(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-08
(54)【発明の名称】ビデオゲームにおけるゲーム内活動バランスの再調整
(51)【国際特許分類】
A63F 13/60 20140101AFI20230426BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20230426BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20230426BHJP
【FI】
A63F13/60
A63F13/55
A63F13/35
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021516797
(86)(22)【出願日】2020-03-05
(85)【翻訳文提出日】2021-03-24
(86)【国際出願番号】 GB2020050528
(87)【国際公開番号】W WO2021176189
(87)【国際公開日】2021-09-10
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517084612
【氏名又は名称】スクウェア エニックス、リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SQUARE ENIX,LTD.,
(74)【代理人】
【識別番号】100083138
【氏名又は名称】相田 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100189625
【氏名又は名称】鄭 元基
(74)【代理人】
【識別番号】100196139
【氏名又は名称】相田 京子
(72)【発明者】
【氏名】クミタ バルトス
(72)【発明者】
【氏名】ノワコフスキ ピヨトル
(57)【要約】
ネットワーク内で、第1及び第2のコンピュータ装置を用いて、それぞれ少なくとも第1及び第2のプレイヤキャラクタを、ゲームの困難性が少なくとも一つの敵困難性によって規定される、バーチャルマルチプレイヤゲーム世界で制御するビデオゲームを提供するプログラムを記録したコンピュータ可読記録媒体であって、バーチャルマルチプレイヤゲーム世界は、少なくとも一つのゲーム領域及び一つのゲームレベルを有し、プログラムは、コンピュータ装置に、プレイヤキャラクタの数の変化を検知して、プレイヤキャラクタの数の変化に依存する新たな敵困難性を決定するように構成される機能、 敵困難性を、新たに決定された敵困難性に調節するように構成された機能、及び、少なくとも1人の割合で敵キャラクタを生成し、及び/又は決定された新たな敵困難性に基づいた敵特性を敵キャラクタに持たせるように構成された機能を実現させる。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク内で、少なくとも第1及び第2コンピュータ装置によって実行され、前記第1及び第2のコンピュータ装置を用いて、それぞれ少なくとも第1及び第2のプレイヤキャラクタを、ゲームの困難性が少なくとも一つの敵困難性によって規定される、バーチャルマルチプレイヤゲーム世界で制御する、少なくとも第1及び第2のプレイヤによって進行されるビデオゲームを提供するプログラムを記録したコンピュータ可読記録媒体であって、前記バーチャルマルチプレイヤゲーム世界は、少なくとも一つのゲーム領域及び少なくとも一つのゲームレベルを有し、
前記コンピュータ可読記録媒体は、前記コンピュータ装置に、
プレイヤキャラクタの数の変化を検知して、該プレイヤキャラクタの数の変化に依存する新たな敵困難性を決定するように構成された敵困難性決定機能、
敵困難性を、前記新たに決定された敵困難性に調節するように構成された敵調節機能、及び、
少なくとも1人の割合で敵キャラクタを生成し、及び/又は前記決定された新たな敵困難性に基づいた敵特性を敵キャラクタに持たせるように構成された敵生成機能。
を実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ可読記録媒体。
【請求項2】
請求項1記載のコンピュータ可読媒体であって、前記敵困難性決定機能がプレイヤキャラクタの数の低下を検知すると、前記敵生成機能は敵キャラクタの生成割合を低下し、
及び/又は前記敵困難性決定機能がプレイヤキャラクタの数の増加を検知すると、前記敵生成機能は敵キャラクタの生成割合を増加させるように構成されている、
ことを特徴とする、コンピュータ可読媒体。
【請求項3】
請求項1又は2記載のコンピュータ可読媒体であって、前記敵困難性決定機能がプレイヤキャラクタの数の変化を検知すると、前記敵調節機能は、敵キャラクタの少なくとも一つの敵特性を調節するように構成されていることを特徴とする、コンピュータ可読媒体。
【請求項4】
請求項1乃至3のうち、いずれか1項記載のコンピュータ可読媒体であって、前記敵調節機能は、既存の敵キャラクタに新たな敵困難性を付与するように構成されていることを特徴とする、コンピュータ可読媒体。
【請求項5】
請求項1乃至3のうち、いずれか1項記載のコンピュータ可読媒体であって、前記敵調節機能は、新たに生成された敵キャラクタに新たな敵困難性を付与するように構成されていることを特徴とする、コンピュータ可読媒体。
【請求項6】
請求項1乃至5のうち、いずれか1項記載のコンピュータ可読媒体であって、少なくとも一つの敵特性は、敵ヘルス(HP)、敵ダメージ、敵抵抗力、敵鎧、敵タイプ、敵強さ、敵装備、敵スキル及び敵能力の一つ以上を有していることを特徴とする、コンピュータ可読媒体。
【請求項7】
請求項1乃至6のうち、いずれか1項記載のコンピュータ可読媒体であって、少なくとも一つのゲーム領域は、少なくとも第1ゲームフェーズ及び第2ゲームフェーズからなる少なくとも二つのゲームフェーズを有し、
前記敵困難性決定機能は、更に前記第1ゲームフェーズのプレイヤキャラクタの数の変化を検知し、前記第1ゲームフェーズのプレイヤキャラクタの数の前記変化に依存する、前記第2ゲームフェーズに適用するための、新たな敵困難性を決定するように構成されることを特徴とする、コンピュータ可読媒体。
【請求項8】
請求項7記載のコンピュータ可読媒体であって、前記敵調節機能は、更に、前記第2のゲームフェーズの敵特性を前記新たに決定された敵困難性に調節するように構成されていることを特徴とする、コンピュータ可読媒体。
【請求項9】
請求項8項記載のコンピュータ可読媒体であって、前記敵生成機能は、更に、少なくとも1人の割合で敵キャラクタを生成し、及び/又は前記決定された新たな敵困難性に基づいて、前記第2のゲームフェーズで、敵特性を該敵キャラクタに持たせることを特徴とする、コンピュータ可読媒体。
【請求項10】
請求項1乃至9のうち、いずれか1項記載のコンピュータ可読媒体であって、敵調節機能は、更に、ビデオゲームのゲームレベルの変化による敵困難性の更なる調節と、前記敵困難性の調節を融合するように構成されていることを特徴とする、コンピュータ可読媒体。
【請求項11】
