(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-10
(54)【発明の名称】スタックされた薄片のレーザ溶接
(51)【国際特許分類】
B23K 26/21 20140101AFI20230428BHJP
B23K 26/073 20060101ALI20230428BHJP
B23K 26/00 20140101ALI20230428BHJP
【FI】
B23K26/21 N
B23K26/073
B23K26/00 N
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022557751
(86)(22)【出願日】2021-03-08
(85)【翻訳文提出日】2022-11-04
(86)【国際出願番号】 EP2021055772
(87)【国際公開番号】W WO2021190911
(87)【国際公開日】2021-09-30
(32)【優先日】2020-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508175020
【氏名又は名称】コアレイズ オーワイ
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ナルヒ, マッティ
(72)【発明者】
【氏名】パユコスキ, ヘンリ
【テーマコード(参考)】
4E168
【Fターム(参考)】
4E168BA02
4E168BA21
4E168BA87
4E168CB04
4E168DA02
4E168DA28
4E168DA32
4E168DA39
4E168EA15
4E168EA17
(57)【要約】
金属薄片のスタック(22)を金属タブ(24)上へレーザキーホール溶接するための方法が開示される。方法は、集束中心ビームの電力および集束環状ビームの電力を独立して調節し、すべての薄片(22)およびタブ(24)を通した溶接部(34)を形成する。環状ビームは、金属を溶融温度あたりまで加熱し、キーホールの口を広げ、溶融プールを安定化させるのに十分な電力を提供する。中心ビームは、キーホールを形成するのに十分な追加の電力を提供する。環状ビームの電力は、中心ビームの電力よりも長い時間持続される。複数のそのような溶接部が、機械的強度および電気伝導性を提供するために形成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の銅薄片を銅タブ上へレーザ溶接するための方法であって、前記方法は、
前記薄片をスタックに組み立て、前記薄片のスタックおよび前記タブを圧縮し、ワークピースを形成するステップと、
溶接されるべき場所における前記ワークピースの表面にレーザ放射の集束ビームを指向させるステップであって、前記集束ビームは、中心ビームおよび同心円状の環状ビームを含む、ステップと、
前記環状ビームの電力を第1の電力まで上昇させるステップと、
前記溶接されるべき場所における前記ワークピースの表面を少なくとも1100ケルビンに加熱するのに十分な第1の時間にわたって、前記環状ビームの電力を持続させることステップと、
前記中心ビームの出力を第2の電力まで上昇させるステップであって、前記中心ビームは、前記溶接されるべき場所における前記ワークピースの表面が1100ケルビンに到達した後に前記第2の電力に到達する、ステップと、
すべての前記薄片および前記タブを溶融するのに十分な第2の時間にわたって前記中心ビームの電力を持続させ、それによって、すべての前記薄片および前記タブを接合する溶接部を形成するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記環状ビームの電力を持続させるステップの間、前記環状ビームの電力は、前記第1の電力に持続される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記環状ビームの電力を持続させるステップの間、前記環状ビームの電力は、変調される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記中心ビームの電力を持続させるステップの間、前記中心ビームの電力は、第2の電力に持続される、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記中心ビームの電力を持続させるステップの間、前記中心ビームの電力は、変調される、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記中心ビームの電力を上昇させるステップの間、前記環状ビームの電力は、第3の電力まで下降させられる、前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記環状ビームの電力は、前記第2の時間の間、前記第3の電力に持続される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