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特表2023-519572患者のアイレベルの自動化のための方法及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-11
(54)【発明の名称】患者のアイレベルの自動化のための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   A61F 9/007 20060101AFI20230501BHJP
   A61B 34/30 20160101ALI20230501BHJP
【FI】
A61F9/007 200C
A61B34/30
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022557153
(86)(22)【出願日】2021-03-23
(85)【翻訳文提出日】2022-09-21
(86)【国際出願番号】 IB2021052384
(87)【国際公開番号】W WO2021198845
(87)【国際公開日】2021-10-07
(31)【優先権主張番号】63/002,006
(32)【優先日】2020-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】319008904
【氏名又は名称】アルコン インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100165995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 寿人
(72)【発明者】
【氏名】ショーン クリストファー マデン
(57)【要約】
眼科手術システムは、患者の眼の上方に配置されたロボットアームを含む。位置決めカメラは、ロボットアーム上に配置され、患者の眼を可視化するように位置決めされる。プロセッサは、位置決めカメラに電気的に結合されている。プロセッサは、固定基準点に対するロボットアームの位置の表示を受け取り、位置決めカメラと患者の眼との間の焦点距離を決定し、焦点距離をロボットアームの位置と比較し、固定基準点に対する患者のアイレベルを決定するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の眼の上方に配置されたロボットアームと、
前記ロボットアーム上に配置され、前記患者の眼を可視化するように位置決めされる位置決めカメラと、
前記位置決めカメラに電気的に結合されたプロセッサであって、
固定基準点に対する前記ロボットアームの位置の表示を受け取り、
前記位置決めカメラと前記患者の眼との間の焦点距離を決定し、
前記焦点距離を前記ロボットアームの前記位置と比較し、
前記固定基準点に対する患者のアイレベルを決定する
ように構成されている、プロセッサと、
を含む、眼科手術システム。
【請求項2】
前記固定基準点は手術スイートの床である、請求項1に記載の眼科手術システム。
【請求項3】
前記固定基準点に対する前記ロボットアームの前記位置は、前記手術スイートの前記床より上の前記ロボットアームの高さである、請求項2に記載の眼科手術システム。
【請求項4】
前記固定基準点に対する前記患者のアイレベルは、前記床より上の前記患者の眼の高さである、請求項2に記載の眼科手術システム。
【請求項5】
前記位置決めカメラは3次元立体カメラである、請求項1に記載の眼科手術システム。
【請求項6】
前記ロボットアームに結合されたエンコーダを含み、前記エンコーダは、前記固定基準点に対する前記ロボットアームの位置を決定するように構成されている、請求項1に記載の眼科手術システム。
【請求項7】
前記エンコーダは前記プロセッサに電気的に結合されている、請求項6に記載の眼科手術システム。
【請求項8】
前記エンコーダは、リニアエンコーダ及びアンギュラエンコーダのうちの少なくとも1つである、請求項7に記載の眼科手術システム。
【請求項9】
患者の眼を可視化するために配置された位置決めカメラと、
前記位置決めカメラに結合されたエンコーダであって、固定基準点に対する前記位置決めカメラの位置を決定するように構成されている、エンコーダと、
前記エンコーダと前記位置決めカメラとに電気的に結合されたプロセッサであって、
前記固定基準点に対する前記位置決めカメラの位置の表示を受け取り、
前記位置決めカメラと前記患者の眼との間の焦点距離を決定し、
前記焦点距離を前記位置決めカメラの前記位置と比較し、
前記固定基準点に対する患者の眼の水準を決定する、
ように構成されている、プロセッサと、
を含む、手術用顕微鏡。
【請求項10】
前記固定基準点は手術スイートの床である、請求項9に記載の手術用顕微鏡。
