(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-27
(54)【発明の名称】特殊光効果システム
(51)【国際特許分類】
A63G 31/00 20060101AFI20230420BHJP
【FI】
A63G31/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022554511
(86)(22)【出願日】2021-03-09
(85)【翻訳文提出日】2022-09-09
(86)【国際出願番号】 US2021021529
(87)【国際公開番号】W WO2021183531
(87)【国際公開日】2021-09-16
(32)【優先日】2020-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100228337
【氏名又は名称】大橋 綾
(72)【発明者】
【氏名】クラウトハマー アキヴァ メイア
(72)【発明者】
【氏名】ジェロミン アーロン チャンドラー
(72)【発明者】
【氏名】ガルニエ ティモシー フィッツジェラルド
(57)【要約】
特殊効果システムは、再帰反射ターゲットと、オブジェクトの端部に配置された1以上の光源を含むオブジェクトであって、オブジェクトの端部は、1以上の光源からの光が再帰反射ターゲットに照射されるように再帰反射ターゲットと向き合うように空間的に配向されるオブジェクトと、を含み、1以上のセンサおよび1以上の光源に通信可能に結合されたコントローラであって、コントローラは、1以上のセンサによる1以上の信号の出力に基づいて、光源からの光を調整するように構成されたプロセッサを備え、信号はオブジェクトの位置、または1以上の光源の状態を示しており、コントローラは、1以上のセンサおよび1以上の光源に通信可能に結合されており、コントローラは、信号の一部を用いて光源の光を調整する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
後光効果を発生させるように構成された特殊効果光システムであって、
1以上の信号を出力するように構成された1以上のセンサと、
再帰反射ターゲットと、
オブジェクトであって、前記オブジェクトの端部に配置された1以上の光源を備え、前記オブジェクトの前記端部は、前記1以上の光源からの光が前記再帰反射ターゲットに照射されるように、前記再帰反射ターゲットと向き合うように空間的に配向される、オブジェクトと、
コントローラであって、前記1以上のセンサおよび前記1以上の光源に通信可能に結合され、前記コントローラは、前記1以上のセンサによる前記1以上の信号の出力に部分的に基づいて、前記光源からの前記光を調整するように構成されたプロセッサを備え、前記1以上のセンサによる前記1以上の信号の出力は、前記オブジェクトの位置、前記1以上の光源の状態、またはそれらの組み合わせを示す、コントローラと、
を備える、特殊効果光システム。
【請求項2】
前記1以上の光源は、発光ダイオードを備える、請求項1に記載の特殊効果光システム。
【請求項3】
前記1以上のセンサによる前記1以上の信号の出力は、前記オブジェクトを保持する個々の位置または前記オブジェクトを保持する前記個々の視線方向を示す、請求項1に記載の特殊効果光システム。
【請求項4】
前記オブジェクトは、玩具、小道具、または装着型装置である、請求項1に記載の特殊効果光システム。
【請求項5】
前記1以上のセンサは、前記オブジェクトの上または内に配置される、請求項1に記載の特殊効果光システム。
【請求項6】
前記1以上のセンサは、前記オブジェクトの周囲の環境に配置される、請求項1に記載の特殊効果光システム。
【請求項7】
前記1以上の信号は、前記環境内における前記光源の位置を示す、請求項6に記載の特殊効果光システム。
【請求項8】
前記1以上のセンサは、再帰反射ターゲットまたは可動プラットフォームに結合される、請求項1に記載の特殊効果光システム。
【請求項9】
前記コントローラは、前記再帰反射ターゲットまたは前記可動ターゲットの速度または移動を調整するように構成される、請求項8に記載の特殊効果光システム。
【請求項10】
前記コントローラは、前記1以上のセンサによって受信された前記信号に部分的に基づいて、前記1以上の光源の第2の光源から独立して、前記1以上の光源の第1の光源を照射するように構成される、請求項1に記載の特殊効果光システム。
【請求項11】
特殊効果光システムであって、
再帰反射ターゲットを備える、可動プラットフォームと、
ゲストの位置または視線を示す信号を出力するように構成された、位置センサと、
オブジェクトであって、光源を備え、前記オブジェクトが前記ゲストの視線に配置される、オブジェクトと、
コントローラであって、前記可動プラットフォームおよび前記位置センサに通信可能に結合され、前記コントローラは、
前記信号に少なくとも部分的に基づいて、前記ゲストの視線方向を識別し、
前記ゲストの位置または前記ゲストの視線を示す第2の信号に少なくとも部分的に基づいて、前記ゲストの前記視線方向の変化が生じたことを決定し、
前記視線方向が変化したと決定することに応答して、前記可動プラットフォームの前記位置を調整するための動作を実行する、
ように構成されたプロセッサを備える、コントローラと、
を備える、特殊効果光システム。
【請求項12】
前記コントローラは、前記再帰反射ターゲットの速度を調整するように構成される、請求項11に記載の特殊効果光システム。
【請求項13】
前記コントローラは、前記第2の信号に基づいて、前記オブジェクトと前記可動プラットフォームが前記ゲストの視線内にあるように、前記可動プラットフォームの前記位置を調整するように構成される、請求項11に記載の特殊効果光システム。
【請求項14】
