(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-27
(54)【発明の名称】単相交流電流でパイプライン中の流体を加熱する装置及び方法
(51)【国際特許分類】
H05B 3/42 20060101AFI20230420BHJP
H05B 3/20 20060101ALI20230420BHJP
【FI】
H05B3/42
H05B3/20 398
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022549116
(86)(22)【出願日】2021-02-12
(85)【翻訳文提出日】2022-10-11
(86)【国際出願番号】 EP2021053403
(87)【国際公開番号】W WO2021160777
(87)【国際公開日】2021-08-19
(32)【優先日】2020-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521037411
【氏名又は名称】ベーアーエスエフ・エスエー
(71)【出願人】
【識別番号】522321184
【氏名又は名称】リンデ・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100133086
【氏名又は名称】堀江 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】アンドレイ・シュストフ
(72)【発明者】
【氏名】エリック・イェンネ
(72)【発明者】
【氏名】キアラ・アンネ・コッヘンデルファー
【テーマコード(参考)】
3K034
3K092
【Fターム(参考)】
3K034AA02
3K034FA13
3K034HA07
3K092PP09
3K092QB02
3K092SS17
3K092TT11
3K092UC04
(57)【要約】
流体を加熱するための装置(100)が提案される。装置は、
-前記流体を受け取るための少なくとも1つの導電性パイプライン(112)及び/又は少なくとも1つの導電性パイプラインセグメント(114)と、
-少なくとも1つの単相AC電源及び/又は少なくとも1つの単相AC電圧源(126)であって、各パイプライン(112)及び/又は各パイプラインセグメント(114)には、それぞれのパイプライン(112)及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント(114)に接続された単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)が割り当てられ、それぞれの単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)は、それぞれのパイプライン(112)において及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント(114)において電流を生成するように設計され、電流が伝導パイプ材料を通過するときに発生するジュール熱によってそれぞれのパイプライン(112)及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント(114)を暖めて流体を加熱し、単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)は、生成された交流電流が順方向導体(128)を介してパイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)に流れ、戻り導体(130)を介してAC電源及び/又はAC電圧源(126)に流れ戻るように、電気的に伝導する方法でパイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)に接続される、少なくとも1つの単相AC電源及び/又は少なくとも1つの単相AC電圧源(126)と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を加熱するための装置(110)であって、
-前記流体を受け取るための少なくとも1つの導電性パイプライン(112)及び/又は少なくとも1つの導電性パイプラインセグメント(114)と、
-少なくとも1つの単相AC電源及び/又は少なくとも1つの単相AC電圧源(126)であって、各パイプライン(112)及び/又は各パイプラインセグメント(114)には、それぞれのパイプライン(112)及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント(114)に接続された単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)が割り当てられ、それぞれの単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)は、それぞれのパイプライン(112)において及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント(114)において電流を生成するように設計され、電流が伝導パイプ材料を通過するときに発生するジュール熱によってそれぞれのパイプライン(112)及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント(114)を暖めて流体を加熱し、単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)は、生成された交流電流が順方向導体(128)を介してパイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)に流れ、戻り導体(130)を介してAC電源及び/又はAC電圧源(126)に流れ戻るように、電気的に伝導する方法でパイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)に接続される、少なくとも1つの単相AC電源及び/又は少なくとも1つの単相AC電圧源(126)と、
を含み、
装置(110)は、複数のパイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)を含み、パイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)は、貫通接続され、したがって、流体を受け取るためのパイプシステムを形成し、パイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)と、それに対応して流入及び流出するパイプラインは、流体が伝導する方法で互いに接続され、パイプライン(112)及び/又はパイプセグメント(114)と流入及び流出パイプライン(112)は、直流電気的に互いに分離されている、装置(110)。
【請求項2】
前記装置(110)は、L個のパイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)を含み、ここでLは2以上の自然数であり、前記パイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)は、対称又は非対称パイプ及び/又はそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の装置(110)。
【請求項3】
前記装置(110)は、それぞれのパイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)と、流入及び流出パイプラインとの間をガルバニック分離するように設計されたアイソレータ(124)を含み、前記アイソレータ(124)は、流体の自由な貫通流を確保するように設計されている、請求項1又は2に記載の装置(110)。
【請求項4】
前記パイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)のうちのいくつか又はすべてが、直列及び/又は並列に構成される、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置(110)。
【請求項5】
前記装置(110)は、複数の単相AC電源又は単相AC電圧源(126)を含み、前記単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)は、少なくとも1つの電気出力変数を制御する可能性を有するか又は有しないように構成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置(110)。
【請求項6】
前記単相AC電源又は単相AC電圧源(126)とそれぞれのパイプライン(112)及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント(114)に接続するために、前記装置(110)は、2~N個の順方向導体(128)及び2~N個の戻り導体(130)(Nは3以上の自然数)を含む、請求項5に記載の装置(110)。
【請求項7】
前記それぞれの単相AC電源又は単相AC電圧源(126)は、同一に又は異なって構成される、請求項5又は6に記載の装置(110)。
【請求項8】
前記装置(110)は、2~M個の異なる単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)を含み、Mは3以上の自然数であり、前記単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)は、互いに独立して電気的に制御可能である、請求項7に記載の装置(110)。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の少なくとも1つの装置(110)を含む設備。
【請求項10】
前記設備が、蒸気分解装置、蒸気改質装置、アルカン脱水素のための装置、乾式改質のための装置からなる群から選択される、請求項9に記載の設備。
【請求項11】
装置に関する請求項1から8のいずれか一項に記載の装置(110)を用いて流体を加熱するための方法であって:
-前記流体を受け取るための少なくとも1つの導電性パイプライン(112)及び/又は少なくとも1つの導電性パイプラインセグメント(114)を提供するステップと;
-パイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)において流体を受け取るステップと;
-少なくとも1つの単相AC電源及び/又は少なくとも1つの単相AC電圧源(126)を提供するステップであって、各パイプライン(112)及び/又は各パイプラインセグメント(114)は、それぞれのパイプライン(112)及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント(114)に接続された単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)が割り当てられる、ステップと、
-それぞれの単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)によって、それぞれのパイプライン(112)及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント(114)において電流を生成し、電流が伝導パイプ材料を通過するときに生成されるジュール熱によってそれぞれのパイプライン(112)及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント(114)を暖めて流体を加熱し、単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)は、生成された交流電流が順方向導体(128)を介してパイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)に流れ、戻り導体(130)を介してAC電源及び/又はAC電圧源(126)に流れ戻るように、電気的に伝導する方法でパイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)に接続されている、ステップと、
を含む方法。
【請求項12】
前記流体として、熱分解される炭化水素、特に熱分解される炭化水素の混合物が加熱される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記流体として、水又は蒸気が加熱され、前記水又は蒸気が、特に550℃~700℃の範囲の温度に加熱され、前記流体が、熱分解される炭化水素、特に熱分解される炭化水素の混合物をさらに含み、前記加熱される流体が、熱分解される炭化水素と蒸気との予熱された混合物である、方法に関する請求項11又は12に記載の方法。
【請求項14】
前記流体として、改質炉の燃焼空気が、例えば200℃~800℃、好ましくは400℃~700℃の範囲における温度に予熱される、方法に関する請求項11から13のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイプライン内の流体を加熱する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
このような装置は原理的に知られている。例えば、WO 2015/197181 A1は、流体を受け取るための少なくとも1つの導電性パイプラインと、少なくとも1つのパイプラインに接続された少なくとも1つの電圧源で流体を加熱するための装置を記載している。少なくとも1つの電圧源は、流体を加熱するために少なくとも1つのパイプラインを暖める交流電流を少なくとも1つのパイプラインにおいて生成するように設計されている。
【0003】
しかしながら、パイプライン中の流体を加熱するための既知の装置は、しばしば技術的に複雑であり、又は大きな技術的努力をしなければ実施することができない。
【0004】
