IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アラスティン・スキンケア・インコーポレイテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-10
(54)【発明の名称】色素沈着に関する組成物及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 38/43 20060101AFI20230428BHJP
   A61K 38/08 20190101ALI20230428BHJP
   A61K 9/127 20060101ALI20230428BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20230428BHJP
   A61K 31/685 20060101ALI20230428BHJP
   A61K 31/36 20060101ALI20230428BHJP
   A61K 31/01 20060101ALI20230428BHJP
   A61K 47/10 20170101ALI20230428BHJP
   A61K 47/24 20060101ALI20230428BHJP
   A61K 8/65 20060101ALI20230428BHJP
   A61K 8/14 20060101ALI20230428BHJP
   A61K 8/64 20060101ALI20230428BHJP
   A61Q 19/02 20060101ALI20230428BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230428BHJP
【FI】
A61K38/43
A61K38/08
A61K9/127
A61P17/00
A61K31/685
A61K31/36
A61K31/01
A61K47/10
A61K47/24
A61K8/65
A61K8/14
A61K8/64
A61Q19/02
A61P43/00 121
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022558589
(86)(22)【出願日】2021-03-26
(85)【翻訳文提出日】2022-11-24
(86)【国際出願番号】 US2021024400
(87)【国際公開番号】W WO2021195522
(87)【国際公開日】2021-09-30
(31)【優先権主張番号】63/001,095
(32)【優先日】2020-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515344370
【氏名又は名称】アラスティン・スキンケア・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ALASTIN SKINCARE, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100102118
【弁理士】
【氏名又は名称】春名 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【弁理士】
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100188433
【弁理士】
【氏名又は名称】梅村 幸輔
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【弁理士】
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【弁理士】
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100214396
【弁理士】
【氏名又は名称】塩田 真紀
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】ウィッジロー アラン デヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】ガルート ジョン エー.
【テーマコード(参考)】
4C076
4C083
4C084
4C086
4C206
【Fターム(参考)】
4C076AA19
4C076BB31
4C076CC18
4C076DD38
4C076DD63
4C076FF70
4C083AA032
4C083AA112
4C083AC472
4C083AC622
4C083AC841
4C083AC842
4C083AC852
4C083AC901
4C083AC902
4C083AD411
4C083AD412
4C083AD471
4C083AD472
4C083AD531
4C083AD532
4C083CC19
4C083DD45
4C083EE17
4C084AA02
4C084BA17
4C084BA44
4C084DC01
4C084MA02
4C084MA24
4C084MA63
4C084NA14
4C084ZA89
4C084ZC75
4C086AA01
4C086AA02
4C086BA13
4C086BA15
4C086DA41
4C086MA03
4C086MA05
4C086MA24
4C086MA63
4C086NA14
4C086ZA89
4C086ZC75
4C206AA01
4C206AA02
4C206BA02
4C206MA03
4C206MA05
4C206MA44
4C206MA83
4C206NA14
4C206ZA89
4C206ZC75
(57)【要約】
色素沈着を改善するための組成物及び方法が本明細書に開示される。本明細書に記載の組成物は、1つ以上のペプチドを含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
色素沈着を改善するための局所用組成物であって、
1つ以上のフォトソームと、
1つ以上のリポソームと、
ヘキサペプチド-11と、
ヘキサペプチド-12と
を含み、
色素沈着を改善する、局所用組成物。
【請求項2】
前記1つ以上のフォトソームが、約0.1重量%~約2重量%の範囲で存在する、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項3】
前記1つ以上のフォトソームが、約0.25重量%~約1重量%の範囲で存在する、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項4】
前記1つ以上のフォトソームが、前記1つ以上のリポソームを封入する、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項5】
前記ヘキサペプチド-11が、50~150ppmで存在する、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項6】
前記ヘキサペプチド-11が、重量で約0.004(重量%)~約0.100重量%の範囲で存在する、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項7】
前記ヘキサペプチド-11が、前記1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームに封入される、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項8】
前記ヘキサペプチド-12が、前記1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームに封入される、請求項7に記載の局所用組成物。
【請求項9】
前記ヘキサペプチド-11及び前記ヘキサペプチド-12が、前記1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームに封入される、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項10】
前記ヘキサペプチド-12が、パルミトイルヘキサペプチド-12、ミリストイルヘキサペプチド-12、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項11】
前記ヘキサペプチド-12が、1~10ppmで存在する、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項12】
前記ヘキサペプチド-12が、重量で約0.001(重量%)~約0.025重量%の範囲で存在する、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項13】
ラクトフェリンを更に含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項14】
前記ラクトフェリンが、約0.25重量%以下で存在する、請求項13に記載の局所用組成物。
【請求項15】
前記ラクトフェリンが、約0.005重量%~約0.25重量%の範囲で存在する、請求項13に記載の局所用組成物。
【請求項16】
前記ラクトフェリンが、前記1つ以上のリポソームのうちの第3のリポソームに封入される、請求項8に記載の局所用組成物。
【請求項17】
ラクトフェリンを更に含み、前記ラクトフェリン、ヘキサペプチド-11、及びヘキサペプチド-12が、前記1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームに封入される、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項18】
ラクトフェリンに由来するペプチドを更に含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項19】
前記ラクトフェリンに由来するペプチドが、配列番号1の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、又は30個を超えるアミノ酸を含む、請求項13に記載の局所用組成物。
【請求項20】
ホスファチジルセリンを更に含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項21】
前記ホスファチジルセリンが、約0.075重量%以下で存在する、請求項20に記載の局所用組成物。
【請求項22】
前記ホスファチジルセリンが、約0.005重量%~約0.1重量%の範囲で存在する、請求項20に記載の局所用組成物。
【請求項23】
前記ホスファチジルセリンが、5.0重量%以下で存在する、請求項20に記載の局所用組成物。
【請求項24】
シリマリンを更に含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項25】
前記シリマリンが、約0.1重量%~約1.0重量%の範囲で存在する、請求項24に記載の局所用組成物。
【請求項26】
前記シリマリンが、約0.2重量%~約3.0重量%の範囲で存在する、請求項24に記載の局所用組成物。
【請求項27】
セサモールを更に含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項28】
前記セサモールが、約0.002重量%~約0.050重量%の範囲で存在する、請求項27に記載の局所用組成物。
【請求項29】
トラネキサム酸を更に含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項30】
前記トラネキサム酸が、約1重量%~約10重量%の範囲で存在する、請求項29に記載の局所用組成物。
【請求項31】
前記トラネキサム酸が、約0.25重量%~約6.25重量%の範囲で存在する、請求項29に記載の局所用組成物。
【請求項32】
フィトエン、フィトフルエン、又はこれらの組み合わせを更に含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項33】
前記フィトエン、フィトフルエン、又はこれらの組み合わせが、約1重量%~約10重量%の範囲で存在する、請求項32に記載の局所用組成物。
【請求項34】
アシュワガンダ(Withania somnifera)抽出物を更に含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項35】
前記アシュワガンダ抽出物が、約0.020重量%~約0.500重量%の範囲で存在する、請求項34に記載の局所用組成物。
【請求項36】
没食子酸を更に含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項37】
前記没食子酸が、約0.40重量%~約10重量%の範囲で存在する、請求項36に記載の局所用組成物。
【請求項38】
ヘスペリジンを更に含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項39】
前記ヘスペリジンが、約0.020重量%~約0.50重量%の範囲で存在する、請求項38に記載の局所用組成物。
【請求項40】
パンクラチューム・マリチウム(Pancratium maritimum)を更に含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項41】
前記パンクラチューム・マリチウムが、約0.50重量%~約5.0重量%の範囲で存在する、請求項40に記載の局所用組成物。
【請求項42】
ナイアシンアミドを更に含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項43】
前記ナイアシンアミドが、約1重量%~約10重量%の範囲で存在する、請求項42に記載の局所用組成物。
【請求項44】
オレウロペインを更に含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項45】
前記オレウロペインが、約0.030重量%~約0.750重量%の範囲で存在する、請求項44に記載の局所用組成物。
【請求項46】
サーマス・サーモフィルス(Thermus thermophilus)発酵物を更に含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項47】
前記サーマス・サーモフィルス発酵物が、約0.30重量%~約7.5重量%の範囲で存在する、請求項46に記載の局所用組成物。
【請求項48】
シロキクラゲ(Tremella fuciformis)を更に含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項49】
前記シロキクラゲが、約0.20重量%~約5.0重量%の範囲で存在する、請求項48に記載の局所用組成物。
【請求項50】
ヘプタナトリウムヘキサカルボキシメチルジペプチド-12を更に含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項51】
前記ヘプタナトリウムヘキサカルボキシメチルジペプチド-12が、約0.1重量%~約10重量%の範囲で存在する、請求項50に記載の局所用組成物。
【請求項52】
前記ヘプタナトリウムヘキサカルボキシメチルジペプチド-12が、約0.2重量%~約5重量%の範囲で存在する、請求項50に記載の局所用組成物。
【請求項53】
前記局所用組成物が、水溶性である、請求項1~52のいずれか一項に記載の局所用組成物。
【請求項54】
色素沈着を改善するための局所用組成物であって、
ヘキサペプチド-11と、
ヘキサペプチド-12と、
ラクトフェリンに由来するペプチドと
を含み、
色素沈着を改善する、局所用組成物。
【請求項55】
前記ヘキサペプチド-12が、パルミトイルヘキサペプチド-12、ミリストイルヘキサペプチド-12、又はこれらの組み合わせを含む、請求項54に記載の局所用組成物。
【請求項56】
前記ヘキサペプチド-12が、1~10ppmで存在する、請求項54に記載の局所用組成物。
【請求項57】
前記ヘキサペプチド-12が、重量で約0.001(重量%)~約0.025重量%の範囲で存在する、請求項54に記載の局所用組成物。
【請求項58】
前記ヘキサペプチド-11が、50~150ppmで存在する、請求項54に記載の局所用組成物。
【請求項59】
前記ヘキサペプチド-11が、重量で約0.004(重量%)~約0.100重量%の範囲で存在する、請求項54に記載の局所用組成物。
【請求項60】
前記ラクトフェリンに由来するペプチドが、配列番号1の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、又は30個を超えるアミノ酸を含む、請求項54に記載の局所用組成物。
【請求項61】
ホスファチジルセリンを更に含む、請求項54に記載の局所用組成物。
【請求項62】
前記ホスファチジルセリンが、重量%で約0.075%以下で存在する、請求項61に記載の局所用組成物。
【請求項63】
前記ホスファチジルセリンが、約0.005重量%~約0.1重量%の範囲で存在する、請求項61に記載の局所用組成物。
【請求項64】
前記ホスファチジルセリンが、5.0重量%以下で存在する、請求項61に記載の局所用組成物。
【請求項65】
ラクトフェリンを更に含む、請求項54に記載の局所用組成物。
【請求項66】
前記ラクトフェリンが、約0.25重量%以下で存在する、請求項65に記載の局所用組成物。
【請求項67】
前記ラクトフェリンが、約0.005重量%~約0.25重量%の範囲で存在する、請求項65に記載の局所用組成物。
【請求項68】
フォトソームを更に含む、請求項54に記載の局所用組成物。
【請求項69】
前記フォトソームが、約0.1重量%~約2重量%の範囲で存在する、請求項68に記載の局所用組成物。
【請求項70】
シリマリン、セサモール、トラネキサム酸、フィトエン、フィトフルエン、アシュワガンダ抽出物、ヘスペリジン、パンクラチューム・マリチウム、ナイアシンアミド、オレウロペイン、サーマス・サーモフィルス発酵物、シロキクラゲ、ヘプタナトリウムヘキサカルボキシメチルジペプチド-12、又はこれらの組み合わせを更に含む、請求項54~69のいずれか一項に記載の局所用組成物。
【請求項71】
水溶性である、請求項54~70のいずれか一項に記載の局所用組成物。
【請求項72】
色素沈着障害又は疾患の結果としての色素沈着を改善する方法であって、請求項1~71のいずれか一項に記載の局所用組成物を投与する段階を含む、方法。
【請求項73】
前記色素沈着障害又は疾患が、色素沈着過剰である、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
前記色素沈着障害又は疾患が、炎症後色素沈着過剰(PIH)である、請求項72に記載の方法。
【請求項75】
前記色素沈着障害又は疾患が、限局性色素沈着低下又はびまん性色素沈着低下である、請求項72に記載の方法。
【請求項76】
前記色素沈着障害又は疾患が、黒色表皮腫、加齢斑(age spot)、白皮症、色素失調症、黒子、肝斑、白色粃糠疹、又は進行性色素性紫斑である、請求項72に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、2020年3月27日に出願された米国仮特許出願第63/001,095号の利益を主張するものであり、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
背景
皮膚、髪、及び目の色は、メラノソーム内で産生されるメラニンに起因する。所与の個体において産生されるメラニンの量は、紫外線への曝露を含む複数の遺伝的及び環境的要因に基づいて変化する。皮膚におけるメラニンの過剰産生は、色素沈着過剰を引き起こし、肝斑、そばかす、及び老人性色素斑を引き起こし得る。したがって、メラニン産生の調節及びその基礎となる機構を理解することは、色素沈着障害の予防及び治療のための標的を特定する上で重要である。
【発明の概要】
【0003】
簡単な概要
色素沈着を調節するための組成物及び方法が本明細書に開示される。いくつかの場合において、本明細書に記載される組成物及び方法は、メラノサイトの活性化を低減する、メラニンの合成を阻害する、メラニンの移動を低減する、メラノソームを含有するケラチノサイトの剥離若しくはメラノソームのオートファジーを引き起こす、又はこれらの組み合わせである。
【0004】
本明細書に記載される態様は、1つ以上のフォトソームと、1つ以上のリポソームと、ヘキサペプチド-11と、ヘキサペプチド-12とを含む、色素沈着を改善するための局所用組成物であり、この局所用組成物は、色素沈着を改善する。1つの特徴において、1つ以上のフォトソームは、約0.1重量%~約2重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、1つ以上のフォトソームは、約0.25重量%~約1重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、1つ以上のフォトソームは、1つ以上のリポソームを封入する。1つの特徴において、ヘキサペプチド-11は、50~150ppmで存在する。1つの特徴において、ヘキサペプチド-11は、約0.004重量%(重量%)~約0.100重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、ヘキサペプチド-11は、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームに封入される。1つの特徴において、ヘキサペプチド-12は、1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームに封入される。1つの特徴において、ヘキサペプチド-11及びヘキサペプチド-12は、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームに封入される。1つの特徴において、ヘキサペプチド-12は、パルミトイルヘキサペプチド-12、ミリストイルヘキサペプチド-12、又はこれらの組み合わせを含む。1つの特徴において、ヘキサペプチド-12は、1~10ppmで存在する。1つの特徴において、ヘキサペプチド-12は、約0.001重量%(重量%)~約0.025重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、局所薬は、ラクトフェリンを更に含む。1つの特徴において、ラクトフェリンは、約0.25重量%以下で存在する。1つの特徴において、ラクトフェリンは、約0.005重量%~約0.25重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、ラクトフェリンは、1つ以上のリポソームのうちの第3のリポソームに封入される。1つの特徴において、局所薬は、ラクトフェリンを更に含み、ラクトフェリン、ヘキサペプチド-11、及びヘキサペプチド-12は、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームに封入される。1つの特徴において、局所薬は、ラクトフェリンに由来するペプチドを更に含む。1つの特徴において、ラクトフェリンに由来するペプチドは、配列番号1の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、又は30個を超えるアミノ酸を含む。1つの特徴において、局所薬は、ホスファチジルセリンを更に含む。1つの特徴において、ホスファチジルセリンは、約0.075重量%以下で存在する。1つの特徴において、ホスファチジルセリンは、約0.005重量%~約0.1重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、ホスファチジルセリンは、5.0重量%以下で存在する。1つの特徴において、局所薬は、シリマリンを更に含む。1つの特徴において、シリマリンは、約0.1重量%~約1.0重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、シリマリンは、約0.2重量%~約3.0重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、局所薬は、セサモールを更に含む。1つの特徴において、セサモールは、約0.002重量%~約0.050重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、局所薬は、トラネキサム酸を更に含む。1つの特徴において、トラネキサム酸は、約1重量%~約10重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、トラネキサム酸は、約0.25重量%~約6.25重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、局所薬は、フィトエン、フィトフルエン、又はこれらの組み合わせを更に含む。1つの特徴において、フィトエン、フィトフルエン、又はこれらの組み合わせは、約1重量%~約10重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、局所薬は、アシュワガンダ(Withania somnifera)抽出物を更に含む。1つの特徴において、アシュワガンダ抽出物は、約0.020重量%~約0.500重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、局所薬は、没食子酸を更に含む。1つの特徴において、没食子酸は、約0.40重量%~約10重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、局所薬は、ヘスペリジンを更に含む。1つの特徴において、ヘスペリジンは、約0.020重量%~約0.50重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、局所薬は、パンクラチューム・マリチウム(Pancratium maritimum)を更に含む。1つの特徴において、パンクラチューム・マリチウムは、約0.50重量%~約5.0重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、局所薬は、ナイアシンアミドを更に含む。1つの特徴において、ナイアシンアミドは、約1重量%~約10重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、局所薬は、オレウロペインを更に含む。1つの特徴において、オレウロペインは、約0.030重量%~約0.750重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、局所薬は、サーマス・サーモフィルス(Thermus thermophilus)発酵物を更に含む。1つの特徴において、サーマス・サーモフィルス発酵物は、約0.30重量%~約7.5重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、局所薬は、シロキクラゲ(Tremella fuciformis)を更に含む。1つの特徴において、シロキクラゲは、約0.20重量%~約5.0重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、局所薬は、ヘプタナトリウムヘキサカルボキシメチルジペプチド-12を更に含む。1つの特徴において、ヘプタナトリウムヘキサカルボキシメチルジペプチド-12は、約0.1重量%~約10重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、ヘプタナトリウムヘキサカルボキシメチルジペプチド-12は、約0.2重量%~約5重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、局所用組成物は、水溶性である。
【0005】
本明細書に記載される態様は、ヘキサペプチド-11と、ヘキサペプチド-12と、ラクトフェリンに由来するペプチドとを含む、色素沈着を改善するための局所用組成物であり、この局所用組成物は、色素沈着を改善する。1つの特徴において、ヘキサペプチド-12は、パルミトイルヘキサペプチド-12、ミリストイルヘキサペプチド-12、又はこれらの組み合わせを含む。1つの特徴において、ヘキサペプチド-12は、1~10ppmで存在する。1つの特徴において、ヘキサペプチド-12は、約0.001重量%(重量%)~約0.025重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、ヘキサペプチド-11は、50~150ppmで存在する。1つの特徴において、ヘキサペプチド-11は、約0.004重量%(重量%)~約0.100重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、ラクトフェリンに由来するペプチドは、配列番号1の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、又は30個を超えるアミノ酸を含む。1つの特徴において、局所用組成物は、ホスファチジルセリンを更に含む。1つの特徴において、ホスファチジルセリンは、約0.075%重量%以下で存在する。1つの特徴において、ホスファチジルセリンは、約0.005重量%~約0.1重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、ホスファチジルセリンは、5.0重量%以下で存在する。1つの特徴において、局所用組成物は、ラクトフェリンを更に含む。1つの特徴において、ラクトフェリンは、約0.25重量%以下で存在する。1つの特徴において、ラクトフェリンは、約0.005重量%~約0.25重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、局所用組成物は、フォトソームを更に含む。1つの特徴において、フォトソームは、約0.1重量%~約2重量%の範囲で存在する。1つの特徴において、局所用組成物は、シリマリン、セサモール、トラネキサム酸、フィトエン、フィトフルエン、アシュワガンダ抽出物、ヘスペリジン、パンクラチューム・マリチウム、ナイアシンアミド、オレウロペイン、サーマス・サーモフィルス発酵物、シロキクラゲ、ヘプタナトリウムヘキサカルボキシメチルジペプチド-12、又はこれらの組み合わせを更に含む。1つの特徴において、局所用組成物は、水溶性である。
【0006】
本明細書に記載の態様は、本明細書に記載の局所用組成物を投与することを含む、色素沈着障害又は疾患の結果としての色素沈着を改善する方法である。1つの特徴において、局所用組成物は、色素沈着障害又は疾患が色素沈着過剰であることを更に含む。1つの特徴において、局所用組成物は、色素沈着障害又は疾患が炎症後色素沈着過剰(PIH)であることを更に含む。1つの特徴において、局所用組成物は、色素沈着障害又は疾患が限局性色素沈着低下又はびまん性色素沈着低下であることを更に含む。1つの特徴において、局所用組成物は、色素沈着障害又は疾患が、黒色表皮腫、加齢斑(age spot)、白皮症、色素失調症、黒子、肝斑、白色粃糠疹、又は進行性色素性紫斑であることを更に含む。
【0007】
参照による組み込み
本明細書において言及される全ての刊行物、特許、及び特許出願は、各個々の刊行物、特許、又は特許出願が参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されたときと同程度に、本明細書において参照により組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】色素沈着に影響を及ぼす因子、並びに色素沈着疾患又は障害を治療するために使用され得る戦略及び薬剤を図示する。
図2】異なる色素沈着経路に対する外因性の影響の効果を図示する。列挙される略称は以下のとおりである:メラノサイト上の表面受容体に関して:EDNRB=エンドセリン受容体B、MC1R=メラノコルチン-1受容体-アゴニストはαMSHである、Wnt経路、SCF=幹細胞因子;ケラチノサイト及び線維芽細胞におけるサイトカイン及びメディエーターに関して:PLA=ホスホリパーゼA、AA=アラキドン酸、PGE2=プロスタグランジンE2、bFGF=塩基性線維芽細胞成長因子、ET-1=エンドセリン-1、αMSH=アルファメラノサイト刺激ホルモン、NO=一酸化窒素、プラスミン、COX2、IL-1、ヒスタミン、MMP;メラノサイトにおける酵素及び転写因子に関して:MITF=小眼球症関連転写因子、TYR=チロシナーゼ、TRP-2=チロシナーゼ関連タンパク質2、TRP-1=チロシナーゼ関連タンパク質1。
図3A図3A~3Dは、ラクトフェリン(Lacto)、ラクトフェリンに由来するペプチド(TCV)、ヘキサペプチド-12(Hex12)、トリペプチド-1及びヘキサペプチド-12(TriHex)、ヘキサペプチド-11(Hex11)、トラネキサム酸(Tran酸)、オクタペプチド(Octa)、ホスファチジルセリン(Phos)、カンナビジオール(CBD)、並びに全て(全部)で処理した後の、メラノサイトにおけるMEK(図3A)、ERK(図3B)、POMC(図3C)、及びCTNNB1(図3D)の発現レベルを図示する。
図3B図3Aの説明を参照のこと。
図3C図3Aの説明を参照のこと。
図3D図3Aの説明を参照のこと。
図4】ヘキサペプチド-12(Hex-12)でメラノサイトを処理した後の様々な遺伝子の発現を図示する。
図5】ラクトフェリン(Lacto)でメラノサイトを処理した後の様々な遺伝子の発現を図示する。
