(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-27
(54)【発明の名称】圧力センサアセンブリおよび対応する装置およびインサート
(51)【国際特許分類】
G01L 19/06 20060101AFI20230420BHJP
【FI】
G01L19/06 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022554478
(86)(22)【出願日】2021-03-11
(85)【翻訳文提出日】2022-11-08
(86)【国際出願番号】 IB2021052046
(87)【国際公開番号】W WO2021181332
(87)【国際公開日】2021-09-16
(31)【優先権主張番号】102020000005389
(32)【優先日】2020-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518314084
【氏名又は名称】エルテック・ソチエタ・ペル・アツィオーニ
【氏名又は名称原語表記】ELTEK S.P.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100183232
【氏名又は名称】山崎 敏行
(74)【代理人】
【識別番号】100224627
【氏名又は名称】井上 稔
(72)【発明者】
【氏名】ゾルゼット,マウロ
(72)【発明者】
【氏名】ビリアーティ,マルコ
【テーマコード(参考)】
2F055
【Fターム(参考)】
2F055AA25
2F055BB05
2F055CC02
2F055DD11
2F055EE23
2F055FF04
2F055FF43
2F055GG25
(57)【要約】
流体の圧力を検出するための圧力センサアセンブリ(1)は、概してカップ形状のセンサ本体(5)を有する感圧部品(2)と流体の体積の変化を補償するように構成されている補償要素(3)とを備える。センサ本体(5)は、底部(5a)と、軸方向キャビティ(C
1,C
2)を画定する周辺部(5b)とを備える。底部(5a)は、センサ本体(5)の端部において軸方向キャビティ(C
1,C
2)を閉じる弾性変形可能な膜部(M)を含む。周辺部(5b)は、軸方向キャビティ(C
1,C
2)の入口を定め、底部(5a)と反対側に位置する末端を有する。底部(5a)には、膜部(M)の変形を検出するための少なくとも1つの検出要素が関連付けられている。補償要素(3)は、弾性変形可能または圧縮可能な第1材料からなる少なくとも1つの補償本体(8)と、第1材料よりも硬い第2材料からなり、少なくとも1つの補償本体(8)上に固定されるコア(9)とを備える。センサ本体(5)および補償要素(3)は、別々の部品として構成されている。補償要素(3)の少なくとも1つの第1部分(8b,8c)は、感圧部品(2)と補償要素(3)とが単一のユニットとして操作可能なように、センサ本体(5)と弾性的な干渉で結合するように構成されている。
【選択図】
図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体の圧力を検出するための圧力センサアセンブリであって、
前記センサアセンブリ(1)は、
概してカップ形状のセンサ本体(5)を有する感圧部品(2)と、
流体の体積の変化を補償するように構成されている補償要素(3)と
を備え、
前記センサ本体(5)は、
底部(5a)と、
軸方向キャビティ(C)を画定する周辺部(5b)と
を備え、
前記底部(5a)は、センサ本体(5)の端部において前記軸方向キャビティ(C)を閉じる弾性変形可能な膜部(M)を含み、
前記周辺部(5b)は、前記軸方向キャビティ(C)の入口を定め、前記底部(5a)と反対側に位置する末端を有し、
前記底部(5a)には、膜部(M)の変形を検出するための少なくとも1つの検出要素が関連付けられており、
前記補償要素(3)は、
弾性変形可能または圧縮可能な第1材料からなる少なくとも1つの補償本体(8;8
1,8
2)と、
前記第1材料よりも硬い第2材料からなり、前記少なくとも1つの補償本体(8;8
1,8
2)上に固定されるコア(9)と
を備え、
前記センサ本体(5)および前記補償要素(3)は、別々の部品として構成されており、
前記補償要素(3)の少なくとも一部は、前記センサ本体(5)の前記軸方向キャビティ(C)に対応する位置または近い位置に延びており、
前記補償要素(3)の少なくとも1つの第1部分(8b,8c;9b;8e)は、前記感圧部品(2)と前記補償要素(3)とが単一のユニットとして操作可能なように、前記センサ本体(5)と結合するように構成されている、センサアセンブリ。
【請求項2】
前記補償要素(3)の前記少なくとも1つの第1部分(8b,8c;9b,8e)は、センサ本体(5)上において、前記軸方向キャビティ(C)の内部と、前記センサ本体(5)の前記周辺部(5b)の外側プロファイルとの少なくとも1つでの前記補償要素(3)の干渉結合または弾性結合用に構成されている、請求項1に記載のセンサアセンブリ。
【請求項3】
前記補償要素(3)の前記コア(9)は、前記補償要素(3)を前記センサ本体(5)上に適合させるための基準表面を画定する部(9a)を有し、
前記基準表面は、好ましくは、前記センサ本体(5)の前記周辺部(5b)の前記末端縁のための当接表面または停止表面である、請求項1または2に記載のセンサアセンブリ。
【請求項4】
前記補償要素(3)の前記少なくとも1つの第1部分(8b,8c;9b;8e)は、前記センサ本体(5)の周辺面との干渉に適したそれぞれの位置決めおよび/または固定手段(8d;8e)を有する前記補償要素(8;8
1,8
2)の係合部を有し、
前記位置決めおよび/または固定手段(8d)は、好ましくは、前記係合部の周辺壁に沿って分布し、前記センサ本体(5)の前記軸方向キャビティ(C)の周辺面との弾性的な干渉に適した複数の軸方向レリーフ(8d)を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
【請求項5】
前記補償要素(3)の前記第1部分(8b,8c)は、前記センサ本体(5)の周辺面との干渉に適したそれぞれの位置決めおよび/または固定手段(9x)を有する前記コア(9)の係合部を備え、
前記位置決めおよび/または固定手段は、好ましくは、前記補償本体(8;8
1,8
2)の周辺壁にしたがって分布し、前記センサ本体(5)の前記軸方向キャビティ(C)の周辺面との弾性的な干渉に適した前記コア(9)の複数の柔軟な軸方向付加物を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
【請求項6】
前記センサ本体(5)は、異なる外径の少なくとも2つの部分(5a,5b)を含み、
より小さい径を有する部分(5b)には、少なくとも1つの環状シール要素(10)および前記補償要素(3)の前記少なくとも1つの第1部分(8e)が嵌め込まれている、請求項1から5のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
【請求項7】
前記センサ本体(5)は、より大きな径を有する前記センサ本体(5)の部分(5b)の周辺面に設けられた複数の軸方向凹部を有し、
より大きな径を有する前記部分(5a)とより小さな径を有する前記部分(5b)との間の移行部(5c)には、リング(11)が配置されており、前記環状シール要素が前記リング(11)上に載置されることが可能である、請求項6に記載のセンサアセンブリ。
【請求項8】
前記補償要素(3)は、前記第1部分(8b,8c)の概ね反対側の位置で、前記センサ本体(5)の前記軸方向キャビティ(C)の外側に延びるように設計された第2部分(8a)を備え、
前記第2部分(8a)は、前記補償本体(8;8
1,8
2)の各部と、前記コア(9)の少なくとも1つの各部(9a)とを含む、請求項1-7のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
【請求項9】
各キャビティ(S)を画定する周辺壁(4a)および底壁(4b)を含むシールド要素(4)を更に備え、
前記補償本体(8;8
1,8
2)の前記各部は、少なくとも部分的に、前記各キャビティ(S)に干渉しながら挿入され、
前記シールド要素(4)の底壁(4b)は、前記液体用の1以上の貫通穴(4b’)を含む、請求項8に記載のセンサアセンブリ。
【請求項10】
前記シールド要素(4)は、前記センサアセンブリ(1)の環状弾性支持要素(12)のための座部および載置面のうちの1つを画定する、概してフランジ形状の部分(4c)を備える、請求項9に記載のセンサアセンブリ。
【請求項11】
前記補償要素(3)の前記コア(9)は、前記センサアセンブリ(1)の環状弾性支持要素(12)のための載置面を画定する部分(9a)を有する、請求項1から10のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
【請求項12】
対応ハウジング(31)の内部で前記センサアセンブリ(1)を弾性的に取り付けるように構成された少なくとも1つの弾性支持要素を更に備え、
前記少なくとも1つの弾性支持要素は、
前記第1部分(8b,8c)の概ね反対側にある前記補償要素(3)の前記コア(9)の対応表面上に載置されるように設計された環状要素(12)と、
前記第1部分(8b,8c)の概ね反対側の位置で、前記センサ本体(5)の前記軸方向キャビティ(C)の外側に延びるように設計された前記補償本体(8)の部分(8a)と
のうちの少なくとも1つを備える、請求項1から9のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
【請求項13】
前記補償本体は、前記コア(9)の表面に成形された少なくとも1つの本体(8)と、前記コア(9)上に弾性的に結合した本体(8
1,8
2)とを備える、請求項1から12のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
【請求項14】
前記補償要素(3)は、前記流体のための少なくとも1つの軸方向通路(P’;P’)を備える、請求項1から13のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ。
【請求項15】
流体の圧力を検出するための圧力センサ装置であって、
前記センサアセンブリ(1)は、
概してカップ形状のセンサ本体(5)を有する感圧部品(2)と、
流体の体積の変化を補償するように構成されている補償要素(3)と、
少なくとも1つの第1構造部(30;30’)と1つの第2構造部(20)を有するハウジング構造(20,30;20,30’)と
を備え、
前記センサ本体(5)は、
底部(5a)と、
軸方向キャビティ(C)を画定する周辺部(5b)と
を備え、
前記底部(5a)は、センサ本体(5)の端部において前記軸方向キャビティ(C)を閉じる弾性変形可能な膜部(M)を含み、
前記周辺部(5b)は、前記軸方向キャビティ(C)の入口を定め、前記底部(5a)と反対側に位置する末端を有し、
前記底部(5a)には、膜部(M)の変形を検出するための少なくとも1つの検出要素が関連付けられており、
前記補償要素(3)は、
弾性変形可能または圧縮可能な第1材料からなる少なくとも1つの補償本体(8;8
1,8
2)と、
前記第1材料よりも硬い第2材料からなり、前記少なくとも1つの補償本体(8;8
1,8
2)上に固定されるコア(9)と
を備え、
前記補償要素(3)の少なくとも1つの部分(8b,8c,9b)は、前記センサ本体(5)の前記軸方向キャビティ(C)に対応する位置または近い位置に延びており、
前記第1構造部(30;30’)は、圧力が検出される流体のための入口を有する座部(21,31)を画定し、
前記座部(31)は、前記補償要素(3)と前記感圧部品(5)の少なくとも一部とを受け入れるように構成されており、
