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特表2023-519008アレコリン塩およびその調製方法、製品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-09
(54)【発明の名称】アレコリン塩およびその調製方法、製品
(51)【国際特許分類】
   C07D 211/78 20060101AFI20230427BHJP
   A61K 31/44 20060101ALI20230427BHJP
   A61K 9/68 20060101ALI20230427BHJP
   A61K 9/72 20060101ALI20230427BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20230427BHJP
   A61K 9/48 20060101ALI20230427BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230427BHJP
   A24B 15/28 20060101ALN20230427BHJP
【FI】
C07D211/78 CSP
A61K31/44
A61K9/68
A61K9/72
A61K9/08
A61K9/48
A61P43/00 111
A24B15/28
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022558564
(86)(22)【出願日】2021-03-26
(85)【翻訳文提出日】2022-10-12
(86)【国際出願番号】 CN2021083407
(87)【国際公開番号】W WO2021190645
(87)【国際公開日】2021-09-30
(31)【優先権主張番号】202010227895.8
(32)【優先日】2020-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010588490.7
(32)【優先日】2020-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522379473
【氏名又は名称】深▲セン▼市水梹榔生物科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】ShenZhen ICYBETEL Biological Technology Co.,Ltd
【住所又は居所原語表記】F-22C 22D 22E 22F 22G 22K, Phase IV, Xinghang Huafu, No. 2, Xinghua Rd, Fuyong St, Bao’an Dist., Shenzhen, Guangdong 518000 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】盧禁
(72)【発明者】
【氏名】傅国鋒
(72)【発明者】
【氏名】楚明
(72)【発明者】
【氏名】周星
(72)【発明者】
【氏名】黄▲ウェン▼▲ウェン▼
(72)【発明者】
【氏名】徐中立
(72)【発明者】
【氏名】李永海
【テーマコード(参考)】
4B043
4C076
4C086
【Fターム(参考)】
4B043BC02
4B043BC12
4B043BC18
4C076AA12
4C076AA53
4C076AA69
4C076AA93
4C076BB01
4C076BB22
4C076BB27
4C076CC01
4C076DD41R
4C076DD43Z
4C076DD59
4C076EE58
4C076FF68
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086AA04
4C086BC16
4C086GA14
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA13
4C086MA17
4C086MA37
4C086MA47
4C086MA52
4C086MA57
4C086NA09
4C086NA10
4C086ZA27
(57)【要約】
本出願は、アレコリン塩およびその調製方法、製品を提供し、アレコリン塩はアレコリンの安息香酸塩であり、その構造式は
であり、ここで、Xは、安息香酸に対するアレコリンのモル比である。当該アレコリン塩は、物理的および化学的安定性が良好で、使い勝手がよく、使用範囲が広い。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
【請求項2】
【請求項3】
【請求項4】
【請求項5】
【請求項6】
【請求項7】
アレコリンを反応容器に入れ、撹拌しながら加熱する条件下で安息香酸を加えて溶解して反応させ、アレコリン塩を得ることを含み、
調製されたアレコリン塩の構造式は、
【請求項8】
前記加熱の温度は、20℃~100℃、好ましくは20℃~80℃、さらに好ましくは40℃~80℃、さらに好ましくは50℃~80℃、さらに好ましくは50℃~70℃であることを特徴とする、請求項7に記載の調製方法。
【請求項9】
【請求項10】
【請求項11】
【請求項12】
【請求項13】
【請求項14】
アレコリン臭化水素酸塩を水に加えて溶解し、アレコリン臭化水素酸塩の水溶液を得ることと、
アレコリン臭化水素酸塩の水溶液をアルカリ性に調整した後、有機溶媒で抽出し、有機溶媒層と水層を得ることと、
有機溶媒層を取り、安息香酸を加えて溶解して反応させ、アレコリン塩を得ることと、を含み、
前記アレコリン塩の構造式は、
【請求項15】
前記有機溶媒層を取り、水を加えて逆抽出して水相をアルカリ性に調整し、二次有機溶媒層と水層を得ることと、
二次有機溶媒層を取り、安息香酸を加えて溶解して反応させ、アレコリン塩を得ることと、をさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の調製方法。
【請求項16】
前記アルカリ性に調整された水相のpH値は、7~10、好ましくは7~9.5、さらに好ましくは7~9、さらに好ましくは7.5~9、さらに好ましくは8~9であることを特徴とする、請求項15に記載の調製方法。
【請求項17】
二次有機溶媒層を乾燥させた後、安息香酸を加えて溶解して反応させ、アレコリン塩を得ることを特徴とする、請求項15または請求項16に記載の調製方法。
【請求項18】
乾燥剤は、五酸化リン、シリカゲル、苛性ソーダ、石灰、ソーダライム、無水塩化カルシウム、無水硫酸ナトリウム、無水硫酸マグネシウムの少なくとも1つであり、好ましくは、無水硫酸ナトリウムであることを特徴とする、請求項17に記載の調製方法。
【請求項19】
得られたアレコリン塩を濃縮乾燥させて、アレコリン塩の純度を向上させることを特徴とする、請求項14~請求項18のいずれか一つに記載の調製方法。
【請求項20】
前記有機溶媒は、
酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、キシレン、石油エーテル、メチルエーテル、エチルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、n-ブタノールの少なくとも1つであり、好ましくは酢酸エチルであることを特徴とする、請求項14~請求項19のいずれか一つに記載の調製方法。
【請求項21】
【請求項22】
【請求項23】
【請求項24】
【請求項25】
【請求項26】
請求項1~請求項6のいずれか一つに記載のアレコリン塩を含むことを特徴とする、檳榔子の風味の製品。
【請求項27】
前記製品は、霧化されて吸い込み用のエアロゾルを生成するためのエアロゾル形成基質であり、または前記製品は、フィルターカプセル、チューインガムまたは飲料であることを特徴とする、請求項26に記載の製品。
【請求項28】
前記エアロゾル形成基質は、液相であり、加熱霧化装置、超音波霧化装置、空気圧縮式霧化装置、押圧式噴霧装置のうちのいずれか1つを用いて霧化してエアロゾルを生成するために使用されることを特徴とする、請求項27に記載の製品。
【請求項29】
前記エアロゾル生成基質は、固相であり、着火点以下に加熱されると、吸い込み用のエアロゾルを生成するように構成されることを特徴とする、請求項27に記載の製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2020年03月27日に中国特許局に提出された、「エアロゾル形成基質」と題する中国特許出願第202010227895.8号、および2020年06月24日に中国特許局に提出された、「アレコリン塩およびその調製方法、製品」と題する中国特許出願第202010588490.7号の優先権を主張し、その内容全体は参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
本出願は、化学合成の技術分野に属し、アレコリン塩およびその調製方法、製品に関する。
【背景技術】
【0003】
アレコリン(Arecoline)は、化学名「1,2,5,6-テトラヒドロ-1-メチル-3-ピリジンカルボン酸エチル」で、コリン様作用を持つ油性の液体である。アレコリンは応用価値の高い化合物であり、その調製方法とその応用は常に注目されている。
【発明の概要】
【0004】
【0005】
【0006】
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
本出願の第2の態様は、アレコリン塩の調製方法を提供し、当該方法は、アレコリンを反応容器に入れ、撹拌しながら加熱する条件下で安息香酸を加えて溶解して反応させ、アレコリン塩を得るステップを含み、
調製されたアレコリン塩の構造式は、
【0011】
いくつかの実施形態では、加熱温度は、20℃~100℃、好ましくは20℃~80℃、さらに好ましくは40℃~80℃、さらに好ましくは50℃~80℃、さらに好ましくは50℃~70℃である。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
