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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-08
(54)【発明の名称】KCNT1阻害剤及び使用方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 417/14 20060101AFI20230426BHJP
   A61K 31/4439 20060101ALI20230426BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20230426BHJP
   A61P 25/08 20060101ALI20230426BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20230426BHJP
   A61P 9/06 20060101ALI20230426BHJP
   A61P 25/04 20060101ALI20230426BHJP
   A61P 29/02 20060101ALI20230426BHJP
   A61P 25/06 20060101ALI20230426BHJP
   A61P 21/00 20060101ALI20230426BHJP
   A61P 17/04 20060101ALI20230426BHJP
   A61P 25/22 20060101ALI20230426BHJP
   A61P 25/24 20060101ALI20230426BHJP
   A61P 25/18 20060101ALI20230426BHJP
   A61P 25/20 20060101ALI20230426BHJP
   C07D 413/14 20060101ALI20230426BHJP
   C07D 417/04 20060101ALI20230426BHJP
   C07D 413/04 20060101ALI20230426BHJP
   A61K 31/4709 20060101ALI20230426BHJP
   A61K 31/538 20060101ALI20230426BHJP
   C07D 417/12 20060101ALI20230426BHJP
   A61K 31/454 20060101ALI20230426BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230426BHJP
【FI】
C07D417/14 CSP
A61K31/4439
A61P25/00
A61P25/08
A61P9/10
A61P9/06
A61P25/04
A61P29/02
A61P25/06
A61P21/00
A61P17/04
A61P25/22
A61P25/24
A61P25/18
A61P25/20
C07D413/14
C07D417/04
C07D413/04
A61K31/4709
A61K31/538
C07D417/12
A61K31/454
A61P43/00 111
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022557683
(86)(22)【出願日】2021-03-23
(85)【翻訳文提出日】2022-11-10
(86)【国際出願番号】 US2021023653
(87)【国際公開番号】W WO2021195066
(87)【国際公開日】2021-09-30
(31)【優先権主張番号】62/993,359
(32)【優先日】2020-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522014219
【氏名又は名称】プラクシス プレシジョン メディシンズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マルティネス ボテージャ ガブリエル
(72)【発明者】
【氏名】グリフィン アンドリュー マーク
【テーマコード(参考)】
4C063
4C086
【Fターム(参考)】
4C063AA03
4C063BB01
4C063BB09
4C063CC51
4C063CC54
4C063CC67
4C063DD12
4C063DD22
4C063DD51
4C063EE01
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC67
4C086BC74
4C086BC85
4C086GA07
4C086GA08
4C086GA10
4C086GA12
4C086GA16
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA01
4C086ZA06
4C086ZA08
4C086ZA12
4C086ZA18
4C086ZA22
4C086ZA38
4C086ZA40
4C086ZA89
4C086ZA94
4C086ZC02
(57)【要約】
本発明は、部分的には、神経学的疾患又は障害、過度の神経興奮性及び/又は遺伝子(例えば、KCNT1)における機能獲得変異に関連する疾患又は状態を、防止及び/又は治療するのに有用な化合物及び組成物を対象とする。神経学的疾患又は障害、過度の神経興奮性及び/又はKCNT1などの遺伝子における機能獲得変異に関連する疾患又は状態を治療する方法もまた、本明細書に提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Aを有する化合物であって、
【化1】
Xが、CR若しくはNであり、Yが、Sであるか、又は
Xが、CRであり、Yが、Oであり、
環Aが、フェニル、6員ヘテロアリール、及び5~7員ヘテロシクリルからなる群から選択され、
が、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルからなる群から選択され、前記フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルが、1つ以上のRで任意選択的に置換され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、前記C1-6アルキルが、C1-6アルコキシ、若しくはC1-6ハロアルコキシで任意選択的に置換され、Rが、水素であるか、又は
及びRが、R及びRに結合している炭素と一緒になって、C3-8シクロアルキレン若しくは3~7員ヘテロシクロアルキレンを形成し得、
及びRが、各々独立して、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルキレン-O-C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、-S(O)、-S(O)-N(R、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、及びC1-6ハロアルキルからなる群から選択され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
各Rが、水素、C1-6アルキル、及び-(C1-6アルキレン)-OHからなる群から独立して選択されるか、又は2つのRが、前記2つのRに結合している窒素原子と一緒になって、ハロゲン及び-OHから各々独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換された複素環を形成し得、
nが、0、1、2、及び3からなる群から選択され、
但し、Rが水素であり、環Aが6員ヘテロシクリル又は6員ヘテロアリールであるとき、Rはチオフェンではないことを条件とし、
但し、Rが水素であり、環Aが6員ヘテロアリール又は5員ヘテロシクリルであるとき、Rはフェニルではないことを条件とする、化合物、あるいはその薬学的に許容される塩と、
薬学的に許容される担体と、を含む、薬学的組成物。
【請求項2】
式A-1を有する化合物であって、
【化2】
Xが、CR若しくはNであり、Yが、Sであるか、又は
Xが、CRであり、Yが、Oであり、
環Aが、6員ヘテロアリールであり、
が、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルからなる群から選択され、前記フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルが、1つ以上のRで任意選択的に置換され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、前記C1-6アルキルが、C1-6アルコキシ、若しくはC1-6ハロアルコキシで任意選択的に置換され、Rが、水素であるか、又は
及びRが、R及びRに結合している炭素と一緒になって、C3-8シクロアルキレン若しくは3~7員ヘテロシクロアルキレンを形成し得、
及びRが、各々独立して、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルキレン-O-C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、-S(O)、-S(O)-N(R、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、及びC1-6ハロアルキルからなる群から選択され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
各Rが、水素、C1-6アルキル、及び-(C1-6アルキレン)-OHからなる群から独立して選択されるか、又は2つのRが、前記2つのRに結合している窒素原子と一緒になって、ハロゲン及び-OHから各々独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換された複素環を形成し得、
nが、0、1、2、及び3からなる群から選択され、
但し、Rが水素であり、環Aが6員ヘテロアリールであるとき、Rはチオフェンでもフェニルでもないことを条件とする、化合物、あるいはその薬学的に許容される塩と、
薬学的に許容される担体と、を含む、薬学的組成物。
【請求項3】
環Aが、ピリジルである、請求項1又は2に記載の薬学的組成物。
【請求項4】
前記化合物が、式A-1A若しくは式A-1Bの化合物、
【化3】
又はその薬学的に許容される塩である、請求項1~3のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項5】
式A-2を有する化合物であって、
【化4】
Xが、CR若しくはNであり、Yが、Sであるか、又は
Xが、CRであり、Yが、Oであり、
環Aが、5~7員ヘテロシクリルであり、
が、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルからなる群から選択され、前記フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルが、1つ以上のRで任意選択的に置換され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、前記C1-6アルキルが、C1-6アルコキシ、若しくはC1-6ハロアルコキシで任意選択的に置換され、Rが、水素であるか、又は
及びRが、R及びRに結合している炭素と一緒になって、C3-8シクロアルキレン若しくは3~7員ヘテロシクロアルキレンを形成し得、
及びRが、各々独立して、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルキレン-O-C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、-S(O)、-S(O)-N(R、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、及びC1-6ハロアルキルからなる群から選択され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
各Rが、水素、C1-6アルキル、及び-(C1-6アルキレン)-OHからなる群から独立して選択されるか、又は2つのRが、前記2つのRに結合している窒素原子と一緒になって、ハロゲン及び-OHから各々独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換された複素環を形成し得、
nが、0、1、2、及び3からなる群から選択され、
但し、Rが水素であり、環Aが5~6員ヘテロシクリルであるとき、Rはチオフェンでもフェニルでもないことを条件とする、化合物あるいはその薬学的に許容される塩と、
薬学的に許容される担体と、を含む、薬学的組成物。
【請求項6】
前記化合物が、式A-2Aの化合物であって、
【化5】
式中、qが1若しくは2である、化合物、
又はその薬学的に許容される塩である、請求項1又は5に記載の薬学的組成物。
【請求項7】
Xが、Nであり、Yが、Sである、請求項1~6のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項8】
Xが、CHであり、Yが、Oである、請求項1~6のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項9】
が、C1-6アルキルである、請求項1~8のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項10】
が、水素である、請求項1~8のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項11】
が、水素である、請求項1~10のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項12】
が、C1-6アルキル、C1-6アルキレン-O-C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、又はC3-8シクロアルキルである、請求項1~11のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項13】
が、1つ以上のRで任意選択的に置換される5~6員ヘテロアリールである、請求項1~12のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項14】
前記ヘテロアリールが、ピラゾリルである、請求項13に記載の薬学的組成物。
【請求項15】
が、1つ以上のRで任意選択的に置換されたフェニルである、請求項1~12のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項16】
が、1つ以上のRで任意選択的に置換された-CH-フェニルである、請求項1~12のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項17】
が、1つ以上のRで任意選択的に置換された10員ヘテロシクリルである、請求項1~12のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項18】
前記10員ヘテロシクリルが、二環式ヘテロシクリルである、請求項17に記載の薬学的組成物。
【請求項19】
が、ハロゲン、C1-6アルキル、又はC1-6ハロアルキルである、請求項1~18のいずれか一項に記載の薬学的組成物。
【請求項20】
式Iを有する化合物、
【化6】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xが、CR若しくはNであり、Yが、Sであるか、又は
Xが、CRであり、Yが、Oであり、
環Aが、フェニル、6員ヘテロアリール、及び5~7員ヘテロシクリルからなる群から選択され、
が、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルからなる群から選択され、前記フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルが、1つ以上のRで任意選択的に置換され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
が、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、前記C1-6アルキルが、C1-6アルコキシ若しくはC1-6ハロアルコキシで任意選択的に置換され、Rが、水素であるか、又は
及びRが、R及びRに結合している炭素と一緒になって、C3-8シクロアルキレン若しくは3~7員ヘテロシクロアルキレンを形成し得、
及びRが、各々独立して、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルキレン-O-C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、-S(O)、-S(O)-N(R、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、及びC1-6ハロアルキルからなる群から選択され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
各Rが、水素、C1-6アルキル、及び-(C1-6アルキレン)-OHからなる群から独立して選択されるか、又は2つのRが、前記2つのRに結合している窒素原子と一緒になって、ハロゲン及び-OHから各々独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換された複素環を形成し得、
nが、0、1、2、及び3からなる群から選択される、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項21】
式I-Aを有する化合物、
【化7】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xが、CR若しくはNであり、Yが、Sであるか、又は
Xが、CRであり、Yが、Oであり、
環Aが、6員ヘテロアリール又は5~7員のヘテロシクリルであり、
が、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルからなる群から選択され、前記フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~10員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルが、1つ以上のRで任意選択的に置換され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
が、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、前記C1-6アルキルが、C1-6アルコキシ若しくはC1-6ハロアルコキシで任意選択的に置換され、Rが、水素であるか、又は
及びRが、R及びRに結合している炭素と一緒になって、C3-8シクロアルキレン若しくは3~7員ヘテロシクロアルキレンを形成し得、
及びRが、各々独立して、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルキレン-O-C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、-S(O)、-S(O)-N(R、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、及びC1-6ハロアルキルからなる群から選択され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
各Rが、水素、C1-6アルキル、及び-(C1-6アルキレン)-OHからなる群から独立して選択されるか、又は2つのRが、前記2つのRに結合している窒素原子と一緒になって、ハロゲン及び-OHから各々独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換された複素環を形成し得、
nが、0、1、2、及び3からなる群から選択される、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項22】
式I-Bを有する化合物、
【化8】
又はその薬学的に許容される塩であって、式中、
Xが、CR若しくはNであり、Yが、Sであるか、又は
Xが、CRであり、Yが、Oであり、
環Aが、フェニル又は6員ヘテロアリールであり、
が、フェニル又は5~6員ヘテロアリールであり、前記フェニル又は5~6員ヘテロアリールが、1つ以上のRで任意選択的に置換され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
が、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、前記C1-6アルキルが、C1-6アルコキシ若しくはC1-6ハロアルコキシで任意選択的に置換され、Rが、水素であるか、又は
及びRが、R及びRに結合している炭素と一緒になって、C3-8シクロアルキレン若しくは3~7員ヘテロシクロアルキレンを形成し得、
及びRが、各々独立して、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、-S(O)、-S(O)-N(R、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、及びC1-6ハロアルキルからなる群から選択され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
各Rが、水素、C1-6アルキル、及び-(C1-6アルキレン)-OHからなる群から独立して選択されるか、又は2つのRが、前記2つのRに結合している窒素原子と一緒になって、ハロゲン及び-OHから各々独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換された複素環を形成し得、
nが、0、1、2、及び3からなる群から選択される、化合物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項23】
環Aが、6員ヘテロアリールである、請求項20~22のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項24】
環Aが、ピリジルである、請求項20~23のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項25】
Xが、Nであり、Yが、Sである、請求項20~23のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項26】
Xが、CHであり、Yが、Oである、請求項20~23のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項27】
が、C1-6アルキルである、請求項20~26のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項28】
が、メチルである、請求項20~27のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項29】
が、水素である、請求項20~28のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項30】
が、C1-6アルキル、C1-6アルキレン-O-C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、又はC3-8シクロアルキルである、請求項20~21及び23~29のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項31】
が、シクロプロピル、-CF、メチル、-OCH、又は-CHOCHである、請求項20~21及び23~30のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項32】
が、C3-8シクロアルキル又はC1-6ハロアルキルである、請求項20~30のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項33】
が、シクロプロピル又は-CFである、請求項20~32のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項34】
nが、0又1である、請求項20~33のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項35】
nが、1である、請求項34に記載の化合物。
【請求項36】
nが、0である、請求項34に記載の化合物。
【請求項37】
が、1つ以上のRで任意選択的に置換された5~6員ヘテロアリールである、請求項20~36のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項38】
前記ヘテロアリールが、ピラゾリルである、請求項37に記載の化合物。
【請求項39】
が、1つ以上のRで任意選択的に置換されたフェニルである、請求項20~23のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項40】
が、1つ以上のRで任意選択的に置換された-CH-フェニルである、請求項20~21及び23~39のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項41】
が、1つ以上のRで任意選択的に置換された10員ヘテロシクリルである、請求項20~21及び23~39のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項42】
前記10員ヘテロシクリルが、二環式ヘテロシクリルである、請求項41に記載の化合物。
【請求項43】
が、ハロゲン、C1-6アルキル、又はC1-6ハロアルキルである、請求項20~42のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項44】
が、C1-6アルキル又はC1-6ハロアルキルである、請求項20~43のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項45】
前記化合物が、式I-IA若しくは式I-IBの化合物、
【化9】
又はその薬学的に許容される塩である、請求項20~22のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項46】
前記化合物が、式I-IA2若しくは式I-IB2の化合物、
【化10】
又はその薬学的に許容される塩である、請求項20~22及び45のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項47】
前記化合物が、式I-IA3、式I-IA4、式I-IB3、若しくは式I-IB4の化合物、
【化11】
又はその薬学的に許容される塩である、請求項20~22及び45~46のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項48】
前記化合物が、式I-ICの化合物であって、
【化12】
式中、qが、1若しくは2である、化合物
又はその薬学的に許容される塩である、請求項20又は21に記載の化合物。
【請求項49】
前記化合物が、I-IC2の化合物であって、
【化13】
式中、qが、1若しくは2である、化合物
又はその薬学的に許容される塩である、請求項20、21、及び48のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項50】
前記化合物が、式I-IC3若しくは式I-IC4の化合物、
【化14】
又はその薬学的に許容される塩である、請求項49に記載の化合物。
【請求項51】
が、
【化15】
からなる群から選択され、式中、mが、0、1、又は2である、請求項20~50のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項52】
前記化合物が、
【化16】
又はその薬学的に許容される塩からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項53】
請求項20~52のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される賦形剤と、を含む、薬学的組成物。
【請求項54】
神経学的疾患又は障害を治療する方法であって、前記方法が、それを必要とする対象に、有効量の請求項20~52のいずれか一項に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項1~19及び53のいずれか一項に記載の薬学的組成物を投与することを含む、方法。
【請求項55】
過度の神経興奮性に関連する疾患又は状態を治療する方法であって、前記方法が、それを必要とする対象に、有効量の請求項20~52のいずれか一項に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項1~19及び53のいずれか一項に記載の薬学的組成物を投与することを含む、方法。
【請求項56】
遺伝子(例えば、KCNT1)の機能獲得変異に関連する疾患又は状態を治療する方法であって、前記方法が、それを必要とする対象に、有効量の請求項20~52のいずれか一項に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項1~19及び53のいずれか一項に記載の薬学的組成物を投与することを含む、方法。
【請求項57】
前記神経学的疾患若しくは障害、前記過度の神経興奮性に関連する疾患若しくは状態、又は前記遺伝子(例えば、KCNT1)の機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態が、てんかん、てんかん症候群、又は脳症である、請求項54~56のいずれか一項に記載の方法。
【請求項58】
前記神経学的疾患若しくは障害、前記過度の神経興奮性に関連する疾患若しくは状態、又は前記遺伝子(例えば、KCNT1)の機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態が、遺伝性若しくは小児てんかん、又は遺伝性若しくは小児てんかん症候群である、請求項54~56のいずれか一項に記載の方法。
【請求項59】
前記神経学的疾患若しくは障害、前記過度の神経興奮性に関連する疾患若しくは状態、又は前記遺伝子(例えば、KCNT1)の機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態が、心機能不全である、請求項54~56のいずれか一項に記載の方法。
【請求項60】
前記神経学的疾患若しくは障害、前記過度の神経興奮性に関連する疾患若しくは状態、又は前記遺伝子(例えば、KCNT1)の機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態が、てんかん及び他の脳症(例えば、遊走性焦点発作を伴う乳児のてんかん(MMFSI、EIMFS)、常染色体優性夜間前頭葉てんかん(ADNFLE)、ウエスト症候群、点頭てんかん、てんかん性脳症、焦点てんかん、Ohtahara症候群、発達性及びてんかん性脳症、Lennox Gastaut症候群、発作(例えば、全般強直間代発作、非対称性強直性発作)、白質ジストロフィー、白質脳症、知的障害、多焦点性てんかん、薬剤抵抗性てんかん、側頭葉てんかん、又は小脳性運動失調)からなる群から選択される、請求項54~56のいずれか一項に記載の方法。
【請求項61】
前記神経学的疾患若しくは障害、前記過度の神経興奮性に関連する疾患若しくは状態、又は前記遺伝子(例えば、KCNT1)の機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態が、心不整脈、てんかんにおける予期せぬ突然死、Brugada症候群、及び心筋梗塞からなる群から選択される、請求項54~56のいずれか一項に記載の方法。
【請求項62】
前記神経学的疾患若しくは障害、前記過度の神経興奮性に関連する疾患若しくは状態、又は前記遺伝子(例えば、KCNT1)の機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態が、疼痛及び関連する状態(例えば、神経障害性疼痛、急性/慢性疼痛、片頭痛)から選択される、請求項54~56のいずれか一項に記載の方法。
【請求項63】
前記神経学的疾患若しくは障害、前記過度の神経興奮性に関連する疾患若しくは状態、又は前記遺伝子(例えば、KCNT1)の機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態が、筋肉障害(例えば、ミオトニー、ニューロミオトニー、筋肉けいれん、痙性)である、請求項54~56のいずれか一項に記載の方法。
【請求項64】
前記神経学的疾患若しくは障害、前記過度の神経興奮性に関連する疾患若しくは状態、又は前記遺伝子(例えば、KCNT1)の機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態が、かゆみ及び掻痒症、運動失調、並びに小脳性運動失調から選択される、請求項54~56のいずれか一項に記載の方法。
【請求項65】
前記神経学的疾患若しくは障害、前記過度の神経興奮性に関連する疾患若しくは状態、又は前記遺伝子(例えば、KCNT1)の機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態が、精神障害(例えば、大うつ病、不安、双極性障害、統合失調症)から選択される、請求項54~56のいずれか一項に記載の方法。
【請求項66】
前記神経学的疾患若しくは障害、又は過度の神経興奮性及び/若しくは遺伝子(例えば、KCNT1)における機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態が、学習障害、脆弱X、神経可塑性、及び自閉症スペクトラム障害からなる群から選択される、請求項54~56のいずれか一項に記載の方法。
【請求項67】
前記神経学的疾患若しくは障害、前記過度の神経興奮性に関連する疾患若しくは状態、又は前記遺伝子(例えば、KCNT1)の機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態が、SCN1A、SCN2A、SCN8A変異を有するてんかん性脳症、乳児早期発症性てんかん性脳症、Dravet症候群、SCN1A変異を有するDravet症候群、発熱性発作を伴う全般てんかん、全般強直間代発作を伴う難治性小児てんかん、点頭てんかん、良性家族性新生児-乳児発作、SCN2Aてんかん性脳症、SCN3A変異を有する焦点てんかん、SCN3A変異を有する潜因性小児部分てんかん、SCN8Aてんかん性脳症、てんかんにおける予期せぬ突然死、Rasmussen脳炎、乳児の悪性遊走性部分発作、常染色体優勢夜間前頭葉てんかん、てんかんにおける予期せぬ突然死(SUDEP)、KCNQ2てんかん性脳症、及びKCNT1てんかん性脳症からなる群から選択される、請求項54~56のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年3月23日出願の米国仮特許出願第62/993,359号の優先権及び利益を主張し、それらの各々の内容は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
KCNT1は、Slackとして知られているナトリウム活性化カリウムチャネル(カルシウム活性化Kチャネルのような配列)をコードする。これらのチャネルは、脳全体のニューロンに見出され、ナトリウム活性化カリウム電流IKNaを媒介することができる。この遅延外向き電流は、維持された刺激に応答して、神経興奮性及び適応率を調節することができる。異常なSlack活性は、早期発症性てんかん及び知的障害の発症に関連している。したがって、ナトリウム活性化カリウムチャネル、例えば、異常なKCNT1、異常なIKNaを選択的に調節する薬学的化合物は、神経学的疾患若しくは障害、又は過度の神経興奮性及び/若しくはKCNT1機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態を治療するのに有用である。
【発明の概要】
【0003】
疾患、障害、又は状態、例えば神経学的疾患又は障害、過度の神経興奮性及び/又は遺伝子、例えば、KCNT1における機能獲得変異に関連する疾患、障害、又は状態を防止及び/又は治療するのに有用な化合物及び組成物が本明細書に記載される。
【0004】
このため、一態様では、式Aの化合物であって、
【化1】
Xが、CR若しくはNであり、Yが、Sであるか、又は
Xが、CRであり、Yが、Oであり、
環Aが、フェニル、6員ヘテロアリール、及び5~7員ヘテロシクリルからなる群から選択され、
が、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルからなる群から選択され、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルが、1つ以上のRで任意選択的に置換され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、C1-6アルコキシ、若しくはC1-6ハロアルコキシで任意選択的に置換され、Rが、水素であるか、又は
及びRが、R及びRに結合している炭素と一緒になって、C3-8シクロアルキレン若しくは3~7員ヘテロシクロアルキレンを形成し得、
及びRが、各々独立して、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルキレン-O-C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、-S(O)、-S(O)-N(R、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、及びC1-6ハロアルキルからなる群から選択され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
各Rが、水素、C1-6アルキル、及び-(C1-6アルキレン)-OHからなる群から独立して選択されるか、又は2つのRが、2つのRに結合している窒素原子と一緒になって、ハロゲン及び-OHから各々独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換された複素環を形成し得、
nが、0、1、2、及び3からなる群から選択され、
但し、Rが水素であり、環Aが6員ヘテロシクリル又は6員ヘテロアリールであるとき、Rはチオフェンではないことを条件とし、
但し、Rが水素であり、環Aが6員ヘテロアリール又は5員ヘテロシクリルであるとき、Rはフェニルではないことを条件とする、化合物、あるいはその薬学的に許容される塩と、
薬学的に許容される担体と、を含む、薬学的組成物が、本明細書に提供される。
【0005】
別の態様では、式A-1の化合物であって、
【化2】
Xが、CR若しくはNであり、Yが、Sであるか、又は
Xが、CRであり、Yが、Oであり、
環Aが、6員ヘテロアリールであり、
が、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルからなる群から選択され、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルが、1つ以上のRで任意選択的に置換され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、C1-6アルコキシ、若しくはC1-6ハロアルコキシで任意選択的に置換され、Rが、水素であるか、又は
及びRが、R及びRに結合している炭素と一緒になって、C3-8シクロアルキレン若しくは3~7員ヘテロシクロアルキレンを形成し得、
及びRが、各々独立して、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルキレン-O-C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、-S(O)、-S(O)-N(R、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、及びC1-6ハロアルキルからなる群から選択され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
各Rが、水素、C1-6アルキル、及び-(C1-6アルキレン)-OHからなる群から独立して選択されるか、又は2つのRが、2つのRに結合している窒素原子と一緒になって、ハロゲン及び-OHから各々独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換された複素環を形成し得、
nが、0、1、2、及び3からなる群から選択され、
但し、Rが水素であり、環Aが6員ヘテロアリールであるとき、Rはチオフェンでもフェニルでもないことを条件とする、化合物、あるいはその薬学的に許容される塩と、
薬学的に許容される担体と、を含む、薬学的組成物が、本明細書に提供される。
【0006】
別の態様では、式A-2の化合物であって、
【化3】
Xが、CR若しくはNであり、Yが、Sであるか、又は
Xが、CRであり、Yが、Oであり、
環Aが、5~7員ヘテロシクリルであり、
が、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルからなる群から選択され、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルが、1つ以上のRで任意選択的に置換され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、C1-6アルコキシ、若しくはC1-6ハロアルコキシで任意選択的に置換され、Rが、水素であるか、又は
及びRが、R及びRに結合している炭素と一緒になって、C3-8シクロアルキレン若しくは3~7員ヘテロシクロアルキレンを形成し得、
及びRが、各々独立して、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルキレン-O-C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、-S(O)、-S(O)-N(R、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、及びC1-6ハロアルキルからなる群から選択され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
各Rが、水素、C1-6アルキル、及び-(C1-6アルキレン)-OHからなる群から独立して選択されるか、又は2つのRが、2つのRに結合している窒素原子と一緒になって、ハロゲン及び-OHから各々独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換された複素環を形成し得、
nが、0、1、2、及び3からなる群から選択され、
但し、Rが水素であり、環Aが5~6員ヘテロシクリルであるとき、Rはチオフェンでもフェニルでもないことを条件とする、化合物あるいはその薬学的に許容される塩と、
薬学的に許容される担体と、を含む、薬学的組成物が、本明細書に提供される。
【0007】
一態様では、式Iを有する化合物、
【化4】
又はその薬学的に許容される塩が、本明細書に提供され、式中、
Xが、CR若しくはNであり、Yが、Sであるか、又は
Xが、CRであり、Yが、Oであり、
環Aが、フェニル、6員ヘテロアリール、及び5~7員ヘテロシクリルからなる群から選択され、
が、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルからなる群から選択され、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルが、1つ以上のRで任意選択的に置換され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
が、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、C1-6アルコキシ若しくはC1-6ハロアルコキシで任意選択的に置換され、Rが、水素であるか、又は
及びRが、R及びRに結合している炭素と一緒になって、C3-8シクロアルキレン若しくは3~7員ヘテロシクロアルキレンを形成し得、
及びRが、各々独立して、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルキレン-O-C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、-S(O)、-S(O)-N(R、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、及びC1-6ハロアルキルからなる群から選択され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
各Rが、水素、C1-6アルキル、及び-(C1-6アルキレン)-OHからなる群から独立して選択されるか、又は2つのRが、2つのRに結合している窒素原子と一緒になって、ハロゲン及び-OHから各々独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換された複素環を形成し得、
nが、0、1、2、及び3からなる群から選択される。
【0008】
一態様では、式I-Aを有する化合物、
【化5】
又はその薬学的に許容される塩が、本明細書に提供され、式中、
Xが、CR若しくはNであり、Yが、Sであるか、又は
Xが、CRであり、Yが、Oであり、
環Aが、6員ヘテロアリール又は5~7員のヘテロシクリルであり、
が、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルからなる群から選択され、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~10員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルが、1つ以上のRで任意選択的に置換され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
が、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、C1-6アルコキシ若しくはC1-6ハロアルコキシで任意選択的に置換され、Rが、水素であるか、又は
及びRが、R及びRに結合している炭素と一緒になって、C3-8シクロアルキレン若しくは3~7員ヘテロシクロアルキレンを形成し得、
及びRが、各々独立して、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルキレン-O-C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、-S(O)、-S(O)-N(R、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、及びC1-6ハロアルキルからなる群から選択され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
各Rが、水素、C1-6アルキル、及び-(C1-6アルキレン)-OHからなる群から独立して選択されるか、又は2つのRが、2つのRに結合している窒素原子と一緒になって、ハロゲン及び-OHから各々独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換された複素環を形成し得、
nが、0、1、2、及び3からなる群から選択される。
【0009】
一態様では、式I-Bを有する化合物、
【化6】
又はその薬学的に許容される塩が、本明細書に提供され、式中、
Xが、CR若しくはNであり、Yが、Sであるか、又は
Xが、CRであり、Yが、Oであり、
環Aが、フェニル又は6員ヘテロアリールであり、
が、フェニル又は5~6員ヘテロアリールであり、フェニル又は5~6員ヘテロアリールが、1つ以上のRで任意選択的に置換され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
が、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、C1-6アルコキシ若しくはC1-6ハロアルコキシで任意選択的に置換され、Rが、水素であるか、又は
及びRが、R及びRに結合している炭素と一緒になって、C3-8シクロアルキレン若しくは3~7員ヘテロシクロアルキレンを形成し得、
及びRが、各々独立して、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、-S(O)、-S(O)-N(R、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、及びC1-6ハロアルキルからなる群から選択され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
各Rが、水素、C1-6アルキル、及び-(C1-6アルキレン)-OHからなる群から独立して選択されるか、又は2つのRが、2つのRに結合している窒素原子と一緒になって、ハロゲン及び-OHから各々独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換された複素環を形成し得、
nが、0、1、2、及び3からなる群から選択される。
【0010】
一態様では、本開示は、神経学的疾患又は障害を治療する方法であって、それを必要とする対象に、本明細書に開示される化合物(例えば、式(A)、(A-1)、(A-1A)、(A-1B)、(A-2)、(A-2A)、(I)、(I-A)、(I-IA)、(I-IA2)、(I-IA3)、(I-IA4)、(I-B)、(I-IB)、(I-IB2)、(I-IB3)、(I-IB4)、(I-IC)、(I-IC2)、(I-IC3)、(I-IC4)、(II)、(II-A)、若しくは(II-B)の化合物、又は本明細書に開示される薬学的組成物(例えば、式(A)、(A-1)、(A-1A)、(A-1B)、(A-2)、(A-2A)、(I)、(I-A)、(I-IA)、(I-IA2)、(I-IA3)、(I-IA4)、(I-B)、(I-IB)、(I-IB2)、(I-IB3)、(I-IB4)、(I-IC)、(I-IC2)、(I-IC3)、(I-IC4)、(II)、(II-A)、若しくは(II-B)の化合物、又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される賦形剤とを含む、薬学的組成物)を投与することを含む、方法を提供する。
【0011】
別の態様では、本開示は、過度の神経興奮性に関連する疾患又は状態を治療する方法であって、それを必要とする対象に、本明細書に開示される化合物(例えば、式(A)、(A-1)、(A-1A)、(A-1B)、(A-2)、(A-2A)、(I)、(I-A)、(I-IA)、(I-IA2)、(I-IA3)、(I-IA4)、(I-B)、(I-IB)、(I-IB2)、(I-IB3)、(I-IB4)、(I-IC)、(I-IC2)、(I-IC3)、(I-IC4)、(II)、(II-A)、若しくは(II-B)の化合物、又は本明細書に開示される薬学的組成物(例えば、式(A)、(A-1)、(A-1A)、(A-1B)、(A-2)、(A-2A)、(I)、(I-A)、(I-IA)、(I-IA2)、(I-IA3)、(I-IA4)、(I-B)、(I-IB)、(I-IB2)、(I-IB3)、(I-IB4)、(I-IC)、(I-IC2)、(I-IC3)、(I-IC4)、(II)、(II-A)、若しくは(II-B)の化合物、又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される賦形剤とを含む、薬学的組成物)を投与することを含む、方法を提供する。
【0012】
別の態様では、本開示は、遺伝子(例えば、KCNT1)の機能獲得変異に関連する疾患又は状態を治療する方法であって、それを必要とする対象に、本明細書に開示される化合物(例えば、式(A)、(A-1)、(A-1A)、(A-1B)、(A-2)、(A-2A)、(I)、(I-A)、(I-IA)、(I-IA2)、(I-IA3)、(I-IA4)、(I-B)、(I-IB)、(I-IB2)、(I-IB3)、(I-IB4)、(I-IC)、(I-IC2)、(I-IC3)、(I-IC4)、(II)、(II-A)、若しくは(II-B)の化合物、又は本明細書に開示される薬学的組成物(例えば、式(A)、(A-1)、(A-1A)、(A-1B)、(A-2)、(A-2A)、(I)、(I-A)、(I-IA)、(I-IA2)、(I-IA3)、(I-IA4)、(I-B)、(I-IB)、(I-IB2)、(I-IB3)、(I-IB4)、(I-IC)、(I-IC2)、(I-IC3)、(I-IC4)、(II)、(II-A)、若しくは(II-B)の化合物、又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される賦形剤とを含む、薬学的組成物)を投与することを含む、方法を提供する。
【0013】
いくつかの実施形態では、神経学的疾患若しくは障害、過度の神経興奮性に関連する疾患若しくは状態、又は遺伝子(例えば、KCNT1)の機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態は、てんかん、てんかん症候群、又は脳症である。
【0014】
いくつかの実施形態では、神経学的疾患若しくは障害、過度の神経興奮性に関連する疾患若しくは状態、又は遺伝子(例えば、KCNT1)の機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態は、遺伝性若しくは小児てんかん、又は遺伝性若しくは小児てんかん症候群である。
【0015】
いくつかの実施形態では、神経学的疾患若しくは障害、過度の神経興奮性に関連する疾患若しくは状態、又は遺伝子(例えば、KCNT1)の機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態は、心機能不全である。