図6-1】図6A~6Fは、ラクトフェリン(Lacto)、ラクトフェリンに由来するペプチド(TCV)、トリペプチド-1(Tri)、ヘキサペプチド-12(Hex12)、トリペプチド-1及びヘキサペプチド-12(TriHex)、ヘキサペプチド-11(Hex11)、トラネキサム酸(Tran酸)、オクタペプチド(Octa)、ホスファチジルセリン(Phos)、カンナビジオール(CBD)、並びに全て(全部)で処理した後の、ケラチノサイトにおけるSCF(図6A)、LIF(図6B)、POMC(図6C)、エンドセリン遺伝子(図6D)、PGE2(図6E)、及びNGF(図6F)の発現を図示する。
図6-2】図6-1の説明を参照のこと。
図6-3】図6-1の説明を参照のこと。
図7】様々な遺伝子に関する個々のヘキサペプチド-11(Hex-11)活性を図示する。
図8A図8A~8Cは、ラクトフェリン(Lacto)、ラクトフェリンに由来するペプチド(TCV)、ヘキサペプチド-12(Hex12)、トリペプチド-1及びヘキサペプチド-12(TriHex)、ヘキサペプチド-11(Hex11)、トラネキサム酸(Tran酸)、オクタペプチド(Octa)、ホスファチジルセリン(Phos)、カンナビジオール(CBD)、並びに全て(全部)で内皮細胞を処理した後のEDN1(図8A)、SCF(図8B)、及びTGFB1(図8C)の発現を図示する。
図8B図8Aの説明を参照のこと。
図8C図8Aの説明を参照のこと。
図9】EDN1及び他のメラニン形成遺伝子の個々のホスファチジルセリン活性を図示する。
図10A図10A~10Dは、ラクトフェリン(Lacto)、ラクトフェリンに由来するペプチド(TCV)、ヘキサペプチド-12(Hex12)、トリペプチド-1及びヘキサペプチド-12(TriHex)、ヘキサペプチド-11(Hex11)、トラネキサム酸(Tran酸)、オクタペプチド(Octa)、ホスファチジルセリン(Phos)、カンナビジオール(CBD)、並びに全て(全部)で内皮細胞を処理した後のPMEL(図10A)、チロシナーゼ遺伝子(図10B)、MC1/4R(図10C)、及びEDNRB(図10D)の発現を図示する。
図10B図10Aの説明を参照のこと。
図10C図10Aの説明を参照のこと。
図10D図10Aの説明を参照のこと。
図11】ラクトフェリン(Lacto)、ラクトフェリンに由来するペプチド(TCV)、ヘキサペプチド-12(Hex12)、トリペプチド-1及びヘキサペプチド-12(TriHex)、ヘキサペプチド-11(Hex11)、トラネキサム酸(Tran酸)、オクタペプチド(Octa)、ホスファチジルセリン(Phos)、カンナビジオール(CBD)、並びに全て(全部)で内皮細胞を処理した後のMITFの発現の発現を図示する。
図12A図12A~12Cは、ラクトフェリン(Lacto)、ラクトフェリンに由来するペプチド(TCV)、ヘキサペプチド-12(Hex12)、トリペプチド-1及びヘキサペプチド-12(TriHex)、ヘキサペプチド-11(Hex11)、オクタペプチド(Octa)、ホスファチジルセリン(Phos)、カンナビジオール(CBD)、並びに全て(全部)で内皮細胞を処理した後のERK1/2(MAPK3/MAPK1)(図12A)、JNK(図12B)、AKT1(図12C)の発現を図示する。
図12B図12Aの説明を参照のこと。
図12C図12Aの説明を参照のこと。
【発明を実施するための形態】
【0009】
詳細な説明
定義
本開示全体を通して、様々な実施形態が範囲形式で提示される。範囲形式の説明は、単に便宜上及び簡潔さのためであり、任意の実施形態の範囲に対して変更できない制限として解釈されるべきではないことが理解されるべきである。したがって、範囲の説明は、文脈により明らかにそうではないと指示されない限り、下限の単位の10分の1までの範囲内の全ての可能な部分範囲及び個々の数値を具体的に開示したとみなされるべきである。例えば、1~6などの範囲の説明は、1~3、1~4、1~5、2~4、2~6、3~6などの部分範囲、並びにその範囲内の個々の値、例えば、1.1、2、2.3、5、及び5.9を具体的に開示したものとみなされるべきである。これは、範囲の幅に関係なく適用される。これらの介在する範囲の上限及び下限は、独立して、より小さな範囲に含まれてもよく、また、記載された範囲内の任意の具体的に除外された制限に従うことを条件として、本開示内に包含される。記載された範囲が制限の一方又は両方を含む場合、文脈が別途明確に指示しない限り、それらの含まれる制限の一方又は両方を除外する範囲も本開示に含まれる。
【0010】
本明細書で使用される専門用語は、単に特定の実施形態を説明することを目的とし、任意の実施形態を限定することを意図するものではない。本明細書で使用される場合、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、文脈が別途明確に指示しない限り、複数形も同様に含むことが意図される。「備える(comprises)」及び/又は「含む(comprising)」という用語は、本明細書で使用される場合、記載された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在又は追加を排除しないことが更に理解されるであろう。本明細書で使用される場合、「及び/又は」という用語は、関連する列挙された項目のうちの1つ以上の任意の及び全ての組み合わせを含む。
【0011】
本明細書で使用される場合、具体的に記載されない限り、又は文脈から明らかでない限り、数値又は数値の範囲に関して「約」という用語は、記載された数値及びその数値+/-10%を意味するか、又は範囲について列挙された値について列挙された下限を10%下回る及び列挙された上限を10%上回ることを意味すると理解される。
【0012】
組成物
ペプチド
本明細書に記載される組成物は、1つ以上のペプチドを含む。本明細書に記載される1つ以上のペプチドは、いくつかの実施形態において、色素沈着過剰を含む色素沈着を改善する。いくつかの実施形態において、1つ以上のペプチドは、炎症後の色素沈着過剰、肝斑、又は加齢を調節する。いくつかの実施形態において、加齢による色素沈着過剰は、紫外線曝露又は炎症によって引き起こされる。
【0013】
いくつかの実施形態において、1つ以上のペプチドは、ヘキサペプチド-11を含む。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11は、プロテアソーム、オートファジー、シャペロン、及び抗酸化物質応答関連遺伝子の活性化を促進する。いくつかの実施形態において、1つ以上のペプチドは、ヘキサペプチド11、トリペプチド-1、及びヘキサペプチド-12を含む。
【0014】
いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11、トリペプチド-1、及びヘキサペプチド-12は、遺伝子発現に相乗効果をもたらす。いくつかの場合において、ヘキサペプチド-11、トリペプチド-1、及びヘキサペプチド-12は、MITF遺伝子発現を調節する。いくつかの場合において、ヘキサペプチド-11、トリペプチド-1、及びヘキサペプチド-12は、個々に、ヘキサペプチド-11、トリペプチド-1、及びヘキサペプチド-12と比較して、MITF下方調節を少なくとも又は約0.5、1、2、3、4、5、又は5倍超増加させる。
【0015】
本明細書に記載されるペプチドは、いくつかの実施形態において、組み合わせて、色素沈着、メラノソームのオートファジー、MITFの低減、又はこれらの組み合わせを改善する。例えば、トリペプチド-1及びヘキサペプチド-12は、マクロファージ機能を改善する。いくつかの実施形態において、トリペプチド-1及びヘキサペプチド-11は、マクロファージ機能を改善する。いくつかの実施形態において、トリペプチド-1、ヘキサペプチド-11、及びヘキサペプチド-12は、マクロファージ機能を改善する。例えば、ヘキサペプチド-11は、トリペプチド-1、ヘキサペプチド-12、又はこれらの組み合わせなどの1つ以上の異なるペプチドと組み合わせて、オートファジー及びマクロファージのクラスター形成を刺激し、メラノソームの除去を改善することができる。
【0016】
本明細書に記載される組成物は、様々な濃度のペプチドを含む。いくつかの場合において、ペプチドは、約50ppm以下~1000、5000、10000、50000、100000、500000ppm以上、例えば、100ppmのペプチドで存在する。いくつかの場合において、ペプチドは、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000ppm超で存在する。いくつかの場合において、ペプチドは、約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50ppmの範囲で存在する。いくつかの場合において、ペプチドは、1ミリリットル当たり約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000マイクログラム(ug/mL)超で存在する。いくつかの場合において、ペプチドは、1ミリリットル当たり約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50マイクログラムの範囲で存在する。いくつかの場合において、ペプチドは、約0.01重量%~約10%、約0.01重量%~約0.02重量%、約0.01重量%~約0.03重量%、約0.01重量%~約0.04重量%、約0.01重量%~約0.05重量%、約0.01重量%~約0.1重量%、約1重量%~約5重量%、又は約1重量%~約10重量%(重量%)で存在する。
【0017】
本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、1つ以上のペプチドを含む。いくつかの場合において、1つ以上のペプチドのうちのあるペプチドは、約50ppm以下~1000、5000、10000、50000、100000、500000ppm以上、例えば、100ppmのペプチド、又は任意の他の好適な量で存在する。いくつかの場合において、1つ以上のペプチドのうちのあるペプチドは、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000ppm超で存在する。いくつかの場合において、1つ以上のペプチドのうちのあるペプチドは、約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50ppmの範囲で存在する。いくつかの場合において、1つ以上のペプチドのうちのあるペプチドは、1ミリリットル当たり約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000マイクログラム(ug/mL)超で存在する。いくつかの場合において、1つ以上のペプチドのうちのあるペプチドは、1ミリリットル当たり約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50マイクログラムの範囲で存在する。いくつかの場合において、1つ以上のペプチドのうちのあるペプチドは、約0.01重量%~約10%、約0.01重量%~約0.02重量%、約0.01重量%~約0.03重量%、約0.01重量%~約0.04重量%、約0.01重量%~約0.05重量%、約0.01重量%~約0.1重量%、約1重量%~約5重量%、又は約1重量%~約10重量%(重量%)で存在する。いくつかの実施形態において、1つ以上のペプチドのうちのあるペプチドは、少なくとも又は約0.00001重量%、0.0003重量%、0.0005重量%、0.001重量%、0.001重量%、0.005重量%、0.0055重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、1つ以上のペプチドのうちのあるペプチドは、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、1つ以上のペプチドの各ペプチドは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約2重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ペプチドは、トリペプチド-1、ヘキサペプチド-12、ヘキサペプチド-11、オクタペプチド、又はこれらの組み合わせである。
【0018】
組成物において、トリペプチドは、典型的には、約50ppm以下~約100、200、300、400、又は500ppm以上、例えば、50ppm~150ppmの量で存在する。組成物において、ヘキサペプチドは、典型的には、約50ppm以下~約100、200、300、400、又は500ppm以上、例えば、50ppm~150ppmの量で存在する。
【0019】
いくつかの実施形態において、トリペプチド-1は、少なくとも又は約0.00001重量%、0.0003重量%、0.0005重量%、0.001重量%、0.001重量%、0.005重量%、0.0055重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、トリペプチド-1は、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、トリペプチド-1は、少なくとも又は約0.25、0.5、0.75、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、又は25ppm超提供される。いくつかの実施形態において、トリペプチド-1は、約0.25~約10、約0.5~約8、約1~約6、又は約2~約4ppmの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、トリペプチド-1は、約1~約10ppmの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、トリペプチド-1は、1ミリリットル当たり少なくとも又は約0.25、0.5、0.75、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、又は25マイクログラム(ug/mL)超で提供される。いくつかの実施形態において、トリペプチド-1は、1ミリリットル当たり約0.25~約10、約0.5~約8、約1~約6、又は約2~約4マイクログラムの範囲で提供される。
【0020】
いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-12は、少なくとも又は約0.00001重量%、0.0003重量%、0.0005重量%、0.001重量%、0.005重量%、0.0055重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-12は、約0.00001重量%~約10重量%、約0.0003重量%~約9重量%、約0.0005重量%~約8重量%、又は約0.001重量%~約4重量%(重量%)の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-12は、少なくとも又は約0.25、0.5、0.75、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、又は25ppm超提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-12は、約1~約10ppmの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-12は、約0.25~約10、約0.5~約8、約1~約6、又は約2~約4ppmの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-12は、1ミリリットル当たり少なくとも又は約0.25、0.5、0.75、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、又は25マイクログラム(ug/mL)超提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-12は、1ミリリットル当たり約0.25~約10、約0.5~約8、約1~約6、又は約2~約4マイクログラムの範囲で提供される。
【0021】
いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-12は、少なくとも又は約30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、2000、又は2000マイクログラム(ug)超提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-12は、約30~約2000ugの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-12は、約40~約1000、約50~約900、約60~約800、約70~約700、約80~約600、又は約90~約500ugの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-12は、少なくとも又は約0150ug提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-12は、少なくとも又は約450ug提供される。
【0022】
いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11は、少なくとも又は約0.00001重量%、0.0003重量%、0.0005重量%、0.001重量%、0.005重量%、0.0055重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11は、約0.00001重量%~約10重量%、約0.0003重量%~約8重量%、約0.0005重量%~約6重量%、又は約0.001重量%~約4重量%、約0.005重量%~約2重量%、又は約0.01重量%~約1重量%(重量%)の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11は、約0.001%~約6%、約0.002%~約4%、約0.01%~約3%、又は約0.02%~約2%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11は、約0.005重量%~約0.02重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11は、少なくとも又は約0.1ppm、3ppm、5ppm、10ppm、50ppm、55ppm、500ppm、1,000ppm、2,500ppm、5,000ppm、又は5,000ppm超提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11は、約5ppm~約100ppm、約10ppm~約1000ppm、約50ppm~約1500ppm、又は約500ppm~約5,000ppmの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11は、約1000ppmである。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11は、少なくとも又は約5、10、20、25、50、75、100、150、200、250、300、350、400、450、500、又は500マイクログラム(ug/mL)超提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11は、1ミリリットル当たり約25~約250、約50~約200、約75~約150、約200~約300、又は約200~約400マイクログラムの範囲で提供される。
【0023】
いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11は、少なくとも又は約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、又は約100ミリグラム(mg)提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11は、約1~約100mgの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11は、約2~約90、約3~約80、約4~約70、又は約5~約60mgの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11は、少なくとも又は約6mg提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11は、少なくとも又は約18mg提供される。
【0024】
いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、少なくとも又は約0.00001重量%、0.0003重量%、0.0005重量%、0.001重量%、0.001重量%、0.005重量%、0.0055重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、少なくとも約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、又は200百万分率(ppm)超の濃度で提供される。いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、約10~約190ppm、約20~約180ppm、約30~約170ppm、約40~約160ppm、約50~約150ppm、約60~約140ppm、約70~約130ppm、約80~約120ppm、又は約90~約110ppmの濃度で提供される。いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、約100ppmの濃度で提供される。いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、少なくとも約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、又は200ug/mL超の濃度で提供される。いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、約10~約190ug/mL、約20~約180ug/mL、約30~約170ug/mL、約40~約160ug/mL、約50~約150ug/mL、約60~約140ug/mL、約70~約130ug/mL、約80~約120ug/mL、又は約90~約110ug/mLの濃度で提供される。いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、約100ug/mLの濃度で提供される。
【0025】
ペプチドは官能化することができる。例えば、ペプチドは、脂肪酸、例えば、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、サピエン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、リノエライジン酸、α-リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸などで官能化することができる。例としては、パルミトイルヘキサペプチド-12(Pal-VGVAPG)、パルミトイルトリペプチド-1(Pal-GHK)、ミリストイルヘキサペプチド-12(Myr-VGVAPG)、及びミリストイルトリペプチド-1(Myr-GHK)が挙げられる。パルミトイル又はミリストイル官能化は、他の脂肪酸と比較した場合に増強された浸透を示すため、ある特定の実施形態において望ましい場合がある。いくつかの実施形態において、ペプチドは、化学基で官能化される。例えば、ペプチドは、アセチルで官能化される。いくつかの場合において、ペプチドは、14個以下の炭素を含む官能基で官能化される。いくつかの場合において、ペプチドは、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、又は20個以下の炭素を含む官能基で官能化される。いくつかの場合において、ペプチドは、非パルミトイル化される。特定の理論に限定されるものではないが、いくつかの実施形態において、ペプチドをリポソームに組み込むことにより、官能化されている、又は官能化されていないペプチドの親油性が増加される。
【0026】
本明細書に提供される方法及び組成物のいくつかの実施形態は、第1のペプチドとして、グリシン-ヒスチジン-リジン(GHK)を含む。GHKは、一般的なタンパク質のクラスにはほとんど見られないが、細胞外マトリックスタンパク質において頻繁に見られるペプチド配列である。GHKの小さなサイズは、より大きなペプチドよりもはるかに容易に膜受容体にアプローチすることを可能にする。更に、その独自の銅結合構造は、細胞内外への銅輸送を増強し、いくつかの異なるが関連する経路を通じて創傷治癒を促進する。強力な銅結合構造に起因して、GHKは、GHK-Cuの形態(銅結合GHK形態)で提供され得る。
【0027】
シリマリン
シリマリンは、オオアザミ植物マリアアザミ(Silybum marianum)に由来する。シリマリンの主な構成要素であるシリビニンは、酸化ストレス、炎症、浮腫、紅斑、及びDNA損傷などの紫外線照射の影響を最小限に抑えることによって、抗酸化及び光保護効果を有することができる。いくつかの場合において、シリビニンは、細胞生存に影響を与えることなくメラニン産生を防止し、チロシナーゼタンパク質の発現を減少させる。シリマリンクリームは、肝斑を有する患者を対象とした研究において、皮内トラネキサム酸よりも効果的であることが分かった。いくつかの場合において、シリマリンは、ケラチノサイト及びマクロファージにおいて、シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)によって産生されるインターロイキン-1ベータ(IL-1β)及びPGE-2の産生を抑制した。いくつかの場合において、シリビニンは、誘導性一酸化窒素合成酵素(iNOS)及びCOX-2、並びにNF-κBを減少させる。
【0028】
本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、シリマリンを含む。いくつかの実施形態において、シリマリンは、シリビニンを含む。いくつかの実施形態において、シリマリンは、少なくとも又は約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、シリマリンは、約0.25重量%~約10重量%、約0.1重量%~約2.5重量%、約0.5重量%~約8重量%(重量%)の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、シリマリンは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、約0.02重量%~約2重量%、又は約0.2重量%~約3重量%(重量%)の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、シリマリンは、約0.7重量%又は約0.7重量%以下を含む。いくつかの実施形態において、シリマリンは、少なくとも又は約10、50、100、200、500、1000、2000、2500、5000、7500、10000、15000、20000、25000、30000、35000、40000、又は40000ppm超提供される。いくつかの実施形態において、シリマリンは、約2500ppm~約100000ppm、約1000ppm~約25000ppm、約5000ppm~約80000ppm、約75000ppm~約60000ppm、又は約1000ppm~約40000ppmの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、シリマリンは、約10ppm~約60000ppm、約20ppm~約40000ppm、約100ppm~約30000ppm、又は約200ppm~約20000ppmの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、シリマリンは、1mL当たり少なくとも又は約5、10、15、20、25、30、35、又は40マイクログラム(ug/mL)提供される。いくつかの実施形態において、シリマリンは、約1~約50、約5~約45、約10~約40、又は約15~約35ug/mLの範囲で提供される。
【0029】
いくつかの実施形態において、シリマリンは、少なくとも又は約少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、又は約100ミリグラム(mg)提供される。いくつかの実施形態において、シリマリンは、約1~約100、約2~約90、約3~約80、約4~約70、又は約5~約60ミリグラム(mg)の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、シリマリンは、約6ミリグラム(mg)で提供される。いくつかの実施形態において、シリマリンは、約18ミリグラム(mg)で提供される。
【0030】
トラネキサム酸
トラネキサム酸(TXA)は、線溶を防止して失血を減少させるために使用されるプラスミン阻害剤である。これは、リジンの合成誘導体であり、プラスミノーゲン分子上のリジン結合部位を可逆的に遮断し、プラスミノーゲンが基底ケラチノサイトに結合するのを防止し、それによってプラスミノーゲンからプラスミンへの変換を阻害し、したがってプロスタグランジン(特にPGE-2)の産生を減少させることによって、その効果を発揮する。紫外線曝露は、いくつかの場合において、肝斑の原因に関与する。紫外線照射は、ケラチノサイトにおけるプラスミノーゲンアクチベーターの合成を誘導し、プラスミン活性を増加させる可能性があり、これは、ホスホリパーゼを介したアラキドン酸(AA)の放出を刺激する。遊離AAは、その代謝産物であるPGE-2を介してメラニン形成を刺激することができる。いくつかの場合において、AAの放出は、内皮細胞におけるプラスミンによって増加する。プラスミン自体の増加は、メラノサイトにおけるメラニン合成を活性化するα-MSHを上昇させることができる。プラスミンはまた、強力なメラノサイト成長因子である塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)の放出を増加させることができる。これらのプロセスは全て、皮膚におけるより多くのメラニン産生をもたらす可能性がある。いくつかの場合において、プラスミンは、血管新生において重要な役割を果たす。プラスミンは、細胞外マトリックス結合VEGFを自由に拡散可能な形態に変換する。プラスミン阻害剤であるTXAは、血管新生を抑制することができ、また、bFGFによって誘導される新血管形成も阻害する。加えて、TXAは、その構造においてチロシンに類似しており、これは、TXAがチロシナーゼの酵素活性を競合的に阻害することができることを意味する。いくつかの場合において、TXAは、肝斑損傷における血管系の増加に関与し得るVEGF及びET-1のレベルを減少させる。
【0031】
本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、トラネキサム酸(TXA)を含む。いくつかの実施形態において、TXAは、少なくとも又は約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、7.5重量%、8.0重量%、8.5重量%、9.0重量%、9.5重量%、10.0重量%、又は10.0重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、TXAは、約0.25重量%~約10重量%、約0.1重量%~約2.5重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%(重量%)の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、TXAは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、約0.02重量%~約2重量%、又は約0.25重量%~約6.25重量%(重量%)の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、TXAは、約1.25重量%又は約1.25重量%(重量%)以下で提供される。いくつかの実施形態において、TXAは、少なくとも又は約10ppm、50ppm、100ppm、200ppm、500ppm、1000ppm、2000ppm、2500ppm、5000ppm、7500ppm、10000ppm、15000ppm、2000ppm、25000ppm、3000ppm、35000ppm、4000ppm、45000ppm、5000ppm、55000ppm、6000ppm、65000ppm、7000ppm、75000ppm、8000ppm、85000ppm、9000ppm、95000ppm、10000ppm、又は10000ppm超提供される。いくつかの実施形態において、TXAは、約2500ppm~約10000ppm、約1000ppm~約25000ppm、約5000ppm~約8000ppm、約7500ppm~約6000ppm、又は約10000ppm~約4000ppmの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、TXAは、約10ppm~約6000ppm、約20ppm~約4000ppm、約100ppm~約3000ppm、又は約200ppm~約2000ppmの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、TXAは、約5000ppmである。いくつかの実施形態において、TXAは、1ミリリットル当たり少なくとも又は約10、50、100、200、500、1000、2000、2500、又は5000マイクログラム(ug/mL)提供される。いくつかの実施形態において、TXAは、約10~約5000ug/mL、約50~約4000ug/mL、約100~約3000ug/mL、約150~約2000ug/mL、又は約500~約1500ug/mLの範囲で提供される。
