(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-10
(54)【発明の名称】制御性T細胞を活性化する方法
(51)【国際特許分類】
C12N 5/0783 20100101AFI20230428BHJP
A61K 35/17 20150101ALI20230428BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20230428BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20230428BHJP
A61P 25/28 20060101ALI20230428BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20230428BHJP
A61P 1/18 20060101ALI20230428BHJP
A61P 27/06 20060101ALI20230428BHJP
A61P 9/12 20060101ALI20230428BHJP
A61P 11/00 20060101ALI20230428BHJP
A61P 1/04 20060101ALI20230428BHJP
A61P 19/00 20060101ALI20230428BHJP
A61P 27/02 20060101ALI20230428BHJP
A61P 19/02 20060101ALI20230428BHJP
A61P 19/08 20060101ALI20230428BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20230428BHJP
A61P 9/10 20060101ALI20230428BHJP
A61P 27/12 20060101ALI20230428BHJP
A61P 13/12 20060101ALI20230428BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20230428BHJP
A61P 17/02 20060101ALI20230428BHJP
A61P 17/14 20060101ALI20230428BHJP
A61P 25/16 20060101ALI20230428BHJP
A61P 19/10 20060101ALI20230428BHJP
A61P 25/14 20060101ALI20230428BHJP
A61P 23/02 20060101ALI20230428BHJP
A61P 31/00 20060101ALI20230428BHJP
A61P 17/06 20060101ALI20230428BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20230428BHJP
C07K 16/28 20060101ALN20230428BHJP
C07K 19/00 20060101ALN20230428BHJP
C07K 14/55 20060101ALN20230428BHJP
C07K 16/36 20060101ALN20230428BHJP
C12N 15/62 20060101ALN20230428BHJP
C12N 15/26 20060101ALN20230428BHJP
C12N 15/13 20060101ALN20230428BHJP
C12N 15/12 20060101ALN20230428BHJP
【FI】
C12N5/0783 ZNA
A61K35/17
A61P43/00
A61P29/00
A61P25/28
A61P9/00
A61P43/00 105
A61P1/18
A61P27/06
A61P9/12
A61P11/00
A61P1/04
A61P19/00
A61P27/02
A61P19/02
A61P19/08
A61P3/10
A61P9/10
A61P27/12
A61P13/12
A61P1/16
A61P17/02
A61P17/14
A61P25/16
A61P19/10
A61P25/14
A61P23/02
A61P31/00
A61P17/06
A61K39/395 D
A61K39/395 N
A61K39/395 Y
C07K16/28
C07K19/00
C07K14/55
C07K16/36
C12N15/62 Z
C12N15/26
C12N15/13
C12N15/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022548639
(86)(22)【出願日】2021-02-11
(85)【翻訳文提出日】2022-09-30
(86)【国際出願番号】 US2021017620
(87)【国際公開番号】W WO2021163298
(87)【国際公開日】2021-08-19
(32)【優先日】2020-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】521087117
【氏名又は名称】エイチシーダブリュー バイオロジックス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100102118
【氏名又は名称】春名 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100188433
【氏名又は名称】梅村 幸輔
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100214396
【氏名又は名称】塩田 真紀
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】ウォン ヒン シー.
(72)【発明者】
【氏名】シュレスタ ニラジ
(72)【発明者】
【氏名】ジョージ バーギーズ
(72)【発明者】
【氏名】ディー マイケル
【テーマコード(参考)】
4B065
4C085
4C087
4H045
【Fターム(参考)】
4B065AA94X
4B065AB01
4B065AC14
4B065AC20
4B065BA02
4B065BB19
4B065CA44
4B065CA46
4C085AA13
4C085AA14
4C085AA16
4C085BB36
4C085CC22
4C085CC23
4C085DD62
4C085EE01
4C087AA01
4C087AA02
4C087AA03
4C087BB64
4C087NA14
4C087ZA02
4C087ZA15
4C087ZA16
4C087ZA18
4C087ZA33
4C087ZA36
4C087ZA37
4C087ZA42
4C087ZA45
4C087ZA55
4C087ZA59
4C087ZA66
4C087ZA68
4C087ZA75
4C087ZA81
4C087ZA89
4C087ZA92
4C087ZA96
4C087ZA97
4C087ZB11
4C087ZB32
4C087ZC02
4C087ZC35
4C087ZC52
4H045AA10
4H045AA11
4H045AA20
4H045AA30
4H045BA10
4H045BA41
4H045CA40
4H045DA04
4H045DA65
4H045DA76
4H045EA20
4H045FA74
4H045GA26
(57)【要約】
T
reg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法、当該方法によって生成されたT
reg細胞の集団を含む組成物、および当該組成物を使用して対象を治療する方法が本明細書に提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
T
reg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法であって、
T
reg細胞をある期間にわたって液体培養培地中で培養する工程を含み、前記期間の初めに、前記液体培養培地が、
CD3/CD28結合剤と、
第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む単鎖キメラポリペプチドであって、前記第1の標的結合ドメインおよび前記第2の標的結合ドメインがIL-2受容体に結合する、単鎖キメラポリペプチドと
を含む、方法。
【請求項2】
前記液体培養培地が、前記単鎖キメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記IgG1抗体構築物が、配列番号66、67または74、および68のCDRを含む重鎖可変ドメインと、配列番号69、70、および71のCDRを含む軽鎖可変ドメインとを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記重鎖可変ドメインが配列番号72と少なくとも90%同一の配列を含み、前記軽鎖可変ドメインが配列番号73と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記重鎖可変ドメインが配列番号72を含み、前記軽鎖可変ドメインが配列番号73を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の標的結合ドメインと前記可溶性組織因子ドメインとが互いに直接隣接している、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記単鎖キメラポリペプチドが、前記第1の標的結合ドメインと前記可溶性組織因子ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記可溶性組織因子ドメインと前記第2の標的結合ドメインとが互いに直接隣接している、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記単鎖キメラポリペプチドが、前記可溶性組織因子ドメインと前記第2の標的結合ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の標的結合ドメインおよび前記第2の標的結合ドメインが同じアミノ酸配列を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の標的結合ドメインおよび前記第2の標的結合ドメインが可溶性IL-2を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記可溶性IL-2がヒト可溶性IL-2である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の標的結合ドメインおよび前記第2の標的結合ドメインが各々、配列番号1と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の標的結合ドメインおよび前記第2の標的結合ドメインが各々、配列番号1と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の標的結合ドメインおよび前記第2の標的結合ドメインが各々、配列番号1の配列を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記可溶性組織因子ドメインが可溶性ヒト組織因子ドメインである、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記可溶性ヒト組織因子ドメインが配列番号2と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記可溶性ヒト組織因子ドメインが配列番号2と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記可溶性ヒト組織因子ドメインが配列番号2の配列を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記可溶性組織因子ドメインが、野生型可溶性ヒト組織因子由来の配列を含むか、またはそれからなる、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記可溶性組織因子ドメインが、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニン
のうちのいずれも含まない、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記可溶性組織因子ドメインが、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニン
のうちの1つ以上を含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記可溶性組織因子ドメインが血液凝固を開始しない、請求項1~22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記単鎖キメラポリペプチドが血液凝固を開始しない、請求項1~23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記単鎖キメラポリペプチドが配列番号3と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
前記単鎖キメラポリペプチドが配列番号3と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記単鎖キメラポリペプチドが配列番号3の配列を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記単鎖キメラポリペプチドが配列番号4と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記単鎖キメラポリペプチドが配列番号4と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記単鎖キメラポリペプチドが配列番号4の配列を含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記液体培養培地が約10nM~約500nMの前記単鎖キメラポリペプチドを含む、請求項1~30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記液体培養培地が約50nM~約150nMの前記単鎖キメラポリペプチドを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記CD3/CD28結合剤が抗CD3/抗CD28ビーズである、請求項1~32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記液体培養培地が前記抗CD3/抗CD28ビーズを約1:1~約6:1のビーズ/細胞比で含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記液体培養培地が前記抗CD3/抗CD28ビーズを約3:1~約5:1のビーズ/細胞比で含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記CD3/CD28結合剤が、第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む追加の単鎖キメラポリペプチドであり、
前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記第1の標的結合ドメインがCD3に結合し、前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記第2の標的結合ドメインがCD28に結合する、請求項1~32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
前記液体培養培地が、前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記IgG1抗体構築物が、配列番号66、67または74、および68のCDRを含む重鎖可変ドメインと、配列番号69、70、および71のCDRを含む軽鎖可変ドメインとを含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記重鎖可変ドメインが配列番号72と少なくとも90%同一の配列を含み、前記軽鎖可変ドメインが配列番号73と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記重鎖可変ドメインが配列番号72を含み、前記軽鎖可変ドメインが配列番号73を含む、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記第1の標的結合ドメインと前記可溶性組織因子ドメインとが互いに直接隣接している、請求項36~40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドが、前記第1の標的結合ドメインと前記可溶性組織因子ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む、請求項36~40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインと前記第2の標的結合ドメインとが互いに直接隣接している、請求項36~42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドが、前記可溶性組織因子ドメインと前記第2の標的結合ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む、請求項36~42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
前記CD3がヒトCD3である、請求項36~44のいずれか一項に記載の方法。
【請求項46】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記第1の標的結合ドメインが配列番号5と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記第1の標的結合ドメインが配列番号5と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記第1の標的結合ドメインが配列番号5の配列を含む、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記CD28がヒトCD28である、請求項36~48のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記第2の標的結合ドメインが配列番号6と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記第2の標的結合ドメインが配列番号6と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記第2の標的結合ドメインが配列番号6の配列を含む、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインが可溶性ヒト組織因子ドメインである、請求項36~52のいずれか一項に記載の方法。
【請求項54】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記可溶性ヒト組織因子ドメインが配列番号2と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記可溶性ヒト組織因子ドメインが配列番号2と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記可溶性ヒト組織因子ドメインが配列番号2の配列を含む、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記単鎖キメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインが、野生型可溶性ヒト組織因子由来の配列を含むか、またはそれからなる、請求項36~52のいずれか一項に記載の方法。
【請求項58】
前記可溶性組織因子ドメインが、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニン
のうちのいずれも含まない、請求項36~52のいずれか一項に記載の方法。
【請求項59】
前記可溶性組織因子ドメインが、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニン
のうちの1つ以上を含む、請求項36~52のいずれか一項に記載の方法。
【請求項60】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインが血液凝固を開始しない、請求項36~59のいずれか一項に記載の方法。
【請求項61】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドが血液凝固を開始しない、請求項36~60のいずれか一項に記載の方法。
【請求項62】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドが配列番号7と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項63】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドが配列番号7と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドが配列番号7の配列を含む、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドが配列番号8と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドが配列番号8と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドが配列番号8の配列を含む、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記液体培養培地が約10nM~約1000nMの前記追加の単鎖キメラポリペプチドを含む、請求項36~67のいずれか一項に記載の方法。
【請求項69】
前記液体培養培地が約50nM~約300nMの前記追加の単鎖キメラポリペプチドを含む、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記CD3/CD28結合剤が多鎖キメラポリペプチドであり、
前記多鎖キメラポリペプチドが、
(a)(i)第1の標的結合ドメイン、
(ii)可溶性組織因子ドメイン、および
(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン
を含む、第1のキメラポリペプチド、ならびに
(b)(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、および
(ii)第2の標的結合ドメイン
を含む、第2のキメラポリペプチド
を含み、
前記第1のキメラポリペプチドと前記第2のキメラポリペプチドが、前記一対の親和性ドメインの前記第1のドメインと前記第2のドメインとの結合を介して会合し、
前記第1の標的結合ドメインがCD3に結合しかつ前記第2の標的結合ドメインがCD28に結合するか、または前記第1の標的結合ドメインがCD28に結合しかつ前記第2の標的結合ドメインがCD3に結合する、
請求項1~32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項71】
前記液体培養培地が、前記多鎖キメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記IgG1抗体構築物が、配列番号66、67または74、および68のCDRを含む重鎖可変ドメインと、配列番号69、70、および71のCDRを含む軽鎖可変ドメインとを含む、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記重鎖可変ドメインが配列番号72と少なくとも90%同一の配列を含み、前記軽鎖可変ドメインが配列番号73と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
前記重鎖可変ドメインが配列番号72を含み、前記軽鎖可変ドメインが配列番号73を含む、請求項73に記載の方法。
【請求項75】
前記第1のキメラポリペプチドの前記第1の標的結合ドメインと前記可溶性組織因子ドメインとが互いに直接隣接している、請求項70~74のいずれか一項に記載の方法。
【請求項76】
前記第1のキメラポリペプチドが、前記第1の標的結合ドメインと前記可溶性組織因子ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む、請求項70~74のいずれか一項に記載の方法。
【請求項77】
前記第2のキメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインと前記第2の標的結合ドメインとが互いに直接隣接している、請求項70~76のいずれか一項に記載の方法。
【請求項78】
前記第2のキメラポリペプチドが、前記可溶性組織因子ドメインと前記第2の標的結合ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む、請求項70~76のいずれか一項に記載の方法。
【請求項79】
前記CD3がヒトCD3である、請求項70~78のいずれか一項に記載の方法。
【請求項80】
前記第1のキメラポリペプチドの前記第1の標的結合ドメインが配列番号5と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
前記第1のキメラポリペプチドの前記第1の標的結合ドメインが配列番号5と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記第1のキメラポリペプチドの前記第1の標的結合ドメインが配列番号5の配列を含む、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
前記第1のキメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインが可溶性ヒト組織因子ドメインである、請求項70~82のいずれか一項に記載の方法。
【請求項84】
前記第1のキメラポリペプチドの前記可溶性ヒト組織因子ドメインが配列番号2と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
前記第1のキメラポリペプチドの前記可溶性ヒト組織因子ドメインが配列番号2と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
前記第1のキメラポリペプチドの前記可溶性ヒト組織因子ドメインが配列番号2の配列を含む、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
前記第1のキメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインが、野生型可溶性ヒト組織因子由来の配列を含むか、またはそれからなる、請求項70~82のいずれか一項に記載の方法。
【請求項88】
前記第1のキメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインが、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニン
のうちのいずれも含まない、請求項70~82のいずれか一項に記載の方法。
【請求項89】
前記第1のキメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインが、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニン
のうちの1つ以上を含む、請求項70~82のいずれか一項に記載の方法。
【請求項90】
前記第1のキメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインが血液凝固を開始しない、請求項70~89のいずれか一項に記載の方法。
【請求項91】
前記第1のキメラポリペプチドが配列番号102と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項70に記載の方法。
【請求項92】
前記第1のキメラポリペプチドが配列番号102と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
前記第1のキメラポリペプチドが配列番号102の配列を含む、請求項92に記載の方法。
【請求項94】
前記第1のキメラポリペプチドが配列番号104と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項70に記載の方法。
【請求項95】
前記第1のキメラポリペプチドが配列番号104と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項94に記載の方法。
【請求項96】
前記第1のキメラポリペプチドが配列番号104の配列を含む、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
前記CD28がヒトCD28である、請求項70~96のいずれか一項に記載の方法。
【請求項98】
前記第2のキメラポリペプチドの前記第2の標的結合ドメインが配列番号6と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項97に記載の方法。
【請求項99】
前記第2のキメラポリペプチドの前記第2の標的結合ドメインが配列番号6と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
前記第2のキメラポリペプチドの前記第2の標的結合ドメインが配列番号6の配列を含む、請求項99に記載の方法。
【請求項101】
前記第2のキメラポリペプチドが配列番号106と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項70に記載の方法。
【請求項102】
前記第2のキメラポリペプチドが配列番号106と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項101に記載の方法。
【請求項103】
前記第2のキメラポリペプチドが配列番号106の配列を含む、請求項102に記載の方法。
【請求項104】
前記第2のキメラポリペプチドが配列番号108と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項70に記載の方法。
【請求項105】
前記第2のキメラポリペプチドが配列番号108と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項104に記載の方法。
【請求項106】
前記第2のキメラポリペプチドが配列番号108の配列を含む、請求項105に記載の方法。
【請求項107】
前記多鎖キメラポリペプチドが血液凝固を開始しない、請求項70~106のいずれか一項に記載の方法。
【請求項108】
前記液体培養培地が約10nM~約1000nMの前記多鎖キメラポリペプチドを含む、請求項70~107のいずれか一項に記載の方法。
【請求項109】
前記液体培養培地が約50nM~約300nMの前記多鎖キメラポリペプチドを含む、請求項108に記載の方法。
【請求項110】
前記液体培養培地がmTOR阻害剤をさらに含む、請求項1~109のいずれか一項に記載の方法。
【請求項111】
前記mTOR阻害剤がラパマイシンである、請求項110に記載の方法。
【請求項112】
前記液体培養培地が約10nM~約500nMの前記mTOR阻害剤を含む、請求項110または111に記載の方法。
【請求項113】
前記液体培養培地が約50nM~約150nMの前記mTOR阻害剤を含む、請求項112に記載の方法。
【請求項114】
前記液体培養培地がmTOR阻害剤を含まない、請求項1~109のいずれか一項に記載の方法。
【請求項115】
前記期間の開始後36時間~約60時間毎に前記液体培養培地に前記単鎖キメラポリペプチドを定期的に添加することをさらに含む、請求項1~114のいずれか一項に記載の方法。
【請求項116】
前記単鎖キメラポリペプチドの前記定期的な添加が、前記液体培養培地中に約10nM~約500nMの濃度の前記単鎖キメラポリペプチドをもたらすように行われる、請求項115に記載の方法。
【請求項117】
前記単鎖キメラポリペプチドの前記定期的な添加が、前記液体培養培地中に約50nM~約150nMの濃度の前記単鎖キメラポリペプチドをもたらすように行われる、請求項116に記載の方法。
【請求項118】
前記期間の開始後約6日~約8日毎に前記液体培養培地に前記CD3/CD28結合剤を定期的に添加することをさらに含む、請求項1~117のいずれか一項に記載の方法。
【請求項119】
前記期間が約7日間~約56日間である、請求項1~118のいずれか一項に記載の方法。
【請求項120】
前記期間が約15日間~約25日間である、請求項119に記載の方法。
【請求項121】
前記培養する工程の前に、対象から得られた試料から前記T
reg細胞を単離する工程をさらに含む、請求項1~120のいずれか一項に記載の方法。
【請求項122】
前記培養する工程の後に、対象から得られた試料から前記T
reg細胞を単離する工程をさらに含む、請求項1~120のいずれか一項に記載の方法。
【請求項123】
前記単離する工程が蛍光支援細胞選別の使用を含む、請求項121または122に記載の方法。
【請求項124】
前記T
reg細胞が、末梢血または臍帯血から単離された、自己T
reg細胞、ハプロタイプ一致T
reg細胞、または同種異系T
reg細胞である、請求項1~123のいずれか一項に記載の方法。
【請求項125】
前記T
reg細胞がCD4
+CD25
+Foxp3
+細胞である、請求項1~124のいずれか一項に記載の方法。
【請求項126】
前記T
reg細胞がCD4
+CD25
+CD127
dim細胞である、請求項1~124のいずれか一項に記載の方法。
【請求項127】
前記T
reg細胞がキメラ抗原受容体を含む、請求項1~126のいずれか一項に記載の方法。
【請求項128】
請求項1~127のいずれか一項に記載の方法によって生成されたT
reg細胞の集団。
【請求項129】
請求項128に記載のT
reg細胞の集団と、薬学的に許容される担体とを含む、組成物。
【請求項130】
治療を必要とする対象を治療する方法であって、治療有効量の請求項129に記載の組成物を前記対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項131】
前記対象が加齢性疾患または炎症性疾患を有すると特定または診断されている、請求項130に記載の方法。
【請求項132】
前記加齢性疾患が、アルツハイマー病、動脈瘤、嚢胞性線維症、膵炎における線維症、緑内障、高血圧症、特発性肺線維症、炎症性腸疾患、椎間板変性、黄斑変性、骨関節炎、2型真性糖尿病、脂肪萎縮、リポジストロフィー、アテローム性動脈硬化症、白内障、COPD、特発性肺線維症、腎移植不全、肝線維症、骨量喪失、心筋梗塞、サルコペニア、創傷治癒、脱毛症、心筋細胞肥大、骨関節炎、パーキンソン病、加齢性肺組織弾性喪失、黄斑変性、悪液質、糸球体硬化症、肝硬変、NAFLD、骨粗しょう症、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、脊髄小脳失調症、多発性硬化症、神経変性、発作、認知症、血管疾患、易感染性、慢性炎症、および腎機能障害からなる群より選択される、請求項131に記載の方法。
【請求項133】
前記炎症性疾患が、リウマチ性関節炎、炎症性腸疾患、エリテマトーデス、ループス腎炎、糖尿病性腎症、CNS損傷、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、クローン病、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、乾癬、グレーブス病、潰瘍性大腸炎、非アルコール性脂肪性肝炎、および気分障害からなる群より選択される、請求項131に記載の方法。
【請求項134】
(i)CD3/CD28結合剤と、
(ii)第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む単鎖キメラポリペプチドであって、前記第1の標的結合ドメインおよび前記第2の標的結合ドメインがIL-2受容体に結合する、単鎖キメラポリペプチドと、
(iii)mTOR阻害剤と
を含む、キット。
【請求項135】
前記単鎖キメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む、請求項134に記載のキット。
【請求項136】
前記CD3/CD28結合剤が抗CD3/抗CD28ビーズである、請求項134または135に記載のキット。
【請求項137】
前記CD3/CD28結合剤が、第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む追加の単鎖キメラポリペプチドであり、
前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記第1の標的結合ドメインがCD3に結合し、前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記第2の標的結合ドメインがCD28に結合する、請求項134または135に記載のキット。
【請求項138】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む、請求項137に記載のキット。
【請求項139】
前記CD3/CD28結合剤が多鎖キメラポリペプチドであり、
前記多鎖キメラポリペプチドが、
(a)(i)第1の標的結合ドメイン、
(ii)可溶性組織因子ドメイン、および
(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン
を含む、第1のキメラポリペプチド、ならびに
(b)(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、および
(ii)第2の標的結合ドメイン
を含む、第2のキメラポリペプチド
を含み、
前記第1のキメラポリペプチドと前記第2のキメラポリペプチドが、前記一対の親和性ドメインの前記第1のドメインと前記第2のドメインとの結合を介して会合し、
前記第1の標的結合ドメインがCD3に結合しかつ前記第2の標的結合ドメインがCD28に結合するか、または前記第1の標的結合ドメインがCD28に結合しかつ前記第2の標的結合ドメインがCD3に結合する、
請求項134または135に記載のキット。
【請求項140】
前記液体培養培地が、前記多鎖キメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む、請求項139に記載の方法。
【請求項141】
T
reg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法であって、
T
reg細胞をある期間にわたって液体培養培地中で培養する工程を含み、前記期間の初めに、前記液体培養培地が、
IL-2受容体活性化剤と、
第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む単鎖キメラポリペプチドと
を含み、
前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記第1の標的結合ドメインがCD3に結合し、前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記第2の標的結合ドメインがCD28に結合する、方法。
【請求項142】
前記液体培養培地が、前記単鎖キメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む、請求項141に記載の方法。
【請求項143】
前記IgG1抗体構築物が、配列番号66、67または74、および68のCDRを含む重鎖可変ドメインと、配列番号69、70、および71のCDRを含む軽鎖可変ドメインとを含む、請求項142に記載の方法。
【請求項144】
前記重鎖可変ドメインが配列番号72と少なくとも90%同一の配列を含み、前記軽鎖可変ドメインが配列番号73と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項143に記載の方法。
【請求項145】
前記重鎖可変ドメインが配列番号72を含み、前記軽鎖可変ドメインが配列番号73を含む、請求項144に記載の方法。
【請求項146】
前記第1の標的結合ドメインと前記可溶性組織因子ドメインとが互いに直接隣接している、請求項141~145のいずれか一項に記載の方法。
【請求項147】
前記単鎖キメラポリペプチドが、前記第1の標的結合ドメインと前記可溶性組織因子ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む、請求項141~145のいずれか一項に記載の方法。
【請求項148】
前記可溶性組織因子ドメインと前記第2の標的結合ドメインとが互いに直接隣接している、請求項141~147のいずれか一項に記載の方法。
【請求項149】
前記単鎖キメラポリペプチドが、前記可溶性組織因子ドメインと前記第2の標的結合ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む、請求項141~147のいずれか一項に記載の方法。
【請求項150】
前記CD3がヒトCD3である、請求項141~149のいずれか一項に記載の方法。
【請求項151】
前記第1の標的結合ドメインが配列番号5と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項150に記載の方法。
【請求項152】
前記第1の標的結合ドメインが配列番号5と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項151に記載の方法。
【請求項153】
前記第1の標的結合ドメインが配列番号5の配列を含む、請求項152に記載の方法。
【請求項154】
前記CD28がヒトCD28である、請求項141~153のいずれか一項に記載の方法。
【請求項155】
前記第2の標的結合ドメインが配列番号6と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項154に記載の方法。
【請求項156】
前記第2の標的結合ドメインが配列番号6と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項155に記載の方法。
【請求項157】
前記第2の標的結合ドメインが配列番号6の配列を含む、請求項156に記載の方法。
【請求項158】
前記可溶性組織因子ドメインが可溶性ヒト組織因子ドメインである、請求項141~157のいずれか一項に記載の方法。
【請求項159】
前記可溶性ヒト組織因子ドメインが配列番号2と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項158に記載の方法。
【請求項160】
前記可溶性ヒト組織因子ドメインが配列番号2と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項159に記載の方法。
【請求項161】
前記可溶性ヒト組織因子ドメインが配列番号2の配列を含む、請求項160に記載の方法。
【請求項162】
前記可溶性組織因子ドメインが、野生型可溶性ヒト組織因子由来の配列を含むか、またはそれからなる、請求項141~157のいずれか一項に記載の方法。
【請求項163】
前記可溶性組織因子ドメインが、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニン
のうちのいずれも含まない、請求項141~157のいずれか一項に記載の方法。
【請求項164】
前記可溶性組織因子ドメインが、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニン
のうちの1つ以上を含む、請求項141~157のいずれか一項に記載の方法。
【請求項165】
前記可溶性組織因子ドメインが血液凝固を開始しない、請求項141~164のいずれか一項に記載の方法。
【請求項166】
前記単鎖キメラポリペプチドが血液凝固を開始しない、請求項141~165のいずれか一項に記載の方法。
【請求項167】
前記単鎖キメラポリペプチドが配列番号7と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項141に記載の方法。
【請求項168】
前記単鎖キメラポリペプチドが配列番号7と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項167に記載の方法。
【請求項169】
前記単鎖キメラポリペプチドが配列番号7の配列を含む、請求項168に記載の方法。
【請求項170】
前記単鎖キメラポリペプチドが配列番号8と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項169に記載の方法。
【請求項171】
前記単鎖キメラポリペプチドが配列番号8と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項170に記載の方法。
【請求項172】
前記単鎖キメラポリペプチドが配列番号8の配列を含む、請求項171に記載の方法。
【請求項173】
前記液体培養培地が約10nM~約1000nMの前記単鎖キメラポリペプチドを含む、請求項141~172のいずれか一項に記載の方法。
【請求項174】
前記液体培養培地が約50nM~約300nMの前記単鎖キメラポリペプチドを含む、請求項173に記載の方法。
【請求項175】
前記IL-2受容体活性化剤が可溶性IL-2である、請求項141~174のいずれか一項に記載の方法。
【請求項176】
前記可溶性IL-2がヒト可溶性IL-2である、請求項175に記載の方法。
【請求項177】
前記ヒト可溶性IL-2が配列番号1と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項176に記載の方法。
【請求項178】
前記ヒト可溶性IL-2が配列番号1と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項177に記載の方法。
【請求項179】
前記ヒト可溶性IL-2が配列番号1の配列を含む、請求項178に記載の方法。
【請求項180】
前記液体培養培地が約100IU/mL~約800IU/mLの前記ヒト可溶性IL-2を含む、請求項176~179のいずれか一項に記載の方法。
【請求項181】
前記液体培養培地が約400IU/mL~約600IU/mLの前記ヒト可溶性IL-2を含む、請求項180に記載の方法。
【請求項182】
前記液体培養培地がmTOR阻害剤をさらに含む、請求項141~181のいずれか一項に記載の方法。
【請求項183】
前記mTOR阻害剤がラパマイシンである、請求項182に記載の方法。
【請求項184】
前記液体培養培地が約10nM~約500nMの前記mTOR阻害剤を含む、請求項182または183に記載の方法。
【請求項185】
前記液体培養培地が約50nM~約150nMの前記mTOR阻害剤を含む、請求項184に記載の方法。
【請求項186】
前記液体培養培地がmTOR阻害剤を含まない、請求項141~181のいずれか一項に記載の方法。
【請求項187】
前記期間の開始後36時間~約60時間毎に前記液体培養培地に前記IL-2受容体活性化剤を定期的に添加することをさらに含む、請求項141~186のいずれか一項に記載の方法。
【請求項188】
前記液体培養培地中に約10nM~約1000nMの濃度の前記IL-2受容体活性化剤をもたらすように前記IL-2受容体活性化剤の前記定期的な添加が行われる、請求項187に記載の方法。
【請求項189】
前記液体培養培地中に約50nM~約150nMの濃度の前記IL-2受容体活性化剤をもたらすように前記IL-2受容体活性化剤の前記定期的な添加が行われる、請求項188に記載の方法。
【請求項190】
前記期間の開始後約6日~約8日毎に前記液体培養培地に前記単鎖キメラポリペプチドを定期的に添加することをさらに含む、請求項141~189のいずれか一項に記載の方法。
【請求項191】
前記期間が約7日間~約56日間である、請求項141~190のいずれか一項に記載の方法。
【請求項192】
前記請求項の期間が約15日間~約25日間である、請求項191に記載の方法。
【請求項193】
前記培養する工程の前に、対象から得られた試料から前記T
reg細胞を単離する工程をさらに含む、請求項141~192のいずれか一項に記載の方法。
【請求項194】
前記培養する工程の後に、対象から得られた試料から前記T
reg細胞を単離する工程をさらに含む、請求項141~192のいずれか一項に記載の方法。
【請求項195】
前記単離する工程が蛍光支援細胞選別の使用を含む、請求項193または194に記載の方法。
【請求項196】
前記T
reg細胞が、末梢血または臍帯血から単離された、自己T
reg細胞、ハプロタイプ一致T
reg細胞、または同種異系T
reg細胞である、請求項141~195のいずれか一項に記載の方法。
【請求項197】
前記T
reg細胞がCD4
+CD25
+Foxp3
+細胞である、請求項141~196のいずれか一項に記載の方法。
【請求項198】
前記T
reg細胞がCD4
+CD25
+CD127
dim細胞である、請求項141~196のいずれか一項に記載の方法。
【請求項199】
前記T
reg細胞がキメラ抗原受容体を含む、請求項141~198のいずれか一項に記載の方法。
【請求項200】
請求項141~199のいずれか一項に記載の方法によって生成されたT
reg細胞の集団。
【請求項201】
請求項200に記載のT
reg細胞の集団と、薬学的に許容される担体とを含む、組成物。
【請求項202】
治療を必要とする対象を治療する方法であって、治療有効量の請求項201に記載の組成物を前記対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項203】
前記対象が加齢性疾患または炎症性疾患を有すると特定または診断されている、請求項202に記載の方法。
【請求項204】
前記加齢性疾患が、アルツハイマー病、動脈瘤、嚢胞性線維症、膵炎における線維症、緑内障、高血圧症、特発性肺線維症、炎症性腸疾患、椎間板変性、黄斑変性、骨関節炎、2型真性糖尿病、脂肪萎縮、リポジストロフィー、アテローム性動脈硬化症、白内障、COPD、特発性肺線維症、腎移植不全、肝線維症、骨量喪失、心筋梗塞、サルコペニア、創傷治癒、脱毛症、心筋細胞肥大、骨関節炎、パーキンソン病、加齢性肺組織弾性喪失、黄斑変性、悪液質、糸球体硬化症、肝硬変、NAFLD、骨粗しょう症、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、脊髄小脳失調症、多発性硬化症、神経変性、発作、認知症、血管疾患、易感染性、慢性炎症、および腎機能障害からなる群より選択される、請求項203に記載の方法。
【請求項205】
前記炎症性疾患が、リウマチ性関節炎、炎症性腸疾患、エリテマトーデス、ループス腎炎、糖尿病性腎症、CNS損傷、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、クローン病、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、乾癬、グレーブス病、潰瘍性大腸炎、非アルコール性脂肪性肝炎、および気分障害からなる群より選択される、請求項203に記載の方法。
【請求項206】
(i)インターロイキン-2受容体活性化剤と、
(ii)第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む単鎖キメラポリペプチドであって、前記第1の標的結合ドメインがCD3に結合し、前記第2の標的結合ドメインがCD28に結合する、単鎖キメラポリペプチドと、
(iii)mTOR阻害剤と
を含む、キット。
【請求項207】
前記単鎖キメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む、請求項206に記載のキット。
【請求項208】
T
reg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法であって、
T
reg細胞をある期間にわたって液体培養培地中で培養する工程を含み、前記期間の初めに、前記液体培養培地が、
CD3/CD28結合剤と、
多鎖キメラポリペプチドであって、
(a)(i)第1の標的結合ドメイン、
(ii)可溶性組織因子ドメイン、および
(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン
を含む、第1のキメラポリペプチド、ならびに
(b)(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、および
(ii)第2の標的結合ドメイン
を含む、第2のキメラポリペプチド
を含み、
前記第1のキメラポリペプチドと前記第2のキメラポリペプチドが、前記一対の親和性ドメインの前記第1のドメインと前記第2のドメインとの結合を介して会合する、
多鎖キメラポリペプチドと
を含む、方法。
【請求項209】
前記液体培養培地が、前記多鎖キメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む、請求項208に記載の方法。
【請求項210】
前記IgG1抗体構築物が、配列番号66、67または74、および68のCDRを含む重鎖可変ドメインと、配列番号69、70、および71のCDRを含む軽鎖可変ドメインとを含む、請求項209に記載の方法。
【請求項211】
前記重鎖可変ドメインが配列番号72と少なくとも90%同一の配列を含み、前記軽鎖可変ドメインが配列番号73と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項210に記載の方法。
【請求項212】
前記重鎖可変ドメインが配列番号72を含み、前記軽鎖可変ドメインが配列番号73を含む、請求項211に記載の方法。
【請求項213】
前記第1の標的結合ドメインと前記可溶性組織因子ドメインとが、前記第1のキメラポリペプチド内で互いに直接隣接している、請求項208~212のいずれか一項に記載の方法。
【請求項214】
前記第1のキメラポリペプチドが、前記第1のキメラポリペプチド内の前記第1の標的結合ドメインと前記可溶性組織因子ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む、請求項208~212のいずれか一項に記載の方法。
【請求項215】
前記可溶性組織因子ドメインと前記一対の親和性ドメインの前記第1のドメインとが、前記第1のキメラポリペプチド内で互いに直接隣接している、請求項208~214のいずれか一項に記載の方法。
【請求項216】
前記第1のキメラポリペプチドが、前記第1のキメラポリペプチド内の前記可溶性組織因子ドメインと前記一対の親和性ドメインの前記第1のドメインとの間にリンカー配列をさらに含む、請求項208~214のいずれか一項に記載の方法。
【請求項217】
前記一対の親和性ドメインの前記第2のドメインと前記第2の標的結合ドメインとが、前記第2のキメラポリペプチド内で互いに直接隣接している、請求項208~216のいずれか一項に記載の方法。
【請求項218】
第2のキメラポリペプチドが、前記第2のキメラポリペプチド内の前記一対の親和性ドメインの前記第2のドメインと前記第2の標的結合ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む、請求項208~216のいずれか一項に記載の方法。
【請求項219】
前記第1の標的結合ドメインおよび前記第2の標的結合ドメインが同じ抗原に特異的に結合する、請求項208~218のいずれか一項に記載の方法。
【請求項220】
前記第1の標的結合ドメインおよび前記第2の標的結合ドメインが異なる抗原に特異的に結合する、請求項208~218のいずれか一項に記載の方法。
【請求項221】
前記第1の標的結合ドメインおよび前記第2の標的結合ドメインの一方または両方が抗原結合ドメインである、請求項208~220のいずれか一項に記載の方法。
【請求項222】
前記第1の標的結合ドメインおよび前記第2の標的結合ドメインの一方または両方が、CD16a、CD28、CD3、CD33、CD20、CD19、CD22、CD123、IL-1R、IL-1、VEGF、IL-6R、IL-4、IL-10、PDL-1、TIGIT、PD-1、TIM3、CTLA4、MICA、MICB、IL-6、IL-8、TNFα、CD26、CD36、ULBP2、CD30、CD200、IGF-1R、MUC4AC、MUC5AC、Trop-2、CMET、EGFR、HER1、HER2、HER3、PSMA、CEA、B7H3、EPCAM、BCMA、P-カドヘリン、CEACAM5、UL16結合タンパク質、HLA-DR、DLL4、TYRO3、AXL、MER、CD122、CD155、PDGF-DD、TGF-β受容体II(TGF-βRII)リガンド、TGF-βRIIIリガンド、DNAM-1リガンド、NKp46リガンド、NKp44リガンド、NKG2Dリガンド、NKp30リガンド、scMHCIリガンド、scMHCIIリガンド、scTCRリガンド、IL-1受容体、IL-2受容体、IL-3受容体、IL-7受容体、IL-8受容体、IL-10受容体、IL-12受容体、IL-15受容体、IL-17受容体、IL-18受容体、IL-21受容体、PDGF-DD受容体、幹細胞因子(SCF)受容体、幹細胞様チロシンキナーゼ3リガンド(FLT3L)受容体、MICA受容体、MICB受容体、ULP16結合タンパク質受容体、CD155受容体、CD122受容体、およびCD28受容体からなる群より選択される標的に特異的に結合する、請求項208~221のいずれか一項に記載の方法。
【請求項223】
前記第1の標的結合ドメインおよび前記第2の標的結合ドメインの一方または両方が可溶性インターロイキンまたはサイトカインタンパク質である、請求項208~220のいずれか一項に記載の方法。
【請求項224】
前記可溶性インターロイキン、サイトカイン、またはリガンドタンパク質が、IL-1、IL-2、IL-3、IL-7、IL-8、IL-10、IL-12、IL-15、IL-17、IL-18、IL-21、PDGF-DD、SCF、およびFLT3Lからなる群より選択される、請求項223に記載の方法。
【請求項225】
前記第1の標的結合ドメインおよび前記第2の標的結合ドメインの一方または両方が可溶性インターロイキンまたはサイトカイン受容体である、請求項208~220のいずれか一項に記載の方法。
【請求項226】
前記可溶性受容体が、可溶性TGF-β受容体II(TGF-βRII)、可溶性TGF-βRIII、可溶性NKG2D、可溶性NKp30、可溶性NKp44、可溶性NKp46、可溶性DNAM-1、scMHCI、scMHCII、scTCR、可溶性CD155、または可溶性CD28である、請求項225に記載の方法。
【請求項227】
前記第1のキメラポリペプチドが1つ以上の追加の標的結合ドメインをさらに含む、請求項208~226のいずれか一項に記載の方法。
【請求項228】
前記第2のキメラポリペプチドが1つ以上の追加の標的結合ドメインをさらに含む、請求項208~227のいずれか一項に記載の方法。
【請求項229】
前記一対の親和性ドメインが、ヒトIL-15受容体アルファ鎖(IL15Rα)由来のsushiドメイン、および可溶性IL-15である、請求項208~228のいずれか一項に記載の方法。
【請求項230】
前記可溶性IL-15がD8NまたはD8Aアミノ酸置換を有する、請求項229に記載の方法。
【請求項231】
前記一対の親和性ドメインが、バルナーゼとバルンスター(barnstar)、PKAとAKAP、変異RNase I断片に基づくアダプター/ドッキングタグモジュール、ならびにタンパク質シンタキシン、シナプトタグミン、シナプトブレビン、およびSNAP25の相互作用に基づくSNAREモジュールからなる群より選択される、請求項208~228のいずれか一項に記載の方法。
【請求項232】
前記可溶性組織因子ドメインが可溶性ヒト組織因子ドメインである、請求項208~231のいずれか一項に記載の方法。
【請求項233】
前記可溶性ヒト組織因子ドメインが配列番号2と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項232に記載の方法。
【請求項234】
前記可溶性ヒト組織因子ドメインが配列番号2と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項233に記載の方法。
【請求項235】
前記可溶性ヒト組織因子ドメインが配列番号2の配列を含む、請求項234に記載の方法。
【請求項236】
前記可溶性組織因子ドメインが、野生型可溶性ヒト組織因子由来の配列を含むか、またはそれからなる、請求項208~231のいずれか一項に記載の方法。
【請求項237】
前記可溶性組織因子ドメインが、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニン
のうちのいずれも含まない、請求項208~231のいずれか一項に記載の方法。
【請求項238】
前記可溶性組織因子ドメインが、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニン
のうちの1つ以上を含む、請求項208~231のいずれか一項に記載の方法。
【請求項239】
前記可溶性組織因子ドメインが血液凝固を開始しない、請求項208~238のいずれか一項に記載の方法。
【請求項240】
前記多鎖キメラポリペプチドが血液凝固を開始しない、請求項208~239のいずれか一項に記載の方法。
【請求項241】
前記CD3/CD28結合剤が抗CD3/抗CD28ビーズである、請求項208~240のいずれか一項に記載の方法。
【請求項242】
前記液体培養培地が前記抗CD3/抗CD28ビーズを約1:1~約6:1のビーズ/細胞比で含む、請求項241に記載の方法。
【請求項243】
前記液体培養培地が前記抗CD3/抗CD28ビーズを約3:1~約5:1のビーズ/細胞比で含む、請求項242に記載の方法。
【請求項244】
前記CD3/CD28結合剤が、第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む単鎖キメラポリペプチドであり、
前記単鎖キメラポリペプチドの前記第1の標的結合ドメインがCD3に結合し、前記単鎖キメラポリペプチドの前記第2の標的結合ドメインがCD28に結合する、請求項208~240のいずれか一項に記載の方法。
【請求項245】
前記液体培養培地が、前記単鎖キメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む、請求項244に記載の方法。
【請求項246】
前記IgG1抗体構築物が、配列番号66、67または74、および68のCDRを含む重鎖可変ドメインと、配列番号69、70、および71のCDRを含む軽鎖可変ドメインとを含む、請求項245に記載の方法。
【請求項247】
前記重鎖可変ドメインが配列番号72と少なくとも90%同一の配列を含み、前記軽鎖可変ドメインが配列番号73と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項246に記載の方法。
【請求項248】
前記重鎖可変ドメインが配列番号72を含み、前記軽鎖可変ドメインが配列番号73を含む、請求項247に記載の方法。
【請求項249】
前記単鎖キメラポリペプチドの前記第1の標的結合ドメインと前記可溶性組織因子ドメインとが互いに直接隣接している、請求項244~248のいずれか一項に記載の方法。
【請求項250】
前記単鎖キメラポリペプチドが、前記第1の標的結合ドメインと前記可溶性組織因子ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む、請求項244~248のいずれか一項に記載の方法。
【請求項251】
前記単鎖キメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインと前記第2の標的結合ドメインとが互いに直接隣接している、請求項244~250のいずれか一項に記載の方法。
【請求項252】
前記単鎖キメラポリペプチドが、前記可溶性組織因子ドメインと前記第2の標的結合ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む、請求項244~250のいずれか一項に記載の方法。
【請求項253】
前記CD3がヒトCD3である、請求項244~252のいずれか一項に記載の方法。
【請求項254】
前記単鎖キメラポリペプチドの前記第1の標的結合ドメインが配列番号5と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項253に記載の方法。
【請求項255】
前記単鎖キメラポリペプチドの前記第1の標的結合ドメインが配列番号5と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項254に記載の方法。
【請求項256】
前記単鎖キメラポリペプチドの前記第1の標的結合ドメインが配列番号5の配列を含む、請求項255に記載の方法。
【請求項257】
前記CD28がヒトCD28である、請求項244~256のいずれか一項に記載の方法。
【請求項258】
前記単鎖キメラポリペプチドの前記第2の標的結合ドメインが配列番号6と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項257に記載の方法。
【請求項259】
前記単鎖キメラポリペプチドの前記第2の標的結合ドメインが配列番号6と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項258に記載の方法。
【請求項260】
前記単鎖キメラポリペプチドの前記第2の標的結合ドメインが配列番号6の配列を含む、請求項259に記載の方法。
【請求項261】
前記単鎖キメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインが可溶性ヒト組織因子ドメインである、請求項244~260のいずれか一項に記載の方法。
【請求項262】
前記単鎖キメラポリペプチドの前記可溶性ヒト組織因子ドメインが配列番号2と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項261に記載の方法。
【請求項263】
前記単鎖キメラポリペプチドの前記可溶性ヒト組織因子ドメインが配列番号2と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項262に記載の方法。
【請求項264】
前記単鎖キメラポリペプチドの前記可溶性ヒト組織因子ドメインが配列番号2の配列を含む、請求項263に記載の方法。
【請求項265】
前記単鎖キメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインが、野生型可溶性ヒト組織因子由来の配列を含むか、またはそれからなる、請求項244~260のいずれか一項に記載の方法。
【請求項266】
前記可溶性組織因子ドメインが、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニン
のうちのいずれも含まない、請求項244~260のいずれか一項に記載の方法。
【請求項267】
前記可溶性組織因子ドメインが、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニン
のうちの1つ以上を含む、請求項244~260のいずれか一項に記載の方法。
【請求項268】
前記単鎖キメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインが血液凝固を開始しない、請求項244~267のいずれか一項に記載の方法。
【請求項269】
前記単鎖キメラポリペプチドが血液凝固を開始しない、請求項244~268に記載の方法。
【請求項270】
前記単鎖キメラポリペプチドが配列番号7と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項244に記載の方法。
【請求項271】
前記単鎖キメラポリペプチドが配列番号7と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項270に記載の方法。
【請求項272】
前記単鎖キメラポリペプチドが配列番号7の配列を含む、請求項271に記載の方法。
【請求項273】
前記単鎖キメラポリペプチドが配列番号8と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項272に記載の方法。
【請求項274】
前記単鎖キメラポリペプチドが配列番号8と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項273に記載の方法。
【請求項275】
前記単鎖キメラポリペプチドが配列番号8の配列を含む、請求項274に記載の方法。
【請求項276】
前記液体培養培地が約10nM~約1000nMの前記単鎖キメラポリペプチドを含む、請求項244~275のいずれか一項に記載の方法。
【請求項277】
前記液体培養培地が約50nM~約300nMの前記単鎖キメラポリペプチドを含む、請求項276に記載の方法。
【請求項278】
前記CD3/CD28結合剤が追加の多鎖キメラポリペプチドであり、
前記追加の多鎖キメラポリペプチドが、
(a)(i)第1の標的結合ドメイン、
(ii)可溶性組織因子ドメイン、および
(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン
を含む、第1のキメラポリペプチド、ならびに
(b)(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、および
(ii)第2の標的結合ドメイン
を含む、第2のキメラポリペプチド
を含み、
前記第1のキメラポリペプチドと前記第2のキメラポリペプチドが、前記一対の親和性ドメインの前記第1のドメインと前記第2のドメインとの結合を介して会合し、
前記第1の標的結合ドメインがCD3に結合しかつ前記第2の標的結合ドメインがCD28に結合するか、または前記第1の標的結合ドメインがCD28に結合しかつ前記第2の標的結合ドメインがCD3に結合する、
請求項208~240のいずれか一項に記載の方法。
【請求項279】
前記液体培養培地が、前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む、請求項278に記載の方法。
【請求項280】
前記IgG1抗体構築物が、配列番号66、67または74、および68のCDRを含む重鎖可変ドメインと、配列番号69、70、および71のCDRを含む軽鎖可変ドメインとを含む、請求項279に記載の方法。
【請求項281】
前記重鎖可変ドメインが配列番号72と少なくとも90%同一の配列を含み、前記軽鎖可変ドメインが配列番号73と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項280に記載の方法。
【請求項282】
前記重鎖可変ドメインが配列番号72を含み、前記軽鎖可変ドメインが配列番号73を含む、請求項281に記載の方法。
【請求項283】
前記第1のキメラポリペプチドの前記第1の標的結合ドメインと前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインとが互いに直接隣接している、請求項278~282のいずれか一項に記載の方法。
【請求項284】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第1のキメラポリペプチドが、前記第1の標的結合ドメインと前記可溶性組織因子ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む、請求項278~282のいずれか一項に記載の方法。
【請求項285】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第2のキメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインと前記第2の標的結合ドメインとが互いに直接隣接している、請求項278~284のいずれか一項に記載の方法。
【請求項286】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第2のキメラポリペプチドが、前記可溶性組織因子ドメインと前記第2の標的結合ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む、請求項278~284のいずれか一項に記載の方法。
【請求項287】
前記CD3がヒトCD3である、請求項278~286のいずれか一項に記載の方法。
【請求項288】
前記第1のキメラポリペプチドの前記第1の標的結合ドメインが配列番号5と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項287に記載の方法。
【請求項289】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記第1の標的結合ドメインが配列番号5と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項288に記載の方法。
【請求項290】
前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記第1の標的結合ドメインが配列番号5の配列を含む、請求項289に記載の方法。
【請求項291】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第1のキメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインが可溶性ヒト組織因子ドメインである、請求項278~290のいずれか一項に記載の方法。
【請求項292】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第1のキメラポリペプチドの前記可溶性ヒト組織因子ドメインが配列番号2と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項291に記載の方法。
【請求項293】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第1のキメラポリペプチドの前記可溶性ヒト組織因子ドメインが配列番号2と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項292に記載の方法。
【請求項294】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第1のキメラポリペプチドの前記可溶性ヒト組織因子ドメインが配列番号2の配列を含む、請求項293に記載の方法。
【請求項295】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第1のキメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインが、野生型可溶性ヒト組織因子由来の配列を含むか、またはそれからなる、請求項278~290のいずれか一項に記載の方法。
【請求項296】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第1のキメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインが、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニン
のうちのいずれも含まない、請求項278~290のいずれか一項に記載の方法。
【請求項297】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第1のキメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインが、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および
成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニン
のうちの1つ以上を含む、請求項278~290のいずれか一項に記載の方法。
【請求項298】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第1のキメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインが血液凝固を開始しない、請求項278~297のいずれか一項に記載の方法。
