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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-01
(54)【発明の名称】プッシュボタン装置
(51)【国際特許分類】
   G05G 1/02 20060101AFI20230424BHJP
   G05G 7/08 20060101ALI20230424BHJP
【FI】
G05G1/02 B
G05G7/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022552902
(86)(22)【出願日】2021-04-19
(85)【翻訳文提出日】2022-10-20
(86)【国際出願番号】 US2021020242
(87)【国際公開番号】W WO2021183314
(87)【国際公開日】2021-09-16
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518030139
【氏名又は名称】ペン エンジニアリング アンド マニュファクチュアリング コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】PENN ENGINEERING & MANUFACTURING CORP.
【住所又は居所原語表記】5190 Old Easton Road,Danboro,PA 18916 USA
(74)【代理人】
【識別番号】100079980
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 伸行
(74)【代理人】
【識別番号】100167139
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ブルンク,ジョナサン
【テーマコード(参考)】
3J070
【Fターム(参考)】
3J070AA07
3J070BA05
3J070BA09
3J070BA66
3J070CC12
3J070CD15
3J070EA02
(57)【要約】
【構成】
プッシュボタンはプランジャー、保持装置、バネおよび端部キャップを含む構成部材からなる。プランジャーは保持装置内で往復動する。この保持装置は3つの主要部分を有する。上部部分はボタンをプランジャーの上部において緊密に保持し、プランジャーの方形中間部を受け取る直線状リセスを有する。保持装置の中央部分は拡大キャビティを有し、このキャビティがプランジャーピンの拡大方形中間部が回転できるようにサイドクリアランスを与える。キャビティの上下の境界は、プランジャー中間部の角部に係合し、これを回転させる対向するルーフおよびフロアカム作用構造体が定める。保持装置内のバネがプランジャーに上向きにバイアスを印加する。保持装置の底部に取り付けた端部キャップがプランジャー/バネアセンブリを捕え込み、プッシュボタン装置を支持構造に取り付ける取り付け手段になる。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向ボアを有する対向する上部端部および下部端部を有する保持装置であって、前記ボアの方形リセス部が前記保持装置の上部分内にあり、縮径カラーが最上端部にあり、前記保持装置のボアが拡径中心キャビティを有し、キャビティフロアおよびキャビティルーフがそれぞれこのキャビティの底部および上部を画定し、当該キャビティが、面が対向するセットのカムを有し、前記フロアに一つのカムセットがあり、そして前記ルーフに一つのカムセットがある保持装置と、
前進位置と後退位置との間で移動可能な前記保持装置のボア内で滑動可能なプランジャーであって、前記後退位置にある時に、前記カラーを介して前記保持装置の前記上部端部から上向きに延在するボタンを有し、そしてさらに前記プランジャーが前記前進位置にある時に、前記保持装置の下部端部から延在する前記プランジャーの遠位底端部に円筒形ピンを有するプランジャーと、
前記プランジャーの上下の逆行程のたびに前記プランジャーの中間部の角部が前記カムに作用して、前記プランジャーを同じ回転方向に回転させるように構成され、断面が横方形である前記プランジャーの拡大中間部と、
を有することを特徴とするプッシュボタン装置。
【請求項2】
前記プランジャーが前記後退位置にある時に、前記プランジャーの前記中間部が前記保持装置の前記方形リセス部を緊密に占有する請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記保持装置が前記下部端部に端部キャップを有し、このキャップを前記保持装置の本体に取り付け、前記プランジャーを前記保持装置内に係留する請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記端部キャップと前記プランジャーの中間部との間で動作するバネを有し、このバネが前記後退位置に向けて上向きに前記プランジャーを押し進める請求項3に記載の装置。
【請求項5】
各カムが鋭角面を有し、この鋭角面が前記プランジャーの中間部の角部に係合可能な請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記中心キャビティが円筒形である請求項5に記載の装置。
【請求項7】
