(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-08
(54)【発明の名称】注文システムと移動ロボットとの連動方法及びそのシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/12 20120101AFI20230426BHJP
【FI】
G06Q50/12
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022556486
(86)(22)【出願日】2021-03-22
(85)【翻訳文提出日】2022-10-11
(86)【国際出願番号】 KR2021003505
(87)【国際公開番号】W WO2021194191
(87)【国際公開日】2021-09-30
(31)【優先権主張番号】10-2020-0036485
(32)【優先日】2020-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0033117
(32)【優先日】2021-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517107058
【氏名又は名称】ウーワ ブラザーズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100120008
【氏名又は名称】山田 くみ子
(72)【発明者】
【氏名】イム ジウォン
(72)【発明者】
【氏名】キム ミョンシク
(72)【発明者】
【氏名】キム ミンス
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC24
(57)【要約】
注文システムと移動ロボットとの連動方法及びそのシステムが開示される。本発明の実施形態に係る注文システムと移動ロボットとの連動方法は、移動ロボットが注文システムを通じて入力された注文情報のうちから選択されたいずれか1つの注文情報(ここで、注文情報は目的地情報及び積載物情報を含む)を受信するステップ、移動ロボットに積載物が積載された場合、予め受信された注文情報に含まれた目的地情報に基づいて運送する運送先を特定するステップ、及び移動ロボットが特定した運送先への運送のための走行を開始するステップを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動ロボットが注文システムを通じて入力された注文情報のうちから選択されたいずれか1つの注文情報(ここで、前記注文情報は目的地情報及び積載物情報を含む)を受信するステップと、
前記移動ロボットに積載物が積載された場合、予め受信した前記注文情報に含まれた前記目的地情報に基づいて運送する運送先を特定するステップと、
前記移動ロボットが特定した前記運送先への運送のための走行を開始するステップと、
を含む、注文システムと移動ロボットとの連動方法。
【請求項2】
前記注文システムと移動ロボットとの連動方法は、
前記運送先で前記積載物が受け取られた後、前記移動ロボットが前記積載物の運送が完了したことを示す完了情報を前記注文システムに伝送するステップをさらに含む、請求項1に記載の注文システムと移動ロボットとの連動方法。
【請求項3】
前記注文システムと移動ロボットとの連動方法は、
前記積載物情報に複数の積載物が含まれた場合、前記複数の積載物が全て積載されたか否かを確認するステップをさらに含み、
前記移動ロボットが特定した前記運送先への運送のための走行を開始するステップは、
前記移動ロボットが確認結果によって自動的に走行を開始することを含む、請求項1に記載の注文システムと移動ロボットとの連動方法。
【請求項4】
前記注文システムと移動ロボットとの連動方法は、
前記積載物情報に複数の積載物が含まれた場合、前記移動ロボットが部分運送信号を入力されるステップをさらに含み、
前記移動ロボットが特定した前記運送先への運送のための走行を開始するステップは、
前記部分運送信号が入力されると、前記移動ロボットが前記複数の積載物の積載有無に関係なく走行を開始することを含む、請求項1に記載の注文システムと移動ロボットとの連動方法。
【請求項5】
前記注文システムと移動ロボットとの連動方法は、
前記部分運送信号によって前記複数の積載物の一部の運送が完了した場合、前記移動ロボットが前記注文情報のうち運送が完了した一部の積載物を除いた残りの積載物に対する運送を待機するステップをさらに含む、請求項4に記載の注文システムと移動ロボットとの連動方法。
【請求項6】
前記移動ロボットが特定した前記運送先への運送のための走行を開始するステップは、
前記移動ロボットが、前記注文情報に含まれた前記積載物情報によって、前記移動ロボットの移動速度、加速度、又は回転速度の少なくとも1つを選択的に制御することを含む、請求項1に記載の注文システムと移動ロボットとの連動方法。
【請求項7】
前記注文システムと移動ロボットとの連動方法は、
前記移動ロボットが前記運送先に到着すると、予め定められた案内情報を出力するステップをさらに含む、請求項1に記載の注文システムと移動ロボットとの連動方法。
【請求項8】
前記移動ロボットが前記運送先に到着すると、予め定められた案内情報を出力するステップは、
前記移動ロボットが、前記注文情報に含まれた前記積載物の種類によって選択的に案内情報を出力することを含む、請求項7に記載の注文システムと移動ロボットとの連動方法。
【請求項9】
前記移動ロボットが前記運送先に到着すると、予め定められた案内情報を出力するステップは、
前記移動ロボットが、注文者の国籍に対応する言語で案内情報を選択して出力することを含む、請求項7に記載の注文システムと移動ロボットとの連動方法。
【請求項10】
前記移動ロボットが、注文者の国籍に対応する言語で案内情報を選択して提供するステップは、
前記移動ロボットが、前記注文情報又はユーザ端末から言語情報を取得することと、
前記移動ロボットが取得された言語情報に基づいて前記注文者の国籍に対応する言語を決定することと、
を含む、請求項9に記載の注文システムと移動ロボットとの連動方法。
【請求項11】
前記注文システムと移動ロボットとの連動方法は、
前記移動ロボットが、前記注文システムから片付け準備信号(ここで、前記片付け準備信号は、片付けする目的地に関する片付け先情報を含む)を受信するステップと、
前記移動ロボットが片付け準備のために片付け先に移動するステップと、
を含む、請求項1に記載の注文システムと移動ロボットとの連動方法。
【請求項12】
前記移動ロボットが前記注文システムから片付け準備信号を受信するステップは、
前記注文システムによって決済が完了した場合、又は前記片付け先が空であることが確認された場合、前記移動ロボットが前記注文システムから前記片付け準備信号を受信することを含む、請求項11に記載の注文システムと移動ロボットとの連動方法。
【請求項13】
データ処理装置にインストールされ、請求項1乃至請求項12のいずれか一項に記載の方法を行うために記録媒体に記憶されたコンピュータプログラム。
【請求項14】
注文システムと移動ロボットとの連動のための移動ロボットであって、
前記移動ロボットの移動のための駆動部と、
積載物を積載することができる積載部と、
注文システムと通信を行い、所定のデータを送受信することができる通信部と、
制御部と、
を含み、
前記通信部は、
