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特表2023-518254スマートデバイスを用いた電気メータの全地球測位システム座標のプログラミング
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-28
(54)【発明の名称】スマートデバイスを用いた電気メータの全地球測位システム座標のプログラミング
(51)【国際特許分類】
   H02J 13/00 20060101AFI20230421BHJP
   G01R 22/06 20060101ALI20230421BHJP
【FI】
H02J13/00 301A
G01R22/06 130Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022555973
(86)(22)【出願日】2021-03-04
(85)【翻訳文提出日】2022-11-14
(86)【国際出願番号】 US2021020883
(87)【国際公開番号】W WO2021188304
(87)【国際公開日】2021-09-23
(31)【優先権主張番号】16/823,106
(32)【優先日】2020-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513113895
【氏名又は名称】ランディス・ギア イノベーションズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】LANDIS+GYR INNOVATIONS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 英隆
(74)【代理人】
【識別番号】100189544
【弁理士】
【氏名又は名称】柏原 啓伸
(72)【発明者】
【氏名】シャンバー,デイビッド
【テーマコード(参考)】
5G064
【Fターム(参考)】
5G064AC09
5G064DA01
(57)【要約】
スマートメータの全地球測位システム(GPS)座標をプログラムする方法は、スマートメータから離れたサーバによって、スマートメータの写真の画像ファイルを受信すること、画像ファイルからスマートメータの識別情報を認識すること、受信した画像ファイルのメタデータからGPS座標を抽出すること、GPS座標とGPS座標を格納する命令とを識別情報によって識別されるスマートメータに送信すること、及び、スマートメータのプロセッサによってGPS座標をスマートメータのメモリに格納すること、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマートメータの全地球測位システム(GPS)座標をプログラムする方法であって、
スマートメータからリモートサーバによって、スマートメータの写真の画像ファイルを受信するステップと、
前記画像ファイルから前記スマートメータの識別情報を認識するステップと、
受信した前記画像ファイルのメタデータからGPS座標を抽出するステップと、
前記GPS座標と前記GPS座標を格納する命令とを、前記識別情報によって識別される前記スマートメータに送信するステップと、
前記スマートメータのプロセッサによって、前記GPS座標を前記スマートメータのメモリに格納するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記スマートメータの識別情報を認識するステップは、受信された前記画像ファイルに対して画像認識を実行するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
更に、
前記GPS座標を前記スマートメータの識別情報に関連付けられるデータベースレコードに格納するステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記スマートメータの写真は、スマートデバイスのカメラによって撮影され、
前記スマートデバイスで実行されるアプリケーションにより、前記スマートメータの写真が前記リモートサーバに送信される、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記スマートデバイスは、インターネットまたは携帯電話サービスを介して前記リモートサーバと通信する、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記スマートメータの識別情報は、英数字コード、バーコード、又はクイックレスポンス(QR)コードの形態の識別番号を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
更に、
前記GPS座標及び命令を送信する前に、
前記スマートメータがアドヴァンストメータリングインフラストラクチャ(AMI)ネットワークにジョインしていないと判定するステップと、
前記スマートメータがAMIネットワークにジョインするまで、前記GPS座標及び命令の送信を遅延させるステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
システムにおいて、
アプリケーションを実行するように動作可能なスマートデバイスと、
プロセッサ及びメモリを含むスマートメータと、
前記スマートデバイス及び前記スマートメータと通信するように動作可能なリモートサーバであって、前記リモートサーバは、
前記スマートメータで実行するアプリケーションから、前記スマートメータの写真の画像ファイルを受信することと、
前記画像ファイルから前記スマートメータの識別情報を認識することと、
前記画像ファイルのメタデータからGPS座標を抽出することと、
前記GPS座標と前記GPS座標を格納する命令とを、前記識別情報によって識別される前記スマートメータに送信することと
を行うように構成されている、リモートサーバと
を含み、
前記スマートメータのプロセッサは、前記GPS座標を前記スマートメータの前記メモリに格納するように構成されている、
システム。
【請求項9】
前記リモートサーバは、更に、
受信した前記画像ファイルに対して画像認識を実行し、前記スマートメータの識別情報を認識するように構成されている、
請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記リモートサーバは、更に、
前記GPS座標を前記スマートメータの識別情報に関連付けられるデータベースレコードに格納するように構成されている、
請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記スマートメータの写真は、前記スマートデバイスのカメラによって撮影され、
前記スマートデバイスで実行されるアプリケーションにより、前記画像ファイルが前記リモートサーバに送信される、
請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
前記スマートデバイスは、インターネット又は携帯電話サービスを介して前記リモートサーバと通信する、
請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記スマートメータの識別情報は、英数字コード、バーコード、又はクイックレスポンス(QR)コードの形態の識別番号を含む、
請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記スマートメータと前記リモートサーバは、アドヴァンストメータリングインフラストラクチャ(AMI)ネットワークを介して通信する、