請求項1乃至9のうち、いずれか1項記載のコンピュータ可読媒体であって、前記敵調節機能は、更に、少なくとも1人のプレイヤキャラクタの、経験、スキル及び/又はアビリティの変化による敵困難性の更なる調節と、前記敵困難性の調節を融合するように構成されていることを特徴とする、コンピュータ可読媒体。
【請求項12】
請求項1乃至9のうち、いずれか1項記載のコンピュータ可読媒体であって、前記敵調節機能は、更に、少なくとも1人のプレイヤキャラクタのゲーム領域の変更による敵困難性の更なる調節と、前記敵困難性の調節を融合するように構成されていることを特徴とする、コンピュータ可読媒体。
【請求項13】
請求項1乃至12のうち、いずれか1項記載のコンピュータ可読媒体であって、前記ゲームは、少なくとも部分的に前記第1のコンピュータ装置でホストされており、該プログラムは、更に、該コンピュータ装置をホスティング移行ユニットとして機能させ、前記第1のコンピュータ装置から他のプレイヤのコンピュータ装置へホスティング責任を移行可能に機能させることを特徴とする、コンピュータ可読媒体。
【請求項14】
請求項13項記載のコンピュータ可読媒体であって、前記ホスティング移行ユニットは、第1のプレイヤがネットワークから前記第1のコンピュータ装置の切断を開始した場合には、ゲームのホスティングを、前記第2のコンピュータ装置に少なくとも部分的に移行させるように構成されていることを特徴とする、コンピュータ可読媒体。
【請求項15】
請求項13項記載のコンピュータ可読媒体であって、前記ホスティング移行ユニットは、第3のプレイヤがネットワーク上の前記ゲームに参入し、該新たなプレイヤが、前記第1のコンピュータ装置よりもより早いホスティングを提供できる第3のコンピュータ装置を使用している場合には、ホスティング移行ユニットは、ゲームのホスティングの少なくとも一部を、前記第3のコンピュータ装置に移行させるように構成されていることを特徴とする、コンピュータ可読媒体。
【請求項16】
請求項13乃至15のうち、いずれか1項記載のコンピュータ可読媒体であって、前記敵困難性は、現在ゲームをホスティングしているコンピュータ装置のプレイヤが到達したゲームレベルを、少なくとも最初はベースにしていることを特徴とする、コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビデオゲームに係わり、特にマルチプレイヤビデオゲームにおいて、プレイヤ(及び該プレイヤに制御された個々のプレイヤキャラクタ)がゲームに参加したり、ゲームから離脱したりする際に、ゲーム内活動のバランスを再調整するメカニズムに関する。
【背景技術】
【0002】
多くのネットワークベースのビデオゲーム(例えば、限定的では無いが、マッシブリーマルチプレイヤオンラインゲーム又はロールプレイングゲーム)では、それぞれのプレイヤの制御下にある、所謂「プレイヤキャラクタ」は、一連の敵キャラクタ又は敵キャラクタグループを防御することにとりわけ多くの負担を強いられることがある。こうした敵キャラクタは、典型的にはビデオゲームプログラムそれ自身で制御される、即ち、所謂「ノンプレイヤキャラクタ」であり、プレイヤキャラクタを攻撃するようにプログラムされている。敵キャラクタを防御する仕事は、ビデオゲーム内で(それぞれのユーザによって制御される)他のプレイヤキャラクタと協働することで実行されるかもしれない。プレイヤキャラクタは、敵キャラクタと戦うことの代わりに、また、戦うことに加えて、ゲーム内で別の役割を割りが当てられていてもよい。(ところで、本開示では、プレイヤキャラクタは主役であり、従ってゲームの「ヒーロー」であり、ノンプレイヤキャラクタは相手役、従って敵であると一般的に仮定しているが、これは必ずしも必要なことではなく、この原則は、プレイヤキャラクタ及びノンプレイヤキャラクタの役が反対になっても同様に適用することが出来る)
【0003】
ここで使用される言葉「ユーザ」は、言葉「プレイヤ」と互換的に使用されてよく、これら二つの言葉は同義語として扱われるものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プレイヤにとって満足がゆき、楽しめるゲームプレイのためには、プレイヤキャラクタと敵キャラクタとの間の戦いはバランスが取れたものと感じる必要がある。即ち、与えられた戦闘状況において、敵キャラクタを倒すことが極めて困難であったり、極めて容易であたったりしてはいけない。
【0005】
しかしながら、マルチプレイヤゲームにおいて、プレイヤは、ゲームプレイ中の実質的にいかなる時点においても該ビデオゲームを抜け出す決心をすることができ(即ち、ゲームからの「離脱」)、残されたプレイヤとそれぞれのプレイヤキャラクタは、敵キャラクタとの戦いで彼らだけでやっていかなければならなくなる。このことは、敵キャラクタと戦うのは、より少ないプレイヤキャラクタとなってしまい、戦闘がより難しくなることから、残ったプレイヤキャラクタと敵キャラクタ間のゲームバランスを乱す可能性がある。従って、このことが残されたプレイヤのゲームの興趣を損なってしまうかもしれない。
【0006】
同様に、プレイヤが、既に在るマルチプレイヤゲームセッションに参加(又は、再参加)するかもしれない(即ち、ゲームへの「参入」)。このことは、敵キャラクタと戦うのは、より多いプレイヤキャラクタとなってしまい、戦闘がより簡単になることから、プレイヤキャラクタと敵キャラクタ間のゲームバランスを乱す可能性がある。従って、このことも、残されたプレイヤのゲームの興趣を損なってしまうかもしれない。
【0007】
従って、プレイヤキャラクタと敵キャラクタ間の相互作用が、バランスが取れたものとなり、従って、プレイヤにとって満足のゆく楽しいものとなるように、マルチプレイヤゲームセッション内のゲーム内活動を調整して、プレイヤの離脱及び参入に対処することが望まれている。
【0008】
また、異なるプレイヤのそれぞれは異なるスキルや能力を持っているかもしれず、ゲームに参入又は離脱するプレイヤはビデオゲームのプレイにおいて、異なる経験レベルを持っているかもしれない。そうした要素は、マルチプレイヤゲームでのバランスの取れたゲームプレイを達成することの困難性を増大させ得る。従って、プレイヤの離脱又は参入に対応するためのゲームプレイの何らかの調整は、プレイヤ及び/又はプレイヤキャラクタの能力についての差異をも考慮する必要がある。
【0009】
更に、多数のマルチプレイヤビデオゲーム(多数のプレイヤによりプレイされるので、各プレイヤは、インターネットなどのネットワークを介して接続されたそれぞれのコンピュータ装置を操作する)で、ビデオゲームの少なくとも一部は、プレイヤの少なくとも1人のコンピュータ装置上で実行される。これは、即ち、プレイヤのコンピュータ装置が、他のプレイヤにゲームコンテンツを供給するサーバーとして、少なくとも部分的に機能している。こうした場合、ビデオゲームの一部又は全部を一時的に実行するコンピュータ装置のプレイヤが突然離脱した場合、他のプレイヤのビデオゲームの実行が乱される可能性がある。
【0010】
