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特表2023-518643不潔物清掃、収集および密封デバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-08
(54)【発明の名称】不潔物清掃、収集および密封デバイス
(51)【国際特許分類】
   B65F 1/14 20060101AFI20230426BHJP
【FI】
B65F1/14 A
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022542914
(86)(22)【出願日】2021-01-25
(85)【翻訳文提出日】2022-08-02
(86)【国際出願番号】 EP2021025028
(87)【国際公開番号】W WO2021151622
(87)【国際公開日】2021-08-05
(31)【優先権主張番号】2001195.3
(32)【優先日】2020-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522279380
【氏名又は名称】クリニシール リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002424
【氏名又は名称】ケー・ティー・アンド・エス弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ビュール,アラン,グラハム
【テーマコード(参考)】
3E023
【Fターム(参考)】
3E023BA04
3E023GA01
3E023GB07
3E023GC01
3E023GD03
3E023GD05
(57)【要約】
【課題】 本発明は、不潔物または流体の収集および密封するためのデバイスに関する。
【解決手段】 装置は、中空のチャンバー1と、すくい機構5を有する第1アクチュエータであって、退避時にリム縁4付近にあり、延長時にチャンバー開口の中心付近にある第1アクチュエータと、保持またはアタッチメント部材7を備えた第2アクチュエータであって、遠端および近端の間で前後(軌道8上で)に移動可能である第2アクチュエータと、保持部材により保持された使い捨て密封チューブ材の収納部とを備える。清掃デバイスを制御する方法であって、そのデバイスの使用と、複数のアクションのための密封チューブを利用することと、密封チューブを配置することを許容する方法。第1実施形態(図1、6および7)は、開口にわたり引かれた使い捨て密封チューブ10を伴い、弾性架橋部材6によりリム4に接続されたダブルすくい機構5を有する(図3)。第2実施形態(図2、6および7)は、リム4に接続されたトリプル円弧すくい部材5を有する。さらに別の実施形態(図4、6および7)は、第1トリプル円弧すくい部材11および第2トリプル円弧すくい部材12を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端および第2端を有する中空の本体であって、前記中空の本体は、前記第1端および前記第2端の間にチャンバーを画定し、前記チャンバーは、前記第1端に開口を有し、前記開口の縁は平面を画定する、前記中空の本体と、
すくい部材を備えた第1アクチュエータであって、前記第1アクチュエータは、延長位置と退避位置との間を移動可能であり、前記第1アクチュエータが前記退避位置にあるときに、前記すくい部材の実質的全部が前記チャンバー開口の前記縁の付近に配され、前記第1アクチュエータが前記延長位置にあるときに、前記すくい部材の少なくとも一部が前記チャンバー開口の中心の付近に配される、前記第1アクチュエータと、
保持部材を備えた、少なくとも部分的に前記チャンバー内にある第2アクチュエータであって、前記第2アクチュエータは移動可能である、前記第2アクチュエータと、
使い捨て密封チューブ材の収納部であって、使用中に、収納された前記使い捨て密封チューブ材の既に露出された部分に及ぼされる引張力により前記使い捨て密封チューブ材が前記収納部から引き出されることができる、前記収納部と、を備え、
前記保持部材は、使用中に、前記使い捨て密封チューブ材の一部を把持するように構成されている、
清掃デバイス。
【請求項2】
前記第1アクチュエータは、それらの近端において前記チャンバー開口の付近の対向位置に取り付けられた2つの延長可能および退避可能な架橋部材を備え、前記すくい部材は、前記架橋部材のそれぞれの遠端に取り付けられた2つの柔軟性長尺部材を備える、
請求項1に記載の清掃デバイス。
【請求項3】
前記第1アクチュエータが前記延長位置にあるとき、前記2つの柔軟性長尺部材は互いに平行に近接して保持され、前記2つの柔軟性長尺部材のそれぞれの中心が前記チャンバー開口の前記中心の付近に保持される、
請求項2に記載の清掃デバイス。
【請求項4】
リムが前記チャンバー開口から延び、前記第1アクチュエータが前記退避位置にあるとき、前記2つの柔軟性長尺部材は前記リムに対して保持される、
請求項2または3に記載の清掃デバイス。
【請求項5】
前記第2アクチュエータは、近接方向およびその反対の遠方方向に移動可能であり、前記遠方方向は、前記第2端から前記第1端であり、前記近接方向は、前記第1端から前記第2端である、
請求項1に記載の清掃デバイス。
【請求項6】
前記第1アクチュエータは、それぞれが近端と遠端とを有する3つの長尺すくい部材を備え、
それぞれの前記近端は、前記チャンバー開口の前記縁の付近に回転自在に接続され、実質的に均等な間隔で離され、前記回転の軸は前記チャンバー開口により画定された前記平面に垂直である、
請求項1に記載の清掃デバイス。
【請求項7】
前記第1アクチュエータが前記延長位置にあるとき、前記3つのすくい部材の前記遠端は前記チャンバー開口の前記中心の付近に保持される、
請求項6に記載の清掃デバイス。
【請求項8】
リムが前記チャンバー開口から延び、前記第1アクチュエータが前記退避位置にあるとき、前記3つのすくい部材は前記リムに対して保持される、
請求項6または7に記載の清掃デバイス。
【請求項9】
使い捨て密封チューブ材の前記収納部は、交換可能に前記本体の外側に取り付けられたカセットである、
請求項1から8のいずれかに記載の清掃デバイス。
【請求項10】
前記本体は、筒状であり、
前記本体の前記第1端の付近の部分、前記第1アクチュエータ、および/または、前記使い捨て密閉チューブ材の収納部の少なくとも1つは、前記第2アクチュエータに対して回転可能である、
請求項1から9のいずれかに記載の清掃デバイス。
【請求項11】
前記すくい部材は、前記チャンバー開口により画定された前記平面の前記縁に実質的に面一に保持された低摩擦遠面を有する、
請求項1から10のいずれかに記載の清掃デバイス。
【請求項12】
前記使い捨て密封チューブ材は、複数層から形成され、最外層の外表面は研磨材または高摩擦である、
請求項1から11のいずれかに記載の清掃デバイス。
【請求項13】
前記使い捨て密封チューブ材の前記最外層は、液体不浸透性である、
請求項12に記載の清掃デバイス。
【請求項14】
前記使い捨て密封チューブの最内層は、液体吸収性である、
請求項12または13に記載の清掃デバイス。
【請求項15】
前記使い捨て密封チューブの最内層は、洗浄剤、抗菌剤、生物剤および/または化学剤の1つまたは複数を含浸または被覆されている、
請求項12から14のいずれかに記載の清掃デバイス。
【請求項16】
前記使い捨て密封チューブは、長さ方向に複数の区画に分割され、各区画は、前記チューブ内に個別のコンパートメントを形成するように、各端部で閉止可能および/または封止可能である、
請求項1から15のいずれかに記載の清掃デバイス。
【請求項17】
前記複数の区画は、ねじり、結び、熱活性化接着剤、内蔵ドローストリング、内蔵弾性材の1つまたは複数の手段により閉止されまたは封止されることが可能である、
請求項16に記載の清掃デバイス。
【請求項18】
前記使い捨て密封チューブは、一連の開口された複数のチューブに結合されたポリエチレンフィルムの層を備え、前記複数のチューブは、前記ポリエチレンフィルムの長さに沿って間隔を空けて離され、開口された前記複数のチューブは、それぞれ、不織布ビスコースおよびポリエステル混紡の吸収性素材から構成される、
請求項16または17に記載の清掃デバイス。
【請求項19】
前記第1および第2アクチュエータは、同一であり相互に交換可能である、
請求項5から8のいずれかに記載の清掃デバイス。
【請求項20】
請求項1から19のいずれかに記載の清掃デバイスを制御する方法であって、
前記清掃デバイスは、第1端および第2端を有する中空の本体であって、前記中空の本体は、前記第1端および前記第2端の間にチャンバーを画定し、前記チャンバーは、前記第1端に開口を有し、前記開口の縁は平面を画定する、前記中空本体と、
すくい部材を備えた第1アクチュエータであって、前記第1アクチュエータは、延長位置と退避位置との間を移動可能であり、前記第1アクチュエータが前記退避位置にあるときに、前記すくい部材の実質的全部が前記チャンバー開口の前記縁の付近に配され、前記第1アクチュエータが前記延長位置にあるときに、前記すくい部材の少なくとも一部が前記チャンバー開口の中心の付近に配される、前記第1アクチュエータと、
保持部材を備えた、少なくとも部分的に前記チャンバー内にある第2アクチュエータであって、前記第2アクチュエータは移動可能である、前記第2アクチュエータと、
使い捨て密封チューブ材の収納部であって、使用中に、収納された前記使い捨て密封チューブ材の既に露出された部分に及ぼされる引張力により前記使い捨て密封チューブ材が前記収納部から引き出されることができる、前記収納部と、を備え、
前記保持部材は、使用中に、前記使い捨て密封チューブ材の一部を把持するように構成され、
前記方法は、
前記使い捨て密封チューブの前記閉止または封止された端部を前記第2アクチュエータの前記保持部材内に把持すること、
前記第2アクチュエータを動かして、前記チャンバー内に、ある長さの使い捨て密封チューブを引き込み、前記チャンバー開口で開いたコンパートメントを形成すること、
前記チャンバーの前記開口を清掃対象面に当接するように操作すること、
前記第1アクチュエータを前記退避位置から前記延長位置に動かして、前記使い捨て密封チューブの前記コンパートメントを閉じるようにすること、
コンパートメント封止処理を実施すること、
前記チャンバーの前記開口を前記清掃対象面に当接しないように操作すること、
前記第1アクチュエータを前記延長位置から前記退避位置に動かすこと、
