(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-08
(54)【発明の名称】照明ユニット及び照明器具
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20230426BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20230426BHJP
F21V 5/04 20060101ALI20230426BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20230426BHJP
【FI】
F21S2/00 330
F21V23/00 110
F21V5/04 200
F21Y115:10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022567474
(86)(22)【出願日】2021-05-06
(85)【翻訳文提出日】2023-01-06
(86)【国際出願番号】 EP2021061950
(87)【国際公開番号】W WO2021224370
(87)【国際公開日】2021-11-11
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2020/089276
(32)【優先日】2020-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(32)【優先日】2020-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】フェイ ジア
(72)【発明者】
【氏名】ツァン ジァン
【テーマコード(参考)】
3K014
【Fターム(参考)】
3K014AA01
(57)【要約】
LEDモジュールの上方にレンズ構成を含む照明ユニットが提供される。レンズ構成は、LEDモジュールの基板の上方に位置付けるためのプレートによって一体に形成される少なくとも1つのレンズを有するプレートと、プレートによって一体に形成される少なくとも1つの拡大コンポーネントとを含む。LEDモジュールの基板は、所与の視点において少なくとも1つの拡大コンポーネントによって作り出されるマーカ構成の像を視ることによりレンズ構成と基板との間の間隔の決定を可能にするように、拡大コンポーネントを介して検査される、検査領域を有する。照明器具であって、ハウジングと、ハウジング内に設けられる照明ユニットであって、レンズ構成(10)が、照明器具の光出力窓を形成する、照明ユニットとを含む、照明器具も提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
LEDモジュールと、
前記LEDモジュールの上方に設けられるレンズ構成と、
を含む、照明ユニットであって、
前記LEDモジュールは、
基板と、
前記基板上に形成される少なくとも1つのLEDと、
前記基板上に形成される視覚検査領域であって、前記視覚検査領域は、マーカ構成を含む、視覚検査領域と、
を含み、
前記レンズ構成は、
プレートであって、前記プレートによって一体に形成される少なくとも1つのレンズを有する、プレートと、
前記プレートによって一体に形成される少なくとも1つの拡大コンポーネントと、
を含み、
所与の視点において前記少なくとも1つの拡大コンポーネントによって作り出される前記マーカ構成の像を視ることにより前記レンズ構成と前記基板との間の間隔の決定を可能にするように、前記少なくとも1つの拡大コンポーネントは、前記マーカ構成の上方に位置付けられ、レンズ又は各レンズは、それぞれのLED又はLEDのサブアレイの上方に位置付けられる、照明ユニット。
【請求項2】
前記プレートは、射出成形コンポーネントを含む、請求項1に記載の照明ユニット。
【請求項3】
当該照明ユニットは、レンズのアレイを含み、前記少なくとも1つの拡大コンポーネントは、前記アレイのレンズ間の位置にある、請求項1又は2に記載の照明ユニット。
【請求項4】
前記少なくとも1つの拡大コンポーネントの各々は、フォーカスポイントを有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の照明ユニット。
【請求項5】
前記プレートは、上面及び下面を有し、前記アレイのレンズは、前記プレートの前記上面によって形成される上面及び前記プレートの前記下面によって形成される下面を有する、請求項3に記載の照明ユニット。
【請求項6】
前記拡大コンポーネントは、前記上面に形成されるバンプを含む、請求項5に記載の照明ユニット。
