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特表2023-518080キャパシタとインダクタ埋め込み構造及びその製造方法並びに基板
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-27
(54)【発明の名称】キャパシタとインダクタ埋め込み構造及びその製造方法並びに基板
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/12 20060101AFI20230420BHJP
   H01G 4/40 20060101ALI20230420BHJP
   H01G 4/30 20060101ALI20230420BHJP
   H01G 4/33 20060101ALI20230420BHJP
   H01G 2/06 20060101ALI20230420BHJP
   H01F 27/00 20060101ALI20230420BHJP
   H05K 3/46 20060101ALI20230420BHJP
   H01F 17/00 20060101ALI20230420BHJP
【FI】
H01L23/12 B
H01G4/40 321A
H01G4/30 547
H01G4/30 541
H01G4/30 544
H01G4/33 102
H01G2/06 C
H01F27/00 S
H05K3/46 Q
H05K3/46 B
H01F17/00 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022556505
(86)(22)【出願日】2020-07-24
(85)【翻訳文提出日】2022-09-20
(86)【国際出願番号】 CN2020104570
(87)【国際公開番号】W WO2021253572
(87)【国際公開日】2021-12-23
(31)【優先権主張番号】202010553554.X
(32)【優先日】2020-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520350546
【氏名又は名称】珠海越亜半導体股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZHUHAI ACCESS SEMICONDUCTOR CO., LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100196117
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 利恵
(72)【発明者】
【氏名】陳 先明
(72)【発明者】
【氏名】馮 磊
(72)【発明者】
【氏名】楊 威源
(72)【発明者】
【氏名】黄 本霞
(72)【発明者】
【氏名】洪 業傑
【テーマコード(参考)】
5E001
5E070
5E082
5E316
【Fターム(参考)】
5E001AB01
5E001AC09
5E001AE01
5E001AE02
5E001AE03
5E070AA05
5E070AB01
5E070CB11
5E082AB01
5E082BC25
5E082EE23
5E082EE26
5E082FF05
5E082FG03
5E082FG26
5E082FG27
5E316AA12
5E316AA15
5E316AA41
5E316CC02
5E316CC08
5E316DD17
5E316DD24
5E316DD32
5E316DD33
5E316EE33
5E316FF01
5E316FF12
5E316FF14
5E316GG15
5E316GG17
5E316GG18
5E316GG22
5E316HH16
5E316HH32
5E316JJ14
(57)【要約】
本出願はキャパシタとインダクタ埋め込み構造及びその製造方法並びに基板を開示する。該方法は、金属板を提供するステップと、金属板の上面に順に第1保護層、薄膜誘電体層、第2保護層及び上部電極層を堆積し、且つ第1保護層、薄膜誘電体層、第2保護層及び上部電極層をエッチングして薄膜キャパシタ及びキャパシタ上部電極を形成するステップと、上部誘電体層を金属板の上面に圧着し、薄膜キャパシタ及びキャパシタ上部電極を覆い、金属板をエッチングし、キャパシタ下部電極を形成するステップと、下部誘電体層を金属板の下面に圧着し、上部誘電体層及び下部誘電体層に穴をあけて、インダクタ用貫通孔及びキャパシタ電極用貫通孔を形成するステップと、金属をメッキしてインダクタ及び線路層を形成するステップであって、インダクタがインダクタ用貫通孔に設置され、線路層がインダクタ及びキャパシタ電極用貫通孔に連通するステップと、上下面にソルダーレジスト層を堆積し、ソルダーレジスト層にフォトリソグラフィを行って線路層電極窓を形成するステップとを含む。本出願は、基板の厚さを薄くし、パッケージの小型化を実現することができる。
【選択図】図17
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属板を提供するステップと、
前記金属板の上面に順に第1保護層、薄膜誘電体層、第2保護層及び上部電極層を堆積し、且つ前記第1保護層、前記薄膜誘電体層、前記第2保護層及び前記上部電極層をエッチングして薄膜キャパシタ及びキャパシタ上部電極を形成するステップと、
前記薄膜キャパシタ及び前記キャパシタ上部電極を覆う上部誘電体層を前記金属板の上面に圧着し、前記金属板をエッチングして、キャパシタ下部電極を形成するステップであって、前記キャパシタ上部電極、前記薄膜キャパシタ及び前記キャパシタ下部電極が順に接続されてキャパシタを構成するステップと、