前記第2アクチュエータを動かして、前記チャンバー内に、さらなる長さの使い捨て密封チューブを引き込むこと、
を含む方法。
【請求項21】
前記コンパートメント封止処理は、前記本体の前記第1端の付近の部分、前記第1アクチュエータ、および/または、前記使い捨て密閉チューブ材の収納部の少なくとも1つを、前記第2アクチュエータに対して回転させること、を含む、
請求項20に記載の清掃デバイスを制御する方法。
【請求項22】
前記コンパートメント封止処理は、前記使い捨て密封チューブの区画を加熱することを含む、
請求項20に記載の清掃デバイスを制御する方法。
【請求項23】
前記第2アクチュエータを動かして前記チャンバー内にさらなる長さの使い捨て密封チューブを引き込むことは、
前記第2アクチュエータを、前記清掃対象面に接触している前記使い捨て密封チューブの前記内面の一部が前記チャンバー内に全体的に引き込まれることを確保するのに十分な距離を動かすことを含む、
請求項20から22のいずれかに記載の清掃デバイスを制御する方法。
【請求項24】
前記チャンバーが満杯、または、前記使い捨て密閉チューブ収納部が消耗したとき、
前記チャンバー開口をゴミ廃棄ユニット付近に配置すること、
前記使い捨て密閉チューブの前記コンパートメントを封止または閉止すること、
必要に応じて前記封止または閉止された前記コンパートメントを切断して前記コンパートメントを前記使い捨て密閉チューブの収納部から切り離すこと、
前記第1アクチュエータを前記退避位置に動かすこと、
前記第2アクチュエータを動かすこと、
前記使い捨て密封チューブを前記第2アクチュエータから開放して、使用後の前記使い捨て密封チューブが前記ゴミ廃棄ユニットに移送されるようにすること、
をさらに含む請求項20から23のいずれかに記載の清掃デバイスを制御する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、健康に有害な物質を含む不潔物または流体の収集、密封および清掃に関する。
【背景技術】
【0002】
不潔物または流体、特に健康に有害な物質、を安全に密封および清掃することは、清掃者および他人の両者への潜在的に深刻な環境健康リスクへの課題である。
【0003】
排泄物、唾液または血液といった体液が漏えいしたとき、危険な粒子による他人への感染を防止するため、その漏えい物を収容する清掃処理を要する。
【0004】
例えば、ノロウイルスは、急性感染性非細菌性胃腸炎に関係し、感染者の体液内に見つかり、接触は脆弱な年齢層に致命的である。ノロウイルスは、胃腸感染症の最も一般的な原因のひとつである。
【0005】
現行、利用されている清掃具は、吸収性物質、消毒剤、洗浄剤、使い捨てのふき取り繊維およびプラスチック袋、マスク、手袋、モップおよびバケツなどである。
【0006】
汚れたおむつ、手術着およびその他の汚染された物質は、また、安全な密封および廃棄を要する。
【0007】
健康へのリスクは、清掃処理中だけでなく、その後の清掃具の清掃およびゴミ廃棄時にも生じる。
【0008】
米国特許US4869049Aは、一連の物体を、クレーム1のプリアンブルに記載された柔軟性チューブの長さに沿って配された個別パッケージに個別に包装するための装置を開示している。
【0009】
米国特許US3446525Aは、動物の糞といった不潔な物質をつかみ取って運搬するためのピックアップデバイスを開示し、使い捨て準拠の包装手段がクレーム1のプリアンブルに記載されたピックアップデバイス上に受け入れられて保持される。
【0010】
本発明の例示的実施形態は、上述の問題または関連する問題の少なくとも1つに対処することを目的とする。
【発明の概要】
【0011】
本発明の第1の観点は、清掃デバイスを提供し、清掃デバイスは、第1端および第2端を有する中空の本体であって、前記中空の本体は、前記第1端および前記第2端の間にチャンバーを画定し、前記チャンバーは、前記第1端に開口を有し、前記開口の縁は平面を画定する、前記中空の本体と、すくい部材を備えた第1アクチュエータであって、前記第1アクチュエータは、延長位置と退避位置との間を移動可能であり、前記第1アクチュエータが前記退避位置にあるときに、前記すくい部材の実質的全部が前記チャンバー開口の前記縁の付近に配され、前記第1アクチュエータが前記延長位置にあるときに、前記すくい部材の少なくとも一部が前記チャンバー開口の中心の付近に配される、前記第1アクチュエータと、保持部材を備えた、少なくとも部分的に前記チャンバー内にある第2アクチュエータであって、前記第2アクチュエータは移動可能である、前記第2アクチュエータと、使い捨て密封チューブ材の収納部であって、使用中に、収納された前記使い捨て密封チューブ材の既に露出された部分に及ぼされる引張力により前記使い捨て密封チューブ材が前記収納部から引き出されることができる、前記収納部と、を備え、前記保持部材は、使用中に、前記使い捨て密封チューブ材の一部を把持するように構成されている。
【0012】
前記第1アクチュエータは、それらの近端において前記チャンバー開口の付近の対向位置に取り付けられた2つの延長可能および退避可能な架橋部材を備え得る。前記すくい部材は、前記架橋部材のそれぞれの遠端に取り付けられた2つの柔軟性長尺部材を備え得る。
【0013】
前記第1アクチュエータが前記延長位置にあるとき、前記2つの柔軟性長尺部材は互いに平行に近接して保持され得、前記2つの柔軟性長尺部材のそれぞれの中心が前記チャンバー開口の前記中心の付近に保持され得る。
【0014】
リムが前記チャンバー開口から延び得、前記第1アクチュエータが前記退避位置にあるとき、前記2つの柔軟性長尺部材は前記リムに対して保持され得る。
【0015】
代替的に、前記第1アクチュエータは、それぞれが近端と遠端とを有する3つの長尺すくい部材を備え得、それぞれの前記近端は、前記チャンバー開口の前記縁の付近に回転自在に接続され得、実質的に均等な間隔で離され得、前記回転の軸は前記チャンバー開口により画定された前記平面に垂直であり得る。
【0016】
この場合に、前記第1アクチュエータが前記延長位置にあるとき、前記3つのすくい部材の前記遠端は前記チャンバー開口の前記中心の付近に保持され得る。リムが前記チャンバー開口から延び得、前記第1アクチュエータが前記退避位置にあるとき、前記3つのすくい部材は前記リムに対して保持され得る。
【0017】
前記第2アクチュエータは、近接方向およびその反対の遠方方向に移動可能であり得、前記遠方方向は、前記第2端から前記第1端であり、前記近接方向は、前記第1端から前記第2端であり得る。
【0018】
使い捨て密封チューブ材の前記収納部は、交換可能に前記本体の外側に取り付けられたカセットであり得る。
【0019】
前記本体は、筒状であり得、前記本体の前記第1端の付近の部分、前記第1アクチュエータ、および/または、前記使い捨て密閉チューブ材の収納部の少なくとも1つは、前記第2アクチュエータに対して回転可能であり得る。
【0020】
前記すくい部材は、前記チャンバー開口により画定された前記平面の前記縁に実質的に面一に保持された低摩擦遠面を有し得る。
【0021】
前記使い捨て密封チューブ材は、複数層から形成され得、最外層の外表面は研磨材または高摩擦であり得る。前記使い捨て密封チューブ材の前記最外層は、液体不浸透性であり得る。前記使い捨て密封チューブの最内層は、液体吸収性であり得る。前記使い捨て密封チューブの最内層は、洗浄剤、抗菌剤、生物剤および/または化学剤の1つまたは複数を含浸または被覆され得る。
【0022】
前記使い捨て密封チューブは、長さ方向に複数の区画に分割され得、各区画は、前記チューブ内に個別のコンパートメントを形成するように、各端部で閉止可能および/または封止可能であり得る。前記複数の区画は、ねじり、結び、熱活性化接着剤、内蔵ドローストリング、内蔵弾性材の1つまたは複数の手段により閉止されまたは封止されることが可能であり得る。前記使い捨て密封チューブは、一連の開口された複数のチューブに結合されたポリエチレンフィルムの層を備え得、前記複数のチューブは、前記ポリエチレンフィルムの長さに沿って間隔を空けて離され得、開口された前記複数のチューブは、それぞれ、不織布ビスコースおよびポリエステル混紡の吸収性素材から構成され得る。
【0023】
前記第1および第2アクチュエータは、同一であり相互に交換可能であり得る。
【0024】
本発明の第2の観点は、清掃デバイスを制御する方法を提供し、前記清掃デバイスは、第1端および第2端を有する中空の本体であって、前記中空の本体は、前記第1端および前記第2端の間にチャンバーを画定し、前記チャンバーは、前記第1端に開口を有し、前記開口の縁は平面を画定する、前記中空本体と、すくい部材を備えた第1アクチュエータであって、前記第1アクチュエータは、延長位置と退避位置との間を移動可能であり、前記第1アクチュエータが前記退避位置にあるときに、前記すくい部材の実質的全部が前記チャンバー開口の前記縁の付近に配され、前記第1アクチュエータが前記延長位置にあるときに、前記すくい部材の少なくとも一部が前記チャンバー開口の中心の付近に配される、前記第1アクチュエータと、保持部材を備えた、少なくとも部分的に前記チャンバー内にある第2アクチュエータであって、前記第2アクチュエータは移動可能である、前記第2アクチュエータと、使い捨て密封チューブ材の収納部であって、使用中に、収納された前記使い捨て密封チューブ材の既に露出された部分に及ぼされる引張力により前記使い捨て密封チューブ材が前記収納部から引き出されることができる、前記収納部と、を備え、前記保持部材は、使用中に、前記使い捨て密封チューブ材の一部を把持するように構成され、前記方法は、前記使い捨て密封チューブの前記閉止または封止された端部を前記第2アクチュエータの前記保持部材内に把持すること、前記第2アクチュエータを動かして、前記チャンバー内に、ある長さの使い捨て密封チューブを引き込み、前記チャンバー開口で開いたコンパートメントを形成すること、前記チャンバーの前記開口を清掃対象面に当接するように操作すること、前記第1アクチュエータを前記退避位置から前記延長位置に動かして、前記使い捨て密封チューブの前記コンパートメントを閉じるようにすること、コンパートメント封止処理を実施すること、前記チャンバーの前記開口を前記清掃対象面に当接しないように操作すること、前記第1アクチュエータを前記延長位置から前記退避位置に動かすこと、前記第2アクチュエータを動かして、前記チャンバー内に、さらなる長さの使い捨て密封チューブを引き込むこと、を含む。
【0025】
