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特表2023-518740動物照射システム及びその照射固定装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-08
(54)【発明の名称】動物照射システム及びその照射固定装置
(51)【国際特許分類】
   A61N 5/10 20060101AFI20230426BHJP
【FI】
A61N5/10 H
A61N5/10 M
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022555971
(86)(22)【出願日】2021-11-05
(85)【翻訳文提出日】2022-09-16
(86)【国際出願番号】 CN2021128841
(87)【国際公開番号】W WO2022105619
(87)【国際公開日】2022-05-27
(31)【優先権主張番号】202011322578.0
(32)【優先日】2020-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515153495
【氏名又は名称】南京中硼▲聯▼康医▲療▼科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Neuboron Medtech Ltd.
【住所又は居所原語表記】3rd Floor, Block 6, NO. 568, Longmian Ave, Jiangning District, Nanjing, Jiangsu 211112 China
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100217412
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 亜子
(72)【発明者】
【氏名】王冬春
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼▲淵▼豪
(72)【発明者】
【氏名】季▲紅▼峰
(72)【発明者】
【氏名】▲閻▼▲発▼智
【テーマコード(参考)】
4C082
【Fターム(参考)】
4C082AC07
4C082AE01
4C082AG22
(57)【要約】
本発明に係る動物照射システム及びその照射固定装置は、複数の被照射体を同時に固定し照射することができ、実験効率を向上させる。本発明の動物照射システムは、放射源及び照射固定装置を含み、放射源は、ビーム出口を含み、放射源により生成された放射線は、ビーム出口から出て照射固定装置における被照射体に照射され、ビーム出口から出た放射線は、第1の中心軸線を中心として1本の主軸を限定し、照射固定装置は、被照射体を収容するケースを含み、ケースは、第2の中心軸線を有し、ケースは、第2の中心軸線を中心として周方向に複数の収容室に仕切られ、各収容室は、1つの被照射体を収容し、ケースには、各収容室に対応する複数の第1の照射孔が設置され、放射源により生成された放射線は、第1の照射孔を通過して収容室内の被照射体に照射され、第1の照射孔の内壁から第1の中心軸線までの最大距離は、ビーム出口の内壁から第1の中心軸線までの最小距離よりも小さい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射源を含む動物照射システム用の照射固定装置であって、
前記放射源は、ビーム出口を含み、前記放射源により生成された放射線は、前記ビーム出口から出て前記照射固定装置における被照射体に照射され、前記ビーム出口から出た放射線は、第1の中心軸線を中心として1本の主軸を限定し、前記照射固定装置は、前記被照射体を収容するケースを含み、前記ケースは、第2の中心軸線を有し、前記ケースは、前記第2の中心軸線を中心として周方向に複数の収容室に仕切られ、各前記収容室は、1つの被照射体を収容し、前記ケースに各前記収容室に対応する複数の第1の照射孔が設置され、前記放射源により生成された放射線は、前記第1の照射孔を通過して前記収容室内の被照射体に照射され、前記第1の照射孔の内壁から前記第1の中心軸線までの最大距離は、前記ビーム出口の内壁から前記第1の中心軸線までの最小距離よりも小さい、ことを特徴とする照射固定装置。
【請求項2】
前記第2の中心軸線は、前記第1の中心軸線と一致し、複数の前記収容室は、前記第2の中心軸線を中心として周方向に均一に分布し、前記複数の第1の照射孔は、同様に設置され、前記複数の第1の照射孔から前記第2の中心軸線までの距離は等しい、ことを特徴とする請求項1に記載の照射固定装置。
【請求項3】
