(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-27
(54)【発明の名称】末梢性偽水晶体異常光視症を軽減するための眼内レンズ
(51)【国際特許分類】
A61F 2/16 20060101AFI20230420BHJP
【FI】
A61F2/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022554488
(86)(22)【出願日】2021-03-10
(85)【翻訳文提出日】2022-11-07
(86)【国際出願番号】 IB2021051990
(87)【国際公開番号】W WO2021181300
(87)【国際公開日】2021-09-16
(32)【優先日】2020-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514232605
【氏名又は名称】ブリエン ホールデン ビジョン インスティチュート リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100097456
【氏名又は名称】石川 徹
(72)【発明者】
【氏名】アーサー ホ
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA25
4C097BB01
4C097CC01
4C097EE03
4C097EE13
4C097SA02
(57)【要約】
光学ゾーンと、該光学ゾーンに対して周囲に配置された制御ゾーンと、を備え、負の末梢性偽水晶体異常光視症(PPD)を低減し、最小化し、および/または除去するように構成された眼内レンズ。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面(前方面)であって、該前面の中央部分に配置された前側光学面と、該前側光学面の周囲に配置された前側制御面とを備える、前記前面(前方面);
後面(後方面)であって、該後面の中央部分に配置された後側光学面と、該後側光学面の周囲に配置された後側制御面とを含む前記後面(後方面);
該前側光学面、該後側光学面、該前側光学面と該後側光学面との間の厚さ(半径方向または周方向に一定でもよく、または変化してもよい)、および屈折率(例えば、1つ以上の屈折率)によって定義される光学ゾーン;および
該光学ゾーンに対して周囲に配置され、該前側制御面、該後側制御面、および端部によって定義される制御ゾーン;を備える、眼内レンズ(IOL)であって、
該前側光学面は第1の表面曲率を有し、該前側制御面は該第1の表面曲率とは異なる第2の表面曲率を有し、該後側光学面は第3の表面曲率を有し、該後側制御面は該第3の表面曲率とは異なる第4の表面曲率を有し、
該制御ゾーンは、負の末梢性偽水晶体異常光視症(PPD)(例えば、負のPPD)を低減、最小化、および/または除去するように構成される、
前記眼内レンズ(IOL)。
【請求項2】
前側(前方)光学面、後側(後方)光学面、厚さ(該前側光学面と該後側光学面との間であって、半径方向または周方向に一定でもよく、または変化してもよい)、および屈折率(例えば、1つ以上の屈折率)を有する光学ゾーン;および
該光学ゾーンに対して周囲に配置され、前側(前方)制御面、後側(後方)制御面、および端部を有する制御ゾーン;を備える、眼内レンズ(IOL)であって、
該前側光学面は第1の表面曲率を有し、該前側制御面は該第1の表面曲率とは異なる第2の表面曲率を有し、該後側光学面は第3の表面曲率を有し、該後側制御面は該第3の表面曲率とは異なる第4の表面曲率を有し、
該制御ゾーンは、負の末梢性偽水晶体異常光視症(PPD)を低減、最小化、および/または除去するように構成される、
前記眼内レンズ(IOL)。
【請求項3】
前記前側制御面が、前記眼の後方に向かって凸状(例えば、実質的に凸状、又は一般的に凸状、例えば、前記前側制御面の広がり全体で考えると凸状)である(例えば、前記眼の前方に向かって凹状)、請求項1又は2に記載の眼内レンズ。
【請求項4】
前記前側制御面が、前記前側光学面の曲率とは符号が反対の曲率を有していてもよい、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項5】
前記前側制御面の曲率半径の絶対値は、前記前側光学面の曲率半径の絶対値よりも小さくてもよい(例えば、値が小さい)、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項6】
前記前側制御面は、前記前側光学面よりも急な曲率(例えば、短い曲率半径)を有する、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項7】
前記前側光学面は、凸状の正の屈折面であり、前記前側光学面の曲率の絶対値は、前記子午断面に沿って大きな曲率を有する(すなわち、曲率の絶対半径が小さい)前記前側制御面の曲率の絶対値に比べて小さい(すなわち、曲率の絶対半径が大きい)、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項8】
前記前側光学面は、前記眼の前方に向かって凸状の正の屈折面であり、前記前側制御面は、前記眼の前方に向かって凹状である、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項9】
前記後側制御面が、前記眼の後方に向かって凸状(例えば、実質的に凸状、又は一般的に凸状、すなわち、前記後側制御面の広がり全体で考えると凸状)であってもよい(例えば、前記眼の前方に向かって凹状)、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項10】
前記後側制御面が、前記後側光学面の曲率とは符号が反対の曲率を有する、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項11】
前記後側制御面の曲率半径の絶対値は、前記後側光学面の曲率半径の絶対値よりも小さい(例えば、値が小さい)、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項12】
前記後側制御面は、前記後側光学面よりも急な曲率(例えば、短い曲率半径)を有する、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項13】
前記後側光学面は、凸状の正の屈折面であり、前記後側光学面の曲率の絶対値は、前記子午断面に沿って大きな曲率を有する(例えば、小さな曲率半径の絶対値を有する)前記後側制御面の曲率の絶対値に比べて小さい(例えば、大きな曲率半径の絶対値を有する)、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項14】
前記光学ゾーンが、所定の光学パワーを有する、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項15】
前記光学ゾーンが、近方視をサポートする多焦点光学系、近方視をサポートする焦点深度拡張光学系、回折光学系、および乱視を矯正するトーリック光学系のいずれか1つ以上の組み合わせを組み込んでいる、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項16】
前記制御ゾーンは、前記IOLの周縁部に向かって配置されるが、前記IOLの最端部まで延びていない、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項17】
前記制御ゾーンは、前記IOLの周縁部に向かって配置され、前記IOLの最端部まで延びている、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項18】
前記制御ゾーンは、前記瞳孔を通過する斜めの光線(例えば、周辺視野角から前記眼に入射する光から)の一部を遮断し、前記網膜上の暗帯となってしまう領域に該光線の方向を変更する、および/または該光線を分配するように構成されている、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項19】
光学ゾーンと制御ゾーンとの間の境界が、光学-制御接合部を形成し、該光学-制御接合部は、該境界または前記光学表面から前記制御表面への遷移を示す、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項20】
前記光学-制御接合部は、光学面が制御面に遷移する(または融合する)領域(例えば、円形IOLの環状帯)である、請求項19に記載の眼内レンズ。
【請求項21】
前記IOLの前記端部の近位にある前記後側制御面の傾斜は、前記後側制御面が半径方向外側に進むにつれて(例えば、前記IOLの軸から前記周辺網膜に向かって)、前記後側制御面上の点がより前方に(例えば、虹彩に向かって)配置されるようになる、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項22】
前記IOLの端部の近位にある前記後側制御面の、前記眼内レンズの前頭面に対する傾斜角の絶対値は、前記後側光学-制御接合部の前記後側制御面の、眼内レンズの該前頭面に対する傾斜角の絶対値より大きい、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項23】
前記後側制御-端部接合部またはその近位における、前記眼内レンズの前頭面に対する前記後側制御面の傾斜角は、前記後側光学-制御接合部またはその近くにおける、前記眼内レンズの前記前頭面に対する前記後側制御面の傾斜角よりも負の値である、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項24】
前記前側制御-端部接合部またはその近位における、前記眼内レンズの前頭面に対する前記前側制御面の傾斜角は、前記前側光学-制御接合部またはその近くにおける、前記眼内レンズの前記前頭面に対する前記前側制御面の傾斜角よりも負の値である、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項25】
前記IOLの端部の近位にある制御面の傾斜と前記端部表面とが、70度と110度との間、または75度と105度との間、または80度と100度との間の角度を形成する、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項26】
制御面が、光学面とC0連続である(例えば、前記後側制御面が前記後側光学面と段差またはジャンプなしに接する)、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項27】
制御面が、光学面とC1連続である(例えば、前記後側制御面が前記後側光学面と接する部分で共通の接線を有する)、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項28】
前記IOLの端部の近位にある前記前側制御面に対する傾斜角の絶対値は、前記前側光学-制御接合部における前記前側制御面に対する傾斜角の絶対値より大きい、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項29】
前記端部は、前記端部表面の法線と前記IOLの軸とが約45°、40°、35°、30°、25°、または20°未満の角度を形成するように前方に面するように傾斜している、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【請求項30】
前記眼内レンズが、既存の眼内レンズと連動して機能するように埋め込まれる補助眼内レンズである、前記請求項のいずれかに記載の眼内レンズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2020年3月11日に出願された、「末梢性偽水晶体異常光視症を軽減するための眼内レンズ」という名称の米国仮出願第62/988,198号に対する優先権を主張するものである。この優先権主張出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
本開示は、眼内レンズに関し、より具体的には、末梢偽水晶体異常光視症(例えば、陰性および/または陽性の末梢性偽水晶体異常光視症)を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズに関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
眼内レンズ(IOL)インプラントは、眼に埋め込まれるレンズである。IOLは、眼の視力を回復、改善、または維持するために眼に埋め込まれることがある。IOLは、眼の水晶体が取り除かれ、IOLと置き換えられる白内障手術の後に使用され得る。水晶体がIOLに置き換えられた眼は、一般に「偽水晶体眼」と呼ばれる。
【0004】
IOLは、白内障手術、および/または近視、遠視および/または乱視の治療の一環として広く使用されているが、IOLインプラント患者が末梢性偽水晶体異常光視症(PPD)と呼ばれる症状を訴えることがある。この症状は、不便なものから視覚的に気になるものまで様々で、正のPPDおよび/または負のPPDの2つの形で現れることがある。正のPPDは、IOLインプラント患者から、患者の眼の遠方周辺視野にある比較的明るい一過性の光斑であると報告されている。一方、負のPPDは、患者の眼の遠方周辺視野にある「暗い」または「欠けた」帯または領域または斑点として知覚される。場合によっては、PPDは、IOLインプラントを除去し、異なるIOL(例えば、異なる設計のIOL)で置き換える必要があるほど重大である場合がある。
【0005】
したがって、PPDを低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズが必要とされている。例示的な実施形態は、PPD(例えば、負および/または正のPPD)の影響を低減し、実質的に低減し、最小化し、および/または除去することができ、および/または本明細書で論じるような他の利点を有することができる。本開示は、本明細書に開示されているこれらの問題およびその他の問題を解決することを目的とする。本開示は、本明細書に記載された例示的なIOLインプラントを使用することに対する1つ以上の利点を指摘することも目的とする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
(概要)
本開示は、少なくとも部分的に、本明細書に記載された1つ以上の問題を克服および/または改善することを目的とする。
【0007】
本開示は、少なくとも部分的に、末梢性偽水晶体異常光視症(例えば、負および/または正の末梢性偽水晶体異常光視症)を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズに関する。
【0008】
本開示は、少なくとも部分的には、周辺視野角からの光線を、さもなければ周辺照明の空隙(または実質的に空隙)となってしまう眼の網膜位置の方向に変更することによって、末梢性偽水晶体異常光視症(例えば、負および/または正の末梢性偽水晶体異常光視症)を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズに関する。
【0009】
本開示は、少なくとも部分的に、光学ゾーンと、該光学ゾーンに対して周囲に配置された制御ゾーンと、を備え、負の末梢性偽水晶体異常光視症(PPD)を低減し、最小化し、および/または除去するように構成された眼内レンズに関する。
【0010】
いくつかの実施形態では、光学ゾーンは、前側(前方)光学面、後側(後方)光学面、厚さ(前側光学面と後側光学面の間であって、半径方向に一定、または変化してもよく、および/または周方向に変化してもよく、および/または光学ゾーンの少なくとも一部にわたって変化してもよい)、および屈折率を備えることができる。
【0011】
いくつかの実施形態では、制御ゾーンは、前側(前方)制御面、後側(後方)制御面、および端部を備えることができる。いくつかの実施形態では、制御ゾーンは、半径方向に変化する厚さを有していてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、厚さは周縁部に向かって増加してもよく、または厚さは周縁部に向かって減少してもよい。
【0012】
いくつかの実施形態では、光学ゾーンは、所定の光学パワーを有していてもよい。
【0013】
いくつかの実施形態では、光学ゾーンは、広い範囲内で光学パワーを生むように構成されてもよい。
【0014】
いくつかの実施形態では、光学ゾーンは、近方視をサポートするための屈折及および/または回折またはそれらの組み合わせである多焦点光学系、近見視をサポートするための焦点深度拡張光学系、および乱視を矯正するためのトーリック光学系の1つ以上の任意の組み合わせを組み込んでいてもよい。
【0015】
いくつかの実施形態では、光学ゾーンは、IOLの中央部分に位置してもよく、患者の視力をサポートするための光学パワーを提供してもよい。
【0016】
いくつかの実施形態では、制御ゾーンは、IOLの周縁部に向かって配置されてもよいが、IOLの最端部まで延びていなくともよい。
【0017】
いくつかの実施形態では、制御ゾーンは、IOLの周縁部に向かって配置されてもよく、かつ、IOLの最端部まで延びていてもよい。
【0018】
いくつかの実施形態では、制御ゾーンは、PPDを抑制するように構成されてもよい。
【0019】
いくつかの実施形態では、制御ゾーンは、PPDの発生/知覚を低減し、著しく低減し、および/または除去するために暗帯領域に光を屈折させるように構成されてもよい。
【0020】
いくつかの実施形態では、制御ゾーンは、瞳孔を通過する斜めの光線(例えば、周辺視野角から眼に入射する光から)の一部を遮断し、網膜上の暗帯となってしまう領域に光線の方向を変更する、および/または光線を分配するように構成されてもよい。
【0021】
いくつかの実施形態では、方向を変更された、および/または再分配された光が網膜に当たる位置は、後側制御面、前側制御面、端部の幅、および/または制御ゾーンにおけるIOLの厚さまたは厚さプロファイルの適切な構成によって達成され得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、光学ゾーンと制御ゾーンの間の境界は、前側光学面から前側制御面への境界または遷移を示す前側光学-制御接合部と、後側光学面から前側制御面への境界または遷移を示す後側光学-制御接合部とを有する、光学-制御接合部を形成してもよい。
【0023】
いくつかの実施形態では、光学ゾーンのサイズ(円形の場合は直径)は、前側光学-制御接合部および/または後側光学-制御接合部の位置によって決定され得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、前側光学-制御接合部は、前側光学面と前側制御面が接する点(子午断面で見た場合)であってよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、前側光学-制御接合部は、前側光学面が前側制御面に遷移する(または融合する)領域(例えば、円形IOLの環状帯)であってもよい。
【0026】
いくつかの実施形態では、後側光学-制御接合部は、後側光学面と後側制御面が接する点(子午断面で見た場合)であってよい。
【0027】
いくつかの実施形態では、後側光学-制御接合部は、後側光学面が後側制御面に遷移する(または融合する)領域(例えば、円形IOLの環状帯)であってもよい。
【0028】
いくつかの実施形態では、前側光学-制御接合部の位置は、光学ゾーンのサイズが患者の瞳孔のサイズと一致する(または厳密に一致する)ように設定されてもよい。
【0029】
いくつかの実施形態では、後側光学-制御接合部の位置は、光学ゾーンのサイズが患者の瞳孔のサイズと一致する(または厳密に一致する)ように設定されてもよい。
【0030】
いくつかの実施形態では、光学ゾーンのサイズは、患者の瞳孔のサイズよりわずかに小さいか、または大きくてもよく、視力を大きく妨げることはない。
【0031】
いくつかの実施形態では、後側光学-制御接合部の位置は、前側光学-制御接合部の位置よりも周辺であってもよい。
【0032】
いくつかの実施形態では、制御ゾーンの前側および/または後側制御面は、網膜の暗帯となってしまう領域に光の方向を変更する、および/または光を分配するために、特定の表面曲率および/またはプロファイルを有するように構成されてもよい。
【0033】
いくつかの実施形態では、制御ゾーンの幅は、視力に大きな影響を与えることなく、網膜の暗帯となってしまう領域に光の方向を変更するために、可能な限り多くの光の方向を変更するように可能な限り広くてもよい。
【0034】
いくつかの実施形態では、後側(後方)制御面は、前側(前方)制御面の曲率/表面プロファイルと共に、網膜上の暗帯となってしまう領域に光の方向を変更する、および/または光を分配してもよい。
【0035】
いくつかの実施形態では、後側制御面は、眼の後方に向かって凸状(例えば、眼の前方に向かって凹状)であってもよい。
【0036】
いくつかの実施形態では、後側制御面は、後側光学面よりも急な曲率(例えば、短い曲率半径)を有してもよい。
【0037】
いくつかの実施形態では、後側制御面プロファイルは、後側光学-制御接合部とIOLの端部との間で曲率が変化してもよい(例えば、曲率半径が変化する)。
【0038】
いくつかの実施形態では、後側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が徐々に増加してもよい(例えば、曲率半径が短くなる)。
【0039】
いくつかの実施形態では、後側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が徐々に減少してもよい(例えば、曲率半径が長くなる)。
【0040】
いくつかの実施形態では、後側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が徐々に減少し、次に徐々に増加してもよい(例えば、曲率半径が長くなり、次に短くなる)。
【0041】
いくつかの実施形態では、後側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が徐々に増加し、次に徐々に減少してもよい(例えば、曲率半径が短くなり、次に長くなる)。
【0042】
いくつかの実施形態では、後側制御面プロファイルは、非球面曲線;円錐曲線、多項式、ベジエ曲線、スプライン曲線、フーリエ級数、ウェーブレット、またはこれらの関数の2つ以上の組み合わせを含む数学的関数によって定義されてもよい。
【0043】
いくつかの実施形態では、IOLの端部の近位にある後側制御面の傾斜は、後側制御面が半径方向外側に進むにつれて(例えば、IOLの軸から周辺網膜に向かって)、後側制御面上の点がより前方に(例えば、虹彩に向かって)配置されるようになってもよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、IOLの端部の近位にある後側制御面の眼内レンズの前頭面に対する傾斜角の絶対値は、後側光学-制御接合部における後側制御面の前頭面に対する傾斜角の絶対値よりも大きくてもよい。
【0045】
いくつかの実施形態では、後側制御-端部接合部またはその近位における、眼内レンズの前頭面に対する後側制御面の傾斜角は、後側光学-制御接合部またはその近くにおける、眼内レンズの前頭面に対する後側制御面の傾斜角よりも負の値である。
【0046】
いくつかの実施形態では、IOLの端部の近位にある後側制御面と端部表面との傾斜は、90度未満、約90度、および/または90度より大きい角度を形成してもよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、IOLの端部の近位にある後側制御面と端部表面との傾斜は、70°と110°の間、または75°と105°の間、または80°と100°の間の角度を形成してもよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、後側制御面が、後側光学面とC0連続であってもよい(例えば、後側制御面が後側光学面と段差またはジャンプなしに接する)。
【0049】
いくつかの実施形態では、後側制御面が、後側光学面とC1連続であってもよい(例えば、後側制御面が後側光学面と接する部分で共通の接線を有する)。
【0050】
いくつかの実施形態では、後側制御面が、後側光学面とC2連続であってもよい(例えば、後側制御面が後側光学面と接する点で同じ瞬間曲率を有する)。
【0051】
いくつかの実施形態では、前側制御面は、眼の後方に向かって凸状(例えば、眼の前方に向かって凹状)であってもよい。
【0052】
いくつかの実施形態では、前側制御面は、後側光学面よりも急な曲率(例えば、短い曲率半径)を有してもよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、前側光学面は、眼の前方に向かって凸状である正の屈折面であってもよい。
【0054】
いくつかの実施形態では、前側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が変化してもよい(例えば、曲率半径が変化する)。
【0055】
いくつかの実施形態では、前側制御面プロファイルは、前側光学-制御接合部とIOLの端部との間で曲率が徐々に増加してもよい(例えば、曲率半径が短くなる)。
【0056】
いくつかの実施形態では、前側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が徐々に減少してもよい(例えば、曲率半径が長くなる)。
【0057】
いくつかの実施形態では、前側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が徐々に減少し、次に徐々に増加してもよい(例えば、曲率半径が長くなり、次に短くなる)。
【0058】
いくつかの実施形態では、前側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が徐々に増加し、次に徐々に減少してもよい(例えば、曲率半径が短くなり、次に長くなる)。
【0059】
いくつかの実施形態では、前側制御面プロファイルは、非球面曲線;円錐曲線、多項式、ベジエ曲線、スプライン曲線、フーリエ級数、ウェーブレット、またはこれらの関数の2つ以上の組み合わせを含む数学的関数によって定義されてもよい。
【0060】
いくつかの実施形態では、IOLの端部の近位にある前側制御面の傾斜は、前側制御面が半径方向外側に進むにつれて(例えば、IOLの軸から周辺網膜に向かって)、前側制御面上の点がより前方に(例えば、虹彩に向かって)配置されてもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、IOLの端部の近位にある前側制御面の眼内レンズの前頭面に対する傾斜角の絶対値は、前側光学-制御接合部における前側制御面の眼内レンズの前頭面に対する傾斜角の絶対値よりも大きくてもよい。
【0062】
いくつかの実施形態では、前側制御-端部接合部またはその近位における、眼内レンズの前頭面に対する前側制御面の傾斜角は、前側光学-制御接合部またはその近くにおける、眼内レンズの前頭面に対する前側制御面の傾斜角よりも負の値である。
【0063】
いくつかの実施形態では、IOLの端部の近位にある前側制御面と端部表面との傾斜は、90度未満、約90度、および/または90度より大きい角度を形成してもよい。
【0064】
いくつかの実施形態では、IOLの端部の近位にある前側制御面と端部表面との傾斜は、70°と110°の間、または75°と105°の間、または80°と100°の間の角度を形成してもよい。
【0065】
いくつかの実施形態では、前側制御面が、前側光学面とC0連続であってもよい(例えば、前側制御面が前側光学面と段差またはジャンプなしに接する)。
【0066】
いくつかの実施形態では、前側制御面が、前側光学面とC1連続であってもよい(例えば、前側制御面が前側光学面と接する部分で共通の接線を有する)。
【0067】
いくつかの実施形態では、前側制御面が、前側光学面とC2連続であってもよい(例えば、前側制御面が前側光学面と接する点で同じ瞬間曲率を有する)。
【0068】
いくつかの実施形態では、後側光学面および後側制御面は、後側光学接合部付近の光学ゾーンおよび制御ゾーン内の光線について、後面で光線屈折/偏向角の緩やかな遷移を形成するように接してもよい。
【0069】
いくつかの実施形態では、前側光学面および前側制御面は、前側光学接合部付近(例えば、近位または近く)の光学ゾーンおよび制御ゾーン内の光線について、前面で光線屈折/偏向角の緩やかな遷移を形成するように接してもよい。
【0070】
いくつかの実施形態では、後側制御面の曲率/表面プロファイル、および/または前側制御面の曲率/表面プロファイルは、網膜上の暗帯となってしまう領域に光の方向を変更する、および/または光を分配してもよい。
【0071】
いくつかの実施形態では、端部は、前側制御面と後側制御面との間でそれらを接合する面によって形成されてもよい。
【0072】
いくつかの実施形態では、端部は、端部表面の法線とIOLの軸とが45°、40°、35°、または30°未満の角度を形成するように前方に面するように傾斜していてもよい。
【0073】
いくつかの実施形態では、端部は、端部表面の法線とIOLの軸とが約45°、40°、35°、30°、25°、20°、15°、または10°未満の角度を形成するように前方に面するように傾斜していてもよい。
【0074】
いくつかの実施形態では、端部は、端部表面の法線とIOLの軸とが約40°、35°、30°、25°、20°、15°、10°、5°、または2.5°の角度を形成するように前方に面するように傾斜していてもよい。
【0075】
いくつかの実施形態では、端部は、端部表面の法線とIOLの軸とが約35~45°、35~40°、25~35°、25~30°、15~25°、10~20°、10~15°、5~15°、0~15°、5~10°、0~10°、または10~40°の間の角度を形成するように前方に面するように傾斜していてもよい。
【0076】
いくつかの実施形態では、端部表面は、傾斜角がバイパス光線と実質的に同じになるように傾斜していてもよい(例えば、バイパス光線の方向は、端部表面に実質的に平行である)。
【0077】
いくつかの実施形態では、端部表面の幅は、約2.5mm、2mm、1.5mm、1mm、0.5mm、0.25mmまたは0.1mmであってもよい。
【0078】
いくつかの実施形態では、端部表面の幅は、約2.5mm、2mm、1.5mm、1mm、0.5mm、または0.25mm未満であってもよい。
【0079】
いくつかの実施形態では、端部表面は、その光学特性(例えば、透過率/不透過率、散乱/拡散、分光透過率、反射率などのうちの1つ以上)を変更するように処理されてもよい。
【0080】
いくつかの実施形態では、処理は、房水からレンズへ(外側から内側へ)、またはレンズから房水もしくは硝子体へ(内側から外側へ)、またはレンズからレンズへ(内部反射)、または房水から房水へ(外部反射)のいずれかで端部から屈折または反射し得る光線の伝播を除去または低減してもよい。
【0081】
いくつかの実施形態では、端部表面は、滑らかな屈折または反射面であってもよく、または回折格子、メタ表面(例えば、ナノ光学柱)、つや消し面(例えば、表面で散乱/拡散させるためのシャワースクリーンと同様のもの)等の光学的特徴を有してもよい。
【0082】
いくつかの実施形態では、前側制御-端部接合部は、前側制御面、または前側制御面よりも周辺の領域もしくはゾーンと、IOLの端部とが接する位置であってよい。
【0083】
いくつかの実施形態では、前側制御-端部領域は、前側制御面、または前側制御面よりも周辺の領域もしくはゾーンがIOLの端部と接合する前面の領域であってよい。
【0084】
いくつかの実施形態では、子午断面でみた場合、前側制御-端部接合部は、鋭い角、丸くした/丸みを帯びた角、面取りされた角、フィレット状の角、または前側制御面を端部に接合するプロファイルであってもよい。
【0085】
いくつかの実施形態では、後側制御-端部接合部は、後側制御面、または後側制御面よりも周辺の領域もしくはゾーンと、IOLの端部とが接する位置であってよい。
【0086】
いくつかの実施形態では、後側制御-端部領域は、後側制御面、または後側制御面よりも周辺の領域もしくはゾーンがIOLの端部と接合する後面の領域であってよい。
【0087】
いくつかの実施形態では、子午断面でみた場合、後側制御-端部接合部は、鋭い角、丸くした/丸みを帯びた角、面取りされた角、フィレット状の角、または後側制御面を端部に接合するプロファイルであってもよい。
【0088】
いくつかの実施形態では、眼内レンズは、別の眼内レンズ(例えば、以前に埋め込まれた既存のIOL)と連動して(例えば、組み合わせて、一緒に)動作するように埋め込まれる補助眼内レンズであってよい。例えば、必要な処方パワーは、既存のIOLと補助眼内レンズの光学パワーの組み合わせによって提供され、補助眼内レンズは、末梢性偽水晶体異常光視症を軽減し、最小化し、および/または除去するように構成された制御ゾーンを有する。
【0089】
本明細書に記載された主題の他の特徴および利点は、詳細な説明および図面、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0090】
(図面の簡単な説明)
本明細書に記載された実施形態の側面は、添付の図面と併せて読むと、以下の詳細な説明から容易に理解することができる。
【0091】
【
図1】
図1は、特定の実施形態に従った、光線追跡による眼内レンズを有する眼の3次元概略モデルである。
【0092】
【
図2】
図2は、特定の実施形態に従った、約84度の入射光視野角について網膜を横切る光線の分布を示すレイインターセプトプロットである。
【0093】
【
図3】
図3は、特定の実施形態に従った、約87.5度の入射光視野角について網膜を横切る光線の分布を示すレイインターセプトプロットである。
【0094】
【
図4】
図4は、特定の実施形態に従った、約90度の入射光視野角について網膜を横切る光線の分布を示すレイインターセプトプロットである。
【0095】
【
図5】
図5は、特定の実施形態に従った、約93.5度の入射光視野角について網膜を横切る光線の分布を示すレイインターセプトプロットである。
【0096】
【
図6】
図6は、特定の実施形態に従った、網膜内の光分布の強度を示す、視野角の範囲にわたって積分した光線密度プロットである。
【0097】
【
図7】
図7は、特定の実施形態に従った、網膜内の光分布の強度を示す、視野角および方位角の範囲にわたって積分した積分光線密度プロット(または相対全視野網膜照度プロット)である。
【0098】
【
図8】
図8A-Fは、特定の実施形態に従った、0mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図1のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、視野角および方位角の範囲にわたって積分した、例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0099】
【
図9】
図9A-Fは、特定の実施形態に従った、0.1mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図1のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0100】
【
図10】
図10A-Fは、特定の実施形態に従った、0.2mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図1のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0101】
【
図11】
図11A-Fは、特定の実施形態に従った、0.3mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図1のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0102】
【
図12】
図12A-Fは、特定の実施形態に従った、0.4mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図1のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0103】
【
図13】
図13A-Fは、特定の実施形態に従った、0.5mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図1のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0104】
【
図14】
図14A-Fは、特定の実施形態に従った、0.6mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図1のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0105】
【
図15】
図15A-Fは、特定の実施形態に従った、0.7mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図1のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0106】
【
図16】
図16は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。
【0107】
【
図17】
図17は、特定の実施形態に従った、
図1に従ってモデル化された眼と
図29の眼内レンズを用いて、網膜内の光分布の強度を示す、視野角の範囲にわたって積分した光線密度プロットである。
【0108】
【
図18】
図18は、特定の実施形態に従った、
図17の光線密度プロットについて網膜内の光分布の強度を示す、視野角および方位角の範囲にわたって積分した相対全視野網膜照度プロット(例えば、積分光線密度プロット)である。
【0109】
【
図19】
図19A-Fは、特定の実施形態に従った、0mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図29のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0110】
【
図20】
図20A-Fは、特定の実施形態に従った、0.1mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図29のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0111】
【
図21】
図21A-Fは、特定の実施形態に従った、0.2mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図29のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0112】
【
図22】
図22A-Fは、特定の実施形態に従った、0.3mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図29のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0113】
【
図23】
図23A-Fは、特定の実施形態に従った、0.4mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図29のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0114】
【
図24】
図24A-Fは、特定の実施形態に従った、0.5mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図29のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0115】
【
図25】
図25A-Fは、特定の実施形態に従った、0.6mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図29のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0116】
【
図26】
図26A-Fは、特定の実施形態に従った、0.7mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図29のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0117】
【
図27】
図27は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。
【0118】
【
図28】
図28は、特定の実施形態に従った、眼内レンズの制御面プロファイルを定義するための式1の実装の例示的な実施形態である。
【0119】
【
図29】
図29は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。
【0120】
【
図30】
図30は、特定の実施形態に従った、眼内レンズの制御面プロファイルを定義するための式2の実装の例示的な実施形態である。
【0121】
【
図31】
図31は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。
【0122】
【
図32】
図32は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。
【0123】
【
図33】
図33は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。
【0124】
【
図34】
図34は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。
【0125】
【
図35】
図35は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。
【0126】
【
図36】
図36は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。
【0127】
【
図37】
図37は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。
【0128】
【
図38】
図38は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。
【0129】
【
図39】
図39は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。
【0130】
【
図40】