前記注文システムを通じて入力された注文情報のうちから選択された注文情報(ここで、前記注文情報は目的地情報及び積載物情報を含む)を受信し、
前記制御部は、
前記積載部に積載物が積載された場合、前記注文情報に含まれた目的地情報に基づいて前記積載物を運送する運送先を特定し、特定した前記運送先への運送のための走行を開始するように前記駆動部を制御することを特徴とする、移動ロボット。
【請求項15】
前記制御部は、
前記運送先で前記積載物が受け取られた後、前記移動ロボットが前記積載物の運送が完了したことを示す完了情報を前記注文システムに伝送するように前記通信部を制御する、請求項14に記載の移動ロボット。
【請求項16】
前記制御部は、
前記積載物情報に複数の積載物が含まれた場合、前記積載部に前記複数の積載物が全て積載されたか否かを確認し、確認結果によって自動的に走行を開始するように前記駆動部を制御する、請求項14に記載の移動ロボット。
【請求項17】
前記通信部は、
前記積載物情報に複数の積載物が含まれた場合、前記移動ロボットが部分運送信号をさらに受信し、
前記制御部は、
前記部分運送信号が受信されると、前記複数の積載物のうち一部の積載物のみ前記積載部に積載して走行を開始するように前記駆動部を制御する、請求項16に記載の移動ロボット。
【請求項18】
前記制御部は、
前記部分運送信号によって前記複数の積載物のうち一部の積載物の運送が完了した場合、運送が完了した一部の積載物を除いた残りの積載物に対する運送を待機するように前記駆動部を制御する、請求項17に記載の移動ロボット。
【請求項19】
前記制御部は、
前記移動ロボットが前記運送先に到着すると、予め定められた案内情報を出力することを特徴とする、請求項14に記載の移動ロボット。
【請求項20】
前記制御部は、
前記注文情報に含まれた積載物の種類によって選択的に案内情報を出力するか、又は注文者の国籍に対応する言語で案内情報を選択して出力する、請求項19に記載の移動ロボット。
【請求項21】
前記制御部は、
前記注文情報に含まれた前記積載物情報によって、前記移動ロボットの移動速度、加速度、又は回転速度の少なくとも1つを選択的に制御することを特徴とする、請求項14に記載の移動ロボット。
【請求項22】
注文システムと移動ロボットとの連動のための注文システムであって、
少なくとも1つの移動ロボットと通信を行うための通信モジュールと、
注文情報を入力される注文モジュールと、
決済を行って決済情報を生成する決済モジュールと、
制御モジュールと、
を含み、
前記制御モジュールは、
前記注文モジュールを介して入力された注文情報のうちから選択されたいずれか1つの注文情報(ここで、前記注文情報は目的地情報及び積載物情報を含む)を前記少なくとも1つの移動ロボットのいずれかの移動ロボットに伝送するように前記通信モジュールを制御し、
受信した前記注文情報に応答して前記いずれか1つの移動ロボットによって積載物が積載されると、前記注文情報に含まれた目的地情報に基づいて前記積載物を運送する運送先が特定され、特定された前記運送先への運送のための走行を開始することを特徴とする、注文システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注文システムと移動ロボットとの連動方法及びそのシステムに関し、より詳しくは、移動ロボット(例えば、配膳ロボット)が店舗で注文情報を管理するPOS(Point Of Sales)システム等の注文システムと連動して配膳や片付け時に必要な情報を自動的に伝送されるようにすることで、店員が別途入力することなく移動ロボットが必要な目的地(例えば、注文テーブル等)に移動でき、メニューの説明等の顧客応対を行うことができるようにする技術的思想に関する。
【背景技術】
【0002】
自律走行やロボット技術の発達とともに自ら移動が可能な移動ロボットが広く知られており、特に飲食店等の店舗で料理の配膳を配膳ロボットにより行うための研究が活発に行われている。
【0003】
配膳ロボットのような移動ロボットは、人に代わって店内で定められた経路に沿って走行するか、又は走行経路上の障害物等を認識し、所定の積載物(例えば、調理された料理)を載せて顧客に配膳している。
【0004】
従来、店員が移動ロボットに料理を積載した後、当該料理を注文したテーブル情報を直接入力すると、入力された情報によって移動ロボットが料理を配膳する方式が主に用いられている。
【0005】
このような場合、店員の入力ミスにより当該料理を注文したテーブルでなく他のテーブルに料理が配膳される恐れがあるという問題がある。
【0006】
また、店員の場合は、メニュー情報や注意点等多様な情報を顧客に伝えることができるが、移動ロボットの場合は、単純な料理配膳のみ行うことになり、単なる配膳の他、接客や決済、注文管理等は依然として店員が直接管理する必要があり、移動ロボットの導入による効率性が制限されるという問題がある。
【0007】
したがって、店舗の注文システムと移動ロボットとを連動することで、店員が直接移動ロボットに必要な情報を入力することなく、移動ロボットが注文情報や決済情報を注文システムから受信し、自動的に配膳、テーブルの片付け等必要な動作を行うようにする技術的思想が求められる。
【0008】
また、移動ロボットが顧客のテーブルに到着した後、必要に応じて顧客が注文したメニューに関する詳細情報を伝送できるようにすることで、移動ロボットの導入によるサービスの質を向上させることができる技術的思想が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】大韓民国登録特許(登録番号10-1083700、「飲食店配膳用のロボットシステム」)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、注文システムと移動ロボットとを連動することにより、店員が直接配膳ロボットに必要な情報を入力することなく、移動ロボットが注文情報及び/又は決済情報を注文システムから受信し、自動的に配膳、片付けのための動作を行うようにする技術的思想を提供することである。
【0011】
また、移動ロボットが顧客のテーブルに到着した後、必要に応じて顧客が注文したメニューに関する詳細情報を受信できるようにし、移動ロボットの導入によるサービスの質を向上させることができる技術的思想を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記技術的課題を解決するための本発明の実施形態による注文システムと移動ロボットとの連動方法は、移動ロボットが注文システムを通じて入力された注文情報のうちから選択されたいずれか1つの注文情報(ここで、前記注文情報は目的地情報及び積載物情報を含む)を受信するステップ、前記移動ロボットに積載物が積載された場合、予め受信した前記注文情報に含まれた前記目的地情報に基づいて運送する運送先を特定するステップ、及び前記移動ロボットが特定した前記運送先への運送のための走行を開始するステップを含んでもよい。
【0013】
また、前記注文システムと移動ロボットとの連動方法は、前記運送先で前記積載物が受け取られた後、前記移動ロボットが前記積載物の運送が完了したことを示す完了情報を前記注文システムに伝送するステップをさらに含んでもよい。
【0014】