請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
前記リモートサーバは、更に、
前記GPS座標及び命令を送信する前に、
前記スマートメータがAMIネットワークにジョインしていないと判定することと、
前記スマートメータがAMIネットワークにジョインするまで、前記GPS座標及び命令の送信を遅延させることと
を行うように構成されている、
請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
リモートコンピュータシステムのプロセッサに、スマートメータのGPS座標をプログラミングする方法を実行させるための命令を内部に格納する非一時的コンピュータ可読媒体であって、
前記プロセッサの実行可能命令は、
前記スマートメータの写真の画像ファイルを受信することと、
前記画像ファイルから前記スマートメータの識別情報を認識ことと、
前記画像ファイルのメタデータからGPS座標を抽出することと、
前記GPS座標と前記GPS座標を格納する命令とを、前記識別情報によって識別される前記スマートメータに送信することと
を含む動作を実行するための命令を含む、
非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記プロセッサの実行可能命令は、更に、
前記スマートメータの前記識別情報を認識するために、受信した前記画像ファイルに対して画像認識を実行すること
を含む動作を実行するための命令を含む、請求項16に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記プロセッサの実行可能命令は、更に、
前記スマートメータの前記識別情報に関連付けられるデータベースレコードに前記GPS座標を格納すること
を含む動作を実行するための命令を含む、請求項16に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記スマートメータの前記識別情報は、英数字コード、バーコード、又はクイックレスポンス(QR)コードの形態の識別番号を含む、
請求項16に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記プロセッサの実行可能命令は、更に、
前記GPS座標及び命令を送信する前に、
前記スマートメータがアドヴァンストメータリングインフラストラクチャ(AMI)ネットワークにジョインしていないと判定することと、
前記スマートメータがAMIネットワークにジョインするまで、前記GPS座標及び命令の送信を遅延させることと
を含む動作を実行するための命令を含む、
請求項16に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、スマートデバイスを用いた電気メータの全地球測位システム座標のプログラミングに関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書に特に示されない限り、本項に記載された資料は、本願の請求項に対する先行技術ではなく、本項に含めることによって先行技術であると認められることはない。
【0003】
電気メータは、電力会社の顧客によって消費される電力を測定する。電気メータは、建物または他の構造上の筐体に取り付けられるメータソケットに差し込まれる。スマートメータとしても知られるアドヴァンストメータリングインフラストラクチャ(AMI)電気メータは、従来の電気メータの更新版、デジタル版である。スマートメータは、電気エネルギの消費を記録し、その情報を電力会社に送信して監視と請求を行う。スマートメータは、AMIネットワークを介してメータと中央システムとの間の双方向通信を可能にする。
【0004】
スマートメータが顧客の場所に設置されるとき、全地球測位システム(GPS)座標がメータにプログラムされる。スマートメータのGPS座標は、メータ内で実行されるアプリケーションに位置認識を提供するために、また、電力会社のヘッドエンドシステムによって、メータの位置を検証し、グリッドマップを構築するなどのために使用することが可能である。従来のスマートメータの設置手順では、設置者がGPS装置を使用してGPS座標を決定し、コンピュータまたはメータと通信するための他の専用装置を使用してGPS座標をメータにプログラムする必要がある。そのため、スマートメータにGPS座標を書き込むためのさまざまな機器が必要で、設置作業が煩雑になっていた。
【発明の概要】
【0005】
概要
スマートデバイスで実行されるアプリケーションを使用して電気メータのGPS座標をプログラミングするためのシステム及び方法が提供される。
【0006】
本開示の様々な態様によれば、方法が提供される。いくつかの態様において、方法は、スマートメータからリモートサーバによって、スマートメータの写真の画像ファイルを受信することと、画像ファイルからスマートメータの識別情報を認識することと、受信した画像ファイルのメタデータからGPS座標を抽出することと、GPS座標及びGPS座標を格納する命令を識別情報によって識別されるスマートメータに送信することと、スマートメータのプロセッサによって、GPS座標をスマートメータのメモリに格納することとを含み得る。
【0007】
本方法は、受信した画像ファイルの画像認識を実行して、スマートメータの識別情報を認識することを更に含んでもよい。スマートメータの識別情報は、英数字コード、バーコード、又はクイックレスポンス(QR)コードの形態の識別番号であってもよい。GPS座標は、スマートメータの識別情報に関連付けられるデータベースレコードに格納されてもよい。
【0008】
スマートメータの写真は、スマートデバイスのカメラによって撮影されてもよく、スマートデバイスで実行されるアプリケーションは、画像ファイルをサーバに送信させることができる。スマートデバイスは、インターネット又は携帯電話サービスを介してサーバと通信してもよい。
【0009】
本方法は、GPS座標および命令を送信する前に、スマートメータがAMIネットワークにジョインしていないと判定することと、スマートメータがAMIネットワークにジョインするまでGPS座標および命令の送信を遅延させることとを更に含んでもよい。
【0010】
本開示の様々な態様によれば、システムが提供される。いくつかの態様において、システムは、アプリケーションを実行するように動作可能なスマートデバイスと、プロセッサ及びメモリを含むスマートメータと、スマートデバイス及びスマートメータと通信するように動作可能なリモートサーバとを含んでもよい。
【0011】
リモートサーバは、スマートデバイスで実行するアプリケーションから、スマートメータの写真の画像ファイルを受信し、画像ファイルからスマートメータの識別情報を認識し、画像ファイルのメタデータからGPS座標を抽出し、識別情報によって識別されるスマートメータにGPS座標とGPS座標を格納する命令とを送信するように、構成されてもよい。スマートメータのプロセッサは、GPS座標をスマートメータのメモリに格納するように構成されてもよい。
【0012】
本方法は、スマートメータの識別情報を認識するために、受信した画像ファイルの画像認識を実行することを更に含んでもよい。スマートメータの識別情報は、英数字コード、バーコード、又はクイックレスポンス(QR)コードの形態の識別番号であってもよい。GPS座標は、スマートメータの識別情報に関連付けられるデータベースレコードに格納されてもよい。
【0013】
スマートメータの写真は、スマートデバイスのカメラによって撮影されてもよく、スマートデバイスで実行するアプリケーションは、画像ファイルをサーバに送信させることができる。スマートデバイスは、インターネット又は携帯電話サービスを介してサーバと通信してもよい。