【0016】
いくつかの実施形態では、神経学的疾患若しくは障害、過度の神経興奮性に関連する疾患若しくは状態、又は遺伝子(例えば、KCNT1)の機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態は、てんかん及び他の脳症(例えば、遊走性焦点発作を伴う乳児のてんかん(MMFSI、EIMFS)、常染色体優性夜間前頭葉てんかん(ADNFLE)、ウエスト症候群、点頭てんかん、てんかん性脳症、焦点てんかん、Ohtahara症候群、発達性及びてんかん性脳症、Lennox Gastaut症候群、発作(例えば、全般強直間代発作、非対称性強直性発作)、白質ジストロフィー、白質脳症、知的障害、多焦点性てんかん、薬剤抵抗性てんかん、側頭葉てんかん、小脳性運動失調)から選択される。
【0017】
いくつかの実施形態では、神経学的疾患若しくは障害、過度の神経興奮性に関連する疾患若しくは状態、又は遺伝子(例えば、KCNT1)の機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態は、心不整脈、てんかんにおける予期せぬ突然死、Brugada症候群、及び心筋梗塞からなる群から選択される。
【0018】
いくつかの実施形態では、神経学的疾患若しくは障害、過度の神経興奮性に関連する疾患若しくは状態、又は遺伝子(例えば、KCNT1)の機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態は、疼痛及び関連する状態(例えば、神経障害性疼痛、急性/慢性疼痛、片頭痛など)から選択される。
【0019】
いくつかの実施形態では、神経学的疾患若しくは障害、過度の神経興奮性に関連する疾患若しくは状態、又は遺伝子(例えば、KCNT1)の機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態は、筋肉障害(例えば、ミオトニー、ニューロミオトニー、筋肉けいれん、痙性)である。
【0020】
いくつかの実施形態では、神経学的疾患若しくは障害、過度の神経興奮性に関連する疾患若しくは状態、又は遺伝子(例えば、KCNT1)の機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態は、かゆみ及び掻痒症、運動失調、並びに小脳性運動失調から選択される。
【0021】
いくつかの実施形態では、神経学的疾患若しくは障害、過度の神経興奮性に関連する疾患若しくは状態、又は遺伝子(例えば、KCNT1)の機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態は、精神障害(例えば、大うつ病、不安、双極性障害、統合失調症)から選択される。
【0022】
いくつかの実施形態では、神経学的疾患若しくは障害、又は過度の神経興奮性及び/若しくは遺伝子(例えば、KCNT1)における機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態は、学習障害、脆弱X、神経可塑性、及び自閉症スペクトラム障害からなる群から選択される。
【0023】
いくつかの実施形態では、神経学的疾患若しくは障害、過度の神経興奮性に関連する疾患若しくは状態、又は遺伝子(例えば、KCNT1)の機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態は、SCN1A、SCN2A、SCN8A変異を有するてんかん性脳症、乳児早期発症性てんかん性脳症、Dravet症候群、SCN1A変異を有するDravet症候群、発熱性発作を伴う全般てんかん、全般強直間代発作を伴う難治性小児てんかん、点頭てんかん、良性家族性新生児-乳児発作、SCN2Aてんかん性脳症、SCN3A変異を有する焦点てんかん、SCN3A変異を有する潜因性小児部分てんかん、SCNA8てんかん性脳症、てんかんにおける予期せぬ突然死、Rasmussen脳炎、乳児の悪性遊走性部分発作、常染色体優勢夜間前頭葉てんかん、てんかんにおける予期せぬ突然死(SUDEP)、KCNQ2てんかん性脳症、及びKCNT1てんかん性脳症からなる群から選択される。
【0024】
他の目的及び利点は、続く発明を実施するための形態、実施例、及び特許請求の範囲を考慮することにより、当業者には明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本明細書に概して記載されるように、本発明は、本明細書に記載の疾患、障害、又は状態、例えば、過度の神経興奮性に関連する疾患、障害、若しくは状態、及び/又はKCNT1における機能獲得変異に関連する疾患、障害、若しくは状態を防止及び/又は治療するのに有用な化合物及び組成物を提供する。例示的な疾患、障害、又は状態としては、てんかん及び他の脳症(例えば、遊走性焦点けいれんを伴う乳児のてんかん(MMFSI、EIMFS)、常染色体優性夜間前頭葉てんかん(ADNFLE)、ウエスト症候群、点頭てんかん、てんかん性脳症、焦点てんかん、Ohtahara症候群、発達性及びてんかん性脳症、並びにLennox Gastaut症候群、発作、白質ジストロフィー、白質脳症、知的障害、多焦点性てんかん、全般強直間代発作、薬剤抵抗性てんかん、側頭葉てんかん、小脳性運動失調、非対称性強直性発作)、並びに心機能不全(例えば、心不整脈、Brugada症候群、てんかんにおける予期せぬ突然死、心筋梗塞)、疼痛及び関連する状態(例えば、神経障害性疼痛、急性/慢性疼痛、片頭痛など)、筋肉障害(例えば、ミオトニー、ニューロミオトニー、筋肉けいれん、痙性)、かゆみ及び掻痒症、運動失調及び小脳性運動失調、並びに精神障害(例えば、大うつ病、不安、双極性障害、統合失調症)が挙げられる。
【0026】
定義
化学的定義
特定の官能基及び化学用語の定義が、以下でより詳細に説明される。化学元素は、the Periodic Table of the Elements,CAS version,Handbook of Chemistry and Physics,75th Ed.の内表紙に従って同定され、特定の官能基は、概して同書に記載されるように定義される。さらに、有機化学の一般原則、並びに特定の機能的部分及び反応性は、Thomas Sorrell,Organic Chemistry,University Science Books,Sausalito,1999、Smith and March,March’s Advanced Organic Chemistry,5th Edition,John Wiley&Sons,Inc.,New York,2001、Larock,Comprehensive Organic Transformations,VCH Publishers,Inc.,New York,1989、及びCarruthers,Some Modern Methods of Organic Synthesis,3rd Edition,Cambridge University Press,Cambridge,1987に記載されている。
【0027】
本明細書に記載の化合物は、1つ以上の不斉中心を含み得るため、様々な異性体、例えば、エナンチオマー及び/又はジアステレオマーの形態で存在し得る。例えば、本明細書に記載の化合物は、個々のエナンチオマー、ジアステレオマー、若しくは幾何異性体の形態であることも、ラセミ混合物及び1つ以上の立体異性体に富む混合物を含む立体異性体の混合物の形態であることもできる。異性体は、キラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)、並びにキラル塩の形成及び結晶化を含む、当業者に既知の方法によって混合物から単離することができ、又は好ましい異性体を不斉合成によって調製することができる。例えば、Jacques et al.,Enantiomers,Racemates and Resolutions(Wiley Interscience,New York,1981)、Wilen et al.,テトラhedron33:2725(1977)、Eliel,Stereochemistry of Carbon Compounds(McGraw-Hill,NY,1962)、及びWilen,Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions p.268(E.L.Eliel,Ed.,Univ.of Notre Dame Press,Notre Dame,IN1972)を参照されたい。本発明は、加えて、他の異性体を実質的に含まない個々の異性体としての、あるいは様々な異性体の混合物としての、本明細書に記載の化合物を包含する。
【0028】
本明細書で使用される場合、純粋なエナンチオマー化合物は、化合物の他のエナンチオマー又は立体異性体を実質的に含まない(すなわち、エナンチオマー過剰で)。言い換えれば、化合物の「S」形態は、化合物の「R」形態を実質的に含まず、このため、「R」形態のエナンチオマー過剰である。用語「エナンチオマー的に純粋な」又は「純粋なエナンチオマー」は、化合物が、75重量%超、80重量%超、85重量%超、90重量%超、91重量%超、92重量%超、93重量%超、94重量%超、95重量%超、96重量%超、97重量%超、98重量%超、98.5重量%超、99重量%超、99.2重量%超、99.5重量%超、99.6重量%超、99.7重量%超、99.8重量%超、又は99.9重量%超のエナンチオマーを含むことを意味する。ある特定の実施形態では、重量は、化合物のすべてのエナンチオマー又は立体異性体の総重量に基づく。
【0029】
本明細書に提供される組成物では、エナンチオマー的に純粋な化合物は、他の活性又は不活性成分とともに存在し得る。例えば、エナンチオマー的に純粋なR化合物を含む薬学的組成物は、例えば、約90%の賦形剤及び約10%のエナンチオマー的に純粋なR化合物を含み得る。ある特定の実施形態では、かかる組成物中のエナンチオマー的に純粋なR化合物は、例えば、化合物の総重量で、少なくとも約95重量%のR化合物、及び多くとも約5重量%のS化合物を含み得る。例えば、エナンチオマー的に純粋なS化合物を含む薬学的組成物は、例えば、約90%の賦形剤及び約10%のエナンチオマー的に純粋なS化合物を含み得る。ある特定の実施形態では、かかる組成物中のエナンチオマー的に純粋なS化合物は、例えば、化合物の総重量で、少なくとも約95重量%のS化合物、及び多くとも約5重量%のR化合物を含み得る。ある特定の実施形態では、有効成分は、賦形剤又は担体をほとんど又は全く含まずに配合され得る。
【0030】
本明細書に記載の化合物はまた、1つ以上の同位体置換を含んでもよい。例えば、Hは、H、H(D又は重水素)、及びH(T又はトリチウム)を含む任意の同位体形態であってもよく、Cは、12C、13C、及び14Cを含む任意の同位体形態であってもよく、Oは、16O及び18Oを含む、任意の同位体形態であってもよく、Fは、18F及び19Fを含む、任意の同位体形態であってもよいなどである。
【0031】
以下の用語は、以下に提示される意味を有するように意図され、本発明の説明及び意図される範囲を理解するのに有用である。化合物及びその薬学的に許容される塩、かかる化合物を含有する薬学的組成物、並びにかかる化合物及び組成物を使用する方法を含み得る発明を説明する場合、以下の用語は、存在する場合、別段示されない限り、以下の意味を有する。また、本明細書に記載の場合、以下に定義される部分のうちのいずれかが多様な置換基で置換され得ること、及びそれぞれの定義が以下に述べられるそれらの範囲内にかかる置換された部分を含むように意図されることが、理解されるべきである。別段明記されない限り、用語「置換された」は、以下に述べられるように定義されるものである。用語「基」及び「ラジカル」は、本明細書で使用される場合、互換的であるとみなされ得ることが、さらに理解されるべきである。冠詞「a」及び「an」は、冠詞の文法上の目的語のうちの1つ又は2つ以上(すなわち、少なくとも1つ)を指すために本明細書で使用されてもよい。例として、「類似体(an analogue)」は、1つの類似体又は2つ以上の類似体を意味する。
【0032】
値の範囲が列挙される場合、これは、範囲内の各値及び部分範囲を包含することが意図される。例えば、「C1-6アルキル」は、C、C、C、C、C、C、C1-6、C1-5、C1-4、C1-3、C1-2、C2-6、C2-5、C2-4、C2-3、C3-6、C3-5、C3-4、C4-6、C4-5、及びC5-6アルキルを包含することが意図される。
【0033】
本明細書で使用される場合、「アルキル」は、例えば、1~20個の炭素原子を有する、直鎖又は分岐飽和炭化水素基のラジカル(「C1-20アルキル」)を指す。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~10個の炭素原子を有する(「C1-10アルキル」)。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~9個の炭素原子を有する(「C1-9アルキル」)。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~8個の炭素原子を有する(「C1-8アルキル」)。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~7個の炭素原子を有する(「C1-7アルキル」)。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~6個の炭素原子を有する(「C1-6アルキル」)。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~5個の炭素原子を有する(「C1-5アルキル」)。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~4個の炭素原子を有する(「C1-4アルキル」)。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~3個の炭素原子を有する(「C1-3アルキル」)。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~2個の炭素原子を有する(「C1-2アルキル」)。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1個の炭素原子を有する(Cアルキル)。C1-6アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシルなどが挙げられる。
【0034】
用語「ヘテロアルキル」は、本明細書で使用される場合、少なくとも1個の炭素原子がO又はS原子で置き換えられた「アルキル」基を指す。ヘテロアルキルは、例えば、-O-C-C10アルキル基、-C-Cアルキレン-O-C-Cアルキル基、又はC-Cアルキレン-OH基であってもよい。ある特定の実施形態では、「ヘテロアルキル」は、2~8員ヘテロアルキルであってもよく、ヘテロアルキルが、炭素、酸素、窒素、及び硫黄からなる群から選択される2~8個の原子を含有することを示す。なお他の実施形態では、ヘテロアルキルは、(例えば、酸素基及び窒素基から選択される1個又は2個のヘテロ原子を含有し得る)2~6員、4~8員、又は5~8員ヘテロアルキル基であってもよい。ある特定の実施形態では、ヘテロアルキルは、1~3個の炭素原子が酸素原子で置き換えられた「アルキル」基である。ヘテロアルキル基の1つのタイプは、「アルコキシ」基である。
【0035】
本明細書で使用される場合、「アルケニル」は、2~20個の炭素原子、1つ以上の炭素-炭素二重結合(例えば、1、2、3、又は4個の炭素-炭素二重結合)、及び任意選択的に1つ以上の炭素-炭素三重結合(例えば、1、2、3、又は4個の炭素-炭素三重結合)を有する直鎖又は分岐炭化水素基のラジカル(「C2-20アルケニル」)を指す。ある特定の実施形態では、アルケニルは、三重結合を含有しない。いくつかの実施形態では、アルケニル基は、2~10個の炭素原子を有する(「C2-10アルケニル」)。いくつかの実施形態では、アルケニル基は、2~9個の炭素原子を有する(「C2-9アルケニル」)。いくつかの実施形態では、アルケニル基は、2~8個の炭素原子を有する(「C2-8アルケニル」)。いくつかの実施形態では、アルケニル基は、2~7個の炭素原子を有する(「C2-7アルケニル」)。いくつかの実施形態では、アルケニル基は、2~6個の炭素原子を有する(「C2-6アルケニル」)。いくつかの実施形態では、アルケニル基は、2~5個の炭素原子を有する(「C2-5アルケニル」)。いくつかの実施形態では、アルケニル基は、2~4個の炭素原子を有する(「C2-4アルケニル」)。いくつかの実施形態では、アルケニル基は、2~3個の炭素原子を有する(「C2-3アルケニル」)。いくつかの実施形態では、アルケニル基は、2個の炭素原子を有する(「Cアルケニル」)。1つ以上の炭素-炭素二重結合は、内部(2-ブテニルにおけるものなど)であることも、末端(1-ブテニルにおけるものなど)であることもできる。C2-4アルケニル基の例としては、エテニル(C)、1-プロペニル(C)、2-プロペニル(C)、1-ブテニル(C)、2-ブテニル(C)、ブタジエニル(C)などが挙げられる。C2-6アルケニル基の例としては、前述のC2-4アルケニル基、並びにペンテニル(C)、ペンタジエニル(C)、ヘキセニル(C)などが挙げられる。アルケニルの追加の例としては、ヘプテニル(C)、オクテニル(C)、オクタトリエニル(C)などが挙げられる。
【0036】
本明細書で使用される場合、「アルキニル」は、2~20個の炭素原子、1つ以上の炭素-炭素三重結合(例えば、1、2、3、又は4個の炭素-炭素三重結合)、及び任意選択的に1つ以上の炭素-炭素二重結合(例えば、1、2、3、又は4個の炭素-炭素二重結合)を有する直鎖又は分岐炭化水素基のラジカル(「C2-20アルキニル」)を指す。ある特定の実施形態では、アルキニルは、二重結合を含有しない。いくつかの実施形態では、アルキニル基は、2~10個の炭素原子を有する(「C2-10アルキニル」)。いくつかの実施形態では、アルキニル基は、2~9個の炭素原子を有する(「C2-9アルキニル」)。いくつかの実施形態では、アルキニル基は、2~8個の炭素原子を有する(「C2-8アルキニル」)。いくつかの実施形態では、アルキニル基は、2~7個の炭素原子を有する(「C2-7アルキニル」)。いくつかの実施形態では、アルキニル基は、2~6個の炭素原子を有する(「C2-6アルキニル」)。いくつかの実施形態では、アルキニル基は、2~5個の炭素原子を有する(「C2-5アルキニル」)。いくつかの実施形態では、アルキニル基は、2~4個の炭素原子を有する(「C2-4アルキニル」)。いくつかの実施形態では、アルキニル基は、2~3個の炭素原子を有する(「C2-3アルキニル」)。いくつかの実施形態では、アルキニル基は、2個の炭素原子を有する(「Cアルキニル」)。1つ以上の炭素-炭素三重結合は、内部(2-ブチニルにおけるものなど)であることも、末端(1-ブチニルにおけるものなど)であることもできる。C2-4アルキニル基の例としては、限定されないが、エチニル(C)、1-プロピニル(C)、2-プロピニル(C)、1-ブチニル(C)、2-ブチニル(C)などが挙げられる。C2-6アルケニル基の例としては、前述のC2-4アルキニル基、並びにペンチニル(C)、ヘキシニル(C)などが挙げられる。アルキニルの追加の例としては、ヘプチニル(C)、オクチニル(C)などが挙げられる。
【0037】
本明細書で使用される場合、「アルキレン」、「アルケニレン」、及び「アルキニレン」は、それぞれ、アルキル、アルケニル、及びアルキニル基の二価ラジカルを指す。炭素の範囲又は数が、特定の「アルキレン」、「アルケニレン」、又は「アルキニレン」基に提供される場合、範囲又は数は、線状炭素二価鎖中の炭素の範囲又は数を指すことが理解される。「アルキレン」、「アルケニレン」、及び「アルキニレン」基は、本明細書に記載の1つ以上の置換基で置換されていても、非置換であってもよい。
【0038】
本明細書で使用される場合、「アリール」は、芳香環系に提供された6~14個の環炭素原子及び0個のヘテロ原子を有する単環式又は多環式(例えば、二環式又は三環式)の(例えば、環式配列で共有される6、10、又は14個のπ電子を有する)4n+2芳香環系のラジカル(「C6-14アリール」)を指す。いくつかの実施形態では、アリール基は、6個の環炭素原子を有する(「Cアリール」、例えば、フェニル)。いくつかの実施形態では、アリール基は、10個の環炭素原子を有する(「C10アリール」、例えば、1-ナフチル及び2-ナフチルなどのナフチル)。いくつかの実施形態では、アリール基は、14個の環炭素原子を有する(「C14アリール」、例えば、アントラシル)。「アリール」としてはまた、上に定義されたアリール環が、1つ以上のカルボシクリル又はヘテロシクリル基と縮合し、ラジカル又は結合点が、アリール環上にあり、かかる例では、炭素原子の数が、アリール環系における炭素原子の数を引き続き指定する、環系が挙げられる。典型的なアリール基としては、限定されないが、アセアントリレン、アセナフチレン、アセフェナントリレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、クリセン、コロネン、フルオランテン、フルオレン、ヘキサセン、ヘキサフェン、ヘキサレン、as-インダセン、s-インダセン、インダン、インデン、ナフタレン、オクタセン、オクタフェン、オクタレン、オバレン、ペンタ-2,4-ジエン、ペンタセン、ペンタレン、ペンタフェン、ペリレン、フェナレン、フェナントレン、ピセン、プレイアデン、ピレン、ピラントレン、ルビセン、トリフェニレン、及びトリナフタレンに由来する基が挙げられる。特に、アリール基としては、フェニル、ナフチル、インデニル、及びテトラヒドロナフチルが挙げられる。
【0039】
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」は、芳香環系に提供された環炭素原子、並びに各ヘテロ原子が窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~4個の環ヘテロ原子を有する、5~10員単環式又は二環式4n+2芳香環系の(例えば、環式配列で共有される6又は10個の電子を有する)ラジカル(「5~10員ヘテロアリール」)を指す。1つ以上の窒素原子を含有するヘテロアリール基では、結合点は、原子価が許す限り、炭素又は窒素原子であり得る。ヘテロアリール二環式環系は、一方又は両方の環に1つ以上のヘテロ原子を含み得る。「ヘテロアリール」としては、上に定義されたヘテロアリール環が、1つ以上のカルボシクリル又はヘテロシクリル基と縮合し、結合点が、ヘテロアリール環上にあり、かかる例では、環員の数が、ヘテロアリール環系における環員の数を引き続き指定する、環系が挙げられる。「ヘテロアリール」としてはまた、上に定義されたヘテロアリール環が、1つ以上のアリール基と縮合し、結合点が、アリール又はヘテロアリール環上のいずれかにあり、かかる例では、環員の数が、縮合(アリール/ヘテロアリール)環系における環員の数を指定する、環系が挙げられる。1つの環がヘテロ原子を含有しない二環式ヘテロアリール基(例えば、インドリル、キノリニル、カルバゾリルなど)結合点は、いずれかの環、すなわち、ヘテロ原子を担持する環(例えば、2-インドリル)又はヘテロ原子を含有しない環(例えば、5-インドリル)上のいずれかにあり得る。
【0040】
いくつかの実施形態では、ヘテロアリール基は、芳香環系に提供された環炭素原子、並びに各ヘテロ原子が窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~4個の環ヘテロ原子を有する、5~10員芳香環系(「5~10員ヘテロアリール」)である。いくつかの実施形態では、ヘテロアリール基は、芳香環系に提供された環炭素原子、並びに各ヘテロ原子が窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~4個の環ヘテロ原子を有する、5~8員芳香環系(「5~8員ヘテロアリール」)である。いくつかの実施形態では、ヘテロアリール基は、芳香環系に提供された環炭素原子、並びに各ヘテロ原子が窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~4個の環ヘテロ原子を有する、5~6員芳香環系(「5~6員ヘテロアリール」)である。いくつかの実施形態では、5~6員ヘテロアリールは、窒素、酸素、及び硫黄から選択される1~3個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの実施形態では、5~6員ヘテロアリールは、窒素、酸素、及び硫黄から選択される1~2個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの実施形態では、5~6員ヘテロアリールは、窒素、酸素、及び硫黄から選択される1個の環ヘテロ原子を有する。
【0041】
1個のヘテロ原子を含有する例示的な5員ヘテロアリール基としては、限定されないが、ピロリル、フラニル、及びチオフェニルが挙げられる。2個のヘテロ原子を含有する例示的な5員ヘテロアリール基としては、限定されないが、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、及びイソチアゾリルが挙げられる。3個のヘテロ原子を含有する例示的な5員ヘテロアリール基としては、限定されないが、トリアゾリル、オキサジアゾリル、及びチアジアゾリルが挙げられる。4個のヘテロ原子を含有する例示的な5員ヘテロアリール基としては、限定されないが、テトラゾリルが挙げられる。1個のヘテロ原子を含有する例示的な6員ヘテロアリール基としては、限定されないが、ピリジニルが挙げられる。2個のヘテロ原子を含有する例示的な6員ヘテロアリール基としては、限定されないが、ピリダジニル、ピリミジニル、及びピラジニルが挙げられる。3又は4個のヘテロ原子を含有する例示的な6員ヘテロアリール基としては、限定されないが、それぞれ、トリアジニル及びテトラジニルが挙げられる。1個のヘテロ原子を含有する例示的な7員ヘテロアリール基としては、限定されないが、アゼピニル、オキセピニル、及びチエピニルが挙げられる。例示的な5,6-二環式ヘテロアリール基としては、限定されないが、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチオフェニル、イソベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、ベンゾイソフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンズチアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンズチアジアゾリル、インドリジニル、及びプリニルが挙げられる。例示的な6,6-二環式ヘテロアリール基としては、限定されないが、ナフチリジニル、プテリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キノキサリニル、フタラジニル、及びキナゾリニルが挙げられる。
【0042】
代表的なヘテロアリールの例としては、以下が挙げられる:
【化7】
式中、各Zは、カルボニル、N、NR65、O、及びSから選択され、R65は、独立して、水素、C-Cアルキル、C-C10カルボシクリル、4~10員ヘテロシクリル、C-C10アリール、及び5~10員ヘテロアリールである。
【0043】
本明細書で使用される場合、「カルボシクリル」又は「炭素環式」は、非芳香族環系に3~10個の環炭素原子(「C3-10カルボシクリル」)及び0個のヘテロ原子を有する非芳香族環式炭化水素基のラジカルを指す。いくつかの実施形態では、カルボシクリル基は、3~8個の環炭素原子を有する(「C3-8カルボシクリル」)。いくつかの実施形態では、カルボシクリル基は、3~6個の環炭素原子を有する(「C3-6カルボシクリル」)。いくつかの実施形態では、カルボシクリル基は、5~10個の環炭素原子を有する(「C5-10カルボシクリル」)。例示的なC3-6カルボシクリル基としては、限定されないが、シクロプロピル(C)、シクロブチル(C)、シクロブテニル(C)、シクロペンチル(C)、シクロペンテニル(C)、シクロヘキシル(C)、シクロヘキセニル(C)、シクロヘキサジエニル(C)などが挙げられる。例示的なC3-8カルボシクリル基としては、限定されないが、前述のC3-6カルボシクリル基、並びにシクロヘプチル(C)、シクロヘプテニル(C)、シクロヘプタジエニル(C)、シクロヘプタトリエニル(C)、シクロオクチル(C)、シクロオクテニル(C)、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル(C)、ビシクロ[2.2.2]オクタニル(C)などが挙げられる。例示的なC3-10カルボシクリル基としては、限定されないが、前述のC3-8カルボシクリル基、並びにシクロノニル(C)、シクロノネニル(C)、シクロデシル(C10)、シクロデセニル(C10)、オクタヒドロ-1H-インデニル(C)、デカヒドロナフタレニル(C10)、スピロ[4.5]デカニル(C10)などが挙げられる。前述の例が例示するように、ある特定の実施形態では、カルボシクリル基は、単環式(「単環式カルボシクリル」)であるか、又は二環式系(「二環式カルボシクリル」)などの縮合、架橋、若しくはスピロ環系を含有するかのいずれかであり、飽和であっても部分的に不飽和であってもよい。「カルボシクリル」としてはまた、上に定義されたカルボシクリル環が、1つ以上のアリール又はヘテロアリール基と縮合し、結合点が、カルボシクリル環上にある環系も含み、かかる例では、炭素の数が、炭素環式環系における炭素の数を引き続き指定する。
【0044】
用語「シクロアルキル」は、3~12、3~8、4~8、又は4~6個の炭素の一価飽和環式、二環式、又は架橋環式(例えば、アダマンチル)炭化水素基を指し、本明細書では、例えば、シクロアルカンに由来する「C4-8シクロアルキル」と称される。例示的なシクロアルキル基としては、限定されないが、シクロヘキサン、シクロペンタン、シクロブタン、及びシクロプロパンが挙げられる。別段指定されない限り、シクロアルキル基は、任意選択的に、1つ以上の環の位置で、例えば、アルカノイル、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、アミド、アミジノ、アミノ、アリール、アリールアルキル、アジド、カルバミン酸、炭酸塩、カルボキシ、シアノ、シクロアルキル、エステル、エーテル、ホルミル、ハロゲン、ハロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシル、イミノ、ケトン、ニトロ、リン酸塩、ホスホナト、ホスフィナト、硫酸塩、硫化物、スルホンアミド、スルホニル、又はチオカルボニルで置換される。シクロアルキル基は、他のシクロアルキル、アリール、又はヘテロシクリル基に縮合され得る。ある特定の実施形態では、シクロアルキル基は、置換されていない、すなわち、非置換である。
【0045】
本明細書で使用される場合、「ヘテロシクリル」又は「複素環式」は、環炭素原子、並びに各ヘテロ原子が窒素、酸素、硫黄、ホウ素、リン、及びケイ素から独立して選択される1~4個の環ヘテロ原子を有する、3~10員非芳香環系のラジカル(「3~10員ヘテロシクリル」)を指す。1つ以上の窒素原子を含有するヘテロシクリル基では、結合点は、原子価が許す限り、炭素又は窒素原子であり得る。ヘテロシクリル基は、単環式(「単環式ヘテロシクリル」)、又は二環式系(「二環式ヘテロシクリル」)などの縮合、架橋、若しくはスピロ環系のいずれかであり得、飽和であっても部分的に不飽和であってもよい。ヘテロシクリル二環式環系は、一方又は両方の環に1つ以上のヘテロ原子を含み得る。「ヘテロシクリル」としてはまた、上に定義されたヘテロシクリル環が、1つ以上のカルボシクリル基と縮合し、結合点が、カルボシクリル又はヘテロシクリル環又は環系上のいずれかにあり、上に定義されたヘテロシクリル環が、1つ以上のアリール又はヘテロアリール基と縮合し、結合点が、ヘテロシクリル環上にあり、かかる例では、環員の数が、ヘテロシクリル環系における環員の数を引き続き指定する、環系が挙げられる。
【0046】
いくつかの実施形態では、ヘテロシクリル基は、環炭素原子、並びに各ヘテロ原子が窒素、酸素、硫黄、ホウ素、リン、及びケイ素から独立して選択される1~4個の環ヘテロ原子を有する、5~10員非芳香環系(「5~10員ヘテロシクリル」)である。いくつかの実施形態では、ヘテロシクリル基は、環炭素原子、並びに各ヘテロ原子が窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~4個の環ヘテロ原子を有する、5~8員非芳香環系(「5~8員ヘテロシクリル」)である。いくつかの実施形態では、ヘテロシクリル基は、環炭素原子、並びに各ヘテロ原子が窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1~4個の環ヘテロ原子を有する、5~6員非芳香環系(「5~6員ヘテロシクリル」)である。いくつかの実施形態では、5~6員ヘテロシクリルは、窒素、酸素、及び硫黄から選択される1~3個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの実施形態では、5~6員ヘテロシクリルは、窒素、酸素、及び硫黄から選択される1~2個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの実施形態では、5~6員ヘテロシクリルは、窒素、酸素、及び硫黄から選択される1個の環ヘテロ原子を有する。
【0047】
1個のヘテロ原子を含有する例示的な3員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、アジリジニル、オキシラニル、チオレニルが挙げられる。1個のヘテロ原子を含有する例示的な4員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、アゼチジニル、オキセタニル、及びチエタニルが挙げられる。1個のヘテロ原子を含有する例示的な5員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ジヒドロチオフェニル、ピロリジニル、ジヒドロピロリル、及びピロリル-2,5-ジオンが挙げられる。2個のヘテロ原子を含有する例示的な5員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、ジオキソラニル、オキサスルフラニル、ジスルフラニル、及びオキサゾリジン-2-オンが挙げられる。3個のヘテロ原子を含有する例示的な5員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、トリアゾリニル、オキサジアゾリニル、及びチアジアゾリニルが挙げられる。1個のヘテロ原子を含有する例示的な6員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピリジニル、及びチアニルが挙げられる。2個のヘテロ原子を含有する例示的な6員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、ピペラジニル、モルホリニル、ジチアニル、ジオキサニルが挙げられる。2個のヘテロ原子を含有する例示的な6員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、トリアジナニルが挙げられる。1個のヘテロ原子を含有する例示的な7員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、アゼパニル、オキセパニル、及びチエパニルが挙げられる。1個のヘテロ原子を含有する例示的な8員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、アゾカニル、オキセカニル、及びチオカニルが挙げられる。(本明細書では5,6-二環式複素環式環とも称される)Cアリール環に縮合した例示的な5員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、インドリニル、イソインドリニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリノニルなどが挙げられる。(本明細書では6,6-二環式複素環式環とも称される)アリール環に縮合した例示的な6員ヘテロシクリル基としては、限定されないが、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニルなどが挙げられる。
【0048】
「ヘテロ」は、化合物又は化合物に存在する基を説明するために使用される場合、化合物又は基における1つ以上の炭素原子が、窒素、酸素、又は硫黄のヘテロ原子で置き換えられていることを意味する。ヘテロは、アルキル、例えばヘテロアルキル;カルボシクリル、例えばヘテロシクリル;アリール、例えば、ヘテロアリール;及び1~5、特に1~3個のヘテロ原子を有する類似のものなど、上述のヒドロカルビル基のいずれに適用されてもよい。
【0049】
本明細書で使用される場合、「シアノ」は、-CNを指す。
【0050】
本明細書で使用される場合、「ハロ」又は「ハロゲン」は、フルオロ(F)、クロロ(Cl)、ブロモ(Br)、及びヨード(I)を指す。ある特定の実施形態では、ハロ基は、フルオロ又はクロロのいずれかである。
【0051】
本明細書で使用される場合、「ハロアルキル」は、1つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキル基を指す。
【0052】
本明細書で使用される場合、「ニトロ」は、-NOを指す。
【0053】
本明細書で使用される場合、「オキソ」は、-C=Oを指す。
【0054】
概して、用語「置換された」は、用語「任意選択的に」が先行するどうかにかかわらず、基(例えば、炭素又は窒素原子)上に存在する少なくとも1つの水素が、許容される置換基、例えば、置換時に、安定な化合物、例えば、転位、環化、脱離、又は他の反応などによって自発的に変換を受けない化合物を生じる置換基で置き換えられることを意味する。別段示されない限り、「置換された」基は、基の1つ以上の置換可能な位置に置換基を有し、任意の所与の構造の2つ以上の位置が置換される場合、置換基は、各位置で同じか又は異なるかのいずれかである。
【0055】
窒素原子は、原子価が許す限り、置換であることも非置換であることもでき、一級、二級、三級、及び四級窒素原子を含む。例示的な窒素原子置換基としては、限定されないが、水素、-OH、-ORaa、-N(Rcc、-CN、-C(=O)Raa、-C(=O)N(Rcc、-COaa、-SOaa、-C(=NRbb)Raa、-C(=NRcc)ORaa、-C(=NRcc)N(Rcc、-SON(Rcc、-SOcc、-SOORcc、-SORaa、-C(=S)N(Rcc、-C(=O)SRcc、-C(=S)SRcc、-P(=O)aa、-P(=O)(Raa、-P(=O)N(Rcc、-P(=O)(NRcc、C1-10アルキル、C1-10パーハロアルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C3-10カルボシクリル、3~14員のヘテロシクリル、C6-14アリール、及び5~14員のヘテロアリールが挙げられ、あるいは窒素原子に結合した2つのRcc基が接合して、3~14員のヘテロシクリル又は5~14員のヘテロアリール環を形成し、式中、アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールの各々は、独立して、0、1、2、3、4、又は5つのRdd基で置換され、Raa、Rbb、Rcc、及びRddは、上に定義されたとおりである。
【0056】
これら及び他の例示的な置換基は、発明を実施するための形態、実施例、及び特許請求の範囲においてより詳細に記載される。本発明は、置換基の上の例示的な列挙によっていかなる様式でも限定されることを意図しない。
【0057】
他の定義
用語「薬学的に許容される塩」は、妥当な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激性、アレルギー応答などを伴わずにヒト及び下等動物の組織と接触させて使用するのに好適であり、合理的な利益/リスク比と釣り合う、塩を指す。薬学的に許容される塩は、当該技術分野において周知である。例えば、Berge et al.は、J.Pharmaceutical Sciences(1977)66:1-19で薬学的に許容される塩について詳細に記載している。本発明の化合物の医薬的に許容される塩としては、好適な無機及び有機の酸及び塩基に由来するものが挙げられる。薬学的に許容される非毒性酸付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、及び過塩素酸などの無機酸を用いて形成される、又は酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、若しくはマロン酸などの有機酸を用いて形成される、あるいはイオン交換などの当該技術分野において使用される他の方法を使用することによって形成されるアミノ基の塩である。他の薬学的に許容される塩としては、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが挙げられる。適切な塩基に由来する薬学的に許容される塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、及びN(C1-4アルキル)塩が挙げられる。代表的なアルカリ又はアルカリ土類金属塩としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが含まれる。さらなる薬学的に許容される塩としては、適切な場合、ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、低級アルキルスルホン酸塩、及びアリールスルホン酸塩などの対イオンを使用して形成される非毒性アンモニウム、四級アンモニウム、及びアミンカチオンが挙げられる。
【0058】
本明細書で使用される場合、投与が企図される「対象」としては、限定されないが、ヒト(すなわち、任意の年齢群、例えば、小児対象(例えば、乳児、小児、青年)、又は成人対象(例えば、若年成人、中年成人、又は高齢成人)の男性又は女性)、並びに/又は非ヒト動物、例えば、霊長類(例えば、カニクイザル、アカゲザル)、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、げっ歯類、ネコ、及び/若しくはイヌなどの哺乳動物が挙げられる。ある特定の実施形態では、対象は、ヒトである。ある特定の実施形態では、対象は、非ヒト動物である。用語「ヒト」、「患者」、及び「対象」は、本明細書で互換的に使用される。
【0059】
疾患、障害、及び状態は、本明細書で互換的に使用される。
【0060】
本明細書で使用される場合、別段指定されない限り、「治療する」、「治療すること」、及び「治療」という用語は、対象が指定された疾患、障害、又は状態に罹患している間に生じ、疾患、障害、若しくは状態の重篤度を低減するか、又は疾患、障害、若しくは状態の進行を遅延させるか若しくは遅らせる作用(「療法的治療」もまた)を企図する。
【0061】
概して、化合物の「有効量」は、所望の生物学的応答を誘発するのに十分な量を指す。当業者には理解されるであろうように、発明の化合物の有効量は、所望の生物学的エンドポイント、化合物の薬物動態、治療される疾患、投与モード、並びに対象の年齢、体重、健康、及び状態などの因子に応じて変動し得る。
【0062】
本明細書で使用される場合、かつ別段指定されない限り、化合物の「治療有効量」は、疾患、障害、若しくは状態の治療に治療的利点を提供するか、又は疾患、障害、若しくは状態に関連する1つ以上の症状を遅延させる若しくは最小限に抑えるのに十分な量である。化合物の治療有効量は、疾患、障害、又は状態の治療に治療的利点を提供する、単独での、又は他の療法と組み合わせた治療薬の量を意味する。用語「治療有効量」は、全体的な療法を改善するか、疾患若しくは状態の症状若しくは原因を低減若しくは回避するか、又は別の治療薬の治療効果を増強する量を包含し得る。
【0063】
代替的な実施形態では、本発明は、対象が指定された疾患、障害、又は状態に罹患し始める前に、予防剤として、本発明の化合物、又はその薬学的に許容される塩、又はその薬学的に許容される組成物を投与することを企図する。本明細書で使用される場合、「予防的治療」は、対象が指定された疾患、障害、又は状態に罹患し始める前に生じる作用を企図する。本明細書で使用される場合、かつ別途指定されない限り、化合物の「予防的有効量」は、疾患、障害、若しくは状態、又は疾患、障害、若しくは状態に関連する1つ以上の症状を防止するか、又はその再発を防止するのに十分な量である。化合物の予防的有効量は、単独での、又は他の薬剤と組み合わせた治療剤の量を意味し、疾患、障害、又は状態の防止に予防的な利点を提供する。用語「予防的有効量」は、全体的な予防を改善するか、又は別の予防剤の予防的効力を増強する量を包含し得る。
【0064】
本明細書で使用される場合、「KCNT1における機能獲得変異に関連する疾患又は状態」は、機能獲得表現型を生じるKCNT1における変異、すなわち、全細胞電流の増加を生じる、KCNT1によってコードされるカリウムチャネルの活性の増加に関連するか、これによって部分的に若しくは完全に引き起こされるか、又はこれによって部分的に若しくは完全に引き起こされる1つ以上の症状を有する、疾患又は状態を指す。
【0065】
本明細書で使用される場合、「機能獲得変異」は、KCNT1によってコードされるカリウムチャネルの活性の増加を生じるKCNT1における変異である。活性は、例えば、イオンフラックスアッセイ又は電気生理学的方法(例えば、全細胞パッチクランプ技法を使用するもの)によって評価することができる。典型的には、機能獲得変異は、野生型KCNT1によってコードされるカリウムチャネルの活性と比較して、少なくとも又は約20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、125%、150%、175%、200%、225%、250%、275%、300%、325%、350%、375%、400%以上の増加を生じる。
【0066】
化合物及び組成物
一態様では、本明細書において、式Aを有する化合物であって、
【化8】
Xが、CR若しくはNであり、Yが、Sであるか、又は
Xが、CRであり、Yが、Oであり、
環Aが、フェニル、6員ヘテロアリール、及び5~7員ヘテロシクリルからなる群から選択され、
が、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルからなる群から選択され、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルが、1つ以上のRで任意選択的に置換され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、C1-6アルコキシ、若しくはC1-6ハロアルコキシで任意選択的に置換され、Rが、水素であるか、又は
及びRが、R及びRに結合している炭素と一緒になって、C3-8シクロアルキレン若しくは3~7員ヘテロシクロアルキレンを形成し得、
及びRが、各々独立して、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルキレン-O-C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、-S(O)、-S(O)-N(R、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、及びC1-6ハロアルキルからなる群から選択され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
各Rが、水素、C1-6アルキル、及び-(C1-6アルキレン)-OHからなる群から独立して選択されるか、又は2つのRが、2つのRに結合している窒素原子と一緒になって、ハロゲン及び-OHから各々独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換された複素環を形成し得、
nが、0、1、2、及び3からなる群から選択され、
但し、Rが水素であり、環Aが6員ヘテロシクリル又は6員ヘテロアリールであるとき、Rはチオフェンではないことを条件とし、
但し、Rが水素であり、環Aが6員ヘテロアリール又は5員ヘテロシクリルであるとき、Rはフェニルではないことを条件とする、化合物、あるいはその薬学的に許容される塩が、提供される。
【0067】
別の態様では、本明細書において、式A-1を有する化合物であって、
【化9】
Xが、CR若しくはNであり、Yが、Sであるか、又は
Xが、CRであり、Yが、Oであり、
環Aが、6員ヘテロアリールであり、
が、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルからなる群から選択され、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルが、1つ以上のRで任意選択的に置換され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、C1-6アルコキシ、若しくはC1-6ハロアルコキシで任意選択的に置換され、Rが、水素であるか、又は
及びRが、R及びRに結合している炭素と一緒になって、C3-8シクロアルキレン若しくは3~7員ヘテロシクロアルキレンを形成し得、
及びRが、各々独立して、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルキレン-O-C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、-S(O)、-S(O)-N(R、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、及びC1-6ハロアルキルからなる群から選択され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
各Rが、水素、C1-6アルキル、及び-(C1-6アルキレン)-OHからなる群から独立して選択されるか、又は2つのRが、2つのRに結合している窒素原子と一緒になって、ハロゲン及び-OHから各々独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換された複素環を形成し得、
nが、0、1、2、及び3からなる群から選択され、
但し、Rが水素であり、環Aが6員ヘテロアリールであるとき、Rはチオフェンでもフェニルでもないことを条件とする、化合物、あるいはその薬学的に許容される塩が、提供される。
【0068】
式A又はA-1のいくつかの実施形態では、環Aはピリジルである。
【0069】
式A又はA-1のいくつかの実施形態では、本化合物は、式A-1A若しくは式A-1Bの化合物
【化10】
又はその薬学的に許容される塩である。
【0070】
別の態様では、本明細書において、式A-2を有する化合物であって、
【化11】
Xが、CR若しくはNであり、Yが、Sであるか、又は
Xが、CRであり、Yが、Oであり、
環Aが、5~7員ヘテロシクリルであり、
が、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルからなる群から選択され、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルが、1つ以上のRで任意選択的に置換され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
が、水素、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、C1-6アルコキシ、若しくはC1-6ハロアルコキシで任意選択的に置換され、Rが、水素であるか、又は
及びRが、R及びRに結合している炭素と一緒になって、C3-8シクロアルキレン若しくは3~7員ヘテロシクロアルキレンを形成し得、
及びRが、各々独立して、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルキレン-O-C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、-S(O)、-S(O)-N(R、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、及びC1-6ハロアルキルからなる群から選択され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
各Rが、水素、C1-6アルキル、及び-(C1-6アルキレン)-OHからなる群から独立して選択されるか、又は2つのRが、2つのRに結合している窒素原子と一緒になって、ハロゲン及び-OHから各々独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換された複素環を形成し得、
nが、0、1、2、及び3からなる群から選択され、
但し、Rが水素であり、環Aが5~6員ヘテロシクリルであるとき、Rはチオフェンでもフェニルでもないことを条件とする、化合物あるいはその薬学的に許容される塩が、提供される。
【0071】
式A又はA-2のいくつかの実施形態では、本化合物は、式A-2Aの化合物であって、
【化12】
式中、qが1若しくは2である、化合物、
又はその薬学的に許容される塩である。
【0072】
式A、A-1、又はA-2のいくつかの実施形態では、Xは、Nであり、Yは、Sである。式A、A-1、又はA-2の他の実施形態では、Xは、CHであり、Yは、Oである。
【0073】
式A、A-1、又はA-2のいくつかの実施形態では、Rは、C-1-6アルキルである。例えば、Rは、メチルである。
【0074】
式A、A-1、又はA-2のいくつかの実施形態では、Rは、水素である。
【0075】
式A、A-1、又はA-2のいくつかの実施形態では、Rは、水素である。
【0076】