更に、リモート実行されるプレイヤのコンピュータ装置上で、少なくとも一部が実行されるマルチプレイヤビデオゲームに参入した当該プレイヤは、特に、プレイヤが全世界に散らばっている場合、ホストコンピューター装置への良好な接続を行えないかもしれない。例えば、仮に接続品質が良くない場合、アメリカのプレイヤにホスティングされたビデオゲームに参入した日本のプレイヤは、彼らの携帯型コントローラの操作と対応するプレイヤキャラクタの動きの間に顕著な遅延を経験し、それ故、最適なゲーム経験が損なわれるかもしれない。従ってこうした問題を和らげる必要性が生じる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の観点によると、本発明は、ネットワーク内で、少なくとも第1及び第2コンピュータ装置によって実行され、前記第1及び第2のコンピュータ装置を用いて、それぞれ少なくとも第1及び第2のプレイヤキャラクタを、ゲームの困難性が少なくとも一つの敵困難性によって規定される、バーチャルマルチプレイヤゲーム世界で制御する、少なくとも第1及び第2のプレイヤによって進行されるビデオゲームを提供するプログラムを記録したコンピュータ可読記録媒体であって、前記バーチャルマルチプレイヤゲーム世界は、少なくとも一つのゲーム領域及び少なくとも一つのゲームレベルを有し、
前記コンピュータ可読記録媒体は、前記コンピュータ装置に、
プレイヤキャラクタの数の変化を検知して、該プレイヤキャラクタの数の変化に依存する新たな敵困難性を決定するように構成される敵困難性決定ユニット(機能)、
敵困難性を、新たに決定された敵困難性に調節するように構成された敵調節ユニット(機能)、及び、
少なくとも1人の割合で敵キャラクタを生成し、及び/又は前記決定された新たな敵困難性に基づいた敵特性を敵キャラクタに持たせるように構成された敵生成ユニット(機能)、
を実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ可読記録媒体である。
【0012】
「敵困難性」のコンセプトは、プレイヤキャラクタが遭遇する敵キャラクタを倒す観点から、プレイヤキャラクタが直面する本質的な困難性であり、以下に詳細に述べる。敵困難性は、存在する敵キャラクタの数、敵キャラクタの生成割合及び敵キャラクタの特性(例えば、敵ヘルス(HP)、敵ダメージ、敵抵抗力、敵鎧、敵タイプ、敵強さ、敵装備、敵スキル及び敵能力)の一つ以上の関数であってよい。
【0013】
敵困難性決定ユニット(機能)、敵調節ユニット(機能)及び敵生成ユニット(機能)の処理により、敵キャラクタは、プレイヤキャラクタのビデオゲームへの参入及び離脱に反応してバランスの再調整が可能となり、これによりゲーム内活動のバランスが再調整され、プレイヤキャラクタの数の変動にも拘わらず、満足感があり、楽しいゲームプレイを可能とすることができる。
【0014】
好ましくは、敵困難性決定ユニット(機能)がプレイヤキャラクタの数の低下を検知すると、敵生成ユニット(機能)は敵キャラクタの生成割合を低下し、及び/又は敵困難性決定ユニット(機能)がプレイヤキャラクタの数の増加を検知すると、敵生成ユニット(機能)は敵キャラクタの生成割合を増加させるように構成される。これにより、プレイヤキャラクタがビデオゲームに参入又は離脱すると、プレイヤキャラクタが対象とする敵キャラクタの数を好ましい形で相応に増加又は減少させる。
【0015】
別に、又は加えて、敵困難性決定ユニット(機能)がプレイヤキャラクタの数の変化を検知すると、敵調節ユニット(機能)は、敵キャラクタの少なくとも一つの敵特性を調節するように構成されてよい。これにより、プレイヤキャラクタがビデオゲームに参入又は離脱すると、敵キャラクタの特性が好ましい形で調整される。
【0016】
ある実施例では、敵調節ユニット(機能)は、既存の敵キャラクタに新たな敵困難性を付与するように構成されていてよい。
【0017】
別に、敵調節ユニット(機能)は、新たに生成された敵キャラクタに新たな敵困難性を付与するように構成されていてよい。
【0018】
少なくとも一つの敵特性は、敵ヘルス(HP)、敵ダメージ、敵抵抗力、敵鎧、敵タイプ、敵強さ、敵装備、敵スキル及び敵能力の一つ以上を有していてよい。
【0019】
少なくとも一つのゲーム領域は、少なくとも第1ゲームフェーズ及び第2ゲームフェーズからなる少なくとも二つのゲームフェーズを有し、敵困難性決定ユニット(機能)は、更に第1ゲームフェーズのプレイヤキャラクタの数の変化を検知し、第1ゲームフェーズのプレイヤキャラクタの数の変化に依存する、第2ゲームフェーズ(なお、第1のゲームフェーズではない)に適用するための、新たな敵困難性を決定するように構成されてよい。これにより、プレイヤキャラクタの数が変わると、プレイヤキャラクタの現在のフェーズ(第1のフェーズ)での敵が、突然、ユーザに取って釣り合いの取れない、敵困難性によって影響されることがなくなる利点を有する。その代わり、引き続くフェーズ(第2のフェーズ)においては、新しい敵は、新しい敵困難性を有し、これによりユーザが敵の突然の変化に対応することが避けられる。
【0020】
こうして、敵調節ユニット(機能)は、更に、第2のゲームフェーズの敵特性を新たに決定された敵困難性に調節するように構成されてもよい。
【0021】
これを実行するために、敵生成ユニット(機能)は、更に、少なくとも1人の割合で敵キャラクタを生成し、及び/又は決定された新たな敵困難性に基づいて、第2のゲームフェーズで、敵特性を敵キャラクタに持たせるように構成してもよい。
【0022】
より一般的に、敵調節ユニット(機能)は、更に、ビデオゲームのゲームレベルの変化による敵困難性の更なる調節と、敵困難性の調節を融合するように構成してもよい。これによれば、敵キャラクタのバランスの再調整を、ゲームレベルの変化による困難性の変化と組み合わせることが出来る利点がある。
【0023】
逆に、敵調節ユニット(機能)は、更に、少なくとも1人のプレイヤキャラクタの、経験、スキル又はアビリティの変化による敵困難性の更なる調節と、敵困難性の調節を融合するように構成してもよい。これによれば、敵キャラクタのバランスの再調整を、プレイヤキャラクタの能力の変化による困難性の変化と組み合わせることが出来る利点がある。
【0024】
また、敵調節ユニット(機能)は、更に、プレイヤキャラクタのゲーム領域の変更による敵困難性の更なる調節と、敵困難性の調節を融合するように構成してもよい。これによれば、敵キャラクタのバランスの再調整を、ゲーム領域の変更による困難性の変化と組み合わせることが出来る利点がある。
【0025】
ある実施例では、ゲームは、少なくとも部分的に第1のコンピュータ装置でホストされており、プログラムは、更に、該コンピュータ装置をホスティング移行ユニットとして機能させ、第1のコンピュータ装置から他のプレイヤのコンピュータ装置へホスティング責任を移行可能に機能させるように構成される。
【0026】
ホスティング移行ユニットは、第1のプレイヤがネットワークから第1のコンピュータ装置の切断を開始した場合には、ゲームのホスティングを、第2のコンピュータ装置に少なくとも部分的に移行させるように構成されてよい。こうして、ホスティング責任は、第1のコンピュータ装置の切断に際して(第1のプレイヤのゲームからの離脱も含めて)、第2のコンピュータ装置に移行される利点がある。
