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特表2023-518793軸方向および半径方向の空隙をもつ成形軟質金属複合材料構成要素を有する電気機械
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-08
(54)【発明の名称】軸方向および半径方向の空隙をもつ成形軟質金属複合材料構成要素を有する電気機械
(51)【国際特許分類】
   H02K 16/02 20060101AFI20230426BHJP
【FI】
H02K16/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022556626
(86)(22)【出願日】2021-03-18
(85)【翻訳文提出日】2022-10-26
(86)【国際出願番号】 US2021022889
(87)【国際公開番号】W WO2021188758
(87)【国際公開日】2021-09-23
(31)【優先権主張番号】63/100,541
(32)【優先日】2020-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522369625
【氏名又は名称】カリー,デイビッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】カリー,デイビッド
(57)【要約】
電動モーターまたは発電機として動作し得る、電気機械であって、様々なモーター設計アプローチ、特に、より高いトルク、より高いRPM、より低い磁心損失およびより低いコギングを備えた、横方向磁束、軸方向および半径方向磁束モーターにおける、性能および製造欠点に対処する。例示的な電気機械は、アーマチュア歯または集線装置リング、アーマチュアリング、軟質金属複合材料(SMC)によって形成された集線装置歯または集線装置リングなどの、成形モノリシック構成要素を組み込む。磁石が集線装置歯の間に構成されて複数の磁極を有する磁石リングを形成し得る。アーマチュア磁束経路が位相間で共有され得る。空隙は軸方向でアーマチュア歯と集線装置歯との間に延在し得、磁極が集線装置歯間に構成される。アーマチュア、集線装置歯および磁極は半径方向に延在して、電気機械の軸方向軸に沿って交互になって、軸方向および/または半径方向空隙を生じる。
【選択図】図50
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)第1の磁石リングと、
b)第2の磁石リングと、
c)前記第1の磁石リングと前記第2の磁石リングとの間に構成された共有アーマチュア歯の単一セットであって、前記共有アーマチュア歯は成形軟質金属複合材料(SMC)から形成され、前記第1の磁石リングおよび前記第2の磁石リングからの磁束が前記アーマチュア歯に流入する、共有アーマチュア歯の単一セットと
を備える、電気機械。
【請求項2】
前記電気機械は、横型電気機械である、請求項1に記載の電気機械。
【請求項3】
前記アーマチュア歯の各々はモノリシック構成要素である、請求項1に記載の電気機械。
【請求項4】
アーマチュアコネクタリングを更に備え、前記アーマチュア歯は前記アーマチュアコネクタリングに連結される、請求項1に記載の電気機械。
【請求項5】
前記アーマチュアコネクタリングおよび前記アーマチュア歯はモノリシックアーマチュアリングである、請求項4に記載の電気機械。
【請求項6】
前記モノリシックアーマチュアリングは、成形軟質金属複合材料から形成される、請求項5に記載の電気機械。
【請求項7】
前記アーマチュア歯はアーマチュア歯連結部を有しており、前記アーマチュア歯は、前記アーマチュア歯を位置付け前記アーマチュアコネクタリングの前記アーマチュア歯連結部と連結してアーマチュアリングを形成するように構成されたコネクタリング連結部を有する、請求項1に記載の電気機械。
【請求項8】
前記アーマチュア歯は前記アーマチュアコネクタリングの対向する半径方向表面に連結して単相を形成する、請求項1に記載の電気機械。
【請求項9】
前記アーマチュア歯は、ポッティングを受け入れるための流路を含む、請求項1に記載の電気機械。
【請求項10】
前記流路は、前記アーマチュア歯の延出端部上に構成された延出端部流路である、請求項9に記載の電気機械。
【請求項11】
前記延出端部流路は前記アーマチュア歯の前記延出端部内に半径方向に延出する、請求項10に記載の電気機械。
【請求項12】
前記流路は、前記アーマチュア歯の連結端部上に構成された連結端部流路である、請求項9に記載の電気機械。
【請求項13】
前記連結端部流路は前記アーマチュア歯の前記連結端部内に半径方向に延出する、請求項10に記載の電気機械。
【請求項14】
前記アーマチュア歯は、前記アーマチュアコネクタリングから半径方向に延出してアーマチュア歯先端を生成するアーマチュア歯先端を有しており、前記アーマチュア歯先端は、前記歯先端の空隙部内の延出端部に向かって円周方向に先細になる、請求項1に記載の電気機械。
【請求項15】
前記アーマチュア歯は、前記磁石リングと空隙を形成する軸方向空隙表面を有する、請求項14に記載の電気機械。
【請求項16】
前記アーマチュア歯は、前記軸方向空隙表面に向かって先細になる、請求項15に記載の電気機械。
【請求項17】
前記アーマチュア歯は、前記第1の磁石リングと半径方向空隙を形成する半径方向間隙延長部を有する、請求項14に記載の電気機械。
【請求項18】
前記半径方向間隙延長部は、前記アーマチュア歯から先細になる、請求項17に記載の電気機械。
【請求項19】
前記アーマチュア歯は、前記磁石リングと軸方向空隙を形成する軸方向空隙表面を有し、前記電気機械は軸方向空隙と半径方向空隙の両方を有する、請求項17に記載の電気機械。
【請求項20】
前記アーマチュア歯は、前記軸方向空隙表面に向かって先細になる、請求項19に記載の電気機械。
【請求項21】
前記アーマチュア歯の前記各々は、前記第1の磁石リングと半径方向空隙を形成する第1の半径方向間隙延長部と、前記第2の磁石リングと半径方向空隙を形成する第2の半径方向間隙延長部とを有する、請求項14に記載の電気機械。
【請求項22】
前記第1の半径方向間隙延長部および第2の半径方向間隙延長部の両方は、前記アーマチュア歯から先細になる、請求項21に記載の電気機械。
【請求項23】
前記アーマチュア歯は、前記磁石リングと空隙を形成する軸方向空隙表面を有し、前記電気機械は軸方向空隙と半径方向空隙の両方を有する、請求項21に記載の電気機械。
【請求項24】
前記アーマチュア歯は、前記軸方向空隙表面に向かって先細になる、請求項23に記載の電気機械。
【請求項25】
アーマチュアコネクタリングを更に備え、前記アーマチュア歯は前記アーマチュアコネクタリングに連結される、請求項7~請求項24のいずれかに記載の電気機械。
【請求項26】
前記アーマチュアコネクタリングおよび前記アーマチュア歯はモノリシックアーマチュアリングである、請求項25に記載の電気機械。
【請求項27】
前記モノリシックアーマチュアリングは、成形軟質金属複合材料から形成される、請求項26に記載の電気機械。
【請求項28】
前記アーマチュア歯は、前記アーマチュア歯の空隙表面上に構成された抗コギング特徴を更に含む、請求項25に記載の電気機械。
【請求項29】
前記抗コギング特徴は、前記アーマチュア歯の前記空隙表面内の窪みである、請求項28に記載の電気機械。
【請求項30】
前記アーマチュアコネクタリングおよび前記アーマチュア歯はモノリシックアーマチュアリングである、請求項28に記載の電気機械。
【請求項31】
前記モノリシックアーマチュアリングは、成形軟質金属複合材料から形成される、請求項29に記載の電気機械。
【請求項32】
隣接したアーマチュア歯の前記半径方向間隙延長部間に構成される冷却導管を更に備え、前記冷却導管は冷却流体の流れを受け入れるための冷却流体入口と冷却流体出口とを有する、請求項17~請求項24のいずれかに記載の電気機械。
【請求項33】
前記アーマチュアコネクタリングは、前記アーマチュアコネクタリングの周囲に円周方向に延在して、コイルを受け入れるように構成されたコイルスロットを備える、請求項25に記載の電気機械。
【請求項34】
前記アーマチュアコネクタリングおよび前記アーマチュア歯はモノリシックアーマチュアリングである、請求項33に記載の電気機械。
【請求項35】
前記モノリシックアーマチュアリングは、成形軟質金属複合材料から形成される、請求項34に記載の電気機械。
【請求項36】
前記アーマチュアコネクタリングは、前記アーマチュアコネクタリングの周囲に円周方向に延在して、コイルを受け入れるように構成されたコイルスロットを備え、前記コイルスロットは前記半径方向間隙延長部の軸方向幅よりも軸方向に広い、請求項17~請求項24のいずれかに記載の電気機械。
【請求項37】
前記アーマチュアコネクタリングは、前記コイルと連結されるコイルワイヤーを受け入れるために半径方向に延在するワイヤースロットを更に備える、請求項25に記載の電気機械。
【請求項38】
前記アーマチュアコネクタリングおよび前記アーマチュア歯はモノリシックアーマチュアリングである、請求項37に記載の電気機械。
【請求項39】
前記モノリシックアーマチュアリングは、成形軟質金属複合材料から形成される、請求項38に記載の電気機械。
【請求項40】
前記アーマチュアコネクタリングは、前記アーマチュアコネクタリングの少なくとも一部を通って半径方向に延在する電流スロットを更に備えて、周囲電流がアーマチュアコネクタリングを通って流れるのを防ぐ、請求項25に記載の電気機械。
【請求項41】
前記アーマチュアコネクタリングおよび前記アーマチュア歯はモノリシックアーマチュアリングである、請求項40に記載の電気機械。
【請求項42】
前記モノリシックアーマチュアリングは、成形軟質金属複合材料から形成される、請求項41に記載の電気機械。
【請求項43】
前記アーマチュアコネクタリングは、前記アーマチュアコネクタリングの周囲に円周方向に延在して、冷却流体の流れを受け入れるように構成された、冷却スロットを備える、請求項25に記載の電気機械。
【請求項44】
前記アーマチュアコネクタリングおよび前記アーマチュア歯はモノリシックアーマチュアリングである、請求項43に記載の電気機械。
【請求項45】
前記モノリシックアーマチュアリングは、成形軟質金属複合材料から形成される、請求項44に記載の電気機械。
【請求項46】
前記軟質金属複合材料は被覆でコーティングされて、冷却流体が、前記冷却スロット内の前記成形軟質金属複合材料に浸透するのを防ぐ、請求項45に記載の電気機械。
【請求項47】
前記アーマチュアコネクタリングは、前記アーマチュアコネクタリングの周囲に円周方向に延在して、前記コイルの周囲にそれから磁束を伝導するように構成された、トロイダルリターンを備える、請求項25に記載の電気機械。
