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特表2023-517039血管内デバイスを圧縮するためのシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-21
(54)【発明の名称】血管内デバイスを圧縮するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/95 20130101AFI20230414BHJP
【FI】
A61F2/95
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022553190
(86)(22)【出願日】2021-03-05
(85)【翻訳文提出日】2022-10-28
(86)【国際出願番号】 CA2021050300
(87)【国際公開番号】W WO2021174369
(87)【国際公開日】2021-09-10
(31)【優先権主張番号】16/810,481
(32)【優先日】2020-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522351354
【氏名又は名称】フルイド バイオメッド インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100080791
【弁理士】
【氏名又は名称】高島 一
(74)【代理人】
【識別番号】100136629
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 光宜
(74)【代理人】
【識別番号】100125070
【弁理士】
【氏名又は名称】土井 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100121212
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 弥栄子
(74)【代理人】
【識別番号】100174296
【弁理士】
【氏名又は名称】當麻 博文
(74)【代理人】
【識別番号】100137729
【弁理士】
【氏名又は名称】赤井 厚子
(74)【代理人】
【識別番号】100151301
【弁理士】
【氏名又は名称】戸崎 富哉
(74)【代理人】
【識別番号】100152308
【弁理士】
【氏名又は名称】中 正道
(74)【代理人】
【識別番号】100201558
【弁理士】
【氏名又は名称】亀井 恵二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100170184
【弁理士】
【氏名又は名称】北脇 大
(72)【発明者】
【氏名】ミサ、アリム ピー.
(72)【発明者】
【氏名】ジャムシディ、メヒディ
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA56
4C267AA80
4C267BB15
4C267CC08
4C267GG06
4C267HH22
(57)【要約】
本開示は、血管の内腔における配備前に送達カテーテルに搭載するために可逆的に圧縮可能な血管内デバイスを圧縮するためのシステムおよび方法に関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)の半径方向圧縮のためのシステムであって、当該システムは:
前記EDを有し、前記EDは管状の本体を有し、該本体は圧縮された姿勢と圧縮されていない姿勢との間で拡張可能であり、前記の管状の本体は、内面、外面ならびに対向する遠位および近位ED開口部を有し;
前記の圧縮された姿勢の前記EDを受け入れ、かつ、維持するようにサイズ決めされた送達シースを有し、該送達シースは圧縮された形態で前記送達シースの中へと前記EDを受け入れるようにサイズ決めされた幅を有する送達シース開口部を有し;
前記送達シース開口部を通した前記送達シースによる受け入れのために前記EDを圧縮するための圧縮機を有し、該圧縮機は:
内部空間を定める概してテーパー状の構造を有し、該テーパー状の構造は遠位および近位圧縮機端部を有し、前記近位圧縮機端部は前記送達シース開口部の近位にあり、前記遠位圧縮機端部は前記の圧縮されていない姿勢の前記EDを受け入れるようにサイズ決めされた遠位圧縮機開口部を有し、前記のテーパー状の構造は前記遠位圧縮機開口部から近位圧縮機端部に向かって細くなり、前記内部空間の断面が前記近位圧縮機端部に向かって小さくなるようになっており、第二の端部における前記内部空間の断面積は、前記送達シース開口部の断面積に等しいか、前記送達シース開口部の断面積より小さく;かつ、
前記EDに取り外し可能に取り付けられ、かつ、前記送達シース内に配置されたプッシュワイヤーを有し、
前記プッシュワイヤーは前記送達シースを通って近位方向に前進して、前記圧縮機を通るよう前記EDを促すように作動可能であり、そのことによって、前記EDは前記圧縮機を通るよう近位方向に促されるにつれて前記の圧縮された姿勢へと変形する、
前記システム。
【請求項2】
前記圧縮機が第二の圧縮機端部に第二の圧縮機開口部を有し、該第二の圧縮機開口部は前記送達シース開口部と連通する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記の第二の圧縮機開口部の幅が、前記EDが前記の圧縮されていない姿勢にあるときの前記EDのラジアル径より小さい、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記プッシュワイヤーが前記の第二の圧縮機開口部を通して前記ED内に配置され、かつ、前記プッシュワイヤーが前記送達シースを通って近位方向に前進して、前記の第二の圧縮機開口部を通るよう、かつ、前記送達シースの中へと入るよう前記EDを促すように作動可能である、実施形態2のシステム。
【請求項5】
前記圧縮機が漏斗である、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記プッシュワイヤーが一本以上の糸によって前記EDに取り外し可能に取り付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記の一本以上の糸が前記EDの近位端にて前記の管状の本体に巻き付けられた輪縄を有する単一のワイヤーである、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記の一本以上の糸が前記EDから機械的に取り外し可能である、請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
前記圧縮機が折り畳み可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記圧縮機が可逆的に折り畳み可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記圧縮機が編組構造を有する、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記編組構造がポリプロピレン編組構造である、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記のテーパー状の構造が第二の圧縮機端部にて連結された複数の重なり合ったトングを有し、各トングは第二の圧縮機端部に向かって細くなる、請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
第二の圧縮機端部が前記送達シース開口部を通して前記送達シース内に受け入れられるようにサイズ決めされる、請求項9に記載のシステム。
【請求項15】
前記圧縮機が折り畳まれた姿勢にあるときに、前記圧縮機が前記送達シース内に受け入れられるようにサイズ決めされる、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記プッシュワイヤーが前記圧縮機に取り付けられ、前記圧縮機が一本以上の糸によって前記EDに取り付けられる、請求項9に記載のシステム。
【請求項17】
前記プッシュワイヤーが前記圧縮機に取り付けられ、前記のテーパー状の構造の内面が前記EDの外面に摩擦的に係合するように作動可能である、請求項9に記載のシステム。
【請求項18】
前記プッシュワイヤーが前記送達シースを通って近位方向に前進して、前記送達シースに向かうよう前記EDおよび前記圧縮機を促すように作動可能であり、そのことによって、前記送達シース内への受け入れの際の前記圧縮機の折り畳みが前記送達シースにおける受け入れのために前記EDを圧縮するのに十分な半径方向の力を前記EDに対して奏する、請求項9に記載のシステム。
【請求項19】
前記プッシュワイヤーが一本以上の糸によって前記EDに取り外し可能に取り付けられる、請求項9に記載のシステム。
【請求項20】
前記圧縮機に取り付けられ、かつ、前記送達シース内に配置された中空の圧縮機ワイヤーをさらに有し、該圧縮機ワイヤーは前記送達シースを通って前進して、前記送達シース開口部を通るよう前記圧縮機を促して前記圧縮機を折り畳むように作動可能であり、そのことによって、前記EDおよび前記圧縮機が前記送達シース開口部を通るよう促されるにつれて前記圧縮機が折り畳まれるので、前記EDが前記の圧縮された姿勢へと変形する、いずれか一つの請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記プッシュワイヤーが前記圧縮機ワイヤー内に配置され、前記プッシュワイヤーが前記圧縮機とは独立して前記送達シースを通って前進して、前記圧縮機とは独立して前記EDを促すように作動可能である、実施形態20のシステム。
【請求項22】
前記EDと前記圧縮機との間の前記プッシュワイヤー上に配置されたバンプ部材をさらに有し、該バンプ部材は前記近位ED開口部の周囲に沿って前記EDに当接して、前記プッシュワイヤーが前記送達シースを通って遠位方向に前進するときに前記送達シースを通るよう遠位方向に前記EDを促すためのものである、請求項20に記載のシステム。
【請求項23】
前記プッシュワイヤーおよび圧縮機ワイヤーが前記送達シースを通って近位方向に前進して、前記送達シースに向かうよう前記EDおよび前記圧縮機を促すように作動可能であり、そのことによって、前記送達シース内への受け入れの際の前記圧縮機の折り畳みが前記送達シースにおける受け入れのために前記EDを圧縮するのに十分な半径方向の力を前記EDに対して奏する、請求項20に記載のシステム。
【請求項24】
前記EDが自己拡張EDである、請求項1に記載のシステム。
【請求項25】
血管の内腔内に可逆的に圧縮可能な血管デバイスを配備するためのシステムであって、当該システムは:
請求項1に定義された配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)の半径方向圧縮のためのシステムを有し;
近位および遠位送達カテーテル開口部を有する送達カテーテルを有し、前記遠位送達カテーテル開口部は前記内腔の中へと前記EDを配備するためのものであり、かつ、前記近位送達カテーテル開口部は前記送達シースから前記EDを受け入れるためのものであり、前記近位送達カテーテル開口部は、前記送達シース開口部の幅に等しいか、前記送達シース開口部の幅より大きい幅のものであり;かつ、
前記近位送達カテーテル開口部に接続されたハブを有し、該ハブはハブ開口部を有し、該ハブ開口部は、前記EDが前記送達シースに位置するときに前記ハブに前記送達シースを受け入れるためのものであり、かつ、前記近位送達カテーテル開口部と当接して前記送達シースを位置させるためのものであり、
前記プッシュワイヤーは前記送達カテーテルを通って前進して、前記送達カテーテルを通るよう、かつ、遠位送達カテーテル開口部から外に出るよう前記EDを促すように作動可能である、
前記システム。
【請求項26】
送達シースの中へと可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)を搭載する方法であって、該送達シースは拡張していない姿勢の前記EDの半径方向の幅より小さい内側の幅を有し、当該方法は:
前記送達シースにおける受け入れのために拡張した姿勢から拡張していない姿勢へと前記EDを圧縮することを有し、圧縮することは圧縮機の内部空間を通るよう前記の拡張した姿勢の前記EDを促すことを有し、前記圧縮機はテーパー状の構造を有し、該テーパー状の構造は前記のテーパー状の構造の遠位圧縮機端部から近位圧縮機端部に向かって細くなり、拡張していない姿勢へと前記EDを半径方向に圧縮するために、前記遠位圧縮機端部における前記内部空間の幅は前記の拡張した姿勢の前記EDの直径より大きく、かつ、前記近位圧縮機端部における前記内部空間の幅は前記の拡張した姿勢の前記EDの直径より小さく;
前記近位圧縮機端部における近位圧縮機開口部を通るよう、かつ、送達シース開口部を通って前記送達シースの中へと入るよう前記の拡張していない姿勢の前記EDを促すことを有する、
前記方法。
【請求項27】
前記のテーパー状の構造が弾性的に折り畳み可能である、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記のテーパー状の構造が前記近位圧縮機端部にて連結された複数の重なり合ったトングを有し、各トングは前記近位圧縮機端部に向かって細くなる、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
各トングが隣接するトングの上をスライド可能であり、前記内部空間の断面積を変更する、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)の半径方向圧縮のためのシステムであって、当該システムは:
前記EDを有し、前記EDは管状の本体を有し、該本体は圧縮された姿勢と圧縮されていない姿勢との間で自己拡張可能であり、前記の管状の本体は、内面、外面ならびに対向する遠位および近位ED開口部を有し;
前記の圧縮された姿勢の前記EDを受け入れ、かつ、維持するようにサイズ決めされた送達カテーテルを有し、該送達カテーテルは近位および遠位送達カテーテル端部を有し、かつ、前記遠位送達カテーテル端部に遠位送達カテーテル開口部を有し、該遠位送達カテーテル開口部は圧縮された形態で前記送達カテーテルの中へと前記EDを受け入れるようにサイズ決めされた幅を有し;
前記遠位送達カテーテル開口部を通した前記送達カテーテルによる受け入れのために前記EDを圧縮するための圧縮機を有し、該圧縮機は:
内部空間を定める概してテーパー状の構造を有し、該テーパー状の構造は遠位および近位圧縮機端部を有し、前記近位圧縮機端部は前記遠位送達カテーテル開口部の近位にあり、前記遠位圧縮機端部は前記の圧縮されていない姿勢の前記EDを受け入れるようにサイズ決めされた遠位圧縮機開口部を有し、前記のテーパー状の構造は前記遠位圧縮機端部から前記近位圧縮機端部に向かって細くなり、前記内部空間の断面が近位端に向かって小さくなるようになっており、前記近位圧縮機端部における前記内部空間の断面積は、前記遠位送達カテーテル開口部の断面積に等しいか、前記遠位送達カテーテル開口部の断面積より小さく;かつ、
前記EDに取り付けられ、かつ、前記送達カテーテル内に配置されたプッシュワイヤーを有し、
前記プッシュワイヤーは前記送達カテーテルを通り前記近位送達カテーテル端部に向かって前進して、前記圧縮機を通るよう前記EDを促すように作動可能であり、そのことによって、前記EDは前記圧縮機を通るよう促されるにつれて前記の圧縮された姿勢へと変形する、
前記システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
1.発明の分野
本開示は、血管内デバイスに関する。とりわけ、本開示は、可逆的に圧縮可能な血管内デバイスを、身体への配備の前に送達カテーテルの中に搭載するために圧縮するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
2.関連技術の説明
血管内デバイス(ED)は、種々の血管系疾患を治療するために用いられ得る、ステントのような埋め込み可能な医療デバイスである。最も典型的には、EDは、血管の壁を機械的に支持する効果を発揮するために、流れの迂回のように血流に何らかの変化を与える効果を発揮するために、かつ/あるいは、血管内の配備点に治療薬を送達するために血管の中に外科的に挿入される管状または円筒状の構造である。
【0003】
しばしば、EDは、送達カテーテルへの搭載のために圧縮され、かつ、その後で患者の血管の内腔の中への配備の際に拡張され得るように、弾性的に変形可能/圧縮可能であろう。現在、可逆的に圧縮可能なEDは、血管より有意に小さい直径へと圧縮されるか、または、クリンピングされ、かつ、送達シース内において圧縮された姿勢で製造業者によって提供される。圧縮されたEDはその後、必要とされるときに送達カテーテルの中へと移され、かつ、送達カテーテルを通って患者の血管における意図した位置へと前進し得る。可逆的に圧縮可能なEDは、典型的には、送達カテーテル内で圧縮されているときには血管と比較した名目的なサイズを有するように弾性バイアスを有しているであろうし、インサイチュで配備されるときには自己拡張して血管に適合するようになっている。
【0004】
可逆的に圧縮可能なEDは、製造場にて圧縮され、かつ、送達シースの中に予め搭載される。この圧縮のための設備は、例えば米国特許第8,151,445号明細書、国際公開第2017/139421号パンフレットおよび米国特許出願公開第20080127707号公報に開示されているような空気圧縮ダイスであってもよい。かかる設備は、典型的には、大きく、動力が与えられ、金属であり、動かせず、かつ、滅菌することが困難である。したがって、かかる設備は、ED製造施設での使用によく適合するかも知れないが、外科手術の現場のような診療現場での使用には概して不適である。
【0005】
手持ちのクリンピング工具が存在し、かつ、例えば米国特許第6,202,272号明細書に開示されている。しかしながら、かかる工具は、大きく、重く、かつ、パッケージ化されたED毎に提供することは非現実的である。したがって、外科手術の現場でそれらを滅菌することは現実的でない。
【発明の概要】
【0006】
本発明者らは、可逆的に圧縮可能なEDが製造業者によってパッケージ化され、かつ、提供され、かつ、圧縮されていない姿勢で保存され得るように、診療現場で用いられ得るED搭載システムを開発する必要性を理解した。そうでなければ、圧縮された姿勢で維持されたEDは、EDを製造するために用いられる材料(非形状記憶金属およびポリマーを含むが、それらに限定されない)の応力緩和から悪影響を受けるかも知れない。現行のEDは、EDが完全に拡張した構成でパッケージ化され、かつ、その後で患者への即時の送達のために診療現場でクリンピングされる必要がある場合にEDをクリンピングする方法を含まない。
【0007】
本明細書で開示される送達システムは、圧縮されていない構成で提供されるEDについて、診療現場において、または、パッケージ化の前に送達シースの中へとそれらをクリンピングするために用いられ得る。それは、レーザーカット(オープンセルまたはクローズドセルのデザインのいずれであっても)および編組ステントについての使用という利点を有する。それは、非形状記憶金属およびポリマーを含むが、それらに限定されないステントEDの応力緩和の回避に起因して、完全に拡張した構成で送達される必要があるEDについて診療現場において用いられ得る。
【0008】
本開示の種々の態様は、配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)の半径方向圧縮のためのシステムに関する。当該システムはEDを有し、該EDは管状の本体を有し、該本体は、圧縮された姿勢と圧縮されていない姿勢との間で拡張可能であり、該管状の本体は、内面、外面ならびに対向する遠位および近位ED開口部を有する。当該システムはさらに、圧縮された姿勢のEDを受け入れ、かつ、維持するようにサイズ決めされた送達シースを有し、該送達シースは送達シース開口部を有し、該送達シース開口部は、圧縮された形態で送達シースの中へとEDを受け入れるようにサイズ決めされた幅を有する。当該システムはさらに、送達シース開口部を通した送達シースによる受け入れのためにEDを圧縮するための圧縮機を有する。圧縮機は、内部空間を定める概してテーパー状の構造を有し、該テーパー状の構造は、遠位および近位圧縮機端部を有し、近位圧縮機端部は送達シース開口部の近位にあり、遠位圧縮機端部は、圧縮されていない姿勢のEDを受け入れるようにサイズ決めされた遠位圧縮機開口部を有し、該テーパー状の構造は、遠位圧縮機開口部から近位圧縮機端部に向かって細くなり、内部空間の断面が近位圧縮機端部に向かって小さくなるようになっており、第二端部における内部空間の断面積は、送達シース開口部の断面積に等しいか、または、送達シース開口部の断面積より小さい。当該システムはさらにプッシュワイヤーを有し、該プッシュワイヤーは、EDに取り外し可能に取り付けられ、かつ、送達シース内に配置される。プッシュワイヤーは、圧縮機を通るようにEDを促すために送達シースを通って近位方向に前進するように作動可能であり、そのことによって、EDは圧縮機を通って近位方向に促されるにつれて圧縮された姿勢へと変形する。