記環状ビームの電力は、前記第2の時間の間、変調される、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記第3の電力は、約700ワット~約1300ワットである、請求項6~8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記第1の電力は、約1350ワット~約1650ワットである、前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記第2の電力は、約1300ワット~約1600ワットである、前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記第1の時間は、持続時間が約0.2ミリ秒~約10ミリ秒である、前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記第2の時間は、持続時間が約0.1ミリ秒~約5ミリ秒である、前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記集束ビームは、80度~90度の入射角で前記ワークピースの表面上へ指向される、前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
20~100枚の薄片が、前記タブ上へ溶接される、前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
各薄片は、約5マイクロメートル~約15マイクロメートルの厚さを有する、前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
前記集束ビームを指向させるステップ、前記環状ビームの電力を上昇させるステップ、前記環状ビームの電力を持続させるステップ、前記中心ビームの電力を上昇させるステップ、および前記中心ビームの電力を持続させるステップは、複数の場所において複数の溶接部を形成するために、複数回繰り返される、前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
前記中心ビームは、前記ワークピースの表面上において約100ミクロン~約400ミクロンの直径を有し、前記環状ビームは、前記ワークピースの表面上において約300ミクロン~約1200ミクロンの直径を有する、前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
複数のアルミニウム薄片をアルミニウムタブ上へレーザ溶接するための方法であって、前記方法は、
前記薄片を組み立て、前記薄片のスタックおよび前記タブを圧縮し、ワークを形成するステップと、
溶接されるべき場所における前記ワークピースの表面にレーザ放射の集束ビームを指向させるステップであって、前記集束ビームは、中心ビームおよび同心円状環状ビームを含む、ステップと、
前記環状ビームの電力を第1の電力まで上昇させる一方で、前記中心ビームの電力を第2の電力まで上昇させるステップと、
前記環状ビームの電力を第1の時間にわたって持続させるステップと、
前記中心ビームの電力を第2の時間にわたって持続させ、次いで、前記中心ビームの電力を下降させるステップであって、前記第1の時間は、前記第2の時間より長い、ステップと
を含み、
前記第2の時間は、すべての前記薄片および前記タブを溶融するのに十分であり、それによって、すべての前記薄片および前記タブを接合する溶接部を形成する、方法。
【請求項20】
前記環状ビームの電力を持続させるステップの間、前記環状ビームの電力は、前記第1の電力に持続される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記環状ビームの電力を持続させるステップの間、前記環状ビームの電力は、変調される、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記中心ビームの電力を持続させるステップの間、前記中心ビームの電力は、前記第2の電力に持続される、請求項19~21のいずれかに記載の方法。
【請求項23】
前記中心ビームの電力を持続させるステップの間、前記中心ビームの電力は、変調される、請求項19~21のいずれかに記載の方法。
【請求項24】
前記第1の電力は、約1350ワット~約1650ワットである、請求項19~23のいずれかに記載の方法。
【請求項25】
前記第2の電力は、約1450ワット~約1750ワットである、請求項19~24のいずれかに記載の方法。
【請求項26】
前記第1の時間は、持続時間が約0.5ミリ秒~約20ミリ秒である、請求項19~25のいずれかに記載の方法。
【請求項27】
前記第2の時間は、持続時間が約0.1ミリ秒~約5ミリ秒である、請求項19~26のいずれかに記載の方法。
【請求項28】
前記集束ビームは、80度~90度の入射角で前記ワークピースの表面に指向される、請求項19~27のいずれかに記載の方法。
