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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-10
(54)【発明の名称】抗ウィルス化合物
(51)【国際特許分類】
   A61K 45/06 20060101AFI20230428BHJP
   A61P 31/12 20060101ALI20230428BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230428BHJP
   A61K 31/41 20060101ALI20230428BHJP
   A61K 31/496 20060101ALI20230428BHJP
   A61K 31/352 20060101ALI20230428BHJP
   A61K 31/427 20060101ALI20230428BHJP
   A61K 31/573 20060101ALI20230428BHJP
   A61K 31/575 20060101ALI20230428BHJP
   A61K 31/4706 20060101ALI20230428BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20230428BHJP
   A61P 31/10 20060101ALI20230428BHJP
   A61P 33/00 20060101ALI20230428BHJP
   A61K 31/437 20060101ALI20230428BHJP
   A61K 31/42 20060101ALI20230428BHJP
   A61K 31/706 20060101ALI20230428BHJP
【FI】
A61K45/06
A61P31/12
A61P43/00 111
A61K31/41
A61K31/496
A61K31/352
A61K31/427
A61K31/573
A61K31/575
A61K31/4706
A61P31/04
A61P31/10
A61P33/00
A61K31/437
A61K31/42
A61K31/706
A61P43/00 121
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022553649
(86)(22)【出願日】2021-03-23
(85)【翻訳文提出日】2022-09-19
(86)【国際出願番号】 US2021070300
(87)【国際公開番号】W WO2021195661
(87)【国際公開日】2021-09-30
(31)【優先権主張番号】62/993,121
(32)【優先日】2020-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522353266
【氏名又は名称】グレッグ、ジョン、エムエイチ
【氏名又は名称原語表記】GREGG, John, M.H.
【住所又は居所原語表記】657 Rosedale Road, Princeton, NJ 08540 (US)
(74)【代理人】
【識別番号】100216471
【弁理士】
【氏名又は名称】瀬戸 麻希
(72)【発明者】
【氏名】グレッグ、ジョン、エムエイチ
【テーマコード(参考)】
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C084AA20
4C084MA02
4C084NA05
4C084NA14
4C084ZB261
4C084ZB262
4C084ZB331
4C084ZB332
4C084ZB352
4C084ZB382
4C084ZC202
4C084ZC412
4C084ZC751
4C086AA01
4C086AA02
4C086BA08
4C086BC28
4C086BC62
4C086BC67
4C086BC82
4C086CB05
4C086CB25
4C086DA09
4C086DA10
4C086EA16
4C086GA07
4C086GA09
4C086GA10
4C086GA16
4C086MA02
4C086MA03
4C086MA04
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZB33
4C086ZC75
(57)【要約】
要約
本発明は、COVID-19(SARS-CoV-2としても知られている)のようなウイルス感染症の治療
または予防、およびCOVID-19ウイルス性疾患に関する医療合併症の軽減のための異なる作
用メカニズムを有する抗ウイルス剤の使用に関するものである。また、本発明は、抗ウイ
ルス活性を有する既存の薬剤から形成された新規抗ウイルス剤の組成物および組み合わせ
、ならびにこれらの様々な新規組み合わせで用いられるこれらの化合物を、肺および経口
送達システムに組み込んだ投与に関するものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬組成物で、以下から構成されるもの
化学的に結合した2つの抗ウイルス剤であり、第1の抗ウイルス剤が、侵入阻害剤、RNA依
存性RNAポリメラーゼ阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、グルココルチコイド受容体モジュレ
ーター、アンドロゲン受容体モジュレーター、ならびにそれらの医学的に許容できる塩か
らなる群から選択される抗ウイルス剤であるもの。さらに第2の抗ウイルス剤が、RNA依存
性RNAポリメラーゼ阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、グルココルチコイド受容体モジュレー
ター、アンドロゲン受容体モジュレーター、エンドソーム酸性化MicroRNA阻害剤、さらに
それらの医学的に許容される塩から成る群から選択されるもの。
【請求項2】
請求項1の医薬組成物で、侵入阻害剤にバルサルタン、または医薬上許容される塩を含む
もの。
【請求項3】
請求項1の医薬組成物で、RNA依存性RNAポリメラーゼ活性阻害剤に、リファンピン
、ミリセチン、レムデシビル、レムデシビルのリボース活性代謝産物、および医薬上許容
される塩からなる群から選ばれるもの。
【請求項4】
請求項1の医薬組成物で、 プロテアーゼ阻害剤が、ルピントリビル、リトナビル、ロピ
ナビル、および医学上許容される塩からなる群から選択されるもの。
【請求項5】
請求項1の医薬組成物で、グルココルチコイド受容体モジュレーターとアンドロゲン受容
体モジュレーターが、デキサメタゾン、ミフェプリストン、リラコリラント、ミリコリラ
ント、およびそれらの医学上許容される塩からなる群から選択されるもの。
【請求項6】
請求項1の医薬組成物で、 エンドソーム酸性化マイクロRNA阻害剤に、ヒドロキシク
ロロキンまたはその医学上許容される塩を含むもの。
【請求項7】
請求項1の医薬組成物で、プロテアーゼ阻害剤と、その医学上許容される塩からなる群か
ら選択される、化学的に結合された第3の抗ウイルス剤を含むもの。
【請求項8】
請求項7の医薬組成物で、 第3の抗ウイルス剤が、ルピントリビル、リトナビル、ロピナ
ビル、およびその医学上許容される塩からなる群から選択されるもの。
【請求項9】
請求項1の医薬組成物で、第1の抗ウイルス剤には、レムデシビル、レムデシビルのリボ
ースアルコール活性代謝物、またはその医学上許容される塩からなる群を含み、第2の抗
ウイルス剤には、ヒドロキシクロロキンまたはその医学上許容される塩からなる群を含む
もの。
【請求項10】
請求項1の医薬組成物で、 第1の抗ウイルス剤には、レムデシビル、レムデシビルのリ
ボースアルコール活性代謝物、またはその医学上許容される塩からなる群を含み、第2の
抗ウイルス剤には、デキサメタゾンまたはその医学上許容される塩からなる群を含むもの

【請求項11】
請求項1の医薬組成物で、化学的に結合した2つの抗ウイルス剤を気化することにより、
患者への呼吸器投与に適した担体と組み合わせたもの。この時、気化熱により化学的に結
合した2つの抗ウイルス剤を分離させることもできる。
【請求項12】
請求項7の医薬組成物で、化学的に結合した3つの抗ウイルス剤を気化することにより、患
者への呼吸器投与に適した担体と組み合わせたもの。この時、気化熱により化学的に結合
した3つの抗ウイルス剤を分離させることもできる。
【請求項13】
請求項1の医薬組成物で、 抗菌剤、抗真菌剤、抗原虫剤を含むもの。
【請求項14】
請求項1の医薬組成物で、抗ウイルス剤間の化学結合に、少なくとも1つのカルバメート
基またはカーボネート基を含むもの。
【請求項15】
ウイルス性疾患を治療する方法であり、請求項1に記載の医薬組成物を気化によって呼吸
器投与に適した担体と組み合わせて患者に投与する工程を含むもの。この時、気化熱によ
り化学的に結合した抗ウイルス剤を分離する方法も含む。
【請求項16】
請求項15の手法で、 疾患が、SARS、MERS、SARS-CoV-2からなる群から選択されるもの。
【請求項17】
請求項15の手法で、 第1の抗ウイルス剤には、レムデシビル、レムデシビルのリボース
活性代謝物、またはその医学上許容される塩からなる群を含み、第2の抗ウイルス剤には
、ヒドロキシクロロキンまたはその医学上許容される塩からなる群を含むもの。
【請求項18】
請求項15の手法で、第1の抗ウイルス剤には、レムデシビル、レムデシビルのリボース活
性代謝物、またはその医学上許容される塩からなる群を含み、第2の抗ウイルス剤には、
デキサメタゾンまたはその医学上許容される塩からなる群を含むもの。
【請求項19】
請求項15の手法で、 医薬組成物に、化学的に結合した3つの抗ウイルス剤を含むもの。
【請求項20】
請求項15の手法で、 医薬組成物に、 抗菌剤、抗真菌剤、抗原虫剤を含むもの。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、COVID-19(別名SARS-CoV-2)ウイルス感染症の治療、予防、およびCOVID-1
9ウイルス感染症に関連する合併症の軽減のために、異なる作用機序で用いられる抗ウイ
ルス剤の使用に関するものである。本発明はまた、新しい化学的実体の抗ウイルス剤の組
成物、および抗ウイルス活性を有する既存の薬剤の新しい組成物、およびその組み合わせ
への再利用に関し、新しい肺への、また新しい経口の送達システムに利用されるこれらの
新しい組み合わせに用いられる化合物の使用も含む。
【0002】
本発明の抗COVID-19化合物は、特定の抗ウイルス作用機序を有する調剤を含む中核部分
と、作用機序の異なる他の特定の抗ウイルス剤とを組み合わせている。この中核には、次
に挙げる5つの主要なクラスの抗ウイルス剤を含むが、それに限定するものではない。1)
コルチゾールおよびアンドロゲン受容体モジュレーター(GCRM/ARM)であるホスファチジ
ルセリン(PS)モジュレーター、2) ACE-2付着阻害剤(AEI)や融合阻害剤(FI)として
働くアンジオテンシン変換酵素2(ACE-2)受容体ブロッカーである付着阻害剤(EI)、3)
プロテアーゼ阻害剤(PI)、4) RNA依存性RNAポリメラーゼ阻害剤(RdRpI)で、その一
部はエンドソーム酸性化剤(EA)として、NTPase/RNAヘリカーゼなどのレプリカーゼおよ
びレプリカーゼ複合体を阻害するもの、5) MicroRNA阻害剤(MRI)である。


発明の背景
【0003】
あらゆる種類のテクノロジーの急速な進歩、旅行やグローバリゼーションの進展は、米
国内および国際的な人間の生活の向上に大きな影響を及ぼしている。しかし、こうした進
歩は、偶発的であれ意図的であれ、病気を引き起こす侵入型病原体の拡散を容易にする諸
刃の剣であることが証明されている。米国政府は、病原体の侵入によって引き起こされる
公衆衛生上の緊急事態の可能性に対応するため、医療対策業務の法制化と資金調達を積極
的に行ってきた。その中でも重要なのは、2004年の「プロジェクト・バイオシールド法」
と2006年の「パンデミックおよびすべての災害に対する備えに関する法律」であり、後者
はバイオメディカル先端研究開発局(BARDA)を通じてその実施を支えるものである。
【0004】
国立衛生研究所(NIH)の機関である国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)は、優先
順位付けと研究指導のための新興感染症と病原体のリストを用意している。病原体は、感
染性、罹患性、死亡性、診断性などの特徴に基づいて、A~Cの順に優先順位が付けられて
いる。COVID-19の世界的流行は、中華人民共和国湖北省武漢市で最初に発生し、その後、
中国、韓国、台湾、日本、韓国、台湾の各都市で流行した。
COVID-19は中華人民共和国湖北省武漢市で発生し、世界的に流行したことから、医療対策
(MCM)が最も高い優先順位でリストに記載された。このMCMの優先順位付けをきっかけと
して、COVID-19の抗ウイルス活性が確認されることになった。そしてMCMとしての可能性
を持つ5種類の作用機序を持つ一連の再利用型化合物の研究が行われた。
【0005】
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に対する抗ウイルス療法の進化により、現在薬物療法は、
HIVウイルス増殖やそのプロセス制御などを含む薬剤やそのレジメンを使った処方でほぼ
全てが構成されている。その結果、一つの手法では単独療法として十分な効果が得られな
いことが多く、HIVウイルスが急速に耐性を獲得することが分かっている。それと同じよ
うに、COVID-19ウイルスのマルチメカニズム治療も、異なるメカニズムを持つ薬剤を混合
あるいは合剤で併用することでより高い効果を発揮することが期待される。本発明は、こ
れらの併用療法、その使用方法および治療方法、ならびにCOVID-19の治療のために特別に
調整された新しい投与や送達を示すものである。本発明はまた、抗COVID-19薬の固定用量
組み合わせた新しい肺および経口送達システムを含む。ここでは投与後に代謝物として、
それらの元の成分に解離しより効率的な投与を実現するものであり、肺送達の場合には、
肺における感染部位により直接的に送達することを可能にするものである。
【0006】
以下では、例として化合物デキサメタゾン、バルサルタン、ルピントリビル、レムデシ
ビル、リボースアルコール活性代謝物GS-441524、ヒドロキシクロロキンを挙げつつ、抗
ウイルス薬メカニズムの 5 つの主要なクラスを持つ化合物である、ステロイド グルココ
ルチコイド受容体、アンドロゲン受容体モジュレーター、EI、PI、RdRpI、MRI に関して
説明する。また、RNA ウイルスに対する抗ウイルス剤としての活性レベルが、COVID-19
感染の期間、COVID-19 感染の重症度の軽減、 COVID-19 感染に関連する死亡率の低下と
発生率の低下、 COVID-19感染によって引き起こされる肺炎の低下を目的にして使用する
臨床試験を優先する理由を説明するものである。
【0007】
デキサメタゾンは、COVID-19用に再利用されている薬剤であり、ヒトを対象とした臨床試
験集団で利用されている市販薬である。デキサメタゾンは、複数のシグナル伝達経路に多
面的に作用する、ステロイド薬のグルココルチコイド・クラスに属する強力な合成物質で
ある。 生物学的標的はグルココルチコイド受容体である。 デキサメタゾンの抗炎症作用
および免疫抑制作用は、コルチゾールの約30倍である。 抗炎症作用は複雑であり、主に
炎症性細胞の抑制と炎症性メディエーターの発現抑制を介している。ステロイド分子は細
胞膜を拡散してグルココルチコイド受容体に結合し、受容体のコンフォメーション変化を
起こすことで 効果を発揮する。受容体-グルココルチコイド複合体は細胞核に移動し、二
量体化してグルココルチコイド応答エレメントに結合することができる。
【0008】
デキサメタゾンの抗炎症作用は複雑であるが、主に炎症細胞の抑制と炎症メディエータ
ーの発現抑制によるものであり、静脈内および経口投与用に製剤化された炎症性疾患およ
び免疫介在性疾患の治療に用いられる本発明において、デキサメタゾン製剤は、遊離塩基
ガス形態または超微粒子で、ベープペンまたは電子タバコなどの携帯医療気化器からの吸
入により、鼻、喉、肺組織を含む気道に直接送達される。 吸入中はレムデシビルやレム
デシビルのリボースアルコール活性代謝物GS-441524などの抗ウイルス剤と組み合わせて
使用する。他のステロイド化合物と同様に、デキサメタゾンはコルチゾールやグルココル
チコイド、アンドロゲンモジュレーター (GCRM/ARM) である。
【0009】
第二に、これらの分子がすべてのエンベロープウイルスのエンベロープに存在するホス
ファチジルセリン(PS)に結合することであり、第三に、免疫系におけるシグナル伝達効
果によって、ウイルス病原体に対する適切な反応を調節し、組織を損傷するほどの過度の
効果を与えることなく免疫反応を促進させることである。
【0010】
GRE への結合による作用メカニズムは次のようなものがある。動物やヒトに感染するウ
イルスは、感染細胞の細胞質や核質内に遺伝物質を配置することによって細胞に感染する
。 コーディング領域または非コードディング領域から構成されるゲノム内の「応答エレ
メント」は、宿主細胞の分子シグナル伝達やウイルス自身の分子ネットワークの他のエレ
メントに応答する。ウイルスは多くの場合、GRE、つまり応答エレメントを有している。
これはコルチゾール (または他のグルココルチコイド) のグルココルチコイド受容体 (GC
R) への結合によって媒介されるグルココルチコイドシグナル伝達の影響下にある。
【0011】
GREを持つことが確認されているウイルスは次の通りである。COVID-19、MERS、SARS、
ヘルペスウイルス-7(HHV-7)、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(またはHHV-8)、天然
痘ウイルス、ワクチンウイルス、牛痘ウイルス、サル痘などである。
【0012】
デキサメタゾンの結合は、GCRおよびアンドロゲン受容体(AR)モジュレーターとして、
ウイルスの基本的な機能(遺伝子複製、ウイルス関連タンパク質の産生、遺伝物質とウイ
ルスタンパク質の完全ウイルスへの集合、遺伝子多様性の増加、ウイルスの細胞からの活
性・受動ウイルスリリース促進、ウイルス感染性など)を直接または間接的に阻害すると
ともに、ウイルスGREも適切に処置する。
【0013】
PSの結合に関連する抗ウイルス作用のメカニズムは次の通りである。PSは通常、細胞膜
二重層の内葉に隔離されているが、アポトーシス時には、通常PSを内葉に維持する機構が
阻害され、細胞表面にPSが出現するようになる。PSが露出することにより、死にかけた細
胞を除去する食細胞に認識のシグナルを送ることになる。アポトーシス細胞上のPSを認識
するマクロファージ受容体として、様々なスカベンジャー受容体、CD36、CD14、PS受容体
(PSR)などが関与していることが知られている。これにより、PSは細胞間相互作用を通
じて様々なPS結合受容体のリガンドとして機能することが示されている。
【0014】
エンベロープウイルスは、宿主に捕捉された脂質二重層膜上にPSを露出する。エンベロ
ープウイルスはこのPSの露出を利用して、ヒトの免疫系による攻撃を回避し、単球やマク
ロファージなどの食細胞に侵入していることから、ウイルス膜におけるPSの出現は、ウイ
ルスと標的細胞の融合の要因としては非常に疑わしい。
【0015】
バルサルタンは、抗ウイルス剤の侵入阻害剤(EI)として、COVID-19のヒト臨床試験に
すぐに提供できる市販薬である。バルサルタンは、降圧剤として承認されている化合物で
、アンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)の一種である。ARBは、血圧の調節などに生理的
に関与するアンジオテンシン2変換酵素(ACE-2)受容体を遮断する。このACE-2受容体は
、ヒト肺細胞の表面に発現するリガンドでもあり、COVID-19ウイルスのスパイクタンパク
質(SP)と結合して、細胞への付着、膜統合、ウイルスRNAの挿入などの感染過程が始ま
る。ヒト肺細胞上に発現するACE-2受容体へのアクセスを阻害することにより、 バルサル
タンや他のARBは付着侵入阻害剤(AEI)や融合阻害剤(FI)として働き、COVID-19スパイ
クタンパク質の肺上皮細胞への結合を阻害し、SPの構造変化をもたらして膜融合やウイル
スRNAの挿入を可能にする。
【0016】
ARBの代表格であるバルサルタンの経口投与は、COVID-19の治療薬として使用する場合
、血圧に対する全身作用が用量に関係するため、その有用性は限定的であると考えられる