前記オブジェクトは、杖、または装着型装置である、請求項11に記載の特殊効果光システム。
【請求項15】
前記光源は、発光ダイオードを備える、請求項11に記載の特殊効果光システム。
【請求項16】
前記オブジェクトは、前記可動プラットフォームが前記ゲストの視線から外れているとき、照射されない、請求項11に記載の特殊効果光システム。
【請求項17】
後光効果を発生させるように構成された特殊効果光システムであって、
再帰反射ターゲットに面するように配向された少なくとも表面または端部を含む、環境中のオブジェクトと、
前記オブジェクトの前記表面または端部の位置を示す1以上の信号を出力するように構成された、1以上のセンサと、
コントローラであって、前記1以上のセンサおよびプロジェクタの1以上の光源に通信可能に結合され、前記コントローラは、前記1以上のセンサによる前記1以上の信号の出力を受信し、前記オブジェクトの前記表面または端部に1以上の光源から光を投射するように前記プロジェクタを制御するように構成されたプロセッサを備える、コントローラと、
を備える、特殊効果光システム。
【請求項18】
前記1以上の光源は、レーザー光源であり、前記プロジェクタは、レーザープロジェクタである、請求項17に記載の特殊効果光システム。
【請求項19】
前記コントローラは、前記オブジェクトまたは前記オブジェクトを保持するゲストの識別情報に基づいて、前記投射された光の色を選択するように構成される、請求項17に記載の特殊効果光システム。
【請求項20】
前記オブジェクトは杖であり、前記表面または端部は反射器を備える、請求項17に記載の特殊効果光システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願との相互参照〕
本出願は、2020年3月11日に出願された「特殊光効果システム(SPECIAL LIGHT EFFECT SYSTEM)」と題する米国仮特許出願第62/988,221号に基づく優先権およびその利益を主張するものであり、この文献はその全体が全ての目的で引用により本明細書に組み入れられる。
【0002】
本開示は、一般に、ゲーム環境または遊園地などの双方向環境において使用するための特殊効果の分野に関する。より具体的には、本開示の実施形態は、小道具または玩具のような、ゲストが制御するまたは手持ち機器のための予期しない光効果を作り出すために使用されるシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
近年、遊園地では、ゲストの体験を改善させ、環境の特定の物語を支援する小道具、媒体、および特殊効果を含む没入型環境を作り出すことがより一般的になってきている。特定の没入型環境では、ゲストが、様々な方法で環境と相互作用する独自の機器、例えば、小道具または玩具を持つことが楽しいのである。一例では、ゲストは、好きな映画またはゲームのキャラクターと同様の方法で手持ち機器を使用して没入型環境と相互作用し、映画またはゲームからの効果をシミュレートする特定の効果を生成することを望むことができる。しかし、映画やゲームで可能な種類の特殊効果を現実世界でシミュレートすることは、特に、比較的小型で軽量であり予測不可能で動的な没入型環境で使用される手持ち機器のコンテキストでは、困難である。例えば、手持ち機器に光効果を統合することができるが、視認性が高く、超自然的または異常な光効果をシミュレートする特殊光効果は、これらの特殊効果を生成するために多量の電力を消費する可能性がある。したがって、現在、より少ない電力を使用しながら、そのような特殊光効果を作り出すことが望ましいと認識されている。
【発明の概要】
【0004】
当初特許請求された主題の範囲に見合った特定の実施形態が以下に概説される。これらの実施形態は、本開示の範囲を限定することを意図したものではなく、むしろ、これらの実施形態は、特定の開示された実施形態の簡単な概要を提供することのみを意図したものである。実際、本開示は、以下に示す実施形態と類似していても異なっていてもよい様々な形態を包含することができる。
【0005】
一実施形態に従って、システムは、再帰反射ターゲットを有する可動プラットフォームと、ゲストの位置または視線を示す信号を出力するように構成された位置センサと、光源を含むオブジェクトであって、ゲストの視線に配置されるオブジェクトと、可動プラットフォームおよび位置センサに通信可能に結合されたコントローラと、を含む。コントローラは、信号に少なくとも部分的に基づいて、ゲストの視線方向を識別し、ゲストの位置またはゲストの視線を示す第2の信号に少なくとも部分的に基づいて、ゲストの視線方向の変化が生じたと決定し、視線方向が変化したと決定することに応答して、可動プラットフォームの位置を調整するための動作を実行するように構成されたプロセッサを含む。
【0006】
一実施形態に従って、システムは、再帰反射ターゲットに面するように方向付けられた少なくとも表面または端部を備える、環境中のオブジェクトと、オブジェクトの表面または端部の位置を示す1以上の信号を出力するように構成された1以上のセンサと、1以上のセンサおよびプロジェクタの1以上の光源に通信可能に結合されたコントローラであって、1以上のセンサによって出力された1以上の信号を受信し、1以上の光源からオブジェクトの表面または端部に光を投射するようにプロジェクタを制御するように構成されたプロセッサを備える、コントローラと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明のこれらおよび他の特徴、態様、および利点は、図面全体にわたって同じ文字が同じ部分を表す添付の図面を参照して以下の詳細な説明を読むと、よりよく理解されるであろう。
【0008】
【
図1】本技術に従った、強化された光効果を提供するためのある実施形態を示す概略図である。
【
