(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-08
(54)【発明の名称】電子時計師拡大鏡、電子時計師拡大鏡アセンブリ、及び時計修理製造製品、特に、時計機構のチェックを実行するための方法
(51)【国際特許分類】
G02B 25/00 20060101AFI20230426BHJP
G02B 21/36 20060101ALI20230426BHJP
G02B 21/00 20060101ALI20230426BHJP
G04D 99/00 20060101ALI20230426BHJP
【FI】
G02B25/00
G02B21/36
G02B21/00
G04D99/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022556461
(86)(22)【出願日】2021-03-16
(85)【翻訳文提出日】2022-09-16
(86)【国際出願番号】 EP2021056692
(87)【国際公開番号】W WO2021191002
(87)【国際公開日】2021-09-30
(32)【優先日】2020-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CH
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502383535
【氏名又は名称】リシュモン アンテルナシオナル ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100196449
【氏名又は名称】湯澤 亮
(72)【発明者】
【氏名】パルミサーノ, アントニオ
(72)【発明者】
【氏名】スピッヒャー, ラファエル
(72)【発明者】
【氏名】コルシ, アンジェラ
【テーマコード(参考)】
2H052
2H087
【Fターム(参考)】
2H052AA14
2H052AB26
2H052AF14
2H052AF22
2H087KA23
(57)【要約】
【解決手段】 時計修理製造製品(3)、特に、時計機構を観察することを意図とした電子時計師拡大鏡(1)には、
-時計修理製造製品(3)を観察するための拡大対物レンズ(8)と、
-データを受信するための通信手段(19)と、
-データを表示するための表示画面(9)と、
-拡大対物レンズ(8)から来る時計修理製造製品(3)の少なくとも1つの画像及び表示画面(9)からの少なくとも1つの画像を同時にユーザの目(2)に向けるように提供されたビームスプリッタ(13)と、が設けられている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
時計修理製造製品(3)、特に、時計機構を観察することを意図した電子時計師拡大鏡であって、
-前記時計修理製造製品(3)を観察するための拡大対物レンズ(8)と、
-データを受信するための通信手段(19)と、
-前記データを表示するための表示画面(9)と、
-前記拡大対物レンズ(8)から来る前記時計修理製造製品(3)の少なくとも1つの画像及び前記表示画面(9)からの少なくとも1つの画像を同時にユーザの目(2)に向けるように提供されたビームスプリッタ(13)と、が設けられた、電子時計師拡大鏡。
【請求項2】
前記時計修理製造製品(3)の少なくとも1つの画像を取得するための取得カメラ(12)を更に備え、前記通信手段(19)が、前記取得カメラ(12)によって取得された前記時計修理製造製品(3)の前記画像を遠隔ユーザに送信するように提供されており、前記ビームスプリッタ(13)が、前記拡大対物レンズ(8)から来る前記時計修理製造製品(3)の少なくとも1つの画像及び前記表示画面(9)からの少なくとも1つの画像を同時に前記取得カメラ(12)に向けるように提供されている、請求項1に記載の電子拡大鏡。
【請求項3】
前記ビームスプリッタ(13)が、前記表示画面(9)の前記画像を、前記カメラ(12)に向けられた第1の屈折部分及び前記ユーザの前記目(2)に向けられた第2の反射部分に分割するための、かつ/又は前記拡大対物レンズ(8)から来る前記時計修理製造製品(3)の前記画像を、前記ユーザの前記目(2)に向けられた第1の屈折部分及び前記取得カメラ(12)に向けられた第2の反射部分に分割するための、半反射ミラーを含む、請求項2に記載の電子拡大鏡。
【請求項4】
時計修理製造製品、特に、時計機構を観察することを意図した電子時計師拡大鏡アセンブリであって、
-データを有するデータ処理ユニット(26)と、
-請求項2又は3に記載の電子拡大鏡(1)であって、前記電子拡大鏡(1)の前記通信手段(19)が、前記データ処理ユニット(26)と通信して、前記データを受信し、かつ/又は前記取得カメラ(12)によって取得された前記時計修理製造製品(3)の前記画像を前記データ処理ユニット(26)に送信する、電子拡大鏡(1)と、を備える、電子時計師拡大鏡アセンブリ。
【請求項5】
前記電子拡大鏡(1)を制御するための手段を備え、前記電子拡大鏡(1)の前記通信手段(19)が、前記制御手段と通信する、請求項4に記載の拡大鏡アセンブリ。
【請求項6】
前記時計修理製造製品(3)と共に使用されるツールを、前記時計修理製造製品(3)に関するデータから前記ツールに関連する少なくとも1つの情報を選択するために認識するための手段を備え、前記電子拡大鏡(1)の前記通信手段(19)が、前記認識手段と通信して、前記ツールに関連する選択された前記情報を受信し、その結果、前記ツールに関連する前記情報が、前記電子拡大鏡(1)の前記表示画面(9)上に表示される、請求項4又は5に記載の拡大鏡アセンブリ。
【請求項7】
前記時計修理製造製品(3)の少なくとも1つの構成要素を、前記時計修理製造製品(3)に関するデータから前記構成要素に関連する少なくとも1つの情報を選択するために認識するための手段を備え、前記電子拡大鏡(1)の前記通信手段(19)が、前記認識手段と通信して、前記構成要素に関連する選択された前記情報を受信し、その結果、前記構成要素に関連する前記情報が、前記電子拡大鏡(1)の前記表示画面(9)上に表示される、請求項4~6のいずれか一項に記載の拡大鏡アセンブリ。
【請求項8】
前記時計修理製造製品(3)に関するパラメータを測定するためのデバイスを備える、請求項4~7のいずれか一項に記載の拡大鏡アセンブリ。
【請求項9】
前記データ処理ユニット(26)が、サーバ(29)と接続されたコンピュータタイプの機械(27)を含む、請求項4~8のいずれか一項に記載の拡大鏡アセンブリ。
【請求項10】
前記コンピュータタイプの機械(27)が、外部コンピュータネットワークに接続されている、請求項9に記載の拡大鏡アセンブリ。
【請求項11】
前記電子拡大鏡(1)の前記通信手段(19)及び/又は前記データ処理ユニット(26)及び/又は前記認識手段及び/又は前記測定デバイス(31)の間のインターフェースを形成する無線ルータを更に備える、請求項4~10のいずれか一項に記載の拡大鏡アセンブリ。
【請求項12】
前記データが、特に、
-前記時計修理製造製品(3)を識別する情報、及び/又は
-前記時計修理製造製品(3)に関する技術的情報、及び/又は
-前記時計修理製造製品(3)のサブセットを識別する情報、及び/又は
-前記時計修理製造製品(3)の構成要素を識別する情報、及び/又は
-前記時計修理製造製品(3)を搭載するステージを識別する情報を含む、請求項4~11のいずれか一項に記載の拡大鏡アセンブリ。