下部誘電体層を前記金属板の下面に圧着し、前記上部誘電体層及び前記下部誘電体層に穴をあけ、インダクタ用貫通孔及びキャパシタ電極用貫通孔を形成するステップと、
金属をメッキしてインダクタ及び線路層を形成するステップであって、前記インダクタが前記インダクタ用貫通孔に設置され、前記線路層が前記インダクタと前記キャパシタに連通するステップと、
上下面にソルダーレジスト層を堆積し、前記ソルダーレジスト層にフォトリソグラフィを行って前記線路層の電極窓を形成するステップと、を含むことを特徴とするキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法。
【請求項2】
前記電極窓の表面を酸化防止処理して保護膜を形成するステップを更に含むことを特徴とする請求項1に記載のキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法。
【請求項3】
前記インダクタの外壁、前記キャパシタの上面と下面、及び前記線路層の下面を覆うシード層を堆積するステップを更に含む、ことを特徴とする請求項1に記載の支持フレーム構造の製造方法。
【請求項4】
前記キャパシタ電極用貫通孔は、それぞれ前記キャパシタ上部電極と前記キャパシタ下部電極の表面に対応して設置される上部電極導通孔と下部電極導通孔を含むことを特徴とする請求項1に記載のキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法。
【請求項5】
前記薄膜誘電体層は、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、窒化ケイ素、酸化チタンと酸化タンタルという誘電特性が良い化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載のキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法。
【請求項6】
前記第1保護層及び前記第2保護層は金属材料であり、前記第1保護層及び前記第2保護層の厚さは200nm以上であることを特徴とする請求項1に記載のキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法。
【請求項7】
上部誘電体層及び下部誘電体層を含む誘電体層であって、前記上部誘電体層及び前記下部誘電体層にそれぞれ上部電極導通孔及び下部電極導通孔が設置される誘電体層と、
前記誘電体層の内部に設置されるキャパシタであって、前記キャパシタが、上から下へ順に接続されるキャパシタ上部電極、薄膜キャパシタ及びキャパシタ下部電極を含み、前記キャパシタ上部電極及び前記キャパシタ下部電極の表面が、それぞれ前記上部電極導通孔及び前記下部電極導通孔に連通するキャパシタと、
前記誘電体層を貫通するインダクタと、
前記誘電体層の上面及び下面に設置され、前記インダクタ及び前記キャパシタに接続される線路層と、
前記上部誘電体層及び前記下部誘電体層の表面に設置され、前記線路層を覆い、線路層電極の引出しに用いられる電極窓が設置されるソルダーレジスト層と、を含むことを特徴とするキャパシタとインダクタ埋め込み構造。
【請求項8】
前記電極窓の表面に設置される保護膜を更に含むことを特徴とする請求項7に記載のキャパシタとインダクタ埋め込み構造。
【請求項9】
前記インダクタの外壁、前記キャパシタの上面と下面、及び前記線路層の下面に設置されるシード層を更に含むことを特徴とする請求項7に記載のキャパシタとインダクタ埋め込み構造。
【請求項10】
請求項7~9のいずれか一項に記載のキャパシタとインダクタ埋め込み構造を含む基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は半導体パッケージ技術分野に関し、特にキャパシタとインダクタ埋め込み構造及びその製造方法並びに基板に関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロ電子技術の発展に伴い、システムの小型化、多機能、低消費電力、高確実性に対するユーザーのニーズはますます高くなり、電子素子を基板内部に埋め込むパッケージ方法はますます人気を集めている。
【0003】
現在、市場では三次元積層パッケージ構造の方式を採用して、複数の電子素子を基板内部の異なる層にパッケージしてパッケージ基板の小型化と集積化を実現するが、三次元積層パッケージ技術はパッケージ層数が多く、プロセスが複雑であり、かつ埋め込み層数の増加につれて放熱効率が低下し、コストが増大する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願は、関連技術における技術的課題の少なくとも1つをある程度解決することを目的とする。そのために、本出願は、キャパシタとインダクタ埋め込み構造及びその製造方法並びに基板を提供する。以下、本明細書に詳細に記載される主題の概要を示す。この概要は、特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。前記技術案は以下の通りです。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1態様では、本出願の実施形態は、キャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法を提供し、前記方法は、
金属板を提供するステップと、