図40は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。
【0131】
【
図41】
図41A-Fは、特定の実施形態に従った、0mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図34のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0132】
【
図42】
図42A-Fは、特定の実施形態に従った、0.1mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図34のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0133】
【
図43】
図43A-Fは、特定の実施形態に従った、0.2mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図34のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0134】
【
図44】
図44A-Fは、特定の実施形態に従った、0.3mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図34のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0135】
【
図45】
図45A-Fは、特定の実施形態に従った、0.4mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図34のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0136】
【
図46】
図46A-Fは、特定の実施形態に従った、0.5mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図34のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0137】
【
図47】
図47A-Fは、特定の実施形態に従った、0.6mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図34のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0138】
【
図48】
図48A-Fは、特定の実施形態に従った、0.7mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図34のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0139】
【
図49】
図49A-Fは、特定の実施形態に従った、0mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図35のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0140】
【
図50】
図50A-Fは、特定の実施形態に従った、0.1mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図35のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0141】
【
図51】
図51A-Fは、特定の実施形態に従った、0.2mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図35のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0142】
【
図52】
図52A-Fは、特定の実施形態に従った、0.3mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図35のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0143】
【
図53】
図53A-Fは、特定の実施形態に従った、0.4mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図35のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0144】
【
図54】
図54A-Fは、特定の実施形態に従った、0.5mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図35のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0145】
【
図55】
図55A-Fは、特定の実施形態に従った、0.6mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図35のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0146】
【
図56】
図56A-Fは、特定の実施形態に従った、0.7mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図35のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0147】
【
図57】
図57A-Fは、特定の実施形態に従った、0mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図36のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0148】
【
図58】
図58A-Fは、特定の実施形態に従った、0.1mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図36のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0149】
【
図59】
図59A-Fは、特定の実施形態に従った、0.2mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図36のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0150】
【
図60】
図60A-Fは、特定の実施形態に従った、0.3mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図36のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0151】
【
図61】
図61A-Fは、特定の実施形態に従った、0.4mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図36のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0152】
【
図62】
図62A-Fは、特定の実施形態に従った、0.5mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図36のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0153】
【
図63】
図63A-Fは、特定の実施形態に従った、0.6mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図36のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0154】
【
図64】
図64A-Fは、特定の実施形態に従った、0.7mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図36のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0155】
【
図65】
図65A-Fは、特定の実施形態に従った、0mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図38のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0156】
【
図66】
図66A-Fは、特定の実施形態に従った、0.1mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図38のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0157】
【
図67】
図67A-Fは、特定の実施形態に従った、0.2mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図38のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0158】
【
図68】
図68A-Fは、特定の実施形態に従った、0.3mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図38のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0159】
【
図69】
図69A-Fは、特定の実施形態に従った、0.4mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図38のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0160】
【
図70】
図70A-Fは、特定の実施形態に従った、0.5mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図38のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0161】
【
図71】
図71A-Fは、特定の実施形態に従った、0.6mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図38のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0162】
【
図72】
図72A-Fは、特定の実施形態に従った、0.7mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図38のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0163】
【
図73】
図73A-Fは、特定の実施形態に従った、0mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図40のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0164】
【
図74】
図74A-Fは、特定の実施形態に従った、0.1mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図40のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0165】
【
図75】
図75A-Fは、特定の実施形態に従った、0.2mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図40のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0166】
【
図76】
図76A-Fは、特定の実施形態に従った、0.3mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図40のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0167】
【
図77】
図77A-Fは、特定の実施形態に従った、0.4mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図40のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0168】
【
図78】
図78A-Fは、特定の実施形態に従った、0.5mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図40のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0169】
【
図79】
図79A-Fは、特定の実施形態に従った、0.6mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図40のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0170】
【
図80】
図80A-Fは、特定の実施形態に従った、0.7mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図40のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0171】
【
図81】
図81は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。
【0172】
【
図82】
図82は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。
【0173】
【
図83】
図83は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。
【0174】
【
図84】
図84は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。
【0175】
【
図85】
図85A-Fは、特定の実施形態に従った、0mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図82のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0176】
【
図86】
図86A-Fは、特定の実施形態に従った、0.1mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図82のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0177】
【
図87】
図87A-Fは、特定の実施形態に従った、0.2mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図82のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0178】
【
図88】
図88A-Fは、特定の実施形態に従った、0.3mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図82のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0179】
【
図89】
図89A-Fは、特定の実施形態に従った、0.4mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図82のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0180】
【
図90】
図90A-Fは、特定の実施形態に従った、0.5mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図82のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0181】
【
図91】
図91A-Fは、特定の実施形態に従った、0.6mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図82のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0182】
【
図92】
図92A-Fは、特定の実施形態に従った、0.7mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図82のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0183】
【
図93】
図93A-Fは、特定の実施形態に従った、0mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図84のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0184】
【
図94】
図94A-Fは、特定の実施形態に従った、0.1mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図84のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0185】
【
図95】
図95A-Fは、特定の実施形態に従った、0.2mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図84のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0186】
【
図96】
図96A-Fは、特定の実施形態に従った、0.3mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図84のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0187】
【
図97】
図97A-Fは、特定の実施形態に従った、0.4mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図84のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0188】
【
図98】
図98A-Fは、特定の実施形態に従った、0.5mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図84のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0189】
【
図99】
図99A-Fは、特定の実施形態に従った、0.6mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図84のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0190】
【
図100】
図100A-Fは、特定の実施形態に従った、0.7mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図84のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す積分光線密度プロットである。
【0191】
【
図101】
図101は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための補助眼内レンズとして機能する、眼内レンズの半子午断面の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0192】
(詳細な説明)
以下の開示は、提供される主題の異なる特徴を実施するための、多くの異なる実施形態、または実施例を提供する。以下、本開示を簡略化するために、構成要素と配置の具体例を説明する。もちろん、これらは単なる例であって、限定することを意図したものではない。さらに、本開示では、様々な例で参照数字および/または文字を繰り返すことがある。この繰り返しは、単純化と明確化の目的のためであり、それ自体が議論されている様々な実施形態および/または構成の間の関係を決定づけるものではない。
【0193】
詳細な説明で使用されている主題の見出しは、読者の参照を容易にするために含まれており、本開示または特許請求の範囲全体で見られる主題を限定するために使用されるべきではない。主題の見出しは、特許請求の範囲または特許請求の範囲の限定を解釈するために使用されるべきではない。
【0194】
本開示で使用されている「約」という用語は、「おおよその」または「おおよそ」という用語と互換性があると理解される。いくつかの例では、「約」という用語は、「おおよその」または「おおよそ」という用語と互換性があると理解され得る。
【0195】
本明細書で使用されている「備える」という用語およびその派生語(例えば、備える、備えている)は、それが言及している特徴を包含しているとみなされ、特段の記載または暗示がない限り、追加の特徴の存在を排除することを意味しない。
【0196】
本明細書で使用されている「眼内レンズ(IOL)」という用語は、視力の回復、部分的な回復、矯正、および/または改善のために眼に埋め込まれるあらゆるレンズのことである。IOLは、水晶体が取り除かれ、IOLによって置き換えられる白内障手術の後に使用され得る。水晶体がIOLに置き換えられた眼は、「偽水晶体眼」と呼ばれる。
【0197】
また、本明細書で使用される場合、眼内レンズは、偽水晶体眼のために単独で埋め込まれる単一(例えば、スタンドアロン、またはモノリシック)の眼内レンズを指すことがあり、または、必要な視力矯正を提供するために組み合わせて(例えば、連動して、または一緒に)動作するように埋め込まれた眼内レンズのシステムの1つ以上を指すことがあり、または、既存の(例えば、以前に埋め込まれた)眼内レンズと組み合わせて(例えば、連動して、または一緒に、または一体的に)動作し、末梢性偽水晶体異常光視症の軽減、最小化および/または除去などの「補助」機能を提供するように埋め込まれた補助眼内レンズを指すことがある。
【0198】
図1は、特定の実施形態に従った、光線追跡による眼内レンズを有する眼の3次元概略モデルである。図示されているように、
図1は、眼内レンズ(IOL)106が埋め込まれた眼100を示す。この
図1のモデルは、不連続光線追跡モードでゼマックス・オプティックスタジオ(Zemax Opticstudio (version 18))光線追跡を使用してコンピュータ生成されたものであり、眼100の寸法は、ほぼアリゾナアイモデル(Arizona Eye Model)に基づいている。IOL106は、直径6mmの光学ゾーンを有する等凸(例えば、同じ前面曲率半径および後面曲率半径を有する両凸)設計である。眼100は、角膜101、強膜102、強膜102の内面にある網膜面103、虹彩104、瞳孔105を備える。IOL106は、白内障の外科的除去に続くIOLインプラントに典型であるように、虹彩104および瞳孔105の下方(例えば、より後方)に配置される。実際には、自然の人間の眼のいくつかの構成要素は、互いに対してわずかに傾き、偏心しているが、一般的な視覚光学モデリングでは、眼は、眼116の軸を中心にほぼ回転対称であるとして扱われてもよく(そして、一般的にそうされてきた)、IOLの軸は、眼の軸とほぼ一致するものとして扱われてもよい。
【0199】
図示されているように、光線110のビームは、眼に約89.3度の視野角(例えば、眼の軸116から89.3度)で入射する。前房光線111は、角膜101で屈折して前房に入る光線である。いくつかの実施形態では、いくつかの前房光線は、虹彩104によって遮断され得る。屈折光線(例えば、網膜位置112に到達する)は、角膜101による屈折および前房の横断の後、瞳孔105の開口を通過し、IOL106によって屈折され、最終的に網膜103の一部に到達する光線である。バイパス光線(例えば、網膜位置113に到達する)は、角膜101による屈折、前房の横断、瞳孔105の通過の後、IOL106を外れ、網膜103の一部に直接到達する光線である。光線の傾き、瞳孔の直径、IOLの直径および/またはIOLの埋込深さにより、バイパス光線はIOLを外れ、IOLによって屈折されない、つまり、IOLをバイパスして網膜に直接到達する。
【0200】
本明細書で使用される場合、IOLの「埋込深さ」とは、眼の虹彩/瞳孔とIOLの間の距離である。埋込深さは、眼の解剖学的構造または幾何学的形状、IOLの設計(例えば、IOLを眼の中で固定、位置合わせまたはセンタリングするためのハプティックの設計)、および/またはIOLを埋め込むために用いられる外科的処置によって変化し得る。本発明のIOLは、Jループ、Cループ、板状ハプティックなど、眼内に埋め込まれたIOLを固定、位置合わせまたはセンタリングするための多数のハプティック設計のいずれかを採用し得る。特定の実施形態では、ハプティックまたは固定デバイスは、そのレンズ端部(例えば、
図16の1611)または後側制御面(例えば、
図16の1608)またはそれらの組み合わせで、IOLに全体に、または部分的に取り付けられてもよい。
【0201】
「暗帯」領域114は、屈折光線112を横切る網膜の部分と、バイパス光線113を横切る網膜の部分との間の網膜面103上の領域である。いくつかの例では、特定の視野角、眼の形状、IOLの形状および/または光学特性、および/または埋込深さにより、視野角にかかわらず光が到達しない(例えば、光がない、実質的に光がない、最小限の光など)網膜上の領域が存在する場合がある。この暗帯領域114は、光網膜刺激の空隙であると考えられ、患者には視野内の暗部領域として知覚され得る。いくつかの実施形態では、この暗部領域は、負の末梢性偽水晶体異常光視症(PPD)の基礎となり得る。
【0202】
図1のコンピュータモデルでは、IOL106の端部は、平面、方形縁、かつ稜角を有する、透明なものであると仮定した。この仮定では、特定の視野角で、IOLの前面で屈折した光のうち少量が、IOLの端部表面で屈折または反射することがある。そのような光線(例えば、端部光線)は、偏光されて、異なる網膜位置115に到達する。実際には、IOLの端部は、一般的に湾曲またはプロファイルされ(例えば、丸みを帯びた、丸くした、面取りされた、傾斜した、フィレット状にした)、レンズ端部に到達した光を広く拡散するため、そのような光線が患者の視力に与える影響はごくわずかである。
【0203】
前述したように、
図1のモデルは、不連続モードでゼマックス・オプティックスタジオ(Zemax Opticstudio (version 18))光線追跡を使用してコンピュータ生成されたものであり、眼100の寸法は、アリゾナアイモデル(Arizona Eye Model)にほぼ基づいている。アリゾナアイモデルに基づき、網膜照度のモデリングを容易にするために、眼100は、以下の特性:虹彩厚0.25mm、強膜内半径12mm、網膜半径11.995mm(例えば、網膜半径は、光線追跡解析中に網膜への光線インターセプトの計算を容易にするため、追跡した光線が強膜より前に網膜面を確実に横切るように、強膜内半径より約5μm小さく設定してもよい)を有してもよい。この有効な強膜内膜半径のわずかな減少(5μm)は、網膜上の光線の照度および分布に関する結果を実質的に変更しない。
図1のモデルにおいて、IOLは、以下の特性:レンズ光学直径6.0mm、前面半径 = +22.54mm、後面半径 = -22.54mm(本明細書で採用する符号規則では、後面の半径の負の値は凸面を示す)、中心厚 = 0.55mm、レンズ材料屈折率 = 1.55、を有してもよく、約+19D(diopters)の光学パワーとなる。モデルの光線追跡解析は、約55°~100°の視野角範囲(例えば、0.5°ステップ)、および/または2.5mm~5.0mmの瞳孔径範囲(例えば、0.5mmステップ)で実行されてもよい。いくつかの実施形態では、IOLのモデル化された埋込深さは、0mm~0.7mm(例えば、0.1mmステップ)であってよい。
【0204】
図1の特定のモデルでは、虹彩104の開口によって形成される瞳孔105の直径は、3mmであり、IOL埋込深さ(瞳孔/虹彩平面からIOLの前面までの距離)は、0.3mmである。視野角(入射光110の方向と眼の軸116とのなす角(0°は正面から眼に接近する光))は約89.3°であった。わかりやすくするために、
図1のモデルのレンダリングでは、500本の光線のみが含まれている。
【0205】
角膜101による屈折後、視野角約89.3°から眼100に入射する光線は、前房を通過して横断する。前房光線111の一部は、虹彩104などの解剖学的特徴によってさらなる伝搬を妨げられる場合がある。他の光線は、瞳孔105を通過してもよい。瞳孔105を通過した光線のうち、一定の割合の光線は、IOL106の光学系によって屈折する。そのような屈折光線は、網膜位置112で網膜面103に向けられる。眼の所与の形状およびIOL(例えば、
図1のもの)の光学特性のために、入射視野角に応じて、網膜面103上の網膜112上の照射位置が、より後方またはより前方に変化し得る。瞳孔105を通過した光線のうち、入射視野角に応じて、別の割合の光線がIOL106をバイパスして、IOL106によって屈折することなく網膜103に到達することがある。そのようなバイパス光線は、113において、網膜上のより前方の位置に向けられることがある。入射視野角に応じて、網膜面103上の網膜113上の照射位置が、より後方またはより前方に変化し得る。しかしながら、その位置は、IOLの屈折力とは無関係である。したがって、2つの照射位置113と112の間には、「ギャップ」(または「暗帯」114)が存在する。上述したように、領域114は、光を欠いている(または少なくとも実質的に欠いている)場合がある。
【0206】
眼の特性(角膜形状およびパワー、前房深度、および/または瞳孔径の1つ以上の組み合わせを含む)およびIOLの特性(IOLのパワーおよびパワープロファイル、レンズの面形状または形状、直径および/または厚さ、および屈折率の1つ以上の組み合わせを含む)の特定の組み合わせ、並びに埋込深さなどの生理学的及び外科的要因のために、視野角、または子午線、または方位、または方位角にかかわらず、網膜上の暗帯領域が存在する場合がある。ここで、子午線は眼の軸を通過する平面である。例えば、水平面上の位置から入射する光は、水平子午線上にあると見なされ、水平面から45°の平面上にある光源は、45°の方位角または子午角で記述し得る。
【0207】
暗帯114の発生は、患者(IOLインプラント後)が視野内に光の空隙であるバンド、斑点、または領域、つまり彼らの視野内に「暗帯」があると報告する、負のPPDと呼ばれる症状を説明し得る。
【0208】
それに付随して、位置112でIOLによる屈折後に網膜に到達する光線の位置と、IOLを通過してより前方の位置113に到達する光線の位置は、入射光110の視野角に依存する。患者が眼や頭を回転させて様々な方向を見ると、明るい光源(例えば、夜の街灯のようなもの)がその網膜の位置に一時的に現れることがある。これは、正のPPDの報告と一致する、「ジャンプ」または「閃光」の印象を与える場合がある。例えば、光のスポットが患者の周辺視野に向かって、小さい視野角(眼の視線方向に対して正面に近い)から大きい視野角(より周辺)へ移動する場合、その光線は当初、IOLによって網膜上の112などの位置へ屈折され得る。光のスポットが患者の視野の中でより周囲に移動すると、網膜上の光スポットはより前方に移動する。しかし、特定の周辺視野角では、光のスポットからの光線はIOLをバイパスし、より前方の網膜位置113に「ジャンプ」するように見え、その後、増加する周辺視野角が眼の全視野を超えると、最終的に消滅する。知覚される光スポットの移動のこのような不連続性は、患者に「閃光」のような印象を与える場合がある。
【0209】
図2-15は、上述の眼およびIOLのパラメータ値を用いて、
図1の眼およびIOLモデルのコンピュータ光線追跡分析によるプロットを示している。
【0210】
図2-5は、様々な入射光視野角について、網膜を横切る光線の分布を示すレイインターセプトプロットである。方形縁のプロファイルを有する等凸IOLについて、55°から110°までの範囲の視野角で0.5°ステップで入射する約100,000本の光線の伝播を計算するため(ゼマックス・オプティックスタジオ(Zemax Opticstudio)を使用)、
図1に示す不連続光線追跡モデルが使われた。レイインターセプトプロットは、所与の入射光線視野角(または単に入射角、または単に視野角)に対して、網膜を横切る光線の分布を示している。つまり、網膜を横切る各光線は、その光線と網膜表面の交点を表す単一の点としてプロットされる。網膜に到達した光線をプロットすることにより、光線が集まりおよび/または集中し、ポイントのクラスターが網膜の光スポットや明るい光斑を明らかにする。ビーム幅約3mmの入射光ビームの光源が、眼に平行光線のビームが入射する、無限遠点光源(眼から遠く離れた光源位置)をモデル化するために設定された。
【0211】
レイインターセプトプロットにおいて、横軸(例えば、
図2の202)は、横方向(または子午線または方位角)の網膜位置を表している。この軸に沿った0度は、入射光源と同じ子午面上にある網膜に沿った前後の位置を表している。目の強膜/網膜は球面であると仮定している。光線追跡モデルでは、PPDは視野の周辺から遠方周辺に関連する視覚症状と考えられるため、強膜と網膜の前方半球のみをモデル化した。眼とIOLによる屈折の後、周辺から遠方周辺視野への光線は、通常、網膜を表す球面の赤道より前方の網膜の部分である、周辺から遠方周辺網膜まで網膜を横切る。赤道は、網膜面が眼を前方半球と後方半球に二分する前頭面または冠状面と交差する網膜周囲の位置の軌跡である。
【0212】
レイインターセプトプロットの縦軸(例えば、
図2の201)は、網膜面の前方半球の前後方向の位置を表している。スケーリングは、強膜/網膜を表す球面の中心に対する度数である。したがって、0°(プロットの上方に向かって)は、眼の軸に沿った方向(すなわち、真正面を向いている、または眼が見ている方向)を表し、90°(プロットの下方)は網膜の赤道上の位置を表している。なお、この軸のスケーリングは、患者の視野に対して「真正面」(0°)が上向きになるように設定されている。したがって、縦軸の位置が高い(角度の値が小さい)ほど、網膜上のより周辺から遠方周辺の位置を表す。
【0213】
図2-5は、光源の入射角が徐々に増加する(例えば、視野内の位置がより周辺になる)場合の、選択された例示的な入射角に対する周辺から遠方周辺網膜上の光の照度分布を示す。モデル化された瞳孔サイズは3mmで、埋込深さは0.3mmであった。
【0214】
図2は、特定の実施形態に従った、約84度の入射光視野角について網膜を横切る光線の分布を示すレイインターセプトプロット200である。無限遠からの光線が約84°の角度で眼に入射すると、瞳孔を通過する実質的に全ての(例えば、実質的に全ての)光線が、IOLによって屈折された後に、光スポット203を生成する単一の光線クラスター位置で網膜に入射する。これらは、
図1で説明したように、網膜位置112での屈折光線に対応している。網膜光スポット203の非円形形状は、少なくとも部分的には、(半径方向または斜め方向の)非点収差およびコマなどの眼の周辺収差の1つ以上の組み合わせ、並びに光線が網膜上ではなく、網膜の手前(より前方、例えば眼の硝子体または後房)または後ろ(より後方)にフォーカスし得る、周辺屈折デフォーカスによる場合がある。
【0215】
図3は、特定の実施形態に従った、約87.5度の入射光視野角について網膜を横切る光線の分布を示すレイインターセプトプロット300である。無限遠からの光線がより大きな周辺角87.5°で眼に入射すると、瞳孔を通過する光線の大部分はIOLによって屈折された後、屈折光スポット301で網膜に入射する。光線の一部は、IOLの前面による屈折後、
図1のモデル化されたIOLの平面/方形の端部表面によって屈折される。これにより、「端部」光線はより後方の、「端部」光線スポット302に向けられる。
図1のIOLの方形縁は、光線追跡の目的のために単純化されたものであってもよい。例えば、いくつかのIOLでは、エッジ形状は、丸みを帯びた、丸くした、面取りされた、傾斜した、またはフィレット状にしたものであってもよく、網膜全体に光を広げ、「端部」光線スポット302の存在を実質的に除去するか、またはその視覚的影響を無視できるようにする。
【0216】
図4は、特定の実施形態に従った、約90度の入射光視野角について網膜を横切る光線の分布を示すレイインターセプトプロット400である。無限遠からの光線がさらに大きな周辺角90°で眼に入射すると、瞳孔を通過する光線の大部分はIOLによって屈折された後、屈折光スポット401で網膜に入射する。光線の一部は、IOLの前面による屈折後、
図1のIOLの平面/方形の端部表面によって屈折される。これにより、「端部」光線はより後方の、「端部」光線スポット402に向けられる。
図1のIOLの方形縁は、光線追跡の目的のために単純化されたものであってもよい。例えば、いくつかのIOLでは、エッジ形状は、丸みを帯びた、丸くした、面取りされた、傾斜した、またはフィレット状にしたものであってもよく、網膜全体に光を広げ、「端部」光線スポット402の存在を実質的に除去する。この視野角では、一部の光線が虹彩の後面とIOLの前面の間の後房の空間を横断して、IOLをバイパスする。これらの光線は網膜に到達し、屈折光スポット401よりも網膜面のより前方に位置するバイパス光線スポット403を生成する。屈折光線網膜光スポット401とバイパス光線網膜光スポット403の間のギャップ404は、光の空隙(例えば、実質的に空隙)領域である。本明細書に記載されているように、眼の特性、IOLの特性および手術要因の特定の組み合わせにより、そのようなギャップ404は、負のPPDの症状を説明し得る暗帯を生じる入射光視野角にかかわらず残存する場合がある。
【0217】
図5は、特定の実施形態に従った、約93.5度の入射光視野角について網膜を横切る光線の分布を示すレイインターセプトプロット500である。無限遠からの光線がさらに大きな周辺角約93.5°で入射すると、瞳孔を通過する全ての光線が虹彩の後面とIOLの前面の間の後房の空間を横断し、実質的にIOLをバイパスする。これらの光線は網膜に到達し、バイパス光線スポット503を生成する。場合によっては、この周辺角93.5°のような特定の周辺視野角を超えると、屈折光スポット(すなわち、意図した網膜像)は形成されず、患者は単一の光源のみを知覚する。これは、バイパス光線網膜光スポットが視覚空間に戻る投影である。
【0218】
図6は、特定の実施形態に従った、網膜内の光分布の強度を示す、視野角の範囲にわたって積分した光線密度プロット600である。
図6は、単一の子午線(例えば、単一の方位角)に沿った視野角の範囲にわたって積分した光線密度プロット600を示している。プロットの横軸と縦軸は、
図2-5で使用したものと同じである。横軸は、網膜上の横方向の位置を方位角(または子午角)として表し、縦軸は、強膜/網膜をモデル化する球面の幾何学的中心を基準として、眼の軸に対する角度として前後の網膜位置を表している。
【0219】
この光線密度プロットは、
図1に詳述したモデルを用いて、前側および後側光学面が約6mmの全光学直径にわたって延びる等凸IOLで、瞳孔径3mm、埋込深さ0.3mmについて計算したものである。視野角全体の積分は、55°から100°まで0.5°ステップ(すなわち、合計91個の視野角)である。各視野角において、眼の単一子午線(方位角)に沿って無限遠点光源の効果をモデル化するために、100,000本の光線が不連続的に追跡されている。各視野角について、レイインターセプトプロットが生成される(
図2-5と同様)。次に、すべての視野角にわたってレイインターセプトプロットからの光線が積分され(すなわち、合計され)、それらの相対網膜密度(または相対網膜照度、または相対光強度が網膜上の単位面積あたりの光線の数として計算)が計算される。特定の網膜位置(前後の網膜位置による方位角)での合成強度が、グレースケール値としてプロットされており、明るい濃淡は相対的に高い強度を示し、暗い濃淡は相対的に低い強度を示している。相対網膜強度に使用される濃淡は、グレースケール601で示される(図のスケールは、4.5対数単位(log-units))をフルレンジとする対数(底は10)である)。
【0220】
視野角にわたって積分した光線密度プロット600上では、屈折した光線によって照射される網膜の領域は、屈折光領域602として見ることができる。モデリングにおいて、この強度のわずかな量は「端部」光線によって寄与され、低強度クラスター605として見られる。より前方には、バイパス光線によって照射される網膜の位置を表す小さな領域がバイパス領域603に見られる。
【0221】
図示されているように、屈折光線網膜領域602とバイパス光線網膜領域603との間には、光の空隙(例えば、実質的に空隙)である領域604が存在する。これは、入射光視野角に関わらず、光が全く届かないか、または最小限の光しか届かない暗帯領域604である。この暗帯が、負のPPD症状の原因となる場合がある。
【0222】
図6の理解と解釈を容易にするために、ゼロ方位角が水平面上の点(例えば、水平線)を見ている患者の眼の水平子午線を表す場合、入射光の範囲(55°から100°)は、患者の視線方向から55°から約100°まで広がる水平線に沿って均一に明るく、連続的な線光源を提供する拡張光源と仮定することができる。この拡張光源の光線は連続的で均一に明るいが、視野角にわたって積分された網膜光線密度から、患者は、604の暗帯網膜領域に関連する視野方向で中断した、または欠落している光の間隔を知覚するであろう。この暗帯のやや周辺では、患者は、バイパス光線によって生成された光の「スタブ」を「見る」、または「知覚する」であろう。暗帯領域は、視野角に拘わらず存在する。つまり、患者が視線方向を変えるために眼または頭を回転させたとしても、暗帯は患者が見ている場所に拘わらず患者の視線方向に対して同じ角度のままであるため、光線には常に中断がある。これは、負のPPDを経験している患者からの報告と一致している。
【0223】
屈折光領域602は、0.5°刻みで視野角55°から100°にわたる屈折光スポット(例えば、
図4からのスポット401)の合計によって生じる網膜領域として理解され得る。いくつかの実施形態では、「端部」光線スポット605からの寄与(例えば、
図4のスポット402による寄与)もあり得る。領域603は、0.5°刻みで視野角55°から100°にわたるバイパス光スポット(例えば、
図4のスポット403による寄与)の合計によって生じる網膜領域として理解され得る。
【0224】
図7は、特定の実施形態に従った、網膜内の光分布の強度を示す、視野角および方位角の範囲にわたって積分した積分光線密度(または相対網膜照度、または相対全視野網膜照度)プロット700である。
【0225】
図6の光線密度プロット600は、視野角にわたってレイインターセプト(網膜強度)を積分しており、単一の子午線に沿って横たわる連続線光源の患者への見え方を示している。広く澄んだ空、または雪景色、または大きな真っ白な壁など、一様に明るい視野の様子を描写するために、網膜光線密度(例えば、