【0014】
スマートメータとリモートサーバは、AMIネットワークを介して通信してもよい。リモートサーバは、GPS座標及び命令を送信する前に、スマートメータがAMIネットワークにジョインしていないと判定し、スマートメータがAMIネットワークにジョインするまでGPS座標および命令の送信を遅延させるように、更に構成されてもよい。
【0015】
本開示の様々な態様によれば、非一時的コンピュータ可読媒体が提供される。いくつかの態様において、非一時的コンピュータ可読媒体は、スマートメータの写真の画像ファイルを受信することと、画像ファイルからスマートメータの識別情報を認識することと、受信した画像ファイルのメタデータからGPS座標を抽出することと、GPS座標とGPS座標を格納するための命令とを識別情報によって識別されるスマートメータに送信することと、を含む動作をプロセッサに行わせるための命令を、含み得る。
【0016】
非一時的コンピュータ可読媒体は、スマートメータの識別情報を認識するために、受信した画像ファイルに対して画像認識を実行することと、GPS座標をスマートメータの識別情報に関連付けられるデータベースレコードに格納することと、を含む動作をプロセッサに行わせるための命令を、更に含んでもよい。スマートメータの識別情報は、英数字コード、バーコード、又はクイックレスポンス(QR)コードの形態の識別番号であってよい。
【0017】
非一過性のコンピュータ可読媒体は、GPS座標及び命令を送信する前に、スマートメータがAMIネットワークにジョインしていないことを判定することと、スマートメータがAMIネットワークにジョインするまでGPS座標及び命令の送信を遅らせることと、を含む動作をプロセッサに行わせるための命令を、更に含んでもよい。
【0018】
従来の技術に比べ、様々な実施形態の方法によって、多数の利点が達成される。例えば、様々な実施形態は、電気メータの設置時間を短縮し、電気メータ情報を取得するために使用することができる装置及び方法を提供する。いくつかの実施形態では、電気メータのGPS座標は、メータ設置の写真のメタデータに埋め込まれたジオタグ情報から取得されてもよい。他の実施形態では、電気メータの写真を使用して、メータを識別し、過去または現在のエネルギ使用量などの情報を取得することができる。これら及び他の実施形態は、その多くの利点及び特徴と共に、以下の文章及び添付の図と合わせてより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
様々な実施形態の側面および特徴は、添付の図面を参照して例を説明することによってより明らかになるであろう。
【0020】
図1図1は、本開示のいくつかの態様に係る電気メータおよびメータソケットへの電気的接続を示すブロック図である。
図2図2は、本開示のいくつかの態様に係るスマートメータ210の簡略化されたブロック図である。
図3図3は、本開示のいくつかの態様に係るAMIネットワークの簡略化されたブロック図である。
図4図4は、本開示のいくつかの態様に係るスマートメータフェースの一例を示す図である。
図5図5は、本開示の態様に係るスマートデバイスで実行されるアプリケーションを使用してスマートメータのGPS座標を決定する方法の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、本開示の態様に係る、リモートコンピュータシステムからスマートメータ用のGPS座標をプログラミングするための方法の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、本開示のいくつかの態様に係る、スマートメータに関連する受信した情報がディスプレイ上に提示されたスマートデバイス700の一例を示す図である。
図8図8は、本開示のいくつかの態様に係る、ディスプレイ上に提示されたスマートメータに関連する受信情報を有するスマートデバイス800の別の実施例を示す。
図9図9は、本開示のいくつかの態様に係る、スマートデバイスで実行するアプリケーションを使用してスマートメータに関連する情報を取得するための方法900の一例を示すフローチャートである;および
図10図10は、本開示の態様に係るスマートデバイスで実行するアプリケーションを使用してスマートメータから情報を取得するための方法1000の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
詳細な説明
特定の実施形態が記載されているが、これらの実施形態は、例示としてのみ提示されており、保護範囲を限定することを意図していない。本明細書に記載された装置、方法、及びシステムは、他の様々な形態で具現化され得る。さらに、本明細書に記載された例示的な方法およびシステムの形態における様々な省略、置換、および変更は、保護の範囲から逸脱することなく行われ得る。
【0022】
電気メータは、電力会社の顧客によって消費される電力を測定する。電気メータは、建物または他の構造上の筐体に取り付けられるメータソケットに差し込まれ、電力会社によって供給される電力と顧客との間の接続を提供する。図1は、本開示のいくつかの態様による電気メータおよびメータソケットへの電気的接続を例示するブロック図である。
【0023】
図1に示されるように、グリッド110(すなわち、配電グリッド)からの電力は、電気配線L1及びL2を介してメータソケット120に供給される。電気配線L1、L2は、グリッドの2つの相から電力を供給してもよい。ニュートラル線Nは、接地と呼ばれることもあるが、グリッド110と電気サービス140との間、例えば、電気サービスパネルで接続される。場合によっては、電力は、グリッドの3相から提供されてもよく、適切な配線および接続(図示せず)が提供される。
【0024】
電気サービス140はまた、対応する電気配線L1及びL2を介してメータソケット120に接続される。電気メータ130は、メータソケット120への電気的接続を提供するための電気コネクタを有する絶縁基部を含む。メータソケット120は、電気メータ130がメータソケット120に差し込まれたときに電気メータ130への電気的接続を提供するための電気コネクタを有する絶縁基部を含む。グリッド110と電気サービス140との間の電気的接続は、電気メータ130がメータソケット120に差し込まれたときに、電気メータ130を介して形成される。電気メータ130内では、グリッド110から電気サービス140に供給される電圧及び電流が、測定装置135、例えば変圧器及び変流器によって測定される、即ち、計量される。電気サービス140に供給される電力は、電圧および電流の測定値に基づいて計算されてもよい。
【0025】
いくつかの設置において、電力は、単線上のグリッドの1つの相のみ(例えば、1相、120Vサービス)から提供されてもよい。一部の設備では、電力は、グリッドの1つの相のみから供給されるセンタータップ型トランスからの「分割相」240Vサービスとして提供される場合がある。さらに、電気メータは、電力会社と最終消費者の間に必ずしも設置されていない場合がある。例えば、高電流の印加では、消費者は、変流器を介してサービスに接続された電気メータで電力会社に直接接続される場合がある。
【0026】
スマートメータとしても知られるアドヴァンストメータリングインフラストラクチャ(AMI)電気メータは、従来の電気メータの更新されたデジタル版である。スマートメータは、電気エネルギの消費を記録し、監視および請求のために、その情報を公益事業者に伝達する。スマートメータは、AMIネットワークを介してメータと中央システムとの間の双方向通信を可能にする。
