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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-10
(54)【発明の名称】ペーシング機器及びその操作方法
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/362 20060101AFI20230428BHJP
【FI】
A61N1/362
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022551611
(86)(22)【出願日】2021-03-17
(85)【翻訳文提出日】2022-09-27
(86)【国際出願番号】 EP2021056778
(87)【国際公開番号】W WO2021191013
(87)【国際公開日】2021-09-30
(31)【優先権主張番号】62/993,082
(32)【優先日】2020-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】20178713.2
(32)【優先日】2020-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512158181
【氏名又は名称】バイオトロニック エスエー アンド カンパニー カーゲー
【氏名又は名称原語表記】BIOTRONIK SE & Co. KG
【住所又は居所原語表記】Woermannkehre 1 12359 Berlin Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】デール、トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ミューシグ、ダーク
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053KK02
4C053KK07
4C053KK10
(57)【要約】
本発明は、例えば、植え込み型リードレス・ペースメーカ30であるペーシング機器、ペーシング機器を備えるシステム、及びペーシング機器の操作方法を指す。ペーシング機器は、ハウジングと、プロセッサと、プロセッサに電気的に接続された受信器とを備え、プロセッサは、-少なくとも1つの第1の刺激モードに従って患者の心臓Hの電気的刺激のための信号を伝達し、-抗頻拍ペーシング・モード(ATPモード)に従って、患者の心臓の電気的刺激のための信号を伝達するように適応されており、ATPモードは、最初に非アクティブ化されているか及び/又はアップグレードされる予定であり、受信器は、外部機器によって送信されるか、又はペーシング機器のハウジングに収容されているアクチュエータの操作によって生成されるATP確認信号を受信するように適応されており、プロセッサは、ATP確認信号が事前定義された確認情報を含む場合にのみ、ATPモードをアップグレードする及び/又はATPモードをアクティブ化するように適応されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングを有する、例えば、植え込み型リードレス・ペースメーカ(30)である植え込み型ペーシング機器であって、
前記ペーシング機器は、プロセッサと、前記プロセッサに電気的に接続されている又は前記プロセッサ内に統合されている受信器と、を備え、前記プロセッサは、
-少なくとも1つの第1の刺激モードに従って患者の心臓(H)の電気的刺激のための信号を伝達し、
-抗頻拍ペーシング・モード(ATPモード)に従って前記患者の心臓の電気的刺激のための信号を伝達するように適応されており、前記ATPモードは、最初は非アクティブ化されている及び/又はアップグレードされる予定であり、
前記受信器は、外部機器によって送信される又は前記ペーシング機器の前記ハウジングに収容されているアクチュエータの操作によって生成されるATP確認信号を受信するように適応されており、
前記プロセッサは、前記ATP確認信号が事前定義された確認情報を含む場合にのみ、前記ATPモードをアップグレードする及び/又は前記ATPモードをアクティブ化するように適応されている、植え込み型ペーシング機器。
【請求項2】
前記ペーシング機器は、送信器をさらに備え、
前記プロセッサは、前記ATPモードの使用に関する警告情報を含む事前定義された警告情報データを提供するように適応されており、
前記送信器は、前記警告情報データを外部機器に送信するように適応されている、請求項1に記載のペーシング機器。
【請求項3】
前記受信器は、前記ペーシング機器の植え込み前、植え込み中、又は植え込み後に、前記ATP確認信号を受信するように適応されている、請求項1又は2に記載のペーシング機器。
【請求項4】
前記事前定義された確認情報は、追加の抗頻拍機器タイプ、例えば、除細動器タイプの少なくとも1つのパラメータを含み、前記ペーシング機器及び前記追加の抗頻拍機器は、同じ患者の中に植え込まれるように適応されている、請求項1から3までのいずれか一項に記載のペーシング機器。
