨物200が保管ユニット121から出ることを規制する。ブロック接続部材171がブロックユニット172を動かして退避位置まで移動させると、ブロックユニット172は積み卸し端1215から離脱し、このとき、貨物200の端部にはブロックする物体がないので、保管ユニット121への積み込みまたは荷卸しを行うことができる。
【0408】
なお、退避位置はブロックユニット172の外側に位置してもよいし、保管ユニット121の底部、または保管ユニット121と面一の位置に位置してもよい。退避位置が保管ユニット121の底部に位置する場合、ブロックユニット172が下の段の貨物200の出し入れに影響を与えない位置にありさえすればよい。
【0409】
選択可能に、ブロック接続部材171は昇降運動が可能であり、ブロック接続部材171が昇降するとき各ブロックユニット172を動かして同期して昇降させ、ブロックユニット172を積み卸し端1215に位置させるかまたは積み卸し端1215から移動させる。このとき、退避位置は保管ユニット121の底部、または保管ユニット121と面一の位置にありうる。もちろん、ブロック接続部材171は水平運動してもよく、ブロック接続部材171が水平運動する場合、各ブロックユニット172を動かして同期して水平移動させ、ブロックユニット172を積み卸し端1215に位置させるかまたは積み卸し端1215から移動させる。このとき、退避位置はブロックユニット172の外側にありうる。もちろん、ブロック接続部材171は回転運動、振り子運動、移動運動等の他の形式の運動のうちの1つまたは複数の組み合わせでもよく、ブロックユニット172が移動して積み卸し端1215に出入りできさえすればよい。例示的に、本開示はブロック接続部材171が昇降運動してシフトする例のみを説明する。また、退避位置は保管ユニット121の底部、または保管ユニット121と面一の位置に位置する。
【0410】
一実施例において、ブロックユニット172はブロッカーを含み、ブロッカーがブロック接続部材171に固定設置される。ブロック接続部材171の移動によりブロッカーを動かして積み卸し端1215に出入りさせる。本実施例において、ブロッカーはブロック接続部材171に固定設置され、ブロック接続部材171が移動してブロッカーを直接移動させ、ブロッカーをブロック位置または退避位置まで移動させる。例えば、ブロック接続部材171がブロッカーを動かして上昇させると、ブロッカーは積み卸し端1215まで移動して、貨物200をブロックする。ブロック接続部材171がブロッカーを動かして下降させると、ブロッカーは退避位置まで移動して、貨物200をブロックしない。選択可能に、ブロッカーはバッフルプレート、ストッパブロック、位置決め柱等のブロックを実現する部材でありうる。
【0411】
図9、
図10に示すように、一実施例において、ブロックユニット172はスイング部材1721及びブロック部材1722を含む。スイング部材1721の一端は回転可能にブロック接続部材171に接続され、スイング部材1721の他端はブロック部材1722に接続され、スイング部材1721の中間部は回転可能に保管ユニット121の積み卸し端1215に接続される。ブロック接続部材171が昇降すると、スイング部材1721を動かしてスイングさせ、スイング部材1721がブロック部材1722を動かして積み卸し端1215に出入りさせる。
【0412】
すなわち、ブロック接続部材171はブロックユニット172のスイング運動のような間接運動により、ブロック位置と退避位置との切換えを実現する。具体的には、ブロック接続部材171が移動すると、スイング部材1721の一端を動かして移動させ、保管ユニット121に対してスイングさせる。さらにスイング部材1721の他端はブロック部材1722を動かして移動させ、ブロック部材1722を退避位置またはブロック位置まで移動させる。スイング部材1721の頭部はブロック接続部材171に回転可能に接続され、スイング部材1721の中間部は回転可能に保管ユニット121に接続され、スイング部材1721の尾部はブロック部材1722に接続される。ブロック部材1722は退避位置またはブロック位置に移動可能である。
【0413】
例示的に、ブロック接続部材171が鉛直方向に沿って上へ移動すると、ブロック接続部材171はスイング部材1721を介してブロック部材1722を動かし、ブロック位置まで移動させ、ブロック接続部材171が鉛直方向に沿って下へ移動すると、ブロック接続部材171はスイング部材1721を介してブロック部材1722を動かし、退避位置まで移動させる。選択可能に、スイング部材1721はスイングバーであり、ブロック部材1722はブロックロッドである。
【0414】
なお、本開示の実質的な主旨は、ブロック接続部材171と各ブロックユニット172が移動して、各ブロックユニット172をそれぞれ対応する保管ユニット121の退避位置またはブロック位置まで移動させることにある。上記2つの実施例において、ブロックユニット172の2種類の形式を紹介した。ブロックユニット172の設置方式は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の連動方式は、上記の具体的構造による実現に限定されない。
【0415】
一実施例において、ブロック機構170はさらにブロック駆動部材を含む。ブロック駆動部材の出力端はブロック接続部材171に接続されて、ブロックユニット172を駆動して積み卸し端1215へ出入りさせる。ブロック駆動部材はブロック機構170の運動の動力源であり、ブロック運動部材の運動を駆動する。また、ブロック接続部材171が昇降運動できるように、ブロック駆動部材は直線運動を出力して、ひいてはブロック接続部材171がブロックユニット172を動かして移動させ、ブロックユニット172を退避位置またはブロック位置まで移動させる。選択可能に、ブロック駆動部材はガスシリンダ、油圧シリンダ、リニアモータ、または電動プッシュロッドを含むがこれらに限定されず、直線運動を出力できるその他の直線駆動ユニットでもよい。例示的に、ブロック駆動部材はリニアモータである。例示的に、ブロック駆動部材の一端はシャシー160に接続される。もちろん、本開示の他の実施形態においては、回転モータに突起部材を組み合わせて駆動してもよい。
【0416】
一実施例において、保管ユニット121の底部は活動スペースを備える。活動スペースは搬送システムの積み卸し機構620が進入して、保管ユニット121への積み込みまたは取り出しを行うために用いられる。保管ユニット121は積み卸しのとき移動できないため、積み卸しのときは、他の部材、例えば搬送機構150または積み卸し装置600のような連携構造が貨物200を保管ユニット121に出し入れする必要があり、そのため保管ユニット121の積み卸しに便利なように、保管ユニット121の底部に搬送機構150及び補助装置300が進入するスペースを有することが必要となる。保管ユニット121に積み込む場合、搬送機構150または積み卸し装置600が活動スペース内に進入して貨物200を保管ユニット121に置き、また活動スペースから出る。保管ユニット121から荷卸しする場合、搬送機構150または積み卸し装置600は活動スペースに進入して保管ユニット121の貨物200を支え持ち、貨物200を保管ユニット121から搬出する。
【0417】
一実施例において、保管ユニット121は縦型フレーム110に設置された第1側板1213と第2側板1214とを含む。第1側板1213と第2側板1214は対向して設置され、活動スペースを囲んでいる。第1側板1213と第2側板1214は縦型フレーム110の同一の高さに設置され、かつ第1側板1213と第2側板1214は平行に設置されている。このようにすることで、第1側板1213と第2側板1214はそれぞれ貨物200の両側の底部を支え持ち、貨物200を平らに確保し、傾きを防ぐ。第1側板1213と第2側板1214の間の部分は切り欠き、すなわち上記の活動スペースであり、搬送機構150または積み卸し装置600が進入して積み卸し操作を行うことを許容する。
【0418】
もちろん、本開示の他の実施形態において、保管ユニット121は貨物200を載置するためのトレイを含む。トレイは貨物200の進入進出方向に沿って活動スペースを有し、活動スペースの貨物200の進入進出方向における寸法は、トレイの貨物200の進入進出方向における寸法よりも小さい。すなわち、この場合の活動スペースはトレイの開口である。トレイによって貨物200を載置し、トレイの活動スペースは、搬送機構150または積み卸し装置600が進入して積み卸し操作を行うことを許容する。
【0419】
図9、
図11に示すように、本開示の第2実施例はさらに、積み卸し装置600と上記実施例における搬送ロボット100とを含む搬送システムを提供する。積み卸し装置600は搬送ロボット100へ貨物200を送るか、または搬送ロボット100上の貨物200を卸すために用いられる。積み卸し装置600は、鉛直方向に延びた架台610と、鉛直方向において間隔をあけて架台610に設置された複数の積み卸し機構620とを含む。複数の積み卸し機構620が間隔をあけて設置される方式は、複数の保管ユニット121が間隔をあけて設置される方式と同じである。搬送ロボット100が積み卸し装置600にドッキングすると、複数の積み卸し機構620はそれぞれ異なる高さにおいて各保管ユニット121へ貨物200を送るか、または各保管ユニット121内の貨物200を卸す。
【0420】
積み卸し装置600は貨物200の同期荷卸しまたは同期積み込みを実現する。積み卸し装置600は荷卸し位置または積み込み位置に設置される。積み卸し装置600が荷卸しするとき、積み卸し装置600は荷卸し位置に位置し、積み卸し装置600が積み込みするとき、積み卸し装置600は積み込み位置に位置する。本開示は、積み卸し装置600が荷卸し位置に位置する例のみを説明する。積み卸し装置600が荷卸し位置に位置しており、搬送ロボット100が積み込み位置で積み込みを完了すると、搬送ロボット100は荷卸し位置まで移動する。このとき、搬送ロボット100と積み卸し装置600がドッキングし、積み卸し装置600は搬送ロボット100の各保管ユニット121の貨物200を受け取ることができる。もちろん、この位置において、搬送ロボット100と積み卸し装置600がドッキングしたあと積み卸し装置600が貨物200を各保管ユニット121に移送する、貨物200の逆方向の輸送も実現しうる。
【0421】
具体的には、架台610が支持機能を果たし、貨物200を輸送する各積み卸し機構620を支持する。積み卸し装置600は、保管ユニット121と同数の積み卸し機構620を有する。複数の積み卸し機構620はそれぞれ異なる高さにおいて搬送ロボット100へ貨物200を送るか、または搬送ロボット100上の貨物200を卸すことができ、搬送ロボット100の積み卸し過程における待機時間を大幅に短縮させる。また、積み卸し機構620の位置する高さは、対応する保管ユニット121が位置する高さと一致する。搬送ロボット100と積み卸し装置600とのドッキング後、保管ユニット121と積み卸し機構620は水平方向に同一の高さに位置し、複数の積み卸し機構620が一度に搬送ロボット100上のすべての保管ユニット121へ貨物200を送るか、または複数の積み卸し機構620が一度に搬送ロボット100上のすべての保管ユニット121内の貨物200を取り出すことを実現する。もちろん、具体的な現場条件においては、積み卸し装置600のうちの1つまたは複数の積み卸し機構620が同時に搬送ロボット100へ貨物200を送るか、または搬送ロボット100上の貨物200を卸すことを実現してもよい。
【0422】
各積み卸し機構620は単独で動作して、搬送ロボット100へ貨物200を送るか、または搬送ロボット100上の貨物200を卸すこともできる。
図10~
図13に示すように、一実施例において、積み卸し機構620はブラケット621と、積み卸しユニット622と、積み卸し駆動部材623とを含み、複数のブラケット621は鉛直方向において間隔をあけて架台610に設置され、積み卸し駆動部材623と積み卸しユニット622とはそれぞれ対応するブラケット621に設置され、積み卸しユニット622は積み卸し駆動部材623に接続され、積み卸しユニット622は保管ユニット121へ貨物200を送るか、または保管ユニット121内の貨物200を卸すために用いられる。積み卸し駆動部材623は、対応する積み卸しユニット622が単独で搬送ロボット100へ貨物200を送るか、または搬送ロボット100上の貨物200を卸すことを許容する。なお、上記実施例のチェーン6221は伝動及び貨物を載置する作用を担うだけであり、在本開示の他の実施例においては、チェーンの代わりにベルト、シンクロベルト等が用いられる。
【0423】
さらに、
図10~
図13に示すように、積み卸しユニット622はチェーン6221と凸ブロック6222とを含む。チェーン6221は積み卸し方向に沿って回転可能にブラケット621に設置され、凸ブロック6222はチェーン6221に固定設定される。積み卸し駆動部材623は駆動モータを含み、駆動モータはチェーン6221と伝動接続される。チェーン6221は貨物200を載置可能であり、駆動モータがチェーン6221を駆動して回転させると、凸ブロック6222が貨物200の底部を押して貨物200を搬送ロボット100へ送り出すか、または凸ブロック6222が貨物200の底部を引き寄せて、貨物200を搬送ロボット100からチェーン6221まで引き出す。あるいは、凸ブロック6222が貨物200の底部をブロックして、搬送ロボット100が積み卸し装置600から離れるときに貨物200をチェーン6221に移す。具体的には、チェーン6221は積み卸し方向に間隔をあけて設置された2つのスプロケット上に設置され、駆動モータの出力軸とスプロケットのうちの1つが伝動接続される。駆動モータが回転すると、チェーン6221を駆動して動作させ、ひいては凸ブロック6222が貨物200の底部を押して貨物200を搬送ロボット100まで送り出す。または、凸ブロック6222が貨物200の底部を引き寄せて、貨物200を搬送ロボット100からチェーン6221まで引き出す。さらに、積み卸し機構620は2セットの積み卸しユニット622を含み、2セットの積み卸しユニット622は平行に、間隔をあけてブラケット621に設置され、駆動モータと2本のチェーン6221が伝動接続される。2セットの積み卸しユニット622により貨物200の積み卸し過程における安定性が増す。本開示の1つの実施例においては、
図13に示すように、積み卸し機構620はさらに同期ロッド624を含み、2本のチェーン6221はそれぞれ同期ロッド624に伝動接続され、駆動モータが1本のチェーン6221と伝動接続される。具体的には、同期ロッド624は積み卸し方向に垂直な水平方向に沿って、2つの間隔をあけて設置されたスプロケットを接続し、ひいては2本のチェーン6221の同期回転を保証する。
【0424】
別の一実施例においては、
図10、
図11、
図14、
図15に示すように、各積み卸し機構620は積み卸しアーム625とプッシュプルユニット626とを含む。複数の積み卸しアーム625の一端は鉛直方向に間隔をあけて架台610に設置され、プッシュプルユニット626は対応する積み卸しアーム625の他端に回転可能に設置されている。プッシュプルユニット626が回転するとき、押引位置と回避位置を有し、プッシュプルユニット626が押引位置まで回転したとき、搬送ロボット100へ貨物200を送るか、または搬送ロボット100上の貨物200を引き出す。プッシュプルユニット626が回避位置まで回転したとき、プッシュプルユニット626は貨物200を回避する。なお、プッシュプルユニット626が貨物200を押すまたは引くときは、貨物200の頂部、中間部または底部を押すまたは引く。本開示の一実施例において、架台610の同一水平方向上に間隔をあけて2つの積み卸しユニット620が設置され、同一水平方向上の2つのプッシュプルユニット626は、それぞれ押引位置または回避位置まで回転する。同一水平方向上の2つのプッシュプルユニット626は、積み卸し方向に沿ってそれぞれ貨物200の両側を駆動する。プッシュプルユニット626が同期して貨物200の両側を押すまたは引くので、貨物200を押すまたは引く過程の安定性が効果的に保証される。さらに、同一水平方向上の2つのプッシュプルユニット626は、積み卸し方向に沿って貨物200の中間部の両側を押すまたは引く。なお、同一水平方向上の2つのプッシュプルユニット626は、同期して押引位置または回避位置まで回転するか、または前後して押引位置または回避位置まで回転する。本開示の他の実施例においては、架台610の同一高さ方向に積み卸し機構620は1つだけ設置され、積み卸し機構620は貨物200を押すまたは引くとき、貨物200の頂部または底部を押すまたは引く。
【0425】
1つの実現可能な態様として、
図14、
図15に示すように、プッシュプルユニット626はプッシュプルロッド6261とプッシュプルモータ6262とを含む。プッシュプルモータ6262は積み卸しアーム625の架台610から離れた側の一端に設置され、プッシュプルロッド6261はプッシュプルモータ6262の出力軸に設置される。プッシュプルモータ6262がプッシュプルロッド6261を駆動して、押引位置または回避位置まで回転させる。2つのプッシュプルロッド6261はそれぞれプッシュプルモータ6262に駆動されて押引位置まで回転し、貨物200を搬送ロボット100から引き出すか、または貨物200を搬送ロボット100まで送り出す。なお、プッシュプルモータ6262の役割はプッシュプルロッド6261を駆動して回転させることであり、プッシュプルロッド6261は直接プッシュプルモータ6262の出力軸に設置されてもよいし、プッシュプルロッド6261は伝動機構を介してプッシュプルモータ6262の出力軸に接続されてもよく、プッシュプルモータ6262がプッシュプルロッド6261を駆動して押引位置または回避位置まで回転させることができさえすればよい。
【0426】
一実施例において、積み卸し装置600におけるすべての積み卸し機構620が同期動作して、異なる高さで搬送ロボット100へ貨物200を送るか、搬送ロボット100上の貨物200を卸すことを実現する。または、積み卸し装置600における一部の積み卸し機構620が単独動作して、指定された高さで搬送ロボット100へ貨物200を送るか、搬送ロボット100上の貨物200を卸すことを実現する。
図16、
図17に示すように、1つの実現可能な形態として、積み卸し装置600はさらに調節駆動機構630を含む。調節駆動機構630は、積み卸し方向に沿って搬送ロボット100に近づくかまたは遠ざかるように架台610を動かす。調節駆動機構630が、搬送ロボット100に近づくかまたは遠ざかるように架台610を動かすと、積み卸し機構620は搬送ロボット100へ貨物200を送るか、搬送ロボット100上の貨物200を卸す。本実施例が提供する積み卸し装置600は、一度に搬送ロボット100上のすべての貨物200または指定した貨物200を取り出すか、または同期して搬送ロボット100に複数の貨物200を送る。1つの実現可能な形態として、調節駆動機構630はモータ及びベルトの方式による駆動構造を採用する。
【0427】
本開示の一実施例において、積み卸し装置600はさらに一時保管ラック640を含む。架台610は一時保管ラック640に水平方向に沿って可動に設置される。調節駆動機構630が架台610を駆動して、一時保管ラック640に対して水平方向に沿って移動させる。一時保管ラック640は鉛直方向において複数段のラックを含み、積み卸し機構620が搬送ロボット100上の異なる高さの貨物200を一時保管ラック640の対応する各段のラックに引き寄せるか、または積み卸し機構620が各段のラック上の貨物200を搬送ロボット100へ送り出す。一時保管ラック640は積み卸し装置600が搬送ロボット100から卸した貨物200を一時保管するか、または搬送ロボット100へ送る搬送すべき貨物200を一時保管する。1つの実現可能な形態として、一時保管ラック640は鉛直方向に複数段設置された一時保管ローラ641を含み、各段の一時保管ローラ641が積み卸し方向に沿って単独に貨物200を輸送できる。選択可能に、各段の一時保管ローラ641は同時に複数の貨物200を載置できる。
【0428】
一実施例において、積み卸し装置600はさらに移動可能な台座を含む。台座は架台610の底部に設置される。積み卸し装置600はさらに移動可能な台座を含む。台座は架台610の底部に設置される。移動可能な台座により積み卸し装置600を動かして移動させることができ、積み卸し装置600の実際の現場条件への適応度が大幅に向上する。このようにすることで、積み卸し装置600を積み込み位置、荷卸し位置またはその他の任意の位置まで容易に移動させ、搬送ロボット100と連携して動作させることができる。選択可能に、台座の構造は搬送ロボット100のシャシー160の構造と完全に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0429】
図9、
図11に示すように、一実施例において、搬送システムはさらに運搬装置500と、積み卸し装置600と運搬装置500との間に設置される昇降装置400とを含む。昇降装置400は鉛直方向に沿って昇降運動し、積み卸し機構620及び運搬装置500にドッキングする。昇降装置400は積み卸し機構620の貨物200を受け取り、運搬装置500へ移送する。または、昇降装置400は運搬装置500の貨物200を受け取り、積み卸し機構620へ移送する。
【0430】
昇降装置400は積み卸し機構620の貨物200を受け取るか、または積み卸し機構620に貨物200を輸送するために用いられる。各積み卸し機構620は鉛直方向において間隔をあけて配置されているため、積み卸し装置600の積み込み及び荷卸しが容易になるよう、昇降装置400が対応する位置の積み卸し機構620のところまで移動して、相応の操作を行う必要がある。運搬装置500は貨物200の運搬を実現するために用いられ、昇降装置400から卸された貨物200を運び去ることも、または積み込むべき貨物200を昇降装置400まで送ることもできる。選択可能に、運搬装置500はベルトコンベヤ構造、生産ライン、伝送ローラ構造、または回転ローラ構造等の水平輸送を実現可能な構造である。例示的に、運搬装置500は生産ライン構造である。
【0431】
具体的には、荷卸しの場合、昇降装置400は1つの積み卸し機構620の位置まで上昇して、該積み卸し機構620の貨物200を受け取る。そして、昇降装置400は下降して、貨物200を運搬装置500に移送し、運搬装置500が運び去る。その後、昇降装置400は再び別の積み卸し機構620の位置まで上昇して、積み卸し機構620上の貨物200をすべて運び去るまでこのように繰り返す。積み込みの場合、昇降装置400は下降して運搬装置500で運ばれた貨物200を受け取る。そして、昇降装置400は1つの積み卸し機構620の位置まで上昇して、貨物200を該積み卸し機構620に移送する。その後、昇降装置400は再び運搬装置500の位置まで下降して、積み卸し機構620がすべて貨物200を積み込むまでこのように繰り返す。
【0432】
一実施例において、昇降装置400は鉛直方向に沿った昇降フレーム410と、昇降フレーム410に設置された移動機構420と、移動機構420に設置された少なくとも1段の転送機構430とを含む。移動機構420は昇降フレーム410に沿って昇降運動が可能であり、輸送機構320に対して貨物200を受け取るかまたは移送するよう転送機構430を動かして作動させる。昇降フレーム410は支持作用を果たし、移動機構420及び転送機構430を支持する。選択可能に、様々な応用場面に適応できるよう、昇降フレーム410の底部にキャスターを設置してもよい。転送機構430は貨物200を載置し、輸送機構320のような高い位置と運搬装置500のような低い位置との間での貨物200の移送を実現する。移動機構420は鉛直方向に沿って昇降フレーム410に設置され、鉛直方向の運動を出力でき、転送機構430を動かして昇降運動させる。
【0433】
なお、移動機構420は転送機構430の鉛直方向に沿った昇降運動を実現するために用いられる。移動機構420の具体的構造は、伸縮ロッド構造、チェーン伝動構造またはベルト伝動構造等であり、あるいは搬送機構150を昇降運動させるその他の構造でもよい。例示的に、移動機構420の具体的構造は搬送ロボット100の昇降機構140の構造と同じであり、ここでは逐一説明しない。もちろん、移動機構420の具体的構造は搬送ロボット100の昇降機構140の構造と異なってもよく、移動機構420が昇降運動を実現できさえすればよい。
【0434】
例示的に、転送機構430の数は1段であり、転送機構430は1回に1つの積み卸し機構620の貨物200を受け取るか、または1つの積み卸し機構620へ貨物200を送る。もちろん、本開示の他の実施形態において、転送機構430が少なくとも2段の場合、少なくとも2段の転送機構430が1回に少なくとも2つの積み卸し機構620の貨物200を移送するか、少なくとも2つの積み卸し機構620へ貨物200を送り、貨物の受渡し効率を向上させてもよい。
【0435】
一実施例において、転送機構430は、移動機構420に設置された転送台431と、転送台431に可動に設置された転送部432とを含む。転送部432は貨物200を動かして移動させるとともに、転送部432は少なくとも1つの積み卸し機構620に対して貨物200を受け取るかまたは移送する。転送台431は支持作用を果たし、転送部432が移動機構420に取り付けられるよう転送部432を支持する。移動機構420が昇降運動するとき、転送台431により転送部432を動かして同期して昇降させ、ひいては貨物200の積み込みと荷卸しを実現する。
【0436】
選択可能に、転送部432はベルトコンベヤ構造、生産ライン、伝送ローラ構造、または回転ローラ構造などの水平輸送が可能な構造である。例示的に、転送部432は回転ローラ構造であり、具体的には複数のローラを含み、それぞれのローラにモータが内蔵され、ローラを駆動して回転させ、ひいては貨物200の輸送を実現する。なお、貨物200の水平輸送を実現する構造は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の転送部432は上記の具体的構造による実現に限定されない。
【0437】
転送部432は1回に1つの積み卸し機構620の貨物200を受け取ることは上記のとおりであるが、転送部432は1回に複数の積み卸し機構620の貨物200を受け取ってもよい。移動機構420は一段一段積み卸し機構620の貨物200を受け取り、受け取りが完了した後、まとめて運搬装置500へ送り、運び去る。例示的に、移動機構420が転送部432を動かして最頂部まで上昇させ、転送部432が1つの積み卸し機構620の貨物200を受け取った後、1段下降して1つの積み卸し機構620の貨物200を受け取り、転送部432が満杯になるか、積み卸し機構620の貨物200の受け取りが完了した後、移動機構420が転送部432を動かして運搬装置500の位置まで下降させ、転送部432がその上に載せられたすべての貨物200を運搬装置500へ移送する。もちろん、移動機構420は下から上へ一段一段移動してもよく、その原理は上から下への原理と実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0438】
もちろん、転送部432は、運搬装置500で移送された複数の貨物200を1回で受け取り、その後、一段一段各積み卸し機構620へ送ってもよい。その原理は上記の荷卸しの原理と実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0439】
一実施例において、搬送システムはさらにコントロールセンターを含み、搬送システムの各部分は、コントロールセンターの制御のもとでそれぞれ協調して動作を実行する。搬送システムのコントロールセンターは外部のサーバと通信接続を保持する。コントロールセンターは搬送すべき貨物200の情報を識別できるとともに、搬送すべき貨物200それぞれに対応する積み込み位置と荷卸し位置の情報を取得できる。コントロールセンターは取得した各項目の情報に基づいて各部分を協調制御し、ひいては貨物200の搬送を高い効率で成し遂げる。
【0440】
本実施例の搬送ロボット100及びその搬送システムは、貨物搬送時に、ブロック機構170がブロック位置まで移動して、ブロック機構170が保管ユニット121内の貨物200に当接し、貨物200が保管ユニット121を滑り出すことを規制する。搬送ロボット100の搬送過程において貨物200が保管ユニット121から滑り出すことがなく、貨物200の安全を保証し、滑り出しのリスクを回避し、搬送効率を向上させる。また、搬送ロボット100の積み卸し時には、ブロック機構170は退避位置まで移動し、このとき、各保管ユニット121へ貨物200を積み込むことも、各保管ユニット121内の貨物200を取り出すこともでき、搬送ロボット100の積み卸し操作を阻害せず、使用に便利である。
【0441】
実施例5
図1、
図3、
図6、
図9、
図11に示すように、本開示は搬送ロボット100を提供する。該搬送ロボット100は搬送システムに適用され、貨物200の搬送を実現できる。なお、ここでいう貨物200は、ブラケットを有する貨物であってもよく、搬送ロボット100はブラケットを利用して貨物200の搬送を実現できる。もちろん、コンテナに積まれた貨物でもよく、搬送ロボット100はコンテナを利用して貨物200の搬送を実現できる。以下で述べる貨物200は、コンテナに積まれた貨物であり、コンテナに貨物200を積載して貨物200を搬送し、搬送ロボット100がコンテナを荷卸し位置へ運び、コンテナ内の貨物200を卸した後、コンテナはまた搬送ロボット100に戻される。コンテナを繰り返し利用でき、コストを下げることができる。または、貨物200は貨物を積んだコンテナであり、搬送ロボット100がコンテナを荷卸し位置に運び、荷卸し装置によって貨物を積んだコンテナを卸す。
【0442】
搬送ロボット100は、スマート倉庫において重要な役割を演じ、貨物200の搬送を実現し、貨物200の搬送速度を保証し、貨物200の搬送効率を向上させ、ヒューマンリソースの消耗を削減できる。本開示の搬送ロボット100は同期して荷卸しでき、搬送ロボット100内の貨物200を一度に荷卸しするので、荷卸し効率を向上させ、荷卸し時間を減らし、搬送ロボット100の的全体的な作業効率を高める。
【0443】
図1、
図3に示すように、一実施例において、搬送ロボット100は縦型フレーム110と保管機構120とを含む。縦型フレーム110は鉛直方向に沿って設置される。保管機構120は、搬送すべき貨物200を保管するための複数の保管ユニット121を含み、複数の保管ユニット121は鉛直方向において等間隔に縦型フレーム110に設置される。
【0444】
縦型フレーム110は支持する役割を果たし、搬送ロボット100の各部材がそれに取り付けられる。搬送ロボット100が貨物200を搬送するとき、縦型フレーム110によって搬送ロボット100の各部材を同期して移動させることができ、貨物200の搬送が実現する。保管機構120は縦型フレーム110に位置し、貨物200を保管するために用いられ、保管機構120が縦型フレーム110に従って同期して移動して、貨物200の搬送を実現する。搬送ロボット100が積み込み位置まで移動すると、搬送すべき貨物200は保管機構120に送られて保管され、その後、搬送ロボット100が積み込み位置から荷卸し位置まで移動すると、それに応じて、保管機構120が縦型フレーム110に従って荷卸し位置まで移動する。このとき、保管機構120内の貨物200が卸されて運び去られる。保管機構120は搬送すべき貨物200を一時的に保管でき、搬送ロボット100が貨物200を携帯する能力を高める。
