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特表2023-517048耐火性EPDMゴムを作製するための組成物および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-21
(54)【発明の名称】耐火性EPDMゴムを作製するための組成物および方法
(51)【国際特許分類】
   C08L 23/16 20060101AFI20230414BHJP
   C08L 15/00 20060101ALI20230414BHJP
   C08K 3/00 20180101ALI20230414BHJP
   C08K 5/00 20060101ALI20230414BHJP
   C08J 5/18 20060101ALI20230414BHJP
   B29C 43/24 20060101ALI20230414BHJP
   B29C 43/34 20060101ALI20230414BHJP
   B32B 25/10 20060101ALI20230414BHJP
   B32B 25/16 20060101ALI20230414BHJP
   B32B 27/20 20060101ALI20230414BHJP
   B32B 27/00 20060101ALI20230414BHJP
   B32B 37/14 20060101ALI20230414BHJP
【FI】
C08L23/16
C08L15/00
C08K3/00
C08K5/00
C08J5/18 CES
B29C43/24
B29C43/34
B32B25/10
B32B25/16
B32B27/20 A
B32B27/00 104
B32B37/14 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022553612
(86)(22)【出願日】2021-03-11
(85)【翻訳文提出日】2022-09-06
(86)【国際出願番号】 US2021021872
(87)【国際公開番号】W WO2021183743
(87)【国際公開日】2021-09-16
(31)【優先権主張番号】62/988,558
(32)【優先日】2020-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521172332
【氏名又は名称】カーライル コンストラクション マテリアルズ, エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】フォッキンハ, オノ
【テーマコード(参考)】
4F071
4F100
4F204
4J002
【Fターム(参考)】
4F071AA12
4F071AA15X
4F071AA20X
4F071AA39X
4F071AA78
4F071AA82
4F071AB03
4F071AB04A
4F071AB18
4F071AB18A
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4F071AC15
4F071AC19A
4F071AE02A
4F071AE03A
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4F071AG28
4F071AH03
4F071BA09
4F071BB04
4F071BC01
4F071BC12
4F100AA17B
4F100AA19
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4F100AA25B
4F100AA37
4F100AA37B
4F100AD11B
4F100AG00C
4F100AH02
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4F100AK29
4F100AK29B
4F100AK70
4F100AK70B
4F100AN02
4F100AN02B
4F100BA02
4F100BA03
4F100BA07
4F100CA02
4F100CA02B
4F100CA23B
4F100DG11A
4F100DG11C
4F100EJ06B
4F100EJ08
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4F100EJ19B
4F100EJ42
4F100EJ42B
4F100JA02
4F100JA02B
4F100JA13
4F100JK02
4F100JK08
4F100JK12
4F204AA46
4F204AB03
4F204AB11
4F204AB16
4F204AC03
4F204AG01
4F204FA06
4F204FB02
4F204FF01
4F204FN11
4J002AC10X
4J002BB15W
4J002DA026
4J002DA036
4J002DA048
4J002DE109
4J002DE146
4J002EF059
4J002EV049
4J002EV279
4J002EW047
4J002FD016
4J002FD148
4J002FD159
4J002FD207
4J002GN00
4J002GQ00
(57)【要約】