前記金属板の上面に順に第1保護層、薄膜誘電体層、第2保護層及び上部電極層を堆積し、且つ前記第1保護層、前記薄膜誘電体層、前記第2保護層及び前記上部電極層をエッチングして薄膜キャパシタ及びキャパシタ上部電極を形成するステップと、
前記薄膜キャパシタ及び前記キャパシタ上部電極を覆う上部誘電体層を前記金属板の上面に圧着し、前記金属板をエッチングして、キャパシタ下部電極を形成するステップであって、前記キャパシタ上部電極、前記薄膜キャパシタ及び前記キャパシタ下部電極が順に接続されてキャパシタを構成するステップと、
下部誘電体層を前記金属板の下面に圧着し、前記上部誘電体層及び前記下部誘電体層に穴をあけ、インダクタ用貫通孔及びキャパシタ電極用貫通孔を形成するステップと、
金属をメッキしてインダクタ及び線路層を形成するステップであって、前記インダクタが前記インダクタ用貫通孔に設置され、前記線路層が前記インダクタと前記キャパシタ電極用貫通孔に連通するステップと、
上下面にソルダーレジスト層を堆積し、前記ソルダーレジスト層にフォトリソグラフィを行って前記線路層の電極窓を形成するステップと、を含む。
【0006】
本出願の第1態様の実施形態のキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法によって、少なくとも以下の有益な効果を有する。一方で、本出願において薄膜キャパシタ及び垂直インダクタを同一の水平面に埋め込み、従来の薄膜キャパシタとインダクタとの積層構造と比較して、キャパシタとインダクタ埋め込み構造空間を縮小し、埋め込み部品の小型化を実現する。他方では、本出願においてそれぞれ二つのキャパシタ電極と薄膜誘電体層との間に保護層を増設して、金属イオンの移動を効果的に阻止することができ、薄膜誘電体の確実性を向上させる。さらには、該キャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法が従来のコアレス基板方法と比較して、フローが更に簡略化され、製造コストが一層低い。
【0007】
任意選択的に、本出願の一実施形態では、前記電極窓の表面を酸化防止処理するステップを更に含む。
【0008】
任意選択的に、本出願の一実施形態では、前記インダクタの外壁、前記キャパシタの上面と下面、及び前記線路層の下面を覆うシード層を堆積するステップを更に含む。
【0009】
任意選択的に、本出願の一実施形態では、前記キャパシタ電極用貫通孔は、それぞれ前記キャパシタ上部電極と前記キャパシタ下部電極の表面に対応して設置される上部電極導通孔と下部電極導通孔を含む。
【0010】
任意選択的に、本出願の一実施形態では、前記薄膜誘電体層は、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、窒化ケイ素、酸化チタンと酸化タンタルという誘電特性が良い化合物を含む。
【0011】
任意選択的に、本出願の一実施形態では、前記第1保護層及び前記第2保護層は金属材料であり、前記第1保護層及び前記第2保護層の厚さは200nm以上である。
【0012】
第2態様では、本出願の実施形態は、キャパシタとインダクタ埋め込み構造を提供し、前記構造は、
上部誘電体層及び下部誘電体層を含む誘電体層であって、前記上部誘電体層及び前記下部誘電体層にそれぞれ上部電極導通孔及び下部電極導通孔が設置される誘電体層と、
前記誘電体層の内部に設置されるキャパシタであって、前記キャパシタが、上から下へ順に接続されるキャパシタ上部電極、薄膜キャパシタ及びキャパシタ下部電極を含み、前記キャパシタ上部電極及び前記キャパシタ下部電極の表面が、それぞれ前記上部電極導通孔及び前記下部電極導通孔に連通するキャパシタと、
前記誘電体層を貫通するインダクタと、
前記誘電体層の上面及び下面に設置され、前記インダクタ及び前記キャパシタに接続される線路層と、
上部誘電体層及び下部誘電体層の表面に設置され、前記線路層を覆い、線路層電極の引出しに用いられる電極窓が設置されるソルダーレジスト層と、を含む。
【0013】
本出願の第2態様の実施形態のキャパシタとインダクタ埋め込み構造によって、少なくとも以下の有益な効果を有する。一方で、本出願において薄膜キャパシタ及び垂直インダクタを同一の水平面に埋め込み、従来の薄膜キャパシタとインダクタとの積層構造と比較して、キャパシタとインダクタ埋め込み構造空間を縮小し、埋め込み部品の小型化を実現する。他方では、本出願においてそれぞれ二つのキャパシタ電極と薄膜誘電体層との間に保護層を増設して、金属イオンの移動を効果的に阻止することができ、薄膜誘電体の確実性を向上させる。さらには、該キャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法が従来のコアレス基板方法と比較して、フローが更に簡略化され、製造コストが一層低い。
【0014】
任意選択的に、本出願の一実施形態では、前記電極窓の表面に設置される保護膜を更に含む。
【0015】
任意選択的に、本出願の一実施形態では、前記インダクタの外壁、前記キャパシタの上面と下面、及び前記線路層の下面に設置されるシード層を更に含む。
【0016】
第3の態様では、本出願の実施形態は、上記第2態様に記載のキャパシタとインダクタ埋め込み構造を含む基板を提供する。
【0017】