本出願の第3の態様は、アレコリン塩の調製方法を提供し、当該方法は、
アレコリン臭化水素酸塩を水に加えて溶解し、アレコリン臭化水素酸塩の水溶液を得るステップと、
アレコリン臭化水素酸塩の水溶液をアルカリ性に調整した後、有機溶媒で抽出し、有機溶媒層と水層を得るステップと、
有機溶媒層を取り、安息香酸を加えて溶解して反応させ、アレコリン塩を得るステップと、を含み、
【0018】
いくつかの実施形態では、前記有機溶媒層を取り、水を加えて逆抽出して水相をアルカリ性に調整し、二次有機溶媒層と水層を得るステップと、
二次有機溶媒層を取り、安息香酸を加えて溶解して反応させ、アレコリン塩を得るステップと、をさらに含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、前記アルカリ性に調整された水相のpH値は、7~10、好ましくは7~9.5、さらに好ましくは7~9、さらに好ましくは7.5~9、さらに好ましくは8~9である。
【0020】
いくつかの実施形態では、二次有機溶媒層を乾燥させた後、安息香酸を加えて溶解して反応させ、アレコリン塩を得る。
【0021】
いくつかの実施形態では、乾燥剤は、五酸化リン、シリカゲル、苛性ソーダ、石灰、ソーダライム、無水塩化カルシウム、無水硫酸ナトリウム、無水硫酸マグネシウムの少なくとも1つから選択され、好ましくは、無水硫酸ナトリウムが用いられる。
【0022】
いくつかの実施形態では、得られたアレコリン塩を濃縮乾燥させて、アレコリン塩の純度を向上させる。
【0023】
いくつかの実施形態では、調整されたアレコリン臭化水素酸塩の水溶液のpH値は、7~10、好ましくは7~9.5、さらに好ましくは7~9、さらに好ましくは7.5~9、さらに好ましくは8~9である。
【0024】
いくつかの実施形態では、前記有機溶媒は、
酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、キシレン、石油エーテル、メチルエーテル、エチルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、n-ブタノールの少なくとも1つから選択され、好ましくは酢酸エチルである。
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
本出願の第4の態様は、前記アレコリン塩を含む製品を提供する。
【0031】
いくつかの実施形態では、前記製品は、霧化されて吸い込み用のエアロゾルを生成するためのエアロゾル形成基質であり、または前記製品は、フィルターカプセル、チューインガムまたは飲料である。
【0032】
いくつかの実施形態では、前記エアロゾル形成基質は、液相であり、加熱霧化装置、超音波霧化装置、空気圧縮式霧化装置、押圧式噴霧装置のうちのいずれか1つを用いて霧化してエアロゾルを生成するために使用される。
【0033】
いくつかの実施形態では、前記エアロゾル生成基質は、固相であり、着火点以下に加熱されると、吸い込み用のエアロゾルを生成するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
1つ以上の実施例は、それに対応する図面によって例示的に説明され、これらの例示的な説明は、実施例を限定するものではない。
【0035】
図1】本出願の実施形態によって提供されるアレコリン塩の3D分子構造式を示す模式図である。
図2】本出願の実施形態によって提供されるアレコリン塩の赤外スペクトルの模式図である。
図3】本出願の実施形態によって提供される安息香酸の赤外スペクトルの模式図である。
図4】本出願の実施形態によって提供されるアレコリンの赤外スペクトルの模式図である。
図5】本出願の実施形態によって提供されるアレコリン塩のプロトン核磁気共鳴スペクトルの模式図である。
図6】本出願の実施形態によって提供されるアレコリン塩の炭素-13核磁気共鳴スペクトルの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下の実施例と併せて、本出願をさらに説明する。
【0037】
実施形態1
本出願の実施形態1は、アレコリン塩を提供し、前記アレコリン塩は、アレコリンの安息香酸塩であり、その構造式は、
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
実施形態2
本出願の実施形態2は、アレコリン塩の調製方法を提供し、当該方法は、アレコリンを反応容器に入れ、撹拌しながら加熱する条件下で安息香酸を加えて溶解して反応させ、アレコリン塩を得ることを含み、
調製されたアレコリン塩の構造式は、
【0044】
いくつかの実施形態では、加熱温度は、20℃~100℃、好ましくは20℃~80℃、さらに好ましくは40℃~80℃、さらに好ましくは50℃~80℃、さらに好ましくは50℃~70℃である。
【0045】
【0046】
一例では、アレコリンを反応容器に入れ、安息香酸に対するアレコリンのモル比が0.5となる比率で安息香酸を加え、50℃に加熱し、撹拌し、溶解してアレコリン塩を得る。
【0047】
【0048】
一例では、アレコリンを反応容器に入れ、安息香酸に対するアレコリンのモル比が1となる比率で安息香酸を加え、60℃に加熱し、撹拌し、溶解してアレコリン塩を得る。
【0049】
【0050】
一例では、アレコリンを反応容器に入れ、安息香酸に対するアレコリンのモル比が1.5となる比率で安息香酸を加え、65℃に加熱し、撹拌し、溶解してアレコリン塩を得る。
【0051】
【0052】
一例では、アレコリンを反応容器に入れ、安息香酸に対するアレコリンのモル比が2となる比率で安息香酸を加え、70℃に加熱し、撹拌し、溶解してアレコリン塩を得る。
【0053】
【0054】
実施形態3
本出願の実施形態3は、アレコリン塩の調製方法を提供し、当該方法は、
アレコリン臭化水素酸塩を水に加えて溶解し、アレコリン臭化水素酸塩の水溶液を得ることと、
アレコリン臭化水素酸塩の水溶液をアルカリ性に調整した後、有機溶媒で抽出し、有機溶媒層と水層を得ることと、
有機溶媒層を取り、安息香酸を加えて溶解して反応させ、アレコリン塩を得ることと、を含み、
前記アレコリン塩の構造式は、
【0055】
いくつかの実施形態では、前記有機溶媒層を取り、水を加えて逆抽出して水相をアルカリ性に調整し、二次有機溶媒層と水層を得ることと、
二次有機溶媒層を取り、安息香酸を加えて溶解して反応させ、アレコリン塩を得ることと、をさらに含む。
【0056】
いくつかの実施形態では、前記アルカリ性に調整された水相のpH値は、7~10、好ましくは7~9.5、さらに好ましくは7~9、さらに好ましくは7.5~9、さらに好ましくは8~9である。
【0057】
いくつかの実施形態では、二次有機溶媒層を乾燥させた後、安息香酸を加えて溶解して反応させ、アレコリン塩を得る。
【0058】
いくつかの実施形態では、乾燥剤は、五酸化リン、シリカゲル、苛性ソーダ、石灰、ソーダライム、無水塩化カルシウム、無水硫酸ナトリウム、無水硫酸マグネシウムの少なくとも1つから選択され、好ましくは、無水硫酸ナトリウムが用いられる。
【0059】
具体的には、酢酸エチルを例に挙げて、酢酸エチルに少量の水を溶解可能であるが、水にはNa+、Br-、OH-などの不純物が含まれているため、有機溶媒中の水を除去する必要がある。無水硫酸ナトリウムを水分除去剤として選択すれば、水と結合して結晶水を形成することができる。
【0060】
【0061】
いくつかの実施形態では、得られたアレコリン塩を濃縮乾燥させて、アレコリン塩の純度を向上させる。
【0062】
具体的には、上記調製プロセスにより得られるアレコリン塩の収率は約90%であり、ロス率が小さく、スケールアップロス率が大きくなる。アレコリン塩の純度は約95%であり、主な不純物は、酢酸エチルなどの残留有機溶媒であり、濃縮乾燥プロセスを実施した後、純度は99%以上に達することができる。
【0063】
いくつかの実施形態では、調整されたアレコリン臭化水素酸塩の水溶液のpH値は、7~10、好ましくは7~9.5、さらに好ましくは7~9、さらに好ましくは7.5~9、さらに好ましくは8~9である。
【0064】
具体的には、この調製プロセスの原理は、溶液のpH値を調整することで、解離型アルカロイドを遊離型アルカロイドにし、その後、水と有機溶媒における遊離型アルカロイドの分配係数の差異により、分離効果を達成することである。予備試験を通じて、アレコリン臭化水素酸塩の水溶液のpH値は中性であり、pH値を調整しなければ、遊離型アルカロイドが少なく、抽出率が低い。pH値を10以上に調整した場合、抽出率が大幅に向上せず、アルカリ性が強すぎて、NaOHが残留するリスクが高くなるため、pH値を8~9に調整するのが適切である。また、逆抽出を行う時にも、pH値を調整する必要があり、そうしないと、収率が低い。
【0065】
いくつかの実施形態では、前記有機溶媒は、
酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、キシレン、石油エーテル、メチルエーテル、エチルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、n-ブタノールの少なくとも1つから選択され、好ましくは酢酸エチルである。
【0066】
【0067】
一例では、アレコリン臭化水素酸塩を水に加えて溶解し、アレコリン臭化水素酸塩の水溶液を得て、水酸化ナトリウムを加えてアレコリン臭化水素酸塩の水溶液のpH値を8~9に調整し、その後、酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層と水層を得て、酢酸エチル層を取り、水を加えて逆抽出し、かつ水酸化ナトリウムを加えて水相のpH値を8~9に調整し、酢酸エチル層と水層を再度得て、そして、再度得られた酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、安息香酸に対するアレコリンのモル比が1となる比率で安息香酸を加えて溶解し、アレコリン塩を得る。