前記座部(31)と前記補償要素(3)の少なくとも1つは、前記センサ本体(5)の前記膜部(5a)が前記流体に露出するように、前記座部(31)の入口と流体的に接続されるとともに、前記センサ本体(5)の前記軸方向キャビティ(C)と流体的に接続された前記流体のための流路の少なくとも一部を画定し、
前記センサ本体(5)、前記補償要素(3)、および前記ハウジング構造(20,30;20,30’)は、相互に拘束されない別々の部品として構成されており、
好ましくは、前記センサ本体(5)は、前記補償要素(3)の前記コア(9)上に載置されており、前記補償要素(3)は、前記座部(31)の内部で弾性的に支持されている、圧力センサ装置。
【請求項16】
圧力センサ装置(20,30;20,30’)のセンサ本体(5)と結合するように構成された補償要素であって、
前記補償要素(3)は、
弾性変形可能または圧縮可能な第1材料からなる少なくとも1つの補償本体(8;8
1,8
2)と、
前記第1材料よりも硬い第2材料からなり、前記少なくとも1つの補償本体(8;8
1,8
2)上に固定されるコア(9)と
を備え、
前記補償要素(3)は、前記センサ本体(5)と前記圧力センサ装置(20,30;20,30)のケーシングに対して別の部品として構成されており、
前記補償要素(3)の少なくとも1つの第1部分(8b,8c;9b,8e)は、前記センサ本体(5)と前記補償要素(3)とが単一のユニットとして取り扱われるように、前記センサ本体(5)の軸方向キャビティ(C)の内部および/または前記センサ本体(5)の外側形状において、好ましくは弾性的な干渉で、結合するように構成されており、
前記補償要素(3)の前記コア(9)は、前記センサ本体(5)の末端縁のため、特に前記センサ本体(5)上での前記補償要素(3)の挿入を制限するための当接表面を画定する部分(9a)を備える、補償要素。
【請求項17】
請求項1から14のいずれか一項に記載のセンサアセンブリ、請求項15に記載の圧力センサ装置、および請求項16に記載の補償要素のうちの少なくとも1つを備える、流体圧装置または流体圧システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体の圧力を検出するためのセンサ装置に関する。本発明は、このような装置のための自立型センサアセンブリを特に参照して開発され、自立型センサアセンブリは、少なくとも1つの感圧要素と、流体の起こり得る体積増加を補償するための少なくとも1つの要素とを有する。本発明は、車両、特に車両用の油圧装置および油圧システムで使用される自立型センサまたはセンサアセンブリの分野で好ましい用途を見出すことができる。
【背景技術】
【0002】
本出願人の名義で出願された国際公開第2008/078184号から、実質的にカップ形状のセンサ本体を有する、すなわち底が膜部により形成されたブラインドキャビティを有する感圧部品を備える圧力センサ装置が知られている。膜部は、弾性変形可能であり、検出要素、例えば抵抗またはピエゾ抵抗素子のブリッジなどが関連付けられている。装置は、同様に、ダクトを画定する支持本体を含むケーシングを備えており、圧力が検出される流体はダクト通じて、センサ本体のキャビティに到達し、対応する膜部の弾性変形をもたらす。
【0003】
ある用途では、言及される種類の装置は、極低温の条件でも動作するように設計されている。この理由により、装置の内部に存在する流体が凍結し、体積が増加することが偶発的に発生することがあり、センサ本体の膜部が通常は薄く繊細であることを考慮すると、凍結に起因する流体の体積増加に続く対応する検出要素の不具合および/または損傷を防止する解決策を採用することが重要である。
【0004】
前述の先行文献は、その結果、流体の凍結に伴う起こり得る流体の体積増加を補償するのに適し、それぞれが流体用の上述のダクトの一部を画定し得る1つまたは複数の圧縮可能な補償本体を装置の支持本体に関連付けることを提案している。記載されているいくつかのバージョンでは、そのような補償要素は、支持本体の外側で、キャビティに突出するように、実質的にセンサ本体のキャビティ内に装着されている。いくつかの実施形態において、補償要素は、相対的に硬い材料からなり、流体を膜部に向かって搬送するダクトの出口に、例えばねじを介して部分的に挿入された筒状の位置決めインサートを利用して、支持本体の適切な位置に固定されている(例えば上述の先行文献の
図15-20または24参照)。他の実施形態では、補償要素は、底部拘束要素により適切な位置に保持されたインサートに配置されており、インサートと拘束要素は、入口端を通じて上述のダクトで係合している(例えば、上述の先行文献の
図21-23参照)。
【0005】
上述の先行文献において提案されたセンサ装置は、機能面では、平均的に効率的であるが、対応する補償要素の製造および設置にかかる時間およびコストの面で、削減が望まれるいくつかの欠点がある。また、補償要素の設置は、補償要素のインサートが専用の操作で嵌め込まれるように設計されたダクトを画定するように、支持本体を相対的に複雑に構築することを前提にしている。
【0006】
本出願人の名義で出願された国際公開第2016/103171号から、実質的にカップ形状のセンサ本体を有するセンサアセンブリが知られており、センサ本体には、補償要素の機能、場合によってはシール要素および/または弾性支持要素の機能を発揮する弾性的に圧縮可能な材料からなる本体が直接オーバーモールドされている。記載されているいくつかの実施形態において(例えば、上述の先行文献の
図37-39参照)、上述の圧縮可能な本体は、対応するカップ形状の本体のブラインドキャビティの内部においてセンサ本体上にオーバーモールドされている。国際公開第2016/103171号に係る上記解決策は、自立型または独立型のセンサアセンブリ、すなわち感圧要素および補償要素の両方を備えるにもかかわらず単一のユニットとして取り扱われることができるセンサアセンブリが得られることができる限りにおいて、製造段階で有利であることを証明する。しかしながら、そのようなアセンブリの製造は、センサ本体のキャビティの内部に圧縮可能な本体を形成する適合性材料を安全かつ正確にオーバーモールドする必要があるという点で、工業プロセスまたは製造機械の面で相対的に複雑でコストがかかる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一般的に、本発明は、先行技術のものよりも製造が簡単で安価な、特に自立型または独立型の圧力センサまたは圧力センサアセンブリを提供することを目的とする。本発明の関連する目的は、有利には上述のセンサアセンブリと共に使用できる圧力センサ装置および補償要素を提供することである。
【0008】
本発明によれば、上記の目的の1つまたは複数が、本発明に関連して本明細書に提供される教示の不可欠な部分を形成する添付の特許請求の範囲で言及される特徴を呈する圧力センサアセンブリ、圧力センサ装置、および補償要素により達成される。
【0009】
本発明のさらなる目的、特徴、および利点は、添付の模式的な図面を参照して提供される以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】選択的なシールド要素を有する可能な実施形態に係る圧力センサアセンブリの斜視図
【
図2】アセンブリに結合された上述のシールド要素を有する、
図1のアセンブリの斜視図
【
図3】
図1-2に図示された種類のセンサアセンブリの分解図
【
図4】
図1-2に図示された種類のセンサアセンブリの
図3とは異なる角度からの分解図
【
図5】可能な実施形態に係るセンサアセンブリの補償要素の斜視図
【
図6】可能な実施形態に係るセンサアセンブリの補償要素の
図6とは異なる角度からの斜視図
【
図7】可能な実施形態に係るセンサアセンブリの補償要素の断面斜視図
【
図8】可能な実施形態に係るセンサアセンブリの補償要素の断面斜視図
【
図9】可能な実施形態に係るセンサアセンブリの補償要素のコアまたは補強部材の斜視図
【
図10】可能な実施形態に係るセンサアセンブリの補償要素のコアまたは補強部材の
図9とは異なる角度からの斜視図
【
図11】可能な実施形態に係るセンサアセンブリのシールド要素の斜視図
【
図12】可能な実施形態に係るセンサアセンブリのシールド要素の
図11とは異なる角度からの斜視図
【
図13】可能な実施形態に係るセンサアセンブリおよび第1の種類のケーシング部品を有する圧力センサ装置の斜視図
【
図14】可能な実施形態に係るセンサアセンブリおよび第1の種類のケーシング部品を有する圧力センサ装置の
図13とは異なる角度からの斜視図
【
図15】可能な実施形態に係るセンサアセンブリおよび第2の種類のケーシング部品を有する圧力センサ装置の断面斜視図
【
図16】可能な実施形態に係るセンサアセンブリおよび第2の種類のケーシング部品を有する圧力センサ装置の
図15とは異なる角度からの断面斜視図
【
図17】
図13-14,15-16に図示されたものと構造的に類似のセンサアセンブリおよびケーシング部品を含む、可能な実施形態に係る圧力センサ装置の部分断面図
【
図18】
図13-14,15-16に図示されたものと構造的に類似のセンサアセンブリおよびケーシング部品を含む、可能な実施形態に係る圧力センサ装置の
図17に直交する断面での部分断面図
【
図19】さらに可能な実施形態に係るセンサアセンブリに結合された対応するシールド要素を有するセンサアセンブリの斜視図
【
図23】分解図で示された対応するシールド要素を有する、
図19に図示された種類のセンサアセンブリの補償要素の斜視図
【
図24】分解図で示された対応するシールド要素を有する、
図19に図示された種類のセンサアセンブリの補償要素の斜視図
【
図26】
図25に図示された種類の補償要素のコアまたは補強部材の斜視図
【
図27】
図25に図示された種類の補償要素のコアまたは補強部材の
図26とは異なる角度からの斜視図
【
図28】
図19-20に図示された種類のセンサアセンブリと可能な実施形態に係るケーシング部品を有する圧力センサ装置の断面斜視図
【
図29】
図19-20に図示された種類のセンサアセンブリと可能な実施形態に係るケーシング部品を有する圧力センサ装置の断面斜視図
【
図30】
図19-20に図示された種類のセンサアセンブリと可能な実施形態に係る2つのケーシング部品を有する圧力センサ装置の部分断面図
【
図31】
図19-20に図示された種類のセンサアセンブリと可能な実施形態に係る2つのケーシング部品を有する圧力センサ装置の
図30と直交する断面での部分断面図
【
図33】他の可能な実施形態に係るセンサアセンブリの分解図
【
図34】他の可能な実施形態に係るセンサアセンブリの分解図
【
図35】
図33-34に図示された種類のセンサアセンブリの断面斜視図
【
図36】
図33-34に図示された種類のセンサアセンブリの断面斜視図
【
図37】可能な実施形態に係る
図35-36に図示された種類のセンサアセンブリとケーシング部品とを有する圧力センサ装置の断面斜視図
【
図38】可能な実施形態に係る
図35-36に図示された種類のセンサアセンブリと2つのケーシング部品とを有する圧力センサ装置の断面斜視図
【
図39】
図38に図示された種類の圧力センサ装置の部分断面図
【
図40】可能な変形形態に係るセンサアセンブリの断面斜視図
【
図41】可能な変形形態に係るセンサアセンブリの断面斜視図
【
図42】汎用機能部品に装着された可能な実施形態に係る
図40-41に図示されたセンサアセンブリとケーシング部品とを有する圧力センサ装置の部分断面図
【
図43】汎用機能部品に装着された可能な実施形態に係る
図40-41に図示されたセンサアセンブリとケーシング部品とを有する圧力センサ装置の
図42と直交する断面での部分断面図
【
図46】可能な実施形態に係るセンサアセンブリの補償要素の斜視図
【
図47】