【請求項13】
時計修理製造製品(3)、特に、時計機構のチェックを実行するための方法であって、
-電子拡大鏡(1)の対物レンズ(8)で、前記時計修理製造製品(3)を観察するステップと、
-前記電子拡大鏡(1)のカメラ(12)で、前記時計修理製造製品(3)の少なくとも1つの画像を取得するステップと、
-前記時計修理製造製品(3)の取得された前記画像を、前記電子拡大鏡(1)の近傍のコンピュータタイプの機械(27)に送信するステップと、を含む、方法。
【請求項14】
前記時計修理製造製品(3)の取得された前記画像を、前記電子拡大鏡(1)の近傍の前記コンピュータタイプの機械(27)から離れた、第2のコンピュータタイプの機械に送信するステップを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
-データ処理ユニット(26)に、前記時計修理製造製品(3)の取得された前記画像を送信するステップであって、前記データ処理ユニット(26)が、前記時計修理製造製品(3)の取得された前記画像と前記時計修理製造製品(3)に関するデータとの間の比較によって、前記時計修理製造製品(3)を認識するようにプログラムされている、送信するステップと、
-前記時計修理製造製品(3)に関する前記データを、前記電子拡大鏡(1)の表示画面(9)上に表示するステップと、を更に含む、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項16】
-前記時計修理製造製品(3)と共に使用されるツールを認識して、前記ツールに関連する少なくとも1つの情報を生成するステップと、
-前記電子拡大鏡(1)の前記表示画面(9)上に、生成された前記ツールに関連する前記情報を表示するステップと、を更に含む、請求項12~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
-前記時計修理製造製品(3)の少なくとも1つの構成要素を認識して、前記時計修理製造製品(3)の前記構成要素に関連する少なくとも1つの情報を生成するステップと、
-前記電子拡大鏡(1)の前記表示画面(9)上に、生成された前記時計修理製造製品(3)の前記構成要素に関連する前記情報を表示するステップと、を更に含む、請求項12~15のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、電子時計師拡大鏡に関し、電子拡大鏡は、時計修理製造製品を観察することを意図しており、時計修理製造製品は、特に、時計機構である。本発明はまた、電子時計師拡大鏡アセンブリに関し、拡大鏡アセンブリは、時計修理製造製品を観察することを意図しており、時計修理製造製品は、特に、時計機構である。本発明は、時計修理製造製品のチェックを実行するための方法に関し、時計修理製造製品は、特に、時計機構である。
【背景技術】
【0002】
従来、時計師は、自身の目に対して自身が正確に調整する時計師拡大鏡によって、時計修理製造製品の詳細を観察する。時計師は、拡大鏡で自身の眉の骨及び頬の上部を恒久的に塞いだ状態にしておく。市場の異なる拡大鏡は、例えば、4倍~10倍の範囲の倍率を有する。時計師は、時計修理製造製品の詳細を観察して、その起源を決定し、視覚的チェックを実行するが、アセンブリ、メンテナンス、クリーニング、又は設定動作を実行するか、又は製品を修復する。
【0003】
時計修理製造製品は、特に、その機構及び全ての装飾部分を有する時計であるが、また、宝石、例えば、ダイヤモンド又は装飾的石(マラカイト、オパール、トルコ石、真珠、真珠母など)を有するジュエルなどのジュエリーであり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、拡大鏡のユーザは、拡大鏡を通した時計修理製造製品の観察の仕事に合焦されたままであるため、すぐに、全ての自身のタスクを実行するための他の情報を必要としてもよい。ユーザは、目から拡大鏡を取り外し、印刷された文書の形態で、又はコンピュータ画面上で、自身の作業台の隣に配置された情報を参照することができる。拡大鏡を取り外し、次いで、観察作業を継続するために目のレベルで拡大鏡を交換するこの動作は、ユーザに時間の喪失だけでなく、視覚的疲労も引き起こす。この疲労は、ユーザが拡大鏡を伴わずに文書参照段階から拡大鏡を用いる観察段階に移動するときに、及びその逆のときに、必要な合焦のために生じる。
【0005】
本発明の1つの目的は、上述した先行技術の欠点に対応すること、特に最初に、ユーザが時計修理製造製品を観察することを可能にし、またデータへのアクセスを直接有することを可能にすることである。
【0006】
本発明の第1の態様は、時計修理製造製品、特に、時計機構を観察することを意図した電子時計師拡大鏡に関し、電子拡大鏡には、
-時計修理製造製品を観察するための拡大対物レンズと、
-データを受信するための通信手段と、
-データを表示するための表示画面と、
-拡大対物レンズから来る時計修理製造製品の少なくとも1つの画像及び表示画面からの少なくとも1つの画像を同時にユーザの目に向けるように提供されたビームスプリッタと、が設けられている。
【0007】
言い換えれば、ユーザは、自身が観察している時計修理製造製品を直接的かつ連続的に、かつ自身が観察している時計修理製造製品上に現れるデータを同時に見ることができる。1つ又は複数の画像の形態のデータは、ユーザの目によって見られ、時計修理製造製品の画像にポップアップして重ね合わされる。データは、通信手段により、電子拡大鏡によって受信される。
【0008】
有利には、電子拡大鏡は、時計修理製造製品の少なくとも1つの画像を取得するための取得カメラを更に備え、通信手段が、取得カメラによって取得された時計修理製造製品の画像を遠隔ユーザに送信するように提供されており、ビームスプリッタが、拡大対物レンズから来る時計修理製造製品の少なくとも1つの画像及び表示画面からの少なくとも1つの画像を同時に取得カメラに向けるように提供されている。
【0009】
有利には、本発明は、時計修理製造製品、特に、時計機構を観察することを意図した電子時計師拡大鏡に関し、電子拡大鏡には、
-時計修理製造製品を観察するための拡大対物レンズと、
-データを受信するための通信手段と、
-時計修理製造製品の少なくとも1つの画像を取得するための取得カメラと、
-拡大対物レンズから来る時計修理製造製品の少なくとも1つの画像を、ユーザの目に向かって、かつ取得カメラに向かって、同時に向けるように提供されたビームスプリッタと、が設けられている。
【0010】
したがって、ユーザは、時計修理製造製品を観察するが、カメラにより、観察された製品の「ストリーミング」として知られる画像又は画像の連続ストリームを、遠隔に位置するユーザに同時に送信することができる。遠隔ユーザは、同じ部屋及びユーザのすぐ隣にいてもよいか、又は部屋から数千キロメートルであってもよい。加えて、カメラにより、ユーザはまた、観察された製品の「ストリーミング」として知られる画像又は画像の連続ストリーム、及び光軸:着用者の目-電子拡大鏡-時計修理製造製品上に有利に位置する1つ又はいくつかの重ね合わされた画像の形態のデータを同時に、遠隔に位置するユーザに送信することができる。
【0011】
