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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-10
(54)【発明の名称】駆動ユニット
(51)【国際特許分類】
   B62M 6/55 20100101AFI20230428BHJP
【FI】
B62M6/55
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022557808
(86)(22)【出願日】2021-02-22
(85)【翻訳文提出日】2022-11-11
(86)【国際出願番号】 EP2021054259
(87)【国際公開番号】W WO2021190843
(87)【国際公開日】2021-09-30
(31)【優先権主張番号】102020203712.4
(32)【優先日】2020-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500045121
【氏名又は名称】ツェットエフ、フリードリッヒスハーフェン、アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】ZF FRIEDRICHSHAFEN AG
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100186716
【弁理士】
【氏名又は名称】真能 清志
(72)【発明者】
【氏名】ステッフェン クラフト
(72)【発明者】
【氏名】ミラン ペルシク
(72)【発明者】
【氏名】ルディガー ニエレシャー
(72)【発明者】
【氏名】クラウス クラフト
(57)【要約】
【課題】本発明は、人力駆動式の車両のための、特に自転車またはEPACのための駆動ユニット(10)に関する。
【解決手段】駆動ユニット(10)は、ハウジング(12)と、ロータ(46)を有する電気モータ(18)と、ボトムブラケットシャフト(14)と、ロータ(46)と結合された波動歯車装置(20)と、出力軸(22)と、を有する。波動歯車装置(20)は、内歯を有する外側ブッシュを備える。波動歯車装置(20)の外側ブッシュ(38)は、バッファ(64)を介してハウジング(12)と結合される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人力駆動式の車両のための、特に自転車またはEPACのための駆動ユニット(10)であって、ハウジング(12)と、ロータ(46)を有する電気モータ(18)と、ボトムブラケットシャフト(14)と、前記ロータ(46)と結合された波動歯車装置(20)と、出力軸(22)と、を有し、前記波動歯車装置(20)は、内歯を有する外側ブッシュ(38)を備える駆動ユニット(10)において、前記波動歯車装置(20)の前記外側ブッシュ(38)は、バッファ(64)を介して前記ハウジング(12)と結合されることを特徴とする、駆動ユニット(10)。
【請求項2】
請求項1に記載の駆動ユニット(10)において、前記波動歯車装置(20)は、ウェーブジェネレータ(34)と、外歯を有する変形可能な内側ブッシュ(36)と、を備えることを特徴とする、駆動ユニット(10)。
【請求項3】
請求項1または2に記載の駆動ユニット(10)において、前記波動歯車装置(20)の前記外側ブッシュ(38)は、前記ハウジング(12)と回転不能に結合されることを特徴とする、駆動ユニット(10)。
【請求項4】
請求項1~3の何れか一項に記載の駆動ユニット(10)において、前記ボトムブラケットシャフト(14)および前記波動歯車装置(20)は、各々フリーホイールクラッチ(40、42)を用いて、前記出力軸(22)と結合され、前記波動歯車装置(20)、前記フリーホイールクラッチ(40、42)、および前記出力軸(22)は、前記ハウジング(12)内で相互に同軸に配置されることを特徴とする、駆動ユニット(10)。
【請求項5】
請求項1~4の何れか一項に記載の駆動ユニット(10)において、前記波動歯車装置(20)の前記外側ブッシュ(38)と、バッファ(64)とは、事前組み立て可能なユニット(66)として形成され、そのため、前記事前組み立て可能なユニット(66)を前記駆動ユニット(10)の前記ハウジング(12)に取り付けることができることを特徴とする、駆動ユニット(10)。