図46に図示された種類の補償要素で使用可能なコアまたは補強部材の斜視図
【
図48】
図46に図示された種類の補償要素を備えるセンサアセンブリの断面斜視図
【
図49】汎用機能部品に装着された可能な実施形態に係る
図48に図示された種類のセンサアセンブリとケーシング部品とを備える圧力センサ装置の部分断面図
【
図50】汎用機能部品に装着された可能な実施形態に係る
図48に図示された種類のセンサアセンブリとケーシング部品とを備える圧力センサ装置の
図49と直交する断面での部分断面図
【
図51】可能な変形形態に係る補償要素で使用可能なコアまたは補強部材の斜視図
【
図52】
図51に図示された種類のコアを備える補償要素の斜視図
【
図53】
図52に図すされた種類の補償要素を備えるセンサアセンブリの断面斜視図
【
図54】汎用機能部品に設置されるように設計され他の可能な実施形態に係る圧力センサ装置の分解図
【
図57】可能な実施形態に係るセンサアセンブリ用のシールド要素の斜視図
【
図58】可能な実施形態に係るセンサアセンブリ用のシールド要素の斜視図
【
図59】
図58に図示されている種類のシールド要素を有するセンサアセンブリを備える圧力センサ装置の部分断面図
【
図60】可能な実施形態に係る圧力センサ装置の部分断面図
【
図61】可能な実施形態に係るセンサアセンブリの補償要素の斜視図
【
図62】
図61に図示された種類の補償要素を使用する圧力センサ装置の部分断面図
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書の枠組みにおいて、「実施形態」または「一実施形態」への言及は、実施形態に関して説明された特定の形態、構造、または特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを示すことを意図している。したがって、本明細書の様々な箇所で表れる「実施形態において」、「少なくとも1つの実施形態において」などの表現は、1つの同一の実施形態に必ずしも言及するものではなく、代わりに異なる実施形態に言及してもよい。さらに、本明細書の枠組みにおいて定義された特定の形態、構造、または特性は、示されたものと異なるものであっても、1または複数の実施形態において任意の適切な方法で組み合わされてもよい。参照番号および空間の参照(例えば、「上方(upper)」、「下方(lower)」、「上部(top)」、「底部(bottom)」など)は、便宜上使用されているに過ぎず、したがって保護の範囲または実施形態の範囲を制限するものではない。本明細書および添付の特許請求の範囲において、「材料(material)」という総称は、複数の異なる材料の混合物、複合物、または化合物(例えば、複層構造または複合材料)を含むとして理解されるべきである。図面において、類似または技術的に互いに等価な要素を示すために同一の参照番号が使用される。
【0012】
図1および
図2には、可能な実施形態に係る圧力センサ装置用のセンサアセンブリが模式的に示されている。全体として1で示されるアセンブリは、本明細書の導入部分で説明したように、感圧部品2(以下、簡潔のために「圧力センサ」または「センサ」と示す)と、検出対象の流体の体積の起こり得る増加を補償できるように、少なくとも部分的に弾性的に圧縮可能または変形可能な材料からなる補償要素3とを備える。図示されている例では、アセンブリ1は、4で示され、本発明に係るセンサアセンブリの選択的かつ非本質的な部品を構成するシールド要素を更に備える。
【0013】
図3および
図4を参照すると、様々な実施形態において、センサ2は、例えばセラミック材料からなり、計測対象の流体の圧力2応じて弾性的に変形可能な膜部Mを含むセンサ本体5を備える。以下では、簡潔のために膜部Mを単に「膜」と定義する。膜Mは、センサ本体5に一体的に設けられてもよく、センサ本体にブラインドキャビティ、すなわち一端で閉じられたキャビティを画定するために、例えば溶接または接着を介して、概して筒状の本体の一端に結合された別々の部品として構成されてもよい。
【0014】
周知技術のように、センサ2は、膜Mの変形を検出するように設計された少なくとも1つの要素に関連付けられている。
図3においてのみ6で示されるこの検出要素は、例えばブリッジ構成に接続され、好ましくは圧力が計測される流体に晒されない膜Mの側面に設けられる複数の抵抗またはピエゾ抵抗要素を備えてもよい。他の実施形態では、検出要素6は、例えば、少なくとも一方が流体に晒されない膜Mの側面に設けられた2つの向かい合う電極などの、電極および/または容量要素を備えてもよい。一例では、検出要素6は、例えば膜Mを画定する本体5の壁に、膜Mに対して周辺の位置で固定された端子(端子のうち1つが7で示されている)に電気的に接続されている。一例では、端子7は、弾性接点として構成されているが、これは本質的な特徴ではない。
【0015】
様々な実施形態において、センサ本体は、概してカップ形状であり、これにより軸方向キャビティを画定するように、底壁により一端が閉じられた周辺壁を有することを意味する。
図3および
図4で例示された場合において、センサ本体5は、例えば5aで示された底部と、5bで示された周辺部とを備え、
図4において全体としてCで示される軸方向ブラインドキャビティを画定している。
【0016】
センサ本体5は、好ましくはモノリシックであり、例えばセラミック材料(例えばアルミナなど)からなる。上述したように、これは、いかなる場合においても、本質的な特徴を構成しない。底部5aは、センサ本体5の一端においてキャビティCを閉じる膜Mを含み、周辺部5bは、キャビティC自体の入口を画定する底部5aの反対側に位置する末端縁または下縁を有する。したがって、キャビティCは、周辺面および底面を有し、底面は、膜M(特に膜Mの内側)に属する。
【0017】
様々な実施形態、例えば例示された1つにおいて、キャビティCは、少なくとも2つの異なる径の領域、例えば、より大きな径の下側キャビティ領域C
1およびより小さな径の上側キャビティ領域C
2を含んでいる。したがって、この種類の実施形態において、センサ本体5のキャビティCは、より広い下側領域C
1およびより狭い上側領域C
2を画定するように、少なくとも1つの中間制限部(
図60においてC
3で示された移行部の表面を参照)を備える。この種類の実施形態は、この場合において狭い領域C
2の底を形成し、任意の場合に対応する変形検出要素が結合された膜Mの寸法を縮小することを可能にする限りにおいて、有利であることがわかる。
【0018】
様々な実施形態において、センサ本体5は、異なる外径を有する少なくとも2つの部分を有し、ここでは、例としてそれぞれがより大きな径およびより小さな径を有する部分5a,5bに対応する。これにより、2つの部分5a,5bの間には、ステップ5cが画定されている。好ましくは、本体5の周辺プロファイル、ここではより大きな径の部分5aにおいて、軸方向凹部5dが画定されており、軸方向凹部5dの機能は同様に以下で明らかにされる。
【0019】
様々な実施形態におおいて、補償要素3は、全体として8で示されるもののような、少なくとも部分的に弾性的に変形可能または圧縮可能な少なくとも1つの補償本体と、例えば9で示されるような補強部材またはコアのような、少なくとも1つの補償本体に固定される補強部材またはコアとを含む。
【0020】
一般的には、補償本体8は、弾性変形可能または圧縮可能な第1材料、例えばエラストマーからなり、以下、「弾性変形可能な本体」または「変形可能な本体」と定義する。また、コアまたは補強部材9は、本体8の材料よりも比較的硬い材料、例えばプラスチック、例えば熱可塑性または熱硬化性のポリマーなどからなる。
【0021】
周知技術のように、本体8の主な機能は、特に凍結の場合に、圧力が計測される流体で起こり得る体積膨張を吸収することである。しかしながら、後述するように、本体8または本体8の部分の少なくとも1つに、追加の機能、例えばアセンブリ1を弾性的に支持する機能が割り当てられてもよい。
【0022】
一方で、補強部材またはコア9の主な機能は、弾性変形可能な本体8を適切な位置に維持することと、例えば流体の圧力または凍結に伴う流体の体積の増加により、本体8の適合性材料が膜Mに対して過度に変形または突出して、センサの信号が低下することを防止することである。
【0023】
問題を明確にするために、既知の種類の補償要素(例えば、前述の先行文献に記載されているものなど)は、比較的適合性のある材料で作られていると考えられる。センサ本体のキャビティに延びるこのような要素に付加される流体の軸方向および/または径方向の推力は、時間と共に、検出膜に向かう適合性材料の少なくとも一部の変位、すなわちこの材料の少なくとも一部のある種の押し出しを引き起こす。例えば、特定の条件(例えば、センサが接続されるシステムにおける流体の偶発的な高圧など)において、高圧下の流体の推力は、適合性材料の圧縮の限界を超え、適合性材料の内部構造が流体の推力にしたがって変位するまで圧縮され、センサの構造の他の内部領域に推力を伝達する。言い換えれば、補償本体の少なくとも一部の変位または押し出しは、センサの膜上に直接材料自体の推力をもたらすように、適合性材料の変形を引き起こし、その結果、測定の信頼性の変化または膜の故障が生じる。コア9の使用は、そのような現象を無効にすることおよび/または本体2の設置を容易にすることを目的としている。
【0024】
本体8およびコア9用に選択される材料は、広く使用される安価な技術による射出成形が可能な材料であることが好ましい。例えば、本体8は、シリコン材料、例えばシリコンエラストマーまたは液状シリコンゴム(LSR)またはフルオロ液状シリコンゴム(FLSR)などを用いて成形されてもよい。コア9は、ポリマーまたは共重合体または熱可塑性材料、例えばポリアミドPAまたはポリフタルアミドPPAまたはポリプロピレンPPなどを用いて成形されてもよい。
【0025】
本体8およびコア9は、別々に成形されて、その後組み立てられてもよく、あるいは共に成形されてもよく、あるいは本体8が予め成形されたコア9上にオーバーモールドされてもよい。
【0026】
センサアセンブリ1の様々な用途において、少なくとも1つの弾性変形可能または圧縮可能な環状要素がセンサ2に操作可能に結合されてもよく、環状要素は、センサ本体5の外面と、本体自体が少なくとも部分的に挿入されるハウジングまたは座部との間でシール作用を発揮するように設計されている。図示されている例では、特に環状ガスケットまたはOリングの形式で、好ましくは弾性材料からなるそのようなシール要素は、10で示されており、本体5のより小さな径の部分5bに嵌め合わされるように設計されている。
【0027】
前述したように、様々な実施形態において、本体5のより大きな径の部分5aは、軸方向凹部または溝5dを有しており、軸方向凹部または溝5dは、前述したように、例えば
図4において、本体5の部分5a,5bの間に形成されたステップ5cに位置する一端を有する。本体5の部分5bに凹部5dが存在するにもかかわらず、ステップ5cでのガスケット10の最適なシールを保証するために、有利には、金属材料またはプラスチック材料からなるリングまたは平坦ワッシャ11がステップ5cとガスケット10との間に嵌められてもよい。このようにして、前述したように、例えば、
図1および
図2において、ワッシャ11が凹部5dの対応する端部を覆い、これにより、径方向のシールを改善するためにも、ガスケット10が軸方向において載置される適切な表面が提供される。
【0028】
使用時には、圧力センサアセンブリ1が適切に機能できるように、測定される流体のための入口ポートを備えた装置の対応する最終的なハウジングまたは座部の内部に、ガスケットが配置されなければならない。好ましくは、センサアセンブリの前述の座部への設置は、きつ過ぎず(例えば、本体5のセラミックでの過度な機械的応力または残留応力が主要検出誤差を引き起こす可能性があるため)、ゆる過ぎず(例えば、流体の漏出および/または電気接点の不具合および/または誤検出の可能性を伴う、起こり得るあらゆるセンサ2の微動を防止するため)でなければならない。
