(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-10
(54)【発明の名称】内容物容器
(51)【国際特許分類】
A45D 34/00 20060101AFI20230428BHJP
A45D 34/04 20060101ALI20230428BHJP
A45D 33/02 20060101ALI20230428BHJP
A45D 40/00 20060101ALI20230428BHJP
【FI】
A45D34/00 510
A45D34/04 555
A45D33/02
A45D40/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022513581
(86)(22)【出願日】2021-07-08
(85)【翻訳文提出日】2022-02-28
(86)【国際出願番号】 KR2021008694
(87)【国際公開番号】W WO2022186430
(87)【国際公開日】2022-09-09
(31)【優先権主張番号】10-2021-0027536
(32)【優先日】2021-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513160763
【氏名又は名称】コルマー コリア カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】KOLMAR KOREA CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Kolmar Korea, 12-11, Deokgogae-gil, Jeonui-myeon, Sejong, 30004, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】イ、チャン ス
(72)【発明者】
【氏名】ハン、サン イン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、ヘ ジン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヒ ユン
(57)【要約】
本発明の実施形態により内容物容器が提供される。前記容器は、内側に内容物が貯留される貯留空間を形成する容器部と、前記容器部の上側に配備され、一方の側に形成される弾性材質の付勢部により引き起こされる内部の圧力の変化を用いて前記容器部から流れ込んだ前記内容物の排出を促すヘッド部と、前記ヘッド部から流れ込む内容物を定量吐出するノズルと、を備えていてもよい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
梱包シートであって、
紙層と、前記紙層の下側に位置して内容物が前記紙層に吸収されることを防ぐ第1のフィルム層と、前記紙層と前記第1のフィルム層との間に位置して前記梱包シートの強さを向上させる第2のフィルム層と、を備える、梱包シート。
【請求項2】
少なくとも一枚の前記梱包シートは、周縁部が貼り合わせられてポーチを形成する、請求項1に記載の梱包シート。
【請求項3】
前記第2のフィルム層は、前記第1のフィルム層の片面に蒸着されて形成される、請求項1に記載の梱包シート。
【請求項4】
前記第2のフィルム層と前記紙層との間において前記第2のフィルム層と前記紙層とを接着する接着層をさらに備え、前記接着層は、水分解可能な接着剤から形成されて前記水分解により前記紙層が前記第1のフィルム層及び前記第2のフィルム層から引き離される、請求項1に記載の梱包シート。
【請求項5】
前記紙層は、圧縮加工される、請求項1に記載の梱包シート。
【請求項6】
前記紙層の上側に水性インキが塗布されて形成される第1の印刷層と、前記紙層と前記第1の印刷層の上側に水性コーティング液を刷り重ねて形成される第2の印刷層と、を備え、前記第1の印刷層及び前記第2の印刷層は、水分解により前記紙層から引き離される、請求項1に記載の梱包シート。
【請求項7】
前記第1のフィルム層は、低密度ポリエチレンフィルム(Low Density Polyethylene film)、線形状低密度ポリエチレンフィルム(Linear Low Density Polyethylene film)、無延伸フィルム(Casting Polypropylene film)、ポリ乳酸フィルム(Polylact acid film)及びポリブチレンサクシネートフィルム(Polybutylene succinate film)のうちの少なくとも一種を材質とする、請求項1に記載の梱包シート。
【請求項8】
前記第2のフィルム層は、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene Terephthalate;PET)、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート(Glycol-modified polyethylenetere phthalate;PETG)、消費者から回収/リサイクルされたポリエチレンテレフタレート(Post-consumer recycled polyethylenetere phthalate;PCR-PET)、ポリエチレン(Polyethylene)、ポリプロピレン(Polypropylene;PP)、ポリエステル(Polyester;PE)、ポリメチルメタクリレート(Polymethyl methacrylate;PMMA)及びスチレン-アクリロニトリル共重合体(Styrene-Acrylonitrile copolymer;SAN)のうちの少なくとも一種を材質とする、請求項1に記載の梱包シート。
【請求項9】
前記梱包シートは、前記紙層に水性遮断液を塗布して形成される水性遮断層をさらに備え、
前記水性遮断液は、塩化ビニール重合体、エチレンビニールアルコール重合体、スチレン-ブタジエン系、スチレン-アクリル系、ポリビニールアルコール及び塩化ビニリデン重合体のうちの少なくとも一種を材質とする、請求項1に記載の梱包シート。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の梱包シートを材質とし、内側に内容物が貯留される容器部と、
前記容器部に結合し、前記容器部内の前記内容物が吐出されるスパウトと、
を備える、内容物容器。
【請求項11】
前記スパウトから流れ込む前記内容物を吐出するノズルをさらに備え、前記スパウトと前記ノズルとを一体に形成する、請求項10に記載の内容物容器。
【請求項12】
前記容器部は、少なくとも一枚の前記梱包シートが周縁部に沿って貼り合わせられて形成されるポーチである、請求項10に記載の内容物容器。
【請求項13】
