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特表2023-519203電子機器筐体のための吸着剤フィルタアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-10
(54)【発明の名称】電子機器筐体のための吸着剤フィルタアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/04 20060101AFI20230428BHJP
   G11B 33/12 20060101ALI20230428BHJP
   G11B 33/14 20060101ALI20230428BHJP
【FI】
B01D53/04 110
G11B33/12 313C
G11B33/14 501Q
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022556251
(86)(22)【出願日】2021-03-26
(85)【翻訳文提出日】2022-10-04
(86)【国際出願番号】 US2021024489
(87)【国際公開番号】W WO2021195567
(87)【国際公開日】2021-09-30
(31)【優先権主張番号】63/000,705
(32)【優先日】2020-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/027,420
(32)【優先日】2020-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591163214
【氏名又は名称】ドナルドソン カンパニー,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブロック, ジョセフ エム.
(72)【発明者】
【氏名】トゥマ, ダニエル エル.
(72)【発明者】
【氏名】ライヤー, アンドレ, ディー.
【テーマコード(参考)】
4D012
【Fターム(参考)】
4D012BA01
4D012BA02
4D012BA03
4D012CA01
4D012CA10
4D012CE03
4D012CF10
4D012CG01
4D012CG02
(57)【要約】
空洞を画定し、前記空洞の周囲に周面を形成する、第1の側縁面、第2の側縁面、頂縁面、及び底縁面を有する本体を有するフィルタアセンブリが開示される。多孔質流れ面は、空洞全体に延在し、周面に結合される。多孔質流れ面は、第1の側縁面と第2の側縁面との間で弧を描く。吸着剤は空洞内に配設される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空洞を画定し、前記空洞の周囲に周面を形成する、第1の側縁面、第2の側縁面、頂縁面、及び底縁面を有する本体と、
前記空洞全体に延在し、前記周面に結合された多孔質流れ面であって、前記第1の側縁面と前記第2の側縁面との間で弧を描き、前記底縁から前記頂縁までの、14mmより大きい高さを有する、多孔質流れ面と、
前記空洞内に配設された吸着剤と
を備える、
フィルタアセンブリ。
【請求項2】
前記吸着剤が、活性アルミナを備える、
請求項1又は3~13のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項3】
前記吸着剤が、炭素を備える、
請求項1~2又は4~13のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項4】
前記多孔質流れ面が、内側円筒面の一部を画定する、
請求項1~3又は5~13のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項5】
前記多孔質流れ面が、微多孔質膜を備える、
請求項1~4又は6~13のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項6】
前記本体が不透過性である、
請求項1~5又は7~13のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項7】
前記多孔質流れ面が、前記フィルタアセンブリの入口及び出口の両方を画定する、
請求項1~6又は8~13のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項8】
前記多孔質流れ面が、47mm~51mmの半径を画定する、
請求項1~7又は9~13のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項9】
前記フィルタアセンブリに接着剤が存在しない、
請求項1~8又は10~13のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項10】
前記本体が剛性である、
請求項1~9又は11~13のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項11】
前記本体が、プラスチックから作成される、
請求項1~10又は12~13のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項12】
前記本体の外面に結合された接着剤層をさらに備える、
請求項1~11又は13のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項13】
前記多孔質流れ面の高さが、対応するディスクドライブ筐体の深さの少なくとも75%延在するように構成される、
請求項1~12のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項14】
深さを有する筐体を画定するために、ベースプレート、カバー、フィルタ受け部、及びベースプレートからカバーまで延在する側壁を備えるハウジングと、
前記フィルタ受け部に配設されたフィルタアセンブリであって、
空洞及び前記空洞のまわりの周面を画定する本体、
前記空洞全体に延在して前記周面に結合された多孔質流れ面、並びに
前記本体と前記多孔質流れ面との間に封入された吸着剤を備える、フィルタアセンブリと
を備え、
前記多孔質流れ面が、前記筐体の前記深さの少なくとも60%である高さを有し、
前記多孔質流れ面が、前記本体の前記高さの少なくとも80%である高さを有する、
電子機器筐体。
【請求項15】
前記多孔質流れ面が、前記フィルタ受け部にわたって内側円筒面の一部を画定する、
請求項14又は16~28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【請求項16】
前記フィルタアセンブリの頂縁が前記カバーに当接し、
前記フィルタアセンブリの底縁が前記ベースプレートに当接する、
請求項14~15又は17~28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【請求項17】
前記多孔質流れ面が平面を画定する、
請求項14~16又は18~28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【請求項18】
前記多孔質流れ面が、前記フィルタアセンブリの第1の側縁と第2の側縁との間で弧を描く、
請求項14~17又は19~28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【請求項19】
前記多孔質流れ面が、ディスクと同心である、
請求項14~18又は20~28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【請求項20】
前記吸着剤が、活性アルミナと、活性炭とを備える、
請求項14~19又は21~28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【請求項21】
前記多孔質流れ面が、前記フィルタアセンブリの入口及び出口を画定する、
請求項14~20又は22~28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【請求項22】
前記吸着剤が、前記筐体深さの少なくとも75%にわたる高さを有する、
請求項14~21又は23~28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【請求項23】
前記フィルタアセンブリと前記ハウジングとの間の前記フィルタ受け部に配設されるガスケット
をさらに備える、
請求項14~22又は24~28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【請求項24】
前記多孔質流れ面が、前記筐体深さの少なくとも80%にわたる高さを有する、