【請求項11】
前記固定基準点に対する前記位置決めカメラの前記位置は、前記手術スイートの前記床より上の前記位置決めカメラの高さである、請求項10に記載の手術用顕微鏡。
【請求項12】
前記固定基準点に対する前記患者のアイレベルは、前記床より上の前記患者の眼の高さである、請求項11に記載の手術用顕微鏡。
【請求項13】
前記位置決めカメラは3次元立体カメラである、請求項9に記載の手術用顕微鏡。
【請求項14】
前記エンコーダは、リニアエンコーダ及びアンギュラエンコーダのうちの少なくとも1つである、請求項9に記載の手術用顕微鏡。
【請求項15】
患者のアイレベルを決定する方法であって、
患者の眼に位置決めカメラの焦点を合わせることと、
固定基準点に対する前記位置決めカメラの位置を決定することと、
前記位置決めカメラと前記患者の眼との間の焦点距離を決定することと、
前記焦点距離を前記固定基準点に対する前記位置決めカメラの前記位置と比較することと、
前記患者のアイレベルを決定することと、
を含む、方法。
【請求項16】
前記固定基準点に対する前記位置決めカメラの前記位置を前記決定することは、手術スイートの床より上の前記位置決めカメラの高さを決定することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記患者のアイレベルは、前記手術スイートの前記床より上の前記患者の眼の高さである、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記患者のアイレベルを利用して眼圧設定点を確立することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記焦点距離を前記決定することは、連続的に実施される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記焦点距離の連続的な決定により、眼科手術介入中の前記眼圧設定点の調整が容易になる、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、全般的に、眼圧(「IOP」)を調整するための方法及びシステムに関し、より具体的には、限定されることはないが、固定基準点に対する患者のアイレベルの自動決定のための方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
このセクションでは、本開示の様々な態様のより良い理解を促すための背景情報を提供する。この文書のこのセクションの記述は、先行技術の自認としてではなく、この観点から読まれるべきであることを理解されたい。
【0003】
IOPは、例えば屈折手術、水晶体置換手術、及び網膜手術を含む眼科手術介入中における重要なパラメータである。手術介入中には、多くの場合、灌流流体が患者の眼内に導入される。灌流流体の流量及び圧力は結果的なIOPに影響を及ぼす。灌流流体の流量及び圧力は、患者の眼の垂直位置(一般に「患者のアイレベル」と呼ばれる)に少なくとも部分的に依存する。したがって、所望のIOPを達成するためには患者のアイレベルの正確な決定が必要である。患者のアイレベルを測定するための現在の方法としては、外科技術者による、手術器具上のマーク又は線などのインジケータに対する患者の眼のマニュアルでの可視化が挙げられる。このような患者のアイレベルの決定方法は、視差及び手術のワークフローに起因する非効率性の対象となる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の様々な態様は、眼科手術システムに関する。眼科手術システムは、患者の眼の上方に配置されたロボットアームを含む。位置決めカメラは、ロボットアーム上に配置され、患者の眼を可視化するように位置決めされる。プロセッサは、位置決めカメラに電気的に結合されている。プロセッサは、固定基準点に対するロボットアームの位置の表示を受け取り、位置決めカメラと患者の眼との間の焦点距離を決定し、焦点距離をロボットアームの位置と比較し、固定基準点に対する患者のアイレベルを決定するように構成されている。
【0005】
本開示の様々な態様は、手術用顕微鏡に関する。手術用顕微鏡は、患者の眼を可視化するために配置された位置決めカメラを含む。エンコーダは、位置決めカメラに結合されている。エンコーダは、固定基準点に対する位置決めカメラの位置を決定するように構成されている。プロセッサは、エンコーダと位置決めカメラとに電気的に結合されている。プロセッサは、固定基準点に対する位置決めカメラの位置の表示を受け取り、位置決めカメラと患者の眼との間の焦点距離を決定し、焦点距離をロボットアームの位置と比較し、固定基準点に対する患者のアイレベルを決定するように構成されている。
