(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-11
(54)【発明の名称】隔離筐体内に保管タワーを有する自動保管システム
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20230501BHJP
B65G 1/00 20060101ALI20230501BHJP
B65G 1/10 20060101ALI20230501BHJP
B65G 1/137 20060101ALI20230501BHJP
【FI】
B65G1/04 555Z
B65G1/00 521A
B65G1/10 C
B65G1/137 G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022559380
(86)(22)【出願日】2021-03-29
(85)【翻訳文提出日】2022-11-08
(86)【国際出願番号】 EP2021058140
(87)【国際公開番号】W WO2021198170
(87)【国際公開日】2021-10-07
(32)【優先日】2020-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(32)【優先日】2020-07-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(32)【優先日】2020-06-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(32)【優先日】2020-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(32)【優先日】2020-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】315015988
【氏名又は名称】オートストアー テクノロジー アーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】アウストルハイム, トロンド
(72)【発明者】
【氏名】ファーゲルラン, イングヴァル
【テーマコード(参考)】
3F022
3F522
【Fターム(参考)】
3F022BB02
3F022BB10
3F022EE09
3F022FF00
3F022FF24
3F022FF26
3F022JJ11
3F022JJ13
3F022KK20
3F022LL12
3F022MM01
3F022NN05
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3F522BB07
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3F522CC05
3F522CC06
3F522JJ02
3F522JJ04
3F522KK02
3F522LL12
(57)【要約】
壁と、屋根とを有する隔離筐体(800)内の保管コンテナ(106)内に特殊商品を保管するための自動保管および回収システム。開放可能かつ閉鎖可能なハッチ(804)が、屋根内に配列される。レールシステムは、屋根の上方に配列され、屋根上でレールシステムは、その昇降デバイスがハッチの上方に位置付けられた状態で位置付けられ得る、コンテナ荷役車両(301)を進行し得る。保管タワー(400)が隔離筐体の内側に配列され、保管タワーは、ハッチを通してコンテナ荷役車両にアクセス可能である。保管タワーは、その上に複数の保管コンテナを静置し得る、棚の形態にある、いくつかの垂直にスタックされる、水平に移動可能なコンテナ支持部(402)と、保管コンテナがそれを通して通過し得るように保管コンテナにサイズが対応する、1つ以上の開口部(403)とを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動保管および回収システムであって、
a.壁(800’)と、屋根(800’’)とを備え、隔離筐体内に保管される商品を外部環境から隔離するように配列される、隔離筐体(800)であって、前記商品は、保管コンテナ(106)内に保管されている、隔離筐体(800)と、
b.前記隔離筐体の屋根内に配列される、1つ以上の開放可能かつ閉鎖可能な筐体開口部またはハッチ(804)と、
c.前記屋根の上方に配列されるレールシステム(408)であって、前記屋根上でレールシステムは、1つ以上の車輪付きコンテナ荷役車両(301)を進行し得、前記コンテナ荷役車両は、コンテナを上昇させ、降下させるための、昇降デバイス(304)を備え、前記レールシステムは、少なくとも、コンテナ荷役車両が、その昇降デバイス(304)がハッチ(804)の上方に位置付けられた状態で位置付けられ得るように配列される、レールシステム(408)と、
d.前記隔離筐体(800)の内側に配列される、保管タワー(400)であって、前記保管タワーは、ハッチ(804)を通して前記コンテナ荷役車両または複数の車両にアクセス可能であり、前記保管タワーは、
i.複数の垂直にスタックされるコンテナ支持部(402)であって、前記コンテナ支持部は、その上に複数の保管コンテナ(106)を静置し得る、水平に移動可能な棚の形態にあり、前記コンテナ支持部は、複数のコンテナ空間(106’’)に対応する横幅と、複数のコンテナ空間(106’’)に対応する長手方向長とを有し、それによって、コンテナ空間の複数の側方向行を画定し、側方向行の前記コンテナ空間のうちの1つ以上は、保管コンテナがそれを通して通過し得るように保管コンテナにサイズが対応する、開口部(403)である、コンテナ支持部(402)と、
ii.垂直に隣接するコンテナ支持部の前記開口部(403)を、タワーポート(805)をハッチ(804)の真下に形成するように整合させるために、コンテナ支持部を水平に移動させるための手段と、
iii.標的コンテナ(806)を前記タワーポート(807)の底部に位置付けるために、標的コンテナ支持部(807)を水平に移動させるための手段と
を備える、保管タワー(400)と、
e.自動制御システム(500)と
を備え、
f.それによって、前記コンテナ荷役車両は、前記ハッチを通してその昇降デバイスを前記タワーポート(805)の下方に降下させ、前記標的コンテナにアクセスし得る、自動保管および回収システム。
【請求項2】
前記隔離筐体(800)の屋根の上方に配列される、前記レールシステム(408)は、骨格構造(100)を備え、さらに、前記骨格構造(100)の上部を横断して配列される、レールシステム(108)を備える、タイプの自動グリッド保管システムの標準的部分に動作可能に接続され、前記骨格構造(100)は、直立部材(102)と、水平部材(103)と、前記直立部材(102)と前記水平部材(103)との間に行に配列される保管カラム(105)を備える保管容積とを備え、前記レールシステム(108)上で複数のコンテナ荷役車両(201、301)は、前記保管カラム(105)から保管コンテナ(106)を持上し、その中に保管コンテナ(106)を降下させ、また、前記保管カラム(105)の上方で前記保管コンテナ(106)を輸送するように動作され、前記レールシステム(108)は、前記フレーム構造(100)の上部を横断して第1の方向Xにおける前記コンテナ荷役車両(201、301)の移動を誘導するように配列される、平行レールの第1のセット(110)と、前記第1の方向Xに対して直角である、第2の方向Yにおける前記コンテナ荷役車両(201、301)の移動を誘導するための、前記レールの第1のセット(110)に対して直角に配列される、平行レールの第2のセット(111)とを備える、請求項1に記載の自動保管および回収システム。
【請求項3】
前記保管タワー(400)は、垂直オフセット(ΔdVb-n)を伴って分散される、複数の水平に延在するコンテナ支持骨格(401)を備え、
a.前記複数の水平なコンテナ支持骨格(401)は、
i.第1のコンテナ支持骨格(401a)と、
ii.前記第1のコンテナ支持骨格(401a)の真下に配列され、それに対して平行に延在する、少なくとも1つの第2のコンテナ支持骨格(401b-n)と
を備え、
b.前記第1のコンテナ支持骨格および前記少なくとも1つの第2のコンテナ支持骨格(401b-n)のそれぞれは、
i.第1の方向(X)および直交する第2の方向(Y)内に主方向を伴う、水平に延在するコンテナ支持部(402)を備え、各コンテナ支持部(402)は、前記第1の方向(X)に配列される複数の列のコンテナ空間と、前記第2の方向(Y)に配列される複数の行のコンテナ空間とを伴う、コンテナ空間の行列として構成され、
c.前記第1のコンテナ支持骨格(401a)のコンテナ空間の各行は、
i.複数の保管コンテナ(106)を受容するように構成され、
ii.前記第2の方向(Y)に沿って延在する、少なくとも1つの開口部(403)を呈し、前記少なくとも1つの開口部(403)は、少なくとも、保管されるべき前記保管コンテナ(106)の最大水平断面(A
f)である、開口部サイズを有し、
d.前記第1のコンテナ支持骨格(401a)の少なくとも1つの開口部(403)および前記少なくとも1つの第2のコンテナ支持骨格(401b-n)の少なくとも1つの開口部(403)は、相互に対して垂直に整合されることができ、
e.少なくとも1つのコンテナ支持部(402)は、前記第2の方向(Y)に沿って変位可能であり、
f.少なくとも1つのコンテナ支持骨格(401a-n)はさらに、前記変位可能なコンテナ支持部(402)を変位させるように構成される、支持部変位デバイス(700)を備える、先行する請求項のうちの1項に記載の自動保管および回収システム。
【請求項4】
前記保管タワー(400)は、前記コンテナ支持骨格(401)の上方に配列される、ハッチ障壁(801)を備え、前記障壁は、前記筐体開口部(804)を被覆および隔離するように構成され、前記障壁(801)は、支持部変位デバイス(700)によって、前記第1の方向(X)または前記第2の方向(Y)に沿って水平に変位可能である、先行する請求項のうちの1項に記載の自動保管および回収システム。
【請求項5】
前記支持部変位デバイス(700)は、線形アクチュエータ、歯車駆動部、チェーン駆動部、ベルト駆動部、またはそれらの任意の組み合わせを駆動するためのモータを備え、前記モータは、変位されるべき少なくとも1つの変位可能なコンテナ支持部(402)を含有する、個別のコンテナ支持骨格(401)の水平範囲の外側に配列され、
または前記変位デバイス(700)は、前記コンテナ支持部(402)上に配列される、直接駆動機構である、先行する請求項のうちの1項に記載の自動保管および回収システム。
【請求項6】
