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特表2023-519270体液中の分析物濃度を測定するためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-10
(54)【発明の名称】体液中の分析物濃度を測定するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 33/493 20060101AFI20230428BHJP
   G01N 33/68 20060101ALI20230428BHJP
   G01N 33/70 20060101ALI20230428BHJP
   G01N 21/78 20060101ALI20230428BHJP
   G01N 33/50 20060101ALI20230428BHJP
   G01N 33/52 20060101ALI20230428BHJP
【FI】
G01N33/493 B
G01N33/68
G01N33/70
G01N21/78 A
G01N33/50 R
G01N33/50 X
G01N33/52 A
G01N33/493 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022557807
(86)(22)【出願日】2021-03-22
(85)【翻訳文提出日】2022-10-17
(86)【国際出願番号】 US2021070295
(87)【国際公開番号】W WO2021195657
(87)【国際公開日】2021-09-30
(31)【優先権主張番号】62/993,137
(32)【優先日】2020-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/205,473
(32)【優先日】2021-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/205,491
(32)【優先日】2021-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522236350
【氏名又は名称】ジョンソン アンド ジョンソン コンシューマー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ビナー・カート
(72)【発明者】
【氏名】メリンジャー・ジャスティン
(72)【発明者】
【氏名】パウネスキュー・アレクサンドル
【テーマコード(参考)】
2G045
2G054
【Fターム(参考)】
2G045AA25
2G045CB03
2G045DA28
2G045DA31
2G045DA36
2G045DA42
2G045DA53
2G054AA07
2G054AB02
2G054AB05
2G054CA10
2G054CA17
2G054CA18
2G054CA21
2G054CA23
2G054CA25
2G054CE01
2G054CE02
2G054CE08
2G054EA05
2G054EA06
2G054EA10
2G054EB02
2G054EB03
2G054EB04
2G054FA01
2G054FA02
2G054FA08
2G054FA12
2G054FA15
2G054FA29
2G054FA32
2G054FA33
2G054FA39
2G054FA42
2G054FA43
2G054FA44
2G054FA46
2G054FB02
2G054FB03
2G054GA03
2G054GB01
2G054GE05
2G054GE08
2G054GE09
2G054JA01
2G054JA02
2G054JA05
2G054JA09
(57)【要約】
体液中の分析物濃度を測定するためのシステム及びキットは、耐久性構成要素と、インジケータゾーンを含む少なくとも1つのインジケータ構成要素と、少なくとも1つの水分センサと、を含む。キットは、複数の個別にパッケージ化されたインジケータ構成要素を有する。体液中の分析物濃度を測定し、かつ将来の健康リスクを予測する方法は、体液を収集して、少なくとも1つの比色分析物感知要素に輸送し、少なくとも1つの比色分析物感知要素に接触している体液の存在を検出するステップと、体液の存在を検出した後の所定の期間後に、少なくとも1つの分光光度計を用いて少なくとも1つの比色分析物感知要素に関連する光学データを収集するステップと、少なくとも1つのプロセッサ及びデータ記憶装置を有するコンピューティングシステムに光学データを通信するステップと、光学データを分析して、体液中の少なくとも1つの分析物濃度を決定するステップと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
体液中の分析物濃度を測定するためのシステムであって、
a)筐体を備える耐久性構成要素であって、前記筐体が、少なくとも1つの窓を有し、かつ
i)前記窓に隣接し、かつ前記窓と光学的に通信する少なくとも1つの分光光度計と、
ii)少なくとも1つのプロセッサ及びデータ記憶装置を有するコンピューティングシステムと、
iii)前記コンピューティングシステムと少なくとも1つの外部デバイスとの間の電子通信のための手段と、を含有する、耐久性構成要素と、
b)少なくとも1つの比色分析物感知要素を備えるインジケータゾーンを備える、インジケータ構成要素と、
c)前記インジケータゾーンに隣接する少なくとも1つの水分センサと、
を備え、
I)前記インジケータ構成要素は、前記インジケータゾーンが前記少なくとも1つの窓及び前記少なくとも1つの分光光度計に隣接し、かつそれらと光学通信するように配置されている間は、前記耐久性構成要素へ取り付けられるように配列及び構成され、
II)前記コンピューティングシステムが、前記水分センサ及び前記少なくとも1つの分光光度計に動作可能に接続され、
III)前記水分センサが、前記比色分析物感知要素内の水分の存在を前記コンピューティングシステムに通信するように配列及び構成され、
IV)前記少なくとも1つの比色分析物感知要素の各々が、分光光度計と関連付けられている、システム。
【請求項2】
前記インジケータ構成要素が、前記インジケータゾーンと流体連通する流体輸送層を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記インジケータ構成要素が、前記インジケータゾーンを取り囲む流体不透過性エンベロープを更に備え、前記流体不透過性エンベロープが、前記少なくとも1つの比色分析物感知要素の各々を含有するように配列及び構成された個別のポケットを有し、各ポケットが、前記流体輸送層と流体連通する独自の開口を有する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記インジケータゾーンが、少なくとも2つの比色分析物感知要素を備え、前記少なくとも2つの比色感知要素の各々が、他の比色感知要素から分離されている、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの水分センサが、複数の水分センサを含み、各水分センサが、前記少なくとも2つの比色分析物感知要素の各々における水分の存在を前記コンピューティングシステムに通信するように配列及び構成されている、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記インジケータ構成要素が、
i)上部プレートと、
ii)第1の可撓性ウェブ層と、
iii)前記第1の可撓性ウェブ層に隣接する流体輸送層と、
iv)前記流体輸送層に隣接する前記インジケータゾーンを取り囲む流体不透過性エンベロープと、
v)前記流体不透過性エンベロープに隣接する第2の可撓性ウェブ層と、
vi)前記第2の可撓性ウェブ層上に配置された取付手段と、
vii)保持プレートと、
を更に備え、
V)前記第1の可撓性ウェブ層、前記流体輸送層、前記流体不透過性エンベロープ、及び前記第2の可撓性ウェブ層が、順番に積み重ねられ、かつ前記上部プレートと前記保持プレートとの間に固着され、
VI)前記インジケータゾーンが、少なくとも2つの比色分析物感知要素を備え、
VII)前記流体不透過性エンベロープが、前記少なくとも2つの比色分析物感知要素の各々を含有するように配列及び構成された個別のポケットを有し、各ポケットが、前記流体輸送層と流体連通する独自の開口を有し、
VIII)前記流体輸送層が、前記流体不透過性エンベロープ内の開口間の流体輸送を阻止するように配列及び構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記上部プレート及び前記保持プレートが、前記インジケータゾーンへの所定の流体輸送能力を伴うインジケータ構成要素層を収容するための所定の間隔を提供するように配列及び構成されている、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記インジケータ構成要素が、
i)第1の可撓性ウェブ層と、
ii)前記第1の可撓性ウェブ層に隣接する流体輸送層と、
iii)前記流体輸送層に隣接する前記インジケータゾーンを取り囲む流体不透過性エンベロープと、
を更に備え、
V)前記第1の可撓性ウェブ層、前記流体輸送層、及び前記流体不透過性エンベロープが、順番に積み重ねられ、かつともに固着され、
VI)前記インジケータゾーンが、少なくとも2つの比色分析物感知要素を備え、
VII)前記流体不透過性エンベロープが、前記少なくとも2つの比色分析物感知要素の各々を含有するように配列及び構成された個別のポケットを有し、各ポケットが、前記流体輸送層と流体連通する独自の開口を有し、
VIII)前記流体輸送層が、前記流体不透過性エンベロープ内の開口間の流体輸送を阻止するように配列及び構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
iv)前記第1の可撓性ウェブ層に隣接する上部プレートと、
v)保持プレートと、
を更に備え、
前記第1の可撓性ウェブ層、前記流体輸送層、及び前記流体不透過性エンベロープが、前記上部プレートと前記保持プレートとの間に固着されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記インジケータ構成要素が、結合器を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記インジケータ構成要素が、前記耐久性構成要素に取り付けられている、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
体液源へ曝露されるように配列及び構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
おむつの中へ配置されるように配列及び構成されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
請求項12に記載のシステムを備える、ハンドヘルドデバイス。
【請求項15】
体液中の分析物濃度を測定するためのキットであって、
a)筐体を備える耐久性構成要素であって、前記筐体が、少なくとも1つの窓を有し、かつ
i)前記窓に隣接し、かつ前記窓と光学的に通信する少なくとも1つの分光光度計と、
ii)少なくとも1つのプロセッサ及びデータ記憶装置を有するコンピューティングシステムと、
iii)前記コンピューティングシステムと少なくとも1つの外部デバイスとの間の電子通信のための手段と、を含有する、耐久性構成要素と、
b)複数のインジケータ構成要素であって、各インジケータ構成要素が、個々のパッケージ内に封入され、かつ
i)少なくとも1つの比色分析物感知要素を備えるインジケータゾーンと、
ii)前記耐久性構成要素のための結合器と、を備える、インジケータ構成要素と、
c)前記インジケータゾーンに隣接する少なくとも1つの水分センサと、
を備え、
I)各インジケータ構成要素は、前記インジケータゾーンが前記少なくとも1つの窓及び前記少なくとも1つの分光光度計に隣接し、かつそれらと光学通信するように配置されている間は、前記耐久性構成要素へ解放可能に取り付けられるように配列及び構成され、
II)前記コンピューティングシステムが、前記水分センサ及び前記少なくとも1つの分光光度計に動作可能に接続され、
III)前記水分センサが、前記比色分析物感知要素内の水分の存在を前記コンピューティングシステムに通信するように配列及び構成され、
IV)前記少なくとも1つの比色分析物感知要素の各々が、分光光度計と関連付けられている、キット。
【請求項16】
各インジケータ構成要素が、前記インジケータゾーンと流体連通する流体輸送層を更に備える、請求項15に記載のキット。
【請求項17】
各インジケータ構成要素が、前記インジケータゾーンを取り囲む流体不透過性エンベロープを更に備え、前記流体不透過性エンベロープが、前記少なくとも1つの比色分析物感知要素の各々を含有するように配列及び構成された個別のポケットを有し、各ポケットが、前記流体輸送層と流体連通する独自の開口を有する、請求項16に記載のキット。
【請求項18】