【0032】
いくつかの実施形態において、TXAは、少なくとも又は約少なくとも5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、200、300、400、500、又は500ミリグラム(mg)超提供される。いくつかの実施形態において、TXAは、約5~約500、約10~約400、約15~約300、約20~約200、又は約25~約100ミリグラム(mg)の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、TXAは、約30ミリグラム(mg)で提供される。いくつかの実施形態において、TXAは、約90ミリグラム(mg)で提供される。
【0033】
ラクトフェリン
ラクトフェリン(Lf)は、外分泌物(涙液、唾液、乳、鼻及び気管支分泌物、消化管液など)に見られる、トランスフェリンファミリーの80kDaの鉄結合糖タンパク質である。ラクトフェリンの効果は、抗菌活性から抗炎症及び免疫調節活性にまでに及び、高い鉄結合親和性を有する。ラクトフェリンは、局所皮膚細胞によるTNFα及び他のサイトカイン産生(IL-1)を下方調節することができ、あざの消散及び炎症後の色素沈着の予防に関与し得る。ラクトフェリンはまた、創傷治癒にプラスの効果をもたらし得る。ラクトフェリンはまた、プラスミン阻害剤であり、内皮細胞誘導性色素沈着、特に肝斑に効果を有し得る。
【0034】
いくつかの場合において、ラクトフェリンに由来するトリプシン処理されたペプチド断片は、受容体媒介性MITF分解を容易にする。いくつかの場合において、トリプシン処理されたペプチド断片は、色素沈着に対する阻害効果を有する。
【0035】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物は、トランスフェリンを含む。いくつかの実施形態において、トランスフェリンは、ラクトフェリンである。いくつかの実施形態において、組成物は、ラクトフェリンのトリプシン処理された断片を含む。いくつかの実施形態において、組成物は、ラクトフェリンに由来するペプチドを含む。いくつかの実施形態において、組成物は、ラクトフェリンの変異型又は断片を含む。いくつかの場合において、ラクトフェリンに由来するペプチドは、配列番号1の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、又は30個を超えるアミノ酸を含む。ラクトフェリンに由来する例示的なペプチドとしては、PRKNVRWCT(配列番号2)、LGFLRIP(配列番号3)、GYSGAFKC(配列番号4)、TCVRR(配列番号5)、TCVRRAF(配列番号6)、WNSLKDKKSCH(配列番号7)、LFNDNTECLAKLG(配列番号8)、TTLKNLR(配列番号9)、QGLDKCVPNSKE(配列番号10)、VKKANE(配列番号11)、LAKLGGRP(配列番号12)、GDVAFVK(配列番号13)、NLNREDFRL(配列番号14)、ALGFLRI(配列番号15)、TTLKNLR(配列番号16)、DALNLDG(配列番号17)、LAEDV(配列番号18)、RAFALEC(配列番号19)、GAVAKFFS(配列番号20)、NLRETA(配列番号21)、EEQKKC(配列番号22)、CVPNSKEKY(配列番号23)、及びQAYPNL(配列番号24)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0036】
(表1)
【0037】
いくつかの場合において、ラクトフェリンは、抗菌活性を有する。いくつかの場合において、ラクトフェリンは、細菌、真菌、酵母、ウイルス、寄生虫、又はこれらの組み合わせに対する抗菌活性を有する。いくつかの場合において、ラクトフェリンは、抗バイオフィルム活性を含む。いくつかの場合において、ラクトフェリンは、細菌表面と相互作用し、微生物膜を不安定化する。いくつかの場合において、ラクトフェリンは、鉄をキレートして微生物膜を破壊する。
【0038】
いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、少なくとも又は約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、約0.005重量%~約0.1重量%、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約2.5重量%、又は約0.02重量%~約2重量%(重量%)の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、約0.025重量%又は約0.025重量%(重量%)以下で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、約0.05重量%又は約0.05重量%(重量%)以下で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、約0.10重量%又は約0.10重量%(重量%)以下で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、1ミリリットル当たり少なくとも又は約5、10、20、25、50、75、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、又は1000マイクログラム(ug/mL)超提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、1ミリリットル当たり約5~約1000、約10~約900、約30~約800、約50~約700、約60~約600、又は約100~約500マイクログラム(ug/mL)の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、少なくとも約1百万分率(ppm)、2ppm、3、ppm、4、ppm、5ppm、6ppm、7ppm、8ppm、9ppm、10ppm、又は10ppm超提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、約5ppmで提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、約1~約10、約2~約9、約3~約8、又は約4~約6ppmの範囲で提供される。
【0039】
いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、少なくとも又は約少なくとも5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、200、300、400、500、又は500ミリグラム(mg)超提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、約5~約500、約10~約400、約15~約300、約20~約200、又は約25~約100ミリグラム(mg)の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、約30ミリグラム(mg)で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、約90ミリグラム(mg)で提供される。
【0040】
いくつかの実施形態において、ラクトフェリンに由来するペプチドは、少なくとも又は約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンに由来するペプチドは、約0.005重量%~約0.1重量%、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンに由来するペプチドは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約2.5重量%、又は約0.02重量%~約2重量%(重量%)の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンに由来するペプチドは、約0.025重量%又は約0.025重量%(重量%)以下で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンに由来するペプチドは、約0.05重量%又は約0.05重量%(重量%)以下で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンに由来するペプチドは、約0.10重量%又は約0.10重量%(重量%)以下で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンに由来するペプチドは、1ミリリットル当たり少なくとも又は約5、10、20、25、50、75、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、2000、3000、4000、5000、又は5000マイクログラム(ug/mL)超提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンに由来するペプチドは、約5~約5000、約10~約4000、約20~約3000、約25~約2000、約50~約1000、又は約75~約950ug/mLの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンに由来するペプチドは、約100ug/mLで提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンに由来するペプチドは、約1000ug/mLで提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンに由来するペプチドは、少なくとも約100百万分率(ppm)、200ppm、300ppm、400ppm、500ppm、600ppm、700ppm、800ppm、900ppm、1000ppm、1100ppm、1200pm、1300ppm、1400ppm、1500ppm、1600ppm、1700ppm、1800ppm、1900ppm、2000ppm、又は2000ppm超提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンに由来するペプチドは、100ppm~約1900ppm、約200ppm~約1800ppm、約200ppm~約1700ppm、約400ppm~約1600ppm、約500ppm~約1500ppm、約600ppm~約1400ppm、約700ppm~約1300ppm、約800ppm~約1200ppm、又は約900ppm~約1100ppmの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンに由来するペプチドは、約10ppm~1000ppmの範囲、約50ppm~約1000ppmの範囲、約100ppm~約1000ppmの範囲、又は約500ppm~約1000ppmの範囲で提供される。
【0041】
いくつかの実施形態において、ラクトフェリンに由来するペプチドは、少なくとも又は約少なくとも5、10、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、60、75、80、85、90、100、200、300、400、500、又は500ミリグラム(mg)超提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンに由来するペプチドは、約5~約500、約10~約400、約15~約300、約20~約200、又は約25~約100ミリグラム(mg)の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンに由来するペプチドは、約30ミリグラム(mg)で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンに由来するペプチドは、約90ミリグラム(mg)で提供される。
【0042】
カンナビジオール
カンナビジオール(CBD)は、炎症促進遺伝子の発現を調節する一次経路であるNF-κB経路の活性を低減させることができる。更に、CBDは、抗炎症事象を誘導する恒常性機構の要素であるSTAT3転写因子の活性化を上方調節する。NF-κBは、IL-1ベータ及びIL-6サイトカインを調節することができる。CBDは、進行中の炎症促進プロセスを減少させ、炎症を抑制する事象を強化することができる。ラットにおけるカラギーナン誘導性炎症モデルにおいて、CBDは、COX活性とともに、PGE2、一酸化窒素(NO)、及びマロンジアルデヒド産生を低減した。
【0043】
本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、カンナビジオール(CBD)を含む。いくつかの実施形態において、CBDは、少なくとも又は約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、又は200ug/mL超提供される。いくつかの実施形態において、CBDは、約10~約190ug/mL、約20~約180ug/mL、約30~約170ug/mL、約40~約160ug/mL、約50~約150ug/mL、約60~約140ug/mL、約70~約130ug/mL、約80~約120ug/mL、又は約90~約110ug/mLの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、CBDは、約100ug/mLで提供される。いくつかの実施形態において、CBDは、少なくとも又は約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、CBDは、約0.25重量%~約10重量%、約0.1重量%~約2.5重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、CBDは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約2重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、CBDは、少なくとも又は約10、50、100、200、500、1000、2000、2500、5000、7500、10000、15000、20000、25000、30000、35000、40000、又は40000ppm超提供される。いくつかの実施形態において、CBDは、約2500ppm~約100000ppm、約1000ppm~約25000ppm、約5000ppm~約80000ppm、約75000ppm~約60000ppm、又は約1000ppm~約40000ppmの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、CBDは、約10ppm~約60000ppm、約20ppm~約40000ppm、約100ppm~約30000ppm、又は約200ppm~約20000ppmの範囲で提供される。
【0044】
アシュワガンダ抽出物
他の脱色剤は一般的に、チロシナーゼを阻害するが、アシュワガンダ抽出物(10ug/mL)は、主にPKC及びMAPK経路からなるET-1誘発細胞内シグナル伝達カスケードを中断することによって機能し、これは、メラノサイト主要転写因子(master transcription factor)MITFの下方調節につながる。次いで、MITF機能の減少は、その下流標的の発現及び機能を抑制することができ、メラニン合成の減衰をもたらす。アシュワガンダ抽出物は、UVB-メラニン沈着及び老人性色素斑などのET-1関連色素沈着過剰症(hyperpigmentary disorder)の治療ツールとして機能することができる。
【0045】
本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、アシュワガンダ抽出物を含む。いくつかの実施形態において、アシュワガンダ抽出物は、1ミリリットル当たり少なくとも約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、又は40マイクログラム超(ug/mL)で提供される。いくつかの実施形態において、アシュワガンダ抽出物は、約0.5~約20、約1~約19、約2~約18、約3~約17、約4~約16、約5~約15、約6~約14、約7~約13、約8~約12、又は約9~約11ug/mLの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、アシュワガンダ抽出物は、少なくとも約10ug/mLで提供される。いくつかの実施形態においては、アシュワガンダ抽出物は、少なくとも約20ug/mLで提供される。いくつかの実施形態において、アシュワガンダ抽出物は、少なくとも又は約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、アシュワガンダ抽出物は、約0.005重量%~約0.1重量%、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%(重量%)の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、アシュワガンダ抽出物は、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約2.5重量%、約0.02重量%~約2重量%、約0.02重量%~約0.5重量%(重量%)の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、アシュワガンダ抽出物は、約0.025重量%又は約0.025重量%以下で提供される。いくつかの実施形態において、アシュワガンダ抽出物は、約0.05重量%又は約0.05重量%以下で提供される。いくつかの実施形態において、アシュワガンダ抽出物は、約0.10重量%又は約0.10重量%以下で提供される。
【0046】
いくつかの実施形態において、アシュワガンダ抽出物は、少なくとも又は約少なくとも0.5、0.75、1.0、1.2、1.4、1.6、1.8、2、4、6、8、又は10マイクログラム(ug)超提供される。いくつかの実施形態において、アシュワガンダ抽出物は、約0.5~約2、約0.75~約5、又は約1.0~約4マイクログラム(ug)の範囲で提供される。
【0047】
没食子酸
植物及び果物に存在する食用フェノール類である没食子酸(GA)は、おそらくその抗酸化特性を通じて、色素沈着過剰に対して有益な効果をもたらし得る。没食子酸はフェノール化合物であり、これは、黒色腫細胞におけるメラニン形成を抑制することができる。没食子酸は、転写及び翻訳レベルでTYR、TRP-1、及びDct発現を含むメラニン形成調節遺伝子を下方調節することができる。いくつかの場合において、GAは、cAMP媒介性PKA/CREBシグナル伝達カスケードを下方調節することによって、MITF発現を効果的に抑制した。マウス皮膚におけるUV-B誘導性色素沈着過剰は、4週間にわたるGAの局所適用によって大幅に取り除かれた。
【0048】
本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、没食子酸を含む。いくつかの場合において、GAは、約50ppm以下~1000、5000、10000、50000、100000、500000ppm以上、例えば、100ppmのGAで存在する。いくつかの場合において、GAは、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000ppm超で存在する。いくつかの場合において、GAは、約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50ppmの範囲で存在する。いくつかの場合において、GAは、1ミリリットル当たり約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000マイクログラム(ug/mL)超で存在する。いくつかの場合において、GAは、約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50ug/mLの範囲で存在する。いくつかの場合において、GAは、約0.01重量%~約10%、約0.01重量%~約0.02重量%、約0.01重量%~約0.03重量%、約0.01重量%~約0.04重量%、約0.01重量%~約0.05重量%、約0.01重量%~約0.1重量%、約1重量%~約5重量%、又は約1重量%~約10重量%(重量%)で存在する。いくつかの場合において、GAは、約2.0重量%又は約2.0重量%以下で存在する。
【0049】
セサモール
セサモールは、ゴマ(Sesamum indicum)から単離された活性リグニンである。メラン-a細胞において、セサモールは、環状アデノシン一リン酸(cAMP)蓄積を減少させることによって、メラニン生合成及び細胞内チロシナーゼの活性を阻害することができる。セサモールは、TYR、TRP-1、TRP-2、MITF、及びMC1Rなどのメラニン形成関連遺伝子の発現を減少させることができる。セサモールは、メラニンの生合成を阻害することができる。
【0050】
本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、セサモールを含む。いくつかの実施形態において、セサモールは、少なくとも約5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、又は100μM超の濃度で提供される。いくつかの実施形態において、セサモールは、約5~約100μM、約10~約90μM、約20~約80μM、約30~約70μM、約40~約60μMの範囲の濃度で提供される。いくつかの実施形態において、セサモールは、約50μMの濃度で提供される。いくつかの場合において、セサモールは、約50ppm以下~1000、5000、10000、50000、100000、500000ppm以上、例えば、100ppmのセサモールで存在する。いくつかの場合において、セサモールは、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000ppm超で存在する。いくつかの場合において、セサモールは、約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50ppmの範囲で存在する。いくつかの場合において、セサモールは、1ミリリットル当たり約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000マイクログラム(ug/mL)超で存在する。いくつかの場合において、セサモールは、約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50ug/mLの範囲で存在する。いくつかの実施形態において、セサモールは、約100ug/mLで提供される。いくつかの場合において、セサモールは、少なくとも又は約少なくとも0.001重量%、0.002重量%、0.003重量%、0.004重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.05重量%、0.1重量%、0.2重量%、0.3重量%、0.4重量%、0.5重量%、又は0.5重量%(重量%)超で存在する。いくつかの場合において、セサモールは、約0.002重量%~約0.05重量%、約0.001重量%~約0.5重量%、約0.002重量%~約0.4重量%、約0.003重量%~約0.3重量%、約0.004重量%~約0.2重量%、又は約0.005重量%~約0.05重量%(重量%)で存在する。いくつかの場合において、セサモールは、少なくとも又は約0.01重量%で存在する。
【0051】
いくつかの実施形態において、セサモールは、少なくとも又は約少なくとも0.25、0.5、0.75、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、又は50ミリグラム(mg)超提供される。いくつかの実施形態において、セサモールは、約5~約50、約10~約40、又は約20~約30ミリグラム(mg)の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、セサモールは、約3ミリグラム(mg)で提供される。いくつかの実施形態において、セサモールは、約9ミリグラム(mg)で提供される。
【0052】
アクテオシド
アクテオシドは、アカヤジオウ(Rehmannia glutinosa)の葉から抽出されるフェニルプロパノイドグリコシドである。アクテオシドは、無細胞アッセイ系及び培養されたB16F10黒色腫細胞の両方において、チロシナーゼ活性及びメラニン合成を阻害することができる。アクテオシドは、TYR、TRP-1、及びMITFタンパク質のレベルを低下させ、ERKリン酸化を増加させることができる。いくつかの場合において、アクテオシドは、α-MSHによって誘導されたメラニン形成を抑制し、紫外線吸収効果を示した。
【0053】
本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、アクテオシドを含む。いくつかの実施形態において、アクテオシドは、少なくとも約50、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000μM超の濃度で提供される。いくつかの実施形態において、アクテオシドは、約50~約1000μM、約100~約900μM、約200~約800μM、約300~約700μM、約400~約600μMの範囲の濃度で提供される。いくつかの実施形態において、アクテオシドは、約500μMの濃度で提供される。いくつかの場合において、アクテオシドは、約50ppm以下~1000、5000、10000、50000、100000、500000ppm以上、例えば、100ppmのアクテオシドで存在する。いくつかの場合において、アクテオシドは、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000ppm超で存在する。いくつかの場合において、アクテオシドは、約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50ppmの範囲で存在する。いくつかの場合において、アクテオシドは、1ミリリットル当たり約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000マイクログラム(ug/mL)超で存在する。いくつかの場合においてアクテオシドは、1ミリリットル当たり約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50マイクログラムの範囲で存在する。いくつかの場合において、アクテオシドは、約0.01重量%~約10%、約0.01重量%~約0.02重量%、約0.01重量%~約0.03重量%、約0.01重量%~約0.04重量%、約0.01重量%~約0.05重量%、約0.01重量%~約0.1重量%、約1重量%~約5重量%、又は約1重量%~約10重量%(重量%)で存在する。
【0054】
オレウロペイン
オリーブの木に由来する強力な抗炎症性抗酸化物質であるオレウロペインは、90%のチロシナーゼ阻害活性を示し、阻害型は非競合性競合であった。
【0055】
本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、オレウロペインを含む。いくつかの場合において、オレウロペインは、約50ppm以下~1000、5000、10000、50000、100000、500000ppm以上、例えば、100ppmのオレウロペインで存在する。いくつかの場合において、オレウロペインは、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000ppm超で存在する。いくつかの場合において、オレウロペインは、約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50ppmの範囲で存在する。いくつかの場合において、オレウロペインは、1ミリリットル当たり約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1200、1400、1600、1800、2000、又は2000マイクログラム(ug/mL)超で存在する。いくつかの場合において、オレウロペインは、約10~約1000、約10~約500、約10~約400、約10~約300、約10~約200、約100~約1000、約200~約800、約300~約600、又は約200~約1200ug/mLの範囲で存在する。いくつかの場合において、オレウロペインは、約0.01重量%~約10重量%、約0.01重量%~約0.02重量%、約0.01重量%~約0.03重量%、約0.01重量%~約0.04重量%、約0.01重量%~約0.05重量%、約0.01重量%~約0.1重量%、約0.03重量%~約0.750重量%、約0.1重量%~約5重量%、又は約0.1重量%~約10重量%で存在する。いくつかの場合において、オレウロペインは、約0.15重量%又は約0.15重量%以下で存在する。
【0056】
いくつかの実施形態において、オレウロペインは、少なくとも又は約少なくとも5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、200、300、400、500、又は500ミリグラム(mg)超提供される。いくつかの実施形態において、オレウロペインは、約5~約500、約10~約400、約15~約300、約20~約200、又は約25~約100ミリグラム(mg)の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、オレウロペインは、約30ミリグラム(mg)で提供される。いくつかの実施形態において、オレウロペインは、約90ミリグラム(mg)で提供される。
【0057】
ヘスペリジン
ヘスペリジンは、様々な酸化ストレス媒介疾患に対して活性であることが示される柑橘類フラボノイドの1つである。ヘスペリジンは、メラノサイトにおけるメラノソーム輸送を阻害することができ、色素沈着再構築表皮モデルにおいて美白効果を示した。Rab27A、メラノフィリン、及びミオシンVaは、複合体を作製して、メラノソームとホスファチジルセリンとを連結し、それによって形質膜にメラノソームを結合させる。RAB27A発現が顕著に高い濃い色素沈着メラノサイトは、共培養及びインビボにおいて、薄い色素沈着メラノサイトよりも顕著に多くのメラノソームをケラチノサイトに移動させることができる。ヘスペリジンは、Rab27A-メラノフィリン相互作用を遮断することによって脱色効果を有し得る。
【0058】
本明細書に提供される組成物は、いくつかの実施形態において、ヘスペリジンを含む。いくつかの場合において、ヘスペリジンは、約50ppm以下~1000、5000、10000、50000、100000、500000ppm以上、例えば、100ppmのヘスペリジンで存在する。いくつかの場合において、ヘスペリジンは、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000ppm超で存在する。いくつかの場合において、ヘスペリジンは、約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50ppmの範囲で存在する。いくつかの場合において、ヘスペリジンは、1ミリリットル当たり約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000マイクログラム(ug/mL)超で存在する。いくつかの場合において、ヘスペリジンは、約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50ug/mLの範囲で存在する。いくつかの場合において、ヘスペリジンは、約0.01重量%~約10重量%、約0.01重量%~約0.02重量%、約0.01重量%~約0.03重量%、約0.01重量%~約0.04重量%、約0.01重量%~約0.05重量%、約0.01重量%~約0.1重量%、約0.020重量%~約0.50重量%、約1重量%~約5重量%、又は約1重量%~約10重量%で存在する。いくつかの場合において、ヘスペリジンは、約0.10重量%又は約0.10重量%以下で存在する。
【0059】
シデロキシロン・イネルメ L.(Sideroxylon Inerme L.)幹の皮