式A、A-1、又はA-2のいくつかの実施形態では、Rは、C1-6アルキル、C1-6アルキレン-O-C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、又はC3-8シクロアルキルである。例えば、Rは、シクロプロピル、-CF、メチル、-OCH、又は-CHOCH3である
【0077】
式A、A-1、又はA-2のいくつかの実施形態では、Rは、1つ以上のRで任意選択的に置換された5~6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、ピラゾリルである。
【0078】
式A、A-1、又はA-2のいくつかの実施形態では、Rは、1つ以上のRで任意選択的に置換されたフェニルである。
【0079】
式A、A-1、又はA-2のいくつかの実施形態では、Rは、1つ以上のRで任意選択的に置換された-CH-フェニルである。いくつかの実施形態では、10員ヘテロシクリルは、二環式ヘテロシクリルである。
【0080】
式A、A-1、又はA-2のいくつかの実施形態では、Rは、以下からなる群から選択され、
【化13】
式中、mは、0、1、又は2である。いくつかの実施形態では、mは、0である。いくつかの実施形態では、mは、1である。いくつかの実施形態では、mは、2である。
【0081】
式A、A-1、又はA-2のいくつかの実施形態では、Rは、ハロゲン、C1-6アルキル、又はC1-6ハロアルキルである。
【0082】
別の態様では、本明細書において、式Iを有する化合物、
【化14】
又はその薬学的に許容される塩が提供され、式中、
Xが、CR若しくはNであり、Yが、Sであるか、又は
Xが、CRであり、Yが、Oであり、
環Aが、フェニル、6員ヘテロアリール、及び5~7員ヘテロシクリルからなる群から選択され、
が、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルからなる群から選択され、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルが、1つ以上のRで任意選択的に置換され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
が、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、C1-6アルコキシ若しくはC1-6ハロアルコキシで任意選択的に置換され、Rが、水素であるか、又は
及びRが、R及びRに結合している炭素と一緒になって、C3-8シクロアルキレン若しくは3~7員ヘテロシクロアルキレンを形成し得、
及びRが、各々独立して、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルキレン-O-C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、-S(O)、-S(O)-N(R、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、及びC1-6ハロアルキルからなる群から選択され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
各Rが、水素、C1-6アルキル、及び-(C1-6アルキレン)-OHからなる群から独立して選択されるか、又は2つのRが、2つのRに結合している窒素原子と一緒になって、ハロゲン及び-OHから各々独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換された複素環を形成し得、
nが、0、1、2、及び3からなる群から選択される。
【0083】
一態様では、本明細書において、式I-A
【化15】
又はその薬学的に許容される塩が提供され、式中、
Xが、CR若しくはNであり、Yが、Sであるか、又は
Xが、CRであり、Yが、Oであり、
環Aが、6員ヘテロアリール又は5~7員のヘテロシクリルであり、
が、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~8員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルからなる群から選択され、フェニル、5~6員ヘテロアリール、-CH-フェニル、5~10員カルボシクリル、及び5~10員ヘテロシクリルが、1つ以上のRで任意選択的に置換され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
が、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、C1-6アルコキシ若しくはC1-6ハロアルコキシで任意選択的に置換され、Rが、水素であるか、又は
及びRが、R及びRに結合している炭素と一緒になって、C3-8シクロアルキレン若しくは3~7員ヘテロシクロアルキレンを形成し得、
及びRが、各々独立して、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルキレン-O-C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、-S(O)、-S(O)-N(R、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、及びC1-6ハロアルキルからなる群から選択され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
各Rが、水素、C1-6アルキル、及び-(C1-6アルキレン)-OHからなる群から独立して選択されるか、又は2つのRが、2つのRに結合している窒素原子と一緒になって、ハロゲン及び-OHから各々独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換された複素環を形成し得、
nが、0、1、2、及び3からなる群から選択される。
【0084】
別の態様では、本明細書において、式I-Bを有する化合物、
【化16】
又はその薬学的に許容される塩が提供され、式中、
Xが、CR若しくはNであり、Yが、Sであるか、又は
Xが、CRであり、Yが、Oであり、
環Aが、フェニル又は6員ヘテロアリールであり、
が、フェニル又は5~6員ヘテロアリールであり、フェニル又は5~6員ヘテロアリールが、1つ以上のRで任意選択的に置換され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
が、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、C1-6アルコキシ若しくはC1-6ハロアルコキシで任意選択的に置換され、Rが、水素であるか、又は
及びRが、R及びRに結合している炭素と一緒になって、C3-8シクロアルキレン若しくは3~7員ヘテロシクロアルキレンを形成し得、
及びRが、各々独立して、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、-S(O)、-S(O)-N(R、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、及びC1-6ハロアルキルからなる群から選択され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
各Rが、水素、C1-6アルキル、及び-(C1-6アルキレン)-OHからなる群から独立して選択されるか、又は2つのRが、2つのRに結合している窒素原子と一緒になって、ハロゲン及び-OHから各々独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換された複素環を形成し得、
nが、0、1、2、及び3からなる群から選択される。
【0085】
式I、I-A、又はI-Bのいくつかの実施形態では、環Aは、6員ヘテロアリールである。式I、I-A、又はI-Bのいくつかの実施形態では、環Aは、ピリジルである。
【0086】
式I、I-A、又はI-Bのいくつかの実施形態では、Xは、Nであり、Yは、Sである。
【0087】
式I、I-A、又はI-Bのいくつかの実施形態では、Xは、CHであり、Yは、Oである。
【0088】
式I、I-A、又はI-Bのいくつかの実施形態では、Rは、C1-6アルキルである。例えば、Rは、メチルである。
【0089】
式I、I-A、又はI-Bのいくつかの実施形態では、Rは、水素である。
【0090】
式I又はI-Aのいくつかの実施形態では、Rは、C1-6アルキル、C1-6アルキレン-O-C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、又はC3-8シクロアルキルである。例えば、Rは、シクロプロピル、-CF、メチル、-OCH、又は-CHOCHである。
【0091】
式I、I-A、又はI-Bのいくつかの実施形態では、Rは、C3-8シクロアルキル又はC1-6ハロアルキルである。式I、I-A、又はI-Bのいくつかの実施形態では、Rは、シクロプロピル又は-CFである。
【0092】
式I、I-A、又はI-Bのいくつかの実施形態では、nは、0又は1である。式I、I-A、又はI-Bのいくつかの実施形態では、nは、1である。式I、I-A、又はI-Bのいくつかの実施形態では、nは、0である。
【0093】
式I、I-A、又はI-Bのいくつかの実施形態では、Rは、1つ以上のRで任意選択的に置換された5~6員ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは、ピラゾリルである。
【0094】
式I、I-A、又はI-Bのいくつかの実施形態では、Rは、1つ以上のRで任意選択的に置換されたフェニルである。
【0095】
式I又はI-Aのいくつかの実施形態では、Rは、1つ以上のRで任意選択的に置換された-CH-フェニルである。
【0096】
式I又はI-Aのいくつかの実施形態では、Rは、1つ以上のRで任意選択的に置換された10員ヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、10員ヘテロシクリルは、二環式ヘテロシクリルである。
【0097】
式I、I-A、又はI-Bのいくつかの実施形態では、Rは、ハロゲン、C1-6アルキル、又はC1-6ハロアルキルである。
【0098】
式I、I-A、又はI-Bのいくつかの実施形態では、Rは、C1-6アルキル又はC1-6ハロアルキルである。
【0099】
式I、I-A、又はI-Bのいくつかの実施形態では、本化合物は、式I-IA若しくは式I-IBの化合物
【化17】
又はその薬学的に許容される塩である。
【0100】
式I、I-A、又はI-Bのいくつかの実施形態では、本化合物は、式I-IA2若しくは式I-IB2の化合物
【化18】
又はその薬学的に許容される塩である。
【0101】
式I、I-A、又はI-Bのいくつかの実施形態では、本化合物は、式I-IA3、式I-IA4、式I-IB3、若しくは式I-IB4の化合物、
【化19】
又はその薬学的に許容される塩である。
【0102】
式I又はI-Aのいくつかの実施形態では、本化合物は、式I-ICの化合物であって、
【化20】
式中、qが、1若しくは2である、化合物
又はその薬学的に許容される塩である。
【0103】
式I又はI-Aのいくつかの実施形態では、本化合物は、式I-IC2の化合物であって、
【化21】
式中、qが、1若しくは2である、化合物
又はその薬学的に許容される塩である。
【0104】
式I又はI-Aのいくつかの実施形態では、本化合物は、式I-IC3若しくは式I-IC4の化合物、
【化22】
又はその薬学的に許容される塩である。
【0105】
式I、I-A、又はI-Bのいくつかの実施形態では、Rは、以下からなる群から選択され、
【化23】
式中、mは、0、1、又は2である。いくつかの実施形態では、mは、0である。いくつかの実施形態では、mは、1である。いくつかの実施形態では、mは、2である。
【0106】
式I、I-A、又はI-Bのいくつかの実施形態では、Rは、1つ以上のRで任意選択的に置換されたピラゾリル又はフェニルである。
【0107】
一態様では、本発明は、式(II)の化合物、
【化24】
又はその薬学的に許容される塩を特徴とし、式中、
Xが、CR若しくはNであり、Yが、Sであるか、又は
Xが、CRであり、Yが、Oであり、
環Aが、フェニル又は6員ヘテロアリールであり、
が、フェニル又は5~6員ヘテロアリールであり、フェニル又は5~6員ヘテロアリールが、1つ以上のRで任意選択的に置換され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
が、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、C1-6アルコキシ若しくはC1-6ハロアルコキシで任意選択的に置換され、Rが、水素であるか、又は
及びRが、R及びRに結合している炭素と一緒になって、C3-8シクロアルキレン若しくは3~7員ヘテロシクロアルキレンを形成し得、
及びRが、各々独立して、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、-S(O)、-S(O)-N(R、及びC3-8シクロアルキルからなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、及びC1-6ハロアルキルからなる群から選択され、
が、水素又はC1-6アルキルであり、
各Rが、水素、C1-6アルキル、及び-(C1-6アルキレン)-OHからなる群から独立して選択されるか、又は2つのRが、2つのRに結合している窒素原子と一緒になって、ハロゲン及び-OHから各々独立して選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換された複素環を形成し得、
nが、0、1、2、及び3からなる群から選択される。
【0108】
いくつかの実施形態では、環Aは、6員ヘテロアリール(例えば、ピリジル)である。
【0109】
いくつかの実施形態では、Xは、Nであり、Yは、Sである。いくつかの実施形態では、Xは、CHであり、Yは、Oである。
【0110】
式IIのいくつかの実施形態では、本化合物は、式II-A若しくは式II-Bの化合物、
【化25】
又はその薬学的に許容される塩である。
【0111】
式IIのいくつかの実施形態では、Rは、C1-6アルキル(例えば、メチル)である。
【0112】
式IIのいくつかの実施形態では、Rは、水素である。
【0113】
式IIのいくつかの実施形態では、nは、0又は1である。式IIのいくつかの実施形態では、nは、1である。
【0114】
式IIのいくつかの実施形態では、Rは、C3-8シクロアルキル(例えば、シクロプロピル)又はC1-6ハロアルキル(例えば、CF)である。
【0115】
式IIのいくつかの実施形態では、Rは、1つ以上のRで任意選択的に置換された5~6員ヘテロアリール(例えば、ピラゾリル)である。式IIのいくつかの実施形態では、Rは、1つ以上のRで任意選択的に置換されたフェニルである。式IIのいくつかの実施形態では、Rは、C1-6アルキル又はC1-6ハロアルキルである。
【0116】
いくつかの実施形態では、本化合物は、
【化26】
又はその薬学的に許容される塩からなる群から選択される。
【0117】
別の態様では、本明細書において、本明細書に開示される化合物(例えば、式(A)、(A-1)、(A-1A)、(A-1B)、(A-2)、(A-2A)、(I)、(I-A)、(I-IA)、(I-IA2)、(I-IA3)、(I-IA4)、(I-B)、(I-IB)、(I-IB2)、(I-IB3)、(I-IB4)、(I-IC)、(I-IC2)、(I-IC3)、(I-IC4)、(II)、(II-A)、若しくは(II-B)の化合物、又はその薬学的に許容される塩)と、薬学的に許容される賦形剤とを含む、薬学的組成物が提供される。
【0118】
一般的な合成スキーム
本明細書に記載の化合物を調製するための例示的な方法を、以下の合成スキームに例示する。これらのスキームは、本発明を例示する目的で提供され、いかなる様式でも本発明の範囲又は趣旨を限定するものとみなされるべきではない。
【0119】
【化27】
スキーム1に例解する合成経路は、中間体D4及びE7を調製するための例示的な手順を示す。最初のステップでは、化合物D1を(COCl)及びアンモニアと反応させて、アミドD2を形成する。次いで、アミドD2をクロロカルボニルスルフェニルクロリドと反応させて、D3を形成し、これをR含有シアニドと反応させて、D4を形成する。中間体E7を形成するために、カルボン酸E1をボランと反応させて、E2を形成し、次いでこれをデス-マーチンペルヨージナンと反応させて、E3を形成する。次に、E3をヒドロキシルアミンと反応させて、E4を形成し、これをN-クロロスクシンイミドと反応させて、E5を形成する。次に、E5をR含有アルコールと反応させて、E6を形成し、これをデス-マーチンペルヨージナンと反応させて、中間体E7を形成する。
【0120】
【化28】
スキーム2に例解される合成経路は、式Iの化合物をスキーム1に記載される中間体D4又はE7から調製するための例示的な手順を表す。中間体D4又はE7をスルフィナミドと反応させて、Fを形成し、これを続いて還元して、Gを形成する。次に、Gを酸と反応させて、Hを形成し、これをR含有カルボン酸と反応させて、式Iの化合物を形成する。
【0121】
【化29】
スキーム3に例解する合成経路は、式Iの化合物であるJ8及びJ12を調製するための例示的な手順を示す。第1のステップでは、化合物J1を1-エトキシビニルトリ-n-ブチルチンと反応させて、J2を形成する。次に、J2を、A含有ジオキサボロランと反応させてJ3を形成し、これを酸と反応させて、J4を形成する。次に、J4を(R)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド又は(S)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミドのいずれかと反応させて、J5又はJ9を形成し、次いでこれをL-selectrideと反応させて、J6又はJ10を形成する。次に、J6又はJ10を独立して酸と反応させて、アミンJ7又はJ11を形成し、次いでこれをR含有カルボン酸と反応させて、J8又はJ12を形成する。
【0122】
【化30】
スキーム4に例解する合成経路は、式Iの化合物であるK7及びK12を調製するための例示的な手順を示す。第1のステップでは、化合物K1又はK8をフタルイミドと反応させて、それぞれ、K2又はK9を形成する。次に、K2又はK9をA含有カルボキシイミドイルクロリドと反応させて、K4又はK10を形成し、続いてこれをヒドラジンと反応させて、K6又はK11を形成する。次に、K6又はK11をR含有カルボン酸と反応させて、K7又はK12を形成する。
【0123】
治療方法
上記及び本明細書に記載の化合物及び組成物を使用して、神経学的疾患若しくは障害、又は過度の神経興奮性及び/若しくは遺伝子(例えば、KCNT1)における機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態を治療することができる。例示的な疾患、障害、又は状態としては、てんかん及び他の脳症(例えば、遊走性焦点発作を伴う乳児のてんかん(MMFSI、EIMFS)、常染色体優性夜間前頭葉てんかん(ADNFLE)、ウエスト症候群、点頭てんかん、てんかん性脳症、発達性及びてんかん性脳症(DEE)、乳児早期発症性てんかん性脳症(EIEE)、全般てんかん、焦点てんかん、多焦点性てんかん、側頭葉てんかん、Ohtahara症候群、早期ミオクロニー脳症及びLennox Gastaut症候群、薬剤抵抗性てんかん、発作(例えば、前頭葉発作、全般強直間代発作、非対称性強直性発作、焦点発作、白質ジストロフィー、ミエリン形成白質ジストロフィー、白質脳症、及びてんかんにおける予期せぬ突然死、心機能不全(例えば、心不整脈、Brugada症候群、心筋梗塞)、肺血管障害/出血、疼痛及び関連する状態(例えば、神経障害性疼痛、急性/慢性疼痛、片頭痛など)、筋肉障害(例えば、ミオトニー、ニューロミオトニー、筋肉けいれん、痙性)、かゆみ及び掻痒症、運動障害(例えば、運動失調、及び小脳性運動失調)、精神障害(例えば、大うつ病、不安、双極性障害、統合失調症、注意欠陥多動性障害)神経発達障害、学習障害、知的障害、脆弱性X、神経可塑性、並びに自閉症スペクトラム障害が挙げられる。
【0124】
いくつかの実施形態では、神経学的疾患若しくは障害、又は過度の神経興奮性及び/若しくは遺伝子(例えば、KCNT1)における機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態は、EIMFS、ADNFLE、及びウエスト症候群から選択される。いくつかの実施形態では、神経学的疾患若しくは障害、又は過度の神経興奮性及び/若しくは遺伝子(例えば、KCNT1)における機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態は、点頭てんかん、てんかん性脳症、焦点てんかん、Ohtahara症候群、発達性及びてんかん性脳症、並びにLennox Gastaut症候群から選択される。いくつかの実施形態では、神経学的疾患若しくは障害、又は過度の神経興奮性及び/若しくは遺伝子(例えば、KCNT1)における機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態は、発作である。いくつかの実施形態では、神経学的疾患若しくは障害、又は過度の神経興奮性及び/若しくは遺伝子(例えば、KCNT1)における機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態は、心不整脈、Brugada症候群、及び心筋梗塞から選択される。
【0125】
いくつかの実施形態では、神経学的疾患若しくは障害、又は過度の神経興奮性及び/若しくは遺伝子(例えば、KCNT1)における機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態は、学習障害、脆弱X、知的機能障害、神経可塑性、精神病性障害、及び自閉症スペクトラム障害からなる群から選択される。
【0126】
したがって、化合物及びその組成物は、神経学的疾患若しくは障害、又は過度の神経興奮性及び/若しくはKCNT1などの遺伝子における機能獲得変異に関連する疾患若しくは状態(例えば、EIMFS、ADNFLE、West症候群、点頭てんかん、てんかん性脳症、焦点てんかん、Ohtahara症候群、発達性及びてんかん性脳症、並びにLennox Gastaut症候群、発作、心不整脈、Brugada症候群、並びに心筋梗塞)を有する対象に投与することができる。
【0127】
EIMFSは、ほぼ連続的な不均一な焦点発作の早期発症(生後6か月未満)を特徴とする、希少かつ衰弱性の遺伝的状態であり、発作は、ある脳領域及び半球から別の脳領域及び半球に遊走するように見える。EIMFSを有する患者は、概して、知的障害、発話障害、及び歩行障害を有する。これまでに、いくつかの遺伝子が関係付けられているが、EIMFSに最も一般的に関連する遺伝子は、KCNT1である。EIMFSの患者において、KCNT1にいくつかの新たな変異が特定されており、これには、V271F、G288S、R428Q、R474Q、R474H、R474C、I760M、A934T、P924L、G243S、H257D、A259D、R262Q、Q270E、L274I、F346L、C377S、R398Q、P409S、A477T、F502V、M516V、Q550del、K629E、K629N、I760F、E893K、M896K、R933G、R950Q、K1154Qが含まれる(Barcia et al.(2012)Nat Genet.44:1255-1260、Ishii et al.(2013)Gene531:467-471、McTague et al.(2013)Brain.136:1578-1591、Epi4K Consortium&Epilepsy Phenome/Genome Project.(2013)Nature501:217-221、Lim et al.(2016)Neurogenetics、Ohba et al.(2015)Epilepsia56:el21-el28、Zhou et al.(2018)Genes Brain Behav.e12456、Moller et al.(2015)Epilepsia.e114-20、Numis et al.(2018)Epilepsia.1889-1898、Madaan et al.Brain Dev.40(3):229-232、McTague et al.(2018)Neurology.90(1):e55-e66、Kawasaki et al.(2017)J Pediatr.191:270-274、Kim et al.(2014)Cell Rep.9(5):1661-1672、Ohba et al.(2015)Epilepsia.56(9):e121-8、Rizzo et al.(2016)Mol Cell Neurosci.72:54-63、Zhang et al.(2017)Clin Genet.91(5):717-724、Mikati et al.(2015)Ann Neurol.78(6):995-9、Baumer et al.(2017)Neurology.89(21):2212、Dilena et al.(2018)Neurotherapeutics.15(4):1112-1126)。これらの変異は、優性(すなわち、1つのアレルのみに存在する)の機能獲得性のミスセンス変異であり、アフリカツメガエルの卵母細胞又は哺乳動物発現系で試験すると、コードされるカリウムチャネルの機能に変化が生じ、全細胞電流の顕著な上昇が引き起される(例えば、Milligan et al.(2015)Ann Neurol.75(4):581-590、Barcia et al.(2012)Nat Genet.44(11):1255-1259、及びMikati et al.(2015)Ann Neurol.78(6):995-999を参照されたい)。
【0128】
ADNFLEは、EIMFSよりも発症が遅く、概して小児中期に発症し、概して重篤ではない状態である。これは、夜間前頭葉発作を特徴とし、状態を有する患者に精神的、行動的、及び認知的障害を生じ得る。ADNFLEは、いくつかの神経ニコチンアセチルコリン受容体サブユニットをコードする遺伝子に関連するが、KCNT1遺伝子における変異は、疾患のより重篤な症例に関与している(Heron et al.(2012)Nat Genet.44:1188-1190)。ADNFLEに関連する変異KCNT1遺伝子の機能性研究により、基礎となる変異(M896I、R398Q、Y796H、及びR928C)が優性の機能獲得変異であることが示された(Milligan et al.(2015)Ann Neurol.75(4):581-590、Mikati et al.(2015)Ann Neurol.78(6):995-999)。
【0129】
West症候群は、点頭てんかん、ヒプスアリスミアと称される発作間欠期脳波(EEG)パターン、及び精神発達遅延の3つの特徴で構成される重篤な形態のてんかんであるが、これらの要素のうちの1つが欠落していても診断され得る。G652V及びR474Hを含むKCNT1における変異は、ウエスト症候群に関連付けられている(Fukuoka et al.(2017)Brain Dev39:80-83及びOhba et al.(2015)Epilepsia56:el21-el28)。KCNT1チャネルを標的とする治療は、これらの変異が機能獲得変異であることを示唆している(Fukuoka et al.(2017)Brain Dev39:80-83)。
【0130】
一態様では、本発明は、過度の神経興奮性及び/又は例えばKCNT1などの遺伝子における機能獲得変異に関連する疾患又は状態(例えば、てんかん及び他の脳症(例えば、遊走性焦点発作を伴う乳児のてんかん(MMFSI、EIMFS)、常染色体優性夜間前頭葉てんかん(ADNFLE)、ウエスト症候群、点頭てんかん、てんかん性脳症、焦点てんかん、Ohtahara症候群、発達性及びてんかん性脳症(DEE)、並びにLennox Gastaut症候群、発作、白質ジストロフィー、白質脳症、知的障害、多焦点性てんかん、全般強直間代発作、薬剤抵抗性てんかん、側頭葉てんかん、小脳性運動失調、非対称性強直性発作)、並びに心機能不全(例えば、心不整脈、Brugada症候群、てんかんにおける予期せぬ突然死、心筋梗塞)、疼痛及び関連する状態(例えば、神経障害性疼痛、急性/慢性疼痛、片頭痛など)、筋肉障害(例えば、ミオトニー、ニューロミオトニー、筋肉けいれん、痙性)、かゆみ及び掻痒症、運動失調及び小脳性運動失調、精神障害(例えば、大うつ病、不安、双極性障害、統合失調症)、学習障害、脆弱性X、神経可塑性、並びに自閉症スペクトラム障害)を治療する治療方法を特徴とし、本方法は、それを必要とする対象に、本明細書に開示される化合物(例えば、式(A)、(A-1)、(A-1A)、(A-1B)、(A-2)、(A-2A)、(I)、(I-A)、(I-IA)、(I-IA2)、(I-IA3)、(I-IA4)、(I-B)、(I-IB)、(I-IB2)、(I-IB3)、(I-IB4)、(I-IC)、(I-IC2)、(I-IC3)、(I-IC4)、(II)、(II-A)、若しくは(II-B)の化合物)、若しくはその薬学的に許容される塩)、又は本明細書に開示される薬学的組成物(例えば、本明細書に開示される化合物(例えば、式(A)、(A-1)、(A-1A)、(A-1B)、(A-2)、(A-2A)、(I)、(I-A)、(I-IA)、(I-IA2)、(I-IA3)、(I-IA4)、(I-B)、(I-IB)、(I-IB2)、(I-IB3)、(I-IB4)、(I-IC)、(I-IC2)、(I-IC3)、(I-IC4)、(II)、(II-A)、若しくは(II-B)の化合物)、若しくはその薬学的に許容される塩)と、薬学的に許容される賦形剤とを含む薬学的組成物)を投与することを含む。
【0131】
いくつかの実施例では、KCNT1における機能獲得変異に関連し得る疾患又は状態を提示する対象は、化合物及びその組成物の投与前に、KCNT1における既知の機能獲得変異の存在を確認するように遺伝子型決定される。例えば、全エクソーム配列決定を、対象に実施してもよい。EIMFSに関連する機能獲得変異としては、限定されないが、V271F、G288S、R428Q、R474Q、R474H、R474C、I760M、A934T、P924L、G243S、H257D、A259D、R262Q、Q270E、L274I、F346L、C377S、R398Q、P409S、A477T、F502V、M516V、Q550del、K629E、K629N、I760F、E893K、M896K、R933G、R950Q、及びK1154Qを挙げることができる。ADNFLEに関連する機能獲得変異としては、限定されないが、M896I、R398Q、Y796H、R928C、及びG288Sを挙げることができる。ウエスト症候群に関連する機能獲得変異としては、限定されないが、G652V及びR474Hを挙げることができる。側頭葉てんかんに関連する機能獲得変異としては、限定されないが、R133H及びR565Hを挙げることができる。Lennox-Gastautに関連する機能獲得変異としては、限定されないが、R209Cを挙げることができる。発作に関連する機能獲得変異としては、限定されないが、A259D、G288S、R474C、R474Hを挙げることができる。白質ジストロフィーに関連する機能獲得変異としては、限定されないが、G288S及びQ906Hを挙げることができる。多焦点性てんかんに関連する機能獲得変異としては、限定されないが、V340Mを挙げることができる。EOEに関連する機能獲得変異としては、限定されないが、F346L及びA934Tを挙げることができる。早期発症型てんかん性脳症(EOEE)に関連する機能獲得変異としては、限定されないが、R428Qを挙げることができる。発達性及びてんかん性脳症に関連する機能獲得変異としては、限定されないが、F346L、R474H、及びA934Tを挙げることができる。てんかん性脳症に関連する機能獲得変異としては、限定されないが、L437F、Y796H、P924L、R961Hを挙げることができる。乳児早期発症性てんかん性脳症(EIEE)に関連する機能獲得変異としては、限定されないが、M896Kを挙げることができる。薬剤抵抗性てんかん及び全般強直間代発作に関連する機能獲得変異としては、限定されないが、F346Lを挙げることができる。乳児の遊走性部分発作に関連する機能獲得変異としては、限定されないが、R428Qを挙げることができる。白質脳症に関連する機能獲得変異としては、限定されないが、F932Iを挙げることができる。NFLEに関連する機能獲得変異としては、限定されないが、A934T及びR950Qを挙げることができる。Ohtahara症候群に関連する機能獲得変異としては、限定されないが、A966Tを挙げることができる。点頭てんかんに関連する機能獲得変異としては、限定されないが、P924Lを挙げることができる。Brugada症候群に関連する機能獲得変異としては、限定されないが、R1106Qを挙げることができる。Brugada症候群に関連する機能獲得変異としては、限定されないが、R474Hを挙げることができる。
【0132】
他の実施例では、まず対象を遺伝子型決定して、KCNT1における変異の存在を同定し、次いで、例えば、Milligan et al.(2015)Ann Neurol.75(4):581-590に記載されるアッセイなどの標準的なインビトロアッセイを使用して、この変異が、機能獲得性の変異であることを確認する。典型的には、全細胞電気生理学的方法(例えば、Milligan et al.(2015)Ann Neurol.75(4):581-590、Barcia et al.(2012)Nat Genet.44(11):1255-1259、Mikati et al.(2015)Ann Neurol.78(6):995-999、又はRizzo et al.Mol Cell Neurosci.(2016)72:54-63に記載される方法)を使用して評価する場合、変異型KCNT1アレルの発現が、野生型KCNT1の発現から生じる全細胞電流と比較して全細胞電流の上昇を生じさせる場合に、機能獲得変異の存在が確認される。全細胞電流のこの増加は、例えば、少なくとも又は約50%、100%、150%、200%、250%、300%、350%、400%以上の増加であり得る。こうして、対象がKCNT1における機能獲得変異に関連する疾患又は状態を有すると確認することができる。
【0133】
特定の実施例では、対象は、機能獲得変異を含有するKCNT1対立遺伝子(例えば、V271F、G288S、R398Q、R428Q、R474Q、R474H、R474C、G652V、I760M、Y796H、M896I、P924L、R928C、又はA934T)を有すると確認される。
【0134】
本明細書に開示される化合物(例えば、式(A)、(A-1)、(A-1A)、(A-1B)、(A-2)、(A-2A)、(I)、(I-A)、(I-IA)、(I-IA2)、(I-IA3)、(I-IA4)、(I-B)、(I-IB)、(I-IB2)、(I-IB3)、(I-IB4)、(I-IC)、(I-IC2)、(I-IC3)、(I-IC4)、(II)、(II-A)、若しくは(II-B)の化合物)、若しくはその薬学的に許容される塩)、又は本明細書に開示される薬学的組成物(例えば、本明細書に開示される化合物(例えば、式(A)、(A-1)、(A-1A)、(A-1B)、(A-2)、(A-2A)、(I)、(I-A)、(I-IA)、(I-IA2)、(I-IA3)、(I-IA4)、(I-B)、(I-IB)、(I-IB2)、(I-IB3)、(I-IB4)、(I-IC)、(I-IC2)、(I-IC3)、(I-IC4)、(II)、(II-A)、若しくは(II-B)の化合物)、若しくはその薬学的に許容される塩)と、薬学的に許容される賦形剤とを含む薬学的組成物)は、過度の神経興奮性に関連した状態に対し、治療的に使用されてもよく、この過度の神経興奮性は、必ずしもKCNT1における機能獲得変異の結果ではない。疾患がKCNT1発現及び/又は活性の増加の結果ではない場合であっても、KCNT1発現及び/又は活性の阻害は、神経興奮性の低減を生じ、それによって療法的効果を提供することができる。このため、本明細書に開示される化合物(例えば、式(A)、(A-1)、(A-1A)、(A-1B)、(A-2)、(A-2A)、(I)、(I-A)、(I-IA)、(I-IA2)、(I-IA3)、(I-IA4)、(I-B)、(I-IB)、(I-IB2)、(I-IB3)、(I-IB4)、(I-IC)、(I-IC2)、(I-IC3)、(I-IC4)、(II)、(II-A)、若しくは(II-B)の化合物)、若しくはその薬学的に許容される塩)、又は本明細書に開示される薬学的組成物(例えば、本明細書に開示される化合物(例えば、式(A)、(A-1)、(A-1A)、(A-1B)、(A-2)、(A-2A)、(I)、(I-A)、(I-IA)、(I-IA2)、(I-IA3)、(I-IA4)、(I-B)、(I-IB)、(I-IB2)、(I-IB3)、(I-IB4)、(I-IC)、(I-IC2)、(I-IC3)、(I-IC4)、(II)、(II-A)、若しくは(II-B)の化合物)、若しくはその薬学的に許容される塩)と、薬学的に許容される賦形剤とを含む薬学的組成物)は、疾患又は障害がKCNT1における機能獲得変異に関連しているか否かに関わらず、例えば、てんかん及び他の脳症(例えば、遊走性焦点発作を伴う乳児のてんかん(EIMFS)、常染色体優性夜間前頭葉てんかん(ANDFLE)、ウエスト症候群、点頭てんかん、てんかん性脳症、焦点てんかん、Ohtahara症候群、発達性及びてんかん性脳症、並びにLennox Gastaut症候群、発作)、又は心機能不全(例えば、心不整脈、Brugada症候群、心筋梗塞)などの過度の神経興奮性に関連する状態を有する対象を治療するために使用することができる。
【0135】
薬学的組成物及び投与経路
本発明に従って提供される化合物は、通常、薬学的組成物の形態で投与される。したがって、本発明は、有効成分として、記載の化合物のうちの1つ以上、又はその薬学的に許容される塩若しくはエステルと、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤、不活性固体希釈剤及び充填剤を含む担体、滅菌水溶液及び様々な有機溶媒を含む希釈剤、浸透増強剤、可溶化剤、並びにアジュバントを含有する薬学的組成物を提供する。薬学的組成物は、単独で投与しても、他の治療薬と組み合わせて投与してもよい。かかる組成物は、当該医薬技術分野で周知の様式で調製される(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mace Publishing Co.,Philadelphia,Pa.17th Ed.(1985)、及びModern Pharmaceutics,Marcel Dekker,Inc.3rd Ed.(G.S.Banker&C.T.Rhodes,Eds.を参照されたい)。
【0136】
薬学的組成物は、例えば、直腸、口腔、鼻腔内、及び経皮経路を含む、動脈内注射、静脈内、腹腔内、非経口、筋肉内、皮下、経口、局所によって、吸入剤として、又は例えば、ステント、又は動脈挿入円筒形ポリマーなどの含浸若しくはコーティングされたデバイスを介して、参照により組み込まれるそれらの特許及び特許出願に記載のものと同様の有用性を有する、薬剤の許容される投与モードのうちのいずれかによって、単回又は複数回用量のいずれで投与してもよい。
【0137】
一投与様式は、特に注射による非経口である。本発明の新規組成物が注射による投与のために組み込まれ得る形態は、水性若しくは油性懸濁液、又はゴマ油、トウモロコシ油、綿実油、若しくはピーナッツ油を含むエマルション、並びにエリキシル剤、マンニトール、デキストロース、又は滅菌水溶液、及び同様の薬学的ビヒクルを含む。生理食塩水中の水溶液も従来注射に使用されているが、本発明との関連ではあまり好ましくない。また、エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコールなど(及びそれらの好適な混合物)、シクロデキストリン誘導体、及び植物油を用いてもよい。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用によって、分散液の場合は必要な粒径を維持することによって、及び界面活性剤の使用によって維持することができる。微生物作用の防止は、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなどの様々な抗菌剤及び抗真菌剤によってもたらすことができる。
【0138】
滅菌注射用溶液は、必要に応じて、上に列挙される様々な他の成分を含む適切な溶媒中に、必要な量の本発明による化合物を組み込み、その後濾過滅菌することによって調製される。概して、分散液は、基本的な分散媒及び上に列挙されるものからの必要とされる他の成分とを含有する滅菌ビヒクル中に、様々な滅菌された有効成分を組み込むことによって調製される。滅菌注射用溶液を調製するための滅菌粉末の場合、好ましい調製方法は、予め滅菌濾過したその滅菌溶液から有効成分及び任意の追加の所望の成分の粉末を得る真空乾燥及び凍結乾燥技術である。
【0139】
経口投与は、本発明による化合物の投与のための別の経路である。投与は、カプセル又は腸溶性コーティング錠剤などを介してもよい。本明細書に記載の少なくとも1つの化合物を含む薬学的組成物の作製では、有効成分は、通常、賦形剤によって希釈され、かつ/又はカプセル、小袋、紙、若しくは他の容器の形態であり得る担体内に封入される。賦形剤が希釈剤として機能する場合、賦形剤は、有効成分のためのビヒクル、担体、又は媒体として作用する(上述のような)固体、半固体、又は液体材料の形態であり得る。このため、組成物は、錠剤、丸剤、粉末、舐剤、小袋、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁液、エマルション、溶液、シロップ、エアロゾル(固体として又は液体媒体中)、例えば、最大10重量%の活性化合物を含有する軟膏、軟質及び硬質ゼラチンカプセル、滅菌注射用溶液、並びに滅菌包装粉末の形態であり得る。
【0140】
好適な賦形剤のいくつかの例としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アカシアガム、リン酸カルシウム、アルギン酸塩、トラガカント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、滅菌水、シロップ、及びメチルセルロースが挙げられる。製剤は、タルク、ステアリン酸マグネシウム、及び鉱油などの滑剤、湿潤剤、乳化剤及び懸濁剤、メチル及びプロピルヒドロキシ-安息香酸塩などの保存剤、甘味剤、並びに香味剤をさらに含むことができる。
【0141】
本発明の組成物は、当該技術分野において既知の手順を用いることによって患者に投与した後に、有効成分の迅速な、持続的、又は遅延放出を提供するように製剤化され得る。経口投与のための制御放出薬物送達システムとしては、ポリマーコーティングされたリザーバ又は薬物ポリマーマトリックス製剤を含有する、浸透圧ポンプシステム及び溶解システムが挙げられる。制御放出システムの例は、米国特許第3,845,770号、同第4,326,525号、同第4,902,514号、及び同第5,616,345号に記載されている。本発明の方法での使用のための別の製剤は、経皮送達デバイス(「パッチ」)を用いる。かかる経皮パッチは、制御された量で本発明の化合物の連続的又は不連続的な注入を提供するために使用され得る。医薬品を送達するための経皮パッチの構成及び使用は、当該技術分野において周知である。例えば、米国特許第5,023,252号、第4,992,445号、及び第5,001,139号を参照されたい。かかるパッチは、医薬品の継続的、パルス的、又はオンデマンド送達のために構築され得る。
【0142】
組成物は、好ましくは、単位剤形で製剤化される。用語「単位剤形」は、ヒト対象及び他の哺乳動物用の単位投薬量として好適な物理的に個別の単位を指し、各単位は、好適な薬学的賦形剤(例えば、錠剤、カプセル、アンプル)に関連して、所望の療法的効果を生じるように計算された既定量の活性物質を含有する。化合物は、概して、薬学的有効量で投与される。好ましくは、経口投与では、各投薬量単位は、1mg~2gの本明細書に記載の化合物を含有し、非経口投与では、好ましくは0.1~700mgの本明細書に記載の化合物化合物を含有する。しかしながら、実際に投与される化合物の量は、通常、治療される状態、選択される投与経路、投与される実際の化合物及びその相対的活性、個々の患者の年齢、体重、及び応答、患者の症状の重篤度などを含む関連状況を鑑みて、医師によって決定されるであろうことが理解されるであろう。
【0143】
錠剤などの固体組成物を調製するために、主要有効成分を薬学的賦形剤と混合して、本発明の化合物の均一な混合物を含有する固体予備処方組成物を形成する。これらの予備処方組成物が均質であると言及する場合、有効成分は、組成物全体に均一に分散され、それによって組成物が、錠剤、丸剤、及びカプセルなどの等しく有効な単位剤形に容易に細分されてもよいことを意味する。
【0144】
本発明の錠剤又は丸剤は、長期作用の利点を生じる剤形を提供するか、又は胃の酸性状態から保護するために、コーティング又は他の方法で配合されてもよい。例えば、錠剤又は丸剤は、内側投薬量構成成分及び外側投薬量構成成分を含むことができ、後者は前者を覆う外被の形態である。2つの構成成分は、胃での崩壊に耐え、かつ内側構成成分が無傷で十二指腸を通るか、又は遅延放出されることを可能にするように機能する、腸溶層によって分離され得る。かかる腸溶層又はコーティングには、多様な材料を使用することができ、かかる材料としては、ある数のポリマー酸、並びにポリマー酸とセラック、セチルアルコール、及び酢酸セルロースなどの材料との混合物が挙げられる。
【0145】
吸入又は吹送用の組成物は、薬学的に許容される水性溶媒若しくは有機溶媒、又はそれらの混合物中の溶液及び懸濁液、並びに粉末を含む。液体又は固体組成物は、上記のような好適な薬学的に許容される賦形剤を含有してもよい。好ましくは、組成物は、局所又は全身的効果のために経口又は経鼻呼吸経路によって投与される。好ましくは薬学的に許容される溶媒中にある組成物は、不活性ガスの使用によって噴霧されてもよい。噴霧される溶液は、噴霧デバイスから直接吸入されてもよく、又は噴霧デバイスは、フェイスマスクテント若しくは間欠的陽圧呼吸器に装着されてもよい。溶液、懸濁液、又は粉末組成物は、適切な様式で製剤を送達するデバイスから、好ましくは経口又は経鼻で投与されてもよい。
【0146】
いくつかの実施形態では、開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体と、を含む薬学的組成物。
【実施例
【0147】
本明細書に記載の発明をより完全に理解することができるように、以下の実施例を記載する。本出願に記載の合成及び生物学的実施例は、本明細書に提供される化合物、薬学的組成物、及び方法を例示するために提供され、それらの範囲をいかようにも制限するものとして解釈されるものではない。
【0148】
本明細書に提供される化合物は、以下の一般的方法及び手順を使用して、容易に入手可能な出発材料から調製することができる。典型的な又は好適なプロセス条件(すなわち、反応温度、時間、反応物のモル比、溶媒、圧力など)が与えられる場合、他のプロセス条件も、別段明記されない限り使用され得ることが理解されるであろう。最適な反応条件は、使用される特定の反応物又は溶媒で変動し得るが、かかる条件は、日常的な最適化によって、当業者によって決定され得る。
【0149】
加えて、当業者には明らかであろうように、ある特定の官能基が望ましくない反応を受けることを防止するためには、従来の保護基が必要な場合がある。特定の官能基に好適な保護基の選択、並びに保護及び脱保護に好適な条件は、当該技術分野において周知である。例えば、多数の保護基、並びにそれらの導入及び除去は、T.W.Greene and P.G.M.Wuts,Protecting Groups in Organic Synthesis,Second Edition,Wiley,New York,1991、及び同書に引用される参考文献に記載されている。
【0150】
本明細書に提供される化合物は、既知の標準的な手順によって単離及び精製され得る。かかる手順としては、再結晶化、濾過、フラッシュクロマトグラフィー、研和、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)、又は超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)が挙げられる。フラッシュクロマトグラフィーは、手動で、又は自動システムを介してのいずれかで実施され得ることに留意されたい。本明細書に提供される化合物は、核磁気共鳴分光法(NMR)又は液体クロマトグラフィー質量分析法(LCMS)などの既知の標準的な手順によって特徴付けられ得る。NMR化学シフトは、百万分率(ppm)で報告され、当業者に周知の方法を使用して生成される。
【0151】
略語一覧
THF テトラヒドロフラン
TFA トリフルオロ酢酸
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
MeOH メタノール
EtOH エタノール
DCM ジクロロメタン
MeCN 又はACNアセトニトリル
EtOAc 酢酸エチル
DIPEA N,N,-ジイソピルエチルアミン
HATU o-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
Ti(OEt) チタン(IV)エトキシド
Ti(OiPr) チタン(IV)イソプロポキシド
P プロパンホスホン酸無水物
L-selectride トリ-s-ブチルホウ化水素リチウム
K-Selectride トリ-sec-ブチルホウ化水素カリウム
DIEA N,N-ジイソプロピルエチルアミン
Pd(dppf)Cl [1,1′-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)
Pd(PPhCl ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)
DMSO ジメチルスルホキシド
DMS ジメチルスルフィド
EGTA エチレングリコール-ビス(β-アミノエチルエーテル)-N,N,N′,N′-四酢酸
NMDG N-メチル-D-グルカミン
HEPES 4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-エタンスルホン酸
IC50 半数阻害濃度
TLC 薄層クロマトグラフィー
LCMS 液体クロマトグラフィー-質量分析法
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
SFC 超臨界流体クロマトグラフィー
MS 質量分析法
NMR 核磁気共鳴法
【0152】
実施例1.1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(1)の合成
【化31】
【0153】
2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-カルボキサミド(A-2)の合成
0℃のDCM(10mL)中のA-1(10g、52.33mmol)の撹拌溶液に、DMF(1mL)及び塩化オキサリル(4.71mL、54.94mmol)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮して、残留物を得て、これをMeCN(100mL)中に溶解し、アンモニア水溶液(150mL、52.33mmol)でチャージした。混合物を、水(100mL)を使用してクエンチし、EtOAc(200mL×2)で希釈した。有機層を、分離し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得て、これを、100~200のシリカ及び溶出剤として30~80%のEtOAc/ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、A-2(7g、33.13mmol、収率63%)を得た。
【0154】
5-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,3,4-オキサチアゾール-2-オン(A-3)の合成
トルエン(20mL)中のA-2(1.5g、7.89mmol)及びクロロカルボニルスルフェニルクロリド(1.2g、9.47mmol)の溶液を、120℃で16時間撹拌した。反応物を、水(100mL)でクエンチし、EtOAc(100mL×2)で希釈し、有機層を分離した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、残留物を得て、これを、100~200のシリカ及び溶出剤として5~50%のEtOAc/ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、A-3(1.5g、5.43mmol、収率69%)を得た。
【0155】
1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタノン(A-4)の合成
1,2-ジクロロベンゼン(10mL)中のA-3(1g、4.03mmol)及びシアン化アセチル(278.27mg、4.03mmol)の混合物を、160℃で24時間撹拌した。反応混合物を、水(100mL)でクエンチし、EtOAc(100mL×2)で希釈し、有機層を分離し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得て、これを、100~200シリカ及び溶出剤として10~50%のEtOAc/ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、A-4(0.4g、1.39mmol、収率34%)を得た。
【0156】
(E)-2-メチル-N-[1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチリデン]プロパン-2-スルフィンアミド(A-5)の合成