【0068】
【0069】
物理的および化学的分析:
本実施例の調製方法により調製されたアレコリン塩は粘稠な黄色油状物であり、室温で放置すると、色が徐々に濃くなる。
【0070】
図1は、本実施例の調製方法により調製されたアレコリン塩の3D分子構造式を示す模式図である。
【0071】
図2は、本実施例の調製方法により調製されたアレコリン塩の赤外スペクトルの模式図である。
【0072】
図3は、安息香酸の赤外スペクトルの模式図である。
【0073】
図4は、アレコリンの赤外スペクトルの模式図である。
【0074】
図5は、本実施例の調製方法により調製されたアレコリン塩のプロトン核磁気共鳴スペクトルの模式図である。
【0075】
図6は、本実施例の調製方法により調製されたアレコリン塩の炭素13-核磁気共鳴スペクトルの模式図である。
【0076】
一例では、アレコリン臭化水素酸塩を水に加えて溶解し、アレコリン臭化水素酸塩の水溶液を得て、水酸化ナトリウムを加えてアレコリン臭化水素酸塩の水溶液のpH値を8~9に調整し、その後、ジクロロメタンで抽出し、ジクロロメタン層と水層を得て、ジクロロメタン層を取り、水を加えて逆抽出し、かつ水酸化ナトリウムを加えて水相のpH値を8~9に調整し、ジクロロメタン層と水層を再度得て、再度得られたジクロロメタン層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、安息香酸に対するアレコリンのモル比が0.5となる比率で安息香酸を加えて溶解し、アレコリン塩を得る。
【0077】
【0078】
本実施例の調製方法により調製されたアレコリン塩の3D分子構造式の模式図、赤外スペクトルの模式図、プロトン核磁気共鳴スペクトルの模式図および炭素13-核磁気共鳴スペクトルの模式図は、図1図6に示したものと同様であるため、図1図6を参照して理解してもよい。
【0079】
一例では、アレコリン臭化水素酸塩を水に加えて溶解し、アレコリン臭化水素酸塩の水溶液を得て、水酸化ナトリウムを加えてアレコリン臭化水素酸塩の水溶液のpH値を7~9に調整し、その後、酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層と水層を得て、酢酸エチル層を取り、水を加えて逆抽出し、かつ水酸化ナトリウムを加えて水相のpH値を7~9に調整し、酢酸エチル層と水層を再度得て、再度得られた酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、安息香酸に対するアレコリンのモル比が1.5となる比率で安息香酸を加えて溶解し、アレコリン塩を得る。
【0080】
【0081】
本実施例の調製方法により調製されたアレコリン塩の3D分子構造式の模式図、赤外スペクトルの模式図、プロトン核磁気共鳴スペクトルの模式図および炭素13-核磁気共鳴スペクトルの模式図は、図1図6に示したものと同様であるため、図1図6を参照して理解してもよい。
【0082】
一例では、アレコリン臭化水素酸塩を水に加えて溶解し、アレコリン臭化水素酸塩の水溶液を得て、水酸化ナトリウムを加えてアレコリン臭化水素酸塩の水溶液のpH値を7~10に調整し、その後、酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層と水層を得て、酢酸エチル層を取り、水を加えて逆抽出し、かつ水酸化ナトリウムを加えて水相のpH値を7~10に調整し、酢酸エチル層と水層を再度得て、再度得られた酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、安息香酸に対するアレコリンのモル比が2となる比率で安息香酸を加えて溶解し、アレコリン塩を得る。
【0083】
【0084】
本実施例の調製方法により調製されたアレコリン塩の3D分子構造式の模式図、赤外スペクトルの模式図、プロトン核磁気共鳴スペクトルの模式図および炭素13-核磁気共鳴スペクトルの模式図は、図1図6に示したものと同様であるため、図1図6を参照して理解してもよい。
【0085】
実施形態4
本出願の実施形態4は、エアロゾル形成基質の調製におけるアレコリン塩の用途を提供する。
【0086】
ここで、アレコリン塩の構造式およびその調製方法は、上記実施形態で記載した内容を参照してもよく、ここでは繰り返して説明しない。
【0087】
いくつかの実施形態では、前記エアロゾル形成基質を調製する時、前記エアロゾル形成基質の全質量に対して、前記アレコリン塩の質量百分率は、0.2%~15%、好ましくは1%~15%、さらに好ましくは2%~15%、さらに好ましくは2%~10%、さらに好ましくは2%~5%、さらに好ましくは2%~4%である。
【0088】
いくつかの実施形態では、前記エアロゾル形成基質を調製する時、前記アレコリン塩に添加される対象物は、溶媒を含む。
【0089】
いくつかの実施形態では、前記溶媒は、
1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、グリセリン、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール400、ジプロピレングリコール縮合エーテル、エタノール、水、クエン酸トリエチル、トリアセチン、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、イソプロパノール、オレンジ油、レモン油、ペパーミント油、パーム油、ピーナッツ油、コーン油、サラダ油の少なくとも1つから選択される。
【0090】
いくつかの実施形態では、前記溶媒はグリセリンを含み、かつ前記グリセリンの質量百分率は0~90%である。
【0091】
いくつかの実施形態では、前記溶媒はプロパンジオールを含み、かつ前記プロパンジオールの質量百分率は9%~99.8%である。
【0092】
いくつかの実施形態では、前記アレコリン塩に添加される対象物は、芳香剤をさらに含む。
【0093】
いくつかの実施形態では、前記芳香剤は、
シス-3,7-ジメチル-2,6-オクタジエノール、トランス-2-ヘキセノール、リナロール、ベンジルアルコール、1-ヘキサノール、リーフアルコール、α-テルピネオール、シトロネロール、フェネチルアルコール、エポキシジヒドロリナロール、ゲラニオール、イソアミルアルコール、オクタノール、ヘキサノール、デカノール、シンナミルアルコール、ヘプタノール、オイゲノール、マルトール、エチルマルトール、チモール、イソオイゲノール、2-メチルブチレート、リンゴ酸、n-吉草酸、ヘキサン酸、食用酢酸、n-オクタン酸、イチゴ酸、酪酸、クエン酸、プロピオン酸、3-メチル吉草酸、イソ吉草酸、酢酸イソアミル、蟻酸ペンチル、ギ酸ゲラニル、ギ酸ブチル、ギ酸ベンジル、ギ酸cis-3-ヘキセニル、γ-デカラクトン、δ-ノナンラクトン、γ-オクタラクトン、γ-ヘプタラクトン、γ-ウンデカノラクトン、δ-ドデカラクトン、ベンズアルデヒド、ストロベリーアルデヒド、シンナムアルデヒド、フルフラール、シトラール、アセトアルデヒド、3-メチルチオプロパナール、天然の3-メルカプト-2-メチルペンタナール、イソブチルアルデヒド、トランス-2-オクテナール、トランス-2-ノネナール、トランス-2-デセナール、トランス,トランス-2,4-ヘプタジエナール、2,5-ジメチルピラジン、2-アセチルフラン、2-エチル-3(5または6)-ジメチルピラジン、2,3,5,6-テトラメチルピラジン、2,3,5-トリメチルピラジン、2-アセチルピラジン、アセトフェノン、β-イオノン、ダマセノン2号(Firmenich)、ブタンジオン、α-イオノン、アセトイン(アセチルメチルカルビノール)、スルカトン、バニリン、エチルバニリン、ジヒドロクマリン、ラズベリーケトン、アニソール、セドロールメチルエーテル、メチル-2-メチル-3-フリルジスルフィド、冬緑油、クローブバッドオイル、10倍オレンジ油、ローズウッド油、ゼラニウム油、ビターアーモンド油、クローブバジル油、エチルバニリン、ジヒドロクマリン、ラズベリーケトン、濃縮バニリン、トルレジノイド、ペルーエキス、オークエキス、エスプレッソ超臨界エキス(水溶性)、カカオエキス、コーヒーチンキ、アンジェリカポリクラダチンキ、パンダンエキス、バニラエキス、ラブダナムコンクリート、オリスオイル/オリスルートアブソリュート、ジャスミンコンクリート、木苔コンクリート(アンバー調の香り)、タマリンドエキス、ジンバブエタバコエキス、タバコ精油、バーレータバコエキス、タバコ葉アブソリュートA、焙煎タバコ葉トップノートエキス、日干しタバコ葉トップノートエキスの少なくとも1つから選択される。
【0094】
なお、芳香剤は、上記のものに限定されず、FEMA番号、CAS番号に準拠する芳香剤であれば、いずれも適用可能である。
【0095】
いくつかの実施形態では、前記アレコリン塩に添加される対象物は、ニコチンおよび/またはニコチン塩を含まない。
【0096】
実施形態5
本出願の実施形態5は、エアロゾル形成基質を提供し、前記エアロゾル形成基質は、アレコリン塩、溶媒を含む。
【0097】
ここで、アレコリン塩の構造式およびその調製方法は、上記実施形態で記載した内容を参照してもよく、ここでは繰り返して説明しない。
【0098】
いくつかの実施形態では、エアロゾル形成基質の全質量に対して、前記アレコリン塩の質量百分率は、0.2%~15%、好ましくは1%~15%、さらに好ましくは2%~15%、さらに好ましくは2%~10%、さらに好ましくは2%~5%、さらに好ましくは2%~4%である。
【0099】
いくつかの実施形態では、前記エアロゾル形成基質がエアロゾルに霧化される時、前記アレコリン塩の少なくとも約80%は、前記エアロゾルにある。
【0100】
いくつかの実施形態では、前記エアロゾル形成基質がエアロゾルに霧化される時、エアロゾルの全質量に対して、前記アレコリン塩の質量百分率は、0.1%~12%、好ましくは0.8%~12%、さらに好ましくは1.5%~12%、さらに好ましくは1.5%~8%、さらに好ましくは1.5%~4.5%、さらに好ましくは1.5%~3.5%である。