【0029】
これらの理由から、様々な実施形態において、センサアセンブリは、弾性支持システムを想定している。後述するとおり、このシステムは、補償要素3の弾性変形可能な本体8の利用することまたは追加の要素の弾性特性を利用することのいずれかにより得られてもよい。
【0030】
言及された後者の場合を参照すると、様々な実施形態において、好ましくはエラストマー材料からなり、アセンブリ自体の弾性支持の機能を発揮するように設計された、少なくとも1つの環状の弾性変形可能または圧縮可能な支持要素がセンサアセンブリ1に結合されている。様々な実施形態において、前述の弾性支持は、コア9の表面とシールド要素(以下、4で示す)の表面との間、あるいはコア9の表面とアセンブリ1が少なくとも部分的に挿入される座部に属する表面(以下31aで示す)との間に、軸方向において広く設けられている。
【0031】
図1-2に図示される例では、コア9が載置されるように設計されたそのような環状支持要素は、12で示されている。要素12は、例えばOリングタイプであり、シール機能を果たすものではない(いずれにせよガスケットの機能を果たす可能性がある)。
【0032】
補償要素3の一例が、
図5-8において様々な見え方で示される一方で、
図9-10にはコア9の一例が示されている。
【0033】
まず
図9-10を参照すると、様々な実施形態において、コア9は、好もしくは実質的に円板形状の本体部9aを有しており、本体部9aは、主面(ここでは慣習的に「上面」として言及する)を有する。主面からは、対応する軸方向キャビティ9’を画定する中央筒状部9bが好ましくは立ち上がっている。以下では、部分9aを「フランジ部」または「円盤部」として定義する。フランジ部9aの上面には、周縁部にレリーフ9cが設けられてもよい。筒状部9bは、好ましくは、部分9aの反対側の面(ここでは、慣習的に「下面」として言及する)において開いていてもよい。下面では、後述するように、環状要素12が位置するように設計されている。図示しない様々な実施形態において、筒状部9bは、フランジ部9aの対向する面から延びていてもよく、あるいは中央筒状部は、部分9aから下方および上方の両方に延びていてもよい。
【0034】
様々な実施形態において、コア9は、特に本体8のコア9自体への固定を考慮して、本体8を形成する材料の対応する部分のための1または複数の通路を有する。例えば、図示の例を参照すると、1または複数の貫通穴9dが円盤部9a、特に筒状部9bに対する周辺位置に画定されている。筒状部9bの内部において、周辺貫通穴9f(
図9-10)と、好ましくは少なくとも1つの中央貫通穴9gを有する横壁9eが設けられてもよい。
【0035】
様々な実施形態において、筒状部9bの上部は、一種のクレネレーション9h、すなわち部分9b自体の外周に沿って突起と凹部とを交互になったものを画定するように成形されている。部分9bは、好ましくは、実質的に円形の断面を有しており、図示の例のように、異なる径の伸張部を有することがある。
【0036】
図5-8を参照すると、様々な実施形態において、弾性変形可能な本体8は、好ましくは円盤部9aの周辺領域である必要はないが、好ましくはコア自体の少なくとも1つの領域がいかなる場合でも露出したままになるように、コア9上にオーバーモールドされた本体として構成されている。この目的のため、様々な好ましい実施形態において、コア9の最大横方向障害物の寸法(または最大径)は、本体8の最大横方向障害物(または最大径)よりも大きい。
【0037】
例示されている場合では、本体8は、コア9の円盤部9aの各主面でそれぞれ延びる少なくとも2つの部分、例えば
図5-8において8a,8bで示される2つの本体部が存在するように、一体成形でオーバーモールドされている。示されている例において、本体部8aは、部分9aの下面から軸方向に延びている。様々な実施形態において、好ましくは実質的に円筒形状を有する上述の本体部8aには、末端面または下面において凹部8a’が設けられており、凹部8a’の機能は後述する。
【0038】
本体部8bは、好ましくは筒状部9bの少なくとも一部を内部に包含するように、コア9の部分9aの上面から軸方向に延びている。
【0039】
様々な実施形態、例えば例示されているものなどにおいて、弾性変形可能な本体8は、本体部8bの上部を覆って延び、好ましいが必ずしも必要ではない、コア9の筒状部9bの各上部を取り囲むさらなる本体部8cを一体に画定する。好ましくは、本体部8bは、本体部8cよりも大きい横方向障害物の寸法または径を有しており、本体部8b,8cの1つまたは両方は、少なくとも僅かに円錐台状の形態を有していてもよい。補償本体8のさらなる本体部8cの存在は、センサ本体5のキャビティCが、例示されている場合のように、異なる径の2つの領域C1,C2を含む場合に好ましい。
【0040】
様々な実施形態において、本体部8bの最大横方向障害物の寸法または径は、コア9のフランジ部9aの最大横方向障害物の寸法または径よりも小さい。このようにして、フランジ部9aの一部がセンサ本体5の末端を載置するための表面を画定する。特に、説明中の例を参照すると、
図5および
図8において9a’で示され、センサ本体5の部分5bの下縁を位置決めおよび載置するための座部が、本体部8bと、コア9の部分9aの外径、すなわちレリーフ9cの外周縁との間に画定されている。様々な実施形態において、コア9の少なくとも一部(例えば部分9aおよび/または座部9a’)には、特にセンサ本体5に関して、位置決めおよび/または基準要素が設けられている。
【0041】
コア9の対応する表面上に本体5を上述したように載置することで、組み立て段階において、補償要素3の上部(ここでは本体8の部分8b,8c)がセンサ本体5のキャビティCに過度に挿入される危険性を防止できる。これにより、例えば、部分8cの上部が膜Mの内側と接触し、センサ2による圧力の検出エラーを引き起こす危険性を防止する。
【0042】
この観点から、補償要素の上述した上部の高さ(ここでは、円盤部9aの上面と本体部8cの上部との間の距離として理解される)は、キャビティCの深さ(本体部5aの下面と膜Mの内面との間の垂直方向の距離として理解される)よりも低い。
【0043】
コア9の円盤部9aの存在、またはセンサ本体5が載置される上述した位置決めおよび/または基準要素の存在は、上述したように、本体8を構成する適合性材料の過度な変形または押し出しを防止する効果を有する。
【0044】
本体8は、
図7,8に明確に記載されているように、本体8を構成する材料の一部がコア9の開口9dと対応する筒状部9bを貫通し、これによりコア9上での本体8の固定を保証するように、好ましくはコア9上にオーバーモールドされている。これらの図面から、同様に、筒状部9bが内側に横壁9eを有する場合、オーバーモールドされた材料の一部は、横壁の開口9fを貫通し、固定がさらに改善されることが理解される。オーバーモールド装置は、オーバーモールドされた材料が横壁9eの中央穴9gを塞ぐことを防止するために、仮に想定される場合には、それ自体既知の方法で、想到される。
【0045】
様々な実施形態において、本体8は、本体8自体の2つの軸方向端部の間に延びる少なくとも1つの通路(Pで示される)が、好ましくは中央に存在するようにオーバーモールドされる。コア9が筒状部9bの内側に横壁9eを想定する場合、通路Pは、横壁9eの各穴9gと実質的に同軸であり、好ましくは、中央位置に配置される。このようにして、図示の例を参照すると、
図7-8から明らかであるように、通路Pの一部が本体部8aを軸方向に横切っており、通路の残りの部分が本体部8b,8cを横切っている。
【0046】
同じ図面から、筒状部9bの全体が本体部8b,8cを構成する材料に埋まっており、筒状部の上部コレネレーション9hがオーバーモールドされた材料とコア9との間の固定にさらに寄与することが理解される。
【0047】
既に述べたように、様々な実施形態において、コアの両側に延びる弾性変形可能な本体の2つの部分のうちの少なくとも1つは、センサ本体5のキャビティC(
図4参照)の内部に部分的に受け入れられるように設計されている。例では、問題の部分は、本体部8b,8cにより形成された部分である。述べたように、部分8cは、異なる径の2つの領域C
1,C
2を有するキャビティCを有するセンサの場合の補償に特に有益ではあるが、任意であると理解される。
【0048】
重要な側面によれば、弾性変形可能な本体の部分の少なくとも一部、例えば、センサ本体のキャビティの内部に少なくとも部分的に収容されるように設計された部分は、キャビティ自体の内部に弾性干渉により搭載することができるように構成されている。
【0049】
様々な実施形態において、この目的のため、弾性変形可能な本体の前述の部分は、特に補償要素とセンサ本体との間に、少なくとも1つの位置決めおよび/または固定要素、例えば、当該部分自体の周壁に沿って、または周壁にしたがって分布する複数の周辺リブまたはレリーフを有する。リブまたはレリーフは、補償要素とセンサ本体との間の位置決めおよび正しい組み立てを容易にする。
【0050】
図6-8に例示されている場合を参照すると、上述した位置決めおよび/または固定要素は、8dで示され、本体部8bの周壁に画定された軸方向レリーフを備える。追加的または代替的には、同様の要素またはレリーフが本体部8cに設けられてもよい。一般的には、様々なレリーフ8dの外表面は、キャビティCの対応する部分よりも広い円周を特定する(キャビティ部分C
1および本体部8bは、円錐台状または少なくとも部分的に傾斜した周辺プロファイルを有してもよいことは明らかに理解される)。
【0051】
様々な実施形態において、レリーフ8dは、補償要素3、特に本体8と一体に画定され、センサ本体5のキャビティCの内部への本体部8の部分8b,8cの僅かな弾性干渉による挿入を、いずれの場合においてもセンサ本体5に対する補償要素3の位置決めおよび結合を保証するのに十分な方法によって可能にする。
【0052】
この特徴は、センサ2と補償要素3との間の事前組み立て、言い換えれば、単一のユニットとして容易に取り扱える、すなわち単一部品として保管、輸送、または取り付けが可能である自立型または独立型のセンサアセンブリ1の製造を可能にする限りにおいて、製造段階において特に有利であることを示している。
【0053】
したがって、本発明に係るアセンブリは、アウターケーシングがないにも関わらず、取り扱い中に部品が互いに分離することなく、単一の装置として第1の事業体(例えば、圧力センサ装置の製造業者)に属する自動ラインで容易に製造および組み立てられることができる。このアセンブリは、第2の事業体に属する自動組み立てラインでのアセンブリの取り扱いの容易さを毀損することなく、異なる装置に組み立てまたは統合されるために、第2の事業体(例えば車両部品の製造業者)に容易に輸送されることができる。
【0054】
前述したように、補償要素3は、同様に、センサ本体5または部分5bの末端の位置決めおよび載置のための表面または座部(9a’、
図5,8参照)を画定してもよい。部分5bに嵌め込まれる載置リング11およびシール要素10は、部分5bに径方向の弾性干渉で取り付けられることが好ましい。このようにして、問題の部分間の結合に続いて、部品2,3,10,11を含む集合体は、単一のユニットとして容易に取り扱われることができる。
【0055】
レリーフ8dは、本体8の局所的な(実質的にはレリーフ自体のみにおける)わずかな変形のみを伴う、便利かつ精密な方法で上述した弾性干渉による挿入を可能にする。これにより、挿入の過程で、本体8が全体として過度なおよび/または望ましくない変形をする可能性を防止できる。前述したように、コア9のフランジ部9aは、有利には、参照または位置決め要素、または機械的な移動端を構成してもよい。