【0445】
また、保管機構120は複数の保管ユニット121を含み、複数の保管ユニット121は間隔をあけて縦型フレーム110に設置され、1つの保管ユニット121ごとに1コンテナの貨物200を載置でき、搬送ロボット100の保管能力を保証する。隣り合う2つの保管ユニット121間の間隔は均等でもよいし、不均等でもよい。例示的に、各保管ユニット121は鉛直方向に均等に縦型フレーム110に配置される。搬送すべき貨物200は各保管ユニット121に送られ、搬送ロボット100が各保管ユニット121内の貨物200を荷卸し位置まで搬送する。
【0446】
図1、
図3に示すように、一実施例において、搬送ロボット100はさらに、縦型フレーム110に対して鉛直方向に昇降可能な昇降機構140と、貨物200を搬送する搬送機構150とを含む。搬送機構150は鉛直方向に沿って可動に縦型フレーム110に設置されるとともに、昇降機構140に接続される。搬送機構150は昇降機構140に動かされて鉛直方向に昇降して、搬送機構150内の貨物200を対応する保管機構120に投入することができる。
【0447】
搬送機構150は搬送ロボット100の動作を実現する実行端末である。積み込み位置において、搬送機構150は搬送すべき貨物200を載置して、当該貨物200をトレイ1211内へ運ぶ。もちろん、何らかの場合に保管ユニット121内の貨物200を単独で荷卸しする必要があるときは、搬送機構150はトレイ1211内の貨物200を取り出すこともできる。選択可能に、搬送機構150はマニピュレータ、動作可能な牽引ロッド、または輸送機能を有する平面等を含むが、これらに限定されない。昇降機構140は搬送機構150の昇降運動を実現するために用いられ、搬送機構150を動かして鉛直方向に昇降運動させることができる。
【0448】
積み込み位置には、貨物200を載置する複数段のラックを有し、搬送ロボット100が積み込み位置で積み込みするとき、昇降機構140は搬送機構150を駆動して昇降運動させ、搬送機構150がラックから貨物を取得することができるようにする。そして、昇降機構140は再度搬送機構150を動かして昇降運動させ、搬送機構150内の貨物200を保管ユニット121内に移送する。各保管ユニット121にすべて貨物200を保管するまでこのように繰り返す。積み込み完了後、搬送ロボット100は積み込み位置から荷卸し位置へ移動し、各保管ユニット121が荷卸し操作を実行する。荷卸し完了後、搬送ロボット100は積み込み位置に戻る。このように繰り返して貨物200の連続搬送を実現し、搬送効率を向上させる。
【0449】
昇降機構140の役割は、搬送機構150を動かして鉛直方向に昇降させることである。一実施例において、昇降機構140は昇降動力源と、昇降伝動ユニットを含む。昇降動力源と昇降伝動ユニットはそれぞれ縦型フレーム110に設置される。昇降伝動ユニットは、昇降動力源と搬送機構150とに伝動接続される。具体的には、昇降動力源の出力端が昇降伝動ユニットの入力端に伝動接続され、昇降伝動ユニットの出力端が搬送機構150に伝動接続される。昇降動力源と昇降伝動ユニットとがそれぞれ縦型フレーム110に設置されることと、昇降動力源と昇降伝動ユニットとの伝動接続関係により、昇降機構140を縦型フレーム110で脱着させるのに便利である。選択可能に、昇降動力源が出力する動力の形式は、回転、直線運動、またはその他いずれかの形式の運動であり、昇降動力源に伝動接続された昇降伝動ユニットが最終的に出力するのは鉛直方向の運動である。選択可能に、昇降動力源は駆動モータを含み、駆動モータと昇降伝動ユニットの入力端が伝動接続される。モータ形式の昇降動力源は運転がより安定する。さらに、駆動モータは回転または逆回転が可能であり、昇降機構140の昇降プロセスの制御に便利である。
【0450】
選択可能に、昇降伝動ユニットは伸縮ロッド構造、チェーン伝動構造、またはベルト伝動構造等でもよいし、搬送機構150に昇降運動をさせることができるその他の構造でもよい。例示的に、昇降伝動ユニットはチェーン伝動構造であり、スプロケット及びチェーンを含み、チェーンが搬送機構150に接続され、チェーンは鉛直方向に沿って縦型フレーム110に設置される。昇降動力源の出力端がスプロケットを動かして回転させると、チェーンは縦型フレーム110に沿って昇降運動し、ひいては搬送機構150を動かして昇降運動させる。
【0451】
なお、昇降伝動ユニットの本質は、昇降運動を出力して搬送機構150を動かして昇降運動させ、ひいては貨物200の積み込みを実現することにある。本実施例において、昇降伝動ユニットはチェーン伝動構造によって実現される。また、昇降を実現する構造は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の昇降運動方式は上記の具体的構造での実現に限定されない。
【0452】
一実施例において、搬送ロボット100はさらに回転機構を含む。回転機構は搬送機構150と昇降機構140の間に設置され、搬送機構150を昇降機構140に対して回転させるように駆動し、搬送機構150を対応する保管機構120に位置合わせするために用いられる。回転機構は搬送機構150に回転可能に接続され、搬送機構150は回転機構に対して回転できる。搬送機構150が回転機構を介して回転すると、搬送機構150の方向を調節でき、搬送機構150の積み卸し口を調整できる。搬送機構150は積み卸し口を介して貨物200の搬入と搬出を実現できる。搬送ロボット100が積み込み位置にあるとき、回転機構は搬送機構150を動かして回転させ、搬送機構150の積み卸し口をラックに向けさせ、貨物200が搬送機構150内に積み込まれるようにする。搬送機構150が貨物200を保管ユニット121へ移送するとき、回転機構は搬送機構150を動かして回転させ、搬送機構150の積み卸し口を保管ユニット121に向けさせる。このとき、搬送機構150内の貨物200は保管ユニット121内へと移される。
【0453】
選択可能に、回転機構は運搬支柱と、運搬支柱に設置された回転ギアと、運搬支柱に固定取り付けされた回転モータとを含む。回転モータの出力端は回転ギアに接続され、回転ギアに搬送機構150が取り付けられ、運搬支柱が昇降機構140に取り付けられる。回転モータが回転ギアを動かして回転させ、ひいては搬送機構150を動かして回転させることができる。
【0454】
なお、回転機構の本質は、回転運動を出力し、搬送機構150を動かして回転運動させ、ひいては貨物200の積み卸しを実現することにある。本実施例において、回転機構は回転モータと回転ギアによって実現される。また、回転を実現できる構造設計は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の回転運動方式は上記の具体的構造による実現に限定されない。
【0455】
上記実施例の搬送ロボット100は、積み込むするとき、昇降機構140が搬送機構150を動かして貨物200を保管機構120における対応する高さの保管ユニット121内に移送させ、荷卸しするとき、昇降機構140が搬送機構150を動かして保管機構120における対応する高さの保管ユニット121内の貨物200を取り出させる。昇降機構140と搬送機構150の連携により貨物200の積み卸しの自動化を実現し、従来の搬送方式に存在する高コスト・低効率という課題を有効に解決して、貨物の積み下ろしコストを下げると同時に、貨物200の積み卸し効率を大幅に向上させる。また、搬送機構150は昇降機構140に動かされて異なる高さまで移動し、ひいては搬送すべき貨物200を保管機構120における異なる高さの保管ユニット121内に投入できるため、汎用性が高く占有面積を小さくできる。
【0456】
図1、
図3に示すように、一実施例において、搬送機構150は受渡し部材151と、受渡し部材151に伸縮可能に設置されたピッカー152とを含む。ピッカー152は貨物200を取り出して受渡し部材151に保管することができ、ピッカー152はさらに受渡し部材151内の貨物200を押し出すこともできる。ピッカー152は伸縮可能に受渡し部材151の中に設置されている。積み込み位置にあるとき、ピッカー152は受渡し部材151から伸出して、ラックから貨物200を取り出し、その後ピッカー152は収縮して受渡し部材151に戻り、貨物200を受渡し部材151に一時保管する。その後、昇降機構140と回転機構が搬送機構150を動かして、貨物を入れるべき保管ユニット121のところまで搬送機構150を移動させる。このとき、ピッカー152が受渡し部材151から伸出して、貨物200を受渡し部材151から搬出し、保管ユニット121内へ移送する。移送完了後、ピッカー152は収縮して受渡し部材151内に戻る。選択可能に、受渡し部材151は受渡し箱を含むがこれに限定されず、ピッカー152は伸縮モータと伸縮ロッドを組み合わせた構造や、マニピュレータ機構等を含むがこれに限定されない。
【0457】
一実施例において、搬送ロボット100はさらに、移動可能なシャシー160を含む。シャシー160は縦型フレーム110の底部に設置される。移動可能なシャシー160は搬送ロボット100を移動させることができ、搬送ロボット100の実際の現場条件への適応度を大幅に向上させる。具体的には、シャシー160はシャシーフレーム161と、走行駆動ユニットと、複数のキャスター162とを含む。縦型フレーム110はシャシーフレーム161の上部に設置され、複数のキャスター162はシャシーフレーム161の底部に設置され、走行駆動ユニットはシャシーフレーム161に設置され、少なくとも1つのキャスター162が走行駆動ユニットに伝動接続される。さらには、少なくとも2つのキャスター162が走行駆動ユニットにそれぞれ伝動接続され、走行駆動ユニットにそれぞれ伝動接続された少なくとも2つのキャスター162がシャシーフレーム161の走行方向の両側に分かれて配置されて、シャシー160の方向転換機能を実現する。走行駆動ユニットは少なくとも2つの車輪駆動モータを含み、シャシーフレーム161の進行方向の両側に分かれて配置された少なくとも2つのキャスター162は、それぞれ単独の車輪駆動モータにより駆動される。シャシーフレーム161の走行方向の両側に分かれて配置された少なくとも2つのキャスター162をそれぞれ単独の車輪駆動モータで駆動することで、シャシー160の伝動構造を簡素化することができる。
【0458】
一実施例において、キャスター162は主動輪と従動輪を含む。主動輪と従動輪は、シャシー160の底部に取り付けられる。主動輪と従動輪は、シャシー160に対してそれぞれ回転可能である。主動輪と従動輪が共同でシャシー160を支持し、主動輪が車輪駆動モータで駆動されてシャシー160を移動させる。移動可能なシャシー160を配置することで、搬送ロボット100は積み込み位置と荷卸し位置の間で貨物200を搬送することができる。主動輪の数は2つであり、2つの主動輪が対称に配置され、これに応じて、車輪駆動モータの数も2つである。2つの主動輪が2つの車輪駆動モータでそれぞれ駆動し、2つの主動輪の回転速度を異ならせることで、シャシー160の方向転換を実現する。従動輪の数は4つであり、4つの従動輪は矩形状に配置される。従動輪はユニバーサルホイールでもよいし、その他の方向転換機能を有する車輪構造でもよい。実際の状況に応じて、従動輪の数は4つに限定されず、6つ、3つ等でもよい。
【0459】
本実施例において、シャシー160には誘導装置が取付けられており、誘導装置は、シャシー160を所定の経路で走行させるよう、床面に貼付された図形コードを識別するカメラである。図形コードはQRコード、バーコード、またはオーダーメイドの標識記号等でもよい。他の実施例においては、誘導装置はシャシー160をレーザ光に沿って走行させるレーザ誘導装置であるか、または所定の短波信号を受信することでシャシー160を所定の経路に沿って走行させる短波受信装置でありうる。なお、その他の実施例においては、シャシー160を省略することができ、縦型フレーム110を直接床面またはその他の平坦な台に固定的に取り付けて、その周囲の積み込み位置と荷卸し位置との間貨物200を搬送することのみに用いてもよい。
【0460】
一実施例において、搬送ロボット100はさらにコントローラを含み、コントローラはシャシー160、搬送機構150、昇降機構140、及び回転機構とそれぞれ電気的に接続されて、各部材の同期運動を制御するか、または少なくとも1つの部材の運動を制御して、自動貨物搬送機能を実現する。
【0461】
(第1実施例)
図1~
図8に示すように、本開示の第1実施例において、搬送ロボット100が荷卸しする場合、複数の保管ユニット121が同期して動いて同期荷卸し動作を実現する。
【0462】
搬送ロボット100の搬送効率をより一層向上させるため、本開示の搬送ロボット100は荷卸し位置において同期荷卸しを実現する。具体的には、荷卸しのときに、複数の保管ユニット121が同期して動いて、貨物200を保管ユニット121から移して、同期荷卸し動作を実行する。これにより、各保管ユニット121内の貨物200は同期して卸され、荷卸し時間を短縮でき、搬送ロボット100の荷卸し効率を向上させる。荷卸し完了後、搬送ロボット100は積み込み位置に戻って積み込みを続けるため、搬送ロボット100の作業効率が向上する。
【0463】
上記実施例の搬送ロボット100が荷卸しするとき、保管機構120の複数の保管ユニット121が同期して動き、同期荷卸し動作を実行し、各保管ユニット121内の貨物200の同期荷卸しを実現して、貨物を一段ずつ卸す必要があって荷卸し効率が低いという従来の課題を効果的に解決して、搬送ロボット100内の貨物200を一度に卸すことができるため、荷卸し効率を向上させ、荷卸し時間を削減し、搬送ロボット100の全体的な作業効率を高める。
【0464】
図1~
図4に示すように、一実施例において、搬送ロボット100はさらに少なくとも1つの連動機構130を含む。1つの連動機構130が少なくとも2つの保管ユニット121に接続され、縦型フレーム110に対して各保管ユニット121を同期して動かし、同期荷卸し動作を実行させる。連動機構130が動いたとき、各保管ユニット121の同期運動が実現する。なお、1つの連動機構130がすべての保管ユニット121に接続されてもよいし、複数の連動機構130のうちの各連動機構130が、複数の保管ユニット121に接続されてもよい。例示的に、連動機構130の数は2つであり、そのうち一方の連動機構130が1段目から3段目の保管ユニット121に接続され、他方の連動機構130が4段目から6段目の保管ユニット121に接続される。もちろん、本開示の他の実施形態においては、連動機構130の数はより多くてもよい。本開示は連動機構130がすべての保管ユニット121に接続される例のみで説明するが、複数の連動機構130の場合の作動原理は、1つの連動機構130を用いた場合の作動原理と実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0465】
各保管機構120は回転可能に縦型フレーム110に取り付けられ、さらに各保管機構120は連動機構130に接続されうる。連動機構130が動くと、各保管ユニット121を動かして縦型フレーム110に対して回転させ、各保管ユニット121に振り上げ/振り下げ運動させる。なお、連動機構130の端部は縦型フレーム110に取り付けられてもよいし、シャシー160に取り付けられてもよく、連動機構130が保管ユニット121を駆動して振り上げ/振り下げ運動させることが保証されさえすればよい。
【0466】
連動機構130が保管ユニット121を動かして振り上げ運動させると、保管ユニット121の一端が持ち上げられ、他端が縦型フレーム110に対して回転して、初期位置に保持される。このとき、保管ユニット121が持ち上げられ、その上にある貨物200が自重の作用によって保管ユニット121から滑り出て、貨物200の荷卸しが実現される。連動機構130は各保管ユニット121を同時に動かして振り上げ運動させるので、各保管ユニット121は同時に持ち上げられ、ひいては同時に荷卸し操作を実行し、荷卸しを実現する。荷卸しが完了すると、連動機構130は各保管ユニット121を動かして下降させ、各保管ユニット121は水平な初期位置まで戻る。
【0467】
連動機構130が各保管ユニット121を動かして振り下げ運動をさせると、外部の貨物200は同時に各保管ユニット121に送られ、貨物200は重力の作用で保管ユニット121に滑り込み、同期積み込みを実現する。なお、搬送ロボット100の同期積み込みは、搬送システムの補助装置300を組み合わせることで実現でき、その具体的なプロセスは後述する。本実施例においては、搬送ロボット100の同期荷卸しについてのみ詳細に説明する。
【0468】
搬送ロボット100が積み込み位置で各保管ユニット121に貨物200を積み込むと、搬送ロボット100は積み込み位置から荷卸し位置へ移動する。このとき、連動機構130が各保管ユニット121を動かして振り上げ運動させると、保管ユニット121は持ち上げられる。このようにすることで、保管ユニット121内の貨物200は自重の作用で保管ユニット121から滑り出し、指定された装置、例えば補助装置300に保管され、搬送ロボット100の同期荷卸しが実現する。荷卸し完了後、搬送ロボット100は積み込み位置へ戻って積み込みする。このように繰り返して搬送ロボット100の搬送機能を実現する。
【0469】
一実施例において、連動機構130は、同時に少なくとも2つの保管ユニット121に接続される連動接続部材131を含む。連動接続部材131は同期して各保管ユニット121を動かし、同期振り上げ/振り下げ運動をさせる。なお、ここで振り上げ/振り下げ運動は、振り上げ/振り下げ回転運動でもよいし、曲線運動でもよい。もちろん、振り上げ/振り下げ運動を生じさせる他の方式でもよい。保管ユニット121の一端は縦型フレーム110に回転可能に接続され、保管ユニット121はさらに連動接続部材131に接続される。連動接続部材131は昇降運動が可能であり、連動接続部材131が昇降するとき各保管ユニット121を動かして昇降し、各保管ユニット121を縦型フレーム110に対して回転させ、つまり保管ユニット121に振り上げ/振り下げ運動させる。なお、そのうちの1つの保管ユニット121が、振り上げ/振り下げ運動するのと同時に連動接続部材131を駆動して昇降運動させ、連動接続部材131によってそれ以外の各保管ユニット121を動かしてもよい。また、連動接続部材131が昇降運動して、各保管ユニット121を動かしてもよい。
【0470】
図1及び
図2に示すように、選択可能に、連動接続部材131と各保管ユニット121とは回転可能に接続されてもよいし、固定接続されてもよい。連動接続部材131と各保管ユニット121とが回転可能に接続される場合、保管ユニット121が回転軸を備え、保管ユニット121が回転軸を介して回転可能に連動接続部材131に取り付けられてもよいし、または、連動接続部材131が回転軸を備え、連動接続部材131が回転軸を介して回転可能に保管ユニット121に取り付けられてもよい。あるいは、連動接続部材131と保管ユニット121との接続は、くちばし咬合式の構造でもよい。また、回転軸はヒンジまたはその他の回転可能な接続が実現できる部材に置き換えてもよい。
【0471】
選択可能に、連動接続部材131は1本のリンクであり、1本のリンクで各保管ユニット121を接続してもよい。また、選択可能に、連動部材は複数のリンクを含み、隣り合う2つの連動部材がリンクで接続されてもよい。この場合、1つの保管ユニット121が運動すると、隣り合うリンクによってそれ以外の保管ユニット121を動かして運動させる。なお、連動接続部材131の具体的な構造はリンクに限定されず、接続ピース等でもよい。
【0472】
なお、本開示の実質的な主旨は、連動接続部材131と各保管ユニット121との連動にあり、連動接続部材131によって各保管ユニット121の同期運動を実現でき、ひいては荷卸し操作を同期して実行できる。本実施例において、接続部材の連通はリンクによって実現され、リンクは1本でもよいし複数本でもよい。また、連動接続部材131の設置方式は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の連動方式は上記の具体的な構造による実現に限定されない。
【0473】
図1及び
図3に示すように、一実施例において、同一水平方向上での連動接続部材131と縦型フレーム110との距離は、保管ユニット121の長さ以下である。なお、連動接続部材131と保管ユニット121との接続箇所は、保管ユニット121の長さと等しくてもよい。このとき、連動接続部材131と縦型フレーム110が、それぞれ保管ユニット121の両端に位置する。連動接続部材131と保管ユニット121の接続箇所は保管ユニット121の長さ未満でもよく、連動接続部材131と保管ユニット121の接続箇所は保管ユニット121の側面に位置する。つまり、連動接続部材131は保管ユニット121の外周の任意の位置に位置することができる。このようにすることで、連動接続部材131が昇降運動するとき、いずれも保管ユニット121を動かして同期して昇降運動させることができ、搬送ロボット100の同期荷卸し操作を実現できる。
【0474】
一実施例において、連動接続部材131の数は少なくとも1つである。連動接続部材131の数が1つである場合、縦型フレーム110との組み合わせで、保管ユニット121が確実に固定されると同時に、保管ユニット121を動かす駆動を保証する。連動接続部材131の数が複数の場合、複数の連動接続部材131は各保管ユニット121の連動性をより一層高め、各保管ユニット121の動きの一致を保証する。
【0475】
連動接続部材131の数が1つの場合、連動接続部材131と縦型フレーム110は保管ユニット121の両端に分かれて設置される。つまり、連動接続部材131と保管ユニット121との接続箇所と、縦型フレーム110とは、保管ユニット121の両端にそれぞれ位置し、該接続箇所と縦型フレーム110との距離は、保管ユニット121の水平方向における寸法と等しい。このようにすることで、連動接続部材131及び縦型フレーム110で保管ユニット121を確実に支持でき、保管ユニット121が下にかしぐことを防ぎ、保管ユニット121が確実に貨物200を保管できる。
【0476】
連動接続部材131の数が複数の場合、複数の連動駆動部材132が保管ユニット121の外周に沿って間隔をあけて設置される。連動接続部材131が保管ユニット121の外周に沿って間隔をあけて配置される場合、均等に配置されてもよいし、不均等に配置されてもよし、対称に配置されてもよい。複数の連動接続部材131と縦型フレーム110とで保管ユニット121を確実に支持でき、保管ユニット121が下にかしぐことを防ぎ、保管ユニット121が確実に貨物200を保管できる。
【0477】
図1、
図3、
図4に示すように、一実施例において、連動機構130はさらに連動駆動部材132を含む。連動駆動部材132は連動接続部材131と組み合わされて各保管ユニット121を駆動して、同期荷卸し動作を実行させる。連動駆動部材132は連動機構130を動かすための動力源であり、連動運動部材の動きを駆動することを実現する。また、連動駆動部材132は連動接続部材131が昇降運動し、保管ユニット121が振り上げ/振り下げ運動ができるように、直線運動を出力する。選択可能に、連動駆動部材132はガスシリンダ、油圧シリンダ、リニアモータまたは電動リニアアクチュエータを含むが、これらに限定されず、その他の直線運動を出力できる直線駆動ユニットでもよい。例示的に、連動駆動部材132はリニアモータである。例示的に、連動駆動部材132の一端はシャシー160に設置される。もちろん、連動駆動部材132の一端は縦型フレーム110に設置されてもよい。
【0478】
選択可能に、連動駆動部材132は保管ユニット121と接続されうる。一実施例において、連動駆動部材132の出力端は、1つの保管ユニット121に接続される。連動駆動部材132の一端は縦型フレーム110に取り付けられ、他端が保管ユニット121に接続される。連動駆動部材132が直線運動を出力すると、それに接続された保管ユニット121を導いて動かし、ひいては該保管ユニット121が連動接続部材131を動かして昇降運動させる。このとき連動接続部材131はその他の各保管ユニット121を同期運動させ、各保管ユニット121を縦型フレーム110に対して回転させて、各保管ユニット121を持ち上げることを実現し、さらには各保管ユニット121が同期して荷卸し操作を行うことを実現する。
【0479】
さらに、連動駆動部材132の出力端は、1つの保管ユニット121の底部または頂部に接続される。連動駆動部材132と保管ユニット121の頂部が接続される場合、連動駆動部材132が収縮すると保管ユニット121が動かされて振り上がり、連動駆動部材132が伸展すると保管ユニット121が動かされて振り下がる。連動駆動部材132と保管ユニット121の底部が接続される場合、連動駆動部材132が伸展すると保管ユニット121が動かされて振り上がり、連動駆動部材132収縮すると保管ユニット121が動かされて振り下がる。例示的に、連動駆動部材132は保管ユニット121の底部に接続される。さらにまた、連動駆動部材132は最下方に位置する保管ユニット121の底部に接続され、かつ連動駆動部材132の出力端は保管ユニット121底部の中間領域に当接する。このようにすることで、連動駆動部材132が載置ユニットの貨物200の積み卸しに影響を与えることはなく、干渉を回避できる。
【0480】
さらに選択可能に、連動駆動部材132の出力端は連動接続部材131に接続される。連動駆動部材132が連動接続部材131を直接駆動して昇降運動させ、ひいては連動接続部材131が各保管ユニット121を動かして同期運動させるようにしてもよい。さらには、連動駆動部材132が最下方の保管ユニット121の底部に位置し、シャシー160に設置され、連動駆動部材132の出力端が連動接続部材131に接続されてもよい。もちろん、連動駆動部材132は保管ユニット121の最上方に位置してもよい。
【0481】
本実施例の連動機構130は各保管ユニット121の同期荷卸しを実現でき、各保管ユニット121が同一の連動接続部材131に接続され、連動駆動部材132の出力端が最下方の保管ユニット121に接続される。連動駆動部材132が伸展すると、連動駆動部材132が保管ユニット121を上に押し上げ、保管ユニット121が縦型フレーム110に対して回転する。該保管ユニット121は回転すると同時に、連動接続部材131を動かして同期運動させ、さらには連動接続部材131がその他の各保管ユニット121を動かして同期運動させ、すべての保管ユニット121の振り上げ運動の同期駆動を実現し、ひいては同期荷卸し操作を実現する。
【0482】
なお、保管ユニット121が縦型フレーム110に対して回転して振り上げ/振り下げ運動を実現する回転駆動方式は多種多様であり、本実施例においては直線運動を出力可能な連動駆動部材132で保管ユニット121の動きを駆動するにすぎないが、それ以外でも、保管ユニット121の振り上げ/振り下げ運動を実現できる駆動部材であれば、本開示の保護範囲に含まれるとみなされるべきである。
【0483】
図1、
図3、
図5に示すように、一実施例において、保管ユニット121は貨物200を載置するトレイ1211を含み、トレイ1211は連動接続部材131と縦型フレーム110とにそれぞれ回転可能に接続される。トレイ1211は貨物200を載置するメインボディ―であり、トレイ1211の一端は縦型フレーム110に回転可能に接続され、他端は連動接続部材131に回転可能に接続される。トレイ1211の縦型フレーム110と接続される一端を先端と称し、トレイ1211の連動接続部材131と接続される一端を末端と称する。連動接続部材131がトレイ1211を動かして昇降させると、トレイ1211の末端はトレイ1211の先端まわりに回転し、トレイ1211の振り上げ/振り下げ運動を実現する。選択可能に、トレイ1211のエッジが連動接続部材131と縦型フレーム110それぞれに回転可能に接続される。もちろん、トレイ1211の中間領域が連動接続部材131と縦型フレーム110それぞれに回転可能に接続されてもよい。
【0484】
なお、トレイ1211と縦型フレーム110との回転可能な接続は、トレイ1211に回転軸を有し、トレイ1211が回転軸を介して回転可能に縦型フレーム110に取り付けられてもよいし、縦型フレーム110が回転軸を有し、トレイ1211が回転可能に回転軸に取り付けられる等でもよい。また、上記の回転軸により回転可能な接続を実現する方式は、ヒンジ接続またはその他の方式による回転可能な接続に置き換えてもよい。
【0485】
選択可能に、トレイ1211は平面状を呈し、貨物200のコンテナはトレイ1211上に移送されうる。さらには、トレイ1211のエッジは三方にフランジを有し、三方のフランジは縦型フレーム110の箇所で積み卸し口を形成し、貨物200は積み卸し口を介してトレイ1211内に安置される。また、フランジは貨物200のトレイ1211上での位置ずれを規制し、貨物200がトレイ1211から落下することを回避して、トレイ1211が正確に貨物200を保管することを保証する。なお、ここでいう積み卸し口は、第2実施例における積み卸し端1215である。
【0486】
一実施例において、保管ユニット121はさらに、転動可能にトレイ1211に設置される転動部材1212を含み、転動部材1212は転動可能にトレイ1211内の貨物200に接触する。転動部材1212は貨物200とトレイ1211との摩擦力を小さくして、貨物200の積み込みと荷卸しに役立つ。貨物200を積み込むとき、貨物200の底部は自重の作用で転動部材1212と接触する。貨物200がトレイ1211の奥へと移動する過程で、貨物200はホイールローラを回転させ、貨物200とトレイ1211との摩擦力を小さくし、貨物200の積み込みに役立つ。貨物200を荷卸しするとき、連動接続部材131がトレイ1211を動かして振り上げ、このときトレイ1211の末端がトレイ1211の先端よりも高くなるので、トレイ1211内の貨物200が重力の作用でトレイ1211から滑り出す。また、貨物200がトレイ1211に沿って摺動する過程で、貨物200の底部が転動部材1212を動かして転動させるため、貨物200がより容易にトレイ1211から滑り出し、貨物200の荷卸しに役立つ。
【0487】
選択可能に、トレイ1211には転動溝が設けられ、転動部材1212は転動可能に転動溝に取り付けられる。転動部材1212の最上面がトレイ1211の最上面よりもわずかに高くなっているので、転動部材1212が貨物200の底部と接触することが保証される。また、トレイ1211の底部には、さらに防護カバーを有し、防護カバーはトレイ1211の底部に転動部材1212を覆うように設置され、転動部材1212の底部とその他の部材とが干渉することを防ぐ。
【0488】
選択可能に、転動部材1212はホイールローラ、シャフトローラ、またはボールローラ等を含むがこれらに限定されず、転動を実現できるその他の部材でもよい。また、転動部材1212の数は複数であり、複数の転動部材1212は一列に設置されてもよいし、複数列に設置されてもよい。例示的に、転動部材1212はホイールローラであり、ホイールローラが3列に設置される。
【0489】
図1、
図3、
図6、
図7に示すように、本開示の第1実施例はさらに、補助装置300と上記実施例における搬送ロボット100とを含む搬送システムを提供する。補助装置300は支持フレーム310と、鉛直方向において間隔をあけて支持フレーム310に設置された複数の輸送機構320とを含む。複数の輸送機構320が間隔をあけて設置される方式は、複数の保管ユニット121が間隔をあけて設置される方式と同じである。搬送ロボット100は補助装置300のところまで移動すると、複数の保管ユニット121上の貨物200を対応する輸送機構320へ同時に移送することができ、同期荷卸しが実現する。あるいは、複数の輸送機構320上の貨物200を対応する保管ユニット121へ同時に移送することができ、同期積み込みを実現する。