前記容器部には、ある領域が内側に引き込まれて切取り部が形成され、前記切取り部に沿って前記容器部を切り取ることにより、前記容器部の少なくとも一部が前記スパウトから引き離される、請求項12に記載の内容物容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内容物容器に係り、さらに詳しくは、環境にやさしい素材を使って、内容物を定量吐出することのできる内容物容器に関する。
【背景技術】
【0002】
経済が発達し、消費者のデザイン感覚がますます高まることに伴い、化粧品は、消費者に肌の保護と美白を提供するとともに、消費者の美的欲求を充足させるのに欠かせない消費品目として注目を集めている。
【0003】
一般に、化粧品は、ガラス瓶またはプラスチック製の容器に収容されて売り出されている。このようなガラス瓶またはプラスチック製の容器は、容器の底面に残存している化粧品を使用し難いという不都合を抱えている。なお、このような化粧品容器は、リサイクルし難いが故に、環境汚染を引き起こすという不都合がある。
【0004】
さらに、化粧品の無駄使いを防ぎ、肌への過剰な刺激を防ぐためには、化粧品を定量ずつ使用する必要がある。しかしながら、従来の化粧品容器の場合、液状内容物の吐出量を調節し難いため、化粧品の定量使用が困難であるという不都合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の不都合を解決するために案出されたものであり、環境にやさしい素材を使って、内容物を定量吐出することのできる内容物容器を提供することをその目的とする。
【0006】
本発明の技術的課題は、以上において言及した技術的課題に何ら制限されるものではなく、未言及の他の技術的課題は、次の記載から当業者にとって明らかに理解できる筈である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態により内容物容器が提供される。前記容器は、内側に内容物が貯留される貯留空間を形成する容器部と、前記容器部の上側に配備され、一方の側に形成される弾性材質の付勢部により引き起こされる内部の圧力の変化を用いて前記容器部から流れ込んだ前記内容物の排出を促すヘッド部と、前記ヘッド部から流れ込む内容物を定量吐出するノズルと、を備えていてもよい。
【0008】
また、前記ノズルは、前記ヘッド部から上側に向かって延設され、前記ヘッド部から流れ込む前記内容物の流速を段階的に減速させることにより、前記内容物を定量吐出してもよい。
【0009】
さらに、前記ノズルは、入り口を介して前記ヘッド部から前記内容物が流れ込んで移動するが、ある領域に内径が減少してから増加するノズルネックが形成されるノズル管と、前記ノズル管の上端に配備され、上側に出口が形成されるノズルヘッドと、を備え、前記内容物は、前記ノズルネックを通過しながら移動速度が低下され、前記ノズルヘッドの内側において充填された後に排出されてもよい。
【0010】
さらにまた、前記ヘッド部は、側面に前記付勢部が形成され、上側に前記ノズルと結合する胴体部と、前記胴体部の上端に配備され、連通孔を介して前記ヘッド部内の前記内容物が前記ノズルに向くようにするガイド部と、前記ガイド部内に配備されて前記連通孔を開閉する弁と、を備えていてもよい。
【0011】
さらにまた、前記ガイド部は、係止突起が周縁部に沿って形成されて前記胴体部の上端に載置される載置部と、前記胴体部の内側に嵌入される延在部と、前記延在部の下端を連結するが、ある領域に前記連通孔が形成される基底部と、を備え、前記延在部と前記基底部の内側に前記弁が配置されてもよい。
【0012】
さらにまた、前記容器部は、少なくとも一枚の梱包シートの周縁部が貼り合わせられて形成されるポーチであり、前記梱包シートは、紙層と、前記紙層の下側に位置して前記内容物が前記紙層に吸収されることを防ぐ第1のフィルム層と、前記紙層と前記第1のフィルム層との間に位置して前記梱包シートの強さを向上させる第2のフィルム層と、を備えていてもよい。
【0013】
さらにまた、前記第2のフィルム層は、前記第1のフィルム層の片面に蒸着されて形成されてもよい。
【0014】
さらにまた、前記第2のフィルム層の材質としては、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene Terephthalate;PET)、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート(Glycol-modified polyethylenetere phthalate;PETG)、消費者から回収/リサイクルされたポリエチレンテレフタレート(Post-consumer recycled polyethylenetere phthalate;PCR-PET)、ポリエチレン(Polyethylene)、ポリプロピレン(Polypropylene;PP)、ポリエステル(Polyester;PE)、ポリメチルメタクリレート(Polymethyl methacrylate;PMMA)及びスチレン-アクリロニトリル共重合体(Styrene-Acrylonitrile copolymer;SAN)のうちの少なくとも一種が挙げられる。
【0015】
さらにまた、前記梱包シートは、前記第2のフィルム層と前記紙層との間において前記第2のフィルム層と前記紙層とを接着する接着層をさらに備え、前記接着層は、水分解可能な接着剤から形成されて前記水分解により前記紙層が前記第1のフィルム層及び前記第2のフィルム層から引き離されてもよい。
【0016】
さらにまた、前記内容物容器は、前記容器部と連通可能なように結合して、前記内容物が流れ込んで排出される内容物の移動通路を有するスパウトをさらに備え、前記容器部には、ある領域が内側に引き込まれて切取り部が形成され、前記切取り部に沿って前記容器部を切り取ることにより、前記容器部の少なくとも一部が前記スパウトから引き離されてもよい。
【0017】
本発明の実施形態により容器一式が提供される。前記容器一式は、複数の詰め替え容器及びアプリケーターを備えていてもよい。前記詰め替え容器は、内側に内容物が貯留される貯留空間を形成する容器部と、前記容器部と連通可能なように結合して、前記内容物が流れ込んで排出される内容物の移動通路を有するスパウトと、前記スパウトに着脱可能なように結合して前記スパウトを密閉する栓体と、を備え、前記アプリケーターは、一方の側に弾性材質の付勢部を有するヘッド部及び前記ヘッド部に結合して前記内容物を定量吐出するノズルを備え、前記アプリケーターのヘッド部は、前記スパウトに着脱可能なように結合して、複数の前記詰め替え容器が前記アプリケーターに対して取り替え可能なように用いられてもよい。
【0018】
本発明の実施形態により梱包シートが提供される。前記梱包シートは、紙層と、前記紙層の下側に位置して前記内容物が前記紙層に吸収されることを防ぐ第1のフィルム層と、前記紙層と前記第1のフィルム層との間に位置して前記梱包シートの強さを向上させる第2のフィルム層と、を備えていてもよい。