【請求項5】
前記ペーシング機器の前記受信器は、前記ATP確認信号及び/又は前記ATPモードの前記アップグレード情報を、ワイヤレスで、又は、前記ペーシング機器に電気的に接続されたリードを介して受信するように適応されている、請求項1から4までのいずれか一項に記載のペーシング機器。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記ペーシング機器の検出ユニットによって検出された心調律に関して、心室/上室性頻拍の区別のために少なくとも1つの基準を適用するように適応されている、請求項1から5までのいずれか一項に記載のペーシング機器。
【請求項7】
前記ATPモードは、前記ATPモードに従った前記患者の心臓の電気的刺激中に使用可能である少なくとも2つの異なる抗頻拍ペーシング・パターン要素を含む、請求項1から6までのいずれか一項に記載のペーシング機器。
【請求項8】
第1の抗頻拍ペーシング・パターン要素は、少なくとも1つのバーストを含み、及び/又は、第2の抗頻拍ペーシング・パターン要素は、少なくとも1つのランプを含み、及び/又は、第3の抗頻拍ペーシング・パターン要素は、少なくとも1つのバーストを追加の刺激との組み合わせで含む、請求項7に記載のペーシング機器。
【請求項9】
請求項1から8までのいずれか一項に記載のペーシング機器と、前記追加の抗頻拍機器、例えば、皮下植え込み型心臓除細動器(S-ICD1)と、を備える、心臓治療システム。
【請求項10】
ハウジングを有する、例えば、植え込み型リードレス・ペースメーカ(30)である植え込み型ペーシング機器の操作方法であって、
前記ペーシング機器は、プロセッサと、前記プロセッサに電気的に接続されている又は前記プロセッサ内に統合されている受信器と、を備え、
前記プロセッサは、
-少なくとも1つの第1の刺激モードに従って患者の心臓の電気的刺激のための信号を伝達するように適応されており、
-抗頻拍ペーシング・モード(ATPモード)に従って前記患者の心臓の電気的刺激のための信号を伝達するように適応されており、前記ATPモードは、最初は非アクティブ化されているか及び/又はアップグレードされる予定であり、
前記受信器は、外部機器によって、又は前記ペーシング機器の前記ハウジングに収容されているアクチュエータの操作によって生成されることによって送信されるATP確認信号を受信し、
前記プロセッサは、前記受信したATP確認信号が事前定義された確認情報を含む場合にのみ、前記ATPモードをアップグレードする及び/又は前記ATPモードをアクティブ化する、方法。
【請求項11】
前記ペーシング機器は、送信器をさらに備え、
前記プロセッサは、前記ATPモードの使用に関する警告情報を含む事前定義された警告情報データを提供するように適応されており、
前記送信器は、前記警告情報データを外部機器に送信する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記受信器は、前記ペーシング機器の植え込み前、植え込み中、又は植え込み後に、前記ATP確認信号を受信する、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
前記ペーシング機器の前記受信器は、前記ATP確認信号及び/又は前記ATPモードの前記アップグレード情報を、ワイヤレスで、又は、前記ペーシング機器に電気的に接続されたリードを介して受信する、請求項10から12までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記プロセッサは、前記ペーシング機器の検出ユニットによって検出された心調律に関して、心室/上室性頻拍の区別のために少なくとも1つの基準を適用する、請求項10から13までのいずれか一項に方法。
【請求項15】
前記ATPモードに従った前記患者の心臓の電気的刺激中に、少なくとも2つの異なる抗頻拍ペーシング・パターンが使用される、請求項10から14までのいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、ハウジングを有する、例えば、植え込み型リードレス・ペースメーカであるペーシング機器を対象とし、ペーシング機器は、プロセッサと、プロセッサに電気的に接続されている又はその中に統合されている受信器とを備え、プロセッサは、少なくとも1つの第1の刺激モードに従って、患者の心臓の電気的刺激のための信号を伝達するように適応されている。本発明はさらに、ペーシング機器の操作方法を対象としている。
【背景技術】
【0002】
ペーシング機器(例えば、植え込み型心臓ペースメーカ又は植え込み型リードレス・ペースメーカ)などの植え込み型刺激機器は、患者の心臓の刺激を可能にする周知の医療機器である。一般に、これらの医療機器はバッテリ式であり、刺激構成要素が心室又は心房の中に直接植え込まれる。植え込み型心臓ペースメーカには、少なくとも細長い刺激リードがあり、刺激リードは、機器のハウジングからそれが係留される心腔の中に到達する。ILPは、心腔の中に完全に植え込まれる小型ペーシング機器である。