本発明による電子拡大鏡の可能な使用は、多数であり得る。例として、電子拡大鏡の可能な使用は、商業的であってもよく、販売の担当者であるユーザは、顧客に遠隔の時計修理製造製品の詳細を示す。電子拡大鏡の別の可能な使用は、教示目的であってもよく、マスター時計師であるユーザが、生徒に、時計修理製造製品の機構、この場合は時計がどのように搭載されているか、機構がどのように機能するか、又は維持をどのように実行するかなどを示す。電子拡大鏡の別の可能な使用は、評価目的であり得、マスター宝石商が、自身の同僚に、現場で、又は遠隔で、宝石の全ての特徴を示す。
【0012】
有利には、ビームスプリッタは、表示画面の画像を、カメラに向けられた第1の屈折部分及びユーザの目に向けられた第2の反射部分に分割するための、かつ/又は拡大対物レンズから来る時計修理製造製品の画像を、ユーザの目に向けられた第1の屈折部分及び取得カメラに向けられた第2の反射部分に分割するための、半反射ミラーを含み得る。
【0013】
有利には、電子拡大鏡は、時計修理製造製品を照明するか、又は照らすための照明手段を備え得る。特に、照明手段は、拡大対物レンズと同軸の穿孔ディスク又はリングの形態で提供され得る。言い換えれば、電子拡大鏡は、拡大対物レンズを取り囲み、浮遊影を生成することなく時計修理製造製品を照らす照明手段を備え得る。
【0014】
有利には、照明手段は、拡大対物レンズ上又はその周りに取り外し可能に搭載されるように配置された照明リングであり得る。一体型電気接点を有する1/4ターン又はバヨネットタイプの搭載を想定することが可能である。
【0015】
有利なことに、電子拡大鏡は、
-支持フレームと、
-支持フレーム上に取り外し可能に搭載され二次フレームと、
-二次フレームに固定されて搭載された、少なくとも拡大対物レンズを含む光学手段と、を備えることができ、
支持フレームは、拡大対物レンズを、電子拡大鏡を着用しているユーザの左目又は右目に面して位置決めするように、各々が二次フレームを受容するように配置された左インターフェース又は右インターフェースを含み、二次フレームは、それぞれ、支持フレームの左インターフェースによって、又は右インターフェースによって、受容されている。
【0016】
有利には、二次フレームは、少なくとも1つの対称性を有することができる。その結果、左又は右インターフェースへの搭載が容易である。
【0017】
有利には、二次フレームは、二次フレーム上に埋め込まれた光学手段の位置をユーザの目に対して調整するように、二次フレームと支持フレームとの間の相対位置を変化させるように配置された設定手段を含むことができる。精密なねじに作用する車輪での摺動を想定することが可能である。奥行設定、及び横方向及び/又は垂直設定も提供することが可能である。
【0018】
有利には、電子拡大鏡は、矯正ガラスを受容するための手段を備えることができる。特に、受容手段を提供して、矯正ガラスを、観察される時計修理製造製品とユーザの目との間に、取り外し可能に固定することができる。好ましくは、受容手段は、矯正ガラスを、拡大対物レンズとユーザの目との間に取り外し可能に固定するように配置されている。これは、好ましくは、磁石を備えた機械的デバイスによって、電子拡大鏡上に、1つ又は複数のレンズ及び/又はレンズフィルタを固定するように提供されて、おそらく着用者の屈折異常を矯正することができる。屈折異常は、屈折異常、目の光学的欠陥、例えば、着用者の近視又は乱視であり、着用者は、その後、ガラスなしで電子拡大鏡を使用することができる。
【0019】
別の実施形態では、図には提示されていないが、電子拡大鏡は、例えば、赤外線ビームを使用して、ジオプトリを決定する自動屈折計と呼ばれるデバイスによって、着用者の屈折における任意の異常の自動測定のための第1の光電子デバイスを備え、測定ユニットは、記号Dによって提示され、屈折異常の程度を定量化する。ジオプトリDは、眼科において知られている光強度又は両眼転導の単位であり、着用者に対して測定及び定量化されると、着用者が製品の明確な視認を有するまで、電子拡大鏡に統合された1つ又は複数のレンズの第2の光電子デバイスを自動的に設定するために使用される。したがって、この第2の調整装置は、着用者の視力を高めるのに役立つ。1/10単位(例えば、10/10、8/10など)で表現又は定量化された視力は、2つの異なる点を区別する目の能力、時計製造及びジュエリーの分野における特に重要な能力を示している。したがって、視力は、分解能の最小角度(minimum angle of resolution、MAR)に基づく目区画強度に関連している。この第1のデバイスは、第2の自動レンズ調整デバイスと組み合わせて、電子拡大鏡にジオプトリ測定自動屈折計を統合して、着用者の目の視力を改善する。
【0020】
有利には、電子拡大鏡は、光学デバイスのズーム対物レンズを備えることができ、その倍率値は、所望の倍率を選択するために、又は、時計修理製造製品を観察するために必要なように、機械的若しくは電気機械(スイッチ又は連続的若しくは多位置回転スイッチなど)又は電子(タッチスクリーン、遠隔制御など)手段を使用して、着用者又は第三者によって、連続的に、又はいくつかのレベルで自由に設定することができる。
【0021】
有利には、電子拡大鏡は、着用者が、時計修理製造製品を観察するか、又は提示するための自身の必要性に従って、例えば、時計製造作業ショップ又は製造センターを選択することができる、拡大特徴なしに、中立ガラス又はフィルタガラスを受容するための手段を備えることができる。
【0022】
本発明の第2の態様によれば、時計修理製造製品、特に、時計機構を観察することを意図した電子時計師拡大鏡アセンブリは、
-データを有するデータ処理ユニットと、
-本発明の第1の態様による、電子拡大鏡と、を備え、
電子拡大鏡の通信手段は、データ処理ユニットと通信して、データを受信し、かつ/又は取得カメラによって取得された時計修理製造製品の画像をデータ処理ユニットに送信する。
【0023】
有利には、拡大鏡アセンブリは、電子拡大鏡を制御するための手段を備えることができ、電子拡大鏡の通信手段は、制御手段と通信する。例えば、コンピュータマウスタイプの電子拡大鏡に接続するそのようなアクセサリにより、ユーザは、時計修理製造製品の視野を保ちながら、拡大鏡を駆動することができる。拡大鏡のユーザは、電子拡大鏡の表示画面上のコマンドを見る。例として、コマンドは、ポインタ矢印、画面オンオフアイコン、画面輝度の設定などであり得る。
【0024】
有利には、拡大鏡アセンブリは、時計修理製造製品と共に使用されるツールを、時計修理製造製品に関するデータからツールに関連する少なくとも1つの情報を選択するために認識するための手段を備えることができ、電子拡大鏡の通信手段が、認識手段と通信して、ツールに関連する選択された情報を受信し、その結果、ツールに関連する情報が、電子拡大鏡の表示画面上に表示される。
【0025】
電子拡大鏡に接続し、かつ時計修理製造製品に関するツールの認識を確実にするそのようなアクセサリにより、ユーザは、直ちに、時計修理製造製品上で特定のタスクを実行するために使用されるツールに関する情報を有する。時計機構の場合、拡大鏡のユーザは、自身の目をその上に保ち、自身の時計修理製造製品に合焦したまま使用する右のツールに関する情報を見る。例えば、特定のねじ回しに関する情報が表示され、ユーザは、適切なねじ回しを把持し、特定のねじを回して外す。又は、ユーザは、製造業者によって推奨される締め付けトルクに関連する表示された情報を用いて、特定のねじを再締結する。
【0026】