【0101】
いくつかの実施形態では、前記溶媒は、
1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、グリセリン、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール400、ジプロピレングリコール縮合エーテル、エタノール、水、クエン酸トリエチル、トリアセチン、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、イソプロパノール、オレンジ油、レモン油、ペパーミント油、パーム油、ピーナッツ油、コーン油、サラダ油の少なくとも1つから選択される。
【0102】
いくつかの実施形態では、前記溶媒は、グリセリンを含み、かつ前記エアロゾル形成基質に含まれるグリセリンの質量百分率は、0~90%である。
【0103】
いくつかの実施形態では、前記溶媒は、プロパンジオールを含み、かつ前記エアロゾル形成基質に含まれるプロパンジオールの質量百分率は、9%~99.8%である。
【0104】
いくつかの実施形態では、前記エアロゾル形成基質は、芳香剤をさらに含む。
【0105】
いくつかの実施形態では、前記芳香剤は、
シス-3,7-ジメチル-2,6-オクタジエノール、トランス-2-ヘキセノール、リナロール、ベンジルアルコール、1-ヘキサノール、リーフアルコール、α-テルピネオール、シトロネロール、フェネチルアルコール、エポキシジヒドロリナロール、ゲラニオール、イソアミルアルコール、オクタノール、ヘキサノール、デカノール、シンナミルアルコール、ヘプタノール、オイゲノール、マルトール、エチルマルトール、チモール、イソオイゲノール、2-メチルブチレート、リンゴ酸、n-吉草酸、ヘキサン酸、食用酢酸、n-オクタン酸、イチゴ酸、酪酸、クエン酸、プロピオン酸、3-メチル吉草酸、イソ吉草酸、酢酸イソアミル、蟻酸ペンチル、ギ酸ゲラニル、ギ酸ブチル、ギ酸ベンジル、ギ酸cis-3-ヘキセニル、γ-デカラクトン、δ-ノナンラクトン、γ-オクタラクトン、γ-ヘプタラクトン、γ-ウンデカノラクトン、δ-ドデカラクトン、ベンズアルデヒド、ストロベリーアルデヒド、シンナムアルデヒド、フルフラール、シトラール、アセトアルデヒド、3-メチルチオプロパナール、天然の3-メルカプト-2-メチルペンタナール、イソブチルアルデヒド、トランス-2-オクテナール、トランス-2-ノネナール、トランス-2-デセナール、トランス,トランス-2,4-ヘプタジエナール、2,5-ジメチルピラジン、2-アセチルフラン、2-エチル-3(5または6)-ジメチルピラジン、2,3,5,6-テトラメチルピラジン、2,3,5-トリメチルピラジン、2-アセチルピラジン、アセトフェノン、β-イオノン、ダマセノン2号(Firmenich)、ブタンジオン、α-イオノン、アセトイン(アセチルメチルカルビノール)、スルカトン、バニリン、エチルバニリン、ジヒドロクマリン、ラズベリーケトン、アニソール、セドロールメチルエーテル、メチル-2-メチル-3-フリルジスルフィド、冬緑油、クローブバッドオイル、10倍オレンジ油、ローズウッド油、ゼラニウム油、ビターアーモンド油、クローブバジル油、エチルバニリン、ジヒドロクマリン、ラズベリーケトン、濃縮バニリン、トルレジノイド、ペルーエキス、オークエキス、エスプレッソ超臨界エキス(水溶性)、カカオエキス、コーヒーチンキ、アンジェリカポリクラダチンキ、パンダンエキス、バニラエキス、ラブダナムコンクリート、オリスオイル/オリスルートアブソリュート、ジャスミンコンクリート、木苔コンクリート(アンバー調の香り)、タマリンドエキス、ジンバブエタバコエキス、タバコ精油、バーレータバコエキス、タバコ葉アブソリュートA、焙煎タバコ葉トップノートエキス、日干しタバコ葉トップノートエキスの少なくとも1つから選択される。
【0106】
なお、芳香剤は、上記のものに限定されず、FEMA番号、CAS番号に準拠する芳香剤であれば、いずれも適用可能である。
【0107】
いくつかの実施形態では、前記エアロゾル形成基質は、ニコチンおよび/またはニコチン塩を含まない。
【0108】
一、霧化比較試験
試験方法:
アレコリン塩(アレコリンの安息香酸塩)を用い、溶媒は、質量比が1:1となるグリセリンとプロパンジオールの混合物を選択する。比較例では、アレコリン臭化水素酸塩(アレコリンの臭化水素酸塩)を用い、溶媒は、質量比が1:1となるグリセリンとプロパンジオールの混合物を選択する。
【0109】
国際基準に従って喫煙機で喫煙し、エアロゾル形成基質から霧化したエアロゾルをケンブリッジフィルターにより収集し、試験したところ、エアロゾルにおけるアレコリン塩の質量がm1であることが確認された。次に、残留したエアロゾル形成基質におけるアレコリン塩の質量がm2であり、エアロゾル形成基質における総アレコリン塩の質量がm0であることが確認され、変換率k=m1/(m0-m2)を計算する。
【0110】
ここで、関連する国際基準は、
CORESTA RECOMMENDED METHOD No 81,Afnor standardization XP D90-300-3,International Standard ISO 20768:2018 and PD CEN/TR 17236:2018を参照してもよい。
【0111】
【0112】
【0113】
【0114】
上記の試験結果から分かるように、アレコリン塩は、アレコリン臭化水素酸塩に比べて変換率が有意に高く、異なる濃度(1%~15%)での変換率が比較的安定し、完全かつ正常に霧化され得る。
【0115】
二、パフ体験の比較試験:
同じ含有量(3%)のアレコリン塩、アレコリン臭化水素酸塩を選択してパフ体験試験を行い、数人のパフ評価を経て、快楽感、心拍数の増加、顔の紅潮、体の発熱、わずかな発汗などの面で0-5点を付けて評価する。
【0116】
【0117】
上記の試験結果から分かるように、同じ含有量(3%)を有するアレコリン塩は、快楽感、心拍数の増加、顔の紅潮、体の発熱、わずかな発汗などの面でパフ体験が、アレコリン臭化水素酸塩よりも有意に優れている。
【0118】
実施形態6
本出願の実施形態6は、霧化装置および実施形態5に記載のエアロゾル形成基質を含む、エアロゾル生成システムを提供し、
前記霧化装置は、前記エアロゾル形成基質を霧化してエアロゾルを形成するように構成される。
【0119】
いくつかの実施形態では、前記霧化装置は、加熱霧化装置である。
【0120】
いくつかの実施形態では、前記霧化装置は、超音波霧化装置である。
【0121】
いくつかの実施形態では、前記エアロゾル形成基質は、アレコリン塩、グリセリンおよびプロパンジオールを含む。
【0122】
いくつかの実施形態では、前記超音波霧化装置は、1MHzより大きい発振周波数を有する。
【0123】
いくつかの実施形態では、前記霧化装置は、空気圧縮式霧化装置または押圧式噴霧装置である。
【0124】
いくつかの実施形態では、前記エアロゾル形成基質は、アレコリン塩、エタノールおよび水を含む。
【0125】
実施形態7
本出願の実施形態7は、エアロゾル生成製品の製造におけるアレコリン塩の用途を提供する。
【0126】
ここで、エアロゾル生成製品は、加熱されて吸い込み用のエアロゾルを生成するために使用され、アレコリン塩の構造式およびその調製方法は、上記実施形態で記載した内容を参照してもよく、ここでは繰り返して説明しない。
【0127】
いくつかの実施形態では、前記エアロゾル生成製品を製造する時、前記エアロゾル生成製品の原料の全質量に対して、前記アレコリン塩の質量百分率は、0.2%~15%、好ましくは1%~15%、さらに好ましくは2%~15%、さらに好ましくは2%~10%、さらに好ましくは2%~5%、さらに好ましくは2%~4%、さらに好ましくは3%~4%である。
【0128】
いくつかの実施形態では、前記エアロゾル生成製品を製造する時、前記アレコリン塩に添加される対象物は、霧化剤、結合剤および植物繊維を含む。
【0129】
いくつかの実施形態では、前記エアロゾル生成製品を製造する時、前記エアロゾル生成製品の原料の全質量に対して、前記霧化剤の質量百分率は、5%~30%、好ましくは10%~30%、さらに好ましくは10%~25%、さらに好ましくは15%~25%である。
【0130】
いくつかの実施形態では、前記霧化剤は、
1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、グリセリン、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール400、ジプロピレングリコール縮合エーテル、エタノール、水、クエン酸トリエチル、トリアセチン、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、イソプロパノール、オレンジ油、レモン油、ペパーミント油、パーム油、ピーナッツ油、コーン油、サラダ油の少なくとも1つから選択される。
【0131】
いくつかの実施形態では、前記エアロゾル生成製品を製造する時、前記エアロゾル生成製品の原料の全質量に対して、前記結合剤の質量百分率は、1%~20%、好ましくは1%~15%、さらに好ましくは1%~10%、さらに好ましくは3%~10%、さらに好ましくは5%~10%である。
【0132】
いくつかの実施形態では、前記の結合剤は、
カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ロジン、キサンタンガム、アラビアゴム、グアーガム、キトサン、ペクチン、ローカストビーンガム、デンプン、アルギン酸ナトリウム、シェラックの少なくとも1つから選択される。
【0133】
いくつかの実施形態では、前記エアロゾル生成製品を製造する時、前記エアロゾル生成製品の原料の全質量に対して、前記植物繊維の質量百分率は、40%~80%、好ましくは40%~70%、さらに好ましくは50%~70%、さらに好ましくは50%~65%、さらに好ましくは50%~60%である。