前記コンテナ支持部(402)は、少なくとも部分的に、前記少なくとも1つの開口部(403)のそれぞれの周界の周囲に配列される、垂直ガイドプレート(409)を備え、垂直に隣接する開口部の前記垂直ガイドプレートは、前記タワーポート(805)を形成するように協働するように配列される、先行する請求項のうちの1項に記載の自動保管および回収システム。
【請求項7】
前記隔離筐体(800)は、熱隔離筐体であり、冷蔵機器(802)が、前記筐体に関連して配列される、先行する請求項のうちの1項に記載の自動保管および回収システム。
【請求項8】
前記隔離筐体(800)は、可燃物または爆発物を保管するために適合される、耐火性または耐爆性筐体である、先行する請求項のうちの1項に記載の自動保管および回収システム。
【請求項9】
自動保管および回収システム内に特殊商品を保管または回収するための方法であって、前記方法は、
a.請求項1-8のうちの1項に記載されるように、隔離筐体(800)の内側に保管タワー(400)を配列するステップと、
b.前記保管タワー内に特殊商品を保管するステップであって、前記商品は、有利には、前記隔離筐体の外側の周囲環境から分離されるタイプである、ステップと、
c.ハッチの真下にタワーポートを形成するためにそれらの個別の開口部を垂直に整合させるために、前記制御システム(500)を使用し、コンテナ支持部に水平方向に移動するように命令するステップと、
d.前記タワーポートの底部に標的コンテナを位置付け、または前記タワーポートの底部に空コンテナ空間を位置付けるために、前記制御システム(500)を使用し、標的コンテナ支持部に水平方向に移動するように命令するステップと、
e.前記制御システム(500)を使用し、コンテナ荷役車両に前記ハッチの上方にその昇降デバイスを位置付けるように命令するステップと、
f.前記ハッチを開放するステップと、
g.前記コンテナ荷役車両に、その昇降デバイスを前記タワーポートの下方に降下させ、前記標的コンテナに係合し、それを前記隔離筐体から外に上昇させる、またはコンテナを前記タワーポートの下方に、前記空コンテナ空間まで降下させるように命令するステップと、
h.前記ハッチを閉鎖するステップと
を含む、方法。
【請求項10】
前記特殊商品は、冷蔵アイテムまたは冷凍アイテムであり、前記隔離環境は、前記隔離筐体の外側の前記周囲環境より低い温度を有する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記特殊商品は、揮発性、可燃性、または潜在的に爆発性商品であり、前記隔離筐体は、防火室である、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、自動保管システムに関する。
【背景技術】
【0002】
(背景および先行技術)
自動グリッド保管システム全般
図1は、骨格構造100を伴う、典型的な先行技術自動保管および回収システム1を開示し、
図2および3は、そのようなシステム1上で動作するために好適な2つの異なる先行技術コンテナ荷役車両201、301を開示する。そのようなシステムは、骨格構造が、上方から見ると、グリッドパターンを画定するため、自動グリッド保管システムと称され得る。
【0003】
骨格構造100は、直立部材102と、水平部材103と、直立部材102と水平部材103との間に行に配列される保管カラム105を備える、保管容積とを備える。これらの保管カラム105では、容器または保管コンテナとしても公知である、保管コンテナ106が、相互の上にスタックされ、スタック107を形成する。部材102、103は、典型的には、金属、例えば、押出アルミニウムプロファイルから成ってもよい。
【0004】
自動保管および回収システム1の骨格構造100は、骨格構造100の上部を横断して配列される、レールシステム108を備え、そのレールシステム108上で、複数のコンテナ荷役車両201、301が、保管コンテナ106を保管カラム105から持上し、保管コンテナ106をその中に降下させ、また、保管コンテナ106を保管カラム105の上方に輸送するように動作される。レールシステム108は、フレーム構造物100の上部を横断した第1の方向Xにおけるコンテナ荷役車両201、301の移動を誘導するように配列される、平行レールの第1のセット110と、第1の方向Xに対して直角である、第2の方向Yにおけるコンテナ荷役車両201、301の移動を誘導するための、レールの第1のセット110に対して直角に配列される、平行レールの第2のセット111とを備える。カラム105内に保管されるコンテナ106が、コンテナ荷役車両によって、レールシステム108内のアクセス開口部112を通してアクセスされる。コンテナ荷役車両201、301は、保管カラム105の上方で側方に、すなわち、水平なX-Y平面に対して平行である平面内で移動することができる。
【0005】
骨格構造100の直立部材102は、カラム105から外へのコンテナの持上およびその中へのコンテナの降下の間に、保管コンテナを誘導するために使用されてもよい。コンテナ106のスタック107は、典型的には、自立型である。
【0006】
各先行技術コンテナ荷役車両201、301は、車体201a、301aと、それぞれ、X方向およびY方向におけるコンテナ荷役車両201、301の側方移動を可能にする、車輪の第1および第2のセット201b、301b、201c、301cとを備える。
図2および3では、各セット内の2つの車輪は、完全に可視である。車輪の第1のセット201b、301bは、レールの第1のセット110の2つの隣接するレールと係合するように配列され、車輪の第2のセット201c、301cは、レールの第2のセット111の2つの隣接するレールと係合するように配列される。車輪のセット201b、301b、201c、301cのうちの少なくとも1つが、車輪の第1のセット201b、301bおよび/または車輪の第2のセット201c、301cが、どの時点においても、レールの個別のセット110、111と係合され得るように、上昇および降下されることができる。
【0007】
各先行技術コンテナ荷役車両201、301はまた、保管コンテナ106の垂直輸送、例えば、保管コンテナ106を保管カラム105から持上し、保管コンテナ106を保管カラム105の中に降下させるための、昇降デバイス(図示せず)も備える。昇降デバイスは、車両201、301に対する把持/係合デバイスの位置が、第1の方向Xおよび第2の方向Yに直交する第3の方向Zにおいて調節され得るように、保管コンテナ106に係合するように適合され、把持/係合デバイスが車両201、301から降下され得る、1つ以上の把持/係合デバイスを備える。コンテナ荷役車両301の把持デバイスの一部が、
図3に示され、参照番号304とともに示される。コンテナ荷役デバイス201の把持デバイスが、
図2の車体301a内に位置する。
【0008】
従来のように、また、本願の目的のために、Z=1は、保管コンテナの最上層、すなわち、レールシステム108の直下にある層を識別し、Z=2は、レールシステム108の下方の第2の層を識別し、Z=3は、第3の層を識別する等となる。
図1に開示される例示的先行技術では、Z=8は、保管コンテナの最下底部層を識別する。同様に、X=1...nおよびY=1...nは、水平面における各保管カラム105の位置を識別する。その結果、実施例として、かつ
図1に示されるデカルト座標系X、Y、Zを使用すると、
図1において106’として識別される保管コンテナは、保管位置X=10、Y=2、Z=3を占有すると言え得る。コンテナ荷役車両201、301は、層Z=0内を走行すると言え得、各保管カラム105は、そのXおよびY座標によって識別されることができる。
【0009】
骨格構造100の保管容積は、多くの場合、グリッド104と称されており、本グリッド内の可能性として考えられる保管位置は、保管セルと称される。各保管カラムは、XおよびY方向における位置によって識別され得る一方、各保管セルは、X、Y、およびZ方向におけるコンテナ数によって識別され得る。
【0010】
各先行技術コンテナ荷役車両201、301は、レールシステム108を横断して保管コンテナ106を輸送するとき、保管コンテナ106を受容および収容するための、保管コンパートメントまたは空間を備える。保管空間は、
図2に示されるように、かつ例えば、WO2015/193278A1(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるように、車体201a内の中心に配列される、空洞を備えてもよい。
【0011】
図3は、片持ち梁構造物を伴う、コンテナ荷役車両301の代替構成を示す。そのような車両は、例えば、NO317366(その内容もまた、参照することによって本明細書に組み込まれる)に詳細に説明される。
【0012】
図2に示される中心空洞コンテナ荷役車両201は、例えば、WO2015/193278A1(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるように、概して、保管カラム105の側方範囲に等しい、XおよびY方向における寸法を伴う面積を被覆する、占有面積を有してもよい。本明細書で使用される用語「側方」は、「水平」を意味し得る。
【0013】
代替として、中心空洞コンテナ荷役車両101は、例えば、WO2014/090684A1に開示されるように、保管カラム105によって画定される側方面積より大きい占有面積を有してもよい。
【0014】
レールシステム108は、典型的には、車両の車輪が延設される溝を伴うレールを備える。代替として、レールは、上向きに突出する要素を備えてもよく、車両の車輪は、脱線を防止するための、フランジを備える。これらの溝および上向きに突出する要素は、集合的に、軌道として公知である。各レールは、1つの軌道を備えてもよい、または各レールは、2つの平行な軌道を備えてもよい。
【0015】
WO2018/146304(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)は、レールと、X方向およびY方向の両方における平行軌道とを備える、レールシステム108の典型的構成を図示する。
【0016】
骨格構造100では、カラム105の大部分は、保管カラム105、すなわち、保管コンテナ106がスタック107で保管される、カラム105である。しかしながら、いくつかのカラム105は、他の目的を有し得る。
