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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-11
(54)【発明の名称】表示基板及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20230501BHJP
   G09G 3/3233 20160101ALI20230501BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20230501BHJP
   G09G 3/3266 20160101ALI20230501BHJP
   H10K 59/12 20230101ALI20230501BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20230501BHJP
   H10K 59/131 20230101ALI20230501BHJP
   H10K 50/84 20230101ALI20230501BHJP
【FI】
G09F9/30 338
G09F9/30 365
G09G3/3233
G09G3/20 624B
G09G3/20 680G
G09G3/20 621M
G09G3/20 622E
G09G3/20 622G
G09G3/20 641D
G09G3/3266
G09G3/20 680H
G09G3/20 612E
G09G3/20 611J
G09G3/20 642A
G09G3/20 611D
G09G3/20 611H
G09G3/20 621J
H10K59/12
H01L29/78 613Z
H01L29/78 618C
H01L29/78 612C
H10K59/131
H10K50/84
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021537861
(86)(22)【出願日】2020-09-14
(85)【翻訳文提出日】2021-06-25
(86)【国際出願番号】 CN2020115075
(87)【国際公開番号】W WO2021196530
(87)【国際公開日】2021-10-07
(31)【優先権主張番号】202010234010.7
(32)【優先日】2020-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】519385216
【氏名又は名称】北京京▲東▼方技▲術▼▲開▼▲発▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING BOE TECHNOLOGY DEVELOPMENT CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 407,Building 1,No.9 Dize Road,BDA,Beijing,100176,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】程 ▲鴻▼▲飛▼
(72)【発明者】
【氏名】▲ハオ▼ 学光
(72)【発明者】
【氏名】李 会
(72)【発明者】
【氏名】▲許▼ 晨
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲パン▼
【テーマコード(参考)】
3K107
5C080
5C094
5C380
5F110
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC31
3K107CC35
3K107DD38
3K107DD39
3K107EE03
3K107EE04
3K107HH04
3K107HH05
5C080AA06
5C080BB05
5C080CC03
5C080DD05
5C080DD08
5C080DD10
5C080DD25
5C080DD28
5C080EE25
5C080EE29
5C080FF03
5C080FF11
5C080GG02
5C080GG12
5C080HH09
5C080JJ02
5C080JJ03
5C080JJ06
5C080KK04
5C080KK07
5C080KK08
5C080KK20
5C080KK23
5C080KK43
5C094BA03
5C094BA27
5C094DB01
5C094EA10
5C094FA01
5C380AA01
5C380AB11
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5C380AB23
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5C380BA37
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5C380BB05
5C380BB08
5C380BB23
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5C380DA47
5C380DA57
5C380HA02
5C380HA05
5C380HA13
5F110AA02
5F110AA03
5F110BB01
5F110BB03
5F110DD01
5F110DD02
5F110DD05
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5F110EE03
5F110EE04
5F110EE07
5F110EE24
5F110GG01
5F110GG02
5F110GG05
5F110HJ01
5F110HK02
5F110HK03
5F110HK04
5F110HK07
5F110NN71
5F110NN73
(57)【要約】
本発明は表示基板(20)及び表示装置(40)を提供する。該表示基板はベース基板(101)、該ベース基板(101)に位置する複数のサブ画素(100)、第1電源ライン(250)及び電気接続層(204)を含み、各サブ画素(100)は画素回路(900)を含み、複数の画素回路(900)は第1方向(D1)及び第2方向(D2)に沿って複数行複数列に分布している。該画素回路(900)は該電気接続層(240)によって発光素子(120)に電気的に接続され、該電気接続層(204)の該表示基板の表示エリア(DA)に位置する部分(204a)と該第1電源ライン(250)は前記ベース基板(101)に垂直な方向において重ならない。該表示基板(20)は表示効果の向上に役立つ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示基板であって、
ベース基板、複数のサブ画素、第1電源ライン及び電気接続層を含み、
前記ベース基板は、表示エリア及び非表示エリアを含み、
前記複数のサブ画素は、前記ベース基板の表示エリアに位置し、前記複数のサブ画素のそれぞれは発光素子を駆動して発光させるための画素回路を含み、前記複数のサブ画素の複数の画素回路は第1方向及び第2方向に沿って複数行複数列に分布しており、
前記画素回路は駆動サブ回路、データ書き込みサブ回路、補償サブ回路及び記憶サブ回路を含み、
前記駆動サブ回路は制御端子、第1端子及び第2端子を含み、前記発光素子に接続され、発光素子を流れる駆動電流を制御するように構成され、
前記データ書き込みサブ回路は制御端子、第1端子及び第2端子を含み、前記データ書き込みサブ回路の制御端子は第1走査信号を受信するように構成され、前記データ書き込みサブ回路の第1端子はデータ信号を受信するように構成され、前記データ書き込みサブ回路の第2端子は前記駆動サブ回路に電気的に接続され、前記データ書き込みサブ回路は前記第1走査信号に応答して前記データ信号を前記駆動サブ回路の第1端子に書き込むように構成され、
前記補償サブ回路は制御端子、第1端子及び第2端子を含み、前記補償サブ回路の制御端子は第2走査信号を受信するように構成され、前記補償サブ回路の第1端子及び第2端子はそれぞれ前記駆動サブ回路の制御端子及び第2端子に電気的に接続され、前記補償サブ回路は前記第2走査信号に応答して前記駆動サブ回路に対して閾値補償を行うように構成され、
前記記憶サブ回路は前記駆動サブ回路の制御端子及び第1電圧端子に電気的に接続され、前記データ信号を記憶するように構成され、前記記憶サブ回路は第1電極及び第2電極を有する記憶コンデンサを含み、前記記憶コンデンサの第1電極は前記第1電圧端子に電気的に接続され、前記記憶コンデンサの第2電極は前記駆動サブ回路の制御端子に電気的に接続され、
前記第1電源ラインは、前記表示エリアに位置し、前記第1方向に沿って延在し、前記第1電圧端子に接続され、且つ前記複数のサブ画素に第1電源電圧を供給するように構成され、
前記電気接続層は、前記画素回路の前記ベース基板を離れる側に位置し、前記電気接続層は前記表示エリアに位置する第1部分を含み、前記第1部分は複数の第1接続電極を含み、前記複数の第1接続電極はそれぞれ前記複数のサブ画素に1対1で対応して設置され、
各サブ画素の画素回路は第1ビアを介して対応する第1接続電極に電気的に接続され、各サブ画素に対応する第1接続電極は第2ビアを介して前記発光素子に電気的に接続されるように構成され、それにより前記サブ画素の画素回路を発光素子に電気的に接続し、前記第1ビアと前記第2ビアは前記ベース基板に垂直な方向において重ならず、
前記電気接続層の第1部分と前記第1電源ラインは前記ベース基板に垂直な方向において重ならない、表示基板。
【請求項2】
前記第1ビアと第2ビアは前記第1方向に沿って配列される、請求項1に記載の表示基板。
【請求項3】
前記非表示エリアに位置する電源信号ライン及びゲート駆動回路をさらに含み、
前記ゲート駆動回路は前記サブ画素に前記第1走査信号及び前記第2走査信号を供給するように構成され、前記電源信号ラインは前記サブ画素のゲート駆動回路に電源信号を供給するように構成され、
前記電気接続層は前記非表示エリアに位置する第2部分をさらに含み、前記第2部分は補助信号ラインを含み、前記補助信号ラインは前記電源信号ラインに並列に接続される、請求項1又は2に記載の表示基板。
【請求項4】
前記ゲート駆動回路は複数のシフトレジスタユニットを含み、前記複数のシフトレジスタユニットは前記複数行のサブ画素に1対1で対応して接続され、且つ出力ノードによって対応する一行のサブ画素に前記第1走査信号及び前記第2走査信号を出力するように構成され、
各シフトレジスタユニットは前記出力ノードに接続される第1コンデンサを含み、前記第1コンデンサは第1電極及び第2電極を含み、
前記電気接続層の第2部分はさらに補助コンデンサ電極を含み、前記補助コンデンサ電極は前記第1コンデンサの第1電極又は第2電極に並列に接続される、請求項3に記載の表示基板。
【請求項5】
前記サブ画素はさらに第1発光制御サブ回路を含み、第1発光制御サブ回路は制御端子、第1端子及び第2端子を含み、第1端子は駆動サブ回路に電気的に接続され、第2端子は第3ビアを介して第1接続電極に電気的に接続されるように構成され、制御端子は第1発光制御信号を受信するように構成され、
前記第1発光制御サブ回路は第1発光制御信号に応答して駆動電流を発光素子に印加できるように構成され、
前記第1ビア、前記第2ビア及び前記第3ビアは前記ベース基板に垂直な方向においていずれも重ならない、請求項1~4のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項6】
前記表示基板はさらに第1発光制御ラインを含み、前記第1発光制御ラインは前記第2方向に沿って延在し、且つ前記第1発光制御信号を供給するように前記第1発光制御サブ回路の制御端子に接続され、
前記第1ビアの前記ベース基板上での正投影と前記第2ビアの前記ベース基板上での正投影はそれぞれ前記第1発光制御ラインの前記ベース基板上での正投影の両側に位置する、請求項5に記載の表示基板。
【請求項7】
少なくとも1つのサブ画素については、前記第1接続電極の前記第2ビアから露出する部分はベース基板に対する傾斜面を有する、請求項1~6のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項8】
各サブ画素はさらに第2接続電極を含み、前記第2接続電極は前記記憶コンデンサの第1電極の、前記ベース基板を離れる側に位置し、
前記第2接続電極はそれぞれ前記記憶コンデンサの第2電極及び前記補償サブ回路の第2端子に接続される、請求項1~7のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項9】
前記第2接続電極と前記第1接続電極はベース基板に垂直な方向において重なる、請求項8に記載の表示基板。
【請求項10】
前記駆動サブ回路は第1トランジスタを含み、前記第1トランジスタのゲート、第1電極及び第2電極はそれぞれ前記駆動サブ回路の制御端子、第1端子及び第2端子とされる、請求項8又は9に記載の表示基板。
【請求項11】
前記記憶コンデンサの第1電極は第4ビアを含み、前記第2接続電極は前記第4ビアを介して前記記憶コンデンサの第2電極に電気的に接続される、請求項10に記載の表示基板。
【請求項12】
前記第4ビアと前記第1トランジスタの活性層は前記ベース基板に垂直な方向において重ならない、請求項11に記載の表示基板。
【請求項13】
前記第1トランジスタの活性層は折り曲げ構造を含む、請求項10~12のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項14】