【0027】
アドヴァンストメータリングインフラストラクチャ(AMI)は、電力会社と顧客の間の双方向通信を可能にする、スマートメータ、通信ネットワーク、およびデータ管理システムの統合システムである。このシステムは、電力使用量の自動的かつリモートの測定、サービスの接続と切断、改ざんの検出、停電の特定と切り分け、電力線電圧の監視などの多くの重要な機能を提供するものである。
【0028】
図2は、本開示のいくつかの態様によるスマートメータ210の簡略化されたブロック図である。スマートメータ210は、プロセッサ220、メモリ230、表示パネル240、通信モジュール250、近距離無線通信(NFC)モジュール260、及び様々なセンサ270を含んでもよい。
【0029】
プロセッサ220は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は他のプログラマブルロジックデバイスであってもよい。プロセッサ220は、メモリ230、表示パネル240、通信モジュール250、NFCモジュール260及びセンサ270と電気的に通信してよく、スマートメータ210の動作全体を制御することができる。プロセッサ220は、エネルギ使用量、電圧、電流などを含むがこれらに限定されないスマートメータ210の様々なセンサ270によって生成されたデータを受信してもよく、データに対する動作、またはデータの処理を実行してもよい。プロセッサ220は、表示パネル240と通信して、様々な動作パラメータ(例えば、エネルギ使用量)、診断データ(例えば、エラー状態)、又は他のスマートメータ情報(例えば、GPS座標)を表示してもよい。
【0030】
メモリ230は、固体記憶装置などの記憶装置であってよく、揮発性および不揮発性の記憶装置またはメモリの組み合わせであってよい。いくつかの実装では、メモリの一部は、プロセッサ220に含まれてもよい。メモリ230は、プロセッサ220によって実行可能な命令、並びにスマートメータ210の様々なセンサ270によって生成されたデータ、及びプロセッサ220によって実行可能な他のアプリケーションを格納するように構成されてもよい。
【0031】
表示パネル240は、電子ディスプレイ、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)又は発光ダイオード(LED)又は他のディスプレイであってもよい。表示パネル240は、スマートメータによって測定された様々なパラメータ(例えば、キロワット時、電圧など)、並びにメータの状態に関する診断情報(例えば、温度)及びGPS座標などの他の情報を表示してもよい。
【0032】
通信モジュール250は、例えば、AMIプロトコルに限定されないが、当該分野で知られている様々な有線又は無線プロトコルを介して通信するように動作可能な有線又は無線トランシーバであってよい。通信モジュール250は、スマートメータ210が、ネットワーク(例えば、AMIネットワーク)内の他のスマートメータと、及びネットワークを制御する電力会社と、通信することを可能にしてもよい。通信モジュール250は、データ及びアラーム信号を電力会社に送信し、更新されたプログラム命令、ファームウェアの更新、他の設定の更新、又は他の通信のいずれかを受信し得る。
【0033】
NFCモジュール260は、スマートメータ210と、スマートフォン又は他のスマートデバイスなどのNFC対応デバイスとが近接されたときに、スマートメータ210とNFC対応デバイスとの間の近距離通信を提供してもよい。いくつかの態様では、NFCモジュール260は、NFC対応デバイスによって読み取ることができるスマートメータ210に関連する情報を記憶することができる無線周波数識別(RFID)タグなどの受動デバイスであってよい。場合によっては、NFCモジュール260は、他のNFC対応デバイスとのピアツーピア通信が可能な能動デバイスであってもよい。
【0034】
スマートデバイスは、GPS機能、カメラ、モバイル通信機能(例えば、携帯電話、Wifi、Bluetooth(登録商標)など)、及びダウンロードされたアプリケーションを実行する機能を有するモバイルコンピューティングデバイスであってよい。スマートデバイスは、例えば、スマートフォン、タブレット、ラップトップなどであってよいが、これらに限定されるものではない。
【0035】
センサ270は、電圧センサ、電流センサ、加速度計、傾斜スイッチ、温度センサ、及びスマートメータの電気的及び物理的特性を監視するように構成された他のセンサを含んでもよいが、これらに限定されるものではない。
【0036】
図3は、本開示のいくつかの態様に係るAMIネットワーク300の簡略化されたブロック図である。図3を参照すると、スマートメータ310a~310dは、互いに、及びルータ320aと無線通信していてもよい。ルータ320aは、ゲートウェイ330と無線通信または有線通信していてもよい。同様に、スマートメータ310e~310gは、互いに、及びルータ320bと無線通信を行ってもよい。ルータ320bは、ゲートウェイ330と無線通信又は有線通信を行ってもよい。ゲートウェイ330は、インターネット又は他のネットワークを介して、ヘッドエンドシステム340と通信していてもよい。ヘッドエンドシステム340は、ゲートウェイ330と通信するためのサーバ345を含んでもよい。いくつかの態様において、サーバ345は、クラウドに存在してもよい。サーバ345は、1つ又は複数のプロセッサ(図示せず)を含んでもよい。プロセッサは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、又はサーバ用に動作可能な他のプロセッサであってもよい。一つ以上のプロセッサは、メモリ(図示せず)と電気的に通信していてもよい。
【0037】
ヘッドエンドシステム340は、例えば、スマートメータの物理的位置(例えば、顧客ストリートアドレス)、GPS座標、シリアル番号、ネットワークアドレスなど、スマートメータ310a~310gに関する情報を含むデータベースを格納してよく、AMIネットワーク300を介してスマートメータ310a~310g及び他の電力会社資産と通信する役割を担ってもよい。ヘッドエンドシステム340は、スマートメータ310a~310gから送信されるデータについてAMIネットワーク300をリッスンするだけでなく、コマンド(例えば、サービススイッチを開く)及びデータ(例えば、GPS座標)をスマートメータ310a~310gに送信してよい。
【0038】
スマートメータのGPS座標は、例えば、メータの物理的位置の特定、改ざん検出、電力品質決定など、いくつかの目的のために電力会社によって使用されてもよいが、これらに限定されるものではない。GPS座標は、顧客の場所でのスマートメータの設置中に取得されてもよい。本開示のいくつかの態様によれば、スマートメータのGPS座標を取得し、プログラミングするための装置および方法が提供される。
【0039】
スマートメータが顧客の場所で電源付きソケットに設置されるとき、設置者は、スマートデバイス350に含まれるカメラを用いて設置されたスマートメータを撮影してもよい。スマートメータの写真は、スマートメータの位置の緯度、経度、及び高度データを含む情報を、写真用の画像ファイルのメタデータに埋め込んで、スマートデバイス350によってジオタグ化されてもよい。設置されたスマートメータを写真撮影することにより、設置(例えば、ソケットに電力が供給されていること)を確認し、設置前にスマートメータのグループを写真撮影することにより、不正確なGPS座標が提供されることを防止することができる。スマートデバイスで実行されるアプリケーション355は、画像ファイルを送信させることができる。スマートデバイス350は、スマートメータの画像ファイルを、例えば、インターネット又は携帯電話サービスを介して、ヘッドエンドシステム又は電力会社の他のリモートコンピュータシステムに送信し、分析してもよい。いくつかの実装では、リモートコンピュータシステムは、スマートメータとゲートウェイとの間のスマートメータのネットワーク内に位置するエッジコンピューティングデバイス325a、325bであってよい。いくつかの実装では、エッジコンピューティングデバイスは、リモートコンピュータシステムに加えて含まれてもよい。