【0006】
本開示の様々な態様は、患者のアイレベルを決定する方法に関する。方法は、患者の眼に位置決めカメラの焦点を合わせることを含む。固定基準点に対する位置決めカメラの位置が決定される。位置決めカメラと患者の眼との間の焦点距離が決定される。焦点距離は、固定基準点に対する位置決めカメラの位置と比較され、患者のアイレベルが決定される。
【0007】
この発明の概要は、以下の発明を実施するための形態で更に説明する、選抜された概念を紹介するために提供されている。この発明の概要は、クレームに記載された対象の主要な又は必須の特徴を特定することを意図するものではなく、クレームに記載された対象の範囲の限定を促すものとして使用されることも意図していない。
【0008】
本開示は、以下の発明を実施するための形態を添付の図と共に読むと最もよく理解される。業界の標準的な慣行に従って、様々な特徴は縮尺どおりに描かれていないことを強調しておく。実際に、議論を明確にするために、様々な特徴の寸法は任意に増減される場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本開示の態様による、眼科手術システムのブロック図である。
図2図2は、本開示の態様による、使用中の眼科手術システムの概略図である。
図3図3は、本開示の態様による、患者のアイレベルを決定するプロセスの流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ここで、添付の図面を参照して、様々な実施形態をより完全に説明する。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具体化することができ、本明細書に記載の実施形態に限定されるものと解釈されるべきではない。
【0011】
図1は、眼科手術システム100のブロック図である。システム100は、手術機器102、ユーザインタフェース104、及び手術用顕微鏡106を含む。様々な実施形態において、手術機器102は、ハンドピース、空気式システム、レーザ源、及び照明源が挙げられるがこれらに限定されない、眼科手術介入で使用される任意の種類の構成要素又は機械を含んでもよい。手術機器102は、例えば、超音波水晶体乳化吸引術、硝子体網膜手術、レーザ屈折手術、又は当業者に周知の他の様々な眼科手術法のいずれかなどの眼科手術技法において使用されてもよい。様々な実施形態において、ユーザインタフェース104は、任意の種類のキーボード、スイッチ、つまみ、ペダル、ボタン、ポインティングデバイス、又はユーザから手術パラメータの選択を受け取るための他の適切な構成要素を含む。手術用顕微鏡106は、任意の種類の光学若しくは電子デバイス又は外科医に患者の眼112のビューを提供する構成要素の集合体を含んでもよい。
【0012】
手術機器102は、プロセッサ108の制御下で動作する。手術機器102はまた、手術パラメータ情報を記憶することができるメモリ110を含む。プロセッサ108は、任意のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、プログラム可能要素、又は手術機器102の制御用の命令を処理するための他のデバイス若しくはデバイスの集合体であり得る。プロセッサ108は、ユーザインタフェース104からパラメータの選択を受け取り、それに従って手術パラメータの動作を制御する。プロセッサ108はまた、眼科手術介入中に手術パラメータを監視する。メモリ110は、プロセッサ108によってアクセス可能な任意の適切な形態の揮発性又は不揮発性情報ストレージであり得、例えば、光学媒体、電子媒体、又は磁気媒体が含まれる。
【0013】
図1を更に参照すると、様々な実施形態において、手術システム100はディスプレイデバイス120を含む。ディスプレイデバイス120は、患者の眼112の画像上に手術パラメータの視覚的に認知可能な表示を生成することができる任意の適切な光学若しくは電子構成要素又はそれらの集合体を含む。例えば、ディスプレイデバイス120は、患者の眼112の表面上に光を投影し、眼112の画像と共に手術用顕微鏡106によって取り込まれた画像を生成することができる。他の実施形態では、ディスプレイデバイス120は、手術用顕微鏡106の光路に表示を投影し、眼112の画像上に表示を生成することができる。このような実施形態は、眼112の画像と共に、表示の焦点を合わせること又は表示が拡大されることも可能にし得る。他の実施形態では、表示と眼の画像は、個々に焦点を合わせられ得る又はサイズ変更され得る。更に別の実施形態では、ディスプレイデバイス120は、手術用顕微鏡106の接眼レンズに組み込むことができる。ユーザによる手術パラメータの選択及び眼科手術介入中におけるこれらパラメータのリアルタイムの変化に基づいて手術パラメータ画面を調整できるようにするために、ディスプレイデバイス120は、プロセッサ108及び/若しくはメモリ110と通信する並びに/又はプロセッサ108及び/若しくはメモリ110を共有するように構成されてもよい。