前記第1トランジスタの活性層は「Ω」形又は「几」字形と類似し、第1部分、第2部分及び接続部を含み、
前記活性層の第1部分及び第2部分はいずれも直線形状であって、同一の水平線に位置せず、前記活性層の接続部は前記第1部分と第2部分を接続し、円弧状である、請求項13に記載の表示基板。
【請求項15】
前記活性層の接続部の平均幅は前記第1部分又は前記第2部分の平均幅より大きい、請求項14に記載の表示基板。
【請求項16】
さらにデータラインを含み、
前記データラインは前記第1方向に沿って延在し、且つ前記データ信号を供給するように前記データ書き込みサブ回路の第1端子に接続され、
前記記憶コンデンサの第1電極と前記第1トランジスタの第1電極はベース基板に垂直な方向において重なり、
前記第1トランジスタの第1電極は前記データライン寄りの前記第1方向に沿う第1電極側縁を有し、
前記記憶コンデンサの第1電極は前記データライン寄りの前記第1方向に沿うコンデンサ電極側縁を有し、
前記第2方向において、前記コンデンサ電極側縁は前記第1電極側縁より前記データラインに近い、請求項10~15のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項17】
前記非表示エリアはボンディングエリアを含み、前記電気接続層は前記非表示エリアに位置する第2部分をさらに含み、前記第2部分は前記非表示エリアに位置するボンディング電極を含み、
前記表示基板はさらに補助ボンディング電極を含み、前記補助ボンディング電極と前記第1電源ラインは同一層に設置され、材料が同じであり、且つ前記ボンディング電極にラップされる、請求項1~16のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項18】
前記電気接続層の第2部分は前記非表示エリアに位置する配線をさらに含み、前記配線の一端は前記ボンディング電極に接続され、他端は前記表示エリアまで延在し、
前記非表示エリアはさらに折り曲げエリアを含み、前記配線の一部は前記折り曲げエリアに位置する、請求項17に記載の表示基板。
【請求項19】
さらに有機絶縁層を含み、
前記有機絶縁層は前記電気接続層と前記画素回路との間に位置し、前記第1ビアは前記有機絶縁層内に位置し、
前記有機絶縁層は前記折り曲げエリアに位置する折り曲げ部を含み、前記折り曲げ部は前記配線の前記ベース基板に近い側に位置し、前記ベース基板に直接に接触する、請求項18に記載の表示基板。
【請求項20】
前記電気接続層の前記表示エリアに位置するすべてのパターンと前記第1電源ラインは前記ベース基板に垂直な方向において重ならない、請求項1~19のいずれか1項に記載の表示基板。
【請求項21】
請求項1~20のいずれか1項に記載の表示基板を含む表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2020年3月30日に提出した中国特許出願第202010234010.7号の優先権を主張し、ここで、上記中国特許出願に開示されている全内容が本願の一部として援用される。
【0002】
本開示の実施例は表示基板及び表示装置に係るものである。
【背景技術】
【0003】
OLED(Organic Light-Emitting Diode、有機発光ダイオード)表示分野において、高解像度製品の迅速な発展に伴い、表示基板の構造設計、例えば画素及び信号ラインの分布等に対して、より高い要件が求められる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の少なくとも1つの実施例は表示基板を提供するものであり、前記表示基板は、ベース基板、複数のサブ画素、第1電源ライン及び電気接続層を含み、前記ベース基板は表示エリア及び非表示エリアを含み、前記複数のサブ画素は前記ベース基板の表示エリアに位置し、前記複数のサブ画素のそれぞれは発光素子を駆動して発光させるための画素回路を含み、前記複数のサブ画素の複数の画素回路は第1方向及び第2方向に沿って複数行複数列に分布しており、前記画素回路は駆動サブ回路、データ書き込みサブ回路、補償サブ回路及び記憶サブ回路を含み、前記駆動サブ回路は制御端子、第1端子及び第2端子を含み、前記発光素子に接続され、発光素子を流れる駆動電流を制御するように構成され、前記データ書き込みサブ回路は制御端子、第1端子及び第2端子を含み、前記データ書き込みサブ回路の制御端子は第1走査信号を受信するように構成され、前記データ書き込みサブ回路の第1端子はデータ信号を受信するように構成され、前記データ書き込みサブ回路の第2端子は前記駆動サブ回路に電気的に接続され、前記データ書き込みサブ回路は前記第1走査信号に応答して前記データ信号を前記駆動サブ回路の第1端子に書き込むように構成され、前記補償サブ回路は制御端子、第1端子及び第2端子を含み、前記補償サブ回路の制御端子は第2走査信号を受信するように構成され、前記補償サブ回路の第1端子及び第2端子はそれぞれ前記駆動サブ回路の制御端子及び第2端子に電気的に接続され、前記補償サブ回路は前記第2走査信号に応答して前記駆動サブ回路に対して閾値補償を行うように構成され、前記記憶サブ回路は前記駆動サブ回路の制御端子及び第1電圧端子に電気的に接続され、且つ前記データ信号を記憶するように構成され、前記記憶サブ回路は第1電極及び第2電極を有する記憶コンデンサを含み、前記記憶コンデンサの第1電極は前記第1電圧端子に電気的に接続され、記憶コンデンサの第2電極は前記駆動サブ回路の制御端子に電気的に接続される。前記第1電源ラインは前記表示エリアに位置し、前記第1方向に沿って延在し、前記第1電圧端子に接続され、且つ前記複数のサブ画素に第1電源電圧を供給するように構成される。前記電気接続層は前記画素回路の前記ベース基板を離れる側に位置し、前記電気接続層は表示エリアに位置する第1部分を含み、前記第1部分は複数の第1接続電極を含み、前記複数の第1接続電極はそれぞれ前記複数のサブ画素に1対1で対応して設置され、各サブ画素の画素回路は第1ビアを介して対応する第1接続電極に電気的に接続され、各サブ画素に対応する第1接続電極は第2ビアを介して前記発光素子に電気的に接続されるように構成され、それにより前記サブ画素の画素回路を発光素子に電気的に接続し、前記第1ビアと前記第2ビアは前記ベース基板に垂直な方向において重ならず、前記電気接続層の第1部分と前記第1電源ラインは前記ベース基板に垂直な方向において重ならない。
【0005】
いくつかの例では、前記第1ビアと第2ビアは前記第1方向に沿って配列される。
【0006】
いくつかの例では、前記表示基板は前記非表示エリアに位置する電源信号ライン及びゲート駆動回路をさらに含み、前記ゲート駆動回路は前記サブ画素に前記第1走査信号及び前記第2走査信号を供給するように構成され、前記電源信号ラインは前記サブ画素のゲート駆動回路に電源信号を供給するように構成され、前記電気接続層は前記非表示エリアに位置する第2部分をさらに含み、前記第2部分は補助信号ラインを含み、前記補助信号ラインは前記電源信号ラインに並列に接続される。
【0007】
いくつかの例では、前記ゲート駆動回路は複数のシフトレジスタユニットを含み、前記複数のシフトレジスタユニットは前記複数行のサブ画素に1対1で対応して接続され、且つ出力ノードによって対応する一行のサブ画素に前記第1走査信号及び前記第2走査信号を出力するように構成され、各シフトレジスタユニットは前記出力ノードに接続される第1コンデンサを含み、前記第1コンデンサは第1電極及び第2電極を含み、前記電気接続層の第2部分はさらに補助コンデンサ電極を含み、前記補助コンデンサ電極は前記第1コンデンサの第1電極又は第2電極に並列に接続される。
【0008】
いくつかの例では、前記サブ画素はさらに第1発光制御サブ回路を含み、第1発光制御サブ回路は制御端子、第1端子及び第2端子を含み、第1端子は駆動サブ回路に電気的に接続され、第2端子は第3ビアを介して第1接続電極に電気的に接続されるように構成され、制御端子は第1発光制御信号を受信するように構成され、前記第1発光制御サブ回路は第1発光制御信号に応答して駆動電流を発光素子に印加させるように構成され、前記第1ビア、前記第2ビア及び前記第3ビアは前記ベース基板に垂直な方向においていずれも重ならない。
【0009】
いくつかの例では、前記表示基板はさらに第1発光制御ラインを含み、前記第1発光制御ラインは前記第2方向に沿って延在し、且つ前記第1発光制御信号を供給するように前記第1発光制御サブ回路の制御端子に接続され、前記第1ビアの前記ベース基板上での正投影と前記第2ビアの前記ベース基板上での正投影はそれぞれ前記第1発光制御ラインの前記ベース基板上での正投影の両側に位置する。
【0010】
いくつかの例では、少なくとも1つのサブ画素については、前記第1接続電極の前記第2ビアから露出する部分はベース基板に対する傾斜面を有する。
【0011】
いくつかの例では、各サブ画素はさらに第2接続電極を含み、前記第2接続電極は前記記憶コンデンサの第1電極の前記ベース基板を離れる側に位置し、前記第2接続電極はそれぞれ前記記憶コンデンサの第2電極及び前記補償サブ回路の第2端子に接続される。
【0012】
いくつかの例では、前記第2接続電極と前記第1接続電極はベース基板に垂直な方向において重なる。
【0013】
いくつかの例では、前記駆動サブ回路は第1トランジスタを含み、前記第1トランジスタのゲート、第1電極及び第2電極はそれぞれ前記駆動サブ回路の制御端子、第1端子及び第2端子とされる。
【0014】
いくつかの例では、前記記憶コンデンサの第1電極は第4ビアを含み、前記第2接続電極は前記第4ビアを介して前記記憶コンデンサの第2電極に電気的に接続される。
【0015】
いくつかの例では、前記第4ビアと前記第1トランジスタの活性層は前記ベース基板に垂直な方向において重ならない。
【0016】
いくつかの例では、前記第1トランジスタの活性層は折り曲げ構造を含む。
【0017】
いくつかの例では、前記第1トランジスタの活性層は「Ω」形又は「几」字形と類似し、第1部分、第2部分及び接続部を含み、前記活性層の第1部分及び第2部分はいずれも直線形状であって、同一の水平線に位置せず、前記活性層の接続部は前記第1部分と第2部分を接続し、円弧状である。
【0018】
いくつかの例では、前記活性層の接続部の平均幅は前記第1部分又は前記第2部分の平均幅より大きい。
【0019】
いくつかの例では、前記表示基板はさらにデータラインを含み、前記データラインは前記第1方向に沿って延在し、且つ前記データ信号を供給するように前記データ書き込みサブ回路の第1端子に接続され、前記記憶コンデンサの第1電極と前記第1トランジスタの第1電極はベース基板に垂直な方向において重なり、前記第1トランジスタの第1電極は前記データライン寄りの前記第1方向に沿う第1電極側縁を有し、前記記憶コンデンサの第1電極は前記データライン寄りの前記第1方向に沿うコンデンサ電極側縁を有し、前記第2方向において、前記コンデンサ電極側縁は前記第1電極側縁より前記データラインに近い。
【0020】
いくつかの例では、前記非表示エリアはボンディングエリアを含み、前記電気接続層は前記非表示エリアに位置する第2部分をさらに含み、前記第2部分は前記非表示エリアに位置するボンディング電極を含み、前記表示基板はさらに補助ボンディング電極を含み、前記補助ボンディング電極と前記第1電源ラインは同一層に設置され、材料が同じであり、且つ前記ボンディング電極にラップされる。
【0021】
いくつかの例では、前記電気接続層の第2部分は前記非表示エリアに位置する配線をさらに含み、前記配線の一端は前記ボンディング電極に接続され、他端は前記表示エリアまで延在し、前記非表示エリアはさらに折り曲げエリアを含み、前記配線の一部は前記折り曲げエリアに位置する。
【0022】
いくつかの例では、前記表示基板はさらに有機絶縁層を含み、前記有機絶縁層は前記電気接続層と前記画素回路との間に位置し、前記第1ビアは前記有機絶縁層内に位置し、前記有機絶縁層は折り曲げエリアに位置する折り曲げ部を含み、前記折り曲げ部は前記配線の前記ベース基板に近い側に位置する。
【0023】
いくつかの例では、前記電気接続層の前記表示エリアに位置するすべてのパターンと前記第1電源ラインは前記ベース基板に垂直な方向において重ならない。
【0024】
本開示の実施例は上記表示基板を含む表示装置をさらに提供する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本開示の実施例の技術案をさらに明確に説明するために、以下、実施例又は関連技術の説明に必要な図面について簡単に説明するが、言うまでもないが、下記に記載の図面は本開示のいくつかの実施例に係るものに過ぎず、本開示に対し制限するものではない。
【0026】
図1A図1Aは本開示の少なくとも1つの実施例による表示基板の模式図1である。
図1B図1Bは本開示の少なくとも1つの実施例による表示基板における画素回路図1である。
図1C図1Cは本開示の少なくとも1つの実施例による表示基板における画素回路図2である。
図2A図2Aは本開示の少なくとも1つの実施例による表示基板の模式図2である。
図2B図2Bは本開示の少なくとも1つの実施例による表示基板の模式図3である。
図2C図2C図2Aの断面線A1-A2に沿う断面図の一例である。
図3図3は本開示の少なくとも1つの実施例による表示基板の模式図4である。
図4A図4A図2Aの断面線A1-A2に沿う断面図の別の例である。