前記インジケータゾーンが、少なくとも2つの比色分析物感知要素を備え、前記少なくとも2つの比色感知要素の各々が、他の比色感知要素から分離されている、請求項17に記載のキット。
【請求項19】
前記少なくとも1つの水分センサが、複数の水分センサを含み、各水分センサが、前記少なくとも2つの比色分析物感知要素の各々における水分の存在を前記コンピューティングシステムに通信するように配列及び構成されている、請求項18に記載のキット。
【請求項20】
各インジケータ構成要素が、
iii)上部プレートと、
iv)第1の可撓性ウェブ層と、
v)前記第1の可撓性ウェブ層に隣接する流体輸送層と、
vi)前記流体輸送層に隣接する前記インジケータゾーンを取り囲む流体不透過性エンベロープと、
vii)前記流体不透過性エンベロープに隣接する第2の可撓性ウェブ層と、
viii)前記第2の可撓性ウェブ層上に配置された取付手段と、
ix)保持プレートと、
を更に備え、
V)前記第1の可撓性ウェブ層、前記流体輸送層、前記流体不透過性エンベロープ、及び前記第2の可撓性ウェブ層が、順番に積み重ねられ、かつ前記上部プレートと前記保持プレートとの間に固着され、
VI)前記インジケータゾーンが、少なくとも2つの比色分析物感知要素を備え、
VII)前記流体不透過性エンベロープが、前記少なくとも2つの比色分析物感知要素の各々を含有するように配列及び構成された個別のポケットを有し、各ポケットが、前記流体輸送層と流体連通する独自の開口を有し、
VIII)前記流体輸送層が、前記流体不透過性エンベロープ内の開口間の流体輸送を阻止するように配列及び構成されている、請求項15に記載のキット。
【請求項21】
前記上部プレート及び前記保持プレートが、前記インジケータゾーンへの所定の流体輸送能力を伴うインジケータ構成要素層を収容するための所定の間隔を提供するように配列及び構成されている、請求項20に記載のキット。
【請求項22】
前記インジケータ構成要素が、
iii)第1の可撓性ウェブ層と、
iv)前記第1の可撓性ウェブ層に隣接する流体輸送層と、
v)前記流体輸送層に隣接する前記インジケータゾーンを取り囲む流体不透過性エンベロープと、
を更に備え、
V)前記第1の可撓性ウェブ層、前記流体輸送層、及び前記流体不透過性エンベロープが、順番に積み重ねられ、かつともに固着され、
VI)前記インジケータゾーンが、少なくとも2つの比色分析物感知要素を備え、
VII)前記流体不透過性エンベロープが、前記少なくとも2つの比色分析物感知要素の各々を含有するように配列及び構成された個別のポケットを有し、各ポケットが、前記流体輸送層と流体連通する独自の開口を有し、
VIII)前記流体輸送層が、前記流体不透過性エンベロープ内の開口間の流体輸送を阻止するように配列及び構成されている、請求項15に記載のキット。
【請求項23】
vi)前記第1の可撓性ウェブ層に隣接する上部プレートと、
vii)保持プレートと、
を更に備え、
前記第1の可撓性ウェブ層、前記流体輸送層、及び前記流体不透過性エンベロープが、前記上部プレートと前記保持プレートとの間に固着されている、請求項22に記載のキット。
【請求項24】
前記耐久性構成要素が、単一のパッケージ化されていないインジケータ構成要素に結合され、前記インジケータ構成要素が、体液源へ曝露されるように配列及び構成されている、組立デバイス。
【請求項25】
おむつの中へ配置されるように配列及び構成されている、請求項24に記載の組立デバイス。
【請求項26】
前記おむつが、乳幼児用おむつである、請求項24に記載の組立デバイス。
【請求項27】
請求項24に記載の組立デバイスを備える、ハンドヘルドデバイス。
【請求項28】
体液中の分析物濃度を測定する方法であって、
a)体液を収集して、少なくとも1つの比色分析物感知要素に輸送することと、
b)前記少なくとも1つの比色分析物感知要素と接触している体液の存在を検出することと、
c)前記比色分析物感知要素と接触している体液の存在を検出した後の所定の期間後に、少なくとも1つの分光光度計を用いて前記少なくとも1つの比色分析物感知要素に関する光学データを収集することと、
d)少なくとも1つのプロセッサ及びデータ記憶装置を有するコンピューティングシステムに前記光学データを通信することと、
e)前記光学データを分析して、前記体液中の少なくとも1つの分析物濃度を決定することと、を含む、方法。
【請求項29】
前記体液が、尿である、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記分析物が、グルコース、ケトン、ビリルビン、血液、タンパク質、ウロビリノーゲン、亜硝酸塩、白血球、及び/又はクレアチニン、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
体液中の分析物濃度を測定する方法であって、
a)筐体を備える耐久性構成要素を取得することであって、前記筐体が、少なくとも1つの窓を有し、かつ
i)前記窓に隣接し、かつ前記窓と光学的に通信する少なくとも1つの分光光度計と、
ii)少なくとも1つのプロセッサ及びデータ記憶装置を有するコンピューティングシステムと、
iii)前記コンピューティングシステムと少なくとも1つの外部デバイスとの間の電子通信のための手段と、
iv)少なくとも1つの水分センサと、を含有する、取得することと、
b)個々のパッケージからインジケータ構成要素を除去することであって、前記インジケータ構成要素が、少なくとも1つの比色分析物感知要素を備えるインジケータゾーンを備える、除去することと、
c)前記インジケータ構成要素を前記耐久性構成要素に結合することであって、
I)前記インジケータゾーンが、前記少なくとも1つの窓及び前記少なくとも1つの分光光度計に隣接し、かつそれらと光学通信して配置され、
II)前記コンピューティングシステムが、前記水分センサ及び前記少なくとも1つの分光光度計に動作可能に接続され、
III)前記水分センサが、前記インジケータゾーンに隣接して配置され、かつ
IV)前記少なくとも1つの比色分析物感知要素の各々が、分光光度計と関連付けられる、結合することと、
d)前記組立デバイスを体液源と接触して配置することと、
e)前記体液を収集して、前記少なくとも1つの比色分析物感知要素に輸送することと、
f)前記少なくとも1つの比色分析物感知要素と接触している前記体液の存在を検出することと、
g)前記比色分析物感知要素と接触している体液の存在を検出した後の所定の期間後に、少なくとも1つの分光光度計を用いて前記少なくとも1つの比色分析物感知要素に関する光学データを収集することと、
h)少なくとも1つのプロセッサ及びデータ記憶装置を有するコンピューティングシステムに前記光学データを通信することと、
i)前記光学データを分析して、前記体液中の少なくとも1つの分析物濃度を決定することと、を含む、方法。
【請求項32】
ステップ(d)が、前記組立デバイスを、おむつの身体に面する表面に取り付けることを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
ステップ(d)が、前記組立デバイスを前記体液と接触させることを含む、請求項32に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体液中の分析物の濃度の変化を測定するシステムに関する。より具体的には、本発明は、経時的に尿中の分析物の濃度を測定するために使用されるシステム、及びこれらの分析物を測定し、人体における早発型疾患状態を検出するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
尿又は汗などの体液中に見出される分析物は、代謝系の問題を発生させる証拠を潜在的に保有する。医療施設内及び外部の人々が、経時的に体液中の分析物の濃度の変化を追跡及び分析するための要望がある。
【0003】
現在、人々及び医師は、全身性代謝の問題を診断するために可視症状に依拠している。これは、多くの場合、これらの体液中の様々な分析物の存在又は濃度を決定するために、尿分析又は血液検査を行うように医師を促す。したがって、今日の実践では、尿分析などの検査が、疾患の初期識別としてではなく、症状ベースの診断を確認するために、最も頻繁に使用される。糖尿病性ケトアシドーシスのようないくつかの状態は、個人の状態が医師の緊急診察をすでに正当化し得る場合にのみ、可視症状を示す。尿路感染症のような他の状態は、可視症状を示さず、腎瘢痕化をもたらす場合があり、それは、何年も経つまで健康問題に現れない場合がある。
【0004】
尿含有量中の分析物濃度を非侵襲的に測定することも、特定の地域で一般的な問題を迅速に識別するための疫学研究に理想的に適している。しかしながら、試料収集の困難が、この分野内の研究の加速を妨げる。
【0005】
おむつなどの吸収性物品は、湿潤性を検出することのみが可能である埋め込みセンサとともに存在する。多くの場合、それらは、その情報を受信システムに伝送する。次いで、受信システムは、介護者に1回限りの事象を警告する。これらの湿潤性検出システムは、診断を実施しない。
【0006】
いくつかの既存の診断システムは、尿試料に浸漬されている尿検査ストリップに依拠し、撮像デバイス又は携帯電話によって手動で、又は自動的に読み取られる。他の診断システムは、吸収性物品の外面に搭載された尿検査ストリップに依拠し、湿潤されると、撮像デバイス又は携帯電話によって手動で、又は自動的に読み取られる。いずれの場合も、現在の読み取り値からのデータは、過去及び将来の読み取り値の両方のものと比較されることができる。
【0007】
いずれかの手法では、尿検査ストリップの読み取りは、ストリップが尿で湿潤した後の時点で実施される。検査ストリップで使用される化学物質の多くは、曝露の時間、温度、湿潤度などに敏感である。したがって、正確かつ再現可能な読み取り値は、取得することが困難である。
【0008】
要約すると、体液中に見出される分析物は、代謝系の問題を発生させることの証拠となり得る。経時的に尿などの体液中の分析物の濃度の変化を追跡及び分析するための要望がある。しかしながら、データが有益であるために、読み取り値は正確かつ再現可能でなければならない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本出願者らは、体液中の分析物濃度を測定するための新規かつ有用なシステムを開発した。本システムは、耐久性構成要素と、少なくとも1つの比色分析物感知要素を備えるインジケータゾーンを含むインジケータ構成要素と、少なくとも1つの水分センサと、を含む。耐久性構成要素は、少なくとも1つの窓を有する筐体を有し、かつ窓に隣接し、かつ窓と光学的に通信する少なくとも1つの分光光度計と、少なくとも1つのプロセッサ及びデータ記憶装置を有するコンピューティングシステムと、コンピューティングシステムと少なくとも1つの外部デバイスとの間の電子通信のための手段と、を含有する。インジケータ構成要素は、インジケータゾーンが少なくとも1つの窓及び少なくとも1つの分光光度計に隣接し、かつそれらと光学通信するように配置されている間は、耐久性構成要素へ取り付けられるように配列及び構成され、コンピューティングシステムは、水分センサ及び少なくとも1つの分光光度計に動作可能に接続されている。加えて、水分センサは、比色分析物感知要素内の水分の存在をコンピューティングシステムに通信するように配列及び構成され、少なくとも1つの比色分析物感知要素の各々は、分光光度計と関連付けられている。
【0010】
本出願者らはまた、体液中の分析物濃度を測定するための新規かつ有用なキットも開発した。本キットは、耐久性構成要素と、インジケータゾーンを有する複数のインジケータ構成要素と、インジケータゾーンに隣接する少なくとも1つの水分センサと、を含む。結合器は、少なくとも1つの窓を有する筐体を有し、かつ窓に隣接し、かつ窓と光学的に通信する少なくとも1つの分光光度計と、少なくとも1つのプロセッサ及びデータ記憶装置を有するコンピューティングシステムと、コンピューティングシステムと少なくとも1つの外部デバイスとの間の電子通信のための手段と、を含有する。各インジケータ構成要素は、個々のパッケージ内に封入され、耐久性構成要素のための結合器を有する。各インジケータ構成要素は、インジケータゾーンが少なくとも1つの窓及び少なくとも1つの分光光度計に隣接し、かつそれらと光学通信して配置されている間は、耐久性構成要素へ解放可能に取り付けられるように配列及び構成されている。コンピューティングシステムは、水分センサ及び少なくとも1つの分光光度計に動作可能に接続され、水分センサは、比色分析物感知要素内の水分の存在をコンピューティングシステムに通信するように配列及び構成されている。少なくとも1つの比色分析物感知要素の各々は、分光光度計と関連付けられている。
【0011】
本出願者らはまた、体液中の分析物濃度を測定する新規かつ有用な方法も開発した。本方法は、体液を収集して、少なくとも1つの比色分析物感知要素に輸送するステップと、少なくとも1つの比色分析物感知要素と接触している体液の存在を検出するステップと、を含む。追加のステップは、比色分析物感知要素と接触している体液の存在を検出した後の所定の期間後に、少なくとも1つの分光光度計を用いて少なくとも1つの比色分析物感知要素に関する光学データを収集することと、少なくとも1つのプロセッサ及びデータ記憶装置を有するコンピューティングシステムに光学データを通信することと、光学データを分析して、体液中の少なくとも1つの分析物濃度を決定することと、を含む。