図1では、カラム119および120は、保管コンテナ106が、保管コンテナ106が骨格構造100の外側からアクセスされる、または骨格構造100の外もしくはその中に移送され得る、アクセスステーション(図示せず)に輸送され得るように、それらを積み降ろす、および/または積み込むためのコンテナ荷役車両201、301によって使用される、そのような特殊目的カラムである。当技術分野内では、そのような場所は、通常、「ポート」と称され、その中にポートが位置する、カラムは、「ポートカラム」119、120と称され得る。アクセスステーションへの輸送は、水平、斜め、および/または垂直である、任意の方向にあってもよい。例えば、保管コンテナ106は、骨格構造100内のランダムまたは専用カラム105内に設置され、次いで、任意のコンテナ荷役車両によって積み込まれ、アクセスステーションへのさらなる輸送のために、ポートカラム119、120に輸送されてもよい。用語「斜め」が、水平と垂直との間のある場所に一般的な輸送配向を有する、保管コンテナ106の輸送を意味することに留意されたい。
【0017】
図1では、第1のポートカラム119は、例えば、コンテナ荷役車両201、301が、アクセスまたは移送ステーションに輸送されるべき保管コンテナ106を積み降ろし得る、専用の積降ポートカラムであってもよく、第2のポートカラム120は、コンテナ荷役車両201、301が、アクセスまたは移送ステーションから輸送されている保管コンテナ106を積み込み得る、専用の積込ポートカラムであってもよい。
【0018】
アクセスステーションは、典型的には、製品アイテムが保管コンテナ106から除去される、またはその中に位置付けられる、ピッキングステーションもしくは備蓄ステーションであってもよい。ピッキングステーションまたは備蓄ステーションでは、保管コンテナ106は、通常、自動保管および回収システム1から除去されないが、いったんアクセスされると、再度骨格構造100の中に戻される。保管コンテナを別の保管設備に(例えば、別の骨格構造に、または別の自動保管および回収システムに)、輸送車両(例えば、電車もしくは大型トラック)に、または生産設備に移送するために、ポートもまた、使用されることができる。
【0019】
コンベヤを備える、コンベヤシステムが、通常、ポートカラム119、120とアクセスステーションとの間で保管コンテナを輸送するために採用される。
【0020】
ポートカラム119、120およびアクセスステーションが、異なるレベルに位置する場合、コンベヤシステムは、保管コンテナ106をポートカラム119、120とアクセスステーションとの間で垂直に輸送するための垂直コンポーネントを伴う、昇降デバイスを備えてもよい。
【0021】
コンベヤシステムは、例えば、WO2014/075937A1(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるような、異なる骨格構造間で保管コンテナ106を移送するように配列されてもよい。
【0022】
図1に開示されるカラム105のうちの1つの中に保管される保管コンテナ106が、アクセスされるべきであるとき、コンテナ荷役車両201、301のうちの一方が、標的保管コンテナ106をその位置から回収し、それを積降ポートカラム119に輸送するように命令される。本動作は、コンテナ荷役車両201、301を、その中に標的保管コンテナ106が位置付けられる、保管カラム105の上方の場所に移動させ、コンテナ荷役車両201、301の昇降デバイス(図示せず)を使用して、保管コンテナ106を保管カラム105から回収し、保管コンテナ106を積降ポートカラム119に輸送することを伴う。標的保管コンテナ106が、スタック107内の深くに位置する、すなわち、1つまたは複数の他の保管コンテナ106が、標的保管コンテナ106の上方に位置付けられた状態である場合、動作はまた、標的保管コンテナ106を保管カラム105から上昇させることに先立って、上方に位置付けられる保管コンテナを一時的に移動させることを伴う。時として、当技術分野内では「掘出」と称される、本ステップは、続いて、標的保管コンテナを積降ポートカラム119に輸送するために使用される、同一のコンテナ荷役車両を用いて、または1つまたは複数の他の協働するコンテナ荷役車両を用いて、実施されてもよい。代替として、または加えて、自動保管および回収システム1は、保管コンテナを保管カラム105から一時的に除去するタスクに具体的に専用のコンテナ荷役車両を有してもよい。いったん標的保管コンテナ106が、保管カラム105から除去されると、一時的に除去された保管コンテナは、元の保管カラム105の中に再度位置付けられることができる。しかしながら、除去された保管コンテナは、代替として、他の保管カラムに再配置されてもよい。
【0023】
保管コンテナ106が、カラム105のうちの1つの中に保管されるべきであるとき、コンテナ荷役車両201、301のうちの一方が、保管コンテナ106を積込ポートカラム120から積み込み、それをそれが保管されるべき保管カラム105の上方の場所に輸送するように命令される。保管カラムスタック107内の標的位置またはその上方に位置付けられる任意の保管コンテナが、除去された後、コンテナ荷役車両201、301は、保管コンテナ106を所望の位置に位置付ける。除去された保管コンテナは、次いで、保管カラム105の中に戻るように降下される、または他の保管カラムに再配置されてもよい。
【0024】
自動保管および回収システム1を監視および制御する、例えば、所望の保管コンテナ106が、コンテナ荷役車両201、301が相互に衝突することなく、所望の時間に所望の場所に送達され得るように、骨格構造100内の個別の保管コンテナ106の場所、各保管コンテナ106の内容物、およびコンテナ荷役車両201、301の移動を監視および制御するために、自動保管および回収システム1は、典型的には、コンピュータ化され、典型的には、保管コンテナ106を追跡するためのデータベースを備える、制御システム500を備える。
【0025】
図4は、保管コンテナ106内に保管される製品アイテム80の実施例を示す。
図4に図示される保管コンテナ106は、高さHfと、幅Wfと、長さLfとを有する。保管コンテナ106は、水平断面Afを有する。
【0026】
掘出
上記に説明されるようなグリッド保管システムの主な利点のうちの1つは、コンテナが骨格構造内に保管される、密度である。可能な限り最大限に、グリッドの全ての利用可能な列が、ポートのため等、他の目的のために留保される列を除いて、コンテナで充填される。しかしながら、本密度のため、列内の下側位置に位置するコンテンアにアクセスすることに関連する課題が、存在する。列内の全てのコンテナが、必然的に、同一の商品を含有するわけではなく、時として、スタック内のコンテナにアクセスし、それを上昇させ、下方に降下させることが、必要である。そのようなコンテナにアクセスするために、コンテナ荷役車両は、「掘出」として公知の手順を実行し、それによって、標的コンテナの上方に位置するコンテナが、スタックから外に上昇され、種々の場所におけるグリッドの上に一時的に設置される。いったん標的コンテナが除去されると、他のコンテナが、列の中に設置されるように戻される。
【0027】
各スタック内に多数の容器を含有するシステムに関して、上記に述べられる「掘出」は、標的容器がグリッド内の深部に位置するとき、時間および空間の両方を多く要することを証明し得る。例えば、標的容器が、場所Z=5を有する場合、車両は、標的容器が到達され得る前に、4つの非標的容器を上昇させ、それらを他の位置、多くの場合、グリッド(Z=0)の上に設置しなければならない。グリッドの中に戻るように再設置される前に、非標的容器は、他のコンテナ荷役車両に、それらの個別の動作を実行するために最適化されていない経路を選定することを余儀なくさせ得る。
【0028】
腐敗し易い商品または他の専門品の保管
公知の自動保管および回収システム1内に保管される、ある製品に関して、製品は、特殊な隔離環境内で保管される必要がある。そのような製品、例えば、冷凍食料品または冷蔵製品は、異なる温度もしくは他の理由に起因して、保管グリッドの他の面積からの隔離を要求し得る。冷蔵商品または冷凍商品の場合には、製品は、多くの場合、列の上の隔離されたカバーによって、グリッドの最上レベルから分離される。これは、部分的に、コンテナ荷役車両が周囲温度において最適に動作するという事実に起因する。車両は、最初に、隔離されたカバーを除去し、次いで、上記に説明されるようなコンテナにアクセスすることによって、冷凍製品または冷蔵製品にアクセスする。
【0029】
しかしながら、これは、上記に説明される「掘出」動作の観点における、課題を生じさせる。掘出動作が完了される間、冷凍製品または冷蔵製品を含有するコンテナを、グリッドの最上レベルの周囲温度にある一時的な地点に設置することは、望ましくない。したがって、それによって、特殊商品が掘出動作の必要性を伴わずにアクセスされ得る配列の必要性が、存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0030】
【特許文献1】国際公開第2015/193278号公報
【特許文献2】国際公開第2014/090684号公報
【特許文献3】国際公開第2018/146304号公報
【特許文献4】国際公開第2014/075937号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0031】
(発明の要約)
隔離環境
一側面によると、本発明は、保管コンテナ内に保管される特殊商品の保管のための隔離環境を備える、自動保管および回収システムであり、保管コンテナは、掘出動作を実施する必要性を伴うことなく、上記に説明されるような軌道システム上の隔離環境にわたって動作する、コンテナ荷役車両によって回収され得る。一側面によると、特殊商品は、冷凍商品または冷蔵商品であり、隔離環境は、冷凍室もしくは冷蔵室等の、より低い温度を有する、専用の空間である。
【0032】
本発明の他の側面によると、特殊商品は、種々の理由のために、隔離または専用の保管を要求する、他のタイプのアイテムであり得る。実施例は、限定ではないが、望ましくは、専用の特殊な保管室内に保管される、揮発性、可燃性、または潜在的に爆発的なアイテム、特殊な滅菌環境内に保管されることを要求する、滅菌アイテム、より高いもしくはより低い酸素環境、大気圧または同等物と異なる圧力等の特殊な大気条件内に保管されなければならないアイテムを含む。
【0033】