本出願の第3態様の実施形態の基板によって、少なくとも以下の有益な効果を有する。一方で、本出願において薄膜キャパシタ及び垂直インダクタを同一の水平面に埋め込み、従来の薄膜キャパシタとインダクタとの積層構造と比較して、キャパシタとインダクタ埋め込み構造空間を縮小し、埋め込み部品の小型化を実現する。他方では、本出願においてそれぞれ二つのキャパシタ電極と薄膜誘電体層との間に保護層を増設して、金属イオンの移動を効果的に阻止することができ、薄膜誘電体の確実性を向上させる。さらには、該キャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法が従来のコアレス基板方法と比較して、フローが更に簡略化され、製造コストが一層低い。
【0018】
本発明の他の特徴及び利点は、以下の明細書において説明され、一部は、本明細書から明らかになるか、または本出願の実施によって理解される。本出願の目的及び他の利点は、明細書、特許請求の範囲、及び図面において特に指摘される構造によって実現され且つ達成される。
【0019】
図面は、本出願の技術的解決手段を更に理解するためのものであり、本明細書の一部を構成するものであり、本出願の実施形態と共に、本出願の技術案を説明するためのものであり、本出願の技術案を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本出願の一実施形態によって提供されるキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法の手順を示す図である。
図2】本出願の他の実施形態によって提供されるキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法の中間状態の断面図である。
図3】本出願の他の実施形態によって提供されるキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法の中間状態の断面図である。
図4】本出願の他の実施形態によって提供されるキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法の中間状態の断面図である。
図5】本出願の他の実施形態によって提供されるキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法の中間状態の断面図である。
図6】本出願の他の実施形態によって提供されるキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法の中間状態の断面図である。
図7】本出願の他の実施形態によって提供されるキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法の中間状態の断面図である。
図8】本出願の他の実施形態によって提供されるキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法の中間状態の断面図である。
図9】本出願の他の実施形態によって提供されるキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法の中間状態の断面図である。
図10】本出願の他の実施形態によって提供されるキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法の中間状態の断面図である。
図11】本出願の他の実施形態によって提供されるキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法の中間状態の断面図である。
図12】本出願の他の実施形態によって提供されるキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法の中間状態の断面図である。
図13】本出願の他の実施形態によって提供されるキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法の中間状態の断面図である。
図14】本出願の他の実施形態によって提供されるキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法の中間状態の断面図である。
図15】本出願の他の実施形態によって提供されるキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法の中間状態の断面図である。
図16】本出願の他の実施形態によって提供されるキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法の中間状態の断面図である。
図17】本出願の別の実施形態によって提供されるキャパシタとインダクタ埋め込み構造の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本出願の目的、技術的解決手段、及び利点をより明確にするために、以下では、図面及び実施形態を参照しながら、本出願を更に詳細に説明する。本明細書に記載の具体的な実施形態は、本出願を単に説明するためのものであり、本出願を限定することを意図するものではない。したがって、技術上では本質的な意味を有するものではなく、いかなる構造の改変、比例関係の変更又は大きさの調整も、本出願によってもたらされる効果及び達成可能な目的に影響を与えない限り、本明細書に開示される技術内容がカバーできる範囲内に含まれる。
【0022】
本部分は、本出願の具体的な実施形態について詳細に説明する。本出願の好ましい実施形態は、図面に示される。図面は、本明細書の文字部分の説明をグラフィックで補足する役割を果たし、本出願の各特徴及び全体的な技術案を直感的に、イメージ的に理解することができるが、本出願の保護範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0023】