【請求項7】
前記拡大コンポーネントは、前記アレイのレンズ又は各レンズよりも小さい、円形レンズを含む、請求項6に記載の照明ユニット。
【請求項8】
前記LEDモジュールは、LEDのアレイを含む、請求項1に記載の照明ユニット。
【請求項9】
前記基板は、PCBを含む、請求項8に記載の照明ユニット。
【請求項10】
前記マーカ構成は、同心状のリングのセットを含み、前記マーカ構成と前記拡大コンポーネントとの間の間隔は、どのリングが見えるかを決定する、請求項8又は9に記載の照明ユニット。
【請求項11】
前記セットのリングは、異なる色を有する、請求項10に記載の照明ユニット。
【請求項12】
前記マーカ構成は、パターンを有する、請求項8又は9に記載の照明ユニット。
【請求項13】
照明器具であって、
ハウジングと、
前記ハウジング内に設けられる請求項1乃至12のいずれか一項に記載の照明ユニットであって、前記レンズ構成は、当該照明器具の光出力窓を形成する、照明ユニットと、
を含む、照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LEDモジュールの上方に設けられるレンズ構成を使用する照明ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
レンズ又はレンズアレイは、例えば、平面の均一な照明を提供するためにLEDモジュールに適用される。無論、他の多くのビーム整形オプティクスが、設計されてもよい。レンズは、例えば、射出成形プレートによって形成される。
【0003】
レンズは、とりわけ良好な品質及び形状の再現性を必要とし、これは、サイズが大きくなるとますます困難になる。しかしながら、光学的アーキテクチャをシンプルにし、光学効率を向上させるために大きなレンズプレートを形成することが望ましい。斯くして、個々の小さなレンズプレートを1つのより大きなレンズプレート構成(lens plate arrangement)で置き換えることが望ましい。大きなレンズプレート構成は、アセンブリ時にLEDモジュールにクリップされ(clipped)てもよい。
【0004】
レンズプレートは平らであるべきであり、良好な光制御のためLEDモジュールとレンズの内(対向(facing))面との間に適切な距離を確保するようにLEDモジュールに(例えば、LEDモジュールのPCBに)取り付けられるべきである。
【0005】
しかしながら、大きなレンズプレートは必ずしも平らではなく、アセンブリ後にLEDモジュールに正しく取り付けられないことがある。例えば、クリップが正しい位置に押し込まれない可能性があり、又はアセンブリ時のレンズプレートの変形が、LEDモジュールとレンズプレートとの間に縦方向のギャップをもたらし得る。
【0006】
照明ユニット内の対応する下方のLEDとのレンズプレートのレンズのアライメント(縦方向及び横方向の両方)は、モジュールの光学性能にとって非常に重要である。レンズとLEDの間にミスアライメントがある場合、問題が、典型的には、照明ユニットの機能の光学的検証に基づいて検出される。とりわけ、不正確な配光が検出されることになる。
【0007】
この不正確な配光が検出される場合、以下の原因が考えられる。
(i) レンズとLEDの垂直距離が正しくない。
(ii) レンズの中心が、(一般にx-y平面と呼ばれる)水平面においてレンズの中心とうまくアラインされていない。
(iii) レンズの上面と下面がアラインされていない。
(Iv) レンズの表面精度が許容範囲外である。
【0008】
これらのあり得る不良(fault)を特定するための光学的調査(optical investigation)は時間がかかり、レンズを通して光出力を送るよう動作されることができるようにモジュールを完成させることを要する。
【0009】
出願人は、2019年11月13日に出願されたPCT/CN2019/118068において、水平面ミスアライメント問題(horizontal plane misalignment issue)及びレンズ表面ミスアライメント問題(lens surface misalignment issue)の特定を可能にする方策を提案している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、とりわけ、垂直アライメント問題(vertical alignment issue)の検出に関する。不正確な配光につながる、これらの垂直アライメント問題を、より早い段階で、モジュールの光出力の分析を必要とせずに特定できることが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様による例によれば、LEDモジュールと、LEDモジュールの上方に設けられるレンズ構成(lens arrangement)とを含む、照明ユニットであって、