【請求項48】
前記アーマチュアコネクタリングおよび前記アーマチュア歯、ならびに前記トロイダルリターンはモノリシックアーマチュアリングである、請求項47に記載の電気機械。
【請求項49】
前記モノリシックアーマチュアリングは、成形軟質金属複合材料から形成される、請求項48に記載の電気機械。
【請求項50】
前記磁石リングは前記アーマチュアコネクタリングから半径方向に外向きに構成され、前記磁石リングはアーマチュア歯間に構成された磁極を含み、それにより前記アーマチュア歯と前記磁石リングとの間に軸方向空隙を形成する、請求項25に記載の電気機械。
【請求項51】
前記磁石リングは前記アーマチュアコネクタリングから半径方向に外向きに構成され、前記磁石リングはアーマチュア歯間に構成された磁極を含み、それにより前記アーマチュア歯と前記磁石リングとの間に軸方向空隙と半径方向空隙とを形成する、請求項25に記載の電気機械。
【請求項52】
前記磁石リングは前記アーマチュアコネクタリングから半径方向に内向きに構成され、前記磁石リングはアーマチュア歯間に構成された磁極を含み、それにより前記アーマチュア歯と前記磁石リングとの間に軸方向空隙を形成する、請求項25に記載の電気機械。
【請求項53】
前記磁石リングは前記アーマチュアコネクタリングから半径方向に内向きに構成され、前記磁石リングはアーマチュア歯間に構成された磁極を含み、それにより前記アーマチュア歯と前記磁石リングとの間に軸方向空隙と半径方向空隙とを形成する、請求項25に記載の電気機械。
【請求項54】
前記第1の磁石リングおよび第2の磁石リングの各々は、
i)集線装置コネクタリングと、
ii)前記集線装置コネクタリングから延出する複数の集線装置歯と、
iii)隣接した集線装置歯間に構成された磁石と
を備え、
前記集線装置コネクタリングおよび複数の集線装置歯は、成形軟質金属複合材料から形成されたモノリシック構成要素であり、
前記アーマチュアリングおよび前記磁石リングの1つが軸方向軸の周りを回転し、前記アーマチュア歯は前記軸方向軸に関して半径方向に延出し、
軸方向空隙は前記アーマチュア歯と前記集線装置歯との間に形成され、
それにより磁束が前記軸方向空隙に亘って移動する、
請求項25に記載の電気機械。
【請求項55】
前記集線装置リングは軟質金属複合材料から作られる、請求項54に記載の電気機械。
【請求項56】
前記集線装置コネクタリングは、前記集線装置歯間に構成された磁石リング固定装置レシーバーを更に備え、前記磁石リングは、前記磁石リング固定装置レシーバー内に延出する磁石リング固定装置延長部を有する磁石リング固定装置を更に含む、請求項54に記載の電気機械。
【請求項57】
前記磁石リング固定装置レシーバーは、前記集線装置歯と前記集線装置コネクタリングとの間に構成される、請求項54に記載の電気機械。
【請求項58】
前記磁石リング固定装置レシーバーは、前記集線装置歯間の間隙よりも円周方向に大きい、請求項54に記載の電気機械。
【請求項59】
前記集線装置歯は前記集線装置コネクタリングから半径方向に内向きに延出する、請求項54に記載の電気機械。
【請求項60】
前記集線装置歯は前記集線装置コネクタリングから半径方向に外向きに延出する、請求項54に記載の電気機械。
【請求項61】
前記集線装置歯は、前記集線装置歯の空隙表面上に構成された抗コギング特徴を更に含む、請求項54に記載の電気機械。
【請求項62】
前記抗コギング特徴は、前記集線装置歯の前記空隙表面内の窪みである、請求項61に記載の電気機械。
【請求項63】
前記集線装置歯は、前記集線装置歯の軸方向表面上に構成された軸方向輪郭特徴を更に含む、請求項54に記載の電気機械。
【請求項64】
前記軸方向輪郭特徴は、前記集線装置歯の前記軸方向表面内の溝を含む、請求項63に記載の電気機械。
【請求項65】
前記アーマチュア歯は、前記アーマチュア歯の空隙表面上に構成された抗コギング特徴を更に含む、請求項54に記載の電気機械。
【請求項66】
前記抗コギング特徴は、前記アーマチュア歯の前記空隙表面内の窪みである、請求項65に記載の電気機械。
【請求項67】
隣接したアーマチュア歯の前記半径方向間隙延長部間に構成される冷却導管を更に備え、前記冷却導管は冷却流体の流れを受け入れるための冷却流体入口と冷却流体出口とを有する、請求項54に記載の電気機械。
【請求項68】
前記アーマチュアコネクタリングは、前記アーマチュアコネクタリングの周囲に円周方向に延在して、コイルを受け入れるように構成されたコイルスロットを備える、請求項54に記載の電気機械。
【請求項69】
前記アーマチュアコネクタリングおよび前記アーマチュア歯はモノリシックアーマチュアリングである、請求項68に記載の電気機械。
【請求項70】
前記モノリシックアーマチュアリングは、成形軟質金属複合材料から形成される、請求項69に記載の電気機械。
【請求項71】
前記アーマチュアコネクタリングは、前記コイルと連結されるコイルワイヤーを受け入れるために半径方向に延在するワイヤースロットを更に備える、請求項54に記載の電気機械。
【請求項72】
前記アーマチュアコネクタリングおよび前記アーマチュア歯はモノリシックアーマチュアリングである、請求項71に記載の電気機械。
【請求項73】
前記モノリシックアーマチュアリングは、成形軟質金属複合材料から形成される、請求項72に記載の電気機械。
【請求項74】
前記アーマチュアコネクタリングは、前記アーマチュアコネクタリングの少なくとも一部を通って半径方向に延在する電流スロットを更に備えて、周囲電流がアーマチュアコネクタリングを通って流れるのを防ぐ、請求項54に記載の電気機械。
【請求項75】
前記アーマチュアコネクタリングおよび前記アーマチュア歯はモノリシックアーマチュアリングである、請求項74に記載の電気機械。
【請求項76】
前記モノリシックアーマチュアリングは、成形軟質金属複合材料から形成される、請求項75に記載の電気機械。
【請求項77】
前記アーマチュアコネクタリングは、前記アーマチュアコネクタリングの周囲に円周方向に延在して、冷却流体の流れを受け入れるように構成された、冷却スロットを備える、請求項54に記載の電気機械。
【請求項78】
前記アーマチュアコネクタリングおよび前記アーマチュア歯はモノリシックアーマチュアリングである、請求項77に記載の電気機械。
【請求項79】
前記モノリシックアーマチュアリングは、成形軟質金属複合材料から形成される、請求項78に記載の電気機械。
【請求項80】
前記アーマチュアコネクタリングは、前記アーマチュアコネクタリングの周囲に円周方向に延在して、前記コイルの周囲にそれから磁束を流すように構成された、トロイダルリターンを備える、請求項54に記載の電気機械。
【請求項81】
前記アーマチュアコネクタリングおよび前記アーマチュア歯、ならびに前記トロイダルリターンはモノリシックアーマチュアリングである、請求項80に記載の電気機械。
【請求項82】
前記モノリシックアーマチュアリングは、成形軟質金属複合材料から形成される、請求項81に記載の電気機械。
【請求項83】
コイルをさらに備え、
前記第1の磁石リングおよび第2の磁石リングは各々、
高保磁力磁石と、
第1の磁束集線装置と、
低保磁力磁石と、
第2の磁束集線装置と
を含む、磁石と磁束集線装置の反復配列を含み、
磁石と磁束集線装置の前記反復配列は、前記高保磁力磁石に続いて円周方向に配列されて、前記低保磁力磁石が円周方向に続く、前記第1の磁束集線装置と、前記低保磁力磁石に続いて円周方向に配列された第2の磁束集線装置とを有する、
請求項1に記載の電気機械。
【請求項84】
前記低保磁力磁石の磁界強度は前記コイル内の電流のパルスによって変更される、請求項83に記載の電気機械。
【請求項85】
前記低保磁力磁石の磁界強度は電流の前記パルスによって少なくとも20%だけ変更される、請求項84に記載の電気機械。
【請求項86】
前記低保磁力磁石の磁界強度は電流の前記パルスによって実質的にゼロに調整される、請求項84に記載の電気機械。
【請求項87】
前記低保磁力磁石の磁界強度は電流の前記パルスによって逆転される、請求項84に記載の電気機械。
【請求項88】
RPMセンサーおよびトルク要件入力とインタフェースをとるコントローラを更に備え、前記RPMレベルが閾値レベルを上回り、かつ前記トルク要件入力が閾値レベルを下回る場合、前記コントローラはパルスを開始して前記低保磁力磁石の前記磁界強度を低下させる、請求項84に記載の電気機械。
【請求項89】
RPMセンサーおよびトルク要件入力とインタフェースをとるコントローラを更に備え、前記RPMレベルが閾値レベルを上回り、かつ前記トルク要件入力が閾値レベルを下回る場合、前記コントローラはパルスを開始して前記低保磁力磁石の前記磁界強度を逆転させる、請求項84に記載の電気機械。
【請求項90】
アーマチュアリングと、
コイルと、
磁石リングであって、
高保磁力磁石、
第1の磁束集線装置、
低保磁力磁石、
第2の磁束集線装置
を含む、磁石と磁束集線装置の反復配列を含む、磁石リングと
を備え、
磁石と磁束集線装置の前記反復配列は、前記高保磁力磁石に続いて円周方向に配列されて、前記低保磁力磁石が円周方向に続く、前記第1の磁束集線装置と、前記低保磁力磁石に続いて円周方向に配列された第2の磁束集線装置とを有する、
電気機械。
【請求項91】
前記低保磁力磁石の磁界強度は前記コイル内の電流のパルスによって変更される、請求項90に記載の電気機械。
【請求項92】
前記低保磁力磁石の磁界強度は電流の前記パルスによって少なくとも20%だけ変更される、請求項91に記載の電気機械。
【請求項93】
前記低保磁力磁石の磁界強度は電流の前記パルスによって実質的にゼロに調整される、請求項91に記載の電気機械。
【請求項94】
前記低保磁力磁石の磁界強度は電流の前記パルスによって逆転される、請求項91に記載の電気機械。
【請求項95】
RPMセンサーおよびトルク要件入力とインタフェースをとるコントローラを更に備え、前記RPMレベルが閾値レベルを上回り、かつ前記トルク要件入力が閾値レベルを下回る場合、前記コントローラはパルスを開始して前記低保磁力磁石の前記磁界強度を低下させる、請求項91に記載の電気機械。
【請求項96】
RPMセンサーおよびトルク要件入力とインタフェースをとるコントローラを更に備え、前記RPMレベルが閾値レベルを上回り、かつ前記トルク要件入力が閾値レベルを下回る場合、前記コントローラはパルスを開始して前記低保磁力磁石の前記磁界強度を逆転させる、請求項91に記載の電気機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年3月18日に出願された米国仮特許出願第63/100,541号に対する優先権の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、アーマチュアおよび/または集線装置などの、軟質金属複合材料から作られた成形構成要素を含み得る軸方向および/または半径方向空隙を有する、電動モーターおよび発電機として動作し得る、横方向磁束型電気機械に関する。