【請求項29】
20~100枚の薄片が、前記タブ上へ溶接される、請求項19~28のいずれかに記載の方法。
【請求項30】
各薄片は、約5マイクロメートル~約15マイクロメートルの厚さを有する、請求項19~29のいずれかに記載の方法。
【請求項31】
前記集束ビームを指向させるステップ、前記環状ビームおよび前記中心ビームの電力を上昇させるステップ、前記環状ビームの電力を持続させるステップ、および前記中心ビームの電力を持続させるステップは、複数の場所において複数の溶接部を形成するために、複数回繰り返される、請求項19~30のいずれかに記載の方法。
【請求項32】
前記中心ビームは、前記ワークピースの表面上において約100ミクロン~約400ミクロンの直径を有し、前記環状ビームは、前記ワークピースの表面上において約300ミクロン~約1200ミクロンの直径を有する、請求項19~31のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権)
本願は、2020年3月24日に出願された米国特許出願第16/828,194号の優先権を主張し、その開示は、参照によりその全体が本明細書に援用される。
【0002】
発明の技術分野
本発明は、概して、レーザ照射の集光ビームを使用した溶接に関する。本発明は、特に、集光中心ビームと集光環状ビームを使用して金属薄片のスタックを溶接することに関する。
【背景技術】
【0003】
背景分野の議論
レーザ照射のビームが、金属および合金を含む広範囲の材料製のワークピースを切断、穴あけ、溶接、マーキング、スクライビングするために、ますます使用されている。従来の機械的加工は、加工されたワークピースに応力が加えられたときに伝搬するマイクロクラックなどの不必要な欠陥を生産し、それによって、加工されたワークピースを劣化させて弱める。レーザ加工は、このような不必要な欠陥を最小限にし、より欠点がなく、より小さい熱影響ゾーンを引き起こす。レーザ加工は、集光レーザビームを使用して、不必要な欠陥の形成を最小限にする一方で、高品質のエッジおよび壁を有する精密なカットおよび穴を生産する。
【0004】
レーザ溶接において、集光レーザビームは、各溶接スポットまたはシームを正確に位置決めする一方で、付随する加熱を最小限にする。2つの主要なレーザ溶接体制を区別することは、有益である。伝導溶接は、より低いレーザ出力およびより低い出力密度で発生する。吸収されるレーザ出力が、照射材料を加熱し、接合される各パーツの材料を溶解し、これは、流動し、混合し、凝固する。キーホール溶接は、照射材料の一部を蒸発させるのに十分であるより高いレーザ出力およびより高い出力密度で発生する。周囲の溶解材料上の蒸発された材料の圧力は、特徴的な狭いかつ深い形態を有する、溶解材料を通したチャネルを開放し、これは、レーザビームの深い穿通を可能にする。出来上がったキーホール溶接は、一般的に、伝導溶接より狭く、より深く、かつより高強度である。しかしながら、高温の溶解材料の動的プールにおいて安定したキーホールを維持することが難しい場合がある。
【0005】
リチウムイオン電池は、携帯電子機器、電気自動車、その他のほとんどの現代の再充電可能な電気機器に不可欠な技術である。電池の各セルは、電解液に浸された薄い金属薄片の2つのスタックを含む。金属は、ほとんど多くの場合、アルミニウムまたは銅であり、薄片は、約10マイクロメートル(μm)の厚さを有する。それらは、各薄片スタックにおいて、典型的には、20~40個の個別の薄片である。薄片スタックは、円筒形に丸められ得る、または、平坦に置かれ得る。電解液は、溶媒に溶解されたリチウム塩である。各薄片スタックは、電気的接続のためにセルから突出する金属タブに電気的に接続されている。複数のセルは、電気的に接続され、電気機器の電圧および電流の要件に応じて、直列におよび/または並列に電池を形成する。複数の電池は、直列におよび/または並列に電気的に接続され、電池パックを形成し得る。
【0006】
それぞれのタブへのスタック内の各薄片の機械的取り付けおよび電気的接続は、電池の完全性、信頼性、および性能のために重要である。しかしながら、複数の薄い金属薄片をかなり厚い金属タブに接合することは、特に薄片スタックおよびタブが異なる材料で作製されているとき、困難である。完成した接合部は、強く、耐久性があり、低い電気抵抗を有していなければならない。精密抵抗溶接が使用されるが、高い電気伝導率を伴うこれらの金属に関する界面抵抗に依存し、これらの金属の高い熱伝導率は、多くの電流が印加されなければならないことを意味する。超音波溶接が使用されるが、接合されるべき部品の機械的圧縮を要求し、これは、任意の組み立ての前に接合されなければならない。アルミニウムは、このような非レーザプロセスにおいて壊されなければならない耐久性のある酸化層を有する。このような理由から、レーザ溶接が好まれ、全体の熱の蓄積を最小限に抑えるために正確な送達出力を提供する。キーホールレーザ溶接は、薄片スタックとタブとの厚さ全体を通して強力な溶接を形成することが可能である。一部の電池設計は、電池内のセルを取り付けて接続するための追加の薄片ないしタブの接合部を含み、これも、キーホールレーザ溶接からの恩恵を受ける。