【請求項6】
請求項1~5の何れか一項に記載の駆動ユニット(10)において、前記バッファ(64)は、金属製の内輪(68)および金属製の外輪(70)を備え、径方向で前記内輪(68)と前記外輪(70)との間に、エラストマー体(72)が配置されることを特徴とする、駆動ユニット(10)。
【請求項7】
請求項6に記載の駆動ユニット(10)において、前記波動歯車装置(20)の前記外側ブッシュ(38)は、前記バッファ(64)の前記内輪(68)と、ぴったりとした嵌め合いによって結合されることを特徴とする、駆動ユニット(10)。
【請求項8】
請求項6または7に記載の駆動ユニット(10)において、前記バッファ(64)の前記外輪(70)は、前記駆動ユニット(10)の前記ハウジング(12)と同じ材料から、または前記駆動ユニット(10)の前記ハウジング(12)と同じ膨張係数を有する材料から、形成されることを特徴とする、駆動ユニット(10)。
【請求項9】
請求項6~8の何れか一項に記載の駆動ユニット(10)において、前記バッファ(64)の前記内輪(68)は、前記波動歯車装置(20)の前記外側ブッシュ(38)と同じ材料から、または前記波動歯車装置(20)の前記外側ブッシュ(38)と同じ膨張係数を有する材料から、形成されることを特徴とする、駆動ユニット(10)。
【請求項10】
請求項6~9の何れか一項に記載の駆動ユニット(10)において、前記内輪(68)は鋼から形成される、および/または前記外輪(70)はアルミニウムから形成されることを特徴とする、駆動ユニット(10)。
【請求項11】
請求項6~10の何れか一項に記載の駆動ユニット(10)において、前記エラストマー体(72)は、第1端面(74)および反対側の第2端面(76)を備え、前記端面(74、76)の少なくとも一方の端面に、好適には周方向の凹部(78、80)が形成されることを特徴とする、駆動ユニット(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルに記載の特徴を有する人力駆動式の車両のための駆動ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
DE102015100676A1号は、人力駆動装置、電気式の補助駆動装置、および共通の出力要素を有する駆動アセンブリを開示する。この駆動装置は、多数の個別コンポーネントおよび軸受点を有する複雑な構造を有する。
【0003】
EP2724926A1号は、人力駆動のためのボトムブラケットシャフトを有する中央駆動ユニットと、後置接続された遊星歯車装置を備える補助駆動装置と、を開示する。この駆動ユニットも、多数の個別コンポーネントを有する比較的複雑な構造を有する。
【0004】
DE102014108611A1号は、ボトムブラケットシャフトを受容する駆動ハウジングと、駆動ハウジング内部に配置されて牽引手段キャリアと駆動的に接続可能な波動歯車装置と、を有する自転車駆動装置を開示する。この自転車駆動装置もまた、複雑な構造を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】DE102015100676A1号
【特許文献2】EP2724926A1号
【特許文献3】DE102014108611A1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、上記の先行技術と比較して改善された駆動ユニットを提供することである。特に、コンパクトな構造、信頼性の高い機能、および極めて静かな走行が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、請求項1の特徴を有する駆動ユニットによってこの課題を解決する。駆動ユニットは、人力駆動式の車両、特に自転車またはEPAC(Electrically Power Assisted Cycle/電動アシスト自転車)のために構成される。人力駆動式の車両は、特に、筋力によって作動される車両を意味する。駆動ユニットは、ハウジングと、ロータを有する電気モータと、ボトムブラケットシャフトと、ロータと結合された波動歯車装置と、出力軸と、を備える。波動歯車装置は、内歯を有する外側ブッシュを備える。波動歯車装置の外側ブッシュは、例えばゴム‐金属‐ベアリングなどのバッファを介してハウジングと結合される。