請求項14~23又は25~28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【請求項25】
前記側壁が、内側円筒面を画定する、
請求項14~24又は26~28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【請求項26】
前記側壁が、前記フィルタ受け部を画定する、
請求項14~25又は27~28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【請求項27】
前記フィルタ受け部が、前記内側円筒面から凹である、
請求項14~26又は28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【請求項28】
前記本体が不透過性である、請求項14~27のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年3月27日に出願された米国仮特許出願第63/000705号明細書及び2020年5月20日に出願された米国仮特許出願第63/027420号明細書の利益を主張し、それらは、参照することにより本明細書に完全に組み込まれる。
【0002】
本開示は一般に、吸着剤フィルタアセンブリに関する。より詳細には、本開示は、電子機器筐体のための吸着剤フィルタアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
さまざまな状況において、空気中の水分量を制御する能力を可能にする条件が必要とされる。たとえば、感度の高い電子部品及び機器を収納するディスクドライブなどの電子機器筐体内部での利用分野では、多くの場合、一貫性ある形で動作するようにその筐体内部の水分レベルを維持し調整することが求められる。不適切な水分レベルは、部品及び機器の機械的及び電気的動作を妨げる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
炭化水素、シロキサン、シラン、有機酸などの、閉鎖環境内の汚染化学物質を除去することが望ましい可能性もある。汚染化学物質は、電子機器筐体内部の構成要素の効率及び寿命を低下させる可能性がある。そのような汚染化学物質は、外部源から筐体に入る可能性があり、又は、製造若しくは使用中に、筐体内部で発生する可能性がある。ディスクドライブの場合、汚染物質は、ドライブに徐々に損傷を与え、ドライブ性能の劣化、さらには、ドライブの完全な故障をもたらす可能性がある。したがって、ディスクドライブは通常、電子機器筐体内部の空気中の水分及び汚染化学物質を除去することが可能な1つ又は複数のフィルタ、たとえば、吸着剤フィルタを有する。
【0005】
吸着剤フィルタは、筐体内部の空気から湿気及び汚染化学物質を除去するために、筐体内で使用することができる。吸着剤フィルタは、シリカゲル、活性炭、分子ふるいなどのさまざまな種類の吸着材料を収納することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書に開示される技術は、水分、並びに、シロキサン、シラン、及び有機酸などの汚染化学物質の改善された吸着を有するように構成される吸着剤フィルタアセンブリに関する。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される技術は、筐体内部の乱気流の発生を減少させながら、吸着を増加させるために、電子機器筐体内部の吸着速度論を改善する。改善された吸着速度論は、重要なドライブ構成要素上の汚染物質、たとえば、重要なドライブ構成要素との反応性のある化学作用を有する汚染物質の影響を低下させることができる。
【0007】
本明細書に開示される技術のいくつかの実施形態は、フィルタアセンブリに関する。フィルタアセンブリは、空洞を画定する本体を有する。本体は、空洞の周囲に周面を形成する、第1の側縁面と、第2の側縁面と、頂縁面と、底縁面とを有する。多孔質流れ面は、空洞全体に延在し、周面に結合される。多孔質流れ面は、第1の側縁面と第2の側縁面との間で弧を描く。多孔質流れ面は、底縁から頂縁までの、14mmより大きい高さを有する。吸着剤は空洞内に配設される。
【0008】
いくつかのこのような実施形態において、吸着剤は活性アルミナを有する。追加的に又は代替的に、吸着剤は炭素を有する。追加的に又は代替的に、多孔質流れ面は内側円筒面の一部を画定する。追加的に又は代替的に、多孔質流れ面は微多孔質膜を有する。追加的に又は代替的に、本体は不透過性である、追加的に又は代替的に、多孔質流れ面は、フィルタアセンブリの入口及び出口の両方を画定する。追加的に又は代替的に、多孔質流れ面は、47mm~51mmの半径を画定する。追加的に又は代替的に、フィルタアセンブリには接着剤が存在しない。追加的に又は代替的に、本体は剛性である。追加的に又は代替的に、本体はプラスチックから作成される。追加的に又は代替的に、フィルタアセンブリは、本体の外面に結合された接着剤層を有する。追加的に又は代替的に、多孔質流れ面の高さは、対応するディスクドライブ筐体の深さの少なくとも75%延在するように構成される。
【0009】
いくつかの実施形態は、電子機器筐体に関する。ハウジングは、深さを有する筐体を画定するために、ベースプレート、カバー、フィルタ受け部、及びベースプレートからカバーまで延在する側壁を有する。フィルタアセンブリは、フィルタ受け部に配設される。フィルタアセンブリは、空洞と、空洞のまわりの周面とを画定する本体を有する。多孔質流れ面は、空洞全体に延在する。多孔質流れ面は、周面に結合される。吸着剤は、本体と多孔質流れ面との間に封入される。多孔質流れ面は、筐体の深さの少なくとも60%である高さを有する。多孔質流れ面は、それが本体の高さの少なくとも80%である高さを有する。
【0010】
いくつかのこのような実施形態において、多孔質流れ面は、フィルタ受け部にわたって内側円筒面の一部を画定する。追加的に又は代替的に、フィルタアセンブリの頂縁はカバーに当接し、フィルタアセンブリの底縁はベースプレートに当接する。追加的に又は代替的に、多孔質流れ面は平面を画定する。追加的に又は代替的に、多孔質流れ面は、フィルタアセンブリの第1の側縁と第2の側縁との間で弧を描く。追加的に又は代替的に、多孔質流れ面は、ディスクと同心である。追加的に又は代替的に、吸着剤は、活性アルミナと、活性炭とを有する。
【0011】
追加的に又は代替的に、多孔質流れ面は、フィルタアセンブリの入口及び出口を画定する。追加的に又は代替的に、吸着剤は、筐体深さの少なくとも75%にわたる高さを有する。追加的に又は代替的に、電子機器筐体は、フィルタアセンブリとハウジングとの間のフィルタ受け部に配設されるガスケットを有する。追加的に又は代替的に、多孔質流れ面は、筐体深さの少なくとも80%にわたる高さを有する。追加的に又は代替的に、側壁は、内側円筒面を画定する。追加的に又は代替的に、側壁は、フィルタ受け部を画定する。追加的に又は代替的に、フィルタ受け部は、内側円筒面から凹である。追加的に又は代替的に、本体は不透過性である。
【0012】
上記概要は、各実施形態又はすべての実施態様を記載することを意図しない。むしろ、説明のための実施形態は、図面の添付図を考慮して、例示的な実施形態及び特許請求の範囲の以下の詳細な説明を参照することにより、より完璧に理解されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】さまざまな実施形態と一致する例示的な吸着剤フィルタアセンブリの斜視図である。
図2図1の例と一致する1つの例示的な分解斜視図である。
図3】さまざまな実施形態と一致する電子機器筐体の簡略化された上面図である。
図4図1の上面図と一致する1つの例示的な断面図である。
図5図4の一部の詳細図である。
図6】さまざまな実施形態と一致する電子機器筐体の別の簡略化された上面図である。
図7】さまざまな実施形態と一致する電子機器筐体のさらに別の簡略化された上面図である。
図8】例示的なテスト結果のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本技術は、添付図面に関連して、さまざまな実施形態の以下の詳細な説明を考慮して、より完全に理解され、正しく認識され得る。
【0015】
図は、主に明確化のために示され、結果として、必ずしも一定の縮尺で描かれるというわけではない。さらに、締結具、電気部品(配線、ケーブルなど)などを含むがこれらに限定されないさまざまな構造/構成要素は、概略的に示されてもよく、若しくは、示される実施形態の態様をよりよく示すために、図の一部又は全部から取り除かれてもよく、又は、そのような構造/構成要素を含むことは、本明細書に記載のさまざまな例示的な実施形態の理解に必要ではない。しかしながら、特定の図におけるそのような構造/構成要素の説明/記述の欠如は、いかなる意味においても、さまざまな実施形態の範囲を制限すると解釈すべきではない。