また、前記注文システムと移動ロボットとの連動方法は、前記積載物情報に複数の積載物が含まれた場合、前記複数の積載物が全て積載されたか否かを確認するステップをさらに含み、前記移動ロボットが特定した前記運送先への運送のための走行を開始するステップは、前記移動ロボットが確認結果によって自動的に走行を開始することを含んでもよい。
【0015】
また、前記注文システムと移動ロボットとの連動方法は、前記積載物情報に複数の積載物が含まれた場合、前記移動ロボットが部分運送信号を入力されるステップをさらに含み、前記移動ロボットが特定した前記運送先への運送のための走行を開始するステップは、前記部分運送信号が入力されると、前記移動ロボットが前記複数の積載物の積載有無に関係なく走行を開始することを含んでもよい。
【0016】
また、前記注文システムと移動ロボットとの連動方法は、前記部分運送信号によって前記複数の積載物の一部の運送が完了した場合、前記移動ロボットが前記注文情報のうち運送が完了した一部の積載物を除いた残りの積載物に対する運送を待機するステップをさらに含んでもよい
【0017】
また、前記移動ロボットが特定した前記運送先への運送のための走行を開始するステップは、前記移動ロボットが、前記注文情報に含まれた前記積載物情報によって、前記移動ロボットの移動速度、加速度、又は回転速度の少なくとも1つを選択的に制御することを含んでもよい。
【0018】
また、前記注文システムと移動ロボットとの連動方法は、前記移動ロボットが前記運送先に到着すると、予め定められた案内情報を出力するステップをさらに含んでもよい。
【0019】
また、前記移動ロボットが前記運送先に到着すると、予め定められた案内情報を出力するステップは、前記移動ロボットが、前記注文情報に含まれた前記積載物の種類によって選択的に案内情報を出力することを含んでもよい。
【0020】
また、前記移動ロボットが前記運送先に到着すると、予め定められた案内情報を出力するステップは、前記移動ロボットが、注文者の国籍に対応する言語で案内情報を選択して出力することを含んでもよい。
【0021】
また、前記移動ロボットが、注文者の国籍に対応する言語で案内情報を選択して提供するステップは、前記移動ロボットが前記注文情報又はユーザ端末から言語情報を取得すること、及び前記移動ロボットが取得した言語情報に基づいて、前記注文者の国籍に対応する言語を決定することを含んでもよい。
【0022】
また、前記注文システムと移動ロボットとの連動方法は、前記移動ロボットが前記注文システムから片付け準備信号(ここで、前記片付け準備信号は、片付けする目的地に関する片付け先情報を含む)を受信するステップ、及び前記移動ロボットが片付け準備のために片付け先に移動するステップを含んでもよい。
【0023】
また、前記移動ロボットが前記注文システムから片付け準備信号を受信するステップは、前記注文システムによって決済が完了した場合、又は前記片付け先に注文者がいないことが確認された場合、前記移動ロボットが前記注文システムから前記片付け準備信号を受信することを含んでもよい。
【0024】
データ処理装置にインストールされ、上述の方法を実行するために記録媒体に記憶されたコンピュータプログラムが提供されてもよい。
【0025】
上記技術的課題を解決するための本発明の実施形態に係る注文システムと移動ロボットとの連動のための移動ロボットは、前記移動ロボットの移動のための駆動部、積載物を積載することができる積載部、注文システムと通信を行い、所定のデータを送受信することができる通信部、及び制御部を含み、前記通信部は、前記注文システムを通じて入力された注文情報のうちから選択された注文情報(ここで、前記注文情報は目的地情報及び積載物情報を含む)を受信し、前記制御部は、前記積載部に積載物が積載された場合、前記注文情報に含まれた目的地情報に基づいて前記積載物を運送する運送先を特定し、特定した前記運送先への運送のための走行を開始するように前記駆動部を制御することを特徴としてもよい。
【0026】
また、前記制御部は、前記運送先で前記積載物が受け取られた後、前記移動ロボットが前記積載物の運送が完了したことを示す完了情報を前記注文システムに伝送するように通信部を制御してもよい。
【0027】
また、前記制御部は、前記積載物情報に複数の積載物が含まれた場合、前記積載部に前記複数の積載物が全て積載されたか否かを確認し、確認結果によって自動的に走行を開始するように前記駆動部を制御してもよい。
【0028】
また、前記通信部は、前記積載物情報に複数の積載物が含まれた場合、前記移動ロボットが部分運送信号をさらに受信し、前記制御部は、前記部分運送信号が受信されると、前記複数の積載物のうち一部の積載物のみ前記積載部に積載して走行を開始するように前記駆動部を制御してもよい。
【0029】
また、前記制御部は、前記部分運送信号によって前記複数の積載物のうち一部の積載物の運送が完了した場合、前記運送が完了した一部の積載物を除いた残りの積載物に対する運送を待機するように前記駆動部を制御してもよい。
【0030】
また、前記制御部は、前記移動ロボットが前記運送先に到着すると、予め定められた案内情報を出力することを特徴としてもよい。
【0031】
また、前記制御部は、前記注文情報に含まれた前記積載物の種類によって選択的に案内情報を出力するか、又は注文者の国籍に対応する言語で案内情報を選択して出力してもよい。
【0032】
また、前記制御部は、前記注文情報に含まれた前記積載物情報によって、前記移動ロボットの移動速度、加速度、又は回転速度の少なくとも1つを選択的に制御することを特徴としてもよい。
【0033】
上記技術的課題を解決するための本発明の実施形態に係る注文システムと移動ロボットとの連動のための注文システムは、少なくとも1つの移動ロボットと通信を行うための通信モジュール、注文情報を入力される注文モジュール、決済を行って決済情報を生成する決済モジュール、及び制御モジュールを含み、前記制御モジュールは、前記注文モジュールを介して入力された注文情報のうちから選択されたいずれか1つの注文情報(ここで、前記注文情報は目的地情報及び積載物情報を含む)を前記少なくとも1つの移動ロボットのいずれかの移動ロボットに伝送するように前記通信モジュールを制御し、受信した前記注文情報に応答して前記いずれか1つの移動ロボットによって積載物が積載されると、前記注文情報に含まれた目的地情報に基づいて前記積載物を運送する運送先が特定され、特定された前記運送先への運送のための走行を開始することを特徴としてもよい。
【発明の効果】
【0034】
本発明の一実施形態によると、店舗の注文システムと移動ロボットとを連動することにより、店員が直接移動ロボットに必要な情報を入力することなく、配膳ロボットが注文情報及び/又は決済情報を注文システムから受信し、自動的に配膳や片付け等のための動作を行うようにすることで、移動ロボットの効率を大幅に向上させることができる効果がある。
【0035】
また、移動ロボットが顧客のテーブルに到着した後、必要に応じて顧客が注文したメニューに関する詳細情報を伝送できるようにすることで、移動ロボットがより繊細で顧客に優しいサービスを提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0036】
本発明の詳細な説明で引用される図面をより十分に理解するために、各図面の簡単な説明を提供する。
【
図1】本発明の実施形態による注文システムと移動ロボットとの連動方法を具現するためのシステムの概略構成を示す。
【