前記第1の照射孔は、第3の中心軸線を有し、前記第1の照射孔の内壁の前記放射線方向における前記第3の中心軸線からの径方向距離は、次第に小さくなる、ことを特徴とする請求項1に記載の照射固定装置。
【請求項4】
前記第3の中心軸線は、前記第2の中心軸線と平行である、ことを特徴とする請求項3に記載の照射固定装置。
【請求項5】
前記ケースは、ベース及び蓋板を含み、前記ベースは、底板及び仕切り板を含み、前記仕切り板は、前記底板又は蓋板から前記第2の中心軸線に平行な方向に沿って延在する複数の突出部であり、かつ前記第2の中心軸線を中心として周方向に分布し、前記ケースは、前記仕切り板により前記第2の中心軸線を中心として周方向に前記複数の収容室に仕切られる、ことを特徴とする請求項1に記載の照射固定装置。
【請求項6】
前記第1の照射孔は、前記第2の中心軸線を中心として周方向に分布し、かつ前記底板及び蓋板のうちの一方に設置され、前記第1の照射孔は、前記第2の中心軸線に平行な方向に沿って延在し貫通することにより各前記収容室と連通する、ことを特徴とする請求項5に記載の照射固定装置。
【請求項7】
前記底板と蓋板のうちの他方には、前記第2の中心軸線に平行な方向に沿って貫通する通気孔が設置される、ことを特徴とする請求項6に記載の照射固定装置。
【請求項8】
被照射体固定部材を更に含み、前記被照射体固定部材は、前記収容室内に取り外し可能に取り付けられ、かつ前記収容室に対して位置決めされる、ことを特徴とする請求項1に記載の照射固定装置。
【請求項9】
被照射体固定部材は、固定管であり、前記固定管は、前記被照射体を収容する管本体と、前記管本体内に前記被照射体を固定する固定機構とを含み、前記管本体に第2の照射孔が設置され、前記放射源により生成された放射線は、前記第1の照射孔、第2の照射孔を通過して前記被照射体に照射される、ことを特徴とする請求項8に記載の照射固定装置。
【請求項10】
前記固定機構は、前記管本体内に設置された固定スリーブ及びロック部材を含み、前記固定スリーブは、前記被照射体の所定の部位を固定し、前記固定スリーブは、前記管本体内に移動でき、かつ前記ロック部材により位置固定される、ことを特徴とする請求項9に記載の照射固定装置。
【請求項11】
有機ガラス材料、又は透明材料、又は内部に中性子遮蔽材料又は光子遮蔽材料が充填される中空構造で製造される、ことを特徴とする請求項1に記載の照射固定装置。
【請求項12】
放射源及び上記請求項1~11のいずれか一項に記載の照射固定装置を含み、前記照射固定装置は、前記放射源に対して固定され、前記放射源は、放射線を生成し、かつ前記照射固定装置における被照射体に照射する、ことを特徴とする動物照射システム。
【請求項13】
前記放射源は、中性子ビームを生成して前記ビーム出口を形成する中性子生成装置を含み、前記中性子生成装置により生成された中性子ビームは、前記ビーム出口から出て前記照射固定装置における被照射体に照射され、前記照射固定装置は、前記ビーム出口に取り外し可能に接続される、ことを特徴とする請求項12に記載の動物照射システム。
【請求項14】
前記放射源は、中性子ビームのビーム品質を調整するビーム整形体又は中性子ビームを集めるコリメータを更に含み、前記中性子生成装置により生成された中性子ビームは、前記ビーム整形体又は前記コリメータにより前記照射固定装置における被照射体に照射され、前記ビーム整形体又は前記コリメータは、前記ビーム出口を形成し、前記照射固定装置は、前記ビーム整形体又は前記コリメータに取り外し可能に接続される、ことを特徴とする請求項13に記載の動物照射システム。
【請求項15】
前記中性子生成装置は、陽子を加速して陽子線を生成する加速器及びターゲットを含み、前記陽子線は、前記ターゲットに照射され、かつ前記ターゲットと作用して中性子を生成する、ことを特徴とする請求項13に記載の動物照射システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、放射線照射システムに関し、特に動物照射システムに関し、本発明の別の態様は、被照射体固定装置に関し、特に動物照射システム用の照射固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
原子科学の発展に従って、例えば、コバルト60、線形加速器、電子ビームなどの放射線療法は、すでにがん治療の主な手段の一つとなった。しかし、従来の光子又は電子療法は、放射線そのものの物理的条件の制限で腫瘍細胞を殺すとともに、ビーム経路上の数多くの正常組織に損傷を与える。また、腫瘍細胞により放射線に対する感受性の度合いが異なっており、従来の放射線療法では、照射耐性の高い悪性腫瘍(例えば、多形神経膠芽腫(glioblastoma multiforme)、黒色腫(melanoma))に対する治療効果が良くない。
【0003】