図2】本技術に従った、強化された光効果を提供するためのある代替実施形態を示す概略図である。
【
図3A】本技術に従った、後光効果を作り出すために再帰反射ターゲットに向けられる光源の作動前および作動中の特殊効果アセンブリの透視図である。
【
図3B】本技術に従った、後光効果を作り出すために再帰反射ターゲットに向けられる光源の作動前および作動中の特殊効果アセンブリの透視図である。
【
図4A】本技術に従った、後光効果を作り出すために再帰反射ターゲットに向けられる光源の作動前および作動中の特殊効果アセンブリのある代替実施形態の透視図である。
【
図4B】本技術に従った、後光効果を作り出すために再帰反射ターゲットに向けられる光源の作動前および作動中の特殊効果アセンブリのある代替実施形態の透視図である。
【
図5A】本技術に従った、光源が小道具に配置される光源の作動前および作動中の特殊効果アセンブリのある代替実施形態の透視図である。
【
図5B】本技術に従った、光源が小道具に配置される光源の作動前および作動中の特殊効果アセンブリのある代替実施形態の透視図である。
【
図6A】本技術に従った、光源の作動前および作動中の特殊効果アセンブリのある代替実施形態の透視図である。
【
図6B】本技術に従った、光源の作動前および作動中の特殊効果アセンブリのある代替実施形態の透視図である。
【
図7A】本技術に従った、光源がセットされたオブジェクトに隠されている光源の作動前および作動中の特殊効果アセンブリのある代替実施形態の透視図である。
【
図7B】本技術に従った、光源がセットされたオブジェクトに隠されている光源の作動前および作動中の特殊効果アセンブリのある代替実施形態の透視図である。
【
図8】本技術に従った、強化された光効果の特性を調整するためのコントローラを含む、ある実施形態を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の1以上の具体的な実施形態について、以下に説明する。これらの実施形態の簡潔な説明を提供するために、実際の実装のすべての特徴は本明細書に記載されない場合がある。任意のエンジニアリングまたは設計プロジェクトにおけるように、任意のそのような実際の実装の開発において、システム関連およびビジネス関連の制約への準拠など、開発者の特定の目標を達成するために、多数の実装固有の決定を行わなければならず、それは実装ごとに異なる場合があることを理解されたい。さらに、そのような開発努力は複雑で時間がかかるかもしれないが、それにもかかわらず、本開示の利益を有する通常の技術者にとって、設計、製作、および製造の日常的な仕事であることを理解されたい。
【0010】
本開示の様々な実施形態の要素を説明するとき、冠詞「a」、「an」、「the」、および「said」は、その要素が1以上存在することを意味することを意図している。用語「備える(comprising)」、「含む(including)」、および「有する(having)」は、包括的であることを意図しており、列挙された要素以外の追加の要素が存在し得ることを意味する。本明細書に記載された本実施形態の1以上の具体的な実施形態について、以下に説明する。これらの実施形態の簡潔な説明を提供するために、実際の実装のすべての機能は本明細書に記載されない場合がある。任意のエンジニアリングまたは設計プロジェクトにおけるように、任意のそのような実際の実装の開発において、システム関連およびビジネス関連の制約への準拠など、開発者の特定の目標を達成するために、多数の実装固有の決定を行わなければならず、それらは実装ごとに異なる場合があることに留意されたい。さらに、そのような開発努力は複雑で時間がかかるかもしれないが、それにもかかわらず、本開示の利益を有する通常の技術者にとって、設計、製作、および製造の日常的な仕事であることに留意されたい。
【0011】
現在開示されている実施形態は、没入型環境内のオブジェクト、例えば、小道具または玩具と組み合わせて使用され得る望ましい特殊光効果を容易にする。ある実施形態において、特殊光効果は、常駐光源によって生成される通常の放出光に対して強化された効果であるように見える、光る杖先(例えば、杖先の周囲の後光効果)であり得る。本明細書で提供されるような強化された特殊光効果システムは、ユーザが、再帰反射ターゲットに向けて光を発する能動的な光源(例えば、発光ダイオード)を有するオブジェクト(例えば、杖)を向けると観察される。オブジェクトの光源が再帰反射ターゲットに向けられると、光源の周囲に生じるブルーム効果または後光効果が活性化され、再帰反射材料からの光の反射を容易にすることができる。放出された光が再帰反射ターゲットによって反射されると、再帰反射ターゲットによって反射された光から、オブジェクトの光源の周囲にブルーム効果または後光効果が生じる。換言すれば、オブジェクトは、特殊光効果システムにおいて再帰反射ターゲットに光を向けるように作用し、反射光は、超自然的効果をシミュレートする予期せぬ方法でオブジェクトの光源の周囲に特に見えるようになる。強化された光効果、すなわち、ブルーム効果または後光効果は、再帰反射光がない場合にユーザが観察するであろう光源からの光の強化である。ある実施形態において、再帰反射材料から反射された光の存在は、再帰反射光がない場合の能動的な光源の外観に対して、より大きな直径および/または強化された輝度の光源周囲の光ブルームを形成する。ある実施形態において、強化された光効果は、光源について形成される靄または後光として観察される。
【0012】
