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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-01
(54)【発明の名称】自撮り用の携帯電話スタンド
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/56 20210101AFI20230424BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20230424BHJP
   H04N 5/222 20060101ALI20230424BHJP
【FI】
G03B17/56 A
G03B15/00 D
H04N5/222 100
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022544674
(86)(22)【出願日】2020-12-21
(85)【翻訳文提出日】2022-07-21
(86)【国際出願番号】 KR2020018752
(87)【国際公開番号】W WO2021167226
(87)【国際公開日】2021-08-26
(31)【優先権主張番号】10-2020-0020636
(32)【優先日】2020-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0078078
(32)【優先日】2020-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522291957
【氏名又は名称】キム ミンス
(74)【代理人】
【識別番号】100083138
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100189625
【弁理士】
【氏名又は名称】鄭 元基
(74)【代理人】
【識別番号】100196139
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100199004
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 洋
(72)【発明者】
【氏名】キム ミンス
【テーマコード(参考)】
2H105
5C122
【Fターム(参考)】
2H105AA02
2H105AA06
2H105AA28
5C122DA09
5C122EA01
5C122GD01
5C122GD12
5C122GD16
(57)【要約】
本発明は、内部にゼンマイが装着されるボディ10と、前記ボディ10の前面にボールジョイントにより連結されて回転自在に構成されるヘッド部20と、前記ヘッド部20に配備され、磁石から構成されて携帯電話を取り付けて固定する携帯電話取付板21と、前記ゼンマイと連結されて、前記ボディ10の側面を介して前記ボディ10の内部から引き出し及び引き込まれ、所定の幅を有するバンド状に構成され、弾性体から形成される固定バンド40と、一方の端が前記ボディ10の前面の上側に固定され、他方の端は前記固定バンド40の端部と連結され、所定の幅を有するバンド状に構成される上固定バンド40
-1と、一方の端が前記ボディ10の前面の下側に固定され、他方の端は前記固定バンド40の端部と連結され、所定の幅を有するバンド状に構成される下固定バンド40-2と、を備えてなり、前記固定バンド40の任意の部分を引っ張って前記ボディ10を固定すべき構造物に巻き回して固定するとき、前記上固定バンド40-1と前記下固定バンド40-2のそれぞれが前記ボディ10の上側と下側をそれぞれ引っ張って支持することにより、前記ボディ10を前記構造物に固定することを特徴とする自撮り用の携帯電話スタンドに関する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部にゼンマイが装着されるボディ(10)と、 前記ボディ(10)の前面にボールジョイントにより連結されて回転自在に構成されるヘッド部(20)と、 前記ヘッド部(20)に配備され、磁石から構成されて携帯電話を取り付けて固定する携帯電話取付板(21)と、 前記ゼンマイと連結されて、前記ボディ(10)の側面を介して前記ボディ(10)の内部から引き出し及び引き込まれ、所定の幅を有するバンド状に構成され、弾性体から形成される固定バンド(40)と、 一方の端が前記ボディ(10)の前面の上側に固定され、他方の端は前記固定バンド(
40)の端部と連結され、所定の幅を有するバンド状に構成される上固定バンド(40-