【請求項299】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第1のキメラポリペプチドが配列番号102と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項278に記載の方法。
【請求項300】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第1のキメラポリペプチドが配列番号102と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項299に記載の方法。
【請求項301】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第1のキメラポリペプチドが配列番号102の配列を含む、請求項300に記載の方法。
【請求項302】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第1のキメラポリペプチドが配列番号104と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項278に記載の方法。
【請求項303】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第1のキメラポリペプチドが配列番号104と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項302に記載の方法。
【請求項304】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第1のキメラポリペプチドが配列番号104の配列を含む、請求項303に記載の方法。
【請求項305】
前記CD28がヒトCD28である、請求項278~304のいずれか一項に記載の方法。
【請求項306】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第2のキメラポリペプチドの前記第2の標的結合ドメインが配列番号6と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項305に記載の方法。
【請求項307】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第2のキメラポリペプチドの前記第2の標的結合ドメインが配列番号6と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項306に記載の方法。
【請求項308】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第2のキメラポリペプチドの前記第2の標的結合ドメインが配列番号6の配列を含む、請求項307に記載の方法。
【請求項309】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第2のキメラポリペプチドが配列番号106と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項278に記載の方法。
【請求項310】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第2のキメラポリペプチドが配列番号106と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項309に記載の方法。
【請求項311】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第2のキメラポリペプチドが配列番号106の配列を含む、請求項310に記載の方法。
【請求項312】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第2のキメラポリペプチドが配列番号108と少なくとも80%同一の配列を含む、請求項311に記載の方法。
【請求項313】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第2のキメラポリペプチドが配列番号108と少なくとも90%同一の配列を含む、請求項312に記載の方法。
【請求項314】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記第2のキメラポリペプチドが配列番号108の配列を含む、請求項313に記載の方法。
【請求項315】
前記追加の多鎖キメラポリペプチドが血液凝固を開始しない、請求項278~314に記載の方法。
【請求項316】
前記液体培養培地が約10nM~約1000nMの前記追加の多鎖キメラポリペプチドを含む、請求項278~315のいずれか一項に記載の方法。
【請求項317】
前記液体培養培地が約50nM~約300nMの前記追加の多鎖キメラポリペプチドを含む、請求項316に記載の方法。
【請求項318】
前記液体培養培地がmTOR阻害剤をさらに含む、請求項208~317のいずれか一項に記載の方法。
【請求項319】
前記mTOR阻害剤がラパマイシンである、請求項318に記載の方法。
【請求項320】
前記液体培養培地が約10nM~約500nMの前記mTOR阻害剤を含む、請求項318または319に記載の方法。
【請求項321】
前記液体培養培地が約50nM~約150nMの前記mTOR阻害剤を含む、請求項320に記載の方法。
【請求項322】
前記液体培養培地がmTOR阻害剤を含まない、請求項208~317のいずれか一項に記載の方法。
【請求項323】
前記期間の開始後36時間~約60時間毎に前記液体培養培地に前記多鎖キメラポリペプチドを定期的に添加することをさらに含む、請求項208~322のいずれか一項に記載の方法。
【請求項324】
前記多鎖キメラポリペプチドの前記定期的な添加が、前記液体培養培地中に約10nM~約500nMの濃度の前記多鎖キメラポリペプチドをもたらすように行われる、請求項323に記載の方法。
【請求項325】
前記多鎖キメラポリペプチドの前記定期的な添加が、前記液体培養培地中に約50nM~約150nMの濃度の前記多鎖キメラポリペプチドをもたらすように行われる、請求項324に記載の方法。
【請求項326】
前記期間の開始後約6日~約8日毎に前記液体培養培地に前記CD3/CD28結合剤を定期的に添加することをさらに含む、請求項208~325のいずれか一項に記載の方法。
【請求項327】
前記期間が約7日間~約56日間である、請求項208~326のいずれか一項に記載の方法。
【請求項328】
前記請求項の期間が約15日間~約25日間である、請求項327に記載の方法。
【請求項329】
前記培養する工程の前に、対象から得られた試料から前記T
reg細胞を単離する工程をさらに含む、請求項208~328のいずれか一項に記載の方法。
【請求項330】
前記培養する工程の後に、対象から得られた試料から前記T
reg細胞を単離する工程をさらに含む、請求項208~328のいずれか一項に記載の方法。
【請求項331】
前記単離する工程が蛍光支援細胞選別の使用を含む、請求項329または330に記載の方法。
【請求項332】
前記T
reg細胞が、末梢血または臍帯血から単離された、自己T
reg細胞、ハプロタイプ一致T
reg細胞、または同種異系T
reg細胞である、請求項208~331のいずれか一項に記載の方法。
【請求項333】
前記T
reg細胞がCD4
+CD25
+Foxp3
+細胞である、請求項208~332のいずれか一項に記載の方法。
【請求項334】
前記T
reg細胞がCD4
+CD25
+CD127
dim細胞である、請求項208~332のいずれか一項に記載の方法。
【請求項335】
前記T
reg細胞がキメラ抗原受容体を含む、請求項208~334のいずれか一項に記載の方法。
【請求項336】
請求項208~335のいずれか一項に記載の方法によって生成されたT
reg細胞の集団。
【請求項337】
請求項336に記載のT
reg細胞の集団と、薬学的に許容される担体とを含む、組成物。
【請求項338】
治療を必要とする対象を治療する方法であって、治療有効量の請求項337に記載の組成物を前記対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項339】
前記対象が加齢性疾患または炎症性疾患を有すると特定または診断されている、請求項338に記載の方法。
【請求項340】
前記加齢性疾患が、アルツハイマー病、動脈瘤、嚢胞性線維症、膵炎における線維症、緑内障、高血圧症、特発性肺線維症、炎症性腸疾患、椎間板変性、黄斑変性、骨関節炎、2型真性糖尿病、脂肪萎縮、リポジストロフィー、アテローム性動脈硬化症、白内障、COPD、特発性肺線維症、腎移植不全、肝線維症、骨量喪失、心筋梗塞、サルコペニア、創傷治癒、脱毛症、心筋細胞肥大、骨関節炎、パーキンソン病、加齢性肺組織弾性喪失、黄斑変性、悪液質、糸球体硬化症、肝硬変、NAFLD、骨粗しょう症、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、脊髄小脳失調症、多発性硬化症、神経変性、発作、認知症、血管疾患、易感染性、慢性炎症、および腎機能障害からなる群より選択される、請求項339に記載の方法。
【請求項341】
前記炎症性疾患が、リウマチ性関節炎、炎症性腸疾患、エリテマトーデス、ループス腎炎、糖尿病性腎症、CNS損傷、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、クローン病、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、乾癬、グレーブス病、潰瘍性大腸炎、非アルコール性脂肪性肝炎、および気分障害からなる群より選択される、請求項339に記載の方法。
【請求項342】
CD3/CD28結合剤と、
多鎖キメラポリペプチドであって、
(a)(i)第1の標的結合ドメイン、
(ii)可溶性組織因子ドメイン、および
(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン
を含む、第1のキメラポリペプチド、ならびに
(b)(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、および
(ii)第2の標的結合ドメイン
を含む、第2のキメラポリペプチド
を含み、
前記第1のキメラポリペプチドと前記第2のキメラポリペプチドが、前記一対の親和性ドメインの前記第1のドメインと前記第2のドメインとの結合を介して会合する、
多鎖キメラポリペプチドと、
mTOR阻害剤と
を含む、キット。
【請求項343】
前記多鎖キメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む、請求項342に記載のキット。
【請求項344】
前記CD3/CD28結合剤が抗CD3/抗CD28ビーズである、請求項342または343に記載のキット。
【請求項345】
前記CD3/CD28結合剤が、第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む単鎖キメラポリペプチドであり、前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記第1の標的結合ドメインがCD3に結合し、前記追加の単鎖キメラポリペプチドの前記第2の標的結合ドメインがCD28に結合する、請求項342または343に記載のキット。
【請求項346】
前記単鎖キメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む、請求項345に記載のキット。
【請求項347】
前記CD3/CD28結合剤が追加の多鎖キメラポリペプチドであり、
前記追加の多鎖キメラポリペプチドが、
(a)(i)第1の標的結合ドメイン、
(ii)可溶性組織因子ドメイン、および
(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメイン
を含む、第1のキメラポリペプチド、ならびに
(b)(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、および
(ii)第2の標的結合ドメイン
を含む、第2のキメラポリペプチド
を含み、
前記第1のキメラポリペプチドと前記第2のキメラポリペプチドが、前記一対の親和性ドメインの前記第1のドメインと前記第2のドメインとの結合を介して会合し、
前記第1の標的結合ドメインがCD3に結合しかつ前記第2の標的結合ドメインがCD28に結合するか、または前記第1の標的結合ドメインがCD28に結合しかつ前記第2の標的結合ドメインがCD3に結合する、
請求項342または343に記載のキット。
【請求項348】
前記液体培養培地が、前記追加の多鎖キメラポリペプチドの前記可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む、請求項347に記載の方法。
【請求項349】
対象から得られた試料からT
reg細胞を単離する方法であって、そのCD39発現に基づいて前記試料から前記T
reg細胞を分離し、それにより、前記T
reg細胞を単離することを含む、方法。
【請求項350】
前記T
reg細胞を単離する前に前記試料を液体培養培地中で培養することによってT
reg細胞の増殖を刺激するまたは増加させることを含む、請求項349に記載の方法。
【請求項351】
前記試料と、CD39に結合することができる抗体またはリガンドとを、CD39を発現するT
reg細胞への前記抗体またはリガンドの結合を可能にする条件下で混合することと、
前記抗体またはリガンドに結合した前記T
reg細胞を前記試料中の他の成分から分離し、それにより、前記T
reg細胞を単離することと
を含む、請求項349または350に記載の方法。
【請求項352】
前記抗体が、マウス、ヒト化、もしくはヒト抗体もしくはその抗原結合断片であり、かつ/または
前記抗体または前記リガンドが、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、もしくは蛍光色素のうちの少なくとも1つで標識されているか、または粒子、ビーズ、樹脂、もしくは固体支持体に結合している、
請求項351に記載の方法。
【請求項353】
前記分離が、フローサイトメトリー、蛍光活性化細胞選別(FACS)、遠心分離、またはカラム、プレート、粒子、もしくはビーズベース方法の使用を含む、請求項351に記載の方法。
【請求項354】
前記試料と、CD39に結合することができるビオチン化抗体またはリガンドとを、前記T
reg細胞への前記抗体または前記リガンドの結合を可能にする条件下で混合することと、
ストレプトアビジン被覆磁性粒子を使用して、前記ビオチン化抗体またはリガンドに結合した前記T
reg細胞を捕捉することと、
磁石を使用して前記磁性粒子に結合したT
reg細胞を分離することと、
前記磁石粒子に結合したT
reg細胞を洗浄して、前記試料中の他の成分を除去することと、
前記磁性粒子に結合したT
reg細胞を前記磁石から溶液中に放出し、それにより、前記T
reg細胞を単離することと
をさらに含む、請求項349に記載の方法。
【請求項355】
前記T
reg細胞が、新鮮または凍結された末梢血、臍帯血、末梢血単核細胞、リンパ球、CD4
+T細胞、またはT
reg細胞を含む試料から単離された、自己T
reg細胞、ハプロタイプ一致T
reg細胞、または同種異系T
reg細胞である、請求項349~354のいずれか一項に記載の方法。
【請求項356】
前記T
reg細胞がCD4+CD25+Foxp3+細胞である、請求項349~355のいずれか一項に記載の方法。
【請求項357】
前記T
reg細胞がCD4
+CD25
+CD127
dim細胞である、請求項349~356のいずれか一項に記載の方法。
【請求項358】
前記T
reg細胞がキメラ抗原受容体を含む、請求項349~357のいずれか一項に記載の方法。
【請求項359】
前記T
reg細胞がインビトロおよびインビボで免疫抑制性である、請求項349~358のいずれか一項に記載の方法。
【請求項360】
請求項349~359のいずれか一項に記載の方法によって生成された単離されたT
reg細胞の集団。
【請求項361】
請求項360に記載の単離されたT
reg細胞の集団を増大させる方法であって、前記単離されたT
reg細胞の増殖を可能にする条件下で、前記単離されたT
reg細胞の集団を培養する工程を含む、方法。
【請求項362】
前記単離されたT
reg細胞の集団は、70%超がCD39
+細胞である、請求項360に記載の単離されたT
reg細胞の集団。
【請求項363】
請求項360または362に記載の単離されたT
reg細胞の集団と、薬学的に許容される担体とを含む、組成物。
【請求項364】
治療を必要とする対象を治療する方法であって、治療有効量の請求項363に記載の組成物を前記対象に投与する工程を含む、方法。
【請求項365】
前記対象が加齢性疾患または炎症性疾患を有すると特定または診断されている、請求項364に記載の方法。
【請求項366】
前記加齢性疾患が、アルツハイマー病、動脈瘤、嚢胞性線維症、膵炎における線維症、緑内障、高血圧症、特発性肺線維症、炎症性腸疾患、椎間板変性、黄斑変性、骨関節炎、2型真性糖尿病、脂肪萎縮、リポジストロフィー、アテローム性動脈硬化症、白内障、COPD、特発性肺線維症、腎移植不全、肝線維症、骨量喪失、心筋梗塞、サルコペニア、創傷治癒、脱毛症、心筋細胞肥大、骨関節炎、パーキンソン病、加齢性肺組織弾性喪失、黄斑変性、悪液質、糸球体硬化症、肝硬変、NAFLD、骨粗しょう症、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、脊髄小脳失調症、多発性硬化症、神経変性、発作、認知症、血管疾患、易感染性、慢性炎症、および腎機能障害からなる群より選択される、請求項365に記載の方法。
【請求項367】
前記炎症性疾患が、リウマチ性関節炎、炎症性腸疾患、エリテマトーデス、ループス腎炎、糖尿病性腎症、CNS損傷、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、クローン病、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、乾癬、グレーブス病、潰瘍性大腸炎、非アルコール性脂肪性肝炎、および気分障害からなる群より選択される、請求項365に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照により全体が本明細書に組み込まれる、2020年2月26日に出願された米国仮特許出願第62/981,944号および2020年2月11日に出願された米国仮特許出願第62/975,141号に対する優先権を主張する。
【0002】
技術分野
本開示は、バイオテクノロジーおよび免疫学の分野に関し、より具体的には、Treg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
約46kDaの分子量を有する263アミノ酸内在性膜糖タンパク質であり、かつ外因性血液凝固経路のトリガータンパク質である組織因子(TF)は、インビボでの凝固の主要な開始因子である。通常、循環血液と接触していない組織因子は、循環凝固セリンプロテアーゼ因子への曝露時に凝固カスケードを開始する。血管損傷は、組織因子を発現する内皮下細胞を露出させ、既存の血漿因子VIIa(FVIIa)とのカルシウム依存性高親和性複合体の形成をもたらす。セリンプロテアーゼFVIIaの組織因子への結合は、FXからFXaおよびFIXからFIXaへの迅速な切断を促進する。その後、結果として生じたFXaおよび活性膜表面のタンパク質分解活性は、少量のプロトロンビンを非効率的にトロンビンに変換する。FXaによって生成されたトロンビンは、血小板活性化を開始し、微量のプロ補因子である第V因子(FV)および第VIII因子(FVIII)を活性化して、活性補因子である第Va因子(FVa)および第VIIIa因子(FVIIIa)になる。FIXaは、血小板表面でFVIIIaと複合体を形成して、内因性テナーゼ複合体を形成し、これにより、FXaが急速に生成される。FXaは、FVaと複合体を形成して、活性化された血小板表面にプロトロンビナーゼ複合体を形成し、これにより、プロトロンビンがトロンビンに迅速に切断される。
【0004】
組織因子-FVIIa複合体に加えて、最近の研究では、組織因子-FVIIa-FXa複合体がFVIIIを活性化することができ、これにより、開始段階で追加のレベルのFVIIIaが提供されることが示された。外因性経路が限られた量のトロンビンの活性化により凝固を開始する際に最も重要である一方で、内因性経路は、初期シグナルの劇的な増幅により凝固を維持する。
【0005】
細胞表面に発現する組織因子の多くは「暗号化」されており、凝固に完全に関与するには「暗号解読」されなければならない。細胞表面組織因子の「暗号解読」のメカニズムは、現時点では依然として不明であるが、アニオン性リン脂質の曝露がこのプロセスで主要な役割を果たしている。健常細胞は、ホスファチジルセリン(PS)などのアニオン性リン脂質を原形質膜の内側の小葉に能動的に隔離する。細胞損傷、活性化、または細胞質Ca2+レベルの増加後、この二層非対称性が失われ、外側の小葉にPS曝露が増加し、これにより、細胞表面組織因子-FVIIa複合体の比活性が増加する。PS曝露が組織因子-FVIIa複合体によるFIXおよびFXの活性化の見かけのKmを低下させることで知られているが、追加のメカニズムには、組織因子または組織因子-FVIIaの立体配座再配置およびその後の基質結合部位の曝露が含まれ得る。
【0006】
養子免疫療法または細胞療法は、対象に投与して戻す前に、インビボで対象から得られた免疫細胞の培養(および任意選択的にキメラ抗原受容体またはT細胞受容体を発現するための免疫細胞の遺伝子操作)を必要とする。対象において治療効果を提供するためには、十分な数の免疫細胞が必要である。多くの例において、対象から得られた免疫細胞は、治療上有効な数の免疫細胞が得ることができる前に、3週間以上培養する必要がある。さらに、インビトロで対象から得られた免疫細胞を培養する多くの方法は、フィーダー細胞の層を必要とし、これは、対象に投与して戻す前に、免疫細胞のその後の精製または単離を必要とする。
【発明の概要】
【0007】
概要
Treg細胞を投与された患者において優れた安全性プロファイルが示されている(Esensten et al.,J Allergy Clin Immunol 142(6):1710-1718,2018)。初期臨床研究では、Treg細胞を使用した急性および慢性移植片対宿主病(Brunstein et al.,Blood 117(3):1061-1070,2011、Di Ianni et al.,Blood 117(14):3921-3928,2011、Martelli et al.,Blood 124(4):638-644,2014、Theil et al.,Cytotherapy 17(4):473-486,2015、Brunstein et al.,Blood 127(8):1044-1051,2016)、自己免疫疾患、および神経変性疾患(Thonhoff et al.,Neurol Neuroimmunol Neuroinflamm 5(4):e465,2018、Dall’Era et al.,Arthritis Rheumatol 71(3):431-440,2019)の予防および治療において有望な結果が示された。
【0008】
Treg細胞を含むT細胞ベースの養子療法を使用するために、エクスビボ細胞刺激ステップがGMP製造設定に必要である。抗CD3/抗CD28抗体被覆磁気ビーズ(Dynabeads、Thermo Fisher)は、IL-2と組み合わせて細胞刺激および増殖に最も一般的に使用されている(Highfill et al.,Curr Hematol Malig Rep 14(4):269-277,2019)。このアプローチを使用する場合、培養物収集時および患者への注入前にT細胞が「ビーズフリー」であることを確実にする方法が開発されなければならない。この研究では、我々は、ラパマイシンの使用なしでのT細胞の刺激および増大のために、2t2および3t15*-28sを用いて、それぞれ、IL-2および抗CD3/抗CD28被覆磁気ビーズを効果的に置き換える方法について説明する。3t15*-28sは、可溶性融合タンパク質複合体であり、これは簡単な洗浄ステップで培養物から簡単に除去できるため、ビーズの除去が不要になり、時間および処理コストが節約され、細胞回収が増強される。加えて、我々は、細胞刺激および増殖の前または後のTreg細胞の単離または精製時に抗CD39抗体を使用する分離ステップを含めることにより、CD4+CD25hiCD127loおよびCD39hiTreg細胞を濃縮することができ、これにより、純度、一貫性、およびエフェクター機能が増加したTreg細胞がもたらされることも実証した。
【0009】
ヒトの老化は、全身性炎症の増加と関連している(Ferrucci et al.,Blood 105(6):2294-2299,2005、Dinarello,Am J Clin Nutr 83(2):447S-455S,2006))。炎症と老化を結び付ける過程は、炎症老化(inflamm-aging)と呼ばれている(Franceschi et al.,Ann N Y Acad Sci 908:244-254,2000)。老化の過程は、免疫系に影響を及ぼし、かつ様々な加齢性病態を引き起こす大きな変化と関連している。
【0010】
免疫系の機能は、組織への損傷または病原性微生物の侵入を検出し、それに対応することである。感染に対する防御の第一線である自然免疫細胞は、微生物に特有の保存された病原体関連分子パターン(PAMP)を認識する生殖細胞系列にコードされたパターン認識受容体(PRR)を発現する(Janeway,Cold Spring Harb Symp Quant Biol 54 Pt 1:1-13,1989、Gong et al.,Nat Rev Immunol 20(2):95-112,2020)。罹患または損傷した細胞によって放出される危険信号も損傷関連分子パターン(DAMP)受容体によって認識される(Gong et al.,Nat Rev Immunol 20(2):95-112,2020)。PAMPおよびDAMPはいずれも、Toll様受容体(TLR)などの古典的なPRR、およびNOD様受容体(NLR)、レチノイン酸誘導性遺伝子I(RIG-I)様受容体(RLR)、C型レクチン受容体(CLR)、および細胞内DNAセンサーなどの複数の生殖細胞系列にコードされた受容体の活性化により自然免疫応答を開始することができる(Cao,Nat.Rev.Immunol 16(1):35-50,2016)。DAMPは、いくつかの他の受容体によっても感知され得る。これらには、終末糖化産物(RAGE)受容体(Hudson et al.,Annu Rev Med 69:349-364,2018、Teissier et al.,Biogerontology 20(3):279-301,2019)、骨髄細胞で発現するトリガー受容体(TREM)(Ford et al.,Curr Opin Immunol 21(1):38-46,2009)、いくつかのGタンパク質共役受容体(GPCR)(Heng et al.,Annu Rev Pharmacol Toxicol 54:227-249,2014、Weiss et al.,Trends Immunol 39(10):815-829,2018)、およびイオンチャネル(Eisenhut et al.,Pflugers Arch 461(4):401-421,2011)が含まれる。
【0011】
DAMPによって開始される炎症反応は、病原体感染とは無関係であるため、無菌性炎症と称される(Chen et al.,Nat Rev Immunol 10(12):826-837,2010)。DAMPは、非免疫細胞および自然免疫細胞の両方を活性化することができる(Chen et al.,Nat Rev Immunol 10(12):826-837,2010)。これらの細胞の活性化によりサイトカインおよびケモカインの産生がもたらされ、次いで、それらが炎症細胞を動員し、適応免疫応答を活性化する(Chen et al.,Nat Rev Immunol 10(12):826-837,2010)。いくつかのDAMPは、適応免疫細胞を直接活性化することも知られている(Lau et al.,J Exp Med 202(9):1171-1177,2005、Qin et al.,J Immunol 199(1):72-81,2017)。無菌性炎症は、有害な傷害後に組織止血を再確立するために組織修復および再生において重要な役割を果たすが、繰り返される組織損傷に起因するか、または組織に存在する自然免疫トリガーの過多に応答する解決されていない慢性炎症は、宿主に有害であり、がん、代謝性疾患(例えば、糖尿病)、神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病)、および自己免疫疾患(例えば、多発性硬化症)を含む無菌性炎症性疾患を引き起こし得る(Roh et al.,Immune Netw 18(4):e27,2018)。
【0012】
インフラマソームは、細胞質パターン認識受容体、カスパーゼ動員ドメイン(ASC)を含むアダプタータンパク質アポトーシス関連Speck様タンパク質、およびカスパーゼ-1を含む大きい多量体タンパク質複合体である(Lamkanfi et al.,Cell 157(5):1013-1022,2014)。自然免疫細胞および他の細胞におけるそれらの集合は、様々な刺激によって引き起こされ、カスパーゼ-1の活性化に至り、その後、それがプロIL-1βをIL-1βに切断する(Latz et al.,Nat Rev Immunol 13(6):397-411,2013、Walsh et al.,Nat Rev Neurosci 15(2):84-97,2014)。これまでに、多様なインフラマソームが発見されている。特定された様々なインフラマソームの中で、ヌクレオチド結合オリゴマー化ドメインロイシンリッチリピート含有受容体(NLR)ファミリーのパイリンドメイン含有3(NLRP3)インフラマソームが最もよく特徴付けられている(Swanson et al.,Nat Rev Immunol 19(8):477-489,2019)。NLRは、病原体および危険信号の重要なセンサーとして認識されている。NLRP3インフラマソームは、二段階活性化機構である、プロIL-1βおよびNLRP3の誘導を伴う「プライミング」と、PAMPまたはDAMPの取り込み後に機能的インフラマソーム複合体が組み立てられる「活性化」とを有する。アルツハイマー病(Heneka et al.,Nature 493(7434):674-678,2013)、パーキンソン病(Heneka et al.,Nat Rev Neurosci 19(10):610-621,2018)、およびアテローム性動脈硬化症(Jin et al.,J Am Heart Assoc 8(12):e012219,2019)を含む様々な疾患の病理は、NLRP3インフラマソームの過剰活性化に関連している。
【0013】
無菌性炎症は老化細胞の蓄積からも起こる可能性がある。細胞老化は、細胞ストレスに応答して起こり、かつ次世代への欠陥の伝播を阻止する不可逆的細胞周期停止として定義されている(Collado et al.,Nat Rev Cancer 10(1):51-57,2010、McHugh et al.,J Cell Biol 217(1):65-77,2018)。細胞老化は、発達、組織止血、および創傷治癒の過程で重要な保護的役割を果たす(Munoz-Espin et al.,Cell 155(5):1104-1118,2013、Storer et al.,Cell 155(5):1119-1130,2013、Demaria et al.,Dev Cell 31(6):722-733,2014、Yun et al.,Elife 4,2015)。細胞老化は、炎症誘発性表現型を伴う。この表現型は、老化関連分泌表現型(SASP)と称される(McHugh et al.,J Cell Biol 217(1):65-77,2018)。SASPは、炎症性サイトカイン、ケモカイン、成長因子、およびプロテアーゼの放出を特徴とする。これは、オートクリンおよびパラクリンシグナル伝達により細胞老化を強化し、免疫細胞を動員して老化細胞を排除するように指示する。したがって、細胞老化とSASPは、細胞レベル、組織レベル、および臓器レベルで恒常性を維持する非常に重要な生理学的反応である。しかしながら、損傷が持続的に起こる際または老化が進む過程で、老化細胞排除が損なわれ、機能不全細胞が蓄積する。これらの排除されずに蓄積された老化細胞由来のSASPは、炎症性微小環境を作り出す炎症性因子の持続的な長期発生源であり、結果として様々な病理学的兆候が引き起こされる(Munoz-Espin et al.,Nat Rev Mol Cell Biol 15(7):482-496,2014、van Deursen,Nature 509(7501):439-446,2014、McHugh et al.,J Cell Biol 217(1):65-77,2018)。加えて、SASP因子のうちのいくつかは、インフラマソーム含有細胞を刺激し、これにより、長期インフラマソーム活性化を刺激して無菌性炎症を誘発するリスクが高まる。
【0014】
制御性T(Treg)細胞は、自己抗原および非自己抗原に対する末梢寛容および宿主における全体的な免疫調節能の必須メディエーターである(Sakaguchi et al.,Cell 133(5):775-787,2008、Sakaguchi et al,Annu Rev Immunol 38:541-566,2020)。Treg細胞は、複数の抑制機構によりこの免疫調節制御を実現する。これらには、IL-2の剥奪、抑制性サイトカイン(すなわち、IL-10およびTGF-β)の分泌、およびCTLA-4への高親和性結合による抗原提示細胞からの共刺激分子の獲得が含まれる(Oberle et al.,J Immunol 179(6):3578-3587,2007、Tang et al.,Nat Immunol 9(3):239-244,2008、Zheng et al.,J Immunol 181(3):1683-1691,2008)。アデノシン三リン酸(ATP)-アデノシン経路も自然免疫および適応免疫の重要なモジュレーターとして制御性Tregによって利用される。CD39は、免疫細胞(例えば、Treg)、内皮細胞、および腫瘍細胞で広範に発現する主要なエクトヌクレオチダーゼであり、ATPおよびアデノシン二リン酸(ADP)をアデノシン一リン酸(AMP)に加水分解する(Moesta et al.,Nat Rev Immunol 20(12):739-755,2020)。その後、AMPがCD73によってアデノシンに加水分解される。アデノシンは、免疫細胞に提示されるその受容体A1、A2A、A2B、およびA3に結合する。A2A受容体およびA2B受容体(A2ARおよびA2BR)は、細胞内cAMPおよびPKAレベルを増加させるGs共役受容体であり、cAMP依存的様式でアデノシン誘導性免疫抑制において主要な役割を果たす。A1受容体およびA3受容体(A1RおよびA3R)は、細胞活性化に有利な細胞内cAMPを減少させるGi/o共役受容体であり、それ故に、一般に免疫促進アデノシン受容体とみなされる。ヒトでは、A1R、A2AR、およびA3Rがアデノシンに対して高い親和性を呈するが、A2BRは有意に低い親和性を有する。A2AおよびA2BRは免疫細胞で発現する(Feng et al.,Cancer Cell Int 20:110,2020)。最近になって、ヒトCD39hi制御性T細胞が炎症性条件下でより強い安定性、より高いFoxp3発現、および抑制能力を呈することが示された(Gu et al.,Cell Mol Immunol 14(6):521-528,2017)。Treg細胞の発達、恒常性、または機能の変化により、これらの細胞が、アレルギー、自己免疫、移植片拒絶、がん、および免疫療法に対する反応などの様々な病状にかかりやすくなる可能性がある(Sakaguchi et al,Annu Rev Immunol 38:541-566,2020)。現在の研究は、サイトカインおよび低分子量薬物の使用によりインビボでTreg細胞機能を増強して内因性Treg細胞増殖または活性化を支持する新規療法、自己免疫状況下で免疫調節を促進する自己養子細胞療法(ACT)におけるエクスビボで操作されたTreg細胞、またはアレルギー性炎症への耐性を強化するキメラ抗原受容体Treg(CAR-Treg)細胞などの抗原特異的Treg細胞の開発に焦点を当てている(Ferreira et al.,Nat Rev Drug Discov 18(10):749-769,2019)。本発明は、Treg細胞を使用してインフラマソームを不活性化し、その後、1つ以上の免疫療法によって活性化された免疫細胞を使用して個体に蓄積された老化細胞を減少させて、炎症老化および/または任意の老化関連病態を治療する方法である。インフラマソーム関連疾患を抑制し、かつ老化関連疾患を抑制する方法が提供される。Treg細胞は、ACT状況下で使用されるインビボで強化された内因性Treg細胞またはエクスビボで操作されたTreg細胞であり得る。老化細胞排除のための免疫細胞は、インビボで免疫療法によって活性化され得るか、またはACT投与を支持するためのエクスビボ刺激および増殖法によって生成され得る。本発明は、可溶性組織因子ドメインを含む単鎖キメラポリペプチドまたは可溶性組織因子ドメインを含む多鎖キメラポリペプチドが、CD3/CD28結合剤またはIL-2受容体活性化剤と組み合わせて、Treg細胞の増殖を刺激するまたは増加させるのに効果的であるという発見に基づく。この発見に基づいて、Treg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法であって、Treg細胞をある期間にわたって液体培養培地中で培養する工程を含み、前記期間の初めに、液体培養培地が、CD3/CD28結合剤と、第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む単鎖キメラポリペプチドであって、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインがIL-2受容体に結合する、単鎖キメラポリペプチドとを含む、方法が本明細書に提供される。
【0015】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、IgG1抗体構築物は、配列番号66、67または74、および68のCDRを含む重鎖可変ドメインと、配列番号69、70、および71のCDRを含む軽鎖可変ドメインとを含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、重鎖可変ドメインは、配列番号72と少なくとも90%同一の配列を含み、軽鎖可変ドメインは、配列番号73と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、重鎖可変ドメインは、配列番号72を含み、軽鎖可変ドメインは、配列番号73を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインと可溶性組織因子ドメインは、互いに直接隣接している。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、第1の標的結合ドメインと可溶性組織因子ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインと第2の標的結合ドメインは、互いに直接隣接している。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、可溶性組織因子ドメインと第2の標的結合ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインは、同じアミノ酸配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインは、可溶性IL-2を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性IL-2は、ヒト可溶性IL-2である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインは各々、配列番号1と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインは各々、配列番号1と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインは各々、配列番号1を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、可溶性ヒト組織因子ドメインである。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号2と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号2と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号2の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、野生型可溶性ヒト組織因子由来の配列を含むか、またはそれからなる。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶組織因子ドメインは、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニンのうちのいずれも含まない。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニンのうちの1つ以上を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、血液凝固を開始しない。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、血液凝固を開始しない。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、配列番号3と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、配列番号3と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、配列番号3の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、配列番号4と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、配列番号4と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、配列番号4の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、約10nM~約500nMの単鎖キメラポリペプチドを含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、約50nM~約150nMの単鎖キメラポリペプチドを含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤は、抗CD3/抗CD28ビーズである。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、抗CD3/抗CD28ビーズを約1:1~約6:1のビーズ/細胞比で含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、抗CD3/抗CD28ビーズを約3:1~約5:1のビーズ/細胞比で含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤は、第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む追加の単鎖キメラポリペプチドであり、追加の単鎖キメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインがCD3に結合し、追加の単鎖キメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインがCD28に結合する。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、追加の単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、IgG1抗体構築物は、配列番号66、67または74、および68のCDRを含む重鎖可変ドメインと、配列番号69、70、および71のCDRを含む軽鎖可変ドメインとを含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、重鎖可変ドメインは、配列番号72と少なくとも90%同一の配列を含み、軽鎖可変ドメインは、配列番号73と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、重鎖可変ドメインは、配列番号72を含み、軽鎖可変ドメインは、配列番号73を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインと可溶性組織因子ドメインは、互いに直接隣接している。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドは、第1の標的結合ドメインと可溶性組織因子ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインと第2の標的結合ドメインは、互いに直接隣接している。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドは、可溶性組織因子ドメインと第2の標的結合ドメイ
ンとの間にリンカー配列をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、CD3は、ヒトCD3である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインは、配列番号5と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインは、配列番号5と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインは、配列番号5の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、CD28は、ヒトCD28である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインは、配列番号6と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインは、配列番号6と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインは、配列番号6の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインは、可溶性ヒト組織因子ドメインである。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドの可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号2と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドの可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号2と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドの可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号2の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインは、野生型可溶性ヒト組織因子由来の配列を含むか、またはそれからなる。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶組織因子ドメインは、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニンのうちのいずれも含まない。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニンのうちの1つ以上を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインは、血液凝固を開始しない。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドは、血液凝固を開始しない。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドは、配列番号7と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドは、配列番号7と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドは、配列番号7の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドは、配列番号8と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドは、配列番号8と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドは、配列番号8の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、約10nM~約1000nMの追加の単鎖キメラポリペプチドを含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、約50nM~約300nMの追加の単鎖キメラポリペプチドを含む。
【0016】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤は多鎖キメラポリペプチドであり、多鎖キメラポリペプチドは、(a)(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、および(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメインを含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)(i)一対の親和性ドメインの第2のドメインおよび(ii)第2の標的結合ドメインを含む、第2のキメラポリペプチドとを含み、第1のキメラポリペプチドと第2のキメラポリペプチドが一対の親和性ドメインの第1のドメインと第2のドメインとの結合を介して会合し、第1の標的結合ドメインがCD3に結合しかつ第2の標的結合ドメインがCD28に結合するか、または第1の標的結合ドメインがCD28に結合しかつ第2の標的結合ドメインがCD3に結合する。
【0017】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、多鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、IgG1抗体構築物は、配列番号66、67または74、および68のCDRを含む重鎖可変ドメインと、配列番号69、70、および71のCDRを含む軽鎖可変ドメインとを含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、重鎖可変ドメインは、配列番号72と少なくとも90%同一の配列を含み、軽鎖可変ドメインは、配列番号73と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、重鎖可変ドメインは、配列番号72を含み、軽鎖可変ドメインは、配列番号73を含む。
【0018】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインと可溶性組織因子ドメインは、互いに直接隣接している。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、第1の標的結合ドメインと可溶性組織因子ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインと第2の標的結合ドメインは、互いに直接隣接している。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、可溶性組織因子ドメインと第2の標的結合ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む。
【0019】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、CD3は、ヒトCD3である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインは、配列番号5と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインは、配列番号5と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインは、配列番号5の配列を含む。
【0020】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインは、可溶性ヒト組織因子ドメインである。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドの可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号2と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドの可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号2と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドの可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号2の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインは、野生型可溶性ヒト組織因子由来の配列を含むか、またはそれからなる。
【0021】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドの可溶組織因子ドメインは、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニンのうちのいずれも含まない。
【0022】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインは、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニンのうちの1つ以上を含む。
【0023】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインは、血液凝固を開始しない。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、配列番号102と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、配列番号102と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、配列番号102の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、配列番号104と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、配列番号104と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、配列番号104の配列を含む。
【0024】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、CD28は、ヒトCD28である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインは、配列番号6と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインは、配列番号6と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインは、配列番号6の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、配列番号106と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、配列番号106と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、配列番号106の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、配列番号108と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、配列番号108と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、配列番号108の配列を含む。
【0025】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、多鎖キメラポリペプチドは、血液凝固を開始しない。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、約10nM~約1000nMの多鎖キメラポリペプチドを含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、約50nM~約300nMの多鎖キメラポリペプチドを含む。
【0026】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、mTOR阻害剤をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、mTOR阻害剤は、ラパマイシンである。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、約10nM~約500nMのmTOR阻害剤を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、約50nM~約150nMのmTOR阻害剤を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、mTOR阻害剤を含まない。
【0027】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、本方法は、前記期間の開始後36時間~約60時間毎に液体培養培地に単鎖キメラポリペプチドを定期的に添加することをさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドの定期的な添加は、液体培養培地中に約10nM~約500nMの濃度の単鎖キメラポリペプチドをもたらすように行われる。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドの定期的な添加は、液体培養培地中に約50nM~約150nMの濃度の単鎖キメラポリペプチドをもたらすように行われる。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、本方法は、前記期間の開始後約6日~約8日毎に液体培養培地にCD3/CD28結合剤を定期的に添加することをさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、ある期間は、約7日間~約56日間である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、請求項の期間は、約15日間~約25日間である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、本方法は、培養する工程の前に、対象から得られた試料からTreg細胞を単離する工程をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、本方法は、培養する工程の後に、対象から得られた試料からTreg細胞を単離する工程をさらに含む。
【0028】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単離は、蛍光支援細胞選別の使用を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、Treg細胞は、末梢血または臍帯血から単離された、自己Treg細胞、ハプロタイプ一致Treg細胞、または同種異系Treg細胞である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、Treg細胞は、CD4+CD25+Foxp3+細胞である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、Treg細胞は、CD4+CD25+CD127dim細胞である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、Treg細胞は、キメラ抗原受容体を含む。
【0029】
別の態様では、本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかによって生成されたTreg細胞の集団が本明細書に提供される。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかによって生成されたTreg細胞の集団のうちのいずれかと、薬学的に許容される担体と、を含む組成物が本明細書に提供される。治療を必要とする対象を治療する方法であって、対象に、本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかによって生成されたTreg細胞の集団のうちのいずれかと、薬学的に許容される担体と、を含む組成物のうちのいずれかの治療有効量を投与する工程を含む、方法も本明細書に提供される。治療を必要とする対象を治療する方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、対象は、加齢性疾患または炎症性疾患を有すると特定または診断されている。治療を必要とする対象を治療する方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、加齢性疾患は、アルツハイマー病、動脈瘤、嚢胞性線維症、膵炎における線維症、緑内障、高血圧症、特発性肺線維症、炎症性腸疾患、椎間板変性、黄斑変性、骨関節炎、2型真性糖尿病、脂肪萎縮、リポジストロフィー、アテローム性動脈硬化症、白内障、COPD、特発性肺線維症、腎移植不全、肝線維症、骨量喪失、心筋梗塞、サルコペニア、創傷治癒、脱毛症、心筋細胞肥大、骨関節炎、パーキンソン病、加齢性肺組織弾性喪失、黄斑変性、悪液質、糸球体硬化症、肝硬変、NAFLD、骨粗しょう症、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、脊髄小脳失調症、多発性硬化症、神経変性、発作、認知症、血管疾患、易感染性、慢性炎症、および腎機能障害からなる群より選択される。治療を必要とする対象を治療する方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、炎症性疾患は、リウマチ性関節炎、炎症性腸疾患、エリテマトーデス、ループス腎炎、糖尿病性腎症、CNS損傷、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、クローン病、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、乾癬、グレーブス病、潰瘍性大腸炎、非アルコール性脂肪性肝炎、および気分障害からなる群より選択される。
【0030】
別の態様では、(i)CD3/CD28結合剤と、(ii)第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む単鎖キメラポリペプチドであって、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインがIL-2受容体に結合する、単鎖キメラポリペプチドと、(iii)mTOR阻害剤と、を含むキットが本明細書に提供される。本明細書に記載のキットのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、キットは、単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む。本明細書に記載のキットのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤は、抗CD3/抗CD28ビーズである。本明細書に記載のキットのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤は、第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む追加の単鎖キメラポリペプチドであり、追加の単鎖キメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインがCD3に結合し、追加の単鎖キメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインがCD28に結合する。本明細書に記載のキットのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、キットは、追加の単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む。
【0031】
本明細書に記載のキットのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤は多鎖キメラポリペプチドであり、多鎖キメラポリペプチドは、(a)(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、および(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメインを含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)(i)一対の親和性ドメインの第2のドメインおよび(ii)第2の標的結合ドメインを含む、第2のキメラポリペプチドとを含み、第1のキメラポリペプチドと第2のキメラポリペプチドが一対の親和性ドメインの第1のドメインと第2のドメインとの結合を介して会合し、第1の標的結合ドメインがCD3に結合しかつ第2の標的結合ドメインがCD28に結合するか、または第1の標的結合ドメインがCD28に結合しかつ第2の標的結合ドメインがCD3に結合する。本明細書に記載のキットのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、多鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む。
【0032】
別の態様では、Treg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法であって、Treg細胞をある期間にわたって液体培養培地中で培養する工程を含み、前記期間の初めに、液体培養培地が、IL-2受容体活性化剤と、第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む単鎖キメラポリペプチドであって、追加の単鎖キメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインがCD3に結合し、追加の単鎖キメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインがCD28に結合する、単鎖キメラポリペプチドとを含む、方法が本明細書に提供される。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、IgG1抗体構築物は、配列番号66、67または74、および68のCDRを含む重鎖可変ドメインと、配列番号69、70、および71のCDRを含む軽鎖可変ドメインとを含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、重鎖可変ドメインは、配列番号72と少なくとも90%同一の配列を含み、軽鎖可変ドメインは、配列番号73と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、重鎖可変ドメインは、配列番号72を含み、軽鎖可変ドメインは、配列番号73を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインと可溶性組織因子ドメインは、互いに直接隣接している。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、第1の標的結合ドメインと可溶性組織因子ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインと第2の標的結合ドメインは、互いに直接隣接している。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、可溶性組織因子ドメインと第2の標的結合ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、CD3は、ヒトCD3である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインは、配列番号5と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインは、配列番号5と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインは、配列番号5の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、CD28は、ヒトCD28である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第2の標的結合ドメインは、配列番号6と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第2の標的結合ドメインは、配列番号6と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第2の標的結合ドメインは、配列番号6の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、可溶性ヒト組織因子ドメインである。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号2と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号2と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号2の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、野生型可溶性ヒト組織因子由来の配列を含むか、またはそれからなる。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶組織因子ドメインは、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニンのうちのいずれも含まない。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニンのうちの1つ以上を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、血液凝固を開始しない。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、血液凝固を開始しない。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、配列番号7と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、配列番号7と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、配列番号7の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、配列番号8と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、配列番号8と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、配列番号8の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、約10nM~約1000nMの単鎖キメラポリペプチドを含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、約50nM~約300nMの単鎖キメラポリペプチドを含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、IL-2受容体活性化剤は、可溶性IL-2である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性IL-2は、ヒト可溶性IL-2である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、ヒト可溶性IL-2は、配列番号1と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、ヒト可溶性IL-2は、配列番号1と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、ヒト可溶性IL-2は、配列番号1の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、約100IU/mL~約800IU/mLのヒト可溶性IL-2を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、約400IU/mL~約600IU/mLのヒト可溶性IL-2を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、mTOR阻害剤をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、mTOR阻害剤は、ラパマイシンである。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、約10nM~約500nMのmTOR阻害剤を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、約50nM~約150nMのmTOR阻害剤を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、mTOR阻害剤を含まない。
【0033】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、本方法は、前記期間の開始後36時間~約60時間毎に液体培養培地にIL-2受容体活性化剤を定期的に添加することをさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、IL-2受容体活性化剤の定期的な添加は、液体培養培地中に約10nM~約1000nMの濃度のIL-2受容体活性化剤をもたらすように行われる。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、IL-2受容体活性化剤の定期的な添加は、液体培養培地中に約50nM~約150nMの濃度のIL-2受容体活性化剤をもたらすように行われる。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、本方法は、前記期間の開始後約6日~約8日毎に液体培養培地に単鎖キメラポリペプチドを定期的に添加することをさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、ある期間は、約7日間~約56日間である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、請求項の期間は、約15日間~約25日間である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、本方法は、培養する工程の前に、対象から得られた試料からTreg細胞を単離する工程をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、本方法は、培養する工程の後に、対象から得られた試料からTreg細胞を単離する工程をさらに含む。