特殊効果光システムの光源は、一方向性または全方向性であり得ることが理解されよう。光源が一方向性である場合、後光効果は、彼の視線内にオブジェクトを保持しているユーザによって見られるかもしれないが、彼の視線の外側の他の人は後光効果を見ることができない。光源が全方向性である場合、反射光は光源の周辺部について見ることができるため、再帰反射ターゲットの視線に直接入らない角度から見ることができ、近くにいる他の観測者によっても後光効果が見られる場合がある。ブルームまたは後光効果の視認性は、特殊効果光システムの態様(例えば、光源と再帰反射ターゲットとの間の距離、再帰反射ターゲットの表面など)を変えることによって調整することができる。これらの特殊光効果を実施するために、1以上のコントローラが使用され得ることが理解されよう。
【0013】
さらに、開示の実施形態は、杖、玩具、または手持ちオブジェクトの状況で議論されているが、開示の実施形態は、他の種類のオブジェクトと共に使用され得ることが理解されるべきである。そのようなオブジェクトは、衣類、宝石類、ブレスレット、ヘッドギア、眼鏡などの装着型オブジェクトを含むことができる。さらに、オブジェクトは、没入型環境内の小道具または風景アイテムであり得る。没入型環境は、遊園地、複合娯楽施設、小売施設などの環境であり得る。
【0014】
図1は、本技術に従った、環境8において強化された光効果を提供するための実施形態を示す概略図である。示されるように、強化された特殊光効果システム10は、ユーザ18によって保持されるオブジェクトまたは玩具16(例えば、杖)の端部に配置される光源14を、再帰反射ターゲット12に向けられるように空間的に方向付けることによって、強化された光効果を作り出すために使用される。示された再帰反射ターゲット12は、図示された実施形態に示されるように、壁20の一部を形成する平面的な再帰反射表面の形態であるが、再帰反射ターゲット12は、壁全体またはアトラクションの領域を包含することもでき、平面的または非平面的であり得ることは理解され得るであろう。理解され得るように、再帰反射ターゲット12は、光源14から放出された光線17を杖16に向かって反射させることができる。再帰反射ターゲット12からユーザの目への光線17の反射は、光源14から直接発せられるように見える後光効果またはブルーム効果を生じさせ、ユーザ18のための強化された視聴体験を作り出す。実際、後光効果は、光源14を再帰反射ターゲット12の方向に向けるために杖16がユーザ18によって位置決めされるときに観察される。このように光効果が空間的に選択的であることが理解され得る。すなわち、杖16の光源14が再帰反射ターゲット12に向けられない場合、後光効果は生じない。さらに、後光の可視性を高めるために、没入型環境に存在する他の光源を、後光効果に連動してスイッチを切るまたは不活性化することができる。
【0015】
後光効果を見る間の、ユーザの所望の位置と再帰反射ターゲット12との間の距離22は、没入型環境、例えばテーマパークまたは遊園地のアトラクションの設計において考慮され得ることが理解されよう。例えば、特定のアトラクションは、特定の遊園地アトラクションに入るときに、ユーザ18のための特殊光効果の作成または鑑賞を容易にするために、1以上の再帰反射ターゲット12を含むことができる。すなわち、ユーザは、遊園地全体で杖16を携帯し、ユーザ18が遊園地の特殊光効果を作り出すように設計された領域に入るまで、顕著な特殊光効果を体験しないことがある。非限定的な一例では、特定のアトラクション(例えば、乗り物)の入り口は、入り口(例えば、ドアまたはゲート)上に位置付けられた(例えば、埋め込まれた)1以上の再帰反射ターゲット12を有することができる。したがって、ユーザ18が特定のアトラクションに入るために並んで待っているとき、ユーザ18は、再帰反射ターゲット12を有する入口(例えば、ドアまたはゲート)に自分の杖16を向けると、後光効果を生じさせることができ、そこで生じる後光効果は、ユーザが正しい位置にいること、および/または特定のアトラクションに入るための最終ステップを完了したことをユーザに示している。この態様において、再帰反射ターゲット12とユーザ18との間の距離22に関連する場所にユーザを位置付けるために、能動的な後光効果を使用することができる。一旦その場所にいると、追加の効果が活性化され得る。別の非限定的な例では、特殊光効果システムを、1以上の作動可能なオブジェクトを含むように設計することができる。この例では、ユーザ18は、再帰反射ターゲット12を含むように設計された作動可能なオブジェクトに自分の杖16を向けることができる。例えば、再帰反射ターゲット12は、ドラゴンが口(例えば、作動可能なオブジェクト)を開いたときに露出させることができる。ユーザが光線をドラゴンの口の中の再帰反射ターゲット12に向けるために杖16を向けることができるとき、光線は再帰反射ターゲット12によって杖16に向かって反射される。したがって、ユーザ18は、作動可能効果の作動に連動して、光源14の周囲の強化された光効果(例えば、後光効果)を体験し、後光効果が作動可能効果によって引き起こされるかのような錯覚を起こす。
【0016】
杖16の光源14は、一方向性、多方向性、または全方向性であり得ることが理解されよう。光源14が一方向性である場合、後光効果は、杖16が再帰反射ターゲット12に直接向けられたときに見られるものである。換言すれば、後光効果は、一般に、視線が再帰反射ターゲット12と直接的に一致し、再帰反射ターゲット12から反射光を受けるユーザ18によってのみ見られる。実際、視線が再帰反射ターゲットとのその外側にある他の観察者は、後光効果を見ることができない。しかし、光源14が多方向性または全方向性である例では、ユーザ/観察者の視線内に再帰反射ターゲット12の再帰反射材料がある限り、杖16が保持および/または向けられる角度に関わらず、後光効果を見ることが可能である。例えば、再帰反射ターゲット12を、複数の観察者の視線内に存在することが可能な比較的大きな表面として実装することができる。
【0017】