【0012】
本出願者らはまた、体液中の分析物濃度を測定する新規かつ有用な方法も開発した。本方法は、耐久性構成要素を取得するステップと、個々のパッケージからインジケータ構成要素を除去するステップであって、インジケータ構成要素が、少なくとも1つの比色分析物感知要素を備えるインジケータゾーンを備える、ステップと、インジケータ構成要素を耐久性構成要素に結合するステップと、を含む。耐久性構成要素は、少なくとも1つの窓を有する筐体を有し、かつ窓に隣接し、かつ窓と光学的に通信する少なくとも1つの分光光度計と、少なくとも1つのプロセッサ及びデータ記憶装置を有するコンピューティングシステムと、コンピューティングシステムと少なくとも1つの外部デバイスとの間の電子通信のための手段と、少なくとも1つの水分センサと、を含有する。インジケータゾーンは、少なくとも1つの窓及び少なくとも1つの分光光度計に隣接し、かつそれらと光学通信して配置され、コンピューティングシステムは、水分センサ及び少なくとも1つの分光光度計に動作可能に接続されている。水分センサは、インジケータゾーンに隣接して配置され、少なくとも1つの比色分析物感知要素の各々は、分光光度計と関連付けられている。本方法はまた、組立デバイスを体液源と接触して配置するステップと、体液を収集して、少なくとも1つの比色分析物感知要素に輸送するステップと、少なくとも1つの比色分析物感知要素と接触している体液の存在を検出するステップと、を含む。本方法は更に、比色分析物感知要素と接触している体液の存在を検出した後の所定の期間後に、少なくとも1つの分光光度計を用いて少なくとも1つの比色分析物感知要素に関する光学データを収集するステップと、少なくとも1つのプロセッサ及びデータ記憶装置を有するコンピューティングシステムに光学データを通信するステップと、光学データを分析して、体液中の少なくとも1つの分析物濃度を決定するステップと、を含む。
【0013】
本出願者らはまた、将来の疾患状態のリスクを予測するための新規かつ有用な方法も開発した。本方法は、体液を収集して、少なくとも1つの比色分析物感知要素に輸送するステップと、少なくとも1つの比色分析物感知要素に接触している体液の存在を検出するステップと、体液の存在を検出した後の所定の期間後に、少なくとも1つの分光光度計を用いて少なくとも1つの比色分析物感知要素に関連する光学データを収集するステップと、少なくとも1つのプロセッサ及びデータ記憶装置を有するコンピューティングシステムに光学データを通信するステップと、光学データを分析して、体液中の少なくとも1つの分析物濃度を決定するステップと、将来の疾患状態を発症するリスクの指標である体液中の少なくとも1つの分析物の閾値分析物濃度を識別するステップと、経時的に体液中の少なくとも1つの分析物濃度を記録するステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の吸収性物品内の分析物濃度を測定するためのシステムの上面斜視図である。
図2図1のシステムの分解図である。
図3図1のシステムのインジケータ構成要素の断面図である。
図4図1のシステムの耐久性構成要素の上面図である。
図5図4の5-5面に沿った耐久性構成要素の断面図である。
図6図5の耐久性構成要素の分光光度計部分の断面図である。
図7】水分前部が要素を横断するにつれて吸収性物品内の分析物濃度を測定するためのシステムのインジケータ構成要素の水分センサ要素の上面図である。
図8】水分前部が分析物濃度を測定するためのシステムのインジケータ構成要素の水分センサ要素を横断する際の静電容量対時間プロットである。
図9】本発明の分析物濃度を測定するためのシステムの上面斜視図である。
図10図9の分析物濃度を測定するためのシステムの底面斜視図である。
図11図9及び10のシステムのインジケータ構成要素の分解図である。
図12図11のインジケータ構成要素の比色分析物感知要素をカプセル化する流体不透過性エンベロープの上面斜視図である。
図13図11のインジケータ構成要素の比色分析物感知要素をカプセル化する流体不透過性エンベロープの上面図である。
図14図11の部分的に組み立てられたインジケータ構成要素の上面図である。
図15図11の部分的に組み立てられたインジケータ構成要素の底面図である。
図16図9及び10のシステムの耐久性構成要素の上面斜視図である。
図17図9及び10のシステムの耐久性構成要素の上面図である。
図18】本発明の体液中の分析物濃度を測定するためのシステムの上面斜視図である。
図19図18のシステムのインジケータ構成要素の上面斜視図である。
図20図18のシステムの部分分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、経時的に尿などの体液中の分析物の濃度の変化を測定する吸収性物品で使用するためのシステム、及び経時的に体液中の分析物の濃度を測定するために本システムを使用するための方法、並びに人体における早発型疾患状態を検出するために経時的にこれらの分析物測定値を使用する方法に関する。
【0016】
本開示の主題は、ここで、添付の図面及び実施例を参照して、以下でより完全に説明される。しかしながら、本開示の主題は、異なる形態で具体化されることができ、本明細書に記載されるいずれの具体的実施形態にも限定されるものとして解釈されるべきではなく、本明細書に記載される特徴と一致する最も広い範囲を与えられるものである。むしろ、本開示が徹底的かつ完全となり、本発明の範囲を本発明が属する技術分野の当業者に完全に伝えるように、任意の具体的実施形態が提供される。当業者であれば、本明細書の記載に基づいて本発明を最大限利用できると考えられる。
【0017】
別段の規定がない限り、本明細書で使用される全ての技術及び科学用語は、ここに記載された主題が属する技術分野における当業者によって一般的に理解されている意味と同一の意味を有する。本明細書で言及される全ての刊行物、特許出願、特許、及び他の参考文献は、参照することによりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0018】
本発明は、吸収性物品内の分析物濃度の監視を可能にするシステム及び方法に関する。本システム及び方法はまた、代謝系の問題を発生させる証拠であり得る、経時的な複数のデータ点の収集による健康状態の変化の統計分析及び決定も可能にする。病歴及び家族歴などの他のデータ、並びに年齢、温度、及び/又は他の現在のマーカーなどの現在の変数が、傾向及び統計分析を補足するために使用され得る。
【0019】
図1~6は、吸収性物品内の分析物濃度を測定するための装置又はシステム10を示す。システム10は、インジケータ構成要素20及び耐久性構成要素100を有する。図1は、完全に組み立てられたときのシステム10の上面斜視図であるが、図2は、システム10の分解図である。
【0020】
インジケータ構成要素20は、図2では分解図で、図3では断面図で示される。インジケータ構成要素20は、任意選択的な第2の可撓性ウェブ40内に配置され得る比色分析物感知要素30を有する、インジケータゾーン21と、流体輸送層50と、任意選択的な第1の可撓性ウェブ60と、任意選択的な上部プレート70と、ここでは保持プレートとして示される結合器80と、接着剤層90と、を含む。インジケータ構成要素20は、好ましくは使い捨てである。
【0021】
比色分析物感知要素30は、穿孔36を有し、第2の可撓性ウェブ40の開口46内に配置されている。いくつかの実施形態では、比色分析物感知要素30は、システム10の着用者によって生成された試料中の事前選択された分析物の存在の視覚的指標を生成するように設計された試薬含浸マトリックスである。視覚的指標を生成することによって分析物を検出する化学構造及び方法は、当該技術分野で周知である。いくつかの実施形態では、システム10によって測定される事前選択された分析物は、とりわけ、グルコース、ケトン、ビリルビン、血液、pH、タンパク質、ウロビリノーゲン、亜硝酸塩、白血球、及び/又はクレアチニンであり得る。
【0022】
例えば、吸収性物品は、おむつであり得、検査される流体は、尿であり得、システム10によって測定される事前選択された分析物は、グルコースであり得る。糖尿、すなわち、尿中のグルコースは、尿中の正常よりも高いレベルの糖の存在であり、個人の腎臓に関する合併症又は糖尿病に起因し得る。尿中のグルコースの最も一般的な原因のうちのいくつかには、真性糖尿病、甲状腺機能亢進症、良性糖尿、肝硬変、又は高糖質の食事が含まれる。加えて、いくつかの実施形態では、当業者は、好ましいバイオマーカーを熱量測定によって読み取り可能な結果に変換することが可能である適切なバイオセンサーを選択することが、尿中に存在する炎症性バイオマーカーの存在を決定するために、ゲノミクス、トランスクリプトミック、メタボロミクス、及びプロテオミクスでも使用され得ることを認識するであろう。
【0023】
上述のように、比色分析物感知要素30は、第2の可撓性ウェブ40の開口部46内に配置され、流体輸送層50と流体連通している。流体輸送層50は、ひいては、第1の可撓性ウェブ60と流体連通している。第2の可撓性ウェブ40は、第1の側面42を有し、ポリエチレンフォームなどの非吸収性材料で作製されている。流体輸送層50は、第1の側面52及び穿孔56を有し、毛細管作用を介して流体を拡散及び輸送することに効果的である、布又は紙などの吸い上げ材料から作製されている。第1の可撓性ウェブ60は、第1の側面62及び穿孔66を有し、ポリエチレンメッシュなどの非吸収性開口フィルムから作製されている。
【0024】
第2の可撓性ウェブ40、流体輸送層50、及び第1の可撓性ウェブ60は、比色分析物感知要素30への流体の輸送を補助するように設計されている。使用時に、吸収性物品からの流体は、最初に第1の可撓性ウェブ60の第1の側面62に接触する。第1の可撓性ウェブ60が非吸収性開口フィルムであるため、流体は、第1の可撓性ウェブ60を通過し、流体輸送層50の第1の側面52に接触する。次いで、流体は、流体輸送層50の全体を通して透過する。流体は、第2の可撓性ウェブ40の第1の側面42に接触するであろう。しかし、第2の可撓性ウェブ40が非吸収性材料から作製されているため、輸送層50内の流体は、第2の可撓性ウェブ40に浸透しない。最後に、輸送層50内の流体は、比色分析物感知要素30と接触する。
【0025】
第2の可撓性ウェブ40内に配置された感知要素30、流体輸送層50、及び第1の可撓性ウェブ60は、図1~3に示されるように積み重ねられ、上部プレート70及び保持プレート80によってともに保持される。保持プレート80は、ピン88を有する。ピン88は、比色分析物感知要素30の穿孔36、流体輸送層50の穿孔56、及び第1の可撓性ウェブ60の穿孔66を順次通過する。図示されていないが、上部プレート70は、ピン88が配置される止まり穴を有する。上部プレート70の止まり穴とピン88との間の摩擦嵌合は、インジケータ構成要素20の構成要素をともに保持する。代替アセンブリが、スナップ嵌合、超音波溶接、熱溶接、他の機械的締結具、及び同等物などの他の相互作用によってともに保持され得る。
【0026】
上部プレート及び保持プレートは、インジケータゾーンへの所定の流体輸送能力を伴うインジケータ構成要素層を収容するための所定の間隔を提供するように配列及び構成されている。これは、以下により詳細に記載される、インジケータゾーンへの体液のより制御された送達、及びインジケータゾーンに到達する体液と比色測定との間の関連タイミングを提供する。
【0027】
上部プレート70は、第1の可撓性ウェブ60の第1の側面62に面する側面上にチャネルを有し得る。チャネルは、吸収性物品から第1の可撓性ウェブ60の第1の側面62に流体を方向付けることに役立ち得る。
【0028】
耐久性構成要素100は、図2では分解上面斜視図で、図4では上面図で、図5では断面図で、図6では拡大断面図で示される。耐久性構成要素100は、窓104を有する筐体102を有する。分光光度計が、筐体102内に配置されている。分光光度計の構成要素は、光源122と、光検出器124と、を含む。分光光度計は、窓104に隣接し、かつ窓と光学通信する。これは、分光光度計がインジケータ構成要素20の比色分析物感知要素30と光学通信することを可能にする。
【0029】
図2に示されるように、分光光度計は、2つの光源122と、1つの光検出器124と、を含む。所望される場合、分光光度計は、少なくとも1つ又は2つ以上の光源122及び少なくとも1つの光検出器124、例えば、少なくとも2つ又は3つ以上の光源122及び少なくとも2つ又は3つ以上の光検出器124を含み得る。
【0030】
図2はまた、筐体102上の窓104を取り囲むオス型コネクタ突起106も示す。オス型コネクタ突起106は、耐久性構成要素100がインジケータ構成要素20に解放可能に取り付けられることを可能にする。
【0031】