隔離環境は、それ自体の専用のコンテナ荷役車両を伴う独立型ユニットであってもよい、またはこれは、自動グリッド保管および回収システムの標準グリッド部分に動作可能に接続されてもよい。本明細書で使用されるように、「標準」グリッド保管システム、または保管および回収システムの「標準部分」は、本願の技術背景の節において説明されるような自動保管および回収システムである。本明細書で使用されるような、用語「動作可能に接続される」は、隔離環境が、保管および回収システムの隔離環境および標準部分の両方と隣接する、軌道システムを介して、保管および回収システムの標準部分の上方で動作する、同一のコンテナ荷役車両によってアクセス可能であることを意味する。例えば、隔離環境は、保管および回収システムの標準保管グリッド部分に隣接して配列されてもよい、または標準保管グリッドの周辺内に配列されてもよい。代替として、「動作可能に接続される」隔離環境は、保管および回収システムの標準部分から距離を置いて位置し、コンテナ荷役車両によって、ブリッジにわたってアクセス可能であってもよい。
【0034】
本発明は、隔離された冷蔵環境に関連して説明されるであろうが、しかしながら、当業者は、隔離環境が、他のタイプの特殊商品のためにも具体的に適合され得ることを認識するであろう。
【0035】
一側面による、隔離環境は、本説明される場合では、より低い温度を維持するための隔離部を有する、冷蔵室である、壁と、屋根とを有する、部屋である。1つ以上のドアが、壁内に配列され、部屋の内部へのアクセスを提供してもよい。冷蔵室は、部屋を所望の温度に維持するための、冷蔵機器を含有する。
【0036】
冷蔵室の屋根内に配列されるものは、それを通してコンテナ荷役車両の昇降デバイスが、ハッチを通して保管コンテナを除去または交換するために、その把持および係合デバイスを降下させ得る、1つ以上の閉鎖可能かつ開放可能なハッチである。グリッドの軌道システムは、少なくとも、ハッチまたは複数のハッチにわたって延在し、コンテナ荷役車両がそれ自体をハッチにわたって位置付けることを可能にする。
【0037】
保管タワー
隔離環境(本実施例では、冷蔵室)内に位置するものは、保管タワーである。保管タワーは、その上に複数の保管コンテナを静置する、水平に移動可能な棚の形態にある、複数の垂直にスタックされる、水平に移動可能なコンテナ支持部を備える。
【0038】
保管タワーのコンテナ支持部のサイズおよび数は、冷蔵室のサイズに対して適合されてもよい。例証の目的のみのために使用される1つの非限定的な実施例では、コンテナ支持部は、複数の保管コンテナ空間に対応する横幅、例えば4つのコンテナ空間分の幅を有してもよい。コンテナ支持部はまた、複数の保管コンテナ空間に対応する長手方向長、例証の目的のみのために使用される非限定的な実施例では、5つの保管コンテナ空間の長手方向長を有し、それによって、それぞれの行が4つの保管コンテナ空間を有する、5つの側方向行を画定するであろう。
【0039】
コンテナ支持部は、標的コンテナ支持部上の標的コンテナを、ハッチの真下のいわゆる、「タワーポート」の底部に提示するために、水平方向に移動するように配列される。「タワーポート」の詳細は、下記に説明される。コンテナ荷役車両は、その把持デバイスを、タワーポートを通して下方に、ハッチの真下の位置に移動されている、標的保管コンテナまで降下させ、それによって、コンテナ荷役車両が、掘出動作を実施する必要性を伴うことなく、コンテナを冷蔵室から外に上昇させることを可能にしてもよい。
【0040】
タワーポート
コンテナ支持部の側方向行のうちの1つ以上、例えば、例証の目的のために、第3の行は、実際にコンテナを保持するための空間ではなく、保管コンテナのサイズに対応する(それを通してコンテナが通過し得る)、1つ以上の開口部を備えるであろう。コンテナ支持部は、垂直に隣接する開口部が、垂直に整合された状態になり、したがって、本明細書では「タワーポート」と称される、1つ以上の開放した垂直シャフトを生成するように、それ自体を整合させるために、水平に移動されてもよい。上記の非限定的な実施例では、個別のコンテナ支持部の第3の行が、1つ以上のタワーポートを生成するように整合されてもよい。そのように形成された各タワーポートが、対応するハッチの真下に配列されるであろう。そのように形成されたタワーポートの深度は、そのように整合されたコンテナ支持部の数に依存するであろう。
【0041】
標的コンテナ支持部上に保持される、標的コンテナが、除去されることになると、標的コンテナ支持部の上方のコンテナ支持部が、タワーポートが標的コンテナ支持部まで下方に延在する状態で、それ自体を、ハッチの真下にタワーポートを形成するように整合させるであろう。標的コンテナ支持部は、タワーポートの底部に標的コンテナを提示し、それによって、コンテナ荷役車両が、掘出を行う必要性を伴うことなく、その把持デバイスを、ハッチを通してタワーポートの下方に、標的コンテナまで降下させることを可能にするために、水平方向に移動するであろう。
一側面によると、本発明は、
a.壁と、屋根とを備え、隔離筐体内に保管される商品を外部環境から隔離するように配列される、隔離筐体であって、商品は、保管コンテナ内に保管されている、隔離筐体と、
b.隔離筐体の屋根内に配列される、1つ以上の開放可能かつ閉鎖可能な筐体開口部またはハッチと、
c.屋根の上方に配列される、レールシステムであって、屋根上でレールシステムは、1つ以上の車輪付きコンテナ荷役車両を進行し得、コンテナ荷役車両は、コンテナを上昇させ、降下させるための、昇降デバイスを備え、レールシステムは、少なくとも、コンテナ荷役車両が、その昇降デバイスがハッチの上方に位置付けられた状態で位置付けられ得るように配列される、レールシステムと、
d.隔離筐体の内側に配列される、保管タワーであって、保管タワーは、ハッチを通してコンテナ荷役車両または複数の車両にアクセス可能であり、
【0042】
保管タワーは、
i.複数の垂直にスタックされるコンテナ支持部であって、コンテナ支持部は、その上に複数の保管コンテナを静置し得る、水平に移動可能な棚の形態にあり、コンテナ支持部は、複数のコンテナ空間に対応する横幅と、複数のコンテナ空間に対応する長手方向長とを有し、それによって、コンテナ空間の複数の側方向行を画定し、側方向行のコンテナ空間のうちの1つ以上は、保管コンテナがそれを通して通過し得るように保管コンテナにサイズが対応する、開口部である、コンテナ支持部と、
ii.垂直に隣接するコンテナ支持部の開口部を、タワーポートをハッチの真下に形成するように整合させるために、コンテナ支持部を水平に移動させるための手段と、
iii.標的コンテナをタワーポートの底部に位置付けるために、標的コンテナ支持部を水平に移動させるための手段と
を備える、保管タワーと、
e.保管および回収システムの機能を制御および自動化するための、制御システムと
を備え、
【0043】
f.それによって、コンテナ荷役車両は、ハッチを通してその昇降デバイスをタワーポートの下方に降下させ、標的コンテナにアクセスし得る。
【0044】
別の側面によると、本発明は、上記に説明されるような、隔離筐体内に特殊商品を保管するステップと、タワーポートの真下に標的コンテナを位置付けるステップと、隔離筐体の屋根内の開放可能なハッチを通して標的コンテナにアクセスするようにコンテナ荷役車両に命令するステップとを含む、方法である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
以下の図面は、本発明の実施形態を描写し、本発明の理解を促進するために添付される。図面は、ここで実施例のみとして説明されるであろう、本発明の実施形態を示す。
【0046】
【
図1】
図1は、先行技術自動保管および回収システムの骨格構造の斜視図である。
【0047】
【
図2】
図2は、その中に保管コンテナを有保するための、中心に配列される空洞を有する、先行技術コンテナ荷役車両の斜視図である。
【0048】
【
図3】
図3は、真下に保管コンテナを有保するための、片持ち梁を有する、先行技術コンテナ荷役車両の斜視図である。
【0049】
【
図4】
図4は、先行技術保管コンテナおよび保管コンテナ内に保管される製品アイテムの斜視図である。
【0050】
【
図5】
図5は、保管タワーの全てのコンテナ支持部が垂直に整合される、その隔離筐体を伴わずに示される、本発明の一側面による、保管タワーの上面図である。
【0051】
【0052】
【
図7】
図7は、第1の水平方向Xにおいて側方に配列される複数の(本場合では4つの)コンテナ空間と、第2の水平方向Yにおいて長手方向に配列されるコンテナ空間の複数の(本場合では5つの)側方向行とを伴い、コンテナ空間の代わりに側方向行のうちの1つ(本場合では、第3の行)の中に配列される、複数の開口部を伴う、コンテナ空間の行列として構成される、コンテナ支持部の斜視図である。
【0053】
【
図8】
図8は、コンテナ空間内に位置付けられる保管コンテナを示し、第3の行内の開口部を示す、
図7のコンテナ支持部の斜視図である。
【0054】
【
図9】
図9は、コンテナ支持部およびコンテナ支持骨格、特に、支持部変位デバイスの詳細の斜視図である。
【0055】
【
図10】
図10は、コンテナ支持部、特に、棚ローラの詳細の斜視図である。
【0056】
【
図11】
図11は、コンテナ支持部およびコンテナ支持骨格、特に、最下コンテナ支持部が上方のコンテナ支持部に対して水平に変位される、支持部変位デバイスのさらなる詳細の斜視図である。
【0057】
【
図12】
図12は、保管タワーが、保管グリッドの標準部分に隣接して位置付けられる、本発明のある実施形態による、保管システムの側面図である。
【0058】
【
図13】
図13は、保管グリッドおよび保管タワーが横並びに位置付けられる、
図12の保管システムの斜視図である。
【0059】
【
図14】
図14は、保管グリッドおよび保管タワーが横並びに位置付けられ、1つのコンテナ支持部が水平に変位される、
図12の保管システムの斜視図である。
【0060】
【
図15A】
図15Aは、保管グリッドおよび保管タワーが横並びに位置付けられ、複数のコンテナ支持部が反対方向に水平に変位される、
図12の保管システムの斜視図である。
【0061】
【0062】
【
図16】
図16Aおよび
図16Bは、保管タワーが輸送システムの下方に位置付けられる、本発明による保管システムの別の実施形態の異なる斜視図である。
【0063】
【0064】
【0065】
【
図19】
図19A-Cは、それぞれが、コンテナ支持骨格およびコンテナ支持部の異なる構成を伴う、3つの保管タワーの斜視図である。
【0066】
【
図20】
図20は、保管グリッドの標準部分に隣接して位置付けられた、隔離筐体によって封入された、保管タワーの斜視図である。
【0067】
【
図21】
図21は、その昇降デバイスが隔離筐体の屋根内のハッチの上方、およびタワーポートの上方にある状態に位置付けられる、コンテナ荷役車両を図示する、
図20による、保管システムの断面である。
【0068】
【
図22】
図22は、標的コンテナの上方にタワーポートを形成するために、6つのコンテナ支持部の水平な変位を図示する、断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0069】