【0014】
いくつかの実施形態では、図示された実施形態においてはシリアルバスであるデータバス114は、眼科手術システム100の様々な構成要素を共に結合して、それらの間にデータを通信させる。典型的な実施形態では、データバス114は、例えば、ハードウェア、コンピュータ可読媒体に組み込まれたソフトウェア、又はハードウェアに組み込まれた若しくは眼科手術システム100の構成要素を互いに結合するために他の手法で格納された(例えばファームウェア)エンコードロジックの任意の組み合わせを含み得る。限定としてではなく一例として、データバス114は、アクセラレーテッドグラフィックスポート(AGP)若しくは他のグラフィックスバス、コントローラエリアネットワーク(CAN)バス、フロントサイドバス(FSB)、ハイパートランスポート(HT)相互接続、インフィニバンド相互接続、低ピンカウント(LPC)バス、メモリバス、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA)バス、周辺機器相互接続(PCI)バス、PCI-エクスプレス(PCI-X)バス、シリアルアドバンスドテクノロジアタッチメント(SATA)バス、ビデオエレクトロニクススタンダードアソシエーションローカル(VLB)バス、若しくは任意の他の適切なバス、又はこれらの2つ以上の組み合わせを含み得る。様々な実施形態において、データバス114は、必要に応じて、任意の数、種類、又は構成のデータバス114を含んでもよい。
【0015】
図2は、使用中の眼科手術システム100の概略図である。眼科手術システム100は、ロボットアーム206上に取り付けられた位置決めカメラ204を含む。様々な実施形態において、ロボットアーム206及び位置決めカメラ204は手術用顕微鏡106の下に配置されている。様々な実施形態において、位置決めカメラ204は3次元立体カメラであるが、他の実施形態では、他の種類のカメラが用いられ得る。プロセッサ108は、データバス114を介して位置決めカメラ204に電気的に結合されている。ロボットアーム206は、例えば、垂直並進、水平並進、角移動、及び回転移動など、移動可能である。様々な実施形態では、例えば、リニアエンコーダ又はアンギュラエンコーダ又は他の類似のデバイスなどのエンコーダ207を用いて、固定基準点216に対するロボットアーム206の垂直位置をプロセッサ108に伝達する。様々な実施形態では、エンコーダ207は、ロボットアーム206及び位置決めカメラ204のうちの少なくとも1つの位置を、プロセッサ108に伝達され得る電気信号に変換する。
【0016】
動作中、位置決めカメラ204は患者の眼112の上方に配置されている。エンコーダ207は、固定基準点216に対するロボットアーム206の位置(h)をプロセッサ108に伝達する。様々な実施形態において、固定基準点116は、例えば手術スイートの床であり得るが、他の実施形態では、任意の固定基準点が利用され得る。位置決めカメラ204は、患者の眼112に焦点を合わせようとする。プロセッサ108は、位置決めカメラ204と眼112との間の焦点距離(z)を決定する。プロセッサ108は、焦点距離(z)を固定基準点216に対する位置決めカメラ204の位置(h)と比較することにより、固定基準点216に対する患者のアイレベルを決定する。例えば、固定基準点216が手術スイートの床である特定の場合においては、手術スイートの床より上の位置決めカメラ204の高さ(h)と焦点距離(z)との間の差が患者のアイレベルとなる。様々な実施形態において、患者のアイレベルは、眼科手術介入に先だって決定され、所望のIOP設定点を維持するために利用される。他の実施形態では、プロセッサ108は、位置決めカメラ204の焦点距離(z)を連続的に決定し、患者のアイレベルを連続的に決定する。患者のアイレベルの連続的な決定は、例えば眼科手術介入中の患者の位置変換によるIOPの調整を容易にする。
【0017】