図2】本発明の実施形態による注文システムと移動ロボットとの連動方法の流れを概略的に示す。
【
図3】本発明の実施形態に係る注文システムと移動ロボットとの連動方法によって移動ロボットが注文システムから注文情報を受信した場合の一例を説明するための図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る注文システムと移動ロボットとの連動方法によって移動ロボットが注文システムから注文情報を受信した場合の一例を説明するための図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る注文システムと移動ロボットとの連動方法に従って注文システムが移動ロボットから受信した情報によって注文情報を更新する過程を説明するための図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る注文システムと移動ロボットとの連動方法によって移動ロボットが注文システムから決済情報を受信した場合の一例を説明するための図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る移動ロボットの概略構成を示す。
【
図8】本発明の実施形態による注文システムの概略構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明は、様々な変換を加えることができ、様々な実施形態を有することができるので、特定の実施形態を図面に示し、詳細な説明に詳しく説明する。しかしながら、これは本発明を特定の実施形態に限定することを意図するものではなく、本発明の精神及び技術的範囲に含まれるすべての変換、等価物から代替物を含むものと理解されたい。本発明の説明において、関連する公知技術の具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にすると判断される場合、その詳細な説明は省略する
【0038】
第1、第2等の用語は様々な構成要素を説明するために使用することができるが、構成要素はその用語によって限定されるべきではない。用語は、ある構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使用される。
【0039】
本出願で用いられる用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用されたものであり、本発明を限定することを意図していない。単数の表現は、文脈上明らかに異なって意味しない限り、複数の表現を含む。
【0040】
本明細書において、「含む」又は「有する」等の用語は、本明細書に記載の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、又はそれらを組み合わせたものが存在することを指定するものであり、1つ以上の他の特徴、数、段階、動作、構成要素、部品、又はそれらを組み合わせたものの存在又は追加の可能性を事前に除外しないものと理解されたい。
【0041】
また、本明細書において、ある構成要素が他の構成要素にデータを「伝送」する場合、前記構成要素は、前記他の構成要素に直接前記データを伝送することもでき、少なくとも1つのまた他の構成要素を介して、前記データを前記他の構成要素に伝送することもできることを意味する。逆に、ある構成要素が他の構成要素にデータを「直接伝送」する場合、構成要素からまた他の構成要素を介することなく他の構成要素にデータを伝送することを意味する。
【0042】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態を中心に本発明を詳細に説明する。各図に示されている同じ参照符号は同じ部材を示す。
【0043】
図1は、本発明の実施形態による注文システムと移動ロボットとの連動方法を具現するためのシステムの概略構成を示す。
【0044】
図1を参照すると、本発明の実施形態による注文システムと移動ロボットとの連動方法を具現するために移動ロボット100、移動ロボット100と連動して所定のデータを送受信する注文システム200を含む、注文システムと移動ロボットとの連動システム(以下、連動システムという)を備えてもよい。
【0045】
移動ロボット100は駆動部を含み、移動可能なロボットを意味してもよい。例えば、移動ロボット100は、自律走行機能を含み、目的地に応じて経路を設定し、設定された経路に沿って自走することができるロボットであってもよい。
【0046】
以下、本明細書では、移動ロボット100がレストラン等の所定の店舗内で料理を顧客に配膳する配膳ロボットである場合を例に説明するが、本発明の権利範囲は必ずしもこれに限定されるのではない。例えば、移動ロボット100は、所定の物品を積載して、店舗等の屋内だけでなく屋外の経路を走行して顧客又は所定の目的地まで配達することができる配達ロボットとして具現してもよく、所定の建物内で各層間を移動して決められた任務(例えば、掃除、新聞配達等)を行うロボットとして具現してもよい。
【0047】
また、一実施形態では、注文システム200は、レストラン等の店舗内に設けられたPOS(Point Of Sales)を意味してもよい。実施形態によって、注文システム200は、POS、POSと連動する所定の注文確認システム(例えば、レストランのテーブルオーダー注文確認システム等)、及び/又はKDS(Kitchen Display System)を含む意味であってもよい。注文確認システム及び/又はKDSは、POSの情報をミラーリングするシステムであり、一般に店舗の計算台に設けられるPOSとは異なり、キッチン等でモニタの形態で使用されている。通常、KDS及び/又は注文確認システムは、POSに備えられた決済機能は除外されており、POSを通じて入力された注文情報をキッチンで確認し、注文情報に対応する料理(メニュー)の調理、調理順序等を確認するために用いられるシステムであってもよい。
【0048】
仮に、移動ロボット100が上記のように配膳ロボットではなく配達ロボット等として具現される場合、注文システム200は、配達される物品の注文情報及び/又は運送情報を入力され、それを配達ロボットに割り当て(伝送)する所定の運送システムを意味することもできる。
【0049】
上述したように、本明細書では説明の便宜上、移動ロボット100が配膳ロボットであり、注文システム200が所定の店舗内に設けられたPOS及び/又はKDSシステムである場合を例に説明するが、本発明が必ずしもこれに限定されるのではない。
【0050】
また、本明細書において、移動ロボット100が注文システム200と連動するか、通信を行うか、及び/又は所定のデータを送受信するという場合は、移動ロボット100がPOS及び/又はKDSのうちの少なくとも1つのシステムと所定のネットワークを介して接続され、通信を行うかデータを送受信することを意味してもよい。
【0051】
移動ロボット100と注文システム200とは様々な方法で接続されて通信を行い、発明の技術的思想を具現するために必要なデータを送受信することができる。
【0052】
例えば、移動ロボット100と注文システム200とは、無線ネットワークを介して互いに通信を行ってもよい。このとき、移動ロボット100と注文システム200とは直接通信を行ってもよく、所定のAPを介して通信を行ってもよい。
【0053】
