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特表2023-517098ガス混合物から成分を抽出するための方法およびユニット、ならびにガス、特に水素またはアンモニウムを輸送するための方法
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  • 特表-ガス混合物から成分を抽出するための方法およびユニット、ならびにガス、特に水素またはアンモニウムを輸送するための方法 図1
  • 特表-ガス混合物から成分を抽出するための方法およびユニット、ならびにガス、特に水素またはアンモニウムを輸送するための方法 図2
  • 特表-ガス混合物から成分を抽出するための方法およびユニット、ならびにガス、特に水素またはアンモニウムを輸送するための方法 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-21
(54)【発明の名称】ガス混合物から成分を抽出するための方法およびユニット、ならびにガス、特に水素またはアンモニウムを輸送するための方法
(51)【国際特許分類】
   C01B 3/56 20060101AFI20230414BHJP
   C25B 1/02 20060101ALI20230414BHJP
   C25B 1/27 20210101ALI20230414BHJP
   C25B 9/00 20210101ALI20230414BHJP
   C25B 9/23 20210101ALI20230414BHJP
   C25B 15/08 20060101ALI20230414BHJP
   C25B 15/023 20210101ALI20230414BHJP
   C25B 15/00 20060101ALI20230414BHJP
   B01D 53/22 20060101ALI20230414BHJP
【FI】
C01B3/56 Z
C25B1/02
C25B1/27
C25B9/00 Z
C25B9/23
C25B15/08 302
C25B15/023
C25B15/00 302Z
B01D53/22
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022554742
(86)(22)【出願日】2021-03-09
(85)【翻訳文提出日】2022-11-04
(86)【国際出願番号】 NL2021050159
(87)【国際公開番号】W WO2021182952
(87)【国際公開日】2021-09-16
(31)【優先権主張番号】2025085
(32)【優先日】2020-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(31)【優先権主張番号】2025919
(32)【優先日】2020-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521220699
【氏名又は名称】エイチワイイーティー ホールディング ビー.ブイ.
【氏名又は名称原語表記】HYET HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】Westervoortsedijk 71 K,6827 AV ARNHEM,the Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100092897
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 正悟
(72)【発明者】
【氏名】コニン,ヨンネ
(72)【発明者】
【氏名】スワンボーン,ロンバウト アドリアン
(72)【発明者】
【氏名】ボス,アルベルト
【テーマコード(参考)】
4D006
4G140
4K021
【Fターム(参考)】
4D006GA41
4D006HA21
4D006HA42
4D006JA30Z
4D006JA42A
4D006JA51Z
4D006KA31
4D006KA72
4D006KB01
4D006KB30
4D006KE11R
4D006KE30R
4D006MA02
4D006MA03
4D006PA05
4D006PB18
4D006PB63
4D006PB64
4D006PB66
4D006PB67
4D006PB70
4D006PC80
4G140FB01
4G140FB06
4G140FC01
4G140FE01
4K021AA01
4K021AB25
4K021BA01
4K021BC01
4K021CA09
4K021DB04
4K021DB11
4K021DB31
4K021DB43
4K021DB53
4K021DC03
4K021DC15
(57)【要約】
本発明は、ガス混合物から水素を抽出するための抽出ユニットに関し、この抽出ユニットは、受入開口から分配開口まで給送方向にガス混合物を通すための遷移チャネルを備える管または容器であって、ガス輸送管内にインラインで受容されるように配置される管または容器と、少なくとも一つのアノード、膜、およびカソードを有する、管または容器内に配置される少なくとも一つの膜電極接合体であって、アノード表面が遷移チャネルに対向し、カソード表面が、遷移チャネルから別の方へ、遷移チャネルから分離されたドレインに対向するように配置される膜電極接合体とを備え、アノードおよびカソードには電圧源用コネクタが設けられる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス混合物から水素またはアンモニウムなどの成分を抽出するための抽出ユニットであって、