前記コンパートメント封止処理は、前記本体の前記第1端の付近の部分、前記第1アクチュエータ、および/または、前記使い捨て密閉チューブ材の収納部の少なくとも1つを、前記第2アクチュエータに対して回転させること、を含み得る。
【0026】
前記コンパートメント封止処理は、前記使い捨て密封チューブの区画を加熱することを含み得る。
【0027】
前記第2アクチュエータを動かして前記チャンバー内にさらなる長さの使い捨て密封チューブを引き込むことは、前記第2アクチュエータを、前記清掃対象面に接触している前記使い捨て密封チューブの前記内面の一部が前記チャンバー内に全体的に引き込まれることを確保するのに十分な距離を動かすことを含み得る。
【0028】
前記チャンバーが満杯、または、前記使い捨て密閉チューブ収納部が消耗したとき、前記チャンバー開口をゴミ廃棄ユニット付近に配置すること、前記使い捨て密閉チューブの前記コンパートメントを封止または閉止すること、必要に応じて前記封止または閉止された前記コンパートメントを切断して前記コンパートメントを前記使い捨て密閉チューブの収納部から切り離すこと、前記第1アクチュエータを前記退避位置に動かすこと、前記第2アクチュエータを動かすこと、前記使い捨て密封チューブを前記第2アクチュエータから開放して、使用後の前記使い捨て密封チューブが前記ゴミ廃棄ユニットに移送されるようにすること、をさらに含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本発明は、以下の図面を参照して単に一例として記述される。
図1図1は、本発明の第1実施形態に係る、開状態および閉状態での清掃および密封デバイスを示す。
図2図2は、本発明の第2実施形態に係る、開状態および閉状態での清掃および密封デバイスを示す。
図3図3は、本発明のある実施形態に係る、ゴミ廃棄チューブが装着された、開状態および閉状態での清掃および密封デバイスを示す。
図4図4は、本発明の第3実施形態に係る、開状態での清掃および密封デバイスを示す。
図5図5は、本発明の第3実施形態に係る、閉状態での清掃および密封デバイスの分解図を示す。
図6図6は、機械駆動システムの選択された詳細を伴う、第2実施形態に係る清掃および密封デバイスを示す。
図7図7は、機械駆動システムのさらなる詳細を伴う、第2実施形態に係る清掃および密封デバイスの詳細を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明は、不潔物を清掃、収集および密封するためのデバイスに関する。いくつかの実施形態では、デバイスは、清掃領域を伴う本体を備える。使用中、清掃領域は、通常、床または他の清掃対象面に方向付けられて、本体に開口を与えて不潔物が清掃領域の開口を通じて本体内にすくわれるようにする。
【0031】
デバイスは、トロリー、車両、遠隔操作車両、半自動運転車両、自動運転車両のひとつに実装され、または、組み込まれ得る。トロリーまたは他の車両は、動作中に、自動的にデバイスの清掃領域を引き上げおよび下げるように構成され得る。
【0032】
一旦すくい上げられた不純物に接触するのを防止するため、清掃領域および本体内部は、使い捨て密封チューブにより被覆される。すくい動作中に、使い捨て密封チューブは、本体外部の収納部から清掃領域の開口を通じて本体内に引き込まれ、不潔物が収容された一連の複数の個別チャンバーのひとつを形成する。
【0033】
すくい動作は、清掃領域におけるすくいアクチュエータにより実施される。すくいアクチュエータは、複数の移動部材により構成され得る。複数の移動部材は、清掃領域内の開口の外側リムから清掃領域内の開口の中心に移動し、一方、使い捨て密封チューブの外面の一部に係合(例えば、摩擦により)し、使い捨て密封チューブの一部を収納部から清掃領域の開口の中心に引き込む。この動作中に、清掃領域の開口は、使い捨て密封チューブの内面の一部で被覆されるようになる。清掃チューブが開口の縁から開口の中心に引き込まれて清掃対象面にわたり清掃チューブの内面の一部が動くことで、清掃対象面をふき取り繊維でこすることにより生じる清掃効果に似た、清掃対象面の清掃効果を奏する。
【0034】
本体内部は、アタッチメント部材である。アタッチメント部材は、使い捨て密封チューブの第1端を保持し、これによりアタッチメント部材から清掃領域内の開口の周囲までの使い捨て密封チューブの内部が袋に似た開口したチャンバーを形成する。使い捨て密封チューブの第1端は、アタッチメント部材に取り付けられ、または、保持される前に閉止される。この閉止は、結び、熱封止、組み込まれたドローストリング(以下、単にドローストリング)または当業者に理解される他のあらゆる適切な方法によりなされ得る。
【0035】
アタッチメント部材は、清掃領域に向けておよび清掃領域から離れるように動くように作動可能である。すくい動作中に、アタッチメント部材は、前回のすくい動作中に収納部から本体内に引き込まれた使い捨て密封チューブのある長さ部分を引くために、清掃領域から離れるように動く。すくい動作中にアタッチメント部材により動いた距離は、使い捨て密封チューブに形成された複数の個別チャンバーの、不潔物を収容しているひとつの深さに対応する。すくい動作が完了したとき、新たに形成された個別チャンバーは本体内に保持され、一時的にすくいアクチュエータにより閉じられる。
【0036】
新たに形成された個別チャンバーは、その後、封止される。封止はいくつもの方法で実施され得る。例えば、使い捨て密封チューブは、チューブの長さに沿って所定間隔で配された内部または外部の複数の結束紐を有し得、または、チューブの長さに沿って所定間隔で配された熱反応で接着剤になる複数の区画を有し得、または、チューブの長さに沿って所定間隔で配された閉塞構成に弾性的に付勢され得、または、チューブの長さに沿って所定間隔で配された接着剤のような結合物質を有し得、または、デバイスにより機械的に選択的に適用されかつ個別に提供された機械的締結具またはクリップを有し得、または、閉止時に手動または自動で結ばれ得る。好ましい実施形態では、使い捨て密封チューブ収納部は、アタッチメント部材に対して回転可能であり、すくいアクチュエータが清掃領域内の中心に延長したときにすくいアクチュエータにより生成される、いわゆるピンチポイントまわりに、使い捨て密封チューブをねじらせる。
【0037】
個別チャンバーが封止されたとき、清掃領域は、清掃対象面からわずかに持ち上げられ、すくいアクチュエータは、清掃領域内の縁に退避し、アタッチメント部材は、清掃領域からさらに移動する。このさらなる移動は、封止された個別チャンバーを本体内に引き込み、次の動作でさらにすくわれる物質を受容するために新たな非封止チャンバーを形成し、使い捨て密封チューブ内の張力を維持することを目的とする。
【0038】
動作は必要に応じて繰り返され得る。チャンバー内に封止された不潔物およびデブリの重量変化の下でも所定の位置に残るために、アタッチメント手段が十分に強くその位置に十分に確保されるように、アタッチメント手段を設計することが重要である。
【0039】
動作中のある時点または使用終了時にデバイスを清掃するため、デバイスは、清掃領域を清掃された表面からわずかに持ち上げ、退避位置にあるすくいアクチュエータで前回のすくい動作中にふき取り繊維として使用されて汚染された使い捨て密封チューブの内面の一部が本体内に引き込まれることを保証するのに十分な距離だけ清掃領域から離れるようにアタッチメント部材を動かすように、構成され動かされる。
【0040】
本体が満杯になり、または、使い捨て密封チューブ収納部が消耗したとき、最後の個別チャンバーが上述の方法により封止され、好ましくは、結び目により結ばれ、すくいアクチュエータが退避され、そして、アタッチメント部材が清掃領域に最も近い位置に移動される。この位置では、アタッチメント部材が開き、使い捨て密封チューブの端を開放する。この動作は、好ましくは、開いた清掃領域がゴミ容器のようなゴミ廃棄ユニット上で保持された状態で実施される。
【0041】
図1は、本発明の実施形態を2つの構成で示す。ひとつは、すくいアクチュエータが開いた、すなわち、退避された構成であり、もうひとつは、すくいアクチュエータが閉じた、すなわち、延長された構成である。デバイスは、本体1を備え、図示された実施形態では、本体は、少なくとも第1端2において開いた中空の筒である。
【0042】
全てが図示されているわけではないが、デバイスの本体は、また、閉じることができる蓋、ハンパー(hamper)、サイドドア(図4および図5)、チューブ収集チャンバー(図4および図5)、窓、フットペダル、遠隔操作スイッチ、延長アーム(デバイス用のテレスコピックハンドルを形成するための)、ダイアフラム(収納部から各コンパートメントをねじりおよび封止するためのピンチポイントを形成するための)、壁、円錐形の内壁、チューブを切断するカッター、および/または、センサのひとつまたは複数を備え得る。
【0043】
中空の筒は、プラスチックからなり得るが、シリコーンからなり得る。中空の筒は、抗菌性(antibacterial)または抗菌性(antimicrobial)の素材からなり得、または、抗菌性(antibacterial)または抗菌性(antimicrobial)の素材または物質の被覆を有し得る。
【0044】
第1端2の付近に本体1の外周に配置されているものは、使い捨て密封収納チューブ3であり、図示された実施形態ではそれは環状カセットである。使い捨て密封チューブは、カセット内または他のコンテナ内に収納され得、プリーツ、平坦または巻かれて配置され得る。他の配置は、当業者に理解され得る通りに選択され得る。
【0045】
リム4は、本体1の第1端2から軸方向に延びている。リムの遠い側の縁(以降、「遠縁」)は、円形の清掃領域を画定する。
【0046】
すくいアクチュエータは、リム4内に配されている。図1に示された実施形態では、すくいアクチュエータは、2つの柔軟性長尺部材5を備え、これらは退避時にリム4のカーブに沿って湾曲し、延長時に略直線形に戻る。柔軟性長尺部材5は、好ましくはゴムからなるが、他の柔軟な、および/または、弾性的に付勢された素材が選択され得る。
【0047】
柔軟性長尺部材5は、弾性架橋部材6によりリム4に接続されている。弾性架橋部材6は、好ましくは、プラスチックまたは金属からなる。すくいアクチュエータの延長および退避は、モータまたは直動アクチュエータにより実施され得、タイマーおよび/または清掃対象面への清掃領域の接近の検出に応答して自動シーケンスであり得、または、リモート制御またはスイッチにより開始され得る。
【0048】