【0009】
種々の実施形態では、圧縮機は、第二圧縮機端部に第二圧縮機開口部を有する。種々の実施形態では、第二圧縮機開口部は、送達シース開口部と連通する。種々の実施形態では、第二圧縮機開口部の幅は、EDが圧縮されていない姿勢にあるときのEDのラジアル径より小さい。種々の実施形態では、プッシュワイヤーは、第二圧縮機開口部を通してED内に配置される。種々の実施形態では、プッシュワイヤーは、第二圧縮機開口部を通るよう、かつ、送達シースの中に入るようEDを促すために送達シースを通って近位方向に前進するように作動可能である。
【0010】
種々の実施形態では、圧縮機は漏斗である。種々の実施形態では、テーパー状の構造は一体的な本体を有する。
【0011】
種々の実施形態では、圧縮機は取り外し可能である。
【0012】
種々の実施形態では、圧縮機は折り畳み可能である。種々の実施形態では、圧縮機は可逆的に折り畳み可能である。種々の実施形態では、圧縮機は編組構造(例えば、編組ポリプロピレン構造)を有する。種々の実施形態では、圧縮機は、第二圧縮機端部で連結された、複数の重なり合ったトングを有し、各トングは第二圧縮機端部に向かって細くなる。種々の実施形態では、第二圧縮機端部は、送達シース開口部を通して送達シース内に受け入れられるようにサイズ決めされる。種々の実施形態では、圧縮機は、折り畳まれた姿勢にあるときに送達シース内に受け入れられるようにサイズ決めされる。種々の実施形態では、圧縮機が送達シース内に受け入れられるにつれて、送達シースの内壁が、テーパー状の構造の側に対して圧縮機を折り畳むのに十分な力を奏するように作動可能である。
【0013】
種々の実施形態では、プッシュワイヤーは圧縮機に取り付けられ、圧縮機は一本以上の糸によってEDに取り付けられる。種々の実施形態では、一本以上の糸はEDの内面に取り付けられる。種々の実施形態では、一本以上の糸はEDから電解的に取り外し可能である。種々の実施形態では、一本以上の糸はEDから機械的に取り外し可能である。種々の実施形態では、一本以上の糸は、EDの近位端にて管状の本体に巻き付けられた輪縄を有する単一のワイヤーである。
【0014】
種々の実施形態では、プッシュワイヤーは圧縮機に取り付けられ、テーパー状の構造の内面はEDの外面に摩擦的に係合するように作動可能である。
【0015】
種々の実施形態では、プッシュワイヤーは、送達シースに向けてEDおよび圧縮機を促すために送達シースを通って近位方向に前進するように作動可能であり、そのことによって、送達シース内への受け入れの際の圧縮機の折り畳みは、送達シースにおける受け入れのためにEDを圧縮するのに十分な半径方向の力をEDに対して奏する。
【0016】
種々の実施形態では、テーパー状の構造の内面が、EDの外面に摩擦的に係合するように作動可能である。
【0017】
種々の実施形態では、当該システムは中空の圧縮機ワイヤーを有し、該中空の圧縮機ワイヤーは、圧縮機に取り付けられ、かつ、送達シース内に配置される。圧縮機ワイヤーは、送達シース開口部を通るよう圧縮機を促して圧縮機を圧縮するために送達シースを通って前進するように作動可能であり、そのことによって、EDおよび圧縮機が送達シース開口部を通るように促されるにつれて圧縮機が折り畳まれるので、EDは圧縮された姿勢へと変形する。種々の実施形態では、プッシュワイヤーは圧縮機ワイヤー内に配置され、プッシュワイヤーは、圧縮機とは独立してEDを促すために、圧縮機ワイヤーとは独立して送達シースを通って前進するように作動可能である。種々の実施形態では、圧縮機はさらに、EDと圧縮機との間のプッシュワイヤー上に配置されたバンプ部材を有し、該バンプ部材は、プッシュワイヤーが送達シースを通って遠位方向に前進するときに、送達シースを通って遠位方向にEDを促すために近位ED開口部の周縁に沿ってEDに当接するためのものである。種々の実施形態では、プッシュワイヤーおよび圧縮機ワイヤーは、送達シースに向かうようにEDおよび圧縮機を促すために送達シースを通って近位方向に前進するように作動可能であり、そのことによって、送達シース内への受け入れの際の圧縮機の折り畳みは、送達シースにおける受け入れのためにEDを圧縮するのに十分な半径方向の力をEDに対して奏する。
【0018】
種々の実施形態では、EDは自己拡張EDである。
【0019】
本開示の種々の態様は、血管の内腔内に可逆的に圧縮可能な血管内デバイスを配備するためのシステムに関する。当該システムは、上記のような配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)の半径方向圧縮のためのシステムを有する。当該システムはさらに送達カテーテルを有し、該送達カテーテルは近位および遠位送達カテーテル開口部を有する。遠位送達カテーテル開口部は、内腔内にEDを配備するためのものである。近位送達カテーテル開口部は、送達シースからEDを受け入れるためのものである。近位送達カテーテル開口部は、送達シース開口部の幅に等しいか、または、送達シース開口部の幅より大きい幅のものである。当該システムはさらに、近位送達カテーテル開口部に接続されたハブを有する。ハブはハブ開口部を有し、該ハブ開口部は、EDが送達シースに位置するときにハブに送達シースを受け入れるためのものであり、かつ、近位送達カテーテル開口部と当接して送達シースを位置させるためのものである。プッシュワイヤーは、送達カテーテルを通るよう、かつ、遠位送達カテーテル開口部から外に出るようにEDを促すために送達カテーテルを通って前進するように作動可能である。
【0020】
種々の実施形態では、プッシュワイヤーは、送達カテーテルを通るよう、かつ、遠位送達カテーテル開口部から外に出るよう圧縮機を促すために送達カテーテルを通って前進するように作動可能であり、圧縮機は拡張するように作動可能である。
【0021】
種々の実施形態では、プッシュワイヤーは、遠位送達カテーテル開口部に向けて配備されたEDおよび拡張した圧縮機を促すためにハブに向かって引き込まれるように作動可能であり、そのことによって、送達カテーテル内への受け入れの際の圧縮機の折り畳みは、送達カテーテルにおける受け入れのためにEDを圧縮するのに十分な半径方向の力をEDに対して奏する。
【0022】
本開示の種々の態様は、血管の内腔内に可逆的に圧縮可能な血管内デバイスを配備するためのシステムに関する。当該システムは、上記のような配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)の半径方向圧縮のためのシステムを有する。当該システムはさらに、送達カテーテルを有する。送達カテーテルは、近位および遠位送達カテーテル開口部を有する。遠位送達カテーテル開口部は、内腔内にEDを配備するためのものである。近位送達カテーテル開口部は、送達シースからEDを受け入れるためのものである。近位送達カテーテル開口部は、送達シース開口部の幅に等しいか、または、送達シース開口部の幅より大きい幅のものである。当該システムはさらに、近位送達カテーテル開口部に接続されたハブを有する。ハブはハブ開口部を有し、該ハブ開口部は、EDが送達シースに位置するときにハブに送達シースを受け入れるためのものであり、かつ、近位送達カテーテル開口部と当接して送達シースを位置させるためのものである。プッシュワイヤーおよび圧縮機ワイヤーは、送達カテーテルを通るよう、かつ、遠位送達カテーテルから外に出るようEDおよび圧縮機を促すために送達カテーテルを通って前進するように作動可能であり、圧縮機は拡張するように作動可能である。種々の実施形態では、プッシュワイヤーは、遠位送達カテーテル開口部に向けて配備されたEDおよび拡張した圧縮機を促すためにハブに向かって引き込まれるように作動可能であり、そのことによって、送達カテーテル内への受け入れの際の圧縮機の折り畳みは、送達カテーテルにおける受け入れのためにEDを圧縮するのに十分な半径方向の力をEDに対して奏する。
【0023】
本開示の種々の態様は、送達シースの中へと可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)を搭載する方法に関し、該送達シースは、拡張していない姿勢のEDの半径方向幅より小さい内部幅を有する。当該方法は、送達シースにおける受け入れのために拡張した姿勢から拡張していない姿勢へとEDを圧縮することを有する。圧縮することは、圧縮機の内部空間を通るよう拡張した姿勢のEDを促すことを有する。圧縮機はテーパー状の構造を有し、該テーパー状の構造は、テーパー状の構造の遠位圧縮機端部から近位圧縮機端部に向かって細くなる。遠位圧縮機端部における内部空間の幅は、拡張した姿勢のEDの直径より大きい。近位圧縮機端部における内部空間の幅は、拡張した姿勢のEDの直径より小さい。したがって、圧縮機の内部空間を通るよう拡張した姿勢のEDを促すことは、拡張していない姿勢へとEDを半径方向に圧縮する。当該方法はさらに、近位圧縮機端部における近位圧縮機開口部を通るよう、かつ、送達シース開口部を通って送達シースの中に入るよう拡張していない姿勢のEDを促すことを有する。
【0024】
種々の実施形態では、テーパー状の構造は弾性的に折り畳み可能である。種々の実施形態では、テーパー状の構造は編組構造(例えば、ポリプロピレン編組構造)を有する。種々の実施形態では、テーパー状構造は、近位圧縮機端部にて連結した複数の重なり合ったトングを有し、各トングは近位圧縮機端部に向かって細くなる。種々の実施形態では、各トングは、内部空間の断面積を変更するために隣接するトングの上をスライド可能である。
【0025】
本開示の種々の態様は、送達シースの中へと可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)を搭載する方法に関し、該送達シースは、拡張していない姿勢のEDより小さい幅を有する。当該方法は、送達シースにおける受け入れのために拡張した姿勢から拡張していない姿勢へとEDを圧縮することを有する。圧縮することは、圧縮機を折り畳むことを有する。圧縮機はテーパー状の構造を有し、該テーパー状の構造は、内部空間(その中には、EDが拡張した姿勢で位置する)を定める壁を有する。壁は、EDを圧縮するためにEDに対して半径方向の力を奏し、テーパー状の構造は、折り畳まれたときに送達シースにおいて受け入れられるようにサイズ決めされる。当該方法はさらに、EDが拡張していない姿勢で内部空間に位置する状態で、折り畳まれた姿勢の圧縮機を受け入れるようにサイズ決めされた送達シース開口部を通って送達シースの中へと入るよう圧縮機を促すことを有する。
【0026】
種々の実施形態では、圧縮機を折り畳むことは、テーパー状の構造の長さにわたって内部空間の半径方向の断面積を漸進的に小さくすることを有する。
【0027】
種々の実施形態では、壁は編組構造(例えば、編組ポリプロピレン構造)を有する。種々の実施形態では、壁は、圧縮機の近位端にて連結された複数の重なり合ったトングを有し、各トングは圧縮機の近位端に向かって細くなる。種々の実施形態では、圧縮機を折り畳むことは、重なり合ったトングを互いの上でスライドさせて、テーパー状の構造の長さにわたって内部空間の半径方向の断面積を漸進的に小さくすることを有する。
【0028】
種々の実施形態では、当該方法はさらに、内部空間にEDを保持するためにEDを壁の内面と摩擦的に係合させることを有する。
【0029】
本開示の種々の態様は、血管に可逆的に圧縮可能な血管内デバイスを配備する方法に関する。当該方法は、上記の方法にしたがって送達シースにEDを搭載することを有する。当該方法はさらに、送達シース開口部を送達カテーテルの近位送達カテーテル開口部に登録することを有する。送達カテーテルは、血管内に配置される。血管における標的部位には、送達カテーテルの遠位送達カテーテル開口部がある。当該方法はさらに、近位送達カテーテル開口部を通して送達カテーテルの中へと送達シース開口部を通して、かつ、送達カテーテルの遠位送達カテーテル開口部に向けて送達カテーテルを通してEDを前進させることを有する。当該方法はさらに、遠位送達カテーテル開口部を通して、かつ、標的部位における血管の内腔の中へとEDを前進させることを有する。当該方法はさらに、標的部位における内腔においてEDを拡張させることを有する。
【0030】
種々の実施形態では、EDは自己拡張EDであり、かつ、内腔においてEDを拡張させることは、EDが内腔において自己拡張することを可能にすることを伴う。種々の実施形態では、内腔内でEDを拡張させることは、EDを拡張させるために管状の本体内に配置されたバルーンを膨張させることを有する。種々の実施形態では、圧縮機は可逆的に折り畳み可能な圧縮機であり、かつ、当該方法はさらに、遠位送達カテーテル開口部を通して内腔の中へと可逆的に折り畳み可能な圧縮機を前進させること、および、圧縮機を拡張した姿勢へと拡張させることを有する。種々の実施形態では、圧縮機は自己拡張圧縮機である。種々の実施形態では、当該方法はさらに、拡張した圧縮機の内部空間内に拡張したEDを位置させることを有する。種々の実施形態では、当該方法はさらに、送達カテーテルにおける受け入れのために拡張した姿勢から圧縮された姿勢へとEDを圧縮することを有し、圧縮することは圧縮機を折り畳むことを有し、壁はEDを圧縮するためにEDに対して半径方向の力を奏し、テーパー状の構造は折り畳まれたときに送達カテーテルに受け入れられるようにサイズ決めされる。種々の実施形態では、当該方法はさらに、EDが圧縮された姿勢で内部空間に位置する状態で、折り畳まれた姿勢の圧縮機を受け入れるために遠位送達カテーテル開口部を通って送達カテーテルの中に入るよう圧縮機を促すことを有する。種々の実施形態では、当該方法はさらに、第二の位置にて内腔において送達カテーテルを再度位置させること、および、遠位送達カテーテル開口部を通して血管の内腔の中へとEDを前進させること、ならびに、内腔においてEDを拡張させることを有する。種々の実施形態では、EDは自己拡張EDであり、かつ、内腔においてEDを拡張させることは、EDが内腔において自己拡張することを可能にすることを伴う。
【0031】
種々の実施形態では、送達カテーテルはハブを有し、該ハブは、近位送達カテーテル開口部に接続され、かつ、遠位送達シース端部を受け入れるようにサイズ決めされる。送達シース開口部を近位送達カテーテル開口部に登録することは、ハブ内に送達シースを挿入すること、および、送達シース開口部を近位送達カテーテル開口部に当接させることを有する。
【0032】
本開示の種々の態様は、配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)の半径方向圧縮のためのシステムに関する。当該システムは、EDを有する。EDは、管状の本体を有する。管状の本体は、圧縮された姿勢と圧縮されていない姿勢との間で可逆的に拡張可能であり、任意選択的には自己拡張する。管状の本体は、内面、外面ならびに対向する遠位および近位ED開口部を有する。当該システムはさらに送達カテーテルを有し、該送達カテーテルは、圧縮された姿勢のEDを受け入れ、かつ、維持するようにサイズ決めされる。送達カテーテルは、近位および遠位送達カテーテル端部を有する。送達カテーテルは、遠位送達カテーテル端部に遠位送達カテーテル開口部を有し、遠位送達カテーテル開口部は、圧縮された形態で送達カテーテルの中へとEDを受け入れるようにサイズ決めされた幅を有する。当該システムはさらに、遠位送達カテーテル開口部を通した送達カテーテルによる受け入れのためにEDを圧縮するための圧縮機を有する。圧縮機は、作動中、内部空間を定める概してテーパー状の構造を有する。テーパー状の構造は、遠位および近位圧縮機端部を有する。遠位圧縮機端部は、圧縮されていない姿勢のEDを受け入れるようにサイズ決めされた遠位圧縮機開口部を有する。テーパー状の構造は遠位圧縮機端部から近位圧縮機端部に向かって細くなり、内部空間の断面が近位端に向かって小さくなるようになっている。近位圧縮機端部における内部空間の断面積は、遠位送達カテーテル開口部の断面積に等しいか、遠位送達カテーテル開口部の断面積より小さい。当該システムはさらにプッシュワイヤーを有し、該プッシュワイヤーは、EDに取り外し可能に取り付けられ、かつ、送達カテーテル内に配置される。プッシュワイヤーは、圧縮機を通るようEDを促すために送達カテーテルを通って近位送達カテーテル端部に向かって近位方向に前進するように作動可能であり、そのことによって、EDは、圧縮機を通るよう促されるにつれて圧縮された姿勢へと変形する。
【0033】
種々の実施形態では、圧縮機は、近位圧縮機端部に近位圧縮機開口部を有する。種々の実施形態では、近位圧縮機開口部は、遠位送達カテーテル開口部と連通する。種々の実施形態では、近位圧縮機開口部の幅は、EDが圧縮されてない姿勢にあるときにはEDのラジアル径より小さい。種々の実施形態では、プッシュワイヤーは、近位圧縮機開口部を通してED内に配置される。
【0034】
種々の実施形態では、プッシュワイヤーは、近位圧縮機開口部を通るよう、かつ、送達カテーテルの中に入るようEDを促すために送達カテーテルを通って近位方向に前進するように作動可能である。
【0035】
種々の実施形態では、圧縮機は漏斗である。種々の実施形態では、テーパー状の構造は一体的な本体を有する。
【0036】
種々の実施形態では、プッシュワイヤーは、一本以上の糸によってEDに取り外し可能に取り付けられる。種々の実施形態では、一本以上の糸は、EDの内面に取り付けられる。種々の実施形態では、一本以上の糸はEDから電解的に取り外し可能である。種々の実施形態では、一本以上の糸はEDから機械的に取り外し可能である。種々の実施形態では、一本以上の糸は、EDの近位端にて管状の本体に巻き付けられた輪縄を有する単一のワイヤーである。
【0037】
種々の実施形態では、圧縮機は取り外し可能である。種々の実施形態では、圧縮機は折り畳み可能である。種々の実施形態では、圧縮機は可逆的に折り畳み可能である。種々の実施形態では、テーパー状の構造は編組構造(例えば、ポリプロピレン編組構造)を有する。
【0038】
種々の実施形態では、テーパー状の構造は、近位圧縮機端部にて連結された複数の重なり合ったトングを有し、各トングは近位圧縮機端部に向かって細くなる。
【0039】
種々の実施形態では、近位圧縮機端部は、遠位送達カテーテル開口部を通して送達カテーテル内に受け入れられるようにサイズ決めされる。種々の実施形態では、圧縮機は、折り畳まれた姿勢にあるときには送達カテーテル内に受け入れられるようにサイズ決めされる。
【0040】
種々の実施形態では、圧縮機が送達カテーテル内に受け入れられるにつれて、送達カテーテルの内壁が、圧縮機を折り畳むのに十分な力をテーパー状の構造の側に対して奏するように作動可能である。
【0041】
種々の実施形態では、プッシュワイヤーは圧縮機に取り付けられ、圧縮機は一本以上の糸によってEDに取り付けられる。種々の実施形態では、一本以上の糸はEDの内面に取り付けられる。種々の実施形態では、一本以上のワイヤーはEDから電解的に取り外し可能である。種々の実施形態では、一本以上のワイヤーはEDから機械的に取り外し可能である。種々の実施形態では、一本以上の糸は、EDの近位端にて管状の本体に巻き付けられた輪縄を有する単一のワイヤーである。
【0042】
種々の実施形態では、プッシュワイヤーは圧縮機に取り付けられ、テーパー状の構造の内面はEDの外面に摩擦的に係合するように作動可能である。
【0043】
種々の実施形態では、プッシュワイヤーは、遠位送達カテーテル開口部に向かうようEDおよび圧縮機を促すために送達カテーテルを通って前進するように作動可能である。送達カテーテル内への受け入れの際の圧縮機の折り畳みは、送達カテーテルにおける受け入れのためにEDを圧縮するのに十分な半径方向の力をEDに対して奏する。
【0044】
種々の実施形態では、一本以上の糸はEDの内面に取り付けられる。種々の実施形態では、一本以上のワイヤーはEDから電解的に取り外し可能である。種々の実施形態では、一本以上のワイヤーはEDから機械的に取り外し可能である。種々の実施形態では、一本以上の糸は、EDの近位端にて管状の本体に巻き付けられた輪縄を有する単一のワイヤーである。
【0045】
種々の実施形態では、テーパー状の構造の内面が、EDの外面に摩擦的に係合するように作動可能である。
【0046】