【0019】
また、少なくとも一枚の前記梱包シートは、周縁部が貼り合わせられてポーチを形成してもよい。
【0020】
さらに、前記第2のフィルム層は、前記第1のフィルム層の片面に蒸着されて形成されてもよい。
【0021】
前記梱包シートは、前記第2のフィルム層と前記紙層との間において前記第2のフィルム層と前記紙層とを接着する接着層をさらに備え、前記接着層は、水分解可能な接着剤から形成されて前記水分解により前記紙層が前記第1のフィルム層及び前記第2のフィルム層から引き離されてもよい。
【0022】
本発明の実施形態によりノズルが提供される。前記ノズルは、前記ノズルの内部を移動する前記内容物の流速を段階的に減速させることにより、前記内容物を定量吐出してもよい。
【0023】
また、前記ノズルは、入り口を介して前記内容物が流れ込んで移動するが、ある領域に内径が減少してから増加するノズルネックが形成されるノズル管と、前記ノズル管の上端に配備され、上側に出口が形成されるノズルヘッドと、を備えていてもよい。
【0024】
さらに、前記内容物は、前記ノズルネックを通過しながら移動速度が低下され、前記ノズルヘッドの内側において充填された後に排出されてもよい。
【0025】
本発明の実施形態により内容物容器が提供される。前記内容物容器は、内側に内容物が貯留される貯留空間を形成する容器部と、前記容器部に結合し、前記容器部内の前記内容物が吐出されるスパウトと、前記スパウトから流れ込む前記内容物を定量吐出するノズルと、を備え、前記スパウトと前記ノズルとを一体に形成してもよい。
【0026】
また、前記ノズルは、前記スパウトから流れ込む前記内容物の流速を段階的に減速させることにより、前記内容物を定量吐出してもよい。
【0027】
さらに、前記ノズルは、入り口を介して前記スパウトから前記内容物が流れ込んで移動するが、ある領域に内径が減少してから増加するノズルネックが形成されるノズル管と、前記ノズル管の上端に配備され、上側に出口が形成されるノズルヘッドと、を備え、前記内容物は、前記ノズルネックを通過しながら移動速度が低下され、前記ノズルヘッドの内側において充填された後に排出されてもよい。
【0028】
さらにまた、前記容器部は、少なくとも一枚の梱包シートの周縁部が貼り合わせられて形成されるポーチであり、前記梱包シートは、紙層と、前記紙層の下側に位置して前記内容物が前記紙層に吸収されることを防ぐ第1のフィルム層と、前記紙層と前記第1のフィルム層との間に位置して前記梱包シートの強さを向上させる第2のフィルム層と、を備えていてもよい。
【0029】
さらにまた、前記第2のフィルム層は、前記第1のフィルム層の片面に蒸着されて形成されてもよい。
【0030】
さらにまた、前記梱包シートは、前記第2のフィルム層と前記紙層との間において前記第2のフィルム層と前記紙層とを接着する接着層をさらに備え、前記接着層は、水分解可能な接着剤から形成されて前記水分解により前記紙層が前記第1のフィルム層及び前記第2のフィルム層から引き離されてもよい。
【0031】
さらにまた、前記容器部にはある領域が内側に引き込まれて切取り部が形成され、前記切取り部に沿って前記容器部を切り取ることにより、前記容器部の少なくとも一部が前記スパウトから引き離されてもよい。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、梱包シートは、紙層を基材とするが、アルミニウムなどの金属層を使わなくても、優れた遮断性能を提供することができる。
【0033】
また、本発明によれば、梱包シートにおける紙層とフィルム層とが水分解により手軽に引き離されるようにすることができる。
【0034】
さらに、本発明によれば、内容物容器が環境にやさしい素材から作製されて環境汚染を低減させることができ、ポーチ状に作製されて内容物の取り出しを手軽に行うことができる。
【0035】
さらにまた、本発明によれば、ノズルを介して内容物を水滴状に定量吐出することができ、押し付けることにより、吐出速度を調節することができる。
【0036】
さらにまた、本発明によれば、吐出される内容物の流速を段階的に低下させて一気に多量の流体が排出されたり内容物が水滴状に排出されなかったりすることを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
本発明の詳細な説明の欄において引用される図面をより十分に理解するために各図面の簡単が説明が提供される。
【
図1】本発明の実施形態に係る内容物容器の斜視図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る内容物容器の分解図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る内容物容器の断面図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る内容物容器の斜視図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る内容物容器の斜視図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る内容物容器の斜視図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る容器一式の説明するための図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る容器一式の説明するための図である。
【
図9】本発明の実施形態に係るアプリケーターの斜視図及び前面図である。
【
図10】本発明の実施形態に係る梱包シートの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、添付図面に記載の内容を参照して、本発明に係る例示的な実施形態について詳しく説明する。各図面において示されている同じ参照番号または符号は、実質的に同一の機能を行う部品または構成要素を示す。以下において記載される説明のしやすさの上下左右の方向は、図面を基準としたものであり、当該方向に本発明の権利範囲が必ずしも限定されるとは限らない。
【0039】
「第1の」、「第2の」などのように序数を含む言い回しは、様々な構成要素を説明するうえで使用可能であるが、前記構成要素は、前記言い回しによって何等限定されない。前記言い回しは、ある構成要素を他の構成要素から区別する目的でしか使えない。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しない範囲内において第1の構成要素は第2の構成要素と命名されてもよく、同様に、第2の構成要素もまた第1の構成要素と命名されてもよい。及び/又はという言い回しは、複数の関連する記載の項目の組み合わせ又は複数の関連する記載の項目のうちのいずれか一つの項目を含んでいてもよい。
