(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-27
(54)【発明の名称】ディスペンサー
(51)【国際特許分類】
B65D 83/00 20060101AFI20230420BHJP
【FI】
B65D83/00 M
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022544391
(86)(22)【出願日】2021-01-22
(85)【翻訳文提出日】2022-07-21
(86)【国際出願番号】 KR2021000869
(87)【国際公開番号】W WO2021182747
(87)【国際公開日】2021-09-16
(31)【優先権主張番号】10-2020-0030802
(32)【優先日】2020-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521219305
【氏名又は名称】エルジー・ファルーク・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】キョン・シク・ジャン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・ヨン・イ
(72)【発明者】
【氏名】ヒュン・キュ・キム
(72)【発明者】
【氏名】キョン・ウォン・キム
【テーマコード(参考)】
3E014
【Fターム(参考)】
3E014KA02
(57)【要約】
本開示は、ディスペンサーに関するものであり、ハウジングと、ハウジングの内部に配置される複数のカートリッジと、複数のカートリッジが交替可能に装着される装着ボディと、装着ボディを回転させるメインモータと、複数のカートリッジのうちいずれか一つから組成物が吐出されるように昇降運動する昇降ボディと、を含み、昇降ボディは、複数のカートリッジが回転する回転経路上から離脱するように配置される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジングの内部に配置される複数のカートリッジと、
前記複数のカートリッジが交替可能に装着される装着ボディと、
前記装着ボディを回転させるメインモータと、
前記複数のカートリッジのうちいずれか一つから組成物が吐出されるように昇降運動する昇降ボディと、
を含み、
前記昇降ボディは、前記複数のカートリッジが回転する回転経路上から離脱するように配置される、ディスペンサー。
【請求項2】
前記複数のカートリッジのそれぞれには、前記組成物が収容された容器と、前記容器に収容された組成物を吐出させるアクチュエータが形成され、
前記アクチュエータには、前記容器に収容された組成物が外部に移動する出口が形成された吐出ボディと、圧力に応じて前記出口を開放させる作動ボディが形成された、請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項3】
前記装着ボディを支持するメインボディに設置された昇降モータをさらに含み、
前記昇降ボディは、前記昇降モータの側面に連結される、請求項2に記載のディスペンサー。
【請求項4】
前記昇降ボディは、前記装着ボディよりも前記ハウジングの前面に近く配置される、請求項2に記載のディスペンサー。
【請求項5】
前記装着ボディには、前記複数のカートリッジのそれぞれの下部が収容される複数の装着ホールが形成される、請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項6】
前記複数の装着ホールのそれぞれには、ゴムリングが配置される、請求項5に記載のディスペンサー。
【請求項7】
前記装着ボディには、前記複数のカートリッジのそれぞれを固定させる複数の固定部材が形成され、
前記複数のカートリッジのそれぞれの上部は、前記複数の固定部材によって固定される、請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項8】
前記複数のカートリッジから吐出された組成物が収容されるバスケットが配置される収容ボディをさらに含み、
前記収容ボディは、前記ハウジングから着脱する、請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項9】
前記収容ボディには、前記バスケットが着座するプレートが形成され、
前記プレートには、前記収容ボディが前記ハウジングに配置される時に重量センサーに接触する接続部材が形成される、請求項8に記載のディスペンサー。
【請求項10】
前記収容ボディのベースには、前記接続部材が通る接続ホールが形成される、請求項8に記載のディスペンサー。
【請求項11】
前記接続ホール周辺には、前記ベースから上側に突出した突起部が形成された、請求項10に記載のディスペンサー。
【請求項12】
前記複数のカートリッジの下で前記カートリッジから吐出された組成物を受ける複数のトレイをさらに含む、請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項13】
前記複数のトレイのうち少なくとも一つには、上側に突出したカッターが形成される、請求項12に記載のディスペンサー。
【請求項14】
前記カッターの上端は、前記カートリッジの出口より低いか同一高さで形成される、請求項13に記載のディスペンサー。
【請求項15】
前記カッターは、複数であってもよく、複数のカッターは、それぞれ異なる高さを有する、請求項13に記載のディスペンサー。
【請求項16】
前記カッターは、前記カートリッジの回転方向または前記カートリッジの回転方向の反対方向に向けて傾いた、請求項13に記載のディスペンサー。
【請求項17】
前記カッターが複数である場合、複数のカッターのそれぞれが傾いた角度は、同一または異なる、請求項16に記載のディスペンサー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ファンデーション、染色剤等のような化粧品を提供するディスペンサーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、ビューティー産業の発展に伴い化粧品の種類が非常に多様化した。しかし、ユーザ毎に異なる皮膚特性、毛髪特性等を有するので、ユーザ一人一人に合う化粧品を供給するには限界がある。そこで、ユーザ一人一人に合う化粧品をユーザに提供するディスペンサーが開発されている。
【0003】
化粧品は、ファンデーション、日焼け止めクリーム等のようにユーザの皮膚に使用されるものだけではなく、染色剤(hair dye)等のようにユーザの毛髪に使用されるものを全て含むことができる。
【0004】
ディスペンサーは、このような化粧品をユーザ一人一人の選好度、好み等に合わせて製造することによりユーザに提供することができる。例えば、ディスペンサーは、ユーザが所望する色相で皮膚をカバーしたり、毛髪を染色する化粧品が提供されるように多様な組成物を吐出することができる。
【0005】
一方、このような組成物が吐出される時、組成物が意図したバスケットではなく他の所に吐出されることにより、ディスペンサーの内部が汚染される問題が発生し得る。そして、バスケットではない他の所に吐出された組成物を清掃する時ユーザに不便が生じる問題がある。また、このような組成物のそれぞれが収容されたディスペンサーを固定させるための構造によってディスペンサーの体積が大きくなる問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、カートリッジから吐出された組成物がバスケットではなく他の所に吐出される時の汚染問題を最小化したディスペンサーを提供しようとする。
【0007】
本開示は、カートリッジとカートリッジ内の組成物を吐出させる昇降ボディの間の干渉問題を最小化したディスペンサーを提供しようとする。
【0008】
本開示は、カートリッジから吐出された組成物がバスケットではなく他の所に吐出された場合、清掃の容易性を確保したディスペンサーを提供しようとする。
【0009】
本開示は、カートリッジの固定構造による体積の増加を最小化したディスペンサーを提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の実施例に係るディスペンサーは、ハウジングと、ハウジングの内部に配置される複数のカートリッジと、複数のカートリッジが交替可能に装着される装着ボディと、装着ボディを回転させるメインモータと、複数のカートリッジのうちいずれか一つから組成物が吐出されるように昇降運動する昇降ボディと、を含み、昇降ボディは、複数のカートリッジが回転する回転経路上から離脱するように配置される。
【0011】
複数のカートリッジのそれぞれには、組成物が収容された容器と、容器に収容された組成物を吐出させるアクチュエータが形成され、アクチュエータには、容器に収容された組成物が外部に移動する出口が形成された吐出ボディと、圧力に応じて出口を開放させる作動ボディが形成される。
【0012】
ディスペンサーは、装着ボディを支持するメインボディに設置された昇降モータをさらに含み、昇降ボディは、昇降モータの側面に連結される。
【0013】
昇降ボディは装着ボディよりもハウジングの前面に近く配置される。
【0014】
装着ボディには、複数のカートリッジのそれぞれの下部が収容される複数の装着ホールが形成される。
【0015】
複数の装着ホールのそれぞれには、ゴムリングが配置される。
【0016】
装着ボディには、複数のカートリッジのそれぞれを固定させる複数の固定部材が形成され、複数のカートリッジのそれぞれの上部は、複数の固定部材によって固定される。