種々の実施形態では、当該システムはさらに中空の圧縮機ワイヤーを有し、該中空の圧縮機ワイヤーは、圧縮機に取り付けられ、かつ、送達カテーテル内に配置される。圧縮機ワイヤーは、遠位送達カテーテル開口部を通るよう圧縮機を促すために送達カテーテルを通って前進するように作動可能であり、そのことによって、圧縮機を通るよう促されるにつれて、EDは圧縮された姿勢へと変形する。種々の実施形態では、プッシュワイヤーは圧縮機ワイヤー内に配置され、プッシュワイヤーは、圧縮機とは独立してEDを促すために、圧縮機ワイヤーとは独立して送達カテーテルを通って前進するように作動可能である。種々の実施形態では、当該システムはさらに、EDと圧縮機との間のプッシュワイヤー上に配置されたバンプ部材を有する。バンプ部材は、プッシュワイヤーが送達シースを通って遠位方向に前進するときに、送達シースを通って遠位方向にEDを促すために近位ED開口部の周縁に沿ってEDに当接するためのものである。種々の実施形態では、プッシュワイヤーおよび圧縮機ワイヤーは、送達カテーテルに向かうようEDおよび圧縮機を促すために送達カテーテルを通って近位方向に前進するように作動可能である。送達カテーテル内への受け入れの際の圧縮機の折り畳みは、送達シースにおける受け入れのためにEDを圧縮するのに十分な半径方向の力をEDに対して奏する。
【0047】
種々の実施形態では、EDは自己拡張EDである。
【0048】
本開示の種々の態様は、患者の血管の内腔内に可逆的に圧縮可能な血管内デバイスを配備するためのシステムに関する。当該システムは、上記のような配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)の半径方向圧縮のためのシステムを有する。当該システムはさらに、近位および遠位ガイドカテーテル開口部を有するガイドカテーテルを有する。遠位ガイドカテーテル開口部は、内腔における標的部位での位置決めのためのものである。近位ガイドカテーテル開口部は、患者の体外で送達カテーテルを受け入れるためのものである。近位ガイドカテーテル開口部は、送達カテーテルの幅より大きい幅のものである。送達カテーテルは、近位ガイドカテーテル開口部を通してガイドカテーテルに挿入され、かつ、ガイドカテーテルを通り、かつ、標的部位において遠位ガイドカテーテル開口部から外に出るよう前進するように作動可能である。プッシュワイヤーは、送達カテーテルを通るよう、かつ、遠位送達カテーテルから外に出るようEDを促すために送達カテーテルを通って前進するように作動可能であり、EDは拡張するように作動可能である。
【0049】
種々の実施形態では、プッシュワイヤーは、送達カテーテルを通るよう、かつ、遠位送達カテーテル開口部から外に出るよう圧縮機を促すために送達カテーテルを通って前進するように作動可能であり、圧縮機は拡張するように作動可能である。
【0050】
種々の実施形態では、プッシュワイヤーは、遠位送達カテーテル開口部に向かうよう配備されたEDおよび拡張した圧縮機を促すために近位方向に引き込まれるように作動可能である。送達カテーテル内への受け入れの際の圧縮機の折り畳みは、送達カテーテルにおける受け入れのためにEDを圧縮するのに十分な半径方向の力をEDに対して奏する。
【0051】
本開示の種々の態様は、患者の血管の内腔内に可逆的に圧縮可能な血管内デバイスを配備するためのシステムに関する。当該システムは、上記のような配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)の半径方向圧縮のためのシステムを有する。当該システムはさらに、近位および遠位ガイドカテーテル開口部を有するガイドカテーテルを有する。遠位ガイドカテーテル開口部は、内腔における標的部位での位置決めのためのものである。近位ガイドカテーテル開口部は、患者の体外で送達カテーテルを受け入れるためのものである。近位ガイドカテーテル開口部は、送達カテーテルの幅より大きい幅のものである。プッシュワイヤーおよび圧縮機ワイヤーは、送達カテーテルを通るよう、かつ、遠位送達カテーテル開口部から外に出るようEDおよび圧縮機を促すために送達カテーテルを通って前進するように作動可能であり、圧縮機は拡張するように作動可能である。
【0052】
種々の実施形態では、プッシュワイヤーおよび圧縮機ワイヤーは、遠位送達カテーテル開口部に向かうよう配備されたEDおよび拡張した圧縮機を促すために近位方向に引き込まれるように作動可能である。送達カテーテル内への受け入れの際の圧縮機の折り畳みは、送達カテーテルにおける受け入れのためにEDを圧縮するのに十分な半径方向の力をEDに対して奏する。
【0053】
本開示の種々の態様は、可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)を、拡張していない姿勢のEDの半径方向の幅より小さい内部幅を有する送達カテーテルの中へと搭載する方法に関する。当該方法は、送達カテーテルにおける受け入れのために拡張した姿勢から拡張していない姿勢へとEDを圧縮することを有する。圧縮することは、拡張していない姿勢へとEDを半径方向に圧縮するために、圧縮機の内部空間を通るよう拡張した姿勢のEDを促すことを有する。圧縮機は、遠位圧縮機端部から近位圧縮機端部に向かって細くなるテーパー状の構造を有する。遠位圧縮機端部における内部空間の幅は、拡張した姿勢のEDの直径より大きい。近位圧縮機端部における内部空間の幅は、拡張した姿勢のEDの直径より小さい。したがって、圧縮機の内部空間を通るよう拡張した姿勢のEDを促すことは、拡張していない姿勢へとEDを半径方向に圧縮する。当該方法はさらに、近位圧縮機端部における近位圧縮機開口部を通るよう、かつ、遠位送達カテーテル開口部を通って送達カテーテルの中に入るよう拡張していない姿勢のEDを促すことを有する。
【0054】
種々の実施形態では、テーパー状の構造は弾性的に折り畳み可能である。種々の実施形態では、テーパー状の構造は編組構造(例えば、ポリプロピレン編組構造)を有する。種々の実施形態では、テーパー状の構造は、近位圧縮機端部で連結された複数の重なり合ったトングを有する。各トングは、第二圧縮機端部に向かって細くなる。種々の実施形態では、各トングは、内部空間の断面積を変更するために隣接するトングの上をスライド可能である。
【0055】
本開示の種々の態様は、可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)を、拡張していない姿勢のEDより小さい幅を有する送達シースの中へとを搭載する方法に関する。当該方法は、送達カテーテルにおける受け入れのために拡張した姿勢から拡張していない姿勢へとEDを圧縮することを有する。圧縮することは、圧縮機を折り畳むことを有する。圧縮機は、EDが拡張した姿勢で位置する内部空間を定める壁を有するテーパー状の構造を有する。壁は、EDを圧縮するためにEDに対して半径方向の力を奏する。テーパー状の構造は、折り畳まれたときに送達カテーテルにおいて受け入れられるようにサイズ決めされる。当該方法はさらに、EDが拡張していない姿勢で内部空間に位置した状態で、折り畳まれた姿勢の圧縮機を受け入れるようサイズ決めされた遠位送達カテーテル開口部を通って送達カテーテルの中へと入るよう圧縮機を促すことを有する。
【0056】
種々の実施形態では、圧縮機を折り畳むことは、テーパー状の構造の長さにわたって内部空間の半径方向断面積を漸進的に小さくすることを有する。
【0057】
種々の実施形態では、壁は、圧縮機の近位圧縮機端部で連結した複数の重なり合ったトングを有する。各トングは、近位圧縮機端部に向かって細くなる。種々の実施形態では、圧縮機を折り畳むことは、重なり合ったトングを互いの上でスライドさせて、テーパー状の構造の長さにわたって内部空間の半径方向断面積を漸進的に小さくすることを有する。
【0058】
種々の実施形態では、当該方法は、EDを壁の内面と摩擦的に係合させて内部空間にEDを保持することを有する。
【0059】
本開示の種々の態様は、血管に可逆的に圧縮可能な血管内デバイスを配備する方法に関する。当該方法は、上記の方法により送達カテーテルにEDを搭載することを有する。当該方法はさらに、血管内に配置されたガイドカテーテルを通して送達カテーテルを前進させることを有し、ガイドカテーテルは、血管における標的部位に位置して標的部位に遠位送達カテーテル開口部を位置させる遠位ガイドカテーテル開口部を有する。当該方法はさらに、遠位送達カテーテル開口部を通して第一の位置にて血管の内腔の中へと入るようEDを前進させることを有する。当該方法はさらに、内腔においてEDを拡張させることを有する。
【0060】
種々の実施形態では、EDは自己拡張EDである。内腔においてEDを拡張させることは、EDが内腔において自己拡張することを可能にすることを伴う。
【0061】
種々の実施形態では、内腔内でEDを拡張させることは、EDを拡張させるために管状の本体内に配置されたバルーンを膨張させることを有する。
【0062】
種々の実施形態では、圧縮機は可逆的に折り畳み可能な圧縮機である。かかる実施形態では、当該方法はさらに、遠位送達カテーテル開口部を通して、かつ、内腔の中へと可逆的に折り畳み可能な圧縮機を前進させること、および、拡張した姿勢へと圧縮機を拡張させることを有する。種々の実施形態では、圧縮機は自己拡張圧縮機である。
【0063】
種々の実施形態では、当該方法はさらに、拡張した圧縮機の内部空間内に拡張したEDを位置させることを有する。かかる実施形態では、当該方法はさらに、送達カテーテルにおける受け入れのために拡張した姿勢から圧縮された姿勢へとEDを圧縮することを有し、圧縮することは圧縮機を折り畳むことを有し、壁はEDを圧縮するためにEDに対して半径方向の力を奏し、テーパー状の構造は折り畳まれた形態のときに送達カテーテルにおいて受け入れられるようにサイズ決めされる。当該方法はさらに、EDが圧縮された姿勢で内部空間に位置した状態で、折り畳まれた姿勢の圧縮機を受け入れるために遠位送達カテーテル開口部を通って送達カテーテルの中に入るよう圧縮機を促すことを有する。
【0064】
種々の実施形態では、当該方法はさらに、第二の位置にて内腔において送達カテーテルを再度位置させること、および、遠位送達カテーテル開口部を通して血管の内腔の中へとEDを前進させること、ならびに、第二の位置にて内腔においてEDを拡張させることを有する。
【0065】
種々の実施形態では、EDは自己拡張EDであり、かつ、内腔においてEDを拡張させることは、EDが内腔において自己拡張することを可能にすることを伴う。
【図面の簡単な説明】
【0066】
本発明の実施形態を示す図面中:
【0067】
図1図1は、本発明の第一の実施形態による、配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの半径方向圧縮のためのシステムの図である。
図2a図2aは、本発明の第一の実施形態による、可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの配備のためのシステムの図である。
図2b図2bは、図2aに示されている実施形態による、可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの配備のためのシステムの図であるが、血管内デバイスは送達シース内で圧縮された状態である。
図2c図2cは、図2aおよび2bに示されている実施形態による、可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの配備のためのシステムの図であるが、圧縮機が除去された後のものである。
図2d図2dは、図2a、2bおよび2cに示されている実施形態による、可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの配備のためのシステムの図であるが、送達シースは、送達シースから送達カテーテルへの圧縮された血管内デバイスの移送前に送達カテーテルに登録された状態である。
図2e図2eは、図2a、2b、2cおよび2dに示されている実施形態による、可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの配備のためのシステムの図であり、対象の内腔内の標的部位における配備前に送達カテーテルの遠位端へと前進した、圧縮された血管内デバイスを示している。
図2f図2fは、図2a、2b、2c、2dおよび2eに示されている実施形態による、可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの配備のためのシステムの図であり、送達カテーテルの遠位開口部から外に出るように前進し、かつ、対象の内腔内の標的部位で拡張した血管内デバイスを示している。
図3図3は、本発明の第二の実施形態による、配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの半径方向圧縮のためのシステムの図であり、折り畳み可能な圧縮機を伴う。
図4a図4aは、本発明の第三の実施形態による、配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの半径方向圧縮のためのシステムの図であり、血管内デバイスと摩擦的に係合した折り畳み可能な圧縮機を伴う。
図4b図4aは、図4aに描かれている実施形態による、配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの半径方向圧縮のためのシステムの図であるが、ED内を見せるために二つのトングが除去された状態である。
図5a図5aは、本発明のある実施形態による、可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの配備のためのシステムの図であり、図3に描かれたような折り畳み可能な圧縮機を伴う。
図5b図5bは、図5aに示されている実施形態による、可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの配備のためのシステムの図であるが、血管内デバイスは送達シース内で圧縮された状態である。
図5c図5cは、図5aおよび5bに示されている実施形態による、可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの配備のためのシステムの図であるが、送達シースは、送達シースから送達カテーテルへの圧縮された血管内デバイスの移送前に送達カテーテルに登録された状態である。
図5d図5dは、図5a、5bおよび5cに示されている実施形態による、可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの配備のためのシステムの図であり、近位送達カテーテル開口部を通って送達カテーテルの中へと部分的に前進した、圧縮された血管内デバイスおよび圧縮機を示している。
図5e図5eは、図5a、5b、5cおよび5dに示されている実施形態による、可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの配備のためのシステムの図であり、対象の内腔内の標的部位における配備前に送達カテーテルの遠位端へと前進した、圧縮された血管内デバイスおよび圧縮機を示している。
図5f図5fは、図5a、5b、5c、5dおよび5eに示されている実施形態による、可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの配備のためのシステムの図であり、送達カテーテルの遠位送達カテーテル開口部から外に出るように前進し、かつ、対象の内腔内の標的部位で拡張した血管内デバイスおよび圧縮機を示している。
図5g図5gは、図5a、5b、5c、5d、5eおよび5fに示されている実施形態による、可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの配備のためのシステムの図であり、遠位送達カテーテル開口部を通した送達カテーテル内への初期に配備された血管内デバイスおよび圧縮機の引き込みを示している。
図6a図6aは、本発明の第四の実施形態による、配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの半径方向圧縮のためのシステムの図であり、血管内デバイスとは独立して移動可能である折り畳み可能な圧縮機を伴う。
図6b図6bは、図6aに描かれたシステムの図であり、圧縮機および血管内デバイスは送達シース内に部分的に受け入れられた状態である。
図7a図7aは、本発明のある実施形態による、可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの配備のためのシステムの図であり、図6および6aに描かれているような折り畳み可能な圧縮機を伴う。
図7b図7bは、図7aに示されている実施形態による、可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの配備のためのシステムの図であり、血管内デバイスおよび圧縮機は、送達カテーテルから外に出て、かつ、血管の内腔の中へと前進する。
図7c図7cは、図7aに示されている実施形態による、可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの配備のためのシステムの図であり、血管内デバイスは、送達カテーテルから外に出て、かつ、血管の内腔の中へと前進する一方で、圧縮機は送達カテーテル内に保持される。
図7d図7dは、図7aに示されている実施形態による、可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの配備のためのシステムの図であり、血管内デバイスは、送達カテーテルから外に出て、かつ、血管の内腔の中へと前進する一方で、圧縮機は送達シース内に保持される。
図8図8は、本発明の第五の実施形態による、配備前に直接送達カテーテルの中へと入る可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの半径方向圧縮のためのシステムの図である。
図9a図9aは、本発明の第五の実施形態による、可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの配備のためのシステムの図である。
図9b図9bは、図9aに示されている実施形態による、可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの配備のためのシステムの図であるが、血管内デバイスは送達カテーテル内で圧縮された状態である。
図9c図9cは、図9aおよび9bに示されている実施形態による、可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの配備のためのシステムの図であるが、圧縮機が除去された後のものである。
図9d図9dは、図9a、9bおよび9cに示されている実施形態による、可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの配備のためのシステムの図であるが、送達カテーテルはハブ開口部を通して中間カテーテル内に挿入された状態である。
図9e図9eは、図9a、9b、9cおよび9dに示されている実施形態による、可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの配備のためのシステムの図であり、遠位送達カテーテル端部における圧縮された血管内デバイスが対象の内腔内の標的部位における血管内デバイスの配備前に遠位中間カテーテル開口部開口部へと前進した状態である送達カテーテルを示している。
図9f図9fは、図9a、9b、9c、9dおよび9eに示されている実施形態による、可逆的に圧縮可能な血管内デバイスの配備のためのシステムの図であり、送達カテーテルの遠位開口部から外に出るように前進して、かつ、内腔内の標的部位にて拡張した血管内デバイスを示している。
【発明を実施するための形態】
【0068】
定義
「生体吸収性の」、「生分解性の」および「生体再吸収性の」は、経時的に身体の生物組織もしくは生物系において劣化するか分解する、材料または構造を指すために同義的に本明細書で用いられる。
【0069】
本明細書で用いられる「血管内デバイス」は、身体内腔または身体導管内に埋め込まれ得るプロテーゼのことをいう。
【0070】
本明細書で用いられる「有する」、「含む」および「伴う」は、「~を含むが、それに限定されない」ことを意味する。
【0071】
本明細書で用いられる「~からなる」は、「~を含み、かつ、それに限定される」ことを意味する。
【0072】
本開示のシステムの特徴に関して本明細書で用いられる「近位」は、システムのオペレーターに近い特徴のことをいう。
【0073】
本開示のシステムの特徴に関して本明細書で用いられる「遠位」は、システムのオペレーターから離れた特徴のことをいう。
【0074】
本明細書で用いられる「内腔」は、哺乳動物の身体の管状の構造によって定められるキャビティーのことをいい、血管、尿管、尿道、胆管を含むが、それらに限定されない。
【0075】
本明細書で用いられる「弾性的に変形可能である」は、曲げられ、伸ばされ、圧縮され、または、別の方法で変形した形状からの解放の際にその元の形状に自律的に復帰し得る物体に関する。
【0076】
詳細な説明
剛性であるか、除去可能である圧縮機