図4B図4B図2Aの断面線A1-A2に沿う断面図のさらなる例である。
図5図5は本開示の少なくとも1つの実施例による表示基板の模式図5である。
図6A図6Aは本開示の少なくとも1つの実施例によるゲート駆動回路の模式図である。
図6B図6Bは本開示の少なくとも1つの実施例による表示基板の模式図6である。
図6C図6C図6Bの断面線B1-B2に沿う断面図である。
図6D図6D図6Bの断面線E1-E2に沿う断面図である。
図7A図7A図1Aの断面線D1-D2に沿う断面図の一例である。
図7B図7B図1Aの断面線D1-D2に沿う断面図の別の例である。
図8図8は本開示の少なくとも1つの実施例による表示パネルの模式図である。
図9図9は本開示の少なくとも1つの実施例による表示装置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照して、本開示の実施例の技術案を明確且つ完全に説明し、図面に示され且つ以下の説明において詳しく説明される制限的ではない例示的な実施例を参照して、本開示の例示的な実施例及びそれらの複数の特徴や有利な細部をさらに網羅的に説明する。なお、図に示される特徴は必ずしも実際の割合で描かれたものであるとは限らない。本開示では、本開示の例示的な実施例を明確にするために、既知材料、コンポーネント及びプロセス技術の説明は省略する。与えられた例は本開示の例示的な実施例の実施を理解しやすくし、さらに当業者が例示的な実施例を実施できるようにすることだけを意図している。従って、これらの例は本開示の実施例の範囲を制限するものであると理解されるべきではない。
【0028】
特に定義しない限り、本開示に使用される技術用語又は科学用語は当業者が理解される一般的な意味を有すると理解すべきである。本開示に使用される「第1」、「第2」及び類似の用語はいかなる順序、数又は重要性を示すものでもなく、異なる構成部分を区別するものに過ぎない。「含む」又は「包含」等の類似の用語とは該用語の前に出現する素子又は物品が該用語の後で列挙した素子又は物品及びその同等物を含むが、他の素子又は物品を排除しないことを意味する。「上」、「下」、「左」、「右」等は相対位置関係を示すためのものに過ぎず、説明対象の絶対位置が変化すると、該相対位置関係も対応して変化する。
【0029】
OLED(Organic Light-Emitting Diode、有機発光ダイオード)表示分野において、高解像度製品の迅速な発展に伴い、表示基板の構造設計、例えば画素及び信号ラインの分布等のいずれに対しても、より高い要件が求められる。例えば、解像度4KのOLED表示装置と比べて、大寸法で解像度8KのOLED表示装置は設置されるサブ画素ユニットの個数を倍増する必要があるため、画素密度がその分倍増し、一方では、信号ラインの線幅が小さくなるため、信号ライン自体の抵抗が大きくなってしまい、他方では、信号ライン同士のオーバーラップが多くなるため、信号ラインの寄生容量が大きくなり、以上に起因して、信号ラインの抵抗容量結合型負荷が大きくなる。それに対応して、抵抗容量結合型負荷による信号遅延(RC delay)及び電圧降下(IR drop)、電圧上昇(IR rise)等の現象もひどくなる。これらの現象は表示製品の表示品質にひどく影響する。例えば、レイアウト設計がよりコンパクトになると、画素電極の平坦度に影響し、それにより発光の均一性に影響し、表示効果が低下する。
【0030】
図1Aは本開示の少なくとも1つの実施例による表示基板の模式図である。図1Aに示すように、該表示基板20は表示エリアDAと、表示エリアDA外の非表示エリアNDAとを含み、表示エリアDAにはアレイ状に分布している複数のサブ画素100、複数本のゲートライン11及び複数本のデータライン12が設置されている。各サブ画素100は発光素子と、該発光素子を駆動する画素回路とを含む。複数本のゲートライン11と複数本のデータライン12は互いに交差して表示エリアにおいてアレイ状に分布している複数の画素領域を定義し、各画素領域に1つのサブ画素100の画素回路が設置される。該画素回路は例えば通常の画素回路であり、例えば2T1C(即ち、2つのトランジスタ及び1つのコンデンサ)画素回路、4T2C、5T1C、7T1C等のnTmC(nとmが正の整数であって、nが2以上である)画素回路である。且つ、異なる実施例において、該画素回路はさらに補償サブ回路を含んでもよく、該補償サブ回路は内部補償サブ回路又は外部補償サブ回路を含み、補償サブ回路はトランジスタ、コンデンサ等を含んでもよい。例えば、必要に応じて、該画素回路はさらにリセット回路、発光制御サブ回路、検出回路等を含んでもよい。例えば、該表示基板は非表示エリアNDAに位置するゲート駆動回路13及びデータ駆動回路(図示せず)をさらに含んでもよい。該ゲート駆動回路13は様々な走査信号(例えば、下記第1走査信号及び第2走査信号)を供給するようにゲートライン11によって画素回路に接続され、該データ駆動サブ回路はデータ信号を供給するようにデータライン12によって画素回路に接続される。図1Aに示すように、該表示基板20は2つのゲート駆動回路13を含み、2つのゲート駆動回路13はそれぞれ表示エリアDAの両側に位置し、それぞれ奇数行及び偶数行のゲートラインに接続され、このような設置は、ゲート駆動回路の応答速度を向上させることができる。図1Aに示されるゲート駆動回路13、ゲートライン11及びデータライン12の表示基板上での位置関係は例示的なものに過ぎず、実際の分布位置は必要に応じて設計されてもよい。
【0031】
例えば、図1Aに示すように、該表示基板20の非表示エリアNDAはさらにボンディングエリアBPを含み、該ボンディングエリアBPにボンディング電極(bonding pad)80が設置され、該ボンディング電極は外部素子(例えば、駆動チップ)とボンディング(Bonding)し、それにより表示エリアの画素アレイ構造に様々な信号、例えば電源電圧信号、タイミング信号等を供給することに用いられる。例えば、表示基板20の製造が完了したとき、該ボンディング電極80は露出状態である。図1Aはゲート駆動回路13及びデータライン12に接続されるボンディング電極80を模式的に示すが、本開示の各実施例はこれに限らない。表示エリアDA内の画素アレイ構造は配線81によってボンディング電極80に接続され、それにより画素アレイ構造とボンディング電極との間の信号の伝送を実現する。
【0032】
例えば、表示基板20はフレキシブル基板であり、該表示基板20の非表示エリアNDAはさらに折り曲げエリアBAを含んでもよい。図1Aに示すように、該折り曲げエリアBAは表示エリアDAとボンディングエリアBPとの間に位置し、折り曲げエリアBAを折り曲げることによりボンディングエリアBPを表示基板20の裏面に折り曲げることができ、それにより狭額縁表示を実現する。例えば、折り曲げエリアBAは表示エリアDAとボンディングエリアBPとの間に位置する。
【0033】
例えば、表示基板20はさらに制御回路(図示せず)を含んでもよい。例えば、該制御回路はデータ駆動回路を制御して該データ信号を印加させるとともに、ゲート駆動回路を制御して該走査信号を印加するように構成される。該制御回路の一例はタイミング制御回路(T-con)である。制御回路は、例えばプロセッサとメモリを含むなど、様々な形態を有してもよく、メモリは実行可能コードを含み、プロセッサは該実行可能コードを実行して上記検出方法を実行する。
【0034】
例えば、プロセッサは中央処理装置(CPU)又はデータ処理機能及び/又は命令実行機能を持つ他の形式の処理装置であってもよく、例えば、マイクロプロセッサ、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)等を含んでもよい。
【0035】
例えば、記憶装置は1つ又は複数のコンピュータプログラム製品を含んでもよく、前記コンピュータプログラム製品は様々な形式のコンピュータ可読記憶媒体、例えば揮発性メモリ及び/又は不揮発性メモリを含んでもよい。揮発性メモリは例えばランダムアクセスメモリ(RAM)及び/又はキャッシュメモリ(cache)等を含んでもよい。不揮発性メモリは例えば読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク、フラッシュメモリ等を含んでもよい。コンピュータ可読記憶媒体において1つ又は複数のコンピュータプログラム命令が記憶されてもよく、プロセッサは該プログラム命令の所望機能を実行することができる。コンピュータ可読記憶媒体において様々なアプリケーションプログラム及び様々なデータがさらに記憶されてもよい。
【0036】
該画素回路は駆動サブ回路、データ書き込みサブ回路、補償サブ回路及び記憶サブ回路を含んでもよく、必要に応じて、さらに発光制御サブ回路、リセット回路等を含んでもよい。
【0037】
図1Bに画素回路の模式図を示す。図1Bに示すように、該画素回路900は駆動サブ回路122、データ書き込みサブ回路126、補償サブ回路128、記憶サブ回路127、第1発光制御サブ回路123、第2発光制御サブ回路124、及びリセット回路129を含む。
【0038】
例えば、駆動サブ回路122は制御端子131、第1端子132及び第2端子133を含み、発光素子120を流れる駆動電流を制御するように構成され、且つ、駆動サブ回路122の制御端子131は第1ノードN1に接続され、駆動サブ回路122の第1端子132は第2ノードN2に接続され、駆動サブ回路122の第2端子133は第3ノードN3に接続される。
【0039】
例えば、データ書き込みサブ回路126は制御端子、第1端子及び第2端子を含み、その制御端子は第1走査信号を受信するように構成され、第1端子はデータ信号を受信するように構成され、第2端子は駆動サブ回路122の第1端子132(第2ノードN2)に接続され、且つ該第1走査信号Ga1に応答して該データ信号を駆動サブ回路122の第1端子132に書き込むように構成される。例えば、データ書き込みサブ回路126の第1端子は該データ信号を受信するようにデータライン12に接続され、制御端子は該第1走査信号Ga1を受信するようにゲートライン11に接続される。
【0040】
例えば、データ書き込み段階において、データ書き込みサブ回路126は第1走査信号Ga1に応答してオンになり、それによりデータ信号を駆動サブ回路122の第1端子132(第2ノードN2)に書き込んで、データ信号を記憶サブ回路127に記憶することができ、これにより、例えば発光段階において該データ信号に基づいて発光素子120を駆動して発光させる駆動電流を生成することができる。
【0041】
例えば、補償サブ回路128は制御端子、第1端子及び第2端子を含み、その制御端子は第2走査信号Ga2を受信するように構成され、その第1端子及び第2端子はそれぞれ駆動サブ回路122の制御端子131及び第2端子133に電気的に接続され、該補償サブ回路は該第2走査信号に応答して該駆動サブ回路120に対して閾値補償を行うように構成される。
【0042】
例えば、記憶サブ回路127は駆動サブ回路122の制御端子131及び第1電圧端子VDDに電気的に接続され、データ書き込みサブ回路126が書き込んだデータ信号を記憶するように構成される。例えば、データ書き込み及び補償段階において、補償サブ回路128は該第2走査信号Ga2に応答してオンになり、それによりデータ書き込みサブ回路126が書き込んだデータ信号を該記憶サブ回路127に記憶することができる。例えば、また、データ書き込み及び補償段階において、補償サブ回路128は駆動サブ回路122の制御端子131及び第2端子133を電気的に接続することができ、それにより駆動サブ回路122の閾値電圧の関連情報も該記憶サブ回路に記憶することができ、これにより、例えば発光段階において、記憶されたデータ信号及び閾値電圧を利用して駆動サブ回路122を制御して、駆動サブ回路122の出力を補償することができる。
【0043】
例えば、第1発光制御サブ回路123は駆動サブ回路122の第1端子132(第2ノードN2)及び第1電圧端子VDDに接続され、第1発光制御信号に応答して第1電圧端子VDDの第1電源電圧を駆動サブ回路122の第1端子132に印加するように構成される。例えば、図1Bに示すように、第1発光制御サブ回路123は第1発光制御端子EM1、第1電圧端子VDD及び第2ノードN2に接続される。
【0044】
例えば、第2発光制御サブ回路124は第2発光制御端子EM2、発光素子120の第1端子134及び駆動サブ回路122の第2端子133に接続され、第2発光制御信号に応答して駆動電流を発光素子122に印加するように構成される。
【0045】
例えば、発光段階においては、第2発光制御サブ回路124は第2発光制御端子EM2が供給した第2発光制御信号に応答してオンになり、それにより駆動サブ回路122は第2発光制御サブ回路124によって発光素子120に電気的に接続され、これにより、発光素子120を駆動して駆動電流の制御によって発光させ、非発光段階においては、第2発光制御サブ回路124は第2発光制御信号に応答してオフになり、それにより電流が発光素子120を流れて発光素子120を発光させることを回避し、対応する表示装置のコントラストを向上させることができる。
【0046】
さらに例えば、初期化段階において、第2発光制御サブ回路124は第2発光制御信号に応答してオンになることもでき、それによりリセット回路と組み合わせて駆動サブ回路122及び発光素子120をリセット操作することができる。
【0047】