【0017】
ルピントリビルは、抗ウイルス剤のプロテアーゼ阻害剤(PI)として、COVID-19のヒト臨
床試験にすぐに提供できる再利用薬である。ルピントリビルは、もともとファイザー社が
ピコルナウイルス感染による感冒の抗ウイルス薬として開発した化合物で、RNAウイルス
のポリタンパク質を切断するプロテアーゼを阻害するように設計された3Cプロテアーゼ薬
というクラスに属するものである。 ピコルナウイルスプロテアーゼの対象であるRNA遺伝
子配列は、COVID-19のコロナウイルスプロテアーゼ切断部位と相違するが、阻害される活
性が「3C Like」(3CL)であり、リトノビルに例示されるHIVプロテアーゼ阻害剤のよう
に、他の関連プロテアーゼ阻害剤を併用して同様に、プロテアーゼは十分に類似しており
、むしろさらに効率よく遮断または阻害できるほどである。これはおそらく、強化された
ステアリン阻害のためか、低pH条件下でのS1/S2境界でのSARS-CoV S-タンパク質切断を
介して活性化に関与するカテプシンL依存性ウイルス糖タンパク質や、トリマーS-タンパ
ク質の切断を誘発するのに活性な膜貫通タンパク質酵素セリン2(TMPRSS2)の関与を含む
COVID-19感染に関わる他のタンパク質酵素に対して阻害効果を有するC肝炎タンパク質酵
素(Simmons et al. , 2005; Millet and Whittaker, 2015) によるものと考えられる。
【0018】
リトノビルは、抗ウイルス剤のプロテアーゼ阻害剤(PI)として再利用されている市販
の抗HIV薬であり、COVID-19のヒト臨床試験にすぐに提供できる。リトノビルやアタザノ
ビルなどのHIV PIは、もともとHIVプロテアーゼ薬として開発された化合物で、ポリタン
パク質を切断するプロテアーゼを阻害するように設計された抗ウイルス薬である。HIVと
コロナウイルスのプロテアーゼは機能的に類似しており、阻害される活性は「3Cライク」
(3CL)であるから同じ方法でブロックまたは阻害することができ、さらにピコルナウイ
ルスPI、ルピントリビアのような他の関連プロテアーゼ阻害剤と併用することにより、ス
テアリン阻害が強化されて、より効率的に阻害することができる可能性がある。
【0019】
ミリセチンは、市販のサプリメントであり、COVID-19のヒト臨床試験にすぐに提供でき
る。ミリセチンは、RNA依存性RNAポリメラーゼ阻害剤(RdRpI)であり、COVID-19のレプ
リカース/リプリカーゼ複合体を阻害する。特に、NTPase/RNAヘリカーゼ(RNAゲノムの
高塩基対領域をほぐし、重合プロセスのエネルギーを供給する)を阻害する。ミリセチン
は、一般的な植物由来のフラボノイドで、栄養補助食品としての価値がよく知られている
。様々な食品や飲料の主要成分の一つでもある。また、ミリセチンは、細胞内の大きな生
体分子の生化学的効力および結合能力に影響を与える。さらに、ミリセチンは、細胞内の
RNAポリメラーゼを阻害することが証明されている。ミリセチン(CID 5281672)はまた、
IC50値2.7μMおよび許容可能な選択性指数で、密接に関連するSARS-CoVヘリカーゼを阻害
する。
【0020】
リファンピンはCOVID-19のヒト臨床試験にすぐに提供できる市販薬である。リファンピ
ンは、RNA依存性RNAポリメラーゼ阻害剤(RdRpI)で、COVID-19の複製酵素や複製酵素複
合体を妨害する。ミリセチンと同様に、NTPase/RNAヘリカーゼ(RNAゲノムの高塩基対領
域をほぐし、重合プロセスのエネルギーを供給する)を阻害する。
リファンピンはリファンピシンとして知られており、数種類の細菌感染症の治療に使用さ
れ、このクラスの抗生物質の原型となるものである。結晶構造データおよび生化学的デー
タから、リファンピシンはRNAポリメラーゼβサブユニットのポケットに結合することが
示唆されている。リファンピンは阻害剤として働き、物理的に増殖を阻害することでRNA
合成を阻害し、宿主細菌のタンパク質の合成を阻止する。リファンピシンは、この「立体
封鎖」により、RNA骨格中のヌクレオチド間の第2または第3のホスホジエステル結合の合
成を阻害し、RNA転写物の5’端が2または3塩基以上進むのを阻止する。このように、リフ
ァンピンは、RNAポリメラーゼ活性中心に隣接する部位でRNAポリメラーゼに結合し、RNA
骨格のホスホジエステル結合の形成を物理的に阻害することでRNA合成を阻害し、RNA産物
が2~3ヌクレオチド以上の長さを超えて進行することを防止している。そのため、リファ
ンピンは細胞内のRNAポリメラーゼを阻害することが確認されている。
【0021】
レムデシビル(GS-5734)は、臨床段階の抗エボラ出血熱RdRpI薬を別の目的で利用した
もので、COVID-19の吸入送達システムおよび他の抗ウイルス剤との併用療法として、ヒト
臨床試験集団にすぐに提供できる可能性がある。レムデシビルは、ヒト気道上皮初代培養
細胞を含む複数のin vitro(イン・ビトロ)系において、サブミクロモルEC50値でSARS-C
oVおよびMERS-CoVの複製を阻害することが報告されている(Sheahan et al.、2017)。SA
RS-CoV感染モデルマウスにおけるGS-5734の実験的評価では、その予防的および早期治療
的投与により、肺ウイルス量が減少し、他の臨床症状とともに呼吸機能が改善することが
示された。これと同様に、SARS-CoV-2のin-vitroモデルで抗ウイルス活性を示し、COVID-
19の臨床試験が米国などで評価され、米国では、まず緊急使用承認(EUA)を行い、次に
新薬承認申請(NDA)により、病院内で中程度から重度のCOVID-19患者に対する静脈内投
与製剤として承認されている。
【0022】
ヒドロキシクロロキンは別の目的で使用されている市販薬であり、COVID-19のヒト臨床試
験集団にすぐに提供できる。電子タバコまたはVAPEペンで送達する呼吸器系のフォーマッ
トにより、鼻、喉、肺組織への局所濃度を最大にしつつ、心臓組織に対してかなりの濃度
が蓄積することにより、心拍に悪影響を及ぼす可能性のある全身濃度を最小限に抑えるこ
とができる。ヒドロキシクロロキンは、医薬品のキニンの誘導体として開発されたアミノ
キノリン系の抗マラリア薬で、マイクロRNA阻害剤(MRI)およびエンドソームアシディフ
ァイア(EA)である。ヒドロキシクロロキンは、インビトロ系でコロナウイルス複製阻害
効果を示し、インビボ系ヒトでの使用において臨床的有用性を示す逸話がある。マイクロ
RNA(miRNA)は、植物、動物、およびSARS-CoV-2を含む一部のウイルスに存在する小さな
非コードRNA分子(約22塩基を含む)で、RNAサイレンシングと遺伝子発現の転写後調節に
機能する。miRNAは、mRNA分子内の相補的な配列と塩基対を形成することで機能すること
が分かっている。その結果、これらのmRNA分子は、(1)mRNA鎖が2つに切断される、(2
)ポリ(A)テールが短くなることで不安定化し、(3)リボソームによるタンパク質への
翻訳効率が低下する、などのプロセスのうちの1つ以上によって、サイレンシングされる
。miRNAは、RNA干渉経路の小干渉RNA(siRNA)と似ているが、miRNAはRNA転写産物のうち
、それ自体が折り返して短いヘアピンを形成する領域から派生するのに対し、siRNAは二
本鎖RNAの長い領域から派生している点が異なる。 ヒトのゲノムには1900以上のmiRNAが
コードされていると言われている。キニーネなどのMRIは、ヒドロキシクロロキンのよう
なアルカロイドを欠き、COVID-19のウイルス複製過程に不可欠なmiRNAの形成と代謝活性
を阻害する。
【発明の概要】
【0023】
本発明は、COVID-19感染症およびその合併症を治療・予防するための、PS GR/ARモジ
ュレーターまたは活性剤(例えば、デキサメタゾン)の使用、任意に少なくとも1つの他
の薬剤との組み合わせて使用することに関するものである。
【0024】
本発明はまた、バルサルタンの肺投与に関するものであり、ARBクラスの他の薬物を呼
吸により投与することを含むが、これに限定するものではない。ここには吸入器、ネブラ
イザー、および電子・ベイプ式タバコを包含するが、これに限定するものではない。
【0025】
本発明はまた、COVID-19感染症疾患およびその合併症を治療または予防するための、EI
としてのARB(例えば、バルサルタン)や、異なるCOVID-19抗ウイルス機構を有する少な
くとも1つの他の薬剤との組み合わせて使用することに関するものである。これらのARBは
、経口および呼吸器系の両方の様式で送達することができる。
【0026】
本発明はまた、COVID-19感染症およびその合併症を治療または予防を目的とした、PIと
してのルピントリビルの使用、また任意にリトノビルのようなHIV PIを含む補完的PIと、
異なるCOVID-19抗ウイルスメカニズムを有する少なくとも一つの他の薬剤との組み合わせ
に関するものである。これらのPIは、経口および呼吸器の両方の形態で送達することがで
きる。
【0027】
本発明はまた、ルピントリビルなどのピコルナウイルス3Cまたは3Cライク(3CL)PIに
関するものであり、さらにカテプシンL依存性ウイルス糖タンパク質およびまたは膜貫通
プロテアーゼセリン2(TMPRSS2)に対する活性を有するPIや薬物を含む、COVID-19感染症
およびその合併症を治療または予防するための異なるCOVID-19抗ウイルスメカニズムを有
する薬剤の中で、少なくとも一つの他の剤の使用に関するものである。これらのPIは、経
口および呼吸器系の両方の形態で送達することができ、任意に、上記の5つのクラスから
の1つ以上の補完的な抗ウイルス剤と組み合わせて送達することができる。
【0028】
本発明はまた、ミリセチンで例示されるフラボノイドの使用に関するものであり、レプ
リカーゼ複合体を妨害するRdRpIとしてCOVID-19感染症およびその合併症を治療または予
防するものであり、さらに任意にリファンピンなどの別のRdRpIと異なるCOVID-19抗ウイ
ルス機構を有する少なくとも1つの他の薬剤と組み合わせて使用することもできる。この
とき、RdRpIは、経口および呼吸器の両方の形態で送達することができる。
【0029】
本発明はまた、リファンピンによって例示されるリファンピシンクラスの抗生物質に
関するものであり、レプリカーゼ複合体を妨害するRdRpIとして使用することでCOVID-19
感染症およびその合併症を治療または予防するためのものである。また任意にミリセチン
などの別のRdRpIと、異なるCOVID-19抗ウイルスメカニズムを有する少なくとも一つの他
のエージェントとの組み合わせも使用出来る。これらのRdRpIは、経口および呼吸器系の
いずれの形態でも送達することができる。
【0030】
本発明はまた、レムデシビルおよびその活性リボースアルコール代謝物の使用に関する
ものであり、任意にミリセチンおよびまたはリファンピンなどの1以上のRdRpIと組み合わ
せてレプリカーゼ複合体を妨害するRdRpIとして使用するものである。さらにデキサメタ
ゾンまたはヒドロキシクロロキン(そのラセミ混合物または精製エナンチオマー)などの
異なるCOVID-19抗ウイルス機構を有する少なくとも1つの他の薬物を使用することでCOVID
-19感染症およびその合併症を治療または予防するためのものでもある。これらのRdRpIは
、経口および呼吸器系のいずれの形態でも投与することができる。
【0031】
本発明はまたウイルスの複製を阻害するmiRNA形成を妨害するMRIおよびEAとしてのヒド
ロキシクロロキンおよび関連アミノキノリンおよびアリール-アミノアルコールの使用に
より、COVID-19感染症およびその合併症を治療または予防に関するものであり、さらに異
なるCOVID-19抗ウイルスメカニズムを有する少なくとも一つの他の薬剤を組み合わせて使
用することに関連するものである。これらのMRIは、経口および呼吸器の両方の形態で送
達することができる。