【0134】
いくつかの実施形態では、前記植物繊維は、
檳榔子繊維、木材パルプ繊維、麻パルプ繊維、綿パルプ繊維、バガスパルプ繊維、竹パルプ繊維、ヤシパルプ繊維の少なくとも1つから選択される。
【0135】
いくつかの実施形態では、前記アレコリン塩に添加される対象物は、芳香剤をさらに含む。
【0136】
いくつかの実施形態では、前記芳香剤は、
シス-3,7-ジメチル-2,6-オクタジエノール、トランス-2-ヘキセノール、リナロール、ベンジルアルコール、1-ヘキサノール、リーフアルコール、α-テルピネオール、シトロネロール、フェネチルアルコール、エポキシジヒドロリナロール、ゲラニオール、イソアミルアルコール、オクタノール、ヘキサノール、デカノール、シンナミルアルコール、ヘプタノール、オイゲノール、マルトール、エチルマルトール、チモール、イソオイゲノール、2-メチルブチレート、リンゴ酸、n-吉草酸、ヘキサン酸、食用酢酸、n-オクタン酸、イチゴ酸、酪酸、クエン酸、プロピオン酸、3-メチル吉草酸、イソ吉草酸、酢酸イソアミル、蟻酸ペンチル、ギ酸ゲラニル、ギ酸ブチル、ギ酸ベンジル、ギ酸cis-3-ヘキセニル、γ-デカラクトン、δ-ノナンラクトン、γ-オクタラクトン、γ-ヘプタラクトン、γ-ウンデカノラクトン、δ-ドデカラクトン、ベンズアルデヒド、ストロベリーアルデヒド、シンナムアルデヒド、フルフラール、シトラール、アセトアルデヒド、3-メチルチオプロパナール、天然の3-メルカプト-2-メチルペンタナール、イソブチルアルデヒド、トランス-2-オクテナール、トランス-2-ノネナール、トランス-2-デセナール、トランス,トランス-2,4-ヘプタジエナール、2,5-ジメチルピラジン、2-アセチルフラン、2-エチル-3(5または6)-ジメチルピラジン、2,3,5,6-テトラメチルピラジン、2,3,5-トリメチルピラジン、2-アセチルピラジン、アセトフェノン、β-イオノン、ダマセノン2号(Firmenich)、ブタンジオン、α-イオノン、アセトイン(アセチルメチルカルビノール)、スルカトン、バニリン、エチルバニリン、ジヒドロクマリン、ラズベリーケトン、アニソール、セドロールメチルエーテル、メチル-2-メチル-3-フリルジスルフィド、冬緑油、クローブバッドオイル、10倍オレンジ油、ローズウッド油、ゼラニウム油、ビターアーモンド油、クローブバジル油、エチルバニリン、ジヒドロクマリン、ラズベリーケトン、濃縮バニリン、トルレジノイド、ペルーエキス、オークエキス、エスプレッソ超臨界エキス(水溶性)、カカオエキス、コーヒーチンキ、アンジェリカポリクラダチンキ、パンダンエキス、バニラエキス、ラブダナムコンクリート、オリスオイル/オリスルートアブソリュート、ジャスミンコンクリート、木苔コンクリート(アンバー調の香り)、タマリンドエキス、ジンバブエタバコエキス、タバコ精油、バーレータバコエキス、タバコ葉アブソリュートA、焙煎タバコ葉トップノートエキス、日干しタバコ葉トップノートエキスの少なくとも1つから選択される。
【0137】
なお、芳香剤は、上記のものに限定されず、FEMA番号、CAS番号に準拠する芳香剤であれば、いずれも適用可能である。
【0138】
いくつかの実施形態では、前記アレコリン塩に添加される対象物は、タバコ葉成分を含まない。
【0139】
いくつかの実施形態では、前記エアロゾル生成製品の製造方法は、製紙法、乾式製紙法、濃厚パルプ化法、ロールプレス法のいずれかを含む。
【0140】
実施形態8
本出願の実施形態8は、エアロゾル生成製品を提供し、その原料は、アレコリン塩、霧化剤、結合剤および植物繊維を含む。
【0141】
ここで、エアロゾル生成製品は、加熱されて吸い込み用のエアロゾルを生成するために使用され、アレコリン塩の構造式およびその調製方法は、上記実施形態で記載した内容を参照してもよく、ここでは繰り返して説明しない。
【0142】
いくつかの実施形態では、原料の全質量に対して、前記アレコリン塩の質量百分率は、0.2%~15%、好ましくは1%~15%、さらに好ましくは2%~15%、さらに好ましくは2%~10%、さらに好ましくは2%~5%、さらに好ましくは2%~4%、さらに好ましくは3%~4%である。
【0143】
いくつかの実施形態では、原料の全質量に対して、前記霧化剤の質量百分率は、5%~30%、好ましくは10%~30%、さらに好ましくは10%~25%、さらに好ましくは15%~25%である。
【0144】
いくつかの実施形態では、前記霧化剤は、
1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、グリセリン、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール400、ジプロピレングリコール縮合エーテル、エタノール、水、クエン酸トリエチル、トリアセチン、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、イソプロパノール、オレンジ油、レモン油、ペパーミント油、パーム油、ピーナッツ油、コーン油、サラダ油の少なくとも1つから選択される。
【0145】
いくつかの実施形態では、原料の全質量に対して、前記結合剤の質量百分率は、1%~20%、好ましくは1%~15%、さらに好ましくは1%~10%、さらに好ましくは3%~10%、さらに好ましくは5%~10%である。
【0146】
いくつかの実施形態では、前記結合剤は、
カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ロジン、キサンタンガム、アラビアゴム、グアーガム、キトサン、ペクチン、ローカストビーンガム、デンプン、アルギン酸ナトリウム、シェラックの少なくとも1つから選択される。
【0147】
いくつかの実施形態では、原料の全質量に対して、前記植物繊維の質量百分率は、40%~80%、好ましくは40%~70%、さらに好ましくは50%~70%、さらに好ましくは50%~65%、さらに好ましくは50%~60%である。
【0148】
いくつかの実施形態では、前記植物繊維は、
檳榔子繊維、木材パルプ繊維、麻パルプ繊維、綿パルプ繊維、バガスパルプ繊維、竹パルプ繊維、ヤシパルプ繊維の少なくとも1つから選択される。
【0149】
いくつかの実施形態では、前記原料は、芳香剤をさらに含む。
【0150】
いくつかの実施形態では、前記芳香剤は、
シス-3,7-ジメチル-2,6-オクタジエノール、トランス-2-ヘキセノール、リナロール、ベンジルアルコール、1-ヘキサノール、リーフアルコール、α-テルピネオール、シトロネロール、フェネチルアルコール、エポキシジヒドロリナロール、ゲラニオール、イソアミルアルコール、オクタノール、ヘキサノール、デカノール、シンナミルアルコール、ヘプタノール、オイゲノール、マルトール、エチルマルトール、チモール、イソオイゲノール、2-メチルブチレート、リンゴ酸、n-吉草酸、ヘキサン酸、食用酢酸、n-オクタン酸、イチゴ酸、酪酸、クエン酸、プロピオン酸、3-メチル吉草酸、イソ吉草酸、酢酸イソアミル、蟻酸ペンチル、ギ酸ゲラニル、ギ酸ブチル、ギ酸ベンジル、ギ酸cis-3-ヘキセニル、γ-デカラクトン、δ-ノナンラクトン、γ-オクタラクトン、γ-ヘプタラクトン、γ-ウンデカノラクトン、δ-ドデカラクトン、ベンズアルデヒド、ストロベリーアルデヒド、シンナムアルデヒド、フルフラール、シトラール、アセトアルデヒド、3-メチルチオプロパナール、天然の3-メルカプト-2-メチルペンタナール、イソブチルアルデヒド、トランス-2-オクテナール、トランス-2-ノネナール、トランス-2-デセナール、トランス,トランス-2,4-ヘプタジエナール、2,5-ジメチルピラジン、2-アセチルフラン、2-エチル-3(5または6)-ジメチルピラジン、2,3,5,6-テトラメチルピラジン、2,3,5-トリメチルピラジン、2-アセチルピラジン、アセトフェノン、β-イオノン、ダマセノン2号(Firmenich)、ブタンジオン、α-イオノン、アセトイン(アセチルメチルカルビノール)、スルカトン、バニリン、エチルバニリン、ジヒドロクマリン、ラズベリーケトン、アニソール、セドロールメチルエーテル、メチル-2-メチル-3-フリルジスルフィド、冬緑油、クローブバッドオイル、10倍オレンジ油、ローズウッド油、ゼラニウム油、ビターアーモンド油、クローブバジル油、エチルバニリン、ジヒドロクマリン、ラズベリーケトン、濃縮バニリン、トルレジノイド、ペルーエキス、オークエキス、エスプレッソ超臨界エキス(水溶性)、カカオエキス、コーヒーチンキ、アンジェリカポリクラダチンキ、パンダンエキス、バニラエキス、ラブダナムコンクリート、オリスオイル/オリスルートアブソリュート、ジャスミンコンクリート、木苔コンクリート(アンバー調の香り)、タマリンドエキス、ジンバブエタバコエキス、タバコ精油、バーレータバコエキス、タバコ葉アブソリュートA、焙煎タバコ葉トップノートエキス、日干しタバコ葉トップノートエキスの少なくとも1つから選択される。
【0151】
なお、芳香剤は、上記のものに限定されず、FEMA番号、CAS番号に準拠する芳香剤であれば、いずれも適用可能である。
【0152】
いくつかの実施形態では、前記原料は、タバコ葉成分を含まない。
【0153】
実施例1
以下のステップに従って、加熱式タバコを製造する。
【0154】
ステップ1:シート基材を製造する。檳榔子抽出物固形残渣を水に浸漬させ、水温を60~80℃とし、浸漬時間を0.5~2hとし、ろ過し、ろ過後の固体をパルプ化してパルプを得て、重量部でパルプ50~70部、固体結合剤3~10部を秤量し、均一に混合し、混合後のパルプを抄紙機に送り成形し、含水率10~15%程度に乾燥し、シート基材を得る。
【0155】
ここで、固体結合剤は、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ロジン、キサンタンガム、アラビアゴム、グアーガム、キトサン、ペクチン、ローカストビーンガム、デンプン、アルギン酸ナトリウム、シェラックのうちの1つ以上であり得る。