【0017】
ディスペンサーは、複数のカートリッジから吐出された組成物が収容されるバスケットが配置される収容ボディをさらに含み、収容ボディは、ハウジングから着脱することができる。
【0018】
収容ボディには、バスケットが着座するプレートが形成され、プレートには、収容ボディがハウジングに配置される時に重量センサーに接触する接続部材が形成される。
【0019】
収容ボディのベースには、接続部材が通る接続ホールが形成される。
【0020】
接続ホール周辺には、ベースから上側に突出した突起部が形成される。
【0021】
複数のカートリッジの下でカートリッジから吐出された組成物を受ける複数のトレイをさらに含むことができる。
【0022】
複数のトレイのうち少なくとも一つには、上側に突出したカッターが形成される。
【0023】
カッターの上端は、カートリッジの出口より低いか同一高さで形成される。
【0024】
カッターは、複数であってもよく、複数のカッターは、それぞれ異なる高さを有することができる。
【0025】
カッターは、カートリッジの回転方向またはカートリッジの回転方向の反対方向に向けて傾くことができる。
【0026】
カッターが複数である場合、複数のカッターのそれぞれが傾いた角度は同一または異なってもよい。
【発明の効果】
【0027】
本開示の実施例によれば、昇降ボディが複数のカートリッジが回転する回転経路上から離脱するように配置されるので、カートリッジから吐出された組成物が昇降ボディ等に付く問題が最小化されるので、ディスペンサーの汚染問題を最小化することができる。
【0028】
また、昇降ボディが複数のカートリッジが回転する回転経路上から離脱するように配置されるので、カートリッジが回転する時昇降ボディに引っかかる問題を最小化することができる。
【0029】
また、カートリッジの組成物がバスケットの周辺に吐出される場合、バスケットに入れられた収容ボディが分離されて洗浄されるので、ユーザがディスペンサーを容易に洗浄できる利点がある。
【0030】
また、カートリッジの出口にぶら下がった組成物がバスケットに吐出されない場合、トレイが組成物を受けることで、ディスペンサーの清掃および管理の容易性を向上させる利点がある。
【0031】
また、カートリッジを固定させる固定部材がカートリッジの上部を包む形態に装着されるので、ディスペンサーの体積を最小化できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本開示の実施例に係る化粧品提供システムのブロック図である。
【
図2】本開示の実施例に係るディスペンサーの斜視図である。
【
図3】
図2に図示されたディスペンサーから収容ボディが分離された様子が図示された斜視図である。
【
図4】本開示の実施例に係るディスペンサーの内部が図示された図面である。
【
図5】本開示の実施例に係るカートリッジの一部と昇降ボディが側面方向から図示された図面である。
【
図6】本開示の実施例に係るカートリッジの一部と昇降ボディおよび昇降モータが前面方向から図示された図面である。
【
図7】本開示の実施例に係るカートリッジの回転経路と昇降モータが図示された平面図である。
【
図8】本開示の実施例に係る複数のカートリッジおよび装着ボディが図示された図面である。
【
図9】本開示の実施例に係るカートリッジと装着ボディの一部が図示された拡大図である。
【
図10】本開示の実施例に係る弧状のトレイの形状が図示された例示図である。
【
図11】
図10に図示されたトレイにカッターが形成された様子が図示された例示図である。
【
図12】
図10に図示されたトレイにカッターが複数形成された様子が図示された例示図である。
【
図13】
図10に図示されたトレイに高さが異なる複数のカッターが形成された様子が図示された例示図である。
【
図14】
図10に図示されたトレイにカッターが傾いた形態に形成された様子が図示された例示図である。
【
図15】
図10に図示されたトレイに傾いたカッターが複数形成された様子が図示された例示図である。
【
図16】
図13に図示されたトレイと容器および装着ボディの一部が図示された図面である。
【
図17】本開示の実施例に係る収容ボディ、バスケットおよび重量センサーが図示された図面である。
【
図18】本開示の実施例に係るディスペンサーの制御ブロック図である。
【
図19】本開示の実施例に係る端末機の制御ブロック図である。
【
図20】本開示の実施例に係る化粧品製造システムの動作方法が図示されたフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、添付された図面を参照して、本明細書に開示された実施例を詳しく説明するが、図面符号に関係なく同一または類似する構成要素は、同じ参照番号を付し、それに対する重複説明は省略することにする。
【0034】
以下の説明で用いられる構成要素に対する接尾辞「モジュール」及び「部」は、明細書の作成を容易にするために付与または混用されるものとして、それ自体で相互区別される意味または役割を有するものではない。
【0035】
また、本明細書に開示された実施例の説明において、係る公知技術に対する具体的な説明が本明細書に開示された実施例の理解を妨害すると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。また、添付された図面は、本明細書に開示された実施例を容易に理解できるようにするためのものであり、添付された図面によって本明細書に開示された技術的思想が制限されるものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物ないし代替物を含むものと理解されるべきである。
【0036】
第1、第2等の序数を含む用語が多様な構成要素を説明するために用いることができるが、前記構成要素は、前記用語によって限定されるものではない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられる。
【0037】
単数の表現は、文脈上明白に異ならせて意味しない限り、複数の表現を含む。
【0038】
本出願で、「含む」または「有する」等の用語は、明細書に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組合せたものが存在することを指定しようとするものであり、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組合せたもの存在または付加可能性を予め排除するものではないと理解されるべきである。
【0039】
図1は、本開示の実施例に係る化粧品提供システムのブロック図である。
【0040】
本開示の実施例に係る化粧品提供システムはディスペンサー1、端末機2およびセンサー3のうち少なくとも一部または全部を含むことができる。ディスペンサー1、端末機2およびセンサー3のそれぞれは、互いに通信して信号を送受信することができる。
【0041】
ディスペンサー1は、複数の組成物を含み、製造命令を受信した時少なくとも一つの組成物を吐出して化粧品を提供することができる。
【0042】
ここで、組成物(composition)は、ファンデーション、染色剤等のような化粧品製造に使用される成分を意味することができる。組成物は、化粧品製造に使用される原料、化合物等を含むことができる。
【0043】
化粧品は、少なくとも一つの組成物が吐出されて提供される製造物を意味することができる。
【0044】
例えば、ディスペンサー1が染色剤を提供する機器である場合、組成物は、染色材料を意味することができる。染色材料は、化学成分と天然成分を全て含むことができ、色相を表現する酸化染料(oxidation dye)、天然染料、酸化剤(oxidizing agent)、アルカリ剤および毛髪を保護するための補助成分等を含むことができる。例えば、酸化染料は、黒色を表現するパラフェニレンジアミン、黒褐色を表現するパラトリレンジアミン、赤色を表現するモノニトロフェニレンジアミン等を含み、酸化剤は、過酸化水素、過酸化尿素、過ホウ酸ナトリウム等を含み、アルカリ剤は、アンモニア、界面活性剤、モノエタノールアミン等を含むことができる。
【0045】
また、染色材料は、酸性染料、塩基性染料、HC染料、直接染料および脱色剤等を含むことができる。
【0046】
組成物は、2以上の化学成分が混合された化合物、2以上の天然成分が混合された化合物または1以上の化学成分と1以上の天然成分が混合された化合物であってもよい。
【0047】
化粧品は、ユーザの皮膚または毛髪への使用に適合するように、上述した組成物のうち少なくとも一つが吐出されて提供されるものとして、複数の組成物のうちいずれか一つが吐出されて製造されるか、または、複数の組成物のうち2以上が吐出されて製造される。
【0048】
端末機2は、ユーザから目標色相(target color)を選択する命令を受信することができる。端末機2は、少なくとも一つのサンプル色相(sample color)を表示し、表示されたサンプル色相のうちいずれか一つを選択する命令を通じて目標色相を選択する命令を受信することができる。サンプル色相のうち選択された色相が目標色相であってもよい。
【0049】
ここで、サンプル色相は、化粧品使用により発色されると予想される皮膚または毛髪の色相を予め表すものとして、例示色相を意味することができる。目標色相は、製造される化粧品によって発色されるように、ユーザによって選択された色相であってもよい。
【0050】