【0016】
本明細書に開示される技術と一致するフィルタアセンブリは、さまざまな異なる構成を有することができる。図1は、例示的なフィルタアセンブリ100の1つの例示的な斜視図を示し、図2は、図1のフィルタアセンブリ100と一致する分解図を示す。フィルタアセンブリ100は、電子機器筐体のフィルタ受け部に配設されるように構成される。フィルタアセンブリ100は一般に、電子機器筐体から湿気及び他の汚染化学物質を除去するように構成される。フィルタアセンブリ100は、多孔質流れ面110、本体120、及び多孔質流れ面110と本体120との間に封入された吸着剤130を有する。「流れ面」は、それを通して空気流及び拡散を受け入れ、少なくとも10mmの領域を有する表面として定義される。「多孔質」は、空気が拡散する複数の空所を有すると定義される。
【0017】
フィルタアセンブリ100は、多孔質流れ面110に結合される本体120を有する。本体120は一般に、吸着剤を受け入れるように構成される。本体120は、空洞122を画定する。本体120は一般に、濾過で使用するように構成されない。よって、いくつかの実施形態において、本体120は、それを通る空気流に対して不透過性である。「空気流に対して不透過性」は、本体は、それを通る空気流に対して実質的に抵抗することを意味する。より詳細には、「空気流に対して不透過性である」は、それを意味するのに用いられる構成要素は、水の0.5インチの圧力降下で0.05フィート/分未満のフレイザー通気度を有する。いくつかの他の実施形態において、本体120は、空気流などの流体流れに対して透過性である。いくつかのこのような実施態様において、本体120が取り付けられるシステムは、本体120を通る流体流れを妨げる。
【0018】
本体120は、本明細書に開示される技術との整合性を保ちながら、さまざまな構成を有することができる。現在の例示的な実施形態において、本体120は、空洞122を画定する楕円筒の一部を画定する。しかしながら、いくつかの他の実施形態において、本体120は代替形状を画定することができる。
【0019】
本体120は、本明細書に開示される技術と整合性を保ちながら、さまざまな材料、及び材料の組合せから作成することができる。いくつかの実施形態において、本体120は剛性である、剛性構成は有利なことには、ディスクドライブなどの、フィルタアセンブリ100が使用される環境における、フィルタアセンブリ100の配置を容易にすることができる。剛性構成は有利なことには、フィルタアセンブリ100の製造中、空洞への吸着剤130の追加を容易にすることができる。いくつかの実施形態において、例として、本体120は、プラスチック又は金属から作成される。いくつかの実施形態において、本体120は、成形プラスチックから作成される。本体120は、ポリカーボネートとすることができる。本体120は、ナイロンとすることができる。本体120が透過性材料から作成されるいくつかの他の実施形態において、例として、本体120は、微多孔質膜又は焼結プラスチックから作成することができる。
【0020】
本体120は、空洞122のまわりに周面124を有する。周面124は一般に、多孔質流れ面110に結合されるように構成され、それにより、多孔質流れ面110は、空洞122全体に延在する。周面124は、空洞122を囲む外向きに面する表面とすることができる。この例では、周面124は、第1の側縁面126と、第2の側縁面127と、底縁面125と、頂縁面128とを有する(図2で見ることができる)。現在の例において、底縁面125及び頂縁面128はそれぞれ、本体120に対して内向きに弧を描く。第1の側縁面126及び第2の側縁面127は一般に、平坦である。いくつかの実施形態において、本体120は、外部環境(たとえば、ディスクドライブ筐体)と空洞との間の空気流を受け入れる1つより多い開口は画定しない。
【0021】
いくつかの実施形態において、フィルタアセンブリ110は、外部環境と空洞122との間の流体連通(空気流及び/又は拡散)を受け入れる1つより多い多孔質流れ面は画定しない。いくつかの実施形態において、本体120は、外部環境と空洞122との間で空気流を受け入れるために、ブリーザポート121(図2のみ)も画定することができる。ブリーザポート121は多孔質流れ面ではない。さまざまな実施例において、ブリーザポート121は多孔質ではない。実施形態において、ブリーザポート121は、空洞122に延在する拡散チャネルを含むことができる。いくつかの例において、ブリーザポートは、ブリーザポートが筐体の外の環境と拡散連通するようなハウジング開口まわりのガスケット又は粘着ラベルによって、筐体(たとえば、以下でさらに詳細に記載されるディスクドライブ筐体)を画定するハウジングに対して封止される。ブリーザポートは一般に、3mm以下の最大断面寸法(たとえば、最大対角又は直径測定値)を有する。多孔質流れ面110は一般であり、10mm、15mm、又は20mmより大きい断面寸法を有する。多孔質流れ面110は、フィルタアセンブリ110が使用される環境、たとえば、ディスクドライブ筐体などのサイズによって制限される最大の断面寸法を有することができる。
【0022】
本体120は一般に、フィルタアセンブリ100の高さhを定義する高さを有する。本体120の高さhは、頂縁面128の高さhと、底縁面125の高さhと、空洞122の高さhとの合計と等しくすることができる。本体120(したがって、フィルタアセンブリ100)は、10mm~90mmの高さhを有することができる。本体120は、25mm、又は50~51mm、又は12~13mmの高さhを有することができる。本体120は、少なくとも12mm又は15mmの高さhを有することができる。本体120は、90mm以下の高さhを有することができる。いくつかの実施形態において、本体120は、17mm~24mmの高さhを有する。いくつかの例示的な実施態様において、フィルタアセンブリ100は、ディスクドライブに取り付けられるように構成され、以下でさらに詳細に記載されるディスクドライブによって画定される筐体の深さにわたるように構成される高さhを有する。
【0023】
いくつかの実施形態において、頂縁面128の高さh及び底縁面125の高さhはそれぞれ、本体120の厚さと等しくすることができる。本体120の厚さは、少なくとも0.5mmとすることができる。本体120の厚さは、1.2mm以下とすることができる。本体120の厚さは、さまざまな実施形態において、1.0mmとすることができる。いくつかの実施形態において、本体120の頂縁面128の高さh及び底縁面125の高さhは等しくない。いくつかの実施形態において、本体120の頂縁面128の高さh及び底縁面125の高さhはそれぞれ、0.5mm~1mmとすることができる。
【0024】
本体120及び多孔質流れ面110は、それらの間に空洞122を相互に画定する。多孔質流れ面110は、空洞122に当接し、空洞122とフィルタアセンブリ100に対する外部環境との間の空気流を可能にする。多孔質流れ面110は一般に、本体120に結合される。特に、多孔質流れ面110を画定する多孔質材料114は、本体120の周面124に結合される周領域112を有する。周領域112の厚さは、本体120の厚さに略等しくすることができる。特にこの例では、本体120の第1の側縁面126、第2の側縁面127、頂縁面128、及び底縁面125が、多孔質流れ面110を形成する多孔質材料114の周領域112に結合される。多孔質材料114及び周面124は、接着剤、超音波接合又は熱接合などの接合などで結合することができる。いくつかの実施形態において、本体120及び多孔質材料114は、オーバーモールド工程を通して結合される。
【0025】
フィルタアセンブリ100は、第1の側縁102と、第2の側縁104と、頂縁106と、底縁108とを有する(図1)。本体120及び多孔質流れ面110は、第1の側縁102、第2の側縁104、頂縁106、及び底縁108に沿って結合される。本体120及び多孔質流れ面110は、当該技術分野において知られているさまざまなアプローチ、たとえば、接着剤、熱接合、超音波接合などを通して結合することができる。
【0026】
多孔質流れ面110は、水蒸気及び汚染化学物質を含む、それを通る空気流を受け入れるように構成される。多孔質流れ面110は、さまざまな異なる材料及び材料の組合せから作成することができる。多孔質流れ面110は、蒸気がフィルタアセンブリ100に入ることを可能にするために、水蒸気透過性とすることができる。多孔質流れ面110が多孔質流れ面110を通る空気流を受け入れ、本体120が多孔質流れ面110を通る空気流を濾過するようには構成されないので、多孔質流れ面110は、フィルタアセンブリ100の入口及び出口の両方を画定する。さまざまな実施形態において、フィルタアセンブリ100は、単一の入口及び単一の出口を画定する。