無線ネットワークはWiFiであってもよいが、これに限定されず、実施形態によって、一般的なモバイルネットワーク等の無線基盤のすべてのネットワークが、移動ロボット100と注文システム200との間の通信に用いられてもよい。
【0054】
あるいは、移動ロボット100と注文システム200は所定の外部サーバ300を介して接続され、本発明の技術的思想を具現するために必要な様々なデータをサーバ300を介して送受信してもよい。
【0055】
サーバ300は、注文システム200を備えた店舗側によって管理されるシステムであってもよく、又は本発明による移動ロボット連動システムによるサービスを提供するサービス主体によって管理されるシステムに含まれてもよい。
【0056】
いずれにしても、本発明によると、移動ロボット100と注文システム200とが連動して互いに通信を行い、必要なデータを送受信して本発明の技術的思想を具現することができる。
【0057】
実施形態によって、このように移動ロボット100と注文システム200とが互いに通信を行って連動するようになると、移動ロボット100と注文システム200との間にインタフェースを連動することができる。
【0058】
例えば、移動ロボット100に備えられた表示装置(インターフェース)で注文システム200の情報(例えば、注文情報及び/又は決済情報等)を確認することができ、移動ロボット100を通じて入力又は更新された情報が注文システム200にリアルタイムで反映されてもよい。例えば、後述するように、移動ロボット100が顧客に料理の配膳を完了し、配膳ロボット上で「配膳完了」処理が行われる場合、注文システム200にも該当目的地(例えば、テーブル)に該当料理のサービングが完了したことが反映され、注文情報を更新することができる。
【0059】
このように、移動ロボット100と注文システム200とが連動して互いに通信を行うことができるようになると、移動ロボット100を活用したサービスがより繊細で多様になるという効果を有することができる。以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0060】
図2は、本発明の実施形態による注文システムと移動ロボットとの連動方法の流れを概略的に示す。
【0061】
図2を参照すると、本発明の実施形態による注文システムと移動ロボットとの連動方法において、移動ロボット100が注文システム200を介して少なくとも1つの注文情報が入力(s100)されると、入力された少なくとも1つの注文情報のうちから選択されたいずれか1つの注文情報を注文システム200から受信する(s110)。
【0062】
本発明の一実施形態によると、注文情報には目的地情報及び/又は積載物情報が含まれていてもよい。
【0063】
目的地情報は、移動ロボット100が積載物を運送する目的地に関する情報、例えば目的地の位置に関する情報及び/又は目的地を識別できる目的地識別情報を含んでもよい。例えば、移動ロボット100が上述の配膳ロボットである場合、目的地情報は、移動ロボット100が料理を配膳するテーブルに関する情報、例えばテーブルの識別番号及び/又はテーブルの位置情報を含んでもよい。実施形態によって、店舗のように定められた範囲内に複数の目的地(すなわち、テーブル)が存在する場合、移動ロボット100は、各テーブルごとの位置情報を予め有すると共に、注文情報に含まれたテーブルの識別番号を用いて移動ロボット100が配膳すべき配膳テーブルを目的地として特定してもよい。
【0064】
積載物情報は、積載物の種類、積載物の特性等の積載物に関する情報を意味してもよい。例えば、移動ロボット100が配膳ロボットである場合、積載物は移動ロボット100が配膳すべき料理であってもよく、積載物情報は店舗内の各メニューのメニュー情報を意味してもよい。この場合、メニュー情報には、メニューの種類と種類ごとの特性(例えば、メニューの温度、スープの有無、食べ方等)に関する情報が含まれていてもよい。これは、後述するように、移動ロボット100が配膳テーブルに到着した後、注文者(顧客)にメニューに関する案内情報を出力するために必要であることがある。
【0065】
実施形態によって、注文情報には、注文者(顧客)の国籍に対応する言語の言語情報が含まれてもよい。これは、移動ロボット100が注文者が主に使用する言語に対応する案内情報を出力することを可能とし、より顧客に優しいサービスを提供できるという効果を有する。これについては後述する。
【0066】
また、移動ロボット100は、積載物が積載された場合、予め受信した注文情報に含まれた目的地情報に基づいて、上述したように積載された積載物を運送する運送先を特定する(s120)。
【0067】
例えば、移動ロボット100が配膳ロボットである場合、移動ロボット100は、キッチンから調理された料理が積載されると、注文情報に含まれたテーブル情報に基づき、積載された料理を配膳する配膳テーブルを特定してもよい。
【0068】
運送先が特定されると、移動ロボット100は、特定された運送先(例えば配膳テーブル)への運送(例えば配膳)のための走行を開始する(s130)。
【0069】
一方、移動ロボット100は、積載物が積載された場合に運送先を特定してもよいが、実施形態によって、注文情報を受信した時点で受信した注文情報に対応する運送先を特定してもよい。
【0070】
その後、移動ロボット100が特定された運送先に移動して配膳が完了すると、移動ロボット100は、配膳が完了したという完了情報を注文システム200に伝送する(s140)。すると、注文システム200によって、運送先への運送が完了したことを注文情報に更新する(s150)。例えば、移動ロボット100が料理を積載して配膳を完了した後、完了情報を注文システム200に伝送すると、注文システム200によって当該テーブルへの配膳が完了したと注文情報を更新することができる。
【0071】
実施形態によって、移動ロボット100は、注文情報に含まれた積載物情報、特に積載物の種類に基づいて、移動ロボット100の移動速度、加速度、及び/又は回転速度を異なるように制御してもよい。
【0072】
例えば、注文情報に含まれた積載物の種類がスープを含む料理である場合、移動ロボット100は、他の種類の積載物に比べて相対的に加速度を小さくするか、移動速度を減少させ、コーナーや分岐路で回転する速度を下げることで、積載された料理からスープが溢れることを防止することができる。
【0073】
逆に、積載物の種類によって、移動ロボット100は、可能な限り最大の移動速度で移動するか、急加速や急減速等の動きを可能にしてもよい。
【0074】
この場合、移動ロボット100は、積載物の種類によって効率的な動作と運送が可能な効果を有することができる。
【0075】
以下、図面を参照して、本発明の注文システムと移動ロボットとの連動方法による過程を詳細に説明する。
【0076】
図3及び
図4は、本発明の実施形態に係る注文システムと移動ロボットとの連動方法によって移動ロボットが注文システムから注文情報を受信した場合の一例を説明するための図である。
【0077】
まず、
図3を参照すると、注文システム200は、上述のように少なくとも1つの注文情報を入力されてもよい
【0078】
注文情報には、上述のように、注文者が注文した積載物の積載物情報、及び/又は積載物が運送されるべき運送先の目的地情報が含まれてもよい。
【0079】
注文システム200は、少なくとも1つの移動ロボットのいずれかの移動ロボット100に、少なくとも1つの注文情報のいずれかの注文情報を伝送(割り当て)してもよい。