【0007】
キーホールレーザ溶接のときの1つの問題は、蒸気圧と、蒸気流によって引き起こされる剪断応力と、蒸発に起因する反動と、溶接プール周辺の急速な材料循環との組み合わせに起因した、溶接プールからの溶融材料の噴出であり、これは、溶融材料の表面張力を克服する。「スパッタ」として知られるこの噴出された材料の液滴は、汚染を引き起こす金属表面上で再凝結する。この噴出は、完成した溶接部の上面および底面から材料がない状態にし、これによって、完成した溶接部を弱める。キーホールレーザ溶接の時の別の問題は、キーホールの形成および維持することに関与する複雑な動力学に起因した、一貫性のない穿通深度である。
【0008】
クリーンかつ一貫した溶接部を生産する、金属薄片スタックを金属タブにレーザ溶接するための、急速な、簡単な、かつ信頼性の高いプロセスに関する必要性が存在する。本プロセスは、それらの間に低電気抵抗を伴う、すべての薄片スタックとタブの全厚さを通した強力な接合部を生産しなければならない。好ましくは、このプロセスは、溶接あたりのコストを増加させず、大量自動製造に適合している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
1つの側面では、本発明による複数の銅薄片を銅タブ上へレーザ溶接するための方法は、薄片をスタックに組み立て、薄片のスタックおよびタブを圧縮し、ワークピースを形成することを含む。レーザ放射の集束ビームは、溶接されるべき場所におけるワークピースの表面に指向される。集束ビームは、中心ビームおよび同心円状環状ビームを含む。環状ビームの電力は、第1の電力まで上昇させられ、溶接されるべき場所におけるワークピースの表面を少なくとも1100ケルビン(K)まで加熱するのに十分である第1の時間にわたって持続される。中心ビームの電力は、第2の出力まで上昇させられ、溶接されるべき場所におけるワークピースの表面が1100Kに到達した後に第2の電力に到達する。中心ビームの電力は、すべての薄片およびタブを溶融するのに十分である第2の時間にわたって持続され、それによって、すべての薄片およびタブを接合する溶接部を形成する。
【0010】
別の側面では、本発明による複数のアルミニウム薄片をアルミニウムタブ上へレーザ溶接するための方法は、薄片をスタックに組み立て、薄片のスタックおよびタブを圧縮し、ワークピースを形成することを含む。レーザ放射の集束ビームは、溶接されるべき場所におけるワークピースの表面に指向される。集束ビームは、中心ビームおよび同心円状環状ビームを含む。環状ビームの電力は、中心ビームの電力を第2の電力まで上昇させる一方で、第1の電力まで上昇させる。環状ビームの電力は、第1の時間にわたって持続される。中心ビームの電力は、第2の時間にわたって持続され、次いで、中心ビームの電力は、下降させられる。第1の時間は、第2の時間より長い。第2の時間は、すべての薄片およびタブを溶融するのに十分な時間であり、それによって、すべての薄片およびタブを接合する溶接部を形成する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成する添付図面は、本発明の好ましい実施形態を模式的に示しており、上に与えられた一般的説明および下に与えられる好ましい実施形態の詳細な説明と共に、本発明の原理を説明するのに役立つ。
【0012】
【
図1A】
図1Aは、本発明のレーザ溶接方法を実装するためのレーザ溶接装置の1つの好ましい実施形態を、部分的に断面で模式的に示す側面図であり、装置は、少なくとも2つのレーザ放射ビームを発生させるレーザ源、光ファイバ、および集束レンズを含む。
【
図1B】
図1Bは、
図1Aの光ファイバの詳細を模式的に示す断面図であり、これは、中心ビームを誘導するための中心コアと、環状ビームを誘導するための環状コアとを有する。
【
図2】
図2は、銅薄片のスタックを銅タブに溶接するために
図1Aおよび
図1Bの装置を使用した、本発明によるレーザ溶接方法を模式的に示す、ビーム電力対時間のグラフである。
【
図3】
図3Aは、
図2の本発明の方法を使用して作られた銅ワークピースにおける溶接部の平面図であり、
図3Bは、その拡大平面図であり、写真は、溶接中に前面であった薄片のスタックの表面を示す。
【
図4】
図4は、アルミニウム薄片のスタックをアルミニウムタブに溶接するための
図1Aおよび
図1Bの装置を使用した、本発明によるレーザ溶接方法を模式的に示す、ビーム電力対時間のグラフである。
【
図5A】
図5Aは、
図4の本発明の方法を使用して作られたアルミニウムワークピースの溶接部の平面図であり、写真は、溶接中に前面であった薄片のスタックの表面を示す。
【
図5B】
図5Bは、
図5Aのワークピースにおける溶接部の平面図であり、写真は、溶接中に裏面であったタブの表面を示す。