【0027】
多孔質流れ面110は、さまざまな異なる材料及び材料の組合せとすることができる。いくつかの実施形態において、多孔質流れ面110は、支持スクリム層の有無に関わらず、繊維性フィルタ材料である。たとえば、線維性フィルタ材料は、たとえば、静電気濾過媒体とすることができる。多孔質流れ面110は、それを通る液水の流れを妨げるように構成することができる。いくつかの、しかし、すべてではない実施形態において、多孔質流れ面110は、液水に対して実質的に不透過性である。多孔質流れ面110は微孔質材料とすることができ、ここで、用語「微孔質」は、材料が0.001~5.0ミクロンの平均孔径を有する孔を画定することを意味することが意図される。多孔質流れ面110は、0.05~5.0ミクロン、0.2~4.0ミクロン、又は0.5~3.0ミクロンの孔径を画定することができる。1つの例において、多孔質流れ面110は、1.5ミクロンの平均孔径を有する。1つの例において、多孔質流れ面110は、3.0ミクロンの最大孔径を有する。
【0028】
いくつかの実施形態において、多孔質流れ面110は、50%未満の堅牢性、及び50%を超える気孔率を有することができる。多孔質流れ面110は、フィブリルによって相互連結される複数のノードを有することができる。複数の実施形態において、多孔質流れ面110は延伸ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)膜である。追加的に又は代替的に、多孔質流れ面110は、他の例として、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、アクリル、ポリエーテルサルホン、及び/又はポリエチレンから作成することができる。
【0029】
多孔質流れ面110は、織布又は不織布支持層に積層される、PTFE層などの通気膜を含む積層体又は複合体とすることができる。いくつかの実施形態において、多孔質流れ面110は、スクリム層に結合されたPTFE層を有することができる。いくつかの実施形態において、多孔質流れ面110は、2つのスクリム層の間に位置付けられたPTFE層などの3層を有することができる。いくつかの他の実施形態において、多孔質流れ面110は、単一のスクリム層が2つのPTFE層の間に積層された3層を有することができる。スクリム層は一般に、膜の強度及び/又は剛性を増加させるように構成される。1つの実施形態において、スクリム層はポリエステルである。スクリム層はまた、たとえば、PE、PET、及びポリプロピレンなどの、その他の材料及び材料の組合せとすることができる。
【0030】
多孔質流れ面110は、内側円筒面の一部を画定する。多孔質流れ面110は、本体120の第1の側縁面126と第2の側縁面127との間で弧を描く。さらにまた、フィルタアセンブリ100の頂縁106及び底縁108は、本体120の第1の側縁面126と第2の側縁面127との間で同心の円弧を形成する。いくつかの代替の実施形態において、図6に関して後述されるように、多孔質流れ面は、平坦な平面を形成する。
【0031】
さまざまな実施形態において、本体120に直接接着されていることによって、多孔質流れ面110を形成する多孔質材料114の周領域112は、それを通る空気流を受け入れない。よって、多孔質流れ面110は、本体120に直接接着されていない多孔質材料114の領域であると考えられる。同様に、多孔質流れ面110の高さhは、本体120の頂縁面128及び底縁面125との間で延在する。換言すれば、フィルタアセンブリ100の多孔質流れ面110の高さhは、多孔質材料114の周領域112内にあり、多孔質材料114の周領域112は、多孔質流れ面110の高さhの外側にある。多孔質流れ面110の高さhは一般に、6mmより大きい。多孔質流れ面110の高さhは、少なくとも10mmとすることができる。いくつかの実施形態において、多孔質流れ面110の高さhは、89mm以下とすることができる。いくつかの実施形態において、多孔質流れ面110の高さhは、少なくとも14mm、16mm、19mm、又は22mmである。いくつかの実施形態において、多孔質流れ面110の高さh、25mm、35mm、45mm、又は49mm以下。いくつかの実施形態において、多孔質流れ面110の高さhは、15mm~50mmである。
【0032】
多孔質流れ面110の高さhは一般に、本体120の高さhの少なくとも80%である。いくつかの実施形態において、多孔質流れ面110の高さhは一般に、本体120の高さhの90%以上である。いくつかの実施形態において、多孔質流れ面110の高さhは、本体120の高さhの85%~95%、又は90%~97%とすることができる。
【0033】
多孔質流れ面110の長さは、第1の側縁面126と第2の側縁面127との間の多孔質材料114の周領域112の内側境界線で画定される。多孔質流れ面110の長さは10mm~39mmとすることができるが、さまざまな実施形態において、多孔質流れ面110の長さは特に限定されない。フィルタアセンブリ100の長さは、フィルタアセンブリ100の第1の側縁102と第2の側縁104との間で延在する。いくつかの実施形態において、フィルタアセンブリ100の長さは12mm~52mmとすることができる。いくつかの他の実施形態において、フィルタアセンブリ100の長さは特に限定されない。
【0034】
空洞122は、吸着剤130を受け入れるように構成される。多孔質流れ面110は、フィルタアセンブリ100の外の環境から、空洞、したがって、吸着剤130を分離するために、空洞122全体で本体120に結合される。多孔質流れ面110は、フィルタアセンブリ100に対する入口及び出口を画定する。
【0035】
吸着剤130は、多孔質流れ面110と本体120との間に配設される。吸着剤130は一般に、空洞122から汚染化学物質を吸着するように構成される。吸着剤130は、物理吸着又は化学吸着材料、たとえば、乾燥剤(すなわち、水分若しくは水蒸気を吸着する材料)、又は、揮発性有機化合物、酸ガス、又はその両方を吸着する若しくはそれらと反応する材料とすることができる。好適な吸着剤は、たとえば、活性炭、活性アルミナ、モレキュラーシーブ、シリカゲル、過マンガン酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、硫酸カルシウム、又はそれらの混合物を含む。いくつかの実施形態において、活性アルミナは、活性炭と混ぜられる。
【0036】
吸着剤130は、さまざまな構造を有することができ、ビーズ、粒子、タブレットなどに限定されない。吸着剤130は、実質的に接着されていない構成物を有することができる、又は、構成物は、それ自体に又は支持スクリムなどの別の材料に、バインダで接着することができる。吸着剤が支持スクリムに結合される実施形態において、支持スクリムは、フィルタ材料と略同一の広がりを有することができる、又は、支持スクリムは、フィルタ材料によって封入することができる。さまざまな実施形態において、吸着剤130の長さ及び高さのそれぞれは、多孔質流れ面110の長さ及び高さ以下であろう。吸着剤130の長さ及び高さのそれぞれは、空洞122の長さ及び高さ以下であろう。
【0037】
さまざまな実施形態において、フィルタアセンブリ100には接着剤が存在しない。吸着剤130は、本体120及び多孔質材料114の両方に接着されない可能性がある。フィルタアセンブリ100は、吸着剤130と多孔質材料114との間に接着剤がない可能性がある。フィルタアセンブリ100は、吸着剤130と本体120との間に接着剤がない可能性がある。空洞122から接着剤を省くことで、有利なことには、接着剤が空洞122内に配設される例と比較して、空洞122により多くの吸着剤を受け入れることができることがある。しかしながら、いくつかの実施形態において、接着剤は、フィルタアセンブリ100が使用される環境にフィルタアセンブリ100を取り付けるために使用することができ、それは、後述する。
【0038】
図3は、さまざまな実施形態と一致する例示的な電子機器筐体200の簡略化された上面図である。図4は、図3の電子機器筐体200の例示的な断面図であり、図5は、図4の詳細図である。現在の例において、電子機器筐体200は、ディスク210を有するディスクドライブである。電子機器筐体200は、ディスク210を受け入れるように構成された筐体222を画定するハウジング220を有する。フィルタアセンブリ300は、筐体222内に配設される。
【0039】
ディスク210は、筐体222内に回転可能に取り付けられるように構成される。特に、ディスクは、筐体222内での回転のために軸230上に取り付けられる。さまざまな実施形態において、ディスクドライブ内のディスク210の回転は、筐体222内に空気流を引き起こす。ディスク210は、一般に円形であり、軸230と同一直線上にある中心軸xを有する。ディスク210は、37~115mmとすることができる半径rdiskを有する。いくつかの実施形態において、ディスクの半径rdiskは47.5mmである。通常、ディスクドライブは、回路212及び読書きヘッド214などの追加の構成要素を有する。