【0080】
すると、移動ロボット100は、注文情報に含まれた目的地情報に基づいて運送先を特定し、特定された運送先への運送のための走行を開始することができる。このとき、移動ロボット100は、積載物が積載された後に運送先を特定して走行を開始してもよく、注文情報を受信した後に運送先を特定し、その後に積載物が積載されると走行を開始してもよい。
【0081】
一例によると、移動ロボット100が走行を開始することは、注文システム200から走行信号を受信した場合であってもよい。例えば、店員や所定の積載システムによって積載物が移動ロボット100に積載された後、注文システム200によって移動ロボット100に走行信号が伝送され、移動ロボット100の走行が開始されてもよい。
【0082】
あるいは、店員が移動ロボット100に積載物を積載した後、店員が移動ロボット100に直接走行信号を入力してもよい。
【0083】
一方、実施形態によって、注文情報に複数の積載物が含まれる場合があり得る。
【0084】
例えば、店舗で特定のテーブルに着席した顧客が複数のメニューを注文する場合がある。そのような場合、1つの目的地(テーブル)に運送(配膳)されるべき積載物が複数存在し得る。
【0085】
移動ロボット100は、このように1つの目的地に対応する積載物が複数存在する場合、複数の積載物が全て積載されたか否かを確認し、確認の結果、複数の積載物が全て積載された場合にのみ運送のための走行を開始してもよい。
【0086】
移動ロボット100が積載物の積載を確認する方法は様々に具現することができる。例えば、移動ロボット100に積載物を積載する店員が直接積載物の積載有無を移動ロボット100に入力するか、又は店員が注文システム200を介して入力した積載有無に関する情報が、注文システム200から移動ロボット100に伝送されてもよい。
【0087】
あるいは、移動ロボット100は、積載される積載物の重さを感知できる重量センサを備え、複数の積載物に対応する重さを感知した場合、全ての積載物が積載されたと確認してもよい。このとき、移動ロボット100は、積載物ごとの重量に関する重量情報を予め記憶しているか、又は注文システム200から重量情報を受信してもよい。
【0088】
別の例によると、移動ロボット100は、積載物が積載される場所に設置されたカメラにより撮影された映像情報から積載物の積載を確認してもよい。この場合、移動ロボット100又は注文システム200は、カメラにより撮影された映像情報を分析できる所定の映像分析システムが含まれてもよく、又は別の映像分析システムによって分析された映像分析結果のみを移動ロボット100が受信してもよい。
【0089】
いずれにしても、移動ロボット100は、1つの目的地に運送されるべき複数の積載物が積載される必要がある場合、複数の積載物が全て積載されたか否かを確認し、1つの目的地に運送される積載物を運送してもよい。
【0090】
もちろん、複数の積載物が必ずしも一度に運送されなくてもよい。すなわち、複数の積載物が1つの移動ロボット100に一度に全て積載されて運送されなくても、移動ロボット100が複数回にわたって複数の積載物を運送してもよい。
【0091】
そのような場合、移動ロボット100は、注文システム200から部分運送信号を受信してもよい。実施形態によって、部分運送信号は、店員によって移動ロボット100に直接入力されてもよい。
【0092】
このように部分運送信号が移動ロボット100に伝送される場合、移動ロボット100は、受信した注文情報に対応する複数の積載物が全て積載されていなくても、最初に積載された一部の積載物のみを運送先に運送するために走行を開始してもよい。
【0093】
また、一部の積載物に対する運送が完了すると、移動ロボット100は、受信した注文情報のうち運送が完了した一部の積載物を除き、残りの積載物の運送のために注文情報を更新してもよい。
【0094】
別の実施形態によると、移動ロボット100は、部分運送信号によって一部の積載物の運送が完了すると、部分完了情報を注文システム200に伝送し、注文システム200は、注文情報のうち運送が完了した積載物に関する情報を更新して再び移動ロボット100に伝送してもよい。
【0095】
このように移動ロボット100が部分運送信号によって運送先に移動した場合、移動ロボット100は、運送が完了した後に残りの積載物の積載及び運送のために積載物が積載される場所に戻り、残りの積載物の積載を待機してもよい。
【0096】
一方、移動ロボット100は、運送先(例えば、図面のテーブルA)に到着すると、予め定められた案内情報を出力してもよい。
【0097】
一例によると、案内情報は音声情報の形態で具現されてもよい。実施形態によっては、案内情報は、移動ロボット100に設けられた表示装置を介して表示されるテキスト情報や映像情報の形態で具現されてもよい。もちろん、音声情報が出力されると同時に表示装置を介してテキストや映像が表示されてもよい。
【0098】
案内情報は、単に図面に示すように、顧客が注文した料理が到着したことを知らせる情報(例えば、「ご注文いただいた料理(メニュー名)が届きました」)であってもよい。
【0099】
実施形態によって、案内情報は、上述した到着有無の通知はもちろん、上述したメニュー情報によって積載された積載物の種類(例えば、メニュー種類)や状態(例えば、積載されたメニューの温度、辛さ等)に対する案内メッセージ(例えば、「料理が熱いので気をつけてください」、「スープが熱いのでスープが飛び散ったり、こぼれないように注意してください」、「おいしくお召し上がりください」等)であってもよく、積載物の利用方法を説明するための案内メッセージ(例えば、その料理の食べ方に関する情報(例えば、「このメニューはXXを添えてお召し上がればよりおいしいです」等))をさらに含んでもよい。
【0100】
あるいは、案内情報には、外部条件(例えば、天気、季節等)に応じて予め指定された所定の応対メッセージがさらに含まれていてもよい。(例えば、夏季に顧客が注文したメニューが冷麺の場合、「冷たい冷麺で暑さを吹き飛ばしてみませんか」等)
【0101】
このように、移動ロボット100は、顧客に多様な案内情報を出力できることで、より高度にかつ繊細なサービスを提供することができ、顧客にやさしいという効果がある。
【0102】
一方、本発明の他の実施形態によると、移動ロボット100が出力する案内情報を様々な言語で出力されてもよい。
【0103】
例えば、移動ロボット100は、注文者の国籍によって、注文者の国に対応する言語で選択された案内情報を出力してもよい。例えば、注文者の国籍が米国であれば英語からなる案内情報が、注文者の国籍が中国であれば中国語からなる案内情報が選択的に出力されてもよい。
【0104】
このために、移動ロボット100は言語情報を取得することができる。
【0105】
言語情報は、注文システム200が注文情報を入力したときに注文情報に含まれてもよい。例えば、注文システム200は、注文情報を入力されたときに言語情報を含むようにしてもよい。
【0106】
実施形態によって、注文システム200は、所定のユーザ端末(例えば、タブレットやスマートフォン等のモバイル端末等。ユーザ端末は店舗に設けられていてもよく、ユーザが携帯しているユーザ所有の端末であってもよい)から注文情報を入力又は受信されてもよい。この場合、ユーザ端末には、注文のための所定のアプリケーションが予めインストールされていてもよい。