本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、シデロキシロン・イネルメ抽出物を含む。いくつかの場合において、シデロキシロン・イネルメ抽出物は、約50ppm以下~1000、5000、10000、50000、100000、500000ppm以上、例えば、100ppmのシデロキシロン・イネルメ抽出物で存在する。いくつかの場合において、シデロキシロン・イネルメ抽出物は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000ppm超で存在する。いくつかの場合において、シデロキシロン・イネルメ抽出物は、約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50ppmの範囲で存在する。いくつかの場合において、シデロキシロン・イネルメ抽出物は、1ミリリットル当たり約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000マイクログラム(ug/mL)超で存在する。いくつかの場合において、シデロキシロン・イネルメ抽出物は、約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50ug/mLの範囲で存在する。いくつかの場合において、シデロキシロン・イネルメ抽出物は、約0.01重量%~約10%、約0.01重量%~約0.02重量%、約0.01重量%~約0.03重量%、約0.01重量%~約0.04重量%、約0.01重量%~約0.05重量%、約0.01重量%~約0.1重量%、約1重量%~約5重量%、又は約1重量%~約10重量%(重量%)で存在する。
【0060】
パルテノライド
パルテノライドは、セスキテルペンラクトン化合物であり、炎症に使用することができる医療用ハーブ、ナツシロギク(Tanacetum parthenium)の活性物質である。パルテノライドは、NF-κB阻害剤であり、NF-kB媒介性遺伝子発現を阻害し、細胞からのbFGF及びMMP-1の産生を減少させることにより、UVB媒介性皮膚変化を遮断することができる。いくつかの場合において、bFGF産生は、紫外線によって誘導され、皮膚ケラチノサイト及びメラノサイトの増殖を促進する。
【0061】
本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、パルテノライドを含む。いくつかの実施形態において、パルテノライドは、少なくとも又は約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、パルテノライドは、約0.25重量%~約10重量%、約0.1重量%~約2.5重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、パルテノライドは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約2重量%(重量%)の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、パルテノライドは、少なくとも又は約10、50、100、200、500、1000、2000、2500、5000、又は5000ppm超提供される。いくつかの実施形態において、パルテノライドは、約25ppm~約100ppm、約100ppm~約250ppm、約50ppm~約800ppm、約75ppm~約600ppm、又は約10ppm~約400ppmの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、パルテノライドは、約10ppm~約60ppm、約20ppm~約40ppm、約100ppm~約300ppm、又は約200ppm~約2000ppmの範囲で提供される。
【0062】
パンクラチューム・マリチウム
いくつかの場合において、メラノサイトによるケラチノサイトへのメラニン放出は、物質Pを含む表皮に存在する神経繊維によって放出される神経ペプチドによって刺激される。パンクラチューム・マリチウム抽出物(PME;ウミユリ抽出物)は、少なくとも部分的に、メラノサイト樹状突起上に存在する物質P受容体への作用を介してメラニン移動を阻害することができ、色素斑の治療のための有効かつ独創的な解決策を提供する。
【0063】
本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、パンクラチューム・マリチウム抽出物を含む。いくつかの場合において、パンクラチューム・マリチウム抽出物は、約50ppm以下~1000、5000、10000、50000、100000、500000ppm以上、例えば、100ppmのパンクラチューム・マリチウム抽出物で存在する。いくつかの場合において、パンクラチューム・マリチウム抽出物は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000ppm超で存在する。いくつかの場合において、パンクラチューム・マリチウム抽出物は、約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50ppmの範囲で存在する。いくつかの場合において、パンクラチューム・マリチウム抽出物は、1ミリリットル当たり約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000マイクログラム(ug/mL)超で存在する。いくつかの場合において、パンクラチューム・マリチウム抽出物は、約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50ug/mLの範囲で存在する。いくつかの場合において、パンクラチューム・マリチウム抽出物は、約0.01重量%~約10重量%、約0.01重量%~約0.02重量%、約0.01重量%~約0.03重量%、約0.01重量%~約0.04重量%、約0.01重量%~約0.05重量%、約0.01重量%~約0.1重量%、約0.5重量%~約5重量%、約1重量%~約5重量%、又は約1重量%~約10重量%で存在する。いくつかの場合において、パンクラチューム・マリチウム抽出物は、少なくとも又は約少なくとも1.5重量%で存在する。
【0064】
オートファジー剤
いくつかの場合において、本明細書に記載される組成物は、メラノソームを分解するためのオートファジー剤を含む。いくつかの場合において、オートファジー剤は、約50ppm以下~1000、5000、10000、50000、100000、500000ppm以上、例えば、100ppmのオートファジー剤で存在する。いくつかの場合において、オートファジー剤は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000ppm超で存在する。いくつかの場合において、オートファジー剤は、約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50ppmの範囲で存在する。いくつかの場合において、オートファジー剤は、1ミリリットル当たり約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000マイクログラム(ug/mL)超で存在する。いくつかの場合において、オートファジー剤は、1ミリリットル当たり約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50マイクログラムの範囲で存在する。いくつかの場合において、オートファジー剤は、約0.01重量%~約10%、約0.01重量%~約0.02重量%、約0.01重量%~約0.03重量%、約0.01重量%~約0.04重量%、約0.01重量%~約0.05重量%、約0.01重量%~約0.1重量%、約1重量%~約5重量%、又は約1重量%~約10重量%(重量%)で存在する。いくつかの場合において、オートファジー剤は、Melatrepein(商標)である。
【0065】
ナイアシンアミド
合成されると、メラニン色素はメラノソームにパッケージングされ、メラノサイト樹状突起を介してメラノサイトから隣接する基底ケラチノサイトに移動される。この移動を阻害するために、ナイアシンアミドは、樹状突起の形成を低減することができる。
【0066】
本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、ナイアシンアミドを含む。いくつかの実施形態において、ナイアシンアミドは、少なくとも約0.25重量%、0.5重量%、1重量%、1.5重量%、2重量%、2.5重量%、3重量%、3.5重量%、4重量%、4.5重量%、5重量%、5.5重量%、6重量%、6.5重量%、7重量%、7.5重量%、8重量%、8.5重量%、9重量%、9.5重量%、10重量%、又は10重量%(重量%)超で提供される。いくつかの実施形態において、ナイアシンアミドは、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約9.5重量%、約1重量%~約9重量%、約1.5重量%~約8.5重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ナイアシンアミドは、少なくとも又は約少なくとも2.0重量%で提供される。
【0067】
シロキクラゲ
シロキクラゲは、メラニン産生を阻害することができる。本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、シロキクラゲ抽出物を含む。いくつかの実施形態において、シロキクラゲ抽出物は、食用キノコに由来する。いくつかの実施形態において、シロキクラゲ抽出物は、水分及び抗酸化特性を提供する。
【0068】
いくつかの実施形態において、シロキクラゲ抽出物は、少なくとも又は約0.001重量%(重量%)、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4重量%超提供される。いくつかの実施形態において、シロキクラゲ抽出物は、約0.25重量%~約10重量%、約0.1重量%~約2.5重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、シロキクラゲ抽出物は、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、約0.02重量%~約2重量%、又は約0.20重量%~約5.0重量%の範囲で提供される 。いくつかの実施形態において、シロキクラゲ抽出物は、少なくとも又は約少なくとも1.0重量%提供される。
【0069】
サーマス・サーモフィルス抽出物
サーマス・サーモフィルス発酵物は、特にPGE2に対する抗酸化物質として作用し得る。本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、サーマス・サーモフィルス発酵物を含む。いくつかの場合において、サーマス・サーモフィルス抽出物は、約50ppm以下~1000、5000、10000、50000、100000、500000ppm以上、例えば、100ppmのサーマス・サーモフィルス抽出物で存在する。いくつかの場合において、サーマス・サーモフィルス抽出物は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000ppm超で存在する。いくつかの場合において、サーマス・サーモフィルス抽出物は、約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50ppmの範囲で存在する。いくつかの場合において、サーマス・サーモフィルス抽出物は、1ミリリットル当たり約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000マイクログラム(ug/mL)超で存在する。いくつかの場合において、サーマス・サーモフィルス抽出物は、約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50ug/mLの範囲で存在する。いくつかの場合において、サーマス・サーモフィルス抽出物は、約0.01重量%(重量%)~約10重量%、約0.01重量%~約0.02重量%、約0.01重量%~約0.03重量%、約0.01重量%~約0.04重量%、約0.01重量%~約0.05重量%、約0.01重量%~約0.1重量%、約0.3重量%~約7.5重量%、約1重量%~約5重量%、又は約1重量%~約10重量%で存在する。いくつかの場合において、サーマス・サーモフィルス抽出物は、少なくとも又は少なくとも約1.5重量%で存在する。
【0070】
フィトエン及びフィトフルエン
本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、フィトエン、フィトフルエン、又はこれらの組み合わせを含む。フィトエン及びフィトフルエンは、プロスタグランジンE-2(PGE-2)を調節する海水微細藻類に由来する無色のカロテノイドである。
【0071】
いくつかの実施形態において、フィトエン、フィトフルエン、又はこれらの組み合わせは、少なくとも又は約0.5重量%、1.0重量%、2.0重量%、3.0重量%、4.0重量%、5.0重量%、6.0重量%、7.0重量%、8.0重量%、9.0重量%、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、14重量%、15重量%、16重量%、17重量%、18重量%、19重量%、20重量%、又は20重量%(重量%)超で提供される。いくつかの実施形態において、フィトエン、フィトフルエン、又はこれらの組み合わせは、約0.5重量%~約20重量%、約1.0重量%~約15重量%、約2.0重量%~約12重量%、約3.0重量%~約10重量%、又は約4.0重量%~約8重量%(重量%)の範囲で提供される。いくつかの場合において、フィトエン、フィトフルエン、又はこれらの組み合わせは、少なくとも又は約5.0重量%提供される。いくつかの場合において、フィトエン、フィトフルエン、又はこれらの組み合わせは、1ミリリットル当たり約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000マイクログラム(ug/mL)超で存在する。いくつかの場合において、フィトエン、フィトフルエン、又はこれらの組み合わせは、約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50ug/mLの範囲で存在する。
【0072】
ホワイト・ホアハウンド(White Horehound)
ホワイト・ホアハウンド(マルビウム・ブルガレ(Marrubium vulgare))は、ET-1のレベルを低下させ得る。本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、ホワイト・ホアハウンド抽出物を含む。いくつかの場合において、ホワイト・ホアハウンド抽出物は、約50ppm以下~1000、5000、10000、50000、100000、500000ppm以上、例えば、100ppmのホワイト・ホアハウンド抽出物で存在する。いくつかの場合において、ホワイト・ホアハウンド抽出物は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000ppm超で存在する。いくつかの場合において、ホワイト・ホアハウンド抽出物は、約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50ppmの範囲で存在する。いくつかの場合において、ホワイト・ホアハウンド抽出物は、1ミリリットル当たり約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000マイクログラム(ug/mL)超で存在する。いくつかの場合において、ホワイト・ホアハウンド抽出物は、約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50ug/mLの範囲で存在する。いくつかの場合において、ホワイト・ホアハウンド抽出物は、約0.01重量%~約10%、約0.01重量%~約0.02重量%、約0.01重量%~約0.03重量%、約0.01重量%~約0.04重量%、約0.01重量%~約0.05重量%、約0.01重量%~約0.1重量%、約1重量%~約5重量%、又は約1重量%~約10重量%(重量%)で存在する。
【0073】
ダイオウウラボシ(Polypodium Leucotomos)
ダイオウウラボシ(Polypodium leucotomos又はPhlebodium aureum)は、炎症と闘い、皮膚損傷を予防することができる化合物を含む。本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、ダイオウウラボシ抽出物を含む。いくつかの場合において、ダイオウウラボシ抽出物は、約50ppm以下~1000、5000、10000、50000、100000、500000ppm以上、例えば、100ppmのダイオウウラボシ抽出物で存在する。いくつかの場合において、ダイオウウラボシ抽出物は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000ppm超で存在する。いくつかの場合において、ダイオウウラボシ抽出物は、約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50ppmの範囲で存在する。いくつかの場合において、ダイオウウラボシ抽出物は、1ミリリットル当たり約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000マイクログラム(ug/mL)超で存在する。いくつかの場合において、ダイオウウラボシ抽出物は、約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50ug/mLの範囲で存在する。いくつかの場合において、ダイオウウラボシ抽出物は、約0.01重量%~約10%、約0.01重量%~約0.02重量%、約0.01重量%~約0.03重量%、約0.01重量%~約0.04重量%、約0.01重量%~約0.05重量%、約0.01重量%~約0.1重量%、約1重量%~約5重量%、又は約1重量%~約10重量%(重量%)で存在する。
【0074】
ホスファチジルセリン
本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンを含む。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンは、少なくとも約0.01重量%、0.02重量%、0.03重量%、0.04重量%、0.05重量%、0.06重量%、0.07重量%、0.08重量%、0.09重量%、0.10重量%、0.11重量%、0.12重量%、0.13重量%、0.14重量%、0.15重量%、0.16重量%、0.17重量%、0.18重量%、0.19重量%、0.20重量%、若しくは0.20重量%(重量%)超、又は約0.01重量%、0.02重量%、0.03重量%、0.04重量%、0.05重量%、0.06重量%、0.07重量%、0.08重量%、0.09重量%、0.10重量%、0.11重量%、0.12重量%、0.13重量%、0.14重量%、0.15重量%、0.16重量%、0.17重量%、0.18重量%、0.19重量%、0.20重量%、若しくは0.20重量%(重量%)以下の濃度で提供される。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンは、約0.01重量%~約0.2重量%、約0.02重量%~約0.15重量%、約0.03重量%~約0.1重量%、約0.04重量%~約0.1重量%(重量%)の濃度で提供される。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンは、約0.075重量%又は約0.075重量%(重量%)以下で存在する。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンは、約0.05重量%又は約0.05重量%(重量%)以下の濃度で提供される。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンは、少なくとも約100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、又は2000超の百万分率(ppm)の濃度で提供される。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンは、約100~約1900ppm、約200~約1800ppm、約300~約1700ppm、約400~約1600ppm、約500~約1500ppm、約600~約1400ppm、約700~約1300ppm、約800~約1200ppm、又は約900~約1100ppmの濃度で提供される。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンは、約1000ppmの濃度で提供される。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンは、1ミリリットル当たり少なくとも約100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、又は2000マイクログラム(ug/mL)超の濃度で提供される。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンは、約100~約1900ug/mL、約200~約1800ug/mL、約300~約1700ug/mL、約400~約1600ug/mL、約500~約1500ug/mL、約600~約1400ug/mL、約700~約1300ug/mL、約800~約1200ug/mL、又は約900~約1100ug/mLの濃度で提供される。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンは、約500~約1000ug/mLの濃度で提供される。
【0075】
いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンは、少なくとも又は約少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、200、300、400、500、又は500ミリグラム(mg)超提供される。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンは、約20~約500、約30~約400、約40~約300、約50~約200、約60~約100、約70~約95、又は約80~約90ミリグラム(mg)の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンは、約15ミリグラム(mg)で提供される。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンは、約20ミリグラム(mg)で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、約45ミリグラム(mg)で提供される。
【0076】
ヘプタナトリウムヘキサカルボキシメチルジペプチド-12(HHD12)
HHD12は、ケラチノサイトにおけるオートファジーを刺激することができる。メラノソームは、通常、隣接するケラチノサイトに移動し、その後、オートファジーによって自然に分解される。しかしながら、皮膚が日光、病原体、及びホルモンの変化に常にさらされると、オートファジープロセスが乱れ、メラノソームを分解することができない。ケラチノサイトにおける未分解メラノソームの蓄積は、皮膚色素沈着をもたらす。HHD12は、オートファジーを活性化して、ケラチノサイト内のメラノソームを分解し、同時にケラチノサイトへのメラノソーム取り込みを阻害する。
【0077】
いくつかの実施形態において、HHD12は、約又は少なくとも約0.01重量%(重量%)、0.05重量%、0.1重量%、0.5重量%、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、又は10重量%で存在する。いくつかの実施形態において、HHD12は、約0.01重量%~約10重量%、約0.05重量%~約9重量%、約0.1重量%~約8重量%、約0.5重量%~約7重量%、又は約1重量%~約6重量%の範囲で存在する。いくつかの実施形態において、HHD12は、約0.2重量%~約5重量%の範囲で存在する。いくつかの実施形態において、HHD12は、約1.0重量%又は約1.0重量%以下で存在する。
【0078】
リポソーム
本明細書において、改善された分布、有効性、生物学的利用能、及び/又は活性のためのリポソーム組成物が記載される。リポソーム組成物は、送達及び組織(例えば、皮膚)浸透を改善することによって、活性成分の分布、有効性、生物学的利用能、及び/又は活性を改善し得る。いくつかの場合において、改善された送達及び皮膚浸透は、リポソームに組み込まれる(例えば、封入される)活性成分に起因する。いくつかの場合において、活性成分は、リポソームに封入されるペプチドである。いくつかの場合において、リポソームに封入されたペプチドは、効率的な濾胞間経皮送達を可能にする。
【0079】
本明細書に記載されるリポソーム組成物は、リポソームに封入されたペプチドを含み得る。いくつかの実施形態において、ペプチドは、ヘキサペプチド-12である。いくつかの実施形態において、ペプチドは、ヘキサペプチド-11である。いくつかの実施形態において、ペプチドは、パルミトイル基で官能化される。いくつかの実施形態において、ペプチドは、アセチル基で官能化される。いくつかの実施形態において、リポソームに封入されたペプチドは、ラクトフェリンである。
【0080】
いくつかの実施形態において、リポソームに封入されたペプチドは、約又は約10、25、50、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1500、2000、3000、4000、5000、又は5000Da超である。いくつかの実施形態において、リポソームに封入されたペプチドは、約10~約5000、約25~約4000、約50~約3000、約100~約2000、又は約200~約1000Daの範囲で存在する。いくつかの実施形態において、リポソームに封入されたペプチドは、約500~約800Daである。
【0081】
いくつかの実施形態において、リポソームの平均粒径は、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、又は500ナノメートル(nm)である。いくつかの実施形態において、リポソームの平均粒径は、約10~約500、約20~約400、約30~約300、又は約40~約200nmの範囲で存在する。いくつかの実施形態において、リポソームの平均粒径は、約110nmである。
【0082】
いくつかの実施形態において、リポソームは、フォトソームである。いくつかの実施形態において、フォトソームには、DNA修復酵素光分解酵素を使用して、DNA修復技術及び/又は壊れた紫外線誘導性二量体を修復することが含まれる。いくつかの場合において、本明細書に記載の組成物は、1つ以上のフォトソームを含む。いくつかの場合において、フォトソームは、少なくとも又は約0.01重量%、0.1重量%、0.2重量%、0.3重量%、0.4重量%、0.5重量%、0.6重量%、0.7重量%、0.8重量%、0.9重量%、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、又は5重量%(重量%)で存在する。いくつかの場合において、フォトソームは、約0.01重量%~約5重量%、約0.1重量%~約4重量%、約0.2重量%~約3重量%、又は約0.3重量%~約2重量%(重量%)の範囲で存在する。いくつかの場合において、フォトソームは、約0.1重量%~約2重量%の範囲で存在する。
【0083】
本明細書に記載の組成物は、いくつかの実施形態において、1つ以上のフォトソームと、1つ以上のリポソームとを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームの各リポソームは、少なくとも1つのペプチドを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームの各リポソームは、異なるペプチドを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームの各リポソームは、ヘキサペプチド-11、ヘキサペプチド-12、ラクトフェリン、ラクトフェリンに由来するペプチド、又はこれらの組み合わせを含む異なるペプチドを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームは、1つ以上のペプチドを封入し、1つ以上のペプチドは、ヘキサペプチド-11、ヘキサペプチド-12、ラクトフェリン、ラクトフェリンに由来するペプチド、又はこれらの組み合わせを含む。
【0084】
いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームは、少なくとも1つのペプチドを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームは、非パルミトイル化ヘキサペプチドを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームは、ヘキサペプチド-11を封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームは、ヘキサペプチド-12を封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームは、ラクトフェリンを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームは、ラクトフェリンに由来するペプチドを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームは、非パルミトイル化ヘキサペプチド及びラクトフェリンを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームは、ヘキサペプチド-11及びヘキサペプチド-12を封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームは、ヘキサペプチド-11及びラクトフェリンを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームは、ヘキサペプチド-11及びラクトフェリンに由来するペプチドを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームは、ヘキサペプチド-12及びラクトフェリンを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームは、ヘキサペプチド-12及びラクトフェリンに由来するペプチドを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームは、ヘキサペプチド-11、ヘキサペプチド-12、及びラクトフェリンを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームは、ヘキサペプチド-11、ヘキサペプチド-12、及びラクトフェリンに由来するペプチドを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームは、ヘキサペプチド-11、ラクトフェリン、及びラクトフェリンに由来するペプチドを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームは、ヘキサペプチド-12、ラクトフェリン、及びラクトフェリンに由来するペプチドを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームは、ヘキサペプチド-11、ヘキサペプチド-12、ラクトフェリン、及びラクトフェリンに由来するペプチドを封入する。
【0085】
いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはヘキサペプチド-11を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームはラクトフェリンを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはヘキサペプチド-11を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームはヘキサペプチド-12を封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはヘキサペプチド-11を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームはラクトフェリンに由来するペプチドを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはヘキサペプチド-12を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームはラクトフェリンを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはヘキサペプチド-12を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームはラクトフェリンに由来するペプチドを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはラクトフェリンを封入し、1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームはラクトフェリンに由来するペプチドを封入する。