トルエン(10mL)中のA-4(100mg、0.37mmol)及び2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(66.54mg、0.55mmol)の撹拌溶液に、チタン(IV)エトキシド(0.12mL、0.55mmol)を添加し、混合物を80℃で16時間撹拌した。反応混合物を水を使用してクエンチし、酢酸エチルで希釈した。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、残留物を得て、これを、100~200のシリカ及び溶出剤として10~30%のEtOAc/ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、A-5(100mg、0.13mmol、収率36%)を液体として得た。
【0157】
2-メチル-N-[1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]プロパン-2-スルフィンアミド(A-6)の合成
0℃のメタノール(10mL)中のA-5(100mg、0.27mmol)の撹拌溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(15.07mg、0.4mmol)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、有機層を水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、A-6(80mg、0.10mmol、収率40%)を得た。
【0158】
1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタンアミン塩酸塩(A-7)の合成
0℃の1,4ジオキサン(5mL)中のA-6(80mg、0.21mmol)の撹拌溶液に、1,4ジオキサン中の4M HCl(5mL、0.21mmol)を添加し、混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残留物を得て、これを、ジエチルエーテルを使用して洗浄して、A-7(65mg、0.15mmol、収率69%)を得た。
【0159】
1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(1)の合成
DCM(10mL)中のA-7(70mg、0.18mmol)及びA-8(41.98mg、0.22mmol)の撹拌溶液に、HATU(102.79mg、0.27mmol)及びDIPEA(0.06mL、0.36mmol)を室温で添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した後、反水(100mL)でクエンチし、DCM(100mL×2)で希釈した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物を、100~200のシリカ及び溶出剤として30~80%のEtOAc/ヘキサン溶出液を使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、1(10mg、0.022mmol、収率12%)を得た。HPLC:Rt9.346分、97.6%;カラム:X-Select CSH C18(4.6×150)mm、3.5μm;移動相:A:0.1%ギ酸の水溶液:ACN(95:05)、B:ACN;流量:1.0mL/分 LCMS:450.9(M+H)、Rt2.32分;カラム:X-select CSH C18(3*50)mm、2.5μm。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.55(d,1H)、8.97(d,1H)、8.44(s,1H)、8.40(d,1H)、7.46(s,1H)、5.62-5.58(m,1H)、4.13(s,3H)、1.71(d,3H)。
【0160】
実施例2及び3.(S)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(2)及び(R)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(3)の合成.立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0161】
【化32】
【0162】
(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)メタノール(A-9)の合成
THF(30mL)中のA-1(7g、36.63mmol)の撹拌溶液に、0℃でボランDMS(THF中2M)(36.6mL、73.26mmol)を添加し、混合物を室温で3時間撹拌した。次いで、反応混合物を、12時間50℃に加熱した後、室温に冷却した。反応混合物を、0℃のMeOH(30mL)を使用してゆっくりとクエンチし、室温で30分撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、残留物を0℃に冷却した。残留物を、1N水酸化ナトリウム(30mL)でアルカリ性にし、EtOAc(100mL)で希釈し、相を分離した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、A-9(2.8g、11.2mmol、収率31%)を油として得た。
【0163】
2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-カルボアルデヒド(A-10)の合成
DCM(20mL)中のA-9(2.8g、15.81mmol)の撹拌溶液に、デスマーチンペルヨージナン(13.41g、31.62mmol)を0℃で添加し、室温で16時間撹拌した。反応混合物を、DCM(20mL)、飽和チオ硫酸ナトリウム(30mL)、及び飽和重炭酸ナトリウム(30mL)で希釈し、層を分離した。有機層を、水(2×30mL)、次いで飽和ブライン溶液(30mL)で洗浄した。その後、有機層を分離し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、A-10(2.5g、7.56mmol、収率48%)を油として得た。
【0164】
(4Z)-2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-カルボアルデヒド(A-11)の合成
エタノール(10mL)及び水(20mL)中のA-10(2.5g、14.28mmol)の撹拌溶液に、NaCO(1.82g、17.13mmol)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(1.19g、17.13mmol)を添加し、混合物を室温で12時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残留物をEtOAc(20mL)及び水(10mL)で希釈し、分離した。有機層を、水(2×10mL)、飽和ブライン溶液(10mL)で洗浄し、分離した後、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。次いで、残留物を、溶出剤としてヘキサン中30%のEtOAcを使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、A-11(1.9g、9.36mmol、収率65%)を固体として得た。
【0165】
(4E)-N-ヒドロキシ-2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-カルボキシイミドイルクロリド(A-12)の合成
DMF(5mL)中のA-11(1.9g、9.99mmol)の溶液に、N-クロロスクセンアミド(2.67g、19.99mmol)を添加し、混合物を室温で6時間撹拌した。反応混合物を、EtOAc(50mL)及び水(20mL)で希釈し、相を分離した。有機層を、水(2×20mL)、次に飽和ブライン溶液(20mL)で洗浄し、有機層を分離し、MgSOで乾燥させた後、濃縮した。残留物を、ヘキサン中30%のEtOAcを溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。所望の画分を減圧下で濃縮して、A-12(1.3g、4.39mmol、収率44%)を固体として得た。
【0166】
1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エタノール(A-13)の合成
トルエン(10mL)中のA-12(0.4g、1.78mmol)の撹拌溶液に、0℃のブタ-3-イン-2-オール(0.25g、3.56mmol)及びトリエチルアミン(0.18g、1.78mmol)を添加し、室温で1時間撹拌した後、60℃で3時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をEtOAc(20mL)及び水(10mL)で希釈し、分離し、有機層を、水(2×10mL)、次に飽和ブライン溶液(10mL)で洗浄した。有機層を分離し、MgSOで乾燥させた後、減圧下で濃縮した。残留物を、ヘキサン中80%のEtOAcで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。所望の画分を減圧下で濃縮して、A-13(0.45g、1.69mmol、収率95%)を油として得た。
【0167】
1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エタノン(A-14)の合成
DCM(10mL)中のA-13(0.45g、1.74mmol)の撹拌溶液に、デスマーチンペルヨージナン(1.48g、3.49mmol)を添加し、反応混合物を室温で12時間撹拌した。反応混合物を、DCM(30mL)及び飽和チオ硫酸ナトリウム10(mL)で希釈し、飽和重炭酸塩(10mL)で洗浄した。その後、有機層を分離し、MgSOで乾燥させ、蒸発乾固させて、残留物を得て、これを、溶出剤としてヘキサン中80%のEtOAcを使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、A-14(0.2g、0.73mmol、収率42%)を固体として得た。
【0168】
(NE)-2-メチル-N-[1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エチリデン]プロパン-2-スルフィンアミド(A-15)の合成
トルエン(10mL)中のA-14(0.15g、0.59mmol)の撹拌溶液に、2-メチル-2-プロパンスルフィンアミド(0.11g、0.88mmol)及びチタン(IV)エトキシド(0.2g、0.88mmol)を室温で添加した。反応混合物を、12時間80℃に加熱した。反応混合物を、水及びEtOAc(30mL)で希釈し、分離した。有機層をMgSOで乾燥させ、蒸発乾固させた。次いで、残留物を、溶出剤としてヘキサン中80%のEtOAcを使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、A-15(0.14g、0.32mmol、収率54%)を油として得た。
【0169】
2-メチル-N-[1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エチル]プロパン-2-スルフィンアミド(A-16)の合成
0℃のメタノール(5mL)中のA-15(0.46g、1.28mmol)の撹拌溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(0.048g、1.28mmol)を添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応を水でクエンチし、酢酸エチルで希釈し、有機層を分離した。有機層をMgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、残留物を得て、これを、溶出剤としてヘキサン中80%のEtOAcを使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、A-16(450mg、1,24mmol、収率97%)を得た。
【0170】
1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エタンアミン塩酸塩(A-17)の合成
0℃の1,4ジオキサン(2mL)中のA-16(430mg、1.19mmol)の撹拌溶液に、1,4ジオキサン(8.6mL、61.6mmol)中の4M HClを添加し、室温で2時間撹拌した。反応混合物を蒸発させてA-17(310mg、1.05mmol、収率89%)を得た。
【0171】
(S)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(2)及び(R)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(3)の合成.立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0172】
DCM(10mL)中のA-17(0.07g、0.24mmol)の撹拌溶液に、2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボン酸(0.05g、0.24mmol)、HATU(90.63mg、0.24mmol)、及びDIPEA(0.08mL、0.48mmol)を0℃で添加し、混合物を室温で6時間撹拌した。反応混合物をDCM(20mL)及び水(10mL)で希釈し、有機層を分離した。有機層を、水(2×10mL)、飽和ブライン溶液(10mL)で洗浄し、分離し、MgSOで乾燥させ、濃縮乾固させて、残留物を得て、次にこれを、ヘキサン中の80%のEtOAcで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。所望の画分を濃縮乾固させて、A-18を油として得て、これをキラル分取HPLCにより精製して、2(10mg、0.023mmol、収率9%)及び3(8mg、0.018mmol、収率8%)を得た。注:絶対立体化学は無作為に割り当てられた。分離は、以下の条件を使用する分取HPLC条件SFCを使用して行った。DIACEL CHIRALPAK-IG(250mm×4.6mm,5um)、-移動相:A)n-ヘキサン+0.1%イソ-プロピル-アミンB)EtOH:MeOH(50:50)、アイソクラティック:20% B;波長:293nm、流量:1.0mL/分。
【0173】
2:HPLC:Rt9.172分、99.7%;カラム:X-Select CSH C18(4.6×150)mm、3.5μm;移動相:A:0.1%ギ酸の水溶液:ACN(95:05)、B:ACN;流量:1.0mL/分 LCMS:434.25(M+H)、Rt2.018分、カラム:X-select CSH(3*50)mm、2.5μm。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.28(d,1H)、8.93(d,1H)、8.33(s,1H)、8.21(d,1H)、7.45(s,1H)、7.37(s,1H)、5.40(五重線,1H)、4.15(s,3H)、1.60(d,3H)。キラル法:Rt5.392分,100%:DIACEL CHIRALPAK-IG(250mm×4.6mm,5u)、-移動相:A)n-ヘキサン+0.1% イソ-プロピル-アミンB)EtOH:MeOH(50:50)、アイソクラティック:20%B;波長:293nm、流量:1.0mL/分。
【0174】
3:HPLC:Rt 9.146分、99.8%;カラム:X-Select CSH C18(4.6×150)mm、3.5μm;移動相:A:0.1% ギ酸の水溶液:ACN(95:05)、B:ACN;流量:1.0mL/分 LCMS:433.95(M+H)、Rt2.012分、カラム:X-select CSH(3*50)mm、2.5μm。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.29(d,1H)、8.93(d,1H)、8.33(s,1H)、8.21(d,1H)、7.45(s,1H)、7.38(s,1H)、5.40(五重線,1H)、4.15(s,3H)、1.61(d,3H)。キラル法:Rt4.989分、98%:DIACEL CHIRALPAK-IG(250mm×4.6mm,5u)、-移動相:A)n-ヘキサン+0.1% イソ-プロピル-アミンB)EtOH:MeOH(50:50)、アイソクラティック:20% B;波長:254nm、流量:1.0mL/分。
【0175】
実施例2-1.(S)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(2-1)の合成
【化33】
【0176】
(R,Z)-2-メチル-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチリデン)プロパン-2-スルフィンアミド(A-31)の合成:
THF(20mL)中のA-14(1.2g、4.68mmol)及び(R)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(850.18mg、7.01mmol)の撹拌溶液に、チタンエトキシド(2.97mL、14.05mmol)を添加し、混合物を65℃で6時間撹拌した。反応混合物を、水を使用してクエンチし、酢酸エチルで希釈した。有機層を分離し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、A-31(1.4g、1.17mmol、収率25%)を得た。
【0177】
(R)-2-メチル-N-((S)-1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)プロパン-2-スルフィンアミド(A-32)の合成:
THF(10mL)中のA-31(700mg、1.95mmol)の撹拌溶液に、L-selectride(221.76mg、5.84mmol)を0℃で添加し、反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、水で処理し、DCM(20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、残留物を得て、これを、100~200のシリカゲル及び溶出剤として50~60%のEtOAc/ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、A-32(250mg、0.64mmol、収率32%)を液体として得た。
【0178】
(S)-1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エタン-1-アミン(A-33)の合成:
1,4-ジオキサン(1mL)中のA-32(250mg、0.69mmol)の撹拌溶液に、ジオキサン(0.5mL、0.69mmol)中の4M HClを0℃で添加し、室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルを使用して研和して、A-33(150mg、0.566mmol、収率81%)を固体として得た。
【0179】
(S)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(2-1)の合成:
DCM(10mL)中のA-33(180mg、0.7000mmol)の撹拌溶液に、2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボン酸(203.76mg、1.05mmol)、HATU(399.14mg、1.05mmol)、及びDIPEA(0.37mL、2.1mmol)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を、DCM(20mL)、水(10mL)で希釈し、有機層を分離した。有機層を、水(2×10mL)、飽和ブライン溶液(10mL)で洗浄し、分離し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。次いで、残留物を、ヘキサン中30~50%のEtOAcで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィー、続いて分取HPLCにより精製して、2-1(95mg、0.218mmol、収率31%)を得た。HPLC:Rt8.484分、99.58%;カラム:XSELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5μ);移動相-A:0.1%TFAの水溶液;移動相B:アセトニトリル;LCMS:434.1(M+H)、Rt2.381分、カラム:X-Bridge BEH C-18(3.0×50mm,2.5μm);移動相:A:0.025%FAの水溶液、B:ACN;流量:1.2ml/分;キラルHPLC:Rt4.869分、98.80%;カラム:CHIRAL PAK(250*4.6mm*5μm);移動相A:0.1%IPアミンのn-ヘキサン溶液;移動相B:ETOH:MEOH(1:1);A B:80:20;流量:1.0mL/分 H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.27(d,1H)、8.93(d,1H)、8.33(s,1H)、8.23-8.19(m,1H)、7.45(s,1H)、7.39-7.36(m,1H)、5.40(五重線,1H)、4.15(s,3H)、1.61(d,3H)。
【0180】
実施例3-1.(R)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(3-1)の合成:
【化34】
【0181】
(S,E)-2-メチル-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチリデン)プロパン-2-スルフィンアミド(A-34)の合成
トルエン(20mL)中のA-14(600mg、2.34mmol)及び(S)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(425.09mg、3.51mmol)の撹拌溶液に、チタンエトキシド(1.48mL、7.03mmol)を添加し、混合物を90℃で6時間撹拌した。反応混合物を、水を使用してクエンチし、酢酸エチルで希釈した。有機層を分離し、無水NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、A-34(500mg、0.64mmol、収率27%)を得た。
【0182】
(S)-2-メチル-N-((R)-1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)プロパン-2-スルフィンアミド(A-35)の合成
メタノール(10mL)中のA-34(500mg、1.39mmol)の撹拌溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(105.6mg、2.78mmol)を-40℃で添加し、反応混合物を同温度で1時間撹拌した。反応混合物を、水(25mL)を使用してクエンチし、EtOAc(2×50mL)で希釈した。有機層を分離し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、残留物を得て、これを、100~200のシリカ及び溶出剤として30~80%のEtOAc/ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、A-35(270mg、0.7322mmol、収率52%)を得た。
【0183】
(R)-1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エタン-1-アミン(A-36)
1,4-ジオキサン(1mL)中のA-35(270mg、0.7500mmol)の撹拌溶液に、ジオキサン(0.5mL、0.7500mmol)中の4M HClを0℃で添加し、混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮した。残留物をジエチルエーテルで洗浄し、A-36(180mg、0.6578mmol、収率88%)を得た。
【0184】
(R)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(3-1)の合成:
DCM(10mL)中のA-36(180.mg、0.7000mmol)の撹拌溶液に、2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボン酸(203.76mg、1.05mmol)、HATU(399.14mg、1.05mmol)、及びDIPEA(0.37mL、2.1mmol)を0℃で添加し、混合物を室温で6時間撹拌した。反応混合物を、DCM(20mL)、水(10mL)で希釈し、有機層を分離した。有機層を、水(2×10mL)、飽和ブライン溶液(10mL)で洗浄し、分離し、MgSOで乾燥させた後、濃縮乾固させた。次いで、残留物を、ヘキサン中30~50%のEtOAcで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィー、続いて分取HPLCにより精製して、3-1(70mg、0.1596mmol、収率23%)を得た。HPLC:Rt7.85分、98.78%;カラム:X SELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5u);移動相A;0.05%TFAの水溶液;ACN(95:05);移動相B:0.05%;FAの水溶液:ACN(05:95);流量:1.0mL/分;LCMS:434.1(M+H);Rt2.342分;カラム:X-Bridge BEH C-18(3.0×50mm,2.5μm);移動相:A:0.025%FAの水溶液、B:ACN;流量:1.2mL/分
キラル法:Rt4.919分、100% カラム:Chiral pak-IG(250*4.6mm)5μm;移動相A:0.1%IPアミン n-ヘキサン 移動相B:ETOH:MEOH(50:50);PROGRAM-AB80:20;流量:1.0ML/分 H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.27(d,1H)、8.93(d,1H)、8.33(s,1H)、8.21(d,1H)、7.45(s,1H)、7.37(d,1H)、5.40(五重線,1H)、4.15(s,3H)、1.61(d,3H)。
【0185】
実施例2-2及び3-2.2-メチル-N-[(1S)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド&2-メチル-N-[(1R)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミドの合成立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0186】
【化35】
【0187】
(4E)-2-ブロモピリジン-4-カルボアルデヒドオキシム(B-2):
水(120mL)及びMeOH(120mL)中の2-ブロモピリジン-4-カルボアルデヒド(20.0g、107mmol)の混合物に、NHOH.HCl(33.2g、161mmol)を添加した。混合物を、60℃で12時間、N下で撹拌した。30℃に冷却した後、混合物を濾過し、水(50mL)で洗浄し、濃縮して、生成物(22.0g、76.6mmol、収率71%)を固体として得た。H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ=12.14-11.93(m,1H)、8.43-8.32(m,1H)、8.20-8.13(m,1H)、7.80-7.73(m,1H)、7.66-7.57(m,1H)。
【0188】
(4Z)-2-ブロモ-N-ヒドロキシ-ピリジン-4-カルボキシイミドイルクロリド(B-3):
DMF(60mL)中の(4E)-2-ブロモピリジン-4-カルボアルデヒドオキシム(22.0g、76.6mmol)の混合物に、NCS(12.3g、91.9mmol)を0℃で添加した。混合物を20℃で3日間撹拌した。混合物を水(100mL)に注ぎ、20分間撹拌した。水相をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和ブライン(2×50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。混合物を、PE(50mL)により研和して、生成物(15.0g、63.7mmol、収率83%)を固体として得た。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで0.849分、5-95AB、CBrClNO[M+H]のMS ESI計算値234.9、実測値236.7
【0189】
2-[1-[3-(2-ブロモ-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]イソインドリン-1,3-ジオン(B-4):
トルエン(50.0mL)中の2-(1-メチルプロプ-2-イニル)イソインドリン-1,3-ジオン(2.28g、11.5mmol)の混合物に、EtN(3.53mL、25.5mmol)及び(4Z)-2-ブロモ-N-ヒドロキシ-ピリジン-4-カルボキシイミドイルクロリド(3.0g、12.7mmol)を添加した。混合物を、120℃で16時間撹拌した。混合物を水(100mL)に注ぎ、20分間撹拌した。水相をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和ブライン(2×100mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(PE/EtOAc=5/1~3/1)により精製し、生成物(1.30g、3.26mmol、収率26%)を油として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.47(d,1H)、7.92-7.84(m,3H)、7.80-7.74(m,2H)、7.68-7.64(m,1H)、6.66(s,1H)、5.79-5.67(m,1H)、1.94(d,3H)。
【0190】
2-[1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エチル]イソインドリン-1,3-ジオン(B-5):
Cu(479mg、7.5mmol)及び2,8-ジフルオロ-5-(トリフルオロメチル)-5H-ジベンゾ[b,d]チオフェン-5-イウムトリフルオロメタンスルホネート(2.20g、5.0mmol)の混合物に、N下でDMF(15mL)中の2-[1-[3-(2-ブロモ-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]イソインドリン-1,3-ジオン(1.0g、2.5mmol)を添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した後、80℃で3時間撹拌した。混合物を水(50mL)に注ぎ、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(3×30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。混合物を、シリカゲルクロマトグラフィー(PE/EtOAc=5/1~3/1)により精製して、生成物(720mg、1.90mmol、収率74%)を固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.84(d,1H)、8.08-7.99(m,1H)、7.93-7.84(m,3H)、7.82-7.68(m,2H)、6.74(d,1H)、5.80-5.67(m,1H)、1.96(d,3H)。
【0191】
1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エタンアミン-[4,3-a]ピラジン(B-6):
DCM(10mL)及びEtOH(2.0mL)中の2-[1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エチル]イソインドリン-1,3-ジオン(300mg、0.77mmol)の溶液に、N.HO(0.23mL、4.70mmol)を25℃で滴加した。25℃で16時間撹拌した後、混合物を濾過し、濾過ケーキをDCM(3×10mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、生成物(200mg、0.78mmol、収率100%)を固体として得て、これを次のステップに直接使用した。
【0192】
2-メチル-5-(トリフルオロメチル)-N-[1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エチル]ピラゾール-3-カルボキサミド(B-7):
DMF(2.0mL)中の2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボン酸(125mg、0.64mmol)、DIEA(0.30mL、1.8mmol)、HATU(443mg、1.2mmol)の溶液に、1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エタンアミン(150mg、0.58mmol)を20℃で添加した。1時間撹拌した後、混合物を水(15mL)に注ぎ、EtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(PE/EtOAc=5/1~3/1)により精製して、生成物(150mg、0.35mmol、収率59%)を固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.86(d,1H)、8.11-8.03(m,1H)、7.88(d,1H)、6.89-6.81(m,1H)、6.68-6.61(m,1H)、6.42-6.31(m,1H)、5.59-5.45(m,1H)、4.23(s,3H)、1.75(d,3H)。
【0193】
2-メチル-N-[(1S)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド&2-メチル-N-[(1R)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド
2-メチル-5-(トリフルオロメチル)-N-[1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エチル]ピラゾール-3-カルボキサミド(200mg、0.46mmol)の混合物を、SFC(カラムDAICEL CHIRALCEL OJ-H(250mm*30mm、5μm)、条件:0.1%NHO-EtOH、開始B:15%、終了B:15%、流量(ML/分):60)により精製して、2-メチル-N-[(1S)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(60.4mg、0.14mmol、収率30%、ピーク1)を固体として、2-メチル-N-[(1R)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(69.1mg、0.16mmol、収率34%)を固体として得た。
【0194】
2-2:H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.85(d,1H)、8.05(s,1H)、7.88(d,1H)、6.86(s,1H)、6.64(s,1H)、6.41(d,1H)、5.59-5.50(m,1H)、4.22(s,3H)、1.74(d,3H)。19F NMR(376.5MHz,CDCl)δ=-62.214,-68.145。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.251分、10-80AB、C1714[M+H]のMS ESI計算値434.1、実測値434.1。
【0195】
3-2:H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.85(d,1H)、8.06(s,1H)、7.90-7.85(m,1H)、6.86(s,1H)、6.64(s,1H)、6.41(d,1H)、5.59-5.49(m,1H)、4.28-4.16(m,3H)、1.74(d,3H)。19F NMR(376.5MHz,CDCl)δ=-62.214、-68.145。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.229分、10-80AB、C1714[M+H]のMS ESI計算値434.2、実測値434.2。
【0196】
実施例2-3.2-メチル-5-(トリフルオロメチル)-N-[(1S)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エチル]ピラゾール-3-カルボキサミド(2-3)の合成
【化36】
【0197】
2-[(1S)-1-メチルプロプ-2-イニル]イソインドリン-1,3-ジオン(C-2):
THF(25mL)中の(2R)-ブタ-3-イン-2-オール(2.0g、29mmol)、フタルイミド(4.2g、29mmol)、及びPPh(11g、43mmol)の混合物に、DEAD(6.8mL、43mmol)を25℃で添加した。25℃で16時間撹拌した後、混合物を水(100mL)に注ぎ、EtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュカラム(PE中0~20%のEtOAc)により精製して、生成物を固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=7.96-7.81(m,2H)、7.78-7.65(m,2H)、5.28-5.13(m,1H)、2.34(d,1H)、1.71(d,3H)。
【0198】
2-[(1S)-1-[3-(2-ブロモ-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]イソインドリン-1,3-ジオン(C-4):
トルエン(13mL)中の2-[(1S)-1-メチルプロプ-2-イニル]イソインドリン-1,3-ジオン(1.1g、5.7mmol)の混合物に、KCO(2.6g、19mmol)及び(4Z)-2-ブロモ-N-ヒドロキシ-ピリジン-4-カルボキシイミドイルクロリド(1.5g、6.4mmol)を添加した。120℃で12時間撹拌した後、混合物を水(50mL)に注ぎ、20分間撹拌した。水相をEtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和ブライン(2×100mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(PE/EtOAc=5/1~3/1)により精製して、生成物(1.1g、2.8mmol、収率43%)を固体として得た。H NMR(CDCl 400MHz)δ=8.47(d,1H)、7.92-7.84(m,3H)、7.78-7.74(m,2H)、7.68-7.61(m,1H)、6.66(d,1H)、5.77-5.69(m,1H)、1.94(d,3H)。
【0199】
2-[(1S)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エチル]イソインドリン-1,3 ジオン(C-5):
DMF(15mL)中のCu(287.3mg、4.52mmol)及び2,8-ジフルオロ-5-(トリフルオロメチル)-5H-ジベンゾ[b,d]チオフェン-5-イウムトリフルオロメタンスルホネート(1.33g、3.01mmol)の混合物に、2-[(1S)-1-[3-(2-ブロモ-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]イソインドリン-1,3-ジオン(600mg、1.51mmol)をN下で添加し、0℃で1時間撹拌した。80℃で3時間撹拌した後、混合物を水(30mL)に注ぎ、EtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和ブライン(3×30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。混合物を、シリカゲルクロマトグラフィー(PE/EtOAc=5/1~3/1)により精製して、生成物(520mg、1.34mmol、収率89%)を油として得た。生成物(100mg、0.26mmol)をSFC(カラム DAICEL CHIRALPAK AD(250mm*30mm、10um)、条件Neu-ETOH 開始B 40 終了B 40 勾配時間(分)100% B))により精製して、生成物(17.0mg、0.0437mmol、収率24%)を固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.83(d,1H)、8.06(s,1H)、7.92-7.85(m,3H)、7.80-7.73(m,2H)、6.73(s,1H)、5.85-5.67(m,1H)、1.96(d,3H)。19F NMR(376.5MHz,CDCl)δ=-68.155。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで1.029分、5-95AB、C1913[M+H]のMS ESI計算値387.8、実測値387.8。
【0200】
(1S)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エタンアミン(C-6):
DCM(10mL)及びEtOH(2mL)中の2-[(1S)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エチル]イソインドリン-1,3-ジオン(250mg、0.65mmol)の溶液に、N.HO(0.19mL、3.87mmol)を25℃で滴加した。25℃で16時間撹拌した後、混合物を濾過し、濾過ケーキをDCM(3×10mL)で洗浄した。混合物を濃縮して、生成物(160mg、0.311mmol、収率48%)を固体として得た。
【0201】
2-メチル-5-(トリフルオロメチル)-N-[(1S)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エチル]ピラゾール-3-カルボキサミド(2-3)
DMF(10mL)中の2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボン酸(132.8mg、0.68mmol)、HATU(473mg、1.24mmol)の溶液に、EtN(0.26mL、1.87mmol)及び(1S)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エタンアミン(160mg、0.62mmol)を添加した。20℃で12時間撹拌した後、反応混合物を水(30mL)で希釈し、EtOAc(3×20mL)で抽出し、有機層を水(3×30mL)及びブライン(3×30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(PE中のEtOAc=0%~40%)により精製して、生成物(200mg、0.323mmol、収率52%)を油として得た。生成物を、SFC(カラムDAICEL CHIRALPAK AD(250mm*30mm、10um)、条件0.1%NHO ETOH 開始B 25 終了B 25勾配時間(分)100%B)により精製して、生成物(72.2mg、0.166mmol、収率36%)を固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.88(d,1H)、8.08(s,1H)、7.90(d,1H)、6.87(s,1H)、6.66(s,1H)、6.40-6.30(m,1H)、5.65-5.48(m,1H)、4.25(s,3H)、1.77(d,3H)。19F NMR(376.5MHz,CDCl)δ=-62.232、-68.164。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで1.022分、5-95AB、C1714[M+H]のMS ESI計算値434.0、実測値434.0。
【0202】
実施例3-3.2-メチル-N-[(1R)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(3-3)の合成:
【化37】
【0203】
2-(1-メチルプロプ-2-イニル)イソインドリン-1,3-ジオン(C-8):
THF(500mL)中のブタ-3-イン-2-オール(25g、357mmol)、フタルイミド(53g、357mmol)、トリフェニルホスフィン(140g、535mmol)の混合物に、DEAD(85mL、535mmol)を20℃で添加した。20℃で16時間撹拌した後、混合物を水(600mL)に注ぎ、EtOAc(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×300mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、25℃で、VPE/VDCM=6/1(合計800mL)から研和した。母液を濃縮して生成物を得て、これをフラッシュカラム(PE中0~20%のEtOAc)により精製して、生成物(27g、133mmol、収率37%)を固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=7.92-7.83(m,2H)、7.78-7.70(m,2H)、5.35-5.08(m,1H)、2.35(d,1H)、1.72(d,3H)。
【0204】
2-[(1R)-1-[3-(2-ブロモ-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]イソインドリン-1,3-ジオン(C-9):
トルエン(13mL)中の2-[(1R)-1-メチルプロプ-2-イニル]イソインドリン-1,3-ジオン(1.1g、5.7mmol)の混合物に、KCO(2.6g、19mmol)及び(4Z)-2-ブロモ-N-ヒドロキシ-ピリジン-4-カルボキシイミドイルクロリド(1.5g、6.4mmol)を添加した。120℃で3時間撹拌した後、混合物を水(100mL)に注ぎ、EtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×100mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(PE/EtOAc=5/1~3/1)により精製し、生成物(1.1g、2.8mmol、収率43%)を油として得た。生成物(50mg、0.13mmol)を、分取TLC(PE/EtOAc=3/1)により精製して、生成物(30mg、0.070mmol、収率55%)を固体として得た。H NMR(CDCl 400MHz)δ=8.50-8.40(m,1H)、7.92-7.84(m,3H)、7.80-7.74(m,2H)、7.68-7.60(m,1H)、6.69-6.63(m,1H)、5.77-5.69(m,1H)、1.94(d,3H)。
【0205】
2-[(1R)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エチル]イソインドリン-1,3-ジオン(C-10):
Cu(239mg、3.8mmol)及び2,8-ジフルオロ-5-(トリフルオロメチル)-5H-ジベンゾ[b,d]チオフェン-5-イウムトリフルオロメタンスルホネート(1.1g、2.5mmol)の混合物に、DMF(15mL)中の2-[(1R)-1-[3-(2-ブロモ-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]イソインドリン-1,3-ジオン(500mg、1.3mmol)をN下で添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した後、80℃に加熱し、3時間撹拌した。混合物をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和ブライン(3×30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。混合物を、シリカゲルクロマトグラフィー(PE/EtOAc=5/1~3/1)により精製して、生成物(350mg、0.90mmol、収率7%)を固体として得た。生成物(100mg、0.26mmol)を、分取TLC(DCM/アセトン=50/1)により精製して、生成物(41mg、0.11mmol、収率41%)を固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.84(d,1H)、8.06(s,1H)、7.94-7.84(m,3H)、7.81-7.71(m,2H)、6.73(d,1H)、5.81-5.69(m,1H)、1.96(d,3H)。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.224分、10-80AB、C1913[M+H]のMS ESI計算値388.1、実測値388.1。
【0206】
(1R)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エタンアミン(C-11):
DCM(10mL)及びエタノール(2.0mL)中の2-[(1R)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エチル]イソインドリン-1,3-ジオン(150mg、0.39mmol)の溶液に、N.HO(0.12mL、2.3mmol)を25℃で滴加した。混合物を、25℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケーキをDCM(10×3mL)で洗浄した。濾液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(DCM/MeOH=100/1~10/1)により精製して、生成物(60mg、0.23mmol、収率60%)を油として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.84(d,1H)、8.11-8.02(m,1H)、7.88(d,1H)、6.62-6.55(m,1H)、4.42-4.28(m,1H)、1.60-1.58(m,5H)。
【0207】
2-メチル-N-[(1R)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(3-3):
DMF(5.0mL)中の2-メチルl-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボン酸(50mg、0.26mmol)、DIPEA(0.12mL、0.70mmol)、HATU(177mg、0.47mmol)の溶液に、(1R)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]イソオキサゾール-5-イル]エタンアミン(60mg、0.23mmol)を添加し、混合物を20℃で1時間撹拌した。残留物を水(15mL)に注ぎ、20分間撹拌した。水相をEtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和ブライン(2×20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を分取TLC(DCM/アセトン=50/1)により精製して、生成物(61.57mg、0.14mmol、収率60%)を固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.86(d,1H)、8.06(s,1H)、7.91-7.83(m,1H)、6.85(s,1H)、6.64(s,1H)、6.33(d,1H)、5.60-5.46(m,1H)、4.23(s,3H)、1.75(d,3H)。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.212分、10-80AB、C1714[M+H]のMS ESI計算値434.3、実測値434.3。
【0208】
実施例4及び5.(S)-N-(1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)ベンズアミド(4)及び(R)-N-(1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)ベンズアミド(5)の合成.立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0209】
【化38】
【0210】
2-シクロプロピルイソニコチノニトリル(A-20)の合成:
1,4-ジオキサン(100mL)中のA-19(10g、72.18mmol)の撹拌溶液に、KPO(38.31g、180.44mmol)及びシクロプロピルボロン酸(12.4g、144.35mmol)を室温で添加した。反応混合物を、アルゴンで20分間パージした。この溶液に、酸化銀(3.35g、14.44mmol)及びPd(dppf)Cl(5.28g、7.22mmol)を添加し、反応混合物を100℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、セライトのパッドを通して濾過し、酢酸エチル(50mL)で洗浄した。有機層を、水(3×25mL)で洗浄し、分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、100~200のシリカ及び溶出剤として5~10%のEtOAc/ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、A-20(5.3g、31.17mmol、収率43%)を固体として得た。