各柔軟性長尺部材5は、リムの遠縁と面一の遠い側の面(以降、「遠面」)を有する。遠面は、好ましくはテクスチャ化され、または、比較的低い摩擦係数を有するように形成されている。清掃領域の中心に面し、そして互いに対面する、各柔軟性長尺部材5の側面は、使い捨て密封チューブの外面を把持するために、好ましくはテクスチャ化され、または、比較的高い摩擦係数を有するように形成されている。これらの側面は、すくいアクチュエータのすくい効果を増大するために各側面および各遠面の間の角度が鋭角となるように、傾斜し得る。
【0049】
本体1の内部は、アタッチメント部材7である。アタッチメント部材7は、対向面を有する2つの長尺平坦部材を備え得る。2つの長尺平坦部材は、本体1の内面の対向する2つの狭軌道8により一緒に保持される。2つの狭軌道8には、2つの長尺平坦部材の端部がスライド可能に挿入されている。使用時、使い捨て密封チューブの第1端は、結び目で結ばれ、または、封止により閉じられ、2つの対向面の間に摩擦係合で保持されている。
【0050】
あるいは、クリップがアタッチメント部材としての役割を果たし得る。クリップは、一端まわりのバネ付きヒンジを備える。封止されたチューブ端を保持し清掃領域に向けておよび清掃領域から離れて移動可能な他の適切なアタッチメント部材が当業者により理解され得る。
【0051】
モータにより制御されたプーリーシステムが、アタッチメント手段を清掃領域に向かいまたは清掃領域から離れるように動かすために使用され得る。モータは、清掃対象面に対する清掃領域の検出位置、および/または、時間または自動シーケンスに基づく自動制御システムにより駆動され得、または、遠隔スイッチにより制御され得る。
【0052】
カセット3は、本体1のまわりに回転可能であり得る。回転は、モータにより作動され得、自動、自動シーケンスの一環、または、遠隔制御であり得る。このように、収納された使い捨て密封チューブは、延長されたすくいアクチュエータにより生成されたピンチポイントに対して回転し、これにより本体内の使い捨て密封チューブにより形成されたチャンバーを封止する。
【0053】
収納部は、デバイスの本体に対して軸方向に移動可能であるとともに回転可能であり得る。収納部は、清掃領域に向けてまたは清掃領域から離れて動くとともにチャンバーの閉止時に回転するように構成され得る。
【0054】
使い捨て密封チューブのねじりは、収納部以外の部品の回転により生じ得る。例えば、デバイスの遠端は、全体として(すなわちデバイスのリム)、回転し得る。アタッチメント手段は、使い捨て密封チューブがその開口端よりもむしろ閉塞端から回転されるように回転し得る。使い捨て密封チューブは、より迅速にねじるため、閉塞端および開口端の両方のまわりに、反対方向に、回転され得る。発明者は、2回または3回の完全な回転により、ねじりによる必要な閉止が十分に提供されることを発見した。
【0055】
図2は、異なるすくいアクチュエータを伴う類似のデバイスを示す。3つの円弧部材5は、リム4の近い側の端部(以下、近端)からの環状水平突出部9により支持されている。円弧部材5が退避しているとき、それらの凸面はリム4の内面に実質的に面一に置かれる。円弧部材5が延長して、それぞれの第1端まわりに回転されているとき、円弧部材5の第2端は、清掃領域の中心の近くで互いに接触しまたは接近する。円弧部材5の遠い側の面(以下、遠面)は、リム4の遠縁に実質的に面一である。
【0056】
円弧部材5の回転は、遠隔的、または、タイミングシステムおよび/または清掃対象面への接近を検出するセンサに応答して自動的に制御されたモータにより実施され得る。
【0057】
各円弧部材5の凹面および遠面の間の角度は、すくうのを補助するため、鋭角であり得る。各円弧部材5の第2端および遠面の間の角度は、すくうのを補助するため、鋭角であり得る。
【0058】
円弧部材は、ゴム、プラスチック、シリコーンまたは他の適切な素材からなり得る。
【0059】
遠面は、好ましくは、滑らか、または、比較的低い摩擦係数を有するように被覆または構成されている。
【0060】
凹面および第2端は、使い捨て密封チューブのより良い把持のため、好ましくは、粗く、または、比較的高い摩擦係数を有するように被覆または構成されている。
【0061】
図3は、上述の第1実施形態のデバイスを示し、収納部3の近接リムからデバイスのリム4を超えて清掃領域内の開口を通じて引かれたある長さの使い捨て密封チューブを伴う。使い捨て密封チューブ10の端部は、アタッチメント部材(不図示)により固定されている。左図では、すくいアクチュエータの柔軟性長尺部材5は、退避されている。右図では、すくいアクチュエータの柔軟性長尺部材5は、延長されている。延長された柔軟性長尺部材5は、使い捨て密封チューブ10のある長さ部分を収納部3から引いて、清掃領域が使い捨て密封チューブ10の表面により実質的に被覆されるようになる。
【0062】
使い捨て密封チューブは、複数の層からなり得る。使い捨て密封チューブは、清掃対象面からの不潔物の除去を目的として研磨外面を有し得る。使い捨て密封チューブは、好ましくは、不浸透性および/または非多孔質、または、清掃対象面からの液体の除去のために吸収性であり得る。使い捨て密封チューブは、生分解性、堆肥化性、可燃性、および/または、リサイクル性であり得る。使い捨て密封チューブは、エラストマーであり得、不潔物、デブリおよび液体を清掃かつ収納するのに十分な弾性を有するべきである。使い捨て密封チューブは、フィルター層を備え得る。使い捨て密封チューブは、例えば、慣習の色を利用して危険ゴミを示すために、彩色され得る。
【0063】
使い捨て密封チューブは、洗浄剤、抗菌剤、生物剤および/または化学剤を含浸され得、または、それらからなる層またはそれらを含浸した層を有し得る。
【0064】
使い捨て密封チューブは、デバイスの本体を、本体に接触しようとする不潔物および/または流体から隔離し得る。
【0065】
好ましい実施形態では、使い捨て密封チューブは、一連の開口された複数のチューブに結合されたポリエチレンフィルムの層を備え、複数のチューブは、ポリエチレンフィルムの長さに沿って間隔を空けて離され、各チューブは、不織布ビスコースおよびポリエステル混紡の吸収性素材から構成される。この実施形態では、各開口チューブは、ひとつのチャンバーを形成するのに要するチューブの長さよりも短い。各隔離チャンバーは、使い捨て密封チューブをポリエチレンフィルムの単一層のみからなる区画においてねじられ、または、結ばれることにより封止される。この実施形態では、デバイスの本体は、ポリエチレンフィルムのみが接触し、各チャンバーは吸収剤を収容する。
【0066】
他の実施形態では、使い捨て密封チューブは、ポリ乳酸(PLA)生分解性/堆肥化可能素材からなり得る。
【0067】
図4は、リム4において2つのアクチュエータを有する別の実施形態を示し、各アクチュエータは、3つの円弧部材を備え、第1アクチュエータの3つの円弧部材11がリム4の周りに第2アクチュエータの3つの円弧部材12と交互に配置されている。
【0068】
第2実施形態に示されるように、円弧部材11、12は退避されているとき、それらの凸面はリム4の内面に実質的に面一に置かれる。円弧部材11、12が延長されて各第1端まわりに回転されたとき、円弧部材11、12の第2端は清掃領域の中心の近くで互いに接触しまたは接近する。このすくいアクチュエータの位置では、円弧部材11、12の遠面はリム4の遠縁に実質的に面一である。
【0069】
円弧部材11、12の回転は、遠隔的、または、タイミングシステムおよび/または清掃対象面への接近を検出するセンサに応答して自動的に制御されたモータにより実施され得る。
【0070】
各円弧部材11、12の凹面および遠面の間の角度は、すくうのを補助するため、鋭角であり得る。各円弧部材11、12の第2端および遠面の間の角度は、すくうのを補助するため、鋭角であり得る。
【0071】
円弧部材11、12は、ゴム、プラスチック、シリコーンまたは他の適切な素材からなり得る。
【0072】
遠面は、好ましくは、滑らか、または、比較的低い摩擦係数を有するように被覆または構成されている。
【0073】
凹面および第2端は、使い捨て密封チューブのより良い把持のため、好ましくは、粗く、または、比較的高い摩擦係数を有するように被覆または構成されている。
【0074】
本体1は、互いに隣接して位置する2つの円筒コンパートメントに分割されている。第1円筒コンパートメント13は、使用時、使い捨て密封チューブにより形成される開口された個別チャンバーを収容する。第2円筒コンパートメント14は、使用時、前回のデバイスの動作から、使い捨て密封チューブの封止された個別チャンバーを収容する。2つのチャンバー13、14は、軸支傾斜デバイス15により接続されている。
【0075】
図5は、図4のデバイスを明確化のために分解図で示す。2つのアクチュエータの円弧部材11、12は、それぞれの第1端のまわりに回転し、軸方向に移動可能である。使用時、2つのアクチュエータは、アタッチメント手段およびすくいアクチュエータとして交代して機能する。
【0076】
動作の1サイクル中に、第1アクチュエータの円弧部材11は、収納部から引き出された使い捨て密封チューブの第1端を封止するように延び、本体1の第1コンパートメント13内に移動して、第1コンパートメント内で使い捨て密封チューブ内に開口されたチャンバーを形成する。もしこれが特定のチューブの最初のチャンバーであれば、その第1端は結ばれ、または、閉止される。前述の実施形態の通り、清掃動作が続いて実施される。ここで、清掃領域は、清掃対象面上に配置され、第2アクチュエータの円弧部材12が延長して、収納部から使い捨て密封チューブをさらに引き出し、不潔物をチャンバー内にすくい、そして、チャンバーを閉止する。チャンバーは、それから、例えば、収納部3を回転することにより、封止される。
【0077】
軸支傾斜デバイス15は、それから、旋回して第2コンパートメント14と第1コンパートメント13との間のブリッジを生成する。これは、円弧部材11の第1セットが退避して新たに形成された封止個別チャンバーの端部を開放するにつれて、そのチャンバーをすくい上げる。円弧部材12の第2セットは、まだ延長しており、第1チャンバー内に移動して、その封止個別チャンバーをさらに第2コンパートメント14内に押し込み、さらなる使い捨て密封チューブを収納部3から第1コンパートメント13内に引き込む。円弧部材12の第2セットは、それから、使い捨て密封チューブから形成された次のチャンバーのためのアタッチメント部材の役割を果たし、その一方、円弧部材11の第1セットは、リムの遠端に戻り次の清掃動作のためのすくいアクチュエータとしての機能を果たす。