図6)は、眼(または眼の視野)の子午線(または方位角)上(またはその周辺)で積分される。数学的には、これは、複数の方位角にわたる光線密度プロット(例えば、
図6のプロット)の畳み込みと見なすことができる。
図7は、相対的な「全視野」網膜強度プロット700を示す。本明細書で使用される場合、「全視野」という用語は、複数の視野角(例えば、55°から100°の間)からの光源を統合し、すべての複数の方位角(例えば、合計360°、すなわち全視野のすべての子午線)の周りに畳み込むことを指す。この例では、光源は視野角または方位角に拘わらず一定の明るさを有すると仮定しているため、方位角の周りの畳み込みは、眼の軸周りの各網膜角位置での光線密度プロット値の合計と数学的に等価である。その結果、相対全視野網膜照度は、横軸701に従ってプロットされ、網膜照度または強度の量が少ないほど左に位置し、網膜照度または強度の量が多いほど右に位置する(スケールは約4.5対数単位(log-units))をフルレンジとする対数(底は10)である)。
【0226】
図1でモデル化し、瞳孔径3mm、埋込深さ0.3mmをモデリングしたIOLについての結果であるプロット700から、網膜の屈折光線領域は90°から約56°まで前後方向に比較的一定の網膜の照度を提供する。約56°と47°の網膜位置の間に、暗帯領域702が発生する。この暗帯は、光源の方向(視野角または子午線)に拘わらず存在する。負のPPDの患者の報告では、視野が一様に明るい場合(晴天、または雪景色など)の、暗帯の障害が症状の1つである。
図7の結果は、この種の症状に合致しているように見える。
【0227】
負のPPDの報告は、この症状に一貫性がなく、患者とIOLの設計によって異なることを示唆している。本明細書に記載された、眼/IOL不連続光線追跡モデリングは、暗帯の存在が瞳孔径および/またはIOLの埋込深さの組み合わせとして変化するように見えるため、負のPPDの報告における明らかな不一致の原因を提供する。
【0228】
図8-15は、瞳孔サイズを直径2.5mmから5mmまで0.5mmステップで変化させ、埋込深さを0mmから0.7mmまで0.1mmステップで変化させながら、
図1でモデル化したのと同じIOLの相対全視野網膜照度または強度を示している。本明細書に記載されているように、モデル化されたIOLは、6mmの光学直径全体にわたって延びる前面および後面を有する等凸設計である。いずれの場合も、各視野角について約100,000本の光線が眼球モデルを通して不連続的にトレースされ、視野角(例えば、91個の視野角)にわたって積分して光線密度プロットが生成される。次に、光線密度の結果が方位角の周りに畳み込まれ、積分光線密度プロット、または相対全視野網膜照度または強度プロットが生成される。
図8-15に示されるプロットのプロット軸およびスケール、および強度グレースケールは、
図7で使用したものと同じである。
【0229】
図8A-Fは、特定の実施形態に従った、0mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図1のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜強度)を示す相対網膜照度プロットである。
図8Aは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図8Bは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図8Cは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図8Dは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図8Eは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図8Fは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、瞳孔サイズが4mmおよび4.5mmの場合、それぞれ、位置801および802に暗帯網膜領域が生じる。相対的な暗帯は、照度がゼロではないが、屈折光線領域の強度よりも何桁も低いため(この例では、10を底とする約4対数単位(log units))、個人によって暗帯であると知覚される部分であり、5mmの瞳孔サイズで位置803に発生する。
【0230】
図9A-Fは、特定の実施形態に従った、0.1mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図1のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜強度)を示す相対網膜照度プロットである。
図9Aは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図9Bは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図9Cは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図9Dは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図9Eは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図9Fは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、瞳孔サイズが3.5mm、4mmおよび4.5mmの場合、それぞれ、暗帯網膜領域901、902および903が生じる。
【0231】
図10A-Fは、特定の実施形態に従った、0.2mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図1のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜強度)を示す相対網膜照度プロットである。
図10Aは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図10Bは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図10Cは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図10Dは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図10Eは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図10Fは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、瞳孔サイズが2.5mm、3mm、3.5mmおよび4mmの場合、それぞれ、暗帯網膜領域1001、1002、1003および1004が生じる。
【0232】
図11A-Fは、特定の実施形態に従った、0.3mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図1のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対網膜強度)を示す相対全視野網膜照度プロットである。
図11Aは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図11Bは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図11Cは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図11Dは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図11Eは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図11Fは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、瞳孔サイズが2.5mm、3mmおよび3.5mmの場合、暗帯網膜領域1101、1102および1103が生じる。
【0233】
図12A-Fは、特定の実施形態に従った、0.4mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図1のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜強度プロットである。
図12Aは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図12Bは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図12Cは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図12Dは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図12Eは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図12Fは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、瞳孔サイズが2.5mm、3mmおよび3.5mmの場合、それぞれ、暗帯網膜領域1201、1202および1203が生じる。
【0234】
図13AおよびFは、特定の実施形態に従った、0.5mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図1のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図13Aは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図13Bは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図13Cは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図13Dは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図13Eは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図13Fは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、瞳孔サイズが2.5mmおよび3mmの場合、それぞれ、暗帯網膜領域1301および1302が生じる。
【0235】
図14A-Fは、特定の実施形態に従った、0.6mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図1のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図14Aは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図14Bは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図14Cは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図14Dは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図14Eは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図14Fは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、瞳孔サイズが2.5mmおよび3mmの場合、それぞれ、暗帯網膜領域1401および1402が生じる。
【0236】
図15A-Fは、特定の実施形態に従った、0.7mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図1のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図15Aは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図15Bは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図15Cは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図15Dは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図15Eは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図15Fは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、瞳孔サイズが2.5mmの場合、暗帯網膜領域1501が生じる。
【0237】
図16は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去する眼内レンズの半子午断面の概略図である。方向については、
図16において、図の上方は眼/IOLの前方(前側)に向かい(例えば、眼への入射光に向かい)、下方は眼/IOLの後方(後側)に向かう(例えば、眼の網膜および中心窩に向かう)。眼/IOL1602の軸は、
図16の左側に配置されている。したがって、図の右側に向かって、眼/IOLの中心/軸から半径方向外側に向かう方向となる。(視覚科学者、IOLの設計者、および眼科医は、眼は正確に回転対称ではないかもしれないが、ある軸を中心に回転対称であることが合理的に近似していることを理解している。)図示されているように、
図16は、光学系1602の軸を中心とするIOL1600の半子午断面を示す。IOL1600の断面は、眼の虹彩1601の後方に埋め込まれているように示されている。いくつかの実施形態では、IOL1600および虹彩1601の相対位置は、例えば、瞳孔サイズ、虹彩トポグラフィーおよび/または埋込深さに応じて変化し得る。
【0238】
図16の子午断面は、例示のみを目的としており、等尺性でなくてもよい(例えば、異尺性)。すなわち、水平方向の距離(または寸法、またはスケーリング)は、垂直方向の距離と同じでなくてもよい。
【0239】
IOL1600は、光学ゾーン1603と、制御ゾーン1606と、を備える。いくつかの実施形態では、IOL1600の所定の光学パワーは、光学ゾーン1603によって提供され得る。
【0240】
IOLの光学ゾーンは、前側(前方)光学面1604、後側(後方)光学面1605、厚さ(例えば、軸1602に沿った前側光学面と後側光学面の間)、およびIOL材料の屈折率の1つ以上の任意の組み合わせによって特徴付けられ得る。
【0241】
いくつかの実施形態では、制御ゾーン1606は、PPD(例えば、負および/または正のPPD)を抑制するように構成されてもよい。図示されているように、制御ゾーン1606は、前側(前方)制御面1607、後側(後方)制御面1608、および端部1611を備えることができる。光学ゾーン1603と制御ゾーン1606の境界は、光学-制御接合部を形成している。前側光学-制御接合部1609は、前側光学面1604から前側制御面1607への境界または遷移を示す。後側光学-制御接合部1610は、後側光学面1605から後側制御面1608への境界または遷移を示す。
【0242】
制御ゾーン1606がIOL1600の周縁部に向かって配置されているため、(より中心に位置している)IOL1600の光学ゾーン1603は、いくつかの実施形態では、従来のIOLと同様に機能し得る。例えば、光学ゾーン1603は、広い範囲内で光学パワーを生むように構成されてもよい。光学ゾーン1603は、近方視をサポートするための多焦点光学系または焦点深度拡張光学系、回折光学系、乱視を矯正するためのトーリック光学系等を含む従来のIOL光学系の範囲の1つ以上の任意の組み合わせを組み込んでもよい。
【0243】
いくつかの実施形態では、制御面1607、1608と端部1611の交点は、制御面と端部の間に接合部1612、1613を形成してもよい。例えば、前側制御面1607は、前側制御-端部接合部1612で端部1611と接してもよく、後側制御面1608は、後側制御-端部接合部1613で端部1611と接してもよい。
【0244】
いくつかの実施形態では、制御ゾーン1606の前側および/または後側制御面1607、1608は、網膜の暗帯となってしまう領域に光の方向を変更する、および/または光を分配するために、特定の表面曲率および/またはプロファイルを有するように構成されてもよい。暗帯領域を埋める(例えば、光を屈折させる)ように制御ゾーン1606を構成することによって、IOL1600は、PPDの発生/知覚を低減し、著しく低減し、および/または除去し得る。
【0245】
いくつかの実施形態では、眼(天然の水晶体、またはIOLを有するいずれか)は、回転対称光学系に近似することができ、軸1602は、方向および半径方向または横方向の距離を参照するために使用されてもよい。
【0246】
いくつかの実施形態では、光学ゾーン1603は、IOLの中央部分に位置してもよく、患者の視力をサポートするための光学パワーを提供してもよい。光学ゾーンの光学特性(例えば、パワー、収差、焦点深度など)は、前側および後側光学面1604、1605の曲率またはプロファイル、IOL厚さ、ならびにIOL材料の屈折率によって決定されてもよい。前側および後側光学ゾーン面1604、1605のいずれか、または両方の光学ゾーンは、光学ゾーンの視覚的/光学的目的に応じて、円形または多角形(例えば、六角形)または自由形状であってもよい。光学ゾーンのサイズは、数ミリメートル(例えば、約1.5mm、または約2mm、または約3mm、または約4mm、または約5mm、または約6mm)であってもよい。IOL1600の厚さは、光学的要件または目的に応じて選択されてもよく、例えば、(より大きな表面曲率またはより短い曲率半径を必要とする)より高いパワーのIOLに対して十分に大きなサイズの光学ゾーンを提供するためにより大きな厚さを選択してもよく、または小さな角膜切開を通してインプラントを容易にするため、IOLを丸めるかまたは折り畳むことができるようにより薄い厚さを選択してもよい。IOL材料は、ヒドロゲル、親水性材料、疎水性材料、シリコーン材料、アクリルまたはアクリレートタイプの材料、または屈折率勾配(GRIN)もしくは感光性材料(例えば、調光可能)などのより進んだ材料を含む、適切な眼科材料(例えば、従来の眼科材料)の範囲から選択してもよい。このようなIOL材料は、約1.4から約1.6の範囲の屈折率を有してもよい。前側および/または後側光学面1604、1605の表面プロファイルは、球面(例えば、円断面)、円錐断面、多項式、ゼルニケ、超円錐、ベジエ、スプライン、フーリエ、ウェーブレット、キノフォーム、エシェレット、位相ステップ、環状、レンズレット、レンズレットアレイなどの1つ以上の組み合わせであってもよい。
【0247】
いくつかの実施形態では、IOLは、広範囲のパワーのいずれかでの単焦点、近方視を容易にするための多焦点または焦点深度拡張、乱視を矯正するためのトーリック面またはパワーを含む光学ゾーン設計および構成を利用してもよい。光学ゾーンは、屈折面または回折面、あるいはメタ表面またはナノ構造などの高度な光学面を含む光学的アプローチを利用してもよい。いくつかの実施形態では、光学ゾーンのサイズ(円形の場合は直径)は、光学-制御接合部1609、1610の位置のいずれか、または両方によって決定されてもよい。
【0248】
制御ゾーン1606は、負のPPDを抑制するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、制御ゾーンは、瞳孔を通過する斜めの光線(例えば、周辺視野角から眼に入射する光から)の一部を遮断し、網膜上の暗帯となってしまう領域に光線の方向を変更する、および/または光線を分配するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、これは、後側制御面1608、前側制御面1607、制御ゾーン1606におけるIOLの厚さまたは厚さプロファイル、および/または端部1611の幅(または長さ、例えば、制御-端部接合点1612、1613間の距離)の適切な構成によって達成され得る。
【0249】
いくつかの実施形態では、制御ゾーン1606は、IOLの周縁部に向かって配置されてもよいが、必ずしもIOLの最端部まで延びていなくともよい。いくつかの実施形態では、制御ゾーン1606は、IOLの端部まで延びていてもよい。いくつかの実施形態では、制御ゾーン1606の幅は、視力に大きな影響を与えることなく、網膜の暗帯となってしまう領域を「埋める」ために、可能な限り多くの光の方向を変更するように可能な限り広くてもよい。
【0250】
いくつかの実施形態では、後側(後方)制御面1608は、前側(前方)制御面1607の曲率/表面プロファイル、および/または制御ゾーン1606におけるIOLの厚さまたは厚さプロファイル、および/または端部1611の幅(または長さ、例えば、制御-端部接合点1612および1613間の距離)とともに、網膜上の暗帯となってしまう領域に光の方向を変更する、および/または分配してもよい。いくつかの実施形態では、制御ゾー1606ンは、半径方向に変化する厚さを有していてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、厚さは周縁部に向かって増加してもよく、または厚さは周縁部に向かって減少してもよい。
【0251】
いくつかの実施形態では、
図16に図示されているように、後側制御面1608は、眼の後方に向かって凸状(例えば、実質的に凸状、又は一般的に凸状、すなわち、後側制御面1608の広がり全体で考えると凸状)であってもよい(例えば、眼の前方に向かって凹状)。いくつかの実施形態では、後側制御面1608は、後側光学面1605よりも急な曲率(例えば、短い曲率半径)を有してもよい。いくつかの実施形態では、後側制御面1608の曲率半径の絶対値は、後側光学面1605の曲率半径の絶対値よりも小さくてもよい(例えば、値が小さい)。例えば、後側光学面1605は、凸状の正の屈折面であってもよく、後側光学面の曲率の絶対値は、子午断面に沿って大きな曲率を有する(例えば、小さな曲率半径の絶対値を有する)後側制御面1608の曲率の絶対値に比べて小さくてもよい(例えば、大きな曲率半径の絶対値を有する)。プラノ(例えば、平坦、平面、ゼロの光学パワーを有する)面(例えば、光学面、制御面)の曲率はゼロ(例えば、曲率の絶対値が最小)であると見なされ、プラノ面の曲率半径は無限大(例えば、曲率半径の絶対値が最大)であると見なされる。
【0252】
いくつかの実施形態では、後側制御面1608は、後側光学面1605の曲率とは符号が反対の曲率を有してもよい。例えば、後側光学面1605は、眼の前方に向かって凸状の負の屈折面であってもよく、一方、後側制御面1608は、眼の前方に向かって凹状であってもよい。すなわち、2つの面は曲率において反対の符号を有する。曲率半径の値の符号を考慮すると、面の曲率半径は、面から曲率中心まで測定され得る。面から曲率中心までの方向が、入射光の進行方向と同じ方向(例えば、眼の前方/前側から眼の後方/後側)である場合、曲率半径は正の値となる(すなわち、正の符号を有する)。面から曲率中心までの方向が、入射光の進行方向と逆方向の場合、曲率半径は負の値となる(負の符号を有する)。例えば、眼の前方に向かって凸状の面は、正の曲率半径を有する。面の曲率は、曲率半径の逆数として決定され、その符号は関連する曲率半径の符号と一致する。つまり、正の曲率半径を有する面は正の曲率値を有し、逆に、負の曲率半径を有する面は負の曲率値を持つことになる。例えば、眼の前方に向かって凹状の面は、負の曲率半径を有し、その曲率も負の値となる。
【0253】
いくつかの実施形態では、後側制御面1608は、そのプロファイルに沿って曲率(例えば、局所曲率または瞬間曲率)が変化してもよい。
【0254】
いくつかの実施形態では、後側制御面1608のプロファイルは、IOL1600の端部1611に向かって曲率が増加してもよい(例えば、曲率半径が短くなる)。いくつかの実施形態では、後側制御面1608のプロファイルは、IOL1600の端部に向かって曲率が減少してもよい(例えば、曲率半径が長くなる)。いくつかの実施形態では、後側制御面1608のプロファイルは、IOL1600の端部1611に向かって曲率が減少し(例えば、曲率半径が長くなり)、次に曲率が増加してもよい(例えば、曲率半径が短くなる)。いくつかの実施形態では、後側制御面1608のプロファイルは、IOL1600の端部1611に向かって曲率が増加し(例えば、曲率半径が短くなり)、次に曲率が減少してもよい(例えば、曲率半径が長くなる)。
【0255】
いくつかの実施形態では、後側制御-端部接合部1613に近い後側制御面1608に沿った前頭面に対する(例えば、基準とされる、またはそこから測定される)傾斜は、後側制御面1608が半径方向外側に(例えば、IOLの軸から周辺網膜に向かって)進むにつれて、後側制御面1608上の点は、より前方に(例えば、虹彩に向かって)配置されるようになる。前頭面は、眼の虹彩(その開口部が瞳孔を形成する)の面に平行で、かつ眼の軸1602に垂直な面である。
【0256】
いくつかの実施形態では、後側制御-端部接合部1613における、またはその近くの後側制御面1608の前頭面に対する傾斜角の絶対値は、後側光学-制御接合部1610における、またはその近くの後側制御面1608の前頭面に対する傾斜角の絶対値よりも大きい。
【0257】
いくつかの実施形態では、後側制御面1608に沿って、後側制御-端部接合部1613と一致しない(例えば、面上にない、同位置にない)点または領域にあるが、近位(例えば、近く、付近)にある後側制御面1608の前頭面に対する(例えば、基準とする、またはそこから測定される)傾斜は、後側制御面1608が半径方向外側に(例えば、IOLの軸から周辺網膜に向かって)進むにつれて、後側制御-端部接合部1613に近接する(例えば、近くの、またはその位置の)後側制御面1608上の点は、より前方に(例えば、眼の角膜に向かって)配置され、後側制御-端部接合部1613における後側制御面1608の前頭面に対する傾斜角の絶対値は、後側制御-端部接合部1613上にない(例えば、一致しない、同位置にない)が、その近くの(例えば、近位の)後側制御面1608の点または領域の、前頭面に対する傾斜の絶対値より大きい。後側制御-端部接合部1613から、後側制御-端部接合部1613上にない(例えば、同位置にない、一致しない)がその近位(例えば、近く)にある後側制御面1608上の点または領域までの距離は、2mm未満、1.5mm未満、1mm未満、0.5mm未満、または0.25mm未満であってもよい。
【0258】
いくつかの実施形態では、後側制御-端部接合部1613における(例えば、同位置の、一致する)、またはその近くの(例えば、近位の、付近の)後側制御面1608の前頭面に対する傾斜角は、後側光学-制御接合部1610における、またはその近くの後側制御面1608の前頭面に対する傾斜角よりも負の値である。前頭面に対するIOL面(例えば、光学面、制御面、端部)の傾斜角については、傾斜面の接線上の点が、傾斜面の接線に沿って半径方向外側に(例えば、IOLの軸から離れるように)進むにつれて、位置的により後方に(例えば、眼の後側に近く、または中心窩または網膜に向かって)なるとき、角度の符号は正とみなされる。逆に、傾斜面上の点が、傾斜面の接線に沿って半径方向外側に(例えば、IOLの軸から離れる方向に)進むにつれて、位置的により前方に(すなわち、眼の前側に近く、または角膜または入射光源に向かって)なるとき、前頭面に対する傾斜角の符号は、負とみなされる。このようないくつかの実施形態の比較において、角度の一方または両方の値は、符号が正または負であってもよいことに留意されたい。例えば、
図16に図示されているように、後側光学-接合点1610における後側制御面1608の傾斜角は、(わずかに)負の値であり、
図16に図示されているように、制御-端部接合部1613に近い後側制御面1608上の傾斜角は、より負の値である。
【0259】
いくつかの実施形態では、後側制御面1608のプロファイルは、非球面曲線:円錐曲線、多項式、ベジエ曲線、スプライン曲線、フーリエ級数、ウェーブレット、またはこれらの関数の2つ以上の組み合わせを含む数学的関数によって定義されてもよい。
【0260】
いくつかの実施形態では、後側制御面1608は、後側光学面1605とC0連続であってもよい。例えば、後側制御面1608は、段差または「ジャンプ」なしに後側光学面1605に接してもよい。いくつかの実施形態では、後側制御面1608は、後側光学面1605とC1連続であってもよい。例えば、後側制御面1608は、後側光学面1605と接する部分で共通の接線を有してもよい。
【0261】
いくつかの実施形態では、後側制御面1608は、後側光学面1605とC2連続であってもよい。例えば、後側制御面は、後側光学面と接する点で同じ瞬間曲率を有してもよい。いくつかの実施形態では、これは、後側光学-接合部1610付近の光学ゾーンおよび制御ゾーン内の光線に対して、後面での光線屈折/偏向角、または画像形成の緩やかな遷移を確実にするのに役立ち得る。
【0262】
前側(前方)制御面1607は、制御ゾーン1606の中に位置するIOL1600の前面上の面である。後側制御面1608の曲率/表面プロファイル、および/または制御ゾーン1606におけるIOLの厚さまたは厚さプロファイル、および/または端部1611の幅(または長さ、例えば、制御-端部接合点1612、1613間の距離)とともに、前側制御面1607の曲率/表面プロファイルが網膜上の暗帯となってしまう領域に光の方向を変更する、および/または分配してもよい。
【0263】
いくつかの実施形態では、
図16に図示されているように、前側制御面1607は、眼の後方に向かって凸状(例えば、実質的に凸状、又は一般的に凸状、例えば、前側制御面1607の広がり全体で考えると凸状)であってもよい(例えば、眼の前方に向かって凹状)。いくつかの実施形態では、前側制御面1607は、前側光学面1604よりも急な曲率(例えば、短い曲率半径)を有してもよい。いくつかの実施形態では、前側制御面1607の曲率半径の絶対値は、前側光学面1604の曲率半径の絶対値よりも小さくてもよい(例えば、値が小さい)。例えば、前側光学面1604は、凸状の正の屈折面であってもよく、前側光学面の曲率の絶対値は、子午断面に沿って大きな曲率を有する(すなわち、小さな曲率半径の絶対値を有する)前側制御面1607の曲率の絶対値に比べて小さい(すなわち、大きな曲率半径の絶対値を有する)。
【0264】
いくつかの実施形態では、前側制御面1607は、前側光学面1604の曲率とは符号が反対の曲率を有してもよい。例えば、前側光学面1604は、眼の前方に向かって凸状の正の屈折面であってもよく、一方、前側制御面1607は、眼の前方に向かって凹状であってもよい。すなわち、2つの面は曲率において反対の符号を有してもよい。
【0265】
いくつかの実施形態では、前側制御面1607は、そのプロファイルに沿って曲率(例えば、局所曲率または瞬間曲率)が変化してもよい。
【0266】
いくつかの実施形態では、前側制御面1607のプロファイルは、IOL1600の端部1611に向かって曲率が増加してもよい(例えば、曲率半径が短くなる)。
【0267】
いくつかの実施形態では、前側制御面1607のプロファイルは、IOL1600の端部に向かって曲率が減少してもよい(例えば、曲率半径が長くなる)。いくつかの実施形態では、前側制御面1607のプロファイルは、IOL1600の端部1611に向かって曲率が減少し(例えば、曲率半径が長くなり)、次に曲率が増加してもよい(例えば、曲率半径が短くなる)。いくつかの実施形態では、前側制御面1607のプロファイルは、IOL1600の端部1611に向かって曲率が増加し(例えば、曲率半径が短くなり)、次に曲率が減少してもよい(例えば、曲率半径が長くなる)。
【0268】
いくつかの実施形態では、前側制御-端部接合部1612に近い(例えば、近位にある、または付近の)前側制御面1607に沿った前頭面に対する(例えば、基準とされる、またはそこから測定される)傾斜は、前側制御面1607が半径方向外側に(例えば、IOLの軸から周辺網膜に向かって)進むにつれて、前側制御面1607上の点は、より前方に(例えば、虹彩に向かって)配置されるようになる。前頭面は、眼の虹彩の面に平行で、かつ眼/IOLの軸1602に垂直な面である。
【0269】
いくつかの実施形態では、前側制御-端部接合部1612における、またはその近くの前側制御面1607の前頭面に対する傾斜の絶対値は、前側光学-制御接合部1609における前側制御面1607の前頭面に対する傾斜角の絶対値よりも大きい。
【0270】
いくつかの実施形態では、前側制御面1607に沿って、前側制御-端部接合部1612と一致しない(例えば、同位置にない、面上にない)点または領域にあるが、近位(例えば、近く、付近)にある前側制御面1607の前頭面に対する(例えば、基準とする、またはそこから測定される)傾斜は、前側制御面1607が半径方向外側に(例えば、IOLの軸から周辺網膜に向かって)進むにつれて、前側制御-端部接合部1612に近接する(例えば、近くの、またはその位置の)前側制御面1607上の点は、より前方に(例えば、虹彩に向かって)配置され、前側制御-端部接合部1612における前側制御面1607の前頭面に対する傾斜角の絶対値は、前側光学-制御接合部1609上にない(例えば、一致しない、同位置にない)が、その近位の(例えば、近くの)前側制御面1607の点または領域の、前頭面に対する傾斜の絶対値より大きい。前側制御-端部接合部1612から、前側制御-端部接合部1612上にない(例えば、同位置にない、一致しない)がその近位(例えば、近く)にある前側制御面1607上の点または領域までの距離は、2mm未満、1.5mm未満、1mm未満、0.5mm未満、または0.25mm未満であってもよい。
【0271】
いくつかの実施形態では、前側制御-端部接合部1612における(例えば、同位置の、一致する)、またはその近くの(例えば、近位の、付近の)前側制御面1607の前頭面に対する傾斜角は、前側光学-制御接合部1609における、またはその近くの前側制御面1607の前頭面に対する傾斜角よりも負の値である。
【0272】
いくつかの実施形態では、前側制御面1607のプロファイルは、非球面曲線;円錐曲線、多項式、ベジエ曲線、スプライン曲線、フーリエ級数、ウェーブレット、またはこれらの関数の2つ以上の組み合わせを含む数学的関数によって定義されてもよい。いくつかの実施形態では、前側制御面1607は、前側光学面1604とC0連続であってもよい。例えば、前側制御面1607は、段差またはジャンプなしに、共通の点で前側光学面に接してもよい。
【0273】
いくつかの実施形態では、前側制御面1607は、前側光学面1604とC1連続であってもよい。例えば、前側制御面1607は、前側光学面1604と接する部分で共通の接線を有してもよい。いくつかの実施形態では、前側制御面1607は、前側光学面1604とC2連続であってもよい。例えば、前側制御面1607は、前側光学面1604と接する点で同じ瞬間曲率を有してもよい。いくつかの実施形態では、これは、前側光学-接合部1609付近の光学ゾーンおよび制御ゾーン内の光線に対して、前面での光線屈折/偏向角、または画像形成の緩やかな遷移を確実にするのに役立ち得る。
【0274】
前側光学-制御境界とも呼ばれる、前側光学-制御接合部1609は、前側光学面1604が前側制御面1607と接するIOL1600の前面上の場所または領域である。いくつかの実施形態では、前側光学-制御接合部1609の半径方向/横方向の位置は、光学ゾーン1603のサイズに制限を課してもよい。いくつかの実施形態では、前側光学-制御接合部1609は、個々の点として容易に定義可能であってもよく、いくつかの実施形態では、前側光学-制御接合部は、光学ゾーン1603と制御ゾーン1606の間のあまり定義しにくい領域であってよい。いくつかの実施形態では、前側光学-制御接合部1609は、前側光学面1604と前側制御面1607が直接接する「点」(子午断面として見たとき)であってもよく、前側光学表面1604が前側制御面1607に遷移する(または融合する)領域(例えば、円形IOLの環状帯)であってもよい。
【0275】
いくつかの実施形態では、前側光学-制御接合部1609の位置は、光学ゾーン1603のサイズが患者の瞳孔のサイズと一致する(または厳密に一致する)ように設定されてもよい。いくつかの実施形態では、(例えば、スタイルズ-クロフォード効果により)、瞳孔の周縁部を通過する光線は、網膜の光受容体(例えば、桿体および錐体)による、より少ない応答を生成し得る。したがって、患者の瞳孔のサイズを一致させる(または実質的に一致させる)ことは、光学ゾーン1603のサイズが瞳孔サイズと同じとなるように前側光学-制御接合部1609を配置することを要しないが、より小さく(または大きく)しても、視覚を著しく妨げることはない。
【0276】
後側光学-制御境界とも呼ばれる、後側光学-制御接合部1610は、後側光学面1605が後側制御面1608と接する後面上の場所または領域である。いくつかの実施形態では、後側光学-制御接合部の半径方向/横方向の位置は、光学ゾーン1603のサイズに制限を課してもよい。いくつかの実施形態では、後側光学-制御接合部1610は、個々の点として容易に定義可能であってもよく、いくつかの実施形態では、後側光学-制御接合部1610は、光学ゾーン1603と制御ゾーン1606の間のあまり定義しにくい領域であってよい。いくつかの実施形態では、後側光学-制御接合部は、後側光学面1605と後側制御面1608が直接接する「点」(子午断面として見たとき)であってもよく、後側光学表面1605が後側制御面1608に遷移する(または融合する)領域(例えば、円形IOLの環状帯)であってもよい。
【0277】
いくつかの実施形態では、後側光学-制御接合部の位置は、光学ゾーン1603のサイズが患者の瞳孔のサイズと一致する(または厳密に一致する)ように設定されてもよい。いくつかの実施形態では(例えば、スタイルズ-クロフォード効果により)、瞳孔の周縁部を通過する光線は、網膜の光受容体(例えば、桿体および錐体)による、より少ない応答を生成し得る。したがって、患者の瞳孔のサイズを一致させることは、後側光学-制御接合部1610を瞳孔サイズと同じとすることを要しないが、より小さく(または大きく)しても、視覚を著しく妨げることはない。いくつかの実施形態では、後側光学-制御接合部1610の位置は、前側光学-制御接合部1609の位置よりも周辺(例えば、軸から遠く、端部に近い)であってもよい。
【0278】
IOL1600の端部1611は、IOL1600の前面1607と後面1608の間で、それらを接合する面(例えば、IOLが円形の場合、実質的に円筒状または円錐状)として定義される。いくつかの実施形態では、端部1611は、前面1607と後面(より周辺の)1608との間で、実質的に直線、少なくとも部分的に曲線、および/または波状であってもよく、または変化してもよい。いくつかの実施形態では、制御ゾーン1606がレンズサイズの限界まで延びる場合、端部は、前側制御面1607および後側制御面1608の間で、それらをそれぞれ接合する面によって形成されてもよい。いくつかの実施形態では、端部1611は、端部表面1611の法線とIOLの軸1602とが40°、35°、30°、または20°未満の角度を形成するように前方に向くように傾斜していてもよい(ここで、0°は、端部1611表面が直接前方を向いていることを意味し(すなわち、端部表面1611の法線が軸1602に平行であり、端部表面が前頭面内にあり、虹彩に向かって前方を向いている)、90°は、端部表面が眼の子午面に対して平行に直接外側を向いていることを意味する)。端部の法線とIOLの軸との間の角度については、正の角度が、端部において、端部の法線に沿ってより前方にある点(例えば、眼の前方に向かって)が、軸からさらに半径方向に(例えば、周縁部に向かって)配置されるような端部の法線を示す、符号規則である。いくつかの実施形態では、端部の法線とIOLの軸との間の角度は、約45°、40°、35°、30°、25°、20°、15°、10°、または5°であってもよい。いくつかの実施形態では、角度は、約45°、40°、35°、30°、25°、20°、15°、または10°未満であってよい。いくつかの実施形態では、角度は、約35~45°、35~40°、25~35°、25~30°、15~25°、10~20°、10~15°、5~10°、0~15°、0~20°、0~30°、0~40°、または10~40°であってもよい。
【0279】
いくつかの実施形態では、端部表面1611は、傾斜角がバイパス光線と実質的に同じになるように傾斜していてもよい。すなわち、バイパス光線の方向は、端部1611の表面と実質的に平行である。
【0280】
いくつかの実施形態では、後側制御-端部接合部1613における、またはその近くの後側制御面1608の斜面は、後側制御-端部接合部1613における、またはその近くの端部表面1611の斜面と約90°の角度を形成する(例えば、直角である)。
【0281】
いくつかの実施形態では、後側制御-端部接合部1613における、またはその近くの後側制御面1608の傾斜は、角度がレンズの材料内に収まる、後側制御-端部接合部1613における、またはその近くの端部表面1611の傾斜と約90°以下の角度を形成する(例えば、
図16によれば、角度は後側制御面1608から端部表面1611まで時計回りに形成されている)。
【0282】
いくつかの実施形態では、後側制御-端部接合部1613における、またはその近くの後側制御面1608の傾斜は、角度がレンズの材料内に収まる、後側制御-端部接合部1613における、またはその近くの端部表面1611の傾斜と約90°以上の角度を形成する(例えば、
図16によれば、角度は後側制御面1608から端部表面1611まで時計回りに形成されている)。
【0283】
いくつかの実施形態では、前側制御-端部接合部1612における、またはその近くの前側制御面1607の斜面は、前側制御-端部接合部1612における、またはその近くの端部表面1611の斜面と約90°の角度を形成する(例えば、直角である)。
【0284】
いくつかの実施形態では、前側制御-端部接合部1612における、またはその近くの前側制御面1607の傾斜は、角度がレンズの材料内に収まる、前側制御-端部接合部1612における、またはその近くの端部表面1611の傾斜と約90°以下の角度を形成する(例えば、
図16によれば、角度は前側制御面1607から端部表面1611まで反時計回りに形成されている)。
【0285】
いくつかの実施形態では、前側制御-端部接合部1612における、またはその近くの前側制御面1607の傾斜は、角度がレンズの材料内に収まる、前側制御-端部接合部1612における、またはその近くの端部表面1611の傾斜と約90°以上の角度を形成する(例えば、