1)と、 一方の端が前記ボディ(10)の前面の下側に固定され、他方の端は前記固定バンド(
40)の端部と連結され、所定の幅を有するバンド状に構成される下固定バンド(40-
2)と、 を備えてなり、 前記固定バンド(40)の任意の部分を引っ張って前記ボディ(10)を固定すべき構造物に巻き回して固定するとき、前記上固定バンド(40-1)と前記下固定バンド(40-2)のそれぞれが前記ボディ(10)の上側と下側をそれぞれ引っ張って支持することにより、前記ボディ(10)を前記構造物に固定することを特徴とする自撮り用の携帯電話スタンド。
【請求項2】
前記ボディ(10)の背面には、 前記ボディ(10)の中央部位を除いた領域に前記ボディ(10)の周縁部に沿って磁石(31)が配備されるが、 複数の磁石が前記ボディ(10)の周縁部に沿って並ぶように配置されるか、あるいは、前記ボディ(10)の周縁部と同心構造のリング状の磁石が前記ボディ(10)の周縁部に沿って配置されること、 あるいは、 前記ボディ(10)の背面には固定板(30)がさらに配備されて、 前記固定板(30)の中央部位を除いた領域に前記固定板(30)の周縁部に沿って磁石(31)が配備されるが、 複数の磁石が前記固定板(30)の周縁部に沿って並ぶように配置されるか、あるいは、前記固定板(30)の周縁部と同心構造のリング状の磁石が前記ボディ(10)の周縁部に沿って配置されることを特徴とする請求項1に記載の自撮り用の携帯電話スタンド。
【請求項3】
前記ボディ(10)には前記固定バンド(40)が出入りをする部分の反対側に掛止部
(11)が形成されて、前記固定バンド(40)を引っ掛けて締結するが、 前記掛止部(11)は突設され、前記固定バンド(40)を前記掛止部(11)に引っ掛けるように構成するか、あるいは、 前記掛止部(11)は凹溝部付きスロット状に形成され、前記固定バンド(40)には、棒状に形成され、前記固定バンド(40)の上において遊動できるように設けられた締結具(41)が配備されて、前記締結具(41)が前記掛止部(11)に嵌着されるように構成することを特徴とする請求項1に記載の自撮り用の携帯電話スタンド。
【請求項4】
前記ボディ(10)の背面または前記固定板(30)の背面には、 凹状に溝部(32)が形成されることを特徴とする請求項2に記載の自撮り用の携帯電話スタンド。
【請求項5】
前記携帯電話取付板(21)に携帯電話の両端を把持して固定するグリップ部材を装着して用いることを特徴とする請求項1に記載の自撮り用の携帯電話スタンド。
【請求項6】
前記ボディ(10)の背面には、 凹状に溝部(32)が形成されることを特徴とする請求項1に記載の自撮り用の携帯電話スタンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話スタンドに係り、さらに詳しくは、自撮りをするために携帯電話を壁体や柱などに手軽に固定するための装備に関する。
【背景技術】
【0002】
最近のスマートフォンのカメラ性能の向上には目を見張るものがあり、これに伴い、デジタルカメラと略同じ性能と機能を有することになったことから、旅行時にまたは日頃にも別途のカメラを持参することなく、スマートフォンのみで写真を撮って保管したり、写真を撮った直後に各種のソーシャルネットワーキングサービス(SNS)に投稿したりするケースが増え続けている。
【0003】
このとき、スマートフォンでは、他人の援助なしに一人で自分の姿を撮影したり、集合写真を撮影したりすることができないという不都合があった。このため、図9に示すように、多段状に構成されて折り畳み及び拡開可能ないわゆる「スマホ自撮り棒(自撮り用のスマートフォン据え置き型の棒)」が考案されて、これを用いて、他人の援助なしに自分撮り(自画撮り、セルフィー、セルカ(セルフカメラの略語)とも呼ばれる。以下、「自撮り」と称する。)をする方法が世界中で広く普及している。ところが、かようなスマホ自撮り棒が多段状に構成されて、これを折り畳んで嵩を手軽に減らすことができたとはいえ、持ち運ぶ上でかなり嵩高くて不便さを感じてしまい、たとえ多段状に拡開可能であるとしても、その長さが制限的にならざるを得なかった。なお、スマホ自撮り棒を長尺状に拡開した状態で、腕を伸ばしている場合、重さの負担が原因となって、撮影の最中にカメラを持つ手が震えることにより写真が揺れて撮られるケースが多かった。
【0004】