【0490】
補助装置300は貨物200の同期荷卸しまたは同期積み込みを実現する。補助装置300は荷卸し位置または積み込み位置に設置される。補助装置300が荷卸しするとき、補助装置300は荷卸し位置に位置し、補助装置300が積み込みするとき、補助装置300は積み込み位置に位置する。本開示は、補助装置300が荷卸し位置に位置する例のみを説明する。補助装置300が荷卸し位置に位置しており、搬送ロボット100が積み込み位置で積み込みを完了すると、搬送ロボット100は荷卸し位置まで移動する。このとき、搬送ロボット100と補助装置300がドッキングし、補助装置300は搬送ロボット100の各保管ユニット121内の貨物200を受け取ることができる。
【0491】
具体的には、取付枠321が支持機能を果たし、貨物200を輸送する各輸送機構320を支持する。補助装置300は、保管ユニット121と同数の輸送機構320を有し、また、輸送機構320が位置する高さと対応する保管ユニット121が位置する高さは一致している。搬送ロボット100と補助装置300がドッキングしたあと、保管ユニット121と輸送機構320は同一の水平高さに位置する。荷卸しするとき、連動機構130の連動駆動部材132が伸展して、最下方の保管ユニット121の末端を駆動して上に持ち上げる。保管ユニット121は持ち上がる過程で連動接続部材131を動かして上昇させる。連動接続部材131は上昇する過程でその他の各保管ユニット121を動かして持ち上げる。このようにすることで、各保管ユニット121が同時に持ち上げられ、保管ユニット121内の貨物200が重量の作用と転動部材1212の作用で保管ユニット121から滑り出し、対応する輸送機構320に移動する。輸送機構320が上にのった貨物200送り出し、貨物200の荷卸しが実現する。
【0492】
補助装置300は貨物200の積み込みも実現できる。具体的には、各段の輸送機構320が、貨物200を対応する保管ユニット121に向かって移動させ、貨物200を対応する保管ユニット121内に移送する。なお、貨物200を積み込むとき、連動機構130が保管ユニット121の末端を動かして下降させると同時に、各輸送機構320が対応する保管ユニット121へ同時に貨物200を送る。貨物200が徐々にトレイ1211に移る過程で、転動体1212に接触すると、貨物200は自重の作用と転動部材1212との連携により保管ユニット121内へ滑りこむ。もちろん、保管ユニット121が動かさず、輸送機構320の推力と転動部材1212の連携により、貨物200を保管ユニット121内へ移すことも可能である。
【0493】
図6及び
図7に示すように、一実施例において、輸送機構320は支持フレーム310に設置された取付枠321と、取付枠321に可動に設置された輸送部322とを含む。輸送部322は貨物200を動かして移動させる。取付枠321は枠体構造であり、輸送部322を支え、輸送部322の取り付けを実現するために用いられる。輸送部322は貨物200の輸送を実現する主要部材である。貨物200が輸送部322に位置するとき、輸送部322は貨物200を動かして、保管ユニット121へ向かう方向または遠ざかる方向に移動させる。
【0494】
選択可能に、輸送部322はベルトコンベヤ構造、生産ライン、伝送ローラ構造、または回転ローラ構造などの水平輸送が可能な構造である。例示的に、輸送部322は回転ローラ構造であり、具体的には複数のローラを含み、それぞれのローラにモータが内蔵され、ローラを駆動して回転させ、ひいては貨物200の輸送を実現する。なお、貨物200の水平輸送を実現する構造は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の輸送部322は上記の具体的構造による実現に限定されない。
【0495】
一実施例において、補助装置300はさらに移動可能な台座を含む。台座は支持フレーム310の底部に設置される。移動可能な台座により補助装置300を動かして移動させることができ、補助装置300の実際の現場条件への適応度が大幅に向上する。このようにすることで、補助装置300を積み込み位置、荷卸し位置またはその他の任意の位置まで容易に移動させ、搬送ロボット100と連携して動作させることができる。選択可能に、台座の構造は搬送ロボット100のシャシー160の構造と完全に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0496】
図1、
図6、
図8に示すように、一実施例において、搬送システムはさらに、運搬装置500と、補助装置300と運搬装置500との間に設置される昇降装置400とを含む。昇降装置400は鉛直方向に沿って昇降運動し、輸送機構320及び運搬装置500にドッキングする。昇降装置400は輸送機構320の貨物200を受け取り、運搬装置500へ移送する。または、昇降装置400は運搬装置500の貨物200を受け取り、輸送機構320へ移送する。
【0497】
昇降装置400は輸送機構320の貨物200を受け取るか、または輸送機構320に貨物200を輸送するために用いられる。各輸送機構320は鉛直方向において間隔をあけて配置されているため、補助装置300の積み込み及び荷卸しが容易になるよう、昇降装置400が対応する位置の輸送機構320のところまで移動して相応の操作を行う必要がある。運搬装置500は貨物200の運搬を実現するために用いられ、昇降装置400から卸された貨物200を運び去ることも、または積み込むべき貨物200を昇降装置400まで輸送することもできる。選択可能に、運搬装置500はベルトコンベヤ構造、生産ライン、伝送ローラ構造または回転ローラ構造等の水平輸送を実現可能な構造である。例示的に、運搬装置500は生産ライン構造である。
【0498】
具体的には、荷卸しの場合、昇降装置400は1つの輸送機構320の位置まで上昇して、該輸送機構320の貨物200を受け取る。そして、昇降装置400は下降して、貨物200を運搬装置500に移送し、運搬装置500が運び去る。その後、昇降装置400は再び別の輸送機構320の位置まで上昇して、輸送機構320上の貨物200をすべて運び去るまでこのように繰り返す。積み込みの場合、昇降装置400は下降して運搬装置500で運ばれた貨物200を受け取る。そして、昇降装置400は1つの輸送機構320の位置まで上昇して、貨物200を該輸送機構320に移送する。その後、昇降装置400は再び運搬装置500の位置まで下降して、輸送機構320がすべて貨物200を積み込むまでこのように繰り返す。
【0499】
一実施例において、昇降装置400は鉛直方向に沿った昇降フレーム410と、昇降フレーム410に設置された移動機構420と、移動機構420に設置された少なくとも1段の転送機構430とを含む。移動機構420は昇降フレーム410に沿って昇降運動が可能であり、輸送機構320に対して貨物200を受け取るかまたは移送するよう転送機構430を動かして作動させる。昇降フレーム410は支持作用を果たし、移動機構420及び転送機構430を支持する。選択可能に、様々な応用場面に適応できるよう、昇降フレーム410の底部にキャスターを設置してもよい。転送機構430は貨物200を載置し、輸送機構320のような高い位置と運搬装置500のような低い位置との間での貨物200の移送を実現する。移動機構420は鉛直方向に沿って昇降フレーム410に設置され、鉛直方向の運動を出力でき、転送機構430を動かして昇降運動させる。
【0500】
なお、移動機構420は転送機構430の鉛直方向に沿った昇降運動を実現するために用いられる。移動機構420の具体的構造は、伸縮ロッド構造、チェーン伝動構造またはベルト伝動構造等であり、あるいは搬送機構150を昇降運動させるその他の構造でもよい。例示的に、移動機構420の具体的構造は搬送ロボット100の昇降機構140の構造と同じであり、ここでは逐一説明しない。もちろん、移動機構420の具体的構造は搬送ロボット100の昇降機構140の構造と異なってもよく、移動機構420が昇降運動を実現できさえすればよい。
【0501】
例示的に、転送機構430の数は1段であり、転送機構430は1回に1つの輸送機構320の貨物を受け取るか、または1つの輸送機構320へ貨物を送る。もちろん、本開示の他の実施形態において、転送機構430が少なくとも2段の場合、少なくとも2段の転送機構430が1回に少なくとも2つの輸送機構320の貨物を移送するか、少なくとも2つの輸送機構320へ貨物を送り、貨物の受渡し効率を向上させてもよい。
【0502】
一実施例において、転送機構430は、移動機構420に設置された転送台431と、転送台431に可動に設置された転送部432とを含む。転送部432は貨物200を動かして移動させるとともに、転送部432は少なくとも1つの輸送機構320に対して貨物200を受け取るかまたは移送する。転送台431は支持作用を果たし、転送部432が移動機構420に取り付けられるよう転送部432を支持する。移動機構420が昇降運動するとき、転送台431により転送部432を動かして同期して昇降させ、ひいては貨物200の積み込みと荷卸しを実現する。
【0503】
選択可能に、転送部432はベルトコンベヤ構造、生産ライン、伝送ローラ構造、または回転ローラ構造などの水平輸送が可能な構造である。例示的に、転送部432は回転ローラ構造であり、具体的には複数のローラを含み、それぞれのローラにモータが内蔵され、ローラを駆動して回転させ、ひいては貨物200の輸送を実現する。なお、貨物200の水平輸送を実現する構造は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の転送部432は上記の具体的構造による実現に限定されない。
【0504】
転送部432は1回に1つの輸送機構320の貨物200を受け取ることは上記のとおりであるが、転送部432は1回に複数の輸送機構320の貨物200を受け取ってもよい。移動機構420は一段一段輸送機構320の貨物200を受け取り、受け取りが完了した後、まとめて運搬装置500へ送り、運び去る。例示的に、移動機構420が転送部432を動かして最頂部まで上昇させ、転送部432が1つの輸送機構320の貨物200を受け取った後、1段下降して1つの輸送機構320の貨物200を受け取り、転送部432が満杯になるか、輸送機構320の貨物200の受け取りが完了した後、移動機構420が転送部432を動かして運搬装置500の位置まで下降させ、転送部432がその上に載せられたすべての貨物200を運搬装置500へ移送する。もちろん、移動機構420は下から上へ一段一段移動してもよく、その原理は上から下への原理と実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0505】
もちろん、転送部432は、運搬装置500で移送された複数の貨物200を1回で受け取り、その後、一段一段各輸送機構320へ送ってもよい。その原理は上記の荷卸しの原理と実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0506】
一実施例において、搬送システムはさらにコントロールセンターを含み、搬送システムの各部分は、それぞれコントロールセンターの制御のもとで協調して動作を実行する。搬送システムのコントロールセンターは外部のサーバと通信接続を保持する。コントロールセンターは搬送すべき貨物200の情報を識別できるとともに、搬送すべき貨物200それぞれに対応する積み込み位置と荷卸し位置の情報を取得できる。コントロールセンターは取得した各項目の情報に基づいて各部分を協調制御し、ひいては貨物200の搬送を高い効率で成し遂げる。
【0507】
本実施例の搬送ロボット100及びその搬送システムは、荷卸しのとき、保管機構120の複数の保管ユニット121が同期して動いて同期荷卸し動作を実行し、各保管ユニット121内の貨物200の同期荷卸しを実現する。搬送ロボット100内の貨物200は一度に荷卸しされ、荷卸し効率が向上し、荷卸し時間が減少し、搬送ロボット100の全体的な作業効率を向上させる。また、搬送ロボット100と補助装置300を組み合わせて使用すると、同時積み込み/荷卸しが実現でき、搬送システムの作業効率を向上させる。
【0508】
(第2実施例)
図9、
図17に示すように、在本開示の第2実施例において、搬送ロボット100はさらにブロック機構170を含み、ブロック機構170はブロック位置と退避位置とを有し、ブロック機構170がブロック位置にあるとき、ブロック機構170は保管ユニット121内の貨物200が滑り出すことを阻止し、ブロック機構170が退避位置にあるとき、保管ユニット121は貨物200の出し入れが可能である。
【0509】
なお、保管ユニット121に搬送すべき貨物200を保管した後、搬送ロボット100が積み込み位置から荷卸し位置へ移動する過程で、搬送ロボット100は一定距離走行するので、保管ユニット121内に保管された貨物200は落下するリスクがある。ひとたび保管ユニット121内の貨物200が落下すると、貨物200が損傷して経済的ロスが生じるばかりでなく、人の手またはスマートピッキング装置等で貨物200を拾い上げて再び保管ユニット121内に置いて輸送する必要があり、貨物200の搬送効率に影響を与えかねない。
【0510】
そのため、本開示の搬送ロボット100はさらにブロック機構170を含み、ブロック機構170により保管ユニット121内の貨物200をブロックする。このようにすることで保管ユニット121内の貨物200が滑り出すことを回避できる。具体的には、ブロック機構170はブロック位置と退避位置を有する。ブロック機構170が退避位置にあるとき、保管ユニット121に貨物200を積み込むことができ、保管ユニット121から貨物200を取り出すこともできる。ブロック機構170がブロック位置にあるとき、保管ユニット121内の貨物200はブロック機構170に当接し、ブロック機構170が保管ユニット121内の貨物200の滑り出しを規制して、貨物200の落下を防ぐ。
【0511】
具体的には、搬送ロボット100が積み込み位置にあるとき、ブロック機構170は退避位置にあり、このとき、保管ユニット121へ貨物200を積み込むことができる。積み込み完了後、ブロック機構170はブロック位置に移動し、このとき、ブロック機構170は保管ユニット121内の貨物200と当接し、貨物200が保管ユニット121から滑り出すことを規制する。その後搬送ロボット100は積み込み位置から荷卸し位置に移動するが、この過程でブロック機構170は終始ブロック位置にある。ブロック機構170が荷卸し位置に位置した後、ブロック機構170はブロック位置から退避位置へ移動し、このとき、保管ユニット121内の貨物200は取り出すことができる。そして、搬送ロボット100はこのように繰り返し移動する。なお、ブロック機構170は搬送ロボット100の移動過程において、保管ユニット121内の貨物の有無に関わりなくブロック作用を発揮してもよいし、貨物を搬送中、すなわち保管ユニット121に貨物が有るときのみブロック作用を発揮してもよい。
【0512】
上記実施例の搬送ロボット100が貨物を搬送するとき、ブロック機構170はブロック位置まで移動して保管ユニット121内の貨物200と当接し、貨物200が保管ユニット121から滑り出すことを規制して、貨物搬送時に貨物が容易に搬送ロボットのラックから滑り出すという現状の課題を有効に解決する。搬送ロボット100は、搬送過程において貨物200が保管ユニット121から滑り出すことがなく、貨物200の安全を保証し、滑り出すリスクを回避し、搬送効率を向上させる。また、搬送ロボット100が積み卸しするとき、ブロック機構170は退避位置まで移動する。このとき、各保管ユニット121へ貨物200を積み込むことも、各保管ユニット121内の貨物200を搬出することもでき、搬送ロボット100の積み卸し操作を阻害せず、使用に便利である。
【0513】
一実施例において、ブロック機構170は各保管ユニット121内の貨物200を同時にブロックすることができる。すなわち、ブロック機構170はブロック位置まで同時に移動して、保管ユニット121内の貨物200をブロックできる。さらに、ブロック機構170は退避位置まで同時に移動して、保管ユニット121が積み卸し操作できるようにすることもできる。もちろん、本開示の他の実施形態において、ブロック機構170の数は複数であり、1つのブロック機構170が少なくとも2つの保管ユニット121内の貨物200を同時にブロックできる。なお、1つのブロック機構170がすべての保管ユニット121の貨物200に同時に作用してもよいし、複数のブロック機構170が複数の保管ユニット121に作用してもよい。例示的に、ブロック機構170の数は2つであり、そのうちの一方のブロック機構170が1段目から3段目の保管ユニット121の貨物200をブロックし、他方のブロック機構170が4段目から6段目の保管ユニット121の貨物200をブロックする。もちろん、本開示の他の実施形態において、ブロック機構170の数はさらに多くてもよい。本開示は、ブロック機構170で全ての保管ユニット121の貨物200を同時にブロックする例で説明したが、複数のブロック機構170の場合の作動原理と1つのブロック機構170の場合の作動原理は実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0514】
なお、ブロック機構170の設置位置は原則として限定されず、縦型フレーム110に可動に設置されてもよいし、シャシー160に可動に設置されてもよい。または保管ユニット121に可動に設置されてもよく、ブロック機構170が退避位置またはブロック位置に移動できることが保証されさえすればよい。本実施例においては、ブロック機構170がシャシー160に可動に設置されることのみを例として説明するが、ブロック機構170が他の位置に設定される場合の作動原理は、ブロック機構170がシャシー160に可動に設置される場合の動作原理は実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。具体的には、ブロック機構170がシャシー160に対して移動するとき、ブロック機構170はブロック位置または退避位置に移動できる。ブロック機構170がブロック位置まで移動すると、各保管ユニット121内の貨物200をブロックできる。ブロック機構170が退避位置まで移動すると、保管ユニット121をブロックしないので、貨物200は自由に保管ユニット121に出入りできる。
【0515】
一実施例において、保管ユニット121は縦型フレーム110から離れた側の積み卸し端1215を含む。貨物200は保管ユニット121の積み卸し端1215から貨物200の積み卸しを完了する。例示的に、
図10に示すように、保管ユニット121の縦型フレーム110から離れた側の一端に積み卸し端1215を有し、積み込みのとき、貨物200は積み卸し端1215から保管ユニット121内へ入り、荷卸しのとき、貨物200は積み卸し端1215から保管ユニット121外へ出る。選択可能に、積み卸し端1215は保管ユニット121の端部の開口であるか、または貨物200が出入りできるその他の出入口である。もちろん、本開示の他の実施形態において、積み卸し端1215は保管ユニット121のうち縦型フレーム110に近い側の一端に設置されてもよい。このようにしても、貨物200の保管ユニット121への積み卸しは実現できる。
【0516】
選択可能に、積み卸し端1215は搬送機構150と同じ側に設置される。積み卸し端1215が積み卸し操作を行うとき、搬送機構150は積み卸し端1215から離れて、搬送機構1215と積み卸し装置600が干渉しないようにして、積み卸しの確実性を保証する必要がある。このとき、搬送機構150は搬送ロボット100の最高位置または積み卸し装置600よりも高い位置まで上昇するか、あるいは搬送ロボット100の他方側へ移動してもよい。また、選択可能に、積み卸し端1215と搬送機構150は異なる側に設置される。積み卸し端1215の積み卸しが搬送機構150の影響を受けないため、保管ユニット121の積み卸しのとき、搬送機構150は積み卸し装置600に対して干渉しない。
【0517】
図9、
図10に示すように、一実施例において、ブロック機構170は移動して積み卸し端1215に出入りする。すなわち、ブロック機構170が移動して積み卸し端1215へ入った場合、ブロック機構170がブロック位置にあり、このとき、貨物200の端部とブロック機構170が当接し、ブロック機構170が貨物200をブロックして、貨物200が積み卸し端1215から滑り出ることを規制する。ブロック機構170が移動して積み卸し端1215から外れた場合、ブロック機構170は退避位置にあり、このとき、積み卸し端1215はブロックされず、積み卸し端1215を介して保管ユニット121へ貨物200を積み込むことも、積み卸し端1215を介して保管ユニット121内の貨物200を卸すこともできる。
【0518】
一実施例において、ブロック機構170がブロック位置にあとき、ブロック機構170と貨物200の側壁または底面とが当接する。すなわち、ブロック機構170のブロック位置は保管ユニット121の底面または側面に位置しうる。ブロック機構170がブロック位置まで移動したとき、ブロック機構170は側面または底面において保管ユニット121内の貨物200と当接し、このとき、ブロック機構170の当接力が貨物200の保管ユニット121内での移動を規制し、貨物200が保管ユニット121から滑り出すのを防止する。ブロック機構170が退避位置まで移動すると、ブロック機構170が保管ユニット121の貨物200の側面または底面から離脱し、貨物200は保管ユニット121内で移動でき、保管ユニット121の積み卸し操作を実現する。
【0519】
一実施例において、ブロック機構170は保管ユニット121の少なくとも一方側に設置される。なお、ブロック機構170は
図9、
図10に示すように保管ユニット121の一方側に設置され、このとき、ブロック機構170はブロック位置において保管ユニット121内の貨物200をブロックできる。もちろん、本開示の他の実施形態において、ブロック機構170は保管ユニット121の両側にそれぞれ位置してもよい。このようにすることで保管ユニット121内の貨物200をより一層ブロックすることができる。さらには、2つのブロック機構170は対称に配置しても非対称に配置してもよく、保管ユニット121内の貨物200をブロックできさえすればよい。
【0520】
例示的に、本実施例はブロック機構170が移動して積み卸し端1215へ出入りでき、かつブロック機構170が保管ユニット121の一方側に設置されている例のみを説明するが、他の実施例に係る異なるレイアウト形式のブロック機構170の作業原理も、本実施例のブロック機構170の作動原理と実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。このとき、ブロック機構170のブロック位置は積み卸し端1215に位置する。ブロック機構170が積み卸し端1215へ移動すると、ブロック機構170は積み卸し端1215内に位置して貨物200に正対し、貨物200をブロックする。
【0521】
一実施例において、ブロック機構170は可動なブロック接続部材171及びブロック接続部材171にそれぞれ接続された複数のブロックユニット172を含み、少なくとも1つのブロックユニット172が1つの保管ユニット121に対応する。ブロック接続部材171は各ブロックユニット172を動かして積み卸し端1215へ移動させ、保管ユニット121内の貨物200をブロックさせる。ブロック接続部材171は接続の作用を果たし、各ブロックユニット172を接続するために用いられる。ブロック接続部材171が移動すると、複数のブロックユニット172を同期して動かして移動させ、ブロックユニット172が対応する保管ユニット121の積み卸し端1215まで移動するか、または保管ユニット121の積み卸し端1215から出る。選択可能に、ブロック接続部材171はリンクまたは長い板等を含むが、これらに限定されない。
【0522】
ブロックユニット172はブロック作用を果たし、貨物200のブロックを実現するために用いられる。ブロック接続部材171がブロックユニット172を動かしてブロック位置まで移動させると、ブロックユニット172はちょうど積み卸し端1215内に位置し、このとき、貨物200の端部がブロックユニット172に正対して、ブロックユニット172は貨物200が保管ユニット121から出ることを規制する。ブロック接続部材171がブロックユニット172を動かして退避位置まで移動させると、ブロックユニット172は積み卸し端1215から離脱し、このとき、貨物200の端部にはブロックする物体がないので、保管ユニット121への積み込みまたは荷卸しを行うことができる。
【0523】
なお、退避位置はブロックユニット172の外側に位置してもよいし、保管ユニット121の底部、または保管ユニット121と面一の位置に位置してもよい。退避位置が保管ユニット121の底部に位置する場合、ブロックユニット172が下の段の貨物200の出し入れに影響を与えない位置にありさえすればよい。
【0524】
選択可能に、ブロック接続部材171は昇降運動が可能であり、ブロック接続部材171が昇降するとき各ブロックユニット172を動かして同期して昇降させ、ブロックユニット172を積み卸し端1215に位置させるかまたは積み卸し端1215から移動させる。このとき、退避位置は保管ユニット121の底部、または保管ユニット121と面一の位置にありうる。もちろん、ブロック接続部材171は水平運動してもよく、ブロック接続部材171が水平運動する場合、各ブロックユニット172を動かして同期して水平移動させ、ブロックユニット172を積み卸し端1215に位置させるかまたは積み卸し端1215から移動させる。このとき、退避位置はブロックユニット172の外側にありうる。もちろん、ブロック接続部材171は回転運動、振り子運動、移動運動等の他の形式の運動のうちの1つまたは複数の組み合わせでもよく、ブロックユニット172が移動して積み卸し端1215に出入りできさえすればよい。例示的に、本開示はブロック接続部材171が昇降運動してシフトする例のみを説明する。また、退避位置は保管ユニット121の底部、または保管ユニット121と面一の位置に位置する。
【0525】
一実施例において、ブロックユニット172はブロッカーを含み、ブロッカーがブロック接続部材171に固定設置される。ブロック接続部材171の移動によりブロッカーを動かして積み卸し端1215に出入りさせる。本実施例において、ブロッカーはブロック接続部材171に固定設置され、ブロック接続部材171が移動してブロッカーを直接移動させ、ブロッカーをブロック位置または退避位置まで移動させる。例えば、ブロック接続部材171がブロッカーを動かして上昇させると、ブロッカーは積み卸し端1215まで移動して、貨物200をブロックする。ブロック接続部材171がブロッカーを動かして下降させると、ブロッカーは退避位置まで移動して、貨物200をブロックしない。選択可能に、ブロッカーはバッフルプレート、ストッパブロック、位置決め柱等のブロックを実現する部材でありうる。
【0526】
図9、
図10に示すように、一実施例において、ブロックユニット172はスイング部材1721及びブロック部材1722を含む。スイング部材1721の一端は回転可能にブロック接続部材171に接続され、スイング部材1721の他端はブロック部材1722に接続され、スイング部材1721の中間部は回転可能に保管ユニット121の積み卸し端1215に接続される。ブロック接続部材171が昇降すると、スイング部材1721を動かしてスイングさせ、スイング部材1721がブロック部材1722を動かして積み卸し端1215に出入りさせる。
【0527】
すなわち、ブロック接続部材171はブロックユニット172のスイング運動のような間接運動により、ブロック位置と退避位置との切換えを実現する。具体的には、ブロック接続部材171が移動すると、スイング部材1721の一端を動かして移動させ、保管ユニット121に対してスイングさせる。さらにスイング部材1721の他端はブロック部材1722を動かして移動させ、ブロック部材1722を退避位置またはブロック位置まで移動させる。スイング部材1721の頭部はブロック接続部材171に回転可能に接続され、スイング部材1721の中間部は回転可能に保管ユニット121に接続され、スイング部材1721の尾部はブロック部材1722に接続される。ブロック部材1722は退避位置またはブロック位置に移動可能である。
【0528】
例示的に、ブロック接続部材171が鉛直方向に沿って上へ移動すると、ブロック接続部材171はスイング部材1721を介してブロック部材1722を動かし、ブロック位置まで移動させ、ブロック接続部材171が鉛直方向に沿って下へ移動すると、ブロック接続部材171はスイング部材1721を介してブロック部材1722を動かし、退避位置まで移動させる。選択可能に、スイング部材1721はスイングバーであり、ブロック部材1722はブロックロッドである。
【0529】
なお、本開示の実質的な主旨は、ブロック接続部材171と各ブロックユニット172が移動して、各ブロックユニット172をそれぞれ対応する保管ユニット121の退避位置またはブロック位置まで移動させることにある。上記2つの実施例において、ブロックユニット172の2種類の形式を紹介した。ブロックユニット172の設置方式は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の連動方式は、上記の具体的構造による実現に限定されない。
【0530】
一実施例において、ブロック機構170はさらにブロック駆動部材を含む。ブロック駆動部材の出力端はブロック接続部材171に接続されて、ブロックユニット172を駆動して積み卸し端1215へ出入りさせる。ブロック駆動部材はブロック機構170の運動の動力源であり、ブロック運動部材の運動を駆動する。また、ブロック接続部材171が昇降運動できるように、ブロック駆動部材は直線運動を出力して、ひいてはブロック接続部材171がブロックユニット172を動かして移動させ、ブロックユニット172を退避位置またはブロック位置まで移動させる。選択可能に、ブロック駆動部材はガスシリンダ、油圧シリンダ、リニアモータ、または電動プッシュロッドを含むがこれらに限定されず、直線運動を出力できるその他の直線駆動ユニットでもよい。例示的に、ブロック駆動部材はリニアモータである。例示的に、ブロック駆動部材の一端はシャシー160に接続される。もちろん、本開示の他の実施形態においては、回転モータに突起部材を組み合わせて駆動してもよい。
【0531】
一実施例において、保管ユニット121の底部は活動スペースを備える。活動スペースは搬送システムの積み卸し機構620が進入して、保管ユニット121への積み込みまたは取り出しを行うために用いられる。保管ユニット121は積み卸しのとき移動できないため、積み卸しのときは、他の部材、例えば搬送機構150または積み卸し装置600のような連携構造が貨物200を保管ユニット121に出し入れする必要があり、そのため保管ユニット121の積み卸しに便利なように、保管ユニット121の底部に搬送機構150及び補助装置300が進入するスペースを有することが必要となる。保管ユニット121に積み込む場合、搬送機構150または積み卸し装置600が活動スペース内に進入して貨物200を保管ユニット121に置き、また活動スペースから出る。保管ユニット121から荷卸しする場合、搬送機構150または積み卸し装置600は活動スペースに進入して保管ユニット121の貨物200を支え持ち、貨物200を保管ユニット121から搬出する。
【0532】