【0211】
2-シクロプロピルイソニコチン酸(A-21)の合成:
メタノール/水(15mL/10mL)中のA-20(2g、13.87mmol)の撹拌溶液に、NaOH(1.66g、41.62mmol)を添加し、反応混合物を5時間撹拌した。揮発性溶媒を減圧下で除去した。残留物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。水層を1N HClで酸性化した。沈殿した固体を濾過により収集し、減圧下で乾燥させて、A-21(1.7g)を得た。
【0212】
2-シクロプロピルイソニコチンアミド(A-22)の合成:
0℃のDCM(20mL)中のA-21(1.5g、9.19mmol)の撹拌溶液に、DMF(2.5mL)及び塩化オキサリル(2.33g、18.39mmol)を滴加し、得られた反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を、不活性窒素雰囲気下で蒸発させて、残留物を得て、これをMeCN(20mL)中に溶解し、アンモニア水溶液(20mL)でチャージした。反応混合物を、水(25mL)を使用してクエンチし、EtOAc(2×50mL)で希釈した。有機層を分離し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、残留物を得て、これを、100~200のシリカ及び溶出剤として30~80%のEtOAc/ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、A-22(1.2g、6.51mmol、収率70%)を固体として得た。
【0213】
5-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)-1,3,4-オキサチアゾール-2-オン(A-23)の合成:
トルエン(10mL)中のA-22(1.2g、6.51mmol)の撹拌溶液に、クロロメタンチオエート(0.852g、6.51mmol)を室温で添加し、反応混合物を120℃で16時間撹拌した。反応を、水(50mL)を添加することによりクエンチし、EtOAc(2×100mL)で希釈し、有機層を分離した。有機層を分離し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、残留物を得て、これを、100~200のシリカ及び溶出剤として5~50%のEtOAc/ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、A-23(0.5g、2.01mmol、収率30%)を固体として得た。
【0214】
1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エタン-1-オン(A-24)の合成:
1,2-ジクロロベンゼン(10mL)中のA-23(441.99mg、2.01mmol)及びシアン化アセチル(831.52mg、12.04mmol)の混合物を、160℃で24時間撹拌した。反応混合物を、水(10mL)を使用してクエンチし、EtOAc(20mL)で希釈し、有機層を分離し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させて、残留物を得て、これを、100~200のシリカ及び溶出剤として10~50%のEtOAc/ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、A-24(300mg、0.734mmol、収率36%)を固体として得た。
【0215】
(E)-N-(1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチリデン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(A-25)の合成:
トルエン(10mL)中のA-24(180.73mg、0.74mmol)及び2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(89.3mg、0.74mmol)の撹拌溶液に、チタンエトキシド(0.16mL、0.74mmol)を添加し、80℃で16時間撹拌した。反応混合物を、水を使用してクエンチし、酢酸エチルで希釈した。有機層を、分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させて、残留物を得て、これを、100~200のシリカ及び溶出剤として10~30%のEtOAc/ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、A-25(250mg、0.487mmol、収率66%)を液体として得た。
【0216】
N-(1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(A-26)の合成:
0℃のメタノール(10mL)中のA-25(250mg、0.72mmol)の撹拌溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(54.28mg、1.43mmol)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させて、A-26(235mg)を固体として得た。
【0217】
1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エタン-1-アミン(A-27)の合成:
0℃の1,4-ジオキサン(2mL)中のA-26(235.mg、0.47mmol)の撹拌溶液に、1,4-ジオキサン(10mL、0.47mmol)中の4M HClを添加し、混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を蒸発させて、残留物を得て、これを、ジエチルエーテルで洗浄することにより精製し、A-27(125mg)を得た。
【0218】
ステップ9:(S)-N-(1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)ベンズアミド(4)及び(R)-N-(1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)ベンズアミド(5)の合成:
DCM(10mL)中のA-27(282mg、1.02mmol)及び安息香酸(149.51mg、1.22mmol)の撹拌溶液に、HATU(581.9mg、1.53mmol)及びDIPEA(0.18mL、1.02mmol)を室温で添加した。反応混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)でクエンチし、DCM(2×100mL)で希釈した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、残留物を得た。残留物化合物を、100~200のシリカ及び溶出剤として30~80%のEtOAc/ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、ラセミ混合物を得て、これを、SFCカラムクロマトグラフィー、続いてキラルHPLCにより精製して、4(39.22mg、0.1109mmol、収率11%)及び5(20.89mg、0.0593mmol、収率6%)を得た。注:絶対立体化学は無作為に割り当てられた。
【0219】
4:HPLC:Rt7.411分、カラム:X-Select CSH C18(4.6*150)mm 5u;移動相:A-0.1%ギ酸の水溶液:アセトニトリル(95:05);B-アセトニトリル;流量:1.0.mL/分;LCMS:351.1(M+H)、Rt1.639分、X-Select CSH C18(3.0*50)mm 2.5u;移動相:A:0.05%ギ酸の水溶液:ACN(95:5);B:0.05%ギ酸のACN溶液;流量:1.2.mL/分;キラルHPLC:Rt7.89分、99.55%;カラム:PHENOMENEX CELLULOSE-3,250mm*4.6mm、5u;移動相:A:n-ヘキサン+0.1%TFA;B:エタノール:MEOH(50:50);流量:1.0mL/分;アイソクラティック:20%B。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.43-9.36(m,1H)、8.58(d,1H)、8.03(s,1H)、7.94(d,2H)、7.83(dd,1H)、7.64-7.57(m,1H)、7.56-7.49(m,2H)、5.66-5.55(m,1H)、2.31-2.23(m,1H)、1.75(d,3H)、1.04-0.95(m,4H)。
【0220】
5:HPLC:Rt7.412分、カラム:X-Select CSH C18(4.6*150)mm 5u;移動相:A-0.1%ギ酸の水溶液:アセトニトリル(95:05);B-アセトニトリル;流量:1.0.mL/分;LCMS:351.1(M+H)、Rt1.629分、X-Select CSH C18(3.0*50)mm 2.5u;移動相:A:0.05%ギ酸の水溶液:ACN(95:5);B:0.05%ギ酸のACN溶液;流量:1.2.mL/分;キラルHPLC:Rt6.690分、100%;カラム:PHENOMENEX CELLULOSE-3,250mm*4.6mm、5u;移動相:A:n-ヘキサン+0.1%TFA;B:エタノール:MEOH(50:50);流量:1.0mL/分;アイソクラティック:20%B。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.43-9.35(m,1H)、8.58(d,1H)、8.03(s,1H)、7.94(d,2H)、7.83(dd,1H)、7.64-7.57(m,1H)、7.56-7.49(m,2H)、5.66-5.56(m,1H)、2.32-2.22(m,1H)、1.75(d,3H)、1.05-0.94(m,4H)。
【0221】
実施例6及び7.(S)-3-クロロ-N-(1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)ベンズアミド(6)及び(R)-3-クロロ-N-(1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)ベンズアミド(7)の合成.立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0222】
【化39】
DCM(15mL)中のA-27(190mg、0.6900mmol)及び3-クロロ安息香酸(100.74mg、0.6400mmol)の撹拌溶液に、HATU(392.06mg、1.03mmol)及びDIPEA(0.12mL、0.6900mmol)を室温で添加した。反応混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)でクエンチし、DCM(2×100mL)で希釈した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、残留物を得た。残留物を、100~200のシリカ及び溶出剤として30~80%のEtOAc/ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製し、ラセミ混合物を得て、次にこれを、SFCカラムクロマトグラフィー、続いてキラルHPLCにより精製して、6(52.46mg、0.1348mmol、収率20%)及び7(54.49mg、0.1412mmol、収率21%)を得た。立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0223】
6:HPLC:Rt6.325分、98.93%;カラム:XSELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5u);移動相-A:0.05%TFAの水溶液:ACN(95:5);移動相-B:移動相A:アセトニトリル(5:95);流量:1.0mL/分、LCMS:385.1(M+H)、Rt2.354分、カラム:X-Bridge BEH C-18(3.0×50mm,2.5μm);移動相:A:0.025%FAの水溶液、B:ACN;流量:1.2ml/分(勾配);キラルHPLC:Rt9.649分、99.33% カラム:CHIRAL PAK IG(250*4.6mm*5μm);移動相A:0.1%DEAのn-ヘキサン溶液;移動相B:DCM:MEOH(50:50);A B:75:25;流量::1.0mL/分 H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.49(d,1H)、8.58(d,1H)、8.05-7.97(m,2H)、7.93-7.87(m,1H)、7.83(dd,1H)、7.72-7.64(m,1H)、7.61-7.53(m,1H)、5.60(五重線,1H)、2.31-2.22(m,1H)、1.74(d,3H)、1.04-0.93(m,4H)。
【0224】
7:HPLC:Rt6.322分、99.76%;カラム:XSELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5u);移動相-A:0.05%TFAの水溶液:ACN(95:5);移動相-B:移動相A:アセトニトリル(5:95);流量:1.0mL/分;LCMS:385.1(M+H)、Rt2.338分、カラム:X-Bridge BEH C-18(3.0×50mm,2.5μm);移動相:A:0.025%FAの水溶液、B:ACN;流量:1.2ml/分(勾配);キラルHPLC:Rt20.168分、99.31% カラム:CHIRAL PAK IG(250*4.6mm*5μm);移動相A:0.1%DEAのn-ヘキサン溶液;移動相B:DCM:MEOH(50:50);A B:75:25;流量:1.0mL/分 H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 9.49(d,1H)、8.58(d,1H)、8.05-7.97(m,2H)、7.93-7.87(m,1H)、7.83(dd,1H)、7.71-7.65(m,1H)、7.60-7.53(m,1H)、5.60(五重線,1H)、2.31-2.22(m,1H)、1.74(d,3H)、1.05-0.92(m,4H)。
【0225】
実施例8及び9.(S)-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)ピペリジン-1-カルボキサミド(8)及び(R)-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)ピペリジン-1-カルボキサミド(9)の合成.立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0226】
【化40】
DCM(10mL)中のA-17(300mg、1.17mmol)及びピペリジン(0.23mL、2.33mmol)の撹拌溶液に、CDI(378.25mg、2.33mmol)及びTEA(0.49mL、3.5mmol)を室温で添加した。反応混合物を、室温で12時間撹拌させた。反応混合物を水(10mL)でクエンチし、DCM(2×50mL)で抽出した。合わせた抽出物を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、溶出剤として30~50%のEtOAc/ヘキサンを使用することによるコンビフラッシュカラムクロマトグラフィー(100~200のシリカゲル)、続いて分取キラルHPLCにより精製して、8(90mg、0.2365mmol、収率20%)及び9(70mg、0.1897mmol、収率16%)を得た。立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0227】
8:HPLC:Rt:8.242分、96.79%;カラム:XSELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5i);移動相-A:0.1%FAの水溶液;移動相B:アセトニトリル;流量:1.2mL/分 LCMS:369.1(M+H)、Rt2.050分、カラム:X-Bridge BEH C-18(3.0×50mm,2.5μm);移動相:A:0.025%FAの水溶液、B:ACN;流量:1.2ml/分 キラルHPLC:Rt:5.535分、99.9%;
カラム:Chiral pak-IG(250*4.6mm)5μm;移動相A:0.1%DEAのn-ヘキサン溶液;
移動相B:ETOH:MEOH(50:50);PROGRAM-AB 70:30;流量:1.0 H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.92(d,1H)、8.32(s,1H)、8.20(d,1H)、7.16(s,1H)、6.96(d,1H)、5.11(五重線,1H)、3.37-3.32(m,2H)、3.30-3.23(m,2H)、1.60-1.38(m,9H)。
【0228】
9:HPLC:Rt:8.223分、99.83%;カラム:XSELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5μ);移動相-A:0.1%FAの水溶液;移動相-B:アセトニトリル;流量:1.2mL/分 LCMS:369.1(M+H)、Rt2.051分、カラム:X-Bridge BEH C-18(3.0×50mm,2.5μm);移動相:A:0.025%FAの水溶液、B:ACN;流量:1.2ml/分(勾配);キラルHPLC:Rt7.686分、99.53%;カラム:Chiral pak-IG(250*4.6mm)5μm;移動相A:0.1%DEAのn-ヘキサン溶液;移動相B:ETOH:MEOH(50:50);プログラム-AB 70:30;流量:1.0ML/分 H NMR(400MHz,DMSO-d)δ=8.92(d,1H)、8.32(s,1H)、8.20(d,1H)、7.17(s,1H)、6.96(d,1H)、5.11(五重線,1H)、3.36(br s,2H)、3.30-3.22(m,2H)、1.59-1.39(m,9H)。
【0229】
実施例10及び11.(R)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(10)及び(S)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(11)の合成.立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0230】
【化41】
1をキラルHPLCにより精製して、10(10mg、0.022mmol、収率8%)及び11(10mg、0.022mmol、収率8%)を得た。
【0231】
10:HPLC:Rt9.349分、99.77%;カラム:X-Select CSH C18(4.6×150)mm、3.5μm;移動相:A:0.1%ギ酸の水溶液:ACN(95:05)、B:ACN;流量:1.0mL/分 LCMS:450.9(M+H)、Rt2.117分、カラム:X-select CSH C18(3*50)mm、2.5μM、1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 9.55(d,1H)、8.99(d,1H)、8.46(s,1H)、8.42(d,1H)、7.48(s,1H)、5.66-5.58(m,1H)、4.15(s,3H)、1.71(d,3H)。キラル法:Rt4.458分、99.93%;カラム:PHENOMENEX CELLULOSE-3(250mm×4.6mm,5u)-移動相:A)n-ヘキサン+0.1% TFA B)EtOH:MeOH(50:50)、アイソクラティック:20%B;波長:240nm、流量:1.0mL/分。
【0232】
11:HPLC:Rt9.352分、99.87%;カラム:X-Select CSH C18(4.6×150)mm、3.5μm;移動相:A:0.1%ギ酸の水溶液:ACN(95:05)、B:ACN;流量:1.0mL/分;LCMS:449.2(M-H)、Rt2.182分、カラム:X-select CSH C18(3*50)mm,2.5μm;H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 9.55(d,1H)、8.99(d,1H)、8.46(s,1H)、8.42(d,1H)、7.48(s,1H)、5.66-5.58(m,1H)、4.15(s,3H)、1.71(d,3H)。キラル法:Rt6.579分、99.87%;カラム:PHENOMENEX CELLULOSE-3(250mm×4.6mm,5u)-移動相:A)n-ヘキサン+0.1% TFA B)EtOH:MeOH(50:50)、アイソクラティック:20%B;波長:240nm、流量:1.0mL/分。
【0233】
実施例11-1.2-メチル-N-[(1S)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(11-1)の合成
【化42】
【0234】
3-ブロモ-5-(1-エトキシビニル)-1,2,4-チアジアゾール(C-17)
DMF(150mL)中の3-ブロモ-5-クロロ-1,2,4-チアジアゾール(10.0g、50.1mmol)及び1-エトキシビニルトリ-n-ブチルスズ(20.5mL、60.2mmol)の混合物に、Pd(PPhCl(3.52g、5.01mmol)をN下で添加し、反応混合物を60℃で4時間加熱した。反応混合物を、水性KF(300mLの水中10.0g)でクエンチし、30分間撹拌し、濾過した。混合物をEtOAc(2×300mL)で抽出した。有機層を分離し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルでのクロマトグラフィー(PE/EtOAc=20/1)により精製して、生成物(7.0g、29.8mmol、収率59%)を固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=5.53(d,1H)、4.58(d,1H)、4.02(q,2H)、1.43(t,3H)。
【0235】
5-(1-エトキシビニル)-3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール(C-18)
DME(20.0mL、8.51mmol)及び水(4.0mL)中の3-ブロモ-5-(1-エトキシビニル)-1,2,4-チアジアゾール(2.0g、8.51mmol)の溶液に、CsCO(8.31g、25.5mmol)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-(トリフルオロメチル)ピリジン(3.02g、11.1mmol)及びPd(dppf)Cl(622mg、0.85mmol)をN下で添加した。100℃で1.5時間撹拌した後、反応混合物を、25℃に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、石油/酢酸エチル=10/1を用いたシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、生成物(1.80g、5.97mmol、収率70%)を油として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.87(d,1H)、8.57(s,1H)、8.37(d,1H)、5.63(d,1H)、4.62(d,1H)、4.13-3.95(m,2H)、1.47(t,3H)。
【0236】
1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタノン(C-19)
アセトン(20.0mL)中の5-(1-エトキシビニル)-3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール(1.80g、5.97mmol)の溶液に、3M HCl(1.09g、29.9mmol)を25℃で添加した。25℃で16時間撹拌した後、反応混合物を、飽和NaHCO(50.0mL)でクエンチし、EtOAc(2×50.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50.0mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物(1.60g、5.86mmol、収率98%)を固体として得て、これを次のステップに直接使用した。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.92(d,1H)、8.58(s,1H)、8.39(d,1H)、2.85(s,3H)。
【0237】
(R,E)-2-メチル-N-[1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチリデン]プロパン-2-スルフィンアミド(C-20)
THF(10.0mL)中の1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタノン(300mg、1.10mmol)の溶液に、(R)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(200mg、1.65mmol)及びTi(OEt)(751mg、3.29mmol)を、N下25℃で添加した。混合物を、65℃に加熱し、16時間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO(20.0mL)でクエンチし、濾過した。濾液をEtOAc(2×20.0mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物を、SiOでのカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=10/1)により精製して、生成物(120mg、0.32mmol、収率29%)を油として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.91(d,1H)、8.56(s,1H)、8.37(d,1H)、2.98(s,3H)、1.37(s,9H)。
【0238】
(R)-2-メチル-N-[(1S)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]プロパン-2-スルフィンアミド(C-21)
THF(2.0mL)中の(R,E)-2-メチル-N-[1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチリデン]プロパン-2-スルフィンアミド(100mg、0.27mmol)の溶液に、L-Selectride(0.53mL、0.53mmol)をN下-78℃で添加した。反応混合物を、-78℃で30分間撹拌した。NHCl(10.0mL)を-78℃で混合物に添加した。混合物をEtOAc(2×20.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20.0mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物(110mg、0.29mmol)を油として得て、これを次のステップに直接使用した。LCMS R=1.0分のクロマトグラフィーで0.727分、5-95AB、C1418OS[M+H]のMS ESI計算値379.0、実測値379.0。
【0239】
(1S)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタンアミン塩酸塩(C-22)
1,4-ジオキサン(1.0mL)中の(R)-2-メチル-N-[(1S)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]プロパン-2-スルフィンアミド(150mg、0.40mmol)の溶液に、4M HCl/ジオキサン(2.0mL,1.98mmol)を25℃で添加した。25℃で2時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮して、生成物(100mg、0.32mmol、収率81%)を固体として得た。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで0.744分、5-95AB、C1010S[M+H]のMS ESI計算値274.8、実測値274.8。
【0240】
2-メチル-N-[(1S)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(11-1)
DCM(3.0mL)中の2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボン酸(62.5mg、0.32mmol)の溶液に、DIPEA(0.45mL、2.57mmol)、TP(734mg、0.97mmol)を添加した。25℃で20分間撹拌した後、(1S)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタンアミン塩酸塩(100mg、0.32mmol)を添加し、反応混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(20.0mL)でクエンチし、DCM(2×20.0mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(20.0mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物を得て、これを、分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX 80*40mm*3μm、条件:水(0.05%NHO)-ACN、開始B:48、終了B:78、勾配時間(分):8、100%B保持時間(分):2、流量(mL/分):30、注入:5)により精製して、生成物(90.0mg、0.20mmol、収率62%)を固体として得た。生成物(90.0mg、0.20mmol)を、SFC(カラム:DAICEL CHIRALCEL OJ(250mm*30mm、10μm)、条件:0.1% NHO-EtOH、開始B:15%、終了B:15%、流量(mL/分):60、注入:30)により精製して、生成物(54.3mg、0.12mmol、収率60%)を固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.88(d,1H)、8.53(s,1H)、8.34(d,1H)、6.90(s,1H)、6.60(d,1H)、5.76-5.66(m,1H)、4.24(s,3H)、1.86(d,3H)。19F NMR(376.5MHz,CDCl)δ-62.206、-68.055。LCMS R=3.0分のクロマトグラフィーで2.496分、30-90AB、C1613OS[M+H]のMS ESI計算値451.2、実測値451.2。99.72%ee。
【0241】
実施例10-1.2-メチル-N-[(1R)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(10-1)の合成
【化43】
【0242】
(S,E)-2-メチル-N-[1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチリデン]プロパン-2-スルフィンアミド(C-31)
THF(10.0mL)中の1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタノン(300mg、1.10mmol)の溶液に、(S)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(200mg、1.65mmol)及びTi(OEt)(751mg、3.29mmol)を、N下25℃で添加した。混合物を、65℃に加熱し、16時間撹拌した。反応混合物を、飽和水性NaHCO(20.0mL)でクエンチし、濾過した。濾液をEtOAc(2×20.0mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物を、SiOでのカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=10/1)により精製して、生成物(110mg、0.29mmol、収率27%)を油として得た。
【0243】
(S)-2-メチル-N-[(1R)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]プロパン-2-スルフィンアミド(C-32)
THF(2.0mL)中の(S,E)-2-メチル-N-[1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチリデン]プロパン-2-スルフィンアミド(100mg、0.27mmol)の溶液に、L-Selectride(0.53mL、0.53mmol)をN下-78℃で添加した。-78℃で30分間撹拌した後、飽和NHCl(10.0mL)を-78℃で混合物に添加した。混合物をEtOAc(2×20.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20.0mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物(100mg、0.26mmol、収率99%)を油として得て、これを次のステップに直接使用した。LCMS R=1.0分のクロマトグラフィーで0.728分、5-95AB、C1418OS[M+H]のMS ESI計算値379.0、実測値379.0。
【0244】
(1R)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタンアミン塩酸塩(C-33)
1,4-ジオキサン(1.0mL)中の(S)-2-メチル-N-[(1R)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]プロパン-2-スルフィンアミド(130mg、0.34mmol)の溶液に、HCl/ジオキサン(3.0mL、4M)を25℃で添加した。25℃で2時間撹拌した後、反応混合物を減圧下で濃縮して、生成物(90.0mg、0.29mmol、収率84%)を固体として得て、これを次のステップに直接使用した。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで0.754分、5-95AB、C1010S[M+H]のMS ESI計算値274.8、実測値274.8。
【0245】
2-メチル-N-[(1R)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(10-1)
DCM(3.0mL)中の2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボン酸(56.2mg、0.29mmol)の溶液に、TP(661mg、0.87mmol)、DIEA(0.40mL、2.32mmol)を添加した。25℃で20分間撹拌した後、(1R)-1-[3-[2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタンアミン塩酸塩(90.0mg、0.29mmol)を添加し、反応混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(20.0mL)でクエンチし、DCM(2×20.0mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(20.0mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物を得て、これを、分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX 80*40mm*3μm、条件:水(0.05%NHO)-ACN、開始B:47、終了B:77、勾配時間(分):8、100%B保持時間(分):2、流量(mL/分):30、注入:4)により精製して、生成物(70.0mg、0.16mmol、収率54%)を固体として得た。生成物(70.0mg、0.16mmol)を、SFC(カラム:DAICEL CHIRALCEL OJ(250mm*30mm、10μm)、条件:0.1%NHO EtOH、開始B:15%、終了B:15%、流量(mL/分):60、注入:20)により精製して、生成物(22.9mg、0.05mmol、収率33%)を固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.88(d,1H)、8.53(s,1H)、8.33(d,1H)、6.90(s,1H)、6.63(d,1H)、5.77-5.64(m,1H)、4.24(s,3H)、1.85(d,3H)。19F NMR(376.5MHz,CDCl)δ-62.206、68.046。LCMS R=3.0分のクロマトグラフィーで2.451分、30-90AB、C1613OS[M+H]のMS ESI計算値451.1、実測値451.1。100%ee。
【0246】
実施例12及び13.(S)-N-(1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(12)及び(R)-N-(1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(13)の合成。立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0247】
【化44】
DCM(10mL)中のA-27(125mg、0.31mmol)及び2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボン酸(66.07mg、0.34mmol)の撹拌溶液に、HATU(117.65mg、0.31mmol)及びDIPEA(0.11mL、0.62mmol)を室温で添加した。反応混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)でクエンチし、DCM(2×100mL)で希釈した。有機層を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させて、残留物を得た。残留物を、100~200シリカ及び溶出剤として30~80%のEtOAc/ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、ラセミ混合物を得て、次にこれを、SFCカラムクロマトグラフィーにより精製して、12(10mg、0.0234mmol、収率8%)及び13(10mg、0.0234mmol、収率8%)を得た。
【0248】
12:HPLC:Rt8.686分、99.87%;カラム:X-Select CSH C18(4.6×150)mm、3.5μm;移動相:A:0.1%ギ酸の水溶液:ACN(95:05)、B:ACN;流量:1.0mL/分;LCMS:422.9(M+H)、Rt1.89分、カラム:X-select CSH C18(3*50)mm、2.5μm;H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 9.46(d,1H)、8.61(d,1H)、7.85(s,1H)、7.66-7.64(m,1H)、7.45(s,1H)、5.50-5.45(m,1H)、4.13(s,3H)、2.30-2.26(m,1H)、1.68(d,3H)、1.03-0.97(m,4H)。キラル法:Rt4.755分、100%;カラム:PHENOMENEX CELLULOSE-3(250mm×4.6mm,5u)-移動相:A)n-ヘキサン+0.1% TFA B)EtOH:MeOH(50:50)、アイソクラティック:20%B;波長:240nm、流量:1.0mL/分。
【0249】
13:HPLC:Rt8.348分、97.85%;カラム:X-Select CSH C18(4.6×150)mm、3.5μm;移動相:A:0.1%ギ酸の水溶液:ACN(95:05)、B:ACN;流量:1.0mL/分;LCMS:422.9(M+H)、Rt1.894分、カラム:X-select CSH C18(3*50)mm、2.5μm;H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 9.46(d,1H)、8.61(d,1H)、7.85(s,1H)、7.66-7.64(m,1H)、7.44(s,1H)、5.50-5.46(m,1H)、4.13(s,3H)、2.30-2.26(m,1H)、1.68(d,3H)、1.03-0.97(m,4H)。キラル法:Rt8.044分、100%;カラム:PHENOMENEX CELLULOSE-3(250mm×4.6mm,5u)-移動相:A)n-ヘキサン+0.1% TFA B)EtOH:MeOH(50:50)、アイソクラティック:20%B;波長:240nm、流量:1.0mL/分。
【0250】
実施例12-1及び13-1.2-メチル-N-[(1R)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド&2-メチル-N-[(1S)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミドの合成
【化45】
【0251】
3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-5-(1-エトキシビニル)-1,2,4-チアジアゾール(C-23)
DME(10.0mL、8.51mmol)及び水(2.0mL)中の3-ブロモ-5-(1-エトキシビニル)-1,2,4-チアジアゾール(2.0g、8.51mmol)の溶液に、2-シクロプロピル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(2.29g、9.36mmol)、CsCO(5.54g、17.0mmol)及びPd(dppf)Cl(0.62g、0.85mmol)をN下で添加した。反応混合物を、100℃で1.5時間撹拌した。25℃に冷却した後、反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物を、石油/酢酸エチル=20/1を用いたシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、生成物(1.60g、5.85mmol、収率69%)を油として得た。LCMS R=1.0分のクロマトグラフィーで0.676分、5-95AB、C1416OS[M+H]のMS ESI計算値274.0、実測値274.0。
【0252】
1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタノン(C-24)
アセトン(20.0mL)中の3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-5-(1-エトキシビニル)-1,2,4-チアジアゾール(1.6g、5.85mmol)の溶液に、3M HCl(1.07g、29.3mmol)を25℃で添加した。25℃で16時間撹拌した後、反応混合物を、飽和NaHCO(30.0mL)でクエンチし、EtOAc(2×30.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30.0mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物(1.10g、4.48mmol、収率77%)を固体として得て、これを次のステップに直接使用した。H NMR DMSO-d 400MHz δ=8.72(d,1H)、8.18(s,1H)、8.13(d,1H)、2.79(s,3H)、1.37-1.34(m,1H)、1.26-1.11(m,4H)。
【0253】
(S,E)-N-[1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチリデン]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(C-25)
THF(10.0mL)中の1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタノン(500mg、2.04mmol)の溶液に、(S)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(371mg、3.06mmol)及びTi(OEt)(1.39g、6.11mmol)を25℃で添加した。50℃で16時間撹拌した後、反応混合物を、25℃に冷却し、飽和NaHCO(10.0mL)でクエンチし、濾過した。濾液をEtOAc(2×20.0mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物を、クロマトグラフィーカラム(PE中のEtOAc、5%~10%)により精製して、生成物(280mg、0.80mmol、収率39%)を固体として得た。H NMR(CDCl3,400MHz)δ=8.60(d,1H)、8.00(s,1H)、7.91-7.88(m,1H)、2.97(s,3H)、2.23-2.11(m,1H)、1.37(s,9H)、1.15-1.00(m,4H)。
【0254】
(S)-2-メチル-N-[(1R)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]プロパン-2-スルフィンアミド(C-26)
THF(5.0mL)中の(S,E)-N-[1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチリデン]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(280mg、0.80mmol)の溶液に、L-Selectride(1.61mL、1.61mmol)を、N下-78℃で添加した。-78℃で1時間撹拌した後、反応混合物を、飽和NHCl(20.0mL)でクエンチし、EtOAc(2×20.0mL)で抽出した。合わせた有機層を、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物(200mg、0.57mmol、収率71%)を油として得て、これを次のステップに直接使用した。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで0.805分、5-95AB、C1623OS[M+H]のMS ESI計算値350.9、実測値350.9。
【0255】
(1R)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタンアミン(C-27)
1,4-ジオキサン(3.0mL)中の(S)-2-メチル-N-[(1R)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]プロパン-2-スルフィンアミド(200mg、0.57mmol)の溶液に4M HCl/ジオキサン(0.43mL、1.71mmol)を25℃で添加した。25℃で2時間撹拌した後、反応混合物を、飽和NaHCO(20.0mL)でクエンチし、EtOAc(2×20.0mL)で抽出した。合わせた有機層を、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物(140mg、0.57mmol、収率99%)を油として得て、これを次のステップに直接使用した。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで0.437分、5-95AB、C1215S[M+H]のMS ESI計算値246.8、実測値246.8。
【0256】
2-メチル-N-[(1R)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド&2-メチル-N-[(1S)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド
DCM(2.0mL)中の2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボン酸(100mg、0.52mmol)の溶液に、DIEA(0.47mL、2.71mmol)、TP(617mg、0.81mmol)を添加した。25℃で10分間撹拌した後、DCM(2.0mL)中の(1R)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタンアミン塩酸塩(140mg、0.50mmol)を添加し、反応混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(20.0mL)でクエンチし、DCM(2×20.0mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(20.0mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物を得て、これを、分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX 80*40mm*3μm、条件:水(0.05% NHO)-ACN、開始B:44、終了B:74、勾配時間(分):8、100%B保持時間(分):2.8、流量(mL/分):30、注入:8)により精製して、生成物(90.0mg、0.21mmol、収率41%)を油として得て、これを、SFC(カラム:(s,s)WHELK-O1(250mm*30mm、5μm)、条件:0.1% NHO-EtOH、開始B:35%、終了B:35%、流量(ML/分):80、注入:50)により精製して、2-メチル-N-[(1R)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(61.82mg、0.14mmol、収率68%)を固体として、2-メチル-N-[(1S)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(10.76mg、0.03mmol、収率12%)を固体として得た。
【0257】
13-1:H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.58(d,1H)、7.96(s,1H)、7.87-7.84(m,1H)、6.89(s,1H)、6.69(d,1H)、5.76-5.65(m,1H)、4.24(s,3H)、2.22-2.08(m,1H)、1.83(d,3H)、1.14-1.01(m,4H)。19F NMR(376.5MHz,CDCl)δ-62.212。LCMS R=3.0分のクロマトグラフィーで2.131分、10-80CD、C1818OS[M+H]のMS ESI計算値423.0、実測値423.0。100%ee。
【0258】
12-1:H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.58(d,1H)、7.96(s,1H)、7.87-7.83(m,1H)、6.90(s,1H)、6.70(d,1H)、5.76-5.65(m,1H)、4.24(s,3H)、2.22-2.08(m,1H)、1.83(d,3H)、1.13-1.00(m,4H)。19F NMR(376.5MHz,CDCl)δ-62.210。LCMS R=3.0分のクロマトグラフィーで2.120分、10-80CD、C1818OS[M+H]のMS ESI計算値423.0、実測値423.0。99.5%ee。
【0259】
実施例12-2及び13-2.2-メチル-N-[(1R)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド&2-メチル-N-[(1S)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミドの合成
【化46】
【0260】
(R,E)-N-[1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチリデン]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(C-28)
THF(10.0mL)中の1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタノン(500mg、2.04mmol)の溶液に、Ti(OEt)(1.39g、6.11mmol)を25℃で添加した。50℃で16時間撹拌した後、反応混合物を、25℃に冷却し、飽和NaHCO(40.0mL)でクエンチし、濾過した。濾液をEtOAc(2×40.0mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物を、クロマトグラフィーカラム(PE中のEtOAc、5%~10%)により精製して、生成物(300mg、0.86mmol、収率42%)を固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.60(d,1H)、8.00(s,1H)、7.90(d,1H)、2.97(s,3H)、1.36(s,9H)、1.15-1.02(m,1H)、0.92-0.75(m,4H)。
【0261】
(R)-2-メチル-N-[(1S)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]プロパン-2-スルフィンアミド(C-29)
THF(5.0mL)中の(R,E)-N-[1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチリデン]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(300mg、0.86mmol)の溶液に、L-Selectride(1.72mL、1.72mmol)をN下-78℃で添加した。-78℃で1時間撹拌した後、反応混合物を、飽和NHCl(20.0mL)でクエンチし、EtOAc(2×20.0mL)で抽出した。合わせた有機層を、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物(350mg、1.00mmol)を油として得て、これを次のステップに直接使用した。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで0.791分、5-95AB、C1623OS[M+H]のMS ESI計算値351.2、実測値351.2。