【0086】
いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはヘキサペプチド-11を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームはヘキサペプチド-12を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第3のリポソームはラクトフェリンを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはヘキサペプチド-11を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームはヘキサペプチド-12を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第3のリポソームはラクトフェリンに由来するペプチドを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはヘキサペプチド-11を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームはラクトフェリンを封入し、1つ以上のリポソームのうちの第3のリポソームはラクトフェリンに由来するペプチドを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはヘキサペプチド-12を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームはラクトフェリンを封入し、1つ以上のリポソームのうちの第3のリポソームはラクトフェリンに由来するペプチドを封入する。
【0087】
いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはヘキサペプチド-11を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームはヘキサペプチド-12を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第3のリポソームはラクトフェリンを封入し、1つ以上のリポソームのうちの第4のリポソームは、ラクトフェリンに由来するペプチドを封入する。
【0088】
本明細書に記載の組成物は、いくつかの実施形態において、1つ以上のペプチドを封入する1つ以上のリポソームを封入する1つ以上のフォトソームを含む。いくつかの実施形態において、フォトソームは、1つのペプチドを封入するリポソームを封入する。いくつかの実施形態において、フォトソームは、ヘキサペプチド-11を封入するリポソームを封入する。いくつかの実施形態において、フォトソームは、ヘキサペプチド-12を封入するリポソームを封入する。いくつかの実施形態において、フォトソームは、ラクトフェリンを封入するリポソームを封入する。いくつかの実施形態において、フォトソームは、ラクトフェリンに由来するペプチドを封入するリポソームを封入する。いくつかの実施形態において、フォトソームは、2つ以上のペプチドを封入するリポソームを封入する。いくつかの実施形態において、フォトソームは、2つ以上のペプチドを封入するリポソームを封入し、2つ以上のペプチドは、ヘキサペプチド-11、ヘキサペプチド-12、ラクトフェリン、ラクトフェリンに由来するペプチド、又はこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、フォトソームは1つ以上のリポソームを封入し、1つ以上のリポソームの各リポソームは異なるペプチドを封入する。いくつかの実施形態において、フォトソームは、1つ以上のリポソームを封入し、1つ以上のリポソームの各リポソームは、ヘキサペプチド-11、ヘキサペプチド-12、ラクトフェリン、ラクトフェリンに由来するペプチド、又はこれらの組み合わせを含む異なるペプチドを封入する。
【0089】
本明細書に記載の組成物は、いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームを封入する1つ以上のフォトソームを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上のフォトソームは、1つ以上のペプチドを封入する1つ以上のリポソームを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のフォトソームは、1つ以上のリポソームを封入し、1つ以上のリポソームの各リポソームは、ヘキサペプチド-11、ヘキサペプチド-12、ラクトフェリン、ラクトフェリンに由来するペプチド、又はこれらの組み合わせを含む異なるペプチドを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のフォトソームは、1つ以上のペプチドを封入する1つ以上のリポソームを封入し、1つ以上のペプチドは、ヘキサペプチド-11、ヘキサペプチド-12、ラクトフェリン、ラクトフェリンに由来するペプチド、又はこれらの組み合わせを含む。
【0090】
いくつかの実施形態において、1つ以上のフォトソームは1つ以上のリポソームを封入し、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはヘキサペプチド-11を封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のフォトソームは1つ以上のリポソームを封入し、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはヘキサペプチド-12を封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のフォトソームは1つ以上のリポソームを封入し、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはラクトフェリンを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のフォトソームは1つ以上のリポソームを封入し、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはラクトフェリンに由来するペプチドを封入する。
【0091】
いくつかの実施形態において、1つ以上のフォトソームは1つ以上のリポソームを封入し、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはヘキサペプチド-11を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームはラクトフェリンを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のフォトソームは1つ以上のリポソームを封入し、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはヘキサペプチド-11をカ封入し、1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームはヘキサペプチド-12を封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のフォトソームは1つ以上のリポソームを封入し、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはヘキサペプチド-11を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームはラクトフェリンに由来するペプチドを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のフォトソームは1つ以上のリポソームを封入し、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはヘキサペプチド-12を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームはラクトフェリンを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のフォトソームは1つ以上のリポソームを封入し、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはヘキサペプチド-12を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームはラクトフェリンに由来するペプチドを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のフォトソームは1つ以上のリポソームを封入し、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはラクトフェリンを封入し、1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームはラクトフェリンに由来するペプチドを封入する。
【0092】
いくつかの実施形態において、1つ以上のフォトソームは1つ以上のリポソームを封入し、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはヘキサペプチド-11を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームはヘキサペプチド-12を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第3のリポソームはラクトフェリンを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のフォトソームは1つ以上のリポソームを封入し、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはヘキサペプチド-11を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームはヘキサペプチド-12を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第3のリポソームはラクトフェリンに由来するペプチドを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のフォトソームは1つ以上のリポソームを封入し、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはヘキサペプチド-11を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームはラクトフェリンを封入し、1つ以上のリポソームのうちの第3のリポソームはラクトフェリンに由来するペプチドを封入する。いくつかの実施形態において、1つ以上のフォトソームは1つ以上のリポソームを封入し、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはヘキサペプチド-12を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームはラクトフェリンを封入し、1つ以上のリポソームのうちの第3のリポソームはラクトフェリンに由来するペプチドを封入する。
【0093】
いくつかの実施形態において、1つ以上のフォトソームは1つ以上のリポソームを封入し、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームはヘキサペプチド-11を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームはヘキサペプチド-12を封入し、1つ以上のリポソームのうちの第3のリポソームはラクトフェリンを封入し、1つ以上のリポソームのうちの第4のリポソームはラクトフェリンに由来するペプチドを封入する。
【0094】
いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのリポソームの各々、又は1つ以上のフォトソームの各フォトソームの平均粒径は、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、又は500ナノメートル(nm)である。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのリポソームの各々、又は1つ以上のフォトソームの各フォトソームの平均粒径は、約10~約500、約20~約400、約30~約300、又は約40~約200nmの範囲である。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのリポソームの各々、又は1つ以上のフォトソームの各フォトソームの平均粒径は、約110nmである。
【0095】
いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのリポソームの各々、又は1つ以上のフォトソームの各フォトソームの平均粒径は、約又は少なくとも約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、又は1000ナノメートル(nm)である。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのリポソームの各々、又は1つ以上のフォトソームの各フォトソームの平均粒径は、約10~約1000、約20~約900、約30~約800、約40~約700、約50~約600、約60~約500、約70~約400、又は約80~約300nmの範囲である。いくつかの実施形態において、1つ以上のリポソームのリポソームの各々、又は1つ以上のフォトソームの各フォトソームの平均粒径は、約又は少なくとも約220nmである。
【0096】
いくつかの実施形態において、1つ以上のフォトソームと、1つ以上のリポソームとを含む本明細書に記載の組成物は、1つ以上のステップで調製される。いくつかの実施形態において、第1のステップでは、1つ以上のペプチド、ラクトフェリン、ラクトフェリンに由来するペプチド、又はこれらの組み合わせが組み合わされる。いくつかの実施形態において、1つ以上のペプチドはヘキサペプチド-11である。いくつかの実施形態において、1つ以上のペプチドはヘキサペプチド-12である。いくつかの実施形態において、1つ以上のペプチドは、ヘキサペプチド-11及びヘキサペプチド-12である。いくつかの実施形態において、第2のステップでは、第2のリポソームが添加される。いくつかの実施形態において、第2のリポソームはフォトソームである。
【0097】
レシチン及び他のリン脂質を使用して、本明細書に記載されるペプチド組成物を含有するリポソームを調製してもよい。いくつかの実施形態において、リポソームは、1つ以上のペプチドを調製するために使用される。いくつかの実施形態において、ペプチドは、アセチル基で官能化される。脂質小胞の形成は、レシチンなどのリン脂質が水中に配置され、結果として、十分なエネルギーが供給されると、1つの二重層又は一連の二重層を形成し、各々が水分子によって分離されるときに生じる。リポソームは、リン脂質を水中で超音波処理することによって作製することができる。剪断速度が低いと、多層リポソームが作製される。継続的な高剪断超音波処理は、より小さな単層リポソームを形成する傾向がある。疎水性化学物質は、リン脂質二重層膜に溶解することができる。リポソームの脂質二重層は、本明細書に記載されるペプチド組成物を送達する。
【0098】
本明細書に記載のリポソーム組成物を調製するために使用されるリン脂質は、約10℃~約25℃の転移相温度を含み得る。いくつかの場合において、リン脂質は、約10℃、12℃、14℃、16℃、18℃、20℃、22℃、24℃、26℃、28℃、30℃、32℃、34℃、36℃、38℃、40℃、又は40℃超の転移相温度を含む。いくつかの場合において、リン脂質は、約10℃~約40℃、約12℃~約36℃、約14℃~約32℃、約16℃~約20℃、又は約21℃~約25℃の範囲の転移相温度を含む。
【0099】
局所用組成物は、水溶液中に分散されたミセル、又は界面活性剤分子の凝集体を含有し得る。ミセルは、界面活性剤を含む水溶液中に油溶媒を分散させることによって調製することができ、界面活性剤の濃度は臨界ミセル濃度を超える。得られる組成物は、ミセル、すなわち、球状の油滴を含有する。
【0100】
リポソーム組成物は、水溶液中に分散されたミセル、又は界面活性剤分子の凝集体を含有し得る。ミセルは、界面活性剤を含む水溶液中に油溶媒を分散させることによって調製することができ、界面活性剤の濃度は臨界ミセル濃度を超える。得られる製剤は、ミセル、すなわち、水性溶媒中に分散された極性界面活性剤分子の膜に囲まれた球状の油滴を含有する。
【0101】
いくつかの実施形態において、リポソームに封入されたペプチドを含む組成物を調製する方法が本明細書に記載され、これには、ペプチド及び溶媒を組み合わせて混合物を形成することと、混合物を、リポソームを含む水溶液と接触させることとを含む。いくつかの場合において、接触は、約10℃~約25℃の温度で生じる。いくつかの場合において、接触は、約10℃、12℃、14℃、16℃、18℃、20℃、22℃、24℃、26℃、28℃、30℃、32℃、34℃、36℃、38℃、40℃、又は40℃超の温度で生じる。いくつかの場合において、接触は、約10℃~約40℃、約12℃~約36℃、約14℃~約32℃、約16℃~約20℃、又は約21℃~約25℃の範囲の温度で生じる。
【0102】
リポソームに封入されたペプチドを含む組成物を調製するための方法は、溶媒の使用を含み得る。いくつかの場合において、溶媒は、水である。いくつかの場合において、溶媒は、有機溶媒である。例示的な有機溶媒としては、石油エーテル、シクロヘキサン、トルエン、四塩化炭素、ジクロロメタン、クロロホルム、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、酢酸エチル、ブタノール、n-プロパノール、エタノール、メタノール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、及びピリジンが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの場合において、溶媒は、グリコールである。いくつかの場合において、溶媒は、ブチレングリコールである。いくつかの場合において、溶媒は、カプリリルグリコールである。いくつかの場合において、溶媒は、プロパンジオール(プロピレングリコール)である。
【0103】
溶媒は、様々な割合で使用され得る。いくつかの場合において、溶媒は、少なくとも又は約0.001%、0.005%、0.01%、0.02%、0.05%、0.10%、0.20%、0.25%、0.50%、0.75%、1.0%、1.5%、2.0%、2.5%、3.0%、3.5%、4.0%、4.5%、5.0%、5.5%、6.0%、6.5%、7.0%、8%、9%、10%、又は10%超提供される。溶媒は、プロパンジオール、ブチレングリコール、又はカプリリルグリコールであり得る。
【0104】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される方法は、ペプチド及び溶媒を組み合わせて混合物を形成することと、混合物を、リポソームを含む水溶液と接触させることとを含み、水溶液は、一定の割合の水及び一定の割合のリポソームを含む。いくつかの場合において、水溶液は、少なくとも又は約20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は90%超の水を含む。いくつかの場合において、水溶液は、約10%~約95%、約20%~約90%、約30%~約85%、約40%~約80%、又は約50%~約60%の範囲の水を含む。いくつかの場合において、水溶液は、少なくとも又は約20%、30%、40%、50%、60%、又は60%超のリポソームを含む。いくつかの場合において、水溶液は、約10%~約80%、約20%~約70%、又は約30%~約60%の範囲のリポソームを含む。リポソームと水との比は、約1:9~約3:7の範囲内であり得る。いくつかの場合において、リポソームと水との比は、少なくとも又は約1:10、1:9、1:8、1:7、1:6、1:5、1:4、1:3、又は1:2であり得る。
【0105】
本明細書に記載されるリポソーム組成物を生成するための方法は、100%以下の捕捉有効性をもたらし得る。いくつかの場合において、捕捉有効性は、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、又は99.5%以下である。
【0106】
リポソーム組成物が本明細書に記載され、ペプチドは、一定の割合の組成物を構成する。いくつかの実施形態において、ペプチドは、組成物の少なくとも又は約0.0001%、0.0005%、0.00055%、0.001%、0.005%、0.01%、0.02%、0.05%、0.10%、0.20%、0.25%、0.50%、0.75%、1.0%、1.5%、2.0%、2.5%、3.0%、3.5%、4.0%、4.5%、5.0%、5.5%、6.0%、6.5%、7.0%、8%、9%、10%、又は10%以上提供される。いくつかの実施形態において、ペプチドは、組成物の少なくとも又は約10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、22%、24%、26%、28%、30%、又は30%超提供される。いくつかの実施形態において、ペプチドは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約5重量%、又は約0.02重量%~約2重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ペプチドは、組成物の約0.03%提供される。
【0107】
リポソーム組成物が本明細書に記載され、リポソームは、一定の割合の組成物を構成する。いくつかの実施形態において、リポソームは、組成物の少なくとも又は約10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、22%、24%、26%、28%、30%、又は30%超提供される。いくつかの実施形態において、リポソームは、約5%~約90%、約10%~約80%、約20%~約70%、約30%~約60%、約10%~約30%、又は約20%~約40%の範囲で提供される。
【0108】
本明細書に記載されるリポソーム組成物は、いくつかの実施形態において、最大でも220ナノメートル(nm)の平均粒径で構成される。いくつかの場合において、平均粒径は、最大でも100nm、105nm、110nm、115nm、120nm、125nm、130nm、135nm、140nm、145nm、150nm、155nm、160nm、165nm、170nm、175nm、180nm、185nm、190nm、195nm、200nm、205nm、210nm、215nm、220nm、230nm、240nm、250nm、260nm、270nm、280nm、290nm、300nm、320nm、340nm、360nm、380nm、又は400nmである。いくつかの場合において、平均粒径は、約100nm、105nm、110nm、115nm、120nm、125nm、130nm、135nm、140nm、145nm、150nm、155nm、160nm、165nm、170nm、175nm、180nm、185nm、190nm、195nm、200nm、205nm、210nm、215nm、220nm、230nm、240nm、250nm、260nm、270nm、280nm、290nm、300nm、320nm、340nm、360nm、380nm、又は400nmである。いくつかの場合において、平均粒径は、約50nm~約500nm、約100nm~約400nm、約150nm~約220nm、約180nm~約220nm、又は約190nm~約210nmの範囲である。
【0109】
いくつかの場合において、リポソーム組成物は、約600ダルトン(Da)以下の分子量を有する活性剤を含む。いくつかの場合において、活性剤は、少なくとも又は約50、75、100、125、150、175、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500、525、550、575、600、625、650、675、700、725、750、775、800、825、850、875、900、925、950、975、1000、又は1000ダルトン(Da)超の分子量を有する。いくつかの場合において、活性剤は、少なくとも又は約1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2300、2400、2500、2600、2700、2800、2900、3000、4000、5000、6000、又は6000ダルトン(Da)超の分子量を有する。いくつかの場合において、活性剤は、約50~約1000、約100~約900、約200~約800、約300~約700、又は約400~約600ダルトン(Da)の範囲の分子量を有する。いくつかの場合において、活性剤は、ペプチドである。いくつかの場合において、活性剤は、リポソームに封入されたペプチドである。
【0110】
本明細書に記載されるリポソーム組成物の多分散指数(PdI)は、いくつかの実施形態において、0~約0.2の範囲である。いくつかの場合において、多分散指数は、約0.01、0.025、0.05、0.1、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、又は0.8である。いくつかの場合において、多分散指数は、約0.01~約0.8、約0.025~約0.75、約0.05~約0.6、又は約0.1~約0.3の範囲である。
【0111】
いくつかの場合において、本明細書に記載されるリポソーム組成物の切片は、約0.85~約0.95の範囲である。いくつかの場合において、切片は、振幅である。いくつかの場合において、切片は、少なくとも又は約0.65、0.70、0.75、0.80、0.85、0.90、又は0.95である。
【0112】
いくつかの実施形態において、リポソームは、プロパンジオール、レシチン、又はこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、プロパンジオールは、少なくとも又は約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、プロパンジオールは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約2重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、レシチンは、少なくとも又は約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、レシチンは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約2重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、リポソームは、プロパンジオール及びレシチンを含む。いくつかの実施形態において、プロパンジオール及びレシチンは、少なくとも又は約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、プロパンジオール及びレシチンは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約2重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、プロパンジオール及びレシチンは、約0.90重量%で提供される。
【0113】
本明細書において、改善された分布、有効性、生物学的利用能、及び/又は活性を有するリポソーム組成物が記載される。リポソーム組成物は、リポソームを含まない組成物と比較して、改善された分布、有効性、生物学的利用能、及び/又は活性を有し得る。いくつかの場合において、分布は、リポソームを含まない組成物と比較して、少なくとも又は約0.5倍、1.0倍、1.5倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、4.0倍、4.5倍、5倍、又は5倍超改善される。いくつかの場合において、有効性は、リポソームを含まない組成物と比較して、少なくとも又は約0.5倍、1.0倍、1.5倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、4.0倍、4.5倍、5倍、又は5倍超改善される。いくつかの場合において、生物学的利用能は、リポソームを含まない組成物と比較して、少なくとも又は約0.5倍、1.0倍、1.5倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、4.0倍、4.5倍、5倍、又は5倍超改善される。いくつかの場合において、活性は、リポソームを含まない組成物と比較して、少なくとも又は約0.5倍、1.0倍、1.5倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、4.0倍、4.5倍、5倍、又は5倍超改善される。分布、有効性、生物学的利用能、及び/又は活性は、リポソームを含まない組成物と比較して、少なくとも又は約10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、又は90%超改善され得る。
【0114】
本明細書に記載されるリポソーム組成物及び方法は、いくつかの実施形態において、局所用組成物である。いくつかの場合において、リポソーム組成物は、油を含まない。いくつかの場合において、リポソーム組成物は、保存剤を含まない。いくつかの実施形態において、リポソーム製剤は、水性製剤である。いくつかの実施形態において、リポソーム製剤は、無水製剤である。いくつかの場合において、リポソーム組成物は、約5~約8の範囲のpHを有する。いくつかの場合において、リポソーム組成物は、少なくとも又は約2、3、4、5、6、7、8、9、又は10のpHを有する。
【0115】
本明細書に記載される方法及び組成物は、改善された濾胞浸透をもたらし得る。いくつかの場合において、濾胞浸透は、少なくとも又は約0.5倍、1.0倍、1.5倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、4.0倍、4.5倍、5倍、又は5倍超改善される。濾胞浸透は、少なくとも又は約10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、又は90%超改善され得る。いくつかの場合において、組成物は、少なくとも又は約0.5、0.75、1、1.25、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、7、8、9、10、又は10ミリメートル超の深さの濾胞浸透をもたらす。
【0116】
他の構成要素
他の構成要素には、抗炎症剤、抗酸化物質、及び溶解性向上剤(solubility enhancer)が含まれ得る。例示的な抗刺激剤には、パンテニルトリアセテート及びナリンゲニンが含まれるが、これらに限定されない。パンテニルトリアセテート及びナリンゲニンは、皮膚の発赤及び皮膚からの水分喪失を軽減する天然植物抽出物である。組成物に用いる場合の抗刺激剤の典型的な量は、1重量%~4重量%(重量%)である。
【0117】
例示的な抗酸化剤には、ドナリエラ・サリナ(Dunaliella salina)抽出物及びスクアランが含まれるが、これらに限定されない。ドナリエラ・サリナ抽出物には、ベータカロテンなどの構成要素が含まれる。これは、抗酸化作用を示し得る。組成物に用いる場合の抗炎症剤の典型的な量は、0.1重量%~2.5重量%(重量%)である。いくつかの実施形態において、ドナリエラ・サリナ抽出物は、少なくとも又は約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4重量%以上提供される。いくつかの実施形態において、ドナリエラ・サリナ抽出物は、約0.001%~約4.0%、約0.01%~約3.0%、約0.1%~約2.5%、又は約0.50%~約1.5%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、スクアランは、少なくとも又は約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4重量%超提供される。いくつかの実施形態において、スクアランは、約0.001%~約4.0%、約0.01%~約3.0%、約0.1%~約2.5%、又は約0.50%~約1.5%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ドナリエラ・サリナ抽出物及びスクアランは、少なくとも又は約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4重量%以上提供される。いくつかの実施形態において、ドナリエラ・サリナ抽出物及びスクアランは、約0.001%~約4.0%、約0.01%~約3.0%、約0.1%~約2.5%、又は約0.50%~約1.5%の範囲で提供される。