本開示は、概して埋め込み可能なデバイスに関し、かつ、とりわけ患者の身体の血管における配備前に外科手術の現場で弾性的に変形可能な血管内デバイスを圧縮するシステムおよび方法に関する。本明細書において明示的に定義されていないあらゆる用語または表現は、当業者によって理解されるその一般に受容された定義を有するべきである。以下の説明が本発明の具体的な実施形態または特定の用途のものである限りにおいて、それは説明的であることのみを意図し、かつ、本発明を限定するものではなく、明細書全体および請求の範囲と一貫する最も広義の解釈を与えられるべきである。
【0077】
図1を参照すると、本発明の第一の実施形態による、配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)の半径方向圧縮のためのシステムが、概して10に示されている。当該システムは、本技術分野で一般的に知られているように概して12に示された可逆的に圧縮可能なEDを含む。概して、EDは、図1に描かれた圧縮されていない姿勢と対象の身体内の血管の内腔における標的部位への送達のためのカテーテル内への搭載のために圧縮された姿勢との間で拡張可能な管状の本体を有する。管状の本体は、内面14、外面16ならびに対向する遠位ED開口部18および近位の対向するED開口部20を有する。
【0078】
当該システムはさらに送達シース22を有し、送達シース22は、圧縮された姿勢の送達シースにおける受け入れの際に圧縮された姿勢のED12を受け入れ、かつ、維持するようにサイズ決めされる。送達シース22は、送達シース開口部24を有する遠位送達シース端部23を有する。送達シース開口部24は、圧縮された形態で送達シース22の中へとED12を受け入れるようにサイズ決めされた幅を有する。送達シース22はさらに、近位送達シース端部25を有する。
【0079】
当該システムはさらに、送達シース開口部24を通した送達シース22による受け入れのためにED12を半径方向に圧縮するための概して21に示された圧縮機を含む。圧縮機は、内部空間28を定める概してテーパー状の構造26を有する。テーパー状の構造は遠位圧縮機端部30および近位圧縮機端部32を有し、近位端32は、送達シース開口部24の近位にある。
【0080】
遠位圧縮機端部30は、圧縮されていない姿勢のED12を受け入れるようにサイズ決めされた圧縮機開口部34を有する。図1に示されているように、テーパー状の構造26は、遠位圧縮機開口部34から近位端32に向かって細くなり、内部空間28の半径方向断面が遠位圧縮機端部30から近位圧縮機端部32に向かって小さくなるようになっている。近位圧縮機端部32は、送達シース開口部24と連通した近位圧縮機開口部33を有する。近位圧縮機開口部33の幅は、ED12が圧縮されていない姿勢にあるときのEDのラジアル径より小さい。近位圧縮機端部32の近位の(例えば、近位圧縮機開口部33における)内部空間28の半径方向断面積は、送達シース開口部24の半径方向断面積に等しいか、送達シース開口部24の半径方向断面積より小さい。このように、ED12がテーパー状の構造26を通って移動するにつれて、それは送達シース開口部24の半径方向断面より小さい半径方向断面を有するように圧縮され、ED12が圧縮された姿勢で送達シース22内に受け入れられ得るようになっている。そのようであるので、圧縮された形態のED12は、第二圧縮機開口部33を通るよう促され、かつ、送達シース22内に受け入れられ得る。
【0081】
当該システムはさらに、ED12に取り外し可能に取り付けられたプッシュワイヤー36を有する。プッシュワイヤー36は、少なくとも一本(すなわち、一本以上)の糸38によってED12に取り付けられる。糸38は、金属ワイヤーを含む、プッシュワイヤーをEDに取り付けるための任意の適切な材料で作られ得る。図1では、糸38は、プッシュワイヤー36から放射状に広がり、かつ、第二ED開口部20においてED12に取り付けられて示されている。しかしながら、当業者であれば、糸38が異なる位置にて(例えば、内面14または外面16に)EDに取り付けられてもよいことを理解する。いくつかの実施形態では、糸38は遠位ED開口部18にて取り付けられ得る。
【0082】
いくつかの実施形態では、少なくとも一本の糸は輪縄を有する単一の糸であり、輪縄は、近位ED開口部の近位でEDの管状の本体に巻き付けられ、かつ、締め付けられて、EDの近位端の周りに帯を形成する。
【0083】
糸38は、本技術分野で知られているように、ED12が血管の内腔内の標的部位に位置するとすぐにEDから電解的に取り外し可能であってもよい。代替的には、糸38はED12から機械的に取り外し可能であってもよい。EDから糸38を取り外す適切な手段を選択することは、当業者の理解の範囲内である。輪縄スタイルの取り付けを伴う実施形態では、輪縄の輪はEDを解放するために切断されてもよい。当業者であれば、例えば米国特許第10405868号明細書、9717502号明細書、10182931号明細書および9814466号明細書に記載されているように種々の適切な取り外しシステムが本技術分野において利用可能であることを理解するであろう。輪縄スタイルの機構は、例えばPumar et al. (American Journal of Neuroradiology, 26: 2573-2577)に記載されているように本技術分野で知られている。
【0084】
糸38は、本技術分野で知られているような任意の適切な材料製であってもよい。例えば、糸38は金属ワイヤー製であってもよい。
【0085】
図1に示されているように、プッシュワイヤー36は、送達シース開口部24を通して送達シース22内に配置される。プッシュワイヤー36はさらに、近位圧縮機開口部33、内部空間28および遠位圧縮機開口部34を通って、それがED12に取り付けられる場所へと遠位方向に延びる。プッシュワイヤー36は、圧縮機(すなわち、テーパー状の構造26)を通るようED12を促すために送達シース22を通って近位方向に前進するように作動可能であり、そのことによって、ED12は、遠位端30から近位端32へと圧縮機を通るよう促され(すなわち、内部空間28の漸進的に小さくなる断面積に起因して)、かつ、近位圧縮機開口部33および送達シース開口部24を通って圧縮された姿勢で送達シース22の中に入るようさらに促されるにつれて、圧縮された姿勢へと変形する。
【0086】
図1に示されているように、プッシュワイヤー36はまた、近位ED開口部20を通してED12内に配置されてもよい。
【0087】
図1に描かれているように、テーパー状の構造26は漏斗の形態を採ってもよい。いくつかの実施形態では、近位圧縮機端部32の幅は送達シース開口部24の幅より小さく、近位圧縮機端部32が送達シース開口部24を通して送達シース22内に受け入れられるようにサイズ決めされるようになっている。しかしながら、代替的な実施形態では、近位圧縮機端部は送達シース端部23に当接していてもよい。当業者であれば、近位圧縮機端部および送達シース端部が多数の異なる方式で協働するように設計され得ること、ならびに、EDが近位圧縮機端部に近付くにつれてEDが送達シース内に受け入れられるために十分に圧縮された姿勢になるように近位圧縮機開口部が送達シース開口部に等しいか、送達シース開口部より小さい幅を有することのみが重要であることを理解する。いくつかの実施形態では、例えば、圧縮機は送達シースと一体的であってもよい(すなわち、圧縮機および送達シースは単一の連続的で一体的なユニットである)。
【0088】
図1に描かれているように、テーパー状の構造自体は、一体的な(すなわち、ワンピースの)本体を有していてもよい。いくつかの実施形態では、図1に描かれているように、テーパー状の構造26は、ED12が送達シース22内に圧縮された姿勢で受け入れられるとすぐに除去可能である。
【0089】
作動中、拡張した姿勢のED12を皮切りに、近位送達シース端部25に向けて送達シース22の中へと近位方向にプッシュワイヤー36を引き込むことは、内部空間28の断面積が遠位圧縮機端部30から近位圧縮機端部32に向かって小さくなるので、圧縮された(すなわち、拡張していない)姿勢へとED12を半径方向に圧縮するために、遠位圧縮機開口部34を通してテーパー状の構造26の内部空間28の中に入るよう、かつ、近位圧縮機端部32に向かうようED12を促す。さらに、近位送達シース端部25に向かうプッシュワイヤー36の引き込みは、近位圧縮機開口部33を通るよう、かつ、送達シース22の中に入るよう圧縮された姿勢のED12を促す。
【0090】
配備
ED12が圧縮された姿勢で送達シース22内に受け入れられるとすぐに、送達シース22は、標的部位へのEDの送達用の送達カテーテルと併せて用いられ得る。
【0091】
図2aおよび2bを参照すると、血管の内腔内に可逆的に圧縮可能な血管内デバイスを配備するためのシステムが、概して11に示されている。当該システムは、図1を参照して上記されたような可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)の半径方向圧縮のためのシステムを有する。当該システムはさらに、各々遠位および近位送達カテーテル開口部46および48を有する、遠位および近位送達カテーテル端部42および44を有する、送達カテーテル40を有する。近位送達カテーテル開口部48は、圧縮された姿勢で送達シース22からED12を受け入れるためのものであり、遠位送達カテーテル46は、血管の内腔の中へとED12を配備するためのものである。したがって、近位端開口部48は、送達シース開口部24の幅に等しいか、送達シース開口部24の幅より大きい幅のものである。
【0092】
当該システムはさらにハブ50を有し、ハブ50は、近位送達カテーテル端部44に接続され、かつ、近位送達カテーテル開口部48と連通する。ハブ50は、ED12が送達シース22内に位置するときにハブ50において送達シース22を受け入れるためのハブ開口部52を有する。ハブ50は、近位送達カテーテル開口部48と当接させて送達シース開口部24を登録するためのものである。
【0093】
プッシュワイヤー36は、送達シース22から近位送達カテーテル開口部48を通って送達カテーテル44の中に入るよう、かつ、送達カテーテルを通って遠位カテーテル開口部46に遠位方向に向かい、かつ、遠位カテーテル開口部46から外に出るようED12を促すために、送達シースおよび送達カテーテルを通って遠位方向に前進するように作動可能である。
【0094】
作動中、送達カテーテル40は典型的には対象の血管に配備され、ハブ50が対象の身体の外側に残っている状態で遠位送達カテーテル端部42が標的部位に位置するようになっている。図2bを参照すると、ED12は、上記のように圧縮され、かつ、送達シース22に搭載される。図2cを参照すると、テーパー状の構造26はその後、システム10の送達カテーテル40との係合前に除去されるであろう。図2dを参照すると、送達シース22(その中でED12が圧縮されている状態)の遠位端23はその後、ハブ開口部52を通してハブ50に挿入される。送達シース開口部24はその後、近位送達カテーテル開口部48に登録される。図2eを参照すると、プッシュワイヤー36はその後、送達シース開口部24を通して、近位送達カテーテル開口部48を通して送達カテーテル40の中へと遠位方向に、かつ、その後、送達カテーテル40を通して遠位送達カテーテル開口部46に向けて遠位方向にED12を前進させるために用いられる。図2fを参照すると、ED12はその後、遠位送達カテーテル開口部46を通って血管の内腔の中(そこで、標的部位にてその圧縮されていない姿勢へと拡張する)へと前進する。ED12が標的部位においてその圧縮されていない姿勢になるとすぐに、糸38はED12から取り外され得る。送達カテーテル40はその後、さらなるEDの配備のために再び位置してもよく、患者から除去されてもよい。
【0095】
EDが自己拡張EDである実施形態では、内腔においてED12を拡張させることは、単純にEDが自己拡張することを可能にすることからなる。そうでなければ、EDを拡張させる適切な手段を選択および採用することは当業者の理解の範囲内であろう。例えば、EDを拡張させるための代替案としては、EDを拡張させるためにEDの管状の本体内に配置されたバルーンを膨張させることが挙げられてもよい。
【0096】
折り畳み可能な圧縮機
図3を参照すると、本発明の第二の実施形態による、配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)の半径方向圧縮のためのシステムが、概して100に示されている。当該システムは、本技術分野で概して知られているような可逆的に圧縮可能なED112を含む。概して、EDは管状の本体を有し、該管状の本体は、図3に描かれているような圧縮されていない姿勢と、対象の身体内の血管の内腔における標的部位への送達用の送達カテーテル内への搭載のための圧縮された姿勢との間で拡張可能である。管状の本体は、内面114、外面116ならびに遠位および近位対向ED開口部118および120を有する。
【0097】
当該システムはさらに送達シース122を含み、該送達シース122は、圧縮された姿勢の送達シースにおける受け入れの際に圧縮された姿勢のED112を受け入れ、かつ、維持するようにサイズ決めされる。送達シース122は、送達シース開口部124を有する遠位送達シース端部123を有する。送達シース開口部124は、圧縮された形態で送達シース122の中へとED112を受け入れるようサイズ決めされた幅を有する。送達シース122はさらに、近位送達シース端部125を有する。
【0098】
当該システムはさらに、送達シース開口部124を通した送達シース122における受け入れのためにED112を半径方向に圧縮するための圧縮機126を含む。圧縮機は、ED112が初期に圧縮されていない姿勢で少なくとも部分的に位置してもよい内部空間128を定める概してテーパー状の構造を含む。圧縮機126は遠位および近位圧縮機端部130および132を有し、近位端132は送達シース開口部124に隣接する。
【0099】
遠位圧縮機端部130は、圧縮されていない姿勢のED112を受け入れるようにサイズ決めされた遠位圧縮機開口部134を有する。図3に示されているように、圧縮機126は遠位圧縮機開口部134から近位圧縮機端部132に向かって細くなり、内部空間128の半径方向断面が遠位圧縮機端部130から近位圧縮機端部132に向かって小さくなるようになっている。近位圧縮機端部132における圧縮機126の幅は送達シース開口部124の幅より小さく、近位圧縮機端部132が、以下で説明されるように送達シース開口部124を通して送達シース122内に受け入れられるようにサイズ決めされるようになっている。
【0100】
圧縮機126は折り畳み可能であり、折り畳まれるにつれて、遠位圧縮機端部130から近位圧縮機端部132への圧縮機の長手方向軸に沿った任意の位置における内部空間128の断面積が漸進的に小さくなるようになっている。内部空間128の断面積が小さくなるにつれて、圧縮機126は、その中に位置するED112に対して半径方向の力を奏してEDを圧縮する。
【0101】
圧縮機126は、圧縮された形態で、送達シース開口部124を通して送達シース122内に受け入れられるようにサイズ決めされるようにサイズ決めされる。ED112は、圧縮機126が折り畳まれるにつれて内部空間128内で圧縮され、そのことによって送達シース122内への受け入れのために圧縮される。
【0102】
当該システムはさらに、近位圧縮機端部132に取り付けられたプッシュワイヤー136を有する。プッシュワイヤー136はまた、ED112に取り外し可能に取り付けられる。プッシュワイヤー136は、少なくとも一本(すなわち、一本以上)の糸138によってED112に取り付けられる。図3では、糸138は、プッシュワイヤー136から放射状に広がり、かつ、近位ED開口部120にてED112に取り付けられて示されている。しかしながら、当業者であれば、糸138は異なる位置にて(例えば、内面114または外面116に)ED112に取り付けられてもよいことを理解する。いくつかの実施形態では、糸138は遠位ED開口部118にて取り付けられ得る。
【0103】
当業者であればさらに、一本以上の糸138がED112をプッシュワイヤー136ではなく圧縮機126に取り付けてもよいことを理解する。いくつかの実施形態では、少なくとも一本の糸は輪縄を有する単一の糸であり、輪縄は、近位ED開口部の近位でEDの管状の本体に巻き付けられ、かつ、締め付けられて、EDの近位端の周りに帯を形成する。
【0104】
第一の実施形態に関して上記で説明されたように、糸138は、本技術分野で知られているように、ED112が血管の内腔内の標的部位に位置するとすぐにEDから電解的または機械的に取り外し可能であってもよい。輪縄スタイルの取り付けを伴う実施形態では、輪縄の輪はEDを解放するために切断されてもよい。同様に、糸138は、本技術分野で知られた任意の適切な材料で作られてもよい。
【0105】
代替的には、図4aおよび4bを参照すると、ED112は、糸によって圧縮機126にもプッシュワイヤー136にも接続されていなくてもよい。むしろ、圧縮機126は、ED112が初期には圧縮機126の内面と摩擦的に係合するようにサイズ決めされ、かつ、構成されてもよい。したがって、圧縮機126が送達シース開口部124を通して送達シース122の中へと引かれるにつれて、ED112はそれとともに引かれ、かつ、圧縮機126が折り畳まれるにつれて圧縮される。
【0106】
図3、4aおよび4bに示されているように、プッシュワイヤー136は、送達シース122内に配置され、かつ、送達シース開口部124を通って送達シース122の中に入るよう圧縮機126を促すために送達シース122を通して近位送達シース端部125に向かって近位方向に引き込まれるように作動可能である。種々の実施形態では、圧縮機126が送達シース内に受け入れられるにつれて、送達シース122の内面139がテーパー状の構造を折り畳むのに十分な力を圧縮機126の外面に対して奏するように作動可能である。
【0107】
図3に示されているように、プッシュワイヤー136はまた、近位ED開口部120を通してED112内に配置されてもよい。
【0108】
図3図4aおよび4bに描かれているように、圧縮機126は漏斗の一般的な形態を採ってもよい。いくつかの実施形態では、図3図4aおよび4bに描かれているように、圧縮機126は、近位圧縮機端部132にて連結した複数の重なり合ったトング142を有し、各トング142は近位圧縮機端部に向かって細くなる。各トング142は、圧縮機126が送達シース開口部124を通して送達シース122の中へと引かれるにつれて、遠位圧縮機端部130から近位圧縮機端部132への長手方向軸に沿って内部空間の断面積を変更するために隣接するトングの上をスライド可能である。
【0109】
しかしながら、当業者であれば、本開示による折り畳み可能な圧縮機が、送達シース内に少なくとも部分的に受け入れられるときには、圧縮されていない形態でEDを収容し、かつ、EDとともに送達シースの中に入るよう促されるにつれてEDを圧縮された形態へと圧縮するために折り畳まれるテーパー状の構造を形成する、種々の半径方向に圧縮可能な構造を含み得ることを理解するであろう。かかる圧縮機は、編組構造(例えば、本技術分野で知られ、かつ、いくつかの場合にはED自体の製作に用いられるポリプロピレン編組構造または金属編組構造)で形成され得る。
【0110】
種々の実施形態では、圧縮機126は可逆的に折り畳み可能である。例えば、テーパー状の構造は弾性的に変形可能であり、送達シース122における受け入れ後、プッシュワイヤー136を用いて送達シース開口部124を通して送達シース122から外に出るように、送達カテーテルの中に入り、かつ、送達カテーテルを通るように、かつ、遠位送達カテーテル開口部から外に出るように(例えば、血管の中に入るように)押されてもよいようになっており、その時点で圧縮されていない形態へと拡張して標的部位におけるED112の解放を可能にするであろう。代替的には、テーパー状の構造は、送達シース(または場合によっては送達カテーテル)からの出現の際に本技術分野で知られた任意の手段によって(例えば、バルーンを用いて)能動的に拡張してもよい。
【0111】
作動中、拡張した姿勢のED112を皮切りに、近位送達シース端部125に向けて送達シース122の中へとプッシュワイヤー136を引き込むことは、送達シース開口部124を通って送達シース122の中に入るよう圧縮機126を促す。圧縮機126が送達シース122の中へと入るよう促されるにつれて、遠位圧縮機端部130から近位圧縮機端部132への圧縮機の長手方向軸に沿う任意の位置における内部空間128の断面積が漸進的に小さくなり、圧縮機126は、その中に位置するED112に対して半径方向の力を奏して、送達シース開口部124を通した送達シース122内への受け入れのためにEDを半径方向に圧縮する。
【0112】
配備
ED112が圧縮された姿勢で送達シース122内に受け入れられるとすぐに、送達シース122は、標的部位へのEDの送達用の送達カテーテルと供に用いられ得る。
【0113】