本明細書中の開示は、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)ゴムに関する。より具体的には、本開示は、耐火性EPDMゴムに関する。1つの実施形態において、上記耐火性EPDMは、耐候性建築物に使用される膜である。別の実施形態において、上記耐火性EPDM膜は、屋根材である。他の実施形態において、上記耐火性EPDMゴムは、電場において使用され得る。本発明は、例えば、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)ポリマー、水酸化アルミニウム、膨張性グラファイト、トリス(2-エチルヘキシル)ホスフェート、およびポリブタジエンのマレイン酸無水物付加物、を含む組成物であって、ここで前記組成物は、鉱油非含有である、組成物を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)ポリマー、水酸化アルミニウム、消耗性グラファイト、トリス(2-エチルヘキシル)ホスフェート、およびポリブタジエンのマレイン酸無水物付加物、
を含む組成物であって、ここで前記組成物は、鉱油非含有である、組成物。
【請求項2】
硬化剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記硬化剤は、硫黄または硫黄放出化合物を含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
促進剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記促進剤は、酸化亜鉛、ステアリン酸(steric acid)、テトラベンジルチウラムジスルフィド、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、またはこれらの組み合わせを含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
充填剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記充填剤は、カーボンブラックを含む、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物は、ハロゲン非含有である、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物は、三酸化アンチモン非含有である、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)ポリマー、硫黄、テトラベンジルチウラムジスルフィド、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、酸化亜鉛、ステアリン酸、ポリブタジエンのマレイン酸無水物付加物、膨張性グラファイト、カーボンブラック、トリス(2-エチルヘキシル)ホスフェート、および水酸化アルミニウムを含む組成物であって、ここで前記組成物は、鉱油非含有である、組成物。
【請求項11】
EPDM膜を作製する方法であって、前記方法は、
請求項1に記載の組成物の均一な混合物を、カレンダー加工またはローラーダイ押し出し成形機のいずれかを使用して膜へと加工する工程;および
前記膜を加熱硬化する工程、
を包含する、方法。
【請求項12】
前記膜を加硫する前または加硫した後に、前記膜の片面にファブリック層を積層する工程をさらに包含する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記膜を加硫する前または加硫した後に、前記膜の各面にファブリック層を積層する工程をさらに包含する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記膜を加硫する前または加硫した後に、前記膜の片面にガラススクリム層を積層する工程をさらに包含する、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記膜を加硫する前または加硫した後に、前記膜の各面にガラススクリム層を積層する工程をさらに包含する、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
EPDM膜を作製する方法であって、前記方法は、
請求項10に記載の組成物の均一な混合物を、カレンダー加工またはローラーダイ押し出し成形機のいずれかを使用して膜へと加工する工程;;および
前記膜を加熱硬化する工程、
を包含する、方法。
【請求項17】
前記膜を加硫する前または加硫した後に、前記膜の片面にファブリック層を積層する工程をさらに包含する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記膜を加硫する前または加硫した後に、前記膜の各面にファブリック層を積層する工程をさらに包含する、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記膜を加硫する前または加硫した後に、前記膜の片面にガラススクリム層を積層する工程をさらに包含する、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記膜を加硫する前または加硫した後に、前記膜の各面にガラススクリム層を積層する工程をさらに包含する、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年3月12日出願の同じ発明の名称の米国仮特許出願第62/988,558号の優先権を主張する;その開示全体は、全ての目的のためにその全体において本明細書に参考として援用される。
【0002】
技術分野
本明細書中の開示は、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)ゴムに関する。より具体的には、本開示は、耐火性EPDMゴムに関する。1つの実施形態において、上記耐火性EPDMゴムは、耐候性建築物に、特に、ファサード適用のための膜として使用される。