【0056】
前述したように、本発明に係る装置のセンサアセンブリは、全体が4で示され、
図11,12において単離して図示されたシールド要素を選択的に備えてもよい。
【0057】
要素4は、好ましくはポリマーまたはプラスチック材料、例えば熱可塑性または熱硬化性材料の成型を介して成形され、概してカップ形状の部分を含む本体を有している。カップ形状の部分は、好ましくは、実質的に円形の断面形状を有し、少なくとも1つの開口を有する底壁を含み、一端において径方向に突出したフランジ部を備えてもよい。
【0058】
図示された例において、概してカップ形状の部分は、実質的に筒状の周辺壁4aと、底壁4bとを備える。周辺壁4aと底壁4bとは、
図12のみにSで示されるキャビティまたは座部を画定する。底壁4bには、1または複数の貫通穴4b’が設けられており、可能なら、座部Sに対して内側において1または複数のレリーフ4b’’が設けられている。例では、一連の穴4b’および一連のレリーフ4b’’は、特に壁4bの中央領域において、円周にしたがって互いに配置されている。要素4が本体8に組み立てられている状態では、穴4b’または各穴4b’は、以下に明らかにされる理由により、軸方向の位置において、補償要素3の通路Pに対してずらして配置されていることが好ましい。
【0059】
様々な実施形態において、フランジ4cは、要素4の周辺壁4aから、好ましくは座部Sの口を画定する壁4a自体の端縁4a’の僅かに下から径方向外側に突出している。好ましい円形のフランジは、環状要素12が載置される表面を有している。
【0060】
図示された例において、前述したフランジ4cは、縁4a’と同じ側にレリーフ4c’の周辺縁を有する。これにより、環状要素12、特に補償要素3のコア9の下面上に載置された部分と反対側の部分の位置決めのための溝または座部4c’’が2つの縁4a’,4c’の間に画定される。
【0061】
様々な好ましい実施形態において、要素4の周辺壁4aの内側には、補償要素3に対する、特に本体8に対する位置決めおよび/または結合手段が画定されている。様々な実施形態において、これらの手段は、軸方向レリーフまたはリブ、例えば
図12において4a’’で表されるものを備えている。類似の位置決めおよび/または結合手段、例えばレリーフおよび/またはリブが、補償要素、特にその本体8(特に、対応する部分8a)に設けられてもよい。
【0062】
レリーフ4a’’は、補償要素3の弾性変形可能な本体8の部分8aの円周より僅かに小さい円周を特定する。これにより、シールド要素は、補償要素3の部分8aに僅かな干渉で嵌まることができる。したがって、この場合では、レリーフ4a’’は、シールド要素4の座部の内部への本体8の部分8aの僅かな弾性干渉による挿入を、いずれの場合においてもシールド要素4に対する本体8の位置決めおよび結合を十分に保証する方法で、可能にする。
【0063】
また、この特性は、アウターケーシングがないにも関わらず、これに続く共同操作、すなわち単一の部品として取り扱うために、センサ2、補償要素3、およびシールド要素4の間の事前組み立てが可能である限りにおいて、特に有益であることを示す。
【0064】
前述したように、シールド要素4は、環状要素12の各部の位置決めのための表面または座部(
図12の4c’’)を画定してもよい。これにより、部品の結合に続いて、部品2,3,4,10,11,12を含むセンサアセンブリ1は、単一の部品として容易に取り扱われることができる。前述したアセンブリの組み立て状態は、
図2に示されており、シール要素10が(センサ本体5の部分5bに嵌め合わされている)載置リング11と、コア9の上面(実質的にレリーフ9cの周辺縁)との間においてどのように設置されているか、および環状要素12が、シールド要素4のフランジ4c(すなわち
図12のシート4c’’)とコア9のフランジ部9aの下面との間においてどのように設置されているかが理解される。
【0065】
様々な実施形態において、本発明に係る圧力センサ装置は、検出される圧力を感知できる部品、すなわちアセンブリ1のセンサ2を少なくとも部分的に収容するように構成された構造を含む。この構造は、異なる装置、例えば油圧装置または空圧装置の一部を形成してもよい。
【0066】
様々な好ましい実施形態において、ハウジング構造は、アセンブリを実質的に完全に収容するケーシングのように構成されてもよく、好ましくは位置決めおよび/または支持の機能を果たす少なくとも2つの結合した部品を備えてもよい。様々な実施形態において、2つの部品のうちの1つは、好ましくは電気的な接続機能を果たし、他の部品は、好ましくは流体的な接続機能を果たす。他の実施形態では、上述した構造は、代わりに、センサアセンブリの一部のみを収容してもよく、この目的において、例えば電気的接続あるいは流体的接続の機能を果たす唯一のケーシング部品を備えてもよい。この種類の実施形態では、本発明に係る装置は、異なる機能部品(例えば、流体ポンプ)と結合可能であり、異なる機能部品の本体は、装置、特にセンサアセンブリ1の対応する部分を受け入れるように設計された座部またはハウジングを画定する。
【0067】
図13および
図14は、上述した2つ目の場合を例示している。装置の収容構造は、本体20(以下、「閉鎖体」として言及する)を有する。本体20は、好ましくは、位置決めおよび電気的接続の機能を発揮する。これらの図面において、いかなる場合においても選択的であるシールド要素4の図示が省略されていることに留意されたい。
【0068】
図示された例において、本体20は、センサ2の少なくとも一部、すなわち本体5が内部に挿入された中央座部21を画定する。本体20は、絶縁性材料からなってもよく、例えばプラスチック材料で成形されてもよく、例として、少なくとも異なる部品、例えば流体ポンプの本体、あるいはSCR(Selective Catalytic Reduction:選択接触還元)システムまたは車両の水噴射システムの流体アセンブリに固定するための1つのブラケット22を有してもよい。例において、本体20は、シート21の少なくとも一部を画定する、好ましくは円筒状のレリーフの壁21aを有している。好ましくは、壁21aの内側に軸方向レリーフ21bが設けられており、軸方向レリーフ21bは、相互に正しい角度に位置決めされることを保証するために、センサ本体5の部分5aの軸方向凹部5dと結合するように設計されている。
【0069】
部品2,3,10,11,12(および、想定される場合には、部品4)は、上述したように組み立てられてもよく、これにより得られた自立型のセンサアセンブリは、
図13および
図14に示されているように、本体20の座部21の内部にセンサ本体5を配置するために、可能であれば自動的に、取り扱われることができる。本体20が、シート21が開いているのとは反対側において、センサの端子(ここではバネ接点として構成される)にアクセスするための通路23を画定していることが
図14から理解される。本体20において、座部21には、接点7が少なくとも部分的に受け入れられたキャビティ24が画定されてもよい(
図17,18参照)。このキャビティ24は、座部21の周辺プロファイルに実質的に対応する周辺プロファイルを有してもよく、好ましくは、センサ本体5の上面のための1つまたは複数の当接面24aを有してもよい。
【0070】
図15および
図16は、本発明に係る装置の収容構造が代わりに位置決めおよび流体的接続の機能を発揮する本体30(以下、「ケーシング本体」として言及する)を含む場合を例示している。
【0071】
例において、本体30は、実質的にカップ形状であり、センサアセンブリ1(ここでは、部品2-4,10-12を含む)が部分的に挿入されたハウジングまたは座部31を画定する。本体30は、絶縁性材料からなってもよく、例えば熱可塑性材料で成形されてもよく、例として、好ましくは底壁に流体のための入口通路32を有してもよい。
【0072】
座部31は、好ましくは、収容されるアセンブリ1の部品の形状およびサイズにしたがった形状およびサイズを有してもよい。例えば、様々な実施形態において、座部31は、シールド要素4のフランジ4cのため(あるいは環状支持要素12のため)の載置を提供する少なくとも1つの中間ステップ31aを画定する。このようにして、例えば、
図16において、ステップ31aは、シールド要素4を支持し、その結果、フランジ4c自体の座部4c’’に収容され、コア9(すなわちコア9の部分9a)の下面が載置された支持要素12により補償要素3を弾性的に支持する。シールド要素4は、図示された状態で、入口32からシールド要素4の通路4b’に向かって流体が分布することを可能にするために、底壁4bは、底壁4bが座部31の入口32を塞ぐことを防止するように、および/またはいかなる場合においても座部31の下側領域の通路またはチャンバを維持するように、流体の入口通路32が位置する座部31の底壁に対して少なくとも僅かに立ち上がるように、すなわち距離を開けるようにサイズが決定されていることが好ましい。
【0073】
上述した距離は、部分9aがステップ31aに載置されること、またレリーフ、例えば
図11において4b’’’で示され、シールド要素の底壁4bの外側に画定されたものの存在により保証される。特に好ましくない寸法公差の場合、これらのレリーフ4c’’’は、座部31の底に載置され、これにより、いかなる場合においても流体が入口32から通路4b’に向かって流れることを保証するように、シールド要素4が僅かに立ち上がって維持される。
【0074】
再び
図16から、好ましくは、組み立て状態において、上述した底壁4bの内側に存在する開口4b’およびレリーフ4b’’は、補償要素の本体8の部分8aの下端面に画定された凹部8a’に配置されていることがわかる。特に、凹部8a’の底は上述のレリーフ4b’’上に載置されており、本体8の通路Pの入口と要素4の開口4b’との間に、いかなる場合においても、流体の通過が可能なように設計された自由空間が存在することがわかる。
【0075】
図15および
図16から、組み立て状態において、載置リング11とともにセンサ本体5の部分5b上に嵌め合わされたシール要素10は、座部31の周辺面に対して径方向のシールを及ぼすことがわかる。同じ図面から、センサ本体5のキャビティの2つの領域C
1およびC
2は、補償要素の変形可能な本体8の部分8b,8cにより占められており、部分8cの上部は、いかなる場合においても膜Mから離れていることがわかる。
【0076】
図17および
図18の部分断面図は、本発明に係る装置の場合を示しており、この装置のハウジング構造は、センサアセンブリを介在させて互いに結合された、
図13-14に図示された種類の閉鎖体20と、
図15-16に図示された種類のケーシング本体30とを有する。
【0077】
これらの図面から、センサアセンブリ、特にシールド要素4の底壁4bを、本体30の座部31の底面、好ましくは底壁4bの内側および対応するレリーフ4b’’に載置された圧縮可能な本体8の下部8aから離して維持するために、座部31のステップ31aとシールド要素4のフランジ4cとの間の相対的な位置決めが注目され得る。これにより、上述したように、流体の入口通路32と補償要素3の通路Pとの間の流体的接続がいかなる場合においても保証される。
図17-18から、環状支持要素12は、フランジ4cの対応する座部4c’’の内部に配置され、コア9のフランジ部9aの下面が要素12上に載置されていることがわかる。前述したように、このようにして、補償要素およびしたがってセンサ本体5は、本体30に対して弾性的に支持されている。環状要素12の存在により、センサ本体5およびセンサ本体5に関連付けられている補償要素が、例えば弾性接触要素7、本体20の当接または接触表面24aの作用により、ケーシング本体30の座部31に常に付勢されている実施形態において有利であることが証明される。したがって、要素12の存在により、「弾性アセンブリ」、すなわちセンサ本体5および補償要素の軸方向位置の起こり得る僅かな変化または補償を可能にする、例えば、装置の様々な要素または部品の起こり得る寸法変化を保証するために、あるいは組み立てステップの間および/または操作の間の過度なストレスを防止するアセンブリを得ることができる。