図5aおよび5bを参照すると、血管の内腔内に可逆的に圧縮可能な血管内デバイスを配備するためのシステムが、概して111に示されている。当該システムは、図3、4aおよび4bを参照して上記された配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)の半径方向圧縮のためのシステムを有する。当該システムはさらに、各々遠位および近位送達カテーテル開口部146および148を有する、遠位および近位送達カテーテル端部143および144を有する、送達カテーテル140を有する。近位送達カテーテル開口部148は圧縮された姿勢で送達シース122からED112を受け入れるためのものであり、遠位送達カテーテル開口部146は血管の内腔の中へとED112を配備するためのものである。したがって、近位送達カテーテル開口部148は、送達シース開口部124の幅に等しいか、送達シース開口部124の幅より大きい幅のものである。
【0114】
当該システムはさらにハブ150を有し、ハブ150は、近位送達カテーテル端部144に接続され、かつ、近位送達カテーテル開口部148と連通する。図5cを参照すると、ハブ150は、圧縮機126およびED112が送達シース122に位置するときにハブ150において送達シースを受け入れるためのハブ開口部152を有する。ハブ150は、近位送達カテーテル開口部148と当接させて送達シース開口部124を位置させるためのものである。
【0115】
図5fおよび5gを参照すると、プッシュワイヤー136は、送達シース開口部を通って送達シース122から外に出るよう、かつ、近位送達カテーテル開口部148を通って送達カテーテル140の中に入るよう、かつ、送達カテーテルを通って遠位送達カテーテル開口部146に向かい、かつ、遠位送達カテーテル開口部146から外に出て内腔の中へと入るよう圧縮機126およびED112を促すために、送達シースおよび送達カテーテルを通って遠位方向に前進するように作動可能である。図5fを参照すると、標的部位における内腔にあり、かつ、送達カテーテル140によって拘束されなくなるとすぐに、圧縮機126はその折り畳まれた姿勢から拡張してもよい。このことは次に、ED112が標的部位にてその圧縮されていない姿勢へと拡張することを可能にする。
【0116】
圧縮機が自己拡張圧縮機である実施形態では、内腔において圧縮機126を拡張させることは、圧縮機が自己拡張することを可能にすることを伴う。EDが自己拡張EDである実施形態では、内腔においてED112を拡張させることは同様に、EDが圧縮されていない姿勢へと自己拡張することを可能にすることを伴う。圧縮機またはEDを拡張させる適切な手段を選択および採用することは、当業者の理解の範囲内であろう。例えば、EDおよび/または圧縮機を拡張させるための代替案としては、EDの管状の本体内に配置されたバルーンを膨張させてEDを拡張させることが挙げられてもよい。
【0117】
標的部位にてその圧縮されていない姿勢になるとすぐに、糸138はED112から取り外されてもよく、かつ、送達カテーテルはその後、さらなるEDの配備のために再び位置してもよく、除去されてもよい。代替的には、実施形態が図4bに描かれているように圧縮機とEDとの摩擦的係合に依拠すれば、そのときはいかなる糸も取り外す必要がない。
【0118】
代替的には、糸を採用する実施形態では、糸が取り外される前にEDを再び位置させることが望ましいであろう。かかる実施形態では、かつ、図5gを参照すると、プッシュワイヤー136は、遠位送達カテーテル開口部146に向かって戻るよう配備されたED112および拡張した圧縮機126を促すために、ハブ150に向かって近位方向に引き込まれるように作動可能であり、送達カテーテル140内への受け入れの際の圧縮機126の折り畳みは、送達シース122内への先行する受け入れと同様に、送達カテーテルにおける受け入れのためにED112を圧縮するのに十分な半径方向の力をEDに対して奏する。
【0119】
作動中、送達カテーテル140は典型的には対象の血管に配備され、遠位送達カテーテル端部143が標的部位に位置し、ハブ150が対象の身体の外側に残るようになっている。図3、4aおよび4bを参照して上記されたように、ED112が送達シース122に搭載される。図5cを参照すると、送達シース122(ED112がその中で圧縮される)の遠位端123はその後、ハブ150に挿入される。送達シース開口部124はその後、近位送達カテーテル開口部148に登録される。図5dおよび5eを参照すると、プッシュワイヤー136はその後、送達シース開口部124を通して、近位送達カテーテル開口部148を通して送達カテーテル140の中へと遠位方向に、かつ、その後で送達カテーテルを通して遠位送達カテーテル開口部146に向けて遠位方向に圧縮機126およびED112を前進させるために用いられる。図5fを参照すると、圧縮機126およびED112はその後、遠位送達カテーテル開口部146を通って血管の内腔の中(そこで圧縮機がその折り畳まれていない姿勢へと拡張する)へと前進する。圧縮機126の拡張に伴い、ED112は標的部位における内腔にて拡張するであろう。
【0120】
EDが自己拡張EDである実施形態では、内腔においてED112を拡張させることは、EDが自己拡張することを可能にすることを伴う。EDを拡張させる適切な手段を選択および採用することは、当業者の理解の範囲内であろう。例えば、EDを拡張させるための代替案としては、管状の本体内に配置されたバルーンを膨張させてEDを拡張させることが挙げられてもよい。
【0121】
図5gを参照すると、ED112を再び位置させることが望まれれば、プッシュワイヤー136は、遠位送達カテーテル開口部146を通って戻るよう可逆的に折り畳み可能な圧縮機126を促して圧縮機126を折り畳むために、送達カテーテル140を通して近位方向に引き込まれる。送達シース122内への先行する搭載と同様に、圧縮機126が折り畳まれるにつれて、送達カテーテル140における受け入れのために圧縮された姿勢へとED112を圧縮するためにEDに対して半径方向の力を奏する。送達カテーテル140はその後、標的部位における第二の位置に再び位置するか、第二の標的部位に再び位置する。プッシュワイヤー136は再び、送達カテーテル140から外に出るよう、かつ、遠位送達カテーテル開口部146を通って内腔の中へと入るよう圧縮機126およびED112を促すために遠位方向に前進する。圧縮機126が送達カテーテル140の外側に出るとすぐに、それは再び拡張し、そのことによってEDが第二の位置において拡張することを可能にしてもよい。ED112が満足のいくように内腔内に位置するとすぐに、糸138(図5fに描かれているような)は取り外されてもよい。
【0122】
当業者であればさらに、糸138が取り外されると(または、実施形態が図4に描かれているように圧縮機とEDの摩擦的係合に依拠すれば、圧縮機がEDから脱係合すると)すぐに、EDが配備の際に血管内で完全に拡張していない実施形態またはEDが設計により完全に自己拡張していない実施形態では、圧縮機126自体が部分的に拡張したED112を完全に拡張させるために用いられ得ることを理解するであろう。したがって、本開示のさらなる態様は、血管内で部分的に拡張したEDを拡張させる方法に関する。いっそう具体的には、プッシュワイヤー136は、遠位送達カテーテル開口部146を通って戻るよう可逆的に折り畳み可能な圧縮機126を促して少なくとも遠位圧縮機開口部134の直径が部分的に拡張した姿勢のED112の近位ED開口部120の直径より小さい姿勢へと圧縮機126を折り畳むために、送達カテーテル140を通して近位方向に引き込まれる。送達カテーテル140はその後、ED112に向かって前進し、近位ED開口部120を通して、かつ、EDの管状の本体によって定められたEDの内腔(すなわち、内部空間)の中へと圧縮機126の遠位圧縮機端部130を前進させる。プッシュワイヤー136は再び、遠位送達カテーテル開口部146を通って送達カテーテル140から外に出るよう、かつ、ED112の内腔の中へと入るよう圧縮機126を促すために遠位方向に前進する。圧縮機126が送達カテーテル140の外側に来るとすぐに、それは再び拡張し、圧縮機はED112の内面114に対して力を奏して、完全に拡張した姿勢になるようEDを促す。ED112が十分に拡張した姿勢になるとすぐに、圧縮機126は送達カテーテルを通して近位方向に引き込まれ得る。
【0123】
当業者であればさらに、圧縮機126のような本明細書に記載の可逆的に折り畳み可能な圧縮機が、任意の血管内デバイスの配備とは独立した応用例を有することを把握する。例えば、かかる圧縮機は血管形成術に用いられ得る。例えば、遠位送達カテーテル端部143は、血管形成術によって治療可能な狭窄の近位に位置し得る。プッシュワイヤー136は、送達シース開口部124を通して、近位送達カテーテル開口部148を通して送達カテーテル140の中へと遠位方向に、かつ、その後で送達カテーテルを通して遠位送達カテーテル開口部146に向けて遠位方向に圧縮機126を前進させるために用いられ得る(血管内デバイスの不存在下で)。圧縮機126はその後、遠位送達カテーテル開口部146を通って血管の内腔の中へと前進し、そこで圧縮機はその折り畳まれていない姿勢へと拡張して、血液がいっそう良好に流れ得るように血管の壁に対して狭窄を引き起こすプラークを圧縮する。
【0124】
送達カテーテルはその後、さらなるEDの配備のために再び位置してもよく、除去されてもよい。
【0125】
血管内デバイスとは独立して移動可能な圧縮機
図6aを参照すると、本発明の第四の実施形態による配備前の可逆的に折り畳み可能な血管内デバイス(ED)の半径方向圧縮のためのシステムが、概して210に示されている。当該システムは、本技術分野で概して知られているような可逆的に圧縮可能なED212を含む。概して、EDは管状の本体を有し、該管状の本体は、図6aに描かれているような圧縮されていない姿勢と、対象の身体内の血管の内腔における標的部位への送達用のカテーテル内への搭載のための圧縮された姿勢との間で拡張可能である。管状の本体は、内面214、外面216ならびに対向する遠位および近位ED開口部218および220を有する。
【0126】
当該システムはさらに、圧縮された姿勢の送達シース222における受け入れの際に圧縮された姿勢のED212を受け入れ、かつ、維持するようにサイズ決めされた送達シース222を含む。送達シース222は、送達シース開口部224を有する遠位送達シース端部223を有する。送達シース開口部224は、圧縮された形態で送達シース222の中へとED212を受け入れるようにサイズ決めされた幅を有する。送達シース222はさらに、近位送達シース端部225を有する。
【0127】
当該システムはさらに、送達シース開口部224を通した送達シース222による受け入れのためにED212を半径方向に圧縮するための圧縮機226を含む。圧縮機は、内部空間228(ED212が初期には圧縮されていない姿勢で少なくとも部分的に位置する)を定める概してテーパー状の構造を含む。テーパー状の構造は、遠位および近位圧縮機端部230および232を有する。
【0128】
遠位圧縮機端部230は、圧縮されていない姿勢のED212を受け入れるようにサイズ決めされた遠位圧縮機開口部234を有する。図6aに示されているように、圧縮機226は、遠位圧縮機開口部234から近位圧縮機端部232に向かって細くなり、内部空間228の半径方向断面が遠位圧縮機端部230から近位圧縮機端部232に向かって小さくなるようになっている。近位圧縮機端部232の幅は、送達シース開口部224の幅より小さく、近位圧縮機端部232が以下で説明されるように送達シース222内に受け入れられるようにサイズ決めされるようになっている。
【0129】
圧縮機226は折り畳み可能であり、それが折り畳まれるにつれて、遠位圧縮機端部230から近位圧縮機端部232への圧縮機の長手方向軸に沿う任意の位置における内部空間228の断面積が漸進的に小さくなるようになっている。内部空間228の断面積が小さくなるにつれて、圧縮機226はその中に位置するED212に対して半径方向の力を奏し、EDを圧縮する。
【0130】
圧縮機226は、折り畳まれた形態で送達シース開口部224を通して送達シース222内に受け入れられるようにサイズ決めされる。圧縮機226が折り畳まれるにつれて内部空間228内で圧縮されるED212は、そのことによって送達シース222内への受け入れのために圧縮される。
【0131】
当該システムはさらに、遠位送達シース端部223に向かうよう、かつ、送達シース開口部224を通って送達シース222の中に入るよう近位方向に圧縮機226およびED212を促すための手段を有する。近位方向に(または、場合によっては遠位方向に)圧縮機およびED212を促すための手段はさらに、圧縮機とは独立してEDを促すための独立した手段を有していてもよい。
【0132】
まだ図6aを参照すると、この特定の実施形態による圧縮機226およびED212を促すための手段は、近位圧縮機端部232に取り付けられた圧縮機ワイヤー235を含み、該圧縮機ワイヤー235は、近位送達シース端部225に向かって近位方向に引かれて、遠位送達シース端部223に向かうよう圧縮機226を促すであろう。この実施形態では、圧縮機ワイヤー235は、遠位および近位圧縮機ワイヤー開口部280および282を有する、中空で管状のワイヤーである。遠位圧縮機ワイヤー開口部280は、近位圧縮機端部232にて近位圧縮機開口部233と連通する。
【0133】
図6aに示されている実施形態では、圧縮機226およびED212を促すための手段はさらにプッシュワイヤー236を有し、プッシュワイヤー236はEDに取り付けられているが圧縮機には取り付けられていない。プッシュワイヤー236は、圧縮機ワイヤー235内に位置し、かつ、遠位圧縮機ワイヤー開口部280および近位圧縮機開口部233を通って延び、かつ、ED212に取り外し可能に取り付けられる。プッシュワイヤー236は、少なくとも一本(すなわち、一本以上)の糸238によってED212に取り付けられる。図6aでは、糸238は、プッシュワイヤー236から放射状に広がり、かつ、近位ED開口部220にてED212に取り付けられることが示されている。しかしながら、当業者であれば、糸238は異なる位置にて(例えば、内面214または外面16に)ED212に取り付けられてもよいことを理解する。いくつかの実施形態では、糸238は遠位ED開口部218にて取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、少なくとも一本の糸は輪縄を有する単一の糸であり、輪縄は、近位ED開口部の近位でEDの管状の本体に巻き付けられ、かつ、締め付けられてEDの近位端の周りに帯を形成する。
【0134】
第一および第二の実施形態に関して上記で説明されたように、糸238は、本技術分野で知られているように、ED212が血管の内腔内の標的部位に位置するとすぐにEDから電解的または機械的に取り外し可能であってもよい。輪縄スタイルの取り付けを伴う実施形態では、輪縄の輪はEDを解放するために切断されてもよい。糸238は、ワイヤーを含む本技術分野で知られているような任意の適切な材料で作られてもよい。
【0135】
したがって、当業者であれば、圧縮機ワイヤー235およびプッシュワイヤー236が圧縮機226およびED212が互いに独立して動かされることを可能にすることを理解するであろう。例えば、以下に記載されるように、標的部位における血管の内腔の中へと圧縮機226を配備することが望ましくない状況では、プッシュワイヤー236は遠位方向に前進し、圧縮機ワイヤー235は所定の位置に維持されるか、近位方向に前進するであろう。
【0136】
再び図6aを参照すると、ED212を促すための手段はさらに、糸238と近位圧縮機開口部233との間でプッシュワイヤー236上に配置されたバンプ部材284を有する。圧縮機ワイヤー235が静止位置に保持されるか、送達シース222を通して近位方向に引き込まれるときには、プッシュワイヤー236が遠位方向に前進する間に、バンプ部材284はED開口部220にてED212の近位端に当接し、近位端開口部にてED212の周囲にわたって均一に力を加えて、圧縮機226が所定の位置に留まるか、または、近位方向に引き込まれる間に遠位方向にEDを促す。この方式では、ED212は圧縮機226から脱係合されてもよい。
【0137】
図示された実施形態では、バンプ部材は、ED212の近位端部に当接して、プッシュワイヤー236が遠位方向に前進するにつれて遠位方向にEDを促す。しかしながら、当業者であれば、バンプ部材は近位ED開口部を通して少なくとも部分的にED内に位置し得、バンプ部材の半径方向外側の面がEDの内面(例えば、ED212の内面214)に係合して(例えば、摩擦的に係合して)、プッシュワイヤー236が遠位方向に前進するにつれて遠位方向にEDを促し得るようになっていることを理解するであろう。当業者であれば、本開示の発明の文脈で多数のバンパー構造がプッシュワイヤーと組み合わせて用いられて、圧縮機とは独立して遠位方向にEDを促し得ることを把握するであろう。例えば、当業者であれば、米国特許第10,292,851号明細書に開示されているような二重機能バンプを含むバンプを知っているであろう。代替的には、米国特許第10,555,824号明細書に記載されているようなステントベッドが本開示の発明の文脈でバンパーとして用いられ得る。
【0138】
図6bを参照すると、圧縮機ワイヤー235およびプッシュワイヤー236は、送達シース開口部224を通って送達シースの中へと入るよう圧縮機226を促すために、送達シース222を通して近位送達シース端部225に向かって併せて近位方向に引き込まれるように作動可能である。種々の実施形態では、圧縮機226が送達シース222内に受け入れられるにつれて、送達シース222の内壁239が、テーパー状の構造を折り畳むのに十分な力を圧縮機226の外面に対して奏するように作動可能である。
【0139】
図6aに描かれているように、圧縮機226は、漏斗の一般的な形態を採ってもよい。いくつかの実施形態では、図6aに描かれているように、圧縮機226は、近位圧縮機端部232にて連結された複数の重なり合ったトング242を有し、各トング242は近位圧縮機端部232に向かって細くなる。各トング242は、圧縮機226が折り畳まれるか、拡張するにつれて、内部空間228の断面積を変更するために隣接するトングの上をスライド可能である。
【0140】
しかしながら、当業者であれば再び、本開示による折り畳み可能な圧縮機が、送達シース内に少なくとも部分的に受け入れられるときには、圧縮されていない形態でEDを収容し、かつ、EDとともに送達シースの中に入るよう促されるにつれてEDを圧縮された形態へと圧縮するために折り畳まれるテーパー状の構造を形成する、種々の半径方向に圧縮可能な構造を含み得ることを理解するであろう。かかる圧縮機は、編組構造(例えば、本技術分野で知られ、かつ、いくつかの場合にはED自体の製作に用いられるポリプロピレン編組構造または金属編組構造)で形成され得る。
【0141】
種々の実施形態では、圧縮機226は可逆的に折り畳み可能である。例えば、圧縮機226は弾性的に変形可能であり、送達シース222における受け入れ後、圧縮機ワイヤー235を用いて送達シースから送達カテーテルの中に入るよう、かつ、その後で遠位送達カテーテル開口部を通って送達カテーテルから外に出るよう(例えば、血管の内腔の中に入るように)遠位方向に促されてもよいようになっており、その時点で圧縮されていない形態へと拡張して標的部位におけるED212の解放を可能にするであろう。代替的には、テーパー状の構造は、送達カテーテル開口部からの出現の際に本技術分野で知られた任意の手段によって(例えば、バルーンを用いて)能動的に拡張してもよい。
【0142】
代替的には、圧縮機226とは独立して遠位方向にED212を促すためにプッシュワイヤー236が用いられてもよく、ED212が標的部位における配備のために送達カテーテルを通って前進する間、圧縮機236が送達シース222(または、場合によっては送達カテーテル)に残ってもよいようになっている。
【0143】
作動中、拡張した姿勢のED212を皮切りに、近位送達シース端部225に向けて送達シース222の中へと圧縮機ワイヤー235およびプッシュワイヤー236を引き込むことは、送達シース開口部224を通って送達シース222の中に入るよう圧縮機226を促す。テーパー状の構造が送達シースの中へと入るよう促されるにつれて、遠位圧縮機端部230から近位圧縮機端部232への圧縮機の長手方向軸に沿う任意の位置における内部空間228の断面積が漸進的に小さくなり、圧縮機226は、その中に位置するED212に対して半径方向の力を奏して、送達シース開口部224を通した送達シース222内への受け入れのためにEDを半径方向に圧縮する。
【0144】
配備
ED212が圧縮された姿勢で送達シース222内に受け入れられるとすぐに、送達シース222は、標的部位へのEDの送達用の送達カテーテルと供に用いられ得る。