端末機2は、有線/無線通信が可能であり、ディスプレイ部および入力部を備える装置として、スマートフォン(smart phone)のような移動端末機(mobile terminal)、スマートウォッチ(smart watch)、タブレット(tablet)、PC(Personal computer)等を含むことができるが、これは例示に過ぎず、これに制限されるものではない。
【0051】
一方、
図1でディスペンサー1と端末機2が区分されるものに図示したが、ディスペンサー1と端末機2は、一体形成されてもよい。
【0052】
センサー3は、化粧品使用に対象となる皮膚色相または毛髪(hair)の色相を測定することができる。センサー3は、ディスペンサー1または端末機2と区分される別個の装置であるか、ディスペンサー1または端末機2の一構成であってもよい。
【0053】
センサー3は、化粧品が使用される前の皮膚または毛髪の現在色相(current color)または化粧品が使用された後の皮膚または毛髪の色相である結果色相(result color)を測定することができる。また、センサー3は、化粧品が使用される途中の皮膚または毛髪色相を測定することもできる。
【0054】
センサー3は、測色器(spectrophotometer)であってもよい。即ち、センサー3は、皮膚または毛髪に接触するか、皮膚または毛髪と隣接した位置で皮膚または毛髪の3属性の値を求めて皮膚または毛髪の色相を測定することができる。
【0055】
本開示の実施例に係る化粧品提供システムは、センサー3が毛髪の現在色相を測定してディスペンサー1に現在色相情報を伝送し、端末機2が目標色相を選択する命令を受信した後ディスペンサー1に目標色相情報を伝送することができる。ディスペンサー1は、センサー3から現在色相情報を受信し、端末機2から目標色相情報を受信すると、皮膚または毛髪を現在色相から目標色相に発色するようにする化粧品の製造方法を算出し、算出された化粧品の製造方法に応じて組成物を吐出させて化粧品を提供することができる。
【0056】
図2は、本開示の実施例に係るディスペンサーの斜視図であり、
図3は、
図2に図示されたディスペンサーから収容ボディが分離された様子が図示された斜視図であり、
図4は、本開示の実施例に係るディスペンサーの内部が図示された図面である。
【0057】
ディスペンサー1は、ハウジング10と、ハウジング10の内部に配置され組成物が収容された複数のカートリッジ5と、複数のカートリッジ5が回転可能に配置されるメインボディ20と、複数のカートリッジ5を回転させるメインモータ30と、複数のカートリッジ5に収容された組成物の吐出時に駆動される昇降モータ61と、複数のカートリッジ5のうち少なくとも一つから吐出された組成物で製造された化粧品が提供される収容ボディ40のうち少なくとも一部または全部を含むことができる。
【0058】
ハウジング10は、ディスペンサー1の内部に収容された構成要素を保護することができる。ディスペンサー1の内部には、複数のカートリッジ5、メインボディ20、メインモータ30、昇降モータ61および収容ボディ40等が配置される。
【0059】
ハウジング10は、内部に空間が形成された六面体形状を有することができる。好ましくは、それぞれの面が四角形である直六面体形状または正六面体形状を有することができるが、これは例示に過ぎず、これに制限されるものではない。
【0060】
ハウジング10の正面には、ディスプレイ部6が形成される。ディスプレイ部6は、化粧品提供に関連した多様な情報を表示することができる。
【0061】
また、ハウジング10の正面を通じて収容ボディ40がハウジング10に装着または着脱される。収容ボディ40は、ハウジング10から着脱することができる。
【0062】
ハウジング10には、交替ドアDが形成されてもよい。交替ドアDは、ハウジング10の後面(正面の反対面)、側面または上面のうちいずれか一つの面に形成されてもよい。
【0063】
交替ドアDは、ハウジング10の内部に収容された少なくとも一つのカートリッジ5が交替させられる時に開閉される。
【0064】
交替ドアDの断面積は、一つのカートリッジ5の断面積より大きくてもよい。これにより、複数のカートリッジ5のそれぞれは交替ドアDを通過することができ、ユーザは交替ドアDを通じてカートリッジ5を容易に交替することができる。
【0065】
図面に図示されたハウジング10の形状は、例示に過ぎないので、これに制限されるものではない。
【0066】
ハウジング10には、収容ボディ40が置かれる収容ボディ空間9が形成される。収容ボディ40は、収容ボディ空間9に置かれることによりハウジング10に装着されるか、収容ボディ空間9から分離されることによりハウジング10から着脱される。収容ボディ空間9は、複数のカートリッジ5から吐出された組成物で作られた化粧品が外部に提供される通路であってもよい。
【0067】
ユーザは、収容ボディ空間9を通じて収容ボディ40をハウジング10の内部に置いたり、外部に搬出させることができる。
【0068】
収容ボディ40には、複数のカートリッジ5から吐出された組成物が収容されるバスケット7が配置される。
【0069】
バスケット7は、収容ボディ40の内部に置かれたり、収容ボディ40から分離することができる。
【0070】
この場合、ユーザは、バスケット7を通じて化粧品を容易に提供され、ハウジング10から分離された収容ボディ40を容易に洗浄できる利点がある。
【0071】
一方、
図2および
図3で収容ボディ空間9とディスプレイ部6は、ハウジング10の同一面に形成されたものに図示されているが、実施例によって、収容ボディ空間9とディスプレイ部6のそれぞれは、ハウジング10の異なる面に形成されてもよい。
【0072】
図4に図示されたように、ハウジング10の内部には、複数のカートリッジ5と、複数のカートリッジ5のそれぞれが装着される装着ボディ21と、装着ボディ21を支持する支持ボディ22と、装着ボディ21および支持ボディ22のうち少なくとも一つを支持するメインボディ20と、装着ボディ21を回転させるメインモータ30と、複数のカートリッジ5のうちいずれか一つから組成物が吐出されるように昇降運動する昇降ボディ65(
図5参考)と、昇降ボディ65を駆動させる昇降モータ61等が配置される。
【0073】
装着ボディ21は、外周が円形状であり、複数のカートリッジ5が装着される。装着ボディ21には、複数のカートリッジ5が交替可能に装着される。装着ボディ21には、複数のカートリッジ5のそれぞれが装着される複数の装着ホールh1(
図8参考)が円形状に沿って離隔するように形成される。複数の装着ホールh1のそれぞれには、複数のカートリッジ5のそれぞれが貫通して配置される。特に、複数のカートリッジ5のそれぞれは、アクチュエータ54(
図5参考)が複数の装着ホールh1のそれぞれを貫通して下を向くように配置される。
【0074】
支持ボディ22は、装着ボディ21を支持することができる。支持ボディ22は、装着ボディ21の中心に形成された動力伝達軸23を支持することができる。
【0075】
動力伝達軸23は、一端がメインモータ30に連結され、装着ボディ21の中心に配置される。
【0076】
動力伝達軸23の一部は、装着ボディ21の中心に形成された中心ホール(図示されない)を貫通するように配置される。動力伝達軸23は、メインモータ30の動力を装着ボディ21に伝達することができる。したがって、メインモータ30の駆動によって装着ボディ21が回転し、これにより、複数のカートリッジ5が回転することができる。
【0077】
メインボディ20は、装着ボディ21および支持ボディ22のうち少なくとも一つを支持することができる。また、メインボディ20は、昇降ボディ65(
図5参考)および昇降モータ61を支持することができる。また、メインボディ20は、後述するトレイ25(
図10参考)を支持することもできる。
【0078】
そして、装着ボディ21には、複数の固定部材24が形成される。複数の固定部材24のそれぞれは、複数のカートリッジ5のそれぞれを固定させることができる。
【0079】
一方、ディスペンサー1は、装着ボディ21の下に配置され、複数のカートリッジ5に収容される組成物のうち一部が収容されるトレイ25をさらに含むことができる。即ち、トレイ25は、複数のカートリッジ5とメインボディ20の間の離隔空間Sに配置される。トレイ25は、メインボディ20に支持される。トレイ25は、複数のカートリッジ5から吐出される組成物を受けることができる。特に、トレイ25には、カートリッジ5の組成物がバスケット7に収容されず出口Pにぶら下がっていた後落ちる残余組成物が収容される。
【0080】
トレイ25は、複数のカートリッジ5と垂直方向にオーバーラップする位置に配置される。ただし、トレイ25は、バスケット7と垂直方向にオーバーラップする位置には配置されなくてもよい。バスケット7と垂直方向にオーバーラップする位置に配置されたカートリッジ5から吐出される組成物は、トレイ25ではなくバスケット7に収容されなければならないからである。
【0081】
また、ハウジング10の内部には、収容ボディ40が配置され、収容ボディ40の配置空間の下には重量センサー104が設置される。重量センサー104は、ハウジング10に収容ボディ40が装着される場合、収容ボディ40の内部に配置されたバスケット7の重さを感知することができる。これに対しては、
図17で詳しく説明することにする。
【0082】
ディスペンサー1は、化粧品製造方法に応じて複数のカートリッジ5のうち少なくとも一つから組成物が吐出されるようにメインモータ30および昇降モータ61を制御する制御部110(
図18参考)をさらに含むことができる。
【0083】