【0034】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単離は、蛍光支援細胞選別の使用を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、Treg細胞は、末梢血または臍帯血から単離された、自己Treg細胞、ハプロタイプ一致Treg細胞、または同種異系Treg細胞である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、Treg細胞は、CD4+CD25+Foxp3+細胞である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、Treg細胞は、CD4+CD25+CD127dim細胞である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、Treg細胞は、キメラ抗原受容体を含む。
【0035】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかによって生成されたTreg細胞の集団が本明細書に提供される。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかによって生成されたTreg細胞の集団のうちのいずれかと、薬学的に許容される担体と、を含む組成物が本明細書に提供される。治療を必要とする対象を治療する方法であって、対象に、本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかによって生成されたTreg細胞の集団のうちのいずれかと、薬学的に許容される担体と、を含む組成物のうちのいずれかの治療有効量を投与する工程を含む、方法も本明細書に提供される。本明細書に記載の治療を必要とする対象を治療する方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、対象は、加齢性疾患または炎症性疾患を有すると特定または診断されている。本明細書に記載の治療を必要とする対象を治療する方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、加齢性疾患は、アルツハイマー病、動脈瘤、嚢胞性線維症、膵炎における線維症、緑内障、高血圧症、特発性肺線維症、炎症性腸疾患、椎間板変性、黄斑変性、骨関節炎、2型真性糖尿病、脂肪萎縮、リポジストロフィー、アテローム性動脈硬化症、白内障、COPD、特発性肺線維症、腎移植不全、肝線維症、骨量喪失、心筋梗塞、サルコペニア、創傷治癒、脱毛症、心筋細胞肥大、骨関節炎、パーキンソン病、加齢性肺組織弾性喪失、黄斑変性、悪液質、糸球体硬化症、肝硬変、NAFLD、骨粗しょう症、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、脊髄小脳失調症、多発性硬化症、神経変性、発作、認知症、血管疾患、易感染性、慢性炎症、および腎機能障害からなる群より選択される。本明細書に記載の治療を必要とする対象を治療する方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、炎症性疾患は、リウマチ性関節炎、炎症性腸疾患、エリテマトーデス、ループス腎炎、糖尿病性腎症、CNS損傷、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、クローン病、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、乾癬、グレーブス病、潰瘍性大腸炎、非アルコール性脂肪性肝炎、および気分障害からなる群より選択される。
【0036】
別の態様では、(i)インターロイキン-2受容体活性化剤と、(ii)第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む単鎖キメラポリペプチドであって、第1の標的結合ドメインがCD3に結合し、第2の標的結合ドメインがCD28に結合する、単鎖キメラポリペプチドと、(iii)mTOR阻害剤と、を含むキットが本明細書に提供される。本明細書に記載のキットのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、キットは、単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む。
【0037】
別の態様では、Treg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法であって、Treg細胞をある期間にわたって液体培養培地中で培養する工程を含み、前記期間の初めに、液体培養培地が、CD3/CD28結合剤と、多鎖キメラポリペプチドであって、(a)(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、および(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメインを含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、および(ii)第2の標的結合ドメインを含む、第2のキメラポリペプチドとを含み、第1のキメラポリペプチドと第2のキメラポリペプチドが一対の親和性ドメインの第1のドメインと第2のドメインとの結合を介して会合する、多鎖キメラポリペプチドとを含む、方法が本明細書に提供される。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、多鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、IgG1抗体構築物は、配列番号66、67または74、および68のCDRを含む重鎖可変ドメインと、配列番号69、70、および71のCDRを含む軽鎖可変ドメインとを含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、重鎖可変ドメインは、配列番号72と少なくとも90%同一の配列を含み、軽鎖可変ドメインは、配列番号73と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、重鎖可変ドメインは、配列番号72を含み、軽鎖可変ドメインは、配列番号73を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインと可溶性組織因子ドメインは、第1のキメラポリペプチド内で互いに直接隣接している。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、第1のキメラポリペプチド内の第1の標的結合ドメインと可溶性組織因子ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインと一対の親和性ドメインの第1のドメインは、第1のキメラポリペプチド内で互いに直接隣接している。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、第1のキメラポリペプチド内の可溶性組織因子ドメインと一対の親和性ドメインの第1のドメインとの間にリンカー配列をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、一対の親和性ドメインの第2のドメインと第2の標的結合ドメインは、第2のキメラポリペプチド内で互いに直接隣接している。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、第2のキメラポリペプチド内の一対の親和性ドメインの第2のドメインと第2の標的結合ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインは、同じ抗原に特異的に結合する。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインは、異なる抗原に特異的に結合する。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインの一方または両方が抗原結合ドメインである。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインの一方または両方が、CD16a、CD28、CD3、CD33、CD20、CD19、CD22、CD123、IL-1R、IL-1、VEGF、IL-6R、IL-4、IL-10、PDL-1、TIGIT、PD-1、TIM3、CTLA4、MICA、MICB、IL-6、IL-8、TNFα、CD26、CD36、ULBP2、CD30、CD200、IGF-1R、MUC4AC、MUC5AC、Trop-2、CMET、EGFR、HER1、HER2、HER3、PSMA、CEA、B7H3、EPCAM、BCMA、P-カドヘリン、CEACAM5、UL16結合タンパク質、HLA-DR、DLL4、TYRO3、AXL、MER、CD122、CD155、PDGF-DD、TGF-β受容体II(TGF-βRII)リガンド、TGF-βRIIIリガンド、DNAM-1リガンド、NKp46リガンド、NKp44リガンド、NKG2Dリガンド、NKp30リガンド、scMHCIリガンド、scMHCIIリガンド、scTCRリガンド、IL-1受容体、IL-2受容体、IL-3受容体、IL-7受容体、IL-8受容体、IL-10受容体、IL-12受容体、IL-15受容体、IL-17受容体、IL-18受容体、IL-21受容体、PDGF-DD受容体、幹細胞因子(SCF)受容体、幹細胞様チロシンキナーゼ3リガンド(FLT3L)受容体、MICA受容体、MICB受容体、ULP16結合タンパク質受容体、CD155受容体、CD122受容体、およびCD28受容体からなる群より選択される標的に特異的に結合する。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインの一方または両方が可溶性インターロイキンまたはサイトカインタンパク質である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性インターロイキン、サイトカイン、またはリガンドタンパク質は、IL-1、IL-2、IL-3、IL-7、IL-8、IL-10、IL-12、IL-15、IL-17、IL-18、IL-21、PDGF-DD、SCF、およびFLT3Lからなる群より選択される。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインの一方または両方が可溶性インターロイキンまたはサイトカイン受容体である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性受容体は、可溶性TGF-β受容体II(TGF-βRII)、可溶性TGF-βRIII、可溶性NKG2D、可溶性NKp30、可溶性NKp44、可溶性NKp46、可溶性DNAM-1、scMHCI、scMHCII、scTCR、可溶性CD155、または可溶性CD28である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、1つ以上の追加の標的結合ドメインをさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、1つ以上の追加の標的結合ドメインをさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、一対の親和性ドメインは、ヒトIL-15受容体アルファ鎖(IL15Rα)由来のsushiドメイン、および可溶性IL-15である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性IL-15は、D8NまたはD8Aアミノ酸置換を有する。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、一対の親和性ドメインは、バルナーゼとバルンスター(barnstar)、PKAとAKAP、変異RNase I断片に基づくアダプター/ドッキングタグモジュール、ならびにタンパク質シンタキシン、シナプトタグミン、シナプトブレビン、およびSNAP25の相互作用に基づくSNAREモジュールからなる群より選択される。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、可溶性ヒト組織因子ドメインである。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号2と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号2と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号2の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、野生型可溶性ヒト組織因子由来の配列を含むか、またはそれからなる。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶組織因子ドメインは、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニンのうちのいずれも含まない。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および成熟野生
型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニンのうちの1つ以上を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、血液凝固を開始しない。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、多鎖キメラポリペプチドは、血液凝固を開始しない。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤は、抗CD3/抗CD28ビーズである。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、抗CD3/抗CD28ビーズを約1:1~約6:1のビーズ/細胞比で含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、抗CD3/抗CD28ビーズを約3:1~約5:1のビーズ/細胞比で含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤は、第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む単鎖キメラポリペプチドであり、単鎖キメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインがCD3に結合し、単鎖キメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインがCD28に結合する。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、IgG1抗体構築物は、配列番号66、67または74、および68のCDRを含む重鎖可変ドメインと、配列番号69、70、および71のCDRを含む軽鎖可変ドメインとを含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、重鎖可変ドメインは、配列番号72と少なくとも90%同一の配列を含み、軽鎖可変ドメインは、配列番号73と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、重鎖可変ドメインは、配列番号72を含み、軽鎖可変ドメインは、配列番号73を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインと可溶性組織因子ドメインは、互いに直接隣接している。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、第1の標的結合ドメインと可溶性組織因子ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインと第2の標的結合ドメインは、互いに直接隣接している。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、可溶性組織因子ドメインと第2の標的結合ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、CD3は、ヒトCD3である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインは、配列番号5と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインは、配列番号5と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインは、配列番号5の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、CD28は、ヒトCD28である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインは、配列番号6と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインは、配列番号6と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインは、配列番号6の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインは、可溶性ヒト組織因子ドメインである。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドの可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号2と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドの可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号2と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドの可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号2の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインは、野生型可溶性ヒト組織因子由来の配列を含むか、またはそれからなる。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶組織因子ドメインは、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニンのうちのいずれも含まない。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニンのうちの1つ以上を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインは、血液凝固を開始しない。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、血液凝固を開始しない。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、配列番号7と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、配列番号7と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、配列番号7の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、配列番号8と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、配列番号8と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、配列番号8の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、約10nM~約1000nMの単鎖キメラポリペプチドを含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、約50nM~約300nMの単鎖キメラポリペプチドを含む。
【0038】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤は追加の多鎖キメラポリペプチドであり、追加の多鎖キメラポリペプチドが、(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、および(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメインを含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)(i)一対の親和性ドメインの第2のドメインおよび(ii)第2の標的結合ドメインを含む、第2のキメラポリペプチドとを含み、第1のキメラポリペプチドと第2のキメラポリペプチドが一対の親和性ドメインの第1のドメインと第2のドメインとの結合を介して会合し、第1の標的結合ドメインがCD3に結合しかつ第2の標的結合ドメインがCD28に結合するか、または第1の標的結合ドメインがCD28に結合しかつ第2の標的結合ドメインがCD3に結合する。
【0039】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、追加の多鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、IgG1抗体構築物は、配列番号66、67または74、および68のCDRを含む重鎖可変ドメインと、配列番号69、70、および71のCDRを含む軽鎖可変ドメインとを含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、重鎖可変ドメインは、配列番号72と少なくとも90%同一の配列を含み、軽鎖可変ドメインは、配列番号73と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、重鎖可変ドメインは、配列番号72を含み、軽鎖可変ドメインは、配列番号73を含む。
【0040】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインと可溶性組織因子ドメインは、互いに直接隣接している。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチドは、第1の標的結合ドメインと可溶性組織因子ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインと第2のキメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインは、互いに直接隣接している。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチドは、可溶性組織因子ドメインと第2の標的結合ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む。
【0041】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、CD3は、ヒトCD3である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインは、配列番号5と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインは、配列番号5と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインは、配列番号5の配列を含む。
【0042】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインは、可溶性ヒト組織因子ドメインである。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチドの可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号2と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチドの可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号2と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチドの可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号2の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインは、野生型可溶性ヒト組織因子由来の配列を含むか、またはそれからなる。
【0043】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチドの可溶組織因子ドメインは、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニンのうちのいずれも含まない。
【0044】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインは、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニンのうちの1つ以上を含む。
【0045】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第1の単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインは、血液凝固を開始しない。
【0046】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチドは、配列番号102と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチドは、配列番号102と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチドは、配列番号102の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチドは、配列番号104と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチドは、配列番号104と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチドは、配列番号104の配列を含む。
【0047】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、CD28は、ヒトCD28である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインは、配列番号6と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインは、配列番号6と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインは、配列番号6の配列を含む。
【0048】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチドは、配列番号106と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチドは、配列番号106と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチドは、配列番号106の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチドは、配列番号108と少なくとも80%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチドは、配列番号108と少なくとも90%同一の配列を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチドは、配列番号108の配列を含む。
【0049】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、追加の多鎖キメラポリペプチドは、血液凝固を開始しない。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、約10nM~約1000nMの追加の多鎖キメラポリペプチドを含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、約50nM~約300nMの追加の多鎖キメラポリペプチドを含む。
【0050】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、mTOR阻害剤をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、mTOR阻害剤は、ラパマイシンである。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、約10nM~約500nMのmTOR阻害剤を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、約50nM~約150nMのmTOR阻害剤を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、本方法は、前記期間の開始後36時間~約60時間毎に液体培養培地に多鎖キメラポリペプチドを定期的に添加することをさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、多鎖キメラポリペプチドの定期的な添加は、液体培養培地中に約10nM~約500nMの濃度の多鎖キメラポリペプチドをもたらすように行われる。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、多鎖キメラポリペプチドの定期的な添加は、液体培養培地中に約50nM~約150nMの濃度の多鎖キメラポリペプチドをもたらすように行われる。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、本方法は、前記期間の開始後約6日~約8日毎に液体培養培地にCD3/CD28結合剤を定期的に添加することをさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、ある期間は、約7日間~約56日間である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、請求項の期間は、約15日間~約25日間である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、本方法は、培養する工程の前に、対象から得られた試料からTreg細胞を単離する工程をさらに含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、本方法は、培養する工程の後に、対象から得られた試料からTreg細胞を単離する工程をさらに含む。
【0051】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単離は、蛍光支援細胞選別の使用を含む。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、Treg細胞は、末梢血または臍帯血から単離された、自己Treg細胞、ハプロタイプ一致Treg細胞、または同種異系Treg細胞である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、Treg細胞は、CD4+CD25+Foxp3+細胞である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、Treg細胞は、CD4+CD25+CD127dim細胞である。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、Treg細胞は、キメラ抗原受容体を含む。
【0052】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかによって生成されたTreg細胞の集団が本明細書に提供される。本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかによって生成されたTreg細胞の集団のうちのいずれかと、薬学的に許容される担体と、を含む組成物も本明細書に提供される。治療を必要とする対象を治療する方法であって、対象に、本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかによって生成されたTreg細胞の集団のうちのいずれかと、薬学的に許容される担体と、を含む組成物のうちのいずれかの治療有効量を投与する工程を含む、方法が本明細書に提供される。本明細書に記載の治療を必要とする対象を治療する方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、対象は、加齢性疾患または炎症性疾患を有すると特定または診断されている。本明細書に記載の治療を必要とする対象を治療する方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、加齢性疾患は、アルツハイマー病、動脈瘤、嚢胞性線維症、膵炎における線維症、緑内障、高血圧症、特発性肺線維症、炎症性腸疾患、椎間板変性、黄斑変性、骨関節炎、2型真性糖尿病、脂肪萎縮、リポジストロフィー、アテローム性動脈硬化症、白内障、COPD、特発性肺線維症、腎移植不全、肝線維症、骨量喪失、心筋梗塞、サルコペニア、創傷治癒、脱毛症、心筋細胞肥大、骨関節炎、パーキンソン病、加齢性肺組織弾性喪失、黄斑変性、悪液質、糸球体硬化症、肝硬変、NAFLD、骨粗しょう症、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、脊髄小脳失調症、多発性硬化症、神経変性、発作、認知症、血管疾患、易感染性、慢性炎症、および腎機能障害からなる群より選択される。本明細書に記載の治療を必要とする対象を治療する方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、炎症性疾患は、リウマチ性関節炎、炎症性腸疾患、エリテマトーデス、ループス腎炎、糖尿病性腎症、CNS損傷、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、クローン病、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、乾癬、グレーブス病、潰瘍性大腸炎、非アルコール性脂肪性肝炎、および気分障害からなる群より選択される。
【0053】
別の態様では、キットであって、CD3/CD28結合剤と、多鎖キメラポリペプチドであって、(a)(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、および(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメインを含む、第1のキメラポリペプチド、ならびに(b)(i)一対の親和性ドメインの第2のドメインおよび(ii)第2の標的結合ドメインを含む、第2のキメラポリペプチドとを含み、第1のキメラポリペプチドと第2のキメラポリペプチドが一対の親和性ドメインの第1のドメインと第2のドメインとの結合を介して会合する、多鎖キメラポリペプチドと、mTOR阻害剤とを含む、キットが本明細書に提供される。本明細書に記載のキットのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、キットは、多鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む。本明細書に記載のキットのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤は、抗CD3/抗CD28ビーズである。本明細書に記載のキットのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤は、第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む単鎖キメラポリペプチドであり、追加の単鎖キメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインがCD3に結合し、追加の単鎖キメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインがCD28に結合する。本明細書に記載のキットのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、キットは、単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む。
【0054】
本明細書に記載のキットのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤は追加の多鎖キメラポリペプチドであり、追加の多鎖キメラポリペプチドが、(a)(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、および(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメインを含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)(i)一対の親和性ドメインの第2のドメインおよび(ii)第2の標的結合ドメインを含む、第2のキメラポリペプチドとを含み、第1のキメラポリペプチドと第2のキメラポリペプチドが一対の親和性ドメインの第1のドメインと第2のドメインとの結合を介して会合し、第1の標的結合ドメインがCD3に結合しかつ第2の標的結合ドメインがCD28に結合するか、または第1の標的結合ドメインがCD28に結合しかつ第2の標的結合ドメインがCD3に結合する。
【0055】
本明細書に記載のキットのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、追加の多鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む。
【0056】
別の態様では、対象から得られた試料からTreg細胞を単離する方法であって、そのCD39発現に基づいて試料からTreg細胞を分離し、それにより、Treg細胞を単離することを含む、方法が本明細書に提供される。
【0057】
本明細書に記載のTreg細胞を単離する方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、本方法は、試料と、CD39に結合することができる抗体またはリガンドとを、CD39を発現するTreg細胞への当該抗体またはリガンドの結合を可能にする条件下で混合することと、抗体またはリガンドに結合したTreg細胞を試料中の他の成分から分離し、それにより、Treg細胞を単離することとを含む。
【0058】
本明細書に記載のTreg細胞を単離する方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、抗体は、マウス、ヒト化、もしくはヒト抗体もしくはその抗原結合断片であり、かつ/または抗体もしくはリガンドは、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、もしくは蛍光色素のうちの少なくとも1つで標識されているか、または粒子、ビーズ、樹脂、もしくは固体支持体に結合している。本明細書に記載のTreg細胞を単離する方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、分離は、フローサイトメトリー、蛍光活性化細胞選別(FACS)、遠心分離、またはカラム、プレート、粒子、もしくはビーズベースの方法の使用を含む。
【0059】
本明細書に記載のTreg細胞を単離する方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、本方法は、試料と、CD39に結合することができるビオチン化抗体またはリガンドとを、当該抗体またはリガンドのTreg細胞への結合を可能にする条件下で混合することと、ストレプトアビジン被覆磁性粒子を使用してビオチン化抗体またはリガンドに結合したTreg細胞を捕捉することと、磁石を使用して磁性粒子に結合したTreg細胞を分離することと、磁石粒子に結合したTreg細胞を洗浄して、試料中の他の成分を除去することと、磁性粒子に結合したTreg細胞を磁石から溶液中に放出し、それにより、Treg細胞を単離することとをさらに含む。
【0060】
本明細書に記載のTreg細胞を単離する方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、Treg細胞は、新鮮または凍結された末梢血、臍帯血、末梢血単核細胞、リンパ球、CD4+T細胞、またはTreg細胞を含む試料から単離された、自己Treg細胞、ハプロタイプ一致Treg細胞、または同種異系Treg細胞である。本明細書に記載のTreg細胞を単離する方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、Treg細胞は、CD4+CD25+Foxp3+細胞である。本明細書に記載のTreg細胞を単離する方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、Treg細胞は、CD4+CD25+CD127dim細胞である。本明細書に記載のTreg細胞を単離する方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、Treg細胞は、キメラ抗原受容体を含む。本明細書に記載のTreg細胞を単離する方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、Treg細胞は、インビトロおよびインビボで免疫抑制性である。
【0061】
別の態様では、本明細書に記載の方法のうちのいずれか1つによって生成された単離されたTreg細胞の集団が本明細書に提供される。本明細書に記載の単離されたTreg細胞の集団のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単離されたTreg細胞の集団は、70%超がCD39+細胞である。本明細書に記載の単離されたTreg細胞の集団のうちのいずれかを増大させる方法であって、単離されたTreg細胞の増殖を可能にする条件下で、単離されたTreg細胞の集団を培養する工程を含む、方法も提供される。
【0062】
本明細書に記載の単離されたTreg細胞の集団のうちのいずれかと、薬学的に許容される担体と、を含む組成物も本明細書に提供される。
【0063】
治療を必要とする対象を治療する方法であって、対象に、本明細書に記載の組成物のうちのいずれかの治療有効量を投与する工程を含む、方法も本明細書に提供される。本明細書に記載の治療を必要とする対象を治療する方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、対象は、加齢性疾患または炎症性疾患を有すると特定または診断されている。本明細書に記載の治療を必要とする対象を治療する方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、加齢性疾患は、アルツハイマー病、動脈瘤、嚢胞性線維症、膵炎における線維症、緑内障、高血圧症、特発性肺線維症、炎症性腸疾患、椎間板変性、黄斑変性、骨関節炎、2型真性糖尿病、脂肪萎縮、リポジストロフィー、アテローム性動脈硬化症、白内障、COPD、特発性肺線維症、腎移植不全、肝線維症、骨量喪失、心筋梗塞、サルコペニア、創傷治癒、脱毛症、心筋細胞肥大、骨関節炎、パーキンソン病、加齢性肺組織弾性喪失、黄斑変性、悪液質、糸球体硬化症、肝硬変、NAFLD、骨粗しょう症、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、脊髄小脳失調症、多発性硬化症、神経変性、発作、認知症、血管疾患、易感染性、慢性炎症、および腎機能障害からなる群より選択される。本明細書に記載の治療を必要とする対象を治療する方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、炎症性疾患は、リウマチ性関節炎、炎症性腸疾患、エリテマトーデス、ループス腎炎、糖尿病性腎症、CNS損傷、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、クローン病、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、乾癬、グレーブス病、潰瘍性大腸炎、非アルコール性脂肪性肝炎、および気分障害からなる群より選択される。
【0064】
本明細書で使用される場合、「キメラ」という用語は、元来2つの異なる源(例えば、同じ種または異なる種由来の、例えば、2つの異なる天然に存在するタンパク質)に由来するアミノ酸配列(例えば、ドメイン)を含むポリペプチドを指す。例えば、キメラポリペプチドは、少なくとも2つの異なる天然に存在するヒトタンパク質由来のドメインを含み得る。いくつかの例では、キメラポリペプチドは、合成配列であるドメイン(例えば、scFv)および天然に存在するタンパク質(例えば、天然に存在するヒトタンパク質)に由来するドメインを含み得る。いくつかの実施形態では、キメラポリペプチドは、合成配列である少なくとも2つの異なるドメイン(例えば、2つの異なるscFv)を含み得る。
【0065】
「抗原結合ドメイン」とは、1つ以上の異なる抗原に特異的に結合することができる1つ以上のタンパク質ドメイン(例えば、単一のポリペプチド由来のアミノ酸から形成されるか、または2つ以上のポリペプチド(例えば、同じまたは異なるポリペプチド)由来のアミノ酸から形成される)である。いくつかの例では、抗原結合ドメインは、天然に存在する抗体と同様の特異性および親和性で抗原またはエピトープに結合することができる。いくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、抗体またはその断片であり得る。いくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、代替足場を含み得る。抗原結合ドメインの非限定的な例が本明細書に記載されている。抗原結合ドメインの追加の例が当該技術分野で既知である。
【0066】
「可溶性組織因子ドメイン」とは、膜貫通ドメインおよび細胞内ドメインを欠く野生型哺乳類組織因子タンパク質(例えば、野生型ヒト組織因子タンパク質)のセグメントと少なくとも70%の同一性(例えば、少なくとも75%の同一性、少なくとも80%の同一性、少なくとも85%の同一性、少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性、少なくとも99%の同一性、または100%同一性)を有するポリペプチドを指す。可溶性組織因子ドメインの非限定的な例が本明細書に記載されている。
【0067】
「抗体」という用語は、本明細書でその最も広い意味で使用され、抗原またはエピトープに特異的に結合する1つ以上の抗原結合ドメインを含むある特定のタイプの免疫グロブリン分子を含む。抗体には、具体的には、例えば、インタクトな抗体(例えば、インタクトな免疫グロブリン)、抗体断片、および多重特異性抗体が含まれる。抗原結合ドメインの一例は、VH-VL二量体によって形成された抗原結合ドメインである。抗体の追加の例が本明細書に記載されている。抗体の追加の例は当該技術分野で既知である。
【0068】
「親和性」とは、抗原結合部位とその結合パートナー(例えば、抗原またはエピトープ)との間の非共有相互作用の合計の強さを指す。別途指示されない限り、本明細書で使用される場合、「親和性」とは、抗原結合ドメインのメンバーと抗原またはエピトープとの間の1:1相互作用を反映する内因性結合親和性を指す。分子XのそのパートナーYに対する親和性は、解離平衡定数(KD)で表され得る。解離平衡定数に寄与する動力学的成分は、以下でより詳細に記載される。親和性は、本明細書に記載の方法を含む、当該技術分野で既知の一般的な方法によって測定され得る。親和性は、例えば、表面プラズモン共鳴(SPR)技術(例えば、BIACORE(登録商標))または生体層干渉法(例えば、FORTEBIO(登録商標))を使用して決定され得る。抗原結合ドメインおよびその対応する抗原またはエピトープに対する親和性を決定するための追加の方法は、当該技術分野で既知である。
【0069】
本明細書で使用される「単鎖ポリペプチド」とは、単一のタンパク質鎖を指す。
【0070】
本明細書で使用される「多鎖ポリペプチド」とは、2つ以上(例えば、3、4、5、6、7、8、9、または10)のタンパク質鎖(例えば、少なくとも第1のキメラポリペプチドおよび第2のポリペプチド)を含むポリペプチドを指し、2つ以上のタンパク質鎖が非共有結合を介して結合して、四次構造を形成する。
【0071】
「エピトープ」という用語は、抗原結合ドメインに特異的に結合する抗原の一部を意味する。エピトープは、例えば、表面接触可能アミノ酸残基および/または糖側鎖からなり得、特定の三次元構造特性、ならびに特定の電荷特性を有し得る。立体配座エピトープおよび非立体配座エピトープは、変性溶媒の存在下で前者への結合が失われる可能性があるが、後者への結合が失われる可能性がないという点で区別される。エピトープは、結合に直接関与するアミノ酸残基、および結合に直接関与しない他のアミノ酸残基を含み得る。抗原結合ドメインが結合するエピトープを特定するための方法は、当該技術分野で既知である。
【0072】
「治療」という用語は、障害の少なくとも1つの症状を改善することを意味する。いくつかの例では、治療される障害はがんであり、がんの少なくとも1つの症状を改善することは、異常な増殖、遺伝子発現、シグナル伝達、翻訳、および/または因子の分泌を減少させることを含む。一般に、治療方法は、かかる治療を必要とするか、またはかかる治療を必要とすると決定された対象に、治療有効量の障害の少なくとも1つの症状を軽減する組成物を投与することを含む。
【0073】
「CD3/CD28結合剤」という用語は、哺乳類細胞(例えば、Treg細胞などのT細胞)の表面上のCD3およびCD28の両方に特異的に結合し、かつその哺乳類細胞に下流シグナル伝達を誘導する薬剤を意味する。CD3/CD28結合剤の非限定的な例は、本明細書に記載されている。
【0074】
「IL-2受容体活性化剤」という用語は、哺乳類細胞(例えば、Treg細胞などのT細胞)の表面に存在するIL-2受容体に特異的に結合し、かつその哺乳類細胞に下流シグナル伝達を誘導する薬剤を意味する。IL-2受容体活性化剤の非限定的な例は、本明細書に記載されている。
【0075】
「IgG1抗体構築物」という用語は、可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性組織因子ドメインうちののいずれか)に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインと、少なくとも1つのIgG1 Fcドメインとを含む単鎖ポリペプチドまたは多鎖ポリペプチドを意味する。IgG1抗体構築物の非限定的な例は、本明細書に記載されている。
【0076】
他に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。方法および材料は、本発明で使用するために本明細書に記載されており、当該技術分野で周知である他の好適な方法および材料も使用することができる。材料、方法、および実施例は、単なる例示であり、限定することを意図するものではない。本明細書に記載のすべての刊行物、特許出願、特許、配列、データベースエントリ、および他の参考文献は、参照によりそれらの全体が組み込まれる。矛盾が生じた場合、定義を含む本明細書が制御するものとする。
【0077】
本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および図、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【
図1】(1)2t2、CD3/CD28ビーズ、およびラパマイシン、または(2)組換えヒトIL-2、CD3/CD28ビーズ、およびラパマイシンのいずれかを使用したFoxp3
+T
reg細胞の増大を示す図である。
【
図2】
図2A~
図2Iは、(1)2t2、CD3/CD28ビーズ、およびラパマイシン、または(2)組換えヒトIL-2、CD3/CD28ビーズ、およびラパマイシンでT
reg細胞を刺激した後のHelios
+、CTLA-4
+、CD39
+、CD62L
+、CD25
+、CD103
+、CD69
+、PD1
+、およびCD49b
+マーカーの増加を示す図である。
【
図3】
図3A~
図3Dは、(1)2t2、CD3/CD28ビーズ、およびラパマイシン、または(2)組換えヒトIL-2、CD3/CD28ビーズ、およびラパマイシンでヒトT
reg細胞を活性化した際のグルコース代謝レベルを示す図である。
図3Aは、T
reg細胞の解糖レベルを示す。
図3Bは、T
reg細胞の解糖能レベルを示す。
図3Cは、T
reg細胞の解糖予備能レベルを示す。
図3Dは、T
reg細胞の非解糖酸性化レベルを示す。
【
図4】(1)2t2、CD3/CD28ビーズ、およびラパマイシン、または(2)組換えヒトIL-2、CD3/CD28ビーズ、およびラパマイシンで事前に刺激したT
reg細胞による自己レスポンダーT細胞の抑制を示す図である。
【
図5】T
reg細胞を(1)ラパマイシンの存在下もしくは不在下での2t2およびCD3/CD28ビーズ、または(2)ラパマイシンの存在下もしくは不在下での組換えヒトIL-2およびCD3/CD28ビーズのいずれかで事前に刺激したレスポンダーT細胞抑制アッセイにおけるT
reg細胞によるIL-10分泌レベルを示す図である。
【
図6】
図6A~
図6Bは、抗CD3scFv/TF/IL15D8N変異体(3t15*)および抗CD28scFv/IL15RαSu(28s)融合タンパク質を含む生成された融合タンパク質の例示的な図を示す。
【
図7】イムノアフィニティークロマトグラフィーによる抗TF抗体アフィニティーカラムからの3t15*-28s精製溶出を示すグラフである。
【
図8】3t15*-28sのサイズ排除クロマトグラフィー分析を示す。
【
図9】抗TF抗体アフィニティークロマトグラフィーで精製した3t15*-28sのSDSゲルを示す。レーン1:3t15*-28s、レーン2:SeeBlue Plus 2 Pre-stained Standard(左側の数字はキロダルトン単位の分子量を示す)。
【
図10】
図10Aは、3t15*-28sとCD28との間の相互作用を示すグラフである。
図10Bは、3t15*-28sとCD3との間の相互作用を示すグラフである。
【
図11】2t2および3t15*-28sを含む培地中でのFoxp3
+制御性T細胞の増大を示すグラフである。
【
図12】抗TF抗体の存在下または不在下で2t2および3t15*-28sを含む培地中でインキュベートした後のヒト免疫細胞の増殖レベルを示すグラフである。
【
図13】
図13Aは、異なる精製スキームを用いて単離したCD39
+制御性T細胞の純度を示すフローサイトメトリーヒストグラムを示す。
図13Bは、抗CD39抗体試薬を使用して単離したCD39
+制御性T細胞の純度を示すフローサイトメトリーヒストグラムを示す。
【
図14】異なる方法を用いて単離した制御性T細胞とインキュベートした後のレスポンダーT細胞増殖レベルを表す棒グラフを示す。
【
図15】異なる方法を用いて単離した制御性T細胞とインキュベートした後のレスポンダーT細胞増殖(IL-10レベルによって評価したもの)を示すグラフを示す。
【発明を実施するための形態】
【0079】
詳細な説明
Treg細胞(例えば、本明細書に記載のTreg細胞のうちのいずれか)の増殖を刺激するまたは増加させる方法、本明細書に記載の方法のうちのいずれかを使用して生成されたTreg細胞の集団、それらのTreg細胞の集団のうちのいずれかを含む組成物、およびそれらのTreg細胞の集団または組成物のうちのいずれかを投与することを含む対象を治療する方法が本明細書に提供される。
【0080】
組織因子
ヒト組織因子は、以下の3つのドメイン:(1)219アミノ酸N末端細胞外ドメイン(残基1~219)、(2)22アミノ酸膜貫通ドメイン(残基220~242)、および(3)21アミノ酸細胞質C末端尾部(残基242~263)((UniProtKB識別子番号:P13726)を含む263アミノ酸膜貫通タンパク質である。細胞質尾部は、Ser253およびSer258に2つのリン酸化部位を含み、Cys245に1つのS-パルミトイル化部位を含む。細胞質ドメインの欠失または変異が組織因子凝固活性に影響を及ぼすことは見出されなかった。組織因子は、Cys245のタンパク質の細胞内ドメイン内に1つのS-パルミトイル化部位を有する。Cys245は、細胞内ドメインのアミノ酸末端に位置し、膜表面の近くにある。組織因子膜貫通ドメインは、単一膜貫通α-ヘリックスで構成されている。
【0081】
2つのフィブロネクチンIII型ドメインで構成されている組織因子の細胞外ドメインは、6アミノ酸リンカーを介して膜貫通ドメインに連結されている。このリンカーは、組織因子細胞外ドメインをその膜貫通ドメインおよび細胞質ドメインから分離するために立体配座可動性を提供する。各組織因子フィブロネクチンIII型モジュールは、2つの重複βシートで構成されており、上部のシートドメインには3つの逆平行βストランドが含まれており、下部のシートには4つのβストランドが含まれている。βストランドは、ストランドβAとβB、βCとβD、およびβEとβFの間のβループによって連結されており、これらのすべての立体配座が2つのモジュール内で保存されている。βストランドを連結する3つの短いα-ヘリックスセグメントが存在する。組織因子の特有の特徴は、フィブロネクチンスーパーファミリーの共通要素ではないストランドβ10とストランドβ11との間の17アミノ酸β-ヘアピンである。N末端ドメインには、β6Fとβ7Gとの間に12アミノ酸ループも含まれており、これは、C末端ドメインには存在せず、組織因子に特有のものである。かかるフィブロネクチンIII型ドメイン構造は、免疫グロブリン様タンパク質ファミリー折り畳みの特徴であり、多種多様な細胞外タンパク質間で保存されている。
【0082】
チモーゲンFVIIは、それが組織に結合して活性組織因子-FVIIa複合体を形成すると、タンパク質限定分解によってFVIIaに迅速に変換される。およそ0.1nM(血漿FVIIの1%)の濃度で酵素として循環するFVIIaも、組織因子に直接結合することができる。組織因子-FVIIa複合体上の組織因子とFVIIaの間のアロステリック相互作用は、FVIIaの酵素活性を大幅に増加させ、小さい発色性ペプチジル基質の加水分解速度をおよそ20~100倍増加させ、天然高分子基質FIXおよびFXの活性化速度をほぼ100万倍増加させる。組織因子への結合時のFVIIaの活性部位のアロステリック活性化と協調して、リン脂質二重層上での組織因子-FVIIa複合体の形成(すなわち、膜表面上のホスファチジル-L-セリンの曝露時)は、Ca2+依存的様式でFIXまたはFXの活性化速度をさらに1,000倍増加させる。遊離FVIIaと比較した組織因子-FVIIa-リン脂質複合体によるFX活性化のおよそ100万倍の全体的な増加は、凝固カスケードの臨界調節点である。
【0083】
FVIIは、約50kDaの単鎖ポリペプチドであり、406個のアミノ酸残基からなり、N末端γ-カルボキシグルタミン酸リッチ(GLA)ドメイン、2つの上皮成長因子様ドメイン(EGF1およびEFG2)、およびC末端セリンプロテアーゼドメインを有する。FVIIは、EGF2とプロテアーゼドメインとの間の短いリンカー領域におけるIle-154-Arg152結合の特異的タンパク質分解切断によってFVIIaに活性化される。この切断により、軽鎖および重鎖がCys135およびCys262の単一ジスルフィド結合によって一緒に保持されるようになる。FVIIaは、そのN末端GLAドメインを介してCa2+依存的様式でリン脂質膜に結合する。GLAドメインのすぐC末端側に、芳香族スタックおよび2つのEGFドメインが存在する。芳香族スタックは、GLAドメインを、単一のCa2+イオンに結合するEGF1ドメインに連結する。このCa2+結合部位の占有により、FVIIaアミド分解活性および組織因子会合が増加する。触媒トライアドは、His193、Asp242、およびSer344からなり、FVIIaプロテアーゼドメイン内での単一のCa2+イオンの結合は、その触媒活性に不可欠である。FVIIのFVIIaへのタンパク質分解活性は、Ile153で新たに形成されたアミノ末端を解放して、折り返し、活性化ポケットに挿入されて、Asp343のカルボン酸塩と塩橋を形成して、オキシアニオンホールを生成する。この塩橋の形成は、FVIIa活性に不可欠である。しかしながら、オキシアニオンホールの形成は、タンパク質分解活性化時に遊離FVIIaでは生じない。結果として、FVIIaは、血漿プロテアーゼ阻害剤によってほとんど認識されないチモーゲン様状態で循環し、それがおよそ90分の半減期で循環することを可能にする。
【0084】
膜表面上でのFVIIa活性部位の組織因子媒介性位置付けは、同族基質に対するFVIIaに重要である。遊離FVIIaは、その活性部位が膜表面の約80Å上に位置付けられた膜に結合すると、安定した拡張構造をとる。FVIIaが組織因子に結合すると、FVa活性部位は、膜に約6Å近づいて再位置付けされる。この調節は、FVIIa触媒トライアドの標的基質切断部位との適切な整列を助け得る。GLAドメインレスFVIIaを使用して、活性部位が依然として膜上から同様の距離で位置付けられたことが示されており、組織因子がFVIIa-膜相互作用の不在下でさえもFVIIa活性部位位置付けを完全に支援することができることを示す。追加のデータは、組織因子細胞外ドメインが何らかの方法で膜表面に繋留されている限り、組織因子が完全なFVIIaタンパク質分解活性を支援することを示した。しかしながら、FVIIaの活性部位を膜表面から80Å超えて上昇させることにより、組織因子-FVIIa複合体がFXを活性化する能力が大幅に低下したが、組織因子-FVIIaアミド分解活性は低下しなかった。
【0085】
アラニンスキャニング変異誘発は、FVIIaとの相互作用のための組織因子細胞外ドメインにおける特定のアミノ酸側鎖の役割を評価するために使用されている(Gibbs et al.,Biochemistry 33(47):14003-14010,1994、Schullek et al.,J Biol Chem 269(30):19399-19403,1994)。アラニン置換は、アラニン置換がFVIIa結合に対して5~10倍低い親和性を引き起こす限定された数の残基位置を特定した。これらの残基側鎖の大半が、高分子リガンド相互作用と調和して、結晶構造における溶媒に十分に曝露されることが見出された。FVIIaリガンド結合部位は、2つのモジュール間の境界の広範な領域にわたって位置する。C-モジュールにおいて、突出したB-Cループ上に位置する残基Arg135およびPhe140は、FVIIaとの独立した接触を提供する。Leu133は、指様の構造の基部に位置し、2つのモジュール間の隙間にパッキングされている。これにより、Lys20、Thr60、Asp58、およびIle22からなる重要な結合残基の主要なクラスターに連続性が提供される。Thr60は、部分的にのみ溶媒に曝露されており、リガンドと有意に接触するのではなく、局所的な構造的役割を果たし得る。結合部位は、Glu24およびGln110、ならびに潜在的により遠位の残基Val207を含むモジュール間角度の凹面側に伸びている。結合領域は、Asp58から、Lys48、Lys46、Gln37、Asp44、およびTrp45によって形成された凸面領域に伸びている。Trp45およびAsp44は、FVIIaと独立して相互作用せず、Trp45位での変異効果が、隣接するAsp44およびGln37側鎖の局所的パッキングのためのこの側鎖の構造的重要性を反映し得ることを示す。相互作用領域は、N-モジュール内に疎水性クラスターの一部を形成する2つの表面露出芳香族残基Phe76およびTyr78をさらに含む。
【0086】
組織因子-FVIIaの既知の生理学的基質は、FVII、FIX、およびFX、ならびにある特定のプロテイナーゼ活性化受容体である。変異分析により、変異すると、小さいペプチジル基質に対する完全なFVIIaアミド分解活性を支援するが、高分子基質(すなわち、FVII、FIX、およびFX)の活性化を支援する能力を欠くいくつかの残基が特定されている(Ruf et al.,J Biol Chem 267(31):22206-22210,1992、Ruf et al.,J Biol Chem 267(9):6375-6381,1992、Huang et al.,J Biol Chem 271(36):21752-21757,1996、Kirchhofer et al.,Biochemistry 39(25):7380-7387,2000)。残基159~165の組織因子ループ領域、およびこの可動性ループ内のまたはそれに隣接する残基が、組織因子-FVIIa複合体のタンパク質分解活性に不可欠であることが示されている。これは、FVIIa活性部位からかなり離れた組織因子の提案された基質結合エキソサイト領域を定義する。グリシン残基をわずかによりかさばったアラニン残基で置換することにより、組織因子-FVIIaのタンパク質分解活性が著しく損なわれる。これは、グリシンによってもたらされる可動性が組織因子高分子基質認識のための残基159~165のループに不可欠であることを示唆する。
【0087】
残基Lys165およびLys166が基質認識および結合に重要であることも実証されている。これらの残基のいずれかをアラニンに変異させることにより、組織因子補因子機能が大幅に低下する。Lys165とLys166は互いに外方に向いており、Lys165は、大半の組織因子-FVIIa構造内でFVIIaの方を指し、Lys166は、結晶構造内の基質結合エキソサイト領域を指している。FVIIaのLys165とFVIIaのGla35との間の推定塩橋形成は、組織因子のFVIIaのGLAドメインとの相互作用が基質認識を調節するという概念を支持するであろう。これらの結果は、組織因子外部ドメインのC末端部分が、FIXおよびFXのGLAドメイン、隣接する可能性のあるEGF1ドメインと直接相互作用し、FVIIa GLAドメインの存在がこれらの相互作用を直接または間接的のいずれかで調節し得ることを示唆する。
【0088】
多鎖キメラポリペプチド
細胞活性化剤の非限定的な例は、多鎖キメラポリペプチドであり、多鎖キメラポリペプチドは、(a)(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、および(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメインを含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)(i)一対の親和性ドメインの第2のドメインおよび(ii)第2の標的結合ドメインを含む、第2のキメラポリペプチドとを含み、第1のキメラポリペプチドと第2のキメラポリペプチドが一対の親和性ドメインの第1のドメインと第2のドメインとの結合を介して会合している。
【0089】
本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載の第1の標的結合ドメインのうちのいずれか)と可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性組織因子ドメインのうちのいずれか)は、第1のキメラポリペプチド内で互いに直接隣接している。本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、第1のキメラポリペプチド内の第1の標的結合ドメイン(本明細書に記載の例示的な第1の標的結合ドメインのうちのいずれか)と可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性組織因子ドメインのうちのいずれか)との間にリンカー配列(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なリンカー配列のうちのいずれか)をさらに含む。
【0090】
本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性組織因子ドメインのうちのいずれか)と一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な一対の親和性ドメインのうちのいずれかの例示的な第1のドメインのうちのいずれか)は、第1のキメラポリペプチド内で互いに直接隣接している。本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、第1のキメラポリペプチド内の可溶性組織因子ドメイン(本明細書に記載の例示的な可溶性組織因子ドメインのうちのいずれか)と一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な一対の親和性ドメインのうちのいずれかの例示的な第1のドメインのうちのいずれか)との間にリンカー配列(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なリンカー配列のうちのいずれか)をさらに含む。
【0091】
本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、一対の親和性ドメインの第2のドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な一対の親和性ドメインのうちのいずれかの例示的な第2のドメインのうちのいずれか)と第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な第2の標的結合ドメインのうちのいずれか)は、第2のキメラポリペプチド内で互いに直接隣接している。本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、第2のキメラポリペプチド内の一対の親和性ドメインの第2のドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な一対の親和性ドメインのうちのいずれかの例示的な第2のドメインのうちのいずれか)と第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な第2の標的結合ドメインのうちのいずれか)との間にリンカー配列(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なリンカー配列のうちのいずれか)をさらに含む。
【0092】
本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)および第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)の一方または両方が、CD16a、CD28、CD3、CD33、CD20、CD19、CD22、CD123、IL-1R、IL-1、VEGF、IL-6R、IL-4、IL-10、PDL-1、TIGIT、PD-1、TIM3、CTLA4、MICA、MICB、IL-6、IL-8、TNFα、CD26、CD36、ULBP2、CD30、CD200、IGF-1R、MUC4AC、MUC5AC、Trop-2、CMET、EGFR、HER1、HER2、HER3、PSMA、CEA、B7H3、EPCAM、BCMA、P-カドヘリン、CEACAM5、UL16結合タンパク質、HLA-DR、DLL4、TYRO3、AXL、MER、CD122、CD155、PDGF-DD、TGF-β受容体II(TGF-βRII)リガンド、TGF-βRIIIリガンド、DNAM1リガンド、NKp46リガンド、NKp44リガンド、NKG2Dリガンド、NKp30リガンド、scMHCIリガンド、scMHCIIリガンド、scTCRリガンド、IL-1受容体、IL-2受容体、IL-3受容体、IL-7受容体、IL-8受容体、IL-10受容体、IL-12受容体、IL-15受容体、IL-17受容体、IL-18受容体、IL-21受容体、PDGF-DD受容体、幹細胞因子(SCF)受容体、幹細胞様チロシンキナーゼ3リガンド(FLT3L)受容体、MICA受容体、MICB受容体、ULP16結合タンパク質受容体、CD155受容体、CD122受容体、およびCD28受容体からなる群より選択される標的に特異的に結合する。
【0093】
本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)および第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)の一方または両方が、可溶性インターロイキンまたはサイトカインタンパク質である。可溶性インターロイキンタンパク質および可溶性サイトカインタンパク質の非限定的な例には、IL-1、IL-2、IL-3、IL-7、IL-8、IL-10、IL-12、IL-15、IL-17、IL-18、IL-21、PDGF-DD、およびSCFが挙げられる。
【0094】
本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)の一方または両方が、可溶性インターロイキンまたはサイトカイン受容体である。可溶性インターロイキン受容体および可溶性サイトカイン受容体の非限定的な例には、可溶性TGF-β受容体II(TGF-βRII)、可溶性TGF-βRIII、可溶性NKG2D、可溶性NKP30、可溶性NKp44、可溶性NKp46、可溶性DNAM-1、scMHCI、scMHCII、scTCR、可溶性CD155、可溶性CD122、可溶性CD3、または可溶性CD28が挙げられる。
【0095】
本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインの一方または両方が、可溶性インターロイキンまたはサイトカイン受容体である。本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性受容体は、可溶性TGF-β受容体II(TGF-βRII)、可溶性TGF-βRIII、可溶性TNFα受容体、可溶性IL-4受容体、または可溶性IL-10受容体である。
【0096】
可溶性組織因子ドメイン
いくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、シグナル配列、膜貫通ドメイン、および細胞内ドメインを欠く野生型組織因子ポリペプチドであり得る。いくつかの例では、可溶性組織因子ドメインは、組織因子変異体であり得、野生型組織因子ポリペプチドが、シグナル配列、膜貫通ドメイン、および細胞内ドメインを欠き、選択されたアミノ酸でさらに修飾されている。いくつかの例では、可溶性組織因子ドメインは、可溶性ヒト組織因子ドメインであり得る。いくつかの例では、可溶性組織因子ドメインは、可溶性マウス組織因子ドメインであり得る。いくつかの例では、可溶性組織因子ドメインは、可溶性ラット組織因子ドメインであり得る。可溶性ヒト組織因子ドメイン、可溶性マウス組織因子ドメイン、可溶性ラット組織因子ドメイン、および変異体可溶性組織因子ドメインの非限定的な例が以下に示される。
【0097】
例示的な可溶性ヒト組織因子ドメイン(配列番号2)
SGTTNTVAAYNLTWKSTNFKTILEWEPKPVNQVYTVQISTKSGDWKSKCFYTTDTECDLTDEIVKDVKQTYLARVFSYPAGNVESTGSAGEPLYENSPEFTPYLETNLGQPTIQSFEQVGTKVNVTVEDERTLVRRNNTFLSLRDVFGKDLIYTLYYWKSSSSGKKTAKTNTNEFLIDVDKGENYCFSVQAVIPSRTVNRKSTDSPVECMGQEKGEFRE
【0098】
可溶性ヒト組織因子ドメインをコードする例示的な核酸(配列番号13)