【0008】
このようにして、外側ブッシュおよびハウジングを、特に有利に音響的に分離することができる。それとは無関係に、例えば軸方向のずれによって、および/または傾きによって生じる偏心を補償することが可能である。
【0009】
駆動装置は、電気駆動のために、電気駆動分岐部を備える。本発明によれば、電気モータのロータは、波動歯車装置および第1フリーホイールクラッチを介して、出力軸と結合される。電気モータのトルクは、波動歯車装置および第1フリーホイールクラッチを介して、出力軸に伝達される。
【0010】
駆動装置は、人力駆動のために、機械または人力駆動分岐部を備える。本発明によれば、ボトムブラケットシャフトは、更なる第2フリーホイールクラッチを用いて、出力軸と結合される。ボトムブラケットシャフトに加えられるトルクは、第2フリーホイールクラッチを介して、出力軸に伝達される。
【0011】
波動歯車装置は、好都合にも、ウェーブジェネレータと、外歯(Flexspline:フレックススプライン)を有する変形可能な、例えば円筒形の内側ブッシュと、を備えることができる。上記で説明したように、波動歯車装置は、さらに、内歯を有する例えば円筒形の、好適には剛性の外側ブッシュを備える。これによって、比較的高い伝達比を有するコンパクトなトランスミッションユニットが構築される。これが、波動歯車装置および駆動ユニットを、全体として厳密に同軸に配置することに寄与する。
【0012】
波動歯車装置の外側ブッシュは、有利には、ハウジングと回転不能に結合することができる。したがって、外側ブッシュは、ハウジングに対するトルク支持手段として機能できる。外側ブッシュが回転不能であるために、フレックススプラインの回転運動と重なることがない。
【0013】
ボトムブラケットシャフトおよび波動歯車装置を、好都合にも、各々フリーホイールクラッチを用いて、出力軸と結合することができる。波動歯車装置、フリーホイールクラッチ、および出力軸を、ハウジング内で相互に同軸に配置することができる。波動歯車装置を1段のトランスミッションユニットとして設計することによって、同軸で特にコンパクトなトランスミッションユニットが可能となる。これが、ひいては、駆動アセンブリをコンパクトで省スペースの設計にすることに有利となる。出力軸との結合によって、人力駆動および電動アシスト駆動が可能になる。トルクの追加、すなわちボトムブラケットシャフトと電気モータのトルクの追加は、出力軸で行われる。出力軸は、中空軸として設計することができる
【0014】
波動歯車装置の外側ブッシュと、場合により内輪、エラストマー体、および/または外輪を有するバッファとは、有利には、事前組み立て可能なユニットとして形成することができる。そのため、事前組み立て可能なユニットを、全体として駆動ユニットのハウジングに取り付けることができる。コンポーネントを個別にハウジングに取り付ける必要がなく、その代わりに、事前に組み立てられたユニットとして、すなわちアセンブリとして挿入することができるため、取り付けが容易である。結果的に、最終的な取り付けに要する時間が短縮される可能性がある。
【0015】
バッファは、好都合にも、金属製の内輪および金属製の外輪を備えることができる。径方向で内輪と外輪との間に、エラストマー体を、例えば環状のエラストマー体を、配置することができる。したがって、音響的な分離に加えて、モータによって与えられるトルクピークも、このようにして減衰することができる。したがって、バッファは、ねじりバネとして機能することができる。外輪は、その外周面で、ハウジングの内周面に当接することができる。波動歯車装置の外側ブッシュは、その外周面で、バッファの内輪の内周面に当接することができる。同様に、エラストマー体が非環状ジオメトリを有することも考えられる。例えば、バッファによって弾性的に接続される画定された中間空間を有する歯のジオメトリを、内輪と外輪との間に形成することができる。その場合、任意選択で、バッファが、音響減衰効果を有し、量および設置位置に関して公差補償を確保するように、形成することができる。
【0016】
波動歯車装置の外側ブッシュを、有利には、バッファの内輪と、ぴったりとした嵌め合いによって結合することができる。これによって、外側ブッシュを、構造的に簡単かつ正確に、内輪に固定することが可能である。この結果、コンポーネントを相互に取り付けること、例えば、事前組み立て可能なユニットを取り付けることが容易である。