【0156】
ステップ2:塗布液を調製する。重量部でアレコリン塩1~50部、香料2~20部、霧化剤40~80部を秤量し、均一に混合し、塗布液を得る。
【0157】
ここで、霧化剤は、グリセリンとプロパンジオールを3~5:1の混合比で混合したものである。
【0158】
ステップ3:シート基材を塗布する。ステップ1で得られたシート基材の重量の25%~40%に応じて、ステップ2で得られた塗布液を計量し、塗布液をシート基材に噴霧し、恒温恒湿で40~60h放置させ、アレコリン塩を含有する植物シートを得る。
【0159】
ステップ4:加熱式タバコを製造する。ステップ3で得られた植物シートをサイズに応じてタバコ棒に製造し、タバコ棒をフィルタ-に接続して、アレコリン塩を含有する加熱式タバコを得る。
【0160】
上記製造方法により製造された加熱式タバコをエアロゾル生成装置(加熱方法として抵抗加熱を用いる)で加熱し、作動状態にある発熱体の表面温度を赤外線サーモグラフィで測定し、測定結果は下表のとおりである。
【0161】
この測定結果から分かるように、タバコに含まれるアレコリン塩は、150℃~250℃で霧化されて吸い込み用のエアロゾルを生成することができる。
【0162】
通常の加熱式タバコと吸い込みおよび感官品質の評価を行ったところ、上記製造方法により製造された加熱式タバコの方は、アレコリンを吸い込み、かつ檳榔子を噛むと同様な効果が生じることができ、刺激性が少ない。
【0163】
実施形態9
本出願の実施形態9は、フィルターカプセルの液体組成物の調製におけるアレコリン塩の用途を提供し、ここで、前記フィルターカプセルは、脆性ハウジングおよび前記液体組成物を含み、前記液体組成物は、前記脆性ハウジング内に配置される。アレコリン塩の構造式およびその調製方法は、上記実施形態で記載した内容を参照してもよく、ここでは繰り返して説明しない。
【0164】
いくつかの実施形態では、液体組成物の全質量に対して、前記アレコリン塩の質量百分率は、0.2%~15%、好ましくは1%~15%、さらに好ましくは2%~15%、さらに好ましくは2%~10%、さらに好ましくは2%~5%、さらに好ましくは2%~4%、さらに好ましくは3%~4%である。
【0165】
いくつかの実施形態では、前記液体組成物を調製する時、前記アレコリン塩に添加される対象物は、霧化剤を含む。
【0166】
いくつかの実施形態では、液体組成物の全質量に対して、前記霧化剤の質量百分率は、5%~30%、好ましくは10%~30%、さらに好ましくは10%~25%、さらに好ましくは15%~25%である。
【0167】
いくつかの実施形態では、前記霧化剤は、
1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、グリセリン、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール400、ジプロピレングリコール縮合エーテル、エタノール、水、クエン酸トリエチル、トリアセチン、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、イソプロパノール、オレンジ油、レモン油、ペパーミント油、パーム油、ピーナッツ油、コーン油、サラダ油の少なくとも1つから選択される。
【0168】
いくつかの実施形態では、前記アレコリン塩に添加される対象物は、芳香剤をさらに含む。
【0169】
いくつかの実施形態では、前記芳香剤は、
シス-3,7-ジメチル-2,6-オクタジエノール、トランス-2-ヘキセノール、リナロール、ベンジルアルコール、1-ヘキサノール、リーフアルコール、α-テルピネオール、シトロネロール、フェネチルアルコール、エポキシジヒドロリナロール、ゲラニオール、イソアミルアルコール、オクタノール、ヘキサノール、デカノール、シンナミルアルコール、ヘプタノール、オイゲノール、マルトール、エチルマルトール、チモール、イソオイゲノール、2-メチルブチレート、リンゴ酸、n-吉草酸、ヘキサン酸、食用酢酸、n-オクタン酸、イチゴ酸、酪酸、クエン酸、プロピオン酸、3-メチル吉草酸、イソ吉草酸、酢酸イソアミル、蟻酸ペンチル、ギ酸ゲラニル、ギ酸ブチル、ギ酸ベンジル、ギ酸cis-3-ヘキセニル、γ-デカラクトン、δ-ノナンラクトン、γ-オクタラクトン、γ-ヘプタラクトン、γ-ウンデカノラクトン、δ-ドデカラクトン、ベンズアルデヒド、ストロベリーアルデヒド、シンナムアルデヒド、フルフラール、シトラール、アセトアルデヒド、3-メチルチオプロパナール、天然の3-メルカプト-2-メチルペンタナール、イソブチルアルデヒド、トランス-2-オクテナール、トランス-2-ノネナール、トランス-2-デセナール、トランス,トランス-2,4-ヘプタジエナール、2,5-ジメチルピラジン、2-アセチルフラン、2-エチル-3(5または6)-ジメチルピラジン、2,3,5,6-テトラメチルピラジン、2,3,5-トリメチルピラジン、2-アセチルピラジン、アセトフェノン、β-イオノン、ダマセノン2号(Firmenich)、ブタンジオン、α-イオノン、アセトイン(アセチルメチルカルビノール)、スルカトン、バニリン、エチルバニリン、ジヒドロクマリン、ラズベリーケトン、アニソール、セドロールメチルエーテル、メチル-2-メチル-3-フリルジスルフィド、冬緑油、クローブバッドオイル、10倍オレンジ油、ローズウッド油、ゼラニウム油、ビターアーモンド油、クローブバジル油、エチルバニリン、ジヒドロクマリン、ラズベリーケトン、濃縮バニリン、トルレジノイド、ペルーエキス、オークエキス、エスプレッソ超臨界エキス(水溶性)、カカオエキス、コーヒーチンキ、アンジェリカポリクラダチンキ、パンダンエキス、バニラエキス、ラブダナムコンクリート、オリスオイル/オリスルートアブソリュート、ジャスミンコンクリート、木苔コンクリート(アンバー調の香り)、タマリンドエキス、ジンバブエタバコエキス、タバコ精油、バーレータバコエキス、タバコ葉アブソリュートA、焙煎タバコ葉トップノートエキス、日干しタバコ葉トップノートエキスの少なくとも1つから選択される。
【0170】
なお、芳香剤は、上記のものに限定されず、FEMA番号、CAS番号に準拠する芳香剤であれば、いずれも適用可能である。
【0171】
いくつかの実施形態では、前記アレコリン塩に添加される対象物は、ニコチンおよび/またはニコチン塩を含まない。
【0172】
いくつかの実施形態では、前記フィルターカプセルは、エアロゾル生成製品に埋め込まれる。
【0173】
いくつかの実施形態では、前記エアロゾル生成製品の原料は、タバコ葉成分を含まない。
【0174】
実施形態10
本出願の実施形態10は、脆性ハウジングおよび液体組成物を含むフィルターカプセルを提供し、前記液体組成物は、前記脆性ハウジング内に配置され、
ここで、前記液体組成物は、アレコリン塩および霧化剤を含む。アレコリン塩の構造式およびその調製方法は、上記実施形態で記載した内容を参照してもよく、ここでは繰り返して説明しない。
【0175】
いくつかの実施形態では、液体組成物の全質量に対して、前記アレコリン塩の質量百分率は、0.2%~15%、好ましくは1%~15%、さらに好ましくは2%~15%、さらに好ましくは2%~10%、さらに好ましくは2%~5%、さらに好ましくは2%~4%、さらに好ましくは3%~4%である。
【0176】
いくつかの実施形態では、液体組成物の全質量に対して、前記霧化剤の質量百分率は、5%~30%、好ましくは10%~30%、さらに好ましくは10%~25%、さらに好ましくは15%~25%である。
【0177】
いくつかの実施形態では、前記霧化剤は、
1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、グリセリン、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール400、ジプロピレングリコール縮合エーテル、エタノール、水、クエン酸トリエチル、トリアセチン、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、イソプロパノール、オレンジ油、レモン油、ペパーミント油、パーム油、ピーナッツ油、コーン油、サラダ油の少なくとも1つから選択される。
【0178】
いくつかの実施形態では、前記液体組成物は、芳香剤をさらに含む。
【0179】
いくつかの実施形態では、前記芳香剤は、
シス-3,7-ジメチル-2,6-オクタジエノール、トランス-2-ヘキセノール、リナロール、ベンジルアルコール、1-ヘキサノール、リーフアルコール、α-テルピネオール、シトロネロール、フェネチルアルコール、エポキシジヒドロリナロール、ゲラニオール、イソアミルアルコール、オクタノール、ヘキサノール、デカノール、シンナミルアルコール、ヘプタノール、オイゲノール、マルトール、エチルマルトール、チモール、イソオイゲノール、2-メチルブチレート、リンゴ酸、n-吉草酸、ヘキサン酸、食用酢酸、n-オクタン酸、イチゴ酸、酪酸、クエン酸、プロピオン酸、3-メチル吉草酸、イソ吉草酸、酢酸イソアミル、蟻酸ペンチル、ギ酸ゲラニル、ギ酸ブチル、ギ酸ベンジル、ギ酸cis-3-ヘキセニル、γ-デカラクトン、δ-ノナンラクトン、γ-オクタラクトン、γ-ヘプタラクトン、γ-ウンデカノラクトン、δ-ドデカラクトン、ベンズアルデヒド、ストロベリーアルデヒド、シンナムアルデヒド、フルフラール、シトラール、アセトアルデヒド、3-メチルチオプロパナール、天然の3-メルカプト-2-メチルペンタナール、イソブチルアルデヒド、トランス-2-オクテナール、トランス-2-ノネナール、トランス-2-デセナール、トランス,トランス-2,4-ヘプタジエナール、2,5-ジメチルピラジン、2-アセチルフラン、2-エチル-3(5または6)-ジメチルピラジン、2,3,5,6-テトラメチルピラジン、2,3,5-トリメチルピラジン、2-アセチルピラジン、アセトフェノン、β-イオノン、ダマセノン2号(Firmenich)、ブタンジオン、α-イオノン、アセトイン(アセチルメチルカルビノール)、スルカトン、バニリン、エチルバニリン、ジヒドロクマリン、ラズベリーケトン、アニソール、セドロールメチルエーテル、メチル-2-メチル-3-フリルジスルフィド、冬緑油、クローブバッドオイル、10倍オレンジ油、ローズウッド油、ゼラニウム油、ビターアーモンド油、クローブバジル油、エチルバニリン、ジヒドロクマリン、ラズベリーケトン、濃縮バニリン、トルレジノイド、ペルーエキス、オークエキス、エスプレッソ超臨界エキス(水溶性)、カカオエキス、コーヒーチンキ、アンジェリカポリクラダチンキ、パンダンエキス、バニラエキス、ラブダナムコンクリート、オリスオイル/オリスルートアブソリュート、ジャスミンコンクリート、木苔コンクリート(アンバー調の香り)、タマリンドエキス、ジンバブエタバコエキス、タバコ精油、バーレータバコエキス、タバコ葉アブソリュートA、焙煎タバコ葉トップノートエキス、日干しタバコ葉トップノートエキスの少なくとも1つから選択される。