制御部110は、ディスプレイ部6と隣接するようにハウジング10の内部に配置されるが、これは例示に過ぎず、制御部110は、ハウジング10内の任意の位置に配置されてもよい。
【0084】
制御部110は、後述する通信部103(
図18参考)から化粧品関連情報を受信したり、タッチパネルから構成されたディスプレイ部6から化粧品関連情報の入力を受けて化粧品製造方法を算出することができる。
【0085】
化粧品製造方法は、吐出される組成物の種類情報および吐出される組成物の量情報を含むことができる。
【0086】
制御部110は、化粧品製造方法に応じて少なくとも一つのカートリッジ5から決定された量だけ組成物が吐出されるようにメインモータ30および昇降モータ61を制御することができる。
【0087】
メインモータ30は、駆動力を発生させ、メインモータ30で発生する駆動力は、動力伝達軸23を通じて装着ボディ21に伝達されて装着ボディ21が回転することができる。制御部110は、メインモータ30を制御して吐出しようとする組成物が収容されたカートリッジ5を吐出領域(discharging area)に位置させることができる。
【0088】
ここで、吐出領域は、吐出される組成物を収容しているカートリッジ5がバスケット7と垂直方向に並んで配置される位置を意味することができる。
【0089】
制御部110は、吐出しようとする組成物が吐出領域に位置すると、昇降モータ61を制御して組成物の吐出量(discharging amount)を制御することができる。
【0090】
制御部110は、昇降モータ61を通じて昇降ボディ65(
図5参考)の昇降高さおよび昇降速度のうち少なくとも一つを制御して組成物の吐出量を調節することができる。
【0091】
図5は、本開示の実施例に係るカートリッジの一部と昇降ボディが側面方向から図示された図面であり、
図6は、本開示の実施例に係るカートリッジの一部と昇降ボディおよび昇降モータが前面方向から図示された図面であり、
図7は、本開示の実施例に係るカートリッジの回転経路と昇降モータが図示された平面図である。
【0092】
昇降モータ61は、昇降ボディ65を上昇または下降させることができる。
【0093】
昇降ボディ65は、上昇時にいずれか一つのカートリッジ5を加圧し、下降時に加圧中のカートリッジ5から分離される。昇降ボディ65は、カートリッジ5、特にアクチュエータ54を加圧することにより、カートリッジ5に収容された組成物を吐出させることができる。
【0094】
昇降ボディ65は、複数のカートリッジ5のうちいずれか一つから組成物が吐出されるように昇降運動することができる。昇降ボディ65は、上昇または下降移動してアクチュエータ54を選択的に駆動させることができる。
【0095】
昇降モータ61は、メインボディ20に装着される。昇降ボディ65は、複数のカートリッジ5とメインボディ20の間の離隔空間Sに配置される。
【0096】
昇降ボディ65は、「一」字状を有することができる。即ち、昇降ボディ65は折り曲げなくてもよい。これにより、昇降ボディ65の生産工程が容易となる。
【0097】
昇降ボディ65は、複数のカートリッジ5が回転する回転経路上から離脱するように配置される。一実施例によれば、昇降モータ61は、装着ボディ21よりもハウジング10に前面に近く設置され、昇降ボディ65は昇降モータ61の側面と連結される。
【0098】
この場合、複数のカートリッジ5が回転する時に複数のカートリッジ5のうち少なくとも一部が昇降ボディ65に引っかかる問題が最小化される。例えば、昇降ボディ65の昇降経路のうち少なくとも一部が複数のカートリッジ5が回転する回転経路が干渉される場合、誤作動が発生するとカートリッジ5と昇降ボディ65がぶつかって破損する問題が発生し得る。しかし、本開示のように、昇降ボディ65の昇降経路が複数のカートリッジ5が回転する回転経路とオーバーラップしないように昇降ボディ65が配置される場合、昇降ボディ65とカートリッジ5の干渉問題が最小化される。この時、昇降経路は、昇降ボディ65が昇降移動する経路であり、回転経路は、複数のカートリッジ5が回転する時に複数のカートリッジ5のそれぞれの出口Pが移動する経路として、仮想の円形状を有することができる。
【0099】
また、昇降ボディ65は、複数のカートリッジ5が回転する回転経路上から離脱するように配置されるので、カートリッジ5の出口Pにぶら下がっている組成物が回転しながら昇降ボディ65に付く問題が最小化される。即ち、昇降ボディ65の汚染問題が最小化される利点がある。
【0100】
複数のカートリッジ5のそれぞれには、組成物が収容された容器(container)51と、容器51に収容された組成物を吐出させるアクチュエータ54が形成され、アクチュエータ54には、容器51に収容された組成物が外部に移動する出口Pが形成された吐出ボディ53と、圧力に応じて出口Pを開放させる作動ボディ52が形成される。出口Pは、容器51に貯蔵された組成物が外部に移動する通路であってもよい。
【0101】
図5~
図7に図示されたように、昇降ボディ65が作動ボディ52と離隔した状態では出口Pが閉鎖され、この場合、組成物は容器51から排出されない。
【0102】
一方、昇降ボディ65が上昇して作動ボディ52に接触した後作動ボディ52に圧力が加えられる場合には出口Pが開放される。特に、出口Pは、作動ボディ52に加えられる圧力が大きくなるほど開放される面積が広くなる。即ち、昇降ボディ65が作動ボディ52に加える圧力が大きいほど出口Pから吐出される組成物の量が増加し、昇降ボディ65が作動ボディ52に加える圧力が小さいほど出口Pから吐出される組成物の量が減少する。
【0103】
このように、本発明の実施例に係るディスペンサー1は、昇降ボディ65が作動ボディ52を加圧して組成物を吐出させることができる。この時、組成物は、液状(liquid)タイプ、クリーム(cream)タイプまたはオイル(oil)タイプ等を全部含むことができる。即ち、ディスペンサー1は、カートリッジ5に収容された液状(liquid)タイプの組成物、クリーム(cream)タイプの組成物またはオイル(oil)タイプの組成物を吐出させることができる。このように、本発明の実施例に係るディスペンサー1は、組成物の成分状態と関係なく組成物を吐出させることができる利点がある。
【0104】
一方、このようなカートリッジ5は、固定部材24によって固定される。
【0105】
図8は、本開示の実施例に係る複数のカートリッジおよび装着ボディが図示された図面である。
【0106】
装着ボディ21は、複数の固定部材24が形成された上側装着ボディ21aと複数の装着ホールh1が形成された下側装着ボディ21bを含むことができる。
【0107】
複数のカートリッジ5のそれぞれの上部5aは、複数の固定部材24によって固定され、複数のカートリッジ5のそれぞれの下部5bは、複数の装着ホールh1によって固定される。
【0108】
固定部材24は、複数のカートリッジ5のそれぞれの上部5aを包む形態で複数のカートリッジ5を固定させることができる。具体的に、複数の固定部材24のそれぞれは、スプリングで上側装着ボディ21aに連結され、固定部材24のレバー24aが外側に引っ張られるとスプリングの弾性力が弱まり固定部材24が上方に上げられ、カートリッジ5を交替できる空間が確保され、レバー24aが内側に押されるとスプリングの弾性力が強くなって固定部材24が固定されることによってカートリッジ5が固定される。
【0109】
この場合、固定部材24に連結されたスプリングの弾性力によってカートリッジ5の上部5aを包むカートリッジ5が固定されるので、カートリッジ5が固定されるようにカートリッジ5のそれぞれに圧力を加えるための構造が不必要であるので、カートリッジ5の固定構造による体積の増加が最小化される。即ち、このようなカートリッジ5の固定構造を通じてディスペンサー1の小型化が可能であり、これにより製造コストの削減が可能な利点がある。
【0110】
図9は、本開示の実施例に係るカートリッジと装着ボディの一部が図示された拡大図である。
【0111】
装着ボディ21、特に下側装着ボディ21bには、カートリッジ5の一部が貫通する装着ホールh1が形成される。装着ボディ21に形成された複数の装着ホールh1のそれぞれには、複数のカートリッジ5のそれぞれの下部5bが貫通することができる。例えば、装着ホールh1には、作動ボディ52および吐出ボディ53が貫通することができる。
【0112】
複数の装着ホールh1のそれぞれには、ゴムリングRが配置される。
【0113】
ゴムリングRは、複数の装着ホールh1の周辺に配置される。ゴムリングRは、複数の装着ホールh1のそれぞれの周りに沿って装着ボディ21に配置される。ゴムリングRは、装着ボディ21のうちカートリッジ5が接触する領域に配置される。
【0114】
装着ボディ21の上部には、ゴムリングRが配置されるための複数の溝が形成される。
【0115】
このように、カートリッジ5の一部が貫通する装着ホールh1の周りにゴムリングRが配置される場合、カートリッジ5が装着ホールh1に貫通する深さが流動的に調節され、これにより、カートリッジ5の高さが設計より多少高く製作されても装着ボディ21に装着できる利点がある。具体的に、カートリッジ5が生産される時に高さに対する誤差発生により、設計より高さが高く生産される場合、上側装着ボディ21aと下側装着ボディ21bの間にカートリッジ5を装着し難い問題が発生し、同様に、カートリッジ5の半径に対する誤差が発生すると、装着ホールh1にカートリッジを挿入し難い問題が発生し得る。この時、カートリッジ5の一部が貫通する装着ホールh1の周辺に弾性力があるゴムリングRが配置されると、高さ誤差または半径に対する誤差がある程度補完され、カートリッジ5の装着をサポートする利点がある。