有利には、拡大鏡アセンブリは、時計修理製造製品の少なくとも1つの構成要素を、時計修理製造製品に関するデータから構成要素に関連する少なくとも1つの情報を選択するために認識するための手段を備えることができ、電子拡大鏡の通信手段が、認識手段と通信して、構成要素に関連する選択された情報を受信し、その結果、構成要素に関連する情報が、電子拡大鏡の表示画面上に表示される。
【0027】
電子拡大鏡に接続し、かつ時計修理製造製品に関する構成要素の認識を確実にするそのようなアクセサリにより、ユーザは、直ちに、構成要素を使用することによって、時計修理製造製品上で特定のタスクを実行するために使用される構成要素に関する情報を有する。時計機構の場合、拡大鏡のユーザは、目をその上に保ち、自身の時計修理製造製品に合焦したまま使用する右の構成要素に関する情報を見る。例えば、時計機構を搭載するステップでは、特定の構成要素に関する情報が表示され、ユーザは、適切な構成要素を把持し、それを搭載する。又は、ユーザは、製造業者の推奨に関連して表示される情報を用いて、いくつかの構成要素を統合するモジュールを最適に搭載する。
【0028】
有利には、拡大鏡アセンブリは、時計修理製造製品に関するパラメータを測定するためのデバイスを備えることができる。例として、時計機構の場合、パラメータは、速度、周波数、振動の振幅、電力予備などであり得る。必要な場合、時計師は、これらのパラメータに基づいて、機構の設定を行うことができる。
【0029】
有利には、データ処理ユニットは、サーバと接続されたコンピュータタイプの機械を含むことができる。コンピュータタイプの機械は、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、接続された時計(スマートウォッチ)、タブレット、又はコンピューティング及び電子機器を統合する任意の他のタイプの携帯型アクセサリ(ウェアラブル)であり得る。
【0030】
有利には、コンピュータタイプの機械は、外部コンピュータネットワークに接続することができる。インターネットへの接続により、画像の遠隔送信が可能になる。
【0031】
有利には、拡大鏡アセンブリは、電子拡大鏡の通信手段及び/又はデータ処理ユニット及び/又は認識手段及び/又は測定デバイスの間のインターフェースを形成する無線ルータを更に備えることができる。
【0032】
有利には、データは、特に、
-時計修理製造製品を識別する情報、及び/又は
-時計修理製造製品に関する技術的情報、及び/又は
-時計修理製造製品のサブセットを識別する情報、及び/又は
-時計修理製造製品の構成要素を識別する情報、及び/又は
-時計修理製造製品を搭載するステージを識別する情報を含むことができる。
【0033】
したがって、時計修理製造製品の同一性に関連するデータは、拡大鏡の画面に表示されることができる。時計機構の場合、例えば、製造日及び搭載に関与する時計師、キャリバーの参照番号、構成モジュールの参照、CAD(コンピュータ支援設計)の画像、搭載ステージを含む時計の全ての参照などのデータが、拡大鏡のユーザに有用である。キャリバーの利点及び弱点などの他のデータ、監視される特定の点も表示され得る。これらのデータのうちの1つ又は複数は、観察された時計修理製造製品の画像に重ね合わせられることによって表示される。
【0034】
本発明の別の態様によれば、時計修理製造製品、特に、時計機構のチェックを実行するための方法は、
-電子拡大鏡の対物レンズで、時計修理製造製品を観察するステップと、
-電子拡大鏡のカメラで、時計修理製造製品の少なくとも1つの画像を取得するステップと、
-時計修理製造製品の取得された画像を、電子拡大鏡の近傍のコンピュータタイプの機械に送信するステップと、を含む。
【0035】
これらのステップを有するこのチェック方法により、時計師は、電子拡大鏡を用いて時計修理製造製品を観察するためのより少ない知識で、画像又は取得された画像のストリームを送信し、メンテナンス又は修理を確実にするために、より経験の豊富な時計師の支援を要求することが可能になり、これは全て、時計修理製造製品がまれであるか、又は複雑である場合に、より有用である。
【0036】
有利には、方法は、時計修理製造製品の取得された画像を、電子拡大鏡の近傍のコンピュータタイプの機械から離れた、第2のコンピュータタイプの機械に送信するステップを更に含むことができる。チェック方法のこのステップにより、時計師は、ユーザがインターネットを介して電話又はビデオ呼び出しを行うことを可能にするソフトウェア、及び画面共有を使用することによって、自身の同僚のうちの1人と遠隔に通信する。
【0037】
有利には、方法は、
-データ処理ユニットに、時計修理製造製品の取得された画像を送信するステップであって、データ処理ユニットが、時計修理製造製品の取得された画像と時計修理製造製品に関するデータとの間の比較によって、時計修理製造製品を認識するようにプログラムされている、送信するステップと、
-時計修理製造製品に関するデータを、電子拡大鏡の表示画面上に表示するステップと、を更に含むことができる。
【0038】
チェック方法のこれらのステップにより、時計修理製造製品の自動認識が行われ、データ処理ユニットに記憶された全ての有用な情報は、拡大鏡の画面上に表示されることができ、時計修理製造製品と重ね合わせてユーザに視認可能になり得る。
【0039】
有利には、方法は、
-時計修理製造製品と共に使用されるツールを認識して、ツールに関連する少なくとも1つの情報を生成するステップと、
-電子拡大鏡の表示画面上に、生成されたツールに関連する情報を表示するステップと、を更に含むことができる。
【0040】
有利には、方法は、
-時計修理製造製品の少なくとも1つの構成要素を認識して、時計機構の構成要素に関連する少なくとも1つの情報を生成するステップと、
-電子拡大鏡の表示画面上に、生成された時計修理製造製品の構成要素に関連する情報を表示するステップと、を更に含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
本発明の他の特徴及び有利な点は、非限定的な例として与えられ、添付の図面によって示される、本発明の一実施形態の以下の詳細な説明を読むと、より明確に明らかになるであろう。
【
図1】
図1は、本発明による、電子拡大鏡の透過した分解斜視図を表す。
【
図2】
図2は、
図1の、かつ第1の実施形態による、拡大鏡の光電子モジュールの側面図を表す。
【
図3】
図3は、第2の実施形態による、拡大鏡の光電子モジュールの簡略側面図を表す。
【
図4】
図4は、第1の実施形態による、電子時計師拡大鏡アセンブリを表す。
【
図5】
図5は、第2の実施形態による、電子時計師拡大鏡アセンブリを表す。
【
図6】
図6は、電子拡大鏡の第3の実施形態を表す。
【
図7】
図7は、背面図の、
図6の電子拡大鏡の光電子モジュールの詳細を表す。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図1~
図3に示されるように、本発明による電子時計師拡大鏡1は、ユーザによって、自身の目2に対して直接位置決めされ、時計修理製造製品3を観察するために使用される。
図1~
図3は、ユーザの右目の上方に位置決めされることを意図した拡大鏡を示す。別の実施形態によれば、特定の設計の拡大鏡は、ユーザが右目又は左目のいずれかの上に位置決めすることを可能にする。時計師であるユーザは、概して、拡大鏡を介して見ている1つの目2及び1つの自由な目で機能する。ユーザの自由な目は、作業台上の異なる部品を識別し、それらを作業領域(ズーム領域)に配置することを可能にする。電子拡大鏡1は、光電子モジュール4と、