【0027】
逆に、ホスティング移行ユニットは、第3のプレイヤがネットワーク上のゲームに参入し、該新たなプレイヤが、第1のコンピュータ装置よりもより早いホスティングを提供できる第3のコンピュータ装置を使用している場合には、ホスティング移行ユニットは、ゲームのホスティングの少なくとも一部を、第3のコンピュータ装置に移行させるように構成されてよい。こうして、ホスティング責任は、第3のプレイヤがより高速なコンピュータ及び/又はより高速なネットワーク接続を持ってゲームに参入した場合、第3のコンピュータ装置に移行される利点がある。
また、任意的に、敵困難性は、現在ゲームをホスティングしているコンピュータ装置のプレイヤが到達したゲームレベルを、少なくとも最初はベースにしていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本発明の実施例は、以下の図面を参照して述べられるが、これらは例示的なものである。
【
図1】
図1は、本発明の実施例が導入されたビデオゲームがプレイされる、ビデオゲーム装置(例えば、パーソナルコンピュータ又はビデオゲームコンソール)を模式的に示す図である。
【
図2】
図2は、サーバーと複数のクライアントターミナルからなるネットワークベースのゲームシステムを模式的に示すものであり、ターミナルでは、本発明の実施例が導入されたビデオゲームがプレイされてもよい。
【
図3】
図3は、
図1に示すビデオゲーム装置の構成を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、
図2に示すサーバーの構成を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施例による、敵困難性の決定、敵困難性の調節、敵キャラクタ生成ルーチンの処理フローチャートであり、敵キャラクタはプレイヤキャラクタの数が変わると生成される。
【
図6】
図6は、発明の実施例を示すために、複数のゲームフェーズ(AからF)からなる例示的なバーチャルゲーム世界を示す図である。
【
図8a】
図8aは、フェーズによるビデオゲームの進行を示すフローチャート。
【
図8b】
図8bは、レベルによるビデオゲームの進行を示すフローチャート。
【
図9a】
図9aは、プレイヤキャラクタ及び敵キャラクタの、三人称視点からのスクリーンショットを示す図。
【
図9b】
図9bは、
図9aのスクリーンショットの進展であり、追加のプレイヤキャラクタにより参加されたプレイヤキャラクタが居るスクリーンショット。
【
図10a】
図10aは、プレイヤキャラクタが敵キャラクタと戦っている領域を上から見た模式図である。
【
図11】
図11は、ある実施例によるプレイヤキャラクタテーブルの一例である。
【
図12】
図12は、ある実施例による敵困難性テーブルの一例である。
【
図13】
図13は、ある実施例によるプレイヤキャラク総数テーブルの一例である。
【
図14】
図14は、ある実施例による敵生成テーブルの一例である。
【
図15】
図15は、ある実施例による敵キャラクタ特性調査テーブルの一例である。
【
図16】
図16は、プレイヤキャラクタ強さ決定ルーチンのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本実施例は、本発明を実施する出願人が知る最善の方法を示している。しかし、それらは本発明を実施する上で、唯一の方法ではない。
【0030】
プレイヤの参入又は離脱に伴って、マルチプレイヤビデオゲームのゲーム内活動の調整及び再バランス化を計るために、本発明は、ビデオゲームの一部を構成する敵困難性決定、敵調節及び敵生成ルーチンを提供する。
【0031】
「敵困難性」のコンセプトは、基本的にはプレイヤキャラクタが遭遇する敵キャラクタを打ち負かす点に関して、プレイヤキャラクタが直面する困難性である。敵困難性は、存在ずる敵の数、敵キャラクタの生成割合及び敵キャラクタの特質(例えば、敵のヘルス(HP)、敵のダメージ、敵の抵抗、敵の鎧、敵のタイプ、敵の強さ、敵の装備、敵のスキル及び敵の能力)の一つ以上の関数であってもよい。
【0032】
ビデオゲームは、コンピュータプログラムとして提供される。コンピュータプログラムは、そこにコンピュータ可読指示を有するコンピュータ可読媒体(例えば、CD又はDVD等の一時的ではないコンピュータ可読記憶媒体)で提供されてよい。または、コンピュータプログラムは、インターネットなどのネットワークを介してダウンロードフォーマットで提供されることができ、又はサーバーをホストとして提供されてもよい。
【0033】
図1に示すように、ビデオゲームプログラムは、インターネットなどのネットワークに接続されたパーソナルコンピュータ又はビデオゲームコンソールなどのビデオゲーム装置で実行することができる。ビデオゲーム装置10は、ビデオゲームが表示されるディスプレィ画面12及び、典型的には少なくとも一つの中央処理装置(CPU)、リードオンリーメモリ(ROM)及びランダムアクセスメモリ(RAM)を有する制御ユニット14を有する。制御ユニット14は、またグラフィック処理ユニット(GPU)及びサウンド処理ユニットを含んでもよい。ディスプレィ画面12及び制御ユニット14は、共通ハウジングで提供されてもよく、また分離接続されたユニットで形成されていてもよい。ビデオゲーム装置10は、またユーザがゲーム内のプレイヤキャラクタを制御することの出来る、一つ以上のユーザ入力装置を有している。そうしたユーザ入力装置は、例えば、マウス、キーボード、ハンドヘルドコントローラ(例えば、ジョイスティック及び/又は多様な制御ボタンを組み合わせたもの)又はディスプレィ画面12と一体化されたタッチスクリーンインターフェース(例えば、スマートフォン又はタブレットコンピュータの場合のような)を有していてもよい。
【0034】
反対に
図2に示すように、ビデオゲームプログラムは、ネットワークベースのビデオゲームシステム20内で実行してもよい。ビデオゲームシステム20は、サーバー装置22,通信ネットワーク24(例えば、インターネット)及びそれぞれのユーザに操作される複数のユーザ端末26を有する。サーバー装置22は、通信ネットワーク24を介してユーザ端末26と通信する。各ユーザ端末26は、パーソナルコンピュータ又はビデオゲームコンソール又はスマートフォン、タブレットコンピュータ又は他の適切なユーザ装置のような、上記したネットワークに接続可能なビデオゲーム装置10を有していてもよい。ビデオゲームプログラムは、サーバー装置22上で少なくとも一部が実行され、ユーザ固有のゲームコンテンツを、複数のユーザ端末26のそれぞれに、ストリーム配信(例えば、リアルタイムビデオ)してもよい。各ユーザ端末では、それぞれのユーザはゲームと相互作用して、サーバー装置22へ伝えるべき入力を提供して、ゲームの進行をユーザのために制御することができる。また、あるユーザにとっては、ビデオゲームプログラムは、それぞれのユーザ端末26内で実行され、必要なときにサーバー装置22と相互作用してもよい。
【0035】