【0040】
本出願において用いた用語は、単に特定の実施の形態を説明するために用いられたものであり、本発明を制限及び/又は限定しようとする意図はない。単数の表現は、文脈からみて明らかに他の意味を有さない限り、複数の言い回しを含む。この明細書において、「備える」または「有する」などの用語は、明細書に記載の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定するものに過ぎず、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加の可能性を予め排除しないものと理解すべきである。
【0041】
明細書の全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているとか、「接続」されているとか、と言及された場合、これは、直接的に連結されていたり接続されていたりする場合だけではなく、これらの間に他の素子を挟んで電気的に接続されている場合をも含む。なお、ある部分がある構成要素を「備える」としたとき、これは、特に断りのない限り、他の構成要素を除外するわけではなく、他の構成要素をさらに備えていてもよいということを意味する。
【0042】
図1は、本発明の実施形態に係る内容物容器の斜視図であり、
図2は、本発明の実施形態に係る内容物容器の分解図であり、
図3は、本発明の実施形態に係る内容物容器の断面図である。
【0043】
図1から
図3を参照すると、内容物容器1000は、容器部100と、ヘッド部200と、ノズル300及びスパウト400を備えていてもよい。
【0044】
容器部100は、梱包シートを材質としてもよく、周縁部の少なくとも一部が貼り合わせられて内側に内容物が貯留される貯留空間を形成してもよい。例えば、前面梱包シートと背面梱包シートとが周縁部に沿って貼り合わせられながら容器部100を形成し、内側に内容物が収容される貯留空間を形成してもよい。このとき、容器部100は、ポーチ(pouch)と称されてもよいが、これに何ら限定されるものではない。
【0045】
実施形態において、容器部100に貯留される内容物は、液状、ゲル状または粉末状の化粧料であってもよい。例えば、内容物としては、ローション、ミルクローション、モイスチャーローション、栄養ローション、スキンローション、スキンソフナー、スキントナー、アストリンジェント、マッサージクリーム、栄養クリーム、モイスチャークリーム、美白エッセンス、トーンアップクリーム、日焼け止め液、日焼け止めクリーム、日焼け止めミルク、BBクリーム、化粧下地、ファウンデーション、CCクリーム、コンシーラー、ブラッシャー、シェーディング、アイクリーム、プライマーなどが挙げられる。ただし、本発明はこれらに何ら限定されるものではなく、他の剤形や種類の化粧料、医療用内容物などが適用可能である。
【0046】
実施形態において、前面梱包シートと背面梱包シートとの接合領域は、シール部を形成してもよい。シール部は、梱包シートの他の領域に比べて強化された強さと耐久性、密閉性を有していてもよい。したがって、シール部により内容物の外部への流出を防ぐことができ、かつ、容器部100の形状を保持することができる。このとき、シール部を形成するための接合には、接着剤を用いた化学的な接合や内熱接合(超音波接合、高周波接合など)、外熱接合など種々の接合技術が適用可能である。
【0047】
実施形態において、前面梱包シート及び背面梱包シートは、バラバラに分離されたシートであって、接合により互いに結合されてもよい。ただし、これは単なる例示にすぎないものであり、実施形態により種々の構成が適用可能である。例えば、前面梱包シート及び背面梱包シートは、一体形の梱包シートであって、折り畳み及び/又は屈曲により少なくとも一つの領域が互いに当接した状態で接合により結合してもよい。
【0048】
実施形態に応じて、容器部100には切取り部が形成されてもよい。切取り部は、容器部100の切り取り、切り開きを行い易くするためのものであって、容器部100のある領域が内側に引き込まれて形成されてもよい。
【0049】
ヘッド部200は、容器部100の上側に配備され、容器部100から内容物が流れ込んだ後にノズル300に排出してもよい。
【0050】
実施形態において、ヘッド部200は、上/下部が連通して形成されるが、内側に収容空間を形成して、内容物が一時的に収容された後にノズル300に排出されるようにしてもよい。
【0051】
実施形態において、ヘッド部200の片面には付勢部210が形成されてもよい。付勢部210は、弾性材質から形成され、外力が加えられれば、内側に弾性的に歪んでもよい。このような歪みによりヘッド部200の内部の圧力が増加することにより、ヘッド部200内の内容物をノズル300に移動させ、および/またはこのような移動を促してもよい。把持及び使用が手軽に行われるように、付勢部210は、ヘッド部200の側面に形成されてもよい。ただし、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、実施形態に応じて、ヘッド部200は、付勢部210を備えていなくてもよい。
【0052】
実施形態において、ヘッド部200は、胴体部220及びガイド部230を備えていてもよい。胴体部220は、上下貫通されて、内側に収容空間を形成し、側面に付勢部210が形成されてもよい。また、胴体部220の上端にガイド部230が配備されて、ガイド部230に形成された連通孔を介して内容物がノズル300に向かうようにしてもよい。実施形態に応じて、ガイド部230と胴体部220は、一体に形成されてもよく、組み立てられて形成されてもよい。
【0053】
実施形態において、ガイド部230の連通孔は、内径が狭く形成されてもよい。例えば、連通孔は、ヘッド部200の内径よりも狭く形成されてもよい。このような狭い内径の連通孔を介してヘッド部200内の内容物が吐出されるので、多量の内容物がノズル300に流れ込むことを防ぐことができる。
【0054】
実施形態において、ガイド部230は、係止突起が周縁部に沿って形成されて胴体部220の上端に載置される載置部と、胴体部220の内側に嵌入される延在部と、延在部の下端を連結するが、ある領域に連通孔が形成される基底部と、を備えていてもよい。このとき、延在部は、胴体部220の内側面に密着してガイド部230を安定的に固定することができ、胴体部220とガイド部230との境界に沿って内容物が漏れることを防ぐことができる。ただし、本発明はこれに何ら限定されるものではない。
【0055】