【0116】
トレイ25は、複数のカートリッジ5の下でカートリッジ5から吐出された組成物を受けることができる。即ち、トレイ25は、カートリッジ5の出口Pにぶら下がった組成物がバスケット7に吐出されない場合、出口Pにぶら下がった組成物を代わりに受けることにより、ディスペンサー1の清掃および管理の容易性を向上させようとする。
【0117】
本開示の一実施例によれば、トレイ25は、円形状を有することができる。即ち、円形状の一つのトレイ25が複数のカートリッジ5の下に配置される。しかし、この場合、トレイ25の分離が難しいので、洗浄時にユーザに不便が生じ得る。
【0118】
本開示の別の実施例によれば、トレイ25は、弧状を有することができる。即ち、ディスペンサー1は、弧状のトレイ25を複数含むことができる。複数のトレイ25は、複数のカートリッジ5の下でカートリッジ5から吐出された組成物を受けることができる。
【0119】
弧状の複数のトレイ25は、仮想の円に沿って複数のカートリッジ5の下に配置される。この場合、トレイ25の分離が容易であるので、洗浄時にユーザ不便が最小化される利点がある。
【0120】
図10は、本開示の実施例に係る弧状のトレイの形状が図示された例示図である。
【0121】
図10に図示されたように、トレイ25は、弧状を有することができる。トレイ25の弧の長さは多様であってもよい。
【0122】
トレイ25には、カートリッジ5から落ちた組成物を受ける底面25aが形成される。底面25aの外周には、上側に突出した側面が形成され、側面は組成物がトレイ25の外に落ちることを最小化することができる。
【0123】
図11は、
図10に図示されたトレイにカッターが形成された様子が図示された例示図である。
【0124】
図11に図示されたように、トレイ25には、カッター26が形成される。即ち、実施例によって、複数のトレイ25のうち少なくとも一つには、上側に突出したカッター26が形成される。カッター26は、底面25aから上側に突出して形成される。
【0125】
カッター26は、回転するカートリッジ5の出口Pにぶら下がった組成物をトレイ25の底面25aに落とすことができる。具体的に、カートリッジ5が回転する時にカートリッジ5の出口Pにぶら下がった組成物はカッター26に引っかかり、カッター26に引っかかった組成物はカッター26に沿って流れて底面25aに積もることができる。即ち、カッター26は、カートリッジ5から吐出された後バスケット7に収容できなかった組成物をトレイ25に案内することができ、これにより、組成物がディスペンサー1内のあちこちに落ちて汚染されることを最小化できる利点がある。
【0126】
図12は、
図10に図示されたトレイにカッターが複数形成された様子が図示された例示図である。
【0127】
図12に図示されたように、トレイ25には、複数のカッター26が形成される。即ち、一つのトレイ25にカッター26が複数形成されてもよい。
図12の例示において、複数のカッター26の高さは同一であってもよい。
【0128】
このように、一つのトレイ25に複数のカッター26が形成される場合、トレイ25に積もる組成物を分散させることができる利点がある。
【0129】
具体的に、トレイ25にカッター26が形成される場合、組成物はカッター26周辺に集中的に積もることになる。したがって、トレイ25に一つのカッター26しか形成されないと、当該カッター周辺に組成物が集中的に積もって組成物がトレイ25の外にあふれる問題が発生し得る。
【0130】
そこで、トレイ25に複数のカッター26が形成されると、特定位置に組成物が過剰に積もる問題を最小化することができる。
【0131】
図13は、
図10に図示されたトレイに高さが異なる複数のカッターが形成された様子が図示された例示図である。
【0132】
図13に図示されたように、トレイ25には、複数のカッター26が形成され、この時複数のカッター26のそれぞれの高さは異なってもよい。即ち、複数のカッター26は、それぞれ異なる高さを有することができる。具体的に、トレイ25には、複数のカッター26が形成され、複数のカッター26は第1カッター26‐1と第2カッター26‐2を含み、第1カッター26‐1の垂直方向の長さL1は第2カッター26‐2の垂直方向の長さL2と異なってもよい。
【0133】
特に、カートリッジ5の回転方向w1に沿って高さが高いカッター26が配置される。例えば、第1カッター26‐1の垂直方向の長さL1が第2カッター26‐2の垂直方向の長さL2より短くてもよい。
【0134】
この場合、複数のカッター26は、カートリッジ5にぶら下がった組成物を段階的にカットして底面25aに落とすことができ、これにより、トレイ25に積もる組成物をより効果的に分散させることができる利点がある。
【0135】
即ち、カートリッジ5が回転する時、第1カッター26‐1は特定カートリッジ5にぶら下がった組成物の一部を第1領域25a‐1に落とし、第2カッター26‐2は第1カッター26‐1によって組成物が落とされた後残った組成物のうち一部を第2領域25a‐2に落とすことができる。
【0136】
このように、垂直方向の長さが異なる複数のカッターがトレイに形成される場合、トレイに組成物が均一に積もる利点がある。
【0137】
図14は、
図10に図示されたトレイにカッターが傾いた形態に形成された様子が図示された例示図である。
【0138】
図14に図示されたように、カッター26は、傾いた形態でトレイ25に形成されてもよい。即ち、
図14に図示されたように、カッター26は、トレイ25を基準として所定角度(例えば、A°)傾くように形成され、この時傾いた角度は0°超過90°未満であるか、90°超過180°未満であってもよい。A°が90°である場合は、
図11~
図13に図示されたカッター26と同一である。
【0139】
図14に図示されたように、カッター26は、カートリッジ5の回転方向に向けて傾くか、カートリッジ5の回転方向と反対方向に向けて傾くことができる。
【0140】
この場合、カートリッジ5の回転により特定方向に向けてぶら下がった組成物がカッター26との接触面積が広くなり、組成物がより効率的にトレイ25に収容される利点がある。
【0141】
図15は、
図10に図示されたトレイに傾いたカッターが複数形成された様子が図示された例示図である。
【0142】
図15に図示されたように、トレイ25に複数のカッター26が形成された場合、複数のカッター26のそれぞれが傾いた角度は同一または異なってもよい。具体的に、トレイ25には、複数のカッター26が形成され、複数のカッター26は、第1カッター26‐1と第2カッター26‐2を含み、第1カッター26‐1の傾いた角度(例えば、A°)は、第2カッター26‐2の傾いた角度(例えば、B°)と同一または異なってもよい。
【0143】
このように、多様な角度で傾いたカッター26がトレイ25に複数形成される場合、多様な角度でぶら下がっている組成物がカッター26と当たる面積が広くなり、組成物がより効率的にトレイ25に収容される利点がある。
【0144】
一方、
図11~
図15において、カッター26の上端はカートリッジ5の出口Pより低いか同一高さで形成される。
【0145】
図16は、
図11に図示されたトレイと容器および装着ボディの一部が図示された図面である。
図16に図示されたように、カッター26の上端の高さh1は、カートリッジ5の出口の高さh2より低くてもよい。また、カッター26の上端の高さh1は、カートリッジ5の出口の高さh2と同一であってもよい。
【0146】
これにより、カートリッジ5が回転する時、カッター26がカートリッジ5と当たることなく、カートリッジ5にぶら下がった組成物のみを落とすことができる。
【0147】
一方、
図16では、
図11に図示されたトレイ25を例示しているが、これに制限されるものではない。即ち、
図12~
図15のうちいずれか一つに図示されたトレイ25の場合にも、トレイ25に形成されたカッター26の上端の高さh1は、カートリッジ5の出口の高さh2と同一または低くてもよい。
【0148】
一方、それにもかかわらず、カートリッジ5から吐出された組成物がトレイ25とバスケット7以外の領域に落ちることがある。特に、バスケット7周辺に組成物が吐出されるか、バスケット7の組成物があふれて周辺に落ちることがある。このように、バスケット7周辺の組成物が容易に清掃されるように、バスケット7が配置される収容ボディ40は、ディスペンサー1から着脱可能に形成される。
【0149】
図17は、本開示の実施例に係る収容ボディ、バスケットおよび重量センサーが図示された図面である。
【0150】
本開示の実施例に係る収容ボディ40は、ハウジング10に出入り可能に形成される。具体的に、収容ボディ40は、収容ボディ空間9に置かれたり、収容ボディ空間9から分離することができる。
【0151】
収容ボディ40には、バスケット7が置かれる収容空間41が形成される。ユーザは、収容空間41にバスケット7を置いたり、バスケット7を収容空間41から抜くことができる。
【0152】
具体的に、収容ボディ40には、バスケット7が着座するプレート43が形成され、プレート43には、収容ボディ40がハウジング10に配置される時に重量センサー104に接触する接続部材44が形成される。接続部材44は、プレート43の下面から突出して形成される。
【0153】
プレート43は、収容ボディ40から分離することができる。収容ボディ40の前面には、ユーザによって開閉されるドアが形成される。
【0154】