この理由から、大韓民国実用新案登録第20-0481747号公報に開示されたように、スマホ自撮り棒用三脚スタンドが考案されたりもしたが(図10参照)、これは、スマホ自撮り棒に結合して前記スマホ自撮り棒を地面に立てられるように構成した製品である。この場合、携帯電話がブレないことから、鮮やかな写真が得られるというメリットがあるものの、様々な角度の写真が得られないという不都合があった。すなわち、下から上側に向かって撮る写真しか得られず、地面に立てておいて撮影をするものであるため、倒れてスマートフォンが破損されてしまうリスクを抱えているという不都合があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような従来の技術における不都合を改善するために案出されたものであり、本発明の目的は、携帯電話を鉄製の壁体や柱などに手軽にかつ簡単に取り付けたり、木柱などの物体に手軽にかつ安定的に固定できるようにする携帯電話スタンドを用いて、様々な角度から楽に自撮りができるようにする携帯電話スタンドを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、このような目的を達成するために、内部にゼンマイが装着されるボディ10と、前記ボディ10の前面にボールジョイントにより連結されて回転自在に構成されるヘッド部20と、前記ヘッド部20に配備され、磁石から構成されて携帯電話を取り付けて固定する携帯電話取付板21と、前記ゼンマイと連結されて、前記ボディ10の側面を介して前記ボディ10の内部から引き出し及び引き込まれ、所定の幅を有するバンド状に構成され、弾性体から形成される固定バンド40と、一方の端が前記ボディ10の前面の上側に固定され、他方の端は前記固定バンド40の端部と連結され、所定の幅を有するバンド状に構成される上固定バンド40-1と、一方の端が前記ボディ10の前面の下側に固定され、他方の端は前記固定バンド40の端部と連結され、所定の幅を有するバンド状に構成される下固定バンド40-2と、を備えてなり、前記固定バンド40の任意の部分を引っ張って前記ボディ10を固定すべき構造物に巻き回して固定するとき、前記上固定バンド40-1と前記下固定バンド40-2のそれぞれが前記ボディ10の上側と下側をそれぞれ引っ張って支持することにより、前記ボディ10を前記構造物に固定することを特徴とする自撮り用の携帯電話スタンドを提案する。
【0007】
このとき、前記ボディ10の背面には、前記ボディ10の中央部位を除いた領域に前記ボディ10の周縁部に沿って磁石31が配備されるが、複数の磁石が前記ボディ10の周縁部に沿って並ぶように配置されるか、あるいは、前記ボディ10の周縁部と同心構造のリング状の磁石が前記ボディ10の周縁部に沿って配置されることが好ましい。
【0008】
また、前記ボディ10には前記固定バンド40が出入りをする部分の反対側に掛止部11が形成されて、前記固定バンド40を引っ掛けて締結するが、前記掛止部11は突設され、前記固定バンド40を前記掛止部11に引っ掛けるように構成するか、あるいは、前記掛止部11は凹溝部を備え、前記固定バンド40には、棒状に形成され、前記固定バンド40の上において遊動できるように設けられた締結具41が配備されて、前記締結具4
1を前記掛止部11に嵌着されるように構成してもよい。
【0009】
さらに、前記携帯電話取付板21に携帯電話の両端を把持して固定するグリップ部材を装着して用いてもよい。
【0010】
さらにまた、前記ボディ10の一側にはブレーキ12が配備されて、必要に応じて、前記ブレーキ12を作動させることにより、前記ゼンマイによる弾性力に抗して前記固定バンド40が動かないように固定してもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、ボディの裏面の磁石により鉄板や柱などに簡単に取り付けたり、木やその他の構造物に長さが延長自在な固定バンドで縛って固定して位置を手軽に確保したりすることのできる自撮り用の携帯電話スタンドを提供することにより、ユーザーの腕力に頼ることなく、手軽に自撮りをすることができるというメリットがある。
【0012】
また、携帯電話の大きさと重さに拘ることなく、安定的に支えられる卓越した支持力を有するというメリットがある。
【0013】
さらに、本発明は、高さを問わずに、いかなる構造物にも取り付けて固定して使えることから、様々な角度から携帯電話と被写体との距離に拘ることなく、自撮りをすることができるというメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係る携帯電話スタンドを示す斜視図。
図2】本発明に係る携帯電話スタンドを示す側面図。
図3】本発明の別の実施形態を示す斜視図。
図4】本発明に係る携帯電話スタンドの磁石の構成を示す構成図。
図5】本発明のさらに別の実施形態に係る溝部を示す構成図。