【0040】
ヘッドエンドシステムのサーバ(例えば、ヘッドエンドシステム340のサーバ345)、又はヘッドエンドシステムと通信している別のリモートコンピュータシステムの別のサーバは、設置されたスマートメータの画像ファイルを受信してもよい。サーバ上で実行されるアプリケーションは、画像ファイルからGPS座標を抽出してもよい。いくつかの実装では、サーバ上で実行するアプリケーションは、例えば画像認識を使用して画像ファイルを解析し、スマートメータが設置されたソケットに電力が供給されているかどうかを判定し得る。ソケットに電力が供給されているかどうかの判定は、例えば、スマートメータのフェースのディスプレイ上の英数字を認識することによって行われ得る。スマートメータがディスプレイを含まない場合、彩色されたパイロットランプなどの別の可視電力インジケータが写真から認識されてもよい。いくつかの実装では、画像認識は、スマートデバイスで実行されるアプリケーション355によって実行されてもよく、認識された情報(例えば、シリアル番号、電力表示、GPS座標など)ならびに画像ファイルは、サーバに送信されてもよい。
【0041】
追加の情報は、スマートメータのフェースに含まれてもよい。例えば、シリアル番号などの識別番号、ネットワーク識別番号、ネットワークアドレスなどのいずれかまたはすべてのスマートメータ識別情報は、英数字またはバーコードまたはクイックレスポンス(QR)コードまたはそれらの任意の組み合わせとしてスマートメータのフェースで(例えば、ステッカ上、または直接プリントされて)可視化されてもよい。追加情報は、サーバが画像認識を用いて写真の画像ファイルから認識することができる。
【0042】
GPS座標及び追加のスマートメータ情報は、ヘッドエンドシステム又は他のリモートコンピュータシステムのデータベースに、識別されたスマートメータに対応するレコードに格納されてもよい。ヘッドエンドシステム又は他のリモートコンピュータシステムは、GPS座標及びGPS座標を格納する命令を、認識されたネットワークアドレスにおいて認識された識別番号(例えば、シリアル番号)に対応するスマートメータに送信してもよい。スマートメータは、GPS座標を受信し、不揮発性メモリに格納してもよい。
【0043】
いくつかの実装では、エッジコンピューティングデバイスで実行するアプリケーションは、画像ファイルまたはデータまたはその両方を処理し、GPS座標およびGPS座標を格納する命令を、認識されたネットワークアドレスで認識された識別番号に対応するスマートメータに送信してよい。
【0044】
AMIネットワークが図3に関して説明されているが、他のタイプの通信ネットワーク(例えば、携帯電話、Wifiなど)が、本開示の範囲から逸脱することなく使用されてもよいことが理解されるべきである。
【0045】
図4は、本開示のいくつかの態様によるスマートメータフェース400の一例を示す図である。図4を参照すると、スマートメータフェース400は、表示パネル410と、電力インジケータ420と、スマートメータの識別情報430、440とを含んでもよい。スマートメータフェース400は、本開示の範囲から逸脱することなく、追加の特徴を含んでもよい。
【0046】
表示パネル410は、電子ディスプレイ、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)又は発光ダイオード(LED)又は他のディスプレイであってもよい。表示パネル410は、スマートメータによって測定される様々なパラメータ(例えば、キロワット時、電圧など)、並びにメータの状態に関する診断情報(例えば、温度)及びGPS座標などの他の情報を表示してもよい。スマートメータがソケットから給電されている(例えば、ソケットが生きている)ことを示すために、電力インジケータ420、例えば、LEDが、スマートメータフェース400に含まれてもよい。スマートメータが電力を受けているという表示は、表示パネル410上で見える英数字に基づいて決定することができるが、いくつかの実施形態は、表示パネルを含まず、電力インジケータ420は、スマートメータがソケットから電力を受けているという表示を提供してもよい。
【0047】
スマートメータフェース400は、例えばスマートメータのシリアル番号又は他の識別番号であるスマートメータ識別番号430、及び例えばAMIネットワークアドレス又は他のネットワーク識別子であるネットワークID440をさらに含んでもよい。識別番号430及びネットワークID440は、バーコード又はQRコード(登録商標)であってもよく、また、英数字を含んでもよい。また、識別番号430及びネットワークID440は、スマートメータフェースの画像ファイルから画像認識アプリケーションによって認識可能であってもよい。
【0048】
図5は、本開示の態様によるスマートデバイスで実行されるアプリケーションを使用してスマートメータのGPS座標を決定するための方法500の一例を示すフローチャートである。ブロック510において、ユーザは、スマートデバイスでアプリケーション(例えば、アプリケーション355)を開始することができる。スマートメータが顧客ロケーションの電源付きソケットに設置された後、ユーザは、スマートデバイスでアプリケーションを選択してもよい。
【0049】
ブロック520において、ユーザは、設置されたスマートメータのフロントフェースを写真撮影してもよい。ユーザは、スマートメータフェースの特徴が写真で見えるように、スマートデバイスのファインダの中でスマートメータフェースを中心にしてもよい。スマートデバイスは、写真の画像ファイルに、写真が撮影された場所のGPS座標をジオタグとして付与してもよい。GPS座標は、写真用画像ファイルのメタデータに含まれてもよい。
【0050】
ブロック530において、スマートメータの識別特徴が認識されたかどうかが判定され得る。いくつかの実装では、スマートデバイスアプリケーションは、画像認識を実行して、スマートメータ識別情報、たとえば、スマートメータのシリアル番号およびネットワークID(これらに限定されない)を認識してもよい。いくつかの実装では、ユーザは、スマートメータ識別情報が認識可能であるかどうかを判定するために、写真を確認してもよい。スマートメータ識別情報が認識可能でないと判定することに応答して(530-N)、ブロック535において、スマートデバイスアプリケーションは、オプションで、情報を認識できなかったことを示すエラーメッセージを表示させてもよく、方法は、ブロック520で写真を再撮影するために継続されてもよい。
【0051】