各セットのカムが前記保持装置の中心キャビティの周壁に沿って位置する請求項6に記載の装置。
【請求項8】
各セット内のカムが実質的に同じであり、そして前記カムセットが各カムの円弧長さの半分で相互から角度的にオフセットしている請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記カムが鋭い尖端を有する垂直歯からなる請求項5に記載の装置。
【請求項10】
前記プランジャーが前記後退位置にある時に、前記プランジャーの中間部が前記保持装置のカラーに当接する請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記端部キャップを前記保持装置の本体に取り付け、この端部キャップが前記保持装置の底部から延在する軸部を有し、この軸部が前記保持装置を支持構造体内の孔に取り付ける取り付け手段を有する請求項3に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は2020年3月10日を出願日とし、“プッシュボタン装置”を発明の名称とする仮特許出願第62/987,425号に基づく非仮特許出願であり、この仮特許出願の優先権を主張する出願である。
【技術分野】
【0002】
本発明は機械式アクチュエータとして用いられる手動プッシュボタンに関する。より具体的には、本発明は安定な前後進位置間で中央プランジャーを動かす交代作動機構(alternating actuation mechanisms)を利用するプッシュボタンに関する。
【背景技術】
【0003】
前後進位置間で中央プランジャーを動かす交代作動機構を利用するプッシュボタンは、とりわけ筆記具、ドアラッチ装置、スイッチ作動、油圧弁動作を始めとする各種の用途において利用されてきている。場合にもよるが、特にペン筆記具の分野では、プランジャーが同じ方向に繰り返し押されている間、プランジャーは交代的に安定な前進位置および後退位置を占める(以下“交代動作”と呼ぶ)。
【0004】
ところが、この分野には問題がある。これら装置が、製造コストが高いか、あるいは高力産業用途においては頑強さが不十分なうえ複雑な機構や壊れやすい機構を備えているからである。このため、厳しい操作環境用の、製造コストが低くかつ耐久性のある簡単な交代動作プッシュボタン機構が必要になってきている。
【発明の概要】
【0005】
上記記載の必要性を満足するため、本出願人は産業上大きな適用性をもつプッシュボタンを案出してきた。本発明のプッシュボタンはいずれも頑丈な構成をもつ最小数の構成部分からなる。これら構成部材はプランジャー、保持装置、バネおよび端部キャップを有する。このプランジャーは3つの部分を有する。即ち、上部部分は使用者が装置を押し下げ、これを操作できることを可能にする平坦な端部を備えたボタンであり、中位部分は拡大した方形断面を有し、そして底部部分は径の小さいピンである。この底部ピンは具体的な用途において必要な関連構造に係合できるプッシュボタン装置の動作部分である。
【0006】
プランジャーは、同様に3つの主要部分を有する保持装置内において往復動する。上部はプランジャーの最上部にボタンを緊密に保持し、プランジャーの方形中間部を受け取ることができる直線状凹部を有する。保持装置の中央部分は、プランジャーピンの拡大方形中間部に対してサイドクリアランスを与えてこれを回転させる拡大キャビティを有する。このキャビティは円筒形で、それぞれ対向するルーフ面およびフロア面によって上下境界を設定する。ルーフおよびフロアはカム構造を有し、この構造がプランジャーの中間部の角部に係合し、これを回転させる。保持装置の底部がプランジャーの動作ピンを緊密に保持する。保持装置内のバネがプランジャーを上方にバイアスする。保持装置の底部に取り付けた端キャップがプランジャー/バネ装置を係留する(captivate)。保持装置の底端部から延在する端キャップの軸部が、プッシュボタン装置を支持構造体に取り付ける取り付け手段になる。
【0007】
より具体的には、本出願人は対向する上部端部および底部端部を有し、方形リセス部(凹部)が上部部分にある軸方向ボアがあり、また縮径のカラーが最上端部にあり、それぞれフロアおよびルーフに2つの面が対向するセットのカムを備え、キャビティの上部および底部を形成する拡大径の中心キャビティをするプッシュボタン装置を案出した。同軸プランジャーは安定な前進位置と後退位置との間で移動可能な保持装置ボア内で滑動できる。このプランジャーは円筒形ボタンを有し、このボタンは、後退位置にある時には保持装置の最上端部からカラーを介して上方に延在する。プランジャーの遠位底端部にある円筒形ピンは、プランジャーが前進位置にある時には、保持装置の底端部から延在する。プランジャーの拡大中間部は横方向に方形の断面を有し、かつそのサイズはカムがプランジャーの中間部の角部に作用し、プランジャーの上下の逆行程毎にプランジャーを同じ回転方向に回転させる。
【0008】
プランジャーの中間部は、後退位置にある時に、保持装置の方形リセス内に緊密に受け取られ、プランジャーを後退させる。保持装置は、保持装置本体に取り付けられ、プランジャーを保持装置内に係留する底端部に端部キャップを有する。バネが端部キャップとプランジャーの中間部との間で機能し、プランジャーを後退位置に駆動する。プランジャーの中間部が保持装置のカラーに当接し、プランジャーの上昇を停止させ、これが後退位置になる。端部キャップは保持装置の本体に取り付けるもので、その軸部は保持装置を支持構造体内の孔に取り付ける取り付け手段を有する保持装置の底部から延在する。
