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特表2023-518567プラグ接続部、プラグコネクタ、ラッチ手段及び該ラッチ手段を構築する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-02
(54)【発明の名称】プラグ接続部、プラグコネクタ、ラッチ手段及び該ラッチ手段を構築する方法
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/6582 20110101AFI20230425BHJP
   H01R 43/00 20060101ALI20230425BHJP
   H01R 13/639 20060101ALI20230425BHJP
【FI】
H01R13/6582
H01R43/00 B
H01R13/639 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022557876
(86)(22)【出願日】2021-03-04
(85)【翻訳文提出日】2022-09-27
(86)【国際出願番号】 EP2021055520
(87)【国際公開番号】W WO2021190899
(87)【国際公開日】2021-09-30
(31)【優先権主張番号】102020108288.6
(32)【優先日】2020-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513243480
【氏名又は名称】ヴァイトミュラー インターフェイス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンデイトゲゼルシャフト
(71)【出願人】
【識別番号】594070612
【氏名又は名称】フェニックス コンタクト ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Phoenix Contact GmbH & Co.KG
【住所又は居所原語表記】Flachsmarktstrasse 8, D-32825 Blomberg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ステューベ, ベネディクト
(72)【発明者】
【氏名】アポリウス, シュテファン
(72)【発明者】
【氏名】ブリンクマン, ラルス
(72)【発明者】
【氏名】ヘンツェ, ローマン
(72)【発明者】
【氏名】ラインケ, ロビン
(72)【発明者】
【氏名】ラング, ヴィリ
(72)【発明者】
【氏名】クローム, カルステン
【テーマコード(参考)】
5E021
5E051
【Fターム(参考)】
5E021FA03
5E021FA09
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB07
5E021FC21
5E021FC29
5E021HB11
5E021HC14
5E021HC31
5E021HC35
5E021LA10
5E021LA15
5E051BA02
5E051BA04
5E051BB04
(57)【要約】
本発明は、電気的及び/又は光学的プラグ接続部であって、第1のプラグコネクタ(1)と、第1のプラグコネクタ(1)に嵌合され、第1のプラグコネクタ(1)に対応した第2のプラグコネクタ(2)を備え、第1のプラグコネクタ及び第2のプラグコネクタ(1、2)は、各々プラグ面を有し、該プラグ面は、第1の金属シート接触部(101)及び第1の金属シート接触部(101)と電気的に接触するように一緒に嵌合する第2の金属シート接触部(201)を有し、更に一緒に嵌合され、第1及び第2の金属シート接触部から離れて配置される第1及び第2の電気的及び/又は光学的プラグ接触部( 102、202)を有し、組み立てられた状態で、第1及び第2のプラグコネクタ(1,2)の間には、少なくとも1つのラッチ接続部(3)があり、該ラッチ接続部(3)は第1のプラグコネクタ(1)上の第1のラッチ手段と、第2のプラグコネクタ(2)上の対応する第2のラッチ手段を有し、第1のラッチ手段は、ラッチフック(106)の形態であり、第2のラッチ手段は、特にラッチ縁部を有する、対応するラッチ凹部(206)の形態であり、ラッチフック(106)は、2つのプラグコネクタ(1、2)が一緒に嵌合されると、ラッチ凹部(206)内にラッチし、ラッチフック(106)は、ラッチアーム(107)及びフック部(108)を有する。フック部(108)は、フック部(108)を取り囲む金属シート、特にラッチアーム(107)に曲げライン(108c)を介して連結され、該曲げライン(108c)は何れかの部分において直線ラインから偏位し、フック部(108))は少なくとも1つの開口側(108b)を有する隆起した3D形状の表面領域である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的及び/又は光学的プラグ接続部であって、
a.第1のプラグコネクタ(1)と、該第1のプラグコネクタ(1)に嵌合され、第1のプラグコネクタ(1)に対応した第2のプラグコネクタ(2)を備え、
b.前記第1のプラグコネクタ及び第2のプラグコネクタ(1、2)は、各々プラグ面を有し、該プラグ面は、
i.第1の金属シート接触部(101)及び第1の金属シート接触部(101)と電気的に接触するように一緒に嵌合する第2の金属シート接触部(201)を有し、
ii.一緒に嵌合され、第1の金属シート接触部及び第2の金属シート接触部から離れて配置される第1の電気的及び/又は光学的プラグ接触部及び第2の電気的及び/又は光学的プラグ接触部(102、202)を有し、
c.組み立てられた状態で、前記第1のプラグコネクタ及び第2のプラグコネクタ(1、2)の間には、少なくとも1つのラッチ接続部(3)があり、該ラッチ接続部(3)は第1のプラグコネクタ(1)上の第1のラッチ手段と、第2のプラグコネクタ(2)上の対応する第2のラッチ手段を有し、
d.第1のラッチ手段は、ラッチフック(106)の形態であり、第2のラッチ手段は、特にラッチ縁部を有する、対応するラッチ凹部(206)の形態であり、ラッチフック(106)は、2つのプラグコネクタ(1、2)が互いに嵌合されると、ラッチ凹部(206)内にラッチし、
e.ラッチフック(106)は、ラッチアーム(107)及びフック部(108)を有するプラグ接続部において、