腫瘍の周囲の正常組織の照射損傷を軽減するすために、化学療法(chemotherapy)における標的療法が、放射線療法に用いられている。また、放射線耐性の高い腫瘍細胞に対し、現在では生物学的効果比(relative biological effectiveness、RBE)の高い放射線源が積極的に開発されている(例えば、陽子線治療、重粒子治療、中性子捕捉療法など)。このうち、中性子捕捉療法は、上記の2つの構想を結びつけたものである。例えば、ホウ素中性子捕捉療法では、ホウ素含有薬物が腫瘍細胞に特異的に集まり、高精度な中性子ビームの制御と合わせることで、従来の放射線と比べて、より良いがん治療オプションを提供する。
【0004】
ホウ素中性子捕捉療法(Boron Neutron Capture Therapy、BNCT)は、ホウ素(10B)含有薬物が熱中性子に対して大きい捕捉断面積を持つ特性を利用し、10B(n,α)Li中性子捕捉と核分裂反応により、HeとLiという2種の重荷電粒子を生成する。図1図2は、それぞれホウ素中性子捕捉の反応概略図と10B(n,α)Li中性子捕捉の原子核反応式を示す。2種の荷電粒子は、平均エネルギーが約2.33MeVであり、高い線エネルギー付与(Linear Energy Transfer、LET)及び短い射程という特徴を持つ。α粒子の線エネルギー付与と射程は、それぞれ150keV/μm、8μmであり、Li重荷電粒子の場合、それぞれ175keV/μm、5μmである。2種の粒子の合計射程は、細胞のサイズに近いので、生体への放射線損傷を細胞レベルに抑えられる。ホウ素含有薬物を選択的に腫瘍細胞に集めると、適切な中性子源と合わせることで、正常組織に大きな損傷を与えないで、腫瘍細胞を局所的に殺す目的を達成することができる。
【0005】
放射線の生物学的効果及び放射線療法の効果を検討するために、臨床治療の前に動物照射実験を行う必要があり、実験中に、一般的に、同一グループの複数の動物を同時に固定し照射して、関連する照射研究を行う必要がある。
【発明の概要】
【0006】
上記問題を解決するために、本発明の1つの態様に係る放射源を含む動物照射システム用の照射固定装置において、前記放射源は、ビーム出口を含み、前記放射源により生成された放射線は、前記ビーム出口から出て前記照射固定装置における被照射体に照射され、前記ビーム出口から出た放射線は、第1の中心軸線を中心として1本の主軸を限定し、前記照射固定装置は、前記被照射体を収容するケースを含み、前記ケースは、第2の中心軸線を有し、前記ケースは、前記第2の中心軸線を中心として周方向に複数の収容室に仕切られ、各前記収容室は、1つの被照射体を収容し、前記ケースに各前記収容室に対応する複数の第1の照射孔が設置され、前記放射源により生成された放射線は、前記第1の照射孔を通過して前記収容室内の被照射体に照射され、前記第1の照射孔の内壁から前記第1の中心軸線までの最大距離は、前記ビーム出口の内壁から前記第1の中心軸線までの最小距離よりも小さく、これにより、全ての第1の照射孔がいずれも放射源の照射範囲内に位置し、複数の被照射体を同時に照射することができ、実験効率を向上させる。
【0007】
好ましくは、前記第2の中心軸線は、前記第1の中心軸線と一致するか又は互いに平行であるか又は互いに傾斜する。
【0008】
好ましくは、前記第2の中心軸線は、前記第1の中心軸線と一致し、複数の前記収容室は、前記第2の中心軸線を中心として周方向に均一に分布し、前記複数の第1の照射孔は、同様に設置され、前記複数の第1の照射孔から前記第2の中心軸線までの距離は等しく、これにより、前記照射固定装置において比較実験が行われる全ての被照射体が同じ放射線量を取得する。
【0009】
好ましくは、前記第1の照射孔は、第3の中心軸線を有し、前記第1の照射孔の内壁の前記放射線方向における前記第3の中心軸線からの径方向距離は、次第に小さくなる。このような方式を採用することにより、中性子ビームが被照射体の照射対象の部位に集められて作用する。更に、前記第3の中心軸線は、前記第2の中心軸線と平行である。
【0010】
好ましくは、前記ケースは、ベース及び蓋板を含み、前記ベースは、底板及び仕切り板を含み、前記仕切り板は、前記底板又は蓋板から前記第2の中心軸線に平行な方向に沿って延在する複数の突出部であり、かつ前記第2の中心軸線を中心として周方向に分布し、前記ケースは、前記仕切り板により前記第2の中心軸線を中心として周方向に前記複数の収容室に仕切られる。更に、前記第1の照射孔は、前記第2の中心軸線を中心として周方向に分布し、かつ前記底板及び蓋板のうちの一方に設置され、前記第1の照射孔は、前記第2の中心軸線に平行な方向に沿って延在し貫通することにより各前記収容室と連通する。また更に、前記底板と蓋板のうちの他方には、前記第2の中心軸線に平行な方向に沿って貫通する通気孔が設置され、これにより、被照射体の呼吸、生体又は麻酔状態での照射実験の実行を容易にする。