一実施例において、保管ユニット121は縦型フレーム110に設置された第1側板1213と第2側板1214とを含む。第1側板1213と第2側板1214は対向して設置され、活動スペースを囲んでいる。第1側板1213と第2側板1214は縦型フレーム110の同一の高さに設置され、かつ第1側板1213と第2側板1214は平行に設置されている。このようにすることで、第1側板1213と第2側板1214はそれぞれ貨物200の両側の底部を支え持ち、貨物200を平らに確保し、傾きを防ぐ。第1側板1213と第2側板1214の間の部分は切り欠き、すなわち上記の活動スペースであり、搬送機構150または積み卸し装置600が進入して積み卸し操作を行うことを許容する。
【0533】
もちろん、本開示の他の実施形態において、保管ユニット121は貨物200を載置するためのトレイを含む。トレイは貨物200の進入進出方向に沿って活動スペースを有し、活動スペースの貨物200の進入進出方向における寸法は、トレイの貨物200の進入進出方向における寸法よりも小さい。すなわち、この場合の活動スペースはトレイの開口である。トレイによって貨物200を載置し、トレイの活動スペースは、搬送機構150または積み卸し装置600が進入して積み卸し操作を行うことを許容する。
【0534】
図9、
図11に示すように、本開示の第2実施例はさらに、積み卸し装置600と上記実施例における搬送ロボット100とを含む搬送システムを提供する。積み卸し装置600は搬送ロボット100へ貨物200を送るか、または搬送ロボット100上の貨物200を卸すために用いられる。積み卸し装置600は、鉛直方向に延びた架台610と、鉛直方向において間隔をあけて架台610に設置された複数の積み卸し機構620とを含む。複数の積み卸し機構620が間隔をあけて設置される方式は、複数の保管ユニット121が間隔をあけて設置される方式と同じである。搬送ロボット100が積み卸し装置600にドッキングすると、複数の積み卸し機構620はそれぞれ異なる高さにおいて各保管ユニット121へ貨物200を送るか、または各保管ユニット121内の貨物200を卸す。
【0535】
積み卸し装置600は貨物200の同期荷卸しまたは同期積み込みを実現する。積み卸し装置600は荷卸し位置または積み込み位置に設置される。積み卸し装置600が荷卸しするとき、積み卸し装置600は荷卸し位置に位置し、積み卸し装置600が積み込みするとき、積み卸し装置600は積み込み位置に位置する。本開示は、積み卸し装置600が荷卸し位置に位置する例のみを説明する。積み卸し装置600が荷卸し位置に位置しており、搬送ロボット100が積み込み位置で積み込みを完了すると、搬送ロボット100は荷卸し位置まで移動する。このとき、搬送ロボット100と積み卸し装置600がドッキングし、積み卸し装置600は搬送ロボット100の各保管ユニット121の貨物200を受け取ることができる。もちろん、この位置において、搬送ロボット100と積み卸し装置600がドッキングしたあと積み卸し装置600が貨物200を各保管ユニット121に移送する、貨物200の逆方向の輸送も実現しうる。
【0536】
具体的には、架台610が支持機能を果たし、貨物200を輸送する各積み卸し機構620を支持する。積み卸し装置600は、保管ユニット121と同数の積み卸し機構620を有する。複数の積み卸し機構620はそれぞれ異なる高さにおいて搬送ロボット100へ貨物200を送るか、または搬送ロボット100上の貨物200を卸すことができ、搬送ロボット100の積み卸し過程における待機時間を大幅に短縮させる。また、積み卸し機構620の位置する高さは、対応する保管ユニット121が位置する高さと一致する。搬送ロボット100と積み卸し装置600とのドッキング後、保管ユニット121と積み卸し機構620は水平方向に同一の高さに位置し、複数の積み卸し機構620が一度に搬送ロボット100上のすべての保管ユニット121へ貨物200を送るか、または複数の積み卸し機構620が一度に搬送ロボット100上のすべての保管ユニット121内の貨物200を取り出すことを実現する。もちろん、具体的な現場条件においては、積み卸し装置600のうちの1つまたは複数の積み卸し機構620が同時に搬送ロボット100へ貨物200を送るか、または搬送ロボット100上の貨物200を卸すことを実現してもよい。
【0537】
各積み卸し機構620は単独で動作して、搬送ロボット100へ貨物200を送るか、または搬送ロボット100上の貨物200を卸すこともできる。
図10~
図13に示すように、一実施例において、積み卸し機構620はブラケット621と、積み卸しユニット622と、積み卸し駆動部材623とを含み、複数のブラケット621は鉛直方向において間隔をあけて架台610に設置され、積み卸し駆動部材623と積み卸しユニット622とはそれぞれ対応するブラケット621に設置され、積み卸しユニット622は積み卸し駆動部材623に接続され、積み卸しユニット622は保管ユニット121へ貨物200を送るか、または保管ユニット121内の貨物200を卸すために用いられる。積み卸し駆動部材623は、対応する積み卸しユニット622が単独で搬送ロボット100へ貨物200を送るか、または搬送ロボット100上の貨物200を卸すことを許容する。
【0538】
さらに、
図10~
図13に示すように、積み卸しユニット622はチェーン6221と凸ブロック6222とを含む。チェーン6221は積み卸し方向に沿って回転可能にブラケット621に設置され、凸ブロック6222はチェーン6221に固定設定される。積み卸し駆動部材623は駆動モータを含み、駆動モータはチェーン6221と伝動接続される。チェーン6221は貨物200を載置可能であり、駆動モータがチェーン6221を駆動して回転させると、凸ブロック6222が貨物200の底部を押して貨物200を搬送ロボット100へ送り出すか、または凸ブロック6222が貨物200の底部を引き寄せて、貨物200を搬送ロボット100からチェーン6221まで引き出す。あるいは、凸ブロック6222が貨物200の底部をブロックし、搬送ロボット100が積み卸し装置600から離れるときに貨物200をチェーン6221に移す。具体的には、チェーン6221は積み卸し方向に間隔をあけて設置された2つのスプロケット上に設置され、駆動モータの出力軸とスプロケットのうちの1つが伝動接続される。駆動モータが回転すると、チェーン6221を駆動して動作させ、ひいては凸ブロック6222が貨物200の底部を押して貨物200を搬送ロボット100まで送り出す。または、凸ブロック6222が貨物200の底部を引き寄せて、貨物200を搬送ロボット100からチェーン6221まで引き出す。さらに、積み卸し機構620は2セットの積み卸しユニット622を含み、2セットの積み卸しユニット622は平行に、間隔をあけてブラケット621に設置され、駆動モータと2本のチェーン6221が伝動接続される。2セットの積み卸しユニット622により貨物200の積み卸し過程における安定性が増す。本開示の1つの実施例においては、
図13に示すように、積み卸し機構620はさらに同期ロッド624を含み、2本のチェーン6221はそれぞれ同期ロッド624に伝動接続され、駆動モータが1本のチェーン6221と伝動接続される。具体的には、同期ロッド624は積み卸し方向に垂直な水平方向に沿って、2つの間隔をあけて設置されたスプロケットを接続し、ひいては2本のチェーン6221の同期回転を保証する。なお、上記実施例のチェーン6221は伝動及び貨物を載置する作用を担うだけであり、在本開示の他の実施例においては、チェーンの代わりにベルト、シンクロベルト等が用いられる。
【0539】
別の一実施例においては、
図10、
図11、
図14、
図15に示すように、各積み卸し機構620は積み卸しアーム625とプッシュプルユニット626とを含む。複数の積み卸しアーム625の一端は鉛直方向に間隔をあけて架台610に設置され、プッシュプルユニット626は対応する積み卸しアーム625の他端に回転可能に設置されている。プッシュプルユニット626が回転するとき、押引位置と回避位置を有し、プッシュプルユニット626が押引位置まで回転したとき、搬送ロボット100へ貨物200を送るか、または搬送ロボット100上の貨物200を引き出す。プッシュプルユニット626が回避位置まで回転したとき、プッシュプルユニット626は貨物200を回避する。なお、プッシュプルユニット626が貨物200を押すまたは引くときは、貨物200の頂部、中間部または底部を押すまたは引く。本開示の一実施例において、架台610の同一水平方向上に間隔をあけて2つの積み卸しユニット620が設置され、同一水平方向上の2つのプッシュプルユニット626は、それぞれ押引位置または回避位置まで回転する。同一水平方向上の2つのプッシュプルユニット626は、積み卸し方向に沿ってそれぞれ貨物200の両側を駆動する。プッシュプルユニット626が同期して貨物200の両側を押すまたは引くので、貨物200を押すまたは引く過程の安定性が効果的に保証される。さらに、同一水平方向上の2つのプッシュプルユニット626は、積み卸し方向に沿って貨物200の中間部の両側を押すまたは引く。なお、同一水平方向上の2つのプッシュプルユニット626は、同期して押引位置または回避位置まで回転するか、または前後して押引位置または回避位置まで回転する。本開示の他の実施例においては、架台610の同一高さ方向に積み卸し機構620は1つだけ設置され、積み卸し機構620は貨物200を押すまたは引くとき、貨物200の頂部または底部を押すまたは引く。
【0540】
1つの実現可能な態様として、
図14、
図15に示すように、プッシュプルユニット626はプッシュプルロッド6261とプッシュプルモータ6262とを含む。プッシュプルモータ6262は積み卸しアーム625の架台610から離れた側の一端に設置され、プッシュプルロッド6261はプッシュプルモータ6262の出力軸に設置される。プッシュプルモータ6262がプッシュプルロッド6261を駆動して、押引位置または回避位置まで回転させる。2つのプッシュプルロッド6261はそれぞれプッシュプルモータ6262に駆動されて押引位置まで回転し、貨物200を搬送ロボット100から引き出すか、または貨物200を搬送ロボット100まで押し出す。なお、プッシュプルモータ6262の役割はプッシュプルロッド6261を駆動して回転させることであり、プッシュプルロッド6261は直接プッシュプルモータ6262の出力軸に設置されてもよいし、プッシュプルロッド6261は伝動機構を介してプッシュプルモータ6262の出力軸に接続されてもよく、プッシュプルモータ6262がプッシュプルロッド6261を駆動して押引位置または回避位置まで回転させることができさえすればよい。
【0541】
一実施例において、積み卸し装置600におけるすべての積み卸し機構620が同期動作して、異なる高さで搬送ロボット100へ貨物200を送るか、搬送ロボット100上の貨物200を卸すことを実現する。または、積み卸し装置600における一部の積み卸し機構620が単独動作して、指定された高さで搬送ロボット100へ貨物200を送るか、搬送ロボット100上の貨物200を卸すことを実現する。
図16、
図17に示すように、1つの実現可能な形態として、積み卸し装置600はさらに調節駆動機構630を含む。調節駆動機構630は、積み卸し方向に沿って搬送ロボット100に近づくかまたは遠ざかるように架台610を動かす。調節駆動機構630が、搬送ロボット100に近づくかまたは遠ざかるように架台610を動かすと、積み卸し機構620は搬送ロボット100へ貨物200を送るか、搬送ロボット100上の貨物200を卸す。本実施例が提供する積み卸し装置600は、一度に搬送ロボット100上のすべての貨物200または指定した貨物200を取り出すか、または同期して搬送ロボット100に複数の貨物200を送る。1つの実現可能な形態として、調節駆動機構630はモータ及びベルトの方式による駆動構造を採用する。
【0542】
本開示の一実施例において、積み卸し装置600はさらに一時保管ラック640を含む。架台610は一時保管ラック640に水平方向に沿って可動に設置される。調節駆動機構630が架台610を駆動して、一時保管ラック640に対して水平方向に沿って移動させる。一時保管ラック640は鉛直方向に複数段のラックを含み、積み卸し機構620が搬送ロボット100上の異なる高さの貨物200を一時保管ラック640の対応する各段のラックに引き寄せるか、または積み卸し機構620が各段のラック上の貨物200を搬送ロボット100へ送り出す。一時保管ラック640は積み卸し装置600が搬送ロボット100から卸した貨物200を一時保管するか、または搬送ロボット100へ送る搬送すべき貨物200を一時保管する。1つの実現可能な形態として、一時保管ラック640は鉛直方向に複数段設置された一時保管ローラ641を含み、各段の一時保管ローラ641が積み卸し方向に沿って単独に貨物200を輸送できる。選択可能に、各段の一時保管ローラ641は同時に複数の貨物200を載置できる。
【0543】
一実施例において、積み卸し装置600はさらに移動可能な台座を含む。台座は架台610の底部に設置される。積み卸し装置600はさらに移動可能な台座を含む。台座は架台610の底部に設置される。移動可能な台座により積み卸し装置600を動かして移動させることができ、積み卸し装置600の実際の現場条件への適応度が大幅に向上する。このようにすることで、積み卸し装置600を積み込み位置、荷卸し位置またはその他の任意の位置まで容易に移動させ、搬送ロボット100と連携して動作させることができる。選択可能に、台座の構造は搬送ロボット100のシャシー160の構造と完全に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0544】
図9、
図11に示すように、一実施例において、搬送システムはさらに運搬装置500と、積み卸し装置600と運搬装置500との間に設置される昇降装置400とを含む。昇降装置400は鉛直方向に沿って昇降運動し、積み卸し機構620及び運搬装置500にドッキングする。昇降装置400は積み卸し機構620の貨物200を受け取り、運搬装置500へ移送する。または、昇降装置400は運搬装置500の貨物200を受け取り、積み卸し機構620へ移送する。
【0545】
昇降装置400は積み卸し機構620の貨物200を受け取るか、または積み卸し機構620に貨物200を輸送するために用いられる。各積み卸し機構620は鉛直方向において間隔をあけて配置されているため、積み卸し装置600の積み込み及び荷卸しが容易になるよう、昇降装置400が対応する位置の積み卸し機構620のところまで移動して、相応の操作を行う必要がある。運搬装置500は貨物200の運搬を実現するために用いられ、昇降装置400から卸された貨物200を運び去ることも、または積み込むべき貨物200を昇降装置400まで送ることもできる。選択可能に、運搬装置500はベルトコンベヤ構造、生産ライン、伝送ローラ構造、または回転ローラ構造等の水平輸送を実現可能な構造である。例示的に、運搬装置500は生産ライン構造である。
【0546】
具体的には、荷卸しの場合、昇降装置400は1つの積み卸し機構620の位置まで上昇して、該積み卸し機構620の貨物200を受け取る。そして、昇降装置400は下降して、貨物200を運搬装置500に移送し、運搬装置500が運び去る。その後、昇降装置400は再び別の積み卸し機構620の位置まで上昇して、積み卸し機構620上の貨物200をすべて運び去るまでこのように繰り返す。積み込みの場合、昇降装置400は下降して運搬装置500で運ばれた貨物200を受け取る。そして、昇降装置400は1つの積み卸し機構620の位置まで上昇して、貨物200を該積み卸し機構620に移送する。その後、昇降装置400は再び運搬装置500の位置まで下降して、積み卸し機構620がすべて貨物200を積み込むまでこのように繰り返す。
【0547】
一実施例において、昇降装置400は鉛直方向に沿った昇降フレーム410と、昇降フレーム410に設置された移動機構420と、移動機構420に設置された少なくとも1段の転送機構430とを含む。移動機構420は昇降フレーム410に沿って昇降運動が可能であり、積み卸し機構620に対して貨物200を受け取るかまたは移送するよう転送機構430を動かして作動させる。昇降フレーム410は支持作用を果たし、移動機構420及び転送機構430を支持する。選択可能に、様々な応用場面に適応できるよう、昇降フレーム410の底部にキャスターを設置してもよい。転送機構430は貨物200を載置し、積み卸し機構620のような高い位置と運搬装置500のような低い位置との間での貨物200の移送を実現する。移動機構420は鉛直方向に沿って昇降フレーム410に設置され、鉛直方向の運動を出力でき、転送機構430を動かして昇降運動させる。
【0548】
なお、移動機構420は転送機構430の鉛直方向に沿った昇降運動を実現するために用いられる。移動機構420の具体的構造は、伸縮ロッド構造、チェーン伝動構造またはベルト伝動構造等であり、あるいは搬送機構150を昇降運動させるその他の構造でもよい。例示的に、移動機構420の具体的構造は搬送ロボット100の昇降機構140の構造と同じであり、ここでは逐一説明しない。もちろん、移動機構420の具体的構造は搬送ロボット100の昇降機構140の構造と異なってもよく、移動機構420が昇降運動を実現できさえすればよい。
【0549】
例示的に、転送機構430の数は1段であり、転送機構430は1回に1つの積み卸し機構620の貨物200を受け取るか、または1つの積み卸し機構620へ貨物200を送る。もちろん、本開示の他の実施形態において、転送機構430が少なくとも2段の場合、少なくとも2段の転送機構430が1回に少なくとも2つの積み卸し機構620の貨物200を移送するか、少なくとも2つ積み卸し機構620へ貨物200を送り、貨物の受渡し効率を向上させてもよい。
【0550】
一実施例において、転送機構430は、移動機構420に設置された転送台431と、転送台431に可動に設置された転送部432とを含む。転送部432は貨物200を動かして移動させるとともに、転送部432は少なくとも1つの積み卸し機構620に対して貨物200を受け取るかまたは移送する。転送台431は支持作用を果たし、転送部432が移動機構420に取り付けられるよう転送部432を支持する。移動機構420が昇降運動するとき、転送台431により転送部432を動かして同期して昇降させ、ひいては貨物200の積み込みと荷卸しを実現する。
【0551】
選択可能に、転送部432はベルトコンベヤ構造、生産ライン、伝送ローラ構造、または回転ローラ構造などの水平輸送が可能な構造である。例示的に、転送部432は回転ローラ構造であり、具体的には複数のローラを含み、それぞれのローラにモータが内蔵され、ローラを駆動して回転させ、ひいては貨物200の輸送を実現する。なお、貨物200の水平輸送を実現する構造は多種多様であり網羅しきれないが、本開示の転送部432は上記の具体的構造による実現に限定されない。
【0552】
転送部432は1回に1つの積み卸し機構620の貨物200を受け取ることは上記のとおりであるが、転送部432は1回に複数の積み卸し機構620の貨物200を受け取ってもよい。移動機構420は一段一段積み卸し機構620の貨物200を受け取り、受け取りが完了した後、まとめて運搬装置500へ送り、運び去る。例示的に、移動機構420が転送部432を動かして最頂部まで上昇させ、転送部432が1つの積み卸し機構620の貨物200を受け取った後、1段下降して1つの積み卸し機構620の貨物200を受け取り、転送部432が満杯になるか、積み卸し機構620の貨物200の受け取りが完了した後、移動機構420が転送部432を動かして運搬装置500の位置まで下降させ、転送部432がその上に載せられたすべての貨物200を運搬装置500へ移送する。もちろん、移動機構420は下から上へ一段一段移動してもよく、その原理は上から下への原理と実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0553】
もちろん、転送部432は、運搬装置500で移送された複数の貨物200を1回で受け取り、その後、一段一段各積み卸し機構620へ送ってもよい。その原理は上記の荷卸しの原理と実質的に同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0554】
一実施例において、搬送システムはさらにコントロールセンターを含み、搬送システムの各部分は、コントロールセンターの制御のもとでそれぞれ協調して動作を実行する。搬送システムのコントロールセンターは外部のサーバと通信接続を保持する。コントロールセンターは搬送すべき貨物200の情報を識別できるとともに、搬送すべき貨物200それぞれに対応する積み込み位置と荷卸し位置の情報を取得できる。コントロールセンターは取得した各項目の情報に基づいて各部分を協調制御し、ひいては貨物200の搬送を高い効率で成し遂げる。
【0555】
本実施例の搬送ロボット100及びその搬送システムは、貨物搬送時に、ブロック機構170がブロック位置まで移動して、ブロック機構170が保管ユニット121内の貨物200に当接し、貨物200が保管ユニット121を滑り出すことを規制する。搬送ロボット100の搬送過程において貨物200が保管ユニット121から滑り出すことがなく、貨物200の安全を保証し、滑り出しのリスクを回避し、搬送効率を向上させる。また、搬送ロボット100の積み卸し時には、ブロック機構170は退避位置まで移動し、このとき、各保管ユニット121へ貨物200を積み込むことも、各保管ユニット121内の貨物200を取り出すこともでき、搬送ロボット100の積み卸し操作を阻害せず、使用に便利である。
【0556】
上記2つの実施例の搬送ロボット100に基づいて、本開示はさらに、上記2つの実施例における搬送ロボット100に適用される搬送ロボット100の搬送方法を提供する。搬送方法は、コントローラが第1積み卸し指令を受信するステップと、コントローラが搬送ロボット100を制御して、第1積み卸し指令に基づいて第1積み卸し位置まで移動させるステップと、コントローラが第1積み卸し位置は積み込み位置であると確認した場合、コントローラが搬送機構150を制御して、貨物200を保管機構120の保管ユニット121内に移送させるステップと、コントローラが第1積み卸し位置は荷卸し位置であると確認した場合、コントローラが搬送ロボット100を制御して、荷卸し位置で荷卸しさせるステップと、を含む。
【0557】
搬送ロボット100の各部分は、コントローラの制御のもとでそれぞれ協調して動作を実行する。搬送ロボット100のコントローラは、搬送システムのコントロールセンターまたは外部のサーバ等と通信接続を保持する。搬送ロボット100は搬送すべき貨物200の情報を識別できるとともに、搬送すべき貨物200それぞれに対応する積み込み位置と荷卸し位置の情報を取得できる。搬送ロボット100は取得した各項目の情報に基づいて各部分を協調制御し、ひいては貨物200の搬送を高い効率で成し遂げる。選択可能に、コントローラはCPUを含むがこれに限定されず、制御を実現できる他の部材であってもよい。
【0558】
積み卸しを実行する必要がある場合、コントローラは第1積み卸し指令を受信して、第1積み卸し指令に基づいて搬送ロボット100を制御して移動させ、搬送ロボット100を第1積み卸し位置で動作させる。第1積み卸し位置は積み込み位置及び荷卸し位置を含む。積み込み位置をラックの所在位置、荷卸し位置を輸送機構320または積み卸し機構620の所在位置と定義する。なお、積み込み位置と荷卸し位置は互換可能であり、すなわち、搬送ロボット100は荷卸し位置で積み込みし、積み込み位置で荷卸ししてもよい。
【0559】
通常、搬送ロボット100は積み込み位置において搬送機構150により積み込みし、荷卸し位置において輸送機構320または積み卸し機構620により荷卸しを行う。コントローラが第1積み卸し指令に基づいて搬送ロボット100を制御し積み込み位置まで移動させた後、コントローラは昇降機構140を制御して、搬送機構150が昇降運動するよう駆動させ、搬送機構150がラックから貨物を取り出せるようにする。そして、昇降機構140は再び搬送機構150を動かして昇降運動し、搬送機構150内の貨物200を保管ユニット121内へ移送して、貨物200の積み込みを実現する。各保管ユニット121がすべて貨物200を保管するまで、このように繰り返す。コントローラが第1荷卸し指令に基づいて、積み込み位置から荷卸し位置まで移動させた後、コントローラは輸送機構320または積み卸し機構620を制御して、保管ユニット121内の貨物200を受け取らせて、貨物200の荷卸しを実現する。
【0560】
もちろん、積み卸しプロセスは逆に行ってもよい。すなわち、搬送ロボット100は荷卸し位置で輸送機構320または積み卸し機構620により積み込みし、積み込み位置で搬送機構150により荷卸しする。コントローラが第1積み卸し指令に基づいて搬送ロボット100を制御して荷卸し位置まで移動させた後、コントローラは輸送機構320または積み卸し機構620を制御して、その上にある貨物200を対応する保管ユニット121へ移送させ、貨物200の積み込みを実現する。搬送ロボット100がいっぱいになるまで貨物200を積み込むと、コントローラが第1荷卸し指令に基づいて、荷卸し位置から積み込み位置まで移動させた後、コントローラは昇降機構140を制御して、搬送機構150が昇降運動するよう駆動させ、搬送機構150が保管ユニット121から貨物を取り出せるようにする。そして、昇降機構140は再び搬送機構150を動かして昇降運動し、搬送機構150内の貨物200を運び去る。各保管ユニット121の貨物200がすべて取り出されるまでこのように繰り返し、貨物200の荷卸しを実現する。
【0561】
なお、コントローラが搬送ロボット100を制御して第1積み卸し位置へ移動させた後、第1積み卸し位置が積み込み位置であるか荷卸し位置であるかを判断する必要がある。例えば、搬送ロボット100内に貨物200が無い場合、搬送ロボット100が第1積み卸し位置へ移動した後、第1積み卸し位置が積み込み位置であれば、搬送機構150は保管ユニット121へ貨物を積み込む。搬送ロボット100内に貨物200が有る場合、搬送ロボット100が第1積み卸し位置へ移動した後、第1積み卸し位置が荷卸し位置であれば、このとき、輸送機構320または積み卸し機構620により荷卸しする。
【0562】
上記実施例の搬送方法は、貨物200の自動搬送を実現し、従来の搬送方式に存在する高コスト・低効率という課題を有効に解決して、貨物の積み下ろしコストを下げると同時に、貨物200の積み卸し効率を大幅に向上させる。また、搬送機構150は昇降機構140に動かされて異なる高さまで移動し、ひいては搬送すべき貨物200を保管機構120における異なる高さの保管ユニット121内に投入できるため、汎用性が高く占有面積を小さくできる。
【0563】
一実施例において、搬送ロボット100が荷卸しするとき、複数の保管ユニット121が同期して動いて、同期荷卸し動作を実行する。第1積み卸し指令は第1荷卸し指令を含み、コントローラが搬送ロボット100を制御して、荷卸し位置荷卸しさせるステップは、コントローラが第1荷卸し指令を受信して、コントローラが第1荷卸し指令に基づいて少なくとも2つの保管ユニット121を制御して同期荷卸しさせるステップを含む。
【0564】
搬送ロボット100が第1実施例における搬送ロボット100である場合、搬送ロボット100の各保管ユニット121は同期荷卸しを実現できる。具体的には、コントローラが受信した第1積み卸し指令が第1荷卸し指令である場合、コントローラは第1荷卸し指令に基づいて搬送ロボット100を制御し、積み込み位置から荷卸し位置まで移動させる。このとき、荷卸し位置は搬送システムの補助装置300に対応する。また、各保管ユニット121はそれぞれ各輸送機構320にドッキングする。コントローラが少なくとも2つの保管ユニット121を制御して同期荷卸しさせる場合、保管ユニット121に対応する少なくとも2つの輸送機構320が保管ユニット121内から搬出される貨物200を受け取ることができ、搬送ロボット100の荷卸し操作を完了する。
【0565】
一実施例において、搬送ロボット100の積み込み時には、複数の保管ユニット121が同期して動いて、同期積み込み動作を実行する。第1積み卸し指令は第1積み込み指令を含み、コントローラが搬送ロボット100を制御して積み込み位置で積み込みさせるステップは、コントローラが第1積み込み指令を受信して、コントローラが第1積み込み指令に基づいて補助装置300を制御して、少なくとも2つの保管ユニット121へ同時に積み込ませるステップを含む。
【0566】
搬送ロボット100が第1実施例における搬送ロボット100である場合、搬送ロボット100の各保管ユニット121は同期積み込みを実現できる。搬送ロボット100が積み込みを行う必要がある場合、該積み込み操作は補助装置300により実現される。具体的には、コントローラが受信した第1積み卸し指令が第1積み込み指令である場合、コントローラは第1積み込み指令に基づいて搬送ロボット100を制御し、荷卸し位置から積み込み位置まで移動させる。このときの積み込み位置は上記実施例の積み込み位置と反対で、荷卸し位置は上記実施例の荷卸し位置と反対である。このときの積み込み位置は搬送システムの補助装置300に対応する。また、各保管ユニット121は、それぞれ各輸送機構320にドッキングする。コントローラは補助装置300の各輸送機構320を制御して、対応する位置の保管ユニット121へ貨物を入れさせ、各保管ユニット121の同期積み込みを実現して、搬送ロボット100の積み込み操作を完了する。
【0567】
一実施例において、搬送ロボット100はコントローラに電気的に接続された連動機構130を含み、コントローラが第1荷卸し指令に基づいて少なくとも2つの保管ユニット121を制御して同期荷卸しさせるステップは、コントローラが第1荷卸し指令に基づいて連動機構130を制御して、少なくとも2つの保管ユニット121を動かして同時に運動させるステップを含む。
【0568】
コントローラは連動機構130に電気的に接続され、さらには連動機構130の連動駆動部材132に電気的に接続される。コントローラは連動駆動部材132を制御して移動させ、連動機構130は少なくとも2つの保管ユニット121を動かして同期運動させ荷卸し動作を実行させる。なお、コントローラが第1荷卸し指令を受信し、搬送ロボット100の保管ユニット121と補助装置300の輸送機構320がドッキングした後、コントローラは連動駆動部材132を介して連動機構130を制御して、少なくとも2つの保管ユニット121を動かして同期して持ち上げさせ、保管ユニット121内の貨物200を保管ユニット121から滑り出させるとともに対応する輸送機構320へ移動させて、搬送ロボット100の荷卸し操作を完了する。
【0569】
一実施例において、搬送ロボット100はさらにコントローラに電気的に接続されたブロック機構170を含む。ブロック機構170はブロック位置と退避位置とを有し、第1積み卸し指令は第1荷卸し指令を含み、コントローラが搬送ロボット100を制御して、荷卸し位置で荷卸しさせるステップはさらに、コントローラが第1荷卸し指令を受信して、コントローラが第1荷卸し指令に基づいてブロック機構170を制御して退避位置まで移動させ、保管ユニット121を荷卸し可能状態にするステップを含む。
【0570】
搬送ロボット100が第2実施例における搬送ロボット100である場合、搬送ロボット100は保管ユニット121内の貨物200をブロックして、搬送ロボット100が貨物200を輸送する過程において貨物200が保管ユニット121から滑り出すことを防ぎ、保管ユニット121内の貨物200を保護する作用を果たし、貨物200の損傷を避けることができる。具体的には、本開示の搬送ロボット100は、搬送過程においては、ブロック機構170がブロック位置にあり、保管ユニット121内の貨物200をブロックし、荷卸しする必要があるときは、ブロック機構170がブロック位置から退避位置まで移動する。このとき、積み卸し装置600は保管ユニット121に対して荷卸し操作を実行できる。