【背景技術】
【0003】
背景
エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)ゴムは、いくつか挙げると、耐熱性、耐薬品性、低導電率、-50oF~350oFの範囲に及ぶ温度での安定性、低温での可撓性、および耐候性のような多くの顕著な特性を有する。EPDMは、対費用効果が高く、かつ特注の成形および押し出し成形を含む種々の方法において製作され得る。EPDMは、自動車産業(例えば、ホース、シール、Oリング、ガスケット、ブラダー型アキュムレーター(accumulator bladder)、ワイヤおよびケーブルコネクターならびに絶縁体、ダイアフラム、および目詰め材);建築(例えば、屋根材および防水加工);HVAC(例えば、コンプレッサーグロメット、配管、ガスケット、およびシール);ならびに多くの他の産業における多くの適用を有する。
【0004】
EPDMゴムの主な欠点は、その可燃性である。建設産業において、耐火性は一般に、2つの異なる方法を通じて達成される。第1のものは、外面の難燃剤の追加であり、第2のものは、バラスト式屋根材システム(ballasted roof system)の使用である。よって、耐火性EPDMゴムのニーズが存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
要旨
本明細書中の開示は、耐火性EPDMゴムに関する。1つの実施形態において、上記EPDMは、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)ポリマー、水酸化アルミニウム、トリス(2-エチルヘキシル)ホスフェート、消耗性グラファイト、およびポリブタジエンのマレイン酸無水物付加物を含み;ここで上記組成物は、鉱油を含まない。上述の組成物はまた、硬化剤(例えば、硫黄または硫黄放出化合物)を含み得る。上述の組成物はまた、活性化剤および/または促進剤(例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸(steric acid)、テトラベンジルチウラムジスルフィド)を含み得る。1つの実施形態において、上記組成物は、ハロゲン非含有である。1つの実施形態において、上記組成物は、三酸化アンチモン非含有である。1つの実施形態において、上記組成物は、ハロゲン非含有かつ三酸化アンチモン非含有である。
【0006】
耐火性EPDM配合物の非限定的な例は、硫黄、テトラベンジルチウラムジスルフィド、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(N-cyclohexyl-2-benzothiazylesulphenamide)、酸化亜鉛、ステアリン酸、ポリブタジエンのマレイン酸無水物付加物、膨張性グラファイト、カーボンブラック N550、トリス(2-エチルヘキシル)ホスフェート、および水酸化アルミニウムである。1つの実施形態において、上記組成物は、鉱油を含まない。1つの実施形態において、上記組成物は、ハロゲン非含有であり得る。1つの実施形態において、上記組成物は、三酸化アンチモン非含有であり得る。1つの実施形態において、上記組成物は、ハロゲン非含有かつ三酸化アンチモン非含有であり得る。
【0007】
本発明の別の局面において、EPDM屋根材膜を作製するための方法が提供され、上記方法は、先の実施形態のうちのいずれか1つの組成物の均一な混合物を、カレンダー加工またはローラーダイ押し出し成形機のいずれかを使用して加工する工程;および上記膜を、圧力ありまたはなしで加熱硬化する工程を包含する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
詳細な説明
エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)ゴムは、硫黄加硫を介して架橋され得るエチレン、プロピレン、およびジエンモノマーから作製される合成ゴム化合物である。EPDMは、純粋に炭化水素であることから、それは容易に引火し得る。本開示は、耐火性であるEPDMゴムに関する。特に、本開示は、建材についての欧州分類(European Classification for building materials)EN 13501-1クラスBを満たすEPDMゴムに関する。
【0009】
定義
以下の説明において、多くの用語が広範囲にわたって使用される。以下の非限定的な定義は、このような用語が与えるべき例示的な範囲を含め、本明細書および特許請求の範囲の明確かつ一貫した理解を提供する。
【0010】
用語「1つの(one)」、「1つの、ある(a)」、または「1つの、ある(an)」が本開示において使用される場合、それらは、別段示されなければ、「少なくとも1(at least one)」または「1またはこれより多い(one or more)」を意味する。
【0011】
用語「発明」または「本発明」とは、本明細書で使用される場合、非限定的であることが意図され、特定の発明の任意の1つの実施形態をいうことが意図されるのではなく、本明細書および特許請求の範囲ならびにそれらの等価物に記載されるとおりの全ての可能な実施形態を包含する。
【0012】
構成成分の割合が、パーセンテージで表される場合、それらは、百分率ゴム(parts per hundred rubber)(PHR)として表されることが理解されるべきである。
【0013】
組成物