【0011】
好ましくは、照射固定装置は、被照射体固定部材を更に含み、前記被照射体固定部材は、前記収容室内に取り外し可能に取り付けられ、かつ前記収容室に対して位置決めされる。更に、前記被照射体固定部材は、固定管であり、前記固定管は、前記被照射体を収容する管本体と、前記管本体内に前記被照射体を固定する固定機構とを含み、前記管本体に第2の照射孔が設置され、前記放射源により生成された放射線は、前記第1の照射孔、第2の照射孔を通過して前記被照射体に照射される。固定管を使用して照射固定装置において被照射体の位置を制限することにより、被照射体の位置決めがより便利で迅速であるとともに、被照射体を麻酔する必要がなく、より正確な実験データを取得することができる。更に、前記固定機構は、前記管本体内に設置された固定スリーブ及びロック部材を含み、前記固定スリーブは、前記被照射体の所定の部位を固定し、前記固定スリーブは、前記管本体内に移動でき、かつ前記ロック部材により位置固定される。
【0012】
好ましくは、前記照射固定装置は、一定の強度を有しかつ中性子により活性化された後に生成した放射性同位元素の半減期が短い有機ガラス材料を採用し、被照射体の非照射部位に与える放射線量を低下させ、更に好ましくは、照射固定装置の材料は、被照射体の状態の観察を容易にするように透明であり、更に好ましくは、照射固定装置の材料を中空構造にし、該中空構造には、中性子又は光子を遮蔽することができる材料が充填され、例えば、炭酸リチウム、フッ化リチウム又はホウ素含有化合物で充填することにより、正常組織での非選択的線量沈着を最大限に低減し、被照射体の非照射部位に対する放射線量を低下させ、実験結果をより正確にする。
【0013】
本発明の別の態様に係る動物照射システムは、放射源及び上記照射固定装置を含み、前記照射固定装置は、前記放射源に対して固定され、前記放射源は、放射線を生成し、かつ前記照射固定装置における被照射体に照射する。
【0014】
更に、前記放射源は、中性子ビームを生成して前記ビーム出口を形成する中性子生成装置を含み、前記中性子生成装置により生成された中性子ビームは、前記ビーム出口から出て前記照射固定装置における被照射体に照射され、前記照射固定装置は、前記ビーム出口に取り外し可能に接続される。
【0015】
好ましくは、前記放射源は、中性子ビームのビーム品質を調整するビーム整形体又は中性子ビームを集めるコリメータを更に含み、前記中性子生成装置により生成された中性子ビームは、前記ビーム整形体又は前記コリメータにより前記照射固定装置における被照射体に照射され、前記ビーム整形体又は前記コリメータは、前記ビーム出口を形成し、前記照射固定装置は、前記ビーム整形体又は前記コリメータに取り外し可能に接続される。
【0016】
好ましくは、前記中性子生成装置は、陽子を加速して陽子線を生成する加速器及びターゲットを含み、前記陽子線は、前記ターゲットに照射され、かつ前記ターゲットと作用して中性子を生成する。
【0017】
本発明に記載の動物照射システム及びその照射固定装置は、複数の被照射体を同時に固定し照射することができ、実験効率を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】ホウ素中性子捕捉反応の概略図である。
図210B(n,α)Li中性子捕捉核反応式である。
図3】本発明の実施例の動物照射システムの概略図である。
図4図3の動物照射システムにおける照射固定装置の構造分解概略図である。
図5図4の照射固定装置における固定管の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しながら本発明を更に詳細に説明することにより、当業者は、明細書の内容を参照して実施することができる。
【0020】
図3に示すように、動物照射システム100は、放射源10及び照射固定装置20を含み、放射源10は、放射線を生成し、かつビーム出口OUTを含み、照射固定装置20は、被照射体200を収容する。照射するとき、まず、被照射体200を照射固定装置20で位置決めし、次に、照射固定装置20を放射源10に対して固定し、更に、放射源10が放射線を生成しかつビーム出口OUTから出て照射固定装置20における被照射体200に照射するように制御する。
【0021】