AGCGGCACAACCAACACAGTCGCTGCCTATAACCTCACTTGGAAGAGCACCAACTTCAAAACCATCCTCGAATGGGAACCCAAACCCGTTAACCAAGTTTACACCGTGCAGATCAGCACCAAGTCCGGCGACTGGAAGTCCAAATGTTTCTATACCACCGACACCGAGTGCGATCTCACCGATGAGATCGTGAAAGATGTGAAACAGACCTACCTCGCCCGGGTGTTTAGCTACCCCGCCGGCAATGTGGAGAGCACTGGTTCCGCTGGCGAGCCTTTATACGAGAACAGCCCCGAATTTACCCCTTACCTCGAGACCAATTTAGGACAGCCCACCATCCAAAGCTTTGAGCAAGTTGGCACAAAGGTGAATGTGACAGTGGAGGACGAGCGGACTTTAGTGCGGCGGAACAACACCTTTCTCAGCCTCCGGGATGTGTTCGGCAAAGATTTAATCTACACACTGTATTACTGGAAGTCCTCTTCCTCCGGCAAGAAGACAGCTAAAACCAACACAAACGAGTTTTTAATCGACGTGGATAAAGGCGAAAACTACTGTTTCAGCGTGCAAGCTGTGATCCCCTCCCGGACCGTGAATAGGAAAAGCACCGATAGCCCCGTTGAGTGCATGGGCCAAGAAAAGGGCGAGTTCCGGGAG
【0099】
例示的な可溶性マウス組織因子ドメイン(配列番号14)
agipekafnltwistdfktilewqpkptnytytvqisdrsrnwknkcfsttdtecdltdeivkdvtwayeakvlsvprrnsvhgdgdqlvihgeeppftnapkflpyrdtnlgqpviqqfeqdgrklnvvvkdsltlvrkngtfltlrqvfgkdlgyiityrkgsstgkktnitntnefsidveegvsycffvqamifsrktnqnspgsstvcteqwksflge
【0100】
例示的な可溶性ラット組織因子ドメイン(配列番号15)
Agtppgkafnltwistdfktilewqpkptnytytvqisdrsrnwkykctgttdtecdltdeivkdvnwtyearvlsvpwrnsthgketlfgthgeeppftnarkflpyrdtkigqpviqkyeqggtklkvtvkdsftlvrkngtfltlrqvfgndlgyiltyrkdsstgrktntthtneflidvekgvsycffaqavifsrktnhkspesitkcteqwksvlge
【0101】
例示的な変異体可溶性ヒト組織因子ドメイン(配列番号16)
SGTTNTVAAYNLTWKSTNFATALEWEPKPVNQVYTVQISTKSGDWKSKCFYTTDTECALTDEIVKDVKQTYLARVFSYPAGNVESTGSAGEPLYENSPEFTPYLETNLGQPTIQSFEQVGTKVNVTVEDERTLVARNNTALSLRDVFGKDLIYTLYYWKSSSSGKKTAKTNTNEFLIDVDKGENYCFSVQAVIPSRTVNRKSTDSPVECMGQEKGEFRE
【0102】
例示的な変異体可溶性ヒト組織因子ドメイン(配列番号17)
SGTTNTVAAYNLTWKSTNFATALEWEPKPVNQVYTVQISTKSGDAKSKCFYTTDTECALTDEIVKDVKQTYLARVFSYPAGNVESTGSAGEPLAENSPEFTPYLETNLGQPTIQSFEQVGTKVNVTVEDERTLVARNNTALSLRDVFGKDLIYTLYYWKSSSSGKKTAKTNTNEFLIDVDKGENYCFSVQAVIPSRTVNRKSTDSPVECMGQEKGEFRE
【0103】
いくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、配列番号2、14、15、16、または17と少なくとも70%同一、少なくとも72%同一、少なくとも74%同一、少なくとも76%同一、少なくとも78%同一、少なくとも80%同一、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一の配列を含み得る。いくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、1~20個のアミノ酸(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個のアミノ酸)がそのN末端から除去された、および/または1~20個のアミノ酸(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個のアミノ酸)がそのC末端から除去された、配列番号2、14、15、16、または17の配列を含み得る。
【0104】
当該技術分野で理解され得るように、当業者であれば、異なる哺乳類種間で保存されているアミノ酸の変異がタンパク質の活性および/または構造的安定性を低下させる可能性が高い一方で、異なる哺乳類種間で保存されていないアミノ酸の変異がタンパク質の活性および/または構造的安定性を低下させる可能性が低いことを理解するであろう。
【0105】
いくつかの例では、可溶性組織因子ドメインは、第VIIa因子に結合することができない。いくつかの例では、可溶性組織因子ドメインは、不活性第X因子を第Xa因子に変換しない。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドまたは多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれも、哺乳類における血液凝固を刺激しない。
【0106】
いくつかの例では、可溶性組織因子ドメインは、可溶性ヒト組織因子ドメインであり得る。いくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、可溶性マウス組織因子ドメインであり得る。いくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、可溶性ラット組織因子ドメインであり得る。
【0107】
いくつかの例では、可溶性組織因子ドメインは、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニンのうちの1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、または7つ)を含まない。
【0108】
いくつかの例では、可溶性組織因子ドメインは、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニンのうちのいずれも含まない。
【0109】
いくつかの例では、可溶性組織因子ドメインは、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニンのうちの1つ以上を含む。
【0110】
いくつかの実施形態では、変異体可溶性組織因子は、配列番号16または配列番号17のアミノ酸配列を有する。
【0111】
いくつかの例では、可溶性組織因子ドメインは、配列番号13と少なくとも70%同一、少なくとも72%同一、少なくとも74%同一、少なくとも76%同一、少なくとも78%同一、少なくとも80%同一、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一の配列を含む核酸によってコードされ得る。
【0112】
いくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、約20アミノ酸~約220アミノ酸、約20アミノ酸~約215アミノ酸、約20アミノ酸~約210アミノ酸、約20アミノ酸~約205アミノ酸、約20アミノ酸~約200アミノ酸、約20アミノ酸~約195アミノ酸、約20アミノ酸~約190アミノ酸、約20アミノ酸~約185アミノ酸、約20アミノ酸~約180アミノ酸、約20アミノ酸~約175アミノ酸、約20アミノ酸~約170アミノ酸、約20アミノ酸~約165アミノ酸、約20アミノ酸~約160アミノ酸、約20アミノ酸~約155アミノ酸、約20アミノ酸~約150アミノ酸、約20アミノ酸~約145アミノ酸、約20アミノ酸~約140アミノ酸、約20アミノ酸~約135アミノ酸、約20アミノ酸~約130アミノ酸、約20アミノ酸~約125アミノ酸、約20アミノ酸~約120アミノ酸、約20アミノ酸~約115アミノ酸、約20アミノ酸~約110アミノ酸、約20アミノ酸~約105アミノ酸、約20アミノ酸~約100アミノ酸、約20アミノ酸~約95アミノ酸、約20アミノ酸~約90アミノ酸、約20アミノ酸~約85アミノ酸、約20アミノ酸~約80アミノ酸、約20アミノ酸~約75アミノ酸、約20アミノ酸~約70アミノ酸、約20アミノ酸~約60アミノ酸、約20アミノ酸~約50アミノ酸、約20アミノ酸~約40アミノ酸、約20アミノ酸~約30アミノ酸、約30アミノ酸~約220アミノ酸、約30アミノ酸~約215アミノ酸、約30アミノ酸~約210アミノ酸、約30アミノ酸~約205アミノ酸、約30アミノ酸~約200アミノ酸、約30アミノ酸~約195アミノ酸、約30アミノ酸~約190アミノ酸、約30アミノ酸~約185アミノ酸、約30アミノ酸~約180アミノ酸、約30アミノ酸~約175アミノ酸、約30アミノ酸~約170アミノ酸、約30アミノ酸~約165アミノ酸、約30アミノ酸~約160アミノ酸、約30アミノ酸~約155アミノ酸、約30アミノ酸~約150アミノ酸、約30アミノ酸~約145アミノ酸、約30アミノ酸~約140アミノ酸、約30アミノ酸~約135アミノ酸、約30アミノ酸~約130アミノ酸、約30アミノ酸~約125アミノ酸、約30アミノ酸~約120アミノ酸、約30アミノ酸~約115アミノ酸、約30アミノ酸~約110アミノ酸、約30アミノ酸~約105アミノ酸、約30アミノ酸~約100アミノ酸、約30アミノ酸~約95アミノ酸、約30アミノ酸~約90アミノ酸、約30アミノ酸~約85アミノ酸、約30アミノ酸~約80アミノ酸、約30アミノ酸~約75アミノ酸、約30アミノ酸~約70アミノ酸、約30アミノ酸~約60アミノ酸、約30アミノ酸~約50アミノ酸、約30アミノ酸~約40アミノ酸、約40アミノ酸~約220アミノ酸、約40アミノ酸~約215アミノ酸、約40アミノ酸~約210アミノ酸、約40アミノ酸~約205アミノ酸、約40アミノ酸~約200アミノ酸、約40アミノ酸~約195アミノ酸、約40アミノ酸~約190アミノ酸、約40アミノ酸~約185アミノ酸、約40アミノ酸~約180アミノ酸、約40アミノ酸~約175アミノ酸、約40アミノ酸~約170アミノ酸、約40アミノ酸~約165アミノ酸、約40アミノ酸~約160アミノ酸、約40アミノ酸~約155アミノ酸、約40アミノ酸~約150アミノ酸、約40アミノ酸~約145アミノ酸、約40アミノ酸~約140アミノ酸、約40アミノ酸~約135アミノ酸、約40アミノ酸~約130アミノ酸、約40アミノ酸~約125アミノ酸、約40アミノ酸~約120アミノ酸、約40アミノ酸~約115アミノ酸、約40アミノ酸~約110アミノ酸、約40アミノ酸~約105アミノ酸、約40アミノ酸~約100アミノ酸、約40アミノ酸~約95アミノ酸、約40アミノ酸~約90アミノ酸、約40アミノ酸~約85アミノ酸、約40アミノ酸~約80アミノ酸、約40アミノ酸~約75アミノ酸、約40アミノ酸~約70アミノ酸、約40アミノ酸~約60アミノ酸、約40アミノ酸~約50アミノ酸、約50アミノ酸~約220アミノ酸、約50アミノ酸~約215アミノ酸、約50アミノ酸~約210アミノ酸、約50アミノ酸~約205アミノ酸、約50アミノ酸~約200アミノ酸、約50アミノ酸~約195アミノ酸、約50アミノ酸~約190アミノ酸、約50アミノ酸~約185アミノ酸、約50アミノ酸~約180アミノ酸、約50アミノ酸~約175アミノ酸、約50アミノ酸~約170アミノ酸、約50アミノ酸~約165アミノ酸、約50アミノ酸~約160アミノ酸、約50アミノ酸~約155アミノ酸、約50アミノ酸~約150アミノ酸、約50アミノ酸~約145アミノ酸、約50アミノ酸~約140アミノ酸、約50アミノ酸~約135アミノ酸、約50アミノ酸~約130アミノ酸、約50アミノ酸~約125アミノ酸、約50アミノ酸~約120アミノ酸、約50アミノ酸~約115アミノ酸、約50アミノ酸~約110アミノ酸、約50アミノ酸~約105アミノ酸、約50アミノ酸~約100アミノ酸、約50アミノ酸~約95アミノ酸、約50アミノ酸~約90アミノ酸、約50アミノ酸~約85アミノ酸、約50アミノ酸~約80アミノ酸、約50アミノ酸~約75アミノ酸、約50アミノ酸~約70アミノ酸、約50アミノ酸~約60アミノ酸、約60アミノ酸~約220アミノ酸、約60アミノ酸~約215アミノ酸、約60アミノ酸~約210アミノ酸、約60アミノ酸~約205アミノ酸、約60アミノ酸~約200アミノ酸、約60アミノ酸~約195アミノ酸、約60アミノ酸~約190アミノ酸、約60アミノ酸~約185アミノ酸、約60アミノ酸~約180アミノ酸、約60アミノ酸~約175アミノ酸、約60アミノ酸~約170アミノ酸、約60アミノ酸~約165アミノ酸、約60アミノ酸~約160アミノ酸、約60アミノ酸~約155アミノ酸、約60アミノ酸~約150アミノ酸、約60アミノ酸~約145アミノ酸、約60アミノ酸~約140アミノ酸、約60アミノ酸~約135アミノ酸、約60アミノ酸~約130アミノ酸、約60アミノ酸~約125アミノ酸、約60アミノ酸~約120アミノ酸、約60アミノ酸~約115アミノ酸、約60アミノ酸~約110アミノ酸、約60アミノ酸~約105アミノ酸、約60アミノ酸~約100アミノ酸、約60アミノ酸~約95アミノ酸、約60アミノ酸~約90アミノ酸、約60アミノ酸~約85アミノ酸、約60アミノ酸~約80アミノ酸、約60アミノ酸~約75アミノ酸、約60アミノ酸~約70アミノ酸、約70アミノ酸~約220アミノ酸、約70アミノ酸~約215アミノ酸、約70アミノ酸~約210アミノ酸、約70アミノ酸~約205アミノ酸、約70アミノ酸~約200アミノ酸、約70アミノ酸~約195アミノ酸、約70アミノ酸~約190アミノ酸、約70アミノ酸~約185アミノ酸、約70アミノ酸~約180アミノ酸、約70アミノ酸~約175アミノ酸、約70アミノ酸~約170アミノ酸、約70アミノ酸~約165アミノ酸、約70アミノ酸~約160アミノ酸、約70アミノ酸~約155アミノ酸、約70アミノ酸~約150アミノ酸、約70アミノ酸~約145アミノ酸、約70アミノ酸~約140アミノ酸、約70アミノ酸~約135アミノ酸、約70アミノ酸~約130アミノ酸、約70アミノ酸~約125アミノ酸、約70アミノ酸~約120アミノ酸、約70アミノ酸~約115アミノ酸、約70アミノ酸~約110アミノ酸、約70アミノ酸~約105アミノ酸、約70アミノ酸~約100アミノ酸、約70アミノ酸~約95アミノ酸、約70アミノ酸~約90アミノ酸、約70アミノ酸~約85アミノ酸、約70アミノ酸~約80アミノ酸、約80アミノ酸~約220アミノ酸、約80アミノ酸~約215アミノ酸、約80アミノ酸~約210アミノ酸、約80アミノ酸~約205アミノ酸、約80アミノ酸~約200アミノ酸、約80アミノ酸~約195アミノ酸、約80アミノ酸~約190アミノ酸、約80アミノ酸~約185アミノ酸、約80アミノ酸~約180アミノ酸、約80アミノ酸~約175アミノ酸、約80アミノ酸~約170アミノ酸、約80アミノ酸~約165アミノ酸、約80アミノ酸~約160アミノ酸、約80アミノ酸~約155アミノ酸、約80アミノ酸~約150アミノ酸、約80アミノ酸~約145アミノ酸、約80アミノ酸~約140アミノ酸、約80アミノ酸~約135アミノ酸、約80アミノ酸~約130アミノ酸、約80アミノ酸~約125アミノ酸、約80アミノ酸~約120アミノ酸、約80アミノ酸~約115アミノ酸、約80アミノ酸~約110アミノ酸、約80アミノ酸~約105アミノ酸、約80アミノ酸~約100アミノ酸、約80アミノ酸~約95アミノ酸、約80アミノ酸~約90アミノ酸、約90アミノ酸~約220アミノ酸、約90アミノ酸~約215アミノ酸、約90アミノ酸~約210アミノ酸、約90アミノ酸~約205アミノ酸、約90アミノ酸~約200アミノ酸、約90アミノ酸~約195アミノ酸、約90アミノ酸~約190アミノ酸、約90アミノ酸~約185アミノ酸、約90アミノ酸~約180アミノ酸、約90アミノ酸~約175アミノ酸、約90アミノ酸~約170アミノ酸、約90アミノ酸~約165アミノ酸、約90アミノ酸~約160アミノ酸、約90アミノ酸~約155アミノ酸、約90アミノ酸~約150アミノ酸、約90アミノ酸~約145アミノ酸、約90アミノ酸~約140アミノ酸、約90アミノ酸~約135アミノ酸、約90アミノ酸~約130アミノ酸、約90アミノ酸~約125アミノ酸、約90アミノ酸~約120アミノ酸、約90アミノ酸~約115アミノ酸、約90アミノ酸~約110アミノ酸、約90アミノ酸~約105アミノ酸、約90アミノ酸~約100アミノ酸、約100アミノ酸~約220アミノ酸、約100アミノ酸~約215アミノ酸、約100アミノ酸~約210アミノ酸、約100アミノ酸~約205アミノ酸、約100アミノ酸~約200アミノ酸、約100アミノ酸~約195アミノ酸、約100アミノ酸~約190アミノ酸、約100アミノ酸~約185アミノ酸、約100アミノ酸~約180アミノ酸、約100アミノ酸~約175アミノ酸、約100アミノ酸~約170アミノ酸、約100アミノ酸~約165アミノ酸、約100アミノ酸~約160アミノ酸、約100アミノ酸~約155アミノ酸、約100アミノ酸~約150アミノ酸、約100アミノ酸~約145アミノ酸、約100アミノ酸~約140アミノ酸、約100アミノ酸~約135アミノ酸、約100アミノ酸~約130アミノ酸、約100アミノ酸~約125アミノ酸、約100アミノ酸~約120アミノ酸、約100アミノ酸~約115アミノ酸、約100アミノ酸~約110アミノ酸、約110アミノ酸~約220アミノ酸、約110アミノ酸~約215アミノ酸、約110アミノ酸~約210アミノ酸、約110アミノ酸~約205アミノ酸、約110アミノ酸~約200アミノ酸、約110アミノ酸~約195アミノ酸、約110アミノ酸~約190アミノ酸、約110アミノ酸~約185アミノ酸、約110アミノ酸~約180アミノ酸、約110アミノ酸~約175アミノ酸、約110アミノ酸~約170アミノ酸、約110アミノ酸~約165アミノ酸、約110アミノ酸~約160アミノ酸、約110アミノ酸~約155アミノ酸、約110アミノ酸~約150アミノ酸、約110アミノ酸~約145アミノ酸、約110アミノ酸~約140アミノ酸、約110アミノ酸~約135アミノ酸、約110アミノ酸~約130アミノ酸、約110アミノ酸~約125アミノ酸、約110アミノ酸~約120アミノ酸、約110アミノ酸~約115アミノ酸、約115アミノ酸~約220アミノ酸、約115アミノ酸~約2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【0113】
いくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインは、可溶性野生型ヒト組織因子(またはそれ由来の任意の配列)を含むか、またはそれからなり得る。
【0114】
リンカー配列
いくつかの実施形態では、リンカー配列は、可動性リンカー配列であり得る。使用され得るリンカー配列の非限定的な例は、Klein et al.,Protein Engineering,Design&Selection Vol.27,No.10,pp.325-330,2014、Priyanka et al.,Protein Sci.,2013 Feb;22(2):153-167に記載されている。いくつかの例では、リンカー配列は、合成リンカー配列である。
【0115】
本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のリンカー配列(例えば、同じまたは異なるリンカー配列、例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なリンカー配列のうちのいずれか)を含み得る。本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のリンカー配列(例えば、同じまたは異なるリンカー配列、例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なリンカー配列のうちのいずれか)を含み得る。
【0116】
本明細書に記載の第1のキメラポリペプチドおよび/または第2のキメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のリンカー配列(例えば、同じまたは異なるリンカー配列、例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なリンカー配列のうちのいずれか)を含み得る。本明細書に記載の第1のキメラポリペプチドおよび/または第2のキメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のリンカー配列(例えば、同じまたは異なるリンカー配列、例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なリンカー配列のうちのいずれか)を含み得る。
【0117】
いくつかの実施形態では、リンカー配列は、1アミノ酸~約100アミノ酸、1アミノ酸~約90アミノ酸、1アミノ酸~約80アミノ酸、1アミノ酸~約70アミノ酸、1アミノ酸~約60アミノ酸、1アミノ酸~約50アミノ酸、1アミノ酸~約45アミノ酸、1アミノ酸~約40アミノ酸、1アミノ酸~約35アミノ酸、1アミノ酸~約30アミノ酸、1アミノ酸~約25アミノ酸、1アミノ酸~約24アミノ酸、1アミノ酸~約22アミノ酸、1アミノ酸~約20アミノ酸、1アミノ酸~約18アミノ酸、1アミノ酸~約16アミノ酸、1アミノ酸~約14アミノ酸、1アミノ酸~約12アミノ酸、1アミノ酸~約10アミノ酸、1アミノ酸~約8アミノ酸、1アミノ酸~約6アミノ酸、1アミノ酸~約4アミノ酸、約2アミノ酸~約100アミノ酸、約2アミノ酸~約90アミノ酸、約2アミノ酸~約80アミノ酸、約2アミノ酸~約70アミノ酸、約2アミノ酸~約60アミノ酸、約2アミノ酸~約50アミノ酸、約2アミノ酸~約45アミノ酸、約2アミノ酸~約40アミノ酸、約2アミノ酸~約35アミノ酸、約2アミノ酸~約30アミノ酸、約2アミノ酸~約25アミノ酸、約2アミノ酸~約24アミノ酸、約2アミノ酸~約22アミノ酸、約2アミノ酸~約20アミノ酸、約2アミノ酸~約18アミノ酸、約2アミノ酸~約16アミノ酸、約2アミノ酸~約14アミノ酸、約2アミノ酸~約12アミノ酸、約2アミノ酸~約10アミノ酸、約2アミノ酸~約8アミノ酸、約2アミノ酸~約6アミノ酸、約2アミノ酸~約4アミノ酸、約4アミノ酸~約100アミノ酸、約4アミノ酸~約90アミノ酸、約4アミノ酸~約80アミノ酸、約4アミノ酸~約70アミノ酸、約4アミノ酸~約60アミノ酸、約4アミノ酸~約50アミノ酸、約4アミノ酸~約45アミノ酸、約4アミノ酸~約40アミノ酸、約4アミノ酸~約35アミノ酸、約4アミノ酸~約30アミノ酸、約4アミノ酸~約25アミノ酸、約4アミノ酸~約24アミノ酸、約4アミノ酸~約22アミノ酸、約4アミノ酸~約20アミノ酸、約4アミノ酸~約18アミノ酸、約4アミノ酸~約16アミノ酸、約4アミノ酸~約14アミノ酸、約4アミノ酸~約12アミノ酸、約4アミノ酸~約10アミノ酸、約4アミノ酸~約8アミノ酸、約4アミノ酸~約6アミノ酸、約6アミノ酸~約100アミノ酸、約6アミノ酸~約90アミノ酸、約6アミノ酸~約80アミノ酸、約6アミノ酸~約70アミノ酸、約6アミノ酸~約60アミノ酸、約6アミノ酸~約50アミノ酸、約6アミノ酸~約45アミノ酸、約6アミノ酸~約40アミノ酸、約6アミノ酸~約35アミノ酸、約6アミノ酸~約30アミノ酸、約6アミノ酸~約25アミノ酸、約6アミノ酸~約24アミノ酸、約6アミノ酸~約22アミノ酸、約6アミノ酸~約20アミノ酸、約6アミノ酸~約18アミノ酸、約6アミノ酸~約16アミノ酸、約6アミノ酸~約14アミノ酸、約6アミノ酸~約12アミノ酸、約6アミノ酸~約10アミノ酸、約6アミノ酸~約8アミノ酸、約8アミノ酸~約100アミノ酸、約8アミノ酸~約90アミノ酸、約8アミノ酸~約80アミノ酸、約8アミノ酸~約70アミノ酸、約8アミノ酸~約60アミノ酸、約8アミノ酸~約50アミノ酸、約8アミノ酸~約45アミノ酸、約8アミノ酸~約40アミノ酸、約8アミノ酸~約35アミノ酸、約8アミノ酸~約30アミノ酸、約8アミノ酸~約25アミノ酸、約8アミノ酸~約24アミノ酸、約8アミノ酸~約22アミノ酸、約8アミノ酸~約20アミノ酸、約8アミノ酸~約18アミノ酸、約8アミノ酸~約16アミノ酸、約8アミノ酸~約14アミノ酸、約8アミノ酸~約12アミノ酸、約8アミノ酸~約10アミノ酸、約10アミノ酸~約100アミノ酸、約10アミノ酸~約90アミノ酸、約10アミノ酸~約80アミノ酸、約10アミノ酸~約70アミノ酸、約10アミノ酸~約60アミノ酸、約10アミノ酸~約50アミノ酸、約10アミノ酸~約45アミノ酸、約10アミノ酸~約40アミノ酸、約10アミノ酸~約35アミノ酸、約10アミノ酸~約30アミノ酸、約10アミノ酸~約25アミノ酸、約10アミノ酸~約24アミノ酸、約10アミノ酸~約22アミノ酸、約10アミノ酸~約20アミノ酸、約10アミノ酸~約18アミノ酸、約10アミノ酸~約16アミノ酸、約10アミノ酸~約14アミノ酸、約10アミノ酸~約12アミノ酸、約12アミノ酸~約100アミノ酸、約12アミノ酸~約90アミノ酸、約12アミノ酸~約80アミノ酸、約12アミノ酸~約70アミノ酸、約12アミノ酸~約60アミノ酸、約12アミノ酸~約50アミノ酸、約12アミノ酸~約45アミノ酸、約12アミノ酸~約40アミノ酸、約12アミノ酸~約35アミノ酸、約12アミノ酸~約30アミノ酸、約12アミノ酸~約25アミノ酸、約12アミノ酸~約24アミノ酸、約12アミノ酸~約22アミノ酸、約12アミノ酸~約20アミノ酸、約12アミノ酸~約18アミノ酸、約12アミノ酸~約16アミノ酸、約12アミノ酸~約14アミノ酸、約14アミノ酸~約100アミノ酸、約14アミノ酸~約90アミノ酸、約14アミノ酸~約80アミノ酸、約14アミノ酸~約70アミノ酸、約14アミノ酸~約60アミノ酸、約14アミノ酸~約50アミノ酸、約14アミノ酸~約45アミノ酸、約14アミノ酸~約40アミノ酸、約14アミノ酸~約35アミノ酸、約14アミノ酸~約30アミノ酸、約14アミノ酸~約25アミノ酸、約14アミノ酸~約24アミノ酸、約14アミノ酸~約22アミノ酸、約14アミノ酸~約20アミノ酸、約14アミノ酸~約18アミノ酸、約14アミノ酸~約16アミノ酸、約16アミノ酸~約100アミノ酸、約16アミノ酸~約90アミノ酸、約16アミノ酸~約80アミノ酸、約16アミノ酸~約70アミノ酸、約16アミノ酸~約60アミノ酸、約16アミノ酸~約50アミノ酸、約16アミノ酸~約45アミノ酸、約16アミノ酸~約40アミノ酸、約16アミノ酸~約35アミノ酸、約16アミノ酸~約30アミノ酸、約16アミノ酸~約25アミノ酸、約16アミノ酸~約24アミノ酸、約16アミノ酸~約22アミノ酸、約16アミノ酸~約20アミノ酸、約16アミノ酸~約18アミノ酸、約18アミノ酸~約100アミノ酸、約18アミノ酸~約90アミノ酸、約18アミノ酸~約80アミノ酸、約18アミノ酸~約70アミノ酸、約18アミノ酸~約60アミノ酸、約18アミノ酸~約50アミノ酸、約18アミノ酸~約45アミノ酸、約18アミノ酸~約40アミノ酸、約18アミノ酸~約35アミノ酸、約18アミノ酸~約30アミノ酸、約18アミノ酸~約25アミノ酸、約18アミノ酸~約24アミノ酸、約18アミノ酸~約22アミノ酸、約18アミノ酸~約20アミノ酸、約20アミノ酸~約100アミノ酸、約20アミノ酸~約90アミノ酸、約20アミノ酸~約80アミノ酸、約20アミノ酸~約70アミノ酸、約20アミノ酸~約60アミノ酸、約20アミノ酸~約50アミノ酸、約20アミノ酸~約45アミノ酸、約20アミノ酸~約40アミノ酸、約20アミノ酸~約35アミノ酸、約20アミノ酸~約30アミノ酸、約20アミノ酸~約25アミノ酸、約20アミノ酸~約24アミノ酸、約20アミノ酸~約22アミノ酸、約22アミノ酸~約100アミノ酸、約22アミノ酸~約90アミノ酸、約22アミノ酸~約80アミノ酸、約22アミノ酸~約70アミノ酸、約22アミノ酸~約60アミノ酸、約22アミノ酸~約50アミノ酸、約22アミノ酸~約45アミノ酸、約22アミノ酸~約40アミノ酸、約22アミノ酸~約35アミノ酸、約22アミノ酸~約30アミノ酸、約22アミノ酸~約25アミノ酸、約22アミノ酸~約24アミノ酸、約25アミノ酸~約100アミノ酸、約25アミノ酸~約90アミノ酸、約25アミノ酸~約80アミノ酸、約25アミノ酸~約70アミノ酸、約25アミノ酸~約60アミノ酸、約25アミノ酸~約50アミノ酸、約25アミノ酸~約45アミノ酸、約25アミノ酸~約40アミノ酸、約25アミノ酸~約35アミノ酸、約25アミノ酸~約30アミノ酸、約30アミノ酸~約100アミノ酸、約30アミノ酸~約90アミノ酸、約30アミノ酸~約80アミノ酸、約30アミノ酸~約70アミノ酸、約30アミノ酸~約60アミノ酸、約30アミノ酸~約50アミノ酸、約30アミノ酸~約45アミノ酸、約30アミノ酸~約40アミノ酸、約30アミノ酸~約35アミノ酸、約35アミノ酸~約100アミノ酸、約35アミノ酸~約90アミノ酸、約35アミノ酸~約80アミノ酸、約35アミノ酸~約70アミノ酸、約35アミノ酸~約60アミノ酸、約35アミノ酸~約50アミノ酸、約35アミノ酸~約45アミノ酸、約35アミノ酸~約40アミノ酸、約40アミノ酸~約100アミノ酸、約40アミノ酸~約90アミノ酸、約40アミノ酸~約80アミノ酸、約40アミノ酸~約70アミノ酸、約40アミノ酸~約60アミノ酸、約40アミノ酸~約50アミノ酸、約40アミノ酸~約45アミノ酸、約45アミノ酸~約100アミノ酸、約45アミノ酸~約90アミノ酸、約45アミノ酸~約80アミノ酸、約45アミノ酸~約70アミノ酸、約45アミノ酸~約60アミノ酸、約45アミノ酸~約50アミノ酸、約50アミノ酸~約100アミノ酸、約50アミノ酸~約90アミノ酸、約50アミノ酸~約80アミノ酸、約50アミノ酸~約70アミノ酸、約50アミノ酸~約60アミノ酸、約60アミノ酸~約100アミノ酸、約60アミノ酸~約90アミノ酸、約60アミノ酸~約80アミノ酸、約60アミノ酸~約70アミノ酸、約70アミノ酸~約100アミノ酸、約70アミノ酸~約90アミノ酸、約70アミノ酸~約80アミノ酸、約80アミノ酸~約100アミノ酸、約80アミノ酸~約90アミノ酸、または約90アミノ酸~約100アミノ酸の全長を有し得る。
【0118】
いくつかの実施形態では、リンカーは、グリシン(GlyまたはG)残基に富む。いくつかの実施形態では、リンカーは、セリン(SerまたはS)残基に富む。いくつかの実施形態では、リンカーは、グリシン残基およびセリン残基に富む。いくつかの実施形態では、リンカーは、1つ以上のグリシン-セリン残基対(GS)、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上のGS対を有する。いくつかの実施形態では、リンカーは、1つ以上のGly-Gly-Gly-Ser(GGGS)配列、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上のGGGS配列を有する。いくつかの実施形態では、リンカーは、1つ以上のGly-Gly-Gly-Gly-Ser(GGGGS)配列、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上のGGGGS配列を有する。いくつかの実施形態では、リンカーは、1つ以上のGly-Gly-Ser-Gly(GGSG)配列、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上のGGSG配列を有する。
【0119】
いくつかの実施形態では、リンカー配列は、GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号18)を含み得るか、またはそれからなり得る。いくつかの実施形態では、リンカー配列は、GGCGGTGGAGGATCCGGAGGAGGTGGCTCCGGCGGCGGAGGATCT(配列番号19)を含むかまたはそれからなる核酸によってコードされ得る。いくつかの実施形態では、リンカー配列は、GGGSGGGS(配列番号20)を含み得るか、またはそれからなり得る。
【0120】
標的結合ドメイン
本明細書に記載の単鎖または多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および/または追加の1つ以上の標的結合ドメインは、抗原結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な抗原結合ドメインのうちのいずれか)、可溶性インターロイキンまたはサイトカインタンパク質(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性インターロイキンタンパク質または可溶性サイトカインタンパク質のうちのいずれか)、および可溶性インターロイキンまたはサイトカイン受容体(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性インターロイキン受容体または可溶性サイトカイン受容体のうちのいずれか)であり得る。
【0121】
本明細書に記載の単鎖または多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および/または1つ以上の追加の標的結合ドメインは各々独立して、約5アミノ酸~約1000アミノ酸、約5アミノ酸~約950アミノ酸、約5アミノ酸~約900アミノ酸、約5アミノ酸~約850アミノ酸、約5アミノ酸~約800アミノ酸、約5アミノ酸~約750アミノ酸、約5アミノ酸~約700アミノ酸、約5アミノ酸~約650アミノ酸、約5アミノ酸~約600アミノ酸、約5アミノ酸~約550アミノ酸、約5アミノ酸~約500アミノ酸、約5アミノ酸~約450アミノ酸、約5アミノ酸~約400アミノ酸、約5アミノ酸~約350アミノ酸、約5アミノ酸~約300アミノ酸、約5アミノ酸~約280アミノ酸、約5アミノ酸~約260アミノ酸、約5アミノ酸~約240アミノ酸、約5アミノ酸~約220アミノ酸、約5アミノ酸~約200アミノ酸、約5アミノ酸~約195アミノ酸、約5アミノ酸~約190アミノ酸、約5アミノ酸~約185アミノ酸、約5アミノ酸~約180アミノ酸、約5アミノ酸~約175アミノ酸、約5アミノ酸~約170アミノ酸、約5アミノ酸~約165アミノ酸、約5アミノ酸~約160アミノ酸、約5アミノ酸~約155アミノ酸、約5アミノ酸~約150アミノ酸、約5アミノ酸~約145アミノ酸、約5アミノ酸~約140アミノ酸、約5アミノ酸~約135アミノ酸、約5アミノ酸~約130アミノ酸、約5アミノ酸~約125アミノ酸、約5アミノ酸~約120アミノ酸、約5アミノ酸~約115アミノ酸、約5アミノ酸~約110アミノ酸、約5アミノ酸~約105アミノ酸、約5アミノ酸~約100アミノ酸、約5アミノ酸~約95アミノ酸、約5アミノ酸~約90アミノ酸、約5アミノ酸~約85アミノ酸、約5アミノ酸~約80アミノ酸、約5アミノ酸~約75アミノ酸、約5アミノ酸~約70アミノ酸、約5アミノ酸~約65アミノ酸、約5アミノ酸~約60アミノ酸、約5アミノ酸~約55アミノ酸、約5アミノ酸~約50アミノ酸、約5アミノ酸~約45アミノ酸、約5アミノ酸~約40アミノ酸、約5アミノ酸~約35アミノ酸、約5アミノ酸~約30アミノ酸、約5アミノ酸~約25アミノ酸、約5アミノ酸~約20アミノ酸、約5アミノ酸~約15アミノ酸、約5アミノ酸~約10アミノ酸の総アミノ酸数を有し得る。
【0122】
本明細書に記載の標的結合ドメインのうちのいずれも、1×10-7M未満、1×10-8M未満、1×10-9M未満、1×10-10M未満、1×10-11M未満、1×10-12M未満、または1×10-13M未満の解離平衡定数(KD)でその標的に結合することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に提供される抗原結合タンパク質構築物は、1×10-3M~約1×10-5M、約1×10-4M~約1×10-6M、約1×10-5M~約1×10-7M、約1×10-6M~約1×10-8M、約1×10-7M~約1×10-9M、約1×10-8M~約1×10-10M、または約1×10-9M~約1×10-11M(その上限および下限も含む)のKDで特定の抗原に結合することができる。
【0123】
本明細書に記載の標的結合ドメインのうちのいずれも、約1pM~約30nM(例えば、約1pM~約25nM、約1pM~約20nM、約1pM~約15nM、約1pM~約10nM、約1pM~約5nM、約1pM~約2nM、約1pM~約1nM、約1pM~約950pM、約1pM~約900pM、約1pM~約850pM、約1pM~約800pM、約1pM~約750pM、約1pM~約700pM、約1pM~約650pM、約1pM~約600pM、約1pM~約550pM、約1pM~約500pM、約1pM~約450pM、約1pM~約400pM、約1pM~約350pM、約1pM~約300pM、約1pM~約250pM、約1pM~約200pM、約1pM~約150pM、約1pM~約100pM、約1pM~約90pM、約1pM~約80pM、約1pM~約70pM、約1pM~約60pM、約1pM~約50pM、約1pM~約40pM、約1pM~約30pM、約1pM~約20pM、約1pM~約10pM、約1pM~約5pM、約1pM~約4pM、約1pM~約3pM、約1pM~約2pM)のKDでその標的に結合することができる。
【0124】
本明細書に記載の標的結合ドメインのうちのいずれも、約1nM~約10nM(例えば、約1nM~約9nM、約1nM~約8nM、約1nM~約7nM、約1nM~約6nM、約1nM~約5nM、約1nM~約4nM、約1nM~約3nM、約1nM~約2nM、約2nM~約10nM、約2nM~約9nM、約2nM~約8nM、約2nM~約7nM、約2nM~約6nM、約2nM~約5nM、約2nM~約4nM、約2nM~約3nM、約3nM~約10nM、約3nM~約9nM、約3nM~約8nM、約3nM~約7nM、約3nM~約6nM、約3nM~約5nM、約3nM~約4nM、約4nM~約10nM、約4nM~約9nM、約4nM~約8nM、約4nM~約7nM、約4nM~約6nM、約4nM~約5nM、約5nM~約10nM、約5nM~約9nM、約5nM~約8nM、約5nM~約7nM、約5nM~約6nM、約6nM~約10nM、約6nM~約9nM、約6nM~約8nM、約6nM~約7nM、約7nM~約10nM、約7nM~約9nM、約7nM~約8nM、約8nM~約10nM、約8nM~約9nM、および約9nM~約10nM)のKDでその標的に結合することができる。
【0125】
当該技術分野で既知の様々な異なる方法を使用して、本明細書に記載の抗原結合タンパク質構築物のうちのいずれのKD値も決定することができる(例えば、電気泳動移動度シフトアッセイ、フィルター結合アッセイ、表面プラズモン共鳴、および生体分子結合反応速度アッセイ等)。
【0126】
抗原結合ドメイン
本明細書に記載の単鎖または多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインは、同じ抗原に特異的に結合する。これらの単鎖または多鎖キメラポリペプチドのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインは、同じエピトープに特異的に結合する。これらの単鎖または多鎖キメラポリペプチドのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインは、同じアミノ酸配列を含む。
【0127】
本明細書に記載の単鎖または多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインは、異なる抗原に特異的に結合する。
【0128】
本明細書に記載の単鎖または多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインの一方または両方が、抗原結合ドメインである。本明細書に記載の単鎖または多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインは各々、抗原結合ドメインである。本明細書に記載の単鎖または多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、scFvまたは単一ドメイン抗体(例えば、VaHHまたはVNARドメイン)を含むか、またはそれである。
【0129】
いくつかの例では、抗原結合ドメイン(例えば、本明細書に記載の抗原結合ドメインのうちのいずれか)は、CD16a(例えば、米国特許第9,035,026号に記載のものを参照のこと)、CD28(例えば、米国特許第7,723,482号に記載のものを参照のこと)、CD3(例えば、米国特許第9,226,962号に記載のものを参照のこと)、CD33(例えば、米国特許第8,759,494号に記載のものを参照のこと)、CD20(例えば、WO2014/026054に記載のものを参照のこと)、CD19(例えば、米国特許第9,701,758号に記載のものを参照のこと)、CD22(例えば、WO2003/104425に記載のものを参照のこと)、CD123(例えば、WO2014/130635に記載のものを参照のこと)、IL-1R(例えば、米国特許第8,741,604号に記載のものを参照のこと)、IL-1(例えば、WO2014/095808に記載のものを参照のこと)、VEGF(例えば、米国特許第9,090,684号に記載のものを参照のこと)、IL-6R(例えば、米国特許第7,482,436号に記載のものを参照のこと)、IL-4(例えば、米国特許出願公開第2012/0171197号に記載のものを参照のこと)、IL-10(例えば、米国特許出願公開2016/0340413第号に記載のものを参照のこと)、PDL-1(例えば、Drees et al.,Protein Express.Purif.94:60-66,2014に記載のものを参照のこと)、TIGIT(例えば、米国特許出願公開第2017/0198042号に記載のものを参照のこと)、PD-1(例えば、米国特許第7,488,802号に記載のものを参照のこと)、TIM3(例えば、米国特許第8,552,156号に記載のものを参照のこと)、CTLA4(例えば、WO2012/120125に記載のものを参照のこと)、MICA(例えば、WO2016/154585に記載のものを参照のこと)、MICB(例えば、米国特許第8,753,640号に記載のものを参照のこと)、IL-6(例えば、Gejima et al.,Human Antibodies 11(4):121-129,2002に記載のものを参照のこと)、IL-8(例えば、米国特許第6,117,980号に記載のものを参照のこと)、TNFα(例えば、Geng et al.,Immunol.Res.62(3):377-385,2015に記載のものを参照のこと)、CD26(例えば、WO2017/189526に記載のものを参照のこと)、CD36(例えば、米国特許出願公開第2015/0259429号に記載のものを参照のこと)、ULBP2(例えば、米国特許第9,273,136号に記載のものを参照のこと)、CD30(例えば、Homach et al.,Scand.J.Immunol.48(5):497-501,1998に記載のものを参照のこと)、CD200(例えば、米国特許第9,085,623号に記載のものを参照のこと)、IGF-1R(例えば、米国特許出願公開第2017/0051063号に記載のものを参照のこと)、MUC4AC(例えば、WO2012/170470に記載のものを参照のこと)、MUC5AC(例えば、米国特許第9,238,084号に記載のものを参照のこと)、Trop-2(例えば、WO2013/068946に記載のものを参照のこと)、CMET(例えば、Edwardraja et al.,Biotechnol.Bioeng.106(3):367-375,2010に記載のものを参照のこと)、EGFR(例えば、Akbari et al.,Protein Expr.Purif.127:8-15,2016に記載のものを参照のこと)、HER1(例えば、米国特許出願公開第2013/0274446号に記載のものを参照のこと)、HER2(例えば、Cao et al.,Biotechnol.Lett.37(7):1347-1354,2015に記載のものを参照のこと)、HER3(例えば、米国特許第9,505,843号に記載のものを参照のこと)、PSMA(例えば、Parker et al.,Protein Expr.Purif.89(2):136-145,2013に記載のものを参照のこと)、CEA(例えば、WO1995/015341に記載のものを参照のこと)、B7H3(例えば、米国特許第9,371,395号に記載のものを参照のこと)、EPCAM(例えば、WO2014/159531に記載のものを参照のこと)、BCMA(例えば、Smith et al.,Mol.Ther.26(6):1447-1456,2018に記載のものを参照のこと)、P-cadherin(例えば、米国特許第7,452,537号に記載のものを参照のこと)、CEACAM5(例えば、米国特許第9,617,345号に記載のものを参照のこと)、UL16結合タンパク質(例えば、WO2017/083612に記載のものを参照のこと)、HLA-DR(例えば、Pistillo et al.,Exp.Clin.Immunogenet.14(2):123-130,1997を参照のこと)、DLL4(例えば、WO2014/007513に記載のものを参照のこと)、TYRO3(例えば、WO2016/166348に記載のものを参照のこと)、AXL(例えば、WO2012/175692に記載のものを参照のこと)、MER(例えば、WO2016/106221に記載のものを参照のこと)、CD122(例えば、米国特許出願公開第2016/0367664号に記載のものを参照のこと)、CD155(例えば、WO2017/149538に記載のものを参照のこと)、またはPDGF-DD(例えば、米国特許第9,441,034号に記載のものを参照のこと)のうちのいずれか1つに特異的に結合することができる。
【0130】
本明細書に記載の単鎖または多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかに存在する抗原結合ドメインは各々独立して、VHHドメイン、VNARドメイン、およびscFvからなる群より選択される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の抗原結合ドメインのうちのいずれかは、BiTe、(scFv)2、ナノボディ、ナノボディ-HSA、DART、TandAb、scDiabody、scDiabody-CH3、scFv-CH-CL-scFv、HSAbody、scDiabody-HAS、またはタンデム-scFvである。単鎖キメラポリペプチドまたは多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかで使用することができる抗原結合ドメインの追加の例は、当該技術分野で既知である。
【0131】
VHHドメインは、ラクダ科動物に見られ得る単一単量体可変抗体ドメインである。VNARドメインは、軟骨魚に見られ得る単一単量体可変抗体ドメインである。VHHドメインおよびVNARドメインの非限定的な態様は、例えば、Cromie et al.,Curr.Top.Med.Chem.15:2543-2557,2016、De Genst et al.,Dev.Comp.Immunol.30:187-198,2006、De Meyer et al.,Trends Biotechnol.32:263-270,2014、Kijanka et al.,Nanomedicine 10:161-174,2015、Kovaleva et al.,Expert.Opin.Biol.Ther.14:1527-1539,2014、Krah et al.,Immunopharmacol.Immunotoxicol.38:21-28,2016、Mujic-Delic et al.,Trends Pharmacol.Sci.35:247-255,2014、Muyldermans,J.Biotechnol.74:277-302,2001、Muyldermans et al.,Trends Biochem.Sci.26:230-235,2001、Muyldermans,Ann.Rev.Biochem.82:775-797,2013、Rahbarizadeh et al.,Immunol.Invest.40:299-338,2011、Van Audenhove et al.,EBioMedicine 8:40-48,2016、Van Bockstaele et al.,Curr.Opin.Investig.Drugs 10:1212-1224,2009、Vincke et al.,Methods Mol.Biol.911:15-26,2012、およびWesolowski et al.,Med.Microbiol.Immunol.198:157-174,2009に記載されている。
【0132】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の単鎖または多鎖キメラポリペプチド内の抗原結合ドメインは各々、いずれもVHHドメインであるか、または少なくとも1つの抗原結合ドメインがVHHドメインである。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の単鎖または多鎖キメラポリペプチド内の抗原結合ドメインは各々、いずれもVNARドメインであるか、または少なくとも1つの抗原結合ドメインがVNARドメインである。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の単鎖または多鎖キメラポリペプチドの抗原結合ドメインは各々、いずれもscFvドメインであるか、または少なくとも1つの抗原結合ドメインがscFvドメインである。
【0133】
いくつかの実施形態では、単鎖または多鎖キメラポリペプチドに存在する2つ以上のポリペプチドは、集合して(例えば、非共有結合的に集合して)、本明細書に記載の抗原結合ドメインのうちのいずれか、例えば、抗体の抗原結合断片(例えば、本明細書に記載の抗体の抗原結合断片のうちのいずれか)、VHH-scAb、VHH-Fab、二重scFab、F(ab’)2、ダイアボディ、crossMab、DAF(ツーインワン)、DAF(フォーインワン)、DutaMab、DT-IgG、ノブ・イン・ホール共通軽鎖、ノブ・イン・ホール集合体、電荷対、Fabアーム交換、SEEDbody、LUZ-Y、Fcab、κλ-ボディ、直交Fab、DVD-IgG、IgG(H)-scFv、scFv-(H)IgG、IgG(L)-scFv、scFv-(L)IgG、IgG(L,H)-Fv、IgG(H)-V、V(H)-IgG、IgG(L)-V、V(L)-IgG、KIH IgG-scFab、2scFv-IgG、IgG-2scFv、scFv4-Ig、Zybody、DVI-IgG、ダイアボディ-CH3、トリプルボディ、ミノ抗体、ミニボディ、TriBiミニボディ、scFv-CH3 KIH、Fab-scFv、F(ab’)2-scFv2、scFv-KIH、Fab-scFv-Fc、四価HCAb、scダイアボディ-Fc、ダイアボディ-Fc、タンデムscFv-Fc、イントラボディ、ドック・アンド・ロック、lmmTAC、IgG-IgGコンジュゲート、Cov-X-Body、およびscFv1-PEG-scFv2を形成することができる。これらの要素の説明については、例えば、全体が本明細書に組み込まれるSpiess et al.,Mol.Immunol.67:95-106,2015を参照されたい。抗体の抗原結合断片の非限定的な例には、Fv断片、Fab断片、F(ab’)2断片、およびFab’断片が挙げられる。抗体の抗原結合断片の追加の例は、IgGの抗原結合断片(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4の抗原結合断片)(例えば、ヒトまたはヒト化IgG、例えば、ヒトまたはヒト化IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4の抗原結合断片)、IgAの抗原結合断片(例えば、IgA1またはIgA2の抗原結合断片)(例えば、ヒトまたはヒト化IgA、例えば、ヒトまたはヒト化IgA1またはIgA2の抗原結合断片)、IgDの抗原結合断片(例えば、ヒトまたはヒト化IgDの抗原結合断片)、IgEの抗原結合断片(例えば、ヒトまたはヒト化IgEの抗原結合断片)、またはIgMの抗原結合断片(例えば、ヒトまたはヒト化IgMの抗原結合断片)である。
【0134】
「Fv」断片は、1つの重鎖可変ドメインおよび1つの軽鎖可変ドメインを有する非共有結合二量体を含む。
【0135】
「Fab」断片は、Fv断片の重鎖および軽鎖可変ドメインに加えて、軽鎖の定常ドメインおよび重鎖の第1の定常ドメイン(CH1)を含む。
【0136】
「F(ab’)2」断片には、ヒンジ領域の近くでジスルフィド結合によって結合された2つのFab断片が含まれる。
【0137】
「二重可変ドメイン免疫グロブリン」または「DVD-Ig」とは、例えば、各々参照により全体が組み込まれる、DiGiammarino et al.,Methods Mol.Biol.899:145-156,2012、Jakob et al.,MABs 5:358-363,2013、および米国特許第7,612,181号、同第8,258,268号、同第8,586,714号、同第8,716,450号、同第8,722,855号、同第8,735,546号、および同第8,822,645号に記載の多価および多重特異性結合タンパク質を指す。
【0138】
DARTは、例えば、Garber,Nature Reviews Drug Discovery 13:799-801,2014に記載されている。
【0139】
本明細書に記載の抗原結合ドメインのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、タンパク質、炭水化物、脂質、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される抗原に結合することができる。
【0140】
抗原結合ドメインの追加の例および態様は、当該技術分野で既知である。
【0141】
可溶性インターロイキンまたはサイトカインタンパク質
本明細書に記載の単鎖または多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインの一方または両方が、可溶性インターロイキンタンパク質または可溶性サイトカインタンパク質であり得る。いくつかの実施形態では、可溶性インターロイキンまたは可溶性サイトカインタンパク質は、IL-2、IL-3、IL-7、IL-8、IL-10、IL-12、IL-15、IL-17、IL-18、IL-21、PDGF-DD、SCF、およびFLT3Lの群から選択される。可溶性IL-2、IL-3、IL-7、IL-8、IL-10、IL-15、IL-17、IL-18、IL-21、PDGF-DD、SCF、およびFLT3Lの非限定的な例を以下に提供する。
【0142】
【0143】
【0144】
【0145】
【0146】
【0147】
【0148】
ヒト可溶性IL-15 D8N変異体(配列番号99)
NWVNVISNLKKIEDLIQSMHIDATLYTESDVHPSCKVTAMKCFLLELQVISLESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGNVTESGCKECEELEEKNIKEFLQSFVHIVQMFINTS
【0149】
ヒト可溶性IL-15 D8N変異体(配列番号100)
AACTGGGTGAACGTCATCAGCAATTTAAAGAAGATCGAAGATTTAATTCAGTCCATGCATATCGACGCCACTTTATACACAGAATCCGACGTGCACCCCTCTTGTAAGGTGACCGCCATGAAATGTTTTTTACTGGAGCTGCAAGTTATCTCTTTAGAGAGCGGAGACGCTAGCATCCACGACACCGTGGAGAATTTAATCATTTTAGCCAATAACTCTTTATCCAGCAACGGCAACGTGACAGAGTCCGGCTGCAAGGAGTGCGAAGAGCTGGAGGAGAAGAACATCAAGGAGTTTCTGCAATCCTTTGTGCACATTGTCCAGATGTTCATCAATACCTCC
【0150】
【0151】
【0152】
【0153】
【0154】
【0155】
可溶性MICA、MICB、ULBP1、ULBP2、ULBP3、ULBP4、ULBP5、およびULBP6の非限定的な例が以下に提供される。
【0156】
【0157】
【0158】
【0159】
【0160】
【0161】
【0162】
【0163】
【0164】
可溶性インターロイキンタンパク質および可溶性サイトカインタンパク質の追加の例は、当該技術分野で既知である。
【0165】
可溶性受容体
本明細書に記載の単鎖または多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインの一方または両方が、可溶性インターロイキン受容体または可溶性サイトカイン受容体である。いくつかの実施形態では、可溶性受容体は、可溶性TGF-β受容体II(TGF-β RII)である(例えば、Yung et al.,Am.J.Resp.Crit.Care Med.194(9):1140-1151,2016に記載のものを参照のこと)、可溶性TGF-βRIII(例えば、Heng et al.,Placenta 57:320,2017に記載のものを参照のこと)、可溶性NKG2D(例えば、Cosman et al.,Immunity 14(2):123-133,2001、Costa et al.,Front.Immunol.,Vol.9,Article 1150,May 29,2018、doi:10.3389/fimmu.2018.01150を参照のこと)、可溶性NKp30(例えば、Costa et al.,Front.Immunol.,Vol.9,Article 1150,May 29,2018、doi:10.3389/fimmu.2018.01150を参照のこと)、可溶性NKp44(例えば、Costa et al.,Front.Immunol.,Vol.9,Article 1150,May 29,2018、doi:10.3389/fimmu.2018.01150に記載のものを参照のこと)、可溶性NKp46(例えば、Mandelboim et al.,Nature 409:1055-1060,2001、Costa et al.,Front.Immunol.,Vol.9,Article 1150,May 29,2018、doi:10.3389/fimmu.2018.01150を参照のこと)、可溶性DNAM1(例えば、Costa et al.,Front.Immunol.,Vol.9,Article 1150,May 29,2018、doi:10.3389/fimmu.2018.01150に記載のものを参照のこと)、scMHCI(例えば、Washburn et al.,PLoS One 6(3):e18439,2011に記載のものを参照のこと)、scMHCII(例えば、Bishwajit et al.,Cellular Immunol.170(1):25-33,1996に記載のものを参照のこと)、scTCR(例えば、Weber et al.,Nature 356(6372):793-796,1992に記載のものを参照のこと)、可溶性CD155(例えば、Tahara-Hanaoka et al.,Int.Immunol.16(4):533-538,2004に記載のものを参照のこと)、または可溶性CD28(例えば、Hebbar et al.,Clin.Exp.Immunol.136:388-392,2004を参照のこと)。可溶性インターロイキン受容体および可溶性サイトカイン受容体の追加の例は、当該技術分野で既知である。
【0166】
一対の親和性ドメイン
いくつかの実施形態では、多鎖キメラポリペプチドは、1)一対の親和性ドメインの第1のドメインを含む第1のキメラポリペプチドと、2)一対の親和性ドメインの第2のドメインを含む第2のキメラポリペプチドとを含み、これにより、第1のキメラポリペプチドおよび第2のキメラポリペプチドが一対の親和性ドメインの第1のドメインおよび第2のドメインの結合を介して会合するようになる。いくつかの実施形態では、一対の親和性ドメインは、ヒトIL-15受容体アルファ鎖(IL15Rα)由来のsushiドメイン、および可溶性IL-15である。sushiドメイン、別名、ショートコンセンサスリピートまたは1型糖タンパク質モチーフは、タンパク質-タンパク質相互作用の一般的なモチーフである。sushiドメインは、補体成分C1r、C1s、H因子、C2m、ならびに非免疫学的分子第XIII因子およびβ2-糖タンパク質を含むいくつかのタンパク質結合分子上で特定されている。典型的なsushiドメインは、およそ60個のアミノ酸残基を有し、4つのシステインを含む(Ranganathan,Pac.Symp Biocomput.2000:155-67)。第1のシステインは第3のシステインとジスルフィド結合を形成することができ、第2のシステインは第4のシステインとジスルフィド架橋を形成することができる。一対の親和性ドメインの一方のメンバーが可溶性IL-15であるいくつかの実施形態では、可溶性IL15は、D8NまたはD8Aアミノ酸置換を有する。一対の親和性ドメインの一方のメンバーがヒトIL-15受容体アルファ鎖(IL15Rα)であるいくつかの実施形態では、ヒトIL15Rαは、成熟全長IL15Rαである。いくつかの実施形態では、一対の親和性ドメインは、バルナーゼとバルンスターである。いくつかの実施形態では、一対の親和性ドメインは、PKAとAKAPである。いくつかの実施形態では、一対の親和性ドメインは、変異RNase I断片に基づくアダプター/ドッキングタグモジュール(Rossi,Proc Natl Acad Sci USA.103:6841-6846,2006、Sharkey et al.,Cancer Res.68:5282-5290,2008、Rossi et al.,Trends Pharmacol Sci.33:474-481,2012)、またはタンパク質シンタキシン、シナプトタグミン、シナプトブレビン、およびSNAP25の相互作用に基づくSNAREモジュール(Deyev et al.,Nat Biotechnol.1486-1492,2003)である。
【0167】
いくつかの実施形態では、多鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチドは、一対の親和性ドメインの第1のドメインを含み、多鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチドは、一対の親和性ドメインの第2のドメインを含み、一対の親和性ドメインの第1のドメインと一対の親和性ドメインの第2のドメインは、1×10-7M未満、1×10-8M未満、1×10-9M未満、1×10-10M未満、1×10-11M未満、1×10-12M未満、または1×10-13M未満の解離平衡定数(KD)で互いに結合する。いくつかの実施形態では、一対の親和性ドメインの第1のドメインと一対の親和性ドメインの第2のドメインは、約1×10-4M~約1×10-6M、約1×10-5M~約1×10-7M、約1×10-6M~約1×10-8M、約1×10-7M~約1×10-9M、約1×10-8M~約1×10-10M、約1×10-9M~約1×10-11M、約1×10-10M~約1×10-12M、約1×10-11M~約1×10-13M、約1×10-4M~約1×10-5M、約1×10-5M~約1×10-6M、約1×10-6M~約1×10-7M、約1×10-7M~約1×10-8M、約1×10-8M~約1×10-9M、約1×10-9M~約1×10-10M、約1×10-10M~約1×10-11M、約1×10-11M~約1×10-12M、または約1×10-12M~約1×10-13M(その上限および下限も含む)のKDで互いに結合する。当該技術分野で既知の様々な異なる方法のうちのいずれかを使用して、一対の親和性ドメインの第1のドメインおよび一対の親和性ドメインの第2のドメインの結合のKD値を決定することができる(例えば、電気泳動移動度シフトアッセイ、フィルター結合アッセイ、表面プラズモン共鳴、および生体分子結合反応速度アッセイ等)。
【0168】
いくつかの実施形態では、多鎖キメラポリペプチドの第1のキメラポリペプチドは、一対の親和性ドメインの第1のドメインを含み、多鎖キメラポリペプチドの第2のキメラポリペプチドは、一対の親和性ドメインの第2のドメインを含み、一対の親和性ドメインの第1のドメイン、一対の親和性ドメインの第2のドメイン、またはそれらの両方が、約10~100アミノ酸長である。例えば、一対の親和性ドメインの第1のドメイン、一対の親和性ドメインの第2のドメイン、またはそれらの両方は、約10~100アミノ酸長、約15~100アミノ酸長、約20~100アミノ酸長、約25~100アミノ酸長、約30~100アミノ酸長、約35~100アミノ酸長、約40~100アミノ酸長、約45~100アミノ酸長、約50~100アミノ酸長、約55~100アミノ酸長、約60~100アミノ酸長、約65~100アミノ酸長、約70~100アミノ酸長、約75~100アミノ酸長、約80~100アミノ酸長、約85~100アミノ酸長、約90~100アミノ酸長、約95~100アミノ酸長、約10~95アミノ酸長、約10~90アミノ酸長、約10~85アミノ酸長、約10~80アミノ酸長、約10~75アミノ酸長、約10~70アミノ酸長、約10~65アミノ酸長、約10~60アミノ酸長、約10~55アミノ酸長、約10~50アミノ酸長、約10~45アミノ酸長、約10~40アミノ酸長、約10~35アミノ酸長、約10~30アミノ酸長、約10~25アミノ酸長、約10~20アミノ酸長、約10~15アミノ酸長、約20~30アミノ酸長、約30~40アミノ酸長、約40~50アミノ酸長、約50~60アミノ酸長、約60~70アミノ酸長、約70~80アミノ酸長、約80~90アミノ酸長、約90~100アミノ酸長、約20~90アミノ酸長、約30~80アミノ酸長、約40~70アミノ酸長、約50~60アミノ酸長、またはそれらの間の任意の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、一対の親和性ドメインの第1のドメイン、一対の親和性ドメインの第2のドメイン、またはそれらの両方が、約10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、または100アミノ酸長である。
【0169】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される一対の親和性ドメインの第1および/または第2のドメインのうちのいずれかは、一対の親和性ドメインの第1および/または第2のドメインの機能が損なわれないままである限り、そのN末端および/またはC末端に1つ以上の追加のアミノ酸(例えば、1、2、3、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上のアミノ酸)を含み得る。例えば、ヒトIL-15受容体アルファ鎖(IL15Rα)由来のsushiドメインは、可溶性IL-15に結合する能力を依然として保持しながら、N末端および/またはC末端に1つ以上の追加のアミノ酸を含むことができる。加えてまたはあるいは、可溶性IL-15は、ヒトIL-15受容体アルファ鎖(IL15Rα)由来のsushiドメインに結合する能力を依然として保持しながら、N末端および/またはC末端に1つ以上の追加のアミノ酸を含むことができる。
【0170】
IL-15受容体アルファ鎖(IL15Rα)由来のsushiドメインの非限定的な例は、ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIR(配列番号94)に少なくとも70%同一、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一、少なくとも99%同一、または100%同一の配列を含み得る。いくつかの実施形態では、IL15Rαのアルファ鎖由来のsushiドメインは、ATTACATGCCCCCCTCCCATGAGCGTGGAGCACGCCGACATCTGGGTGAAGAGCTATAGCCTCTACAGCCGGGAGAGGTATATCTGTAACAGCGGCTTCAAGAGGAAGGCCGGCACCAGCAGCCTCACCGAGTGCGTGCTGAATAAGGCTACCAACGTGGCTCACTGGACAACACCCTCTTTAAAGTGCATCCGG(配列番号95)を含む核酸によってコードされ得る。
【0171】
いくつかの実施形態では、可溶性IL-15は、NWVNVISDLKKIEDLIQSMHIDATLYTESDVHPSCKVTAMKCFLLELQVISLESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGNVTESGCKECEELEEKNIKEFLQSFVHIVQMFINTS(配列番号96)と少なくとも70%同一、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一、少なくとも99%同一、または100%同一の配列を含み得る。いくつかの実施形態では、可溶性IL-15は、AACTGGGTGAACGTCATCAGCGATTTAAAGAAGATCGAAGATTTAATTCAGTCCATGCATATCGACGCCACTTTATACACAGAATCCGACGTGCACCCCTCTTGTAAGGTGACCGCCATGAAATGTTTTTTACTGGAGCTGCAAGTTATCTCTTTAGAGAGCGGAGACGCTAGCATCCACGACACCGTGGAGAATTTAATCATTTTAGCCAATAACTCTTTATCCAGCAACGGCAACGTGACAGAGTCCGGCTGCAAGGAGTGCGAAGAGCTGGAGGAGAAGAACATCAAGGAGTTTCTGCAATCCTTTGTGCACATTGTCCAGATGTTCATCAATACCTCC(配列番号97)の配列を含む核酸によってコードされ得る。
【0172】
単鎖キメラポリペプチド
単鎖キメラポリペプチドは、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の標的結合ドメインのうちのいずれか)、可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な可溶性組織因子ドメインのうちのいずれか)、および第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の標的結合ドメインのうちのいずれか)を含む。
【0173】
本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)と可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性組織因子ドメインのうちのいずれか)は、互いに直接隣接している。本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)と可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性組織因子ドメインのうちのいずれか)との間にリンカー配列(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なリンカー配列のうちのいずれか)をさらに含む。本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性組織因子ドメインのうちのいずれか)および第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)は、互いに直接隣接している。本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性組織因子ドメインのうちのいずれか)と第2の標的結合ドメイン(本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)との間にリンカー配列(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なリンカー配列のうちのいずれか)をさらに含む。
【0174】
本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)と第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)は、互いに直接隣接している。本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)と第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)との間にリンカー配列(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なリンカー配列のうちのいずれか)をさらに含む。本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)と可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性組織因子ドメインのうちのいずれか)は、互いに直接隣接している。本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)と可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な可溶性組織因子ドメインのうちのいずれか)との間にリンカー配列(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なリンカー配列のうちのいずれか)をさらに含む。
【0175】