スマートメータ識別情報が認識可能であると判定することに応答して(530-Y)、ブロック540において、スマートデバイスアプリケーションは、メタデータ内のジオタグ情報を含むスマートメータフェースの写真の画像ファイルをヘッドエンドシステムまたは他のリモートコンピュータシステムに送信させることができる。いくつかの実装では、スマートデバイスアプリケーションは、画像認識を実行して、スマートメータ識別情報を認識し、画像ファイルのメタデータからGPS座標を抽出してもよい。そのような場合、スマートデバイスアプリケーションは、スマートメータ識別情報及び抽出されたGPS座標を、スマートメータフェースの画像ファイルと共にヘッドエンドシステム又は他のリモートコンピュータシステムに送信させてもよい。いくつかの実施形態において、スマートデバイスアプリケーションは、スマートメータフェースの画像ファイルをヘッドエンドシステムまたは他のリモートコンピュータシステムに送信してもよい。そのような場合、ヘッドエンドシステムまたは他のリモートコンピュータシステムのサーバは、画像認識を実行して、スマートメータ識別情報を取得し、画像ファイルのメタデータからGPS座標を抽出してもよい。GPS座標及び追加のスマートメータ情報は、ヘッドエンドシステム又は他のリモートコンピュータシステムのデータベースにおいて、識別されたスマートメータに対応するレコードに格納されてもよい。
【0052】
ブロック550において、ヘッドエンドシステムまたは他のリモートコンピュータシステムは、認識された識別番号(例えば、シリアル番号)に対応するスマートメータに、認識されたネットワークアドレスでGPS座標を送信してもよい。例えば、ヘッドエンドシステム又は他のリモートコンピュータシステムは、GPS座標及びGPS座標を格納する命令を、AMIネットワークを介してスマートメータに送信してもよい。スマートメータは、GPS座標を受信して格納してもよい。例えば、スマートメータのプロセッサは、GPS座標を不揮発性メモリに格納してもよい。
【0053】
図5に例示された特定の動作は、本発明の実施形態によるスマートメータのGPS座標を決定するための特定の方法を提供することを理解されたい。動作の他のシーケンスも、代替の実施形態に従って実行することができる。例えば、本発明の代替の実施形態は、上記で概説された動作を異なる順序で実行してもよい。さらに、図5に例示された個々の動作は、個々の動作に適した様々な順序で実行されてもよい複数のサブの動作を含んでもよい。さらに、特定の用途に応じて、追加の動作が追加または削除されてもよい。当業者であれば、多くの変形、修正、および代替案を認識するであろう。
【0054】
図6は、本開示の態様による、リモートコンピュータシステムからスマートメータのGPS座標をプログラミングするための方法600の一例を示すフローチャートである。図6を参照すると、ブロック610において、設置されたスマートメータの写真およびスマートメータのGPS位置データが受信され得る。ヘッドエンドシステムまたは他のリモートコンピュータシステムのサーバは、設置されたスマートメータの写真を画像ファイルとして受信してもよい。画像ファイルは、スマートデバイスで実行されるアプリケーション(例えば、アプリケーション355)によって、スマートデバイスのカメラによって撮影された設置されたスマートメータの写真から作成されたものであってもよい。GPS位置データ(例えば、経度、緯度、及び高度座標)は、画像ファイルのメタデータに埋め込まれてもよい。いくつかの実装では、GPS位置データは、画像ファイルに加えて、スマートデバイスで実行されるアプリケーションによって抽出され、サーバによって受信されてもよい。
【0055】
ブロック620において、スマートメータ識別情報は、画像ファイルから抽出されてもよい。サーバは、受信した画像ファイルに対して画像認識を実行し、シリアル番号、ネットワークIDなどのスマートメータ識別情報を認識してもよい。いくつかの実装では、スマートメータ識別情報は、例えば、スマートデバイスで実行されるアプリケーションによって画像ファイルから抽出され、画像ファイルに加えてサーバに送信されたものであってもよい。
【0056】
ブロック630において、データベースが、スマートメータ識別情報に関連付けられたレコードを検索されてもよい。ヘッドエンドシステムまたは他のリモートコンピュータシステムは、各スマートメータに関連付けられた情報のデータベースを含んでもよい。例えば、レコードは、スマートメータのシリアル番号又は他の識別番号と関連付けられてもよい。ヘッドエンドシステム又は他のリモートコンピュータシステムのサーバは、データベースを検索して、受信した画像ファイルから認識されたスマートメータのシリアル番号又は他の識別番号に関連付けられたレコードが存在するか否かを判定し得る。
【0057】
ブロック640において、スマートメータのレコードが見つかったかどうかが判定され得る。ヘッドエンドシステムまたは他のリモートコンピュータシステムのサーバは、データベースが、画像ファイルから認識されたスマートメータのシリアル番号または他の識別番号に関連付けられたレコードを含むか否かを判定し得る。
【0058】
スマートメータのレコードが見つからなかったと判定することに応答して(640-N)、ブロック680において、スマートメータのシリアル番号または他の識別番号に関連する情報は、その後の処理のために待ち行列に格納されてもよい。例えば、サーバは、後に検索してデータベースに入力するために、情報をメモリロケーションに格納し得る。
【0059】
ブロック690において、プロセスは、一定期間遅延してもよい。例えば、サーバは、後の検索のために格納された情報にタイマを関連付けてもよい。場合によっては、スマートメータに関連するレコードのデータベースへの入力が遅延されてもよい。例えば、記録は、スマートメータの設置とは一致しない可能性のある所定のスケジュールでデータベースに入力されてもよい。遅延期間は、例えば、分、時間などのように可変であってもよい。タイマによって設定された遅延期間の満了後、プロセスは、ブロック640で、スマートメータのレコードが見つかったかどうかを決定するために継続してもよい。
【0060】
スマートメータに対するレコードが見つかったと判定することに応答して(640-Y)、ブロック650において、スマートメータがネットワーク(例えば、AMIネットワーク)にジョインしたかどうかが判定され得る。ヘッドエンドシステムのサーバまたは他のリモートコンピュータシステムは、ネットワークを介したスマートメータとの通信が確立されているかどうかを判定し得る。
【0061】
スマートメータがネットワークにジョインしていないと判定することに応答して(650-N)、ブロック680において、スマートメータのシリアル番号または他の識別番号に関連する情報は、その後の処理のために待ち行列に格納されてもよい。例えば、サーバは、後に検索してデータベースに入力するために、情報をメモリロケーションに格納し得る。
【0062】
ブロック690において、プロセスは、一定期間遅延してもよい。例えば、サーバは、後の検索のために記憶された情報にタイマを関連付けてもよい。場合によっては、ヘッドエンドまたはリモートコンピュータシステムのサーバと、新たに設置されたスマートメータとの間の通信は、メッシュネットワークの伝送特性により遅延することがある。遅延期間は、例えば、分、時間などのように可変であってよい。遅延期間の後、プロセスは、ブロック640に戻ってもよい。
【0063】
スマートメータがネットワークにジョインしたことを決定することに応答して(650-Y)、ブロック660において、GPS座標がデータベースに格納されてもよい。ヘッドエンドシステムのサーバまたは他のリモートコンピュータシステムは、スマートメータのGPS座標を、スマートメータの識別情報に関連付けられたレコード内のデータベースに格納してもよい。
【0064】
