IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ パテック フィリップ ソシエテ アノニム ジュネーブの特許一覧

<>
  • 特表-シリコン製の時計部品の製造方法 図1
  • 特表-シリコン製の時計部品の製造方法 図2
  • 特表-シリコン製の時計部品の製造方法 図3
  • 特表-シリコン製の時計部品の製造方法 図4
  • 特表-シリコン製の時計部品の製造方法 図5
  • 特表-シリコン製の時計部品の製造方法 図6
  • 特表-シリコン製の時計部品の製造方法 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-10
(54)【発明の名称】シリコン製の時計部品の製造方法
(51)【国際特許分類】
   G04B 17/06 20060101AFI20230428BHJP
   G04B 15/14 20060101ALI20230428BHJP
   G04B 13/02 20060101ALI20230428BHJP
【FI】
G04B17/06 Z
G04B15/14 A
G04B13/02 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022556011
(86)(22)【出願日】2021-03-16
(85)【翻訳文提出日】2022-09-16
(86)【国際出願番号】 IB2021052156
(87)【国際公開番号】W WO2021186333
(87)【国際公開日】2021-09-23
(31)【優先権主張番号】20164299.8
(32)【優先日】2020-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501099611
【氏名又は名称】パテック フィリップ ソシエテ アノニム ジュネーブ
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【弁理士】
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】フルニエ レミー
(72)【発明者】
【氏名】ジャヌレ シルヴァン
(57)【要約】
本発明による時計部品を製造するための方法は、a)第1のシリコン層、第2のシリコン層、及びその間の中間シリコン酸化層(9)を含むウェハを提供するステップと、b)第1のシリコン層をエッチングして、その中に時計部品の第1の部分(1a)を形成し、第2のシリコン層をエッチングして、その中に時計部品の第2の部分(1b)を形成するステップと、c)第1の部分(1a)の要素(4)と第2の部分(1b)の要素(5)との間の中間シリコン酸化層(9)を除去するステップと、d)要素(4、5)を互いに接触させることなく熱酸化し、次に、要素(4、5)を脱酸するステップと、e)要素(4、5)の間の所定の距離(d2)が得られるまで、ステップd)を1回又は2回以上繰り返すステップと、を含む。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
時計部品(1)を製造するための方法であって、
a)第1のシリコン層(7)、第2のシリコン層(8)、及びその間の中間シリコン酸化層(9)を含むウェハ(6)を提供するステップと、
b)前記第1のシリコン層(7)をエッチングして、その中に前記時計部品(1)の第1の部分(1a)を形成し、前記第2のシリコン層(8)をエッチングして、その中に前記時計部品(1)の第2の部分(1b)を形成するステップと、
c)前記第1の部分(1a)の要素(4)と前記第2の部分(1b)の要素(5)との間の前記中間シリコン酸化層(9)を除去するステップと、
を含み、さらに、
d)前記要素(4、5)を互いに接触させることなく熱酸化し、次に、前記要素(4、5)を脱酸するステップと、
e)前記要素(4、5)の間の所定の距離(d2)が得られるまで、ステップd)を1回又は2回以上繰り返すステップと、
の追加のステップをさらに含む、方法。
【請求項2】
前記所定の距離(d2)は、少なくとも7μm、好ましくは少なくとも9μm、好ましくは少なくとも11μm、好ましくは少なくとも13μm、好ましくは少なくとも15μmである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ステップe)は、少なくとも2回、好ましくは少なくとも3回、好ましくは少なくとも4回、好ましくは少なくとも5回、好ましくは少なくとも6回、好ましくは少なくとも7回、ステップd)を繰り返すものである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
ステップd)は、前記時計部品(1)の全体を熱酸化し、次に、脱酸化するものである、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
ステップe)の後に、
f)前記要素(4、5)上に、好ましくは前記時計部品(1)全体上に、シリコン酸化層(11)を形成するステップを含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