FR 2 722 359 A1には、液体が、軸方向に均一に増大する壁厚を有するチャネルの均一な中央穴を通って流れることが記載されている。電気エネルギー源が端部間に接続されている。単位長さ当たりの抵抗加熱は厚さの増加と共に減少し、適切な寸法を選択することにより必要なエネルギー分布が得られる。
【0005】
WO 2013/143435 A1には、導電性材料からなるパイプ本体からなり、少なくとも1群の加熱装置と嵌合する電気高周波加熱材料パイプが記載されている。加熱装置は、材料パイプ本体上に配置され、高周波AC電源に外部接続される。加熱装置は、少なくとも2つの導電性部品を含む。2つの導電性部品にはそれぞれ導電性リングが設けられている。導電性リングは、それぞれ材料パイプ本体に押し付けられ、左右に別々に配置されている。2つの導電性リングはそれぞれ導電線に接続され、2本の導電線の他端はそれぞれ高周波AC電源の異なる電極に接続され、材料パイプ本体表面に高周波電流を伝導して集電することにより、材料パイプ本体表面に高周波交流電流が流れ、インピーダンスの存在により急激に温度が上昇して材料パイプ本体表面を暖める。
【0006】
海底パイプラインの技術分野では、EP 3 579 659 A1に記載されているように、海底パイプライン部を加熱するための電気エネルギーを供給する海底直接電気加熱エネルギー供給システムが知られている。システムは、直接電気加熱エネルギー供給システムを電源に結合するように適合された入力手段と、入力手段から電気エネルギーを受け取りAC出力を提供するための海底可変速度ドライブとを含む。
【0007】
パイプラインの一部が加熱要素として作用する断熱パイプラインを備えるパイプライン加熱システムは、GB 2 341 442 Aに記載されているように、石油パイプラインの技術分野において公知である。加熱要素は、加熱要素を規定するパイプラインの長さの両端において対応する供給ケーブル及び戻りケーブルとの接続を有し、断熱は加熱要素に電気絶縁を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明の目的は、既知の装置及び方法の欠点を少なくとも概ね回避する流体を加熱するための装置及び方法を提供することにある。特に、装置及び方法は、実施及び実行するのが技術的に簡単であり、経済的であるべきである。特に、装置及び方法は、例えば分解炉におけるコークス化のような絶縁の低下を引き起こす流体の加熱に使用することができるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、独立請求項の特徴を有する装置によって達成された。本発明の好ましい構成は、とりわけ、関連する下位請求項及び下位請求項の従属参照において特定される。
【0010】
以下において、「有する」、「備える」又は「含む」という用語、又はその文法上の変形は、非排他的な方法で使用される。従って、これらの用語は、これらの用語によって導入された特徴以外にさらなる特徴が存在しない状況、又は1つ以上のさらなる特徴が存在するか又は存在する状況に関連し得る。例えば、表現「AはBを有する」、「AはBを備える」又は「AはBを含む」は、B以外にAにさらなる要素が存在しない状況(すなわち、Aが排他的にBから成る状況)と、Bに加えて、Aに1つ以上のさらなる要素、例えば要素C、要素C及び要素D又はさらなる要素が存在する状況との両方に関連することができる。
【0011】
「少なくとも1つ」及び「1つ以上」という用語及びこれらの用語の文法上の変形又は類似の用語は、これらが1つ以上の要素又は特徴に関連して使用され、要素又は特徴が1回以上提供され得ることを表現することを意図している場合、一般に、例えば特徴又は要素が初めて導入される場合には、1回のみ使用されることも指摘される。特徴又は要素が後で再び言及される場合、対応する用語「少なくとも1つ」又は「1つ以上」は、一般にもはや使用されず、特徴又は要素が1回又は複数回提供され得る可能性を制限する。
【0012】
さらに、以下において、用語「好ましくは」、「特に」、「例えば」又は類似の用語は、任意の特徴に関連して使用され、代替実施形態は制限されない。したがって、これらの用語によって導入される特徴は任意の特徴であり、これらの特徴によって請求項、特に独立請求項の保護範囲を制限することは意図されていない。したがって、当業者には理解されるように、本発明は他の構成を用いて実施することもできる。同様に、「本発明の実施形態において」又は「本発明の実施例において」によって導入される特徴は、任意の特徴として理解されるが、独立請求項の代替構成又は保護範囲がそれによって制限されることは意図されない。さらに、それによって導入された特徴を他の特徴と組み合わせる可能性の全ては、任意の特徴であるか非任意の特徴であるかにかかわらず、これらの導入表現によって影響されないままであることが意図される。
【0013】
本発明の第1の態様では、流体を加熱するための装置が提案される。
【0014】
本発明の範囲内で、「流体」は、気体及び/又は液体媒体を意味するものとして理解される。流体は、例えば、水、蒸気、燃焼空気、炭化水素混合物、分解すべき炭化水素からなる群から選択することができる。例えば、流体は、熱分解される炭化水素、特に熱分解される炭化水素の混合物であってもよい。例えば、流体は水又は蒸気であってもよく、熱分解される炭化水素、特に熱分解される炭化水素の混合物をさらに含む。流体は、例えば、熱分解される炭化水素と蒸気との予熱された混合物であってもよい。他の流体も考えられる。
【0015】
「流体を加熱する」は、流体の温度の変化、特に、例えば流体の暖めへの、流体の温度の上昇をもたらすプロセスを意味すると理解することができる。例えば、加熱によって、流体を規定の又は所定の温度値まで暖めることができる。例えば、流体を200℃~1200℃の範囲の温度に加熱することができる。温度範囲は、用途に依存し得る。例えば、流体を550℃~1100℃の範囲の温度に加熱することができる。例えば、流体は、200℃~800℃、好ましくは400℃~700℃の範囲の温度に加熱することができる。
【0016】
装置は設備の一部であってもよい。例えば、設備は、蒸気分解装置、蒸気改質装置、アルカン脱水素のための装置、乾式改質のための装置からなる群から選択することができる。例えば、設備は、蒸気分解、蒸気改質、アルカン脱水素、乾式改質からなる群から選択される少なくとも1つのプロセスを実施するように設計することができる。
【0017】
装置は、例えば、蒸気分解装置の一部であってもよい。「蒸気分解」とは、長鎖炭化水素、例えばナフサ、プロパン、ブタン及びエタン、並びに軽油及びヒドロワックスを、蒸気の存在下で熱分解により短鎖炭化水素に変換するプロセスを意味すると理解することができる。蒸気分解では、水素、メタン、エテン及びプロペンが主生成物として、とりわけブテン及び熱分解ベンゼンと同様に生成され得る。蒸気分解装置は、流体を550℃~1100℃の範囲の温度に暖めるように設計することができる。
【0018】
例えば、装置は改質炉の一部であってもよい。「蒸気改質」は、水及び炭素含有エネルギー担体、特に天然ガス、軽質ガソリン、メタノール、バイオガス又はバイオマスのような炭化水素から水素及び酸化炭素を製造するためのプロセスを意味すると理解することができる。例えば、流体は、200℃~800℃、好ましくは400℃~700℃の範囲の温度まで暖めることができる。
【0019】
例えば、装置はアルカン脱水素のための装置の一部であってもよい。「アルカン脱水素」とは、アルカンを脱水素することによりアルケンを製造する、例えばブタンを脱水素してブテン(BDH)にする、又はプロパンを脱水素してプロペン(PDH)にするためのプロセスを意味するものと理解することができる。アルカン脱水素のための装置は、流体を400℃~700℃の範囲の温度に暖めるように設計することができる。
【0020】
しかし、他の温度及び温度範囲も考えられる。
【0021】
装置は:
-前記流体を受け取るための少なくとも1つの導電性パイプライン及び/又は少なくとも1つの導電性パイプラインセグメントと、
-少なくとも1つの単相AC電源及び/又は少なくとも1つの単相AC電圧源であって、各パイプライン及び/又は各パイプラインセグメントには、それぞれのパイプライン及び/又はそれぞれのパイプラインセグメントに接続された単相AC電源及び/又は単相AC電圧源が割り当てられ、それぞれの単相AC電源及び/又は単相AC電圧源は、それぞれのパイプラインにおいて及び/又はそれぞれのパイプラインセグメントにおいて電流を生成するように設計され、電流が伝導パイプ材料を通過するときに発生するジュール熱によってそれぞれのパイプライン及び/又はそれぞれのパイプラインセグメントを暖めて流体を加熱し、単相AC電源及び/又は単相AC電圧源は、生成された交流電流が順方向導体を介してパイプライン及び/又はパイプラインセグメントに流れ、戻り導体を介してAC電源及び/又はAC電圧源に流れ戻るように、電気的に伝導する方法でパイプライン及び/又はパイプラインセグメントに接続される、少なくとも1つの単相AC電源及び/又は少なくとも1つの単相AC電圧源と、を含む。
【0022】
本発明の範囲内で、パイプラインは、流体を受け取り輸送するように設計された任意の形状の装置を意味すると理解することができる。パイプラインセグメントは、パイプラインの一部を意味するものとして理解することができる。パイプラインは、少なくとも1つの対称パイプ及び/又は少なくとも1つの非対称パイプを含むことができる。パイプラインの幾何学的形状及び/又は表面及び/又は材料は、輸送される流体に依存し得る。
【0023】
「導電性パイプライン」とは、パイプライン、特にパイプラインの材料が電流を伝導するように設計されていることを意味すると理解することができる。
【0024】
流体は、装置のそれぞれのパイプライン及び/又はパイプラインセグメントを通って流れることができ、AC電源及び/又はAC電圧源からこれらのパイプライン及び/又はパイプラインセグメントに印加された交流電流によって加熱されるパイプライン及び/又はパイプラインセグメントによって加熱されることによって、それらの中で加熱される。その結果、ジュール熱がパイプライン及び/又はパイプラインセグメント内で発生し、流体に伝達されて、流体がパイプライン及び/又はパイプラインセグメントを通って流れる際に加熱される。
【0025】
パイプラインは、改質炉の反応パイプとして設計することができる。パイプラインは、蒸気分解装置、蒸気改質装置、アルカン脱水素のための装置、乾式改質のための装置からなる群から選択される少なくとも1つの設備の反応パイプとして設計することができる。
【0026】
装置は、複数のパイプライン及び/又はパイプラインセグメントを含むことができる。装置は、L個のパイプライン及び/又はパイプラインセグメントを含むことができ、ここでLは2以上の自然数である。例えば、装置は、少なくとも2つ、3つ、4つ、5つ、又はそれ以上のパイプライン及び/又はパイプセグメントを含むことができる。装置は、例えば、100個までのパイプライン及び/又はパイプラインセグメントを含むことができる。パイプライン及び/又はパイプラインセグメントは、同一に又は異なって構成されてもよい。
【0027】
パイプライン及び/又はパイプラインセグメントは、対称及び/又は非対称パイプ及び/又はそれらの組み合わせを含むことができる。純粋に対称の構成では、装置は、同一タイプのパイプのパイプライン及び/又はパイプラインセグメントを含むことができる。「非対称パイプ」及び「対称及び非対称パイプの組み合わせ」とは、装置が、例えば、所望に応じて並列又は直列に接続され得る、パイプのタイプの任意の組み合わせを含み得ることを意味すると理解され得る。「パイプのタイプ」は、特定の特徴によって特徴付けられるパイプライン及び/又はパイプラインセグメントのカテゴリー又はタイプを意味するものとして理解することができる。パイプのタイプは、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの水平構成;パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの垂直構成;入口(L1)及び/又は出口(L2)及び/又は移行部(L3)における長さ;入口(d1)及び出口(d2)及び/又は移行部(d3)における直径;パスの数n;パス当たりの長さ;パス当たりの直径;幾何学的形状;表面;及び材料からなる群から選択される少なくとも1つの特徴によって特徴付けることができる。装置は、並列及び/又は直列に接続された少なくとも2つの異なるタイプのパイプの組み合わせを含むことができる。例えば、装置は、入口(L1)及び/又は出口(L2)及び/又は移行部(L3)における異なる長さのパイプライン及び/又はパイプラインセグメントを含むことができる。例えば、装置は、入口(d1)及び/又は出口(d2)及び/又は移行部(d3)において直径が非対称であるパイプライン及び/又はパイプラインセグメントを含むことができる。例えば、装置は、異なる数のパスを有するパイプライン及び/又はパイプラインセグメントを含むことができる。例えば、装置は、パス毎に異なる長さ及び/又はパス毎に異なる直径を有するパスを有するパイプライン及び/又はパイプラインセグメントを含むことができる。原則として、並列及び/又は直列の全てのタイプのパイプのいかなる組み合わせが可能である。装置は、複数の供給入口及び/又は供給出口及び/又は生産ストリームを含むことができる。「供給」は、装置に供給される材料のストリームを意味するものとして理解することができる。異なる又は同一のタイプのパイプのパイプライン及び/又はパイプラインセグメントは、複数の供給入口及び/又は供給出口と並列に及び/又は直列に配置することができる。パイプライン及び/又はパイプラインセグメントは、構築キットの形態で様々なタイプのパイプ内に存在することができ、意図された用途に応じて所望に応じて選択され、組み合わされ得る。異なるタイプのパイプのパイプライン及び/又はパイプラインセグメントを使用することによって、変動する供給及び/又は反応の選択的収率及び/又は最適化されたプロセス技術が存在する場合の、より正確な温度制御及び/又は反応の適応が可能になり得る。パイプライン及び/又はパイプラインセグメントは、同一又は異なる幾何学的形状及び/又は表面及び/又は材料を含むことができる。パイプライン及び/又はパイプラインセグメントは、貫通接続されてもよく、したがって、流体を受け取るためのパイプシステムを形成する。「パイプシステム」は、特に互いに接続された、少なくとも2つのパイプライン及び/又はパイプラインセグメントを含む装置を意味すると理解することができる。パイプシステムは、流入及び流出パイプラインを含むことができる。パイプシステムは、流体を受け取るための少なくとも1つの入口を含むことができる。パイプシステムは、流体を放出するための少なくとも1つの出口を含むことができる。「貫通接続された」は、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントが互いに流体接続されていることを意味すると理解することができる。従って、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントは、流体がパイプライン及び/又はパイプラインセグメントを順に流れるように配置及び接続されてもよい。パイプライン及び/又はパイプラインセグメントは、流体が少なくとも2つのパイプライン及び/又はパイプラインセグメントを並列に流れることができるように、互いに並列に接続されてもよい。パイプライン及び/又はパイプラインセグメント、特に並列に接続されたパイプライン及び/又はパイプラインセグメントは、異なる流体を並列に輸送するように設計することができる。特に、並列に接続されたパイプライン及び/又はパイプラインセグメントは、異なる流体を輸送するために互いに異なる幾何学的形状及び/又は表面及び/又は材料を含むことができる。特に、流体の輸送のために、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントのうちのいくつか又は全ては、並列に構成されることができ、その結果、流体は、並列に構成されたそれらのパイプライン間で分割することができる。直列接続と並列接続の組み合わせも考えられる。