f.前記フック部(108)は、フック部(108)を取り囲む金属シート、特にラッチアーム(107)に曲げライン(108c)を介して連結され、該曲げライン(108c)は何れかの部分において直線ラインから偏位し、フック部(108))は少なくとも1つの開口側(108b)を有する隆起した3D形状の表面領域であることを特徴とする、プラグ接続部。
【請求項2】
フック部(108)の隆起した3D形状の表面領域は、少なくとも1つの開口側を有する隆起した3D形状の表面領域(108a)としてピラミッドの一部を形成する、請求項1に記載のプラグ接続部。
【請求項3】
前記第1のプラグコネクタ(1)の第1の金属シート接触部(101)及び対応する前記第2のプラグコネクタ(2)の前記第2の金属シート接触部(201)は、夫々の場合において、対応してカラー状に互いに嵌合可能に構成され、前記第1のプラグ接触部及び第2のプラグ接触部(102、202)は、前記カラー状の第1の金属シート接触部及び第2の金属シート接触部(101、201)の内側に配置される、請求項1又は2に記載のプラグ接続部。
【請求項4】
前記開口側(108b)は、前記ラッチアーム(107)の前記周囲面に対して90°に等しくない角度で傾斜して構成され、その縁部における前記開口側(108b)は、前記ドーム状領域の縁部によって形成され、開口側(108b)が前記ラッチ凹部(206)のラッチ縁部の後方でセルフロックの方法でラッチされる、請求項1乃至3の何れかに記載のプラグ接続部。
【請求項5】
前記曲げライン(108c)がU字形またはV字形または半円形に構成されるように構成されている、請求項1乃至4の何れかに記載のプラグ接続部。
【請求項6】
前記ラッチアーム(107)が両端部の間で支持されて、第1のプラグコネクタ(1)の別の要素上に接触するような方法で予め張力を掛けられる、請求項1乃至5の何れかに記載のプラグ接続部。
【請求項7】
前記第1のプラグコネクタのプラグ接触部(102)が接触キャリア(105)に配置され、前記ラッチアーム(107)は接触キャリア(105)上にて接触キャリア(105)の両端部間に当接して予め張力を掛けられた形で支持される、請求項1乃至5の何れかに記載のプラグ接続部。
【請求項8】
予め張力を掛けられたラッチアーム(107)の自由端部は、ギャップを有する第1のプラグコネクタ(1)の金属シート接触部(101)の縁部領域上で内側に支持され、該縁部領域は、ラッチアーム(107)が部分的に重なるように構成されている、請求項7に記載のプラグ接続部。
【請求項9】
前記ラッチアーム(107)はそれ自体が段部を有し、接触キャリア(105)と金属シート接触部(101)もそれ自体が段部を有する、請求項7又は8に記載のプラグ接続部。
【請求項10】
ラッチ接続を解除するために、作動手段(112)が第1のプラグコネクタ(1)上に構築されている、請求項1乃至9の何れかに記載のプラグ接続部。
【請求項11】
前記作動手段はレバー状の作動押圧部材(112)の形であり、該作動押圧部材は前記ラッチフック(106)を押し下げて、前記フック部(108)を前記ラッチ凹部(206)から前記第2のプラグコネクタ(2)の金属シート接触部(201)の周縁の内側領域へ移動させるように構成されて、このようにして、ラッチ接続(3)を解除し、プラグコネクタ(1、2)を引き離すことができる、請求項10に記載のプラグ接続部。
【請求項12】
第1のプラグコネクタ(1)の金属シート接触部(101)の断面が略多角形を有し、ラッチフック(106)は、この多角形の一側部に位置しており、前記作動押圧部材(112)は、この多角形の同じ側部に配置されて、フック部(108)に作用してフック部(108)を内側に押圧する、請求項11に記載のプラグ接続部。
【請求項13】
第1のプラグコネクタ(1)の金属シート接触部(101)の断面が略多角形を有し、ラッチフック(106)は、この多角形の一側部に位置しており、前記作動押圧部材(112)は、ラッチフック(106)とは多角形の異なる側部に配置されて、前記作動押圧部材(112)は、取付具(112d)を用いて前記フック部(108)に作用して、フック部(108)を内側に押圧する、請求項11に記載のプラグ接続部。
【請求項14】
請求項1乃至13の何れかに記載の第1のプラグコネクタに関する特徴の1つ以上を有することを特徴とするプラグ接続用の第1のプラグコネクタ(1)。
【請求項15】
請求項1乃至13の何れかの第1のプラグコネクタのラッチ手段に関連する1以上の特徴を有する、ラッチ手段。
【請求項16】
金属シート上にラッチフック用のフック部を構築するための方法であって、
a 金属シート(107)を提供する工程と、
b 2つの工具半体(401、402)を有する工具を提供し、前記金属シート(107)を工具半体(401、402)の間に配置する工程と、
c エンボススタンプ(403)を用いて前記金属シート(107)にエンボス加工を導入し、エンボス加工の前または最中に、金属シート(107)がさらに部分的に切断され、エンボス加工中、カット(108d)の側部で、隆起した 3D形状の表面領域(108a)が、片側(108b)が開口しているフック部(108)として曲げライン(108c)とともにエンボス加工される工程であって、曲げライン(108c)はフック部(108)を取り囲む金属シート(107)に対する接続部として、何れかの部分において、直線から逸脱する工程を有する、方法。
【請求項17】
前記エンボス加工用の工具は、一方の側部において鋭利な縁部を有するピラミッド状の先端部を有し、3Dを形成する表面領域(108a)は、ピラミッド状に形成され、該ピラミッド形状は、少なくとも1つの開口した側部(108b)を有する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記曲げライン(108c)がU字形またはV字形または半円形の形で構成されている、請求項16又は17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、、請求項1に記載のプラグ接続部に関するものであり、第1のプラグコネクタ、ラッチ手段及び金属シート上でラッチ手段を構築する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
第1のプラグコネクタ及び第2のプラグコネクタを一緒にラッチし、光学的及び/又は電気的プラグコンタクトを接続するために、第1のプラグコネクタに第1のラッチ手段を構成し、第2のプラグコネクタに第1のラッチ手段に対応する第2のラッチ手段を構成することが必要である。