図2は、本技術に従った、強化された光効果を提供するための実施形態をさらに示す概略図である。図示のように、杖16を持つゲスト18は、光源14の光が再帰反射ターゲット12から反射されるため、彼の視線32Aに後光効果を見ることができる。視線32Bが再帰反射ターゲット12を含まず、代わりに表面38の非再帰反射部分36まで延びている観察者30は、後光効果が全く見られない。その代わりに、観察者30は、後光効果なしの、例えば非強化光効果の、能動的な光源14を見るだけである。図示された実施形態において、再帰反射ターゲット12は、再帰反射ターゲット12を再配置するために表面38に沿って移動することができるガントリーなどの可動プラットフォーム40上に配置される。したがって、再帰反射ターゲット12を、視線方向が変化してもユーザ18の視線32Aと平行な状態を維持するように、再配置することができる。ユーザ18および/または観察者30の視線方向を、カメラ42または他の視線追跡装置を介して追跡することができる。
【0018】
特殊効果光システムの様々な特性は、
図3A~8を参照してさらに理解され得る。
図3A~3Bは、手持ちオブジェクトとして実装され、光源14(例えば、発光ダイオード)の作動(例えば、活性化)中の特殊効果アセンブリ50(例えば、杖)の透視図を図示し、図解している。描かれているように、特殊光効果アセンブリ50は、再帰反射ターゲット12に面するように、または向きを変えるように配置される。特殊光効果アセンブリ50は、杖16と、杖16上または杖16内に配置された光源14とを含む。光源14は、一般に、特殊光効果アセンブリ50の胴体部分52上またはその内部に収容される。胴体部分52は、キャップ56とレンズマウント58とを含むキャップアセンブリ54に結合されている。レンズマウント58は、
図3Aに示すように、光源14からの光線62が通過するレンズ60を保持し、光線62がレンズ60を通って放出される際に光線62を分散させる。杖16または他のハウジングに対する光源14の配置は、システム10における所望の用途に応じて、光の指向性が狭くなるか広くなるように、選択された範囲で光線62を放出するように選択することができる。
【0019】
ここに図示された光源14は発光ダイオードであると理解されるが、光源14は、特に光ファイバーケーブルまたは火工品または化学的手段などの、照明効果を作り出すための任意の適切な光源であり得ることが理解される。さらに、特定の実施形態において、ユーザ18は、後光効果を体験するために、杖16内の光源14(例えば、発光ダイオード)で他のいかなる電力源も利用する必要がないことが理解されよう。光源14は、電池、無線電力伝送(例えば、UHF)などを介して電力供給され得る。
【0020】
ユーザ18の視線内の後光効果の強度は、他の要因の中でも、再帰反射ターゲット12のサイズおよび配置、光源14のサイズおよび強度、光源14と再帰反射ターゲット12との間の距離、並びに再帰反射ターゲット12の表面(例えば、表面テクスチャなど)に依存する。非限定的な一例では、再帰反射ターゲット12の表面テクスチャを変更することによって、光源14の反射を操作することができる。理解され得るように、再帰反射シートまたはターゲット12は、その反射特性を達成するために、再帰反射ガラスビーズ、マイクロプリズム、または、布またはプラスチック基板に封入されたカプセル化レンズなどの反射ターゲットを利用することができる。このように、光を多方向に散乱または反射させることによって、再帰反射ガラスビーズ、マイクロプリズム、またはカプセル化レンズの間の反射面を増加させるために追加の反射ターゲットを配置することによって、反射光をさらに拡散させることができる。
【0021】
別の非限定的な例では、後光効果の強度は、
図3Bに示すように、特殊効果アセンブリ50と再帰反射ターゲット12との間の距離70に基づいて調整することができる。実際、
図3Bは、光源14と再帰反射ターゲット12との間の距離70が小さいほど、後光効果がより明るくなることを図示している。光源14と再帰反射ターゲット12との間の距離70が大きくなると、反射光が拡散する距離が大きくなるので、後光効果はより小さく、より弱くなるであろう。
【0022】
ここで
図4A~4Bに目を向けると、特殊効果アセンブリ50のある代替実施形態が示されている。図示された実施形態において、光源14は、杖16から外部に位置している。光源14が胴体部分52から分離して外側に配置される場合、特殊効果アセンブリ50は、所望の後光効果を達成するために反射器80または発光フィルムまたはコーティングを利用する。別の実施形態において、所望の後光効果を達成するために、燐光体コーティングまたは蛍光体コーティングを使用することができる。図示された実施形態において、特殊効果アセンブリ50は、反射器マウント78に結合されたキャップ56を含む。反射器マウント78上に反射器80を配置することができる。反射器マウント78は、ミラーボール、切子ミラーボール、または任意の他の適切な反射器の形態であり得る。しかし、他の配置が企図されていることを理解されたい。
【0023】
図4Aに示すように、光源14は、矢印82で示すように、反射器80上に光を放射するように位置決めされる。次に、光は、矢印84によって図示されるように、反射器80によって再帰反射ターゲット12に向かって反射される。光源14は、ここでは杖先86(または、再帰反射ターゲット12に向けられた反射器80を含む杖16の他の表面または端部)に位置する反射器80に光が向けられるが、ユーザ18の目に直接向けられないように配置され得ることが理解されよう。
図4Bは、矢印88によって図示されるように、光が反射器80に向かって反射される様子を描いている。光が反射器80に向かって反射されると、後光効果が再びユーザ18によって観察される。光源14は、環境内の1以上の杖先86の位置を追跡する、レーザープロジェクタなどのレーザー光源であり得る。追跡は、環境8および環境内に位置する任意の杖先86を捕捉するカメラ(例えば、カメラ42、