【0028】
パイプライン及び/又はパイプラインセグメント、並びに対応する流入及び流出パイプラインは、流体が伝導する方法で互いに接続することができ、一方、パイプライン及び/又はパイプラインセグメント、並びに流入及び流出パイプラインは、直流電気的に互いに分離することができる。「互いに直流電気的に分離されている」とは、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントと流入及び流出パイプラインとの間に電気伝導及び/又は許容可能な電気伝導が存在しないように、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントと流入及び流出パイプラインとが互いに分離されていることを意味していると理解することができる。装置は、少なくとも1つのアイソレータ、特に複数のアイソレータを含むことができる。それぞれのパイプライン及び/又はパイプラインセグメントと、流入及び流出パイプラインとの間のガルバニック分離は、アイソレータによって確保することができる。アイソレータは、流体の自由な流れを確保することができる。それぞれの直流電気的に分離されたパイプライン及び/又はパイプラインセグメントに関して、装置は、少なくとも1つの順方向導体及び少なくとも1つの戻り導体を含むことができる。それぞれの直流電気的に分離されたパイプライン及び/又はパイプラインセグメントのための順方向導体及び戻り導体は、AC電源及び/又はAC電圧源に接続することができる。したがって、それぞれの直流電気的に分離されたパイプライン及び/又はパイプラインセグメントの各々に対して、AC電源及び/又はAC電圧源、少なくとも1つの順方向導体及び少なくとも1つの戻り導体を提供することができる。
【0029】
「AC電源」は、交流電流を提供するように設計された電源を意味すると理解することができる。「交流電流」とは、規則的な繰り返しで変化する極性の電流を意味すると理解することができる。例えば、交流電流は正弦波交流電流であってもよい。「単相」AC電源は、単相の電流を供給するAC電源を意味すると理解することができる。
【0030】
装置は、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントに交流電流を印加する、及び/又はパイプライン及び/又はパイプラインセグメントに交流電流を提供するように設計されてもよい。装置は順方向導体を含むことができ、順方向導体は、生成された交流電流が順方向導体を介してパイプライン及び/又はパイプラインセグメントに流れるように、生成された交流電流をさらなる要素、特にパイプライン及び/又はパイプラインセグメントに伝導するように設計されている。「順方向導体」は、任意の電気導体、特にフィーダを意味すると理解することができ、この用語の「順方向」部分は、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントに関連して、AC電源又はAC電圧源からの流れの方向を示す。
【0031】
「AC電圧源」は、AC電圧を提供するように設計された電圧源を意味すると理解することができる。「AC電圧」は、時間にわたって規則的に繰り返されるレベル及び極性の電圧を意味するものとして理解され得る。例えば、AC電圧は正弦波AC電圧であってもよい。AC電圧源によって生成された電圧は、電流を流し、特に交流電流を流す。「単相」AC電圧源は、単相の交流電流を供給するAC電圧源を意味すると理解することができる。
【0032】
AC電源及び/又はAC電圧源は、それぞれのパイプライン及び/又はそれぞれのパイプラインセグメントにおいて交流電流を生成するように設計される。生成された交流電流は、流体を加熱するために、電流が伝導パイプ材料を通過するときに生成されるジュール熱によって、それぞれのパイプライン及び/又はそれぞれのパイプラインセグメントを暖めることができる。「パイプライン及び/又はパイプラインセグメントを暖める」とは、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの温度の変化、特にパイプライン及び/又はパイプラインセグメントの温度の上昇をもたらすプロセスを意味すると理解することができる。
【0033】
AC電源及び/又はAC電圧源は、生成された交流電流が、順方向導体を介してパイプライン及び/又はパイプラインセグメントに流れ、戻り導体を介してAC電源及び/又はAC電圧源に流れ戻るように、電気的に伝導する方法でパイプライン及び/又はパイプラインセグメントに接続される。装置は、少なくとも1つの戻り導体を含むことができる。「戻り導体」は、交流電流がパイプライン及び/又はパイプラインセグメントを通って、特にAC電源又はAC電圧源に流れた後に、交流電流を運び去るように設計された任意の電気導体を意味すると理解され得る。用語の「戻り」部分は、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントからAC電源又はAC電圧源への流れの方向を示す。
【0034】
装置は、複数の単相AC電源又は単相AC電圧源を含むことができる。
【0035】
各パイプライン及び/又は各パイプラインセグメントに対して、AC電源及び/又はAC電圧源を割り当てることができ、これは、特に少なくとも1つの電気接続を介して電気的に、それぞれのパイプライン及び/又はそれぞれのパイプラインセグメントに接続される。少なくとも2つのパイプライン及び/又は各パイプラインセグメントがAC電源及び/又はAC電圧源を共有する実施形態も考えられる。
【0036】
単相AC電源又は単相AC電圧源と、それぞれのパイプライン及び/又はそれぞれのパイプラインセグメントと接続するために、装置は、2~N個の順方向導体及び2~N個の戻り導体を含むことができ、ここでNは3以上の自然数である。それぞれの単相AC電源及び/又はAC電圧源は、それぞれのパイプライン及び/又はそれぞれのパイプラインセグメントにおいて電流を生成するように設計されてもよい。
【0037】
AC電源及び/又はAC電圧源は、制御されても制御されなくてもよい。AC電源及び/又はAC電圧源は、少なくとも1つの電気出力変数を制御する可能性を有するか又は有しないように構成されてもよい。「出力変数」は、電流及び/又は電圧値及び/又は電流及び/又は電圧信号を意味するものとして理解され得る。装置は、2~M個の異なるAC電源及び/又はAC電圧源を含むことができ、ここでMは3以上の自然数である。AC電源及び/又はAC電圧源は、互いに独立して電気的に制御可能であってもよい。例えば、それぞれのパイプラインにおいて、異なる電流を発生させ、パイプラインにおいて異なる温度に到達させることができる。
【0038】
さらに、装置は、少なくとも1つの加熱ワイヤを含んでもよく、この加熱ワイヤは、例えば、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの周りに巻かれてもよい。AC電源及び/又はAC電圧源は、加熱ワイヤに接続されてもよい。AC電源及び/又はAC電圧源は、加熱ワイヤ内に電流を発生させ、したがって熱を発生するように設計されてもよい。加熱ワイヤは、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントを暖め、特に加熱するように設計することができる。
【0039】
さらなる態様では、本発明の範囲内で流体を加熱するための方法が提案される。本発明による装置は、この方法において使用される。
【0040】
この方法は、以下のステップを含む:
-前記流体を受け取るための少なくとも1つの導電性パイプライン及び/又は少なくとも1つの導電性パイプラインセグメントを提供するステップと;
-パイプライン及び/又はパイプラインセグメントにおいて流体を受け取るステップと;
少なくとも1つの単相AC電源及び/又は少なくとも1つの単相AC電圧源を提供するステップであって、各パイプライン及び/又は各パイプラインセグメントは、それぞれのパイプライン及び/又はそれぞれのパイプラインセグメントに接続された単相AC電源及び/又は単相AC電圧源が割り当てられる、ステップと、
-それぞれの単相AC電源及び/又は単相AC電圧源によって、それぞれのパイプライン及び/又はそれぞれのパイプラインセグメントにおいて電流を生成し、電流が伝導パイプ材料を通過するときに生成されるジュール熱によってそれぞれのパイプライン及び/又はそれぞれのパイプラインセグメントを暖めて流体を加熱し、単相AC電源及び/又は単相AC電圧源は、生成された交流電流が順方向導体を介してパイプライン及び/又はパイプラインセグメントに流れ、戻り導体を介してAC電源及び/又はAC電圧源に流れ戻るように、電気的に伝導する方法でパイプライン及び/又はパイプラインセグメントに接続されている、ステップと。
【0041】
実施形態及び定義に関して、装置の上記説明に対して行うことができる。方法ステップは、特定された順序で実施することができ、ステップのうちの1つ以上を少なくとも部分的に同時に実施することも可能であり、ステップのうちの1つ以上を何回か繰り返すことも可能である。加えて、さらなるステップは、それらが本出願において言及されたか否かにかかわらず、追加的に実行され得る。
【0042】
流体は、装置のそれぞれのパイプライン及び/又はパイプラインセグメントを通って流れることができ、単相AC電源及び/又は単相AC電圧源からこれらのパイプライン及び/又はパイプラインセグメントに印加された交流電流によって加熱されるパイプラインによって加熱されることによって、それらの中で加熱される。その結果、ジュール熱がパイプライン及び/又はパイプラインセグメント内で発生し、流体に伝達されて、流体がパイプライン及び/又はパイプラインセグメントを通って流れる際に加熱される。
【0043】
例えば、流体として、熱分解される炭化水素、特に熱分解される炭化水素の混合物を加熱してもよい。
【0044】
例えば、流体として、水又は蒸気を加熱することができ、該水又は蒸気は特に550℃~700℃の範囲の温度に加熱され、流体は、特に、熱分解される炭化水素、特に、熱分解される炭化水素の混合物をさらに含む。加熱される流体は、熱分解される炭化水素と蒸気との予熱された混合物であってもよい。
【0045】
例えば、流体として、改質炉の燃焼用空気を、例えば200℃~800℃、好ましくは400℃~700℃の範囲の温度に予熱又は加熱することができる。
【0046】
例えば、パイプラインを改質炉の反応パイプとして形成してもよい。
【0047】
本発明による装置及び本発明による方法は、既知の装置及び方法に対して多くの利点を有する。本発明による装置及び本発明による方法は、温度の閉ループ制御、電流又は電圧の閉ループ制御、収率の最適化、反応器設計の任意の実施、及び反応器の任意の組み合わせを可能にする。
【0048】
要約すると、以下の実施形態が本発明の範囲内で特に好ましい。
【0049】
実施形態1:流体を加熱するための装置であって、
-前記流体を受け取るための少なくとも1つの導電性パイプライン及び/又は少なくとも1つの導電性パイプラインセグメントと、
-少なくとも1つの単相AC電源及び/又は少なくとも1つの単相AC電圧源であって、各パイプライン及び/又は各パイプラインセグメントには、それぞれのパイプライン及び/又はそれぞれのパイプラインセグメントに接続された単相AC電源及び/又は単相AC電圧源が割り当てられ、それぞれの単相AC電源及び/又は単相AC電圧源は、それぞれのパイプラインにおいて及び/又はそれぞれのパイプラインセグメントにおいて電流を生成するように設計され、電流が伝導パイプ材料を通過するときに発生するジュール熱によってそれぞれのパイプライン及び/又はそれぞれのパイプラインセグメントを暖めて流体を加熱し、単相AC電源及び/又は単相AC電圧源は、生成された交流電流が順方向導体を介してパイプライン及び/又はパイプラインセグメントに流れ、戻り導体を介してAC電源及び/又はAC電圧源に流れ戻るように、電気的に伝導する方法でパイプライン及び/又はパイプラインセグメントに接続される、少なくとも1つの単相AC電源及び/又は少なくとも1つの単相AC電圧源と、を含む。
【0050】