【0571】
ブロック機構170の構造及びその作動原理は第2実施例において詳細に説明したので、逐一説明しないが、ここでは制御方法の方向から説明する。具体的には、コントローラが第1荷卸し指令を受信した後、コントローラは第1荷卸し指令に基づいて搬送ロボット100を制御して、荷卸し位置まで移動させる。そして、コントローラはブロック機構170を制御してブロック位置から退避位置まで移動させる。ブロック機構170は保管ユニット121内の貨物200をブロックしないようになり、保管ユニット121内の貨物200が取り出し可能な荷卸し可能状態になる。具体的に積み卸し装置600の積み卸し機構620を介して実現する。具体的には、搬送ロボット100は荷卸し位置にあり、このとき搬送ロボット100は積み卸し装置600に近づき、各保管ユニット121がそれぞれ積み卸し機構620にドッキングする。そして、コントローラがブロック機構170を制御して、ブロック位置から退避位置まで移動させる。ブロック機構170は保管ユニット121内の貨物200をブロックしなくなり、積み卸し機構620は保管ユニット121内に進出して、保管ユニット121内の貨物200を受け取って運び去り、搬送ロボット100の荷卸し操作を実現する。
【0572】
一実施例において、搬送ロボット100はさらにコントローラに電気的に接続されたブロック機構170を含む。ブロック機構170はブロック位置と退避位置とを有し、第1積み卸し指令は第1積み込み指令を含み、搬送方法はさらに、コントローラが第1積み込み指令を受信して、コントローラが第1積み込み指令に基づいてブロック機構170を制御して退避位置まで移動させ、保管ユニット121を積み込み可能状態にするステップを含む。
【0573】
搬送ロボット100が第2実施例における搬送ロボット100である場合、搬送ロボット100は保管ユニット121内の貨物200をブロックして、搬送ロボット100が貨物200を輸送する過程において貨物200が保管ユニット121から滑り出すことを防ぎ、保管ユニット121内の貨物200を保護する作用を果たし、貨物200の損傷を避けることができる。具体的には、本開示の搬送ロボット100は、積み込み過程においては、ブロック機構170がブロック位置から退避位置に移動する。このとき、積み卸し機構620は保管ユニット121に対して積み込み操作を行うことができる。具体的には、搬送すべき貨物200を積み卸し機構620に置き、その後、ブロック機構170をブロック位置から退避位置まで移動させて、積み卸し機構620が保管ユニット121に進入できるようにする。そして、積み卸し機構620は貨物200を保管ユニット121に置いた後、保管ユニット121から退出する。
【0574】
一実施例において、ブロック機構170は複数のブロックユニット172を含み、複数のブロックユニット172はそれぞれ複数の保管ユニット121に対応し、コントローラが第1荷卸し指令に基づいてブロック機構170を制御して退避位置まで移動させるステップは、コントローラが第1荷卸し指令に基づいて指定位置のブロックユニット172を制御して対応する退避位置まで移動させ、指定位置の保管ユニット121を荷卸し可能状態にするステップか、あるいは、コントローラが第1荷卸し指令に基づいて複数のブロックユニット172をそれぞれ対応する退避位置に移動させ、少なくとも2つの保管ユニット121を荷卸し可能状態にするステップを含む。
【0575】
コントローラはブロック機構170に電気的に接続され、さらにはブロック機構170のブロック駆動部材に電気的に接続される。コントローラはブロック駆動部材を制御して移動させ、ひいてはブロック機構170における少なくとも1つのブロックユニット172を移動させる。なお、コントローラがブロック機構170における指定された1つまたは複数のブロックユニット172を制御して移動させる場合、指定されたブロックユニット172に対応する保管ユニット121の箇所のブロックユニット172が、ブロック位置から退避位置まで移動して、指定された1つまたは複数のブロックユニット172に対応する保管ユニット121が荷卸し可能状態になる。このとき、積み卸し機構620は、指定された1つまたは複数のブロックユニット172に対応する保管ユニット121内の貨物200を受け取ることができる。もちろん、コントローラはブロック機構170におけるすべてのブロックユニット172を制御してブロック位置から退避位置まで移動させ、各保管ユニット121を荷卸し可能状態としてもよく、このとき、積み卸し機構620は対応する保管ユニット121内の貨物200を受け取ることができる。
【0576】
一実施例において、保管ユニット121は貨物200を積み下ろすための積み卸し端1215を含み、搬送方法はさらに、コントローラが第1荷卸し指令を受信した後、コントローラが搬送機構150を制御して積み卸し端1215から退避させるステップを含む。
【0577】
すなわち、コントローラは第1荷卸し指令を受信した後、搬送機構150を制御して指定位置まで移動させ、搬送機構150を積み卸し端から遠ざけ、輸送機構320または積み卸し機構620による貨物200の積み込みまたは荷卸しから退避させる。なお、積み卸し端1215とは貨物200を積み下ろす開口部であり、具体的な形式は前に述べたので、ここでは逐一説明しない。輸送機構320または積み卸し機構620を用いて荷卸しを行う場合、搬送機構150は輸送機構320または積み卸し機構620から退避して、干渉することを防ぐ必要がある。具体的には、コントローラが搬送機構150を制御して、指定位置まで移動させることができる。ここで、指定位置は搬送ロボット100の最頂端または輸送機構320や積み卸し機構620よりも高い位置でもよいし、積み卸し端1215と異なる位置でもよい。
【0578】
具体的には、積み卸し端1215が搬送機構150と同じ側に設置されている場合、コントローラは搬送機構150を制御して搬送ロボット100の最頂端まで上昇させてもよいし、搬送機構150を制御して輸送機構320または積み卸し機構620よりも高い位置まで上昇させてもよいし、縦型フレーム110の他方側まで移動させて、積み卸し端1215と搬送機構150が反対側に設置されるようにしてもよい。このようにすることで、搬送機構150を積み卸し端1215から遠ざけて、搬送機構150と積み卸し端1215の箇所にある輸送機構320または積み卸し機構620とが干渉することを防ぐことができる。積み卸し端1215と搬送機構150とが異なる側に設置されている場合は、搬送機構150が積み卸し端1215をブロックすることはなく、この場合、搬送機構150は指定位置に移動しても、移動しなくてもよく、積み卸しに影響を与えさえしなければよい。
【0579】
一実施例において、保管ユニット121は貨物200を積み下ろすための積み卸し端1215を有し、搬送方法はさらに、コントローラが第1積み込み指令を受信した後、コントローラが搬送機構150を制御して積み卸し端1215から退避させるステップを含む。
【0580】
なお、積み卸し端1215から積み込むか荷卸しするかに関わらず、コントローラは搬送機構150を制御して積み卸し端1215から退避して、搬送機構150と積み卸し端1215の箇所にある輸送機構320または積み卸し機構620とが干渉することを防ぐ必要がある。退避原理は上記実施例と同じであるため、ここでは逐一説明しない。
【0581】
実施例6
図18~19及び
図23~24に示すように、本開示の一実施例は、搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸す積み卸し装置10を提供する。積み卸し装置10は、架台100と複数の積み卸しユニット200とを含む。架台100は鉛直方向に沿って延びている。複数の積み卸しユニット200は鉛直方向において間隔をあけて架台100に設置されている。複数の積み卸しユニット200は、それぞれ異なる高さにおいて搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸す。上記積み卸し装置10は、複数の積み卸しユニット200がそれぞれ異なる高さにおいて搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸すことができるので、搬送ロボット60の積み卸し過程における待機時間を大幅に短縮させ、ひいては搬送ロボット60の積み卸し効率を顕著に高め、最終的には積み卸しシステム全体の搬送効率を向上させる。なお、本開示における貨物90は、空の容器あるいは貨物90を載置した容器であってもよい。
【0582】
なお、複数の積み卸しユニット200の高さは、搬送ロボット60における複数の保管プレート640の高さにそれぞれ対応し、ひいては複数の積み卸しユニット200が一度に搬送ロボット60のすべての保管プレート640へ貨物90を送るか、または複数の積み卸しユニット200が一度に搬送ロボット60のすべての保管プレート640上の貨物90を卸すことを実現できる。もちろん、実際の現場条件においては、積み卸し装置10中の1つまたは複数の積み卸しユニット200が、同時に搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸してもよい。
【0583】
図18~19に示すように、本開示の一実施例において、各積み卸しユニット200が単独で動作して、搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸すことを実現できる。1つの実現可能な形態として、各積み卸しユニット200はブラケット210と、積み卸し構造と、第1駆動構造を含む。複数のブラケット210は鉛直方向において間隔をあけて架台100に設置される。第1駆動構造と積み卸し構造は、それぞれ対応するブラケット210に設置され、積み卸し構造と第1駆動構造とは伝動接続される。積み卸し構造は搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸すために用いられる。各積み卸しユニット200内の独立した第1駆動構造により、各積み卸しユニット200が単独で搬送ロボット60へ貨物90を送るかまたは搬送ロボット60上の貨物90を卸すことが許容される。
【0584】
さらには、
図19に示すように、積み卸し構造はチェーン220と凸ブロック230とを含む。チェーン220は積み卸し方向に沿って回転可能にブラケット210に設置され、凸ブロック230はチェーン220に固定設置される。第1駆動構造は駆動モータ240を含み、駆動モータ240はチェーン220と伝動接続される。チェーン220は貨物90を載置可能であり、駆動モータ240がチェーン220を駆動して回転させると、凸ブロック230が貨物90の底部を押して、貨物90を搬送ロボット60へ送り出すか、あるいは凸ブロック230が貨物90の底部を引き寄せて、貨物90を搬送ロボット60からチェーン220まで引き出す。具体的には、チェーン220は積み卸し方向において間隔をあけて設置された2つのスプロケットに設置され、駆動モータ240の出力軸とスプロケットのうちの1つが伝動接続され、駆動モータ240が回転するとチェーン220を駆動して動かし、ひいては凸ブロック230が貨物90の底部を押して貨物90を搬送ロボット60まで送り出すか、あるいは凸ブロック230が貨物90の底部を引き寄せて貨物90を搬送ロボット60からチェーン220まで引き出す。
【0585】
またさらには、積み卸しユニット200は2セットの積み卸し構造を含み、2セットの積み卸し構造は平行に、間隔をあけてブラケット210に設置され、駆動モータ240と2本のチェーン220が伝動接続される。2セットの積み卸し構造により貨物90の積み卸し過程における安定性が増す。本開示の1つの実施例においては、
図19に示すように、積み卸しユニット200はさらに同期ロッド250を含み、2本のチェーン220はそれぞれ同期ロッド250に伝動接続され、駆動モータ240がチェーン220のうちの1本と伝動接続される。具体的には、同期ロッド250は積み卸し方向に垂直な水平方向に沿って、2つの間隔をあけて設置されたスプロケットを接続し、ひいては2本のチェーン220の同期回転を保証する。なお、上記実施例におけるチェーン220は伝動及び貨物を載置する作用を担うだけであり、本開示の他の実施例においては、ベルト、シンクロベルト等が用いられる。
【0586】
本開示の一実施例において、
図22に示すように、積み卸し装置10はさらに昇降ユニットを含む。昇降ユニットは積み卸しユニット200の、搬送ロボット60と反対側の一端に設置される。昇降ユニットは各積み卸しユニット200から卸されたが貨物90を順次受け取るか、あるいは貨物90を各積み卸しユニット200へ順次送るために用いられる。1つの実現可能な形態として、
図22に示すように、昇降ユニットは昇降ローラ500を含む。昇降ローラ500は積み卸し方向に沿って延びている。昇降ローラ500は複数の貨物90を同時に載置できる。昇降ユニットは一時保管ラック400上の貨物90、あるいは積み卸しユニット200上の貨物90を受け取ることができ、ひいては貨物90を対応する運搬ラインに転送することができ、貨物90の搬送プロセスの自動化を実現する。あるいは昇降ユニットは貨物90を一時保管ラック400または積み卸しユニット200へ送ることができる。
【0587】
本開示の一実施例において、積み卸し装置10におけるすべての積み卸しユニット200が同期動作して、同期動作により異なる高度において搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸すことを実現する。
図23~25に示すように、1つの実現可能な形態として、積み卸し装置10はさらに第2駆動構造300を含む。第2駆動構造300は、積み卸し方向に沿って搬送ロボット60に近づくかまたは遠ざかるように架台100を動かす。第2駆動構造300が、搬送ロボット60に近づくかまたは遠ざかるように架台100を動かすと、積み卸しユニット200は搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸す。本実施例が提供する積み卸し装置10は、一度に搬送ロボット60上のすべての貨物90を取り出すか、または同期して搬送ロボット60に複数の貨物90を送ることができる。1つの実現可能な形態として、第2駆動構造300はモータ及びベルトの方式による駆動構造を採用する。
【0588】
本開示一の実施例において、
図23~24に示すように、各積み卸しユニット200は積み卸しアーム260とプッシュプル構造とを含む。複数の積み卸しアーム260の一端は鉛直方向に間隔をあけて架台100に設置され、プッシュプル構造は対応する積み卸しアーム260の他端に回転可能に設置される。プッシュプル構造が回転するとき、押引位置と退避位置を有し、プッシュプル構造が押引位置まで回転したとき、搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を引き出す。プッシュプル構造が退避位置まで回転したとき、プッシュプル構造は貨物90を回避する。なお、プッシュプル構造が貨物90押すまたは引くときは、貨物90の頂部、中間部、または底部を押すまたは引く。本開示の一実施例において、架台100の同一水平方向上に間隔をあけて2つの積み卸しユニット200が設置され、同一水平方向上の2つのプッシュプル構造が同期して押引位置または退避位置へ回転する。同一水平方向上の2つのプッシュプル構造は、積み卸し方向に沿って同期して貨物90の両側を駆動する。プッシュプル構造が貨物90の両側を同期して押すまたは引くので、貨物90を押すまたは引く過程の安定性が効果的に保証される。さらには、同一水平方向上の2つのプッシュプル構造は、積み卸し方向に沿って同期して貨物90の中間部の両側を押すまたは引く。本開示の他の実施例においては、架台100の同一高さ方向に1つの積み卸しユニット200のみを設置し、積み卸しユニット200は貨物90を押すまたは引くとき、貨物90の頂部あるいは底部を押すまたは引く。
【0589】
1つの実現可能な形態として、
図24~25に示すように、プッシュプル構造はプッシュプルロッド270とプッシュプルモータ280とを含む。プッシュプルモータ280は積み卸しアーム260の架台100から離れた側の一端に設置され、プッシュプルロッド270はプッシュプルモータ280の出力軸に設置される。プッシュプルモータ280がプッシュプルロッド270を駆動して、押引位置または退避位置まで回転させる。2つのプッシュプルロッド270はそれぞれプッシュプルモータ280に駆動されて押引位置まで回転し、貨物90を搬送ロボット60から引き出すか、または貨物90を搬送ロボット60まで押し出す。なお、プッシュプルモータ280の役割はプッシュプルロッド270を駆動して回転させることであり、プッシュプルロッド270は直接プッシュプルモータ280の出力軸に設置されてもよいし、あるいはプッシュプルロッド270は伝動機構を介してプッシュプルモータ280の出力軸に接続されてもよく、プッシュプルモータ280がプッシュプルロッド270を駆動して押引位置または退避位置ま回転させることができさえすればよい。
【0590】
本開示の一実施例において、積み卸し装置10はさらに一時保管ラック400を含む。架台100は一時保管ラック400に水平方向に沿って可動に設置される。第2駆動構造300が架台100を駆動して、一時保管ラック400に対して水平方向に沿って移動させる。一時保管ラック400は鉛直方向において複数段のラックを含み、積み卸しユニット200が搬送ロボット60上の異なる高さの貨物90を一時保管ラック400の対応する各段のラックまで引き出すか、または積み卸しユニット200が各段のラック上の貨物90を搬送ロボット60へ押し出す。一時保管ラック400は積み卸し装置10が搬送ロボット60から卸した貨物90を一時保管するか、または搬送ロボット60へ送る搬送すべき貨物90を一時保管する。1つの実現可能な形態として、一時保管ラック400は鉛直方向に複数段設置された一時保管ローラ410を含み、各段の一時保管ローラ410が積み卸し方向に沿って単独に貨物90を運搬できる。選択可能に、各段の一時保管ローラ410は同時に複数の貨物90を載置できる。
【0591】
本開示の上記各実施例における積み卸し装置10に対応し、
図22、
図26に示すように、本開示の一実施例はさらに積み卸しシステムを提供する。積み卸しシステムは、搬送ロボット60と、上記解決手段のいずれか一項の、搬送ロボット60へ貨物90を送るかまたは搬送ロボット60上の貨物90を卸すための積み卸し装置10を含む。上記積み卸し装置10及び積み卸しシステムと、複数の積み卸しユニット200は、それぞれ異なる高さにおいて搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸すことができ、搬送ロボット60の積み卸しプロセスにおける待機時間を大幅に短縮でき、ひいては搬送ロボット60の積み卸し効率を顕著に高め、最終的には積み卸しシステム全体の搬送効率を向上させる。
【0592】
本開示の一実施例において、搬送ロボット60は上記各実施例の積み卸し装置10から送られた貨物90を受け取る。あるいは搬送ロボット60は上記各実施例の積み卸し装置10に、自身が載置する貨物90を運び去ることを許容する。1つの実現可能な形態として、
図20~21及び
図26に示すように、搬送ロボット60は搬送ユニット610と、縦型フレーム620と、移動シャシー630と、複数段の保管プレート640とを含む。縦型フレーム620は移動シャシー630に設置され、複数段の保管プレート640はそれぞれ鉛直方向において間隔をあけて縦型フレーム620の一方側に設置され、搬送ユニット610は鉛直方向に沿って昇降可能に縦型フレーム620の他方側に設置されている。搬送ユニット610は各段の保管プレート640へ貨物90を送るか、または搬送ユニット610は各段の保管プレート640上の貨物90を取り出す。なお、本実施例が提供する搬送ロボット60は、積み卸し装置10における複数の積み卸しユニット200が同期動作して貨物90の積み卸しを行うことを許容し、また、積み卸し装置10における複数の積み卸しユニット200が別々に動作して貨物90の積み卸しを行うことも許容する。
【0593】
プッシュプル構造形式の積み卸しユニット200に対応して、本開示の一実施例において、
図26に示すように、積み卸しユニット200は直接、通常の搬送ロボット60における保管プレート640の積み卸し端643から、貨物90の積み卸しを行うことができる。このとき搬送ユニット610は積み卸し装置10を回避する必要がある。1つの実現可能な形態として、搬送ユニット610は最高位置の箇所まで上昇して積み卸し装置10を回避する。選択可能に、搬送ロボット60が積み卸し装置10のところまで移動し、ブロックロッド652が貨物90をブロックしたとき、積み卸しユニット200が搬送ロボット60から離れ、あるいは搬送ロボット60が積み卸しユニット200から離れて、貨物90の積み卸しが完了する。
【0594】
チェーン220と凸ブロック230の構成による積み卸しユニット200に対応して、本開示の一実施例において、
図20~22に示すように、保管プレート640は第1側板641と第2側板642とを含む。第1側板641と第2側板642は縦型フレーム620の同一の高さに設置される。第1側板641と第2側板642は平行に、間隔をあけて縦型フレーム620に設置され、第1側板641と第2側板642はそれぞれ貨物90の両側底部を支え持つために用いられる。保管プレート640は積み卸し装置10が貨物90の底部から貨物90を引き寄せることを許容する。あるいは保管プレート640は積み卸し装置10が貨物90を保管プレート640まで押し出すことを許容する。セパレート構造の保管プレート640の中間部分は切り欠きであり、凸ブロック230を装着したチェーン220が保管プレート640の中間部分から貨物90の底部へ進入することを許容する。チェーン220が回転すると、凸ブロック230が貨物90の底部を押して、貨物90を搬送ロボット60まで送り出すか、あるいは凸ブロック230が貨物90の底部を引き寄せて、貨物90を搬送ロボット60からチェーン220まで引き出す。選択可能に、搬送ロボット60は積み卸し装置10のところまで移動し、凸ブロック230が貨物90をブロックしたとき、チェーン220が回転し続けて貨物90を積み卸しする動作を完了する。あるいは搬送ロボット60が積み卸し装置10から離れて荷卸しのプロセスを完了する。
【0595】
選択可能に、保管プレート640は積み卸し端643を有する。積み卸し端643は搬送ユニット610から遠い側または近い側にあり、積み卸し装置10は保管プレート640の積み卸し端643から貨物90の積み卸しを完了する。本開示の一実施例において、保管プレート640の搬送ユニット610に近い側の一端に積み卸し端643を有し、積み卸し装置10が搬送ロボット60に対して貨物90を積み下ろすとき、搬送ユニット610は最高位置まで上昇して積み卸し装置10を回避する。本開示の別の一実施例においては、
図20~21に示すように、保管プレート640の搬送ユニット610から遠い側の一端に積み卸し端643を有する。搬送ロボット60はさらにブロックユニット650を有し、ブロックユニット650はブロック位置と退避位置を有し、ブロックユニット650はブロック位置にあるとき、積み卸し端643から突出し、保管プレート640上の貨物90が滑り出すことを防ぐ。ブロックユニット650が退避位置にあるとき、積み卸し端643を回避する。搬送ユニット610は、保管プレート640の搬送ユニット610に近い方の一端から保管プレートの貨物90の積み卸しを行う。ブロックユニット650は、搬送ユニット610が保管プレート640に対する積み卸しを終えたとき、貨物90が保管プレート640の積み卸し端643から滑り出すことを有効に防止する。
【0596】
選択可能に、各保管プレート640に対応するブロックユニット650は、同期動作することも、または別々に動作することもできる。本開示の一実施例において、各保管プレート640に対応するブロックユニット650は同期動作する。具体的には、
図20~21に示すように、ブロックユニット650は駆動ロッド651と複数のブロックロッド652とを含み、複数のブロックロッド652の中間部がそれぞれ1つの保管プレート640の積み卸し端643に回転可能に設置され、複数のブロックロッド652の尾部がそれぞれ回転可能に駆動ロッド651に設置される。駆動ロッド651が複数のブロックロッド652の尾部を動かして動作させると、複数のブロックロッド652の頭部がそれぞれ積み卸し端643から突出するか、あるいは積み卸し端643から退避する。ブロックユニット650が退避位置まで移動した場合にのみ、積み卸し装置10は搬送ロボット60に対して貨物90の積み卸しを実行できる。1つの実現可能な形態として、駆動ロッド651が鉛直方向に沿って上へ移動するとき、ブロックロッド652をブロック位置まで動かし、駆動ロッド651が鉛直方向に沿って下へ移動するとき、ブロックロッド652を退避位置まで動かす。駆動ロッド651はリニアモータにより駆動されるか、あるいは回転モータと凸ブロック230の組み合わせにより駆動される。
【0597】
本開示の一実施例において、
図22に示すように、積み卸しシステムはさらに運搬ライン70を含む。積み卸し装置10は貨物90を運搬ライン70まで送るか、あるいは積み卸し装置10は運搬ライン70上の貨物90を受け取る。運搬ライン70は貨物90を対応する目的地まで運搬する。さらには、積み卸しシステムはさらに固定ラックを含み、搬送ロボット60は固定ラック上の貨物90を搬出するか、あるいは搬送ロボット60は貨物90を固定ラックまで搬送する。固定ラックは貨物90の搬送の出発点または終点である。
【0598】
上記各実施例の積み卸しシステムにおいて、保管プレート640上に貨物90を載置した搬送ロボット60が積み卸し装置10のところまで移動し、積み卸し装置10の積み卸しユニット200が搬送ロボット60上の貨物90をすべてまたは一部卸し、積み卸しユニット200が、取り出した貨物90を順次昇降ユニットに送り、昇降ユニットが貨物90を運搬ライン70へ送る。上記プロセスは逆にしてもよく、やはり貨物90の輸送を実現できる。
【0599】
実施例7
図18~19及び
図23~24に示すように、本開示の一実施例は、搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸す積み卸し装置10を提供する。積み卸し装置10は、架台100と複数の積み卸しユニット200とを含む。架台100は鉛直方向に沿って延びている。複数の積み卸しユニット200は鉛直方向において間隔をあけて架台100に設置されている。複数の積み卸しユニット200は、それぞれ異なる高さにおいて搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸す。なお、複数の積み卸しユニット200の間隔は、搬送ロボット60の保管プレート640の間隔に対応している。1つの実現可能な形態として、複数の積み卸しユニット200が鉛直方向に沿って等間隔に架台100に設置される。上記積み卸し装置10は、複数の積み卸しユニット200がそれぞれ異なる高さにおいて搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸すことができるので、搬送ロボット60の積み卸し過程における待機時間を大幅に短縮させ、ひいては搬送ロボット60の積み卸し効率を顕著に高める。同時に、積み卸し装置10は指定した高さで貨物90を積み下ろすか、あるいは各高さのすべての貨物90を一度に荷卸しすることができ、フレキシビリティが高く、最終的には積み卸しシステム全体の搬送効率を向上させる。なお、本開示における貨物90は、空の容器あるいは貨物90を載置した容器であってもよい。また、搬送ロボット60は貨物の移転を実現できる各種の機械設備、例えば2つの位置の間で貨物を運搬する装置、仕分け機能を有する機器、及びスタッキング機能を有するスタッカー等を含む。
【0600】
なお、複数の積み卸しユニット200の高さは、搬送ロボット60における複数の保管プレート640の高さにそれぞれ対応し、ひいては複数の積み卸しユニット200が一度に搬送ロボット60のすべての保管プレート640へ貨物90を送るか、または複数の積み卸しユニット200が一度に搬送ロボット60のすべての保管プレート640上の貨物90を卸すことを実現できる。もちろん、実際の現場条件においては、積み卸し装置10中の1つまたは複数の積み卸しユニット200が、同時に搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸してもよい。
【0601】
図18~19に示すように、本開示の一実施例において、各積み卸しユニット200が単独で動作して、搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸すことを実現できる。1つの実現可能な形態として、各積み卸しユニット200はブラケット210と、積み卸し構造と、第1駆動構造を含む。複数のブラケット210は鉛直方向において間隔をあけて架台100に設置される。第1駆動構造と積み卸し構造は、それぞれ対応するブラケット210に設置され、積み卸し構造と第1駆動構造とは伝動接続される。積み卸し構造は搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸すために用いられる。各積み卸しユニット200内の独立した第1駆動構造により、各積み卸しユニット200が単独で搬送ロボット60へ貨物90を送るかまたは搬送ロボット60上の貨物90を卸すことが許容される。
【0602】
さらには、
図19に示すように、積み卸し構造はチェーン220と凸ブロック230とを含む。チェーン220は積み卸し方向に沿ってブラケット210に回転可能に設置され、凸ブロック230はチェーン220に固定設置される。第1駆動構造は駆動モータ240を含み、駆動モータ240はチェーン220と伝動接続される。チェーン220は貨物90を載置可能であり、駆動モータ240がチェーン220を駆動して回転させると、凸ブロック230が貨物90の底部を押して、貨物90を搬送ロボット60へ送り出すか、あるいは凸ブロック230が貨物90の底部を引き寄せて、貨物90を搬送ロボット60からチェーン220まで引き出す。または、凸ブロック230が貨物90の底部をブロックし、搬送ロボット60が積み卸し装置10から離れたとき、貨物を積み卸し装置10のチェーン220に移す。具体的には、チェーン220は積み卸し方向において間隔をあけて設置された2つのスプロケットに設置され、駆動モータ240の出力軸とスプロケットのうちの1つが伝動接続され、駆動モータ240が回転するとチェーン220を駆動して動かし、ひいては凸ブロック230が貨物90の底部を押して貨物90を搬送ロボット60まで送り出すか、あるいは凸ブロック230が貨物90の底部を引き寄せて貨物90を搬送ロボット60からチェーン220まで引き出す。
【0603】
またさらには、積み卸しユニット200は2セットの積み卸し構造を含み、2セットの積み卸し構造は平行に、間隔をあけてブラケット210に設置され、駆動モータ240と2本のチェーン220が伝動接続される。2セットの積み卸し構造により貨物90の積み卸し過程における安定性が増す。本開示の1つの実施例においては、
図19に示すように、積み卸しユニット200はさらに同期ロッド250を含み、2本のチェーン220はそれぞれ同期ロッド250に伝動接続され、駆動モータ240がチェーン220のうちの1本と伝動接続される。具体的には、同期ロッド250は積み卸し方向に垂直な水平方向に沿って、2つの間隔をあけて設置されたスプロケットを接続し、ひいては2本のチェーン220の同期回転を保証する。なお、上記実施例におけるチェーン220は伝動及び貨物を載置する作用を担うだけであり、本開示の他の実施例においては、ベルト、シンクロベルト等が用いられる。