どちらの場合でも、プレイヤキャラクタを制御するユーザ入力を持ったユーザ入力に反応して、ビデオゲームは進行する。ユーザのディスプレィ画面は、ゲーム世界でのプレイヤキャラクタの視野を、「一人称」方式で表示してもよく、好ましくは、仮想カメラを用いて、3次元で、アニメ化されたビデオレンダリングにより(例えば、特に、フォトリアリスティック ビデオ レンダリング(photorealistic video rendering))行う。
【0036】
反対に、ユーザのディスプレィ画面は、ゲーム世界でのプレイヤキャラクタ及び他のオブジェクト又はキャラクタを、「三人称」方式で表示してもよく、好ましくは、仮想カメラを用いて、3次元で、アニメ化されたビデオレンダリングにより(例えば、特に、フォトリアリスティック ビデオ レンダリング(photorealistic video rendering))行う。
【0037】
図3は、こうした装置で実行されるゲームの場合で、
図1に示したビデオゲーム装置10の構成を示すブロック図である。ブロック図の内容は、限定的なものではなく、他の要素も入りうるものであることを認識すべきである。
【0038】
図示するように、ビデオゲーム装置10の制御ユニット14は、入力装置103(例えば、マウス、キーボード又はハンドヘルドコントローラ、例えば、上述したジョイスティック及び/又は多様な制御ボタンを組み合わせたもの)が接続される入力装置インターフェース102,処理装置(例えば、CPU)104)及び、ディスプレィユニット12が接続される画像生成装置(例えば、GPU)111を有している。
【0039】
制御ユニット14は、メモリ(例えば、RAM及びROM)106、サウンド出力装置108に接続可能なサウンドプロセッサ107、DVD又はCD-ROM110(両方共に、コンピュータ可読媒体の例)を受け入れ読み込み可能なDVD/CD-ROM装置109、通信ネットワーク24(例えば、インターネット)に接続可能な通信インターフェース116及びデータを格納装置(ビデオゲーム装置10内、又はローカルなもの、又はネットワーク24を介して制御ユニット14と接続されたもの)にそれを介して格納することの出来るデータ格納手段115を有する。
【0040】
ビデオゲームプログラムは、制御ユニット14に、敵困難性決定ユニット105、バーチャルカメラ制御ユニット112、敵調節ユニット113及び敵生成ユニット114の更なる機能を取らせることが出来る。
【0041】
内部バス117は、部品102,104,105,106,107,109,111,112,113,114、115及び116を図示するように接続する。
【0042】
図4は、サーバーベースのビデオゲームシステム内でゲームが実行される場合の、
図2に示すサーバー装置22の構成を示すブロック図である。ブロック図の内容は、例示的なものであり、他の部品も配置してもよいことを認識すべきである。
【0043】
図示するように、サーバー装置22は、処理装置(例えば、CPU)204、画像生成装置(例えば、GPU)211,メモリ(例えば、RAM及びROM)206、DVD/CD-ROM201(両方共、コンピュータ可読媒体の例)を受け入れ読み込み可能なDVD/CD-ROM装置209、通信ネットワーク24(例えば、インターネット)に接続された通信インターフェース216及び、データを格納装置(サーバー装置22内、又はサーバー装置22に対してローカルなもの、又はネットワーク24を介してサーバー装置22と接続されたもの)にそれを介してデータを格納することの出来るデータ格納手段215を有する。
【0044】
ビデオゲームプログラムは、サーバー装置22に、敵困難性決定ユニット205、バーチャルカメラ制御ユニット212、敵調節ユニット213及び敵生成ユニット214の更なる機能を取らせることが出来る。
【0045】
内部バス217は、部品204,205,206,209,211,212,213,214,215及び216を図示するように接続する。
【0046】
ビデオゲームの間、通信インターフェース216及びネットワーク24を介して、サーバー装置22は、上述のユーザ端末26(例えば、ビデオゲーム装置10)と通信してもよい。その他では、サーバー装置22は、ビデオゲーム装置10の入力装置103からのユーザ入力を受け取ってよく、該ビデオゲーム装置10のディスプレィ画面12に表示するビデオ出力を出力してよい。
【0047】
敵困難性バランス
本発明の開示によれば、プレイヤのゲームから離脱又はゲームへの参入にも関わらず、ゲーム内の活動を再バランス化して、マルチプレイヤビデオゲームの困難性を維持するために、敵困難性が、プレイヤキャラクタの数の変動につれて新しい敵困難性に調節される。
【0048】
上記したように、ビデオゲームプログラムは、ネットワークに接続されたビデオゲーム装置10上、又はサーバーベースのビデオゲームシステム20内で実行されてよい。更に、サーバーにホストされる以外に、一つ以上の選択されたユーザ端末26が少なくとも部分的なゲームのホスト役となってもよい。
【0049】
ビデオゲームは、第1及び第2の、ネットワーク接続されたコンピュータ装置(例えば、10又は26)をそれぞれ使用し、第1及び第2のプレイヤキャラクタを仮想ゲーム世界でそれぞれ制御する、少なくとも第1及び第2のプレイヤによって、進行されてよい。仮想ゲーム世界は、少なくとも一つのゲーム領域からなり、少なくとも一つのゲームレベルを有する。プレイヤにとってのそうしたゲームの困難性は、少なくとも敵困難性によって決定される。
【0050】
図5は、本発明の実施例による、敵困難性決定、敵調節及び敵生成ルーチン500の処理フローチャートであり、プレイヤが参入又は退出した結果、プレイヤキャラクタの数が変動した対応として、少なくとも1人の割合で敵キャラクタを生成し、及び/又は決定された敵困難性に基づいた敵特性を敵キャラクタにもたせる。
【0051】
全体のルーチン500は、敵困難性の決定501,敵困難性の調整504及び敵キャラクタの生成506の、三つのメイン処理を有している。
【0052】
ルーチン500の始まりに次いで、プレイヤキャラクタの数の変更がトリガーとなり、ルーチンは、敵困難性決定ユニット105/205にプレイヤキャラクタの数の変更を検出させる502、そしてプレイヤキャラクタの数の変更に応じた新しい敵困難性を決定させる503。プレイヤキャラクタの数の変更の例は、
図6,7,9a、9b及び10a~10cを参照して以下に述べる。新しい敵困難性の例は、
図12を参照して以下に述べる。
【0053】
図5に示したルーチン500に続いて、一旦新しい敵困難性が決定されると、敵困難性は、敵調節ユニット113/213によって新しい敵困難性に調節される。そうした調節の例は、
図12を参照して以下に説明される。
【0054】
敵困難性が新しい敵困難性へ調節された505後、敵生成ユニット114/214により少なくとも1人の割合で敵キャラクタを生成し、及び/又は決定された敵困難性に基づいた敵特性を敵キャラクタにもたせる507。こうした敵生成の例は、
図7,9b、10b及び10cを参照して以下に述べる。
【0055】