収容ボディ40は、プレート43が分離された状態で収容ボディ空間9に置かれ、以後ドアを通じてプレート43が重量センサー104に接触するように設置される。そして、プレート43が重量センサー104から分離された後、収容ボディ40が収容ボディ空間9から分離される。
【0155】
重量センサー104は、重さ測定対象の荷重が伝達される荷重伝達部104aと、荷重伝達部104aの荷重を測定するロードセル104bと、ロードセル104bを制御するロードセルコントローラー104cを含むことができる。
【0156】
収容ボディ40の底面であるベース40aには、接続部材44が通る接続ホール44aが形成される。即ち、収容ボディ40には、バスケット7の重さが重量センサー104によって感知されるように、バスケット7が置かれるプレート43の荷重を重量センサー104に伝達する接続部材44が通る接続ホール44aが形成される。接続部材44は、接続ホール44aを通って荷重伝達部104aに接触するように配置される。これにより、収容ボディ40がハウジング10から分離可能に形成されても、バスケット7の重さを測定可能な利点がある。
【0157】
一方、収容ボディ40の接続ホール44aの周辺には、ベース40aから上側に突出した突起部40bが形成される。突起部40bは、上端がプレート43の下面より低いか同一高さで形成される。
【0158】
突起部40bは、バスケット7からあふれたり、バスケット7の外に吐出された組成物が接続ホール44aを通過して重量センサー104の周辺に落ちることを最小化することができる。
【0159】
そして、プレート43の水平方向の断面積は、接続ホール44aの水平方向の断面積より大きいか同一であってもよい。
【0160】
次に、上述した化粧品提供システムの動作方法を説明する。
【0161】
図18は、本開示の実施例に係るディスペンサーの制御ブロック図である。
【0162】
ディスペンサー1は、入力部101と、メモリー102と、ディスプレイ部6と、通信部103と、メインモータ30と、昇降モータ61と、重量センサー104および制御部110のうち少なくとも一部または全部を含むことができる。
【0163】
入力部101は、化粧品製造に関連した多様な入力命令を受信することができる。例えば、入力部101は、ディスペンサー1を初期化するための入力命令、製造される化粧品を手動で設定するための入力命令、カートリッジの残量を確認/交替するための入力命令、化粧品の重さを確認するための入力命令およびユーザヒストリーを確認するための入力命令のうち少なくとも一つを受信することができる。なお、これは例示に過ぎず、入力部101は、化粧品製造に関連した多様な入力命令を受信することができる。
【0164】
また、入力部101は、目標色相を選択する入力命令等を受信することもできる。即ち、ディスペンサー1の入力部101は、端末機2に備えられた入力部201を通じて受信する入力命令を直接受信することもできる。逆に、端末機2の入力部201がディスペンサー1に備えられた入力部101を通じて受信する入力命令を受信することもできる。
【0165】
以下で記述される入力部は、ディスペンサー1の入力部101および端末機2の入力部201のうち少なくとも一つを意味することができる。
【0166】
メモリー102は、化粧品製造に関連した多様な情報を貯蔵することができる。
【0167】
具体的に、メモリー102は、化粧品製造データベースを貯蔵することができる。
【0168】
ここで、化粧品製造データベースは、現在色相が目標色相に発色されるようにするための組成物の成分比等を算出する化粧品製造アルゴリズム、化粧品製造公式(formula)等を意味することができる。
【0169】
化粧品製造データベースに基づいて化粧品製造方法が算出され、化粧品製造方法は、ディスペンサー1に装着された複数のカートリッジ5から吐出された組成物の種類および重さ情報を含むことができる。
【0170】
制御部110は、化粧品製造データベースに基づいて化粧品製造方法を算出することができる。制御部110は、化粧品製造データベースに基づいて、皮膚または毛髪に使用される化粧品に含まれるべき組成物の種類、組成物の種類が複数である場合、組成物の成分比、総化粧品の重さ情報等を含む化粧品製造方法を算出することができる。制御部110は、化粧品製造アルゴリズムまたは化粧品製造公式を通じて組成物の種類および組成物の成分比を獲得することができる。制御部110は、入力部を通じて化粧品の重さ情報の入力を受けることもできる。
【0171】
ディスプレイ部6は、ディスペンサー1の状態、カートリッジ5の状態、化粧品情報等のような化粧品製造に関連した多様な情報を表示することができる。
【0172】
通信部103は、センサー3および端末機2のうち少なくとも一つと信号を送受信することができる。例えば、通信部103は、センサー3から皮膚または毛髪の現在色相情報を受信し、端末機2から目標色相情報を受信することができる。また、通信部103は、ディスペンサー1に装着された組成物を基準として製造可能な化粧品情報を端末機2に伝送し、端末機2はシミュレーションを表示することができる。
【0173】
メインモータ30は、複数のカートリッジ5が装着された装着ボディ21を回転させることができる。メインモータ30は、吐出された組成物を含んでいるカートリッジが吐出領域に位置するように装着ボディ21を回転させることができる。
【0174】
制御部110は、化粧品製造方法に応じて吐出された組成物を含んでいるカートリッジが吐出領域に位置するようにメインモータ30を制御し、吐出領域に位置したカートリッジから化粧品製造方法で決められた量の組成物が吐出されるように昇降モータ61を制御することができる。
【0175】
制御部110は、吐出される組成物が複数である場合、複数のカートリッジのそれぞれが順次吐出領域に位置するようにメインモータ30を制御することができる。
【0176】
昇降モータ61は、吐出領域に位置したカートリッジから組成物が吐出されるように昇降ボディ65を昇降させることができる。昇降ボディ65の昇降時に昇降ボディ65が吐出領域に位置したカートリッジ5のアクチュエータ54を加圧してカートリッジ5に含まれた組成物が吐出される。昇降ボディ65の下降時に昇降ボディ65がアクチュエータ52に加える圧力が減りながらカートリッジ5に吐出される組成物の量が減少し、昇降ボディ65がアクチュエータ52と離隔する時に組成物の吐出は中断される。
【0177】
制御部110は、化粧品製造方法に含まれた重さ情報に応じて昇降モータ61を制御することができる。例えば、制御部110は、化粧品製造方法が第1カートリッジに含まれた第1組成物10g、第2カートリッジに含まれた第2組成物10g混合する情報を含む場合、メインモータ30を通じて第1カートリッジを吐出領域に位置させた後第1組成物が10g吐出されるように昇降モータ61を制御し、第2カートリッジを吐出領域に位置させた後第2組成物が10g吐出されるように昇降モータ61を制御することができる。
【0178】
制御部110は、重量センサー104を通じて吐出領域から吐出された組成物の量を算出することができる。重量センサー104は、収容ボディ空間9の下に備えられてもよい。
【0179】
重量センサー104は、収容ボディ40に置かれたバスケット7の重さを測定することができる。バスケット7には、カートリッジ5から吐出された組成物が含まれる。制御部110は、組成物が吐出されることにより発生する重さ変化に基づいて、それぞれのカートリッジ5から吐出される組成物の重さを算出することができる。例えば、組成物が吐出される前に重量センサー104が測定した重さがA(g)であり、第1組成物が吐出された後に重量センサー104が測定した重さがB(g)であり、第2組成物が吐出された後に重量センサー104が測定した重さがC(g)である場合、制御部110は、バスケット7の重さをA(g)と算出し、吐出された第1組成物の重さを(B-A)(g)の演算で算出し、吐出された第2組成物の重さを(C-B-A)(g)の演算で算出することができる。
【0180】
制御部110は、ディスペンサー1の全般的な動作を制御することができる。制御部110は、入力部101、メモリー102、ディスプレイ部6、通信部103、メインモータ30、昇降モータ61、重量センサー104および制御部110のうち少なくとも一部または全部を制御することができる。
【0181】
一実施例によれば、制御部110は、センサー3から現在色相情報を受信し、端末機2から目標色相情報を受信し、皮膚または毛髪が現在色相から目標色相に発色されるようにする化粧品製造方法を算出し、算出された化粧品製造方法に応じて複数のカートリッジ5に含まれた組成物を吐出させて化粧品を提供することができる。
【0182】
例えば、制御部110は、現在色相が第1色相であり目標色相が第2色相である場合、第1組成物と第2組成物をA:Bで混合する化粧品製造方法を算出することができる。制御部110は、現在色相が第1色相であり目標色相が第3色相である場合、第1組成物と第3組成物をC:Dで混合する化粧品製造方法を算出することができる。制御部110は、現在色相が第4色相であり目標色相が第2色相である場合、第2組成物と第4組成物と、第5組成物をE:F:Gで混合する化粧品製造方法を算出することができる。即ち、現在色相と目標色相に応じて化粧品製造時に使用される組成物の種類と重さは異なってもよい。化粧品製造時に使用される組成物の種類は多様であってもよく、一つの組成物のみが使用されてもよく、2以上の組成物が使用されてもよい。
【0183】
第1実施例によれば、吐出される組成物の総量は予め決められていてもよい。この場合、制御部110は、予め設定された総量を基準として成分比に応じて吐出される組成物の量を算出することができる。例えば、化粧品総量が100gと設定されており、第1組成物と第2組成物を4:6で混合する化粧品製造方法が算出されると、制御部110は、第1組成物が40g、第2組成物が60g吐出されるように制御することができる。