本実施例では、動物照射システム100は、ホウ素中性子捕捉療法システムであり、放射源10は、中性子生成装置11、ビーム整形体12及びコリメータ13を含む。中性子生成装置11は、中性子ビームNを生成し、加速器111及びターゲットTを含み、加速器111は、荷電粒子(例えば、陽子、デューテリウム核など)を加速し、陽子線のような荷電粒子線Pを生成し、荷電粒子線Pは、ターゲットTに照射されかつターゲットTと作用して中性子を生成し、中性子は、中性子ビームNを形成する。必要な中性子収率及びエネルギー、提供可能な加速荷電粒子のエネルギー及び電流の大きさ、ターゲットの物理化学的特性などに応じて、適切な原子核反応を選択することができ、ここでは、加速器、ターゲットの具体的な構造を詳細に説明しない。ビーム整形体12は、中性子ビームNのビーム品質を調整し、コリメータ13は、中性子ビームNを集め、中性子ビームNに治療過程において高い標的性を備えさせ、コリメータ13は、ビーム出口OUTを形成し、ビーム出口OUTから出た中性子ビームNは、中心軸線Xを中心として1本の主軸を限定する。中性子生成装置11により生成された中性子ビームNは、順次ビーム整形体12とコリメータ13を経過して照射固定装置20における被照射体200に照射される。図示及び以下に記載の中性子ビームNの方向は、実際の中性子移動方向を表すものではなく、中性子ビームN全体の移動傾向の方向を表すものである。理解できるように、中性子生成装置11は、他の構造を有し、例えば、加速器中性子源を採用しなくてもよく、ここでは、ビーム整形体12及びコリメータ13の構造を詳細に説明しない。理解できるように、放射源10は、動物照射実験の後に、また腫瘍患者の治療に使用されてもよく、放射源は、他の構造を有し、例えば、他の放射線生成装置を含んでもよく、或いは、ビーム整形体又はコリメータを有さなくてもよく、中性子生成装置11又はビーム整形体12は、ビーム出口OUTを形成してもよい。
【0022】
照射固定装置20は、被照射体200を収容するケース21を含み、ケース21は、中心軸線Yを有し、ケース21は、中心軸線Yを中心として周方向に複数の収容室Cに仕切られ、各収容室Cは、1つの被照射体200(例えば、マウスであり、理解できるように、照射実験に適する他の動物を選択してもよい)を収容し、照射を行うとき、必要に応じて対応する収容室Cを選択して被照射体200を入れ、図において1つの被照射体200のみを示す。ケース21に各収容室Cに対応する複数の第1の照射孔22が設置され、放射源10から出た放射線は、第1の照射孔22を通過して収容室C内の被照射体に照射され、第1の照射孔22の内壁から中心軸線Xまでの最大距離R1は、ビーム出口OUTの内壁から中心軸線Xまでの最小距離R2よりも小さく、即ち全ての第1の照射孔22がいずれも放射源10の照射範囲内に位置する。本願の照射固定装置20は、複数の被照射体を同時に固定し照射することができ、実験効率を向上させる。本実施例では、照射固定装置20を放射源10に対して固定した後に、中心軸線Yは、ビーム出口OUTの中心軸線Xと一致し、複数の収容室Cは、中心軸線Yを中心として周方向に均一に分布し、複数の第1の照射孔22は、同様に設置されかつ中心軸線Yまでの距離が等しく、即ち複数の第1の照射孔22から中心軸線Xまでの距離が同じであるため、照射固定装置20において比較実験が行われる全ての被照射体に同じ放射線量を与え、理解できるように、異なる実験必要に応じて、他の設置を有してもよく、例えば、中心軸線Yと中心軸線Xとは互いに平行であるか又は傾斜してもよい。本実施例では、第1の照射孔22は、中心軸線Z(図4を参照)を有し、第1の照射孔22は、中心軸線Zを中心として円錐状に延在し、即ち第1の照射孔22の内壁の中性子ビームN方向における第1の照射孔22の中心軸線Zからの径方向距離は、次第に小さくなり、これにより、中性子ビームが被照射体の照射対象の部位に集められて作用する。第1の照射孔22は、中心軸線Yに平行な方向に沿って延在し、即ち中心軸線Zは、中心軸線Yと平行であり、理解できるように、他の設置を有してもよい。
【0023】
図4を参照して、照射固定装置20のケース21は、ベース211及び蓋板212を含み、ベース211は、底板2111及び仕切り板2112を更に含む。底板2111及び蓋板212は、ケース21の中心軸線Yと同じの中心軸線を有し、仕切り板2112は、底板2111から中心軸線Yに平行な方向に沿って延在する複数の突出部であり、かつ中心軸線Yを中心として周方向に分布し、ケース21は、仕切り板2112により中心軸線Yを中心として周方向に複数の収容室Cに仕切られる。第1の照射孔22は、中心軸線Yを中心として周方向に分布し、かつ底板2111に設置され、そして中心軸線Yに平行な方向に沿って延在して底板2111を貫通することにより各収容室Cと連通する。本実施例では、底板2111及び蓋板212は、平板状であり、底板2111は、蓋板212に対向する第1の板面S1と蓋板212に背向する第2の板面S2とを有し、蓋板212は底板2111に対向する第3の板面S3と底板2111に背向する第4の板面S4を有し、第1の板面S1、第2の板面S2、第3の板面S3、第4の板面S4は、互いに平行でありかつケース21の中心軸線Yに垂直であり、即ち中性子ビームNは、板面に垂直に入射し、仕切り板2112は、底板2111の第1の板面S1から延在し、かつケース21の中心軸線Yに垂直な第5の板面S5を有し、理解できるように、他の設置を有してもよい。