【0145】
図7a、7b、7cおよび7dを参照すると、血管の内腔内に可逆的に圧縮可能な血管内デバイスを配備するためのシステムが、概して211に示されている。当該システムは、図6aおよび6bを参照して上記された配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)の半径方向圧縮のためのシステムを有する。当該システムはさらに、各々遠位および近位送達カテーテル開口部246および248を有する、遠位および近位送達カテーテル端部243および244を有する、送達カテーテル240を有する。近位送達カテーテル開口部248は圧縮された姿勢で送達シース222からED212(および、場合によっては任意選択的に圧縮機226)を受け入れるためのものであり、遠位送達カテーテル開口部246は血管の内腔の中へとED212(および、場合によっては任意選択的に圧縮機226)を配備するためのものである。したがって、近位送達カテーテル開口部248は、送達シース開口部224の幅に等しいか、送達シース開口部224の幅より大きい幅のものである。
【0146】
当該システムはさらにハブ250を有し、ハブ250は、近位送達カテーテル端部244に接続され、かつ、近位送達カテーテル開口部248と連通する。ハブ250は、圧縮機226およびED212が送達シース222に位置するときにハブ250において送達シースを受け入れるためのハブ開口部252を有する。ハブ250は、近位送達カテーテル開口部248と当接させて送達シース開口部224を位置させるためのものである。
【0147】
図7bを参照すると、圧縮機ワイヤー235およびプッシュワイヤー236は、送達シース222から、かつ、近位送達カテーテル開口部248を通って送達カテーテル240の中に入るよう、かつ、送達カテーテルを通って遠位方向に遠位カテーテル開口部246へと向かうよう圧縮機226およびED212を促すために、送達シースおよび送達カテーテルを通って前進するように作動可能である。圧縮機226およびED212はその後、遠位カテーテル開口部246から外に出て患者の血管の内腔の中へと前進し得る。標的部位における内腔にあり、かつ、送達カテーテル240によって拘束されなくなるとすぐに、圧縮機226はその折り畳まれた姿勢から拡張してもよい。このことは次に、ED212が標的部位にてその圧縮されていない姿勢へと拡張することを可能にする。
【0148】
圧縮機が自己拡張圧縮機である実施形態では、内腔において圧縮機226を拡張させることは、圧縮機が自己拡張することを可能にすることを伴う。EDが自己拡張EDである実施形態では、内腔においてED212を拡張させることは同様に、EDが圧縮されていない姿勢へと自己拡張することを可能にすることを伴う。圧縮機またはEDを拡張させる適切な手段を選択および採用することは、当業者の理解の範囲内であろう。例えば、EDを拡張させるための代替案としては、EDの管状の本体内に配置されたバルーンを膨張させてEDを拡張させることが挙げられてもよい。
【0149】
代替的には、図7cを参照すると、ED212および圧縮機226が遠位送達カテーテル端部242へと遠位方向に前進するとすぐに、遠位送達カテーテル開口部246から外に出て内腔の中へと入るよう圧縮機226とは独立してED212を促すためにプッシュワイヤー236が用いられ得、ED212は、標的部位においてその圧縮されていない姿勢へと拡張するであろうし、圧縮機は送達カテーテル240内に保持される。
【0150】
さらに代替的には、かつ、図7dを参照すると、プッシュワイヤー236は、圧縮機226が送達シース222に保持されている間に、圧縮機ワイヤー235とは独立して送達シース222および送達カテーテル240を通って前進して、送達シースから、かつ、近位カテーテル開口部248を通して送達カテーテルの中へと、かつ、送達カテーテルを通して遠位送達カテーテル開口部246に向けて遠位方向にED212を前進させるように作動可能である。プッシュワイヤー236が遠位方向に前進するとき、バンプ部材284は近位ED開口部220にてED212の近位端に当接して、近位端にてEDの周囲にわたって均一に力を加えて、圧縮機226が所定の位置に留まるか、または、近位方向に引き込まれる間に遠位方向にED212を促す。送達カテーテル240に入るとすぐに、ED212はその後、遠位カテーテル開口部246から外に出て内腔(そこで、ED212は標的部位にてその圧縮されていない姿勢へと拡張するであろう)の中へと遠位方向に前進し得る。
【0151】
標的部位においてその圧縮されていない姿勢になるとすぐに、糸238はED212から取り外されてもよく、かつ、送達カテーテル240はその後、さらなるEDの配備のために再び位置してもよく、患者から除去されてもよい。
【0152】
代替的には、糸および内腔内に配備された圧縮機を採用する実施形態では、糸を取り外す前にEDを再び位置させることが望ましいであろう。かかる実施形態では、圧縮機ワイヤー235およびプッシュワイヤー236は、ハブ250に向かって近位方向に引き込まれて、遠位送達カテーテル開口部246に向かって戻るよう配備されたED212および拡張した圧縮機226を促し、送達カテーテル240内への受け入れの際の圧縮機226の折り畳みは、先行する送達シース222内への受け入れと同様に、送達カテーテルにおける受け入れのためにED212を圧縮するのに十分な半径方向の力をEDに対して奏する。
【0153】
作動中、送達カテーテル240は典型的には対象の血管に配備されるであろうし、ハブ250が対象の身体の外側に残った状態で、遠位送達カテーテル端部242が標的部位に位置するようになっている。ED212は、図6aおよび6bを参照して上記されたように送達シース222に搭載される。図7aを参照すると、送達シース222の遠位端223はその後、ED212がその中で圧縮された状態でハブ250に挿入される。送達シース開口部224はその後、近位送達カテーテル開口部248に登録される。
【0154】
図7bを参照すると、圧縮機ワイヤー235およびプッシュワイヤー236はその後、送達シース開口部224を通して、近位送達カテーテル開口部248を通して送達カテーテル240の中へと、かつ、その後で遠位送達カテーテル端部242に向けて送達カテーテルを通して遠位方向に圧縮機226およびED212を前進させるために用いられる。圧縮機226およびED212はその後、遠位送達カテーテル開口部246を通って血管の内腔(そこで、圧縮機がその折り畳まれていない姿勢へと拡張する)の中へと前進する。圧縮機226の拡張に伴い、ED212は標的部位にて内腔において拡張するであろう。
【0155】
代替的には、図7cを参照すると、ED212および圧縮機226が遠位送達カテーテル端部243へと前進するとすぐに、圧縮機236(所定の位置に保持されるか、圧縮機ワイヤー235を用いて近位方向に引き込まれる)とは独立して遠位送達カテーテル開口部246を通るよう、かつ、血管の内腔(そこで、圧縮機が送達カテーテルに留まる間にED212が標的部位にて内腔において拡張する)の中へと入るようED212を促すためにプッシュワイヤー236が用いられてもよい。
【0156】
代替的には、かつ、図7dを参照すると、送達シース開口部224が近位送達カテーテル開口部248に登録されるとすぐに、送達シース開口部224を通して、近位送達カテーテル開口部248を通して送達カテーテル240の中へと、かつ、その後で遠位送達カテーテル端部243に向けて送達カテーテルを通して遠位方向に、圧縮機226とは独立してED212を前進させるためにプッシュワイヤー236が用いられる。ED212はその後、遠位送達カテーテル開口部246を通って血管の内腔(そこで、圧縮機236が送達シース222に留まる間にED212が標的部位にて内腔において拡張する)の中へと前進する。
【0157】
EDが自己拡張EDである実施形態では、内腔においてED212を拡張させることは、EDが自己拡張することを可能にすることを伴う。EDを拡張させる適切な手段を選択および採用することは、当業者の理解の範囲内であろう。例えば、EDを拡張させるための代替案としては、EDの管状の本体内に配置されたバルーンを膨張させてEDを拡張させることが挙げられてもよい。
【0158】
圧縮機236が内腔の中へと配備される実施形態では、EDを再び位置させることが望まれれば、圧縮機ワイヤー235およびプッシュワイヤー236は送達カテーテル240を通して近位方向に引き込まれて、遠位送達カテーテル開口部246を通って戻るよう可逆的に折り畳み可能な圧縮機226およびED212を促し、圧縮機226を圧縮する。送達シース222内への先行する搭載と同様に、圧縮機226が折り畳まれるにつれて、それは送達カテーテル240における受け入れのために圧縮された姿勢へとED212を圧縮するために半径方向の力をEDに対して奏する。送達カテーテル240はその後、第二の位置へと再び位置する。圧縮機ワイヤー235およびプッシュワイヤー236は再び、遠位方向に前進して、送達カテーテル240から外に出るよう、かつ、遠位送達カテーテル開口部246を通って内腔の中へと入るよう圧縮機226およびED212を促す。圧縮機226が送達カテーテル240の外側に来るとすぐに、それは再び拡張し、そのことによってED212が第二の位置において拡張することを可能にするであろう。ED212が満足のいくように内腔内に位置するとすぐに、糸238は取り外されてもよい。
【0159】
当業者であればさらに、EDが配備の際に血管内で完全に拡張していないか、または、EDが設計によって完全に自己拡張していない実施形態では、糸238が取り外される(または、実施形態が圧縮機とEDの摩擦的係合に依拠すれば、圧縮機がEDから脱係合される)とすぐに、圧縮機226自体は部分的に拡張したED212を完全に拡張させるために用いられ得ることを理解するであろう。したがって、本開示のさらなる態様は、血管内で部分的に拡張したEDを拡張させる方法に関する。いっそう具体的には、プッシュワイヤー236は送達カテーテル240を通して近位方向に引き込まれて、遠位送達カテーテル開口部246を通って戻るよう可逆的に折り畳み可能な圧縮機226を促して、少なくとも遠位圧縮機開口部234の直径が部分的に拡張した姿勢のED212の近位ED開口部220の直径より小さい姿勢へと圧縮機226を折り畳む。代替的には、図7cに描かれているような実施形態では、圧縮機は既に送達カテーテル240内で折り畳まれた姿勢にある。送達カテーテル240はその後、ED212に向かって前進して、近位ED開口部220を通して、かつ、EDの管状の本体によって定められたEDの内腔(すなわち、内部空間)の中へと圧縮機226の遠位圧縮機端部230を前進させる。プッシュワイヤー236は再び遠位方向に前進して、遠位送達カテーテル開口部146を通って送達カテーテル240から外に出るよう、かつ、ED212の内腔の中へと入るよう圧縮機226を促す。圧縮機226が送達カテーテル240の外側に来るとすぐに、それは再び拡張するであろうし、圧縮機はED212の内面214に対して力を奏して、完全に拡張した姿勢へとEDを促す。ED212が十分に拡張した姿勢になるとすぐに、圧縮機126は送達カテーテルを通して近位方向に引き込まれ得る。
【0160】
送達カテーテルはその後、さらなるEDの配備のために再び位置してもよく、除去されてもよい。
【0161】
当業者であればさらに、圧縮機226のような本明細書に記載の可逆的に折り畳み可能な圧縮機は、任意の血管内デバイスの配備とは独立した応用例を有することを把握する。例えば、かかる圧縮機は血管形成術のために用いられ得る。例えば、遠位送達カテーテル端部243は、血管形成術によって治療可能な狭窄の近位に位置し得る。プッシュワイヤー236は、送達シース開口部を通して、近位送達カテーテル開口部248を通して送達カテーテル240の中へと遠位方向に、かつ、その後で遠位送達カテーテル開口部246に向けて送達カテーテルを通して遠位方向に圧縮機126を(血管内デバイスの不存在下で)前進させるために用いられ得る。圧縮機226はその後、遠位送達カテーテル開口部246を通り血管の内腔の中へと前進し、そこで圧縮機はその折り畳まれていない姿勢へと拡張し、血液がいっそう良好に流れ得るように血管の壁に対して狭窄を引き起こすプラークを圧縮する。
【0162】
送達カテーテル内への血管内デバイスの直接的な搭載
当業者であれば、いくつかの実施形態では、送達カテーテル内に折り畳まれたEDを搭載する前に送達シース内にEDを最初に搭載する必要がないことを理解するであろう。むしろ、EDは送達カテーテルの遠位端の中へと直接搭載され得る。
【0163】
例えば、血管の内腔の中へとEDを導入する従来の方法では、マルチカテーテルシステム(例えば、三軸システム)が採用される。典型的には、皮膚を通して患者の血管の中には、近位および遠位ガイドカテーテル開口部を有するガイドカテーテルが導入される。ガイドカテーテルは、遠位ガイドカテーテル開口部が血管における標的部位の近位に来るまで血管内を前進する。近位および遠位中間カテーテル開口部を有する中間カテーテルがその後、遠位中間カテーテル開口部が標的部位に来るまでガイドカテーテルを通って前進する。最後に、近位および遠位送達カテーテル開口部を有する送達カテーテルが、遠位送達カテーテル開口部が標的部位に来るまで中間カテーテルを通って前進する。かかる実施形態では、送達カテーテルは、図1、3、4a、4b、6aおよび6bを参照して上記された送達シースの遠位端部の中への搭載のためのシステムと同様に、送達カテーテルの遠位端の中への直接的な搭載のために圧縮されていない姿勢の可逆的に圧縮可能なEDと予めパッケージ化されて供給され得る。
【0164】
したがって、図8を参照すると、本発明の第五の実施形態による配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)の半径方向圧縮のためのシステムが、概して310に示されている。当該システムは、本技術分野で概して知られているような可逆的に圧縮可能なED312を有する。概して、EDは、図8に描かれている圧縮されていない姿勢から、対象の身体内の血管の内腔における標的部位への送達用の送達カテーテル内への搭載のための圧縮された姿勢へと弾性的に変形可能な管状の本体を有する。管状の本体は、内面314、外面316ならびに対向する遠位および近位ED開口部318および320を有する。
【0165】
当該システムはさらに、圧縮された姿勢の送達カテーテル340における受け入れの際に圧縮された姿勢のED312を受け入れ、かつ、維持するようにサイズ決めされた送達カテーテルを含む。送達カテーテル340は、遠位送達カテーテル開口部346を有する遠位送達カテーテル端部343を有する。遠位送達カテーテル開口部346は、圧縮された形態で送達カテーテル340の中へとED312を受け入れるようにサイズ決めされた幅を有する。
【0166】
当該システムはさらに、遠位送達カテーテル開口部346を通した送達カテーテル340による受け入れのためにED312を半径方向に圧縮するための圧縮機326を含む。圧縮機326は、内部空間328を定める概してテーパー状の構造を有する。テーパー状の構造は遠位および近位圧縮機端部330および332を有し、近位圧縮機端部332は遠位送達カテーテル開口部346の近位にある。
【0167】
遠位圧縮機端部330は、圧縮されていない姿勢のED312を受け入れるようにサイズ決めされた遠位圧縮機開口部334を有する。図8に示されているように、圧縮機326は遠位圧縮機開口部334から近位圧縮機端部332に向かって細くなり、内部空間328の半径方向断面が遠位圧縮機端部330から近位圧縮機端部332に向かって小さくなるようになっている。近位圧縮機端部332は、遠位送達カテーテル開口部346と連通した近位圧縮機開口部333を有する。近位圧縮機開口部333の幅は、ED312が圧縮されていない姿勢にあるときのEDのラジアル径より小さい。近位圧縮機端部332の近位の(例えば、近位圧縮機開口部333における)内部空間328の半径方向断面積は、遠位送達カテーテル開口部346の半径方向断面積に等しいか、遠位送達カテーテル開口部346の半径方向断面積より小さい。この方式では、ED312が圧縮機326を通って移動するにつれて、それは遠位送達カテーテル開口部346の半径方向断面より小さい半径方向断面を有するように圧縮され、ED312が圧縮された姿勢で送達カテーテル340内に受け入れられ得るようになっている。そのようであるので、圧縮された形態のED312は、近位圧縮機開口部333を通るよう促され、かつ、遠位送達カテーテル開口部346を通して送達カテーテル340内に受け入れられ得る。
【0168】
当該システムはさらに、ED312に取り外し可能に取り付けられたプッシュワイヤー336を有する。プッシュワイヤー336は、少なくとも一本の(すなわち、一本以上の)糸338によってED312に取り付けられる。図8では、糸338は、プッシュワイヤー336から放射状に広がり、かつ、近位ED開口部320にてED312に取り付けられて示されている。しかしながら、当業者であれば、糸338は異なる位置にて(例えば、内面314または外面316に)ED312に取り付けられてもよいことを理解する。いくつかの実施形態では、糸338は遠位ED開口部318にて取り付けられ得る。
【0169】
いくつかの実施形態では、少なくとも一本の糸は輪縄を有する単一の糸であり、輪縄は近位ED開口部の近くでEDの管状の本体に巻き付けられ、かつ、締め付けられて、EDの近位端の周りに帯を形成する。
【0170】
糸338は、本技術分野で知られているように、ED312が血管の内腔内の標的部位に位置するとすぐにEDから電解的に取り外し可能であってもよい。代替的には、糸338はED312から機械的に取り外し可能であってもよい。EDから糸338を取り外す適切な手段を選択することは、当業者の理解の範囲内である。輪縄スタイルの取り付けを伴う実施形態では、輪縄の輪はEDを解放するために切断されてもよい。
【0171】
糸338は、本技術分野で知られた任意の適切な材料で作られていてもよい。例えば、糸338は金属ワイヤー製であってもよい。
【0172】
図8に示されているように、およびプッシュワイヤー336は、送達カテーテル340内に配置され、かつ、送達カテーテル340を通って近位方向に前進して、圧縮機326を通るようED212を促すように作動可能であり、そのことによって、ED312は、圧縮機を通って遠位圧縮機端部330から近位圧縮機端部332へと促され、かつ、近位圧縮機開口部333を通り圧縮された姿勢の送達カテーテル340の中へと入るようさらに促されるにつれて、圧縮された姿勢へと変形する。
【0173】
図8に示されているように、プッシュワイヤー336もまた、近位ED開口部320を通してED312内に配置されてもよい。
【0174】
図8に描かれているように、圧縮機326は漏斗の形態を採ってもよい。いくつかの実施形態では、近位圧縮機端部332の幅は、遠位送達カテーテル開口部346の幅より小さく、近位圧縮機端部332が遠位送達カテーテル開口部346を通して送達カテーテル340内に受け入れられるようにサイズ決めされるようになっている。しかしながら、代替的な実施形態では、第二の圧縮機端部は遠位送達カテーテル端部343に当接していてもよい。当業者であれば、近位圧縮機端部および遠位送達カテーテル端部が多数の異なる形式で協働するように設計されること、ならびに、EDが近位圧縮機端部に近付くにつれてEDが送達カテーテル内に受け入れられるために十分に圧縮された姿勢になるように、近位圧縮機開口部が、遠位送達カテーテル開口部に等しいか、遠位送達カテーテル開口部より小さい幅を有することのみが重要であることを理解する。
【0175】
図8に描かれているように、テーパー状の構造(すなわち、圧縮機326)は、一体的な(すなわち、ワンピースの)本体を有していてもよい。図示されている実施形態では、圧縮機326は、ED312が送達カテーテル340内に圧縮された姿勢で受け入れられるとすぐに除去可能である。
【0176】
作動中、拡張した姿勢のED312を皮切りに、送達カテーテル340の中へと近位方向にプッシュワイヤー336を引き込むことは、遠位圧縮機開口部334を介して圧縮機326の内部空間328の中に入るよう、かつ、近位圧縮機端部332に向かうようED312を促して、内部空間328の断面積が長手方向軸に沿って遠位圧縮機端部330から近位圧縮機端部332に向かって小さくなるにつれて圧縮された(すなわち、拡張していない)姿勢へとED312を半径方向に圧縮する。近位送達カテーテル開口部344に向かう近位方向へのプッシュワイヤー336のさらなる引き込みは、近位圧縮機開口部333を通るよう、かつ、遠位送達カテーテル開口部346を通り送達カテーテル340の中へと入るよう圧縮された姿勢のED312を促す。
【0177】
配備
ED312が圧縮された姿勢で送達カテーテル340内に受け入れられるとすぐに、送達カテーテルは、標的部位へのEDの送達用の上記のマルチカテーテルシステムとともに用いられ得る。
【0178】