本出願の説明において、「いくつか」の意味は1つまたは複数であり、「複数」の意味は2つ以上であり、「より大きい」、「より小さい」、「越える」などの用語は、この数を含まないと理解され、「以上」、「以下」、「以内」などの用語は、この数を含むと理解される。「第1」、「第2」と言及すると、技術的特徴を区別するためのものに過ぎず、相対的重要性を提示するか暗示する、または示される技術特徴の数量または示される技術的特徴の前後関係を暗示的に示すものとして理解すべきではない。
【0024】
図1を参照すると、本出願の一実施形態によって提供されるキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法は以下のステップを含む。
【0025】
S100では、図2に示すように、金属板110を提供する。具体的には、金属板110を出発層として用意する。金属板110は垂直方向において2つの表面を含み、そのうちの片面は上面であり、対向する面は下面である。金属板110の厚さと寸法は異なる需要によって具体的にカスタマイズされる。金属板110の材料は銅、アルミニウム、銅アルミニウム合金などの金属または金属合金のうちの1種であってもよい。好ましくは、本出願における金属板110は銅箔である。
【0026】
S200では、金属板110の上面に順に第1保護層120、薄膜誘電体層130、第2保護層140と上部電極層160を堆積し、且つ第1保護層120、薄膜誘電体層130、第2保護層140と上部電極層160をエッチングして薄膜キャパシタ170及びキャパシタ上部電極180を形成する。具体的には、図3に示すように、銅箔の上面に第1保護層120を堆積する。第1保護層120は金属材料であり、具体的には後続のプロセスの薄膜誘電体層130の材料と整合する。本出願の一実施形態において、金属タンタル(Ta)を第1保護層120として選択することが好ましく、沈殿厚さは設計要件に応じて制御することができる。本出願の一実施形態において、第1保護層120の厚さは200nm以上であると良好な保護作用を果たすことができる。なお、第1保護層120は銅箔と後続のステップにおける薄膜誘電体を隔離して、銅イオンの移動を防止するために用いられる。図4に示すように、堆積した第1保護層120の表面に薄膜誘電体層130を引き続き堆積する。薄膜誘電体層130の材料は、例えば、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、窒化ケイ素、酸化チタン、酸化タンタルなどの誘電特性の良好な化合物のうちの1種または複数種の組み合わせを選択することができる。好ましくは、本出願の一実施形態において、薄膜誘電体層130は酸化タンタル(Ta2O5)であり、第1保護層120のタンタル(Ta)と整合する。酸化タンタル(Ta2O5)の厚さは、実際の設計の電気容量と抵抗要件によって定義することができる。好ましくは、本出願の一実施形態において、酸化タンタル(Ta2O5)の厚さは1μm及びその誤差範囲に設定される。なお、第1保護層120の隔離によって、銅箔と薄膜誘電体のイオン移動を阻止し、誘電体の誘電性能を保証することができる。図5に示すように、更に、堆積した酸化タンタル層の表面に引き続き第2保護層140を堆積する。本出願の一実施形態において、第2保護層140の厚さは第1保護層120の厚さ要件と一致し、200nm以上であればよい。図6に示すように、第2保護層140の上面に上部電極シード層150を沈殿させる。上部電極シード層150は次のプロセスの上部電極層160の堆積に良好な成長環境を提供することができ、上部電極層160の堆積品質をよりよくする。上部電極シード層150は金属又は金属合金材料である。本出願の一実施形態において、好ましくは、上部電極シード層150は金属銅である。なお、以上の第1保護層120、薄膜誘電体層130、第2保護層140、上部電極シード層150の各層の堆積方式は、物理スパッタリングの方式にしてもよいし、また化学気相堆積の方式にしてもよいが、本願はそれを限定するものではない。図7に示すように、出発金属板110の銅箔の下面に感光バリア層800を貼り付けて下面の保護と遮蔽を行い、かつ上部電極シード層150の上面に化学メッキの方式で上部電極層160をメッキし、メッキの厚さは実際の需要に応じて定義する。図8に示すように、上部電極層160の表面に感光バリア層800を貼り付けてパターニングし、キャパシタ上部電極180の端子位置を遮蔽し、他の位置を露出させる。上記第1保護層120、薄膜誘電体層130、第2保護層140、上部電極シード層150及び上部電極層160の遮蔽されない領域をイオンエッチングしてキャパシタ上部電極180と薄膜キャパシタ170を形成し、図9に示すように、上下面に付着される感光バリア層800を除去する。
【0027】
なお、感光バリア層800はフォトレジストの1種である。フォトレジストは感光性ドライフィルムまたは液体フォトレジストを含み、PCBフォトレジストはフォトレジストとも呼ばれ、紫外光、深紫外光、電子ビーム、イオンビーム、X線などの光照射または輻射によって耐エッチング薄膜材料に変化し、それによって下層構造への保護遮蔽の役割を果たす。本出願のいくつかの実施形態は感光バリア層800を採用することが好ましいが、感光バリア層800に限定されない。
【0028】