特に、敵生成ユニット114/214は、敵困難性決定ユニット105/205がプレイヤキャラクタの数の減少を検知すると、敵キャラクタの生成割合を低下させ、及び/又は敵困難性決定ユニット105/205がプレイヤキャラクタの数の増加を検知すると、敵キャラクタの生成割合を増加させるように構成されてもよい。敵キャラクタの生成割合を変えることは、プレイヤキャラクタが遭遇する敵キャラクタの数が変わるということである。
【0056】
反対に、又は加えて、敵調節ユニット113/213は、敵困難性決定ユニット105/205がプレイヤキャラクタの数の変化を検知することで、敵キャラクタの少なくとも一つの敵特性を調整するように構成してもよい。
【0057】
敵調節ユニット113/213は、プレイヤキャラクタが遭遇する現存する敵キャラクタに新しい敵困難性を付与するように構成されていてもよい。
【0058】
また、敵生成ユニット114/214は、例えば、プレイヤキャラクタの現在のフェーズか、プレイヤキャラクタが入る次のフェーズにおいて、新しく生成された敵キャラクタに新しい敵困難性を付与するように、構成されていてもよい。ゲームフェーズのコンセプトは、次に述べる。
【0059】
図6に示すように、本発明のビデオゲームは、
図6に示すもののように、バーチャルマルチプレイヤゲーム世界600を介して進行する。
【0060】
図6に示すように、バーチャルマルチプレイヤゲーム世界600は、ゲーム領域601を有する。
図6に示された例では、ゲーム領域601は、AからFでラベル付けされた6個のゲームフェーズ602,603から構成される。
【0061】
図6及び
図8aに示すように、ゲームフェーズ602,603は、ゲームがゲームフェーズ602,603の連続した順番で進行してゆくように構成されている。図示された例では、第1のゲームフェーズ602は、Aがラベル付けされ、第2のゲームフェーズはBがラベル付けされ、順次、Fがラベル付けされた最後のゲームフェーズ603に達する。プレイヤは、ゲームフェーズAからFに順番に進むことで、ビデオゲームを進める。
【0062】
図8bに示すように、ゲームでは、それぞれ対応するゲームレベル(例えば、レベル1~4)を持った、一つ以上のゲームアリーナがあってもよい。同様に、単一のゲームアリーナ内に、一つ以上のゲームレベル(例えば、レベル1~4)があってもよい。
【0063】
図8a及び8bの例に共に示すように、各フェーズA~Dは、対応するゲームレベル1~4を有し、該ゲームレベルは、ゲームフェーズの連続した増加に対応して、増加している。言い換えると、第1のゲームフェーズAは、第1のゲームレベル(レベル1)を有し、第2のゲームフェーズBは、第2のゲームレベル(レベル2)を有するなどである。
【0064】
前述したように、敵生成ユニット114/214は、新しく生成された敵キャラクタに新たな敵困難性を付与するように構成してもよい。これらは、プレイヤキャラクタの現在のゲームフェーズであっても、プレイヤキャラクタが入る次のゲームフェーズであってもよい。
【0065】
敵困難性の変化の例
以下に、プレイヤキャラクタの参入又は離脱にともなった、敵困難性の変化の例を示す。
【0066】
-プレイヤキャラクタの参入
最初に、
図6には、第1のゲームフェーズ602(フェーズA)に、2人のプレイヤキャラクタ604が、三人の敵キャラクタ605と共に描かれている。
【0067】
図7には、第1のゲームフェーズ602(フェーズA)内の領域703の拡大
図700であり、そこは、2人のプレイヤキャラクタ604に、ゲームに参入しようとしている第3のプレイヤキャラクタ705が加わろうとする過程にある。
図5を参照して概説したように、プレイヤキャラクタの数の増加に対応して、敵生成ユニット114/214は、敵キャラクタ605の生成割合を増大させる。これにより、2人の追加敵キャラクタ702が生成される効果が生じ、こうしてゲーム内でプレイヤキャラクタ604、605の数の増加に対して適切なレベルの困難性が維持され、ゲームプレイバランスを再調整する。
【0068】
図6及び
図7に示した例の変形例を、
図9a及び
図9bに示すが、そこではユーザによって制御される第1のプレイヤキャラクタ614を含む、ユーザのフィールドビュー901が三人称視点で描かれたスクリーンショット900が示されている。実際は、こうしたビデオ画面は、処理装置104/204(
図3および
図4参照)の制御の下、画像生成装置111/211及びバーチャルカメラ制御ユニット112/212によって生成されてもよい。現在の
図9a及び9bにおいて、白黒の線図が、ゲーム内でレンダリングされた(好ましくは、フォトリアリスティックビデオレンダリング)ビデオとして、ユーザに典型的に表示されるものを、表示するために使用されていることを、勿論認識すべきである。
【0069】
図9aは、第1の敵キャラクタ615と戦っている第1のプレイヤキャラクタ614を示す。
【0070】
図9bは、ゲームに参入するそれぞれのユーザに制御される、第2のプレイヤキャラクタ624によって参入される、第1のプレイヤキャラクタ614を示す。
図5を参照して概説した方法で、プレイヤキャラクタの数が増えることで、敵生成ユニット114/214は、敵キャラクタの生成割合を増やし、その結果、最初はユーザフィールドビュー901の外側にあって、戦闘に近づきつつある、
図9bで見ることが出来る、第2の敵キャラクタ625が生成される。第2の敵キャラクタ625の動きの方向は、プレイヤキャラクタ614、624に向いた矢印で描かれている。
【0071】
-プレイヤキャラクタの参入及び離脱
図10aは、ゲームフェーズ1001内の領域1001を、上方から見た模式
図1000であり、そこでは、第1のプレイヤキャラクタ1014と第2のプレイヤキャラクタ1024が、第1の敵キャラクタ1015、第2の敵キャラクタ1025及び第3の敵キャラクタ1035により囲まれて戦いとなっている。
【0072】
図10bは、
図10aの状態に、そのゲームフェーズに参入した第3のプレイヤキャラクタ1034が加わったものである。
図10bから分かるように、ゲームフェーズに参入した第3のプレイヤキャラクタ1034に反応して、敵生成ユニット114/214は、第4の敵キャラクタ1045を生成し、該第4の敵キャラクタ1045は、矢印に示すように、プレイヤキャラクタ1014、1024、1034に向けて移動して(
図9bの敵キャラクタ625と同様な方法で)、戦闘に加わり、ゲームプレイのバランスを再調整する。
【0073】
図10cは、反対の場合であり、X印がなされたプレイヤキャラクタ1024で示すように、第2のプレイヤキャラクタ1024が、ゲームを離脱している。
図5を参照して概要を述べた方法で、プレイヤキャラクタの数が少なくなると、敵生成ユニット114/214は、敵キャラクタの生成割合を減らす。最初に、このことは、第3の敵キャラクタ1035が戦闘を去ることで表現され、これにより困難性は、新たな(より低い)敵困難性へと低減される。
【0074】
新しい敵困難性の適用の延期
上記した実施例では、新しい敵困難性の適用は、プレイヤキャラクタの数の変化が検知された同じフェーズで行われる。
【0075】