ステップf)の終わりの前記要素(4、5)の間の距離(d3)は、少なくとも5μm、好ましくは少なくとも7μm、好ましくは少なくとも9μm、好ましくは少なくとも11μm、好ましくは少なくとも13μmである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記要素(4、5)は、2つの交差した弾性ブレードである、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記時計部品は、振動器(1)、レバー、ロッカー、アンカー、レーキ、フィンガー、ホイール、又はモータ部材である、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコン時計部品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
製造されるシリコン時計部品は、2つの要素、例えば可撓性案内部材の2つの交差した弾性ブレード又は重ねられた2つの歯を備え、部品の高さ方向に隙間によって分離されている。
【0003】
欧州特許第2911012号明細書には、このような部品、より具体的には、深掘りエッチングによって一体的に得られた時計用振動器が記載されており、この場合、2つの要素(この場合、振動器のテンプの回転を導く2つの交差した弾性ブレード)は、わずか数ミクロンで分離されている。欧州特許第2911012号明細書に提案されているように、振動器が酸化シリコンの熱補償層で被覆されている場合、2つの要素を分離する距離はさらに小さくなる。
【0004】
このように2つの素子の間隔が小さいと、部品の動作中、詳細には装着時の動作中に2つの素子が互いに接触し、時計の精度を低下させる可能性がある。また、これらは、時計が衝撃を受けたときに衝突して損なわれる場合もある。
【0005】
国際公開第2015/033238号明細書には、ハブに剛に結合された第1の歯付きリムと、弾性アームによってハブに結合された第2の歯付きリムとを含むバックラッシュ補償付き時計用ホイールアセンブリが記載されている。この部品は、シリコンオンインシュレータ(SOI)型ウェハの2つの面をエッチングし、ハブを除く中間シリコン酸化層を除去して、第2のリム及び弾性アームを第1のリムから切り離すことにより製造される。この部品では、歯付きリムによって構成される2つの要素が、中間シリコン酸化層の高さに相当する距離、すなわち最大で3μmだけ離されている。そのため、これらは、時計に衝撃が加わった際に衝突して破損する可能性がある。
【0006】
全体に剛なシリコン時計部品の場合、例えば、高さが離れている歯型の2つの要素又は他の相互作用要素に関して、2つの要素が密接に近接することは、協働するそれぞれの部品を互いに非常に近接して配置することが必要とされ、組み立てが複雑となる。
【0007】
前述の問題を回避するために、2つの要素の間隔をアンダーエッチング技術によって大きくすることができるが、その場合、要素の幾何学的及び寸法的な品質はもはや保証されない。また、2つの要素間の十分な距離を維持するスペーサーによって分離された、2つの接着又は溶接された要素で部品を製造することもできる。しかしながら、この場合、一体製造の利点は失われ、接着又は溶接された要素の完全な位置調整を実現することは困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】欧州特許第2911012号
【特許文献2】国際公開第2015/033238号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、製造精度に悪影響を与えることなく、2つの要素の高さ間隔を要望通りに広げることが可能なシリコン時計部品の製造方法に対するニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このニーズは、時計部品の製造方法によって満たされ、本方法は、
a)第1のシリコン層、第2のシリコン層、及びその間の中間シリコン酸化層を含むウェハを提供するステップと、
b)第1のシリコン層をエッチングして、その中に時計部品の第1の部分を形成し、第2のシリコン層をエッチングして、その中に時計部品の第2の部分を形成するステップと、
c)第1の部分の要素と第2の部分の要素との間の中間シリコン酸化層を除去するステップと、
を含み、さらに、
d)要素を互いに接触させることなく熱酸化し、次に、要素を脱酸するステップと、
e)要素の間の所定の距離が得られるまで、ステップd)を1回又は2回以上繰り返すステップ、
の追加のステップをさらに含む。
【0011】
シリコン要素又は部品を熱酸化すると、その表面に現れるシリコン酸化層は、その厚さの44%に相当する深さでシリコンが消費されることによって形成される。従って、シリコン酸化層を除去した後は、サイズが縮小されたシリコン要素又は部品が残る。本発明では、時計部品の2つの要素のサイズを小さくすることで、それらの間隔が増大される。さらに、酸化中に2つの要素が互いに接触することなく、すなわち、第1の要素の周囲の酸化層と第2の要素の周囲の酸化層とが成長中に接合することなく、酸化-脱酸操作を実行することにより、脱酸中に2つの要素が合体して部品を動作不能にすることが回避される。
【0012】
複数の酸化-脱酸シーケンスを実行する方法が先行技術で知られている(欧州特許第3181938号明細書、国際公開第2019/166922号明細書、国際公開第2019/180596号明細書、欧州特許第3416001号明細書参照)が、これらは常にヒゲゼンマイの剛性又は振動器の周波数を調整することを意図した方法であり、酸化-脱酸シーケンスが時計部品の2つの要素の間の間隔を増大することは意図されていない。