【0184】
第2実施例によれば、吐出される組成物の総量は、ユーザの毛髪の長さに応じて可変できる。この場合、制御部110は、ユーザの毛髪の長さを基準として吐出される組成物の総量を計算し、計算された総量を基準として組成物の混合比に応じて吐出されるそれぞれの組成物の量を算出することができる。例えば、第1組成物と第2組成物を1:4で混合する化粧品製造方法が算出された場合に仮定し、ユーザの毛髪の長さが断髪長さであれば、制御部110は、組成物の総量を50gと計算し、第1組成物が10g、第2組成物が40g吐出されるように制御し、ユーザの毛髪の長さが肩の長さであれば、制御部110は、組成物の総量を100gと計算し、第1組成物が20g、第2組成物が80g吐出されるように制御することができる。
【0185】
ユーザの毛髪の長さは、入力部を通じて入力される。入力部は、ユーザの毛髪の長さを数値で入力を受けることができる。例えば、入力部は、ユーザの毛髪の長さを5cm、10cm等のような数値で入力を受けることができる。または、入力部は、ユーザの毛髪の長さを耳下、肩、胸、腰等のように毛髪がさがる位置で入力を受けることができる。
【0186】
また、ディスペンサー1は、カメラモジュール(図示されない)をさらに含むことができる。カメラモジュールは、ユーザを撮影してディスプレイ部6に出力することができる。
【0187】
実施例によって、カメラモジュールは、顕微鏡カメラであってもよい。顕微鏡カメラは、略20倍~500倍拡大して撮影することができる。この場合、ユーザにより鮮明な皮膚状態、頭皮状態、毛髪状態を撮影したイメージを提供することができる。
【0188】
カメラモジュールは、ベイヤーフィルターを備えてもよい。ベイヤーフィルターは、イメージセンサーを通じて受信された信号のそれぞれをR、G、Bチャンネルに区分し、3つのチャンネルを加算混合方式で合成してカラーイメージを生成することができる。この場合、ユーザに化粧品使用による色相の変化をより鮮明に提供することができる。
【0189】
カメラモジュールは、ディスペンサー1に一体形成されてもよい。または、カメラモジュール1は、ディスペンサー1と別途に備えられ、カメラモジュール1は、ディスペンサー1と有線または無線で連結されてもよい。
【0190】
図19は、本開示の実施例に係る端末機の制御ブロック図である。
【0191】
端末機2は、入力部201、カメラ202、ディスプレイ部203、通信部204、メモリー205および制御部210のうち少なくとも一部または全部を含むことができる。
【0192】
端末機2は、スマートフォン(smart phone)であってもよいが、これは例示に過ぎず、スマートワッチ(smart watch)のようなウェアラブル機器(wearable device)、タブレットPC(tablet PC)、ノートブック、デスクトップ等を含むことができる。
【0193】
入力部201は、ユーザから入力命令を受信することができる。入力命令は、少なくとも一つの情報を含むことができる。例えば、入力部201は、目標色相を選択する入力命令を受信することができる。または、入力部201は、毛髪の長さを選択する命令を受信することができる。なお、これは例示に過ぎず、入力部201は、ユーザの最近染色時期、毛髪の現在状態等のような多様な情報を含む入力命令を受信することができる。
【0194】
入力部201は、タッチスクリーン等からなるか、物理的なキーボタンを含むこともできる。
【0195】
カメラ202は、ユーザを撮影することができる。カメラ202は、ユーザの皮膚または毛髪が含まれるようにユーザの顔イメージを撮影することができる。
【0196】
カメラ202が撮影した顔イメージは、シミュレーションに利用される。
【0197】
また、カメラ202が撮影した顔イメージは、ユーザの皮膚または毛髪の現在色相を判断する時にも利用される。例えば、センサー3が測定した皮膚または毛髪の現在色相と比較して、測定の正確度等を算出することができる。
【0198】
ディスプレイ部203は、化粧品製造に関連した多様な情報を表示することができる。
【0199】
例えば、ディスプレイ部203は、目標色相を選択するように少なくとも一つのサンプル色相を表示するか、推奨色相を表示するか、製造される化粧品の成分情報、製造される化粧品の価格情報、シミュレーションイメージ等を表示することができる。
【0200】
通信部204は、センサー3およびディスペンサー1のうち少なくとも一つの信号を送受信することができる。
【0201】
また、化粧品に関連したデータベースを貯蔵している別途のサーバーがある場合には、サーバーと信号を送受信することができる。
【0202】
通信部204は、入力部201、カメラ202等を通じて獲得した情報、メモリー205に貯蔵された情報等を外部に伝送することができる。また、通信部204は、外部から多様な情報を受信することもできる。例えば、通信部204は、ディスペンサー1から製造される化粧品に関連した情報を受信することができる。
【0203】
メモリー205は、ユーザ、化粧品等に関連した多様な情報を貯蔵することができる。例えば、メモリー205は、ユーザの化粧品使用ヒストリーを貯蔵することができる。またはメモリー205は、化粧品の成分に対する情報等を貯蔵することができる。
【0204】
ここで、化粧品使用ヒストリーは、使用された化粧品の成分情報(例えば、組成物の種類、組成物の重さ)、皮膚状態情報、発色の正確度、ユーザが染色した時点における染色前の毛髪色相、目標毛髪色相、染色後の毛髪色相および毛髪状態情報等を含むことができる。
【0205】
ここで、発色の正確度は、目標色相対比実際発色された色相の正確度を表す指標として、目標色相と実際発色された色相の一致度を表すことができる。毛髪状態情報は、毛髪の損傷度、乾燥度等を含むことができる。
【0206】
メモリー205は、化粧品使用ヒストリーを貯蔵する時、顧客別またはデザイナー別に区分して化粧品使用ヒストリーを貯蔵することができる。
【0207】
メモリー205は、顧客別に化粧品使用ヒストリーを貯蔵することができる。ここで、顧客は化粧品の使用対象となったユーザを意味することができる。メモリー205は、第1顧客に対する化粧品使用ヒストリー、第2顧客に対する化粧品使用ヒストリー、…、第N顧客に対する化粧品使用ヒストリーを貯蔵することができる。
【0208】
メモリー205は、デザイナー別に化粧品使用ヒストリーを貯蔵することができる。ここで、デザイナーは、染色剤を利用して染色を行ったユーザを意味することができる。即ち、デザイナーは、染色剤で他の人のヘアー等に染色を行ったユーザを意味することができる。メモリー205は、第1デザイナーに対する化粧品使用ヒストリー、第2デザイナーに対する化粧品使用ヒストリー、…、第Nデザイナーに対する化粧品使用ヒストリーを貯蔵することができる。
【0209】
このように、化粧品使用ヒストリーをデザイナー別に貯蔵する場合、デザイナー別の化粧品使用量を容易に算出可能な利点がある。例えば、複数のデザイナーがディスペンサー1を一緒に使用する場合、デザイナー別に貯蔵された化粧品使用ヒストリーに基づいてそれぞれのデザイナーが使用した化粧品の量、化粧品の価格等を算出することができる。同一期間の間、第1デザイナーが使用した化粧品の量が1kgであり、第2デザイナーが使用した化粧品の量が2kgである場合、第1デザイナーと第2デザイナーは、化粧品費用を1:2で分担することができる。
【0210】
化粧品使用ヒストリーは、端末機2およびディスペンサー1のうち少なくとも一つに貯蔵される。
【0211】
制御部210は、端末機2の全般的な動作を制御することができる。制御部210は、入力部201、カメラ202、ディスプレイ部203、通信部204およびメモリー205のうち少なくとも一つを制御することができる。
【0212】
図20は、本開示の実施例に係る化粧品製造システムの動作方法が図示されたフローチャートである。
【0213】
センサー3は、皮膚または毛髪の現在色相を測定し(S11)、現在色相情報をディスペンサー1に伝送することができる(S13)。
【0214】
現在色相情報は、色相名、色相コードおよび色相イメージのうち少なくとも一つを含むことができる。
【0215】
センサー3は、皮膚または毛髪の現在色相情報を化粧品製造方法を算出する機器に伝送することができる。即ち、
図11では、ディスペンサー10が化粧品製造方法を算出する場合として、センサー3は、ディスペンサー1に現在色相情報を伝送する。なお、
図11に図示されたものとは違って、端末機2が化粧品製造方法を算出する場合には、センサー3は端末機2に現在色相情報を伝送することができる。
【0216】
実施例によって、皮膚または毛髪の現在色相を測定するステップは省略されてもよく、この場合には、目標色相のみに基づいて化粧品製造方法を算出することができる。皮膚または毛髪の現在色相が反映されて製造された化粧品が使用される場合には、現在色相が反映されずに製造された化粧品が使用された場合よりも目標色相に近く発色される利点がある。これは、ユーザ毎に皮膚または毛髪色相が少しずつ異なるので、目標色相が同一であってもユーザ毎に化粧品の使用結果が変わるからである。本発明の一実施例のように、皮膚または毛髪の現在色相を反映する場合、目標色相に近く発色される化粧品が製造される利点がある。
【0217】
また、センサー3は、皮膚または毛髪の状態情報を測定したのかを判断することができる(S15)。
【0218】