例えば、第2発光制御信号EM2は第1発光制御信号EM1と同じであってもよく、異なってもよく、例えば、両方は同じ又は異なる信号出力端子に接続されてもよい。
【0048】
例えば、リセット回路129はリセット電圧端子Vinit及び発光素子120の第1端子134(第4ノードN4)に接続され、リセット信号に応答してリセット電圧を発光素子120の第1端子134に印加するように構成される。他のいくつかの例では、図1Bに示すように、該リセット信号は駆動サブ回路の制御端子131、即ち第1ノードN1に印加されてもよい。例えば、リセット信号は該第2走査信号であり、リセット信号はまた第2走査信号と同期する他の信号であってもよく、本開示の実施例はこれを制限しない。例えば、図1Bに示すように、該リセット回路129はそれぞれ発光素子120の第1端子134、リセット電圧端子Vinit及びリセット制御端子Rst(リセット制御ライン)に接続される。例えば、初期化段階において、リセット回路129はリセット信号に応答してオンになり、それによりリセット電圧を発光素子120の第1端子134及び第1ノードN1に印加することができ、これにより、駆動サブ回路122、補償サブ回路128及び発光素子120をリセット操作して、以前の発光段階の影響を解消することができる。
【0049】
例えば、発光素子120は第1端子134及び第2端子135を含み、発光素子120の第1端子134は駆動サブ回路122の第2端子133に結合されるように構成され、発光素子120の第2端子135は第2電圧端子VSSに接続されるように構成される。例えば、1つの例では、図1Bに示すように、発光素子120の第1端子134は第2発光制御サブ回路124によって第3ノードN3に接続されてもよい。本開示の実施例はこの状況を含むが、それに限らない。例えば、発光素子120は様々なタイプのOLED、例えばトップエミッション、ボトムエミッション、両側エミッション等であってもよく、赤色光、緑色光、青色光又は白色光等を発することができ、該OLEDの第1電極及び第2電極はそれぞれ該発光素子の第1端子134及び第2端子135とされる。本開示の実施例は発光素子の具体的な構造を制限しない。
【0050】
なお、本開示の少なくとも1つの実施例の説明において、第1ノードN1、第2ノードN2、第3ノードN3及び第4ノードN4は必ずしも実際に存在する部材を示すとは限らず、回路図における関連回路が接続する合流点を示す。
【0051】
なお、本開示の実施例の説明において、符号Vdはデータ信号端子を示すだけでなく、データ信号のレベルを示すこともできる。同様に、符号Ga1、Ga2は第1走査信号、第2走査信号を示すだけでなく、第1走査信号端子及び第2走査信号端子を示すこともでき、Rstはリセット制御端子を示すだけでなく、リセット信号を示すこともでき、符号Vinitはリセット電圧端子を示すだけでなく、リセット電圧を示すこともでき、符号VDDは第1電圧端子を示すだけでなく、第1電源電圧を示すこともでき、符号VSSは第2電圧端子を示すだけでなく、第2電源電圧を示すこともできる。下記各実施例は以上と同様であり、ここで詳細な説明は省略する。
【0052】
図1C図1Bに示される画素回路の1つの具体的な実現例の回路図である。図1Cに示すように、該画素回路900は第1~第7トランジスタT1、T2、T3、T4、T5、T6、T7と、記憶コンデンサCstとを含む。例えば、第1トランジスタT1は駆動トランジスタとされ、残りの第2~第7トランジスタはスイッチングトランジスタとされる。
【0053】
例えば、図1Cに示すように、駆動サブ回路122は第1トランジスタT1として実現されてもよい。第1トランジスタT1のゲートは駆動サブ回路122の制御端子131とされ、第1ノードN1に接続され、第1トランジスタT1の第1電極は駆動サブ回路122の第1端子132とされ、第2ノードN2に接続され、第1トランジスタT1の第2電極は駆動サブ回路122の第2端子133とされ、第3ノードN3に接続される。
【0054】
例えば、図1Cに示すように、データ書き込みサブ回路126は第2トランジスタT2として実現されてもよい。第2トランジスタT2のゲートは第1走査信号を受信するように第1走査ライン(第1走査信号端子Ga1)に接続され、第2トランジスタT2の第1電極はデータ信号を受信するようにデータライン(データ信号端子Vd)に接続され、第2トランジスタT2の第2電極は駆動サブ回路122の第1端子132(第2ノードN2)に接続される。例えば、該第2トランジスタT2はP型トランジスタであり、例えば、活性層は低温多結晶シリコンドープ薄膜トランジスタである。
【0055】
例えば、図1Cに示すように、補償サブ回路128は第3トランジスタT3として実現されてもよい。第3トランジスタT3のゲートは第2走査信号を受信するように第2走査ライン(第2走査信号端子Ga2)に接続されるように構成され、第3トランジスタT3の第1電極は駆動サブ回路122の制御端子131(第1ノードN1)に接続され、第3トランジスタT3の第2電極は駆動サブ回路122の第2端子133(第3ノードN3)に接続される。
【0056】
例えば、図1Cに示すように、記憶サブ回路127は記憶コンデンサCstとして実現されてもよい。該記憶コンデンサCstは第1電極Ca及び第2電極Cbを含み、該記憶コンデンサの第1電極Caは第1電圧端子VDDに結合され、例えば電気的に接続され、該記憶コンデンサの第2電極Cbは駆動サブ回路122の制御端子131に結合され、例えば電気的に接続される。
【0057】
例えば、図1Cに示すように、第1発光制御サブ回路123は第4トランジスタT4として実現されてもよい。第4トランジスタT4のゲートは第1発光制御信号を受信するように第1発光制御ライン(第1発光制御端子EM1)に接続され、第4トランジスタT4の第1電極は第1電源電圧を受信するように第1電圧端子VDDに接続され、第4トランジスタT4の第2電極は駆動サブ回路122の第1端子132(第2ノードN2)に接続される。
【0058】
例えば、発光素子120の第1端子及び第2端子はそれぞれ該発光素子の第1電極及び第2電極と称されてもよい。例えば、該発光素子120は具体的には、発光ダイオード例えばOLEDとして実現されてもよく、その第1電極134(例えば、陽極)は第4ノードN4に接続され、第2発光制御サブ回路124によって駆動サブ回路122の第2端子133から駆動電流を受信するように構成され、発光素子120の第2電極135(例えば、陰極)は第2電源電圧を受信するように第2電圧端子VSSに接続されるように構成される。例えば、第2電圧端子はアースされてもよく、即ち、VSSは0Vであってもよい。
【0059】
例えば、第2発光制御サブ回路124は第5トランジスタT5として実現されてもよい。第5トランジスタT5のゲートは第2発光制御信号を受信するように第2発光制御ライン(第2発光制御端子EM2)に接続され、第5トランジスタT5の第1電極は駆動サブ回路122の第2端子133(第3ノードN3)に接続され、第5トランジスタT5の第2電極は発光素子120の第1端子134(第4ノードN4)に接続される。
【0060】
例えば、リセット回路129は第1リセット回路及び第2リセット回路を含んでもよく、該第1リセット回路は第1リセット信号Rst1に応答して第1リセット電圧Vini1を第1ノードN1に印加するように構成され、該第2リセット回路は第2リセット信号Rst2に応答して第2リセット電圧Vini2を第4ノードN4に印加するように構成される。例えば、図1Cに示すように、該第1リセット回路は第6トランジスタT6として実現され、該第2リセット回路は第7トランジスタT7として実現される。第6トランジスタT6のゲートは第1リセット信号Rst1を受信するように第1リセット制御端子Rst1に接続されるように構成され、第6トランジスタT6の第1電極は第1リセット電圧Vinit1を受信するように第1リセット電圧端子Vinit1に接続され、第6トランジスタT6の第2電極は第1ノードN1に接続されるように構成される。第7トランジスタT7のゲートは第2リセット信号Rst2を受信するように第2リセット制御端子Rst2に接続されるように構成され、第7トランジスタT7の第1電極は第2リセット電圧Vinit2を受信するように第2リセット電圧端子Vinit2に接続され、第7トランジスタT7の第2電極は第4ノードN4に接続されるように構成される。
【0061】
なお、本開示の実施例に使用されるトランジスタはすべて薄膜トランジスタ又は電界効果トランジスタ又は同じ特性を有する他のスイッチングデバイスであってもよく、本開示の実施例においていずれも薄膜トランジスタを例として説明する。ここで使用されるトランジスタのソース、ドレインは構造的に対称であってもよく、従って、そのソース、ドレインは構造的に区別しなくてもよい。本開示の実施例において、トランジスタのゲート以外の2つの電極を区別するために、その中の一方の電極は第1電極であり、他方の電極は第2電極であると記載される。また、トランジスタの特性に応じて区別すれば、トランジスタをN型及びP型トランジスタに分けることができる。トランジスタがP型トランジスタである場合、オン電圧は低レベル電圧(例えば、0V、-5V、-10V又は他の適切な電圧)であり、オフ電圧は高レベル電圧(例えば、5V、10V又は他の適切な電圧)であり、トランジスタがN型トランジスタである場合、オン電圧は高レベル電圧(例えば、5V、10V又は他の適切な電圧)であり、オフ電圧は低レベル電圧(例えば、0V、-5V、-10V又は他の適切な電圧)である。なお、本開示の実施例はいずれもP型トランジスタを例として説明するが、この説明は本開示を制限するものではない。
【0062】
図2Aは本開示の少なくとも1つの実施例による表示基板20の模式図である。複数のサブ画素100の画素回路は画素回路アレイに配置され、該画素回路アレイは、列方向が第1方向D1であり、行方向が第2方向D2であり、第1方向D1と第2方向D2は交差例えば直交する。いくつかの実施例において、各サブ画素の画素回路は発光素子との接続構造のほか、完全に同じ構造を有してもよく、即ち、画素回路は行及び列方向において繰り返し配列され、異なるサブ画素の発光素子との接続構造は各サブ画素の発光構造の電極の配置形状及び位置によって異なってもよい。いくつかの実施例において、異なる色のサブ画素の画素回路の大体のフレーム(例えば、各信号ラインの形状及び位置)はほぼ同じであり、各トランジスタの相対位置関係もほぼ同じであり、しかしながら、一部の信号ライン又は接続線の幅、形状、又は、一部のトランジスタの例えばチャネル寸法、形状、又は、異なるサブ画素の発光素子に接続するための接続線又はビアの位置等は異なってもよく、各レイアウト構造及びサブ画素の配列に応じて調整されてもよい。
【0063】
図2Aには、同一行に位置する隣接する2つのサブ画素100が例示的に示されており、且つ半導体層102、第1導電層201、第2導電層202、第3導電層203、第4導電層204が示されている。図2C図2Aの断面線A1-A2に沿う断面図の1つの例である。該半導体層102、第1絶縁層103、第1導電層201、第2絶縁層104、第2導電層202、第3絶縁層105、第3導電層203、第4絶縁層106、第4導電層204は順にベース基板101に設置され、それにより図2Aに示される表示基板の構造を形成する。ところが、本開示の実施例はこのレイアウトに限らない。
【0064】
図2Bには、図2Aに対応して該2つのサブ画素100におけるトランジスタT1~T7の半導体層102及び第1導電層(ゲート層)201が模式的に示され、且つ各トランジスタのゲート、第1電極及び第2電極が示されている。図2Bでは、大きな点線枠で各サブ画素100の位置する領域を示し、小さな点線枠で1つのサブ画素100における第1~第7トランジスタT1~T7のゲートT1g~T7gを示す。説明の都合上、以下の説明においてTng、Tns、Tnd、Tnaで第nトランジスタTnのゲート、第1電極、第2電極及び活性層をそれぞれ示し、nが1~7である。
【0065】
以下、図2A図2Cを参照して、本開示の少なくとも1つの実施例による表示基板の1つのサブ画素の構造を例示的に説明し、他のサブ画素の構造は例えばそれとほぼ同じである。
【0066】
なお、本開示に記載した「同一層に設置される」とは、二種類(又は、二種類以上)の構造が同一堆積プロセスにより形成され、同一パターニングプロセスによりパターン化されることで形成された構造を指し、それらの材料は同じであってもよく、異なってもよい。本開示の「一体構造」とは、二種類(又は、二種類以上)の構造が同一堆積プロセスにより形成され、同一パターニングプロセスによりパターン化されることで形成された互いに接続される構造を指し、それらの材料は同じであってもよく、異なってもよい。
【0067】
例えば、図2A及び図2Bを参照すれば、該半導体層102は第1~第7トランジスタT1~T7の活性層T1a~T7aを含む。図2Bに示すように、該第1~第7トランジスタT1~T7の活性層T1a~T7aは互いに接続されて一体構造となる。例えば、各列のサブ画素における半導体層102は互いに接続される一体構造であり、隣接する二列のサブ画素における半導体層は互いに隔てられ、そうすると、第2方向における隣接画素同士の信号クロストークを回避することができる。
【0068】
例えば、図2Bに示すように、該第1導電層201は第1~第7トランジスタT1~T7のゲートT1g~T7gを含む。例えば、第3トランジスタT3と第6トランジスタT6はダブルゲート構造を用い、そうすると、トランジスタのゲート制御能力を向上させ、リーク電流を低減することができる。