実施形態2:前記装置が複数のパイプライン及び/又はパイプラインセグメントを含み、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントが貫通接続され、したがって、前記流体を受け取るためのパイプシステムを形成する、先の実施形態に記載の装置。
【0051】
実施形態3:前記装置は、L個のパイプライン及び/又はパイプラインセグメントを含み、ここでLは2以上の自然数であり、前記パイプライン及び/又はパイプラインセグメントは、対称又は非対称パイプ及び/又はそれらの組み合わせを含む、先の実施形態のいずれか一つに記載の装置。
【0052】
実施形態4:パイプライン及び/又はパイプラインセグメント、並びに対応する流入及び流出パイプラインは、流体が伝導する方法で互いに接続され、パイプライン及び/又はパイプラインセグメント、並びに流入及び流出パイプラインは、直流電気的に互いに分離される、先の実施形態のいずれか一つに記載の装置。
【0053】
実施形態5:前記装置は、それぞれのパイプライン及び/又はパイプラインセグメントと、流入及び流出パイプラインとの間をガルバニック分離するように設計されたアイソレータを含み、前記アイソレータは、流体の自由な貫通流を確保するように設計されている、先の実施形態に記載の装置。
【0054】
実施形態6:前記パイプライン及び/又はパイプラインセグメントのうちのいくつか又はすべてが、直列及び/又は並列に構成される、先の実施形態のいずれか一つに記載の装置。
【0055】
実施形態7:前記装置は、複数の単相AC電源又は単相AC電圧源を含み、前記単相AC電源又は単相AC電圧源は、少なくとも1つの電気出力変数を制御する可能性を有するか又は有しないように構成されている、先の実施形態のいずれか一つに記載の装置。
【0056】
実施形態8:前記単相AC電源又は単相AC電圧源とそれぞれのパイプライン及び/又はそれぞれのパイプラインセグメントに接続するために、前記装置は、2~N個の順方向導体及び2~N個の戻り導体(Nは3以上の自然数)を有する、先の実施形態に記載の装置。
【0057】
実施形態9:前記それぞれの単相AC電源又は単相AC電圧源は、同一に又は異なって構成される、先の実施形態のいずれか一つに記載の装置。
【0058】
実施形態10:前記装置は、2~M個の異なる単相AC電源及び/又は単相AC電圧源を含み、Mは3以上の自然数であり、前記単相AC電源及び/又は単相AC電圧源は、互いに独立して電気的に制御可能である、先の実施形態に記載の装置。
【0059】
実施形態11:先の実施形態のいずれか一つに記載の少なくとも一つの装置を含む設備。
【0060】
実施形態12:前記設備が、蒸気分解装置、蒸気改質装置、アルカン脱水素のための装置、乾式改質のための装置からなる群から選択される、先の実施形態に記載の設備。
【0061】
実施形態13:装置に関する先の実施形態のいずれか一つに記載の装置を用いて流体を加熱するための方法であって、前記方法は以下のステップを含む:
-前記流体を受け取るための少なくとも1つの導電性パイプライン及び/又は少なくとも1つの導電性パイプラインセグメントを提供するステップと;
-パイプライン及び/又はパイプラインセグメントにおいて流体を受け取るステップと;
少なくとも1つの単相AC電源及び/又は少なくとも1つの単相AC電圧源を提供するステップであって、各パイプライン及び/又は各パイプラインセグメントは、それぞれのパイプライン及び/又はそれぞれのパイプラインセグメントに接続された単相AC電源及び/又は単相AC電圧源が割り当てられる、ステップと、
-それぞれの単相AC電源及び/又は単相AC電圧源によって、それぞれのパイプライン及び/又はそれぞれのパイプラインセグメントにおいて電流を生成し、電流が伝導パイプ材料を通過するときに生成されるジュール熱によってそれぞれのパイプライン及び/又はそれぞれのパイプラインセグメントを暖めて流体を加熱し、単相AC電源及び/又は単相AC電圧源は、生成された交流電流が順方向導体を介してパイプライン及び/又はパイプラインセグメントに流れ、戻り導体を介してAC電源及び/又はAC電圧源に流れ戻るように、電気的に伝導する方法でパイプライン及び/又はパイプラインセグメントに接続されている、ステップと。
【0062】
実施形態14:前記流体として、熱分解される炭化水素、特に、熱分解される炭化水素の混合物が加熱される、先の実施形態に記載の方法。
【0063】
実施形態15:前記流体として、水又は蒸気が加熱され、前記水又は蒸気が、特に550℃~700℃の範囲の温度に加熱され、前記流体が、熱分解される炭化水素、特に、熱分解される炭化水素の混合物をさらに含み、前記加熱される流体が、熱分解される炭化水素と蒸気との予熱された混合物である、方法に関する先の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
【0064】
実施形態16:前記流体として、改質炉からの燃焼空気が、例えば200℃~800℃、好ましくは400℃~700℃の範囲における温度に予熱される、方法に関する先の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
【0065】
本発明のさらなる詳細及び特徴は、以下の好ましい実施例の説明、特に下位請求項との関連において見出すことができる。それぞれの特徴は、別々に実施されてもよく、又はそれらのいくつかは、互いに組み合わせて実施されてもよい。本発明は実施例に限定されるものではない。実施例を図に模式的に示す。個々の図において同じ参照符号は、同じであるか又は同じ機能を有する要素を示し、すなわち、それらはその機能に関して互いに対応している。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【
図1a】本発明による装置の実施例の概略図を示す。
【
図1b】本発明による装置の実施例の概略図を示す。
【
図1c】本発明による装置の実施例の概略図を示す。
【
図2】本発明による装置のさらなる実施例の概略図を示す。
【
図3a】本発明による装置のさらなる実施例の概略図を示す。
【
図3b】本発明による装置のさらなる実施例の概略図を示す。
【
図4a】本発明による装置の実施例の概略図を示す。
【
図4b】本発明による装置の実施例の概略図を示す。
【
図4c】本発明による装置の実施例の概略図を示す。
【
図5】本発明による装置のさらなる実施例の概略図を示す。
【
図6a】本発明による装置のさらなる実施例の概略図を示す。
【
図6b】本発明による装置のさらなる実施例の概略図を示す。
【
図6c】本発明による装置のさらなる実施例の概略図を示す。
【
図6d】本発明による装置のさらなる実施例の概略図を示す。
【
図6e】本発明による装置のさらなる実施例の概略図を示す。
【
図6f】本発明による装置のさらなる実施例の概略図を示す。
【
図8a】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【
図8b】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【
図8c】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【
図8d】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【
図8e】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【
図8f】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【
図8g】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【
図8h】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【
図8i】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【
図8j】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【
図8k】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【
図8l】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【
図8m】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【
図8n】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【
図8o】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【
図8p】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【
図8q】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【
図8r】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【
図8s】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【
図8t】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【
図8u】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【
図8v】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【
図8w】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【
図8x】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【
図8y】パイプのタイプと、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントの組み合わせの本発明による実施例とを有する構築キットを示す。
【発明を実施するための形態】
【0067】
実施例
図1a~
図1cはそれぞれ、流体を加熱するための本発明による装置110の実施例の概略図を示す。装置110は、流体を受け取るための少なくとも1つの導電性パイプライン112及び/又は少なくとも1つの導電性パイプラインセグメント114を含む。流体は、気体及び/又は液体媒体であってもよい。流体は、例えば、水、蒸気、燃焼空気、炭化水素混合物、分解すべき炭化水素からなる群から選択することができる。例えば、流体は、熱分解される炭化水素、特に熱分解される炭化水素の混合物であってもよい。例えば、流体は水又は蒸気であってもよく、熱分解される炭化水素、特に熱分解される炭化水素の混合物をさらに含む。流体は、例えば、熱分解される炭化水素と蒸気との予熱された混合物であってもよい。他の流体も考えられる。装置110は、流体を暖める、特に流体の温度を上昇させるように設計することができる。例えば、加熱によって、流体を規定の又は所定の温度値まで加熱することができる。例えば、流体を400℃~1200℃の範囲の温度に加熱することができる。
【0068】
例えば、装置110は設備の一部であってもよい。例えば、設備は、蒸気分解装置、蒸気改質装置、アルカン脱水素のための装置、乾式改質のための装置からなる群から選択することができる。例えば、装置110は、蒸気分解、蒸気改質、アルカン脱水素、乾式改質からなる群から選択される少なくとも1つのプロセスを実施するように設計することができる。装置110は、例えば、蒸気分解装置の一部であってもよい。蒸気分解装置は、流体を550℃~1100℃の範囲の温度に暖めるように設計することができる。例えば、装置110は改質炉の一部であってもよい。例えば、流体は、例えば200℃~800℃、好ましくは400℃~700℃の範囲の温度に予熱又は加熱された改質炉の燃焼空気であってもよい。例えば、装置110は、アルカン脱水素のための装置の一部であってもよい。アルカン脱水素のための装置は、流体を400℃~700℃の範囲の温度に暖めるように設計することができる。しかし、他の温度及び温度範囲も考えられる。
【0069】
パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114は、流体を受けて輸送するように設計されてもよい。パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114は、少なくとも1つのレッグ又はターンを含むことができる。パイプライン112は、少なくとも1つの対称パイプ及び/又は少なくとも1つの非対称パイプを含むことができる。
図1cは、3つの対称パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114を有する実施形態を示す。パイプライン112の幾何学的形状及び/又は表面及び/又は材料は、輸送される流体に依存し得る。パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114は、電流を伝導するように設計されてもよい。パイプライン112は、改質炉の反応パイプとして設計することができる。
【0070】
図1aは、装置が1つのパイプライン112を有する実施例を示している。装置110は、複数のパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114、例えば
図1bに示すように2つ、又は