図16によれば、角度は前側制御面1607から端部表面1611まで反時計回りに形成されている)。
【0286】
いくつかの実施形態では、端部表面1611の幅は、約2.5mm、2mm、1.5mm、1mm、0.5mm、または0.25mmであってもよい。いくつかの実施形態では、端部表面1611の幅は、半径方向に(例えば、
図16による水平方向に沿って)測定されてもよい。いくつかの実施形態では、端部表面1611の幅は、端部表面1611に沿って(例えば、それに平行な方向に)測定されてもよい。
【0287】
いくつかの実施形態では、端部表面1611の幅は、約2.5mm、2mm、1.5mm、1mm、0.5mm、または0.25mm未満であってもよい。
【0288】
いくつかの実施形態では、前側制御-端部接合部1612および後側制御-端部接合部1613は、一致してもよい(例えば、実質的に一致する、非常に近接している)ため、端部表面1611は、幅が非常に狭く、または実質的に「ナイフエッジ」(例えば、くさび形状、テーパー)であってもよい。
【0289】
いくつかの実施形態では、端部表面は、透過率/不透過率、散乱/拡散、分光透過率、反射率などのうちの1つ以上などの光学特性を変更するように処理されてもよい。処理は、房水からレンズへ(外側から内側へ)、またはレンズから房水/硝子体へ(内側から外側へ)、またはレンズからレンズへ(内部反射)、または房水/硝子体から房水/硝子体へ(外部反射)のいずれかで端部から屈折または反射し得る光線(例えば、「端部」光線)の伝播を除去または低減してもよい。
【0290】
いくつかの実施形態では、端部表面1611は、滑らかな屈折または反射面であってもよく、または回折格子、メタ表面(例えば、ナノ光学柱)、つや消し面(例えば、表面で散乱/拡散させるためのシャワースクリーンと同様のもの)等の光学的特徴を有してもよい。
【0291】
前側制御-端部接合部1612は、前側制御面1607、または前側制御面よりも周辺の領域もしくはゾーンと、IOLの端部1611とが接する位置であってよい。子午断面でみた場合、前側制御-端部接合部1612は、鋭い角、丸くした/丸みを帯びた角、面取りされた角、傾斜した角、フィレット状の角、または前側制御面1607を端部1611に接合するプロファイルであってもよい。
【0292】
特定の実施形態では、前側制御カーブ1607は、前側制御-端部接合部1612または端部1611から分離されてもよく、その場合、前側制御面1607は、IOL1600を正面から見たときに、レンズ端部1611に連続しないリングまたは環状の形状として見える場合がある。
【0293】
後側制御-端部接合部1613は、後側制御面1608、または前側制御面よりも周辺の領域もしくはゾーンと、IOLの端部1611とが接する位置であってよい。子午断面でみた場合、後側制御-端部接合部1613は、鋭い角、丸くした/丸みを帯びた角、面取りされた角、傾斜した角、フィレット状の角、または後側制御面1608を端部1611に接合するプロファイルであってもよい。
【0294】
特定の実施形態では、後側制御カーブ1608は、後側制御-端部接合部1613またはIOL端部1611から分離されてもよく、その場合、後側制御面1608は、IOL1600を正面から見たときに、レンズ端部1611に連続しないリングまたは環状の形状として見える場合がある。
【0295】
図17は、特定の実施形態に従った、
図1に従ってモデル化された眼と
図29の眼内レンズを用いて、網膜内の光分布の強度を示す、視野角の範囲にわたって積分した光線密度プロットである。
図17は、単一の子午線(例えば、単一の方位角)に沿った視野角の範囲にわたって積分した光線密度プロット1700を示している。プロットの横軸と縦軸は、
図6で使用したものと同じである。横軸は、網膜上の横方向の位置を方位角(または子午角)として表し、縦軸は、強膜/網膜をモデル化する球面の幾何学的中心を基準として、眼の軸に対する角度として前後の網膜位置を表している。
【0296】
この光線密度プロットは、3mmの瞳孔径および0.3mmの埋込深さについて、
図1に詳述したモデルを用いて計算したものであるが、網膜上の暗帯となってしまう領域に光を分配するための制御ゾーンを組み込んだIOL(
図29を参照)を有するものである。視野角全体の積分は、55°から100°まで0.5°ステップ(すなわち、合計91個の視野角)である。各視野角において、眼の単一子午線(方位角)に沿って無限遠点光源の効果をモデル化するために、約100,000本の光線が不連続的に追跡されている。各視野角について、レイインターセプトプロットが生成される(
図2-5に示されるものと同様)。すべての視野角にわたってレイインターセプトプロットからの光線が積分され、それらの相対網膜密度(または相対光強度、または相対照度が単位面積あたりの光線の数として計算)が計算される。この光線密度プロット1700の計算に使用されるパラメータは、等凸IOL(
図6)が負のPPDを抑制するための制御領域を有するIOL(
図16およびこれまでの説明参照)で従来の端部と置き換えられている点を除いて、
図6の光線密度プロット600に使用されるものと同じである。網膜位置(前後の網膜位置による方位角)での合成強度が、グレースケールとしてプロットされており、明るい濃淡は高い強度を示し、暗い濃淡は低い強度を示している。相対網膜強度に使用される濃淡は、グレースケール1701で示される。視野角にわたって積分した光線密度プロット1700上では、屈折した光線によって照射される網膜の領域は、屈折光領域1702として見ることができる。モデリングにおいて、この強度1705のわずかな量は端部光線によって寄与される(例えば、
図4の402と同様)。前述のように、このような端部光線は、つや消し、不透明化などのIOL端部の表面特徴の適切な選択によって制御され得る。プロット1700のより前方には、バイパス光線によって照射された網膜の位置を表すより小さな領域(例えば、
図4の403と同様)が、バイパス領域1703に見られる。屈折光線網膜領域1702とバイパス光線網膜領域1703との間の領域1706は、従来のIOLでは暗帯領域(例えば、
図6の暗帯領域604)を示した網膜上の領域である。この領域1706は、現在、屈折光線領域1702からバイパス光線領域1703までの網膜照度の連続性を示す。したがって、IOLの制御ゾーンは、網膜上の潜在的な暗帯を効果的に「埋める」。いくつかの実施形態では、この制御ゾーンは、負のPPDの発生を低減し、除去し、実質的に除去し、または著しく低減してもよい。
【0297】
図18は、特定の実施形態に従った、
図17の光線密度プロットについて網膜内の光分布の強度を示す、視野角および方位角の範囲にわたって積分した相対全視野網膜照度プロット(例えば、積分光線密度プロット)である。
図18は、
図17の光線密度プロットを方位角の周りに畳み込んだ場合の相対全視野ド網膜照度(または相対網膜強度、または積分光線密度プロット)プロット1800を示す。瞳孔径3mmおよび埋込深さ0.3mmのシナリオの結果であるプロット1800から、従来のIOLでは網膜位置約47°と56°の間に見られる網膜の暗帯領域(例えば、
図7の暗帯702)が除去され(または少なくとも減少する、または著しく減少する)、視野角にわたってより連続した網膜照射をもたらすことが分かる。
【0298】
図示されているように、
図18は、暗帯領域を低減/除去するための制御ゾーンを有するIOLの有効性を実証している(例えば、瞳孔径3mmおよび埋込深さ0.3mmのシナリオに対して)。
図8-15が瞳孔サイズと埋込深さの様々な組み合わせに対する暗帯領域の発生を示したように、
図19-26は、瞳孔サイズを直径2.5mmから5mmまで0.5mmステップで変化させ、埋込深さを0mmから0.7mmまで0.1mmステップで変化させたときの、相対全視野網膜強度を示している。モデル化されたIOLは、光線を分配して網膜上の暗帯となってしまう領域を照射するための制御ゾーンを有するIOL(
図29参照)の一例である。換言すると、
図19-26は、
図8-15にそれぞれ示された結果に類似しているが、従来の等凸IOLが、本明細書に記載されたような制御ゾーンを有する例示的なIOLによって置き換えられている点が異なる。いずれの場合も、各視野角について、約100,000本の光線が眼球モデルを通して不連続に追跡されている。光線密度プロットは、視野角(例えば、91個)にわたって積分して生成される。次に、光線密度の結果を方位角の周りに畳み込み、相対全視野網膜照度プロットを生成する。
図19-26に示される全プロットのプロット軸およびスケール、および強度グレースケールは、
図7-15で使用したものと同じである。
【0299】
図19A-Fは、特定の実施形態に従った、0mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図29のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜強度または積分光線密度プロット)を示す相対網膜照度プロットである。
図19Aは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図19Bは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図19Cは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図19Dは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図19Eは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図19Fは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0300】
図20A-Fは、特定の実施形態に従った、0.1mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図29のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図20Aは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図20Bは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図20Cは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図20Dは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図20Eは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図20Fは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0301】
図21A-Fは、特定の実施形態に従った、0.2mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図29のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図21Aは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図21Bは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図21Cは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図21Dは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図21Eは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図21Fは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0302】
図22A-Fは、特定の実施形態に従った、0.3mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図29のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図22Aは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図22Bは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図22Cは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図22Dは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図22Eは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図22Fは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0303】
図23A-Fは、特定の実施形態に従った、0.4mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図29のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図23Aは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図23Bは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図23Cは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図23Dは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図23Eは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図23Fは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0304】
図24A-Fは、特定の実施形態に従った、0.5mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図29のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図24Aは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図24Bは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図24Cは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図24Dは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図24Eは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図24Fは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0305】
図25A-Fは、特定の実施形態に従った、0.6mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図29のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図25Aは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図25Bは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図25Cは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図25Dは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図25Eは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図25Fは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0306】
図26A-Fは、特定の実施形態に従った、0.7mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図29のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図26Aは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図26Bは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図26Cは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図26Dは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図26Eは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図26Fは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0307】
図27は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。
図27に示された例示的なIOLの処方は、以下の表1に提供される。
【表1】
(表1)
【0308】
図27の子午断面は、例示のみを目的としており、等尺性でなくてもよい(例えば、異尺性)。すなわち、水平方向(または半径方向)の距離(または寸法、またはスケーリング)は、垂直方向(または軸方向)の距離と同じでなくてもよい。
【0309】
図27の例示的な実施形態では、IOL2700は屈折率1.55の材料で作られており、光学ゾーン2703を通して約+19Dの屈折力を提供する。レンズは、前面2704の曲率半径が22.541mmの等凸レンズである。凸状の後側光学ゾーン面2705は、-22.541mmの半径を有する。当業者であれば容易に理解できるように、本明細書では、IOLまたは眼内の光の進行の前後方向で測定された距離が正とみなされる符号規則を使用している。この符号規則では、半径は、表面から半径の中心まで測定される。したがって、凸状の後面(すなわち、後方に凸状)は、その曲率半径が負の値を有する。IOL2700の中心厚は、0.551mmである。
【0310】
末梢性偽水晶体異常光視症(PPD)を抑制し、低減し、および/または除去するための制御ゾーン2706が、IOL2700の一部として提供される。制御ゾーン2706は、前側制御面2707と後側制御面2708とを備える。前側(前方)制御面2707は、前側光学ゾーン2704と前側制御面2707との間の接合部2709(「前側光学-制御接合部」と呼ぶこともある)から前側端点2712(「前側制御-端部接合部」と呼ぶこともある)まで延びている。後側(後方)制御面2708は、後側光学ゾーン2705と後側制御面2708との間の接合部2710(「後側光学-制御接合部」と呼ぶこともある)から後側端点2713(「後側制御-端部接合部」と呼ぶこともある)まで延びている。前側端点2712および後側端点2713は、IOLの端部2711によって結合されている。
【0311】
この例示的なIOLの前側光学-制御接合部2709、後側光学-制御接合部2710、前側端点2712および後側端点2713の半径方向および軸方向位置は、上記の表1に示されている。当業者であれば容易に理解できるように、半径方向の距離は、IOLの軸2702からIOLの軸2702に垂直な方向に測定される。軸方向距離は、IOLの前側頂点2720を含む前頭面から、前頭面に垂直な方向に測定される。前頭面は、眼の虹彩(その開口部が瞳孔を形成する)の面に平行で、かつ眼およびIOLの軸2702に垂直な面である。(視覚科学者、IOLの設計者、および眼科医は、眼は正確に回転対称ではないかもしれないが、回転対称であることが合理的に近似していることを理解している。同様に、IOLの軸は、眼の軸と一致することが合理的に近似していてもよい。)
【0312】
同じ符号規則を使用すると、IOLの頂点2720より前(つまり、頂点から眼内の光の進行方向に反する方向)にある軸方向位置は負の軸方向距離を有し、頂点2720より後ろまたはより後方にある軸方向位置は正とみなされる。
【0313】
この例示的なIOL(上記表1に記載の処方を有する)において、前側制御面2707および後側制御面2708のプロファイルは、多項式を使用して定義され、次に、多項式は、選択された半径方向および軸方向距離によって変換され、選択角度だけ傾けられて、制御面(前側2707、後側2708)と光学ゾーン(前側2704、後側2705)のプロファイルの間のそれらの各接合部(前側2709、後側2710)で連続性が提供される。
【0314】
いくつかの実施形態では、多項式は、以下によって説明される形式であってもよい。
【数1】
ここで、rおよびzはそれぞれ、制御面プロファイル上の点の局所半径座標および軸座標であり、kは、2より大きい指数であり、a
2およびa
kは、多項式の2次およびk次成分に関連する係数である。式1の座標rおよびzは、多項式に対して局所的(例えば、固有)であってもよく、IOLおよび/または眼に対する半径方向および軸方向の座標とは別個であってよい。指数kは整数に限定される必要はなく、実数の集合から取り出された値(例えば2.573のような10進数)を有してもよい。
【0315】
図28は、特定の実施形態に従った、眼内レンズの制御面プロファイルを定義するための式1の実装の例示的な実施形態である。
図28では、式1で記述される形式の多項式を使用して、光学-制御接合部2803と端点2802を結合する制御面2801を定義している。
【0316】
図示されているように、所定の多項式は、その頂点が端点2802に配置されるように変換される。多項式は、軸2804に沿った対称性を示す。多項式は、眼およびIOLの前頭面2807に対して角度2806だけ傾いており、その対称軸2804がIOLの端部と一致している(例えば、
図27の2711)。
【0317】
式1は、その軸2804について対称な多項式曲線を記述し、したがって、上部アーム2805および下部アーム2801を有し、この場合、(より大きな正のzまたは軸値を有する)下部アーム2801は、制御面のプロファイルを定義するために使用される。
【0318】
表1は、前側制御面プロファイルおよび後側制御面プロファイルの次数k、2次係数、k次係数、および傾斜角の値を示す。両方の制御面プロファイルについて、その頂点がそれぞれの端点に配置されるように多項式が変換される。
【0319】
この例示的なIOLの端部は、IOLまたは眼の前頭面に対して約7.6°の角度をなしている。すなわち、レンズ端部に対する法線は、IOLの軸に対して約7.6°の角度をなしている。この例示的なIOLの場合、前側制御面が前側端点に近づくときのレンズ端部と前側制御面との間の角度(すなわち、前側端点またはその近くでの前側制御面に対する接線の角度)は、約90°である。この角度は、IOLの前側端点の「内角」とみなされる。内角は、前側端点でIOLのバルク(または材料)内に収まる角度である。
図27では、角度は、前側端点2712における前側制御カーブ2707の接線と、前側端点2712と後側端点2713の間のレンズ端部2711との間の角度である(180°未満の値の角度が選択される)。後側制御面が後側端点に近づくときのレンズ端部と後側制御面との間の角度(すなわち、後側端点またはその近くでの後側制御面に対する接線の角度)は、約90°である。前側端点での角度と同様に、レンズ端部と後側制御面との間のこの角度は、後側端点2713における後側制御カーブ2708の接線と、後側端点2713と前側端点2712との間のレンズ端部2711との間の角度として測定される(180°未満の値の角度が選択される)。
【0320】
いくつかの実施形態では、制御面プロファイルは、スプライン曲線、フーリエ級数などの1つ以上など、他の数学的関数を使用して記述されてもよい。例えば、
図27のものと実質的に同じ光学ゾーン処方を有するIOLの制御面プロファイルは、ベジエセグメントを使用して定義されてもよい。PPDを抑制するための制御面プロファイルを有するこのような例示的なIOLの処方は、例えば、
図29および表2に関して以下に説明される。
【0321】
図29は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。IOLのこの例示的な実施形態は、
図17-26に関して説明した結果を得るために使用される設計である。PPDを抑制するための制御面プロファイルを有するこのような例示的なIOLの処方は、以下の表2に示される。
【表2】
(表2)
【0322】
説明したように、IOL2900は屈折率1.55の材料で作られており、光学ゾーン2903を通して約+19Dの屈折力を提供する。レンズは、前面2904の曲率半径22.541mmの等凸レンズである。凸状の後側光学ゾーン面2905は、-22.541mmの半径(上記と同じ符号規則を使用)を有する。IOL2900の中心厚は、0.551mmである。
【0323】
PPDを抑制し、低減し、および/または除去するための制御ゾーン2906が、IOL2900に設けられている。制御ゾーン2906は、前側制御面2907と後側制御面2908とを備える。前側(前方)制御面2907は、前側光学-制御接合部2909から前側端点2912に延びている。後側(後方)制御面2908は、後側光学-制御接合部2910から後側端点2913に延びている。前側端点2912および後側端点2913は、IOLの端部2911によって結合されている。
【0324】
この例示的なIOLの前側光学-制御接合部2909、後側光学-制御接合部2910、前側端点2912および後側端点2913の半径方向および軸方向位置が、表1に関して上記で使用したものと同じ符号規則に従って表2に示されている。
【0325】
この例示的なIOL(表2に記載の処方を有する)において、前側制御面2907および後側制御面2908のプロファイルは、ベジエ曲線セグメントを使用して定義され、制御面(前側2907、後側2908)と光学ゾーン(前側2904、後側2905)のプロファイルの間のそれらの各接合部(前側2909、後側2910)で連続性が提供される。
【0326】
図30は、特定の実施形態に従った、
図29に記載された眼内レンズの半子午断面の一部の概略図である。
図30に図示されているように、三次ベジエセグメント3001は、ベジエセグメントの形状を決定する4つの主要点を有する。これらは、ベジエ曲線の始点3002と終点3003、および2つの点3005および3007(以下、「接点」と呼ぶ)である。始点と終点は、ベジエ曲線プロファイルの両端の制御面上にある物理的な点を表しているが、接点は物理的な点ではなく、ベジエ曲線セグメントのプロファイルを定義するための数学的構成要素であることに留意する必要がある。
【0327】
三次ベジエセグメントの式は、次のとおりである。
【数2】
ここで、[r,z]は、座標[r
0,z
0]の始点3002と座標[r
3,z
3]の終点3003との間のベジエセグメントに沿った点の半径方向および軸方向の座標であり、0から1の間の値を有するパラメータtでパラメトリックに評価される。ここで、t=0が始点3002を表し、t=1が終点3003を表している。開始接点3005(すなわち、始点に関連する接点)は、座標[r
1,z
1]を有し、終了接点3007は、座標[r
2,z
2]を有する。
【0328】
図29は、例示的なIOLにおけるベジエセグメントの実装を示している。前側制御面2907について、ベジエセグメントは、前側端点2912に始点(
図30の点3002に対応)、前側光学-制御接合部2909に終点(
図30の点3003に対応)を有する。前側開始接点2914および前側終了接点2915の位置(
図30の点3005および点3007にそれぞれ対応)も示されている。
【0329】
後側制御面2908について、ベジエセグメントは、後側端点2913に始点(
図30の点3002に対応)、後側光学-制御接合部2910に終点(
図30の点3003に対応)を有する。
【0330】
後側開始接点2916および後側終了接点2917の位置(
図30の点3005および点3007にそれぞれ対応)も示されている。
【0331】
表2は、関連する点の半径方向および軸方向の座標(位置)を示している。
【0332】
この例示的なIOLの端部は、IOLまたは眼の前頭面に対して約7.6°の角度をなしている。すなわち、レンズ端部に対する法線は、IOLの軸に対して約7.6°の角度をなしている。この例示的なIOLの場合、前側制御面が前側端点に近づくときのレンズ端部と前側制御面との間の角度(すなわち、前側端点またはその近くでの前側制御面に対する接線の角度)は、約90°である。この角度は、IOLの前側端点の「内角」とみなされる。内角は、前側端点でIOLのバルク(または材料)内に収まる角度である。
図29では、角度は、前側端点2912における前側制御カーブ2907の接線と、前側端点2912と後側端点2913の間のレンズ端部2911との間の角度である(180°未満の値の角度が選択される)。後側制御面が後側端点に近づくときのレンズ端部と後側制御面との間の角度(すなわち、後側端点またはその近くでの後側制御面に対する接線の角度)は、約90°である。前側端点での角度と同様に、レンズ端部と後側制御面との間のこの角度は、後側端点2913における後側制御カーブ2908の接線と、後側端点2913と前側端点2912との間のレンズ端部2911との間の角度として測定される(180°未満の値の角度が選択される)。
【0333】
PPDの光線追跡解析(例えば、
図17-26)の目的のために、制御カーブを定義するためのベジエセグメントを利用するIOLは、ゼマックス・オプティックスタジオ(Zemax Opticstudio)のパートデザイナー(Part Designer)機能を使用してモデル化されてもよい。ゼマックス・パートデザイナー(Zemax Part Designer)のスケッチ(Sketch)タブを使用して、前側および後側制御カーブと、IOL端部のベジエセグメントカーブをレンダリングしてもよい。次に、スケッチ(Sketch)は、IOLの光学ゾーンと組み合わせて、パートデザイナー(Part Designer)でレンダリングされてもよい。次に、光学および制御領域を完備した完全にレンダリングされたIOLは、初期グラフィックス変換仕様(Initial Graphics Exchange Specification:IGES)などのフォーマットを使用したコンピュータ支援設計(CAD)ファイルとしてエクスポートされてもよい。次に、IGESファイルは、ゼマックス・オプティックスタジオ(Zemax Opticstudio)モデル(IOLおよび眼を含む)に、CADパーツ:STEP/IGES/SATサーフェスタイプとしてロードされてもよい。
【0334】
図31は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。PPDを抑制するための例示的なIOLの処方が、以下の表3に示されている。
【表3】
(表3)
【0335】
IOL3100は屈折率1.55の材料で作られており、光学ゾーン3103を通して約+22Dの屈折力を提供する。光学ゾーンは、曲率半径11.633mmの前面3104を有する。凸状の後側光学ゾーン面3105は、-61.536mmの曲率半径を有する。IOL3100の中心厚は、0.717mmである。
【0336】
この例示的なIOLの前側光学-制御接合部3109、後側光学-制御接合部3110、前側端点3112および後側端点3113の半径方向および軸方向位置は、表3に示されている。
【0337】
この例示的なIOLにおいて、前側制御面3107および後側制御面3108のプロファイルは、多項式を使用して定義され、次に、多項式は、選択された半径方向および軸方向距離によって変換され、選択角度だけ傾けられて、制御面(前側3107、後側3108)と光学ゾーン(前側3104、後側3105)のプロファイルの間のそれらの各接合部(前側3109、後側3110)で連続性が提供される。
【0338】
多項式の形式については、先に式1に関して説明した。所定の多項式は、その頂点が
図28の点2802に対応する端点(前側3112、後側3113)に配置されるように変換される。多項式は、眼およびIOLの前頭面に対してある角度(
図28の2806に対応)だけ傾いており、その対称軸3114(
図28の2804に対応)は、IOLの端部3111と一致する。
【0339】
表3は、前側制御面プロファイルおよび後側制御面プロファイルの次数k、2次係数、k次係数、および傾斜角の値を示す。両方の制御面プロファイルについて、多項式は、その頂点がそれぞれの端点に配置されるように変換され、それらの軸が角度3114に傾くように傾けられる。
【0340】
図34は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。この例示的なIOLの処方は、
図31に関して上述したものと同じ光学ゾーンパラメータを有するが、ベジエセグメントを用いて定義され、以下の表4に示される制御面プロファイルを有するものである。
【表4】
(表4)
【0341】
IOL3400は屈折率1.55の材料で作られており、光学ゾーン3403を通して約+22Dの屈折力を提供する。光学ゾーンは、曲率半径11.633mmの前面3404を有する。凸状の後側光学ゾーン面3405は、-61.536mmの半径を有する。IOL3400の中心厚は、0.717mmである。
【0342】
PPDを抑制し、低減し、および/または除去するための制御ゾーン3406が、IOL3400に設けられている。制御ゾーン3406は、前側制御面3407と後側制御面3408とを備える。前側/前方制御面3407は、前側光学-制御接合部3409から前側端点3412に延びている。後側/後方制御面3408は、後側光学-制御接合部3410から後側端点3413に延びている。前側端点3412および後側端点3413は、IOLの端部3411によって結合されている。
【0343】
この例示的なIOLの前側光学-制御接合部3409、後側光学-制御接合部3410、前側端点3412および後側端点3413の半径方向および軸方向位置は、表4に示されている。
【0344】
この例示的なIOLにおいて、前側制御面3407および後側制御面3408のプロファイルは、制御面(前側3407、後側3408)と光学ゾーン(前側3404、後側3405)のプロファイルの間のそれらの各接合部(前側3409、後側3410)でのベジエセグメントを使用して定義される。前側制御カーブの接点は、3414(前側端部開始接点)および3415(前側光学-制御接合部終了接点)に位置し、後側制御カーブの接点は、3416(後側端部開始接点)および3417(後側光学-制御接合部終了接点)に位置している。三次ベジエセグメントの式の形式は、上記の式2で定義されている。
【0345】
表4は、関連する点の半径方向および軸方向の座標(位置)を示している。
【0346】
処方がそれぞれ表3および表4に詳述されている、
図31および
図34の例示的なIOLは、それらの前側光学-制御接合部および後側光学-制御接合部の両方においてC0連続およびC1連続である。すなわち、それらの点で、それらの前側および後側光学面が接し(例えば、それらの光学面および制御面は、段差のような急激な変化なしに、互いに連続または結合する)、それらのそれぞれの前側および後側制御面と共通の接線を共有する。
【0347】
図32は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。PPDを抑制するための例示的なIOLの処方が、以下の表5に示されている。
【表5】
(表5)
【0348】
IOL3200は屈折率1.53の材料で作られており、光学ゾーン3203を通して約+30Dの屈折力を提供する。光学ゾーンは、曲率半径8.287mmの前面3204を有する。凸状の後側光学ゾーン面3205は、-29.927mmの半径を有する。IOL3200の中心厚は、0.968mmである。
【0349】
この例示的なIOLの前側光学-制御接合部3209、後側光学-制御接合部3210、前側端点3212および後側端点3213の半径方向および軸方向位置は、表5に示されている。
【0350】
この例示的なIOLにおいて、前側制御面3207および後側制御面3208のプロファイルは、多項式を使用して定義され、次に、多項式は、選択された半径方向および軸方向距離によって変換され、選択角度だけ傾けられて、制御面(前側3207、後側3208)と光学ゾーン(前側3204、後側3205)のプロファイルの間のそれらの各接合部(前側3209、後側3210)で連続性が提供される。
【0351】
多項式の形式については、上記の式1に関して説明した。所定の多項式は、その頂点が
図28の点2802に対応する端点(前側3212、後側3213)に配置されるように変換される。多項式は、眼およびIOLの前頭面に対してある角度だけ傾いており、その対称軸3214がIOLの端部3211と一致している。
【0352】
表5は、前側制御面プロファイルおよび後側制御面プロファイルの次数k、2次係数、k次係数、および傾斜角の値を示す。両方の制御面プロファイルについて、多項式は、その頂点がそれぞれの端点に配置されるように変換され、それらの軸3214が表5で特定された選択角度に傾くように傾けられる。
【0353】
図35は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。
図32のものと同じ光学ゾーンパラメータを有するが、ベジエセグメントを用いて定義された制御面プロファイルを有するこの例示的なIOLの処方が、以下の表6に示される。
【表6】
(表6)
【0354】
IOL3500は屈折率1.53の材料で作られており、光学ゾーン3503を通して約+30Dの屈折力を提供する。光学ゾーンは、曲率半径8.287mmの前面3504を有する。凸状の後側光学ゾーン面3505は、-29.927mmの半径を有する。IOL3500の中心厚は、0.968mmである。
【0355】
PPDを抑制し、低減し、および/または除去するための制御ゾーン3506が、IOL3500に設けられている。制御ゾーン3506は、前側制御面3507と後側制御面3508とを備える。前側/前方制御面3507は、前側光学-制御接合部3509から前側端点3512に延びている。後側/後方制御面3508は、後側光学-制御接合部3510から後側端点3513に延びている。前側端点3512および後側端点3513は、IOLの端部3511によって結合されている。
【0356】
この例示的なIOLの前側光学-制御接合部3509、後側光学-制御接合部3510、前側端点3512および後側端点3513の半径方向および軸方向位置は、表6に示されている。
【0357】
この例示的なIOLにおいて、前側制御面3507および後側制御面3508のプロファイルは、制御面(前側3507、後側3508)と光学ゾーン(前側3504、後側3505)のプロファイルの間のそれらの各接合部(前側3509、後側3510)でのベジエセグメントを使用して定義される。前側制御カーブの接点は、3514(前側端部開始接点)および3515(前側光学-制御接合部終了接点)に位置し、後側制御カーブの接点は、3516(後側端部開始接点)および3517(後側光学-制御接合部終了接点)に位置している。三次ベジエセグメントの式の形式は、上記の式2で定義されている。
【0358】
表6は、関連する点の半径方向および軸方向の座標(位置)を示している。
【0359】
図33は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。PPDを抑制するための例示的なIOLの処方が、以下の表7に示されている。
【表7】
(表7)
【0360】
IOL3300は屈折率1.47の材料で作られており、光学ゾーン3303を通して約+10Dの屈折力を提供する。光学ゾーンは、曲率半径17.302mmの前面3304を有する。凸状の後側光学ゾーン面3305は、-62.350mmの半径を有する。IOL3300の中心厚は、0.634mmである。
【0361】
この例示的なIOLの前側光学-制御接合部3309、後側光学-制御接合部3310、前側端点3312および後側端点3313の半径方向および軸方向位置は、表7に示されている。
【0362】
この例示的なIOLにおいて、前側制御面3307および後側制御面3308のプロファイルは、多項式を使用して定義され、次に、多項式は、選択された半径方向および軸方向距離によって変換され、選択角度だけ傾けられて、制御面(前側3307、後側3308)と光学ゾーン(前側3304、後側3305)のプロファイルの間のそれらの各接合部(前側3309、後側3310)で連続性が提供される。
【0363】
多項式の形式については、式1に関して上述した。所定の多項式は、その頂点が
図28の点2802に対応する端点(前側3312、後側3313)に配置されるように変換される。多項式は、眼およびIOLの前頭面に対してある角度だけ傾いており、その対称軸3314がIOLの端部3311と一致している。
【0364】
表7は、前側制御面プロファイルおよび後側制御面プロファイルの次数k、2次係数、k次係数、および傾斜角の値を示す。両方の制御面プロファイルについて、多項式は、その頂点がそれぞれの端点に配置されるように変換され、それらの軸3314が表7で特定された選択角度に傾くように傾けられる。
【0365】
図36は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。
図33のものと同じ光学ゾーンパラメータを有するが、ベジエセグメントを用いて定義された制御面プロファイルを有するこの例示的なIOLの処方が、以下の表8に示される。
【表8】
(表8)
【0366】
IOL3600は屈折率1.47の材料で作られており、光学ゾーン3603を通して約+10Dの屈折力を提供する。光学ゾーンは、曲率半径17.302mmの前面3604を有する。凸状の後側光学ゾーン面3605は、-62.350mmの半径を有する。IOL3600の中心厚は、0.634mmである。
【0367】
PPDを抑制し、低減し、および/または除去するための制御ゾーン3606が、IOL3600に設けられている。制御ゾーン3606は、前側制御面3607と後側制御面3608とを備える。前側/前方制御面3607は、前側光学-制御接合部3609から前側端点3612に延びている。後側/後方制御面3608は、後側光学-制御接合部3610から後側端点3613に延びている。前側端点3612および後側端点3613は、IOLの端部3611によって結合されている。
【0368】
この例示的なIOLの前側光学-制御接合部3609、後側光学-制御接合部3610、前側端点3612および後側端点3613の半径方向および軸方向位置は、表8に示されている。
【0369】