実施形態において、ヘッド部200は、ガイド部230の連通孔を開閉するための弁240をさらに備えていてもよい。具体的に、弁240は、連通孔を密閉してもよく、付勢部210によりヘッド部200内の内部圧力が変わる場合、連通孔を開いて内容物がノズル300へ向かうようにしてもよい。弁240は、例えば、逆止め弁240であって、ガイド部230内に配備されてもよい。ただし、本発明はこれに何ら限定されるものではない。
【0056】
実施形態において、弁240は、ガイド部230の内側において密着して配置される支持部と、ヘッド部200内の圧力の変化につれて昇降しながらガイド部230の連通孔を開閉する開閉突起と、支持部と開閉突起とをつなぎ合わせる少なくとも一つのブリッジ(bridge)と、を備えていてもよい。
【0057】
ノズル300は、ヘッド部200から上側に形成され、ヘッド部200から流れ込んだ内容物を吐出してもよい。
【0058】
実施形態において、内容物は、ノズル300を通過しながら流速が低下されてもよい。速度が低下された内容物が水滴状に吐出されてもよい。実施形態に応じて、付勢部210による内部圧力の変化が内容物の吐出を促してもよい。
【0059】
実施形態において、ノズル300の内径は狭く形成されて、表面張力により内容物がノズル300の外部に排出され難いようにしてもよい。また、ノズル300の上端部(または、ノズルヘッド320)において充填された後に排出されてもよい。このために、ノズル300の出口322側の内径は、他の領域(例えば、ノズル管310、ノズルヘッド320)に比べてさらに狭く形成されてもよい。ただし、本発明はこれに何ら限定されるものではない。
【0060】
実施形態において、ノズル300は、入り口312を介してヘッド部200から内容物が流れ込んで移動するが、ある領域に内径が減少してから増加するノズルネック314が形成されるノズル管310と、ノズル管310に連なり、上端部に出口322が形成されるノズルヘッド320と、を備えていてもよい。
【0061】
実施形態において、ノズルネック314は、上側に向かって進むにつれて次第に内径が減少する収束区間及びこれに連なって上側に内径が次第に増加する発散区間を備えていてもよい。ノズル管310を通過する内容物は、ノズルネック314の収束区間を通過しながらボトルネック現象により流速が1次的に減少してもよい。また、内容物は、発散区間に入り、流速が2次的に減少してもよい。このように、ノズル管310に沿って移動する内容物は、ノズルネック314により流速が段階的に減少することにより、たとえ内容物が(特に、付勢によるとしても)高速にて噴射されることを防ぐことができる。
【0062】
実施形態において、ノズルヘッド320は、ノズル管310の上端にノズル管310から移動する内容物を取り囲むように形成され、上端部に出口322が形成されてもよい。ノズル管310、特に、ノズルネック314を通過した内容物は、ノズルヘッド320に移動することになるが、このとき、内容物の流速が非常に低いため、表面張力の影響は大幅に増加することができる。これと併せて、ノズルヘッド320が内容物を取り囲むように形成されるので、内容物は、出口322を介して直ちに排出されることなく、ノズルヘッド320内に充填されることができる。次いで、出口322を介して水滴状に排出されることができる。このとき、出口322の内径は、例えば、ノズルネック314の内径よりも狭く形成されて、内容物の水滴を形成し易くしてもよい。
【0063】
実施形態において、ノズル300に排出された内容物は、ノズル管310を通りながら移動速度が段階的に減少した後、ノズルヘッド320にぶつかって止まってもよい。ノズルヘッド320内の内容物は、表面張力により排出され難く、これにより、ノズルネック314を通過した内容物がノズルヘッド320の内部に次第に充填されることができる。充填された内容物に加えられる力、例えば、重力などが出口322における内容物の表面張力を超え、これに伴い、内容物が出口322から徐々に吐出されることができる。このとき、内容物は、表面張力により球状に塊化され、水滴状に出口322の外側に結像されることができる。次いで、内容物が出口322から徐々に吐出されることにより、水滴が次第に大きくなることができ、水滴が所定の大きさ以上になる場合に出口322から引き離されて落下することができる。このとき、出口322から引き離されて落下する水滴の大きさは常に同じであるので、内容物は定量ずつ吐出されることができ、使用者は、落下した水滴の数を調節して内容物の使用量を細かく調節することができる。
【0064】
実施形態において、使用者が付勢部210を付勢すれば、ヘッド部200の内部圧力が増加して、ノズル300に内容物が充填される速度が速くなって、出口322からの内容物の吐出が促されることができる。
【0065】
実施形態において、ノズル300は、ノズル管310において下側に形成され、ヘッド部200と結合するためのノズル結合部330をさらに備えていてもよい。ノズル結合部330は、ヘッド部200の上端を覆う上壁と、上壁の周縁部に沿って下側に延びるが、ヘッド部200の側面と結合する側壁と、を備えていてもよい。ノズル結合部330によりノズル300が手軽にヘッド部200と結合することができ、特に、ノズル結合部330とヘッド部200との結合に際して、胴体部220内に載置されたガイド部230が胴体部220とノズル結合部330により嵌着されてもよい。ただし、本発明はこのような形状に限定されるものではない。
【0066】
実施形態において、ノズル管310と、ノズルヘッド320及びノズル結合部330は、一体に形成されてもよい。また、ノズル管310と、ノズルヘッド320及びノズル結合部330のうちの少なくとも一部は、透明材質または半透明材質から形成されてもよい。ただし、本発明はこれに何ら限定されるものではない。
【0067】
スパウト400は、容器部100に結合し、容器部100の収容空間と連通してもよい。また、ヘッド部200と結合して容器部100から流れ込んだ内容物がヘッド部200に移動するようにしてもよい。実施形態に応じて、スパウト400は、ヘッド部200及び/又はノズル300と一体に形成されてもよく、組み立てられて形成されてもよい。
【0068】
実施形態において、スパウト400は、吐出し部410と、受け止め部420と、接合部430と、を備えていてもよい。
【0069】
実施形態において、吐出し部410は、貫通形成される内容物の移動通路を内側に有し、外側にはヘッド部200との結合のための結合部が形成されてもよい。吐出し部410の内容物の移動通路は、下側に容器部100の貯留空間と連通して内容物が流れ込んでもよく、内容物は、内容物の移動通路に沿って移動して内容物の移動通路の上側に吐出されてもよい。
【0070】