一般的には、第1のプラグコネクタの第1のラッチ手段はラッチフックであり、第2のプラグコネクタの第2のラッチ手段は、ラッチ縁部を有するラッチ凹部又はラッチ開口であり、2つのプラグコネクタが押圧されたり、嵌合すると、ラッチ凹部又はラッチ開口内又はその背後にラッチフックが弾力的にラッチする。
【0003】
本発明の目的は、非常に小型であって、しかも比較的安定しているように構成されたラッチ接続が生産されるような方法で、一般的なタイプのプラグ接続を開発することである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、請求項1の主題事項によってこの目的を達成するとともに、請求項6、14、15及び16の主題事項の発明及び態様を提供する。
本発明の有利な実施形態は、従属した請求項から得られる。
【0005】
請求項1によれば、第1のプラグコネクタと、該第1のプラグコネクタに対応して第1のプラグコネクタに嵌合可能な第2のプラグコネクタとを有する電気的及び/又は光学的プラグ接続部が提供されて、該第1のプラグコネクタ及び第2のプラグコネクタは夫々、第1の接触部と対応する第2の金属シート接触部を有するプラグ面を有し、第1の接触部は金属シートから生成された、即ち第1の金属シート接触部であり、第2の金属シート接触部は電気的に接触するように第1の金属シート接触部と一緒に嵌合し、更に一緒に嵌合し、各金属シート接触部から間隔をあけて配置される第1の光学的及び/又は電気的プラグ接触部及び第2の光学的及び/又は電気的プラグ接触部を有し、組み立て状態で第1のプラグコネクタ及び第2のプラグコネクタ間にはラッチ接続部が構成され、ラッチ接続部は第1のプラグコネクタ上の第1のラッチ手段と、第2のプラグコネクタ上の対応する第2のラッチ手段を有し、第1のラッチ手段はラッチフックの形状であり、第2のラッチ手段は、特にラッチ縁部を有する対応するラッチ凹部の形状であり、2つのプラグコネクタが一緒に嵌合する際にはラッチフックはラッチ凹部にラッチし、ラッチフックはラッチアームとフック部を有し、フック部はフック部を囲む金属シート、特にラッチアームに曲げラインを介して接続され、該曲げラインは何れかの部分において直線ラインから偏位し、少なくとも1つの開口側を有する隆起した3D形の表面領域の形状である。
【0006】
このような形態であるプラグ接続部は、非常にコンパクトなラッチ接続部であり、そのラッチフックは、非常に小さな方法で構成することができ、それにもかかわらず、高い耐久性を有するフック部を有する。
【0007】
第1のプラグコネクタの第1の金属シート接触部と、第2のプラグコネクタの対応する第2の金属シート接触部とが、対応するカラー状に嵌合できるように構成され、夫々のプラグ接触部が夫々のカラー状領域の内側に配置されていれば、有利であり、かつ簡単である。
【0008】
好ましい実施形態によれば、フック部の隆起した3D形状の表面領域が開口側を有する角錐の一部を形成するようにしてもよい。角錐は、一種の傾斜した導入部材と、ラッチ凹部に容易に固定できる開口側を有する。
【0009】
開口側は、ラッチアームの周囲表面に対して90°に等しくない角度で傾斜するように構成され、その縁部における開口側は、隆起した3D形状の表面領域の縁部によって形成されるが、ラッチ凹部のラッチ縁部の後方で、セルフロック方式で有利にラッチされる。傾斜が90度の構成も考えられるが、セルフロックのために90°未満の鋭角を持つ構成が望ましい。
曲げラインがU字形またはV字形または半円形に構成されるように設定される。
【0010】
また、独立した発明であると考えられる変形例の展開例によれば、ラッチアームがその端部の間で支持されて、第1のプラグコネクタの別の要素に当接するように予め張力が加えられる。
これは、ラッチアームを押圧して、再びラッチ接続を解除できるようにするために、特に有利である。
【0011】
このためには、例えば第1のプラグコネクタのプラグ接触部を接触キャリヤに配置し、ラッチアームを接触キャリヤの端部間で当接するように予め張力をかけた状態で支持することが有利である。この目的のために、さらに有利なことには、特に、予め張力がかけられたラッチアームの自由端部が、ギャップを有する第1のプラグコネクタの金属シート接触部の縁部領域上で内部的に支持されるように設けられ、この縁部領域でラッチアームが部分的に重なるように構成されている。
【0012】
追加の有利な実施形態によれば、ラッチアーム自体が段部(graduation)を有し、接触キャリア及び金属シート接触部自体も段部を有する。
【0013】
ラッチ接続を解除するための別の変形例によれば、第1のプラグコネクタ上に構築される作動手段が非常に有利である。
【0014】
この場合、好ましい実施形態によれば、作動手段が、レバー状の作動押圧部材の形態であることが規定されてもよく、該作動押圧部材は、フック部分をラッチ凹部から第2のプラグコネクタの金属シート接触部の円周の内側領域に移動させることによってラッチフックを押し下げるように構成され、このようにラッチ接続を解除して、プラグコネクタを引き離すことが容易にできる。
【0015】
この場合、第1の変形例によれば、第1のプラグコネクタの金属シート接触部が断面が実質的に多角形形状を有し、ラッチフックがこの多角形の側面の1つに位置するように、また作動押圧部材がラッチフックの外側のラッチフックと同じ側に位置するようにラッチフック部に作用して内側に押し込むことができるようにするために、有利かつコンパクトな態様で設けられてもよい。
【0016】
展開例によれば、また、第1のプラグコネクタの金属シート接触部の断面が略多角形形状を有し、ラッチフックがこの多角形の側部の1つに位置し、また、作動押圧部材がラッチフックとは別の多角形側部に位置して、フック部を内側に押すように取付具で作用させてもよい。本展開例及び従属請求項の発明によれば、ラッチフックを押し下げるための移動方向とラッチフックの移動方向とは別個であり、これは、複数の第2のプラグコネクタを互いに隣り合って非常に接近して配置する場合に、作動方向を配置方向に対して角度を付けて構成できるようにするために、特に有利であり得る。
【0017】
本発明はまた、プラグ接続に関する請求項の1つによるプラグ接続のための第1のプラグコネクタを提供し、これらの請求項の第1のプラグコネクタに関連する1つまたは複数の特徴を有利に有する。