本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの例では、単鎖キメラポリペプチドは、約50アミノ酸~約3000アミノ酸、約50アミノ酸~約2500アミノ酸、約50アミノ酸~約2000アミノ酸、約50アミノ酸~約1500アミノ酸、約50アミノ酸~約1000アミノ酸、約50アミノ酸~約950アミノ酸、約50アミノ酸~約900アミノ酸、約50アミノ酸~約850アミノ酸、約50アミノ酸~約800アミノ酸、約50アミノ酸~約750アミノ酸、約50アミノ酸~約700アミノ酸、約50アミノ酸~約650アミノ酸、約50アミノ酸~約600アミノ酸、約50アミノ酸~約550アミノ酸、約50アミノ酸~約500アミノ酸、約50アミノ酸~約480アミノ酸、約50アミノ酸~約460アミノ酸、約50アミノ酸~約440アミノ酸、約50アミノ酸~約420アミノ酸、約50アミノ酸~約400アミノ酸、約50アミノ酸~約380アミノ酸、約50アミノ酸~約360アミノ酸、約50アミノ酸~約340アミノ酸、約50アミノ酸~約320アミノ酸、約50アミノ酸~約300アミノ酸、約50アミノ酸~約280アミノ酸、約50アミノ酸~約260アミノ酸、約50アミノ酸~約240アミノ酸、約50アミノ酸~約220アミノ酸、約50アミノ酸~約200アミノ酸、約50アミノ酸~約150アミノ酸、約50アミノ酸~約100アミノ酸、約100アミノ酸~約3000アミノ酸、約100アミノ酸~約2500アミノ酸、約100アミノ酸~約2000アミノ酸、約100アミノ酸~約1500アミノ酸、約100アミノ酸~約1000アミノ酸、約100アミノ酸~約950アミノ酸、約100アミノ酸~約900アミノ酸、約100アミノ酸~約850アミノ酸、約100アミノ酸~約800アミノ酸、約100アミノ酸~約750アミノ酸、約100アミノ酸~約700アミノ酸、約100アミノ酸~約650アミノ酸、約100アミノ酸~約600アミノ酸、約100アミノ酸~約550アミノ酸、約100アミノ酸~約500アミノ酸、約100アミノ酸~約480アミノ酸、約100アミノ酸~約460アミノ酸、約100アミノ酸~約440アミノ酸、約100アミノ酸~約420アミノ酸、約100アミノ酸~約400アミノ酸、約100アミノ酸~約380アミノ酸、約100アミノ酸~約360アミノ酸、約100アミノ酸~約340アミノ酸、約100アミノ酸~約320アミノ酸、約100アミノ酸~約300アミノ酸、約100アミノ酸~約280アミノ酸、約100アミノ酸~約260アミノ酸、約100アミノ酸~約240アミノ酸、約100アミノ酸~約220アミノ酸、約100アミノ酸~約200アミノ酸、約100アミノ酸~約150アミノ酸、約150アミノ酸~約3000アミノ酸、約150アミノ酸~約2500アミノ酸、約150アミノ酸~約2000アミノ酸、約150アミノ酸~約1500アミノ酸、約150アミノ酸~約1000アミノ酸、約150アミノ酸~約950アミノ酸、約150アミノ酸~約900アミノ酸、約150アミノ酸~約850アミノ酸、約150アミノ酸~約800アミノ酸、約150アミノ酸~約750アミノ酸、約150アミノ酸~約700アミノ酸、約150アミノ酸~約650アミノ酸、約150アミノ酸~約600アミノ酸、約150アミノ酸~約550アミノ酸、約150アミノ酸~約500アミノ酸、約150アミノ酸~約480アミノ酸、約150アミノ酸~約460アミノ酸、約150アミノ酸~約440アミノ酸、約150アミノ酸~約420アミノ酸、約150アミノ酸~約400アミノ酸、約150アミノ酸~約380アミノ酸、約150アミノ酸~約360アミノ酸、約150アミノ酸~約340アミノ酸、約150アミノ酸~約320アミノ酸、約150アミノ酸~約300アミノ酸、約150アミノ酸~約280アミノ酸、約150アミノ酸~約260アミノ酸、約150アミノ酸~約240アミノ酸、約150アミノ酸~約220アミノ酸、約150アミノ酸~約200アミノ酸、約200アミノ酸~約3000アミノ酸、約200アミノ酸~約2500アミノ酸、約200アミノ酸~約2000アミノ酸、約200アミノ酸~約1500アミノ酸、約200アミノ酸~約1000アミノ酸、約200アミノ酸~約950アミノ酸、約200アミノ酸~約900アミノ酸、約200アミノ酸~約850アミノ酸、約200アミノ酸~約800アミノ酸、約200アミノ酸~約750アミノ酸、約200アミノ酸~約700アミノ酸、約200アミノ酸~約650アミノ酸、約200アミノ酸~約600アミノ酸、約200アミノ酸~約550アミノ酸、約200アミノ酸~約500アミノ酸、約200アミノ酸~約480アミノ酸、約200アミノ酸~約460アミノ酸、約200アミノ酸~約440アミノ酸、約200アミノ酸~約420アミノ酸、約200アミノ酸~約400アミノ酸、約200アミノ酸~約380アミノ酸、約200アミノ酸~約360アミノ酸、約200アミノ酸~約340アミノ酸、約200アミノ酸~約320アミノ酸、約200アミノ酸~約300アミノ酸、約200アミノ酸~約280アミノ酸、約200アミノ酸~約260アミノ酸、約200アミノ酸~約240アミノ酸、約200アミノ酸~約220アミノ酸、約220アミノ酸~約3000アミノ酸、約220アミノ酸~約2500アミノ酸、約220アミノ酸~約2000アミノ酸、約220アミノ酸~約1500アミノ酸、約220アミノ酸~約1000アミノ酸、約220アミノ酸~約950アミノ酸、約220アミノ酸~約900アミノ酸、約220アミノ酸~約850アミノ酸、約220アミノ酸~約800アミノ酸、約220アミノ酸~約750アミノ酸、約220アミノ酸~約700アミノ酸、約220アミノ酸~約650アミノ酸、約220アミノ酸~約600アミノ酸、約220アミノ酸~約550アミノ酸、約220アミノ酸~約500アミノ酸、約220アミノ酸~約480アミノ酸、約220アミノ酸~約460アミノ酸、約220アミノ酸~約440アミノ酸、約220アミノ酸~約420アミノ酸、約220アミノ酸~約400アミノ酸、約220アミノ酸~約380アミノ酸、約220アミノ酸~約360アミノ酸、約220アミノ酸~約340アミノ酸、約220アミノ酸~約320アミノ酸、約220アミノ酸~約300アミノ酸、約220アミノ酸~約280アミノ酸、約220アミノ酸~約260アミノ酸、約220アミノ酸~約240アミノ酸、約240アミノ酸~約3000アミノ酸、約240アミノ酸~約2500アミノ酸、約240アミノ酸~約2000アミノ酸、約240アミノ酸~約1500アミノ酸、約240アミノ酸~約1000アミノ酸、約240アミノ酸~約950アミノ酸、約240アミノ酸~約900アミノ酸、約240アミノ酸~約850アミノ酸、約240アミノ酸~約800アミノ酸、約240アミノ酸~約750アミノ酸、約240アミノ酸~約700アミノ酸、約240アミノ酸~約650アミノ酸、約240アミノ酸~約600アミノ酸、約240アミノ酸~約550アミノ酸、約240アミノ酸~約500アミノ酸、約240アミノ酸~約480アミノ酸、約240アミノ酸~約460アミノ酸、約240アミノ酸~約440アミノ酸、約240アミノ酸~約420アミノ酸、約240アミノ酸~約400アミノ酸、約240アミノ酸~約380アミノ酸、約240アミノ酸~約360アミノ酸、約240アミノ酸~約340アミノ酸、約240アミノ酸~約320アミノ酸、約240アミノ酸~約300アミノ酸、約240アミノ酸~約280アミノ酸、約240アミノ酸~約260アミノ酸、約260アミノ酸~約3000アミノ酸、約260アミノ酸~約2500アミノ酸、約260アミノ酸~約2000アミノ酸、約260アミノ酸~約1500アミノ酸、約260アミノ酸~約1000アミノ酸、約260アミノ酸~約950アミノ酸、約260アミノ酸~約900アミノ酸、約260アミノ酸~約850アミノ酸、約260アミノ酸~約800アミノ酸、約260アミノ酸~約750アミノ酸、約260アミノ酸~約700アミノ酸、約260アミノ酸~約650アミノ酸、約260アミノ酸~約600アミノ酸、約260アミノ酸~約550アミノ酸、約260アミノ酸~約500アミノ酸、約260アミノ酸~約480アミノ酸、約260アミノ酸~約460アミノ酸、約260アミノ酸~約440アミノ酸、約260アミノ酸~約420アミノ酸、約260アミノ酸~約400アミノ酸、約260アミノ酸~約380アミノ酸、約260アミノ酸~約360アミノ酸、約260アミノ酸~約340アミノ酸、約260アミノ酸~約320アミノ酸、約260アミノ酸~約300アミノ酸、約260アミノ酸~約280アミノ酸、約280アミノ酸~約3000アミノ酸、約280アミノ酸~約2500アミノ酸、約280アミノ酸~約2000アミノ酸、約280アミノ酸~約1500アミノ酸、約280アミノ酸~約1000アミノ酸、約280アミノ酸~約950アミノ酸、約280アミノ酸~約900アミノ酸、約280アミノ酸~約850アミノ酸、約280アミノ酸~約800アミノ酸、約280アミノ酸~約750アミノ酸、約280アミノ酸~約700アミノ酸、約280アミノ酸~約650アミノ酸、約280アミノ酸~約600アミノ酸、約280アミノ酸~約550アミノ酸、約280アミノ酸~約500アミノ酸、約280アミノ酸~約480アミノ酸、約280アミノ酸~約460アミノ酸、約280アミノ酸~約440アミノ酸、約280アミノ酸~約420アミノ酸、約280アミノ酸~約400アミノ酸、約280アミノ酸~約380アミノ酸、約280アミノ酸~約360アミノ酸、約280アミノ酸~約340アミノ酸、約280アミノ酸~約320アミノ酸、約280アミノ酸~約300アミノ酸、約300アミノ酸~約3000アミノ酸、約300アミノ酸~約2500アミノ酸、約300アミノ酸~約2000アミノ酸、約300アミノ酸~約1500アミノ酸、約300アミノ酸~約1000アミノ酸、約300アミノ酸~約950アミノ酸、約300アミノ酸~約900アミノ酸、約300アミノ酸~約850アミノ酸、約300アミノ酸~約800アミノ酸、約300アミノ酸~約750アミノ酸、約300アミノ酸~約700アミノ酸、約300アミノ酸~約650アミノ酸、約300アミノ酸~約600アミノ酸、約300アミノ酸~約550アミノ酸、約300アミノ酸~約500アミノ酸、約300アミノ酸~約480アミノ酸、約300アミノ酸~約460アミノ酸、約300アミノ酸~約440アミノ酸、約300アミノ酸~約420アミノ酸、約300アミノ酸~約400アミノ酸、約300アミノ酸~約380アミノ酸、約300アミノ酸~約360アミノ酸、約300アミノ酸~約340アミノ酸、約300アミノ酸~約320アミノ酸、約320アミノ酸~約3000アミノ酸、約320アミノ酸~約2500アミノ酸、約320アミノ酸~約2000アミノ酸、約320アミノ酸~約1500アミノ酸、約320アミノ酸~約1000アミノ酸、約320アミノ酸~約950アミノ酸、約320アミノ酸~約900アミノ酸、約320アミノ酸~約850アミノ酸、約320アミノ酸~約800アミノ酸、約320アミノ酸~約750アミノ酸、約320アミノ酸~約700アミノ酸、約320アミノ酸~約650アミノ酸、約320アミノ酸~約600アミノ酸、約320アミノ酸~約550アミノ酸、約320アミノ酸~約500アミノ酸、約320アミノ酸~約480アミノ酸、約320アミノ酸~約460アミノ酸、約320アミノ酸~約440アミノ酸、約320アミノ酸~約420アミノ酸、約320アミノ酸~約400アミノ酸、約320アミノ酸~約380アミノ酸、約320アミノ酸~約360アミノ酸、約320アミノ酸~約340アミノ酸、約340アミノ酸~約3000アミノ酸、約340アミノ酸~約2500アミノ酸、約340アミノ酸~約2000アミノ酸、約340アミノ酸~約1500アミノ酸、約340アミノ酸~約1000アミノ酸、約340アミノ
酸~約950アミノ酸、約340アミノ酸~約900アミノ酸、約340アミノ酸~約850アミノ酸、約340アミノ酸~約800アミノ酸、約340アミノ酸~約750アミノ酸、約340アミノ酸~約700アミノ酸、約340アミノ酸~約650アミノ酸、約340アミノ酸~約600アミノ酸、約340アミノ酸~約550アミノ酸、約340アミノ酸~約500アミノ酸、約340アミノ酸~約480アミノ酸、約340アミノ酸~約460アミノ酸、約340アミノ酸~約440アミノ酸、約340アミノ酸~約420アミノ酸、約340アミノ酸~約400アミノ酸、約340アミノ酸~約380アミノ酸、約340アミノ酸~約360アミノ酸、約360アミノ酸~約3000アミノ酸、約360アミノ酸~約2500アミノ酸、約360アミノ酸~約2000アミノ酸、約360アミノ酸~約1500アミノ酸、約360アミノ酸~約1000アミノ酸、約360アミノ酸~約950アミノ酸、約360アミノ酸~約900アミノ酸、約360アミノ酸~約850アミノ酸、約360アミノ酸~約800アミノ酸、約360アミノ酸~約750アミノ酸、約360アミノ酸~約700アミノ酸、約360アミノ酸~約650アミノ酸、約360アミノ酸~約600アミノ酸、約360アミノ酸~約550アミノ酸、約360アミノ酸~約500アミノ酸、約360アミノ酸~約480アミノ酸、約360アミノ酸~約460アミノ酸、約360アミノ酸~約440アミノ酸、約360アミノ酸~約420アミノ酸、約360アミノ酸~約400アミノ酸、約360アミノ酸~約380アミノ酸、約380アミノ酸~約3000アミノ酸、約380アミノ酸~約2500アミノ酸、約380アミノ酸~約2000アミノ酸、約380アミノ酸~約1500アミノ酸、約380アミノ酸~約1000アミノ酸、約380アミノ酸~約950アミノ酸、約380アミノ酸~約900アミノ酸、約380アミノ酸~約850アミノ酸、約380アミノ酸~約800アミノ酸、約380アミノ酸~約750アミノ酸、約380アミノ酸~約700アミノ酸、約380アミノ酸~約650アミノ酸、約380アミノ酸~約600アミノ酸、約380アミノ酸~約550アミノ酸、約380アミノ酸~約500アミノ酸、約380アミノ酸~約480アミノ酸、約380アミノ酸~約460アミノ酸、約380アミノ酸~約440アミノ酸、約380アミノ酸~約420アミノ酸、約380アミノ酸~約400アミノ酸、約400アミノ酸~約3000アミノ酸、約400アミノ酸~約2500アミノ酸、約400アミノ酸~約2000アミノ酸、約400アミノ酸~約1500アミノ酸、約400アミノ酸~約1000アミノ酸、約400アミノ酸~約950アミノ酸、約400アミノ酸~約900アミノ酸、約400アミノ酸~約850アミノ酸、約400アミノ酸~約800アミノ酸、約400アミノ酸~約750アミノ酸、約400アミノ酸~約700アミノ酸、約400アミノ酸~約650アミノ酸、約400アミノ酸~約600アミノ酸、約400アミノ酸~約550アミノ酸、約400アミノ酸~約500アミノ酸、約400アミノ酸~約480アミノ酸、約400アミノ酸~約460アミノ酸、約400アミノ酸~約440アミノ酸、約400アミノ酸~約420アミノ酸、約420アミノ酸~約3000アミノ酸、約420アミノ酸~約2500アミノ酸、約420アミノ酸~約2000アミノ酸、約420アミノ酸~約1500アミノ酸、約420アミノ酸~約1000アミノ酸、約420アミノ酸~約950アミノ酸、約420アミノ酸~約900アミノ酸、約420アミノ酸~約850アミノ酸、約420アミノ酸~約800アミノ酸、約420アミノ酸~約750アミノ酸、約420アミノ酸~約700アミノ酸、約420アミノ酸~約650アミノ酸、約420アミノ酸~約600アミノ酸、約420アミノ酸~約550アミノ酸、約420アミノ酸~約500アミノ酸、約420アミノ酸~約480アミノ酸、約420アミノ酸~約460アミノ酸、約420アミノ酸~約440アミノ酸、約440アミノ酸~約3000アミノ酸、約440アミノ酸~約2500アミノ酸、約440アミノ酸~約2000アミノ酸、約440アミノ酸~約1500アミノ酸、約440アミノ酸~約1000アミノ酸、約440アミノ酸~約950アミノ酸、約440アミノ酸~約900アミノ酸、約440アミノ酸~約850アミノ酸、約440アミノ酸~約800アミノ酸、約440アミノ酸~約750アミノ酸、約440アミノ酸~約700アミノ酸、約440アミノ酸~約650アミノ酸、約440アミノ酸~約600アミノ酸、約440アミノ酸~約550アミノ酸、約440アミノ酸~約500アミノ酸、約440アミノ酸~約480アミノ酸、約440アミノ酸~約460アミノ酸、約460アミノ酸~約3000アミノ酸、約460アミノ酸~約2500アミノ酸、約460アミノ酸~約2000アミノ酸、約460アミノ酸~約1500アミノ酸、約460アミノ酸~約1000アミノ酸、約460アミノ酸~約950アミノ酸、約460アミノ酸~約900アミノ酸、約460アミノ酸~約850アミノ酸、約460アミノ酸~約800アミノ酸、約460アミノ酸~約750アミノ酸、約460アミノ酸~約700アミノ酸、約460アミノ酸~約650アミノ酸、約460アミノ酸~約600アミノ酸、約460アミノ酸~約550アミノ酸、約460アミノ酸~約500アミノ酸、約460アミノ酸~約480アミノ酸、約480アミノ酸~約3000アミノ酸、約480アミノ酸~約2500アミノ酸、約480アミノ酸~約2000アミノ酸、約480アミノ酸~約1500アミノ酸、約480アミノ酸~約1000アミノ酸、約480アミノ酸~約950アミノ酸、約480アミノ酸~約900アミノ酸、約480アミノ酸~約850アミノ酸、約480アミノ酸~約800アミノ酸、約480アミノ酸~約750アミノ酸、約480アミノ酸~約700アミノ酸、約480アミノ酸~約650アミノ酸、約480アミノ酸~約600アミノ酸、約480アミノ酸~約550アミノ酸、約480アミノ酸~約500アミノ酸、約500アミノ酸~約3000アミノ酸、約500アミノ酸~約2500アミノ酸、約500アミノ酸~約2000アミノ酸、約500アミノ酸~約1500アミノ酸、約500アミノ酸~約1000アミノ酸、約500アミノ酸~約950アミノ酸、約500アミノ酸~約900アミノ酸、約500アミノ酸~約850アミノ酸、約500アミノ酸~約800アミノ酸、約500アミノ酸~約750アミノ酸、約500アミノ酸~約700アミノ酸、約500アミノ酸~約650アミノ酸、約500アミノ酸~約600アミノ酸、約500アミノ酸~約550アミノ酸、約550アミノ酸~約3000アミノ酸、約550アミノ酸~約2500アミノ酸、約550アミノ酸~約2000アミノ酸、約550アミノ酸~約1500アミノ酸、約550アミノ酸~約1000アミノ酸、約550アミノ酸~約950アミノ酸、約550アミノ酸~約900アミノ酸、約550アミノ酸~約850アミノ酸、約550アミノ酸~約800アミノ酸、約550アミノ酸~約750アミノ酸、約550アミノ酸~約700アミノ酸、約550アミノ酸~約650アミノ酸、約550アミノ酸~約600アミノ酸、約600アミノ酸~約3000アミノ酸、約600アミノ酸~約2500アミノ酸、約600アミノ酸~約2000アミノ酸、約600アミノ酸~約1500アミノ酸、約600アミノ酸~約1000アミノ酸、約600アミノ酸~約950アミノ酸、約600アミノ酸~約900アミノ酸、約600アミノ酸~約850アミノ酸、約600アミノ酸~約800アミノ酸、約600アミノ酸~約750アミノ酸、約600アミノ酸~約700アミノ酸、約600アミノ酸~約650アミノ酸、約650アミノ酸~約3000アミノ酸、約650アミノ酸~約2500アミノ酸、約650アミノ酸~約2000アミノ酸、約650アミノ酸~約1500アミノ酸、約650アミノ酸~約1000アミノ酸、約650アミノ酸~約950アミノ酸、約650アミノ酸~約900アミノ酸、約650アミノ酸~約850アミノ酸、約650アミノ酸~約800アミノ酸、約650アミノ酸~約750アミノ酸、約650アミノ酸~約700アミノ酸、約700アミノ酸~約3000アミノ酸、約700アミノ酸~約2500アミノ酸、約700アミノ酸~約2000アミノ酸、約700アミノ酸~約1500アミノ酸、約700アミノ酸~約1000アミノ酸、約700アミノ酸~約950アミノ酸、約700アミノ酸~約900アミノ酸、約700アミノ酸~約850アミノ酸、約700アミノ酸~約800アミノ酸、約700アミノ酸~約750アミノ酸、約750アミノ酸~約3000アミノ酸、約750アミノ酸~約2500アミノ酸、約750アミノ酸~約2000アミノ酸、約750アミノ酸~約1500アミノ酸、約750アミノ酸~約1000アミノ酸、約750アミノ酸~約950アミノ酸、約750アミノ酸~約900アミノ酸、約750アミノ酸~約850アミノ酸、約750アミノ酸~約800アミノ酸、約800アミノ酸~約3000アミノ酸、約800アミノ酸~約2500アミノ酸、約800アミノ酸~約2000アミノ酸、約800アミノ酸~約1500アミノ酸、約800アミノ酸~約1000アミノ酸、約800アミノ酸~約950アミノ酸、約800アミノ酸~約900アミノ酸、約800アミノ酸~約850アミノ酸、約850アミノ酸~約3000アミノ酸、約850アミノ酸~約2500アミノ酸、約850アミノ酸~約2000アミノ酸、約850アミノ酸~約1500アミノ酸、約850アミノ酸~約1000アミノ酸、約850アミノ酸~約950アミノ酸、約850アミノ酸~約900アミノ酸、約900アミノ酸~約3000アミノ酸、約900アミノ酸~約2500アミノ酸、約900アミノ酸~約2000アミノ酸、約900アミノ酸~約1500アミノ酸、約900アミノ酸~約1000アミノ酸、約900アミノ酸~約950アミノ酸、約950アミノ酸~約3000アミノ酸、約950アミノ酸~約2500アミノ酸、約950アミノ酸~約2000アミノ酸、約950アミノ酸~約1500アミノ酸、約950アミノ酸~約1000アミノ酸、約1000アミノ酸~約3000アミノ酸、約1000アミノ酸~約2500アミノ酸、約1000アミノ酸~約2000アミノ酸、約1000アミノ酸~約1500アミノ酸、約1500アミノ酸~約3000アミノ酸、約1500アミノ酸~約2500アミノ酸、約1500アミノ酸~約2000アミノ酸、約2000アミノ酸~約3000アミノ酸、約2000アミノ酸~約2500アミノ酸、または約2500アミノ酸~約3000アミノ酸の全長を有し得る。
【0176】
単鎖キメラポリペプチドである例示的なIL-2受容体活性化剤
いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、IL-2受容体活性化剤であり得る。かかる実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび/または第2の標的結合ドメインの一方または両方が、IL-2受容体(例えば、ヒトIL-2受容体)に結合する。
【0177】
IL-2受容体活性化剤である単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび/または第2の標的結合ドメインは、IL-2受容体(例えば、ヒトIL-2受容体)に特異的に結合するアゴニスト抗原結合ドメインであり得る(例えば、Gaulton et al.,Clin.Immunol.Immunopathol.36(1):18-29,1985)に記載のものを参照のこと)。
【0178】
IL-2受容体活性化剤である単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインの一方または両方が、可溶性インターロイキン2(IL-2)タンパク質であり得る。可溶性IL-2の例示的な配列が以下に提供される。
【0179】
【0180】
これらの単鎖キメラポリペプチドのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインは、可溶性ヒトIL-2タンパク質である。IL-2受容体に特異的に結合するIL-2タンパク質の非限定的な例は、配列番号1と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含み得る。
【0181】
いくつかの実施形態では、可溶性ヒトIL-2タンパク質は、GCACCTACTTCAAGTTCTACAAAGAAAACACAGCTACAACTGGAGCATTTACTGCTGGATTTACAGATGATTTTGAATGGAATTAATAATTACAAGAATCCCAAACTCACCAGGATGCTCACATTTAAGTTTTACATGCCCAAGAAGGCCACAGAACTGAAACATCTTCAGTGTCTAGAAGAAGAACTCAAACCTCTGGAGGAAGTGCTAAATTTAGCTCAAAGCAAAAACTTTCACTTAAGACCCAGGGACTTAATCAGCAATATCAACGTAATAGTTCTGGAACTAAAGGGATCTGAAACAACATTCATGTGTGAATATGCTGATGAGACAGCAACCATTGTAGAATTTCTGAACAGATGGATTACCTTTTGTCAAAGCATCATCTCAACACTAACT(配列番号31)と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列によってコードされ得る。
【0182】
いくつかの実施形態では、可溶性ヒトIL-2タンパク質は、GCCCCCACCTCCTCCTCCACCAAGAAGACCCAGCTGCAGCTGGAGCATTTACTGCTGGATTTACAGATGATTTTAAACGGCATCAACAACTACAAGAACCCCAAGCTGACTCGTATGCTGACCTTCAAGTTCTACATGCCCAAGAAGGCCACCGAGCTGAAGCATTTACAGTGTTTAGAGGAGGAGCTGAAGCCCCTCGAGGAGGTGCTGAATTTAGCCCAGTCCAAGAATTTCCATTTAAGGCCCCGGGATTTAATCAGCAACATCAACGTGATCGTTTTAGAGCTGAAGGGCTCCGAGACCACCTTCATGTGCGAGTACGCCGACGAGACCGCCACCATCGTGGAGTTTTTAAATCGTTGGATCACCTTCTGCCAGTCCATCATCTCCACTTTAACC(配列番号32)と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列によってコードされ得る。
【0183】
いくつかの実施形態では、IL-2受容体活性化剤である単鎖キメラポリペプチドは、APTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTRMLTFKFYMPKKATELKHLQCLEEELKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLTSGTTNTVAAYNLTWKSTNFKTILEWEPKPVNQVYTVQISTKSGDWKSKCFYTTDTECDLTDEIVKDVKQTYLARVFSYPAGNVESTGSAGEPLYENSPEFTPYLETNLGQPTIQSFEQVGTKVNVTVEDERTLVRRNNTFLSLRDVFGKDLIYTLYYWKSSSSGKKTAKTNTNEFLIDVDKGENYCFSVQAVIPSRTVNRKSTDSPVECMGQEKGEFREAPTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTRMLTFKFYMPKKATELKHLQCLEEELKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLT(配列番号3)と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含み得る。
【0184】
いくつかの実施形態では、IL-2受容体活性化剤である単鎖キメラポリペプチドは、GCCCCCACCTCCTCCTCCACCAAGAAGACCCAGCTGCAGCTGGAGCATTTACTGCTGGATTTACAGATGATTTTAAACGGCATCAACAACTACAAGAACCCCAAGCTGACTCGTATGCTGACCTTCAAGTTCTACATGCCCAAGAAGGCCACCGAGCTGAAGCATTTACAGTGTTTAGAGGAGGAGCTGAAGCCCCTCGAGGAGGTGCTGAATTTAGCCCAGTCCAAGAATTTCCATTTAAGGCCCCGGGATTTAATCAGCAACATCAACGTGATCGTTTTAGAGCTGAAGGGCTCCGAGACCACCTTCATGTGCGAGTACGCCGACGAGACCGCCACCATCGTGGAGTTTTTAAATCGTTGGATCACCTTCTGCCAGTCCATCATCTCCACTTTAACCAGCGGCACAACCAACACAGTCGCTGCCTATAACCTCACTTGGAAGAGCACCAACTTCAAAACCATCCTCGAATGGGAACCCAAACCCGTTAACCAAGTTTACACCGTGCAGATCAGCACCAAGTCCGGCGACTGGAAGTCCAAATGTTTCTATACCACCGACACCGAGTGCGATCTCACCGATGAGATCGTGAAAGATGTGAAACAGACCTACCTCGCCCGGGTGTTTAGCTACCCCGCCGGCAATGTGGAGAGCACTGGTTCCGCTGGCGAGCCTTTATACGAGAACAGCCCCGAATTTACCCCTTACCTCGAGACCAATTTAGGACAGCCCACCATCCAAAGCTTTGAGCAAGTTGGCACAAAGGTGAATGTGACAGTGGAGGACGAGCGGACTTTAGTGCGGCGGAACAACACCTTTCTCAGCCTCCGGGATGTGTTCGGCAAAGATTTAATCTACACACTGTATTACTGGAAGTCCTCTTCCTCCGGCAAGAAGACAGCTAAAACCAACACAAACGAGTTTTTAATCGACGTGGATAAAGGCGAAAACTACTGTTTCAGCGTGCAAGCTGTGATCCCCTCCCGGACCGTGAATAGGAAAAGCACCGATAGCCCCGTTGAGTGCATGGGCCAAGAAAAGGGCGAGTTCCGGGAGGCACCTACTTCAAGTTCTACAAAGAAAACACAGCTACAACTGGAGCATTTACTGCTGGATTTACAGATGATTTTGAATGGAATTAATAATTACAAGAATCCCAAACTCACCAGGATGCTCACATTTAAGTTTTACATGCCCAAGAAGGCCACAGAACTGAAACATCTTCAGTGTCTAGAAGAAGAACTCAAACCTCTGGAGGAAGTGCTAAATTTAGCTCAAAGCAAAAACTTTCACTTAAGACCCAGGGACTTAATCAGCAATATCAACGTAATAGTTCTGGAACTAAAGGGATCTGAAACAACATTCATGTGTGAATATGCTGATGAGACAGCAACCATTGTAGAATTTCTGAACAGATGGATTACCTTTTGTCAAAGCATCATCTCAACACTAACT(配列番号11)と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含み得る。
【0185】
いくつかの実施形態では、IL-2受容体活性化剤である単鎖キメラポリペプチドは、MKWVTFISLLFLFSSAYSAPTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTRMLTFKFYMPKKATELKHLQCLEEELKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLTSGTTNTVAAYNLTWKSTNFKTILEWEPKPVNQVYTVQISTKSGDWKSKCFYTTDTECDLTDEIVKDVKQTYLARVFSYPAGNVESTGSAGEPLYENSPEFTPYLETNLGQPTIQSFEQVGTKVNVTVEDERTLVRRNNTFLSLRDVFGKDLIYTLYYWKSSSSGKKTAKTNTNEFLIDVDKGENYCFSVQAVIPSRTVNRKSTDSPVECMGQEKGEFREAPTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTRMLTFKFYMPKKATELKHLQCLEEELKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLT(配列番号4)と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含み得る。
【0186】
いくつかの実施形態では、IL-2受容体活性化剤である単鎖キメラポリペプチドは、ATGAAGTGGGTGACCTTCATCAGCCTGCTGTTCCTGTTCTCCAGCGCCTACTCCGCCCCCACCTCCTCCTCCACCAAGAAGACCCAGCTGCAGCTGGAGCATTTACTGCTGGATTTACAGATGATTTTAAACGGCATCAACAACTACAAGAACCCCAAGCTGACTCGTATGCTGACCTTCAAGTTCTACATGCCCAAGAAGGCCACCGAGCTGAAGCATTTACAGTGTTTAGAGGAGGAGCTGAAGCCCCTCGAGGAGGTGCTGAATTTAGCCCAGTCCAAGAATTTCCATTTAAGGCCCCGGGATTTAATCAGCAACATCAACGTGATCGTTTTAGAGCTGAAGGGCTCCGAGACCACCTTCATGTGCGAGTACGCCGACGAGACCGCCACCATCGTGGAGTTTTTAAATCGTTGGATCACCTTCTGCCAGTCCATCATCTCCACTTTAACCAGCGGCACAACCAACACAGTCGCTGCCTATAACCTCACTTGGAAGAGCACCAACTTCAAAACCATCCTCGAATGGGAACCCAAACCCGTTAACCAAGTTTACACCGTGCAGATCAGCACCAAGTCCGGCGACTGGAAGTCCAAATGTTTCTATACCACCGACACCGAGTGCGATCTCACCGATGAGATCGTGAAAGATGTGAAACAGACCTACCTCGCCCGGGTGTTTAGCTACCCCGCCGGCAATGTGGAGAGCACTGGTTCCGCTGGCGAGCCTTTATACGAGAACAGCCCCGAATTTACCCCTTACCTCGAGACCAATTTAGGACAGCCCACCATCCAAAGCTTTGAGCAAGTTGGCACAAAGGTGAATGTGACAGTGGAGGACGAGCGGACTTTAGTGCGGCGGAACAACACCTTTCTCAGCCTCCGGGATGTGTTCGGCAAAGATTTAATCTACACACTGTATTACTGGAAGTCCTCTTCCTCCGGCAAGAAGACAGCTAAAACCAACACAAACGAGTTTTTAATCGACGTGGATAAAGGCGAAAACTACTGTTTCAGCGTGCAAGCTGTGATCCCCTCCCGGACCGTGAATAGGAAAAGCACCGATAGCCCCGTTGAGTGCATGGGCCAAGAAAAGGGCGAGTTCCGGGAGGCACCTACTTCAAGTTCTACAAAGAAAACACAGCTACAACTGGAGCATTTACTGCTGGATTTACAGATGATTTTGAATGGAATTAATAATTACAAGAATCCCAAACTCACCAGGATGCTCACATTTAAGTTTTACATGCCCAAGAAGGCCACAGAACTGAAACATCTTCAGTGTCTAGAAGAAGAACTCAAACCTCTGGAGGAAGTGCTAAATTTAGCTCAAAGCAAAAACTTTCACTTAAGACCCAGGGACTTAATCAGCAATATCAACGTAATAGTTCTGGAACTAAAGGGATCTGAAACAACATTCATGTGTGAATATGCTGATGAGACAGCAACCATTGTAGAATTTCTGAACAGATGGATTACCTTTTGTCAAAGCATCATCTCAACACTAACT(配列番号12)と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含み得る。
【0187】
単鎖キメラポリペプチドである例示的なCD3/CD38結合剤
単鎖キメラポリペプチドがCD3/CD28結合剤であるいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインは、CD3(例えば、CD3δ(例えば、ヒトCD3Λ)、CD3Μ(例えば、ヒトCD3Μ)、CD3Κ(例えば、ヒト CD3Κ)、およびCD3Ν(例えば、ヒトCD3Ν)のうちの1つ以上)に特異的に結合し、第2の標的結合ドメインは、CD28(例えば、ヒトCD28)に特異的に結合する。
【0188】
いくつかの実施形態では、CD3(例えば、CD3δ(例えば、ヒトCD3Λ)、CD3Μ(例えば、ヒトCD3Μ)、CD3Κ(例えば、ヒト CD3Κ)、およびCD3Ν(例えば、ヒトCD3Ν)のうちの1つ以上)に特異的に結合する第1の標的結合ドメインは、抗原結合ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な抗原結合ドメインのうちのいずれか、例えば、抗CD3 scFv)である。
【0189】
いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメインは、抗CD3 scFvであり得る。いくつかの実施形態では、抗CD3 scFvは、QVQLQQSGAELARPGASVKMSCKASGYTFTRYTMHWVKQRPGQGLEWIGYINPSRGYTNYNQKFKDKATLTTDKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARYYDDHYCLDYWGQGTTLTVSS(配列番号21)と少なくとも70%同一(例えば、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む重鎖可変ドメイン、および/またはQIVLTQSPAIMSASPGEKVTMTCSASSSVSYMNWYQQKSGTSPKRWIYDTSKLASGVPAHFRGSGSGTSYSLTISGMEAEDAATYYCQQWSSNPFTFGSGTKLEINR(配列番号22)と少なくとも70%同一(例えば、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む軽鎖可変ドメインを含み得る。いくつかの実施形態では、scFv(例えば、本明細書に記載のscFvのうちのいずれか)は、重鎖可変ドメインと軽鎖可変ドメインとの間にリンカー配列(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なリンカー配列のうちのいずれか)を含み得る。
【0190】
いくつかの実施形態では、抗CD3 scFvは、CAAGTTCAGCTCCAGCAAAGCGGCGCCGAACTCGCTCGGCCCGGCGCTTCCGTGAAGATGTCTTGTAAGGCCTCCGGCTATACCTTCACCCGGTACACAATGCACTGGGTCAAGCAACGGCCCGGTCAAGGTTTAGAGTGGATTGGCTATATCAACCCCTCCCGGGGCTATACCAACTACAACCAGAAGTTCAAGGACAAAGCCACCCTCACCACCGACAAGTCCAGCAGCACCGCTTACATGCAGCTGAGCTCTTTAACATCCGAGGATTCCGCCGTGTACTACTGCGCTCGGTACTACGACGATCATTACTGCCTCGATTACTGGGGCCAAGGTACCACCTTAACAGTCTCCTCC(配列番号23)と少なくとも70%同一(例えば、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む核酸によってコードされる重鎖可変ドメイン、および/またはCAGATCGTGCTGACCCAGTCCCCCGCTATTATGAGCGCTAGCCCCGGTGAAAAGGTGACTATGACATGCAGCGCCAGCTCTTCCGTGAGCTACATGAACTGGTATCAGCAGAAGTCCGGCACCAGCCCTAAAAGGTGGATCTACGACACCAGCAAGCTGGCCAGCGGCGTCCCCGCTCACTTTCGGGGCTCCGGCTCCGGAACAAGCTACTCTCTGACCATCAGCGGCATGGAAGCCGAGGATGCCGCTACCTATTACTGTCAGCAGTGGAGCTCCAACCCCTTCACCTTTGGATCCGGCACCAAGCTCGAGATTAATCGT(配列番号24)と少なくとも70%同一(例えば、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む核酸によってコードされる軽鎖可変ドメインを含み得る。
【0191】
いくつかの実施形態では、抗CD3 scFvは、QIVLTQSPAIMSASPGEKVTMTCSASSSVSYMNWYQQKSGTSPKRWIYDTSKLASGVPAHFRGSGSGTSYSLTISGMEAEDAATYYCQQWSSNPFTFGSGTKLEINRGGGGSGGGGSGGGGSQVQLQQSGAELARPGASVKMSCKASGYTFTRYTMHWVKQRPGQGLEWIGYINPSRGYTNYNQKFKDKATLTTDKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARYYDDHYCLDYWGQGTTLTVSS(配列番号5)と少なくとも70%同一(例えば、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含み得る。いくつかの実施形態では、抗CD3 scFvは、配列番号5に存在する6つのCDRを含み得る。
【0192】
いくつかの実施形態では、抗CD3 scFvは、CAGATCGTGCTGACCCAGTCCCCCGCTATTATGAGCGCTAGCCCCGGTGAAAAGGTGACTATGACATGCAGCGCCAGCTCTTCCGTGAGCTACATGAACTGGTATCAGCAGAAGTCCGGCACCAGCCCTAAAAGGTGGATCTACGACACCAGCAAGCTGGCCAGCGGCGTCCCCGCTCACTTTCGGGGCTCCGGCTCCGGAACAAGCTACTCTCTGACCATCAGCGGCATGGAAGCCGAGGATGCCGCTACCTATTACTGTCAGCAGTGGAGCTCCAACCCCTTCACCTTTGGATCCGGCACCAAGCTCGAGATTAATCGTGGAGGCGGAGGTAGCGGAGGAGGCGGATCCGGCGGTGGAGGTAGCCAAGTTCAGCTCCAGCAAAGCGGCGCCGAACTCGCTCGGCCCGGCGCTTCCGTGAAGATGTCTTGTAAGGCCTCCGGCTATACCTTCACCCGGTACACAATGCACTGGGTCAAGCAACGGCCCGGTCAAGGTTTAGAGTGGATTGGCTATATCAACCCCTCCCGGGGCTATACCAACTACAACCAGAAGTTCAAGGACAAAGCCACCCTCACCACCGACAAGTCCAGCAGCACCGCTTACATGCAGCTGAGCTCTTTAACATCCGAGGATTCCGCCGTGTACTACTGCGCTCGGTACTACGACGATCATTACTGCCTCGATTACTGGGGCCAAGGTACCACCTTAACAGTCTCCTCC(配列番号25)と少なくとも70%同一(例えば、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の核酸配列によってコードされる配列を含み得る。
【0193】
いくつかの実施形態では、CD28(例えば、ヒトCD28)に特異的に結合する第2の標的結合ドメインは、抗原結合ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な抗原結合ドメインのいずれか、例えば、抗CD28 scFv)である。
【0194】
いくつかの実施形態では、抗CD28 scFvは、DIEMTQSPAIMSASLGERVTMTCTASSSVSSSYFHWYQQKPGSSPKLCIYSTSNLASGVPPRFSGSGSTSYSLTISSMEAEDAATYFCHQYHRSPTFGGGTKLETKR(配列番号26)と少なくとも70%同一(例えば、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む重鎖可変ドメイン、および/またはVQLQQSGPELVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIQWVKQKPGQGLEWIGSINPYNDYTKYNEKFKGKATLTSDKSSITAYMEFSSLTSEDSALYYCARWGDGNYWGRGTTLTVSS(配列番号27)と少なくとも70%同一(例えば、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む軽鎖可変ドメインを含み得る。
【0195】
いくつかの実施形態では、抗CD28 scFvは、GACATCGAGATGACACAGTCCCCCGCTATCATGAGCGCCTCTTTAGGAGAACGTGTGACCATGACTTGTACAGCTTCCTCCAGCGTGAGCAGCTCCTATTTCCACTGGTACCAGCAGAAACCCGGCTCCTCCCCTAAACTGTGTATCTACTCCACAAGCAATTTAGCTAGCGGCGTGCCTCCTCGTTTTAGCGGCTCCGGCAGCACCTCTTACTCTTTAACCATTAGCTCTATGGAGGCCGAAGATGCCGCCACATACTTTTGCCATCAGTACCACCGGTCCCCTACCTTTGGCGGAGGCACAAAGCTGGAGACCAAGCGG(配列番号28)と少なくとも70%同一(例えば、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む核酸によってコードされる重鎖可変ドメイン、および/またはGTGCAGCTGCAGCAGTCCGGACCCGAACTGGTCAAGCCCGGTGCCTCCGTGAAAATGTCTTGTAAGGCTTCTGGCTACACCTTTACCTCCTACGTCATCCAATGGGTGAAGCAGAAGCCCGGTCAAGGTCTCGAGTGGATCGGCAGCATCAATCCCTACAACGATTACACCAAGTATAACGAAAAGTTTAAGGGCAAGGCCACTCTGACAAGCGACAAGAGCTCCATTACCGCCTACATGGAGTTTTCCTCTTTAACTTCTGAGGACTCCGCTTTATACTATTGCGCTCGTTGGGGCGATGGCAATTATTGGGGCCGGGGAACTACTTTAACAGTGAGCTCC(配列番号29)と少なくとも70%同一(例えば、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む核酸によってコードされる軽鎖可変ドメインを含み得る。
【0196】
いくつかの実施形態では、抗CD28 scFvは、VQLQQSGPELVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIQWVKQKPGQGLEWIGSINPYNDYTKYNEKFKGKATLTSDKSSITAYMEFSSLTSEDSALYYCARWGDGNYWGRGTTLTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIEMTQSPAIMSASLGERVTMTCTASSSVSSSYFHWYQQKPGSSPKLCIYSTSNLASGVPPRFSGSGSTSYSLTISSMEAEDAATYFCHQYHRSPTFGGGTKLETKR(配列番号6)と少なくとも70%同一(例えば、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含み得る。いくつかの実施形態では、抗CD28 scFvは、配列番号6に存在する6つのCDRを含み得る。
【0197】
いくつかの実施形態では、抗CD28 scFvは、GTGCAGCTGCAGCAGTCCGGACCCGAACTGGTCAAGCCCGGTGCCTCCGTGAAAATGTCTTGTAAGGCTTCTGGCTACACCTTTACCTCCTACGTCATCCAATGGGTGAAGCAGAAGCCCGGTCAAGGTCTCGAGTGGATCGGCAGCATCAATCCCTACAACGATTACACCAAGTATAACGAAAAGTTTAAGGGCAAGGCCACTCTGACAAGCGACAAGAGCTCCATTACCGCCTACATGGAGTTTTCCTCTTTAACTTCTGAGGACTCCGCTTTATACTATTGCGCTCGTTGGGGCGATGGCAATTATTGGGGCCGGGGAACTACTTTAACAGTGAGCTCCGGCGGCGGCGGAAGCGGAGGTGGAGGATCTGGCGGTGGAGGCAGCGACATCGAGATGACACAGTCCCCCGCTATCATGAGCGCCTCTTTAGGAGAACGTGTGACCATGACTTGTACAGCTTCCTCCAGCGTGAGCAGCTCCTATTTCCACTGGTACCAGCAGAAACCCGGCTCCTCCCCTAAACTGTGTATCTACTCCACAAGCAATTTAGCTAGCGGCGTGCCTCCTCGTTTTAGCGGCTCCGGCAGCACCTCTTACTCTTTAACCATTAGCTCTATGGAGGCCGAAGATGCCGCCACATACTTTTGCCATCAGTACCACCGGTCCCCTACCTTTGGCGGAGGCACAAAGCTGGAGACCAAGCGG(配列番号30)と少なくとも70%同一(例えば、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の核酸配列によってコードされる配列を含み得る。
【0198】
いくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤である単鎖キメラポリペプチドは、QIVLTQSPAIMSASPGEKVTMTCSASSSVSYMNWYQQKSGTSPKRWIYDTSKLASGVPAHFRGSGSGTSYSLTISGMEAEDAATYYCQQWSSNPFTFGSGTKLEINRGGGGSGGGGSGGGGSQVQLQQSGAELARPGASVKMSCKASGYTFTRYTMHWVKQRPGQGLEWIGYINPSRGYTNYNQKFKDKATLTTDKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARYYDDHYCLDYWGQGTTLTVSSSGTTNTVAAYNLTWKSTNFKTILEWEPKPVNQVYTVQISTKSGDWKSKCFYTTDTECDLTDEIVKDVKQTYLARVFSYPAGNVESTGSAGEPLYENSPEFTPYLETNLGQPTIQSFEQVGTKVNVTVEDERTLVRRNNTFLSLRDVFGKDLIYTLYYWKSSSSGKKTAKTNTNEFLIDVDKGENYCFSVQAVIPSRTVNRKSTDSPVECMGQEKGEFREVQLQQSGPELVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIQWVKQKPGQGLEWIGSINPYNDYTKYNEKFKGKATLTSDKSSITAYMEFSSLTSEDSALYYCARWGDGNYWGRGTTLTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIEMTQSPAIMSASLGERVTMTCTASSSVSSSYFHWYQQKPGSSPKLCIYSTSNLASGVPPRFSGSGSTSYSLTISSMEAEDAATYFCHQYHRSPTFGGGTKLETKR(配列番号7)と少なくとも70%同一(例えば、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含み得る。
【0199】
いくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤である単鎖キメラポリペプチドは、CAGATCGTGCTGACCCAAAGCCCCGCCATCATGAGCGCTAGCCCCGGTGAGAAGGTGACCATGACATGCTCCGCTTCCAGCTCCGTGTCCTACATGAACTGGTATCAGCAGAAAAGCGGAACCAGCCCCAAAAGGTGGATCTACGACACCAGCAAGCTGGCCTCCGGAGTGCCCGCTCATTTCCGGGGCTCTGGATCCGGCACCAGCTACTCTTTAACCATTTCCGGCATGGAAGCTGAAGACGCTGCCACCTACTATTGCCAGCAATGGAGCAGCAACCCCTTCACATTCGGATCTGGCACCAAGCTCGAAATCAATCGTGGAGGAGGTGGCAGCGGCGGCGGTGGATCCGGCGGAGGAGGAAGCCAAGTTCAACTCCAGCAGAGCGGCGCTGAACTGGCCCGGCCCGGCGCCTCCGTCAAGATGAGCTGCAAGGCTTCCGGCTATACATTTACTCGTTACACAATGCATTGGGTCAAGCAGAGGCCCGGTCAAGGTTTAGAGTGGATCGGATATATCAACCCTTCCCGGGGCTACACCAACTATAACCAAAAGTTCAAGGATAAAGCCACTTTAACCACTGACAAGAGCTCCTCCACCGCCTACATGCAGCTGTCCTCTTTAACCAGCGAGGACTCCGCTGTTTACTACTGCGCTAGGTATTACGACGACCACTACTGTTTAGACTATTGGGGACAAGGTACCACTTTAACCGTCAGCAGCTCCGGCACCACCAATACCGTGGCCGCTTATAACCTCACATGGAAGAGCACCAACTTCAAGACAATTCTGGAATGGGAACCCAAGCCCGTCAATCAAGTTTACACCGTGCAGATCTCCACCAAATCCGGAGACTGGAAGAGCAAGTGCTTCTACACAACAGACACCGAGTGTGATTTAACCGACGAAATCGTCAAGGACGTCAAGCAAACCTATCTGGCTCGGGTCTTTTCCTACCCCGCTGGCAATGTCGAGTCCACCGGCTCCGCTGGCGAGCCTCTCTACGAGAATTCCCCCGAATTCACCCCTTATTTAGAGACCAATTTAGGCCAGCCTACCATCCAGAGCTTCGAGCAAGTTGGCACCAAGGTGAACGTCACCGTCGAGGATGAAAGGACTTTAGTGCGGCGGAATAACACATTTTTATCCCTCCGGGATGTGTTCGGCAAAGACCTCATCTACACACTGTACTATTGGAAGTCCAGCTCCTCCGGCAAAAAGACCGCTAAGACCAACACCAACGAGTTTTTAATTGACGTGGACAAAGGCGAGAACTACTGCTTCAGCGTGCAAGCCGTGATCCCTTCTCGTACCGTCAACCGGAAGAGCACAGATTCCCCCGTTGAGTGCATGGGCCAAGAAAAGGGCGAGTTCCGGGAGGTCCAGCTGCAGCAGAGCGGACCCGAACTCGTGAAACCCGGTGCTTCCGTGAAAATGTCTTGTAAGGCCAGCGGATACACCTTCACCTCCTATGTGATCCAGTGGGTCAAACAGAAGCCCGGACAAGGTCTCGAGTGGATCGGCAGCATCAACCCTTACAACGACTATACCAAATACAACGAGAAGTTTAAGGGAAAGGCTACTTTAACCTCCGACAAAAGCTCCATCACAGCCTACATGGAGTTCAGCTCTTTAACATCCGAGGACAGCGCTCTGTACTATTGCGCCCGGTGGGGCGACGGCAATTACTGGGGACGGGGCACAACACTGACCGTGAGCAGCGGAGGCGGAGGCTCCGGCGGAGGCGGATCTGGCGGTGGCGGCTCCGACATCGAGATGACCCAGTCCCCCGCTATCATGTCCGCCTCTTTAGGCGAGCGGGTCACAATGACTTGTACAGCCTCCTCCAGCGTCTCCTCCTCCTACTTCCATTGGTACCAACAGAAACCCGGAAGCTCCCCTAAACTGTGCATCTACAGCACCAGCAATCTCGCCAGCGGCGTGCCCCCTAGGTTTTCCGGAAGCGGAAGCACCAGCTACTCTTTAACCATCTCCTCCATGGAGGCTGAGGATGCCGCCACCTACTTTTGTCACCAGTACCACCGGTCCCCCACCTTCGGAGGCGGCACCAAACTGGAGACAAAGAGG(配列番号9)と少なくとも70%同一(例えば、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む核酸によってコードされる
【0200】
いくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤である単鎖キメラポリペプチドは、MKWVTFISLLFLFSSAYSQIVLTQSPAIMSASPGEKVTMTCSASSSVSYMNWYQQKSGTSPKRWIYDTSKLASGVPAHFRGSGSGTSYSLTISGMEAEDAATYYCQQWSSNPFTFGSGTKLEINRGGGGSGGGGSGGGGSQVQLQQSGAELARPGASVKMSCKASGYTFTRYTMHWVKQRPGQGLEWIGYINPSRGYTNYNQKFKDKATLTTDKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARYYDDHYCLDYWGQGTTLTVSSSGTTNTVAAYNLTWKSTNFKTILEWEPKPVNQVYTVQISTKSGDWKSKCFYTTDTECDLTDEIVKDVKQTYLARVFSYPAGNVESTGSAGEPLYENSPEFTPYLETNLGQPTIQSFEQVGTKVNVTVEDERTLVRRNNTFLSLRDVFGKDLIYTLYYWKSSSSGKKTAKTNTNEFLIDVDKGENYCFSVQAVIPSRTVNRKSTDSPVECMGQEKGEFREVQLQQSGPELVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIQWVKQKPGQGLEWIGSINPYNDYTKYNEKFKGKATLTSDKSSITAYMEFSSLTSEDSALYYCARWGDGNYWGRGTTLTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIEMTQSPAIMSASLGERVTMTCTASSSVSSSYFHWYQQKPGSSPKLCIYSTSNLASGVPPRFSGSGSTSYSLTISSMEAEDAATYFCHQYHRSPTFGGGTKLETKR(配列番号8)と少なくとも70%同一(例えば、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含み得る。
【0201】
いくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤である単鎖キメラポリペプチドは、ATGAAGTGGGTGACCTTCATCAGCTTATTATTTTTATTCAGCTCCGCCTATTCCCAGATCGTGCTGACCCAAAGCCCCGCCATCATGAGCGCTAGCCCCGGTGAGAAGGTGACCATGACATGCTCCGCTTCCAGCTCCGTGTCCTACATGAACTGGTATCAGCAGAAAAGCGGAACCAGCCCCAAAAGGTGGATCTACGACACCAGCAAGCTGGCCTCCGGAGTGCCCGCTCATTTCCGGGGCTCTGGATCCGGCACCAGCTACTCTTTAACCATTTCCGGCATGGAAGCTGAAGACGCTGCCACCTACTATTGCCAGCAATGGAGCAGCAACCCCTTCACATTCGGATCTGGCACCAAGCTCGAAATCAATCGTGGAGGAGGTGGCAGCGGCGGCGGTGGATCCGGCGGAGGAGGAAGCCAAGTTCAACTCCAGCAGAGCGGCGCTGAACTGGCCCGGCCCGGCGCCTCCGTCAAGATGAGCTGCAAGGCTTCCGGCTATACATTTACTCGTTACACAATGCATTGGGTCAAGCAGAGGCCCGGTCAAGGTTTAGAGTGGATCGGATATATCAACCCTTCCCGGGGCTACACCAACTATAACCAAAAGTTCAAGGATAAAGCCACTTTAACCACTGACAAGAGCTCCTCCACCGCCTACATGCAGCTGTCCTCTTTAACCAGCGAGGACTCCGCTGTTTACTACTGCGCTAGGTATTACGACGACCACTACTGTTTAGACTATTGGGGACAAGGTACCACTTTAACCGTCAGCAGCTCCGGCACCACCAATACCGTGGCCGCTTATAACCTCACATGGAAGAGCACCAACTTCAAGACAATTCTGGAATGGGAACCCAAGCCCGTCAATCAAGTTTACACCGTGCAGATCTCCACCAAATCCGGAGACTGGAAGAGCAAGTGCTTCTACACAACAGACACCGAGTGTGATTTAACCGACGAAATCGTCAAGGACGTCAAGCAAACCTATCTGGCTCGGGTCTTTTCCTACCCCGCTGGCAATGTCGAGTCCACCGGCTCCGCTGGCGAGCCTCTCTACGAGAATTCCCCCGAATTCACCCCTTATTTAGAGACCAATTTAGGCCAGCCTACCATCCAGAGCTTCGAGCAAGTTGGCACCAAGGTGAACGTCACCGTCGAGGATGAAAGGACTTTAGTGCGGCGGAATAACACATTTTTATCCCTCCGGGATGTGTTCGGCAAAGACCTCATCTACACACTGTACTATTGGAAGTCCAGCTCCTCCGGCAAAAAGACCGCTAAGACCAACACCAACGAGTTTTTAATTGACGTGGACAAAGGCGAGAACTACTGCTTCAGCGTGCAAGCCGTGATCCCTTCTCGTACCGTCAACCGGAAGAGCACAGATTCCCCCGTTGAGTGCATGGGCCAAGAAAAGGGCGAGTTCCGGGAGGTCCAGCTGCAGCAGAGCGGACCCGAACTCGTGAAACCCGGTGCTTCCGTGAAAATGTCTTGTAAGGCCAGCGGATACACCTTCACCTCCTATGTGATCCAGTGGGTCAAACAGAAGCCCGGACAAGGTCTCGAGTGGATCGGCAGCATCAACCCTTACAACGACTATACCAAATACAACGAGAAGTTTAAGGGAAAGGCTACTTTAACCTCCGACAAAAGCTCCATCACAGCCTACATGGAGTTCAGCTCTTTAACATCCGAGGACAGCGCTCTGTACTATTGCGCCCGGTGGGGCGACGGCAATTACTGGGGACGGGGCACAACACTGACCGTGAGCAGCGGAGGCGGAGGCTCCGGCGGAGGCGGATCTGGCGGTGGCGGCTCCGACATCGAGATGACCCAGTCCCCCGCTATCATGTCCGCCTCTTTAGGCGAGCGGGTCACAATGACTTGTACAGCCTCCTCCAGCGTCTCCTCCTCCTACTTCCATTGGTACCAACAGAAACCCGGAAGCTCCCCTAAACTGTGCATCTACAGCACCAGCAATCTCGCCAGCGGCGTGCCCCCTAGGTTTTCCGGAAGCGGAAGCACCAGCTACTCTTTAACCATCTCCTCCATGGAGGCTGAGGATGCCGCCACCTACTTTTGTCACCAGTACCACCGGTCCCCCACCTTCGGAGGCGGCACCAAACTGGAGACAAAGAGG(配列番号10)と少なくとも70%同一(例えば、少なくとも75%同一、少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、少なくとも95%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む核酸によってコードされる。
【0202】
追加の抗原結合ドメイン
本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態は、そのN末端および/またはC末端に1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)をさらに含み得る。
【0203】
いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、そのN末端に1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)を含み得る。いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドのN末端の1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの1つは、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、または可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性組織因子ドメインのうちのいずれか)に直接隣接し得る。いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、単鎖キメラポリペプチドのN末端の少なくとも1つの追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの1つと、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、または可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性組織因子ドメインのうちのいずれか)との間に、リンカー配列(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なリンカー配列のうちのいずれか)をさらに含む。
【0204】
本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、そのC末端に1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)を含む。いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドのC末端の1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの1つは、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、または可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な可溶性組織因子ドメインのうちのいずれか)に直接隣接している。いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、単鎖キメラポリペプチドのC末端の少なくとも1つの追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの1つと、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、または可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性組織因子ドメインのうちのいずれか)との間に、リンカー配列(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なリンカー配列のうちのいずれか)をさらに含む。
【0205】
本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、そのN末端およびそのC末端に1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)を含む。いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドのN末端の1つ以上の追加の抗原結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの1つは、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、または可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性組織因子ドメインのうちのいずれか)に直接隣接している。いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、N末端の1つ以上の追加の抗原結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの1つと、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、または可溶性組織因子ドメイン(例えば、例示的な可溶性組織因子ドメインのうちのいずれか)との間に、リンカー配列(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なリンカー配列のうちのいずれか)をさらに含む。いくつかの実施形態では、C末端の1つ以上の追加の抗原結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの1つは、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、または可溶性組織因子ドメイン(例えば、例示的な可溶性組織因子ドメインのうちのいずれか)に直接隣接している。いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、C末端の1つ以上の追加の抗原結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの1つと、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、または可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性組織因子ドメインのうちのいずれか)との間に、リンカー配列(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なリンカー配列のうちのいずれか)をさらに含む。
【0206】
本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、および1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの2つ以上(例えば、3、4、5、6、7、8、9、または10)は、同じ抗原に特異的に結合する。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、および1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの2つ以上(例えば、3、4、5、6、7、8、9、または10)は、同じエピトープに特異的に結合する。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、および1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの2つ以上(例えば、3、4、5、6、7、8、9、または10)は、同じアミノ酸配列を含む。
【0207】
本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、および1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)は各々、同じ抗原に特異的に結合する。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、および1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)は各々、同じエピトープに特異的に結合する。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)の追加の標的結合ドメインは各々、同じアミノ酸配列を含む。
【0208】
本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、および1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)は、異なる抗原に特異的に結合する。
【0209】
単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および1つ以上の標的結合ドメインのうちの1つ以上が、抗原結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)である。本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および1つ以上の追加の標的結合ドメインは各々、抗原結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)である。いくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、scFvまたは単一ドメイン抗体を含み得る。
【0210】
本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、および1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)が、CD28、CD3、またはIL-2受容体に特異的に結合する。
【0211】
本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)、および1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの1つ以上が、可溶性IL-2である。
【0212】
多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)をさらに含み、1つ以上の追加の抗原結合ドメインのうちの少なくとも1つが、可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な可溶性組織因子ドメインのうちのいずれか)と一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な一対の親和性ドメインのうちのいずれかの例示的な第1のドメインのうちのいずれか)との間に位置付けられている。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性組織因子ドメインのうちのいずれか)と1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの少なくとも1つとの間にリンカー配列(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なリンカー配列のうちのいずれか)、および/または1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの少なくとも1つと一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な一対の親和性ドメインのうちのいずれかの本明細書に記載の例示的な第1のドメインのうちのいずれか)との間にリンカー配列(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なリンカー配列のうちのいずれか)をさらに含み得る。
【0213】
本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、第1のキメラポリペプチドのN末端および/またはC末端に1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)の追加の標的結合ドメインをさらに含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの少なくとも1つは、第1のキメラポリペプチド内の一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な一対の親和性ドメインのうちのいずれかの本明細書に記載の例示的な第1のドメインのうちのいずれか)に直接隣接している。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの少なくとも1つと一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な一対の親和性ドメインのうちのいずれかの本明細書に記載の例示的な第1のドメインのうちのいずれか)との間にリンカー配列(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なリンカー配列のうちのいずれか)をさらに含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの少なくとも1つは、第1のキメラポリペプチド内の第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)に直接隣接している。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの少なくとも1つと第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)との間にリンカー配列(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なリンカー配列のうちのいずれか)をさらに含む。
【0214】
本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの少なくとも1つは、第1のキメラポリペプチドのN末端および/またはC末端に配置されており、1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの少なくとも1つは、第1のキメラポリペプチド内の可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な可溶性組織因子ドメインのうちのいずれか)と一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な一対の親和性ドメインのうちのいずれかの例示的な第1のドメインのうちのいずれか)との間に位置付けられている。いくつかの実施形態では、N末端に配置された1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つの追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)は、第1のキメラポリペプチド内の第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)または一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な一対の親和性ドメインのうちのいずれかの本明細書に記載の例示的な第1のドメインのうちのいずれか)に直接隣接している。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、第1のキメラポリペプチド内の少なくとも1つの追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)と第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)または一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な一対の親和性ドメインのうちのいずれかの本明細書に記載の例示的な第1のドメインのうちのいずれか)との間に配置されたリンカー配列(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知のリンカー配列のうちのいずれか)をさらに含む。いくつかの実施形態では、C末端に配置された1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つの追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)は、第1のキメラポリペプチド内の第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)または一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な一対の親和性ドメインのうちのいずれかの例示的な第1のドメインのうちのいずれか)に直接隣接している。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、第1のキメラポリペプチド内の少なくとも1つの追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)と第1の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)または一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な一対の親和性ドメインのうちのいずれかの本明細書に記載の例示的な第1のドメインのうちのいずれか)との間に配置されたリンカー配列(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なリンカー配列のうちのいずれか)をさらに含む。いくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性組織因子ドメインのうちのいずれか)と一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載の第1のドメインのうちのいずれかまたは本明細書に記載の例示的な一対の親和性ドメインのうちのいずれか)との間に位置付けられた1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの少なくとも1つは、可溶性組織因子ドメインおよび/または一対の親和性ドメインの第1のドメインに直接隣接している。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、(i)可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性組織因子のうちのいずれか)と、可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な可溶性組織因子のうちのいずれか)と一対の親和性ドメインの第1のドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な一対の親和性ドメインのうちのいずれかの例示的な第1のドメインのうちのいずれか)との間に位置付けられた1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの少なくとも1つとの間、および/または(ii)一対の親和性ドメインの第1のドメインと、可溶性組織因子ドメインと一対の親和性ドメインの第1のドメインとの間に位置付けられた1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの少なくとも1つとの間に配置されたリンカー配列(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なリンカー配列のうちのいずれか)をさらに含む。