【0078】
図6は、デバイスを駆動するのに利用され得る例示的な機械駆動システムの詳細を示す。第1モータ16は、ギアシステム17を駆動してデバイスの本体に対してカセット3を回転させる。これは、手動コマンドに直接的に応答し、または、センサデータ(例えば、デバイスが清掃対象面からわずかに持ち上げられたことを検出する)に応答するものであり得る。あるいは、手動コマンドにより開始された自動シーケンスの一環であり得、または、センサデータ(例えば、デバイスが清掃対象面上に配置されたことを検出する)に応答するものであり得る。
【0079】
第2モータ18は、スピンドル20を交互に回転する第2ギアシステム19を駆動する。スピンドルは、その周囲に巻かれたワイヤを有し、スピンドルの第1方向への回転は、ワイヤを送り出す一方、スピンドルの反対の第2方向への回転は、ワイヤを巻き取る。ワイヤは、第2アクチュエータに取り付けられ、スピンドルが第1方向に回転されたとき、第2アクチュエータは近接方向に移動する。これは、手動コマンドに直接的に応答し、または、センサデータに応答するものであり得る。あるいは、それは、手動コマンドにより開始された自動シーケンスの一環であり得、または、センサデータ(例えば、デバイスが清掃対象面上に配置されたことを検出する)に応答するものであり得る。
【0080】
スピンドルが第2方向に回転されたとき、第2アクチュエータは遠方方向に移動する。これは、手動コマンドに直接的に応答し、または、センサデータ(例えば、使い捨て密封チューブが満杯、収納部が空、または、デバイスがゴミ廃棄ユニットの付近に配置されたことを検出する)に応答するものであり得る。あるいは、それは、手動コマンドにより開始された自動シーケンスの一環であり得、または、センサデータ(例えば、チューブの最終部分が本体から空になって以来n回目に、デバイスが清掃対象面上に配置されたことを検出する)に応答するものであり得る。
【0081】
図7は、デバイスを駆動するのに利用され得る例示的な機械駆動システムのさらなる詳細を示す。第3モータ21は、第3ギアシステム22を駆動して、環状部材23を本体の外側のまわりに回転させる。3つの突出部24が環状部材23から延びている。第1アクチュエータの3つのすくい部材5は、3つの長尺軸部材25のそれぞれの第1端まわりに旋回する。3つの長尺軸部材25の反対側の第2端は、環状部材23の付近にあり、それぞれに取り付けられたレバー26を有する。第3モータ21が第3ギアシステム22を駆動して環状部材23を回転させたとき、これは突出部24にレバー26を押させて長尺軸部材25を回転させて第1アクチュエータのすくい部材5を退避させる。すくい部材は、延長軸部材25のまわりのバネ(不図示)により延長位置に弾性的に付勢されている。
【0082】
本発明がいくつもの実施形態を参照して記述されている。これらの実施形態は限定的ではない。例えば、本発明は、2つの柔軟性水平移動可能なすくいアクチュエータを備えた実施形態、および、3つまたは6つの回転可能なすくいアクチュエータを備えた実施形態を参照して記述されているが、その他のアクチュエータ構成も選択され得る。6つの回転可能なアクチュエータを備えた第3実施形態の代替案として、2対の柔軟性長尺水平移動可能なアクチュエータが利用され得る。本発明の範囲は請求項により決定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2022-02-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、健康に有害な物質を含む不潔物または流体の収集、密封および清掃に関する。
【背景技術】
【0002】
不潔物または流体、特に健康に有害な物質、を安全に密封および清掃することは、清掃者および他人の両者への潜在的に深刻な環境健康リスクへの課題である。
【0003】
排泄物、唾液または血液といった体液が漏えいしたとき、危険な粒子による他人への感染を防止するため、その漏えい物を収容する清掃処理を要する。
【0004】
例えば、ノロウイルスは、急性感染性非細菌性胃腸炎に関係し、感染者の体液内に見つかり、接触は脆弱な年齢層に致命的である。ノロウイルスは、胃腸感染症の最も一般的な原因のひとつである。
【0005】
現行、利用されている清掃具は、吸収性物質、消毒剤、洗浄剤、使い捨てのふき取り繊維およびプラスチック袋、マスク、手袋、モップおよびバケツなどである。
【0006】
汚れたおむつ、手術着およびその他の汚染された物質は、また、安全な密封および廃棄を要する。
【0007】
健康へのリスクは、清掃処理中だけでなく、その後の清掃具の清掃およびゴミ廃棄時にも生じる。
【0008】
米国特許US4869049Aは、一連の物体を、クレーム1のプリアンブルに記載された柔軟性チューブの長さに沿って配された個別パッケージに個別に包装するための装置を開示している。
【0009】
米国特許US3446525Aは、動物の糞といった不潔な物質をつかみ取って運搬するためのピックアップデバイスを開示し、使い捨て準拠の包装手段がクレーム1のプリアンブルに記載されたピックアップデバイス上に受け入れられて保持される。
米国特許出願公開US2004/188443 A1、US2004/100108 A1、および、US2014/152033 A1 は、ゴミを袋内に収集する機構を利用したデバイスを開示している。
【0010】
本発明の例示的実施形態は、上述の問題または関連する問題の少なくとも1つに対処することを目的とする。
【発明の概要】
【0011】
本発明の第1の観点は、清掃デバイスを提供し、清掃デバイスは、第1端および第2端を有する中空の本体であって、前記中空の本体は、前記第1端および前記第2端の間にチャンバーを画定し、前記チャンバーは、前記第1端に開口を有し、前記開口の縁は平面を画定する、前記中空の本体と、すくい部材を備えた第1アクチュエータであって、前記第1アクチュエータは、延長位置と退避位置との間を移動可能であり、前記第1アクチュエータが前記退避位置にあるときに、前記すくい部材の実質的全部が前記チャンバー開口の前記縁の付近に配され、前記第1アクチュエータが前記延長位置にあるときに、前記すくい部材の少なくとも一部が前記チャンバー開口の中心の付近に配される、前記第1アクチュエータと、保持部材を備えた、少なくとも部分的に前記チャンバー内にある第2アクチュエータであって、前記第2アクチュエータは移動可能である、前記第2アクチュエータと、使い捨て密封チューブ材の収納部であって、使用中に、収納された前記使い捨て密封チューブ材の既に露出された部分に及ぼされる引張力により前記使い捨て密封チューブ材が前記収納部から引き出されることができる、前記収納部と、を備え、前記保持部材は、使用中に、前記使い捨て密封チューブ材の一部を把持するように構成されている。
【0012】
前記第1アクチュエータは、それらの近端において前記チャンバー開口の付近の対向位置に取り付けられた2つの延長可能および退避可能な架橋部材を備え得る。前記すくい部材は、前記架橋部材のそれぞれの遠端に取り付けられた2つの柔軟性長尺部材を備え得る。
【0013】
前記第1アクチュエータが前記延長位置にあるとき、前記2つの柔軟性長尺部材は互いに平行に近接して保持され得、前記2つの柔軟性長尺部材のそれぞれの中心が前記チャンバー開口の前記中心の付近に保持され得る。
【0014】
リムが前記チャンバー開口から延び得、前記第1アクチュエータが前記退避位置にあるとき、前記2つの柔軟性長尺部材は前記リムに対して保持され得る。
【0015】
代替的に、前記第1アクチュエータは、それぞれが近端と遠端とを有する3つの長尺すくい部材を備え得、それぞれの前記近端は、前記チャンバー開口の前記縁の付近に回転自在に接続され得、実質的に均等な間隔で離され得、前記回転の軸は前記チャンバー開口により画定された前記平面に垂直であり得る。
【0016】
この場合に、前記第1アクチュエータが前記延長位置にあるとき、前記3つのすくい部材の前記遠端は前記チャンバー開口の前記中心の付近に保持され得る。リムが前記チャンバー開口から延び得、前記第1アクチュエータが前記退避位置にあるとき、前記3つのすくい部材は前記リムに対して保持され得る。
【0017】
前記第2アクチュエータは、近接方向およびその反対の遠方方向に移動可能であり得、前記遠方方向は、前記第2端から前記第1端であり、前記近接方向は、前記第1端から前記第2端であり得る。
【0018】
使い捨て密封チューブ材の前記収納部は、交換可能に前記本体の外側に取り付けられたカセットであり得る。
【0019】
前記本体は、筒状であり得、前記本体の前記第1端の付近の部分、前記第1アクチュエータ、および/または、前記使い捨て密閉チューブ材の収納部の少なくとも1つは、前記第2アクチュエータに対して回転可能であり得る。
【0020】
前記すくい部材は、前記チャンバー開口により画定された前記平面の前記縁に実質的に面一に保持された低摩擦遠面を有し得る。
【0021】
前記使い捨て密封チューブ材は、複数層から形成され得、最外層の外表面は研磨材または高摩擦であり得る。前記使い捨て密封チューブ材の前記最外層は、液体不浸透性であり得る。前記使い捨て密封チューブの最内層は、液体吸収性であり得る。前記使い捨て密封チューブの最内層は、洗浄剤、抗菌剤、生物剤および/または化学剤の1つまたは複数を含浸または被覆され得る。
【0022】
前記使い捨て密封チューブは、長さ方向に複数の区画に分割され得、各区画は、前記チューブ内に個別のコンパートメントを形成するように、各端部で閉止可能および/または封止可能であり得る。前記複数の区画は、ねじり、結び、熱活性化接着剤、内蔵ドローストリング、内蔵弾性材の1つまたは複数の手段により閉止されまたは封止されることが可能であり得る。前記使い捨て密封チューブは、一連の開口された複数のチューブに結合されたポリエチレンフィルムの層を備え得、前記複数のチューブは、前記ポリエチレンフィルムの長さに沿って間隔を空けて離され得、開口された前記複数のチューブは、それぞれ、不織布ビスコースおよびポリエステル混紡の吸収性素材から構成され得る。
【0023】
前記第1および第2アクチュエータは、同一であり相互に交換可能であり得る。
【0024】