【0018】
本発明はさらに、先行する請求項の第1のプラグコネクタのラッチ手段に関連する1つ以上の特徴を有する有利なラッチ手段を提供する。
【0019】
次いで、本発明は、金属シート上にラッチフック用のフック部を構築するための簡易で費用対効果の高い方法をさらに提供し、以下の工程を特徴とする。
a) 金属シートを提供する工程と、
b) 特に2つの工具半体を有する工具を提供し、金属シートを工具上、特に工具半体の間に配置する工程と、
c) エンボススタンプを用いて金属シートにエンボス加工を導入し、エンボス加工の前または最中に、金属シートがさらに部分的に切断され、エンボス加工中、カットの側面で、隆起した3D形状の表面領域が、片側が開口しているフック部として金属シートからエンボス加工される工程であって、すなわち、一方にのみ、または複数の側で、フック部を取り囲む金属シートに対する接続部として形成され、何れかの部分において、直線から偏位する曲げラインとともにエンボス加工する工程を有する。
【0020】
2つの工具半体を有する工具の代わりに、金属シートを保持するために、保持部材を備えた工具を組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明は、例示的な実施形態に基づいて図面を参考にして、以下より詳細に説明される。それらは、本発明の特に有利な実施形態を示すが、本発明及び請求の範囲の保護範囲は限定されない。本発明の文脈及び保護の範囲において、図示された実施形態の代替的及び同等物を生産することができる。
図1a】第1のプラグコネクタとそれに対応する第2のプラグコネクタとを有するプラグ接続部の非組み立て状態における側面図である。
図1b図1aのプラグ接続部の断面図である。
図1c図1a及び図1bのプラグ接続部を切欠いた空間的な斜視図である。
図1d】2つのプラグコネクタが一緒に嵌合する前の領域Fを切り欠いた拡大図である。
図1e】2つのプラグコネクタが一緒に嵌合中の領域Fを切り欠いた拡大図である。
図1f】2つのプラグコネクタが一緒に嵌合した後の領域Fを切り欠いた拡大図である。
図1g】第1のプラグコネクタの斜視図である。
図2a図1のプラグ面を有する1つのプラグコネクタの前面領域と、プラグ面と当接するプラグコネクタの領域との空間図である。
図2b】金属シート接触部の部分的に隠れた領域を備えた図2aの領域を示す図である。
図2c】第1のプラグコネクタの領域の部分的な断面図を示す。
図2d】第1のプラグコネクタの領域の断面図を示す。
図3a】第1のプラグコネクタの斜視図である。
図3b図3aを切り欠いた拡大図である。
図3c図3aに対して、視点を若干変更して切り欠いた更なる拡大図を示す。
図4a】第1のプラグコネクタのラッチアーム上のフック部の異なる図を示す。
図4b】第1のプラグコネクタのラッチアーム上のフック部の異なる図を示す。
図4c】第1のプラグコネクタのラッチアーム上のフック部の異なる図を示す。
図5a】ケーブルが嵌合した第1のプラグコネクタの追加的な実施形態を示す図である。
図5b】ケーブルが嵌合した第1のプラグコネクタの追加的な実施形態を示す図である。
図5c】ケーブルが嵌合した第1のプラグコネクタの追加的な実施形態を示す図である。
図5d】ケーブルが嵌合した第1のプラグコネクタの追加的な実施形態を示す図である。
図5e】ケーブルが嵌合した第1のプラグコネクタの追加的な実施形態を示す図である。
図5f】ケーブルが嵌合した第1のプラグコネクタの追加的な実施形態を示す図である。
図6】第1のプラグコネクタと第2のプラグコネクタを備えた更なるプラグ接続部を示す図である。
図7】最後のコネクタが共通のプリント配線板上に構造的に配置されている2つの第1のプラグコネクタと2つの第2のプラグコネクタを備えた他のプラグ接続部を示す。
図8a】第1のプラグコネクタの更なる例示的な実施形態を示す図である。
図8b】第1のプラグコネクタの更なる例示的な実施形態を示す図である。
図8c】第1のプラグコネクタの更なる例示的な実施形態を示す図である。
図8d】第1のプラグコネクタの更なる例示的な実施形態を示す図である。
図8e】第1のプラグコネクタの更なる例示的な実施形態を示す図である。
図8f】第1のプラグコネクタの更なる例示的な実施形態を示す図である。
図9a】動作開始時の図8のネジ回しを備えた第1のプラグコネクタの図である。
図9b】動作開始時の図8のネジ回しを備えた第1のプラグコネクタの図である。
図9c】動作後の図9aの図である。
図9d】動作後の図9bの図である。
図10a】エンボス工具による第1のプラグコネクタのラッチフック形成時の異なる工程を示す図である。
図10b】エンボス工具による第1のプラグコネクタのラッチフック形成時の異なる工程を示す図である。
図10c】エンボス工具による第1のプラグコネクタのラッチフック形成時の異なる工程を示す図である。
図11a】エンボス工具による第1のプラグコネクタのラッチフック形成時の異なる工程を示す図である。
図11b】エンボス工具による第1のプラグコネクタのラッチフック形成時の異なる工程を示す図である。
図11c】エンボス工具による第1のプラグコネクタのラッチフック形成時の異なる工程を示す図である。
図12a】エンボス工具による第1のプラグコネクタのラッチフック形成時の異なる工程を示す図である。
図12b】エンボス工具による第1のプラグコネクタのラッチフック形成時の異なる工程を示す図である。
図12c】エンボス工具による第1のプラグコネクタのラッチフック形成時の異なる工程を示す図である。
図13a】エンボス工具の図である。
図13b】エンボス工具の図である。
図13c】エンボス工具の図である。
図14a】第2のプラグコネクタの要素の分解図である。
図14b】組み立てられた状態における図14aの要素を示す図である。
図14c図14bの構成において、金属シートフラップが折り畳まれている図である。
図14d】カラー状のシールド接点を形成するためのブランクを示す図である。
図15a】2つのプラグコネクタの一種である第2のプラグコネクタの要素の分解図である。
図15b】組み立て状態における図15aの要素を示す図である。
図15c】金属シートフラップが折りたたまれた図15bの構成を示す図である。
図15d図15aにおけるカラー状のシールド接点を形成するためのブランクを示す図である。
図16a】更なる第1のプラグコネクタの側面図である。
図16b】更なる第1のプラグコネクタの側面図である。