【背景技術】
【0003】
広範囲の毎分回転数(RPM)に亘って高トルクで動作して高効率を維持でき、製造するのに経済的な電気機械および具体的には電動モーターに対するニーズがある。横方向磁束型電動モーターは、比較的低い毎分回転数で高効率および高トルク出力を提供し、電動自転車および低速車両などの直接駆動の工業的および商業的用途に良く適している。
【0004】
自動車けん引用途で使用される電動モーターは、下り坂を進んでいて、電動モーターからほとんどまたは全くトルクが要求されない場合など、低トルク出力が要求されて、車両が比較的高速で進んでいる場合に、過剰な磁心損失ドラッグ(core loss drag)を生じ得る。
【0005】
軟質金属複合材料(SMC)は、アーマチュアおよびまたはアーマチュア歯などの、電気機械の構成要素を作製するために使用されてきたが、製造の複雑さ、特により複雑な成形が要求される場合、比較的高磁心損失、およびトルクにおける上昇が適度であったために、用途が限定されてきた。これらは、市場に出されているが、比較的珍しく性能向上は大きくない。
【0006】
(加えて、SMC構成要素は開発、工具および製造のコストが高く、従って、SMC構成要素は商業的な少しの成功しか収めていない。-この文は最後の文と重複していると思われる)
【0007】
横方向磁束モーターのエンジニアリングは、一部、設計が3次元であり、従って、従来型のモーターよりも、もっと計算集約的であるという事実に起因し、また、それらは設計される必要のある更に多くの設計変数も有しているために、より費用がかかる。横方向磁束モーター(TFM)の質量あたりの製造コストは、仮定では従来型の機械と極めて類似しており、同じ構成材料の質量に対応すべきであるが、主に設計および製造における数十年もの改善の欠如に起因し、かつ適切な構成を制限する3次元磁束経路に著しく起因して、製造コストも一般により高い。
【0008】
スリット金属アーマチュアを組み込む前述の電気機械では、磁束経路を完了するために別々のトロイダルリターン部品が必要とされた。概念的には簡単であるが、トロイダルリターン部品を製造するために相当な作業が要求される。各部品は曲げられ、次いで寸法まで研磨され、必要であれば、外周に亘ってカットして高い循環電流を防ぎ、外側非導電帯でカプセル化し、それらをアーマチュアと位置合わせするための、ピンなどの、特徴を提供するように機械加工され得る。これらは全て時間とコストがかかる。同様に、アーマチュアは、必要であれば、曲げられ、アニールされ、刻み目を入れられて、カプセル化され、研磨されて、それらをトロイダルリターンおよび/またはケースに正確に位置合わせするための係合特徴と共に機械加工される。結果として生じる機械は実際的な市場が制限された。
【0009】
アーマチュアは、隣接する位相または複数の位相と磁束を共有するスリット金属に形成されて示されてきた。利点は得られたが、多くは材料成形制約に起因して可能ではなく、またそれ以降、多くの重要な改善点が開示される。
【0010】
これらの問題は、その分野における投資および開発も制限してきた。例えば、作業は、典型的な高性能のモーターを高出力レベルで、および自動車けん引用途で必要とされるような大容量モーターを作動させるために行われていなかった。これは、モーターを小さいニッチ市場ならびに概ね低RPMおよび低出力用途に追いやっている。
【発明の概要】
【0011】
本発明は、電動モーターまたは発電機として動作し得る、電気機械を対象とし、様々なモーター設計アプローチ、特に、より高いトルク、より高いRPM、より低い磁心損失およびより低いコギングをもつ、横方向磁束型の、軸方向および半径方向磁束モーターにおける、性能および製造欠点に対処する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
例示的な電気機械は、用途の要件に応じて軸方向空隙および/または半径方向空隙を生じるように構成されたアーマチュアリングおよび磁石リングの配列を有する。アーマチュア歯、または複数のアーマチュアは、軟質金属複合材料(SMC)によって形成されたモノリシック構成要素または部品(一体部品)であり得るアーマチュアコネクタリングに連結され得る。アーマチュアは、アーマチュアリングのアーマチュアコネクタリングから延出するアーマチュア歯を含み得、集線装置は、集線装置コネクタリングの一体部分であり得る集線装置歯を含み得る。磁石が集線装置歯間に構成されて、複数の磁極を有する磁石リングを形成し得る。再度、集線装置コネクタリングおよび、それから延出する、複数の集線装置歯を含む、集線装置リングは、軟質金属複合材料(SMC)によって形成されたモノリシック構成要素(一体部品)であり得る。モノリシック構成要素は、本明細書では、磁石リング固定装置に対して使用され得るような、SMC部品内の粉末金属の圧縮を通して、または成型もしくは鋳造を通してなど、型内の単一材料から成形され得る一体部品である。一実施形態例では、アーマチュア磁束経路が位相間で共有される。空隙は、軸方向で、アーマチュア歯と集線装置歯との間に延在し得る。集線装置は極を形成する。磁石は磁束を提供して、「磁石リング」を形成する磁束経路の一部でもある。アーマチュアおよび集線装置歯ならびに磁極は半径方向に延在して、電気機械の軸の周囲に交互になり得る。例示的な電気機械は、軸方向および/または半径方向の空隙を有し得る。空隙は、モーター/発電機のODのごく近くに、またはアーマチュアリングの外側表面の近位に構成され得、それによってより高い平均直径および従ってトルクをもたらす。
【0013】
例示的な電気機械は、モノリシックで、軟質金属複合材料から形成された構成要素、例えば、アーマチュア歯、アーマチュア集線装置リング、アーマチュア歯およびアーマチュアコネクタリングの両方を含むアーマチュアリング、ならびに磁束リターン部分、単一部品として、コイルの周囲の経路を完了する、本明細書で使用されるような磁束トロイダルリターンなどである。いくつかの特徴がモノリシック成形構成要素内に提供されて、組立て、コストおよび性能を改善する。
【0014】
アーマチュア歯は、軟質金属複合材料から形成されたモノリシック構成要素であり得、成形構成要素に組み込まれたいくつかの特徴を有し得る。例示的なアーマチュア歯は、連結端部から延出端部に向かって先細にされ得、軸方向空隙表面に向かって上方に先細になり得、それによりアーマチュア歯の断面積が軸方向空隙表面から離れて増加して構造強度を高め、磁心損失を減少させて透磁性を高める。アーマチュア歯は、アーマチュアコネクタリングと連結される先端部分内で延出端部に向かって、または空隙部、磁石リングが重なり合って空隙を生じるアーマチュア歯の部分の上で、先細になり得る。アーマチュア歯は、軸方向および/または半径方向空隙表面などの、空隙表面に組み込まれた抗コギング特徴も有し得る。例示的な抗コギング特徴は、アーマチュア歯の1つ以上内に構成され得る空隙表面における窪みであり得る。アーマチュア歯は、磁石リングと半径方向空隙を形成する半径方向間隙延長部(複数可)を有し得る。例示的なアーマチュア歯は、軸方向および半径方向空隙表面の両方を有し得る。
【0015】
例示的なモノリシックアーマチュア歯は、アーマチュアコネクタリングの凹部または開口部などの、アーマチュア歯連結部に歯を位置付けて連結するように構成される、突起部などの、アーマチュアコネクタリング連結部を含み得る。歯は、アーマチュアコネクタリングの周りに円周配列に連結されてアーマチュアリングを形成し得る。アーマチュア歯は、成型においてより良好に処理するためにポッティングを受け入れて、より機械的に安定して剛性のアーマチュアリングを生成するように構成される流路特徴を有し得る。流路は半径方向に、および延出端部上に円周方向に、およびアーマチュア歯の連結端部に沿って延在し得る。
【0016】
アーマチュアコネクタリングは、コイルまたはコイルの一部を受け入れるように構成されるコイルスロットを含むモノリシック成形構成要素内に構成された特徴を有し得る。2つの隣接して積み重ねられたアーマチュアリングは、それらそれぞれのコイルスロットの位置合わせからコイルチャネルを形成し得る。ワイヤースロットもアーマチュアコネクタリングに成形されて、コイルワイヤーのための経路を提供し得る。電流スロット(current slot)は、電流がアーマチュアコネクタリングの周囲を流れるのを防ぐためにアーマチュアコネクタリング内に構成され得る。スロットは、内径から外径またはアーマチュアコネクタリングまで半径方向に、アーマチュアコネクタリングまでずっと延在し得る。アーマチュアコネクタリングは、その中に成形された冷却チャネルを有し得、それは、アーマチュアリングの少なくとも一部の周囲に円周方向に延在し得る。冷却チャネル入口および出口がアーマチュアコネクタリング内に構成されて、冷却流体が冷却チャネルを流れるのを可能にし得る。冷却チャネルはトロイダルリターンから半径方向に内向きまたは外向きであり得る。
【0017】
例示的なSMCアーマチュアは、その中に構成された冷却チャネルチャネルを通って流れる冷却流体の漏れを防ぐために含浸され得る。例示的なアーマチュアコネクタリングはその中に構成されたトロイダルリターンも有し得る。トロイダルリターンはアーマチュアコネクタリングから軸方向に外に延出して隣接したアーマチュアリングのトロイダルリターンまたは延長部と連結し得る。アーマチュアコネクタリングは、別個のトロイダルリターンをアーマチュアコネクタリングと位置付けて連結するためのトロイダルリターン位置決め特徴も有し得る。例示的なトロイダルリターン位置決め特徴は、凹部、もしくはキー溝であり得、トロイダルリターンはその中に挿入するための突起部もしくはキーを有し得るか、またはその逆である。アーマチュアリングは、半径方向に内向きまたは外向きに延出してシャフトとの機械的連結を可能にするトルクキーも有し得る。前述した特徴の全ては単一の成形モノリシックアーマチュアコネクタリング内に構成され得る。アーマチュア歯はモノリシックアーマチュアリングの一体部分でもあり得、それにより組立てをより正確で、遥かに高速かつ低コストにする。また、歯の幾何形状および極が成形構成要素内に組み込まれているので、構成要素の位置合わせは遥かに容易である。
【0018】