本発明の第2の観点は、清掃デバイスを制御する方法を提供し、前記清掃デバイスは、第1端および第2端を有する中空の本体であって、前記中空の本体は、前記第1端および前記第2端の間にチャンバーを画定し、前記チャンバーは、前記第1端に開口を有し、前記開口の縁は平面を画定する、前記中空本体と、すくい部材を備えた第1アクチュエータであって、前記第1アクチュエータは、延長位置と退避位置との間を移動可能であり、前記第1アクチュエータが前記退避位置にあるときに、前記すくい部材の実質的全部が前記チャンバー開口の前記縁の付近に配され、前記第1アクチュエータが前記延長位置にあるときに、前記すくい部材の少なくとも一部が前記チャンバー開口の中心の付近に配される、前記第1アクチュエータと、保持部材を備えた、少なくとも部分的に前記チャンバー内にある第2アクチュエータであって、前記第2アクチュエータは移動可能である、前記第2アクチュエータと、使い捨て密封チューブ材の収納部であって、使用中に、収納された前記使い捨て密封チューブ材の既に露出された部分に及ぼされる引張力により前記使い捨て密封チューブ材が前記収納部から引き出されることができる、前記収納部と、を備え、前記保持部材は、使用中に、前記使い捨て密封チューブ材の一部を把持するように構成され、前記方法は、前記使い捨て密封チューブの前記閉止または封止された端部を前記第2アクチュエータの前記保持部材内に把持すること、前記第2アクチュエータを動かして、前記チャンバー内に、ある長さの使い捨て密封チューブを引き込み、前記チャンバー開口で開いたコンパートメントを形成すること、前記チャンバーの前記開口を清掃対象面に当接するように操作すること、前記第1アクチュエータを前記退避位置から前記延長位置に動かして、前記使い捨て密封チューブの前記コンパートメントを閉じるようにすること、コンパートメント封止処理を実施すること、前記チャンバーの前記開口を前記清掃対象面に当接しないように操作すること、前記第1アクチュエータを前記延長位置から前記退避位置に動かすこと、前記第2アクチュエータを動かして、前記チャンバー内に、さらなる長さの使い捨て密封チューブを引き込むこと、を含む。
【0025】
前記コンパートメント封止処理は、前記本体の前記第1端の付近の部分、前記第1アクチュエータ、および/または、前記使い捨て密閉チューブ材の収納部の少なくとも1つを、前記第2アクチュエータに対して回転させること、を含み得る。
【0026】
前記コンパートメント封止処理は、前記使い捨て密封チューブの区画を加熱することを含み得る。
【0027】
前記第2アクチュエータを動かして前記チャンバー内にさらなる長さの使い捨て密封チューブを引き込むことは、前記第2アクチュエータを、前記清掃対象面に接触している前記使い捨て密封チューブの前記内面の一部が前記チャンバー内に全体的に引き込まれることを確保するのに十分な距離を動かすことを含み得る。
【0028】
前記チャンバーが満杯、または、前記使い捨て密閉チューブ収納部が消耗したとき、前記チャンバー開口をゴミ廃棄ユニット付近に配置すること、前記使い捨て密閉チューブの前記コンパートメントを封止または閉止すること、必要に応じて前記封止または閉止された前記コンパートメントを切断して前記コンパートメントを前記使い捨て密閉チューブの収納部から切り離すこと、前記第1アクチュエータを前記退避位置に動かすこと、前記第2アクチュエータを動かすこと、前記使い捨て密封チューブを前記第2アクチュエータから開放して、使用後の前記使い捨て密封チューブが前記ゴミ廃棄ユニットに移送されるようにすること、をさらに含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本発明は、以下の図面を参照して単に一例として記述される。
図1図1は、本発明の第1実施形態に係る、開状態および閉状態での清掃および密封デバイスを示す。
図2図2は、本発明の第2実施形態に係る、開状態および閉状態での清掃および密封デバイスを示す。
図3図3は、本発明のある実施形態に係る、ゴミ廃棄チューブが装着された、開状態および閉状態での清掃および密封デバイスを示す。
図4図4は、本発明の第3実施形態に係る、開状態での清掃および密封デバイスを示す。
図5図5は、本発明の第3実施形態に係る、閉状態での清掃および密封デバイスの分解図を示す。
図6図6は、機械駆動システムの選択された詳細を伴う、第2実施形態に係る清掃および密封デバイスを示す。
図7図7は、機械駆動システムのさらなる詳細を伴う、第2実施形態に係る清掃および密封デバイスの詳細を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明は、不潔物を清掃、収集および密封するためのデバイスに関する。いくつかの実施形態では、デバイスは、清掃領域を伴う本体を備える。使用中、清掃領域は、通常、床または他の清掃対象面に方向付けられて、本体に開口を与えて不潔物が清掃領域の開口を通じて本体内にすくわれるようにする。
【0031】
デバイスは、トロリー、車両、遠隔操作車両、半自動運転車両、自動運転車両のひとつに実装され、または、組み込まれ得る。トロリーまたは他の車両は、動作中に、自動的にデバイスの清掃領域を引き上げおよび下げるように構成され得る。
【0032】
一旦すくい上げられた不純物に接触するのを防止するため、清掃領域および本体内部は、使い捨て密封チューブにより被覆される。すくい動作中に、使い捨て密封チューブは、本体外部の収納部から清掃領域の開口を通じて本体内に引き込まれ、不潔物が収容された一連の複数の個別チャンバーのひとつを形成する。
【0033】
すくい動作は、清掃領域におけるすくいアクチュエータにより実施される。すくいアクチュエータは、複数の移動部材により構成され得る。複数の移動部材は、清掃領域内の開口の外側リムから清掃領域内の開口の中心に移動し、一方、使い捨て密封チューブの外面の一部に係合(例えば、摩擦により)し、使い捨て密封チューブの一部を収納部から清掃領域の開口の中心に引き込む。この動作中に、清掃領域の開口は、使い捨て密封チューブの内面の一部で被覆されるようになる。清掃チューブが開口の縁から開口の中心に引き込まれて清掃対象面にわたり清掃チューブの内面の一部が動くことで、清掃対象面をふき取り繊維でこすることにより生じる清掃効果に似た、清掃対象面の清掃効果を奏する。
【0034】
本体内部は、アタッチメント部材である。アタッチメント部材は、使い捨て密封チューブの第1端を保持し、これによりアタッチメント部材から清掃領域内の開口の周囲までの使い捨て密封チューブの内部が袋に似た開口したチャンバーを形成する。使い捨て密封チューブの第1端は、アタッチメント部材に取り付けられ、または、保持される前に閉止される。この閉止は、結び、熱封止、組み込まれたドローストリング(以下、単にドローストリング)または当業者に理解される他のあらゆる適切な方法によりなされ得る。
【0035】
アタッチメント部材は、清掃領域に向けておよび清掃領域から離れるように動くように作動可能である。すくい動作中に、アタッチメント部材は、前回のすくい動作中に収納部から本体内に引き込まれた使い捨て密封チューブのある長さ部分を引くために、清掃領域から離れるように動く。すくい動作中にアタッチメント部材により動いた距離は、使い捨て密封チューブに形成された複数の個別チャンバーの、不潔物を収容しているひとつの深さに対応する。すくい動作が完了したとき、新たに形成された個別チャンバーは本体内に保持され、一時的にすくいアクチュエータにより閉じられる。
【0036】
新たに形成された個別チャンバーは、その後、封止される。封止はいくつもの方法で実施され得る。例えば、使い捨て密封チューブは、チューブの長さに沿って所定間隔で配された内部または外部の複数の結束紐を有し得、または、チューブの長さに沿って所定間隔で配された熱反応で接着剤になる複数の区画を有し得、または、チューブの長さに沿って所定間隔で配された閉塞構成に弾性的に付勢され得、または、チューブの長さに沿って所定間隔で配された接着剤のような結合物質を有し得、または、デバイスにより機械的に選択的に適用されかつ個別に提供された機械的締結具またはクリップを有し得、または、閉止時に手動または自動で結ばれ得る。好ましい実施形態では、使い捨て密封チューブ収納部は、アタッチメント部材に対して回転可能であり、すくいアクチュエータが清掃領域内の中心に延長したときにすくいアクチュエータにより生成される、いわゆるピンチポイントまわりに、使い捨て密封チューブをねじらせる。
【0037】
個別チャンバーが封止されたとき、清掃領域は、清掃対象面からわずかに持ち上げられ、すくいアクチュエータは、清掃領域内の縁に退避し、アタッチメント部材は、清掃領域からさらに移動する。このさらなる移動は、封止された個別チャンバーを本体内に引き込み、次の動作でさらにすくわれる物質を受容するために新たな非封止チャンバーを形成し、使い捨て密封チューブ内の張力を維持することを目的とする。
【0038】
動作は必要に応じて繰り返され得る。チャンバー内に封止された不潔物およびデブリの重量変化の下でも所定の位置に残るために、アタッチメント手段が十分に強くその位置に十分に確保されるように、アタッチメント手段を設計することが重要である。
【0039】
動作中のある時点または使用終了時にデバイスを清掃するため、デバイスは、清掃領域を清掃された表面からわずかに持ち上げ、退避位置にあるすくいアクチュエータで前回のすくい動作中にふき取り繊維として使用されて汚染された使い捨て密封チューブの内面の一部が本体内に引き込まれることを保証するのに十分な距離だけ清掃領域から離れるようにアタッチメント部材を動かすように、構成され動かされる。
【0040】
本体が満杯になり、または、使い捨て密封チューブ収納部が消耗したとき、最後の個別チャンバーが上述の方法により封止され、好ましくは、結び目により結ばれ、すくいアクチュエータが退避され、そして、アタッチメント部材が清掃領域に最も近い位置に移動される。この位置では、アタッチメント部材が開き、使い捨て密封チューブの端を開放する。この動作は、好ましくは、開いた清掃領域がゴミ容器のようなゴミ廃棄ユニット上で保持された状態で実施される。
【0041】
図1は、本発明の実施形態を2つの構成で示す。ひとつは、すくいアクチュエータが開いた、すなわち、退避された構成であり、もうひとつは、すくいアクチュエータが閉じた、すなわち、延長された構成である。デバイスは、本体1を備え、図示された実施形態では、本体は、少なくとも第1端2において開いた中空の筒である。
【0042】
全てが図示されているわけではないが、デバイスの本体は、また、閉じることができる蓋、ハンパー(hamper)、サイドドア(図4および図5)、チューブ収集チャンバー(図4および図5)、窓、フットペダル、遠隔操作スイッチ、延長アーム(デバイス用のテレスコピックハンドルを形成するための)、ダイアフラム(収納部から各コンパートメントをねじりおよび封止するためのピンチポイントを形成するための)、壁、円錐形の内壁、チューブを切断するカッター、および/または、センサのひとつまたは複数を備え得る。