【0003】
除細動機能を有する植え込み型刺激機器が、例えば、植え込み型心臓除細動器(ICD:Implantable Cardioverter-Defibrillator)又は皮下植え込み型心臓除細動器(SICD:Subscutaneous Implantable Cardioverter-Defibrillator)として、当技術分野において知られている。このような機器は、通常、機器ハウジングと、ハウジングから延在する少なくとも1つの細長い刺激リードとで構成されている。ICDのハウジングは、通常、鎖骨の下の皮膚ポケットに植え込まれ、刺激リードは、それが固定される心室の中に到達する。SICDのハウジング及び刺激リードは、心室を通るショック・ベクトルがリードの刺激電極とSICDハウジングとの間に作成されるようなやり方で、皮膚の下(すなわち、皮下)に植え込まれる。
【0004】
医療機器は、患者の心臓の状態、すなわち、必要な心臓療法に従って選択される。
【0005】
植え込み型ペースメーカ、すなわち、ILPは、徐脈を患う患者のために、つまり、患者の生理学的ニーズを満たすには心拍が遅すぎる場合に使用される。植え込み型ペースメーカ、すなわち、ILPは、生理学的に適切な心拍を発生させるために電気的刺激を心臓に加える。
【0006】
ICDは、心室頻拍及び細動を患う患者に使用される。ICDでは、頻拍を停止させるために抗頻拍ペーシング(ATP:Antitachycardia Pacing)療法を適用する(すなわち、頻拍レートよりも速い刺激レートで心臓をペーシングする)か、又は、ATPの試行後も頻拍が持続する場合は、ショック療法を適用する(すなわち、心室に高エネルギー性電気ショックを加えて頻拍を停止させて、心臓を生理学的調律に戻す)。
【0007】
SICDは、ショック療法を実施するように構成されているが、ペーシング療法又はATP療法は実施しない。これは、刺激リードと心室との間に距離があり、低エネルギー性刺激パルスを効果的に心臓ペーシング部位に伝達することができなかったためである。
【0008】
ILPは、ペーシング療法及びATPを実施できるが、ショック療法は実施しない。機器のサイズが非常に制限されているため、バッテリ容量は小さく、また、ショック療法を提供するために必要な充電コンデンサ用のスペースがない。
【0009】
さらに、植え込み型リードは、患者にリスクをもたらすため、問題になる可能性がある。リードは、機器ハウジングから心臓の静脈系の中に到達する細長い絶縁された電極線であり、心室内で係留される。心臓の拍動ごとに様々な力及び動きを受けるため、リードが外れたり、絶縁不良が生じたり、リードが破損したりする可能性がある。この問題は、SICD及びILPでは発生しない。これらの機器には、心臓内の細長いリードがないからである。特に、十分な血管アクセスがない患者や、感染のリスクが高い患者の場合は、心臓の内側に細長いリードを植え込むことができない。
【0010】
しかしながら、異なる心臓療法を必要とする様々な心不整脈を患者が患う状況がある。このような場合、少なくとも2つの医療機器又はユニットを備える植え込み型機器のシステムが植え込まれ得る。
【0011】
さらに、異なる療法が適していて、1つの治療が患者にとってより好ましい、例えば、より快適である心不整脈が存在する。また、いくつかの療法は、別の不整脈を引き起こしてしまう場合があるため、この不整脈を止めるために追加の療法が必要になる場合がある。実際には、例えば、心室頻拍は、ATP療法又はショック療法を使用して治療され得るが、ショックが突然に発せられ、痛みを伴う場合もあるため、ショック療法は、患者にとって不快である場合が多い。また、ショック療法によりバッテリの寿命が大幅に短くなる。それでもなお、ATP療法が細動の治療に適していないことから、心室頻拍が心室細動につながる場合は、ショック療法は避けられない。
【0012】
例えば、心臓内の細長いリードの禁忌があり、心室頻拍を患う患者には、ペーシング療法、ATP、及びショック療法が必要である。このような場合は、少なくとも第1の植え込み型刺激機器と第2の植え込み型刺激機器とを備える植え込み型医療機器のシステムを植え込むことができ、第1の植え込み型刺激機器がILPであってもよく、第2の機器がSICDであってもよい。
【0013】
複数の治療療法を含む心調律管理システムが、例えば、先行従来文献である米国特許出願公開第2019/0160285A1号及び米国特許第10,265,534B2号で開示されているS-ICDとILPとの組み合わせによって提供される。療法を同時に適用すると効果がない可能性があるため、適切な治療を提供するには、これらのシステムの要素の調整は必須である。
【0014】
しかしながら、少なくとも2つの医療機器を備えるシステム内の外部又は内部通信、すなわち、1つの植え込み型医療機器と外部機器との間、又は2つの植え込み型医療機器間の通信には、いくつかの欠点がある。これらの欠点は、主に、通信には通信インターフェースが必要であり、その結果、エネルギー消費量が増加するという事実による。さらに、通信インターフェースはサイバー攻撃に対して脆弱である。また、このようなシステムを確実に機能させるためには、妨害されない通信チャネルが必要である。