図16c】更なる第2のプラグコネクタ(プリント回路基板なし)またはこれらのプラグコネクタの要素の斜視図である。
図16d】更なる第2のプラグコネクタ(プリント回路基板なし)またはこれらのプラグコネクタの要素の斜視図である。
図16e】更なる第2のプラグコネクタ(プリント回路基板なし)またはこれらのプラグコネクタの要素の斜視図である。
図16f】更なる第2のプラグコネクタ(プリント回路基板なし)またはこれらのプラグコネクタの要素の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、第1のプラグコネクタ1を示す。図1は、第2のプラグコネクタ2をさらに示す。この2つのプラグコネクタ1、2は、一緒に嵌合することができ、それによって、プラグ接続部(プラグ構成部とも呼ばれる)を構成することができる。このようにして、例えば電気的なサブアセンブリは互いに接続される。
【0023】
各プラグコネクタ1とプラグコネクタ2はプラグ面を有する。この面は、対応する第1の金属シート接触部及び第2の金属シート接触部101、201から構成され、該金属シート接触部は、各々が金属シートから生産される。この事例では、第1の金属シート接触部及び第2の金属シート接触部を用いてシールドを継続する。特に、対応する金属シート接触部は、カラー状の方法で構成されてもよい。しかし、これは絶対に必要というわけではない。
【0024】
対応する第1の電気的及び/又は光学的プラグ接触部及び第2の電気的及び/又は光学的プラグ接触部102、202(すなわち、電気的プラグ接触部、光学的プラグ接触部又は両方のタイプのプラグ接触部)が、望ましくは金属シート接触部101、201上に設けられる。
【0025】
この場合、第1の金属シート接触部及び第2の金属シート接触部101、201及び第1のプラグ接触部及び第2のプラグ接触部102、202は、自由端部で互いに嵌合することができる。この目的のために、第1の金属シート接触部101及び第2の金属シート接触部201は、例えばカラー状の円周形状のように互いに嵌め合わされ又は押し込まれることができる対応する円周形状を有する。
【0026】
この場合、第1の金属シート接触部101は、対応する幾何学的形状を有する第2の金属シート接触部201よりも小さい円周を有する。このようにして、第1の金属シート接触部101を第2の金属シート接触部201に押し込むことができる(図1d、図1e、図1f)。次いで、第1の金属シート接触部101は、第2の金属シート接触部の内側に位置する(図1f)。
【0027】
2つの金属シート接触部101及び201は、望ましくは、金属シートで構成される。そのために、金属シート接触部は、準備された金属シートから打ち抜かれており、ここで、この場合に製造される金属シート片は、曲げ動作前に、金属シートブランクBZとして以下に言及される。これは、特に図14及び図15に第2のプラグコネクタ用として例示されており、ここで、図15は、2つの第2のプラグコネクタのための単一の金属シートブランクを示している。
【0028】
これらの金属シートブランクBZは、適用可能な場合には、まだ説明されていない更なる方法のステップを経て、金属シート接触部の形状に曲げられ、本例では一種のカラー形状に曲げられ、かつ、一種のロック形状110の領域で相互に接続可能な場合には(これに関しては。例えば、図3b及び図14及び図15を参照)、何れかの部分において夫々本事例のカラー状に周縁が閉鎖される金属シート接触部101、201を製造する。
【0029】
プラグ面の領域において上方から見ると、夫々の金属シート接触部101、201は、例えば丸形状や多角形状、特に略長方形状(例えば、面取りされた角領域を有する)を形成することができる。この場合、生産されたカラーは周囲が閉じられるように構築することができるが、これは必要ではない。
【0030】
互いに押し付けられた2つの金属シート接触部101、201は互いに接触することができ、ここで、2つの金属シート接触部101、201の間の電気接点は、弾性接触部を介して適用可能な箇所で接触アーム103の方法で支持される。これらの接触アーム103は、ある種のアームが金属から打ち出され、この接触アーム103は、しかしながら、一方の側では、夫々の金属シート接触部に依然として接続され、次いで、金属シート接触部に対して、例えば、第1の金属シート接触部101に対して、他方のプラグコネクタ1の方向にわずかに斜めに曲げられ、他方のプラグコネクタ2の第2の金属シート接触部201に接触する(特に図1c、図3b及び図3c参照)。
【0031】
このようにして、プラグ接続部上に電位を分配することができ、例えば、シールド電位を分配することができ、及び/又は金属シート接触部101、201の内側のプラグ接触部102、202に対するシールドを生成することができる。
【0032】
夫々の金属シート接触部101、201は、望ましくは、一緒に嵌合される部分の領域において実質的に一定の幾何学的寸法を有する。また、それぞれの部分は、一種の段部に隣接するより大きな寸法の領域に隣接され、プラグハウジング111aと、場合によってはプラグハウジングに挿入され、プラスチック材料などで作られたケーブルマネージャ111を受け入れる。導体を有するケーブル114が、その端部がプラグ面とは反対を向いている第1のプラグコネクタ1に締結される。
【0033】
第2のプラグコネクタ2は、ケーブルとの接続用にも構成される。しかし、第2のプラグコネクタ2はプリント回路基板プラグコネクタの形態であってもよく、そのプラグ接触部202は、その他端でプリント回路基板205に接続される。さらに、金属シート接触部201は、例えば、はんだ接続部204(図14a、図15a)を介して、導電性のある方法でプリント回路基板205に接続される。
【0034】
この場合には、プリント回路基板205上に複数の第2のプラグコネクタ2を構築することも可能であり、またはいくつかの第2のプラグコネクタ2がプリント回路基板205を共有することができるように構築することも可能である。
【0035】
第2のプラグコネクタ2の2つの金属シート接触部201は、導電性のある方法で互いに接続される。また、金属シート接触部は、共通又は単一の金属シートブランクBZ(図14d及び図15参照)から一体的に製造することができ、次いで、これらの金属シートブランクBZは、2つの金属シート接触部202を特にカラー状に形成するための部分を有する。
【0036】