【0078】
同じ図面から、対応するリング11上に載置され得るガスケット10と、本体30の座部31の周辺面との間の径方向シールの位置がわかり、同様に、センサ本体5の部分5bの下端が、代わりに、コア9のフランジ部9aの上面かつ座部9a’の内部に載置されることがわかる。
【0079】
図17-18に例示されている状態で、シール要素10は、フランジ部9のレリーフ9cの周辺縁の上面から特定の距離で配置されているが、要素10が縁9cに載置されるように部品のサイズが決められている限りにおいて、これは必須の特徴を構成するものではない。
【0080】
シールド要素4は、例えば、補償要素3(弾性変形可能な本体8)だけの体積では凍結中の流体の体積の増加を補償するのに不十分であると考えられる用途にも使用され得る。これらの場合、凍結した流体は、センサ2の膜M上に大きなストレスを与える可能性がある。この観点で、要素4は、補償要素の中央通路Pに対してずれた位置での開口4b’を通じた流体の追加を可能にする限りにおいて、迷路機能を発揮する。この形状は、実質的に、入口32と通路Pとの間の流体の迷路経路を生成し、これにより凍結した流体により、同じ通路Pを介して、センサ2の膜M上に高い軸方向の力が直接与えられる危険性が制限される。
【0081】
本発明に係るセンサアセンブリ1の1つまたは複数の部品の可能な代替的な実施形態が
図19-31に例示されている。
【0082】
例示されている場合において、アセンブリ1は、シールド要素4を含み、シールド要素4は、可能な実施形態によれば、前述の4cで示したフランジを有しない本体を有する。すなわち、
図20から明確に注目されるように、シールド要素4は、周辺壁4aと、開口4b’、内部レリーフ4b’’、および可能であれば外側レリーフ4b’’’が設けられた底壁4bとのみを含む。
【0083】
この場合では、
図24からわかるように、補償要素3の変形可能な本体8に対して僅かな干渉で挿入するため、位置決めおよび/または固定要素、例えば軸方向レリーフ4a’’が周辺壁4aの内側に設けられている
【0084】
様々な実施形態、例えば
図19-31に例示されたものなどにおいて、補償要素3のコア9、特に部分9aは、環状要素12のための座部を下面に画定するように構成されている。
【0085】
例えば、
図20,23,25-27を参照すると、コア9は、
図9-10に図示されているものと実質的に類似の構成を有しており、対応する円盤部9aが上面に設けられており、レリーフ9cの周辺縁が選択的に設けられている。この場合において、部分9aは、下面において類似のレリーフの周辺縁(9iで示す)を有しており、縁9iの径よりも小さい径を有するレリーフの円筒壁9jが下面に設けられている。円筒壁9jは、貫通穴9dおよび/または筒状部9bのキャビティ9’の端部が内部に配置可能な領域を取り囲んでいる。このようにして、例えば
図20で示されるように、環状支持要素12の位置決めのための座部(9kで示す)が縁9i,9jの間に画定されている。
【0086】
図19-31に例示された場合において、補償要素3の弾性変形可能な本体8は、前述したものにしたがって、コア9にオーバーモールドされている。コア9の下面から延びる本体8の一部は、例示された例のように、異なる径の2つの部分、特に、例えば
図20,23,25を参照すると、コア9の円盤部9aに近いより大きな径の部分8a
1と、部分8a
1から延びたより小さな径の部分8a
2とを示している。部分8a
2の径は、例えば
図20からわかるように、シールド要素4に、僅かな弾性干渉で嵌め合わされることができるようになっている。
図20から、好ましくは、要素4の周辺壁4aは、弾性変形可能な本体8の部分8a
1,8a
2の間に画定されるステップ上に支持されていることがわかる。
【0087】
図28,29は、
図15-16で既に説明したものに実質的に類似し、流体用の入口通路32を有する対応する座部31を画定するケーシング本体30へのセンサアセンブリの設置を例示している。理解されるように、この種類の実施形態において、補償要素3、すなわち補償要素3のコア9は、環状要素12を用いて座部31のステップ31aに静止して設置され、補償要素自体および補償要素に関連付けられたセンサ本体5は、ケーシング本体30に対して弾性的に支持され、これにより上述した弾性アセンブリが得られる。シールド要素4の動作位置は、既に説明したものに類似しており、すなわちシールド要素4の底壁4bが座部31の底壁から離れている。
【0088】
図30,31は、
図17-18の図に類似した図を介して、それぞれ20および30で示されたものと同じ種類の閉鎖体およびハウジング本体を含む構造内に取り付けられた
図19-27に係るセンサアセンブリを基本的に備える本発明に係る装置を図示している。理解されるように、図示された装置は、構築の種類、シールド要素4の設置(したがって圧縮可能な本体8の異なる位置8a
1,8a
2を有する)、および補償要素のコア9の主円盤部9cの環状要素12のための対応する座部9kとハウジング31のステップ31aに載置された環状要素12を有する形状の変更という点で異なるが、上述したものと類似している。
【0089】
前述したように、シールド要素4は、センサアセンブリ1または本発明に係る装置の選択的な要素を構成している。例えば、
図32は、
図31と類似の断面図で、上述した要素4の使用が想定されていない変形例を模式的に示している。この種類の様々な実施形態において、補償要素3の変形可能な本体8は、本体30の座部31の底面に直接載置されるようにサイズが決められている部分8aを有する。これらの実施形態において、補償要素3の部分8aは、弾性支持の機能を発揮してもよい。
【0090】
このようにして、環状要素12がない場合であっても、センサ本体5およびセンサ本体5に関連付けられた補償要素は、いかなる場合においても、上述したものと類似の方法で、座部31の内部に弾性的に取り付けられる。好ましくは、変形可能な本体8の部分8aは、いかなる場合においても、末端に凹部8a’を有する。凹部8a’は、この場合においても、座部31と変形可能な本体8との間にチャンバまたは通路の存在を保証するため、すなわち好ましくはずれた位置または側方の位置に設置された入口通路32と補償要素3の中央通路Pとの間の流体的接続を保証するために、ハウジング31の底面に画定された1つまたは複数のレリーフ33上に載置されてもよい。
【0091】
本発明に係る補償要素の弾性的に圧縮可能または変形可能な本体は、必ずしもコアにオーバーモールドされる必要はない。この目的のために、
図33-39は、そのような圧縮可能または変形可能な本体が対応するコアと弾性的に結合している可能な実施形態を図示している。
【0092】
図33-34を参照すると、例示している場合において、補償要素3は、それぞれ8
1,8
2で示される2つの弾性的に圧縮可能または変形可能な本体に弾性的な方法で結合されているコア9を有している。この実施形態において、コア9は、実質的に円盤形状、またはフランジ形状の主要部9aを有し、主要部9aの上面から筒状部が立ち上がっている。筒状部は、好ましくは、例えば9b
1,9b
2などで示される複数の異なる径の伸張部を含んでもよい。筒状伸張部9b
1は、筒状伸張部9b
2の径よりも大きい最大径を有しており、筒状伸張部9b
2は、筒状伸張部9b
1の上部から延びている。好ましくは、9b
3で示される更なる伸張部または頭部が伸張部9b
2の上部に設けられている。頭部9b
3の最大径は、中間伸張部9b
2の最大径よりも大きい。好ましくは、少なくとも伸張部9b
1,9b
2は、必須の特徴ではないものの、部分的にフレア状または円錐台状の周辺プロファイルを有する。上述の伸張部9b
1,9b
2,9b
3からなる筒状部は、筒状伸張部9b
1により画定される軸方向キャビティ9’を備えている。一方で、中間筒状伸張部9b
2と頭部9b
3は、貫通穴9g’(
図39参照)により横切られている。
【0093】
好ましくは、圧縮可能な本体8
1は、前述した実施形態の本体部8aに機能的に類似した概して円盤形状またはカップ形状の主要部を有している。主要部から上部突起8a
3が立ち上がっている。本体8
1は、同様に、P’で示される中央貫通穴を有する。
図33-334から理解されるように、
図39からわかるように、本体8
1の上部突起8a
3は、筒状伸張部9b
1により周辺部が画定されたキャビティ9’の内部に、好ましくは弾性干渉で、係合するように設計されている。したがって、言い換えれば、突起8a
3は、前述したキャビティの内側に弾性的に差し込まれてもよい。より一般的には、様々な実施形態において、補償要素3の本体8
1は、コア9に対する位置決めおよび/または結合手段を有してもよい。
【0094】
一方で、変形可能な本体8
2は、8bおよび8cで示されたものと機能的に類似した2つの本体部を実質的に画定し、
図33-34に明確に示されているように、部分8bは、好ましくは対応する軸方向レリーフ8dを有している。
図34から、同様に
図39から、本体8
2は、Hで示される対応するキャビティにより軸方向に横切られていることがわかる。対応するキャビティは、コア9の伸張部9b
1,9b
2,9b
3の外側プロファイルに実質的に対応する(場合によっては、僅かに小さい周辺寸法を有する)プロファイルを有する成形面により画定されている。このようにして、
図39から理解されるように、本体8
2のキャビティHは、筒状伸張部9b
1,9b
2,9b
3上に弾性的に嵌め合わされてもよく、末端伸張部9b
3は、2つの結合部品の間の相対的な位置決めを保証する。このため、好ましくは、
図33にのみH’で示されるキャビティHの末端部は、コア9の筒状末端伸張部または頭部9b
3を収容するように形状およびサイズが決定されている。
【0095】
したがって、様々な実施形態において、補償要素3の本体82、特に対応するキャビティHの少なくとも一部には、コア9に対する位置決めおよび/または結合手段が設けられてもよい。同様に、好ましくは、コア9の少なくとも一部、例えば末端伸張部9b3には、本体82に対する位置決めおよび/または結合手段が設けられてもよい。
【0096】
図39から、補償要素の組み立て状態において、本体8
1の貫通穴P’は、コア9の貫通穴9g’に軸方向に位置合わせされてもよいことがわかる。
【0097】
センサ2が補償要素3に結合された補償要素3の組み立て状態は、
図35,36に図示されている。前述の実施形態に関しては、補償要素3は、変形可能な本体8
2の部分8bの軸方向レリーフ8dの存在を少なくとも利用することで、センサ本体5のキャビティに、特に弾性的な方法で、結合されてもよい。上述の図面から、この場合において、センサ本体5の部分5bの末端は、コア9の円盤部9aの上面に載置されて設置されてもよい。図示された実施形態において、部分9aの上面には、レリーフの縁が設けられていないが、他の実施形態(図示せず)では設けられてもよい。
【0098】
図37は、
図35-36のセンサアセンブリ1の、前述した30で示されるものに実質的に類似したハウジング本体の座部31への設置を例示している。
図38,39には、同じアセンブリ1が、ハウジング本体30と、20で示されたものと実質的に類似した閉鎖体との間に取り付けられた状態で図示されている。これらの図面から、設置が、前述の他の実施形態のものに実質的に類似していることがわかる。しかしながら、この種類の実施形態において、前述の12で示されたものと同じ種類の弾性支持要素の存在は、必須ではない。この場合、補償要素の弾性変形可能な本体8