【0015】
上記の事実を考慮すると、ペーシング機器を組み合わせたシステムを使用すると、複数の利点がある。それでもなお、このようなシステムでは、適切に機能するためにはシステムのメンバ間の通信及び連携に関する構造化されたルールが必要であり、また、いくつかの医療機器を備えるシステムの一部である場合は、信頼性の高い、ペーシング機器のそれぞれの適応が必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】米国特許出願公開第2019/0160285A1号
【特許文献2】米国特許第10,265,534B2号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は、植え込み型ペーシング機器と、例えば、ATP療法とショック実施との組み合わせにおいて、頻拍に対して信頼性の高い刺激療法を提供するペーシング機器を操作する方法とを提供することを目的とする。
【0018】
したがって、本発明は、個別に、又は2つ以上の医療機器のシステムで使用できるペーシング機器を提供することを目的とする。このようなペーシング機器の操作方法を定義するためをさらなる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記の問題は、ハウジングを有する、例えば、植え込み型リードレス・ペースメーカであるペーシング機器によって解決される。ペーシング機器は、プロセッサと、プロセッサに電気的に接続されている又はその中に統合されている受信器とを備え、プロセッサは、少なくとも1つの第1の刺激モードに従って、患者の心臓の電気的刺激のための信号を伝達するように適応されている。ペーシング機器は、抗頻拍ペーシング・モード(ATPモード)に従って患者の心臓の電気的刺激のための信号を伝達するようにさらに適応されており、ATPモードは、最初は非アクティブ化されているか及び/又はアップグレードされる予定であり、受信器は、外部機器によって送信される又はペーシング機器のハウジングに収容されているアクチュエータの操作によって生成されるATP確認信号を受信するように適応されており、プロセッサは、ATP確認信号が事前定義された確認情報を含む場合にのみ、別の医療機器、例えば、徐細動機器と連携して使用されるために、ATPモードをアップグレードする及び/又はATPモードをアクティブ化するように適応されている。一実施例では、事前定義された確認情報は、 という情報が含まれている場合がある
【0020】
上記の本発明のペーシング機器は、個別に使用することも、2つ以上の医療機器のシステムで使用することもできる。除細動機器と併用する場合は、オペレータ又は患者によって使用が確認される場合にペーシング機器のATPモードを使用できる。上記に示すように、ATPモードが存在し(すなわち、最初はペーシング機器に含まれているか、アップグレードされている)、アクティブ化される場合、ATP療法がペーシング機器によって、好ましくは、除細動機器による治療と連携して実施される。これは、心室頻拍は、ATP療法が適さない心室細動につながる可能性があるからである。細動は、除細動機器によって提供されるショック療法によって治療できる。
【0021】
上記の発明に関連して、両方の医療機器、すなわち、ペーシング機器と除細動機器は、胸腔に植え込まれ得る。より正確には、ペーシング機器を1つの心室又は心房に植え込むことができ、除細動機器を心臓の外側に植え込むことができる。さらに、少なくとも1つのペーシング機器は、例えば、心臓の組織の中に植え込まれるように適応され、患者の心調律を検出するように適応された1つ又は複数の電極を含む検出ユニットと、検出された患者の心調律を解析し、第1の抗頻拍ペーシング(ATP)療法がアクティブされた場合及び/又はATP療法モードがアップグレードされた場合にそのための信号を伝達するように適応されたプロセッサとを備える。検出ユニットとプロセッサとを有するペーシング機器は、一体構造として形成され得る。
【0022】
さらに、少なくとも1つの除細動機器は、第2の検出ユニットを備え得る。第2の検出ユニットは、患者の心調律を検出するように適応され得る。また、第2のプロセッサは、検出された患者の心調律を解析し、ペーシング機器によって提供される第1の抗頻拍ペーシング療法がない場合にのみ、該当する場合は、ショック療法又は第2の抗頻拍ペーシング(ATP)療法の信号を伝達するように適応され得る。除細動機器がS-ICDの場合、第2の検出ユニットは、患者の心調律を検出するために少なくとも1つの検出電極を備えることができ、第2のプロセッサは、電極リードを介して少なくとも1つのショック・コイル及び/又はパルス発生器に電気的に接続され得る。電極リードは、パルス発生器に固定されていても、コネクタ・ピンを介して接続されていてもよい。さらに、S-ICDは、完全に皮下に植え込むことができ、構成要素は、心臓内ではなく心臓の周囲に位置決めされる。S-ICDのショック・コイル及びハウジングは、ショック・コイルによって生成された電気ショック波が、少なくとも1つの心室を介してS-ICDの導電性ハウジングに送信されるように収容される。心臓の中に直接挿入されるS-ICDの構成要素はないため、したがって、S-ICDの利点は、心臓の炎症が少なく、感染のリスクが低く、構成要素の機械的応力が少ないことである。S-ICDは、解剖学的ガイダンスに従って配置でき、また、X線撮像システムなどの撮像システムが不要である。S-ICDの電極リードは、胸骨と平行に挿入でき、また、パルス発生器及び第2のプロセッサを有するハウジングは、左胸壁に配置できる。