例示的な集線装置コネクタリングは軟質金属複合材料から作られたモノリシック構成要素であり得る。集線装置歯は、集線装置コネクタリングと一体的に連結されて、半径方向に内向きまたは外向きのいずれかに延出し得る。再度、特徴が、改善された性能および組立てのためにモノリシック集線装置リング内に成形され得る。抗コギング特徴は、例えば、空隙表面内の窪みなどの、集線装置空隙表面上に構成され得る。集線装置歯は、改善された磁極の保持および構造支持のために、磁極と集線装置歯との間にポッティングを受け入れるための複数の溝などの、軸方向輪郭特徴を有し得る。これらの特徴は、コギングを低減するためにも利用され得る。集線装置歯と集線装置コネクタリングとの間に磁石リング固定装置レシーバーが構成されて、磁石リング固定装置がそれと連結されるのを可能にし得る。磁石リング固定装置は、磁石リング固定装置が磁石リング固定装置レシーバーを充填して構造支持を提供し、集線装置歯の位置合わせおよび位置を保持するように、集線装置リングの周りに組み立てられるか、成型されるか、プレスされるか、または鋳造され得る。磁石リング固定装置は、集線装置リングの第1の軸側から第2の軸側に延出し得る。例示的な磁石リング固定装置は、磁石リング固定装置レシーバーに挿入されるように構成された磁石リング固定装置延長部を備えて、磁石リング固定装置レシーバーに挿入される別個の部分であり得、追加の磁石リング材料は、磁石リング固定装置延長部を磁石リングレシーバー内に固定するために接着されるか、またはポッティングされるか、または成型され得る。磁石リング固定装置は、集線装置リングの追加の構造支持を提供して、磁石リングを軸方向に、次々と位置決めするように構成され、そのためアーマチュアに対する空隙が適切に位置付けられる。磁石リング固定装置は導電性であるが、磁気的には伝導性がない可能性がある。磁石リング固定装置は、集線装置リング周囲の成型内を流れる熱可塑性物質などの、プラスチックであり得るか、または結合剤を含んで、磁石リング固定装置レシーバーにプレスされ得る、銅、アルミニウムもしくはステンレス鋼紛などの、粉体を含み得る。磁石リング固定装置は、鋳造アルミニウムまたは他の非鉄金属であり得る。磁石リング固定装置および集線装置リングの全部もしくは一部は、直径、および重量を減らして、性能を改善するために切削され得る。
【0019】
本発明の電気機械は、電動モーターまたは発電機であり得る。電気機械の組立ては、モノリシック構成要素に成形された構造的特徴の追加によって簡略化され得る。アーマチュアリングは、スタックが位置合わせされて、円周方向位置合わせに保持されて角度的にも位置付けられるのを可能にする係合位置決め特徴を有し得る。コイルは、アーマチュアコネクタリング内に形成されたコイルチャネル内に存在し得、コイルワイヤーはワイヤースロットを通って延在し得る。集線装置リングはアーマチュアリング間に位置付けられて、ポッティングまたは機械的などの他の手段によって保持され得る。アーマチュア歯は半径方向に内向きまたは外向きに延出し得る。アーマチュアリングまたは磁石リングは、幾何形状および用途に応じて電気機械の回転部分であり得る。
【0020】
冷却チャネルは、アーマチュアリング内に構成されて、冷却流体が流れるのを可能にして高出力密度電気機械に対する過熱を防ぎ得る。冷却導管は、アーマチュア歯に対する半径方向間隙延長部間に構成され得、冷却流体は冷却目的で冷却導管を通って流れ得る。この空間は任意の他の目的のために使用することはできず、従って機械のサイズを増大させず、理想的には、熱が磁心およびコイルによって生成される場所から熱を取り除くために配置される。
【0021】
加えて、例示的な三相電気機械は6つの軸方向空隙および/または3つの半径方向空隙を有して体積またはモーター当たりの大きなシア領域を作り出す。各位相の磁束経路は集束して、単一の中央の、概ねトロイダルコイル巻線、すなわち、本明細書で使用されるコイル、に巻き付く。横方向磁束モーターでは典型的であるように、開示される配列は、極数がコイル領域とは無関係に調整されるのを可能にしてより低い抵抗コイルを可能にし、従って、トルクに起因した抵抗損失を減少させる。また、アーマチュア磁束経路は位相間で共有される。これらは合わせて体積、質量、およびコスト当たりの高トルク、ならびにトルクおよび出力当たりのより低い磁心損失を可能にする。SMC構成要素の配列は、空隙公差の厳密な管理、円周方向公差の積み重ね無し、より高いワイヤー充填領域(wire fill area)、および二次操作のほぼ完全な除去を提供する。
【0022】
半径方向空隙アーマチュアは、軸方向と組み合わされるか、または半径方向だけかにかかわらず、出力コイルが磁石リングに関して固定されている磁石リングの変動磁界からのコイルの遮蔽を可能にする。これらの変動磁界は、コイルを貫通するのを可能にされる場合、実質的な損失を引き起こすので、これは、周波数が重要になるにつれて重大になる。軸方向および半径方向の両方の空隙の組合せは、最も高い空隙シア領域を作り出して、コイル内の変動磁界によって引き起こされる損失からコイルを保護する。
【0023】
SMCアーマチュアリングは、積層鋼と比較して高周波数において好ましい損失で動作する。共有されたアーマチュア磁束経路は、トルク出力ごとに励起される比較的少ないSMC質量/体積に起因して、全体的に少ないアーマチュア磁心損失となる。
【0024】
その上、コギングを低減して理想的な正弦波波形を可能にする特徴が開示される。アーマチュア歯および/または集線装置歯の軸方向表面内の、窪みなどの、抗コギング特徴は、コギングを低減するか、または防ぐように構成され得る。歯の1つ以上は、抗コギング特徴を備えて構成され得、この特徴は、粉末金属の圧縮による成形中にSMC構成要素の一体部品として形成され得る。
【0025】
例示的なコイルは、平坦な、正方形または円形のワイヤーから形成され得る概ねトロイダルコイルである。円形ワイヤーは最もコストが低い。高い頻度で、配列に応じ、内径または外径上のいずれかで終了する必要がある両方のコイル巻線端部に対する必要性にも起因してコイル体積の損失を回避するために「アルファ巻き」が必要とされてきた。「アルファ巻き」コイルがなければ、コイルの始まりまたは端部が同じ方向で他の端部に到達するのを可能にするために1つの行または列が失われる。開示されるものは、図のようにSMCおよびコイルを成形することにより、ワイヤーの標準的な巻きが、わずかな費用および困難さで略同じ理想的な抵抗コイルを生成し得ることである。
【0026】
例示的な磁石リングは、交互になっている磁石と磁束集線装置から構成され得、この場合磁石は1つおきに低保磁力磁石である。これは、磁石リングからアーマチュアへ入る正味磁束が、磁界レベルを調整することによって調整され、低保磁力磁石の磁束方向でさえアーマチュア内の電流パルスで調整されるのを可能にする。
【0027】
例示的な電気機械は、低減された部品数、公差積み重ね、製造コスト、および改善された性能一貫性を有し得る。例示的な電気機械は、モノリシック磁石リング、この場合、各磁石リングからの全ての磁束集線装置は1つの部品に一体的に成形されて、後にプロセス内で、磁気的に独立して動作するために完全に、または部分的に分離され得る、ならびに軸方向および/または軸方向と半径方向磁束経路のアーマチュア、この場合、半位相ごとに全ての極が同じ部品内で形成される、を含み得る。アーマチュアリングは、成形されてアーマチュア部品に成型されるトルクキーを有し、各アーマチュアリングの隣接したアーマチュアリングとの位置合わせを提供して、トルク遷移を提供し得る。これは更に部品数を減らし、別の公差を除去して、モーターと出力との間のスロップ(slop)に対する可能性を低下させる。この削減された製造部品数は典型的には、約500部品から約10部品+磁石まで部品数を減らすことができる。重要なことに、例示的な電気機械はモノリシック集線装置リングを含み得、磁束集線装置は集線装置コネクタリングから延出するように成形され、それにより各集線装置歯を正確に位置付けて、一定の公差の積み重ねを除去する。これはモーターの一貫性および品質を改善し、コギングを低減して性能を改善するための設計におけるより多くの選択肢を可能にする。これらのモノリシック構成要素は、より低い製造コスト、より低いコギング、より完璧な正弦波およびより良好な製造、より良好な性能およびより良好な製造の一貫性を可能にする。
【0028】
例示的な電気機械は、2つの別個の磁石リング間に配置されて、これら2つの別個の磁石リングから磁束を伝導する、共有されたアーマチュア歯であるアーマチュア歯を組み込み得る。例示的な実施形態では、共有されたアーマチュア歯はアーマチュアコネクタリングから半径方向に延出して、歯の対向する軸側上に磁束を伝導するための軸方向空隙表面を有する。共有されたアーマチュア歯はモノリシックアーマチュアリングの一体部分、例えば、軟質金属複合材料(SMC)から形成された一体部品構成要素であり得る。
【0029】
これらの構成のほとんど全ては、内側回転または外側回転のいずれかに対して構成され得、多くの場合、ほとんど全て同じ工具および部品を使用する。
【0030】
要約すれば、モーター/発電機の周辺近く配置された、軸方向、半径方向のいずれか、または軸方向および半径方向両方の空隙による体積当たりの高シア間隙領域は、位相間に共有されたアーマチュア歯を備え、少ない質量(および損失)しか必要としない短い磁束経路を持ち、高特定損失で動作できるように冷却流体で冷却されて、サイズ、重量、およびコスト当たり並外れたトルクおよび出力の高価値モーター/発電機となる。これに加えて、それは磁界レベルが調整可能な磁石リングであるということである。これは、より高いRPM効率および性能を強化して、生成される電圧を比較的レベルに保つことによってコントローラコストを削減する。
【0031】
特定の配列は次の属性を示す:体積および重量当たりの高空隙シア領域;リアルタイムに調整可能な動作磁束密度;より大きなワイヤー領域およびまたはより小さくて軽いモーター/発電機;液体またはヒートパイプ冷却、両方ともアーマチュア歯に沿って、かつコイルに沿って高い熱流を提供する;短くて共有された磁束回路は、磁心損失、コストおよび重量の減少ために磁心材料を削減する;構造的強度、より低い磁心損失を改善して、透磁性を改善するために半径方向および円周方向に空隙面から離れて先細になる極;横方向磁束は比較的低いコイル抵抗損失を可能にする;ならびに各位相集線装置の全てを一緒に形成してアーマチュア極および磁束リターン部品を一緒に統合すると、部品数を約25倍減少させ、コストを削減して性能および一貫性を改善する。
【0032】
磁石リング