【0069】
例えば、該第1導電層104は互いに絶縁する複数本の走査ライン210、複数本のリセット制御ライン220及び複数本の発光制御ライン230をさらに含む。例えば、各行のサブ画素はそれぞれ一本の走査ライン210、一本のリセット制御ライン220及び一本の発光制御ライン230に対応して接続される。
【0070】
走査ライン210は第1走査信号Ga1を供給するように、対応する一行のサブ画素における第2トランジスタT2のゲートに電気的に接続され(又は、一体構造である)、リセット制御ライン220は第1リセット信号Rst1を供給するように、対応する一行のサブ画素における第6トランジスタT6のゲートに電気的に接続され、発光制御ライン230は第1発光制御信号EM1を供給するように、対応する一行のサブ画素における第4トランジスタT4のゲートに電気的に接続される。
【0071】
例えば、図2Aに示すように、該走査ライン210は第2走査信号Ga2を供給するように、さらに第3トランジスタT3のゲートに電気的に接続され(又は、一体構造である)、即ち第1走査信号Ga1と第2走査信号Ga2は同一信号であってもよく、該発光制御ライン230は第2発光制御信号EM2を供給するように、さらに第5トランジスタT5のゲートに電気的に接続され、即ち該第1発光制御信号EM1と第2発光制御信号EM2は同一信号である。
【0072】
例えば、図2Aに示すように、本行の画素回路の第7トランジスタT7のゲートは第2リセット信号Rst2を受信するように、次の行の画素回路(即ち、走査ラインの走査順序に応じて、本行の走査ラインの後で順にオンになる走査ラインの位置する画素回路行)に対応するリセット制御ライン220(n+1)に電気的に接続される。
【0073】
例えば、図2Aから分かるように、列方向(第1方向D1)において画素領域を区画するゲートライン11は該リセット制御ライン220又は該発光制御ライン230であってもよく、各画素回路の領域は一本のリセット制御ライン220、一本の発光制御ライン230及び一本の走査ライン210のそれぞれの一部を含む。
【0074】
例えば、図2Bに示すように、該表示基板20はセルフアラインプロセスを用いて、第1導電層201をマスクとして該半導体層102に対して導体化処理(例えば、ドープ処理)を行い、それにより該第1導電層201で覆われていない該半導体層102の部分が導体化され、これにより、各トランジスタの活性層のチャネルエリアの両側に位置する部分が導体化されて、それぞれ該トランジスタの第1電極及び第2電極を形成する。
【0075】
例えば、図2Aに示すように、該第2導電層202は記憶コンデンサの第1電極Caを含む。該記憶コンデンサの第1電極Caはベース基板101に垂直な方向において第1トランジスタT1のゲートT1gと重なって、記憶コンデンサCstを形成し、即ち、該第1トランジスタT1のゲートT1gは該記憶コンデンサCstの第2電極Cbとされる。例えば、該記憶コンデンサの第1電極Caはビア301(本開示の第4ビアの1つの例)を含み、該ビア301から該第1トランジスタT1のゲートT1gの少なくとも一部が露出し、それにより該ゲートT1gは他の構造に電気的に接続される。
【0076】
例えば、図2Aに示すように、隣接するサブ画素の記憶コンデンサの第1電極Caは互いに電気的に接続される。各サブ画素の記憶コンデンサの第1電極Caはサブ画素に対応する第1電源ライン250に電気的に接続され、複数の記憶コンデンサの第1電極Caは第1方向D1において互いに接続され、このため、複数本の第1電源ライン250を網状構造に接続することができる。そうすると、電源ラインにおける抵抗及び電圧降下を低減することができ、第1電源電圧を各サブ画素に均一に伝達し、表示基板の均一性を向上させる。
【0077】
例えば、図2Aに示すように、該第2導電層202はさらに複数本のリセット電圧ライン240を含んでもよく、該複数本のリセット電圧ライン240は複数行のサブ画素に1対1で対応して接続される。該リセット電圧ライン240は第1リセット電圧Vinit1を供給するように、対応する一行のサブ画素における第6トランジスタT6の第1電極に電気的に接続される。
【0078】
例えば、本行のサブ画素における第7トランジスタT7の第1電極は第2リセット電圧Vinit2を受信するように、次の行のサブ画素に対応するリセット電圧ライン240に電気的に接続され得る。
【0079】
例えば、該第3導電層203は第1方向D1に沿って延在する第1電源ライン250を含み、該第1電源ライン250は第1電圧端子VDDに接続され、且つ複数のサブ画素100に第1電源電圧VDDを供給するように構成される。例えば、図2Aに示すように、該第3導電層203は複数列のサブ画素に1対1で対応して電気的に接続される複数本の第1電源ライン250を含む。該第1電源ライン250はビア302によって対応する一列のサブ画素における記憶コンデンサの第1電極Caに電気的に接続され、ビア303によって第4トランジスタT4の第1電極に電気的に接続される。ところが、本開示の各実施例は第1電源ラインの数及び設置方式(例えば、サブ画素に対応する接続方式)を制限しない。
【0080】
例えば、該第3導電層203はさらに該複数本のデータライン12を含む。該複数本のデータライン12はデータ信号を供給するように複数列のサブ画素に1対1で対応して電気的に接続される。例えば、該データライン12と対応する一列のサブ画素における第2トランジスタT2の第1電極T2sは該データ信号を供給するようにビア305によって電気的に接続される。
【0081】
例えば、図2Aに示すように、該第3導電層203はさらに接続電極231(本開示の第2接続電極の1つの例)を含み、該接続電極231の一端は記憶コンデンサの第1電極Caにおけるビア301及び絶縁層内のビア401によって該第1トランジスタT1のゲートT1g、即ち記憶コンデンサの第2電極Cbに電気的に接続され、他端はビア402によって該第3トランジスタT3の第1電極に電気的に接続され、それにより該記憶コンデンサの第2電極Cbと該第3トランジスタT3の第1電極T3sを電気的に接続する。例えば、図2Cに示すように、該ビア401は第2絶縁層104と第3絶縁層105を貫通し、該ビア402は第1絶縁層103、第2絶縁層104及び第3絶縁層105を貫通する。
【0082】
例えば、図2Aに示すように、該第3導電層203はさらに接続電極232を含み、該接続電極232の一端はビア403によってリセット電圧ライン240に電気的に接続され、他端はビア404によって第6トランジスタT6に電気的に接続され、それにより該第6トランジスタT6の第1電極T6sは該リセット電圧ライン240から第1リセット電圧Vinit1を受信することができる。例えば、該ビア403は第3絶縁層105を貫通し、該ビア404は第1絶縁層103、第2絶縁層104及び第3絶縁層105を貫通する。
【0083】
例えば、図2A及び図2Cに示すように、該第3導電層203はさらに接続電極233を含み、該接続電極233はビア405(本開示の第3ビアの1つの例)によって第5トランジスタT5の第2電極T5dに電気的に接続され、且つ該第5トランジスタT5の第2電極T5dと発光素子の第1電極134を電気的に接続することに用いられる。例えば、該ビア405は第1絶縁層103、第2絶縁層104及び第3絶縁層105を貫通する。例えば、該接続電極233は該第5トランジスタT5の第2電極の接触電極である。
【0084】
該第4導電層204(本開示の電気接続層の1つの例)は表示エリアDAに位置する第1部分204aを含み、図2Aに示すように、該第1部分204aはそれぞれ複数のサブ画素100に1対1で対応して設置される複数の接続電極234(本開示の第1接続電極の1つの例)を含み、各サブ画素の画素回路は該接続電極234によって発光素子120に電気的に接続される。
【0085】
なお、本開示の実施例の画素回路とは該第4導電層204のベース基板101に近い側に位置する回路構造(例えば、各トランジスタ構造)を指し、それにより該第4導電層204における接続電極234、該第4導電層204の上方の発光素子120等と区別する。
【0086】
図2A及び図2Cに示すように、第4絶縁層106は該第4導電層204と画素回路900との間に位置し、該接続電極234は第4絶縁層106内のビア307(本開示の第1ビアの1つの例)によって第3導電層203内の接続電極233に電気的に接続され、それによりサブ画素の画素回路900に電気的に接続される。該接続電極234はさらに、ビア308(本開示の第2ビアの1つの例)によって発光素子120の第1電極134に電気的に接続されるように構成され、それにより発光素子と画素回路900(例えば、第5トランジスタの第2電極)を電気的に接続する。図2Cに示すように、ビア308は第5絶縁層107に位置し、ビア307とビア308はベース基板101に垂直な方向において重ならず、即ちビア307とビア308のベース基板101上での正投影は重ならない。
【0087】
接続電極234によって発光素子120と画素回路900を接続することは、多くの有益な効果を有する。一方では、画素電極(第1電極134)の抵抗を低減して駆動電流を増大することができる。他方では、ベース基板に垂直な方向において、ビアが直接貫通することに起因して導電材料の充填深さが大きすぎて、接続不良、断線や不平坦さを引き起こすことを回避することができる。さらに、発光素子120の第1電極134の平坦度は発光層の発光均一性に影響する。第4導電層204を設置することにより下層の画素回路900と上層の発光素子を隔てることは、下層の画素回路900が第1電極134の平坦度に与える影響を軽減することができる。例えば、図2Cに示すように、ビア405が深いため、接続電極234を設置することにより縦方向においてビア405と第1電極134との距離を増加することができ、それによりこの深いビア405が第1電極の平坦度に与える影響を軽減することができる。
【0088】
また、ビア307とビア308はベース基板101に垂直な方向において重ならないように設計することにより、ベース基板に垂直な方向において重なることを回避することができ、縦方向における複数のビアの影響を分散させることに役立ち、第1電極134の平坦度をさらに向上させる。
【0089】
例えば、図2Cに示すように、ビア405、ビア307及びビア308はすべてベース基板101に垂直な方向において重ならず、即ちビア405、307、308のベース基板101上での正投影は互いに重ならない。
【0090】
図2Aに示すように、第4導電層204の表示エリアDAに位置する部分(即ち、第1部分)といずれか1つの第1電源ライン250はベース基板101に垂直な方向において重ならない。
【0091】
発明者が発見したように、第1電源ライン250における抵抗、寄生容量による抵抗容量結合型負荷は電源ラインにおける電源電圧信号の均一安定性に重要な影響を与え、さらに表示の均一性に影響する。発明者がさらに発見したように、表示基板の表示エリアDAについては、第1電源ライン250における抵抗を低減することと比べて、その寄生容量を低減することは表示エリアの表示効果を向上させることにより役立つ。第4導電層の表示エリアDAに位置する第1部分(即ち、該第4導電層の表示エリアに位置するすべてのパターン)といずれか1つの第1電源ライン250はベース基板101に垂直な方向において重ならないように設置することにより、第1電源ラインにおける寄生容量を効果的に低減し、表示効果を向上させることができる。
【0092】
例えば、該第4導電層204は非表示エリアNDAに位置する第2部分をさらに含んでもよく、該第4導電層204の第2部分は非表示エリアNDAに位置する導電構造に並列に接続されるように設置されてもよく、それにより該導電構造の抵抗を低減し、該導電構造は例えば信号ライン又はデバイスの電極等であってもよい。具体的に、以下に説明する。
【0093】
図2Aに示すように、ビア307とビア308のベース基板101での正投影はいずれも第3接続電極234のベース基板での正投影内に位置する。例えば、ビア307とビア308はD1方向において並列に分布し、且つその第1方向D1に沿う中心線はほぼ重なり合う。そうすると、接続電極234の第2方向D2における寸法を減少することができ、接続電極234と第1電源ライン250との重なりを回避する。
【0094】
例えば、図2Cに示すように、表示基板20は発光素子の第1電極に位置する画素定義層108をさらに含む。画素定義層108において開口を形成することにより表示基板の開口領域600を定義する。発光層136は少なくとも該開口内に形成され(発光層136はさらに画素定義層の一部を覆ってもよい)、第2電極135は発光層136上に形成されることにより該発光素子120を形成する。例えば、該第2電極135は共通電極であり、該表示基板20全体に配置される。例えば、第1電極は発光素子の陽極であり、第2電極は発光素子の陰極である。
【0095】
図2Cに示すように、該開口領域600はベース基板101に垂直な方向においてビア307、308のいずれとも重ならず、それにより発光層の平坦度を向上させる。
【0096】