【0040】
ハウジング220は一般に、電子機器筐体200の構成要素を収容するように構成される。ハウジング220は、ベースプレート224及びカバー226を有し、ここで、カバーは、構成要素を見るために、図3から省かれているが、図4及び5で見ることができる。ハウジング220は側壁228を有する。側壁228は、ベースプレート224からカバー226まで延在する。側壁228は内面229を画定し、その一部は、筐体222の内側円筒状境界を画定する内側円筒面229-1である。さまざまな実施形態において、内側円筒面229-1は、ディスク210と同心である。さまざまな実施形態において、内側円筒面229-1は、中心軸xを中心に画定される。現在の例は、中心軸xを中心とした単一の周辺セグメントである内側円筒面229-1を示すが、さまざまな実施形態では、内側円筒面は、ディスク210のまわりの2つ以上の別個の周辺セグメントを画定する。
【0041】
側壁228は、外側ハウジング面227を有する。外側ハウジング面227は一般に、特定の形状に限定されない。現在の実施形態では、外側ハウジング面227は、矩形プロファイルを有する(図2)が、いくつかの実施形態では、外側ハウジング面227は、異なる形状、たとえば、正方形、円形、卵形などであるプロファイルを有することができる。側壁228は、内側円筒面229-1から外側ハウジング面227まで外向きに延在する。
【0042】
側壁228は、フィルタ受け部240を画定する。フィルタ受け部240は一般に、フィルタアセンブリ300を受け入れるように構成される。フィルタ受け部240は、内面229内で、側壁228、ベースプレート224、及びカバー226によって累積的に画定される。しかしながら、フィルタ受け部240はさまざまな異なる構成を有することができる。
【0043】
フィルタアセンブリ300は、フィルタ受け部240内に配設される。フィルタアセンブリ300は一般に、筐体222から湿気及び他の汚染化学物質を除去するように構成される。フィルタアセンブリ300は、多孔質流れ面310を有する。多孔質流れ面310は、水蒸気及び汚染化学物質を含む、それを通る空気流を受け入れるように構成される。
【0044】
フィルタアセンブリ300は、多孔質流れ面310に結合される本体312を有する。本体312は、それを通る流体流れに対して不透過性とすることができる。いくつかの実施形態において、本体312は、透過性材料から作成することができる。いくつかのこのような実施形態において、側壁228は、それを通る流体流れを妨げるために、本体312に当接するように構成されてもよい。フィルタアセンブリ300は、第1の側縁302と、第2の側縁304と、頂縁306と、底縁308とを有する外周縁を有する。本体312及び多孔質流れ面310は、外周縁に沿って結合される。本体312及び多孔質流れ面310は、それらの間に空洞314を相互に画定することができる。多孔質流れ面310は、空洞314に当接し、空洞314とフィルタアセンブリ300に対する外部環境との間の空気流を可能にする。
【0045】
フィルタアセンブリ300は、多孔質流れ面310と本体312との間に配設される吸着剤316を有する。吸着剤316は一般に、筐体222から汚染化学物質を吸着するように構成される。吸着剤316は、さまざまな種類の材料及び材料の組合せとすることができ、それは、図1~2を参照して上で論じられた。
【0046】
多孔質流れ面310を画定する多孔質材料318は、蒸気がフィルタアセンブリ300に入ることを可能にするために、水蒸気透過性とすることができる。多孔質流れ面310が多孔質流れ面310を通して再循環する空気流の拡散を受け入れ、本体312が空気流に対して不透過性であるので、多孔質流れ面310は、フィルタアセンブリ300の入口及び出口の両方を画定する。特に、多孔質流れ面310は、筐体222内の空気流を再循環させるために、フィルタアセンブリ300の入口及び出口の両方を画定する。
【0047】
多孔質流れ面310は一般に、筐体222から吸着剤316への汚染化学物質の通過を可能にするように構成される。多孔質流れ面310は、さまざまな異なる材料及び材料の組合せとすることができ、それは、図1~2を参照して上に記載された。多孔質流れ面310は、フィルタアセンブリ300の第1の側縁302と第2の側縁304との間で弧を描く。さまざまな実施形態において、多孔質流れ面310は、内側円筒面の一部を画定する。多孔質流れ面310は、フィルタ受け部240にわたって内側円筒面の一部を画定することができる。いくつかの実施形態において、多孔質流れ面310は、フィルタ受け部240にわたって、内面229の内側円筒面229-1を延在させることができる。いくつかの実施形態において、多孔質流れ面310の曲率は、ハウジング220の側壁228の内側円筒面229-1の曲率に一致させることができる。いくつかの実施形態において、多孔質流れ面310及び内側円筒面229-1は同心である。
【0048】
多孔質流れ面310は、中心軸xを中心に半径rを有することができる。多孔質流れ面310の内側円筒面の半径rは、44mm~100mmとすることができる。多孔質流れ面310の内側円筒面の半径rは、47mm~51mmとすることができる。いくつかの実施形態において、多孔質流れ面310の内側円筒面の半径rは、48mm~50mmである。多孔質流れ面310は、中心軸xを中心に側壁228によって画定される内側円筒面229-1の一部の半径rと等しい、中心軸xを中心とした半径rを有することができる。いくつかの実施形態において、多孔質流れ面310は、内側円筒面229-1の一部の半径rと等しくない中心軸xを中心とした半径rを有することができる。いくつかの代替の実施形態において、多孔質流れ面は、内側円筒面の一部を画定しないが、それは、以下でさらに詳細に記載される。
【0049】
図3~5に戻ると、電子機器アセンブリ200での使用中、ディスク210は、筐体222内で回転し、筐体222のあたりに空気流を発生させる。現在の技術のさまざまな実施態様において、筐体222は、再循環空気の層状空気流を促すように構成される。いくつかの実施態様において、筐体222は、筐体222のあたりに層状空気流を促すために、ヘリウムなどのガスで満たされる。ハウジング220の内側円筒面229-1及びディスクの回転が、概して、ディスク210のまわりの環状流路201で空気流を導く(図3で見ることができる)。層状の空気流の間、汚染物質は、筐体222の深さdにわたる特定の平面内で流路201のまわりを循環することがあり、そのため、流路201は、筐体の深さdにわたる複数の層状の流れ平面を画定すると言うことができる(図4で見ることができる)ことが判明している。
【0050】
多孔質流れ面310は一般に、筐体222の深さdにわたって延在する。多孔質流れ面310は、筐体222内の複数の層状の流れ平面にわたって延在するように構成することができる。多孔質流れ面310が内側円筒面の一部を画定して、半径rを有するという事実により、有利なことには、筐体222のあたりの層状の空気流の破壊を制限することができる。特に、そのような構成は、筐体222内の乱れた空気流の発生を制限することができる。
【0051】
さまざまな実施形態において、フィルタアセンブリ300の第1の側縁302及び第2の側縁304はそれぞれ、フィルタ受け部240の第1の縁部242及び第2の縁部244と同一平面上であるように構成される。第1の側縁302及び第2の側縁304がフィルタ受け部240の第1の縁部242及び第2の縁部244と同一平面上であることにより、筐体内の乱れた空気流の発生を制限することができる。「同一平面上である」は、フィルタアセンブリ300の関連する側縁が、フィルタ受け部240のそれぞれの縁部に当接し、中心軸xに対してフィルタ受け部240のそれぞれの縁部と周方向に位置合わせされることを意味する。
【0052】
電子機器筐体200の使用中、筐体222のあたりで一般に発生する空気流は、筐体の長さ及び幅(図3)に関して、さらに、筐体の深さd(図4)全体に沿って延在する。さまざまな実施形態において、筐体深さdは20.0mmより大きくすることができる。いくつかの実施形態において、筐体深さdは25.4mm(1インチ)より大きくすることができる。筐体深さdは18mm~90mmとすることができる。いくつかの実施形態において、筐体深さdは21.9mm(0.86インチ)である。
【0053】