【0215】
本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、第2のキメラポリペプチドのN末端および/またはC末端に1つ以上(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10)の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)をさらに含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの少なくとも1つは、第2のキメラポリペプチド内の一対の親和性ドメインの第2のドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な一対の親和性ドメインのうちのいずれかの例示的な第2のドメインのうちのいずれか)に直接隣接している。いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、第2のキメラポリペプチド内の1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの少なくとも1つと一対の親和性ドメインの第2のドメイン(例えば、本明細書に記載の例示的な一対の親和性ドメインのうちのいずれかの本明細書に記載の例示的な第2のドメインのうちのいずれか)との間にリンカー配列(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なリンカー配列のうちのいずれか)をさらに含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの少なくとも1つは、第2のキメラポリペプチド内の第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の標的結合ドメインのうちのいずれか)に直接隣接している。いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、第2のキメラポリペプチド内の1つ以上の追加の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)のうちの少なくとも1つと第2の標的結合ドメイン(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な標的結合ドメインのうちのいずれか)との間にリンカー配列(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的なリンカー配列のうちのいずれか)をさらに含む。
【0216】
本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの2つ以上(例えば、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、またはそれ以上)が、同じ抗原に特異的に結合する。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの2つ以上(例えば、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、またはそれ以上)が、同じエピトープに特異的に結合する。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの2つ以上(例えば、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、またはそれ以上)が、同じアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および1つ以上の追加の標的結合ドメインは各々、同じ抗原に特異的に結合する。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および1つ以上の追加の標的結合ドメインは各々、同じエピトープに特異的に結合する。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および1つ以上の追加の標的結合ドメインは各々、同じアミノ酸配列を含む。
【0217】
本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および1つ以上の追加の標的結合ドメインは、異なる抗原に特異的に結合する。本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および1つ以上の追加の標的結合ドメインのうちの1つ以上(例えば、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、またはそれ以上)が、抗原結合ドメインである。いくつかの実施形態では、第1の標的結合ドメイン、第2の標的結合ドメイン、および1つ以上の追加の標的結合ドメインは各々、抗原結合ドメイン(例えば、scFvまたは単一ドメイン抗体)である。
【0218】
シグナル配列
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドは、そのN末端にシグナル配列をさらに含み得る。当業者に理解されるように、シグナル配列は、タンパク質を分泌経路に指向するいくつかの内因的に産生されたタンパク質のN末端に存在するアミノ酸配列である(例えば、タンパク質は、ある特定の細胞内オルガネラに存在するか、細胞膜に存在するか、または細胞から分泌されるように指示される)。シグナル配列は不均一であり、それらの一次アミノ酸配列が大きく異なる。しかしながら、シグナル配列は、典型的には、16~30アミノ酸長であり、親水性の通常は正に帯電したN末端領域、中央の疎水性ドメイン、およびシグナルペプチダーゼの切断部位を含むC末端領域を含む。
【0219】
いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドは、アミノ酸配列MKWVTFISLLFLFSSAYS(配列番号33)を有するシグナル配列を含み得る。いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドは、核酸配列:
ATGAAATGGGTGACCTTTATTTCTTTACTGTTCCTCTTTAGCAGCGCCTACTCC(配列番号34)、
ATGAAGTGGGTCACATTTATCTCTTTACTGTTCCTCTTCTCCAGCGCCTACAGC(配列番号35)、
ATGAAATGGGTGACCTTTATTTCTTTACTGTTCCTCTTTAGCAGCGCCTACTCC(配列番号36)、または
ATGAAATGGGTCACCTTCATCTCTTTACTGTTTTTATTTAGCAGCGCCTACAGC(配列番号101)
によってコードされるシグナル配列を含み得る。
【0220】
いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドは、アミノ酸配列MKCLLYLAFLFLGVNC(配列番号37)を有するシグナル配列を含み得る。いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドは、アミノ酸配列MGQIVTMFEALPHIIDEVINIVIIVLIIITSIKAVYNFATCGILALVSFLFLAGRSCG(配列番号38)を有するシグナル配列を含み得る。いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドは、アミノ酸配列MPNHQSGSPTGSSDLLLSGKKQRPHLALRRKRRREMRKINRKVRRMNLAPIKEKTAWQHLQALISEAEEVLKTSQTPQNSLTLFLALLSVLGPPVTG(配列番号39)を有するシグナル配列を含み得る。いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドは、アミノ酸配列MDSKGSSQKGSRLLLLLVVSNLLLCQGVVS(配列番号40)を有するシグナル配列を含み得る。当業者であれば、単鎖キメラポリペプチドでの使用に適切な他のシグナル配列を認識しているであろう。
【0221】
いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドは、約10~100アミノ酸長のシグナル配列を含み得る。例えば、シグナル配列は、約10~100アミノ酸長、約15~100アミノ酸長、約20~100アミノ酸長、約25~100アミノ酸長、約30~100アミノ酸長、約35~100アミノ酸長、約40~100アミノ酸長、約45~100アミノ酸長、約50~100アミノ酸長、約55~100アミノ酸長、約60~100アミノ酸長、約65~100アミノ酸長、約70~100アミノ酸長、約75~100アミノ酸長、約80~100アミノ酸長、約85~100アミノ酸長、約90~100アミノ酸長、約95~100アミノ酸長、約10~95アミノ酸長、約10~90アミノ酸長、約10~85アミノ酸長、約10~80アミノ酸長、約10~75アミノ酸長、約10~70アミノ酸長、約10~65アミノ酸長、約10~60アミノ酸長、約10~55アミノ酸長、約10~50アミノ酸長、約10~45アミノ酸長、約10~40アミノ酸長、約10~35アミノ酸長、約10~30アミノ酸長、約10~25アミノ酸長、約10~20アミノ酸長、約10~15アミノ酸長、約20~30アミノ酸長、約30~40アミノ酸長、約40~50アミノ酸長、約50~60アミノ酸長、約60~70アミノ酸長、約70~80アミノ酸長、約80~90アミノ酸長、約90~100アミノ酸長、約20~90アミノ酸長、約30~80アミノ酸長、約40~70アミノ酸長、約50~60アミノ酸長、またはそれらの間の任意の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、シグナル配列は、約10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、または100アミノ酸長である。
【0222】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるシグナル配列のうちのいずれかは、シグナル配列の機能が損なわれないままである限り、そのN末端および/またはC末端に1つ以上の追加のアミノ酸(例えば、1、2、3、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上のアミノ酸)を含み得る。例えば、アミノ酸配列MKWVTFISLLFLFSSAYS(配列番号33)を有するシグナル配列は、単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドを分泌経路に指向する能力を依然として保持しながら、N末端またはC末端に1つ以上の追加のアミノ酸を含むことができる。
【0223】
いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドは、単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドを細胞外空間に指向するシグナル配列を含み得る。かかる実施形態は、単離および/または精製が比較的容易な単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、およびは第2のキメラポリペプチドを生成するのに有用である。
【0224】
ペプチドタグ
いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドは、(例えば、単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドのN末端またはC末端に)ペプチドタグを含み得る。いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドは、2つ以上のペプチドタグを含む。
【0225】
単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドに含まれ得る例示的なペプチドタグには、AviTag(GLNDIFEAQKIEWHE、配列番号41)、カルモジュリンタグ(KRRWKKNFIAVSAANRFKKISSSGAL、配列番号42)、ポリグルタミン酸タグ(EEEEEE、配列番号43)、Eタグ(GAPVPYPDPLEPR、配列番号44)、FLAGタグ(DYKDDDDK、配列番号45)、HAタグ、血球凝集素由来のペプチド(YPYDVPDYA、配列番号46)、hisタグ(HHHHH(配列番号47)、HHHHHH(配列番号48)、HHHHHHH(配列番号49)、HHHHHHHH(配列番号50)、HHHHHHHHH(配列番号51)、またはHHHHHHHHHH(配列番号52))、mycタグ(EQKLISEEDL、配列番号53)、NEタグ(TKENPRSNQEESYDDNES、配列番号54)、Sタグ(KETAAAKFERQHMDS、配列番号55)、SBPタグ(MDEKTTGWRGGHVVEGLAGELEQLRARLEHHPQGQREP、配列番号56)、Softag 1(SLAELLNAGLGGS、配列番号57)、Softag 3(TQDPSRVG、配列番号58)、Spotタグ(PDRVRAVSHWSS、配列番号59)、Strepタグ(WSHPQFEK、配列番号60)、TCタグ(CCPGCC、配列番号61)、Tyタグ(EVHTNQDPLD、配列番号62)、V5タグ(GKPIPNPLLGLDST、配列番号63)、VSVタグ(YTDIEMNRLGK、配列番号64)、およびXpressタグ(DLYDDDDK、配列番号65)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、組織因子タンパク質は、ペプチドタグである。
【0226】
単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドに含まれ得るペプチドタグは、単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドに関連する様々な用途のうちのいずれかに使用され得る。例えば、ペプチドタグは、単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドの精製に使用され得る。1つの非限定的な例として、単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドは、mycタグを含み得、mycタグを認識する抗体を使用して精製され得る。mycタグを認識する抗体の1つの非限定的な例は、非営利Developmental Studies Hybridoma Bankから入手可能な9E10である。別の非限定的な例として、単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドは、ヒスチジンタグを含み得、ニッケルまたはコバルトキレートを使用して精製され得る。当業者であれば、単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドの精製における使用に好適なそれらのタグに結合する他のタグおよび薬剤を認識しているであろう。いくつかの実施形態では、ペプチドタグは、精製後に、単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドから除去される。いくつかの実施形態では、ペプチドタグは、精製後に、単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドから除去されない。
【0227】
単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドに含まれ得るペプチドタグは、例えば、単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドの免疫沈降、単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドの画像化(例えば、ウエスタンブロッティング、ELISA、フローサイトメトリー、および/または免疫細胞化学による)、および/または単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドの可溶化に使用され得る。
【0228】
いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドは、約10~100アミノ酸長のペプチドタグを含み得る。例えば、ペプチドタグは、約10~100アミノ酸長、約15~100アミノ酸長、約20~100アミノ酸長、約25~100アミノ酸長、約30~100アミノ酸長、約35~100アミノ酸長、約40~100アミノ酸長、約45~100アミノ酸長、約50~100アミノ酸長、約55~100アミノ酸長、約60~100アミノ酸長、約65~100アミノ酸長、約70~100アミノ酸長、約75~100アミノ酸長、約80~100アミノ酸長、約85~100アミノ酸長、約90~100アミノ酸長、約95~100アミノ酸長、約10~95アミノ酸長、約10~90アミノ酸長、約10~85アミノ酸長、約10~80アミノ酸長、約10~75アミノ酸長、約10~70アミノ酸長、約10~65アミノ酸長、約10~60アミノ酸長、約10~55アミノ酸長、約10~50アミノ酸長、約10~45アミノ酸長、約10~40アミノ酸長、約10~35アミノ酸長、約10~30アミノ酸長、約10~25アミノ酸長、約10~20アミノ酸長、約10~15アミノ酸長、約20~30アミノ酸長、約30~40アミノ酸長、約40~50アミノ酸長、約50~60アミノ酸長、約60~70アミノ酸長、約70~80アミノ酸長、約80~90アミノ酸長、約90~100アミノ酸長、約20~90アミノ酸長、約30~80アミノ酸長、約40~70アミノ酸長、約50~60アミノ酸長、またはそれらの間の任意の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、ペプチドタグは、約10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、または100アミノ酸長である。
【0229】
単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドに含まれるペプチドタグは、任意の好適な長さのものであり得る。例えば、ペプチドタグは、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、またはそれ以上のアミノ酸長であり得る。単鎖キメラポリペプチド、第1のキメラポリペプチド、または第2のキメラポリペプチドが2つ以上のペプチドタグを含む実施形態では、2つ以上のペプチドタグは、同じ長さまたは異なる長さのものであり得る。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるペプチドタグのうちのいずれかは、ペプチドタグの機能が損なわれないままである限り、N末端および/またはC末端に1つ以上の追加のアミノ酸(例えば、1、2、3、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上のアミノ酸)を含み得る。例えば、アミノ酸配列EQKLISEEDL(配列番号53)を有するmycタグは、抗体(例えば、9E10)によって結合される能力を依然として保持しながら、(例えば、ペプチドタグのN末端および/またはC末端)に1つ以上の追加のアミノ酸を含み得る。
【0230】
CD3/CD28結合剤
1つ以上のCD3/CD28結合剤の使用を含む方法が本明細書に提供される。CD3/CD28結合剤は、例えば、単鎖キメラポリペプチド、多鎖キメラポリペプチド、二重特異性抗体、または抗CD3/抗CD28ビーズであり得る。
【0231】
単鎖キメラポリペプチド
CD3/CD28結合剤の非限定的な例は、第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む単鎖キメラポリペプチドであり、単鎖キメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインがCD3に結合し、単鎖キメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインがCD28に結合する。CD3/CD28結合剤である単鎖キメラポリペプチドの非限定的な例は、本明細書に記載されている。
【0232】
多鎖キメラポリペプチド
CD3/CD28結合剤の非限定的な例は、多鎖キメラポリペプチドであり、多鎖キメラポリペプチドが、(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、および(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメインを含む、第1のキメラポリペプチドと、(i)一対の親和性ドメインの第2のドメインおよび(ii)第2の標的結合ドメインを含む、第2のキメラポリペプチドとを含み、第1のキメラポリペプチドと第2のキメラポリペプチドが一対の親和性ドメインの第1のドメインと第2のドメインとの結合を介して会合し、第1の標的結合ドメインがCD3に結合しかつ第2の標的結合ドメインがCD28に結合するか、または第1の標的結合ドメインがCD28に結合しかつ第2の標的結合ドメインがCD3に結合する。
【0233】
いくつかの実施形態では、液体培養培地は、多鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物をさらに含む。いくつかの実施形態では、IgG1抗体構築物は、配列番号66、67または74、および68のCDRを含む重鎖可変ドメインと、配列番号69、70、および71のCDRを含む軽鎖可変ドメインとを含む。いくつかの実施形態では、重鎖可変ドメインは、配列番号72と少なくとも90%同一の配列番号を含み、軽鎖可変ドメインは、配列番号73と少なくとも90%同一の配列番号を含む。いくつかの実施形態では、重鎖可変ドメインは、配列番号72を含み、軽鎖可変ドメインは、配列番号73を含む。
【0234】
いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインと可溶性組織因子ドメインは、互いに直接隣接している。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、第1の標的結合ドメインと可溶性組織因子ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む。いくつかの実施形態では、可溶性組織因子ドメインと第2のキメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインは、互いに直接隣接している。いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、可溶性組織因子ドメインと第2の標的結合ドメインとの間にリンカー配列をさらに含む。
【0235】
いくつかの実施形態では、CD3は、ヒトCD3である。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインは、配列番号5と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、または100%同一の配列を含む。
【0236】
いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインは、可溶性ヒト組織因子ドメインである。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドの可溶性ヒト組織因子ドメインは、配列番号2と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインは、野生型可溶性ヒト組織因子由来の配列を含むか、またはそれからなる。
【0237】
いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインは、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニンのうちのいずれも含まない。
【0238】
いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインは、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸20位に対応するアミノ酸位置におけるリジン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸22位に対応するアミノ酸位置におけるイソロイシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸45位に対応するアミノ酸位置におけるトリプトファン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸58位に対応するアミノ酸位置におけるアスパラギン酸、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸94位に対応するアミノ酸位置におけるチロシン、成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸135位に対応するアミノ酸位置におけるアルギニン、および成熟野生型ヒト組織因子タンパク質のアミノ酸140位に対応するアミノ酸位置におけるフェニルアラニンのうちの1つ以上を含む。
【0239】
いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインは、血液凝固を開始しない。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、配列番号102と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、配列番号104と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、または100%同一の配列を含む。
【0240】
いくつかの実施形態では、CD28は、ヒトCD28である。いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインは、配列番号6と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、配列番号106と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、配列番号108と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、または100%同一の配列を含む。いくつかの実施形態では、多鎖キメラポリペプチドは、血液凝固を開始しない。
【0241】
いくつかの実施形態では、液体培養培地は、約10nM~約1000nM(または本明細書に記載の範囲の下位範囲のうちのいずれか)の多鎖キメラポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、液体培養培地は、約50nM~約300nM(または本明細書に記載の範囲の下位範囲のうちのいずれか)の多鎖キメラポリペプチドを含む。
【0242】
例示的な成熟した第1のキメラポリペプチド(配列番号102)
QIVLTQSPAIMSASPGEKVTMTCSASSSVSYMNWYQQKSGTSPKRWIYDTSKLASGVPAHFRGSGSGTSYSLTISGMEAEDAATYYCQQWSSNPFTFGSGTKLEINRGGGGSGGGGSGGGGSQVQLQQSGAELARPGASVKMSCKASGYTFTRYTMHWVKQRPGQGLEWIGYINPSRGYTNYNQKFKDKATLTTDKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARYYDDHYCLDYWGQGTTLTVSSSGTTNTVAAYNLTWKSTNFKTILEWEPKPVNQVYTVQISTKSGDWKSKCFYTTDTECDLTDEIVKDVKQTYLARVFSYPAGNVESTGSAGEPLYENSPEFTPYLETNLGQPTIQSFEQVGTKVNVTVEDERTLVRRNNTFLSLRDVFGKDLIYTLYYWKSSSSGKKTAKTNTNEFLIDVDKGENYCFSVQAVIPSRTVNRKSTDSPVECMGQEKGEFRENWVNVISNLKKIEDLIQSMHIDATLYTESDVHPSCKVTAMKCFLLELQVISLESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGNVTESGCKECEELEEKNIKEFLQSFVHIVQMFINTS
【0243】
成熟した第1のキメラポリペプチドをコードする例示的なDNA(配列番号103)
CAGATCGTGCTGACCCAAAGCCCCGCCATCATGAGCGCTAGCCCCGGTGAGAAGGTGACCATGACATGCTCCGCTTCCAGCTCCGTGTCCTACATGAACTGGTATCAGCAGAAAAGCGGAACCAGCCCCAAAAGGTGGATCTACGACACCAGCAAGCTGGCCTCCGGAGTGCCCGCTCATTTCCGGGGCTCTGGATCCGGCACCAGCTACTCTTTAACCATTTCCGGCATGGAAGCTGAAGACGCTGCCACCTACTATTGCCAGCAATGGAGCAGCAACCCCTTCACATTCGGATCTGGCACCAAGCTCGAAATCAATCGTGGAGGAGGTGGCAGCGGCGGCGGTGGATCCGGCGGAGGAGGAAGCCAAGTTCAACTCCAGCAGAGCGGCGCTGAACTGGCCCGGCCCGGCGCCTCCGTCAAGATGAGCTGCAAGGCTTCCGGCTATACATTTACTCGTTACACAATGCATTGGGTCAAGCAGAGGCCCGGTCAAGGTTTAGAGTGGATCGGATATATCAACCCTTCCCGGGGCTACACCAACTATAACCAAAAGTTCAAGGATAAAGCCACTTTAACCACTGACAAGAGCTCCTCCACCGCCTACATGCAGCTGTCCTCTTTAACCAGCGAGGACTCCGCTGTTTACTACTGCGCTAGGTATTACGACGACCACTACTGTTTAGACTATTGGGGACAAGGTACCACTTTAACCGTCAGCAGCTCCGGCACCACCAATACCGTGGCCGCTTATAACCTCACATGGAAGAGCACCAACTTCAAGACAATTCTGGAATGGGAACCCAAGCCCGTCAATCAAGTTTACACCGTGCAGATCTCCACCAAATCCGGAGACTGGAAGAGCAAGTGCTTCTACACAACAGACACCGAGTGTGATTTAACCGACGAAATCGTCAAGGACGTCAAGCAAACCTATCTGGCTCGGGTCTTTTCCTACCCCGCTGGCAATGTCGAGTCCACCGGCTCCGCTGGCGAGCCTCTCTACGAGAATTCCCCCGAATTCACCCCTTATTTAGAGACCAATTTAGGCCAGCCTACCATCCAGAGCTTCGAGCAAGTTGGCACCAAGGTGAACGTCACCGTCGAGGATGAAAGGACTTTAGTGCGGCGGAATAACACATTTTTATCCCTCCGGGATGTGTTCGGCAAAGACCTCATCTACACACTGTACTATTGGAAGTCCAGCTCCTCCGGCAAAAAGACCGCTAAGACCAACACCAACGAGTTTTTAATTGACGTGGACAAAGGCGAGAACTACTGCTTCAGCGTGCAAGCCGTGATCCCTTCTCGTACCGTCAACCGGAAGAGCACAGATTCCCCCGTTGAGTGCATGGGCCAAGAAAAGGGCGAGTTCCGGGAGAACTGGGTGAACGTCATCAGCAATTTAAAGAAGATCGAAGATTTAATTCAGTCCATGCATATCGACGCCACTTTATACACAGAATCCGACGTGCACCCCTCTTGTAAGGTGACCGCCATGAAATGTTTTTTACTGGAGCTGCAAGTTATCTCTTTAGAGAGCGGAGACGCTAGCATCCACGACACCGTGGAGAATTTAATCATTTTAGCCAATAACTCTTTATCCAGCAACGGCAACGTGACAGAGTCCGGCTGCAAGGAGTGCGAAGAGCTGGAGGAGAAGAACATCAAGGAGTTTCTGCAATCCTTTGTGCACATTGTCCAGATGTTCATCAATACCTCC
【0244】
例示的な前駆体第1のキメラポリペプチド(配列番号104)
MKWVTFISLLFLFSSAYSQIVLTQSPAIMSASPGEKVTMTCSASSSVSYMNWYQQKSGTSPKRWIYDTSKLASGVPAHFRGSGSGTSYSLTISGMEAEDAATYYCQQWSSNPFTFGSGTKLEINRGGGGSGGGGSGGGGSQVQLQQSGAELARPGASVKMSCKASGYTFTRYTMHWVKQRPGQGLEWIGYINPSRGYTNYNQKFKDKATLTTDKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARYYDDHYCLDYWGQGTTLTVSSSGTTNTVAAYNLTWKSTNFKTILEWEPKPVNQVYTVQISTKSGDWKSKCFYTTDTECDLTDEIVKDVKQTYLARVFSYPAGNVESTGSAGEPLYENSPEFTPYLETNLGQPTIQSFEQVGTKVNVTVEDERTLVRRNNTFLSLRDVFGKDLIYTLYYWKSSSSGKKTAKTNTNEFLIDVDKGENYCFSVQAVIPSRTVNRKSTDSPVECMGQEKGEFRENWVNVISNLKKIEDLIQSMHIDATLYTESDVHPSCKVTAMKCFLLELQVISLESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGNVTESGCKECEELEEKNIKEFLQSFVHIVQMFINTS
【0245】
前駆体第1のキメラポリペプチドをコードする例示的なDNA(配列番号105)
ATGAAGTGGGTGACCTTCATCAGCTTATTATTTTTATTCAGCTCCGCCTATTCC CAGATCGTGCTGACCCAAAGCCCCGCCATCATGAGCGCTAGCCCCGGTGAGAAGGTGACCATGACATGCTCCGCTTCCAGCTCCGTGTCCTACATGAACTGGTATCAGCAGAAAAGCGGAACCAGCCCCAAAAGGTGGATCTACGACACCAGCAAGCTGGCCTCCGGAGTGCCCGCTCATTTCCGGGGCTCTGGATCCGGCACCAGCTACTCTTTAACCATTTCCGGCATGGAAGCTGAAGACGCTGCCACCTACTATTGCCAGCAATGGAGCAGCAACCCCTTCACATTCGGATCTGGCACCAAGCTCGAAATCAATCGTGGAGGAGGTGGCAGCGGCGGCGGTGGATCCGGCGGAGGAGGAAGCCAAGTTCAACTCCAGCAGAGCGGCGCTGAACTGGCCCGGCCCGGCGCCTCCGTCAAGATGAGCTGCAAGGCTTCCGGCTATACATTTACTCGTTACACAATGCATTGGGTCAAGCAGAGGCCCGGTCAAGGTTTAGAGTGGATCGGATATATCAACCCTTCCCGGGGCTACACCAACTATAACCAAAAGTTCAAGGATAAAGCCACTTTAACCACTGACAAGAGCTCCTCCACCGCCTACATGCAGCTGTCCTCTTTAACCAGCGAGGACTCCGCTGTTTACTACTGCGCTAGGTATTACGACGACCACTACTGTTTAGACTATTGGGGACAAGGTACCACTTTAACCGTCAGCAGCTCCGGCACCACCAATACCGTGGCCGCTTATAACCTCACATGGAAGAGCACCAACTTCAAGACAATTCTGGAATGGGAACCCAAGCCCGTCAATCAAGTTTACACCGTGCAGATCTCCACCAAATCCGGAGACTGGAAGAGCAAGTGCTTCTACACAACAGACACCGAGTGTGATTTAACCGACGAAATCGTCAAGGACGTCAAGCAAACCTATCTGGCTCGGGTCTTTTCCTACCCCGCTGGCAATGTCGAGTCCACCGGCTCCGCTGGCGAGCCTCTCTACGAGAATTCCCCCGAATTCACCCCTTATTTAGAGACCAATTTAGGCCAGCCTACCATCCAGAGCTTCGAGCAAGTTGGCACCAAGGTGAACGTCACCGTCGAGGATGAAAGGACTTTAGTGCGGCGGAATAACACATTTTTATCCCTCCGGGATGTGTTCGGCAAAGACCTCATCTACACACTGTACTATTGGAAGTCCAGCTCCTCCGGCAAAAAGACCGCTAAGACCAACACCAACGAGTTTTTAATTGACGTGGACAAAGGCGAGAACTACTGCTTCAGCGTGCAAGCCGTGATCCCTTCTCGTACCGTCAACCGGAAGAGCACAGATTCCCCCGTTGAGTGCATGGGCCAAGAAAAGGGCGAGTTCCGGGAGAACTGGGTGAACGTCATCAGCAATTTAAAGAAGATCGAAGATTTAATTCAGTCCATGCATATCGACGCCACTTTATACACAGAATCCGACGTGCACCCCTCTTGTAAGGTGACCGCCATGAAATGTTTTTTACTGGAGCTGCAAGTTATCTCTTTAGAGAGCGGAGACGCTAGCATCCACGACACCGTGGAGAATTTAATCATTTTAGCCAATAACTCTTTATCCAGCAACGGCAACGTGACAGAGTCCGGCTGCAAGGAGTGCGAAGAGCTGGAGGAGAAGAACATCAAGGAGTTTCTGCAATCCTTTGTGCACATTGTCCAGATGTTCATCAATACCTCC
【0246】
例示的な成熟した第2のキメラポリペプチド(配列番号106)
VQLQQSGPELVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIQWVKQKPGQGLEWIGSINPYNDYTKYNEKFKGKATLTSDKSSITAYMEFSSLTSEDSALYYCARWGDGNYWGRGTTLTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIEMTQSPAIMSASLGERVTMTCTASSSVSSSYFHWYQQKPGSSPKLCIYSTSNLASGVPPRFSGSGSTSYSLTISSMEAEDAATYFCHQYHRSPTFGGGTKLETKRITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIR
【0247】
成熟した第2のキメラポリペプチドをコードする例示的なDNA(配列番号107)
GTGCAGCTGCAGCAGTCCGGACCCGAACTGGTCAAGCCCGGTGCCTCCGTGAAAATGTCTTGTAAGGCTTCTGGCTACACCTTTACCTCCTACGTCATCCAATGGGTGAAGCAGAAGCCCGGTCAAGGTCTCGAGTGGATCGGCAGCATCAATCCCTACAACGATTACACCAAGTATAACGAAAAGTTTAAGGGCAAGGCCACTCTGACAAGCGACAAGAGCTCCATTACCGCCTACATGGAGTTTTCCTCTTTAACTTCTGAGGACTCCGCTTTATACTATTGCGCTCGTTGGGGCGATGGCAATTATTGGGGCCGGGGAACTACTTTAACAGTGAGCTCCGGCGGCGGCGGAAGCGGAGGTGGAGGATCTGGCGGTGGAGGCAGCGACATCGAGATGACACAGTCCCCCGCTATCATGAGCGCCTCTTTAGGAGAACGTGTGACCATGACTTGTACAGCTTCCTCCAGCGTGAGCAGCTCCTATTTCCACTGGTACCAGCAGAAACCCGGCTCCTCCCCTAAACTGTGTATCTACTCCACAAGCAATTTAGCTAGCGGCGTGCCTCCTCGTTTTAGCGGCTCCGGCAGCACCTCTTACTCTTTAACCATTAGCTCTATGGAGGCCGAAGATGCCGCCACATACTTTTGCCATCAGTACCACCGGTCCCCTACCTTTGGCGGAGGCACAAAGCTGGAGACCAAGCGGATTACATGCCCCCCTCCCATGAGCGTGGAGCACGCCGACATCTGGGTGAAGAGCTATAGCCTCTACAGCCGGGAGAGGTATATCTGTAACAGCGGCTTCAAGAGGAAGGCCGGCACCAGCAGCCTCACCGAGTGCGTGCTGAATAAGGCTACCAACGTGGCTCACTGGACAACACCCTCTTTAAAGTGCATCCGG
【0248】
例示的な前駆体第2のキメラポリペプチド(配列番号108)
MKWVTFISLLFLFSSAYSVQLQQSGPELVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIQWVKQKPGQGLEWIGSINPYNDYTKYNEKFKGKATLTSDKSSITAYMEFSSLTSEDSALYYCARWGDGNYWGRGTTLTVSSGGGGSGGGGSGGGGSDIEMTQSPAIMSASLGERVTMTCTASSSVSSSYFHWYQQKPGSSPKLCIYSTSNLASGVPPRFSGSGSTSYSLTISSMEAEDAATYFCHQYHRSPTFGGGTKLETKRITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIR
【0249】
前駆体第2のキメラポリペプチドをコードする例示的なDNA(配列番号109)
ATGAAATGGGTCACCTTCATCTCTTTACTGTTTTTATTTAGCAGCGCCTACAGCGTGCAGCTGCAGCAGTCCGGACCCGAACTGGTCAAGCCCGGTGCCTCCGTGAAAATGTCTTGTAAGGCTTCTGGCTACACCTTTACCTCCTACGTCATCCAATGGGTGAAGCAGAAGCCCGGTCAAGGTCTCGAGTGGATCGGCAGCATCAATCCCTACAACGATTACACCAAGTATAACGAAAAGTTTAAGGGCAAGGCCACTCTGACAAGCGACAAGAGCTCCATTACCGCCTACATGGAGTTTTCCTCTTTAACTTCTGAGGACTCCGCTTTATACTATTGCGCTCGTTGGGGCGATGGCAATTATTGGGGCCGGGGAACTACTTTAACAGTGAGCTCCGGCGGCGGCGGAAGCGGAGGTGGAGGATCTGGCGGTGGAGGCAGCGACATCGAGATGACACAGTCCCCCGCTATCATGAGCGCCTCTTTAGGAGAACGTGTGACCATGACTTGTACAGCTTCCTCCAGCGTGAGCAGCTCCTATTTCCACTGGTACCAGCAGAAACCCGGCTCCTCCCCTAAACTGTGTATCTACTCCACAAGCAATTTAGCTAGCGGCGTGCCTCCTCGTTTTAGCGGCTCCGGCAGCACCTCTTACTCTTTAACCATTAGCTCTATGGAGGCCGAAGATGCCGCCACATACTTTTGCCATCAGTACCACCGGTCCCCTACCTTTGGCGGAGGCACAAAGCTGGAGACCAAGCGGATTACATGCCCCCCTCCCATGAGCGTGGAGCACGCCGACATCTGGGTGAAGAGCTATAGCCTCTACAGCCGGGAGAGGTATATCTGTAACAGCGGCTTCAAGAGGAAGGCCGGCACCAGCAGCCTCACCGAGTGCGTGCTGAATAAGGCTACCAACGTGGCTCACTGGACAACACCCTCTTTAAAGTGCATCCGG
【0250】
抗CD3/抗CD28ビーズ
いくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤は、抗CD3/抗CD28ビーズであり得る。抗CD3/抗CD28ビーズは、抗CD3抗体またはその抗原結合断片および抗CD28抗体またはその抗原結合断片を含み得、これらはいずれもビーズに共有結合的にまたは非共有結合的に連結される。いくつかの実施形態では、抗CD3抗体またはその抗原結合断片は、抗CD3 scFv(例えば、本明細書に記載の例示的な抗CD3 scFvのうちの1つ)である。いくつかの実施形態では、抗CD28抗体またはその抗原結合断片は、抗CD28 scFv(例えば、本明細書に記載の任意の抗CD28 scFv)である。ビーズは、当該技術分野で既知の任意の好適な球状ポリマー粒子であり得る。ビーズの平均直径は、約0.5~約20マイクロメートル(例えば、約0.5~約10、約0.8~約8、または約1~約5マイクロメートル)であり得る。いくつかの実施形態では、ビーズは、ダイナビーズなどであるが、これに限定されない、1つ以上の常磁性材料を含み得る。抗CD3/抗CD28ビーズの非限定的な例には、ThermoFisher Scientific、Gibco、およびInvitrogenによって開発されたものなどの抗CD3/抗CD28ダイナビーズが挙げられる。抗CD3/抗CD28ビーズのさらなる商業的供給源は、当該技術分野で既知である。
【0251】
IL-2受容体活性化剤
1つ以上のIL-2受容体活性化剤の使用を含む方法が本明細書に提供される。IL-2受容体活性化剤の非限定的な例には、単鎖キメラポリペプチド、多鎖キメラポリペプチド、可溶性IL-2(例えば、組換えヒトIL-2)、およびIL-2受容体(例えば、ヒトIL-2受容体)に特異的に結合するアゴニスト抗体が挙げられる。
【0252】
単鎖キメラポリペプチド
いくつかの実施形態では、IL-2受容体活性化剤は、第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む単鎖キメラポリペプチドであり、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインがIL-2受容体に結合する。IL-2受容体活性化剤である単鎖キメラポリペプチドの非限定的な例は、本明細書に記載されている。
【0253】
可溶性IL-2
いくつかの例では、IL-2受容体活性化剤は、可溶性IL-2(例えば、本明細書に記載の可溶性IL-2タンパク質のうちのいずれか)であり得る。いくつかの実施形態では、可溶性IL-2タンパク質は、配列番号1と少なくとも80%同一、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一の配列を含み得る。
【0254】
アゴニスト抗体
いくつかの例では、IL-2受容体活性化剤は、IL-2受容体(例えば、ヒトIL-2受容体)に特異的に結合するアゴニスト抗体(例えば、Gaulton et al.,Clinical Immunology and Immunopathology 36(1):18-29,1985に記載のもの)またはその抗原結合断片であり得る
【0255】
IgG1抗体構築物
IgG1抗体構築物は、IgG1抗体(例えば、可溶性組織因子ドメイン、例えば、本明細書に記載の可溶性組織因子ドメインのうちのいずれかに特異的に結合するモノクローナルまたはポリクローナルIgG1抗体)であり得る。いくつかの実施形態では、IgG1抗体構築物は、IgG1 Fc領域(例えば、ヒトIgG1 Fc領域)を含む抗体または抗体断片であり得る。当該技術分野で知られているように、IgG1 Fc領域は、CD16a(FcRガンマIII)(例えば、ヒトCD16a)に結合し、その細胞内シグナル伝達を誘導する。いくつかの実施形態では、IgG1抗体構築物は、Fc領域を含み、かつ可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する単鎖または多鎖ポリペプチドであり得、このFc領域は、CD16a(FcRガンマIII)(例えば、ヒトCD16a)に特異的に結合することができ、ナチュラルキラー細胞(例えば、ヒトナチュラルキラー細胞)にその細胞内シグナル伝達を誘導することができる。いくつかの実施形態では、IgG1抗体構築物は、Fc領域を含み、かつ可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する単鎖または多鎖ポリペプチドであり得、このFc領域は、野生型IgG1 Fcドメイン(例えば、野生型ヒトIgG1 Fcドメイン、例えば、配列番号98)と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、または少なくとも99%同一)の配列を含み、CD16a(FcRガンマIII)(例えば、ヒトCD16a)に特異的に結合することができ、ナチュラルキラー細胞(例えば、ヒトナチュラルキラー細胞)にその細胞内シグナル伝達を誘導することができる。いくつかの実施形態では、IgG1抗体構築物は、可溶性組織因子ドメイン(例えば、本明細書に記載の可溶性組織因子ドメインのうちのいずれか)に特異的に結合し、非ヒトFc領域(例えば、非ヒト抗体由来のFc領域)を含み、この非ヒトFc領域は、非ヒトFc領域がヒトCD16a(ヒトFcRガンマIII)に結合し、かつナチュラルキラー細胞(例えば、ヒトナチュラルキラー細胞)にその細胞内シグナル伝達を誘導することができるように、(例えば、野生型非ヒトFc領域内の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個のアミノ酸を置換することにより)改変されている。
【0256】
野生型ヒトIgG1 Fc領域(配列番号98)
PCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
【0257】
いくつかの例では、IgG1抗体構築物は、ヒト化または完全ヒト抗組織因子抗体である(例えば、米国特許第7,968,094号および米国特許第8,007,795に記載の抗組織因子抗体を参照のこと)。
【0258】
いくつかの実施形態では、IgG1抗体構築物は、以下のCDR配列セット:DYNVY(配列番号66)を含むCDR1、YIDPYNGITIYDQNFKG(配列番号67)を含むCDR2、およびDVTTALDF(配列番号68)を含むCDR3を含む重鎖可変ドメインを含み得る。
【0259】
いくつかの実施形態では、IgG1抗体構築物は、以下のCDR配列セット:DYNVY(配列番号66)を含むCDR1、YIDPYNGITIYDQNLKG(配列番号74)を含むCDR2、およびDVTTALDF(配列番号68)を含むCDR3を含む重鎖可変ドメインを含み得る。
【0260】
例示的な重鎖可変ドメイン(配列番号72)
QIQLVQSGGEVKKPGASVRVSCKASGYSFTDYNVYWVRQSPGKGLEWIGYIDPYNGITIYDQNFKGKATLTVDKSTSTAYMELSSLRSEDTAVYFCARDVTTALDFWGQGTTVTVSS
【0261】
いくつかの実施形態では、IgG1抗体構築物は、配列番号72と少なくとも70%同一(例えば、少なくとも72%、少なくとも74%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも78%、少なくとも80%、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一)の配列を含む重鎖可変ドメインを含み得る。
【0262】
いくつかの実施形態では、IgG1抗体構築物は、以下のCDR配列セット:LASQTIDTWLA(配列番号69)を含むCDR1、AATNLAD(配列番号70)を含むCDR2、およびQQVYSSPFT(配列番号71)を含むCDR3を含む軽鎖可変ドメインを含み得る。
【0263】
例示的な軽鎖可変ドメイン(配列番号73)
DIQMTQSPASLSASVGDRVTITCLASQTIDTWLAWYLQKPGKSPQLLIYAATNLADGVPSRFSGSGSGTDFSFTISSLQPEDFATYYCQQVYSSPFTFGQGTKLEIK
【0264】
いくつかの実施形態では、IgG1抗体構築物は、配列番号73と少なくとも70%同一(例えば、少なくとも72%、少なくとも74%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも78%、少なくとも80%、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一)の配列を含む軽鎖可変ドメインを含み得る。
【0265】
IgG1抗体構築物の非限定的な例には、配列番号72と少なくとも70%同一(例えば、少なくとも72%、少なくとも74%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも78%、少なくとも80%、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一)の配列を含む重鎖可変ドメイン、および配列番号73と少なくとも70%同一(例えば、少なくとも72%、少なくとも74%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも78%、少なくとも80%、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、または100%同一)の配列を含む軽鎖可変ドメインが挙げられ得る。
【0266】
mTOR阻害剤
mTOR阻害剤の非限定的な例には、ラパマイシン(別名、シロリムス)、ゾルトレス(別名、エベロリムスおよびRAD001)、トリセル(別名、テムシロリムスおよびCCI-779)、アフィニトール(エベロリムス)、ダクトリシブ(別名、NVP-BEZ235)、GSK2126458、XL765、AZD8055、INK128(別名、MLN0128)、OSI027、およびRapaLinksが挙げられる。
【0267】
Treg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる例示的な方法
Treg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法であって、Treg細胞をある期間にわたって液体培養培地中で培養する工程を含み、前記期間の初めに、液体培養培地が、CD3/CD28結合剤(例えば、本明細書に記載の例示的なCD3/CD28結合剤のうちのいずれか)と、第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む単鎖キメラポリペプチドであって、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインがIL-2受容体に結合する、単鎖キメラポリペプチドとを含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの例では、液体培養培地は、単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物(例えば、本明細書に記載の例示的なIgG1抗体構築物のうちのいずれか)をさらに含む。いくつかの例では、単鎖キメラポリペプチドは、配列番号3と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む。いくつかの例では、単鎖キメラポリペプチドは、配列番号4と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む。
【0268】
いくつかの実施形態では、液体培養培地は、約10nM~約500nM(例えば、約10nM~約450nM、約10nM~約400nM、約10nM~約350nM、約10nM~約300nM、約10nM~約250nM、約10nM~約200nM、約10nM~約150nM、約10nM~約100nM、約10nM~約50nM、約50nM~約500nM、約50nM~約450nM、約50nM~約400nM、約50nM~約350nM、約50nM~約300nM、約50nM~約250nM、約50nM~約200nM、約50nM~約150nM、約50nM~約100nM、約100nM~約500nM、約100nM~約450nM、約100nM~約400nM、約100nM~約350nM、約100nM~約300nM、約100nM~約250nM、約100nM~約200nM、約100nM~約150nM、約150nM~約500nM、約150nM~約450nM、約150nM~約400nM、約150nM~約350nM、約150nM~約300nM、約150nM~約250nM、約150nM~約200nM、約200nM~約500nM、約200nM~約450nM、約200nM~約400nM、約200nM~約350nM、約200nM~約300nM、約200nM~約250nM、約250nM~約500nM、約250nM~約450nM、約250nM~約400nM、約250nM~約350nM、約250nM~約300nM、約300nM~約500nM、約300nM~約450nM、約300nM~約400nM、約300nM~約350nM、約350nM~約500nM、約350nM~約450nM、約350nM~約400nM、約400nM~約500nM、約400nM~約450nM、または約450nM~約500nM)の単鎖キメラポリペプチドを含む。
【0269】
いくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤は、抗CD3/抗CD28ビーズ(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な抗CD3/抗CD28ビーズのうちのいずれか)である。いくつかの実施形態では、液体培養培地は、抗CD3/抗CD28ビーズを約1:1~約6:1のビーズ/細胞比(例えば、約1:1~約5:1、約1:1~約4:1、約1:1~約3:1、約1:1~約2:1、約2:1~約6:1、約2:1~約5:1、約2:1~約4:1、約2:1~約3:1、約3:1~約6:1、約3:1~約5:1、約3:1~約4:1、約4:1~約6:1、約4:1~約5:1、約5:1~約6:1のビーズ/細胞比)で含む。
【0270】
いくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤は、第1の抗原結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む追加の単鎖キメラポリペプチドであり、追加の単鎖キメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインがCD3に特異的に結合し、追加の単鎖キメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインがCD28に特異的に結合する。いくつかの実施形態では、液体培養培地は、追加の単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物(例えば、本明細書に記載の例示的なIgG1抗体構築物のうちのいずれか)をさらに含む。
【0271】
いくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドは、配列番号7と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む。いくつかの実施形態では、追加の単鎖キメラポリペプチドは、配列番号8と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む。いくつかの実施形態では、液体培養培地は、約10nM~約1000nM(例えば、約10nM~約950nM、約10nM~約900nM、約10nM~約850nM、約10nM~約800nM、約10nM~約750nM、約10nM~約700nM、約10nM~約650nM、約10nM~約600nM、約10nM~約550nM、約10nM~約500nM、約10nM~約450nM、約10nM~約400nM、約10nM~約350nM、約10nM~約300nM、約10nM~約250nM、約10nM~約200nM、約10nM~約150nM、約10nM~約100nM、約10nM~約50nM、約25nM~約1000nM、約25nM~約950nM、約25nM~約900nM、約25nM~約850nM、約25nM~約800nM、約25nM~約750nM、約25nM~約700nM、約25nM~約650nM、約25nM~約600nM、約25nM~約550nM、約25nM~約500nM、約25nM~約450nM、約25nM~約400nM、約25nM~約350nM、約25nM~約300nM、約25nM~約250nM、約25nM~約200nM、約25nM~約150nM、約25nM~約100nM、約25nM~約50nM、約50nM~約1000nM、約50nM~約950nM、約50nM~約900nM、約50nM~約850nM、約50nM~約800nM、約50nM~約750nM、約50nM~約700nM、約50nM~約650nM、約50nM~約600nM、約50nM~約550nM、約50nM~約500nM、約50nM~約450nM、約50nM~約400nM、約50nM~約350nM、約50nM~約300nM、約50nM~約250nM、約50nM~約200nM、約50nM~約150nM、約50nM~約100nM、約100nM~約1000nM、約100nM~約950nM、約100nM~約900nM、約100nM~約850nM、約100nM~約800nM、約100nM~約750nM、約100nM~約700nM、約100nM~約650nM、約100nM~約600nM、約100nM~約550nM、約100nM~約500nM、約100nM~約450nM、約100nM~約400nM、約100nM~約350nM、約100nM~約300nM、約100nM~約250nM、約100nM~約200nM、約100nM~約150nM、約150nM~約1000nM、約150nM~約950nM、約150nM~約900nM、約150nM~約850nM、約150nM~約800nM、約150nM~約750nM、約150nM~約700nM、約150nM~約650nM、約150nM~約600nM、約150nM~約550nM、約150nM~約500nM、約150nM~約450nM、約150nM~約400nM、約150nM~約350nM、約150nM~約300nM、約150nM~約250nM、約150nM~約200nM、約200nM~約1000nM、約200nM~約950nM、約200nM~約900nM、約200nM~約850nM、約200nM~約800nM、約200nM~約750nM、約200nM~約700nM、約200nM~約650nM、約200nM~約600nM、約200nM~約550nM、約200nM~約500nM、約200nM~約450nM、約200nM~約400nM、約200nM~約350nM、約200nM~約300nM、約200nM~約250nM、約250nM~約1000nM、約250nM~約950nM、約250nM~約900nM、約250nM~約850nM、約250nM~約800nM、約250nM~約750nM、約250nM~約700nM、約250nM~約650nM、約250nM~約600nM、約250nM~約550nM、約250nM~約500nM、約250nM~約450nM、約250nM~約400nM、約250nM~約350nM、約250nM~約300nM、約300nM~約1000nM、約300nM~約950nM、約300nM~約900nM、約300nM~約850nM、約300nM~約800nM、約300nM~約750nM、約300nM~約700nM、約300nM~約650nM、約300nM~約600nM、約300nM~約550nM、約300nM~約500nM、約300nM~約450nM、約300nM~約400nM、約300nM~約350nM、約350nM~約1000nM、約350nM~約950nM、約350nM~約900nM、約350nM~約850nM、約350nM~約800nM、約350nM~約750nM、約350nM~約700nM、約350nM~約650nM、約350nM~約600nM、約350nM~約550nM、約350nM~約500nM、約350nM~約450nM、約350nM~約400nM、約400nM~約1000nM、約400nM~約950nM、約400nM~約900nM、約400nM~約850nM、約400nM~約800nM、約400nM~約750nM、約400nM~約700nM、約400nM~約650nM、約400nM~約600nM、約400nM~約550nM、約400nM~約500nM、約400nM~約450nM、約450nM~約1000nM、約450nM~約950nM、約450nM~約900nM、約450nM~約850nM、約450nM~約800nM、約450nM~約750nM、約450nM~約700nM、約450nM~約650nM、約450nM~約600nM、約450nM~約550nM、約450nM~約500nM、約500nM~約1000nM、約500nM~約950nM、約500nM~約900nM、約500nM~約850nM、約500nM~約800nM、約500nM~約750nM、約500nM~約700nM、約500nM~約650nM、約500nM~約600nM、約500nM~約550nM、約550nM~約1000nM、約550nM~約950nM、約550nM~約900nM、約550nM~約850nM、約550nM~約800nM、約550nM~約750nM、約550nM~約700nM、約550nM~約650nM、約550nM~約600nM、約600nM~約1000nM、約600nM~約950nM、約600nM~約900nM、約600nM~約850nM、約600nM~約800nM、約600nM~約750nM、約600nM~約700nM、約600nM~約650nM、約650nM~約1000nM、約650nM~約950nM、約650nM~約900nM、約650nM~約850nM、約650nM~約800nM、約650nM~約750nM、約650nM~約700nM、約700nM~約1000nM、約700nM~約950nM、約700nM~約900nM、約700nM~約850nM、約700nM~約800nM、約700nM~約750nM、約750nM~約1000nM、約750nM~約950nM、約750nM~約900nM、約750nM~約850nM、約750nM~約800nM、約800nM~約1000nM、約800nM~約950nM、約800nM~約900nM、約800nM~約850nM、約850nM~約1000nM、約850nM~約950nM、約850nM~約900nM、約900nM~約1000nM、約900nM~約950nM、または約950nM~約1000nM)の追加の単鎖キメラポリペプチドを含む。
【0272】
いくつかの実施例では、CD3/CD28結合剤は多鎖キメラポリペプチドであり、多鎖キメラポリペプチドが、(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、および(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメインを含む、第1のキメラポリペプチドと、(i)一対の親和性ドメインの第2のドメインおよび(ii)第2の標的結合ドメインを含む、第2のキメラポリペプチドとを含み、第1のキメラポリペプチドと第2のキメラポリペプチドが一対の親和性ドメインの第1のドメインと第2のドメインとの結合を介して会合し、第1の標的結合ドメインがCD3に結合しかつ第2の標的結合ドメインがCD28に結合するか、または第1の標的結合ドメインがCD28に結合しかつ第2の標的結合ドメインがCD3に結合する。いくつかの実施形態では、液体培養培地は、多鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物(例えば、本明細書に記載の例示的なIgG1抗体構築物のうちのいずれか)をさらに含む。
【0273】
いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、配列番号102と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、配列番号104と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、配列番号106と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、配列番号108と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む。いくつかの実施形態では、液体培養培地は、約10nM~約1000nM(例えば、または本明細書に記載の範囲の下位範囲のうちのいずれか)の多鎖キメラポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、液体培養培地は、mTOR阻害剤(例えば、本明細書に記載のmTOR阻害剤のうちのいずれか、例えば、ラパマイシン)をさらに含む。いくつかの実施形態では、液体培養培地は、約10nM~約500nM(例えば、または本明細書に記載の範囲の下位範囲のうちのいずれか)のmTOR阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、液体培養培地は、mTOR阻害剤を含まない。
【0274】
いくつかの実施形態は、前記期間の開始後36時間~約60時間(例えば、約36~約56時間、約36~約52時間、約36~約48時間、約36~約44時間、約36~約40時間、約40~約60時間、約40~約56時間、約40~約52時間、約40~約48時間、約40~約44時間、約44~約60時間、約44~約56時間、約44~約52時間、約44~約48時間、約48~約60時間、約48~約56時間、約48~約52時間、約52~約60時間、約52~約56時間、または約56~約60時間)毎に液体培養培地に単鎖キメラポリペプチド(例えば、本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれか)を定期的に添加することをさらに含む。いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドの定期的な添加は、液体培養培地中に約10nM~約500nM(例えば、または本明細書に記載のこの範囲の下位範囲のうちのいずれか)の濃度の単鎖キメラポリペプチドをもたらすように行われる。
【0275】
いくつかの実施形態は、前記期間の開始後約4日~約10日毎(例えば、約4日~約9日毎、約4日~約8日毎、約4日~約7日毎、約4日~約6日毎、約4日~約5日毎、約5日~約10日毎、約5日~約9日毎、約5日~約8日毎、約5日~約7日毎、約5日~約6日毎、約6日~約10日毎、約6日~約9日毎、約6日~約8日毎、約6日~約7日毎、約7日~約10日毎、約7日~約9日毎、約7日~約8日毎、約8日~約10日毎、約8日~約9日毎、または約9日~約10日毎)に液体培養培地にCD3/CD28結合剤を定期的に添加することをさらに含む。
【0276】
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、mTOR阻害剤(例えば、本明細書に記載のmTOR阻害剤のうちのいずれか)をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、液体培養培地は、約10nM~約500nM(例えば、または本明細書に記載の範囲の下位範囲のうちのいずれか)のmTOR阻害剤(例えば、本明細書に記載のmTOR阻害剤のうちのいずれか)を含む。
【0277】
これらの方法のいくつかの例では、液体培養培地は、無血清液体培養培地である。本明細書に記載の方法のうちのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、化学的に定義された液体培養培地である。
【0278】
いくつかの実施形態では、ある期間は、約7日間~約56日間(例えば、約7日間~約56日間、約7日間~約54日間、約7日間~約46日間、約7日間~約38日間、約7日間~約32日間、約7日間~約28日間、約7日間~約25日間、約7日間~約23日間、約7日間~約21日間、約7日間~約19日間、約7日間~約17日間、約7日間~約15日間、約7日間~約13日間、約7日間~約11日間、約7日間~約9日間、約9日間~約56日間、約9日間~約54日間、約9日間~約46日間、約9日間~約38日間、約9日間~約32日間、約9日間~約28日間、約9日間~約25日間、約9日間~約23日間、約9日間~約21日間、約9日間~約19日間、約9日間~約17日間、約9日間~約15日間、約9日間~約13日間、約9日間~約11日間、約11日間~約56日間、約11日間~約54日間、約11日間~約46日間、約11日間~約38日間、約11日間~約32日間、約11日間~約28日間、約11日間~約25日間、約11日間~約23日間、約11日間~約21日間、約11日間~約19日間、約11日間~約17日間、約11日間~約15日間、約11日間~約13日間、約13日間~約56日間、約13日間~約54日間、約13日間~約46日間、約13日間~約38日間、約13日間~約32日間、約13日間~約28日間、約13日間~約25日間、約13日間~約23日間、約13日間~約21日間、約13日間~約19日間、約13日間~約17日間、約13日間~約15日間、約15日間~約56日間、約15日間~約54日間、約15日間~約46日間、約15日間~約38日間、約15日間~約32日間、約15日間~約28日間、約15日間~約25日間、約15日間~約23日間、約15日間~約21日間、約15日間~約19日間、約15日間~約17日間、約17日間~約56日間、約17日間~約54日間、約17日間~約46日間、約17日間~約38日間、約17日間~約32日間、約17日間~約28日間、約17日間~約25日間、約17日間~約23日間、約17日間~約21日間、約17日間~約19日間、約19日間~約56日間、約19日間~約54日間、約19日間~約46日間、約19日間~約38日間、約19日間~約32日間、約19日間~約28日間、約19日間~約25日間、約19日間~約23日間、約19日間~約21日間、約21日間~約56日間、約21日間~約54日間、約21日間~約46日間、約21日間~約38日間、約21日間~約32日間、約21日間~約28日間、約21日間~約25日間、約21日間~約23日間、約23日間~約56日間、約23日間~約54日間、約23日間~約46日間、約23日間~約38日間、約23日間~約32日間、約23日間~約28日間、約23日間~約25日間、約25日間~約56日間、約25日間~約54日間、約25日間~約46日間、約25日間~約38日間、約25日間~約32日間、約25日間~約28日間、約28日間~約56日間、約28日間~約54日間、約28日間~約50日間、約28日間~約46日間、約28日間~約38日間、約28日間~約32日間、約32日間~約56日間、約32日間~約54日間、約32日間~約46日間、約32日間~約38日間、約38日間~約56日間、約38日間~約54日間、約38日間~約46日間、約46日間~約56日間、約46日間~約54日間、約54日間~約56日間)である。