モーター配列は磁石リングから始まる。磁石リングは、磁束集線装置と交互になった磁石から構成される。磁石は、同様に概ね円周方向に相互に対向して、それらの磁束を集線装置内に方向付ける厚さで磁化される。これは、磁束が、軸方向および半径方向の両方でアーマチュアに結合するのを可能にする。変形が開示され、それによりネオジムおよび同様のものなどの、消磁に対して非常に耐性がある高保磁力磁石が、アルニコ磁石および同様のものなどの消磁の影響を受けやすい低保磁力磁石と交互にされる。この新しい配列は、磁界レベルを調整するために、磁石リングが、アーマチュア電流パルスでリアルタイムに、効果的に消磁されて再度磁化されるのを可能にする。これは、幅広い速度範囲にわたって一定の出力レベルで動作するのを可能にする。それは、モーターが動作しないが、損失もない、本質的に損失なし状態も可能にする。これは、ある動作点における、電動自転車、もしくはe自転車、または、ある条件下だけで必要とされる四輪駆動車、などの不連続使用においてだけ、モーターが必要とされる場合、または重要なことに、必要とされる出力/トルクが非常に変化して、磁心損失が効率性を著しく低下させて重要な動作点にし得る、モーター/発電機が動作する磁界レベルを調整するために、非常に有用である。別の重要な利点は、生成された電圧が適度なレベルで維持できることである。これがなければ、モーターおよびコントローラはより高いRPMにおいて遥かに高い電圧にさらされる。コントローラコストも高い。自動車の例は、下っているか、または減速している場合などの、低出力を必要とする車であり、全分野に及ぶ調査では、磁心損失は高くて、出力は低く、結果として生じる効率性は従って低いであろう。この配列は、これらの条件下で優れた効率性を可能にする。この磁石リング配列および低保磁力磁石内の磁界を変化させるためのアーマチュア内のパルス電流によるアーマチュア磁界レベルの調整は、多くのモーター配列で使用できることに留意することは重要である。
【0033】
本発明の磁石リング部分の別の重要な開示は、位相ごとに一体成形の軸方向にプレスされたSMC集線装置リングである。例示的なリングでは、集線装置は、内側または外側連結リングと一体として成型される。また、例示的な設計において、集線装置の磁気機能が終わり、次いでSMCが連結リングまで延在する狭い領域も開示される。この狭い部分は、磁束漏れを減少させて、スペーサーリングに対する機械式ロックを可能にする。この機械式ロックは、機械的設計および構成の堅牢性を向上させる。この位相ごとに単一部品のリング設計に対して多くの追加の利点がある。単一部品のプレスおよび加工のコストは、一例では、80の個々の部品よりも低い。また、重要なことは、各位相に対して、一例では80に対して、単一部品だけが処理される必要があることである。このリングは各集線装置を、軸方向、半径方向および角度的に、3つの平面全てにおいて正確に位置付けもする。これは、製造の一貫性ならびに、波形およびコギングを含む、性能のいくつかの態様を改善する。それは、製造に対するコストまたは複雑さを増大させることなく、異なる設計を有する多くのあらゆる集線装置も可能にする。これは、個々の部品では実用的でない、電圧波形整形、コギングおよび他の設計態様に対して可変の重要な設計であり得る。
【0034】
これらの構成は、内側回転または外側回転のいずれかに対して構成され得、多くの場合、ほとんど全て同じ工具および部品を使用する。
【0035】
アーマチュア
アーマチュアは半径方向空隙だけ、または軸方向空隙だけで作られ得るが、好ましいバージョンは、軸方向および半径方向の両方の空隙を採用する。いくつかの事例では、軸方向、または半径方向だけの空隙構成を使用することは望ましいであろう。
【0036】
アーマチュアは、統合されたリターン経路をもつか、もしくは別個のリターン部分(トロイダルリターンまたは連結リングと呼ばれ得る)をもつ、別々の極から構築され得るか、またはアーマチュア全体およびリターンならびに形式上は別個の部分もしくは単に可能ではない他の特徴が、単一のプレスされたSMC部品に統合され得る。個別部品の使用は、モーターのスケールが利用可能なプレス機に対して大きすぎるか、または必要なモーターの体積が統合された部品に対する工具費を正当化しない可能性があるか、または好ましいプレス方向が異なり得るので、個別部品アーマチュアもしくは統合アーマチュアを利用可能な設計特徴がモーターもしくは発電機の設計目標にとって重要であり得るような場合に好ましくあり得る。
【0037】
例示的な電気機械は、内側回転モーターおよび外側回転モーターであり得る。ほとんどの場合、SMCモノリシック部品は非常に類似しているか、または同じままであり、それにより工具費を削減する。例示的な電気機械は、軸方向および半径方向の両方の空隙をもつ内側回転電気機械であり得、その場合、アーマチュアリターンは内径よりも外径の近くにあり、コイルは磁石リングの外径近くに配置される。この配列はトルクを減少させるが、ある用途に対しては好ましい可能性がある。例示的な電気機械は、巻線コイルが、モーターの外径またはモーターの内径上で終端するように配置される配列を有し得る。
【0038】
例示的な成形アーマチュアは隣接したアーマチュアリング間にコイルチャネルを形成するコイル凹部を含み得、そのためかなり一定の磁束レベルならびに従ってより高い透磁性およびより低い磁心損失レベルを維持しながらコイルに対してより大きな領域が用意される。これは、断面積を全円周、もしくはほぼ全円周まで増大させるために、空隙領域の外側での極の注意深い成形によって可能にされ、その場合、極はアーマチュアリングを接合させて、同じ磁束を保持するために少ない軸方向範囲のSMCしか必要とされない。このSMC軸方向範囲の減少は、コイル空間のより広い軸方向範囲を可能にする。代替として、成形は、コイル領域における磁束レベルを低下させるように最適化され得る。磁束レベルの低下は、磁心損失を減少させて透磁性を向上させるであろう。
【0039】
極成形も、このようにして、強度またはアーマチュアを改善する。成形は、トルク生成、波形成形およびコギング低減のために空隙領域内で最適化され、その後、極成形は、空隙領域から外へ先細になりながら、円周方向および半径方向に拡大する。
【0040】
様々な3次元成形特徴、例えば、コギングを低減するための半径をもつ単純な凹部など、が空隙領域内に作られる。具体的には、半径をもつ凹部は、外側位相と比べて内側位相では異なって使用されるが、恐らくその部品を製造するための同じ工具さえ使用して部品を逆位置に置くだけである。簡単にするために、抗コギング特徴は、円形でフィレット状(filleted)にされた面凹部を含むが、工具または製造コストを増大しないのが望ましくあり得るので、多数の形が多くの極領域上で実用的である。
【0041】
いくつかの場合、部品工具を削減するためにいくつかの二次操作を含むことは好都合であり得る。例えば、アーマチュアリングまたはアーマチュア歯は、それらを多相機械の端部上に組み込むために機械加工され得、その場合、外側特徴は必要とされない。同様に、コイルチャネルまたは冷却チャネルは、これらの部品がSMCから成形されて形成された後にアーマチュアリング内に機械加工され得る。
【0042】
例示的なアーマチュアは、コイル巻線が磁石リングに関して移動する場合より高い毎分回転数(RPM)を可能にする。この配列では、コイルが磁石リングに関して移動する場合、コイル内で渦電流が生じて損失を引き起こす。開示されるアーマチュアは、コイル巻線と磁石リングとの間に半径方向空隙極を含む。それらは機械のトルク出力を増大させて、コイル巻線を交番磁界から保護もし、それがなければコイル巻線内で高い渦電流を引き起こすであろう。
【0043】
例示的なアーマチュアは内側が軸方向により厚い、磁束共有位相アーマチュアである。これはコギング低減および波形成形にとって有益であり得る。
【0044】
同様に、極は平坦もしくは平行な壁、または円筒形状を有する必要がなく、性能の利点、例えば、コギングの低減または空隙領域の増大など、を提供するために任意の輪郭が採用され得る。それらは、例えば、円錐形、もしくはトロイダル、または表面領域の増大もしくは他の利点のために「ラッフルズポテトチップ」に似た輪郭をもつ溝付きであり得る。別の例では、平行壁が不要であることは、アーマチュアを拡大して、構造および磁束負荷を円周方向および軸方向に都合よく分散するのを可能にする。空隙は、空隙にわたって幅が、半径方向または軸方向に均一でない可能性があり得る。幅は、例えば、内径から外径に増大し得るか、または空隙にわたり幅が変動し得る。
【0045】
本明細書で使用される成形軟質金属複合材料は、粉末金属の成形型内での圧縮によって形成されるモノリシック構成要素である。
【0046】
本発明の要約は、本発明の実施形態の一部に対する概論として提供されており、制限を意図していない。本発明の変形および代替構成を含む追加の実施形態例が、本明細書で提供される。
【0047】
添付の図面は、本発明の更なる理解を提供するために含まれており、本明細書に組み込まれてその一部を構成し、本発明の実施形態を図解して、記述と一緒に本発明の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1】アーマチュアコネクタリングと連結されてアーマチュアを形成するように構成された例示的な成形アーマチュア歯の斜視図を示す。
図2】アーマチュア歯をアーマチュアコネクタリング上に配置するために使用されるコネクタリング連結部を備えた例示的な成形アーマチュア歯の斜視図を示す。
図3】軸方向空隙および半径方向空隙表面の両方、アーマチュア歯をアーマチュアコネクタリング上に配置するための連結端部上のコネクタリング連結部ならびにポッティングされる場合に極間および極周囲に支持を提供するポッティングを受け入れるための延出端部および連結端部上の半径方向および円周方向の流路を有する例示的な成形アーマチュア歯の斜視図を示す。
図4】コネクタリング連結部、アーマチュア歯連結部に挿入されている、突起部、開口部、によってそれに連結された4つのアーマチュア歯を有する例示的なアーマチュアコネクタリングの斜視図を示しており、この正確な位置決めは、構造支持材料、ポッティングの受け入れのためにアーマチュア歯間にチャネルを形成し、スロットの周囲に角度を配置して極を位置付けて橋絡を回避する。
図5】アーマチュア歯をそれに連結してトロイドリターンリングを形成するために使用され得るアーマチュアコネクタリングの斜視図を示す。
図6】任意の電流の円周経路を遮断するための電流スロットを有するアーマチュアコネクタリングの斜視図を示す。
図7図6に見られるような電流スロットおよびアーマチュア歯を配置するための円周スロットを持つアーマチュアコネクタリングの斜視図を示す。
図8】アーマチュア歯連結部、アーマチュア歯を受け入れて保持するための開口部、および図9に示される、コイルワイヤーがコイルまで延出するためのワイヤースロットを備えたアーマチュアコネクタリングの斜視図を示す。
図9】コイルワイヤーがコイルからワイヤースロットを通って延出している、図8のアーマチュアコネクタリングの斜視図を示す。
図10】アーマチュアコネクタリングのトロイダルリターン部に連結されたアーマチュア歯および図6に示されるような、アーマチュアコネクタリング内で半径方向に延在している、電流スロットを備えた例示的なアーマチュアリングの斜視図を示す。
図11】磁石リングの周囲に構成されて軸方向空隙を形成するアーマチュア歯およびコイルワイヤースロットを通って内径に延出しているコイルワイヤーを含むアーマチュアリングを有する例示的な三相電気機械の斜視図を示す。
図12図11に示されるようなアーマチュアリングとアーマチュア歯を組み込んでいる三相電気機械の横断面図を示す。