折り曲げ状態または曲げ状態では、金属シートブランクBZは、はんだ接続部204を介してプリント回路基板205に固定できる一種のプラグハウジングを形成することもでき、プラグハウジングは、次にプラグ接触部202を有する接触部キャリア207を受け入れることができる。この場合、接触部キャリア207は、有利にかつ単純に、2つのプラグコネクタ201に対して一体的に構成することもでき、この場合、2つの第2のプラグコネクタが1つの接触部キャリアを共有するように、(2つのプラグコネクタに対して)2倍の数のプラグ接触部201を有することができる(図15)。
【0037】
そのため、部分的に一体化された二重接続の一種が提供され、これは一般的に第2のプラグコネクタとも呼ぶことができ、2つのプラグ面を有する。この場合、2つの金属シート接触部201のラッチ凹部206は、互いに周方向に角度的に180°ずれるように単一の金属シートブランク上に構成され、対応する第1のプラグコネクタ1の角度が180°ずれて配置される場合、2つの対応する第1のプラグコネクタ1の作動押圧部材112モ同様に角度がずれており、作動中に互いに(負に)影響しない。
【0038】
第1のプラグコネクタのプラグ接触部及び第2のプラグコネクタのプラグ接触部102、202はそれぞれ、対応する方法でピン接触部またはブッシュ接触部のいずれかの形態にすることができる。この場合、第1のプラグコネクタ1のプラグ接触部101は、ブッシュ接触部の形態であり、この場合、さらにその他端も圧着接触部の形態であり、第2のプラグコネクタのプラグ接触部102は、ピン接触部の形態である。この配置は転置することもできる。
【0039】
プラグ接触部102、202は、組み立てられた金属シート接触部101、201の内部で一緒に嵌合されるか、または金属シート接触部101、201の組み立てられた状態で一緒に嵌合される。プラグ接触部の他端は、プリント回路基板205(この場合、プラグ接触部202はピンコンタクトである)と接触させるために、またはケーブル114の導体と接触させるために、直接または導体片を介して、接続手段、したがって、接続接触部104、204に接続することができる。
【0040】
第1のプラグコネクタ1のプラグ接触部102は、接触ホルダ105内に配置される。接触ホルダ105は、非導電性の材料、特に非導電性のプラスチック材料から成る。また、接触ホルダはまた、ケーブルマネージャ111と一体的に構築することができ、その場合、例えば、一種の段部がその間に構築される、異なる範囲の領域を有することができる。接触ホルダは第1のプラグコネクタのプラグ接触部102を、規定された位置に且つ互いに間隔を置いて、金属シート接触部101内に保持する。
【0041】
プラグハウジング111aが、金属シート接触部101の内側に構成されて、ここで、第1のプラグコネクタ及び第2のプラグコネクタ1、2の組立が妨げられないように構成されることが意図される。
【0042】
対応する金属シート接触部101、201及び対応するプラグ接触部102、202及びこの場合は、接触ホルダ105も、互いに対向し、対応するプラグ面を互いに嵌合させるその側面に形成される。それぞれのプラグ面は、わずか数mmの比較的小さな寸法を有する。
第1のプラグコネクタ及び第2のプラグコネクタ1、2は、これにより互いに嵌合することができる。
【0043】
第1のプラグコネクタ、第2のプラグコネクタ1、2が意図せずして組立状態から再び解除できないように、(少なくとも)第1のプラグコネクタ及び第2のプラグコネクタ1、2の間に1つのラッチ接続部3が構築される。このラッチ接続部3は、第1のプラグコネクタ1に第1のラッチ手段106を備え、第2のプラグコネクタ2上に対応する第2のラッチ手段206を備えている(例えば、図1b、図1cを参照)。
【0044】
この場合、第1のラッチ手段は、ラッチフック106の形態であり、第2のラッチ手段は、一方の側でラッチ縁部を形成する対応するラッチ凹部206の形態であってよく、このラッチフック108は、2つのプラグコネクタ1、2が互いに嵌合されるとラッチする。運動学的反転という意味での転置構成も考えられるが、この例では図示されていない。また、ラッチフック108を受け入れるラッチ凹部206を段部によって形成することもできる。重要な態様は、それがラッチ縁部を有することである。
【0045】
ラッチ凹部206は、この場合、ラッチ穴の形態である。ラッチ凹部は、貫通開口部のような開口部が金属シートから分離され、そこから第2の金属シート接触部201が作られるという点で簡単に形成することができる。
【0046】
しかしながら、第1のラッチ手段は、このラッチ凹部206に弾性的に係合できるラッチフック106の形態である。ラッチフックは、板バネ状のラッチアーム107とフック部108とを有する。
【0047】
例えば、2列以上のプラグ接触部102、202を有する高極個別コネクタの場合には、ラッチアーム107に1つ、2つ、またはそれ以上のフック部108を構築し、少なくとも1つの金属シート接触部201に2つまたはそれ以上の対応するラッチ凹部206を構築して、引抜き力を増加させることも可能である。
【0048】
これは、例えば、図16に示されており、図16bに示されるラッチフック106は、共通の包括的なラッチアーム107上に、2つのフック部108を有し、該フック部108は比較的大きなまたは複数の比較的小さなラッチ凹部106に係合することができる。このようにして、実質的により多くのラッチフック106をラッチアーム上にさらに配置することもできる。しかしながら、図16bは、1つのフック部106のみを有するラッチアーム107を示す。
【0049】
ラッチアーム107は、金属シート接触部101を製造するために金属シートブランクから打ち抜かれている。プラグ面に対向する自由端部には、フック部108がある。その反対側端部でブランクに接続される。この接続部は、より大きな直径を有する金属シート接触部101の領域に配置することができる。この場合、その場合、ラッチアーム107はそれ自体が一種の段部を有する。
【0050】
ラッチアーム107自体は、「U」の形で切断/打ち抜かれた部分を導入することによりブランクから形成することができる。
フック部108は、例えば、最初に製造されたラッチアーム107において、打ち抜き加工とエンボス加工を組み合わせることによって形成することができる。この点については、以下でより詳しく説明する。
【0051】