【0032】
ある実施形態では、本発明は肺送達システムに関するものである。ここでは一端が適切な
付着化学基上の1つの薬物化合物に共有結合し、他端が同じく適切な付着基上の別の薬物
化合物に共有結合している化学連結又はリンカーを介して、接合されている2つ、3つ又は
それ以上の薬物を使用するものである。こうした薬物は、電子タバコやベイプのような携
帯用医療用ヴェポライザーを含む医療用ヴェポライザー内で熱によって熱分解的に切り離
すことができる新しい化学実体(NCE)バイオコンジュゲートを形成する。このようにし
て、電子タバコやVAPEペンのような携帯用医療用気化器を含む医療用気化器内で熱分解し
て、ガスまたは超微粒子エアロゾル形態で患者に導入される他の設定において特徴付けら
れる化合物の組み合わせである吸入薬剤を患者に提示できる新規化学物質(NCE)薬剤の
コンジュゲートを形成している。 ある実施形態では、適切な治療用量レベルのNCEが、交
換可能なカートリッジを有する電子タバコ、又は単回使用電子タバコのカートリッジに装
填される。温度設定機能を有する電子タバコが起動されると、電子タバコ内で発生する熱
、これは華氏380~480度になるが、取り付けられた治療化合物と化学連結又はリンカー上
の結合を壊すのに十分な温度である。これにより吸入された薬剤蒸気ガスエアロゾル又は
超微粒子のエアロゾルが、ヒト又は動物患者への吸入用にリリースされる治療薬を含むよ
うになる。
抗ウイルス剤間の化学的結合 抗ウイルス剤間の化学的結合は、1つ以上のカーボネート
基またはカルバメート基から構成されてもよい。
【0033】
ある実施形態では、本発明は、1つ以上のRNA依存性RNAポリメラーゼ阻害剤(RdRpI)と対
になった1つ以上のエントリー阻害剤(EI)を有する薬物の肺送達を含み、次のようなも
のがあるが、これに限定するものではない。バルサルタン+リファンピンの組み合わせ、
バルサルタン+ミリセチンの組み合わせ、バルサルタン+レムデシビルまたはバルサルタ
ン+レムデシビルのリボースアルコール活性代謝物GS-441524の組み合わせが挙げられる
。バルサルタンとリファンピンの組み合わせは、治療上適切な投与量を粉末またはペース
ト状に装填したネブライザー装置またはバルサルタンおよびリファンピン化合物が化学リ
ンカーを介して共有結合して新規化学実体化合物BB-700を形成する電子タバコを介して蒸
気によって投与することが可能である。バルサルタンおよびリファンピンは、電子タバコ
の気化熱によってバルサルタンおよびリファンピン塩基性化合物からなる代謝物に解離す
る2つの主要機能成分を形成し、肺細胞に蒸気形式で送達される化合物はバルサルタンお
よびリファンピン成分になろうとする。 バルサルタン+ミリセチンは、治療上適切な量
を粉末またはペースト状にしたものをネブライザー装置で投与してもよいし、バルサルタ
ンとミリセチン化合物が化学的リンカーを介して共有結合し、基材化合物と新規化学物質
であるBB-701を形成した電子タバコで気化させて投与することも可能である。バルサルタ
ンおよびリファンピンは、電子タバコの気化熱によってバルサルタンおよびリファンピン
塩基性化合物からなる代謝物に解離する2つの主要機能成分を形成し、肺細胞に蒸気形式
で送達される化合物はバルサルタンおよびミリセチン成分であろうとする。別の実施形態
では、バルサルタン及びレムデシビルは、治療上適切な投与量を粉末又はペーストの形態
で装填したネブライザー装置によって、又は電子タバコを介して蒸気によって投与でき、
バルサルタン及びレムデシビル化合物は、化学結合又はリンカーを介して共有結合して、
バルサルタンのBB-702又はBB-702B及びレムデシビルのリボースアルコール活性代謝物GS-
441524という新規化学実体化合物をベース化合物で形成させることができる。バルサルタ
ンおよびレムデシビル(またはそのリボースアルコール活性代謝物)は、電子タバコにお
ける気化をもたらす熱によって、バルサルタンおよびレムデシビル(またはそのリボース
アルコール活性代謝物)のベース化合物を含む代謝物に解離し、肺細胞に蒸気形式で送達
される化合物がバルサルタンおよびレムデシビル(またはそのリボースアルコール活性代
謝物)の成分になるように、二大機能成分を形成する。
【0034】
ある実施形態では、本発明は1つ以上のプロテアーゼ阻害剤と対になる1つ以上のエント
リー阻害剤(EI)を有する薬剤の肺送達を含み、ここにはバルサルタン+ルピントリビル
の組み合わせを含むがこれに限定するものではない。バルサルタンとルピントリビルの組
み合わせは、治療上適切な量を粉末またはペーストの形態で充填したネブライザー装置に
よって、あるいは電子タバコを通して蒸気によって投与することができる。ここで、バル
サルタンおよびルピントリビル化合物は、化学的リンカーを介して共有結合して新規化学
実体化合物であるBB-703を形成し、基部化合物であるバルサルタンおよびルピントリビル
は、電子タバコにおける気化をもたらす熱によってバルサルタンおよびルピントリビル基
部化合物からなる代謝物に解離して、肺細胞に蒸気形式で送達される化合物がバルサルタ
ンおよびルピントリビル成分になる、二つの主要機能構成成分を形成している。
【0035】
ある実施形態では、本発明は1つ以上のMRIと対になる1つ以上のエントリーインヒビタ
ー(EIs)を有する薬物の肺送達を含むものであり、バルサルタン+ヒドロキシクロキン
の組み合わせなどがあるが、これに限定するものではない。バルサルタンとヒドロキシク
ロロキンの組み合わせは、治療上適切な量を粉末またはペーストの形で装填したネブライ
ザー装置によって投与するか、あるいはバルサルタンとヒドロキシクロロキン化合物が化
学リンカーを介して共有結合し、基剤化合物と新しい化学実体化合物であるBB-704を形成
した電子タバコを通して蒸気によって投与することができる。バルサルタンおよびヒドロ
キシクロロキン化合物は、電子タバコの気化熱により、バルサルタンおよびヒドロキシク
ロロキン化合物からなる代謝物に解離する2つの主要機能成分を形成し、肺細胞に蒸気形
式で送達される化合物はバルサルタンおよびヒドロキシクロロキン成分であろうとする。
【0036】
ある実施形態において、本発明は1つ以上のRdRpIの肺送達を含むものであり、リファン
ピン及びミリセチンの組み合わせを含むがこれに限定するものではない。リファンピンと
ミリセチンの組み合わせは、治療上適切な量を粉末またはペースト状で装填したネブライ
ザー装置によって投与するか、あるいはリファンピンおよびミリセチン化合物が化学リン
カーを介して共有結合し、基材化合物と新規化学物質であるBB-705を形成する電子タバコ
を通して蒸気によって投与することができる。リファンピンおよびミリセチンは、電子タ
バコの気化熱により、リファンピンおよびミリセチンの基材化合物からなる代謝物に解離
する2つの主要機能成分を形成し、肺細胞に蒸気形式で送達される化合物は、元のリファ
ンピンおよびミリセチンの成分になる。
【0037】
ある実施形態では、本発明は、リファンピン+ヒドロキシクロロキンの組み合わせ、ミ
リセチン+ヒドロキシクロロキンの組み合わせ、又はレムデシビル+ヒドロキシクロロキ
ンの組み合わせ、レムデシビルのリボースアルコール活性代謝物GS-441524+ヒドロキシ
クロロキンの組み合わせ、1つ以上のRNA依存RNAポリメラーゼ阻害剤(RdRpI)と1つ以上
のMRIの肺投与が含むが、これに限定するものではない。リファンピンとヒドロキシクロ
ロキンの組み合わせは、治療上適切な量を粉末またはペースト状に装填したネブライザー
装置によって投与するか、あるいはリファンピンおよびヒドロキシクロロキン化合物が化
学リンカーを介して共有結合し、基剤化合物と新しい化学実体化合物であるBB-706を形成
する電子タバコを通して蒸気によって投与することができる。リファンピンおよびヒドロ
キシクロロキン化合物は、電子タバコの気化熱により、リファンピンおよびヒドロキシク
ロロキン化合物からなる代謝物に解離する2つの主要機能成分を形成し、肺細胞に蒸気形
式で送達される化合物はリファンピンおよびヒドロキシクロロキン成分になる。また、ミ
リセチン+ヒドロキシクロロキンは、治療上適切な量を粉末またはペーストの形で装填し
たネブライザー装置によって投与するか、あるいはミリセチンおよびヒドロキシクロロキ
ン化合物が化学リンカーを介して共有結合して、基材化合物と新しい化学実体化合物であ
るBB-707を形成する電子タバコを通して蒸気によって投与することができる。ミリセチン
およびヒドロキシクロロキンは、電子タバコの気化熱により、ミリセチンおよびヒドロキ
シクロロキンの基材化合物からなる代謝物に解離する2つの主要機能成分を形成し、肺細
胞に蒸気形式で送達される化合物は、ミリセチンおよびヒドロキシクロロキン成分になる
。別の実施形態では、レムデシビル、またはレムデシビルのリボースアルコール活性代謝
物GS-441524、ヒドロキシクロロキンは、治療上適切な用量を粉末またはペースト状に装
填したネブライザー装置によって投与するか、または電子タバコ(Vapeペンまたは医療用
気化器)蒸気によるガスまたは超微粒子エアゾールによって投与することができる 。こ
こで、レムデシビル(またはそのリボースアルコール活性代謝物GS-441524)とヒドロキ
シクロロキン化合物は、化学的連結またはリンカーを介して共有結合されて、新しい化学
成分の化合物を形成する。またBB-708(レムデシビル リボースアルコール活性代謝物 GS
-441524と組み合わせた場合はBB-708B)、ベース化合物であるレムデシビル(またはその
リボースアルコール活性代謝物 GS-441524)およびヒドロキシクロロキン(そのラセミ混
合物または精製したRまたはSエナンチオマーのいずれか)と共に、新しい化学成分化合物
を形成する。電子タバコの気化熱によりレムデシビル(またはリボースアルコール活性代
謝物GS-441524)とヒドロキシクロロキンからなる代謝物に解離する2つの主要機能成分を
形成し、肺細胞に蒸気形式で送達される化合物がレムデシビル(またはそのリボースアル
コール活性代謝物GS-441524)およびヒドロキシコロキン成分になる。
【0038】
ある実施形態では、本発明は1つ以上のPIの肺内投与が含まれ、ここには1つ以上のRNA
依存性RNAポリメラーゼ阻害剤(RdRpI)及びリファンピン+リトナビルの組み合わせを含
むがこれに限定するものではない。リファンピンとリトナビルの組み合わせは、治療上適
切な量を粉末またはペースト状で装填したネブライザー装置で投与するか、リファンピン
およびリトナビル化合物が化学リンカーを介して共有結合して、基材化合物と新規化学実
体化合物であるBB-709を形成した電子タバコを通じて蒸気により投与することができる。
リファンピンおよびリトナビルは、電子タバコの気化熱によってリファンピンおよびリト
ナビルの基材化合物からなる代謝物に解離する2つの主要機能成分を形成し、肺細胞に蒸
気形式で送達される化合物はリファンピンおよびリトナビル成分になる。
【0039】
ある実施形態では、本発明は肺送達に関するものであり、ここでは1つ以上のRNA依存性
RNAポリメラーゼ阻害剤(RdRpI)と、1つ以上のグルココルチコイドステロイドまたはグ
ルココルチコイド受容体またはアンドロゲン受容体調節剤とを含むがこれらに限定するも
のではない。さらにレムデシビル(またはレムデシビルのリボースアルコール活性代謝物
GS-441524)+デキサメタゾンの併用療法を含むが、これに限定するものではない。レム
デシビル(またはレムデシビルのリボースアルコール活性代謝物GS-441524)とデキサメ
タゾンの組み合わせは、治療上適切な投与量を粉末またはペースト状で装填したネブライ
ザー装置によって投与することができ、あるいはレムデシビル(またはレムデシビルのリ
ボースアルコール活性代謝物GS-441524)およびデキサメタゾン化合物が化学結合または
リンカーを介して共有結合し、新しい化学実体化合物、BB-710(レムデシビル含有化合物
の場合)およびBB-710B(レムデシビルのリボースアルコール活性代謝物GS-441524含有化
合物の場合)を形成する電子タバコによる蒸気により投与できる。ここではレムデシビル
(またはレムデシビルのリボースアルコール活性代謝物GS-441524)およびデキサメタゾ
ンを基剤とし、電子タバコまたは医療用気化器における気化によって与えられる熱によっ
てレムデシビル(またはレムデシビルのリボースアルコール活性代謝物GS-441524)とデ
キサメタゾンからなる代謝物に分解される二つの主要機能成分を構成する。気体またはエ
アロゾル中の超微粒子として肺細胞に蒸気形式で送達される化合物は、レムデシビル(ま
たはレムデシビルのリボースアルコール活性代謝物GS-441524)およびデキサメタゾン成
分になる。

【0040】
ある実施形態では、本発明は、1つまたは複数のPIやMRIの肺送達を含み、またル
ピントリビル+ヒドロキシクロロキンの併用を含むが、これに限定するものではない。こ
の組み合わせは、粉末やペーストの形態で治療上適切な用量を充填したネブライザー装置
、または、電子タバコの蒸気で投与できる。この電子タバコの場合、ルピントリビルおよ
びヒドロキシクロロキン化合物がリンカーを介して共有結合し、新しい化学物質化合物BB
-711を形成するものである。この時、ルピントリビルとヒドロキシクロロキン塩基化合物
からなる代謝物に解離する2つの主要な機能成分を形成され、熱を介して電子タバコが気
化する。これにより肺に蒸気で送達される化合物がルピントリビルおよびヒドロキシクロ
ロキンの成分になる。
【0041】
ある実施形態では、1つまたは複数のグルココルチコイドステロイドまたはグルココル
チコイド受容体またはアンドロゲン受容体モジュレーター (GRSM/ARM) 、および1 つまた
は複数の RNA 依存性 RNA ポリメラーゼ阻害剤 (RdRpI) を含む。この時ミフェプリスト
ン + リファンピンの組み合わせが含まれるが、これに限定するものではない。 この組み
合わせは、経口固形剤または経口液体懸濁液の投与形態として投与することができ、また
は固定用量投与形態のミフェプリストンおよびリファンピン化合物が、化学リンカーを介
して共有結合して、塩基化合物と新規化学実体化合物であるBB-712を形成する、固定用量
経口固形剤または経口液体懸濁液投与形態による投与が可能である。ミフェプリストンお
よびリファンピンは、2つの主要な機能成分を形成し、胃のpHによってミフェプリストン
およびリファンピン塩基性化合物からなる代謝物に解離し、塩基性化合物をリンカーから
分離して胃でミフェプリストンおよびリファンピン成分を生成し胃の吸収に十分な酸性度
となる。
【0042】
ある実施形態では、本発明は1つ以上のPSIと少なくとも2つのPIの経口送達を含み、ここ
ではリラコリラント+ルピントリビル+リトナビルの組み合わせを含むがこれらに限定す
るものではない。 この組み合わせは、経口固形剤または経口液体懸濁液の投与形態で投
与することができる。また固定用量投与形態のリラコリラントとルピントリビルおよびリ
トナビル化合物が化学リンカーを介して共有結合して、基剤化合物と新しい化学実体化合
物であるBB-713を形成している経口固形剤または経口液体懸濁液投与形態で投与すること
もできる。リラコリラントとルピントリビルとリトナビルは、3つの主要な機能成分を形
成し、胃のpHによってリンカーから塩基性化合物を分離し、リラコリラントとルピントリ
ビルとリトナビルの成分をもたらすのに十分な酸度を持つ塩基性化合物となる代謝物質に
解離することで胃の吸収を促進する。
【0043】
ある実施形態では、本発明は1つまたは複数の PSIs や MRIs の経口送達を含み、これ
にはミリコリラント+ヒドロキシクロロキンの組み合わせを含むがこれらに限定するもの
ではない。この組み合わせは、経口固形剤または経口液体懸濁液の投与形態で投与するこ
とができ、また固定用量投与形態のミリコリラントとヒドロキシクロロキン化合物が化学
リンカーを介して共有結合し、塩基化合物と新しい化学実体化合物であるBB-714を形成し
ている経口固形または経口液体懸濁液投与形態でも投与することができる。ミリコリラン
トとヒドロキシクロロキンが2つの主要な機能成分を形成し、胃のpHによりリンカーから
塩基性化合物を分離して、ミリコリラントとヒドロキシクロロキンの成分を胃で吸収する
のに十分な酸性度でミリコリラントとヒドロキシコリキンの塩基性化合物からなる代謝物
に解離する。
【0044】
ある実施形態では、本発明は少なくとも2つのPIの経口送達を含むものであり、こ
れにはルピントリビル+リトナビルの組み合わせやルピントリビル+リトナビル+ロピナ
ビルの組み合わせを含むがこれに限定するものではない。 この組み合わせは、経口固体
や経口液体懸濁液剤形や固定用量経口固体または経口液体懸濁液剤形によって投与するこ
とができ、固定用量剤形中のルピントリビルやリトナビル化合物は、化学リンカーを介し
て共有結合され、 新しい化学物質化合物 BB-715 を形成する。この時、塩基化合物であ
るルピントリビルとリトナビルは、胃のpHを介してルピントリビルとリトナビルの塩基化
合物からなる代謝物に解離する2つの主要な機能成分を形成する。この時塩基化合物をリ
ンカーから分離してルピントリビルとリトナビル成分の胃で吸収させるために、十分な酸
性度を有するものである。HIVに対するロピナビルの経口投与ではリトナビルを追加する
ことにより、シトクロムP450系の酵素をブロックして、HIVに対する有効な抗ウイルス薬
レベルのヒト薬物投与を可能にする薬物の選択肢を増やすことができる。そこで、COVID-
19 のより高い薬物曝露を得るため、経口固体または経口液体懸濁液剤形で、もしくは固
定用量の経口固体または経口液体懸濁液剤形でルピントリビル + リトナビル + ロピナビ
ルの組み合わせを投与できる。ここで、固定用量剤のルピントリビルおよびリトナビルお
よびロピナビル化合物は、化学リンカーを介して共有結合されており、これにより基本化
合物であるルピントリビルとリトナビルとロピナビルを使って新しい化学物質化合物BB-7
16を形成する。この時ルピントリビルおよびリトナビルおよびロピナビルの塩基性化合物
からなる、代謝物に解離する 3 つの主要な機能成分を形成する。さらにこでは、ルピン
トリビル、リトナビル、ロピナビルのからなる塩基性化合物をリンカーから分離するのに
十分な酸性度を有し、胃でルピントリビルとリトナビルとロピナビルの成分を胃で吸収す
る。
【0045】
ある実施形態では、本発明は、グルココルチコイドおよびグルココルチコイド受容体モ
ジュレーターおよびアンドロゲン受容体モジュレーター(GCRM/ARM)からなる群
から選択される化合物を提供する。これはホスファチジルセリン(PS)も調節するもの
であり、例としては以下のものがある。
デキサメタゾン:
またはその医学上許容される塩、および
ミフェプリストン:
またはその医学上許容される塩、および
レラコリラント:
またはその医学上許容される塩、および

ミリコリラント:
またはその医学上許容される塩や、その組み合わせ。
【0046】
ある実施形態では、本発明は、治療有効量の少なくとも1つの活性剤を含む医薬組成物を
提供する。この活性剤は以下に例示するように侵入阻害剤(EIs)からなる群から選択さ
れる ものであり、 ここには、ACE-2 付着侵入阻害剤(AEIs)または融合阻害剤(FIs)
として働くアンギオテンシン変換酵素-2(ACE-2)受容体遮断剤がある。例としてはアン
ギオテンシン受容体遮断薬 (ARB)であり、さらに例として以下がある。
バルサルタン:
またはその医学上許容される塩。
【0047】
ある実施形態では、本発明は、少なくとも1つの活性剤の治療有効量を含む医薬組成物を
提供するものであり、活性剤は、以下によって例示されるプロテアーゼ阻害剤(PI)か
らなる群から選択するものもある。
ルピントリビル:
またはその医学上許容される塩、および
リトナビル:
もしくはその医学上許容される塩、およびその組み合わせ。
【0048】
ある実施形態では、本発明は、少なくとも1つの活性剤の治療有効量を含む医薬組成物
を提供するものであり、活性剤は、RNA依存性RNAポリメラーゼ阻害剤(RdRpIs)か
らなる群から選択するものもある。この阻害剤はNTPase/RNA-ヘリカーゼを含むレプリカ
ーゼやその複合体を阻害するものであり、例えば以下のようなものがある。
ミリセチン:
またはその医学上許容される塩、および
リファンピン:
またはその医学上許容される塩、および



レムデシビル:
またはその医学上許容される塩、および
レムデシビルのリボースアルコール活性代謝物 GS-441524:
またはその医学上許容される塩、およびその組み合わせ
【0049】
ある実施形態では、本発明は、少なくとも1つの活性剤の治療有効量を含む医薬組成物
を提供するものであり、その活性剤は、以下によって例示されるマイクロRNA阻害剤(
MRI)およびエンドソーム酸性化剤(EA)からなる群から選択される:

ヒドロキシクロロキン:
またはその医学上許容される塩
【0050】
ある実施形態では、本発明は、治療有効量のBB-708(プラケムデシビルとも呼ばれる)
を含む医薬組成物を提供する。
またはその医学上許容される塩
【0051】
ある実施形態では、本発明は、治療有効量のBB-708B(リボプラケムデシビルとも呼ばれ
る)を含む医薬組成物を提供する。
またはその医学上許容される塩
【0052】
ある実施形態において、本発明は、治療有効量のレムデシビルおよびデキサメタゾンの
リボースアルコール活性代謝産物の遊離塩基の薬物コンジュゲートを含む医薬組成物を提
供し、これによりカルバメートと結合して新規化学物質BB-710Bを形成する。 これはデキ
サデシビルとも呼ばれる。
またはその医学上許容される塩。
【0053】
ある実施形態では、本発明は、ヒドロキシクロロキン(100mg、1.0当量、MW 335.88)
を 2 mL のDCMおよび 2 mL のDMFに懸濁させる手順を含む実施形態においては、BB
-708、リボプラケムデシビル、 1.2当量の CDI(カルボニルジイミダゾール)および TEA
5.0 当量を加えるものもある。その後反応物を45℃で 2.5 時間撹拌する。 そしてレム
デシビルのリボースアルコール活性代謝産物(GS-441524)を添加し、反応物を55℃に加
熱し、1時間撹拌する。この反応による生成物の分子量は 964.45 である。