【0107】
また、アプリケーションに設定されている注文者の国又はアプリケーションに設定された言語から言語情報が得られ、そのような言語情報が注文情報に含まれることができる。
【0108】
最終的に、移動ロボット100が1つの運送先への運送をすべて完了すると、移動ロボット100は、
図5に示すように運送が完了したことを示す完了情報を注文システム200に伝送してもよい。また、注文システム200は、移動ロボット100から伝送された完了情報によって、対応する注文情報を更新してもよい。
【0109】
一方、上述したように、移動ロボット100は、注文システム200から受信する注文情報から積載物の種類に関する情報を取得することができ、積載物の種類によって移動ロボット100の移動速度、加速度、及び/又は回転速度を異なるように制御してもよい。
【0110】
例えば、注文情報に含まれた積載物の種類がスープを含む料理である場合、移動ロボット100は、他の種類の積載物に比べて相対的に加速度を小さくするか、又は移動速度を遅くし、コーナーや分岐路で回転する速度を下げることで、積載された料理からスープが溢れることを防止することができる。
【0111】
逆に、積載物の種類によって、移動ロボット100は可能な限り最大の移動速度で移動するか、急加速や急減速等の動きを可能にすることにより、移動ロボット100は、積載物の種類による効率的な動作及び運送が可能になる。
【0112】
図5は、本発明の実施形態に係る注文システムと移動ロボットとの連動方法に従って注文システムが移動ロボットから受信した情報によって注文情報を更新する過程を説明するための図である。
【0113】
図5を参照すると、上述したように運送(配膳)を完了した移動ロボット100から運送(配膳)が完了したことを知らせる完了情報が注文システム200に伝送されてもよい。
【0114】
また、注文システム200は、少なくとも1つの注文情報のうち移動ロボット100が配膳した注文情報から、配膳が完了した項目(積載物、すなわちメニュー)を、配膳完了と区分して注文情報を更新してもよい。
【0115】
このように移動ロボット100と注文システム200との連動が行われると、ある運送先に他の目的地の積載物が誤って運送されるか(例えば、あるテーブルに他のテーブルのメニューが誤って配膳されるか)、又は運送漏れを防止し、円滑なサービスの提供が可能となる。
【0116】
図6は、本発明の実施形態に係る注文システムと移動ロボットとの連動方法によって移動ロボットが注文システムから決済情報を受信した場合の一例を説明するための図である。
【0117】
図6を参照すると、注文システム200は、食事を完了した注文者によって決済され、完了した決済情報を受信してもよい。決済情報は、注文者が注文したメニューが最初に配膳された位置、すなわち運送先(例えば、配膳テーブル)に関する情報を含んでもよい。
【0118】
特に、レストラン等の店舗では、注文者、すなわち顧客が食事を完了して店舗を離れると、当該顧客が食事をしたテーブルの空の食器や残りの料理等を片付けする必要がある。
【0119】
従来は、店員がトレイ等を直接持って該当テーブルに行き、空の食器等を運ばなければならない困難がある。
【0120】
本発明の技術的思想によると、移動ロボット100は、最初に注文者が注文した積載物を運送先に運送することにとどまらず、上述したように、店内の後片付けのために店員を補助することもでき、店員の業務効率を大幅に向上させることができる。
【0121】
この目的のために、移動ロボット100は、注文システム200から片付け準備信号を受信してもよい。
【0122】
片付け準備信号は、決済情報及び/又は決済情報に含まれる目的地に対する片付け先情報を含んでもよい。
【0123】
片付け準備信号を受信した移動ロボット100は、片付け準備信号に含まれる片付け先情報に対応する片付け先に移動して片付け準備を行ってもよい。
【0124】
例えば、特定のテーブルで食事を完了した顧客が決済して離れた後、片付け準備信号が移動ロボット100に伝送され、片付け準備信号を受信した移動ロボット100が特定テーブルに移動して待機してもよい。これにより、店員は、従来のように自分が所持したトレイに空の食器等を片付けするのではなく、移動ロボット100に空の食器等の片付けする物品を積載してもよい。
【0125】
その後、該当片付け先の片付けが完了すると、移動ロボット100は、片付けされた物品を指定された所定の場所に運送してもよい。例えば、片付けが完了して空の食器を積載した移動ロボット100は、キッチンに積載された空の食器を運送してもよい。
【0126】
ただし、いかなる場合においても、片付け準備信号は、注文者(すなわち顧客)が完全に席を離れた後に移動ロボット100に伝送されることが好ましい。
【0127】
例えば、片付け準備信号は、注文システム200によって決済が完了したときに移動ロボット100に伝送されてもよく、又は注文者が店舗から外部に出た場合に移動ロボット100に伝送されてもよい。
【0128】
前者の場合、注文システム200が店舗の出入口付近で決済を受ける場合であり得る。決済を行うとは、運送先、すなわち配膳テーブルから注文者の顧客が注文システム200にすでに移動した後である可能性があるためである。
【0129】
しかし、複数の顧客の一部だけが決済を行い、残りの顧客が配膳テーブルに待機している場合もあり得る。
【0130】
よって、上述したように、配膳テーブル(運送先)から注文者の顧客がすべて離れたことを確認した後、移動ロボット100が片付け準備信号を受信できるようにしてもよい。
【0131】
このために、上述のように予め備えられたカメラにより撮影された映像情報を分析し、分析の結果、顧客が外部に退場することが確認された後に片付け準備信号が移動ロボット100に伝送されるようにしてもよい。
【0132】
一方、片付け準備信号を受信する移動ロボットは、片付け準備信号に対応する運送先に最初に注文情報によって運送を行った移動ロボットと同じ移動ロボット100であってもよいが、少なくとも1つの移動ロボットのうち、現在配膳を行っておらず待機している他の移動ロボットであってもよい。本明細書では、説明の便宜のために最初に注文情報を受信した移動ロボット100が片付け準備信号も受信した場合を例に説明する。
【0133】
また、片付け準備信号に含まれる片付け先も、最初に注文情報によって積載物が運送された運送先と必ずしも同じ目的地であるわけではない。運送先と片付け先とは同じであってもよいが、決済順序や顧客の退場確認順序等によって互いに異なる目的地(例えば、テーブル)であってもよい。
【0134】
すなわち、本明細書では、単に注文後の運送のための運送先と、決済後の片付けのための片付け先は、目的地の目的を区別するために名称を異にするだけで、運送先と片付け先は、同じであっても異なってもよいことはもちろんである。
【0135】
また、決済情報も最初の注文情報に対応してもよいが、決済情報は、最初に移動ロボット100が受信した注文情報に対する決済でなく、他のテーブルの他のメニューに対する他の注文情報に対応する決済情報であってもよい。前述の目的地区分で説明したように、移動ロボット100が受信する注文情報と決済情報とが、必ずしも同じ1つの目的地(例えばテーブル)とマッチングされるわけではない。
【0136】