(発明の詳細な説明)
以下において、異なる代替物が、添付の図面を参照してより詳細に議論されるであろう。しかしながら、図面が、本発明の範囲を図面に描写される主題に限定することを意図していないことを理解されたい。さらに、特徴のうちのいくつかが、システムのみに関連して説明される場合でも、それらが方法にとっても有効であることが、明白であり、逆もまた同様である。
【0070】
前述の説明では、本発明による、送達車両および自動保管および回収システムの種々の側面が、例証的実施形態を参照して説明されている。解説の目的のために、具体的な数値、システム、および構成が、本システムならびにその作用の徹底的な理解を提供するために記載された。しかしながら、本説明は、限定的意味で解釈されることを意図していない。開示される主題が関連する当業者に明白である、例証的実施形態の種々の修正および変形例、ならびに本システムの他の実施形態が、本発明の範囲内に存在すると見なされる。
【0071】
本発明は、本願の技術背景の節に説明され、
図1-4に図示されるようなタイプのグリッド保管システムに対する改良に関する。
【0072】
保管タワー
図5-19に図示されるような保管タワー400が、
図20-22に図示されるような隔離筐体800内に配列される。
【0073】
一側面によると、その隔離環境内の保管タワーは、独立型ユニットであってもよい。別の側面では、その隔離環境内の保管タワーは、グリッド保管システム1の標準部分に動作可能に接続される、例えば、それに隣接する、その周辺内にある、またはそれと別様に協働してもよい。
【0074】
保管システム1は、保管タワー400を横断して第1の方向Xにおいて遠隔動作車両301の移動を誘導するように配列される、平行レールの第1のセット410と、第1の方向Xに対して直角である、第2の方向Yにおいて遠隔動作車両301の移動を誘導するための、レールの第1のセット410に対して直角に配列される、平行レールの第2のセット411とを備えるレールシステム408上で動作する、遠隔動作車両301を備える。保管タワー400内に保管される保管コンテナ106は、遠隔動作車両301によって、レールシステム408内のグリッド開口部415を通してアクセスされる。レールシステム408の各グリッド開口部415は、レール411の一部によって、グリッドセル422を画定するように封入される。レールシステム408は、水平面Prsにおいて延在する。
【0075】
図6に最も詳細に示されるように、保管コンテナ106は、V
r1によって示される垂直オフセット(すなわち、レールシステム408の下側縁とレールシステム408の真下の第1のコンテナ支持骨格401aのための下側縁との間のオフセット)およびΔdVb-nによって示される垂直オフセット(すなわち、2つの隣接するコンテナ支持骨格401a-nの下側縁間のオフセット)を伴ってレールシステム408の下方にZ方向においてスタックされる、複数の支持骨格401上に移動可能に配列される、複数の水平に移動可能なコンテナ支持部402上に保管される。
【0076】
垂直オフセットVr1およびΔdVb-nは、いくつかの保管コンテナ106の1つの保管コンテナ106またはスタック107の最大高に等しい、もしくはより高い、または個別のコンテナ支持骨格401内に保管される異なる保管コンテナ106の最大高に等しい、またはより高い高さを提供するように選択されてもよい。実施例として、第1のコンテナ支持骨格401aは、保管コンテナ106のスタック107を保管するように適合されてもよい一方、下方に据え付けられるコンテナ支持骨格401b-nは、単一の(スタックされていない)保管コンテナ106を保管するように適合されてもよい。さらなる実施例として、タワー400のいくつかまたは全てのコンテナ支持骨格401が、いくつかの保管コンテナ106のスタック107を保管するように適合されてもよい。同一のタワー400の異なるコンテナ支持骨格401が、等しくない数の保管コンテナ106のスタック107を保管するように構成されてもよい。タワー400の1つまたはいくつかのコンテナ支持骨格401がいくつかの保管コンテナ106のスタック107を保管するように適合されるために要求される垂直空間(すなわち、利用可能な高さ)は、コンテナ支持骨格401の総数を、全てのコンテナ支持骨格401が単一の(スタックされていない)保管コンテナ106を保管するように適合されるタワー400の構成と比較して削減することによって、取得され得る。
【0077】
図6は、各コンテナ支持骨格401a-nが1つの水平に延在するコンテナ支持部402を備える、保管タワー400を示す。
【0078】
図7および
図8は、そのようなコンテナ支持部402のある実施例を示す。
図7は、コンテナ空間106’’を占有する保管コンテナ106を伴わない、コンテナ支持部402を示し、
図8は、保管コンテナ106がコンテナ空間内に位置付けられる、同一のコンテナ支持部402を示す。
図7は、開口部403a-dによって取って代わられる、第3の行のコンテナ空間を伴う、(
図8のコンテナ106によって占有される)4つのコンテナ空間106’’の5つの側方向行を示す。
【0079】
コンテナ支持部402は、第1の方向Xにおける側方向と、第2の方向Yにおける直交する長手方向とを有する。コンテナ支持部402は、第1の水平方向Xにおける側方向行内に配列される複数のコンテナ空間と、第2の水平方向Yに複数のそのような行とを伴う、コンテナ空間106’’の水平な行列として構成される。コンテナ空間の行は、複数の保管コンテナ106を受容するように構成される。行のうちの1つ以上は、第3の行の4つのコンテナ空間のそれぞれを占有する、4つの開口部開口部403a-dとして
図7に図示される、1つ以上の開口部403を備える。開口部または複数の開口部403は、保管コンテナ106が開口部を通して通過することを可能にするように定寸される。最下コンテナ支持骨格401nのコンテナ支持部402は、典型的には、開口部403を呈さない。コンテナ空間の各行の少なくとも1つの開口部403は、典型的には、少なくとも、保管されるべき保管コンテナ106の水平断面A
f(W
f×L
f)である、開口部サイズを有する。
【0080】
さらに下記に説明されるであろうように、コンテナ支持部402は、垂直に隣接するコンテナ支持部402の開口部403が、それを通してコンテナが、コンテナ荷役車両によって上昇または降下され得る、タワーポート805を形成するように整合するように、水平に移動されてもよい。
図7および
図8のコンテナ支持部402は、開口部403のための複数のガイド構造409を備える。ガイド構造409は、保管コンテナ106が個別の遠隔動作車両201;301;601による上昇/降下の間に開口部403a-dを通して正確に誘導されるように補助するために、各開口部403a-dの周辺に沿って固定される。
【0081】
コンテナ支持部402は、内側構造を伴わないプレートまたはフレームであってもよい。コンテナ空間は、典型的には、少なくとも、保管されるべき保管コンテナ106の最大水平断面Af(Wf×Lf)である、水平範囲を有する。保管コンテナ106によって占められる各空間は、典型的には、プレートまたはフレーム上で、レール410、411の幅に対応する距離だけ、隣から離間される。コンテナ空間の行列は、主に、保管コンテナ106のサイズによって設定された、架空の区分であり得る。コンテナ支持部は、任意のサイズであり、コンテナ空間の行列のサイズは、行列の行の数および各行内のコンテナ空間の数に依存し得る。
【0082】
支持骨格401a内に配列される第1のコンテナ支持部402aの開口部403、すなわち、少なくとも1つの開口部403a-dの周界、および第2のコンテナ支持骨格40b-n内に配列される第2のコンテナ支持部402bの少なくとも1つの開口部403が、相互に対して垂直に整合されることができる。これは、第2の方向Yに沿って水平に変位可能である、少なくとも1つの第2のコンテナ支持骨格401b-nの少なくとも1つのコンテナ支持部402によって達成されることができる。変位は、少なくとも1つの第2のコンテナ支持骨格401b-nの変位可能なコンテナ支持部402を変位させるように構成される支持部変位デバイス700を備える、少なくとも1つの第2のコンテナ支持骨格401b-nによって達成され得る。そのような支持部変位デバイス700のある実施例が、
図9に図示され、下記にさらに説明される。
【0083】
図7および
図8のコンテナ支持部402は、コンテナ空間106’’を提供する、支持プレート404を備える。
図8では、保管コンテナ106が、支持プレート404の上に設置される。1つの支持プレート404は、完全な行を形成する、第1の水平方向Xに沿って分散される、任意の数の(ここでは、4つとして図示される)コンテナ空間を提供し得る。代替として、各行は、複数の支持プレート404、例えば、コンテナ空間あたり1つの支持プレート404を備えてもよい。さらなる代替策として、1つの支持プレート404は、行の少なくとも一部を形成する、第2の水平方向Yに沿って分散される、2つ以上のコンテナ空間を提供し得る。1つの支持プレート404はまた、第1の方向Xおよび第2の方向Yの両方に沿って分散される、複数のコンテナ空間を提供し得る。
【0084】
一側面によると、各コンテナ支持部402は、第1の水平方向Xにおいて延在する、第1のコンテナ支持梁406と、第2の水平方向Yにおいて延在する、第2のコンテナ支持梁407とを備えてもよい。第1および第2の支持梁406、407は、剛性を提供し、コンテナ支持部402を水平面Prsにおいて安定させるために使用され得る。第1の支持梁406は、列の全長に延在してもよい。第2の支持梁407は、行の全長に延在してもよい。
【0085】
図7-8では、第1の支持梁406が、コンテナ空間の各行間に配列され、合計で4つの第1の梁406となる。第1の支持梁406は、ガイド構造409の取付のために使用されてもよい。第1の支持梁406はまた、支持プレート404の取付のために使用されてもよい。第1の支持梁406は、支持プレート404に対して上向きに突出し、それによって、保管コンテナ106がコンテナ支持部402に対して第2の水平方向Yに沿って移動しないように防止し得る。第1の支持梁406はまた、保管コンテナ106を支持し、したがって、コンテナ空間を提供する、すなわち、支持プレート404を用いることなくコンテナ空間を提供するために使用されてもよい。
【0086】