EPDMゴム化合物は概して、EPDMポリマー(防水および弾性特性を提供する)および以下:(1)オイルエクステンダー;(2)架橋剤/硬化剤;(3)加工助剤;(4)促進剤(これは、加硫プロセスを補助する);(5)抗酸化剤(耐候性のため);(6)オゾン分解防止剤(耐オゾン性のため);(7)軟化剤および可塑剤(柔軟性を改善する);(8)充填剤、補強(これは弾性率および靱性を増大させる)および/非補強;(9)難燃剤;ならびに(10)他の作用物質、のうちの1またはこれより多くを含む。
【0014】
種々のジエンモノマーが、EPDMポリマーの形成において使用され得る。適切なジエンモノマーの非限定的な例としては、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、ビニルノルボルネン、アルキルジシクロペンタジエン、1,4-ペンタジエン、1,4-ヘキサジエン、1,5-ヘキサジエン、1,4-ヘプタジエン、2-メチル-1,5-ヘキサジエン、シクロオクタジエン、1,4-オクタジエン、1,7-オクタジエン、5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-n-プロピリデン-2-ノルボルネン、および5-(2-メチル-2-ブテニル)-2-ノルボルネン、ならびにこれらの混合物が挙げられる。
【0015】
ある特定の実施形態において、上記オイルは、ハロゲン化されていてもよい。
【0016】
適切な架橋剤/硬化剤の非限定的な例としては、ペルオキシド(例えば、α-クミルヒドロペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、過酸化水素、アセチルアセトンペルオキシド、t-ブチルヒドロペルオキシド、t-ブチルベルオキシベンゾエート、2,5-ビス(t-ブチルペルオキシ)-2,5-ジメチルヘキセン、ラウリルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、2,4-ジクロロベンゾイルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、ビス(p-モノメチレン-ベンゾイル)ペルオキシド、ビス(p-ニトロベンゾイルペルオキシド、フェニルアセチルペルオキシド、p-キノンジオキシム、過酸化鉛、過酸化亜鉛、過酸化バリウム、過酸化銅、過酸化カリウム、過酸化銀、過酸化ナトリウム、過酸化カルシウム、ペルオキシホウ酸金属塩(metallic peroxyborate)、ペルオキシクロメート、ペルオキシジカーボネート、ペルオキシジホスフェート、ペルオキシジスルフェート、ペルオキシゲルマネート、ペルオキシモリブデート、ペルオキシニトレート、過酸化マグネシウム、過酸化ピロリン酸ナトリウム、およびこれらの混合物が挙げられる。架橋剤/硬化剤の他の非限定的な例としては、硫黄と促進剤、樹脂、および放射線が挙げられる。
【0017】
適切な加工助剤の非限定的な例としては、炭化水素樹脂、脂肪酸石鹸、脂肪酸エステル、パラフィン、ポリエチレンワックス、EVAワックス、フェノール樹脂、ポリ(エチレン-co-アクリル酸)、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0018】
適切な促進剤の非限定的な例としては、硫黄、メルカプタン、ベンゾチアゾール、チウラム、酸化亜鉛、ステアリン酸、ベンゾチアゾールスルフェンアミド、ジチオカルバメート、チオウレア、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド(CBS)、N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS)、2,2’-ジチオビス(ベンゾチアゾール)(MBTS)、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラメチルチウラムモノスルフィド(TMTM)、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛(ZDBC)、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛(ZDM)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(TBzTD)、ジ-o-トリルグアニジン(DOTG)、ジフェニルグアニジン(DPG)、4,4’-ジチオジモルホリン(DTDM)、ヘキサメチレンテトラミン(HMTA)、メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル(NDBDC)、N-(シクロヘキシルチオ)フタルイミド(PVI)、ジアルキルジチオリン酸銅(CUT)、ジチオカプロラクタム、アミンジチオリン酸亜鉛(zinc amine-dithiophosphate)(ZAT)、テトラブチルチウラムジスルフィド(TBTS)、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛(ZBEC)、ジアルキルジチオリン酸亜鉛(ZDDP)、ジエチルカルバミン酸亜鉛(ZDEC)、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛(ZEPD)、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)、2-メルカプトベンゾチアゾール;2,2’-ジチオベンゾチアゾール、N-シクロヘキシルベンゾチアゾール-2-スルフェンアミド、N-tert-ブチルベンゾチアゾール-2-スルフェンアミド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムヘキサスルフィド、N,N-ジブチルチオウレア、N,N-ジエチルチオウレア、硫黄ドナー型促進剤、他の有機促進剤、ならびにこれらの混合物が挙げられる。