図9aおよび9bを参照すると、血管の内腔内に可逆的に圧縮可能な血管内デバイスを配備するためのシステムが、概して311に示されている。当該システムは、図8を参照して上記された配備の前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)の半径方向圧縮のためのシステムを有する。当該システムはさらに、近位および遠位ガイドカテーテル開口部362および364を有するガイドカテーテル360を有する。ガイドカテーテル360は、遠位ガイドカテーテル開口部364が標的部位の近位にある位置への対象の血管における前進のためのものである。当該システムはさらに、近位および遠位中間カテーテル開口部368および370を有する中間カテーテル366を有する。中間カテーテル366は、遠位中間カテーテル開口部370が標的部位にある位置へのガイドカテーテル360内の前進のためのものである。
【0179】
送達カテーテル340は、遠位送達カテーテル開口部346が標的部位にある位置への中間カテーテル366内の前進のためのものである。
【0180】
プッシュワイヤー336は、送達カテーテル340を通って前進して、送達カテーテルから、かつ、遠位送達カテーテル開口部346から外に出るよう遠位方向にED312を促すように作動可能である。
【0181】
作動中、ガイドカテーテル360および中間カテーテル366は、典型的には対象の血管に配備され、遠位ガイドカテーテル開口部364および遠位中間カテーテル開口部370が標的部位に位置するようになっている。図9aおよび9bを参照すると、ED312は上記のように送達カテーテル340に搭載される。図9bおよび9cを参照すると、圧縮機326はその後、搭載された送達カテーテル340と中間カテーテル366との係合前にシステム310から除去されてもよい。
【0182】
図9dを参照すると、遠位送達カテーテル端部343はその後、その中でED312が圧縮されている状態で、近位中間カテーテル開口部368を通して中間カテーテル366に挿入される。図9eを参照すると、送達カテーテル340はその後、遠位送達カテーテル開口部346が標的部位に来るまで中間カテーテル366を通って前進する。図9fを参照すると、プッシュワイヤー336はその後、遠位送達カテーテル開口部346を通して血管の内腔(そこで、ED312は標的部位においてその圧縮されていない姿勢へと拡張する)の中へと遠位方向にEDを前進させるために用いられる。標的部位においてその圧縮されていない姿勢になるとすぐに、糸338はED312から取り外される。送達カテーテル340はその後、除去されてもよく、その時点でEDとともに搭載された新しい送達カテーテルが導入され得る。
【0183】
EDが自己拡張EDである実施形態では、内腔においてED312を拡張させることは、EDが自己拡張することを可能にすることを伴う。EDを拡張させる適切な手段を選択および採用することは、当業者の理解の範囲内であろう。例えば、EDを拡張させるための代替案としては、EDの管状の本体内に配置されたバルーンを膨張させてEDを拡張させることが挙げられてもよい。
【0184】
送達カテーテルの直接的な搭載が折り畳み可能でない圧縮機を伴う実施形態に関して上記されている一方で、当業者であればすぐに、図3、4a、4bおよび5a~5dを参照して記載された折り畳み可能な圧縮機、または、送達シースに関して図6a、6bおよび7a~7dに記載の互いに独立して移動可能な折り畳み可能な圧縮機およびEDもまた、送達カテーテルの遠位端の中へのEDの直接的な搭載に適合し得ることを理解するであろう。
【0185】
当業者であればまた、いくつかの実施形態では、EDが近位送達カテーテル開口部を通して送達カテーテルの中へと直接的に搭載され得ることを理解するであろう。すなわち、圧縮機は逆の配向で位置し得、すなわち、それが近位圧縮機端部から遠位圧縮機端部へと細くなり、近位送達カテーテル開口部344を通した送達カテーテルによる受け入れのためにED312を半径方向に圧縮するようになっている。かかる実施形態では、遠位圧縮機開口部は近位送達カテーテル開口部344と連通する。遠位圧縮機開口部の幅は、ED312が圧縮されていない姿勢であるときのEDのラジアル径より小さいであろう。遠位圧縮機端部における(例えば、遠位圧縮機開口部における)内部空間の半径方向断面積は、近位送達カテーテル開口部344の半径方向断面積に等しいか、近位送達カテーテル開口部344の半径方向断面積より小さいであろう。この方式では、EDが圧縮機を通るよう促されるにつれて、それは近位送達カテーテル開口部344の半径方向断面より小さい半径方向断面を有するように圧縮され、ED312が圧縮された姿勢で送達カテーテル内に受け入れられ得るようになっている。そのようであるので、圧縮された形態のEDは、遠位圧縮機開口部を通るよう促され、かつ、送達カテーテル内に受け入れられ得る。糸(それによってプッシュワイヤーがEDに取り付けられた)は好ましくは遠位ED開口部に取り付けられてもよく、圧縮機を通して送達カテーテルの中へとプッシュワイヤーを前進させることが、圧縮機を通してEDを有効に引くようになっている。代替的には、圧縮機を通るよう(そのことによってEDを圧縮する)、かつ、近位送達カテーテル開口部を通り送達カテーテルの中に入るようEDを引くために、プルワイヤー(遠位送達カテーテル開口部、送達カテーテルおよび近位送達カテーテルを通って延び、かつ、遠位ED開口部にてEDに取り付けられた)が用いられ得る。プルワイヤーはその後、送達カテーテルを通して遠位カテーテル端部へとEDを引くために用いられ得る。プルワイヤーはEDに取り外し可能に取り付けられ、EDが遠位送達カテーテル端部にあるときにはプルワイヤーがEDから取り外され得るようになっている。送達カテーテルはその後、その中にEDが搭載された状態で、例えば上記の三軸システムを用いて患者へと導入され得る。
【0186】
作動
本発明の特定の実施形態が説明され、かつ、図示されてきたが、かかる実施形態は、本発明の説明のためのものとしてのみ考えられるべきであり、添付の請求の範囲にしたがって解釈される本発明を限定するものと考えられるべきではない。
【0187】
特許出願公報、特許、および、その他の刊行物を含む、本明細書で参照されたすべての書類は、参照によってそれらの全体が組み込まれる。
【0188】
実施形態:
1.配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)の半径方向圧縮のためのシステムであって、当該システムは:
EDを有し、該EDは管状の本体を有し、該本体は圧縮された姿勢と圧縮されていない姿勢との間で拡張可能であり、該管状の本体は、内面、外面ならびに対向する遠位および近位ED開口部を有し;
圧縮された姿勢のEDを受け入れ、かつ、維持するようにサイズ決めされた送達シースを有し、該送達シースは送達シース開口部を有し、該送達シース開口部は圧縮された形態で送達シースの中へとEDを受け入れるようにサイズ決めされた幅を有し;
送達シース開口部を通した送達シースによる受け入れのためにEDを圧縮するための圧縮機を有し、該圧縮機は:
内部空間を定める概してテーパー状の構造を有し、該テーパー状の構造は遠位および近位圧縮機端部を有し、近位圧縮機端部は送達シース開口部の近位にあり、遠位圧縮機端部は圧縮されていない姿勢のEDを受け入れるようにサイズ決めされた遠位圧縮機開口部を有し、テーパー状の構造は遠位圧縮機開口部から近位圧縮機端部に向かって細くなり、内部空間の断面が近位圧縮機端部に向かって小さくなるようになっており、第二の端部における内部空間の断面積は、送達シース開口部の断面積に等しいか、送達シース開口部の断面積より小さく;かつ、
EDに取り外し可能に取り付けられ、かつ、送達シース内に配置されたプッシュワイヤーを有し、
該プッシュワイヤーは、送達シースを通って近位方向に前進して、圧縮機を通るようEDを促すように作動可能であり、そのことによって、EDはそれが圧縮機を通るよう近位方向に促されるにつれて圧縮された姿勢へと変形する、
前記システム。
2.圧縮機が第二の圧縮機端部に第二の圧縮機開口部を有する、実施形態1のシステム。
3.第二の圧縮機開口部が送達シース開口部と連通する、実施形態2のシステム。
4.第二の圧縮機開口部の幅がEDが圧縮されていない姿勢にあるときのEDのラジアル径より小さい、請求項2または3のシステム。
5.プッシュワイヤーが第二の圧縮機開口部を通してED内に配置される、実施形態2、3または4のシステム。
6.プッシュワイヤーが、送達シースを通って近位方向に前進して、第二の圧縮機開口部を通るよう、かつ、送達シースの中へと入るようEDを促すように作動可能である、実施形態2~5のいずれか一つのシステム。
7.圧縮機が漏斗である、実施形態1~6のいずれか一つのシステム。
8.テーパー状の構造が一体的な本体を有する、実施形態1~7のいずれか一つのシステム。
9.プッシュワイヤーが一本以上の糸によってEDに取り外し可能に取り付けられる、実施形態1~8のいずれか一つのシステム。
10.一本以上の糸がEDの内面に取り付けられる、実施形態9のシステム。
11.一本以上の糸がEDから電解的に取り外し可能である、9または10のシステム。
12.一本以上の糸が、EDの近位端にて管状の本体に巻き付けられた輪縄を有する単一のワイヤーである、実施形態9または10のシステム。
13.一本以上の糸がEDから機械的に取り外し可能である、実施形態9、10または12のシステム。
14.圧縮機が取り外し可能である、実施形態1~13のいずれか一つのシステム。
15.圧縮機が折り畳み可能である、実施形態1~3のいずれか一つのシステム。
16.圧縮機が可逆的に折り畳み可能である、実施形態1~3のいずれか一つのシステム。
17.圧縮機が編組構造を有する、実施形態15または16のシステム。
18.編組構造がポリプロピレン編組構造である、実施形態17のシステム。
19.編組構造が金属編組構造である、実施形態17のシステム。
20.テーパー状の構造が第二の圧縮機端部にて連結された複数の重なり合ったトングを有し、各トングは第二の圧縮機端部に向かって細くなる、実施形態15または16のシステム。
21.第二の圧縮機端部が送達シース開口部を通して送達シース内に受け入れられるようにサイズ決めされる、実施形態15、16または20のシステム。
22.圧縮機が折り畳まれた姿勢にあるときに、圧縮機が送達シース内に受け入れられるようにサイズ決めされる、実施形態21のシステム。
23.圧縮機が送達シース内に受け入れられるにつれて、送達シースの内壁が圧縮機を折り畳むのに十分な力をテーパー状の構造の側に対して奏するように作動可能である、実施形態22のシステム。
24.プッシュワイヤーが圧縮機に取り付けられ、圧縮機は一本以上の糸によってEDに取り付けられる、実施形態14~23のいずれか一つのシステム。
25.一本以上の糸がEDの内面に取り付けられる、実施形態24のシステム。
26.一本以上の糸がEDから電解的に取り外し可能である、24または25のシステム。
27.一本以上の糸がEDから機械的に取り外し可能である、実施形態24または25のシステム。
28.一本以上の糸がEDの近位端にて管状の本体に巻き付けられた輪縄を有する単一のワイヤーである、実施形態24または25のシステム。
29.プッシュワイヤーが圧縮機に取り付けられ、テーパー状の構造の内面がEDの外面に摩擦的に係合するように作動可能である、実施形態14~23のいずれか一つのシステム。
30.プッシュワイヤーが送達シースを通って近位方向に前進して、送達シースに向かうようEDおよび圧縮機を促すように作動可能であり、そのことによって、送達シース内への受け入れの際の圧縮機の折り畳みが、送達シースにおける受け入れのためにEDを圧縮するのに十分な半径方向の力をEDに対して奏する、実施形態14~29のいずれか一つのシステム。
31.プッシュワイヤーが一本以上の糸によってEDに取り外し可能に取り付けられる、実施形態14~23のいずれか一つのシステム。
32.一本以上の糸がEDの内面に取り付けられる、実施形態31のシステム。
33.一本以上の糸がEDから電解的に取り外し可能である、実施形態31または32のシステム。
34.一本以上の糸がEDの近位端にて管状の本体に巻き付けられた輪縄を有する単一のワイヤーである、実施形態31または32のシステム。
35.一本以上のワイヤーがEDから機械的に取り外し可能である、実施形態31、32または33のシステム。
36.テーパー状の構造の内面がEDの外面に摩擦的に係合するように作動可能である、実施形態31~35のいずれか一つのシステム。
37.圧縮機に取り付けられ、かつ、送達シース内に配置された中空の圧縮機ワイヤーをさらに有し、該圧縮機ワイヤーは送達シースを通って前進し、送達シース開口部を通るよう圧縮機を促して圧縮機を折り畳むように作動可能であり、そのことによって、EDおよび圧縮機が送達シース開口部を通るよう促されるにつれてEDが圧縮された姿勢へと変形する、実施形態31~36のいずれか一つのシステム。
38.プッシュワイヤーが圧縮機ワイヤー内に配置され、プッシュワイヤーは圧縮機ワイヤーとは独立して送達シースを通って前進して、圧縮機とは独立してEDを促すように作動可能である、実施形態37のシステム。
39.EDと圧縮機との間のプッシュワイヤー上に配置されたバンプ部材をさらに有し、該バンプ部材は、プッシュワイヤーが送達シースを通って遠位方向に前進するときに、近位ED開口部の周囲に沿ってEDに当接して、送達シースを通るよう遠位方向にEDを促すためのものである、実施形態37または38のシステム。
40.プッシュワイヤーおよび圧縮機ワイヤーが送達シースを通って近位方向に前進して、送達シースに向かうようEDおよび圧縮機を促すように作動可能であり、そのことによって、送達シース内への受け入れの際の圧縮機の折り畳みが送達シースにおける受け入れのためにEDを圧縮するのに十分な半径方向の力をEDに対して奏する、実施形態37、38または39のシステム。
41.EDが自己拡張EDである、実施形態1~40のいずれか一つのシステム。
42.血管の内腔内に可逆的に圧縮可能な血管内デバイスを配備するためのシステムであって、当該システムは:
実施形態1~41のいずれか一つにおいて定義された配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)の半径方向圧縮のためのシステムを有し;
近位および遠位送達カテーテル開口部を有する送達カテーテルを有し、遠位送達カテーテル開口部は内腔の中へとEDを配備するためのものであり、かつ、近位送達カテーテル開口部は送達シースからEDを受け入れるためのものであり、近位送達カテーテル開口部は、送達シース開口部の幅に等しいか、送達シース開口部の幅より大きい幅のものであり;かつ、
近位送達カテーテル開口部に接続されたハブを有し、該ハブはハブ開口部を有し、該ハブ開口部は、EDが送達シースに位置するときにハブにおいて送達シースを受け入れるためのものであり、かつ、近位送達カテーテル開口部と当接して送達シースを位置させるためのものであり、
プッシュワイヤーは送達カテーテルを通って前進して、送達カテーテルを通るよう、かつ、遠位送達カテーテル開口部から外に出るようEDを促すように作動可能である、
前記システム。
43.プッシュワイヤーが送達カテーテルを通って前進して、送達カテーテルを通るよう、かつ、遠位送達カテーテル開口部から外に出るよう圧縮機を促すように作動可能であり、圧縮機は拡張するように作動可能である、実施形態42のシステム。
44.プッシュワイヤーがハブに向かって引き込まれて、遠位送達カテーテル開口部に向かうよう配備されたEDおよび拡張した圧縮機を促すように作動可能であり、そのことによって、送達カテーテル内への受け入れの際の圧縮機の折り畳みが送達カテーテルにおける受け入れのためにEDを圧縮するのに十分な半径方向の力をEDに対して奏する、実施形態42または43のシステム。
45.血管の内腔内に可逆的に圧縮可能な血管内デバイスを配備するためのシステムであって、当該システムは:
実施形態37~41のいずれか一つにおいて定義された配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)の半径方向圧縮のためのシステムを有し;
近位および遠位送達カテーテル開口部を有する送達カテーテルを有し、遠位送達カテーテル開口部は内腔の中へとEDを配備するためのものであり、かつ、近位送達カテーテル開口部は送達シースからEDを受け入れるためのものであり、近位送達カテーテル開口部は、送達シース開口部の幅に等しいか、送達シース開口部の幅より大きい幅のものであり;かつ、
近位送達カテーテル開口部に接続されたハブを有し、該ハブはハブ開口部を有し、該ハブ開口部は、EDが送達シースに位置するときにハブにおいて送達シースを受け入れるためのものであり、かつ、近位送達カテーテル開口部と当接して送達シースを位置させるためのものであり、
プッシュワイヤーおよび圧縮機は送達カテーテルを通って前進して、送達カテーテルを通るよう、かつ、遠位送達カテーテル開口部から外に出るようEDおよび圧縮機を促すように作動可能であり、圧縮機は拡張するように作動可能である、
前記システム。
46.プッシュワイヤーがハブに向かって引き込まれて、遠位送達カテーテル開口部に向かうよう配備されたEDおよび拡張した圧縮機を促すように作動可能であり、そのことによって、送達カテーテル内への受け入れの際の圧縮機の折り畳みが送達カテーテルにおける受け入れのためにEDを圧縮するのに十分な半径方向の力をEDに対して奏する、実施形態45のシステム。
47.送達シースの中へと可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)を搭載する方法であって、該送達シースは拡張していない姿勢のEDの半径方向の幅より小さい内側の幅を有し、当該方法は:
送達シースにおける受け入れのために拡張した姿勢から拡張していない姿勢へとEDを圧縮することを有し、圧縮することは圧縮機の内部空間を通るよう拡張した姿勢のEDを促すことを有し、圧縮機はテーパー状の構造の遠位圧縮機端部から近位圧縮機端部に向かって細くなるテーパー状の構造を有し、拡張していない姿勢へとEDを半径方向に圧縮するために、遠位圧縮機端部における内部空間の幅は拡張した姿勢のEDの直径より大きく、かつ、近位圧縮機端部における内部空間の幅は拡張した姿勢のEDの直径より小さく;
近位圧縮機端部にて近位圧縮機開口部を通るよう、かつ、送達シース開口部を通り送達シースの中へと入るよう拡張していない姿勢のEDを促すことを有する、
前記方法。
48.テーパー状の構造が弾性的に折り畳み可能である、実施形態47の方法。
49.テーパー状の構造が近位圧縮機端部にて連結された複数の重なり合ったトングを有し、各トングは近位圧縮機端部に向かって細くなる、実施形態48の方法。
50.各トングが隣接するトングの上をスライド可能であり、内部空間の断面積を変更する、実施形態49の方法。
51.送達シースの中へと可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)を搭載する方法であって、該送達シースは拡張していない姿勢のEDのより小さい幅を有し、当該方法は:
送達シースにおける受け入れのために拡張した姿勢から拡張していない姿勢へとEDを圧縮することを有し、圧縮することは圧縮機を折り畳むことを有し、圧縮機は内部空間であって、その中にEDが拡張した姿勢で位置する前記内部空間を定める壁を有するテーパー状の構造を有し、該壁は半径方向の力をEDに対して奏してEDを圧縮し、テーパー状の構造は折り畳まれたときに送達シースにおいて受け入れられるようにサイズ決めされ;かつ、
EDが拡張していない姿勢で内部空間に位置する状態で、折り畳まれた姿勢で圧縮機を受け入れるようにサイズ決めされた送達シース開口部を通り送達シースの中へと入るよう圧縮機を促すことを有する、
前記方法。
52.圧縮機を折り畳むことが、テーパー状の構造の長さにわたって内部空間の半径方向断面積を漸進的に小さくすることを有する、実施形態51の方法。
53.壁が圧縮機の近位端にて連結された複数の重なり合ったトングを有し、各トングは圧縮機の近位端に向かって細くなる、実施形態51または52の方法。
54.圧縮機を折り畳むことが、重なり合ったトングを互いの上でスライドさせて、テーパー状の構造の長さにわたって内部空間の半径方向断面積を漸進的に小さくすることを有する、実施形態53の方法。
55.EDを壁の内面と摩擦的に係合させて内部空間にEDを保持することをさらに有する、実施形態51~54のいずれか一つの方法。
56.血管に可逆的に圧縮可能な血管内デバイスを配備する方法であって、当該方法は:
実施形態47~55のいずれか一つに定義された方法により送達シースにEDを搭載することを有し;
送達カテーテルの近位送達カテーテル開口部に送達シース開口部を登録することを有し、送達カテーテルは血管内に配置され、かつ、送達カテーテルの遠位送達カテーテル開口部が血管における標的部位にあり;
送達シース開口部を通し、近位送達カテーテル開口部を通して送達カテーテルの中へと、かつ、送達カテーテルを通して送達カテーテルの遠位送達カテーテル開口部に向けてEDを前進させることを有し;