図7-8では、2つの第2の支持梁407が、行と並列に配列される。本実施例では、第2の支持梁407は、行を分割しないように、すなわち、コンテナ支持部402の縁上に配列される。第2の支持梁407は、加えて、行を分割するように配列されてもよい。第2の支持梁407は、ガイド構造409の取付のために使用されてもよい。第2の支持梁407はまた、支持プレート404の取付のために使用されてもよい。第2の支持梁407は、支持プレート404に対して上向きに突出し、それによって、保管コンテナ106がコンテナ支持部402に対して第1の方向Xに移動しないように防止し得る。第2の支持梁407はまた、保管コンテナ106を支持し、したがって、コンテナ空間を提供する、すなわち、支持プレート404を用いることなくコンテナ空間を提供するために使用されてもよい。代替として、第1および第2の支持梁406、407が、ともにコンテナ空間を提供してもよい。第2の支持梁407はまた、棚ガイド709の取付のために使用されてもよい。第2の支持梁407はまた、水平移動棚ローラ709’の取付のために使用されてもよい。棚ローラ709、709’が、
図10を参照して下記にさらに説明される。第2の支持梁407はまた、垂直ピラー431の取付のために使用されてもよい。これらは特に、
図11に図示される。
【0087】
各コンテナ支持部402は、第1の方向Xにおいて配列される、安定化肋材405を備えてもよい。
図7-8では、2つの安定化肋材405が、行を分割しないように、すなわち、コンテナ支持部402の縁上に配列される。安定化肋材405は、加えて、行を分割するように配列されてもよい。安定化肋材405は、ガイド構造409の取付のために使用されてもよい。安定化肋材405はまた、支持プレート404の取付のために使用されてもよい。安定化肋材405は、支持プレート404より高い垂直範囲を有してもよい。安定化肋材405は、保管コンテナ106を安定させるために使用されてもよい。安定化肋材405はまた、例えば、非均一な負荷下での捻転を防止するように構造を補剛することによって、コンテナ支持部を安定させ得る。安定化肋材405はまた、第2の方向Yにおいて配列されてもよい。安定化肋材405は、1つ以上の第1の支持梁406に取って代わり得、逆もまた同様である。安定化肋材405は、1つ以上の第2の支持梁407に取って代わり得、逆もまた同様である。
【0088】
コンテナ支持部402と関連付けられる、第1の支持梁406、第2の支持梁407、安定化肋材405、支持プレート404、ガイド構造409、および任意の他の構成要素が、締結具、溶接、スナップ係止システム、実矧ぎシステム、または当業者に公知である、他の公知の方法を用いて相互に接続されてもよい。
【0089】
図9および
図10は、1つ以上のコンテナ支持骨格401のコンテナ支持部402が、コンテナ支持骨格401に対して第2の水平方向Yに沿って変位可能に作製され得ることを示す。変位可能なコンテナ支持部402を第2の水平方向Yに沿って変位させるために、
図9のコンテナ支持骨格401は、支持部変位デバイス700を備える。代替として、コンテナ支持部402が、支持部変位デバイス700を備えてもよい。支持部変位デバイス700は、コンテナ支持骨格401に対して変位可能なコンテナ支持部402を変位させるように構成される。
【0090】
第2の水平方向Yに沿って変位可能であるために、コンテナ支持部402および対応するコンテナ支持骨格401は、誘導軌道710と、複数の棚ローラ709、709’とを備える。棚ローラ709、709’は、誘導軌道710に沿って走行するように構成される。
図9および
図10に図示されるように、誘導軌道710は、コンテナ支持骨格401上に提供されてもよく、棚ローラ709、709’は、コンテナ支持部402上に提供されてもよい、または逆もまた同様である。
【0091】
図9のガイド軌道710は、押出加工されたプロファイルである。本ガイド軌道710は、水平部分710’’と、垂直部分710’とを備える。ガイド軌道710が、長手方向が第2の水平方向Yに沿って延在する状態に配列されると、水平部分710’’が、水平に延在し、垂直部分710’が、垂直に延在する。
【0092】
図10のローラ709、709’は、棚ガイド709と、水平移動棚ローラ709’とから成る対で提供される。棚ガイド709は、垂直に配向される回転軸を有する。水平移動棚ローラ709’は、第1の水平方向Xに沿って配向される、回転軸有する。
図7に図示されるように、ローラ709、709’の3つの対が、コンテナ支持部402の側面に沿って配列され、対応するガイド軌道710と協働することができる。ローラ709、709’の対は、1つの対が中心にあり、1つの対がコンテナ支持部402の縁の各遠位端にあるように分散される。1つのコンテナ支持部402が、典型的には、2つの対向する縁において配列される、ローラ709、709’を有するであろう。
【0093】
図9は、水平移動棚ローラ709’がガイド軌道水平部分710’’と協働する方法を示し、その中で、水平移動棚ローラ709’は、ガイド軌道水平部分710’’に沿って転動することができる。誘導軌道水平部分710’’および水平移動棚ローラ709’の協働は、コンテナ支持部402とコンテナ支持骨格401との間の相対変位を可能にする。
【0094】
図9は、棚ガイド709がガイド軌道水平部分710と協働する方法を示し、その中で、垂直移動棚ローラ709’は、ガイド軌道垂直部分710’’に沿って転動することができる。誘導軌道垂直部分710’および棚ガイド709の協働は、コンテナ支持部402とコンテナ支持骨格401との間の相対移動の方向を制御する。
【0095】
図9は、支持部変位デバイス700のある実施例を示す。本支持部変位デバイス700は、電動モータ701を備える。電動モータ701は、ブラケット713を用いてコンテナ支持骨格401上に配列される。ブラケットは、例えば、垂直ピラー431に接続されることができる。保守の目的のために、支持部変位デバイス700の構成要素は、好ましくは、技師にとって容易にアクセス可能な位置に配列される。特に、電動モータ701または代替駆動デバイスが、好ましくは、コンテナ支持骨格401の縁上に配列され、コンテナ支持骨格401の外側に、好ましくは、また、コンテナ支持骨格401の角に近接して延在するべきである。対隣するコンテナ支持骨格401の電動モータ701をコンテナ支持骨格401の両側に配列することによって、さらなる空間が、技師が電動モータ701および/または支持部変位デバイス700を配設する、もしくはそれに対して保守を実施するために利用可能になる。
【0096】
支持部変位デバイス700は、電動モータ701によって駆動されるように構成される、駆動シャフト702を備える。駆動シャフト702もまた、変位可能なコンテナ支持部402を駆動する、すなわち、変位させるように構成される。
【0097】
図9および
図11は、駆動シャフト702がコンテナ支持骨格401上に配列され得る方法を示す。駆動シャフト702は、ブラケット712を用いてコンテナ支持骨格401上に配列される。これらのブラケット712は、垂直ピラー431上に配列されることができる。これらのブラケット712は、典型的には、駆動シャフト702の遠位端に配列される。ブラケット712は、駆動シャフト702の回転を可能にしなければならない。駆動シャフト712は、略同じ高さに配列され、第1の方向Xに沿って延在する。
【0098】
図9および
図11では、電動モータ701の回転は、電動モータ701上に配列されるベルトホイール708、駆動シャフト702上に配列されるベルトホイール708、およびこれらのベルトホイール708を接続する第1のベルト706を用いて、駆動シャフト702の回転を引き起こす。駆動シャフト702上に配列されるベルトホイール708は、駆動シャフト702の遠位端上に配列され、電動モータ701上に配列されるベルトホイール708と整合する。
図9および
図11では、各駆動シャフト702は、1つの電動モータ701によって駆動される。これが、より少ない部品を要求し、各側面に沿った移動が、両側にとって共通である駆動シャフト702によって同期化されるため、これは、有利である。代替として、駆動シャフト702または駆動シャフト部分の両端に接続される、2つの電動モータ701が、駆動シャフト702毎に提供されることができる。
【0099】
図9および
図11では、駆動シャフト702の回転が、駆動シャフト702上に配列される2つのベルトホイール708、コンテナ支持骨格401上に配列される2つのベルトホイール708、コンテナ支持部402上に配列される2つのブラケット711、および2つの第2のベルト707を用いて、変位可能なコンテナ支持部402の変位を引き起こす。
【0100】
駆動シャフト702上に配列され、コンテナ支持部402を駆動するように構成される、2つのベルトホイール708は、相互と同心であり、駆動シャフト上に配列されるベルトホイール708と同心であり、電動モータ701と協働するように構成される。
【0101】
コンテナ支持骨格401上に配列される2つのベルトホイール708は、コンテナ支持骨格401の両側に提供され、例えば、誘導軌道710または垂直ピラー431に接続される。コンテナ支持骨格401上に配列されるベルトホイール708は、駆動シャフト702上に配列されるベルトホイール708と整合される。
【0102】
2つの第2のベルト707はそれぞれ、駆動シャフト702上に配列される1つのベルトホイール708とコンテナ支持骨格401上に配列される1つのベルトホイール708を接続する。接続されると、第2のベルト707は、第2の水平方向Yに沿って延在する。第2のベルト707は、したがって、コンテナ支持部402の意図された変位と同一の方向に延在する。第2の水平方向Yに沿った第2のベルト707の延在は、コンテナ支持部402の変位の所定の距離に実質的に対応する、またはそれを超過するべきである。
【0103】
2つの第2のベルト707は、第1の方向Xにおける、第1の方向Xに沿ったコンテナ支持部402の水平な延在を超過する、それらの間の距離を伴って配列される。
【0104】
2つのブラケット711が、コンテナ支持部402の両側に配列され、個別の第2のベルト707に面している。各ブラケット711は、個別の第2のベルト707と整合され、それに接続される。ブラケット711および第2のベルト707は、それらの間に配列されている、ブラケット711および第2のベルトにボルト留めされるプレートを用いて圧着されることができる。このように、ブラケットは、第2のベルト707の任意の所与の部分に接続されることができる。
【0105】
コンテナ支持部402の変位の方向は、駆動シャフト702の回転の方向、したがって、電動モータ701の回転の方向に依存する。電動モータ701から時計回りの回転を提供することによって、コンテナ支持部402は、反時計回りの回転が電動モータ701から提供されるときと反対方向に変位されるであろう。コンテナ支持部402と駆動シャフト702または電動モータ701との間の変位回転比は、ベルトホイール708のサイズを選択することによって構成されることができる。