図4は、システム10の耐久性構成要素100の上面図である。伝導性ストリップ108a及び108bが、オス型コネクタ突起106の上面上に配置され、以下に記載されるように、比色分析物感知要素30内の水分の存在を耐久性構成要素100内に配置されたコンピュータシステムに通信するように配列及び構成された水分センサとして作用する。
【0032】
図4及び5はまた、システム10内に直線的に配列され、均等に離間された、2つの光源122及び光検出器124も示す。均等な間隔は、光検出器124の周囲に四角又は円形の配列で均等に配置された複数の2つの光源122などの他の方法でも達成され得る。
【0033】
図5及び6は、耐久性構成要素100の断面図である。図5は、筐体102、窓104、オス型コネクタ突起106、伝導性ストリップ108a及び108b、並びにプリント回路基板(printed circuit board、PCB)120を示す。図6は、分光光度計の構成要素を収納する耐久性構成要素100の領域の拡大である。
【0034】
PCB120は、非伝導性基板上に積層された銅板からエッチングされた伝導性トラック、パッド、及び他の特徴を使用して、電子部品を機械的に支持し、電気的に接続する。構成要素(例えば、コンデンサ、抵抗器、コントローラ、電源、光源、検出器)は、一般に、PCB120上にはんだ付けされている。PCB120は、1つ又は2つ以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピューティングシステム140、並びに分析の結果をシステム10の外部にあるデータ処理システムに送信するための電子通信のための手段150を有する。使用され得るデータ処理システムは、サーバコンピュータ、クライアントコンピュータ、及び携帯電話などのハンドヘルドデバイスを含む、少なくとも1つの外部デバイスを含む。
【0035】
図5は、支持ブラケット110を用いて耐久性構成要素100の筐体102内に支持されたPCB120を示す。他の実施形態では、PCB120は、筐体102の内面に直接取り付けられ得る。
【0036】
図6は、分光光度計の構成要素を収納する耐久性構成要素100の領域の拡大である。分光光度計の構成要素である、光源122及び光検出器124は、PCB120の表面上に配置されている。それらは、2つの端部がPCB120の表面及び耐久性構成要素100の筐体102の内面上で終端する、円筒形リングとして示される、遮蔽体126によって周囲光から遮蔽される。スカート128が、PCB120の表面に取り付けられ、光源122から光検出器124を光学的に分離する役割を果たす。したがって、動作時に、光源122から発する光は、比色分析物感知要素30から反射することなく、光検出器124に衝突することはできない。
【0037】
代替的に、動作時に、光源122から発する光が、比色分析物感知要素30から反射することなく、光検出器124に衝突することができないように、レンズが光源122を覆って配置され得る。ポッティング材料もまた、光源122からの光を比色分析物感知要素30に集束させるために使用され得る。
【0038】
図6はまた、光チャンバ130も示す。光チャンバ130は、PCB120の表面、遮蔽体126による周囲光、オス型コネクタ突起106、伝導性ストリップ108b、及び比色分析物感知要素30によって封入された容積である。インジケータゾーン21は、比色分析物感知要素30が光源122に曝露される、インジケータ構成要素20の面積である。
【0039】
2つの光源122が図5及び6で見えているが、耐久性構成要素100は、複数の光源122、例えば、デバイスの周囲に均等に離間された4つの光源を有し得る。光源122は、電流がそれを通して流れるときに発光する半導体光源である、発光ダイオード(LED)であり得る。LEDは、より低いエネルギー消費、より長い寿命、改善された物理的堅牢性、より小さいサイズ、及びより速い切り替えを含む、白熱光源よりも多くの利点を有する。本明細書で考察される実施形態では、光源122は、RGB LEDである。赤色、緑色、及び青色源を混合することは、色の適切な混成を伴う白色光を生成することができる。加えて、RGB LEDから発する色は、データが狭い波長領域内で取得されることを可能する、単色であり得る。
【0040】
光検出器124はまた、光センサとも呼ばれる。光検出器は、光又は他の電磁放射線のセンサである。光検出器は、光量子を電流に変換するp-n接合部を有する。吸収された光子は、空乏領域に電子・正孔対を形成する。いくつかの実施形態では、光検出器124は、受光された白色光の量を測定することができる。本明細書で考察される実施形態では、光検出器124は、赤色、緑色、及び青色光を具体的に測定し、データが狭い波長領域内で取得されることを可能にする(図6で、光検出器124の上方の「R」、「G」、及び「B」に留意されたい)。
【0041】
吸収性物品内の分析物濃度を測定するためのシステム10では、光源122は、狭い赤色、緑色、及び青色波長で発光する。放出された光波は、比色分析物感知要素30から反射する。次いで、反射光は、光検出器124によって測定される。この実施形態では、光源122は、赤色光、緑色光、及び青色光を順次放出し、3つのデータ点のほぼ同時収集を可能にする。他の実施形態では、放出された赤色光、緑色光、及び青色光の順序は、変化し得る。
【0042】
分光光度計の構成要素は、保護材料でコーティングされ得る。保護材料は、水分が比色分析物感知要素30に接触し、潜在的に分光光度計の構成要素を損傷しないようにする。
【0043】
インジケータ構成要素20は、耐久性構成要素100へ解放可能に取り付けられるように配列及び構成されている。組み立てられると、比色分析物感知要素30は、窓104及び分光光度計の要素に隣接し、それらと光学通信して配置されている。
【0044】
図4~6はまた、オス型コネクタ突起106の上面上に配置されている伝導性ストリップ108a及び108bも示す。伝導性ストリップ108a及び108bは、システム10内の水分センサとして作用し、比色分析物感知要素30内の水分の存在を耐久性構成要素100内に配置されたコンピューティングシステムに通信するように配列及び構成されている。ひいては、耐久性構成要素100内に配置されたコンピューティングシステムは、水分センサ及び分光光度計の構成要素に動作可能に接続されている。
【0045】
図6に示されるように、伝導性ストリップ108a及び108bは、比色分析物感知要素30に隣接している。水分が比色分析物感知要素30に衝突するとき、伝導性ストリップ108a及び108bの一部にも接触するであろう。
【0046】
図7及び8は、システム10内の水分センサ内の伝導性ストリップ108a及び108bの機能を説明する。図7は、ストリップを横断した水分前部の進行中のいくつかの時点における伝導性ストリップ108a及び108bの上面図である。前部の進行は、A-A、B-B、C-C、及びD-Dとして示される。時点A-Aでは、水分前部は、伝導性ストリップ108a及び108bを部分的に横断して進行している。ストリップ108a及び108bを横断した更なる進行は、時点B-B及びC-Cとして示されるが、D-Dは、水分前部がストリップ108a及び108bを完全に横断した時点を示す。
【0047】
図8は、水分前部がストリップを横断して進行する際のストリップ108a及び108bの間の電気的特性の変化の例を示す。この実施形態では、図8は、水分前部がストリップ108a及び108bを横断する際の静電容量対時間プロットを示す。図8上の線Aは、水分前部が伝導性ストリップ108a及び108bを部分的に横断して進行した、時点A-Aに対応する。静電容量は、時点B-B及びC-Cがストリップ108a及び108bを横断した更なる進行を示すにつれて、線B、次いで、線Cまで増加することが示される。最後に、水分前部がストリップ108a及び108bを完全に横断した、時点D-Dに対応するレベルに静電容量が示される、線Dである。点D-Dでは、比色分析物感知要素30は、水分で完全に飽和している。
【0048】
この実施形態では静電容量が考察されているが、抵抗などの他の電気的特性もまた、水分前部がストリップ108a及び108bを横断して進行するにつれて変化するであろう。
【0049】
上記に記載される水分感知システムは、分光光度計が、ストリップが水分で湿潤した後の時点で比色分析物感知要素30から反射される放出された光波の読み取りを実施することを可能にする。これは、検査ストリップで使用される化学物質が、時間、温度、及び湿潤度に敏感であるという問題を解決し、正確かつ再現可能な読み取り値が取得されることを可能にする。
【0050】
好ましい実施形態では、複数の光源122は、光検出器124の周囲に離間された4つの狭ビームLEDである。したがって、湿潤性の発生は、伝導性ストリップ108a及び108bによるインピーダンスの変化によって検出することができる。比色分析物感知要素30の十分な飽和の開始の正確性は、狭ビームLEDの各々を順次アクティブ化し、光検出器124によって検出された光を比較することによって、改善することができる。異なる狭ビームLEDの結果として、光検出器124によって返されたデータ間に有意差がある場合、比色分析物感知要素30は、信頼できる分析のために十分に飽和していない場合がある。したがって、この実施形態では、システムは、比色分析物感知要素30との体液接触に続く所定の期間後に、(1)伝導性ストリップ108a及び108bによるインピーダンスの変化、並びに(2)比色分析物感知要素30の実質的に均一な湿潤性を示す異なる狭ビームLEDの結果として、光検出器124によって返された比較的一貫したデータによって決定される、比色分析物感知要素30に関する光学データを収集することを開始し得る。
【0051】
上記に記載される実施形態は、インジケータ構成要素20及び耐久性構成要素100を有する吸収性物品内の分析物濃度を測定するためのシステム10の実施形態であるが、場合によっては、耐久性構成要素100は、吸収性物品内の分析物濃度を測定するためのキットを作成するために複数のインジケータ構成要素20と組み合わせられ得ることが想定される。キットは、少なくとも1つ、好ましくは1つ又は2つ以上の個別にパッケージ化されたインジケータ構成要素20を有する。これは、キットが、吸収性物品内の分析物濃度を毎日、若しくは毎週、若しくは毎月、又は1日、若しくは1週間、若しくは1か月に1回若しくは2回以上測定することを可能にする。このように使用されるとき、システム10は、数日、数週間、数か月、又は数年にさえもわたって測定された分析物濃度の変化を追跡するために使用される。
【0052】
分析物濃度を測定するためのシステム10で使用するための使い捨て吸収性物品には、おむつ(乳幼児用おむつ、トレーニングパンツ、及び成人用失禁製品を含む)及びパッド(女性用生理用ナプキン及びパンティライナー並びに看護パッドを含む)などの吸収性衛生物品が含まれる。
【0053】
例えば、分析物濃度を測定するためのシステム10で使用するための吸収性物品は、おむつであり、分析物濃度は、尿中で測定される。インジケータ構成要素20は、接着剤層90などの取付手段を有する。接着剤層90は、システム10のインジケータ構成要素20をおむつの流体輸送層に取り付けるか、又は結合するために使用される。システム10は、おむつの身体に面する表面に取り付けられ得る。限定されないが、クリップ、クランプ、フックアンドループシステム、及びバンドなどの機械的締結具、磁気(静電気を含む)、摩擦、並びに同等物を含む、他の取付手段が、容易に明らかになるであろう。インジケータ構成要素は、おむつへ解放可能に取り付けられるように配列及び構成され得る。
【0054】
吸収性物品内の分析物濃度を測定するためのシステムは、複数の比色分析物感知要素を有し得る。図9~17は、本発明の吸収性物品内の分析物濃度を測定するためのシステムを示す。システム200は、インジケータ構成要素220及び耐久性構成要素300を有する。図9及び10は、それぞれ、完全に組み立てられたときのシステム200の上部及び底部である。
【0055】
インジケータ構成要素220は、図11では分解図で示される。インジケータ構成要素220は、一対の比色分析物感知要素、すなわち、第1の比色分析物感知要素230a及び第2の比色分析物感知要素230bを有する、インジケータゾーン221を含む。第1の比色分析物感知要素230aは、第1の側面232a及び第2の側面234a、並びに穿孔236aを有する。第2の比色分析物感知要素230bは、第1の側面232b及び第2の側面234b、並びに穿孔236bを有する。
【0056】
比色分析物感知要素230a、230bは、システム200の着用者によって生成された試料中の事前選択された分析物の存在の視覚的指標を生成するように設計された試薬含浸マトリックスであり得る。視覚的指標を生成することによって分析物を検出する化学構造及び方法は、当該技術分野で周知である。システム200によって測定される事前選択された分析物は、とりわけ、グルコース、ケトン、ビリルビン、血液、pH、タンパク質、ウロビリノーゲン、亜硝酸塩、白血球、及び/又はクレアチニンであり得る。
【0057】