【0054】
ある実施形態では、本発明は、ヒドロキシクロロキン(100mg、1.0当量、MW 335.88
)を2mLのDCMおよび2mLのDMFに懸濁させる手順を含む実施形態においては、
BB-708B、リボプラケムデシビル、 1.2当量の CDI(カルボニルジイミダゾール)および
TEA 5.0 当量を加えるものもある。その後反応物を45℃で 2.5 時間撹拌する。 そしてレ
ムデシビルのリボースアルコール活性代謝産物(GS-441524)を添加し、反応物を55℃に
加熱し、1時間撹拌する。この反応による生成物の分子量は 653.14 である。
【0055】
ある実施形態では、本発明は、以下から構成される群から選択される医薬組成物である
。ミニカプセル、カプセル、錠剤、インプラント、トローチ、ロゼンジ、ミニタブレット
、一時的または永久的な懸濁液、注射剤、胚珠、坐剤、ウエハース、チュアブル錠、速溶
性または速溶性の錠剤、発泡性錠剤、バッカルまたは舌下錠、顆粒、フィルム、スプリン
クル、 ペレット、外用剤、パッチ、ビーズ、ピル、パウダー、トリチュレート、スマー
ト ピル、スマート カプセル、血小板、ストリップ、サシェなどがある。
【0056】
ある実施形態では、本発明は、呼吸器に使用する剤形の医薬組成物や、任意で植物性グリ
セリン(VG)やプロピレングリコール(PG)などの少なくとも1つの医学的に許容さ
れる賦形剤を含むものもある。こうした実施形態では、剤形は次のような群から選択され
る。スプレー、吸入器、エアゾール、蒸気、電子タバコ(ベイピングシガレット)、気化
させる薬を保管するカートリッジを有する電子タバコ、使い捨て電子タバコ、医療用気化
器、 加熱温度の変更、ペーストまたは粉末でのネブライザーの準備などである。デリバ
リーシステムは投薬計画において所定の薬の用量を送ることができるデバイスが考えられ
る。
【0057】
別の実施形態では、本発明は患者の治療や予防に使用するために、以下から構成される
キットを提供する。(a)治療有効量の医薬組成物(b)少なくとも1つのブリスターパッケー
ジ、蓋付きブリスター、ブリスターカードまたはパケット、クラムシェル、静脈内(IV)パ
ッケージ、IVパケット、IV容器、医薬組成物の取り扱い説明書を含むトレイまたはシュリ
ンクラップ。
【0058】
ある実施形態では、本発明は、患者におけるCOVID-19の感染を治療・予防する方法を提
供するものであり、以下を含む。まず治療・予防する必要がある患者の選択。次にデキサ
メタゾン、ミフェプリストン、レラコリラント、ミリコリラント、バルサルタン、ルピン
トリビル、リトナビル、ミリセチン、リファンピン、レムデシビル、レムデシビル活性代
謝物GS-441524、ヒドロキシクロロキン、、それらの医学的に許容される塩からなる群か
ら選択される少なくとも1つの活性剤を患者に投与するもの。 ここでの狙いは、急激な感
染拡大の排除、感染の深刻度の減少、感染期間の短縮、感染防止および治癒までの時間を
短縮することであり、かつCOVID-19の感染力を減少させて根絶の可能性を高めることであ
る。
【0059】
ある実施形態では、本発明は、患者におけるCOVID-19の感染を治療・予防する方法を提
供するものであり、以下を含む。まず治療・予防する必要がある患者の選択。次にデキサ
メタゾン、ミフェプリストン、レラコリラント、ミリコリラント、バルサルタン、ルピン
トリビル、リトナビル、ミリセチン、リファンピン、レムデシビル、レムデシビル活性代
謝物GS-441524、ヒドロキシクロロキン、、それらの医学的に許容される塩からなる群か
ら選択される少なくとも1つの活性剤を患者に投与するもの。 ここでの狙いは、伝染性お
よび期間を減少させることによってCOVID-19による感染を軽減するか、急激な感染拡大の
排除、感染の深刻度の減少、感染期間の短縮、感染防止および治癒までの時間を短縮する
ことであり、かつCOVID-19の感染力を減少させて根絶の可能性を高めることである。
【0060】
ある実施形態では、本発明は、患者におけるCOVID-19の感染を治療・予防する方法を提
供するものであり、以下を含む。まずウイルス状態を治療・予防する必要がある患者の選
択。次にデキサメタゾン、ミフェプリストン、レラコリラント、ミリコリラント、バルサ
ルタン、ルピントリビル、リトナビル、ミリセチン、リファンピン、レムデシビル、レム
デシビル活性代謝物GS-441524、ヒドロキシクロロキン、それらの医学的に許容される塩
からなる群から選択される少なくとも1つの活性剤を患者に投与するもの。 ここでの狙い
は、急性感染が慢性活動性、もしくは潜伏性感染になるのを防ぐことである。
【0061】
ある実施形態では、本発明は以下を含む医薬組成物を提供する。デキサメタゾン、ミフ
ェプリストン、レラコリラント、ミリコリラント、バルサルタン、ルピントリビル、リト
ナビル、ミリセチン、リファンピン、レムデシビル、レムデシビルリボースアルコール活
性代謝物GS-441524、ヒドロキシクロロキン、、ウイルスPS、アネキシン-5、抗PSモノク
ローナルまたはポリクローナル抗体、バビツキシマブ、およびウイルスグルココルチコイ
ド応答エレメント(GRE)、ミフェプリストン誘導体に結合する可能性を有する分子から
なる群から選択される少なくとも1つの追加の活性抗ウイルス剤、 細胞侵入阻害剤、脱コ
ーティング阻害剤、逆転写酵素阻害剤、インテグラーゼ阻害剤、転写阻害剤、アンチセン
ス翻訳阻害剤、リボザイム翻訳阻害剤、プリオン プロセッシング、ターゲティング阻害
剤、プロテアーゼ阻害剤、アセンブリ阻害剤、リリース相阻害剤、免疫系モジュレーター
、 ワクチン 、およびその医学的に許容される塩、およびそれらの組み合わせのうちの1
つまたは複数の治療有効量を持つもの。この時、適切な抗ウイルス剤には、アバカビル、
アシクロビル、アシクロビル、アデフォビル、アルフェロン LDO、アマンタジン、アムド
キソビル、アンプリゲン、アンプレナビル、アプラビロック、アプリシタビン、アルビド
ール、アタザナビル、アテビリジン、アトリプラ、バラビル、ベビリマット、BILN2061、
ブレカナビル、ブリブジン、カラノリド A、カプラビリン、シドフォビル、コンビビル、
コンジロックス、
シアノビリン-N、ダルナビル、デラビルジン、デセルブシタビン、ジアリールピリミジン
、ジダノシン、ドコサノール、ドルテグラビル、エコリバー、エドクスジン、エファビレ
ンツ、エルビテグラビル、エルブシタビン、エミビリン、エムトリシタビン、エンフビル
チド、エンテカビル、エピガロカテキンガレート、エトラビリン、
ファムシクロビル、フィアルリジン、フォミビルセン、フォサンプレナビル、フォスカメ
ット、フォスフォネット、融合阻害剤、ガンシクロビル、ガーダシル、グロボイドナンA
、グリフィスシン、GS-9137、イバシタビン、イバリズマブ、イムノビル、
イドクスウリジン、イミキモド、インジナビル、イノシン、インターフェロンγ、インタ
ーフェロンIII型、インターフェロンII型、インターフェロンI型、インターフェロン、イ
ンテグラーゼ阻害剤、キベクサ/エプジコム、ラミブジン、ロデノシン、ロピナビル、ロ
ビリド、MK-0518、マラビロック、ミルテホシン、モロキシジン、メチサゾン、
ペグインターフェロンアルファ-2a、ペンシクロビル、ペラミビル、プレコナリル、ポド
フィロトキシン、ポートマントー阻害剤、PRO 140、プロテアーゼ阻害剤、キノタリン、
ラシビル、ラルテグラビル、逆転写酵素阻害剤、リバビリン、リルピビリン、リマンタジ
ン、リトナビル、R-ロスコビチン、ピラミジン、サキナビル、SCH 503034 、ソフォスブ
ビル、スタンピジン、スタブジン、相乗作用増強剤、タリバビリン、ティーツリー油、テ
ラプレビル、テルビブジン、テノホビル、テノホビルジソプロキシル、チプラナビル、ト
リフルリジン、トリジビル、トロマンタジン、ツルバダ、バラシクロビル、バルガンシク
ロビル、ビクリビロック、ビダラビン、ビラミジン、ビベコン、VX 950/ テラプレビル、
ザルシタビン、ザナミビル、ジアゲン、ジドブジンなどがあるが、これに限定するもので
はない。
【0062】
ある実施形態では、本発明による組成物を1つまたは複数の抗ウイルス薬と組み合わせ
て、それを必要とする個体に同時に投与するものもある。適切な抗ウイルス薬には、アバ
カビル、アシクロビル、アシクロビル、アデフォビル、アルフェロン LDO、アマンタジン
、アムドキソビル、アンプリゲン、アンプレナビル、アプラビロック、アプリシタビン、
アルビドール、アタザナビル、アテビリジン、アトリプラ、ベビリマット、BILN 2061、
ブレカナビル、ブリブジン、カラノライドA、カプラビリン、シドフォビル、コンビビル
、コンジロックス、シアノビリン-N、ダルナビル、デラビルジン、デクスルブシタビン、
ジアリールピリミジン、ジダノシン、ドコサノール、エドクスジン、エファビレンツ、エ
ルビテグラビル、エルブシタビン、エミビリン、エムトリシタビン、エンフビルチド、エ
ンテカビル、エピガロカテキンガレート、エクロビリン、 、フィアルリジン、フォミビ
ルセン、フォサンプレナビル、フォスカメット、フォスフォネット、融合阻害剤、ガンシ
クロビル、ガーダシル、グロボイナンA、グリフィスシン、GS-9137、イバシタビン、イバ
リズマブ、イムノビル、イドクスウリジン、イミキモド、インジナビル、イノシン、イン
ターフェロンγ、インターフェロンIII型、インターフェロン型II、インターフェロンI型
、インターフェロン、ラミブジン、ロデノシン、ロピナビル、ロビライド、MK-0518、マ
ラビロック、ミルテホシン、モロキシジン、ネルフィナビル、ネビラピン、Neザビル、オ
ラゲン、オセルタミビル、ペンシクロビル、ペラミビル、プレコナリル、ポドフィロトキ
シン、ポートマントー阻害剤、PRO 140、キノタリン、ラシビル、ラルテグラビル、リバ
ビリン、リルピビリン、リマンタジン、リトナビル、R-ロスコビチン、サキナビル、SCH
503034、スタンピジン、スタブジン、タリバビリン、テルビブジン、テノホビル、テノホ
ビル ジソプロキシル、チプラナビル、トリフルリジン、トリジビル、トロマンタジン、
ツルバダ、バラシクロビル、バルガンシクロビル、ビクリビロック、ビダラビン、ビラミ
ジン、ビベコン、VX 950/テラプレビル、ザルシタビン、ザナミビル、ジドブジン (AZT)
が含まれるが、これらに限定するものではない。
【0063】
ある実施形態では、本発明により以下のような組成物を提供している。治療有効量のデ
キサメタゾン、ミフェプリストン、レラコリラント、ミリコリラント、バルサルタン、ル
ピントリビル、リトナビル、ミリセチン、リファンピン、レムデシビル、レムデシビル活
性代謝物GS-441524、ヒドロキシクロロキン、その医学的に許容される塩のうち一つ、ま
たはその組み合わせを用いて、COVID-19と併存する可能性のある重複感染に対処するもの
。また少なくとも一つの抗菌剤を含む。その抗菌剤は、アズトレオナム、グルコン酸クロ
ルヘキシジン、イミジュレア、リセタミン、ニブロキサン、ピラズモナムナトリウム、プ
ロピオン酸、ピリチオンナトリウム、塩化サンギナリウム、チゲモナムジコリン、アセダ
プソン、アセトスルホンナトリウム、アラメシン、アレキシジン、アムジノシリン、アム
ジノシリンピボキシル、アミサイクリン、アミフロキサシン、アミフロキサシン、メシル
酸カシン、 硫酸アミカシン、アミノサリチル酸、アミノサリチル酸ナトリウム、アモキ
シシリン、アンホマイシン、アンピシリン、アンピシリンナトリウム、アパルシリンナト
リウム、アプラマイシン、アスパルトシン、硫酸アストロマイシン、アビラマイシン、ア
ボパルシン、アジスロマイシン、アズロシリン、アズロシリンナトリウム、バカンピシリ
ン塩酸塩、バシトラシン、バシトラシンメチレンジサリチル酸塩、バシトラシン亜鉛、バ
ンベルマイシン、ベンゾイルパスカルシウム、ベリスロマイシン、硫酸ベタマイシン、ビ
アペネム、ビニラマイシン、ビフェナミン塩酸塩、ビフェナミン塩酸塩 ブチカシン、硫
酸ブチロシン、硫酸カプレオマイシン、カルバドックス、カルベニシリン二ナトリウム、
カルベニシリンインダニルナトリウム、カルベニシリンフェニルナトリウム、カルベニシ
リンカリウム、カルモナムナトリウム、セファクロール、セファドロキシル、セファマン
ドール、セファマンドールナファト、セファマンドールナトリウム、セファパロール、セ
ファトリジン、セファザフルルナトリウム、セファゾリン、セファゾリンナトリウム、セ
フブペラゾン、セフジニル、セフェピム、塩酸セフェピム、セフェテコール、セフィキシ
ム、塩酸セフィネノキシム、セフィネタゾール、セフィネタゾールナトリウム、セフォニ
シド一ナトリウム、セフォニシドナトリウム、セフォペラゾンナトリウム、セフォラニド
、セフォタキシムナトリウム、セフォテタン、セフォテタン二ナトリウムセフォチアム塩
酸塩、セフォキシチン、セフォキシチンナトリウム、セフピミゾール、セフピミゾールナ
トリウム、セフピラミド、セフピラミド硫酸セフピロム、セフポドキシムプロキセチル、
セフプロジル、セフロキサジン、セフスロジンナトリウム、セフタジジム、セフチブテン
、セフチゾキシムナトリウム、セフトリアキソンナトリウム、セフロキシム、セフロキシ
ムセフロキシム、ナトリウム、セファセトリルナトリウム、セファレキシン、塩酸セファ
レキシン、セファログリシン、セファロリジン、セファロスポリン、セファロチンナトリ
ウム、セファピリンナトリウム、セフラジン、塩酸セトサイクリン、セトフェニコール、
クロラムフェニコール、パルミチン酸クロラムフェニコール、パントテン酸クロラムフェ
ニコール複合体、コハク酸クロラムフェニコールナトリウム、リン酸クロルヘキシジンニ
レート、クロロキシレノール、クロルテトラサイクリン重硫酸塩、クロルテトラサイクリ
ン塩酸塩、シノキサシン、シプロフロキサシン、シプロフロキサシン塩酸塩、シロレマイ
シン、クラリスロマイシン、クリナフロキサシン塩酸塩、クリンダマイシン、塩酸クリン
ダマイシン、パルミチン酸クリンダマイシン塩酸塩、リン酸クリンダマイシン、クロファ
ジミン、クロキサシリンベンザチン、クロキサシリンナトリウム、クロキシキン、コリス
チメタン酸ナトリウム、硫酸コリスチン、クメルマイシン、クメルマイシンナトリウム、
サイクラシリン、シクロセリン、ダルフォプリスチン、ダプソン、ダプトマイシン、デメ
クロサイクリン、デメクロサイクリン、デメクロサイクリン、デノファンギン、ディアベ
リジン、ジクロキサシリン、 ジクロキサシリンナトリウム、ジヒドロストレプトマイシ
ン硫酸塩、ジピリチオン、ジリスロマイシン、ドキシサイクリン、ドキシサイクリンカル
シウム、ドキシサイクリンホスファテックス、ドキシサイクリン水和物、ドロキサシンナ
トリウム、エノキサシン、エピシリン、エピテトラサイクリン塩酸塩、エリスロマイシン
、酢酸エリスロマイシン、エストロマイシンエストレート、エリスロマイシンエリスロマ
イシン、ラクトビオン酸エリスロマイシン、プロピオン酸エリスロマイシン、ステアリン
酸エリスロマイシン、塩酸エタンブトール、エチオナミド、フレロキサシン、フロキサシ
リン、フルダラニン、フルメキン、ホスホマイシン、ホスホマイシントロメタミン、フモ
キシシリン、塩化フラゾリウム、酒石酸フラゾリウム、フシジン酸ナトリウム、フシジン
酸、硫酸ゲンタマイシン、グロキシモナム、グラミシジン、ハロプロギン、ヘタシリン、
ヘタシリンカリウム、ヘキセジン、イバフロキサシン、イミペネム、イソコナゾール、イ
セパマイシン、イソニアジド、ジョサマイシン、硫酸カナマイシン、キタサマイシン、レ
ボフラルタドン、レボプロピルシリンカリウム、レキシスロマイシン、リンコマイシン、
塩酸リンコマイシン、ロメフロキサシン、塩酸ロメフロキサシン、メシル酸ロメフロキサ
シン、ロラカルベフ、マフェニド、メクロサイクリン、スルホサリチル酸メクロサイクリ
ン、リン酸メガロマイシンカリウム、メキドックス、メロペネム、メタサイクリン、塩酸
メタサイクリン、メテナミン、馬尿酸メテナミン、マンデル酸メテナミンマンデル酸塩、
メチニカミン塩酸、メチニカミンナトリウム、リン酸メトロニダゾール、メズロシリン、
メズロシリンナトリウム、ミノサイクリン、塩酸ミノサイクリン、塩酸ミリンカマイシン
、モネンシン、モネンシンナトリウム、ナフシリンナトリウム、ナリジクス酸ナトリウム
、ナリジクス酸、ナタマイシン、ネブラマイシン、パルミチン酸ネオマイシン、硫酸ネオ
マイシン、ウンデシレン酸ネオマイシン、硫酸ネチルマイシン、ニフルネマイシン、 、
ニフラルデゾン、ニフラテル、ニフラトロン、ニフルダジル、ニフルイミド、ニフルピリ
ノール、ニフルキナゾール、ニフルチアゾール、ニトロサイクリン、ニトロフラントイン
、ニトロミド、ノルフロキサシン、ノボビオシンナトリウム、オフロキサシン、オルメト
プリム、オキサシリンナトリウム、オキシモナム、オキシモナムナトリウム、オキソリン
酸、オキシテトラサイクリン、オキシテトラサイクリンカルシウム、オキシテトラサイク
リン塩酸塩、パルジマイシン、パラクロロフェノール、パウロマイシン、ペフロキサシン
、メシル酸ペフロキサシン、ペナメシリン、ペニシリンGベンザチン、ペニシリンGカリウ
ム、ペニシリンGプロカイン、ペニシリンGナトリウム、ペニシリンV、ペニシリンVベンザ
チン、ペニシリンVヒドラバミン、ペニシリンVカリウム、ペンチジドンナトリウム、 フ
ェニルアミノサリチル酸、ピペラシリンナトリウム、ピルベニシリンナトリウム、ピリジ
シリンナトリウム、ピリミシン塩酸塩、ピバンピシリン塩酸塩、ピバンピシリンパモ酸塩
、ピバンピシリンプロベン酸塩、ポリミキシンB硫酸塩、ポルフィロマイシン、プロピカ
シン、ピラジナミド、ピリチオン亜鉛、酢酸キンデカミン、キヌプリスチン、ラセフェニ
シン、ラセフェニコール、 レプロマイシン、リファブチン、リファメタン、リファメキ
シル、リファミド、リファンピン、リファペンチン、リファキシミン、ロリテトラサイク
リン、ロリテトラサイクリン硝酸塩、ロサラマイシン、酪酸ロサラマイシン、プロピオン
酸ロサラマイシン、リン酸ロサラマイシンナトリウム、ステアリン酸ロサラマイシン、ロ
ソキサシル、ロキサルソン、ロキシスロマイシン、サンサイクリン、サンフェトリンナト
リウム、サルモキシシリン、サルピシリン、ソピミシンイソ、硫酸塩、スパルフロキサシ
ン、塩酸スペクチノマイシン、スピラマイシン、塩酸スタリマイシン、ステフィマイシン
、硫酸ストレプトマイシン、ストレプトニコジド、スルファベンズ、スルファベンズアミ
ド、スルファセタミド、スルファセタミドナトリウム、スルファシチン、スルファジアジ
ン、スルファジアジンナトリウム、スルファドキシン、スルファレン、スルファメラジン
、スルファメトキサジン、スルファメタトキサジン、スルファメタトキサジン、スルファ
モキソール、スルファニル酸亜鉛、スルファニトラン、スルファサラジン、スルファソミ
ゾール、スルファチアゾール、スルファザメット、スルフィソキサゾール、スルフィソキ
サゾールアセチル、スルフィソキサゾールジオラミン、スルフォミキシン、スロペネム、
スルタミシリン、スンシリンナトリウム、タランピシリン塩酸塩、テイコプラニン、テマ
フロキサシン塩酸塩ide、テモシリン、テトラサイクリン、テトラサイクリン塩酸塩、テ
トラサイクリンリン酸複合体、テトロキソプリム、チアンフェニコール、チフェンシリン
カリウム、チカルシリンクレシルナトリウム、チカルシリン二ナトリウム、チカルシリン
一ナトリウム、チクラトン、塩化チオドニウム、トブラマイシン、硫酸トブラマイシン、
トスフロキサシン、トリメトプリム、硫酸トリメトプリム、トリスルファピリミジン、ト
ロレアンドマイシン、硫酸トロスペクトマイシン、チロトリシン、バンコマイシン、塩酸
バンコマイシン、塩酸バージニアマイシン、ジクロルバマイシン 、臭化ラウリルイソキ
ノリニウム、モキサラクタム二ナトリウム、オルニダゾール、ペンチソマイシン、サラフ
ロキサシン塩酸塩などを含むが、これに限定するものではない。
【0064】
ある実施形態では、本発明による組成物を1つまたは複数の抗生物質と組み合わせて、
それを必要とする個体に同時に投与するものもある。適切な抗生物質には、
アミカシン二硫酸塩、アミカシン水和物、放線菌由来アニソマイシン、硫酸アプラマイシ
ン塩、アジスロマイシン、ブラストシジンS塩酸塩、ブレフェルジンA、ペニシリウム・ブ
レフェルディアナム由来ブレフェルジンA、ブチロシン硫酸塩、バチルス・ビテリヌス由
来ブチロシンA、クロラムフェニコール、クロラムフェニコール塩基、クロラムフェニコ
ールコハク酸ナトリウム塩 、クロルテトラサイクリン塩酸塩、Streptomyces aureofacie
ns由来のクロルテトラサイクリン塩酸塩、クリンダマイシン2-リン酸塩、クリンダマイシ
ン塩酸塩、クロトリマゾール、微生物由来のシクロヘキシミド、デメクロサイクリン塩酸
塩、ジベカシン硫酸塩、ジヒドロストレプトマイシンセスキ硫酸塩、ジヒドロストレプト
マイシン溶液、ドキシサイクリン水和物、ストレプトバーチンナミシン塩酸塩由来のデュ
ラマイシン エリスロマイシン、エリスロマイシン USP、エリスロマイシン粉末、エリス
ロマイシン、テメホス、エストロマイシンエストレート、コハク酸エリスロマイシンエチ
ル、エリスロマイシン標準液、ステアリン酸エリスロマイシン、フシジン酸ナトリウム塩
、G418二硫酸塩、G418二硫酸塩粉末、G418二硫酸塩溶液液、ゲンタマイシン溶液液、ゲン
タマイシン溶液、硫酸ゲンタマイシンミクロモノスポラ・プルプレア、ゲンタマイシン
硫酸塩、ゲンタマイシン硫酸塩粉末USP、ゲンタマイシン・グルタミン溶液液、セファロ
スポリウム・カエルレンス由来のヘルボリン酸、ハイグロマイシンBストレプトマイセス
・ヒグロスコピクス、ハイグロマイシンBストレプトマイセス・ヒグロスコピクス粉末、
ハイグロマイシンB溶液ストレプトマイセス・ヒグロスコピクス、ジョサマイシン、ジョ
サマイシン溶液、カナマイシンB硫酸塩、カナマイシン二硫酸塩 ストレプトミセス・カナ
ミセティカス由来の塩、ストレプトミセス・カナミセティカス由来のカナマイシン一硫酸
塩、ストレプトミセス・カナミセティカス粉末USP由来のカナマイシン一硫酸塩、ストレ
プトミセス・カナミセティカス由来のカナマイシン溶液、ストレプトマイセス・コリヌス
由来のキロマイシン、リンコマイシン塩酸塩、リンコマイシン標準液、メクロサイクリン
スルホサリチル酸塩、メパルトリシン、ストレプトミセス・マイカロファシエンス由来の
ミデカマイシン、ミノサイクリン塩酸塩結晶、ネオマイシン溶液、ネオマイシン三硫酸塩
水和物、ネオマイシン三硫酸塩水和物粉末、ネオマイシン三硫酸塩水和物USP粉末、ネチ
ルマイシン硫酸塩、ニトロフラントイン結晶、硫酸ヌーセオトリシン、オレアンドマイシ
ン リン酸塩、オレアンドマイシントリアセテート、オキシテトラサイクリン二水和物、
オキシテトラサイクリンヘミカルシウム塩、オキシテトラサイクリン塩酸塩、パロモマイ
シン硫酸塩、ストレプトマイセス・アルボニガー由来のピューロマイシン二塩酸塩、スト
レプトマイセス・ヒグロスコピクス由来ラパマイシン、リボスタマイシン硫酸塩、リファ
ンピシン、リファマイシンSVナトリウム塩、ロザマイシンミクロモノスポラ・ロサリア、
シソマイシン硫酸塩、スペクチノマイシン二塩酸塩水和物、スペクチノマイシン二塩酸塩
水和物粉末、スペクチノマイシン二塩酸塩五水和物、スピラマイシン、ストレプトマイセ
ス種由来スピラマイシン、スピラマイシン溶液 、ストレプトマイシン溶液、ストレプト
マイシン硫酸塩、ストレプトマイシン硫酸塩粉末、テトラサイクリン、テトラサイクリン
塩酸塩、テトラサイクリン塩酸塩USP、テトラサイクリン塩酸塩粉末、チアムフェニコー
ル、ストレプトマイセス・アズレウス由来のチオストレプトン、トブラマイシン、トブラ
マイシン硫酸塩、ツニカマイシン A1 ホモログ、ツニカマイシン C2 ホモログ、ツニカマ
イシン ストレプトマイセス種、タイロシン溶液、タイロシン酒石酸塩、ビオマイシン硫
酸塩、バージニアマイシン M1、(S)-(+)-カンプトテシン、Taxus baccata 由来の 10-デ
アセチルバッカチン III、 5-アザシチジン、7-アミノアクチノマイシン D、8-キノリノ
ール結晶、8-キノリノール ヘミ硫酸塩結晶、イチイ属由来の 13-アセチル-9-ジヒドロバ
ッカチン III、アクラルビシン、塩酸アクラルビシン、放線菌由来のアクチノマイシンD
、放線菌由来のアクチノマイシンI、放線菌由来のアクチノマイシンV、アフィジコリン・
ニグロスポラ・スフェリカ、ストレプトミセス・グリセウス由来のバフィロマイシンAl、
ストレプトミセス・バーティシラス由来の硫酸ブレオマイシン、ストレプトマイセス・カ
プレオラス由来の硫酸カプレオマイシン、クロモマイシンA3ストレプトマイシンA3 、シ