受入開口から分配開口まで給送方向にガス混合物を通すための遷移チャネルを備える管または容器であって、ガス輸送管内にインラインで受容されるように配置される管または容器と、
少なくとも一つのアノード、膜、およびカソードを有する、前記管または容器内に配置される少なくとも一つの膜電極接合体であって、アノード表面が前記遷移チャネルに対向し、カソード表面が、前記遷移チャネルから別の方へ、前記遷移チャネルから分離されたドレインに対向するように配置される膜電極接合体とを備え、前記アノードおよび前記カソードには電気コネクタが設けられる、抽出ユニット。
【請求項2】
前記電気コネクタが電源への接続用であり、前記アノード表面が、接触長さを増加することによってガスを通すための接触表面を増大するように前記受容開口と前記分配開口の間に非直線的に延在し、特に、前記アノード表面が蛇行している、または前記アノード表面がジグザクの鋸歯状に向いて設けられている、請求項1に記載の抽出ユニット。
【請求項3】
前記受入開口と前記アノード表面の間の前記管または容器の断面に拡張がある、請求項1または2に記載の抽出ユニット。
【請求項4】
前記アノード表面と前記分配開口の間の前記管または容器の断面にテーパがある、請求項1~3のいずれか一項に記載の抽出ユニット。
【請求項5】
前記給送方向に垂直な方向成分で延在する少なくとも一つのバッフルが前記遷移チャネル内に位置する、請求項1~4のいずれか一項に記載の抽出ユニット。
【請求項6】
前記排出チャネルに接続される水素またはアンモニウムなどの成分用圧縮機、特に固体圧縮機を備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の抽出ユニット。
【請求項7】
前記アノードおよび前記カソードに接続される電圧源を備える、請求項1~6のいずれか一項に記載の抽出ユニット。
【請求項8】
前記カソードが冷却液用チャネル構造を備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の抽出ユニット。
【請求項9】
前記カソードが前記膜を湿らせるためのチャネル構造を備える、請求項1~8のいずれか一項に記載の抽出ユニット。
【請求項10】
ガス混合物から水素を抽出するための方法であって、請求項1~9のいずれか一項に記載の抽出ユニットに前記ガス混合物を通すことと、電圧源によって前記アノードとカソードの間に電圧を印加することと、前記排出チャネルに前記ガス混合物から抽出された水素またはアンモニウムなどの前記成分を通すこととを含む方法。
【請求項11】
前記ガス混合物が、天然源からのヘリウムの採掘から生じる、ヘリウムおよび水素を含む混合物である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ガス混合物が、窒素と水素に分解されるアンモニアから生じる、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記ガス混合物が、HとCOとCOとの混合物、特に、天然ガスおよび/または軽油などの化石原料から水蒸気メタン改質プロセスによって形成される混合物である、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
水素またはアンモニウムなどの成分を輸送するための方法であって、ガスまたはガス混合物に前記成分を供給することと、ガス輸送管を通って前記成分とともに前記ガスまたはガス混合物を輸送することと、請求項1~8のいずれか一項に記載の抽出ユニットに前記成分とともに前記ガスまたはガス混合物を通すことと、請求項9に記載の方法に従って前記ガスまたはガス混合物から前記成分を取り出すこととを含む方法。
【請求項15】
体積百分率が、5%と25%の間、特に8%と15%の間である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記膜全体の電流密度が、0.5A/cm未満、特に0.3A/cm未満である、請求項10~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記膜を湿らせるために前記カソード側で酸素などの成分を供給すること、または触媒から汚染物質を除去することで、前記装置の効率を高めることを含む、請求項10~16のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス混合物から成分を抽出する方法およびユニット、ならびにガス、特に水素またはアンモニウムを輸送するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