しかし、他の実施例では、敵困難性決定ユニット105/205は、第1のフェーズでのプレイヤキャラクタの数の変化を検知し、該第1のフェーズでのプレイヤキャラクタの数の変更とは独立して、第2のフェーズで適用するための新しい敵困難性を決定するように構成されてもよい。即ち、敵困難性は、第1のフェーズで生じたプレイヤの参入又は離脱にも拘わらず、第1のフェーズにプレイヤキャラクタが残っている間、一定に保持され、新しい敵困難性の適用は、プレイヤキャラクタが引き続く(第2の)フェーズに入るまで延期される。
【0076】
従って、プレイヤキャラクタの現在のフェーズ(第1のフェーズ)の敵は、ユーザにとって不適切に思われるような新しい敵困難性を突然持つことはない。その代わり、引き続くフェーズ(第2のフェーズ)においては、新しい敵は、新しい敵困難性を有し、これによりユーザが敵の突然の変化に対応することが避けられる。
【0077】
好適な実施例によれば、第2のフェーズは、ゲームの進行上、第1のフェーズにそのまま引き続くフェーズである。
【0078】
こうして、敵調節ユニット113/213は、第2のゲームフェーズの敵困難性を、決定された新しい敵困難性に調整するように構成されてよい。
【0079】
これを実行するために、敵生成ユニット114/214は、少なくとも1人の割合で敵を生成し、及び/又は決定された新しい敵困難性に基づいて第2のゲームフェーズで、敵特性を持たせるように構成されてよい。
【0080】
生成点の使用
当業者にとって、「生成点(スポーン ポイント)」という言葉は、バーチャルマルチプレイヤゲーム世界内の、敵キャラクタが生成される(即ち、「スポーンされる」)場所を示すことに使用されている。逆に、「デスポーン」という言葉は、本発明の中では、バーチャルマルチプレイヤゲーム世界から敵キャラクタを除去することを意味する。
【0081】
上記した例示的な実施例によれば、新しい敵キャラクタは、プレイヤキャラクタの数の変動に応じて、直ちに生成され、また除去される。これは、生成点を用いて行われてよい(必ずしも必要ではないが)。
【0082】
生成点を用いる他の実施例では、新しい敵困難性による敵キャラクタの生成割合は、プレイヤキャラクタの近傍の生成点の数を増やしたり又は減らしたりすることを含んでくよく、また既存の又は固定数の生成点からの生成割合を増加させたり減少させたりすることを含んでもよい。
【0083】
敵キャラクタ調整
ある実施例では、プレイヤキャラクタの数の変更に続いて、敵キャラクタの生成割合は変わらないが、敵キャラクタの特性が変化してもよく、これによりゲームプレイのバランスが再調整される。
【0084】
例えば、プレイヤキャラクタの数が減っても、敵キャラクタの数は減らないが、敵キャラクタは(敵調節ユニット113/213により)、一つ以上の敵キャラクタの特性(例えば、ヘルス(HP)、ダメージ、抵抗、鎧、タイプ、強さ、装備、スキル又は能力)が、該敵キャラクタを倒しやすくなるように低下される形で調整されてよい。
【0085】
ある実施例では、こうした敵キャラクタの特性の調節は、現に存在する敵キャラクタに適用される。また、他の実施例では、敵キャラクタの調節は、新たに生成された敵キャラクタに適用されるようにしてよく、例えば、ゲームのプレイヤキャラクタの現在のフェーズ又は、プレイヤキャラクタが入る次のフェーズで行われてもよい。
【0086】
説明のための表
図11から15に示すように、敵困難性決定ユニット105/205、敵調節ユニット113/213及び敵生成ユニット114/214は、新たな敵困難性の決定及び敵キャラクタの生成に際して使用する多様なテーブルから、格納されたデータを引き出してもよい。そうしたテーブルの例を以下に詳細に述べる。
【0087】
-プレイヤキャラクタテーブル(
図11)
図11は、バーチャルマルチプレイヤゲーム世界内で現在行動しているプレイヤキャラクタに関するデータを含んでいるプレイヤキャラクタテーブルを示す。例によれば、
図11の表は、プレイヤキャラクタIDを持ったプレイヤキャラクタ識別を含んでいる。これはユーザ名又は単に固有番号でよい。
【0088】
図11の例では、プレイヤキャラクタIDは、「プレイヤ1」及び「プレイヤ2」であり、各プレイヤについて、ホストステイタス、接続スピードランキング、到達ゲームレベル、プレイヤキャラクタ経験値、プレイヤキャラクタスキルレベル、プレイヤキャラクタアビリティ及びプレイヤキャラクタ強さ値が格納されている。
【0089】
「ホストステイタス」は、各プレイヤのそれぞれのコンピュータ装置がビデオゲームを少なくとも部分的にホスティングしているか否かを示し、「接続スピードランキング」は、コンピュータ装置のネットワークへの接続スピードの段階を示すもので、「1」が最速である。
【0090】
「到達ゲームレベル」は、ビデオゲームで各プレイヤが到達した最も高いレベルを示し、「プレイヤキャラクタ経験値」は、ビデオゲームで各プレイヤキャラクタがどれだけ多くの経験を蓄積したかを示しており、「プレイヤキャラクタスキルレベル」及び「プレイヤキャラクタアビリティ」は、プレイヤキャラクタの更なる属性を示す(プレイヤキャラクタが熟練した戦いのタイプの点でいうと、例えば、接近戦闘又は長距離弓)。
【0091】
「プレイヤキャラクタ強さ値」は、プレイヤキャラクタの全体的な強さを示し、敵困難性決定ユニット105/205が新しい敵困難性を決定する際に使用される。プレイヤキャラクタ強さ値は、
図16に示す処理フローチャートに基づいて、以下に詳述するように決定されてよい。
【0092】
-敵困難性テーブル(
図12)
図12は、本発明の実施例に基づいて新たな敵困難性を決定するために、システムによって使用され得る一連の値を含む敵困難性テーブルを示すものである。
【0093】
表は、プレイヤキャラクタの数、プレイヤキャラクタ強さ値、ゲームレベル及び結果的敵困難値を含んでいる。
【0094】
「プレイヤキャラクタの数」は、バーチャルマルチプレイヤゲーム世界又は特定のゲームフェーズ内のプレイヤキャラクタの数を示してもよい。
【0095】
「プレイヤキャラクタ強さ値」は、
図11の表で示し、上述した個々のプレイヤキャラクタ強さ値の総計であり、
図16で示した処理で決定される。
【0096】
「ゲームレベル」は、
図8bを参照して詳細に上で説明した、与えられたフェーズ又はゲーム領域の全体のゲームレベルを示す。
【0097】
結果的「敵困難性値」は、システムに適切な新たな敵困難性の数値指標を提供する。敵困難性値は、先行する欄、即ち、プレイヤキャラクタの数、プレイヤキャラクタ強さ値及びゲームレベルでの値を融合することでシステムにより決定される。
【0098】
-合成
本発明のある実施例に基づくと、敵調節ユニット113/213は、プレイヤキャラクタの数の変化による敵困難性の調節と、ゲーム要素における他に起因する敵困難性の更なる調節とを融合する(基本的に重ね合わせる)ように構成されてよい。
【0099】
例えば、敵調節ユニット113/213は、プレイヤキャラクタの数の変化による敵困難性の調節と、ビデオゲームのゲームレベルの変化による更なる敵困難性の調節とを融合するように構成されてよい。
【0100】