他のいくつかの例では、ベース基板101の板面に平行する方向において、ビア308はビア307よりサブ画素の開口領域600を離れ(例えば、第1電極134の面積は対応する開口領域600の面積より大きく、開口領域600はほぼ第1電極134の中央領域に位置する)、即ち、該ビア308のベース基板101上での正投影はビア307のベース基板101上での正投影より該開口領域600のベース基板上での正投影を離れる。これは、ベース基板101に垂直な方向において、ビア308の位置する第5絶縁層107(例えば、第2平坦層)はビア307の位置する第4絶縁層106(例えば、第1平坦層)より開口領域600に近いためであり、従って、該ビア308が第1電極134の開口領域から露出する部分(即ち、発光層に接触するための部分)の平坦度に与える影響は大きく、該ビア308を開口領域から離れるように(ベース基板に平行する表面に)設置することにより、ビアが開口領域内の発光層136の平坦度に与える影響を軽減し、発光素子の性能を向上させることができる。
【0097】
別のいくつかの例では、ビア307は開口領域600と部分的にオーバーラップしてもよく、ビア307の位置する層と第1電極134の位置する層との間に少なくとも第4導電層204及びビア308の位置する第5絶縁層107が介在しているため、ビア307が開口領域の平坦性に与える影響はビア308が開口領域の平坦性に与える影響より小さい。
【0098】
例えば、図2A及び図2Cに示すように、ビア307とビア308のベース基板上での正投影はそれぞれ該サブ画素100の発光制御ライン230のベース基板上での正投影の両側に位置する。このような設置によって、該発光制御ライン230における信号の画素電極における信号への干渉を回避することができる。
【0099】
例えば、図2Cに示すように、接続電極234はビア308によって第1電極134に電気的に接続されるように、ビア307を離れる方向へ延在する必要があり、従って、ビア308での接触不良を回避するために、該接続電極234は一般的に横方向において十分な距離だけ延在して第1電極134に十分に接触する。レイアウト設計がコンパクトであるため、このような設置によって接続電極234と接続電極231はベース基板101に垂直な方向において重なって寄生容量を生成してしまう。そして、各材料層をパターン化してパターンを形成するとき、一般的に誤差が生じる。例えば、フォトリソグラフィプロセスにおいて、露出段階に位置合わせ誤差が生じやすいが、エッチングプロセスにおいて、エッチングによるパターンの実際寸法は設計値より小さく、設計値と実際値との差(即ち、「CD bias」)が生じる。各サブ画素の均一性を確保するために、プロセスを設計することにより各サブ画素に該寄生容量が存在することを確保することができ、それにより表示の均一性を向上させる。
【0100】
例えば、図2A及び図2Cに示すように、第1方向D1において、接続電極234のベース基板101での正投影と接続電極231のベース基板101での正投影との重なり寸法d1はd1≧√((cdbias1)+(cdbias2))を満足し、ここで、cdbias1は接続電極231の位置する第3導電層203の設計値と実際値との差であり、cdbias2は接続電極234の位置する第4導電層204の設計値と実際値との差である。cdbias1とcdbias2の具体的な数値はプロセス能力によって決定される。例えば、cdbias1とcdbias2はいずれも0.1μm~0.9μmである。このような設置によって、プロセスが変動する場合、各サブ画素の接続電極234と接続電極231はベース基板101に垂直な方向において重なるように確保することができ、それにより均一性を向上させる。
【0101】
図3は本開示の他のいくつかの実施例による表示基板の模式図である。図3に示すように、記憶コンデンサの第1電極Caと第1トランジスタT1の第1電極T1sはベース基板101に垂直な方向において重なる。第2方向D2において、第1電源ライン250はデータライン12と記憶コンデンサの第1電極Caにおけるビア301との間に位置し、ビア303によって記憶コンデンサの第1電極Caに電気的に接続され、従って、第1電源ライン250との良好な接触を確保するために、該記憶コンデンサの第1電極Caはデータライン12の方向へ十分に延在する必要がある。例えば、第1トランジスタT1の第1電極T1sはデータライン12寄りの第1方向D1に沿う第1電極側縁601を有し、記憶コンデンサの第1電極Caはデータライン12寄りの第1方向D1に沿うコンデンサ電極側縁602を有する。例えば、第1方向D2において、該第1電極側縁601は該第1トランジスタT1の第1電極T1sの該データライン12に一番近い辺であり、該コンデンサ電極側縁602は該記憶コンデンサの第1電極Caの該データライン12に一番近い辺である。
【0102】
例えば、第2方向D2において、コンデンサ電極側縁602は第1電極側縁601よりデータライン12に近く、即ち、該コンデンサ電極側縁602は該第1電極側縁601の外に延在する。
【0103】
例えば、プロセスの変動により、記憶コンデンサの第1電極Caと第1トランジスタT1の第1電極T1sのベース基板101に垂直な方向における重なり面積が不均一になり、寄生容量の不均一さを引き起こすことを防止するために、各サブ画素において該コンデンサ電極側縁602が該第1電極側縁601の外に延在することを確保するようにプロセスを設計してもよい。
【0104】
例えば、図3に示すように、第2方向D2において、コンデンサ電極側縁602のベース基板101での正投影と第1電極側縁601のベース基板101での正投影との距離d2はd2≧√((cdbias3)+(cdbias4))を満足し、ここで、cdbias3は第1トランジスタT1の第1電極T1sの位置する半導体層201の設計値と実際値との差であり、cdbias4は記憶コンデンサの第1電極Caの位置する第2導電層202の設計値と実際値との差である。Cdbias3とcdbias4の具体的な数値はプロセス能力によって決定される。例えば、cdbias3とcdbias4はいずれも0.1μm~0.9μmである。このような設置によって、プロセスが変動する場合、各サブ画素のコンデンサ電極側縁602がいずれも第1電極側縁601の外に延在することを確保することができ、それにより均一性を向上させる。
【0105】
他のいくつかの例では、図4Aに示すように、接続電極234のビア308から露出する部分はベース基板101に対する傾斜面を有する。一方では、このような設置は同じ空間において、発光素子120の第1電極134と接続電極234との接触面積を増加し、それにより接触抵抗を低減し、収率を向上させることができ、他方では、該表示基板20がフレキシブル表示基板である場合、該傾斜面の設置は折曲応力によるビア308での接続安定性への影響を緩和し、基板の耐湾曲性を向上させることができる。例えば、該サブ画素の接続電極234の傾斜方向は該サブ画素の位置する基板領域の折曲方向に一致し、それにより該折曲応力を緩和する。例えば、該傾斜面のベース基板に対する傾斜角は20度~50度である。
【0106】
図4B図4Aにおけるビア308の箇所の拡大模式図を示す。例えば、図4Bに示すように、接続電極233は第1傾き角∠1を有し、接続電極234はビア308に近い一端に第2傾き角∠2を有し、接続電極233が第3絶縁層105の平坦面に形成されると仮定すれば、∠1が55度以上70度以下であり、∠2が60度以上80度以下であり、∠1が∠2より小さいように設定し、それにより該接続電極234の傾斜面500を設定することができ、これにより、接続電極234と発光素子120の第1電極134はより良い接触効果及び電気接続効果を有する。また、このような設置は、第3導電層203と第4導電層204をエッチングして該接続電極233と該接続電極234をそれぞれ形成するときのエッチング速度及びエッチング効果を向上させることにも役立つ。
【0107】
図5は本開示の別のいくつかの実施例による表示基板の模式図である。図5に示すように、第1トランジスタT1の活性層T1aは折り曲げ構造を含む。このような設置によって、該第1トランジスタT1のチャネルエリアの長さに対する幅の比W/Lを減少することができる。
【0108】
第1トランジスタT1は該画素回路の駆動トランジスタであるため、一般的に、十分に大きな駆動電流を得るように、より大きい寸法を設計する。ところが、発明者が発見したように、駆動電流が大きすぎるとグレースケール紛失を引き起こし、例えば、低いグレースケールのデータを表示することができないため画像歪みを引き起こしてしまう。第1トランジスタT1の長さに対する幅の比を減少することによりこの問題を解決することができ、表示効果を向上させる。
【0109】
例えば、第1トランジスタT1の活性層T1aはΩ形又は「几」字形であり、又は、Ω形又は「几」字形に類似し、即ち、突出構造を含む。図5に示すように、該活性層T1aは第1部分701、第2部分702及び接続部703を含む。該第2部分702は該第1部分701の両側に位置し、該第1部分701は突出する部分である。該接続部703は該第1部分701と第2部分702を接続する。
【0110】
例えば、該第1部分701と第2部分702はいずれも直線形状であって、同一の水平線に位置せず、該第2部分702は円弧状である。例えば、該第2部分702の平均曲率半径は1μmより大きい。
【0111】
図5に示すように、接続部703の平均幅W3は第1部分701の平均幅W1及び第2部分702の平均幅W2より大きい。それは、円弧状の接続部703が直線形状構造より形成過程において破断しやすいためであり、接続部703を広くすることにより、プロセス収率を向上させることができる。
【0112】
例えば、図5に示すように、記憶コンデンサの第1電極Caにおけるビア301と第1トランジスタT1の活性層T1aはベース基板に垂直な方向において重ならない。例えば、該活性層T1aに上記突出構造を設置することにより、該活性層T1aと該ビア301はベース基板に垂直な方向において重ならない。このような設計は、第1トランジスタT1のゲートT1gの該ビア301から露出する部分、即ち該接続電極231に接触する部分が第1トランジスタT1の活性層T1aにより非平坦になることを回避することができ、接続電極231と該ゲートT1gとの良好な接触を向上させる。
【0113】
表示基板20のゲート駆動回路13は一般的に複数のシフトレジスタユニットを含み、該シフトレジスタユニットは外部回路の制御信号の作用によってシフトパルス信号を生成し、該シフトパルス信号は現在の行の画素の走査信号として制御を行うとともに、次の行の開始信号(第1行はフレーム開始信号STVによりトリガーされる)及び前の行の終了信号として制御を行う。例えば、外部回路の制御信号は主にフレーム開始信号(STV)、位相が逆であるCLK及びCLKB信号ペア、トランジスタオフ信号(例えば、VGL)及び可能な直流電圧信号VGH、VGLを含む。該複数のシフトレジスタユニットは表示エリアの複数行のサブ画素に1対1で対応して接続され、且つ出力ノードによって対応する一行のサブ画素に上記第1走査信号Ga1及び第2走査信号Ga2を出力するように構成される。
【0114】
図6Aは本開示の少なくとも1つの実施例によるゲート駆動回路の回路模式図を示し、図中に該ゲート駆動回路における1つのシフトレジスタユニットを示す。図6Aに示すように、該シフトレジスタユニットは入力回路501、出力回路502、記憶回路503及びリセット回路504を含む。入力回路501はトリガー信号STVに応答して、高電位VGHをプルアップノードPU、即ち出力回路502の制御端子及び記憶回路503の一端に伝送するように構成される。出力回路502はプルアップノードPUの制御によってCLK信号を出力するように構成される。リセット回路504はCLKB信号に応答して出力ノードOUTをリセットするように構成される。
【0115】
例えば、該入力回路501は第8トランジスタT8を含み、出力回路502は第9トランジスタT9を含み、リセット回路504は第10トランジスタT10を含み、記憶回路503は第1コンデンサC1を含み、該第1コンデンサC1は該出力ノードOUTに接続され、第1電極C1a及び第2電極C1bを含む。以下、P型トランジスタを例として、該シフトレジスタユニットの動作過程を例示的に説明するが、本開示の実施例はこれに限らない。
【0116】
該シフトレジスタユニットの動作過程は、トリガー信号STVが到達する場合、CLK信号が高電位であり、第8トランジスタT8がオンになり、低電位VGLを第9トランジスタT9のゲート(プルアップノードPU)に伝送するとともに、第1コンデンサC1の第1電極に記憶し、第9トランジスタT9が低電位VGLの作用下でオンになり、低電位のCLK信号を出力し、本行のサブ画素のトランジスタをオンにするとともに、次段シフトレジスタユニットの入力信号とし、CLK信号の電位が高くなるにつれて、第10トランジスタT10が低電位のCLKB信号の作用下でオンになり、第1コンデンサC1が放電し、高電位を出力し、本行のサブ画素のトランジスタをオフにすることを含む。以上のように、表示エリアのサブ画素を1行ずつ走査することが実現される。
【0117】
図6B図6Aに示されるシフトレジスタユニットの構造模式図を示し、図6C図6Bの断面線B1-B2に沿う断面図であり、図6D図6Bの断面線E1-E2に沿う断面図である。なお、明確にするために、図6B及び図6Cのいずれでも、第1導電層201の下方の構造(例えば、第1絶縁層及び半導体層)は省略する。
【0118】
図6Bに示すように、該表示基板20は非表示エリアNDAに位置する第1電源信号ラインVGH、第2電源信号ラインVGL、トリガー信号ラインSTV、第1クロック信号ラインCLK及び第2クロック信号ラインCLKBを含む。例えば、各信号ラインはいずれも第1方向に沿って延在する。