ブロック670において、ヘッドエンドシステムのサーバまたは他のリモートコンピュータシステムは、GPS位置データをスマートメータに送信してもよい。スマートメータがその位置を知るために、ヘッドエンドシステムのサーバまたは他のリモートコンピュータシステムは、ネットワークを介して、GPS位置データ(例えば、GPS座標)およびGPS位置データを格納するための命令をスマートメータに送信してもよい。スマートメータは、GPS座標を、例えば、不揮発性メモリに格納してもよい。次いで、スマートメータは、メータ内で実行されるアプリケーションのため、および近隣のスマートメータとのその後の通信のため、ならびにヘッドエンドシステムまたは他のリモートコンピュータシステムとの通信のために、GPS座標を使用してもよい。
【0065】
図6に示される特定の動作は、本発明の実施形態によるリモートコンピュータシステムからスマートメータのためのGPS座標をプログラミングするための特定の方法を提供することを理解されたい。動作の他のシーケンスも、代替の実施形態に従って実行することができる。例えば、本発明の代替の実施形態は、上記で概説された動作を異なる順序で実行してもよい。さらに、図6に例示された個々の動作は、個々の動作に適した様々な順序で実行されてもよい複数のサブの動作を含んでもよい。さらに、特定の用途に応じて、追加の動作が追加または削除されてもよい。当業者であれば、多くの変形、修正、及び代替案を認識するであろう。
【0066】
方法500および600はそれぞれ、例えば、プロセッサ、コンピュータ、または他のプログラム可能なデバイスに方法の動作を実行させるためのコンピュータ実行可能命令を含むプログラムを内部に格納する、メモリまたは当業者に既知の他の非一時的コンピュータ可読媒体で具体化され得るが、これに限定されるものではない。
【0067】
スマートメータは、近隣のスマートメータからGPS座標を受信してそのメモリに格納し得、自身のGPS座標を近隣のスマートメータに送信し得る。電力会社または悪意のある行為者によってスマートメータが再配置される場合、スマートメータは、その新しい近隣のスマートメータから受信したGPS座標を、以前の近隣のスマートメータの格納されたGPS座標と比較して、その場所が変更されたと判定し得る。スマートメータは、ヘッドエンドシステムのサーバ又は他のリモートコンピュータシステムに、自身の位置が変更されたことを通知し得る。次いで、電力会社は、再配置されたスマートメータに関して適切な行動を採り得る。
【0068】
本開示のいくつかの態様によれば、ユーザは、スマートデバイスで実行されるアプリケーションを使用して、スマートメータに関連する情報を取得してもよい。情報は、例えば、エネルギ使用量、エラー条件、位置データ、課金データ、エネルギ料金データなどを含んでもよいが、これらに限定されるものではない。
【0069】
一実施形態において、ユーザは、スマートデバイスのカメラを使用して、スマートメータフェースの写真を撮影してもよい。スマートデバイスで実行されるアプリケーションは、写真の画像ファイルに対して画像認識を実行し、スマートメータ識別情報を認識してもよい。識別情報は、例えば、スマートメータのシリアル番号などのスマートメータ識別番号と、例えば、AMIネットワークアドレスなどのネットワークIDとを含んでもよい。識別番号及びネットワークIDは、バーコード又はQRコードであってもよく、また、英数字を含んでもよい。場合によっては、識別情報は、表示パネル(例えば、表示パネル410)上に表示されてもよい。場合によっては、識別情報は、直接、または粘着ラベルのいずれかで、メータのフェースにプリントされてもよい。
【0070】
スマートデバイスアプリケーションは、スマートメータに関連する情報の要求とともに、スマートメータ識別情報をヘッドエンドシステムのサーバまたは他のリモートコンピュータシステムに送信させることができる。いくつかの実装では、スマートデバイスアプリケーションは、画像認識を実行しなくてもよく、写真の画像ファイルは、ヘッドエンドシステムのサーバまたはリモートコンピュータシステムに送信されてもよい。例えば、スマートデバイスは、インターネットまたは携帯電話サービスを介して、ヘッドエンドシステムのサーバまたは他のリモートコンピュータシステムと通信してもよい。画像ファイルが送信された場合、サーバは、画像認識を実行して、スマートメータ識別情報を取得してもよい。サーバは、受信したスマートメータ識別情報に関連する情報を求めてデータベースにアクセスしてもよい。スマートメータに関連する情報は、例えば、アカウント情報(例えば、アカウント番号、請求日、請求額、予測される料金変更など)、スマートメータ動作情報(例えば、エネルギ使用量、相電圧、電流、力率など)、及び他のスマートメータ情報(例えば、GPS座標、温度、エラー表示又はコードなど)などが挙げられるが、それらに限定されるものではない。サーバは、要求されたデータをスマートデバイスで実行するアプリケーションに送信してもよい。スマートデバイスのアプリケーションは、データを受信し、データをスマートデバイスのディスプレイ上に提示させることができる。
【0071】
図7は、本開示のいくつかの態様による、ディスプレイ上に提示されたスマートメータに関連する受信情報を有するスマートデバイス700の一例を示す図である。図7を参照すると、スマートメータのフェースの写真710が、グラフィカルに提示されたアカウント情報720および動作情報730とともに表示され得る。図8は、本開示のいくつかの態様による、ディスプレイ上に提示されたスマートメータに関連する受信情報を有するスマートデバイス800の別の例を示す図である。図8は、再び、スマートメータのフェースの写真810、位置情報および温度情報820、ならびに動作情報のグラフ830を示す。
【0072】
図9は、本開示のいくつかの態様による、スマートデバイスで実行されるアプリケーションを使用してスマートメータに関連する情報を取得するための方法900の一例を示すフローチャートである。図9を参照すると、動作910において、ユーザは、スマートデバイスでアプリケーション(例えば、アプリケーション355)を開始することができる。
【0073】
ブロック920において、ユーザは、設置されたスマートメータのフロントフェースを撮影し得る。ユーザは、スマートメータフェースの特徴が写真で見えるように、スマートデバイスのファインダの中でスマートメータフェースを中心にしてもよい。
【0074】
ブロック930において、スマートメータの識別特徴が認識されたかどうかが判定され得る。いくつかの実装では、スマートデバイスアプリケーションは、画像認識を実行して、スマートメータ識別情報、たとえば、スマートメータのシリアル番号およびネットワークID(これらに限定されない)を認識してもよい。いくつかの実装では、ユーザは、スマートメータ識別情報が認識可能であるかどうかを判定するために、写真を確認してもよい。スマートメータ識別情報が認識可能でないと判定することに応答して(930-N)、本方法が写真を再撮影するためにブロック920にて続行するのであれば、ブロック935において、スマートデバイスアプリケーションは、オプションで、情報を認識できなかったことを示すエラーメッセージを表示させてもよい。
【0075】
スマートメータ識別情報が認識可能であると判定することに応答して(930-Y)、ブロック940において、スマートデバイスアプリケーションは、画像認識を実行して、スマートメータ識別情報、たとえば、スマートメータシリアル番号およびネットワークIDを認識してもよく、スマートメータ識別情報をヘッドエンドシステムまたは他のリモートコンピュータシステムに送信させることができる。いくつかの実装では、スマートデバイスアプリケーションは、画像認識を実行せず、スマートメータフェースの写真の画像ファイルをヘッドエンドシステムまたは他のリモートコンピュータシステムに送信させることができる。そのような場合、ヘッドエンドシステムまたは他のリモートコンピュータシステムのサーバは、画像認識を実行して、スマートメータ識別情報を取得してもよい。