【0180】
なお、芳香剤は、上記のものに限定されず、FEMA番号、CAS番号に準拠する芳香剤であれば、いずれも適用可能である。
【0181】
いくつかの実施形態では、前記液体組成物は、ニコチンおよび/またはニコチン塩を含まない。
【0182】
実施形態11
本出願の実施形態11は、実施形態10に記載のフィルターカプセルを含むエアロゾル生成製品を提供する。
【0183】
いくつかの実施形態では、前記エアロゾル生成製品の原料は、タバコ葉成分を含まない。
【0184】
この実施形態では、製紙法、乾式製紙法、濃厚パルプ化法、ロールプレス法を用いてエアロゾル生成製品を製造することができる。具体的には、前記エアロゾル生成製品の原料およびその製造ステップは、上記実施形態で記載した内容を参照してもよい。
【0185】
フィルターカプセルは、フィルターロッド埋込技術(この技術に限定されない)により、加熱式タバコのフィルタ部(この位置に限定されない)に埋め込まれ、使用時に喫煙者は、フィルターカプセルを破るように圧迫してアレコリンなどの物質を吸い込むことができる。
【0186】
なお、この実施形態では、脆性ハウジングの成分とその製造プロセス、およびフィルターカプセルの製造プロセスについては、特に制限はなく、当業者に公知の技術を用いることができる。
【0187】
実施例1
以下の配合に応じて、フィルターカプセルに含まれる液体組成物を調製する。
【0188】
アレコリン塩10wt%、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド80wt%、メントール10wt%。
【0189】
調製方法:アレコリン塩を上記の配合量で秤量し、撹拌しながらカプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、メントールを加え、均一に混合してなる。
【0190】
実施例1のフィルターカプセルを含む加熱式タバコと、フィルターカプセルを含まない加熱式タバコに対して、吸い込みおよび感官品質の評価を行ったところ、実施例1のフィルターカプセルを含む加熱式タバコの方は、アレコリンを吸い込み、かつ檳榔子を噛むと同様な効果が生じることができ、刺激性が少ない。
【0191】
実施形態12
本出願の実施形態12は、チューインガムの製造におけるアレコリン塩の用途を提供する。アレコリン塩の構造式およびその調製方法は、上記実施形態で記載した内容を参照してもよく、ここでは繰り返して説明しない。
【0192】
いくつかの実施形態では、前記チューインガムを製造する時、前記チューインガムの原料の全質量に対して、前記アレコリン塩の質量百分率は、0.02%~2%、好ましくは0.02%~1.6%、さらに好ましくは0.02%~1.2%、さらに好ましくは0.02%~1%、さらに好ましくは0.1%~1%、さらに好ましくは0.2%~1%、さらに好ましくは0.4%~1%である。
【0193】
いくつかの実施形態では、前記チューインガムを製造する時、前記アレコリン塩に添加される対象物は、ガムベースを含む。
【0194】
いくつかの実施形態では、前記チューインガムを製造する時、前記チューインガムの原料の全質量に対して、前記ガムベースの質量百分率は、20%~75%、好ましくは20%~70%、さらに好ましくは20%~60%、さらに好ましくは20%~50%、さらに好ましくは25%~50%、さらに好ましくは30%~50%、さらに好ましくは35%~50%、さらに好ましくは35%~45%である。
【0195】
いくつかの実施形態では、前記アレコリン塩に添加される対象物は、甘味料をさらに含む。
【0196】
いくつかの実施形態では、前記甘味料は、
白砂糖、氷砂糖、ショ糖、麦芽糖、コーンシロップ、グルコースシロップ、果糖、マルトデキストリン、ポリデキストロース、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、アスパルテーム、アセスルファム、スクラロース、ステビオサイド、ネオテームの少なくとも1つから選択される。
【0197】
いくつかの実施形態では、前記チューインガムを製造する時、前記チューインガムの原料の全質量に対して、前記甘味料の質量百分率は、20%~75%、好ましくは20%~70%、さらに好ましくは20%~60%、さらに好ましくは20%~50%、さらに好ましくは25%~50%、さらに好ましくは25%~40%、さらに好ましくは25%~35%、さらに好ましくは30%~35%である。
【0198】
いくつかの実施形態では、前記アレコリン塩に添加される対象物は、充填材をさらに含む。
【0199】
いくつかの実施形態では、前記充填材は、
炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、リン酸二カルシウム、リン酸二水素ナトリウムの少なくとも1つから選択される。
【0200】
いくつかの実施形態では、前記チューインガムを製造する時、前記チューインガムの原料の全質量に対して、前記充填材の質量百分率は、0.03%~23%、好ましくは0.03%~20%、さらに好ましくは0.03%~15%、さらに好ましくは0.03%~10%、さらに好ましくは0.5%~10%、さらに好ましくは1%~10%、さらに好ましくは1.5%~10%、さらに好ましくは2%~8%、さらに好ましくは2%~6%である。
【0201】
いくつかの実施形態では、前記アレコリン塩に添加される対象物は、調味料をさらに含む。
【0202】
いくつかの実施形態では、前記調味料は、
ミント、スペアミント、シナモン、アイスチップ、エッセンスの少なくとも1つから選択される。
【0203】
実施形態13
本出願の実施形態13は、チューインガムを提供し、その原料は、アレコリン塩およびガムベースを含む。アレコリン塩の構造式およびその調製方法は、上記実施形態で記載した内容を参照してもよく、ここでは繰り返して説明しない。
【0204】
いくつかの実施形態では、原料の全質量に対して、前記アレコリン塩の質量百分率は、0.02%~2%、好ましくは0.02%~1.6%、さらに好ましくは0.02%~1.2%、さらに好ましくは0.02%~1%、さらに好ましくは0.1%~1%、さらに好ましくは0.2%~1%、さらに好ましくは0.4%~1%である。
【0205】
いくつかの実施形態では、原料の全質量に対して、前記ガムベースの質量百分率は、20%~75%、好ましくは20%~70%、さらに好ましくは20%~60%、さらに好ましくは20%~50%、さらに好ましくは25%~50%、さらに好ましくは30%~50%、さらに好ましくは35%~50%、さらに好ましくは35%~45%である。
【0206】
いくつかの実施形態では、前記原料は、甘味料をさらに含む。
【0207】
いくつかの実施形態では、前記甘味料は、
白砂糖、氷砂糖、ショ糖、麦芽糖、コーンシロップ、グルコースシロップ、果糖、マルトデキストリン、ポリデキストロース、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、アスパルテーム、アセスルファム、スクラロース、ステビオサイド、ネオテームの少なくとも1つから選択される。
【0208】
いくつかの実施形態では、原料の全質量に対して、前記甘味料の質量百分率は、20%~75%、好ましくは20%~70%、さらに好ましくは20%~60%、さらに好ましくは20%~50%、さらに好ましくは25%~50%、さらに好ましくは25%~40%、さらに好ましくは25%~35%、さらに好ましくは30%~35%である。
【0209】
いくつかの実施形態では、前記原料は、充填材をさらに含む。
【0210】
いくつかの実施形態では、前記充填材は、
炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、リン酸二カルシウム、リン酸二水素ナトリウムの少なくとも1つから選択される。
【0211】
いくつかの実施形態では、原料の全質量に対して、前記充填材の質量百分率は、0.03%~23%、好ましくは0.03%~20%、さらに好ましくは0.03%~15%、さらに好ましくは0.03%~10%、さらに好ましくは0.5%~10%、さらに好ましくは1%~10%、さらに好ましくは1.5%~10%、さらに好ましくは2%~8%、さらに好ましくは2%~6%である。
【0212】
いくつかの実施形態では、前記原料は、調味料をさらに含む。
【0213】
いくつかの実施形態では、前記調味料は、
ミント、スペアミント、シナモン、アイスチップ、エッセンスの少なくとも1つから選択される。
【0214】
実施例1
以下の配合に応じて、チューインガムを製造する。
【0215】
ガムベース54wt%、粉砂糖23wt%、グルコースシロップ14wt%、炭酸カリウム4wt%、ミント調味料3wt%、メントール1wt%、アレコリン塩1wt%。
【0216】
製造方法:ガムベースを70~105℃に加熱し、ミキサーに入れて撹拌し、粉砂糖を加えて60~80℃に温度を下げ、さらにバッファーペア、添加剤、グルコースシロップ、アレコリン塩を加え、最後にタブレットにし、形を整えて完成品とする。