水素はエネルギー源としての人気が高まっており、水素の運搬能力が益々重要になっている。現時点では、細かい網の目になった水素配送網はまれで、水素はトラックで配送され、トラックでは都度200から400キログラム輸送することができ、これは車両用水素充填ステーションが半日に必要とする量に対応し得る。水素用の新たな配送網を構築することも考えられないことではないが、既存の(ガス)配送網を水素の輸送に使用するとより有益である。これは、ガス配送網をその本来の目的、つまり既存のガスの配送に使用したまま行うことができる。その場合、水素はガス配送網内の特定の地点で注入される。その場合に直面する課題の一つが、そうして作られたガス混合物から、少なくとも末端利用者が困難や障害を経ることなく各自の機器を変わらず使用することができるレベルまで、水素を取り戻すことである。これは水素だけでなく、膜を通って選択的に輸送することができる全てのガス、例えばアンモニウムにも当てはまる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的の一つは、ガス混合物から成分、特に水素を抽出するための抽出デバイスを提供することである。本発明のさらなる目的は、ガスを輸送するための方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によれば、成分、特に水素の体積で1%から60%の量を天然ガス網内のガスに追加することができる。この成分は、天然ガス網内の特定の地点で配送システムに注入され、この成分が必要とされる地点で抽出される。水素の場合、ガス混合物から水素を抽出した後に残る水素が20%未満、好ましくは10%未満であるとき、末端利用者の機器(大抵は暖房および調理装置)が変わらず順調に動作すると見られる。
【0005】
この目的のため、本発明は、成分、特に水素が必要とされる場所に、またはその近くに設置される抽出ユニットを提案し、この抽出ユニットは、受入開口から分配開口まで給送方向にガス混合物を通すための遷移チャネルを備える管または容器であって、ガス輸送管内にインラインで受容されるように配置される管または容器と、少なくとも一つのアノード、膜、およびカソードを有する、管または容器内に配置される少なくとも一つの膜電極接合体(MEA:membrane‐electrode assembly)であって、アノード表面が遷移チャネルに対向し、カソード表面が、遷移チャネルから別の方へ、遷移チャネルから分離されたドレインに対向するように配置される膜電極接合体とを備え、アノードおよびカソードには電圧源用コネクタが設けられる。
【0006】
膜はプロトンしか通さないので、混合ガスから成分を選択的に抽出することができる。膜電極接合体のプロトン交換膜は、ガス混合物から特定の成分のみが抽出されるような寸法にすることができる。
【0007】
ガス混合物から抽出される成分の実際の割合は、アノードの長さと面積、およびガス混合物がアノード表面に沿って流れる速さなどの、いくつかのパラメータに左右される。本発明によって残存1%までの水素の低減が実現可能であることが示されている。
【0008】
抽出には、ほとんどの場合、低水素含有量(5%~50%)のガス混合物を伴う。本発明によれば、好ましくは5%と25%の間、より好ましくは8%と15%の間の成分を追加することができる。この成分含有量は、ガス混合物がMEAを通過する間に、この成分が取り除かれる一方でガス混合物の他の成分が残るので、さらに低下する。十分に高い回収率(%抽出水素)を達成するには、水素濃度の大幅な低下が不可避である。例えば60%の回収率のためには、バルク中の初期水素濃度が(例えば)10%から4%に低下しなければならない。
【0009】
本発明に係る抽出ユニットは、例えば、石炭またはバイオマスと水のガス化によって得られた合成ガスを精製するため、またはヘリウム/水素混合物から水素を抽出するために適用することもできる。後者の場合、水素は、天然源から得られるヘリウムの不純物とみなすことができる。
【0010】
本発明に係る抽出ユニットのさらに別の適用としては、窒素/水素混合物から水素を抽出することがある。この場合、この抽出ユニットは、液化アンモニアのNとHへのクラッキングに関与する。アンモニアは、この場合、輸送手段として使用される。アンモニアは(好ましくは再生可能エネルギーから)取得され、水素が必要とされる場所へ出荷される。液化アンモニアは接触分解されてガスになり、次に、結果的に生じた窒素/水素ガス混合物から水素が精製される。
【0011】
さらなる適用としては、化石原料(天然ガス、軽油など)からのSMR(steam methane reforming:水蒸気メタン改質)のようなプロセスによって行われる、水蒸気からの水素の抽出が考えられる。
【0012】
概して、本発明に係る抽出ユニットは、インライン適用可能性、低圧力損失および大容量、ならびに経済的実現性という利点をもたらす。抽出を圧縮から切り離すことにより、純成分、例えば水素を圧縮する単一の圧縮機ユニットと組み合わせれば、大きなアノード表面を有する安価な抽出ユニットで十分である。先行技術によれば必要とされる、一つのステップで成分を抽出して40~900バールに圧縮する三つから五つの電気化学式圧縮機スタックの代わりに、本発明に係る抽出ユニットは、この抽出ユニットに加えて単一の圧縮機スタックで圧縮することを可能にする。
【0013】
さらなる利点は、圧縮機内にあるような油圧封止システムが必要ないことであり、これは、本発明に係る抽出ユニットがインライン、特にパイプライン中にあり、ほとんど圧力差がなく動作することができるからである。これにより、材料の選択にもより多くの自由が与えられる。固体圧縮機とは異なり、本発明に係る抽出ユニットは高圧鋼を必要としない。これにより、より大きな面積の膜/MEA表面が必要とされる場合でも、ユニットのコストが大幅に削減される。低分圧差がなく動作する場合、圧縮機の場合に当てはまるネルンスト電圧を克服するための余分なエネルギーはほとんど必要ない。
【0014】