図6】本発明の使い方を示す斜視図。
図7】本発明の使い方を示す斜視図。
図8】本発明のさらに別の実施形態に係るブレーキを示す部分斜視図。
図9】従来のスマホ自撮り棒を示す斜視図。
図10】従来のスマホ自撮り棒用の三脚スタンドを示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面に基づいて、本発明に係る好適な実施形態について詳しく説明する。本発明の実施形態について説明するに当たって、本発明の技術的特徴と直接的な関連性がないか、あるいは、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者にとって明らかな事項、および各実施形態において重複して適用可能な部分に関しては、その詳しい説明を省略する。
【0016】
そして、後述する用語は、本発明における機能を考慮して定義された用語であって、これは、使用者、運用者の意図又は慣例などによって異なってくることがあるため、その定義は、本発明を説明する本明細書の全般に亘っての内容を踏まえて行われるべきである。
【0017】
図1は、本発明に係る携帯電話スタンドを示す斜視図であり、図2は、本発明に係る携帯電話スタンドを示す側面図であり、図3は、本発明の別の実施形態を示す斜視図であり、図4は、本発明に係る携帯電話スタンドの磁石の構成を示す構成図であり、図5は、本発明のさらに別の実施形態に係る溝部を示す構成図であり、図6及び図7は、本発明の使い方を示す斜視図であり、図8は、本発明のさらに別の実施形態に係るブレーキを示す部分斜視図であり、図9は、従来のスマホ自撮り棒を示す斜視図であり、図10は、従来のスマホ自撮り棒用の三脚スタンドを示す斜視図である。
【0018】
本発明は、ユーザーが自らスマホ自撮り棒を手に取り、腕を伸ばして携帯電話で自撮り(セルフィー)をしたり、床面に携帯電話用の三脚スタンドを設置して自撮りをしたりしていた既存の方式から脱皮して、スマホ自撮り棒や三脚スタンドを用いることなく、周りの構造物に手軽に取り付けて様々な角度から苦労することなく楽に自撮りをするために提案されたものであって、本発明に係る自撮り用の携帯電話スタンドに対する一実施形態が図1に示されている。同図に示すように、本発明は、大きく、ボディ10と、ヘッド部20と、携帯電話取付板21と、固定バンド40と、上固定バンド40-1及び下固定バンド40-2を備えてなる。
【0019】
前記ボディ10は、内部にゼンマイ(図示せず)が配備され、前記ゼンマイの終端に前記固定バンド40が連結される。前記ゼンマイの力により前記固定バンド40が前記ボディ10の内側に引っ張られる力を受けて、常に前記ボディ10の内側に巻き込まれることになる。すなわち、ユーザーが本発明に係る携帯電話スタンドを用いるために前記固定バンド40を引っ張って固定し、使い終えたから、前記固定バンド40を放すと、前記ゼンマイの弾性力により前記固定バンド40が引っ張られて前記ボディ10の内部に引っ張られることになる。
【0020】
前記固定バンド40は、一方の端が前記ゼンマイと連結され、本発明に係る携帯電話スタンドを木、街灯またはその他の構造物に縛って固定するための手段である。前記固定バンド40は、図1に示すように、所定の幅を有するバンドの形状に構成される。また、前記固定バンド40は、弾性のない材質から構成されてもよいが、ゴムバンドのように所定の弾性を有する材質から構成されることが好ましく、このような弾性体から構成されてはじめて、本発明の目的を安定的に達成することができる。
【0021】
図1に示すように、前記上固定バンド40-1は、前記固定バンド40と同じ材質から構成され、一方の端は前記ボディ10の前面の上側に固定され、他方の端は前記固定バンド40の端部に連結される。また、前記下固定バンド40-2もまた、前記固定バンド40と同じ材質から構成され、一方の端は前記ボディ10の前面の下側に固定され、他方の端は前記固定バンド40の端部に連結される。すなわち、同図に示すように、前記上固定バンド40-1の他方の端と前記下固定バンド40-2の他方の端と前記固定バンド40の端部とが互いに遭遇して連結されるように構成する。
【0022】
このとき、前記上固定バンド40-1と前記下固定バンド40-2は、前記固定バンド40とは異なる材質から構成されてもよいということはいうまでもない。なお、前記上固定バンド40-1と前記下固定バンド40-2は、非弾性体から形成されてもよい。
【0023】