ここで、皮膚または毛髪の状態情報は、化粧品使用結果に影響を及ぼしかねない変数に対する情報であってもよい。例えば、皮膚または毛髪の状態情報は、皮膚水分、皮膚シミ、毛髪の太さ、毛髪の乾燥度または毛髪の損傷度等を含むことができる。
【0219】
センサー3は、皮膚または毛髪の状態情報を測定した場合には、測定した皮膚または毛髪状態情報をディスペンサー1に伝送することができる(S17)。
【0220】
前述と同様に、端末機2が化粧品製造方法を算出する場合には、センサー3は、端末機2に皮膚または毛髪の状態情報を伝送することができる。
【0221】
端末機2は、サンプル色相を表示することができる(S19)。
【0222】
サンプル色相は、発色されると予想される皮膚または毛髪の色相として、プレビュー色相であってもよい。端末機2は、複数のサンプル色相を表示することができる。
【0223】
端末機2は、目標色相の選択命令を受信したのかを判断し(S21)、目標色相が選択されると、目標色相情報をディスペンサー1に伝送することができる(S23)。
【0224】
端末機2は、サンプル色相のうちいずれか一つの選択命令を受信すると、目標色相の選択命令を受信したと認識することができる。目標色相は、サンプル色相のうち選択された色相であってもよい。
【0225】
端末機2は、目標色相の選択命令を受信していない場合には、引き続きサンプル色相を表示することができる。実施例によって、端末機2は、予め設定された時間以上目標色相が選択されないと、表示されたサンプル色相を変更することができる。即ち、端末機2は、第1~第6サンプル色相を表示した後、予め設定された時間以上目標色相が選択されないと、第1~第6サンプル色相の代わりに第7~第12サンプル色相を表示することができる。
【0226】
一方、端末機2が複数のサンプル色相を表示することに限定されず、ディスペンサー1のディスプレイ部6が複数のサンプル色相を表示し、ディスペンサー1の入力部101が複数のサンプル色相のうち一つを選択する目標色相選択命令を受信することもできる。
【0227】
ディスペンサー1は、端末機2から目標色相情報を受信すると、皮膚または毛髪を現在色相から目標色相に発色されるようにする化粧品の製造方法を算出することができる(S25)。
【0228】
第1実施例によれば、制御部110は、化粧品製造データベースに基づいて、化粧品製造方法を算出することができる。即ち、制御部110は、皮膚または毛髪の現在色相を目標色相に発色されるようにする化粧品を製造するために、吐出される組成物を含んでいる少なくとも一つのカートリッジ5と、それぞれのカートリッジから吐出されるべき組成物重さ情報を含む化粧品の製造方法を算出することができる。
【0229】
第2実施例によれば、制御部110は、皮膚または毛髪の状態情報に基づいて皮膚または毛髪の現在色相を目標色相に発色されるようにする化粧品製造方法を算出することができる。
【0230】
染色剤を例示として説明すると、センサー3は、毛髪の現在色相を測定と共に毛髪の損傷度および毛髪の乾燥度等のような毛髪の状態情報を測定することができる。例えば、制御部110は、毛髪の損傷度が予め設定された基準以上である場合には、特定組成物が予め設定された基準値未満含まれる化粧品製造方法を算出することができる。ここで、特定組成物は、毛髪損傷度が大きいと予め設定された組成物として、例えば酸化剤等であってもよい。別の例として、制御部110は、毛髪の乾燥度が予め設定された基準未満である場合には、特定組成物が予め設定された基準値以上含まれる化粧品製造方法を算出することができる。ここで、特定組成物は、毛髪に水分およびツヤを供給する栄養剤等のような組成物であってもよい。このように、ユーザの毛髪状態を考慮して化粧品製造方法を算出する場合、ユーザの毛髪を保護する等ユーザ毛髪に適合した化粧品を製造可能な利点がある。
【0231】
第3実施例によれば、制御部110は、化粧品製造データベースに基づいて化粧品製造方法を獲得した後、化粧品使用ヒストリーに基づいて獲得された化粧品の製造方法を補正することにより化粧品製造方法を算出することができる。
【0232】
具体的に、制御部110は、優先的に化粧品製造データベースに基づいて、皮膚または毛髪の現在色相を目標色相に発色されるようにする化粧品製造方法を獲得することができる。制御部110は、化粧品製造方法を獲得した後、化粧品使用ヒストリーが貯蔵されているのかを確認することができる。即ち、制御部110は、化粧品製造方法を獲得した後、化粧品製造を要請したユーザに対して予め貯蔵された化粧品使用ヒストリーが存在するのか否かを判断することができる。制御部110は、予め貯蔵された化粧品使用ヒストリーが存在しない場合、獲得された化粧品製造方法に応じて化粧品を製造するように制御することができる。または制御部110は、予め貯蔵された化粧品使用ヒストリーが存在する場合、獲得された化粧品の製造方法を補正することができる。
【0233】
補正方法は、次のようである。例えば、制御部110は、化粧品製造を要請された皮膚または毛髪の現在色相および目標色相を獲得し、化粧品使用ヒストリーから獲得された現在色相および目標色相と一番近い色相で構成された過去のヒストリーを検出することができる。制御部110は、過去のヒストリーに含まれた発色の正確度が予め設定された基準以上であれば、過去のヒストリーに応じた化粧品成分と製造要請に応じて獲得された化粧品成分を比較することができる。制御部110は、製造要請に応じて獲得された化粧品成分を過去のヒストリーに応じた化粧品成分と類似するように化粧品製造方法を補正することができる。または、制御部110は、過去のヒストリーに含まれた発色の正確度が予め設定された基準未満であれば、過去のヒストリーに応じた化粧品成分と製造要請に応じて獲得された化粧品成分を比較することができる。制御部110は、製造要請に応じて獲得された化粧品成分を過去のヒストリーに応じた化粧品成分と異なるように化粧品製造方法を補正することができる。
【0234】
制御部110は、組成物の成分を変更するか、組成物の吐出量を調節して化粧品製造方法を補正することができる。これにより、ユーザ一人一人の皮膚または毛髪特性に合わせて化粧品を製造可能な利点がある。
【0235】
前述した実施例は、それぞれ実施されてもよく、2以上の実施例が組合されて実施されてもよい。
【0236】
ディスペンサー1の通信部103は、化粧品製造情報を端末機2に伝送し(S27)、端末機1は化粧品製造情報を表示することができる(S29)。
【0237】
化粧品製造情報は、ステップS25で算出された化粧品製造方法に応じた化粧品情報であってもよい。ディスペンサー1は、化粧品製造方法を算出した後、化粧品を製造する前に、化粧品製造方法を端末機2に伝送してユーザに化粧品情報を案内することができる。
【0238】
実施例によって、ステップS27およびステップS29と、後述するステップS31およびステップS32は省略されてもよい。即ち、ディスペンサー1は、化粧品製造方法を算出した後、即時算出された製造方法に応じて複数のカートリッジ5に含まれた組成物を吐出させて化粧品を製造することもできる。
【0239】
端末機2の制御部210は、化粧品製造命令を受信したのか否かを判断することができる(S31)。端末機2の制御部210は、化粧品製造命令を受信すると、製造命令をディスペンサー1に伝送し(S32)、化粧品製造取消命令を受信すると、ステップS19に戻ってサンプル色相を再表示することができる。
【0240】
ディスペンサー1は、端末機2から化粧品製造命令を受信することができる。ディスペンサー1は、端末機2から化粧品製造命令を受信すると、ステップS25で算出された化粧品製造方法に応じて複数のカートリッジ5に含まれた組成物を吐出させて化粧品を製造することができる。
【0241】
ディスペンサー1が製造する製造物は、化粧品に限定されず、製造物の種類に制限されるものではない。
【0242】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したことに過ぎず、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者であれば、本発明の本質的な特性を逸脱しない範囲内で多様な修正及び変形が可能であろう。
【0243】
従って、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明をするためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。
【0244】
本発明の保護範囲は、添付された請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれると解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0245】
1 端末機、ディスペンサー、カメラモジュール
2 端末機
3 センサー
5 特定カートリッジ、カートリッジ
6 ディスプレイ部
7 バスケット
9 収容ボディ空間
10 ハウジング
20 メインボディ
21 装着ボディ
22 支持ボディ
23 動力伝達軸
24 固定部材
25 トレイ
26 カッター
30 メインモータ
40 収容ボディ
41 収容空間
43 プレート
44 接続部材
51 容器
52 作動ボディ、アクチュエータ
53 吐出ボディ
54 アクチュエータ
61 昇降モータ
65 昇降ボディ
101 入力部
102 メモリー
103 通信部
104 重量センサー
110 制御部
201 入力部
202 カメラ
203 ディスプレイ部
204 通信部
205 メモリー
210 制御部
【国際調査報告】