図13】連結端部から延出端部へ先細になり、コイルおよびアーマチュア歯に組み込まれた磁束リターン延長部を受け入れるための軸方向スロットを有する、例示的な成形アーマチュア歯の斜視図を示す。
図14】連結端部から延出端部へ先細になり、成形アーマチュア歯に組み込まれた半径方向空隙延長部よりも軸方向に広いコイル、および磁束リターン延長部を受け入れるためのより幅広い軸方向スロットを有する、例示的な成形アーマチュア歯の斜視図を示す。
図15】連結端部から延出端部へ先細になり、より幅広い軸方向コイル、磁束リターン延長部、およびアーマチュア歯の対向する軸方向表面から延出する半径方向空隙延長部を受け入れるためのより幅広い軸方向スロットを有する、例示的な成形アーマチュア歯の斜視図を示す。
図16図15に示される成形アーマチュア歯の配列によって、円周配列に形成された例示的なアーマチュアリングの斜視図を示す。
図17】積み重ねて単相電気機械を形成する、図16に示されるような2つのアーマチュアリングを組み込んでいる例示的な位相セクションを示す。
図18】積み重ねて三相電気機械を形成する、図16に示されるような、アーマチュアリングを組み込んでいる例示的な三相電気機械セクションを示す。
図19】アーマチュアリングスタックの端部上に構成された、図14に示されるような、アーマチュア歯を有する三相電気機械の斜視図を示す。
図20図21に示されるような、電気機械内で軸方向に延出するように構成される成形軸方向アーマチュア組立体の斜視図を示す。
図21】アーマチュアリングを形成する、図20に示される成形軸方向アーマチュア組立体を有する三相電気機械の斜視図を示す。
図22】磁石と磁束集線装置の交互配列を有する例示的な磁石リングを示す。
図23】磁石と磁束集線装置の単極の組合せの拡大斜視図を示す。
図24】磁束集線装置に隣接して構成されて、別の磁束集線装置に隣接して構成された厚くて低保磁力の磁石が続く、薄くて高保磁力の磁石を有する例示的な極対の拡大斜視図を示す。
図25図24に示される極対から構成された磁石リングの斜視図を示す。
図26】アーマチュアコネクタリングから延出するアーマチュア歯、コイルスロットおよびトロイダルリターンを有する例示的な成形アーマチュアリングの斜視図を示す。
図27】コイルスロット内のアーマチュアリング間に構成されたコイルを持つ図26に示されるアーマチュアリングならびに半径方向空隙および軸方向空隙の両方をアーマチュアで形成する磁石リングの配列を有する例示的な三相電気機械の一部の横断面図を示しており、アーマチュア歯は共有アーマチュア歯である。
図28】磁束リターン部が電気機械の外径上にある成形アーマチュアリングを含む三相電気機械のためのアーマチュア配列の横断面図を示しており、コイルは磁石リングの外径の周囲に配置される。
図29】主に第1および第2の位相を囲む、図27の磁束共有パターンを示す。
図30】主に第1および第3の位相を囲む、図27の磁束共有パターンを示す。
図31】主に第2および第3の位相を囲む、図27の磁束共有パターンを示す。
図32】第2の位相において最も高い磁界レベルをもつ、図27の磁束共有パターンを示す。
図33】トロイダルリターンをアーマチュアリング位置決め特徴によってアーマチュアリングと配置するための位置決め特徴を有する別個のトロイダルリターンを持つ、図26に示されるようなアーマチュアリングの斜視図を示す。
図34】三相電気機械のために構成された別個のトロイダルリターンを持つ、図26に示されるようなアーマチュアリングの斜視図を示し、単一のアーマチュアリングが示されている。
図35】組み込まれたトロイダルリターン、コイルスロットを備え、片面だけが半径方向間隙延長部を有する、図26に示される成形アーマチュアリングの一部の斜視図を示す。
図36】電流カットを備えた、図35の例示的な成形アーマチュアリングを示しており、ワイヤースロットを通って延出しているコイルリターンワイヤーをプレスして、それによりアルファ巻きコイル巻線の必要性を排除する、コイルスロットへの挿入のために構成されたコイルも示す。
図37】冷却入口からの冷却の導入および流れ、ならびに冷却出口からの冷却流体の除去のためにアーマチュアリング内に形成された冷却チャネル24を有する、図38のアーマチュアリングの背面図を示す。
図38】アーマチュア位置決めのためのアーマチュア位置決め特徴を備えた、図37のアーマチュアリングの斜視図を示す。
図39】アーマチュアリング内のワイヤースロットを通って内部に延出しているコイルワイヤーをもつコイルを含む、三相電気機械配列に積み重ねられた図38のアーマチュアリングの斜視図を示す。
図40】磁束リターン部が電気機械の外径上にあり、コイルスロットが磁石リングの外径の周囲に配置されるように構成されて、別個の部品によって形成され、流体がアーマチュアおよびコイル巻線を冷却するために流れるのを可能にする、半径方向間隙延長部間の冷却チャネル内に構成された、冷却導管を備える、例示的なアーマチュア歯の断面斜視図を示す。
図41】高出力密度電気機械のためのアーマチュアおよびコイルを冷却するために冷却チャネル内に構成された冷却導管を備えた、図40に示されるアーマチュア歯の斜視図を示す。
図42】モノリス部品から形成されたアーマチュア歯および電気機械の中心位相の半径方向間隙延長部間に構成された冷却導管をもつ、図40に示されるものと類似した、アーマチュアリングの斜視図を示す。
図43】アーマチュアコネクタリングから延出する先細のアーマチュア歯を有する例示的なモノリシックアーマチュアリングの斜視図を示す。
図44】アーマチュアコネクタリングから延出する先細のアーマチュア歯、トロイダルリターンを通って延在するワイヤースロットおよびアーマチュアコネクタリングから半径方向に内向きに延出するトルクキーを有する、例示的なモノリシックアーマチュアリングの斜視図を示す。
図45】アーマチュアコネクタリングから延出する先細のアーマチュア歯およびアーマチュアリングの内側表面から延出するトルクキーを有する、例示的なモノリシックアーマチュアリングの斜視図を示す。
図46】集線装置コネクタリングから延出する先細にされた集線装置歯を有する、例示的なモノリシック集線装置リングの斜視図を示す。
図47】集線装置歯の連結端部に沿った磁石リング固定装置レシーバー集線装置歯内の軸方向輪郭特徴を有する、図46に示される例示的なモノリシック集線装置リングの拡大斜視図を示す。
図48】集線装置リングに連結された磁石リング固定装置をもつ、図46に示される例示的なモノリシック集線装置リングの斜視図を示す。
図49】集線装置歯間およびリングロックレシーバー内に構成された磁石リング固定装置延長部を示すために切削された磁石リング固定装置および集線装置リングをもつ、図46に示される例示的なモノリシック集線装置リングおよびリングロックの斜視図を示す。
図50】モノリシックアーマチュアリングおよび集線装置歯間に構成された磁石をもつモノリシック集線装置リングから形成された三相電気機械の分解組立図を示しており、電気機械は軸方向空隙のみを有する。
図51】組み立てられて図50に示されている、三相電気機械の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0049】
対応する参照文字は、図のいくつかの表示を通して対応する部品を示す。図面は本発明の実施形態の一部の図解を表しており、本発明の範囲をいかなる方法でも制限すると解釈されるべきでない。図面の一部は、説明を容易にするために本発明の特徴および構成要素の全ては示していない可能性があるが、可能な場合には、1つの図面からの特徴および構成要素は他の図面に含まれ得ることが理解される。更に、図面は必ずしも原寸に比例しておらず、いくつかの特徴は特定の構成要素の詳細を示すために誇張され得る。従って、本明細書で開示される特定の構造および機能の詳細は制限と解釈されるべきでなく、本発明を様々に採用するために当業者を教示するための代表的基礎にすぎない。
【0050】
本明細書では、用語「含む(comprise)」、「含め(comprising)」、「含む(include)」、「含め(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」またはその任意の他の変形は、包括的な包含をカバーすることを意図する。例えば、要素のリストを含む、プロセス、方法、品目、もしくは器具は必ずしもそれらの要素に限定されず、明示的にリストされていないか、またはかかるプロセス、方法、品目、もしくは器具に伴う他の要素を含み得る。また、「1つの(a)」または「1つの(an)」の使用は、本明細書で説明される要素および構成要素を記述するために採用される。これは、単に便宜上、行われて、本発明の範囲の一般的な意味を与える。この記述は、1つ、または少なくとも1つを含むと読まれるべきであり、単数形は、そうでないことを意味することが明らかでない限り、複数形も含む。
【0051】
ここで図1図3を参照すると、例示的な成形アーマチュア歯40は、連結端部44、すなわち、アーマチュアコネクタリングとの連結の近位にある端部から、延出端部46までの長さを有する。図1に示されるように、端部流路462、延出端部内の凹部は、アーマチュア歯がポッティングされる場合に追加の構造支持を提供するように構成される。ポッティング材がこの凹部に流入してより強力なアーマチュアリングを作る。図2に示されるように、成形アーマチュア歯40は、コネクタリング連結部45、45′、それぞれ、対向する円周方向表面411、411′から延出する突起部を有する。図3に示されるように、成形アーマチュア歯40は、円周方向表面から延出する半径方向間隙延長部47、47′を有し、半径方向表面41を形成して磁石リングと半径方向空隙を生じる。図3の成形アーマチュア歯は、連結端部流路442、ポッティングを受け入れてより強力なアーマチュアリングを生成するための、軸方向表面42内の凹部も有する。アーマチュア歯は、トロイダルリターンをもつ軸方向表面内に先細の延長部も有してリターンに結合する磁束を最適化する。
【0052】
図4に示されるように、図3に示されるようなアーマチュア歯はアーマチュアコネクタリング32に連結されてアーマチュア歯先端401、すなわち、アーマチュアコネクタリング32から延出するアーマチュア歯の部分、を作る。アーマチュア歯40のコネクタリング連結部45は、アーマチュア歯連結部34またはアーマチュアコネクタリング32に挿入される。アーマチュアリングは外側表面33から内側表面31までの半径方向長を有する。アーマチュア歯の正確な位置決めは、ポッティング材が流れるためのチャネルをアーマチュア歯間に形成する。これは、機械的強度を提供して、成型中に良好な材料の流れを可能にする。正確な位置決めは、周囲電流が流れるのを防ぐコネクタリングカットを極が橋絡しないように、極も配置する。
【0053】