遠位送達カテーテル開口部を通して、かつ、標的部位における血管の内腔の中へとEDを前進させることを有し;かつ、
標的部位にて内腔においてEDを拡張させることを有する、
前記方法。
57.EDが自己拡張EDであり、かつ、内腔においてEDを拡張させることがEDが内腔において自己拡張することを可能にすることを伴う、実施形態56の方法。
58.内腔内でEDを拡張させることが、管状の本体内に配置されたバルーンを膨張させてEDを拡張させることを有する、実施形態57の方法。
59.圧縮機が可逆的に折り畳み可能な圧縮機であり、当該方法がさらに、遠位送達カテーテル開口部を通して内腔の中へと可逆的に折り畳み可能な圧縮機を前進させること、および、拡張した姿勢へと圧縮機を拡張させることを有する、実施形態56、57または58の方法。
60.圧縮機が自己拡張圧縮機である、実施形態59の方法。
61.さらに:
拡張した圧縮機の内部空間内に拡張したEDを位置させることを有し;かつ、
送達カテーテルにおける受け入れのために拡張した姿勢から圧縮された姿勢へとEDを圧縮することを有し、圧縮することは圧縮機を折り畳むことを有し、壁は半径方向の力をEDに対して奏してEDを圧縮し、テーパー状の構造は折り畳まれたときに送達カテーテルにおいて受け入れられるようにサイズ決めされ;かつ、
EDが圧縮された姿勢で内部空間に位置する状態で、遠位送達カテーテル開口部を通り送達カテーテルの中へと入るよう圧縮機を促して、折り畳まれた姿勢の圧縮機を受け入れることを有する、
実施形態59または60の方法。
62.さらに、第二の位置にて内腔において送達カテーテルを再び位置させること、および、遠位送達カテーテル開口部を通して血管の内腔の中へとEDを前進させること、ならびに、内腔においてEDを拡張させることを有する、実施形態61の方法。
63.EDが自己拡張EDであり、かつ、内腔においてEDを拡張させることがEDが内腔において自己拡張することを可能にすることを伴う、実施形態62の方法。
64.送達カテーテルがハブを有し、該ハブは、近位送達カテーテル開口部に接続され、かつ、遠位送達シース端部を受け入れるようにサイズ決めされ、近位送達カテーテル開口部に送達シース開口部を登録することは、ハブ内に送達シースを挿入すること、および、近位送達カテーテル開口部に送達シース開口部を当接させることを有する、実施形態56~63のいずれか一つの方法。
65.配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)の半径方向圧縮のためのシステムであって、当該システムは:
EDを有し、該EDは管状の本体を有し、該本体は圧縮された姿勢と圧縮されていない姿勢との間で自己拡張可能であり、該管状の本体は、内面、外面ならびに対向する遠位および近位ED開口部を有し;
圧縮された姿勢のEDを受け入れ、かつ、維持するようにサイズ決めされた送達カテーテルを有し、該送達カテーテルは、近位および遠位送達カテーテル端部を有し、かつ、遠位送達カテーテル端部に遠位送達カテーテル開口部を有し、遠位送達カテーテル開口部は圧縮された形態で送達カテーテルの中へとEDを受け入れるようにサイズ決めされた幅を有し;
遠位送達カテーテル開口部を通した送達カテーテルによる受け入れのためにEDを圧縮するための圧縮機を有し、該圧縮機は:
内部空間を定める概してテーパー状の構造を有し、該テーパー状の構造は遠位および近位圧縮機端部を有し、近位圧縮機端部は遠位送達カテーテル開口部の近位にあり、遠位圧縮機端部は圧縮されていない姿勢のEDを受け入れるようにサイズ決めされた遠位圧縮機開口部を有し、該テーパー状の構造は遠位圧縮機端部から近位圧縮機端部に向かって細くなり、内部空間の断面が近位端に向かって小さくなるようになっており、近位圧縮機端部における内部空間の断面積は、遠位送達カテーテル開口部の断面積に等しいか、遠位送達カテーテル開口部の断面積より小さく;かつ、
EDに取り外し可能に取り付けられ、かつ、送達カテーテル内に配置されたプッシュワイヤーを有し、
該プッシュワイヤーは送達カテーテルを通り近位送達カテーテル端部に向かって近位方向に前進して、圧縮機を通るようEDを促すように作動可能であり、そのことによって、EDは圧縮機を通るよう促されるにつれて圧縮された姿勢へと変形する、
前記システム。
66.圧縮機が近位圧縮機端部に近位圧縮機開口部を有する、実施形態65のシステム。
67.近位圧縮機開口部が遠位送達カテーテル開口部と連通する、実施形態66のシステム。
68.近位圧縮機開口部の幅がEDが圧縮されていない姿勢にあるときのEDのラジアル径より小さい、請求項66または67のシステム。
69.プッシュワイヤーが近位圧縮機開口部を通してED内に配置される、実施形態66,67または68のシステム。
70.プッシュワイヤーが、送達カテーテルを通って近位方向に前進して、近位圧縮機開口部を通るよう、かつ、送達カテーテルの中へと入るようEDを促すように作動可能である、実施形態66~69のいずれか一つのシステム。
71.圧縮機が漏斗である、実施形態65~70のいずれか一つのシステム。
72.テーパー状の構造が一体的な本体を有する、実施形態65~71のいずれか一つのシステム。
73.プッシュワイヤーが一本以上の糸によってEDに取り外し可能に取り付けられる、実施形態65~72のいずれか一つのシステム。
74.一本以上の糸がEDの内面に取り付けられる、実施形態73のシステム。
75.一本以上の糸がEDから電解的に取り外し可能である、73または74のシステム。
76.一本以上の糸が、EDの近位端にて管状の本体に巻き付けられた輪縄を有する単一のワイヤーである、実施形態73または74のシステム。
77.一本以上の糸がEDから機械的に取り外し可能である、実施形態73、74または75のシステム。
78.圧縮機が取り外し可能である、実施形態65~77のいずれか一つのシステム。
79.圧縮機が折り畳み可能である、実施形態65~68のいずれか一つのシステム。
80.圧縮機が可逆的に折り畳み可能である、実施形態65~67のいずれか一つのシステム。
81.圧縮機が編組構造を有する、実施形態79または80のシステム。
82.編組構造がポリプロピレン編組構造である、実施形態81のシステム。
83.編組構造が金属編組構造である、実施形態81のシステム。
84.テーパー状の構造が近位圧縮機端部にて連結された複数の重なり合ったトングを有し、各トングは近位圧縮機端部に向かって細くなる、実施形態76または77のシステム。
85.近位圧縮機端部が遠位送達カテーテル開口部を通して送達カテーテル内に受け入れられるようにサイズ決めされる、実施形態79、80または84のシステム。
86.圧縮機が折り畳まれた姿勢にあるときに、圧縮機が送達カテーテル内に受け入れられるようにサイズ決めされる、実施形態85のシステム。
87.圧縮機が送達カテーテル内に受け入れられるにつれて、送達カテーテルの内壁が圧縮機を折り畳むのに十分な力をテーパー状の構造の側に対して奏するように作動可能である、実施形態86のシステム。
88.プッシュワイヤーが圧縮機に取り付けられ、圧縮機が一本以上の糸によってEDに取り付けられる、実施形態78~87のいずれか一つのシステム。
89.一本以上の糸がEDの内面に取り付けられる、実施形態88のシステム。
90.一本以上のワイヤーがEDから電解的に取り外し可能である、88または89のシステム。
91.一本以上のワイヤーがEDから機械的に取り外し可能である、実施形態88または89のシステム。
92.一本以上の糸がEDの近位端にて管状の本体に巻き付けられた輪縄を有する単一のワイヤーである、実施形態88または89のシステム。
93.プッシュワイヤーが圧縮機に取り付けられ、テーパー状の構造の内面がEDの外面に摩擦的に係合するように作動可能である、実施形態78~87のいずれか一つのシステム。
94.プッシュワイヤーが送達カテーテルを通って前進して、遠位送達カテーテル開口部に向かうようEDおよび圧縮機を促すように作動可能であり、そのことによって、送達カテーテル内への受け入れの際の圧縮機の折り畳みが送達カテーテルにおける受け入れのためにEDを圧縮するのに十分な半径方向の力をEDに対して奏する、実施形態78~93のいずれか一つのシステム。
95.プッシュワイヤーが一本以上の糸によってEDに取り外し可能に取り付けられる、実施形態78~87のいずれか一つのシステム。
96.一本以上の糸がEDの内面に取り付けられる、実施形態95のシステム。
97.一本以上の糸がEDから電解的に取り外し可能である、95または96のシステム。
98.一本以上の糸がEDの近位端にて管状の本体に巻き付けられた輪縄を有する単一のワイヤーである、実施形態85または96のシステム。
99.一本以上の糸がEDから機械的に取り外し可能である、実施形態95、96または98のシステム。
100.テーパー状の構造の内面がEDの外面に摩擦的に係合するように作動可能である、実施形態89~93のいずれか一つのシステム。
101.圧縮機に取り付けられ、かつ、送達カテーテル内に配置された中空の圧縮機ワイヤーをさらに有し、該圧縮機ワイヤーは送達カテーテルを通って前進して、遠位送達カテーテル開口部を通るよう圧縮機を促すように作動可能であり、そのことによって、EDが圧縮機を通るよう促されるにつれて圧縮された姿勢へと変形する、実施形態96~100のいずれか一つのシステム。
102.プッシュワイヤーが圧縮機ワイヤー内に配置され、プッシュワイヤーが圧縮機とは独立して送達カテーテルを通って前進して、圧縮機とは独立してEDを促すように作動可能である、実施形態101のシステム。
103.EDと圧縮機との間のプッシュワイヤー上に配置されたバンプ部材をさらに有し、該バンプ部材は近位ED開口部の周囲に沿ってEDに当接して、プッシュワイヤーが送達シースを通って遠位方向に前進するときに送達シースを通るよう遠位方向にEDを促すためのものである、実施形態100、101または102のシステム。
104.プッシュワイヤーおよび圧縮機ワイヤーが送達カテーテルを通って近位方向に前進して、送達カテーテルに向かうようEDおよび圧縮機を促すように作動可能であり、そのことによって、送達カテーテル内への受け入れの際の圧縮機の折り畳みが送達シースにおける受け入れのためにEDを圧縮するのに十分な半径方向の力をEDに対して奏する、実施形態101、102または103のシステム。
105.EDが自己拡張EDである、実施形態62~104のいずれか一つのシステム。
106.患者の血管の内腔内に可逆的に折り畳み可能な血管内デバイスを配備するためのシステムであって、当該システムは:
実施形態65~105のいずれか一つに定義された配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)の半径方向圧縮のためのシステムを有し;
近位および遠位ガイドカテーテル開口部を有するガイドカテーテルを有し、遠位ガイドカテーテル開口部は内腔における標的部位に位置するためのものであり、かつ、近位ガイドカテーテルは患者の体外で送達カテーテルを受け入れるためのものであり、近位ガイドカテーテル開口部は送達カテーテルの幅より大きい幅のものであり;
送達カテーテルは近位ガイドカテーテル開口部を通してガイドカテーテルに挿入され、かつ、ガイドカテーテルを通り、かつ、標的部位にて遠位ガイドカテーテル開口部から外に出るよう前進するように作動可能であり、プッシュワイヤーは送達カテーテルを通って前進して、送達カテーテルを通るよう、かつ、遠位送達カテーテルから外に出るようEDを促すように作動可能であり、EDは拡張するように作動可能である、
前記システム。
107.プッシュワイヤーが送達カテーテルを通って前進して、送達カテーテルを通るよう、かつ、遠位送達カテーテル開口部から外に出るよう圧縮機を促すように作動可能であり、圧縮機が拡張するように作動可能である、実施形態106のシステム。
108.プッシュワイヤーが近位方向に引き込まれて、遠位送達カテーテル開口部に向かうよう配備されたEDおよび拡張した圧縮機を促すように作動可能であり、そのことによって、送達カテーテル内への受け入れの際の圧縮機の折り畳みが送達カテーテルにおける受け入れのためにEDを圧縮するのに十分な半径方向の力をEDに対して奏する、実施形態107のシステム。
109.患者の血管の内腔内に可逆的に圧縮可能な血管内デバイスを配備するためのシステムであって、当該システムは:
実施形態101~105のいずれか一つに定義された配備前の可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)の半径方向圧縮のためのシステムを有し;
近位および遠位ガイドカテーテル開口部を有するガイドカテーテルを有し、遠位ガイドカテーテル開口部は内腔における標的部位に位置するためのものであり、かつ、近位ガイドカテーテル開口部は患者の体外で送達カテーテルを受け入れるためのものであり、近位ガイドカテーテル開口部は送達カテーテルの幅より大きい幅のものであり;かつ、
プッシュワイヤーおよび圧縮機ワイヤーは送達カテーテルを通って前進して、送達カテーテルを通るよう、かつ、遠位送達カテーテル開口部から外に出るようEDおよび圧縮機を促すように作動可能であり、圧縮機は拡張するように作動可能である、
前記システム。
110.プッシュワイヤーおよび圧縮機ワイヤーが近位方向に引き込まれて、遠位送達カテーテル開口部に向かうよう配備されたEDおよび拡張した圧縮機を促すように作動可能であり、そのことによって、送達カテーテル内への受け入れの際の圧縮機の折り畳みが送達カテーテルにおける受け入れのためにEDを圧縮するのに十分な半径方向の力をEDに対して奏する、実施形態109のシステム。
111.送達カテーテルの中へと可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)を搭載する方法であって、該送達カテーテルは拡張していない姿勢のEDの半径方向の幅より小さい内側の幅を有し、当該方法は:
送達カテーテルにおける受け入れのために拡張した姿勢から拡張していない姿勢へとEDを圧縮することを有し、圧縮することは圧縮機の内部空間を通るよう拡張した姿勢のEDを促すことを有し、圧縮機は遠位圧縮機端部から近位圧縮機端部に向かって細くなるテーパー状の構造を有し、拡張していない姿勢へとEDを半径方向に圧縮するために、遠位圧縮機端部における内部空間の幅は拡張した姿勢のEDの直径より大きく、かつ、近位圧縮機端部における内部空間の幅は拡張した姿勢のEDの直径より小さく;
近位圧縮機端部における近位圧縮機開口部を通るよう、かつ、遠位送達カテーテル開口部を通って送達カテーテルの中へと入るよう拡張していない姿勢のEDを促すことを有する、
前記方法。
112.テーパー状の構造が弾性的に折り畳み可能である、実施形態111の方法。
113.テーパー状の構造が近位圧縮機端部にて連結された複数の重なり合ったトングを有し、各トングは第二の圧縮機端部に向かって細くなる、実施形態111または112の方法。
114.各トングが隣接するトングの上をスライド可能であり、内部空間の断面積を変更する、実施形態113の方法。
115.送達シースの中へと可逆的に圧縮可能な血管内デバイス(ED)を搭載する方法であって、該送達シースは拡張していない姿勢のEDより小さい幅を有し、当該方法は:
送達カテーテルにおける受け入れのために拡張した姿勢から拡張していない姿勢へとEDを圧縮することを有し、圧縮することは圧縮機を折り畳むことを有し、圧縮機は内部空間であって、その中にEDが拡張した姿勢で位置する前記内部空間を定める壁を有するテーパー状の構造を有し、壁はEDに対して半径方向の力を奏してEDを圧縮し、テーパー状の構造は折り畳まれたときに送達カテーテルにおいて受け入れられるようにサイズ決めされ;かつ、
EDが拡張していない姿勢で内部空間に位置する状態で、折り畳まれた姿勢で圧縮機を受け入れるようにサイズ決めされた遠位送達カテーテル開口部を通って送達カテーテルの中へと入るよう圧縮機を促すことを有する、
前記方法。
116.圧縮機を折り畳むことがテーパー状の構造の長さにわたって内部空間の半径方向断面積を漸進的に小さくすることを有する、実施形態115の方法。
117.壁が遠位送達カテーテル開口部の近位の圧縮機の近位圧縮機端部にて連結された複数の重なり合ったトングを有し、各トングは近位圧縮機端部に向かって細くなる、実施形態115または116の方法。
118.圧縮機を折り畳むことが重なり合ったトングを互いの上でスライドさせて、テーパー状の構造の長さにわたって内部空間の半径方向断面積を漸進的に小さくすることを有する、実施形態117の方法。
119.壁の内面とEDを摩擦的に係合させて内部空間にEDを保持することをさらに有する、実施形態115~118のいずれか一つの方法。
120.血管に可逆的に圧縮可能な血管内デバイスを配備する方法であって、当該方法は:
実施形態111~119のいずれか一つに定義された方法により送達カテーテルにEDを搭載することを有し;
血管内に配置されたガイドカテーテルを通して送達カテーテルを前進させることを有し、ガイドカテーテルは血管における標的部位に位置する遠位ガイドカテーテル開口部を有し、標的部位に遠位送達カテーテル開口部を位置させ;
遠位送達カテーテル開口部を通して第一の位置における血管の内腔の中へとEDを前進させることを有し;かつ、
内腔においてEDを拡張させることを有する、
前記方法。
121.EDが自己拡張EDであり、かつ、内腔においてEDを拡張させることがEDが内腔において自己拡張することを可能にすることを伴う、実施形態120の方法。
122.内腔内でEDを拡張させることが、管状の本体内に配置されたバルーンを膨張させてEDを拡張させることを有する、実施形態121の方法。
123.圧縮機が可逆的に折り畳み可能な圧縮機であり、当該方法がさらに、遠位送達カテーテル開口部を通して、かつ、内腔の中へと可逆的に折り畳み可能な圧縮機を前進させること、および、拡張した姿勢へと圧縮機を拡張させることを有する、実施形態120、121または122の方法。
124.圧縮機が自己拡張圧縮機である、実施形態123の方法。
125.さらに:
拡張した圧縮機の内部空間に拡張したEDを位置させることを有し;かつ、
送達カテーテルにおける受け入れのために拡張した姿勢から圧縮された姿勢へとEDを圧縮することを有し、圧縮することは圧縮機を折り畳むことを有し、壁はEDに対して半径方向の力を奏してEDを圧縮し、テーパー状の構造は圧縮された形態にあるときに送達カテーテルにおいて受け入れられるようにサイズ決めされ;かつ、
EDが圧縮された姿勢で内部空間に位置する状態で、遠位送達カテーテル開口部を通って送達カテーテルの中へと入るよう圧縮機を促して、圧縮された姿勢で圧縮機を受け入れることを有する、
実施形態123または124の方法。
126.さらに、第二の位置にて内腔において送達カテーテルを再び位置させること、および、遠位送達カテーテル開口部を通して血管の内腔の中へとEDを前進させること、ならびに、第二の位置にて内腔においてEDを拡張させることを有する、実施形態125の方法。
127.EDが自己拡張EDであり、かつ、内腔においてEDを拡張させることがEDが内腔において自己拡張することを可能にすることを伴う、実施形態126の方法。
128.血管の内腔内に配備された少なくとも部分的に拡張していない血管内デバイス(ED)を拡張させる方法であって、EDは管状の本体を有し、該本体は圧縮された姿勢と圧縮されていない姿勢との間で少なくとも部分的に自己拡張可能であり、該管状の本体は、内面、外面ならびに対向する遠位および近位ED開口部を有し、当該方法は:
少なくとも部分的に拡張していないEDの近位ED開口部に向けて可逆的に折り畳み可能な圧縮機を前進させることを有し、可逆的に折り畳み可能な圧縮機は少なくとも部分的に折り畳まれた姿勢にあり、かつ、可逆的に折り畳み可能な圧縮機は送達カテーテルの遠位送達カテーテル開口部内に少なくとも部分的に受け入れられ、圧縮機はテーパー状の構造を有し、該テーパー状の構造はテーパー状の構造の遠位圧縮機端部から近位圧縮機端部に向かって細くなり、可逆的に折り畳み可能な圧縮機が少なくとも部分的に折り畳まれた姿勢にあるときの遠位圧縮機端部における内部空間の幅は少なくとも部分的に拡張していないEDの近位ED開口部の直径より小さく;
近位ED開口部を通して、かつ、EDの管状の本体によって定められた内部空間の中へと遠位圧縮機端部を前進させることを有し;かつ、
遠位送達カテーテル開口部から、かつ、内部空間の中へと少なくとも部分的に折り畳まれた姿勢の可逆的に折り畳み可能な圧縮機を前進させること、および、拡張した姿勢へと圧縮機を拡張させて、少なくとも部分的に拡張していないEDの内面に対して力を奏して、完全に拡張した姿勢へと少なくとも部分的に拡張していないEDを促すことを有する、
前記方法。
図1
図2a
図2b
図2c
図2d
図2e
図2f
図3
図4a
図4b
図5a
図5b
図5c
図5d
図5e
図5f
図5g
図6a
図6b
図7a
図7b
図7c
図7d
図8
図9a
図9b
図9c
図9d
図9e
図9f
【国際調査報告】