本実施例では、仕切り板2112、収容室C及び第1の照射孔22は、いずれも8つであり、かついずれも中心軸線Yを中心として周方向に均一に分布し、理解できるように、他の設置であってもよい。仕切り板2112と底板2111とは、一体であるか又は接着などの方式で固定接続されてもよく、被照射体を収容室Cに入れて位置決めしてから、蓋板212をベース211に固定し、固定方式は、具体的に限定されず、螺着、接着などであってもよく、固定後に仕切り板2112の第5の板面S5が蓋板212の第3の板面S3に接触するように位置決めし、蓋板212に中心軸線Yの方向に沿って貫通する通気孔(図示せず)が更に設置されてもよく、通気孔の形状、位置、数などは、具体的に限定されず、例えば、収容室Cに対応する位置に設置されることにより、被照射体の呼吸、生体又は麻酔状態での照射実験の実行を容易にする。
【0024】
理解できるように、第1の照射孔22と通気孔との位置は、交換可能であってもよく、例えば、第1の照射孔22は、蓋板212上の収容室Cに対応する位置に設置され、通気孔は、底板2111上の収容室Cに対応する位置に設置され、底板2111及び蓋板212の中心軸線Yに垂直な方向での外輪郭は、必要に応じて長方形、正方形及び円形のいずれか1種に製造されてもよく、本実施例では、正方形であり、仕切り板2112の中心軸線Yに垂直な方向での外輪郭は、ほぼ三角形であり、隣接する仕切り板2112は、互いに平行な側壁A1、A2を有して収容室Cを形成し、理解できるように、他の構造を有してもよく、例えば、仕切り板2112は、底板2111及び蓋板212に共に設置され、収容室Cの横断面は、円形などであってもよく、第1の照射孔22の中心軸線Yに垂直な方向での横断面は、円形であり、理解できるように、他の形状であってもよい。理解できるように、ケース21は、他の構造を有してもよく、本発明は、これを具体的に限定しない。
【0025】
被照射体200の照射対象の部位(例えば、マウスの腫瘍組織)を第1の照射孔22に位置合わせして位置決めした後、テープなどにより被照射体200を収容室C内に直接的に固定し、或いは、被照射体固定部材により被照射体200を位置決めし収容室C内に取り付けてもよく、例えば、被照射体200を被照射体固定部材に縛り、被照射体固定部材を収容室C内に取り外し可能に取り付け、かつ(例えば、位置決めピンにより)収容室Cに対して位置決めする。本実施例では、照射固定装置20は、被照射体200を位置決めし、かつその照射対象の部位を第1の照射孔22に位置合わせする固定管23を更に含み、また、固定管23は、収容室C内に取り外し可能に取り付けられるため、ケース21の外部に被照射体200の位置を単独で制限することができ、位置を制限してから被照射体200が入れられた固定管23をケース21に入れ、各収容室C内に1つの固定管23を設置することができ、図4に1つの固定管のみを示し、使用するときに具体的な必要に応じて、1つ又は複数の収容室C内に固定管23を取り付け、そして固定管23内に照射実験を行う必要がある被照射体200を入れる。
【0026】
図5を参照して、固定管23は、被照射体200を収容する管本体231と管本体231内に被照射体を固定する固定機構232とを含み、管本体231に第2の照射孔233が設置され、固定機構232により被照射体200の位置を制限して照射対象の部位を第2の照射孔233に位置合わせし、固定管23を収容室Cに入れた後、第2の照射孔233を第1の照射孔22に位置合わせし、放射源10により生成された放射線は、第1の照射孔22、第2の照射孔233を通過して被照射体200に照射され、即ち中性子ビームNは、被照射体200の照射対象の部位に直接的に照射されてもよい。
【0027】
固定機構232は、管本体231内に設置された固定スリーブ2321及びロック部材2322を含み、固定スリーブ2321は、被照射体200の所定の部位を固定し、固定スリーブ2321は、管本体231内に移動でき、かつロック部材2322により位置固定され、必要な位置、即ち照射対象の部位を第2の照射孔233に位置合わせする位置に位置決めされる。本実施例では、固定スリーブ2321は、マウスの頭部を固定し、マウスの頭部の外径よりも小さい内径を有し、マウスの通過を防止しかつマウスの活動を制限することができ、或いは、マウスの頭部の少なくとも一部を固定スリーブ2321の内径内に挟むことができる。