ノキサシン、シプロフロキサシン バイオケミカ、cis-ジアミン白金(II)ジクロリド、ク
メルマイシン Al、サイトカラシン B ヘルミントスポリウム デマチオイデウム、サイト
カラシン D ジゴスポリウム マンソニイ、ダカルバジン ダウノビシン塩酸塩、 ダウノル
ビシン塩酸塩USP、ストレプトマイセス・ディスタルリカス由来のジスタマイシンA塩酸塩
、ドキソルビシン塩酸塩、エキノマイシン、エキノマイシンバイオケミカ、エンロフロキ
サシンバイオケミカ、エトポシド、エトポシド固形物、フルメキン、ホルマイシン、アス
ペルギルス・フミガタス由来のフマギリン、ガンシクロビル、グリオクラジウム・フィン
ブリタム由来のグリオトキシン、ロメフロキサシン塩酸塩、ストレプトミセス・プリカト
ゥス由来のロメフロキサシン塩酸塩 、マイトマイシンC ストレプトミセス・カエスピト
サス、ナリジクス酸、ナリジクス酸ナトリウム塩、ナリジクス酸ナトリウム塩粉末、ネト
ロプシン二塩酸塩水和物、ニトロフラントイン、ストレプトマイセス・ノガラター由来ノ
ガラマイシン、ストレプトマイセス・ツシマエンシス由来ノナクチン、ノボビオシンナト
リウム塩、オフロキサシン、オキソリン酸、イチイ属パクリタキセル、イチイ属ブレビフ
ォリア由来パクリタキセル、フェナジンメトサルフェート、フレオマイシン ストレプト
マイセス・バーティシラス、ピペミジン酸、サッカロスリクス・エヤロコロニジェネス由
来のレベッカマイシン シネファンギン、ストレプトニグリン ストレプトニセス・フロ
キュラス ストレプトゾシン、スクシニルスルファチアゾール、スルファジアジン、スル
ファジメトキシン、スルファグアニジンプルム、スルファメタジン、スルファモノメトキ
シン、スルファニルアミド、スルファキノキサリンナトリウム塩、スルファサラジン、ス
ルファチアゾールナトリウム塩、トリメトプリム、トリメトプリム乳酸塩、ストレプトミ
セス・ツベルシカス由来ツベルシジン、5-アザシチジン、コルジセピン、ホルマイシンA
、(+)-6-アミノペニシラン酸、7-アミノデスアセトキシセファロスポラン酸、アモキシシ
リン、アンピシリン、アンピシリンナトリウム 塩、アンピシリン三水和物、アンピシリ
ン三水和物 USP、アズロシリン ナトリウム塩、バシトラシン バチルス リケニフォルミ
ス、バシトラシン亜鉛塩、バチルス リケニフォルミス、カルベニシリン二ナトリウム塩
、セファクロール、セファマンドール リチウム塩、セファマンドール ナファト、セファ
マンドール ナトリウム塩、セファゾリン ナトリウム塩、セフィネタゾール ナトリウム
塩、セフォペラゾン ナトリウム塩 、セフォタキシムナトリウム塩、セフスロジンナトリ
ウム塩、セフスロジンナトリウム塩水和物、セフトリアキソンナトリウム塩、セファレキ
シン水和物、
セファロスポリンC亜鉛塩、セファロチンナトリウム塩、セファピリンナトリウム塩、セ
フラジン、クロキサシリンナトリウム塩、クロキサシリンナトリウム塩一水和物、D-ペニ
シラミン塩酸塩、D-シクロセリン微生物、D-サイクロセリン粉末、ジクロキサシリンナト
リウム塩一水和物、D-ペニシラミン、硝酸エコナゾール 塩、エタンブトール二塩酸塩、
ブドウ球菌由来のリゾスタフィン、モキサラクタムナトリウム塩、ナフシリンナトリウム
塩一水和物、ニコマイシン、ニコマイシンZ 放線菌、ニトロフラントイン結晶、オキサシ
リンナトリウム塩、ペニシリン酸粉末、ペニシリンGカリウム塩、ペニシリンGカリウム塩
粉末、ペニシリンGカリウム塩、ペニシリンGナトリウム塩水和物粉末、ペニシリンGナト
リウム塩粉末、ペニシリンGナトリウム 食塩、フェネチシリンカリウム塩、フェノキシメ
チルペニシリン酸カリウム塩、ホスホマイシン二ナトリウム塩、ピペミジン酸、ピペラシ
リンナトリウム塩、リストマイシン一硫酸塩、ストレプトマイセス・オリエンタルス(Str
eptomyces orientalis) 由来のバンコマイシン塩酸塩、2-メルカプトピリジン N-オキシ
ド ナトリウム塩、4-ブロモカルシマイシン A23187 バイオケミカ、アラメチシン トリコ
デルマ ビリデ、アムホテリシン B ストレプトマイセス属、アムホテリシン B 製剤、カ
ルシマイシン A23187、カルシマイシン A23187 ヘミ (カルシウム-マグネシウム) 塩 、
カルシマイシンA23187ヘミカルシウム塩、カルシマイシンA23187ヘミマグネシウム塩、ク
ロルヘキシジン二酢酸塩一水和物、クロルヘキシジン二酢酸塩水和物、ジグルコン酸クロ
ルヘキシジン、クロトリマゾール、コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム、バチルス・
コリスチヌス由来コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム、コリスチン硫酸塩、エコナゾ
ール硝酸塩、ヒドロコルチゾン21-アセテート、フィリピン複合体ストレプトミセス・フ
ィリピネンシス、グリオクラジウム・フィムリアタム由来グリオトキシン、バチルス・ブ
レビス由来グラミシジンA、ブレビバチルス属細菌由来のグラミシジンA、ブレビバチルス
属細菌由来のグラミシジンC、バチルス・アニュリノリティカス(Bacillus aneurinolytic
us) (ブレビバチルス属細菌) 由来のグラミシジン、ロノマイシン カルシウム塩 ストレ
プトマイセス コングロバタス、ラサロシド A ナトリウム塩、ストレプトミセス リボシ
フィカス由来のロノマイシン A ナトリウム塩、モネンシン ナトリウム塩、N-(6-アミノ
ヘキシル)-5-クロロ-1-ナフタレンスルホンアミド塩酸塩、ストレプトマイセス・オーレ
オファシエンス由来のナラシン、ストレプトミセス・ヒグロスコピクス由来のナイゲリシ
ンナトリウム塩、ラクトコッカスラクチス由来のナイシン、スピラマイシン由来のノナク
チン、ナイスタチン、ナイスタチン粉末、フェナジンメトサルフェート、ピマリシン 、
ストレプトマイセス・チャトタヌーゲンシス(Streptomyces chattanoogensis) 由来のピ
マリシン、ポリミキシン B 溶液、ポリミキシン B 硫酸塩 DL-ペニシラミン アセトン付
加塩酸塩一水和物、ポリミキシン B 硫酸塩粉末 USP、プラジカンテル、ストレプトマイ
セス‐アルブス由来のサリノマイシン、枯草菌由来サーファクチン、バリノマイシン、ナ
ガヒゲサルオガセ(Usnea dasypoga)由来(+)-ウスニン酸、(±)-ミコナゾール硝酸塩、(S)
-(+)-カンプトテシン、1-デオキシマンノジリマイシン塩酸塩、1-デオキシノジリマイシ
ン塩酸塩、 2-ヘプチル-4-ヒドロキシキノリンN-オキシド、コルジセピン、1,10-フェナ
ントロリン塩酸塩一水和物プリス、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン、8-キノリノール
結晶、8-キノリノールヘミ硫酸塩、ストレプトミセス由来アンチマイシンA sp.、アンチ
マイシン A1、アンチマイシン A2、アンチマイシン A3、アンチパイン、アスコマイシン
、アザセリン、放線菌由来のバフィロマイシン Al、放線菌種由来のバフィロマイシン BL
、セルレニン バイオケミカ、クロロキン二リン酸塩、シノキサシン、シプロフロキサシ
ン、メバスタチンバイオケミカ、コンカナマイシンA、コンカナマイシンA ストレプトミ
セス種、ストレプトミセス種由来のコンカナマイシンC、クメルマイシンA1、トリポクラ
ジウム・インジラタム由来のシクロスポリンA、シクロスポリンA、エコナゾール硝酸塩、
エンロフロキサシン、エトポシド、フルメキン、ホルマイシンA、フラゾリドン、ジベレ
ラ・フジクロイ由来のフザリン酸、ストレプトミセス・ヒグロスコピクス由来のゲルダナ
マイシン、Gliocladium fimbriatum 由来のグリオトキシン、バシラス‐ブレビス 由来の
グラミシジン A、バシラス‐ブレビス由来のグラミシジン C、枯草菌 (バシラス‐ブレビ
ス) 由来のグラミシジン、バシラス‐ブレビス由来のグラミシジン、ストレプトミセス・
ヒグロスコピクス由来のハービマイシンA、インドメタシン、イルガサン、ロメフロキサ
シン塩酸塩、ミコフェノール酸粉末、ミクソチアゾールバイオケミカ、N-(6-アミノヘキ
シル)-5-クロロ-1-ナフタレンスルホンアミド塩酸塩、ナリジクス酸、ネトロプシン二塩
酸塩水和物、ニクロサミド、ニッコマイシンバイオケミカ、ニッコマイシンZ メチル-1-
デオキシノジリマイシン、ストレプトマイセス・ノガラテル由来のノガラマイシン、スト
レプトマイセス・ツシマエンシス由来のノナクチンD80%、ストレプトマイセス属.由来の
ノナクチン、ノボビオシンナトリウム塩、オフロキサシン、オレアンドマイシントリアセ
テート、オリゴマイシン ストレプトマイセス ジアスタトクロモゲネス、オリゴマイシン
A、オリゴマイシンB、オリゴマイシンC、オリゴマイシン ストレプトミセス・ジアスタト
クロモゲネス、オキソリン酸、ストレプトマイセス・モバラエンシス由来のピエリシジン
A、ピペミジン酸、ディヘテロスポラ・クラミドスポリア・ソリッド由来のラディシコー
ル、ストレプトミセス・ヒグロスコピクス由来のラパマイシン、サッカロスリクス・エヤ
ロコロニジェネス由来のレベッカマイシン、シネファンギン、スタウロスポリン ストレ
プトマイセス種、スティグマテリン、スクシニルスルファチアゾール、スルファジアジン
、スルファジメトキシン、スルファグアニジン・プルム、スルファメタジン、スルファモ
ノメトキシン、スルファニルアミド、スルファキノキサリン・ナトリウム塩、スルファサ
ラジン、スルファチアゾール・ナトリウム塩、ストレプトミセス種由来のトリアクシンC
、トリメトプリム、トリメトプリム乳酸塩、ストレプトマイセス・アルボグリセオルス亜
種由来のビネオマイシンA1、テクトリゲニン、およびパラセルシン・トリコデルマ・レセ
イを含むが、これに限定するものではない。
【0065】
ある実施形態では、本発明は、デキサメタゾン、ミフェプリストン、レラコリラント、
ミリコリラント、バルサルタン、ルピントリビル、リトナビル、ミリセチン、リファンピ
ン、レムデシビル、レムデシビル活性代謝物GS-441524、ヒドロキシクロロキン
、 それらの医学的に許容される塩、およそその組み合わせからなる組成物を提供するも
のであり、これによりCOVID-19 と併存する可能性のある重複感染に対処する。ここでは
適切な抗真菌剤を少なくとも一つ使用する。これにはナタマイシン、リモシジン、フィリ
ピン、ナイスタチン、アムホテリシン B、およびカンジシンなどのポリエン系抗真菌薬、
ミコナゾール (ミコナゾール硝酸塩)、ケトコナゾール、クロトリマゾール (硝酸ミコナ
ゾール) などのイミダゾールおよびトリアゾール抗真菌薬 (ロトリミン、英国ではカネス
テンとして販売)、エコナゾール、ビフォナゾール、ブトコナゾール、フェンチコナゾー
ル、イソコナゾール、オキシコナゾール、セルタコナゾール(エルタコとして販売)、ス
ルコナゾール、チオコナゾール、フルコナゾール、イトラコナゾール、イサブコナゾール
、ラブコナゾール、ポサコナゾール、ボリコナゾール、テルコナゾール、アリルアミンな
どテルビナフィン(ラミシルとして販売)、アモロルフィン、ナフチフィン(ナフチンと
して販売)、ブテナフィン(ロトリミン ウルトラとして販売)、アニデュラファンギン
、カスポファンギン、ミカファンギンなどのエキノカンジン、角質溶解剤と組み合わせた
安息香酸(ホイットフィールド軟膏など) )、シクロピロックス オラミン、フルシトシ
ン、または 5-フルオロシトシン、グリセオフルビン、リンドウ バイオレット ハロプロ
ギン トルナフテート(Tinactin 、Desenex、Aftate として販売されている)が含まれる
が、これに限定するものではない。
【0066】
ある実施形態では、本発明は、デキサメタゾン、ミフェプリストン、レラコリラント
、ミリコリラント、バルサルタン、ルピントリビル、リトナビル、ミリセチン、リファン
ピン、レムデシビル、レムデシビル活性代謝物GS-441524、ヒドロキシクロロキ
ン、 それらの医学的に許容される塩、およそその組み合わせからなる組成物を提供する
ものであり、これによりCOVID-19 と併存する可能性のある重複感染に対処する。 ここで
は適切な抗寄生虫剤を少なくとも一つ使用する。これにはメベンダゾール(ほとんどの線
虫感染症用)、ピランテルパモエート(ほとんどの線虫感染症用)、チアベンダゾール(
回虫感染症用)、およびジエチカルバジン(リンパ系フィラリア症の治療用)、 ニクロ
サミド(サナダムシ感染症用)、プラジカンテル(サナダムシ感染症用)などの抗吸虫薬
、プラジカンテルなどの抗吸虫薬、リファンピンなどの抗アメーバ薬、アムホテリシン B
、クリオキノール、ヨードキノール メトロニダゾール、チニダゾール、オルニダゾール
、セクニダゾール アトバコン、 エメチン、フマギリン、トリメトレキサート、アンホテ
リシン、アンチモン、エフロルニチン、フラゾリドン、メラルソプロール、メトロニダゾ
ール、ミルテホシン(インパビド)、オミダゾール、硫酸パロモマイシン、ペンタミジン
、ピリメタミン、チニダゾールなどの抗原虫剤などが含まれるが、これに限定するもので
はない。
【0067】
別の実施形態では、本発明は次のような医薬組成物を提供する。i)バルサルタンなど
のARB、ルピントリビルまたはリトナビルなどのPI、ミリセチンなどのRdRpIか
ら選択される少なくとも1つの抗ウイルス剤、リファンピン、レムデシビルまたはそのリ
ボースアルコール活性代謝物GS-441524、ヒドロキシクロロキンなどのMRI、
それらの医学的に許容される塩、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも一
つの抗ウィルス剤。ii) GCRモジュレーター/アンタゴニストであるPSIから構成され
る第2の治療薬で、 デキサメタゾン、ミフェプリストン、リラコリラント、ミリコリラ
ント、それらの医学的に許容される塩、およびそれらの組み合わせからなる群により選択
されるもの。 iii) 少なくとも1つの医学的に許容される担体で、医薬組成物が液体、エ
リキシル、エアロゾル、ガス、スプレー、粉末、錠剤、丸剤、カプセル、ゲル、ゲルタブ
、ナノ懸濁液、ナノ粒子、持続リリース剤形、ま局所製剤として処方されるものであり、
こうしたウイルス剤を個別に、または組み合わせて、患者の感染を治療または予防するの
に有効な量であるもの。ある実施形態では、この医薬組成物中の1つまたは複数の抗ウイ
ルス剤は、COVID-19に対して効果がある。
【0068】
別の実施形態では、本発明は次のような医薬組成物を提供する。i)バルサルタンなど
のARB、ルピントリビルやリトナビルなどのPI、ミリセチン、リファンピン、レムデシビ
ルなどのRdRpI、またはリボースアルコール活性代謝物GS-441524から選択される少なくと
も1つの抗ウイルス剤、もしくは医学的に許容される塩を含む第1の治療薬、 およびそれ
らの組み合わせたもの。ii) ヒドロキシクロロキンや、医学的に許容される塩などのMR
Iを含む第2の治療薬。iii) 少なくとも1つの医学的に許容される担体。その時、その
医学的組成物が、液体、エリキシル、エアロゾル、スプレー、粉末、錠剤、丸薬、カプセ
ル、ゲル、ゲルタブ、ナノ懸濁液、ナノ粒子、持続リリース投薬、局所製剤として処方ま
たは製造されるものであり、その際に抗ウイルス剤はそれぞれ、患者の感染を治療または
予防するために組み合わせて治療上有効な量で存在するもの。ある実施形態では、この医
薬組成物中の1つまたは複数の抗ウイルス剤は、COVID-19に対して効果がある。
【0069】
別の実施形態では、本発明は次のような医薬組成物を提供する。i) バルサルタンなどの
ARB、ルピントリビルまたはリトナビルなどのPI、それらの組み合わせから選択され
る少なくとも1つの抗ウイルス剤、もしくはその医学的に許容される塩を含む第1の治療
薬。ii) ミリセチン、リファンピン、レムデシビルまたはそのリボースアルコール活性代
謝物GS-441524、その医学的に許容される塩、およびそれらの組み合わせで、R
dRpIを含む第2の治療薬。iii) 少なくとも1つの医学的に許容される担体。その時
、その医学的組成物が、液体、エリキシル、エアロゾル、スプレー、粉末、錠剤、丸薬、
カプセル、ゲル、ゲルタブ、ナノ懸濁液、ナノ粒子、持続リリース投薬、局所製剤として
処方または製造されるものであり、その際に抗ウイルス剤はそれぞれ、患者の感染を治療
または予防するために組み合わせて治療上有効な量で存在するもの。ある実施形態では、
この医薬組成物中の1つまたは複数の抗ウイルス剤は、COVID-19に対して効果がある。
【0070】
別の実施形態では、本発明は次のような医薬組成物を提供する。i)バルサルタンなどの
ARBから選択される少なくとも1つの抗ウイルス剤、もしくはその医学的に許容される塩を
含む第1の治療薬。ii)ルピントリビルまたはリトナビルなどのPI、およびその医学的に許
容される塩、およびその組み合わせを含む第2の治療薬。iii) 少なくとも1つの医学的に
許容される担体。その時、その医学的組成物が、液体、エリキシル、エアロゾル、スプレ
ー、粉末、錠剤、丸薬、カプセル、ゲル、ゲルタブ、ナノ懸濁液、ナノ粒子、持続リリー
ス投薬、局所製剤として処方または製造されるものであり、その際に抗ウイルス剤はそれ
ぞれ、患者の感染を治療または予防するために組み合わせて治療上有効な量で存在するも
の。ある実施形態では、この医薬組成物中の1つまたは複数の抗ウイルス剤は、COVID-19
に対して効果がある。
【発明を実施するための形態】
【0071】
本明細書で使用する「有効量」という言葉は、新しく形成または感染などの疾患または
状態の発症、再発、または発症、およびその1つまたは複数の症状の予防、別の治療法の
予防効果を増強や改善、ウイルスによる感染などの疾患または状態の重症度や治療期間を
短縮、感染などの疾患または状態の1つまたは複数の症状を改善する、感染症の進行を防
ぐ、感染症などの疾患または状態の改善、感染などの疾患または状態の退行の原因、さら
に別の療法の治療効果の増強または改善をもたらすのに十分な量を指すものである。つま
り本明細書でいう「有効」とは、その量が対象に効果をもたらすものを言う。
【0072】
本明細書で言う「医学的に許容される」という言葉の意味は、動物や、より具体的には
ヒトで使用するために、連邦政府または州政府の規制機関によって承認されているか、米
国薬局方、欧州薬局方、その他の一般的に認められている薬局方にリストされていること
を意味する。
【0073】
本明細書で言う「予防する」、「予防すること」、「予防」という言葉の意味は、対象
への療法の投与の文脈において、疾患またはその再発、発症、発症の予防または阻害を指
すものである。 例えば治療(例えば、予防薬または治療薬の処方)、または治療の組み
合わせ(例えば、予防薬または治療薬の組み合わせの処方)を意味する。
【0074】
本明細書で言う「対象」および「患者」という用語は、広い意味で使用している。例え
ば、「患者」という用語は、動物、好ましくは非霊長類(例えば、ウシ、ブタ、ウマ、ネ
コ、イヌ、ラットなど)、霊長類、またはヒトなどの哺乳動物を指すものである。ある実
施形態では、対象は家畜(例えば、ウマ、ブタ、ウシ)またはペット(例えば、イヌまた
はネコ)などの非ヒト動物である。
【0075】
本明細書で言う「療法」や「処方」という用語は、ウィルスの感染、その状態、または
その複数の症状における疾患の予防、治療や管理に使用できる任意の方法、組成物や薬剤
を指すものである。ある実施形態では、「療法」や「処方」は、化学療法、小分子療法、
放射免疫療法、毒素療法、プロドラッグ活性化酵素療法、生物学的療法、抗体療法、外科
療法、ホルモン療法、免疫療法、抗血管新生療法、標的療法、エピジェネティック療法、
脱メチル化療法、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤療法、分化療法、放射線療法、ウイルス
による感染の予防、管理や治療に有用な、前述の療法またはその組み合わせを指すもので
ある。
【0076】
本明細書で使用する、対象に投与する際の文脈において「治療」、「処置」、「治療す
すること」という用語は、腫瘍の形成、ウイルス感染などの疾患その状態の進行、その期
間の減少・阻害、重症度の減少や改善、さらに1以上の療法の投与の結果としての症状の
改善を意味するものである。
【0077】
本明細書で使用する値、質量、重量、時間、体積、濃度、割合に言及する場合に使用す
る「約(およそ)」は、指定量から、ある実施形態では±20%、ある実施形態では±10%
、ある実施形態では±5%、ある実施形態では±1%、ある実施形態では±0.5%、ある実
施形態では±0.1%の変動をカバーすることを意図している。これは開示する手法の実施
にあたり、適切な範囲の変動を許容することが適切だからである。
【0078】
本明細書で使用する範囲は、ある特定の値から「約(およそ)」であり、もしくはさら
に別の特定の値から「約(およそ)」として表現するものである。ここでは多くの値を開
示しているが、各値はそれぞれの前に「約(およそ)」をつけたものであるとご理解いた
だきたい。例えば、「10」の場合、「およそ10」である。また2つの数値の間も同様であ
り、例えば、10と15という場合は、11、12、13、14も含まれている。
【0079】
本明細書において、「薬剤」という用語は、ウイルス性疾患の予防、治療、管理、診断
に使用するための任意の分子、化合物、方法論、物質を意味する。
【0080】
本明細書における「治療薬」という用語は、疾患や障害を治療、管理する目的で使用さ
れる任意の分子、化合物、物質を指す。例としては、タンパク質、免疫グロブリン(例え
ば、多特異性Igs、シングルチェーンIgs、Igフラグメント、ポリクローナル抗体及びその
フラグメント、モノクローナル抗体及びそのフラグメント)、ペプチド(例ペプチド受容
体、セレクチン)、結合タンパク質、生物製剤、化学特異性薬剤、化学毒性薬剤(抗がん
剤など)、増殖系治療、化学療法、低分子薬剤などがある。
【0081】
本明細書の被験者への薬物の投与の文脈において使用する「電子タバコ」、「電気式タ
バコ」という用語は、蒸気の形態で被験者が吸入するために1用量以上の医薬組成物を投
与するために用いられるバッテリー作動の薬物送達デバイスを指す。
【0082】
本明細書における「ネブライザー」とはミストの形態で医薬組成物の1つまたは複数の
用量を被験者に対して投与するために使用される薬物送達装置を指す。ネブライザーは、
酸素、圧縮空気、超音波を使用して、溶液や懸濁液を小さなエアロゾル液滴に分解するこ
とによりマウスピースから直接吸入することができるようにするものである。エアロゾル
とは、気体中の固体または液体の粒子の懸濁液のことである。ネブライザーは、大気中に
解放する場合もあれば、患者の換気装置に組み込まれたクローズドシステムの構成要素で
ある場合もある。
【0083】
本明細書で使用する「ARB」または「アンジオテンシン受容体遮断薬」は、アジルサル
タン(Edarbi)、カンデサルタン(Atacand)、エプロサルタン(Tevene)、イルベサル
タン(Avapro)、テルミサルタン(Micardis)、バルサルタン(Diovan)、ロサルタン(
Cozar)、オルメサルタン(Benicar)等の薬の一群を意味する。
【0084】
本明細書における「グルココルチコイド」および「グルココルチコイド受容体モジュレ
ーター」は、ベクロメタゾン、ベタメタゾン、ブデソニド、コルチゾン、デキサメタゾン
、ハイドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、トリアムシノロンなど
の薬剤群を指すが、これに限定するものではない。
【0085】
ホスファチジルセリン(PS)の結合は、すべてのヒトの細胞において重要な内膜脂質を表
している。PSはホスファチジルコリン(レシチン)、ホスファチジルエタノールアミン(
コラミン-セファリン)と共にリン脂質の一種である。PSは1,2-ジアシルグリセロール-3-
ホスホ-L-セリンで構成されている。1,2-ジアシルグリセロール-3-リン酸はホスファチジ
ン酸とも呼ばれるため、「ホスファチジル」と呼ばれるようになった。PSは通常、アポト
ーシス(プログラムされた細胞死、「自発的な細胞の自殺」)の場合にのみ、ヒトの細胞
上に露出される。エンベロープウイルスは、宿主に捕捉された脂質二重膜上に常にPSを露
出させている。エンベロープウイルスは、このPSの露出を利用して、ヒトの免疫系による
攻撃を回避し、単球やマクロファージなどの貪食細胞に入り込む。