図4に示されるように、電気機械10は、アーマチュアリングおよび/または磁石リングの回転方向を通って軸方向に延出する軸方向軸12、軸方向軸および、軸方向軸の周囲に円周方向に延在する、円周方向軸13から半径方向に外向きに延出する半径方向軸11を有する。軸方向表面または空隙は、軸方向軸と直交に構成され、半径方向表面または空隙は、半径方向軸と直交に構成されて、円周方向表面は円周方向軸と直交に構成される。直交に、は前の文で使用されるとおり、実質的に~と垂直に、を意味し、表面または空隙は、厳密に直交する表面を遮る、溝、スロット、キー溝、位置決め特徴などの、表面特徴を含み得る。この軸規則は本出願を通して使用される。
【0054】
図5は、アーマチュアコネクタリング32の斜視図を示す。
【0055】
図6は、任意の電流の円周経路を遮断するための電流スロット377を有するアーマチュアコネクタリング32の斜視図を示す。
【0056】
図7は、ワイヤースロット37およびコイルスロット49、極を半径方向に、しかし角度的にではなく、配置するための円周スロットを持つアーマチュアコネクタリング32の斜視図を示す。
【0057】
図8は、アーマチュア歯連結部34、アーマチュア歯を受け入れて保持するための開口部、および図9に示される、コイルワイヤーがコイルスロット内のコイルまで延出するためのワイヤースロット37を備えたアーマチュアコネクタリング32の斜視図を示す。
【0058】
図9は、アーマチュアコネクタリングの周囲に構成されたコイル50、およびワイヤースロット37を通って半径方向に内向きに延出しているコイルワイヤー57をもつ、図8のアーマチュアコネクタリング32の斜視図を示す。
【0059】
図10に示されるように、例示的なアーマチュアリング30は、アーマチュアコネクタリング32に連結されたアーマチュア歯40およびアーマチュアコネクタリング内で半径方向に延在する周囲電流遮断スロット37を備えて構成される。アーマチュア歯40は、アーマチュアコネクタリング32から延出するアーマチュア歯先端401部を有する。アーマチュアコネクタリングは各位相に対してトロイダルリターン36を形成する。
【0060】
図11に示されるように、例示的な三相電気機械15は、磁石リング60の両側上に構成されて軸方向空隙22を形成する、アーマチュア歯40およびコネクタリング32を含む、アーマチュアリング30を有する。また、コイルワイヤー57は、コネクタリング32のワイヤーチャネル37を通って、内径に入りコイルワイヤースロットを通って延出すると示されている。アーマチュア歯先端401部は、磁石リング60の上に延出してそれらの間に軸方向空隙22を生成する。アーマチュア歯の2つの中央円周セットは、共有アーマチュア歯のリングを形成し、それは、アーマチュア歯の対向する軸側上の磁石リングから磁束を伝導する。端部アーマチュア歯だけがアーマチュア歯の端部セットから軸方向に構成された1つの磁石を有する。
【0061】
図12に示されるように、三相電気機械15の部分組立体は、図11に示されるようなアーマチュアコネクタリング32およびアーマチュア歯40を組み込む。アーマチュア歯は、アーマチュアコネクタリングに、コネクタリング連結部44、アーマチュア歯連結部34に挿入されている、突起部、開口部によって連結される。アーマチュア歯先端401部は、磁石リング60の上に延出してそれらの間に軸方向空隙22を生成する。図のように、アーマチュア歯先端401の一部だけが磁石リングに重なって軸方向空隙を形成する。歯先端401の軸方向空隙部402は、磁束が磁石リングからアーマチュア歯40に伝達される部分である。アーマチュア歯40′40″の2つの中央円周セットは、アーマチュア歯の対向する軸側上の磁石リングから磁束を伝導する共有アーマチュア歯である。説明を簡単にするために、磁石リングの全てが示されているわけではない。アーマチュア歯40′は、磁石リング60と60′との間に軸方向に構成されて、各々から磁束を伝導し、従って、共有アーマチュア歯である。アーマチュアコネクタリングはそれに連結されたアーマチュア歯の2つのセットを有する。
【0062】
図13図15を参照すると、例示的な成形アーマチュア歯40は連結端部44から延出端部46へ先細になる。成形アーマチュア歯は、円周方向表面411および軸方向表面42ならびに軸方向表面から延出する磁束リターン延長部368を有する。歯は、空隙表面よりも軸方向に深いコイルを受け入れるためのコイルスロット49を有して、更なるコイル領域を提供する。図14に示されるように、半径方向間隙延長部が成形アーマチュア歯40の軸方向表面42から延出して半径方向歯を形成するか、または半径方向延長部は磁石リングと半径方向空隙を形成する半径方向表面41を有する。図15に示されるように、半径方向間隙延長部は成形アーマチュア歯の対向する軸方向表面から延出する。アーマチュア歯40は、アーマチュアコネクタリング32から延出するアーマチュア歯先端401部を有する。
【0063】
図16図19を参照すると、例示的なアーマチュアリング30が、図15に示される成形アーマチュア歯40の配列によって、円周配列に形成される。図17に示されるように、図16に示されるような、2つのアーマチュアリング30、30′が積み重ねられて単相電気機械15を形成する。図18に示されるように、4つのアーマチュアリング30が積み重ねられて三相電気機械15を形成する。図19に示されるように、三相電気機械は、2つの中間アーマチュアリング上に、図15に示されるような、およびアーマチュアリング30スタックの端部上に構成された、図14に示されるような、アーマチュア歯40を有する。図18および図19に示されるように、軸方向に中央に置かれた2つのアーマチュア歯40は、アーマチュア歯の対向する軸側上の磁石リングから磁束を伝導する共有アーマチュア歯であるアーマチュア歯の単一セットを有する。この構成内の磁石リング間に軸方向に構成された2つのセットのアーマチュア歯はない。
【0064】
ここで図20および図21を参照すると、例示的な成形軸方向アーマチュア組立体39は、図21に示されるような、電気機械内で軸方向に延出するように構成された複数のアーマチュア歯40~40″′を有する。成形軸方向アーマチュア組立体39の円周配列および組立体は三相電気機械15のためのアーマチュアリング30を形成する。
【0065】
図22は、磁石63と磁束集線装置61、61′の交互配列を有する例示的な磁石リング60を示す。
【0066】
図23は、磁石63と磁束集線装置61の単極の組合せの拡大斜視図を示す。
【0067】
図24は、磁束集線装置61に隣接して円周方向に構成されて、別の磁束集線装置61′に円周方向に隣接して構成された厚くて低保磁力の磁石66が続く、薄くて高保磁力の磁石68を有する、例示的な極対、または磁石と磁束集線装置の配列、の拡大斜視図を示す。例示的な磁石リングは、図24に示されるような反復単位で構成される。磁石リングは、高保磁力磁石に続いて円周方向に配列されて、低保磁力磁石が円周方向に続く、第1の磁束集線装置、および低保磁力磁石に続いて円周方向に配列された第2の磁束集線装置を用いた、磁石と磁束集線装置の反復配列を有し得る。低保磁力磁石の磁界強度は、コイル内の電流のパルスによって変更され得る。電気機械が車両の車輪と連結される下り坂をコーティングしている場合など、毎分回転数が閾値を上回っていて、トルク要件入力が閾値レベルを下回っている場合など、コントローラはこれを行ってドラッグを低減し得る。磁界強度は、少なくとも20%以上、50%以上、70%以上低下し得るか、または実質的ゼロまで調整されるかもしくは反転さえされ得る。
【0068】
図25は、図24に示される極対から構成された磁石リング60の斜視図を示す。
【0069】
ここで図26図28を参照すると、例示的なアーマチュアリング30は、アーマチュアコネクタリング32から延出する半径方向に延出して先細になったアーマチュア歯40の配列、トロイダルリターン36およびコイル50を受け入れるように構成されたコイルスロット49を含むモノリシック成形アーマチュアリング40である。アーマチュア歯先端401部は、磁石リング60の上に延出してそれらの間に軸方向空隙22を生じる。半径方向間隙延長部47もモノリシックアーマチュアリング30の一部であり、それにより、図27に示されるように、磁石リング60と、半径方向表面41および軸方向表面42との間に半径方向空隙21および軸方向空隙22の両方を生じる。アーマチュア歯40~40″′の各々は、軸方向空隙部を有し、アーマチュア歯は磁石リングと重なり合って軸方向空隙および半径方向空隙部を生じ、アーマチュア歯は磁石リングと重なり合って半径方向空隙を生じる。アーマチュア歯は、図28に示されるように円周方向にオフセットされ、そのため図27に示されるアーマチュア歯30、30″の2つだけが軸方向および半径方向の両方の空隙部を示す。
【0070】
図27に最も良く示されるとおり、2つのコイルスロット49によって形成されるコイルチャネル54は、半径方向空隙21の幅および磁石リングの幅よりも軸方向に広く、それにより増大した電流容量を提供する。図28に示されるように、三相電気機械15は、磁束リターン部が電気機械の外径上にある成形アーマチュアリング30を含み、コイルは磁石リングの外径の周囲に配置される。この配列は、熱経路が機械の外径周囲にある場合に好ましい可能性がある。
【0071】
図28に示されるように、アーマチュア歯40は半径方向に内向きに延出し、アーマチュアコネクタリングおよびアーマチュア歯はモノリシック構成要素である。
【0072】
図29は、主に第1および第2の位相を囲む、図27の磁束共有パターンを示す。
【0073】
図30は、主に第1および第3の位相を囲む、図27の磁束共有パターンを示す。
【0074】
図31は、主に第2および第3の位相を囲む、図27の磁束共有パターンを示す。
【0075】
図32は、第2の位相において最も高い磁界レベルをもつ、図27の磁束共有パターンを示す。
【0076】
ここで図33および図34を参照すると、図26に示されるようなアーマチュアリング30は、トロイダルリターンをアーマチュアリング位置決め特徴322によってアーマチュアリングと配置するための位置決め特徴362を有する別個のトロイダルリターン360を受け入れるように構成される。トロイダルリターン360は、電流がリターンの周囲を円周方向に流れるのを防ぐために電流スロット377も有する。アーマチュアリングも図33に示されるように、電流スロット377′を有する。図34に示されるように、トロイダルリターンは、多相電気機械に対して構成されて、複数のアーマチュアリング30を通して延在し得る。
【0077】