【0076】
ヘッドエンドシステムまたは他のリモートコンピュータシステムのサーバは、識別されたスマートメータに関連する情報のためにデータベースにアクセスし、その情報をスマートデバイスアプリケーションに送信してもよい。例えば、情報は、ヘッドエンドシステムまたは他のリモートコンピュータシステムのサーバから、インターネットまたは携帯電話サービスを介してスマートデバイスに送信されてもよい。ブロック950において、スマートデバイスアプリケーションは、サーバによって送信された情報を受信してもよい。
【0077】
ブロック960において、スマートデバイスアプリケーションは、サーバから受信した情報をスマートデバイスのディスプレイ上に提示させることができる。例えば、図7および図8に示されるような情報が、スマートデバイスのディスプレイ上に提示されてもよい。図7および図8は、表示される情報および情報表示のフォーマットの例を示しているが、本開示の範囲から逸脱することなく、他の情報が表示されてもよく、他の表示フォーマットが使用されてもよい。
【0078】
図9に例示される特定の動作は、本発明の実施形態によるスマートメータに関連する情報を取得するための特定の方法を提供することを理解されたい。動作の他のシーケンスも、代替の実施形態に従って実行され得る。例えば、本発明の代替の実施形態は、上記で概説された動作を異なる順序で実行してもよい。さらに、図9に例示された個々の動作は、個々の動作に適した様々な順序で実行されてもよい複数のサブの動作を含んでもよい。さらに、特定の用途に応じて、追加の動作が追加または削除されてもよい。当業者であれば、多くの変形、修正、及び代替案を認識するであろう。
【0079】
別の実施形態では、スマートデバイスで実行されるアプリケーションは、スマートデバイスがスマートメータと直接通信して、例えばスマートメータのメモリに格納される情報を取得することを可能にし得る。アプリケーションは、スマートデバイスが、例えば、Wifi又は別の無線通信技術若しくはプロトコルを使用して通信モジュールを介して、又は無線周波数識別(RFID)若しくは別のNFC通信技術若しくはプロトコルを使用してNFCモジュールを介して、スマートメータと通信することを可能にしてもよい。
【0080】
スマートメータとの通信を確立した後、スマートデバイスアプリケーションは、スマートデバイスにスマートメータからの情報を要求させることができる。スマートメータによって提供される情報は、動作情報(例えば、エネルギ使用量、相電圧、電流、力率など)、ならびに例えばスマートメータのメモリ内にローカルに格納された他のスマートメータ情報(例えば、GPS座標、温度、エラー表示またはコードなど)を含んでもよい。スマートデバイスは、スマートメータによって送信された情報を受信してもよく、スマートデバイスアプリケーションは、例えば図8に示すように、スマートデバイスのディスプレイ上に情報を提示させることができる。
【0081】
図10は、本開示の態様による、スマートデバイスで実行されるアプリケーションを使用してスマートメータから情報を取得するための方法1000の一例を示すフローチャートである。図10を参照すると、ブロック1010において、ユーザは、スマートデバイスでアプリケーション(たとえば、アプリケーション355)を開始し得る。
【0082】
ブロック1020において、スマートデバイスアプリケーションとスマートメータとの間の通信が確立され得る。アプリケーションは、例えば、Wifi若しくは別の無線通信技、又はプロトコルを使用する通信モジュールを介して、又は、RFID若しくは別のNFC通信技術、又はプロトコルを使用するNFCモジュールを介して、スマートデバイスがスマートメータと通信することを可能にしてもよい。
【0083】
ブロック1030において、スマートデバイスアプリケーションは、スマートデバイスに、情報に対する要求をスマートメータに送信させ得る。
【0084】
ブロック1040において、スマートメータは、情報をスマートデバイスに送信してもよい。スマートメータによって提供される情報は、動作情報(例えば、エネルギ使用量、相電圧、電流、力率など)、ならびに、例えば、スマートメータのメモリ内にローカルに格納された他のスマートメータ情報(例えば、GPS座標、温度、エラー表示またはコードなど)を含んでもよい。
【0085】
ブロック1050において、スマートデバイスは、スマートメータによって送信された情報を受信してもよい。
【0086】
ブロック1060において、スマートデバイスアプリケーションは、情報をスマートデバイスのディスプレイ上に提示させることができる。情報は、例えば、図8に示されるように表示されてもよい。
【0087】
図10に示される特定の動作は、本発明の実施形態によるスマートメータから情報を取得するための特定の方法を提供することを理解されたい。動作の他のシーケンスも、代替の実施形態に従って実行することができる。例えば、本発明の代替の実施形態は、上記で概説された動作を異なる順序で実行してもよい。さらに、図10に例示された個々の動作は、個々の動作に適した様々な順序で実行されてもよい複数のサブの動作を含んでもよい。さらに、特定の用途に応じて、追加の動作が追加または削除されてもよい。当業者であれば、多くの変形、修正、及び代替案を認識するであろう。
【0088】
方法900および1000はそれぞれ、例えば、プロセッサ、コンピュータ、または他のプログラム可能なデバイスに方法の動作を実行させるためのコンピュータ実行可能命令を含むプログラムを内部に格納した、メモリまたは当業者に周知の他の非一時的なコンピュータ可読媒体で具体化され得るが、これらに限定されるものでない。
【0089】
場合によっては、スマートメータは、ヘッドエンドシステムのサーバ又は他のリモートコンピュータシステムにエラー通知を送信し、又は顧客が自分のサービスに問題があることを示すことがある。スマートメータによって送信されたスマートメータ識別情報または顧客によって報告された住所に基づいて、位置情報、例えば、GPS座標、スマートメータの設置場所の住所などが、ヘッドエンドシステムまたは他のリモートコンピュータシステムに保持されるスマートメータ情報のデータベースから取得されてもよい。
【0090】
エラー通知または顧客問題は、メータ識別情報および位置情報とともに、ヘッドエンドシステムまたは他のリモートコンピュータシステムによって、スマートメータを検索するためのアプリケーションを実行するスマートデバイスに送信されてもよい。スマートデバイスアプリケーションは、スマートデバイスにナビゲーションプログラムを実行させて、スマートメータが位置する場所、例えば、住所への地図にユーザを誘導してもよい。スマートデバイスアプリケーションは、スマートメータのGPS座標を使用して、ユーザを通りの住所にあるメータの実際の位置に誘導してもよい。
【0091】
いくつかの実施形態の特徴又は態様のいずれかが、本開示の範囲から逸脱することなく、1つの実施形態に組み合わされてもよいことが理解されるべきである。
【0092】
本明細書に記載された例および実施形態は、例示のみを目的とする。それに照らした様々な修正又は変更は、当業者には明らかであろう。これらは、本願の精神及び範囲、並びに後に続く添付の特許請求の範囲の範囲に含まれるものとする。
図1
図2
図3
図4
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図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】