本実施例では、ロック部材2322は、管本体231の管壁に設置された摺動溝2322aと、摺動溝2322aを貫通しかつ固定スリーブ2321に固定接続されたネジ棒2322bと、ナット2322cとを含み、ナット2322cは、管本体231の外部に設置され、かつネジ棒2322bに螺着され、ナット2322cを回転させ、締め付けた後に固定スリーブ2321は、管本体231に対して固定され、緩めた後にナット2322cを把持することにより固定スリーブ2321を摺動溝2322aに沿って管本体231内に摺動させることができ、本実施例では、摺動溝2322aは、管本体231の一端231aから延在し、即ち摺動溝2322aの一端の開口は、U字状を呈し、固定スリーブ2321は、摺動溝2322aに沿って管本体231から滑り出して固定スリーブ2321に対して被照射体200を固定することができ、より便利であり、理解できるように、摺動溝2322aは、開口しなくてもよく、被照射体200を管本体231内に直接的に入れて固定スリーブ2321により被照射体200を固定する必要がある。理解できるように、固定機構は、他の設置を有してもよく、例えば、固定スリーブ2321にネジ孔を設置し、ネジが摺動溝2322aを貫通してネジ孔に接続され、更に管本体231の他端231bに端板2323を設置し、固定スリーブ2321と同様の方式でロックし、管本体231の両端を閉じることにより、被照射体200の逃げを防止してもよく、端板2323に開口が更に設置されてもよく、マウスの尻尾を開口から露出させることにより、尾部静脈注射及び採血を容易にすることができ、端板2323は、第2の固定スリーブに置き換えられてもよく、被照射体の活動をよりよく制限するように被照射体200の身長に応じて調整して、動物の動きによる実験に対する干渉を回避することができる。
【0028】
本実施例では、管本体231は、中心軸線Wを有し、固定管23を収容室Cに取り付けた後、中心軸線Wは、ケース21の中心軸線Yと垂直であり、管本体231の中心軸線Wに垂直な横断面は、円環又は他の形状であってもよく、管本体231に通気孔(図示せず)が更に設置されてもよく、通気孔の形状、位置、数などは、具体的に限定されず、第2の照射孔233は、複数あってもよく、被照射体200の照射対象の部位をいずれかの第2の照射孔233に位置合わせすればよく、より便利であり、照射するときに放射線を通過させない第2の照射孔233は、更に通気孔とすることができる。理解できるように、固定管23は、更に他の構成方式を有してもよい。本願では、固定管23を使用して照射固定装置20において被照射体200の位置を制限することにより、被照射体200の位置決めがより便利で迅速であるとともに、被照射体200を麻酔する必要がなく、より正確な実験データを取得することができる。
【0029】
ホウ素中性子捕捉療法の中性子源は、混合放射線場を生成し、即ちビームは、低エネルギーから高エネルギーまでの中性子、光子を含み、深部腫瘍のホウ素中性子捕捉療法について、熱外中性子を除くその他の放射線の含有量が多ければ多いほど、正常組織での非選択的線量沈着の割合も大きくなるので、これらの不必要な線量を引き起こす放射線をできる限り低減する必要がある。一実施例では、照射固定装置20のケース21の底板2111、仕切り板2112、蓋板212及び固定管23の管本体231、固定スリーブ2322、端板2323などは、一定の強度を有しかつ中性子により活性化された後に生成した放射性同位元素の半減期が短い有機ガラスで製造され、被照射体の非照射部位に与える放射線量を低下させ、理解できるように、中性子又は光子を遮蔽できる他の材料であってもよく、照射固定装置20の材料は、被照射体の状態の観察を容易にするように透明であってもよく、照射固定装置40の材料を中空構造にし、該中空構造には、中性子又は光子を遮蔽することができる材料が充填され、例えば、炭酸リチウム、フッ化リチウム又はホウ素含有化合物で充填することにより、正常組織での非選択的線量沈着を最大限に低減し、被照射体の非照射部位に対する放射線量を低下させ、実験結果をより正確にする。
【0030】
被照射体200の位置を固定管23内に制限してから、固定管23を収容室C内に取り付け、固定管23を収容室C内に固定する方式は複数有してもよく、例えば接着、挿着、係止接続、螺着などである。一実施例では、固定管23は、溝による位置制限方式で収容室C内に固定され、例えば、底板2111に固定管23上のナット2322cをちょうど収容することができる幅を有するL字状の溝を形成し、固定管23を収容室Cに入れ、ナット2322cをL字状の溝の一辺に沿って滑り込ませ、次に他辺に沿って回転させた後に中心軸線Wの方向において固定管23の位置を軸方向に制限し、中心軸線Wを中心とする周方向にバネなどによりバイアス力を印加することができる。
【0031】