実施形態において、受け止め部420は、結合部の下側から外側へと延びるが、円形状、長円状または多角形状の平板状に形成されてもよい。ヘッド部200が吐出し部410に結合するとき、受け止め部420は、ヘッド部200の下端を支持して、ヘッド部200がさらに安定的にスパウト400に結合するようにしてもよい。また、容器部100の上部が受け止め部420の底面により支持されるようにして、例えば、スパウト400が容器部100内に移動したり、逆に、容器部100がスパウト400の上側(例えば、吐出部410など)に移動したりすることを防ぐことができる。さらに、容器部100とスパウト400との結合に際して、容器部100の上端が受け止め部420の底面に接触するようにして、容器部100の位置をガイドしてもよい。実施形態に応じて、栓体(
図7及び
図8の栓体)500がスパウト400に結合する場合、受け止め部420は、栓体の下端を支持してもよい。
【0071】
実施形態において、接合部430は、受け止め部420の下側において所定のボリュームを有するように形成され、容器部100と結合してもよい。接合部430のボリュームは、向かい合う梱包シートに向かって形成されてもよい。このようなボリュームにより梱包シートが互いに密着することなく、離間して貯留空間を形成することができる。梱包シートとの結合のために様々な接合技術が適用可能である。例えば、接合には、接着剤を用いた化学的接合や内熱接合(超音波接合、高周波接合など)、外熱接合など様々な接合技術が適用可能である。
【0072】
図1から
図3に示す内容物容器1000は、単なる例示的なものにすぎず、本発明が適用される実施形態に応じて種々の構成が適用可能である。
【0073】
図4は、本発明の実施形態に係る内容物容器の斜視図である。
【0074】
図4の内容物容器1000′は、
図1から
図3の内容物容器1000と同様に説明され、以下、重複する説明は省略する。
【0075】
図4を参照すると、内容物容器1000′の容器部100′は、前面梱包シートと背面梱包シートとの接合により形成されるポーチであってもよい。このとき、前面梱包シートと背面梱包シートは、一体に形成されて、折り畳み及び/又は屈曲により少なくとも一つの領域が互いに当接した状態で接合されることにより結合して貯留空間を形成してもよい。
【0076】
これによる場合、容器部100′は、側方向に一方の側にのみシール部が形成されてもよい。接合領域が減るので、接合工程が簡素化されることができる。特に、別々の前面梱包シートと背面梱包シートとを並べ、間隔を隔てるなど余計な工程が排除されることができる。
【0077】
図4に示す内容物容器1000′は、単なる例示的なものにすぎず、本発明が適用される実施形態に応じて種々の構成が適用可能である。
【0078】
図5及び
図6は、本発明の実施形態に係る内容物容器の斜視図である。
【0079】
図5の内容物容器1000′′及び
図6の内容物容器1000′′′は、
図1から
図4の内容物容器1000,1000′と同様に説明され、以下、重複する説明は省略する。
【0080】
図5及び
図6を参照すると、容器部100′′,100′′′には切取り部が形成されてもよい。切取り部は、容器部100′′,100′′′の切り取り、切り開きを行いやすくするためのものであって、容器部100′′,100′′′のある領域が内側に引き込まれて形成されてもよい。
【0081】
使用者は、切取り部を用いた容器部100′′,100′′′の切り開きを行うことで、容器部100′′,100′′′内の内容物をさらに直接的に使うことができる。例えば、かなりの量の内容物をすべて使い切って、スパウト400を介してそれ以上内容物が吐出され難い場合であっても、使用者は、容器部100′′,100′′′を切り開いて、容器部100′′,100′′′内に残っている内容物を取り出して使うことができる。また、切取り部を介してスパウト400から容器部100′′,100′′′を引き離したり、スパウト400及びここに取り付けられた一部の容器部100′′,100′′′から残りの容器部100′′,100′′′を引き離したりすることにより、引き離された容器部100′′,100′′′がリサイクルできるようにすることができる。このために、切取り部は、容器部100′′,100′′′の中においてスパウト400の下側に隣り合うように位置してもよい。ただし、本発明はこれに何ら限定されるものではない。
【0082】
切取り部は、容器部100′′,100′′′の周縁部のうちのシール部に形成されてもよい。シール部のうちのある領域に形成されるため、切取り部により容器部100′′,100′′′の形状が崩れたり、容器部100′′,100′′′の密閉能が劣化したりすることを防ぐことができる。
【0083】
切取り部は、内側に向かって進むにつれて間隔が次第に狭くなるように形成されてもよい。特に、切取り部の最内側は、角張るように形成されてもよい。切取り部を用いた切り開きを容易に行うためである。
【0084】
図5及び
図6に示す内容物容器1000′′,1000′′′は、単なる例示的なものにすぎず、本発明が適用される実施形態に応じて種々の構成が適用可能である。
【0085】
図7及び
図8は、本発明の実施形態に係る容器一式の説明するための図である。
【0086】
図7を参照すると、容器一式4000は、詰め替え容器2000及びアプリケーター3000を備えていてもよい。具体的に、詰め替え容器2000は、容器部100と、スパウト400及び栓体500を備えていてもよい。このとき、詰め替え容器2000は、少なくとも一つから構成されてもよく、容器部100にはそれぞれ同一もしくは異なる内容物が貯留されてもよい。栓体500は、スパウト400に着脱可能なように結合してスパウト400を密閉してもよい。また、アプリケーター3000は、ヘッド部200及びノズル300を備えていてもよい。
図7においては容器部100が示されているが、これは単なる例示的なものにすぎず、容器部100′,100′′,100′′′または他の容器部が詰め替え容器2000に備えられてもよい。
【0087】
図8を参照すると、詰め替え容器の栓体500を取り外して、詰め替え容器のスパウト400を露出させた後、アプリケーター3000のヘッド部200をスパウト400に結合することにより、容器一式4000から内容物容器1000を製造してもよい。このために、スパウト400と栓体500との結合方式(例えば、螺合など)と、スパウト400とヘッド部200との結合方式(例えば、螺合など)は、互いに同じであってもよい。これにより、使用者は、アプリケーター3000を保持したままで詰め替え容器のみを手軽に取り替えながら内容物を使うことができる。
【0088】
図7及び
図8に示す容器一式は、単なる例示的なものにすぎず、本発明が適用される実施形態に応じて種々の構成が適用可能である。
【0089】
図9は、本発明の実施形態に係るアプリケーターの斜視図及び前面図である。
【0090】
図9を参照すると、アプリケーター3000′は、スパウト400′及びノズル300′を備えていてもよい。アプリケーター3000′のスパウト400′及びノズル300′は、
図1から