1の部分8aは、本体30の座部31の底面に直接載置されるように大きさが決定されている。また、この場合、好ましくは、部分8aは、末端部に設けられた凹部8a’を有している。本体30の入口通路32と、コア9の通路9g’とに軸方向に位置合わせされた変形可能な本体8
1の中央通路P’との間の流体的接続を保証するために、凹部8a’の底は、ハウジング31の底面に画定されたレリーフ33上に載置されている。
【0099】
この種類の実施形態において、ハウジング本体30の座部31は、この場合シール要素10の位置に実質的に対応する位置にある少なくとも1つの中間ステップ31aを含んでもよい。
図38-39に例示されている状態において、シール要素10は、前述のステップ31aから一定の距離に配置されているが、これは、前述の要素10がステップ31a上に載置されて設置されるように部品の大きさが決定されている限りにおいて、必須の特徴を構成しないことを理解されたい。シール要素10がステップ31a上およびリング11上に載置されている状態において、シール要素10は、弾性支持要素として動作することができる。
【0100】
当然、本体8
1および本体8
2に類似する概念の、好ましくは弾性的な方法で対応するコアに固定された少なくとも1つの補償本体を設けるといる解決方法は、本明細書に記載された他の実施形態にも適用可能である。また、
図33-39に例示された場合において、センサアセンブリ1は、環状要素12およびシールド要素4を備えていないが、これらの要素の少なくとも1つが、必要であるならば、設けられてもよいことは明らかである。
【0101】
図40-45は、
図33-39の実施形態に実質的に類似するが、補償要素の圧縮可能な本体が対応するコアにオーバーモールドされている変形形態を図示している。
【0102】
上述したように、補償要素3、したがってアセンブリ1の全体的な外形状は、圧縮可能な本体8の部分8aの僅かに変更された周辺プロファイルは別として、
図35-36に図示されているものに実質的に類似している。この実施形態において、上述したように、本体8は、コア9上にオーバーモールドされており、この目的のために、特に
図42-43からわかるように、コア9は、対応する中央筒状部9bを含んでもよい。中央筒状部9bは、場合によっては頂部にクレネレーション9hが設けられてもよく、横壁9eの内側に、対応する周辺開口9fおよび中央穴9gが設けられてもよい。同様に、コア9のフランジ部9aは、対応する貫通開口9dが設けられることが想定される。
【0103】
図42,43は、可能な様々な実施形態において、本発明に係るセンサ装置の閉鎖体20が、センサ本体5に関連付けられた弾性接点7と電気的に接触するように設計された電気接点を含んでもよいことを示している。例において、それぞれが25で示される各電気端子は、本体20の外側に延在する部分25aと、キャビティ24の内側に向く表面を有する部分25bとを有しており、部分25bには、圧力センサの各弾性接点7の端部が弾性的に載置されている。代替的には、弾性接点7は、センサ本体5の意図的に設けられたパッドと、電気端子25との間にはんだづけされた電線によって置き換えられてもよい。
【0104】
前述したように、本発明に係るセンサアセンブリは、異なる機能部品、例えば流体用のポンプ、または油圧ポンプを有する油圧装置、あるいは、圧力センサの存在を必要とする特に車両用の任意の他の装置、または油圧または空圧装置によって画定される対応する座部の内部に取り付けられてもよい。
【0105】
図42,43は、同様に、前述の異なる機能部品が30’で示されている場合を図示している。
図44-45を参照すると、模式的に示されている前述した部品30’には、先に31で示された種類の座部が画定されている。座部の入口32は、流体の通過、例えば流体の輸送のためのダクト34に接続されている。例において、センサアセンブリ1は、座部31の内部に装着され、先に20で示された種類の閉鎖体を介して適切な位置に維持される。閉鎖体は、例えば、部品自体の対応するねじ穴に係合したねじを介して部品30’に固定される。
【0106】
当然、端子25を有する本体20の構造と、30’で示された種類の異なる機能部品に関連する本体20の取り付けを参照して説明したことは、本明細書で説明された他の全ての実施形態にも適用される。
図40-45において、センサアセンブリ1は、環状要素12およびシールド要素4を備えていないが、これらの要素の少なくとも1つが必要であるならば設けられてもよいことは明らかである。
【0107】
様々な実施形態において、補償要素3は、前述した実施形態のように、弾性変形可能な本体8の代わりに、コア9の形状を利用することで、センサ本体5に弾性的な方法で結合してもよい。この種類の例は、
図46-50に図示されている。
【0108】
様々な実施形態のように、要素3は、本体8が固定、例えばオーバーモールドされたコア9を備える。当然、少なくとも1つの変形可能な本体8、例えば先に説明した本体81,82に類似した概念の本体のコア9への弾性的な装着を想定することもできる。
【0109】
図示されている場合において、および特に
図47からわかるように、コア9は、更に、複数の位置決めおよび/または固定要素、例えば、少なくとも部分的に弾性的に柔軟であり、9xで示され、コア自体のフランジ部9aから立ち上がった軸方向付加物を画定している。図示された例において、付加物9xは、部分9aの上面から立ち上がり、外周、特に筒状部9bに対して実質的に同軸の外周に実質的にしたがって、すなわち筒状部9bに対して周辺の位置において、例えば必須ではないが開口9dが点在して、配置されている。
【0110】
弾性変形可能な本体8は、既に先に説明したものに類似した様式でコア9上にオーバーモールドされているが、(筒状部9bに対して)付加物9xの少なくとも外側が、本体8、特に少なくとも部分8bの周辺プロファイルにおいて、少なくとも部分的に露出している。この種類の実施形態は、
図46において明確に視認可能であり、
図46では、実際、付加物9xが本体8の部分8bの外周に実質的にしたがって配置されることと、各付加物9xの一部が部分8bの周辺面に対して径方向に突出していることがわかる。
【0111】
この種類の実施形態において、本体部8bの周辺プロファイルは、軸方向リリーフの機能が基本的に付加物9xの露出した部分により発揮される限りにおいて、先に8dで示された軸方向レリーフを備える必要がない
【0112】
この概念は、
図48,50に明確に視認することができ、センサ2と補償要素3との間の組み立て状態において、付加物9xの外面が、センサ本体のキャビティの内面、特に、キャビティ部分C
1を周辺的に画定する表面と干渉していることがわかる。この場合において、付加物9xの柔軟な性質と、付加物9x自体の内面の後ろに配置された本体8(すなわち部分8b)の材料がいかなる場合においても弾性的に圧縮可能または変形可能であるという事実とのおかげで、部品間の干渉は、基本的に弾性的である。この場合においても、付加物9xと、本体8の変形可能な性質とにより、本体8の部分8b-8cのセンサ本体5のキャビティCの内部への僅かな干渉での挿入が可能になる。これにより、単一のユニットとして容易に操作可能な自立型または独立型のセンサアセンブリ1を提供する可能性と関連して既に説明した利点により、いかなる場合においても、センサ本体5に対する本体8の位置決めおよび結合を保証するのに十分である。
【0113】
図46-50を参照して説明した実施形態の種類は、当然、他の実施形態に適用することができる。
図46-50に例示した場合において、センサアセンブリ1は、環状要素12およびシールド要素4を備えていないが、これらの要素の少なくとも1つを必要であるならば備えてもよい。
【0114】
図51は、補償要素3のコア9の異なる実施形態を図示しており、この実施形態によれば、いくつかが9c’で示されており、センサ本体、特にセンサ本体の部分5bの筒状壁の外面と協働することが可能な軸方向レリーフまたはリブが周辺縁9cの内側に設けられている。
【0115】
図52は、オーバーモールドされた圧縮可能な本体8の場合に、そのようなコア9を有する補償要素3を図示しており、基本的に、本体部8bの軸方向レリーフ8dが座部9a’の内周に沿って分布している一方で、軸方向レリーフ9c’が同じ座部9a’の外周に沿って分布していることがわかる。
【0116】
図53は、本体部5bの下端領域が座部9a’に挿入されており、本体部8bのレリーフ8dが部分5bの内面と弾性的な方法で干渉している一方で、部分5bの外側が相対的に硬くレリーフ9c’と干渉している、センサ本体5と補償要素3との間の組み立て状態を示している。実施形態のこのような種類は、自立型のアセンブリ1の取り扱いのために、センサ2と補償要素3との間の結合をさらに改善するのに有利であることを証明し得る。レリーフ9c’は、コア9が9cで示される種類のレリーフの縁を含む全ての実施形態において、設けられてもよい。
【0117】
様々な実施形態において、本明細書で説明された種類のセンサアセンブリが組み込まれた装置は、(例えば
図1-18または
図19-32に示された実施形態のように)センサアセンブリに直接装着される代わりに、本体30または部品30’の座部31の内部に装着される、先に12で示された種類の環状要素を含んでもよい。
【0118】
図54-55は、そのような場合を、汎用機能部品30’に関して、模式的に示している(ただし、ケーシング本体30の場合にも同じ概念が適用され得ることが理解される)。
【0119】
図54は、実質的に先に既に説明した種類の部品2,3,10,12,20を有する装置の模式的な分解斜視図を示している。部品30’は、先に既に例示したものと類似した構造を有してもよいが、座部31の周辺プロファイルが変更されている。特に、
図55を参照すると、基本的にステップ31aにおいて、センサ本体および関連する補償要素の弾性的な装着を保証するためにコア9の下面が載置されている環状支持要素12の位置決めのために、座部31bが画定されている。述べたように、要素12の存在は、センサ本体と補償要素が常に座部31に、図に例示されている場合のように、例えば弾性接点要素7の動作を介して、押し込まれている実施形態において有利であることを証明し得る。図示された例において、圧縮可能な本体8の部分8aは、座部31の底に載置されているが、これは、既に述べたように、必須の特性を構成するものではない。
【0120】
図56は、類似の場合を図示しており、ケーシング本体30を参照すると、シールド要素4が、好ましくは弾性的な方法で、変形可能な本体8の本体部8aに関連付けられている。本体部8aとシールド要素4とは、例えば、
図19-31を参照して説明したものと類似の種類であってもよい。
【0121】
既に述べたように、様々な実施形態において、先に説明した種類のシールド要素の底壁は、その外側に、センサアセンブリを受け入れることになる座部の底面上に載置されるように設計された1つまたは複数のレリーフまたは突起が想定される。
【0122】
このために、
図57,58は、それぞれが
図1-18および
図19-31で示された種類の2つのシールド要素4を図示しており、シールド要素4の底壁は、外側に、ここでは実質的にエンボス形状で、座部31の底部に載置されるために、例えば外周にしたがって配置された一連の突起4b’’’を有している。
図59からわかるように、突起4b’’’の存在により、底壁4bが完全に座部の底面に接触し、入口32を通じた流体の通過が制限されることが防止される。したがって、言い換えれば、突起4b’’’の存在は、入口32を通じて座部31に入った流体が、前述の壁4bに設けられた貫通開口4b’に到達できる自由空間の存在をいかなる場合においても保証する。
【0123】
当然、突起4b’’’は、特に、例えば弾性接点7によってセンサアセンブリが過度に押し込まれる危険性が、環状要素12および/または変形可能な本体8の部分8aの弾性抵抗を超えて、壁4bの外面全体と座部31の底面との間の直接接触をもたらすことを防止するために、本明細書で説明された全ての実施形態において想定され得るものであり、