図1cに示すように3つを有することができる。装置110は、L個のパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114を有することができ、ここでLは2以上の自然数である。例えば、装置110は、少なくとも2つ、3つ、4つ、5つ又はそれ以上のパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114を有することができる。装置110は、例えば、100個までのパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114を含むことができる。パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114は、同一に又は異なって構成されてもよい。パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114は、貫通接続されてもよく、したがって、流体を受け取るためのパイプシステム118を形成する。パイプシステム118は、流入及び流出パイプライン112を含むことができる。パイプシステム118は、流体を受け取るための少なくとも1つの入口120を含むことができる。パイプシステム118は、流体を放出するための少なくとも1つの出口122を含むことができる。
図1は、流体がパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114を順に流れるようにパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114が配置され接続されている実施形態を示す。
【0071】
パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114、並びに対応する流入及び流出パイプラインは、流体が伝導する方法で互いに接続することができ、一方、パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114、並びに流入及び流出パイプラインは、直流電気的に互いに分離することができる。装置110は、少なくとも1つのガルバニック分離、特に少なくとも1つのアイソレータ124、特に複数のアイソレータ124を含むことができる。それぞれのパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114と、流入及び流出パイプラインとの間のガルバニック分離は、アイソレータ124によって確保することができる。アイソレータ124は、流体の自由な流れを確保することができる。
【0072】
装置110は、少なくとも1つの単相AC電源及び/又は少なくとも1つの単相AC電圧源126を有する。例えば、交流電流は正弦波交流電流であってもよい。単相AC電源及び/又は少なくとも1つの単相AC電圧源126は、単相を有する電流を提供するように設計されてもよい。
【0073】
装置110は、順方向導体128を有する。順方向導体128は、生成された交流電流をパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114に伝導するように設計することができる。順方向導体128は、パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114に交流電流を印加する、及び/又はパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114に交流電流を提供するように設計されてもよい。順方向導体128は、生成された交流電流が順方向導体128を介してパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114に流れるように、生成された交流電流をパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114に伝導するように設計することができる。順方向導体128は、フィーダであってもよい。AC電源及び/又はAC電圧源126は、それぞれのパイプライン112及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント114において交流電流を生成するように設計される。生成された交流電流は、流体を加熱するために、電流が伝導パイプ材料を通過するときに生成されるジュール熱によって、それぞれのパイプライン112及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント114を暖めることができる。パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114の暖めは、パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114の温度の変化、特にパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114の温度の上昇を含むことができる。
【0074】
AC電源及び/又はAC電圧源126は、生成された交流電流が、順方向導体128を介してパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114に流れ、戻り導体130を介してAC電源及び/又はAC電圧源126に流れ戻るように、電気的に伝導する方法でパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114に接続される。戻り導体130は、交流電流がパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114を通って、特にAC電源及び/又はAC電圧源126に流れた後に、交流電流を運び去るように設計することができる。
【0075】
装置は、
図1cに例として示すように、複数の単相AC電源又は単相AC電圧源126を、例えば3つを含むことができる。
【0076】
パイプライン112のそれぞれ及び/又は各パイプラインセグメント114に対して、AC電源及び/又はAC電圧源126を割り当てることができ、これは、特に少なくとも1つの電気接続を介して電気的に、それぞれのパイプライン112及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント114に接続される。
【0077】
単相AC又は単相AC電圧源126及びそれぞれのパイプライン112及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント114に接続するために、装置110は、2~N個の順方向導体128及び2~N個の戻り導体130を有することができ、ここでNは3以上の自然数である。それぞれの単相AC電源及び/又はAC電圧源126は、それぞれのパイプライン112及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント114において電流を生成するように設計されてもよい。
【0078】
AC電源及び/又はAC電圧源126は、制御されても制御されなくてもよい。AC電源及び/又はAC電圧源126は、少なくとも1つの電気出力変数を制御する可能性を有するか又は有しないように構成されてもよい。例えば、装置は、少なくとも1つのコントローラ127を含むことができる。コントローラは、例えば、外部コントローラ、すなわち、反応空間の外側に配置されたコントローラ127であってもよい。装置110は、2~M個の異なるAC電源及び/又はAC電圧源126を含むことができ、ここでMは3以上の自然数である。AC電源及び/又はAC電圧源126は、互いに独立して電気的に制御可能であってもよい。例えば、それぞれのパイプライン112において及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント114において異なる電流が生成され、それぞれのパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114において異なる温度が到達されてもよい。
【0079】
図4a~4cはそれぞれ、流体を加熱するための本発明による装置110の実施例の概略図を示しており、装置110の反応性空間111(反応空間とも呼ばれる)は、
図4a~4cの実施例のそれぞれにも示されている。
図4aのさらなる要素に関しては、
図1aの説明を参照することができる。
図4bのさらなる要素に関しては、
図1bの説明を参照することができる。
図4cのさらなる要素に関しては、
図1cの説明を参照することができる。
【0080】
図2は、本発明による装置110のさらなる実施形態を示す。装置の構成に関して、以下の特別な特徴を有する
図1の説明を参照する。この実施形態では、装置110は、流体的に接続された3つのレッグ又はターンを有するパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114を有する。装置は、入口120及び出口122を有する。流体は、入口120から出口122まで、パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114を直列に流れることができる。ガルバニック分離のために、装置110は、
図2に示すように、アイソレータ124、例えば2つのアイソレータ124を有することができる。この実施形態では、装置110は、単相AC電源及び/又は単相AC電圧源126を有する。単相AC電源及び/又は単相AC電圧源126及びパイプライン112及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント114に接続するために、装置110は、順方向導体128及び戻り導体130を有することができる。
【0081】
図5は、流体を加熱するための本発明による装置110の実施例の概略図を示しており、装置110の反応性空間111も
図5の例に示されている。
図5のさらなる要素に関しては、
図2の説明を参照することができる。
【0082】
図1a及び
図1cの実施例では、パイプライン112は直列に配置される。
図3a及び3bは、並列に接続されたパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114を有する実施形態を示し、
図3aでは2つの並列パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114を有し、
図3bでは3つの並列パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114を有する。他の数の並列パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114も考えられる。
図3a及び3bにおいて、装置110は、入口120及び出口122を有する。パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114は、流体が少なくとも2つのパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114を並列に流れることができるように互いに接続することができる。並列に接続されたパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114は、互いに異なる幾何学的形状及び/又は表面及び/又は材料を有することができる。例えば、並列に接続されたパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114は、異なる数のレッグ又はターンを有することができる。
【0083】
図6a及び6bは、流体を加熱するための本発明による装置110の実施例の概略図を示しており、装置110の反応性空間111も
図6a及び6bの実施例のそれぞれに示されている。
図6aのさらなる要素に関しては、
図3aの説明を参照することができる。
図6bのさらなる要素に関しては、
図3bの説明を参照することができる。
図6c及び6eに関しては、
図6Aの説明を参照することができる。
図6c及び6eの実施形態では、パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114は、共通のAC電源及び/又はAC電圧源126を共有する。
図6eの実施形態では、装置はコントローラ127も有する。コントローラ127は、パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114が制御可能な温度、特に異なる温度を有することができるように、AC電源及び/又はAC電圧源126の出力変数を制御するように設計することができる。
図6d及び6fに関しては、
図6bの説明を参照することができる。
図6d及び6fの実施形態では、パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114は、共通のAC電源及び/又はAC電圧源126を共有する。
図6fの実施形態では、装置はコントローラ127も有する。
【0084】