LEDモジュールは、
基板と、
基板上に形成される少なくとも1つのLEDと、
基板上に形成される視覚検査領域(visual inspection region)であって、視覚検査領域は、マーカ構成(marker arrangement)を含む、視覚検査領域と、
を含み、
レンズ構成は、
プレートであって、プレートによって一体に形成される少なくとも1つのレンズを有する、プレートと、
プレートによって一体に形成される少なくとも1つの拡大コンポーネント(magnifying component)と、
を含み、
所与の視点(given viewing location)において少なくとも1つの拡大コンポーネントによって作り出されるマーカ構成の像を視ることによりレンズ構成と基板との間の間隔(spacing)の決定を可能にするように、少なくとも1つの拡大コンポーネントは、マーカ構成の上方に位置付けられ、レンズ又は各レンズは、それぞれのLED又はLEDのサブアレイの上方に位置付けられる、照明ユニットが提供される。
【0012】
拡大コンポーネントを通した検査領域の検査を可能にすることにより、拡大コンポーネントとその下の基板との間の間隔が、拡大コンポーネントを通して見える検査領域の量(amount)を決定する。検査領域に適切なパターンを設けることにより、見えるパターンの部分が、間隔に関する情報を提供する。
【0013】
プレートは、好ましくは、射出成形コンポーネント(injection molded plate)を含む。本発明によって実施される検査アプローチは、正しいプレートの位置決めが簡単な視覚検査によって決定されることを可能にするので、低コストの大面積射出成形レンズプレートを使用するアセンブリの品質がテストされることができる。
【0014】
レンズ構成は、例えば、レンズのアレイを含み、少なくとも1つの拡大コンポーネントは、アレイのレンズ間の位置にある。斯くして、拡大コンポーネントは、レンズプレートの光学的機能エリアを占める(take up)ことはない。
【0015】
少なくとも1つの拡大コンポーネント(16)の各々は、フォーカスポイント(focus point)を有してもよい。所与の視点において拡大コンポーネントによって作り出される像は、拡大コンポーネントの焦点に対する検査領域の位置に依存する。
【0016】
プレートは、例えば、上面及び下面を有し、アレイのレンズは、プレートの上面によって形成される上面及びプレートの下面によって形成される下面を有する。
【0017】
斯くして、レンズ形状は、プレートの上面及び下面によって画定される。
【0018】
拡大コンポーネントは、例えば、上面に形成されるバンプ(bump)を含む。拡大コンポーネントの下方の下面は、平坦であってもよいが、拡大コンポーネントが、整形された(shaped)上面及び下面を有することも可能である。拡大コンポーネントは、アレイのレンズ又は各レンズよりも小さい、円形レンズ(circular lens)を含んでもよい。
【0019】
LEDモジュールは、例えば、LEDのアレイを含む。1つのLED又はLEDのサブアレイは、レンズアレイのそれぞれのレンズの下方に位置付けられてもよい。レンズは、LED光出力のビーム整形を行う。
【0020】
基板は、例えば、PCBを含む。
【0021】
マーカ構成は、例えば、同心状のリングのセット(set of concentric rings)を含み、マーカ構成と拡大コンポーネントとの間の間隔は、どのリングが見えるかを決定する。
【0022】
斯くして、検査領域を検査し、どのリングが見えるかを識別することにより、間隔が判断されることができる。間隔が正しいか正しくないか判断されるように判断レベルは2つであってもよい。しかしながら、例えば、垂直アライメント(vertical alignment)の品質が徐々に劣化すること(gradual deterioration)が監視されることができるように、判断レベルは3つ以上であってもよい。
【0023】
セットのリングは、例えば、異なる色を有する。これは、間隔情報の迅速な判断を可能にする。
【0024】
代替的に、マーカ構成は、他の種類のパターンを有してもよい。
【0025】
本発明はまた、照明器具であって、
ハウジングと、
ハウジング内に設けられる上述した照明ユニットであって、レンズ構成は、照明器具の光出力窓(light output window)を形成する、照明ユニットと、