【0124】
図60は、特に補償要素のコア9上でのセンサ本体5の載置と、センサ本体5および対応する座部31の内部の関連する補償要素の弾性的な装着に関連して、本発明の他の可能な実施形態を図示している。
【0125】
先に説明した実施形態において、補償要素の、一方では本体8または本体8
1,8
2、他方では補償要素のコア9が、コアの横方向寸法または最大径が弾性的に圧縮可能な本体8の横方向寸法または最大径を超えるように、実質的に構成されている。これにより、コア9の円盤部9aの周辺部は、センサ本体の部分5bの下端のための載置面を提供するように露出でき、これまでに述べたように、周辺部は、レリーフ9cの縁に設けられてもよく(例えば
図5-9および
図17-18参照)、および/またはレリーフ9iの縁に設けられてもよい(例えば
図27-31参照)。
【0126】
しかしながら、様々な実施形態、例えば
図60に図示された種類の実施形態において、コア9は、弾性的に圧縮可能な本体8、特に本体部8aの横方向寸法または最大径よりも小さい横方向寸法または最大径を有してもよく、コアの円盤部9aは、対応する弾性変形可能な材料に広い範囲で埋め込まれている。
図60からわかるように、この種類の実施形態において、円盤部9aの上面の小さな領域が、いかなる場合においても露出してもよく、少なくともセンサ本体5の部分5bの下端の対応する領域が円盤部9aの上面の小さな領域に支持されてもよい。したがって、この解決策は、補償要素、特に弾性変形可能な本体8の部分8b,8cがセンサ本体5のキャビティCの内部に過度に挿入されて、場合によっては膜Mと接触する危険性を防止する。
【0127】
先に説明した実施形態において、補償要素は、環状要素12、あるいは座部自体の底に直接載置されるようにサイズが決定された本体部8aの存在により、座部31の内部に弾性的な方法で装着される。しかしながら、代替的な実施形態では、シールド要素4が存在し、環状要素12が存在しなくても、上述の弾性的な装着が得られる。特に、この種類の実施形態において、シールド要素4は、座部の内部に直接載置されるように(すなわち弾性要素の介在なしに)装着されてもよく、同じ弾性変形可能な本体8が、少なくとも部分的な弾性的な装着の目的に利用されてもよい。
図60は、そのような実施形態を図示しており、シールド要素4のフランジ4cは、座部31のステップ31aに直接載置されており(すなわち実質的に固定された方法で)、本体8の下部、特に部分8aは、シールド要素4の壁4bに載置されており、これによりセンサ本体8および関連する補償要素8-9の弾性的な装着を保証していることがわかる。
【0128】
可能なさらなる変形形態において、センサ本体5のキャビティCの外側に維持されるように設計された本体8の部分は、コア9の円盤部9aの上面よりも上方に突出する部分を少なくとも有し、センサ本体5の部分5bの下端の領域が少なくともこの突出した部分に載置可能なように、設けられてもよい。本体部8aの高さに突出したそのような部分は、例えば、
図60において8a’’で示された部分に対応してもよく、環状プロファイルを有してもよい。部分8a’’は、好ましくは、コア9の円盤部9aの最大径よりも径方向の外側の位置に延びている。
図60において、上述の部分8a’’の頂部は、円盤部9aの上面と同じ高さであるように見えるが、本変形形態の理解のために、図示された状態において、本体8の部分8a’’が、例えば閉鎖体20上に存在する当接面24aおよび/または弾性接点7により付加されたストレスの結果、センサ本体5が下方向に押し込まれることにより、既に弾性的に圧縮されていることが想定されることに留意されたい(
図60の実施形態において、シールド要素4上での本体8の載置により弾性的な装着が保証されているとき、部分8a’’は、いかなる場合においても、部分8a’’の頂部がコアの円盤部9aの上面と同一平面上になるように予め配置されてもよい)。
【0129】
例において、突出部8a’’が想定される場合、圧縮は、コア9の円盤部9a上に部分的に載置されたセンサ本体5の部分5bの下端において最大であると考えられる。しかしながら、圧縮の程度は、例示されたものよりも小さくてもよく、円盤部9aの露出した領域の上面よりも上方に延びた部分8a’’の上面、すなわち部分8a’’が部分的に圧縮されてもよい。
【0130】
追加的におよび/または代替的に、特にセンサ本体のキャビティCの異なる径の2つの部分の間の移行面が部分8bの上部領域に存在し得るという事実を考慮すると、弾性的な装着が弾性変形可能な本体8の部分8bを利用することにより得られてもよいことが理解される。この移行面は、
図60のみにC
3で示され、このような場合に、本体8bおよび/またはセンサ本体5の部分5bの高さは、上述の弾性的な装着が可能なように大きさが決定されてもよい。
【0131】
いかなる場合においても、補償要素をセンサ本体5の内部のキャビティCに過度に挿入する危険性は、コア9の円盤部9aの露出した上部領域に設けられた当接面または停止面により防止される。
【0132】
先に説明した様々な実施形態において、補償要素3は、軸方向キャビティC内の補償要素の弾性継ぎ手で、センサ本体5と結合するように構成されている。しかしながら、他の実施形態において、追加的にまたは代替として、弾性継ぎ手は、センサ本体5の外側プロファイル、好ましくは部分5bの外側プロファイルに設けられてもよい。
【0133】
例えば、
図61を参照すると、補償要素3が例えば図示されており、ここではコア9にオーバーモールドされた本体として構成されている補償要素3の弾性変形可能な本体8は、
図60に図示されたものと実質的に類似の方法で組み立てられるが、特に概して円筒形状を有し、本体部8aから立ち上がる周辺部8eを有するように形成される。しかしながら、周辺部8eは、円筒壁と異なる形状、例えばセンサ本体5、特に対応する下部5bに少なくとも部分的に一致する形状を有してもよい。好ましくは、周辺部8eの内径または寸法は、特に相互固定の目的のために、センサ本体5、すなわち対応する下部5bの外径または寸法の少なくとも一部より小さい。
【0134】
このようにして、本体部8bと本体部8eを形成する壁の内面との間に、
図61において8’で示され、センサ本体5の部分5bの下縁の位置決めおよび載置のための座部が画定される。
【0135】
図60の場合のように、コア9は、弾性的に圧縮可能な本体8、特に本体部8eの横方向寸法または最大径よりも小さい横方向寸法または最大径を有しており、コアの円盤部9aは、対応する弾性変形可能な材料に広い範囲で埋め込まれている。この種類の実施形態においても、補償要素3がセンサ本体5に過度に嵌め込まれることを防止するために、例えば弾性変形可能な本体8の部分8cがセンサ本体5のキャビティCの内部に膜Mに接触するまで過度に挿入されることを防止するために、センサ本体5の部分5bの下端の対応する領域が少なくとも円盤部9aの上面の領域上に支持されるように、いかなる場合においても、円盤部9aの上面の領域が少なくとも露出していることが好ましい。
【0136】
しかしながら、この種類の補償要素において、部品がセンサ本体5のキャビティCの内部に突出することは厳密には必須ではなく、補償要素がキャビティCの近傍に配置されれば十分であることに留意されたい。
【0137】
これは、例えばセンサ本体5が全体として(高さ方向において)非常に薄く、対応するキャビティCが浅いとき、すなわち流体で満たされ得る容積がキャビティ自体の内部に突出する補償要素の存在を必要としない程度に小さい場合に特に当てはまる。この種類の用途において、補償インサートは、上述のキャビティの外側に完全にまたは広く延びてもよく、インサートは、既に上述したようにアセンブリの弾性的な装着を補償することに加えて、アセンブリ自体が設置される座部の流体が占めることができる自由体積を減少させ、凍結に伴う流体の体積の起こり得る増加を補償するという主機能を有する。
【0138】
図61の補償要素3を含むセンサアセンブリが装着された装置を
図62において図示する。
【0139】
記載されているように、本体部8eは、本体部5bの外面に弾性的な方法で嵌められており、本体部5bの下端は、挿入に関して移動端として機能するコア9の円盤部9aの露出した表面上に載置されている。
【0140】
本体5と本体8との間の弾性継ぎ手は、上述されたものと同様の方法で、本体部8eの存在により改善される。しかしながら、既に述べたように、他の実施形態では、補償要素は、センサ本体のキャビティに突出する部分を呈さなくてもよい。
【0141】
センサ本体の外側プロファイルにおいても(またはセンサ本体の外側プロファイルのみにおいて)、すなわち対応するキャビティの外側において、補償要素を弾性的な方法で結合する可能性に関して、
図61-62に関して説明したことは、当然、本明細書で説明した他の全ての実施形態または異なる形状を有するセンサに適用可能である。
【0142】
上述の説明から、説明した自立型または独立型のセンサアセンブリの製造が容易であり、迅速、安価、および正確であることに主に代表される本発明の特徴および利点が明確に明らかになる。センサ本体5は、圧力センサの製造分野で採用されている古典的な技術で得ることができる。類似の方法で、補償要素は、広く使用され信頼性の高い成型技術および材料を使用して得ることができる。補償要素が明確に定義され正確な位置で圧力センサに弾性的に結合することができるという事実により、説明したように、特に自動組み立てラインおよび/または輸送中および/または倉庫保管中に、アセンブリの部品を単一のユニットとして便利に取り扱うことが可能になる。センサ本体の外周に装着された環状要素を介して油圧シールが提供されるという事実により、部品をセンサアセンブリに予め装着することが可能になり、取り扱い、輸送、および倉庫保管という観点でさらなる利点がある。
【0143】
当業者にとって、本発明の範囲を逸脱することなく、例として説明したセンサアセンブリおよびセンサ装置に対して多数の変形が可能であることは明らかである。述べたように、そのような更なる変形物の製造の目的のために、異なる実施形態を参照して先に説明した1つまたは複数の特徴を任意の適切な方法で組み合わせてもよい。
【0144】
当該分野で既知の技術にしたがって、流体用の通路が、一方では本体8自体および/または対応するコア9の外面プロファイルと、他方ではハウジングまたは座部31の表面プロファイルとの間に少なくとも部分的に画定されている限りにおいて、補償本体8または81の通路PまたはP’は、要素自体を軸方向に横断するダクトとして構成される必要はない。例えば、圧縮可能な本体8および/またはコア9は、座部31の各表面と、流体用の通路の少なくとも一部を画定する少なくとも1つの表面溝を有してもよい。それとは逆に、座部31の表面は、本体8および/またはコア9の各外面と、流体用の対応する通路を画定する少なくとも1つの表面溝を有してもよい。あるいは、補償要素3および座部31の両方が、流体用の通路の少なくとも一部を形成するように、互いに向き合うか、結合する溝をそれぞれ有してもよい。
【0145】
流体用の通路は、少なくとも部分的に、弾性変形可能な本体の表面プロファイルと、対応するコアの表面プロファイルとの間に画定されてもよい。
【0146】
補償要素のコアは、場合によっては、互いに打ち込まれるか、係合されるか、または溶接された多数の部品で提供されてもよく、場合によってはそれらの部品の間に、対応する弾性変形可能な本体の少なくとも一部が設置されてもよい。
【0147】
弾性変形可能な本体および対応するコアは、例えば、本出願人の名義で出願された国際公開第2017/182962号で説明されているように、多数の通路、または互いにずれて配置された部品を有する1つの通路を画定するように構成されてもよい。
【国際調査報告】