図1の分解図で部分的に視認可能であるヘッドバンド6と、ヘッドバンド6の背面に配置された電源ユニット7と、を備える。ヘッドバンド6には、ユーザの頭部の周りの電子拡大鏡1の締め付けを調整するための調整手段8が設けられている。
【0043】
電源ユニット7は、電気ケーブル(図示せず)を介して光電子モジュール4に供給する。例えば、充電式バッテリ又はセルの形態の電源がまた、光電子モジュール4に配置され得ることに留意されたい。
【0044】
図1の第1の実施形態による、及び
図2の第2の第1の実施形態による光電子モジュール4は、この場合は拡大レンズ8の形態の拡大対物レンズを備える。拡大レンズ8は、観察される物体、すなわち、時計修理製造製品3が無限大に合焦されるように選択される。この合焦は、ユーザの視覚的疲労を生じさせないという利点を有し、その目2の結晶レンズは、無限大に合焦されたままである。この合焦はまた、ユーザが、時計修理製造製品3に近づくか、又はそれからわずかに離れて移動するときであっても、自身が観察している時計修理製造製品3の明確な視認を保持するという利点も有する。
【0045】
光電子モジュール4は、表示画面9と、光学レンズ、例えばフレネルタイプ11と、画像取得カメラ12と、ビームスプリッタ13と、を含む。スプリッタ13は、分割プリズム又は半透明ミラーの形態であり得る。スプリッタ13は、拡大レンズ8から来る時計修理製造製品3の画像を、ユーザの目2に向け(
図2及び
図3の矢印14によって示される屈折部分又は屈折ビーム)、同時に画面9からの画像を、ユーザの目2(
図2及び
図3の矢印16で示される反射部分又は反射ビーム)に向けるために提供されている。スプリッタ13は、拡大レンズ8から来る時計修理製造製品3の画像を、カメラ12に向け(
図2及び
図3の矢印17によって示される反射部分又は反射ビーム)、同時に画面9の画像を、カメラ12(
図2及び
図3の矢印18で示される屈折部分又は屈折ビーム)に向けるために提供されている。
【0046】
拡大対物レンズ8は、無限大の合焦を保ちながら、ユーザが望むものに従って、かつ時計修理製造製品2に従って選択された、異なる倍率係数を有する他の対物レンズと交換することができる。電子拡大鏡1は、他の対物レンズの使用がユーザ及びユーザの視覚的疲労に影響を及ぼさないか、又はカメラ12上にあるという利点を有し、ユーザの目2の結晶レンズは、無限大に合焦したままである。
【0047】
画面9は、フレネルレンズ11がスプリッタ13のすぐ近傍にあるため、無限大に合焦するように提供されている。したがって、電子拡大鏡1は、ユーザが両方とも時計修理製造製品3を見るときに目2の結晶レンズが無限大に合焦したままであり、画像9から画像を受信するという利点を有する。カメラ12には、無限大に合焦することで設定された固定焦点距離が設けられ得る。
【0048】
光電子モジュール4は、単一ボードコンピュータに接続された電子カード又はプリント回路19を備える。より具体的には、単一ボードコンピュータは、通信手段のための通信回路、ストレージメモリを形成する回路、及びプロセッサを有する。単一ボードコンピュータはまた、リソースの使用、例えば、通信手段又はストレージメモリを編成することを可能にするオペレーティングシステムを有する。
【0049】
図3に表される第2の実施形態では、光電子モジュール21は、直角22及び23に2つの連続する反射プリズムを含む。第1のプリズム22は、画面9に対して位置決めされている。第2のプリズム23は、第1のプリズム22とフレネルレンズ11との間に位置決めされている。反射ビーム16及び画面9からの屈折ビーム18は、最初に第1のプリズム22に入り、第1のプリズム22によって反射され、第1のプリズム22を残し、次いで第2のプリズム23に入り、第2のプリズム23によって反射され、第2のプリズム23を残し、フレネルレンズ11に到達する。
【0050】
拡大レンズ8を有する拡大対物レンズと時計修理製造製品3との間の距離は、
図2の光電子モジュール4を有する電子拡大鏡1の第1の実施形態の場合には、非常に小さいため、ユーザの右手は、光電子モジュール21のケーシング24と接触することができる。
図3の第2の実施形態の2つのプリズム22及び23を有するこの配置は、他の部品に対する画面9の位置を修正し、拡大対物レンズ8、スプリッタ13、及びカメラ12を拡大し、この画面9を移動させることを可能にする。したがって、第2の実施形態の光電子モジュール21のケーシングの幾何学形状は、修正され、より人間工学的に作製される。ユーザは、特に、時計機構の場合には、いくつかのメンテナンス又は搭載動作を実行することが困難であるため、時計修理製造製品3により容易に介入することができる。
【0051】
データは、画面9上に表示される。したがって、これらのデータは、ユーザによって、拡大対物レンズ8を通してユーザが見るものと重ね合わされて見られる。これらのデータはまた、ユーザが拡大対物レンズ8を通して見るものと重ね合わされて、カメラ12によって取得される。
【0052】
これらのデータを画面9上に表示するための電子拡大鏡2について、並びに/又はデータ及びユーザによって見られ、かつカメラ12に転送される画像について、転送することができ、電子拡大鏡1は、
図4に表される第1の実施形態に従って、電子時計師拡大鏡アセンブリ25に統合される。拡大鏡アセンブリ25は、データ処理ユニット26を備える。データ処理ユニット26は、例えば、パーソナルコンピュータなどのコンピュータタイプの機械27を含む。コンピュータタイプの機械27はまた、ラップトップコンピュータ、スマートフォン、タブレット、又は接続された時計であり得る。電子拡大鏡1は、ユニット26と、より具体的には、例えば、Wi-Fi無線技術により、コンピュータタイプの機械27と通信する(
図4の矢印W)。電子拡大鏡1は、スマートフォンを介して駆動され得ることに留意されたい。
【0053】
電子拡大鏡1のユーザによって見られる時計修理製造製品3、及び取得カメラ12によって送信された対応する画像は、コンピュータタイプの機械27の画面28上に表示される。データも、画面28上に重ね合わせて表示される。これにより、電子拡大鏡1のユーザのすぐ近傍に位置する他のユーザが、時計修理製造製品3及びデータを画面28上に直接ストリーミングすることを観察することができる。
【0054】
コンピュータタイプの機械27がコンピュータネットワーク、例えばイントラネット又はインターネットに接続されているとき、画像及び取得カメラ12によって送信されたデータは、1つ又はいくつかの他の処理ユニット、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、スマートフォン、及び/又はタブレットに送信し、次いで、遠隔に位置することができる。これにより、電子拡大鏡1のユーザから離れた他のユーザが、専用のアプリケーションを介して、又はインターネットブラウザを介して、時計修理製造製品3をそれら自体の画面上に直接ストリーミングすることを観察することができる。
【0055】
このインターネット接続により、遠隔に位置する1つ又はいくつかの他の処理ユニットから来る画像又はデータが、電子拡大鏡1の表示画面9上に、重ね合わせられ、又はインサートの形態で表示されてもよいことが可能である。このインターネット接続はまた、電子拡大鏡1のユーザが、インターネットを介して、例えば、Skypeタイプのアプリケーションを使用して、電話又はビデオ呼び出しを行うことができるという利点も有する。ユーザはまた、電子拡大鏡1を目2の前に保ち、時計修理製造製品3に合焦したままにしながら、画面28を呼び出し、画面28を共有することができる。