【0013】
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面を参照して与えられる以下の詳細な説明を読むことで明らかになるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明による方法によって製造された可撓性案内部材を含む時計振動器の斜視図である。
図2】本発明による製造方法のステップを概略的に示す。
図3】本発明による製造方法のステップを概略的に示す。
図4】本発明による製造方法のステップを概略的に示す。
図5】本発明による製造方法のステップを概略的に示す。
図6】本発明による製造方法のステップを概略的に示す。
図7】本発明による製造方法のステップを概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1には、2つの交差した弾性ブレード4、5によって支持体3から吊り下げられたテンプ2を備える、可撓性案内部材を含む時計振動器1が示されている。ブレード4、5は、テンプ2の平面に平行な2つの異なる平面P1、P2に延びており、互いに所定の距離で交差する。ブレード4、5の交差点は、支持体3に対するテンプ2の仮想的な回転軸を規定する。
【0016】
図2から7は、本発明によるブレード4、5の間の十分な距離及び高い製造精度でこの時計振動器を製造することを可能にする方法を示す。
【0017】
最初に、中間酸化シリコン(SiO2)層9(図2)によって分離された上部シリコン層7及び下部シリコン層8を備える絶縁体上基板(substrate-on-insulator)タイプのウェハ6が提供される。シリコンは、単結晶とすること、その結晶配向に無関係に多結晶とすること又は非晶質とすることができる。これはドープされる場合又はドープされない場合がある。中間シリコン酸化層9の厚さは、典型的には3μmである。
【0018】
次に、ウェハ6を両側から連続的に又は同時にエッチングして(図3)、上部シリコン層7に振動器1の第1の部分1a、下部シリコン層8に振動器1の第2の部分1bを形成する。各部分1a、1bは、図示のように単一レベルとすること又は複数レベルとすることができる。
【0019】
振動器1の第1の部分1aには、2つの交差した弾性ブレードののうちの一方(4)、並びにテンプ2及び支持体3の上部がある。振動器1の第2の部分1bには、2つの交差した弾性ブレードのうちの他方(5)、並びにテンプ2及び支持体3の下部がある。
【0020】
この段階では、振動器1の2つの部分1a、1bは、エッチングを停止させる役割を果たす中間シリコン酸化層9によって分離されている。エッチングは、典型的には、DRIEと呼ばれる深掘り反応性イオンエッチングである。
【0021】
次に、中間シリコン酸化層9は、特定のゾーン、詳細には2つのブレード4、5の間において、例えばフッ酸による化学的攻撃によって除去され、振動器1の第1及び第2の部分1a、1bが一緒に残る必要があるゾーン、すなわちテンプ2及び支持体3のみで残される(図4)。このステップは、ブレード4、5を分離して互いに相対的に変形できるようにする。
【0022】
次のステップでは(図5)、振動器1を熱酸化して、その周囲、詳細にはブレード4、5の周囲にシリコン酸化層10を形成する。このシリコン酸化層10は、シリコンを損なうように形成され、その表面は後退する。酸化は、通常、水蒸気又は二酸素ガスを用いた酸化性雰囲気中で、800から1200℃の間の温度で行われる。窒化物系マスクなどのマスクを用いて、例えばブレード4、5のみに局所的に実行することもできる。
【0023】
酸化は、ブレード4、5上のシリコン酸化層10の成長がブレード4、5を互いに接触させる前に停止する。従って、酸化後に、距離d1は、依然としてブレード4、5を離隔する。
【0024】
次に、振動器は、例えばフッ酸による化学的攻撃によってシリコン酸化層10を除去することにより、脱酸される(図6)。その結果、ブレード4、5の大きさは小さくなるので、それらを離隔する距離d2は図4に対して増大する。
【0025】
次に、ブレード4、5間の所定の距離d2を得るために、図5及び図6に示される酸化-酸化シーケンスがN回繰り返される。Nは、典型的には少なくとも2に等しく、好ましくは少なくとも3に等しく、好ましくは少なくとも4に等しく、好ましくは少なくとも5に等しく、好ましくは少なくとも6に等しく、好ましくは少なくとも7に等しい。全ての酸化-脱酸シーケンスの終わりでの距離d2は、典型的には少なくとも7μm、好ましくは少なくとも9μm、好ましくは少なくとも11μm、好ましくは少なくとも13μm、好ましくは少なくとも15μmである。各酸化-脱酸において、距離d2は、例えば1μmから3μmの間の値で増大する。
【0026】
酸化パラメータは、1つの酸化-脱酸シーケンスから次のシーケンスまで様々とすることができる。例えば、酸化シリコンの成長のためにブレード4、5の間により大きな空間が得られるので、振動器1は、最初のシーケンスよりも最後のシーケンスにおいてより長い時間、酸化させることができる。
【0027】
各酸化ステップは、ブレード4、5が互いに接触する前に停止する(図5)。このようにして、酸化層10の除去中にブレード4、5が互いに引き寄せられて合体するリスクが抑制される。