この例示的なIOLにおいて、前側制御面3607および後側制御面3608のプロファイルは、制御面(前側3607、後側3608)と光学ゾーン(前側3604、後側3605)のプロファイルの間のそれらの各接合部(前側3609、後側3610)でのベジエセグメントを使用して定義される。前側制御カーブの接点は、3614(前側端部開始接点)および3615(前側光学-制御接合部終了接点)に位置し、後側制御カーブの接点は、3616(後側端部開始接点)および3617(後側光学-制御接合部終了接点)に位置している。三次ベジエセグメントの式の形式は、上記の式2で定義されている。
【0370】
表8は、関連する点の半径方向および軸方向の座標(位置)を示している。
【0371】
図37は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。末梢性偽水晶体異常光視症を抑制するための、さらなる例示的なIOLの処方が、以下の表9に示されている。
【表9】
(表9)
【0372】
IOL3700は屈折率1.54の材料で作られており、光学ゾーン3703を通して約+25Dの屈折力を提供する。光学ゾーンは、曲率半径10.058mmの前面3704を有する。凸状の後側光学ゾーン面3705は、-44.569mmの半径を有する。IOL3700の中心厚は、0.761mmである。
【0373】
この例示的なIOLの前側光学-制御接合部3709、後側光学-制御接合部3710、前側端点3712および後側端点3713の半径方向および軸方向位置は、表9に示されている。
【0374】
この例示的なIOLにおいて、前側制御面3707および後側制御面3708のプロファイルは、多項式を使用して定義され、次に、多項式は、選択された半径方向および軸方向距離によって変換され、選択角度だけ傾けられて、制御面(前側3707、後側3708)と光学ゾーン(前側3704、後側3705)のプロファイルの間のそれらの各接合部(前側3709、後側3710)で連続性が提供される。
【0375】
多項式の形式については、式1に関して上述した。所定の多項式は、その頂点が
図28の点2802に対応する端点(前側3712、後側3713)に配置されるように変換される。多項式は、眼およびIOLの前頭面に対してある角度だけ傾いており、その対称軸3714がIOLの端部3711と一致している。
【0376】
表9は、前側制御面プロファイルおよび後側制御面プロファイルの次数k、2次係数、k次係数、および傾斜角の値を示す。両方の制御面プロファイルについて、多項式は、その頂点がそれぞれの端点に配置されるように変換され、それらの軸3714が表9で特定された選択角度に傾くように傾けられる。
【0377】
図38は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。
図37のものと同じ光学ゾーンパラメータを有するが、ベジエセグメントを用いて定義された制御面プロファイルを有するこの例示的なIOLの処方が、以下の表10に示される。
【表10】
(表10)
【0378】
IOL3800は屈折率1.54の材料で作られており、光学ゾーン3803を通して約+25Dの屈折力を提供する。光学ゾーンは、曲率半径10.058mmの前面3804を有する。凸状の後側光学ゾーン面3805は、44.569mmの半径を有する。IOL3800の中心厚は、0.761mmである。
【0379】
PPDを抑制し、低減し、および/または除去するための制御ゾーン3806が、IOL3800に設けられている。制御ゾーン3806は、前側制御面3807と後側制御面3808とを備える。前側/前方制御面3807は、前側光学-制御接合部3809から前側端点3812に延びている。後側/後方制御面3808は、後側光学-制御接合部3810から後側端点3813に延びている。前側端点3812および後側端点3813は、IOLの端部3811によって結合されている。
【0380】
この例示的なIOLの前側光学-制御接合部3809、後側光学-制御接合部3810、前側端点3812および後側端点3813の半径方向および軸方向位置は、表10に示されている。
【0381】
この例示的なIOLにおいて、前側制御面3807および後側制御面3808のプロファイルは、制御面(前側3807、後側3808)と光学ゾーン(前側3804、後側3805)のプロファイルの間のそれらの各接合部(前側3809、後側3810)でのベジエセグメントを使用して定義される。前側制御カーブの接点は、3814(前側端部開始接点)および3815(前側光学-制御接合部終了接点)に位置し、後側制御カーブの接点は、3816(後側端部開始接点)および3817(後側光学-制御接合部終了接点)に位置している。三次ベジエセグメントの式の形式は、式2で定義されている。
【0382】
表10は、関連する点の半径方向および軸方向の座標(位置)を示している。
【0383】
図39は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。PPDを抑制するための例示的なIOLの処方が、以下の表11に示されている。
【表11】
(表11)
【0384】
IOL3900は屈折率1.47の材料で作られており、光学ゾーン3903を通して+12.5Dの屈折力を提供する。光学ゾーンは、曲率半径13.830mmの前面3904を有する。凸状の後側光学ゾーン面3905は、-50.0mmの半径を有する。IOL3900の中心厚は、0.62mmである。
【0385】
この例示的なIOLの前側光学-制御接合部3909、後側光学-制御接合部3910、前側端点3912および後側端点3913の半径方向および軸方向位置は、表11に示されている。
【0386】
この例示的なIOLにおいて、前側制御面3907および後側制御面3908のプロファイルは、多項式を使用して定義され、次に、多項式は、選択された半径方向および軸方向距離によって変換され、選択角度だけ傾けられて、制御面(前側3907、後側3908)と光学ゾーン(前側3904、後側3905)のプロファイルの間のそれらの各接合部(前側3909、後側3910)で連続性が提供される。
【0387】
多項式の形式については、式1に関して上述した。所定の多項式は、その頂点が
図28の点2802に対応する端点(前側3912、後側3913)に配置されるように変換される。多項式は、眼およびIOLの前頭面に対してある角度だけ傾いており、その対称軸3914がIOLの端部3911と一致している。
【0388】
表11は、前側制御面プロファイルおよび後側制御面プロファイルの次数k、2次係数、k次係数、および傾斜角の値を示す。両方の制御面プロファイルについて、多項式は、その頂点がそれぞれの端点に配置されるように変換され、それらの軸3914が表11で特定された選択角度に傾くように傾けられる。
【0389】
図40は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。
図39のものと同じ光学ゾーンパラメータを有するが、ベジエセグメントを用いて定義された制御面プロファイルを有するこの例示的なIOLの処方が、以下の表12に示される。
【表12】
(表12)
【0390】
IOL4000は屈折率1.47の材料で作られており、光学ゾーン4003を通して約+12.5Dの屈折力を提供する。光学ゾーンは、曲率半径13.830mmの前面4004を有する。凸状の後側光学ゾーン面4005は、-50.0mmの半径を有する。IOL4000の中心厚は、0.62mmである。
【0391】
PPDを抑制し、低減し、および/または除去するための制御ゾーン4006が、IOL4000に設けられている。制御ゾーン4006は、前側制御面4007と後側制御面4008とを備える。前側/前方制御面4007は、前側光学-制御接合部4009から前側端点4012に延びている。後側/後方制御面4008は、後側光学-制御接合部4010から後側端点4013に延びている。前側端点4012および後側端点4013は、IOLの端部4011によって結合されている。
【0392】
この例示的なIOLの前側光学-制御接合部4009、後側光学-制御接合部4010、前側端点4012および後側端点4013の半径方向および軸方向位置は、表12に示されている。
【0393】
この例示的なIOLにおいて、前側制御面4007および後側制御面4008のプロファイルは、制御面(前側4007、後側4008)と光学ゾーン(前側4004、後側4005)のプロファイルの間のそれらの各接合部(前側4009、後側4010)でのベジエセグメントを使用して定義される。前側制御カーブの接点は、4014(前側端部開始接点)および4015(前側光学-制御接合部終了接点)に位置し、後側制御カーブの接点は、4016(後側端部開始接点)および4017(後側光学-制御接合部終了接点)に位置している。三次ベジエセグメントの式の形式は、上記の式2で定義されている。
【0394】
表12は、関連する点の半径方向および軸方向の座標(位置)を示している。
【0395】
図81は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。PPDを抑制するための例示的なIOLの処方が、以下の表13に示されている。
【表13】
(表13)
【0396】
IOL8100は屈折率1.47の材料で作られており、光学ゾーン8103を通して約+20Dの屈折力を提供する。光学ゾーンは、中心曲率半径9.33mm、円錐定数-2.95の非球面である前面8104を有する。凸状後側光学ゾーン面8105は、中心半径-24.59mm、円錐定数-11.22の非球面である。IOL8100の中心厚は、0.722mmである。
【0397】
IOL8100の非球面の前面および後面において、中心曲率半径は、非球面の頂点(または頂上、または中心、軸点)における瞬間半径である。円錐定数とは、面の非球面性を表す無次元の値である。
【0398】
いくつかの実施形態では、中心半径および円錐定数を有する非球面は、以下によって記述され得る。
【数3】
ここで、RとZは、頂上(または頂点、中心/軸点)を原点(すなわち、R=0, Z=0)とする非球面上の点の半径方向および軸方向座標であり、cは中心曲率(中心曲率半径の逆数)、qは円錐定数である。c=0のとき、面は平坦(または平面、またはプラノ)である。q=0のとき、断面は円(または球面)の一部となる。q<0、かつq>-1のとき、断面は長楕円(周縁部に向かって局所曲率半径が増加する楕円)の一部となる。q=-1の場合、断面は放物線の一部となる。q<-1のとき、断面は双曲線の一部となる。扁平楕円断面を有する非球面は、qが正の値になる。
【0399】
この例示的なIOLの前側光学-制御接合部8109、後側光学-制御接合部8110、前側端点8112および後側端点8113の半径方向および軸方向位置は、表13に示されている。
【0400】
この例示的なIOLにおいて、前側制御面8107および後側制御面8108のプロファイルは、多項式を使用して定義され、次に、多項式は、選択された半径方向および軸方向距離によって変換され、選択角度だけ傾けられて、制御面(前側8107、後側8108)と光学ゾーン(前側8104、後側8105)のプロファイルの間のそれらの各接合部(前側8109、後側8110)で連続性が提供される。
【0401】
多項式の形式については、式1に関して上述した。所定の多項式は、その頂点が
図28の点2802に対応する端点(前側8112、後側8113)に配置されるように変換される。多項式は、眼およびIOLの前頭面に対してある角度だけ傾いており、その対称軸8114がIOLの端部8111と一致している。
【0402】
表13は、前側制御面プロファイルおよび後側制御面プロファイルの次数k、2次係数、k次係数、および傾斜角の値を示す。両方の制御面プロファイルについて、多項式は、その頂点がそれぞれの端点に配置されるように変換され、それらの軸8114が表13で特定された選択角度に傾くように傾けられる。次数kの値は、この例示的なIOLのように整数(または整数の)値である必要はなく、前面多項式次数kは4.25であり、後面多項式次数kは3.5である(表13を参照)。
【0403】
図82は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。
図81のものと同じ光学ゾーンパラメータを有するが、ベジエセグメントを用いて定義された制御面プロファイルを有するこの例示的なIOLの処方が、以下の表14に示される。
【表14】
(表14)
【0404】
IOL8200は屈折率1.47の材料で作られており、光学ゾーン8203を通して約+20Dの屈折力を提供する。光学ゾーンは、中心曲率半径9.33mm、円錐定数-2.95の非球面前面8204を有する。凸状非球面後側光学ゾーン面8205は、中心半径-24.59mm、円錐定数-11.22を有する。IOL8200の中心厚は、0.722mmである。
【0405】
PPDを抑制し、低減し、および/または除去するための制御ゾーン8206が、IOL8200に設けられている。制御ゾーン8206は、前側制御面8207と後側制御面8208とを備える。前側/前方制御面8207は、前側光学-制御接合部8209から前側端点8212に延びている。後側/後方制御面8208は、後側光学-制御接合部8210から後側端点8213に延びている。前側端点8212および後側端点8213は、IOLの端部8211によって結合されている。
【0406】
この例示的なIOLの前側光学-制御接合部8209、後側光学-制御接合部8210、前側端点8212および後側端点8213の半径方向および軸方向位置は、表14に示されている。
【0407】
この例示的なIOLにおいて、前側制御面8207および後側制御面8208のプロファイルは、制御面(前側8207、後側8208)と光学ゾーン(前側8204、後側8205)のプロファイルの間のそれらの各接合部(前側8209、後側8210)でのベジエセグメントを使用して定義される。前側制御カーブの接点は、8214(前側端部開始接点)および8215(前側光学-制御接合部終了接点)に位置し、後側制御カーブの接点は、8216(後側端部開始接点)および8217(後側光学-制御接合部終了接点)に位置している。三次ベジエセグメントの式の形式は、上記の式2で定義されている。
【0408】
表14は、関連する点の半径方向および軸方向の座標(位置)を示している。
【0409】
図83は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。PPDを抑制するための例示的なIOLの処方が、以下の表15に示されている。
【表15】
(表15)
【0410】
IOL8300は屈折率1.53の材料で作られており、光学ゾーン8303を通して約+20Dの屈折力を提供する。光学ゾーンは、中心曲率半径18.12mm、円錐定数-45.83の非球面前面8304を有する。非球面凸状後側光学ゾーン面8305は、中心半径-21.13mm、円錐定数23.12を有する。IOL8300の中心厚は、0.67mmである。
【0411】
この例示的なIOLの前側光学-制御接合部8309、後側光学-制御接合部8310、前側端点8312および後側端点8313の半径方向および軸方向位置は、表15に示されている。
【0412】
この例示的なIOLでは、前側制御面8307および後側制御面8308のプロファイルは、以下によって記述される形式のべき関数を用いて記述されてよい。
【数4】
ここで、xおよびyはそれぞれ、制御面プロファイル上の点の局所的な半径方向座標および軸方向座標であり、pはべき関数の指数、Bはべき関数の振幅である。式4の座標xおよびyは、べき関数に局所的(すなわち、その座標系に固有)であってよく、IOLおよび/または眼に対する半径方向および軸方向座標系とは別個であってよい。指数pは、整数に限定される必要はなく、正と負の値を含む実数の集合から取り出された値をとることができる。また、振幅Bは、正と負の値を含む実数の集合から取り出された値をとることができる。
【0413】
制御カーブをレンダリングするために、べき関数曲線(式4に従ってその局所座標で定義された)は、その頂点(局所座標系で、x=0、y=0)がIOLの端点(前側8312、後側8313)上に配置されるように変換される。
【0414】
次に、変換されたべき関数は、そのy軸(その局所座標系内の)がIOLおよび/または眼の前頭面に対して(例えば、相対的に)ある角度で傾斜するように、その頂点(現在は端点)を中心に回転される。
【0415】
表15は、
図83の例示的なIOLの様々なパラメータの値を示す。前側制御面プロファイルのパワーカーブは、振幅Bが-1.972、指数pが1.353であり、後側制御面パワーカーブは、振幅Bが-0.755、指数pが2.22で表現される。前側および後側制御面を表すパワーカーブの局所的なy軸は、IOLの前頭面に対して26.871°で傾斜している。
【0416】
この例示的なIOLの端部は、IOLまたは眼の前頭面に対して約9.5°の角度をなしている。すなわち、レンズ端部に対する法線は、IOLの軸に対して約9.5°の角度をなしている。この例示的なIOLの場合、前側制御面が前側端点に近づくときのレンズ端部と前側制御面との間の角度(すなわち、前側端点またはその近くでの前側制御面に対する接線の角度)は、約107.4°である。この角度は、IOLの前側端点の「内角」とみなされる。内角は、前側端点でIOLのバルク(または材料)内に収まる角度である。
図83では、角度は、前側端点8312における前側制御カーブ8307の接線と、前側端点8312と後側端点8313の間のレンズ端部8311との間の角度である(180°未満の値の角度が選択される)。後側制御面が後側端点に近づくときのレンズ端部と後側制御面との間の角度(すなわち、後側端点またはその近くでの後側制御面に対する接線の角度)は、約72.6°である。前側端点での角度と同様に、レンズ端部と後側制御面との間のこの角度は、後側端点8313における後側制御カーブ8308の接線と、後側端点8313と前側端点8312との間のレンズ端部8311との間の角度として測定される(180°未満の値の角度が選択される)。
【0417】
図84は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズの半子午断面の概略図である。
図83のものと同じ光学ゾーンパラメータを有するが、ベジエセグメントを用いて定義された制御面プロファイルを有するこの例示的なIOLの処方が、以下の表16に示される。
【表16】
(表16)
【0418】
IOL8400は屈折率1.53の材料で作られており、光学ゾーン8403を通して約+20Dの屈折力を提供する。光学ゾーンは、中心曲率半径18.12mm、円錐定数-45.83の前面8404を有する非球面である。凸状の後側光学ゾーン非球面8405は、-21.13mmの中心半径を有する。IOL8400の中心厚は、0.67mmである。
【0419】
PPDを抑制し、低減し、および/または除去するための制御ゾーン8406が、IOL8400に設けられている。制御ゾーン8406は、前側制御面8407と後側制御面8408とを備える。前側/前方制御面8407は、前側光学-制御接合部8409から前側端点8412に延びている。後側/後方制御面8408は、後側光学-制御接合部8410から後側端点8413に延びている。前側端点8412および後側端点8413は、IOLの端部8411によって結合されている。
【0420】
この例示的なIOLの前側光学-制御接合部8409、後側光学-制御接合部8410、前側端点8412および後側端点8413の半径方向および軸方向位置は、表16に示されている。
【0421】
この例示的なIOLにおいて、前側制御面8407および後側制御面8408のプロファイルは、制御面(前側4007、後側8408)と光学ゾーン(前側4004、後側8405)のプロファイルの間のそれらの各接合部(前側4009、後側8410)でのベジエセグメントを使用して定義される。前側制御カーブの接点は、8414(前側端部開始接点)および8415(前側光学-制御接合部終了接点)に位置し、後側制御カーブの接点は、8416(後側端部開始接点)および8417(後側光学-制御接合部終了接点)に位置している。三次ベジエセグメントの式の形式は、上記の式2で定義されている。
【0422】
表16は、関連する点の半径方向および軸方向の座標(位置)を示している。
【0423】
この例示的なIOLの端部は、IOLまたは眼の前頭面に対して約9.5°の角度をなしている。すなわち、レンズ端部に対する法線は、IOLの軸に対して約9.5°の角度をなしている。この例示的なIOLの場合、前側制御面が前側端点に近づくときのレンズ端部と前側制御面との間の角度(すなわち、前側端点またはその近くでの前側制御面に対する接線の角度)は、約107.4°である。この角度は、IOLの前側端点の「内角」とみなされる。内角は、前側端点でIOLのバルク(または材料)内に収まる角度である。
図84では、角度は、前側端点8412における前側制御カーブ8407の接線と、前側端点8412と後側端点8413の間のレンズ端部8411との間の角度である(180°未満の値の角度が選択される)。後側制御面が後側端点に近づくときのレンズ端部と後側制御面との間の角度(すなわち、後側端点またはその近くでの後側制御面に対する接線の角度)は、約72.6°である。前側端点での角度と同様に、レンズ端部と後側制御面との間のこの角度は、後側端点8413における後側制御カーブ8408の接線と、後側端点8413と前側端点8412との間のレンズ端部8411との間の角度として測定される(180°未満の値の角度が選択される)。
【0424】
図41-48は、瞳孔サイズを直径2.5mmから5mmまで0.5mmステップで変化させ、埋込深さを0mmから0.7mmまで0.1mmステップで変化させながら、別の例示的なIOLの相対全視野網膜強度を示している。モデル化されたIOLは、光線を分配して網膜上の暗帯となってしまう領域を照射するための制御ゾーンを有するIOL(
図34および表4参照)の別の例である。
図41-48では、各視野角について、約10,000本の光線が眼球モデルを通して不連続に追跡されている。光線密度プロットは、視野角(例えば、0.5°ステップで58°から98°)に渡って積分して生成される。次に、光線密度の結果を方位角の周りに畳み込み、相対全視野網膜照度プロットを生成する。
図41-48に示されるすべてのプロットのプロット軸およびスケール、および強度のグレースケールは、相対全視野網膜照度値を示す横軸を除き、
図8-15および
図19-26で使用されているものと同じであり、依然として、4対数単位(
図8-15および
図19-26の4.5対数単位の範囲に対して)のフルスケール範囲を有する対数スケール(底は10)を使用している。これは、モデルで追跡した光線が少ないため(100,000本に対して10,000本)、網膜を横切る光線の数が少なくなるためである。
【0425】
図41A-Fは、特定の実施形態に従った、0mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図34のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図41Aは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図41Bは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図41Cは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図41Dは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図41Eは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図41Fは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0426】
図42A-Fは、特定の実施形態に従った、0.1mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図34のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図42Aは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図42Bは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図42Cは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図42Dは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図42Eは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図42Fは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0427】
図43A-Fは、特定の実施形態に従った、0.2mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図34のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図43Aは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図43Bは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図43Cは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図43Dは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図43Eは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図43Fは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0428】
図44A-Fは、特定の実施形態に従った、0.3mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図34のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図44Aは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図44Bは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図44Cは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図44Dは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図44Eは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図44Fは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0429】
図45A-Fは、特定の実施形態に従った、0.4mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図34のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図45Aは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図45Bは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図45Cは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図45Dは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図45Eは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図45Fは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0430】
図46A-Fは、特定の実施形態に従った、0.5mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図34のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図46Aは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図46Bは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図46Cは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図46Dは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図46Eは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図46Fは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0431】
図47A-Fは、特定の実施形態に従った、0.6mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図34のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図47Aは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図47Bは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図47Cは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図47Dは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図47Eは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図47Fは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0432】
図48A-Fは、特定の実施形態に従った、0.7mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図34のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図48Aは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図48Bは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図48Cは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図48Dは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図48Eは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図48Fは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0433】
図49-56は、瞳孔サイズを直径2.5mmから5mmまで0.5mmステップで変化させ、埋込深さを0mmから0.7mmまで0.1mmステップで変化させながら、別の例示的なIOLの相対全視野網膜強度を示している。モデル化されたIOLは、光線を分配して網膜上の暗帯となってしまう領域を照射するための制御ゾーンを有するIOL(
図35および表6参照)の別の例である。
図49-56では、各視野角について、約10,000本の光線が眼球モデルを通して不連続に追跡されている。光線密度プロットは、視野角(例えば、0.5°ステップで58°から98°)に渡って積分して生成される。次に、光線密度の結果を方位角の周りに畳み込み、相対全視野網膜照度プロットを生成する。
図49-56に示されるすべてのプロットのプロット軸およびスケール、および強度のグレースケールは、相対全視野網膜照度値を示す横軸を除き、
図8-15および
図19-26で使用されているものと同じであり、依然として、4対数単位(
図8-15および
図19-26の4.5対数単位の範囲に対して)のフルスケール範囲を有する対数スケール(底は10)を使用している。これは、モデルで追跡した光線が少ないため(100,000本に対して10,000本)、相対網膜照射が低い値となるためである。
【0434】
図49A-Fは、特定の実施形態に従った、0mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図35のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図49Aは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図49Bは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図49Cは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図49Dは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図49Eは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図49Fは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0435】
図50A-Fは、特定の実施形態に従った、0.1mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図35のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図50Aは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図50Bは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図50Cは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図50Dは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図50Eは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図50Fは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0436】
図51A-Fは、特定の実施形態に従った、0.2mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図35のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図51Aは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図51Bは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図51Cは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図51Dは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図51Eは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図51Fは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0437】
図52A-Fは、特定の実施形態に従った、0.3mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図35のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図52Aは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図52Bは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図52Cは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図52Dは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図52Eは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図52Fは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0438】
図53A-Fは、特定の実施形態に従った、0.4mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図35のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図53Aは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図53Bは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図53Cは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図53Dは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図53Eは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図53Fは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0439】
図54A-Fは、特定の実施形態に従った、0.5mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図35のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図54Aは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図54Bは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図54Cは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図54Dは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図54Eは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図54Fは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0440】
図55A-Fは、特定の実施形態に従った、0.6mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図35のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図55Aは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図55Bは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図55Cは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図55Dは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図55Eは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図55Fは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0441】
図56A-Fは、特定の実施形態に従った、0.7mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図35のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図56Aは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図56Bは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図56Cは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図56Dは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図56Eは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図56Fは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0442】
図57-64は、瞳孔サイズを直径2.5mmから5mmまで0.5mmステップで変化させ、埋込深さを0mmから0.7mmまで0.1mmステップで変化させながら、別の例示的なIOLの相対全視野網膜強度を示している。モデル化されたIOLは、光線を分配して網膜上の暗帯となってしまう領域を照射するための制御ゾーンを有するIOL(
図36および表8参照)の別の例である。
図57-64では、各視野角について、約10,000本の光線が眼球モデルを通して不連続に追跡されている。光線密度プロットは、視野角(例えば、0.5°ステップで58°から98°)に渡って積分して生成される。次に、光線密度の結果を方位角の周りに畳み込み、相対全視野網膜照度プロットを生成する。
図57-64に示されるすべてのプロットのプロット軸およびスケール、および強度のグレースケールは、相対全視野網膜照度値を示す横軸を除き、
図8-15および
図19-26で使用されているものと同じであり、依然として、4対数単位(
図8-15および
図19-26の4.5対数単位の範囲に対して)のフルスケール範囲を有する対数スケール(底は10)を使用している。これは、モデルで追跡した光線が少ないため(100,000本に対して10,000本)、相対網膜照射が低い値となるためである。
【0443】