また、前記上固定バンド40-1と前記下固定バンド40-2のそれぞれの一方の端は前記ボディ10の前面の上側と下側にそれぞれ固定されるが、その固定方式は特に制限されない。接着により固定されてもよく、前記ボディ10の内部に挿入されて固定されてもよく、前記ボディ10の前面の上側と下側のそれぞれにターミナル(図示せず)が形成されて前記上固定バンド40-1と前記下固定バンド40-2のそれぞれの一方の端が前記ターミナルに締結されて固定されてもよい。前記ターミナルもまた、その構成が特に制限されず、前記上固定バンド40-1と前記下固定バンド40-2のそれぞれが前記各ターミナルに固定できる構成であれば、いかなる構成であっても構わない。前記ターミナルを後述する掛止部11と同じ構成を有するように形成してもよく、前記上固定バンド40-1と前記下固定バンド40-2のそれぞれの一方の端の上に前記ターミナルを押してねじなどの締結手段により固定する方法もまた利用可能である。
【0024】
図1に矢印にて示すように、上記のような構成を有する前記固定バンド40の途中の部分を引っ張って前記ボディ10に配備される掛止部11に引っ掛けて固定する。このとき、前記掛止部11は、前記固定バンド40が前記ボディ10から出入りをする出入り口の部分の反対側に突出して配備されて、前記固定バンド40を引っ掛けて固定できるように構成された装置である。前記固定バンド40が安全に締結できるように、前記掛止部11は、
字状に曲がって折れ曲がった環状に構成されることが好ましい。
【0025】
また、図1に別の矢印にて示すように、前記固定バンド40の途中の部分を引っ張って前記ヘッド部20を通させて後述するボールジョイントに固定してもよい。このような方法を用いて、本発明に係る携帯電話スタンドを木柱などの構造物90に固設して使う例が図6に示されている。
【0026】
図6から明らかなように、本発明に係る携帯電話スタンドを前記固定バンド40を用いて構造物90に固定するとき、前記上固定バンド40-1と前記下固定バンド40-2が前記ボディ10の前面の上側と下側にそれぞれ固定されて引っ張られることにより、前記ボディ10を上部と下部に2本のバンドで巻いて固定するという効果が奏されることになる。なお、前記構造物90にも前記固定バンド40が二重に巻かれて引っ張られて固定されるという効果が奏される。
【0027】
したがって、上記のような本発明に係る構成によれば、前記ボディ10と前記構造物90を、所定の幅を有するバンドで上側と下側をそれぞれ巻いて2枚のバンドで固定することにより、1本のバンドや1本のワイヤーで巻いて固定する場合とは、その支持力に格段に違いが出るという効果が奏される。
【0028】
換言すれば、前記ボディ10のヘッド部20に携帯電話100を装着して前記構造物90に設置するとき、もし、前記上固定バンド40-1と前記下固定バンド40-2なしに前記ボディ10の側面から出入りをする前記固定バンド40の端部を引っ張って1本のみで巻いて固定することになる場合、前記固定バンド40は、ボディ10の中心部を通る線上において固定され、前記ヘッド部20に装着された前記携帯電話100は、前記ボディ10から前方に突出した状態で位置することになるため、その重心が前方に移動していて、前記携帯電話100の重さによるトルクに起因して前記ボディ10が前記構造物90に密着されて固定されることができず、前方に傾いてひっくり返されてしまうという結果が引き起こされる。したがって、細いワイヤーや1重のバンドでは、上記のように、前記ボディ10を安定的にかつ丈夫に支えることが困難である。
【0029】
したがって、上記のように、前記携帯電話100の重さによるトルクに起因してひっくり返されてしまうという現象を防ぐために、前記ボディ10の上下部を両方ともバンドで巻いて固定する効果と、前記構造物90を二重に丈夫に巻く効果とを与えるために本発明に係る構成を提案するのである。
【0030】
一方、前記固定バンド40を突出した前記掛止部11に引っ掛ける構成の代わりに、図3に示すように、前記固定バンド40には、長い棒状に構成され、前記固定バンド40の上において遊動できるように取り付けられる締結具41を備え、前記掛止部11は、棒状の前記締結具41が適度に締結できるように入口の狭い凹溝部から形成されるスロット状に配備されて、棒状の前記締結具41が前記掛止部11に摺動締結できるように構成してもよい。このとき、前記締結具41は、リュックサックなどにおいてバンド状の紐を締めたり緩めたりするときに通常的に用いられる部品であるため、それについての詳しい説明は省略する。
【0031】
また、図示はしないが、前記締結具41は、環状のリングを備える構成要素からなり、前記スロット状の掛止部11の代わりに、前記
字状の環状の掛止部11を備えて、前記締結具41のリングを前記