【0086】
3-O-sn-ホスファチジル-L-セリン(PS):
1-O位にステアリン酸、2-O位にドコサ-4,7,10,13,16,19-ヘキサエン酸があるように、典
型的なPSの構造である。これはウシ脳由来の主要なセリン・セファリンを表している。1-
Oと2-Oの脂肪酸組成は、細胞の種類などによって異なる。極性頭部(ホスホセリン)は負
に帯電している。リン酸アニオンの電荷とアンモニウム基のカチオンの電荷は互いに中和
される。従って、生理的pH7.4では、PSは正味負に帯電している。

Sn-ホスファチジルコリン(PC)
【0087】
1-O位にステアリン酸、2-O位にリノール酸があるように、典型的なPCの構造である。こ
れは卵黄やヒトの細胞膜に含まれる主要なレシチンを表している。1-O、2-O位の脂肪酸組
成は、細胞の種類などによって異なる。極性頭部(ホスホコリン)は双性イオン性である
。リン酸アニオンの電荷とアンモニウム基のカチオンの電荷は、互いに中和される。従っ
て、PCは生理的pH7.4では正味中性である。PS-インターセプション-サスセプチブル(PS-I
nterception-Susceptible)のエンベロープウイルスの多くは,COVID-19のようなRNAウイ
ルスである。