【0262】
(1S)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタンアミン塩酸塩(C-30)
1,4-ジオキサン(3.0mL)中の(R)-2-メチル-N-[(1S)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]プロパン-2-スルフィンアミド(330mg、0.94mmol)の溶液に、4M HCl/ジオキサン(0.71mL、2.82mmol)を25℃で添加した。25℃で2時間撹拌した後、反応混合物を、飽和NaHCO(20.0mL)でクエンチし、EtOAc(2×30.0mL)で抽出した。合わせた有機層を、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物(200mg、0.71mmol、収率75%)を油として得て、これを次のステップに直接使用した。H NMR(DMSO-d 400MHz)δ=8.56(d,1H)、8.00(s,1H)、7.84-7.80(m,1H)、7.28(s,1H)、6.53(s,1H)、4.43(q,1H)、1.49(d,2H)、1.04-0.94(m,3H)、0.89-0.79(m,3H)。
【0263】
2-メチル-N-[(1R)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド&2-メチル-N-[(1S)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド
DCM(2.0mL)中の2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボン酸(82.4mg、0.42mmol)の溶液に、DIEA(0.62mL、3.54mmol)、TP(807mg、1.06mmol)を添加した。25℃で10分間撹拌した後、DCM(2.0mL)中の(1S)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタンアミン塩酸塩(100mg、0.35mmol)を添加し、反応混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(20.0mL)でクエンチし、DCM(2×20.0mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(20.0mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物を得て、これを、分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX 80*40mm*3μm、条件:水(0.05%NHO)-ACN、開始B:43、終了B:73、勾配時間(分):8、100%B保持時間(分):2、流量(mL/分):30、注入:5)により精製して、2生成物(80.0mg、0.19mmol、収率54%)を油として得て、これをSFC分離に使用した。生成物(80.0mg、0.19mmol)をSFC(カラム:DAICEL CHIRALCEL OD-H(250mm*30mm、5μm)、条件:0.1% NHO-EtOH、開始B:35%、終了B:35%、流量(mL/分):80、注入:45)により精製して、2-メチル-N-[(1R)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(3.29mg、0.01mmol、収率4%)を固体として、2-メチル-N-[(1S)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(34.82mg、0.08mmol、収率44%)を固体として得た。
【0264】
12-2:H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.58(d,1H)、7.96(s,1H)、7.87-7.84(m,1H)、6.89(s,1H)、6.69(d,1H)、5.76-5.65(m,1H)、4.24(s,3H)、2.22-2.08(m,1H)、1.83(d,3H)、1.14-1.01(m,4H)。19F NMR(376.5MHz,CDCl)δ-62.186。LCMS R=3.0分のクロマトグラフィーで2.296分、10-80AB、C1818OS[M+H]のMS ESI計算値423.4、実測値423.4。100%ee。
【0265】
13-2:H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.58(d,1H)、7.96(s,1H)、7.87-7.83(m,1H)、6.90(s,1H)、6.70(d,1H)、5.76-5.65(m,1H)、4.24(s,3H)、2.22-2.08(m,1H)、1.83(d,3H)、1.13-1.00(m,4H)。19F NMR(376.5MHz,CDCl)δ-62.177。LCMS R=3.0分のクロマトグラフィーで2.265分、10-80AB、C1818OS[M+H]のMS ESI計算値423.2、実測値423.2。100%ee。
【0266】
実施例14及び15.(S)-N-(1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)ベンズアミド(14)の合成及び(R)-N-(1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)ベンズアミド(15)の合成.立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【化47】
【0267】
2-シクロプロピルイソニコチン酸メチル(A-38)の合成:
1,4-ジオキサン(50mL)中のA-37(4.g、23.31mmol)の撹拌溶液に、シクロプロピルボロン酸(2.38g、27.98mmol)、KPO(9.9g、46.63mmol)、及びAgO(2.7g、11.66mmol)を添加した。この溶液に、Pd(dppf)Cl(1.71g、2.33mmol)を添加し、混合物を100℃で12時間撹拌した。反応混合物を、室温に冷却し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残留物を、溶出剤として20~30%のEtOAc/ヘキサンを使用する100~200のシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、A-38(2.6g、14.12mmol、収率61%)を油として得た。
【0268】
(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)メタノール(A-39)の合成:
メタノール(10mL)中のA-38(2.5g、14.11mmol)の撹拌溶液に、NaBH(1.07g、28.22mmol)を0℃で添加し、混合物を室温で6時間撹拌した。反応混合物を氷冷水でクエンチし、DCMで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、A-39(2g、12.8mmol、91%)を液体として得た。
【0269】
2-シクロプロピルイソニコチンアルデヒド(A-40)の合成:
DCM(20mL)中のA-40(2g、13.41mmol)の撹拌溶液に、0℃でデスマーチンペルヨージナン(5.68g、13.41mmol)を添加し、反応混合物を、室温で16時間撹拌した。反応混合物を、DCM(50mL)、飽和チオ硫酸ナトリウム(20mL)、及び飽和重炭酸ナトリウム(20mL)で希釈した。有機層を分離し、水(2×30mL)及び飽和ブライン溶液(30mL)で洗浄した。有機層を分離し、無水MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物を、溶出剤として20~30%のEtOAc/ヘキサンを使用する100~200のシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、A-40(1.6g、8.83mmol、66%)を油として得た。
【0270】
(Z)-2-シクロプロピルイソニコチンアルデヒドオキシム(A-41)の合成:
エタノール(5mL)及び水(25mL)中のA-40(1.6g、10.87mmol)の撹拌溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(0.91g、13.05mmol)を添加し、室温で12時間撹拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮した。残留物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(50mL)で抽出した。有機層を水(2×20mL)及び飽和ブライン溶液(20mL)で洗浄した。有機層を分離し、無水MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物を、溶出剤として20~30%のEtOAc/ヘキサンを使用する100~200のシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、A-41(1.6g、6.35mmol、58%)を固体として得た。
【0271】
(E)-2-シクロプロピル-N-ヒドロキシイソニコチンイミドイルクロリド(A-42)の合成:
DMF(20mL)中のA-41(1.6g、9.86mmol)の撹拌溶液に、N-クロロスクシンイミド(2.63g、19.73mmol)を添加し、室温で6時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(50mL)及び水(20mL)で希釈した。有機層を水(2×20mL)及び飽和ブライン溶液(20mL)で洗浄した。有機層を分離し、無水MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物を、溶出剤として20~30%のEtOAc/ヘキサンを使用する100~200のシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、A-42(1.2g、4.91mmol、50%)を固体として得た。
【0272】
1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エタン-1-オール(A-43)の合成:
THF(15mL)中のA-42(1.2g、6.1mmol)の撹拌溶液に、ブタ-3-イン-2-オール(0.86g、12.21mmol)及びトリエチルアミン(0.62g、6.1mmol)を添加し、60℃で3時間撹拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮した。残留物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(50mL)で抽出した。有機層を水(2×20mL)及び飽和ブライン溶液(20mL)で洗浄した。有機層を分離し、無水MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物を、溶出剤として20~30%のEtOAc/ヘキサンを使用する100~200のシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、A-43(0.8g、3.47mmol、57%)を油として得た。
【0273】
1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エタン-1-オン(A-44)の合成:
DCM(20mL)中のA-43(0.8g、3.47mmol)の撹拌溶液に、デスマーチンペルヨージナン(2.95g、6.95mmol)を添加した。反応混合物を、室温で12時間撹拌した。完了後、反応塊を、DCM(30mL)及び飽和チオ硫酸ナトリウム10(mL)及び飽和重炭酸塩(10mL)で希釈した。有機層を分離し、無水MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物を、溶出剤として70~80%のEtOAc/ヘキサンを使用する100~200のシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、A-44(0.62g、2.394mmol、69%)を固体として得た。
【0274】
(E)-N-(1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチリデン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(A-45)の合成:
トルエン(10mL)中のA-44(0.62g、2.72mmol)の撹拌溶液に、Ti(OEt)(0.93g、4.07mmol)を添加し、100℃で12時間撹拌した。2)完了後、反応塊をEtOAc(30mL)及び水(10mL)で希釈し、セライトのパッドを通して濾過した。有機層を分離し、無水MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物を、溶出剤として70~80%のEtOAc/ヘキサンを使用する100~200のシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、A-45(0.7g、1.3mmol、46.31%)を油として得た。
【0275】
N-(1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(A-46)の合成:
0℃のメタノール(10mL)中のA-45(700mg、2.11mmol)の撹拌溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(159.8mg、4.22mmol)を添加した。反応混合物を、室温で1時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。有機層を分離し、無水MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、A-46(600mg、1.44mmol、68%)を得た。
【0276】
1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エタン-1-アミン(A-47)の合成:
0℃の1,4ジオキサン(3mL)中のA-46(700mg、2.1mmol)の撹拌溶液に、4M HCl 1,4ジオキサン(10mL、2.1mmol)を添加した。反応混合物を、室温で2時間撹拌した。完了後、反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物を、ジエチルエーテルによる研和により精製して、A-47(500mg、1.83mmol、87%)を得た。
【0277】
(S)-N-(1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)ベンズアミド(14)の合成及び(R)-N-(1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)ベンズアミド(15)の合成:立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0278】
DCM(10mL)中のA-47(200mg、0.73mmol)及び安息香酸(106.98mg、0.88mmol)の撹拌溶液に、HATU(416.37mg、1.1mmol)及びDIPEA(0.25mL、1.46mmol)を室温で添加した。反応混合物を、室温で2時間撹拌した。完了後、反応混合物を水(10mL)でクエンチし、DCM(2×50mL)で抽出した。有機層を分離し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、溶出剤として80%のEtOAc/ヘキサンを使用する100~200シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ラセミ混合物を得て、次にこれを、SFCカラムクロマトグラフィーにより精製して、14(15mg、0.045mmol、6%)及び15(10mg、0.03mmol、4%)を得た。
【0279】
14:HPLC:Rt6.55分、99.64%;カラム:X-Select CSH C18(4.6×150)mm、3.5μm;移動相:A:0.1%ギ酸の水溶液:ACN(95:05)、B:ACN;流量:1.0mL/分;LCMS:333.9(M+H)、Rt1.612分、カラム:X-select CSH C18(3*50)mm、2.5μm;H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 9.06(d,1H)、8.56(d,1H)、7.92(d,2H)、7.80(s,1H)、7.68(d,1H)、7.58-7.54(m,1H)、7.52-7.45(m,2H)、7.15(s,1H)、5.44(p,1H)、2.25-2.20(m,1H)、1.61(d,3H)、1.10-0.97(m,4H)。キラル法:Rt5.034分,100%;カラム:PHENOMENEX CELLULOSE-3(250×4.6mm,5u)、移動相:A)n-ヘキサン+0.1% TFA,B)EtOH:MeOH(50:50)、アイソクラティック:35% B;波長:287nm、流量:1.0mL/分
【0280】
15:HPLC:Rt6.86分、98.74%;カラム:X-Select CSH C18(4.6×150)mm、3.5μm移動相:A:0.1%ギ酸の水溶液:ACN(95:05)、B:ACN;流量:1.0mL/分;LCMS:334(M+H)、Rt1.612分、カラム:X-select CSH C18(3*50)mm、2.5μm。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 9.06(d,1H)、8.52(d,1H)、7.96(d,2H)、7.77(s,1H)、7.60-7.46(m,4H)、7.11(s,1H)、5.46-5.40(m 1H)、2.20-2.18(m,1H)、1.60(d,3H)、1.00-0.96(m,4H)。キラル法:Rt5.523分、100%;カラム:PHENOMENEX CELLULOSE-3(250×4.6mm,5u)、移動相:A)n-ヘキサン+0.1% TFA、B)EtOH:MeOH(50:50)、アイソクラティック:35% B;波長:287nm、流量:1.0mL/分
【0281】
実施例16及び17.(R)-N-(1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(16)及び(S)-N-(1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(17)の合成.立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0282】
【化48】
DCM(10mL)中のA-47(200mg、0.73mmol)及び2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボン酸(170.05mg、0.88mmol)の撹拌溶液に、HATU(322.7mg、0.85mmol)及びDIPEA(0.25mL、1.41mmol)を室温で添加した。反応混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)でクエンチし、DCM(2×50mL)で抽出した。有機層を分離し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、溶出剤として30~80%のEtOAc/ヘキサンを使用する100~200シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、ラセミ混合物を得て、次にこれを、SFCカラムクロマトグラフィーにより精製して、16(10mg、0.0245mmol、3%)及び17(10mg、0.0245mmol、3%)を得た。
【0283】
16:HPLC:Rt7.804分、99.35%;カラム:X-Select CSH C18(4.6×150)mm、3.5μm;移動相:A:0.1%ギ酸の水溶液:ACN(95:05)、B:ACN;流量:1.0mL/分;LCMS:406.45(M+H)、Rt1.921分、カラム:X-select CSH C18(3*50)mm、2.5μm;H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.94(d,1H)、8.59(d,1H)、7.86-7.80(m,2H)、7.63(d,1H)、6.67(s,1H)、5.48-5.40(m,1H)、3.93(s,3H)、2.35-2.25(m,1H)、1.67(d,3H)、1.05-0.95(m,4H)。キラル法:Rt:10.283分、100%;カラム:YMC CHIRAL ART CELLULOSE-SC(250×4.6mm,5u)、移動相:A)n-ヘキサン+0.1%イソ-プロピルアミン,B)DCM:MeOH(50:50)、アイソクラティック:20% B;波長:287nm、流量:1.0mL/分
【0284】
17:HPLC:Rt7.804分、99.35%;カラム:X-Select CSH C18(4.6×150)mm、3.5μm;移動相:A:0.1%ギ酸の水溶液:ACN(95:05)、B:ACN;流量:1.0mL/分;LCMS:406.45(M+H)、Rt1.921分、カラム:X-select CSH C18(3*50)mm、2.5μm;H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.94(d,1H)、8.59(d,1H)、7.86-7.80(m,2H)、7.63(d,1H)、6.67(s,1H)、5.48-5.40(m,1H)、3.93(s,3H)、2.30-2.25(m,1H)、1.67(d,3H)、1.05-0.95(m,4H)。キラル法:Rt:12.792分、97.84%;カラム:YMC CHIRAL ART CELLULOSE-SC(250×4.6mm,5u)、移動相:A)n-ヘキサン+0.1%イソ-プロピルアミン,B)DCM:MeOH(50:50)、アイソクラティック:20% B;波長:287nm、流量:1.0mL/分
【0285】
実施例16-1及び17-1.2-メチル-N-[(1R)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド&N-[(1S)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]-2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミドの合成.立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0286】
【化49】
【0287】
2-[1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]イソインドリン-1,3-ジオン(B-8)
水(5mL)及びトルエン(25mL)中の2-[1-[3-(2-ブロモ-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]イソインドリン-1,3-ジオン(1g、2.51mmol)、シクロプロピルボロン酸(431.4mg、5.02mmol)、KPO(1.07g、5.02mmol)、Pd(OAc)(28.2mg、0.13mmol)の混合物に、PCy(70.4mg、0.25mmol)を添加した。混合物を、120℃で16時間、N下で撹拌した。混合物を水(30mL)に注ぎ、20分間撹拌した。水相をEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和ブライン(2×20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(PE/EtOAc=5/1~3/1)により精製し、生成物(240mg、0.47mmol、収率19%)を油として得た。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで0.846分、5-95AB、C2118[M+H]のMS ESI計算値360.1、実測値360.0
【0288】
1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エタンアミン(B-9)
DCM(10mL)及びエタノール(2mL)中の2-[1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]イソインドリン-1,3-ジオン(240mg、0.67mmol)の溶液に、NHNH.HO(0.2mL、4.01mmol)を25℃で滴加した。混合物を、25℃で16時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケーキをDCM(10×3mL)で洗浄した。混合物を濃縮して、生成物(150mg、0.654mmol、収率98%)を固体として得た。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで0.21分、5-95AB、C1316O[M+H]のMS ESI計算値230.1、実測値229.9
【0289】
N-[1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]-2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(B-10)
DMF(5mL)中の2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボン酸(139.7mg、0.72mmol)、HATU(497.5mg、1.31mmol)の溶液に、EtN(0.27mL、1.96mmol)及び1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エタンアミン(150mg、0.65mmol)を添加した。混合物を、20℃で12時間撹拌し、水(30mL)で希釈し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。有機層をブライン(3×30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮して、生成物を得て、これを、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(DCM中のMeOH=0%~4%)により精製して、生成物(300mg)を油として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.53(d,1H)、7.52-7.49(m,1H)、7.40-7.35(m,1H)、6.86(s,1H)、6.56-6.53(m,1H)、6.47(d,1H)、5.59-5.49(m,1H)、4.23(s,3H)、2.14-2.04(m,1H)、1.72(d,3H)、1.12-0.94(m,4H)。
【0290】
2-メチル-N-[(1R)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド&N-[(1S)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]-2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド
N-[1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]-2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(300mg、0.740mmol)の混合物を、SFC(カラム DAICEL CHIRALCEL OJ-H(250mm*30mm、5um)、条件0.1%NHO ETOH、開始B 30、終了B 30、流量(ml/分)60)により精製して、ピーク1(90mg)を固体として、ピーク2(87.6mg、0.213mmol、収率29%)を固体として得た。
【0291】
ピーク1(90mg)の混合物を、分取TLC(DCM:MeOH=10:1)により精製して、2-メチル-N-[(1R)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(54.1mg、0.134mmol、収率60%)を固体として得た。
【0292】
16-1:H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.51(d,1H)、7.50(s,1H)、7.41-7.36(m,1H)、6.90(s,1H)、6.62(d,1H)、6.56(s,1H)、5.60-5.45(m,1H)、4.22(s,3H)、2.15-2.10(m,1H)、1.72(d,3H)、1.12-0.96(m,4H)。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.01分、10-80AB、C1919[M+H]のMS ESI計算値406.1、実測値406.1
【0293】
17-1:H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.53(d,1H)、7.51(s,1H)、7.40-7.36(m,1H)、6.85(s,1H)、6.56(s,1H)、6.37(d,1H)、5.60-5.47(m,1H)、4.23(s,3H)、2.13-2.01(m,1H)、1.72(d,3H)、1.13-0.99(m,4H)。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.00分、10-80AB、C1919[M+H]のMS ESI計算値406.1、実測値406.1。
【0294】
実施例16-2.2-メチル-N-[(1R)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(16-2)の合成
【化50】
【0295】
2-[(1R)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]イソインドリン-1,3-ジオン(C-12)
O(5.0mL)及びトルエン(25mL)中の2-[-(1R)-1-[3-(2-ブロモ-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]イソインドリン-1,3-ジオン(500mg、1.3mmol)、シクロプロピルボロン酸(216mg、2.5mmol)、KPO(533mg、2.5mmol)、PCy(35mg、0.13mmol)の混合物に、Pd(OAc)(14mg、0.060mmol)をN下で添加した。110℃で16時間撹拌した後、混合物を水(30mL)に注ぎ、EtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和ブライン(2×20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(PE/EtOAc=5/1~3/1)により精製し、生成物(270mg、0.53mmol、収率42%)を油として得た。混合物(70mg、0.19mmol)を、分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX 80*30mm*3μm、条件:水(10mM NHHCO)-CAN、開始B:40、終了B:70、勾配時間(分):9)及び分取TLC(DCM/アセトン=50/1)により精製して、生成物(19.65mg、0.050mmol、収率28%)を固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.52(d,1H)、7.92-7.84(m,2H)、7.80-7.72(m,2H)、7.51(s,1H)、7.41-7.37(m,1H)、6.67-6.63(m,1H)、5.77-5.69(m,1H)、2.14-2.02(m,1H)、1.95(d,3H)、1.13-0.96(m,4H)。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで0.995分、10-80AB、C2118[M+H]のMS ESI計算値360.1、実測値360.1。
【0296】
(1R)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エタンアミン(C-13)
DCM(10mL)及びEtOH(2.0mL)中の2-[(1R)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]イソインドリン-1,3-ジオン(100mg、0.28mmol)の溶液に、N.HO(0.080mL、1.7mmol)を25℃で滴加した。25℃で16時間撹拌した後、混合物を濾過し、濾過ケーキをDCM(3×10mL)で洗浄した。混合物を濃縮して、生成物(60mg、0.26mmol、収率94%)を固体として得た。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで0.203分、5-95AB、C1316O[M+H]のMS ESI計算値229.9、実測値229.9
【0297】
2-メチル-N-[(1R)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド
DMF(5.0mL)中の2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボン酸(47mg、0.24mmol)、HATU(166mg、0.44mmol)の溶液に、EtN(0.090mL、0.65mmol)及び(1R)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エタンアミン(50mg、0.22mmol)を20℃で添加した。1時間撹拌した後、水(10mL)を添加し、溶液をEtOAc(3×10mL)で抽出した。有機層をブライン(3×10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物を得て、これを、分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX 80*30mm*3μm、条件:水(10mM NHHCO)-ACN、開始:B 40、終了B:70、勾配時間(分):9)により精製し、分取TLC(DCM/アセトン=50/1)により精製して、生成物(40.9mg、0.10mmol、収率58%)を固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.54(d,1H)、7.52(s,1H)、7.44-7.37(m,1H)、6.88-6.82(m,1H)、6.58-6.52(m,1H)、6.41-6.33(m,1H)、5.58-5.47(m,1H)、4.23(s,3H)、2.20-2.06(m,1H)、1.73(d,3H)、1.13-0.98(m,4H)。19F NMR(376.5MHz,CDCl3)δ-62.214。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで0.980分、10-80AB、C1919[M+H]のMS ESI計算値406.2、実測値406.2。
【0298】
実施例17-2.2-メチル-N-[(1S)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(17-2)の合成
【化51】
【0299】
2-[(1S)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]イソインドリン-1,3-ジオン(C-14)
O(2.0mL)及びトルエン(10mL)中の2-[(1S)-1-[3-(2-ブロモ-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]イソインドリン-1,3-ジオン(500mg、1.3mmol)、シクロプロピルボロン酸(216mg、2.5mmol)、KPO(533mg、2.5mmol)、Pd(OAc)(14mg、0.060mmol)の混合物に、トリシクロヘキシルホスフィン(35mg、0.13mmol)を添加した。110℃で16時間、N下で撹拌した後、混合物を水(30mL)に注ぎ、20分間撹拌した。水相をEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和ブライン(2×80mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(PE/EtOAc=5/1~3/1)により精製し、生成物(390mg、0.75mmol、収率61%)を油として得た。生成物(100mg、0.28mmol)を、HPLC(カラム Phenomenex Gemini-NX 80*30mm*3μm、条件:水(10mM NHHCO)-CAN、開始B:42、終了B:72、勾配時間(分):9、100% B保持時間(分):1.5、流量(mL/分):30)により精製して、生成物(14.5mg、0.040mmol、収率36%)を固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.52(d,1H)、7.89-7.85(m,2H)、7.78-7.74(m,2H)、7.51(s,1H)、7.40(d,1H)、6.66(d,1H)、5.80-5.64(m,1H)、2.19-2.05(m,1H)、1.95(d,3H)、1.13-0.97(m,4H)。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで0.871分、5-95AB、C2118[M+H]のMS ESI計算値360.0、実測値360.0。
【0300】
(1S)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エタンアミン(C-15)
DCM(15mL)及びEtOH(3.0mL)中の2-[(1S)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]イソインドリン-1,3-ジオン(140mg、0.39mmol)の溶液に、N.HO(0.12mL、2.3mmol)を25℃で滴加した。25℃で16時間撹拌した後、混合物を濾過し、濾過ケーキをDCM(3×10mL)で洗浄した。濾液を濃縮して、生成物(100mg、0.30mmol、収率78%)を固体として得て、これを次のステップに直接使用した。
【0301】
2-メチル-N-[(1S)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド
DMF(10mL)中の2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボン酸(93mg、0.48mmol)、HATU(332mg、0.87mmol)の溶液に、EtN(0.18mL、1.3mmol)及び(1S)-1-[3-(2-シクロプロピル-4-ピリジル)イソオキサゾール-5-イル]エタンアミン(100mg、0.44mmol)を添加した。20℃で12時間撹拌した後、反応混合物を水(30mL)で希釈し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。有機層を水(3×30mL)及びブライン(3×30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮して、生成物を得て、これを、分取HPLC(カラム Phenomenex Gemini-NX 80*30mm*3μm 条件:水(10mM NHHCO)-CAN、開始B:42、終了B:72、勾配時間(分):9、100% B保持時間(分):1.5、流量(mL/分):30)及びSFC(カラム:DAICEL CHIRALPAK AD(250mm*30mm、10um)、条件:0.1% NHO IPA、開始B:15%、終了B:15%、流量(mL/分):50)により精製して、生成物(27.1mg、0.067mmol、収率46%)を固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.54(d,1H)、7.51(s,1H)、7.39(d,1H)、6.85(s,1H)、6.56(s,1H)、6.41-6.25(m,1H)、5.64-5.45(m,1H)、4.23(s,3H)、2.18-2.02(m,1H)、1.73(d,3H)、1.14-0.98(m,4H)。19F NMR(376.5MHz,CDCl)δ=-62.223。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで0.870分、5-95AB、C1919[M+H]のMS ESI計算値405.9、実測値405.9。
【0302】
実施例18及び19.(S)-3-クロロ-N-(1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)ベンズアミド(18)及び(R)-3-クロロ-N-(1-(3-(2-シクロプロピルピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)ベンズアミド(19)の合成.立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0303】
【化52】
DMF(2mL)中の3-クロロ安息香酸(0.204g、1.310mmol)の撹拌溶液に、DIPEA(0.76mL、4.360mmol)及びHATU(0.663g、1.740mmol)を添加し、5分間撹拌した。得られた溶液に、DMF(1mL)中のA-47(0.400g、1.744mmol)の溶液を室温で添加し、15時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(4×10mL)で抽出した。合わせた有機層を、水(20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗A-48を得た。A-48のキラル分離を分取キラルHPLCにより行い、18(0.044g、0.119mmol、収率14%)及び19(0.048g、0.125mmol、収率14%)を油として得た。
【0304】
18:LCMS:367.95(M+H)、R=1.883分、カラム:Kinetex EVO C18(50*3)mm;2.6u;移動相:A:5mM重炭酸アンモニウム水溶液;B:アセトニトリル;HPLC:R=5.400分、99.42%;カラム;X SELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5um);移動相A 5mM重炭酸アンモニウム;移動相B:アセトニトリル;キラルHPLC:R=8.100分、96.42%;カラム:CHIRAL PAK IC(250×4.6mm,5μm)、移動相:A)n-ヘキサン中0.1% DEA,B)EtOH(50:50)、A:B:75:25;流量:1.00mL/分 H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm 9.17(d,1H)、8.51(d,1H)、7.97(s,1H)、7.88(d,1H)、7.76(s,1H)、7.64(d,1H)、7.52-7.58(m,2H)、7.12(s,1H)、5.40-5.44(m,1H)、2.10-2.25(m,1H)、1.60(d,3H)、0.90-1.01(m,4H)。
【0305】
19:LCMS:367.95(M+H)、R=1.882分、カラム:Kinetex EVO C18(50*3)mm;2.6u;移動相:A:5mM重炭酸アンモニウム水溶液;B:アセトニトリル;HPLC:R=7.300分、96.20%カラム;X SELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5um);移動相A 5mM重炭酸アンモニウム;移動相B:アセトニトリル;キラルHPLC:R=6.409分、97.83%;カラム:CHIRAL PAK IC(250×4.6mm,5μm)、移動相:A)n-ヘキサン中0.1% DEA、B)EtOH(50:50)、A:B::75:25;流量:1.00mL/分 H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm 9.18(d,1H)、8.51(d,1H)、7.98(s,1H)、7.88(d,1H)、7.76(s,1H)、7.64(d,1H)、7.52-7.58(m,2H)、7.12(s,1H)、5.40-5.44(m,1H)、2.10-2.25(m,1H)、1.60(d,3H)、0.90-1.02(m,4H)。
【0306】
実施例20及び21.(R)-3-クロロ-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)ベンズアミド(20)及び(S)-3-クロロ-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)ベンズアミド(21)の合成.立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0307】
【化53】
DMF(5mL)中のA-17(0.200g、0.777mmol)及び3-クロロ安息香酸(0.243g、1.555mmol)の撹拌溶液に、HATU(0.591g、1.555mmol)、続いてDIPEA(0.677mL、3.887mmol)を室温で添加し、15時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層を、水(20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した結果、残留物(220mg)を液体として得た。残留物を、n-ヘキサン中0~40%の酢酸エチルで溶出するコンビフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、A-49(0.145g)を固体として得た。A-49のキラル分離を分取キラルHPLCにより行い、20(0.034g、0.086mmol、収率11%)及び21(0.036g、0.088mmol、収率11%)を固体として得た。
【0308】
20:LCMS:393.90(M-H)、R=2.118分、カラム:Kinetex EVO C18(50*3)mm 2.6μ;移動相:A:2.5mM重炭酸アンモニウム水溶液、B:アセトニトリル;HPLC:R=6.030分、99.20%;カラム:X SELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5um);移動相A 5mM酢酸アンモニウム;移動相B:アセトニトリル;流量:1.0mL/分 キラル HPLC:R=7.878分、99.25%カラム:Chiralpak IG(250×4.6mm,5μm);移動相:A-0.1%DEAのn-ヘキサン溶液
移動相:DCM:MEOH(50:50);A:B:80:20;流量:1.0mL/分H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm 9.21(d,1H)、8.93(d,1H)、8.34(s,1H)、8.22(d,1H)、7.99(t,1H)、7.89(d,1H)、7.62-7.67(m,1H)、7.52-7.57(m,1H)、7.35(s,1H)、5.40-5.47(m,1H)、1.62(d,3H)。
【0309】
21:LCMS:393.95(M+H)、R=2.119分、カラム:Kinetex EVO C18(50*3)mm2.6μ;移動相:A:2.5mM重炭酸アンモニウム水溶液、B:アセトニトリル;HPLC:R=12.29分、96.04%;カラム:X SELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5um);移動相A 0.05%TFA水溶液:アセトニトリル(95:05);移動相B 0.05%TFA水溶液:アセトニトリル(5:95);流量:1.0mL/分.キラルHPLC:R=14.46分、99.57%;カラム:Chiralpak IG(250×4.6mm,5μm);移動相:A-0.1%DEAのn-ヘキサン溶液;移動相:DCM:MEOH(50:50);A:B:80:20;流量:1.0mL/分;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm 9.20(d,1H)、8.92(d,1H)、8.33(s,1H)、8.21(d,1H)、7.98(t,1H)、7.88(d,1H)、7.64(dd,1H)、7.51-7.57(m,1H)、7.35(s,1H)、5.40-5.47(m,1H)、1.61(d,3H)。
【0310】
実施例22及び23.(R)-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)ベンズアミド(22)及び(S)-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)ベンズアミド(23)の合成.立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0311】
【化54】
0℃のDMF(2mL)中の安息香酸(0.142g、1.166mmol)の撹拌溶液に、DIPEA(0.677mL、3.884mmol)、続いてHATU(0.591g、1.554mmol)を添加し、5分間撹拌した。得られた溶液に、DMF(2mL)中のA-17(0.200g、0.777mmol)の溶液を添加した。反応混合物を室温にし、16時間撹拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(4×10mL)で抽出した。合わせた有機層を、水(20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した結果、残留物A-50を得た。残留物A-50をキラルHPLC精製に供し、22(0.025g、0.069mmol、収率9%)及び23(0.026g、0.072mmol、収率9%)を固体として得た。
【0312】
22:LCMS:360.05(M+H)、R=2.022分、カラム:Kinetex EVO C18(50*3)mm 2.6μ;移動相:A:2.5mM重炭酸アンモニウム水溶液、B:アセトニトリル;HPLC:R=6.920分、99.47%
カラム;X SELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5um);移動相A 5mM重炭酸アンモニウム;移動相B:アセトニトリル;キラルHPLC:R=9.089分、100%;カラム:Chiralpak IG(250×4.6mm,5μm);移動相:A-0.1%DEAのn-ヘキサン溶液;移動相:DCM:MEOH(50:50);A:B:80:20;流量:1.0mL/分 H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 9.07(d,1H)、8.92(d,1H)、8.34(s,1H)、8.22(dd,1H)、7.90-7.96(m,2H)、7.47-7.60(m,3H)、7.33(d,1H)、5.42-5.49(m,1H)、1.62(d,3H)。
【0313】
23:LCMS:362.10(M+H)、R=2.165分、カラム:X-Bridge BEH C-18(3.0*50mm,2.5μm);移動相:A:0.02.5%ギ酸の水溶液、B:アセトニトリル;HPLC:R=5.580分、95.35%;カラム:X SELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5um);移動相A 5mM酢酸アンモニウム;移動相B:アセトニトリル;キラルHPLC:R=12.12分、97.07%;カラム:Chiralpak IG(250×4.6mm,5μm);移動相:A-0.1%DEAのn-ヘキサン溶液;移動相:DCM:MEOH(50:50);A:B:80:20;流量:1.0mL/分 H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 9.07(d,1H)、8.92(d,1H)、8.34(s,1H)、8.21(d,1H)、7.89-7.95(m,2H)、7.47-7.59(m,3H)、7.33(d,1H)、5.41-5.49(m,1H)、1.62(d,3H)。
【0314】
実施例24及び25.(R)-3-イソプロピル-1-メチル-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(24)及び(S)-3-イソプロピル-1-メチル-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(25)の合成.立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0315】
【化55】