【
図6】
図6は、
図4の本発明の方法を使用して作られたアルミニウムワークピースの溶接部の平面図であり、写真は、溶接中に前面であったタブの表面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
発明の詳細な説明
ここで図面を参照すると、同様の構成要素が同様の数字によって指示されており、
図1Aおよび1Bは、本発明のレーザ溶接方法において使用される装置10を模式的に示している。レーザ源12が、レーザ放射の少なくとも2つのビームを光ファイバ14を通して集束レンズ16に送達する。光ファイバ14は、レーザ放射の中心ビームを誘導するための中心コア40を含む。中心コア40は、同心円状の低屈折率クラッド42を有する。光ファイバ14は、レーザ放射の環状ビームを案内するための環状コア44をさらに含む。環状コア44は、低屈折率クラッド42と低屈折率クラッド46との間に同心円状に位置する。レーザ源12は、中心ビームを中心コア40に、環状ビームを環状コア44に送達するように構成される。このようなレーザ光源をこのような光ファイバと統合したレーザシステムは、市販されている。例えば、カリフォルニア州サンタクララのCoherent Inc.からのHighlight
TM FL-ARMレーザである。このレーザシステムの1つの特徴は、中心ビームおよび環状ビームの出力が独立して選択および調整できることである。
【0014】
集束レンズ16は、集束ビーム18を形成し、集束ビーム18は、集中する実線として描かれた集束中心ビームと、集中する破線として描かれた同心円状集束環状ビームとを備える。集束ビームは、焦点20に向かって集中し、集束中心ビームは、同心円状集束環状ビームよりはるかに小さな直径を有する。集束ビーム18は、一緒に溶接されるべき金属薄片のスタック22および金属タブ24を備えるワークピースに向けられる。スタック22およびタブ24は、銅、ニッケル、ニッケルめっきされた銅、アルミニウム、合金鋼、または、セルまたは電池を作るために選択された他の金属または金属合金で作られ得る。スタックおよびタブは、同じ金属で作られ得る、または、異なる金属で作られ得る。スタック22およびタブ24は、クランプ26によって圧縮され、ワークピースを形成し、スタック内の個々の薄片間およびスタックとタブとの間の間隙を排除する。任意の残りの隙間は、好ましくは、個々の薄片の厚さの20%未満であり、最も好ましくは、個々の薄片の厚さの10%未満である。図面では、ワークピースおよびクランプは、断面において描かれている。
【0015】
ワークピースは、平行移動ステージ28によって支持され、必要に応じて移動される。焦点20は、ワークピースの前面に近接して位置する。焦点は、ビームスキャナ30によって、ワークピースを横断して横方向に移動され、ビームスキャナ30は、レーザ溶接中に焦点20の急速な移動を可能にするために音響光学偏向器または検流計作動ミラーを含み得る。ビームスキャナ30および集束レンズ16は、都合よく、レーザ加工ヘッド32内へ統合され得る。例として、集束レンズ16は、レーザ加工ヘッド32を用いてアクセス可能なワークピースの表面全体にわたって一貫した焦点深度を維持するための平坦野対物レンズであり得る。加工ヘッド32はまた、随意的なビームエクスパンダ(ここでは図示されず)を含み得、随意的なビームエクスパンダは、光ファイバ14と集束レンズ16との間に位置し、集束前に光ファイバから現れるビームを拡大およびコリメートする。溶接部34が、集束ビーム18に暴露されると、ワークピースを通して形成される。
【0016】
図2は、複数の薄片をタブ上へ溶接するための、本発明によるレーザ溶接方法50の好ましい一実施形態に関する、中心コアにおける電力および環状コアにおける電力対時間を模式的に示す。ここで、薄片およびタブは、銅、ニッケルめっきされた銅、または銅合金で作られている。薄片は、最初にスタックに組み立てられ、薄片のスタックは、クランプによってタブ上へ押圧される。ワークピースの前面は、集束ビーム18に暴露され、これは、前面上の溶接されるべき場所に指向される。環状ビームの電力は、第1の電力P1まで上昇させられ、第1の時間T1の間、第1の電力P1に持続され、これは、溶接される場所におけるワークピースの表面を少なくとも1100Kまで、より好ましくは1300Kまで加熱するのに十分である。第1の時間T1の間、環状ビームは、ワークピースの表面を予熱する。約1300Kにおける銅に関して、熱伝導率の急激な低減と、約1μmの波長を有する放射のための光吸収の急激な増加とが存在することが知られている。この温度を通して銅を加熱することは、熱伝導率を約2分の1に低減し、近赤外線の光吸収は約3分の1に増加する。
【0017】