製剤および投与について
【0088】
本発明の化合物および組成物は、治療上有効な用量で投与することができる。 ある実施
形態にでは、本発明の化合物および組成物は、次の用量で投与される:約 1 mg/日、 約
2 mg/日、 約 5 mg/日、 約 10 mg/日、 約 15 mg/日、 約 20 mg/日、 約 25 mg/日、
約 30 mg/日、 約 35 mg/日、 約 40 mg/日、 約 45 mg/日、 約 50 mg/日、 約 60 mg/
日、 約 70 mg/日、 約 80 mg/日、 約 90 mg/日、 約 100 mg/日、 約 120 mg/日、 約
125 mg/日、 約 140 mg/日、 約 150 mg/日、 約 160 mg/日、 約 175 mg/日、 約 180 m
g/日、 約 190 mg/日、 約 200 mg/日、 約 225 mg/日、 約 250 mg/日、 約 275 mg/日
、 約 300 mg/日、 約 325 mg/日、 約 350 mg/日、 約 375 mg/日、 約 400 mg/日、 約
425 mg/日、 約 450 mg/日、 約 475 mg/日、 約 500 mg/日である。またある実施形態
において、本発明の化合物は、次の用量で投与される。 1 mg/日以下、2 mg/日以下、 5
mg/日以下、 10 mg/日以下、 15 mg/日以下、 20 mg/日以下、 25 mg/日以下、 30
mg/日以下、 35 mg/日以下、 40 mg/日以下、 45 mg/日以下、 50 mg/日以下、 60
mg/日以下、 70 mg/日以下、 80 mg/日以下、 90 mg/日以下、 100 mg/日以下、 1
20 mg/日以下、 125 mg/日以下、 140 mg/日以下、 150 mg/日以下、 160 mg/日以下
、 175 mg/日以下、 180 mg/日以下、 190 mg/日以下、 200 mg/日以下、 225 mg/
日以下、 250 mg/日以下、 275 mg/日以下、 300 mg/日以下、 325 mg/日以下、 35
0 mg/日以下、 375 mg/日以下、 400 mg/日以下、 425 mg/日以下、 450 mg/日以下
、 475 mg/日以下、 500 mg/日以下である。 またある実施形態において、本発明の化合
物は、次の用量で投与される。 1 mg/日以上、 2 mg/日以上、 5 mg/日以上、 10 mg/
日以上、 15 mg/日以上、 20 mg/日以上、 25 mg/日以上、 30 mg/日以上、 35 mg/
日以上、 40 mg/日以上、 45 mg/日以上、 50 mg/日以上、 60 mg/日以上、 70 mg/
日以上、 80 mg/日以上、 90 mg/日以上、 100 mg/日以上、 120 mg/日以上、 125
mg/日以上、 140 mg/日以上、 150 mg/日以上、 160 mg/日以上、 175 mg/日以上、
180 mg/日以上、 190 mg/日以上、 200 mg/日以上、 225 mg/日以上、 250 mg/日
以上、 275 mg/日以上、 300 mg/日以上、 325 mg/日以上、 350 mg/日以上、 375
mg/日以上、 400 mg/日以上、 425 mg/日以上、 450 mg/日以上、 475 mg/日以上、
or 500 mg/日以上である。
【0089】
本発明の化合物および組成物は、1日1回以上与えてもよく、あるいは、1日、2日、
3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日 、10 日、11 日、12 日、13 日、14 日、3
週間、4 週間、5 週間、6 週間、7 週間、8 週間、12 週間の間隔で与えてもよい。
【0090】
本発明の化合物および組成物は、それを必要とする個体に対する有効な量で与えること
ができる。ある好ましい実施形態では、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあた
り約 0.01~ 1000mgであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 0.01~ 0.025mgの処
方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 0.025~ 0.5mg
であり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 0.05~ 0.075mgの処方である。例えば、
本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 0.075~ 0.1mgであり、例えば1用
量あたり、体重1kgあたり約 0.1~ 0.25mgの処方であったり、体重1kgあたり約 0.25~ 0
.5mgの処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 0.5~
0.75mgであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 0.75~ 1.0mgの処方である。例え
ば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 1.0~ 2.5mgであり、例えば1
用量あたり、体重1kgあたり約 2.5~ 5mgの処方である。例えば、本発明の組成物の量は1
用量あたり、体重1kgあたり約 5~ 7.5mgであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約
7.5~ 10mgの処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約
10~ 25mgであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 25~ 50mgの処方である。例え
ば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 70~ 100mgであり、例えば1用
量あたり、体重1kgあたり約 100~ 250mgの処方である。例えば、本発明の組成物の量は1
用量あたり、体重1kgあたり約 250~ 500mgであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり
約 500~ 750mgの処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあた
り約 750~ 1000mgである。
【0091】
本発明の化合物や組成物は、1用量あたり、体重1kgあたり約0.02mg~20mg/kgの範囲で処
方できる。 例えば1用量あたり、体重1kgあたり約0.02mg~ 18 mgである。 また例えば1
用量あたり、体重1kgあたり約 0.04mg~ 16 mgであれば、1用量あたり、体重1kgあたり約
0.06~ 14 mgの処方である。また例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 0.08~ 12 mgで
あれば、体重1kgあたり約 0.01mg~ 10mgの処方であったり、体重1kgあたり約 0.2~ 10
mgの処方である。 また例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 0.3mg~ 10 mgであれば、1
用量あたり、体重1kgあたり約 0.4~ 10 mgの処方である。また例えば1用量あたり、体重
1kgあたり約 0.5mg~ 10 mgであれば、1用量あたり、体重1kgあたり約 0.06~ 10mgの処
方である。また例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 0.7mg~ 10 mgであれば、1用量あ
たり、体重1kgあたり約 0.8~ 10 mgの処方である。また例えば1用量あたり、体重1kgあ
たり約 0.9mg~ 10 mgであれば、1用量あたり、体重1kgあたり約 1.0~ 10 mgの処方であ
る。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 1.2~ 10mgであり、
例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 1.4~ 10mgの処方である。例えば、本発明の組成
物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 1.6~ 10mgであり、例えば1用量あたり、体重1k
gあたり約 1.8~ 10mgの処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1
kgあたり約 2.0~ 10mgであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 2.2~ 10mgの処方
である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 2.4~ 10mgであ
り、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 2.6~ 10mgの処方である。例えば、本発明の
組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 2.8~ 10mgであり、例えば1用量あたり、体
重1kgあたり約 3.0~ 10mgの処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、
体重1kgあたり約 3.2~ 10mgであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 3.4~ 10mg
の処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 3.6~ 10
mgであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 3.8~ 10mgの処方である。例えば、本
発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 4.0~ 10mgであり、例えば1用量あ
たり、体重1kgあたり約 4.2~ 10mgの処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量
あたり、体重1kgあたり約 4.4~ 10mgであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 4.
6~ 10mgの処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約
4.8~ 10mgであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 5.0~ 10mgの処方である。例
えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 5.2~ 10mgであり、例えば
1用量あたり、体重1kgあたり約 5.4~ 10mgの処方である。例えば、本発明の組成物の量
は1用量あたり、体重1kgあたり約 5.6~ 10mgであり、例えば1用量あたり、体重1kgあた
り約 5.8~ 10mgの処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあ
たり約 6.0~ 10mgであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 6.2~ 10mgの処方で
ある。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 6.4~ 10mgであり
、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 6.6~ 10mgの処方である。例えば、本発明の組
成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 6.8~ 10mgであり、例えば1用量あたり、体
重1kgあたり約7.0~ 10mgの処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体
重1kgあたり約 7.2~ 10mgであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 7.4~ 10mgの
処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 7.6~ 10mg
であり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 7.8~ 10mgの処方である。例えば、本発
明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 8.0~ 10mgであり、例えば1用量あたり
、体重1kgあたり約 0.2~ 8mgの処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり
、体重1kgあたり約 0.3~ 8mgであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 0.4~ 8mg
の処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 0.5~ 8m
gであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 0.6~ 8mgの処方である。例えば、本発
明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 0.7~ 8mgであり、例えば1用量あたり
、体重1kgあたり約 0.8~ 8mgの処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり
、体重1kgあたり約 0.9~ 8mgであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 1.0~ 8mg
の処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 1.2~ 8m
gであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 1.4~ 8mgの処方である。例えば、本発
明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 1.6~ 8mgであり、例えば1用量あたり
、体重1kgあたり約 1.8~ 8mgの処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり
、体重1kgあたり約 2.0~ 8mgであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 2.2~ 8mg
の処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 2.4~ 8m
gであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 2.6~ 8mgの処方である。例えば、本発
明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 2.8~ 8mgであり、例えば1用量あたり
、体重1kgあたり約 3.0~ 8mgの処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり
、体重1kgあたり約 3.2~ 8mgであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 3.4~ 8mg
の処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 3.6~ 8m
gであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 3.8~ 8mgの処方である。例えば、本発
明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 4.0~ 8mgであり、例えば1用量あたり
、体重1kgあたり約 4.2~ 8mgの処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり
、体重1kgあたり約 4.4~ 8mgであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 4.6~ 8mg
の処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 4.8~ 8m
gであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 5.0~ 8mgの処方である。例えば、本発
明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 5.2~ 8mgであり、例えば1用量あたり
、体重1kgあたり約 5.4~ 8mgの処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり
、体重1kgあたり約 5.6~ 8mgであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 5.8~ 8mg
の処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 6.0~ 8m
gであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 0.2~ 6mgの処方である。例えば、本発
明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 0.3~ 6mgであり、例えば1用量あたり
、体重1kgあたり約 0.4~ 6mgの処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり
、体重1kgあたり約 0.5~ 6mgであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 0.6~ 6mg
の処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 0.7~ 6m
gであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 0.8~ 6mgの処方である。例えば、本発
明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 0.9~ 6mgであり、例えば1用量あたり
、体重1kgあたり約 1.0~ 6mgの処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり
、体重1kgあたり約 1.2~ 6mgであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 1.4~ 6mg
の処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 1.6~ 6m
gであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 1.8~ 6mgの処方である。例えば、本発
明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 2.0~ 6mgであり、例えば1用量あたり
、体重1kgあたり約 2.2~ 6mgの処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり
、体重1kgあたり約 2.4~ 6mgであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 2.6~ 6mg
の処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 2.8~ 6m
gであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 3.0~ 6mgの処方である。例えば、本発
明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 3.2~ 6mgであり、例えば1用量あたり
、体重1kgあたり約 3.4~ 6mgの処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり
、体重1kgあたり約 3.6~ 6mgであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 3.8~ 6mg
の処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 4.0~ 6m
gであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 4.2~ 6mgの処方である。例えば、本発
明の組成物の量は1用量あたり、体重1kgあたり約 4.4~ 6mgであり、例えば1用量あたり
、体重1kgあたり約 4.6~ 6mgの処方である。例えば、本発明の組成物の量は1用量あたり
、体重1kgあたり約 4.8~ 6mgであり、例えば1用量あたり、体重1kgあたり約 5.0~ 6mg
の処方である。
【0092】
本発明の化合物および組成物は、腸に投与するか、電子タバコをなどを使用して吸入に
より投与できる。この時この装置は医薬品(医薬品有効成分と賦形剤)を装填したカート
リッジを備えており、使い切りまたは複数回使用できるようになっている。この化合物は
、丸薬や錠剤などの固体の薬剤に圧縮したり、カプセルや坐剤にすることもできる。
医学的に適切な液体を使用して、溶液、懸濁液、乳濁液、 注射剤または点眼薬として、
またはスプレーの形態で提供することもできる。さらに開放型および閉鎖型ネブライザー
で使用することもでき、電子タバコに入れるカートリッジで持ち運ぶこともできる。
【0093】
ある実施形態では、本発明による組成物を電子タバコを含む携帯医療用ヴェポライザー
で投与するものがある。ここでは単一使用電子タバコや複数使用電子タバコの薬剤製品カ
ートリッジを使用し、1日あたり約60ミリグラム~約120ミリグラムのBB-708、プラケムデ
シビルを3日から14日間投与することが可能である。 各電子タバコカートリッジや単一使
用電子タバコの容量はおよそ0. 75ミリリットル(mL)~2.0(mL)であり、このうちのBB
-708の体積当たりの最小重量は3%~5%である。平均的な患者が1(mL)カートリッジポ
ッドや電子タバコで約100回吸入すると薬剤をすべてを消費することになる。2(mL)カー
トリッジポッドや大きな容量の電子タバコを使って約200回吸入することもできる。BB-70
8の濃度を上げて必要な吸入回数を減らすこともできる。例えば、医薬品中のBB-708の濃
度を高くすると、吸入回数を10回以下に減らすこともできる。このように、最適な結果を
得るために、投与計画において調整することができる。小児用では減らしたり、さらに患
者の体重に応じて増減させることもできる。
【0094】
ある実施形態では、本発明による組成物を電子タバコを含む携帯医療用ヴェポライザー
で投与するものがある。ここでは単一使用電子タバコや複数使用電子タバコの薬剤製品カ
ートリッジを使用し、1日あたり約60ミリグラム~約120ミリグラムのBB-708B、リボプラ
ケムデスビルを3日から14日間投与することが可能である。 各電子タバコカートリッジや
単一使用電子タバコの容量はおよそ0. 75ミリリットル(mL)~2.0(mL)であり、このう
ちのBB-708Bの体積当たりの最小重量は3%~5%である。平均的な患者が1(mL)カートリ
ッジポッドや電子タバコで約100回吸入すると薬剤をすべてを消費することになる。2(mL
)カートリッジポッドや大きな容量の電子タバコを使って約200回吸入することもできる
。このように、最適な結果を得るために、投与計画において調整することができる。小児
用では減らしたり、さらに患者の体重に応じて増減させることもできる。
【0095】
ある実施形態では、本発明による組成物を電子タバコを含む携帯医療用ヴェポライザーで
投与するものがある。ここでは単一使用電子タバコや複数使用電子タバコの薬剤製品カー
トリッジを使用し、1日あたり約60ミリグラム~約120ミリグラムのBB-710B、リボデキサ
デシビルを3日から14日間投与することが可能である。 各電子タバコカートリッジや単一
使用電子タバコの容量はおよそ0. 75ミリリットル(mL)~2.0(mL)であり、このうちの
BB-710Bの体積当たりの最小重量は3%~5%である。平均的な患者が1(mL)カートリッジ
ポッドや電子タバコで約100回吸入すると薬剤をすべてを消費することになる。2(mL)カ
ートリッジポッドや大きな容量の電子タバコを使って約200回吸入することもできる。こ
のように、最適な結果を得るために、投与計画において調整することができる。小児用で
は減らしたり、さらに患者の体重に応じて増減させることもできる。
【0096】
例えば錠剤などの投与単位を作るために、充填剤、着色剤、高分子結合剤などの添加物
の使用が考えられる。一般に、活性化合物の機能を妨げない程度の医学的に許容される任
意の添加物は許容される。適切な担体としては、ラクトース、デンプン、セルロース誘導
体、またはそれらの混合物があり、適切な量で使用される。

特定の投与経路を代替するための特別な製剤
【0097】
本発明の医薬組成物は、特定の種類の薬剤を送達するために最適化することもできる。
例えば、経口送達のための医薬組成物は、当技術分野でよく知られている医学的に許容さ
れる担体を用いて製剤化することもできる。担体は、組成物中の薬剤を経口摂取のための
錠剤、丸薬、カプセル、溶液、懸濁液、徐放製剤、粉末、液体、ゲルにすることもできる
。また活性剤のベープ担体として植物性グリセリンまたはプロピレングリコールを含む液
体にして処方することができる。
【0098】
本発明の化合物はエアロゾルスプレー製剤で送達することもできる。ここには加圧パ
ック、ネブライザー、乾燥粉末吸入器、電子タバコなどが含まれる。ネブライザーで使用
できる適切な推進剤としては、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロ
メタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素が挙げられる。投与量は、加圧エア
ロゾルの場合、化合物の調節された量を供給するためのバルブを設けることによって決定
することができる。
【0099】
吸入または気腹用の組成物には、医学的に許容される水性または有機溶媒中の溶液およ
び懸濁液、またはそれらの混合物、または粉末が含まれる。液体または固体組成物は、上
記のような適切な医学的に許容される賦形剤を含むこともできる。この組成物は、局所的
または全身的など、その効果の狙いによって、経口、経鼻、呼吸経路によって投与するこ
とができる。組成物は無菌であることが理想であり、不活性ガスの使用により溶液噴霧す
ることもできる。 噴霧する溶液は装置から直接吸入することもできるし、その装置をマ
スク、テント、陽圧呼吸器に取り付けることもできる。 溶液、懸濁液、粉末組成物は、
適切な方法により送達装置から経口又は鼻腔内に投与できる。電子タバコで使用する組成
物は、本体に挿入するカートリッジに装填することができるほか、使い捨ての装置に装填
することができる。
【0100】
本発明の組成物は、標準文献である、 Gennaro et al., Remington's Pharmaceutical S
ciences(レミントン薬科学)に記載されているように、医学的に適した任意の補助剤と混
ぜて、経腸、非経口、呼吸器の形式で投与することができる。化合物は、錠剤またはタブ
レットなどの固体投与単位に圧縮されてもよく、またはカプセルまたは坐剤に加工されて
もよい。また、溶液、懸濁液、乳剤などの医学的に適した液体で投与することも可能であ
る。例えば、注射剤または点眼剤として、もしくは鼻腔スプレーなどの噴霧剤として使用
できる。

薬剤の形態
【0101】
本発明の組成物は、凝集、空気懸濁冷却、空気懸濁乾燥、ボール化、コアセルベーショ
ン、コーティング、粉砕、圧縮、クライオペレット化、カプセル化、押出、湿式造粒、乾
燥造粒、均一化、包接複合化、凍結乾燥、融解、マイクロカプセル化、混合、成形、パン
コーティング、溶剤脱水、超音波処理、球形化、スプレー冷却、スプレー凝固、スプレー
ドライ、その他当技術分野で知られている他の処理により処理することが可能である。組
成物は、ミニカプセル、カプセル、スマートカプセル、錠剤、インプラント、トローチ、
サシェ、ロゼンジ(ミニタブレット)、一時的または永久的懸濁液、オブラート、座薬、
ウエハー、チュアブル錠、速溶錠、発泡錠、頬または舌下固体、顆粒、フィルム、散布、
ペレット、ビーズ、丸薬、粉末、トリチュレート、プレートレットまたは帯状の形態で使
用することが可能である。さらに剤形を直接舌の上に置いて飲み込むか、または飲料と共
に飲む「ドライシロップ」として投与することができる。
【0102】
本医薬組成物は、1つ以上の腸溶性コーティング、シールコーティング、フィルムコーテ
ィング、バリアコーティング、圧縮コーティング、速崩壊性コーティング、酵素分解性コ
ーティングでコーティングすることが可能である。さらに所望の性能を達成するために、
複数のコーティングを施すこともできる。さらに剤形は、即時リリース(放出)、脈動リ
リース、コントロールドリリース、エクステンドリリース、遅延リリース、ターゲットリ
リース、同期リリース、標的遅延リリース用に適した形にすることができる。固体担体は
、有効成分の有無にかかわらず、様々な成分の種類とレベルまたは厚さの被覆を使用する
ことができ、これにより放出と吸収の制御を行うことができる。この固体担体は、所望の
性能を達成するために配合できる。さらに、剤形放出のプロファイルは、ポリマーマトリ
ックス組成物、被覆マトリックス組成物、多粒子組成物、被覆多粒子組成物、イオン交換
樹脂ベース組成物、浸透ベース組成物、生分解性ポリマー組成物によって影響を与えるこ
とも可能である。
【0103】
カプセルとして製剤化する場合、硬質、または軟質のゼラチンカプセル、デンプンカプ
セル、セルロース系カプセルを使用できる。カプセルに限定するものではないが、こうし
た剤形は、例えば、シールコーティング、腸溶性コーティング、徐放性コーティング、標
的遅延リリースコーティングをさらに施すことも可能である。こうしたコーティングはす
でに当技術分野で知られているが、以下に簡単に説明を行う。シールコーティング、また
は隔離層を有するコーティングは、厚さ20ミクロンまでの薄層であり、これは粒子の多孔
性減少、埃を減らす、化学的保護、味を隠す、臭いを減らす、胃腸の刺激を最小限にする
ためなどを含む様々な目的で使用することが可能である。効果はコーティングの厚みに比
例する。本用途では、水溶性セルロースエーテルが好ましい。HPMCとエチルセルロースの
組み合わせ、またはEudragit E100は、味覚マスキング用途に特に適していると思われる
。分離層を形成するために、他に挙げた従来の腸溶性コーティング材を適用することも可
能である。
【0104】
徐放性コーティング(エクステンデッドリリース)は、長期間にわたって送達を効果的
に行うように設計されている。このコーティングは、例えばエチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、アクリル酸エステル、カルボキシメチルセルロースナトリウムから形成
されるpH非依存性のものである。こうしたさまざまなエクステンデッドリリースはコーテ
ィングの種類と厚さによるものであるため、当業者であれば小腸と大腸の両方に届けたり
、小腸飲みとか、大腸のみに届けるように容易に設計できる。
【0105】
腸溶性のコーティングは、医学的に許容される賦形剤を担体または組成物に追加したり
、結合、混合などの方法で添加する。コーティングは、圧縮または成形または押出し錠剤
、ゼラチンカプセル、ペレット、ビーズ、顆粒または担体または組成物の粒子に添加する
ことができる。コーティングは、水性分散液により、または適切な溶媒に溶解した後に行
うことができる。追加の添加剤とその量、および一次コーティング材料または材料の選択
は、以下の特性によって決まる。胃での溶解に対する耐性、胃の中にある間の胃液および
薬物、キャリア、酵素に対する不透過性、標的腸の部位で急速に溶解する性質、保存中の
物理的および化学的安定性、無毒性、コーティングとしての適用が容易か否か(基質に優
しいか)、経済的な実用性である。
【0106】
本発明の組成物の剤形は、腸溶性コーティングされた遅延リリース経口剤形として利用
できる。例えば腸溶性コーティングを使用して下部消化器官でのリリースに影響を及ぼす
といった上記の方法を採用した経口剤形として、製剤化することも可能である。腸溶性コ
ーティングされた剤形は、活性成分や他の組成物成分からなる顆粒、ペレット、ビーズの
ほか、圧縮、成形、押出し錠や型(コーティング又は非コーティング)であってもよい。
この 腸溶性コーティング経口剤形は、固体担体または組成物のペレット、ビーズ、カプ
セル(コーティングまたは非コーティング)であってもよく、これら自体はコーティング
または非コーティングである。
【0107】
遅延リリースとは、遅延しなければ到達したであろう遠位の胃腸の下部の場所をおおよ
そ予測するために使用される送達である。好ましい方法はコーティングである。pH値が5
以下では胃の中で溶けないが、5以上では溶けるように十分な厚さでコーティングをする
べきである。 アニオン性ポリマー のpH依存性の溶解度の性質は、全体をコーティングし
て本発明を胃腸の下部に送達させるために利用できると考える。本発明で使用するための
ポリマーは、アニオン性カルボキシルポリマーである。
【0108】
シェラックは精製ラックとも呼ばれ、昆虫の樹脂性分泌物から得られる精製品である。
このコーティングはpH7以上の媒体で溶解する。
【0109】
ヒドロキシプロピルセルロースなどの安定剤、酸・塩基剤など 、着色剤、粘着付与剤
、界面活性剤、消泡剤、滑剤を使用することにより、コーティング材を可溶化・分散させ
、コーティング性能の改善やコーティングされた製品よりよく守ることができる。
【0110】
本発明の組み合わせは、イヌ、ネコ、ヒトなどの哺乳類種に投与してもよく、その目的
のために錠剤、カプセル、エリキシルまたは注射剤などの従来の全身投与の手法に組み込
むこともできる。さらに、少なくとも1種の担体物質、賦形剤、潤滑剤、緩衝剤、抗菌剤
、増量剤(マンニトール等)、抗酸化剤(重亜硫酸ナトリウムのアスコルビン酸)等を含
んでもよい。
【0111】
医薬活性成分を含んだ様々な大きさの錠剤を調製することができる。例えば、重さが約
1~2000mgで、医学的に許容される担体を含んだものである。これらの錠剤は、分割投与
を提供するためにスコアリングすることができる。ゼラチンカプセルも同様に処方するこ
とができる。錠剤はかけらを処方することもできるし、ゼラチンのカプセルも処方できる