【0056】
ユニット26は、遠隔サーバ29を含むことができる。サーバ29は、非常に多数の時計修理製造製品3に関連する大量の情報及びデータを記憶するために使用され、事前に記憶されている。コンピュータタイプの機械27は、例えば、有線接続によって、接続され、サーバ29と通信する。サーバ29は、時計修理製造製品に固有のデータをコンピュータタイプの機械27に転送し、これは次に、これらの同じデータを電子拡大鏡1の通信手段19に転送し、これらのデータは、画面9上に表示される。サーバ29はまた、取得カメラ12から受信された画像を記憶するように機能する。サーバは、専用サーバ又はクラウドであり得ることに留意されたい。
【0057】
図4の第1の実施形態による拡大鏡アセンブリ25は、電子拡大鏡1に接続する1つ又はいくつかのアクセサリ31を備えることができ、ユーザに追加の機能を提供することができる。アクセサリの4つの例を以下に示す。
【0058】
アクセサリ31の第1の例は、ユーザが手で移動させる、電子拡大鏡1又はコンピュータマウスなどのポインタ型デバイスを制御するためのユニットである。ユーザは、このデバイスで、電子拡大鏡1を制御する。したがって、ユーザは、ポインタを作製することができるか、又はユーザが見ている時計修理製造製品3の画像上に重ね合わせて表示することができる。ユーザは、表示画面9により、リアルタイムで矢印と共に時計修理製造製品3を見る。複合画像は、取得カメラ12によって取得される。したがって、この複合画像は、コンピュータタイプの機械27の画面28上で視認することができる。次いで、この画像は、インターネットに接続された他のコンピュータに送信され得る。別の例として、ユーザは、画像又はビデオを取得するか、又は「ストリーミング」を開始するように拡大鏡を制御する。例えば、電子拡大鏡1の画面の強度を設定することも可能である。
【0059】
アクセサリ31の第2の例は、時計修理製造製品3と共に使用され得るツールを認識するための手段によって形成される。時計修理製造製品3が時計機構である場合、ツールを認識するための手段は、ツールホルダーの形態であり、ねじ回し、プライヤなどの1つ又は複数のツールを保持することが可能である。ユーザがツールホルダー上に存在する特定のツールを把持するとすぐに、ツールホルダーがツールのタイプを認識し、ツールに関連する情報を電子拡大鏡1に送信することができる。電子拡大鏡1の通信手段19は、ツールに関連する選択された情報を受信するための認識手段と通信する。次いで、ツールに関連するこの情報は、コンピュータタイプの機械27に送信され、遠隔サーバ29に送信される。
【0060】
時計修理製造製品3に関するデータは、例として、寸法、くぼみの形状、締め付けトルク、使用される特定のツールなどの特定のパラメータを有する全てのねじに関するものである。受信されたツールに関連する情報から、遠隔サーバ29は、時計修理製造製品3に関する全てのデータから、このツールに関連する少なくとも1つの情報、例えば、ねじの正確な締め付けトルクを選択する。この情報は、コンピュータタイプの機械27に送信して戻され、コンピュータタイプの機械27は、それを電子拡大鏡1に送信して戻す。ユーザによって選択された特定のツールに関連する情報は、ロードされ、電子拡大鏡1の表示画面9上に表示される。ユーザは、ねじが配置されなければならない機構の実際の画像上に重ね合わされたねじの締め付けトルクを表示画面9上に有する。したがって、この複合画像は、コンピュータタイプの機械27の画面28上で視認することができる。次いで、この画像は、インターネットに接続された他のコンピュータに送信され得る。
【0061】
アクセサリ31の第3の例は、時計修理製造製品3の少なくとも1つの構成要素を認識するための手段によって形成される。時計修理製造製品3が時計機構である場合、構成要素認識手段は、歯、ねじ、ばね、ブリッジ、移動部、又は機構を形成するいくつかの構成要素から既に事前に組み立てられ、かつ作製された1つ又は複数のサブアセンブリなどの1つ又は複数の構成要素が配置されている構成要素ホルダーの形態である。ユーザがアクセサリ上に存在する特定の構成要素を把持すると、アクセサリは、問題の構成要素のタイプを認識し、この構成要素に関連する情報を電子拡大鏡1に送信する。電子拡大鏡1の通信手段19は、構成要素に関連する選択された情報を受信するための認識手段と通信する。次いで、構成要素ツールに関連するこの情報は、コンピュータタイプの機械27に送信され、コンピュータタイプの機械27は、それを遠隔サーバ29に送信する。
【0062】
時計修理製造製品3に関するデータは、例えば、構成要素、使用される特定のツールなどの正確な位置決めを示す計画及び図に関連する。遠隔サーバ29は、時計修理製造製品3に関する全てのデータから、この構成要素に関連する少なくとも1つの情報を選択する。この情報は、コンピュータタイプの機械27に戻され、コンピュータタイプの機械27は、それを電子拡大鏡1に戻す。ユーザによって選択された構成要素に関連する情報は、ロードされ、電子拡大鏡1の表示画面9に表示される。ユーザは、構成要素が配置されなければならない機構の実際の画像上に重ね合わされた時計機構の構成要素の位置決めの図を表示画面9上に有する。したがって、この複合画像は、コンピュータタイプの機械27の画面28上で視認することができる。次いで、この画像は、インターネットに接続された他のコンピュータに送信され得る。
【0063】
アクセサリ31の第4の例は、時計修理製造製品3に関するパラメータを測定するためのデバイスである。デバイスは、時計修理製造製品3の隣に、それに対して、又はその上に配置されている。時計修理製造製品3が時計機構である場合、デバイスはセンサを統合し、センサは、例えば、速度、周波数、振動の振幅、電力予備を測定することを可能にする。パラメータを測定するためのデバイスは、測定情報を電子拡大鏡1に戻す。電子拡大鏡1の通信手段19は、バッテリ製品3に関連する選択された情報を受信するためにパラメータを測定するためのデバイスと通信する。次いで、この情報は、コンピュータタイプの機械27に送信され、コンピュータタイプの機械27は、それを遠隔サーバ29に送信する。
【0064】
時計修理製造製品3に関するデータは、例として、時計機構のパラメータの公称事前記録値に関する。遠隔サーバ29は、時計修理製造製品3に関する全てのデータから、パラメータに関連する少なくとも1つの情報を選択する。この情報は、コンピュータタイプの機械27に送信して戻され、コンピュータタイプの機械27は、それを電子拡大鏡1に送信して戻す。その公称値を有するパラメータに関連する情報は、ロードされ、電子拡大鏡1の表示画面9上に表示される。時計師であるユーザは、パラメータの公称値に基づいて、時計の動きの設定をすぐに行うことができる。ユーザは、機構の実際の画像上に重ね合わされた測定値及び公称値の両方を表示画面9上に有する。したがって、この複合画像は、コンピュータタイプの機械27の画面28上で視認することができる。次いで、この画像は、インターネットに接続された他のコンピュータに送信され得る。
【0065】
図5に表される第2の実施形態による拡大鏡アセンブリ32は、
図4の第1の実施形態による拡大鏡アセンブリ25と同じユニット、すなわち、