第1の時間T1の終わりに向かって、中心ビームの電力は、第2の電力P2まで上昇させられ、第2の時間T2の間、第2の電力P2に持続され、これは、すべてのスタックの薄片22およびタブ24を溶融するのに十分である。中心ビームによるこの溶融は、スタックの薄片22およびタブ24のすべてを接合する溶接部34を形成する。集束中心ビームは、好ましくは、すべての薄片およびタブを貫通する溶融材料においてキーホールを形成する。環状ビームの電力は、第3の電力P3まで下降させられる一方で、中心ビームの電力は、第2の電力P2まで上昇させられる。第3の電力P3は、キーホールの口を広く開け続け、キーホールから金属蒸気を逃がすことを可能にし、スパッタの形成を最小限にするのに十分なように、選択される。第2の時間T2の間、中心ビームの電力は、好ましくは、すべての薄片およびタブを溶融するのに必要とされる最小電力に限定され、環状ビームの電力は、好ましくは、スパッタを防止するのに必要とされる最小電力に限定される。ワークピースに印加される総電力を最小限にすることは、完成した溶接部の周囲の熱影響ゾーンを低減し、溶接されたワークピースにおける任意の不要な欠陥の形成を防止する。
【0018】
図3Aは、
図2の方法50を使用して溶接された例示的なワークピースの平面図写真である。
図3Bは、同一の溶接されたワークピースの高倍率の平面図写真である。本ワークピースは、ニッケルめっきされた銅タブ上へ押圧された25枚の銅薄片のスタックであった。各薄片は、6μmの厚さを有し、タブは、300μmの厚さを有していた。
【0019】
図1Aおよび1Bを参照すると、レーザ源12は、Highlight
TM FL8000-ARMレーザであり、1070ナノメートルの波長で光ファイバ14の各コアを通して最大4kWの電力を独立して提供するものであった。中心コア40は、100μmの直径を有し、環状コア44は、290μmの外径を有していた。レーザ加工ヘッド32は、ドイツ、プフハイムのSCANLAB GmbHから入手可能なSCANLAB intelliSCAN 30スキャンヘッドであった。集束レンズ16は、1.4倍の倍率を提供し、その結果、集束中心ビームは、約140μmの直径を有し、集束環状ビームは、約405μmの外径を有していた。窒素シールドガスが、溶接中に、ワークピース上の溶接されるべき場所に指向された。集束ビーム18は、図面に描かれているように、ほぼ垂直の入射角(90
o)でスタックの表面に印加された。80
o~90
oの間の入射角が有益であることが分かった。クランプ26は、単一の金属ブロックから機械加工され、溶接されるべき場所の周囲でワークピース上へ押圧された。集束ビーム18は、クランプにおける切り欠きを通してワークピース上へ指向された。
【0020】
図3Aおよび
図3Bは、スタックの表面を示し、これは、集束ビームに暴露されるワークピースの前面であり、従って、キーホール溶接中の入射面であった。ワークピースは、2つのジグザグ状列に沿って42箇所で溶接された。図示される実施例では、列は、列に沿って連続的場所に集光ビームを指向することによって、順次溶接された。各位置において、電力は、
図2に描かれているように環状コアおよび中心コアを通して印加され、溶接部を作成した。ここで、第1の電力P1=1500ワット(W)、第2の電力P2=1450W、第3の電力P3=1000W、第1の時間T1=1ミリ秒(ms)、第2の時間T2=1msである。
【0021】
ここで、「オフ電力」とは、集束ビームへの長期暴露中、ワークピースの表面を溶融するには低すぎ、かつ、ワークピースを損傷させるには低すぎる電力を指す。本実施例におけるオフ電力は、0Wである。環状ビームの電力は、オフ電力から第1の電力P1まで約3msかけて上昇させられた。中心ビームの電力は、オフ電力から第2の電力P2まで約1msで上昇させられた一方で、環状ビームの電力は、第1の電力P1から第3の電力P3まで同時に下降させられた。中心ビームの電力は、第2の電力P2からオフ電力まで下降させられ、環状ビームの電力は、第3の電力P3からオフ電力まで約1msかけて同時に下降させられた。電力は、各位置において約7msの合計時間にわたって印加され、42個の溶接を完了するために約0.54秒の全体時間を要した。この全体時間は、集束ビームを場所間で平行移動させるために要した時間を含む。
【0022】
第1の時間T1中に集束環状ビームによって提供される予熱は、集束中心ビームが提供するより深い溶融および溶接のために必要とされる近赤外線電力を低減させた。予熱は、これによって、ワークピースに印加されるレーザエネルギーを低減させ、熱影響ゾーンを低減させる。また、予熱は、集束中心ビームがワークピース内へより深く貫通することを可能にし、これは、溶接品質をさらに改善させた。
【0023】
図3Aおよび
図3Bの例で適用されるレーザ溶接方法50では、中心ビームの電力は、第2の電力P2まで上昇させられると同時に、環状ビームの電力は、第3の電力P3まで下降させられた。しかしながら、この同時傾斜は、成功した溶接を形成するための必要条件ではない。スタックの表面が1100Kに達した後に中心ビームが第2の電力P2に到達すること、および、中心ビームが第2の電力P2に到達するまで2つの集束ビームが一緒に少なくともこの温度を維持することが十分である。同様に、オフ電力への2つのビームの同時傾斜は、成功した溶接を形成するために、必要ではない。いくつかのワークピースに関して、キーホールが圧潰される電力まで中心ビームが下降させられるまで、環状ビームの電力を持続させることが望ましい場合がある。