さまざまな実施形態において、フィルタアセンブリ300は、ハウジング220のベースプレート224とカバー226との間で延在する。いくつかの実施形態において、フィルタアセンブリ300の頂縁306はカバー226に当接し、フィルタアセンブリ300の底縁308はベースプレート224に当接する。いくつかの実施形態において、多孔質流れ面310は、フィルタアセンブリ300をハウジング220に固定するために、多孔質流れ面310の上及び/又は下に固定機構を受け入れる高さhを有する。たとえば、第1のガスケット、接着剤、又は他の固定機構322は、(たとえば、多孔質流れ面310の頂縁306に隣接する)フィルタアセンブリ300の頂部とカバー226との間に配設されてもよい。いくつかの実施形態において、第2のガスケット、接着剤、又は他の固定機構320は、(たとえば、多孔質流れ面310の底縁308に隣接する)フィルタアセンブリ300の底部とベースプレート224との間に配設されてもよい。第1の固定機構320及び/又は第2の固定機構322は、いくつかの例において、フィルタアセンブリ300の構成要素とすることができる。たとえば、接着剤層320又は322は、本体312の外面、たとえば、(306でも表される)本体の頂面に結合することができる。接着剤層は、本体312の底面に結合することができる。
【0054】
多孔質流れ面310は一般に、本体312の底縁308と頂縁306との間で延在するx方向に高さhを有する。多孔質流れ面310の高さhは一般に、ディスク210に対して垂直である。フィルタアセンブリ300がカバー226からベースプレート224まで延在する実施形態において、多孔質流れ面310は、筐体の深さdから、(多孔質材料318の周領域317に結合される)本体312の頂縁面及び底縁面の高さを引いたものに等しい高さhを有する。
【0055】
筐体222の深さdに対して最小距離だけ延在する多孔質流れ面310は収集効率が改善されたことが判明している。多孔質流れ面310の高さhは一般に、対応する筐体222の深さdの30%より大きい。「対応する筐体」は、フィルタアセンブリ300が取り付けられるように構成された筐体である。さまざまな実施形態において、多孔質流れ面310の高さhは、対応する筐体222の深さdの50%より大きい。多孔質流れ面310の高さhは、対応する筐体の深さdの75%~98%、80%~95%、又は90%~98%とすることができる。多孔質流れ面310の高さhは、対応する筐体の深さdの80%~99%とすることができる。
【0056】
同様に、筐体222の深さdの大部分を延在する吸着剤316は収集効率が改善されたことが判明している。さまざまな実施形態において、吸着剤316は、多孔質流れ面310の高さ以下である高さhを有する。吸着剤316の高さhは一般に、ディスク210に対して垂直である。吸着剤316の高さhは一般に、筐体222の深さdの30%より大きい。さまざまな実施形態において、吸着剤316の高さhは、筐体222の深さdの50%より大きい。吸着剤316の高さhは、筐体の深さdの75%~98%、80%~95%、又は90%~98%とすることができる。吸着剤316の高さhは、筐体の深さdの80%~99%とすることができる。
【0057】
吸着剤316の高さhは一般に、6mmより大きい。さまざまな実施形態において、吸着剤316の高さhは、少なくとも10mmとすることができる。吸着剤316の高さhは、89mm以下とすることができる。吸着剤316の高さhは、15mm~89mmとすることができる。いくつかの実施形態において、吸着剤316の高さhは、少なくとも14mm、16mm、19mm、又は22mmである。いくつかの実施形態において、吸着剤316の高さhは、25mm、35mm、45mm、又は50mm以下である。いくつかの実施形態において、吸着剤316の高さhは、15mm~50mmである。
【0058】
フィルタアセンブリ300をハウジング220に固定するために、さまざまなアプローチを採用することができる。上記のように、1つ又は複数のガスケット320、322が、フィルタ受け部240において、ハウジング220とフィルタアセンブリ300との間に配設されてもよい。ガスケットは、ハウジング220におけるフィルタアセンブリ300の移動を制限することができる。ガスケットは、フィルタアセンブリ300の移動を制限するために、フィルタアセンブリ300とハウジングとの間の締まり嵌めを維持することができる。いくつかの実施形態において、フィルタアセンブリ300をハウジング220に固定するために、フィルタ受け部240内の本体312とハウジング220との間に接着剤を配設することができる。いくつかの実施形態において、フィルタアセンブリ300をハウジング220に固定するために、ハウジング220とフィルタアセンブリ300との間にピンを延在させることができる。いくつかの実施形態において、ハウジング220は、フィルタアセンブリ300の一部をスライド可能に受け入れるように構成されたスライドチャネルを画定することができる。
【0059】
さまざまな実施形態において、ハウジング220の側壁228によって画定される内側円筒面229-1の一部は、筐体222内のディスク210と同心であるように構成される。さまざまな実施形態において、多孔質流れ面310によって画定される内側円筒面の一部は、筐体222内のディスク210と同心であるように構成される。よって、内側円筒面229-1及びディスク210は、中心軸xを共有することができる。
【0060】
多孔質流れ面310とディスク210との間の距離は、濾過効率に影響を与える可能性があることが判明している。いくつかの実施形態において、多孔質流れ面の半径rは、少なくとも0.25mm又は0.5mmだけディスクの半径rdiskより大きい。いくつかの実施形態において、多孔質流れ面の半径rは、1~7mm、1~5mm、又は1~4mmだけディスクの半径rdiskより大きい。いくつかの実施形態において、多孔質流れ面の半径rは、2~3mmだけディスクの半径rdiskより大きい。多孔質流れ面310とディスク210との間の距離は、少なくとも0.25mm又は0.5mmとすることができる。いくつかの実施形態において、多孔質流れ面310とディスク210との間の距離は、1~7mm、1~5mm、又は1~4mmとすることができる。いくつかの実施形態において、多孔質流れ面310とディスク210との間の距離は、2~3mmとすることができる。
【0061】
図1及び2の議論において上で言及されたように、いくつかの実施形態において、本体320は、空洞314と外部環境との間の拡散性空気流を受け入れるように構成される任意選択のブリーザポート121(図2のみ)を画定することができる。このような実施形態において、ブリーザポートは、ブリーザポートから空洞314まで延在する拡散チャネルを含むことができる。このような例において、拡散チャネルは一般に、筐体222内の空気流を濾過には不十分である比較的小さい開口(たとえば、直径3mm未満)を形成する、したがって、筐体222内の空気流を再循環させるための入口及び出口ではない。さまざまな実施形態において、任意選択のブリーザポート121は、ディスクドライブの製造及び/又は使用中、ある時間の間、使用されてもよく、その後、ブリーザポート121全体の領域を空気流に対して不透過性であるようにする接着剤又は他のシール部品で封止される。
【0062】
いくつかの代替の実施形態において、多孔質流れ面は、内側円筒面の一部を画定しない。図6は、さまざまな実施形態と一致する電子機器筐体400の1つの例示的実施態様を示す。電子機器筐体400は一般に、矛盾する場合を除いて、図3~5と関連付けられた上記の説明と一致する。現在の例において、電子機器筐体400は、ディスク410が回転可能にその中で取り付けられたディスクドライブである。電子機器筐体400は、ディスク410を受け入れるように構成された筐体422を画定するハウジング420を有する。ハウジング420は、内側円筒面429-1を有する内面429を画定する側壁428と、ベースプレート424と、ここでは見ることができないカバーとを有する。フィルタアセンブリ500は、筐体422の側壁428によって画定されるフィルタ受け部440に配設される。
【0063】
フィルタアセンブリ500は、本体512に結合された多孔質流れ面510を有する。多孔質流れ面510及び本体512は、(ここでは示されていないが、図1~2の上の議論と同様の)吸着剤を受け入れるように構成される空洞を相互に画定する。多孔質流れ面510は、フィルタアセンブリ500のフィルタ入口及びフィルタ出口を画定する。現在の例において、多孔質流れ面510は平面を画定する。多孔質流れ面510は平面を画定することができる。平面は、フィルタ受け部440の第1の縁部442からフィルタ受け部440の第2の縁部444まで延在することができる。多孔質流れ面510は、ディスク410に対して垂直である。いくつかの実施形態において、多孔質流れ面510は、多孔質流れ面510に最も近いディスク410上の位置におけるディスク410の接線411と平行である可能性がある。しかしながら、多孔質流れ面510は一般に、多孔質流れ面510に最も近いディスク410の接線に対して、最大45度の角度をなすことができる。その他の構成が可能である。