S300では、薄膜キャパシタ170とキャパシタ上部電極180を覆う上部誘電体層210を金属板110の上面に圧着し、金属板110をエッチングして、キャパシタ下部電極190を形成し、キャパシタ上部電極180、薄膜キャパシタ170及びキャパシタ下部電極190は順に接続されてキャパシタ100を構成する。具体的には、図10に示すように、上部誘電体層210を圧着してキャパシタ上部電極180を覆う。上部誘電体層210の材料は通常樹脂材料である。図11に示すように、金属板110の下面に感光バリア層800を改めて貼り付けて且つフォトリソグラフィにより保護パターンを形成し、キャパシタ下部電極190の端子位置を遮蔽し、他の領域を露出させ、金属板110にイオンエッチングを行ってキャパシタ下部電極190を形成し、感光バリア層800を除去する。
【0029】
S400では、下部誘電体層220を金属板110の下面に圧着し、上部誘電体層210と下部誘電体層220にレーザドリルを行い、インダクタ用貫通孔230とキャパシタ100の電極貫通孔を形成する。具体的には、図12に示すように、下部誘電体層220を圧着してキャパシタ下部電極190を覆う。誘電体層200の材料は通常樹脂材料である。図13に示すように、上部誘電体層210と下部誘電体層220のキャパシタ上部電極180、キャパシタ下部電極190に対応する位置にレーザドリルによって窓を開け、上部電極導通孔241と下部電極導通孔242を形成し、垂直方向にレーザドリルによって上部誘電体層210と下部誘電体層220を貫通ドリルして、インダクタ用貫通孔230を形成する。なお、キャパシタ上部電極180及びキャパシタ下部電極190は、薄膜誘電体層130を効果的に保護し、レーザドリルプロセスによる損傷から保護することができる。
【0030】
S500では、金属をメッキしてインダクタ400と線路層500を形成し、インダクタ400はインダクタ用貫通孔230に設置され、線路層500はインダクタ400とキャパシタ100に連通する。具体的には、図14に示すように、それぞれ上部誘電体層210と下部誘電体層220の外側表面に物理スパッタリングの方法でシード層300を沈殿させ、シード層300に上下表面、及び、上部電極導通孔241、下部電極導通孔242及びインダクタ用貫通孔230を含むすべての貫通孔とブラインド孔の孔壁を被覆させる。シード層300は線路層500と誘電体層200とのより良好な接触を実現して、製品の確実性を向上させることができる。図15に示すように、図14に示す構造の上下面にそれぞれ感光バリア層800を貼り付けパターニングして、メッキが必要な領域を露出させる。メッキが必要な領域は、上部電極導通孔241、下部電極導通孔242、インダクタ用貫通孔230及び電気的接続の役割を果たす線路層500領域を含む。メッキ領域に金属をメッキしてインダクタ400と線路層500を形成する。線路層500は誘電体層200の上下面に位置し、上面では線路層500によってキャパシタ上部電極180とインダクタ400の一端を連通させ、下面で線路層500は二つの部分を含み、一部はキャパシタ下部電極190に接続され、一部はインダクタ400の他端に接続される。上下面の線路層500の接続方式によってインダクタ400とキャパシタ100の同層の直列接続を実現することができる。線路層500のメッキ厚さは設計需要に応じて制御することができる。図16に示すように、上下面の感光バリア層800を除去し、シード層300をエッチングして、シード層300を線路層500の開口部に一致させ、最終的に薄膜キャパシタ170と垂直インダクタ400とが直列に接続される回路を形成する。
【0031】
S600では、上下面にソルダーレジスト層600を堆積し、且つソルダーレジスト層600に対してフォトリソグラフィを行って線路層500の電極窓610を形成する。具体的には、図17に示すように、図16に示す構造の上下面にソルダーレジスト層600を堆積し、且つソルダーレジスト層600にフォトリソグラフィを行って線路層500の電極窓610を露出させる。線路層500の電極窓610は埋め込まれたキャパシタ100とインダクタ400の電気特性の引出しを実現し、外部回路と接続して使用するのを容易にする。最後に、電極窓610の表面に酸化防止処理を行い、保護膜700を形成する。具体的には、電極窓610の表面に希少金属保護層を形成する。希少金属は化学的性質が安定し、耐腐食などの特性を有し、電極窓610の酸化を防止することができる。保護膜700の形成方法としては、無電解ニッケル/無電解パラジウム/置換金(ENEPIG,Electroless Nickel Electroless Palladium Immersion Gold)や有機系はんだ付け保護(OSP,Organic Solderability Preservatives)技術がある。
【0032】
上記キャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法に基づいて、本出願のキャパシタとインダクタ埋め込み構造の各実施形態を提案する。
【0033】
図9から図17に示すように、本出願の他の実施形態は更にキャパシタとインダクタ埋め込み構造を提供する。該構造は、上部誘電体層210及び下部誘電体層220を含む誘電体層200であって、上部誘電体層210及び下部誘電体層220にそれぞれ上部電極導通孔241及び下部電極導通孔242が設置される誘電体層200と、誘電体層200の内部に設置されるキャパシタ100であって、キャパシタ100が上から下へ順に接続されるキャパシタ上部電極180、薄膜キャパシタ170及びキャパシタ下部電極190を含み、キャパシタ上部電極180及びキャパシタ下部電極190の表面が、それぞれ上部電極導通孔241及び下部電極導通孔242に連通するキャパシタ100と、誘電体層200を貫通するインダクタ400と、誘電体層200の上面及び下面に設置され、インダクタ400及びキャパシタ100に接続される線路層500と、上部誘電体層210と下部誘電体層220の表面に設置され、線路層500を覆い、線路層500の電極引き出しに用いられる電極窓610が設置されるソルダーレジスト層600と、を含む。