を含む、照明器具を提供する。
【0026】
本発明はまた、レンズ構成とレンズ構成の下方のLEDモジュールとの間の間隔を視覚的に検査する方法であって、
LEDモジュールの基板の検査領域に形成されるマーカ構成を、レンズ構成と一体に形成される拡大コンポーネントを通して視ることにより、レンズ構成(10)と基板との間の間隔の決定を可能にすること、
を含む、方法を提供する。
【0027】
方法は、マーカ構成の同心状のリングのセットのうちのいくつが見えるかを判断することであって、マーカ構成と拡大コンポーネントとの間の間隔は、どのリングが見えるかを決定する、ことを含んでもよい。
【0028】
本発明のこれらの及び他の態様は、以下に述べられる実施形態を参照して明らかになり、解明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本発明のより良好な理解のために、及び、どのようにして本発明が実施され得るかをより明らかに示すために、例としてのみ、添付の図面が参照される。
【
図1】LEDモジュールの上方に設けられるレンズ構成を含む照明ユニットを分解された形で示す。
【
図2】レンズ構成がカットアウェイ部分を有する、LEDモジュールとアラインするように位置付けられるレンズ構成を示す。
【
図3】LEDモジュールにクリップされるレンズ構成を示す。
【
図4】レンズ構成とLEDモジュールとの間の間隔の異なるレベルに対する3つの同心状のリングのセットの拡大コンポーネントを通した図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明が、図を参照して述べられる。
【0031】
詳細な説明及び特定の例示は、装置、システム及び方法の例示的な実施形態を示すものであるが、説明のみを目的としたものであり、本発明の範囲を限定することを意図したものではないことが理解されるべきである。本発明の装置、システム及び方法のこれら及び他の特徴、態様及び有利な点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲、及び添付の図面からよりよく理解されることになるであろう。図面は単に概略的なものであり、縮尺通りに描かれていないことを理解されたい。同じ参照番号は、図面全体にわたって同じ又は類似の部分を示すために用いられることも理解されたい。
【0032】
本発明は、レンズ構成、LEDモジュール及びLEDモジュールの上方にレンズ構成を含む照明ユニットを提供する。レンズ構成は、LEDモジュールの基板の上方に位置付けるためのプレートによって一体に形成される少なくとも1つのレンズを有するプレートと、プレートによって一体に形成される少なくとも1つの拡大コンポーネントとを含む。LEDモジュールの基板が、拡大コンポーネントを通して検査される検査領域を有することにより、レンズ構成と基板との間の間隔の決定を可能にする。
【0033】
図1は、LEDモジュール20の上方に設けられるレンズ構成10を含む照明ユニット1を分解された形で(in exploded form)示す。
【0034】
レンズ構成10は、上面12a及び下面12bを有するプレート12を含む。レンズ14のアレイが画定され、各レンズは、プレートの上面によって形成される上面及びプレートの下面によって形成される下面(図示せず)を有する。プレートは、好ましくは、射出成形される。
【0035】
LEDモジュール20は、プリント回路基板(PCB)の形態の基板22と、LED24のアレイとを含む。
【0036】
レンズアレイの各レンズ14は、それぞれのLED24又はLEDのサブアレイの上方に位置付けられる。レンズ14は、例えば、(ワイドビーム強度分布とも呼ばれる)いわゆるバットウィング強度分布(batwing intensity distribution)を送る(deliver)ことにより平面照明を提供することが意図される。バットウィングという用語は、極座標プロット(polar plot)における強度分布のピークが高い形状(highly peaked shape)を指す。バットウィング配光は、例えば140°のビーム角にまで、平面の均一な照明を可能にする。このような配光、したがってレンズデザインは、例えば、街路照明及びウォールウォッシャアプリケーションに用いられる。これらの例では、バットウィング分布は遠距離場(far field)の平面を対象としている。照明される表面は、光モジュール寸法よりもはるかに大きな距離に位置付けられる。
【0037】
しかしながら、本発明は、任意のレンズタイプに適用されてもよい。