装置110は、対称及び/又は非対称パイプ及び/又はそれらの組み合わせを有することができる。純粋に対称の構成では、装置110は、同一タイプのパイプのパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114を有することができる。装置110は、パイプのタイプの任意の組み合わせを有することができ、例えば、所望に応じて並列又は直列に接続することもできる。パイプのタイプは、パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114の水平構成;パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114の垂直構成;入口(L1)及び/又は出口(L2)及び/又は移行部(L3)における長さ;入口(d1)及び出口(d2)及び/又は移行部(d3)における直径;パスの数n;パス当たりの長さ;パス当たりの直径;幾何学的形状;表面;及び材料からなる群から選択される少なくとも1つの特徴によって特徴付けることができる。代替的又は追加的に、パイプのタイプは、少なくとも1つのパイプライン112及び/又は少なくとも1つのパイプラインセグメント114から選択されてもよく、ガルバニック分離及び/又は接地125を有しても有しなくてもよい。ガルバニック分離は、例えば、アイソレータ124を使用して構成することができる。例えば、ガルバニック分離は、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114の入口120で提供されてもよく、ガルバニック分離は、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114の出口122で提供されてもよい。例えば、ガルバニック分離は、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114の入口120で提供されてもよく、接地125は、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114の出口122で提供されてもよい。例えば、ガルバニック分離は、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114の入口120でのみ提供されてもよい。例えば、接地125は、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114の入口120でのみ提供されてもよい。例えば、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114は、入口120及び出口122で接地125なしで、及び/又は入口120及び出口122でガルバニック分離なしで提供されてもよい。代替的又は追加的に、パイプのタイプは、流体の流れの方向によって特徴付けられてもよい。流体は、原則として、第1及び第2の流れ方向と呼ばれる2つの流れ方向に流れることができる。第1及び第2の流れ方向は逆であってもよい。
【0085】
代替的又は追加的に、パイプのタイプは、パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114への交流電流の印加によって特徴付けることができる。例えば、順方向導体128は、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114に沿った中間に接続されてもよい。戻り導体130は、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114の始点又は終点に接続することができる。例えば、順方向導体128は、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114の始点に接続され、戻り導体130は、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114の終点に接続されてもよい。
【0086】
パイプのタイプの任意の組み合わせが可能である。
【0087】
図7Ai~
図7Civは、概略図におけるパイプのタイプの例示的な可能な実施形態を示す。パイプのタイプは、
図7A1からCivのそれぞれに示されている。これは以下のカテゴリーに分けることができ、カテゴリーの考えられるすべての組み合わせが可能である:
-カテゴリーAは、パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114のコースを示し、ここでA1は水平コースを有するパイプのタイプを示し、A2は垂直コース、すなわち水平コースに垂直なコースを有するパイプのタイプを示す。
-カテゴリーBは、入口(L1)及び/又は出口(L2)の長さ及び/又は入口(d1)及び/又は出口(d2)及び/又は移行部(d3)の直径の比率を規定しており、6つの異なる可能な組み合わせが構築キット138に提供される。
-カテゴリーCは、入口(L1)及び/又は出口(L2)における長さとパスの長さとの比率を示す。ここでは本ケースにおいてCiでマークをつけたすべての整流(commutation)が考えられる。
-カテゴリーDは、少なくとも1つのパイプライン112及び/又は少なくとも1つのパイプラインセグメント114が、ガルバニック分離及び/又は接地125を有する又は有さずに構成されているかどうかを示す。ガルバニック分離は、例えば、アイソレータ124を使用して構成することができる。D1は、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114の入口120にガルバニック分離が提供され、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114の出口122にガルバニック分離が提供されるパイプのタイプを示す。D2は、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114の入口120にガルバニック分離が提供され、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114の出口122に接地125が提供されるパイプのタイプを示す。D3は、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114の入口120にのみガルバニック分離が提供されるパイプのタイプを示す。D4は、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114の入口120にのみ接地125が提供されるパイプのタイプを示す。D5は、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114が、入口120及び出口122において接地125なしで、及び/又は入口120及び出口122においてガルバニック分離なしで提供されるパイプのタイプを示す。
-カテゴリーEは、流体の流れの方向を示す。流体は原理的に2方向に流れることができる。流体が第1の流れ方向に流れるパイプのタイプはパイプのタイプE1と呼ばれ、流体が第2の流れ方向に流れるパイプのタイプはパイプのタイプE2と呼ばれる。第1及び第2の流れ方向は逆であってもよい。
-カテゴリーFは、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114への交流電流の印加を識別する。F1は、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114に沿った中間の順方向導体128の接続を示し、戻り導体130はパイプライン112及び/又はパイプセグメント114の始点又は終点に接続される。F2は、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114の始点における順方向導体128の接続、及びパイプライン112及び/又はパイプセグメント114の終点における戻り導体130の接続を示す。
【0088】
図7Aiでは、パイプA1D1F2のタイプのパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114が示されている。パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114は、水平コースを有する。この実施形態では、装置110は、入口120の後及び出口122の前に配置された2つのアイソレータ124を有する。
図7Aiのさらなる要素に関しては、
図4aの説明を参照することができる。
図7Aiでは、流れの可能な方向Eiが、入口120及び出口122における双方向矢印によって例として示されている。さらなる
図7において、入口120及び出口122は一緒に示されている。
図7Aiiの例は、パイプのタイプA1D2F2を示し、装置110がただ1つのアイソレータ124を有し、接地125が第2のアイソレータの代わりに提供される点で
図7Aiと異なる。
図7Aiiiの例は、パイプのタイプA1D3F2を示しており、接地125が設けられていない点で
図7Aiiと異なる。パイプのタイプA1D4F2である
図7Aivにおいて、装置110は、
図7Aiiiと比較して、アイソレータの代わりに接地125のみを有する。
図7Avに示すように、アイソレータ124又は接地125を有さない実施形態も可能であり、パイプのタイプA1D5F2である。
図7Ai~
図7Aviは、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114の始点における順方向導体128の接続を介して交流電流が供給されるパイプのタイプを示す。
図7Aviは、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114に沿った中間に交流電流が供給されるパイプのタイプA1F1を示す。
【0089】
図7Biでは、パイプのタイプBiD1F2、入口(L1)、出口(L2)及び移行部(L3)の長さ、並びに入口(d1)、出口(d2)及び移行部(d3)の直径が示されている。装置110は、入口(L1)及び/又は出口(L2)及び/又は移行部(L3)において異なる長さを、及び/又は入口(d1)及び/又は出口(d2)及び/又は移行部(d3)において異なる直径を有するパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114を備えることができる。
図7Biのさらなる要素に関しては、
図4aの説明を参照することができる。
図7Biiの例は、パイプのタイプBiD2F2を示し、装置110がただ1つのアイソレータ124を有し、接地125が第2のアイソレータの代わりに提供される点で
図7Biと異なる。
図7Biiiの例は、パイプのタイプBiD3F2を示しており、接地125が設けられていない点で
図7Biiと異なる。パイプのタイプBiD4F2である
図7Bivにおいて、装置110は、
図7Biiiと比較して、アイソレータの代わりに接地125のみを有する。
図7Bvに示すように、アイソレータ124又は接地125を有さない実施形態も可能であり、パイプのタイプBiD5F2である。
図7Bi~
図7Bviは、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114の始点における順方向導体128の接続を介して交流電流が供給されるパイプのタイプを示す。
図7Bviは、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114に沿った中間に交流電流が供給されるパイプのタイプBiF1を示す。
【0090】
パイプのタイプCiD1F2である
図7Ciは、装置110が、本明細書に示すように、複数n個、例えば3個のパスを有するパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114を有する例を示す。パスはそれぞれ、異なる長さL3、L4、L5及び/又は直径d3、d4、d5を有することができる。
図7Ciのさらなる要素に関しては、
図5の説明を参照することができる。
図7Ciiの例は、パイプのタイプCiD2F2を示し、装置110がただ1つのアイソレータ124を有し、接地125が第2のアイソレータの代わりに提供される点で
図7Ciと異なる。
図7Ciiiの例は、パイプのタイプCiD3F2を示しており、接地125が設けられていない点で
図7Ciiと異なる。パイプのタイプCiD4F2である
図7Civにおいて、装置110は、
図7Ciiiと比較して、アイソレータの代わりに接地125のみを有する。
図7Cvに示すように、アイソレータ124又は接地125を有さない実施形態も可能であり、パイプのタイプCiD5F2である。
図7Ci~
図7Cviは、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114の始点における順方向導体128の接続を介して交流電流が供給されるパイプのタイプを示す。
図7Cviは、パイプライン112及び/又はパイプセグメント114に沿った中間に交流電流が供給されるパイプのタイプCiF1を示す。
【0091】
装置110は、並列及び/又は直列に接続された少なくとも2つの異なるタイプのパイプの組み合わせを含むことができる。例えば、装置110は、入口(L1)及び/又は出口(L2)及び/又は移行部(L3)における異なる長さのパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114を含むことができる。例えば、装置は、入口(d1)及び/又は出口(d2)及び/又は移行部(d3)において直径が非対称であるパイプライン及び/又はパイプラインセグメントを含むことができる。例えば、装置110は、異なる数のパスを有するパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114を含むことができる。例えば、装置110は、パス毎に異なる長さ及び/又はパス毎に異なる直径を有するパスを有するパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114を含むことができる。
【0092】
原則として、並列及び/又は直列の全てのタイプのパイプのいかなる組み合わせが可能である。パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114は、構築キット138の形態で様々なタイプのパイプ内に存在することができ、意図された用途に応じて所望に応じて選択され、組み合わされ得る。
図8aは、異なるタイプのパイプを有する構築キット138の実施形態を示す。
図8b~
図8yは、同一及び/又は異なるタイプのパイプのパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114の組み合わせの本発明による例を示す。
図8bは、パイプA1タイプの3つの水平パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114を有する例を示しており、これらは順に配置されている。
図8cは、並列に接続されたパイプのタイプA2の2つの垂直パイプと、同じくパイプのタイプA2の1つの下流パイプライン112及び/又は下流パイプラインセグメント114を示す。