図2)により達成され得る。これは、光源14からの外部光をターゲットの1以上の杖先86に向けることを容易にし、1つの杖16のみまたは存在する杖16の一部分のみが照明されて、後光効果を発揮することを可能にする。さらに、外部光源14は、異なる色の後光効果を達成するために、個々の杖先86に異なる色の光を投射することができる。一実施例において、照明は、特定のゲスト18が正しいパスフレーズを言ったことを示すための音声認識または音の位置など、環境のセンサによって捕捉される他のゲスト追跡情報に基づくことができ、またはゲストの位置もしくは環境とのゲストの相互作用に基づくこともできる。別の例では、照明は、ゲストまたは杖識別(例えば、杖および/またはゲストプロファイルに一致したカメラベースの識別特徴)に基づくものであることができる。
【0024】
ここまでの本開示の議論は、光源14が杖のような器具に反射されることに焦点を当ててきたが、
図5A~7Bを参照してさらに議論するように、光源14は任意の他の適切なオブジェクトまたは配置に配置され得ることが理解され得る。
【0025】
図5A~5Bは、光源14がオブジェクト(例えば、小道具)の中に凹んでいるかまたは隠されている光源(例えば、発光ダイオード)の作動中の特殊効果アセンブリのある代替実施形態の透視図である。図示の実施形態において、光源を隠しているオブジェクトは、舞台小道具90を表している。舞台小道具は、光る効果が望ましい任意の種類の小道具(例えば、ダイヤモンド、虹、金の壺、ドア、天国への門など)であることができる。所望の後光効果を容易にするために、舞台小道具は、レンズ60を受けるための切り抜きまたは容器92を備えることができる。容器は、所望の後光効果がどの程度の大きさであるべきかに応じて、大きさが異なることができる。より大きな容器を利用することによって、1以上のレンズ60を使用して、舞台小道具のような大きなオブジェクトに対してより大きな後光効果を達成することができる。
図5Aの例は、小道具90の中間部分94を覆うレンズ60、および対応する容器92を有する小道具を示す。光源14が反射されると、再帰反射ターゲット12からの光の反射によって生じる後光効果は、
図5Aの矢印96で示すように、レンズ60が光を向ける中間部分94の周囲に後光効果を生じさせる。これに対して、
図5Bの例では、小道具90の大部分98を覆うレンズ60と対応する容器92を有する小道具を例示している。ここで、光源14が反射されると、
図5Bの矢印100で示すように、再帰反射ターゲット12からの光の反射によって生じる後光効果が、大部分98の周囲に形成される。
【0026】
特定の実施形態において、再帰反射ターゲット、例えば本明細書で提供される再帰反射ターゲット12は、回折格子を含むことができることが理解されよう。回折格子は、光線が再帰反射ターゲット12から反射される際に追加のビームに分割および分散されることによって光が反射されるパターンを制御して、後光効果を形成するのを支援することができる。回折格子は、回折格子自体の中に埋め込まれた繰り返しパターンを含むことができる。再帰反射ターゲットに1以上のコーティング(例えば、金属コーティング)を堆積させて、再帰反射ターゲット12に隆起部を形成することによって、回折格子を作製することができる。したがって、光が溝から反射されるとき、光は異なる角度で反射され、異なる形状を作成する。
【0027】
図6A~6Bは、光源(例えば、発光ダイオード)の作動中の特殊効果アセンブリのある代替実施形態の透視図である。図示された実施形態において、舞台小道具90は、少なくとも1つの光源14を含む。光源14とレンズ60との間には、1以上の異なる色の適切な材料の半透明片89(例えば、テープ、紙、プラスチックフィルムなど)が、小道具90の部分91に沿って配置される。光がレンズ60を通して放出されると、光は1以上の異なる色の材料の半透明片89を通過する。光源14が再帰反射ターゲット12から反射されると、反射光はレンズ60の周囲に後光効果を作り出す。レンズ60に沿ったどこで光が反射されるかによって、異なる色の後光効果が作り出されることがある。実際、
図6Bに示すように、第1の半透明片89A(例えば、青)の近くで示される後光効果は、第2の半透明片89B(例えば、赤)の近くで示される後光効果とは異なる場合がある。ゲストの視線の角度によって、異なる色の後光効果が観察される場合がある。
【0028】
図7A~7Bは、本技術に従った、光源がセットされたオブジェクト(例えば、マント200)に隠されている光源14(例えば、発光ダイオード)の作動中の特殊効果アセンブリの透視図である。例えば、図示の実施形態において、織物に縫い込まれた光源、エレクトロルミネセンス繊維、または他の任意の適切な光源を用いて、役者のマント200に光源14を組み込むことができる。光源14は、役者の背中が観客から離れているとき、いくつかの実施態様において観客から見えないことがある。光源14は観客には見えないかもしれないが、光源14が役者の背後の再帰反射ターゲット12から反射されるので、役者を見るときにブルームまたは後光効果を観客が観察することができる。
【0029】
光源14を、役者の衣装の他の部分(例えば、靴、帽子、光輪202など)に配置することができることが理解されよう。例えば、図示された実施形態において、役者の光輪202は、ブルームまたはグロー効果が役者の光輪202の周囲で観察され得るように、別個の光源14を含むことができる。特定の領域の周囲のグロー効果を高めるために、光源14の群を、役者の衣装の1つの特定の領域(例えば、光輪、マントなど)に蓄積することができることが理解されよう。例えば、光輪の周囲のグロー効果は、役者が天国の門に入るときに光輪202の光源14を点けることによって作動され、それによって役者が天国に召されるときに光輪を照らし出すことができる。いくつかの実施形態において、異なる領域に配置された光源14を、互いに独立して制御することができる。例えば、役者のマント200上の光源14は、光輪202上の光源14とは異なる電源を有することができる。そして、舞台設計者は、光輪の光源14を、岬の光源14のそれとは異なる時間に点灯させるか、または異なる間隔で点滅させるように構成することができる。スポットライト効果の制御は、