【0009】
各カムは、プランジャー中間部の角部に係合可能な鋭角面を有する。各セットのカムは保持装置の中心キャビティの周囲壁に沿って位置する円形配列のカムからなる。対向セットのカムは各カムの円弧長さの半分だけ相互に角度的にオフセットしている。各組みのカムは先端が鋭い垂直歯からなる。
【0010】
本発明の一実施態様を示す添付図面およびその説明から、当業者ならば、従来技術の課題を解決した本発明のプッシュボタン装置の目的が実現できたことを理解できるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は上部正面斜視図である。
図2図2は上部左斜視図である。
図3図3は正面断面立面図である。
図4図4は底部平面図である。
図5図5は図示するように、図4から取った正面部分断面図である。
図6図6は図示するように、図5から取った上部平面断面図である。
図7図7は図示するように図5から取った底部平面断面図である。
図8図8は前進位置を示す正面立面断面図である。
図9図9は後退位置を示す正面立面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
添付図面に関する以下の説明では、ある特定の図面に列記した各要素に個々に言及する必要なく相互参照を簡単にできるようにするため、異なる図面に示す同じ要素については、同じ参照符号を使用する。
【0013】
図1を参照して説明するが、図1に示す本発明のプッシュボタン10は3つの主要構成部材、即ち全体として円筒形の保持装置本体13、同軸プランジャー11および端部キャップ15を有する。バネ装置を始めとする内部の部材については、図8および図9に示す。本発明の一つの作用効果は設計の簡易さにあり、必要な構成部材は数個に過ぎない。
【0014】
図2を参照して説明すると、この図にはプッシュボタンプランジャー11を単独で示す。プランジャーについては、3つの部分、即ち円筒形の上部ボタン17、方形の拡大中間部18、およびプランジャーの動作端部である底部のピン部19を有する。
【0015】
図3図7に、上面図、底面図および立面断面図の形で保持装置13の細部を独立して示す。
【0016】
図3図4および図5を参照して説明を続けると、これら図には保持装置の上部セットおよび底部セットの内部カムおよび他の詳細を明示する。図3に示すように、保持装置の主な特徴部は上部にある保持カラー20で、このカラーにおいて保持装置の上部内の方形の断面リセス(recess)23が終端する。このリセスは方形のリセス23から上向きに遷移して、保持装置13の最上端部の、径の小さいカラー20の円形開口21になる。リセス23はその上端から下向きに遷移し、保持装置の中間部内の円筒形の拡大中心キャビティ24になる。2つの対向面セットのカム27および29については、それぞれキャビティ24のルーフおよびフロアの周囲円形路に沿って配置する。保持装置の底部にあるカウンターボア25が、図8および図9に見られるように、端部キャップ15を受け取る。カムそれぞれについては、鋭い尖端をもつ歯として構成し、これらカムセットについては、22.5度の角度に一致する各カムの円弧長さの半分だけ相互から角度的にオフセットする。このように構成すると、カムはプランジャーの中間部に作用し、これを回すか、あるいは捩る。プランジャーが捩れるたびに、プランジャーが接触しているカムに整合し、次に対向セットのカムから角度的にオフセットする。プランジャーの次の行程で、対向カムがプランジャーの中間部の角部に接触すると、さらに22.5度の捩じれが加わる。これはプランジャーの逆交代行程のたびに生じる。各プレス/リリースサイクル毎に上下行程が合算されて、プランジャーが45度の角度回転を行う。
【0017】
図6および図7に、図5に記した部分によって示すように、上下から見た場合のカムの中心キャビティのフロアおよびルーフセットの配置を示す。なお、図5図4から取った断面図である。上部ルーフカムセット27は4つのカムを有し、下部フロアカムセット29は8つのカムを有する。この下部フロアカムセットは等間隔カムの円形配列からなる。動作時、各カムの鋭角面がプランジャーの中間部の角部の一つに係合する。図7に示すように、保持装置13の上部にあるリセス開口23については、プランジャーの中間部を緊密に受け取り、かつキャビティルーフから上向きに延在する構成をもつ。ここでは、そのキャビティルーフカム27に対する関係を示す。各カムの位置がプランジャーの中間部の長径および短径の境界内にあるため、プランジャー中間部の角部のエッジのみがカムに接触する。各セット内の個々のカムは実質的に同じであり、鋭角であり、鋭い尖端ピークを形成する。プランジャーの各逆行程の両垂直方向において同じ回転方向にあるプランジャーに回転力を与えるようにカムセットを配向するため、位置の回転前進は付加的な前進である。
【0018】
図8および図9に本発明のプッシュボタンの安定な前後進状態を示す。図8を参照して説明すると、この図は完成したプッシュボタン装置の内部部材を示す立面横断面図である。このプッシュボタン装置は3つの主要構成部材、即ちバネ16の底部を受け取るリセス、端部キャップを保持装置の底部にブローチングする取り付け部材、およびプッシュボタン装置を受け取りパネル(図示省略)の孔に取り付けるクリンチとして示す取り付け手段14を備えた軸部を有する端部キャップの遠位端部を有する端部キャップ15によって一体化する。