【0604】
本開示の一実施例において、積み卸し装置10におけるすべての積み卸しユニット200が同期動作して、異なる高度において搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸すことを実現する。あるいは積み卸し装置10の一部の積み卸しユニット200が単独で動作して、指定した高さにおいて搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸すことを実現する。
図23~25に示すように、1つの実現可能な形態として、積み卸し装置10はさらに第2駆動構造300を含む。第2駆動構造300は、積み卸し方向に沿って搬送ロボット60に近づくかまたは遠ざかるように架台100を動かす。第2駆動構造300が、搬送ロボット60に近づくかまたは遠ざかるように架台100を動かすと、積み卸しユニット200は搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸す。本実施例が提供する積み卸し装置10は、一度に搬送ロボット60上のすべての貨物90または指定された貨物90を取り出すか、あるいは同期して搬送ロボット60に複数の貨物90を送ることができる。1つの実現可能な形態として、第2駆動構造300はモータ及びベルトの方式による駆動構造を採用する。
【0605】
本開示一の実施例において、
図23~24に示すように、各積み卸しユニット200は積み卸しアーム260とプッシュプル構造とを含む。複数の積み卸しアーム260の一端は鉛直方向に間隔をあけて架台100に設置され、プッシュプル構造は対応する積み卸しアーム260の他端に回転可能に設置される。積み卸しアーム260が積み卸し方向に沿って搬送ロボット60に近づくかまたは離れたとき、プッシュプル構造は貨物90を押すまたは引いて、搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸す。プッシュプル構造が回転するとき、押引位置と第2退避位置を有し、プッシュプル構造が押引位置まで回転したとき、搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を引き出す。プッシュプル構造が第2退避位置まで回転したとき、プッシュプル構造は貨物90を回避する。
【0606】
なお、プッシュプル構造が貨物90押すまたは引くときは、貨物90の頂部、中間部、または底部を押すまたは引く。本開示の一実施例において、架台100の同一水平方向上に間隔をあけて2つの積み卸しユニット200が設置され、同一水平方向上の2つのプッシュプル構造が別々に押引位置または退避位置へ回転する。同一水平方向上の2つのプッシュプル構造は、積み卸し方向に沿って別々に貨物90の両側を駆動する。プッシュプル構造が貨物90の両側を同期して押すまたは引くので、貨物90を押すまたは引く過程の安定性が効果的に保証される。さらには、同一水平方向上の2つのプッシュプル構造は、積み卸し方向に沿って同期して貨物90の中間部の両側を押すまたは引く。なお、同一水平方向上の2つのプッシュプル構造は、同期して押引位置または第2退避位置まで回転するか、あるいは前後して押引位置または第2退避位置まで回転する。本開示の他の実施例においては、架台100の同一高さ方向に1つの積み卸しユニット200のみを設置し、積み卸しユニット200は貨物90を押すまたは引くとき、貨物90の頂部あるいは底部を押すまたは引く。
【0607】
1つの実現可能な形態として、
図24~25に示すように、プッシュプル構造はプッシュプルロッド270とプッシュプルモータ280とを含む。プッシュプルモータ280は積み卸しアーム260の架台100から離れた側の一端に設置され、プッシュプルロッド270はプッシュプルモータ280の出力軸に設置される。プッシュプルモータ280がプッシュプルロッド270を駆動して、押引位置または第2退避位置まで回転させる。2つのプッシュプルロッド270はそれぞれプッシュプルモータ280に駆動されて押引位置まで回転し、貨物90を搬送ロボット60から引き出すか、または貨物90を搬送ロボット60まで押し出す。なお、プッシュプルモータ280の役割はプッシュプルロッド270を駆動して回転させることであり、プッシュプルロッド270は直接プッシュプルモータ280の出力軸に設置されてもよいし、あるいはプッシュプルロッド270は伝動機構を介してプッシュプルモータ280の出力軸に接続されてもよく、プッシュプルモータ280がプッシュプルロッド270を駆動して押引位置または第2退避位置ま回転させることができさえすればよい。
【0608】
本開示の一実施例において、積み卸し装置10はさらに少なくとも1つの一時保管ラック400を含む。架台100は一時保管ラック400に水平方向に沿って可動に設置される。第2駆動構造300が架台100を駆動して、一時保管ラック400に対して水平方向に沿って移動させる。一時保管ラック400は鉛直方向において複数段のラックを含み、積み卸しユニット200が搬送ロボット60上の異なる高さの貨物90を一時保管ラック400の対応する各段のラックまで引き出すか、または積み卸しユニット200が各段のラック上の貨物90を搬送ロボット60へ押し出す。一時保管ラック400は積み卸し装置10が搬送ロボット60から卸した貨物90を一時保管するか、または搬送ロボット60へ送る搬送すべき貨物90を一時保管する。1つの実現可能な形態として、一時保管ラック400は鉛直方向に複数段設置された一時保管ローラ410を含み、各段の一時保管ローラ410が積み卸し方向に沿って単独に貨物90を運搬できる。選択可能に、各段の一時保管ローラ410は同時に複数の貨物90を載置できる。
【0609】
本開示の上記各実施例における積み卸し装置10に対応し、
図22、
図26に示すように、本開示の一実施例はさらに積み卸しシステムを提供する。積み卸しシステムは、搬送ロボット60と、上記解決手段のいずれか一項の、搬送ロボット60へ貨物90を送るかまたは搬送ロボット60上の貨物90を卸すための積み卸し装置10とを含む。上記積み卸し装置10及び積み卸しシステムと、複数の積み卸しユニット200は、それぞれ異なる高さにおいて搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸すことができ、搬送ロボット60の積み卸しプロセスにおける待機時間を大幅に短縮でき、ひいては搬送ロボット60の積み卸し効率を顕著に高め、最終的には積み卸しシステム全体の搬送効率を向上させる。
【0610】
本開示の一実施例において、搬送ロボット60は上記各実施例の積み卸し装置10から送られた貨物90を受け取る。あるいは搬送ロボット60は上記各実施例の積み卸し装置10に、自身が載置する貨物90を運び去ることを許容する。1つの実現可能な形態として、
図20~21及び
図26に示すように、搬送ロボット60は搬送ユニット610と、縦型フレーム620と、移動シャシー630と、複数段の保管プレート640とを含む。縦型フレーム620は移動シャシー630に設置され、複数段の保管プレート640はそれぞれ鉛直方向において間隔をあけて縦型フレーム620の一方側に設置され、搬送ユニット610は鉛直方向に沿って昇降可能に縦型フレーム620の他方側に設置されている。搬送ユニット610は各段の保管プレート640へ貨物90を送るか、または搬送ユニット610は各段の保管プレート640上の貨物90を取り出す。なお、本実施例が提供する搬送ロボット60は、積み卸し装置10における複数の積み卸しユニット200が同期動作して貨物90の積み卸しを行うことを許容し、また、積み卸し装置10における複数の積み卸しユニット200が別々に動作して貨物90の積み卸しを行うことも許容する。
【0611】
プッシュプル構造形式の積み卸しユニット200に対応して、本開示の一実施例において、
図26に示すように、積み卸しユニット200は直接、通常の搬送ロボット60における保管プレート640の積み卸し端643から、貨物90の積み卸しを行うことができる。このとき搬送ユニット610は積み卸し装置10を回避する必要がある。1つの実現可能な形態として、搬送ユニット610は最高位置の箇所まで上昇して積み卸し装置10を回避する。選択可能に、搬送ロボット60が積み卸し装置10のところまで移動し、ブロックロッド652が貨物90をブロックしたとき、積み卸しユニット200が搬送ロボット60から離れ、あるいは搬送ロボット60が積み卸しユニット200から離れて、貨物90の積み卸しが完了する。なお、積み卸しユニット200が搬送ロボット60上の保管プレート640の搬送ユニット610と離れた側の一端から積み卸しを行う場合、搬送ユニット610は積み卸し装置10を回避する必要はない。
【0612】
チェーン220と凸ブロック230の構成による積み卸しユニット200に対応して、本開示の一実施例において、
図20~22に示すように、保管プレート640は第1側板641と第2側板642とを含む。第1側板641と第2側板642は縦型フレーム620の同一の高さに設置される。第1側板641と第2側板642は平行に、間隔をあけて縦型フレーム620に設置され、第1側板641と第2側板642はそれぞれ貨物90の両側底部を支え持つために用いられる。保管プレート640は積み卸し装置10が貨物90の底部から貨物90を引き寄せることを許容する。あるいは保管プレート640は積み卸し装置10が貨物90を保管プレート640まで押し出すことを許容する。セパレート構造の保管プレート640の中間部分は切り欠きであり、凸ブロック230を装着したチェーン220が保管プレート640の中間部分から貨物90の底部へ進入することを許容する。チェーン220が回転すると、凸ブロック230が貨物90の底部を押して、貨物90を搬送ロボット60まで送り出すか、あるいは凸ブロック230が貨物90の底部を引き寄せて、貨物90を搬送ロボット60からチェーン220まで引き出す。選択可能に、搬送ロボット60は積み卸し装置10のところまで移動し、凸ブロック230が貨物90をブロックしたとき、チェーン220が回転し続けて貨物90を積み卸しする動作を完了する。あるいは搬送ロボット60が積み卸し装置10から離れて荷卸しのプロセスを完了する。
【0613】
選択可能に、保管プレート640は積み卸し端643を有する。積み卸し端643は、積み卸し方向において保管プレート640の搬送ユニット610から近い側または遠い側の一端である。積み卸し装置10は保管プレート640の積み卸し端643から貨物90の積み卸しを完了する。本開示の一実施例において、保管プレート640の搬送ユニット610に近い側の一端に積み卸し端643を有し、積み卸し装置10が搬送ロボット60に対して貨物90を積み下ろすとき、搬送ユニット610は最高位置まで上昇して積み卸し装置10を回避する。本開示の別の一実施例においては、
図20~21に示すように、保管プレート640の搬送ユニット610から遠い側の一端に積み卸し端643を有する。搬送ロボット60はさらにブロックユニット650を有し、ブロックユニット650はブロック位置と第3退避位置を有し、ブロックユニット650はブロック位置にあるとき、積み卸し端643から突出し、保管プレート640上の貨物90が滑り出すことを防ぐ。ブロックユニット650が第3退避位置にあるとき、積み卸し端643を回避する。搬送ユニット610は、保管プレート640の搬送ユニット610に近い方の一端から保管プレートの貨物90の積み卸しを行う。ブロックユニット650は、搬送ユニット610が保管プレート640に対する積み卸しを終えたとき、貨物90が保管プレート640の積み卸し端643から滑り出すことを有効に防止する。
【0614】
選択可能に、各保管プレート640に対応するブロックユニット650は、同期動作することも、または別々に動作することもできる。本開示の一実施例において、各保管プレート640に対応するブロックユニット650は同期動作する。具体的には、
図20~21に示すように、ブロックユニット650は駆動ロッド651と複数のブロックロッド652とを含み、複数のブロックロッド652の中間部がそれぞれ1つの保管プレート640の積み卸し端643に回転可能に設置され、複数のブロックロッド652の尾部がそれぞれ回転可能に駆動ロッド651に設置される。駆動ロッド651が複数のブロックロッド652の尾部を動かして動作させると、複数のブロックロッド652の頭部がそれぞれ積み卸し端643から突出するか、あるいは積み卸し端643から退避する。ブロックユニット650が第3退避位置まで移動した場合にのみ、積み卸し装置10は搬送ロボット60に対して貨物90の積み卸しを実行できる。1つの実現可能な形態として、駆動ロッド651が鉛直方向に沿って上へ移動するとき、ブロックロッド652をブロック位置まで動かし、駆動ロッド651が鉛直方向に沿って下へ移動するとき、ブロックロッド652を第3退避位置まで動かす。駆動ロッド651はリニアモータにより駆動されるか、あるいは回転モータと凸ブロック230の組み合わせにより駆動される。
【0615】
本開示の一実施例において、
図22に示すように、積み卸しシステムはさらに昇降ユニットを含む。昇降ユニットは積み卸しユニット200の、搬送ロボット60と反対側の一端に設置される。昇降ユニットは各積み卸しユニット200から卸されたが貨物90を順次受け取るか、あるいは貨物90を各積み卸しユニット200へ順次送るために用いられる。1つの実現可能な形態として、
図22に示すように、昇降ユニットは昇降ローラ500を含む。昇降ローラ500は積み卸し方向に沿って延びている。昇降ローラ500は1つまたは複数の貨物90を同時に載置できる。昇降ユニットは一時保管ラック400上の貨物90、あるいは積み卸しユニット200上の貨物90を受け取ることができ、ひいては貨物90を対応する運搬ラインに転送することができ、貨物90の搬送プロセスの自動化を実現する。あるいは昇降ユニットは貨物90を一時保管ラック400または積み卸しユニット200へ送ることができる。
【0616】
本開示の一実施例において、
図22に示すように、積み卸しシステムはさらに運搬ライン70を含む。昇降ユニットは貨物90を運搬ライン70まで送るか、あるいは昇降ユニットは運搬ライン70上の貨物90を受け取る。運搬ライン70は貨物90を対応する目的地まで運搬する。さらには、積み卸しシステムはさらに固定ラックを含み、搬送ロボット60は固定ラック上の貨物90を搬出するか、あるいは搬送ロボット60は貨物90を固定ラックまで搬送する。固定ラックは貨物90の搬送の出発点または終点である。
【0617】
上記各実施例の積み卸しシステムにおいて、保管プレート640上に貨物90を載置した搬送ロボット60が積み卸し装置10のところまで移動し、積み卸し装置10の積み卸しユニット200が搬送ロボット60上の貨物90をすべてまたは一部卸し、積み卸しユニット200が、取り出した貨物90を順次昇降ユニットに送り、昇降ユニットが貨物90を運搬ライン70へ送る。上記プロセスは逆にしてもよく、やはり貨物90の輸送を実現できる。
【0618】
本開示の一実施例は、上記各実施例のいずれか一項の積み卸し装置10に適用される積み卸し方法を提供する。積み卸し方法は、第2積み卸し指令を受信するステップS30と、第2積み卸し指令に基づいて、少なくとも一部の積み卸しユニット200をそれぞれ動作させて貨物90の積み卸しを行うか、または少なくとも一部の積み卸しユニット200を同期して連動させて貨物90の積み卸しを行うステップS40と、を含む。本実施例が提供する積み卸し方法は、少なくとも積み卸し装置10に対応する利点を有するが、再度の説明は省く。
【0619】
選択可能に、貨物90の積み卸しプロセスにおいて、積み卸し装置10自身が独立して貨物90の積み卸しを完了してもよいし、または積み卸し装置10と搬送ロボット60が連携して貨物90の積み卸しを完了してもよい。本開示の一実施例では、ステップS40において、少なくとも一部の積み卸しユニット200が動作するとき、貨物90を搬送ロボット60から積み卸し装置10へ引き出すか、あるいは一部の積み卸しユニット200が動作するとき貨物90をブロックして、搬送ロボット60が積み卸し装置10から離れるとき貨物90を対応する積み卸しユニット200に残すか、あるいは一部の積み卸しユニット200が動作するとき貨物90を積み卸し装置10から搬送ロボット60へ押し出す。さらには、ステップS40において、積み卸し装置10は、搬送ロボット60上の保管プレート640の搬送ユニット610に近い側の一端から貨物90の積み卸しを行うか、あるいは積み卸し装置10は、搬送ロボット60上の保管プレート640の搬送ユニット610と離れた側の一端から貨物90の積み卸しを行う。搬送ユニット610に近い側の一端から貨物90の積み卸しを行う場合、搬送ユニット610まず最高位置まで上昇することによって、搬送ロボット60と積み卸し装置10のドッキングのための空間を確保する。本実施例が提供する積み卸し方法は、より多くの種類の積み卸し方式を提供し、実際の現場条件への適応性を高めることができる。
【0620】
本開示の一実施例において、
図18~19に示すように、各積み卸しユニット200はブラケット210と、積み卸し構造と駆動モータ240とを含み、複数のブラケット210が鉛直方向において間隔をあけて架台100に設置され、駆動モータ240と積み卸し構造とはそれぞれ対応するブラケット210に設置される。積み卸し構造はチェーン220と凸ブロック230とを含む。チェーン220は積み卸し方向に沿って回転可能にブラケット210に設置され、凸ブロック230はチェーン220に固定設定される。駆動モータ240はチェーン220と伝動接続される。チェーン220は貨物90を載置可能であり、ステップS40において、凸ブロック230は貨物90の底部を押して貨物90を搬送ロボット60まで送り出すか、あるいは凸ブロック230は貨物90の底部を引き寄せて貨物90を搬送ロボット60からチェーン220まで引き出すか、あるいは凸ブロック230は貨物90の底部をブロックして、搬送ロボット60が積み卸し装置10から離れるときに貨物90をチェーン220に移す。チェーン220及び凸ブロック230の方式による積み卸し構造は、貨物90の底部から貨物90の積み卸しを実現できる。
【0621】
具体的には、チェーン220が回転するとき、凸ブロック230を動かして移動させることにより、積み卸し位置と第1退避位置が形成され、凸ブロック230が積み卸し位置にあるとき、積み卸し方向に沿って貨物90の底部と当接する。
図27、
図28に示すように、ステップS40は、第2積み卸し指令に基づいて、荷卸し動作を実行する必要がある1つまたは複数の積み卸しユニット200を判断するステップS41と、荷卸し動作を実行する必要がある積み卸しユニット200における凸ブロック230を制御して、第1退避位置まで移動させるステップS42と、搬送ロボット60が積み卸し位置まで移動した後、荷卸し動作を実行する必要がある積み卸しユニット200における凸ブロック230を制御して積み卸し位置まで移動させ、凸ブロック230を貨物90の底部に当接させるステップS43と、チェーン220が凸ブロック230を動かして移動させ、貨物90を搬送ロボット60から積み卸し装置10へ引き出すか、または搬送ロボット60が積み卸し装置10から離れ、貨物90が対応する積み卸しユニット200に残されるステップS44と、を含む。
【0622】
貨物90の積み卸しプロセスにおいて、今回搬送ロボット60から荷卸しする必要のない貨物90が存在しうる。選択可能に、ステップS42において、各積み卸しユニット200にそれぞれ対応する高さにおいて、搬送ロボット60に貨物90が存在するか否かを判断し、搬送ロボット60の対応する高さに貨物90が存在する場合、対応する高さの各積み卸しユニット200における凸ブロック230を制御して第1退避位置まで移動させる。あるいは、ステップS42において、すべての積み卸しユニット200における凸ブロック230を制御して第1退避位置まで回転させる。本実施例が提供する貨物積み卸し方法は、搬送ロボット60上のとりあえず荷卸しする必要がない貨物90が、貨物90の積み卸しプロセスに影響することを防ぐことができる。
【0623】
なお、上記積み卸し装置10が搬送ロボット60に積み込みを行うプロセスは、上記荷卸しプロセスの逆のプロセスであり、上記積み卸し装置10が積み込みを行う前に、少なくとも1つの積み卸しユニット200に貨物90が載置されており、凸ブロック230は、貨物90の架台100に近い方の一方側に当接する。本開示の一実施例において、ステップS40は、第2積み卸し指令に基づいて、積み込み動作を実行する必要がある1つまたは複数の積み卸しユニット200を判断するステップS411と、積み込み動作を実行する必要がある積み卸しユニット200における凸ブロック230を制御して、貨物90の架台100に近い方の一方側に当接させるステップS422と、搬送ロボット60が積み卸し位置まで移動した後、積み込み動作を実行する必要がある積み卸しユニット200における凸ブロック230を制御して、第1退避位置まで移動させるステップS43と、を含む。このプロセスにおいて、凸ブロック230はチェーン220に動かされて搬送ロボット60に近づく方向へ移動して、貨物90を積み卸し装置10から搬送ロボット60へ送り出す。
【0624】
本開示の別の一実施例において、
図23~25に示すように、積み卸し装置10はさらに第2駆動構造300を含む。第2駆動構造300は、積み卸し方向に沿って搬送ロボット60に近づくかまたは遠ざかるように架台100を動かす。第2駆動構造300が架台100を動かして搬送ロボット60に近づけると、積み卸しユニット200は搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸す。各積み卸しユニット200は積み卸しアーム260とプッシュプル構造とを含む。複数の積み卸しアーム260の一端は鉛直方向に間隔をあけて架台100に設置され、プッシュプル構造は対応する積み卸しアーム260の他端に回転可能に設置される。ステップS40において、積み卸しアーム260が第2駆動構造300に駆動されて積み卸し方向に沿って搬送ロボット60に近づくかまたは遠ざかるとき、プッシュプル構造が貨物90を押すかまたは引いて、搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸す。あるいはプッシュプル構造が貨物90をブロックして、搬送ロボット60が積み卸し装置10から離れるとき、貨物90を積み卸し装置10へ移す。本実施例が提供する積み卸し方法は、少なくとも積み卸し装置10に対応する利点を有するが、再度の説明は省く。
【0625】
本開示の一実施例において、
図23~25に示すように、プッシュプル構造はプッシュプルロッド270とプッシュプルモータ280とを含む。プッシュプルモータ280は積み卸しアーム260の架台100から離れた側の一端に設置され、プッシュプルロッド270はプッシュプルモータ280の出力軸に設置される。プッシュプルモータ280がプッシュプルロッド270を駆動して回転させるとき、押引位置または第2退避位置を有する。プッシュプルロッド270が押引位置まで回転すると、積み卸し方向において貨物90に当接する。
図29に示すように、ステップS40は、第2積み卸し指令に基づいて荷卸し動作を実行する必要がある1つまたは複数の積み卸しユニット200を判断するステップS45と、荷卸し動作を実行する必要がある積み卸しユニット200におけるプッシュプルロッド270を制御して、第2退避位置まで回転させるステップS46と、搬送ロボット60が積み卸し位置まで移動した後、第2駆動構造300がすべての積み卸しユニット200を駆動して搬送ロボット60に近づく方向に伸出させ、荷卸し動作を実行する必要がある積み卸しユニット200におけるプッシュプルロッド270を制御して押引位置まで移動させて、プッシュプルロッド270を貨物90に当接させるステップS47と、積み卸しユニット200が第2駆動構造300に駆動されて積み卸し方向に沿って搬送ロボット60から離れ、プッシュプルロッド270が搬送ロボット60上の貨物90を卸すか、またはプッシュプルロッド270が貨物90をブロックして、搬送ロボット60が積み卸し装置10から離れるときに貨物90が積み卸し装置10に移されるステップS48と、を含む。
【0626】
貨物90の積み卸しプロセスにおいて、今回搬送ロボット60から荷卸しする必要のない貨物90が存在しうる。選択可能に、ステップS46において、各積み卸しユニット200にそれぞれ対応する高さにおいて、搬送ロボット60に貨物90が存在するか否かを判断し、搬送ロボット60の対応する高さに貨物90が存在する場合、対応する高さの各積み卸しユニット200におけるプッシュプルロッド270を制御して第2退避位置まで移動させる。あるいは、ステップS46において、すべての積み卸しユニット200におけるプッシュプルロッド270を制御して第2退避位置まで移動させる。本実施例が提供する貨物積み卸し方法は、搬送ロボット60上のとりあえず荷卸しする必要がない貨物90が、貨物90の積み卸しプロセスに影響することを防ぐことができる。
【0627】
本開示の一実施例において、
図24~25に示すように、積み卸し装置10はさらに少なくとも1つの一時保管ラック400を含む。架台100は一時保管ラック400に水平方向に沿って可動に設置される。第2駆動構造300が架台100を駆動して、一時保管ラック400に対して水平方向に沿って移動させる。一時保管ラック400は鉛直方向において複数段のラックを含む。ステップS40において、積み卸しユニット200が搬送ロボット60上の異なる高さの貨物90を一時保管ラック400の対応する各段のラックまで引き出すか、または積み卸しユニット200が各段のラック上の貨物90を搬送ロボット60へ押し出す。本実施例が提供する積み卸し方法は、少なくとも積み卸し装置10に対応する利点を有するが、再度の説明は省く。
【0628】
なお、上記積み卸し装置10が搬送ロボット60に積み込みを行うプロセスは、上記荷卸しプロセスの逆のプロセスであり、上記積み卸し装置10が積み込みを行う前に、少なくとも1つの積み卸しユニット200に貨物90が載置されており、押引位置にあるプッシュプルロッド270が貨物90の架台100に近い方の一方側に当接する。本開示の一実施例において、ステップS40は、第2積み卸し指令に基づいて、積み込み動作を実行する必要がある1つまたは複数の積み卸しユニット200を判断するステップS455と、積み込み動作を実行する必要がある積み卸しユニット200におけるプッシュプルロッド270を制御して、押引位置まで回転させるか、または押引位置を維持させる、ステップS466と、搬送ロボット60が積み卸し位置まで移動した後、第2駆動構造300がすべての積み卸しユニット200を駆動して、搬送ロボット60に近づく方向へ押し出し、さらには積み卸しユニット200が第2駆動構造300に駆動されて積み卸し方向に沿って貨物90を搬送ロボット60の各保管プレート640まで押し出すステップS477と、を含む。
【0629】
貨物90の積み卸しプロセスにおいて、今回積み卸し装置10から搬送ロボット60へ送る必要がない貨物90が存在しうる。選択可能に、ステップS466において、積み込み動作を実行する必要がない積み卸しユニット200におけるプッシュプルロッド270を制御して、第2退避位置まで回転させるか、または第2退避位置を維持させる必要がある。本実施例が提供する貨物積み卸し方法は、積み卸し装置10上のとりあえず搬送ロボット60へ送る必要がない貨物90が貨物積み卸しプロセスに影響することを防ぐことができる。
【0630】
実施例8
図18~19及び
図23~24に示すように、本開示の一実施例は、搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸す積み卸し装置10を提供する。積み卸し装置10は、架台100と複数の積み卸しユニット200とを含む。架台100は鉛直方向に沿って延びている。複数の積み卸しユニット200は鉛直方向において間隔をあけて架台100に設置されている。複数の積み卸しユニット200は、それぞれ異なる高さにおいて搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸す。なお、複数の積み卸しユニット200の間隔は、搬送ロボット60の保管プレート640の間隔に対応している。1つの実現可能な形態として、複数の積み卸しユニット200が鉛直方向に沿って等間隔に架台100に設置される。上記積み卸し装置10は、複数の積み卸しユニット200がそれぞれ異なる高さにおいて搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸すことができるので、搬送ロボット60の積み卸し過程における待機時間を大幅に短縮させ、ひいては搬送ロボット60の積み卸し効率を顕著に高める。同時に、積み卸し装置10は指定した高さで貨物90を積み下ろすか、あるいは各高さのすべての貨物90を一度に荷卸しすることができ、フレキシビリティが高く、最終的には積み卸しシステム全体の搬送効率を向上させる。なお、本開示における貨物90は、空の容器あるいは貨物90を載置した容器であってもよい。また、搬送ロボット60は貨物の移転を実現できる各種の機械設備、例えば2つの位置の間で貨物を運搬する装置、仕分け機能を有する機器、及びスタッキング機能を有するスタッカー等を含む。
【0631】
なお、複数の積み卸しユニット200の高さは、搬送ロボット60における複数の保管プレート640の高さにそれぞれ対応し、ひいては複数の積み卸しユニット200が一度に搬送ロボット60のすべての保管プレート640へ貨物90を送るか、または複数の積み卸しユニット200が一度に搬送ロボット60のすべての保管プレート640上の貨物90を卸すことを実現できる。もちろん、実際の現場条件においては、積み卸し装置10中の1つまたは複数の積み卸しユニット200が、同時に搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸してもよい。
【0632】
図18~19に示すように、本開示の一実施例において、各積み卸しユニット200が単独で動作して、搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸すことを実現できる。1つの実現可能な形態として、各積み卸しユニット200はブラケット210と、積み卸し構造と、第1駆動構造を含む。複数のブラケット210は鉛直方向において間隔をあけて架台100に設置される。第1駆動構造と積み卸し構造は、それぞれ対応するブラケット210に設置され、積み卸し構造と第1駆動構造とは伝動接続される。積み卸し構造は搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸すために用いられる。各積み卸しユニット200内の独立した第1駆動構造により、各積み卸しユニット200が単独で搬送ロボット60へ貨物90を送るかまたは搬送ロボット60上の貨物90を卸すことが許容される。選択可能に、複数のブラケット210の水平面内の投影は重なり合う。または複数のブラケット210の水平面内での配置は、搬送ロボット60の実際の構造に適応し、例えば、複数のブラケット210の水平面内の投影は部分的に重なり合うか、または全く重ならない。
【0633】
さらには、