【0023】
ATPモードがアップグレードされた及び/又はアクティブ化された場合、ペーシング機器のプロセッサによって生成された対応する信号によってトリガされたATP療法が、ペーシング機器によって実施され得る。ATP療法は、事前定義された先行する第1の期間内の患者の心調律を解析することによって、事前定義された第1の頻拍基準が明らかになった場合に、ペーシング機器によって実施され得る。ATP療法は、プロセッサの対応する信号によってトリガされ、また、プロセッサに接続され、且つ、少なくとも2つの電極のサブセットによって患者の心臓に送られる信号を生成する、ペーシング機器の対応するATP信号発生器によって提供される。代替的又は追加的に、除細動機器の第2のプロセッサによって生成される対応する信号によってトリガされるATP療法又はショック療法は、いくつかの事前定義された条件が満たされる場合にのみ実施が可能にされる。特に、事前定義された先行する第2の期間内の患者の心調律を解析することによって、事前定義された第2の頻拍基準が明らかになった場合や、該当する場合は、ペーシング機器によって提供される抗頻拍ペーシング療法がない場合である。ATP療法又はショック療法は、第2のプロセッサに接続され、且つ、徐細動機器のハウジングに接続された少なくとも2つの電極のサブセットによって患者の心臓に送られる信号を生成する、徐細動機器の対応する信号発生器によって提供される。ショック療法は、第2のプロセッサに接続され、且つ、除細動機器のハウジングにリードによって接続されている少なくとも1つのショック・コイルを介して少なくとも1つのショック信号を生成する、除細動機器のショック・ユニットによって提供され得る。
【0024】
一実施例では、ペーシング機器のプロセッサは、事前定義された先行する第1の期間内の患者の心調律を解析することによって、事前定義された第1の頻拍基準と、除細動機器のショック療法がないこととが明らかになった場合にのみ、ATP療法のための信号の伝達を可能にするように適応され得る。
【0025】
事前定義された第1の頻拍基準又は第2の頻拍基準の存在は、例えば、第1の期間又は第2の期間内に検出された患者の心調律が、事前定義された心拍数又はQRS時間を超過する場合に明らかになり得る。したがって、第1及び第2のプロセッサは、検出された患者の心調律を解析するように適応され得る。検出された患者の心調律は、検知された心電図(ECG)によって実現され得る。例えば、ATP療法が実施される事前定義された心拍数は120~180bpm(1分あたりの心拍数)であり得る。この基準は、第1の頻拍基準の一部であり得る。さらに、ショック療法は、心拍数が180~220bpmを上回ると実施され得る。
【0026】
第1の期間又は第2の期間は、実際の/最近の時点から過去の、例えば、5~10、15、20、25、30、35、40、45、50、55~60秒間、又は1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、5分間とみなされ得る。第1の期間及び第2の期間は、長さが異なっていてもよく、例えば、第1の期間は第2の期間より長い。
【0027】
除細動機器によって提供されるショック療法の有無は、検出された患者の心調律を解析することによってプロセッサによっても明らかになる場合がある。検出された患者の心調律は、検知されたECGによって与えられ得る。さらに、適用されたショック療法の検出は、加えられた高電圧の検出に基づいて、また、任意選択で、典型的なショック波形(例えば、二相性波形など)の検出に基づいていてもよい。ショックが適用されたかどうかは、第1のプロセッサによって、例えば、ピークの高さ、ピーク幅、及び経時的なピーク分布に関するECG信号の詳細な解析によって決定される。ECGにおいて、第1の期間内でショック信号が検出されない場合、第1のプロセッサによるECG信号の解析の結果、第1の期間内で除細動機器によってショック療法が提供されなかったことがわかる。
【0028】
さらに、ペーシング機器によって提供されるATP療法の有無は、検出された患者の心調律を解析することによって第2のプロセッサによっても明らかになる場合がある。検出された患者の心調律は、検知されたECGによって与えられ得る。例えば、ATP実施は、典型的なATPパターン(一定間隔[Burst]を有する5~10個のペーシング・パルス、又はパルス間間隔[Ramp]ごとの間隔の長さの減少)の認識に基づいて検出される。ショックが適用されたかどうかは、第2のプロセッサによって、例えば、ピークの高さ、ピーク幅、及び経時的なピーク分布に関するECG信号の詳細な解析によって決定される。ECGにおいて、第2の期間内でATP療法信号が検出されない場合、第2のプロセッサによるECG信号の解析の結果、第2の期間内でペーシング機器によってATP療法が提供されなかったことがわかる。