図57A-Fは、特定の実施形態に従った、0mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図36のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図57Aは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図57Bは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図57Cは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図57Dは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図57Eは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図57Fは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0444】
図58A-Fは、特定の実施形態に従った、0.1mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図36のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図58Aは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図58Bは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図58Cは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図58Dは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図58Eは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図58Fは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0445】
図59A-Fは、特定の実施形態に従った、0.2mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図36のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図59Aは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図59Bは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図59Cは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図59Dは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図59Eは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図59Fは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0446】
図60A-Fは、特定の実施形態に従った、0.3mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図36のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図60Aは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図60Bは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図60Cは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図60Dは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図60Eは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図60Fは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0447】
図61A-Fは、特定の実施形態に従った、0.4mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図36のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図61Aは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図61Bは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図61Cは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図61Dは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図61Eは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図61Fは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0448】
図62A-Fは、特定の実施形態に従った、0.5mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図36のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図62Aは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図62Bは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図62Cは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図62Dは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図62Eは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図62Fは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0449】
図63A-Fは、特定の実施形態に従った、0.6mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図36のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図63Aは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図63Bは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図63Cは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図63Dは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図63Eは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図63Fは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0450】
図64A-Fは、特定の実施形態に従った、0.7mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図36のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図64Aは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図64Bは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図64Cは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図64Dは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図64Eは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図64Fは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0451】
図65-72は、瞳孔サイズを直径2.5mmから5mmまで0.5mmステップで変化させ、埋込深さを0mmから0.7mmまで0.1mmステップで変化させながら、別の例示的なIOLの相対全視野網膜強度を示している。モデル化されたIOLは、光線を分配して網膜上の暗帯となってしまう領域を照射するための制御ゾーンを有するIOL(
図38および表10参照)の別の例である。
図65-72では、各視野角について、約10,000本の光線が眼球モデルを通して不連続に追跡されている。光線密度プロットは、視野角(例えば、0.5°ステップで58°から98°)に渡って積分して生成される。次に、光線密度の結果を方位角の周りに畳み込み、相対全視野網膜照度プロットを生成する。
図65-72に示されるすべてのプロットのプロット軸およびスケール、および強度のグレースケールは、相対全視野網膜照度値を示す横軸を除き、
図8-15および
図19-26で使用されているものと同じであり、依然として、4対数単位(
図8-15および
図19-26の4.5対数単位の範囲に対して)のフルスケール範囲を有する対数スケール(底は10)を使用している。これは、モデルで追跡した光線が少ないため(100,000本に対して10,000本)、相対網膜照射が低い値となるためである。
【0452】
図65A-Fは、特定の実施形態に従った、0mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図38のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜強度)を示す相対網膜照度プロットである。
図65Aは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図65Bは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図65Cは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図65Dは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図65Eは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図65Fは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0453】
図66A-Fは、特定の実施形態に従った、0.1mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図38のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図66Aは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図66Bは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図66Cは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図66Dは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図66Eは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図66Fは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0454】
図67A-Fは、特定の実施形態に従った、0.2mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図38のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図67Aは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図67Bは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図67Cは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図67Dは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図67Eは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図67Fは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0455】
図68A-Fは、特定の実施形態に従った、0.3mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図38のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図68Aは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図68Bは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図68Cは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図68Dは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図68Eは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図68Fは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0456】
図69A-Fは、特定の実施形態に従った、0.4mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図38のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図69Aは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図69Bは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図69Cは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図69Dは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図69Eは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図69Fは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0457】
図70A-Fは、特定の実施形態に従った、0.5mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図38のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図70Aは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図70Bは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図70Cは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図70Dは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図70Eは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図70Fは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0458】
図71A-Fは、特定の実施形態に従った、0.6mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図38のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図71Aは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図71Bは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図71Cは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図71Dは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図71Eは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図71Fは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0459】
図72A-Fは、特定の実施形態に従った、0.7mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図38のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図72Aは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図72Bは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図72Cは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図72Dは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図72Eは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図72Fは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0460】
図73-80は、瞳孔サイズを直径2.5mmから5mmまで0.5mmステップで変化させ、埋込深さを0mmから0.7mmまで0.1mmステップで変化させながら、別の例示的なIOLの相対全視野網膜強度を示している。モデル化されたIOLは、光線を分配して網膜上の暗帯となってしまう領域を照射するための制御ゾーンを有するIOL(
図40および表12参照)の別の例である。
図73-80では、各視野角について、約10,000本の光線が眼球モデルを通して不連続に追跡されている。光線密度プロットは、視野角(例えば、0.5°ステップで58°から98°)に渡って積分して生成される。次に、光線密度の結果を方位角の周りに畳み込み、相対全視野網膜照度プロットを生成する。
図73-80に示されるすべてのプロットのプロット軸およびスケール、および強度のグレースケールは、相対全視野網膜照度値を示す横軸を除き、
図8-15および
図19-26で使用されているものと同じであり、依然として、4対数単位(
図8-15および
図19-26の4.5対数単位の範囲に対して)のフルスケール範囲を有する対数スケール(底は10)を使用している。これは、モデルで追跡した光線が少ないため(100,000本に対して10,000本)、相対網膜照射が低い値となるためである。
【0461】
図73A-Fは、特定の実施形態に従った、0mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図40のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜強度)を示す相対網膜照度プロットである。
図73Aは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図73Bは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図73Cは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図73Dは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図73Eは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図73Fは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0462】
図74A-Fは、特定の実施形態に従った、0.1mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図40のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図74Aは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図74Bは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図74Cは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図74Dは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図74Eは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図74Fは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0463】
図75A-Fは、特定の実施形態に従った、0.2mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図40のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図75Aは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図75Bは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図75Cは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図75Dは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図75Eは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図75Fは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0464】
図76A-Fは、特定の実施形態に従った、0.3mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図40のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図76Aは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図76Bは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図76Cは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図76Dは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図76Eは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図76Fは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0465】
図77A-Fは、特定の実施形態に従った、0.4mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図40のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図77Aは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図77Bは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図77Cは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図77Dは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図77Eは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図77Fは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0466】
図78A-Fは、特定の実施形態に従った、0.5mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図40のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図78Aは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図78Bは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図78Cは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図78Dは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図78Eは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図78Fは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0467】
図79A-Fは、特定の実施形態に従った、0.6mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図40のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図79Aは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図79Bは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図79Cは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図79Dは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図79Eは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図79Fは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0468】
図80A-Fは、特定の実施形態に従った、0.7mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図40のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図80Aは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図80Bは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図80Cは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図80Dは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図80Eは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図80Fは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0469】
図85-92は、瞳孔サイズを直径2.5mmから5mmまで0.5mmステップで変化させ、埋込深さを0mmから0.7mmまで0.1mmステップで変化させながら、別の例示的なIOLの相対全視野網膜強度を示している。モデル化されたIOLは、光線を分配して網膜上の暗帯となってしまう領域を照射するための制御ゾーンを有するIOL(
図82および表14参照)の別の例である。
図85-92では、各視野角について、約10,000本の光線が眼球モデルを通して不連続に追跡されている。光線密度プロットは、視野角(例えば、0.5°ステップで58°から98°)に渡って積分して生成される。次に、光線密度の結果を方位角の周りに畳み込み、相対全視野網膜照度プロットを生成する。
図85-92に示されるすべてのプロットのプロット軸およびスケール、および強度のグレースケールは、相対全視野網膜照度値を示す横軸を除き、
図8-15および
図19-26で使用されているものと同じであり、依然として、4対数単位(
図8-15および
図19-26の4.5対数単位の範囲に対して)のフルスケール範囲を有する対数スケール(底は10)を使用している。これは、モデルで追跡した光線が少ないため(100,000本に対して10,000本)、相対網膜照射が低い値となるためである。
【0470】
図85A-Fは、特定の実施形態に従った、0mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図82のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜強度)を示す相対網膜照度プロットである。
図85Aは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図85Bは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図85Cは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図85Dは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図85Eは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図85Fは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0471】
図86A-Fは、特定の実施形態に従った、0.1mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図82のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図86Aは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図86Bは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図86Cは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図86Dは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図86Eは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図86Fは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0472】
図87A-Fは、特定の実施形態に従った、0.2mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図82のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図87Aは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図87Bは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図87Cは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図87Dは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図87Eは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図87Fは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0473】
図88A-Fは、特定の実施形態に従った、0.3mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図82のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図88Aは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図88Bは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図88Cは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図88Dは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図88Eは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図88Fは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0474】
図89A-Fは、特定の実施形態に従った、0.4mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図82のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図89Aは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図89Bは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図89Cは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図89Dは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図89Eは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図89Fは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0475】
図90A-Fは、特定の実施形態に従った、0.5mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図82のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図90Aは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図90Bは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図90Cは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図90Dは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図90Eは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図90Fは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0476】
図91A-Fは、特定の実施形態に従った、0.6mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図82のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図91Aは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図91Bは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図91Cは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図91Dは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図91Eは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図91Fは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0477】
図92A-Fは、特定の実施形態に従った、0.7mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図82のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図92Aは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図92Bは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図92Cは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図92Dは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図92Eは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図92Fは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0478】
図93-100は、瞳孔サイズを直径2.5mmから5mmまで0.5mmステップで変化させ、埋込深さを0mmから0.7mmまで0.1mmステップで変化させながら、別の例示的なIOLの相対全視野網膜強度を示している。モデル化されたIOLは、光線を分配して網膜上の暗帯となってしまう領域を照射するための制御ゾーンを有するIOL(
図84および表16参照)の別の例である。
図93-100では、各視野角について、約10,000本の光線が眼球モデルを通して不連続に追跡されている。光線密度プロットは、視野角(例えば、0.5°ステップで58°から98°)に渡って積分して生成される。次に、光線密度の結果を方位角の周りに畳み込み、相対全視野網膜照度プロットを生成する。
図93-100に示されるすべてのプロットのプロット軸およびスケール、および強度のグレースケールは、相対全視野網膜照度値を示す横軸を除き、
図8-15および
図19-26で使用されているものと同じであり、依然として、4対数単位(
図8-15および
図19-26の4.5対数単位の範囲に対して)のフルスケール範囲を有する対数スケール(底は10)を使用している。これは、モデルで追跡した光線が少ないため(100,000本に対して10,000本)、相対網膜照射が低い値となるためである。
【0479】
図93A-Fは、特定の実施形態に従った、0mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図84のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜強度)を示す相対網膜照度プロットである。
図93Aは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図93Bは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図93Cは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図93Dは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図93Eは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図93Fは、IOL埋込深さ0mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0480】
図94A-Fは、特定の実施形態に従った、0.1mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図84のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図94Aは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図94Bは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図94Cは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図94Dは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図94Eは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図94Fは、IOL埋込深さ0.1mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0481】
図95A-Fは、特定の実施形態に従った、0.2mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図84のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図95Aは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図95Bは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図95Cは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図95Dは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図95Eは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図95Fは、IOL埋込深さ0.2mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0482】