【0118】
いくつかの実施形態において、ペプチドは、好適な担体、希釈剤、又は賦形剤と混合されており、投与経路及び所望の調製物に応じて、湿潤剤若しくは乳化剤、pH緩衝剤、ゲル化若しくは粘度向上添加剤(viscosity enhancing additives)、保存剤、香味剤、着色剤などの補助物質を含有することができる。例えば、“Remington:The Science and Practice of Pharmacy”,Lippincott Williams&Wilkins;20th edition(June 1,2003)及び“Remington’s Pharmaceutical Sciences,”Mack Pub.Co.;18th and 19th editions(それぞれ、December 1985、及びJune 1990)を参照されたい。そのような調製物は、複合剤、金属イオン、ポリ酢酸、ポリグリコール酸、ヒドロゲル、デキストランなどの高分子化合物、リポソーム、マイクロエマルション、ミセル、単層若しくは多層小胞、赤血球ゴースト、又はスフェロブラストを含むことができる。組成物に好適な脂質としては、モノグリセリド、ジグリセリド、スルファチド、リゾレシチン、リン脂質、サポニン、胆汁酸などが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の組成物は、ホスファチジルセリン、リン脂質、トコフェロール、パルミチン酸アスコルビル、又はこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリン、リン脂質、トコフェロール、パルミチン酸アスコルビル、又はこれらの組み合わせは、0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4重量%(重量%)超で提供される。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリン、リン脂質、トコフェロール、パルミチン酸アスコルビル、又はこれらの組み合わせは、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリン、リン脂質、トコフェロール、パルミチン酸アスコルビル、又はこれらの組み合わせは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約5重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、添加剤は、ベタインである。ベタインは、いくつかの実施形態において、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約5重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物は、カプリリルグリコールを含む。いくつかの実施形態において、カプリリルグリコールは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約5重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物は、カプリルヒドロキサム酸を含む。いくつかの実施形態において、カプリルヒドロキサム酸は、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約5重量%の範囲で提供される。そのような追加の構成要素の存在は、活性成分の物理的状態、溶解性、安定性、放出速度、クリアランス速度、及び浸透に影響を及ぼし得る。
【0119】
局所投与用組成物は、本明細書に記載されるペプチド組成物と、皮膚科的に許容されるビヒクルとを含む。ビヒクルは、水溶性であっても非水溶性であってもよい。局所用組成物で使用される皮膚科的に許容されるビヒクルは、ローション、ゲル、軟膏、液体、クリーム、又はエマルジョンの形態であり得る。ビヒクルがエマルジョンである場合、エマルジョンは、連続水相及び不連続非水相若しくは油相(水中油型エマルジョン)、又は連続非水相若しくは油相及び不連続水相(油中水型エマルジョン)を有し得る。液体又はゲル形態で局所投与される場合、水、石油、動物又は植物由来の油、例えば、ピーナッツ油、鉱油、大豆油、若しくはゴマ油、又は合成油などの液体担体を活性成分に添加することができる。生理食塩水、デキストロース、若しくは他の糖溶液、又はエチレングリコール、プロピレングリコール、若しくはポリエチレングリコールなどのグリコールもまた、好適な液体担体である。薬学的組成物はまた、水中油型エマルジョンの形態であってもよい。油相は、植物油、例えば、オリーブ油若しくはラッカセイ油、鉱油、例えば、液体パラフィン、又はこれらの混合物であり得る。好適な乳化剤としては、天然に存在するガム、例えば、アカシアガム及びトラガカントガム、天然に存在するリン脂質、例えば、大豆レシチン、脂肪酸及びヘキシトール無水物に由来するエステル又は部分エステル、例えば、ソルビタンモノオレエート、並びにこれらの部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートが挙げられる。エマルジョンはまた、着色剤及び香味剤を含有することができる。
【0120】
ある特定の実施形態において、ペプチドの皮膚への送達及び浸透を増加させるために、シリコーンエラストマー(例えば、ジメチコンクロスポリマー)が用いられる。分子量を増加させる(シリコーンガムのように)か、又は充填剤を添加する(シリコーン化合物のように)ことに対する代替案は、シロキサンポリマーを部分的に架橋し、適切なシリコーン担持流体にこの材料を分散させることである。得られるジメチコンクロスポリマー(パーソナルケア業界ではシリコーンエラストマーとしても知られる)は、直鎖状ポリマー間の架橋のため、塩基性ポリジメチルシロキサン(PDMS)とは異なる。これらの材料は、ペプチド組成物に用いることができ、また、瘢痕治療、創傷周囲保護、及び酵素送達における利点を提供する。スキンケア用途において、シリコーンエラストマー(官能基を有するものを含む)の審美性及び様々な油を吸収する(例えば、Dow Corning(登録商標)9506 Elastomer Powderなどのジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマーにより)それらの能力は、エラストマーの望ましい特性のうちの2つである。シリコーンエラストマーは、「滑らか」、「柔らか」、及び「さらりとした」と説明されるシリコーン流体のいずれとも異なる肌触りを有する。これは、配合における液相の量、したがって膨潤度を制御することにより変更することができる。ジメチコンクロスポリマーは、それらのフィルム形成特性により、本明細書に記載のペプチドなどの活性成分、又は油溶性ビタミン及び日焼け止めなどの他の組成物構成要素の送達系として使用することができる。オクチルメトキシシンナメートなどの日焼け止めは、シリコーンエラストマーを含有する組成物からより効率的に送達され、より高い日焼け止め指数(SPF)をもたらし得る。有機日焼け止めを含有する水中油型組成物におけるSPFを増強するために、シリコーンエラストマーブレンドを使用することができる。例えば、SPFに関して実施された試験において、有機日焼け止めを含有するサンケア組成物に4%シリコーンエラストマーブレンドを添加すると、SPFが5.7から18に増加した。シリコーンエラストマーのこの特性は、所望のSPFを達成するために必要な量を低減しながら、組成物中の日焼け止め剤の有効性を最大にすることを可能にする。結果として、組成物のコストは、日焼け止め活性剤によって引き起こされる潜在的な刺激とともに低減することができる。したがって、同じ量の紫外線吸収剤でより高いSPFを達成することができ、結果として、組成物のコストを加えることなく、性能を向上させることができる。シリコーンエラストマーは、様々な架橋反応によって、例えば、ビニル基が水素化ケイ素と反応するヒドロシリル化反応によって、直鎖状シリコーンポリマーから製造することができる。一般的なプロセスは、架橋剤と反応するポリマー鎖に沿った反応部位を有する直鎖状シリコーンポリマーを伴う。ジメチコンクロスポリマーは、担体流体中で膨潤したエラストマー粒子の懸濁液(例えば、Dow Corning(登録商標)9040 Silicone Elastomer Blendなどのシクロペンタシロキサン中の高分子量シリコーンエラストマーの混合物)から作製されたゲルとして、又は噴霧乾燥粉末(Dow Corning(登録商標)9506 Elastomer Powderなどのジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー)としてのいずれかとして製造することができる。所望の属性を有するゲル形態は、シクロメチコンであるが、低粘度ジメチコン及び有機流体も使用することができる。懸濁液又はゲル形態のジメチコンクロスポリマーの例は、デカメチルシクロペンタシロキサン中の高分子量シリコーンエラストマー(12%)(例えば、Dow Corning(登録商標)ST-Elastomer 10)、及びシクロペンタシロキサン中の高分子量シリコーンエラストマーの混合物(例えば、Dow Corning(登録商標)9040 Silicone Elastomer Blend)であり、これは、典型的には、10重量%~20重量%の範囲のエラストマー含有量を有する。
【0121】
いくつかの実施形態において、組成物は、シロキサンポリマーを含む。いくつかの実施形態において、シロキサンポリマーは、カプリリルメチコンである。いくつかの実施形態において、カプリリルメチコンは、少なくとも又は約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4.0重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、カプリリルメチコンは、約0.5重量%で提供される。いくつかの実施形態において、カプリリルメチコンは、約0.001重量%~約4.0重量%、約0.01重量%~約3.0重量%、約0.1重量%~約2.5重量%、又は約0.50重量%~約1.5重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、カプリリルメチコンは、約0.25重量%で提供される。いくつかの実施形態において、カプリリルメチコンは、約1重量%で提供される。
【0122】
ベントナイト粘土をペプチドと併用して、組成物に浸透及び吸着特性を付与することができ、エマルジョンの安定化を補助することができる。ヘクトライト及びケイ酸アルミニウムマグネシウムなどの他の粘土も用いることができる。ベントナイト又は他の粘土を修飾して、有機修飾粘土化合物を得ることができる。脂肪酸(例えば、水素化脂肪酸)の塩(例えば、四級アンモニウム塩)は、ヘクトライト又は他の粘土と反応させることができる。本明細書で提供されるように、脂肪酸は、当業者によって用いられるような従来の命名法を使用して参照及び説明される。飽和脂肪酸は、炭素-炭素二重結合を含まない。不飽和脂肪酸は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含む。一不飽和脂肪酸は、1つの炭素-炭素二重結合のみを含む。多価不飽和脂肪酸は、2つ以上の炭素-炭素二重結合を含む。脂肪酸における二重結合は一般にシスであるが、トランス二重結合も可能である。二重結合の位置は、Δnで示され得、nは、二重結合炭素原子の各対のより低い番号の炭素を示す。総炭素数を指定する簡単な表記法:#二重結合、Δ二重結合位置を用いることができる。例えば、20:4Δ5,8,11,14は、20個の炭素原子及び4つの二重結合を有する脂肪酸を指し、二重結合は、5と6の炭素原子、8と9の炭素原子、11と12の炭素原子、並びに14と15の炭素原子との間に位置し、炭素原子1は、カルボン酸基の炭素である。ステアレート(オクタデカノエート)は、飽和脂肪酸である。オレエート(シス-Δ9-オクタデカノエート)は、一価不飽和脂肪酸であり、リノレエート(全て-シス-Δ9,12,15-オクタデカノエート)は、多価不飽和脂肪酸である。使用に好適な脂肪酸は、5~30個の炭素原子、例えば、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、又は30個の炭素原子を含むことができる。脂肪酸は、完全に飽和し得るか、又は鎖長に対して実行可能な限り多くの二重結合を含むことができる。ヘクトライト又は他の粘土を官能化するのに好適な脂肪酸としては、パルミチン酸及びステアリン酸が挙げられる。ジアルキル四級カチオン性修飾剤としては、ジパルモイルジモニウムクロリド及びジステアリルジモニウムクロリドが挙げられる。アミドアミン四級カチオン性修飾剤としては、パルミタミドプロピルトリモニウムクロリドセテアリルアルコール及びパルミタミドプロピルトリモニウムクロリドが挙げられる。
【0123】
ペプチド組成物の局所用調製物に使用される薬学的賦形剤は、溶媒、軟化剤及び/又は乳化剤、油基剤、保存剤、抗酸化物質、張力調整剤、浸透促進剤及び可溶化剤、キレート剤、緩衝剤、界面活性剤、1つ以上のポリマー、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0124】
水溶性又は親水性リポソーム組成物に好適な溶媒としては、水、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、水とエチル及び/又はイソプロピルアルコールとの混合物、グリセリン、エチレン、プロピレン又はブチレングリコール、DMSO、並びにこれらの混合物が挙げられる。いくつかの実施形態において、グリセリンは、少なくとも又は約1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、又は12重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、グリセリンは、少なくとも又は約7%提供される。いくつかの実施形態において、グリセリンは、約1重量%~約12重量%、約2重量%~約11重量%、又は約3重量%~約10重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ブチレングリコールは、少なくとも又は約0.0025重量%、0.005重量%、0.075重量%、0.01重量%、0.025重量%、0.05重量%、0.75重量%、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、又は12重量%超提供される。いくつかの実施形態において、ブチレングリコールは、約0.01重量%~約10重量%、約0.025重量%~約5重量%、又は約0.05重量%~約1.25重量%の範囲で提供される。疎水性組成物に好適な溶媒としては、鉱油、植物油、及びシリコーン油が挙げられる。必要に応じて、本明細書に記載されるペプチド組成物を疎水性油相に溶解又は分散させてもよく、次いで油相を、水を含む水相中で、単独で又は低級アルコール、グリセリン、及び/又はグリコールと組み合わせて乳化してもよい。いくつかの実施形態において、水の存在が、レーザー治療、化学的剥離、皮膚切除などを受ける皮膚組織への投与時に刺激をもたらす可能性があるため、無水組成物が適用される。無水組成物はまた、発疹及び皮膚刺激をもたらし、創傷の治癒及び皮膚の質の改善を遅延させる可能性がある損傷した又は敏感な皮膚における水性刺激性接触性皮膚炎の発生を防止するように作用し得る。Tsai,T.F.,Maibach,H.I.How irritant is water? An overview.Contact Dermatitis 41(6)(1999):311-314(水が刺激物として引き起こす接触性皮膚炎を説明する)。しかしながら、ある特定の実施形態において、水性組成物を提供すること、又は限られた量の水が存在することを可能にすることが容認され得る。例えば、水が存在してもよいが、損傷した皮膚に適用したときに刺激感が生じる可能性がある閾値未満の量で存在する。浸透圧ショック又は浸透圧ストレスは、細胞の周囲の溶質濃度の突然の変化であり、細胞膜を横断する水の移動に急激な変化を引き起こす。上清における高濃度の塩、基質、又は任意の溶質のいずれかの条件下で、水は、浸透によって細胞から引き出される。これはまた、基質及び補因子の細胞への輸送を阻害し、したがって、細胞に「ショックを与える」。あるいは、低濃度の溶質では、水が大量に細胞に侵入し、細胞が膨らみ、破裂するか、又はアポトーシスを受けるかのいずれかを引き起こす。本明細書に記載される組成物のうちのある特定のものは、浸透圧ショックを最小限に抑えることが望ましい場合に有利に用いることができる。
【0125】
本明細書に記載される組成物は、様々な量の溶媒を含み得る。いくつかの実施形態において、溶媒は水である。いくつかの実施形態において、溶媒は、少なくとも又は約10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%、50重量%、55重量%、60重量%、65重量%、70重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%、又は95重量%(重量%)超である。いくつかの実施形態において、溶媒は、約10重量%~約95重量%、約20重量%~約90重量%、約30重量%~約85重量%、約40重量%~約80重量%、又は約50重量%~約75重量%の範囲である。
【0126】
組成物の粘度は、薬学的に許容される増粘剤を使用して、選択されたレベルで維持することができる。水性基剤を用いて粘性ゲル又はクリームを調製するために使用することができる好適な粘度向上剤又は増粘剤としては、ポリアクリル酸ナトリウム、キサンタンガム、ポリビニルピロリドン、アクリル酸ポリマー、カラギーナン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエトキシル化ポリアクリルアミド、ポリエトキシル化アクリレート、及びポリエトキシル化アルカンチオールが挙げられる。メチルセルロースは、容易かつ経済的に入手可能であり、また取り扱いが容易であるため、好ましい。他の好適な増粘剤として、例えば、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボマーなどが挙げられる。増粘剤の好ましい濃度は、選択された増粘剤に依存する。選択した粘度を達成する量が好ましくは使用される。粘性組成物は、そのような増粘剤の添加によって、又は許容レベルの粘度を有する基剤を用いることによって、通常、溶液から調製される。
【0127】
本明細書に記載される組成物の粘度は、いくつかの実施形態において、約8,000センチポアズ(cps)~約30,000cpsの範囲である。いくつかの実施形態において、粘度は、少なくとも又は約4,000、5,000、6,000、7,000、8,000、9,000、10,000、11,000、12,000、13,000、14,000、15,000、16,000、17,000、18,000、19,000、20,000、21,000、22,000、23,000、24,000、25,000、26,000、27,000、28,000、29,000、30,000、31,000、32,000、33,000、34,000、35,000、36,000、37,000、38,000、39,000、40,000、又は40,000cps超である。いくつかの実施形態において、組成物は、約4,000~約40,000、約6,000~約38,000、約8,000~約36,000、約10,000~約34,000cps、約12,000~約32,000cps、又は約14,000~約30,000cpsの範囲の粘度を有する。
【0128】
好適な軟化剤としては、炭化水素油及びワックス、例えば、鉱油、ワセリン、パラフィン、セレシン、オゾケライト、微結晶ワックス、ポリエチレン、スクアレン、ペルヒドロスクアレン(perhydrosqualene)、シリコーン油、トリグリセリドエステル、アセトグリセリドエステル、例えば、アセチル化モノグリセリド、エトキシル化グリセリド、例えば、エトキシル化グリセリルモノステアレート、脂肪酸又はジカルボン酸のアルキルエステルが挙げられる。いくつかの実施形態において、軟化剤は、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリドである。
【0129】
いくつかの実施形態において、軟化剤は、少なくとも又は約0.0025重量%、0.005重量%、0.075重量%、0.01重量%、0.025重量%、0.05重量%、0.75重量%、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、又は12重量%超提供される。いくつかの実施形態において、軟化剤は、約0.01重量%~約10重量%、約0.01重量%~約2.5重量%、約0.025重量%~約5重量%、又は約0.05重量%~約1.25重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、カプリル/カプリン酸トリグリセリドは、少なくとも又は約0.0025重量%、0.005重量%、0.075重量%、0.01重量%、0.025重量%、0.05重量%、0.75重量%、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、又は12重量%超提供される。いくつかの実施形態において、カプリル/カプリン酸トリグリセリドは、約0.01重量%~約10重量%、約0.01重量%~約2.5重量%、約0.025重量%~約5重量%、又は約0.05重量%~約1.25重量%の範囲で提供される。
【0130】
軟化剤として使用するのに好適なシリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチル(フェニル)ポリシロキサン、並びに水溶性及びアルコール可溶性シリコーングリコールコポリマーが挙げられる。軟化剤として使用するのに好適なトリグリセリドエステルとしては、ヒマシ油、紅花油、綿実油、トウモロコシ油、オリーブ油、肝油、アーモンド油、アボカド油、ヤシ油、ゴマ油、及び大豆油を含む、植物性及び動物性脂肪及び油が挙げられる。
【0131】
軟化剤として使用するのに好適なカルボン酸又は二酸のエステルとしては、脂肪酸のメチル、イソプロピル、及びブチルエステルが挙げられる。アルキルエステルの具体的な例としては、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、オレイン酸イソデシル、ステアリン酸ヘキサデシル、ステアリン酸デシル、イソステアリン酸イソプロピル、乳酸ジラウリル、乳酸ミリスチル、及び乳酸セチル、並びに脂肪酸のアルケニルエステル、例えば、ミリスチン酸オレイル、ステアリン酸オレイル、及びオレイン酸オレイルが挙げられる。二酸のアルキルエステルの具体的な例としては、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソヘキシル、アジピン酸ビス(ヘキシルデシル)、及びセバシン酸ジイソプロピルが挙げられる。
【0132】
組成物に使用され得る他の好適な軟化剤又は乳化剤のクラスとしては、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪アルコールエーテル、エトキシル化脂肪アルコール、エトキシル化脂肪アルコールの脂肪酸エステル、及びワックスが挙げられる。
【0133】
軟化剤として使用するための脂肪酸の具体的な例としては、ペラルゴン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノール酸、アラキジン酸、ベヘン酸、及びエルカ酸が挙げられる。軟化剤として使用するための脂肪アルコールの具体的な例としては、ラウリル、ミリスチル、セチル、ヘキサデシル、ステアリル、イソステアリル、ヒドロキシステアリル、オレイル、リシノレイル、ベヘニル、及びエルシルアルコール、並びに2-オクチルドデカノールが挙げられる。
【0134】
軟化剤としての使用に好適なワックスの具体的な例としては、ラノリン油、ラノリンワックス、ラノリンアルコール、ラノリン脂肪酸、イソプロピルラノレート、エトキシル化ラノリン、エトキシル化ラノリンアルコール、エトキシル化コレステロール、プロポキシル化ラノリンアルコール、アセチル化ラノリン、アセチル化ラノリンアルコール、ラノリンアルコールリノレート、ラノリンアルコールレシノレート、ラノリンアルコールレシノレートのアセテート、ラノリンアルコールレシノレートのアセテート、エトキシル化アルコールエステルのアセテート、ラノリンの水素化溶解物(hydrogenolysates)、水素化ラノリン、エトキシル化水素化ラノリン、エトキシル化ソルビトールラノリン、並びに液体及び半固体ラノリンを含む、ラノリン及びその誘導体が挙げられる。また、ワックスとしても使用可能であるものには、炭化水素ワックス、エステルワックス、及びアミドワックスが含まれる。有用なワックスには、蜜蝋、鯨蝋、ミリスチン酸ミリスチル、及びステアリン酸ステアリルなどのワックスエステル、蜜蝋誘導体、例えば、ポリオキシエチレンソルビトール蜜蝋、並びにカルナウバ及びカンデラワックスを含む植物性ワックスが含まれる。
【0135】
多価アルコール及びポリエーテル誘導体は、組成物において溶媒及び/又は界面活性剤として使用され得る。好適な多価アルコール及びポリエーテルとしては、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール2000及び4000、ポリ(オキシエチレン-コ-オキシプロピレン)グリコール、グリセロール、ソルビトール、エトキシル化ソルビトール、ヒドロキシプロピルソルビトール、ポリエチレングリコール200~6000、メトキシポリエチレングリコール350、550、750、2000、及び5000、ポリ[エチレンオキシド]ホモポリマー(100,000~5,000,000)、ポリアルキレングリコール及び誘導体、ヘキシレングリコール、2-メチル-2,4-ペンタンジオール、1,3-ブチレングリコール、1,2,6-ヘキサントリオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、15~18個の炭素原子を有する隣接グリコール、並びにトリメチロールプロパンのポリオキシプロピレン誘導体が挙げられる。
【0136】
多価アルコールエステルを乳化剤又は軟化剤として使用してもよい。好適な多価アルコールエステルとしては、エチレングリコールモノ及びジ脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノ及びジ脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール(200~6000)モノ及びジ脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノ及びジ脂肪エステル、ポリプロピレングリコール2000モノオレエート、ポリプロピレングリコール2000モノステアレート、エトキシル化プロピレングリコールモノステアレート、グリセリルモノ及びジ脂肪酸エステル、ポリグリセロールポリ脂肪酸エステル、エトキシル化グリセリルモノステアレート、1,3-ブチレングリコールモノステアレート、1,3-ブチレングリコールジステアレート、ポリオキシエチレンポリオール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、並びにポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが挙げられる。
【0137】
組成物における使用に好適な乳化剤としては、アニオン性、カチオン性、非イオン性、及び双性イオン性界面活性剤が挙げられる。好ましいイオン乳化剤としては、レシチン及び誘導体などのリン脂質が挙げられる。
【0138】
例えば、コレステロール及びコレステロール脂肪酸エステルを含むステロール、脂肪酸アミド、エトキシル化脂肪酸アミド、及び脂肪酸アルカノールアミドなどのアミドもまた、軟化剤及び/又は浸透促進剤として使用され得る。
【0139】
薬学的に許容される保存剤を用いて、組成物の保存期間を増加させることができる。組成物に使用するための他の好適な保存剤及び/又は酸化防止剤としては、塩化ベンザルコニウム、ベンジルアルコール、フェノール、尿素、パラベン、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、トコフェロール、チメロサール、クロロブタノールなど、並びにこれらの混合物が挙げられ、用いることができる。抗酸化物質などの保存剤が用いられる場合、濃度は、典型的には、組成物の総重量に基づいて約0.02%~約2%であるが、選択される薬剤に応じて、より大きい量又はより小さい量が望ましい場合がある。本明細書に記載される還元剤は、組成物の良好な保存期間を維持するために有利に使用することができる。一般に、実施形態の無水組成物は、十分な安定性を示すことが観察されるため、保存剤を組成物から省略することができる。
【0140】
組成物における使用に好適なキレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸、そのアルカリ金属塩、そのアルカリ土類金属塩、そのアンモニウム塩、及びそのテトラアルキルアンモニウム塩が挙げられる。いくつかの実施形態において、キレート剤は、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(EDTA)である。いくつかの実施形態において、二ナトリウムEDTAは、少なくとも又は約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、二ナトリウムEDTAは、約0.25重量%~約10重量%、約0.1重量%~約2.5重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、二ナトリウムEDTAは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約2重量%の範囲で提供される。
【0141】
担体は、好ましくは、約4.0~10.0、より好ましくは、約4.8~約7.8、より好ましくは、約5.0~約6.5のpHを有する。pHは、緩衝液又は他のpH調整剤を使用して制御することができる。好適なpH調整剤としては、リン酸及び/又はリン酸塩、クエン酸及び/又はクエン酸塩、水酸化物塩(すなわち、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、並びにトリエタノールアミンなどのアミンが挙げられる。好適な緩衝液としては、リン酸一カリウム及びリン酸二カリウムの溶液を含み、5.8~8のpHを維持する緩衝液、及びリン酸一ナトリウム及びリン酸二ナトリウムの溶液を含み、6~7.5のpHを維持する緩衝液が挙げられる。他の緩衝液としては、クエン酸/クエン酸ナトリウム、及び二塩基性リン酸ナトリウム/クエン酸が挙げられる。実施形態のペプチド組成物は、レシピエントの血液又は他の体液と等張であることが好ましい。組成物の等張性は、酒石酸ナトリウム、プロピレングリコール、又は他の無機若しくは有機溶質を使用して達成することができる。塩化ナトリウムが特に好ましい。緩衝剤、例えば、酢酸及び塩、クエン酸及び塩、ホウ酸及び塩、並びにリン酸及び塩を用いることができる。ビタミンC、ビタミンE、又は医薬分野で既知の他の還元剤などの還元剤を組成物に含むことが望ましい場合がある。
【0142】
界面活性剤、例えば、アニオン性洗剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、及びスルホン酸ジオクチルナトリウム、カチオン性洗剤、例えば、塩化ベンザルコニウム若しくは塩化ベンゼトニウム、又は非イオン性洗剤、例えば、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油、グリセロールモノステアレート、ポリソルベート、スクロース脂肪酸エステル、メチルセルロース、若しくはカルボキシメチルセルロースを賦形剤として用いることができる。
【0143】