図19に示すように、積み卸し構造はチェーン220と凸ブロック230とを含む。チェーン220は積み卸し方向に沿ってブラケット210に回転可能に設置され、凸ブロック230はチェーン220に固定設置される。第1駆動構造は駆動モータ240を含み、駆動モータ240はチェーン220と伝動接続される。チェーン220は貨物90を載置可能であり、駆動モータ240がチェーン220を駆動して回転させると、凸ブロック230が貨物90の底部を押して、貨物90を搬送ロボット60へ送り出すか、あるいは凸ブロック230が貨物90の底部を引き寄せて、貨物90を搬送ロボット60からチェーン220まで引き出す。または、凸ブロック230が貨物90の底部をブロックし、搬送ロボット60が積み卸し装置10から離れたとき、貨物を積み卸し装置10のチェーン220に移す。具体的には、チェーン220は積み卸し方向において間隔をあけて設置された2つのスプロケットに設置され、駆動モータ240の出力軸とスプロケットのうちの1つが伝動接続され、駆動モータ240が回転するとチェーン220を駆動して動かし、ひいては凸ブロック230が貨物90の底部を押して貨物90を搬送ロボット60まで送り出すか、あるいは凸ブロック230が貨物90の底部を引き寄せて貨物90を搬送ロボット60からチェーン220まで引き出す。またさらには、積み卸しユニット200は2セットの積み卸し構造を含み、2セットの積み卸し構造は平行に、間隔をあけてブラケット210に設置され、駆動モータ240と2本のチェーン220が伝動接続される。2セットの積み卸し構造により貨物90の積み卸し過程における安定性が増す。本開示の1つの実施例においては、
図19に示すように、積み卸しユニット200はさらに同期ロッド250を含み、2本のチェーン220はそれぞれ同期ロッド250に伝動接続され、駆動モータ240がチェーン220のうちの1本と伝動接続される。具体的には、同期ロッド250は積み卸し方向に垂直な水平方向に沿って、2つの間隔をあけて設置されたスプロケットを接続し、ひいては2本のチェーン220の同期回転を保証する。なお、上記実施例におけるチェーン220は伝動及び貨物を載置する作用を担うだけであり、本開示の他の実施例においては、ベルト、シンクロベルト等が用いられる。
【0634】
本開示の一実施例において、積み卸し装置10におけるすべての積み卸しユニット200が同期動作して、異なる高度において搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸すことを実現する。あるいは積み卸し装置10の一部の積み卸しユニット200が単独で動作して、指定した高さにおいて搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸すことを実現する。
図23~25に示すように、1つの実現可能な形態として、積み卸し装置10はさらに第2駆動構造300を含む。第2駆動構造300は、積み卸し方向に沿って搬送ロボット60に近づくかまたは遠ざかるように架台100を動かす。第2駆動構造300が、搬送ロボット60に近づくかまたは遠ざかるように架台100を動すと、積み卸しユニット200は搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸す。本実施例が提供する積み卸し装置10は、一度に搬送ロボット60上のすべての貨物90または指定された貨物90を取り出すか、あるいは同期して搬送ロボット60に複数の貨物90を送ることができる。1つの実現可能な形態として、第2駆動構造300はモータ及びベルトの方式による駆動構造を採用する。
【0635】
本開示一の実施例において、
図23~24に示すように、各積み卸しユニット200は積み卸しアーム260とプッシュプル構造とを含む。複数の積み卸しアーム260の一端は鉛直方向に間隔をあけて架台100に設置され、プッシュプル構造は対応する積み卸しアーム260の他端に回転可能に設置される。積み卸しアーム260が積み卸し方向に沿って搬送ロボット60に近づくかまたは離れたとき、プッシュプル構造は貨物90を押すまたは引いて、搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸す。プッシュプル構造が回転するとき、押引位置と退避位置を有し、プッシュプル構造が押引位置まで回転したとき、搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を引き出す。プッシュプル構造が退避位置まで回転したとき、プッシュプル構造は貨物90を回避する。なお、プッシュプル構造が貨物90押すまたは引くときは、貨物90の頂部、中間部、または底部を押すまたは引く。本開示の一実施例において、架台100の同一水平方向上に間隔をあけて2つの積み卸しユニット200が設置され、同一水平方向上の2つのプッシュプル構造が別々に押引位置または退避位置へ回転する。同一水平方向上の2つのプッシュプル構造は、積み卸し方向に沿って別々に貨物90の両側を駆動する。プッシュプル構造が貨物90の両側を同期して押すまたは引くので、貨物90を押すまたは引く過程の安定性が効果的に保証される。さらには、同一水平方向上の2つのプッシュプル構造は、積み卸し方向に沿って同期して貨物90の中間部の両側を押すまたは引く。なお、同一水平方向上の2つのプッシュプル構造は、同期して押引位置または退避位置まで回転するか、あるいは前後して押引位置または退避位置まで回転する。
【0636】
1つの実現可能な形態として、
図24~25に示すように、プッシュプル構造はプッシュプルロッド270とプッシュプルモータ280とを含む。プッシュプルモータ280は積み卸しアーム260の架台100から離れた側の一端に設置され、プッシュプルロッド270はプッシュプルモータ280の出力軸に設置される。プッシュプルモータ280がプッシュプルロッド270を駆動して、押引位置または退避位置まで回転させる。2つのプッシュプルロッド270はそれぞれプッシュプルモータ280に駆動されて押引位置まで回転し、貨物90を搬送ロボット60から引き出すか、または貨物90を搬送ロボット60まで押し出す。本開示の一実施例において、積み卸し装置10はさらに少なくとも1つの一時保管ラック400を含む。架台100は一時保管ラック400に水平方向に沿って可動に設置される。第2駆動構造300が架台100を駆動して、一時保管ラック400に対して水平方向に沿って移動させる。一時保管ラック400は鉛直方向において複数段のラックを含み、積み卸しユニット200が搬送ロボット60上の異なる高さの貨物90を一時保管ラック400の対応する各段のラックまで引き出すか、または積み卸しユニット200が各段のラック上の貨物90を搬送ロボット60へ押し出す。一時保管ラック400は積み卸し装置10が搬送ロボット60から卸した貨物90を一時保管するか、または搬送ロボット60へ送る搬送すべき貨物90を一時保管する。1つの実現可能な形態として、一時保管ラック400は鉛直方向に複数段設置された一時保管ローラ410を含み、各段の一時保管ローラ410が積み卸し方向に沿って単独に貨物90を運搬できる。選択可能に、各段の一時保管ローラ410は同時に複数の貨物90を載置できる。
【0637】
本開示の上記各実施例における積み卸し装置10に対応し、
図22、
図26に示すように、本開示の一実施例はさらに積み卸しシステムを提供する。積み卸しシステムは、搬送ロボット60と、上記解決手段のいずれか一項の、搬送ロボット60へ貨物90を送るかまたは搬送ロボット60上の貨物90を卸すための積み卸し装置10を含む。上記積み卸し装置10及び積み卸しシステムと、複数の積み卸しユニット200は、それぞれ異なる高さにおいて搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸すことができ、搬送ロボット60の積み卸しプロセスにおける待機時間を大幅に短縮でき、ひいては搬送ロボット60の積み卸し効率を顕著に高め、最終的には積み卸しシステム全体の搬送効率を向上させる。
【0638】
本開示の一実施例において、搬送ロボット60は上記各実施例の積み卸し装置10から送られた貨物90を受け取る。あるいは搬送ロボット60は上記各実施例の積み卸し装置10に、自身が載置する貨物90を運び去ることを許容する。1つの実現可能な形態として、
図20~21及び
図26に示すように、搬送ロボット60は搬送ユニット610と、縦型フレーム620と、移動シャシー630と、複数段の保管プレート640とを含む。縦型フレーム620は移動シャシー630に設置され、複数段の保管プレート640はそれぞれ鉛直方向において間隔をあけて縦型フレーム620の一方側に設置され、搬送ユニット610は鉛直方向に沿って昇降可能に縦型フレーム620の他方側に設置されている。搬送ユニット610は各段の保管プレート640へ貨物90を送るか、または搬送ユニット610は各段の保管プレート640上の貨物90を取り出す。なお、本実施例が提供する搬送ロボット60は、積み卸し装置10における複数の積み卸しユニット200が同期動作して貨物90の積み卸しを行うことを許容し、また、積み卸し装置10における複数の積み卸しユニット200が別々に動作して貨物90の積み卸しを行うことも許容する。
【0639】
プッシュプル構造形式の積み卸しユニット200に対応して、本開示の一実施例において、
図26に示すように、積み卸しユニット200は直接、通常の搬送ロボット60における保管プレート640の積み卸し端643から、貨物90の積み卸しを行うことができる。このとき搬送ユニット610は積み卸し装置10を回避する必要がある。1つの実現可能な形態として、搬送ユニット610は最高位置の箇所まで上昇して積み卸し装置10を回避する。選択可能に、搬送ロボット60が積み卸し装置10のところまで移動し、ブロックロッド652が貨物90をブロックしたとき、積み卸しユニット200が搬送ロボット60から離れ、あるいは搬送ロボット60が積み卸しユニット200から離れて、貨物90の積み卸しが完了する。なお、積み卸しユニット200が搬送ロボット60上の保管プレート640の搬送ユニット610と離れた側の一端から積み卸しを行う場合、搬送ユニット610は積み卸し装置10を回避する必要はない。
【0640】
チェーン220と凸ブロック230の構成による積み卸しユニット200に対応して、本開示の一実施例において、
図20~22に示すように、保管プレート640は第1側板641と第2側板642とを含む。第1側板641と第2側板642は縦型フレーム620の同一の高さに設置される。第1側板641と第2側板642は平行に、間隔をあけて縦型フレーム620に設置され、第1側板641と第2側板642はそれぞれ貨物90の両側の底部を支え持つために用いられる。保管プレート640は積み卸し装置10が貨物90の底部から貨物90を引き寄せることを許容する。あるいは保管プレート640は積み卸し装置10が貨物90を保管プレート640まで押し出すことを許容する。セパレート構造の保管プレート640の中間部分は切り欠きであり、凸ブロック230を装着したチェーン220が保管プレート640の中間部分から貨物90の底部へ進入することを許容する。チェーン220が回転すると、凸ブロック230が貨物90の底部を押して、貨物90を搬送ロボット60まで送り出すか、あるいは凸ブロック230が貨物90の底部を引き寄せて、貨物90を搬送ロボット60からチェーン220まで引き出す。選択可能に、搬送ロボット60は積み卸し装置10のところまで移動し、凸ブロック230が貨物90をブロックしたとき、チェーン220が回転し続けて貨物90を積み卸しする動作を完了する。あるいは搬送ロボット60が積み卸し装置10から離れて荷卸しのプロセスを完了する。
【0641】
選択可能に、保管プレート640は積み卸し端643を有する。積み卸し端643は、積み卸し方向において保管プレート640の搬送ユニット610から近い側または遠い側の一端である。積み卸し装置10は保管プレート640の積み卸し端643から貨物90の積み卸しを完了する。本開示の一実施例において、保管プレート640の搬送ユニット610に近い側の一端に積み卸し端643を有し、積み卸し装置10が搬送ロボット60に対して貨物90を積み下ろすとき、搬送ユニット610は最高位置まで上昇して積み卸し装置10を回避する。本開示の別の一実施例においては、
図20~21に示すように、保管プレート640の搬送ユニット610から遠い側の一端に積み卸し端643を有する。搬送ロボット60はさらにブロックユニット650を有し、ブロックユニット650はブロック位置と退避位置を有し、ブロックユニット650はブロック位置にあるとき、積み卸し端643から突出し、保管プレート640上の貨物90が滑り出すことを防ぐ。ブロックユニット650が退避位置にあるとき、積み卸し端643を回避する。搬送ユニット610は、保管プレート640の搬送ユニット610に近い方の一端から保管プレートの貨物90の積み卸しを行う。ブロックユニット650は、搬送ユニット610が保管プレート640に対する積み卸しを終えたとき、貨物90が保管プレート640の積み卸し端643から滑り出すことを有効に防止する。
【0642】
選択可能に、各保管プレート640に対応するブロックユニット650は、同期動作することも、または別々に動作することもできる。本開示の一実施例において、各保管プレート640に対応するブロックユニット650は同期動作する。具体的には、
図20~
図21に示すように、ブロックユニット650は駆動ロッド651と複数のブロックロッド652とを含み、複数のブロックロッド652の中間部がそれぞれ1つの保管プレート640の積み卸し端643に回転可能に設置され、複数のブロックロッド652の尾部がそれぞれ回転可能に駆動ロッド651に設置される。駆動ロッド651が複数のブロックロッド652の尾部を動かして動作させると、複数のブロックロッド652の頭部がそれぞれ積み卸し端643から突出するか、あるいは積み卸し端643から退避する。ブロックユニット650が退避位置まで移動した場合にのみ、積み卸し装置10は搬送ロボット60に対して貨物90の積み卸しを実行できる。1つの実現可能な形態として、駆動ロッド651が鉛直方向に沿って上へ移動するとき、ブロックロッド652をブロック位置まで動かし、駆動ロッド651が鉛直方向に沿って下へ移動するとき、ブロックロッド652を退避位置まで動かす。駆動ロッド651はリニアモータにより駆動されるか、あるいは回転モータと凸ブロック230の組み合わせにより駆動される。
【0643】
本開示の一実施例において、
図22に示すように、積み卸し装置はさらに昇降ユニットを含む。昇降ユニットは積み卸しユニット200の、搬送ロボット60と反対側の一端に設置される。昇降ユニットは各積み卸しユニット200から卸されたが貨物90を順次受け取るか、あるいは貨物90を各積み卸しユニット200へ順次送るために用いられる。1つの実現可能な形態として、
図22に示すように、昇降ユニットは昇降ローラ500を含む。昇降ローラ500は積み卸し方向に沿って延びている。昇降ローラ500は1つまたは複数の貨物90を同時に載置できる。昇降ユニットは一時保管ラック400上の貨物90、あるいは積み卸しユニット200上の貨物90を受け取ることができ、ひいては貨物90を対応する運搬ラインに転送することができ、貨物90の搬送プロセスの自動化を実現する。あるいは昇降ユニットは貨物90を一時保管ラック400または積み卸しユニット200へ送ることができる。
【0644】
本開示の一実施例において、
図22に示すように、積み卸しシステムはさらに運搬ライン70を含む。昇降ユニットは貨物90を運搬ライン70まで送るか、あるいは昇降ユニットは運搬ライン70上の貨物90を受け取る。運搬ライン70は貨物90を対応する目的地まで運搬する。さらには、積み卸しシステムはさらに固定ラックを含み、搬送ロボット60は固定ラック上の貨物90を搬出するか、あるいは搬送ロボット60は貨物90を固定ラックまで搬送する。固定ラックは貨物90の搬送の出発点または終点である。
【0645】
上記各実施例の積み卸しシステムにおいて、保管プレート640上に貨物90を載置した搬送ロボット60が積み卸し装置10のところまで移動し、積み卸し装置10の積み卸しユニット200が搬送ロボット60上の貨物90をすべてまたは一部卸し、積み卸しユニット200が、取り出した貨物90を順次昇降ユニットに送り、昇降ユニットが貨物90を運搬ライン70へ送る。上記プロセスは逆にしてもよく、やはり貨物90の輸送を実現できる。
【0646】
実施例9
図18~19及び
図23~24に示すように、本開示の一実施例は、搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸す積み卸し装置10を提供する。積み卸し装置10は、架台100と複数の積み卸しユニット200とを含む。架台100は鉛直方向に沿って延びている。複数の積み卸しユニット200は鉛直方向において所定の間隔をあけて架台100に設置されている。複数の積み卸しユニット200は、それぞれ異なる高さにおいて搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸す。なお、複数の積み卸しユニット200の所定の間隔は、搬送ロボット60の保管プレート640の間隔に対応している。1つの実現可能な形態として、複数の積み卸しユニット200が鉛直方向に沿って等間隔に架台100に設置される。別の1つの実現可能な形態として、複数の積み卸しユニット200の間隔は大きさが均一でなく、高さのサイズが異なる貨物90を積み卸ししやすくなっている。
【0647】
上記積み卸し装置10は、複数の積み卸しユニット200がそれぞれ異なる高さにおいて搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸すことができるので、搬送ロボット60の積み卸し過程における待機時間を大幅に短縮させ、ひいては搬送ロボット60の積み卸し効率を顕著に高める。同時に、積み卸し装置10は指定した高さで貨物90を積み下ろすか、あるいは各高さのすべての貨物90を一度に荷卸しすることができ、フレキシビリティが高く、最終的には積み卸しシステム全体の搬送効率を向上させる。なお、本開示における貨物90は、空の容器あるいは貨物90を載置した容器であってもよい。また、搬送ロボット60は貨物の移転を実現できる各種の機械設備、例えば2つの位置の間で貨物を運搬する装置、仕分け機能を有する機器、及びスタッキング機能を有するスタッカー等を含む。
【0648】
なお、複数の積み卸しユニット200の高さは、搬送ロボット60における複数の保管プレート640の高さにそれぞれ対応し、ひいては複数の積み卸しユニット200が一度に搬送ロボット60のすべての保管プレート640へ貨物90を送るか、または複数の積み卸しユニット200が一度に搬送ロボット60のすべての保管プレート640上の貨物90を卸すことを実現できる。もちろん、実際の現場条件においては、積み卸し装置10中の1つまたは複数の積み卸しユニット200が、同時に搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸してもよい。
【0649】
図18~19に示すように、本開示の一実施例において、各積み卸しユニット200が単独で動作して、搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸すことを実現できる。1つの実現可能な形態として、各積み卸しユニット200はブラケット210と、積み卸し構造と、第1駆動構造を含む。複数のブラケット210は鉛直方向において間隔をあけて架台100に設置される。第1駆動構造と積み卸し構造は、それぞれ対応するブラケット210に設置され、積み卸し構造と第1駆動構造とは伝動接続される。積み卸し構造は搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸すために用いられる。各積み卸しユニット200内の独立した第1駆動構造により、各積み卸しユニット200が単独で搬送ロボット60へ貨物90を送るかまたは搬送ロボット60上の貨物90を卸すことが許容される。
【0650】
さらには、
図19に示すように、積み卸し構造はチェーン220と凸ブロック230とを含む。チェーン220は積み卸し方向に沿ってブラケット210に回転可能に設置され、凸ブロック230はチェーン220に固定設置される。第1駆動構造は駆動モータ240を含み、駆動モータ240はチェーン220と伝動接続される。チェーン220は貨物90を載置可能であり、駆動モータ240がチェーン220を駆動して回転させると、凸ブロック230が貨物90の底部を押して、貨物90を搬送ロボット60へ送り出すか、あるいは凸ブロック230が貨物90の底部を引き寄せて、貨物90を搬送ロボット60からチェーン220まで引き出す。または、凸ブロック230が貨物90の底部をブロックし、搬送ロボット60が積み卸し装置10から離れたとき、貨物を積み卸し装置10のチェーン220に移す。具体的には、チェーン220は積み卸し方向において間隔をあけて設置された2つのスプロケットに設置され、駆動モータ240の出力軸とスプロケットのうちの1つが伝動接続され、駆動モータ240が回転するとチェーン220を駆動して動かし、ひいては凸ブロック230が貨物90の底部を押して貨物90を搬送ロボット60まで送り出すか、あるいは凸ブロック230が貨物90の底部を引き寄せて貨物90を搬送ロボット60からチェーン220まで引き出す。またさらには、積み卸しユニット200は2セットの積み卸し構造を含み、2セットの積み卸し構造は平行に、間隔をあけてブラケット210に設置され、駆動モータ240と2本のチェーン220が伝動接続される。2セットの積み卸し構造により貨物90の積み卸し過程における安定性が増す。本開示の1つの実施例においては、
図19に示すように、積み卸しユニット200はさらに同期ロッド250を含み、2本のチェーン220はそれぞれ同期ロッド250に伝動接続され、駆動モータ240がチェーン220のうちの1本と伝動接続される。具体的には、同期ロッド250は積み卸し方向に垂直な水平方向に沿って、2つの間隔をあけて設置されたスプロケットを接続し、ひいては2本のチェーン220の同期回転を保証する。
【0651】
本開示の一実施例において、積み卸し装置10におけるすべての積み卸しユニット200が同期動作して、異なる高度において搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸すことを実現する。あるいは積み卸し装置10の一部の積み卸しユニット200が単独で動作して、指定した高さにおいて搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸すことを実現する。
図23~25に示すように、1つの実現可能な形態として、積み卸し装置10はさらに第2駆動構造300を含む。第2駆動構造300は、積み卸し方向に沿って搬送ロボット60に近づくかまたは遠ざかるように架台100を動かす。第2駆動構造300が、搬送ロボット60に近づくかまたは遠ざかるように架台100を動かすと、積み卸しユニット200は搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸す。本実施例が提供する積み卸し装置10は、一度に搬送ロボット60上のすべての貨物90または指定された貨物90を取り出すか、あるいは同期して搬送ロボット60に複数の貨物90を送ることができる。1つの実現可能な形態として、第2駆動構造300はモータ及びベルトの方式による駆動構造を採用する。
【0652】
本開示一の実施例において、
図23~24に示すように、各積み卸しユニット200は積み卸しアーム260とプッシュプル構造とを含む。複数の積み卸しアーム260の一端は鉛直方向に間隔をあけて架台100に設置され、プッシュプル構造は対応する積み卸しアーム260の他端に回転可能に設置される。積み卸しアーム260が積み卸し方向に沿って搬送ロボット60に近づくかまたは離れたとき、プッシュプル構造は貨物90を押すまたは引いて、搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸す。プッシュプル構造が回転するとき、押引位置と退避位置を有し、プッシュプル構造が押引位置まで回転したとき、搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を引き出す。プッシュプル構造が退避位置まで回転したとき、プッシュプル構造は貨物90を回避する。
【0653】
なお、プッシュプル構造が貨物90押すまたは引くときは、貨物90の頂部、中間部、または底部を押すまたは引く。本開示の一実施例において、架台100の同一水平方向上に間隔をあけて2つの積み卸しユニット200が設置され、同一水平方向上の2つのプッシュプル構造が別々に押引位置または退避位置へ回転する。同一水平方向上の2つのプッシュプル構造は、積み卸し方向に沿って別々に貨物90の両側を駆動する。プッシュプル構造が貨物90の両側を同期して押すまたは引くので、貨物90を押すまたは引く過程の安定性が効果的に保証される。さらには、同一水平方向上の2つのプッシュプル構造は、積み卸し方向に沿って同期して貨物90の中間部の両側を押すまたは引く。なお、同一水平方向上の2つのプッシュプル構造は、同期して押引位置または退避位置まで回転するか、あるいは前後して押引位置または退避位置まで回転する。本開示の他の実施例においては、架台100の同一水平方向に積み卸しユニット200は1つだけ設置され、積み卸しユニット200が貨物90を押すまたは引くとき、貨物90の頂部または底部を押すまたは引く。
【0654】
1つの実現可能な形態として、
図24~25に示すように、プッシュプル構造はプッシュプルロッド270とプッシュプルモータ280とを含む。プッシュプルモータ280は積み卸しアーム260の架台100から離れた側の一端に設置され、プッシュプルロッド270はプッシュプルモータ280の出力軸に設置される。プッシュプルモータ280がプッシュプルロッド270を駆動して、押引位置または退避位置まで回転させる。2つのプッシュプルロッド270はそれぞれプッシュプルモータ280に駆動されて押引位置まで回転し、貨物90を搬送ロボット60から引き出すか、または貨物90を搬送ロボット60まで押し出す。なお、プッシュプルモータ280の役割は、プッシュプルロッド270を駆動して回転させることであり、プッシュプルロッド270は直接プッシュプルモータ280の出力軸に設置されるか、あるいはプッシュプルロッド270は伝動機構を介してプッシュプルモータ280の出力軸に接続されてもよい。プッシュプルモータ280がプッシュプルロッド270を駆動して押引位置あるいは退避位置まで回転させることが実現されさえすればよい。
【0655】
本開示の一実施例において、
図25に示すように、積み卸し装置10はさらに少なくとも1つの一時保管ラック400を含む。架台100は一時保管ラック400に水平方向に沿って可動に設置される。第2駆動構造300が架台100を駆動して、一時保管ラック400に対して水平方向に沿って移動させる。一時保管ラック400は鉛直方向において複数段のラックを含み、積み卸しユニット200が搬送ロボット60上の異なる高さの貨物90を一時保管ラック400の対応する各段のラックまで引き出すか、または積み卸しユニット200が各段のラック上の貨物90を搬送ロボット60へ押し出す。一時保管ラック400は積み卸し装置10が搬送ロボット60から卸した貨物90を一時保管するか、または搬送ロボット60へ送る搬送すべき貨物90を一時保管する。1つの実現可能な形態として、一時保管ラック400は鉛直方向に複数段設置された一時保管ローラ410を含み、各段の一時保管ローラ410が積み卸し方向に沿って単独に貨物90を運搬できる。選択可能に、各段の一時保管ローラ410は同時に複数の貨物90を載置できる。
【0656】
上記各実施例における積み卸し装置10に対応し、
図22、
図26に示すように、本開示の一実施例はさらに積み卸しシステムを提供する。積み卸しシステムは、搬送ロボット60と、上記解決手段のいずれか一項の、搬送ロボット60へ貨物90を送るかまたは搬送ロボット60上の貨物90を卸すための積み卸し装置10を含む。上記積み卸し装置10及び積み卸しシステムと、複数の積み卸しユニット200は、それぞれ異なる高さにおいて搬送ロボット60へ貨物90を送るか、または搬送ロボット60上の貨物90を卸すことができ、搬送ロボット60の積み卸しプロセスにおける待機時間を大幅に短縮でき、ひいては搬送ロボット60の積み卸し効率を顕著に高め、最終的には積み卸しシステム全体の搬送効率を向上させる。
【0657】
本開示の一実施例において、搬送ロボット60は上記各実施例の積み卸し装置10から送られた貨物90を受け取る。あるいは搬送ロボット60は上記各実施例の積み卸し装置10に、自身が載置する貨物90を運び去ることを許容する。1つの実現可能な形態として、
図20~21及び
図26に示すように、搬送ロボット60は搬送ユニット610と、縦型フレーム620と、移動シャシー630と、複数段の保管プレート640とを含む。縦型フレーム620は移動シャシー630に設置され、複数段の保管プレート640はそれぞれ鉛直方向において間隔をあけて縦型フレーム620の一方側に設置され、搬送ユニット610は鉛直方向に沿って昇降可能に縦型フレーム620の他方側に設置されている。搬送ユニット610は各段の保管プレート640へ貨物90を送るか、または搬送ユニット610は各段の保管プレート640上の貨物90を取り出す。なお、本実施例が提供する搬送ロボット60は、積み卸し装置10における複数の積み卸しユニット200が同期動作して貨物90の積み卸しを行うことを許容し、また、積み卸し装置10における複数の積み卸しユニット200が別々に動作して貨物90の積み卸しを行うことも許容する。
【0658】
プッシュプル構造形式の積み卸しユニット200に対応して、本開示の一実施例において、
図26に示すように、積み卸しユニット200は直接、通常の搬送ロボット60における保管プレート640の積み卸し端643から、貨物90の積み卸しを行うことができる。このとき搬送ユニット610は積み卸し装置10を回避する必要がある。1つの実現可能な形態として、搬送ユニット610は最高位置の箇所まで上昇して積み卸し装置10を回避する。選択可能に、搬送ロボット60が積み卸し装置10のところまで移動し、ブロックロッド652が貨物90をブロックしたとき、積み卸しユニット200が搬送ロボット60から離れ、あるいは搬送ロボット60が積み卸しユニット200から離れて、貨物90の積み卸しが完了する。なお、積み卸しユニット200が搬送ロボット60上の保管プレート640の搬送ユニット610と離れた側の一端から積み卸しを行う場合、搬送ユニット610は積み卸し装置10を回避する必要はない。
【0659】
チェーン220と凸ブロック230の構成による積み卸しユニット200に対応して、本開示の一実施例において、
図20~22に示すように、保管プレート640は第1側板641と第2側板642とを含む。第1側板641と第2側板642は縦型フレーム620の同一の高さに設置される。第1側板641と第2側板642は平行に、間隔をあけて縦型フレーム620に設置され、第1側板641と第2側板642はそれぞれ貨物90の両側底部を支え持つために用いられる。保管プレート640は積み卸し装置10が貨物90の底部から貨物90を引き寄せることを許容する。あるいは保管プレート640は積み卸し装置10が貨物90を保管プレート640まで押し出すことを許容する。セパレート構造の保管プレート640の中間部分は切り欠きであり、凸ブロック230を装着したチェーン220が保管プレート640の中間部分から貨物90の底部へ進入することを許容する。チェーン220が回転すると、凸ブロック230が貨物90の底部を押して、貨物90を搬送ロボット60まで送り出すか、あるいは凸ブロック230が貨物90の底部を引き寄せて、貨物90を搬送ロボット60からチェーン220まで引き出す。選択可能に、搬送ロボット60は積み卸し装置10のところまで移動し、凸ブロック230が貨物90をブロックしたとき、チェーン220が回転し続けて貨物90を積み卸しする動作を完了する。あるいは搬送ロボット60が積み卸し装置10から離れて荷卸しのプロセスを完了する。