DMF(5mL)中のA-17(0.300g、1.166mmol)及び3-イソプロピル-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸(0.226g、1.341mmol)の撹拌溶液に、HATU(0.886g、2.332mmol)、続いてDIPEA(1.01mL、5.830mmol)を室温で添加し、15時間撹拌した。反応混合物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層を、水(20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した結果、残留物A-51(198mg)を液体として得た。残留物を、n-ヘキサン中0~40%の酢酸エチルで溶出するコンビフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、A-51(0.200g)を固体として得た。A-51のキラル分離を分取キラルHPLCにより行い、24(0.060g、0.147mmol、収率13%)及び25(0.086g、0.211mmol、収率18%)を固体として得た。
【0316】
24:LCMS:407.95(M+H)、R=2.722分、カラム:Kinetex EVO C18(50*3)mm 2.6μ;移動相:A:2.5mM重炭酸アンモニウム水溶液、B:アセトニトリル;HPLC:R=4.959分、98.71%
カラム;X SELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5um);移動相A 5mM重炭酸アンモニウム;移動相B:アセトニトリル;キラルHPLC:R=7.233分、95.77%;カラム:Chiralpak IG(250×4.6mm,5μm);移動相:A-0.1%DEAのn-ヘキサン溶液;移動相B:EtOH;A:B:80:20;流量:1.0mL/分H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm 8.97(d,1H)、8.93(d,1H)、8.34(s,1H)、8.20-8.23(m,1H)、7.34(d,1H)、6.82(s,1H)、5.35-5.42(m,1H)、3.99(s,3H)、2.84-2.91(m,1H)、1.59(d,3H)、1.20(d,6H)。
【0317】
25:LCMS:408.20(M+H)、R=2.232分、カラム:X-Bridge BEH C-18(3.0*50mm,2.5μm);移動相:A:0.02.5%ギ酸の水溶液、B:アセトニトリル;HPLC:R=7.240分、94.88%
カラム;X SELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5um);移動相A 5mM重炭酸アンモニウム;移動相B:アセトニトリル;キラルHPLC:R=6.330分、99.04%;カラム:Chiralpak IG(250×4.6mm,5μm);移動相:A-0.1%DEAのn-ヘキサン溶液;移動相B:EtOH;A:B:80:20;流量:1.0mL/分H NMR(400MHz,DMSO-d)δ ppm 8.97(d,1H)、8.93(d,1H)、8.34(s,1H)、8.21(d,1H)、7.34(d,1H)、6.82(s,1H)、5.35-5.42(m,1H)、3.99(s,3H)、2.84-2.91(m,1H)、1.59(d,,3H)、1.20(d,6H)。
【0318】
実施例26及び27.(R)-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド(26)及び(S)-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)シクロヘキサンカルボキサミド(27)の合成.立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0319】
【化56】
DMF(5.00mL)中のA-17(0.200g、0.780mmol)及びシクロヘキシルカルボン酸(249.21mg、1.56mmol)の撹拌反応混合物に、HATU(591.31mg、1.56mmol)、続いてN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.68mL、3.89mmol)を室温で添加し、室温で15時間撹拌した。反応混合物を、水(10.0mL)を添加することによりクエンチし、次いで反応混合物をEtOAc(2×25mL)で抽出し、合わせた抽出物を、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物A-52(198mg)を液体として得た。残留物を、ヘキサン中0~40%のEtOAcで溶出することによるコンビフラッシュクロマトグラフィー(100~200のシリカゲル)、続いて逆相分取キラルHPLCにより精製して、26(31mg、0.084mmol、11%)及び27(32mg、0.087mmol、11%)を、両方とも固体として得た。
【0320】
26:HPLC:Rt:10.64分、99.51%;カラム;X SELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5um);移動相A;5mM重炭酸アンモニウム;移動相B:アセトニトリル;LCMS:366.05(M-H)、Rt2.184分、カラム:Kinetex EVO C18(50*3)mm 2.6u;移動相:A:2.5mM重炭酸アンモニウム水溶液、B:アセトニトリル 注入体積:2μL;流量:1.2mL/分;キラルHPLC:Rt:7.479分、100%;カラム:CHIRAL PAK IA(150*4.6mm,3μm);移動相A:0.1%DEAのn-ヘキサン溶液;移動相B:IPA。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.96-8.88(m,1H)、8.37(d,1H)、8.33-8.29(m,1H)、8.23-8.16(m,1H)、7.22-7.15(m,1H)、5.23-5.11(m,1H)、2.22-2.10(m,1H)、1.72(br d,4H)、1.66-1.56(m,1H)、1.52-1.42(m,3H)、1.42-1.28(m,2H)、1.25-1.08(m,3H)。
【0321】
27:HPLC:Rt:10.63分、99.85%;カラム:X SELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5um);移動相A;5mM重炭酸アンモニウム;移動相B:アセトニトリル;LCMS:368.05(M+H)、Rt2.155分、カラム:Kinetex EVO C18(50*3)mm 2.6u;移動相:A:2.5mM重炭酸アンモニウム水溶液;B:アセトニトリル;注入体積:2μL、流量:1.2mL/分;キラルHPLC:Rt12.717分、99.85%;カラム:CHIRAL PAK IA(150*4.6mm,3μm);移動相A:0.1%DEAのn-ヘキサン溶液;移動相B:IPA。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.95-8.90(m,1H)、8.37(d,1H)、8.33-8.29(m,1H)、8.20(dd,1H)、7.20-7.15(m,1H)、5.22-5.12(m,1H)、2.22-2.11(m,1H)、1.72(br d,4H)、1.66-1.57(m,1H)、1.46(d,3H)、1.42-1.28(m,2H)、1.28-1.11(m,3H)。
【0322】
実施例28及び29.(R)-2-フェニル-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)アセトアミド(28)及び(S)-2-フェニル-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)アセトアミド(29)の合成.立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0323】
【化57】
DMF(3mL)中のフェニル酢酸(127.04mg、0.930mmol)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.68mL、3.89mmol)、HATU(591.31mg、1.56mmol)、及びA-17(1mLのDMFに溶解、200mg、0.78mmol)を0℃で添加し、室温で12時間撹拌した。反応混合物を、水(10.0mL)を添加することによりクエンチし、次いで反応混合物を、EtOAc(2×25mL)で抽出し、合わせた抽出物を、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、コンビフラッシュカラムクロマトグラフィー(100~200のシリカゲル)、続いて逆相分取キラルHPLCにより精製して、28(38mg、0.101mmol、13%)及び29(40mg、0.103mmol、13%)を、両方とも固体として得た。
【0324】
28:HPLC:Rt:10.02分、99.68%;カラム;X SELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5um);移動相A;5mM重炭酸アンモニウム;移動相B:アセトニトリル;LCMS:374.05(M-H)、Rt2.325分、カラム:Kinetex EVO C18(50*3)mm 2.6u;移動相:A:2.5mM重炭酸アンモニウム水溶液;B:アセトニトリル;注入体積:2μL、流量:1.2mL/分;キラルHPLC:Rt:11.139分、99.77%;カラム:CHIRAL PAK IC(150*4.6mm,3μm);移動相A:0.1%DEAのn-ヘキサン溶液;移動相B:DCM:MEOH(50:50)。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.97-8.88(m,1H)、8.86-8.76(m,1H)、8.33-8.25(m,1H)、8.21-8.13(m,1H)、7.37-7.16(m,6H)、5.24-5.11(m,1H)、3.54-3.43(m,2H)、1.49(d,3H)。
【0325】
29:HPLC:Rt:7.17分、97.32%;カラム:X SELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5um);移動相A;0.05%ギ酸の水溶液;移動相B:アセトニトリル;LCMS:374.05(M-H)、Rt2.109分、カラム:Kinetex EVO C18(50*3)mm 2.6u;移動相:A:2.5mM重炭酸アンモニウム水溶液;B:アセトニトリル;注入体積:2μL、流量:1.2mL/分;キラルHPLC:Rt13.073分、100%;カラム:CHIRAL PAK IC(150*4.6mm,3μm);移動相A:0.1%DEAのn-ヘキサン溶液;移動相B:DCM:MEOH(50:50)。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.97-8.91(m,1H)、8.85-8.77(m,1H)、8.32-8.24(m,1H)、8.20-8.12(m,1H)、7.35-7.15(m,6H)、5.24-5.11(m,1H)、3.56-3.41(m,2H)、1.49(d,3H)。
【0326】
実施例30及び31.(R)-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(30)及び(S)-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(31)の合成.立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0327】
【化58】
DMF(5.00mL)中のA-17(0.200g、0.780mmol)及び3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸(150.94mg、0.86mmol)の撹拌反応混合物に、HATU(443mg、3.5mmol)、続いてN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.68mL、3.89mmol)を室温で添加し、室温で15時間撹拌した。反応混合物を、水(10.0mL)を添加することによりクエンチし、次いで反応混合物を、EtOAc(2×25mL)で抽出し、合わせた抽出物を、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物(198mg)を液体として得た。残留物を、ヘキサン中0~40%のEtOAcで溶出することによるコンビフラッシュカラムクロマトグラフィー(100~200のシリカゲル)、続いて逆相分取キラルHPLCにより精製して、30(28mg、0.0663mmol、9%)及び31(30mg、0.0711mmol、9%)を、両方とも固体として得た。
【0328】
30:HPLC:Rt:7.05分、98.38%;カラム;X SELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5um);移動相A;5mM重炭酸アンモニウム;移動相B:アセトニトリル;LCMS:413.95(M-H)、Rt:1.976分、カラム:Kinetex EVO C18(50*3)mm 2.6u;移動相:A:2.5mM重炭酸アンモニウムの水溶液;B:アセトニトリル;注入体積:2μL、流量:1.2mL/分;キラルHPLC:Rt:8.837分、97.21%;カラム:CHIRAL PAK-IA(150×4.6mm 3μm);移動相A:0.1%DEA n-ヘキサン;移動相B:IPA。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 9.25-9.17(m,1H)、8.97-8.89(m,1H)、8.37-8.30(m,1H)、8.21(d,1H)、7.40-7.31(m,1H)、7.27(s,1H)、7.21-6.88(m,1H)、5.46-5.34(m,1H)、4.11(s,3H)、1.61(d,3H)。
【0329】
31:HPLC:Rt:7.05分、98.37%;カラム;X SELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5um);移動相A;5mM重炭酸アンモニウム;移動相B:アセトニトリル;LCMS:413.95(M-H)、Rt1.958分、カラム:Kinetex EVO C18(50*3)mm 2.6u;移動相:A:2.5mM重炭酸アンモニウムの水溶液;B:アセトニトリル;注入体積:2μL、流量:1.2mL/分;キラルHPLC:Rt12.893分、100%;カラム:CHIRAL PAK-IA(150×4.6mm 3μm);移動相A:0.1%DEA n-ヘキサン 移動相B:IPA。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 9.28-9.17(m,1H)、8.99-8.90(m,1H)、8.35(s,1H)、8.23(br d,1H)、7.38(s,1H)、7.29(s,1H)、7.23-6.90(m,1H)、5.47-5.35(m,1H)、4.13(s,3H)、1.62(d,3H)。
【0330】
実施例32及び33.(R)-3-(トリフルオロメチル)-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)ベンズアミド(32)及び(S)-3-(トリフルオロメチル)-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)ベンズアミド(33)の合成.立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0331】
【化59】
DMF(5.00mL)中のA-17(300.mg、1.17mmol)及び3-(トリフルオロメチル)安息香酸(226.4mg、1.19mmol)の撹拌反応混合物に、HATU(495mg、1.3mmol)、続いてN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.7mL、5.83mmol)を室温で添加し、室温で15時間撹拌した。反応混合物を、水(10.0mL)を添加することによりクエンチし、次いで反応混合物を、EtOAc(2×25mL)で抽出し、合わせた抽出物を、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物(198mg)を無色粘稠液として得た。残留物を、ヘキサン中0~40%のEtOAcで溶出することによるコンビフラッシュカラムクロマトグラフィー(100~200のシリカゲル)、続いて逆相分取キラルHPLCにより精製して、32(51mg、0.1186mmol、10%)及び33(25mg、0.0578mmol、5%)を得た。
【0332】
32.HPLC:Rt:5.795分、99.83%;カラム:XSELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5μ);移動相-A:0.05%TFA:アセトニトリル(95:05);移動相-B:アセトニトリル:0.05%TFA(95:05);LCMS:428.25(M-H)、Rt2.110分、カラム:X-SELECT CSH C18(50*3)mm 2.5u;移動相:A:2.5mM重炭酸アンモニウムの水溶液;B:アセトニトリル;キラルHPLC:Rt:9.192分、99.08%;カラム:Chiral pak-IG(250×4.6mm 5μm);移動相A:0.1%DEAのn-ヘキサン溶液;移動相B:ETOH。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 9.34(d,1H)、8.93(d,1H)、8.34(s,1H)、8.28(s,1H)、8.26-8.17(m,2H)、7.95(br d,1H)、7.76(t,J=8Hz,1H)、7.38(s,1H)、5.53-5.40(m,1H)、1.64(d,3H)。
【0333】
33.HPLC:Rt:5.707分、99.37%;カラム:XSELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5μ);移動相-A:0.05%TFA:アセトニトリル(95:05);移動相-B:アセトニトリル:0.05%TFA(95:05);LCMS:428.20(M-H)、Rt2.097分、カラム:X-SELECT CSH C18(50*3)mm 2.5u;移動相:A:2.5mM重炭酸アンモニウムの水溶液;B:アセトニトリル;注入体積:2μL、流量:1.2mL/分;キラルHPLC:Rt5.364分、99.74%、カラム:Chial pak-IG(250×4.6mm 5μm);移動相A:0.1%DEAのn-ヘキサン溶液。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 9.34(d,1H)、8.93(d,1H)、8.38-8.17(m,4H)、7.95(d,1H)、7.81-7.72(m,1H)、7.37(s,1H)、5.52-5.42(m,1H)、1.64(d,3H)。
【0334】
実施例34及び35.(S)-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)-3,4-ジヒドロキノリン-1(2H)-カルボキサミド(34)及び(R)-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)-3,4-ジヒドロキノリン-1(2H)-カルボキサミド(35)の合成.立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0335】
【化60】
DCM(10mL)中のA-17(300mg、1.17mmol)及び1,2,3,4-テトラヒドロキノリン(310.7mg、2.33mmol)の撹拌溶液に、CDI(378.25mg、2.33mmol)及びTEA(0.49mL、3.5mmol)を室温で添加した。反応混合物を、12時間室温で撹拌させた。反応混合物を水(10mL)でクエンチし、DCM(2×50mL)で抽出した。合わせた抽出物を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、コンビフラッシュカラムクロマトグラフィー(100~200のシリカゲル)、続いて分取キラルHPLCにより精製して、34(55mg、0.1311mmol、収率11%)及び35(60mg、0.1435mmol、収率12%)を得た。
【0336】
34:HPLC:Rt:7.925分、99.23%;カラム:XSELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5μ);移動相-A:0.05%TFA:アセトニトリル(95:05);移動相-B:アセトニトリル:0.05%TFA(95:05);LCMS:417.2(M+H)、Rt2.359分、カラム:X-Bridge BEH C-18(3.0×50mm,2.5μm);移動相:A:0.025%FAの水溶液、B:ACN;キラルHPLC:Rt:4.904分、100%;カラム:Chial pak-IA(150×4.6mm,3μm)取得日05-01-2021 13:08:58 IST;移動相A:0.1%DEAのn-ヘキサン溶液;移動相B:DCM:MEOH;流量:0.70mL/分 H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.93(d,1H)、8.33(s,1H)、8.24-8.19(m,1H)、7.49(d,1H)、7.32(d,1H)、7.26(s,1H)、7.13-7.05(m,2H)、6.96-6.89(m,1H)、5.23-5.13(m,1H)、3.71-3.56(m,2H)、2.74-2.65(m,2H)、1.86(五重線,2H)、1.56(d,3H)。
【0337】
35:HPLC:Rt:7.926分、99.62%;カラム:XSELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5μ);移動相-A:0.05%TFA:アセトニトリル(95:05);移動相-B:アセトニトリル:0.05%TFA(95:05);LCMS:417.1(M+H)、Rt2.279分、カラム:Xselect CSH C18(4.6×150mm,3.5μm);移動相:A:0.025%mM水性ギ酸、B:ACN;キラルHPLC:Rt7.094分、98.78%;方法ファイル名:CHIRAL-A.lcm;カラム::CHIRAL PAK IA(150mm×4.6mm,3μm);移動相A:0.1%DEAのn-ヘキサン溶液;移動相B:DCM:MEOH(1:1);A:B::80:20;流量:0.70mL/分 H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.93(d,1H)、8.33(s,1H)、8.24-8.19(m,1H)、7.49(d,1H)、7.31(d,1H)、7.26(s,1H)、7.13-7.05(m,2H)、6.96-6.90(m,1H)、5.23-5.13(m,1H)、3.71-3.57(m,2H)、2.74-2.65(m,2H)、1.86(五重線,2H)、1.56(d,3H)。
【0338】
実施例36及び37.(R)-1-シクロブチル-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(36)及び(S)-1-シクロブチル-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(37)の合成.立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0339】
【化61】
DMF(5mL)中の2-シクロブチルピラゾール-3-カルボン酸(226.4mg、1.36mmol)及びA-17(300mg、1.17mmol)の撹拌溶液に、HATU(495mg、1.3mmol)、続いてN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.7mL、4.32mmol)を0℃で添加し、室温で15時間撹拌した。反応混合物を、水(10mL)を添加することによりクエンチし、次に反応混合物をEtOAc(2×25mL)で抽出し、合わせた抽出物を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、溶出剤としてヘキサン中0~40%のEtOAcを使用するコンビフラッシュカラムクロマトグラフィー(100~200のシリカゲル)、続いて逆相分取キラルHPLCによりにより精製して、36(16mg、0.0383mmol、収率3%)及び37(12mg、0.0291mmol、2%)を両方とも固体として得た。
【0340】
36:HPLC:Rt:10.84分、97.10%;カラム;X SELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5um);移動相A;5mM酢酸アンモニウム;移動相B:アセトニトリル;LCMS:404.20(M-H)、Rt2.005分、カラム:X-SELECT CSH C18(50*3)mm 2.5u;移動相:A:2.5mM重炭酸アンモニウムの水溶液;B:アセトニトリル;キラルHPLC:Rt:20.326分、100%;カラム:Chial pak-IG(250×4.6mm 3μm);移動相A:0.1%DEAのn-ヘキサン溶液;移動相B:IPA;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 9.03(d,1H)、8.93(d,1H)、8.34(s,1H)、8.21(d,1H)、7.57(s,1H)、7.34(s,1H)、6.94(s,1H)、5.65(五重線,1H)、5.45-5.33(m,1H)、2.38-2.25(m,4H)、1.84-1.69(m,2H)、1.60(d,3H)。
【0341】
37:HPLC:Rt:10.84分、98.44%;カラム;X SELECT CSH C18(150×4.6mm、3.5um);移動相A;5mM酢酸アンモニウム;移動相B:アセトニトリル;LCMS:404.30(M-H)、Rt2.002分、カラム:X-SELECT CSH C18(50*3)mm 2.5u;移動相:A:2.5mM重炭酸アンモニウムの水溶液;B:アセトニトリル;キラルHPLC:Rt14.486分、100%;カラム:Chial pak-IG(250×4.6mm 3μm);移動相A:0.1%DEAのn-ヘキサン溶液;移動相B:IPA;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 9.34(d,1H)、8.93(d,1H)、8.34(s,1H)、8.21(d,1H)、7.57(s,1H)、7.34(s,1H)、6.94(s,1H)、5.64(五重線,1H)、5.45-5.33(m,1H)、2.38-2.24(m,4H)、1.85-1.67(m,2H)、1.59(d,3H)。
【0342】
実施例38及び39.(S)-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)-2,3-ジヒドロ-4H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-4-カルボキサミド(38)及び(R)-N-(1-(3-(2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル)イソオキサゾール-5-イル)エチル)-2,3-ジヒドロ-4H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-4-カルボキサミド(39)の合成.立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0343】
【化62】
DCM(10mL)中のA-17(250mg、0.9700mmol)及び3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンゾオキサジン(258.91mg、1.92mmol)の撹拌溶液に、CDI(315.21mg、1.94mmol)及びTEA(0.41mL、2.92mmol)を室温で添加した。反応混合物を、室温で12時間室温で撹拌させた。反応混合物を水(10mL)でクエンチし、DCM(2×50mL)で抽出した。合わせた抽出物を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、溶出剤として30~50%のEtOAc/ヘキサンを使用することによるコンビフラッシュカラムクロマトグラフィー(100~200のシリカゲル)、続いて分取キラルHPLCにより精製して、38(70mg、0.1663mmol、収率17%)及び39(55mg、0.1313mmol、収率13%)を得た。
【0344】
38:HPLC:Rt:7.37分、99.41%;カラム:ATLANTIS T3(150×4.6mm,3.5μ);移動相A:0.05%TFAの水溶液;ACN(95;05);移動相B:0.05%TFAの水溶液;ACN(05;95);LCMS:419.1(M+H)、Rt2.153分、カラム:X-Bridge BEH C-18(3.0×50mm,2.5μm);移動相:A:0.025%FAの水溶液、B:ACN;キラルHPLC:Rt:6.046分、100%;カラム:Chiral pak-IG(250×4.6mm,5μm);移動相A:0.1%DEAのn-ヘキサン溶液;H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.93(d,1H)、8.33(s,1H)、8.21(d,1H)、7.50(d,1H)、7.57(d,1H)、7.27(d,1H)、6.96-6.89(m,1H)、6.88-6.80(m,2H)、5.22-5.12(m,1H)、4.26-4.17(m,2H)、3.86-3.69(m,2H)、1.57(d,3H)。
【0345】
39:HPLC:Rt:7.17分、97.32%;カラム:X SELECT CSH C18(150×4.6mm,3.5um);移動相A;0.05%ギ酸の水溶液;移動相B:アセトニトリル;LCMS:374.05(M-H)、Rt2.109分、カラム:Kinetex EVO C18(50*3)mm 2.6u;移動相:A:2.5mM重炭酸アンモニウムの水溶液;B:アセトニトリル;注入体積:2μL、流量:1.2mL/分;キラルHPLC:Rt13.073分、100%;カラム:CHIRAL PAK IC(150*4.6mm,3μm);移動相A:0.1%DEAのn-ヘキサン溶液;移動相B:DCM:MEOH(50:50)。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ 8.93(d,1H)、8.33(s,1H)、8.21(d,1H)、7.49(d,1H)、7.31(d,1H)、7.26(d,1H)、7.12-7.05(m,1H)、6.96-6.89(m,2H)、5.18(五重線,1H)、4.25-4.20(m,2H)、3.83-3.72(m,2H)、1.56(d,3H)。
【0346】
実施例40.2-メチル-N-[(1S)-1-[3-(2-メチル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(40)
【化63】
【0347】
5-(1-エトキシビニル)-3-(2-メチル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール(C-34)
DME(30.0mL)中の3-ブロモ-5-(1-エトキシビニル)-1,2,4-チアジアゾール(1.5g、6.38mmol)の混合物に、(2-メチル-4-ピリジル)ボロン酸(1.05g、7.66mmol)、CsCO(6.24g、19.1mmol)、水(6.0mL)、及びPd(dppf)Cl(0.47g、0.64mmol)を添加した。100℃で3時間撹拌した後、混合物を濾過し、濃縮し、残留物をシリカゲルでのクロマトグラフィー(PE中0~30%のEtOAc)により精製して、生成物(1.20g、4.61mmol、収率72%)を固体としてを得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.63(d,1H)、8.04(s,1H)、7.97(d,1H)、5.60(d,1H)、4.57(d,1H)、4.08-3.99(m,2H)、2.66(s,3H)、1.49-1.41(m,3H)。
【0348】
1-[3-(2-メチル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタノン(C-35)
アセトン(15.0mL)中の5-(1-エトキシビニル)-3-(2-メチル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール(1.20g、4.85mmol)の混合物に、HCl(8.0mL、2M、4.85mmol)を添加した。50℃で16時間撹拌した後、混合物を水(15.0mL)で希釈し、EtOAc(3×10.0mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(30.0mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物(1.10g、4.52mmol、収率93%)を油として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.68(d,1H)、8.06(s,1H)、7.99(d,1H)、2.83(s,3H)、2.69(s,3H)。
【0349】
(R,E)-2-メチル-N-[1-[3-(2-メチル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチリデン]プロパン-2-スルフィンアミド(C-36)
THF(5.0mL)中の1-[3-(2-メチル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタノン(300mg、1.37mmol)及び(R)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(249mg、2.05mmol)の溶液に、Ti(OEt)(0.94g、4.10mmol)を添加した。50℃で16時間撹拌した後、混合物を飽和NaHCO(20mL)に注ぎ、EtOAc(10.0mL)で希釈した。得られたスラリーを濾過し、EtOAc(3×10.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×30.0mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュカラム(PE中0~30%のEtOAc)により精製して、生成物(550mg)を油として得た。粗製物を、フラッシュカラム(PE中0~30%のEtOAc)により精製して、生成物(350mg、1.09mmol、収率64%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.69(d,1H)、8.27-8.11(m,2H)、2.97(s,3H)、2.83(s,3H)、1.37(s,9H)。
【0350】
(R)-2-メチル-N-[(1S)-1-[3-(2-メチル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]プロパン-2-スルフィンアミド(C-37)
THF(4.0mL)中の(R,E)-2-メチル-N-[1-[3-(2-メチル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチリデン]プロパン-2-スルフィンアミド(350mg、1.09mmol)の溶液に、L-Selectride(2.17mL、2.17mmol)を-78℃で添加した。-78℃で0.5時間撹拌した後、混合物を、飽和NHCl(20.0mL)に注ぎ、EtOAc(2×10.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×20.0mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュカラム(DCM中0~10%のMeOH)により精製して、生成物(270mg、0.832mmol、収率77%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.65(d,1H)、8.21-7.95(m,2H)、5.10-4.89(m,1H)、2.75(s,3H)、1.84(d,3H)、1.34(s,9H)。
【0351】
(1S)-1-[3-(2-メチル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタンアミン(C-38)
1,4-ジオキサン(5.0mL)中の(R)-2-メチル-N-[(1S)-1-[3-(2-メチル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]プロパン-2-スルフィンアミド(270mg、0.83mmol)の溶液に、4M HCl/ジオキサン(3mL)を25℃で添加した。25℃で1時間撹拌した後、混合物を濃縮して、生成物を固体として得た。H NMR(MeOD,400MHz)δ=8.89(d,1H)、8.75(s,1H)、8.71-8.65(m,1H)、5.39-5.17(m,1H)、2.92(s,3H)、1.85(d,3H)。
【0352】
2-メチル-N-[(1S)-1-[3-(2-メチル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(40)
DCM(8.0mL)中の2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボン酸(229mg、1.18mmol)の溶液に、DIEA(937mg、7.26mmol)及びTP(2.71g、2.72mmol)を添加した。25℃で20分間撹拌した後、(1S)-1-[3-(2-メチル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタンアミン塩酸塩(200mg、0.91mmol)を添加し、反応混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(10.0mL)でクエンチし、DCM(2×15.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20.0mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュカラム(DCM中0~10%のMeOH)により精製して、生成物(300mg、0.757mmol、収率83%)を固体として得た。生成物を、SFC(カラム DAICEL CHIRALPAK IG(250mm*30mm,10μm)条件0.1% NHO EtOH 開始B 20% 終了B 20% 勾配時間(分)100% B保持時間(分)流量(ml/分)60 注入35)により精製して、生成物(81.2mg、0.197mmol、収率26%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.65(d,1H)、8.00(s,1H)、7.95-7.88(m,1H)、6.90(s,1H)、6.78-6.66(m,1H)、5.79-5.65(m,1H)、4.24(s,3H)、2.66(s,3H)、1.83(d,3H)。19F NMR(376.5MHz,CDCl)δ=-62.195。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで0.895分、5-95AB、C1616OS[M+H]のMS ESI計算値396.9、実測値396.9。
【0353】
実施例41.(R)-1-メチル-N-(1-(3-(2-メチルピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(41)
【化64】
【0354】
(S,E)-2-メチル-N-[1-[3-(2-メチル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチリデン]プロパン-2-スルフィンアミド(C-39)
THF(5.0mL)中の1-[3-(2-メチル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタノン(300mg、1.37mmol)及び(S)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(249mg、2.05mmol)の溶液に、Ti(OEt)(0.94g、4.10mmol)を添加した。50℃で16時間撹拌した後、混合物を飽和NaHCO(20mL)に注ぎ、EtOAc(10.0mL)で希釈した。得られたスラリーを濾過し、EtOAc(3×10.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×30.0mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュカラム(PE中0~30%のEtOAc)により精製して、生成物(310mg、0.96mmol、収率70%)を油として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.81-8.62(m,1H)、8.16-8.11(m,1H)、8.10-8.04(m,1H)、2.95(s,3H)、2.75(s,3H)、1.37(s,9H)。
【0355】
(S)-2-メチル-N-[(1R)-1-[3-(2-メチル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]プロパン-2-スルフィンアミド(C-40)
THF(4.0mL)中の(S,E)-2-メチル-N-[1-[3-(2-メチル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチリデン]プロパン-2-スルフィンアミド(310mg、0.96mmol)の溶液に、K-Selectride(1.92mL、1.92mmol)を-78℃で添加した。-78℃で0.5時間撹拌した後、混合物を、飽和NHCl(20.0mL)に注ぎ、EtOAc(2×10.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×20.0mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュカラム(DCM中0~10%のMeOH)により精製して、生成物(200mg、0.616mmol、収率64%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.65(d,1H)、8.19-8.00(m,2H)、5.11-4.92(m,1H)、2.77(s,3H)、1.84(d,3H)、1.40-1.26(m,9H)。
【0356】
(R)-1-(3-(2-メチルピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エタンアミン塩酸塩(C-41)
1,4-ジオキサン(3.0mL)中の(S)-2-メチル-N-[(1R)-1-[3-(2-メチル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]プロパン-2-スルフィンアミド(200mg、0.62mmol)の溶液に、4M HCl/ジオキサン(2.31mL、9.25mmol)を25℃で添加した。25℃で1時間撹拌した後、混合物を濃縮して、生成物(120mg、0.38mmol)を固体として得た。H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ=9.18-9.12(m,2H)、8.90(d,1H)、8.45(s,1H)、8.40-8.29(m,1H)、5.38-5.15(m,1H)、2.80(s,3H)、1.72(d,3H)。
【0357】
(R)-1-メチル-N-(1-(3-(2-メチルピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(41)
DCM(8.0mL)中の2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボン酸(97.0mg、0.50mmol)の溶液に、DIEA(409.0mg、3.17mml)及びTP(904mg、1.19mmol)を添加した。25℃で20分間撹拌した後、(1R)-1-[3-(2-メチル-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタンアミン塩酸塩(100mg、0.45mmol)を添加し、反応混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(10.0mL)でクエンチし、DCM(2×15.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20.0mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物(140mg、0.32mmol)を固体として得て、これを、SFC(カラム DAICEL CHIRALCEL OJ(250mm*30mm,10μm)、条件:0.1%NHO-MeOH、開始B:20%、終了B:20%、流量(mL/分):60、注入:30)により精製して、生成物(113.2mg、0.29mmol、収率57%)を固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ=8.72-8.58(m,1H)、7.99(s,1H)、7.95-7.89(m,1H)、6.91(s,1H)、6.83-6.75(m,1H)、5.79-5.65(m,1H)、4.24(s,3H)、2.66(s,3H)、1.87-1.77(m,3H)。19F NMR(376.5MHz,CDCl)δ=-62.183。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.241分、10-80AB、C1616OS[M+H]のMS ESI計算値397.1、実測値397.1。
【0358】
実施例42及び43.2-メチル-N-[(1S)-1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド&2-メチル-N-[(1R)-1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド。
【化65】
【0359】
4-ブロモ-2-(メトキシメチル)ピリジン(C-43)
DMF(15.0mL)中の(4-ブロモ-2-ピリジル)メタノール(9.0g、47.9mmol)の混合物に、NaH(2.30g、57.4mmol、60%)を、N下0℃で添加した。30分間撹拌した後、DMF(5.0mL)中のヨウ化メチル(3.29mL、52.6mmol)の混合物を添加し、混合物を15℃で16時間撹拌した。混合物を氷水(30.0mL)に注ぎ、水相をEtOAc(3×30.0mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=3/1~1/1)により精製して、生成物(9.0g、44.5mmol、収率93%)を油として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.36(d,1H)、7.63(d,1H)、7.37(dd,1H)、4.57(s,2H)、3.51-3.46(m,3H)。
【0360】
2-(メトキシメチル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(C-44)
1,4-ジオキサン(50mL)中の4-ブロモ-2-(メトキシメチル)ピリジン(5.0g、24.8mmol)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(6.91g、27.2mmol)、Pd(dppf)Cl(1.81g、2.47mmol)、及びKOAc(4.86g、49.5mmol)の混合物を、100℃で3時間、N下で撹拌した。混合物を、25℃に冷却し、濾過し、濃縮して、生成物(9.0g、36.1mmol)を油として得た。
【0361】
5-(1-エトキシビニル)-3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール(C-45)
DME(20.0mL)及び水(4.0mL)中の3-ブロモ-5-(1-エトキシビニル)-1,2,4-チアジアゾール(2.0g、8.51mmol)[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]ボロン酸(2.84g、17.0mmol)及びCsCO(5.54g、17.0mmol)の混和物に、Pd(dppf)Cl(622mg、0.85mmol)を添加し、マイクロ波反応器を用いて、90℃で1.5時間加熱した。25℃に冷却した後、反応混合物を水(40.0mL)でクエンチし、EtOAc(2×40.0mL)で抽出した。有機層を、減圧下で濃縮した。残留物を、PE/EtOAc=1/1を用いたシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、生成物(2.10g、7.57mmol、収率89%)を油として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.71(d,1H)、8.34-8.23(m,1H)、8.07(d,1H)、5.63(d,1H)、4.71-4.63(m,2H)、4.59(d,1H)、4.09-4.02(m,2H)、3.53(s,3H)、1.46(t,3H)。
【0362】
1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタノン(C-46)
アセトン(20.0mL)中の5-(1-エトキシビニル)-3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール(2.19g、7.90mmol)の混合物に、2M HCl(7.90mL、15.8mmol)を添加した。50℃で16時間撹拌した後、混合物を水(5.0mL)で希釈し、EtOAc(3×5.0mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20.0mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物(1.60g、5.78mmol、収率73%)を油として得た。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで0.861分、5-95AB、C1112S[M+H]のMS ESI計算値250.1、実測値249.9。
【0363】
(R,E)-N-[1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチリデン]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(C-47)
THF(10.0mL)中の1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタノン(1.0g、4.0mmol)及び(R)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(729mg、6.10mmol)の溶液に、Ti(OEt)(2.75g、12.0mmol)を添加した。50℃で16時間撹拌した後、混合物を飽和NaHCO(20.0mL)に注ぎ、EtOAc(10.0mL)で希釈した。得られたスラリーを濾過し、母液をEtOAc(3×10.0mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×30.0mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュカラムにより精製して、生成物(190mg、0.54mmol、収率22%)を油として得た。H NMR(CDCl3,400MHz)δ=8.74(d,1H)、8.46-8.41(m,1H)、8.25-8.18(m,1H)、4.84-4.78(m,2H)、3.57(s,3H)、2.97(s,3H)、1.37(s,9H)。
【0364】
R)-N-[(1S)-1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(C-48)
THF(4.0mL)中の(R,E)-N-[1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチリデン]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(190mg、0.54mmol)の溶液に、K-Selectride(1.08mL、1.08mmol)を-78℃で添加した。-78℃で0.5時間撹拌した後、混合物を、飽和NHCl(20.0mL)に注ぎ、EtOAc(2×10.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×20.0mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュカラムにより精製して、生成物(130mg、0.37mmol、収率68%)を固体として得た。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで0.803分、5-95AB、C1523[M+H]のMS ESI計算値355.1、実測値355.1。
【0365】
(1S)-1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタンアミン塩酸塩(C-49)
1,4-ジオキサン(5.0mL)中の(R)-2-メチル-N-[(1S)-1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]プロパン-2-スルフィンアミド(130mg、0.37mmol)の溶液に、4 M HCl/ジオキサン(6.0mL、1.83mmol)を25℃で添加した。25℃で1時間撹拌した後、残留物を濾過し、濃縮して、生成物(130mg、0.52mmol)を固体として得た。H NMR(MeOD,400MHz)δ=8.94(d,1H)、8.82(s,1H)、8.78-8.74(m,1H)、5.32-5.24(m,1H)、4.99(s,2H)、4.88-4.87(m,2H)、3.64(s,3H)、1.85(d,3H)。