ある特定の実施形態において、薬理活性を有する追加の薬剤を含むことが有利であり得る。抗感染薬としては、駆虫剤(メベンダゾール)、アミノグリコシドを含む抗生物質(ゲンタマイシン、ネオマイシン、トブラマイシン)、抗真菌抗生物質(アンホテリシンb、フルコナゾール、グリセオフルビン、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ニスタチン、ミカチン、トルナフテート)、セファロスポリン(セファクロル、セファゾリン、セフォタキシム、セフタジジム、セフトリアキソン、セフロキシム、セファレキシン)、ベータ-ラクタム抗生物質(セフォテタン、メロペネム)、クロラムフェニコール、マクロライド(アジスロマイシン、クラリスロマイシン、エリスロマイシン)、ペニシリン(ペニシリンGナトリウム塩、アモキシリン、アンピシリン、ジクロキサシリン、ナフシリン、ピペラシリン、チカルシリン)、テトラサイクリン(ドキシサイクリン、ミノサイクリン、テトラサイクリン)、バシトラシン、クリンダマイシン、コリスチメタートナトリウム、ポリミキシンB硫酸塩、バンコマイシン、抗菌剤(アシクロビル、アマンタジン、ジダノシン、エファビレンツ、ホスカルネット、ガンシクロビル、インジナビル、ラミブジン、ネルフィナビル、リトナビル、サキナビル、スタブジン、バラシクロビル、バルガンシクロビル、ジドブジンを含む)、キノロン(シプロフロキサシン、レボフロキサシン)、スルホンアミド(スルファジアジン、スルフイソキサゾール)、スルホン(ダプソン)、フラゾリドン、メトロニダゾール、ペンタミジン、スルファニルアミダムクリスタリナム(sulfanilamidum crystallinum)、ガチフロキサシン、及びスルファメトキサゾール/トリメトプリムが挙げられるが、これらに限定されない。麻酔薬としては、エタノール、ブピバカイン、クロロプロカイン、レボブピバカイン、リドカイン、メピバカイン、プロカイン、ロピバカイン、テトラカイン、デスフルラン、イソフルラン、ケタミン、プロポフォール、セボフルラン、コデイン、フェンタニル、ヒドロモルホン、マーカイン、メペリジン、メタドン、モルヒネ、オキシコドン、レミフェンタニル、スフェンタニル、ブトルファノール、ナルブフィン、トラマドール、ベンゾカイン、ジブカイン、塩化エチル、キシロカイン、及びフェナゾピリジンが挙げられるが、これらに限定されない。抗炎症剤としては、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、例えば、アスピリン、セレコキシブ、トリサリチル酸コリンマグネシウム、ジクロフェナクカリウム、ジクロフェナクナトリウム、ジフルニサール、エトドラク、フェノプロフェン、フルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ケトロラク、メレナム酸、ナブメトン、ナプロキセン、ナプロキセンナトリウム、オキサプロジン、ピロキシカム、ロフェコキシブ、サルサレート、スリンダク、及びトルメチン、並びにコルチコステロイド、例えば、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾン、プレドニゾロン、ベタメテゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ブデソニド、リン酸デキサメタゾンナトリウム、フルニソリド、プロピオン酸フルチカゾン、トリアムシノロンアセトニド、ベタメタゾン、フルオシノニド、ジプロピオン酸ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、デソニド、デスオキシメタゾン、フルオシノロン、トリアムシノロン、プロピオン酸クロベタゾール、及びデキサメタゾンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0144】
ある特定の実施形態において、軟化剤、エマルジョン安定剤、保湿剤、賦形剤、及び他の化合物の添加は、限定されないが、皮膚感触(絹のような柔らかさ、軽さ、クリーミーさ)、吸収性(生成物が湿潤感を失い、皮膚上で感知されなくなるのに必要な時間)、一貫性、硬さ、拡散性(例えば、粘性、流動開始、せん断速度)、粘着性、形状の完全性、光沢、親水性又は疎水性などを含む、局所用組成物の感覚特性を増強するように調整され得る。好ましくは、組成物は、高い拡散性及び低い粘度特性を有する。そのような特性を有する組成物は、増強された「絹のような」又は「軽い」皮膚感触評価を有することが示されている(例えば、Bekker,M.Webber,G.,Louw,N.Relating rheological measurements to primary and secondary skin feeling when mineral-based and Fischer-Tropsch wax-based cosmetic emulsions and jellies are applied to the skin,International Journal of Cosmetic Science 2013,35(4),pp.354-61を参照されたい)。
【0145】
いくつかの実施形態において、組成物は、フェノキシエタノール、エチルヘキシルグリセリン、又はこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、フェノキシエタノールは、少なくとも又は約0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、フェノキシエタノールは、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、エチルヘキシルグリセリンは、少なくとも又は約0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、エチルヘキシルグリセリンは、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、フェノキシエタノール及びエチルヘキシルグリセリンは、少なくとも又は約0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、フェノキシエタノール及びエチルヘキシルグリセリンは、約0.25重量%~約10重量%、約0.1重量%~約4重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。
【0146】
いくつかの実施形態において、組成物は、ポリアクリレート-13、ポリイソブテン、ポリソルベート20、又はこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、ポリアクリレート-13は、少なくとも又は約0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、ポリアクリレート-13は、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ポリイソブテンは、少なくとも又は約0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、ポリイソブテンは、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ポリアクリレート-13は、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ポリソルベート20は、少なくとも又は約0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、ポリアクリレート20は、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ポリアクリレート-13、ポリイソブテン、及びポリソルベート20は、少なくとも又は約0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(重量%)超提供される。いくつかの実施形態において、ポリアクリレート-13、ポリイソブテン、及びポリソルベート20は、約0.25重量%~約10重量%、約0.1重量%~約4重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%(重量%)の範囲で提供される。
【0147】
局所用組成物は、水溶液中に分散されたミセル、又は界面活性剤分子の凝集体を含有し得る。ミセルは、界面活性剤を含む水溶液中に油溶媒を分散させることによって調製することができ、界面活性剤の濃度は臨界ミセル濃度を超える。得られる組成物は、ミセル、すなわち、球状の油滴を含有する。
【0148】
浸透促進剤
脂肪酸及びアルコールを用いて、ペプチドの浸透を増強し、組成物、例えば、メタン酸、エタン酸、プロパン酸、ブタン酸、イソ酪酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ミリストレイン酸、イソ吉草酸、パルミトレイン酸、サピエン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレイド酸、α-リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、中鎖脂肪酸、例えば、C6-12脂肪酸などに絹のような感触をもたらすことができる。組成物に用いる場合の典型的な量は、1重量%~4重量%である。
【0149】
使用方法
本明細書において、色素沈着過剰を含む色素沈着を改善するための組成物及び方法が記載される。いくつかの実施形態において、色素沈着過剰は、炎症後の色素沈着過剰、肝斑、又は加齢に起因する。いくつかの実施形態において、加齢による色素沈着過剰は、紫外線曝露又は炎症によって引き起こされる。
【0150】
また、本明細書において、メラノサイトの活性を低減させる、メラニンの合成を阻害する、メラニンの移動を低減させる、メラノソームのオートファジーを増加させる、炎症を低減させる、又はこれらの組み合わせのための組成物及び方法も記載される。いくつかの実施形態において、メラノサイトの活性の低減は、MITF、TYR、TRP1、TRP2、又はこれらの組み合わせを阻害することに起因する。いくつかの実施形態において、メラノサイトの活性の低減は、ERKシグナル伝達、JNKシグナル伝達、又はこれらの組み合わせの活性化に起因する。いくつかの実施形態において、メラノソームオートファジーの増加は、PAR-2、ET-1、又はSCFの発現、活性、又はその両方の増加に起因する。
【0151】
本明細書に記載される組成物は、色素沈着疾患又は障害を治療するために、ペプチド、シリマリン、トラネキサム酸、ラクトフェリン、カンナビジオール、アシュワガンダ抽出物、没食子酸、セサモール、アクテオシド、オレウロペイン、ヘスペリジン、シデロキシロン・イネルメ抽出物、パルテノライド、Melatrepein(商標)、ナイアシンアミド、シロキクラゲ抽出物、サーマス・サーモフィルス抽出物、フィトエン、フィトフルエン、ホワイト・ホアハウンド、ダイオウウラボシ抽出物、又はこれらの組み合わせを含む。
【0152】
様々な色素沈着障害又は疾患が、本明細書に記載される組成物及び方法を使用して改善することができる。いくつかの実施形態において、色素沈着障害又は疾患は、色素沈着過剰である。いくつかの実施形態において、色素沈着障害又は疾患は、限局性色素沈着低下又はびまん性色素沈着低下である。いくつかの実施形態において、障害又は疾患は、炎症後色素沈着過剰(PIH)である。いくつかの実施形態において、PIHは、表皮形態のPIHである。いくつかの実施形態において、PIHは、真皮形態のPIHである。いくつかの実施形態において、色素沈着障害又は疾患には、黒色表皮腫、加齢斑、白皮症、色素失調症、黒子、肝斑、白色粃糠疹、又は進行性色素性紫斑が含まれるが、これらに限定されない。
【0153】
本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、メラノサイトの活性を低減させる、メラニンの合成を阻害する、メラニンの移動を低減させる、メラノソームのオートファジーを増加させる、炎症を低減させる、又はこれらの組み合わせによって色素沈着を改善する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物は、色素沈着を、少なくとも又は約10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は95%超改善する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物は、少なくとも又は約0.5倍、1.0倍、1.5倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、5.0倍、6.0倍、7.0倍、8.0倍、9.0倍、10倍、又は10倍超色素沈着を改善する。
【0154】
本明細書に記載される組成物は、様々な治療レジメンとともに使用され得る。いくつかの場合において、本明細書に記載の局所用組成物は、1日1回、1日2回、1日3回以上投与される。いくつかの場合において、本明細書に記載の局所用組成物は、1日2回投与される。本明細書に記載の局所用組成物は、いくつかの実施形態において、毎日(daily)、毎日(every day)、隔日、週に5日間、週に1回、2週に1回、月に2週間、月に3週間、月に1回、月に2回、月に3回以上投与される。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の局所用組成物は、1日2回、例えば、朝及び夕方に投与される。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の局所用組成物は、少なくとも1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、12ヶ月、18ヶ月、2年、3年、4年、5年、10年以上にわたって投与される。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の局所用組成物は、少なくとも又は約1週間、2週間、3週間、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月以上にわたって、1日2回投与される。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の局所用組成物は、少なくとも又は約1週間、2週間、3週間、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月以上にわたって、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、又は1日4回超投与される。
【0155】
安定性試験
組成物の安定性試験は、以下のように実施することができる。
【0156】
高温試験は現在、長期的な安定性の予測因子として一般的に使用されている。高温試験は、37℃(98°F)及び45℃(113°F)で実施することができる。製品が45℃で3ヶ月間保存される場合(及び許容される安定性を示す場合)、室温で2年間安定している必要がある。良好な制御温度は4℃(39°F)であり、ほとんどの製品は優れた安定性を示す。時折、製品はまた、3ヶ月間、-10℃(14°F)にさらされる。
【0157】
いくつかの場合において、製品の安定性は、-10℃(14°F)から25℃(77°F)までの3サイクルの温度試験を経ることによって評価される。そのような場合、製品を24時間-10℃に置き、次いで24時間室温(25℃)に置く。これで1サイクルが完了する。更に厳しい試験は、-10℃から45℃までの5サイクル試験である。これはエマルジョンに大きなストレスを与える。
【0158】
分散相(水中油型エマルジョンの)は、分離してエマルジョンの上部まで上昇し、油滴の層を形成する傾向がある。この現象をクリーミングと呼ぶ。クリーミングは、エマルジョンの不安定が近いことの最初の兆候のうちの1つである。クリーミングを予測するための試験方法は、遠心分離である。エマルジョンを50℃(122°F)に加熱し、3000rpmで30分間遠心分離する。次いで、結果として生じる生成物にクリーミングの兆候がないか検査する。
【0159】
調合物及びパッケージの両方が紫外線に敏感である可能性がある。製品をグラスに入れ、実際のパッケージを広域スペクトル出力のライトボックスに入れる。アルミ箔で完全に覆われた別のガラス瓶は対照の役割を果たす。製品の変色が観察され得る。
【0160】
上記の全ての試験について、色、臭い/香り、粘度、pH値、並びに利用可能であれば、顕微鏡下での粒径均一性及び/又は粒子の凝集が観察され得る。
【0161】
非侵襲的使用のためのキット
本明細書に提供される方法及び組成物のいくつかの実施形態は、本明細書に提供されるペプチドを含むキットを含む。いくつかの実施形態において、キットは、投与する医師、他の医療従事者、患者、又は介護者に提供され得る。いくつかの実施形態において、キットは、好適な局所用組成物中にペプチド組成物を含む容器と、ペプチド組成物を対象に投与するための説明書とを含む。キットは、任意選択で、1つ以上の追加の治療薬又は他の薬剤も含み得る。例えば、局所形態のペプチド組成物を含むキットは、クレンザー、閉塞性保湿剤、浸透性保湿剤、日焼け止め、日焼け防止剤などの他のスキンケア剤とともに提供され得る。キットは、ペプチド組成物をバルク形態で含み得るか、又は連続又は逐次投与のために、用量を分けたペプチド組成物を含み得る。キットは、任意選択で、1つ以上の診断ツール、投与ツール、及び/又は使用説明書を含み得る。キットは、ペプチド組成物及び任意の他の治療薬又は有益な薬剤を投与するための説明書とともに、シリンジ、ポンプディスペンサー、単回投与パケットなどの好適な送達デバイスを含み得る。キットは、任意選択で、含まれる任意の又は全ての治療薬又は有益な薬剤の保存、再構築(該当する場合)、及び投与のための説明書を含み得る。キットは、対象に与えられる投与の数、又は対象に投与される異なる製品を反映する複数の容器を含み得る。
【0162】
いくつかの実施形態において、組成物はまた、皮膚独自の自然再生プロセスとともに働き、皮膚の外観及び皮膚のツッパリ感の改善を補助する。局所用組成物は、全ての皮膚タイプ及び術後皮膚に好適である。局所用組成物は、好適な量のペプチドが患者によって自己投与されることを可能にするために、バルク形態で患者に提供され得る。例えば、患者は、患部を均一に覆うのに十分な量の組成物を、又は医師によって別途指示されたとおりに適用することができる。ある特定の実施形態において、追加の治療薬又は活性剤を局所用組成物に組み込むことが望ましい場合がある。あるいは、補助療法又は薬剤は、別個に投与することができる。例えば、クレンザー、日焼け防止剤、日焼け止め、浸透性保湿剤、及び/又は閉塞性保湿剤は、実施形態の局所用組成物の前又は後に投与するために提供され得る。
【0163】
クリーム、軟膏、ローション、溶液、ゲル、スプレー、及びパッチの様々な例は、創傷治癒若しくは創傷閉鎖の促進、又は慢性皮膚創傷の治療のために皮膚に相乗的に作用する浸透促進剤及び他の活性剤と組み合わせて、活性成分として本明細書に記載されるペプチド組成物を組み込むことができる。
【0164】
番号付き実施形態
番号付き実施形態1は、1つ以上のフォトソームと、1つ以上のリポソームと、ヘキサペプチド-11と、ヘキサペプチド-12とを含む、色素沈着を改善するための局所用組成物を含み、この局所用組成物は、色素沈着を改善する。番号付き実施形態2は、番号付き実施形態1に記載の局所用組成物を含み、1つ以上のフォトソームは、約0.1重量%~約2重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態3は、番号付き実施形態1又は2に記載の局所用組成物を含み、1つ以上のフォトソームは、約0.25重量%~約1重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態4は、番号付き実施形態1~3に記載の局所用組成物を含み、1つ以上のフォトソームは、1つ以上のリポソームを封入する。番号付き実施形態5は、番号付き実施形態1~4に記載の局所用組成物を含み、ヘキサペプチド-11は、50~150ppmで存在する。番号付き実施形態6は、番号付き実施形態1~5に記載の局所用組成物を含み、ヘキサペプチド-11は、約0.004重量%(重量%)~約0.100重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態7は、番号付き実施形態1~6に記載の局所用組成物を含み、ヘキサペプチド-11は、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームに封入される。番号付き実施形態8は、番号付き実施形態1~7に記載の局所用組成物を含み、ヘキサペプチド-12は、1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームに封入される。番号付き実施形態9は、番号付き実施形態1~8に記載の局所用組成物を含み、ヘキサペプチド-11及びヘキサペプチド-12は、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームに封入される。番号付き実施形態10は、番号付き実施形態1~9に記載の局所用組成物を含み、ヘキサペプチド-12は、パルミトイルヘキサペプチド-12、ミリストイルヘキサペプチド-12、又はこれらの組み合わせを含む。番号付き実施形態11は、番号付き実施形態1~10に記載の局所用組成物を含み、ヘキサペプチド-12は、1~10ppmで存在する。番号付き実施形態12は、番号付き実施形態1~11に記載の局所用組成物を含み、ヘキサペプチド-12は、約0.001重量%(重量%)~約0.025重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態13は、番号付き実施形態1~12に記載の局所用組成物を含み、局所薬は、ラクトフェリンを更に含む。番号付き実施形態14は、番号付き実施形態1~13に記載の局所用組成物を含み、ラクトフェリンは、約0.25重量%以下で存在する。番号付き実施形態15は、番号付き実施形態1~14に記載の局所用組成物を含み、ラクトフェリンは、約0.005重量%~約0.25重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態16は、番号付き実施形態1~15に記載の局所用組成物を含み、ラクトフェリンは、1つ以上のリポソームのうちの第3のリポソームに封入される。番号付き実施形態17は、番号付き実施形態1~16に記載の局所用組成物を含み、局所薬は、ラクトフェリンを更に含み、ラクトフェリン、ヘキサペプチド-11、及びヘキサペプチド-12は、1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームに封入される。番号付き実施形態18は、番号付き実施形態1~17に記載の局所用組成物を含み、局所薬は、ラクトフェリンに由来するペプチドを更に含む。番号付き実施形態19は、番号付き実施形態1~18に記載の局所用組成物を含み、ラクトフェリンに由来するペプチドは、配列番号1の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、又は30個を超えるアミノ酸を含む。番号付き実施形態20は、番号付き実施形態1~19に記載の局所用組成物を含み、局所薬は、ホスファチジルセリンを更に含む。番号付き実施形態21は、番号付き実施形態1~20に記載の局所用組成物を含み、ホスファチジルセリンは、約0.075重量%以下で存在する。番号付き実施形態22は、番号付き実施形態1~21に記載の局所用組成物を含み、ホスファチジルセリンは、約0.005重量%~約0.1重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態23は、番号付き実施形態1~22に記載の局所用組成物を含み、ホスファチジルセリンは、5.0重量%以下で存在する。番号付き実施形態24は、番号付き実施形態1~23に記載の局所用組成物を含み、局所薬は、シリマリンを更に含む。番号付き実施形態25は、番号付き実施形態1~24に記載の局所用組成物を含み、シリマリンは、約0.1重量%~約1.0重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態26は、番号付き実施形態1~25に記載の局所用組成物を含み、シリマリンは、約0.2重量%~約3.0重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態27は、番号付き実施形態1~26に記載の局所用組成物を含み、局所薬は、セサモールを更に含む。番号付き実施形態28は、番号付き実施形態1~27に記載の局所用組成物を含み、セサモールは、約0.002重量%~約0.050重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態29は、番号付き実施形態1~28に記載の局所用組成物を含み、局所薬は、トラネキサム酸を更に含む。番号付き実施形態30は、番号付き実施形態1~29に記載の局所用組成物を含み、トラネキサム酸は、約1重量%~約10重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態31は、番号付き実施形態1~30に記載の局所用組成物を含み、トラネキサム酸は、約0.25重量%~約6.25重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態32は、番号付き実施形態1~31に記載の局所用組成物を含み、局所薬は、フィトエン、フィトフルエン、又はこれらの組み合わせを更に含む。番号付き実施形態33は、番号付き実施形態1~32に記載の局所用組成物を含み、フィトエン、フィトフルエン、又はこれらの組み合わせは、約1重量%~約10重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態34は、番号付き実施形態1~33に記載の局所用組成物を含み、局所薬は、アシュワガンダ抽出物を更に含む。番号付き実施形態35は、番号付き実施形態1~34に記載の局所用組成物を含み、アシュワガンダ抽出物は、約0.020重量%~約0.500重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態36は、番号付き実施形態1~35に記載の局所用組成物を含み、局所薬は、没食子酸を更に含む。番号付き実施形態37は、番号付き実施形態1~36に記載の局所用組成物を含み、没食子酸は、約0.40重量%~約10重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態38は、番号付き実施形態1~37に記載の局所用組成物を含み、局所薬は、ヘスペリジンを更に含む。番号付き実施形態39は、番号付き実施形態1~38に記載の局所用組成物を含み、ヘスペリジンは、約0.020重量%~約0.50重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態40は、番号付き実施形態1~39に記載の局所用組成物を含み、局所薬は、パンクラチューム・マリチウムを更に含む。番号付き実施形態41は、番号付き実施形態1~40に記載の局所用組成物を含み、パンクラチューム・マリチウムは、約0.50重量%~約5.0重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態42は、番号付き実施形態1~41に記載の局所用組成物を含み、局所薬は、ナイアシンアミドを更に含む。番号付き実施形態43は、番号付き実施形態1~42に記載の局所用組成物を含み、ナイアシンアミドは、約1重量%~約10重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態44は、番号付き実施形態1~43に記載の局所用組成物を含み、局所薬は、オレウロペインを更に含む。番号付き実施形態45は、番号付き実施形態1~44に記載の局所用組成物を含み、オレウロペインは、約0.030重量%~約0.750重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態46は、番号付き実施形態1~45に記載の局所用組成物を含み、局所薬は、サーマス・サーモフィルス発酵物を更に含む。番号付き実施形態47は、番号付き実施形態1~46に記載の局所用組成物を含み、サーマス・サーモフィルス発酵物は、約0.30重量%~約7.5重量%の範囲で存在する。
番号付き実施形態48は、番号付き実施形態1~47に記載の局所用組成物を含み、局所薬は、シロキクラゲを更に含む。番号付き実施形態49は、番号付き実施形態1~48に記載の局所用組成物を含み、シロキクラゲは、約0.20重量%~約5.0重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態50は、番号付き実施形態1~49に記載の局所用組成物を含み、局所薬は、ヘプタナトリウムヘキサカルボキシメチルジペプチド-12を更に含む。番号付き実施形態51は、番号付き実施形態1~50に記載の局所用組成物を含み、ヘプタナトリウムヘキサカルボキシメチルジペプチド-12は、約0.1重量%~約10重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態52は、番号付き実施形態1~51に記載の局所用組成物を含み、ヘプタナトリウムヘキサカルボキシメチルジペプチド-12は、約0.2重量%~約5重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態53は、番号付き実施形態1~52に記載の局所用組成物を含み、局所薬は、水溶性である。番号付けされた実施形態54は、ヘキサペプチド-11と、ヘキサペプチド-12と、ラクトフェリンに由来するペプチドとを含む、色素沈着を改善するための局所用組成物を含み、この局所用組成物は、色素沈着を改善する。番号付き実施形態55は、番号付き実施形態1~54に記載の局所用組成物を含み、ヘキサペプチド-12は、パルミトイルヘキサペプチド-12、ミリストイルヘキサペプチド-12、又はこれらの組み合わせを含む。番号付き実施形態56は、番号付き実施形態1~55に記載の局所用組成物を含み、ヘキサペプチド-12は、1~10ppmで存在する。番号付き実施形態57は、番号付き実施形態1~56に記載の局所用組成物を含み、ヘキサペプチド-12は、約0.001重量%(重量%)~約0.025重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態58は、番号付き実施形態1~57に記載の局所用組成物を含み、ヘキサペプチド-11は、50~150ppmで存在する。番号付き実施形態59は、番号付き実施形態1~58に記載の局所用組成物を含み、ヘキサペプチド-11は、約0.004重量%(重量%)~約0.100重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態60は、番号付き実施形態1~59に記載の局所用組成物を含み、ラクトフェリンに由来するペプチドは、配列番号1の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、又は30個を超えるアミノ酸を含む。番号付き実施形態61は、番号付き実施形態1~60に記載の局所用組成物を含み、局所薬は、ホスファチジルセリンを更に含む。番号付き実施形態62は、番号付き実施形態1~61に記載の局所用組成物を含み、ホスファチジルセリンは、約0.075%重量%以下で存在する。番号付き実施形態63は、番号付き実施形態1~62に記載の局所用組成物を含み、ホスファチジルセリンは、約0.005重量%~約0.1重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態64は、番号付き実施形態1~63に記載の局所用組成物を含み、ホスファチジルセリンは、5.0重量%以下で存在する。番号付き実施形態65は、番号付き実施形態1~64に記載の局所用組成物を含み、局所薬は、ラクトフェリンを更に含む。番号付き実施形態66は、番号付き実施形態1~65に記載の局所用組成物を含み、ラクトフェリンは、約0.25重量%以下で存在する。番号付き実施形態67は、番号付き実施形態1~66に記載の局所用組成物を含み、ラクトフェリンは、約0.005重量%~約0.25重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態68は、番号付き実施形態1~67に記載の局所用組成物を含み、局所薬は、フォトソームを更に含む。番号付き実施形態69は、番号付き実施形態1~68に記載の局所用組成物を含み、フォトソームは、約0.1重量%~約2重量%の範囲で存在する。番号付き実施形態70は、番号付き実施形態1~69に記載の局所用組成物を含み、局所用組成物は、シリマリン、セサモール、トラネキサム酸、フィトエン、フィトフルエン、アシュワガンダ抽出物、ヘスペリジン、パンクラチューム・マリチウム、ナイアシンアミド、オレウロペイン、サーマス・サーモフィルス発酵物、シロキクラゲ、ヘプタナトリウムヘキサカルボキシメチルジペプチド-12、又はこれらの組み合わせを更に含む。番号付き実施形態71は、番号付き実施形態1~70に記載の局所用組成物を含み、局所薬は、水溶性である。番号付き実施形態72は、色素沈着障害又は疾患の結果として色素沈着を改善する方法を含み、これには、番号付き実施形態1~71に記載の局所用組成物を投与することが含まれる。番号付き実施形態73は、番号付き実施形態1~72に記載の方法を含み、局所用組成物は、色素沈着障害又は疾患が、色素沈着過剰であることを更に含む。番号付き実施形態74は、番号付き実施形態1~73に記載の方法を含み、局所用組成物は、色素沈着障害又は疾患が、炎症後色素沈着過剰(PIH)であることを更に含む。番号付き実施形態75は、番号付き実施形態1~74に記載の方法を含み、局所用組成物は、色素沈着障害又は疾患が、限局性色素沈着低下又はびまん性色素沈着低下であることを更に含む。番号付き実施形態76は、番号付き実施形態1~75に記載の方法を含み、局所用組成物は、色素沈着障害又は疾患が、黒色表皮腫、加齢斑、白皮症、色素失調症、黒子、肝斑、白色粃糠疹、又は進行性色素性紫斑であることを更に含む。
【実施例
【0165】
以下の実施例は、本開示の様々な実施形態を例示することを目的として与えられるものであり、いかなる方法においても本開示を限定することを意味するものではない。本実施例は、本明細書に記載の方法とともに、現在、好ましい実施形態を代表するものであり、例示的なものであり、本開示の範囲に対する限定であるものとして意図されない。特許請求の範囲によって定義される本開示の趣旨に包含される変更及び他の用途が、当業者に生じるであろう。