理解できるように、底板2111の第1の板面S1の中心に柱体を設置してもよく、柱体の中心軸線Yに平行な方向での高さ(第1の板面S1までの距離)は、仕切り板2112の第5の板面S5の中心軸線Yに平行な方向での高さ(第1の板面S1までの距離)以下であり、ネジは、蓋板212の中心を貫通して柱体に螺着され、ベース211と蓋板212を一体に固定し、柱体は、更に被照射体200又は固定管23の位置を補助制限することができる。本実施例における照射固定装置20は、構造が簡単であり、取り付けやすく、複数の被照射体200を同時に固定し照射することができ、理解できるように、照射固定装置20は、更に他の構造を有してもよい。
【0032】
最後に被照射体200が入れられた照射固定装置20を放射源10に対して固定し、固定方式は、複数あり、例えば、接着、挿着、係止接続、螺着などである。本実施例では、照射固定装置20は、コリメータ13(図3に照射固定装置20とコリメータ13が接続されていない状態のみを示す)に取り外し可能に接続され、照射固定装置を着脱し、交換しやすく、例えば、底板2111の第2の板面S2は、コリメータ13の中性子ビームNに向かう端部に接続される。理解できるように、照射固定装置20は、放射源10の他の位置に固定されてもよく、放射源10に直接的に固定されず、例えば、地面、壁に対応する位置に固定されてもよい。
【0033】
以下、本発明の実施例を参照して被照射体(マウスを例とする)に対してホウ素中性子捕捉療法を行う照射実験過程を以下のように説明する。
【0034】
まず、マウスにホウ素含有薬物を体内注射した後に固定管23に入れる。固定管23上のナット2322cを緩め、ナット2322cを把持して固定スリーブ2321を摺動溝2322aに沿って管本体231内から滑り出させ、マウスの頭部を固定スリーブ2321内に固定し、かつ照射対象の部位が第2の照射孔233に対応する側に位置することを保証する。マウス及び固定スリーブ2321を管本体231内に入れ、ナット2322cを把持して固定スリーブ2321の摺動位置を調整して、照射対象の部位を第2の照射孔233に位置合わせすることを保証し、ナット2322cを締め付けて固定スリーブ2321の位置をロックする。端板2323を取り付け、かつロックし、マウスの尻尾を端板2323の開口2323aから露出させ、マウスが小さ過ぎると、端板2323とマウスとの間に更に充填物を添加してもよい。
【0035】
次に、マウスが入れられた固定管23を収容室Cに入れて位置決めし、この場合、マウスの照射対象の部位が第1の照射孔22、第2の照射孔233に位置合わせし、蓋板212をベース211に固定接続する。
【0036】
最後に、照射固定装置20をコリメータ13に固定して、第1の照射孔22をビーム出口OUTに位置合わせし、かつ中心軸線Yを中心軸線Xと一致させる。エネルギーが1.881MeV~30MeVの陽子線を用いてターゲットTと核反応させて中性子ビームNを生成し、そしてビーム整形体12及びコリメータ13を通過してビーム出口OUTから出させ、更に第1の照射孔22、第2の照射孔233を通過して照射固定装置20におけるマウスの腫瘍組織に照射してホウ素中性子捕捉療法を行う。
【0037】
本発明に開示される照射固定装置は、以上の実施例に記載の内容及び図面に示す構造に限定されない。本発明に基づいて、構成要素の材料、形状及び位置に対して行われた明らかな変更、代替又は修正は、いずれも本発明の特許請求の範囲内にある。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2022-09-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
ホウ素中性子捕捉療法の中性子源は、混合放射線場を生成し、即ちビームは、低エネルギーから高エネルギーまでの中性子、光子を含み、深部腫瘍のホウ素中性子捕捉療法について、熱外中性子を除くその他の放射線の含有量が多ければ多いほど、正常組織での非選択的線量沈着の割合も大きくなるので、これらの不必要な線量を引き起こす放射線をできる限り低減する必要がある。一実施例では、照射固定装置20のケース21の底板2111、仕切り板2112、蓋板212及び固定管23の管本体231、固定スリーブ232、端板2323などは、一定の強度を有しかつ中性子により活性化された後に生成した放射性同位元素の半減期が短い有機ガラスで製造され、被照射体の非照射部位に与える放射線量を低下させ、理解できるように、中性子又は光子を遮蔽できる他の材料であってもよく、照射固定装置20の材料は、被照射体の状態の観察を容易にするように透明であってもよく、照射固定装置40の材料を中空構造にし、該中空構造には、中性子又は光子を遮蔽することができる材料が充填され、例えば、炭酸リチウム、フッ化リチウム又はホウ素含有化合物で充填することにより、正常組織での非選択的線量沈着を最大限に低減し、被照射体の非照射部位に対する放射線量を低下させ、実験結果をより正確にする。
【国際調査報告】