【0029】
システムのペーシング機器及び除細動機器は、実際/最近の時点よりも前の対応する事前定義された期間内に他の機器によって療法が提供されたかどうかを検出するために、対応する他の機器の電気信号を使用する。例えば、電波又は他の通信チャネルを使用する機器間の追加の通信は不要である。したがって、追加の通信ユニット/インターフェース、又は、個別の通信若しくは通信ユニットをアクティブにしたままにするためのエネルギー消費が不要である。少なくとも2つの機器の療法は、対応する患者によって、又は同じ患者の療法のための植え込み型機器によって生成された電気信号を使用して調整/管理される。関連する電気信号は、例えば、ペーシング・パルス(振幅0.2~10V、パルス幅0.1~1.5ms)及び除細動ショック(単相性波形又は二相性波形、100~1400V、パルス持続時間4~80ms)である。さらに、本発明のシステムの使用は、使い勝手が良いだけでなく、その構造において単純でコスト効率も良い。
【0030】
外部機器(例えば、コンピュータ)との一部の通信は、ATPモードによってペーシング機器をアクティブ化又はアップグレードする場合にのみ必要である。この通信は、ペーシング機器の初期化、又は事前定義された若しくはアクティブ化されたサービス日まで減らすことができる。追加的に、受信器及び通信は、ペーシング機器との接続においてのみ必要であり、除細動機器には不要である。外部機器は、ATPモードのアップグレード又はアクティブ化に関する事前定義された情報を表示するディスプレイを備え得る。事前定義された情報には、例えば、警告注記といった追加の注記、又は、S-ICDなどの除細動機器の同時植え込みに必要なペーシング機器に付属する少なくとも1つの文書に記載されている注記への参照が含まれている。ユーザが確認を提供し、ATPモードをアップグレード又はアクティブ化すべきことを示した場合、対応する事前定義された確認信号が受信器に送信され、その後、ペーシング機器のプロセッサに送信される。確認信号には、確認日、時刻、及び/又は確認コード、及び/又はATP実施のための特定のパラメータ設定(例えば、特定のATPモード、サイクル長、ペーシング振幅、パルス持続時間など)が含まれ得る。代替的に、確認信号は、例えば、交換、ペーシング機器の植え込み前又は植え込み中に、ペーシング機器のハウジングに収容されているアクチュエータの操作によって生成されてもよい。対応する事前定義された確認信号がペーシング機器の受信器に送信される前に、オペレータ/患者から第2の確認を要求することができる。
【0031】
一実施例では、ペーシング機器は、受信機と別個であっても、統合されていてもよい(それにより、トランシーバを形成する)送信器をさらに備える。プロセッサは、ATPモードの使用に関する警告情報を含む事前定義された警告情報データを提供するように適応されており、送信器は、警告情報データを外部機器に送信するように適応されている。送信された警告情報データに応答して、事前定義されたATP確認信号を受信するように受信器が適応されているならば有益であり得る。
【0032】
一実施例では、ペーシング機器の受信器又はトランシーバは、ATP確認信号及び/又はATPモードのアップグレード情報を、ワイヤレスで、例えば、近距離無線通信若しくはBluetooth(商標)を使用して、又は、例えば、4G、5G、UMTS、若しくはGSMを使用する電気通信チャネルを介して、又は、ペーシング機器に電気的に接続されたリードを介して受信するように適応されている。
【0033】
一実施例では、ペーシング機器の受信器は、ペーシング機器の植え込み前、植え込み中、又は植え込み後に、ATP確認信号を受信するように適応されている。
【0034】
一実施例では、事前定義された確認情報は、追加の抗頻拍機器タイプ、例えば、除細動器タイプの少なくとも1つのパラメータを追加的に含んでいてもよく、ペーシング機器及び追加の抗頻拍機器は、同じ患者の中に植え込まれるように適応されており、これにより、ペーシング機器のプロセッサは、特に、検出された心調律信号の解析に関して、追加の抗頻拍機器から受信可能な信号に適応される。
【0035】
一実施例では、プロセッサは、ペーシング機器の検出ユニットによって検出された心調律に関して、心室/上室性頻拍の区別のために少なくとも1つの基準を適用するように適応されている。
【0036】
一実施例では、ATPモードは、ATPモードに従った患者の心臓の電気的刺激中に使用可能である少なくとも2つの異なる抗頻拍ペーシング・パターン要素を含む。
【0037】
さらに、ペーシング機器及び/又は除細動機器の対応するインパルス発生器によって実施されるATP療法は、例えば、バースト、ランプ、及び/又は追加の刺激を有するバーストであるパターン要素を含み得る。好ましくは、パターン要素の数は、少なくとも5つ、好ましくは少なくとも8つであり得る。これにより、ATP療法は患者のニーズによりうまく適応され得る。