字状の環状の掛止部11に引っ掛けて固定することも可能である。このとき、前記締結具41のリングは、弾性のある材質のリングから構成されてもよく、弾性のない通常の金属リングやプラスチックリングが用いられてもよい。
【0032】
叙上の前記締結部41と前記掛止部11の構造は、単なる例示に過ぎないため、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、前記締結部41を前記ボディ10に固定するための方法であれば、面状ファスナーやスナップ式などその他のいかなる方法が適用可能である。
【0033】
一方、前記ボディ10の一側には、図8に示すように、ブレーキ12が配備されてもよい。前記固定バンド40は、前記ボディ10の内部に配備されるゼンマイに連結されて前記ボディ10の内側に引っ張られることになるが、前記上固定バンド40-1の一方の端と前記下固定バンド40-2の他方の端とが遭遇して連結される前記固定バンド40の端部が、前記ボディ10の側面に引っかかって前記ボディ10の内部にそれ以上入り込まないように構成される。
【0034】
ユーザーが本発明に係る携帯電話スタンドを用いるとき、前記携帯電話スタンドを所望の構造物に固定するために、前記固定バンド40を引っ張って前記掛止部11または前記ボールジョイントに引っ掛けるための作業を行うことになる。ところが、前記ゼンマイの弾性力のため、前記固定バンド40を構造物に巻き掛けるための作業を行い難い場合がある。このため、前記固定バンド40を所定の長さに見合う分だけ予め取り出しておき、前記ブレーキ12を作動させて前記固定バンド40が前記ボディ10の内部に巻き込まれないように固定して作業を行うようにしてもよい。
【0035】
前記ブレーキ12の種類は特に限定されず、図8に示すように、巻き尺において用いられているブレーキが適用されてもよい。
【0036】
前記ヘッド部20は、図2に示すように、前記ボディ10にボールジョイントにより連結されて前記ヘッド部20が前記ボディ10に対して回転自在になるように装着される。前記ボールジョイントは、ボール50が前記ボディ10に固定され、前記ヘッド部20の内部にボール50が挿入されて、前記ヘッド部20のみがボール50に対して回転するように構成してもよく、図示はしないが、前記ボール50が前記ヘッド部20に固定され、前記ボディ10の内部に前記ボール50が挿入されて、前記ヘッド部20と固定連結された前記ボール50が前記ボディ10に対して回転するように構成してもよい。
【0037】
前記ヘッド部20は、携帯電話100が取り付けられる部分であって、前記携帯電話100を前記ヘッド部20に取り付けるために携帯電話取付板21が配備される。前記携帯電話取付板21は、磁石から形成されることが好ましく、前記ヘッド部20の前面に取り付けられてもよく、前記ヘッド部20の内部に装着されてもよい。
【0038】
このとき、前記携帯電話100の背面に金属板を取り付けたり、携帯電話ケースの背面に金属板を取り付けたりした状態で、前記携帯電話取付板21付き前記ヘッド部20に前記携帯電話の背面の金属板を近づける場合、磁力により前記携帯電話が前記ヘッド部20に取り付けられる。
【0039】
前記ボールジョイントの作用により、ユーザーが前記携帯電話100を手で動かしながら手軽に前記携帯電話の角度をユーザーが希望する通りの角度に調整することができる。
【0040】
一方、前記ボディ10の裏面に磁石31を備えて、前記本発明に係る携帯電話スタンドを磁石がくっつく素材の構造物90に手軽に取り付けて使えるようにしてもよい。この場合には、前記固定バンド40を用いることなく、本発明に係る携帯電話スタンドを磁力のみで固定することができるので、非常に手軽にかつ便利に用いることが可能になる。しかしながら、登山時の場合のように、磁石がくっつくような構造物がない場合には、前記固定バンド40を用いて構造物90に取り付けて固定してもよい。
【0041】
前記磁石31の種類は特に限定されず、ネオジム磁石など各種の磁石が適用可能である
【0042】
前記磁石31は、前記ボディ10の背面に装着されてもよく、図4に示すように、前記ボディ10の背面に別途の固定板30を備えて前記固定板30に装着されてもよいということはいうまでもない。
【0043】
図4においては、前記磁石31が前記固定板30に配備される場合を示しているが、図4の(a)においては、複数の磁石31が前記固定板30の周縁部に沿って配置されることを示している。図4の(b)においては、ドーナツなどのリング状の磁石31が前記固定板30の周縁部の形状に倣って前記固定板30と同心構造に配置されることを示している。
【0044】