【0019】
適切な軟化剤および可塑剤の非限定的な例としては、パラフィンオイル、ナフテンオイル(naphthenic oil)、ジイソノニルフタレート(DINP)、ジイソデシルフタレート(DIDP)、ジオクチルフタレート(DOP)、ジ-n-ヘキシルフタレート、イソデシルジフェニルホスフェート(例えば、Santicizer(登録商標) 148)、トリス(2-エチルヘキシル)ホスフェート(TEHP)、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0020】
適切な充填剤の非限定的な例としては、カーボンブラック、クレイ、タルク、粉砕石炭、シリカ、マイカ、炭酸カルシウム、他の有機物質、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0021】
適切な難燃剤の非限定的な例としては、水酸化アルミニウム(三水酸化アルミニウムともいわれる)、水酸化マグネシウム、膨張性グラファイト、ホウ酸亜鉛、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸メラミン、酸化アンチモン、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0022】
他の適切な作用物質の非限定的な例としては、ポリブタジエンのマレイン酸無水物付加物、分解防止剤(anti-degradant)(例えば、ワックスおよびパラフィン製品)、ポリ(1,2-ジヒドロ-2,2,4-トリメチルキノリン(TMQ)、メチル-2-メルカプトベンゾイミダゾール(MMBI)、N-イソプロピル-N’-フェニル-1,4-フェニレンジアミン(IPPD)、N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン(6PPD)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT))、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0023】
ある特定の実施形態において、EPDMゴム化合物は、難燃剤を含む。このような実施形態において、難燃剤の量は、約2%~約90%であり得る。ある特定の実施形態において、上記難燃剤は、水酸化アルミニウム、膨張性グラファイト、または両方である。このような実施形態において、水酸化アルミニウムの量は、約10%~約90%であり得、膨張性グラファイトの量は、約2%~約25%であり得る。
【0024】
ある特定の実施形態において、EPDMゴム化合物は、架橋剤を含む。このような実施形態において、架橋剤の量は、約1%~約10%であり得る。ある特定の実施形態において、上記架橋剤は、ポリブタジエンのマレイン酸無水物付加物であり得る。このような実施形態において、ポリブタジエンのマレイン酸無水物付加物の量は、約1%~約10%であり得る。
【0025】
ある特定の実施形態において、EPDMゴム化合物は、可塑剤を含む。このような実施形態において、可塑剤の量は、約1%~約60%であり得る。ある特定の実施形態において、上記可塑剤は、鉱油ではない。ある特定の実施形態において、上記可塑剤は、トリス(2-エチルヘキシル)ホスフェートである。このような実施形態において、トリス(2-エチルヘキシル)ホスフェートの量は、約1%~25%であり得る。
【0026】
ある特定の実施形態において、EPDMゴム化合物は、充填剤を含む。このような実施形態において、充填剤の量は、約1%~約50%であり得る。ある特定の実施形態において、上記充填剤は、カーボンブラックであり得る。このような実施形態において、カーボンブラックの量は、約1%~約50%であり得る。
【0027】
ある特定の実施形態において、EPDMゴム化合物は、硬化剤を含む。このような実施形態において、硬化剤の量は、約1%~約5%であり得る。ある特定の実施形態において、上記硬化剤は、硫黄である。このような実施形態において、硫黄の量は、約1%~約3%であり得る。
【0028】
ある特定の実施形態において、EPDMゴム化合物は、促進剤を含む。このような実施形態において、促進剤の量は、約1%~約10%であり得る。ある特定の実施形態において、上記促進剤は、テトラベンジルチウラムジスルフィド、酸化亜鉛、ステアリン酸(steric acid)、またはこれらの組み合わせである。このような実施形態において、テトラベンジルチウラムジスルフィドの量は、約1%~約8%であり得、酸化亜鉛の量は、約1%~約10%であり得、ステアリン酸(steric acid)の量は、約1%~約5%であり得る。
【0029】
ある特定の実施形態において、EPDMゴム化合物は、EPDM、水酸化アルミニウム、消耗性グラファイト、およびポリブタジエンのマレイン酸無水物付加物を含む。1つの実施形態において、上記化合物は、鉱油を含まない。1つの実施形態において、上記化合物は、ハロゲン非含有である。1つの実施形態において、上記化合物は、三酸化アンチモン非含有である。1つの実施形態において、上記化合物は、ハロゲン非含有かつ三酸化アンチモン非含有である。
【0030】
ある特定の実施形態において、EPDMゴム化合物は、EPDM、硫黄、テトラベンジルチウラムジスルフィド、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、酸化亜鉛、ステアリン酸、ポリブタジエンのマレイン酸無水物付加物、Carbofoil L-120、カーボンブラック n550、トリス(2-エチルヘキシル)ホスフェート;および水酸化アルミニウムを含む。1つの実施形態において、上記化合物は、鉱油を含まない。1つの実施形態において、上記化合物は、ハロゲン非含有である。1つの実施形態において、上記化合物は、三酸化アンチモン非含有である。1つの実施形態において、上記化合物は、ハロゲン非含有かつ三酸化アンチモン非含有である。