【0028】
全ての酸化-脱酸シーケンスの後、最終的なシリコン酸化層11を、熱酸化又は蒸着によって、振動器1の全体又は少なくともブレード4、5上に形成し(図7)、その機械抵抗を高め、その周波数を熱変動に左右されないようにすることができる。好ましくは、この最終層11の形成後のブレード4、5の間の距離d3は、少なくとも5μm、好ましくは少なくとも7μm、好ましくは少なくとも9μm、好ましくは少なくとも11μm、好ましくは少なくとも13μmである。
【0029】
好ましくは、酸化-脱酸シーケンス及び最終シリコン酸化層11の形成は、振動器1がエッチング中に残されたシリコン材料のブリッジによってウェハ6にまだ取り付けられている間に実行される。この方法の最後のステップは、材料ブリッジを破壊又は除去することによって、ウェハ6から振動器1を取り外すことである。材料ブリッジの破壊による振動器1の取り外しは、それに先だった酸化-脱酸によって促進され、これはエッチングプラズマによってシリコンの結晶格子に生じた欠陥の大部分を除去したことに留意されたい。
【0030】
振動器1は、ウェハ6に同時に製造された同一の振動器のバッチの一部とすることができる。
【0031】
本発明は、テンプ振動器の製造に限定されない。本発明は、レバー、ロッカー、アンクル、レーキ、フィンガー、ホイール又はモータ部材などの他のタイプの時計部品にも同様に適用することができる。振動器の場合と同様に、間隔が増大される2つの要素は、部品の可動部を案内するための交差した弾性ブレードとすることができる。また、2つの要素は、例えば、アンクルのフォークとダート、ホイール又はレーキの重ねられた2つの歯、フィンガーの重ねられた2つの突起など、他の部品と相互作用する要素とすることができる。本発明は、特に国際公開第2015/033238号明細書に記載のバックラッシュ補償ホイール、又は国際公開第2018/146639号明細書に記載のモータ部材に適用することができる。
【0032】
さらに、本発明による時計部品が製造されるウェハは、絶縁体上の多重基板、すなわち、中間シリコン酸化層によって分離された3以上のシリコン層で構成することができる。この場合、間隔が増大される素子の数は、2より大きい可能性がある。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2022-09-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
時計部品(1)を製造するための方法であって、
a)第1のシリコン層(7)、第2のシリコン層(8)、及びその間の中間シリコン酸化層(9)を含むウェハ(6)を提供するステップと、
b)前記第1のシリコン層(7)をエッチングして、その中に前記時計部品(1)の第1の部分(1a)を形成し、前記第2のシリコン層(8)をエッチングして、その中に前記時計部品(1)の第2の部分(1b)を形成するステップと、
c)前記第1の部分(1a)の要素(4)と前記第2の部分(1b)の要素(5)との間の前記中間シリコン酸化層(9)を除去するステップと、
を含み、さらに、
d)前記要素(4、5)を互いに接触させることなく熱酸化し、次に、前記要素(4、5)を脱酸するステップと、
e)前記要素(4、5)の間の所定の距離(d2)が得られるまで、ステップd)を1回又は2回以上繰り返すステップと、
の追加のステップをさらに含む、方法。
【請求項2】
前記所定の距離(d2)は、少なくとも7μm、好ましくは少なくとも9μm、好ましくは少なくとも11μm、好ましくは少なくとも13μm、好ましくは少なくとも15μmである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ステップe)は、少なくとも2回、好ましくは少なくとも3回、好ましくは少なくとも4回、好ましくは少なくとも5回、好ましくは少なくとも6回、好ましくは少なくとも7回、ステップd)を繰り返すものである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
ステップd)は、前記時計部品(1)の全体を熱酸化し、次に、脱酸化するものである、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
ステップe)の後に、
f)前記要素(4、5)上に、好ましくは前記時計部品(1)全体上に、シリコン酸化層(11)を形成するステップを含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
ステップf)の終わりの前記要素(4、5)の間の距離(d3)は、少なくとも5μm、好ましくは少なくとも7μm、好ましくは少なくとも9μm、好ましくは少なくとも11μm、好ましくは少なくとも13μmである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記要素(4、5)は、2つの交差した弾性ブレードである、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記時計部品は、振動器(1)、レバー、ロッカー、アンカー、レーキ、フィンガー、ホイール、又はモータ部材である、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法により製造された時計部品。
【国際調査報告】