比色分析物感知要素230a、230bは、システム200の着用者によって生成された試料中の同じ事前選択された分析物の存在の視覚的指標を生成するように設計され得る。この場合、比色分析物感知要素230a、230bは、分析を確認するように作用する。比色分析物感知要素230a、230bはまた、システム200の着用者によって生成された試料中の異なる事前選択された分析物の存在の視覚的指標を生成するように設計され得る。
【0058】
再度、吸収性物品は、おむつであり得、検査される流体は、尿であり、システム200によって測定される事前選択された分析物は、グルコースである。糖尿、すなわち、尿中のグルコースは、尿中の正常よりも高いレベルの糖の存在であり、個人の腎臓に関する合併症又は糖尿病に起因し得る。
【0059】
システム200によって測定される事前選択された分析物はまた、ケトンであり得る。体内の細胞が十分なグルコースを得ない場合、身体は、代わりにエネルギーのために脂肪を燃焼する。これは、血液及び尿に現れ得るケトンを産生する。尿中の高いケトンレベルは、昏睡又は死亡にさえもつながり得る合併症である、糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)を示し得る。
【0060】
尿中のグルコースの最も一般的な原因のうちのいくつかには、真性糖尿病、甲状腺機能亢進症、良性糖尿、肝硬変、又は高糖質の食事が含まれる。加えて、いくつかの実施形態では、当業者は、好ましいバイオマーカーを熱量測定によって読み取り可能な結果に変換することが可能である適切なバイオセンサーを選択することが、尿中に存在する炎症性バイオマーカーの存在を決定するために、ゲノミクス、トランスクリプトミック、メタボロミクス、及びプロテオミクスでも使用され得ることを認識するであろう。
【0061】
インジケータ構成要素220の他の構成要素は、任意選択的な上部プレート270と、任意選択的な第1の可撓性ウェブ260と、流体輸送層250と、第2の可撓性ウェブ240と、接着剤層290と、ここでは保持プレートとして示される結合器280と、を含む。
【0062】
比色分析物感知要素230a、230bは、第1のカプセル化層410と第2のカプセル化層430との間にカプセル化され、流体不透過性エンベロープ431を形成する。第1のカプセル化層410は、第1の側面412及び第2の側面414、並びに穿孔416及び開口418を有する。第2のカプセル化層430は、第1の側面432及び第2の側面434、並びに穿孔436及び開口438を有する。
【0063】
図12は、システム200のインジケータ構成要素220の比色分析物感知要素230a、230bをカプセル化する流体不透過性エンベロープ431の上面斜視図である。図13は、図12の比色分析物感知要素をカプセル化する流体不透過性エンベロープ431の上面図を示す。図は、実線で、第2のカプセル化層430の第1の側面432、穿孔436、及び開口438を示す。破線で、図は、比色分析物感知要素230a、230b、それらの第1の側面232a、232b、及び穿孔236a、236b、並びに第1のカプセル化層410の開口418を示す。比色分析物感知要素230a、230bを示す破線はまた、第1のカプセル化層410及び第2のカプセル化層430が、それらの表面が接触する場所でともに密閉されるときに形成される、個別のポケット433(図13に示される2つのうちの1つ)の輪郭も描く。
【0064】
組み立てられると、第2のカプセル化層430の第1の穿孔436は、比色分析物感知要素230a、230bの穿孔236a、236b、並びに第1のカプセル化層410(図示せず)の穿孔416と整列している。加えて、第2のカプセル化層430の開口438は、第1のカプセル化層410の開口418と整列している。
【0065】
システム200のインジケータ構成要素220の比色分析物感知要素230a、230bをカプセル化する流体不透過性エンベロープ431は、流体輸送層250上に配置されている。システム200のこの部分的に組み立てられたインジケータ構成要素は、図14では上面図で、図15では底面図で示される。図14は、実線で、流体輸送層250の第1の側面252、第1の穿孔256、及び第2の穿孔258を示す。破線では、図は、比色分析物感知要素230a、230b、それらの第1の側面232a、232b、及び穿孔236a、236b、並びに第1のカプセル化層410の開口418、及び第2のカプセル化層430の第1の側面432及び開口438を示す。
【0066】
図15は、実線で、流体輸送層250の第2の側面252、並びに第1のカプセル化層410の第2の側面414、穿孔416、及び開口418を示す。破線では、図は、比色分析物感知要素230a、230b、それらの第2の側面234a、234b、及び穿孔236a、236b、並びに流体輸送層250の第2の穿孔258を示す。
【0067】
第2の可撓性ウェブ240は、第1の側面242、第2の側面244、及び開口部246を有し、ポリエチレンフォームなどの非吸収性材料で作製されている。比色分析物感知要素230a、230bをカプセル化する流体不透過性エンベロープ431は、具体的には、第2の可撓性ウェブ240の開口部246内で、第2の可撓性ウェブ240上に配置され、流体輸送層250と流体連通している。流体輸送層250は、ひいては、第1の可撓性ウェブ260と流体連通している。第1の可撓性ウェブ260は、第1の側面262及び穿孔266を有し、ポリエチレンメッシュなどの非吸収性開口フィルムから作製されている。
【0068】
第2の可撓性ウェブ240、流体輸送層250、及び第1の可撓性ウェブ260は、比色分析物感知要素230a、230bへの体液の輸送を制御するように、かつ異なる比色分析物感知要素間の流体の交差汚染を制限するように設計されている。使用時に、吸収性物品からの流体は、最初に第1の可撓性ウェブ260の第1の側面262に接触する。第1の可撓性ウェブ260が非吸収性開口フィルムであるため、流体は、第1の可撓性ウェブ260を通過し、流体輸送層250の第1の側面252に接触する。次いで、流体は、流体輸送層250の全体を通して透過する。流体は、第2の可撓性ウェブ240の第1の側面242に接触するであろう。しかし、第2の可撓性ウェブ240が非吸収性材料から作製されるため、輸送層250内の流体は、第2の可撓性ウェブ240に浸透しない。最後に、輸送層250内の流体は、第2のカプセル化層430の開口438を通過し、比色分析物感知要素230a、230bに接触する。2つの比色分析物感知要素間の交差汚染は、排除されるか、又は第2の穿孔258によって提供される流体輸送層250内の毛管現象における間隙によって画定される流体障壁を用いて、少なくとも有意ではなく、検出可能ではないものにされる。
【0069】
感知要素230a、230b、第1のカプセル化層410、第2のカプセル化層430、第2の可撓性ウェブ240、流体輸送層250、及び第1の可撓性ウェブ260は、図11に示されるように積み重ねられ、上部プレート270及び保持プレート280によってともに保持される。上部プレート270は、ピン278を有する。ピン278は、第1の可撓性ウェブ260の穿孔266、流体輸送層250の穿孔256、第1のカプセル化層410の穿孔416、比色分析物感知要素230a、230bの穿孔236a、236b、第2のカプセル化層430の第1の穿孔436、第2の可撓性ウェブ240の開口部246を順次通過し、最終的には、保持プレート280の止まり穴286内に配置されている。上部プレートピン278と止まり穴286との間の摩擦嵌合は、インジケータ構成要素220の構成要素をともに保持する。代替アセンブリが、スナップ嵌合、超音波溶接、熱溶接、他の機械的締結具、及び同等物などの他の相互作用によってともに保持され得る。
【0070】
上部プレート270は、第1の可撓性ウェブ260の第1の側面262に面する側面上に1つ又は2つ以上のチャネルを有し得る。チャネルは、吸収性物品から第1の可撓性ウェブ260の第1の側面262に流体を方向付けることに役立ち得る。
【0071】
インジケータ構成要素220は、接着剤層290などの取付手段を有し得る。接着剤層290は、第1の側面292を有し、システム200のインジケータ構成要素220をおむつなどの吸収性物品の流体輸送層に取り付けるか、又は結合するために使用される。
【0072】
システムの耐久性構成要素300は、図16では上面斜視図で、図17では上面図で示される。耐久性構成要素300は、一対の窓、すなわち、第1の窓304a、及び第2の窓304bを有する筐体302を有する。耐久性構成要素300は、平坦な上面306も有する。一対の分光光度計が、筐体302内に配置されている。第1の分光光度計は、第1の窓304aに隣接し、かつそれと光学通信する。第1の分光光度計の構成要素は、光源322aと、光検出器324aと、を含む。第1の分光光度計は、比色分析物感知要素230aと光学通信する。第2の分光光度計は、第2の窓304bに隣接し、かつそれと光学通信する。第2の分光光度計の構成要素は、光源322bと、光検出器324bと、を含む。第2の分光光度計は、比色分析物感知要素230bと光学通信する。耐久性構成要素300は、2つの分光光度計とともに示されているが、追加の分光光度計が、pH、温度などの追加の分析物又は体液状態の測定のために含まれ得る。インジケータ-ゾーン221は、色分析物感知要素230aが光源322aに曝露される、インジケータ構成要素220の面積である。
【0073】
図示されていないが、耐久性構成要素300はまた、1つ又は2つ以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピューティングシステムを伴うプリント回路基板(PCB)、並びに分析の結果をシステム200の外部にあるデータ処理システムに送信するための電子通信のための手段も有する。使用され得るデータ処理システムは、サーバコンピュータ、クライアントコンピュータ、及び携帯電話などのハンドヘルドデバイスを含む、少なくとも1つの外部デバイスを含む。
【0074】
図16及び17に示されるように、第1及び第2の分光光度計は、4つの光源322a、322bを含み得、各分光光度計は、1つの光検出器324a、324bを有する。各分光光度計は、それと関連付けられた少なくとも1つの光源322a、322bを有し得る。各分光光度計は、少なくとも6つ又は7つ以上の光源322a、322bを含み得る。前述のように、光源322a、322bは、発光ダイオード(LED)、より具体的には、RGB LEDであり得る。光源322a、322bは、赤色光、緑色光、及び青色光を順次放出し、3つのデータ点のほぼ同時収集を可能にし得るか、又は放出された赤色光、緑色光、及び青色光の順序は、変化し得る。
【0075】
分光計内の光検出器324a、324bは、以前に考察されたように、赤色、緑色、及び青色光を具体的に測定し、データが狭い波長領域内で取得されることを可能にし得る。光源322aから放出される光波は、比色分析物感知要素230aから反射し、反射光は、光検出器324aによって測定される。光源322bから放出される光波は、比色分析物感知要素230bから反射し、反射光は、光検出器324bによって測定される。分光光度計の構成要素は、保護材料でコーティングされ得る。保護材料は、水分が比色分析物感知要素230a、230bに接触し、潜在的に分光光度計の構成要素を損傷しないようにする。
【0076】
図16及び17はまた、筐体302上に配置されたコネクタ310も示す。コネクタ310は、クリップ312を耐久性構成要素300の筐体302に保持するために付勢される、標準ばね荷重クリップ312を含む。図11に示されるように、保持プレート280は、その上に配置された受容要素286を有する。耐久性構成要素300を保持プレート280に解放可能に取り付けるために、クリップ312が、受容要素286に締結されている。この手段によって、耐久性構成要素300は、インジケータ構成要素220に解放可能に取り付けられている。限定されないが、クリップ、クランプ、フックアンドループシステム、ねじ山付き開口、バイオネット結合具、ストラップ、ベルト、及びバンドなどの機械的締結具、磁気(静電気を含む)、摩擦、並びに同等物を含む、他の取付手段が、容易に明らかになるであろう。
【0077】
図17はまた、耐久性構成要素300の上面306上に配置された伝導性ストリップ308a、308b、308c、及び308dも示す。伝導性ストリップ308a、308b、308c、及び308dは、比色分析物感知要素230a、230b内の水分の存在を耐久性構成要素300内に配置されたコンピューティングシステムに通信するように配列及び構成された水分センサとして作用する。図17に示されるように、伝導性ストリップ308a及び308bは、第1の窓304a及び比色分析物感知要素230aと関連付けられている。伝導性ストリップ308c及び308dは、第2の窓304b及び比色分析物感知要素230bと関連付けられている。耐久性構成要素300内に配置されたコンピューティングシステムは、水分センサ並びに分光光度計の構成要素に動作可能に接続されている。
【0078】
伝導性ストリップ308a及び308bは、比色分析物感知要素230aに隣接している。水分が比色分析物感知要素230aに衝突するとき、伝導性ストリップ308a及び308bの一部にも接触するであろう。伝導性ストリップ308c及び308dは、比色分析物感知要素230bに隣接している。水分が比色分析物感知要素230bに衝突するとき、伝導性ストリップ308c及び308dの一部にも接触するであろう。