図8のスパウト400及びノズル300と同様に説明される。
【0091】
図9のアプリケーター3000′においては、スパウト400′とノズル300′とが一体に形成されてもよい。すなわち、スパウト400′に直接的にノズル300′が延びてもよく、したがって、ノズル結合部のように他の構成要素(例えば、ヘッド部)との結合のための構成要素は除外されてもよい。同様に、ヘッド部などの構成要素もまた除外されてもよく、したがって、ノズル300′にはヘッド部から内容物が流れ込むのではなく、スパウト400′の吐出し部から直ちに内容物が流れ込んでもよい。
【0092】
また、アプリケーター3000′は、リサイクル可能な材質から形成されてもよい。アプリケーター3000′は、容器部と引き離されて、リサイクルされてもよい。例えば、アプリケーター3000′は、PP、PEなどの単一の材質からなり、生分解可能な材質などから形成されてもよい。ただし、本発明はこれに何ら限定されるものではない。
【0093】
図9に示すアプリケーター3000′は、単なる例示的なものにすぎず、本発明が適用される実施形態に応じて種々の構成が適用可能である。
【0094】
図10は、本発明の実施形態に係る梱包シートの断面図である。
【0095】
梱包シートは、
図1から
図8の容器部100,100′,100′′,100′′′に用いられてもよい。ただし、本発明はこれに何ら限定されるものではない。
【0096】
図10を参照すると、梱包シート600は、紙層610と、第1のフィルム層620と、第2のフィルム層630及び印刷層640を備えていてもよい。
【0097】
紙層610は、紙を材質とする基材であって、例えば、紙層610は、広葉樹漂白クラフトパルプ、針葉樹漂白クラフトパルプ、亜硫酸パルプなどの化学パルプ、ストーングラインドパルプ、熱機械パルプ、化学熱機械パルプなどの機械パルプ、脱墨パルプ(DIP)、ケナフ、竹、大麻などから得られた非木材繊維などを材質としてもよい。例えば、紙層610は、韓紙(朝鮮紙)、ロール紙、黄ロール紙、クラフト紙、白板紙、薄葉紙、アート紙、マニラ紙、アイボリー紙、中質紙、ざら紙、グラシン紙、トレーシングペーパー(透写紙)などを材質としてもよい。
【0098】
実施形態において、紙層610は、圧縮加工されてもよい。圧縮加工は、例えば、紙層610を二つのローラー(roller)の間に通過させながら熱と圧力を加えて行われてもよい。これにより、紙層610の表面処理が施されるとともに、紙層610が圧縮されることが可能である。圧縮加工により紙層610の密度が向上でき、かつ、表面が一様に形成可能である。これにより、紙層610にフィルム層、印刷層640などが均一に結合するようにでき、さらに、紙層610そのものによる遮断能を改善することができる。
【0099】
実施形態において、紙層610は、表面処理されてもよい。表面処理は、表面処理剤を紙層610の表面にコーティングして行われてもよい。このとき、表面処理剤としては、澱粉、澱粉誘導体、ポリビニールアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ラテックスなどが挙げられる。
【0100】
第1のフィルム層620は、紙層610の下面に配備されてもよく、内側の内容物が紙層610に吸収されることを防ぎ、ガス、酸素、水気、紫外線などを内容物から遮断することができる。例えば、第1のフィルム層620は、線形状低密度ポリエチレン(Linear Low Density Polyethylene;LLDPE)、低密度ポリエチレン(Low Density Polyethylene;LDPE)、無延伸ポリプロピレン(Casting Polypropylene)、ポリ乳酸(Polylact acid)及びポリブチレンサクシネート(Polybutylene succinate)よりなる群から選ばれたいずれか一種以上を材質として、内容物が紙層610に吸収されることを効果的に防ぐことができる。
【0101】
第2のフィルム層630は、第1のフィルム層620と紙層610との間に配備されて、梱包シート600の全体的な強さを向上させることができる。第2のフィルム層630が配備されることにより、強さの不足により梱包シート600が破損されるという不具合を効果的に改善することができる。例えば、第2のフィルム層630は、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene Terephthalate;PET)、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート(Glycol-modified polyethylenetere phthalate;PETG)、消費者から回収/リサイクルされたポリエチレンテレフタレート(Post-consumer recycled polyethylenetere phthalate;PCR-PET)、ポリエチレン(Polyethylene)、ポリプロピレン(Polypropylene;PP)、ポリエステル(Polyester;PE)、ポリメチルメタクリレート(Polymethyl methacrylate;PMMA)及びスチレン-アクリロニトリル共重合体(Styrene-Acrylonitrile copolymer;SAN)よりなる群から選ばれたいずれか一種以上を材質としてもよい。
【0102】
実施形態において、第2のフィルム層630は、第1のフィルム層620の上面に蒸着されて形成されてもよい。これにより、第2のフィルム層630は、一定しており、しかも、薄肉に第1のフィルム層620の上面に形成され、次いで、第1のフィルム層620と一体に使用可能である。例えば、本発明の蒸着層は、化学気相蒸着(Chemical Vapor Deposition;CVD)または物理的気相蒸着(Physical Vapor Deposition;PVD)などの公知の蒸着技術により形成されてもよく、実施形態に応じて種々の公知の蒸着技術が適用可能である。
【0103】
実施形態において、第1のフィルム層620及び第2のフィルム層630は、生分解可能であってもよい。このために、第1のフィルム層620及び第2のフィルム層630は、生分解性樹脂及び酸化生分解性樹脂のうちの少なくとも一方を含んでいてもよい。ここで、生分解性樹脂は、バイオマスから前処理、糖化過程を経て糖を製造し、発酵過程により産生された高分子単量体(Monomer)を重合して製造する天然物系生分解性樹脂、石油化学由来物質を用いて製造する石油系生分解性樹脂を両方とも含んでいてもよい。例えば、ポリ乳酸(PLA)及びこの共重合体、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリブチレンサクシネート-アジぺート(PBSA)、セルロース系化合物、ポリヒドロキシアルキレート(PHA)、ポリブチレンアジぺート-テレフタレート(PBAT)、ポリブチレンサクシネート-テレフタレート(PBST)樹脂、及びこれらの混合物よりなる群から選ばれてもよいが、これらに何ら限定されるものではない。また、酸化生分解性樹脂は、既存の汎用プラスチックにバイオマス、酸化生分解剤、相溶化剤、生分解促進剤、自動酸化剤などを添加して製造されるものであって、Oxobio-PP(Polypropylene)系の酸化生分解性樹脂、Oxobio-PE(Polyethylene)系の酸化生分解性樹脂など様々な種類の酸化生分解性樹脂を含んでいてもよく、これらに何ら限定されるものではない。