【0119】
第1電源信号ラインVGHは第1電源信号VGHを供給するように第8トランジスタT8の第1電極に電気的に接続され、第2電源信号ラインVGLは第2電源信号VGLを供給するように第10トランジスタT8の第1電極に電気的に接続される。第1クロック信号ラインCLKは第1クロック信号CLKを供給するように第9トランジスタの第1電極に電気的に接続され、第2クロック信号ラインCLKBは第2クロック信号CLKBを供給するように第10トランジスタT10のゲートに電気的に接続される。トリガー信号ラインSTVはトリガー信号STVを供給するように第8トランジスタT8のゲートに電気的に接続される。
【0120】
該ゲート駆動回路13は表示エリアのサブ画素と同時に形成されてもよい。例えば、該第8~第10トランジスタT8~T10のゲートは第1導電層201内に位置してもよく、活性層、第1電極及び第2電極は半導体層102内に位置してもよく、非表示エリアNDAの各信号ラインは第3導電層203内に位置してもよい。
【0121】
図6B及び図6Cに示すように、第8トランジスタT8の第2電極は接続電極650によって第9トランジスタT9のゲートT9g及び第1コンデンサC1の第1電極C1aに電気的に接続され、第1コンデンサC1の第2電極C1bは例えば該接続電極650と同一層に絶縁して設置される。例えば、該接続電極650及び該第1コンデンサC1の第2電極C1bは第3導電層203内に位置してもよい。
【0122】
例えば、図6Bに示すように、各信号ラインは第1導電層201内の配線パターンによってゲート駆動回路13に接続され、該ゲート駆動回路13は第3導電層203内の配線パターンによって表示エリアDA内の画素回路に接続される。
【0123】
例えば、第4導電層204の非表示エリアに位置する第2部分204bは補助コンデンサ電極C1cを含み、該補助コンデンサ電極C1cは該第1コンデンサC1の第1電極C1a又は第2電極C1bに並列に接続されて、該第1コンデンサC1の容量値を増加させてもよい。
【0124】
図6Cに示すように、該補助コンデンサ電極C1cは第3絶縁層を貫通するビアを介して接続電極650に電気的に接続され、それにより第1コンデンサC1の第1電極C1aに電気的に接続され、ベース基板101に垂直な方向において第1コンデンサC1の第2電極C1bと重なる。これにより、該第1電極C1aと該補助コンデンサ電極C1cはそれぞれ第2電極C1bと少なくとも部分的に重なり、それによりコンデンサの並列接続構造を形成し、第1コンデンサC1の容量値を増加させ、第1コンデンサC1のブートストラップ能力を向上させ、それにより出力信号の安定性を向上させる。
【0125】
例えば、図6Bに示すように、第4導電層204の非表示エリアに位置する第2部分204bは各信号ラインに対応する補助信号ラインをさらに含み、各補助信号ラインは各信号ラインに並列に接続され、それにより信号ラインの抵抗及び該信号ラインにおける電圧降下を低減することができる。各補助信号ラインとそれに対応する信号ラインはベース基板101に垂直な方向において互いに重なって、ビアを介して並列接続される。
【0126】
以下、図6B及び図6Dを参照して、トリガー信号ラインSTVの補助信号ラインについて例示的に説明する。
【0127】
図6Bに示すように、トリガー信号ラインSTVはビアを介して第8トランジスタT8のゲートT8gに電気的に接続される。例えば、第4導電層204の非表示エリアに位置する第2部分204bはさらに補助トリガー信号ラインSTV1を含み、該補助トリガー信号ラインSTV1は第3絶縁層を貫通するビアを介してトリガー信号ラインSTVに並列に接続される。
【0128】
例えば、第4導電層204の非表示エリアに位置する第2部分204bはさらにボンディング電極80を含み、即ち、ボンディング電極80は該第4導電層204内に位置する。
【0129】
図7A図1Aの断面線D1-D2に沿う断面図の1つの例である。図1A及び図7Aを参照すれば、例えば、該第4導電層204の非表示エリアに位置する第2部分204bは非表示エリアに位置する配線81をさらに含む。該配線81の一端はボンディング電極80に接続され、例えば一体構造に接続され、該配線81の他端は表示エリアまで延在する。図7Aに示すように、該配線81とボンディング電極は第4絶縁層106上に位置し、第5絶縁層107は配線81を覆い、且つ外部回路とボンディングするように該ボンディング電極80を露出させる。図7Aに示すように、該配線81の一部は該折り曲げエリアBAに位置する。例えば、無機材料が脆いため、折り曲げると破断しやすく、従って、基板の耐湾曲性を向上させるために、一般的に、折り曲げエリアBA内の無機絶縁材料を除去して(即ち、該無機絶縁材料において開口を形成する)、該開口には靱性のより高い無機材料を充填する必要がある。
【0130】
例えば、第1絶縁層103、第2絶縁層104、第3絶縁層105は例えば無機絶縁層であり、例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、オキシ窒化ケイ素等のシリコンの酸化物、シリコンの窒化物又はシリコンの窒素酸化物、又は、酸化アルミニウム、窒化チタン等の金属窒素酸化物含有の絶縁材料である。例えば、第4絶縁層106、第5絶縁層107及び画素定義層108はそれぞれ有機絶縁材料であり、例えば、ポリイミド(PI)、アクリレート、エポキシ樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等の有機絶縁材料である。例えば、第4絶縁層106と第5絶縁層107は平坦化層である。
【0131】
このような場合、図7Aに示すように、折り曲げエリアBA内において、第1絶縁層103、第2絶縁層104、第3絶縁層105はすべて除去され、第4絶縁層106と第5絶縁層107は残され、第4絶縁層106の折り曲げエリアBAに位置する部分(本開示の有機絶縁層の折り曲げ部の1つの例)は配線81とベース基板101との間に充填され、ベース基板101に直接に接触し、それにより配線81の耐湾曲性を向上させ、断線のリスクを低下させる。第5絶縁層107は配線81を覆って配線81を保護する。
【0132】
本開示の上記少なくとも1つの実施例による表示基板には該第4導電層が存在するため、該第4絶縁層と第5絶縁層はいずれも該表示基板の従来構造であり、追加のプロセスにより形成される必要がない。
【0133】
図7B図1Aの断面線D1-D2に沿う断面図のもう1つの例である。図7Bに示される実施例では、図7Aに示される実施例との相違点は、図7Bに示される表示基板20は非表示エリアNDAに位置する補助ボンディング電極82をさらに含み、該補助ボンディング電極82はボンディング電極80のベース基板101に近い側に位置し、抵抗を低減するように該ボンディング電極80に並列に接続されることにある。
【0134】
例えば、図7Bに示すように、該ボンディング電極80は該補助ボンディング電極82に直接電気接続(ラップ)され、即ち、該補助ボンディング電極82と該ボンディング電極80との間の第4絶縁層106が除去される。例えば、該ボンディング電極80は該補助ボンディング電極82の少なくとも1つの辺を被覆し、そうすると、接触抵抗を低減することができる。
【0135】
例えば、該補助ボンディング電極82は表示エリアDAのうち第4導電層よりも下に位置するいずれか1つの導電層と同一層に設置され得る。例えば、該補助ボンディング電極82は第3導電層203内に位置し、即ち第1電源ライン250と同一層に設置される。
【0136】
例えば、異なる実施例において、ベース基板101は剛性基板、例えばガラス基板、シリコン基板等であってもよく、優れた耐熱性及び耐久性を有するフレキシブル材料、例えばポリイミド(PI)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン、ポリアクリレート、ポリアリーラート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスルホン(PSF)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、三酢酸セルロース(TAC)、シクロアルケン重合体(COP)及びシクロアルケン共重合体(COC)等により形成されてもよい。
【0137】
例えば、該半導体層102の材料はシリコン系材料(非結晶シリコンa-Si、多結晶シリコンp-Si等)、金属酸化物半導体(IGZO、ZnO、AZO、IZTO等)及び有機物材料(セクシチオフェン、ポリチオフェン等)を含むが、それらに限らない。
【0138】
例えば、該第1~第4導電層の材料は金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、マグネシウム(Mg)、タングステン(W)及び上記金属を組み合わせた合金材料、又は、導電性金属酸化物材料、例えば酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化亜鉛アルミニウム(AZO)等を含んでもよい。
【0139】
例えば、該発光素子120はトップエミッション構造であり、第1電極134は反射性を有するが、第2電極135は透過性又は半透過性を有する。例えば、第1電極134は高仕事関数の材料であって、陽極として働き、例えばITO/Ag/ITO積層構造であり、第2電極135は低仕事関数の材料であって、陰極として働き、例えば半透過性金属又は金属合金材料であり、例えばAg/Mg合金材料である。
【0140】
本開示の少なくとも1つの実施例はさらに表示パネルを提供するものであり、該表示パネルは、上記いずれか1つの表示基板20を含む。なお、本開示の少なくとも1つの実施例による上記表示基板20は発光素子120を含んでもよく、発光素子120を含まなくてもよく、即ち、該発光素子120は表示基板20が完成した後にパネルメーカーにより形成され得る。該表示基板20自体が発光素子120を含まない場合、本開示の少なくとも1つの実施例による表示パネルは表示基板20のほか、さらに発光素子120を含んでもよい。
【0141】
例えば、該表示パネルはOLED表示パネルであり、この場合、それに含まれる表示基板20はOLED表示基板である。図8に示すように、例えば、該表示パネル30は表示基板20に設置されるパッケージ層801及びカバープレート802をさらに含み、該パッケージ層801は外部の湿気及び酸素が該発光素子及び駆動サブ回路に侵入することによりデバイスを損傷することを防止するように、表示基板20上の発光素子をシールするように構成される。例えば、パッケージ層801は有機薄膜を含み、又は、有機薄膜と無機薄膜が交互に積層される構造を含む。例えば、該パッケージ層801と表示基板20との間に、発光素子が初期製造プロセスに残った水蒸気又はゾルを吸収するように構成される吸水層(図示せず)をさらに設置することができる。カバープレート802は例えばガラスカバープレートである。例えば、カバープレート802とパッケージ層801は一体構造であってもよい。
【0142】
本開示の少なくとも1つの実施例はさらに表示装置40を提供するものであり、図9に示すように、該表示装置40は上記いずれか1つの表示基板20又は表示パネル30を含み、本実施例の表示装置はディスプレイ、OLEDパネル、OLEDテレビ、電子ペーパー、携帯電話、タブレットコンピュータ、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、カーナビゲーション等、表示機能を持つ任意の製品又は部材であってもよい。
【0143】
本開示の少なくとも1つの実施例はさらに上記表示基板20の製造方法を提供する。以下、図2A図2C図6B図6D及び図7A図7Bを参照して、本開示の少なくとも1つの実施例による表示基板の構造及び製造方法を実例的に説明するが、本開示の少なくとも1つの実施例はこれらに限らない。
【0144】
いくつかの例では、該製造方法は下記ステップS61~S70を含む。
【0145】
ステップS61:ベース基板に半導体材料層を形成して、該半導体材料層をパターニングすることにより、半導体層102を形成し、半導体層102は各画素領域内の第1~第7トランジスタT1~T7の活性層T1a~T7a及びドープエリアパターン(即ち、対応する第1~第7トランジスタT1~T7のソース領域及びドレイン領域)(図2Bに示される)を含み、且つ同一画素領域内の各トランジスタの活性層パターンとドープエリアパターンは一体に設置される。例えば、該半導体層102はさらに非表示エリアNDA内の第8~第10トランジスタT8~T10の活性層及びドープエリアパターン(即ち、対応する第8~第10トランジスタT8~T10のソース領域及びドレイン領域)を含む。
【0146】
なお、活性層は一体に形成される低温多結晶シリコン層を含んでもよく、ソース領域とドレイン領域はドープ等によって導体化されることで各構造の電気接続を実現することができる。即ち、各サブ画素の各トランジスタの活性半導体層はp-シリコンにより形成される全体パターンであり、且つ同一画素領域内の各トランジスタはドープエリアパターン(即ち、ソース領域及びドレイン領域)及び活性層パターンを含み、異なるトランジスタの活性層同士はドープ構造により隔てられる。
【0147】