図96A-Fは、特定の実施形態に従った、0.3mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図84のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図96Aは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図96Bは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図96Cは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図96Dは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図96Eは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図96Fは、IOL埋込深さ0.3mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
図96Aは、網膜強度の非常に小さな不規則性を示しているが、この不規則性は追跡された光線の数によるものであり、いずれにしても空間幅も隣接する点に対するその強度も非常に小さいため、眼で検出される可能性はほとんどない。
【0483】
図97A-Fは、特定の実施形態に従った、0.4mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図84のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図97Aは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図97Bは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図97Cは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図97Dは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図97Eは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図97Fは、IOL埋込深さ0.4mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0484】
図98A-Fは、特定の実施形態に従った、0.5mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図84のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図98Aは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図98Bは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図98Cは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図98Dは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図98Eは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図98Fは、IOL埋込深さ0.5mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0485】
図99A-Fは、特定の実施形態に従った、0.6mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図84のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図99Aは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図99Bは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図99Cは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図99Dは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図99Eは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図99Fは、IOL埋込深さ0.6mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0486】
図100A-Fは、特定の実施形態に従った、0.7mmの埋込深さで2.5mmから5mmまでの0.5mmステップの瞳孔サイズの、
図84のモデル化された眼内レンズに対して、網膜内の光分布の強度(例えば、相対全視野網膜照度)を示す相対網膜照度プロットである。
図100Aは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径2.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図100Bは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径3mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図100Cは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径3.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図100Dは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径4mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図100Eは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径4.5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。
図100Fは、IOL埋込深さ0.7mm、瞳孔径5mmの場合の相対全視野網膜照度を示す。図示されているように、この埋込深さでは、図示の瞳孔サイズの場合、暗帯網膜領域が生じない。
【0487】
偽水晶体眼の患者が末梢性偽水晶体異常光視症を発症した場合、(例えば、手術のリスクなどのため)既存の眼内レンズを除去することが好ましくない場合がある。このような用途では、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去するための眼内レンズは、既存の眼内レンズと組み合わせて(例えば、連動して、一緒に、または一体的に)動作する補助眼内レンズとして埋め込まれてもよい。
【0488】
図101は、特定の実施形態に従った、末梢性偽水晶体異常光視症を低減し、最小化し、および/または除去する補助眼内レンズの半子午断面の概略図である。方向については、
図101の座標系は、
図16の座標系と同じである。眼/補助IOL10102の軸は、
図101の左側に配置される。
【0489】
図示されているように、
図101は、光学系10102の軸を中心とする補助IOL10100の半子午断面を示す。
【0490】
図101の子午断面は、例示のみを目的としており、等尺性でなくてもよい(例えば、異尺性)。すなわち、水平方向の距離(または寸法、またはスケーリング)は、垂直方向の距離と同じでなくてもよい。
【0491】
補助IOL10100は、既存のIOL10120と一緒に動作するように埋め込まれる。補助IOL10100の断面は、眼の虹彩10101の後方に埋め込まれているように示されている。補助IOL10100は、既存のIOL10120と接触するように埋め込まれてもよく、また既存のIOL10120から(
図101に図示されているように)離間するように埋め込まれてもよい。
【0492】
補助IOL10100は、光学ゾーン10103と、制御ゾーン10106と、を備える。いくつかの実施形態では、補助IOL10100の所定の光学パワーは、光学ゾーン10103によって提供され得る。補助IOL10100と既存のIOL10120の組み合わせの光学パワーは、眼に必要なパワーを提供し得る。
【0493】
補助IOLの光学ゾーンは、前側(前方)光学面10104、後側(後方)光学面10105、厚さ(例えば、軸10102に沿った前側光学面と後側光学面の間)、および補助IOL材料の屈折率の1つ以上の任意の組み合わせによって特徴付けられ得る。
【0494】
いくつかの実施形態では、後側(または後方)光学面10105は、既存IOL10120の前面に対する補助IOL10100の後側光学面10105の間隔を空けた位置合わせ、または実質的に間隔を空けた位置合わせを容易にする表面プロファイル(例えば、曲率、形状、非球面性)を有してもよい。
【0495】
いくつかの実施形態では、後側(または後方)光学面10105は、既存IOL10120の前面に対する補助IOL10100の後側光学面10105の接触位置合わせ、または実質的な接触位置合わせ(例えば、並置)を容易にする表面プロファイル(例えば、曲率、形状、非球面性)を有してもよい。
【0496】
いくつかの実施形態では、制御ゾーン10106は、PPD(例えば、負および/または正のPPD)を抑制するように構成されてもよい。図示されているように、制御ゾーン10106は、前側(前方)制御面10107、後側(後方)制御面10108、および端部10111を備えることができる。光学ゾーン10103と制御ゾーン10106の境界は、光学-制御接合部を形成している。前側光学-制御接合部10109は、前側光学面10104から前側制御面10107への境界または遷移を示す。後側光学-制御接合部10110は、後側光学面10105から後側制御面10108への境界または遷移を示す。
【0497】
制御ゾーン10106が補助IOL10100の周縁部に向かって配置されているため、補助IOL10100の光学ゾーン10103(より中心に位置している)は、いくつかの実施形態では、従来のIOLと同様に機能してもよく、または従来のIOLと同様に機能する既存のIOLとの組み合わせで機能してもよい。例えば、光学ゾーン10103は、広い範囲内で光学パワーを生むように構成されてもよい。光学ゾーン10103は、近方視をサポートするための多焦点光学系または焦点深度拡張光学系、回折光学系、乱視を矯正するためのトーリック光学系等を含む従来のIOL光学系の範囲の1つ以上の任意の組み合わせを組み込んでもよい。補助IOL10100と既存のIOL10120の組み合わせの光学パワーは、眼に必要なパワーを提供し得る。
【0498】
いくつかの実施形態では、制御面10107、10108と端部10111の交点は、制御面と端部の間に接合部10112、10113を形成してもよい。例えば、前側制御面10107は、前側制御-端部接合部10112で端部10111と接してもよく、後側制御面10108は、後側制御-端部接合部10113で端部10111と接してもよい。
【0499】
いくつかの実施形態では、制御ゾーン10106の前側および/または後側制御面10107、10108は、網膜の暗帯となってしまう領域に光の方向を変更する、および/または光を分配するために、特定の表面曲率および/またはプロファイルを有するように構成されてもよい。暗帯領域を埋める(例えば、光を屈折させる)ように制御ゾーン10106を構成することによって、補助IOL10100は、PPDの発生/知覚を低減し、著しく低減し、および/または除去し得る。
【0500】
いくつかの実施形態では、眼(天然の水晶体、またはIOLを有するいずれか)は、回転対称光学系に近似することができ、軸10102は、方向および半径方向または横方向の距離を参照するために使用されてもよい。
【0501】
いくつかの実施形態では、光学ゾーン10103は、補助IOLの中央部分に位置し、患者の視力をサポートするための光学パワー(例えば、既存のIOLの光学パワーとの組み合わせで)を提供してもよい。光学ゾーンの光学特性(例えば、パワー、収差、焦点深度など)は、前側および後側光学面10104、10105の曲率またはプロファイル、補助IOL厚さ、ならびに補助IOL材料の屈折率によって決定されてもよい。
【0502】
制御ゾーン10106は、負のPPDを抑制するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、制御ゾーン、または前側制御面、または後側制御面の構成は、本明細書を通して開示される構成および/または設計アプローチ(例えば、
図27、29、31-40、および81-84、または表1-16のいずれかに示される例示的な実施形態)に基づいてもよい。
【0503】
いくつかの実施形態では、制御ゾーンは、瞳孔を通過する斜めの光線(例えば、周辺視野角から眼に入射する光から)の一部を遮断し、網膜上の暗帯となってしまう領域に光線の方向を変更する、および/または光線を分配するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、これは、後側制御面10108、前側制御面10107、制御ゾーン10106における補助IOLの厚さまたは厚さプロファイル、および/または端部10111の幅(または長さ、例えば、制御-端部接合点10112、10113間の距離)の適切な構成によって達成され得る。
【0504】
いくつかの実施形態では、制御ゾーン10106は、補助IOLの周縁部に向かって配置されてもよいが、必ずしも補助IOLの最端部まで延びていなくともよい。いくつかの実施形態では、制御ゾーン10106は、補助IOLの端部まで延びていてもよい。
【0505】
いくつかの実施形態では、後側(後方)制御面10108は、前側(前方)制御面10107の曲率/表面プロファイル、および/または制御ゾーン10106における補助IOLの厚さまたは厚さプロファイル、および/または端部10111の幅(または長さ、例えば、制御-端部接合点10112および10113間の距離)とともに、網膜上の暗帯となってしまう領域に光の方向を変更する、および/または分配してもよい。
【0506】
いくつかの実施形態では、
図101に図示されているように、後側制御面10108は、眼の後方に向かって凸状(例えば、実質的に凸状、又は一般的に凸状、すなわち、後側制御面10108の広がり全体で考えると凸状)であってもよい(例えば、眼の前方に向かって凹状)。いくつかの実施形態では、後側制御面10108は、後側光学面10105よりも急な曲率(例えば、短い曲率半径)を有してもよい。いくつかの実施形態では、後側制御面10108の曲率半径の絶対値は、後側光学面10105の曲率半径の絶対値よりも小さくてもよい(例えば、値が小さい)。例えば、後側光学面10105は、凹状の負の屈折面であってもよく、後側光学面の曲率の絶対値は、子午断面に沿って大きな曲率を有する(例えば、小さな曲率半径の絶対値を有する)後側制御面10108の曲率の絶対値に比べて小さくてもよい(例えば、大きな曲率半径の絶対値を有する)。
【0507】
いくつかの実施形態では、後側制御面10108は、後側光学面10105の曲率とは符号が反対の曲率を有してもよい。例えば、後側光学面10105は、眼の前方に向かって凸状の負の屈折面(
図101に示される例のように)であってもよく、一方、後側制御面10108は、眼の前方に向かって凹状であってもよい。すなわち、2つの面は曲率において反対の符号を有する。
【0508】
いくつかの実施形態では、後側制御面10108は、そのプロファイルに沿って曲率(例えば、局所曲率または瞬間曲率)が変化してもよい。
【0509】
いくつかの実施形態では、後側制御面10108のプロファイルは、補助IOL10100の端部10111に向かって曲率が増加してもよい(例えば、曲率半径が短くなる)。いくつかの実施形態では、後側制御面10108のプロファイルは、補助IOL10100の端部に向かって曲率が減少してもよい(例えば、曲率半径が長くなる)。いくつかの実施形態では、後側制御面10108のプロファイルは、補助IOL10100の端部10111に向かって曲率が減少し(例えば、曲率半径が長くなり)、次に曲率が増加してもよい(例えば、曲率半径が短くなる)。いくつかの実施形態では、後側制御面10108のプロファイルは、補助IOL10100の端部10111に向かって曲率が増加し(例えば、曲率半径が短くなり)、次に曲率が減少してもよい(例えば、曲率半径が長くなる)。
【0510】
いくつかの実施形態では、後側制御-端部接合部10113に近い後側制御面10108に沿った前頭面に対する(例えば、基準とされる、またはそこから測定される)傾斜は、後側制御面10108が半径方向外側に(例えば、補助IOLの軸から周辺網膜に向かって)進むにつれて、後側制御面10108上の点は、より前方に(例えば、虹彩に向かって)配置されるようになる。
【0511】
いくつかの実施形態では、後側制御-端部接合部10113における、またはその近くの後側制御面10108の前頭面に対する傾斜角の絶対値は、後側光学-制御接合部10110における、またはその近くの後側制御面10108の前頭面に対する傾斜角の絶対値よりも大きい。
【0512】
いくつかの実施形態では、後側制御面10108に沿って、後側制御-端部接合部10113と一致しない(例えば、面上にない、同位置にない)点または領域にあるが、近位(例えば、近く、付近)にある後側制御面10108の前頭面に対する(例えば、基準とする、またはそこから測定される)傾斜は、後側制御面10108が半径方向外側に(例えば、補助IOLの軸から周辺網膜に向かって)進むにつれて、後側制御-端部接合部10113に近接する(例えば、近くの、またはその位置の)後側制御面10108上の点は、より前方に(例えば、眼の角膜に向かって)配置され、後側制御-端部接合部10113における後側制御面10108の前頭面に対する傾斜角の絶対値は、後側制御-端部接合部10113上にない(例えば、一致しない、同位置にない)が、その近くの(例えば、近位の)後側制御面10108の点または領域の、前頭面に対する傾斜の絶対値より大きい。
【0513】
いくつかの実施形態では、後側制御-端部接合部10113における(例えば、同位置の、一致する)、またはその近くの(例えば、近位の、付近の)後側制御面10108の前頭面に対する傾斜角は、後側光学-制御接合部10110における、またはその近くの後側制御面10108の前頭面に対する傾斜角よりも負の値である。前頭面に対する補助IOL面(例えば、光学面、制御面、端部)の傾斜角については、傾斜面の接線上の点が、傾斜面の接線に沿って半径方向外側に(例えば、補助IOLの軸から離れるように)進むにつれて、位置的により後方に(例えば、眼の後側に近く、または中心窩または網膜に向かって)なるとき、角度の符号は正とみなされる。逆に、傾斜面上の点が、傾斜面の接線に沿って半径方向外側に(例えば、補助IOLの軸から離れる方向に)進むにつれて、位置的により前方に(すなわち、眼の前側に近く、または角膜または入射光源に向かって)なるとき、前頭面に対する傾斜角の符号は、負とみなされる。このようないくつかの実施形態の比較において、角度の一方または両方の値は、符号が正または負であってもよいことに留意されたい。例えば、
図101に図示されているように、後側光学-接合点10110における後側制御面10108の傾斜角は、負の値であり、
図101に図示されているように、制御-端部接合部10113に近い後側制御面10108上の傾斜角は、より負の値である。
【0514】
いくつかの実施形態では、後側制御面10108のプロファイルは、非球面曲線:円錐曲線、多項式、ベジエ曲線、スプライン曲線、フーリエ級数、ウェーブレット、またはこれらの関数の2つ以上の組み合わせを含む数学的関数によって定義されてもよい。
【0515】
いくつかの実施形態では、後側制御面10108は、後側光学面10105とC0連続であってもよい。例えば、後側制御面10108は、段差または「ジャンプ」なしに後側光学面10105に接してもよい。いくつかの実施形態では、後側制御面10108は、後側光学面10105とC1連続であってもよい。例えば、後側制御面10108は、後側光学面10105と接する部分で共通の接線を有してもよい。
【0516】
前側(前方)制御面10107は、制御ゾーン10106の中に位置する補助IOL10100の前面上の面である。後側制御面10108の曲率/表面プロファイル、および/または制御ゾーン10106における補助IOLの厚さまたは厚さプロファイル、および/または端部10111の幅(または長さ、例えば、制御-端部接合点10112、10113間の距離)とともに、前側制御面10107の曲率/表面プロファイルが網膜上の暗帯となってしまう領域に光の方向を変更する、および/または分配してもよい。
【0517】
いくつかの実施形態では、
図101に図示されているように、前側制御面10107は、眼の後方に向かって凸状(例えば、実質的に凸状、又は一般的に凸状、例えば、前側制御面10107の広がり全体で考えると凸状)であってもよい(例えば、眼の前方に向かって凹状)。いくつかの実施形態では、前側制御面10107は、前側光学面10104よりも急な曲率(例えば、短い曲率半径)を有してもよい。いくつかの実施形態では、前側制御面10107の曲率半径の絶対値は、前側光学面10104の曲率半径の絶対値よりも小さくてもよい(例えば、値が小さい)。例えば、前側光学面10104は、凸状の正の屈折面であってもよく、前側光学面の曲率の絶対値は、子午断面に沿って大きな曲率を有する(すなわち、小さな曲率半径の絶対値を有する)前側制御面10107の曲率の絶対値に比べて小さい(すなわち、大きな曲率半径の絶対値を有する)。
【0518】
いくつかの実施形態では、前側制御面10107は、前側光学面10104の曲率とは符号が反対の曲率を有してもよい。例えば、前側光学面10104は、眼の前方に向かって凸状の正の屈折面であってもよく、一方、前側制御面10107は、眼の前方に向かって凹状であってもよい。すなわち、2つの面は曲率において反対の符号を有してもよい。
【0519】
いくつかの実施形態では、前側制御面10107は、そのプロファイルに沿って曲率(例えば、局所曲率または瞬間曲率)が変化してもよい。
【0520】
いくつかの実施形態では、前側制御面10107のプロファイルは、補助IOL10100の端部10111に向かって曲率が増加してもよい(例えば、曲率半径が短くなる)。
【0521】
いくつかの実施形態では、前側制御面10107のプロファイルは、補助IOL10100の端部に向かって曲率が減少してもよい(例えば、曲率半径が長くなる)。いくつかの実施形態では、前側制御面10107のプロファイルは、補助IOL10100の端部10111に向かって曲率が減少し(例えば、曲率半径が長くなり)、次に曲率が増加してもよい(例えば、曲率半径が短くなる)。いくつかの実施形態では、前側制御面10107のプロファイルは、補助IOL10100の端部10111に向かって曲率が増加し(例えば、曲率半径が短くなり)、次に曲率が減少してもよい(例えば、曲率半径が長くなる)。
【0522】
いくつかの実施形態では、前側制御-端部接合部10112に近い(例えば、近位にある、または付近の)前側制御面10107に沿った前頭面に対する(例えば、基準とされる、またはそこから測定される)傾斜は、前側制御面10107が半径方向外側に(例えば、補助IOLの軸から周辺網膜に向かって)進むにつれて、前側制御面10107上の点は、より前方に(例えば、虹彩に向かって)配置されるようになる。
【0523】
いくつかの実施形態では、前側制御-端部接合部10112における、またはその近くの前側制御面10107の前頭面に対する傾斜の絶対値は、前側光学-制御接合部10109における前側制御面10107の前頭面に対する傾斜角の絶対値よりも大きい。
【0524】
いくつかの実施形態では、前側制御面10107に沿って、前側制御-端部接合部10112と一致しない(例えば、同位置にない、面上にない)点または領域にあるが、近位(例えば、近く、付近)にある前側制御面10107の前頭面に対する(例えば、基準とする、またはそこから測定される)傾斜は、前側制御面10107が半径方向外側に(例えば、補助IOLの軸から周辺網膜に向かって)進むにつれて、前側制御-端部接合部10112に近接する(例えば、近くの、またはその位置の)前側制御面10107上の点は、より前方に(例えば、虹彩に向かって)配置され、前側制御-端部接合部10112における前側制御面10107の前頭面に対する傾斜角の絶対値は、前側光学-制御接合部10109上にない(例えば、一致しない、同位置にない)が、その近位の(例えば、近くの)前側制御面10107の点または領域の、前頭面に対する傾斜の絶対値より大きい。
【0525】
いくつかの実施形態では、前側制御-端部接合部10112における(例えば、同位置の、一致する)、またはその近くの(例えば、近位の、付近の)前側制御面10107の前頭面に対する傾斜角は、前側光学-制御接合部10109における、またはその近くの前側制御面10107の前頭面に対する傾斜角よりも負の値である。
【0526】
いくつかの実施形態では、前側制御面10107のプロファイルは、非球面曲線;円錐曲線、多項式、ベジエ曲線、スプライン曲線、フーリエ級数、ウェーブレット、またはこれらの関数の2つ以上の組み合わせを含む数学的関数によって定義されてもよい。いくつかの実施形態では、前側制御面10107は、前側光学面10104とC0連続であってもよい。例えば、前側制御面10107は、段差またはジャンプなしに、共通の点で前側光学面に接してもよい。
【0527】
いくつかの実施形態では、前側制御面10107は、前側光学面10104とC1連続であってもよい。例えば、前側制御面10107は、前側光学面10104と接する部分で共通の接線を有してもよい。
【0528】
前側光学-制御境界とも呼ばれる、前側光学-制御接合部10109は、前側光学面10104が前側制御面10107と接する補助IOL10100の前面上の場所または領域である。いくつかの実施形態では、前側光学-制御接合部10109の半径方向/横方向の位置は、光学ゾーン10103のサイズに制限を課してもよい。いくつかの実施形態では、前側光学-制御接合部10109は、個々の点として容易に定義可能であってもよく、いくつかの実施形態では、前側光学-制御接合部は、光学ゾーン10103と制御ゾーン10106の間のあまり定義しにくい領域であってよい。いくつかの実施形態では、前側光学-制御接合部10109は、前側光学面10104と前側制御面10107が直接接する「点」(子午断面として見たとき)であってもよく、前側光学表面10104が前側制御面10107に遷移する(または融合する)領域(例えば、円形補助IOLの環状帯)であってもよい。
【0529】
いくつかの実施形態では、前側光学-制御接合部10109の位置は、光学ゾーン10103のサイズが患者の瞳孔のサイズと一致する(または厳密に一致する)ように設定されてもよい。いくつかの実施形態では、(例えば、スタイルズ-クロフォード効果により)、瞳孔の周縁部を通過する光線は、網膜の光受容体(例えば、桿体および錐体)による、より少ない応答を生成し得る。したがって、患者の瞳孔のサイズを一致させる(または実質的に一致させる)ことは、光学ゾーン10103のサイズが瞳孔サイズと同じとなるように前側光学-制御接合部10109を配置することを要しないが、より小さく(または大きく)しても、視覚を著しく妨げることはない。
【0530】
後側光学-制御境界とも呼ばれる、後側光学-制御接合部10110は、後側光学面10105が後側制御面10108と接する後面上の場所または領域である。いくつかの実施形態では、後側光学-制御接合部の半径方向/横方向の位置は、光学ゾーン10103のサイズに制限を課してもよい。いくつかの実施形態では、後側光学-制御接合部10110は、個々の点として容易に定義可能であってもよく、いくつかの実施形態では、後側光学-制御接合部10110は、光学ゾーン10103と制御ゾーン10106の間のあまり定義しにくい領域であってよい。いくつかの実施形態では、後側光学-制御接合部は、後側光学面10105と後側制御面10108が直接接する「点」(子午断面として見たとき)であってもよく、後側光学表面10105が後側制御面10108に遷移する(または融合する)領域(例えば、円形補助IOLの環状帯)であってもよい。
【0531】
いくつかの実施形態では、後側光学-制御接合部の位置は、光学ゾーン10103のサイズが患者の瞳孔のサイズと一致する(または厳密に一致する)ように設定されてもよい。いくつかの実施形態では、後側光学-制御接合部10110の位置は、前側光学-制御接合部10109の位置よりも周辺(例えば、軸から遠く、端部に近い)であってもよい。
【0532】
補助IOL10100の端部10111は、補助IOL10100の前面10107と後面10108の間で、それらを接合する面(例えば、補助IOLが円形の場合、実質的に円筒状または円錐状)として定義される。いくつかの実施形態では、端部10111は、前面10107と後面(より周辺の)10108との間で、実質的に直線、少なくとも部分的に曲線、および/または波状であってもよく、または変化してもよい。いくつかの実施形態では、制御ゾーン10106がレンズサイズの限界まで延びる場合、端部は、前側制御面10107および後側制御面10108の間で、それらをそれぞれ接合する面によって形成されてもよい。いくつかの実施形態では、端部10111は、端部表面10111の法線と補助IOLの軸10102とが40°、35°、30°、または20°未満の角度を形成するように前方に向くように傾斜していてもよい(ここで、0°は、端部10111表面が直接前方を向いていることを意味し(すなわち、端部表面10111の法線が軸10102に平行であり、端部表面が前頭面内にあり、虹彩に向かって前方を向いている)、90°は、端部表面が眼の子午面に対して平行に直接外側を向いていることを意味する)。端部の法線と補助IOLの軸との間の角度については、正の角度が、端部において、端部の法線に沿ってより前方にある点(例えば、眼の前方に向かって)が、軸からさらに半径方向に(例えば、周縁部に向かって)配置されるような端部の法線を示す、符号規則である。いくつかの実施形態では、端部の法線と補助IOLの軸との間の角度は、約45°、40°、35°、30°、25°、20°、15°、10°、または5°であってもよい。いくつかの実施形態では、角度は、約45°、40°、35°、30°、25°、20°、15°、または10°未満であってよい。いくつかの実施形態では、角度は、約35~45°、35~40°、25~35°、25~30°、15~25°、10~20°、10~15°、5~10°、0~15°、0~20°、0~30°、0~40°、または10~40°であってもよい。
【0533】
いくつかの実施形態では、端部表面10111は、傾斜角がバイパス光線と実質的に同じになるように傾斜していてもよい。すなわち、バイパス光線の方向は、端部10111の表面と実質的に平行である。
【0534】
いくつかの実施形態では、後側制御-端部接合部10113における、またはその近くの後側制御面10108の斜面は、後側制御-端部接合部10113における、またはその近くの端部表面10111の斜面と約90°の角度を形成する(例えば、直角である)。
【0535】
いくつかの実施形態では、後側制御-端部接合部10113における、またはその近くの後側制御面10108の傾斜は、角度がレンズの材料内に収まる、後側制御-端部接合部10113における、またはその近くの端部表面10111の傾斜と約90°以下の角度を形成する(例えば、
図101によれば、角度は後側制御面10108から端部表面10111まで時計回りに形成されている)。
【0536】
いくつかの実施形態では、後側制御-端部接合部10113における、またはその近くの後側制御面10108の傾斜は、角度がレンズの材料内に収まる、後側制御-端部接合部10113における、またはその近くの端部表面10111の傾斜と約90°以上の角度を形成する。
【0537】
いくつかの実施形態では、後側制御-端部接合部10113における、またはその近くの後側制御面10108の傾斜は、角度がレンズの材料内に収まる、後側制御-端部接合部10113における、またはその近くの端部表面10111の傾斜と、約75°と約105°の間の角度を形成する。
【0538】
いくつかの実施形態では、前側制御-端部接合部10112における、またはその近くの前側制御面10107の斜面は、前側制御-端部接合部10112における、またはその近くの端部表面10111の斜面と約90°の角度を形成する(例えば、直角である)。
【0539】
いくつかの実施形態では、前側制御-端部接合部10112における、またはその近くの前側制御面10107の傾斜は、角度がレンズの材料内に収まる、前側制御-端部接合部10112における、またはその近くの端部表面10111の傾斜と約90°以下の角度を形成する(例えば、
図101によれば、角度は前側制御面10107から端部表面10111まで反時計回りに形成されている)。
【0540】
いくつかの実施形態では、前側制御-端部接合部10112における、またはその近くの前側制御面10107の傾斜は、角度がレンズの材料内に収まる、前側制御-端部接合部10112における、またはその近くの端部表面10111の傾斜と約90°以上の角度を形成する。
【0541】
いくつかの実施形態では、前側制御-端部接合部10112における、またはその近くの前側制御面10107の傾斜は、角度がレンズの材料内に収まる、前側制御-端部接合部10112における、またはその近くの端部表面10111の傾斜と、約75°と約105°の間の角度を形成する。
【0542】
いくつかの実施形態では、前側制御-端部接合部10112および後側制御-端部接合部10113は、一致してもよい(例えば、実質的に一致する、非常に近接している)ため、端部表面10111は、幅が非常に狭く、または実質的に「ナイフエッジ」(例えば、くさび形状、テーパー)であってもよい。
【0543】
いくつかの実施形態では、端部表面は、透過率/不透過率、散乱/拡散、分光透過率、反射率などのうちの1つ以上などの光学特性を変更するように処理されてもよい。処理は、房水からレンズへ(外側から内側へ)、またはレンズから房水/硝子体へ(内側から外側へ)、またはレンズからレンズへ(内部反射)、または房水/硝子体から房水/硝子体へ(外部反射)のいずれかで端部から屈折または反射し得る光線(例えば、「端部」光線)の伝播を除去または低減してもよい。
【0544】
いくつかの実施形態では、端部表面10111は、滑らかな屈折または反射面であってもよく、または回折格子、メタ表面(例えば、ナノ光学柱)、つや消し面(例えば、表面で散乱/拡散させるためのシャワースクリーンと同様のもの)等の光学的特徴を有してもよい。
【0545】
前側制御-端部接合部10112は、前側制御面10107、または前側制御面よりも周辺の領域もしくはゾーンと、補助IOLの端部10111とが接する位置であってよい。子午断面でみた場合、前側制御-端部接合部10112は、鋭い角、丸くした/丸みを帯びた角、面取りされた角、傾斜した角、フィレット状の角、または前側制御面10107を端部10111に接合するプロファイルであってもよい。
【0546】
特定の実施形態では、前側制御カーブ10107は、前側制御-端部接合部10112または端部10111から分離されてもよく、その場合、前側制御面10107は、補助IOL10100を正面から見たときに、レンズ端部10111に連続しないリングまたは環状の形状として見える場合がある。
【0547】
後側制御-端部接合部10113は、後側制御面10108、または前側制御面よりも周辺の領域もしくはゾーンと、補助IOLの端部10111とが接する位置であってよい。子午断面でみた場合、後側制御-端部接合部10113は、鋭い角、丸くした/丸みを帯びた角、面取りされた角、傾斜した角、フィレット状の角、または後側制御面10108を端部10111に接合するプロファイルであってもよい。
【0548】
特定の実施形態では、後側制御カーブ10108は、後側制御-端部接合部10113または補助IOL端部10111から分離されてもよく、その場合、後側制御面10108は、補助IOL10100を正面から見たときに、レンズ端部10111に連続しないリングまたは環状の形状として見える場合がある。
【0549】
請求項に記載の主題のさらなる利点は、請求項に記載の主題の特定の実施形態を説明する以下の例から明らかになるだろう。特定の実施形態では、以下のさらなる実施形態の1つまたは複数の(例えばすべてを含む)が、他の実施形態またはその一部のそれぞれを含んでもよい。
【実施例】
【0550】
A1. 光学ゾーンと、該光学ゾーンに対して周囲に配置された制御ゾーンと、を備え、負の末梢性偽水晶体異常光視症(PPD)を低減し、最小化し、および/または除去するように構成された眼内レンズ(IOL)。
【0551】
A2. 光学ゾーンは、前側(前方)光学面、後側(後方)光学面、厚さ(前側光学面と後側光学面の間であって、半径方向に一定、または変化してもよく、および/または周方向に変化してもよく、および/または光学ゾーンの少なくとも一部にわたって変化してもよい)、および屈折率を備える、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0552】
A3. 制御ゾーンが、前側(前方)制御面、後側(後方)制御面、および端部を備える、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0553】
A4. 光学ゾーンが、所定の光学パワーを有する、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0554】
A5. 光学ゾーンは、広い範囲内で光学パワーを生むように構成されている、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0555】
A6. 光学ゾーンは、近方視をサポートするための屈折及および/または回折またはそれらの組み合わせである多焦点光学系、近見視をサポートするための焦点深度拡張光学系、および乱視を矯正するためのトーリック光学系の1つ以上の任意の組み合わせを組み込んでいる、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0556】
A7. 光学ゾーンは、IOLの中央部分に位置し、患者の視力をサポートするための光学パワーを提供する、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0557】
A8. 制御ゾーンは、IOLの周縁部に向かって配置されるが、IOLの最端部まで延びていない、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0558】
A9. 制御ゾーンは、IOLの周縁部に向かって配置され、IOLの最端部まで延びている、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0559】
A10. 制御ゾーンは、PPDを抑制するように構成されている、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0560】
A11. 制御ゾーンは、PPDの発生/知覚を低減し、著しく低減し、および/または除去するために暗帯領域に光を屈折させるように構成されている、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0561】
A12. 制御ゾーンは、瞳孔を通過する斜めの光線(例えば、周辺視野角から眼に入射する光から)の一部を遮断し、網膜上の暗帯となってしまう領域に該光線の方向を変更する、および/または該光線を分配するように構成されている、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0562】
A13. 方向を変更された、および/または再分配された光が網膜に当たる位置は、後側制御面、前側制御面、端部の幅、および/または制御ゾーンにおけるIOLの厚さまたは厚さプロファイル(例えば、眼内レンズの周縁部に向かって増加または減少する厚さプロファイル)の適切な構成によって達成される、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0563】
A14. 光学ゾーンと制御ゾーンの間の境界は、前側光学面から前側制御面への境界または遷移を示す前側光学-制御接合部と、後側光学面から前側制御面への境界または遷移を示す後側光学-制御接合部とを有する、光学-制御接合部を形成する、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0564】
A15. 光学ゾーンのサイズ(円形の場合は直径)は、前側光学-制御接合部および/または後側光学-制御接合部の位置によって決定される、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0565】
A16. 前側光学-制御接合部は、前側光学面と前側制御面が接する点(子午断面で見た場合)である、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0566】
A17. 前側光学-制御接合部は、前側光学面が前側制御面に遷移する(または融合する)領域(例えば、円形IOLの環状帯)である、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0567】
A18. 後側光学-制御接合部は、後側光学面と後側制御面が接する点(子午断面で見た場合)である、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0568】
A19. 後側光学-制御接合部は、後側光学面が後側制御面に遷移する(または融合する)領域(例えば、円形IOLの環状帯)である、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0569】
A20. 前側光学-制御接合部の位置は、光学ゾーンのサイズが患者の瞳孔のサイズと一致する(または厳密に一致する)ように設定されている、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0570】
A21. 後側光学-制御接合部の位置は、光学ゾーンのサイズが患者の瞳孔のサイズと一致する(または厳密に一致する)ように設定されている、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0571】