図8dでは、パイプのタイプA2の複数のパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114が示されており、これらは全て並列に接続されている。
図8eは、カテゴリーBの複数のタイプのパイプが順に配置される実施形態を示す。パイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114は、Biによって識別されるカテゴリーBの同一又は異なるタイプのパイプとすることができる。
図8fは、カテゴリーBの6つのパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114を有する実施形態を示し、2つのパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114が2つの並列なストランドに配置され、2つのさらなるパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114が下流に接続される。
図8gは、カテゴリーCのパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114を有する実施形態を示し、2つのパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114が並列に接続され、1つのパイプライン112及び/又は1つのパイプラインセグメント114が下流に接続される。
図8hからmに示すように、カテゴリーA、B及びCの混合形態も可能である。装置110は、複数の供給入口及び/又は供給出口及び/又は生産ストリームを有することができる。例えば
図8k及び8mに示すように、異なる又は同一のタイプのパイプのパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114は、複数の供給入口及び/又は供給出口と並列及び/又は直列に配置することができる。
【0093】
図8n~8pは、カテゴリーA、D及びFのパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114の例示的な組み合わせを示す。
図8q及び8rは、カテゴリーB、D及びFのパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114の例示的な組み合わせを示す。
図8sは、カテゴリーC、D及びFのパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114の例示的な組み合わせを示す。
図8tは、カテゴリーA、D及びFのパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114の例示的な組み合わせを示す。
図8uは、カテゴリーA、C、D及びFのパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114の例示的な組み合わせを示す。
図8vは、カテゴリーB、C、D及びFのパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114の例示的な組み合わせを示す。
図8w及び8yは、カテゴリーA、B、C、D及びFのパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114の例示的な組み合わせを示す。
図8xは、カテゴリーA、B、D及びFのパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114の例示的な組み合わせを示す。装置110は、複数の供給入口及び/又は供給出口及び/又は生産ストリームを含むことができる。カテゴリーA、B、C、D、E及びFの異なる又は同一のタイプのパイプのパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114は、複数の供給入口及び/又は供給出口と並列及び/又は直列に配置することができる。複数の供給入口及び/又は供給出口及び/又は生産ストリームの例を
図8o、8p、8r、8s、8v~8yに示す。
【0094】
異なるタイプのパイプのパイプライン112及び/又はパイプラインセグメント114を使用することによって、変動する供給及び/又は反応の選択的収率及び/又は最適化されたプロセス技術が存在する場合の、より正確な温度制御及び/又は反応の適応が可能になり得る。
【符号の説明】
【0095】
110 装置
111 反応性空間
112 パイプライン
114 パイプラインセグメント
118 パイプシステム
120 入口
122 出口
124 アイソレータ
125 接地
126 単相AC電源及び/又はAC電圧源
127 コントローラ
128 順方向導体
130 戻り導体
132 加熱ワイヤ
134 第1パイプライン
136 第2パイプライン
138 構築キット
【手続補正書】
【提出日】2022-10-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を加熱するための装置(110)であって、
-前記流体を受け取るための少なくとも1つの導電性パイプライン(112)及び/又は少なくとも1つの導電性パイプラインセグメント(114)と、
-少なくとも1つの単相AC電源及び/又は少なくとも1つの単相AC電圧源(126)であって、各パイプライン(112)及び/又は各パイプラインセグメント(114)には、それぞれのパイプライン(112)及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント(114)に接続された単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)が割り当てられ、それぞれの単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)は、それぞれのパイプライン(112)において及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント(114)において電流を生成するように設計され、電流が伝導パイプ材料を通過するときに発生するジュール熱によってそれぞれのパイプライン(112)及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント(114)を暖めて流体を加熱し、単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)は、生成された交流電流が順方向導体(128)を介してパイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)に流れ、戻り導体(130)を介してAC電源及び/又はAC電圧源(126)に流れ戻るように、電気的に伝導する方法でパイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)に接続される、少なくとも1つの単相AC電源及び/又は少なくとも1つの単相AC電圧源(126)と、
を含
む、装置(110)。
【請求項2】
前記装置(110)は、複数のパイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)を含み、パイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)は、貫通接続され、したがって、流体を受け取るためのパイプシステムを形成する、請求項1に記載の装置(110)。
【請求項3】
前記装置(110)は、L個のパイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)を含み、ここでLは2以上の自然数であり、前記パイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)は、対称又は非対称パイプ及び/又はそれらの組み合わせを含む、請求項1
又は2に記載の装置(110)。
【請求項4】
パイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)と、それに対応して流入及び流出パイプラインは、流体が伝導する方法で互いに接続され、パイプライン(112)及び/又はパイプセグメント(114)と流入及び流出パイプライン(112)は、直流電気的に互いに分離されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置(110)。
【請求項5】
前記装置(110)は、それぞれのパイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)と、流入及び流出パイプラインとの間をガルバニック分離するように設計されたアイソレータ(124)を含み、前記アイソレータ(124)は、流体の自由な貫通流を確保するように設計されている、請求項
4に記載の装置(110)。
【請求項6】
前記パイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)のうちのいくつか又はすべてが、直列及び/又は並列に構成される、請求項1から
5のいずれか一項に記載の装置(110)。
【請求項7】
前記装置(110)は、複数の単相AC電源又は単相AC電圧源(126)を含み、前記単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)は、少なくとも1つの電気出力変数を制御する可能性を有するか又は有しないように構成されている、請求項1から
6のいずれか一項に記載の装置(110)。
【請求項8】
前記単相AC電源又は単相AC電圧源(126)とそれぞれのパイプライン(112)及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント(114)に接続するために、前記装置(110)は、2~N個の順方向導体(128)及び2~N個の戻り導体(130)(Nは3以上の自然数)を含む、請求項
7に記載の装置(110)。
【請求項9】
前記それぞれの単相AC電源又は単相AC電圧源(126)は、同一に又は異なって構成される、請求項
7又は
8に記載の装置(110)。
【請求項10】
前記装置(110)は、2~M個の異なる単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)を含み、Mは3以上の自然数であり、前記単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)は、互いに独立して電気的に制御可能である、請求項
9に記載の装置(110)。
【請求項11】
請求項1から
10のいずれか一項に記載の少なくとも1つの装置(110)を含む設備。
【請求項12】
前記設備が、蒸気分解装置、蒸気改質装置、アルカン脱水素のための装置、乾式改質のための装置からなる群から選択される、請求項
11に記載の設備。
【請求項13】
装置に関する請求項1から
10のいずれか一項に記載の装置(110)を用いて流体を加熱するための方法であって:
-前記流体を受け取るための少なくとも1つの導電性パイプライン(112)及び/又は少なくとも1つの導電性パイプラインセグメント(114)を提供するステップと;
-パイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)において流体を受け取るステップと;
-少なくとも1つの単相AC電源及び/又は少なくとも1つの単相AC電圧源(126)を提供するステップであって、各パイプライン(112)及び/又は各パイプラインセグメント(114)は、それぞれのパイプライン(112)及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント(114)に接続された単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)が割り当てられる、ステップと、
-それぞれの単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)によって、それぞれのパイプライン(112)及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント(114)において電流を生成し、電流が伝導パイプ材料を通過するときに生成されるジュール熱によってそれぞれのパイプライン(112)及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント(114)を暖めて流体を加熱し、単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)は、生成された交流電流が順方向導体(128)を介してパイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)に流れ、戻り導体(130)を介してAC電源及び/又はAC電圧源(126)に流れ戻るように、電気的に伝導する方法でパイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)に接続されている、ステップと、
を含む方法。
【請求項14】
前記流体として、熱分解される炭化水素、特に熱分解される炭化水素の混合物が加熱される、請求項
13に記載の方法。
【請求項15】
前記流体として、水又は蒸気が加熱され、前記水又は蒸気が、特に550℃~700℃の範囲の温度に加熱され、前記流体が、熱分解される炭化水素、特に熱分解される炭化水素の混合物をさらに含み、前記加熱される流体が、熱分解される炭化水素と蒸気との予熱された混合物である、方法に関する請求項
13又は
14に記載の方法。
【請求項16】
前記流体として、改質炉の燃焼空気が、例えば200℃~800℃、好ましくは400℃~700℃の範囲における温度に予熱される、方法に関する請求項
13から
15のいずれか一項に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