【0043】
中空の筒は、プラスチックからなり得るが、シリコーンからなり得る。中空の筒は、抗菌性(antibacterial)または抗菌性(antimicrobial)の素材からなり得、または、抗菌性(antibacterial)または抗菌性(antimicrobial)の素材または物質の被覆を有し得る。
【0044】
第1端2の付近に本体1の外周に配置されているものは、使い捨て密封チューブ収納部3であり、図示された実施形態ではそれは環状カセットである。使い捨て密封チューブは、カセット内または他のコンテナ内に収納され得、プリーツ、平坦または巻かれて配置され得る。他の配置は、当業者に理解され得る通りに選択され得る。
【0045】
リム4は、本体1の第1端2から軸方向に延びている。リムの遠い側の縁(以降、「遠縁」)は、円形の清掃領域を画定する。
【0046】
すくいアクチュエータは、リム4内に配されている。図1に示された実施形態では、すくいアクチュエータは、2つの柔軟性長尺部材5を備え、これらは退避時にリム4のカーブに沿って湾曲し、延長時に略直線形に戻る。柔軟性長尺部材5は、好ましくはゴムからなるが、他の柔軟な、および/または、弾性的に付勢された素材が選択され得る。
【0047】
柔軟性長尺部材5は、弾性架橋部材6によりリム4に接続されている。弾性架橋部材6は、好ましくは、プラスチックまたは金属からなる。すくいアクチュエータの延長および退避は、モータまたは直動アクチュエータにより実施され得、タイマーおよび/または清掃対象面への清掃領域の接近の検出に応答して自動シーケンスであり得、または、リモート制御またはスイッチにより開始され得る。
【0048】
各柔軟性長尺部材5は、リムの遠縁と面一の遠い側の面(以降、「遠面」)を有する。遠面は、好ましくはテクスチャ化され、または、比較的低い摩擦係数を有するように形成されている。清掃領域の中心に面し、そして互いに対面する、各柔軟性長尺部材5の側面は、使い捨て密封チューブの外面を把持するために、好ましくはテクスチャ化され、または、比較的高い摩擦係数を有するように形成されている。これらの側面は、すくいアクチュエータのすくい効果を増大するために各側面および各遠面の間の角度が鋭角となるように、傾斜し得る。
【0049】
本体1の内部は、アタッチメント部材7である。アタッチメント部材7は、対向面を有する2つの長尺平坦部材を備え得る。2つの長尺平坦部材は、本体1の内面の対向する2つの狭軌道8により一緒に保持される。2つの狭軌道8には、2つの長尺平坦部材の端部がスライド可能に挿入されている。使用時、使い捨て密封チューブの第1端は、結び目で結ばれ、または、封止により閉じられ、2つの対向面の間に摩擦係合で保持されている。
【0050】
あるいは、クリップがアタッチメント部材としての役割を果たし得る。クリップは、一端まわりのバネ付きヒンジを備える。封止されたチューブ端を保持し清掃領域に向けておよび清掃領域から離れて移動可能な他の適切なアタッチメント部材が当業者により理解され得る。
【0051】
モータにより制御されたプーリーシステムが、アタッチメント手段を清掃領域に向かいまたは清掃領域から離れるように動かすために使用され得る。モータは、清掃対象面に対する清掃領域の検出位置、および/または、時間または自動シーケンスに基づく自動制御システムにより駆動され得、または、遠隔スイッチにより制御され得る。
【0052】
カセット3は、本体1のまわりに回転可能であり得る。回転は、モータにより作動され得、自動、自動シーケンスの一環、または、遠隔制御であり得る。このように、収納された使い捨て密封チューブは、延長されたすくいアクチュエータにより生成されたピンチポイントに対して回転し、これにより本体内の使い捨て密封チューブにより形成されたチャンバーを封止する。
【0053】
収納部は、デバイスの本体に対して軸方向に移動可能であるとともに回転可能であり得る。収納部は、清掃領域に向けてまたは清掃領域から離れて動くとともにチャンバーの閉止時に回転するように構成され得る。
【0054】
使い捨て密封チューブのねじりは、収納部以外の部品の回転により生じ得る。例えば、デバイスの遠端は、全体として(すなわちデバイスのリム)、回転し得る。アタッチメント手段は、使い捨て密封チューブがその開口端よりもむしろ閉塞端から回転されるように回転し得る。使い捨て密封チューブは、より迅速にねじるため、閉塞端および開口端の両方のまわりに、反対方向に、回転され得る。発明者は、2回または3回の完全な回転により、ねじりによる必要な閉止が十分に提供されることを発見した。
【0055】
図2は、異なるすくいアクチュエータを伴う類似のデバイスを示す。3つの円弧部材5は、リム4の近い側の端部(以下、近端)からの環状水平突出部9により支持されている。円弧部材5が退避しているとき、それらの凸面はリム4の内面に実質的に面一に置かれる。円弧部材5が延長して、それぞれの第1端まわりに回転されているとき、円弧部材5の第2端は、清掃領域の中心の近くで互いに接触しまたは接近する。円弧部材5の遠い側の面(以下、遠面)は、リム4の遠縁に実質的に面一である。
【0056】
円弧部材5の回転は、遠隔的、または、タイミングシステムおよび/または清掃対象面への接近を検出するセンサに応答して自動的に制御されたモータにより実施され得る。
【0057】
各円弧部材5の凹面および遠面の間の角度は、すくうのを補助するため、鋭角であり得る。各円弧部材5の第2端および遠面の間の角度は、すくうのを補助するため、鋭角であり得る。
【0058】
円弧部材は、ゴム、プラスチック、シリコーンまたは他の適切な素材からなり得る。
【0059】
遠面は、好ましくは、滑らか、または、比較的低い摩擦係数を有するように被覆または構成されている。
【0060】
凹面および第2端は、使い捨て密封チューブのより良い把持のため、好ましくは、粗く、または、比較的高い摩擦係数を有するように被覆または構成されている。
【0061】
図3は、上述の第1実施形態のデバイスを示し、収納部3の近接リムからデバイスのリム4を超えて清掃領域内の開口を通じて引かれたある長さの使い捨て密封チューブを伴う。使い捨て密封チューブ10の端部は、アタッチメント部材(不図示)により固定されている。左図では、すくいアクチュエータの柔軟性長尺部材5は、退避されている。右図では、すくいアクチュエータの柔軟性長尺部材5は、延長されている。延長された柔軟性長尺部材5は、使い捨て密封チューブ10のある長さ部分を収納部3から引いて、清掃領域が使い捨て密封チューブ10の表面により実質的に被覆されるようになる。
【0062】
使い捨て密封チューブは、複数の層からなり得る。使い捨て密封チューブは、清掃対象面からの不潔物の除去を目的として研磨外面を有し得る。使い捨て密封チューブは、好ましくは、不浸透性および/または非多孔質、または、清掃対象面からの液体の除去のために吸収性であり得る。使い捨て密封チューブは、生分解性、堆肥化性、可燃性、および/または、リサイクル性であり得る。使い捨て密封チューブは、エラストマーであり得、不潔物、デブリおよび液体を清掃かつ収納するのに十分な弾性を有するべきである。使い捨て密封チューブは、フィルター層を備え得る。使い捨て密封チューブは、例えば、慣習の色を利用して危険ゴミを示すために、彩色され得る。
【0063】
使い捨て密封チューブは、洗浄剤、抗菌剤、生物剤および/または化学剤を含浸され得、または、それらからなる層またはそれらを含浸した層を有し得る。
【0064】
使い捨て密封チューブは、デバイスの本体を、本体に接触しようとする不潔物および/または流体から隔離し得る。
【0065】
好ましい実施形態では、使い捨て密封チューブは、一連の開口された複数のチューブに結合されたポリエチレンフィルムの層を備え、複数のチューブは、ポリエチレンフィルムの長さに沿って間隔を空けて離され、各チューブは、不織布ビスコースおよびポリエステル混紡の吸収性素材から構成される。この実施形態では、各開口チューブは、ひとつのチャンバーを形成するのに要するチューブの長さよりも短い。各隔離チャンバーは、使い捨て密封チューブをポリエチレンフィルムの単一層のみからなる区画においてねじられ、または、結ばれることにより封止される。この実施形態では、デバイスの本体は、ポリエチレンフィルムのみが接触し、各チャンバーは吸収剤を収容する。
【0066】
他の実施形態では、使い捨て密封チューブは、ポリ乳酸(PLA)生分解性/堆肥化可能素材からなり得る。
【0067】
図4は、リム4において2つのアクチュエータを有する別の実施形態を示し、各アクチュエータは、3つの円弧部材を備え、第1アクチュエータの3つの円弧部材11がリム4の周りに第2アクチュエータの3つの円弧部材12と交互に配置されている。
【0068】
第2実施形態に示されるように、円弧部材11、12は退避されているとき、それらの凸面はリム4の内面に実質的に面一に置かれる。円弧部材11、12が延長されて各第1端まわりに回転されたとき、円弧部材11、12の第2端は清掃領域の中心の近くで互いに接触しまたは接近する。このすくいアクチュエータの位置では、円弧部材11、12の遠面はリム4の遠縁に実質的に面一である。
【0069】
円弧部材11、12の回転は、遠隔的、または、タイミングシステムおよび/または清掃対象面への接近を検出するセンサに応答して自動的に制御されたモータにより実施され得る。
【0070】
各円弧部材11、12の凹面および遠面の間の角度は、すくうのを補助するため、鋭角であり得る。各円弧部材11、12の第2端および遠面の間の角度は、すくうのを補助するため、鋭角であり得る。
【0071】
円弧部材11、12は、ゴム、プラスチック、シリコーンまたは他の適切な素材からなり得る。
【0072】
遠面は、好ましくは、滑らか、または、比較的低い摩擦係数を有するように被覆または構成されている。
【0073】
凹面および第2端は、使い捨て密封チューブのより良い把持のため、好ましくは、粗く、または、比較的高い摩擦係数を有するように被覆または構成されている。
【0074】
本体1は、互いに隣接して位置する2つの円筒コンパートメントに分割されている。第1円筒コンパートメント13は、使用時、使い捨て密封チューブにより形成される開口された個別チャンバーを収容する。第2円筒コンパートメント14は、使用時、前回のデバイスの動作から、使い捨て密封チューブの封止された個別チャンバーを収容する。2つのチャンバー13、14は、軸支傾斜デバイス15により接続されている。