さらに別の利点は、比較的多くのガスが膜を通過し、このガス流で膜を受動的に冷却することができるということである。その結果、セル内に水冷回路が必要なく、設計がさらに単純化され、コストが削減される。
【0015】
デバイス効率を高めるために、アノード表面は、接触長さを増加することによってガスを通すための接触表面を増大するように受入開口と分配開口の間で非直線的に延在することができる。適した構成としては、例えば、アノード表面が蛇行している構成、またはアノード表面がジグザグの鋸歯状に向いている構成がある。このような形状は、管または容器の長さと比べて実際の長さが長いので、ガス混合物がアノードに接触することができ、それとともに水素の抽出が可能になる。さらに、膜全体に対する電流のより良い分布がこのようにして達成され、したがってより良い熱と水の管理およびより低いエネルギー消費が達成される。
【0016】
比較的大きなアノード表面用の空間を作り出すために、受入開口とアノード表面の間の管または容器の断面には拡張があってよい。また、抽出ユニットを標準的なガス配送網に組み込むことができるように、アノード表面と分配開口の間の管または容器の断面にはテーパがあってよい。
【0017】
また、ガス混合物をアノードに沿って移動させるための、給送方向に垂直な方向成分で延在する少なくとも一つのバッフルが、遷移チャネル内に位置することができる。抽出ユニットは、排出チャネルに接続される圧縮機などの成分用圧縮機、特に固体圧縮機をさらに備えることができ、アノードおよびカソードに接続される電圧源をさらに設けることができる。
【0018】
カソードは、好ましくは冷却液用チャネル構造を備えることができる。本発明に係る抽出ユニットの第一の使用形態時は、チャネル構造を使用してHOなどの冷却液を循環させることができる。
【0019】
また、本発明は、ガス混合物から水素などの成分を抽出するための方法に関し、この方法は、上記の抽出ユニットにガス混合物を通すことと、電圧源によってアノードとカソードの間に電圧を印加することと、ガス混合物から抽出された成分を排出チャネルに通すこととを含む。
【0020】
水素などの成分は、ガスまたはガス混合物に挿入することができ、この方法は、ガス輸送管を通って水素とともにガスまたはガス混合物を輸送することと、水素とともに抽出ユニットにガスまたはガス混合物を通すことと、ガスまたはガス混合物から水素を取り出すこととをさらに含むことができる。
【0021】
膜全体の平均表面電流密度は、1.0A/cm未満、特に0.5A/cmとすることができる。
【0022】
また、本発明は、膜を湿らせるためにカソード側に酸素などの成分を供給して効率を上げること、または触媒から汚染物質を除去して装置の効率を上げることを含む上記の方法に関する。
【0023】
これから次の図面を参照して本発明をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明に係る抽出ユニットの断面図を示す。
図2】本発明に係る抽出ユニットの概略図を示す。
図3】本発明に係る抽出ユニットの第一の使用形態に対するさらなる構成細部を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は本発明に係る抽出ユニットの断面図を示し、この抽出ユニットは、受入開口1から分配開口8へ給送方向にガス混合物を通すための遷移チャネル6を備える管または容器であって、ガス輸送管内にインラインで受容されるように配置される管または容器と、少なくとも一つのアノード、膜、およびカソードを有する、管または容器内に配置される少なくとも一つの膜電極接合体4であって、アノード表面が遷移チャネルに対向し、カソード表面が、遷移チャネルから離れて、遷移チャネルから分離したドレイン5に対向するように配置される膜電極接合体とを備え、アノードおよびカソードには電圧源用コネクタが設けられる。アノード表面は、接触長さを増加することによってガスを通すための接触表面を増大するように受入開口と分配開口の間で非直線的に延在する。アノード表面は蛇行するように向いている。
受入開口とアノード表面の間の管または容器の断面には拡張2があり、アノード表面と分配開口の間の管または容器の断面にはテーパ7がある。
さらに、遷移チャネル内には、給送方向に垂直な方向成分で延在するバッフル3が位置する。
【0026】
図2は、本発明に係る抽出ユニットの動作原理の概略図を示す。この図は、ガス混合物を通すための遷移チャネル12と、アノード9、膜10、およびカソード11を備える膜電極接合体と、遷移チャネルから分離されたドレイン14とを示し、アノードおよびカソードには電圧源15用コネクタが設けられる。水素13が遷移チャネル12から抽出される。
【0027】
図3は、本発明に係る抽出ユニットの第一の使用形態に対応する図2の構成のさらなる構成細部を示す。この例では、水素などの成分がガスまたはガス混合物に追加され、このガス混合物は、アノードを備える管または容器16を通って輸送される。膜17は、カソードとアノードの間に電圧が印加されるときに、成分、この例では水素を選択的に通すように構成される。カソード18にはチャネル構造が設けられ、このチャネル構造にはポンプ20によって冷却液として水が提供され、前記冷却液はこのチャネル構造から再度排水される。成分、一例としては水素がガス混合物から抽出され、乾燥機21によって乾燥される。この成分は、さらなる処理ステップで、例えば車両タンクを充填するために、より高圧に圧縮することができる。

図1
図2
図3
【国際調査報告】