【0104】
実施形態において、紙層610と第2のフィルム層630との間において接着層(図示せず)が配備されてもよい。接着層は、紙層610に第2のフィルム層630を接着するためのものであって、例えば、紙層610及び/又は第2のフィルム層630に接着剤を塗布した後、紙層610と第2のフィルム層630とを圧着することにより形成されてもよい。紙層610が圧縮加工により高密度に圧縮されて高い水気遮断能を有することから、接着剤が紙層610と第2のフィルム層630との間において一つの層を形成することができ、接着剤が接着領域の全般にわたって均一かつ改善された接着能を発揮することができる。
【0105】
実施形態において、接着層は、水分解可能な接着剤から形成されてもよい。これにより、接着層の水分解により第2のフィルム層630と紙層610を引き離し易くすることができる。このために、接着剤は、水に接着剤を分散したエマルジョンタイプの水性接着剤であってもよい。例えば、接着剤は、水性ウレタン接着剤であってもよい。ただし、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、多種多様な天然系水性接着剤(例えば、澱粉(starch)、タンパク質(protein)、膠(animal glue)、カゼイン(casein)、天然ゴム、ラテックスなど)、合成系水性接着剤(例えば、水性アクリル接着剤など)が使用可能である。
【0106】
実施形態において、接着層は、紙層610及び第2のフィルム層630と同様に生分解可能な材質から形成されてもよい。例えば、接着層は、生分解性樹脂または酸化生分解性樹脂から形成されてもよい。
【0107】
実施形態に応じて、第2のフィルム層630は、紙層610に直ちに接合してもよい。第2のフィルム層630と紙層610との接合には、内熱接合(超音波接合、高周波接合など)、外熱接合など種々の接合技術が適用可能である。例えば、加熱板を第2のフィルム層630の外部に圧着して熱を伝導し、これにより、溶融された第2のフィルム層630が紙層610に接着されるようにしてもよい。
【0108】
印刷層640は、紙層610の上側に印刷されて形成されるものであって、第1の印刷層641と、第2の印刷層642と、を備えていてもよい。
【0109】
第1の印刷層641は、このとき、紙層610の上面に水性インキが塗布されて形成されてもよい。第1の印刷層641は、紙層610の表面に所定の模様や文字、絵、色合いを形成してもよい。ここで、水性インキとは、水が90%以上含有されている環境にやさしいインキであって、例えば、ポリウレタンタイプ、アクリルタイプなどが挙げられる。
【0110】
第2の印刷層642は、第1の印刷層641が形成された状態で第1の印刷層641及び紙層610の上面に水性コーティング液(例えば、水性アクリル系コーティング液など)を刷り重ね(over printing)て形成してもよい。水性コーティング液は、紙層610の全面にわたって刷り重ねられ、水性コーティング液により形成される第2の印刷層642は、下側の第1の印刷層641及び紙層610を外部の損傷から保護することができる。第2の印刷層642は透明であり、下端の第1の印刷層641が外部から透かされることができる。
【0111】
実施形態において、紙層610が高密度に圧縮されて高い水気遮断能を有することから、水性インキ及び水性コーティング液は、紙層610に吸収されないか、あるいは、極少量の一部のみが紙層610に吸収され、残留している水性インキ及び水性コーティング液がそれぞれ第1の印刷層641及び第2の印刷層642を形成することができる。
【0112】
実施形態に応じて、第1の印刷層641を形成する水性インキ及び第2の印刷層642を形成する水性コーティング液は、両方とも水分解可能であってもよい。これにより、印刷層640は、水分解により紙層610から引き離されることが可能になる。
【0113】
実施形態において、紙層610の上側に薄膜層(図示せず)が形成されてもよい。例えば、薄膜層は、ホットスタンピング箔(hot stamping foil)を紙層610と、第1の印刷層641及び/又は第2の印刷層642の上面にホットスタンピング(hot stamping)する方式により形成されてもよい。このような薄膜層は、梱包シート600にメタリックな見た目を与えることにより、使用者の見栄えの良さを極大化させることができる。
【0114】
実施形態において、梱包シート600は、水性遮断層(図示せず)をさらに備えていてもよい。水性遮断層は、紙層610の少なくとも片面に水性遮断液を塗布して形成されてもよい。紙層610が圧縮加工により高密度に圧縮されて高い水気遮断能を有することから、たとえ水性遮断液を紙層610に塗布するとしても、水性遮断液が紙層610に吸収されないか、あるいは、極少量の一部のみが紙層610に吸収され、残留している水性遮断液が紙層610の表面上において一つの層を形成することができる。水性遮断層は、紙層610と印刷層640との間に位置し、及び/又は紙層610と接着層との間に位置してもよい。すなわち、遮断層が紙層610に吸収されず、紙層610に沿って一つの層を形成するようにすることにより、遮断層がさらに均一かつ改善された水気及びガスの遮断能を提供するようにすることができる。水性遮断液は、親水性基を含まない高分子重合体を含んでいてもよく、例えば、塩化ビニール重合体、エチレンビニールアルコール重合体、スチレン-ブタジエン系、スチレン-アクリル系、ポリビニールアルコール、塩化ビニリデン重合体などを含んでいてもよい。ただし、本発明はこれに何ら限定されるものではない。
【0115】
以上述べたように、図面及び明細書において最適な実施形態が開示された。ここで、特定の用語が用いられたが、これらは単に本発明を説明するための目的で用いられたものにすぎず、意味の限定や特許請求の範囲に記載の本発明の範囲を制限するために用いられたものではない。よって、この技術分野において通常の知識を有する者であれば、これより様々な変形例及び均等な他の実施の形態が採用可能であるという点が理解できる筈である。よって、本発明の真の技術的な保護範囲は、添付の特許請求の範囲の技術的思想により定められるべきである。
【国際調査報告】