図3は、患者のアイレベルを決定するためのプロセス300の流れ図である。プロセス300は、工程302において開始する。工程304において、位置決めカメラ204は患者の眼112の上方に方向付けられる。工程306において、エンコーダ207は、固定基準点216に対する位置決めカメラ204の位置(h)をプロセッサ108に伝達する。工程308において、位置決めカメラ204は患者の眼112に焦点を合わせる。工程310において、位置決めカメラ204の焦点距離(z)はプロセッサ108に伝達される。工程312において、プロセッサ108は、焦点距離(z)を位置決めカメラ204の位置(h)と比較し、患者のアイレベルを決定する。工程314において、患者のアイレベルはディスプレイデバイス120を介してオペレータに対し表示される。工程316において、オペレータは患者のアイレベルを利用し、IOP設定点を確立する。プロセス300は、工程318において終了する。しかしながら、様々な実施形態において、プロセス300は、眼科手術介入中のIOPの適切な調整を確実にするために、患者のアイレベルを定期的に又は連続的に監視し得る。このような実施形態では、プロセス300は工程318において終了せず、むしろ、工程316から工程308に戻る。
【0018】
実施形態に応じて、本明細書に記載されているアルゴリズムのいずれかの特定の行為、イベント、又は機能を別のシーケンスで実行し、追加し、マージし、又は完全に除外することができる(例えば、アルゴリズムの実施に対して、記載されている全ての行為又はイベントが必要である訳ではない)。更に、特定の実施形態では、シーケンシャルではなく、例えば、マルチスレッド処理、割り込み処理、又は複数のプロセッサ若しくはプロセッサコア若しくは他の並列アーキテクチャを介して、行為又はイベントを同時に実行することができる。特定のコンピュータ実装タスクは特定のエンティティによって実行されるものとして説明されているが、これらのタスクが異なるエンティティによって実行される、他の実施形態が可能である。
【0019】
この特許出願の目的のために、コンピュータ可読記憶媒体という用語は、構造を有する1つ以上の有形のコンピュータ可読記憶媒体を包含する。限定としてではなく一例として、コンピュータ可読記憶媒体は、必要に応じて、半導体ベースの回路若しくは他の集積回路(IC)(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)若しくは特定用途向けIC(ASIC))、ハードディスク、HDD、ハイブリッドハードドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、磁気光学ディスク、磁気光学ドライブ、フロッピーディスク、フロッピーディスクドライブ(FDD)、磁気テープ、ホログラフィック記憶媒体、ソリッドステートドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュアデジタルカード、セキュアデジタルドライブ、フラッシュメモリカード、フラッシュメモリドライブ、若しくは任意の他の適切な有形コンピュータ可読記憶媒体、又はこれらのうちの2つ以上の組み合わせを含み得る。
【0020】
「実質的に」という用語は、当業者であれば理解されるように、ほぼ明記されたものであり、必ずしも完全に明記されたものである必要はない(且つ明記されているものを含み、例えば、実質的に90度とは90度を含み、実質的に平行とは平行を含む)と定義される。任意の開示された実施形態では、「実質的に」、「およそ」、「ほぼ」、及び「約」という用語は、明記されているものの「[数パーセント]以内」に置き換えることができる。
【0021】
とりわけ、「can」、「might」、「may」、「e.g.」などの、本明細書で使用される条件付き言語は、具体的に述べられていない限り、又は使用されている文脈内で理解されない限り、一般に、他の実施形態では、特定の特徴、要素及び/又は状態を含まないが、特定の実施形態では、それらを含むことを伝えることを意図している。したがって、そのような条件付き言語は、一般に、特徴、要素、及び/又は状態が1つ以上の実施形態にいかなる形でも必要なものであること、又は1つ以上の実施形態が、これらの特徴、要素、及び/又は状態が特定の実施形態に含まれているか、又は特定の実施形態において実行されるかどうかを、考案者の入力若しくはプロンプト有りで若しくはなしで決定するためのロジックを必然的に含むこと、を含意することを意図していない。
【0022】
上述の詳細な説明は、様々な実施形態に適用される新規な特徴を示し、説明し、指摘しているが、示されたデバイスの形態及び詳細における様々な省略、置換、及び変更は、本開示の趣旨から逸脱することなく行うことができることを理解されたい。認識されるように、本明細書に記載されているプロセスは、いくつかの特徴を他の特徴とは別に使用又は実施できるため、本明細書に示されている全ての特徴及び利点を提供しない形態内でも具体化することができる。保護の範囲は、前述の記載によってではなく、添付された特許請求の範囲によって定義される。特許請求の範囲と等価の意味及び範囲内にある全ての変更は、それらの範囲内に包含されるべきである。
図1
図2
図3
【国際調査報告】