【0279】
いくつかの実施形態は、培養する工程の前に、(例えば、本明細書に記載の単離する方法のうちのいずれかを使用して)対象から得られた試料からTreg細胞を単離する工程をさらに含む。
【0280】
Treg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる例示的な方法
また、Treg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法であって、Treg細胞をある期間にわたって液体培養培地中で培養する工程を含み、前記期間の初めに、液体培養培地が、IL-2受容体活性化剤(例えば、本明細書に記載のIL-2受容体活性化剤のうちのいずれか)と、第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む単鎖キメラポリペプチドであって、単鎖キメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインがCD3に結合し、単鎖キメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインがCD28に結合する、単鎖キメラポリペプチドと、を含む方法も提供される。いくつかの例では、液体培養培地は、単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物(例えば、本明細書に記載の例示的なIgG1抗体構築物のうちのいずれか)をさらに含む。
【0281】
いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、配列番号7と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む。いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、配列番号8と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む。
【0282】
いくつかの実施形態では、液体培養培地は、約10nM~約1000nM(例えば、または本明細書に記載の範囲の下位範囲のうちのいずれか)の単鎖キメラポリペプチド(例えば、本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれか)を含む。
【0283】
いくつかの実施形態では、IL-2受容体活性化剤は、可溶性IL-2である。いくつかの実施形態では、ヒト可溶性IL-2は、配列番号1と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む。いくつかの実施形態では、液体培養培地は、約100IU/mL~約800IU/mL(例えば、約100IU/mL~約800IU/mL、約100IU/mL~約700IU/mL、約100IU/mL~約600IU/mL、約100IU/mL~約500IU/mL、約100IU/mL~約400IU/mL、約100IU/mL~約300IU/mL、約100IU/mL~約200IU/mL、約200IU/mL~約800IU/mL、約200IU/mL~約700IU/mL、約200IU/mL~約600IU/mL、約200IU/mL~約500IU/mL、約200IU/mL~約400IU/mL、約200IU/mL~約300IU/mL、約300IU/mL~約800IU/mL、約300IU/mL~約700IU/mL、約300IU/mL~約600IU/mL、約300IU/mL~約500IU/mL、約300IU/mL~約400IU/mL、約400IU/mL~約800IU/mL、約400IU/mL~約700IU/mL、約400IU/mL~約600IU/mL、約400IU/mL~約500IU/mL、約500IU/mL~約800IU/mL、約500IU/mL~約700IU/mL、約500IU/mL~約600IU/mL、約600IU/mL~約800IU/mL、約600IU/mL~約700IU/mL、または約700IU/mL~約800IU/mL)のヒト可溶性IL-2を含む。
【0284】
いくつかの実施形態では、液体培養培地は、mTOR阻害剤(例えば、本明細書に記載の例示的なmTOR阻害剤のうちのいずれか、例えば、ラパマイシン)をさらに含む。いくつかの実施形態では、液体培養培地は、約10nM~約500nM(例えば、または本明細書に記載の範囲の下位範囲のうちのいずれか)のmTOR阻害剤を含む。
【0285】
これらの方法のいくつかの実施形態は、前記期間の開始後36時間~約60時間(例えば、約36~約56時間、約36~約52時間、約36~約48時間、約36~約44時間、約36~約40時間、約40~約60時間、約40~約56時間、約40~約52時間、約40~約48時間、約40~約44時間、約44~約60時間、約44~約56時間、約44~約52時間、約44~約48時間、約48~約60時間、約48~約56時間、約48~約52時間、約52~約60時間、約52~約56時間、または約56~約60時間)毎に液体培養培地にIL-2受容体活性化剤(例えば、本明細書に記載のIL-2受容体活性化剤のうちのいずれか)を定期的に添加することをさらに含む。いくつかの実施形態では、IL-2受容体活性化剤の定期的な添加は、液体培養培地中に約10nM~約1000nM(例えば、または本明細書に記載のこの範囲の下位範囲のうちのいずれか)の濃度のIL-2受容体活性化剤をもたらすように行われる。
【0286】
これらの方法のいくつかの実施形態は、前記期間の開始後約4日~約10日毎(例えば、約4日~約9日毎、約4日~約8日毎、約4日~約7日毎、約4日~約6日毎、約4日~約5日毎、約5日~約10日毎、約5日~約9日毎、約5日~約8日毎、約5日~約7日毎、約5日~約6日毎、約6日~約10日毎、約6日~約9日毎、約6日~約8日毎、約6日~約7日毎、約7日~約10日毎、約7日~約9日毎、約7日~約8日毎、約8日~約10日毎、約8日~約9日毎、または約9日~約10日毎)に液体培養培地に単鎖キメラポリペプチド(例えば、本明細書に記載の例示的な単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれか)を定期的に添加することをさらに含む。
【0287】
これらの方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、ある期間は、約7~約56日間(例えば、または本明細書に記載のこの範囲の部分範囲のうちのいずれか)である。
【0288】
いくつかの実施形態は、培養する工程の前に、(例えば、本明細書に記載の単離する方法のうちのいずれかを使用して)対象から得られた試料からTreg細胞を単離する工程をさらに含む。
【0289】
Treg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる例示的な方法
Treg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法であって、Treg細胞をある期間にわたって液体培養培地中で培養する工程を含み、前記期間の初めに、液体培養培地が、CD3/CD28結合剤(例えば、本明細書に記載のCD3/CD28結合剤のうちのいずれか)と、多鎖キメラポリペプチド(例えば、本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれか)であって、(a)(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、および(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメインを含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)(i)一対の親和性ドメインの第2のドメイン、および(ii)第2の標的結合ドメインを含む、第2のキメラポリペプチドとを含み、第1のキメラポリペプチドと第2のキメラポリペプチドが一対の親和性ドメインの第1のドメインと第2のドメインとの結合を介して会合する、多鎖キメラポリペプチドとを含む、方法が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、液体培養培地は、多鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物(例えば、本明細書に記載のIgG1抗体構築物のうちのいずれか)をさらに含む。
【0290】
いくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤は、抗CD3/抗CD28ビーズ(例えば、本明細書に記載の抗CD3/抗CD28ビーズのうちのいずれか)である。本明細書に記載の方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、液体培養培地は、抗CD3/抗CD28ビーズを約1:1~約6:1のビーズ/細胞比(例えば、約1:1~約5:1、約1:1~約4:1、約1:1~約3:1、約1:1~約2:1、約2:1~約6:1、約2:1~約5:1、約2:1~約4:1、約2:1~約3:1、約3:1~約6:1、約3:1~約5:1、約3:1~約4:1、約4:1~約6:1、約4:1~約5:1、約5:1~約6:1のビーズ/細胞比)で含む。
【0291】
いくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤は、第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む単鎖キメラポリペプチド(例えば、本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれか)であり、単鎖キメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインがCD3に結合し、単鎖キメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインがCD28に結合する。いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、配列番号7と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む。いくつかの実施形態では、単鎖キメラポリペプチドは、配列番号8と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む。いくつかの実施形態では、液体培養培地は、約10nM~約1000nM(例えば、または本明細書に記載の範囲の下位範囲のうちのいずれか)の単鎖キメラポリペプチドを含む。
【0292】
いくつかの実施例では、CD3/CD28結合剤は多鎖キメラポリペプチドであり、多鎖キメラポリペプチドが、(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、および(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメインを含む、第1のキメラポリペプチドと、(i)一対の親和性ドメインの第2のドメインおよび(ii)第2の標的結合ドメインを含む、第2のキメラポリペプチドとを含み、第1のキメラポリペプチドと第2のキメラポリペプチドが一対の親和性ドメインの第1のドメインと第2のドメインとの結合を介して会合し、第1の標的結合ドメインがCD3に結合しかつ第2の標的結合ドメインがCD28に結合するか、または第1の標的結合ドメインがCD28に結合しかつ第2の標的結合ドメインがCD3に結合する。いくつかの実施形態では、液体培養培地は、多鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物(例えば、本明細書に記載の例示的なIgG1抗体構築物のうちのいずれか)をさらに含む。
【0293】
いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、配列番号102と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む。いくつかの実施形態では、第1のキメラポリペプチドは、配列番号104と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、配列番号106と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む。いくつかの実施形態では、第2のキメラポリペプチドは、配列番号108と少なくとも80%同一(例えば、少なくとも82%同一、少なくとも84%同一、少なくとも86%同一、少なくとも88%同一、少なくとも90%同一、少なくとも92%同一、少なくとも94%同一、少なくとも96%同一、少なくとも98%同一、少なくとも99%同一、または100%同一)の配列を含む。いくつかの実施形態では、液体培養培地は、約10nM~約1000nM(例えば、または本明細書に記載の範囲の下位範囲のうちのいずれか)の多鎖キメラポリペプチドを含む。
【0294】
いくつかの実施形態では、液体培養培地は、mTOR阻害剤(例えば、本明細書に記載のmTOR阻害剤のうちのいずれか、例えば、ラパマイシン)をさらに含む。いくつかの実施形態では、液体培養培地は、約10nM~約500nM(例えば、または本明細書に記載の範囲の下位範囲のうちのいずれか)のmTOR阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、液体培養培地は、mTOR阻害剤を含まない。
【0295】
これらの方法のいくつかの実施形態は、前記期間の開始後36時間~約60時間(例えば、約36~約56時間、約36~約52時間、約36~約48時間、約36~約44時間、約36~約40時間、約40~約60時間、約40~約56時間、約40~約52時間、約40~約48時間、約40~約44時間、約44~約60時間、約44~約56時間、約44~約52時間、約44~約48時間、約48~約60時間、約48~約56時間、約48~約52時間、約52~約60時間、約52~約56時間、または約56~約60時間)毎に液体培養培地に多鎖キメラポリペプチド(例えば、本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれか)を定期的に添加することをさらに含む。いくつかの実施形態では、多鎖キメラポリペプチドの定期的な添加は、液体培養培地中に約10nM~約500nM(例えば、または本明細書に記載のこの範囲の下位範囲のうちのいずれか)の濃度の多鎖キメラポリペプチドをもたらすように行われる。
【0296】
これらの方法のいくつかの実施形態は、前記期間の開始後約4日~約10日毎(例えば、約4日~約9日毎、約4日~約8日毎、約4日~約7日毎、約4日~約6日毎、約4日~約5日毎、約5日~約10日毎、約5日~約9日毎、約5日~約8日毎、約5日~約7日毎、約5日~約6日毎、約6日~約10日毎、約6日~約9日毎、約6日~約8日毎、約6日~約7日毎、約7日~約10日毎、約7日~約9日毎、約7日~約8日毎、約8日~約10日毎、約8日~約9日毎、または約9日~約10日毎)に液体培養培地にCD3/CD28結合剤(例えば、本明細書に記載の例示的なCD3/CD28結合剤のうちのいずれか)を定期的に添加することをさらに含む。
【0297】
これらの方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、ある期間は、約7~約56日間(例えば、または本明細書に記載のこの範囲の部分範囲のうちのいずれか)である。
【0298】
いくつかの実施形態は、培養する工程の前に、(例えば、本明細書に記載の単離する方法のうちのいずれかを使用して)対象から得られた試料からTreg細胞を単離する工程をさらに含む。
【0299】
試料からTreg細胞を分離する方法
本明細書に記載のTreg細胞の増殖を刺激するまたは増加させる方法のうちのいずれも、培養する工程の前に、対象から得られた試料からTreg細胞を単離する工程をさらに含む。
【0300】
試料は、血液試料(例えば、末梢血試料または臍帯血試料)、リンパ組織、または胸腺試料(例えば、小児胸腺試料)であり得る。本明細書に記載の方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態は、対象から試料を得ることをさらに含む。
【0301】
対象から得られた試料からTreg細胞を単離する方法は、当該技術分野で周知である。例えば、磁気活性化細胞選別(MACS)および/または蛍光活性化細胞選別(FACS)を使用して、マーカー発現に基づいてTreg細胞を単離することができる。FACS機器の非限定的な例には、FACSAria(Becton Dickinson)、FX500フルイディクスセルソーター(Sony)、およびMACSQuant Tytoセルソーター(Miltenyi Biotec)が挙げられる。試料からTreg細胞を単離するための例示的な細胞表面タンパク質には、CD4、CD25、およびCD127が含まれる。Treg細胞の細胞内マーカーは、Foxp3である。例えば、CD4およびCD25の発現レベルを使用して、試料(例えば、臍帯血試料)からTreg細胞を単離することができる。CD127の発現レベルは、試料(例えば、末梢血試料)からTreg細胞を単離するための追加のマーカーとして使用することができる。いくつかの事例では、試料からのTreg細胞の単離は、CD4+CD25+Foxp3+および/またはCD4+CD25+CD127dimであるTreg細胞の選別を含む。Treg細胞を単離するためのキットは、CD4+CD25+CD127dim制御性T細胞単離キットII試薬(Miltenyi Biotec)を含む。Treg細胞を単離するための追加のキットは、StemCell Technologies(EasySep(商標)ヒトCD4+CD127low、CD25+制御性T細胞単離キット)、Miltenyi Biotec(ヒトCD4+CD25+制御性T細胞単離キット)、および R&D Systems(MagCellectヒトCD4+CD25+制御性T細胞単離キット)から市販されている。
【0302】
CD39の発現に基づいて試料からTreg細胞を分離し、それにより、Treg細胞を単離することを含む、対象から得られた試料からTreg細胞を単離する方法も本明細書に提供される。これらの方法のいくつかの実施形態は、試料と、CD39に結合することができる抗体またはリガンドとを、CD39を発現するTreg細胞への当該抗体またはリガンドの結合を可能にする条件下で混合することと、抗体またはリガンドに結合したTreg細胞を試料中の他の成分から分離し、それにより、Treg細胞を単離することとを含む。これらの方法のいくつかの実施形態では、抗体は、マウス、ヒト化、もしくはヒト抗体もしくはその抗原結合断片であり、かつ/または抗体もしくはリガンドは、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、もしくは蛍光色素のうちの少なくとも1つで標識されているか、または粒子、ビーズ、樹脂、もしくは固体支持体に結合している。これらの方法のいくつかの実施形態では、分離は、フフローサイトメトリー、蛍光活性化細胞選別(FACS)、遠心分離、またはカラム、プレート、粒子、もしくはビーズベースの方法の使用を含む。これらの方法のいくつかの実施形態は、試料と、CD39に結合することができるビオチン化抗体またはリガンドとを、当該抗体またはリガンドのTreg細胞への結合を可能にする条件下で混合することと、ストレプトアビジン被覆磁性粒子を使用してビオチン化抗体またはリガンドに結合したTreg細胞を捕捉することと、磁石を使用して磁性粒子に結合したTreg細胞を分離することと、磁石粒子に結合したTreg細胞を洗浄して、試料中の他の成分を除去することと、磁性粒子に結合したTreg細胞を磁石から溶液中に放出し、それにより、Treg細胞を単離することとをさらに含む。
【0303】
いくつかの例では、Treg細胞は、新鮮または凍結された末梢血、臍帯血、末梢血単核細胞、リンパ球、CD4+T細胞、またはTreg細胞を含む試料から単離された、自己Treg細胞、ハプロタイプ一致Treg細胞、または同種異系Treg細胞である。いくつかの例では、Treg細胞は、CD4+CD25+Foxp3+細胞である。いくつかの例では、Treg細胞は、CD4+CD25+CD127dim細胞である。いくつかの例では、Treg細胞は、キメラ抗原受容体を含む。いくつかの例では、Treg細胞は、インビトロおよびインビボで免疫抑制性である。
【0304】
本明細書に記載の方法のうちのいずれかを使用して生成および/または単離された単離されたTreg細胞の集団も本明細書に提供される。いくつかの例では、単離されたTreg細胞の集団は、70%超(例えば、75%超、80%超、80%超、85%超、90%超、95%超、または99%超)がCD39+細胞である。いくつかの例では、本明細書に提供される単離されたTreg細胞または単離されたTreg細胞の集団は、インビトロでさらに増大される。本明細書に記載の単離されたTreg細胞の集団のうちのいずれかを増大させる方法であって、単離されたTreg細胞の増殖を可能にする条件下で、単離されたTreg細胞の集団を培養する工程を含む、方法も提供される。
【0305】
本明細書に記載の単離されたTreg細胞の集団のうちのいずれかと、薬学的に許容される担体と、を含む組成物も本明細書に提供される。治療を必要とする対象を治療する方法であって、本明細書に記載の組成物のうちのいずれかの治療有効量を対象に投与する工程を含む、方法も本明細書に提供される。いくつかの例では、対象は、加齢性疾患または炎症性疾患を有すると特定または診断されている。いくつかの例では、加齢性疾患は、アルツハイマー病、動脈瘤、嚢胞性線維症、膵炎における線維症、緑内障、高血圧症、特発性肺線維症、炎症性腸疾患、椎間板変性、黄斑変性、骨関節炎、2型真性糖尿病、脂肪萎縮、リポジストロフィー、アテローム性動脈硬化症、白内障、COPD、特発性肺線維症、腎移植不全、肝線維症、骨量喪失、心筋梗塞、サルコペニア、創傷治癒、脱毛症、心筋細胞肥大、骨関節炎、パーキンソン病、加齢性肺組織弾性喪失、黄斑変性、悪液質、糸球体硬化症、肝硬変、NAFLD、骨粗しょう症、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、脊髄小脳失調症、多発性硬化症、神経変性、発作、認知症、血管疾患、易感染性、慢性炎症、および腎機能障害の群から選択される。いくつかの例では、炎症性疾患は、リウマチ性関節炎、炎症性腸疾患、エリテマトーデス、ループス腎炎、糖尿病性腎症、CNS損傷、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、クローン病、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、乾癬、グレーブス病、潰瘍性大腸炎、非アルコール性脂肪性肝炎、および気分障害の群から選択される。
【0306】
Treg細胞
本明細書に記載の方法、組成物、およびキットのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、Treg細胞は、末梢血または臍帯血から単離された、自己Treg細胞、ハプロタイプ一致Treg細胞、または同種異系Treg細胞であり得る。本明細書に記載の方法、組成物、およびキットのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、Treg細胞は、CD4+CD25+Foxp3+細胞であり得る。本明細書に記載の方法、組成物、およびキットのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、Treg細胞は、CD4+CD25+CD127dim細胞であり得る。
【0307】
本明細書に記載の方法、組成物、およびキットのうちのいずれかのいくつかの実施形態では、Treg細胞は、キメラ抗原受容体または組換えT細胞受容体を含み得る。いくつかの例では、Treg細胞は、キメラ抗原受容体または組換えT細胞受容体を発現するようにあらかじめ遺伝子修飾されている。いくつかの例では、Treg細胞は、標的組織または共刺激分子(例えば、ICOS)において目的とするペプチドを認識する組換えT細胞受容体を発現するようにあらかじめ遺伝子修飾されている。
【0308】
これらの方法のいくつかの実施形態は、培養する工程の後に、キメラ抗原受容体または組換えT細胞受容体をコードする核酸をTreg細胞に導入することをさらに含み得る。これらの方法のいくつかの実施形態は、培養する工程の後に、共刺激分子(例えば、ICOS)をコードする核酸をTreg細胞に導入することをさらに含み得る。
【0309】
これらの方法のいくつかの実施形態は、培養する工程の前に、キメラ抗原受容体または組換えT細胞受容体をコードする核酸をTreg細胞に導入することをさらに含み得る。これらの方法のいくつかの実施形態は、培養する工程の前に、共刺激分子(例えば、ICOS)をコードする核酸をTreg細胞に導入することをさらに含み得る。
【0310】
Treg細胞の増殖の検出は、当該技術分野で既知の方法、例えば、サイトメトリー(例えば、蛍光支援フローサイトメトリー)、顕微鏡法、および免疫蛍光顕微鏡法を使用して行うことができる。例えば、Treg細胞の増殖は、色素(例えば、トリパンブルー)で染色し、かつ生存細胞の数をカウントすることによって決定することができる。いくつかの例では、Treg細胞の増殖および/または活性化は、Helios、CTLA-4、CD39、CD62L、CD25、CD103、CD69、PD1、およびCD49bなどであるが、これらに限定されないTreg細胞上の表面マーカーのレベルを検出することによって決定することができる。これらの表面マーカーの検出は、FACSを使用して行うことができる。Treg細胞の活性化は、Treg細胞におけるグルコース代謝レベルを検出することによって決定することもできる。いくつかの例では、グルコース代謝は、非解糖酸性化段階(薬物なし)、解糖段階(グルコースの添加)、解糖能段階(オリゴマイシンの添加)、および解糖予備能段階(2-デオキシグルコースの添加)を含む細胞外酸性化速度(ECAR)を測定することによって決定することができる。細胞外フラックスアナライザー(Agilent)をECARの測定に使用することができる。
【0311】
いくつかの例では、Treg細胞の増殖および/または活性化は、IL-10分泌レベルの増加を検出することによって決定することができる。例えば、本明細書に提供される方法により、(例えば、前記期間の開始時と比較して前記期間の終了時に)Treg細胞によるIL-10分泌レベルの約1%~約800%(例えば、約1%~約750%、約1%~約700%、約1%~約650%、約1%~約600%、約1%~約550%、約1%~約500%、約1%~約450%、約1%~約400%、約1%~約350%、約1%~約300%、約1%~約280%、約1%~約260%、約1%~約240%、約1%~約220%、約1%~約200%、約1%~約180%、約1%~約160%、約1%~約140%、約1%~約120%、約1%~約100%、約1%~約90%、約1%~約80%、約1%~約70%、約1%~約60%、約1%~約50%、約1%~約45%、約1%~約40%、約1%~約35%、約1%~約30%、約1%~約25%、約1%~約20%、約1%~約15%、約1%~約10%、約1%~約5%、約5%~約800%、約5%~約750%、約5%~約700%、約5%~約650%、約5%~約600%、約5%~約550%、約5%~約500%、約5%~約450%、約5%~約400%、約5%~約350%、約5%~約300%、約5%~約280%、約5%~約260%、約5%~約240%、約5%~約220%、約5%~約200%、約5%~約180%、約5%~約160%、約5%~約140%、約5%~約120%、約5%~約100%、約5%~約90%、約5%~約80%、約5%~約70%、約5%~約60%、約5%~約50%、約5%~約45%、約5%~約40%、約5%~約35%、約5%~約30%、約5%~約25%、約5%~約20%、約5%~約15%、約5%~約10%、約10%~約800%、約10%~約750%、約10%~約700%、約10%~約650%、約10%~約600%、約10%~約550%、約10%~約500%、約10%~約450%、約10%~約400%、約10%~約350%、約10%~約300%、約10%~約280%、約10%~約260%、約10%~約240%、約10%~約220%、約10%~約200%、約10%~約180%、約10%~約160%、約10%~約140%、約10%~約120%、約10%~約100%、約10%~約90%、約10%~約80%、約10%~約70%、約10%~約60%、約10%~約50%、約10%~約45%、約10%~約40%、約10%~約35%、約10%~約30%、約10%~約25%、約10%~約20%、約10%~約15%、約15%~約800%、約15%~約750%、約15%~約700%、約15%~約650%、約15%~約600%、約15%~約550%、約15%~約500%、約15%~約450%、約15%~約400%、約15%~約350%、約15%~約300%、約15%~約280%、約15%~約260%、約15%~約240%、約15%~約220%、約15%~約200%、約15%~約180%、約15%~約160%、約15%~約140%、約15%~約120%、約15%~約100%、約15%~約90%、約15%~約80%、約15%~約70%、約15%~約60%、約15%~約50%、約15%~約45%、約15%~約40%、約15%~約35%、約15%~約30%、約15%~約25%、約15%~約20%、約20%~約800%、約20%~約750%、約20%~約700%、約20%~約650%、約20%~約600%、約20%~約550%、約20%~約500%、約20%~約450%、約20%~約400%、約20%~約350%、約20%~約300%、約20%~約280%、約20%~約260%、約20%~約240%、約20%~約220%、約20%~約200%、約20%~約180%、約20%~約160%、約20%~約140%、約20%~約120%、約20%~約100%、約20%~約90%、約20%~約80%、約20%~約70%、約20%~約60%、約20%~約50%、約20%~約45%、約20%~約40%、約20%~約35%、約20%~約30%、約20%~約25%、約25%~約800%、約25%~約750%、約25%~約700%、約25%~約650%、約25%~約600%、約25%~約550%、約25%~約500%、約25%~約450%、約25%~約400%、約25%~約350%、約25%~約300%、約25%~約280%、約25%~約260%、約25%~約240%、約25%~約220%、約25%~約200%、約25%~約180%、約25%~約160%、約25%~約140%、約25%~約120%、約25%~約100%、約25%~約90%、約25%~約80%、約25%~約70%、約25%~約60%、約25%~約50%、約25%~約45%、約25%~約40%、約25%~約35%、約35%~約800%、約35%~約750%、約35%~約700%、約35%~約650%、約35%~約600%、約35%~約550%、約35%~約500%、約35%~約450%、約35%~約400%、約35%~約350%、約35%~約300%、約35%~約280%、約35%~約260%、約35%~約240%、約35%~約220%、約35%~約200%、約35%~約180%、約35%~約160%、約35%~約140%、約35%~約120%、約35%~約100%、約35%~約90%、約35%~約80%、約35%~約70%、約35%~約60%、約35%~約50%、約35%~約45%、約35%~約40%、約40%~約800%、約40%~約750%、約40%~約700%、約40%~約650%、約40%~約600%、約40%~約550%、約40%~約500%、約40%~約450%、約40%~約400%、約40%~約350%、約40%~約300%、約40%~約280%、約40%~約260%、約40%~約240%、約40%~約220%、約40%~約200%、約40%~約180%、約40%~約160%、約40%~約140%、約40%~約120%、約40%~約100%、約40%~約90%、約40%~約80%、約40%~約70%、約40%~約60%、約40%~約50%、約40%~約45%、約45%~約800%、約45%~約750%、約45%~約700%、約45%~約650%、約45%~約600%、約45%~約550%、約45%~約500%、約45%~約450%、約45%~約400%、約45%~約350%、約45%~約300%、約45%~約280%、約45%~約260%、約45%~約240%、約45%~約220%、約45%~約200%、約45%~約180%、約45%~約160%、約45%~約140%、約45%~約120%、約45%~約100%、約45%~約90%、約45%~約80%、約45%~約70%、約45%~約60%、約45%~約50%、約50%~約800%、約50%~約750%、約50%~約700%、約50%~約650%、約50%~約600%、約50%~約550%、約50%~約500%、約50%~約450%、約50%~約400%、約50%~約350%、約50%~約300%、約50%~約280%、約50%~約260%、約50%~約240%、約50%~約220%、約50%~約200%、約50%~約180%、約50%~約160%、約50%~約140%、約50%~約120%、約50%~約100%、約50%~約90%、約50%~約80%、約50%~約70%、約50%~約60%、約60%~約800%、約60%~約750%、約60%~約700%、約60%~約650%、約60%~約600%、約60%~約550%、約60%~約500%、約60%~約450%、約60%~約400%、約60%~約350%、約60%~約300%、約60%~約280%、約60%~約260%、約60%~約240%、約60%~約220%、約60%~約200%、約60%~約180%、約60%~約160%、約60%~約140%、約60%~約120%、約60%~約100%、約60%~約90%、約60%~約80%、約60%~約70%、約70%~約800%、約70%~約750%、約70%~約700%、約70%~約650%、約70%~約600%、約70%~約550%、約70%~約500%、約70%~約450%、約70%~約400%、約70%~約350%、約70%~約300%、約70%~約280%、約70%~約260%、約70%~約240%、約70%~約220%、約70%~約200%、約70%~約180%、約70%~約160%、約70%~約140%、約70%~約120%、約70%~約100%、約70%~約90%、約70%~約80%、約80%~約800%、約80%~約750%、約80%~約700%、約80%~約650%、約80%~約600%、約80%~約550%、約80%~約500%、約80%~約450%、約80%~約400%、約80%~約350%、約80%~約300%、約80%~約280%、約80%~約260%、約80%~約240%、約80%~約220%、約80%~約200%、約80%~約180%、約80%~約160%、約80%~約140%、約80%~約120%、約80%~約100%、約80%~約90%、約90%~約800%、約90%~約750%、約90%~約700%、約90%~約650%、約90%~約600%、約90%~約550%、約90%~約500%、約90%~約450%、約90%~約400%、約90%~約350%、約90%~約300%、約90%~約280%、約90%~約260%、約90%~約240%、約90%~約220%、約90%~約200%、約90%~約180%、約90%~約160%、約90%~約140%、約90%~約120%、約90%~約100%、約100%~約800%、約100%~約750%、約100%~約700%、約100%~約650%、約100%~約600%、約100%~約550%、約100%~約500%、約100%~約450%、約100%~約400%、約100%~約350%、約100%~約300%、約100%~約280%、約100%~約260%、約100%~約240%、約100%~約220%、約100%~約200%、約100%~約180%、約100%~約160%、約100%~約140%、約100%~約120%、約120%~約800%、約120%~約750%、約120%~約700%、約120%~約650%、約120%~約600%、約120%~約550%、約120%~約500%、約120%~約450%、約120%~約400%、約120%~約350%、約120%~約300%、約120%~約280%、約120%~約260%、約120%~約240%、約120%~約220%、約120%~約200%、約120%~約180%、約120%~約160%、約120%~約140%、約140%~約800%、約140%~約750%、約140%~約700%、約140%~約650%、約140%~約600%、約140%~約550%、約140%~約500%、約140%~約450%、約140%~約400%、約140%~約350%、約140%~約300%、約140%~約280%、約140%~約260%、約140%~約240%、約140%~約220%、約140%~約200%、約140%~約180%、約140%~約160%、約160%~約800%、約160%~約750%、約160%~約700%、約160%~約650%、約160%~約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40%、約160%~約220%、約160%~約200%、約160%~約180%、約180%~約800%、約180%~約750%、約180%~約700%、約180%~約650%、約180%~約600%、約180%~約550%、約180%~約500%、約180%~約450%、約180%~約400%、約180%~約350%、約180%~約300%、約180%~約280%、約180%~約260%、約180%~約240%、約180%~約220%、約180%~約200%、約200%~約800%、約200%~約750%、約200%~約700%、約200%~約650%、約200%~約600%、約200%~約550%、約200%~約500%、約200%~約450%、約200%~約400%、約200%~約350%、約200%~約300%、約200%~約280%、約200%~約260%、約200%~約240%、約200%~約220%、約220%~約800%、約220%~約750%、約220%~約700%、約220%~約650%、約220%~約600%、約220%~約550%、約220%~約500%、約220%~約450%、約220%~約400%、約220%~約350%、約220%~約300%、約220%~約280%、約220%~約260%、約220%~約240%、約240%~約800%、約240%~約750%、約240%~約700%、約240%~約650%、約240%~約600%、約240%~約550%、約240%~約500%、約240%~約450%、約240%~約400%、約240%~約350%、約240%~約300%、約240%~約280%、約240%~約260%、約260%~約800%、約260%~約750%、約260%~約700%、約260%~約650%、約260%~約600%、約260%~約550%、約260%~約500%、約260%~約450%、約260%~約400%、約260%~約350%、約260%~約300%、約260%~約280%、約280%~約800%、約280%~約750%、約280%~約700%、約280%~約650%、約280%~約600%、約280%~約550%、約280%~約500%、約280%~約450%、約280%~約400%、約280%~約350%、約280%~約300%、約300%~約800%、約300%~約750%、約300%~約700%、約300%~約650%、約300%~約600%、約300%~約550%、約300%~約500%、約300%~約450%、約300%~約400%、約300%~約350%、約350%~約800%、約350%~約750%、約350%~約700%、約350%~約650%、約350%~約600%、約350%~約550%、約350%~約500%、約350%~約450%、約350%~約400%、約400%~約800%、約400%~約750%、約400%~約700%、約400%~約650%、約400%~約600%、約400%~約550%、約400%~約500%、約400%~約450%、約450%~約800%、約450%~約750%、約450%~約700%、約450%~約650%、約450%~約600%、約450%~約550%、約450%~約500%、約500%~約800%、約500%~約750%、約500%~約700%、約500%~約650%、約500%~約600%、約500%~約550%、約550%~約800%、約550%~約750%、約550%~約700%、約550%~約650%、約550%~約600%、約600%~約800%、約600%~約750%、約600%~約700%、約600%~約650%、約650%~約800%、約650%~約750%、約650%~約700%、約700%~約800%、約700%~約750%、または約750%~約800%)の増加がもたらされ得る。
【0312】
本明細書に提供される方法により、(例えば、前記期間の開始時と比較して前記期間の終了時に)Treg細胞の濃度または数の増加(例えば、約1%~約800%の増加、または本明細書に記載のこの範囲の部分範囲のうちのいずれか)がもたらされ得る。
【0313】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される方法により、(例えば、前記期間の開始時と比較して前記期間の終了時に)Treg細胞の濃度または数の増加(例えば、約0.1倍増加~約100倍増加、約0.1倍増加~約90倍増加、約0.1倍増加~約80倍増加、約0.1倍増加~約70倍増加、約0.1倍増加~約60倍増加、約0.1倍増加~約50倍増加、約0.1倍増加~約45倍増加、約0.1倍増加~約40倍増加、約0.1倍増加~約35倍増加、約0.1倍増加~約30倍増加、約0.1倍増加~約25倍増加、約0.1倍増加~約20倍増加、約0.1倍増加~約15倍増加、約0.1倍増加~約10倍増加、約0.1倍増加~約8倍増加、約0.1倍増加~約6倍増加、約0.1倍増加~約4倍増加、約0.1倍増加~約2倍増加、約0.1倍増加~約1.5倍増加、約0.1倍増加~約1倍増加、約0.1倍増加~約0.5倍増加、約0.5倍増加~約100倍増加、約0.5倍増加~約90倍増加、約0.5倍増加~約80倍増加、約0.5倍増加~約70倍増加、約0.5倍増加~約60倍増加、約0.5倍増加~約50倍増加、約0.5倍増加~約45倍増加、約0.5倍増加~約40倍増加、約0.5倍増加~約35倍増加、約0.5倍増加~約30倍増加、約0.5倍増加~約25倍増加、約0.5倍増加~約20倍増加、約0.5倍増加~約15倍増加、約0.5倍増加~約10倍増加、約0.5倍増加~約8倍増加、約0.5倍増加~約6倍増加、約0.5倍増加~約4倍増加、約0.5倍増加~約2倍増加、約0.5倍増加~約1.5倍増加、約0.5倍増加~約1倍増加、約1倍増加~約100倍増加、約1倍増加~約90倍増加、約1倍増加~約80倍増加、約1倍増加~約70倍増加、約1倍増加~約60倍増加、約1倍増加~約50倍増加、約1倍増加~約45倍増加、約1倍増加~約40倍増加、約1倍増加~約35倍増加、約1倍増加~約30倍増加、約1倍増加~約25倍増加、約1倍増加~約20倍増加、約1倍増加~約15倍増加、約1倍増加~約10倍増加、約1倍増加~約8倍増加、約1倍増加~約6倍増加、約1倍増加~約4倍増加、約1倍増加~約2倍増加、約1倍増加~約1.5倍増加、約1.5倍増加~約100倍増加、約1.5倍増加~約90倍増加、約1.5倍増加~約80倍増加、約1.5倍増加~約70倍増加、約1.5倍増加~約60倍増加、約1.5倍増加~約50倍増加、約1.5倍増加~約45倍増加、約1.5倍増加~約40倍増加、約1.5倍増加~約35倍増加、約1.5倍増加~約30倍増加、約1.5倍増加~約25倍増加、約1.5倍増加~約20倍増加、約1.5倍増加~約15倍増加、約1.5倍増加~約10倍増加、約1.5倍増加~約8倍増加、約1.5倍増加~約6倍増加、約1.5倍増加~約4倍増加、約1.5倍増加~約2倍増加、約2倍増加~約100倍増加、約2倍増加~約90倍増加、約2倍増加~約80倍増加、約2倍増加~約70倍増加、約2倍増加~約60倍増加、約2倍増加~約50倍増加、約2倍増加~約45倍増加、約2倍増加~約40倍増加、約2倍増加~約35倍増加、約2倍増加~約30倍増加、約2倍増加~約25倍増加、約2倍増加~約20倍増加、約2倍増加~約15倍増加、約2倍増加~約10倍増加、約2倍増加~約8倍増加、約2倍増加~約6倍増加、約2倍増加~約4倍増加、約4倍増加~約100倍増加、約4倍増加~約90倍増加、約4倍増加~約80倍増加、約4倍増加~約70倍増加、約4倍増加~約60倍増加、約4倍増加~約50倍増加、約4倍増加~約45倍増加、約4倍増加~約40倍増加、約4倍増加~約35倍増加、約4倍増加~約30倍増加、約4倍増加~約25倍増加、約4倍増加~約20倍増加、約4倍増加~約15倍増加、約4倍増加~約10倍増加、約4倍増加~約8倍増加、約4倍増加~約6倍増加、約6倍増加~約100倍増加、約6倍増加~約90倍増加、約6倍増加~約80倍増加、約6倍増加~約70倍増加、約6倍増加~約60倍増加、約6倍増加~約50倍増加、約6倍増加~約45倍増加、約6倍増加~約40倍増加、約6倍増加~約35倍増加、約6倍増加~約30倍増加、約6倍増加~約25倍増加、約6倍増加~約20倍増加、約6倍増加~約15倍増加、約6倍増加~約10倍増加、約6倍増加~約8倍増加、約8倍増加~約100倍増加、約8倍増加~約90倍増加、約8倍増加~約80倍増加、約8倍増加~約70倍増加、約8倍増加~約60倍増加、約8倍増加~約50倍増加、約8倍増加~約45倍増加、約8倍増加~約40倍増加、約8倍増加~約35倍増加、約8倍増加~約30倍増加、約8倍増加~約25倍増加、約8倍増加~約20倍増加、約8倍増加~約15倍増加、約8倍増加~約10倍増加、約10倍増加~約100倍増加、約10倍増加~約90倍増加、約10倍増加~約80倍増加、約10倍増加~約70倍増加、約10倍増加~約60倍増加、約10倍増加~約50倍増加、約10倍増加~約45倍増加、約10倍増加~約40倍増加、約10倍増加~約35倍増加、約10倍増加~約30倍増加、約10倍増加~約25倍増加、約10倍増加~約20倍増加、約10倍増加~約15倍増加、約15倍増加~約100倍増加、約15倍増加~約90倍増加、約15倍増加~約80倍増加、約15倍増加~約70倍増加、約15倍増加~約60倍増加、約15倍増加~約50倍増加、約15倍増加~約45倍増加、約15倍増加~約40倍増加、約15倍増加~約35倍増加、約15倍増加~約30倍増加、約15倍増加~約25倍増加、約15倍増加~約20倍増加、約20倍増加~約100倍増加、約20倍増加~約90倍増加、約20倍増加~約80倍増加、約20倍増加~約70倍増加、約20倍増加~約60倍増加、約20倍増加~約50倍増加、約20倍増加~約45倍増加、約20倍増加~約40倍増加、約20倍増加~約35倍増加、約20倍増加~約30倍増加、約20倍増加~約25倍増加、約25倍増加~約100倍増加、約25倍増加~約90倍増加、約25倍増加~約80倍増加、約25倍増加~約70倍増加、約25倍増加~約60倍増加、約25倍増加~約50倍増加、約25倍増加~約45倍増加、約25倍増加~約40倍増加、約25倍増加~約35倍増加、約25倍増加~約30倍増加、約30倍増加~約100倍増加、約30倍増加~約90倍増加、約30倍増加~約80倍増加、約30倍増加~約70倍増加、約30倍増加~約60倍増加、約30倍増加~約50倍増加、約30倍増加~約45倍増加、約30倍増加~約40倍増加、約30倍増加~約35倍増加、約35倍増加~約100倍増加、約35倍増加~約90倍増加、約35倍増加~約80倍増加、約35倍増加~約70倍増加、約35倍増加~約60倍増加、約35倍増加~約50倍増加、約35倍増加~約45倍増加、約35倍増加~約40倍増加、約40倍増加~約100倍増加、約40倍増加~約90倍増加、約40倍増加~約80倍増加、約40倍増加~約70倍増加、約40倍増加~約60倍増加、約40倍増加~約50倍増加、約40倍増加~約45倍増加、約45倍増加~約100倍増加、約45倍増加~約90倍増加、約45倍増加~約80倍増加、約45倍増加~約70倍増加、約45倍増加~約60倍増加、約45倍増加~約50倍増加、約50倍増加~約100倍増加、約50倍増加~約90倍増加、約50倍増加~約80倍増加、約50倍増加~約70倍増加、約50倍増加~約60倍増加、約60倍増加~約100倍増加、約60倍増加~約90倍増加、約60倍増加~約80倍増加、約60倍増加~約70倍増加、約70倍増加~約100倍増加、約70倍増加~約90倍増加、約70倍増加~約80倍増加、約80倍増加~約100倍増加、約80倍増加~約90倍増加、または約90倍増加~約100倍増加)がもたらされ得る。
【0314】
組成物およびキット
本明細書に記載の方法のうちのいずれかを使用して産生されるTreg細胞の集団も本明細書に提供される。本明細書に記載の方法のうちのいずれかを使用して産生されたTreg細胞または本明細書に記載の方法のうちのいずれかを使用して産生されたTreg細胞の集団を含む組成物(例えば、医薬組成物)も本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、薬学的に許容される担体(例えば、リン酸緩衝生理食塩水)を含み得る。本組成物は、治療を必要とする対象(例えば、本明細書に記載の例示的な対象のうちのいずれか)を治療するために使用することができる。
【0315】
医薬組成物の単回または複数回投与は、例えば、対象によって必要とされ、かつ許容される投薬量および頻度に応じて、それを必要とする対象に与えられ得る。製剤は、対象における状態、疾患、または症状を効果的に治療、予防、または改善するのに十分な量のTreg細胞を提供すべきである。
【0316】
キットであって、(i)CD3/CD28結合剤(例えば、本明細書に記載のCD3/CD28結合剤のうちのいずれか)と、(ii)第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む単鎖キメラポリペプチド(例えば、本明細書に記載のかかる単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれか)であって、第1の標的結合ドメインおよび第2の標的結合ドメインがIL-2受容体に結合する、単鎖キメラポリペプチドと、(iii)mTOR阻害剤(例えば、本明細書に記載のいずれかのmTOR阻害剤)と、を含むキットも本明細書に提供される。これらのキットのいくつかの実施形態は、単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物(例えば、本明細書に記載の例示的なIgG1抗体構築物のうちのいずれか)をさらに含み得る。これらのキットのいくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤は、抗CD3/抗CD28ビーズ(例えば、本明細書に記載の例示的な抗CD3/抗CD28ビーズのうちのいずれか)である。いくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤は、第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む追加の単鎖キメラポリペプチド(例えば、本明細書に記載のかかる単鎖キメラポリペプチドの例のうちのいずれか)であり、追加の単鎖キメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインがCD3に結合し、追加の単鎖キメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインがCD28に結合する。いくつかの実施形態では、キットは、追加の単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物(例えば、本明細書に記載の例示的なIgG1抗体構築物のうちのいずれか)をさらに含み得る。
【0317】
キットであって、(i)インターロイキン-2受容体活性化剤(例えば、本明細書に記載のインターロイキン-2受容体活性化剤のうちのいずれか)と、(ii)第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む単鎖キメラポリペプチド(例えば、本明細書に記載のかかる単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれか)であって、第1の標的結合ドメインがCD3に結合しかつ第2の標的結合ドメインがCD28に結合するか、または第1の標的結合ドメインがCD28に結合しかつ第2の標的結合ドメインがCD3に結合する、単鎖キメラポリペプチドと、(iii)mTOR阻害剤(例えば、本明細書に記載のいずれかのmTOR阻害剤)と、を含むキットも本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、キットは、単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物(例えば、本明細書に記載の例示的なIgG1抗体構築物のうちのいずれか)をさらに含み得る。
【0318】
キットであって、CD3/CD28結合剤(例えば、本明細書に記載のCD3/CD28結合剤のうちのいずれか)と、多鎖キメラポリペプチド(例えば、本明細書に記載の例示的な多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれか)であって、(a)(i)第1の標的結合ドメイン、(ii)可溶性組織因子ドメイン、および(iii)一対の親和性ドメインの第1のドメインを含む、第1のキメラポリペプチドと、(b)(i)一対の親和性ドメインの第2のドメインおよび(ii)第2の標的結合ドメインを含む、第2のキメラポリペプチドとを含み、第1のキメラポリペプチドと第2のキメラポリペプチドが一対の親和性ドメインの第1のドメインと第2のドメインとの結合を介して会合する、多鎖キメラポリペプチドと、mTOR阻害剤(例えば、本明細書に記載の例示的なmTOR阻害剤のうちのいずれか)とを含む、キットも本明細書に提供される。これらのキットのいくつかの実施形態は、多鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物(例えば、本明細書に記載の例示的なIgG1抗体構築物のうちのいずれか)をさらに含む。いくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤は、抗CD3/抗CD28ビーズ(例えば、本明細書に記載の抗CD3/抗CD28ビーズのうちのいずれか)である。いくつかの実施形態では、CD3/CD28結合剤は、第1の標的結合ドメイン、可溶性組織因子ドメイン、および第2の標的結合ドメインを含む単鎖キメラポリペプチド(例えば、本明細書に記載のかかる単鎖キメラポリペプチドの例のうちのいずれか)であり、追加の単鎖キメラポリペプチドの第1の標的結合ドメインがCD3に結合し、追加の単鎖キメラポリペプチドの第2の標的結合ドメインがCD28に結合する。いくつかの実施形態では、キットは、単鎖キメラポリペプチドの可溶性組織因子ドメインに特異的に結合する少なくとも1つの抗原結合ドメインを含むIgG1抗体構築物(例えば、本明細書に記載の例示的なIgG1抗体構築物のうちのいずれか)をさらに含む。
【0319】
核酸/ベクター
本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドまたは多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかをコードする核酸も本明細書に提供される。本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドまたは多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかをコードする核酸のうちのいずれかを含むベクターも本明細書に提供される。
【0320】
本明細書に記載のベクターのうちのいずれかは、発現ベクターであり得る。例えば、発現ベクターは、単鎖キメラポリペプチドをコードする配列に作動可能に連結されたプロモーター配列を含み得る。
【0321】
ベクターの非限定的な例には、プラスミド、トランスポゾン、コスミド、およびウイルスベクター(例えば、任意のアデノウイルスベクター(例えば、pSVまたはpCMVベクター)、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター、レンチウイルスベクター、およびレトロウイルスベクター)、ならびに任意のGateway(登録商標)ベクターが挙げられる。ベクターは、例えば、発現のために十分なシス作用エレメントを含み得、発現のための他の要素は、宿主哺乳類細胞によって、またはインビトロ発現系において供給され得る。当業者であれば、本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドまたは多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかの作製に好適なベクターおよび哺乳類細胞を選択することができるであろう。
【0322】
細胞
本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドまたは多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかをコードする本明細書に記載の核酸のうちのいずれかを含む細胞(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な細胞のうちのいずれか)も本明細書に提供される。
【0323】
本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドまたは多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかをコードする本明細書に記載のベクターのうちのいずれかを含む細胞(例えば、本明細書に記載のまたは当該技術分野で既知の例示的な細胞のうちのいずれか)も本明細書に提供される。
【0324】
本明細書に記載の方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態では、細胞は、真核細胞であり得る。本明細書で使用される場合、「真核細胞」という用語は、別個の膜結合核を有する細胞を指す。かかる細胞には、例えば、哺乳類(例えば、齧歯類、非ヒト霊長類、またはヒト)細胞、昆虫細胞、真菌細胞、または植物細胞が含まれ得る。いくつかの実施形態では、真核細胞は、Saccharomyces cerevisiaeなどの酵母細胞である。いくつかの実施形態では、真核細胞は、哺乳類細胞、鳥類細胞、植物細胞、または昆虫細胞などの高等真核生物である。哺乳類細胞の非限定的な例には、チャイニーズハムスター卵巣細胞およびヒト胎児腎臓細胞(例えば、HEK293細胞)が挙げられる。
【0325】
核酸および発現ベクターを細胞(例えば、真核細胞)に導入する方法は、当該技術分野で既知である。核酸を細胞に導入するために使用され得る方法の非限定的な例には、リポフェクション、トランスフェクション、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション、リン酸カルシウムトランスフェクション、デンドリマーベースのトランスフェクション、カチオン性ポリマートランスフェクション、細胞圧搾、ソノポレーション、光学トランスフェクション、インパレフェクション、流体力学的送達、マグネトフェクション、ウイルス形質導入(例えば、アデノウイルスおよびレンチウイルス形質導入)、およびナノ粒子トランスフェクションが挙げられる。
【0326】
単鎖または多鎖キメラポリペプチドを産生する方法
本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドまたは多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれかを産生する方法であって、単鎖キメラポリペプチドまたは多鎖キメラポリペプチドの産生をもたらすのに十分な条件下で本明細書に記載の細胞のうちのいずれかを培養培地中で培養する工程と、単鎖キメラポリペプチドまたは多鎖キメラポリペプチドを細胞および/または培養培地から回収する工程とを含む、方法も本明細書に提供される。
【0327】
培養培地または細胞(例えば、真核生物細胞)からの単鎖キメラポリペプチドまたは多鎖キメラポリペプチドの回収は、当該技術分野で周知の技法(例えば、硫酸アンモニウム沈殿、ポリエチレングリコール沈殿、イオン交換クロマトグラフィー(アニオンまたはカチオン)、疎水性相互作用に基づくクロマトグラフィー、金属アフィニティークロマトグラフィー、リガンドアフィニティークロマトグラフィー、およびサイズ排除クロマトグラフィー)を使用して行うことができる。
【0328】
細胞を培養する方法は、当該技術分野で周知である。細胞は、増殖、分化、および成長を好む条件下で、インビトロで維持され得る。簡潔には、細胞は、細胞(例えば、任意の細胞)を、細胞の生存および成長を支持するために必要な成長因子および栄養補助剤を含む細胞培養培地と接触させることによって培養され得る。
【0329】
本明細書に記載の方法のうちのいずれかによって産生される単鎖キメラポリペプチド(例えば、本明細書に記載の単鎖キメラポリペプチドのうちのいずれか)または多鎖キメラポリペプチド(例えば、本明細書に記載の多鎖キメラポリペプチドのうちのいずれか)も本明細書に提供される。
【0330】
治療方法
治療を必要とする対象(例えば、本明細書に記載の例示的な対象のうちのいずれか)を治療する方法であって、対象に、本明細書に記載の方法のうちのいずれかを使用して生成されたTreg細胞の集団、または本明細書に記載の方法のうちのいずれかを使用して生成されたTreg細胞もしくはTreg細胞の集団を含む組成物(例えば、医薬組成物)のうちのいずれかの治療有効量を投与する工程を含む、方法も本明細書に提供される。
【0331】
これらの方法のいくつかの実施形態では、対象は、加齢性疾患または炎症性疾患を有すると特定または診断されている。いくつかの実施形態では、加齢性疾患は、アルツハイマー病、動脈瘤、嚢胞性線維症、膵炎における線維症、緑内障、高血圧症、特発性肺線維症、炎症性腸疾患、椎間板変性、黄斑変性、骨関節炎、2型真性糖尿病、脂肪萎縮、リポジストロフィー、アテローム性動脈硬化症、白内障、COPD、特発性肺線維症、腎移植不全、肝線維症、骨量喪失、心筋梗塞、サルコペニア、創傷治癒、脱毛症、心筋細胞肥大、骨関節炎、パーキンソン病、加齢性肺組織弾性喪失、黄斑変性、悪液質、糸球体硬化症、肝硬変、NAFLD、骨粗しょう症、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、脊髄小脳失調症、多発性硬化症、神経変性、発作、認知症、血管疾患、易感染性、慢性炎症、および腎機能障害の群から選択される。
【0332】
いくつかの実施形態では、炎症性疾患は、リウマチ性関節炎、炎症性腸疾患、エリテマトーデス、ループス腎炎、糖尿病性腎症、CNS損傷、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、クローン病、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、乾癬、グレーブス病、潰瘍性大腸炎、非アルコール性脂肪性肝炎、および気分障害の群から選択される。
【0333】
いくつかの実施形態では、これらの方法により、(例えば、治療前の対象におけるがんの1つ以上の症状の数、重症度、または頻度と比較して)対象におけるがんの1つ以上の症状の数、重症度、または頻度の減少がもたらされ得る。
【0334】
いくつかの例では、本方法により、例えば、治療前の対象における老化細胞の数と比較して、減少(例えば、約1%の減少~約99%の減少、約1%の減少~約95%の減少、約1%の減少~約90%の減少、約1%の減少~約85%の減少、約1%の減少~約80%の減少、約1%の減少~約75%の減少、約1%~約70%の減少、約1%の減少~約65%の減少、約1%の減少~約60%の減少、約1%の減少~約55%の減少、約1%の減少~約50%の減少、約1%の減少~約45%の減少、約1%の減少~約40%の減少、約1%の減少~約35%の減少、約1%の減少~約30%の減少、約1%の減少~約25%の減少、約1%の減少~約20%の減少、約1%の減少~約15%の減少、約1%の減少~約10%の減少、約1%の減少~約5%の減少、約5%の減少~約99%の減少、約5%の減少~約95%の減少、約5%の減少~約90%の減少、約5%の減少~約85%の減少、約5%の減少~約80%の減少、約5%の減少~約75%の減少、約5%~約70%の減少、約5%の減少~約65%の減少、約5%の減少~約60%の減少、約5%の減少~約55%の減少、約5%の減少~約50%の減少、約5%の減少~約45%の減少、約5%の減少~約40%の減少、約5%の減少~約35%の減少、約5%の減少~約30%の減少、約5%の減少~約25%の減少、約5%の減少~約20%の減少、約5%の減少~約15%の減少、約5%の減少~約10%の減少、約10%の減少~約99%の減少、約10%の減少~約95%の減少、約10%の減少~約90%の減少、約10%の減少~約85%の減少、約10%の減少~約80%の減少、約10%の減少~約75%の減少、約10%~約70%の減少、約10%の減少~約65%の減少、約10%の減少~約60%の減少、約10%の減少~約55%の減少、約10%の減少~約50%の減少、約10%の減少~約45%の減少、約10%の減少~約40%の減少、約10%の減少~約35%の減少、約10%の減少~約30%の減少、約10%の減少~約25%の減少、約10%の減少~約20%の減少、約10%の減少~約15%の減少、約15%の減少~約99%の減少、約15%の減少~約95%の減少、約15%の減少~約90%の減少、約15%の減少~約85%の減少、約15%の減少~約80%の減少、約15%の減少~約75%の減少、約15%~約70%の減少、約15%の減少~約65%の減少、約15%の減少~約60%の減少、約15%の減少~約55%の減少、約15%の減少~約50%の減少、約15%の減少~約45%の減少、約15%の減少~約40%の減少、約15%の減少~約35%の減少、約15%の減少~約30%の減少、約15%の減少~約25%の減少、約15%の減少~約20%の減少、約20%の減少~約99%の減少、約20%の減少~約95%の減少、約20%の減少~約90%の減少、約20%の減少~約85%の減少、約20%の減少~約80%の減少、約20%の減少~約75%の減少、約20%~約70%の減少、約20%の減少~約65%の減少、約20%の減少~約60%の減少、約20%の減少~約55%の減少、約20%の減少~約50%の減少、約20%の減少~約45%の減少、約20%の減少~約40%の減少、約20%の減少~約35%の減少、約20%の減少~約30%の減少、約20%の減少~約25%の減少、約25%の減少~約99%の減少、約25%の減少~約95%の減少、約25%の減少~約90%の減少、約25%の減少~約85%の減少、約25%の減少~約80%の減少、約25%の減少~約75%の減少、約25%~約70%の減少、約25%の減少~約65%の減少、約25%の減少~約60%の減少、約25%の減少~約55%の減少、約25%の減少~約50%の減少、約25%の減少~約45%の減少、約25%の減少~約40%の減少、約25%の減少~約35%の減少、約25%の減少~約30%の減少、約30%の減少~約99%の減少、約30%の減少~約95%の減少、約30%の減少~約90%の減少、約30%の減少~約85%の減少、約30%の減少~約80%の減少、約30%の減少~約75%の減少、約30%~約70%の減少、約30%の減少~約65%の減少、約30%の減少~約60%の減少、約30%の減少~約55%の減少、約30%の減少~約50%の減少、約30%の減少~約45%の減少、約30%の減少~約40%の減少、約30%の減少~約35%の減少、約35%の減少~約99%の減少、約35%の減少~約95%の減少、約35%の減少~約90%の減少、約35%の減少~約85%の減少、約35%の減少~約80%の減少、約35%の減少~約75%の減少、約35%~約70%の減少、約35%の減少~約65%の減少、約35%の減少~約60%の減少、約35%の減少~約55%の減少、約35%の減少~約50%の減少、約35%の減少~約45%の減少、約35%の減少~約40%の減少、約40%の減少~約99%の減少、約40%の減少~約95%の減少、約40%の減少~約90%の減少、約40%の減少~約85%の減少、約40%の減少~約80%の減少、約40%の減少~約75%の減少、約40%~約70%の減少、約40%の減少~約65%の減少、約40%の減少~約60%の減少、約40%の減少~約55%の減少、約40%の減少~約50%の減少、約40%の減少~約45%の減少、約45%の減少~約99%の減少、約45%の減少~約95%の減少、約45%の減少~約90%の減少、約45%の減少~約85%の減少、約45%の減少~約80%の減少、約45%の減少~約75%の減少、約45%~約70%の減少、約45%の減少~約65%の減少、約45%の減少~約60%の減少、約45%の減少~約55%の減少、約45%の減少~約50%の減少、約50%の減少~約99%の減少、約50%の減少~約95%の減少、約50%の減少~約90%の減少、約50%の減少~約85%の減少、約50%の減少~約80%の減少、約50%の減少~約75%の減少、約50%~約70%の減少、約50%の減少~約65%の減少、約50%の減少~約60%の減少、約50%の減少~約55%の減少、約55%の減少~約99%の減少、約55%の減少~約95%の減少、約55%の減少~約90%の減少、約55%の減少~約85%の減少、約55%の減少~約80%の減少、約55%の減少~約75%の減少、約55%~約70%の減少、約55%の減少~約65%の減少、約55%の減少~約60%の減少、約60%の減少~約99%の減少、約60%の減少~約95%の減少、約60%の減少~約90%の減少、約60%の減少~約85%の減少、約60%の減少~約80%の減少、約60%の減少~約75%の減少、約60%~約70%の減少、約60%の減少~約65%の減少、約65%の減少~約99%の減少、約65%の減少~約95%の減少、約65%の減少~約90%の減少、約65%の減少~約85%の減少、約65%の減少~約80%の減少、約65%の減少~約75%の減少、約65%~約70%の減少、約70%の減少~約99%の減少、約70%の減少~約95%の減少、約70%の減少~約90%の減少、約70%の減少~約85%の減少、約70%の減少~約80%の減少、約70%の減少~約75%の減少、約75%の減少~約99%の減少、約75%減少~約95%の減少、約75%の減少~約90%の減少、約75%の減少~約85%の減少、約75%の減少~約80%の減少、約80%の減少~約99%の減少、約80%の減少~約95%の減少、約80%の減少~約90%の減少、約80%の減少~約85%の減少、約85%の減少~約99%の減少、約85%の減少~約95%の減少、約85%の減少~約90%の減少、約90%の減少~約99%の減少、約90%の減少~約95%の減少、または約95%の減少~約99%の減少)(例えば、対象における加齢性疾患または炎症性疾患に関与および/または関係する1つ以上の特定の組織中の老化細胞の数の減少)がもたらされ得る。
【0335】
「対象」という用語は、任意の哺乳類を指す。いくつかの実施形態では、対象または「治療を必要とする対象」は、イヌ科動物(例えば、イヌ)、ネコ科動物(例えば、ネコ)、ウマ科動物(例えば、ウマ)、ヒツジ、ウシ、ブタ、ヤギ、霊長類、例えば、サル(simian)(例えば、サル(monkey)(例えば、マーモセット、ヒヒ)、もしくは類人猿(例えば、ゴリラ、チンパンジー、オランウータン、またはテナガザル)、もしくはヒト、または齧歯類(例えば、マウス、テンジクネズミ、ハムスター、またはラット)であり得る。いくつかの実施形態では、対象または「治療を必要とする対象」は、非ヒト哺乳類であり得、特にヒトにおける治療効果を実証するためにモデルとして従来使用されている哺乳類(例えば、マウス、ラパイン、ブタ、イヌ、または霊長類動物)が用いられ得る。
【0336】
老化細胞
老化は、表現型の変化、アポトーシスへの耐性、および損傷を感知するシグナル伝達経路の活性化を伴う不可逆的な成長停止の一形態である。細胞老化は、増殖する能力を失った培養ヒト線維芽細胞で最初に説明され、約50回の集団倍加(ヘイフリック限界と称される)後に永久停止に達した。老化は、酸化的ストレスおよび遺伝毒性ストレス、DNA損傷、テロメア摩滅、発がん性活性化、ミトコンドリア機能障害、または化学療法剤を含む、広範囲の内因性および外因性傷害によって誘導され得るストレス応答とみなされる。
【0337】
老化細胞は、代謝的に活性を維持し、それらの分泌表現型を介して組織の止血、疾患、加齢に影響を及ぼし得る。老化は、生理学的プロセスとみなされており、創傷治癒、組織の恒常性、再生、および線維症の調節を促進する上で重要である。例えば、老化細胞の一過性の誘導は、治癒中に観察され、創傷の消散に寄与する。恐らく、老化の最も重要な役割の1つは、腫瘍抑制におけるその役割である。しかしながら、老化細胞の蓄積は、加齢および加齢関連疾患および状態も促進する。老化の表現型は、慢性炎症反応も引き起こし、その結果、慢性炎症状態を増強して、腫瘍の成長を促進する可能性がある。老化と加齢との間の関連性は、当初、老化細胞が加齢組織に蓄積するという観察に基づいていた。トランスジェニックモデルの使用により、多くの加齢関連病状において老化細胞を体系的に検出することが可能になった。老化細胞を選択的に排除するための戦略は、老化細胞が実際に加齢および関連病状において因果的役割を果たすことができることを実証している。
【0338】
老化細胞は、形態、クロマチン構成、遺伝子発現、および代謝の変化を含む重要な特有の特性を示す。細胞老化に関連するいくつかの生化学的および機能的特性、例えば、(i)サイクリン依存性キナーゼの阻害剤であるp16およびp21の発現の増加、(ii)リソソーム活性のマーカーである老化関連β-ガラクトシダーゼの存在、(iii)老化関連ヘテロクロマチン病巣の出現およびラミンB1レベルのダウンレギュレーション、(iv)抗アポトーシスBCLファミリータンパク質の発現の増加によって引き起こされるアポトーシスに対する耐性、および(v)CD26(DPP4)、CD36(スカベンジャー受容体)、フォークヘッドボックス4(FOXO4)、および分泌キャリア膜タンパク質4(SCAMP4)のアップレギュレーションが存在する。老化細胞は、炎症特性、いわゆる老化関連分泌表現型(SASP)も発現する。SASPを介して、老化細胞は、細胞自律的様式で作動して老化を強化し(オートクリン効果)、微小環境と通信して修飾する(パラクリン効果)、広範囲の炎症性サイトカイン(IL-6、IL-8)、成長因子(TGF-β)、ケモカイン(CCL-2)、およびマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP-3、MMP-9)を産生する。SASP因子は、老化細胞の免疫介在性クリアランスである老化監視をトリガーすることによって腫瘍抑制に寄与することができる。しかしながら、慢性炎症も腫瘍形成の既知の要因であり、累積証拠は、慢性SASPががんおよび加齢関連疾患を後押しする可能性もあることを示す。
【0339】