【0038】
上述の範囲では、照明ユニットのデザインは従来通りである。
【0039】
本発明によれば、レンズ構成は、レンズアレイのプレート12によって一体に形成される拡大コンポーネント16を含む。拡大コンポーネント16は、PCB22の検査領域26の視覚検査のためのものである。このようにして、レンズ構成10とPCBとの間の間隔が評価されることができる。
【0040】
拡大コンポーネントを通して見える検査領域26の量は、拡大コンポーネントとPCBとの間の間隔に依存する。これは、所与の視点において拡大コンポーネントによって作り出される像が、拡大コンポーネントの焦点に対するPCBの位置に依存するからである。
【0041】
検査領域26は、拡大コンポーネントとPCB22との間の間隔に依存してパターンの一部が見えるような、パターンを有する。
【0042】
例えば、広いエリアにわたって間隔の均一性の評価を可能にするために、1つ又は複数の検査エリアがあってもよい。簡略化のため、1つの拡大コンポーネント及び対応する検査領域のみが示されている。
【0043】
拡大コンポーネント16は、アレイのレンズ14の間の位置にある。このようにして、拡大コンポーネント16は、LED出力光のビーム整形に使用されるレンズプレートのエリアを占めない。拡大コンポーネント16は、例えば、上面12aに形成されるバンプを含む。拡大コンポーネントの下方の下面12bは、平坦であってもよいが、拡大コンポーネントが、所望の光学(すなわち、レンズ)機能を規定するために整形された上面及び下面を有することも可能である。例えば、拡大コンポーネントは、アレイのレンズの間の空間に収まることができるようにアレイのレンズよりも小さい、円形レンズを含む。
【0044】
図2は、平坦な下部(flat base)とドーム状の上部(domed top)を有する拡大コンポーネント16を示すためにレンズ構成がカットアウェイ部分(cut-away portion)を有する、LEDモジュール20とアラインするように位置付けられるレンズ構成10を示している。
【0045】
図3は、再びレンズ構成がカットアウェイ部分を有する、LEDモジュール20にクリップされるレンズ構成10を示している。レンズ構成は、例えば、PCBの外周に取り付けるクリップ(図示せず)を有する。照明器具に使用される場合、照明ユニットはハウジング内に設けられ、レンズ構成10は照明器具の光出力窓を形成する。
【0046】
PCBの上面がレンズプレートの下面に接触することが意図されてもよい。このような場合、LED14は、レンズ14の整形された下面によって形成される凹部に位置付けられてもよい。レンズ構成が所定の位置に正しくクリップされない場合、間隔は、大きすぎる可能性があり、又は、レンズプレートが平らでない形状を有し、その結果中央で浮き上がる(raised)場合、間隔は、レンズプレートの中央付近で大きすぎる可能性がある。
【0047】
代替的に、レンズプレートが、クリップ構成(clip arrangement)によって規定される端部における間隔を含んで、PCBの上方に離間される(spaced)ことが意図されてもよい。このような場合、レンズプレートが平らでない形状を有し、その結果中央で浮き上がる又は沈む(sunken)場合、間隔は、大きすぎる又は小さすぎる可能性がある。
【0048】
視覚検査領域26は、同心状のリングのセット等のマーカ構成を含む。
【0049】
図4は、3つの同心状のリング26a、26b、26cのセットの拡大コンポーネント16を通した図を示している。マーカ構成は、例えば、PCBの上面における異なる色のシルクスクリーン印刷された円を含む。
【0050】
一例として、内側リング26aは赤色であってもよく、中間リング26bは黄色であってもよく、外側リング26cは緑色であってもよい。PCBとレンズプレートとの間の間隔に依存して、異なる数の円が拡大コンポーネントバンプを通して見られることができ、PCBとレンズプレートとの間のギャップが、見える円に基づいて解釈されることができる。
【0051】
上の像は、一番外側(緑)の円26cを含む、3つすべての円が見えるのを示している。これは、ギャップがほとんどなく、サンプルは完璧であることを示している。
【0052】
中間の像は、中間(黄色)の円26bと内側(赤色)の円26aだけが見えるのを示している。これは、ギャップがあるが、許容できる寸法を有することを示している。
【0053】
下の像は、内側(赤)の円26aだけが見えるのを示している。これは、品質管理テストに不合格となる大きなギャップがあることを示している。
【0054】