パイプライン及び/又はパイプラインセグメント、並びに対応する流入及び流出パイプラインは、流体が伝導する方法で互いに接続することができ、一方、パイプライン及び/又はパイプラインセグメント、並びに流入及び流出パイプラインは、直流電気的に互いに分離することができる。「互いに直流電気的に分離されている」とは、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントと流入及び流出パイプラインとの間に電気伝導及び/又は許容可能な電気伝導が存在しないように、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントと流入及び流出パイプラインとが互いに分離されていることを意味していると理解することができる。装置は、少なくとも1つのアイソレータ、特に複数のアイソレータを含むことができる。それぞれのパイプライン及び/又はパイプラインセグメントと、流入及び流出パイプラインとの間のガルバニック分離は、アイソレータによって確保することができる。アイソレータは、流体の自由な流れを確保することができる。
【手続補正書】
【提出日】2022-10-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を加熱するための装置(110)であって、
-前記流体を受け取るための少なくとも1つの導電性パイプライン(112)及び/又は少なくとも1つの導電性パイプラインセグメント(114)と、
-少なくとも1つの単相AC電源及び/又は少なくとも1つの単相AC電圧源(126)であって、各パイプライン(112)及び/又は各パイプラインセグメント(114)には、それぞれのパイプライン(112)及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント(114)に接続された単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)が割り当てられ、それぞれの単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)は、それぞれのパイプライン(112)において及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント(114)において電流を生成するように設計され、電流が伝導パイプ材料を通過するときに発生するジュール熱によってそれぞれのパイプライン(112)及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント(114)を暖めて流体を加熱し、単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)は、生成された交流電流が順方向導体(128)を介してパイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)に流れ、戻り導体(130)を介してAC電源及び/又はAC電圧源(126)に流れ戻るように、電気的に伝導する方法でパイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)に接続される、少なくとも1つの単相AC電源及び/又は少なくとも1つの単相AC電圧源(126)と、
を含
み、
装置(110)は、複数のパイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)を含み、パイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)は、貫通接続され、したがって、流体を受け取るためのパイプシステムを形成し、パイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)と、それに対応して流入及び流出するパイプラインは、流体が伝導する方法で互いに接続され、パイプライン(112)及び/又はパイプセグメント(114)と流入及び流出パイプライン(112)は、直流電気的に互いに分離されている、装置(110)。
【請求項2】
前記装置(110)は、L個のパイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)を含み、ここでLは2以上の自然数であり、前記パイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)は、対称又は非対称パイプ及び/又はそれらの組み合わせを含む、請求項
1に記載の装置(110)。
【請求項3】
前記装置(110)は、それぞれのパイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)と、流入及び流出パイプラインとの間をガルバニック分離するように設計されたアイソレータ(124)を含み、前記アイソレータ(124)は、流体の自由な貫通流を確保するように設計されている、請求項
1又は2に記載の装置(110)。
【請求項4】
前記パイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)のうちのいくつか又はすべてが、直列及び/又は並列に構成される、請求項1から
3のいずれか一項に記載の装置(110)。
【請求項5】
前記装置(110)は、複数の単相AC電源又は単相AC電圧源(126)を含み、前記単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)は、少なくとも1つの電気出力変数を制御する可能性を有するか又は有しないように構成されている、請求項1から
4のいずれか一項に記載の装置(110)。
【請求項6】
前記単相AC電源又は単相AC電圧源(126)とそれぞれのパイプライン(112)及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント(114)に接続するために、前記装置(110)は、2~N個の順方向導体(128)及び2~N個の戻り導体(130)(Nは3以上の自然数)を含む、請求項
5に記載の装置(110)。
【請求項7】
前記それぞれの単相AC電源又は単相AC電圧源(126)は、同一に又は異なって構成される、請求項
5又は
6に記載の装置(110)。
【請求項8】
前記装置(110)は、2~M個の異なる単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)を含み、Mは3以上の自然数であり、前記単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)は、互いに独立して電気的に制御可能である、請求項
7に記載の装置(110)。
【請求項9】
請求項1から
8のいずれか一項に記載の少なくとも1つの装置(110)を含む設備。
【請求項10】
前記設備が、蒸気分解装置、蒸気改質装置、アルカン脱水素のための装置、乾式改質のための装置からなる群から選択される、請求項
9に記載の設備。
【請求項11】
装置に関する請求項1から
8のいずれか一項に記載の装置(110)を用いて流体を加熱するための方法であって:
-前記流体を受け取るための少なくとも1つの導電性パイプライン(112)及び/又は少なくとも1つの導電性パイプラインセグメント(114)を提供するステップと;
-パイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)において流体を受け取るステップと;
-少なくとも1つの単相AC電源及び/又は少なくとも1つの単相AC電圧源(126)を提供するステップであって、各パイプライン(112)及び/又は各パイプラインセグメント(114)は、それぞれのパイプライン(112)及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント(114)に接続された単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)が割り当てられる、ステップと、
-それぞれの単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)によって、それぞれのパイプライン(112)及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント(114)において電流を生成し、電流が伝導パイプ材料を通過するときに生成されるジュール熱によってそれぞれのパイプライン(112)及び/又はそれぞれのパイプラインセグメント(114)を暖めて流体を加熱し、単相AC電源及び/又は単相AC電圧源(126)は、生成された交流電流が順方向導体(128)を介してパイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)に流れ、戻り導体(130)を介してAC電源及び/又はAC電圧源(126)に流れ戻るように、電気的に伝導する方法でパイプライン(112)及び/又はパイプラインセグメント(114)に接続されている、ステップと、
を含む方法。
【請求項12】
前記流体として、熱分解される炭化水素、特に熱分解される炭化水素の混合物が加熱される、請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
前記流体として、水又は蒸気が加熱され、前記水又は蒸気が、特に550℃~700℃の範囲の温度に加熱され、前記流体が、熱分解される炭化水素、特に熱分解される炭化水素の混合物をさらに含み、前記加熱される流体が、熱分解される炭化水素と蒸気との予熱された混合物である、方法に関する請求項
11又は
12に記載の方法。
【請求項14】
前記流体として、改質炉の燃焼空気が、例えば200℃~800℃、好ましくは400℃~700℃の範囲における温度に予熱される、方法に関する請求項
11から
13のいずれか一項に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
FR 2 722 359 A1には、液体が、軸方向に均一に増大する壁厚を有するチャネルの均一な中央穴を通って流れることが記載されている。電気エネルギー源が端部間に接続されている。単位長さ当たりの抵抗加熱は厚さの増加と共に減少し、適切な寸法を選択することにより必要なエネルギー分布が得られる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
WO 2013/143435 A1には、導電性材料からなるパイプ本体からなり、少なくとも1群の加熱装置と嵌合する電気高周波加熱材料パイプが記載されている。加熱装置は、材料パイプ本体上に配置され、高周波AC電源に外部接続される。加熱装置は、少なくとも2つの導電性部品を含む。2つの導電性部品にはそれぞれ導電性リングが設けられている。導電性リングは、それぞれ材料パイプ本体に押し付けられ、左右に別々に配置されている。2つの導電性リングはそれぞれ導電線に接続され、2本の導電線の他端はそれぞれ高周波AC電源の異なる電極に接続され、材料パイプ本体表面に高周波電流を伝導して集電することにより、材料パイプ本体表面に高周波交流電流が流れ、インピーダンスの存在により急激に温度が上昇して材料パイプ本体表面を暖める。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
海底パイプラインの技術分野では、EP 3 579 659 A1に記載されているように、海底パイプライン部を加熱するための電気エネルギーを供給する海底直接電気加熱エネルギー供給システムが知られている。システムは、直接電気加熱エネルギー供給システムを電源に結合するように適合された入力手段と、入力手段から電気エネルギーを受け取りAC出力を提供するための海底可変速度ドライブとを含む。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
パイプラインの一部が加熱要素として作用する断熱パイプラインを備えるパイプライン加熱システムは、GB 2 341 442 Aに記載されているように、石油パイプラインの技術分野において公知である。加熱要素は、加熱要素を規定するパイプラインの長さの両端において対応する供給ケーブル及び戻りケーブルとの接続を有し、断熱は加熱要素に電気絶縁を提供する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
パイプライン及び/又はパイプラインセグメント、並びに対応する流入及び流出パイプラインは、流体が伝導する方法で互いに接続することができ、一方、パイプライン及び/又はパイプラインセグメント、並びに流入及び流出パイプラインは、直流電気的に互いに分離することができる。「互いに直流電気的に分離されている」とは、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントと流入及び流出パイプラインとの間に電気伝導及び/又は許容可能な電気伝導が存在しないように、パイプライン及び/又はパイプラインセグメントと流入及び流出パイプラインとが互いに分離されていることを意味していると理解することができる。装置は、少なくとも1つのアイソレータ、特に複数のアイソレータを含むことができる。それぞれのパイプライン及び/又はパイプラインセグメントと、流入及び流出パイプラインとの間のガルバニック分離は、アイソレータによって確保することができる。アイソレータは、流体の自由な流れを確保することができる。それぞれの直流電気的に分離されたパイプライン及び/又はパイプラインセグメントに関して、装置は、少なくとも1つの順方向導体及び少なくとも1つの戻り導体を含むことができる。それぞれの直流電気的に分離されたパイプライン及び/又はパイプラインセグメントのための順方向導体及び戻り導体は、AC電源及び/又はAC電圧源に接続することができる。したがって、それぞれの直流電気的に分離されたパイプライン及び/又はパイプラインセグメントの各々に対して、AC電源及び/又はAC電圧源、少なくとも1つの順方向導体及び少なくとも1つの戻り導体を提供することができる。
【国際調査報告】