【0024】
レーザ溶接方法50は、約1350W~約1650Wの典型的な第1の電力P1と、約1300W~約1600Wの典型的な第2の電力P2と、約700W~約1300Wの典型的な第3の電力P3とを有する。第1の時間T1は、典型的には、約0.2ms~約10msとであり、第2の時間T2は、典型的には、持続時間が約0.1ms~約5msである。
【0025】
図4は、複数の薄片をタブ上へ溶接するための、本発明によるレーザ溶接方法60の別の好ましい実施形態に関して、中心コアの電力および環状コアの電力対時間を模式的に示す。ここで、薄片およびタブの両方は、アルミニウムまたはアルミニウム合金で作られている。再び、薄片は、最初にスタックに組み立てられ、薄片のスタックは、クランプによってタブ上へ押圧される。ワークピースの前面は、集束ビーム18が暴露され、これは、ワークピースの前面上の溶接されるべき場所に指向される。環状ビームの電力は、第1の電力P1まで上昇させられる一方で、中心ビームの電力は、第2の電力P2まで上昇させられる。環状ビームの電力は、第1の時間T1だけ持続され、次いで、下降させられる。中心ビームの電力は、第1の時間T1よりも短い第2の時間T2だけ持続され、次いで、下降させられる。第2の時間T2は、すべてのスタックの薄片22およびタブ24を溶融するのに十分な長さであるように選択される。中心ビームによるこの溶融は、スタック22の薄片およびタブ24のすべてを接合する溶接部34を形成する。第1の時間T1は、キーホールの制御された圧潰と溶融プールの制御された圧潰を可能にするのに十分な長さであるように選択される。この制御された圧潰および収縮は、金属蒸気を溶融プールから逃がすことを可能にし、それによって、溶接ワークピースにおけるボイドを防止するとともに、任意の亀裂形成を最小限にするための焼きなましを提供する。
【0026】
図5Aおよび
図5Bは、
図4の方法60を使用して溶接された例示的ワークピースの平面視写真である。ワークピースは、アルミニウムタブ上へ押圧された24枚のアルミニウム薄片のスタックであった。各薄片は、12μmの厚さを有し、タブは、400μmの厚さを有していた。レーザ光源、光ファイバ、レーザ加工ヘッド、集束レンズ、シールドガス、およびクランプは、
図3Aおよび
図3Bの例と同一であった。
図5Aは、スタックの表面を示し、これは、集束ビームに暴露されるワークピースの前面であり、従って、キーホール溶接中の入射面であった。
図5Bは、タブの裏面である。ワークピースは、2つのジグザグ状列に沿って42箇所で溶接され、列は、順次溶接された。各場所において,電力は、
図4に描かれているように環状コアおよび中心コアを通して印加され、溶接を作成した。ここで、第1の電力P1=1500W、第2の電力P2=1600W、第1の時間T1=5ms、第2の時間T2=1msである。
【0027】
図示される実施例におけるオフ電力は、0Wであった。環状ビームの電力は、オフ電力から第1の電力P1まで約3msかけて上昇させられた一方で、中心ビームの電力は、オフ電力から第2の電力P2まで同時に上昇させられた。中心ビームの電力は、第2の電力P2からオフ電力まで約1msかけて下降させられた。環状ビームの電力は、第1の電力P1からオフ電力まで約1msかけて下降させられた。電力は、約9msの合計時間にわたって各位置において印加され、全42個の溶接を完了するために約2.06sの合計時間を要した。この例における第1の電力P1への環状ビームおよび第2の電力P2への中央ビームの同時傾斜は、飛散を防ぐのに有益であることが分かった。
【0028】
図6は、
図4の方法60を使用して溶接された別の例示的ワークピースの平面視写真である。ここでのワークピースは、24枚のアルミニウム薄片のスタック上へ押圧されたアルミニウムタブであった。各薄片は、12μmの厚さを有し、タブは、400μmの厚さを有していた。レーザ光源、光ファイバ、シールドガス、およびクランプは、上記実施例におけるものと同一のものであった。レーザ加工ヘッド32は、ドイツ、クラインマッハナウのII-VI Inc.から入手可能なRLSK 3d遠隔レーザ溶接ヘッドであった。集束レンズ16は、3倍の倍率を提供し、その結果、集束中心ビームは、約300μmの直径を有し、集束環状ビームは、約870μmの外径を有していた。図面は、タブの表面を示し、これは、集束ビームに暴露されるワークピースの表面であり、従って、キーホール溶接中の入射面であった。ワークピースは、2つのジグザグ状列に沿って40箇所において溶接され、列が順次溶接された。ここで、第1の電力P1=1500W、第2の電力P2=1600W、第1の時間T1=6ms、第2の時間T2=1msである。
【0029】