ステップS62:半導体層102上に第1絶縁層103(例えば、透明層であってもよい)、例えば第1ゲート絶縁層を形成して、後続に形成される第3導電層203のパターンに接続するために第1絶縁層上に複数の第1絶縁層ビアを形成する。例えば、半導体層内のソース領域及びドレイン領域の位置に対応するように、それぞれ第1絶縁層内に対応する第1絶縁層ビア、例えば第1絶縁層を貫通するビア402、ビア405、ビア303、ビア305等を形成し、即ち、第1絶縁層ビアはそれぞれ半導体層内のソース領域及びドレイン領域とオーバーラップし、それによりソース領域とドレイン領域は第3導電層内のデータライン12、第1電源ライン250等の構造に接続することに用いられる。
【0148】
ステップS63:第1絶縁層103上に第1導電材料層を形成して、該第1導電材料層をパターニングすることにより、第1導電層201を形成し、該導電層201は例えば、表示エリアDAに位置する互いに絶縁し且つ第2方向に沿って延在する走査ライン210、リセット制御ライン220及び発光制御ライン230を含む。例えば、一行の画素回路については、それに対応して接続されるリセット制御ライン220、走査ライン210及び発光制御ライン230は第1方向D1において順に分布している。例えば、図6Bに示すように、該第1導電層201はさらに非表示エリアNDA内の第8~第10トランジスタT8~T10のゲートや配線等を含む。
【0149】
例えば、該第1導電層201はさらに第1~第7トランジスタT1~T7のゲートT1g~T7gを含む。例えば、第6トランジスタT6のゲートT6gとリセット制御ライン220は一体構造であり、即ちリセット制御ライン220の一部は第6トランジスタT6のゲートT6gとされ、第2トランジスタT2のゲートT2gと走査ライン210は一体構造であり、即ち走査ライン210の一部は第2トランジスタT2のゲートT2gとされ、第4トランジスタT4のゲートT4gと第5トランジスタT5のゲートT5gはいずれも発光制御ライン230と一体構造であり、即ち発光制御ライン230の一部は第4トランジスタT4のゲートT4g及び第5トランジスタT5のゲートT5gとされ、第7トランジスタT7のゲートT7gと次の行の画素回路に対応するリセット制御ライン220は一体構造である。例えば、第6トランジスタT6と第3トランジスタT3はいずれもダブルゲート構造であり、第6トランジスタT6の2つのゲートT6gはいずれもリセット制御ライン220の一部であり、第3トランジスタT3の1つのゲートは走査ライン210の一部であり、第3トランジスタT3のもう1つのゲートは走査ライン210で一体に接続され且つ第6トランジスタT6へ突出する一部である。
【0150】
例えば、該半導体層102と該第1導電層201のベース基板に垂直な方向における重なり部分は該第1~第7トランジスタT1~T7の活性層(チャネルエリア)T1a~T7aを定義する。
【0151】
ステップS64:図2Bに示すように、セルフアラインプロセスを用いて、該第1導電層201をマスクとして該半導体層102に対して導体化処理(例えば、ドープ処理)を行い、それにより該第1導電層201で覆われていない該半導体層102の部分が導体化され、これにより、該半導体層102の各トランジスタの活性層の両側に位置する部分が導体化されてそれぞれ第1~第10トランジスタT1~T10のソース領域及びドレイン領域、即ち第1~第10トランジスタT1~T10の第1電極(T1s~T10s)及び第2電極(T1d~T10d)を形成する。
【0152】
ステップS65:第1導電層201上に第2絶縁層104(例えば、透明層であってもよい)、例えば第2ゲート絶縁層を形成して、第2絶縁層上には少なくとも第1絶縁層ビアに対応する第2絶縁層ビアを形成する。例えば、少なくとも第1絶縁層及び第2絶縁層を貫通する、対応するビアは少なくともビア402、ビア405、ビア303、ビア305等を含む。該第1絶縁層内のビアと該第2絶縁層内のビアは同一プロセスにおいて形成されてもよく、本開示の各実施例はこれを制限しない。
【0153】
ステップS66:該第2絶縁層104上に第2導電材料層を形成し、該第2導電材料層をパターニングして、図2Aに示される第2導電層202を形成し、即ち、互いに絶縁する記憶コンデンサの第1電極Caと、第1方向に沿って延在するリセット電圧ライン240とを形成する。
【0154】
例えば、該記憶コンデンサの第1電極Caと該第1トランジスタT1のゲートT1gはベース基板101に垂直な方向において少なくとも部分的に重なる。該パターニングプロセスはさらに該記憶コンデンサの第1電極Caにおいてビア301を形成し、該ビア301は第1トランジスタT1のゲートT1gの少なくとも一部を露出させる。
【0155】
ステップS67:該第2導電層202上に第3絶縁層105を形成する。第3絶縁層は例えば層間絶縁層であってもよい。第3絶縁層内において後続に形成される第3導電層に接続するためのビアを形成する。少なくとも一部のビアは第1絶縁層ビア及び第2絶縁層ビアの位置に対応し、且つ第1絶縁層、第2絶縁層及び第3絶縁層を同時に貫通し、例えばビア402、ビア405、ビア303、ビア305である。
【0156】
ステップS68:該第3絶縁層105上に第3導電材料層を形成し、該第3導電材料層をパターニングして、第3導電層203を形成する。図2Aに示すように、該第3導電層203は例えば互いに絶縁するデータライン12、第1電源ライン250、接続電極231、接続電極232及び接続電極233を含む。該データライン12と該第1電源ライン250は第1方向D1に沿って延在する。図6B図6Cに示すように、該第3導電層203は非表示エリアNDAに位置する接続電極650、第1コンデンサC1の記憶コンデンサの第2電極C1b及び各信号ライン(STV、CLK、CLKB、VGL、VGH)をさらに含んでもよい。
【0157】
例えば、図2Aに示すように、該データライン12と第2トランジスタT2の第1電極T2sはベース基板101に垂直な方向において重なって、ビア305によって該第2トランジスタT2の第1電極T2sに電気的に接続され、該ビア305は例えば第1絶縁103、第2絶縁層104及び第3絶縁層105を貫通する。
【0158】
例えば、図2Aに示すように、該第1電源ライン250はビア302によって対応する一列のサブ画素における記憶コンデンサの第1電極Caに電気的に接続され、ビア303によって第4トランジスタT4の第1電極T4sに電気的に接続される。例えば、該ビア302は第3絶縁層105を貫通し、該ビア303は第1絶縁層103、第2絶縁層104及び第3絶縁層105を貫通する。
【0159】
例えば、図2Aに示すように、該接続電極231の一端は記憶コンデンサの第1電極Caにおけるビア301及び絶縁層内のビア401によって該第1トランジスタT1のゲートT1g、即ち記憶コンデンサの第2電極Cbに電気的に接続され、他端はビア402によって該第3トランジスタT3の第1電極に電気的に接続され、それにより該記憶コンデンサの第2電極Cbと該第3トランジスタT3の第1電極T3sを電気的に接続する。例えば、該ビア401は第2絶縁層104及び第3絶縁層105を貫通し、該ビア402は第1絶縁層103、第2絶縁層104及び第3絶縁層105を貫通する。
【0160】
例えば、図2Aに示すように、該接続電極232の一端はビア403によってリセット電圧ライン240に電気的に接続され、他端はビア404によって第6トランジスタT6に電気的に接続され、それにより該第6トランジスタT6の第1電極T6sは該リセット電圧ライン240から第1リセット電圧Vinit1を受信することができる。例えば、該ビア403は第3絶縁層105を貫通し、該ビア404は第1絶縁層103、第2絶縁層104及び第3絶縁層105を貫通する。
【0161】
例えば、図2Aに示すように、該接続電極233はビア405によって第5トランジスタT5の第2電極T5dに電気的に接続され、且つ該第5トランジスタT5の第2電極T5dと発光素子の第1電極134を電気的に接続することに用いられる。例えば、該ビア405は第1絶縁層103、第2絶縁層104及び第3絶縁層105を貫通する。
【0162】
ステップS69:第3導電層203上に第4絶縁層106を形成する。且つ、第3絶縁層内には後続に形成される第4導電層に接続するためのビアを形成する。いくつかの実施例において、例えば、第4絶縁層106は第1平坦層を含む。他のいくつかの実施例において、例えば、第4絶縁層106はパッシベーション層及び第1平坦層の二層を含み、この場合、第4絶縁層内のビアを形成するために、パッシベーション層及び第1平坦層の二層を貫通する必要がある。例えば、第1平坦層はパッシベーション層の第3導電層を離れる側に位置する。例えば、該第1平坦層は有機絶縁材料であり、該パッシベーション層は無機絶縁材料である。
【0163】
ステップS70:該第4絶縁層106上に第4導電材料層を形成し、該第4導電材料層をパターニングして、第4導電層204を形成し、該第4導電層204は表示エリアDAに位置する第1部分204aと、非表示エリアNDAに位置する第2部分204bとを含む。図2Aに示すように、該第1部分204aは接続電極234を含む。図6Bに示すように、該第2部分204bは各信号ラインに対応する補助信号ライン及びボンディング電極80、配線81等を含む。該第1部分204aと第1電源ライン250はベース基板101に垂直な方向において重ならない。
【0164】
例えば、図2Aに示すように、該接続電極234と接続電極233はベース基板101に垂直な方向において重なり、且つ、該接続電極234は第4絶縁層106を貫通するビア307によって接続電極233に電気的に接続される。
【0165】
例えば、該表示基板の製造方法はさらに、該第4導電層204上に第5絶縁層107を形成して、第5絶縁層107内には後続に形成される第5導電層に接続するためのビアを形成するステップを含んでもよい。例えば、第5絶縁層107は第2平坦層であってもよい。図2Cを参照すれば、第5絶縁層ビアは例えば発光素子120の第1電極134と接続電極234を接続することに用いられ、第5絶縁層ビアと第5トランジスタT5の第2電極はオーバーラップしてもよく、オーバーラップしなくてもよい。
【0166】
例えば、該表示基板の製造方法はさらに、該第5絶縁層107上に第5導電材料層を形成し、該第5導電材料層をパターニングして、第5導電層205を形成し、即ち、互いに絶縁する、発光素子を形成するための複数の第1電極134を形成するステップを含んでもよい。
【0167】
例えば、図2Cに示すように、該表示基板の製造方法はさらに、順に該第5導電層205上に画素定義層108を形成して、該画素定義層108のうち各第1電極134の本体部141に対応して開口領域600を形成し、次に、少なくとも該開口領域600において発光層136を形成して、該発光層上に第2電極135を形成するステップを含んでもよい。
【0168】
例えば、該半導体材料層の材料はシリコン系材料(非結晶シリコンa-Si、多結晶シリコンp-Si等)、金属酸化物半導体(IGZO、ZnO、AZO、IZTO等)及び有機物材料(セクシチオフェン、ポリチオフェン等)を含むが、それらに限らない。
【0169】
例えば、上記第1導電材料層、第2導電材料層、第3導電材料層、第4導電材料層、第5導電材料層及び第2電極の材料は金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、マグネシウム(Mg)、タングステン(W)及び上記金属を組み合わせてなる合金材料、又は、透明な金属酸化物導電材料、例えば酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化亜鉛アルミニウム(AZO)等を含んでもよい。
【0170】
例えば、第1絶縁層103、第2絶縁層104、第3絶縁層105、第4絶縁層106、第5絶縁層107は例えば無機絶縁層であり、例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、オキシ窒化ケイ素等のシリコンの酸化物、シリコンの窒化物又はシリコンの窒素酸化物、又は、酸化アルミニウム、窒化チタン等の金属窒素酸化物含有の絶縁材料である。例えば、これらの絶縁層の一部の層、例えば第1平坦層及び第2平坦層は有機材料、例えば、ポリイミド(PI)、アクリレート、エポキシ樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等であってもよく、本開示の各実施例はこれを制限しない。例えば、第4絶縁層106と第5絶縁層107はそれぞれ平坦層を含んでもよい。
【0171】
例えば、上記パターニングプロセスは通常のフォトリソグラフィプロセス、例えばフォトレジストの塗布、露出、現像、乾燥、エッチング等のステップを含むプロセスを用いてもよい。
【0172】
以上の説明は本開示の例示的実施形態に過ぎず、本開示の保護範囲を制限するためのものではなく、本開示の保護範囲は添付の特許請求の範囲によって決定される。
【符号の説明】
【0173】
20 表示基板
40 表示装置
100 サブ画素
101 ベース基板
120 発光素子
204 電気接続層
250 第1電源ライン
900 画素回路
D1 第1方向
D2 第2方向
DA 表示エリア
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図2C
図3
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
図8
図9
【国際調査報告】