フック部108が、周囲の金属シートに対して、この場合はラッチアーム107に対して非線形の曲げライン108cのような非線形の接続ラインを有することが有利である。これに代えて、例えば、半円形またはU字形またはV字形の曲げライン108c及び周辺の金属シートに対する接続ラインを備えることができる。
【0052】
円周方向に閉じた幾何学的形状を形成するために、非線形の曲げラインを補足する接続ラインのみが、カット108dの形であるか、または切断されており、非線形の接続ラインの内部領域が、隆起した3D形状の表面領域または領域108aの形態を形成するようにエンボス加工された形で形成され、かつ、実際のフック部108を形成する。したがって、フック部108は非常に安定している。
【0053】
その構築中に金属シートに形成されたカット108dの結果として、好ましくは、特に隆起した3D形状の表面領域108aの縁部によって、ラッチ凹部206内に確実に保持されるように構成された開口側108b(図4aから図4cを参照)を有し、これらの縁部は共にカット108dで開口側を画定し、ラッチ凹部206に確実にラッチされる、特にセルフロック方式でラッチされる一種の斜めのアンダーカット側を形成する。
【0054】
ラッチフック108の領域では、ラッチアーム107(図4)に単一の短い直線状のカット108dが1つしか形成されていない。続いて、突出した隆起3D形状の表面領域108aを、ラッチアーム107(または別の金属シート)の領域から形成する方法で、フック部108としてこのカットの片側にプレスされた。
【0055】
好ましいが、必ずしもこのように正確に実施されることを意図するものではない例示的な構成タイプによれば、フック部108は、ラッチアーム107に向かう方向に互いに直角に配向された3つの曲げライン108cを有することができる(図4a乃至図4c)。この場合、このU字形の曲げラインの配置(図4a乃至図4c及び付随的に図10乃至図12を参照)の内側の材料は、片側に向かってエンボス加工された方法で前方に押し出されており、片側に向かって開口した一種のドーム状領域がフック部分から打ち抜かれており、特に、片側が開いていてフック部から突出している一種のピラミッドが打ち抜かれており、2つのプラグコネクタが一緒に押し込まれまるときに、固定される方法でロックされる。
【0056】
フック部108の開口側108bは好ましくはドーム状であり、一側部で開口し、好ましくはピラミッド状であり、一側部で開口している。フック部108の開口側108bは、ラッチ凹部206内にしっかりとラッチされるタイプの比較的鋭いラッチ縁部を形成し、さらなるピラミッド状の幾何形状、及びそれにより好ましくは互いに対して90°未満の角度で配向される閉じた壁または側面を有する結果として、フック部108は特にラッチ接続部への引っ張り力の印加による曲げに対して十分に保護される、比較的良好な静的特性を有する。さらに、フック部108には一種の傾斜した導入部材が形成されている。
【0057】
また、開口側108bは、ラッチアーム107の実際の周囲壁材料に対して90°に等しくない角度で構築され、このようにして、ラッチ凹部206内に特に確実にラッチすることができるタイプのアンダーカットを形成することができる。このようにして、特に、セルフロックされるラッチ接続部3が構築される。開口側は、(例えば、固定した第2のプラグコネクタ2に押し込まれる場合の第1のプラグコネクタ1に対して)押し込み方向Xとは反対の方向を向いている。
【0058】
ラッチするために、2つのプラグコネクタ1、2は一緒に押し込まれる。この場合、ラッチフック106のフック部108の閉じた側部は、押し込み方向又は挿入方向に位置している。導入方向X(図1d乃至図1f)に位置するフック部108の側面は、この場合、部分的なピラミッドの形態であり、傾斜した導入部材として機能する。
【0059】
これにより、弾性アーム107は、フック部108が金属シート接触部201に当たるときに、金属シート接触部内部に向かって方向が変えられ、ラッチアーム107及びフック部108は、フック部108が第2のプラグコネクタのラッチ凹部206の領域内で再び弾性的に外側に移動することができるまで内側に向かって進み、フック部108は、第1のプラグコネクタ及び第2のプラグコネクタが互いにラッチされるまで、またはラッチされるようにラッチ凹部206内にて外側に旋回する。このラッチ接続をラッチすることは非常に容易に可能である。ラッチ接続は、比較的高い引き抜き力に対して、単純な方法で十分に固定されている。さらに、ラッチ接続はごくわずかな構造空間を占めるにすぎない。
【0060】
フック部108を金属シート、特にラッチアームにて製造するための簡単な方法を、図10乃至図12を参照して、以下により詳細に説明する。
また、ラッチ接続部3をより最適な形で構成し、ラッチ力を増加させるために、ラッチアーム107が当接支持体によって第1のプラグコネクタ上に予め張力を加えられた状態で配置される。この当接支持体による配置は、異なる方法で構成され得る。
【0061】
ある変形例によれば-図1図2及び図3を参照-ラッチアーム107は、その端部の間の領域、すなわち、好ましくは実質的に中央の領域で、特に接触キャリアの当接領域109を介して、挿入方向Xに沿って段部の前で曲げられ、その上で内部的に支持されて、それによって弾性アーム107自体が予め引っ張られる。ラッチアーム107は、当接領域109(図1d)に規定された支持のためのエンボス加工を有する。
【0062】
さらに、特にラッチアーム107の自由端部が、第1のプラグコネクタ1の金属シート接触部101の縁部領域で内部的に支持され、縁部領域は部分的に(図2a、図2b)重なり合うように構成されている。
【0063】
その結果、リーフばねのようなラッチアーム107は、第1のプラグコネクタのプラグ面とは反対側の第1の端部で、それが打ち抜かれた金属シートの材料に接続され、次に内部プラスチック要素((キャリア)105、111)の当接領域を介して曲げられ、その自由端部において、1つまたは2つの縁部で内部的に重なる金属シート接触部101の領域で内部的に弾性的に支持される。この場合、金属シート接触部101は円周方向に閉じられず、代わりにギャップを有し、このギャップの下にラッチアーム107が位置し、そこからフック部108が外側に突出する。このようにして、ラッチフックは、第1のプラグコネクタ(図2a乃至図2d)上に予め張力をかけた方法で配置される。
【0064】
ラッチ接続部3を解放するために、第1のプラグコネクタ1上に作動手段が構成される。