【0079】
水分センサとしての伝導性ストリップ308a、308b、308c、及び308dの動作モードは、図7及び8に記載されるような伝導性ストリップ108a及び108bの動作と同一である。水分前部は、伝導性ストリップ308a及び308b、並びに308c及び308dを部分的に、最終的には完全に横断して進行する。体液中の分析物濃度を測定するためのシステムは、吸収性物品で使用され得るか、又は吸収性物品の外側の体液によって直接接触され得る。例えば、システムは、検体容器内に収集された体液に接触することができるか、又は流体が人体から排出されるにつれて尿などの体液と接触し得る。図18~20は、本発明の体液中の分析物濃度を測定するためのシステムを示す。システム500は、インジケータ構成要素520及び耐久性構成要素600を有する。図18は、完全に組み立てられたときのシステム500の上面斜視図である。図19は、システム500のインジケータ構成要素520の上面斜視図である。図20は、インジケータ構成要素520が分解図で示される、システム500の部分分解図である。
【0080】
図20では、インジケータ構成要素520は、一対の比色分析物感知要素、すなわち、第1の比色分析物感知要素530a及び第2の比色分析物感知要素530bを有することが示される、インジケータゾーン521を含む。第1の比色分析物感知要素530aは、第1の側面532a及び穿孔536aを有する。第2の比色分析物感知要素530bは、第1の側面532b及び穿孔536bを有する。
【0081】
以前に考察されたように、比色分析物感知要素530a、530bは、システム500のユーザによって生成された試料中の事前選択された分析物の存在の視覚的指標を生成するように設計された試薬含浸マトリックスであり得る。システム500によって測定される事前選択された分析物は、とりわけ、グルコース、ケトン、ビリルビン、血液、pH、タンパク質、ウロビリノーゲン、亜硝酸塩、白血球、及び/又はクレアチニンであり得る。
【0082】
再度、比色分析物感知要素530a、530bは、システム500のユーザによって生成された試料中の同じ事前選択された分析物の存在を示すように設計され得る。この場合、比色分析物感知要素530a、530bは、分析を確認するように作用する。比色分析物感知要素530a、530bはまた、システム500のユーザによって生成された試料中の異なる事前選択された分析物の存在の視覚的指標を生成するように設計され得る。
【0083】
再度、検査される流体は、尿であり得、システム500によって測定される事前選択された分析物は、グルコース、1つ若しくは2つ以上のケトン、又はそれらの組み合わせである。尿中の正常よりも高いレベルのグルコース及び/又はケトンの存在は、ユーザの腎臓に関する合併症、又は真性糖尿病、甲状腺機能亢進症、良性糖尿病、肝硬変、若しくは高糖質の食事などの他の状態に起因し得る。
【0084】
加えて、好ましいバイオマーカーを熱量測定によって読み取り可能な結果に変換することが可能である適切なバイオセンサーを選択することが、尿又は他の体液中に存在する炎症性バイオマーカーの存在を決定するために、ゲノミクス、トランスクリプトミック、メタボロミクス、及びプロテオミクスでも使用され得る。
【0085】
インジケータ構成要素520の他の構成要素は、上部プレート570、第1の可撓性ウェブ560、流体輸送層550、第1のカプセル化層710、第2のカプセル化層730、及びここでは保持プレートとして示される結合器580を含む。
【0086】
比色分析物感知要素530a、530bは、第1のカプセル化層710と第2のカプセル化層730との間にカプセル化され、流体不透過性エンベロープ731を形成する。第1のカプセル化層710は、第1の側面712、穿孔716、及び開口718を有する。第2のカプセル化層730は、第1の側面732、穿孔736、及び開口738を有する。
【0087】
インジケータ構成要素520に組み立てられると、第1のカプセル化層710の穿孔716は、比色分析物感知要素530a、530bの穿孔536a、536b、並びに第2のカプセル化層730の穿孔736と整列している。加えて、第1のカプセル化層710の開口718は、第2のカプセル化層730の開口738と整列している。
【0088】
図20はまた、流体輸送層550及び第1の可撓性ウェブ560も示す。インジケータ構成要素520に組み立てられると、流体輸送層550は、システム500のインジケータ構成要素520のカプセル化された比色分析物感知要素530a、530b上に配置されている。流体輸送層550は、第1の側面552、第1の穿孔556、及び第2の穿孔558を有する。第1の可撓性ウェブ560は、流体輸送層550上に配置され、第1の側面562及び穿孔566を有し、ポリエチレンメッシュなどの非吸収性開口フィルムから作製されている。
【0089】
インジケータ構成要素520に組み立てられると、流体不透過性エンベロープ731にカプセル化される、比色分析物感知要素230a、230bは、流体輸送層550と流体連通している。流体輸送層550は、ひいては、第1の可撓性ウェブ560と流体連通している。
【0090】
流体輸送層550及び第1の可撓性ウェブ560は、比色分析物感知要素530a、530bへの体液の輸送を制御するように、かつ異なる比色分析物感知要素間の流体の交差汚染を制限するように設計されている。使用時に、体液は、最初に第1の可撓性ウェブ560の第1の側面562に接触する。第1の可撓性ウェブ560が非吸収性開口フィルムであるため、流体は、第1の可撓性ウェブ560を通過し、流体輸送層550の第1の側面552に接触する。次いで、流体は、流体輸送層550の全体を通して透過する。最後に、輸送層550内の流体は、第2のカプセル化層730の開口738を通過し、比色分析物感知要素530a、530bに接触する。再度、2つの比色分析物感知要素間の交差汚染は、排除されるか、又は第2の穿孔558によって提供される流体輸送層550内の毛管現象における間隙によって画定される流体障壁を用いて、少なくとも有意ではなく、検出可能ではないものにされる。
【0091】
感知要素530a、530b、第1のカプセル化層710、第2のカプセル化層730、流体輸送層550、及び第1の可撓性ウェブ560は、図20に示されるように積み重ねられ、上部プレート570及び保持プレート580によってともに保持される。上部プレート570は、ピン578を有する。ピン578は、第1の可撓性ウェブ560の穿孔566、流体輸送層550の穿孔556、第1のカプセル化層710の穿孔716、比色分析物感知要素530a、530bの穿孔536a、536b、第2のカプセル化層730の穿孔736を順次通過し、最終的には、保持プレート580の第1の側面582上の止まり穴586内に配置されている。上部プレートピン578と止まり穴586との間の摩擦嵌合は、インジケータ構成要素520の構成要素をともに保持する。代替アセンブリが、スナップ嵌合、超音波溶接、熱溶接、他の機械的締結具、及び同等物などの他の相互作用によってともに保持され得る。
【0092】
上部プレート570は、流体を第1の可撓性ウェブ560の第1の側面562に方向付けることに役立つ、開口576を有する。上部プレート570は、その上に配置された突起575も有する。突起575、並びに保持プレート580上に配置された突起587は、インジケータ構成要素520をシステム500の耐久性構成要素600に取り付ける手段である。
【0093】
耐久性構成要素600は、図20では上面斜視図で示される。近位端620及び遠位端630を有する耐久性構成要素600は、一対の窓、すなわち、第1の窓604a及び第2の窓604bを有する筐体602を有する。耐久性構成要素600はまた、平坦な上面606、伝導性リング608a及び604b、受容要素605、突起610、アクティブ化ボタン650、並びにフィンガーグリップ660も有する。
【0094】
図示されていないが、一対の分光光度計が、筐体602内に配置されている。第1の分光光度計は、第1の窓604aに隣接し、かつそれと光学通信するが、第2の分光光度計は、第2の窓604bに隣接し、かつそれと光学通信する。第1の分光光度計は、比色分析物感知要素530aと光学通信し、第2の分光光度計は、比色分析物感知要素530bと光学通信する。耐久性構成要素600は、2つの分光光度計とともに示されているが、追加の分光光度計が、pH、温度などの追加の分析物又は体液状態の測定のために含まれ得る。インジケータ-ゾーン521は、色分析物感知要素530aが光源に曝露される、インジケータ構成要素520の面積である。
【0095】
図示されていないが、耐久性構成要素600はまた、1つ又は2つ以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピューティングシステムを伴うプリント回路基板(PCB)、並びに分析の結果をシステム500の外部にあるデータ処理システムに送信するための電子通信のための手段も有する。使用され得るデータ処理システムは、サーバコンピュータ、クライアントコンピュータ、及び携帯電話などのハンドヘルドデバイスを含む、少なくとも1つの外部デバイスを含む。
【0096】
本文書の他の実施形態で考察されるように、分光光度計は、少なくとも1つ若しくは2つ以上、又は2つ若しくは3つ以上、又は4つ若しくは5つ以上、又は6つ若しくは7つ以上の光源と、少なくとも1つ、又は少なくとも2つ若しくは3つ以上の光検出器と、を含み得る。また、前述のように、耐久性構成要素600内の光源は、発光ダイオード(LED)、より具体的には、RGB LEDであり得る。光源は、赤色光、緑色光、及び青色光を順次放出し、3つのデータ点のほぼ同時収集を可能にし得るか、又は放出された赤色光、緑色光、及び青色光の順序は、変化し得る。
【0097】
耐久性構成要素600内の光検出器はまた、以前に考察されたように、赤、緑、及び青色光を具体的に測定し、データが狭い波長領域内で取得されることを可能にし得、保護材料でコーティングされて、それらの構成要素への損傷の可能性を低減し得る。
【0098】
図18は、システム500を形成するために組み立てられた耐久性構成要素600及びインジケータ構成要素520の上面斜視図を示す。ここで、インジケータ構成要素520は、耐久性構成要素600の遠位端630上に配置される。耐久性構成要素600の上部プレート570は、突起575を有し、保持プレート580は、突起587を有する。耐久性構成要素600は、受容要素605及び突起610を有する。インジケータ構成要素520を耐久性構成要素500に解放可能に取り付けるために、上部プレート570の突起575は、耐久性構成要素600の受容要素605内に配置される。次いで、保持プレート580の突起587は、スナップ接続を用いて耐久性構成要素600の突起610と係合される。
【0099】
図20は、耐久性構成要素600の上面606上に配置された伝導性ストリップ608a及び608bを示す。伝導性ストリップ608a及び608bは、システム500の水分センサとして作用する。それらは、比色分析物感知要素530a、530b内の水分の存在を耐久性構成要素600内に配置されたコンピューティングシステムに通信するように配列及び構成されている。この実施形態では、伝導性ストリップ608aは、第1の窓604a及び比色分析物感知要素530aと関連付けられている。伝導性ストリップ308bは、第2の窓604b及び比色分析物感知要素530bと関連付けられる。耐久性構成要素600内に配置されたコンピューティングシステムは、水分センサ並びに分光光度計の構成要素に動作可能に接続されている。
【0100】
水分センサとしての伝導性ストリップ608a及び608bの動作モードは、図7及び8に記載されるような伝導性ストリップ108a及び108bの動作と同一である。水分前部は、伝導性ストリップ608a及び608bを部分的に、最終的には完全に横断して進行する。
【0101】
耐久性構成要素は、吸収性物品内の分析物濃度を測定するためのキットを作成するために複数のインジケータ構成要素と一致し得る。例えば、キットは、耐久性構成要素100、300、600(上記に記載される)、及び複数のインジケータ構成要素20、220、520(上記に記載される)を有し得る。保管中にインジケータ構成要素の完全性を確保するために、各そのようなインジケータ構成要素は、個々のパッケージ内に封入されている。
【0102】
本発明はまた、吸収性物品内の分析物濃度を測定する方法も含む。体液が、収集され、輸送層を介して少なくとも1つの比色分析物感知要素に輸送される。少なくとも1つの比色分析物感知要素内の体液の存在は、所定の期間にわたってカウントダウンを開始する。比色分析物感知要素に関連する光学データが、所定の期間後に少なくとも1つの分光光度計によって収集される。光学データは、少なくとも1つのプロセッサ及びデータ記憶装置を有するコンピューティングシステムに通信される。光学データは、分析され、体液中の少なくとも1つの分析物濃度を決定する。
【0103】