A22. 光学ゾーンのサイズは、患者の瞳孔のサイズよりわずかに小さいか、または大きく、視力を大きく妨げない、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0572】
A23. 後側光学-制御接合部の位置は、前側光学-制御接合部の位置よりも周辺にある、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0573】
A24. 制御ゾーンの前側および/または後側制御面は、網膜の暗帯となってしまう領域に光の方向を変更する、および/または光を分配するために、特定の表面曲率および/またはプロファイルを有するように構成される、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0574】
A25. 制御ゾーンの幅は、視力に大きな影響を与えることなく、網膜の暗帯となってしまう領域に光の方向を変更するために、可能な限り多くの光の方向を変更するように可能な限り広い、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0575】
A26. 後側(後方)制御面は、前側(前方)制御面の曲率/表面プロファイルと共に、網膜上の暗帯となってしまう領域に光の方向を変更する、および/または光を分配する、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0576】
A27. 後側制御面は、眼の後方に向かって凸状(例えば、眼の前方に向かって凹状)である、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0577】
A28. 後側制御面は、後側光学面よりも急な曲率(例えば、短い曲率半径)を有する、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0578】
A29. 後側制御面プロファイルは、後側光学-制御接合部とIOLの端部との間で曲率が変化する(例えば、曲率半径が変化する)、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0579】
A30. 後側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が徐々に増加する(例えば、曲率半径が短くなる)、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0580】
A31. 後側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が徐々に減少する(例えば、曲率半径が長くなる)、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0581】
A32. 後側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が徐々に減少し、次に徐々に増加する(例えば、曲率半径が長くなり、次に短くなる)、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0582】
A33. 後側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が徐々に増加し、次に徐々に減少する(例えば、曲率半径が短くなり、次に長くなる)、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0583】
A34. 後側制御面プロファイルは、非球面曲線;円錐曲線、多項式、ベジエ曲線、スプライン曲線、フーリエ級数、ウェーブレット、またはこれらの関数の2つ以上の組み合わせを含む数学的関数によって定義される、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0584】
A35. IOLの端部の近位にある後側制御面の傾斜は、後側制御面が半径方向外側に進むにつれて(例えば、IOLの軸から周辺網膜に向かって)、後側制御面上の点がより前方に(例えば、虹彩に向かって)配置されるようになる、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0585】
A36. IOLの端部の近位にある後側制御面に対する傾斜角の絶対値は、後側光学-制御接合部における後側制御面に対する傾斜角の絶対値より大きい、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0586】
A37. IOLの端部の近位にある後側制御面と端部表面との傾斜は、90度未満、約90度、および/または90度より大きい角度を形成する、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0587】
A38. 後側制御面が、後側光学面とC0連続である(例えば、後側制御面が後側光学面と段差またはジャンプなしに接する)、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0588】
A39. 後側制御面が、後側光学面とC1連続である(例えば、後側制御面が後側光学面と接する部分で共通の接線を有する)、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0589】
A40. 後側制御面が、後側光学面とC2連続である(例えば、後側制御面が後側光学面と接する点で同じ瞬間曲率を有する)、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0590】
A41. 前側制御面は、眼の後方に向かって凸状(例えば、眼の前方に向かって凹状)である、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0591】
A42. 前側制御面は、後側光学面よりも急な曲率(例えば、短い曲率半径)を有する、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0592】
A43. 前側光学面は、眼の前方に向かって凸状である正の屈折面である、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0593】
A44. 前側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が変化する(例えば、曲率半径が変化する)、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0594】
A45. 前側制御面プロファイルは、前側光学-制御接合部とIOLの端部との間で曲率が徐々に増加する(例えば、曲率半径が短くなる)、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0595】
A46. 前側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が徐々に減少する(例えば、曲率半径が長くなる)、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0596】
A47. 前側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が徐々に減少し、次に徐々に増加する(例えば、曲率半径が長くなり、次に短くなる)、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0597】
A48. 前側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が徐々に増加し、次に徐々に減少する(例えば、曲率半径が短くなり、次に長くなる)、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0598】
A49. 前側制御面プロファイルは、非球面曲線;円錐曲線、多項式、ベジエ曲線、スプライン曲線、フーリエ級数、ウェーブレット、またはこれらの関数の2つ以上の組み合わせを含む数学的関数によって定義される、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0599】
A50. IOLの端部の近位にある前側制御面の傾斜は、前側制御面が半径方向外側に進むにつれて(例えば、IOLの軸から周辺網膜に向かって)、前側制御面上の点がより前方に(例えば、虹彩に向かって)配置されるようになる、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0600】
A51. IOLの端部の近位にある前側制御面に対する傾斜角の絶対値は、前側光学-制御接合部における前側制御面に対する傾斜角の絶対値より大きい、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0601】
A52. IOLの端部の近位にある前側制御面と端部表面との傾斜は、90度未満、約90度、および/または90度より大きい角度を形成する、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0602】
A53. 前側制御面が、前側光学面とC0連続である(例えば、前側制御面が前側光学面と段差またはジャンプなしに接する)、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0603】
A54. 前側制御面が、前側光学面とC1連続である(例えば、前側制御面が前側光学面と接する部分で共通の接線を有する)、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0604】
A55. 前側制御面が、前側光学面とC2連続である(例えば、前側制御面が前側光学面と接する点で同じ瞬間曲率を有する)、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0605】
A56. 後側光学面および後側制御面は、後側光学接合部付近の光学ゾーンおよび制御ゾーン内の光線について、後面で光線屈折/偏向角の緩やかな遷移を形成するように接する、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0606】
A57. 前側光学面および前側制御面は、前側光学接合部付近(例えば、近位または近く)の光学ゾーンおよび制御ゾーン内の光線について、前面で光線屈折/偏向角の緩やかな遷移を形成するように接する、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0607】
A58. 後側制御面の曲率/表面プロファイル、および/または前側制御面の曲率/表面プロファイルは、網膜上の暗帯となってしまう領域に光の方向を変更する、および/または光を分配する、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0608】
A59. 端部は、前側制御面と後側制御面との間で、それらを接合する面によって形成されている、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0609】
A60. 端部は、端部表面の法線とIOLの軸とが45°、40°、35°、30°、または25°未満の角度を形成するように前方に面するように傾斜している、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0610】
A61. 端部は、端部表面の法線とIOLの軸とが約45°、40°、35°、30°、25°、20°、15°、または10°未満の角度を形成するように前方に面するように傾斜している、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0611】
A62. 端部は、端部表面の法線とIOLの軸とが約45°、40°、35°、30°、25°、20°、15°、10°、5°、または2.5°の角度を形成するように前方に面するように傾斜している、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0612】
A63. 端部は、端部表面の法線とIOLの軸とが約35~45°、35~40°、25~35°、25~30°、15~25°、10~20°、10~15°、5~15°、0~15°、5~10°、0~10°、または10~40°の間の角度を形成するように前方に面するように傾斜している、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0613】
A64. 端部表面は、傾斜角がバイパス光線と実質的に同じになるように傾斜している(例えば、バイパス光線の方向は、端部表面に実質的に平行である)、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0614】
A65. 端部表面は、傾斜角がバイパス光線に対して約±5°以内(例えば、バイパス光線の方向は、端部の表面の傾斜に対していずれの方向にも約5°未満である)となるように傾斜している、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0615】
A66. 端部表面の幅が、約2.5mm、2mm、1.5mm、1mm、0.5mm、0.25mm、または0.1mmである、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0616】
A67. 端部表面の幅が、約2.5mm、2mm、1.5mm、1mm、0.5mm、または0.25mm未満である、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0617】
A68. 端部表面は、その光学特性(例えば、透過率/不透過率、散乱/拡散、分光透過率、反射率などのうちの1つ以上)を変更するように処理されてもよい、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0618】
A69. 処理は、房水からレンズへ(外側から内側へ)、またはレンズから房水もしくは硝子体へ(内側から外側へ)、またはレンズからレンズへ(内部反射)、または房水から房水へ(外部反射)のいずれかで端部から屈折または反射し得る光線の伝播を除去または低減する、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0619】
A70. 端部表面は、滑らかな屈折または反射面、または回折格子、メタ表面(例えば、ナノ光学柱)、つや消し面(例えば、表面で散乱/拡散させるためのシャワースクリーンと同様のもの)等の光学的特徴を有している、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0620】
A71. 前側制御-端部接合部は、前側制御面、または前側制御面よりも周辺の領域もしくはゾーンと、IOLの端部とが接する位置である、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0621】
A72. 前側制御-端部領域は、前側制御面、または前側制御面よりも周辺の領域もしくはゾーンがIOLの端部と接合する前面の領域である、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0622】
A73. 子午断面でみた場合、前側制御-端部接合部は、鋭い角、丸くした/丸みを帯びた角、面取りされた角、フィレット状の角、または前側制御面を端部に接合するプロファイルであってもよい、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0623】
A74. 後側制御-端部接合部は、後側制御面、または後側制御面よりも周辺の領域もしくはゾーンと、IOLの端部とが接する位置である、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0624】
A75. 子午断面でみた場合、後側制御-端部接合部は、鋭い角、丸くした/丸みを帯びた角、面取りされた角、フィレット状の角、または後側制御面を端部に接合するプロファイルであってもよい、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0625】
A76. 後側制御-端部領域は、後側制御面、または後側制御面よりも周辺の領域もしくはゾーンがIOLの端部と接合する後面の領域である、A例のいずれかの眼内レンズ。
【0626】
B1. 前面の中央部分に配置された前側光学面と、前側光学面の周囲に配置された前側制御面とを備える前(前方)面;後面の中央部分に配置された後側光学面と、後側光学面の周囲に配置された後側制御面とを備える後(後方)面;前側光学面と、後側光学面と、前側光学面と後側光学面の間の厚さ(半径方向または周方向に一定でもよく、また変化してもよい)と、屈折率(例えば、1つ以上の屈折率)とによって定義される光学ゾーン;および光学ゾーンに対して周囲に配置され、前側制御面と、後側制御面と、端部とによって定義される制御ゾーン;を備え、前側光学面は第1の表面曲率を有し、前側制御面は第1の表面曲率とは異なる第2の表面曲率を有し、後側光学面は第3の表面曲率を有し、後側制御面は第3の表面曲率とは異なる第4の表面曲率を有し、制御ゾーンは、負の末梢性偽水晶体異常光視症(PPD)(例えば、負のPPD)を低減し、最小化し、および/または除去するように構成されている、眼内レンズ(IOL)。
【0627】
B2. 前側(前方)光学面と、後側(後方)光学面と、厚さ(前側光学面と後側光学面の間であって、半径方向または周方向に一定でもよく、または変化してもよい)と、屈折率(例えば、1つ以上の屈折率)とを備える光学ゾーン;光学ゾーンに対して周囲に配置され、前側(前方)制御面と、後側(後方)制御面と、端部とを備える制御ゾーン;を備え、前側光学面は第1の表面曲率を有し、前側制御面は第1の表面曲率とは異なる第2の表面曲率を有し、後側光学面は第3の表面曲率を有し、後側制御面は第3の表面曲率とは異なる第4の表面曲率を有し、制御ゾーンは、負の末梢性偽水晶体異常光視症(PPD)を軽減し、最小化し、および/または除去するように構成されている、眼内レンズ(IOL)。
【0628】
B3. 前側制御面が、眼の後方に向かって凸状(例えば、実質的に凸状、又は一般的に凸状、例えば、前側制御面の広がり全体で考えると凸状)である(例えば、眼の前方に向かって凹状)、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0629】
B4. 前側制御面が、前側光学面の曲率とは符号が反対の曲率を有していてもよい、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0630】
B5. 前側制御面の曲率半径の絶対値は、前側光学面の曲率半径の絶対値よりも小さくてもよい(例えば、値が小さい)、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0631】
B6. 前側制御面は、前側光学面よりも急な曲率(例えば、短い曲率半径)を有する、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0632】
B7. 前側光学面は、凸状の正の屈折面であり、前側光学面の曲率の絶対値は、子午断面に沿って大きな曲率を有する(すなわち、曲率の絶対半径が小さい)前側制御面の曲率の絶対値に比べて小さい(すなわち、曲率の絶対半径が大きい)、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0633】
B8. 前側光学面は、眼の前方に向かって凸状の正の屈折面であり、前側制御面は、眼の前方に向かって凹状である、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0634】
B9. 後側制御面が、眼の後方に向かって凸状(例えば、実質的に凸状、又は一般的に凸状、すなわち、後側制御面の広がり全体で考えると凸状)であってもよい(例えば、眼の前方に向かって凹状)、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0635】
B10. 後側制御面が、後側光学面の曲率とは符号が反対の曲率を有する、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0636】
B11. 後側制御面の曲率半径の絶対値は、後側光学面の曲率半径の絶対値よりも小さい(例えば、値が小さい)、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0637】
B12. 後側制御面は、後側光学面よりも急な曲率(例えば、短い曲率半径)を有する、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0638】
B13. 後側光学面は、凸状の正の屈折面であり、後側光学面の曲率の絶対値は、子午断面に沿って大きな曲率を有する(例えば、小さな曲率半径の絶対値を有する)後側制御面の曲率の絶対値に比べて小さい(例えば、大きな曲率半径の絶対値を有する)、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0639】
B14. 後側光学面は、眼の前方に向かって凸状の負の屈折面であり、後側制御面は、眼の前方に向かって凹状である、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0640】
B15. 光学ゾーンは、前側(前方)光学面、後側(後方)光学面、厚さ(前側光学面と後側光学面の間であって、半径方向または周方向に一定でもよく、または変化してもよい)、および屈折率を備える、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0641】
B16. 制御ゾーンが、前側(前方)制御面、後側(後方)制御面、および端部を備える、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0642】
B17. 光学ゾーンが、所定の光学パワーを有する、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0643】
B18. 光学ゾーンは、広い範囲内で光学パワーを生むように構成されている、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0644】
B19. 光学ゾーンが、近方視をサポートする多焦点光学系、近方視をサポートする焦点深度拡張光学系、回折光学系、および乱視を矯正するトーリック光学系のいずれか1つ以上の組み合わせを組み込んでいる、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0645】
B20. 光学ゾーンは、IOLの中央部分に位置し、患者の視力をサポートするための光学パワーを提供する、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0646】
B21. 制御ゾーンは、IOLの周縁部に向かって配置されるが、IOLの最端部まで延びていない、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0647】
B22. 制御ゾーンは、IOLの周縁部に向かって配置され、IOLの最端部まで延びている、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0648】
B23. 制御ゾーンは、負のPPDを抑制するように構成されている、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0649】
B24. 制御ゾーンは、PPDの発生/知覚を低減し、著しく低減し、および/または除去するために暗帯領域に光を屈折させるように構成されている、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0650】
B25. 制御ゾーンは、瞳孔を通過する斜めの光線(例えば、周辺視野角から眼に入射する光から)の一部を遮断し、網膜上の暗帯となってしまう領域に該光線の方向を変更する、および/または該光線を分配するように構成されている、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0651】
B26. 方向を変更された、および/または再分配された光が網膜に当たる位置は、後側制御面、前側制御面、端部の幅、および/または制御ゾーンにおけるIOLの厚さまたは厚さプロファイル(例えば、眼内レンズの周縁部に向かって増加または減少する厚さプロファイル)の適切な構成によって達成される、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0652】
B27. 光学ゾーンと制御ゾーンの間の境界が、光学-制御接合部を形成し、光学-制御接合部は、境界または光学表面から制御表面への遷移を示す、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0653】
B28. 光学ゾーンのサイズ(円形の場合は直径)は、前側光学-制御接合部および/または後側光学-制御接合部の位置によって決定される、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0654】
B29. 前側光学-制御接合部は、前側光学面と前側制御面が接する点(子午断面で見た場合)である、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0655】
B30. 前側光学-制御接合部は、前側光学面が前側制御面に遷移する(または融合する)領域(例えば、円形IOLの環状帯)である、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0656】
B31. 後側光学-制御接合部は、後側光学面と後側制御面が接する点(子午断面で見た場合)である、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0657】
B32. 光学-制御接合部は、光学面が制御面に遷移する(または融合する)領域(例えば、円形IOLの環状帯)である、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0658】
B33. 前側光学-制御接合部の位置は、光学ゾーンのサイズが患者の瞳孔のサイズと一致する(または厳密に一致する)ように設定されている、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0659】
B34. 後側光学-制御接合部の位置は、光学ゾーンのサイズが患者の瞳孔のサイズと一致する(または厳密に一致する)ように設定されている、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0660】
B35. 光学ゾーンのサイズは、患者の瞳孔のサイズよりわずかに小さいか、または大きく、視力を大きく妨げない、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0661】
B36. 後側光学-制御接合部の位置は、前側光学-制御接合部の位置よりも周辺にある、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0662】
B37. 制御ゾーンの前側および/または後側制御面は、網膜の暗帯となってしまう領域に光の方向を変更する、および/または光を分配するために、特定の表面曲率および/またはプロファイルを有するように構成される、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0663】
B38. 後側(後方)制御面は、前側(前方)制御面の曲率/表面プロファイルと共に、網膜上の暗帯となってしまう領域に光の方向を変更する、および/または光を分配する、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0664】
B39. 後側制御面は、眼の後方に向かって凸状(例えば、眼の前方に向かって凹状)である、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0665】
B40. 後側制御面は、後側光学面よりも急な曲率(例えば、短い曲率半径)を有する、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0666】
B41. 後側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が変化する(例えば、曲率半径が変化する)、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0667】
B42. 後側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が徐々に増加する(例えば、曲率半径が短くなる)、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0668】
B43. 後側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が徐々に減少する(例えば、曲率半径が長くなる)、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0669】
B44. 後側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が徐々に減少し、次に徐々に増加する(例えば、曲率半径が長くなり、次に短くなる)、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0670】
B45. 後側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が徐々に増加し、次に徐々に減少する(例えば、曲率半径が短くなり、次に長くなる)、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0671】
B46. 後側制御面プロファイルは、非球面曲線;円錐曲線、多項式、ベジエ曲線、スプライン曲線、フーリエ級数、ウェーブレット、またはこれらの関数の2つ以上の組み合わせを含む数学的関数によって定義される、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0672】
B47. IOLの端部の近位にある後側制御面の傾斜は、後側制御面が半径方向外側に進むにつれて(例えば、IOLの軸から周辺網膜に向かって)、後側制御面上の点がより前方に(例えば、虹彩に向かって)配置されるようになる、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0673】
B48. IOLの端部の近位にある後側制御面の、眼内レンズの前頭面に対する傾斜角の絶対値は、後側光学-制御接合部の後側制御面の、眼内レンズの前頭面に対する傾斜角の絶対値より大きい、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0674】
B49. 後側制御-端部接合部またはその近位における、眼内レンズの前頭面に対する後側制御面の傾斜角は、後側光学-制御接合部またはその近くにおける、眼内レンズの前頭面に対する後側制御面の傾斜角よりも負の値である、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0675】
B50. 前側制御-端部接合部またはその近位における、眼内レンズの前頭面に対する前側制御面の傾斜角は、前側光学-制御接合部またはその近くにおける、眼内レンズの前頭面に対する前側制御面の傾斜角よりも負の値である、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0676】
B51. IOLの端部の近位にある制御面の傾斜と端部表面とが、70度と110度の間、または75度と105度の間、または80度と100度の間の角度を形成する、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0677】
B52. 制御面が、光学面とC0連続である(例えば、後側制御面が後側光学面と段差またはジャンプなしに接する)、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0678】
B53. 制御面が、光学面とC1連続である(例えば、後側制御面が後側光学面と接する部分で共通の接線を有する)、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0679】
B54. 後側制御面が、後側光学面とC2連続である(例えば、後側制御面が後側光学面と接する点で同じ瞬間曲率を有する)、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0680】
B55. 前側制御面は、眼の後方に向かって凸状(例えば、眼の前方に向かって凹状)である、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0681】
B56. 前側制御面は、後側光学面よりも急な曲率(例えば、短い曲率半径)を有する、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0682】
B57. 前側光学面は、眼の前方に向かって凸状である正の屈折面である、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0683】
B58. 前側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が変化する(例えば、曲率半径が変化する)、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0684】
B59. 前側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が徐々に増加する(例えば、曲率半径が短くなる)、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0685】
B60. 前側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が徐々に減少する(例えば、曲率半径が長くなる)、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0686】
B61. 前側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が徐々に減少し、次に徐々に増加する(例えば、曲率半径が長くなり、次に短くなる)、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0687】
B62. 前側制御面プロファイルは、IOLの端部に向かって曲率が徐々に増加し、次に徐々に減少する(例えば、曲率半径が短くなり、次に長くなる)、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0688】
B63. 前側制御面プロファイルは、非球面曲線;円錐曲線、多項式、ベジエ曲線、スプライン曲線、フーリエ級数、ウェーブレット、またはこれらの関数の2つ以上の組み合わせを含む数学的関数によって定義される、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0689】
B64. IOLの端部の近位にある前側制御面の傾斜は、前側制御面が半径方向外側に進むにつれて(例えば、IOLの軸から周辺網膜に向かって)、前側制御面上の点がより前方に(例えば、虹彩に向かって)配置されるようになる、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0690】
B65. IOLの端部の近位にある前側制御面に対する傾斜角の絶対値は、前側光学-制御接合部における前側制御面に対する傾斜角の絶対値より大きい、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0691】
B66. 前側制御面が、前側光学面とC2連続である(例えば、前側制御面が前側光学面と接する点で同じ瞬間曲率を有する)、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0692】
B67. 後側光学面および後側制御面は、後側光学接合部付近の光学ゾーンおよび制御ゾーン内の光線について、後面で光線屈折/偏向角の緩やかな遷移を形成するように接する、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0693】
B68. 後側制御面の曲率/表面プロファイル、および/または前側制御面の曲率/表面プロファイルは、網膜上の暗帯となってしまう領域に光の方向を変更する、および/または光を分配する、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0694】
B69. 端部は、前側制御面と後側制御面との間で、それらを接合する面によって形成されている、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0695】
B70. 端部は、端部表面の法線とIOLの軸とが約45°、40°、35°、30°、25°、20°、15°、10°、または5°の角度を形成するように前方に面するように傾斜している、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0696】
B71. 端部は、端部表面の法線とIOLの軸とが約45°、40°、35°、30°、25°、または20°未満の角度を形成するように前方に面するように傾斜している、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0697】
B72. 端部は、端部表面の法線とIOLの軸とが約35~45°、35~40°、25~35°、25~30°、15~25°、10~20°、10~15°、5~10°、または10~40°の間の角度を形成するように前方に面するように傾斜している、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0698】
B73. 端部表面は、傾斜角がバイパス光線と実質的に同じになるように傾斜している(例えば、バイパス光線の方向は、端部表面に平行である)、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0699】
B74. 端部表面の幅が、約2.5mm、2mm、1.5mm、1mm、または0.5mmである、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0700】
B75. 端部表面の幅が、約2.5mm、2mm、1.5mm、1mm、または0.5mm未満である、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0701】
B76. 端部表面は、その光学特性(例えば、透過率/不透過率、散乱/拡散、分光透過率、反射率などのうちの1つ以上)を変更するように処理されてもよい、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0702】
B77. 処理は、房水からレンズへ(外側から内側へ)、またはレンズから房水(内側から外側へ)、またはレンズからレンズへ(内部反射)のいずれかで端部から屈折または反射し得る光線の伝播を除去または低減する、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0703】
B78. 端部表面は、滑らかな屈折または反射面、または回折格子、メタ表面(例えば、ナノ光学柱)、つや消し面(例えば、表面で散乱/拡散させるためのシャワースクリーンと同様のもの)等の光学的特徴を有している、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0704】
B79. 前側制御-端部接合部は、前側制御面、または前側制御面よりも周辺の領域もしくはゾーンと、IOLの端部とが接する位置である、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0705】
B80. 子午断面でみた場合、前側制御-端部接合部は、鋭い角、丸くした/丸みを帯びた角、面取りされた角、フィレット状の角、または前側制御面を端部に接合するプロファイルであってもよい、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0706】
B81. 後側制御-端部接合部は、後側制御面、または前側制御面よりも周辺の領域もしくはゾーンと、IOLの端部とが接する位置である、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0707】
B82. 子午断面でみた場合、後側制御-端部接合部は、鋭い角、丸くした/丸みを帯びた角、面取りされた角、フィレット状の角、または後側制御面を端部に接合するプロファイルであってもよい、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0708】
B83. 眼内レンズが、既存の眼内レンズと連動して機能するように埋め込まれる補助眼内レンズである、B例のいずれかの眼内レンズ。
【0709】
本明細書中で開示および定義されている実施形態は、本文や図面に記載されている、または明らかになっている2つ以上の個々の特徴のすべての代替的な組み合わせにまで及ぶことが理解されるであろう。これらの異なる組み合わせのすべてが、本開示のさまざまな代替的側面を構成する。
【0710】
以上、当業者が本開示の態様をよりよく理解できるように、いくつかの実施形態の特徴を概説した。当業者であれば、本開示を、本明細書で紹介されている実施形態の同じ目的を遂行するため、および/または同じ利点を達成するための他のプロセスおよび構造を設計または修正するための基礎として容易に使用できることを理解すべきである。また、当業者であれば、そのような同等の構造が本開示の精神と範囲を逸脱するものではなく、本開示の精神と範囲を逸脱することなく、本明細書に様々な変更、置換、改変を加えることができることを理解すべきである。
【国際調査報告】