ここで図35図39を参照すると、図25に示されるような、例示的な成形アーマチュアリング30は、図36に示されるような、コイル50を受け入れるためのコイルスロット49と共に構成される。アーマチュアリングは、コイルスロット49からアーマチュアリングの内部へコイルワイヤー57を受け入れるためにコイルワイヤースロット37と共に構成される。アーマチュアリングは、電流がアーマチュアリング30の周囲を円周方向に流れるのを防ぐために電流スロット377も有する。図37に示されるように、アーマチュアリングは、アーマチュアリングの周囲に円周方向に延在する冷却チャネル24を有し、冷やした空気などの、流体、またはより好ましくは液体の流れのために冷却入口25および冷却出口26を有する。図38に示されるアーマチュアリングは、軸方向に隣接したアーマチュア歯40を円周方向にオフセットして、図39に示されるような円周方向に位置合わせされた配向でアーマチュアリングを配置するためのアーマチュアコネクタリング位置決め特徴322を有する。図39は、磁石リングのない、組み立てられた三相電気機械15を示す。図35図39に示されるアーマチュアリングは、軟質金属複合材料(SMC)から作られ得るモノリシックアーマチュアリングである。図39に示されるように、軸方向に中央に置かれた2つのモノリシック成形アーマチュアリングは、共有アーマチュア歯、すなわち、磁束を、歯の対向する軸側から、または電気機械の2つの別個の磁石リングもしくは位相から、集める歯を有する。言い換えれば、共有アーマチュア歯は2つの別個のトロイダルリターンと磁力で連結される。
【0078】
ここで図40図41および図42を参照すると、冷却導管24は、極、すなわち、対向するアーマチュア歯40の半径方向間隙延長部47の間に適合するように構成されるヘビ状リング(serpentine ring)として構成される。冷却導管は、プラスチックなどの、非導電性材料から作られ得る。この構成では、磁石リングは、それを通した冷却流体の流れのために冷却導管に対する固定の入口および出口を可能にするために、電気機械の回転部材である。図42に示されるように、三相電気機械15は、モノリシック部品であるアーマチュアリングから形成される。図面の理解を容易にするために、冷却導管27は、電気機械の中心位相だけの半径方向間隙延長部間に構成されて示されている。冷却導管は、アーマチュアリングの1つ以上内に、または示されるようにアーマチュアリング間に構成され得る。
【0079】
ここで図43図45を参照すると、例示的なモノリシックアーマチュアリング30は、アーマチュアコネクタリング32およびアーマチュアコネクタリングから半径方向に外向きに延出する複数のアーマチュア歯40を含む。モノリシックアーマチュアリングは、SMCから形成されるなど、一体部品構成要素から作られる。アーマチュア歯は連結端部44から延出端部46まで延出してアーマチュア歯先端401、またはアーマチュアコネクタリング32から延出するアーマチュア歯の部分を生じる。アーマチュア歯は、軸方向空隙に沿って延出し得る軸方向表面42を有する。アーマチュア歯先端は、延出端部に向かって先細になり、アーマチュアコネクタリング32に連結された、先端の連結端部は、延出端部よりも円周方向に広い。隣接した歯の円周方向表面411の間の距離は、延出端部に向かって増大する。アーマチュア歯は、軸方向表面42に向かって上方に先細になる先細表面48も有し、それにより軸方向空隙表面からの磁束伝導のための増大した領域および増大した部品強度、ならび増大した透磁性を提供する。磁気損失は、磁束密度の2乗として増加し、従って、先細表面48を組み込むことによって磁束のための断面積が増大し、先細歯は損失を減少させる。アーマチュアコネクタリングに対して延出端部よりも幅広い連結をもつ、先細アーマチュア歯先端は、歯の強度を増大させて、もっと弱い材料が使用されて歯およびアーマチュアリングが形成されるのを可能にして、より良い性能および特により低い磁心損失をもたらし得る。
【0080】
アーマチュア歯は、アーマチュア歯間に延在する円周方向表面411も有する。アーマチュア歯先端は、連結端部から延出端部へ先細になるか、またはアーマチュア歯先端部401では、再度、これは、磁束のための断面積を増大させて損失を減少させ、部品強度の改善をもたらすことにも留意されたい。アーマチュアリングは、内側表面31および外側表面33を有する。一体トロイダルリターン36は内側表面31に沿って構成されて、アーマチュアコネクタリング32から軸方向に外に延出して磁束が磁石リングの周囲に伝達されるのを可能にする。
【0081】
例示的なアーマチュアリングは、コギングを低減するために、アーマチュア歯先端の軸方向表面42に沿って構成された抗コギング特徴35を含む。抗コギング特徴は、アーマチュア歯先端の連結端部の近位に配置されることに留意されたい。抗コギング特徴は、コギングおよび電圧波形を成形するために使用される。抗コギング特徴は、例えば、軟質金属複合材料の圧縮、または粉末金属の圧縮を通した形成のために伝導性であり得る、この半径方向表面における窪みであり得る。抗コギング特徴は、アーマチュアリングの一方または両方の側面上にあり得、アーマチュア歯の1つ以上の上にあり得る。分かりやすくするために円形特徴が示されているが、無数の成形表面が実用的である。
【0082】
図44および図45に示されるように、トルクキー38がアーマチュアリング30の内側表面31上に構成される。トルクキーは、電気機械がキー溝を有するシャフトと連結するのを可能にする内側表面からの突起部である。キーはアーマチュアを相互に位置合わせするためにも使用され得る。アーマチュアキーは、アーマチュア歯が半径方向に内向きに延出する場合、外側表面上に構成され得ることに留意されたい。また、図44に示されるように、アーマチュアリングの一部を通って半径方向に延在するワイヤースロットである。図45はトロイダルリターンを必要としない端部アーマチュアリングを示す。
【0083】
ここで図46および図47を参照すると、例示的な集線装置リング67は、集線装置コネクタリング62から半径方向に内向きに延出する複数の集線装置歯70を有する。集線装置リングは、軟質金属複合材料(SMC)または粉末金属の圧縮成形から作られ得るモノリシック部品である。集線装置歯は、電気機械に対する極を形成するために、それらの間に磁石を受け入れるための間隙75を有する。集線装置歯は、連結端部74から延出端部76まで延出して、軸方向表面71および半径方向表面76を有する。軸方向表面は、例示的な実施形態では、軸方向空隙に沿ってアーマチュア歯と共に延出する。軸方向輪郭特徴73、または複数の溝などのでこぼこした表面が、軸方向表面72に沿って延在して、接着剤が表面に沿って流れてそれに磁石を保持するのを可能にする。軸方向輪郭特徴は、コギングおよび電圧波形を成形するためにも使用される。磁石リング固定装置レシーバー64は、集線装置歯の連結端部74に近位に構成されて、図48および図49に示されるような磁石リング固定装置延長部を受け入れるように構成される。磁石リング固定装置レシーバーは、歯間の間隙よりも円周方向に大きい。集線装置コネクタリングは集線装置リング67の外側表面の周囲に延在し、図49に示されるように、磁石リング固定装置の取付け後に部分的に、または完全に切削され得る。磁石リング固定装置レシーバー64は、集線装置コネクタリング62との連結の近位にある集線装置歯を狭めて、有用でない集線装置コネクタリングに入る磁束の量を減少させる。このネックダウン部はばち形を生じて、集線装置を、磁石リングを支持して位置付ける非磁性スペーサ内に保持する。図46に示される抗コギング特徴65は、集線装置歯の軸方向表面上に構成されて、窪みもしくは小凹点またはコギングを低減するために軸方向表面内の平らな部分から逸脱した任意の他の形状であり得る。抗コギング特徴は、集線装置歯70の軸方向表面上に構成される。
【0084】
図48および図49に示されるように、磁石リング固定装置100は集線装置リング67に連結されて、構造支持を提供して磁石リングを位置付ける。磁石リング固定装置は、集線装置歯70間に構成された磁石リング固定装置延長部101をむき出しにするように部分的または完全に切削され得る。磁石リング固定装置の切削は、電気機械のサイズを削減し、磁束漏れが減少されるのでトルク生成を高めるであろう。磁石リング固定装置は非磁性材料であり得る。
【0085】
図50に示されるように、例示的な三相電気機械15は、4つのアーマチュアリング30~30″′および3つの集線装置リング67~67″を有する。磁石リングは、構成要素を一緒に位置合わせするために、位置合わせキー102および位置合わせキー溝103を有する。磁石リングは、集線装置リングの一体部品か、または磁石リング固定装置の一部であり得る。軸方向空隙は、集線装置歯70とアーマチュア歯40との間に形成される。磁極90は、磁石間に構成される。トルクキー38は、アーマチュアコネクタリングから半径方向に内向きに延出する。アーマチュア歯先端401は半径方向に外向きに延出して、アーマチュアコネクタリングとの連結端部から延出端部46へ円周方向幅において先細になる。軸方向空隙がアーマチュア歯先端と磁石リング60との間に形成される。
【0086】
図51は、位置合わせされたトルクキー38および磁石リング位置合わせキー溝103内に構成された磁石リングの位置合わせキー102で組み立てられた、図50に示される例示的な電気機械10を示す。トルクキーは、モノリシックアーマチュアリングに成型され得るアーマチュアリングからの突起部である。ワイヤーアタッチメント110は、この内側回転電気機械において磁石リング固定装置100の外径から外へ延出する。この構成は、コイルがアーマチュアで固定されている場合に限り機能する。
【0087】
図50および図51に示されるように、軸方向に中央に置かれた2つのアーマチュアリング30′、30″は共有アーマチュアリングで、アーマチュア歯を共有して2つの軸方向に対向する磁石リングから磁束を収集するアーマチュア歯を有する。これらのモノリシック共有アーマチュアリングは構成要素の数を減少させて、さらにコンパクトな電気機械を可能にする。共有アーマチュア歯は、モノリシックアーマチュアリングの一体部品である。
【0088】
本発明のある例示的な実施形態は本明細書で説明されて、添付の図面で図解されている。説明される実施形態は、本発明を説明する目的だけのためであり、本発明の範囲を制限すると解釈されるべきではない。本発明の他の実施形態、ならびにある修正、説明される実施形態の組合せおよび改善は、当業者であれば思い付き、かかる代替実施形態、組合せ、修正、改善の全ては、本発明の範囲内である。
【0089】
様々な修正、組合せおよび変形が、本発明の範囲から逸脱することなく本発明内で行われ得ることが当業者には明らかであろう。本明細書で説明される特定の実施形態、特徴および要素は、任意の適切な方法で変更され、かつ/または組み合わされ得る。従って、本発明は、それらが添付のクレームおよびそれらの同等物の範囲内に入るという条件で、本発明の修正、組合せおよび変形を包含することを意図する。
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【国際調査報告】