【0106】
図11は、保管タワー400の最下部分の斜視図である。最下コンテナ支持部402n、すなわち、第2のコンテナ支持部402b-nのうちの1つは、上方のコンテナ支持部402に対して変位される。変位されるコンテナ支持部402は、第2の方向Yにおける、1つのグリッドセル422に対応する距離変位される。
【0107】
図11では、保管タワー400が、複数の垂直ピラー431を備えることが、示される。これらの垂直ピラー431は、典型的には、床440によって支持され、可能性として、また、ピラーブラケット435を用いて床440に接続される。複数の垂直ピラー431は、複数のガイド軌道710を支持するように構成される。保管タワー400が、レールシステム408を備える場合、複数の垂直ピラー431が、レールシステム408を支持するように構成されることができる。垂直ピラー431は、先行技術骨格構造100の直立部材102間の距離より大きい、第1の方向Xおよび/または第2の方向Yに沿った距離を伴って分散される。これは、コンテナ支持部402が、先行技術骨格構造100の保管カラム105より大きい径間を有するためである。したがって、各垂直ピラー431は、それらのより少ないものが存在するため、直立部材102より大きい負荷に耐えるように構成されるべきである。保管タワー400が、輸送システム601を備える場合、複数の垂直ピラー431は、輸送システム601を支持するように構成されることができる。これは、
図18Aおよび18Bに図示される。
【0108】
図12は、保管グリッド100の標準部分に隣接して配列される、1つの保管タワー400を伴う、保管および回収システムの側面図を示す。上記に述べられる支持部変位デバイス700が、各コンテナ支持部402の端部に配列された状態で示される。本特定の構成は、それぞれがY方向に変位可能な1つのコンテナ支持部402を伴う、レールシステム408の真下に配列される、14個のコンテナ支持骨格401a-nを備える。他の数のコンテナ支持骨格も、適宜、存在し得る。好ましくは、5個超のコンテナ支持骨格、好ましくは、10個超のものが、存在する。保管グリッド100と保管タワー400との間の移動を可能にするために、先行技術の保管グリッド100のレールシステム108および本発明の保管タワー400のレールシステム408を相互接続する、結合レールシステム408’が、見られる。本発明の保管タワー400のレールシステム408および先行技術の保管グリッド100のレールシステム108は、同一のタイプの車両301が、両方のレールシステム108、408上で動作し得るように、相互の配向および設計を有する。本発明の保管タワー400のためのコンテナ支持骨格401および先行技術の保管グリッド100のための保管コンテナ106のスタック107の異なる構築物に起因して、コンテナ支持骨格401の上方のレール410、411は、有利には、少なくともX/Y方向の一方においてスタック107の上方のレール110、111と比較してより広く作製されることができる。
【0109】
図13は、
図12と同一の保管および回収システム1の斜視図を示す。
【0110】
保管タワー400および保管グリッド100は両方とも、任意のサイズであることができる。特に、保管タワー400および/または保管グリッド100が、添付される図に開示されるものより大幅に広いならびに/もしくは長いおよび/または深部にあり得ることを理解されたい。例えば、保管タワー400および/または保管グリッド100は、700×700個超の保管コンテナ106のための空間と、14個超の保管コンテナ106の保管深度とを有する、水平範囲を有してもよい。保管タワーはまた、保管グリッド100の周辺内、または保管グリッドから距離を置いて配列され、ブリッジ(図示せず)を介して車両にアクセス可能であってもよい。
【0111】
上記に説明されるように、保管タワー400を配設する1つの方法は、
図1に示されるように、先行技術保管および回収システム1のレールシステム108部分の真下の保管コンテナ106の全てのスタック107を除去し、レールシステム108の片持ち梁部分CPを残すことであることができる。次いで、1つ以上の本発明の保管タワー400を、レールシステム108の片持ち梁部分CPの下方の空容積内に挿入することである。
【0112】
図14および15Aは、動作の間の、保管タワー400を備える、保管システム1の斜視図である。
図15Bは、
図15Aの保管システム1の垂直断面を示す。図は、昇降デバイスが片持ち梁によって車体から延在する、コンテナ荷役車両301の使用を示すが、(例えば、
図2に示されるような)中心空洞を伴うタイプの車両201もまた、採用され得ることを理解されたい。
保管タワー400を使用して標的保管コンテナ106’を保管および回収するために、以下の動作が、実施される(
図14参照)。
【0113】
-制御システム500が、車両301に、座標X、Y、Zを伴う標的保管コンテナ106’を積み込むための命令を与える。本位置は、レールシステム408の下方の5×ΔdV+Vr1の深度において水平なコンテナ支持骨格401gの一部を形成する、コンテナ支持部402のコンテナ空間内に位置付けられる保管コンテナ106に対応する。保管タワー400内の開口部403の全てが、最初に(同一のX-Y座標と)整合されるため、レールシステム408に隣接するコンテナ支持骨格401aの標的開口部403’のX-Y位置は、下層のコンテナ支持骨格401b-nの標的開口部403’のX-Y位置に等しい。
【0114】
-車両301が、その昇降デバイス304が、標的保管コンテナ106’が位置付けられる保管コンテナの行内に据え付けられる、標的開口部403’の真上に位置するまで、その駆動手段301b、cの補助によって、XおよびY方向において移動する。
【0115】
-標的開口部403’の上方の位置までの車両301の移動の間および/または後、制御システム500が、支持部変位デバイス700に命令を送信し、標的保管コンテナ106’が上方の据え付けられたコンテナ支持骨格401a-fの標的開口部403’と垂直に整合されるように、コンテナ支持骨格401gのコンテナ支持部402を、第2の方向Yにおいて十分な距離変位させる。
【0116】
-コンテナ支持部402の変位の間および/または後、車両301の昇降デバイス304が、アクティブ化され、昇降デバイス304の把持部分が定位置に到達し、標的保管コンテナ106’を把持するまで、グリッド開口部415および整合された標的開口部403’を通して下方に降下される。
【0117】
-標的保管コンテナ106’が、昇降デバイス304によって把持され、上方に据え付けられたコンテナ支持骨格401fの上方に上昇された後、支持部変位デバイス700が、コンテナ支持部402をその初期のY位置まで戻すように移動させるために、再びアクティブ化される。
【0118】
-標的保管コンテナ106’が、レールシステム408の上方に上昇されると、車両301が、レールシステム408上の別の場所、例えば、アクセスステーション437への送達のための専用のポートカラム/シュート436まで移動される。
【0119】
本プロセスは、先行技術保管および回収システムのために実施された掘出を行うための必要性が、もはや必要ないという利点を有する。
【0120】
図14の動作実施例では、標的保管コンテナ106’は、コンテナ空間の同一の行の開口部403の隣に位置付けられる。コンテナ空間のいくつかの行は、開口部403の両側に1つを上回るコンテナ空間を備えてもよい。標的保管コンテナ106’が、開口部403の隣に位置付けられていない、すなわち、標的保管コンテナ106’と開口部403との間にコンテナ空間が、存在する場合、コンテナ支持部402は、2つのグリッドセル422に対応する、第2の水平方向Yに沿った距離、変位され、標的保管コンテナ106’を上方の据え付けられたコンテナ支持骨格401a-fの標的開口部403’と垂直に整合された状態に位置付けなければならない。コンテナ支持部402の初期の位置から、コンテナ支持部402が、第2の方向Yに沿った両方の方向への2つのグリッドセル422に対応する距離、変位されるための十分な空間が、保管タワー400内に存在しない場合がある。その場合には、標的保管コンテナ106’は、
図15Aに図示されるように、コンテナ支持部の全てを、他の方向において1つのグリッドセルの距離だけ上方に変位させることによって、回収されることができる。
【0121】
図15Aの回収動作は、
図14を参照して説明される動作に類似する。しかしながら、付加的なステップが、実施される。
【0122】
-標的開口部403’の上方の位置までの車両301の移動の間、制御システム500が、支持部変位デバイス700に命令を送信し、標的保管コンテナ106’が上方の据え付けられたコンテナ支持骨格401a-fの標的開口部403’と垂直に整合されるように、コンテナ支持骨格401a-fのコンテナ支持部402を、第2の水平方向Yにおいて十分な距離だけ、標的保管コンテナ106’の上方に変位させる。標的保管コンテナ106’の上方に据え付けられたコンテナ支持骨格401a-fのコンテナ支持部402は、第2の水平方向Yに沿って、1つのグリッドセル422に対応し、標的保管コンテナ106’のコンテナ支持部402の変位と反対の距離を変位される。
【0123】
図15Bは、
図15Aによる保管システム1の断面を示す。ここでは、2つの車両301が、同一のコンテナ支持部402上に位置付けられる、個別の標的コンテナ106’を同時に回収する。制御システム500が、同一のコンテナ支持部402上に位置付けられる、2つの標的保管コンテナ106’を検出する場合、特に、コンテナ空間の同一の列内に位置付けられているとき、制御システム500は、2つの車両301にこれらの標的保管コンテナ106’を同時に積み込むように命令を与えてもよい。
【0124】
図16A-B、
図17、および
図18A-Bは、1つの保管タワー400を備える、保管および回収システム1を示す。レールシステム408上で移動する車輪を伴う車両201、301の代わりに、保管および回収システム1は、輸送システム601を備える。輸送システム601は、保管タワー400の幅を横断して延在する摺動バー603上で第1の方向Xにおいて移動可能なクレーン602を備える。第2の方向Yにおける移動が、保管タワー400の両側において第2の方向Yにおいて延在する2つの固定されたバー604に沿って摺動バー603を摺動させることによって、達成される。
図16-18では、クレーン602は、2つの平行な摺動バー603上で支持される片持ち梁構築物を伴うコンテナ荷役車両として示される。