【0017】
バッファの外輪を、好都合にも、駆動ユニットのハウジングと同じ材料から、または駆動ユニットのハウジングと同じ膨張係数を有する材料から、形成することができる。このようにして、材料の膨張を補償することができる。また、熱的な影響が生じる際にも、外輪が、より確実にハウジングに結合される。
【0018】
バッファの内輪を、有利には、波動歯車装置の外側ブッシュと同じ材料から、または波動歯車装置の外側ブッシュと同じ膨張係数を有する材料から、形成することができる。このようにして、材料の膨張を補償することができる。また、熱的な影響が生じる際にも、内輪と外輪がより確実に相互に結合される。
【0019】
好都合にも、バッファの内輪を鋼から形成することができる、および/またはバッファの外輪をアルミニウムから形成することができる。これによって、比較的軽量で安定した構造が可能である。特に有利には、その結果、材料の膨張が補償がされる。駆動ユニットのハウジングを、アルミニウムから形成することができる。波動歯車装置の外側ブッシュを、鋼から形成することができる。
【0020】
エラストマー体は、有利には、第1端面および反対側の第2端面を備える。これらの端面の少なくとも一方の端面に、特には両方の端面に、好適には環状の周方向の凹部が形成される。その結果、バッファによって生じる減衰効果に影響を与えることができる。軸受を、軸方向、径方向、および/または回転方向の剛性に関して最適化されるように、設計することができる。端面に形成された凹部は、例えば、三角形の断面を備えることができる
【0021】
本発明は、図面を参照して以下に詳説される。同じ要素または同じ機能を有する要素には、同じ参照番号が付与される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】駆動ユニットの実施形態の断面図である。
図2図1の駆動ユニットの、ハウジング、バッファ、波動歯車装置の外側ブッシュおよびフレックススプラインの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、人力駆動式の車両、特に自転車またはEPACのための駆動ユニットを示す。駆動ユニットには、全体として参照数字10が付される。
【0024】
駆動ユニット10は、ハウジング12を備える。ハウジング12には、またはハウジング12内には、駆動ユニット10のコンポーネントが配置される。駆動ユニット10は、筋力による人力駆動のために、ボトムブラケットシャフト14を備える。ボトムブラケットシャフト14は、ハウジング12に回転可能に取り付けられる。さらに、駆動ユニット10は、電気モータ18および波動歯車装置20を備える電気補助駆動装置16を備える。電気モータ18は、波動歯車装置20と機械的に結合される。ボトムブラケットシャフト14および補助駆動装置16は、出力軸22と結合される。出力軸22には、チェーンリングキャリアまたはチェーンリングを固定可能である(図示せず)。
【0025】
ボトムブラケットシャフト14は、第1転がり軸受24を用いて、駆動ユニット10のハウジング12を片側(図1において左側)で閉鎖するハウジングカバー26に取り付けられる。さらに、ボトムブラケットシャフト14は、第2転がり軸受28を用いて、出力軸22に回転可能に取り付けられる。出力軸22は、中空軸として設計される。出力軸22は、第3転がり軸受30および第4転がり軸受32を用いて、ハウジング12に対して回転可能に取り付けられる。
【0026】
波動歯車装置20は、ウェーブジェネレータ34と、外歯を有する変形可能な内側ブッシュ36(フレックススプライン)と、内歯を有する外側ブッシュ38と、を備える。波動歯車装置20は、厳密には第1フリーホイールクラッチ40を用いて、入力側で電気モータ18と、出力側で出力軸22と結合される。
【0027】
ボトムブラケットシャフト14は、第2フリーホイールクラッチ42を用いて、出力軸22と結合される。この位置で、ボトムブラケットシャフト14は、径方向外側に突出するシャフトショルダ43を備える。シャフトショルダ43は、第2フリーホイールクラッチ42と接触する。波動歯車装置20、フリーホイールクラッチ40、42、および出力軸22は、ハウジング12内で相互に同軸で配置される。
【0028】