一方、実施形態によって、注文システム200と連動した移動ロボットは、上述のように予め定められたことによって自動的に動作してもよいが、必要に応じて注文システム200を介して操作する制御信号によって動作してもよい。
【0137】
例えば、キッチンで調理された料理が出ているが、移動ロボットが離れた距離に位置している場合、店員は注文システム200、例えばKDSシステムを通じて移動ロボットがキッチンの配膳台の前に移動するように制御してもよい。
【0138】
結局、本発明の技術的思想によると、店舗で配膳を行う移動ロボット100と注文システム200との連動によって、より繊細で顧客にやさしいサービスを提供でき、店員の業務効率も向上させることができる有利な効果を有することができる。
【0139】
図7は、本発明の実施形態に係る移動ロボットの概略構成を示す。
【0140】
図7を参照すると、本発明の一実施形態による移動ロボット100は、移動ロボット100の移動のための駆動部110、料理や食器等の積載物を積載可能な積載部120、注文システム200及び/又は外部サーバ300と通信を行い、所定のデータを送受信できる通信部130、移動ロボット100が移動する目的地の位置情報(例えば、各テーブルの識別番号ごとの位置情報、積載物を積載する積載位置に関する情報、業務がない場合に待機する待機場所に対する位置情報等)を格納する位置部140、及び移動ロボット100と他の構成要素の動作及び機能を制御するための制御部150を含んでもよい。
【0141】
図8は、本発明の実施形態による注文システムの概略構成を示す。
【0142】
図8を参照すると、本発明の実施形態による注文システム200は、移動ロボット100、外部サーバ300、及び/又は所定の外部システム(例えば、カード会社のシステム等)と通信を行うための通信モジュール210、注文情報を入力される注文モジュール220、決済を行って決済情報を生成する決済モジュール230、及び/又は他の構成要素の機能及びリソースを制御するための制御モジュール240を含んでもよい。
【0143】
本明細書でモジュール又は-部とは、本発明の技術的思想を具現するためのハードウェアと、ハードウェアを駆動するためのソフトウェアの機能的及び構造的結合を意味してもよい。例えば、モジュールは、所定のコードと所定のコードが実行されるためのハードウェアリソースの論理単位を意味してもよく、必ずしも物理的に連結されたコードを意味したり、一種のハードウェアを意味するものではない。本発明の技術分野の平均的な専門家には容易に推論できるであろう。
【0144】
例えば、制御部150及び/又は制御モジュール240は、本発明の技術的思想による注文システムと移動ロボットとの連動方法を行い、移動ロボット100及び/又は注文システム200の駆動や各種動作及び/又は機能を制御することができる。このために、制御部150及び/又は制御モジュール240は、プロセッサ及びプロセッサによって実行されるプログラムを記憶するメモリを含んでもよい。プロセッサは、CPU、GPU、MCU、APU、マイクロプロセッサ、シングルコアCPU又はマルチコアCPUを含んでもよい。メモリは、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、1つ以上の磁気ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性固体状態メモリデバイス等の不揮発性メモリを含んでもよい。プロセッサ及び他の構成要素によるメモリへのアクセスは、メモリコントローラによって制御してもよい。ここで、プログラムは、プロセッサによって実行される場合、本実施形態に係る 移動ロボット100及び/又は注文システム200に、上述した方法を実行させることができる。したがって、本明細書において、移動ロボット100及び/又は制御部150が所定の動作を行うとは、プロセッサがプログラムを実行して行う一連のデータ処理及び/又は制御によって行うことができることを、本発明の技術分野の平均的な専門家は容易に推論できるであろう。
【0145】
一方、本発明の実施形態に係る注文システムと移動ロボットとの連動方法は、コンピュータが読み取り可能なプログラム命令の形態で具現され、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記憶することができ、本発明の実施形態による制御プログラム及び対象プログラムもコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶することができる。コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータシステムによって読み取ることができるデータが記憶されるあらゆる種類の記録装置を含む。
【0146】
記録媒体に記録されるプログラム命令は、本発明のために特に設計及び構成されたものであってもよく、ソフトウェア分野の当業者に公知として使用可能なものであってもよい。
【0147】
コンピュータで読み取り可能な記録媒体の例には、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気テープ等の磁気媒体(magnetic media)、CD-ROM、DVD等の光記録媒体(optical media)、フロプティカルディスク(floptical disk)等の磁気光学媒体(magnetro-optical media)、及びROM、RAM、フラッシュメモリ等のプログラム命令を記憶及び実行するように特に構成されたハードウェア装置が含まれる。また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、ネットワークで接続されたコンピュータシステムに分散され、分散方式でコンピュータが読み取り可能なコードを記憶されて実行されることができる。
【0148】
プログラム命令の例には、コンパイラによって作成されるような機械語コードだけでなく、インタプリタ等を使用して電子的に情報を処理する装置、例えばコンピュータによって実行され得る高級言語コードも含まれる。
【0149】
上述のハードウェア装置は、本発明の動作を実行するために1つ以上のソフトウェアモジュールとして動作するように構成されてもよく、その逆も同様である。
【0150】
上述した本発明の説明は例示のためのものであり、本発明が属する技術分野の通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更することなく他の具体的な形態に容易に変形が可能であることが理解できるであろう。したがって、上記で説明した実施形態はすべての点で例示的なものであり、限定的なものではないと理解すべきである。例えば、単一の形態で説明されている各構成要素は分散して実施することができ、同様に分散されたと説明されている構成要素も組み合わせた形で実施することができる。
【0151】
本発明の範囲は、上記の詳細な説明よりは後述の特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、及びその均等概念から導出される全ての変更又は変形された形態が本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0152】
本発明は、注文システムと移動ロボットとの連動方法及びそのシステムに用いることができる。
【国際調査報告】