比色分析物感知要素との体液接触に続く所定の期間は、15秒超、又は30秒超、又は60秒超、又は120秒超、又は240秒超、又は300秒超、又は360秒超、又はそれ以上であり得る。比色分析物感知要素との体液接触に続く所定の期間は、例えば、約15~約360秒、又は約30~約240秒、又は約120~約180秒、又は約240~約360秒の所定の時間範囲であり得る。
【0104】
システムによって測定される分析物は、とりわけ、グルコース、ケトン、ビリルビン、血液、pH、タンパク質、ウロビリノーゲン、亜硝酸塩、白血球、及び/又はクレアチニンであり得る。
【0105】
体液中に見出される分析物は、潜在的に、代謝系の問題を発生させる証拠を潜在的に保有する。医療施設内及び外部の人々が、経時的に体液中の分析物の濃度の変化を追跡及び分析するための要望がある。これらの変化は、将来の疾患状態のリスクを予測するために有用であり得る。したがって、本発明で考察されるシステムは、将来の疾患状態のリスクを予測するための方法を可能にする。
【0106】
上記のように、体液が、収集され、輸送層を介して少なくとも1つの比色分析物感知要素に輸送される。少なくとも1つの比色分析物感知要素における体液の存在は、所定の期間にわたってカウントダウンを開始する。比色分析物感知要素に関連する光学データが、所定の期間後に少なくとも1つの分光光度計によって収集される。光学データは、少なくとも1つのプロセッサ及びデータ記憶装置を有するコンピューティングシステムに通信される。光学データは、分析され、体液中の少なくとも1つの分析物濃度を決定する。将来の疾患状態を発症するリスクを示す少なくとも1つの分析物濃度の閾値分析物濃度が、少なくとも1つの分析物濃度に対して比較され、これは、経時的に記録されることができる。したがって、将来の疾患状態を発症するリスクは、経時的に監視され得る。
【0107】
システムは、体液中の複数の分析物濃度を決定するように、複数の光検出器124及び複数の比色分析物感知要素30で配列、構成、及びプログラムされ得る。
【0108】
体液中の分析物濃度を非侵襲的に測定することも、特定の地域で一般的な問題を迅速に識別するための疫学研究に、又は特定の人々の集団に理想的に適している。システム10からの分析物濃度測定は、広い集団にわたって長期間収集され得る。収集されたデータは、様々な分析物レベルと疾患状態との間の関係を決定するために研究されるか、又は保存されたパラメータの関数として将来の疾患状態の予測モデルを作成するために、血圧、血中酸素レベル、及び脈拍数などの他の生理学的パラメータと、若しくは年齢、性別、体重、及び国籍などの人口動態統計と組み合わせられ得る。
【0109】
前述の方法は、おむつ若しくはパッドなどの吸収性物品内に、又はそれと併せて展開されたシステムを採用し得るか、又は吸収性物品を使用することなく体液に直接接触することを採用し得る。例えば、システム500は、おむつの身体に面する表面に取り付けられ得る。図18~20のシステム500は、体液と直接接触され得る。それは、耐久性構成要素600の近位端620上のフィンガーグリップ660によってシステム500を把持することによって、検体容器内に最初に収集される体液に浸漬され得る。システム500は、検体容器の中に遠位端630を入れる前又は後に、耐久性構成要素600の近位端620上のユーザ関与アクティブ化ボタン650によって通電され得る。代替的に、システム500のインジケータ構成要素は、流体が人体から排出されるにつれて尿などの体液の流れに入れられ得る。これらの使用では、耐久性構成要素600は、ハンドヘルド分析器である。
【実施例
【0110】
実施例1:比色分析物感知要素における反射率値対時間の安定性の実証。
反射率値対時間の変化を試験するために、反射値の測定を、室温でグルコース溶液に曝露された一連のプロトタイプ比色分析物感知要素上で、プロトタイプ分光光度計を用いて実施した。
【0111】
プロトタイプ分光光度計を、以下の要素を使用して構築した。
・光源122:INOLUX(Santa Clara,CA)からの光波長624、525、及び468nmを有するRGB LED。部品番号は、IN-S66TATRGBである。
・光検出器124:赤外線(IR)フィルタを有する集積回路(IC)色光デジタル変換器。集積回路は、赤色、緑色、青色(RGB)、及び透明光感知のデジタル値を提供する。IR遮断フィルタは、IR光スペクトル成分を最小限化し、色測定が正確に行われることを可能にする。部品番号は、ams AG(Premstaetten,Austria)から入手可能なTCS34725であった。
【0112】
プロトタイプ比色分析物感知要素30は、PortaScience Inc.(Moorsetown,NJ)からの多孔性ポリスルホン膜であった。膜に、以下の混合物を注入した。
・グルコースオキシダーゼ:16.3%W/W
・西洋ワサビペルオキシダーゼ:0.6%W/W
・ヨウ化カリウム:7%W/W
・60.7%W/W緩衝液、及び
・16.7%W/W非反応性成分。
【0113】
試験は、25ミリグラム/デシリットルのグルコース濃度を有する人工尿溶液を用いて実施した。全ての試験を室温で実施した。
【0114】
要素のベースライン色が確立されるように、3つの波長(赤色、緑色、青色)における光スキャンを、乾燥比色分析物感知要素上で実施した。次いで、比色分析物感知要素を、人工尿溶液で飽和状態にした。反射率の測定を、30秒毎に光の3つのチャネル(赤色、緑色、及び青色)において実施し、反射率を記録した。
【0115】
表1.1は、各時点での各波長における飽和比色分析物感知要素からの反射率を示す。
【0116】
【表1】
【0117】
表は、時間が増加するにつれて試験された波長の各々における光の反射率が減少したことを示す。
【0118】
次に、トレースの相対的変動を、以下の式を使用して計算した。
相対的変動(t)=100[反射率(t)-反射率(t)]/反射率(t
式中、
反射率(t)及び反射率(t)は、それぞれ、時間1及び時間2での反射率測定値であり、
反射率(t)は、乾燥比色分析物感知要素の反射測定値である。
【0119】
相対的変動の単位は、パーセント(%)である。
【0120】
例えば、表1.1からの緑色チャネルの反射測定値を使用して、60秒における相対的変動を、以下のように計算した。
相対的変動(t60)=100[1885-1736]/2422=6.15%
【0121】
表1.2は、各時点での比色分析物感知要素からの緑色チャネルの反射測定値の相対的変動を示す。
【0122】
【表2】
【0123】
表は、収束する相対的変動の最後の3つの値を示す。したがって、この実施例では、比色分析物感知要素がグルコース溶液で飽和してから150秒後に得られたデータを、グルコース濃度を評価するためにアルゴリズムで使用し得る。あるいは、アルゴリズムは、グルコースについて試験する際に比色分析物感知要素がグルコース溶液で飽和してから120~180秒後に得られたデータを使用し得る。
【0124】
他の実施形態では、相対的変動の収束値を、データを記録するための適切な時間を決定するために使用し得る。したがって、例えば、相対的変動が2パーセント、又は1.5パーセントを下回る場合、アルゴリズムは、データを記録する時間としてその時点を選択し得る。
【0125】
当然ながら、現実的な条件と比較したときのこの試験の限界は、溶液の温度、並びに実際の尿がシステム内の比色分析物感知要素を飽和させるであろう速度を含む。しかしながら、この定性的な例は、実際のプロセスを反映し得る。現実的な条件での広範な試験が継続されなければならない。
【0126】
実施例2:水分センサを有する比色分析物感知要素における反射率値対時間の安定性の実証。
上述のように、伝導性ストリップ108a及び108bは、システム10内の水分センサとして作用し、比色分析物感知要素30内の水分の存在を耐久性構成要素100内に配置されたコンピューティングシステムに通信するように配列及び構成されている。この実施例では、反射値の測定を、室温でグルコース溶液に曝露された一連のプロトタイプ比色分析物感知要素上で、プロトタイプ分光光度計を用いて実施し、水分センサを、比色センサにおいて分析物の検査を開始するために使用した。
【0127】
プロトタイプ分光光度計及びプロトタイプ比色分析物感知要素は、人工尿溶液(25ミリグラム/デシリットルのグルコース濃度)であった、実施例1で使用したものと同じであった。実施例1と同様に、全ての試験を室温で実施した。
【0128】
試験を、以下のように実施した。
1. 1.5mLの人工尿を、3時の位置でプロトタイプ比色分析物感知要素の周辺に適用した。
2. コンデンサ水分センサは、20秒未満でセンサの完全な湿潤を示した。
3. プロトタイプ比色分析物感知要素を、プロトタイプ分光光度計の上に上向きに置き、反射率の測定を、60秒毎に光の3つのチャネル(赤色、緑色、及び青色)において実施した。反射率を記録した。
【0129】
表2.1は、各時点での各波長における飽和比色分析物感知要素からの反射率を示す。
【0130】
【表3】
【0131】
緑色チャネルの反射測定値の相対的変動を、実施例1に示すように計算した。表2.2は、各時点での反射測定値の相対的変動を示す。
【0132】
【表4】
【0133】
表は、相対的変動の最後の3つの値がデータの変換を示すことを示す。したがって、この実施例では、比色分析物感知要素がグルコース溶液で飽和してから240又は300秒後に得られたデータは、グルコース濃度を評価するためにアルゴリズムで使用するのに良好であり得る。あるいは、アルゴリズムは、グルコースについて試験する際に比色分析物感知要素がグルコース溶液で飽和してから240~360秒後に得られたデータを使用し得る。
【0134】
上記の明細書、実施形態、及び実施例は、本明細書に開示された発明の完全かつ非限定的な理解を助けるために提示されている。本発明の多くの変形形態及び実施形態が、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく可能となるため、本発明は、以下に添付する特許請求の範囲に含まれるものである。
【0135】
〔実施の態様〕
(1) 体液中の分析物濃度を測定するためのシステムであって、
a)筐体を備える耐久性構成要素であって、前記筐体が、少なくとも1つの窓を有し、かつ
i)前記窓に隣接し、かつ前記窓と光学的に通信する少なくとも1つの分光光度計と、
ii)少なくとも1つのプロセッサ及びデータ記憶装置を有するコンピューティングシステムと、
iii)前記コンピューティングシステムと少なくとも1つの外部デバイスとの間の電子通信のための手段と、を含有する、耐久性構成要素と、
b)少なくとも1つの比色分析物感知要素を備えるインジケータゾーンを備える、インジケータ構成要素と、
c)前記インジケータゾーンに隣接する少なくとも1つの水分センサと、
を備え、
I)前記インジケータ構成要素は、前記インジケータゾーンが前記少なくとも1つの窓及び前記少なくとも1つの分光光度計に隣接し、かつそれらと光学通信するように配置されている間は、前記耐久性構成要素へ取り付けられるように配列及び構成され、
II)前記コンピューティングシステムが、前記水分センサ及び前記少なくとも1つの分光光度計に動作可能に接続され、
III)前記水分センサが、前記比色分析物感知要素内の水分の存在を前記コンピューティングシステムに通信するように配列及び構成され、
IV)前記少なくとも1つの比色分析物感知要素の各々が、分光光度計と関連付けられている、システム。
(2) 前記インジケータ構成要素が、前記インジケータゾーンと流体連通する流体輸送層を更に備える、実施態様1に記載のシステム。
(3) 前記インジケータ構成要素が、前記インジケータゾーンを取り囲む流体不透過性エンベロープを更に備え、前記流体不透過性エンベロープが、前記少なくとも1つの比色分析物感知要素の各々を含有するように配列及び構成された個別のポケットを有し、各ポケットが、前記流体輸送層と流体連通する独自の開口を有する、実施態様2に記載のシステム。
(4) 前記インジケータゾーンが、少なくとも2つの比色分析物感知要素を備え、前記少なくとも2つの比色感知要素の各々が、他の比色感知要素から分離されている、実施態様3に記載のシステム。
(5) 前記少なくとも1つの水分センサが、複数の水分センサを含み、各水分センサが、前記少なくとも2つの比色分析物感知要素の各々における水分の存在を前記コンピューティングシステムに通信するように配列及び構成されている、実施態様4に記載のシステム。
【0136】
(6) 前記インジケータ構成要素が、
i)上部プレートと、
ii)第1の可撓性ウェブ層と、
iii)前記第1の可撓性ウェブ層に隣接する流体輸送層と、
iv)前記流体輸送層に隣接する前記インジケータゾーンを取り囲む流体不透過性エンベロープと、
v)前記流体不透過性エンベロープに隣接する第2の可撓性ウェブ層と、
vi)前記第2の可撓性ウェブ層上に配置された取付手段と、
vii)保持プレートと、
を更に備え、
V)前記第1の可撓性ウェブ層、前記流体輸送層、前記流体不透過性エンベロープ、及び前記第2の可撓性ウェブ層が、順番に積み重ねられ、かつ前記上部プレートと前記保持プレートとの間に固着され、