【0125】
輸送システム601が、制御システム500から、例えば、第6のコンテナ支持骨格401f内に保管される(
図17に示されるように)上方からカウントされる、標的保管コンテナ106’を回収するための命令を受信すると、支持部変位デバイス700は、標的保管コンテナ106’が、上方に据え付けられる5つのコンテナ支持骨格401a-eと垂直に整合される、標的開口部403’と垂直に整合されるまで、コンテナ支持部402をY方向に変位させる。コンテナ支持部402の変位の前、間、または後に、輸送システム601のクレーン602が、摺動バー603および固定されたバー604の使用によって、昇降デバイス304が第1のコンテナ支持骨格401aの標的開口部403’の上方で垂直に整合される場所まで(初期の整合に起因して、また、コンテナ支持骨格401b-eの対応する開口部403も、少なくとも標的保管コンテナ106’を伴うコンテナ支持骨格401fまで下方に)移動される。
【0126】
図16A-18Bに示される保管タワー400はまた、標的保管コンテナ106’が、クレーン602の昇降デバイス403の使用によって降下/持上され得る、専用のポートカラムまたはシュート436を備える。
図16A-Bおよび
図17では、アクセスステーション437が、シュート436の下端の下方に配列され、それぞれ、回収および保管されるべき保管コンテナ106を受容および提供することが示される。
【0127】
図14および15A-Bを参照して説明される動作は、輸送システム601を備える保管タワー400に必要な変更を加えて当てはまる。
【0128】
図18A-Bは、保管タワー400が、垂直ピラー431の上部への接続のための水平な梁432を備え得ることを示す。
【0129】
図19A-Cは、3つの異なる保管タワー400を示す。
【0130】
図19Aの保管タワー400は、4つの行と、5つの列とを備える、コンテナ空間の行列、すなわち、4×5行列を伴う、コンテナ支持部402を有する。コンテナ空間の4つの行は、対称的である。各行は、4つの保管コンテナ106を受容するように構成され、1つの開口部403を備える。
【0131】
図19Bの保管タワー400は、4つの行と、10個の列とを備える、コンテナ空間の行列、すなわち、4×10行列を伴う、コンテナ支持部402を有する。コンテナ空間の4つの行は、対称的である。各行は、8つの保管コンテナ106を受容するように構成され、2つの開口部403を備える。
図19Bの保管タワー400の1つのコンテナ支持部402は、第2の方向Yに沿って横並びに設置された、
図19Aの保管タワー400の2つのコンテナ支持部402に等しい。
【0132】
図19Cの保管タワー400は、4つの行と、15個の列とを備える、コンテナ空間の行列、すなわち、4×15行列を伴う、コンテナ支持部402を有する。コンテナ空間の4つの行は、対称的である。各行は、12個の保管コンテナ106を受容するように構成され、3つの開口部403を備える。
図19Cの保管タワー400の1つのコンテナ支持部402は、第2の方向Yに沿って横並びに設置された、
図19Aの保管タワー400の3つのコンテナ支持部402に等しい。
【0133】
図19Bおよび19Cでは、コンテナ空間の各行は、第2の方向Yにおいてd+1個のグリッドセル422に対応するオフセットを伴って分散される、複数の開口部403を呈し、dは、1以上の整数である。これらの特定の実施例では、d=4である。
【0134】
隔離環境
本発明によると、上記に説明されるような保管タワー400が、隔離環境、例えば、
図20-22に示されるような隔離筐体800内に配列される。隔離環境は、商品が、有利には、保管システムの残りの標準部分から分離される、任意の特殊環境であってもよい。非限定的な実施例は、揮発性または爆発的商品の保管のための、防火性および耐爆裂性筐体、滅菌商品の保管のための滅菌環境等を含む。例証の目的のために、本発明は、隔離環境が低下された温度の面積である実施形態、例えば、冷蔵商品または冷凍商品の保管のための冷蔵庫もしくは冷凍庫環境に関連して説明されるであろう。隔離環境内に商品を保管することによって、コンテナ荷役車両は、特殊環境の外側の保管システムの軌道上で動作し得る。
【0135】
図20-21は、下記に説明されるような保管タワー400が隔離筐体800によって封入される、本発明のある実施形態を図示する。図示される実施形態では、隔離筐体800は、冷蔵庫または冷凍庫空間であり、隔離筐体は、断熱を提供し、それによって、急冷もしくは冷凍製品を保管するための保管タワー400の使用を促進する。隔離筐体800は、隔離された壁と、屋根、すなわち、それぞれ、800’と、800’’とを備えてもよい。冷蔵機器802は、所望の温度を維持する。図示される実施形態は、冷蔵庫空間または冷凍庫空間を示すが、当業者は、隔離筐体が、その中に保管される任意の特殊商品のニーズに対して適合され得ることを認識するであろう。
【0136】
一側面によると、
図20に示されるように、車両301が、保管グリッド100の標準部分とその隔離筐体800内の保管タワー400との間で動作してもよい。
図22に示されるように、隔離筐体800は、筐体800にわたって延在する、レールシステム408の下方において、屋根800’’内に筐体開口部またはハッチ804を備える。したがって、コンテナ荷役車両301は、開放可能なハッチ804を通して保管タワー内に保管コンテナ106を保管および回収することが可能である。ハッチ804は、通常、閉鎖されたままであり、保管コンテナ106の保管または回収の間のみ、開放される。一実施形態では、ハッチ804は、
図21に示されるように、筐体内の保管タワーの最上レベルに配列される、ハッチ障壁801によって開放および閉鎖されるが、ハッチを開放および閉鎖する他の手段も、可能性として考えられる。
【0137】
隔離筐体800は、保管タワー400へのアクセスのためのドア803を備えるものとして例示される。ドア803は、
図20において開放しているものとして図示されるが、読者は、これが通常、所望の隔離環境を提供するために、閉鎖されていることを理解するであろう。
【0138】
図21の断面図は、冷蔵機器802が隔離筐体800の内側の所望の環境または温度を維持するために配設される、隔離筐体800の内側を図示する。
【0139】
図20-22に示されるような、その隔離環境の内側に配列される、保管タワー400の実施形態は、上記に説明され、
図5-16に図示される、保管タワー400に類似する方法において、動作し、構築される。
【0140】
コンテナ荷役車両は、
図21に示されるように、ハッチ804を通して保管タワーにアクセスしてもよい。そのようなハッチを開放および閉鎖する1つの手段は、
図21および
図22に図示されるような、移動可能な障壁801の使用によるものである。障壁801は、コンテナ支持骨格内に配列されるコンテナ支持部に類似する方式において水平に移動可能であり、隔離された障壁であり、配列され、制御されてもよい。使用時、ハッチ障壁801は、典型的には、いったん下方のコンテナ支持骨格401が、保管コンテナ106がアクセス可能であるような場所に移動すると、変位されるべき最後の構成要素であろう。ハッチ障壁801は、したがって、コンテナ荷役車両301によって、保管コンテナ106をその保管位置から降下させ、上昇させるために必要であるものより長い周期にわたって開放した状態に保たれず、それによって、保管タワー400と外部環境との間の気体および/または温度の漏出を低減させるであろう。
【0141】
図21は、第1の方向Xにおいて長手方向に配列される、3つの筐体開口部804にわたる、閉鎖位置にある、ハッチ障壁801を示す。しかしながら、読者にとって明白となるであろうように、より少ないまたはより多い筐体開口部804が、閉鎖位置にある筐体開口部804の全てを被覆するように配列される、対応するハッチ障壁801とともに、隔離筐体800内に配列されてもよい。実際、保管タワー400の斜視断面図である、
図22に見られ得るように、筐体開口部804はまた、第2の方向Yに延在することができる。したがって、
図22に示される例示的実施形態は、3×3個のグリッドセルと、同一のサイズのハッチ障壁801とに対応する、筐体開口部804を有する。より大きい筐体開口部804とともに隔離筐体800を配列することは、より多くの空間が、コンテナ荷役車両301によるアクセスのために開放するという利点を有するが、これはまた、保管タワー400と外部環境との間の最小限の気体および温度交換のみを可能にする、1つまたはいくつかのより小さい筐体開口部804と、対応するハッチ障壁801とを伴って、有利であり得る。
【0142】
図22は、隔離筐体と、その内部保管タワー400とを備える、保管システムの動作を図示する、断面図である。見られ得るように、コンテナ荷役車両301は、そのコンテナ昇降デバイスをハッチ804の上方に位置付けている。6つの最上コンテナ支持部402が、それらの個別の開口部403が、垂直に整合された状態になり、したがって、タワーポート805を形成するように、図内で左に変位している。タワーポート805が、標的コンテナ支持部807上に保管される、標的コンテナ806まで下方に延在する。障壁801が、昇降デバイスの真下のハッチ804を開放するために、図の右に変位しており、これは次いで、先行技術システムにおいて要求されるような、掘出動作を実施する、またはグリッドの上の一時的場所に非標的コンテナを設置する必要性を伴うことなく、タワーポート805の下方に降下され、標的コンテナを回収することができる。コンテナ支持部および障壁の変位の方向が、例証の目的のためのものであり、変位の異なる方向も、可能性として考えられることを理解されたい。
【0143】
本明細書に図示されていない、ある実施形態では、2つの保管タワー400が、相互の上に配列されてもよい。例えば、上側タワーが、隔離筐体800の外側に配列され、下側タワーが、隔離筐体800の内側に配列されてもよい。ハッチ障壁801は、したがって、2つの保管タワー400間に配列されてもよく、代替として、ハッチ障壁801が上側保管タワーから下側の隔離されたタワーを遮断するために、変位され得るように、2つのハッチ障壁801が、保管タワー400間で相互の上に配列されてもよい。保管タワー400の一部が、保管タワー400が、例えば、冷凍商品および急冷商品を異なるレベルに含有し得るように、1つ以上のハッチ障壁801の使用によって相互から隔離される、他の実施形態もまた、想起され得る。
【0144】
参照番号の一覧
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【国際調査報告】