図8を参照してさらに理解され得る。
【0030】
図8は、本技術に従った、強化された光効果を制御するための実施形態を示す概略図である。特殊光効果システム10の様々な態様を、1以上のコントローラ302を介して制御することができることが理解されよう。1以上のコントローラ302は、ディスプレイ304と、本明細書に記載の方法および制御動作を実行するためにプロセッサ308によって実行可能な命令を格納するためのメモリ装置306と、を含むことができる。プロセッサ308は、1以上の処理装置を含むことができ、メモリは、1以上の有形、非一時的、マシン可読媒体を含むことができる。例として、そのようなマシン可読媒体は、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、または光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージ装置、またはマシン実行可能命令またはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを搬送または格納するために使用でき、プロセッサによってアクセス可能な任意の他の媒体を含むことができる。
【0031】
(単複の)コントローラ302は、他の態様の中でも、(単複の)再帰反射ターゲット12を含む(単複の)オブジェクトの作動、再帰反射ターゲット12の速度または移動、再帰反射ターゲット12上の表面テクスチャの生成、反射光の拡散を増大させるための液滴の噴霧、または種々の色の光源を含むがこれだけに限られない特殊光効果システム10の種々の特性を制御するために使用できることが理解されよう。さらに、システムは、順番に光源14を作動させるために、および/または可動プラットフォーム40の移動を介して再帰反射ターゲット12を再配置するために使用される、ゲスト位置センサ、音声センサ、カメラ、または光もしくは無線通信機などの1以上のセンサ310から入力を受信することができる。例えば、コントローラ302は、オブジェクト、例えば杖16と無線通信して、特定のユーザ18が目標を達成するか、または環境内の特定の位置に配置されることに基づいて、光源14を作動させるようにすることができる。コントローラ302は、ターゲット12、オブジェクト16、プラットフォーム40、カメラ42、または特殊効果光システム10の構成要素を含む任意の他のセンサと、1以上の通信回線(例えば、無線通信回線314)を介して電子通信(例えば、有線または無線通信314)することができる。次いで、コントローラ302は、以下にさらに詳細に説明するように、ターゲット12、オブジェクト16、プラットフォーム40、カメラ42、または特殊効果光システム10の構成要素を含む任意の他のセンサを調整または制御することができる。
【0032】
理解され得るように、ターゲット12、オブジェクトまたは杖16、プラットフォーム40、およびカメラ42は、各々、環境の1以上の作動条件を検出するための1以上のセンサ310を含むことができる。センサ310は、各々、送信機312に結合されることができる。送信機312は、1以上のセンサ310によって検出されたセンサデータ(例えば、作動条件データ)を信号に変換し、その信号をコントローラ302に送信することができる。
【0033】
ターゲット12、オブジェクトまたは杖16、プラットフォーム40、およびカメラ42の各々は、電源303を含むことができる。一例として、杖16に配置された様々な電気部品(例えば、回路)を、杖センサ310によって検出された作動条件を解釈するために利用することができる。一実施形態において、光源14を制御するために、電気回路を使用することができる。例えば、スイッチ305が「オン」の位置に切り替えられると、電源303からの電力が回路を通って光源14に流れ、光源14を点けることができるようになる。小道具のような他のオブジェクト16は、同様の方法で(例えば、電源303と小道具用のスイッチ305を介して)、システム10内で作動させることができることが理解されよう。
【0034】
別の実施例では、プラットフォーム40内に配置された様々な電気部品(例えば、回路)が、プラットフォームセンサ310によって検出された作動条件を解釈するために利用される。センサ出力に応答して、プラットフォーム40の電源303(例えば、バッテリ)を作動させて、プラットフォーム40の駆動部315を作動させることができる。駆動部315は、プラットフォーム40を作動させるために、モータ318を作動させることができる。同様の方法で、再帰反射ターゲット12をプラットフォーム40自体に沿って駆動させることができる。実際、再帰反射ターゲット12は、再帰反射ターゲットセンサ310によって出力された作動条件を解釈するために、自身の回路を利用することができる。この態様において、再帰反射ターゲット12の電源303を、ターゲット12の駆動部315を作動させるために使用することができ、次いで、ターゲット12をプラットフォーム40に沿って作動させるために、モータ318を作動させることができる。同様の方法で(それ自身の電源303および駆動部315を介して)、システム10内でカメラ42を移動することができることが理解されよう。
【0035】