【0166】
実施例1:例示的な組成物及び遺伝子発現の調節
例示的な組成物が表2に示される。更に、表3及び表4に列挙される化合物及び濃度を分析して、メラニン形成を調節する上で重要な遺伝子の発現に対するそれらの影響を評価することができる。具体的には、内皮細胞、メラノサイト、線維芽細胞、及びケラチノサイトにおける遺伝子発現に対するこれらの化合物の影響を分析した。遺伝子配列決定分析、バイオインフォマティクス、及び遺伝子オントロジー分析を行う。
【0167】
(表2)製剤1
【0168】
(表3)製剤2
【0169】
(表4)製剤3
【0170】
実施例2:トリペプチド-1とヘキサペプチド-12との組み合わせにおける相乗効果-皮膚色素沈着
小眼球症関連転写因子(MITF)は、色素沈着及びメラニン移動の主要な調節因子であり、色素沈着及び黒色腫の潜在的な新たな標的である。インビトロMITF遺伝子発現試験を実施して、MITF下方調節に関して個々のペプチド(トリペプチド-1及びヘキサペプチド-12)とそれらの組み合わせとの間の差異を確認した。
【0171】
具体的には、線維芽細胞を培養した後、トリペプチド-1、ヘキサペプチド-12、又はその両方の組み合わせを添加することによって試験を行った。48時間後、MITF遺伝子発現を分析した。以下の表5に示すように、MITF遺伝子分析は、個々のペプチドがMITF下方調節に対して限定的な効果を有することを示した。実際、ヘキサペプチド-12単独ではわずかなMITF下方調節が示されたが(-1.16)、トリペプチド-1単独ではわずかなMITF上方調節が示された(+1.72)。しかしながら、ブレンドで一緒に組み合わせた場合、MITFの下方調節は大幅に増加した(-4.17)。この発現の増加は、72時間の時点で顕在化し続け、更に増加した。
【0172】
(表5)
*80ppmヘキサペプチドは担体中のヘキサペプチド-12の濃度を指し、120ppmトリペプチドは担体中のトリペプチド-1の濃度を指し、80ppmヘキサペプチドと120ppmトリペプチドとのペプチドブレンド
【0173】
データは、トリペプチド-1及びヘキサペプチド-12がMITF遺伝子発現に相乗効果を有することを示す。
【0174】
実施例3:遺伝子発現研究
色素沈着経路に関連する4つの細胞型、すなわち、メラノサイト、ケラチノサイト、線維芽細胞、及び内皮(HUVEC)細胞を、遺伝子発現について分析した。
【0175】
方法
曝露されたケラチノサイトから通常生じる紫外線曝露の通常の直接的な結果である紫外線刺激色素沈着経路プロセスをシミュレーションするために、メラノサイトをPGE2で前処理した。48時間の付着培養後、これらのメラノサイトを、メラノサイト培地中で、10uMのPGE2で24時間誘導した。4つの初代ヒト成人皮膚細胞株を培養し、ウェルプレートに三つ組でプレーティングし、次いで11種類の異なる化合物処理(+DMSO対照)で処理した。48時間の付着培養後、残りの線維芽細胞、HUVEC、及びケラチノサイトを表6に列挙される試験化合物で処理した。
【0176】
(表6)遺伝子発現研究で使用される化合物
【0177】
24時間の化合物曝露後、RNA溶解物調製を実施し、試料を、RNA抽出、ライブラリ構築、及び1試料当たり25Mの対合末端100bpリードに対する配列決定のためにMedGenomeに送った。ライブラリの調製及び配列決定を、MedGenomeで完了した。
【0178】
結果
4つの細胞株のうち、メラノサイト、ケラチノサイト、及びHUVECSの3つの細胞株において、顕著なメラニン形成活性を有する活性を特定することが可能であった。線維芽細胞株は、メラニン形成活性に関連しない様々な機能(主に創傷治癒)を示し、更に使用されなかった。メラノサイト活性経路が活性化されることが見出された(図3A~3D)。ヘキサペプチド-12(Hex12)及びラクトフェリン(lacto)は、メラニン形成活性において特に優勢であった。図4及び図5は、ヘキサペプチド-12(Hex12)及びラクトフェリン(lacto)に関連するメラニン形成遺伝子の下方調節を示す。同様に、図6A~6Fは、表6に列挙される様々な化合物に応答して、ケラチノサイト細胞におけるSCF、LIF、POMC、エンドセリン遺伝子、PGE2、及びNGFの遺伝子発現データを示す。データは、メラニン形成活性における活性成分としてのヘキサペプチド-11(Hex11)を示すが、図7は、個々のHex-11活性を示す。図8A~8Cは、表6に列挙される様々な化合物に応答して、EDN-1(EDN1)(図8A)、SCF(図8B)、及びTGFB1(図8C)の遺伝子発現に関するHUVECのデータを示す。図9は、EDN1及び他のメラニン形成遺伝子に対するホスファチジルセリンの強力な活性を示す。
【0179】
結論
細胞株メラニン形成遺伝子活性試験は、ラクトフェリン、ヘキサペプチド-11、ヘキサペプチド-12、及びホスファチジルセリンがメラニン形成活性に顕著な影響を有することを特定した。
【0180】
実施例4:吸収率読み取りによるインビトロメラノサイト比較分析
メラノサイトモデルは、吸収を介して化合物処理されたメラノサイト試料からのメラノサイト細胞及びメラニン産生への直接的な影響を示す薬剤を試験するために設計された。
【0181】
方法
メラノサイトを、成長培地を含有する6ウェルプレートにおいて培養した。コンフルエントになったら、10の化合物の各々の2つの濃度を、三つ組のウェル内の細胞に4日間添加した。各化合物処理について1つ、及びビヒクル対照について1つの、合計11の6ウェルプレートが存在した。吸光度読み取りを、6ウェルプレートの各ウェルについて調製した溶解物で行い、細胞数を正規化した。このモデルは、最初の研究においてメラノサイト細胞株を用いた強力な遺伝子発現結果を考慮して、正確性について最初に試験し、ヘキサペプチド-12を使用して検証し、刺激の減少の確認が得られた。メラニン産生の増加した刺激を確認するために、培地へのMSH添加を使用して追加の検証を行った。この研究で使用される以下の化合物を表7に示す。
【0182】
(表7)インビトロメラノサイト比較分析で使用される試験化合物
【0183】
結果
【0184】
表8は、選択された化合物の2つの濃度での3つの吸収スペクトルにおける結果を示す。
(表8)405nm、490nm、及び492nmでの選択された化合物の吸収スペクトル
【0185】
この試験は、これらの選択された薬剤がメラノサイトにおけるメラニン形成を減少させる有効性(メラニン形成の減少を示す吸収減少%)を確認した。ラクトフェリン、ヘキサペプチド-11、ヘキサペプチド-12、及びホスファチジルセリンについては、メラニン形成の調節が観察された。シリマリン、セサモール、トラネキサム酸、及びフィトエン/フィトフルエンについても、メラニン形成の調節が観察された(表8)。
【0186】
実施例5:遺伝子発現研究
メラノサイトモデルは、吸収を介して化合物処理されたメラノサイト試料からのメラノサイト細胞及びメラニン産生への直接的な影響を示す薬剤を試験するために設計された。
【0187】
方法
実施例3~4と同様の方法を使用して、PMEL、チロシナーゼ遺伝子、MC1/4R、EDNRB、MITF、ERK1/2、JNK、及びANKT1の発現を測定した。
【0188】
結果
図10A~10Dは、ラクトフェリン(Lacto)、ラクトフェリンに由来するペプチド(TCV)、ヘキサペプチド-12(Hex12)、トリペプチド-1及びヘキサペプチド-12(TriHex)、ヘキサペプチド-11(Hex11)、トラネキサム酸(Tran酸)、オクタペプチド(Octa)、ホスファチジルセリン(Phos)、カンナビジオール(CBD)、並びに全て(全部)で内皮細胞を処理した後のPMEL(図10A)、チロシナーゼ遺伝子(図10B)、MC1/4R(図10C)、及びEDNRB(図10D)の発現を図示する。図10A~10Dは、ヘキサペプチド-12及びラクトフェリンが強いメラニン形成活性を示したことを示す。図11は、ヘキサペプチド-12からのデータを示す。
【0189】
MITFは、リン酸化によって調節される。具体的には、MAPK及びAkt経路は、ある特定の部位でMITFをリン酸化することが知られている。図12A~12Cは、ラクトフェリン(Lacto)、ラクトフェリンに由来するペプチド(TCV)、ヘキサペプチド-12(Hex12)、トリペプチド-1及びヘキサペプチド-12(TriHex)、ヘキサペプチド-11(Hex11)、オクタペプチド(Octa)、ホスファチジルセリン(Phos)、カンナビジオール(CBD)、並びに全て(全部)で内皮細胞を処理した後のERK1/2(MAPK3/MAPK1)(図12A)、JNK(図12B)、AKT1(図12C)の発現を図示する。
【0190】
結論
まとめると、これらのキナーゼの発現の増加は、MITFの発現の減少に関連付けられ得、したがって、メラニン形成の低減に寄与し得る。ヘキサペプチド-12及びラクトフェリンは、そのようなメラニン形成活性に顕著な影響を有する。
【0191】
実施例6:メラノサイトアッセイ
hTERT不死化皮膚メラノサイトを様々な化合物で処理した。実験材料及び結果を以下に提示する。
【0192】
方法
初代ヒトメラノサイトは、ATCC(カタログ番号ATCC CRL-4059)から得た。最初に、メラノサイトを、メラノサイト成長培地(Dermal Cell Basal Medium(Melanocyte Growth Kit(ATCC(登録商標)PCS-200-041を補充したATCC(登録商標)PCS-200-030)の6ウェル組織培養プレート(ウェル当たり1.5×10^3細胞)にプレーティングした。次いで、メラノサイトを、ATCCによって推奨される濃度で10cm組織培養プレートに拡大した。ウェブ形態で培養している間、細胞はプレート/皿に完全に付着しているように見える。細胞を、37℃、5%COインキュベーターで培養した。
【0193】
以下のリストの化合物1~10のストックを、完全メラノサイト成長培地又はDMSO(括弧内に示す)のいずれかに懸濁した。次いで、各化合物の再懸濁液を、表9の最終濃度までメラノサイト成長培地に希釈した。
【0194】
(表9)インビトロメラノサイト比較分析で使用される化合物
【0195】
メラノサイトが6ウェルプレートにおいて100%コンフルエントになったら、メラノサイト成長培地を除去し、上記化合物を含有する培地でメラノサイトを処理した。上記に列挙されている各化合物/濃度についてウェルを複製した。複製ビヒクル対照ウェルに、メラノサイト成長培地のみ、又はDMSO(10mLのメラノサイト成長培地当たり10uL)を含むメラノサイト成長培地を供給した。
【0196】
次の5日間にわたって、細胞に適切な培地を供給した。毎日、形態に関して細胞を検査した。全ての細胞は、以下に記載されるものを除き、全5日間の投与期間にわたって正常な形態を維持した。
【0197】
ラクトフェリン含有培地(500及び1000ug/mL両方の濃度)で培養したメラノサイトは、初回投与の24時間後に、通常のウェブ形態ではなく、環状形態を発達させた。興味深いことに、初回投与の48時間後に、メラノサイトは正常な形態に戻り、5日間の投与期間を通じて正常な形態を維持した。
【0198】
アシュワガンダ含有培地(10及び20ug/mL両方の濃度)で培養したメラノサイトは、初回投与の24時間後に死滅し始め、初回投与の48時間後に全てのメラノサイトが死ぬまで死滅し続けた。
【0199】
オレウロペイン含有培地(500及び1000ug/mL両方の濃度)におけるメラノサイトは、初回投与の24時間後に死滅し始め、初回投与の72時間後にほぼ全てのメラノサイトが死滅するまで毎日死滅し続けた。
【0200】
各試料の溶解物を調製した。簡潔に述べると、各試料からの6.6×10^5個の細胞を遠沈させ、バイアルに収集した。150uLのCHAPS溶解緩衝液を各複製試料に添加し、ボルテックスし、ドライアイス/エタノール浴中に2分間置き、次いで、完全に解凍されるまで室温で放置した。この凍結解凍をもう一度行い、合計2回の凍結/解凍サイクルを行った。溶解物試料を14,800rpmで15分間回転させた。上清を除去し、黒いペレットをバイアルに残した。ペレットを、100uLの1M NaOH/10%DMSO溶液に再懸濁し、80℃で90分間インキュベートし、30分、60分、及び90分でピペット混合した。
【0201】
結果
各濃度の100uLの各複製試料を、平底96ウェルプレートの個々のウェルに添加し、吸光度読み取りを、Envision 2103 Multilabel Readerで、405nm、490nm、及び492nmで行った。
【0202】
(表10)405nm、490nm、及び492nmでの吸光度読み取り
【0203】
実施例7:完全製剤メラノサイトアッセイ
実施例6の元のストック溶液から化合物及び濃度を組み合わせて、メラノサイト培養のための完全製剤培地を作製した。
【0204】
方法
元のストック溶液から以下の表11の化合物及び濃度を組み合わせて、メラノサイトを6ウェルプレートにおいて5日間培養した50mLの完全製剤培地を作製した。使用される培地をカッコ内に示す。
【0205】
(表11)実施例7で使用した化合物及び濃度
【0206】
メラノサイトが6ウェルプレートにおいて100%コンフルエントになったら、メラノサイト成長培地を除去し、複製ウェルにおいて上記完全製剤培地を含有する培地でメラノサイトを処理した。複製ビヒクル対照ウェルに、DMSO(10mLのメラノサイト成長培地当たり20uL)を含むメラノサイト成長培地を供給した。次の5日間にわたって、細胞に適切な培地を供給した。毎日、形態に関して細胞を検査した。全ての細胞は、全5日間の投与期間にわたって正常な形態を維持した。
【0207】
完全製剤培地中で成長させたメラノサイトを含有する各複製ウェル試料、及びビヒクル対照培地中で成長させたメラノサイトを含有する複製ウェルについて、溶解物を実施例6のように調製した。
【0208】
結果
100uLの各複製試料を、平底96ウェルプレートに添加し、吸光度読み取りを、Envision 2103 Multilabel Readerで、405nm、490nm、及び492nmで行った。読み取りを表12に示す。
【0209】
(表12)405nm、490nm、及び492nmでの吸光度読み取り
【0210】
実施例8:二重リポソーム
この実施例は、本明細書に記載の製剤で使用するための二重リポソームの調製を示す。
【0211】
第1のステップでは、0.90重量%(重量%)のPro-Lipo-NEO、0.02重量%のヘキサペプチド-11、0.005重量%のヘキサペプチド-12、及び0.10重量%のラクトフェリンを組み合わせて、リポソーム溶液を形成した。リポソーム溶液に、0.50重量%のフォトソームリポソームを添加して、二重リポソームを生成した。
【0212】
本開示の好ましい実施形態が本明細書に示され、説明されているが、そのような実施形態が単に例として提供されることは、当業者には明らかであろう。本開示から逸脱することなく、多数の変形、変更、及び置換がこれから当業者に生じるであろう。本明細書に記載の本開示の実施形態に対する様々な代替案が、本開示の実施において用いられ得ることが理解されるべきである。以下の特許請求の範囲は、本開示の範囲を定義し、これらの特許請求の範囲内及びそれらの等価物の方法及び構造がそれによって網羅されることが意図される。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
図6-1】
図6-2】
図6-3】
図7
図8A
図8B
図8C
図9
図10A
図10B
図10C
図10D
図11
図12A
図12B
図12C
【手続補正書】
【提出日】2023-01-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
色素沈着を改善するための局所用組成物であって、
1つ以上のフォトソームと、
1つ以上のリポソームと、
ヘキサペプチド-11と、
ヘキサペプチド-12と
を含み、
色素沈着を改善する、局所用組成物。
【請求項2】
前記1つ以上のフォトソームが、約0.1重量%~約2重量%の範囲で存在する、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項3】
前記1つ以上のフォトソームが、前記1つ以上のリポソームを封入する、請求項1または2に記載の局所用組成物。
【請求項4】
前記ヘキサペプチド-11が、0.004重量%~約0.100重量%の範囲で存在する、請求項1~3のいずれか一項に記載の局所用組成物。
【請求項5】
前記ヘキサペプチド-12が、0.001重量%~約0.025重量%の範囲で存在する、請求項1~4のいずれか一項に記載の局所用組成物。
【請求項6】
約0.25重量%以下で存在する、ラクトフェリンを更に含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の局所用組成物。
【請求項7】
ラクトフェリンに由来するペプチドを更に含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の局所用組成物。
【請求項8】
約0.075重量%以下で存在する、ホスファチジルセリンを更に含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の局所用組成物。
【請求項9】
約0.1重量%~約1.0重量%の範囲で存在する、シリマリンを更に含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の局所用組成物。
【請求項10】
約0.002重量%~約0.050重量%の範囲で存在する、セサモールを更に含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の局所用組成物。
【請求項11】
前記ヘキサペプチド-12が、パルミトイルヘキサペプチド-12、ミリストイルヘキサペプチド-12、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の局所用組成物。
【請求項12】
約1重量%~約10重量%の範囲で存在する、フィトエン、フィトフルエン、又はこれらの組み合わせを更に含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の局所用組成物。
【請求項13】
1つ以上のリポソームが、レシチン、プロパンジオール、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の局所用組成物
【請求項14】
前記ヘキサペプチド-12が、前記1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームに封入されるか、または
前記ヘキサペプチド-11が、前記1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームに封入されるか、または
前記ヘキサペプチド-12及び前記ヘキサペプチド-11が、前記1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームに封入される、
請求項1~13のいずれか一項に記載の局所用組成物
【請求項15】
色素沈着障害又は疾患に起因する色素沈着を改善するための、請求項1~14のいずれか一項に記載の局所用組成物であって前記色素沈着障害又は疾患が、
色素沈着過剰、
炎症後色素沈着過剰(PIH)、
限局性色素沈着低下又はびまん性色素沈着低下、
黒色表皮腫、
加齢斑(age spot)、
白皮症、
色素失調症、
黒子、
肝斑、
白色粃糠疹、及び
進行性色素性紫斑
より選択される少なくとも1つであり、
対象の皮膚に投与される、
局所用組成物
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
参照による組み込み
本明細書において言及される全ての刊行物、特許、及び特許出願は、各個々の刊行物、特許、又は特許出願が参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されたときと同程度に、本明細書において参照により組み込まれる。
[本発明1001]
色素沈着を改善するための局所用組成物であって、
1つ以上のフォトソームと、
1つ以上のリポソームと、
ヘキサペプチド-11と、
ヘキサペプチド-12と
を含み、
色素沈着を改善する、局所用組成物。
[本発明1002]
前記1つ以上のフォトソームが、約0.1重量%~約2重量%の範囲で存在する、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1003]
前記1つ以上のフォトソームが、約0.25重量%~約1重量%の範囲で存在する、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1004]
前記1つ以上のフォトソームが、前記1つ以上のリポソームを封入する、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1005]
前記ヘキサペプチド-11が、50~150ppmで存在する、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1006]
前記ヘキサペプチド-11が、重量で約0.004(重量%)~約0.100重量%の範囲で存在する、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1007]
前記ヘキサペプチド-11が、前記1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームに封入される、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1008]
前記ヘキサペプチド-12が、前記1つ以上のリポソームのうちの第2のリポソームに封入される、本発明1007の局所用組成物。
[本発明1009]
前記ヘキサペプチド-11及び前記ヘキサペプチド-12が、前記1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームに封入される、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1010]
前記ヘキサペプチド-12が、パルミトイルヘキサペプチド-12、ミリストイルヘキサペプチド-12、又はこれらの組み合わせを含む、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1011]
前記ヘキサペプチド-12が、1~10ppmで存在する、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1012]
前記ヘキサペプチド-12が、重量で約0.001(重量%)~約0.025重量%の範囲で存在する、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1013]
ラクトフェリンを更に含む、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1014]
前記ラクトフェリンが、約0.25重量%以下で存在する、本発明1013の局所用組成物。
[本発明1015]
前記ラクトフェリンが、約0.005重量%~約0.25重量%の範囲で存在する、本発明1013の局所用組成物。
[本発明1016]
前記ラクトフェリンが、前記1つ以上のリポソームのうちの第3のリポソームに封入される、本発明1008の局所用組成物。
[本発明1017]
ラクトフェリンを更に含み、前記ラクトフェリン、ヘキサペプチド-11、及びヘキサペプチド-12が、前記1つ以上のリポソームのうちの第1のリポソームに封入される、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1018]
ラクトフェリンに由来するペプチドを更に含む、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1019]
前記ラクトフェリンに由来するペプチドが、配列番号1の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、又は30個を超えるアミノ酸を含む、本発明1013の局所用組成物。
[本発明1020]
ホスファチジルセリンを更に含む、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1021]
前記ホスファチジルセリンが、約0.075重量%以下で存在する、本発明1020の局所用組成物。
[本発明1022]
前記ホスファチジルセリンが、約0.005重量%~約0.1重量%の範囲で存在する、本発明1020の局所用組成物。
[本発明1023]
前記ホスファチジルセリンが、5.0重量%以下で存在する、本発明1020の局所用組成物。
[本発明1024]
シリマリンを更に含む、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1025]
前記シリマリンが、約0.1重量%~約1.0重量%の範囲で存在する、本発明1024の局所用組成物。
[本発明1026]
前記シリマリンが、約0.2重量%~約3.0重量%の範囲で存在する、本発明1024の局所用組成物。
[本発明1027]
セサモールを更に含む、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1028]
前記セサモールが、約0.002重量%~約0.050重量%の範囲で存在する、本発明1027の局所用組成物。
[本発明1029]
トラネキサム酸を更に含む、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1030]
前記トラネキサム酸が、約1重量%~約10重量%の範囲で存在する、本発明1029の局所用組成物。
[本発明1031]
前記トラネキサム酸が、約0.25重量%~約6.25重量%の範囲で存在する、本発明1029の局所用組成物。
[本発明1032]
フィトエン、フィトフルエン、又はこれらの組み合わせを更に含む、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1033]
前記フィトエン、フィトフルエン、又はこれらの組み合わせが、約1重量%~約10重量%の範囲で存在する、本発明1032の局所用組成物。
[本発明1034]
アシュワガンダ(Withania somnifera)抽出物を更に含む、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1035]
前記アシュワガンダ抽出物が、約0.020重量%~約0.500重量%の範囲で存在する、本発明1034の局所用組成物。
[本発明1036]
没食子酸を更に含む、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1037]
前記没食子酸が、約0.40重量%~約10重量%の範囲で存在する、本発明1036の局所用組成物。
[本発明1038]
ヘスペリジンを更に含む、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1039]
前記ヘスペリジンが、約0.020重量%~約0.50重量%の範囲で存在する、本発明1038の局所用組成物。
[本発明1040]
パンクラチューム・マリチウム(Pancratium maritimum)を更に含む、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1041]
前記パンクラチューム・マリチウムが、約0.50重量%~約5.0重量%の範囲で存在する、本発明1040の局所用組成物。
[本発明1042]
ナイアシンアミドを更に含む、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1043]
前記ナイアシンアミドが、約1重量%~約10重量%の範囲で存在する、本発明1042の局所用組成物。
[本発明1044]
オレウロペインを更に含む、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1045]
前記オレウロペインが、約0.030重量%~約0.750重量%の範囲で存在する、本発明1044の局所用組成物。
[本発明1046]
サーマス・サーモフィルス(Thermus thermophilus)発酵物を更に含む、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1047]
前記サーマス・サーモフィルス発酵物が、約0.30重量%~約7.5重量%の範囲で存在する、本発明1046の局所用組成物。
[本発明1048]
シロキクラゲ(Tremella fuciformis)を更に含む、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1049]
前記シロキクラゲが、約0.20重量%~約5.0重量%の範囲で存在する、本発明1048の局所用組成物。
[本発明1050]
ヘプタナトリウムヘキサカルボキシメチルジペプチド-12を更に含む、本発明1001の局所用組成物。
[本発明1051]
前記ヘプタナトリウムヘキサカルボキシメチルジペプチド-12が、約0.1重量%~約10重量%の範囲で存在する、本発明1050の局所用組成物。
[本発明1052]
前記ヘプタナトリウムヘキサカルボキシメチルジペプチド-12が、約0.2重量%~約5重量%の範囲で存在する、本発明1050の局所用組成物。
[本発明1053]
前記局所用組成物が、水溶性である、本発明1001~1052のいずれかの局所用組成物。
[本発明1054]
色素沈着を改善するための局所用組成物であって、
ヘキサペプチド-11と、
ヘキサペプチド-12と、
ラクトフェリンに由来するペプチドと
を含み、
色素沈着を改善する、局所用組成物。
[本発明1055]
前記ヘキサペプチド-12が、パルミトイルヘキサペプチド-12、ミリストイルヘキサペプチド-12、又はこれらの組み合わせを含む、本発明1054の局所用組成物。
[本発明1056]
前記ヘキサペプチド-12が、1~10ppmで存在する、本発明1054の局所用組成物。
[本発明1057]
前記ヘキサペプチド-12が、重量で約0.001(重量%)~約0.025重量%の範囲で存在する、本発明1054の局所用組成物。
[本発明1058]
前記ヘキサペプチド-11が、50~150ppmで存在する、本発明1054の局所用組成物。
[本発明1059]
前記ヘキサペプチド-11が、重量で約0.004(重量%)~約0.100重量%の範囲で存在する、本発明1054の局所用組成物。
[本発明1060]
前記ラクトフェリンに由来するペプチドが、配列番号1の少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、又は30個を超えるアミノ酸を含む、本発明1054の局所用組成物。
[本発明1061]
ホスファチジルセリンを更に含む、本発明1054の局所用組成物。
[本発明1062]
前記ホスファチジルセリンが、重量%で約0.075%以下で存在する、本発明1061の局所用組成物。
[本発明1063]
前記ホスファチジルセリンが、約0.005重量%~約0.1重量%の範囲で存在する、本発明1061の局所用組成物。
[本発明1064]
前記ホスファチジルセリンが、5.0重量%以下で存在する、本発明1061の局所用組成物。
[本発明1065]
ラクトフェリンを更に含む、本発明1054の局所用組成物。
[本発明1066]
前記ラクトフェリンが、約0.25重量%以下で存在する、本発明1065の局所用組成物。
[本発明1067]
前記ラクトフェリンが、約0.005重量%~約0.25重量%の範囲で存在する、本発明1065の局所用組成物。
[本発明1068]
フォトソームを更に含む、本発明1054の局所用組成物。
[本発明1069]
前記フォトソームが、約0.1重量%~約2重量%の範囲で存在する、本発明1068の局所用組成物。
[本発明1070]
シリマリン、セサモール、トラネキサム酸、フィトエン、フィトフルエン、アシュワガンダ抽出物、ヘスペリジン、パンクラチューム・マリチウム、ナイアシンアミド、オレウロペイン、サーマス・サーモフィルス発酵物、シロキクラゲ、ヘプタナトリウムヘキサカルボキシメチルジペプチド-12、又はこれらの組み合わせを更に含む、本発明1054~1069のいずれかの局所用組成物。
[本発明1071]
水溶性である、本発明1054~1070のいずれかの局所用組成物。
[本発明1072]
色素沈着障害又は疾患の結果としての色素沈着を改善する方法であって、本発明1001~1071のいずれかの局所用組成物を投与する段階を含む、方法。
[本発明1073]
前記色素沈着障害又は疾患が、色素沈着過剰である、本発明1072の方法。
[本発明1074]
前記色素沈着障害又は疾患が、炎症後色素沈着過剰(PIH)である、本発明1072の方法。
[本発明1075]
前記色素沈着障害又は疾患が、限局性色素沈着低下又はびまん性色素沈着低下である、本発明1072の方法。
[本発明1076]
前記色素沈着障害又は疾患が、黒色表皮腫、加齢斑(age spot)、白皮症、色素失調症、黒子、肝斑、白色粃糠疹、又は進行性色素性紫斑である、本発明1072の方法。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】配列表
【補正方法】追加
【補正の内容】
【配列表】
2023519384000001.app
【国際調査報告】