【0019】
図3図7を参照して既に説明したように、保持装置の中心キャビティ24はキャビティフロア9とキャビティルーフ12にカム構造体を有し、ボタンの完全な押し込み時に、またボタンの完全な解放時に、中心キャビティがカムセット27および29に押圧されている間プランジャー11に捩じれ力即ちトルクを与える。図6および図7に示すように、カムは保持装置の円筒形中心キャビティ24の周囲に対向垂直方向に位置する。また、カムはプランジャーの軸線から十分離れて位置するため、これらカムがプランジャーの中間部18の角部のみに係合する。
【0020】
図8では、プランジャーは前進位置にある。プランジャー11をこの位置に設定するためには、まず、その方形中間部18の角部が中心キャビティのフロア上のカム29に押圧するまで手動で、あるいは機械的に押し下げる。ボタンの解放時に、次にプランジャーがキャビティルーフ上のカムに接触してピン11を付加的な量回転させるまで、バネ16の力によってプランジャーを上向きに移動させる。この状態では、プランジャーの中間部18は保持装置における上部方形の横断面をもつリセスとの整合からは外れた状態にあり、これが中心キャビティルーフ12に隣接して停止する。このように、プランジャー11はこの前進位置に保持され、プランジャー11の端部ピン19が保持装置の端部キャップ15の底部から延在する。プランジャーの中間部18の底部に作用するバネ16の力によってプランジャーの位置安定性を維持する。
【0021】
次に図9を参照して説明すると、この図ではプランジャーは後退位置にある。図8に示す前進位置からこの位置に移すためには、プランジャーボタン17の同様な押し込みおよび解放を行い、再度プランジャーを45度回転させる。ここで、プランジャーに45度の回転をさらに行った後、プランジャーの中間部18は保持装置の方形リセス23に整合する。ボタンを解放すると、バネ16の力によってプランジャーの中間部がリセスボア内に上向きに受け取られる。これによって、プランジャー11のピン端部19が端部キャップ15内に後退する。このプランジャーの動作は図3に要素20として示すカラーによって上向きになった状態で停止する。カラー20は狭い円形開口を有し、この開口がプランジャー11の完全後退時に保持装置の上部からさらに延在した状態でプランジャーボタンを受け取る。端部キャップ15とプランジャー中間部18の底部との間で動作するバネ16の力によって、プランジャー11はこの安定な後退位置に保持される。
【0022】
以上の機械的関係によって、本発明のプッシュボタンは以下のように動作する。プランジャーを連続的に押しかつ解放すると、対向軸線方向におけるカムの作用それぞれがプランジャーに同じ回転方向において回転力または捩じれを印加する。プランジャーに印加された各捩じれが22.5度の回転になるため、プランジャーが押し/開放サイクル後に上向きに戻ると、プランジャーが合計で45度回転する。この状態では、プランジャーの正方形の拡大中間部が保持装置の上部リセスとの整合から外れるため、プランジャー中間部の角部が中心キャビティのルーフに当接し、プランジャーがさらに上向きに後退することを防止する。この結果、プッシュボタン装置の前進位置が安定化する。再び、プランジャーを押しかつ解放すると、一緒に交代動作するフロアカムおよびルーフカムが合計で45度の回転をプランジャーに印加するため、プランジャーは保持装置の上部のリセスに整合する。ボタンの圧力を解放すると、内部バネの力によってプランジャーが上向きに保持装置の上部リセスに移動し、安定な後退状態になる。
【0023】
図示の実施態様に示した寸法などについては、目的とする具体的な用途に応じて変更することができる。例えば、正方形部分の側部長さやプランジャーピンの長径は必要な任意の寸法で構成することができ、また中央キャビティの上下の境界間の距離は簡単に変更することができる。プランジャーピンの距離および長さは、ピンを保持装置の端部キャップからどの位突きだすのかを決定するものである。カウンターボアを有する本体の底部領域は、端部キャップが図8および図9に示すように、保持体の本体にブローチし、装置を係留するために十分なものである。端部キャップの遠位端部は、受け取りパネルなどの支持構造体に取り付ける任意の好適な取り付け手段を備えることができる。
【0024】
本発明の一実施態様を説明してきたが、図示かつ記載してきた実施態様には多くの変更を加えることができ、いずれも本発明の範囲および考え方に包摂されるものである。また、本発明は記載してきた実施態様に限定されるものではなく、請求項に記載の要旨およびその等価物によってのみ明示できるものである。
【符号の説明】
【0025】
9 キャビティフロア
10 プッシュボタン
11 同軸プランジャー
12 キャビティルーフ
13 保持装置本体
14 取り付け手段
15 端部キャップ
16 バネ
17 上部ボタン
18 中間部
19 ピン部
20 保持カラー
21 円形開口
23 リセス/リセス開口
24 拡大中心キャビティ
25 カウンターボア
27 カム/上部ルーフカムセット
29 カム/下部フロアカムセット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】