【0031】
方法
上記EPDMゴム製品の作製は概して、2工程、混合物を製品へと加工する工程、および次いで、その製品を硬化させる工程を含む。均一な混合物を形成するために、その成分は、高剪断混合機械(例えば、インターナルミキサー)を使用して、一緒にブレンドされ得る。適切なミキサーの非限定的な例としては、Banburyミキサー(これは、インターナルミキサーまたはミルまたは押し出し成形機である)が挙げられる。加工工程の間に、その均一な混合物は、成形、カレンダー加工、または押し出し成形(例えば、ローラーダイ)を使用してその最終形状へと形成され得る。硬化は、加熱(圧力ありまたはなし)および照射(圧力ありまたはなし)を含む種々の方法を使用して行われ得る。
【0032】
1つの実施形態において、本明細書で記載されるEPDMゴム化合物は、屋根材、特に、ファサード適用のためのEPDM膜へと加工され得る。上記膜は、概して約0.5ミリメートル(mm)厚~約3mm厚である。上記膜は、概して、1層のEPDMゴムまたは2もしくはこれより多くの層のEPDMゴムから作製され、これらは、一緒にカレンダー加工または積層され得る。いくつかの実施形態において、上記膜は、片面または両面にまたはその上に積層されたファブリック層(fabric layer)を含み得る。いくつかの実施形態において、上記膜は、片面または両面に接着されたガラススクリム層(glassscrim layer)を含み得る。
【実施例
【0033】
実施例1-EPDMゴム配合物
本実施例において、種々の耐火性EPDMゴム膜を、以下の配合を使用して作製した。
【表1】
【0034】
上記に列挙した量の材料を、Banburyミキサーへと添加し、5分間混合し、135℃の最終温度に達するようにした。その混合物を、薄板圧延機(sheeting mill)上に落とし、8ミリメートル厚のスラブへと形成した。そのスラブを、1.0および1.2ミリメートル厚のシートへと加工した。必要に応じて、2つのより薄いシートを、同じ厚みの1枚の膜へと積層し得る。ポリアミドライナーを適用し、上記膜をロール上に置いた。そのロールを熱風オーブンの中に装填し、加熱下で硬化させた。
【0035】
実施例2-直火試験(Open Flame Test)
本実施例では、実施例1のEPDM膜を、単一の火炎との直接接触によって評価した。トーチからの火炎を、上記膜に対して30秒間保持した(単一フレーム源試験(single frame source test)EN 11925-2クラスB、C、またはD)。上記膜は、火炎が接触した場合に赤く燃えた。しかし、火炎が一旦除去されると、残り火は直ぐに消えた。上記膜は、およそ10ミリメートル×20ミリメートルの焦げ跡を明らかにした。
【0036】
実施例3-単一燃焼アイテム試験(Single Burning Item Test)
実施例1のEPDM膜を、単一燃焼アイテム(SBI)試験(EN 13823)を使用して評価した。そのSBI試験は、横方向への火炎の拡がり、熱発生率、燃焼物の滴(flaming drip)を生成する傾向、および発煙速度(rate of smoke production)を測定する。EPDM膜のサンプルを、垂直方向の表面に取り付け、フードの中に置いた。ベースラインデータを集めた後、30KW 火炎を、上記膜上に21分間当てた。上記膜の性能を、上記に列挙した因子に関して20分の期間にわたって評価した。
【0037】
実施例4-さらなるEPDMゴム配合物
さらなるEPDMゴム配合物を、以下の表に示す。量は、百分率ゴム(PHR)に基づく。
【表2-1】
【表2-2】
【表3-1】
【表3-2】
【表4-1】
【表4-2】
【表5-1】
【表5-2】
【表6-1】
【表6-2】
【表7-1】
【表7-2】
【表8-1】
【表8-2】
【表9-1】
【表9-2】
【表10-1】
【表10-2】
【表11-1】
【表11-2】
【表12-1】
【表12-2】
【表13-1】
【表13-2】
【表14-1】
【表14-2】
【表15-1】
【表15-2】
【0038】
実施例5-配合物の評価
実施例4から選択された配合物を、物理的特性および予備耐火性試験について評価した。その結果を、以下の表にまとめる(「MR」は、最小要件である)。
【表16】
【表17】
【表18】
【表19】
【表20】
【表21】
【表22】
【表23】
【表24】
【表25】
【表26】
【表27】
【表28】
【表29】
【表30】
【表31】
【表32】
【表33】
【表34】
【表35】
【表36】
【表37】
【表38-1】
【表38-2】
【表38-3】
【表38-4】
【表39-1】
【表39-2】
【0039】
上記に示される実施例のセットは、当業者に、上記組成物の種々の実施形態をどのように作製し、使用するかの完全な開示および説明を示すために提供され、本発明者らがそれら発明として考えるものの範囲を限定することは意図されない。当業者に明らかな、本発明を実施するための上記の態様の改変は、以下の特許請求の範囲の範囲内であることが意図される。本明細書で引用される全ての刊行物、特許および特許出願は、各々のそのような刊行物、特許または特許出願が、本明細書に参考として援用されることが具体的にかつ個々に示されるかのように、本明細書に参考として援用される。
【手続補正書】