図1及び
図2の第1の実施形態による、又は
図3の第2の実施形態による、電子拡大鏡1を備え、データ処理ユニット26は、画面28が設けられたコンピュータタイプの機械27、サーバ29、及びアクセサリ31を有する。電子拡大鏡1並びに構成要素26、27、29、及び31は、上で詳細に説明されている。無線ルータ33は、電子拡大鏡1の通信手段19、コンピュータタイプの機械27、サーバ29、及びアクセサリ31の間の中央インターフェースを形成する。
【0066】
第2の実施形態の拡大鏡アセンブリ32では、無線ルータ33は、電子拡大鏡1、コンピュータ様機械27、サーバ29、及びアクセサリ31が同じローカルエリアネットワーク(local area network、LAN)上にあるように構成されている。電子拡大鏡1、コンピュータタイプの機械27、及びアクセサリ31は、Wi-Fi無線技術を使用して無線ルータ33と通信する(
図5の矢印W)。ビデオデータがクラウドにストリーミングで送信される場合、無線ルータ33もワイドエリアネットワーク(wide area network、WAN)に接続される。サーバ29は、有線接続を介して、無線ルータ33と通信する。
【0067】
図6は、特にヘッドバンド60、光電子モジュール40、及びユーザの鼻上に軸受を提供するためのパッドを有する軸受モジュール90を備える電子拡大鏡の第3の実施形態の正面図を表す。軸受モジュール90の高さ設定を提供して、電子拡大鏡の着用をユーザの形態に調整することが可能である。
【0068】
ヘッドバンド60は、左インターフェース62及び右インターフェース61を含む支持フレームを形成する。上記の他の実施形態について、光電子モジュール40は、レンズ80を有する少なくとも1つの拡大対物レンズを包含し、光電子モジュール40に埋め込まれた通信手段及び/又は取得カメラ及び/又はビームスプリッタが、提供され得る。この光電子モジュール40は、左側インターフェース62によって、かつ右インターフェース61によって(典型的には、カウンターフォームと可逆的に結合されている可撓性タブを介して)、両方で受信されて、ユーザの右目又は左目の前に、光電子モジュール40を位置決めすることもできる二次フレームを形成する。
図6の光電子モジュール40は対称であり、右インターフェース61及び左インターフェース62と結合されるように、逆にすることができることに留意されたい。
【0069】
ヘッドバンド60上の光電子モジュール40の位置の設定は、ユーザの目に対して奥行の位置又は横方向に調整するように提供することができる。この目的のために、車輪及び精密なねじを有するランナーを提供することができる。
【0070】
更に、光電子モジュール40は、陰影を生成することなく観察される物体を照らすために、レンズ80の周りに、環状の照明モジュール81を含むことに留意されたい。レンズ80の周囲に沿って分布する発光ダイオードを使用して、観察される物体の規則的な照明を提供することが可能である。
【0071】
図7は、例えば、磁石42を介して、光電子モジュール40に取り外し可能に結合され得る矯正レンズ41を有する、光電子モジュール40の背面図を表す。したがって、視力矯正を必要とするユーザは、好適な矯正レンズ81(近視、乱視、...)を結合して、ガラスを着用することなく電子拡大鏡を使用することができる。ユーザが光学矯正を必要としない場合、矯正レンズ41は、単純な中性レンズ、すなわち、矯正なしのガラスであり得る。
【0072】
本発明によれば、
図1、
図2及び
図3のそれぞれの第1又は第2の実施形態による電子拡大鏡1を使用して、
図4及び
図5の第1又は第2の実施形態による拡大鏡アセンブリ32をそれぞれで、時計修理製造製品3、特に、非限定的な様式で時計機構のチェックを実行することができる。
【0073】
チェック方法は、異なる連続するステップを含む。チェック方法の第1のステップは、ユーザが電子拡大鏡1の対物レンズ8で、時計修理製造製品3を観察することである。チェック方法の第2のステップは、電子拡大鏡1のカメラ12により、時計修理製造製品3の少なくとも1つの画像を取得することである。チェック方法の第3のステップは、電子拡大鏡1の近傍に位置するコンピュータタイプの機械27で、時計修理製造製品の取得された画像を、データ処理ユニット26に送信することである。
【0074】
チェック方法の第4のステップは、第2のステップの間に取得された時計修理製造製品3の画像を第2のコンピュータタイプの機械に送信することであり、これは、電子拡大鏡1の近傍に位置するコンピュータタイプの機械27から遠隔に位置する。チェック中、電子拡大鏡1を備えた初心者時計師は、遠隔に位置する熟練時計師の支援を要求することができる。
【0075】
チェック方法の第5のステップは、データ処理ユニット26、コンピュータタイプの機械27、及び/又はサーバ29に、時計修理製造製品3の取得された画像を送信することである。サーバ29を有するデータ処理ユニット26は、時計修理製造製品の取得画像と時計修理製造製品3に関するデータとの間の比較を実行することによって、時計修理製造製品3を認識するようにプログラムされている。これにより、時計及び/又はキャリバーの参照の自動認識が可能になる。チェック方法の第6のステップは、時計修理製造製品3に関するデータを、電子拡大鏡1の表示画面9上に表示することである。この第6のステップでは、メンテナンス計画又はキャリバーの強度及び弱点などの他の重要な情報、取られる予防措置が、表示画面9上に表示される。表示画面9はまた、チェック下の時計又はキャリバーを理論設計と比較する目的で、3D CADファイルを表示することができる。
【0076】
チェック方法の第7の任意のステップは、ツールに関連する少なくとも1つの情報を生成するために、時計修理製造製品3と共に使用されるツールを認識することである。この認識ステップは、電子拡大鏡1に接続された認識アクセサリ31を使用して実施される。チェック方法の第8の任意のステップは、電子拡大鏡1の表示画面9上に、生成されたツールに関連する情報を表示することである。
【0077】
チェック方法の第9の任意のステップは、時計修理製造製品3の少なくとも1つの構成要素を認識して、時計機構の構成要素に関連する少なくとも1つの情報を生成することである。この認識ステップは、電子拡大鏡1に接続された認識アクセサリ31を使用して実施される。チェック方法の第10の任意のステップは、電子拡大鏡1の表示画面9上に、生成された時計修理製造製品3の構成要素に関連する情報を表示することである。
【0078】
非限定的に、データは、具体的には、
-時計修理製造製品3を識別する情報、及び/又は
-時計修理製造製品3に関する技術情報、及び/又は
-時計修理製造製品3のサブセットを識別する情報、及び/又は
-時計修理製造製品3の構成要素を識別する情報、及び/又は
-時計修理製造製品3を搭載するステージを識別する情報を含む。
【0079】
様々な修正及び/又は改善が、当業者によって、本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載される本発明の様々な実施形態に行われることができる。特に、ツール又は構成要素の認識は、取得カメラからの画像上で視認可能なツール又は構成要素の形状に基づいて、画像認識ソフトウェアを使用して、実行することができる。ツール上に印刷されたQRコード(登録商標)又は構成要素のパッケージングの使用も想定され得る。