図示される実施例におけるオフ電力は、0Wであった。環状ビームの電力は、オフ電力から第1の電力P1まで約8msかけて上昇させられた一方で、中心ビームの電力は、オフ電力から第2の電力P2まで同時に上昇させられた。中心ビームの電力は、第2の電力P2からオフ電力まで約1msかけて下降させられた。環状ビームの電力は、第1の電力P1からオフ電力まで約2msかけて下降させられた。電力は、約16msの合計時間にわたって各位置において印加され、全40個の溶接を完了するのに約1.07sの全体時間を要した。
【0030】
レーザ溶接方法50および60のための典型的なワークピースは、タブ上へ溶接されるべき20~100の個々の薄片を有する。各薄片は、約5μm~約15μmの典型的な厚さを有する。典型的なタブは、約100μm~約500μmの厚さを有する。典型的な集束中心ビーム直径は、約100μm~約400μmであり、典型的な集束環状ビーム直径は、ワークピースの表面上で約300mm~約1200mmである。レーザ溶接方法60は、約1350W~約1650Wの典型的な第1の電力P1と、約1450W~約1750Wの典型的な第2の電力P2とを有する。第1の時間T1は、典型的には、約0.5ms~約20msであり、第2の時間T2は、典型的には、持続時間が約0.1ms~約5msである。
【0031】
図5A、
図5B、および
図6は、スタック22の外面またはタブ24の反対側の外面のいずれかに入射する集束ビーム18を用いて本発明の溶接方法が機能することを一緒に示している。一般に、薄片のスタックをタブに確実に接合するためには、複数の溶接部を作ることが必要である。溶接部の数がより多く、密度がより高いほど、より高い電気伝導度を有するより強固な接合部を提供する。しかしながら、当業者であれば、溶接部の総数とそれらすべての溶接部を完成させるための全体時間との間に妥協が存在することを認識しているため、溶接部の数および密度は、特定の用途に特有である。溶接されるワークピースの全体面積は、個々の溶接部の数を変化させることによって容易に拡大縮小される。本発明の方法は、セル内の陽極または陰極タブに薄片のスタックを接合するように適用されることが可能である。本発明の方法はまた、電池内のセルを電気的に接続する薄片を接合するために適用されることが可能である。
【0032】
ビームスキャナ30は、ワークピース上の複数の溶接されるべき場所間で横方向に集光ビーム18を平行移動させる。溶接部が、ファイバの各コアを通して集束レンズを通してワークピース上へレーザ放射のパルスを送達することによって、これらの場所の各々において作られる。
図2および
図4は、それぞれ、レーザ溶接方法50および60に関して各溶接部を作るために使用されるパルス対の電力プロファイルを示す。線形電力傾斜が、本明細書において示されて議論されたが、図示および説明を簡単にするために、本発明の溶接方法は、中心ビームおよび/または環状ビームの他のタイプの電力傾斜を適用することによって、最適化され得る。例えば、指数関数的な電力傾斜である。
【0033】
本明細書の実施例では、環状ビームおよび中心ビームは、それぞれ第1の電力P1および第2の電力P2という一定の電力で持続されていたが、本発明の溶接方法は、第1の時間T1および第2の時間T2の間にこれらのビームの電力を変調することによって、さらに最適化され得る。例えば、
図4のレーザ溶接方法60において、環状ビームの電力を第1の電力P1とずっと低い電力との間で急速に循環させることによって、金属蒸気を逃がし、それによって、溶接部にけるボイドの形成を防止する。代替的には、キーホールが閉鎖した後に第1の電力P1からより低い電力に下降させることによって、冷却金属を焼きなまし、それによって、溶接部における亀裂の形成を防止する。重要な要件は、キーホール溶接中にキーホールの口を広げ、溶接プールを安定させ、次いで、キーホールの制御された圧潰および溶融プールの制御された収縮を可能にするために、環状ビームに十分な電力を提供することである。
【0034】
要約すると、中心ビームおよび環状ビームを含む集束レーザビームを使用して、金属薄片のスタックを金属タブ上へ溶接するための本発明の方法が上述される。集束環状ビームは、溶接されるべき場所を金属の溶融温度あたりまで加熱するのに十分な電力を有する。集束中心ビームは、すべての薄片およびタブを接合するキーホール溶接を形成するのに十分な追加の電力を有し、十分な時間持続される。環状ビームは、より長い時間持続され、これは、高熱伝導率の金属(銅など)に予熱を提供し、蒸気を巻き込みやすい金属(アルミニウムなど)に後熱を提供する。本方法は、十分な数および密度の場所に溶接部を形成し、特定の用途のための機械的強度および導電性を提供するように、繰り返される。
【0035】
本発明が、好ましい実施形態および他の実施形態について上述された。しかしながら、本発明は、本明細書に記載されて描かれた実施形態に限定されない。むしろ、本発明は、本明細書に添付された特許請求の範囲によってのみ限定される。
【国際調査報告】