VI)前記インジケータゾーンが、少なくとも2つの比色分析物感知要素を備え、
VII)前記流体不透過性エンベロープが、前記少なくとも2つの比色分析物感知要素の各々を含有するように配列及び構成された個別のポケットを有し、各ポケットが、前記流体輸送層と流体連通する独自の開口を有し、
VIII)前記流体輸送層が、前記流体不透過性エンベロープ内の開口間の流体輸送を阻止するように配列及び構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(7) 前記上部プレート及び前記保持プレートが、前記インジケータゾーンへの所定の流体輸送能力を伴うインジケータ構成要素層を収容するための所定の間隔を提供するように配列及び構成されている、実施態様6に記載のシステム。
(8) 前記インジケータ構成要素が、
i)第1の可撓性ウェブ層と、
ii)前記第1の可撓性ウェブ層に隣接する流体輸送層と、
iii)前記流体輸送層に隣接する前記インジケータゾーンを取り囲む流体不透過性エンベロープと、
を更に備え、
V)前記第1の可撓性ウェブ層、前記流体輸送層、及び前記流体不透過性エンベロープが、順番に積み重ねられ、かつともに固着され、
VI)前記インジケータゾーンが、少なくとも2つの比色分析物感知要素を備え、
VII)前記流体不透過性エンベロープが、前記少なくとも2つの比色分析物感知要素の各々を含有するように配列及び構成された個別のポケットを有し、各ポケットが、前記流体輸送層と流体連通する独自の開口を有し、
VIII)前記流体輸送層が、前記流体不透過性エンベロープ内の開口間の流体輸送を阻止するように配列及び構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(9) iv)前記第1の可撓性ウェブ層に隣接する上部プレートと、
v)保持プレートと、
を更に備え、
前記第1の可撓性ウェブ層、前記流体輸送層、及び前記流体不透過性エンベロープが、前記上部プレートと前記保持プレートとの間に固着されている、実施態様8に記載のシステム。
(10) 前記インジケータ構成要素が、結合器を更に備える、実施態様1に記載のシステム。
【0137】
(11) 前記インジケータ構成要素が、前記耐久性構成要素に取り付けられている、実施態様1に記載のシステム。
(12) 体液源へ曝露されるように配列及び構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(13) おむつの中へ配置されるように配列及び構成されている、実施態様12に記載のシステム。
(14) 実施態様12に記載のシステムを備える、ハンドヘルドデバイス。
(15) 体液中の分析物濃度を測定するためのキットであって、
a)筐体を備える耐久性構成要素であって、前記筐体が、少なくとも1つの窓を有し、かつ
i)前記窓に隣接し、かつ前記窓と光学的に通信する少なくとも1つの分光光度計と、
ii)少なくとも1つのプロセッサ及びデータ記憶装置を有するコンピューティングシステムと、
iii)前記コンピューティングシステムと少なくとも1つの外部デバイスとの間の電子通信のための手段と、を含有する、耐久性構成要素と、
b)複数のインジケータ構成要素であって、各インジケータ構成要素が、個々のパッケージ内に封入され、かつ
i)少なくとも1つの比色分析物感知要素を備えるインジケータゾーンと、
ii)前記耐久性構成要素のための結合器と、を備える、インジケータ構成要素と、
c)前記インジケータゾーンに隣接する少なくとも1つの水分センサと、
を備え、
I)各インジケータ構成要素は、前記インジケータゾーンが前記少なくとも1つの窓及び前記少なくとも1つの分光光度計に隣接し、かつそれらと光学通信するように配置されている間は、前記耐久性構成要素へ解放可能に取り付けられるように配列及び構成され、
II)前記コンピューティングシステムが、前記水分センサ及び前記少なくとも1つの分光光度計に動作可能に接続され、
III)前記水分センサが、前記比色分析物感知要素内の水分の存在を前記コンピューティングシステムに通信するように配列及び構成され、
IV)前記少なくとも1つの比色分析物感知要素の各々が、分光光度計と関連付けられている、キット。
【0138】
(16) 各インジケータ構成要素が、前記インジケータゾーンと流体連通する流体輸送層を更に備える、実施態様15に記載のキット。
(17) 各インジケータ構成要素が、前記インジケータゾーンを取り囲む流体不透過性エンベロープを更に備え、前記流体不透過性エンベロープが、前記少なくとも1つの比色分析物感知要素の各々を含有するように配列及び構成された個別のポケットを有し、各ポケットが、前記流体輸送層と流体連通する独自の開口を有する、実施態様16に記載のキット。
(18) 前記インジケータゾーンが、少なくとも2つの比色分析物感知要素を備え、前記少なくとも2つの比色感知要素の各々が、他の比色感知要素から分離されている、実施態様17に記載のキット。
(19) 前記少なくとも1つの水分センサが、複数の水分センサを含み、各水分センサが、前記少なくとも2つの比色分析物感知要素の各々における水分の存在を前記コンピューティングシステムに通信するように配列及び構成されている、実施態様18に記載のキット。
(20) 各インジケータ構成要素が、
iii)上部プレートと、
iv)第1の可撓性ウェブ層と、
v)前記第1の可撓性ウェブ層に隣接する流体輸送層と、
vi)前記流体輸送層に隣接する前記インジケータゾーンを取り囲む流体不透過性エンベロープと、
vii)前記流体不透過性エンベロープに隣接する第2の可撓性ウェブ層と、
viii)前記第2の可撓性ウェブ層上に配置された取付手段と、
ix)保持プレートと、
を更に備え、
V)前記第1の可撓性ウェブ層、前記流体輸送層、前記流体不透過性エンベロープ、及び前記第2の可撓性ウェブ層が、順番に積み重ねられ、かつ前記上部プレートと前記保持プレートとの間に固着され、
VI)前記インジケータゾーンが、少なくとも2つの比色分析物感知要素を備え、
VII)前記流体不透過性エンベロープが、前記少なくとも2つの比色分析物感知要素の各々を含有するように配列及び構成された個別のポケットを有し、各ポケットが、前記流体輸送層と流体連通する独自の開口を有し、
VIII)前記流体輸送層が、前記流体不透過性エンベロープ内の開口間の流体輸送を阻止するように配列及び構成されている、実施態様15に記載のキット。
【0139】
(21) 前記上部プレート及び前記保持プレートが、前記インジケータゾーンへの所定の流体輸送能力を伴うインジケータ構成要素層を収容するための所定の間隔を提供するように配列及び構成されている、実施態様20に記載のキット。
(22) 前記インジケータ構成要素が、
iii)第1の可撓性ウェブ層と、
iv)前記第1の可撓性ウェブ層に隣接する流体輸送層と、
v)前記流体輸送層に隣接する前記インジケータゾーンを取り囲む流体不透過性エンベロープと、
を更に備え、
V)前記第1の可撓性ウェブ層、前記流体輸送層、及び前記流体不透過性エンベロープが、順番に積み重ねられ、かつともに固着され、
VI)前記インジケータゾーンが、少なくとも2つの比色分析物感知要素を備え、
VII)前記流体不透過性エンベロープが、前記少なくとも2つの比色分析物感知要素の各々を含有するように配列及び構成された個別のポケットを有し、各ポケットが、前記流体輸送層と流体連通する独自の開口を有し、
VIII)前記流体輸送層が、前記流体不透過性エンベロープ内の開口間の流体輸送を阻止するように配列及び構成されている、実施態様15に記載のキット。
(23) vi)前記第1の可撓性ウェブ層に隣接する上部プレートと、
vii)保持プレートと、
を更に備え、
前記第1の可撓性ウェブ層、前記流体輸送層、及び前記流体不透過性エンベロープが、前記上部プレートと前記保持プレートとの間に固着されている、実施態様22に記載のキット。
(24) 前記耐久性構成要素が、単一のパッケージ化されていないインジケータ構成要素に結合され、前記インジケータ構成要素が、体液源へ曝露されるように配列及び構成されている、組立デバイス。
(25) おむつの中へ配置されるように配列及び構成されている、実施態様24に記載の組立デバイス。
【0140】
(26) 前記おむつが、乳幼児用おむつである、実施態様24に記載の組立デバイス。
(27) 実施態様24に記載の組立デバイスを備える、ハンドヘルドデバイス。
(28) 体液中の分析物濃度を測定する方法であって、
a)体液を収集して、少なくとも1つの比色分析物感知要素に輸送することと、
b)前記少なくとも1つの比色分析物感知要素と接触している体液の存在を検出することと、
c)前記比色分析物感知要素と接触している体液の存在を検出した後の所定の期間後に、少なくとも1つの分光光度計を用いて前記少なくとも1つの比色分析物感知要素に関する光学データを収集することと、
d)少なくとも1つのプロセッサ及びデータ記憶装置を有するコンピューティングシステムに前記光学データを通信することと、
e)前記光学データを分析して、前記体液中の少なくとも1つの分析物濃度を決定することと、を含む、方法。
(29) 前記体液が、尿である、実施態様28に記載の方法。
(30) 前記分析物が、グルコース、ケトン、ビリルビン、血液、タンパク質、ウロビリノーゲン、亜硝酸塩、白血球、及び/又はクレアチニン、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される、実施態様29に記載の方法。
【0141】
(31) 体液中の分析物濃度を測定する方法であって、
a)筐体を備える耐久性構成要素を取得することであって、前記筐体が、少なくとも1つの窓を有し、かつ
i)前記窓に隣接し、かつ前記窓と光学的に通信する少なくとも1つの分光光度計と、
ii)少なくとも1つのプロセッサ及びデータ記憶装置を有するコンピューティングシステムと、
iii)前記コンピューティングシステムと少なくとも1つの外部デバイスとの間の電子通信のための手段と、
iv)少なくとも1つの水分センサと、を含有する、取得することと、
b)個々のパッケージからインジケータ構成要素を除去することであって、前記インジケータ構成要素が、少なくとも1つの比色分析物感知要素を備えるインジケータゾーンを備える、除去することと、
c)前記インジケータ構成要素を前記耐久性構成要素に結合することであって、
I)前記インジケータゾーンが、前記少なくとも1つの窓及び前記少なくとも1つの分光光度計に隣接し、かつそれらと光学通信して配置され、
II)前記コンピューティングシステムが、前記水分センサ及び前記少なくとも1つの分光光度計に動作可能に接続され、
III)前記水分センサが、前記インジケータゾーンに隣接して配置され、かつ
IV)前記少なくとも1つの比色分析物感知要素の各々が、分光光度計と関連付けられる、結合することと、
d)前記組立デバイスを体液源と接触して配置することと、
e)前記体液を収集して、前記少なくとも1つの比色分析物感知要素に輸送することと、
f)前記少なくとも1つの比色分析物感知要素と接触している前記体液の存在を検出することと、
g)前記比色分析物感知要素と接触している体液の存在を検出した後の所定の期間後に、少なくとも1つの分光光度計を用いて前記少なくとも1つの比色分析物感知要素に関する光学データを収集することと、
h)少なくとも1つのプロセッサ及びデータ記憶装置を有するコンピューティングシステムに前記光学データを通信することと、
i)前記光学データを分析して、前記体液中の少なくとも1つの分析物濃度を決定することと、を含む、方法。
(32) ステップ(d)が、前記組立デバイスを、おむつの身体に面する表面に取り付けることを含む、実施態様31に記載の方法。
(33) ステップ(d)が、前記組立デバイスを前記体液と接触させることを含む、実施態様32に記載の方法。
(34) 将来の疾患状態のリスクを予測するための方法であって、
a)体液を収集して、少なくとも1つの比色分析物感知要素に輸送することと、
b)前記少なくとも1つの比色分析物感知要素と接触している体液の存在を検出することと、
c)前記比色分析物感知要素と接触している体液の存在を検出した後の所定の期間後に、少なくとも1つの分光光度計を用いて前記少なくとも1つの比色分析物感知要素に関する光学データを収集することと、
d)少なくとも1つのプロセッサ及びデータ記憶装置を有するコンピューティングシステムに前記光学データを通信することと、
e)前記光学データを分析して、前記体液中の少なくとも1つの分析物濃度を決定することと、
f)将来の疾患状態を発症するリスクの指標である前記体液中の前記少なくとも1つの分析物の閾値分析物濃度を識別することと、
g)経時的に前記体液中の前記少なくとも1つの分析物濃度を記録することと、を含む、方法。
(35) 前記体液が、尿である、実施態様34に記載の方法。
【0142】
(36) 前記分析物が、グルコース、ケトン、ビリルビン、血液、タンパク質、ウロビリノーゲン、亜硝酸塩、白血球、及び/又はクレアチニン、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される、実施態様34に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【国際調査報告】