【0034】
一実施形態において、インダクタ400とキャパシタ100は同時に誘電体層200の内部に埋め込まれる。誘電体層200は上部誘電体層210と下部誘電体層220を含む。上部誘電体層210及び下部誘電体層にそれぞれキャパシタ上部電極180及びキャパシタ下部電極190に接続される上部電極導通孔241及び下部電極導通孔242が設置される。上部電極導通孔241及び下部電極導通孔242の表面に金属が充填される。金属は線路層500と一体に連通する。線路層500は誘電体層200の上下の二つの表面に設置され、上面において、線路層500によってキャパシタ上部電極180とインダクタ400の一端を連通させ、下面において、線路層500は二つの部分を含み、一部はキャパシタ下部電極190に接続され、一部はインダクタ400の他端に接続される。上下面の線路層500の接続方式によってインダクタ400とキャパシタ100の同層直列接続回路を実現することができる。線路層500の表面にソルダーレジスト層600が覆われ、内部インダクタ400、キャパシタ100と外部回路を隔離するために用いられる。ソルダーレジスト層600に回路層の電極窓610が設置され、電極窓610によって内部インダクタ400、キャパシタ100の電気端子を引き出して、外部回路との接続を実現する。
【0035】
本出願の一実施形態により提供されるキャパシタとインダクタ埋め込み構造は、電極窓610の表面に設置される保護膜700を更に含む。
【0036】
一実施形態において、電極窓610の表面には希少金属保護層が設置される。希少金属は化学的に安定し、耐腐食などの特性を有し、電極窓610の酸化を防止することができる。保護膜700の形成方法としては、無電解ニッケル/無電解パラジウム/置換金(ENEPIG,Electroless Nickel Electroless Palladium Immersion Gold)や有機系はんだ付け保護(OSP,Organic Solderability Preservatives)技術がある。
【0037】
本出願の実施形態により提供されるキャパシタとインダクタ埋め込み構造は、インダクタ400の外壁、キャパシタ100の上面、下面及び線路層500の下面に設置されるシード層300を更に含む。シード層300は線路層500と誘電体層200とのより良好な接触を実現することができ、製品の確実性を向上させる。
【0038】
本出願の別の実施形態は、上述の実施形態のいずれかにおけるキャパシタとインダクタ埋め込み構造を含む基板を更に提供する。
【0039】
以上、本出願の好適な実施の形態について具体的に説明したが、本出願は上記実施の形態に限定されるものではなく、当業者が本出願の精神を逸脱することなく、種々の均等な変形や置換を行うことが可能であり、これらの均等な変形や置換は、本出願の特許請求の範囲に限定される範囲内に含まれるものである。
【符号の説明】
【0040】
110 金属板
120 第1保護層
130 薄膜誘電体層
140 第2保護層
150 上部電極シード層
160 上部電極層
170 薄膜キャパシタ
180 キャパシタ上部電極
190 キャパシタ下部電極
100 キャパシタ
200 誘電体層
210 上部誘電体層
220 下部誘電体層
230 インダクタ用貫通孔
241 上部電極導通孔
242 下部電極導通孔
400 インダクタ
500 線路層
600 ソルダーレジスト層
610 電極窓
300 シード層
700 保護膜
800 感光バリア層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【手続補正書】
【提出日】2022-09-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属板を提供するステップと、
前記金属板の上面に順に第1保護層、薄膜誘電体層、第2保護層及び上部電極層を堆積し、且つ前記第1保護層、前記薄膜誘電体層、前記第2保護層及び前記上部電極層をエッチングして薄膜キャパシタ及びキャパシタ上部電極を形成するステップと、
前記薄膜キャパシタ及び前記キャパシタ上部電極を覆う上部誘電体層を前記金属板の上面に圧着し、前記金属板をエッチングして、キャパシタ下部電極を形成するステップであって、前記キャパシタ上部電極、前記薄膜キャパシタ及び前記キャパシタ下部電極が順に接続されてキャパシタを構成するステップと、
下部誘電体層を前記金属板の下面に圧着し、前記上部誘電体層及び前記下部誘電体層に穴をあけ、インダクタ用貫通孔及びキャパシタ電極用貫通孔を形成するステップと、
金属をメッキしてインダクタ及び線路層を形成するステップであって、前記インダクタが前記インダクタ用貫通孔に設置され、前記線路層が前記インダクタと前記キャパシタに連通するステップと、
上下面にソルダーレジスト層を堆積し、前記ソルダーレジスト層にフォトリソグラフィを行って前記線路層の電極窓を形成するステップと、を含むことを特徴とするキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法。
【請求項2】
前記電極窓の表面を酸化防止処理して保護膜を形成するステップを更に含むことを特徴とする請求項1に記載のキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法。
【請求項3】