また、敵調節ユニット113/213は、プレイヤキャラクタの数の変化による敵困難性の調節と、プレイヤキャラクタの少なくとも1人の、経験値、スキル及び又はアビリティの変化による敵困難性の更なる調節とを融合するように構成されてもよい。
【0101】
更には、敵調節ユニット113/213は、プレイヤキャラクタの数の変化による敵困難性の調節と、プレイヤキャラクタのゲーム領域及び/又はフェーズの変化による敵困難性の更なる調節とを融合するように構成されてもよい。
【0102】
従って、プレイヤキャラクタの数の減少による敵困難性の減少は、ビデオゲームのゲームレベルの増加又はプレイヤキャラクタが新しいゲーム領域又はフェーズに進行することによる敵困難性の増加と少なくとも一部で相殺されてよい。
【0103】
また、プレイヤキャラクタの数の減少による敵困難性の減少は、少なくとも1人のプレイヤキャラクタ(直近で参入したプレイヤキャラクタに関するものを含む)の経験値、スキル又はアビリティの増加に起因する敵困難性の増加と少なくとも一部で相殺されてよい。
【0104】
図12に戻ると、八つの表示行の値は、プレイヤキャラクタの数の変化(例えば1から4)、ゲームレベルの変化(例えば、3又は4)及びプレイヤキャラクタ強さ値の変化の関数として、敵困難性値がどのように変化するかを示している。しかし、特定の実施例では、この表は単一の値の行でもよく、その値は、リアルタイムでアップデートされ、ゲームプレイの与えられた時点での敵困難性値を示すものでもよい。
【0105】
-プレイヤキャラクタ総数テーブル(
図13)
図13は、各ゲームフェーズでの現在のプレイヤキャラクタの総数を示すものであり、また、バーチャルマルチプレイヤゲーム世界の全体領域内のプレイヤキャラクタの総数も含む(前述した値の合計として)。
【0106】
この総数は、システムにより他の要素で使用されてよく、例えば、上記したように、また同様に前述した
図12の表内で使用されたように、新たな敵困難性を決定するために使用されてよい。
【0107】
-敵生成テーブル(
図14)
図14に示す敵生成テーブルは、
図12を参照して決定されたように、敵困難性値、敵キャラクタの生成割合及び敵キャラクタ特性値を含む。
【0108】
この表は、敵生成ユニット114/214によって、適切な敵キャラクタの生成割合及び、決定された敵困難性にとって適切な敵キャラクタ特性値を調べるために使用されてよい。
【0109】
本発明の例では、敵キャラクタ特性は、以下に述べる、
図15の表での参照調査を提供する数値として示されている。
図15の表は、敵生成ユニット114/214により生成されるべき敵キャラクタの敵特性を決定するためのものである。敵キャラクタの生成割合は、新しい敵キャラクタが生成される周期の大きさである。
【0110】
-敵キャラクタ特性調査テーブル(
図15)
最後に、
図15は、敵キャラクタ特性調査テーブルであり、それは敵生成ユニット114/214が、決定された新たな敵困難性に基づいて、敵キャラクタに授ける一つ以上の敵特性を決定するために、アクセスされてよい。
【0111】
図15に示すように、少なくとも一つの敵特性は、敵ヘルス(HP)、敵ダメージ、敵抵抗力、敵鎧、敵タイプ、敵強さ、敵装備、敵スキル及び敵能力の一つ以上を有してよい。実際、少なくとも一つの敵特性は、上記した特性の全てを有してよい。
【0112】
図15に示す例では、各敵キャラクタ特性値(
図14の敵生成テーブルから抽出される)は、生成すべき敵キャラクタを定義する特性の対応するセットを有する。
【0113】
敵ヘルス(HP)、敵ダメージ、敵抵抗力、敵鎧及び敵強さに関しては、これらは数値であり、当業者にとって自明である。
【0114】
敵のタイプにおいて、これは、例えば、特定の敵キャラクタの特性値に関して、大きさ、形状及び外見を示すものである。
図9a及び9bで示す敵キャラクタは、例えば、所謂「タンク(Tanks)」であり、このキャラクタは、
図15における敵キャラクタ特性値が3である時に特定されるキャラクタタイプである。一方、敵キャラクタ特性値が1又は2の場合、より小さな、それほど怖くない敵キャラクタ(例えば、「ポーン(Pawns)」)が特定されてよく、例えば、より弱いプレイヤキャラクタによりよく適合される。
【0115】
-プレイヤキャラクタ強さの決定
図16にフローチャート1600で示すように、「プレイヤキャラクタ強さ値」(
図11のテーブルで示され、
図12の表で使用されるように)全体は、敵困難性決定ユニット105/205によって実行され、以下の工程で決定されてよい1601。
【0116】
最初に、プレイヤキャラクタによって到達された最も高いゲームレベルが、
図11に示すプレイヤキャラクタテーブルに格納された情報を問い合わせることで、確認される1602。
【0117】
引き続いて、プレイヤキャラクタのゲーム経験値を確認し1603、同時にプレイヤキャラクタのスキルレベル1604、プレイヤキャラクタの能力1605を、再度
図11に示すプレイヤキャラクタテーブルに格納された情報から確認する。
【0118】
この情報は、敵困難性決定ユニット105/205によって使用され、上で判明したプレイヤキャラクタ特性からプレイヤキャラクタ強さ値を演算する1606。演算されたプレイヤキャラクタ強さ値は、
図12の表で、敵困難性値を決定するために使用される。
【0119】
ホスティング責任の移行
前述したように、ビデオゲームは少なくとも部分的に少なくとも1人のプレイヤが操作するコンピュータ装置-例えば、第1のプレイヤの第1のコンピュータ装置-の少なくとも一つでホストされてよい。
【0120】
ビデオゲームプログラムは、コンピュータ装置を、前記コンピュータ装置から他のプレイヤのコンピュータ装置へホスティング責任を移行させる処理が可能な、ホスティング移行ユニットとして機能させてよい。
【0121】
ホスティング移行ユニットは、第1のプレイヤがネットワークから第1のコンピュータ装置を切断開始した場合には、ゲームのホスティングを、未だネットワークに接続している他のプレイヤのコンピュータ装置に少なくとも一部を移行させるように構成されてよい。これは、理想的には、第1のコンピュータ装置がネットワークから切断される前に行われ、他のプレイヤのゲームの連続性を提供できるようにする。
【0122】
または、新たなプレイヤがビデオゲームに参入し、該新たなプレイヤが、より早いホスティングを提供できるコンピュータ装置をネットワークに接続した場合には、ホスティング移行ユニットは、ゲームのホスティングの少なくとも一部を、当該新たなプレイヤのコンピュータ装置に移行させるように構成してよい。
【0123】
ある実施例では、敵困難性は、現在ゲームをホスティングしているコンピュータ装置のプレイヤが到達したゲームレベルを、少なくとも最初はベースにしてもよい。
【0124】
変形及び置換
詳細な実施例及びいくつかの置換例は上に述べた。しかしながら、当業者であれば、本発明の利益から離れることなく、多様な変形、置換を、上記した実施例に対して行うことができることは明らかである。従って発明は、述べられた実施例に限らず、当業者にとって明らかな、ここに添付したクレームの範囲内にある変形をも含むものと、理解されるべきである。
【国際調査報告】