いうまでもなく、前記磁石31は、前記固定板30に、図4の(a)及び(b)に示すように配置されてもよいだけではなく、前記磁石31が、図4の(a)及び(b)に示すような方式により前記ボディ10の背面に直接的に配置されてもよい。
【0045】
また、図4の(a)及び(b)から明らかなように、前記磁石31は、前記ボディ10もしくは固定板30の中央部分には配置されないということが本発明の技術的特徴の一つである。前記ボディ10の内部にはゼンマイが配置されている。前記ゼンマイは、前記ボディ10の中央に配置されているため、前記磁石31が前記ボディ10もしくは固定板30の中央部分に配置される場合、金属製の前記ゼンマイが前記磁石31の磁力に起因して正常に動かないという不都合がある。したがって、前記ゼンマイが正常に動作するためには、前記磁石31が前記ボディ10もしくは固定板30の中央部分を除いた周縁部の部分の側に配置されなければならない。
【0046】
さらに、図5に示すように、前記ボディ10または前記固定板30の背面には凹状の溝部32が配備されてもよい。これは、図6に示すように、本発明に係る携帯電話スタンドを構造物90に設置するとき、前記ボディ10または前記固定板30の背面に凹状の溝部32を備える場合、前記構造物90との密着力をさらに高めて、さらに強固な装着が可能である。
【0047】
さらにまた、図7に示すように、本発明に係る携帯電話スタンドを木柱などの構造物90に固設して使うとき、大きさが過剰に大き過ぎたり、飾り物を過剰に取り付け過ぎたりして重量が大きな携帯電話100である場合、前記構造物90に固定しても前方に傾いてしまう可能性があるため、これを補うために、前記ボディ10の背面に支持板60がさらに配備されてもよい。前記支持板60は、前記携帯電話100の重量により下側に傾いてしまうことを防ぐための構造物であるため、同図に示すように、上下に長く形成されることが好ましい。のみならず、図示はしないが、水平な構造物90に取り付けられる場合に備えて、左右に長く形成された支持板60もまた配備されてもよい。したがって、十字状の支持板60が配備されてもよいということはいうまでもない。
【0048】
前記支持板60は、磁石にくっつき易く、しかも、強度の高い素材のものであることが好ましく、着脱自在に構成されることが好ましい。しかしながら、前記ボディ10と一体形に構成されることを排除するわけではない。
【0049】
前記ボディ10または前記固定板30の裏面または前記支持板60の裏面には、滑り止めを図るためのゴムパッドまたはシリコンパッドが取り付けられて用いられてもよい。
【0050】
一方、前記ヘッド部20には、図9に示されている図面符号300のように、携帯電話100を把持して固定するグリップ部材300を取り付けて用いてもよい。この場合、前記グリップ部材300の背面に金属板を取り付けた状態で、前記携帯電話取付板21付き前記ヘッド部20に前記グリップ部材300の背面の金属板を近づける場合、磁力により前記グリップ部材300が前記ヘッド部20に取り付けられて用いられる。前記グリップ部材300は、スマホ自撮り棒において広く用いられているものであるため、その詳しい説明は省略する。
【0051】
以上のような構造を有する本発明に係る携帯電話スタンドによれば、日常生活を営む中で、またはレジャー活動をする最中に自撮りをするために、本発明に係る携帯電話スタンドに携帯電話100を磁石の力で簡単に取り付け、周りの構造物90にもまた磁石の力で手軽に取り付けて、遠距離からリモコンやジェスチャーショットにて自撮りをすることができる。いうまでもなく、磁石がくっつかないような構造物90の場合には、固定バンド40を用いて本発明に係る携帯電話スタンドを固定することもできる。また、前記上固定バンド40-1と前記下固定バンド40-2が本発明に係る携帯電話スタンドの上部と下部をそれぞれ固定し、前記固定バンド40が二重に構造物90を囲んで固定することにより、前記携帯電話100の重さにより本発明に係る携帯電話スタンドが前方に傾いてひっくり返されてしまうということを防ぐ。
【0052】
以上においては、本発明の好適な実施形態に限定して説明したが、これは単なる例示に過ぎず、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、多種多様な方法により変更されて実施されてもよく、さらに、開示されている技術的思想に基づいて別途の技術的特徴が付加されて実施できるということは明らかであるといえる。
図1
図2
図3
図4(a)】
図4(b)】
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】