【0038】
一実施例では、第1の抗頻拍ペーシング・パターン要素は、少なくとも1つのバーストを含み、及び/又は、第2の抗頻拍ペーシング・パターン要素は、少なくとも1つのランプを含み、及び/又は、第3の抗頻拍ペーシング・パターン要素は、少なくとも1つのバーストを追加の刺激との組み合わせで含む。
【0039】
上記の問題は、上記のペーシング機器と、追加の抗頻拍機器、例えば、皮下植え込み型心臓除細動器(S-ICD)とを備える心臓治療システムによってさらに解決される。
【0040】
さらに、上記の限定事項及びシステムの詳細な説明は、以下に説明する方法の実施例にも適用される。
【0041】
上記の問題は、ハウジングを有する、例えば、植え込み型リードレス・ペースメーカであるペーシング機器の操作方法によってさらに解決される。ペーシング機器は、プロセッサと、プロセッサに電気的に接続されている又はその中に統合されている受信器とを備え、プロセッサは、少なくとも1つの第1の刺激モードに従って、患者の心臓の電気的刺激のための信号を伝達するように適応されている。プロセッサはさらに、抗頻拍ペーシング・モード(ATPモード)に従って患者の心臓の電気的刺激のための信号を伝達するように適応されており、ATPモードは、最初は非アクティブ化されているか及び/又はアップグレードされる予定であり、受信器は、外部機器によって、又はペーシング機器のハウジングに収容されているアクチュエータの操作によって生成されることによって送信されるATP確認信号を受信し、プロセッサは、受信したATP確認信号が事前定義された確認情報を含む場合にのみ、ATPモードをアップグレードする及び/又はATPモードをアクティブ化する。
【0042】
方法の一実施例では、ペーシング機器は、送信器をさらに備え、プロセッサは、ATPモードの使用に関する警告情報を含む事前定義された警告情報データを提供するように適応されており、送信器は、警告情報データを外部機器に送信する。受信器は、送信された警告情報データに応答してATP確認信号を受信することができる。
【0043】
方法の一実施例では、受信器は、ペーシング機器の植え込み前、植え込み中、又は植え込み後に、ATP確認信号を受信する。
【0044】
方法の一実施例では、ペーシング機器の受信器は、ATP確認信号及び/又はATPモードのアップグレード情報を、ワイヤレスで、又は、ペーシング機器に電気的に接続されたリードを介して受信する。
【0045】
添付の概略図面を参照して、本発明についてさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1】ヒト患者の体内における本発明の心調律管理システムの模範的な植え込みを示す。
図2】ペーシング機器の本発明の操作方法の第1の実施例のフローチャートを示す。
図3】ペーシング機器の本発明の操作方法の第2の実施例のフローチャートを示す。
図4図2又は図3のフローチャートのステップ251による警告通知の一実例を示す。
図5図3のフローチャートのステップ255による警告通知の一実例を示す。
図6】抗頻拍ペーシング療法の信号を含む心電図を示す。
図7】ショック療法の信号を含む心電図を示す。
【実施例
【0047】
図1は、ヒト患者の体内に植え込まれた心調律管理システムの第1の実施例を示す。このシステムは、ハウジング10と、ハウジング10に接続された電極リード2とを有する除細動機器として、皮下植え込み型心臓除細動器(S-ICD)1を備える。さらに、このシステムは、心臓Hの1つの心室、例えば、右心室内に植え込まれたペーシング機器として、植え込み型リードレス・ペースメーカ(ILP:Implantable Leadless Pacemaker)30を備える。
【0048】
ILP30は、心臓Hの電気信号を検知するための検出ユニットとして1つ又は複数の電極を含む。さらに、もう1つの電極は、抗頻拍ペーシング(ATP)療法又は他の心臓療法を適用するために使用され得る。検出された電気信号は、ILP30内に収容されているプロセッサに送信される。プロセッサは、心臓の電気信号(例えば、ECG信号)を解析し、これにより、患者の心調律を判定する。心調律は、図7に示すように、正常な心調律420、心室頻拍性不整脈400、又は抗頻拍療法としてS-ICDによって提供されるショック430を含み得る。プロセッサは、ILP30の1つ又は複数の電極にATP療法の信号を生成して伝達するようにさらに適応されている。ATP療法に関するプロセッサの機能は、例えば、外部制御ユニットへの通信リンクを介して、オペレータがアクティブ化することができる。
【0049】