斯くして、検査領域を検査し、どのリングが見えるかを識別することにより、間隔、ひいては製品の品質が判断されることができる。上記で説明した3つの評価レベルよりも多くの評価レベルがあってもよく、又は2つのみであってもよい。
【0055】
また、本発明は、拡大コンポーネント16を通してマーカ構成を視ることに基づいてレンズ構成10とLEDモジュール20との間の間隔を視覚的に検査する方法を提供する。
【0056】
図面、本開示、及び添付の請求項の検討によって、開示される実施形態に対する変形形態が、当業者により理解されることができ、また、特許請求される発明を実施する際に実行されることができる。請求項では、単語「含む」は、他の構成要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、複数を排除するものではない。
【0057】
特定の手段が、互いに異なる従属請求項内に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが、有利に使用され得ないことを示すものではない。
【0058】
「に適合される」という用語が特許請求の範囲又は明細書において使用される場合、「に適合される」という用語は、「に構成される」という用語と同等であることが意図されていることに留意されたい。
【0059】
請求項中のいかなる参照符号も、範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【手続補正書】
【提出日】2023-01-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
LEDモジュールと、
前記LEDモジュールの上方に設けられるレンズ構成と、
を含む、照明ユニットであって、
前記LEDモジュールは、
基板と、
前記基板上に形成される少なくとも1つのLEDと、
前記基板上に形成される視覚検査領域であって、前記視覚検査領域は、マーカ構成を含む、視覚検査領域と、
を含み、
前記レンズ構成は、
プレートであって、前記プレートによって一体に形成される少なくとも1つのレンズを有する、プレートと、
前記プレートによって一体に形成される少なくとも1つの拡大コンポーネントと、
を含み、
所与の視点において前記少なくとも1つの拡大コンポーネントによって作り出される前記マーカ構成の像を視ることにより前記レンズ構成と前記基板との間の間隔の決定を可能にするように、前記少なくとも1つの拡大コンポーネントは、前記マーカ構成の上方に位置付けられ、レンズ又は各レンズは、それぞれのLED又はLEDのサブアレイの上方に位置付けられ
、
前記マーカ構成は、前記間隔に関する情報を提供する、照明ユニット。
【請求項2】
前記プレートは、射出成形コンポーネントを含む、請求項1に記載の照明ユニット。
【請求項3】
当該照明ユニットは、レンズのアレイを含み、前記少なくとも1つの拡大コンポーネントは、前記アレイのレンズ間の位置にある、請求項1又は2に記載の照明ユニット。
【請求項4】
前記少なくとも1つの拡大コンポーネントの各々は、フォーカスポイントを有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の照明ユニット。
【請求項5】
前記プレートは、上面及び下面を有し、前記アレイのレンズは、前記プレートの前記上面によって形成される上面及び前記プレートの前記下面によって形成される下面を有する、請求項3に記載の照明ユニット。
【請求項6】
前記拡大コンポーネントは、前記上面に形成されるバンプを含む、請求項5に記載の照明ユニット。
【請求項7】
前記拡大コンポーネントは、前記アレイのレンズ又は各レンズよりも小さい、円形レンズを含む、請求項6に記載の照明ユニット。
【請求項8】
前記LEDモジュールは、LEDのアレイを含む、請求項1に記載の照明ユニット。
【請求項9】
前記基板は、PCBを含む、請求項8に記載の照明ユニット。
【請求項10】
前記マーカ構成は、同心状のリングのセットを含み、前記マーカ構成と前記拡大コンポーネントとの間の間隔は、どのリングが見えるかを決定する、請求項8又は9に記載の照明ユニット。
【請求項11】
前記セットのリングは、異なる色を有する、請求項10に記載の照明ユニット。
【請求項12】
前記マーカ構成は、パターンを有する、請求項8又は9に記載の照明ユニット。
【請求項13】
照明器具であって、
ハウジングと、
前記ハウジング内に設けられる請求項1乃至12のいずれか一項に記載の照明ユニットであって、前記レンズ構成は、当該照明器具の光出力窓を形成する、照明ユニットと、
を含む、照明器具。
【国際調査報告】