【手続補正書】
【提出日】2022-12-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
時計修理製造製品(3)、特に、時計機構を観察することを意図した電子時計師拡大鏡であって、
-前記時計修理製造製品(3)を観察するための拡大対物レンズ(8)と、
-データを受信するための通信手段(19)と、
-前記データを表示するための表示画面(9)と、
-前記拡大対物レンズ(8)から来る前記時計修理製造製品(3)の少なくとも1つの画像及び前記表示画面(9)からの少なくとも1つの画像を同時にユーザの目(2)に向けるように提供されたビームスプリッタ(13)と、が設けられた、電子時計師拡大鏡。
【請求項2】
前記時計修理製造製品(3)の少なくとも1つの画像を取得するための取得カメラ(12)を更に備え、前記通信手段(19)が、前記取得カメラ(12)によって取得された前記時計修理製造製品(3)の前記画像を遠隔ユーザに送信するように提供されており、前記ビームスプリッタ(13)が、前記拡大対物レンズ(8)から来る前記時計修理製造製品(3)の少なくとも1つの画像及び前記表示画面(9)からの少なくとも1つの画像を同時に前記取得カメラ(12)に向けるように提供されている、請求項1に記載の電子拡大鏡。
【請求項3】
前記ビームスプリッタ(13)が、前記表示画面(9)の前記画像を、前記カメラ(12)に向けられた第1の屈折部分及び前記ユーザの前記目(2)に向けられた第2の反射部分に分割するための、かつ/又は前記拡大対物レンズ(8)から来る前記時計修理製造製品(3)の前記画像を、前記ユーザの前記目(2)に向けられた第1の屈折部分及び前記取得カメラ(12)に向けられた第2の反射部分に分割するための、半反射ミラーを含む、請求項2に記載の電子拡大鏡。
【請求項4】
前記時計修理製造製品(3)を照明するか、又は照らすための照明手段を備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の電子拡大鏡。
【請求項5】
時計修理製造製品、特に、時計機構を観察することを意図した電子時計師拡大鏡アセンブリであって、
-データを有するデータ処理ユニット(26)と、
-請求項2
、3
、又はそれらの請求項に更に従属する請求項4に記載の電子拡大鏡(1)であって、前記電子拡大鏡(1)の前記通信手段(19)が、前記データ処理ユニット(26)と通信して、前記データを受信し、かつ/又は前記取得カメラ(12)によって取得された前記時計修理製造製品(3)の前記画像を前記データ処理ユニット(26)に送信する、電子拡大鏡(1)と、を備える、電子時計師拡大鏡アセンブリ。
【請求項6】
前記電子拡大鏡(1)を制御するための手段を備え、前記電子拡大鏡(1)の前記通信手段(19)が、前記制御手段と通信する、請求項
5に記載の拡大鏡アセンブリ。
【請求項7】
前記時計修理製造製品(3)と共に使用されるツールを、前記時計修理製造製品(3)に関するデータから前記ツールに関連する少なくとも1つの情報を選択するために認識するための手段を備え、前記電子拡大鏡(1)の前記通信手段(19)が、前記認識手段と通信して、前記ツールに関連する選択された前記情報を受信し、その結果、前記ツールに関連する前記情報が、前記電子拡大鏡(1)の前記表示画面(9)上に表示される、請求項
5又は
6に記載の拡大鏡アセンブリ。
【請求項8】
前記時計修理製造製品(3)の少なくとも1つの構成要素を、前記時計修理製造製品(3)に関するデータから前記構成要素に関連する少なくとも1つの情報を選択するために認識するための手段を備え、前記電子拡大鏡(1)の前記通信手段(19)が、前記認識手段と通信して、前記構成要素に関連する選択された前記情報を受信し、その結果、前記構成要素に関連する前記情報が、前記電子拡大鏡(1)の前記表示画面(9)上に表示される、請求項
5~
7のいずれか一項に記載の拡大鏡アセンブリ。
【請求項9】
前記時計修理製造製品(3)に関するパラメータを測定するためのデバイスを備える、請求項
5~
8のいずれか一項に記載の拡大鏡アセンブリ。
【請求項10】
前記データ処理ユニット(26)が、サーバ(29)と接続されたコンピュータタイプの機械(27)を含む、請求項
5~
9のいずれか一項に記載の拡大鏡アセンブリ。
【請求項11】
前記コンピュータタイプの機械(27)が、外部コンピュータネットワークに接続されている、請求項
10に記載の拡大鏡アセンブリ。
【請求項12】
前記電子拡大鏡(1)の前記通信手段(19)及び/又は前記データ処理ユニット(26)及び/又は前記認識手段及び/又は前記測定デバイス(31)の間のインターフェースを形成する無線ルータを更に備える、請求項
5~
11のいずれか一項に記載の拡大鏡アセンブリ。
【請求項13】
前記データが、特に、
-前記時計修理製造製品(3)を識別する情報、及び/又は
-前記時計修理製造製品(3)に関する技術的情報、及び/又は
-前記時計修理製造製品(3)のサブセットを識別する情報、及び/又は
-前記時計修理製造製品(3)の構成要素を識別する情報、及び/又は
-前記時計修理製造製品(3)を搭載するステージを識別する情報を含む、請求項
5~
12のいずれか一項に記載の拡大鏡アセンブリ。
【請求項14】
時計修理製造製品(3)、特に、時計機構のチェックを実行するための方法であって、
-電子拡大鏡(1)の対物レンズ(8)で、前記時計修理製造製品(3)を観察するステップと、
-前記電子拡大鏡(1)のカメラ(12)で、前記時計修理製造製品(3)の少なくとも1つの画像を取得するステップと、
-前記時計修理製造製品(3)の取得された前記画像を、前記電子拡大鏡(1)の近傍のコンピュータタイプの機械(27)に送信するステップと、を含む、方法。
【請求項15】
前記時計修理製造製品(3)の取得された前記画像を、前記電子拡大鏡(1)の近傍の前記コンピュータタイプの機械(27)から離れた、第2のコンピュータタイプの機械に送信するステップを更に含む、請求項
14に記載の方法。
【請求項16】
-データ処理ユニット(26)に、前記時計修理製造製品(3)の取得された前記画像を送信するステップであって、前記データ処理ユニット(26)が、前記時計修理製造製品(3)の取得された前記画像と前記時計修理製造製品(3)に関するデータとの間の比較によって、前記時計修理製造製品(3)を認識するようにプログラムされている、送信するステップと、
-前記時計修理製造製品(3)に関する前記データを、前記電子拡大鏡(1)の表示画面(9)上に表示するステップと、を更に含む、請求項
14又は
15に記載の方法。
【請求項17】
-前記時計修理製造製品(3)と共に使用されるツールを認識して、前記ツールに関連する少なくとも1つの情報を生成するステップと、
-前記電子拡大鏡(1)の前記表示画面(9)上に、生成された前記ツールに関連する前記情報を表示するステップと、を更に含む、請求項
14~
16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
-前記時計修理製造製品(3)の少なくとも1つの構成要素を認識して、前記時計修理製造製品(3)の前記構成要素に関連する少なくとも1つの情報を生成するステップと、
-前記電子拡大鏡(1)の前記表示画面(9)上に、生成された前記時計修理製造製品(3)の前記構成要素に関連する前記情報を表示するステップと、を更に含む、請求項
14~
17のいずれか一項に記載の方法。
【国際調査報告】