S-ICD1は、そのハウジング10内に、第2のプロセッサとショック・ユニットとを備える。リード2は、胸骨20に沿って皮下に植え込まれ、また、第2の検出ユニットとして2つの検出電極200、203と、電気的除細動又は除細動ショックを加えるためのショック・コイル202とを備える。検出電極200、203は、心臓H及びその周辺の電気信号を検出し、これらの信号をハウジング10内に収容されている第2のプロセッサに送信する。第2のプロセッサは、心臓の電気信号(例えば、ECG信号)を解析し、これにより、患者の心調律を判定する。心調律は、図6に示すように、正常な心調律520、頻拍性不整脈500、又は抗頻拍療法としてILP30によって提供されるATP信号510を含み得る。第2のプロセッサは、ショック・ユニットに送信される信号を生成して伝達するようにさらに適応されている。ショック・ユニットは、ショック・コイル202に、抗頻拍療法のための電気的徐細動又は徐細動ショックを少なくとも1つ生成する。ショック・ユニットは、ショック療法としてショック・コイル202によって実施される1つ又は複数のショックのために必要な電圧が発生するローディング/充電時間を経る必要がある。
【0050】
植え込み後のILPの初期化中に、初期プログラミングが実行される(図2のステップ250を参照)。次に、図4に示すILP30に通信可能に接続された外部機器に警告通知が表示される(ステップ251を参照)。この警告通知では、オペレータは、除細動器(例えば、S-ICD1)も植え込まれている場合に限り、ATPモードをアクティブ化できることが通知される。図4に示す警告通知は、除細動機器が実際に植え込まれているかどうかをさらに質問する。次に、ステップ252において、オペレータは、上記の質問に対する回答のうちの1つをそれぞれ含むボックスのうちの1つを選択することによって、警告通知に対する回答を提供する。「はい」のボックスを選択した場合、方法は、ステップ253を続け、外部機器の送信器によってILP30の受信器に事前定義された確認情報が送信される。その結果、ILP30のプロセッサは、そのATPモードをアクティブ化する。「いいえ」のボックスを選択した場合、方法は、ステップ254を続け、ILP30のATPモードをアクティブ化することなく方法を終了する。図3に示す代替実施例では、ステップ255において「はい」のボックスを選択した後、外部機器が確認通知を表示して、オペレータに対して、ILP30のATPモードがアクティブ化されたことを確認する。図5に、このような確認通知の一実例を示す。オペレータは、「はい」のボックスをクリックして選択を確認することができ、これにより、事前定義された確認情報がILP30の受信器に提供される(ステップ256)。オペレータが「いいえ」を選択することによって選択を確認しない場合、方法は、ステップ257を続け、ATPモードをアクティブ化することなく方法を終了する。オペレータから要求された第2の確認により、オペレータが警告通知に対して意図的に反応を提供したことを確実にする。警告通知は、ペーシング機器に付属の1つの文書によって提供される追加情報を参照する場合がある。
【0051】
上記のペーシング機器、システム、及び方法は、個別の、又は徐細動機器と連携したペーシング機器の可変の使用を可能にし、ATPモードは、ペーシング機器の受信器が、対応する事前定義された確認情報信号を受信した場合にのみアクティブ化及び/又はアップグレードされる。
【0052】
さらに、上記のペーシング機器、システム、及び方法は、例えば、ILPのように、ATPを実施できるが除細動ショックは実施しないペーシング機器に関して患者の安全性を高める。心室頻拍は、通常、まずATPで治療される。ATPの複数の試行が失敗した場合は、生命に関わる頻拍を停止するために、最終的な処置としてショックを実施する必要がある。ペーシング機器がATPしか実施できない場合は、例えばSICDである別の機器を介して、患者に対してショック療法が使用可能であることを保証する必要がある。追加のショック療法の可能性がない状態で、ペーシング機器のATP機能がアクティブ化されると、心室頻拍が十分に治療されずに、患者が危険にさらす可能性がある。本発明により、ATPは、外部装置から送信された確認信号又はアクチュエータの操作によって生成された確認信号によって、ペーシング機器においてアクティブ化される必要があることを保証する。追加の確認ステップによって、ATP機能を有するペーシング機器の使用に関する追加の安全性が提供される。
【符号の説明】
【0053】
1 S-ICD
2 電極リード
H 心臓
10 ハウジング
20 胸骨
30 ILP
200 検出電極
202 ショック・コイル
203 検出電極
250 ペーシング機器の本発明の操作方法のステップ
251 ペーシング機器の本発明の操作方法のステップ
252 ペーシング機器の本発明の操作方法のステップ
253 ペーシング機器の本発明の操作方法のステップ
254 ペーシング機器の本発明の操作方法のステップ
255 ペーシング機器の本発明の操作方法のステップ
256 ペーシング機器の本発明の操作方法のステップ
257 ペーシング機器の本発明の操作方法のステップ
400 頻拍性不整脈
410 ATP療法
420 正常な心調律
430 ショック療法
500 頻拍性不整脈
510 ATP信号
520 正常な心調律
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】