【0064】
ここで、多孔質流れ面510の中心領域511は、いくつかの実施形態において、内側円筒面429-1と円周方向に位置合わせされるように構成される。よって、中心軸xと多孔質流れ面510の中心領域511との間の半径方向距離rは、内側円筒面429-1の半径rと等しくすることができる。しかしながら、いくつかの実施形態において、中心軸xと多孔質流れ面510の中心領域511との間の半径方向距離rは、内側円筒面429-1の半径rと等しくないようにすることができる。
【0065】
多孔質流れ面510とディスク410との間の距離dは、少なくとも0.25mm又は0.5mmとすることができる。いくつかの実施形態において、多孔質流れ面510とディスク410との間の距離dは、1~7mm、1~5mm、又は1~4mmである。いくつかの実施形態において、多孔質流れ面510とディスク410との間の距離dは2~3mmである。いくつかの実施形態において、多孔質流れ面510とディスク410との間の距離dは1mmである。
【0066】
さまざまな実施形態において、フィルタアセンブリ500の第1の側縁面502及び第2の側縁面504は、それぞれ、フィルタ受け部440の第1の縁部442及び第2の縁部444と同一平面上であるように構成される。第1の側縁面502及び第2の側縁面504がフィルタ受け部440の第1の縁部442及び第2の縁部444と同一平面であることにより、有利なことには、筐体422内の乱れた空気流の発生を制限することができる。
【0067】
図7は、さまざまな実施形態と一致する電子機器筐体600のさらに別の例示的実施態様を示す。電子機器筐体600は一般に、矛盾する場合を除いて、上記の説明と一致する。現在の例において、電子機器筐体600は、ディスク610が回転可能にその中で取り付けられたディスクドライブである。電子機器筐体600は、ディスク610を受け入れるように構成された筐体622を画定するハウジング620を有する。ハウジング620は、内側円筒面629-1を有する内面629を画定する側壁628と、ベースプレート624と、ここでは見ることができないカバーとを有する。フィルタアセンブリ700は、ハウジング620のフィルタ受け部640に配設される。
【0068】
フィルタアセンブリ700は、本体712に結合された多孔質流れ面710を有する。多孔質流れ面710及び本体712は、(ここでは示されていないが、図1~2の上の議論と同様の)吸着剤を受け入れるように構成される空洞を相互に画定する。多孔質流れ面710は、フィルタアセンブリ700のフィルタ入口及びフィルタ出口を画定する。現在の例において、多孔質流れ面710は平面を画定するが、いくつかの他の実施形態では、多孔質流れ面710は内側円筒面を画定することができる。多孔質流れ面710は、フィルタ受け部640の第1の縁部642からフィルタ受け部640の第2の縁部644まで延在する平面を画定する。現在の例において、以前に示された例とは異なり、本体712は略直方体の形状を有する。
【0069】
この例において、多孔質流れ面710は、内側円筒面629-1と円周方向に位置合わせされない。この例において、多孔質流れ面710は、ディスク610で同心ではない。ディスク610の中心軸xと多孔質流れ面710の中心領域711との間の半径方向距離rは、内側円筒面629-1の半径rより大きい。多孔質流れ面710とディスク610との間の距離dは、図6に関する上記の議論と一致させることができる。
【0070】
さまざまな実施形態において、フィルタアセンブリ700の第1の側部702及び第2の側部704は、それぞれ、フィルタ受け部640の第1の縁部642及び第2の縁部644と同一平面上であるように構成される。第1の側部702がフィルタ受け部640の第1の縁部642と同一平面上であり、第2の側部704がフィルタ受け部640の第2の縁部644と同一平面上であることにより、有利なことには、筐体622内の乱れた空気流の発生を制限することができる。
【0071】
上述の例と同様に、フィルタアセンブリ700の高さは一般に、ディスク610に対して垂直な方向に延在する。フィルタアセンブリ700は、上で論じられた例示的なフィルタアセンブリと一致する高さを有することができる。多孔質流れ面710の高さは一般に、ディスク610に対して垂直な方向に延在する。多孔質流れ面710は、上で論じられた例示的な多孔質流れ面と一致する高さを有することができる。同様に、吸着剤(ここでは示されていない)の高さは一般に、ディスク610に対して垂直な方向に延在する。吸着剤は、上で論じられた例示的な吸着剤と一致する高さを有することができる。
【0072】
実験データ
テストは、ディスクドライブ内の化学的浄化時に、層状の空気流平面に対する多孔質流れ面の向きが有する影響を確認するために行われた。2つの同一のフィルタはテストされた。各フィルタは、炭素及び接着剤から形成された吸着剤ウェブ材料である(フィルタは多孔質流れ面又は本体を有しなかった)。各々のフィルタは、100.5mmの面積、6.7mmの幅、及び15mmの長さを有する吸着剤流れ面を有する。吸着剤流れ面は平坦であった。第1のテストにおいて、第1のフィルタは、筐体内でカバーに結合され、吸着剤流れ面は、ディスクと平行に、さらに、ディスクドライブ内の空気流によって画定される層状の流れ平面と平行に向けられた。第2のテストにおいて、第2のフィルタは、筐体内でハウジングに結合され、ディスクで画定される平面に対して垂直な向きを有し、吸着剤流れ面の長さ(15mm)は、ディスクドライブの深さにわたった。ディスクドライブは25.1mmの深さを有した。
【0073】
139PPMのトリメチルペンタン(TMP)を有する窒素の30ml/分の流れが、ディスクドライブのカバーの注入ポートを通してドライブに注入された。空気サンプルは、フィルタの5mm上流で、ディスクの外径上のドライブカバーの3mmのサンプリングポートを通してドライブから引き抜かれた。再循環フィルタの「上流」は、ディスク回転の向きと反対の向きであると考えられる(ディスクを回転させることがドライブ内の空気流の主な駆動源であるので)。注入ポートは、ディスクドライブハウジングに関して、サンプリングポートの反対に位置付けられた。
【0074】
テストは、ディスクドライブの電源をオンにして行われ、ディスクは最高速度で回転していた。サンプリングポートからの空気サンプルは、特定の時間的間隔でTMP濃度を測定するために、水素炎イオン化検出器(FID)に導かれた。初期TMP濃度の90%までTMPを減少させるためにかかった時間が計算され、それは、T90浄化時間と呼ばれる。第1のフィルタは、層状の流れ平面と平行な流れ面を有し、141.0秒のT90浄化時間であった。第2のフィルタは、ディスクドライブの深さにわたる15mmの流れ面長さを有し、100.7秒のT90浄化時間である。
【0075】
同一の試験は、以下の2つの異なる吸着剤流れ面領域を有する追加のフィルタに対して行われた:(1)190.2mm及び(2)285.2mm。これらの追加のフィルタはそれぞれ、15mmの長さを有した。190.2mmの吸着剤面領域を有するフィルタは、吸着剤流れ面が、ディスクで画定される平面と平行で、さらに、ディスクドライブ内の空気流によって画定される層状の流れ平面と平行であるように、筐体のカバーに結合された位置でテストされた。285.2mmの吸着剤面領域を有するフィルタは、(1)吸着剤流れ面が、ディスクで画定される平面と平行で、さらに、ディスクドライブ内の空気流によって画定される層状の流れ平面と平行である、筐体のカバーに結合された位置において、且つ、(2)吸着剤流れ面が、その長さ(15mm)がディスクドライブの深さにわたって延在するように、ディスクで画定される平面に対して垂直な向きを有した向きで、テストされた。結果は図8に示されている。
【0076】
このデータは、電子機器筐体の深さにわたって延在するようにフィルタ流れ面を向けることと関連付けられる利点を示すように見える。この利点は層状の流れ環境で特に表明されると信じられており、ここで、空気流経路は、筐体のまわりで比較的平坦であり、その結果、循環する汚染物質は、より長い時間の間、(特定の流れ平面内の)特定の深さに残ることがある。
【0077】
実施形態の再表示
実施形態1.空洞を画定し、前記空洞の周囲に周面を形成する、第1の側縁面、第2の側縁面、頂縁面、及び底縁面を有する本体と、
前記空洞全体に延在し、前記周面に結合された多孔質流れ面であって、前記第1の側縁面と前記第2の側縁面との間で弧を描き、前記底縁から前記頂縁までの、14mmより大きい高さを有する、多孔質流れ面と、
前記空洞内に配設された吸着剤と