電気モータ18は、ステータコイル45を有するステータ44と、ロータ46と、を備える。ロータ46は、波動歯車装置20と、特にそのフレックススプライン36と結合される。フレックススプライン36の転がり軸受39(Flexlager:フレックスベアリング)は、例えばロータ46のスリーブ状の結合部分に取り付けられる。
【0029】
駆動ユニット10は、さらに、ステータキャリア48と、電子回路基板50として設計することができる電子ユニットと、を備える。ステータキャリア48は、例えばスリーブ状の担持部分52と、例えばディスク状の固定部分54と、を備える。
【0030】
ステータ44は、担持部分52に固定される。ロータ46は、転がり軸受58を用いて、担持部分52に回転可能に取り付けられる。ステータキャリア48は、固定部分54を介して、駆動ユニット10のハウジング12と接続することができる。
【0031】
駆動ユニット10は、電気駆動のために電気駆動分岐部60を備える。電気モータ18のロータ46は、波動歯車装置20および第1フリーホイールクラッチ40を介して、出力軸22と結合される。電気モータ18のトルクは、波動歯車装置20および第1フリーホイールクラッチ40を介して、出力軸22に伝達される。
【0032】
駆動装置10は、機械または人力駆動分岐部62を備える。ボトムブラケットシャフト14は、第2フリーホイールクラッチ42を用いて、出力軸22と結合される。ボトムブラケットシャフト14に加えられるトルクは、第2フリーホイールクラッチ22を介して、出力軸22に伝達される。
【0033】
波動歯車装置20の外側ブッシュ38は、ハウジング12と回転不能に結合される。したがって、外側ブッシュ38は、ハウジング12に対するトルク支持手段として機能できる。波動歯車装置20の外側ブッシュ38は、好適には複数部分からなる設計のバッファ64、例えばゴム‐金属‐ベアリングを介して、ハウジング12と結合される。
【0034】
波動歯車装置20の外側ブッシュ38と、バッファ64とは、事前組み立て可能なユニット66として形成される(図2)。そのため、事前組み立て可能なユニット66を、事前に組み立てられた状態で、全体として駆動ユニット10のハウジング12に取り付けることができる。
【0035】
バッファ64は、金属製の内輪68および金属製の外輪70を備える。径方向で内輪68と外輪70との間に、例えば環状のエラストマー体72が配置される。外輪70は、その外周面で、ハウジング12の内周面に当接する。波動歯車装置20の外側ブッシュ38は、その外周面で、内輪68の内周面に当接する。
【0036】
波動歯車装置20の外側ブッシュ38は、バッファ64の内輪68と、ぴったりとした嵌め合いによって結合される。
【0037】
外輪70は、駆動ユニット10のハウジング12と同じ材料から、または駆動ユニット10のハウジング12と同じ膨張係数を有する材料から、形成される。外輪70および/またはハウジング12は、アルミニウムから形成することができる。
【0038】
内輪68は、波動歯車装置20の外側ブッシュ38と同じ材料から、または波動歯車装置20の外側ブッシュ38と同じ膨張係数を有する材料から、形成される。内輪68および/または外側ブッシュ38は、鋼から形成することができる。
【0039】
エラストマー体72は、第1端面74および反対側の第2端面76を備える。周方向の凹部78、80は、各々、端面74、76に形成される。凹部78、80は、例えば、三角形の断面を備えることができる。
【符号の説明】
【0040】
10 駆動ユニット
12 ハウジング
14 ボトムブラケットシャフト
16 補助駆動装置、電気的
18 電気モータ
20 波動歯車装置
22 出力軸
24 第1転がり軸受
26 ハウジングカバー
28 第2転がり軸受
30 第3転がり軸受
32 第4転がり軸受
34 ウェーブジェネレータ
36 内側ブッシュ
38 外側ブッシュ
39 転がり軸受(フレックスベアリング)
40 第1フリーホイールクラッチ
42 第2フリーホイールクラッチ
43 シャフトショルダ
44 ステータ
46 ロータ
48 ステータキャリア
50 電子回路基板、ユニット
52 担持部分
54 固定部分
58 転がり軸受
60 電気駆動分岐部
62 人力駆動分岐部
64 バッファ
66 事前組み立て可能なユニット
68 内輪
70 外輪
72 エラストマー体
74 第1端面
76 第2端面
78 凹部
80 凹部
図1
図2
【国際調査報告】