【提出日】2022-09-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)ポリマー、水酸化アルミニウム、膨張性グラファイト、トリス(2-エチルヘキシル)ホスフェート、およびポリブタジエンのマレイン酸無水物付加物、
を含む組成物であって、ここで前記組成物は、鉱油非含有である、組成物。
【請求項2】
硬化剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記硬化剤は、硫黄または硫黄放出化合物を含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
促進剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記促進剤は、酸化亜鉛、ステアリン酸(steric acid)、テトラベンジルチウラムジスルフィド、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、またはこれらの組み合わせを含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
充填剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記充填剤は、カーボンブラックを含む、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物は、ハロゲン非含有である、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物は、三酸化アンチモン非含有である、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)ポリマー、硫黄、テトラベンジルチウラムジスルフィド、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、酸化亜鉛、ステアリン酸、ポリブタジエンのマレイン酸無水物付加物、膨張性グラファイト、カーボンブラック、トリス(2-エチルヘキシル)ホスフェート、および水酸化アルミニウムを含む組成物であって、ここで前記組成物は、鉱油非含有である、組成物。
【請求項11】
EPDM膜を作製する方法であって、前記方法は、
請求項1に記載の組成物の均一な混合物を、カレンダー加工またはローラーダイ押し出し成形機のいずれかを使用して膜へと加工する工程;および
前記膜を加熱硬化する工程、
を包含する、方法。
【請求項12】
前記膜を加硫する前または加硫した後に、前記膜の片面にファブリック層を積層する工程をさらに包含する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記膜を加硫する前または加硫した後に、前記膜の各面にファブリック層を積層する工程をさらに包含する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記膜を加硫する前または加硫した後に、前記膜の片面にガラススクリム層を積層する工程をさらに包含する、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記膜を加硫する前または加硫した後に、前記膜の各面にガラススクリム層を積層する工程をさらに包含する、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
EPDM膜を作製する方法であって、前記方法は、
請求項10に記載の組成物の均一な混合物を、カレンダー加工またはローラーダイ押し出し成形機のいずれかを使用して膜へと加工する工程;;および
前記膜を加熱硬化する工程、
を包含する、方法。
【請求項17】
前記膜を加硫する前または加硫した後に、前記膜の片面にファブリック層を積層する工程をさらに包含する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記膜を加硫する前または加硫した後に、前記膜の各面にファブリック層を積層する工程をさらに包含する、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記膜を加硫する前または加硫した後に、前記膜の片面にガラススクリム層を積層する工程をさらに包含する、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記膜を加硫する前または加硫した後に、前記膜の各面にガラススクリム層を積層する工程をさらに包含する、請求項16に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
要旨
本明細書中の開示は、耐火性EPDMゴムに関する。1つの実施形態において、上記EPDMは、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)ポリマー、水酸化アルミニウム、トリス(2-エチルヘキシル)ホスフェート、膨張性グラファイト、およびポリブタジエンのマレイン酸無水物付加物を含み;ここで上記組成物は、鉱油を含まない。上述の組成物はまた、硬化剤(例えば、硫黄または硫黄放出化合物)を含み得る。上述の組成物はまた、活性化剤および/または促進剤(例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸(steric acid)、テトラベンジルチウラムジスルフィド)を含み得る。1つの実施形態において、上記組成物は、ハロゲン非含有である。1つの実施形態において、上記組成物は、三酸化アンチモン非含有である。1つの実施形態において、上記組成物は、ハロゲン非含有かつ三酸化アンチモン非含有である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