を備える、フィルタアセンブリ。
【0078】
実施形態2.前記吸着剤が、活性アルミナを備える、実施形態1又は3~13のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【0079】
実施形態3.前記吸着剤が、炭素を備える、実施形態1~2又は4~13のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【0080】
実施形態4.前記多孔質流れ面が、内側円筒面の一部を画定する、実施形態1~3又は5~13のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【0081】
実施形態5.前記多孔質流れ面が、微多孔質膜を備える、実施形態1~4又は6~13のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【0082】
実施形態6.前記本体が不透過性である、実施形態1~5又は7~13のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【0083】
実施形態7.前記多孔質流れ面が、前記フィルタアセンブリの入口及び出口の両方を画定する、実施形態1~6又は8~13のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【0084】
実施形態8.前記多孔質流れ面が、47mm~51mmの半径を画定する、実施形態1~7又は9~13のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【0085】
実施形態9.前記フィルタアセンブリに接着剤が存在しない、実施形態1~8又は10~13のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【0086】
実施形態10.前記本体が剛性である、実施形態1~9又は11~13のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【0087】
実施形態11.前記本体が、プラスチックから作成される、実施形態1~10又は12~13のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【0088】
実施形態12.前記本体の外面に結合された接着剤層をさらに備える、実施形態1~11又は13のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【0089】
実施形態13.前記多孔質流れ面の高さが、対応するディスクドライブ筐体の深さの少なくとも75%延在するように構成される、実施形態1~12のいずれか一項に記載のフィルタアセンブリ。
【0090】
実施形態14.深さを有する筐体を画定するために、ベースプレート、カバー、フィルタ受け部、及びベースプレートからカバーまで延在する側壁を備えるハウジングと、
前記フィルタ受け部に配設されたフィルタアセンブリであって、
空洞及び前記空洞のまわりの周面を画定する本体、
前記空洞全体に延在して前記周面に結合された多孔質流れ面、並びに
前記本体と前記多孔質流れ面との間に封入された吸着剤
を備える、フィルタアセンブリと
を備え、前記多孔質流れ面が、前記筐体の前記深さの少なくとも60%である高さを有し、前記多孔質流れ面が、前記本体の前記高さの少なくとも80%である高さを有する、電子機器筐体。
【0091】
実施形態15.前記多孔質流れ面が、前記フィルタ受け部にわたって内側円筒面の一部を画定する、実施形態14又は16~28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【0092】
実施形態16.前記フィルタアセンブリの頂縁が前記カバーに当接し、前記フィルタアセンブリの底縁が前記ベースプレートに当接する、実施形態14~15又は17~28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【0093】
実施形態17.前記多孔質流れ面が平面を画定する、実施形態14~16又は18~28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【0094】
実施形態18.前記多孔質流れ面が、前記フィルタアセンブリの第1の側縁と第2の側縁との間で弧を描く、実施形態14~17又は19~28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【0095】
実施形態19.前記多孔質流れ面が、ディスクと同心である、実施形態14~18又は20~28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【0096】
実施形態20.前記吸着剤が、活性アルミナと、活性炭とを備える、実施形態14~19又は21~28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【0097】
実施形態21.前記多孔質流れ面が、前記フィルタアセンブリの入口及び出口を画定する、実施形態14~20又は22~28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【0098】
実施形態22.前記吸着剤が、前記筐体深さの少なくとも75%にわたる高さを有する、実施形態14~21又は23~28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【0099】
実施形態23.前記フィルタアセンブリと前記ハウジングとの間の前記フィルタ受け部に配設されるガスケットをさらに備える、実施形態14~22又は24~28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【0100】
実施形態24.前記多孔質流れ面が、前記筐体深さの少なくとも80%にわたる高さを有する、実施形態14~23又は25~28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【0101】
実施形態25.前記側壁が、内側円筒面を画定する、実施形態14~24又は26~28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【0102】
実施形態26.前記側壁が、前記フィルタ受け部を画定する、実施形態14~25又は27~28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【0103】
実施形態27.前記フィルタ受け部が、前記内側円筒面から凹である、実施形態14~26又は28のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【0104】
実施形態28.前記本体が不透過性である、実施形態14~27のいずれか一項に記載の電子機器筐体。
【0105】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、「構成される」という文言は、特定の作業を実行する、又は、特定の構成を採用するように作成されるシステム、機器、又は他の構造を説明することにも留意すべきである。「構成される」という用語は、「配置される」、「作成される」、「製造される」などの類似の用語と交換可能に使用することができる。
【0106】
本明細書中のすべての出版物及び特許出願は、本技術が関わる技術分野における当業者のレベルを表示するものである。すべての出版物及び特許出願は、各々の個別の出版物又は特許出願が具体的且つ個別的に参照により援用された場合と同一程度に、参照により本明細書に援用される。本出願の開示と参照により本明細書に組み込まれる任意の文書の開示との間に矛盾が存在する場合、本出願の開示が優先されるものとする。
【0107】
本出願は、本主題の適応又は変形を網羅することを意図している。上記の説明は、例示を意図したものであり、限定を意図したものではなく、特許請求の範囲は、本明細書に示される説明のための実施形態に限定されないことが理解されるべきである。本明細書及び添付の特許請求の範囲の目的のために、別段示される場合を除き、すべての数値はすべての例において用語「約」によって修飾されているものとして理解されるべきである。また、すべての範囲には、開示された最大及び最小点が含まれ、本明細書に具体的に列挙されていても又はいなくてもよいその中の任意の中間範囲が含まれる。したがって、この文脈において、本明細書に列挙される値は±3パーセントの偏差を包含する。この文脈の中で、列挙された値は、数字が修飾する特性の測定値の一般的な標準誤差内である値を含むと考えられてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】