(単複の)コントローラ302を、特殊効果光システム10の光源14の第1の群が、光源14の第2の群とは異なる時間に点灯し、異なる間隔で点滅し、または特殊効果光システム10の光源14の第2の群とは異なる強度で光るように制御するために使用することができる。いくつかの実施形態において、(単複の)コントローラを、後光効果が特定の順序で体験されるように、光源14を特定の順序(例えば、グローはまず役者のマントの近くで発生し、次に役者の光輪の近くで別のグローが発生するなど)で作動させるために使用することができる。
【0036】
(単複の)コントローラを、遊園地全体の再帰反射ターゲットを含む1以上のオブジェクトの作動を制御するために使用することもできる。遊園地全体の様々なオブジェクトは、再帰反射ターゲット12を収容することができる。上述したように、特定のアトラクション(例えば、乗り物)の入り口は、入り口(例えば、ドアまたはゲート)に埋め込まれた1以上の再帰反射ターゲットを有することができる。したがって、ユーザ18が特定のアトラクションに入るために並んで待っているとき、ユーザ18は、再帰反射ターゲット12を有する入口(例えば、ドアまたはゲート)に自分の杖16を向けたときに後光効果を生じさせることができ、そこで生じる後光効果は、ユーザが正しい位置にいること、および/または特定のアトラクションに入るための最終ステップを完了したことを、ユーザに示している。再帰反射ターゲット12は、任意の数の適切な作動可能なオブジェクトに配置されることができることが理解されよう。
【0037】
1以上の(単複の)コントローラ302を、再帰反射ターゲット12の移動を制御するために使用することができることが理解されよう。一実施形態において、再帰反射ターゲット12をガントリー40上に配置することができ、ガントリー40は、再帰反射ターゲット12を移動するようためにコントローラ302によって制御される。ガントリー40は、1以上の方向に、異なるパターンで(移動するターゲットをシミュレートするために)、異なる速度で移動させ、その移動を再生中の曲の拍子に相関させることができる。このようにして、ユーザ18は、グローまたは後光効果を達成するために彼の杖16を再帰反射ターゲット12に向けようとする際に、困難を体験することができる。別の実施形態において、1以上の(単複の)コントローラ302は、特定のゲスト18が特定の領域に位置していることを示すための音の位置など、環境のセンサによって捕捉されるゲスト追跡情報に基づいて、可動プラットフォーム40上に配置される再帰反射ターゲット12の位置を調整することができる。さらに、1以上の(単複の)コントローラ302は、視線方向が変化してもユーザ18の視線32Aと平行になるように、可動プラットフォーム40上に配置された再帰反射ターゲット12の位置を調整することができる。上述したように、ユーザ18および/または観察者30の視線方向を、1以上のカメラ42または他の視線追跡装置を介して追跡することができる。
【0038】
(単複の)コントローラ302を、光がターゲット12から反射される態様に影響を与えるために、再帰反射ターゲット12上に表面テクスチャを作り出すために使用することができる。これを、ターゲット12上にテクスチャ化剤を噴霧すること、再帰反射ターゲット12上に追加の光反射ビーズまたはプリズムを配置すること、または所望の光効果を作り出すための任意の他の適切な方法によって達成することができる。上述したように、再帰反射ガラスビーズ、マイクロプリズム、またはカプセル化レンズの間の反射面を増やすために追加の反射ターゲットを配置して、光を多方向に散乱または反射させることにより、反射光をさらに拡散させることができる。
【0039】
別の実施形態において、(単複の)コントローラは、反射光の拡散を調整するために、光源と再帰反射ターゲット12との間に液滴の霧またはしぶきを提供することができる。霧を提供することによって、反射光が散乱して光源に直接反射される光の量を減らし、それによってグロー効果を低減させることができる。最後に、(単複の)光源14は、1以上の色光源を含むことができることが理解されよう。いくつかの実施形態において、(単複の)コントローラを、ある色から別の色に変更する、色間を交互に切り替える、または特定の時間、特定の順序で、もしくは特定の条件が満たされることに応答して特定の色の光を照らすために使用することができる。別の実施形態において、(単複の)コントローラは、光源14および/または再帰反射ターゲット12がゲスト18の視界の外に位置することを可能にするペッパーズゴースト効果と組み合わせて、後光効果が適切な角度(例えば、45度)で位置付けられたガラスからの反射を介してのみ見えるようにして、所望のペッパーズゴースト効果を達成することができる。
【0040】
本明細書では、本開示のいくつかの特徴のみを図示して説明したが、当業者には多くの修正および変更が思い浮かぶであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、本開示の真の精神の範囲内に入るような、すべてのそのような修正および変更を含むように意図されている。
【0041】
本明細書に示して特許請求する技術は、本技術分野を確実に改善する物質的な対象および実用的な性質の具体例に参照および適用され、したがって、抽象的、無形、または純粋に理論的なものではない。さらに、本明細書の最後に添付するいずれかの請求項が、「...[機能]を[実行]する手段」または「...[機能]を[実行]するステップ」として指定されている1または2以上の要素を含む場合、このような要素は、米国特許法112条(f)に従って解釈すべきである。一方で、他のいずれかの形で指定された要素を含むいずれかの請求項については、このような要素は、米国特許法112条(f)に従って解釈すべきではない。
【符号の説明】
【0042】
8 環境
10 特殊効果光システム
12 再帰反射ターゲット
14 光源
16 杖
17 光線
18 ユーザ
20 壁
22 距離
【国際調査報告】