【0660】
選択可能に、保管プレート640は積み卸し端643を有する。積み卸し端643は、積み卸し方向において保管プレート640の搬送ユニット610から近い側または遠い側の一端である。積み卸し装置10は保管プレート640の積み卸し端643から貨物90の積み卸しを完了する。本開示の一実施例において、保管プレート640の搬送ユニット610に近い側の一端に積み卸し端643を有し、積み卸し装置10が搬送ロボット60に対して貨物90を積み下ろすとき、搬送ユニット610は最高位置まで上昇して積み卸し装置10を回避する。本開示の別の一実施例においては、
図20~21に示すように、保管プレート640の搬送ユニット610から遠い側の一端に積み卸し端643を有する。搬送ロボット60はさらにブロックユニット650を有し、ブロックユニット650はブロック位置と第3退避位置を有し、ブロックユニット650はブロック位置にあるとき、積み卸し端643から突出し、保管プレート640上の貨物90が滑り出すことを防ぐ。ブロックユニット650が第3退避位置にあるとき、積み卸し端643を回避する。搬送ユニット610は、保管プレート640の搬送ユニット610に近い方の一端から保管プレートの貨物90の積み卸しを行う。ブロックユニット650は、搬送ユニット610が保管プレート640に対する積み卸しを終えたとき、貨物90が保管プレート640の積み卸し端643から滑り出すことを有効に防止する。
【0661】
選択可能に、各保管プレート640に対応するブロックユニット650は、同期動作することも、または別々に動作することもできる。本開示の一実施例において、各保管プレート640に対応するブロックユニット650は同期動作する。具体的には、
図20~21に示すように、ブロックユニット650は駆動ロッド651と複数のブロックロッド652とを含み、複数のブロックロッド652の中間部がそれぞれ1つの保管プレート640の積み卸し端643に回転可能に設置され、複数のブロックロッド652の尾部がそれぞれ回転可能に駆動ロッド651に設置される。駆動ロッド651が複数のブロックロッド652の尾部を動かして動作させると、複数のブロックロッド652の頭部がそれぞれ積み卸し端643から突出するか、あるいは積み卸し端643から退避する。ブロックユニット650が退避位置まで移動した場合にのみ、積み卸し装置10は搬送ロボット60に対して貨物90の積み卸しを実行できる。1つの実現可能な形態として、駆動ロッド651が鉛直方向に沿って上へ移動するとき、ブロックロッド652をブロック位置まで動かし、駆動ロッド651が鉛直方向に沿って下へ移動するとき、ブロックロッド652を退避位置まで動かす。駆動ロッド651はリニアモータにより駆動されるか、あるいは回転モータと凸ブロック230の組み合わせにより駆動される。
【0662】
本開示の一実施例において、
図22に示すように、積み卸し装置はさらに昇降ユニットを含む。昇降ユニットは積み卸しユニット200の、搬送ロボット60と反対側の一端に設置される。昇降ユニットは各積み卸しユニット200から卸されたが貨物90を順次受け取るか、あるいは貨物90を各積み卸しユニット200へ順次送るために用いられる。1つの実現可能な形態として、
図22に示すように、昇降ユニットは昇降ローラ500を含む。昇降ローラ500は積み卸し方向に沿って延びている。昇降ローラ500は1つまたは複数の貨物90を同時に載置できる。昇降ユニットは一時保管ラック400上の貨物90、あるいは積み卸しユニット200上の貨物90を受け取ることができ、ひいては貨物90を対応する運搬ラインに転送することができ、貨物90の搬送プロセスの自動化を実現する。あるいは昇降ユニットは貨物90を一時保管ラック400または積み卸しユニット200へ送ることができる。
【0663】
本開示の一実施例において、
図22に示すように、積み卸しシステムはさらに運搬ライン70を含む。昇降ユニットは貨物90を運搬ライン70まで送るか、あるいは昇降ユニットは運搬ライン70上の貨物90を受け取る。運搬ライン70は貨物90を対応する目的地まで運搬する。さらには、積み卸しシステムはさらに固定ラックを含み、搬送ロボット60は固定ラック上の貨物90を搬出するか、あるいは搬送ロボット60は貨物90を固定ラックまで搬送する。固定ラックは貨物90の搬送の出発点または終点である。
【0664】
上記各実施例の積み卸しシステムにおいて、保管プレート640上に貨物90を載置した搬送ロボット60が積み卸し装置10のところまで移動し、積み卸し装置10の積み卸しユニット200が搬送ロボット60上の貨物90をすべてまたは一部卸し、積み卸しユニット200が、取り出した貨物90を順次昇降ユニットに送り、昇降ユニットが貨物90を運搬ライン70へ送る。上記プロセスは逆にしてもよく、やはり貨物90の輸送を実現できる。
【0665】
以上は本開示の具体的な実施形態にすぎず、本開示の保護範囲を限定するものではない。当業者であれば、本開示が記載した技術範囲内で容易に変更または置き換えを想到しうるうが、それらをすべて本開示の保護範囲内に含まれる。したがって本開示の保護範囲は「特許請求の範囲」に準ずるものとする。
【手続補正書】
【提出日】2022-10-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送ロボットへ貨物を送るか、または搬送ロボット上の貨物を卸すための積み卸し装置であって、
鉛直方向に沿って延びた架台と、
鉛直方向において間隔をあけて前記架台に設置され
、それぞれ異なる高さにおいて
前記搬送ロボットへ貨物を送るか、または
前記搬送ロボット上の貨物を卸す
ことができる、複数の積み卸しユニットと、
積み卸し方向に沿って前記搬送ロボットに近づくかまたは遠ざかるように前記架台を動かす第2駆動構造と、を含み、
前記第2駆動構造が前記搬送ロボットに近づくかまたは遠ざかるように前記架台を動かしたとき、前記積み卸しユニットは前記搬送ロボットへ貨物を送るか、または前記搬送ロボット上の貨物を卸す
ことを特徴とする積み卸し装置。
【請求項2】
各前記積み卸しユニットは、積み卸しアームとプッシュプル構造とを含み、複数の前記積み卸しアームの一端は鉛直方向において間隔をあけて前記架台に設置され、前記プッシュプル構造は対応する前記積み卸しアームの他端に設置され、前記積み卸しアームが積み卸し方向に沿って搬送ロボットに近づくかまたは遠ざかるとき、前記プッシュプル構造は貨物を押すかまたは引いて、搬送ロボットへ貨物を送るかまたは搬送ロボット上の貨物を卸す
ことを特徴とする請求項
1に記載の積み卸し装置。
【請求項3】
前記プッシュプル構造は、対応する前記積み卸しアームの前記架台から離れた他端に回転可能に設置され、前記プッシュプル構造が回転するとき、押引位置と退避位置とを有し、前記プッシュプル構造が前記押引位置まで回転したとき、搬送ロボットへ貨物を送るか、または搬送ロボット上の貨物を引き出し、前記プッシュプル構造が前記退避位置まで回転したとき、前記プッシュプル構造は貨物を回避する
ことを特徴とする請求項
2に記載の積み卸し装置。
【請求項4】
前記プッシュプル構造はプッシュプルロッドを含み、前記プッシュプルロッドは前記積み卸しアームの前記架台から離れた側の一端に回転可能に設置され、前記プッシュプルロッドが回転するとき、前記押引位置あるいは前記退避位置を有する
ことを特徴とする請求項
3に記載の積み卸し装置。
【請求項5】
前記プッシュプル構造はさらにプッシュプルモータを含み、前記プッシュプルモータは前記積み卸しアームの前記架台から離れた側の一端に設置され、前記プッシュプルロッドは前記プッシュプルモータの出力軸に設置され、前記プッシュプルモータが前記プッシュプルロッドを駆動して、前記押引位置または前記退避位置まで回転させる
ことを特徴とする請求項
4に記載の積み卸し装置。
【請求項6】
前記架台の同一水平方向上に間隔をあけて2つの前記積み卸しユニットが設置され、同一水平方向上の2つの前記プッシュプル構造は、それぞれ同期して前記押引位置または前記退避位置まで回転し、同一水平方向上の2つのプッシュプル構造は、積み卸し方向に沿って同期してそれぞれ貨物の両側を駆動する
ことを特徴とする請求項
3に記載の積み卸し装置。
【請求項7】
前記積み卸し装置はさらに少なくとも1つの一時保管ラックを含み、前記架台は前記一時保管ラックに水平方向に沿って可動に設置され、前記第2駆動構造は前記架台を駆動して、前記一時保管ラックに対して水平方向に沿って移動させ、前記一時保管ラックは鉛直方向において複数段のラックを含み、前記積み卸しユニットは搬送ロボット上の異なる高さの貨物を前記一時保管ラックの対応する各段のラックまで引き出すか、または前記積み卸しユニットは各段のラック上の貨物を搬送ロボットへ押し出す
ことを特徴とする請求項
1~6のいずれか一項に記載の積み卸し装置。
【請求項8】
前記一時保管ラックは、鉛直方向において複数段設置された一時保管ローラを含み、各段の一時保管ローラが積み卸し方向に沿って単独に貨物を運搬できる
ことを特徴とする請求項
7に記載の積み卸し装置。
【請求項9】
前記積み卸し装置はさらに昇降ユニットを含み、前記昇降ユニットは前記積み卸しユニットの搬送ロボットから離れた側の一端に設置され、前記昇降ユニットは各前記積み卸しユニットから卸された貨物を順次受け取るか、または貨物を各前記積み卸しユニットへ順次送るために用いられる
ことを特徴とする請求項
1に記載の積み卸し装置。
【請求項10】
昇降ユニットは昇降ローラを含み、前記昇降ローラは積み卸し方向に沿って延びており、前記昇降ローラは複数の貨物を同時に載置できる
ことを特徴とする請求項
9に記載の積み卸し装置。
【請求項11】
搬送ロボットと
、積み卸し装置とを含
む積み卸しシステムであって、前記積み卸し装置は
、
鉛直方向に沿って延びた架台と、
鉛直方向において間隔をあけて前記架台に設置され、それぞれ異なる高さにおいて前記搬送ロボットへ貨物を送るか、または搬送ロボット上の貨物を卸す
ことができる、複数の積み卸しユニットと、
前記架台を積み卸し方向に沿って前記搬送ロボットに近づくかまたは遠ざかるように動かす第2駆動構造と、を含み、
前記第2駆動構造が前記搬送ロボットに近づくかまたは遠ざかるように前記架台を動かしたとき、前記積み卸しユニットが前記搬送ロボットへ貨物を送るか、または前記搬送ロボット上の貨物を卸す
ことを特徴とする積み卸しシステム。
【請求項12】
前記搬送ロボットは、搬送ユニットと、縦型フレームと、移動シャシーと、複数段の保管
ユニットと、ブロック機構とを含み、前記縦型フレームは前記移動シャシーに設置され、複数段の前記保管
ユニットは、それぞれ鉛直方向において間隔をあけて前記縦型フレームの一方側に設置され、前記搬送ユニットは鉛直方向に沿って昇降可能に前記縦型フレームの他方側に設置され、前記搬送ユニットは各段の前記保管
ユニットへ貨物を送ることができ、または前記搬送ユニットは各段の前記保管
ユニット上の貨物を取り出すことができ
、
前記ブロック機構は、ブロック位置と退避位置とを有し、前記ブロック機構は前記ブロック位置にあるとき、前記搬送ロボットの搬送過程において、前記保管ユニット内の貨物が滑り出ることを阻止するために用いられ、前記ブロック機構が前記退避位置にあるとき、前記保管ユニットは貨物を出し入れでき、
前記ブロック機構は、可動なブロック接続部材と、前記ブロック接続部材にそれぞれ接続された複数のブロックユニットとを含み、少なくとも1つの前記ブロックユニットが1つの前記保管ユニットに対応し、前記ブロック接続部材は各前記ブロックユニットを動かして積み卸し端へ移動させ、前記保管ユニット内の貨物をブロックさせ、
前記ブロックユニットはスイング部材とブロック部材とを含み、前記スイング部材の一端は回転可能に前記ブロック接続部材に接続され、前記スイング部材の他端は前記ブロック部材に取り付けられ、前記スイング部材の中間部は回転可能に前記保管ユニットの積み卸し端に取り付けられ、
前記ブロック接続部材が昇降するとき、前記スイング部材を動かしてスイングさせ、これにより前記スイング部材が前記ブロック部材を動かして前記積み卸し端に出入りさせる
ことを特徴とする請求項
11に記載の積み卸しシステム。
【請求項13】
前記積み卸しシステムはさらに昇降ローラと運搬ラインとを含み、前記昇降ローラは、前記積み卸しユニットの搬送ロボットから離れた側の一端に設置され、前記昇降ローラは積み卸し方向に沿って延びており、前記昇降ローラは同時に複数の貨物を載置でき、
前記昇降ローラは各前記積み卸しユニットから卸された貨物を順次受け取るために用いられるか、または前記昇降ローラは貨物を各前記積み卸しユニットへ順次送るために用いられ、
前記昇降ローラは貨物を前記運搬ラインまで運搬するか、または前記昇降ローラは前記運搬ライン上の貨物を受け取る
ことを特徴とする請求項
11に記載の積み卸しシステム。
【請求項14】
積み卸し装置に適用される積み卸し方法であって、
前記積み卸し装置は、架台と、鉛直方向において間隔をあけて前記架台に設置された複数の積み卸しユニットと、第2駆動構造とを含み、
前記第2駆動構造は、積み卸し方向に沿って搬送ロボットに近づくかまたは遠ざかるように前記架台を動かすために用いられ、前記第2駆動構造が搬送ロボットに近づくように前記架台を動かしたとき、前記積み卸しユニットは搬送ロボットへ貨物を送るか、または搬送ロボット上の貨物を卸し、各前記積み卸しユニットは積み卸しアームとプッシュプル構造を含み、複数の前記積み卸しアームの一端は鉛直方向に間隔をあけて前記架台に設置され、前記プッシュプル構造は対応する前記積み卸しアームの他端に回転可能に設置され、
前記積み卸し方法は、
第2積み卸し指令を受信するステッ
プと、
前記第2積み卸し指令に基づいて、
前記第2駆動構造を制御して、積み卸し方向に沿って搬送ロボットに近づけるかまたは遠ざけるように前記積み卸しアームを駆動させるとともに、前記プッシュプル構造が貨物を押すまたは引くように制御して、搬送ロボットへ貨物を送るかまたは搬送ロボット上の貨物を卸すステップと、を含む
ことを特徴とする積み卸し方法。
【請求項15】
前記積み卸し装置はさらに少なくとも1つの一時保管ラックを含み、前記架台は前記一時保管ラックに水平方向に沿って可動に設置され、前記第2駆動構造が前記架台を駆動して前記一時保管ラックに対して水平方向に沿って移動させ、
前記一時保管ラックは鉛直方向において複数段のラックを含み、
前記
第2積み卸し指令に基づいて、前記第2駆動構造を制御して、積み卸し方向に沿って搬送ロボットに近づけるかまたは遠ざけるように前記積み卸しアームを駆動させるとともに、前記プッシュプル構造が貨物を押すまたは引くように制御して、搬送ロボットへ貨物を送るかまたは搬送ロボット上の貨物を卸す前記ステップにおいて、前記積み卸しユニット
を制御して搬送ロボット上の異なる高さの貨物を前記一時保管ラックの対応する各段のラックまで引き出
させるか、または前記積み卸しユニット
を制御して各段のラック上の貨物を搬送ロボットへ押し出
させる
ことを特徴とする請求項
14に記載の積み卸し方法。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0002】
本開示は、倉庫物流の技術分野に関し、特に積み卸し装置、積み卸しシステム及び積み卸し方法に関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
第5の態様として、本開示はさらに、搬送ロボットへ貨物を送るか、または搬送ロボット上の貨物を卸す積み卸し装置を提供する。前記積み卸し装置は、架台と、複数の前記積み卸しユニットと、第2駆動構造と、を含み、架台は鉛直方向に延びており、複数の積み卸しユニットは鉛直方向において間隔をあけて前記架台に設置され、複数の前記積み卸しユニットは、それぞれ異なる高さにおいて搬送ロボットへ貨物を送るか、または搬送ロボット上の貨物を卸すことができ、第2駆動構造は、積み卸し方向に沿って搬送ロボットに近づくかまたは遠ざかるよう架台を動かし、前記第2駆動構造が搬送ロボットに近づくかまたは遠ざかるように前記架台を動かしたとき、前記積み卸しユニットは搬送ロボットへ貨物を送るか、または搬送ロボット上の貨物を卸す。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
第6の態様として、本開示はさらに積み卸しシステムを提供する。前記積み卸しシステムは、搬送ロボットと、前記搬送ロボットへ貨物を送るかまたは前記搬送ロボット上の貨物を卸す、第5の態様で提供される積み卸し装置と、を含む。
第7の態様として、本開示は積み卸し装置に適用される積み卸し方法を提供する。該積み卸し装置は架台と、前記架台に設置された複数の積み卸しユニットと、第2駆動構造とを含む。第2駆動構造は、積み卸し方向に沿って搬送ロボットに近づくかまたは遠ざかるよう架台を動かし、第2駆動構造が搬送ロボットに近づくように前記架台を動かしたとき、積み卸しユニットは搬送ロボットへ貨物を送るか、または搬送ロボット上の貨物を卸し、各積み卸しユニットは積み卸しアームとプッシュプル構造とを含み、複数の積み卸しアームの一端は鉛直方向において間隔をあけて前記架台に設置され、プッシュプル構造は対応する積み卸しアームの他端に回転可能に設置される。積み卸し方法は、第2積み卸し指令を受信することと、前記第2積み卸し指令に基づいて前記第2駆動構造を制御して、前記積み卸しアームを駆動して積み卸し方向に沿って搬送ロボットに近づけるかまたは遠ざけるとともに、前記プッシュプル構造を制御して貨物を押すまたは引かせて、搬送ロボットへ貨物を送るかまたは搬送ロボット上の貨物を卸すことを含む。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
【
図1】
図1は本開示の一実施例の搬送ロボットのある角度から見た斜視図である。
【
図2】
図2は
図1に示す搬送ロボットの
別の角度から見た斜視図である。
【
図3】
図3は
図1に示す搬送ロボットの
A箇所の部分概略図である。
【
図4】
図4は
図1に示す搬送ロボットの、シャシーと縦型フレームと昇降機構とを除去した斜視図である。
【
図6】
図6は
図1に示す搬送ロボットを備えた搬送システムの斜視図である。
【
図7】
図7は
図6に示す搬送システムにおける補助装置の斜視図である。
【
図8】
図8は
図6に示す搬送システムにおける昇降装置の斜視図である。
【
図9】
図9は本開示の別の一実施例の搬送ロボットの斜視図である。
【
図12】
図12は
図9に示す搬送システムにおける、一実施形態の積み卸し装置の斜視図である。
【
図14】
図14は
図11に示す搬送システムにおける別の一実施形態の積み卸し装置の斜視図である。
【
図16】
図16は本開示の更に別の一実施形態で提供する積み卸し装置の斜視図である。
【
図18】
図18は本開示の一実施例で提供する積み卸し装置の構造概略図である。
【
図20】
図20は本開示の一実施例で提供する、
図18の積み卸し装置に対応する搬送ロボットの構造概略図である。
【
図22】
図22は本開示の一実施例で提供する積み卸しシステムの構造概略図である。
【
図23】
図23は本開示の別の一実施例で提供する積み卸し装置の構造概略図である。
【
図25】
図25は本開示の更に別の一実施例で提供する積み卸し装置の構造概略図である。
【
図26】
図26は本開示の更に別の一実施例で提供する積み卸しシステムの構造概略図である。
【
図27】
図27は本開示の一実施例で提供する積み卸し方法の概略図である。
【
図28】
図28は本開示の一実施例で提供するステップS40の具体的なステップの概略図である。
【
図29】
図29は本開示の他の一実施例で提供するステップS40の具体的なステップの概略図である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0040】
選択可能に、連動接続部材131は1本のリンクであり、1本のリンクで各保管ユニット121を接続してもよい。また、選択可能に、連動部材は複数のリンクを含み、隣り合う2つの連動接続部材がリンクで接続されてもよい。この場合、1つの保管ユニット121が運動すると、隣り合うリンクによってそれ以外の保管ユニット121を動かして運動させる。なお、連動接続部材131の具体的な構造はリンクに限定されず、接続ピース等でもよい。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0045】
連動接続部材131の数が複数の場合、複数の連動接続部材131が保管ユニット121の外周に沿って間隔をあけて設置される。連動接続部材131が保管ユニット121の外周に沿って間隔をあけて配置される場合、均等に配置されてもよいし、不均等に配置されてもよし、対称に配置されてもよい。複数の連動接続部材131と縦型フレーム110とで保管ユニット121を確実に支持でき、保管ユニット121が下にかしぐことを防ぎ、保管ユニット121が確実に貨物200を保管できる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0072
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0072】
補助装置300は貨物200の積み込みも実現できる。具体的には、各段の輸送機構320が、貨物200を対応する保管ユニット121に向かって移動させ、貨物200を対応する保管ユニット121内に移送する。なお、貨物200を積み込むとき、連動機構130が保管ユニット121の末端を動かして下降させると同時に、各輸送機構320が対応する保管ユニット121へ同時に貨物200を送る。貨物200が徐々にトレイ1211に移る過程で、転動部材1212に接触すると、貨物200は自重の作用と転動部材1212との連携により保管ユニット121内へ滑りこむ。もちろん、保管ユニット121が動かさず、輸送機構320の推力と転動部材1212の連携により、貨物200を保管ユニット121内へ移すことも可能である。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0122
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0122】
連動接続部材131の数が複数の場合、複数の連動接続部材131が保管ユニット121の外周に沿って間隔をあけて設置される。連動接続部材131が保管ユニット121の外周に沿って間隔をあけて配置される場合、均等に配置されてもよいし、不均等に配置されてもよし、対称に配置されてもよい。複数の連動接続部材131と縦型フレーム110とで保管ユニット121を確実に支持でき、保管ユニット121が下にかしぐことを防ぎ、保管ユニット121が確実に貨物200を保管できる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0138
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0138】
補助装置300は貨物200の積み込みも実現できる。具体的には、各段の輸送機構320が、貨物200を対応する保管ユニット121に向かって移動させ、貨物200を対応する保管ユニット121内に移送する。なお、貨物200を積み込むとき、連動機構130が保管ユニット121の末端を動かして下降させると同時に、各輸送機構320が対応する保管ユニット121へ同時に貨物200を送る。貨物200が徐々にトレイ1211に移る過程で、転動部材1212に接触すると、貨物200は自重の作用と転動部材1212との連携により保管ユニット121内へ滑りこむ。もちろん、保管ユニット121が動かさず、輸送機構320の推力と転動部材1212の連携により、貨物200を保管ユニット121内へ移すことも可能である。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0249
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0249】
一実施例において、コントロールセンターが第2積み卸し位置は荷卸し位置であると確認するステップは、コントロールセンターが荷卸し標識に対応する第1相対位置情報を取得し、搬送ロボット100の現在位置と第1相対位置情報とのずれが第1閾値より小さければ、搬送ロボット100が荷卸し位置にあると確認するステップか、あるいは、コントロールセンターが補助装置300または積み卸し装置600に対応する第2相対位置情報を取得し、搬送ロボット100の現在位置と第2相対位置情報とのずれが第2閾値より小さければ、搬送ロボット100が荷卸し位置にあると確認するステップを含む。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0251
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0251】
具体的には、コントロールセンターは搬送ロボット100を制御して補助装置300または積み卸し装置600に近づけることができる。コントロールセンターが搬送ロボット100の現在位置を取得して、該現在位置と第1相対位置情報を比較し、搬送ロボット100の現在位置と第1相対位置情報の距離のずれが第1閾値の範囲内であれば、搬送ロボット100が荷卸し位置へ移動したことを表す。このとき、保管ユニット121と輸送機構320または積み卸し機構620がドッキングして、積み卸し操作を行うことができる。搬送ロボット100の現在位置と第1相対位置情報の距離のずれが第1閾値の範囲を超えた場合、搬送ロボット100が荷卸し位置まで移動していないことを表す。このとき、保管ユニット121と輸送機構320または積み卸し機構620とは離れており、有効にドッキングできない。もしこのとき積み卸し操作を行うと、貨物200が落下するリスクがある。したがって、コントロールセンターは、搬送ロボット100の現在位置と第1相対位置情報の距離のずれが第1閾値の範囲内になり、搬送ロボット100が移動を停止するまで、搬送ロボット100の移動を継続して制御する必要がある。ここで第1閾値の範囲は、保管ユニット121と輸送機構320または積み卸し機構620がドッキングする際に許容される最大ずれ範囲であり、この範囲内であれば、貨物200を正常に送ることができ、この範囲を超えると、貨物200は落下するリスクがある。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0252
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0252】
また、選択可能に、コントロールセンターは補助装置300または積み卸し装置600が位置する箇所の位置情報を、第2相対位置情報として記録することができる。コントロールセンターは第2相対位置情報に基づいて搬送ロボット100が移動すべき荷卸し位置を特定できる。具体的には、コントロールセンターは搬送ロボット100を制御して補助装置300または積み卸し装置600に近づけることができる。コントロールセンターが搬送ロボット100の現在位置を取得して、該現在位置と第2相対位置情報を比較し、搬送ロボット100の現在位置と第2相対位置情報との距離のずれが第2閾値の範囲内であれば、搬送ロボット100が荷卸し位置へ移動したことを表す。このとき、保管ユニット121と輸送機構320または積み卸し機構620がドッキングして、積み卸し操作を行うことができる。搬送ロボット100の現在位置と第2相対位置情報の距離のずれが第2閾値の範囲を超えた場合、搬送ロボット100が荷卸し位置まで移動していないことを表す。このとき、保管ユニット121と輸送機構320または積み卸し機構620とは離れており、有効にドッキングできない。もしこのとき積み卸し操作を行うと、貨物200が落下するリスクがある。したがって、コントロールセンターは、搬送ロボット100の現在位置と第2相対位置情報の距離のずれが第2閾値の範囲内になり、搬送ロボット100が移動を停止するまで、搬送ロボット100の移動を継続して制御する必要がある。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0361
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0361】
連動接続部材131の数が複数の場合、複数の連動接続部材131が保管ユニット121の外周に沿って間隔をあけて設置される。連動接続部材131が保管ユニット121の外周に沿って間隔をあけて配置される場合、均等に配置されてもよいし、不均等に配置されてもよし、対称に配置されてもよい。複数の連動接続部材131と縦型フレーム110とで保管ユニット121を確実に支持でき、保管ユニット121が下にかしぐことを防ぎ、保管ユニット121が確実に貨物200を保管できる。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0377
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0377】
補助装置300は貨物200の積み込みも実現できる。具体的には、各段の輸送機構320が、貨物200を対応する保管ユニット121に向かって移動させ、貨物200を対応する保管ユニット121内に移送する。なお、貨物200を積み込むとき、連動機構130が保管ユニット121の末端を動かして下降させると同時に、各輸送機構320が対応する保管ユニット121へ同時に貨物200を送る。貨物200が徐々にトレイ1211に移る過程で、転動部材1212に接触すると、貨物200は自重の作用と転動部材1212との連携により保管ユニット121内へ滑りこむ。もちろん、保管ユニット121が動かさず、輸送機構320の推力と転動部材1212の連携により、貨物200を保管ユニット121内へ移すことも可能である。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0476
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0476】
連動接続部材131の数が複数の場合、複数の連動接続部材131が保管ユニット121の外周に沿って間隔をあけて設置される。連動接続部材131が保管ユニット121の外周に沿って間隔をあけて配置される場合、均等に配置されてもよいし、不均等に配置されてもよし、対称に配置されてもよい。複数の連動接続部材131と縦型フレーム110とで保管ユニット121を確実に支持でき、保管ユニット121が下にかしぐことを防ぎ、保管ユニット121が確実に貨物200を保管できる。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0492
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0492】
補助装置300は貨物200の積み込みも実現できる。具体的には、各段の輸送機構320が、貨物200を対応する保管ユニット121に向かって移動させ、貨物200を対応する保管ユニット121内に移送する。なお、貨物200を積み込むとき、連動機構130が保管ユニット121の末端を動かして下降させると同時に、各輸送機構320が対応する保管ユニット121へ同時に貨物200を送る。貨物200が徐々にトレイ1211に移る過程で、転動部材1212に接触すると、貨物200は自重の作用と転動部材1212との連携により保管ユニット121内へ滑りこむ。もちろん、保管ユニット121が動かさず、輸送機構320の推力と転動部材1212の連携により、貨物200を保管ユニット121内へ移すことも可能である。
【手続補正19】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】