【0366】
2-メチル-N-[(1S)-1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(C-50)
DCM(2.0mL)中の2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボン酸(111mg、0.57mmol)の溶液に、DIEA(0.91mL、5.19mmol)、TP(1.18g、1.56mmol)を25℃で添加した。10分間撹拌した後、(1S)-1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタンアミン塩酸塩(130mg、0.52mmol)を添加し、反応混合物を25℃で3時間撹拌した。反応混合物を水(20.0mL)でクエンチし、DCM(2×20.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(60.0mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物を得て、これを、分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX 80×30mm×3μm;条件:水(10mM NHHCO)-ACN;開始B:10分かけて42~72%)により精製して、生成物(75.0mg、0.18mmol、収率34%)を固体として得た。
【0367】
2-メチル-N-[(1S)-1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド&2-メチル-N-[(1R)-1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド.立体化学は無作為に割り当てられていることに留意されたい。
【0368】
2-メチル-N-[(1S)-1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(75.0mg、0.18mmol)を、SFC(DAICEL CHIRALCEL AY-H(250mm*30mm、5μm);条件:0.1% NHO-EtOH;開始B:15~15)により精製して、2-メチル-N-[(1S)-1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(61.5mg、0.14mmol、収率82%)を固体として、2-メチル-N-[(1R)-1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(2.46mg、0.01mmol、収率3%)を固体として得た。
【0369】
42:H NMR(CDCl3,400MHz)δ=8.68(d,1H)、8.24(s,1H)、8.04-7.98(m,1H)、6.98-6.87(m,2H)、5.75-5.66(m,1H)、4.66(s,2H)、4.23(s,3H)、3.52(s,3H)、1.82(d,3H)。19F NMR(376.5MHz,CDCl)δ=-62.160。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで0.951分、10-80AB、C1718S[M+H]のMS ESI計算値427.1、実測値427.1。
【0370】
43:H NMR(CDCl3,400MHz)δ=8.71(d,1H)、8.26(s,1H)、8.03(d,1H)、6.92(s,1H)、6.79(d,1H)、5.77-5.66(m,1H)、4.68(s,2H)、4.24(s,3H)、3.53(s,3H)、1.83(d,3H)。19F NMR(376.5MHz,CDCl)δ=-62.169。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで0.957分、10-80AB、C1718S[M+H]のMS ESI計算値427.1、実測値427.1。
【化66】
【0371】
(R,E)-N-[1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチリデン]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(C-51)
THF(5.0mL)中の1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタノン(300mg、1.20mmol)及び(S)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(219mg、1.81mmol)の溶液に、Ti(OEt)(823mg、3.61mmol)を添加した。50℃で16時間撹拌した後、混合物を飽和NaHCO(20.0mL)に注ぎ、EtOAc(10.0mL)で希釈した。得られたスラリーを濾過し、母液をEtOAc(3×10.0mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×30.0mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュカラム(PE中0~30%のEtOAc)により精製して、生成物(90.0mg、0.26mmol、収率21%)を油として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.73(d,1H)、8.32-8.24(m,1H)、8.07(dd,1H)、4.69(s,2H)、3.54(s,3H)、2.97(s,3H)、1.37(s,9H)。
【0372】
(R)-N-[(1S)-1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(C-52)
THF(4.0mL)中の(R,E)-N-[1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチリデン]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(150mg、0.43mmol)の溶液に、K-Selectride(0.85mL、0.85mmol)を-78℃で添加した。-78℃で0.5時間撹拌した後、混合物を、飽和NHCl(20.0mL)に注ぎ、EtOAc(2×10.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×20.0mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュカラム(DCM中0~10%のMeOH)により精製して、生成物(120mg、0.34mmol、収率80%)を固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.70(d,1H)、8.25(s,1H)、8.03(dd,1H)、5.07-4.98(m,1H)、4.67(s,2H)、3.66(d,1H)、3.53(s,3H)、1.84(d,3H)、1.33(s,9H)。
【0373】
(1R)-1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタンアミン塩酸塩(C-53)
1,4-ジオキサン(5.0mL)中の(S)-N-[(1R)-1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(120mg、0.34mmol)の溶液に、4M HCl/ジオキサン(6.0mL、1.69mmol)を25℃で添加した。25℃で1時間撹拌した後、残留物を濾過し、濃縮して、生成物(84.0mg、0.29mmol、収率87%)を固体として得て、これを次のステップに直接使用した。
【0374】
N-[(1R)-1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(C-54)
DCM(8.0mL)中の2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボン酸(84.7mg、0.44mmol)、TP(766mg、1.01mmol)、及びDIEA(0.47mL、2.68mmol)の混合物を、25℃で20分間撹拌した。k(1R)-1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタンアミン塩酸塩(84.0mg、0.29mmol)を添加した。25℃で1時間撹拌した後、反応混合物を、水(10.0mL)でクエンチし、DCM(2×15.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20.0mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物(100mg、0.23mmol、収率70%)を油として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.63(d,1H)、8.57-8.50(m,1H)、8.38-8.27(m,1H)、7.47-7.33(m,1H)、7.14-7.09(m,1H)、5.79-5.64(m,1H)、4.99-4.84(m,2H)、4.26(s,3H)、3.58(s,3H)、1.90(d,3H)。
【0375】
N-[(1R)-1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド&N-[(1S)-1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド
N-[(1R)-1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(100mg、0.23mmol)の混合物を、SFC(カラムDAICEL CHIRALCEL OJ(250mm*30mm、10μm)、条件 0.1% NHO-EtOH、開始B 15%、終了B 15%、流量(mL/分)60)により精製して、N-[(1R)-1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(38.9mg、0.09mmol、収率39%)を固体として、(R)-N-(1-(3-(2-(メトキシメチル)ピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(10.0mg)を固体として得た。N-[(1S)-1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(10.0mg)を、SFC(カラムDAICEL CHIRALCEL OJ(250mm*30mm、10μm)、条件0.1% NHO-EtOH、開始B 15%、終了B 15%、流量(mL/分)60)により精製して、N-[(1S)-1-[3-[2-(メトキシメチル)-4-ピリジル]-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(3.41mg、0.008mmol、収率34%)を固体として得た。
【0376】
43:H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.70(d,1H)、8.31-8.18(m,1H)、8.02(dd,1H)、6.96-6.87(m,1H)、6.80(d,1H)、5.76-5.65(m,1H)、4.67(s,2H)、4.24(s,3H)、3.53(s,3H)、1.83(d,3H)。19F NMR(376.5MHz,DMSO-d)δ-62.174。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで0.948分、10-80AB、C1718S[M+H]のMS ESI計算値427.1、実測値427.0。
【0377】
42:H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.71(d,1H)、8.31-8.23(m,1H)、8.03(d,1H)、6.94-6.89(m,1H)、6.77(d,1H)、5.81-5.61(m,1H)、4.68(s,2H)、4.24(s,3H)、3.53(s,3H)、1.83(d,3H)。19F NMR(376.5MHz,CDCl)δ-62.174。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで0.956分、10-80AB、C1718S[M+H]のMS ESI計算値427.1、実測値427.1。
【0378】
実施例44.2-メチル-N-[(1S)-1-[3-(2-メトキシ-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(44)の合成
【化67】
【0379】
5-(1-エトキシビニル)-3-(2-メトキシピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール(C-55)
水(1.0mL)及びDME(10.0mL、6.38mmol)中の(2-メトキシ-4-ピリジル)ボロン酸(1.27g、8.29mmol)及び3-ブロモ-5-(1-エトキシビニル)-1,2,4-チアジアゾール(1.50g、6.38mmol)及びCsCO(4.16g、12.7mmol)の混合物に、Pd(dppf)Cl2(0.7g、0.96mmol)を添加した。100℃で1時間撹拌した後、混合物を濾過し、濾液を濃縮して、ジオキサンを除去した。水層をEtOAc(3×20.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30.0mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュカラム(PE中10~40%のEtOAc)により精製して、生成物(1.30g、4.44mmol、収率70%)を油として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.35-8.26(m,1H)、7.82-7.69(m,1H)、7.63(s,1H)、5.58(d,1H)、4.56(d,1H)、4.06-3.97(m,5H)、1.50-1.39(m,3H)。
【0380】
1-(3-(2-メトキシピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エテノン(C-56)
アセトン(15.0mL)中の5-(1-エトキシビニル)-3-(2-メトキシ-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール(1.30g、4.94mmol)の混合物に、12 HCl(2.0mL、4.94mmol)を添加した。50℃で16時間撹拌した後、混合物を水(10mL)で希釈し、EtOAc(15mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物(1.1g、4.21mmol、収率85%)を油として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.36(d,1H)、7.80(d,1H)、7.69(s,1H)、4.06(s,3H)、2.82(s,3H)。
【0381】
(R,E)-N-(1-(3-(2-メトキシピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチリデン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(C-57)
THF(5.0mL)中の1-[3-(2-メトキシ-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタノン(300mg、1.28mmol)及び(R)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(232mg、1.91mmol)の溶液に、Ti(OEt)(0.87g、3.83mmol)を添加した。混合物を50℃で16時間撹拌し、次に25℃に冷却した後、これをNaHCO(10mL)の急速撹拌溶液中に注いだ。溶液を5分間撹拌した後、セライトをスラリー内に混ぜ入れ、懸濁液を、セライトのパッドを通して濾過した。固体をEtOAc(3×10mL)で洗浄し、合わせた濾液を分液漏斗に移した。水性部分を分離し、EtOAc(2×10mL)で抽出し、合わせた有機部分をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で蒸発させた。生成物を、カラムクロマトグラフィー(溶出剤としてペンタン中5%から20%のEtOAcに極性を増加させる)により精製して、生成物(300mg、0.80mmol、収率63%)を油として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.32(d,1H)、7.74(d,1H)、7.64(s,1H)、4.02(s,3H)、2.95(s,3H)、1.36(s,9H)。
【0382】
(R)-N-((S)-1-(3-(2-メトキシピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(C-58)
THF(5mL)中の(R,E)-N-[1-[3-(2-メトキシ-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチリデン]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(300mg、0.89mmol)の溶液に、K-Selectride(1.77mL、1.77mmol)を-78℃で添加した。-78℃で0.5時間撹拌した後、混合物を飽和NHCl(20mL)に注ぎ、EtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュカラム(PE中0~50%のEtOAc)により精製して、生成物(150mg、0.40mmol、収率45%)を固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.36-8.27(m,1H)、7.78-7.72(m,1H)、7.64(s,1H)、5.06-4.95(m,1H)、4.04(s,3H)、1.85-1.80(m,3H)、1.33(s,9H)。
【0383】
(1S)-1-[3-(2-メトキシ-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタンアミン(C-59)
1,4-ジオキサン(5.0mL)中の(R)-N-[(1S)-1-[3-(2-メトキシ-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(140mg、0.41mmol)の溶液に、4M HCl/ジオキサン(6.0mL、2.06mmol)を25℃で添加した。25℃で1時間撹拌した後、残留物を濾過し、濃縮して、(1S)-1-[3-(2-メトキシ-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタンアミン塩酸塩(120mg、0.508mmol)を固体として得た。H NMR(MeOD,400MHz)δ=8.54-8.38(m,1H)、8.12-8.05(m,1H)、8.00(s,1H)、5.33-5.18(m,1H)、4.18(s,3H)、1.83(d,3H)。
【0384】
2-メチル-N-[(1S)-1-[3-(2-メトキシ-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(44)
DCM(8.0mL)中の2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボン酸(128mg、0.66mmol)の溶液に、DIEA(524mg、4.06mmol)及びTP(1.16g、1.52mmol)を添加した。25℃で20分間撹拌した後、(1S)-1-[3-(2-メトキシ-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタンアミン塩酸塩(120mg、0.51mmol)を添加し、反応混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(20.0mL)でクエンチし、DCM(2×15.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20.0mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュカラム(PE中0~60%のEtOAc)により精製して、生成物(210mg、0.509mmol)を固体として得た。生成物を、SFC(カラム DAICEL CHIRALCEL OJ(250mm*30mm,10μm)条件0.1%NHO MeOH 開始B 30% 終了B 30% 勾配時間(分)100% B保持時間(分)流量(mL/分)60 注入30)により精製して、生成物(38.0mg、0.092mmol、収率18%)を固体として得た。H NMR(CDCl3,400MHz)δ=8.30(d,1H)、7.70(d,1H)、7.60(s,1H)、6.88(s,1H)、6.75-6.60(m,1H)、5.81-5.55(m,1H)、4.24(s,3H)、4.00(s,3H)、1.82(d,3H)。19F NMR(376.5MHz,CDCl)δ=-62.186。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで1.066分、5-95AB、C1616S[M+H]のMS ESI計算値412.9、実測値412.9。
【0385】
実施例44及び45.(R)-N-(1-(3-(2-メトキシピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド&(S)-N-(1-(3-(2-メトキシピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミドの合成
【化68】
【0386】
(S,E)-N-(1-(3-(2-メトキシピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチリデン)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(C-60)
THF(5.0mL)中の1-[3-(2-メトキシ-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタノン(300mg、1.28mmol)の溶液に、(S)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(232mg、1.91mmol)及びTi(OEt)(0.87g、3.83mmol)を添加した。50℃で16時間撹拌した後、混合物を25℃に冷却し、飽和NaHCO(10.0mL)中に注いだ。5分間撹拌した後、セライトをスラリー内に混ぜ入れ、懸濁液を、セライトのパッドを通して濾過した。固体をEtOAc(3×10.0mL)で洗浄し、合わせた濾液をEtOAc(2×10.0mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物を得て、これを、カラムクロマトグラフィー(PE中のEtOAc、5%~20%)により精製して、生成物(230mg、0.612mmol、収率48%)を油として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.34(d,1H)、7.83-7.77(m,1H)、7.68(s,1H)、4.06(s,3H)、2.95(s,3H)、1.36(s,9H)。
【0387】
(S)-N-((R)-1-(3-(2-メトキシピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(C-61)
THF(3.0mL)中の(S,E)-N-[1-[3-(2-メトキシ-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチリデン]-2-メチル-プロパン-2-スルフィンアミド(200mg、0.59mmol)の溶液に、K-Selectride(1.18mL、1.18mmol)を-78℃で添加した。-78℃で0.5時間撹拌した後、混合物を飽和NHCl(20.0mL)に注ぎ、EtOAc(2×10.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×20.0mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、フラッシュカラム(PE中0~50%のEtOAc)により精製して、生成物(100mg、0.27mmol、収率45%)を固体として得た。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで0.921分、5-95AB、C1421[M+H]のMS ESI計算値341.1、実測値341.1。
【0388】
(R)-1-(3-(2-メトキシピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エタンアミン塩酸塩(C-62)
ジオキサン(0.50mL)中の(S)-2-メチル-N-[(1R)-1-[3-(2-メトキシ-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]プロパン-2-スルフィンアミド(100mg、0.29mmol)の溶液に、4M HCl/ジオキサン(1.10mL、4.41mmol)を25℃で添加した。25℃で1時間撹拌した後、反応混合物を濾過し、残留物をジオキサン(5.0mL)で洗浄して、生成物(80.0mg、0.24mmol)を固体として得た。LCMS R=1.5分のクロマトグラフィーで0.679分、5-95AB、C1013OS[M+H]のMS ESI計算値237.1、実測値237.1。
【0389】
(R)-N-(1-(3-(2-メトキシピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(C-63)
DCM(8.0mL)中の2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボン酸(74.8mg、0.39mmol)の溶液に、DIEA(306mg、2.37mmol)、TP(676mg、0.89mmol)を添加した。25℃で20分間撹拌した後、(1R)-1-[3-(2-メトキシ-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタンアミン(70.0mg、0.30mmol)を添加し、反応混合物を25℃で16時間撹拌した。反応混合物を水(10.0mL)でクエンチし、DCM(2×15.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20.0mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物(120mg、0.26mmol)を固体として得て、これを、分取HPLC(カラム:Welch Xtimate C18 150*25mm*5μm;条件:水(10mM NHHCO)-ACN;開始B:46、終了B:76)により精製して、生成物(60.0mg、0.131mmol)を固体として得た。LCMS R=1.0分のクロマトグラフィーで0.755分、5-95AB、C1616S[M+H]のMS ESI計算値413.1、実測値413.1。
【0390】
(R)-N-(1-(3-(2-メトキシピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド&(S)-N-(1-(3-(2-メトキシピリジン-4-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
2-メチル-N-[(1R)-1-[3-(2-メトキシ-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(60.0mg、0.131mmol)を、SFC(カラム DAICEL CHIRALCEL OJ(250mm*30mm、10μm)、条件:0.1%NHO-MeOH、開始B:30%、終了B:30%、流量(mL/分):60、注入:30)により精製して、2-メチル-N-[(1S)-1-[3-(2-メトキシ-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(2.14mg、収率4%)及び2-メチル-N-[(1R)-1-[3-(2-メトキシ-4-ピリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(35.4mg、収率59%)を固体として得た。
【0391】
44:H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.36-8.25(m,1H)、7.75-7.67(m,1H)、7.60(s,1H)、6.88(s,1H)、6.70-6.60(m,1H)、5.78-5.62(m,1H)、4.24(s,3H)、4.00(s,3H)、1.91-1.73(m,3H)。19F NMR(376.5MHz,CDCl)δ=-62.175。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで0.271分、50-100AB、C1616S[M+H]のMS ESI計算値413.1、実測値413.1。
【0392】
45:H NMR(CDCl,400MHz)δ=8.41-8.21(m,1H)、7.77-7.65(m,1H)、7.60(s,1H)、6.89(s,1H)、6.77-6.55(m,1H)、5.70(t,1H)、4.24(s,3H)、4.00(s,3H)、1.92-1.73(m,3H)。19F NMR(376.5MHz,CDCl)δ=-62.177。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで0.905分、50-100AB、C1616S[M+H]のMS ESI計算値413.1、実測値413.1。
【0393】
実施例46及び47:2-メチル-N-[rac-(1S)-1-[3-(1-ピペリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド&2-メチル-N-[rac-(1R)-1-[3-(1-ピペリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミドの合成
【化69】
【0394】
5-(1-エトキシビニル)-3-(ピペリジン-1-イル)-1,2,4-チアジアゾール(C-64)
DMF(10.0mL)中の3-ブロモ-5-(1-エトキシビニル)-1,2,4-チアジアゾール(1.0g、4.25mmol)及びピペリジン(1.81g、21.3mmol)の混合物を、150℃で10分間撹拌した。20℃に冷却した後、混合物を水(5.0mL)で希釈し、DCM(3×5.0mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュカラム(PE中8~10%のEtOAc)により精製して、生成物(700mg、2.78mmol、収率65%)を油として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=5.36(d,1H)、4.41(d,1H)、3.96(q,2H)、3.75-3.59(m,4H)、1.63(s,6H)、1.40(t,3H)。
【0395】
1-(3-(ピペリジン-1-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エテノン(C-65)
アセトン(8.0mL)中の5-(1-エトキシビニル)-3-(1-ピペリジル)-1,2,4-チアジアゾール(700mg、2.92mmol)の混合物に、HCl(2M)(10.0mL、2.92mmol)を添加した。45℃で2日間撹拌した後、混合物を水(10.0mL)で希釈し、EtOAc(3×10.0mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20.0mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物を油として得た(600mg、2.78mmol、収率95%)。H NMR(CDCl,400MHz)δ=3.71(s,4H)、2.68(s,3H)、1.66(s,6H)。
【0396】
(R,E)-2-メチル-N-[1-[3-(1-ピペリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチリデン]プロパン-2-スルフィンアミド(C-66)
THF(5.0mL)中の1-[3-(1-ピペリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタノン(300mg、1.42mmol)及びrac-(R)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(258mg、2.13mmol)の溶液に、Ti(OEt)(0.97g、4.26mmol)を添加した。50℃で16時間撹拌した後、残留物をNaHCO(5.0mL)に注ぎ、20分間撹拌した。混合物を、珪藻土で濾過し、濾液をEtOAc(3×5.0mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×5.0mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(PE/EtOAc=5/1)により精製して、生成物を固体として得た(230mg、0.73mmol、収率52)。H NMR(CDCl,400MHz)δ=3.71-3.67(m,4H)、2.85-2.79(m,3H)、1.65(s,6H)、1.31(s,9H)。
【0397】
(R)-2-メチル-N-[(1S)-1-[3-(1-ピペリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]プロパン-2-スルフィンアミド(C-67)
K-Selectride(1.46mL、1.46mmol)を、THF(3mL)中の(R,E)-2-メチル-N-[1-[3-(1-ピペリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチリデン]プロパン-2-スルフィンアミド(230mg、0.73mmol)の溶液に、-78℃で0.5時間添加した。混合物をNHCl(2.0mL)に注ぎ、EtOAc(2×2.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×2.0mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュカラム(DCM中0~10%のMeOH)により精製して、生成物(200mg、0.63mmol、収率86%)を固体として得た。1H NMR(CDCl,400MHz)δ=4.87-4.76(m,1H)、3.72-3.65(m,4H)、1.75-1.70(m,3H)、1.67-1.62(m,6H)、1.41(s,1H)、1.29(s,9H)。
【0398】
(1S)-1-[3-(1-ピペリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタンアミン(C-68)
1,4-ジオキサン(1.0mL)中の(R)-2-メチル-N-[(1S)-1-[3-(1-ピペリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]プロパン-2-スルフィンアミド(200mg、0.63mmol)の溶液に、4M HCl/ジオキサン(1.0mL、19.9mmol)を25℃で添加した。25℃で3時間撹拌した後、反応混合物を真空濃縮して、生成物(100mg、0.47mmol、収率75%)を固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz)δ=8.79-8.74(m,2H)、4.97-4.83(m,1H)、3.66-3.59(m,4H)、1.63-1.52(m,9H)。
【0399】
2-メチル-N-[(1S)-1-[3-(1-ピペリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(C-69)
DCM(0.50mL)中の2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボン酸(90.6mg、0.47mmol)の溶液に、DIEA(0.74mL、4.24mmol)、TP(484mg、1.27mmol)を25℃で添加した。20分間撹拌した後、(1S)-1-[3-(1-ピペリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタンアミン塩酸塩(90.0mg、0.42mmol)を添加し、反応物を25℃で16時間撹拌した。反応を水(1.0mL)によりクエンチし、DCM(2×1.0mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(1.0mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュカラム(PE中0~30%のEtOAc)により精製して、生成物(140mg、0.36mmol、収率85%)を固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=6.83(s,1H)、6.67-6.61(m,1H)、5.56-5.48(m,1H)、4.23(s,3H)、3.69-3.64(m,4H)、1.69(d,3H)、1.65(s,6H)。
【0400】
2-メチル-N-[(1S)-1-[3-(1-ピペリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド&2-メチル-N-[(1R)-1-[3-(1-ピペリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド
2-メチル-N-[(1S)-1-[3-(1-ピペリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミドの残留物(140mg、0.36mmol)を、SFC(カラム DAICEL CHIRALCEL OJ(250mm*30mm、10μm)、条件0.1%NHO ETOH、開始B 25%、終了B 25%、流量(mL/分)60)により精製して、2-メチル-N-[(1S)-1-[3-(1-ピペリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(75.3mg、0.19mmol)を固体として、2-メチル-N-[(1R)-1-[3-(1-ピペリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(14.3mg、0.04mmol)を固体として得た。
【0401】
46:H NMR(CDCl,400MHz)δ=6.82(s,1H)、6.67-6.61(m,1H)、5.60-5.42(m,1H)、4.22(s,3H)、3.69-3.64(m,4H)、1.69(d,3H)、1.65(s,6H)。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.623分、10-80AB、C1520OS[M+H]のMS ESI計算値389.2、実測値389.2。100%ee。
【0402】
47:H NMR(CDCl,400MHz)δ=6.82(s,1H)、6.67-6.61(m,1H)、5.59-5.45(m,1H)、4.22(s,3H)、3.69-3.64(m,4H)、1.69(d,3H)、1.65(s,6H)。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.622分、10-80AB、C1520OS[M+H]のMS ESI計算値389.1、実測値389.1。98.6%ee。
【化70】
【0403】
(S,E)-2-メチル-N-(1-(3-(ピペリジン-1-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチリデン)プロパン-2-スルフィンアミド(C-70)
THF(5.0mL)中の1-[3-(1-ピペリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エタノン(300mg、1.42mmol)の溶液に、rac-(S)-2-メチルプロパン-2-スルフィンアミド(258mg、2.13mmol)及びTi(OEt)(0.97g、4.26mmol)を添加した。50℃で16時間撹拌した後、反応物をNaHCO(5.0mL)に注ぎ、20分間撹拌した。混合物を、珪藻土で濾過し、濾液をEtOAc(3×5mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×5.0mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュカラム(PE中0~20%のEtOAc)により精製して、生成物(200mg、0.64mmol、収率45%)を固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=3.72-3.64(m,4H)、2.82(s,3H)、1.65(s,6H)、1.31(s,9H)。
【0404】
(S)-2-メチル-N-(1-(3-(ピペリジン-1-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)プロパン-2-スルフィンアミド(C-71)
K-Selectride(1.27mL、1.27mmol)を、THF(3.0mL)中の(S,E)-2-メチル-N-[1-[3-(1-ピペリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチリデン]プロパン-2-スルフィンアミド(200mg、0.64mmol)の溶液に、-78℃で添加した。-78℃で30分間撹拌した後、混合物を、飽和NHCl(2.0mL)に注ぎ、EtOAc(2×2mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×2.0mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュカラム(PE中0~10%のEtOAc)により精製して、生成物(150mg、0.43mmol、収率68%)を油として得た。1H NMR(CDCl,400MHz)δ=4.83-4.78(m,1H)、3.74-3.68(m,4H)、1.75-1.71(m,4H)、1.69-1.61(m,6H)、1.29(s,9H)。
【0405】
(R)-1-(3-(ピペリジン-1-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エタンアミン塩酸塩(C-72)
1,4-ジオキサン(1.0mL)中の(S)-2-メチル-N-[1-[3-(1-ピペリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]プロパン-2-スルフィンアミド(150mg、0.47mmol)の溶液に、4M HCl/ジオキサン(346mg、9.48mmol)を25℃で添加した。25℃で1時間撹拌した後、反応混合物を濾過し、残留物をジオキサン(5.0mL)で洗浄して、生成物(100mg、0.42mmol、収率89%)を固体として得た。1H NMR(DMSO-d6,400MHz)δ=8.80(s,3H)、4.90(br d,1H)、3.63(br d,3H)、1.58(br d,9H)。
【0406】
(R)-1-メチル-N-(1-(3-(ピペリジン-1-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(C-73)
DCM(2.0mL)中の2-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボン酸(100.6mg、0.52mmol)の溶液に、DIEA(608mg、4.71mmol)及びTP(107g、1.41mmol)を添加した。25℃で30分間撹拌した後、(R)-1-(3-(ピペリジン-1-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エタンアミン塩酸塩(100mg、0.47mmol)を添加し、反応物を25℃で1時間撹拌した。反応を水(20.0mL)によりクエンチし、DCM(2×20.0mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(60.0mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空濃縮して、生成物(200mg、0.46mmol、収率98%)を油として得た。H NMR(CDCl,400MHz)δ=6.83(s,1H)、6.75-6.62(m,1H)、5.54-5.47(m,1H)、4.23(s,3H)、3.69-3.64(m,4H)、1.69(d,3H)、1.68-1.61(m,6H)。
【0407】
(R)-1-メチル-N-(1-(3-(ピペリジン-1-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド&(S)-1-メチル-N-(1-(3-(ピペリジン-1-イル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)エチル)-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
2-メチル-N-[1-[3-(1-ピペリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(200mg、0.51mmol)を、SFC(カラム:DAICEL CHIRALCEL OJ(250mm*30mm、10μm);条件:0.1%NHO-EtOH;開始B:25;終了B:25)により精製して、2-メチル-N-[(1S)-1-[3-(1-ピペリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(10.4mg、0.03mmol、収率5%)を固体として、2-メチル-N-[(1R)-1-[3-(1-ピペリジル)-1,2,4-チアジアゾール-5-イル]エチル]-5-(トリフルオロメチル)ピラゾール-3-カルボキサミド(38.5mg、0.10mmol、収率19%)を固体として得た。
【0408】
46:H NMR(CDCl,400MHz)δ=6.83(s,1H)、6.65(br d,1H)、5.56-5.47(m,1H)、4.22(s,3H)、3.69-3.62(m,4H)、1.69(d,3H)、1.68-1.62(m,6H)。19F NMR(376.5MHz,CDCl)δ-62.168。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.070分、30-90AB、C1520OS[M+H]のMS ESI計算値389.1、実測値389.1。99.2%ee。
【0409】
47:H NMR(CDCl,400MHz)δ=6.83(s,1H)、6.65(br d,1H)、5.56-5.47(m,1H)、4.22(s,3H)、3.69-3.62(m,4H)、1.69(d,3H)、1.68-1.62(m,6H)。19F NMR(376.5MHz,CDCl)δ-62.168。LCMS R=2.0分のクロマトグラフィーで1.073分、30-90AB、C1520OS[M+H]のMS ESI計算値389.1、実測値389.1。99.9%ee。
【0410】
実施例48.KCNT1の阻害における例示的な化合物の効力
KCNT1-WT-基底-パッチクランプアッセイ
KCNT1(KNa1.1、Slack)の阻害を、テトラサイクリン誘導性細胞株(HEK-TREX)を使用して評価した。SyncroPatch384PE自動パッチクランプシステムを使用して、電流を記録した。パルス生成及びデータ収集は、PatchController384 V1.3.0及びDataController384 V1.2.1(Nanion Technologies)で実施した。アクセス抵抗及び見かけの膜電気容量を、内蔵プロトコルを使用して推定した。電流は、細胞の集団から穿孔パッチモード(10μMのエスシン)で記録した。細胞をリフトし、研和し、800,000細胞/mLで再懸濁した。実験の前に細胞を細胞ホテル(cell hotel)で回復させた。電流を室温で記録した。外部溶液は、以下を含有した(単位mM):NaCl105、NMDG40、KCl4、MgCl1、CaCl5、及びHEPES10(pH=7.4、オスモル濃度約300mOsm)。洗浄溶液、参照溶液、及び化合物送達溶液として細胞外溶液を使用した。内部溶液は、以下を含有した(単位mM):NaCl70、KF70、KCl10、EGTA5、HEPES5、及びEscin0.01(pH=7.2、オスモル濃度約295mOsm)。エスシンは、5mMの水溶液ストックで作製し、分注して、-20℃で保管する。化合物プレートを細胞外溶液中で2倍濃縮して作製した。記録ウェルに添加する場合、化合物を1:2に希釈した。細胞外溶液中のDMSOの量を、最高試験濃度に対して使用されるレベルで一定に保持した。100msステップで-80mV~0mVの保持電位を使用した。0mVまでのステップ中に平均電流を測定した。100μMのBepridilを使用して、KCNT1電流を完全に阻害して、非KCNT1電流のオフライン減算を可能にした。3回の掃引からの平均の平均電流を計算し、各化合物の阻害%を計算した。化合物濃度の関数としての阻害%を、ヒル方程式と適合させて、IC50、傾斜、最小及び最大パラメータを導出した。KCNT1阻害が最高試験濃度で50%未満であった場合、又はIC50を計算することができなかった場合、IC50の代わりに阻害パーセントを報告した。
【0411】
このアッセイからの結果を、以下の表1に要約する。この表において、「A」は、1μM以下のIC50を示す。「B」は、1μM~20μMの阻害を示す。及び「C」は、20μM以上の阻害を示す。
【表1】
【0412】
均等及び範囲
特許請求の範囲において、「a」、「an」、及び「the」などの冠詞は、別段その反対が示されるか、又は文脈から明白でない限り、1つ又は2つ以上を意味し得る。群の1つ以上の要素間に「又は」を含む請求項又は記載は、別段その反対が示されない限り、又は文脈から明白でない限り、群の要素のうちの1つ、2つ以上、又はすべてが所与の生成物又はプロセスに存在するか、それに用いられるか、又は関連する場合、満たされるとみなされる。本発明は、群の正確な1つの要素が、所与の生成物又はプロセスに存在するか、用いられるか、又は関連する実施形態を含む。本発明は、2つ以上、又はすべての群の要素が所与の生成物又はプロセスに存在するか、用いられるか、又は関連する実施形態を含む。
【0413】
さらに、本発明は、すべての変形、組み合わせ、及び順列を包含し、列挙されている請求項のうちの1つ以上からの1つ以上の制限、要素、節、及び記載される用語が別の請求項に導入される。例えば、別の請求項に従属する任意の請求項は、同じ基本請求項に従属する任意の他の請求項に見出される1つ以上の制限を含むように修正され得る。要素が、一覧として、例えば、Markush群形式で提示される場合、要素の各サブグループも開示され、いずれの要素もこの群から除去され得る。概して、本発明、又は発明の態様が特定の要素及び/又は特色を含むとみなされる場合、本発明のある特定の実施形態又は発明の態様が、かかる要素及び/又は特色からなるか、又は本質的にそれらからなることが理解されるべきである。簡潔さを目的として、それらの実施形態は、本明細書で具体的に逐語的には記載されていない。用語「含むこと」及び「含有すること」は、開放的であるように意図され、追加の要素又はステップの包含を許容することも、また留意されたい。範囲が与えられている場合、端点が含まれる。さらに、別段示されない限り、又は文脈及び当業者の理解から明白でない限り、範囲として表される値は、別段文脈が明確に示さない限り、範囲の下限の単位の10分の1まで、本発明の異なる実施形態の記載された範囲内の任意の特定の値又は部分範囲であると見なされ得る。
【0414】
本出願は、様々な発行された特許、公開された特許出願、学術記事、及び他の刊行物を参照し、これらのすべては、参照により本明細書に組み込まれる。組み込まれている参考文献のうちのいずれかと本明細書との間に矛盾がある場合は、本明細書を優先するものとする。加えて、先行技術範囲内の本発明の任意の特定の実施形態は、請求項のうちのいずれか1つ以上から明らかに除外され得る。かかる実施形態は、当業者に既知であるとみなされるので、除外が明らかに本明細書に記載されていない場合でさえも除外され得る。本発明の任意の特定の実施形態は、先行技術の存在に関連するかどうかに関わらず、あらゆる理由により、いずれの請求項からも除外され得る。
【0415】
当業者は、ただの通常の実験を使用して、本明細書に記載の特定の実施形態に対する多くの等価物を認識するか、又は確認することが可能であろう。本明細書に記載の本実施形態の範囲は、上の発明を実施するための形態に限定されることを意図せず、むしろ添付の特許請求の範囲に記載されるとおりである。以下の特許請求の範囲に定義されるように、本発明の趣旨又は範囲から逸脱することなく、この記載への様々な変更及び修正を行うことができることを、当業者は理解するであろう。
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【国際調査報告】