【0075】
図5は、図4のデバイスを明確化のために分解図で示す。2つのアクチュエータの円弧部材11、12は、それぞれの第1端のまわりに回転し、軸方向に移動可能である。使用時、2つのアクチュエータは、アタッチメント手段およびすくいアクチュエータとして交代して機能する。
【0076】
動作の1サイクル中に、第1アクチュエータの円弧部材11は、収納部から引き出された使い捨て密封チューブの第1端を封止するように延び、本体1の第1コンパートメント13内に移動して、第1コンパートメント内で使い捨て密封チューブ内に開口されたチャンバーを形成する。もしこれが特定のチューブの最初のチャンバーであれば、その第1端は結ばれ、または、閉止される。前述の実施形態の通り、清掃動作が続いて実施される。ここで、清掃領域は、清掃対象面上に配置され、第2アクチュエータの円弧部材12が延長して、収納部から使い捨て密封チューブをさらに引き出し、不潔物をチャンバー内にすくい、そして、チャンバーを閉止する。チャンバーは、それから、例えば、収納部3を回転することにより、封止される。
【0077】
軸支傾斜デバイス15は、それから、旋回して第2コンパートメント14と第1コンパートメント13との間のブリッジを生成する。これは、円弧部材11の第1セットが退避して新たに形成された封止個別チャンバーの端部を開放するにつれて、そのチャンバーをすくい上げる。円弧部材12の第2セットは、まだ延長しており、第1チャンバー内に移動して、その封止個別チャンバーをさらに第2コンパートメント14内に押し込み、さらなる使い捨て密封チューブを収納部3から第1コンパートメント13内に引き込む。円弧部材12の第2セットは、それから、使い捨て密封チューブから形成された次のチャンバーのためのアタッチメント部材の役割を果たし、その一方、円弧部材11の第1セットは、リムの遠端に戻り次の清掃動作のためのすくいアクチュエータとしての機能を果たす。
【0078】
図6は、デバイスを駆動するのに利用され得る例示的な機械駆動システムの詳細を示す。第1モータ16は、ギアシステム17を駆動してデバイスの本体に対してカセット3を回転させる。これは、手動コマンドに直接的に応答し、または、センサデータ(例えば、デバイスが清掃対象面からわずかに持ち上げられたことを検出する)に応答するものであり得る。あるいは、手動コマンドにより開始された自動シーケンスの一環であり得、または、センサデータ(例えば、デバイスが清掃対象面上に配置されたことを検出する)に応答するものであり得る。
【0079】
第2モータ18は、スピンドル20を交互に回転する第2ギアシステム19を駆動する。スピンドルは、その周囲に巻かれたワイヤを有し、スピンドルの第1方向への回転は、ワイヤを送り出す一方、スピンドルの反対の第2方向への回転は、ワイヤを巻き取る。ワイヤは、第2アクチュエータに取り付けられ、スピンドルが第1方向に回転されたとき、第2アクチュエータは近接方向に移動する。これは、手動コマンドに直接的に応答し、または、センサデータに応答するものであり得る。あるいは、それは、手動コマンドにより開始された自動シーケンスの一環であり得、または、センサデータ(例えば、デバイスが清掃対象面上に配置されたことを検出する)に応答するものであり得る。
【0080】
スピンドルが第2方向に回転されたとき、第2アクチュエータは遠方方向に移動する。これは、手動コマンドに直接的に応答し、または、センサデータ(例えば、使い捨て密封チューブが満杯、収納部が空、または、デバイスがゴミ廃棄ユニットの付近に配置されたことを検出する)に応答するものであり得る。あるいは、それは、手動コマンドにより開始された自動シーケンスの一環であり得、または、センサデータ(例えば、チューブの最終部分が本体から空になって以来n回目に、デバイスが清掃対象面上に配置されたことを検出する)に応答するものであり得る。
【0081】
図7は、デバイスを駆動するのに利用され得る例示的な機械駆動システムのさらなる詳細を示す。第3モータ21は、第3ギアシステム22を駆動して、環状部材23を本体の外側のまわりに回転させる。3つの突出部24が環状部材23から延びている。第1アクチュエータの3つのすくい部材5は、3つの長尺軸部材25のそれぞれの第1端まわりに旋回する。3つの長尺軸部材25の反対側の第2端は、環状部材23の付近にあり、それぞれに取り付けられたレバー26を有する。第3モータ21が第3ギアシステム22を駆動して環状部材23を回転させたとき、これは突出部24にレバー26を押させて長尺軸部材25を回転させて第1アクチュエータのすくい部材5を退避させる。すくい部材は、延長軸部材25のまわりのバネ(不図示)により延長位置に弾性的に付勢されている。
【0082】
本発明がいくつもの実施形態を参照して記述されている。これらの実施形態は限定的ではない。例えば、本発明は、2つの柔軟性水平移動可能なすくいアクチュエータを備えた実施形態、および、3つまたは6つの回転可能なすくいアクチュエータを備えた実施形態を参照して記述されているが、その他のアクチュエータ構成も選択され得る。6つの回転可能なアクチュエータを備えた第3実施形態の代替案として、2対の柔軟性長尺水平移動可能なアクチュエータが利用され得る。本発明の範囲は請求項により決定される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端(2)および第2端を有する中空の本体(1)であって、前記中空の本体(1)は、前記第1端(2)および前記第2端の間にチャンバーを画定し、前記チャンバーは、前記第1端(2)に開口を有し、前記開口の縁は平面を画定する、前記中空の本体と、
すくい部材を備えた第1アクチュエータであって、前記第1アクチュエータは、延長位置と退避位置との間を移動可能であり、前記第1アクチュエータが前記退避位置にあるときに、前記すくい部材の実質的全部が前記チャンバー開口の前記縁の付近に配され、前記第1アクチュエータが前記延長位置にあるときに、前記すくい部材の少なくとも一部が前記チャンバー開口の中心の付近に配される、前記第1アクチュエータと、
保持部材(7)を備えた、少なくとも部分的に前記チャンバー内にある第2アクチュエータであって、前記第2アクチュエータは移動可能である、前記第2アクチュエータと、
使い捨て密封チューブ(10)材の収納部(3)であって、使用中に、収納された前記使い捨て密封チューブ(10)材の既に露出された部分に及ぼされる引張力により前記使い捨て密封チューブ(10)材が前記収納部から引き出されることができる、前記収納部と、を備え、
前記保持部材(7)は、使用中に、前記使い捨て密封チューブ材の一部を把持するように構成されている、
清掃デバイス。
【請求項2】
前記第1アクチュエータは、それらの近端において前記チャンバー開口の付近の対向位置に取り付けられた2つの延長可能および退避可能な架橋部材(6)を備え、前記すくい部材は、前記架橋部材(6)のそれぞれの遠端に取り付けられた2つの柔軟性長尺部材(5)を備える、
請求項1に記載の清掃デバイス。
【請求項3】
前記第1アクチュエータが前記延長位置にあるとき、前記2つの柔軟性長尺部材は互いに平行に近接して保持され、前記2つの柔軟性長尺部材(5)のそれぞれの中心が前記チャンバー開口の前記中心の付近に保持される、
請求項2に記載の清掃デバイス。
【請求項4】
リム(4)が前記チャンバー開口から延び、前記第1アクチュエータが前記退避位置にあるとき、前記2つの柔軟性長尺部材(5)は前記リム(4)に対して保持される、
請求項2または3に記載の清掃デバイス。
【請求項5】
前記第2アクチュエータは、近接方向およびその反対の遠方方向に移動可能であり、前記遠方方向は、前記第2端から前記第1端(2)であり、前記近接方向は、前記第1端(2)から前記第2端である、
請求項1に記載の清掃デバイス。
【請求項6】
前記第1アクチュエータは、それぞれが近端と遠端とを有する3つの長尺すくい部材を備え、
それぞれの前記近端は、前記チャンバー開口の前記縁の付近に回転自在に接続され、実質的に均等な間隔で離され、前記回転の軸は前記チャンバー開口により画定された前記平面に垂直である、
請求項1に記載の清掃デバイス。
【請求項7】
前記第1アクチュエータが前記延長位置にあるとき、前記3つのすくい部材の前記遠端は前記チャンバー開口の前記中心の付近に保持される、
請求項6に記載の清掃デバイス。
【請求項8】
リム(4)が前記チャンバー開口から延び、前記第1アクチュエータが前記退避位置にあるとき、前記3つのすくい部材は前記リム(4)に対して保持される、
請求項6または7に記載の清掃デバイス。
【請求項9】
使い捨て密封チューブ(10)材の前記収納部(3)は、交換可能に前記本体(1)の外側に取り付けられたカセットである、
請求項1から8のいずれかに記載の清掃デバイス。
【請求項10】
前記本体(1)は、筒状であり、
前記本体(1)の前記第1端(2)の付近の部分、前記第1アクチュエータ、および/または、前記使い捨て密閉チューブ(10)材の収納部(3)の少なくとも1つは、前記第2アクチュエータに対して回転可能である、
請求項1から9のいずれかに記載の清掃デバイス。
【請求項11】
前記すくい部材は、前記チャンバー開口により画定された前記平面の前記縁に実質的に面一に保持された低摩擦遠面を有する、
請求項1から10のいずれかに記載の清掃デバイス。
【請求項12】
前記使い捨て密封チューブ(10)材は、複数層から形成され、最外層の外表面は研磨材または高摩擦である、
請求項1から11のいずれかに記載の清掃デバイス。
【請求項13】
前記使い捨て密封チューブ(10)は、長さ方向に複数の区画に分割され、各区画は、前記チューブ内に個別のコンパートメントを形成するように、各端部で閉止可能および/または封止可能である、
請求項1から12のいずれかに記載の清掃デバイス。
【請求項14】
前記複数の区画は、ねじり、結び、熱活性化接着剤、内蔵ドローストリング、内蔵弾性材の1つまたは複数の手段により閉止されまたは封止されることが可能である、
請求項13に記載の清掃デバイス。
【請求項15】
前記使い捨て密封チューブ(10)は、一連の開口された複数のチューブに結合されたポリエチレンフィルムの層を備え、前記複数のチューブは、前記ポリエチレンフィルムの長さに沿って間隔を空けて離され、開口された前記複数のチューブは、それぞれ、不織布ビスコースおよびポリエステル混紡の吸収性素材から構成される、
請求項13または14に記載の清掃デバイス。
【国際調査報告】