この作動手段は、作動押圧部材112の形態であってもよい。作動押圧部材112は、第1のプラグコネクタ1の把持領域113上の可動要素の形態であってもよい。把持領域113は、今度は、第1のプラグコネクタ1のプラグ面に隣接する領域において第1のプラグコネクタ1上に構築することができる。把持領域113は、プラスチック材料から構成される。作動押圧部材112は、把持領域113と一体に構成することができる。把持領域113は、内部プラグハウジング111aの周りにプラスチック注入成形法で射出成形されている。
【0065】
作動押圧部材112は、一種の弾性アーム又はロッカーバーの形態であり、作動押圧部材112の一方の端部112aにて把持領域113に接続され、又はそれを接続部112bの領域にて間隔を有して把持領域113に接続され、かつ作動押圧部材112の他方の端部にてラッチフック106の上に位置する押圧領域112cを有する。作動押圧部材112が押下されると、ラッチフック106が内側に押圧されて、フック部108がラッチ凹部206から解放されるので、2つのプラグコネクタ1、2が再び引き離される。
【0066】
この場合、作動押圧部材112は、略多角形、特に長方形にて、金属シート接触部101で構成され、ラッチフック106と同じ側の第1のプラグコネクタの金属シート接触部101で構成されることができる。次いで、作動押圧部材112は、ラッチフック106から間隔を空けて、ラッチフック106と実質的に平行に配置されるのが好ましい。
【0067】
このような実施形態は、例えば、図1図2及び図5に示されている。
しかしながら、作動押圧部材112はまた、実質的に多角形の、特に矩形の金属シート接触部101の構成であってもよく、同じ側ではなく、ラッチフック106に関して金属シート接触部101の外側で金属シート接触部101の異なる側に構築されてもよく、例えばラッチフックに対して90°回転した状態で配置または配向される側にある。次に、この反対側と実質的に平行に配置される。作動押圧部材112は、例えば、作動押圧部材112の端部に、押圧動作中にラッチフック106に斜めに作用する押圧領域として、作動用の取付具112d(図7)を備えることができ、ラッチフック106をラッチアーム107に再び内向きに押し付けて、ラッチフック106をそのラッチ配置から解放する。
【0068】
この場合、作動押圧部材の下の把持領域113に凹部を設けることができ、作動押圧部材は、押圧動作中にラッチアーム106またはラッチフック108に直接作用することができる。
そのような実施形態は、例えば、図6図7図8及び図9に示される。
【0069】
この最後の変形例は、デバイス上またはプリント回路基板205等上に複数の第2のプラグコネクタ2が密接な列で構成され、その間に作動押圧部材112のスペースが存在しないようにそのプラグ接続が隙間なく配置されるときに、有利に用いることができる。次いで、作動押圧部材112は、好ましくは、ラッチフック106が90°作動するように構成され、すなわち、作動押圧部材112の作動方向とラッチフック106を解放する作動方向とは、互いに斜めに配向されるか、または互いに直角に配向される。
【0070】
図10乃至図12は、金属シートブランクが配置される2つの半体401、402を有する工具4において(例えば、ラッチアーム107の形態で)、ラッチフック106のフック部108が、単一のエンボススタンプ403を有するラッチアーム107上に構築され得る方法を示す(図13)。エンボススタンプは、一側部で比較的鋭いピラミッド状の先端を有する一種の摺動部材である(図13)。この場合の下側工具401は、エンボススタンプ403のための摺動ガイド404を有する。この場合の上部工具402は、形成されることが意図されるフック部108用の凹部405を有している。凹部の代わりに、または凹部上に対応する輪郭を設けることができる。
【0071】
金属シートブランクは工具の半体401の間に置かれ、工具4が閉じられる(図10)。続いて、エンボススタンプ403は、側方から金属シートブランク内に押圧される。隆起した3D形状の表面領域108aは、曲げライン108cと共に形成され(図11)、ここで、カット108dもまた、生成または形成され(ここでは、同じエンボススタンプ403と共に)、隆起した3D形状の表面領域108aは、非直線であるが、その代わりに、U字形の曲げライン108c及び開口側108bと共に生成される。この方法は、簡単で、信頼性が高く、費用対効果が高い。ラッチアームは、準備された金属シートから(図示のように)フック部が形成される前に、又は形成された後に、切断され得るか、又は切断される。
【符号の説明】
【0072】
符号の一覧
プラグコネクタ 1
金属シート接触部 101
プラグ接触部 102
接触アーム 103
接続接触部 104
接触キャリア 105
ラッチフック 106
ラッチアーム 107
フック部 108
3D形状の表面領域 108a
開口側 108b
曲げライン 108c
カット 108d
接触領域 109
ロック形状 110
ケーブルマネジャ 111
プラグハウジング 111a
作動押圧部材 112
端部 112a
接続部 112b
押圧領域 112c
取付具 112d
把持領域 113
ケーブル 114
プラグコネクタ 2
金属シート接触部 201
プラグ接触部 202
はんだ接点 204
プリント回路基板 205
ラッチ凹部 206
接触キャリア 207
ラッチ接続部 3
工具 4
半体 401,402
エンボススタンプ 403
摺動ガイド 404
凹部 405
金属シートブランク BZ
図1a)】
図1b)】
図1c)】
図1d)】
図1e)】
図1f)】
図1g)】
図2a)】
図2b)】
図2c)】
図2d)】
図3a)】
図3b)】
図3c)】
図4a)】
図4b)】
図4c)】
図5a)】
図5b)】
図5c)】
図5d)】
図5e)】
図5f)】
図6
図7
図8a)】
図8b)】
図8c)】
図8d)】
図8e)】
図8f)】
図9a)】
図9b)】
図9c)】
図9d)】
図10a)】
図10b)】
図10c)】
図11a)】
図11b)】
図11c)】
図12a)】
図12b)】
図12c)】
図13a)】
図13b)】
図13c)】
図14a)】
図14b)】
図14c)】
図14d)】
図15a)】
図15b)】
図15c)】
図15d)】
図16a)】
図16b)】
図16c)】
図16d)】
図16e)】
図16f)】
【国際調査報告】