ある特定の実施形態において、EPDMゴム化合物は、EPDM、水酸化アルミニウム、膨張性グラファイト、およびポリブタジエンのマレイン酸無水物付加物を含む。1つの実施形態において、上記化合物は、鉱油を含まない。1つの実施形態において、上記化合物は、ハロゲン非含有である。1つの実施形態において、上記化合物は、三酸化アンチモン非含有である。1つの実施形態において、上記化合物は、ハロゲン非含有かつ三酸化アンチモン非含有である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
実施例2-直火試験(Open Flame Test)
本実施例では、実施例1のEPDM膜を、単一の火炎との直接接触によって評価した。トーチからの火炎を、上記膜に対して30秒間保持した(単一火炎源試験EN 11925-2クラスB、C、またはD)。上記膜は、火炎が接触した場合に赤く燃えた。しかし、火炎が一旦除去されると、残り火は直ぐに消えた。上記膜は、およそ10ミリメートル×20ミリメートルの焦げ跡を明らかにした。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0039】
上記に示される実施例のセットは、当業者に、上記組成物の種々の実施形態をどのように作製し、使用するかの完全な開示および説明を示すために提供され、本発明者らがそれら発明として考えるものの範囲を限定することは意図されない。当業者に明らかな、本発明を実施するための上記の態様の改変は、以下の特許請求の範囲の範囲内であることが意図される。本明細書で引用される全ての刊行物、特許および特許出願は、各々のそのような刊行物、特許または特許出願が、本明細書に参考として援用されることが具体的にかつ個々に示されるかのように、本明細書に参考として援用される。
特定の実施形態では、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)ポリマー、水酸化アルミニウム、消耗性グラファイト、トリス(2-エチルヘキシル)ホスフェート、およびポリブタジエンのマレイン酸無水物付加物、
を含む組成物であって、ここで前記組成物は、鉱油非含有である、組成物。
(項目2)
硬化剤をさらに含む、項目1に記載の組成物。
(項目3)
前記硬化剤は、硫黄または硫黄放出化合物を含む、項目2に記載の組成物。
(項目4)
促進剤をさらに含む、項目1に記載の組成物。
(項目5)
前記促進剤は、酸化亜鉛、ステアリン酸(steric acid)、テトラベンジルチウラムジスルフィド、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、またはこれらの組み合わせを含む、項目4に記載の組成物。
(項目6)
充填剤をさらに含む、項目1に記載の組成物。
(項目7)
前記充填剤は、カーボンブラックを含む、項目6に記載の組成物。
(項目8)
前記組成物は、ハロゲン非含有である、項目1に記載の組成物。
(項目9)
前記組成物は、三酸化アンチモン非含有である、項目1に記載の組成物。
(項目10)
エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)ポリマー、硫黄、テトラベンジルチウラムジスルフィド、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、酸化亜鉛、ステアリン酸、ポリブタジエンのマレイン酸無水物付加物、膨張性グラファイト、カーボンブラック、トリス(2-エチルヘキシル)ホスフェート、および水酸化アルミニウムを含む組成物であって、ここで前記組成物は、鉱油非含有である、組成物。
(項目11)
EPDM膜を作製する方法であって、前記方法は、
項目1に記載の組成物の均一な混合物を、カレンダー加工またはローラーダイ押し出し成形機のいずれかを使用して膜へと加工する工程;および
前記膜を加熱硬化する工程、
を包含する、方法。
(項目12)
前記膜を加硫する前または加硫した後に、前記膜の片面にファブリック層を積層する工程をさらに包含する、項目11に記載の方法。
(項目13)
前記膜を加硫する前または加硫した後に、前記膜の各面にファブリック層を積層する工程をさらに包含する、項目11に記載の方法。
(項目14)
前記膜を加硫する前または加硫した後に、前記膜の片面にガラススクリム層を積層する工程をさらに包含する、項目11に記載の方法。
(項目15)
前記膜を加硫する前または加硫した後に、前記膜の各面にガラススクリム層を積層する工程をさらに包含する、項目11に記載の方法。
(項目16)
EPDM膜を作製する方法であって、前記方法は、
項目10に記載の組成物の均一な混合物を、カレンダー加工またはローラーダイ押し出し成形機のいずれかを使用して膜へと加工する工程;;および
前記膜を加熱硬化する工程、
を包含する、方法。
(項目17)
前記膜を加硫する前または加硫した後に、前記膜の片面にファブリック層を積層する工程をさらに包含する、項目16に記載の方法。
(項目18)
前記膜を加硫する前または加硫した後に、前記膜の各面にファブリック層を積層する工程をさらに包含する、項目16に記載の方法。
(項目19)
前記膜を加硫する前または加硫した後に、前記膜の片面にガラススクリム層を積層する工程をさらに包含する、項目16に記載の方法。
(項目20)
前記膜を加硫する前または加硫した後に、前記膜の各面にガラススクリム層を積層する工程をさらに包含する、項目16に記載の方法。

【国際調査報告】