老化細胞の分泌プロファイルは、状況依存的である。例えば、ヒト線維芽細胞における様々なミトコンドリア機能障害によって誘導されるミトコンドリア機能障害関連老化(MiDAS)は、IL-1依存性炎症性因子が不足したSASPの出現をもたらした。NAD+/NADH比の減少は、p53の活性化によりMiDASを誘導したAMPKシグナル伝達を活性化した。結果として、p53は炎症促進性SASPの重要な誘導因子であるNF-κBシグナル伝達を阻害した。対照的に、ヒト細胞における持続的なDNA損傷によって引き起こされた細胞老化は、炎症性SASPを誘導し、これは、運動失調-毛細血管拡張症変異(ATM)キナーゼの活性化に依存したが、p53の活性化には依存しなかった。具体的には、IL-6およびIL-8の発現レベルおよび分泌レベルが増加した。異所性発現p16INK4aおよびp21CIP1によって引き起こされる細胞老化が、炎症性SASPなしでヒト線維芽細胞における老化表現型を誘導することも実証されており、成長停止自体はSASPを刺激しなかったことを示している。
【0340】
老化の最も明確な特徴の1つは、安定した成長停止である。これは、2つの重要な経路であるp16/Rbおよびp53/p21によって達成され、これらはいずれも腫瘍抑制の中心である。DNA損傷は、(1)クロマチンにおけるγH2Ax(ヒストンコーディング遺伝子)および53BP1(DNA損傷応答に関与)の高沈着(これは最終的にp53活性化をもたらすキナーゼカスケードの活性化につながる)、および(2)p16INK4aおよびARF(いずれもCDKN2Aによってコードされる)ならびにP15INK4b(CDKN2Bによってコードされる)の活性化(p53はサイクリン依存性キナーゼ阻害剤(p21)の転写を誘導し、p16INK4aおよびp15INK4bの両方とともに、細胞周期進行のために遺伝子を遮断する(CDK4およびCDK6))をもたらす。これは、最終的に網膜芽細胞腫タンパク質(Rb)の低リン酸化およびG1期での細胞周期停止につながる。
【0341】
老化細胞を選択的に死滅させることにより、正常な加齢との関連でマウスの健康スパンが有意に改善され、加齢性疾患またはがん療法の結果が改善されることが示されている(Ovadya,J Clin Invest.128(4):1247-1254,2018)。自然界では、老化細胞は、通常、自然免疫細胞によって除去される。老化の誘導は、損傷/変化した細胞の潜在的な増殖および形質転換を阻止するのみならず、主にナチュラルキラー(NK)細胞(IL-15およびCCL2等)およびマクロファージ(CFS-1およびCCL2等)の化学誘引物質として機能するSASP因子の産生により組織修復も支持する。これらの自然免疫細胞は、ストレスを受けた細胞を排除するための免疫監視メカニズムを媒介する。老化細胞は、通常、ストレス誘導性リガンドのファミリーに属するNK細胞活性化受容体NKG2DおよびDNAM1リガンドを上方調節し、これは、感染性疾患および悪性腫瘍に対する最前線の免疫防御の重要な要素である。受容体が活性化されると、NK細胞は、それらの細胞溶解機構を介して老化細胞の死を特異的に誘導することができる。老化細胞の免疫監視におけるNK細胞の役割は、肝線維症(Sagiv,Oncogene 32(15):1971-1977,2013)、肝細胞がん(Iannello,J Exp Med 210(10):2057-2069,2013)、多発性骨髄腫(Soriani,Blood 113(15):3503-3511,2009)、およびメバロン酸経路の機能傷害によってストレスを受けた神経膠腫細胞(Ciaglia,Int J Cancer 142(1):176-190,2018)において指摘されている。子宮内膜細胞は、急性細胞老化を受け、脱落膜細胞に分化しない。分化した脱落膜細胞は、IL-15を分泌し、それにより、子宮NK細胞を動員して、未分化老化細胞を標的として排除し、子宮内膜の再構築および若返りを助ける(Brighton,Elife 6:e31274,2017)。同様のメカニズムを用いて、肝線維症の間、p53を発現する老化肝衛星細胞は、常在性Kupferマクロファージおよび新たに浸潤したマクロファージの極性を、老化細胞除去活性を呈する炎症促進性M1表現型に向かって歪めた。F4/80+マクロファージが、分娩後の子宮機能を維持するためにマウス子宮老化細胞のクリアランスに重要な役割を果たすことが示されている。
【0342】
老化細胞は、主に、NKG2D(NK細胞で発現)、ケモカイン、および他のSASP因子に対するリガンドをアップレギュレートすることによってNK細胞を動員する。肝線維症のインビボモデルは、活性化されたNK細胞による老化細胞の効果的なクリアランスを示している(Krizhanovsky,Cell 134(4):657-667,2008)。研究では、肝線維症(Krizhanovsky,Cell 134(4):657-667,2008)、変形性関節症(Xu,J Gerontol A Biol Sci Med Sci 72(6):780-785,2017)、およびパーキンソン病(Chinta,Cell Rep 22(4):930-940,2018)を含む老化を研究するための様々なモデルが説明されている。老化細胞を研究するための動物モデルは、Krizhanovsky,Cell 134(4):657-667,2008、Baker,Nature 479(7372):232-236,2011、Farr,Nat Med 23(9):1072-1079,2017、Bourgeois,FEBS Lett 592(12):2083-2097,2018、Xu,Nat Med 24(8):1246-1256,2018)で説明されている。
【0343】
追加の治療薬
本明細書に記載の方法のうちのいずれかのいくつかの実施形態は、1つ以上の追加の治療薬の治療有効量を対象(例えば、本明細書に記載の対象のうちのいずれか)に投与することをさらに含み得る。1つ以上の追加の治療薬は、本明細書に記載の方法のうちのいずれかによって生成されたTreg細胞、または本明細書に記載の方法のうちのいずれかを使用して産生されたTreg細胞の集団を含む組成物(例えば、医薬組成物)のうちのいずれかと実質的に同時に対象に投与することができる。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の治療薬は、本明細書に記載の方法のうちのいずれかを使用して産生されたTreg細胞、または本明細書に記載の方法のうちのいずれかを使用して産生されたTreg細胞の集団を含む組成物(例えば、医薬組成物)の投与前に対象に投与することができる。いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の治療薬は、対象に、本明細書に記載の方法のうちのいずれかを使用して産生されたTreg細胞、または本明細書に記載の方法のうちのいずれかを使用して産生されたTreg細胞の集団を含む組成物(例えば、医薬組成物)の投与後に対象に投与することができる。
【0344】
追加の治療薬の非限定的な例には、抗がん剤、活性化受容体アゴニスト、免疫チェックポイント阻害剤、HLA特異的阻害受容体を遮断するための薬剤、グリコーゲンシンターゼキナーゼ(GSK)3阻害剤、および抗体が挙げられる。
【0345】
抗がん剤の非限定的な例には、代謝拮抗薬(例えば、5-フルオロウラシル(5-FU)、6-メルカプトプリン(6-MP)、カペシタビン、シタラビン、フロクスウリジン、フルダラビン、ゲムシタビン、ヒドロキシカルバミド、メトトレキサート、6-チオグアニン、クラドリビン、ネララビン、ペントスタチン、またはペメトレキセド)、植物アルカロイド(例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、カンプトセシン、9-メトキシカンプトセシン、コロナリジン、タキソール、ナウクレアオラル(naucleaoral)、ジプレニル化インドールアルカロイド、モンタミン、シシュキニイン、プロトベルベリン、ベルベリン、サンギナリン、ケレリトリン、ケリドニン、リリオデニン、クリボリン、β-カルボリン、アントフィン、チロホリン、クリプトレピン、ネオクリプトレピン、コリノリン、サンパンギン、カルバゾール、クリナミン、モンタニン、エリプチシン、パクリタキセル、ドセタキセル、エトポシド、テニポシド、イリノテカン、トポテカン、またはアクリドンアルカロイド)、プロテアソーム阻害剤(例えば、ラクタシスチン、ジスルフィラム、エピガロカテキン-3-ガレート、マリゾミブ(サリノスポラミドA)、オプロゾミブ(ONX-0912)、デランゾミブ(CEP-18770)、エポキソミシン、MG132、ベータ-ヒドロキシベータ-メチルブチラート、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、またはイキサゾミブ)、抗腫瘍抗生物質(例えば、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、ミトキサントロン、イダルビシン、アクチノマイシン、プリカマイシン、マイトマイシン、またはブレオマイシン)、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤(例えば、ボリノスタット、パノビノスタット、ギビノスタット、アベキシノスタット、デプシペプチド、エンチノスタット、フェニルブチラート、バルプロ酸、トリコスタチンA、ダシノスタット、モセチノスタット、プラシノスタット、ニコチンアミド、カンビノール、テノビン1、テノビン6、シルチノール、リコリノスタット、テフィノスタット、ケベトリン、キシノスタット、レスミノスタット、タセジナリン、チダミド、またはセリシスタット)、チロシンキナーゼ阻害剤(例えば、アキシチニブ、ダサチニブ、エンコラフィニブ、エルロチニブ、イマチニブ、ニロチニブ、パゾパニブ、およびスニチニブ)、および化学療法剤(例えば、オールトランスレチノイン酸、アザシチジン、アザチオプリン、ドキシフルリジン、エポチロン、ヒドロキシウレア、イマチニブ、テニポシド、チオグアニン、バルルビシン、ベムラフェニブ、およびレナリドミド)が挙げられる。化学療法剤の追加の例には、アルキル化剤、例えば、メクロレタミン、シクロホスファミド、クロラムブシル、メルファラン、イホスファミド、チオテパ、ヘキサメチルメラミン、ブスルファン、アルトレタミン、プロカルバジン、ダカルバジン、テモゾロミド、カルムスチン、ルムスチン、ストレプトゾシン、カルボプラチン、シスプラチン、およびオキサリプラチンが挙げられる。
【実施例】
【0346】
本発明は、以下の実施例にさらに記載されており、これらの実施例は、特許請求の範囲に記載の本発明の範囲を限定しない。
【0347】
実施例1.αCD3scFv/TF/αCD28scFvの産生
αCD3scFv/TF/αCD28scFvの核酸配列およびアミノ酸配列を以下に示す。
【0348】
αCD3scFv/TF/αCD28scFvをコードする核酸(配列番号10)
(シグナルペプチド)
ATGAAGTGGGTGACCTTCATCAGCTTATTATTTTTATTCAGCTCCGCCTATTCC
(αCD3軽鎖可変領域)
CAGATCGTGCTGACCCAAAGCCCCGCCATCATGAGCGCTAGCCCCGGTGAGAAGGTGACCATGACATGCTCCGCTTCCAGCTCCGTGTCCTACATGAACTGGTATCAGCAGAAAAGCGGAACCAGCCCCAAAAGGTGGATCTACGACACCAGCAAGCTGGCCTCCGGAGTGCCCGCTCATTTCCGGGGCTCTGGATCCGGCACCAGCTACTCTTTAACCATTTCCGGCATGGAAGCTGAAGACGCTGCCACCTACTATTGCCAGCAATGGAGCAGCAACCCCTTCACATTCGGATCTGGCACCAAGCTCGAAATCAATCGT
(リンカー)
GGAGGAGGTGGCAGCGGCGGCGGTGGATCCGGCGGAGGAGGAAGC
(αCD3重鎖可変領域)
CAAGTTCAACTCCAGCAGAGCGGCGCTGAACTGGCCCGGCCCGGCGCCTCCGTCAAGATGAGCTGCAAGGCTTCCGGCTATACATTTACTCGTTACACAATGCATTGGGTCAAGCAGAGGCCCGGTCAAGGTTTAGAGTGGATCGGATATATCAACCCTTCCCGGGGCTACACCAACTATAACCAAAAGTTCAAGGATAAAGCCACTTTAACCACTGACAAGAGCTCCTCCACCGCCTACATGCAGCTGTCCTCTTTAACCAGCGAGGACTCCGCTGTTTACTACTGCGCTAGGTATTACGACGACCACTACTGTTTAGACTATTGGGGACAAGGTACCACTTTAACCGTCAGCAGC
(ヒト組織因子219形態)
TCCGGCACCACCAATACCGTGGCCGCTTATAACCTCACATGGAAGAGCACCAACTTCAAGACAATTCTGGAATGGGAACCCAAGCCCGTCAATCAAGTTTACACCGTGCAGATCTCCACCAAATCCGGAGACTGGAAGAGCAAGTGCTTCTACACAACAGACACCGAGTGTGATTTAACCGACGAAATCGTCAAGGACGTCAAGCAAACCTATCTGGCTCGGGTCTTTTCCTACCCCGCTGGCAATGTCGAGTCCACCGGCTCCGCTGGCGAGCCTCTCTACGAGAATTCCCCCGAATTCACCCCTTATTTAGAGACCAATTTAGGCCAGCCTACCATCCAGAGCTTCGAGCAAGTTGGCACCAAGGTGAACGTCACCGTCGAGGATGAAAGGACTTTAGTGCGGCGGAATAACACATTTTTATCCCTCCGGGATGTGTTCGGCAAAGACCTCATCTACACACTGTACTATTGGAAGTCCAGCTCCTCCGGCAAAAAGACCGCTAAGACCAACACCAACGAGTTTTTAATTGACGTGGACAAAGGCGAGAACTACTGCTTCAGCGTGCAAGCCGTGATCCCTTCTCGTACCGTCAACCGGAAGAGCACAGATTCCCCCGTTGAGTGCATGGGCCAAGAAAAGGGCGAGTTCCGGGAG
(αCD28軽鎖可変領域)
GTCCAGCTGCAGCAGAGCGGACCCGAACTCGTGAAACCCGGTGCTTCCGTGAAAATGTCTTGTAAGGCCAGCGGATACACCTTCACCTCCTATGTGATCCAGTGGGTCAAACAGAAGCCCGGACAAGGTCTCGAGTGGATCGGCAGCATCAACCCTTACAACGACTATACCAAATACAACGAGAAGTTTAAGGGAAAGGCTACTTTAACCTCCGACAAAAGCTCCATCACAGCCTACATGGAGTTCAGCTCTTTAACATCCGAGGACAGCGCTCTGTACTATTGCGCCCGGTGGGGCGACGGCAATTACTGGGGACGGGGCACAACACTGACCGTGAGCAGC
(リンカー)
GGAGGCGGAGGCTCCGGCGGAGGCGGATCTGGCGGTGGCGGCTCC
(αCD28軽鎖可変領域)
GACATCGAGATGACCCAGTCCCCCGCTATCATGTCCGCCTCTTTAGGCGAGCGGGTCACAATGACTTGTACAGCCTCCTCCAGCGTCTCCTCCTCCTACTTCCATTGGTACCAACAGAAACCCGGAAGCTCCCCTAAACTGTGCATCTACAGCACCAGCAATCTCGCCAGCGGCGTGCCCCCTAGGTTTTCCGGAAGCGGAAGCACCAGCTACTCTTTAACCATCTCCTCCATGGAGGCTGAGGATGCCGCCACCTACTTTTGTCACCAGTACCACCGGTCCCCCACCTTCGGAGGCGGCACCAAACTGGAGACAAAGAGG
【0349】
αCD3scFv/TF/αCD28scFv(配列番号8)
(シグナルペプチド)
MKWVTFISLLFLFSSAYS
(αCD3軽鎖可変領域)
QIVLTQSPAIMSASPGEKVTMTCSASSSVSYMNWYQQKSGTSPKRWIYDTSKLASGVPAHFRGSGSGTSYSLTISGMEAEDAATYYCQQWSSNPFTFGSGTKLEINR
(リンカー)
GGGGSGGGGSGGGGS
(αCD3重鎖可変領域)
QVQLQQSGAELARPGASVKMSCKASGYTFTRYTMHWVKQRPGQGLEWIGYINPSRGYTNYNQKFKDKATLTTDKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARYYDDHYCLDYWGQGTTLTVSS
(ヒト組織因子219)
SGTTNTVAAYNLTWKSTNFKTILEWEPKPVNQVYTVQISTKSGDWKSKCFYTTDTECDLTDEIVKDVKQTYLARVFSYPAGNVESTGSAGEPLYENSPEFTPYLETNLGQPTIQSFEQVGTKVNVTVEDERTLVRRNNTFLSLRDVFGKDLIYTLYYWKSSSSGKKTAKTNTNEFLIDVDKGENYCFSVQAVIPSRTVNRKSTDSPVECMGQEKGEFRE
(αCD28軽鎖可変領域)
VQLQQSGPELVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIQWVKQKPGQGLEWIGSINPYNDYTKYNEKFKGKATLTSDKSSITAYMEFSSLTSEDSALYYCARWGDGNYWGRGTTLTVSS
(リンカー)
GGGGSGGGGSGGGGS
(αCD28重鎖可変領域)
DIEMTQSPAIMSASLGERVTMTCTASSSVSSSYFHWYQQKPGSSPKLCIYSTSNLASGVPPRFSGSGSTSYSLTISSMEAEDAATYFCHQYHRSPTFGGGTKLETKR
【0350】
αCD3scFv/TF/αCD28scFvをコードする核酸を、以前に記載されたように(Hughes et al.,Hum Gene Ther 16:457-72,2005)改変レトロウイルス発現ベクターにクローニングした。αCD3scFv/TF/αCD28scFvをコードする発現ベクターを、CHO-K1細胞にトランスフェクトした。CHO-K1細胞での発現ベクターの発現により、可溶性αCD3scFv/TF/αCD28scFv単鎖キメラポリペプチド(3t28と称する)の分泌が可能になり、これを抗TF抗体アフィニティーおよび他のクロマトグラフィー法によって精製することができる。
【0351】
抗組織因子抗体アフィニティーカラムを使用して、αCD3scFv/TF/αCD28scFv単鎖キメラポリペプチドを精製した。抗組織因子抗体アフィニティーカラムを、GE Healthcare AKTA Avantシステムに接続した。2mL/分の溶出ステップを除くすべてのステップで4mL/分の流速を使用した。
【0352】
αCD3scFv/TF/αCD28scFv単鎖キメラポリペプチドを含む細胞培養収集物を、1Mトリス塩基でpH7.4に調整し、5カラム体積のPBSで平衡化した抗TF抗体アフィニティーカラム(上述)にロードした。試料をロードした後、カラムを5カラム体積のPBSで洗浄し、その後、6カラム体積の0.1M酢酸(pH2.9)で溶出した。A280溶出ピークを収集し、次いで、1Mトリス塩基を添加することによってpH7.5~8.0に中和した。その後、中和した試料を、分子量カットオフ30kDaでAmicon遠心フィルターを使用してPBSに緩衝液交換した。
【0353】
各溶出後、抗組織因子抗体アフィニティーカラムを、6カラム体積の0.1Mグリシン、pH2.5を使用してストリッピングした。その後、カラムを、10カラム体積のPBS、0.05%NaN3を使用して中和し、2~8℃で保管した。
【0354】
実施例2.IL-2/TF/IL-2の産生
IL-2/TF/IL-2の核酸配列およびアミノ酸配列を以下に示す。
【0355】
IL-2/TF/IL-2をコードする核酸(配列番号12)
(シグナルペプチド)
ATGAAGTGGGTGACCTTCATCAGCCTGCTGTTCCTGTTCTCCAGCGCCTACTCC
(第1のIL-2断片)
GCCCCCACCTCCTCCTCCACCAAGAAGACCCAGCTGCAGCTGGAGCATTTACTGCTGGATTTACAGATGATTTTAAACGGCATCAACAACTACAAGAACCCCAAGCTGACTCGTATGCTGACCTTCAAGTTCTACATGCCCAAGAAGGCCACCGAGCTGAAGCATTTACAGTGTTTAGAGGAGGAGCTGAAGCCCCTCGAGGAGGTGCTGAATTTAGCCCAGTCCAAGAATTTCCATTTAAGGCCCCGGGATTTAATCAGCAACATCAACGTGATCGTTTTAGAGCTGAAGGGCTCCGAGACCACCTTCATGTGCGAGTACGCCGACGAGACCGCCACCATCGTGGAGTTTTTAAATCGTTGGATCACCTTCTGCCAGTCCATCATCTCCACTTTAACC
(ヒト組織因子219形態)
AGCGGCACAACCAACACAGTCGCTGCCTATAACCTCACTTGGAAGAGCACCAACTTCAAAACCATCCTCGAATGGGAACCCAAACCCGTTAACCAAGTTTACACCGTGCAGATCAGCACCAAGTCCGGCGACTGGAAGTCCAAATGTTTCTATACCACCGACACCGAGTGCGATCTCACCGATGAGATCGTGAAAGATGTGAAACAGACCTACCTCGCCCGGGTGTTTAGCTACCCCGCCGGCAATGTGGAGAGCACTGGTTCCGCTGGCGAGCCTTTATACGAGAACAGCCCCGAATTTACCCCTTACCTCGAGACCAATTTAGGACAGCCCACCATCCAAAGCTTTGAGCAAGTTGGCACAAAGGTGAATGTGACAGTGGAGGACGAGCGGACTTTAGTGCGGCGGAACAACACCTTTCTCAGCCTCCGGGATGTGTTCGGCAAAGATTTAATCTACACACTGTATTACTGGAAGTCCTCTTCCTCCGGCAAGAAGACAGCTAAAACCAACACAAACGAGTTTTTAATCGACGTGGATAAAGGCGAAAACTACTGTTTCAGCGTGCAAGCTGTGATCCCCTCCCGGACCGTGAATAGGAAAAGCACCGATAGCCCCGTTGAGTGCATGGGCCAAGAAAAGGGCGAGTTCCGGGAG
(第2のIL-2断片)
GCACCTACTTCAAGTTCTACAAAGAAAACACAGCTACAACTGGAGCATTTACTGCTGGATTTACAGATGATTTTGAATGGAATTAATAATTACAAGAATCCCAAACTCACCAGGATGCTCACATTTAAGTTTTACATGCCCAAGAAGGCCACAGAACTGAAACATCTTCAGTGTCTAGAAGAAGAACTCAAACCTCTGGAGGAAGTGCTAAATTTAGCTCAAAGCAAAAACTTTCACTTAAGACCCAGGGACTTAATCAGCAATATCAACGTAATAGTTCTGGAACTAAAGGGATCTGAAACAACATTCATGTGTGAATATGCTGATGAGACAGCAACCATTGTAGAATTTCTGAACAGATGGATTACCTTTTGTCAAAGCATCATCTCAACACTAACT
【0356】
IL-2/TF/IL-2(配列番号4)
(シグナルペプチド)
MKWVTFISLLFLFSSAYS
(ヒトIL-2)
APTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTRMLTFKFYMPKKATELKHLQCLEEELKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLT
(ヒト組織因子219)
SGTTNTVAAYNLTWKSTNFKTILEWEPKPVNQVYTVQISTKSGDWKSKCFYTTDTECDLTDEIVKDVKQTYLARVFSYPAGNVESTGSAGEPLYENSPEFTPYLETNLGQPTIQSFEQVGTKVNVTVEDERTLVRRNNTFLSLRDVFGKDLIYTLYYWKSSSSGKKTAKTNTNEFLIDVDKGENYCFSVQAVIPSRTVNRKSTDSPVECMGQEKGEFRE
(ヒトIL-2)
APTSSSTKKTQLQLEHLLLDLQMILNGINNYKNPKLTRMLTFKFYMPKKATELKHLQCLEEELKPLEEVLNLAQSKNFHLRPRDLISNINVIVLELKGSETTFMCEYADETATIVEFLNRWITFCQSIISTLT
【0357】
IL-2/TF/IL-2をコードする核酸を、以前に記載されたように(Hughes et al.,Hum Gene Ther 16:457-72,2005)改変レトロウイルス発現ベクターにクローニングした。IL-2/TF/IL-2をコードする発現ベクターを、CHO-K1細胞にトランスフェクトした。CHO-K1細胞での発現ベクターの発現により、可溶性IL-2/TF/IL-2単鎖キメラポリペプチド(2t2と称する)の分泌が可能になり、これを抗TF抗体アフィニティーおよび他のクロマトグラフィー法によって精製することができる。
【0358】
実施例3:市販の組換えヒトIL-2と比較した抗CD3/抗CD28ビーズおよびラパマイシンでの2t2によるFoxp3
+T
reg細胞の刺激
新鮮なヒト白血球(3名のドナー)を血液バンクから入手し、CD4
+CD25
+CD127
dimT
reg細胞をCD4
+CD25
+CD127
dim制御性T細胞分離キットII試薬(Miltenyi Biotec)で単離した。Foxp3
+T
reg細胞の純度は35%超であり、CD4-Alexa Fluro 488、CD25-APC、CD3 APC-Cy7、Foxp3-PE(細胞内染色、Invitrogen)、およびCD127-Alex Fluro 700(BioLegend)での染色により確認した。細胞をカウントし、完全培地(2mM L-グルタミン(Thermo Life Technologies)、ペニシリン(Thermo Life Technologies)、ストレプトマイシン(Thermo Life Technologies)、および10%FBS(Hyclone)を補充したRPMI1640(Gibco))中の48ウェル平底プレート中に1×10
6/mLで再懸濁した。細胞を、(1)hIL-2サイトカイン(500IU/mL)(Proleukin)、抗CD3/抗CD28ビーズ(4:1のビーズ:細胞)(Dynabeads、Life Technologies)、およびラパマイシン(100nM)(Sigma)、または(2)100nMの2t2、抗CD3/抗CD28ビーズ(4:1のビーズ:細胞)(Dynabeads、Life Technologies)、およびラパマイシン(100nM)(Sigma)のいずれかで刺激し、37℃、5%CO
2で21日間インキュベートした。増大期間中、細胞を、1日おきに(1)hIL-2サイトカイン(500IU/mL)(Proleukin)およびラパマイシン(100nM)(Sigma)、または(2)100nMの2t2およびラパマイシン(100nM)(Sigma)のいずれかで再刺激した。7日おきに、細胞を抗CD3/抗CD28ビーズ(1:1のビーズ:細胞)(Dynabeads、Life Technologies)で再刺激した。細胞を、1日おきに(1)hIL-2サイトカイン(500IU/mL)(Proleukin)およびラパマイシン(100nM)(Sigma)または(2)100nMの2t2およびラパマイシン(100nM)(Sigma)を含む新鮮な完全培地で21日間にわたって1×10
6/mLの濃度で維持した。7日目、14日目、および21日目に、細胞を、CD4-Alexa Fluro 488、CD25-PE、CD3 APC-Cy7、Foxp3-PE(Foxp3染色キットを使用した細胞内染色、Invitrogen)、およびCD127-Alex Fluro 700(BioLegend)で染色して、Foxp3
+T
reg細胞の増大をフローサイトメトリーによって評価した。Foxp3
+T
reg細胞の増大倍率を、トリパンブルー(0.4%、Invitrogen)生存率アッセイでカウントすることによって測定した。
図1は、hIL-2(500IU/mL)(Proleukin)、抗CD3/抗CD28ビーズ(4:1のビーズ:細胞)(Dynabeads、Life Technologies)、およびラパマイシン(100nM)(Sigma)で刺激した際の100倍増加と比較した、100nMの2t2、抗CD3/抗CD28ビーズ(4:1のビーズ:細胞)(Dynabeads、Life Technologies)、およびラパマイシン(100nM)(Sigma)で刺激したFoxp3
+T
reg細胞の145倍増加を示す。
【0359】
実施例4:Helios、CTLA-4、CD39、CD62L、CD25、CD103、CD69、PD1、およびCD49bマーカーの検出
新鮮なヒト白血球(3名のドナー)を血液バンクから入手し、CD4
+CD25
+CD127
dimT
reg細胞をCD4
+CD25
+CD127
dim制御性T細胞分離キットII試薬(Miltenyi Biotec)で単離した。Foxp3
+T
reg細胞の純度は35%超であり、CD4-Alexa Fluro 488、CD25-APC、CD3 APC-Cy7、Foxp3-PE(細胞内染色、Invitrogen)、およびCD127-Alex Fluro 700(BioLegend)での染色により確認した。細胞をカウントし、完全培地(2mM L-グルタミン(Thermo Life Technologies)、ペニシリン(Thermo Life Technologies)、ストレプトマイシン(Thermo Life Technologies)、および10%FBS(Hyclone)を補充したRPMI1640(Gibco))中の48ウェル平底プレート中に1×10
6/mLで再懸濁した。細胞を、(1)hIL-2サイトカイン(500IU/mL)(Proleukin)、抗CD3/抗CD28ビーズ(4:1のビーズ:細胞)(Dynabeads、Life Technologies)、およびラパマイシン(100nM)(Sigma)、または(2)100nMの2t2、抗CD3/抗CD28ビーズ(4:1のビーズ:細胞)(Dynabeads、Life Technologies)、およびラパマイシン(100nM)(Sigma)のいずれかで刺激し、その後、37℃、5%CO
2で21日間インキュベートした。増大期間中、細胞を、1日おきに(1)hIL-2(500IU/mL)(Proleukin)およびラパマイシン(100nM)(Sigma)、または(2)100nMの2t2およびラパマイシン(100nM)(Sigma)のいずれか再刺激した。7日おきに、細胞を抗CD3/抗CD28ビーズ(1:1のビーズ:細胞)(Dynabeads、Life Technologies)で再刺激した。細胞を、1日おきに(1)hIL-2(500IU/mL)(Proleukin)およびラパマイシン(100nM)(Sigma)または(2)100nMの2t2およびラパマイシン(100nM)(Sigma)を含む新鮮な完全培地で21日間にわたって1×10
6/mLの濃度で維持した。細胞を、CD4-Alexa Fluro 488、CD25-PE、CD3 APC-Cy7、Foxp3-PE(Foxp3染色キットを使用した細胞内染色、Invitrogen)、およびCD127-Alex Fluro 700(BioLegend)で染色して、Foxp3
+T
reg細胞の増大をフローサイトメトリーによって評価した。Foxp3
+T
reg細胞の増大倍率を、トリパンブルー(0.4%、Invitrogen)生存率アッセイでカウントすることによって測定した。21日目に細胞を回収し、CD4-Alexa Fluro 488、CD25-PE、CD3 APC-Cy7、Foxp3-PE(Foxp3染色キットを使用した細胞内染色、Invitrogen)、CD127-Alex Fluro 700、Helios PE-Cy7、CTLA-4 Brilliant Violet 605、CD39 APC、CD62L PECy7、CD25 PE、CD103 PerCP.Cy5.5、CD69 APC Fire 750、PD1 Alexa Fluro 750、およびCD49b APCで表面染色し、Foxp3-Pacific Blue(BioLegend)(細胞内染色キット、Invitrogen)を使用して細胞内染色した。表面染色の場合、細胞を、FACS緩衝液(0.5%BSA(EMD Millipore)および0.001%アジ化ナトリウム(Sigma)を含む1×PBS(Hyclone))中で洗浄した(1500RPM、室温で5分間)。2回洗浄した後、細胞をフローサイトメトリー(Celesta-BD Bioscience)によって分析した。細胞内染色の場合、細胞を固定緩衝液(Invitrogen)で、室温で20分間固定した。固定した後、細胞を1×透過処理緩衝液(eBioscience)で洗浄し(1500RPM、室温で5分間)、Foxp3-Pacific Blue (Biolegend)を使用して室温で30分間染色した。細胞を1x透過処理緩衝液で再度洗浄し、その後、FACS緩衝液で洗浄した。細胞ペレットをフローサイトメトリー(Celesta-BD Bioscience)による分析のために300μLのFACS緩衝液中に再懸濁した。(細胞をCD4
+CD25
+Foxp3
+細胞でゲーティングし、表面マーカー%データをプロットした(3名の健常ドナー))。
図2A~2Iは、(1)100nMの2t2、抗CD3/抗CD28ビーズ(4:1のビーズ:細胞)(Dynabeads、Life Technologies)、およびラパマイシン(100nM)(Sigma)、または(2)hIL-2(500IU/mL)(Proleukin)、抗CD3/抗CD28ビーズ(4:1のビーズ:細胞)(Dynabeads、Life Technologies)、およびラパマイシン(100nM)(Sigma)のいずれかで21日間刺激したFoxp3
+T
reg細胞上の同等の表面マーカーを示す。
【0360】
実施例5:ヒト制御性T細胞の活性化は、高レベルのグルコース代謝を呈する
新鮮なヒト白血球(3名のドナー)を血液バンクから入手し、CD4
+CD25
+CD127
dimT
reg細胞を、CD4
+CD25
+CD127
dimT
reg細胞分離キットII(Miltenyi Biotec)を使用して単離した。Foxp3
+T
reg細胞の純度は35%超であり、CD4-Alexa Fluro 488、CD25-APC、CD3 APC-Cy7、Foxp3-PE(細胞内染色、Invitrogen)、およびCD127-Alex Fluro 700(BioLegend)での染色により確認した。細胞をカウントし、完全培地(2mM L-グルタミン(Thermo Life Technologies)、ペニシリン(Thermo Life Technologies)、ストレプトマイシン(Thermo Life Technologies)、および10%FBS(Hyclone)を補充したRPMI1640(Gibco))中の24ウェル平底プレート中に1×10
6/mLで再懸濁した。細胞を、(1)hIL-2(500IU/mL)(Proleukin)、抗CD3/抗CD28ビーズ(4:1のビーズ:細胞)(Dynabeads、Life Technologies)、およびラパマイシン(100nM)(Sigma)、または(2)100nMの2t2、抗CD3/抗CD28ビーズ(4:1のビーズ:細胞)(Dynabeads、Life Technologies)、およびラパマイシン(100nM)(Sigma)のいずれかで刺激し、その後、37℃、5%CO
2で一晩インキュベートした。翌日、細胞を回収し、カウントし、96ウェルプレート中に4×10
6/mLで再懸濁し、50μL/ウェルを、2mMのL-グルタミンを補充したSeahorse XF RPMI培地(pH7.4)中のCell-TakコーティングSeahorse Bioanalyzer XFe96培養プレート中に播種した。細胞を37℃で30分間かけてプレートに付着させた。追加の130μLのアッセイ培地をプレートの各ウェルに(バックグラウンドウェルにも)添加した。プレートを37℃の非CO
2インキュベーター内で1時間インキュベートした。キャリブレーションプレートの場合、グルコース/オリゴマイシン/2-デオキシグルコースの10倍溶液をSeahorseアッセイ培地中で調製した。20μL体積のオリゴマイシン/2-デオキシグルコースを、一晩キャリブレーションした細胞外フラックスプレートのポートA、B、およびCに添加した。細胞外酸性化速度(ECAR)を、XFe96 Extracellular Flux Analyzerを使用して測定した。完全なECAR分析は、非解糖酸性化(薬物なし)、解糖(10mMグルコース)、解糖能(2μMオリゴマイシン)、および解糖予備能(100mM 2-デオキシグルコース)の4つの段階からなり、これらをSeahorse Xfe96 software Waveを使用して計算した。結果(
図3A~3D)は、活性化ヒトT
reg細胞が高レベルのグルコース代謝を呈したことを示した。
【0361】
実施例6:増大した制御性T細胞による自己レスポンダーT細胞の抑制の測定
新鮮なヒト白血球(3名のドナー)を血液バンクから入手し、CD4
+CD25
+CD127
dim-T
reg細胞をCD4
+CD25
+CD127
dim-制御性T細胞分離キットII試薬(Miltenyi Biotec)で単離した。Foxp3
+T
reg細胞の純度は35%超であり、CD4-Alexa Fluro 488、CD25-APC、CD3 APC-Cy7、Foxp3-PE(細胞内染色、Invitrogen)、およびCD127-Alex Fluro 700(BioLegend)での染色により確認した。細胞をカウントし、完全培地(2mM L-グルタミン(Thermo Life Technologies)、ペニシリン(Thermo Life Technologies)、ストレプトマイシン(Thermo Life Technologies)、および10%FBS(Hyclone)を補充したRPMI1640(Gibco))中の24ウェル平底プレート中に1×10
6/mLで再懸濁した。細胞を、(1)hIL-2(500IU/mL)(Proleukin)、抗CD3/抗CD28ビーズ(4:1のビーズ:細胞)(Dynabeads、Life Technologies)、およびラパマイシン(100nM)(Sigma)、または(2)100nMの2t2、抗CD3/抗CD28ビーズ(4:1のビーズ:細胞)(Dynabeads、Life Technologies)、およびラパマイシン(100nM)(Sigma)のいずれかで刺激し、その後、37℃、5%CO
2で21日間インキュベートした。増大期間中、細胞を、1日おきに(1)hIL-2サイトカイン(500IU/mL)(Proleukin)およびラパマイシン(100nM)(Sigma)、または(2)100nMの2t2およびラパマイシン(100nM)(Sigma)のいずれかで再刺激した。7日おきに、細胞を抗CD3/抗CD28ビーズ(1:1のビーズ:細胞)(Dynabeads、Life Technologies)で再刺激した。細胞を、1日おきに(1)hIL-2(500IU/mL)(Proleukin)およびラパマイシン(100nM)(Sigma)または(2)100nMの2t2およびラパマイシン(100nM)(Sigma)を含む新鮮な完全培地で21日間にわたって1×10
6/mLの濃度で維持した。Foxp3
+T
reg細胞の増大倍率を、トリパンブルー(0.4%、Invitrogen)生存率アッセイでカウントすることによって測定した。21日目に、凍結させた自己レスポンダーT(Tresp)細胞を解凍し、Cell Trace Violet(Invitrogen)で標識した。増大したT
reg細胞を回収し、カウントした。T
reg細胞をレスポンダーT細胞と様々な比率(5:1、2:1、1:1、0.5:1のT
reg細胞:レスポンダーT細胞)で培養した。細胞を、(1)抗CD3/抗CD28ビーズ(1:70のビーズ:細胞)および2t2(25nM)、または(2)抗CD3/抗CD28ビーズ(1:70のビーズ:細胞)およびIL2(50IU/mL)のいずれかで再刺激し、5日間培養した。細胞を回収し、FACS緩衝液(0.5%BSA(EMD Millipore)および0.001%アジ化ナトリウム(Sigma)を含む1×PBS(Hyclone))中で洗浄した(1500RPM、室温で5分間)。2回洗浄した後、細胞をフローサイトメトリー(Celesta-BD Bioscience)によって分析した。(CFSE
+増殖細胞%増加をプロットした)。
図4は、hIL-2(500IU/mL)(Proleukin)、抗CD3/抗CD28ビーズ(4:1のビーズ:細胞)(Dynabeads、Life Technologies)、およびラパマイシン(100nM)(Sigma)で刺激した細胞と比較した、100nMの2t2、抗CD3/抗CD28ビーズ(4:1のビーズ:細胞)(Dynabeads、Life Technologies)、およびラパマイシン(100nM)で刺激したFoxp3
+T
reg細胞の抑制能を示す。
【0362】
実施例7:抑制アッセイによるIL-10の測定
新鮮なヒト白血球(3名のドナー)を血液バンクから入手し、CD4
+CD25
+CD127
dimT
reg細胞をCD4
+CD25
+CD127
dim制御性T細胞分離キットII試薬(Miltenyi Biotec)で単離した。Foxp3
+T
reg細胞の純度は35%超であり、CD4-Alexa Fluro 488、CD25-APC、CD3 APC-Cy7、Foxp3-PE(細胞内染色、Invitrogen)、およびCD127-Alex Fluro 700(BioLegend)での染色により確認した。細胞をカウントし、完全培地(2mM L-グルタミン(Thermo Life Technologies)、ペニシリン(Thermo Life Technologies)、ストレプトマイシン(Thermo Life Technologies)、および10%FBS(Hyclone)を補充したRPMI1640(Gibco))中の24ウェル平底プレート中に1×10
6/mLで再懸濁した。細胞を、(1)hIL-2(500IU/mL)(Proleukin)、抗CD3/抗CD28ビーズ(4:1のビーズ:細胞)(Dynabeads、Life Technologies)、およびラパマイシン(100nM)(Sigma)、または(2)100nMの2t2、抗CD3/抗CD28ビーズ(4:1のビーズ:細胞)(Dynabeads、Life Technologies)、およびラパマイシン(100nM)(Sigma)のいずれかで刺激し、その後、37℃および5%CO
2で21日間インキュベートした。増大期間中、細胞を、1日おきに(1)hIL-2サイトカイン(500IU/mL)(Proleukin)およびラパマイシン(100nM)(Sigma)、または(2)100nMの2t2およびラパマイシン(100nM)(Sigma)のいずれかで再刺激した。7日おきに、細胞を抗CD3/抗CD28ビーズ(1:1のビーズ:細胞)(Dynabeads、Life Technologies)で再刺激した。細胞を、1日おきに(1)hIL-2(500IU/mL)(Proleukin)およびラパマイシン(100nM)(Sigma)または(2)100nMの2t2およびラパマイシン(100nM)(Sigma)を含む新鮮な完全培地で21日間にわたって1×10
6/mLの濃度で維持した。Foxp3
+T
reg細胞の増大倍率を、トリパンブルー(0.4%、Invitrogen)生存率アッセイでカウントすることによって測定した。21日目に、凍結させた自己レスポンダーT(Tresp)細胞を解凍し、Cell Trace Violet(Invitrogen)で標識した。増大したT
reg細胞を回収し、カウントした。T
reg細胞をレスポンダーT細胞と様々な比率(5:1、1:1のT
reg細胞:レスポンダーT細胞)で培養した。細胞を、(1)抗CD3/抗CD28ビーズ(1:70のビーズ:細胞)および2t2(25nM)、または(2)抗CD3/抗CD28ビーズ(1:70のビーズ:細胞)およびIL2(50IU/mL)で再刺激し、5日間培養した。無細胞液体培養培地を収集し、LEGENDplexマルチアナライトフローアッセイキット(Biolegend)によって製造業者の指示に従って分析した。
図5は、抑制アッセイにおける無細胞液体培養培地中のIL-10を示し、IL-10分泌がIL-2増大T
reg細胞と比較して2t2増大T
reg細胞で有意に高い(いずれもラパマイシンの存在下または不在下である)。
【0363】
実施例8.3t15*-28s融合タンパク質複合体の生成および特徴付け
3t15*-28sの構築および産生
抗CD3scFv/TF/IL15D8N変異体および抗CD28scFv/IL15RαSu融合タンパク質を含む融合タンパク質を生成した。抗CD3抗体(αCD3)可変領域、ヒト組織因子、IL15D8N変異体、抗CD28抗体(αCD28)可変領域、およびIL15RαSuの配列をUniProtウェブサイトから入手し、これらの配列のDNAをGenewizによって合成した。具体的には、この構築物を、αCD3軽鎖可変領域配列を(G
4S)
3リンカーによりαCD3重鎖可変領域配列に連結してαCD3scFvを形成することによって作製した。αCD3scFvを組織因子219のN末端コード領域に連結し、その後、IL15D8N変異体のN末端コード領域に連結した(
図6A~6B)。構築物の核酸配列およびタンパク質配列を以下に示す。
【0364】
αCD3scFv/TF/IL15D8N構築物の核酸配列(シグナルペプチド配列を含む)は以下の通りである(配列番号105)。
(シグナルペプチド)
ATGAAGTGGGTGACCTTCATCAGCTTATTATTTTTATTCAGCTCCGCCTATTCC
(αCD3軽鎖可変領域)
CAGATCGTGCTGACCCAAAGCCCCGCCATCATGAGCGCTAGCCCCGGTGAGAAGGTGACCATGACATGCTCCGCTTCCAGCTCCGTGTCCTACATGAACTGGTATCAGCAGAAAAGCGGAACCAGCCCCAAAAGGTGGATCTACGACACCAGCAAGCTGGCCTCCGGAGTGCCCGCTCATTTCCGGGGCTCTGGATCCGGCACCAGCTACTCTTTAACCATTTCCGGCATGGAAGCTGAAGACGCTGCCACCTACTATTGCCAGCAATGGAGCAGCAACCCCTTCACATTCGGATCTGGCACCAAGCTCGAAATCAATCGT
(リンカー)
GGAGGAGGTGGCAGCGGCGGCGGTGGATCCGGCGGAGGAGGAAGC
(αCD3重鎖可変領域)
CAAGTTCAACTCCAGCAGAGCGGCGCTGAACTGGCCCGGCCCGGCGCCTCCGTCAAGATGAGCTGCAAGGCTTCCGGCTATACATTTACTCGTTACACAATGCATTGGGTCAAGCAGAGGCCCGGTCAAGGTTTAGAGTGGATCGGATATATCAACCCTTCCCGGGGCTACACCAACTATAACCAAAAGTTCAAGGATAAAGCCACTTTAACCACTGACAAGAGCTCCTCCACCGCCTACATGCAGCTGTCCTCTTTAACCAGCGAGGACTCCGCTGTTTACTACTGCGCTAGGTATTACGACGACCACTACTGTTTAGACTATTGGGGACAAGGTACCACTTTAACCGTCAGCAGC
(ヒト組織因子219形態)
TCCGGCACCACCAATACCGTGGCCGCTTATAACCTCACATGGAAGAGCACCAACTTCAAGACAATTCTGGAATGGGAACCCAAGCCCGTCAATCAAGTTTACACCGTGCAGATCTCCACCAAATCCGGAGACTGGAAGAGCAAGTGCTTCTACACAACAGACACCGAGTGTGATTTAACCGACGAAATCGTCAAGGACGTCAAGCAAACCTATCTGGCTCGGGTCTTTTCCTACCCCGCTGGCAATGTCGAGTCCACCGGCTCCGCTGGCGAGCCTCTCTACGAGAATTCCCCCGAATTCACCCCTTATTTAGAGACCAATTTAGGCCAGCCTACCATCCAGAGCTTCGAGCAAGTTGGCACCAAGGTGAACGTCACCGTCGAGGATGAAAGGACTTTAGTGCGGCGGAATAACACATTTTTATCCCTCCGGGATGTGTTCGGCAAAGACCTCATCTACACACTGTACTATTGGAAGTCCAGCTCCTCCGGCAAAAAGACCGCTAAGACCAACACCAACGAGTTTTTAATTGACGTGGACAAAGGCGAGAACTACTGCTTCAGCGTGCAAGCCGTGATCCCTTCTCGTACCGTCAACCGGAAGAGCACAGATTCCCCCGTTGAGTGCATGGGCCAAGAAAAGGGCGAGTTCCGGGAG
(ヒトIL15D8N変異体)
AACTGGGTGAACGTCATCAGCAATTTAAAGAAGATCGAAGATTTAATTCAGTCCATGCATATCGACGCCACTTTATACACAGAATCCGACGTGCACCCCTCTTGTAAGGTGACCGCCATGAAATGTTTTTTACTGGAGCTGCAAGTTATCTCTTTAGAGAGCGGAGACGCTAGCATCCACGACACCGTGGAGAATTTAATCATTTTAGCCAATAACTCTTTATCCAGCAACGGCAACGTGACAGAGTCCGGCTGCAAGGAGTGCGAAGAGCTGGAGGAGAAGAACATCAAGGAGTTTCTGCAATCCTTTGTGCACATTGTCCAGATGTTCATCAATACCTCC
【0365】
αCD3scFv/TF/IL15D8N構築物のアミノ酸配列(シグナルペプチド配列を含む)は以下の通りである(配列番号104)。
(シグナルペプチド)
MKWVTFISLLFLFSSAYS
(αCD3軽鎖可変領域)
QIVLTQSPAIMSASPGEKVTMTCSASSSVSYMNWYQQKSGTSPKRWIYDTSKLASGVPAHFRGSGSGTSYSLTISGMEAEDAATYYCQQWSSNPFTFGSGTKLEINR
(リンカー)
GGGGSGGGGSGGGGS
(αCD3重鎖可変領域)
QVQLQQSGAELARPGASVKMSCKASGYTFTRYTMHWVKQRPGQGLEWIGYINPSRGYTNYNQKFKDKATLTTDKSSSTAYMQLSSLTSEDSAVYYCARYYDDHYCLDYWGQGTTLTVSS
(ヒト組織因子219)
SGTTNTVAAYNLTWKSTNFKTILEWEPKPVNQVYTVQISTKSGDWKSKCFYTTDTECDLTDEIVKDVKQTYLARVFSYPAGNVESTGSAGEPLYENSPEFTPYLETNLGQPTIQSFEQVGTKVNVTVEDERTLVRRNNTFLSLRDVFGKDLIYTLYYWKSSSSGKKTAKTNTNEFLIDVDKGENYCFSVQAVIPSRTVNRKSTDSPVECMGQEKGEFRE
(ヒトIL15D8N変異体)
NWVNVISNLKKIEDLIQSMHIDATLYTESDVHPSCKVTAMKCFLLELQVISLESGDASIHDTVENLIILANNSLSSNGNVTESGCKECEELEEKNIKEFLQSFVHIVQMFINTS
【0366】
別の構築物を、αCD28軽鎖可変領域配列を(G4S)3リンカーによりαCD28重鎖可変領域配列に連結することによって構築したαCD28scFvをIL15RαSuのN末端コード領域に連結することによって作製した。最終構築物αCD28scFv/IL15RαSu融合タンパク質配列をGenewizによって合成した。構築物の核酸配列およびタンパク質配列を以下に示す。
【0367】
αCD28scFv/IL15RαSu構築物の核酸配列(シグナルペプチド配列を含む)は以下の通りである(配列番号109)。
(シグナルペプチド)
ATGAAATGGGTCACCTTCATCTCTTTACTGTTTTTATTTAGCAGCGCCTACAGC
(αCD28軽鎖可変領域)
GTGCAGCTGCAGCAGTCCGGACCCGAACTGGTCAAGCCCGGTGCCTCCGTGAAAATGTCTTGTAAGGCTTCTGGCTACACCTTTACCTCCTACGTCATCCAATGGGTGAAGCAGAAGCCCGGTCAAGGTCTCGAGTGGATCGGCAGCATCAATCCCTACAACGATTACACCAAGTATAACGAAAAGTTTAAGGGCAAGGCCACTCTGACAAGCGACAAGAGCTCCATTACCGCCTACATGGAGTTTTCCTCTTTAACTTCTGAGGACTCCGCTTTATACTATTGCGCTCGTTGGGGCGATGGCAATTATTGGGGCCGGGGAACTACTTTAACAGTGAGCTCC
(リンカー)
GGCGGCGGCGGAAGCGGAGGTGGAGGATCTGGCGGTGGAGGCAGC
(αCD28重鎖可変領域)
GACATCGAGATGACACAGTCCCCCGCTATCATGAGCGCCTCTTTAGGAGAACGTGTGACCATGACTTGTACAGCTTCCTCCAGCGTGAGCAGCTCCTATTTCCACTGGTACCAGCAGAAACCCGGCTCCTCCCCTAAACTGTGTATCTACTCCACAAGCAATTTAGCTAGCGGCGTGCCTCCTCGTTTTAGCGGCTCCGGCAGCACCTCTTACTCTTTAACCATTAGCTCTATGGAGGCCGAAGATGCCGCCACATACTTTTGCCATCAGTACCACCGGTCCCCTACCTTTGGCGGAGGCACAAAGCTGGAGACCAAGCGG
(ヒト IL15RαSu)
ATTACATGCCCCCCTCCCATGAGCGTGGAGCACGCCGACATCTGGGTGAAGAGCTATAGCCTCTACAGCCGGGAGAGGTATATCTGTAACAGCGGCTTCAAGAGGAAGGCCGGCACCAGCAGCCTCACCGAGTGCGTGCTGAATAAGGCTACCAACGTGGCTCACTGGACAACACCCTCTTTAAAGTGCATCCGG
【0368】
αCD28scFv/IL15RαSu構築物のアミノ酸配列(シグナルペプチド配列を含む)は以下の通りである(配列番号108)。
(シグナルペプチド)
MKWVTFISLLFLFSSAYS
(αCD28軽鎖可変領域)
VQLQQSGPELVKPGASVKMSCKASGYTFTSYVIQWVKQKPGQGLEWIGSINPYNDYTKYNEKFKGKATLTSDKSSITAYMEFSSLTSEDSALYYCARWGDGNYWGRGTTLTVSS
(リンカー)
GGGGSGGGGSGGGGS
(αCD28重鎖可変領域)
DIEMTQSPAIMSASLGERVTMTCTASSSVSSSYFHWYQQKPGSSPKLCIYSTSNLASGVPPRFSGSGSTSYSLTISSMEAEDAATYFCHQYHRSPTFGGGTKLETKR
(ヒトIL-15Rαのsushiドメイン)
ITCPPPMSVEHADIWVKSYSLYSRERYICNSGFKRKAGTSSLTECVLNKATNVAHWTTPSLKCIR
【0369】
いくつかの事例では、リーダーペプチドをインタクトなポリペプチドから切断して、可溶性であり得るか、または分泌され得る成熟形態を生成する。
【0370】
αCD3scFv/TF/IL15D8N構築物およびαCD28scFv/IL15RαSu構築物を、以前に記載されたように(Hughes et al.,Hum Gene Ther 16:457-72,2005)異なる抗生物質選択マーカーを有する修飾レトロウイルス発現ベクターにクローニングし、発現ベクターをCHO-K1細胞に同時トランスフェクトした。CHO-K1細胞での発現ベクターの発現により、可溶性αCD3scFv/TF/IL15D8N:αCD28scFv/IL15RαSu融合タンパク質(3t15*-28sと称する)の分泌が可能になり、これを抗TF抗体アフィニティークロマトグラフィーおよび他のクロマトグラフィー法によって精製することができる。
【0371】
イムノアフィニティークロマトグラフィーによる3t15*-28sの精製
抗TF抗体アフィニティーカラムを、GE Healthcare AKTA Avantシステムに接続した。流速は、2mL/分の溶出ステップを除くすべてのステップで4mL/分であった。
【0372】
3t15*-28sを含む細胞培養収集物を、1Mトリス塩基でpH7.4に調整し、5カラム体積のPBSで平衡化した抗TF抗体アフィニティーカラム(上述)にロードした。試料を装填した後、カラムを5カラム体積のPBSで洗浄し洗浄し、続いて6カラム体積の0.1M酢酸、pH2.9で溶出した。A280溶出ピークを収集し、その後、1Mトリス塩基を添加してpH7.5~8.0に中和した。その後、中和した試料を、分子量カットオフ30KDaでAmicon遠心フィルターを使用してPBSに緩衝液交換した。
図7に示されるように、3t15*-28sの融合パートナーとしてTFを含む抗TF抗体アフィニティーカラムが3t15*-28sに結合することができることが明らかである。緩衝液交換したタンパク質試料を、さらなる生化学的分析および生物学的活性試験のために2~8℃で保管する。
【0373】
各溶出後、抗TF抗体アフィニティーカラムを6カラム体積の0.1Mグリシン(pH2.5)を使用してストリッピングした。その後、カラムを、10カラム体積のPBS、0.05%NaN3を使用して中和し、2~8℃で保管した。
【0374】
3t15*-28sの分析的サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)分析
Superdex 200 Increase 10/300 GLゲル濾過カラム(GE Healthcare製)をAKTA Avantシステム(GE Healthcare製)に接続した。カラムを2カラム体積のPBSで平衡化した。流速は0.8mL/分であった。キャピラリーループを使用して、3t15*-28s(1mg/mL)の試料200μLをカラムに注入した。その後、注入を1.25カラム体積のPBSで追跡した。SECクロマトグラフを
図8に示した。結果は、3t15*-28sの単量体形態および二量体形態、または他の異なる形態を表す可能性が高い4つのタンパク質ピークが存在することを示した。
【0375】
3t15*-28sのSDS PAGE分析
純度およびタンパク質分子量を決定するために、抗TF抗体アフィニティークロマトグラフィーで精製した3t15*-28sタンパク質試料を、還元条件下で標準ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル(4~12%NuPageビス-トリスゲル)電気泳動(SDS-PAGE)法によって分析した。ゲルをInstantBlueで約30分間染色し、その後、精製水で一晩脱染した。
図9は、抗TF抗体アフィニティークロマトグラフィーで精製した3t15*-28sのSDSゲルを示す。結果は、精製した3t15*-28sが、還元SDS PAGE中で予想された分子量(72kDa)のタンパク質バンドを含むことを示した。
【0376】
3t15*-28s融合タンパク質複合体の活性のインビトロ特徴付け
ELISAベースの方法により、3t15*-28s融合タンパク質複合体の形成を確認した。3t15*-28sがCD28およびCD3と相互作用するかを評価するために(
図10A~10B)、50mM炭酸緩衝液pH9.4(100μl/ウェル)中10μg/mLのヒトCD28-Fc(カタログ番号CD8-H525a、Acro Biosystems)または10μg/mLのヒトCD3E/CD3Dヘテロ二量体-ラマFc/ラマFc(カタログ番号CDD-H5258、Acro Biosystems)をELISAプレート(カタログ番号80040LE 0910、ThermoFisher)に塗布し、4℃で一晩インキュベートした。翌日、プレートをELISA洗浄緩衝液(0.05%Tween 20を含むリン酸緩衝生理食塩水)で3回洗浄し、ブロッキング緩衝液(1%BSA-PBS)で1時間ブロックした。減少濃度(ブロッキング緩衝液中3~0.00243μg/mL)の3t15*-28sまたは陰性対照融合タンパク質(同じTFドメインを含むHCW9218)をプレートに添加し、プレートを25℃で1時間インキュベートした。プレートをELISA洗浄緩衝液で3回洗浄した。0.1μg/mLの検出抗体であるビオチン化抗TF抗体(カタログ番号 BAF2339、R&D Systems)をプレートに添加し、25℃で1時間インキュベートした。プレートを洗浄し、0.25μg/mLの西洋ワサビペルオキシダーゼ-ストレプトアビジン(コード番号016-030-084、Jackson ImmunoResearch)をプレートに添加し、25℃で30分間インキュベートした。プレートを洗浄し、HRPの基質であるABTS(カタログ番号ABTS-1000-01、Surmodics)をプレートに添加し、25℃で20分間インキュベートした。プレートを、マイクロプレートリーダー(Multiscan Sky、Thermo Scientific)を用いてOD405nmで読み取った。
図10A~10Bに示されるように、3t15*-28sはCD28およびCD3と相互作用したが、対照融合タンパク質HCW9218は相互作用しなかった。3t15*-28s融合タンパク質複合体のαCD3scFvドメインおよびαCD28scFvドメインは、CD3およびCD28に結合することができた。それぞれ、CD28および抗TF抗体へのαCD28scFvドメインおよびTFドメインの結合(
図10A)により、精製タンパク質が3t15*-28sヘテロ二量体複合体で構成されたことが確認された。
【0377】
実施例9.2t2および3t15*-28sを使用したFoxp3
+制御性T細胞の増大
新鮮なヒト白血球(3名のドナー)を血液バンクから入手し、CD4
+CD25
+CD127
low制御性T細胞をEasySepヒトCD4
+CD25
+CD127
low制御性T細胞単離キット(StemCell Technology)で単離した。Foxp3
+制御性T細胞の純度は35%超であり、CD4-Alexa Fluro 488、CD25-PE、CD3 APC-Cy7、およびFoxp3-PacBlue抗体(BioLegend)での染色により確認した。細胞をカウントし、完全培地(2mM L-グルタミン(Thermo Life Technologies)、ペニシリン(Thermo Life Technologies)、ストレプトマイシン(Thermo Life Technologies)、および10%FBS(Hyclone)を補充したRPMI1640(Gibco))中の24ウェル平底プレート中に1×10
6/mLで再懸濁した。細胞を2t2(100nM)および3t15*-28s(200nM)で刺激し、37℃、5%CO
2で11日間インキュベートした。増大期間中、細胞を、1日おきに2t2(100nM)および3t28(200nM)を含む新鮮な完全培地で11日間にわたって1×10
6/mLの濃度で維持した。その後、細胞を、CD4-Alexa Fluro 488、CD25-PE、CD3 APC-Cy7、およびFoxp3-PacBlue抗体(BioLegend)で染色して、Foxp3
+制御性T細胞の増大をフローサイトメトリーによって評価した。Foxp3
+制御性T細胞の増大倍数を、トリパンブルー(0.4%、Invitrogen)排除法を使用してカウントすることによって測定した。
図11は、11日目にFoxp3
+制御性T細胞が2.5倍増加したことを示す。
【0378】
実施例10.2t2および3t15*-28s+抗組織因子抗体を使用したヒト免疫細胞の増大
新鮮なヒト白血球(2名のドナー)を血液バンクから入手し、PBMC(末梢血単核細胞)をFicoll分離法で単離した。細胞をカウントし、PBS中に1×107細胞/mLの密度で再懸濁した。2μMの最終濃度のCell-Trace Violet Dye(Life Technologies)を細胞に添加し、5%CO2雰囲気下37°Cで20分間インキュベートした。細胞を、2mM L-グルタミン(Thermo Life Technologies)、抗生物質(ペニシリン:10,000単位/mL、ストレプトマイシン:10,000μg/mL、Thermo Life Technologies)、および10%FBS(Hyclone)を補充した新鮮な予温したRPMI1640培地(Gibco)中に室温で5分間にわたって10倍体積で再懸濁した。細胞を1200rpmで10分間2回洗浄し、カウントし、2mM L-グルタミン(Thermo Life Technologies)、抗生物質(ペニシリン:10,000単位/mL、ストレプトマイシン:10,000μg/mL、Thermo Life Technologies)、および10%FBS(Hyclone)を補充したRPMI1640培地(Gibco)中に2×106細胞/mLの密度で再懸濁した。細胞(0.1mL)を96ウェル平底プレートに移し、抗組織因子抗体(抗TF抗体、0.01~100nM)の存在下または不在下で2t2(100nM)および3t15*-28s(0.01~1000nM)とインキュベートした。刺激の15分前に、3t15*-28sと抗組織因子抗体の複合体を2:1の比率で作製した。培地の半分を除去し、抗組織因子抗体の存在下または不在下で新鮮な2t2(100nM)および3t15*-28sと48~72時間おきに交換した。細胞を、CD4-Alexa Fluro 488、CD3-PE、CD8-PerCP Cy5.5抗体(BioLegend)で染色して、フローサイトメトリーによってCell Trace Violetの希釈を評価した。
【0379】
図12は、異なる培養条件下で6回以上の細胞分裂を経るCD4
+T細胞のパーセントを示す。3t15*-28s:抗TF抗体複合体+2t2とのインキュベーションにより、3t15*-28s+2t2(抗TF抗体なし)で観察されるよりも低い3t15*-28s濃度で細胞増殖を支持することができた。この結果は、抗組織因子抗体と3t28の複合体を使用して、PBMC由来の免疫細胞を最適に刺激して増殖させることができることを示唆する。
【0380】
実施例11.抗CD39 IgG1
k試薬を使用したCD39
+Foxp3
+制御性T細胞の精製
新鮮なヒト白血球を血液バンクから入手した。白血球の半分を使用して、CD4
+CD25
+CD127
low制御性T細胞をEasySepヒトCD4
+CD25
+CD127
low制御性T細胞分離キット(StemCell Technology)で精製した。Foxp3
+制御性T細胞の純度は60%超であり、CD4-Alexa Fluro 488、CD39-APC、CD3 PE、Foxp3-PacBlue(BioLegend)での染色により確認した。白血球の残りの半分を使用して、CD39
+Foxp3
+制御性T細胞を二段階プロセスで精製した。第1のCD4
+T細胞を、RosetteSepヒトCD4
+細胞分離キット(StemCell Technology)で分離した。CD4
+T細胞を濃縮した後、CD39
+CD4
+細胞を、新規ビオチン化抗CD39抗体試薬(HCW Biologic)および磁性粒子(EasySepヒトビオチンポジティブセレクションキット、StemCell Technology)を製造業者の指示に従って使用して単離した。細胞を、CD4-Alexa Fluro 488、CD39-APC、CD3 PE、Foxp3-PacBlue抗体(BioLegend)で染色して、CD39
+Foxp3
+制御性T細胞の純度をフローサイトメトリーによって評価した(細胞をCD3
+CD4
+Foxp3
+でゲーティングした)。フローサイトメーターによる精製後純度分析により、EasySepヒトCD4
+CD25
+CD127
low制御性T細胞単離キット(StemCell Technology)で単離した細胞の62%と比較して、ビオチン化抗CD39抗体を使用して精製した細胞では84.8%のCD39
+であったことが示された。このデータは、高度に純粋で表現型的に活性な制御性T細胞を単離するための新規戦略を実証する(
図13A)。これらの細胞を、上記の方法により、hIL-2、抗CD3/抗CD28ビーズ、ラパマイシン、2t2、3t15*、および/または3t15*-28s:抗TF抗体複合体を含む培地中で増大させることができる。
【0381】
第2の研究では、最初に、Foxp3
+制御性T細胞を、精製したCD4
+CD25
+CD127
low制御性T細胞由来の2t2で増大させ、その後、凍結させた。細胞を解凍し、完全培地(2mM L-グルタミン(Thermo Life Technologies)、ペニシリン(Thermo Life Technologies)、ストレプトマイシン(Thermo Life Technologies)、および10%FBS(Hyclone)を補充したRPMI1640(Gibco))中2t2(100nM)を有するT25フラスコ内に2×10
6/mLで維持した。CD39
+CD4
+細胞を、新規ビオチン化抗CD39抗体試薬(HCW Biologic)および磁性粒子(EasySepヒトビオチンポジティブセレクションキット、StemCell Technology)を製造業者の指示に従って使用して単離した。細胞を、CD4-Alexa Fluro 488、CD39-APC、CD3 PE、Foxp3-PacBlue抗体(BioLegend)で染色して、CD39
+Foxp3
+制御性T細胞の純度をフローサイトメトリーによって評価した(細胞をCD3
+CD4
+Foxp3
+でゲーティングした)。フローサイトメーターによる精製後純度分析により、ビオチン化抗CD39抗体を使用して精製した細胞が、高度に抑制性のCD39
+サブセットが99.9%濃縮されたFoxp3
+制御性T細胞を産出したことが示された(
図13B)。これらの細胞を、上記の方法により、hIL-2、抗CD3/抗CD28ビーズ、ラパマイシン、2t2、3t15*、および/または3t15*-28s:抗TF抗体複合体を含む培地中で増大させることができる。
【0382】
実施例12.精製したCD39
+制御性T細胞による自己レスポンダーT細胞の抑制
新鮮なヒト白血球を血液バンクから入手した。白血球の半分を使用して、CD4
+CD25
+CD127
low制御性T細胞をEasySepヒトCD4
+CD25
+CD127
low制御性T細胞分離キット(StemCell Technology)で精製した。Foxp3
+制御性T細胞の純度は60%超であり、CD4-Alexa Fluro 488、CD39-APC、CD3 PE、Foxp3-PacBlue(BioLegend)での染色により確認した。白血球の残りの半分を使用して、CD39
+Foxp3
+制御性T細胞を二段階プロセスで精製した。第1のCD4
+T細胞を、RosetteSepヒトCD4
+細胞分離キット(StemCell Technology)で分離した。CD4
+T細胞を濃縮した後、CD39
+CD4
+細胞を、新規ビオチン化抗CD39抗体試薬(HCW Biologics)および磁性粒子(EasySepヒトビオチンポジティブセレクションキット、StemCell Technology)を製造業者の指示に従って使用して単離した。細胞を、CD4-Alexa Fluro 488、CD39-APC、CD3 PE、Foxp3-PacBlue抗体(BioLegend)で染色して、CD39
+Foxp3
+制御性T細胞の純度をフローサイトメトリーによって評価した(細胞をCD3
+CD4
+Foxp3
+でゲーティングした)。自己レスポンダーT(Tresp)細胞をCell Trace Violet(Invitrogen)で標識した。精製したFoxp3
+T細胞をレスポンダーT細胞と培養した(1:1の制御性T細胞:レスポンダーT細胞)。細胞を2t2(10nM)で再刺激し、5日間培養した。細胞を回収し、FACS緩衝液(0.5%BSA(EMD Millipore)および0.001%アジ化ナトリウム(Sigma)を含む1×PBS(Hyclone))中で洗浄した(1500RPM、室温で5分間)。2回洗浄した後、細胞をフローサイトメトリー(Celesta-BD Bioscience)によって分析し、分裂レスポンダーT細胞%をCell Trace Violet希釈に基づいて決定した。
図14は、精製したCD39
+Foxp3
+制御性T細胞が、CD4
+CD25
+CD127
low制御性T細胞に基づいて単離された細胞と比較して、レスポンダーT細胞の増殖の抑制により効果的であったことを示す。
【0383】
実施例13.増大させてCD39+で精製した制御性T細胞によるTHP-1単球細胞の抑制
新鮮なヒト白血球を血液バンクから入手した。EasySepヒトCD4+CD25+CD127low制御性T細胞分離キット(StemCell Technology)でのCD4+CD25+CD127low制御性T細胞。Foxp3+制御性T細胞の純度は60%超であり、CD4-Alexa Fluro 488、CD39-APC、CD3 PE、Foxp3-PacBlue(BioLegend)での染色により確認した。細胞をカウントし、完全培地(2mM L-グルタミン(Thermo Life Technologies)、ペニシリン(Thermo Life Technologies)、ストレプトマイシン(Thermo Life Technologies)、および10%FBS(Hyclone)を補充したRPMI1640(Gibco))中の24ウェル平底プレート中に1×106/mLで再懸濁した。細胞を100nMの2t2およびCD3/CD28ビーズ(4:1のビーズ:細胞)(Dynabeads、Life Technologies)で刺激し、37℃、5%CO2で21日間インキュベートした。増大期間中、細胞を1日おきに100nMの2t2で再刺激し、細胞を7日おきにCD3/CD28ビーズ(1:1のビーズ:細胞)(Dynabeads、Life Technologies)で再刺激した。細胞を、1日おきに100nMの2t2を含む新鮮な完全培地で最大21日間にわたって1×106/mLの濃度で維持した。
【0384】
21日目に、細胞を、CD4-Alexa Fluro 488、CD25-PE、CD3 APC-Cy7、Foxp3-PE(Foxp3染色キットを使用した細胞内染色、Invitrogen)、およびCD127-Alex Fluro 700(BioLegend)で染色して、Foxp3+制御性T細胞の増大をフローサイトメトリーによって評価し、20×106/mLで凍結させた。先に増大させた細胞を解凍し、完全培地(2mM L-グルタミン(Thermo Life Technologies)、ペニシリン(Thermo Life Technologies)、ストレプトマイシン(Thermo Life Technologies)、および10%FBS(Hyclone)を補充したRPMI1640(Gibco))中のT25フラスコ内に2×106/mLで1時間維持し、洗浄した後、CD39+CD4+制御性T細胞を単離した。CD39+CD4+細胞を、新規ビオチン化抗CD39抗体試薬(HCW Biologics、EasySepヒトビオチンポジティブセレクションキット、StemCell Technology)を使用して単離した。細胞を、CD4-Alexa Fluro 488、CD39-APC、CD3 PE、Foxp3-PacBlue抗体(BioLegend)で染色して、CD39+Foxp3+制御性T細胞の純度をフローサイトメトリーによって評価した(細胞をCD3+CD4+Foxp3+でゲーティングした)。フローサイトメーターによる精製後純度分析により、ビオチン化抗CD39抗体を使用して精製した細胞が、高度に抑制性のCD39+サブセットが99.9%濃縮されたFoxp3+制御性T細胞を産出したことが示された。抑制アッセイをTHP-1(ヒト単球細胞)および精製したCD39+Foxp3+制御性T細胞もしくはCD39-Foxp3+制御性T細胞または総CD4+制御性T細胞(1:1の比率)で設定した。細胞を、2mMのL-グルタミン(Thermo Life Technologies)、ペニシリン(Thermo Life Technologies)、ストレプトマイシン(Thermo Life Technologies)、および10%FBS(Hyclone)を補充したRPMI1640(Gibco)(50ng/mLのLPSを補充)中で3日間培養した。3日目に細胞上清を収集し、ELISA(R&D System)によってIL-10を分析した。
【0385】
図15は、精製したCD39
+Foxp3
+制御性T細胞が、CD39-Foxp3
+制御性T細胞または総CD4+制御性T細胞と比較して有意により多くのIL-10を分泌することを示す。このデータは、CD39
+Foxp3
+制御性T細胞が、CD39-Foxp3
+制御性T細胞または総CD4
+制御性T細胞と比較してより高い抑制能力を有することを示す。
【0386】
他の実施形態
本発明が発明を実施するための形態と併せて記載されているが、前述の記載が例証することを意図しており、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲を限定することを意図するものではないことを理解されたい。他の態様、利点、および修正は、以下の特許請求の範囲内である。
【手続補正書】
【提出日】2022-10-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】配列表
【補正方法】追加
【補正の内容】
【配列表】
【国際調査報告】