前記インダクタの外壁、前記キャパシタの上面と下面、及び前記線路層の下面を覆うシード層を堆積するステップを更に含む、ことを特徴とする請求項1に記載のキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法。
【請求項4】
前記キャパシタ電極用貫通孔は、それぞれ前記キャパシタ上部電極と前記キャパシタ下部電極の表面に対応して設置される上部電極導通孔と下部電極導通孔を含むことを特徴とする請求項1に記載のキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法。
【請求項5】
前記薄膜誘電体層は、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、窒化ケイ素、酸化チタンと酸化タンタルという誘電特性が良い化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載のキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法。
【請求項6】
前記第1保護層及び前記第2保護層は金属材料であり、前記第1保護層及び前記第2保護層の厚さは200nm以上であることを特徴とする請求項1に記載のキャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法。
【請求項7】
上部誘電体層及び下部誘電体層を含む誘電体層であって、前記上部誘電体層及び前記下部誘電体層にそれぞれ上部電極導通孔及び下部電極導通孔が設置される誘電体層と、
前記誘電体層の内部に設置されるキャパシタであって、前記キャパシタが、上から下へ順に接続されるキャパシタ上部電極、薄膜キャパシタ及びキャパシタ下部電極を含み、前記キャパシタ上部電極及び前記キャパシタ下部電極の表面が、それぞれ前記上部電極導通孔及び前記下部電極導通孔に連通するキャパシタと、
前記誘電体層を貫通するインダクタと、
前記誘電体層の上面及び下面に設置され、前記インダクタ及び前記キャパシタに接続される線路層と、
前記上部誘電体層及び前記下部誘電体層の表面に設置され、前記線路層を覆い、線路層電極の引出しに用いられる電極窓が設置されるソルダーレジスト層と、を含むことを特徴とするキャパシタとインダクタ埋め込み構造。
【請求項8】
前記電極窓の表面に設置される保護膜を更に含むことを特徴とする請求項7に記載のキャパシタとインダクタ埋め込み構造。
【請求項9】
前記インダクタの外壁、前記キャパシタの上面と下面、及び前記線路層の下面に設置されるシード層を更に含むことを特徴とする請求項7に記載のキャパシタとインダクタ埋め込み構造。
【請求項10】
請求項7~9のいずれか一項に記載のキャパシタとインダクタ埋め込み構造を含む基板。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
第1態様では、本出願の実施例形態は、キャパシタとインダクタ埋め込み構造の製造方法を提供し、前記方法は、
金属板を提供するステップと、
前記金属板の上面に順に第1保護層、薄膜誘電体層、第2保護層及び上部電極層を堆積し、且つ前記第1保護層、前記薄膜誘電体層、前記第2保護層及び前記上部電極層をエッチングして薄膜キャパシタ及びキャパシタ上部電極を形成するステップと、
前記薄膜キャパシタ及び前記キャパシタ上部電極を覆う上部誘電体層を前記金属板の上面に圧着し、前記金属板をエッチングして、キャパシタ下部電極を形成するステップであって、前記キャパシタ上部電極、前記薄膜キャパシタ及び前記キャパシタ下部電極が順に接続されてキャパシタを構成するステップと、
下部誘電体層を前記金属板の下面に圧着し、前記上部誘電体層及び前記下部誘電体層に穴をあけ、インダクタ用貫通孔及びキャパシタ電極用貫通孔を形成するステップと、
金属をメッキしてインダクタ及び線路層を形成するステップであって、前記インダクタが前記インダクタ用貫通孔に設置され、前記線路層が前記インダクタと前記キャパシタに連通するステップと、
上下面にソルダーレジスト層を堆積し、前記ソルダーレジスト層にフォトリソグラフィを行って前記線路層の電極窓を形成するステップと、を含む。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0034】
一実施形態において、インダクタ400とキャパシタ100は同時に誘電体層200の内部に埋め込まれる。誘電体層200は上部誘電体層210と下部誘電体層220を含む。上部誘電体層210及び下部誘電体層にそれぞれキャパシタ上部電極180及びキャパシタ下部電極190に接続される上部電極導通孔241及び下部電極導通孔242が設置される。上部電極導通孔241及び下部電極導通孔242の表面に金属が充填される。金属は線路層500と一体に連通する。線路層500は誘電体層200の上下の二つの表面に設置され、上面において、線路層500によってキャパシタ上部電極180とインダクタ400の一端を連通させ、下面において、線路層500は二つの部分を含み、一部はキャパシタ下部電極190に接続され、一部はインダクタ400の他端に接続される。上下面の線路層500の接続方式によってインダクタ400とキャパシタ100の同層直列接続回路を実現することができる。線路層500の表面にソルダーレジスト層600が覆われ、内部インダクタ400、キャパシタ100と外部回路を隔離するために用いられる。ソルダーレジスト層600に電極窓610が設置され、電極窓610によって内部インダクタ400、キャパシタ100の電気端子を引き出して、外部回路との接続を実現する。
【国際調査報告】