【0112】
液体の製剤は、従来の液体溶媒に本発明の化合物を溶解または懸濁することにより、所
定量を処方できるようにすることも可能である。
【0113】
投与の時間を細かく規制するために、活性物質を投与単位で同時にもしくは慎重に調整
した時間に分けて投与することもできる。血中レベルは、調節した投与の時間によって維
持できることから、2つの物質を同時に存在させることにより、同様の結果を得ることが
できる。それぞれの物質は、上記と同様の方法で、別々の単位投与形態で個別に製剤化す
ることができる。
【0114】
組成物の製剤化においては、活性物質は、上記の量において、生理学的に許容される溶
媒、担体、賦形剤、結合剤、保存剤、安定剤、香料等と共に使用され、特定のタイプの単
位で、医薬慣行に従って配合することができる。
【0115】
錠剤に組み込むことができるアジュバントの例は次の通りである。トラガカントゴム、
アカシア、コーンスターチやゼラチンなどの結合剤、リン酸二カルシウムまたはセルロー
スなどの賦形剤、コーンスターチ、ポテトスターチ、アルギン酸などの崩壊剤、ステアリ
ン酸またはステアリン酸マグネシウムなどの滑剤、スクロース、アスパルテーム、乳糖ま
たはサッカリンなどの甘味剤、オレンジ、ペパーミント、冬緑油またはチェリーなどの香
味剤などである。投与単位の形態がカプセルである場合、上記の種類の材料に加えて、脂
肪油のような液体担体を含むこともできる。その他の様々な材料は、コーティングとして
、またはその他の方法で投与単位の形態を変更するために使用できる。例えば、錠剤また
はカプセルは、シェラック、砂糖、その両方でコーティングできる。エリキシルのシロッ
プは、活性化合物、担体としての水、アルコール等、可溶化剤としてのグリセロール、甘
味剤としてのスクロース、防腐剤としてのメチル及びプロピルパラベン、色素及びチェリ
ーやオレンジ等の香味料を含むことができる。
【0116】
ある実施形態では、本組成物を対象に投与することによって、特定のCOVID-19疾患を治
療、予防、診断する方法を提供している。ある実施形態では、本組成物を単独で投与、も
しくは医薬組成物内に含む物もある。
【0117】
本発明の組成物は、ナノ粒子、複合ナノ粒子、ナノ懸濁液、ナノカプセルを含む。ある
実施形態では、医薬組成物は、例えば、少なくとも約0.1%の活性成分またはナノ粒子、
複合ナノ粒子、ナノカプセルを含むものがある。別の実施形態では、活性成分又はナノ粒
子、複合ナノ粒子、又はナノカプセルは、処方単位の重さの約2%~約75%、又は約25%
~約60%、もしくはここから派生する任意の範囲で含むことができる。
【0118】
本発明の組成物は、1つ以上の活性成分またはナノ粒子、複合ナノ粒子、ナノ懸濁液、ま
たはナノカプセルの酸化を遅延させるための様々な抗酸化剤も含みうる。
微生物の作用の防止は種々の抗菌および抗真菌剤などの保存料を使用できる。例えばパラ
ベン(例えば、メチルパラベン、プロピルパラベン)、クロロブタノール、フェノール、
ソルビン酸、チメロサールまたはこれらの組み合わせを含むがこれらに限定するものでは
ない。

包装と処置のキット
【0119】
本発明は、本発明で紹介する方法を簡便かつ効果的に実施するためのキットに関するも
のでもある。このキットは、錠剤やカプセルのような固体経口剤形、もしくは適切な装置
で使用できる薬剤製品のカートリッジを必要する電子タバコのような吸入剤形の送達に適
する。こうしたキットは、1つまたは複数の投与ユニットを含むことができる。このキッ
トは、意図した用途の順に用量を揃えるという手段を含むものである。意図された用途の
順序で投与するための方法の一例としては、カードがある。別の例は、「ブリスターパッ
ク」である。ブリスターパックは、包装業界ではよく知られており、医薬単位剤形の包装
に広く使用されている。要望があれば、ブリスターパックはチャイルドプルーフ・ブリス
ターの形態、すなわち、子供が開けるのが困難であるが、大人が容易に開けることができ
るブリスターの形態にすることができる。さらに例えば数字、文字、又は他のマーキング
などにより、もしくはカレンダー機能などを付けて、投与スケジュールを指定することも
可能である。例えば、午前の服用分を「日中」としておき、午後の服用分と共に包装する
。もしくは午前と午後の分を合わせて包装することもできる。このブリスターのついたカ
ードは電子タバコのカートリッジにつけても良い。
【0120】
ある実施形態ではパッケージ、キットまたは容器は、「ブリスターパッケージ」(ブリ
スターパック、またはバブルパックとも呼ばれる)で構成される。別の実施形態では、こ
のブリスターパッケージは、2つ以上の別々のコンパートメントから構成される。例えば
午前の服用分、午後の服用分という具合である。このブリスターパッケージには、製品に
合わせた形の、透明なプラスチック製の空洞と、ブリスターボードの台紙という2つの別
々の材料要素から構成されている。この2つの要素は、ヒートシールプロセスで結合され
、吊り下げることも、店内に陳列することも可能である。本ブリスターパッケージの例と
しては、次のものが挙げられる。フェイスシールブリスターパッケージ、ギャングランブ
リスターパッケージ、モックブリスターパッケージ、インタラクティブブリスターパッケ
ージ、スライドブリスターパッケージである。
【0121】
ブリスターパック、クラムシェル、トレイは、商品に使用される包装の形態である。本
発明でも、本発明の組成物を含むためのブリスターパック、クラムシェルmトレイを提供
するものである。このブリスターパック、クラムシェル、トレイは、再封ができないよう
に設計できるので、消費者はパッケージが既に開封されているかどうかを知ることができ
る。ある実施形態では、本発明のブリスターパックは、本発明の組み合わせを構成する錠
剤、丸薬などを入れるための隆起部(「ブリスター」)を有する成形PVCベースで構成さ
れ、ホイルラミネートによって覆われている。錠剤、丸薬などは、フォイルを剥がすか、
ブリスターを押して錠剤を強制的にフォイルを破ることにより、パックから取り出す。あ
る実施形態では、ブリスターパックの特殊な形態として、ストリップパックがある。
【0122】
ある実施形態では、ブリスターパックが本発明の成分を含んだ組成物を、カードと透明
PVC層との間に含む包装方法を構成するものもある。PVCは透明であり、中身(錠剤、タブ
レット、ゲルタブなど)を容易に見て調べることができる。 ある実施形態では、ブリス
ターパックは、本発明の成分からなる組成物をぴったりと収納した上で、購入後に開封す
るためのスペースを作るための型の周りに真空を含むものもある。別の実施形態では、カ
ードは明るい色で、中身(錠剤、タブレット、ゲルタブなど)に応じてデザインを施した
ものがあり、PVCは、接着剤が配置されるタブを使用してカードに貼付される。この 接着
剤は、ペグに引っ掛けるように強化できるが、結合部を裂いて簡単に中身を取り出すこと
ができるように弱くすることもできる。中身が大きなものや、錠剤、タブレット、ゲルタ
ブを複数含む、ある実施形態では、このカードにアクセスのためのミシン目窓を有するこ
ともある。ある実施形態では、より安全なブリスターパックが採用されている。例えば、
本発明の錠剤、タブレット、ゲルタブ用である。ここでは成形PVCシート縁で噛み合わさ
れており、中は真空で、さらに情報提供カードを含めることも可能である。
【0123】
ある実施形態では、このブリスター包装は、製品(例えば、本発明の医薬品の組み合
わせ)を収容する「ブリスター」と、前面に接着剤コーティングが施された印刷カードで
ある「ブリスターカード」という少なくとも2つ(例えば、本発明の多成分組み合わせで
ある)からなる場合がある。 包装の工程では、最も一般的なPVC製のブリスター部品を、
ブリスター・ マシンを使用してブリスターカードに取り付けることができる。この機械
はブリスターのフランジ部分に熱を加え、その部分のカード上の接着剤を活性化させ、最
終的にPVGブリスターを印刷されたブリスターカードに固定する。熱成形されたPVGブリス
ターと印刷したブリスターカー ドは小型でも大型でもかま羽ない。従来のブリスターパ
ックも通常のヒートシールツールを使用して封印(例えば、AERGO 8 DUOR、SCA Consumer
Packaging, Inc.、DeKalb, 111.を使用)することができる。
【0124】
ここで説明したように本発明の組成物は、単独または組み合わせることで、「ブリスタ
ーパッケージ」、蓋付きブリスターパッケージ、蓋付きブリスター、ブリスターカード、
パケット、シュリンクラップとして含む複数のパケットとして構成することが可能である

【0125】
ある実施形態では、例えばラミネートアルミホイルブリスターパックを患者の口内で
直ちに溶解するように設計された薬のために使用するものもある。この例では、ブリスタ
ーパックのアルミニウム(例えば、アルフォイル)ラミネートトレイ部分に(例えば、測
定された用量で)調剤される水溶液(複数可)として、本発明の薬物の組み合わせを調製
する。このトレイは凍結乾燥して錠剤の形にし、ブリスターポケットに適した形にするこ
とも可能である。トレイと蓋の両方にアルフォイルラミネートが施されており、吸湿性の
高く、服用物を完全に保護できる。ある実施態様では、子供用のピールオープンセキュリ
ティラミネートを採用している。ある実施形態では、錠剤が水性から固体状態に変わると
きに接触するアルフォイルポケットにデザインをつけ、錠剤に識別マークをつけるものも
ある。別の実施態様では、個々の「プッシュスルー」ブリスターパックやパケットが使用
される。例えば、ハードテンパーアルミニウム(例えば、アルフォイル)蓋材を使用する
。ある実施形態では、気密封止された高バリアアルミニウム(例えば、アルフォイル)ラ
ミネートが使用される。別の実施形態では、キットまたはブリスターパックを含む本発明
の製造品が、箔ラミネートを使用し、ストリップパック、スティックパック、サシェ、パ
ウチ、箔、紙、フィルムを組み合わせた剥離可能で、剥離できないラミネートを高バリア
包装のために使用したものもある。
【0126】
所定の投与量を収容するための他の手段としては、ボトルやバイアルがある。ボトルや
バイアルは、所定の投与量を投与するための印刷ラベルなどの記憶を補完するものから構
成される。ラベルには、患者がいつ用量を摂取すべきか、用量がいつ摂取されたかの記録
を確かなものにするため、カレンダーや日めくりのような備忘録的なものを添付すること
もできる。

投薬
【0127】
本発明の医薬組成物は、特定のタイプの送達のために最適化されてもよい。例えば、経
口送達のための医薬組成物は、当技術分野でよく知られている医学的に許容される担体を
用いて製剤化される。担体は、組成物中の薬剤を、例えば、呼吸器系及び口腔系フォーマ
ットで、ベープ液、錠剤、丸薬、カプセル、溶液、懸濁液、徐放性製剤、対象による経口
摂取のための粉末、液体又はゲルとして製剤化することを可能にする。
【0128】
この医薬組成物はまた、加圧パック、ネブライザー、または乾燥粉末吸入器からエアロ
ゾルスプレー製剤で送達することができる。ネブライザーで使用できる適切な推進剤とし
ては、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラ
フルオロエタン及び二酸化炭素が挙げられる。 投与量は、加圧エアロゾルの場合、化合
物の調節された量を供給するためのバルブを設けることによって決定することができる。
吸入または気腹のための組成物には、薬学的に許容される、水性または有機溶媒、または
それらの混合物中の溶液および懸濁液、ならびに粉末が含まれる。液体または固体組成物
は、上記に示したような適切な薬学的に許容される賦形剤を含んでもよい。組成物が局所
的または全身的な効果を得るために、経口、経鼻または呼吸経路によって投与されるのが
理想である。また滅菌された薬学的に許容される溶媒中の組成物は、不活性ガスの使用に
より噴霧することも良い。噴霧溶液は、その装置から直接呼吸してもよいし、その装置を
フェイスマスク、テントまたは間欠的陽圧呼吸器に取り付けてもよい。溶液、懸濁液又は
粉末組成物は、製剤を適切な方法で送達する装置から経口又は鼻腔内に投与することがで
きるのが理想である。 電子タバコのような電子ヴェポライザーは、薬剤製品を含む使い
捨てのものであってもよいし、薬剤活性成分及び担体を含む賦形剤を含む薬剤製品のプレ
フィルドカートリッジをもつ複数回使用できるものであってもよい。
【0129】
ある実施形態では、本発明の組成物は、一定期間繰り返し投与することができる。 その
ような実施形態では、投与レジメンは、一般に、少なくとも1ヶ月、または少なくとも3ヶ
月、または少なくとも6ヶ月の治療期間の間、毎日などの定期的な投与が可能である。
【0130】
もしくは、本発明の組成物を、断続的に、または定期的に使用することもできる。例え
ば、本組成物を2日以上使用し、停止した後、2週間から3ヶ月後までの時期に再び再開し
てもよく、さらに長い間隔を空けて使用してもよい。
【0131】
本発明の化合物の投与経路は、治療すべき症状の部位や性質によって異なる。例えば、
吸入、皮内、経皮、非経口、静脈内、筋肉内、経鼻、皮下、経皮、気管内、腹腔内、灌流
、洗浄、直接注入、経口投与・製剤化などが挙げられる。以下に詳述するように、本発明
における化合物は、医療用ガスとして吸入または挿管、注射液として血管内、静脈内、動
脈内、腹腔内、皮下投与により、外用液またはゲルとして、または経口固形剤で投与する
ことが可能である。
【0132】
投与時間の長さは、生体の種類(細胞の種類、組織の種類、生物の属・種など)やその
大きさ(重量、表面積など)によって異なり、投与形態および投与経路にもよる。ある実
施形態では、本発明の化合物は、約30秒、1分、2分、3分、5分、10分、15分、30分、1時
間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、8時間、12時間、24時間、24時間より長い時間
で投与するものもある。本発明の化合物の投与は、単回投与でも複数回投与でもよく、投
与間隔を変えて投与することもできる。
【0133】
治療薬は、様々な「用量」が含まれる。用量の単位は、治療用組成物の所定量を含む。
投与される量、ならびに特定の経路および製剤は、臨床分野の専門家の技術の範囲内であ
る。用量は、1回の注射として投与される必要はなく、一定期間で連続して注入すること
もできる。指定量は、1日平均、週平均、または月平均の投与量として投与される量であ
ってもよい。
【0134】
ある実施形態では、本発明は、本発明の組成物と、少なくとも1つの医学的に許容される
賦形剤を含んだ、治療に使用するための局所的な薬学的製剤を提供するものがある。 こ
うした実施形態においては、本発明は、クリーム、ローション、ゲル、オイル、軟膏、座
薬、スプレー、フォーム、リニメント、エアゾール、頬および舌下錠、または皮膚もしく
は粘膜を介して吸収するための経皮デバイスもしくはパッチからなる群から選択される局
所製剤を提供することができる。
【0135】
本書で引用している参考文献は、すべて参照によりその全体が本書に組み込れたものと
する。
【0136】
本発明は、特定の例示的な実施形態にについて説明しているが、これらは本発明の例示的
なものに過ぎず、限定的なものではないことを理解されたい。また当業者には、本発明の
精神および範囲から逸脱することなく、修正および変形が可能であることが明らかである
ことも理解されたい。したがって、本発明が図示された実施形態に限定されることは意図
するものではない。実施形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲によって
のみ限定されるものである。
【国際調査報告】