【0217】
実施例2
以下の配合に応じて、キシリトールチューインガムを製造する。
【0218】
ガムベース54wt%、キシリトール23wt%、非ショ糖14wt%、炭酸カリウム4wt%、ミント調味料3wt%、メントール1wt%、アレコリン塩1wt%。
【0219】
製造方法:ガムベースを70~105℃に加熱し、ミキサーに入れて撹拌し、キシリトールおよび非ショ糖を入れて、かつ60~80℃に温度を下げ、さらにバッファーペア、添加剤、アレコリン塩を加え、最後にタブレットにし、形を整えて完成品とする。
【0220】
上記の製造方法で製造したチューインガムと、通常のチューインガムに対して、食用および感官品質の評価を行ったところ、上記の製造方法で製造したチューインガムの方は、檳榔子を噛むと同様な効果が生じることができ、刺激性が少なく、食感が良い。当該チューインガムは、石灰粉やセルロースを含まないため、檳榔子を噛んだ時に起こる口腔粘膜の擦過傷や刺激、口腔疾患の誘発といった問題を回避することができる。
【0221】
実施形態14
本出願の実施形態14は、飲料の調製におけるアレコリン塩の用途を提供する。アレコリン塩の構造式およびその調製方法は、上記実施形態で記載した内容を参照してもよく、ここでは繰り返して説明しない。
【0222】
いくつかの実施形態では、前記飲料を調製する時、前記飲料の全質量に対して、前記アレコリン塩の質量百分率は、0.01%~0.5%、好ましくは0.01%~0.4%、さらに好ましくは0.01%~0.3%、さらに好ましくは0.01%~0.2%、さらに好ましくは0.05%~0.2%である。
【0223】
いくつかの実施形態では、前記飲料を調製する時、前記アレコリン塩に添加される対象物は、水を含む。
【0224】
いくつかの実施形態では、前記飲料を調製する時、前記飲料の全質量に対して、前記水の質量百分率は、75%~90%である。
【0225】
いくつかの実施形態では、前記飲料を調製する時、前記アレコリン塩に添加される対象物は、機能性成分をさらに含む。
【0226】
いくつかの実施形態では、前記機能性成分は、
モンクフルーツ濃縮汁、天然メントール、甘草濃縮汁、スイカズラ濃縮汁、キク抽出液、葛根抽出液、ビワピューレの少なくとも1つから選択される。
【0227】
いくつかの実施形態では、前記飲料の全質量に対して、前記機能性成分の質量百分率は0.5%~2%である。
【0228】
いくつかの実施形態では、前記飲料を調製する時、前記アレコリン塩に添加される対象物は、酸性度調整剤をさらに含む。
【0229】
いくつかの実施形態では、前記酸性度調整剤は、
酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、クエン酸ナトリウムの少なくとも1つから選択される。
【0230】
いくつかの実施形態では、前記飲料を調製する時、前記飲料の全質量に対して、前記酸性度調整剤の質量百分率は0.1%~5%である。
【0231】
いくつかの実施形態では、前記飲料を調製する時、前記アレコリン塩に添加される対象物は、甘味料をさらに含む。
【0232】
いくつかの実施形態では、前記甘味料は、
白砂糖、氷砂糖、ショ糖、麦芽糖、コーンシロップ、グルコースシロップ、果糖、マルトデキストリン、ポリデキストロース、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、アスパルテーム、アセスルファム、スクラロース、ステビオサイド、ネオテームの少なくとも1つから選択される。
【0233】
いくつかの実施形態では、前記飲料を調製する時、前記飲料の全質量に対して、前記甘味料の質量百分率は0.5%~5%である。
【0234】
いくつかの実施形態では、前記飲料を調製する時、前記アレコリン塩に添加される対象物は、抗酸化剤をさらに含む。
【0235】
いくつかの実施形態では、前記抗酸化剤は、
アスコルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、ビタミンC、ビタミンEの少なくとも1つから選択される。
【0236】
いくつかの実施形態では、前記飲料を調製する時、前記飲料の全質量に対して、前記抗酸化剤の質量百分率は0.05%~0.15%である。
【0237】
いくつかの実施形態では、前記飲料を調製する時、前記アレコリン塩に添加される対象物は、防腐剤をさらに含む。
【0238】
いくつかの実施形態では、前記防腐剤は、
安息香酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、ソルビン酸カリウムの少なくとも1つから選択される。
【0239】
いくつかの実施形態では、前記飲料を調製する時、前記飲料の全質量に対して、前記防腐剤の質量百分率は0.01%~0.05%である。
【0240】
いくつかの実施形態では、前記飲料を調製する時、前記アレコリン塩に添加される対象物は、食用エッセンスをさらに含む。
【0241】
いくつかの実施形態では、前記飲料を調製する時、前記飲料の全質量に対して、前記食用エッセンスの質量百分率は0.5%~5%である。
【0242】
実施形態15
本出願の実施形態15は、飲料を提供し、その原料はアレコリン塩および水を含む。アレコリン塩の構造式およびその調製方法は、上記実施形態で記載した内容を参照してもよく、ここでは繰り返して説明しない。
【0243】
いくつかの実施形態では、前記飲料の全質量に対して、前記アレコリン塩の質量百分率は、0.01%~0.5%、好ましくは0.01%~0.4%、さらに好ましくは0.01%~0.3%、さらに好ましくは0.01%~0.2%、さらに好ましくは0.05%~0.2%である。
【0244】
いくつかの実施形態では、前記飲料の全質量に対して、前記水の質量百分率は75%~90%である。
【0245】
いくつかの実施形態では、前記原料は、機能性成分をさらに含む。
【0246】
いくつかの実施形態では、前記機能性成分は、
モンクフルーツ濃縮汁、天然メントール、甘草濃縮汁、スイカズラ濃縮汁、キク抽出液、葛根抽出液、ビワピューレの少なくとも1つから選択される。
【0247】
いくつかの実施形態では、前記機能性成分の質量百分率は、0.5%~2%である。
【0248】
いくつかの実施形態では、前記原料は、酸性度調整剤をさらに含む。
【0249】
いくつかの実施形態では、前記酸性度調整剤は、
酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、クエン酸ナトリウムの少なくとも1つから選択される。
【0250】
いくつかの実施形態では、前記酸性度調整剤の質量百分率は、0.1%~5%である。
【0251】
いくつかの実施形態では、前記原料は、甘味料をさらに含む。
【0252】
いくつかの実施形態では、前記甘味料は、
白砂糖、氷砂糖、ショ糖、麦芽糖、コーンシロップ、グルコースシロップ、果糖、マルトデキストリン、ポリデキストロース、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、アスパルテーム、アセスルファム、スクラロース、ステビオサイド、ネオテームの少なくとも1つから選択される。
【0253】
いくつかの実施形態では、前記甘味料の質量百分率は、0.5%~5%である。
【0254】
いくつかの実施形態では、前記原料は、抗酸化剤をさらに含む。
【0255】
いくつかの実施形態では、前記抗酸化剤は、
アスコルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、ビタミンC、ビタミンEの少なくとも1つから選択される。
【0256】
いくつかの実施形態では、前記抗酸化剤の質量百分率は、0.05%~0.15%である。
【0257】
いくつかの実施形態では、前記原料は、防腐剤をさらに含む。
【0258】
いくつかの実施形態では、前記防腐剤は、
安息香酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、ソルビン酸カリウムの少なくとも1つから選択される。
【0259】
いくつかの実施形態では、前記防腐剤の質量百分率は、0.01%~0.05%である。
【0260】
いくつかの実施形態では、前記原料は、食用エッセンスをさらに含む。
【0261】
いくつかの実施形態では、前記食用エッセンスの質量百分率は、0.5%~5%である。
【0262】
実施例1
以下の配合に応じて、飲料を調製する。
【0263】
アレコリン塩0.1wt%、水88wt%、スイカズラ濃縮汁1wt%、甘草濃縮汁1wt%、クエン酸2wt%、クエン酸ナトリウム2wt%、ステビオール配糖体3wt%、ビタミンC0.05wt%、ソルビン酸ナトリウム0.05wt%、食用エッセンス2.8wt%。
【0264】
調製方法:アレコリン塩と水、スイカズラ濃縮汁、甘草濃縮汁、クエン酸、クエン酸ナトリウム、ステビオール配糖体、ビタミンC、ソルビン酸ナトリウム、食用エッセンスを十分に混合し、飲料として調製する。
【0265】
上記調製方法により調製された飲料は、スイカズラや甘草における人体に有益な様々な栄養素を保持し、アレコリンやビンロウジポリフェノールなどの成分が豊富に含まれ、食感が良く、脾臓を活発にして気を養い、解熱・解毒し、痰を出して咳をしずめ、急性の痛みを和らげるなどの効果がある。
【0266】
本書は、最適な形態を含む実施例を用いて本出願を開示し、当業者であれば本出願を製造および利用することができる。本出願の特許が付与可能な範囲は、特許請求の範囲によって限定され、かつ当業者が想到できる他の実施例を含み得る。そのような他の実施例は、特許請求の範囲の文言と異ならない構造要素を有する場合、または特許請求の範囲の文言と実質的に異ならない同等の構造要素を含む場合、特許請求の範囲に含まれるものとする。矛盾がない限り、本文で引用される全ての内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】